中野区議会子ども文教委員会〔平成28年10月5日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成28年10月5日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時11分
○出席委員(8名)
森 たかゆき委員長
広川 まさのり副委員長
日野 たかし委員
北原 ともあき委員
小宮山 たかし委員
いさ 哲郎委員
高橋 ちあき委員
久保 りか委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 横山 俊
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当) 辻本 将紀
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 平田 祐子
子ども家庭支援センター所長、教育委員会事務局副参事(教育相談連携担当) 神谷 万美
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 小山 真実
子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)、教育委員会事務局副参事(幼児施策調整担当) 荒井 弘巳
子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 浅野 昭
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 板垣 淑子
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 石崎 公一
教育委員会事務局指導室長 杉山 勇
○事務局職員
書記 大野 貴子
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○議案
第86号議案 中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
○陳情
〔新規付託分〕
第16号陳情 中学生、高校生主催の模擬中野区議会開催について
〔継続審査分〕
第4号陳情 区立幼稚園存続を願うことについて
第5号陳情 区立幼稚園の廃園案の検討について
第6号陳情 10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している今後の認定こども園の整備について
第7号陳情 区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについて
○所管事項の報告
1 平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望について(子ども教育部、教育委員会事務局)
2 中野区子ども・子育て支援事業計画の平成27年度事業実績について(子ども教育経営担当)
3 中野区教育ビジョン(第2次)改定の考え方について(子ども教育経営担当)
4 中野区立学校における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領について(子ども教育経営担当)
8 就学前教育の充実に向けた検討の方向性について(就学前教育連携担当)
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本定例会における審査日程及び3日間の割り振りについて協議したいので、委員会を休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時00分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は議案と陳情の審査、所管事項の報告を4番まで行い、2日目は残りの所管事項の報告以下を行い、3日目は進行状況に応じて改めて御相談したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
次に、審査の進め方ですが、陳情継続審査分4件については、区立幼稚園に関する内容ですので、一括して議題に供したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
また、議題に供した後、一旦保留して関連する所管事項の報告8番を先に受け、その後、陳情の審査を行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
第86号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
本件について理事者からの補足説明を求めます。
石崎教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
それでは、私から、第86号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について補足説明をいたします。
改正の内容につきましては、子ども文教委員会資料で説明いたしますので、資料(資料2)をごらんください。
この条例は、区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の補償範囲、金額及び支給方法などの必要事項を定めているものでございます。
今回の改正は、都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の改正を踏まえまして、介護補償の限度額等について改正をするものでございます。
改正内容は2点でございます。1点目は、介護補償の限度額を政令に定める介護補償の限度額に準じて改定するものでございます。資料の3の(1)の記載のとおり金額を改めます。こちらは、常時介護を要する状態か、随時介護を要する状態か、また、実費を支出して介護を受けた日があるか、親族等による介護を受けた日があるかの場合によりまして、資料のアからエの記載のとおりの限度額となります。2点目は、他の法律による給付との調整率の改定でございます。こちらにつきましては、傷病補償年金及び障害厚生年金等についての調整率を「0.86」から「0.88」に改定するものでございます。
改定の詳細につきましては新旧対照表で御説明いたします。A4横の資料をごらんください。
まず、1ページ、第11条という部分です。表の右側が現行、左側が改正案でございます。介護補償の限度額を政令に定める限度額に準じて改正いたしますもので、先ほど説明しましたとおり、介護の状態によりまして(1)から(4)の記載の金額へ改めます。改正部分に下線を引いてあります。
次に、2ページ、中段以降、附則第8条、他の法律による給付との調整でございます。年金の補償の額につきましては、3ページの傷病補償年金の表の一番上、厚生年金保険料による給付との調整率について、また、休業補償の額につきましては、4ページ、下から2段目の障害厚生年金等との調整率になりますが、これらをいずれも現行の「0.86」から「0.88」に引き上げるものです。
次に、5ページ、一部改正条例の附則でございます。
施行期日ですが、公布の日から施行いたします。
次に、経過措置ですが、附則の第2項、「2」とある部分ですが、介護補償の限度額の改定の規定は、平成28年4月1日から適用するものということでございます。
また、附則第3項、「3」とある部分ですが、他の法律による給付との調整率の改定の規定につきましても、平成28年4月1日から適用するということになります。
次に、附則第4項、「4」とある部分ですが、改正前の条例で支払われた場合には、支払われた金額は新条例の内金とみなす、差額につきましては後日追加支給するということになります。
資料にお戻りください。
資料の5、実施時期でございます。ただいま新旧対照表で御説明いたしましたとおり、公布の日から施行し、平成28年4月1日から適用いたします。
説明は以上でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
それでは、これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。質疑がなければ、休憩して取り扱いを協議したいと思います。
委員会を休憩いたします。
(午後1時07分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時07分)
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。第86号議案、中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第86号議案の審査を終了いたします。
次に、陳情の審査を行います。
第16号陳情、中学生、高校生主催の模擬中野区議会開催についてを議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
いさ委員
これ、中野区においても子ども会議というものを過去に開催しているかと思うんですけれども、これ、過去にやっていた子ども会議というのはどんなことをやっていたのか、お尋ねします。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
子ども議会という名前で、平成11年度、12年度の2回ほど開催してございます。
まず、平成11年度の子ども議会でございますが、小学校4年から高校1年までのお子さんたちを議員ということにしまして、一般質問、それから三つの委員会ですね、楽しい学校にしよう委員会、みんなの幸せ委員会、わたしたちのまち、みんなの地球委員会の委員会に分かれまして、それぞれ委員会を開催してございます。
また、2回目の平成12年度でございますが、区内在住・在学の中学生23名ほどの参加でございます。本会議の一般質問、それから福祉、学校の施設、学校生活等につきまして中学生がそれぞれ意見を表明してございます。出席理事者につきましては、区長、助役、教育長、収入役、関係部課長でございます。
御報告は以上です。
いさ委員
これ、傍聴者もいたと思うんですけれど、傍聴者の評判ってどうでしたか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
申しわけございません。古い資料でございまして、傍聴者の記録というのは残っておりません。
いさ委員
区民委員会の資料にちょっとあって、僕、実は見てみたんですけども、おおむね子どもが議場を使ってこういうことに参加するのはいいことじゃないかという意見が多かったように思うんですね。
