中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会〔平成28年6月16日〕
少子高齢化対策調査特別委員会会議記録
○開会日 平成28年6月16日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後3時15分
○出席委員(14名)
木村 広一委員長
いでい 良輔副委員長
若林 しげお委員
日野 たかし委員
山本 たかし委員
白井 ひでふみ委員
中村 延子委員
細野 かよこ委員
小宮山 たかし委員
広川 まさのり委員
伊東 しんじ委員
伊藤 正信委員
近藤 さえ子委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
政策室長 高橋 信一
政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 高橋 昭彦
地域支えあい推進室参事(区民活動センター調整担当)、鷺宮すこやか福祉センター所長
上村 晃一
地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当) 酒井 直人
中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡
北部すこやか福祉センター所長、北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当) 石濱 良行
南部すこやか福祉センター所長 相澤 明郎
区民サービス管理部長 白土 純
区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 古川 康司
子ども教育部長 横山 俊
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当) 辻本 将紀
子ども教育部副参事(子育て支援担当) 平田 祐子
子ども家庭支援センター所長 神谷 万美
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 小山 真実
子ども教育部副参事(幼児施策整備担当) 荒井 弘巳
健康福祉部長 瀬田 敏幸
健康福祉部副参事(福祉推進担当) 石濱 照子
健康福祉部副参事(障害福祉担当) 岩浅 英樹
都市基盤部副参事(空家・住宅政策担当) 塚本 剛史
保健所長 寺西 新
○事務局職員
書記 香月 俊介
書記 大野 貴子
○委員長署名
審査日程
○議題
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について
地域の子ども・子育て支援について
○所管事項の報告
1 認知症対策と推進体制について(地域包括ケア推進担当)
2 子ども・子育て支援施策の今後の展開について(地域子ども施設調整担当、子育て支援担当)
3 不妊治療助成対策にかかる国等における取組み状況について(子育て支援担当)
4 保育施設の整備及び利用状況並びに今後の待機児童解消に向けた取組みについて(保育園・幼稚園担当、幼児施策整備担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、少子高齢化対策調査特別委員会を開会します。
(午後1時00分)
本日の審査の進め方について協議したいので、委員会を休憩します。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時00分)
休憩中に確認しましたとおり、審査の都合上、保健所長を当委員会として出席要求したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
それでは、寺西保健所長、御入室ください。
〔寺西保健所長入室〕
委員長
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援についてを一括して議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1番、認知症対策と推進体制についての報告を求めます。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それでは、認知症対策と推進体制について報告をいたします。(資料2)
現在地域包括ケア体制の構築を進めているところでございますが、本報告におきましては、その中でも重要な課題である認知症対策の全体像について報告いたします。認知症対策は区の複数の部署が関係しておりまして、今後部署を超えた横断的なプロジェクトチームを立ち上げて検討していくと考えております。
なお、文中の太字は今年度の新規事業ということでございます。
以下、取り組みについて、六つの柱に分けて御説明をいたします。
1番目の柱が、認知症への理解を深める普及・啓発でございます。区民それぞれが認知症は誰でもなる可能性のある身近な病気であることを知り、認知症の理解を深めることで早期の気づきや認知症に優しい地域づくりを目指すということで、(1)が地域の理解促進でございます。
講演会の開催、区報やホームページ等の媒体を活用した普及啓発を進めていきます。区が実施しております認知症サポーター養成講座でございますが、昨年度までに受講者の累計が9,000人を超えてきています。受講する職域も拡大してきており、今後もさらに推進していきます。
今年度ですけれども、認知症サポーター養成講座を小中学校等で開催しまして、子どものころから認知症の理解を促進するということを考えております。
それから、認知症サポーター養成講座の講師となるキャラバンメイトの養成講座についてもさらに実施をしていきます。
(2)が本人や周囲の気づきを促す取り組みということで、平成27年に、「知って安心認知症」というパンフレットをつくりましたけれども、今年度、新たにケアパスを掲載したパンフレットを作成、活用し、積極的な啓発を進めていきます。
続きまして、2番目の柱が認知症予防の強化でございます。認知症予防については、これまで一般介護予防の一部として取り組んできましたが、認知症の予防プログラムを区独自に開発し、検証に基づく認知症予防を進めていく考えです。
(1)MCIの人を対象にした認知症予防の取り組みです。前回の委員会のときにも報告いたしましたが、MCIの人を対象にした介護予防の強化として、認知症予防プログラムを実施いたします。帝京平成大学と協働して、自宅や他の介護予防事業でも活用できる体操の開発にも取り組みます。
(2)が認知症予防のポピュレーションアプローチです。一般介護予防事業等に認知症予防プログラムで得たノウハウを生かし、例えば幅広く認知症予防に取り組むようにいたします。
そして、対策は川上ということで、元気なころから定期的に健診を受け、かかりつけ医を持ち、認知症の危険因子とも言われる糖尿病や高血圧等の生活習慣病を予防することにより認知症の予防にも結びつく取り組みを推進していきます。
三つ目の柱が、認知症の早期発見と適切な医療・介護サービスの提供です。認知症であっても医療・介護サービスにつながらず潜在している人を早期に発見し、適切に対応するための体制を強化していきます。
(1)として、かかりつけ医等の認知症にかかわるスキルの向上と関係機関の連携です。27年度に作成した「医療・介護関係者のための認知症対応ガイドブック」を関係者に普及し、3師会と協働してさまざまな関係者から適切な医療や介護サービスにつなげるための取り組みを進めていきます。
それから、すこやか福祉センターの高齢者精神保健相談、認知症疾患医療センター等、地域で活用できる資源を効果的に組み合わせて問題の解決につなげるための連携を強化していきます。
それから、認知症にかかわる医療と介護の連携を強化するために、中野区在宅医療介護連携推進協議会、認知症部会というのがございますけれども、そちらで多職種での検討を進めていきます。
(2)として、認知症初期の集中的なアプローチとして、認知症初期集中支援チーム事業を進めていきます。このチーム会議で事例を検討する中で、地域で潜在している認知症の人に対する効果的なアプローチのノウハウやスキルについて、広く関係機関に周知し、それぞれの職種の対応力の向上につなげていきます。
(3)として、介護のケアマネジメント力の向上です。これは、認知症の状態に合わせて適切なサービスを提供できるようケアマネジメントの質の向上を図っていきます。ケアマネ向けの研修だとか、多職種連携の研修を行いながら、この向上を図っていきたいと考えております。
それから、(4)として、早期発見につながる啓発です。早期発見のための自己チェックリストを昨年度も区報にも掲載をしておりますけれども、これらの活用をさらに広げまして、相談につなげるための取り組みを強化していきたいと考えております。
(5)として、ハード面での介護サービスの基盤整備ということで、認知症の人の在宅生活を可能にするための地域密着型サービスやショートステイの充実を図っていく。重度化した際に必要な施設等も含めた介護サービスの基盤整備を進めていきたいと考えております。
四つ目の柱でございます。介護者への支援です。介護者の負担はとても大きくて、介護離職ゼロを目指すためにも、介護者への支援を強化していきます。介護の負担を軽減することによって、認知症の本人の生活の質の改善にもつなげていきたいと考えております。
(1)として、認知症カフェ等への支援です。先ほど説明しました認知症サポーターについて、その受講した人の中でも、さらに深く認知症について学びたい人や、実際に認知症の人に役立つ活動をしたいと希望する人はいらっしゃいます。その人たち向けにステップアップ講座というものを実施しているところでございますが、今年度はそれをさらに区内の認知症にかかわる団体や認知症カフェ等と協同して実施することによって、参加者が認知症の人とのかかわり方を実践的に学ぶ機会を提供するとともに、具体的な活動に踏み出せるよう個人と団体のマッチングを行っていこうと考えております。
それから、地域で広がっている家族会、認知症カフェ等のグループや団体に活動継続のための支援を行っていこうと考えております。
(2)として家族介護教室の実施ということで、介護している家族に介護方法についての情報を知ってもらい、同じ立場の人と交流し、また、介護負担を軽減するための教室を実施していきます。
5番目の柱は、認知症にやさしい地域づくりということで、認知症の人が地域で安心して生活できるための施策及び見守り支えあいの体制を強化していきます。
(1)として、認知症でも地域で暮らし続けるための住まいの確保ということで、認知症高齢者グループホームやサービスつき高齢者向け住宅等の誘導整備を行っていきます。
(2)として、地域での見守り体制の強化ということで、町会・自治会等による近隣の見守り活動もさらに充実していく。それから、地域の金融機関、商店街やコンビニエンスストアなど、認知症の人がかかわる可能性の多い場でのサポーター養成講座を推進し、多方面からの見守りを充実していこうと考えています。また、サロンなど、地域で認知症の人も行ける場、居場所を確保していくと考えています。
(3)として、認知症の人の安全確保、権利擁護ということで、成年後見制度等権利擁護事業の周知及び充実、また、認知症高齢者は虐待や詐欺等の被害に遭うことが多いということで、地域の見守りと区の相談機関との連携によって早期発見、早期対応のできる体制を強化していきます。
それから、徘回高齢者探索サービスや徘回認知症等情報共有サイトの活用によって徘回を早期に発見できる地域のネットワークを構築していこうと考えています。
それから、地域の団体、企業との協働の機会がございましたら、それを捉えて認知症に対する見守り、普及、啓発に取り組んでいこうと考えています。
(4)として、すこやか地域ケア会議を活用した地域づくりということで、ここで事例検討することによって課題を抽出して、地域の具体的な取り組みにつなげていこうと考えています。
最後に、若年性認知症対策です。若年性認知症対策については、若年性認知症総合相談支援センターの設置等東京都のレベルでの対策は行われています。また、区内ではNPO法人が普及、啓発、家族支援等に取り組んでいるところでございます。区でも若年性認知症に関しては特化した事業ということではまだ開始しておりませんが、今後取り組む内容として次のとおり考えております。
(1)として、総合的な相談体制の強化ということで、区の職員が若年性認知症についての理解を深めて、それぞれの部署での相談に適切に対応できるような研修等を用いてスキル向上に取り組みます。
(2)として、普及、啓発です。地域での若年性認知症の早期発見、早期対応に向けた普及、啓発を行っていきます。
(3)で若年性認知症の人の特性に配慮したサービスということで、就労継続への理解の促進、そして、障害手帳、年金などの制度の支援、それから、既存のデイサービス等になじみにくい若年性認知症の人の特性に配慮した就労の場や居場所づくりということを進めていきたいと考えております。
これまで御説明した取り組みと担当部署を最後に表に整理したものを掲載しております。
今後地域包括ケア体制の全体像をお示ししていく際にも、どの部署がどうかかわっていくのかということを明らかにしていく予定でございます。
以上で報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
近藤委員
御報告ありがとうございます。
認知症の早期発見の体制というのをかなり細かくいろいろな形で区で取り組んでいこうという形がよくわかりました。そして、認知症サポーター養成講座は私も出していただきましたけれども、とてもわかりよくて、一番心に残ったのは、がんや何かだと、あら、大変ですね、みんなで支えていきましょうとなるのに、認知症だと、あら、認知症なの、嫌だなみたいな方向になっちゃうのは違うんですと教えてくださったのがすごく印象に残っていて、皆さんが本当に認知症も病気なんだからみんなで支えていこう、がんの患者さんとかと同じなんだみたいなことを認識できていくといいのかなと、この取り組みはとてもいいし、大変ですけれども、若い人たちから、子どもたちから教えていかれるのはいいなと思います。
