1.平成14年(2002年)2月19日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(44名)
1番 吉 原 宏 2番 伊 藤 正 信
3番 きたごう 秀 文 4番 高 倉 良 生
5番 やながわ 妙 子 6番 鈴 木 光 子
7番 佐 伯 利 昭 8番 平 島 好 人
9番 むとう 有 子 10番 長 沢 和 彦
11番 牛 崎 のり子 12番 山 崎 芳 夫
13番 高 橋 ちあき 14番 市 川 みのる
15番 岡 本 いさお 16番 こしみず 敏 明
17番 飯 島 きんいち 18番 小 串 まさのり
19番 はっとり 幸 子 20番 佐 藤 ひろこ
21番 来 住 和 行 22番 樋 口 きこう
23番 若 林 ふくぞう 24番 古 木 謙市郎
25番 し の 国 昭 26番 斉 藤 金 造
27番 斉 藤 高 輝 28番 大 泉 正 勝
29番 柿 沼 秀 光 30番 木 村 勝 昭
31番 細 野 たいじ 32番 岩 永 しほ子
33番 昆 まさ子 34番 小 池 ひろし
35番 岩 田 みつる 36番 伊 藤 岩 男
37番 西 村 孝 雄 38番 江 口 済三郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 川 上 進
41番 近 藤 正 二 42番 江 田 徹
43番 池 田 一 雄 44番 小 沢 哲 雄
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 神 山 好 市 助 役 池 田 學
収 入 役 藤 原 惠 一 教 育 長 沼 口 昌 弘
政策経営部長 渡 辺 征 夫 行財政改革担当部長 石 神 正 義
企 画 課 長 金 野 晃 総 務 部 長 山 岸 隆 一
総 務 課 長 田 辺 裕 子 区 民 部 長 内 田 司 郎
地域センター部長 柳 澤 一 平 環 境 部 長 西 條 十喜和
保健福祉部長 浦 野 純 子 福祉担当部長 本 橋 一 夫
都市整備部長 宮 村 光 雄 土木担当部長 石 井 正 行
教育委員会事務局次長 須 﨑 英 夫
本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 正 木 洋 介 事務局次長 佐 藤 栄 時
書 記 栗 原 望 書 記 藤 塚 喜 正
書 記 大 石 紀 久 書 記 巣 山 和 孝
書 記 永 田 純 一 書 記 長 崎 武 史
書 記 渡 辺 伸 郎 書 記 松 原 弘 宜
書 記 西 田 健 書 記 三 浦 正 貴
書 記 飯 田 浩 一 書 記 佐 藤 雅 俊
議事日程(平成14年(2002年)2月19日午後1時開議)
日程第1 第1号議案 平成13年度中野区一般会計補正予算
第2号議案 平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第3号議案 平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
第4号議案 平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算
日程第2 第5号議案 平成14年度中野区一般会計予算
追加議事日程
日程第3 議会運営委員の辞任許可について
日程第4 第1号議案 平成13年度中野区一般会計補正予算
第2号議案 平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第3号議案 平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
第4号議案 平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算
午後1時04分開会
○議長(斉藤金造) ただいまから、平成14年第1回中野区議会定例会を開会いたします。
本日の会議を開きます。
会議録署名員は、会議規則第121条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。
14番市川みのる議員、31番細野たいじ議員にお願いいたします。
次に、会期についてお諮りいたします。本定例会の会期は、本日から3月27日までの37日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
この際、御紹介申し上げます。去る平成13年12月11日の本会議において、本区教育委員会委員に任命の同意をいたしました沼口昌弘さんを御紹介申し上げます。なお、沼口昌弘さんは平成13年12月15日付で教育長に就任されましたので、さよう御承知おき願います。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 昨年12月15日付で教育長に就任しました。「教育は100年の計」と言われますように、現状の課題だけではなく、未来に対しても責任を負うということを認識いたしまして、中野の教育の向上に努力いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(斉藤金造) 以上で紹介を終わります。
この際、申し上げます。平成13年12月15日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので御報告いたします。
本会議参与の人事異動
平成13年(2001年)12月15日
