平成27年08月31日中野区議会総務委員会

中野区議会総務委員会〔平成27年8月31日〕

 

総務委員会会議記録

 

○開会日 平成27年8月31日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午前10時00分

 

○閉会  午後0時15分

 

○出席委員(9名)

 若林 しげお委員長

 ひやま 隆副委員長

 内野 大三郎委員

 いでい 良輔委員

 平山 英明委員

 南 かつひこ委員

 いながき じゅん子委員

 大内 しんご委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 川崎 亨

 副区長 本田 武志

 政策室長 髙橋 信一

 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一

 政策室副参事(基本計画担当) 森 克久

 政策室副参事(予算担当) 黒田 玲子

 政策室副参事(広報担当) 酒井 直人

 政策室副参事(業務改善担当) 中谷 博

 経営室長 篠原 文彦

 危機管理担当部長 小田原 弦

 経営室副参事(経営担当) 朝井 めぐみ

 経営室副参事(人事担当) 伊藤 政子

 経営室副参事(施設担当) 宮﨑 勇一郎

 経営室副参事(行政監理担当) 田中 謙一

 経営室副参事(経理担当) 伊藤 廣昭

 会計室長 古屋 勉

 選挙管理委員会事務局長 長﨑 武史

 監査事務局長 小谷松 弘市

 

○事務局職員

 事務局長 小田 史子

 事務局次長 堀越 恵美子

 書記 東 利司雄

 書記 田中 寛

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の変更及び異動について

○議題

 政策、計画及び財政について

○所管事項の報告

 1 中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子について(基本計画担当)

 2 平成27年度都区財政調整の当初算定について(予算担当)

 3 「個人番号(マイナンバー)の利用に関する条例制定の考え方」についての意見交換会の結果
  及びパブリック・コメントの実施について(業務改善担当)

 4 株式会社まちづくり中野21の運営状況等について(経営担当)

 5 控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等について(経営担当)

 6 訴訟事件の判決について(経営担当)

 7 幹部職員の人事異動について(人事担当)

 8 その他

 (1)ネパール地震救援金について(経営担当)

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、総務委員会を開会いたします。

 

(午前10時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、本日の審査に当たっては、12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 議事に入る前に、お手元に配付の資料(資料2)のとおり、委員会参与の変更及び異動がありました。なお、当委員会から転出された吉村副参事ですが、ただいま開催されている区民委員会の委員会参与になっておりますので、本日は御挨拶にお見えになれませんので御承知おきください。

 それでは、異動のあった参与について順次挨拶をお願いいたします。

本田副区長

 副区長の本田でございます。よろしくお願いいたします。

篠原経営室長

 経営室長の篠原でございます。どうぞよろしくお願いします。

長﨑選挙管理委員会事務局長

 選挙管理委員会事務局長を拝命しました長﨑です。どうぞよろしくお願いいたします。

委員長

 以上で委員会参与の変更及び異動についてを終了いたします。

 それでは、議事に入ります。

 政策、計画及び財政についてを議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 それでは、1番、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子についての報告を求めます。

森政策室副参事(基本計画担当)

 それでは、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子につきまして御報告させていただきます。(資料3)

 中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画につきましては、社会経済状況の変化やこれから先の長期的な社会動向等を見据えまして全体的な見直しを図ることといたしまして、昨年度から改定に向けた議論を進めてきたところでございます。このたび、改定に係る検討骨子を整理いたしましたので御報告をいたします。

 まず、1番目でございますが、改定に当たって将来を見据え地域社会として対応すべき社会状況、課題等ということで整理しております。

 一つ目として、少子高齢化・人口減少社会への対応ということでございまして、高齢化の進行に伴う医療・介護、生活援護等の社会保障の行政負担への対応、また生産年齢人口の減少に伴う地域経済・財政への影響、地域活動の担い手の縮小等への対応が必要であるというふうに考えてございます。

 二つ目として、グローバル化の進展への対応でございます。社会のグローバル化の進展に伴う国際社会を視野に入れた地域基盤形成への対応が必要であると。また、多様な価値観を受け入れる環境の整備が必要であると考えてございます。

 三つ目として、情報通信技術の進展への対応でございます。情報通信技術の進展に伴うこれまでにない付加価値の創造への対応が必要であると考えてございます。

 2のまちの将来像、10年後のまちの姿及び取り組むべき施策でございますが、ただいま御説明いたしました社会状況や課題等へ対応していくために、目指す方向性ごとに領域と柱を設定いたしまして、柱ごとに中長期的なまちの将来像及び10年後のまちの姿を描くとともに、10年後のまちの姿を実現するために区が取り組むべき施策を位置付けました。今後、領域のくくり方や名称等を含め、さらに検討を進めていきまして、将来像及び10年後のまちの姿につきましては基本構想に反映させ、施策についてはさらに具体的な取り組みというものを整理していきまして、10か年計画においてまとめるということを考えてございます。

 1ページ目の下のほうから、領域と柱ということで現在整理しているものをまとめてございます。領域Ⅰ、拠点まちづくり、都市観光、産業振興、就労支援等に関する領域から、裏面の領域Ⅷ、区民参加、行政運営等に関する領域ということで、八つの領域ということを現在整理しておりまして、その下に、領域の下に柱ということでそれぞれ二つから四つ設定しているところでございます。

 それでは、具体的な柱ごとのまちの将来像、10年後のまちの姿、施策につきまして御説明をいたします。別紙の資料、こちらをごらんいただきたいと思います。

 まず、領域Ⅰ、拠点まちづくり、都市観光、産業振興、就労支援等に関する領域ということで、柱の1といたしまして、世界に開かれた経済活動やにぎわいの広がる活動拠点ということで整理しております。将来像として二つ、10年後のまちの姿として四つ、描いておりまして、施策としては現在二つということで整理をしております。

 それから、1ページ目の下、柱の2でございます。中野ならではの魅力にあふれ、来街者の絶えないまちということで、将来像として五つ、10年後のまちの姿として四つ、描いております。それから、2ページ目のほうに行っていただきまして、施策といたしましては、現在四つ考えているところでございます。

 それから、柱の3、多様な経済活動が活発に行われ、就労や社会貢献の機会にあふれるまちということで、将来像として五つ、10年後のまちの姿として九つ、描いております。施策としては、現在三つということで挙げているところでございます。

 それから、3ページ目に行っていただきまして、領域のⅡでございます。都市基盤、住宅、防災・防犯等に関する領域でございます。柱の1といたしまして、快適で安全な都市基盤が整い、住み続けられるまちということでございます。将来像として六つ、10年後のまちの姿として七つ、描いておりまして、施策として五つ挙げてございます。

 4ページに行っていただきまして、柱の2、ライフステージやスタイルに応じた住まい方が実現できるまちでございます。将来像として一つ、10年後のまちの姿として三つ、描いております。施策として一つ挙げてございます。

 柱の3、災害への備えや防犯の取組が進んだまちということで、将来像として三つ、10年後のまちの姿として四つ、描いてございまして、施策としては二つ挙げてございます。

 5ページに行っていただきまして、領域のⅢでございます。環境、生活衛生等に関する領域、柱の一つとして、環境負荷の少ない低炭素社会ということで、将来像として四つ、10年後のまちの姿としても四つ、描いてございます。施策としては三つ設定をしております。

 6ページでございます。柱2、良好な生活環境が守られているまち。将来像として三つ、10年後のまちの姿として五つ、描いてございます。施策としては三つ挙げてございます。

 続きまして、7ページ、領域のⅣでございます。子育て支援、教育、文化等に関する領域でございます。柱の一つとして、「子どもを産み育てたい」との希望が現実になるまちということで、将来像を三つ、10年後のまちの姿を六つ、描いてございます。施策としては四つ挙げてございます。

 柱の2、新時代を見据えた教育により、次代を担う子どもが育つまちということで、将来像として五つ、それから8ページに行っていただきまして、10年後のまちの姿として七つ、描いてございます。施策としては四つ挙げてございます。

 柱の3、区民の学びと自立を支え、文化・芸術を創造・発信するまちということで、将来像として三つ、10年後のまちの姿として四つ、描いてございます。施策としては二つ挙げてございます。

 9ページでございます。領域のⅤ、支えあい、地域包括ケア等に関する領域でございます。柱の1として、様々な支えあいが広がり、住み続けられるまちということで、将来像として四つ、10年後のまちの姿として五つ、描いてございます。施策としては三つ挙げているところでございます。

 10ページに行っていただきまして、柱の2、地域における包括的なケアにより、誰もが生きがいのある生活を営めるまちということで、将来像として四つ、10年後のまちの姿として四つ、描いてございます。施策としては二つでございます。

 11ページでございます。領域のⅥ、スポーツ、健康づくり、福祉等に関する領域でございます。柱の1、人々がスポーツに親しみ、健康づくりや地域活性化が進むまちということでございまして、将来像として三つ、10年後のまちの姿として五つ、描いてございます。施策としては四つ挙げているところでございます。

 柱の2、健康的な暮らしを実現するまちということで、将来像として三つ、10年後のまちの姿として五つ、描いてございます。12ページの上ですが、施策としては五つ挙げているところでございます。

 柱の3、障害の有無に分け隔てられることなく、自らの意思と決定に基づき自己実現できるまちということで、将来像としては一つ、10年後のまちの姿として三つ、描いてございます。施策としては三つ、現在設定しているところでございます。

 柱の4、暮らしの支えが整い、自立した生活を営めるまち、将来像として一つ、10年後のまちの姿として三つ、描いてございます。施策としても三つ設定してございます。

 13ページ、領域Ⅶ、社会保険制度等区民サービスの基盤に関する領域ということでございまして、柱の1として安定した社会保険制度の運営で暮らしを支えるまちということで、将来像として二つ、10年後のまちの姿として四つ、描いてございます。施策としては二つでございます。

 14ページ、柱の2、質の高い区民サービスを支える基盤が整うまちということで、将来像として四つ、10年後のまちの姿として三つ、描いてございます。施策としても三つ設定しているところでございます。

 それから、15ページ、領域のⅧ、区民参加、行政運営等に関する領域、総務委員会所管事項に関する領域といたしましてはこちらが主になります。柱の1として、区民とともに区政を築くまちということで、将来像としては三つ、10年後のまちの姿として五つ、施策としては三つ、設定しているところでございます。

 それから、最後の柱でございますが、柱の2、区民生活の将来を見据えた行政運営が行われるまちということで、将来像として三つ、10年後のまちの姿として九つ、描いてございます。それから、施策としては四つ、現在考えているところでございます。

 以上が柱ごとに描いております将来像と10年後のまちの姿、10年後のまちの姿を実現するために取り組むべき施策の内容でございます。

 では、先ほどの資料のほうに戻っていただきまして、裏面の3の今後の予定でございます。

 ただいま御報告した内容につきましてさらに検討を深めていきまして、10月に基本構想検討素案と10か年計画の素案という形でまとめまして、区民意見交換会を実施いたします。そして、来年、議会や区民からの御意見等を踏まえまして、来年1月に基本構想検討案と10か年計画(案)としてまとめまして、パブリック・コメント手続を実施いたします。そして、来年3月に基本構想の議案を提出し、議決をいただきましたら10か年計画の決定へと進めていきたいと考えてございます。

 以上、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子につきまして御報告させていただきました。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 今、いろいろ説明していただいたんですけども、現在の基本構想も存在しているんだけども、今回の目玉というか、現在の基本構想とどこが違うのかというのがなかなか見えてこない。書いてあることはもっともなことが書いてあるんですけども、要は、今回の基本構想の特色というか、今までとはここが違うんですよといったものはどの辺なんでしょうかね。

森政策室副参事(基本計画担当)