私がこの中で気になったことというのは、3番目の認知症の早期発見、適切な医療へつなげることなんですけれども、区民の皆さんというのは、それは支えて一生懸命やっていくというのは協力していかれると思うんです。認知症だとまだ気がつかない早期の段階で、皆さん医者にかかっているんです。だけれども、地域のお医者さんが認知症に気がつかない。そして、薬とかの治療が違っていた。認知症の専門医に行ったときに、この薬をずっと飲み続けてしまったのかと言われる方を何名も私は伺ったことがあって、そこの段階の医者に行っているんだけれども、早期に薬とかの治療が間に合わない。そこのお医者様たちに対しての認知症医の専門的な方法というか、伝達する方法が今の中野区の体制で見えてきていないんです。勉強会的なことはやられているんでしょうけれども、早くに認知症医につなげる。アドバイザー医、あとサポーター医というのがあるんですけれども、その人たちがどこまで認知症の知識があるのかということがわかりにくい。
私なんかは、問い合わせをいただくと、認知症の本当の専門医、精神的な薬を出せるお医者様を紹介するんですけれども、そこのお医者様の研修ですとか、サポーター医、アドバイザー医という位置付けみたいなことはどうなっているのか。研修等を含めて教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
医師会と、今ここの説明にもありました認知症の初期集中支援チームなどを通して認知症対策にも当たっているんですけれども、医師会としても、今後かかりつけ医とか地域の医者が早期発見につながる入り口となるということで、それに加えて薬剤師だとか歯科医師に関しても、早期発見の入り口、端緒と捉えているということです。それに関して、例えば医師会ですと、今回アドバイザー医というのを区独自に定めて、それを今後ふやしていくということで考えておりまして、そういう医者の人材育成というか、啓発を通して、全体にかかりつけ医にそういう認知症に対する理解だとか早期発見に対する意識付けを医師会と連携して区としては取り組んでいくということを考えております。
近藤委員
区民の皆さんというか、普通の一般的な方が、一緒に暮らしている方ではない方が認知症だと気づくまでには、かなり進んでからでないと、普通に暮らしているとわからないんです。そこを一般的なお医者さんに通っているのは、何かおかしいから通っている。ずっと助けを求めて通っている。でも、気がつかれなかったという例がかなりあるので、そこを本当に認知症サポーター医、あとアドバイザー医、そこの本当の専門医との認識というか、かなり勉強していただきたいと思うんですけれども、それは大丈夫ですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
認知症の医療関係者向けの対応ガイドブックなども使いまして、こちらのほうはかかりつけ医の人たちにも目を通していただくということで今回配付しておりますけれども、そういうところで少しでも疑った場合にはどこにつなげるのか。歯科医師とか先ほどの薬剤師もそうですけれども、どこにつなげていけばいいのかというところをこういうふうに啓発を通して早期につなげていくということを最初に集中的に行っていきたいと考えております。
近藤委員
ガイドブックとおっしゃいますけれども、お医者様たちというのは、自分たちに一人ひとり自信を持っていらっしゃるんです。でも、認知症というのはちょっと特別なので、きちっと研修とかをしていただきたいというのが私の要望です。
日野委員
1番目の認知症への理解を深める普及・啓発のところで、認知症サポーター養成講座を小中学校で開催しとあるんですけれども、これは例えば小学校で言うと何年生からが対象になるとか、そういったものは決まっているんでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
認知症サポーター養成講座については、本年度は4校での実施を予定していまして、中野本郷小、桃園第二小、それから第三中学校、緑野中ということで、小中学校では4校、それと稔ヶ丘高校でも希望があるということです。対象の学年というのは、これから総合授業の中で行うと聞いておりまして、学年についてはまだ情報を得ておりません。
日野委員
これもまだかと思うんですけれども、対象は学年が例えば4年生以上だとかというふうになったとして、生徒全員が対象になるんでしょうか。当然これは授業の中でやるということではないと思うので、聞きたい生徒という形になるのか、その辺がもし決まっていれば教えてください。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
これについては、総合授業ですか、学年ごとにつくっている時間の中で、授業の一環としてやると聞いております。対象としては、ある特定の学年ということで、そこの学年全員に実施するということを想定しております。
日野委員
今後、これは各小中学校に順次年度ごとに実施されていくということでよろしいんですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
これについては、昨年度中に各校にサポーター養成講座をやらせていただきたいと手を挙げていただいた。結果4校に手を挙げていただいたんですけれども、そのほかの学校についても毎年働きかけて順次やっていきたいと考えております。
日野委員
それと、認知症予防の強化のところで、帝京平成大学と協働して認知症予防の体操のプログラム開発に取り組むとあるんですけれども、これは実際に普及させるのはどういった方法でというか、どういう形で普及させていくことになるんでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
この体操については独自プログラムとして考えるんですけれども、これについては例えば今後の区の事業において、プログラムに参加してくださった例えば10人とか20人ぐらいのグループを対象に、自主グループで取り組むような働きかけを行うだとか、既存の体操をやっているグループだとか、朝公園でやっているグループはたくさんございますので、そういうところでの採用を本区から働きかけていきたいと考えております。
白井委員
それでは、私は、4番、介護者への支援についてお伺いしたいと思います。新オレンジプランの中でのオレンジリングのサポーター養成講座、中野区も積極的に取り組んできたところです。1ページを見たら、累計が9,000人を超えたというんですけれども、何年か前に資料を見たところでは、多分23区の中でも中野区は多いほうだと思うんです。まず、23区内の状況がわかれば教えていただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
中野区については実績値で把握しておりますけれども、今手元に23区の状況はありません。中野区としては、国の推計よりも実際値が若干多いと出ております。
白井委員
積極的に取り組んでいただいているというのは何年か前に目にしたものがあったので、改めてお伺いしたところです。わかればで結構ですが、また置いておいてください。
それで、とはいえ、このオレンジリングの取り組みなんですけれども、言い方が正しいかどうかわかりませんが、緩やかに地域の中で見守る、こういったような取り組みではないかと思っております。これまでのサポーターの養成講座、御自身が学んでいただくことによって、御家族や地域の中でサポーターとしての役割を果たしていただくという形だったんですけれども、今回マッチングという言葉が出てきました。まず、それに行く前に、1回講座を受けて終了だったところが、この人たちがより知識を深めていただくというので、ステップアップ講座、いわゆる上級講座みたいなものをやるべきだという話をしてきたんですけれども、まず、このステップアップ講座はこれまで何回取り組まれて、どのぐらいの人が受講されているのでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
回数については、今すぐ出てくると思いますので、答弁保留させてください。
白井委員
それは把握しておいてもらいたいです。
今年度も行うということですが、まだ今年度は行っていないということでよろしいですか。既に実施されていますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それも、今すぐ調べます。
白井委員
恐らくなんですけれども、ステップアップ講座、去年ぐらいだったか、100人ぐらいの募集で何名か受けておられるんだと思うんです。去年ぐらいから言っているんです。ステップアップ講座をやるだけではなくて、いろいろな介護事業者や認知症対策に取り組んでおられる方々がいて、いわゆる人手の部分でバックアップできるような体制、こんなものができないかと言ってきたところなんですけれども、手元に数字が来ました。先にそれをお伺いしましょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
昨年度のステップアップ講座については、1回実施ということで、60人が実際参加しています。
白井委員
今年度は。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
今年度はまだ実施しておりません。
白井委員
今年度も同じような形ですか。100名ぐらいの定員の募集で、昨年、平日区役所でやっておられた感じなんですけれども、今年度はどのような形で実施予定でしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
それに関して、ステップアップ講座ということで今年度は認知症にかかわる団体だとか、認知症カフェというところと共催という形で、そこに実際にステップアップ講座に参加していただいた方が例えば認知症カフェの運営とかにボランティアスタッフで加わったりだとか、そこに来ている家族の人たちと情報交換したりだとか、そこで現場というか、認知症の方々と実際対応していただいて、そこでスキルを上げていただく。それから、認知症カフェだとかサロンとかの団体の人たちとのつき合わせというんですか、出会いを設けて、そこでマッチングを行うということを考えております。
白井委員
昨年のステップアップ講座は、そうすると、平日、しかもお昼間1回きりであったというところですよね。そうすると、今年度は区内の認知症カフェだとか、いわゆる認知症のサポーターといいますか、支えている方々の団体と共催という形なので、幾つかの場所で複数回行っていく、まず、こんなイメージよろしいんでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
そのイメージで、認知症カフェ自体そんなにたくさん独自にも参加できませんので、その回数を何回か実施することで考えております。
白井委員
具体的場所や回数というのはもう既に定まっていますか。まだこれからですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
認知症にかかわる団体等にはもうお声かけはしている段階ですけれども、まだ実際の日付だとか回数とかというのはこれから検討します。
白井委員
去年は1回、しかも区役所でやって終わりという形だったので、そういう分では実際活動している団体のところで複数回行っていくというのはいいことだと思います。一方、マッチングと考えると、その団体が主催したところにつないでいくというイメージでいいんですか。そこにいろいろな情報を持ち合って、ほかの団体だとか、支援しているのを含めて御紹介する、こんな形になりますか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
ステップアップ講座に参加した方のニーズというのもございますので、そちらをちゃんと伺った上で、例えば地域もあります。どういう取り組みなのかというのもございます。そういうのを聞きながらマッチングをしたいと考えております。
白井委員
もともとオレンジリングのときにはサポーター養成講座をやって、ここまでで終わりだったんです。ステップアップ講座に来ていただいて、引き続き区として情報提供だとか、さらにはボランティアで動いていただけるようなところも含めて連絡が可能かどうかというので情報をお聞きしているんですけれども、ここは引き続きことしも同じように、本当の部分では緩やかな取り組みから、もう一歩踏み込んでもらう取り組みにつないでいく。実態として、諸活動の応援についていただけるようにと、こんな取り組みがより進んでいくという解釈でよろしいですか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
イメージとしてはそういうものを考えておりまして、実際に認知症サポーター養成講座を受けた人がステップアップ講座を経て、地域で活躍できるようなつなぎ方をしていきたいと考えております。
白井委員
それと、(1)の今中身をお伺いしたところなんですけれども、認知症カフェ等への支援というのは、今見ていると、ボランティア的な要素で人をつないでいくという支援はわかりました。しかしながら、認知症カフェ等への直接的な支援というのは考えておられないんでしょうか。具体的に言いますと、開設だとか、継続的な経営的な部分での支援という意味なんですけれども、ここは現在考えておられないのかどうかお伺いしたいと思います。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
