平成27年09月04日中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会

中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会〔平成27年9月4日〕

 

少子高齢化対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 平成27年9月4日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後310

 

○出席委員(14名)

 木村 広一委員長

 いでい 良輔副委員長

 若林 しげお委員

 日野 たかし委員

 山本 たかし委員

 白井 ひでふみ委員

 中村 延子委員

 細野 かよこ委員

 小宮山 たかし委員

 広川 まさのり委員

 伊東 しんじ委員

 伊藤 正信委員

 近藤 さえ子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一

 政策室副参事(基本計画担当) 森 克久

 地域支えあい推進室長 野村 建樹

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高橋 昭彦

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)、中部すこやか福祉センター所長 横山 俊

 北部すこやか福祉センター所長、北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当) 田中 政之

 区民サービス管理部長 白土 純

 区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 小山 真実

 子ども教育部長 奈良 浩二

 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)  将紀

 子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 永田 純一

 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 古川 康司

 子ども教育部副参事(幼児施策整備担当) 濵口 求

 健康福祉部長 瀬田 敏幸

 健康福祉部副参事(福祉推進担当) 藤井 康弘

 健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹

 都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 鈴木 崇

 

○事務局職員

 書記 遠藤 良太

 書記 大野 貴子

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について

 地域の子ども・子育て支援について

○所管事項の報告

 1 中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子について

(政策室、地域支えあい推進室、区民サービス管理部、子ども教育部、健康福祉部、都市基盤部)

 2 中野区の人口動向と今後の課題について(企画担当)

 3 先行5区における介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況について(地域活動推進担当)

 4 妊娠・出産・子育てトータルケア事業の実施について(中部すこやか福祉センター)

 5 子育て応援メールマガジンのリニューアルについて(子ども教育経営担当)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、少子高齢化対策調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 協議事項があるため、委員会を休憩します。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時02分)

 

 休憩中に確認したとおり、本委員会の調査事項の都合上、海老沢企画担当副参事と森基本計画担当副参事を当委員会として出席要求することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 それでは、海老沢副参事、森副参事、御入室ください。

 

〔政策室副参事(企画担当)、政策室副参事(基本計画担当)着席〕

 

委員長

 次に、本日の審査日程については、お手元配付の審査日程(案)のとおり進め、所管事項の報告4番と5番は、関連があるために、一括で報告を受けることに御異議ありませんか(資料1)。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思います。

 議事に入ります。

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 初めに、1番の中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子についてですが、常任委員会でも報告を受けておりますので、概要を基本計画担当から報告してもらいます。

森政策室副参事(基本計画担当)

 それでは、お手元の資料に基づきまして、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子につきまして御報告をさせていただきます(資料2)。

 基本構想、10か年計画につきましては、昨年度来、改定に向けた議論を進めてきたところでございますが、このたび改定に係る検討骨子ということで整理をさせていただきました。

 改定に当たりまして、まず、「将来を見据え地域社会として対応すべき社会状況」ということで課題を整理しております。三つ挙げてございます。一つ目が少子高齢化・人口減少社会への対応、二つ目がグローバル化の進展への対応、三つ目が情報通信技術の進展への対応ということでございます。

 これら対応すべき課題につきまして、2番目でございますが、対応していくために目指すべき方向性ごとに領域と柱というものを設定いたしまして、柱ごとに中長期的なまちの将来像、10年後のまちの姿を描きまして、10年後のまちの姿を実現するために区が取り組むべき施策を位置付けてございます。

 今後につきましては、領域のくくり方ですとか名称等を含めましてさらに検討を進め、将来像及び10年後のまちの姿について基本構想に反映させまして、施策につきましてはさらに具体的な取り組みを整理しまして、10か年計画においてまとめるということで考えてございます。

 領域、柱の具体的な項目でございますが、1枚目の表面の下のところから裏面のところまで全部で領域を8、それから柱としてそれぞれ領域の下に二つから四つということで整理をしているところでございます。

 それでは、当委員会に関係する領域、柱につきまして、別紙を使いまして御説明をしたいと思います。

 まず、別紙4ページでございますが、領域のⅡで「都市基盤、住宅、防災・防犯等に関する領域」ということで整理しております。こちらの柱の2「ライフステージやスタイルに応じた住まい方が実現できるまち」ということで、住宅に関する、住まいに関する形として、まちの姿、施策を整理しているところでございます。

 また、4ページ目の下のところですが、柱の3で「災害への備えや防犯の取組が進んだまち」ということで、防災、防犯に関するまちの姿ですとか施策を整理しているところでございます。特に当委員会に関する部分で言いますと、避難行動要支援者等への対応という形で、将来像の二つ目で「避難等災害時に支援の必要な人への対応が充実し、誰もが安心して地域生活を送っています。」、また、10年後のまちの姿では、「避難の際に支援が必要な人への支援態勢が構築されるとともに、円滑な避難生活を送るための態勢が整備されています。」というような形でここのところでは整理しているところでございます。

 続きまして、7ページ、領域のⅣ「子育て支援、教育、文化等に関する領域」ということで、柱の一つ目で「「子どもを産み育てたい」との希望が現実になるまち」ということで、子育て支援に関するまちの姿ですとか施策をこちらのほうで整理しているところでございます。

 続きまして、9ページに行っていただきまして、領域のⅤ「支えあい、地域包括ケア等に関する領域」ということで、まず柱の1で「様々な支えあいが広がり、住み続けられるまち」ということで、支え合い活動ですとか地域活動に関するまちの姿、あるいは施策というのを整理しております。

 それから、10ページ、柱の2で「地域における包括的なケアにより、誰もが生きがいのある生活を営めるまち」ということで、地域包括ケアに関するまちの姿ですとか施策を整理しているところでございます。

 また、ページを進んでいただきまして13ページにおきましては、領域のⅦ「社会保険制度等区民サービスの基盤に関する領域」で、柱の1で「安定した社会保険制度の運営で暮らしを支えるまち」というところで、今後の高齢化社会等を踏まえて、国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険のさまざまな社会保険制度の安定的な運営という観点から、まちの姿、施策等を整理しているところでございます。

 以上の部分が当委員会に関する部分の主な領域、柱になるかと考えてございます。

 表の先ほどの報告の資料に戻っていただきまして、裏面の下のところでございますけれども、今後の予定ということで、10月に素案、それから1月に案というような形で検討を進めていきまして、来年3月に基本構想の議案を提出させていただき、議決をいただきましたら10か年計画の決定、制定という形で進めていきたいと考えているところでございます。

 以上、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定に係る検討骨子につきまして御報告をさせていただきました。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありませんか。

若林委員

 この特別委員会は少子高齢化対策ということなんですけれども、この骨子をつくるに当たって、この委員会に関与する子育て、あと高齢者の支えである今後のサービス、充実した住宅とかいろいろ書いてあります。そういうものは我々が皆さんと一緒に考えていくことなんですけれども、この骨子をつくる段階で参考に何か具体的に挙がったこととかあれば聞かせていただきたいんです。例えば、これから高齢者医療を兼ね備えた施設をつくるとか、子育てにおいてもまとまった形でのサービス提供ができる施設をつくるだの、箱物に限らず、何か相談のときにちょっと上がったことを参考に聞かせていただければなと思うんですが。

森政策室副参事(基本計画担当)

 箱物をどう整備するか、またこれもさらに検討を進めていくところかと思いますけど、一つの観点として、今回、少子高齢化、人口減少社会に向けまして、誰もが安心してその地域で暮らし続けられる。あるいは、できる限り自分の生きがいを持ったような形で暮らしていけるような観点から、さまざまな地域でのサービス展開等々はそういう形で意識していくということで考えたところでございます。

若林委員

 そういった中でも、中野区のこれから挙げていく特徴なり、そういった話はいかがですか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 中野区は、これまで地域の見守り、支え合いというようなことで、町会・自治会等にも御協力をいただきながらさまざまなそういう形での地域の活動を展開してきたところがございます。こちらの柱にも、今後の展開、取り組み策として地域包括ケア体制をしっかりつくっていく必要がございますので、中野区のこれまでの地域活動の展開等を踏まえながら、さらに強化推進していきながら取り組みを整理していきたいというふうに考えております。

近藤委員

 7ページで、10年後のまちの姿で「地域の子育て支援の拠点の整備が進み」というのは、どういうところの整備が進んでいるということを想定されていますか。

田中北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)

 広い意味で記載をしておりますけども、まず学童クラブでありますとか、キッズ・プラザとか、そういったようなこれまでの政策の進展、それから子育て支援事業計画の中で定めております地域子育て支援拠点という新しい施設といいますか、サービスといいますか、そういったものができているわけでございますけども、これもこの計画にのっとってきちんと整備をしていくことを想定しております。

近藤委員

 計画にのっとって整備をしていくのは、もちろん計画にのっとって整備をしていっていただきたいんですけれど、今、児童館を廃止して、そしてキッズ・プラザの中に入れていくという中で、地域の中では子育ての拠点がなくなってしまうということが問題になっています。その辺は、キッズ・プラザの中では、多くの方がキッズ・プラザに通う人だけのところになってしまって、世代間の交流ですとか、そういう児童館が担ってきたところの機能がだんだんなくなってきてしまっていると懸念している人がたくさんいらっしゃいます。そこをやっぱり地域に拠点、いろいろな層の子どもたち、そして地域の人、大人の方が集える場所というのを本当に、言葉だけではなくて、それがどこになるか、すこやかになるのか、きちっと配置していっていただきたいと思いますけれど、どのようなお考えでしょうか。

田中北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)

 おっしゃるとおり理解しております。地域子育て支援拠点事業といいますのは、乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所、あるいは子育てについての相談、情報の提供、助言、そういったところの支援をする場所と考えてございまして、この事業をできるところをこれからきちっと整備していくということでございます。