 今回、この検討を進めるに当たりまして報告資料のほうにもまとめさせていただきましたが、将来を見据え地域社会として対応すべき社会状況、課題というものをまとめてございます。こういったところを踏まえてまちの姿等々を描いてきているところでございますが、2、視点として、グローバル化、グローバル世界に目を向けた展開ですとか、あるいは少子高齢化に伴っての対応するためのさまざまな子育て支援の充実、あるいは情報通信技術の進展に伴ってさまざまサービス等がより向上していくというようなことが考えられますので、そういったところの点をさまざま意識し、念頭に置きまして、今回の検討骨子としてまとめたところでございます。

大内委員

 将来を見据え地域社会として対応すべき社会への対応というのが今回の大きなテーマなんだけども、そうすると、10年前のテーマは何。10年前は、まあ5年前かわからない、6年前か、前回の基本構想の、じゃあ、その今言っているテーマは何だったんですか。今回は、少子高齢化、グローバル化、あるいは情報通信化というような大きな柱が3本、今お話しになったけども、前回の基本構想のそれに当たるものは何だったんですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 現在の基本構想として特に描いている大きな将来像としては、多彩なまちの魅力と支えあう区民の力というものを大きな都市像、大きな目指すべきところとして挙げてございました。ですので、新たな魅力の創出ですとか区民相互の支えあいというようなものを、この10年前のところで設定をしたというところでございます。

大内委員

 じゃあ、10年前のものは、まあわからないけど、正式には七、八年前ぐらいになるんだろうけど、それの基本構想の成果というものはちゃんと出ているんですか。今回の基本構想もただつくるだけじゃなくて、やっぱり何か前回の基本構想の成果についてしっかりと検証しなきゃいけないとは思うんですけども、それについてはどういうふうに判断していますか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 基本構想のまちの姿を実現するために10か年計画を定めて、区として行政としてさまざま施策を取り組んできたというところでございます。その進捗状況については、昨年度一定まとめて整理をしたというところで、着実に目指すまちの姿に向けて10か年計画の取り組みは着実に歩を進めてきたというふうに考えています。

大内委員

 だから、1個1個ちゃんと着実に進めた内容を、ちょっと簡単でいいですから言ってくださいよ。

森政策室副参事(基本計画担当)

 先ほど申しました、多彩なまちの魅力と支えあう区民の力という大きなテーマを10年前、目指す将来像として設定したわけですが、まちの魅力ということに関していえば、中野駅周辺のまちづくりですとか、あるいは都市観光に基づく魅力創出。また、支えあう区民の力という観点でいいますと、支えあい活動のさまざまな展開というようなところで、この10年間取り組んできたというふうに考えています。

大内委員

 というか、中野駅がどうのって言うけど、まだ道半ばなんじゃないの。いや、もうこれで終わりなの。ということは、要するに、今回の基本構想でもそういうことをうたわなくていい、もうじゃあ終わりなんですねとならないか。要するに、前回、10年前は言ってたけど、ここまでもうつくっちゃったから、もういいんですよという話になっちゃうのかな。これが悪いとか言っているんじゃないですよ。ただ、継続してそういったもの、やらなきゃいけないものに関してはしっかりと10か年の中に入れないと、あとはもう惰性でやっていくのと。要するに、取っかかりだけやればいいんですかっていう話になっちゃうわけですよね。今言っている地域支えあいというのは、多分町会のあれのことを言っているのかな、見守りだとか。あれもはっきり言ってまだ全部がやっているわけじゃないですよね、70%かそこらでしょう。それは、もうそれで終わりなんですねとなるんじゃないのかなと。特に中野駅の周辺というのはこれからなんじゃないのかなと、何で10か年で今回のものでうたわないんですかと。それは誰が答えるのかな。

森政策室副参事(基本計画担当)

 委員おっしゃるとおり、当然これまで今動いているまちづくりにしろ、支えあい活動のさまざま、そういった取り組みについては継続してさらに推し進めていくということについては当然必要だと考えています。

 それで、こちら、今回のテーマに掲げました社会状況、課題等につきましても、当然少子高齢化が進んでいきますと、より地域の支えあい、見守り等の活動が重要になってくるでしょうし、さまざまな魅力創出といったところについても、中野駅周辺のまちづくりを中心としながら展開をさらに進めていく必要があると思います。

大内委員

 だからね、この少子高齢化というのは、別に今回の10か年に新しく入れるんじゃなくて、もう今やっていることでしょう。だって、グローバル化というのも、もう中野駅前の四季の都市(まち)とかつくるときからグローバル化、世界から、企業へ挑むぐらいなことを言っていて、情報通信化ももうどこでも何かつながること、ネットでできて、中野駅周辺は特にWi-Fiでどうのこうのとやっていたと思うんですよ。それだって、別に今回新しくうたわなくたって、今やっていることなんじゃないのかなと。目新しいものという感じではない、もう今現在もやっていることでしょう。さらに充実させるということなのかなと思うので、まあそんなに目新しいものを出せと言っているんじゃないけど、さらに充実させるということでいうと、それだったら中野の周辺のまちづくりって、はっきり言って、まだ区役所、サンプラザ、これから次の10か年の中でやる課題なんじゃないのかなと。僕は、順調に行けば区役所、サンプラザの位置に新しい中野駅周辺のまちづくりというものが、本当は10か年の中で一番大きな課題になるのかなと思うんですけど、まあここに書いてあることを別に否定するつもりもないけど、もう現在やっていることをさらに充実させるというと、何かこう、目新しいどかんというあれがないような気もするんですけどね。どうですか、部長。

髙橋政策室長

 今、委員おっしゃったように、全体の流れとしては大きな変化はないのかなと思っております。ただ、個別の中では進捗として、今さっき委員がおっしゃったように、中野駅周辺も今進捗の状況が途中まで、最終的な姿というのはございます。今回見据えた社会状況というのは社会を取り巻く大きな環境ということでございますので、その中としてやはり生活環境、または地域経済の活性化、そういったところを捉えなきゃならないのかなと。そういったところでは領域、そういったところでしっかりと中野駅周辺のところをお示ししてございます。将来像とか10年後のまちの姿での中野区の駅の周辺、そういった細かいところで示してございますので、まあ情報化とかなんかも、確かにもうその前からも情報化とは騒がれておりますが、これからのような時代も情報化というのはより一層、充実と委員おっしゃいましたが、そういった部分では一層充実も図らなきゃならないし、情報化のほうまでよりいろんなスピード感またはいろんな多角的な活用が図れる、そういった部分で将来像の中で見せていくということになっていますので、社会状況の変化と大きく捉えるとそんなには変わっていないだろうと言いますが、中身の内容は若干変わってきているところで、今回テーマとして挙げているところでございます。

平山委員

 ありがとうございます。今、大内委員からも質問がありましたが、今回の10か年及び基本構想の改定に当たって、この1番の将来を見据えた地域社会として対応すべき社会状況、課題というのが一つ柱として考えていらっしゃることなのかなというふうに思います。それで、毎回そういうものがあって、前回も何か串刺しをしてみたみたいなものがあって、結局串に刺せなかったみたいなことがありましたけども。

 それで、ちょっと最初は細かいことから。1番の少子高齢化・人口減少社会への対応というので、丸が二つあってそれぞれ書いてあるんですけど、この高齢化への対応と人口減少社会への対応は書いてあるような気がするんですが、少子化への対応というのはこれはどこから読めばよろしいのでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 少子化と明確に明示していませんが、特に少子化に伴って生産年齢人口の減少につながっていくということを捉えてございますので、こちらのところで整理しているところでございます。

平山委員

 少子高齢化という一くくりの言葉があって、それで、ポツがあって人口減少社会なので、そういうことなのかなというふうにも思うんですけども、そう考えるとちょっとネガティブな発想みたいになっちゃうところもあるので、もう少し少子化に対しては区としてこういう考え方で行きますよということがあってもいいんじゃないかなというふうに思うのが一つ。

 もう一つは、このグローバル化の進展への対応の中でも、多様な価値観を受け入れる環境の整備が必要であるというふうに書いてあります。これはプラス面もあればマイナス面もあるわけですよね。恐らく両方のことを踏まえて──だって、これまでと環境が変わっちゃうわけですから──御検討をされていく、しっかりとその区の政策の中に計画の中に盛り込まれていくということになると思うんですけど。と考えたときに、中野って良好な住宅地ですから、やっぱり大きなキーワードの一つというのは安全であるかどうかということなのかなという気はするんです。安全であるからこそ安心して中野にお住まいいただくことができる。便利になったり、いろんなまちの魅力が増していくということも大事なんですけども、例えば、震災があった。それで、住民の皆さんのお気持ちも随分と変わった。防災に対する意識というものも非常に高くなった。一方で、これからグローバル化が進む中でこの安全をどう保つかというのは大変大事なキーワード。犯罪面もそうですし、以前も総括でやりましたけど、衛生の面でもそうですね、環境の衛生の面でも。それでもう一つは、確実にこの日本って亜熱帯化していっているわけですよね。そういう外的な環境の変化というものもあるわけで、そういったことというのも私は非常に大事な観点なのかなというふうにも思っていますが、そういうことというのは検討材料に上がりませんでしたか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 こちらのところには確かに目出しはしていないところでございますが、それぞれの領域、柱ごとのところで防災・防犯の面、あるいは先ほどの亜熱帯化というようなお話もございましたが、環境における低炭素社会に向けての取り組みというようなところについて、それぞれ領域、柱ということで、柱のところで明確に目指す将来のまちの姿を頭出し、名称を出しまして、そこで具体的な取り組みを検討しているというところでございます。

平山委員

 いや、それは拝見させていただいたんです。幾つかあって、ああ、ちゃんと新しいことも盛り込まれているなというふうに見させていただきました。その上で、今回の柱がこの三つを中心に今検討されている中で、今回の基本構想の中心的な考えの一つの中で、やっぱり住民の皆さんの安全を守っていこう、基本計画の改定の中でやっぱりその安全というものについてさまざまな角度から確保できるようなことを検討していこうということを、ぜひその検討の一つに加えていただければなと思って伺わせていただきました。これから素案ができて云々ということになっていくと思うんですが、非常に重要な課題だと思いますので、ぜひともそういったことも検討材料に、テーブルの上に上げていただければと思いますけど、いかがでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 御指摘のとおり、大事な視点になってございますので、そういったところも踏まえて検討を深めていきたいというふうに考えています。

長沢委員

 御苦労さまです。先般、この委員会の中でも基本構想の審議会の答申の御説明もいただきましたし、それに対するということで、それを踏まえての検討状況という点も御報告をいただきました。それで、ちょっと多岐にわたるのでそちらから言っていただければと思うんですけど、基本構想の審議会、いわゆる答申と今回出された骨子ということで、基本的には基本構想の審議会の答申を踏まえたものというふうに理解していいんでしょうかね。それで、どういう形で反映してきたということも、一部でいいんですが御紹介いただければと思うんですが、いかがですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 審議会の答申のところでも、将来を見据え対応すべき社会状況等というのは挙げられているところでございます。今回、それを踏まえての、審議会での課題の整理を踏まえて、今回同様にこちらのほうの1番のところ、将来を見据え地域社会として対応すべき社会状況、課題というところについてはまとめさせていただいたところでございます。

 また、審議会の中で個々に、10年後のまちの姿を描くに当たって盛り込むべき視点としてこういうものが重要じゃないかということも幾つか審議会のほうで具体的な検討をいただきました。そういったところも参考にしながら、具体的な将来像、まちの姿というのは描いたというところでございます。

長沢委員

 ありがとうございます。それと、今回、領域というものが、まちの将来像、10年後のまちの姿及び取り組むべき施策ということで領域がⅠからⅧまであります。それで、現行の基本構想はたしか領域Ⅳということなんですが、まあもちろん10か年計画の2次についてもその領域という形でその中でまた分かれたかなと思いますけど、今回、これをⅧにした、その理由は何ですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 今回、領域Ⅷというふうにした部分につきましては、現行の区政目標体系とこの基本構想の体系ということもなるべく整合させていくというようなことも必要だろうというような考えがございます。そういったところを今後さらに検討していく中で、今回のこの領域を設定するに当たってはそういったことも念頭に置きながら、これがよりよい、またさまざまな観点を見ていったときに、これがまちの姿を描く上でよりよいだろうということで、現在、Ⅷということで整理したものでございます。