そこで聞きたいんですけど、その後、この2回開催して、子ども議会というのはなくなっていますけれども、これはどういった理由でしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
子ども議会は平成11、12年度の2回開催してございますが、その後、平成13年度からは──子ども議会は子どもの意見表明の場として開催したという経緯がございますが、平成13、14年度は、子ども報道番組ということで、事業を組みかえて実施してございます。
いさ委員
その意見表明というのも、それも大事なことですし、それはそれでいいと思うんですけれども、子どもが議場を使って、議会に出てきて議会の形式でそれを運営するというのは、それはそれで意味があるかなというふうに思うんです。
それで、今そのころから随分状況が変わったこととしては、18歳選挙、これが始まったということで、若い人たちの政治参加ということの議論というのが改めて起きていると思うんです。こういう時期なので、改めてこれ、もう一度子ども議会を復活させるということも考えられるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
18歳選挙の実施に当たりましては、中野区の選挙管理委員会のほうで各学校を回りまして、選挙についての啓発活動等も行っているところでございます。子ども議会といった限定的な子どもたちに限らず、広く対象の子どもたちに対して知識ですとか意義、そういったものの普及啓発は別途行っているところでございます。
いさ委員
とはいえ、ここでやってもいいのかな、過去にやったし、いいかなと思うんです。
それで、陳情の文書にかかわってちょっとお聞きしておきたいのが、これ、件名で「中学生、高校生主催の」というふうになっています。過去に行った子ども議会は、運営の主体がこの中学生、高校生ではなかったと思うんですね。そこ、ちょっと違う点だと思うんですが、主催が中学生、高校生となった場合にどんなことが想定されるでしょうか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
中学生、高校生が自分たちで考えて行動するという事業につきましては、既に中野区ではハイティーン会議というものを行っておりまして、子どもたちが主体的に行うということであれば、それはやはり時期ですとか、それからあとはサポート体制ですね、そういったものも必要になってくると考えております。
高橋委員
この陳情に関してというか、今、いさ委員も聞かれましたけれども、その2回の議会の開催があったというのは私も記憶していますけれども、それって、そういうはやりと言ったら変ですけど、そのいっときのときにいろんなところが子どもたちに経験してもらおうなんていって他区でもやっていたような記憶があるんですけど、現状、うちは今やっていないけれども、他区でまだやっているところってあるんですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
現状で今子ども議会というものを実施しているところでございますが、港、文京、それから墨田、江東、品川、杉並、豊島、練馬、葛飾等が実施してございます。その他、目黒、大田、世田谷ですね。そういったところで子ども議会は実施してございます。
高橋委員
23区中半分ぐらいはまだやっているんだと思うんだけれども、そのやり方自体がどんなふうにやっているかがまだよくわかりませんけれども、とりあえずやっているところもあるんだよという認識は持てた。だけど、うちの場合は、まず小学校の3年生だか4年生が中野区役所見学といって議会見学というのもしていますよね。それ、現状どういうふうな形で行っているのか、ちょっとお知らせください。
石崎教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
学校の授業の一環として、私ども学校教育のほうがその体制を整えまして、中野区役所を訪問する一環として議会のほうも訪問させていただくということになってございます。
高橋委員
それもすごく大切な教育の一環だと思うんです。何もわざわざ議会を開かなくても、まず、小学生の中学年時期に、区議会という場所がこうで、区議会はどういうものをやるんですかというのが事務局から説明が多分あると思うのね。私も議長をやっているときに、たまたまうちの小学校の子どもたちが来て、高橋さんがいるんだったら議会の椅子にも座りたいとかいって、模擬的なそういう運営みたいなのをやったの。ただ見学するだけじゃなくてね。だから、今後、教育委員会と区議会事務局が協力し合って、その時々の役職を持っている議員さんに協力してもらったりとかして、模擬的な簡単な説明とかをすることも大事だと思うんですけど、今後どうお考えですか。
石崎教育委員会事務局副参事(学校教育担当)
委員から御提案のありましたように、やっぱりただ見るだけではなくて、身近に感じられるということが非常に大切なことだと思いますので、関係の部署と相談をしながら、実効性のある見学になるよう努めていきたいというふうに考えております。
高橋委員
ぜひそういうふうにしてもらいたいと思います。
いろいろ陳情の方は理由を書かれていますけれども、教育委員会として政治を身近に感じてもらう、または関心を持ってもらうということで、現場としてはどのような対応をしているんですか。
杉山教育委員会事務局指導室長
まず、学校での状況でございますが、公民的資質を養う学習といたしましては、6年生の社会科で我が国の政治の働き等について学習をしたり、中学3年生の社会科公民的分野で民主主義と政治等を学習しているところでございます。それとあわせまして、特別活動等で自分たちの学校生活を中心にした話し合いを学級活動として学級で話し合ったり、児童会活動、生徒会活動などを広く進めているところでございます。
先ほど担当からも話がございましたが、選挙管理委員会と連携を図りまして、18歳選挙権の改正に伴いまして、全中学校で卒業までに1回は模擬選挙を経験するという取り組みを進めているところでございます。
高橋委員
大切なことだと思うんですね。ですので、小中でできることは教育委員会がバックアップをして、そして、区議会事務局、または私たち議会でサポートできることは何でもやっぱりお互いに協力しながらやっていくべきだと思うんです。何もわざわざこうやって場所をセッティングしてあげて議会を開きましょうということだけではなくてね。高校生になっても模擬投票とか、そういう、やっているじゃないですか。だから、高校はうちの教育委員会と関係ありませんじゃなくて、やっぱり中野区内にある高校に対しても、ある程度教育委員会から働きかけをしながら、また実態を把握していくようにしてもらいたいんですけど、いかがですか。
杉山教育委員会事務局指導室長
高校でも選挙についての教育がふえておりまして、その内容につきましては、議員おっしゃるように、連携を図って進められるように工夫してまいりたいと思います。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
申しわけありません。先ほどの高橋委員の御質問に対して答弁訂正をさせていただきます。23区で子ども議会を実施している区でございますが、墨田、練馬、葛飾の3区でございます。
久保委員
先ほど高橋委員の御質問の中で指導室長のほうからお答えがありましたけれども、私、28年度の予算のときにもちょっとお伺いいたしましたけれども、今、各中学校においての模擬投票ということで、NPOなどと連携を図りながら選挙管理委員会のほうと一緒に取り組みを進めているところかと思うんですが、その点の進捗状況を教えていただければと思います。
杉山教育委員会事務局指導室長
3年にわたりまして全中学校で実施するという予定になっておりまして、本年度は4校実施の予定でございます。11月に3校、2月に1校、学校との調整は既に済んでおりまして、模擬選挙の学習をする予定でございます。
久保委員
これ、3年間にわたって全校を回っていくというようなことだと思うんですけれども、どういったような内容でというようなことが今検討されているんでしょうか。
杉山教育委員会事務局指導室長
いわゆる選挙にかかわる、選挙と政治とのかかわりについて事業者から説明を受け、その後、具体的に意見表明をしていただいた後に模擬投票を実施すると、選挙自体を経験するという取り組みでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時21分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時21分)
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第16号陳情、中学生、高校生主催の模擬中野区議会開催についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第16号陳情の審査を終了いたします。
次に、第4号陳情、区立幼稚園存続を願うことについて、第5号陳情、区立幼稚園の廃園案の検討について、第6号陳情、10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している今後の認定こども園の整備について、第7号陳情、区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについてを一括して議題に供します。
本件に関連した所管事項の報告を先に受けたいと思いますので、ここで本陳情を一旦保留にしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、第4号、第5号、第6号、第7号陳情を一旦保留といたします。
それでは、本陳情に関連する所管事項の報告8番の報告を受けたいと思います。
8番、就学前教育の充実に向けた検討の方向性についての報告を求めます。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
それでは、就学前教育の充実に向けた検討の方向性について御報告をさせていただきます。(資料3)
発達に課題のある子どもへの支援の充実、区立幼稚園の認定こども園の転換などによる多様で質の高い教育・保育の提供等、新しい中野をつくる10か年計画の具体化に向け、就学前教育、特別支援教育等、区の就学前教育の充実に向けた検討を深めることといたしまして、子ども・子育て会議に部会を設置するなど専門的見地からの検討体制を整えたところでございます。
つきましては、検討の方向性を明確にするため、検討の視点を次のとおりといたしまして、子ども・子育て会議の具体の議論に供することといたします。
検討の視点でございます。3点ございます。