近藤委員

 最近、子育てのいろいろな補正予算がつきましたり、ばたばたと学童クラブのかわりになる場所を探したり、保育園を探したりということで、本当に待機児がふえたわけでも学童クラブに通う人が急にふえたわけでもなく、以前からもうふえる兆しがある。保育園がふえているんだから学童クラブにこれが来るというのはわかっているのに、学童クラブを充実させてこなかった。拠点をもっとつくっていかなくては、もちろんそれが公的なところ、民営でもいいし、きちっと計画を立てていかなければ、本当に東京都から予算が来たときとかにばたばたばたっと決めなくてはならない。そして、場所の選定も本当に突然決められたような場所になってしまう。街のど真ん中であったり、そういう問題が出ていますので、本当に拠点づくり、子どもたちの居場所というのは10か年できちっと配置していかなくてはいけないと思いますけれど、いかがですか。

田中北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)

 学童クラブについては、今年度、民間学童クラブを3カ所誘致したところでございますけども、将来的な見込みも踏まえながらきちんと整備をしていきたいと考えております。

近藤委員

 私も何年か前に、保育園の需要が伸びているのだからこれは必ず学童クラブに来るということを申し上げて、そのときは学童クラブをもうちょっと定員を多くする、多くすると言っていて、多くしたぎりぎりのところまで今回来てしまっている。そういうことを踏まえれば、この計画の段階で次の需要というのをきちっと見込んでいかなければ、追われるようにして、子どもたちにその環境が最適なのか。そういうことをやっぱりきちっと考えていかなくてはならないので、未来予測というか、この10か年計画にはきちっとそういったデータを踏まえてやっていただきたいと思いますけど、いかがですか。

田中北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)

 おっしゃるとおりだと思いますので、そのように考えていきたいと思います。

日野委員

 領域Ⅴの中で「支えあい、地域包括ケア等に関する領域」とあります。この中で「町会・自治会に、多くの人が参加し、様々な活動を行う」というふうにあるんですけども、この地域包括ケアを構築する上で、これから町会・自治会の力というのは非常に重要になってくると私も考えております。その中で、今、町会・自治会にもさまざまな要望というか、動きがある中で、逆に人手不足といいますか、実際に町会をどう拡大していくかというところはそれぞれの町会が持っている課題だと思っております。今60代、70代の方が青年部として動いている中で、こういった町会・自治会の拡大、人材育成という部分では区としてはどのようにお考えでしょうか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 町会独自の中での取り組みということも土台にある話でございますが、周辺環境といたしまして、まず地域の方がそうした地縁の活動に目を向け、実際に加入をするというところが出発点になるのかなというふうに認識してございます。その加入促進につきましては、区としても積極的に町会の意義、活動を紹介する、また加入する際に加入しやすくするような窓口として我々が役を担う、そういうところで取り組みを考え、進めているところでございます。また、町会側も、中野区町会連合会では、活性化のために、特別に今年度委員会をつくりまして取り組みを進めようとしております。そうした独自の取り組みに対しましても、区として側面から支援するという形で取り組んでいるところでございます。

来住委員

 少子高齢化という点では、そういう現象としては、数字的にもそれは言えるのかなというふうに思います。しかし、人口減少という点では、かなり長生きを、健康寿命も延びている部分もありますし、単純に高齢化が人口減少という点では言い切れないのではないかなというふうに、ちょっとそういう認識を持っています。そこで、「高齢化の進行に伴う医療・介護、生活援護等の社会保障の行政負担への対応が必要である。」というふうなことで最初に言われているわけですけども、高齢化に伴って当然医療、介護などについては必要性が高まるという点ではそのとおりだというふうに思います。しかし、一方で、これまでの10か年でも、高齢者に対する雇用の場であるとか、いわゆる医療や介護にできるだけ、そこにたどり着かなくても元気でいられるような対応策というのが一方で必要だというふうに私たちは認識しているわけですけれども、これまで目標を持って高齢者の、例えば70歳まで働けるように、たしかそういう目標も掲げていたし、数値目標も雇用について高齢者の雇用をここまで引き上げるという目標を持っていたと思うんです。今後この改定によってその部分も当然検討されていると思うんですけども、これまでの目標に対してどうだったのか。そして、今後さらにどのような考えを改定の中で考え方としてお持ちなのかを聞きたいと思います。

森政策室副参事(基本計画担当)

 委員御指摘のとおりだと思います。申しわけございません。どこまで現状として高齢者の就業が進んだのかというところは今手元にございませんが、今後の展開といたしましては、別紙の資料の2ページ目の柱の3に「多様な経済活動が活発に行われ、就労や社会貢献の機会にあふれるまち」ということで、経済活動、産業振興や就労支援と柱を立てているところでございます。こちらのところで、特に10年後のまちの姿において「高齢になっても、ライフスタイルに応じた仕事や社会貢献の機会に恵まれています。」というような目標と姿を掲げまして、あらゆる人、さまざまな人がそういった形で就業したり、地域活動で結びついていくような形で施策を展開していきたいというふうに考えています。

来住委員

 これから具体的に検討をされるということで、先ほどおっしゃったように、障害者についても就労の目標をちゃんと10か年で持っていましたので、そういう目標数値がどこまで来ているのか。それを踏まえて、さらに今後どういう目標を設定していくのかという議論が十分必要だろうというふうに思っています。具体的には、これまでも、高齢者でいえばシルバー人材センター、それからNPO等の活用、強化、そういうところを踏まえた高齢者の就労ということを位置付けてきたと思うんですね。しかし、シルバー人材センターの支援などについては、私の認識では、予算的にも決して十分ではないし、むしろ減らされてきているというふうに思っています。そういう施策と目標との関係で、これまでの問題、そして今後の目標との関係で、掲げてきた政策、施策を進める上で、予算的な措置ももちろん、制度的なこれまでの関係も含めて、大胆に高齢者、障害者の就労については位置付けをきちんと持った計画にしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

森政策室副参事(基本計画担当)

 シルバー人材センターとの連携による高齢者の就労支援等々、現状の10か年計画にも明記しているところでございますが、次の10か年におきましても、シルバー人材センターとのしっかりとした連携強化による、それを踏まえた、そういったことも念頭に置いた就労支援ということは取り組んでいきたいというふうに考えています。

来住委員

 最後は要望にしておきますけども、少子高齢化という5文字で片付けるということではなくて――ちょっと少子化問題はおきますけれども、高齢者の方々がいつまでも元気で自立して地域の中で生活できる。そういうことを整えていくのも行政の大きな仕事だというふうに思っていますので、シルバーに限らず、それぞれの方々がいつまでも元気でいられるような施策を、新たな施策も含めてぜひ検討していただきたい。これは要望しておきます。

白井委員

 7ページ、「子育て支援、教育、文化等に関する領域」、これについてなんですけど、先ほど近藤委員のほうから、子育て支援拠点事業のいわゆる施設整備のお話がありました。具体的に拠点整備も大事なんですけども、この拠点の施設だけを想定されていますか。いわゆる保育園や幼稚園、民間施設等も本来のパッケージの中には入っているんですけども、これらの活用について想定されていることがあれば教えてください。

古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)

 今、委員のほうからお話のございました幼稚園、それから保育園に関しましても、現在でも子育て支援というところでは、子育て教室ですとか、そういった方で在宅の子育て世帯に関する支援も行ってございますので、当然、幼稚園、保育園においてもこういった支援のほうは引き続き行っていく、今後も進めていくといったところを考えてまいりたいと思っております。

白井委員

 大事な視点だと思います。いわゆる園に通う子どもたちだけの子育て支援の拠点ではなくて、まさに地域で直接園に通っていない子どもさんたちも支援する、こんな仕組みです。一方、本年度から新制度がスタートするに当たり、東京都が新制度にまつわる補助金の関連、いわゆる新制度へ移行したことによって、新しく制度が変わりました。区は、この子育て支援拠点事業を進めるに当たって、今、幼稚園、保育園も大事な役割だとあったんですけども、いわゆる財政的な支援もパッケージとして考えていかなければならないと思うんですけども、この点、現在どのようにお考えでしょうか。

古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)

 今、委員のほうから御紹介がございました東京都の制度と申しますのは、認可保育所における、しかも社会福祉法人が運営する保育所に対する支援が今まであったということでございます。これが今年度も既にほかの法人、いわゆる株式会社ですとか、そういったところでも行えるような仕組みを今整えているところでございますので、そういった意味では、あらゆる保育施設の中で地域支援ができるような財政支援は今年度から行う予定でございます。

白井委員

 いいお答えをいただきました。10か年計画の中でも将来を見通して組み立てる必要もあるんですけども、そういう意味では現在既に抱えている問題でもあります。急ぎ事業を構築して、いわゆる支え方をどのようにしていくのか、ぜひぜひ進めていただきたいと思います。最後は要望です。

委員長

 ほかに質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本件については以上で終了いたします。

 次の企画も含め、企画、基本計画担当も来ていただける機会はなかなかないですし、別な報告のときでもぜひ関連して積極的に質疑をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、中野区の人口動向と今後の課題についての報告を求めます。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 それでは、中野区の人口動向と今後の課題につきまして、資料に基づきまして報告させていただきます(資料3)。

 まず1番、人口動向の概要についてでございますが、中野区の総人口につきましては、昭和47年の約36万人弱をピークといたしまして減少してございます。平成10年には約29万人あまりになったところでございますが、ここ数年上昇に転じているというところでございます。

 別紙の資料をごらんいただきたいと思います。

 まず、1の人口の推移でございます。平成25年以降でございますが、住民基本台帳法の改正によりまして外国人も住民基本台帳の対象となってございますので、それ以前は外国人登録者数を合計した数で比較するところで記載をしておりますが、平成13年から15年間で約1万人の増加という形になってございます。

 この人口を年少人口、生産年齢人口、老年人口というふうに分けて見てみますと、2の図でございますが、平成13年を100といたしまして指数で記載しておりますけれども、老年人口は一貫して増加をしているところでございます。一方で、生産年齢人口につきましては横ばいから増加に転じてございます。また、年少人口につきましても減少から増加に転じているところでございます。