長沢委員

 ちょっともう一度、わからなかった。現在の四つの領域のくくり方だとそこが大分課題があった。ちょっとよくわからない。八つのというのは何と整合性を図るとおっしゃったのか、ちょっともう一回そこを教えてください。

森政策室副参事(基本計画担当)

 将来的に基本構想、10か年の体系と区政目標体系ですね、行政を運営していく中で、例えば、区政目標体系をなるべく整合させていきたいというような考えもございまして、そういった観点から整理をしたと。それで、もちろんさまざまなまちの姿を描くに当たって当然こういう適切だろうということがあるんですが、そういう将来的な目標体系等々の整合性も図るというようなことも念頭に置きながら、今回八つ設定したということでございます。

長沢委員

 もともと区の計画であり、区の基本構想で区の計画なんだから、その体系の目標、つまり、考え方として、例えば、総指揮体系が幾つあるのかちょっとわからないけど、それに合わせているという側面もあるんですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 区政目標体系と組織はイコールでございますので、そういったところも踏まえてというところでございます。

長沢委員

 じゃあもう一つ、現在の10か年計画(第2次)においては四つの戦略ということも触れています。それで、今回はこうした言葉の問題だけじゃないと思うんですけども、こうした形のくくりを、つまり、領域がありながら、戦略としても四つに区分けたわけですね、10か年計画の2次の中では。今回は、これについてはどういうふうにお考えなんでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 現行にある戦略につきましては、なるべく領域、まあ今回、今後八つということで整理しようと考えていますが、領域自体が戦略というようなあらわし方、そういう視点を踏まえた形での設定ですので、今は領域と四つの戦略というのは一致しているようで一致していないようなところがあるんですが、次の10か年計画においては領域を戦略としてあらわすような、そういう形で考えているところでございます。

長沢委員

 よくわからない。よくわからないというのは、副参事の中では、というか、いわゆる職員、理事の皆さんのところではそこが整理されているのかもしれないけど、その戦略ということをくくって領域というのがあって、それでたしかこのときにも──これ、戦略ってたしか第1次のときはなかったのかな。第2次のときにあって、やっぱりそういう質疑もあって、それで今回またなくなって、言葉の問題、概念というかでもいいんだけども、これ、結局僕ら議会とか区民とか、もしこういう形で、要するに、その計画なりその構想として、まあ計画だね、こっちはね。計画として策定されたら、これ、やっぱりわからないんじゃないの。わからないから外したというのならまだ意味がわかるけど、領域だけにしておくとかね。ちょっとこれ、要するに、今だってこの計画があって、ちょうど最初から10年たった。そういう中で今度改定をしていくということになるんだけれども、現在だってやっぱり、それは当然ながら新しいものもあるけれども、引き続きということだって、まあ大半がそういうことになるわけだよね。それをこうやっぱり、そのくくりというか、その考え方そのものがもう基本だと思うんだけど、そこのところが変わっていくということでは非常にこれはわかりにくいと思うんだけど、その点はどうなんだろう。

髙橋政策室長

 まず、前回のものだと領域が四つだと、それで今回領域が八つになっている。まあ前回大きくくくり過ぎたために、その領域の中で所管がどこに当たるんだということでいろいろ御不便をかけたところがあったと、そういったところでは目標とやるところの所管をしっかりリンクさせて責任を持ってもらいたいということで、今回八つに定めてございます。そういった面では、領域の名称というものは今後変わる、検討して変えていくんですが、お示ししたところでは所管のやっている事業を落としているところでございます。そういった面で、まず領域を四つから八つにしたことは明確に所管がわかるような、我々の区政目標とリンクさせたということでございます。

 もう1点の戦略についてでございますが、これは前回の領域を横串を刺したものということで戦略をつくっているものでございます。それで、今回、横串としての概念は今の検討の中ではございませんけども、そういった面で戦略というよりも、一つの領域の中でしっかりと戦略を持っていくという形で、あえて横串という形は今回はお示ししてございません。今後検討する中で横串をどういうふうに組み立てていくのか、どういった表現にするのかというのはこれからちょっと検討していきたいなというふうに考えてございます。

長沢委員

 わかりました。ただ、一つだけ、もう一つこのことで聞きたいのは、このときに、要するに、経営戦略本部じゃなしに、何だっけ、何かそういう体系もしたよね、組織体として。経営戦略じゃないし、そういう言葉を使ったことがありましたよね。いや、今、つまり、皆さんの部があって、部なり室があってじゃなくて、そういう形のものをたしかとったというんだけど、それとは、この戦略等をこのときに使ったというのは、それは関係ないんですか。つまり、組織のところから、それをいわゆる包括的主義というか、議論をする上でも、あるいは進めていく、推進していく上でも。そういうことじゃないの。

髙橋政策室長

 当時のことなのでちょっと記憶のほうがあれですが、そういった組織体に合わせて戦略を設けたというような考え方はなかったと思います。

長沢委員

 ちょっと中身のことで、最後にします。

 それで、現在、政府のほうで地方創生のそういうものが進められて、中野においても策定はこれからなんでしょうかね。それでこれが、要するに、今年度を起点して5年間ということになります。それで、これをどういうふうにしていくの、10か年計画自身は基本構想をどうしていくのというので、これまでのやり方だとまた5年でローリングしてと、もしなるのであれば、いわゆる地方創生あるいは地方版の総合戦略なり、そういう策定をするというところで、これといわゆる基本構想、まあ10か年との関係というもの、これはどういうふうにお考えというか、どういうふうに検討されているということになりますか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、2定でも一定の考え方をお示ししたところでございますが、当然基本構想、10か年計画の考え方、施策等と整合性をとりながら進めていく必要があるというふうに考えています。ですので、創生の総合戦略につきましても、今、10か年計画で検討骨子を整理しましたので、そういった考え方を踏まえながら、戦略のほうにも考え方あるいは取り組みをしっかり整理して、整合性をとりながら検討を進めているというところでございます。

内野委員

 いろいろ細かいところまで策定をされているようでありがとうございます。また、委員の先生方が細かいところは随分いろいろ御質問されていたので、私、ちょっと考え方として、新しい中野をつくるという、こうクリエイティブな計画であるはずが、この三つの柱を見ると、少子高齢化・人口減少社会への対応、グローバル化の進展への対応、情報通信技術の進展への対応と、どうもテーマが後手に回っているような印象をちょっと受けてしまうので、大内委員のおっしゃったような、むしろそれなら多彩なまちの魅力や支えあう区民の力といったクリエイティブな前の言葉を残したほうがよかったような印象があるんですけれども、その点はどうでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 言葉としてはあれかもしれないですが、今回ここで挙げたのは、さまざま社会が変化しているのでこういった部分について対応していく必要があるということで書いたところでございますが、当然委員おっしゃるように、例えば、情報通信技術が進展すれば、さらにさまざまよりよい区民サービスを展開する必要があるというようなことで整理していく必要がございますし、あとグローバル化についても同様だと思います。ですので、そういったところについて対応すべきものとして挙げたところでございますが、視点としては前向きに当然議論をし、取り組みを整理したいというふうに考えています。

南委員

 どうもありがとうございます。先ほど領域のことについて、前回のものが四つの領域で非常に幅広かったと。それを今回、それぞれの所管ごとにわかりやすくするようにということで八つの領域に定めたというふうに答弁されておりましたけれども、例えば、領域Ⅴのところには、支えあい、地域包括ケア等に関する領域とありますが、これは地域包括ケアのシステムの構築ということが当然メインとして入ってきているというのは理解できるんですけれども、ただ、地域包括ケアシステムといっても高齢者ばかりではなくて、例えば、子どもさん、障害児、障害をお持ちのお子さんとかも入ってきます。これはどういうふうな捉え方をしていけばいいのか、その辺はどのようにお考えですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 今、委員から御指摘がございました、こちらの領域Ⅴのところですね、包括ケアにつきましては、柱の2、地域における包括的なケアにより、誰もが生きがいのある生活を営めるまちといったところで、包括的なケアの部分について姿を描き取り組みを整理したいと考えてございます。

 それで、中野区の包括ケアについては、国が示している高齢者だけではなくて、当然障害者、あるいは子どもも含めた形の全般的な包括的な体制を組むというような形で取り組みを整理していますので、こちらのところでもさまざまなそういう子どもの施策、あるいは高齢者の施策、障害児等々の連携ですね。いわゆるまさにネットワークですけども、そういったところもしっかり構築について描きながら、ここのところで整理していきたいというふうに思います。

南委員

 ということは、今回わかりやすく所管ごとに領域を分けたんだけども、その内容によっては連携を図りながら、まあ当然そうなんでしょうけども、やっていく。ただ、ぱっと見では、文章を読むに当たっては、これは障害児、子どものほうがこの領域Ⅴについては入っていないように見えるけれども、それはやっていくということでよろしいのですか。

髙橋政策室長

 領域という大きなくくりの中では入っていますが、当然そのところにその所管だけで行えるものではございません。やはりほかの所管とも全部連携しながら、特にこれからの行政全て連携になっていきます。そういった面ではどこが主立ったところだというふうな捉え方をしているというふうに御理解していただければと思います。施策の中で、例えばお互いに重なるところがあれば、子どもの部分でもこれは施策のところの項目に入ってくるとか、そういったお示しの仕方ができるのかなと思います。今回お示しした中では、この領域の説明の中でもどこが主体になるのかなと。ただ、必ず連携がありますから、そういった面では下のところのこれからお示しすることになるかと思いますが、施策とかそういった部分では各所管のところの連携する部分も明記されるというふうに考えてございますし、そういった施策の進め方を考えているところでございます。

いながき委員

 今回、10か年計画改定ということで、前回のようにまた5年たって、またこの内容を2次という形で改定するという可能性もある、高いということなのでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 現状、2次の計画には、改定の考え方として5年程度あるいは社会状況の大きな変化があった場合に改定をするというようなことで2次のほうで示しているところでございます。今後の検討の段階でございますが、そういう見直しのスパンですね、そういったこともこれまで5年というようなことで取り組んできたところがございますので、そういったことも念頭に入れながら今後の検討のスパンというものは整理したいと思います。

いながき委員

 今、いろんな点で社会状況の変化というものは物すごく激しくて、そういう中で長期計画というものをつくることは必要だと思うんですけれども、そういう中で10か年という、この10年というスパンが本当に今の時代に適切なのかということについてはどう思われますか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 基本構想でも、10年後の長期的な将来像を描いた上で10年後のまちの姿というものを一定程度、そこで目指す姿のところを整理しているところでございます。そこのところで10年後のまちの姿を実現するために区として施策として10か年計画でまとめているというところでございます。ある程度10年後、10年というスパンというのはそこを見据えながら施策を展開していくという上では適切かなというふうに考えてございまして、10か年計画というふうな整理をしているところでございます。

 それで、先ほど言いましたように、見直しのローリングのスパンとして社会状況の変化やところを踏まえて、あるいは5年程度を見ながら見直しをしていくというようなことで、今後取り組んでいくとしたときに10年という先を見据え、その中で5年後の中で検討していくということで整理しているところでございます。

いながき委員

 いや、素朴な疑問で、5年で見直す可能性が高いというのであれば、その基本構想みたいなものはあるんですから、じゃあ、5か年計画、まあ6か年計画か7か年計画かわかりませんが、そういう形にしてもいいのではないかというふうに単純に思ってしまうんですけれども、もう改定の可能性が高いとかいうことであれば。

森政策室副参事(基本計画担当)

 先ほど申しましたように、10年後のまちの姿、10年先を見据えた目標をしっかり設定するということで、それに向けて、その点を見て10か年計画、施策を考えていくといったところで、今回こういう、これまでも10か年計画ということで取り組んできたところでございまして、計画のスパン、大きな流れ、期間としては目標を見ていったときには適切かなというふうには考えています。