(1)につきましては、確かな子どもの成長につながる教育・保育の推進でございます。具体的に明らかにしていただく項目について記載をしてございます。これまでの幼稚園、保育園、認定こども園等の実績や成果等を踏まえ、中野区の子どもたちに共通して身につけさせたい教育・保育の目標や水準を担保することについて明らかにしていただくことになります。2点目でございますけれども、保幼小中の連携強化を図りつつ、小学校の側から捉えた就学前教育の意義や課題等を確認・共有し、幼稚園、保育園等から小学校へと接続する子どもたちの成長課題の対応のあり方について明らかにします。
(2)就学前の特別支援教育の充実でございます。特別な支援が必要な子どもが安心して幼稚園、保育園、認定こども園での生活を送れるよう、受け入れを可能にする支援の方策や個々に応じた教育・保育を提供するための関係機関との情報共有と連携のあり方等について明らかにいたします。
(3)区の果たすべき役割でございます。幼稚園教育要領や保育所保育指針の改定を見据えつつ、就学前教育の充実に向けて、区の果たすべき役割、必要な取り組み等について明らかにいたします。2点目でございます。教育・保育の質の向上に向けて、区が責任を持って教育・保育の内容を把握し、必要な指導、助言を行うための体制や仕組み等について明らかにいたします。
2番目でございます。検討の進め方でございます。
子ども・子育て会議(部会)における検討を踏まえ、教育ビジョン、子ども・子育て支援事業計画の改定に合わせて検討を進め、適宜取りまとめて報告をしていく予定でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
いさ委員
ありがとうございます。
今、検討の視点の中で、(1)のところに「保・幼・小・中の連携強化」という言葉があるかと思います。これって具体的にはどんなことをやっていくんでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
これまでも保育園、幼稚園、小学校につきましては、1年生になる際の円滑な接続のために連携を進めております。具体的には、保幼小の連絡協議会ですとか、保幼の教員、保育士の方たちとの合同研究ですとか、そのようなことを進めているところでございます。
このたび、小学校、中学校の連携も進めているところでございますので、保育園、幼稚園、小学校、中学校、トータルで連携を進めていくということで考えているところでございます。
いさ委員
これまでやっていた保幼小の連携の取り組みというところでは、特に幼稚園の部分というのは区立が担っていたかと思うんです。これが民営化するとどうなりますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
これまでの保幼小の連絡協議会等、連携につきましては、私立の幼稚園の皆様方にもさまざま検討の場にお入りいただきまして進めているところでございます。その中には区立の園長の方々もいらっしゃいますし、私立の幼稚園の園長の方もいらっしゃるということで、区立の幼稚園というものが民営化された際にも、そのさまざまなこれまでの実績も踏まえまして進めていきたいというふうに考えているところでございます。
いさ委員
失礼いたしました。私立幼稚園も園長が入っていると。
教育ビジョン(第2次)の中には、ここにかかわってどんなことが書いてあったのか、これを見てちょっとお尋ねしたいんですけど、特に連携という部分にかかわってこんなことが書いてありまして、「区全体の幼児教育の充実を図っていくために、公立・私立の幼稚園・保育園、幼児研究センターにおける実践や研究の成果を、幼児教育の場全体に広めていくことが必要であり、その一翼を区立幼稚園が担っていくことが求められています」と書いてあるんですけれども、ここはあえて私立幼稚園じゃなくて区立と書いてあるわけですよね。ここにはどういった意味があったでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
幼児教育センターにつきましては、さまざまな検討をいたしました中で成果を出すということで、就学前教育のプログラムですとか、さまざまな検討をしたものについて、今、皆様に啓発等をしているところでございます。その中におきましては、区立の園長先生等のお力もいただいて作成をしているというところでございますので、この際にもやはり同じく私立幼稚園の園長の皆様には御議論いただいているところでございますので、状況につきましては現在と変わらないというふうに受けとめるところでございます。
いさ委員
ということは、区立幼稚園というものがここに書いてあるとおり大きな役割を担っていたということを確認できたと思います。
じゃあ、続けてなんですけれども、ここの連携の保育の部分については、特に小規模保育だとか認証というのはかかわってきているんでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
合同研究等につきましては、全ての保育園等にもお声をかけさせていただきまして、園の状況が許す範囲の中で検討委員として出ていただきまして、検討をしていただいているところでございます。
いさ委員
それは、声かけをしているということですか。実際に出てきてもらっているんでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
年度によってさまざまですけれども、出ていただいているというふうに認識してございます。
いさ委員
それじゃ、もう一つ。先ほど読み上げた教育ビジョンの第2次の中に、ここの幼児教育にかかわるファクターの一つとして幼児研究センターというのが入ったと思うんですが、昨年度、この事業はなくなっていたと思うんですが、これがなくなった理由というのはどうしてでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
先ほども少し御説明をいたしましたけれども、就学前教育プログラムですとか運動遊びプログラムというものについて検討し、成果物を出すということで、幼児研究センターにつきましては分離をしてございました。このたび、就学前教育プログラムですとか運動遊びプログラム等もできましたので、役割が終わったということで、閉鎖をしているところでございます。
いさ委員
今、同様の事業というのはやっていないということでしょうかね。それとも、どこかが引き継いだということですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今現在、私どもにございます就学前教育連携担当というところでその業務については引き継いでおりまして、現在のところは就学前プログラムですとか運動遊びプログラムの普及啓発ということで対応しているところでございます。
高橋委員
確認ですけれども、一番最後、検討の進め方の中で、部会の検討を踏まえて教育ビジョンと、それから子ども・子育て支援事業計画ができ上がるわけですけれども、いつだっけ、確認します。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
教育ビジョンにつきましては、来年度早々ということでございます。
子ども・子育て支援事業計画につきましては、来年度中ということで考えているところでございます。
高橋委員
そうすると、これ二つは同時に出るわけじゃないからね、きちんとそこを踏まえてそごのないようにしないといけないというふうに思っています。そして、これ、基本的に検討の方向性をきちんとうたったわけだから、これが全ての区民の皆さんに広く行き渡るようにしていただかないことには、中野の就学前の教育に向けての新たなる取り組みということが伝わっていかないというふうに思うんですけど、この取りまとめた後はどのような──取りまとめてからお知らせするわけだよね、今、検討してもらっているわけだから。だから、それは、その後、はい、まとまりましたとなったときには、どういう形で区民の皆様にお知らせをしようとお考えなんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
部会でさまざま御議論いただきましてまとまった内容につきましては、子ども・子育て会議、全体会のほうで集約をされるということでございます。この内容につきましては公開をされてございますし、結果について会議録、資料等もホームページ等で公表しているところでございます。また、これらの考えを今後教育ビジョンでありますとか子ども・子育て支援事業計画に反映させていきたいということも考えてございまして、これにつきましては、それぞれ素案の段階、あるいは案の段階等、節目節目で御報告をさせていただきたいと考えてございます。反映させた内容につきましては、パブリックコメント手続でございますとか意見交換会などを通じましても広く御案内をさせていただきたいと考えてございます。
高橋委員
言いたいことは伝わってまいりますけれども、一応、私は再三言っていますけど、中野のこの教育、要は幼児教育から18歳以上の子どもたちにとって、中野はこういうスタンスで取り組んでいるんですよという方向性をやっぱり皆さんが理解しないといけないわけね。だから、公私問わず全てにおいて中野の教育は、もうゼロ歳から始まっているわけでしょう、子育てから始まっているわけだから。それをきちんと、公立がどうのこうの、私立がどうのこうのではなくて、やっぱりちゃんと取り組んでいるんですよという姿勢をきちんと示してもらいたいんです。
そのためには、ここだけの組織じゃなくて、かかわるところは、すこやかがかかわっていくわけでしょう。そこの人たちもきちんと理解してくれないと、ここではこう答えています、しかし、あちらでは違うことを言っていますということでは困りますよということも私はいつも言っておりますので、そこの連携もきちんとやっていってもらいたいし、ある程度集約されて担当するところをつくっていただきたいということも、これは要望にしておきますけど、こういう方向性を持って取り組んでいくのであれば、全てのことに対して、そこに行けば全てが回答できるんですよという部署をきちんと考え直してくださいよということを言ってありますので、よろしくお願いいたします。
日野委員
この資料の冒頭で「新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の具体化に向け」とあります。そもそも区立幼稚園の民営化、認定こども園への転換というのは、この新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の改定素案の中で突然出てきたものでした。その理由としては、幼稚園需要が減少していく中で、幼稚園定員を確保しつつ、また保育園定員を確保していけるという、この理由と、それから、今、子ども・子育て新制度で進めている認定こども園、これが二つの理由として出ていたと思うんですけど、この点について、改めてこの理由を確認させていただきたいと思います。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