発 令 |
氏 名 |
旧 |
総務部長 |
山岸 隆一 |
区議会事務局長 |
環境部長 |
西條 十喜和 |
総務部参事 |
総務部総務課長 |
田辺 裕子 |
地域センター部調整課長 |
備考
1 前総務部長 沼口昌弘は、平成13年(2001年)12月14日付で退職。平成13年(2001年)12月15日付で教育長に就任。
2 前教育長 子安圭三は、平成13年(2001年)12月14日付で退任。
○議長(斉藤金造) それでは、新たに本会議参与に就任されました田辺裕子総務課長を御紹介申し上げます。
〔総務課長田辺裕子登壇〕
○総務課長(田辺裕子) 総務課長に就任いたしました田辺でございます。総務課の仕事は、中野区組織条例によりますと議会及び区政一般に関することとなっております。車の両輪である区と議会とを結ぶ車軸のような役割だと認識しております。少々細腕ではありますけれども、力強く精一杯頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(斉藤金造) 以上で紹介を終わります。
次に、平成13年12月15日付及び平成14年1月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。
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人 事 異 動 |
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(平成13年12月15日) 総務部職員課人事係 |
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【部長級】 |
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発 令 |
氏 名 |
旧 |
備 考 |
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総務部長 |
山 岸 隆 一 |
区議会事務局長 |
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環境部長 |
西 條 十喜和 |
総務部参事 |
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区議会事務局長 |
正 木 洋 介 |
環境部長 |
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【統括課長】 |
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発 令 |
氏 名 |
旧 |
備 考 |
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総務部総務課長(統括課長) |
田 辺 裕 子 |
地域センター部調整課長(統括課長) |
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地域センター部調整課長 |
( 地域センター部長 柳澤一平 事務取扱 ) |
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(統括課長) |
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備 考 |
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1 前総務部長 沼口 昌弘 は、中野区教育委員となるため、平成13年12月14日付をもって退職。 |
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1 総務部参事は、平成13年12月14日付をもって廃止。 |
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人 事 異 動 |
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(平成14年1月1日)総務部職員課人事係 |
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【課長級】 |
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発 令 |
氏 名 |
旧 |
備 考 |
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政策経営部行政改革課長 |
( 政策経営部行財政改革担当部長 石神正義事務取扱 ) |
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備 考 |
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前政策経営部行政改革課長 田 中 大 輔 は、平成13年12月31日付をもって退職。 |
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○議長(斉藤金造) この際、御紹介申し上げます。平成13年12月14日付をもちまして本区教育委員会委員を退任されました前教育長子安圭三さんを御紹介申し上げます。
〔前教育長子安圭三登壇〕