 続きまして、将来の人口の推計でございますけれども、3の人口の推計のグラフをごらんいただきたいと思います。平成22年度の国勢調査人口を基準といたしました長期推計というのを行っておりまして、平成62年の人口は平成22年と比べまして19%減の約25万人あまりとなります。

 4の図でございますが、これを年齢3区分で見ますと、年少人口については40%減、生産年齢人口については34%減ということで減少する一方で、老年人口につきましては44%増加すると推計していたところでございます。

 しかしながら、平成24年を境といたしまして年少人口や生産年齢人口は増加に転じているところでございまして、平成27年においては実際の住民基本台帳上の人数との間に乖離が生じているということでございまして、改めて現状をベースにした推計を整理いたしまして今後策定する10か年計画のベースの資料としていく必要があるというふうに考えているところでございます。かなり長期スパンで見れば、全国的な人口減少の動向というのは避けられないところもございますけれども、昨今、中野のまちづくりの進展も一定の効果があるのかというところは、もう少し今後の人口の推移を見なければ確定したことは申し上げられませんけれども、一定の増加が傾向として出てきているところが見てとれるかなというふうに思っております。

 1枚目に戻っていただきまして、人口減少と少子高齢化の影響と対応策というところでございます。いずれにいたしましても将来的には人口減少、少子高齢化傾向が強くなるところでございまして、これが区政に及ぼす影響として主なものといたしましては記載のとおりでございますが、地域活動の働き手不足や将来的な住宅の余剰、空き家等の発生ですとか、あるいは社会保障費の増加、少子化による学校運営への影響ということは考えられるかなというふうに思っております。

 それに対しまして今後必要な要素といたしましては、やはり出生率の向上ですとか、経済の成長、あるいは健康寿命を延ばすですとか、サービス給付の確保等が挙げられると考えておりますけれども、対応としては(2)について進める必要があると考えております。主なものとして取り上げさせていただきましたけれども、ここに書かれています多様な世代が住みたくなるような魅力あるまちづくり、ファミリー世帯等が住みやすい住環境、子育てや教育支援、いろいろな人が働いたり、社会参加できる地域社会、あるいは地域包括ケアの充実でしたり、地域支え合いの充実といったところ、さらには区民の健康づくりの支援ですとか、これらの取り組みを支える行財政運営が挙げられるというふうに考えているところでございます。

 報告については以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について質疑はございませんか。

若林委員

 人口の推移を見たところ、24年度から27年度に対し急激に上がったこと、これ、とてもうれしいことなんですけど、どういった要因があると思われますか。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 この傾向につきましては、東京都全体で同じような傾向も示されているわけでございますけれども、一定程度、この間、中野区が進めてきたまちづくりの進展という効果も見込まれるのではないかなというふうに現在考えているところでございます。

若林委員

 ありがとうございます。すごいいいことであるんですが、将来の人口推移を見ると、40年後ものすごいぞっとするような数字が出てきそうな気がします。それにならないようにこれから対応していくということですが、今現在、待機児童をなくすということで、民間の協力も得ながらもどんどん施設をふやしている傾向にあるんです。これが、高齢者との関係が逆転という言い方が正しいかわかりませんけれども、要は、子育ても充実させなきゃいけないんですけれども、高齢者もどんどんふえていくということで、箱物の転換というか、今、待機児童減少を目指して一生懸命施設をばんばんつくっていますけれども、そのうちそれが逆転していくのかなと思うんです。10か年を計画するに当たり、そういったことも考えていらっしゃるのかなと思って、伺えればと思いますが、いかがですか。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 今後進んでいく高齢化の進展といったところでございますが、それに対応していく施策といたしましては、施設整備と給付の充実ということは今後10か年あるいは基本構想の中で検討していくことになるかと思いますけれども、その中で地域包括ケアですとか、地域で見守り、支え合いができる体制の充実といったところが今後膨大にふえていく高齢者に対応する施策の中では柱になっていくのかなというふうに考えております。

近藤委員

 地域で担い手が担っていかなくてはならないということは重々わかっているんですよね。みんな地域でやっていかなきゃならないと思っているけれど、地域活動の担い手がなかなかいないという現実があるんだと思うんですよ。ここを企画がどう回していくかということが大事なことだと思うんですけど、その辺はいかがですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 地域に目を向けていただき、地域の今後のことをそれぞれが考える中でできることをしていく社会、これは時間のかかることではあるとは思いますが、着実に進めていく必要があると考えてございます。そのための働きかけ、きっかけづくりとしては、公益活動助成等、今行っているところですけども、そういったことの充実、また新たな活動の呼び起こしということで積極的、継続的な働きかけが必要と認識しておりますし、今後10か年計画を進める中ではそういった観点の取り組みも進めていきたいと考えてございます。

近藤委員

 そうなんですけれども、町会の方ですとかも本当にもう活動が手いっぱいで、このままいろいろ町会に活動を振られても私たちではやり切れない。もちろん、町会の加入促進をしていったり、いろいろなことをやっていかなくてはならないし、たくさん町会の方を入れていくことも地域でもやっていかなければならないことですけれども、やっぱり仕事の精査ですとか、そういったこともしていかないと、これからの地域活動というのが本当に働き手がいなくなってくると思いますよ。今目いっぱいでやっているものが全部関連しているんですけど、保育園がもう待機児で、学童がいっぱいということはお母さんたちが働いているんですよ。その人たちがPTAに回らなかったり、また10年後、20年後ですか、町会のほうに回らなかったり、そして介護も出てくる。そういったことを本当に総合して担い手をどうやってつくっていったらいいんだということを真剣に考えないと、地域でふやしていく、皆さんに協力していただくというだけではやっぱり厳しいところがあるんじゃないかなと思いますけれど、どのようにお考えですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 地域の地縁の関係というのは、地域の住民主体の動きをつくる中では基盤になることではございますけれども、それが全てで、必要なサービスなり、関係、動きをつくる材料ということではないというふうに認識しております。それ以外の、地縁以外で目的を持った活動を呼び起こし、またそれが必要なサービスを提供するといったこともあわせて地域の中でつくり出していくことが必要かというふうに思ってございます。そういう中で、高齢化人口は着実にふえるわけでございます。支援を必要とする方々も当然ふえるわけですが、実際に活動可能な方もふえるということは現実にございます。そういった方々が地域に目を向け、そして必要なサービスを生み出すような活動、それはボランティアの活動もありましょうし、対価を得てかかわる仕事もあるかと思います。そういった多様なかかわり方を今後つくっていくことが大切かと思っておりますし、現在求められている地域包括ケア体制の考え方にもそういうことは含まれているというふうに認識してございます。そういった観点で地域全体の地域力を向上させる取り組みがこの10か年計画の中で求められていると認識してございますし、それに向けた取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。

近藤委員

 そうなんですけれど、それに具体的にどうしていったらいいかということなんですよ。そうしますと、やっぱりある程度みんなが集まる、オープンであり、町会の方とか、もしかしたらPTAがそこに来たり、いろんなかかわりができる。NPOですとか、いろんな層の人がかかわりができる場所、拠点、そういったものをつくっていくというのも今後ちょっと考えていかないと、予約してその団体だけが集まる今の区民活動センターのあり方だけではそのグループだけですよね。やっぱりオープンに、それが今度新しくできる区役所に入るのかとか、いろんな議論がこれから出てくると思いますけれど、地域活動をやっていける拠点でみんなが集まれる場所みたいなものというのはやっぱり今後考えていく必要があると思うんですけど、いかがですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 地域活動を活性化していくためにはそのための場が必要ではないかという委員の御指摘につきましては、その点も踏まえまして今後10か年計画を検討する中でさらに検討してまいりたいと思います。

伊東委員

 将来人口推計を載せていただきました。平成で言って62年にこのような数字になるだろうということなんですけど、仮に今の税制、税率がそのまま横引きされていった場合に、中野区の財政規模がどうなるのか。そして、高齢者のための社会保障関連経費というのはどれだけ増加するのか。大体どれくらいまで減るのか。何割ぐらい削減、税収、財政規模が減っていくのか。そして、社会保障関連経費はどれくらいふえるのかというのはつかんでらっしゃるのかな。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 現在のところ明確に把握をしているところではございません。今後の10か年等の中でそういったものも含めまして将来像づくりを検討していきたいというふうに考えてございます。

伊東委員

 こちらのかがみのほうの資料、一番最後の段に「様々な取組を支える持続可能な行財政運営」と書かれているけれど、確かに自治体がある以上はそういうことを書かなきゃしようがないだろうけれど、多分この推計値から割り出すそうした行財政規模、職員体制、そしてそれが維持できるサービス量というものが自然に見えてくると思う。そうなってからじゃ遅いから、じゃ、人口推計のカーブをどう変えていかなきゃならないのかと。そういうのを早目に考えて、今の施策でどこを歯どめをかけるのかということも考えていかなきゃしようがない。先ほど基本構想・10か年計画の御報告をいただきましたけれど、10年というスパンではあるけれど、今からそこに手をつけていかないといつまでたっても変わらない。また、5年後の見直しまで待ってみましょう。どんどん拍車がかかってしまうかもしれないから、一度そういう部分は、国勢調査から横引きした数値だけではなく、仮にそういう事態に陥ってしまった場合にどうなるのかという部分も予測して真剣に対策を講じていかなければならないと。そこまでもう来ている段階ですから、ぜひそこを企画担当のほうでも真剣に考えていただいて、全庁挙げての取り組みに転じていかないとしようがないかなと思いますけど、どうでしょう。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 10か年計画、10年間スパンの計画でございますけれども、基本構想も含めまして40年後、50年後を見越した人口の推計等も踏まえた持続可能な区政のあり方ということで議論を進めていきたいと思ってございます。また、財政への影響ですとか、そういった社会保障への影響も今後十分検討しながら進めていきたいというふうに考えてございます。