まず一つ、来年度の総合事業に向けて、住民主体のサービスの中で、サービスのメニューをこれからそろえていくんですけれども、その中で例えば人が集まって通えるカフェみたいなところの区の支援が具体的にできないかということは当然今検討しているところでございます。
それから、実際に今年度支援できる内容としては、例えばイベントだとかの講師を区から紹介したりとか、人材の派遣だとか人的な支援というのは当然今年度も行えるということで行っていきたいと考えております。
白井委員
端的に認知症カフェ、ケアラーズも含めてなんですけれども、区内でどのぐらいの団体が、毎日ではないでしょうから、例えば週に何回とか月に何回とか活動されている状況を掌握されているでしょうか。また、認知症の方々への支援団体というのは幾つぐらい中野区内にあるものなんでしょうか。活動の内容も含めて教えていただければと思います。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
こちらの認知症対応ガイドブックの中で区の資源ということで載せておりますけれども、認知症に関するカフェとしては全体で11団体ございまして、活動としては、月1回のところもありますし、月2回というところも半分ぐらいございます。
白井委員
あとは、認知症の支援団体、今のは全部含めてですか。カフェも含めて全部で11か。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
11団体と先ほど申し上げましたけれども、その中でカフェをやっているのが5団体ということで、そのほかの6団体に関しては支援のほうの活動をしているということです。
白井委員
その支援団体11、その中で認知症カフェをやっていただいているのは5団体、これは地域差はかなりありますか。区内満遍なくという形ですか。位置的な活動の場所というのはどのようなものでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
ちょっとこれは見にくいかもしれないですけれども、大体区の全域にわたってございます。南に偏ったりとか、そういうことではございません。
白井委員
一足飛びの話なのであれなんですけれども、今、まさに支援の内容をこれから御検討されていくという中にあって、特に認知症カフェ、私も両方見にいったことがあるんですけれども、ケアラーズの観点からいくと、身近にあるのがいいんですよね。そうすると、地域の中で五つではさすがに寂しいなという思いがありますので、開設につなげられるように支援をくみ上げていく。ここはまず現金的なことでしょう。いわゆる支援の補助金をどうくみ上げていくのか。もう一方で、開設の位置とかも優先的にくみ上げていく必要があろうかと思います。そこまで含めての支援をぜひお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
認知症カフェ等、支援団体については、地域的に身近なところで通えるところがあるというのが必要だと考えております。地域に関しての適正配置というんですか、適正に配置できるように、そこの地域の位置をちゃんと考えながら支援を考えていきたいと思います。
細野委員
恐れ入ります。介護者への支援のところでお伺いしたいんですけれども、ケアラーの人たちは、例えば酒井議員も何度か質問されておられたかと思うんですが、ダブルケアをなさっている方ですとか、あるいは男性介護者の方ですとか、一口にケアラーと言ってもいろいろな方がいらっしゃると思うんです。そのあたりについては、区は、今どれぐらいいらっしゃるかとか、そういった把握みたいなものはなさっているんでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
地域包括のほうで相談対応している数字を把握しているんですけれども、この前話題になったダブルケアに関しては、地域包括で1回調査をして、1年間どれぐらい相談があったかということで把握してございます。おおよそ年間10件はないというか、まだ少ない。実際に地域包括に相談があったんですけれども、そういうことです。
それから、ケアラーの例えば男性が1人でとか、そういうものについては今数字はございませんけれども、地域包括のものを全て集計すれば、それは出ると考えております。
細野委員
先日男性の方で介護をしている方の会に出たときに、例えば女性用の下着を買いにいくのにそれがすごく買いにいきにくいんですみたいな悩みとか、本当に固有の悩みをお持ちの方がいらっしゃるなと感じましたので、一口に介護者への支援と言っても、それぞれに抱えた固有というか、特有というか、課題があるかと思いますので、そういったことへの対応なんかについても丁寧に対応なり支援なりを考えていっていただけるような体制をつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
酒井地域支えあい推進室副参事(地域包括ケア推進担当)
ケアラーに関してもいろいろな人がいらっしゃると思いますので、その人たちのニーズ、実際に本当に支えになるような支援の形を考えていきたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
続きまして、2番、子ども・子育て支援施策の今後の展開についての報告を求めます。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
子ども・子育て支援施策の今後の展開について報告をいたします。
お手元の資料(資料3)をごらんください。新しい中野をつくる10か年計画(第3次)で計画しました子ども・子育て支援施策のうち、これまで児童館等の子ども施設で行ってきました子ども・子育て支援にかかわる施策の今後の展開につきまして考え方を取りまとめましたので、報告するものでございます。
なお、この報告は厚生委員会と子ども文教委員会においても報告をしております。
今後の施策の展開ということで、3点にまとめてございます。
まず初めに、小学生の放課後対応と中高生の社会参加等の体験学習の支援でございます。全ての小学生が放課後や土曜日、夏休みなどの学校休業日に安全安心に過ごし、多様な体験や活動を行う場として、全ての小学校にキッズ・プラザと学童クラブを設置し、一体として運営をしていきます。中高生についてはハイティーン会議や中学生意見表明のような全区的な活動への取り組みを進めるなど、学校や地域の枠組みを超えた中高生の社会参加や異世代間交流の機会を拡充してまいります。
次に、子育てひろば事業の展開でございます。子育てをしている保護者の孤立感や不安感を解消するため、乳幼児親子が交流し相談を受けられるよう子育てひろば事業をすこやか福祉センターやキッズ・プラザ、保育園、学童クラブ、商店街など身近な場所を活用して展開をしてまいります。
次に、子どもの育成団体に対する支援でございます。地区委員会や子ども会、さまざまな子育てグループといった子どもの育成団体の活動支援としまして、すこやか福祉センターや区民活動センター、キッズ・プラザなどを活用して子育て支援の場の提供や人的支援を行ってまいります。また、子どもの育成団体に対する助成制度を拡充していきます。さらに、すこやか福祉センターを中心として、子どもの育成団体や学校、次世代育成委員との連携を進めるとともに、子どもの育成活動の担い手の発掘と育成を進めまして、地域における包括的な子育て支援ネットワークの強化を図ってまいります。
次に、今後のスケジュールでございます。この報告に基づきまして具体的な検討を進め、第3回定例会中の10月の委員会には具体的な施策の展開やスケジュール等について報告をし、来年度改定を予定している中野区子ども・子育て支援事業計画に反映をしていく予定でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
小宮山委員
(3)の子どもの育成団体の支援についてなんですけれども、ここに書いてあることはもちろん重要なんですが、そのほかに区内にどんな団体があって、いつどんなイベントを開催しているかみたいな情報を今手に入れられる手段がほとんどないんです。そういったいろいろなイベント情報を手に入れようとしたら、区民のひろば掲示板ぐらいでしか情報が手に入らない。そういった情報を区民に対して告知してあげることを支援するのも子ども育成団体の支援にもつながるのではないかと思うんですが、そういったことも盛り込んでいただけませんでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
イベント情報等につきましては、現在子育て関係のホームページ等でお知らせしているところでもございますけれども、全てのお知らせを載せているわけではございませんので、今後広報の仕方などにつきましても検討していきたいと考えております。
小宮山委員
今現在区のホームページに載っている子育てのイベント情報というのは、区がかかわる公式な情報のみなんです。しかし、ここではさまざまな子育てグループとか、民間の団体も対象としているようですから、そういった民間の団体も今後取り上げていただくように要望しておきます。
近藤委員
再三子ども・子育て支援施策については私も質問させていただいているんです。子どもの育成団体の支援とおっしゃっているんですけれども、児童館がやってきた役割というのは、本当にネットワークをつないできたと思うんです。その児童館運営協議会とか、そういう協議会があって、町会の方からあらゆる地域の団体がそこに集まって子育てのことを考えてきた。今度はこれをキッズ・プラザの協議会で同じようなことを果たしていくというお考えなんですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
地域と児童館でそういったことで子どもたちの問題についていろいろ協議をしてきたり支援をしてきたということを十分認識をしております。それにつきましては、キッズ・プラザもございますし、地区懇談会、そういったものもございます。そういった場所を活用しまして、今後地域での子育て支援を行っていきたいと考えております。
近藤委員
キッズ・プラザの協議会というのは、児童館の協議会と同じようなメンバーなんですか。出席者というのは、児童館の協議会ほどの幅はあるんですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
キッズ・プラザ運営協議会というのは、キッズ・プラザの運営についてのものでございますので、そういったところで十分でない部分につきましては、地区懇談会を使うなり、そういったことで活用していきたいと考えております。
近藤委員
地区懇談会は児童館から代表が出て、今現在、次世代ですとか、そういった方と児童館の方が中心になってやっているんです。それで学校を使ったりはしますけれども、その地区懇談会の主体も児童館の方たちが児童館から何名も出席しているという状況です。地区委員会の方も出ますし、みんな、地域で言うと出る方の顔ぶれというのは割と一定になってしまっているんですけれども、そこの方たちが子ども会なり、自分たちのまち、自分たちの子育て経験を生かして、どうにか中野の子どもたちのためにと頑張ってきています。そういったところがいきなり地区懇談会ではできないんです。そのベースに児童館の協議会などがあって、そこから初めてなっていくんですけれども、そこの認識はいかがですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
児童館の職員の果たしてきた役割については十分認識をしているつもりでおります。したがいまして、児童館を廃止しました場合につきましても、その職員を引き揚げまして、地域全体の子どもさんの支援に活用できるような形での人的な支援ということを考えていきますので、そういった中で配慮しながら進めていきたいと考えております。
近藤委員
それと、児童館の職員が担ってきた役割もそうなんですけれども、児童館を中心に集まってきた地域の子育て関係者たち、そういった方たちがいる場所がなくなっちゃうんです。その人たちはどこでいろいろな協議に持っていく前に、区民活動センターをとるのは一つの団体としてとっていく。そうではなくて、子どもたちを見ながらいろいろな人が集まれた場所というのが、地域の子育てを応援する人たちも児童館で集まれた。でも、そこの場所がなくなってしまう。そこに対してはどういうお考えですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
児童館の役割の一つにそういったものがあったということは認識しております。今後子育てひろばにつきましても、各所で展開をしていく考えでございます。そういったところも活用しながら、地域での子育ての拠点になるようなところをつくっていきたいと考えております。
近藤委員
これで方向性としてこういった形なんでしょうけれども、こうやって子どもたちの育成団体や学校や皆さんをつなげていくというのは大変なことだと思います。今でさえ、共稼ぎになって、お母様たちがPTAでも大変な状況で、地域の子ども会や何かに入る、町会に入るということもなかなかない中で、場所もないのに集まって子どもたちのことを考えて、その日1日というわけにいかないですから、地区懇談会の1日集まればいいという。日ごろみんなで顔の見える関係にいるからそこで議論が出るので、全然顔が見えない関係になってしまったら、話し合いも1本のテーマを決めてそれについてその日だけ話し合うというのでは意味がなくて、自分たちの団体がどんなことをやっているという意見交換の場があったり、そういったものがなければ、地域の子育て支援というのは進んでいかないと思いますけれども、いかがですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