○前教育長(子安圭三) 昨年12月14日付で教育長を退任いたしました私に、本日ごあいさつの機会をいただきましたことを厚く御礼申し上げたいと思います。また、教育委員の辞令をいただいたとき、神山区長に4年間精一杯職責を果たすことをお約束いたしましたけれども、曲がりなりにも今日を迎えることができましたことは、区議会の皆さんの折に触れての御叱正と御支援の賜物と厚く感謝申し上げたいと思います。
今、こうして壇上に立ちますと、再質問をいただき、言葉の一つひとつを選び必死に答弁している自分の姿を懐かしく思い出さずにはいられません。特にこの4年間は、中野区政がかつて経験したことのなかった財政危機の中で、区政に携わるすべての人々が大きな痛みを強く感じた年でもありました。思えば、この困難な状況を克服し、中野区政の未来を切り開き、明るい展望を持つためには、区政の抜本的な構造改革、いわば身の丈に合った区政の転換が必要なんだと、私は何度も自分自身に問いかけました。そして、全国的に教育改革が進む中で、微力ですが教育長という重責を果たすべく努力した4年間でもありました。まだ明るい展望を確信するのには、引き続いての努力と時間が必要なのかもわかりません。まさに産みの苦しみだと思います。苦しみを結実させるためには、何よりも議会での活発な議論こそそれを担保するものであるというふうに考えておるところでございます。特に、中野区の誇る区政の高い透明性のあかしであるというふうに考えているところでございます。
目的は同じであっても、達成への道のりは異なる場合があるかもしれません。それだけに区政再生のための議会の一層の活発な御論議を御期待申し上げ、簡単ですけれども退任の御礼とごあいさつとさせていただきます。本当にどうもありがとうございました。
○議長(斉藤金造) 以上で紹介を終わります。
この際、区長から第1回定例会に当たり、所信を表明したい旨の申し出がありますので、これを許します。
〔区長神山好市登壇〕
○区長(神山好市) 平成14年第1回中野区議会定例会の開会に当たり、私の区政運営についての所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民の皆様の御理解と御協力をいただきたいと思います。
景気の回復は依然として先が見えてきません。完全失業率は、昨年12月に過去最悪の5.6%となりました。また、企業の倒産や金融機関の破綻も続いています。区内の企業経営や区民の生活はますます厳しさを増し、深刻な状況になっています。私自身、多くの区民と接し、区民の声を聞く中で実感をもって受け止めています。最近、米国では消費の増加など景気の好転が伝えられましたが、日本経済の置かれている厳しい状況は、一向に明るい兆しを見せません。
昨年9月、米国で起こった同時多発テロ事件は世界に大きな衝撃を与えましたが、同時に世界不況への追い討ちをかける結果となりました。私は昨年の第1回定例会で、21世紀最初の年ということもあって、21世紀は平和、人権、環境の新世紀になってもらいたいとの願いを込めて、私の期待するところを申し上げました。しかし、現実は相変わらず、暴力と戦争の中におかれているということを思い知らされたように思います。非道なテロを根絶するには、テロの根源となっている貧困と差別、抑圧と紛争をなくすことが必要です。テロや戦争のない平和な世界をつくることは、国際社会が協調して取り組まなければならない課題であり、自治体としても、平和への取り組みを続けたいと思います。
世界は、今、地球規模のグローバルなつながりを強めています。日常の衣食住から、芸術や文化まで、経済、環境、さらに平和についても、世界の出来事が、直接に区民生活に及ぶ時代でもあります。
地球環境については、温暖化防止に取り組む京都議定書の発効を目指して、各国が目標達成に向けての取り組みを強めることになりましたが、自治体として、地域から地球環境を次の世代に引き継ぐための、地道な努力をしていきたいと思います。
私たちは、地球市民としてみずからの個性を主張し、自立を目指しつつ、相互に依存し理解し合っていかなければなりません。それは、分権と自立という中野の自治の精神でもあると思います。旧来の社会のシステムが行き詰まり、経済と社会の構造的な改革が求められている今、自治の立場を一層大切にし、区民とともに歩まなければならないと思っております。
日本社会の構造改革とあいまって、中野区にとっても改革が急務であることは、これまでも繰り返し申し述べてきました。区の進めている行財政改革は、将来を見据えた行財政基盤の確立のため、必要不可欠なものです。歳入の増が期待できない中で、区民にとって必要なサービスを確保するためにも、行財政の構造的改革の手を緩めることなく、着実に進めなければならないと考えているところです。
国政においては、官僚機構が国民から離れている姿が垣間見られます。改革の本来の姿が見えてこないこと、まして、国民から不透明な形で行われることは、あってはならないことです。私は、区政の改革を区民に開かれた形で進めることが、区の行財政の健全化を支える、何よりの担保であると考えています。区の目指す改革の全体的な姿については、行財政5か年計画で区民に明らかにしているところですが、その実施の過程では、区民への情報提供の方法などについて、なお工夫をしなければならないと思います。今後も区民に十分に説明し、区民からの意見や批判についても真摯にお聞きし、やるべきことについては理解を求めつつ、しっかりと進めたいと思います。