この方針の理由でございますが、まず1点目は、子ども・子育て支援制度で認定こども園というものを推進していくというような国の挙げた方針がございますので、それに向けて中野区でも取り組みを進めたいということでございます。
2点目の理由につきましては、やはり委員がおっしゃいましたように、保育需要の確保、あるいは幼稚園の定員等につきまして確保していくというようなところもございまして、転換をするものでございます。
それから3点目につきましては、さまざま今幼稚園に通われているお子さんの親御様、保護者の方につきましても、お仕事をされていらっしゃる方もいらっしゃいますし、さまざまライフスタイルが多様化してございますので、そういう保育・教育ニーズに応えるということで、このたびこのような方針を出させていただいているところでございます。
日野委員
認定こども園を推進していく、それから保育需要を確保していくという部分は、もちろん理解できますし、今までの委員会の中でも説明がありました。ただ、この認定こども園を推進する、そしてまた中野区においては来年度に向けて保育定員を1,000人拡大していく、こういうことが出た中で、この区立幼稚園を廃園にしていくという、この理由についてが、これまでの委員会の中でもはっきりとこの理由という部分がやっぱり説明が足りないんじゃないかなというふうに考えているんですけども、この区立幼稚園を廃園にする、この理由について改めて伺いたいと思います。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
やはり一番大きい理由につきましては、さまざまな親御さんのニーズに応えていくということだというふうに考えております。その形といたしまして、区立幼稚園を認定こども園化するというふうに理解をしているところでございますので、そのように理解いただけることをお願いしたいと思います。
日野委員
さまざまなニーズがあるのでという部分、やっぱりちょっとどうしてかなというふうには思うんですけども、今回、この10か年計画改定素案の中で突如この話が出てきまして、そこからスケジュールの変更がありました。それから、区立幼稚園から認定こども園に転換していく仕組みも変わりました。今回、この就学前教育の充実に向けた検討の方向性というのも出てきました。やっぱりこの後づけで出てきているというような感はどうしてもすごく感じてしまう部分はあります。10か年計画の改定素案に出たから慌てて検討したというふうにとられても仕方ないんじゃないかなというふうにも思います。
以前にも委員会の中で質問させていただいたんですけども、当初4園あった区立幼稚園の中で現在のみずのとうと、それからやよい、ここの2園が認定こども園になったときに、やっぱりそのときの経験というか状況が引き継がれていないんじゃないかなというふうにも思えるんですけども、このことについてどのように考えているか、お聞かせください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
4園のうちの2園、みずのとう、やよい幼稚園が今の形に変わる際に、議会のほうでもさまざま御議論をいただいたということは認識をしているところでございます。そのときの状況も踏まえてございますけれども、やはりこのたびのさまざまな制度改正、それからさまざま保護者の方のニーズ等も踏まえまして、このような形で方針を出させていただいたというところでございます。
日野委員
すごく拙速な部分があったんじゃないかなとすごく思いますし、また、この幼稚園教育、幼児教育という部分に関して区がどのように思っているのかなという部分も感じるところです。
我が会派としても、これまで過去の先輩議員から現在に至るまで、この幼児教育の重要さという部分は訴えてきたところであるんですけども、この幼児教育といっても、やっぱり私立幼稚園にはそれぞれの教育理念があって、10園あったら10園それぞれの幼児教育があって、また、区立幼稚園には区立幼稚園の幼児教育というものがあると思います。こうした多様な教育があって、多様なニーズがあるからこそ、これまでの区においての幼稚園の選択する幅というのがすごくあったんじゃないかなというふうに思うんですね。利用する側がそれぞれの教育理念に合った個々の選択肢があったんじゃないかなというふうに感じています。
区としては、これまでの区立幼稚園での幼児教育についてはどのように評価されているのかをお聞かせください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
私もこの間、かみさぎ幼稚園、それからひがしなかの幼稚園のさまざまな活動の場面にお邪魔をさせていただいて、実際にその教育の場面ということについて触れさせていただいているところでございます。個々のお子さんの成長に合わせた形のきめ細かな教育を行っている、それから特別な支援の必要なお子様に対しても適切な対応をしていただいているというようなところでは、その役割についてはしっかりと今後に引き継いでいかなければいけないというふうに考えているところでございます。
日野委員
これまでの区立幼稚園、本当に区の努力、また保護者との連携、地域との連携、そうした長年にわたる努力があって、非常に内外ともに評価がいいんじゃないかなというふうに私も思います。
これから私立、民営化された場合に、当然、区立から私立になるわけなので、全く引き継ぐということは難しい話だと思いますし、これまで区立が培ってきたものをそのまま新しいところに生かせるかといったら、それも違うし、そもそもそういうことでもないとも思っています。
これまで幼児教育、幼稚園教育、それから障害児、支援が必要な子どもたちへの配慮、こうした部分で区立幼稚園が培ってきたもの、これを今後どう引き継いでいくのか、この辺というのがちょっとなかなか見えづらいんですけども、この辺はどのように引き継いでいくのか、教えてください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
先ほどの御報告の中でも御説明をいたしました。現在の私立の幼稚園の運営につきましても、さまざまな園の基本方針に基づいて運営をしていただいているところでございます。そのようなことにつきまして私どもも把握をしていきたいというふうに考えています。それとあわせまして、区立のこれまでの園の運営につきまして子ども・子育て会議の部会におきまして明らかにしながら、引き継ぐべきものは引き継いでいく、またあるいは、新しくつくっていくものにつきましては、その中で中野区の幼稚園としてスタンダードな、標準的な運営について明らかにできればいいのかなというふうに思っているところでございます。
日野委員
今、中野区のスタンダードなというふうにおっしゃいましたけど、そういう意味でも区立幼稚園というのは非常に大事だったんじゃないかなというふうには思います。
それで、この教育要覧にもあるんですけど、ちょっとお持ちの方とお持ちでない方がいると思うんですけど、74ページにアンケートの結果が出ているんですね、幼稚園。その隣の75ページには小学校、中学校のアンケートの結果が出ていまして、幼稚園の結果を見ると、アンケート結果、A、十分というのが非常に高いんですね。60%から70%、80%というふうにすごく高評価が出ていまして、一方で、小学校、中学校──これは別に小学校、中学校が悪いとか、そういう話ではなくて、大体20%とか、そういった値が出ているんですね。そういうところから見ても、やっぱり区立幼稚園の評価というのは非常にいいものであったんだなというふうに感じています。
特にこの中で、幼児の安全を守るための取り組み、熱意を持って指導に取り組んでいる、それから親切丁寧に対応している、また教育目標や経営方針をわかりやすく伝えているという部分が非常に評価が高くなっています。これっていうのは、いわゆる安心感が非常に区立幼稚園にはあったんじゃないかなという、そういった安心感の評価でもあるのかなというふうに感じました。
こういった部分というのは、一般的に幼児教育という部分ともちょっと違って、また幼稚園のそういう姿勢というか、あり方というか、部分だと思うんですけど、なかなかこういう部分というのは引き継ごうと思っても引き継げない部分でもあるんじゃないかなというふうに感じています。こういった部分でもやっぱり区立幼稚園というのは非常に重要な部分を担っていたんじゃないかなというふうに感じています。
それから、保幼小連携についても、区としては、先ほどお話もありましたけども、今後、連携強化を図って、就学前教育の意義、課題等についても明らかにしていくというふうにありましたけども、ここも、全ての保育園、幼稚園、それから小学校で連携を図るといっても、区立の立場でやってきたという部分というのと、それから私立の立場で連携を図るという部分ではやっぱり違いがあるんじゃないかなというふうに思うんです。
ちょっと陳情のほうに入っちゃいますけど、4号陳情の中でも……(「陳情は後にしたら」と呼ぶ者あり)わかりました。ちょっと公立と私立での、区立と私立でのやっぱり連携の部分の違いというのは出てくると思います。ここは後でまた質問させていただきますけども、こういった区の今後の、これまでの連携の部分と、それからこれからの連携の部分──ちょっとすみません、質問が重複して、また改めてになってしまうと思うんですけども、連携のあり方についてもう一度確認させてください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
まず、このアンケートにつきましては、とても高い評価をいただいているというところでは、区立園のほうで安全・安心のためのさまざまな取り組みについては具体的にどのような取り組みをしているのかというようなこともしっかりと把握をいたしまして、今後の認定こども園に引き継ぐものについては引き継いでいきたいというふうに思っているところでございます。
また、幼稚園のアンケートにつきましては、私立幼稚園には同じようなアンケートをしてございませんので、そのようなものもしっかりと捉えまして、次のこども園のほうの運営に生かしてまいりたいというふうに考えております。
あと、連携のところでございますけれども、現在の保幼小連携協議会につきましても、さまざまな運営につきましては、私立、公立関係なく幼稚園の方が担当したり、小学校の先生方が担当したり、あるいは保育園の先生方が担当したりということで、輪番で運営をしているところでございますので、その中で公立、私立関係なく今後も連携については取り組んでいけるというふうに考えております。
日野委員