繰り返しになりますけれども、児童館が果たしてきました話し合いの場ということにつきましては、これからすこやか福祉センター、区民活動センター、キッズ・プラザ、そういったところも活用しながら進めていくと考えております。また、活動行事に関する相談、そういったことにつきましても、児童館が担ってきている部分もございます。そういった地域の自主的な子育て活動への支援、コーディネーターにつきましては、すこやか福祉センターの専門職を中心として、さらに強化していきたいと考えております。具体的なものにつきましては、検討を進めまして、この後報告をしたいと考えております。
近藤委員
ぜひ地域の皆様の児童館運営協議会ですとかそういうところに足を運んでいただいて、どういうことを話し合っているのかということも見学されたほうがいいと思います。
もう一つ、子育てひろば事業、この展開なんですけれども、保育園に子育てひろばをつくっていく。なかよしの森保育園というところがありました。そこの保育園に通う子どもではない、地域の子どもを受け入れるとなっていましたけれども、現在はどのようになっていますか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
現状については承知しておりません。
近藤委員
ぜひそれを認識していただいてほしいんです。子育てひろばを展開していくという、この名前でキッズ・プラザや保育園、学童クラブ、商店街など、身近な場所を活用して展開していくとおっしゃって、児童館をなくすときに、こういう言い方をされた。なかよしの森保育園に、保育園に通う子以外にも地域の子どもを受け入れていくといって始めた事業が今どんなふうになっているか、ぜひよく見ていただきたいと思います。そして、これは丸山児童館がなくなってしまった。丸山児童館がなくなった乳幼児を受け入れるために、なかよしの森保育園というところを開放しようということになったわけです。今どんな状態か、ぜひ見ていただきたいと思います。そして、児童館がなくなった人たちは今どうしているか御存じですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
現状については承知しておりません。
近藤委員
今その丸山児童館がなくなってしまった人たちは北原の児童館に来ているんです。北原の児童館に移っているんです。そういったことをしっかりと把握して、丸山児童館をなくすときも、これと同じです。保育園、キッズ・プラザ、そういうところに受け入れると言いながら、実はお母様たちは、ちょっと遠いけれども、別の児童館に行っているんです。今度その児童館がなくなっていってしまう。そのとき、どういうふうにしたらいいのか。なくなっていった児童館で乳幼児を育てた方たちがどこに行っているのかぐらい把握しないで、次をどんどんなくしてしまうということ、それはおかしいです。どういうふうになっているか、その人たちをこれからどうしていったらいいのか、そこを考えていただいて計画をつくっていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
子育てひろばの整備につきましては、今後は区の事業として子育てひろば事業を展開していく予定になります。したがいまして、区のほうで場所を用意します。または民間の保育所、学童クラブ、そういったところも活用しながら、区の事業として子育てひろば事業を展開してまいります。民間の場合には、そこに委託という形で展開をしていくということを考えておりますので、区とのかかわりがきちんとできていくと考えております。
近藤委員
まずは丸山児童館の後はどうなっていったか、それをぜひ自分の足で歩いて見てください。そして、今度区でやると言います。区でやると言ったって、区の施設や民間も住宅街であり、たしか何年か前、丸山地区なんかは子育てしやすいナンバーワン地区だったんです。それが児童館がなくなってしまって、今度遠くまで電車に乗って区でやる子育てひろばに行かなきゃならない。中野区が子育てしやすいというまちに選ばれていきたいじゃないですか。そういうことをしっかり考えていただいて、配置ですとかも考えていただきたいし、そういうことに目を向けないで、キッズ・プラザ、保育園、学童クラブ、商店街の身近な場所を活用してと、身近な場所というのはどういう形が身近なのか。お母様たちが使いよい、子どもたちが行きいい場所というのが身近な場所なんです。そこが、まずなくなっている。身近な場所に全然なくなってしまって、それなのに、身近な場所を活用してという言い方をしている。本当に身近な場所につくる自信はあるんですか。
石濱北部すこやか福祉センター副参事(地域子ども施設調整担当)
子育てひろばにつきましては、子ども・子育て支援事業計画でも考えておりますけれども、さらに身近な場所、つまり、乳幼児の親子が歩いて通えるような場所、そういったところでどこに展開をしていけるのか、これから具体的な検討をしまして、改めてお示しをしたいと考えております。
来住委員
今の質疑の中でも関連しているので、私も同意見なんですけれども、地域の中で児童館があって、その中で乳幼児事業があり、また、学童クラブなんかとの連携があり、そして、U18の事業との関連があり、地域のいろいろな事業、イベントがそこを中心にしながら行われてきた中野らしい子育てが、少なくとも私の子育ての30年という期間で言うと、安定した非常に希望が持てる子育ての基盤があったように思います。したがって、そういう館を含め、職員の経験や、そして地域の顔がお互いに親を含めて見える関係の中で子どもは成長し育っていくのではないか。その点で児童館事業というのはなくてはならないし、むしろ発展させなければならない事業だろうと思っているところです。
そこで、今回中高生のところでは、学校や地域の枠組みを超えた中高生の社会参加というふうな方向を出されているんですが、中学生を一つとっても、中学生になりますと広域化していきますけれども、しかし、親子の関係や、その子の成長を地域の中で見てきたということもあるわけで、今回学校や地域の枠組みを超えた社会参加という取り組みとなりますと、かなりの専門的な地域や、そして広域化しますので取り組む体制、それから、どこの所管がそれを含めて中心になっていくのかということなどの問題がかなり大事になってくると思うんですが、その点はどのようにお考えですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
委員御指摘のように、中高生につきましては、行動範囲ですとか、あと興味の範囲等も、小学生に比較するとかなり広範になってまいります。ですので、拠点を中心とした事業ということではなく、事業の中身、どういった中身の事業を展開していくのか、そこを中心とした事業展開に変換をしていきたいと考えております。それで、委員御指摘のように、地域とのかかわりにつきましても、その事業の中でどういったかかわりを持っていくのか、そういったことも含めて事業展開を検討していきたいと考えております。
来住委員
思春期に入る時期で、大人との関係もつながりがあってこそ何でも言い合えるといいますか、大人からすれば、注意もし合える。その関係がむしろ専門的な知識を持った職員、児童館で言うと児童館職員が一定の距離を保ちながら必要な助言をするというこの関係が大人に近づく思春期にとってはとても難しいし、同時に大事なことになってくると思うんです。それだけに成長の過程を一定その子にとって見てこられた関係、それがあってこそ物が言い合える。それが児童館を中心とした事業の中の地域のイベントでもそういうことがやられてきたと思っているんです。
ですから、広域になればなるほど、どこが責任を持つのか。誰がかかわるのか。区のどの部署がそこにきちっと体制的にかかわるのか。そこまで含めたものを持ち合わせていないと、中高生の社会参加というのは簡単ではない。とても知識も要るし、経験も一定豊かな人、力のある人がかかわっていかないと難しいと思うんです。そのことも含めて、どういうことを想定されてやっていこうとしているのかということをもう少し具体的に。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
具体的な事業展開につきましては、これから検討いたしまして、後ほど御報告させていただきます。それで、事業展開につきましては、例えば学校教育の中でも社会参加の教育などを行っております。ですので、学校教育ですとか、あと、そういった地域で活動する団体の支援につきましては、すこやか福祉センターのほうで支援を行っていくということになっておりますので、そういったさまざまな機関と連携しながら、さまざまな活動の展開を図っていきたいと考えております。
来住委員
加えて異世代間の交流の機会、そういう位置付けまで拡充するということになっているわけで、極めて欲張った展開を想定されているなと思うんです。それはいいことであるし、本来やってこなきゃならなかったものだと思うんです。今回こういう形でこれをつけ加え展開するということなんですけれども、やるということであれば、今後の手だてを見通したものとして提案されないと、このやり方や体制についてはこれからですということではなくて、それだけ大事な取り組みになると思うし、本来やらなきゃならなかったことでもあるし、ましてや、それと今までのものを変えるからこれでということではないんだと思う。これはこれとして本来やるべきことであって、新たな展開の中で示すようなことではないと思うんです。そういう意味で出されているわけですから、具体的な取り組みの今後の体制、それがとても大事だと思いますので、それは要望しておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、不妊治療助成対策にかかる国等における取組み状況についての報告を求めます。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
それでは、不妊治療助成対策にかかる国等における取組み状況につきまして、お手元の資料(資料4)に沿いまして御報告させていただきます。
現在区は妊娠から子育てまで切れ目のない支援として、トータルケアの仕組みを導入しております。その一環としまして、少子化対策ということもございますが、不妊対策、また妊娠への支援策等がございます。その現状につきまして、国や都の施策を御報告させていただきます。
まず、お手元の資料をごらんいただきまして、1番、国及び東京都の取組みでございます。
こちらにつきましては、不妊治療費の助成事業を中心とした取り組みになっておりまして、実施主体は都道府県、指定都市、中核市になっておりますが、こちらにつきましては、国庫補助事業として実施しているものでございます。
対象としましては、体外受精、顕微授精以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか、または極めて少ないと医師に診断された法律上婚姻をしている御夫婦が対象となっております。
また、夫婦合算の所得額としまして730万円が所得制限としてございます。
対象年齢につきましては、妻の年齢が43歳未満ということでございます。
また、回数制限がございまして、初回の助成対象が40歳未満だったときには通算6回まで、初回の助成対象が43歳未満だった場合は通算3回までが助成対象になっております。
また、助成限度額がございます。治療内容によりまして上限額がございますが、7万5,000円から25万円の範囲内、また、例外としまして、初回治療の内容につきましては30万円の場合もございます。
米印の一つ目をごらんいただきたいと思います。特定不妊治療と申しますのは保険外の治療となっておりまして、こちらの対象のところにございますように、体外受精及び顕微鏡受精による治療を指します。保険適用の不妊治療としましては、一般不妊治療と呼ばれまして、タイミング法ですとか、排卵誘発法などがございます。
また、米印の二つ目をごらんいただきたいと思います。治療内容ごとの上限額は、国は15万円でございますが、15万円を超える治療費の部分につきましては東京都が独自に上乗せをしてございます。
続きまして、②男性不妊治療でございます。こちらにつきましては、東京都が窓口となっておりますが、1回15万円の国庫補助事業として実施してございます。
③でございます。不妊・不育ホットラインの運営で、こちらも国庫補助事業となっております。東京都が運営してございますが、毎週火曜日、午前10時から午後4時まで、祝日及び年末年始を除く毎週火曜日に運営してございます。内容でございますが、同じ不妊で悩んだ経験のある女性がピアカウンセラーとして相談に応じてございます。
また、東京都の事業としまして、リーフレットの製作等啓発事業を行っております。これも国庫補助事業になっております。
(2)の東京都の不妊申請及び受給決定状況でございます。平成25年度、26年度のデータでございますが、まず東京都の申請件数が年間1万9,009件、そのうち決定件数が1万8,400件、26年度につきましては、1万9,836件のうち、決定が1万7,413件でございます。上記決定数のうち、中野区民の決定数でございますが、平成25年度が415件、26年度が430件となっております。
続きまして、国の検討会でございます不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会の報告書でございます。お手元の資料ですが、恐れ入ります、1枚おめくりいただきまして、別紙1をごらんいただきたいと思います。こちらが平成25年度に実施しました不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会の報告書の概要版となってございます。