いでい委員

 今回、こうやって骨子が出てきたということですけれども、2年も3年も前からずっと言っているんですけど、今、いながき委員が言ったこととちょっと重複するかもしれませんけど、結局、今行っている10か年計画(第2次)、まだ改定する前で基本構想を一番初めに立てたときから考えて10年後のこのまちの姿を描いていたことと、10年たって、実際中野区が今どのような状況に置かれているのかと。当時想定していたことと、うまくいっていることもあればうまくいっていないこともある。それで、新たに今回、この基本構想と10か年計画をつくるに当たって出てきた文言というのはそんなに新しくはないんですけど、今までうたってきた文言が相当飛んでいる。それのことについて検証はどうなっているんだというのは議会からもさんざん言われていたことかなと思っています。特にこの場は産業振興のことじゃありませんけれど、産業振興のことについても区が想定していた以上に物事のスピードがやっぱり速かったり、当時はユビキタスなまちづくりだとかなんとかいろんな話がありましたけど、もう今となっては誰でもそんなことは当たり前だなというところまで来ているし、それを5年、私は2年でも3年でも前からずっと言っていたのは、その当初から想定していた計画が社会情勢の大きな変化によって変わってきた。それについては、基本構想や10か年計画に縛られることなく、5年、10年計画だけど5年ごとに変えていきますよ、5年目じゃないから改定はしないんですよ、そういったことじゃなくて、フレキシブルに僕は改定するべきときなのかなと思っています。じゃないと、基本構想や10か年計画に残した文言がそのままいじられずに残り続けて、じゃあ、今現在、5年たった後、10年たった後、これはどうなっているんですか。まだホームページにもずっとアップされたままになっていることについて、これ、どうなっているんですかと言われたときに、いやいや、そのことはもういいんですよ。次の行動を基本構想で考えていますから、このことはもうなかったことになるんですよ、みたいなもので本当にいいのか、そこら辺なんですよね。だから、本当に長期的なスパンがもちろん必要だ。しかし、短期的なもので考えていった中では、社会状況、経済状況の変化、大変に大きいものもあるし、科学技術の進歩やまた子どもを育てていく環境の中でも大きな変化が起きている。それが今、中野は基本構想をもとにして10か年計画という施策を遂行していく上でいい状況に好転をしていっていると私は思っています。それは、人口推計の中で見てもデータで見ても、それは明らかになってくるとは思いますけど、そういったことについてフレキシブルに対応ができる行政計画でなければならないと思いますが、いかがですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 おっしゃるとおりだと思っています。10か年計画において目標を定めて、主な取り組みということで設定をしているところでございますが、今回改定をしていますが、改定をしなくても日々の、毎年毎年の行政の取り組みの中で、当然そこのところは社会状況、状況の変化に合った形で施策は展開していくべきであると考えますし、また、10か年計画自体の改定についても、当然5年とかという話ではなくて、先ほど言いましたように、社会状況の変化があればもう当然そこは改定を想定するということはあると思いますので、そういったところは恐らく、委員おっしゃるように、フレキシブルに柔軟に対応していくということはそれは必要だと考えています。

いでい委員

 ということは、今、社会経済状況の変化には対応するであろう、そういった答弁でしたけれども、それについて、じゃあ、区政がその方針を転換していきましょう、こういったときについて、これはどのような理屈で変えていくつもりなんですか。区長の気持ちが変わったとか気が変わったとか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 区としては、そのときの状況に応じて適切な最善な区民サービスを提供する必要があるということは、それは常にPDCAサイクルの中でも考えながら、想定を置きながら取り組んでいるところでございます。ですので、そういったところを、社会状況に適切な対応を常にしていくと、PDCAサイクルの見直しを踏まえながら、そういったところで施策を展開していくというところだと思います。

いでい委員

 ちょっと最後のほう、よくわからないんですけど、私が言いたいのは、例えば、ICTコンテンツ産業の集積だとかライフサポートビジネス、これを中野区の基幹産業にするんだ、みたいな話が当初ありました。じゃあ、それを何年かやってみて、実際どうなのと。じゃあ、中野区の中でライフサポート事業の事業者さんとして集まってにぎわって、それは拠点、中野区の基幹産業だと言えるぐらいに成長しているのかと、実際になっていないわけでしょう。そのときに区が自分たちで出したものについて検討して、施策として展開して予算までつけたものについて、これは間違いでした、うまくいきませんでした、やっぱりこれは引っ込めますよ、そういったときにやっぱり勇気ある撤退というのは必要だと思っているんですよね。それについて、どのような政策判断があって、どのような区の中での考え方があって、それを一たん引っ込めましょうとか、これはやっぱりもうちょっと柔軟な対応に変えていきましょう、目標の体系や数値を下げましょうと、そんなことは一体中野区役所のどこがそういったことをやるわけ。森さんのところは基本計画の担当なわけですから計画は立てるんだろう。だけど、その計画を変更だとか修正だとかってしていく部署は一体誰がどのような会議によって行っていくべきですか。

髙橋政策室長

 まず目標を大きく定めて、その後に10年後で、そこで見直しをいろいろかける。ですから、途中のところで変更とかなんかというのは、各所管のところにおきますPDCAが出てきて、そういったところで上がってきて、中野区全体としてどういうふうに取り組むんだということは決めることになるかと思っております。今、委員がおっしゃったように、10か年計画とかそういうところで定めたものに関してどういうふうに今後の変更をかけるのかというところは、今申しましたように、各所管から上がってきた、そして議会からもいろんな要望または御指摘を踏まえまして、毎年度PDCAの中で動かしていくということになります。ですから、10か年計画といいながらも5年で見直す時期を設けて、非常にそこで大きく変わった、区として新しくそこの方向を立てるべきだというところはそこに盛り込んでいくという形で進めていくというふうに考えてございます。

いでい委員

 PDCAのお話が今出ましたけど、そのPDCAも区がこの10か年計画を前に進めていきますよ、そのためにうまく自分たちの都合でPDCAサイクルをつくっているんじゃないか、私はそうやって感じることが何回かありましたよ。というのも、僕たちはやっぱりこの決算、今、これから始まる第3回定例会決算議会ですから、決算をもとに、今までの予算の執行は昨年度どうであったか、それを踏まえて来年度の予算についてどういった検討をしていかなくちゃいけないのか。それについても、結局外部の人たちの意見、じゃあ区の中での行政の中での役所の中での理論だとか議論がいろんなことあって、じゃあそこで、議会からもこうじゃないかああじゃないかっていろんな区民の方々らを代弁するいろんな指摘があったとしても、それは結局PDCAサイクルとして盛り込まれないわけでしょう、盛り込まれますか。

髙橋政策室長

 まさに私どもは、施策の一つひとつを議会報告という形でとらせていただいて、そういった面では議会の御指摘、そういったものを予算に乗せていくという形でございまして、PDCAサイクル、それは私どもの中のPDCAサイクルではなくて、中野区としての議会、または区民、そういったものを踏まえながら、この施策についての見直しを図ったりなんかするのがPDCAサイクルと思っております。今、委員御指摘のように、それが足らないのではないのかというようなところがあるかと思いますが、そういった面では私どもも今後そういったものをしっかりとりながら、しっかりとしたPDCAで進めていきたいというふうに考えます。

いでい委員

 そうなってくると、そのPDCAサイクルと、私たちの議会の中での決算とか予算とか、いろんな行政を行っていく上での予算の執行についてのこともPDCAサイクルの中で、じゃあ一体議会側からいつの段階でどのようなことについて指摘をしていけばいいのか。だって、この決算議会の中には、PDCAサイクルでいったらCの部分が議会にこう示されていくわけで、いろんな議会からの意見が入ってくるわけで、それに伴って来年度予算を執行するもとに、予算を積み上げていくもとになるわけですよね。それについては、じゃあ今、一番大事な時期だというのは私たち議会でももちろんそうなんですけど、行政がそれについて自分たちで行っている政策のことについてのPDCAの判断と、または議会が考える──議会というのは、議員がそれぞれの地域から選ばれている区民の代表として物を言っていく中で、それが反映をしていくのか。それは、今、政策室長がおっしゃったことにもつながってくると思うんですけど、そこだけはやっぱり10か年計画、基本構想、そういったものが現実とどんどん離れていかないようにしてもらいたい。これが私たちの願いでもありますし、私はこれからも言い続けていきたいなと思っています。それについてちゃんと受けていただけるんですよね。

髙橋政策室長

 今、委員おっしゃったように、私どもだけで区政を進めているわけではございません。そういった御意見をいただきながらやはり施策を、一番よい施策、どういった形になるか、そういうものを皆が考えながら議会とともに計画を進めていきたいというふうに考えてございます。

大内委員

 ちょっと最後に1点、きょうは、これは報告に一応なっているんだけども、骨子、今いろいろ意見を議会から出されて、それは反映されるんですか。それとも、ただ単に聞かれたことに対して答弁されただけであって、今後、この骨子の中身がきょうの意見を聞いたことによって変わったりするんですか。きょうはどういう状況ですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 いただいた御意見を踏まえまして、次に素案の検討を進めていきますので、その素案への検討の中で整理していきたいというふうに考えています。

大内委員

 整理っていうか、意味はわからない。要は、きょういろいろ意見が出たんだけれども、それというのは今後生かされるんですかと。これは骨子だけど、もうこの骨子は頭が決まっちゃっていて、これは基本的に動かさないんですよという話なのか。あるいは、きょうの意見が出てまたちょっといろいろつけ加えたりしたりするということはあるんですかということ。

森政策室副参事(基本計画担当)

 議会の今回の御意見等を踏まえながら、素案の中でしっかり反映するところは反映するということで……(「反映するところは」と呼ぶ者あり)つけ加えていくというふうに考えています。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、平成27年度都区財政調整の当初算定についての報告を求めます。

黒田政策室副参事(予算担当)

 それでは、平成27年度都区財政調整の当初算定について御報告申し上げます。(資料4)今回につきましては普通交付金についてとなります。

 まず、表のところをごらんください。最終の合計のところの欄でございますが、財調の当初算定でございますが、9,078億9,700万円となっております。26年度の財調の当初算定でございますが、9,091億9,900万円となっておりまして、全体で13億200万円の減となっております。

 中野区の欄をごらんください。中野区でございますが、財調の当初算定は339億300万円となっております。昨年度の当初算定では334億8,700万円でございますので、全体で4億1,600万円の増となっております。

 欄外のほうをごらんください。この当初算定におきましては、23区全体で176億4,800万円の算定残が残っております。それで、こちらのほうの算定残、今後、各区の需要において再算定してまいりますが、中野区は一般的に3.3%のシェアがございますので、その中で行きますと5億8,000万円余りの算定が今後参ってくるというような予定になっておりますので、当初予算の算定どおり345億円近くの財調が算定されるというふうな形で見込んでいるところでございます。

 御報告につきましては、以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 中野区は当初予算を考えるときに、この当初予算というのは年度間結果的にこれだけもらえるという、当初予算という考えなのか。要は、財調が最初出す。それで、最後、残額というか、景気の動向によって残ったりして、もう一回最後振り分けられたりするんだけども、中野区の予算というのは、それも含めてそれだけ入るだろうと考えているの、それとも財調の当初の算定のときの金額を予想してつくっているのか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 当初から算定残というところを計算しているわけではございません。財調自体につきましては、全体の調整三税の割合ですとか中野区の税額ですとか、そういったものを予測しまして345億円の算定をしているわけでございますが、調整三税の最終的な伸びでございますとか、全体の中のシェアの中におきまして、毎年その当初予算のとおりであれば一番いいかとは思いますけれども、そういった中では足りなかったりとか、または増、多いというような状況が生じております。