行財政改革を進める私の姿勢についてはただいま申し上げましたが、行財政5か年計画の推進については全力で取り組んでおります。5か年計画の初年度に当たる13年度は、着実に改革を進めることができ、成果も見えてまいりました。困難な道であることには変わりはないと思っておりますが、5か年計画の目標達成へと大きく前進しているという手ごたえを感じています。
平成11年度決算において101.7%となった経常収支比率は、12年度は91.4%へと改善し、公債費比率も15.5%から12.8%に低下し、改善されてきております。景気の回復が遅れ、税収の低下が続く中でも、中野区の財政状況は改善に向かっています。14年度の税収は減収を見込んでおりますが、13年度に財政調整基金を積み立てることとしておりますので、行財政5か年計画に示した財政フレームは確保できるものと見込んでいます。
懸案だった土地開発公社所有地の引き取りも、国の承認を得た土地開発公社健全化計画に従って、13年度から順次行っています。
内部努力の中心である職員の削減については、行財政5か年計画で毎年約100人を削減する目標を掲げましたが、13年度に123人を減らし、14年度には139人の減を見込んでいます。平成7年度からの削減数は588人となりました。職員数の減は退職金の一時的な増加があり、その年度の人件費比率を下げるわけではありませんが、次年度以降、財政構造の改善に大きく寄与してまいります。また、平成13年度には臨時的な措置として職員給与の減額も行いましたが、これは13年度限りとして終了いたします。
保育園の民営化、学校給食調理の民間委託など民間活力の導入も進んでいます。介護保険制度の導入によって、高齢者への介護サービスの提供方式が大きく変わったように、多くの分野でサービスの担い手は行政だけではなくなっています。幅広い区民ニーズにこたえるためには、民間活力の導入によって、多様なサービスを効率的に提供することが必要ですので、引き続き区民の理解を得て進めたいと考えます。
行政システムの改革の分野では、区民本位のサービスの実施、行政の透明性の強化と説明責任の確立を進めました。区役所の住民票や戸籍の証明などの窓口を、時間外や日曜日についても開設を試みました。また、昨年度試行した行政評価を本格導入し、18施策、107事業について評価し、間もなくその結果を公表いたします。また、財政の姿を明らかにするバランスシートについても平成12年度から作成しておりますが、順次内容を拡充しつつ公表いたします。
財政構造の改革のために一部の区施設の廃止、事業の縮小や廃止も行いました。特に、困難な状況のもとで行財政改革について理解し、協力してくださった区民、関係者の皆さんに対して改めて感謝申し上げます。
ここで、平成14年度の予算案について申し上げます。
平成14年度予算は、行財政5か年計画の2年目に当たり、改革を着実に進め、健全な財政構造を構築するための予算として編成しました。景気の低迷によって、特別区税や特別区交付金の大幅な減少を見込まざるを得ませんでしたが、13年度に積み立てた財政調整基金を繰り入れるほか、用地の売却などの臨時的財源対策を併せて行い、区財政を引き続き回復軌道に乗せる努力をいたしてまいります。
その結果、一般会計予算案は875億9,600万円となり、前年度当初予算に比べて6.4%の減となりました。減少分の大半は14年度から国民年金保険料の収納が国の事業となることによる経費の減ですので、この分を差し引きますと一般会計の実質的な減少額は11億円余、率にして1.2%の減となります。老人保健医療特別会計や介護保険事業特別会計は、対象者増によって、老人保健医療10億円余、介護保険事業13億円余の伸びとなり、予算案全体では1,521億7,300万円、前年度当初予算に比べて2.3%の減となりました。
財政健全化への道筋が見えてきましたが、14年度においても、さらに改革を進めてまいります。この結果、必要な課題については重点的に財源を配分することができました。こうした配分ができたことは、まだ部分的ではありますが、改革の成果が現れたものと考えています。
ここで、14年度に取り組む主要な課題について、行財政5か年計画での各分野に沿って申し上げます。
「ともに生きる福祉のまち」では、介護保険サービス利用料について低所得者の負担を減らすため、事業者が行う利用料の減免に対して補助を行います。また、新たにPHS端末を使った徘徊高齢者の探索サービスを開始します。野方六丁目に民間の資金を活用して建設していた高齢者福祉住宅とデイサービスセンターについても開設いたします。障害者福祉の分野では、支援費支給制度の円滑な導入に向け準備を進めるとともに、第5杉の子作業所など2か所の民間障害者施設について開設を支援します。また、福祉作業所などに通う利用者の食事代について助成を拡充しました。
平成14年度は、保健福祉総合推進計画の策定、介護保険事業計画の改定に取り組み、障害者への支援費支給制度、高齢者介護予防のあり方など、今後行政がどういう役割を果たしていくのか、保健福祉審議会や介護保険運営協議会などでの意見を反映させながら、計画づくりを進めたいと思います。
「循環と共生の環境のまち」の分野では、清掃車に天然ガス自動車を導入するほか、カラス被害防止のためのネットを区内全域のごみ集積所に配布できるようにします。また、緊急地域雇用創出事業を活用し、駅前を吸い殻、空き缶などのないさわやかな空間にするよう、清掃と啓発に取り組みます。また、公園の清掃も強化し、きれいにいたします。