まず、不妊治療の基本的な考え方でございますが、丸の一つ目をごらんいただきたいと思います。妊娠・出産にかかる意思決定、子どもを産むのか産まないのか、いつ産むのか等につきましては、当事者である男女がみずからの意思で行う事柄であると大きく書いてございます。また、丸の三つ目でございます。不妊治療につきましては、身体的・精神的な負担が大きいこと等も踏まえた支援も必要だということでございます。
続きまして、真ん中の中段でございますが、妊娠や不妊に関する知識の普及啓発、相談支援でございます。普及啓発等につきましては先ほどの相談センター等でも行っておりますが、四角の一番下のポツをごらんいただきたいと思います。より専門的な相談ニーズの高まり、治療がうまくいかない場合の心の相談などを踏まえた改善、相談しやすい環境づくりが重要である。こういった相談ニーズの需要が非常に高いということでございます。
一番下の四角でございます。特定治療支援事業のあり方でございますが、②をごらんいただきたいと思います。特定治療支援事業の対象範囲でございます。こちらの報告によりまして、国は年齢制限を入れてございます。下の四角の中でございますが、現行というのが平成27年度までの支援の事業になっておりまして、見直し案というのが28年度からの助成対象になっております。
後ほどデータ等をごらんいただきますが、データ等によりますと、43歳、年齢が高くなるほど不妊治療の治療効果も落ちてくるということもございまして、対象年齢の制限を入れてございます。
また、通算回数につきましても、ほぼ多くの方が6回以内で妊娠に至っているということがございますので、6回という制限をつけてございます。
それで、年間の回数につきましては、27年度までは初年度3回、通年2回の制限をつけてございましたが、その制限を外しております。また、通算期間も5年とありましたが、そちらも外してございます。
それでは、お手数ですが、もう1枚おめくりいただきまして、別紙2をごらんいただきたいと思います。別紙2につきましては、先ほど御案内しました検討会報告書の参考資料となっております。
まず1枚おめくりいただきたいと思います。1番、不妊治療の実施件数の年次推移でございます。こちらにつきましては、このグラフは厚生労働省が日本産婦人科学会のデータを使って公表しているものでございますが、このグラフ自体は特定不妊治療の伸びを示してございます。凍結融解胚、ICSI、IVFという不妊治療の伸びを示してございます。
凍結融解胚でございますが、解説を読ませていただきます。体外受精や顕微授精では、女性の体から卵子を取り出して体外で精子と受精させ、その受精卵を培養して子宮内に戻す。その際に排卵誘発剤を使って卵巣を刺激するので、体の調子がよくなくなる場合があるということで、その間胚を凍結して女性の体のコンディションが整った場合に戻すというのが凍結融解胚という不妊治療でございます。ICSIにつきましては、顕微鏡授精でございます。それから、IVFにつきましては、顕微鏡ではなく、卵子に精子を振りかける形での体外受精ということでございます。ごらんいただきますように、不妊治療につきましては非常に大きな伸びを示してございます。
続きまして、2番をごらんいただきたいと思います。2番につきましては、1番とも関係しますが、特定治療支援事業の助成件数の年次推移でございます。こちらは平成16年度に国のほうで特定不妊治療の助成を始めました。また、同時に東京都も平成16年度から不妊治療を始めてございます。その間の伸びを示したグラフでございます。平成16年度は1万7,657件だったものが、平成24年度、速報値でございますが、13万4,881件と、約10倍弱の伸びになってございます。
続きまして3番をごらんいただきたいと思います。3番につきましては、5歳階級別の助成件数になっております。こちらにつきましても、35歳以上の出産年齢割合でございますが、平成12年から比べるとほぼ倍増してございます。
間を飛ばさせていただきまして、最終ページ、18番をごらんいただきたいと思います。こちらに基づきまして、年齢別に見た累積分娩率でございます。こちらによりまして、先ほどの検討会では回数の制限を提言してございます。ごらんいただきますように、ほぼ6回までで横ばいとなってございます。
続きまして、他区の状況でございます。別紙3をごらんいただきたいと思います。
現在東京23区の中で12区ほどが不妊治療の助成を実施してございます。その中で、港区、品川区以外はほぼ東京都の不妊助成治療に上乗せをしている状況でございます。数字等は表からお読み取りいただきたいと思います。
御報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
若林委員
報告ありがとうございます。
まず初めに、別紙1、検討会報告書となっています。これは平成28年4月に制度改正された前の報告書ではないですか。28年度に改定されたのがほぼこの形になったということでよろしいですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
委員御指摘のとおり、この報告に基づいて国が制度の見直しを行ってございます。
若林委員
それで、医療機関の指定要件ということで、要件の厳格化とか、医師の資格制限とか、そういったものを加えることによって難しい医療に対してのリスクというのは減るものになっていると、大丈夫ですか。要は、28年度のこの改正によって、今までの27年度は対象年齢とか制限、確率の問題だと思うんですけれども、そういうものを減らしていく上で、28年度、この特定治療支援事業に対する制限はかかったものの確率が高くなったということで、皆さんが安心して使えるような状況になっているということでいいですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
この報告の中では、こちらの概要にもございますように、医療安全管理体制の確保というものは提言してございまして、実際にこちらを扱う医院というのは指定医療機関になるんですが、その医療機関の指定要件の中に入ったと聞いてございます。
若林委員
というのは、平成27年の第3回定例会で、いでい委員が特定不妊治療助成に関する一般質問をさせてもらっていて、区長の答弁が、難易度の高い治療でリスクがあるというお答えをされたんですけれども、今回こういった改正の中で、現在その認識は区長はどんな状況なのかということを医療的立場から保健所長に伺わせていただければと思います。
寺西保健所長
まず、出席要請をいただいたことを大変光栄に思っております。ありがとうございました。
公衆衛生を専門とする医師の立場から、また、6年ほど前に東京都でこの特定不妊治療を担当した経験に基づいてお答えしたいと思います。ただし、直接の事業担当ではありませんので、区の政策判断や都の立場ということではございません。
区長は、特定不妊治療について、大変難度の高い治療であり、リスクや経済的負担などの課題があると認識していると答弁されています。私も基本的に同じ立場でございますし、きょう、説明されました報告書においても、考え方は同じ立場であると解釈できると思っております。ただ、難度が高い治療という表現のところですが、今大体40人から50人に1人産まれた子どもは特定不妊治療によって産まれたというぐらい一般的にいろいろなところで行われている治療でございますので、そんなに難しい治療ではないのではないかと思われるかもしれませんが、ある一定の年齢を過ぎると、成功の可能性というのは非常に少なくなってまいります。まず40歳を超えると1割を切ってきますし、45歳だと1%も子どもを得ることはできておりません。
そういうふうな事実につきまして、しかも、割と高齢の方がどんどんこの治療に扱われるような立場になっておりましたので、当時6年ほど前でしたけれども、私たちも厚労省に対して、年齢制限であるとか、もっと説明が必要であろうという申し入れをしておったところ、この検討会が開かれて、ことしの4月から完全移行、そして、26年から、報告書のすぐ後から、移行期間を設けて都は上乗せ補助をしておりました。私たちのときはそういうこともあったので、都の上乗せ補助はしていなかったんですが、都は上乗せ補助をするようになりました。
43歳までに、できれば40歳までにやってほしいという方向に行ったということは、医療安全という意味では一定の安全性にかわってきたということは間違いありませんが、ただ、40歳前後で始めてしまいますと、やはりなかなか成功しない。40歳で1割と言いますけれども、そのためには半年以上の治療期間であったり、非常に侵襲的というか、危険な治療も必要ですし、産まれてくるときに子どもに染色体異常が起こること、それから、出産のときに前置胎盤であるとか、非常に母体の危険を伴うようなことがあります。それは、きょう説明されなかった資料、お読み取りくださいの資料の中を見ていただければわかると思いますけれども、非常に危険なので、十分な説明をもってやらなければならない。
その危険性が減ったという意味では、年齢はある程度制限してきたので、減っているのは間違いないけれども、35歳を過ぎるとどんどんちゃんとした子どもを産むことができなくなりつつあるというので、まだまだ説明といいますか、啓発は必要な状態ではないかと考えておりますので、必ずしも40歳である治療方法がこれによって難度が低くなったということではなくて、対象者を制限をしてしまったために難度が低くなっているような形になっているだけだというところがあるかと思います。
それと補足的なんですが、もう一つの問題点といいますのは、先ほど副参事が概要のところで、一番上に当事者である男女がみずからの意思で行う事柄だということを一番最初に書いてあります。これは当たり前のことを書かれているように思うんですが、私どもがこの制度を利用される方と面接をしていたりすると、中には、本人ではなくて、本人のご両親であったり、お姑さんだったりがすごく熱心で、本人たちは何度か失敗してしまったために非常に追い込まれている状態である。非常に困難な状態に置かれている方、ストレスのある方に何度も接しておりましたので、まだまだ都の支援が必要かなということを覚えております。
御質問の中から少し離れるんですが、今回の制度改正は、一つは年齢を制限して非常に安全な人たち、それから、産まれる可能性のある人たちに着目したことになったんですが、もう1点は、1回当たりの値段が今まで15万円だったものを都は上乗せして30万円までにした。都が上乗せした後、ことしの1月になって、まだこれは制度化されていないんですが、国は初回に限り30万にすると、その後追いのように言っています。ということは、予算化されますので、ほぼ30万円、これというのは、1回の治療費とほぼ一緒です。自由診療ですから、必ずしもこれでうまくいかない場合もあるんですが、国の考えとしては、これで最初は全額助成できるという形でやっておりますので、今回の改正というのは私たちが望んでいたことでありますし、公衆衛生が望んでいたことでありますし、新たな、非常に安全な方向へ移行したものであると考えております。
伊東委員
今の御答弁で、さっきのいでい委員の質問に対する区長の御答弁、リスクを伴うという部分についてのあらあらの御説明をいただいて、国の方策としても、リスクの高い高齢期の出産よりも、逆に早くから治療に入っていく制度構築を目指したということなので、一方で、それを取り入れて、区のほうとしても対策を講じるということなんですけれども、逆に今回の御報告で、高齢期出産よりも早く不妊治療を始めたほうがいいですというPRの方法、何でそういうことを言うのか、やはり前置胎盤ですとか、今御答弁の中にあったように、障害を抱えてのお子さんの出産の率が高まるということも、もっと広く知らしめるようにしていったほうがいいのかな。
社会情勢の中で、晩婚化が解消されないという部分もありますけれども、せっかく国のほうも都のほうも助成制度を構築する中で、若年層ほど経済的負担は大きいわけですから、だから、そういう意味では、制度は整いました、早く治療に取り組んでください、みんなで子育てする社会をつくっていきましょうという部分のPRというのは肝要だと思うんですけれども、その辺のお考えはどうですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
委員御指摘のとおり、卵子の老化ということを御存じないという方もまだ多くいらっしゃるということも、ほかの調査データで出ております。ですので、ライフプランですとかキャリアプランの中に、妊娠、出産を位置付けていくということが今後少子化対策にとって非常に重要になってくると考えております。そのために、普及啓発というのも少子化対策の非常に重要な柱となってくるとは考えてございます。また、今年度国の新規事業としまして、妊娠・出産支援事業というものがございます。そちらのほうともあわせまして、普及啓発ということを少子化対策の中に位置付けていくことは重要であると考えております。
中村委員
1点お伺いしたいんですが、別紙1の「妊娠や不妊に関する知識の普及啓発、相談支援」のところの一つ目の丸のところで、「希望する妊娠・出産の実現のためには、まず妊娠等に関する正確な知識を持つことが第一歩であり、男性も含め、こうした知識を広く普及・啓発することが必要」と書かれているんですが、私が伺ったところによると、不妊の原因の多く、半数近くは男性にあるということも聞いております。一方で、頭紙のところに、不妊・不育ホットラインの運営のところで、同じ不妊で悩んだ経験のある女性がピアカウンセラーとして相談に応じると、女性に対しての相談事業というのはあるのかなと見受けられるんですが、男性に対してこういった相談事業というものはないんでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
こちらは東京都のやっているホットラインでございますが、特に女性に限定していることではないんですが、やはり圧倒的に女性のほうからの相談が多いということで、現在は女性をターゲットにした相談事業を行っていると聞いています。
中村委員