この関連資料の報告のところでは最後にしますけども、最後に、現在行われている子ども・子育て会議、これからの就学前教育の充実に向けた検討という部分はやっぱり非常に大事だと思うので、私たちのほうとしても内容の報告を受けたいなと、なるべく早い段階で受けたいなというふうに思っています。既に部会のほうも行われたばかりですし、これ、議事録が出るのがまだまだ先になると思うんですけども、こういった報告は、議事録だけではなくて、こういった場でいただけたりするんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
部会の報告をいただいて、子ども・子育て会議において議論された内容、結果、これを踏まえて区としての考え方を一定まとめまして、報告はさせていただきたいと考えてございます。
高橋委員
質問というわけじゃないんだけれども、今、日野委員の思いを聞いていて、日野さんの思いがすごく出ていらっしゃるから余計なことを言ったら失礼かと思うんだけれども、公立のよさは公立のよさなんだけど、私立のよさもあるわけ。だけど、この教育要覧というのは区のものだから、私学が載らないのはしようがないんだよね。そこでやっぱり目の行くところは、載っているものに目が行きます。載っていないものには、自分で見聞きしたものしか入ってこないから、そういうところでも、やっぱりこういう方向性を出したのであれば、皆さんのこの目にとまるところには、私立であっても──保育園もそうだけどね。私立であっても、やはりきちんと評価の土台にのせてあげるべきなんじゃなかったかなとふと思ったので、今後こういう方向性を持って取り組んでいくということだから、そういうことは怠りなくやっていただきたいと思いますけど、いかがですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今年度につきましても、例えばなかの区報に私立も公立も問わず幼稚園の取り組みについて掲載をさせていただいたところです。また、この委員会の中でも、認定こども園についても、さまざま活動のよい点については周知をしていくべきじゃないかというような話もございましたので、今後そのようなことも予定をしているところでございます。公立、私立問わず、やはり中野区の幼児教育を担っていただいているというところでは、さまざまな場面におきまして活動、教育・保育の御紹介をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
小宮山委員
今までも何度も質問しているので同じことは聞きませんけれども、今現在、私立の幼稚園で例えば1対1でのケアが必要なレベルの重い障害のある子が1人も受け入れられていないんです。その一方で、私立の保育園では障害の重い子でもある程度受け入れられているんじゃないかなと思うんですが、そのあたりの実態、数までは言えなくてもいいんですけども、一定数いるのかどうか、教えてください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
すみません、詳細、その程度がどのような程度かというところの内訳は持ってございませんけれども、公立保育園、私立保育園、双方につきましても受け入れをいただいているところでございます。
委員長
すみません、小宮山委員の質疑の途中ですが、委員長から1点お諮りをさせていただきます。傍聴希望者が15名を超えました。希望者全員の傍聴を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ありがとうございます。御異議ありませんので、そのように決定いたします。
本日、たくさんの傍聴者の方がお見えになっております。傍聴をされる方は、お互いに譲り合いながら傍聴されるようお願いをいたします。
小宮山委員、失礼しました。
小宮山委員
私は1対1でのケアが必要なレベルの重い障害の子を想定してお話ししていますけれども、私立幼稚園では受け入れられていないけれども、私立保育園では受け入れられている、この違いが一体どこにあるのかなと考えたときに、やっぱり選考の主体が園にあるのか、それとも区にあるのか、そこで大きな差が一つあると思うんです。あともう一つは、補助金額がどのくらい違うのかなというのも気になるんですけど、今、幼稚園だと障害の重い子1人を受け入れて10万円ぐらいだと思うんです。私立の保育園で障害の重い子を受け入れた場合、どのくらいの補助金が出るのかわかりますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
先ほどの答弁で少し説明の不足がございました。重度のお子様につきましてはおりません。
今、委員がおっしゃいました特別支援補助金の関係ですけれども、こちらは私立幼稚園、私立保育園問わず判定が1対1の介助が必要なお子さんにつきましては10万円ということで、差は設けてございません。
小宮山委員
今1人もいないというお答えだったんですけども、私の知っている指定管理園に障害の重そうなお子さんが1人いらっしゃるんですが、指定管理園は私立園とはまた別の扱いになるんですかね。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
度合いにつきましては、さまざまございますので、重度がどのような状況かというのもございますが、一定の支援が必要なお子様については、もちろん私立の保育園でも幼稚園でも受け入れていただいているところでございます。
小宮山委員
ちょっといろいろぐだぐだになってきてしまいましたけれども、あとは、お金の問題とはまた別に、私立園の場合、園の方針に沿うか沿わないか、全体の調和を乱すか乱さないかというあたりも重視されると思うんです。なので、お金の問題だけじゃなくて、このまま本当に区立の幼稚園をなくしていっていいのかなということは私は非常に心配しておりますので、また改めて見直していただく、要望としておきます。
久保委員
就学前教育の充実につきましては、この間、さまざま議論させていただいて、こういったことをきちっと区として方向性を示すべきではないかということをさんざん申し上げてまいりましたので、具体的にこういったことが出てきたというところは、まず本当に進展が見られてよかったなと思っています。
先ほど日野委員が、高橋委員からも日野委員の思いがということで言っていただきましたけれども、ここの冒頭に「区立幼稚園の認定こども園への転換などによる」というような言葉があるので、ここの区立幼稚園のあり方につきまして質疑が集中をしてきたところはちょっとお許しをいただきたいなと思います。
ここに「多様で質の高い教育・保育の提供等」となっているんですが、その理由が「区立幼稚園の認定こども園への転換などによる」というふうになっているようにも読み取れてしまうのですが、ここのところはどうなのかなと思うんですけれども。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
このたびは10か年の具体化ということで御報告させていただいているところでございますけれども、公立、私立問わず、幼稚園、保育園問わず、認定こども園問わず、中野区にお住まいの就学前のお子様については、やはり保護者の方の多様なニーズですとか、お子様の個々の状況に応じた質の高い保育・教育については提供しなければいけないというふうに考えているところでございます。
久保委員
決してこれは区立幼稚園を認定こども園にさせることによってという意味ではないと思いますし、区立幼稚園は十分に今まで果たしてきた役割は大きいということが今も委員会の中でも議論されておりますので、ちょっと誤解を招くといけないなというふうに思いまして、お伺いをいたしました。
一番初めに、この「発達に課題のある子どもへの支援の充実」ということを書いてくださっておりまして、大変やはりここを重要視していて、また、しっかりここを何とか区としてもきちっとサポートする体制を整えていかなければいけないという、そういった姿勢が見えるところは、大変私もこの方向性については認めるところでございます。
先ほどからこの就学前の特別支援教育の充実の点において、実際今までには区立幼稚園が大変この特別な支援を必要とするお子さんを受け入れてきたという事実もあります。だからといって、私立幼稚園が拒んでいたというわけではないんだと思うんですが、さまざま定員の関係や環境の整備でありますとか、また教育の内容でありますとか、そういったところによってなかなか受け入れづらいというか、そういったところがあったのも状況的にあるのかなと思うんですね。
ここのところに「受け入れを可能にする支援の方策や個々に応じた教育・保育を提供するための関係機関との情報共有」云々というところがございますが、具体的には、では、私立の幼稚園が障害のあるお子さんを受け入れるために、どのようなサポートを区としてしていくことによって可能にすることができるというふうにお考えですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今、私ども、昨年度から補助金等をつくりまして、それで、支援が必要なお子様について受け入れていただいた場合に、その補助金をお使いいただくようなものを制度としてつくってございます。その制度が実際に幼稚園の運営にどのような状況なのかというようなことも十分に把握いたしまして、見直し等も含めまして検討していきたいというふうには考えているところでございますし、あとは、補助金の対象となるようなお子様につきましては、私立幼稚園については22名程度でございますけれども、実際にさまざま療育の巡回指導というものについて受けているお子様についてはもっとたくさんいらっしゃるというふうに伺っていますので、そういう現状も踏まえまして、何か園の御要望等も伺いながら支援策については、この子ども・子育て会議の部会でも御議論いただく予定でございますけれども、検討してまいりたいというふうに考えております。
久保委員
やはり公私を問わずに特別な支援の要るお子様を受け入れられる体制をきちっとしていくというのは非常に重要なことであると思いますので、今のお話ですと、補助金制度の見直しですとか、また補助金対象とはならないんだけれどもボーダーのお子さんですとか、そういったところにもしっかりと体制を整えていくという、その考えを今示していただきました。
先ほど保幼小中連携の強化のところで、確かに今まで区立幼稚園がさまざま区立小学校と連携をしながらその中での就学前教育に対して果たしてきた役割というのは大きいと思っております。これがどのように今後私立とも連携を図ることができるようになるのかというのは一つの課題ではあるなというふうに思っていまして、先ほど日野委員がアンケートのところ、74ページのところですね、取り上げられました。