「子どもたちを育むまち」では、少子化が進む中で、子どもたちにきめ細かな対応をしてまいります。区立中学校のすべてに、悩み相談などに応じるスクールカウンセラーと、子どもが気軽に接することができる「心の教室相談員」の両方を配置します。総合的な学習の時間に各学校が創意工夫して取り組む予算を大幅に増額しました。また、乳幼児医療費助成について所得制限を10月から撤廃するほか、平日の夜10時まで小児初期救急医療体制を整備します。
「災害に強い安全なまち」では、懸案の放置自転車対策として新たに2か所の保管場所を確保し、連日、集中的な撤去を行って、中野駅周辺などの放置自転車を一掃します。その後は、再び放置されないよう啓発と撤去とを組み合わせて実施します。神田川水系の洪水ハザードマップの作成・配布も行います。公園整備では、平和の森公園の第2期工事部分が開園いたします。また、警察大学校等跡地に整備する道路を都市計画決定するため、測量と調査を行います。さらに、児童・生徒の安全を守るために、校舎の耐震補強工事を計画よりも前倒しして実施します。
「にぎわいと活力のあるまち」では、不況の中で区内の事業者を支援するため、景気対策資金の融資枠を拡大し、10億円を上乗せいたします。また、商店街の情報ネットワーク支援、ふれあい商店街助成を引き続き進めます。
このほか14年度には、上野原スポーツ・学習施設や南部区民ホール、鍋横複合施設などの建設計画について評価を行い、区民にその結果を示してまいります。また、行政システムを改革し、行政の効率化と区民サービスを向上するために、行政の電子化、電子区役所を推進いたします。このため、地域内の回線網の整備や区民へのIT講習なども行ってまいります。
以上、平成14年度予算案の主な事項について御説明いたしました。
区政は今、安定した財政基盤をつくるとともに、新たな発展への基礎を固めるときであると考えています。区政の中長期的な課題については、さらに検討を進めつつ、今後の展望を具体的に示してまいりたいと思います。
大きな課題としては、区の施設の配置があります。学校や図書館、地域センター、児童館や高齢者会館などの区の施設について、それぞれ配置と運営を検討することにしています。区の公共施設は、将来にわたって区民サービスの根幹をなすものですが、施設機能や配置と区民のニーズにギャップが生じていないかどうか、老朽化に伴って維持経費や改築経費の増大するおそれはないかなど、配置と運営の見直しを考えてまいります。これは現在、区の内部で鋭意検討を進めていますが、結果がまとまり次第案を示し、区民の意見を聞いて進めてまいりたいと思います。
次に、江古田の森と警察大学校等跡地の大きなプロジェクトへの対応です。この二つはいずれも国有地でしたが、過密都市中野にとっては再び入手することができない重要な都市空間です。中長期的な視点で最も区民の利益となるよう、財政的な負担の問題についても十分調査し、実施可能な手法を見定めてまいります。議会との連携を密にし、行政と議会とが理解を深めて進めたいと考えています。
江古田の森については、御案内のとおり、みどりの公園に囲まれた保健福祉ゾーンといたします。保健福祉施設の整備に当たって、民間の活力を最大限に利用できる方式としてPFI手法の導入を検討していますが、今後議会での論議も踏まえて導入施設と手法についての結論を出し、早期に土地開発公社から用地を取得して整備に着手したいと思います。
警察大学校等跡地につきましては、14年度予算に主要な道路の都市計画決定に必要な測量を盛り込みました。今後、建設を予定している清掃関連施設、防災公園の整備手法についても具体化していく必要があります。そこで、防災公園等の整備手法について検討することとあわせて、東京二十三区清掃一部事務組合に対して清掃関連施設の用地取得を早期に行うよう働きかけてまいります。
区の将来像をつくるためには、区民との協働が大きなポイントです。区民との協働、区民参加の仕組みは、新しい時代に合ったあり方を探る時期にきています。非政府機関NGOの国際的な活躍もありますが、地域での非営利民間団体NPOの活躍など、公共的な活動を担う団体や個人の活動範囲の拡大は、新たな協働の可能性を広げていくものです。これまで区は、区民参加を区政の主要な柱として進めてきました。地域でさまざまな公共的役割を担ってきた町会・自治会や、参加の仕組みである住区協議会についても、その主体的な活動が一層発展するよう効果的に連携したいと思います。今後、地域団体などが新しい公共的なサービスを始めたり、公共施設の運営管理を行うことも考えられます。地域に根差した団体と行政とが対等な関係のもとに協働、協調し、区民と区が一体となって新しい価値を創造する中野を目指します。
都区制度改革の実現、地方分権の推進を受けて、区の自主性を一層高めていく必要があります。分権と自治は、区の主体的な努力で財政自主権の確立を目指さなければならないと考えていますが、なお道半ばであると感じています。地方分権では、国から地方への財源の移譲がなされなければ、自主性の確保は実現できません。大都市の財政のあり方を含め、国や都にしっかりと声を上げていきたいと思います。また、23区が大都市事務の分担や今後の特別区制度のあり方、清掃事業の扱いについて主体的に論議を深める必要がありますので、区としても積極的に参加していくことにいたします。
次に、男女共同参画について申し上げます。
男女が性別にかかわりなく力を発揮し、社会に参加していくことが一層求められております。男女がともに生き生きと平等に暮らし、ともに参画してつくる中野のまちを実現するため、その根拠となる条例を制定したいと思います。男女平等の基本理念、区・区民・事業者の責務、性別による差別的取り扱い等の禁止を定めるほか、苦情等の申し出とそれに対応する男女平等専門委員会についても規定するものでございます。