 それで、今回につきましては、算定残も含めた形では当初算定、当初予算のとおりになるかなというふうに考えております。

大内委員

 というのは、ぱっと見てね、当初予算のところで財調の当初算定より多目に見積もっている区というのはそんなにないんだよね。上から行くと、とりあえずぱっと出てくるのが、最初に出てくるのはどこになるの。(「新宿区」と呼ぶ者あり)新宿になるの、何で。新宿か。その後は杉並、豊島ぐらいなんだよね。中野っていつもこうなの。要するに、これって、当初予算をつくるときに中野はいつも多目に見積もってやっているの。多分これ、去年も中野は当初予算、結果的には入ってきたのかもしれないけど、当初予算を算定するときに、だって、これさ、入ってくるお金が、当初予算、入ってこないということは、年間のお金を執行するに当たってその分マイナスで始めちゃうということでしょう、予算課は。予算課がやるのか、誰がやるのか知らないけど。もともと見積もりがちょっと中野はいい加減なんじゃないのと。ふえる、多い分にはいいんだけど、入ってくると思って予算を組んでいて、入ってこなかったということでしょう、当初の予算でいうと。そういうことになっちゃうんじゃないのかなと。

黒田政策室副参事(予算担当)

 昨年につきましては、当初算定したものよりも多く財調が入ってきたというようなことがございます。今年度、中野区としての特徴としましては、財産費等は伸びておりますけれども、全体としまして税額もやはり伸びておりますので、そういったところの基準財政収入額と需要額の差や、また地方消費税の交付金が人口に割合して交付されるわけですけれども、そういったところが多少私どもが算定していたものよりも多くあったということで、結果的にはマイナスというような形で出ているのではないかと思いますが、そういったところも今後、来年度に向かいましてはより正確に見込んでいくというようなことについては検討してまいりたいというふうに考えております。

大内委員

 じゃあ、ちょっと26年度の当初予算の額はわからないんだけども、当初予算、中野区のあれでは334億8,700万円よりも低かったのね、間違いないね。

黒田政策室副参事(予算担当)

 26年度につきましては、当初332億円の当初予算を組んでおりましたが、算定では334億8,700万円ですので、2億8,700万円、当初予算よりも多目に来ております。

大内委員

 じゃあ、何で今年度はずれたの。

黒田政策室副参事(予算担当)

 基準財政の収入額のところで税額が多少伸びているというようなことや、地方交付税の交付金がやはり歳入の部分が私どもが予想していたよりも多少多目に来るというような基準算定が23区の中でされたというようなことでございます。

大内委員

 例えば、これって財調が単純に10億ぐらい違うのか、9億か、中野が見込んだより少ないわけでしょう。(「はい」と呼ぶ者あり)330億と340億か。だから、そういうのっていうのは、考え方として、当初予算を組んでいて入ってこなくて、でも使うほうだけ決めちゃっていたらどうなっちゃうの。要するに、これだけ入ってくると思って支出の予算を組んでいるわけでしょう、それで入ってこないんでしょう。そうしたら、いろいろ違う意味の財調を調整でやるのかもしれないけども、根本的に予算を組んでいる人たちが当初予算で組んだものよりも入ってこない、でも支出はもう確定しちゃっていると、そういう予算の組み方というのはいかがなものなのかなと。だって、これを許していくと、これが──別にいいんですよ、10億違っても20億違っても。逆に、支出に合わせて当初算定の財調が入ってくる計算をされちゃうと非常にいい加減なものになっちゃうのかなと。でも結果的に入るからいいんですよなんていうんじゃなくて、当初つくるときの支出がそもそもこれだともうオーバーしていることになるわけでしょう。まあいいんです、そのための財政調整基金もあるから、そこから繰り入れしますからという話なのか。そうすると、結構この算定の仕方がいい加減になってしまうのかなと思うんですけども、どうなんですか、その辺は。

黒田政策室副参事(予算担当)

 財政調整の交付金につきましてもきちんと見込んでいかなくてはいけないということは、委員の御指摘のとおりだというふうに考えております。今回、特に多目に組んでいくというような方針があったわけではもちろんございませんが、地方消費税等の歳入部分がふえたということで、結果的に歳入歳出のバランスの中で、今回の当初につきましては6億円近く減になって、普通交付するというような結果になったというようなものでございます。

大内委員

 よく見ると、確かに6億円少なかったんだけど、これ、区によってやり方が、今言った状況は違うんですか。財調はこれだけいただけるかなという、いや、何か特別に特定財源に入ってくるものはあるにしても、基本的に入ってくるものの計算式がそれぞれの区によって違うの、これ。基本的には厳しく見込んでいるのかなと思うんですけども、6億って結構大きなお金なんですよね。それで、中野の場合、当初の財調の当初算定よりも少なかったということに関して反省というか、ああ、ちょっとこれ見込みが間違ったんですという意識はないんですか。いいんですよ、どこからかまたお金を持ってくるからという話なのか。ただ、これだと、数字を出されて、いや、東京都が厳しく見込んだとか、いや、人口がどうのこうのとかいって、当然そういうものを見込んで当初予算を組んでいるんでしょう。今言っているのは、見込みが間違っていましたと言っているようなものなんだからね。その計算式、誰がつくったんだと。そんな当たり前に言っているけど、それを見込んで当初予算を考えているんでしょうと。それで違ったものに関して、いや、私たちの責任じゃないんですよ、いろいろ人口形態が変わっちゃったとか経済が変わっちゃったからと言っているけど、そんなことは理由にならないと思うんですよね。だから、そういうところを、まあ反省してくださいとは言わないけども、こんなに違っていても全然平気なんですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 今回の結果につきましては、今後、来年度に向けてもう一度いろいろな交付税の計算につきましても正確にやっていくというようなことを検討するというか、やっていきたいというふうに考えております。

大内委員

 だから、区によっては、全然もう桁違いに多く入ってきちゃっているところは多分当初のあれから特定財源が多くに見込まれて入ってきているのかなというところもあるけども、やっぱり基本的に、だって、少ないというのは、いろいろ何か理由は言っているけども、その理由を踏まえて当初予算を考えているんじゃないんですかと。そうでしょう。結構6億──じゃあ、うちらがつけてくれと言ったとき、多分大騒ぎして6億なんかつけてくれないよね、簡単に、予算。でも、6億円足りなくても、いやいや、何かいろいろ変わったんで、形態が変わったんでといって、それで話を済ませちゃうんですかと。下を向いているけど。いや、そうなんじゃないのと、大丈夫なのと。

川崎副区長

 御存知のとおり、財調の交付金というのは区の基準財政需要額と収入額を予算段階で見積もりますので、その結果、先ほどの説明は、収入がその段階よりか基準財政収入額が多かったので、その差額が結果減ったということになるんですね。ですから、予算段階でその税収のところを全部きっちり見込むというのはこれはなかなか難しい話かなというふうに思います。

 それで、このプラスマイナス、各区あるんですけれども、その差というのは、うちの場合ですと大体2%ぐらいですね。それで、ほかのところも多いところでは10%ぐらいということがありますので、そういった意味では予算積算段階での見込みというところでは、予算担当としても精いっぱいのことをやっている中で、年間で見ますと当初見込みより上がる場合もあるし、少し足りない部分も出てくるというようなことがございますので、それについては御理解をいただきたいと思います。

大内委員

 いや、だから、まあ、いいや。渋谷なんて10億違うのか、単純にね、もとから。だから、こういうところというのは、基準財政規模だとかいろいろ言うけども、それぞれの区みんな一生懸命やっていて、ほかの区のことは別に関係ないんですけど、中野の場合はたまたま、要するに、去年の計算式は合っていたけど、ことしの計算式は間違っていたという話、どこか違ったということになるんですか。だって去年は、まあ普通は低目に見積もるわけでしょう。だって、足りなかったら大変なことになるから。今までは基本的に低目に見積もっていたけど、ことしは何かどこか多目に見積もっちゃったとかそういうことなの。要するに、去年とことしの要素が違うんですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 去年とことしの要素というようなことは、23区としては同じ計算式でやっておりますので、変わったところはございません。

 それで、先ほど、副区長のほうからも申しましたが、基準財政収入額のところは、税額が中野区の中では私どもが計算していたよりも26年度も後半伸びてというようなことで収入のほうが上がってきた。それで、必要となるお金のほうも伸びておりますけれども、その比較の中で結果的には交付される額が今回はちょっと私どもの見込みよりは違っていたというようなことがございます。税を含め、ほかの、先ほど申しましたが、地方消費税の交付税とかは区民の人口の状況も把握をしてやってまいりますので、よりきちんと数字を見まして今後は積算をしてまいりたいというふうに考えております。

大内委員

 しつこくなるけど、いや、だから、そういう計算をして出したんでしょうと、それで間違っていたんでしょう。間違ったというか、当初予算算定が予想より低かったんでしょうと。今聞いているのは、そういうことを全部やって、なおかつ違ったんでしょうと聞いているんです。それをしっかりやるとかじゃなくて、しっかりやった上で数字を出しているんでしょう。何か聞いていると、しっかりやっていないのかやっているかわからないような言い方になっているから、そういうものをきっちりしてやったけども、そのぐらいの誤差が出るんですねということで、間違っていまして、ちょっと当初予算が少なくて申しわけございませんでしたとか言うんだったらわかるけど、そういうことは一切言わないで、いや、何か人口形態が、じゃあ、半年で変わったのかと、そんなに多くって。そんな経済の見込み、半年先の状況が変わったとかいったら、10か年なんかどうやってつくるんだよっていう話になっちゃうよ、そんなことを言っていると。だから、素直にちょっとその辺のところが甘かったとか何か言ってくれれば話は落ちるのに、一切言わないから。ほかの区の予算課はしっかりしているけど、中野だけ何かそういう、中野と何区は甘いのかとつくり方がという話になっちゃうじゃないですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 申しわけございません。この都区財政調整交付金を算定する際に、税額等の伸びにつきまして見積もって計算したところでございますが、そこのところの誤差が主に出まして、こういった算定の、当初算定から行きますと不足になったというところでございます。申しわけございません。

平山委員

 頑張られた結果なのかどうなのかというのは決算でちょっと詳しく見ていきたいと思いますが、ちょっと私もこの差のところについてお聞きしようと思ったんですが、答弁の中で、税収がふえたということと、地方消費税の交付額が想定よりも多かったというような御答弁があったんですけど、これはパーセンテージが決まっているわけですよね、交付額の、入ってくる。それで、御答弁だけお聞きしてくると、何か中野区だけが少しこの交付額が多かったようにも聞こえたんですが、そうではないですよね。要は、人口の問題ですかどうですかということをちょっと御確認させていただきたくて。

黒田政策室副参事(予算担当)

 地方消費税の交付額につきましては、動態の調査がございまして、昼間人口と全体の人口を比較して、そういったものの中から計算をしてまいります。そこの中で、本年度につきましては予測をしていた以上に交付があるというようなことが23区の中で計算をされたということでございます。

平山委員

 いやいや、それはわかっているんですけどね。そのお答えの仕方が、税収が多かったというのは、ああ、頑張られたのかなと思うけども、地方交付税の交付額が想定よりも多かったなんていうのは、これはどこの区も条件同じわけじゃないですか。人口動態をどう読むかということで地方消費税と読めるわけじゃないですか。だから、ちょっと御答弁がわかりづらかったなと思ったので確認をさせていただいたのと。

 昨年度の26年度のいわゆる特別交付額、再算定の額って中野区はお幾らだったんでしたっけ。再算定後の額。

黒田政策室副参事(予算担当)

 26年度、再調整後は658億7,431万2,000円となっております。

平山委員

 だから、後で入ってきた額はお幾らだったんですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 およそ8億円余りとなっております。

長沢委員

 ちょっと確認の意味で伺いますね。23区全体の交付金、交付算定増減ということで、増減は右下のところで13億マイナスだったということですね。それで、先ほどのお話をうかがっていると、この13億円というのが、これは多い少ないというのはいろいろ議論あると思いますけど、毎年毎年の算定のあれからいって、別に多い少ないっていうの、それはどうなのかと思っていますけど、結局、景気変動とともに、傾向として、中野がそうであったように、人口増とか、そういういわゆる基準財政の需要額に算定をされるものとして、あるいはその基準財政の収入として税収が、要するに、納税義務者数がふえた、また額がふえた。まあ額がふえるのが一番いいかもしれませんけど、数がふえた。そういうものが23区全体としてそういう傾向にあるのか、その辺について御存知だったらちょっと教えてください。