男性が協力的ではないという悩みを持っている女性もいらっしゃいますし、一方で、男性でそういった悩みを抱えていながらも相談する場所がないという方も結構多くいらっしゃると伺っておりますので、ぜひこういった面からも普及啓発をしていただきたいと、これは要望とさせていただきます。
白井委員
まず、この報告の内容が、検討会の25年ぐらいのものをまとめたものではなかったかと思うんです。制度自体は確かに28年度4月から現行制度のここに書かれているものがスタートしているんですけれども、これまで2年間ぐらい経過措置が設けられてきたかと思います。おっしゃるとおり、確かにハイリスクを避けて年齢層を区切って回数も区切って確率的にも上げてというところなんですけれども、この検討会の報告があったときに、高齢の方々の出産の機会を奪うというのでいろいろな意見もあったところです。今回のこの2年間経過措置に当たってきたところなんですけれども、中野区内でどのようなお声があったかというのは把握されているんでしょうか。いかがでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
正確な調査を行ったわけではございませんので、正確なデータというのは把握してございません。
白井委員
それと、23区の取り組み状況なんですけれども、私も1年か2年ぐらい前に不妊治療についてざっと調べた記憶しかないのでうろ覚えなんですけれども、たしかその当時は国の上乗せ補助をやっている自治体が大半で、1区だけ、これが品川区なんですか、国の補助ではない部分の補助を行っているという取り組みの違いでよろしいですか。大半の区が上乗せ、そうでなくて国の補助以外の不妊治療を行っているのが品川区、こういう見方でいいんでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
委員御指摘のとおり、他の自治体は、所得制限がないという港区もございますけれども、基本的には全て都の上乗せ補助をやっているものでございます。それで、品川区は保険治療であります一般不妊治療費の助成を行っているということで、ほかの区とは違った助成を行ってございます。
白井委員
そうすると、逆に言うと、都の上乗せ基準というのは、都のものは国の上乗せであるので、国の基準を置いて、この診断をもとに補助をしているので、区の独自診断というんですか、申請書類の受付からを含めて行っていないところなんですけれども、品川区はこの申請を個別に受けられているということになりますよね。この取り組み、独自の診断だとか窓口の設定をどのようにやっておられるのかというのはおわかりになりますか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
申しわけございません。品川区のほうは25年からこの制度をやっているんですが、まだ状況については承知してございません。
白井委員
今聞いたのは、国で助成の対象ですと、具体的には東京都で受けるんですけれども、それによって書類審査、お墨つきをもらえば、それぞれの自治体はそれをもとに助成をするという形なんです。ところが、品川区の場合はそれ以外ということは、自分のところで独自診断をやらなきゃいけない。出してもらう書類の診断も含めてというものなので、これは窓口体制はなかなか専門的な知識が要るので大変なんです。
あとは、所得制限、金額の助成をどのぐらい上乗せをするのかという話になってくるんですけれども、これは計算すればわかるんでしょう。一般的にというか、突出した所得制限なしという港区もあるんですけれども、大体23区平均するとどのぐらいの金額の上乗せと見ればよろしいですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
1回当たりという区と、それから、年度内制限という区とございまして、それぞれ異なっておりますけれども、例えば中央区でございます。1年度当たり10万円までということでございますが、大体1人当たり9万円ちょっとの補助となっております。それから、1回当たりの区でございますが、例えばおとなりの杉並区でございますと、大体1件当たり平均4万5,000円ぐらいの補助となっております。
白井委員
先ほどの資料の中で、25年度と26年度、中野区民の都の助成の決定数が25年度は415人、そして26年度が430人と書いてあるんですけれども、これ以前、もしくはこれ以降の数字は把握されていますか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
こちらの数字につきましては、東京都から聞き取った数字でございまして、それ以前の数字は内訳がないということでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、保育施設の整備及び利用状況並びに今後の待機児童解消に向けた取組みについての報告を求めます。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
それでは、保育施設の整備及び利用状況並びに今後の待機児童解消に向けた取組みについて、御報告を申し上げます。(資料5)
まず1番でございますけれども、過去5年度間、ここ5年間で整備してきた状況について簡単に数値を並べさせていただいてございます。ごらんのとおり、23年度以降整備を重ねてまいりまして、特に27年度につきましては、2番のほうに細かく詳細が載ってございますけれども、おおむね5年間で1,500の定員増を図ってまいったというような状況でございます。555人分につきましては2番のほうに記載がございますので、ごらんいただければと思います。
その上で、今回待機児童が257人出たわけでございますけれども、まず新規の利用状況について御報告申し上げます。
3の(1)の表をごらんいただきたいと思います。一番左側が内容になってございます。その右側が28年度の内容でございます。認可保育施設の新規申し込みが1,906、これに対して認可施設の新規の入所者が1,262となってございます。この差し引きが644という形で(3)に記載されてございます。
また、その下には、このうちからまた認証保育所の利用という形で利用された方が151、また、私的な理由等により除外された方が236という形で、最終的に先ほど申し上げました待機児童数は257人という形になってございます。昨年度と比較しますと85人の増という形でございます。
また、(2)のほうには、保育施設の利用状況という形で、就学前の人口と保育施設の利用児童数、これから算出されます保育需要数、また保育需要率について記載がございます。保育需要率、一番下の欄を見ていただきますと、42.6%という形になりまして、昨年度より2.7ポイントの増という形になってございます。
1枚おめくりいただきまして、待機児童の状況を年齢別に見たものが(3)でございます。0歳、1歳、2歳が、257人のうち大きく占めてございまして、0歳、1歳で73%程度という形になってございます。
また、地域別に待機児童数を見てまいりますと、本町、中央、東中野、中野、トップ4でございますけれども、この4地域につきましてごらんのような待機児童数が出てございまして、おおむね全体の半分程度がこの地域で占められているという形になってございます。
さらに4番目では、保育需要率と待機児童数の推移という形でグラフのほうも用意してございます。大きな四角が待機児童数で、ひし形のほうが保育需要率という形になってございますが、特に27から28にかけましては右上がりのカーブを描いているという形になってございます。細かい数字につきましては、その上の表をごらんいただきたいと思います。
こういった状況を受けまして、今後の取り組みという形でございます。5番以降でございますが、(1)といたしまして、私立認可保育所の追加誘致を進めてまいりたいと思ってございます。29年度の保育需要につきましては、平成28年1月時点では5,638人という形で考えてございましたが、これからさらに313人増となる5,951人へ見直したものでございます。この確保を図るために補正予算を計上させていただきまして、認可保育所8施設、認可小規模保育所5施設の追加誘致を進めてまいりたいと考えているところでございます。この内容と当初の内容を合わせますと合計で1,000人の定員増を図るというような形になってまいります。
次に、3ページのほうをごらんいただきたいと思います。この内容が、今申し上げました内容の細かい数字を記載したものでございます。年齢の下にございます右上の計の欄、(A)の欄でございますが、5,951、これを目指して、網がかかっている部分が今回補正分で追加で募集をしていきたい定員数という形になってございます。
もう一つ、この保育施設を整備していくと同時に、保育施設を整備していくために(2)賃借料の補助の拡充を図ってまいりたいと考えてございます。現在の新規の私立認可保育所につきましては、賃貸型の物件が非常に多うございます。7割程度を占めているという形になってございます。この補助の拡充が保育施設を整備、誘致していくにはなくてはならないということで、そういった形での定員に応じたような保育体系、また、大規模の定員保育所を誘導できるような、そういった形での補助の内容に拡充をしていきたいと考えているところでございます。
適用時期につきましては、平成28年度の賃借料の補助支給分から適用してまいりたいと考えているところでございます。
③のほうには表がございます。表の中に、一番上の行が現行という形で、現在の開設前、開設後の補助額がございます。これに対して、定員別にごらんのような形で増額等を図ってまいりたいと考えているところでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
広川委員
5の今後の待機児童解消に向けた取組みのところなんですけれども、来春に向けて合計約1,000人分の保育定員増を目指すということであります。近隣の区でも待機児童対策として大幅な保育施設の定員増が打ち出されております。杉並区は定員2,200人増、練馬区でも1,000人増など計画を出されているわけでございますが、気になるのは、こういった中で保育士の確保が十分にできるのかというところなんですけれども、この点はどうでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
基本的に私どものほうでは施設数をふやしていくということの中では、まず賃借料の確保、こういったことが重要かなという形で書かれております。これ以外にも保育士の確保の対策として、今回いろいろと質疑もいただいた内容でございますけれども、保育士さんに住んでいただくための賃借料の補助でございますとか、さまざまなそういった補助につきましても、今後実行していきたいと考えてございます。そういったことで中野区の保育所を選んでいただけるような、そういったような形でのさまざまな対策も重ねてまいりたいと思ってございます。
広川委員
今賃借料、宿舎を借り上げて居住場所を提供する保育事業への補助ということなんですけれども、現在申請を受け付けているところだと思うんです。その状況と、保育士確保事業としての効果、手応えみたいなものがあれば教えていただきたいと思います。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在申請を受け付けているところでございます。この仕組みにつきましては、事業者自体が借り上げ補助の制度を行っているところが対象になってございます。予算といたしましては、1園3人分の予算で計上させていただいておりますけれども、おおむね順調な申し込み状況と認識してございます。
広川委員
保育士の確保に向けて、他区では新卒者に向けたPRや、また、潜在保育士と呼ばれる方への研修会などの支援などに力を入れているところもあると思うんですけれども、中野区ではそういったPRとか研修会など、現状の取り組みの状況が何かあればというのと、新たに行う取り組みというものがあれば教えてください。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
中野区では、お隣の杉並区、それから、当区の産業振興の担当、あとハローワークと合同で合同就職面接会というものを行っているところでございます。直近ですと、昨年の11月に実施をいたしましたけれども、面接をされた方の中で4割程度が採用されているという実績もございます。また、潜在保育士の方につきましても、このような合同就職面接会を御利用いただけるような形でPRをしているところでございます。
広川委員
この間都内でも、保育士が確保できずに、予定した新設園が開園できないという事態も起こっております。先ほど取り上げたように、近隣の区でも今年度保育士の確保というところが積極的に行われていくと思います。区としても他区に負けないような早目の対策、実効性のある取り組みというものを行っていただければと思います。要望です。
山本委員
1点御質問させてください。(4)の地域別待機児童数のその他のところに139名おるんです。これは、本町、中央、東中野、中野と南側だと思うんですが、北側についてはどういう状況なのか、わかれば教えてください。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
中野区を全体的に申し上げまして、ほかに待機がいないということではございません。北のほうのお話をさせていただきますと、ここに挙げさせていただいたのは20台から30台の数字でございますけれども、その他といたしましては、白鷺、鷺宮等が10に近いような数字になってございます。また、南のほうの弥生町、南台、こちらのほうも同じように10から20の間というような形の数字になってございます。
山本委員