ことしは、中野区にとって二つの節目の年に当たります。一つは、中野区が憲法擁護・非核都市の宣言を行ってから20周年になることです。冒頭に申し上げましたとおり、世界を見ますと核実験がいまだに行われており、難民が苦しんでいます。平和な暮らしを守るということは私の変わらぬ姿勢ですが、核兵器の廃絶と平和について、粘り強く、息の長い取り組みをしていきます。
もう一つは、ことし中野区が区政70周年を迎えることです。中野の自治の歴史に改めて思いをいたし、今後とも区民とともに自治を確かなものにする努力をたゆみなく続けたいと思います。
私は、区長として区政を担って間もなく4期16年になります。経済も社会もテンポの速い変化の時期でございましたが、私はその中にあって行政の継続性を常に大切にしてまいりました。フランスの歴史家ブローデルは、「近い歴史は我々の方へ急ぎ足で駆け寄ってくるのに対して、遠い歴史はゆっくりとした足取りで我々に近づいてくる。そのゆっくりとしか変わらないものを直視しなければならない」と述べています。当面する区政の課題に全力で当たることの重要さと同様に、時間のかかる課題に継続的に取り組むことが行政には欠かせないことであると考えます。それは、中野の地に歴史を刻んできた区民の営みから生まれてきたもの、区民が時間をかけて育ててきたものを大切にするということに通じると思っています。
もとより、自治体は住民がつくり上げるものです。その自治体の政策は区民自身の判断によって選ばれるものです。どのような政策をとる場合であっても、住民に最も身近な自治体である区は、みずから改革を成し遂げるとともに、尽きることのない区民の力を支えとして自治の歩みを続けていかなければならないと思います。
6月の区長選挙についていろいろと御質問を受けておりますが、このことについては時期を見て改めてお話ししたいと考えています。
以上、私の区政に臨む姿勢について申し述べましたが、区議会並びに区民の皆様の御理解、御支援をお願い申し上げ、私の発言を終わります。ありがとうございました。
○議長(斉藤金造) 以上で区長の所信表明を終わります。
次に、一般質問の時期の変更についてお諮りいたします。
一般質問は議事に先立って行うことになっておりますが、別な時期に変更し、質問を許可いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう進行いたします。
これより日程に入ります。
お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第3、議会運営委員の辞任許可についてを先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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議会運営委員の辞任許可について
○議長(斉藤金造) 日程第3、議会運営委員の辞任許可についてを議題に供します。
お諮りいたします。小串まさのり議員から議会運営委員を辞任したい旨の申し出がありますので、これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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第1号議案 平成13年度中野区一般会計補正予算
第2号議案 平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第3号議案 平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
第4号議案 平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算
○議長(斉藤金造) 日程第1、第1号議案から第4号議案までの計4件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役池田學登壇〕
○助役(池田學) ただいま上程されました第1号議案から第4号議案までの4議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第1号議案、平成13年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ24億2,520万3,000円を追加計上するものでございます。これにより、既定予算との合計額は980億4,997万3,000円となります。
初めに、歳出予算の主な内容を説明いたします。
まず、職員給与費5億7,332万5,000円ですが、これは主に退職手当の追加計上に伴うものでございます。
次に、生活保護費1億9,867万1,000円、成人健診4,609万4,000円、定期予防接種1,395万9,000円、子宮がん検診2,292万9,000円は、当初予算見込みよりも事業実績が伸びたことによるものでございます。
次に、高齢者インフルエンザ予防接種4,413万円につきましては、国の補正予算を受け、昨年11月から新たに実施したものでございます。
また、橋梁改良1,541万2,000円は、東京都の設計変更に伴う工事費負担金の増額を追加計上するものでございます。
このほか、老人保健医療特別会計における医療諸費の伸びなどに対応するために、繰出金3億332万9,000円を計上するとともに、財政調整基金など九つの基金への積立金12億735万4,000円を計上するものでございます。