黒田政策室副参事(予算担当)

 税額につきましては、全体的に伸びているというようなことの状況はございます。あと、今年度につきましては、全体の9,078億円の要素の中には法人住民税の一部国税化の部分が見込まれておりますので、全体としてマイナスの13億円になったというふうなところがございます。

長沢委員

 今言われたもの、ごめんなさい、そうですね。国税に一部なったというのは、これは金額としては幾らですかね。

黒田政策室副参事(予算担当)

 こちらのほうはまだ確定値が出ておりませんので、想定では289億円、23区の中で影響が出るというふうに言われております。

長沢委員

 あと、これは普通交付金のほうなんですけども、特別交付金、特交のほうについては、これは予定どおり入ってくるようなことになるんでしょうか。しかも、この27年度については、中野区としては、予算額としては5億かな、幾らでしょうかね。

黒田政策室副参事(予算担当)

 この9,078億円余りの部分は当然財政調整の交付金の中の95%でございますので、残りの5%の特別交付金は予定をされております。中野区につきましては、当初予算で5億円を計上しておりますので、そういったところを含めながら、抑えながらですね、今後申請等の事務に入ってまいりたいというふうに考えております。

長沢委員

 それで、特交の、まあここはちょっと所管の報告とはまた離れちゃうからあれなので、あまりあれですけども、ずっと中野区は5億円で、前にも再三指摘させていただいているけど、10億円以上いつも入ってくるわけですよね。申請をするということなので、その申請をしていつもそれを倍以上になっているということで、それこそ、この特交の95%、5%の中野区としての、これはシェアとして見るものではないのかもしれませんけども、これについてもきちんと予算化のところでは検討すべきだというふうに思っておりますけど、その点はいかがですかね。

黒田政策室副参事(予算担当)

 特別交付金につきましては、災害に対応した交付金や基準の財政の需要の中では計算、算定できなかったものになっておりますので、そういったところでは、その5億円というふうなところを毎年少なくともそういった臨時的な対応として見るというようなところで考えております。来年度以降の予算につきましてはここで申し上げるところではございませんが、その考え方につきましては今のところ変更するというようなことは思っておりません。

いでい委員

 せっかくですから、伺いたいんですけど、じゃあそうなると、基準財政収入額というものが伸びてきたと。もっと言ったら、特別区税が想定よりも多く入ってきたと。そういったことによってこの差異が生じているわけで、その見込みについては今それぞれの委員から指摘があったところですけれど、もっと言ったら、来年度の話になりますけど、そうなると、投資的経費だとかいろいろな政策判断のことについてもこれは幅が出てくると思うんですけど、その点いかがですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 特別区民税の計算の基礎としましては3.4%、財調の中での考え方としては3.4%伸びたところでございます。ただ、これを26年度から27年度に向かいましての投資的なところでございますが、中野区は26.8%伸びているというようなことがございますので、そういう税額の伸びに見合って投資的な部分を伸ばしていくかというところは、そういった必要性に応じて予算の中で対応していくというふうに考えております。

いでい委員

 ということは、そういった、何をやるにも財政的な裏付けがなければ前に進まないと思うので、今回の当初算定については大きな見込みの一つに僕はなり得るのかな、政策をつくっていく中で大きな判断材料の要素になるのではないかなと思いますけど、いかがですか。

黒田政策室副参事(予算担当)

 歳入面につきましては、中野区の状況をきちんと把握していくというようなところでは一つの判断になるとは思います。ただ、今年度、夏以降ですね、景気の下押しのような状況もございますので、私どもにつきましては歳入について注視をしてまいりたいというふうに思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、「個人番号(マイナンバー)の利用に関する条例制定の考え方」についての意見交換会の結果及びパブリック・コメントの実施についての報告を求めます。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 それでは、マイナンバーの利用に関する条例制定の考え方についての意見交換会の結果とパブリック・コメントの実施につきまして御説明をいたします。

 お手元の資料(資料5)をごらんください。

 番号法の規定によりまして、区独自の事務におきましても個人番号を利用した情報連携を進めるために、マイナンバーの利用に関する条例制定の考え方につきまして意見交換会を実施したところでございます。条例制定の考え方を見直す必要が生じるような御意見はございませんでしたので、考え方は修正をせずにパブリック・コメントを実施するというものでございます。

 意見交換会は、7月17日と18日の2回開催いたしまして、参加人数はそれぞれ5名の合計10名でございました。いただいた御意見・御質問と区の回答は資料の1にまとめてございます。

 3ページ目をごらんください。主な内容を御説明いたします。

 条例案に関する一つ目の質問としまして、区独自にマイナンバーを利用する事務が9事務に限定される理由は何かといった御質問がございました。これに対しまして、独自事務で他の自治体と情報連携をするための要件に適合する事務が現在のところ9事務であったということ、また今後、特定個人情報保護委員会から示される基準によっては適合する事務の数が変動する可能性があるといったことを御説明いたしました。

 次に、3項目めの質問ですが、区の独自事務につきまして他の自治体に特定個人情報を照会した場合に、その自治体の条例に規定がなくても必ず情報提供をしてもらえるのかといった御質問がありました。これに対しまして、番号法の規定によって区独自事務につきましても情報提供義務が生じるといったことを御説明いたしました。

 次に、マイナンバーを利用する事務を区独自に広げないといけないものなのかといった御質問がありまして、個人番号の独自利用を進めることで添付書類の省略といった利便性向上が図られることから条例を制定する必要があるということをお答えしております。

 そのほか、マイナンバー制度の総論や個人番号カード、またマイナンバーの安全管理に関しましてさまざまな御質問や御意見をいただきまして、資料に記載のとおり回答してございますので、後ほどお読み取りいただければと思います。

 資料の1ページの1の(3)のほうにお戻りください。

 意見交換会でいただいた御意見・御質問は条例制定の考え方やマイナンバー制度の内容を確認するものが中心でございまして、条例制定の考え方を見直す必要が生じるようなものはございませんでしたので、考え方は修正をせずにパブリック・コメントを実施するというものでございます。

 パブリック・コメントの実施時期は9月4日から24日まで、公表場所は区役所、区民活動センター、図書館でございます。9月5日号の区報と区のホームページで周知を行います。

 今後の予定としましては、パブリック・コメントを経まして、第3回定例会で条例案を提出させていただく予定でございます。

 なお、パブリック・コメントを実施する条例制定の考え方につきましては、2ページ目に記載をしてございます。各種申請時の添付書類の省略といった区民の利便性の向上や事務効率の向上を図ることができる事務につきまして個人番号の利用を進めていくというものでございます。区独自に個人番号を利用する予定の事務につきましては、7ページの資料2に事務名と照会する個人情報を掲げてございますので、お読み取りいただければと思います。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 すみません、ちょっと基本的なことなんですけど、マイナンバーというのは、私、要らないよと言ったら、そういう人は発行しないの。それとも、番号はとりあえずつくんですよと。要は、住基カードみたいな、ああいったものは申請すればとれるじゃないですか。とにかく番号は全員つくんですよということなんでしたっけ。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 そうですね。住民票コードのある住民票の登録がされている国民の方全てに付番がされるというものでございます。

大内委員

 番号で、AとかBとか入らない、全部番号ですか。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 12桁の数字でございます。

長沢委員

 時間もあれですし、また第3回定例会の中でもお伺いをしていけるかなというふうに思っているので、ちょっと1点──1点というか、2点になります。

 1点は、今自身、作業として職員のところでやられていると思っていますけど、俗にニュース等とかでも間に合わないんじゃないかというような話もありますけど、中野区においてはどうなのでしょうか。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 現在、システム改修などの準備を進めていまして、当初のスケジュールどおり対応できることを目指して、準備は着実に進めております。

長沢委員

 それで、それとの関係になるんですが、この意見交換会の最後の6ページのところの特定個人情報保護評価について、区独自利用事務についても行うのか、まあ質問はそういうことで、これは対象となるということになります。それで、この特定個人情報保護評価については行われたということでよろしいんですか。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 法定の事務につきましてはもうほとんど行われてございます。独自利用事務につきましては、条例制定後、実際に番号を利用する前に行っていくというスケジュールになってございます。

長沢委員

 法定の、いわゆる法文のところでは法で規定されているところについては行ってきたということなんですが、実はこの個人情報保護評価というのは、言ってみれば個人情報の漏えいを防ぐためにも、事前にそういうリスク等々、そういうものを検討してという話ですね。これについては、第三者のそれを設けるというところも法文になっている、そのこと。

 もう一つは、じゃあ、それを第三者の評価とともに、そのこと自身を、まあ言ってみれば、この行政側が、区側が公表していくと、この手続というか、この作業としてはどういうふうになるのでしょうか。

中谷政策室副参事(業務改善担当)

 第三者点検を受ける対象になっている事務というものは要件がございまして、その要件に該当するものが、中野区ですと住民基本台帳に関する事務と地方税に関する事務の2点になってございます。これらに関しましては、個人情報保護審議会の意見を受けまして評価書を作成して、もう既に公表も行ってございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4番、株式会社まちづくり中野21の運営状況等についての報告を求めます。

朝井経営室副参事(経営担当)

 それでは、株式会社まちづくり中野21の運営状況等について御報告いたします。(資料6)

 株式会社まちづくり中野21が、平成27年7月29日に臨時株主総会を開催しまして、役員を改選したので御報告をするものでございます。

 新取締役の氏名でございますが、中野区副区長の本田武志でございます。

 退任取締役は、英直彦でございます。

 新取締役の任期につきましては、平成29年6月開催予定の定時株主総会まででございます。

 なお、4番、改選後の役員構成については表のとおりでございます。

 5番の中野サンプラザ取得・運営等事業の経緯につきましては、後ほど別紙によりまして御報告をさせていただきます。

 なお、2ページに、株式会社中野サンプラザの取締役につきましても臨時株主総会が開催され、役員が改選されましたので、ここで御報告をするものでございます。

 改選後の役員構成については、(4)の表のとおりでございます。

 それでは、別紙のほうをごらんいただきたいと思います。

 中野サンプラザ取得・運営等事業の経緯でございますが、1番、設立は、平成16年9月でございます。中野サンプラザの所有会社として株式会社まちづくり中野21が設立をされました。設立に当たりましては、区が2億円、中野サンプラザ運営研究会グループが設立をしました株式会社中野サンプラザが1億円を出資しているものでございます。

 続きまして、2ページのところをごらんいただきたいと思います。平成16年9月から平成17年3月にかけまして、中野サンプラザ取得のための増資と融資がございました。平成16年9月、所有会社は中野サンプラザを所有する独立行政法人雇用・能力開発機構と売買契約を締結いたしました。中野サンプラザ取得のために24億4,200万円を増資するとともに、33億4,000万円の融資を受けたものでございます。

 下の事業構成図のところにございますように、株式会社中野サンプラザが株式会社まちづくり中野21に6億7,200万円、C種株式として出資をしてございます。また、金融機関から、ごらんのように、出資と融資を受けたものでございます。詳しくは(2)、(3)で株主構成、融資の内訳等を記載してございます。

 続きまして、3ページが平成20年12月の事業再編でございます。平成20年8月に中野サンプラザ取得・運営等事業の代表企業が事業から離脱する意向が示され、旧運営会社から区へ株譲渡、事業譲渡の提案がございました。区は、サンプラザ地区のまちづくりを区が完全主導で進めることが望ましいと判断をし、この提案を受け、旧運営会社の所有する所有会社株式を区が取得するとともに、所有会社が新運営会社を取得するために必要な資金を区が追加出資したものでございます。

 事業構成図をごらんいただきますと、中野区から株式会社まちづくり中野21に13億7,700万円の出資をしているものでございます。議決権を100%、この時点で保有をいたしました。株式会社まちづくり中野21の完全子会社として新運営会社が設立をされているものでございます。