当然のところ、これ、区立のことでございます。私立でも──日野さんのところのお子さんもうちの子どもたちも私立幼稚園ですし、自分も私立幼稚園を出ていますので、私立幼稚園の教育に対していいとか悪いとかということで言っているわけではありません。ここの中に三つちょっと今後これは区立だからここが評価されているのかなと思うところがあります。一つは、園は、地域の環境や人材を教育活動に生かしている。もう一つは、園は、保護者や地域の方の意見や要望を受けとめ、園の改善に生かそうとしている。もう一つは、幼稚園は、小学生との交流などを通して幼児に小学校への憧れの気持ちを持たせたり、自立させたりしていると。この3点がございまして、これはきっと公立ならではのアンケートの内容だったのではないかなと思いますが、やはり今後、保幼小中連携を強化していくということになりますと、私立ともこういったことをしっかりと連携を図っていくということが非常に重要ではないかなと思うんですが、その点はいかがお考えですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
やはり今回この教育要覧のアンケートにつきましては区立の幼稚園に対するもの、保護者の方に対するものということで、私立の幼稚園のことにつきましてはなかなか御紹介することができておりませんけれども、私立の幼稚園につきましても、例えば円滑な1年生への接続というところでは、小学校との交流をしていらっしゃるところもございますし、そのことにつきましては、しっかりと状況を把握いたしまして、また皆様に御安心いただけるように御説明をさせていただきたいというふうに考えております。
久保委員
区が目指すものが保幼小中の連携強化というふうに明確にうたっておりますと、私立においてもそういったところを強化していかなければいけないのではないかというようなところで、じゃあ、どういうふうにしたらいいんですかって、これ、私立側もやはり悩まれるところだと思うんですね。また、公立の学校におかれましても、今まで区立の園長先生に何でも相談したりとか、就学前のことでわからないとちょっと教えてくださいというようなお尋ねがあったということを今まで伺っておりましたけれども、やはりその辺のところの風通しのよい連携というのが非常に重要ではないかなと思いますが、じゃあ、公立と私立で勝手にお互いにやりとりするのと。今できている学校と幼稚園もあるというお話でしたが、じゃあ、できていないところがそういったところをどうやってこれから構築をしていったらいいのかというところについては、これは当然のことながらやはり教育委員会としてのサポート体制というのが重要ではないかなと思いますが、その辺、いかがですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
その点につきましては、現在も公立の小学校の先生ですとか、私立の幼稚園の先生ですとか、公立の幼稚園、公立の保育園の園長の皆さんにお集まりいただいて、日常的な連携についてどのように進めていったらいいかということについては、年数回ですけれども、会合を持ちまして、実際の連携について検討していただいているところでございます。先日も開催がされておりまして、やはりその連携に関しては、子ども・子育て支援の制度が変わる中で新たに何か進めていかなければいけないですとか、現状の連携のあり方についてもう少し見直したほうがいいんじゃないかというようなお話もいただいておりますので、しっかりとそのあたりを踏まえまして、現状の認識と方向性を考えていきたいというふうに考えております。
久保委員
ぜひそのようにお願いします。
今回、私は非常に重要だなと思ったのは、区の果たすべき役割というところでございます。今までは、ある意味、この就学前教育というのは、区においては、区立幼稚園を持っているということがさまざま、私立幼稚園に対してもお願いをするときですとか、一つの自分のところの基軸というのを持っていたと思うんですね。今後、区立幼稚園がなくなるようなことになってしまいますと、やはり自分のところにはないんだけれども、おたくはやってねみたいな、そういうふうにも受けとめられかねないんじゃないかなと思うんです。その中で、この区の果たすべき役割、「必要な取り組み等について明らかにする」というふうになっておりますけれども、これ、区としてはどういう役割を区は担わなければいけないのかというふうにお考えですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
この御報告の資料の中にも書いてございますけれども、やはり区が責任を持って中野区内の幼稚園、保育園等の教育をしっかりと把握いたしまして、必要な指導ですとか助言等をしていくということが区の役割だというふうに認識しているところでございます。
久保委員
また、この下のところに「必要な指導、助言を行う」と、今お答えにありましたが、そのための体制や仕組み等について明らかにするというふうにございますけれども、これはどのようなことをお考えですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
方向性といたしましては、やはり区の組織の中にそれを統括というか、取りまとめたり、指導、助言するような体制、担当等につきまして設置をする必要があるだろうというふうに今の段階では考えているところでございます。
久保委員
今、教育委員会事務局就学前教育連携担当でいらっしゃいますよね。ですけれども、実際に副参事のところでは膨大なほかの事業も抱えていらっしゃるわけですね。そこの中でこの体制や仕組みということを考えていくというのも、これもなかなか難しいところがあるのかなと思うんですけれども。幼児教育センターというのが一時あって、就学前プログラムというものを策定し── 一つの使命を終えたんでしょうかね、そこではね。そういうことで終了しておりますけれども、やはりそういった新しいセクションといいますか、現場ですとか、そういったことも今後検討されていると、そういうことですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
そういう組織が必要だというふうに今検討しているところでございますけれども、具体的にはやはりこの部会において私立の幼稚園さんにはどのようなアプローチをしたらよいのか、中野区の就学前教育についてはどのような取り組みを進めたらよいのかということも議論を踏まえまして、それが実現できるような体制を検討していきたいというふうに考えております。
久保委員
ぜひそれは本当に進めていただかなきゃいけないと思います。
これは要するに、今、区立幼稚園て2園しかないので、区立幼稚園に行きたいけれども遠くて行かれないですとか、定員ももちろんありますし、そういった中でもやはり公立だけが恵まれている、私立だけが恵まれているというようなことがあってはいけないわけで、それぞれによさがあるわけですから、その教育的な観点でのよさというものは最大限に発揮をしながら、しかし、区がこういう方針を示すということは、これは区の一定の就学前教育の中で必要なことだというふうに言っているわけですから、そこの中でやはりあまり公私の格差みたいなものがあらわれてはいけないんだろうなと思うんですね。
中野区の就学前教育プログラムって平成24年12月に策定をされていますが、これとの関係性というのはどうなりますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
現在も就学前教育プログラムにつきましてはさまざま保育園、幼稚園等でも御活用いただいておりまして、入園の際にそれを使って御説明をしていただいたりということでしてございます。今後、幼稚園教育要領ですとか保育所保育指針等の改定が行われますので、そのタイミングで見直しが必要かなというふうに思っているところですけれども、今後につきましても、きちんとその就学前教育プログラムにつきましてはさまざま内容について見直しを行いながら活用を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
今後もさまざまな見直しの中でこちらのほうも見直しをされるということですね。
今、国においても幼児教育振興法案が出てきておりまして、ここの中にも、私はやはり区立幼稚園て必要なのかしらと個人的には思ったりもしていることがあります。例えば一つには、「基本的施策」というところがありまして、そこの中で、「幼児教育の内容・方法の改善・充実」ですとか、「人材の確保」ですとか、「質の評価の促進」ですとかというようなこと、また「家庭・地域における幼児教育の支援」というようなところがありまして、こういったところでも区が範を示すという必要性があるのかなというふうに思っておりまして、その点でやはり区立幼稚園がなくなることに対しては大変不安を感じるところですが、その辺はいかがですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
部会等の議論の中でも、そのあたりの最近の状況につきましても情報提供させていただきながら、やはりきちんと今後の求められる姿というのも認識しつつ、中野のスタンダード、標準的な園運営につきましてしっかりと考え、御説明をし、実現をしていきたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
それと、これ、ちょっとここから外れるかもしれませんが、当然、この就学前教育の充実、今、子ども・子育て会議の中に部会を設置されているということで、子ども・子育て会議の中では、保育料の改定ですとか、そういったこともさまざま議論されていたかと思うんですけれども、無償化の推進ということも当然国としては検討が進んでおります。これらも並行して検討していかなければいけないかと思うんですが、こことこの今回の部会との関係性というのはどういうふうになりますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今回の部会につきましては、部会名が就学前教育部会ということになってございますので、今のところ、保育料等の改定ですとか、他の議題につきましては検討する予定はございません。
久保委員
わかりました。それはまた追々いろんなところでというところですかね。
それと、その体制というところで、先ほど区の役割とか体制や仕組み等についてもお伺いをしたところなんですけれども、国のほうでも「市町村による幼児教育アドバイザーの確保」というようなことが言われておりまして、こういったところも踏まえた上で先ほど言われていたような体制や取り組みというのは検討されていくんでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今現在、私どものほうの担当の中には、保育園の園長等の経験のある者を配置してございます。あわせて、幼稚園に対してさまざまアドバイスですとか情報収集ですとかお願いをするに当たりましては、やはりそのことが可能になるような体制というものにつきましては検討していかなければいけないというふうに考えているところです。また、幼稚園に対しますアドバイザーにつきましては、私のほうでも承知をしているところでございますので、そういうことも含めまして検討していきたいというふうに考えております。