伊東委員

 この委員会は、少子高齢化社会に向けての対応、要するに、後追いじゃなく対策も、逆に対策のほうに軸足を置いた、そのための委員会だと思います。そうした視点で、これからもいろいろな報告をいただけると思いますけれど、そうした部分の議論に資するような報告をお願いしたいと思います。要望です。

中村委員

 すみません。ちょっと重なる部分があるんですけれども、人口動向と将来人口推計を見ていくと、この3年間ではともに生産年齢人口や年少人口もふえているということですけれども、これは恐らく転入の方々がふえているということだと思うんですね。中野区はいまだ全国でも最低のレベルの出生率ですし、そこを上げていくこと、それから転出をしていく人たちを防いでいくというか、出ていかないようにしていかなきゃいけないところがすごく重要なポイントになるんではないかなというふうに思っています。一方で、ごめんなさい、ちょっと詳しく覚えていないんですけれども、何かのアンケートで転出される方の理由の第2位に子育て環境がよくないというものがあったりとか、そういう部分も出てきているわけですよね。そういった部分を含めて考えていかないと、将来の人口の推計、こういうふうに出ている中で、今ふえてはいても、じゃ、このままふえていくかといったらそうではないわけで、対応策として練っていかなきゃいけないと思うんですね。先ほど伊東委員がおっしゃったような行財政運営にも影響を与えてくると思うんですけれども、やはり子育て支援というところで、ファミリー世帯だったりとか、生産年齢人口が減らないようにするためにはすごく重要な施策だと思うんです。そこら辺、企画の担当さんになるのか、ほかの担当さんになるのかわからないですけども、どのように考えていらっしゃるのか、ちょっと教えていただけないでしょうか。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 ここ4年間の傾向といたしまして、出産年齢女性数といいますか、15歳から49歳までの女性が600人ぐらいの増ということで、そういった方々の人口流入が見られているということでございます。ここのところを見ますと、一定程度、中野のまちが動いてきているなというような実感を持っているところでございます。子育て支援等々の施策といいますのは、人口の増加あるいは活性化したまちづくりの両輪、軸になる部分でございますので、そういった施策を今後も充実させていくことがやはり大きく人口等に影響してくるのかなというふうに考えているところでございます。

白井委員

 先ほどの伊東委員のお話とちょっと重なるところもあるんですけども、そもそも人口がふえているんじゃないかという資料要求があって、いや、ふえているだけじゃなく、やっぱり減も含めて、人口の増減をしっかり提供してもらう必要があると、こうやって示していただいたものです。前回の委員会で資料要求のお話をした分なんですけども、ちょっと表現が気になっているのが2番の将来人口推計で、「現在の推計値との間にかい離が生じている」というんですけども、これ、国勢調査ごとにそもそもまず推計値を、将来の長期推計を出されるんでしょうか。5年ごとにこれが示されるということでいいのか、まず確認させてください。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 かなり長期スパンの推計といいますのは国勢調査の人口をベースにしてやるというのが基本的な考え方でございまして、住基上の人口と国勢調査の人口の間には、例えば22年でいえば3,000人ぐらいの乖離があるということで、人口の実態をつかむ上ではやはり国勢調査をベースにする推計というのが将来的な長期スパンでの誤差は少ないというふうに考えています。5年ごとに現状のところは推計をやっているということでございます。

白井委員

 長期推計のやり方、一つではないんでしょうね。いろんな自治体で採用しているんですけど、中野区が今回この推移値をはじき出しているものというのはいわゆるスタンダードなものだという捉え方でいいでしょうか。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 今この長期推計で採用しているのが国勢調査人口をもとにしたコーホート・シェア延長法と申すものでございまして、言ってみれば、全国の人口推計の結果をもとにしまして、年齢ごと階層別に区切った人口のシェアを割り出すということで、大体、全国の人口推計の結果を反映した推計値になるということです。長期的に見ればそれに収束していくだろうということで、現状ではそれを採用しているところでございます。

白井委員

 国勢調査を受けて長期推計を立てる。これ、数字だけで、先ほど伊東委員もおっしゃったけど、並べるだけじゃ意味がなくて、分析に使っていくのが非常に大事で、現状、じゃ、政策にどう反映させていくのかと描くんですね。そうすると、将来に向かってこのままいくとこの数字になるから、ターゲットを絞ってこの数字を抑えるだとか、ちょっと言い方は変ですけども、あえて言うならば、いわゆる生産年齢人口の中野区民になってもらう。要するに、中野区を選んでもらうようなターゲットを絞っていくという数字が出れば、「かい離」という表現にならないですよね。自分たちが積極的に誘致した数字になるのであって、計算方法が粗いから間違えていましたというか、外れていましたという言い方になるので、もう一歩積極的な表現になると、本来の例えば5年ごとに描く長期推計であればこうなっていくだろう。しかしながら、中野区はこういう積極的政策を打ちますよ。もっとシビアなことを言うと、そうならないためにこの数字で将来推計を抑えたいんだなんていうところまでの長期的なターゲットを描く。そのためには個別のこんな施策を描くというところまでやると、現状分析と将来のターゲットを描く、こんな数字になってくるんだと思うんです。

 そうすると、そもそものこの数字の表現が「現在の推計値との間にかい離が生じている」というんですけど、年少人口や生産年齢人口が上昇しているというのはいいことなので、自分たちで言うと、間違っていますじゃなくて、中野区の施策の反映ですなんていう言い方ができるほうが格好いいんじゃないですかね。そこまで描いていただくのが大事じゃないかと思うんですけども、ちょうどことしは国勢調査の年度になります。これ、集計して、将来の分析をして来年すぐになんていうことはないんでしょうけども、あえて、ことしがまたその年度であるので、今回の国勢調査はそういう分析、将来ターゲットを描くなんていうような施策展開が必要ではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

海老沢政策室副参事(企画担当)

 これから国勢調査を実施するわけでございますけれども、その結果というのも非常に注視をしているところでございまして、しっかり分析をしていきたいと考えております。また、今まさに計画づくりをしている段階でございまして、その計画をつくるためのベースとなる人口推計はどこにするのかといったところでございまして、現在持っているのは22年の人口をベースにした推計値でございますので、現在上昇に転じているというプラス面、「かい離」というのは書き方としては適切でなかったかもしれませんけれども、そういった状況に転じているところをしっかり評価いたしまして、今後の推計値をまたもう一度再整理いたしまして、それをもとにした計画づくりというような形で積極的な展開を図っていく形で進めていきたいと考えております。

来住委員

 今後の人口動向と社会保障といいますか、医療、介護などを自治体として、中野区としてどう見ていくかということは一方では必要だろうというふうには思います。しかし、高齢化とともに国の動向というもので医療、介護、後期高齢を含めてとても大きな影響が自治体に及んでくるということも、一方で将来を見る上では見ていかなきゃいけない。特にこの間、高齢化とともに、いわゆる自然増部分ですね。社会保障として、長生きをすれば当然人口がふえていく。ここにありますように、将来44%も老年人口がふえると見込んでいる。当然毎年毎年これが積み重なっているわけで、しかし、一方で国のほうはその自然増部分を切ってきている。削ってきているから、自治体への負担や利用者、いわゆる高齢者本人への負担などが医療や介護でも後期高齢でも重なってきている。その辺もどう見るかということは自治体としてきちんと据えていかなきゃいけないというふうに財政面では考えています。

 そこはお答えはいいんですが、1点お答えいただきたいのは、端的にお聞きしますけども、年少人口は40%減り、さらに一方で老年人口が44%ふえる。ほぼ40%台でふえるのと減ると。老年人口がふえることは、一方で長生きを喜ぶべきことでもありますので、これはふえていくだろうと思います。しかし、年少人口の減少は、施策によって区で、自治体としてもできる、可能な部分が政策的にもあるんだろうと。これは委員の皆さんもそう思ってらっしゃると思うんですが、その点でこの部分をどれだけ減少を食いとめていくのかという施策が対応の中に幾つか出されているんです。七つありますけども、3番目の「安心して子どもを産み育てられる子育て・教育環境の充実」というところが、一番大まかではありますけども、例えば子育ての方々の経済的な将来不安を取り除くということもあるでしょう。しかし、一方で今の中野の学校の統廃合でありますとか、先ほど出ていますような児童館の地域での活動の場が身近になくなってしまうだとか、そういうことを考えますと、今後、ここでおっしゃっているような「安心して子どもを産み育てられる子育て・いわゆる教育環境の充実」という点では、今具体的にこういうものというものがあればお答えいただきたいと思います。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 現在、先ほど来御報告申し上げておりました基本構想・10か年計画の中におきましても、子育て支援、教育等の取り組みにつきましては重点的に取り組んでいきたいということで検討しているところでございます。その中でもございますけども、今年度子ども・子育て支援法の本格施行に当たりまして、子ども・子育て支援事業計画ということで、子どもに関する総合的な計画を立てて既に実施をしている部分もございますので、二、三申し上げたいと思います。子どもの育ちを支える地域づくりということでは、先ほど来御指摘あるいは御回答もさせていただきましたけども、そういった拠点づくりでありますとか、地域の育成活動の充実もその中では重要な課題と認識しております。また、先ほど来お話にも出ておりますが、妊娠から一貫した切れ目のない相談支援体制の整備ということでは、すこやか福祉センターあるいは子ども・子育て相談窓口等の整備も一つ大きな取り組みでございます。また、子どもの健康増進の支援も大きな柱と位置付けているところでございます。また、配慮や支援を必要とする子どもとその家庭への支援の強化も一つ大きな課題であるというふうに認識してございます。さらに、先ほど来話題にもなってございましたが、子育てサービス、幼児教育環境、さまざまな在宅の方にもサービスの提供を充実させる。もちろん、保育園、幼稚園等の施設についても質の充実を図るということでございます。また、新時代を見据えた教育も非常に大事であると考えてございまして、次代を担う子どもたちが健やかに育っていただくような学校教育の充実でありますとか、そういったことにも力を入れてまいりたいと考えているところでございます。また、家庭、地域、企業など学校を取り巻くさまざまな方たちとの連携にも力を入れていきたいと考えているところでございます。概略ということでは以上のとおりでございます。