 それでは、4ページのところをごらんいただきたいと思います。平成23年3月にリファイナンス(借りかえ)を行いました。資金調達コストの低減及び財務体力の向上を図るため、所有会社は平成23年3月にリファイナンスを実施いたしました。このことによりまして、従来の融資を全額返済するとともに、A種優先株式、B種優先株式を清算しました。その結果、所有会社は区が全額出資する会社となったものでございます。

 事業構成図のところにございますように、中野区から株式会社まちづくり中野21に出資をしておりまして、100%の出資となっています。なお、金融機関から株式会社まちづくり中野21に対しましては、出資がなくなりまして融資のみというふうになったものでございます。

 御説明は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 まず最初、この西武信金の借り入れの金利が最後、2.3%だよね。高くないか。誰が交渉しているの、これ。例えば、多分うちの、1階でいうところのあれは何と言ったか、昔でいうと……(「収入役」と呼ぶ者あり)収入役室か、あそこなんかは一生懸命お金を回して、一時的にお金をいろいろ多分、収入役室、今は何だっけか……(「会計室」と呼ぶ者あり)会計室か、やっているわけでしょう。ストックしているお金をとりあえず要らないものはいろんな短期を買ってみたりしてやっていて、これ、2.3%って、今時自由金利だって大体ほら優遇金利がつくわけじゃない。当面のものよりも優遇、中野区なんか間違いない会社なんだから普通優遇金利とかついて、2.3%というのはちょっと高くないですか。そういうことは発想にない、考えていないの。それとも、借りるときにもう2.3%じゃないと貸さないよと言われちゃっているのか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 23年3月のリファイナンスの時点で借りかえとして交渉をいたしまして、その時点で区としてはもちろんなるべく低い金利でというふうに交渉をしてきた経緯がございますが、その時点で2.3%で合意をしたという経緯でございます。

大内委員

 それだったら、ほかの金融会社に多分1%ぐらいで貸してくれるところに借りかえしちゃったほうが安いんじゃないのと。もう償還しちゃって、多分普通今1%ぐらいだよ。それで、これ、年間1,000万円違うわけだよね。ああ、1,000万円じゃないや、48億円だから4,800万、5,000万円ぐらい違ってきちゃうよ。そういった発想はないの。多分これ、自分の住宅ローンだったら、もう2.3%なんて普通払っていないよ。こういうの、できないの、借りかえ。

朝井経営室副参事(経営担当)

 この時点でさまざま交渉する中でこの金利に固まったというふうになっておりますけれども、今後、株式会社まちづくり中野21としてさらに安い金利のところがあればそういったことも検討はできるものというふうにも考えております。

大内委員

 じゃあいいけど、まちづくり21、誰なの。誰がまちづくり21の社長であって、なっていくんですか、その交渉をする人は、じゃあ今度は。

朝井経営室副参事(経営担当)

 まちづくり中野21の代表取締役は金野社長でございます。

大内委員

 だから、そうしたら、その社長おかしくないですか。2.3%、今時金を借りていて平気な、全然見直そうとしないの。2.3%って今、高いと思わない、金利。それに対して見直しをしない。その社長に対して僕たちは意見を言えるんですか、じゃあ。ここで幾ら言ったって、いや、社長は、まちづくり中野21は区と関係ないんですと、議会とは関係ないんですよと。多分議会とは関係ないところなんだよね、まちづくり中野21って。議会が幾ら言ったってまちづくり中野21には影響しないんでしょう、うちらの権限は及ばないところなんでしょう。何かこんなことを言われていましたという程度の扱いなんじゃないの。まちづくり中野21に対してここで言って影響を及ぼすことはできるんですか。多分別の会社、それは独立した会社だから議会とは一線を介してと、議会とは関係ないと言われているところなんじゃないの。

朝井経営室副参事(経営担当)

 区がまちづくり中野21の借りかえ等にもかかわってきてございますので、意見としては申し上げられますので、借りかえについても今後検討が必要であるかどうかも含めて、区とこの所有会社と検討をしたいというふうに考えます。

大内委員

 いや、あなたさ、そんな生やさしいことを言っていて、毎月毎月お金がかかっているんだよ、金利って。これだけ四十何億かかえていればすごい金額なんだよ。これから言って直していきたいと思っていますなんて、そんな悠長なことを言っている場合じゃないんじゃないのと。だって、これだって、もっと言えば中野区の税金で払っているわけでしょう。ほら、それで2.3%……まあそれはいいや、それは置いておいて。

 だから、議会はそこの会社に対して物を言えるんですか。言えないんじゃないの、たしか今の仕組みだと。それはどうなの。今、そうやって言っているけど、間接的にあなたたちが、議会からそんな意見をもらったから、その金野という社長に対して一応そういった助言はしますという程度のもので、議会側からそんなのだめだと言われたところで、別にそれとは関係ないんですよと、要するに、まちづくり中野21の会社はそれとは関係なく運営を進めていくんですという話なんじゃないんですかと。幾らうちらがここで言ったところで影響はないんじゃないの、どうなの。

朝井経営室副参事(経営担当)

 まちづくり中野21、所有会社につきましては区が適切に関与をしていくということで考えておりますので、そういった御意見につきましても所有会社のほうとしっかり検討をしたいというふうに考えております。

大内委員

 適切な関係ってどういうことよ。具体的に文書で残すとするとどういうふうな位置付けになっているんですか。適切な関係だとか言ったってよくわからない、相手のほうがどうとるかによって全然違ってくるからね。うちらはそう思っていても、相手は、いや、関係ないですよって、それが適切な関係ですと言われたらそれでおしまいだから。ちゃんと口頭で言うんだったら口頭で、どういう関係なのかの位置付けをしっかりちょっと言ってもらえますか。

篠原経営室長

 中野区は、まちづくり中野21に対しましては100%株を所有しているわけでございまして、その中で区として取締役も派遣しているわけでございますので、今御指摘にあったことにつきましては、適切にその部分を対応するように図っていきたいというふうに考えてございます。

大内委員

 だから、意見を反映してもらうのはうれしいんだけど、それだけの権限がうち、議会ってあるのか。そういうことを言っていいんですかということ。要するに、たしか前、区議会は関係ないんですよと言われた記憶があったからね。たまたまこうやった機会でそうやって言ってくれるのはうれしいんだけど、それって本当は間違った行為なんじゃないのかなというか、いいんですかと。議会とは関係ないですよと、うちらは何か、まちづくり中野21は関係ないですよ、もう独自の会社なんですからってさんざん言われていた記憶があるので、今たまたま言って、いや、それはごもっともな意見だから言っておきますとか、そんな簡単に言っちゃっていいんですか。

篠原経営室長

 中野区から、議会から直接ということではなくて、議会から区のほうに御要請があって、そういう御意見がありましたということについては区のほうから適切な形で対応するという意味でございまして、議会から直接というような話ではないです。

大内委員

 すると、やはり議会とはあくまでも役所を通してと、でもちょっと複雑だよね。だって、そうしたら議会は結局何も言えないんですかと。結局議会が言ったところで、役所のほうでその間でいろいろ考えて、いや、それは別にいいんじゃないかと言われちゃえば言われない話なのかなと。要するに、ストレートに物は伝わらないというシステムになっているわけですね。あくまでも、フィルターとして役所の担当の誰かがかかわっていて、そこが、まあ議会から言われたけど、これは別に意見だけ伺っただけでおしまい、特に反映させないということもそこのさじ加減でやるということになるわけですか。

篠原経営室長

 議会意思として、直接民間の株式会社に対して議会の意思として何か要請をするとかいうことは、会社法等とかそういう民法上もできないというふうには考えております。したがって、今現段階で言えるのは、やはりこういった御指摘を受けて、それで私どもは株主、株式を所有しているわけでございまして、取締役も派遣しておりますので、その取締役を通して適時適切な時期にそういったことを議会の意思をお伝えするということが本来の姿かなというふうに考えております。

大内委員

 じゃあ、派遣しているというのは、これでいうと、現職でいうと本田さんだけなのかな。金野さんと山岸さんに関してはもう関係ないと。議会の意思は別にその人たちには、要するに、通してもらう必要はなくて、あの人たちはもうまちづくり中野21の会社の人。あくまでも本田さん1人しか窓口はいないということでいいんですか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 御指摘のとおり、現職としては本田副区長のみということになります。

大内委員

 じゃあさ、だから、本田さんが1人だけで言ったところで、ほかの人たちにそんなの関係ないよと言われちゃうと、それでおしまいなんじゃないの、そんなに弱くていいんですかと。もうちょっと中野区として、まあ会社法があって、僕は詳しいことはわからないけども、税金を出して会社を設立していてやっているのに、議会側に関しては本田さんを通してしか物を言えないと、それってよくないんじゃないのかなと。ちょっとやり方、システムを変えないと、結局税金を使って会社をつくっているけども、つくった会社に関しては一切物を議会は言えないんですと。あくまで副区長の本田さんに対して、副区長の本田さんを通してしか物を言えないんですということだとちょっと、そもそもまちづくり中野21に対しての予算自体も議会は否定しちゃうよと、認めないよということも考えられるわけだよね。

川崎副区長

 まず、議会との関係で申し上げますと、まちづくり中野21と、先ほど経営室長が御説明したとおり、直接議会の意思が及ぶというところはないわけでございますが、一方で、中野区としては取締役を派遣して、取締役はその経営責任を負っているわけですけども、もう一つの区の側面としては株主という側面がございます。その株主として経営について物を申すことができるということになります。それで、その枠組みの中で、議会に対しましては毎年度経営状況の報告をするというのが一つです。そこの報告の中でいただいた意見を踏まえて、区としても所有会社のほうに働きかけるというのが一つあります。

 あと、さらに大事なことといたしましては、まちづくり中野21の定款を変更したり、あるいは重要な財産の処分を行う、これについて区が株主として議決権を行使する、これに当たりましては議会の議決を経た上で行うという、そういった仕組みをつくり上げているところでございます。

大内委員

 だからね、もう7月29日に臨時株主総会があって、どういう議題が出たのか、よくわからないけども、本来でいうと、株主総会の前に議会に報告をして議会側からちょっと御意見を聞いて、株主総会にいろいろとそういった意見を反映させるだとかいうことも一切しないわけでしょう。いつの間にかもう株主総会が終わっちゃって、報告だけなわけだよ、これ、なりましたと。もう議会側が何を言って遅いんだよ、もう株主総会が終わっちゃったから。普通そうやって言うんだったらば、株主の100%が中野区というのであれば、税金を使ったことであれば、普通株主総会の前に、今度株主総会がありますとか、こうこうでなりますと、一応中野区が100%持っている株ですと、議会として何かありますかぐらいのことを言ってくれてもいいんじゃないですかと。だって、あなたたちもやりたいようにやっているようにしか思えないんだよ、こういうものも。株主は中野区、中野区の代表は区長かもしれないけれども、その思ったとおりにやっているだけであって、議会側は出資した会社に関しては基本的に物を言えないんですよと、言う必要はないんですよと。報告することも、年間の財政報告はするけども、それに対して、いや、こういうことを変えたほうがいいんじゃないか、イベントをこういうふうにやったほうがいいんじゃないかと、それはもう議会は関係ないんですよ、タッチできないんですよというシステムに今なっているわけだよね。財政の1年間を出す報告はするけども、それに対して議会側は、税金を100%出してつくった会社の報告の割には別に議会側は一切言えないわけ、何にも。いや、ちょっと中野サンプラザの食事、最近よくないよとか、そういったところで、それはもう1人で吠えているだけであって、もうちょっと改善する努力をするようにしてくれよと言ったところで、はい、はいって言って、あとはもうそちらの器量の一つなんだよね。というか、あなたたちが勝手にとは言わないけど、やりたい放題なんだよ、株主ということで。でも、それはもうちょっと議会側の意見が、ストレートとは言わないけれども、反映されるようなことを本来なら今回の株主総会で私は提案してもらいたかったの。でも、株主総会はもう終わっちゃって、終わりましたという報告で、これじゃだめなんじゃないんですかと。税金を使っている以上、今言ったようなところでしか議会側がタッチできないんですというんじゃ、ちょっとよくないよと、チェック機能が働いていないよと。あれだけ大きな区民の財産だと言われているのに議会側は一切、私たちも区民から言われたときに、いや、中野区が持っているけど区議会は関係ないんですよと、何も言えないんですよというんじゃちょっとよくないんじゃないのかな。いろんなイベントをやるにしても、もうちょっと区議会の意見が伝わるようなシステムに変えていただきたいと思うんだけども、そういうものは無理ですか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 もちろん定款の変更にかかわるようなことであるとか重要なことにつきましては、区が株主としての権限を行使する前に、議会の議決すべき事件ということにもなりますので議会にも十分御相談をさせていただいた上で、区としても判断をしていきたいと。