歳入予算といたしましては、特別区交付金12億5,581万5,000円、国庫支出金1億5,620万2,000円、都支出金1億719万9,000円、財産収入173万1,000円、寄付金562万3,000円、繰越金1億4,930万4,000円、諸収入5,253万円、特別区債7億4,170万円を追加計上する一方、繰入金4,490万1,000円を減額するものでございます。
次に、特別区債の補正について説明いたします。
これは、起債対象や起債額の拡大などに伴い、土地開発公社経営健全化5億9,400万円、耐震補強工事5,440万円、平和の森公園整備4,700万円、橋梁改良1,200万円、減税補てん債1,230万円など、合計7億4,170万円を追加計上するものでございます。
第2号議案、平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ1億2,377万8,000円を追加計上するものでございます。これにより既定予算との合計額は236億677万8,000円となります。
歳出予算の内容は、当初見込みより区の負担額がふえたことにより、老人保健医療費拠出金1億1,515万8,000円並びに職員給与費862万円を追加計上するものでございます。
歳入予算といたしましては、平成12年度からの繰越金3億1,420万1,000円を追加計上する一方、療養給付費交付金1億9,042万3,000円を減額するものでございます。
第3号議案、平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ2億4,052万4,000円を追加計上するものでございます。これにより、既定予算との合計額は271億7,652万4,000円となります。
歳出予算の内容は、医療諸費3億431万7,000円を追加計上する一方、平成12年度都支出金の精算還付金の確定に伴い、諸支出金6,379万3,000円を減額するものでございます。
歳入予算といたしましては、都支出金1,513万円、一般会計からの繰入金3億332万9,000円、平成12年度からの繰越金1億4,106万6,000円、諸収入1,072万4,000円を追加計上する一方、支払基金交付金205万1,000円、国庫支出金2億2,767万4,000円を減額するものでございます。
第4号議案、平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ9,006万8,000円を追加計上するものでございます。これにより、既定予算との合計額は103億8,896万4,000円となります。
歳出予算の内容は、平成12年度の保険給付費の確定などに伴い、介護給付費準備基金積立金9,006万8,000円を追加計上するものでございます。
歳入予算といたしましては、平成12年度からの繰越金2億5,716万1,000円、財産収入19万7,000円を追加計上する一方、支払基金交付金1億6,729万円を減額するものでございます。
以上4議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(斉藤金造) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後1時45分休憩
午後3時13分開議
○議長(斉藤金造) 会議を再開いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第4、第1号議案から第4号議案までの計4件を一括先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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第1号議案 平成13年度中野区一般会計補正予算
第2号議案 平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第3号議案 平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算
第4号議案 平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算
平成14年(2002年)2月19日
中野区議会議長 殿
総務委員長 江口 済三郎
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第1号 |
平成13年度中野区一般会計補正予算 |
2月19日 |
第2号 |
平成13年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 |
2月19日 |
第3号 |
平成13年度中野区老人保健医療特別会計補正予算 |
2月19日 |
第4号 |
平成13年度中野区介護保険特別会計補正予算 |
2月19日 |
○議長(斉藤金造) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案は、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(斉藤金造) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
次の会議は、2月21日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。
本日はこれをもって延会いたします。
午後3時14分延会