そうすると、地域別には、本町、中央、東中野、中野は突出して同じような数字で4エリア並んでいるので載せたということだと思うんですが、要は南側のほうが今後も伸び率としては高くなっていくと、エリア別に伸び率は考えられたことはあるんでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
お答えになっているかどうかはあれなんですが、ここに示させていただいたというのは、この地域に対する保育施設等の整備を図っていかないと、待機児童数というのは当然減少してまいらないということもございます。そういった意味で現在も重点という形でこの地域は当然選ばれておりますし、ほかの地域についても重点地域という形で保育所の誘致、募集をしているところでございますが、そういった観点から、特にこの地域については力を入れていかなければいけないかなというようなところでお示しをさせていただいたというところでございます。
伊東委員
まず、そもそもということでお聞きしたいんだけれども、保育需要数というのはどうやって出しているんですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
資料の1枚目のところにございます保育需要数ということなんですけれども、まず、待機児童数257という数字がございます。こちらの数字につきましては、認可保育園の新規申込者のうち認可保育園に入られた方、その残りの方、644人という数字がございますけれども、そのうち認証保育所等を既に利用されていらっしゃる方等を抜いた数が257となってございます。それに加えまして、既に保育施設を利用されていらっしゃる方の数を足したものが保育需要数ということになってございます。その保育需要数を就学前人口の数字で割ったものが保育需要数割合ということになってございます。ですので、就学前のお子様のうち、4割強の方が保育を必要とされていると理解をしているところでございます。
伊東委員
それで、次年度の保育需要予測を立てるんだろうと思うけれども、それに向けて施設整備も保育所の数あるいは定員の増も目指していくというように区も取り組んでいらっしゃるのはわかるんだけれども、需要予測が悪いのか、目標とした定員増の取り組みが至らないのか。この資料の中でも、2ページ目の折れ線グラフを示していただいたけれども、27年度は待機児童数が減っているわけだ。ただ、需要率としてはそんなに減っていない。右肩上がりがちょっと緩くなった程度。ところが、また28年度になると、ぽんとはね上がっちゃっている。この辺、27から28に待機児童数がふえ、保育需要率がふえてしまった要因というのは主に何なんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
さまざま今回補正をお願いするに当たりまして、今委員がおっしゃったように、今までの需要の考え方をどう見てきたのか、それが本当に正しかったのかどうか、そういった検証もさまざまさせていただきました。そういった中で、今委員がおっしゃったように、需要率のほうは上がりながら、一定待機児童は落ちているという現象もございました。そういったところをさまざま検討させていただいて、なかなか相関がとれるような指標が見当たらない。例えばですけれども、当然保育需要がふえていくというのは女性の方の就業率が上がっていくでありますとか、さまざまいろいろな要因があろうかと思います。当然対象年齢人口は、徐々にでございますけれども、ふえているというのは、母数がふえているわけですから上がっていくというのは当然かと思います。
要因としては、大きく言えばそういう要因なのでございますけれども、その中でさまざまな相関をとれるような、そういった指標等も勘案しながら計算をさせていただきましたが、なかなか相関がぴったり合うようなものもない。今までは、どちらかというと、需要率の伸びの傾向を見ながら、その先の需要数を考えてきたというところもございました。今回は、来年の4月1日、本当に待機児をゼロにしていきたいんだという強い思いの中から、今回特に27から28にかけて大幅に伸びたこの伸び、これを前提といたしまして、さらにその傾向が続くという前提で大幅に需要数を見させていただいて、それに対する対策を立てたというような状況でございます。
伊東委員
今回の予測のもと、数字を見ると、確保策も十分な考慮をされてのことかと思います。ただ、現状はどこも待機児があるという中で、妊娠したとなったら、すぐに自分たちの生活のことを同時に考え始めます。そうすると、近隣区で待機児率が高い。そうすると、待機児率の低いところに人はなだれ込んでくるという要素も確実にあると思う。だから、そういう部分も少し考えて、近隣区の様子を見ながら、隣の区が確実に確保数が来年度開設の児童数確保がしっかりとれているとなると、逆に中野区で妊娠された方がそちらのほうに流れるということもあるだろうし、そういうことも考えて、1度打ち出した方針だからといって、それにこだわっちゃうと外れる可能性も高いというのと、もう一つ、ここで確保方策ということで、5番の②、1,000人ほどの定員増を図るとうたわれていますけれども、残念なことに、この特別委員会に対して、28年度当初予算の確保策に対しての経過報告をいただいていない。だから、きょうの資料の中では、その部分が抜けちゃっている。
まず、お聞きしますけれども、28年度当初予算に見込んだ認可保育所5施設の定員増の予定数、現状はどの辺まで目標に達しているのか、それを御答弁をお願いいたします。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
大変失礼いたしました。当初予算に計上した5施設につきましての定員予定数は330を予定してございました。現在のところ、4施設につきましては確実に選定作業が終わってございますので、それプラス今現在相談に来ているという形のものも含めて、おおむね300を若干切る程度の定員数が確保できるかなと考えてございます。
伊東委員
そうすると、当初予算のほうで見込んだ330に対して、今300程度の確保はできるであろう。約9割。補正予算のほう、本定例会のほうで議案として上程いただいていますけれども、それによる定員増の見込みが700名ぐらいですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
大変申しわけございません。3ページのほうをごらんいただきたいと思います。3ページの右上の表でございますが、先ほど簡単に飛ばさせていただいて申しわけございませんでした。左側に縦書きで28年度とございまして、その上から2段目、新規拡充(当初予算分)の見込みが294と現在考えてございます。これに対して新規の拡充ということで、補正予算で考えている定員数が735という形でございます。
伊東委員
この735は全部応募があったということか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
補正予算が通った後に募集をかけるという形になりますので、現在御相談に来ている方はおおむね4件から5件ございますけれども、現在、見込みが全て立っているという状況ではございません。
伊東委員
当初予算で約1年の準備期間があるというものでさえも、目標に対して9割ぐらいの達成率、そうすると、追加でこの定例会で議案が通って動き出すと、それだけに準備期間が短くなっちゃう。整備手法もいろいろ工夫しないと、来春の開所には間に合わない。そうすると、当然目標に対して応募する数もある程度当初から比べると下がることを想定しなきゃならないと思う。そうすると、ここで言う1,000名というのはどうなのか。定員増を目指すとは言っているけれども、実際の保育需要に対してどれぐらい確保できるのか。それが、要するに待機児童を減らすということになろうかと思います。
だから、できれば保育需要の予測をちゃんと早目に立てて、当初で厚く手配をかけて、それでもまだ間に合わないということであれば補正という形のほうがいいんじゃないのか。ここで御報告いただいて、年度がかわってみたら、やはり待機児がふえていました。せっかく補正まで──いつだったか、補正を組んだけれども、その補正の成果が出なかったということもあるのであって、当初の保育需要の見込みが過大であっても、実際の応募率からすると達成できないかもしれないんだから、そういうことも考えて、もうちょっと工夫が欲しいんだけれども、どうですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今までの経過等から見ても、現在、今まで行ってきた需要予測そのものがそれを継承していくだけでは足らないというのは承知してございます。そういった意味で、委員がおっしゃるとおり、当初できちっとした需要数を出して、当初予算という形でお願いができるような形でのさらなる精度の高い需要の予測方法について、さらに検討してまいりたいと考えてございます。
伊東委員
それと、最後のページになるのか、賃借料補助の拡充ということで、施設整備に向けての補助の考え方を示していただいているんですけれども、賃貸型というのは短期に整備しやすい一方、ただ、既にあるものをいじらなければならないということもあって、意外とハードルも高かったり調整に時間がかかったりということもあるわけだから、もうちょっと保育所整備の方策の部分で、かつて質問でスケルトン・インフィルという形で考えて、要するに民間の土地に新たに新築をしてもらってという方策をうまく活用したほうがいいのかな。
特にここで挙げていただいているように、3の(4)地域別待機児童数、ここで端的に言って待機児童率が高いというようなところに関しては、ターゲットを絞って、これくらいの土地があって、これくらいの保育所を整備すれば大分押さえられるという目標を持って、逆にその地域に対しての働きかけをする。議員の土地でも、民間の土地でも、こういう土地がありませんかということで、情報提供して取り組むという方法も一つなのかなと思うので、その辺も工夫されたほうがいいかなと思うんだけれども、どうでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
委員がおっしゃるとおり、提案を待っているだけでは事が進まないというふうには当然考えておりまして、今お話があった特定の地域、それ以外も含めてでございますけれども、積極的に地域のほうへ足を運んで、そういった定員を確保していきたいというお話をさせていただく中で、土地の確保であるとか物件の確保であるとか、そういったことも積極的にやってまいりたいと考えております。
来住委員
まず、1ページの3の待機児の数を28年度出していただいているんですが、私的な理由等が236あります。これは内容的にはどういうことが考えられるんですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
多いものから御紹介いたしますと、例えば育児休業を延長したケースですとか、あるいは第1希望の保育所をお待ちになっている方ですとか、あるいはこれからお仕事を探していらっしゃるような方がこの数字の中に入ってございます。
来住委員
そういう意味では、育児休業を延長したり、今おっしゃるように多い順に御紹介いただいた点で言うと、いずれ入園したいという希望で、4月を目指して当初恐らく希望されたんだと思うんですけれども、待機がふえているという状況で、みずからの努力で何とかとりあえず4月以降についていろいろな手だてを考えられて取り下げがされたのかなという数だと思うんです。待機児の数には入っていませんけれども、中身的には、保育園を希望しながら第1希望がかなえられなかったとかを含めて、みずからの努力でとりあえず4月については手だてをされただけであって、希望している、保育園に入りたいという点では非常に切実な中の一つではないかなと思います。したがって、育休などの扱いについても今後きちっと保護者の立場で考えていかなきゃいけないんじゃないかということを申し上げておきます。
私も本会議でお聞きしたんですけれども、待機児の対策で国が緊急対策を出されて、それに基づいて各自治体でいろいろな取り組みが始まっているわけですけれども、私の質問の答弁で1点気になりましたので確認をしたいんです。区のほうは面積基準、保育士の配置基準について、国の基準で中野の基準があるわけですけれども、まず、0歳と1歳の国の基準と中野の基準、保育士と基準で言う1人当たりの面積、それを比較して教えてください。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
まず、0歳児につきましては、面積につきましては1人当たり5平米ということになります。1歳児につきましては、保育士1人について児童が5人ということになってございます。国基準で言いますと、1歳児につきましては、保育士1人に対して児童6人と示されているところでございます。0歳児の面積につきましては、中野では5平米でやっているところを国基準では3.3平米と示されているところでございます。
来住委員
国のほうは、むしろ中野区の基準の例えば1対5、5平米というところに一定詰め込みをしてほしいという、その旨が国から各自治体にあったわけですけれども、今回の私の質問に対しては、基本的には定員増の効果が極めて少ないために区としては基準緩和による対応は考えていないという御答弁だったので、その点についてはよろしいかと思うんです。さらに新規に開設する保育所においては、条件が整うものについては国基準の適用も今後検討する。検討ですから、具体的にはどうかというのはわかりませんが、お聞きしたいのは、今後の新規園、それはどこの時点からの新規ということをおっしゃっているのか。それから、条件が整うものということは、何をもって条件としておられるのか。そこについて待機児の問題では極めて大事、今後つくられる保育園の規模としても大事ですので、御答弁いただきたいんです。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