来住委員

 子育てそのものは本来楽しいものですし、夢のあるものですから、そういう世代が本当にこの中野で将来を見据えてやっていけるような施策を、補助制度は、東京都や国の制度がなくても、おおっというような区独自の施策もぜひ検討いただいて実施していただきたいということを要望しておきます。

委員長

 ほかに質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本件についての報告を終了します。

 続いて、3番、先行5区における介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況についての報告を求めます。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 それでは、先行5区における介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況につきまして報告をさせていただきます(資料4)。前回の当委員会におきまして、今後の総合事業の検討に資するため、23区の中で先行して取り組んでいる区の取り組み状況に関する資料提供についてお話がございました。本報告はそれに対応するものでございます。

 それでは、資料に沿いまして御説明を申し上げます。

 一つ目に、介護予防・日常生活支援総合事業を構成する事業についてでございます。別紙の事業移行のイメージ図をあわせて御参照いただければと思います。平成27年度の介護保険制度改正によりまして、介護保険サービスの予防給付のうち、要支援者に係る訪問介護及び通所介護が地域支援事業に移行されまして、全国一律のサービスから区の裁量に基づき実施するサービスとして位置付けられることとなりました。その制度移行につきましては、平成29年4月までに全ての市町村で実施することが定められておりまして、中野区では平成28年4月より新たな体系により事業を実施することで準備を進めてございます。新しい総合事業につきましては、資料にございますとおり、(1)の介護予防・生活支援サービス事業と(2)の一般介護予防事業の二つにより構成されます。

 (1)の介護予防・生活支援サービス事業につきましては、制度改正前の要支援者に相当する者が対象者として想定されておりまして、具体的には要支援認定を受けた者と基本チェックリスト該当者が対象となってございます。サービス事業としては、資料の表にございます四つのサービス類型が想定されてございまして、訪問型サービス、通所型サービス、その他の生活支援サービス、介護予防ケアマネジメントとなってございます。それぞれの事業の主な想定内容につきましては、表の右側の列に記載しているとおりでございます。

 表の下、資料の中段に二つ注釈がございますが、新しい総合事業では、専門的なサービスに加えまして、元気高齢者を含む地域の人たちやNPO法人など多様な担い手がサービス提供者として参画し、多様な支援をよりきめ細かく効果的に行える仕組みの構築を狙いとしておりまして、その考え方に対応する形でサービスの種別が想定されています。新たな訪問型サービスにつきまして、現行の訪問介護に相当するものとそれ以外の多様なサービスの二つに大きく分類されまして、さらに多様なサービスにつきましては、雇用労働者が行う緩和した基準によるサービスと、住民主体による支援、保健・医療の専門職等による短期集中で行うサービス、移動支援ということで分類されてございます。また、通所型サービスにつきましても同様にサービス種別が分類されているところでございます。

 続きまして、(2)の一般介護予防事業についてでございますが、事業としては全ての高齢者を対象とした介護予防教室や講座、講演会など、また、介護予防や健康づくりのためのプログラム実施などが想定されているものでございます。

 二つ目として、先行5区における介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況でございます。23区のうち千代田区、品川区、荒川区、練馬区、江戸川区の5区が平成27年4月より新しい制度に基づいて総合事業を実施してございます。その実施状況におきましては、裏面となりますが、(1)介護予防・生活支援サービス事業につきましては、訪問型サービスとして、現行の訪問介護相当については5区が実施、緩和した基準によるサービスについては千代田区、品川区、練馬区の3区、短期集中予防サービスについては千代田区、品川区、荒川区、住民主体による支援、移動支援については実施なしという状況になってございます。以下、通所型サービス、その他の生活支援サービス、介護予防ケアマネジメントについては記載のとおりでございます。

 また、(2)の一般介護予防事業については5区で実施となってございます。

 以上が先行5区における総合事業の実施状況となってございます。

 参考といたしまして、訪問型サービスまた通所型サービスの実施例を各区の実施内容を参考として記載いたしました。御参照ください。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありませんか。

細野委員

 1番目の(1)にある基本チェックリスト該当者、これについて少し御説明をしていただけますでしょうか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 基本チェックリストと申しますのは、25項目の調査項目がございますが、具体的には運動機能の低下、低栄養状態、口腔機能の低下、閉じこもり、認知機能の低下、鬱病の可能性、それぞれの観点から項目を設定しておりまして、それに基づきその方の状況、状態を把握するというものでございます。

細野委員

 このチェックリスト該当者というのは、そのチェックリストによって、どういう基準だとどういう対象になるというものでしょうか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 今申し上げました25項目のうち10項目以上に該当する方を事業対象者ということで、介護予防の取り組みを積極的に行うべきということで捉えるものでございます。

細野委員

 たしか中野区でも高齢者把握事業ということで、このチェックリストによる高齢者の方の把握をやっていると聞いているんですが、間違いないでしょうか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 同じ考えに基づきましてこれまでも実施しておりますが、新たな制度の中では基本チェックリストということで位置付けを改め直しまして、その後の介護予防の取り組みに係る判断基準として用いるというものでございます。

細野委員

 申しわけありません。ちょっとよく理解できなかったんですが、これまでなされたそのチェックリストによる把握事業の評価というか、結果というか、それを区はどのようにお考えになっておられるか教えてください。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 これまでは高齢者の皆様に郵送でお送りいたしまして、返送していただき、その状態によりまして、現在の二次事業でありますとか、そういった取り組みにつなげるということで活用してまいりました。今後につきましてはその流れが変わるわけでございますけれども、その状態を把握するということでの活用については同義でございまして、制度の国の考え方も改まりましたこともございまして、今回は基本チェックリストという位置付けで相談時に活用いたしまして、その後の介護予防につなげていくものでございます。

細野委員

 そうしますと、新しい日常生活支援総合事業に向けてもこのチェックリストを活用するという理解でよろしいですか。というのは、現在の25項目が、受けた方の声からは、あまりにも簡易ではないかというような声もちょっとお聞きしたりするものですから、例えば総合事業の開始に当たって区独自にチェックリストの検討を進めるとか、そういうようなお考えがあるのかどうかについてお伺いしたいんですが。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 この基本チェックリストにつきましては、全国統一で示されてございますものを中野区も活用する形で考えてございます。中野区独自というものは想定してございません。

細野委員

 この裏面についてちょっとお伺いしたいんです。介護予防・生活支援サービス事業で、例えば住民主体による支援など、実施区なしに該当しているところなんですけれども、この支援事業はたしか3年間の猶予期間があるということで、今現在実施はしていないけれども、例えば今後実施する意向はあるのかどうかといったことまでもし把握されているようでしたらお聞かせいただけますか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 住民主体の支援に関しましては、今後、多様な担い手、多様なサービスを生み出すということで重要な要素でございますが、それが一朝一夕でサービス提供できるということではなかなかなく、今後ある程度のスパンの中で住民主体の活動を呼び起こし、それが定着するように働きかけていく中で実現するものと捉えてございます。各区におきましても、この住民主体の支援が実際に担い手の重要な部分として今後形づくられるように働きかけはしているところでございますが、現在ではまだその状態には至っていないということです。今後の取り組みということでございます。

近藤委員

 ちょっと教えていただきたいんですけれど、制度改正前の要支援者に相当するものというところからの話だと思うんですね。介護保険制度がどんどん膨れ上がってきてしまうというところからこの制度ができたと思うんですけれど、要支援認定を受けた者というのは、地域包括で要支援認定を受けますよね。一番初めの「この事業になりますよ」という振り分けというのはどういうふうに始まるんですか。

小山区民サービス管理部副参事(介護保険担当)

 高齢者の方の御相談は、現在は地域包括支援センターでお受けしていますので、そちらにまずは御相談に行っていただきまして、何かお困りのことがあれば、そのお話を聞いた上で介護保険の認定の申請をしていただくか、あるいはこのチェックリストをしていただいて日常生活支援総合事業のほうを御利用される形でお勧めするかというようなことで、まず最初は地域包括支援センターの御相談から始まるというふうに考えております。

近藤委員

 そして、この訪問型、通所型とか事業が始まるのも地域包括が担当するということでよろしいんですか。すこやかになるんですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 窓口としましては地域包括支援センターのほうで、具体的なお話、状況を踏まえまして、その先の道筋、その方に必要なサービスを結びつけるというところでございます。

近藤委員

 でも、これで住民主体による支援とか、そういうものになっていったりする場合は、すこやかがそこで出てくるんですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 住民主体の活動を地域でつくり上げていく部分、そこについてはすこやか福祉センター、またはさまざまな働きかけをしていくところでございますけど、介護予防ケアマネジメントという部分につきましては地域包括支援センターのほうで入り口となりまして、先ほど御質問もありましたチェックリストなどを用いつつその方の状況を判断、把握しまして、適切なサービスへとつなげていく話でございます。

近藤委員

 それでは、従来の要支援認定の方と同じように、地域包括が一貫した窓口という理解でよろしいですか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 窓口としては地域包括支援センターでございます。

白井委員

 これも資料請求した側ですので。まず確認なんですけども、先行して実施している、いわゆる介護予防・日常生活支援総合事業の5区なんですが、内容の事業でいうと、現行、中野区が行っているものと大差ないというふうに捉えていいんでしょうか。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 事業の名称等は当然異なってまいりますけれども、内容的には現行中野区が行っているものとほぼ同じ内容でございます。制度改正に伴いまして新しい仕組みになっているところでございますが、先ほどお話にございました住民主体の活動などはまだ先行の区におきましても具体的には動き始めておりませんので、内容的には中野区現行と同様ということでございます。