久保委員
今回、新しい中野をつくる10か年計画策定に伴いまして、そこに描かれていることを実現に向けての取り組みということが行われてまいりました。
先ほど日野委員のほうからも質疑の中にありましたが、これは我が会派でずっと言っていることですけれども、どうしてもちょっと手順が逆だったのかなと。先にこの子ども・子育て会議の中でこういった議論が十分にされて、中野区の就学前教育のあり方ということが一つ形として見えてきて、それで10か年計画というところのほうが本来的にはよかったんだろうなというふうに個人的には思っておりますが、それは後先になってしまうのでここで議論をしても仕方がないかなというふうに思いますが、やはり十分にそういったところも踏まえて、どこがどういうふうに責任を持っていくのか、まあ、子ども・子育て会議は区長の諮問機関でございますけれども、どこがどういうふうに今後中野区のこの就学前教育については責任を持っていくのか、またそれを本当に区民の方たちにきちっとお示しをしていくのか、その辺のところがやはり見えづらいのかなというふうに思っておりますが、その点はいかがお考えでしょう。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
このとおり、部会を設けましてさまざま議論をさせていただくことになります。その中で話し合われたことで実際にいろいろ具体的に進めるに当たりましては、やはり皆様に御安心していただけるようにきちんと説明ですとか報告をさせていただきたいというふうに考えているところです。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、以上で本報告については終了いたします。
それでは、先ほど一旦保留といたしました第4号、第5号、第6号、第7号陳情を改めて議題に供します。
なお、第4号陳情におきましては、1万3,331筆の署名が提出されておりましたが、その後、本日までに40筆の提出があり、合計1万3,371筆の署名が提出されておりますことを御承知おきください。
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
日野委員
4号陳情の中で「幼児教育のセーフティネットとしての役割」というふうにあります。これ、今、久保委員からの質問の中で、この部会、子ども・子育て会議の中で保育料の改定の検討はしていないというふうにあったんですけども、こうした経済的負担、家庭の事情から私立幼稚園に行かせられない家庭、こういったところに関しては、先ほどはまた別のところで行うというふうにありましたけども、どのように考えていらっしゃいますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
現在も就園奨励金という形で私立の幼稚園に行かれている保護者の皆様につきましては補助等もしておりまして、公平な、なるべく差がないような形で私立の幼稚園も御利用いただけるように配慮をしているところでございます。
また、経済的な負担等でやはりなかなか教育費につきまして難しいというような方につきましては、やはり今後の認定こども園に移行する際に、そういうことにつきましてもしっかりと区の考え方を定めまして、事業者選定の際にはそのようなものについても守っていただくような形で実施をしていきたいというふうに考えているところでございます。
日野委員
それともう一つ、またちょっと保幼小連携の部分になるんですけども、4号陳情のところで、これまで区立幼稚園が公立小学校となかなかつながりが持てない小規模の保育施設等に働きかけて、そういった施設もつながりが持てるように図るというふうにやってきたというふうにあるんですけども、今後の保幼小連携の中でこうした小規模保育施設等に関してはどのようにお考えか、お聞かせください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
固有の園庭を持たない小規模の保育施設につきましては、私どもの分野でも、保育園・幼稚園担当でも、さまざま地域の中で連携をしていただく施設について今検討を進めているところでございます。幼稚園に限らず、区立の保育園、私立の保育園等とも連携をしながら、小規模の保育園に通われているお子様の戸外遊びが十分にできるように対応しているところでございます。
いさ委員
4号陳情なんですけれども、特に3番「地域コミュニティの基盤、つながりの拠点」というところは本当に大事なお話で、ここは本当に区立だからこれが成り立っていたというのがすごくよくわかる中身で書いてあるなと思うんです。地域とのかかわりというところで言えば、この地域に住んでいてよかったなみたいに素直に思えるというのは、まさにこういうことがあるからじゃないかというふうに思っているわけなんですよ。現に今、きょうもこんなに陳情の方がたくさんいらっしゃると。今までもたくさんいらっしゃっていたと。こういうことを恐らく想定はしていなかったと思うんですが、どういうふうに認識をされていますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
区立幼稚園にお子様を預けていただいているお母様方の御要望というのは、この間もさまざまな状況の中で私も十分に認識をしているところでございます。
また、コミュニティの基盤、つながりというところでございますけれども、こちらにつきましては、保育園、幼稚園に限らず、多分、御近所づき合いということで、それぞれの園でも取り組んでいらっしゃるということだと思いますので、そのことにつきましても、皆さんが御安心できるように、機会を見て御報告等もできればいいのかなというふうに考えているところでございます。
いさ委員
それは何かしらしますというお話になるかと思うんですけれども、そうじゃないでしょうというのがこの陳情の中に書いてあることだと思うんです。改めてやっぱりこれは見直すべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
一般の他の保育園、幼稚園でも実際に行われていることだというふうには認識しているところでございますけれども、この区立幼稚園の保護者の皆様のこういう取り組み等につきましては、やはり中野区全体の保育園、幼稚園でも推進をしていくべきなのかなというふうに思っておりますので、そういうことも含めまして中野の標準的な保育園運営、幼稚園運営について定めていきたいというふうに考えております。
高橋委員
陳情のことというか、陳情に関係することかもしれないけれども、4園区立があったうちの2園が今現在私立、いわゆる認定こども園になったり、保育園型となっていると思うんですけれども、その二つが私は決して拠点になっていないとは思っていないんですね。以前よりかはるかに希望者が大変多くなられて、園に大変入ってもらいたいけど、なかなか人数が決まっているから入ってもらえない状況が2園にあるというふうには私も間近で聞いているんですけど、現状、どういうふうに感じていますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
実際に私どももさまざまな実績等につきまして御報告をいただいているところでございます。認定こども園につきましても、さまざま特別な支援が必要なお子様を受け入れていただいているというような現状もございますので、そのあたりの実績と評価につきましても何かの機会に御紹介できるといいのかなというふうに思っているところでございます。大変人気があるという話も聞いているところでございます。
高橋委員
本当に私は1個が身近にあるからそこに呼ばれたりとか、それから、隣にある小学校との連携も十分にできているし、そして、地域の人たちもいろんな行事に参加されたりとかお手伝いに行ってくださっているわけですよ。だから、できるまではさまざまな心配があったりとかして、いろいろ議論がありました。でも、請け負う側も努力をされて、通う保護者の皆さんも努力をしてきてくださっていて、2園が今成功されているというふうに感じ取っているんです。だから、心配事は、先ほど報告を受けたように、解消できるものから早く早く解消していっていただいて、公立だからとかそうじゃなくて、このように変わっても地域と連携をとれます、保護者の皆さんも安心して預けられます、そして、障害のあるお子さんも、また不安であるお子さんも安心に預けられるんですよというようなことをやっぱり示して理解してもらってということが毎日続くかもしれませんけれども、そういうことを怠ってはいけないというふうに感じるんですね。
成功裏にあった2園のことも、皆さんも御存じだとは思いますけれども、やはりこれも地域にかわいがられている公立幼稚園から始まっているわけよ。だから、今度の公立幼稚園も地域と親しくかわいがられているんだから絶対間違いないというふうに私は思っているんですけど、現状、そこにやっぱり教育委員会の担当者、子ども・子育ての担当者が足繁く足を運んで接点を持つようにしてもらいたいんですけど、どうですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今、私立の幼稚園につきましては、私も訪問させていただきまして、園長の皆様からさまざまな御意見ですとか現状についてお話を伺いながら状況を把握しているところでございます。認定こども園につきましても、同じように訪問させていただいたりということで、さまざまな現状について把握いたしまして、保護者の方に御好評があるものについては他の園にも共有していただけるような形で進めてまいりたいというふうに考えているところです。
小宮山委員
今後ですけれども、区立幼稚園を廃園して、その後、たしか2年間の指定管理期間を挟んで、その後、私立化されると認識していたんですけど、それで間違いないでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
開設につきましては、東中野に開設いたします認定こども園につきましては33年ということで、指定管理ではなく、事業を2年間委託いたしまして、35年に民営化とする予定でございます。
かみさぎにつきましても、開設につきましては36年度でございますけれども、そのときには事業を2年間委託いたしまして民営化をするというような計画でございます。
小宮山委員
ちょっとその委託という制度がよくわからないんですけれども、例えば委託という形をとった場合に、選考に対して区が介入をすることが可能なのかどうか。例えば選考方法は抽せんにしてくださいと区が言えばそのとおりに事業者はしてくれるのかどうか、教えてください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