条件というのはさまざまあると思いますが、面積的に余裕があるとか、そういったことになろうかと思いますけれども、適用については今後慎重に検討してまいりたいと思ってございます。
来住委員
国のほうもそういう詰め込みは言ってはいますけれども、子どもの成長と安全という面からも、これ以上の基準の緩和ということはあってはいけないと思っておりますので、改めてこれは意見として、要望として申し上げておきたいと思います。
白井委員
私もまず保育の需要率についてなんですけれども、これは算定の数式はどのように行っていますか。具体的にどうやってこの数字をはじいているのか教えていただければと思うんです。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
3の(2)の数字でよろしいでしょうか。需要率につきましては、先ほども御説明をいたしましたけれども、新規の保育施設申込者の方から認可保育施設等新規に入られた数の方を引きまして、残りました数字につきまして、644につきまして、認証保育所を利用された方ですとか、先ほどの私的な理由等ということでいらっしゃる方の数を除いた分を待機児数としてございます。この待機児数につきましては保育のニーズがあるというようなところで把握してございまして、その(2)の保育施設利用児童数、既に利用されていらっしゃる方の数字と合わせまして保育需要数としているところでございます。その保育需要数につきまして、就学前人口で割って出した数が保育需要率ということになってございます。
白井委員
番号で見ると難しいので、まず、定員数と待機児数を足してでいいのかな。違いますか。割る就学前人口でいいんですか。この算定方法は全国共通ですか。需要率の算定方法というのは、みんな、これではじいているんですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
23区はこの形で集計をしていると聞いてございます。
白井委員
そうすると、一方で、3ページの上のほうなんですけれども、総定員見込みというのがあって、B引くAだから、この補正も含めたもの、全部達成すると、今の需要でいくと696人のあきが出る、余裕がある、まず、こんな数字の見方でいいですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
0歳児、1歳児をカバーしていくために、フル定員と申しますか、0から5までの保育所と、あと小規模型、これを合わせた形で需要を埋めているという形の中では、ごらんのとおり3歳から5歳の部分についてはマイナスで、引き算では600ほどのプラスが出るという形で現在計算しているところでございます。
委員長
委員会を暫時休憩します。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時01分)
白井委員
23区みんなではじいているとなれば、その数字はいいんでしょうけれども、やはり疑問が残るんです。需要数に対して定員がはるかに多いこの総定員を見込んでいるんです。にもかかわらず、毎年待機児が解消しないとなると、そもそもこの需要数は一体何をはじいているんですかというのが疑問が残るんです。このやり方をしていると、総定員の見込みはどこからはじいているんですかと、こんな話になるんです。需要よりもはるかに余裕を見ておいて、それでも追いつかない状況なんですというのはわかるんですけれども、本来潜在的な需要があって、それに追いつかなきゃいけないとはじいているわけです。その数字をはるかに超えてふやしているにもかかわらず追いつかないとなると、区は一体何を選定の基準として毎年定員数をはじいていますかと、この数字に疑問が残るんです。需要数が今の算定ならわかりました。そうすると、総定員の見込みというのはどこではじいていますか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今まで需要数を見込んで、それに沿った形での定員確保を図っていきたいという中で、当然待機児童数は必ずというか、毎年出てきているという状況の中で、今回は需要数を見込んでおりますけれども、これをカバーするために、より定員見込みといいますか、今後当初と補正を合わせて拡充していくべき定員数を多目に整備を図っていきたいというところでカバーをしていきたいと考えております。
白井委員
整備するなと言っているんではないんです。ふやすのはいいことなんですが、多分だめだろうと思うんです。当初で300で、既に待機児が近いので、超えてしまうんだろうと。例年の読みからいくとなんですけれども、需要見込みはこれではじいていますというところと、総定員の見込みがかなり差があって、そうすると、総定員は一体どこでどうはじいているんですか。ここが知りたいんです。この人数は、これはどうやって数字を出しているんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
定員数につきましては、前のページのところをごらんいただきたいんですが、確保方策というところでございまして、認可保育所の8施設と認可の小規模保育所の5施設という形の中で、0歳、1歳、特に多いところの定員数を埋めていくという形で計算をさせていただいております。また、先ほどちょっと申し上げましたけれども、小規模だけをつくっていきますと、当然3歳の接続が保てないというところもございまして、認可保育所のほうもあわせて整備をしていくという形になります。
それで、どこかで想定人数というのをつくらなければ予算は組めないというところもございまして、認可保育所のほうはほぼ平均的な分の80、小規模のほうは19がアッパーでございますので、それを用いているという形の中で施設を掛け合わせたという計算の中で先ほどの補正予算分の拡充定員数が出てまいります。現在の見込み、現在の定員数と合わせまして、総定員数という形で計算をさせていただいております。
白井委員
ほかの委員の方はわかったでしょうか。私は説明を聞いていて、一体何の数字をはじいたのかわからなくて、そもそも需要がこの数字なんですと。だからこそ、総定員はこの人数になるんですと言われるとすっきりするんですけれども、ここがあまりにも乖離していると、そもそもの需要の見込みの算定はこれでいいですかと。どちらが先かの話ではないんですけれども、もちろん、どんぴしゃというわけにいかないでしょう。地域差もありますし、遠方まで通えというわけにもいかないでしょうし、年齢差もあるでしょうから、ある程度余裕を見ておかないと、待機児の対策なんてできないんでしょうけれども、これではだめなんだというのが、今までの考え方で今回大幅にふやしましたと、それはいいことなんです。いいことなんですけれども、大幅にふやしましたという根拠が本当に大丈夫ですかというところが疑問符が残るんです。
23区統一で需要率をはじいているのはわかったんですけれども、区としての算定のあり方をよく見ていただく必要があるのかな。ただ難しいと思います。一つの自治体でできるものではなくて、中野区が待機児が下がって入りやすいとなると、翌年度近隣区から入ってくる。こんな状況もあります。一つの自治体でやるのは限度があるというのはよく理解した上なんですけれども、いま一度、よほど難しいとは思っているんですけれども、需要算定、総定員のあり方、区として独自の算定の方式、こんなものだろうではなくて、準備していただく必要があるかなと思います。答弁はいいです。
もう一つお聞きしたいと思うんですけれども、数日前だったか、新聞でこんな報道がありました。先ほど来住委員もちょっと言ったんですけれども、中野区内の認証でよかったか、私立保育園でよかったか、アンケート調査というのがあって、現在の国基準と区としての基準、23区は現状自分たちで独自基準を引いていて、それ以上基準を下げないと言っているんですけれども、アンケートが回ったと、こんな話がありました。きょう、当該委員会に報告がなかったので、この報告事項の中であえてお伺いしておきたいと思うんですけれども、一体どのようなアンケート調査、どうしてそんなことになったのかも含めて御報告いただければと思います。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
委員会のほうに御報告をせずに対外的な部分で私立保育園にアンケートをしてしまったこと、大変申しわけございませんでした。4月の上旬に国の緊急対策等の提言が出た際に、あくまでも現状を把握するという意味で、区内の28の私立保育園のほうに調査をいたしました。国基準で実際に園運営をいたしますと、定員増がどのぐらい図れるのか図れないのかということを調査させていただいたところです。
28園実施をしたところ、回答があったのは18園でございました。そのうち数人ですけれども、定員の増が図れるというふうに回答いただいたところが2園でございました。あわせまして区立の保育園につきましても、さまざまな検討をさせていただいたところでございまして、現状では、国基準で運営をするということについては定員増の効果が少ないということを判断させていただいたところでございます。
白井委員
これは、まず国の提言を受けてなんですけれども、中野区独自でやったんですか。全部の自治体にやってくださいというアンケートなんですか。区が独自で行ったアンケートなのかどうか確認させてください。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
区が独自で行いました。
白井委員
アンケート内容を見てみないとわからないんですけれども、定員をふやすことが可能ですかと、こんな話が書いてあったんですか。そのうち2園、できますと返答が返ってきているということですか。確認させてください。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
あくまでもできるかできないかというアンケートでございましたので、2園ができると書いてきてございますけれども、実際には現状を把握するということと、短期間の調査ということもございまして、具体的にどういう形でどれぐらいの定員増ができるのかというところまでは把握することができませんでした。
白井委員
これで最後。18アンケート返ってきているというので、うちは無理ですという園が多かったんでしょう。2園はできますと言ったんですけれども、区として行わない。一律の基準です。この園は定員を緩和しますと、この園はしませんということではなくて、最終的な結論は、区として行わないと考え方でいいんですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在のところは、国基準に合わせた基準の緩和というものは行わない予定でおります。
白井委員
長々とすみません。あともう一つだけ。
待機児の問題なんですけれども、私は個人的には指数が非常に大事だと思っていまして、23区それぞれ指数の計算方法が違います。一概に何点だとは言いがたいものがあるんですけれども、例えば週何回働いているとかという基準があれば、フルタイムで働いている人がなかなか入れないというのと、保育園だから、週1回や2回でも申し込みは可能なんです。そうすると、全部平均で押しなべていただく必要はあるんですけれども、何点の人ならば中野区では入れて、何点の人だったら入れないというボーダーラインというのは、現状何点になっていますか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
園によりましても多少異なってございます。毎年9月にそのあたりの詳細につきましてはホームページに掲載をさせていただいているところなんですけれども、おおむね42点ぐらいのところがラインになってくるかなと思いますけれども、それ以下の方でも入っていらっしゃる方もいらっしゃいますし、それ以上の方でも御希望の園に入れないという方もいらっしゃいますので、そのあたりは少し幅があるものと認識をしているところでございます。
白井委員
もちろん待機児解消は大事な取り組みなんですけれども、42点で言うと、お父さん、お母さんはフルフルで働いて満点ですよね。この点数で入れないと、正直言って、やはり厳しいです。数字以上に内容が厳しいという点数になります。これは、例えば40点を割り込んでいくというと、待機児の数字が出ているんだろうけれども、実質はフルタイムで働いている人たちのお父さん、お母さんが抱え込んでいるという数字ではないので、人数ももちろんなんですけれども、この指数の内容部分というのも着目していただく必要があるかなと思っています。具体的に算定は9月ですか。もうしばらく待たないと何点とはわからないということですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
まだ月ごとに欠員が出たり、4歳5歳の場合につきましては、定員がまだあいているような状況もございまして、毎年9月に算定をさせていただいて、公表しているところでございますので、もう少しお待ちいただければと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告についてを終了いたします。
次に、5番、その他で何か報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を休憩いたします。
(午後3時13分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時15分)
次回の委員会は、休憩中に確認したとおり、9月7日(水曜日)午後1時より、当委員会室で開会することとし、講師の日程が調整できた場合には、不妊治療についてをテーマに学習会を開催したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で少子高齢化対策調査特別委員会を散会いたします。
(午後3時15分)