白井委員

 先行しているところは、受け皿体制を準備しましたと、こんな段階なんですかね。新規のいわゆる参入できる分野ではまだこれからと。気になっているのは、この①、②の訪問型、通所型のところで緩和した基準によるサービスというものなんですけども、これは従来の基準では受けられなかった人が新たに対象として受けられると、こういう実施をしている区があるというふうに捉えていいんでしょうか。この点について教えてください。

小山区民サービス管理部副参事(介護保険担当)

 今、地域活動推進担当のほうから中野区が現在やっているサービスと同様の内容というふうにお話がありましたけれども、この緩和した基準によるサービスにつきましては、各区がそれぞれ基準を作成いたしまして、それに基づいて訪問サービス、通所サービスを行っているものでございます。今まで該当しなかった方が該当するということではなく、これまでの訪問介護、通所介護の基準を何らかの形で緩和をした形で展開をしている事業でございます。

白井委員

 そうすると、ここは中野区では対象にならない人たちが盛り込まれているというふうに捉えていいんですか。

小山区民サービス管理部副参事(介護保険担当)

 そうですね。新しく事業展開をいたします事業ですので、先ほどの資料の1番目にありました要介護認定を受けた者と基本チェックリストの該当者ということになっております。

白井委員

 細かく聞いても大丈夫ですかね。例えば緩和した基準、訪問型のほうはどのような人が中野区では現状受けられていないんですけども、先行実施といいますか、従来から千代田や品川、練馬は受けられたということですよね。区の独自でもう少し基準を緩和してこんな基準と、どこが基準を緩和して、どのような人が具体的にサービスを受けられているのかみたいな事例をちょっと教えてもらえればと思います。

小山区民サービス管理部副参事(介護保険担当)

 基準を緩和するということにつきましては、例えば通所介護ですと、従来1人当たり何平米のスペースを確保しなければいけないというものを少し狭めるですとか、従来サービス提供するためにはある一定の資格を持った従事者でなければサービス提供できないものを、その基準を緩和するですとか、そういった形でサービスを提供しているということでございます。

白井委員

 わかりました。対象の人がふえているわけでなくて、要するに行う事業者に対しての緩和ということなんですね。了解いたしました。

 そうすると、せっかく出していただいたんですけども、極端な話、これはぜひ見たほうがという話にはなかなかならないという感じですかね。どうでしょうか。特筆すべき5区のところがありますよというのがあればなんですけども、なかなか表現しづらいかもしれないですけども、教えてください。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 先行5区とも今後の新しい仕組みの中で最適なものというふうに取り組んでいるかと思いますので、特筆すべきがないということはなかなか言いにくいところではございますが、各区ともこれから特徴を出していく、多様な主体、多様なサービスという部分についてはこれから出てくるものかなというふうに認識してございます。

細野委員

 中野区は来年4月からの開始ということで、この先行5区はことし4月からということで、まだ数カ月しかたってはいないんですけれども、もしもこの調査をする中で、先行したこの5区が実施してみてこういうことが問題として出ているというようなところで、課題のようなものが今の時点で見えているものがありましたら教えてください。

高橋地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当)

 この新制度の中でやはり介護予防ケアマネジメントという部分が重要かというふうに認識してございます。そのケアマネジメントをいかに充実していくかというところがかなめなのかなというのは、先行5区のお話を聞く中でも見えてございますし、そこをいかに充実していけるかがポイントかというふうに認識してございます。そんなところを留意しながら今後精査、事業の開始に向けて準備を進めてまいりたいと考えてございます。

委員長

 ほかに質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本件については以上で終了いたします。

 続いて、4番、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の実施についてと5番、子育て応援メールマガジンのリニューアルについてを一括して報告を受けます。

横山中部すこやか福祉センター所長

 それでは、私のほうからは妊娠・出産・子育てトータルケア事業の実施につきまして御報告を差し上げたいと思います(資料5)。なお、本報告につきましては、閉会中に開催されます厚生委員会、こちらが関連所管ということであわせて報告させていただくところとなってございます。

 それでは、資料に沿って御報告させていただきたいと思います。

 まず1番、トータルケア事業構築の考え方としまして、若干の経緯も含めましてまとめてございます。このトータルケア事業につきましては、本年度から実施することといたしまして当初予算に計上させていただいていたものでございます。その後、東京都のほうから新たな補助事業を立ち上げると、いわゆるゆりかご・とうきょう事業がスタートさせられることになりました。この補助事業を活用いたしますと、妊娠の初期、中期、後期あるいは育児期にわたりました各ステージにおいてさらにきめ細かな支援、ケアが提供できるということでございますので、これを活用して事業構築を図りたいというふうに考えてございます。

 また、この補助を受ける必須要件となってございます育児パッケージというものがございます。これについては、東京都の説明では、子育てグッズですとか、おもちゃ、あるいはカタログギフトなどをパッケージにして妊産婦のほうに差し上げるものでございますけれども、これによって社会的な子育て応援のメッセージを発信したいというものでございました。これの活用につきまして、中野区といたしましては、さらに地域の身近な相談支援の総合窓口でございますすこやか福祉センターとの接点づくり、保健師等との顔の見える関係づくりに活用していきたいというふうに考えているところでございます。

 なお、この補助事業を活用いたしまして、事業構築に当たりまして必要となってきます経費につきましては、今後、補正予算による対応が必要になるかと思ってございますので、しかるべき手続をとらせていただきたい、このように考えているところでございます。

 それでは、トータルケア事業が総称となってございますが、個々の事業につきましてその主な内容、主な事業について2番のほうでまとめてございますので、御報告を差し上げたいと存じます。

 表にしてございますが、本年度の当初予算で計上いたしました事業とあわせまして、新たに東京都の補助事業を活用して拡充する部分については、アスタリスク、太字でお示しをしているところでございます。表は、妊娠期の取り組みと、それから後段、出産後の取り組みと二つに分けて表にしてございます。

 まず(1)妊娠期でございます。1段目の電話相談、もしもしプレママコールというふうに通称させていただいてございます。これによりまして全妊婦を対象といたしました妊娠中・後期における電話かけを行いまして、支援が必要かどうかといった把握をしてまいりたいというものでございます。この際に、次の2段目、3段目にある面接や支援プランについての御案内、導入も図りたいというふうに思ってございます。

 2段目の医療職による全妊婦への面接相談でございますけれども、当初の事業の考え方といたしましては、そこに記載のいわゆるハイリスク、それから支援が必要な層の方々を対象として考えてございましたけれども、東京都の補助事業を活用することで、その他の妊婦さん、すなわち全妊婦へ対象を拡大いたしまして実施したいという考えでございます。

 3段目の支援プランにつきましても同様に、全妊婦を対象として提供していきたい、作成を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 4行目になります。太字になってございますが、妊娠・子育て応援ギフト券というふうに呼称させていただいております。これがいわゆる東京都がいうところの育児パッケージに相当するものでございます。プラン作成の面接時におきまして、1万円相当のいわゆるギフト券、商品券の配布を考えているところでございます。

 一番最後の行でございますが、産前サポート事業といたしまして、助産師等の医療職を配置したいわゆる妊婦体操教室であったり、講座といったような集合でやる事業、そこを通じて相談に応じたり、仲間づくりを進めていくサポート事業を考えているところでございます。

 裏面になりまして、(2)の産後期の取り組みでございます。1行目には、太字で支援プラン作成となってございますけれども、これにつきましては、当初、妊娠中の支援プランを考えておったところでございますが、東京都の補助事業を活用いたしまして、出産後の時期にも支援プランを作成していきたいと考えているところでございます。従来よりやっておりますこんにちは赤ちゃん訪問で状況を把握いたしまして、ハイリスク層と要支援者層に対してのプラン作成を進めていこうという内容でございます。

 このプランの中に入ってまいりますのは、次の産後ケア事業、あるいはその下の産後サポート事業といったものも含まれてまいります。産後ケア事業は、ショートステイ、デイケア、それからケアの専門家を派遣する、こういった事業でございまして、対象や利用限度については記載のとおりでございます。この三つの事業につきましては1割相当の自己負担を導入する考えでございます。

 産後サポート事業につきましては、産前のサポート事業と同様の形式で、教室形式等をとりまして、グループ交流や相談等々、そういった事業を進めていきたいというふうに思ってございます。こちらについては、一部、資料代実費負担を考えております。

 3番、今後のスケジュールでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、次の定例会のほうに補正予算案を提出させていただきたいというふうに思っているところでございます。10月からは面接や支援プランの本格開始、それに先立ちまして9月からはもしもしプレママコールをスタートさせていきたいというものでございます。

 参考といたしまして、別紙でトータルケア事業の流れをお示ししているところでございます。上段にございますように、妊娠の前期から育児期までにわたる時系列に沿いまして、また図の中ほどでは、妊婦さんのリスク等々の状況に応じて、どのタイミングでどういった方々に対してどのような支援やケアをするかというものを落とし込んでいるものでございます。恐縮ですが、お読み取りを願いまして、私からの説明は以上とさせていただきたいと存じます。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 それでは、私から子育て応援メールマガジンのリニューアルにつきまして、資料に基づき御報告をさせていただきます(資料6)。なお、本資料につきましては閉会中の子ども文教委員会において報告をさせていただきました。

 子育て応援メールマガジンにつきましては、子ども・子育て支援事業計画の取り組みの一つといたしまして、切れ目のない妊娠、出産期からの支援の一環ということで計画をしてまいりました事業でございます。したがいまして、ただいま御報告申し上げました事業と十分に連携を図りまして一体的に実施をしてまいりたいと考えてございます。

 まず1、目的でございます。「妊婦や子育て中の保護者等が、妊娠・出産・育児に関するアドバイスや子育て支援情報を受け、安心して子どもを産み育てることができる環境を整える。」といった内容でございます。