大内委員

 だから、それって、廃止にするとかそういうときだけなんだろうと、議会なんかに諮ってやるのは。普段の経営からそういったものに対して意見を聞いてもらえるような仕組みはできないのかと言っているんだよ。

朝井経営室副参事(経営担当)

 普段の経営そのものにつきましては民間の工夫によって行うというのが当初の趣旨でございまして、そういったことでは区は直接株主としても意見を言っていないわけですが、株主として何か意見を言うに当たりましては、議会の意向についても十分考えて発言をしていきたいというふうに考えております。

大内委員

 要は、そんな意識はないと思いますよ。わかっているんですか。じゃなかったら、こんな質問しませんよ。

川崎副区長

 今、大内委員の御質問は、重要な案件については議会の意思が反映するけれども、日常的な運営についてどう反映するのかという御意見だと思います。日常の運営については、所有会社が出資をしている運営会社が日々経営をしているということになりますが、そのところにも区の取締役が入っているわけですので、こういった議会に対する御報告の際に、いただいた御意見などにつきましてもそういった場でお伝えをしていくということについてはこれまでも重要な案件については行ってきたかと思いますが、今後とも努めていきたいというふうに考えます。

委員長

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午前11時57分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午前11時58分)

 

内野委員

 ちょっと大事なところなのでもう一回確認したいんですけれども、ちょっとたくさん言うことがあって整理しますと、そもそもこれ、リファイナンスをする前に、平成16年でこのスキームができたときに10年間のスキームであったわけですよね。それをその間に2回も再編してリファイナンスをするというやり方が、なぜこの必要があったのか。そもそも当初出資していた人たちが10年のスキームで合意していたものが、このたった9年間、10年間の間に何でころころ変わってしまったのかというのが一つと。

 それから、これ、今の現在の状態のまちづくり中野21がデフォルト、つまり債務不履行を起こした場合には誰が責任をとるんですか。それはもう中野区が出資したお金が全てなくなってしまうし、株式だってほとんど無価値になってしまうわけですけれども、そういう責任を誰がとるかによって、このまちづくり中野21の役員構成も中野区がコントロールできるように、役員構成を副区長1人じゃなくて、そのほかの人たちが入っていなければおかしいんじゃないのかなと思うんですけども、その点はいかがでしょう。

朝井経営室副参事(経営担当)

 融資についての変更の部分でございますが、先ほども御説明しましたように、まず事業再編ということで、今まで所有会社に出資の形で行っていました金融機関の出資部分、そこを融資に変えていくということで、事業再編のときにそこの部分を変更いたしました。事業再編のときには出資の形でありましたものを23年3月に融資に変えたものでございます。20年12月の事業再編につきましては、先ほども御説明いたしましたが、この事業の代表企業が離脱をするということがございましたので、全体のスキームの見直しをすることによりまして、融資についても変更をしているものでございます。

 また、デフォルトの話がございましたけれども、区は毎年度株主として、その所有会社の運営、それから運営会社と連結をしました全体の経営状況についてしっかりと監視をする中で、そういったことが起こらないようにということで取り組んでおりますので、今後必要があれば、またそういった取締役の人事についても検討をしていく、そういった状況にあるというふうに考えております。

内野委員

 中野区が、じゃあ、そのデフォルトを起こさないように新運営会社である株式会社中野サンプラザに関してもコントロールを及ぼすと、そういう御発言でよろしいですか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 全体の連結した財務状況をしっかりと見ておりますので、基本的には構図としては所有会社を通して運営会社については関与をしていくということになるというふうに考えております。

内野委員

 そうすると、これは公開会社じゃないし、出資については中野区だけがしておりますけど、例えば、じゃあ、中野区議会で株式を買おうなんていうことはできるんですか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 中野区が出資をしておりますので、特にそれを売買というふうには想定はしておりません。

内野委員

 わかりました。基本的にさっき私の問題意識はそこで、私たちが株主になれない以上、中野区が出資した税金でつくった会社である以上、やはり中野区議会が意見を言ったときに中野区がちゃんとコントロールできるようにしておくというためにも役員構成を変えるべきだと思うんですね。そういう株主提案をぜひしていただきたいと思うんですけれども、その点についていかがでしょうか。

川崎副区長

 経営状況については、毎年度御報告をしております。

 それで、さっきの第2回定例会におきましても御報告をしているとおり、連結で見た場合でも純資産が毎年1億円から2億円ふえていて、もう現在既に17億円に達しているということで、区がこれまで出資をしていた額を上回る純資産額を保有しているというようなことから、この間の経営については順調に推移をしているんだろうというふうに思います。

 それで、先ほど大内委員のほうから言われた、具体的な日々の経営などについての改善すべきということについては、これは日々生ずることだろうというふうに思いますが、経営の根幹につきましては順調に推移をしているということ、委員がおっしゃるようなデフォルトといったような危惧は現段階ではないというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、5番、控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等についての報告を求めます。

朝井経営室副参事(経営担当)

 それでは、控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等についてでございます。(資料7)

 この案件につきましては、6月30日の総務委員会で、地方裁判所での棄却判決について御説明をしたものでございます。7月30日に、高等裁判所におきましても同様の理由により棄却をされております。8月14日に上告をされた旨の御報告でございます。

 事案の概要、控訴の趣旨、判決等につきましては、お読み取りいただければと思います。

 以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、訴訟事件の判決についての報告を求めます。

朝井経営室副参事(経営担当)

 この案件につきましては、平成25年8月30日の総務委員会で、地方裁判所への訴えの提起について御報告をしているものでございます。(資料8)

 4番の事案の概要のところをごらんいただきたいと思います。

 本件は、原告が被告中野区の賦課決定により納付をした平成23年度分の特別区民税・都民税並びに同年度分及び平成24年度分の国民健康保険の保険料につきまして、当該賦課決定は原告の所得金額を過大に認定し賦課したもので無効であるから、被告らは原告が納付をした住民税、国民健康保険料と原告の実際の所得金額に応じて賦課されるべきであった住民税、国民健康保険料との差額分の過誤納金を原告に還付する義務があると主張をし、公法上の不当利得返還請求として、被告東京都に対しては都民税に係る過誤納金及び民法所定の遅延損害金の支払いを、被告中野区に対しましては特別区民税に係る過誤納金及び国民健康保険料に係る過誤納金並びに民法所定の遅延損害金の支払いをそれぞれ求めた事案でございます。

 判決でございますが、原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とするというものでございました。

 2ページ以降に判決の理由の要旨がございます。訴外会社の原告に対する平成22年中の給与所得支払額が原告の給与等の収入額が過大であったことから、本件住民税の賦課処分が無効かどうかについてでございますが、(ア)の最後のところにございますように、原告の預金口座への入金状況等からは、訴外会社から実際に支払いを受けた平成22年中の給与等の金額が原告の主張する金額であったと認めることはできず、他にこれを認めるに足る的確な証拠もない。(イ)のところでございますが、仮に原告が訴外会社から実際に支払いを受けた平成22年中の給与等の金額が原告の主張する金額であったとしても、所得税法においては現実の収入がなくとも、その収入の原因となる権利が確定的に発生した場合にはその時点で所得の実現があったものとして課税所得を計算する権利確定主義を採用しており、住民税においても同様に行うのが相当である。(ウ)のところにございますように、したがって、本件給与支払報告書の記載が原告の平成22年中の給与等の収入金額として過大であったと認めることはできず、住民税の賦課処分が原告に対して本来賦課すべき金額よりも過大な額の住民税を課したということはできない。本件住民税の賦課処分に重大かつ明白な瑕疵があるということはできないというものでございました。

 (オ)にございますように、以上により、本件住民税の賦課処分には、これを当然に無効と評価すべき事由は認められず、これに基づき納付された本件住民税につき過誤納金が発生したということはできないというものでございます。

 なお、イのところで、国民健康保険料の賦課処分について当然に無効かどうかにつきましても、同様の理由によりまして、本件国民健康保険料の賦課処分はこれを当然に無効と評価すべき事由は認められず、これに基づき納付された国民健康保険料につき過誤納金が発生したということはできないというものでございます。

 御説明は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、幹部職員の人事異動についての報告を求めます。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 それでは、お手元の資料(資料9)をごらんください。

 幹部職員の異動につきまして、平成27年7月10日付、同じく7月16日付、同じく8月27日付の内容でございます。行政委員会分も含めまして各職層ごとに記載してございます。また、昇任者は備考欄にその旨記載してございます。詳しくは後ほどお読み取りいただきたいと存じます。

 簡単でございますが、御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 心得ってどういう意味なんですか。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 副参事心得でございますけれども、副参事の職務を行わせようとする職員が在職年数といまだその副参事に必要な資格を有していない場合に、発令上の名称とする形式でございます。

大内委員

 じゃあ、心得というのは日本じゅうどこでも使っているのか。若い人、23区で心得って結構あるんですよと、副参事心得、参事心得もあるのか。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 同じような趣旨で使われている場合がございます。

大内委員

 両方使っているんだ。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 はい。

大内委員

 中野って最近だよね、使い出したの。実は前からあって、ほかの区ではみんなそれを使っていたんですか。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 他区に事例があったというのは聞いておりますが、中野区といたしましてはこの3年前でございます。

大内委員

 いやいや、他区にあったと聞いていますと言うんじゃ、あまり例がない言い方に聞こえるんだけど、よくみんなそれぞれの区で何人もやっていますよという話なんですか。珍しい事例なんですかということ。

伊藤経営室副参事(人事担当)

 そう多数はございません。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、8番、その他で理事者から何か報告ございますか。

朝井経営室副参事(経営担当)

 ネパール地震救援金につきまして御報告をいたします。

 区では、5月7日から7月31日にかけましてネパールの地震への救援金をお受けしておりました。寄せられました義援金は総額で10万8,805円でございました。8月21日に日本赤十字社へ全額を送付しておりますので、御報告申し上げます。

 以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に質疑はございますか。(「委員長、答弁訂正」と呼ぶ者あり)

黒田政策室副参事(予算担当)

 申しわけございません。先ほど平山委員のほうから、昨年度、平成26年度の財調算定、当初算定からどれぐらいの算定後があったかと、平成26年度の再調整後は幾らかというふうな御質問がございました。その際に基準財政需要額のほうを言っておりまして658億円というふうにお答えいたしましたが、そちらはおよそ343億円の誤りでございました。それで、その差を8億円というふうにお答えしておりますが、およそ7億5,000万円というふうになります。申しわけございません。

委員長

 平山委員、よろしいですか。

平山委員

 はい、大丈夫です。

委員長

 他に報告、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後0時13分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後0時14分)

 

 休憩中に御協議いただいたとおり、当委員会の今年度の地方都市行政視察は、富山県射水市の新庁舎建設事業について及び富山市の男女共同参画への取り組みについてとし、日程は11月4日(水曜日)から11月5日(木曜日)としたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決します。

 以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 次回の日程等について協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後0時14分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後0時15分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急な案件を要する場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決します。

 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で総務委員会を散会いたします。

 

(午後0時15分)