 配信対象者は、区内在住の妊婦、その家族または16歳未満の子育て中の保護者とその家族ということでございます。

 3番、配信対象機器でございますが、携帯電話、スマートフォン、パソコンなどでございます。

 4番、配信概要でございます。メールの内容といたしまして、まず①でございますが、妊婦とその家族向けには胎児の成長の様子、妊娠中の体のことということで、例えば食事、生活のアドバイスなどを盛り込んでまいります。また、これとは別に子育て支援情報もあわせて送信をいたします。また、②でございますが、子育て中の保護者とその家族向けには、同じく子どもの成長の様子、子育てに関するアドバイスということで、子どもの世話の仕方でありますとか、触れ合い方などでございます。また、あわせて区の子育て支援情報もメールをいたします。

 (2)の配信回数でございますが、妊婦とその家族向けには毎日配信をいたします。また、②、子育て中の保護者と家族向けには、記載のとおり、生後100日までは毎日、その後、101日から1歳未満では3日に1回程度ということで、年齢に応じて回数、頻度が減っていくような設計となってございます。③でございますが、区のお知らせは、この①、②のほかに、月3回を限度に対象者全員に配信を予定してございます。

 今後のスケジュールでございますが、9月から10月にかけましては、現在、子育て応援メールマガジンに登録している方にはメールで、またホームページでも周知を図ってまいります。区報につきましても掲載をいたしまして周知を図る内容となってございます。10月に配信開始を予定するものでございます。

 説明につきましては以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありませんか。

小宮山委員

 トータルケア事業の実施についてなんですけれども、1万円相当のギフト券、これ、どんなものを具体的には想定してらっしゃいますでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 さまざまな方法があるかなということで検討してまいりまして、現在絞り込みを図っているところでございますけれども、いわゆる子ども向けの商品券といったようなものを想定しているところでございます。その用途といたしましては、おもちゃを買ったり、子育て用品を買ったりですとか、あるいは個々の妊婦さん等が必要な支援サービス、そういったものが使える用途先を入れられるようなものを考えているところでございます。

小宮山委員

 全国共通の子ども向けの商品券的なものと考えてよろしいですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 さまざまな事業構築の手数ですとか考えますと、ある程度既存のものを活用する手法もあるかなというふうに思ってございます。その場合ですと、通常、全国共通のようなものがあるかと思ってございますので、そういったものの活用も考えているところでございます。

小宮山委員

 そういった全国共通の既存の商品券ですと、中野区にとってのメリットというのはほとんどなくなってしまうと思うんです。例えば、みんなそれをもらっても、新宿のデパートに買い物に行ったり、西松屋へ行ったり、赤ちゃん本舗へ行ったりして、結局、中野区に落ちるお金は何もないということになりかねない。せっかくお金をあげるんでしたら、中野区にも子育て支援のイベントをやっている民間のグループがいっぱいあるんですね。中には有料でやっているグループもある。そういった子育て支援のイベントにもその金券が使えるようにすると、子育て支援活動の活性化にもなるし、仲間づくりにもつながるし、いろんないいことがたくさんあるんじゃないかと思うんです。せっかくお金をあげる、ギフト券を渡すのでしたら、そういったことにも使えるように、杉並区の子育て応援券なんかも参考にしながら検討していただければと思います。

委員長

 要望でいいですか。

小宮山委員

 要望で、いかがでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 私どもの本筋といたしましては子育て支援に資する事業構築を考えている中に位置付けているわけでございますけれども、やはり区といたしまして区内商業振興にも資するような組み立て方にしていく必要があるだろう、こんなふうに考えているところでございまして、その方向で事業を詰めていくというふうに考えているところでございます。

細野委員

 この支援プランなんですけれども、例えばハイリスクの方と非ハイリスクの方、その後の要支援者とか心身健康群とか、この分類によってプランを立てる人が違うのでしょうか。どういう方がこの支援プランを立てるのでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 いわゆるハイリスクの方々につきましては、これまでもすこやか福祉センター配置の保健師等が継続的なケア支援に当たってございまして、まずハイリスクについてはそういったところで対応することに考えてございます。その他の対象につきましては、別途体制をとりまして医療職等を充てて、面接、支援プラン作成に当たらせることを考えております。

細野委員

 どちらにしろ医療職の方が支援プランを立てるということでよろしいですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 はい、そのようなものでございます。

近藤委員

 面接支援プランを受ける方の対象は何人ぐらいを想定しているんでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 妊娠中・後期の全妊婦さんに対しての面接を行う。これにつきましては全妊婦ということでございますので、今年度ですとおおむね3,200人ぐらいになるというふうに考えてございます。

近藤委員

 これの面接をする職員は保健師さんなんですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 面接につきましては、先ほどの答弁のとおり、医療職、保健師、助産師等に当たらせるというふうなことでございます。

近藤委員

 これは区の職員というか、どういう立場の人なんですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 一部区の職員も先ほどのとおり当たるわけでございますけれども、全妊婦への面接が対応できるような体制につきましては委託等々考えて対応していくことになるかと思ってございます。

近藤委員

 その委託なんですよね。委託なんですけれど、妊娠から出産、子育てのトータルケア事業ということで、一貫した子育ての間を見守るところに委託の職員という――今回は全部面接しなきゃならないですからもちろん委託でも仕方がないと思うんですけれど、トータルで支援していくという仕組みの保健師体制とかはどのようになっているんですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 今回御報告させていただいていますトータルケア事業につきましては、区の職員である保健師、それから助産師等々の委託を含めまして、全面接ですとか全支援プラン作成を取り組めるように体制を組むという考えでございます。

近藤委員

 そうなんですけれど、それが継続して支援していける仕組みにしていかないと、ただそこでアンケートをとってプランを立てただけで、その継続性というのが一番大事で、東京都が目指している事業というのは子育ての継続性をうたっているんですよね。そこはきちっと担保できますか。

野村地域支えあい推進室長

 全妊婦と面接をすることの意義は、すこやか福祉センターが全ての妊婦の情報をきっちりと把握し、その後も一貫して支援を行っていくという体制の構築にございます。そうしますと、面接のところでアセスメントを行って情報を集めていく。それを一貫して管理していく。それをマネジメントするスタッフにつきましては区の直営職員がきちっと当たっていくという考えでございます。

近藤委員

 そうだと思うんですね。この事業の意義というのは、きっちりと子どもたちの状況を押さえて、これからの子育て支援に、保育園に行くころ、幼稚園に行くころ、学校に行くころとその支援が継続していく。その子どもたちの虐待が出てきたりとか、そういったことに目を光らせていく支援体制というのが大事なことであって、そこは本当にしっかりと支援の継続をお願いしたいと思いますけれど、いかがですか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 先ほどの御答弁のとおり、継続した支援になるよう努めてまいりたいと思ってございます。

若林委員

 メールマガジンについてちょっと伺いたいんですが、ごめんなさい、現行のメールマガジンはどんな感じになっていますか。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 現在は月1回、行政がつくりました原稿、また行政の事業の案内でございますとか催し物の案内といった内容となっております。

若林委員

 その月1回のものというのは基本的に同じ、要は、年齢別じゃなく、生後別じゃなく、同じものを送られていたということですか。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 すみません。説明が不足してございました。その時期に合ったというか、最新の情報ということでは毎月更新はしているんですけども、基本部分については変わらない部分も確かにございます。

若林委員

 今回リニューアルということで、生後0日から100日で分かれている。要は、毎日送るにもタイムリーに送るのであれば、毎日の場合は、0日用のメール、23日用のメールになるし、3日に1回のメールとか、そういった内容に、全部ばらばらのメールの内容になるということでよろしいですか。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 委員御指摘のとおりでございまして、医師と専門者の監修によります月齢に応じた内容でアドバイスが送られるということでございます。

若林委員

 というと、ものすごい種類のメールを毎日なり週1回なり送る。その時期に合ったその人用のメールということで、全部把握して送られるということでよろしいですか。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 まず、子どもの出産予定日でございますとか、あるいは誕生日を入力していただきますので、まさに月齢に合った、その日の状態の内容でアドバイスが送られていく、きめ細かな内容ということで御理解いただければと思います。

山本委員

 関連して質問なんですけれども、要は、毎日毎日送ってきていただいて、内容も、そういう内容なんだ、こういうことを心配しなきゃいけないんだというようなことをその妊婦さんも家族も学んでいけるんだと思うんですが、より先のことをもっともっと知りたいと思ったときに、もしくはそれまでの生後、妊婦さんが登録をするのがちょっと遅かったりなんかして、以前のバックナンバーを見れないのかとか、そういうのは考えられるんですか。要は、まとめて見ることができる。ホームページで見ることができたりとか、例えば若い方に情報を発信するんだったらアプリとか開発するとか、そういうのを世田谷区ではやっていらっしゃるんですけれども、そういったことも含めて検討したことはあるのかどうか教えてください。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 必要な情報をきめ細かく提供していくということでは、計画に位置付けまして、その手段ということでは、ただいま委員御指摘のとおり、アプリについても検討はさせていただきました。いろいろ検討する中で、今回は、他区でも利用実績がありまして、非常にすぐれた効果というんでしょうか、評価もいただいているということでこの方式を採用したところでございます。バックナンバー等、何か紹介できる機会はないのかということにつきましては、今後、事業者とも含めて研究してまいりたいと考えてございます。

日野委員

 すみません。ちょっと戻りまして、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の実施についてのほうなんですけれども、産後ケア事業についてちょっとわからないので教えていただきたいんです。これはもう既に実施はされているんでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 いいえ、これからの予定でございます。

日野委員

 このショートステイ、デイケア、ケア支援者派遣、それぞれ1日3,000円、5日間等々決められているんですが、この決めた日数と時間、この理由はどのような、例えば利用したいという方がどの程度いたからこういう日数になったとか、そういった基準なんかはあったんでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 厳密な意味でのデータというものはあるわけではございませんけれども、妊婦さん等のアンケートなどをとりますと、おおむね支援が必要な方がこのくらい出る可能性もあるなといったようなところがございまして、全て同じ方が全ての事業、サービスを受けるわけではございませんので、利用率等も勘案して、全体での受け入れられるような体制、事業規模を考えているものでございます。

日野委員

 例えばこのケア支援者派遣など15時間まで利用可能とあるんですけども、1時間1,000円、これを15時間以上利用したい場合に全額自己負担とかで延長とかはできたりするものなんでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 別途、民間のサービスを利用する、御自身の任意で御利用することと合わせることは可能と考えてございます。

日野委員

 このショートステイは今何人まで同時に利用できるというのを考えていらっしゃいますでしょうか。

横山中部すこやか福祉センター所長

 この事業につきましては、今現在、契約等の準備を内々で進めているところでございまして、確実に何人ということではございませんけれども、延べでいきますと、例えばショートステイですと1泊2日、2泊3日というようなカウントの仕方になりますが、2泊3日を使った場合には100人程度の方が御利用できるような事業量で考えているところでございます。

伊東委員

 ちょっと確認したいんだけれど、妊娠・出産・子育てトータルケアの事業のほうで、既にもう出産を終えてしまっている人について、最初に、妊娠と同時に母子手帳交付で、そのときにハイリスク者というのは既にふるい分けは行われているわけなんだよね。これすらも今は行っていないんですか、現行制度の中で。

横山中部すこやか福祉センター所長

 ハイリスクの方だけにつきましては、先ほど御答弁の中でも触れたとおり、現在すこやかに配置の区職員の保健師が対応しておりますので、ハイリスクというふうに捉えているところでございます。

伊東委員

 そうしたハイリスクの方は出産を終えてもハイリスク者としてケアが続いていると。これまでの制度ですから、逆にハイリスクの方以外については、出産を終えた後は、ここでいうこんにちは赤ちゃん訪問でさらにもう一度ふるいにかかってハイリスクのほうに入る方もいらっしゃるだろうけれど、そうでない方、一般として今までは捉えられてきたんだろうけれど、今後、制度がスタートしたら、そういう人たちは、もう一度過去の記録を読み解いて、この方は要支援に入るかもしれないと。こんにちは赤ちゃん訪問は既に済ませておいて聞き取りを行っているわけですから、そういう人たちが、これはハイリスクじゃないけれど、新しい制度でいえば要支援に入るかもしれないという方はどうなるの。

横山中部すこやか福祉センター所長

 この流れ図ですと本当に1時系列でお示ししておりますので、実際のところは1回赤ちゃん訪問が終わった後でもいろんな事業で接点もございますし、状況が変わって御相談を受ければ、その都度保健師なりが対応して、必要があればハイリスクという形で継続ケアに入りますし、要支援であれば要支援という形での継続的なケア、支援を勧める。こんなふうに進める考えでございます。

伊東委員

 要は、心身健康群の方でも場合によっては、相談に見えたらば、また再びフィードバックされて、それぞれハイリスク、要支援ということで、次のステップにケアがつながる制度ということでいいんですね。

横山中部すこやか福祉センター所長

 そのように変わってまいります状況にも対応してケアしていくというものでございます。

来住委員

 メールマガジンについて1点確認したいんですが、受け手も一気に広がるし、同時に発信する中身も多岐にわたるということで、最終的に配信の中身を確認し、オーケーするのは教育経営担当が行うことになるんですか。

辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 私どもが取りまとめしておりますので、私どもが責任を持って監修いたしますけども、関係分野、多分野にわたりまして確認する場合もあるということでございます。私どもが最終確認をいたします。

白井委員

 まず、妊娠・出産・子育てトータルケア事業についてなんですけども、主にはゆりかご事業についてお伺いしたいと思います。事業のスキームの中で9月からいわゆるプレママコールというのを行い、10月から事業スタートというふうになっています。具体的には、妊婦の段階でいわゆる面談を行ってその後の支援プランを立てるところが条件になって、ギフト券、子育て応援券、こういう話につながっていくわけなんですけども、条件設定からいくと、まず面談が行われていることというふうになります。もっとシビアなことを言うと、対象が10月からスタートになりますと、10月までにお子さんが生まれてしまうと対象外、10月以降生まれると、面談が行われていれば対象になることもあり得ると、こんな感じですよね。そうすると、子どもが生まれたのに対象外で、子どもが生まれていないからまだ対象になるから大丈夫ですという、こういう分け目に響くんですね。東京都が補正を年度の途中から組んだ事業でもあるので、やむなしといえばやむなし。どこかで線引きをしなければならない事業ではあるんですけども、妊娠がわかってすぐに母子手帳を受け取った方は大丈夫だと思うんですが、しばらくしてから役所に来られる。例えば2人目だとか3人目で妊娠になれておられるお母さんが来ると、ここの間に挟まる可能性の方が出てくるというものなんですけども、この点、全く配慮がないのか。いや、それはやっぱりルールですというのが、区として何らかのフォローが必要ではないかというようなことも考えておられるのかどうか、まずはお伺いしたいと思います。

横山中部すこやか福祉センター所長

 ゆりかご・とうきょう事業のつくりの中での御質問という点でいきますと、要件の面接の時期を満たさない限りは育児パッケージを差し上げることはできないというふうになってございます。ただ、事業の本旨といたしましては、いかに妊婦さんの時期から保健の相談支援と接点を持てるようにするか、すこやかがその後も継続してケアに当たれるか。これをつくるために区としてはこのパッケージも活用したいというふうに考えてございまして、仮に都補助の要件とならない、面接ができなかった方であったとしても、支援プランの作成であったり、その後のケアには継続的に対応していく、こういうふうには考えているところでございます。あわせて、タイミングのことがありますので、可能な限り周知に努めてまいりたいと思っております。

白井委員

 恐らく対象人数で、本当に微妙なタイミングなので、東京都から10分の10の予算が想定されているところなんですけども、区として何らかの配慮があってもいいかなと。ぜひ検討を考えていただきたいと思っております。要望です。

 もう一つ、そのギフト券の話なんですけども、いわゆるトイカードというようなおもちゃ券みたいなのを全国共通で利用されるような自治体がちらほらなんていう話が既に出てきています。使い勝手のいいものを目指して今一生懸命プランを組んでおられるところだと思うんですけども、現在どのような検討がされているのか、もう少し具体的にお伺いしたいと思います。

横山中部すこやか福祉センター所長

 東京都の補助制度の中で想定されてございましたのがいわゆるおもちゃですとか子育て用品など、これなんかを取り合わせてパッケージにして差し上げる、あるいはギフト券などを組み合わせて差し上げる、そんな想定でございました。簡単に言えば、そういった物品をそろえてお渡しするといったようなことも方法としてはございますけれども、やはり個々の御家庭の状況は違いますので、あまり固定的なやり方では適切ではないんじゃないか。そうしますと、カタログといったような方法等もございますけれども、やはり物品が中心になってくる。また、先ほどの質問にもかかわりますけれども、事業構築のための経費等を考えますと、既存のものを活用するほうが効率的なところもございますが、そうなりますと全国共通的なギフト券、商品券ということになりますので、区内産業とのかかわりというのが薄くなってしまう。つきましては、両立できるようなものがないのかということで我々も検討してきたところでございまして、全国共通の商品券でありながら区内商店の加盟拡大も可能というようなものも中にはございます。そういったことがうまく活用できないのか。そしてまた、そういった点では区内商店街の御理解や御協力を得ていかなければいけない。その中でも、物販だけではなくて、家事援助サービスといったような、子育て期、妊娠期に必要なソフトのサービスを展開する事業者等にも協力願えなければ十分ではないだろう。こういったところを満たせるようなものにできないか、そういった仕立てについて検討しているところでございます。

委員長

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後3時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時00分)

 

白井委員

 これは舛添都知事肝入りの施策というものです。今後5年間ぐらいをまず目安として展開するとなっているんですね。今年度単発ではありません。恐らく予算措置もされなきゃならないので、次年度以降はまたまたという話なんですけども、基本的には継続となるというふうに見ていいと思います。ことしはそういう面では年度途中からの急ピッチでの仕上げになるんだと思うんですけども、来年度以降ブラッシュアップだとか、それぞれの近隣区もスタートが少しずれるところもあるような話も聞いております。まだ詳細が出尽くしてはいなくて、恐らくどこの区も急ピッチに準備しているんだと思うんですけども、よく他区の状況を情報収集していただいて、ふたをあけたときに中野区だけがどうも使い勝手が悪いというような話にならないように、残された時間は非常に短いものとなるんでしょうけども、ぜひ準備を整えていただきたいという感じです。

 もう一つ、さっき一つ逃してしまったんですけども、例えば里帰り出産を行うお母さんがいます。この際、面談を受けてしまえば、それが条件なのでギフト券対象になるでしょう。面談を受けずに既にもう御実家のほうへ帰られてしまっていて、出産まで戻ってきませんよなんていうお母さんはやはり対象外に、いわゆるギフト券の対象にならない、こういう形になってしまうんでしょうか。これもちょっとお伺いしたいと思います。

横山中部すこやか福祉センター所長

 要件といたしましては、スタート時期以降の妊娠中の面接が子育てギフトの提供要件というふうに設計しているところでございます。したがいまして、里帰りの時期を迎える方々にもできるだけ早い時期からアナウンスできるようにしてまいりたいというふうに思っております。

白井委員

 これもあわせてちょっと忍びない話に聞こえるんですね。何とか考えがあってもいいかなと思います。これもあわせて検討していただければと思います。これも要望ですので、返答は結構です。

委員長

 ほかに質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本件については以上で終了いたします。

 6番、その他で何か報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後3時02分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時03分)

 

 次回は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から連絡したいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 今後の委員会の運営について協議したいため、委員会を休憩します。

 

(午後3時03分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時09分)

 

 休憩中に協議しました視察の件でございますけども、一応11月11、16、17日の中で候補日を決めまして、正副委員長でその日程と行き先場所、テーマを検討させていただきまして、また報告をさせていただきたいと思いますが、それでよろしいですか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ありがとうございます。

 本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で少子高齢化対策調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後3時10分)