委託というのは、区の事業を委託するということですので、区の認定こども園の事業を委託するというふうに御理解いただきたいというふうに思っているところでございます。また、そのときにどのような運営内容をお願いするのか、実施をするのかということにつきましては、もう少しさまざまな議論を踏まえて検討していきたいというふうに考えているところでございます。
小宮山委員
その際に、委託する際に区が抽せんで選んでくださいと言えば、それも可能にはなるということですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
区の事業でございますので、区の方針が決まれば、それに基づいて運営をしていただくことになります。
北原委員
質問をさせていただきます。今回、この新しい中野をつくる10か年計画(第3次)が策定されましたけれども、第2次からこの第3次に改定されました、その理由ですね。多分、社会経済状況の変化というのが一番大きかったと思うんですけれども、それで改定するに当たってことしの早い時期に改定素案が示されました。その後、この4月に新しい中野をつくる10か年計画(第3次)が正式に策定されてスタートした。これは間違いないですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
委員御指摘のとおりでございます。
北原委員
それで、その中に、特にこの幼児教育の分野に関しましては、認定こども園の誘致、これはステップ2ですね、ステップ3では区立幼稚園の認定こども園への転換ということが示されております。実はそれをこういった方向で計画が示されて、その方向性を示すということで、きょう、就学前教育の充実に向けた検討の方向性、これが示されたのだろうというふうに思っております。
それで、先ほど副参事がおっしゃられましたけれど、この中で、ニーズ調査とか、そういうことをおっしゃられておりまして、ニーズ調査というのが行われていると思うんですけれども、これは何年ぐらいにされた調査か覚えていますか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
平成27年度から子ども・子育て支援事業計画ということでスタートしてございます。これの策定に当たりまして、25年度に実態調査を行ったものでございます。
北原委員
わかりました。じゃあ、そんなに古くない調査ですね、まずまず最新のデータ。毎年とるということはなかなか難しいと思いますけれども、そういったことを踏まえて、先ほど高橋ちあき委員も質問しましたけれども、認定こども園に転換した2園の転換後の成果というのが先ほど副参事のほうから示されたと思うんですね。このあたりがまだ区民の人たちに十分理解されていないのかなというふうにも思っているところでありますけれども、そのニーズ調査について現状の認識と、それから認定こども園転換後の評価ですね、そのことについてはもう一度お尋ねいたします。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
私も25年に行われたニーズ調査につきましては確認をしているところでございます。その中でも、認定こども園につきます皆様の御要望が大変高かったというふうに受けとめているところでございます。
また、転換をいたしました認定こども園につきましては、先ほども御報告いたしましたけれども、特別な支援の必要なお子様の受け入れも積極的に行っていただいている、あるいは、就労されているような親御様が例えば幼稚園に入るといったときには、認定こども園の中で園をかえずに利用ができるというところでは、とてもそちらのことにつきましても御好評をいただいているところでございます。
北原委員
よくわかりました。中野の幼児教育というのは、中野全体の幼児教育というのを考えるということがすごく大事だと思うんですね。それぞれ地域地域にはその地域のニーズがあったり要望があったりすると思うんですけども、幼児教育全体ということを考えて中野の教育としてあるべき姿というのがあると思うんですけど、この辺はいかがですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
中野区にお住まいのお子様につきましては、さまざまな保育施設、教育施設を御利用いただいているというふうに認識してございますけれども、やはりそこにつきましては、区として、教育委員会として、よりよい教育・保育、それから安心して通っていただけるような園運営について、しっかりと指導、助言をしてまいりたいというふうに考えております。
北原委員
最後にいたしますけれども、新しい中野をつくる10か年計画がこの4月ですね、策定されて、大きな幼児教育の分野でも方針が示されました。今回、それを具体的に進めていく方針というのも、こういうふうに進めますよというあり方が示されましたね。そのことを考えると、今、計画の根幹にかかわる部分がこの時点で大きく修正されるということは議会としてそれでいいのかというようなことも考えますし、それから、区としてそういう方針転換が果たしてなじむのかどうかということなんかもあると思うんですね。その辺は皆さん方の答弁は結構ですので、それが行政の信頼度ということにつながると思いますので、私の意見として述べさせていただきました。
以上です。終わります。
久保委員
ちょっと認識が、私の読んでいるところが違うのかもしれません。認定こども園に関しましては、当然、我が会派としても反対をするようなところではないと思っております。これ、たびたびこの陳情、また10か年計画の就学前教育に関して議論をする中でお伺いをしてきたところでございますけれども、認定こども園の誘致というのは、一つ目に行われるところとしては、平成31年度に私立でという計画がありますね。そのほかの2園を区立幼稚園を転換してということでございます。なぜ区立幼稚園を転換して認定こども園にするのかというところと、では、その認定こども園がなぜ区立ではなくて私立というふうに限定をされているのかということを、今までもお伺いをしてまいりましたけれども、いま一度お伺いいたします。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
31年に中央部に認定こども園を開設するという予定があります。こちらにつきましては民営化ということで進めていく予定でございます。
その後の2園につきましては、区立幼稚園を転換するということでございます。先ほども御答弁いたしましたけれども、新しいニーズに応えるというところで、現在の区立幼稚園につきまして転換をしたいというふうに考えているところでございます。
また、先ほど少し答弁が不足いたしておりましたけれども、やはり他の私立幼稚園のさまざまな需要等も含めまして、区立園の役割というものについては少し見直しが必要なのではないかということで、このような案にさせていただいているところでございます。
久保委員
すみません、少し見直しが必要というところの内容と、それと、すみません、区立の認定こども園ということについての御見解。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
今、子ども・子育て支援制度の中で周辺区等につきましても認定こども園につきましてはさまざま展開をしてございます。その中で、やはりさまざまな運営主体による運営ということがございまして、民間の学校法人さん、社会福祉法人さん、さまざまな法人さんの運営も広がっているところでございます。中野区につきましては、そのようなこれまで実績のある事業者ですとか、さまざまな主体の方たちのノウハウというものにつきまして、生かしていただきながら展開をしたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
区立でそもそもやるということは全然検討されていなかったのではないかなというふうに私は思っているわけなんですけれども、そこは本当に検討すべきじゃないかなということでずっと申し上げているところですね。
また、認定こども園についてなんですけれども、他区につきまして、例えば渋谷区では、先ごろ、この数年間の間にですよね、区立の認定こども園をつくっていたりとか、また、練馬区においては、私立の幼稚園のこども園化を区として推進を図っていたりとかという動きもありますよね。
そういった動きがさまざまある中で、中野区としては区立幼稚園を認定こども園化するという、そういう判断をされたと。他区とはちょっと違う状況なのかなというふうに思っておりますけれども、繰り返しの御答弁になるかもしれませんけれども、そこのところをもう一度御説明をお願いいたします。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
私も他区の状況をさまざま調査をしているところでございます。現在につきましては、都内ですと約7割から8割の認定こども園が民間の事業者によって運営されているところでございます。この子ども・子育て支援制度によりこれから推進をしていく認定こども園につきましては、やはり区といたしましても積極的に進めていかなければいけないというふうに認識をしているところでございますし、民間の幼稚園ですとか保育園ですとか、転換をしていくということについても、推進していかなければいけないかなというふうに思っているところでございます。そういう中で、区立幼稚園について区として新しく取り組みを進めるということで、今回、このような案を出させていただいているところでございます。
久保委員
区としても認定こども園を進めなければいけないというお考えがあるんだったら、一つ、では、区立の認定こども園という発想があってもよかったのではないかなと私は思います。
それから、この数年間におきまして、区が転換をいたしました区立幼稚園からの認定こども園以外に、私立幼稚園が認定こども園というふうに転換をされたところは幾つありますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
現在はございません。転換しているところはございません。
久保委員
私も過去に、何園かここのところで私立幼稚園でもおやめになられているところもあったりして、その中で認定こども園ということを検討されたというようなお話も伺ったことがあったんですけれども、区のほうに私立幼稚園のほうから認定こども園に転換をするということについての御相談などはありますか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
認定こども園に限らず、子ども・子育て支援制度の中の新しい施設として転換をしていただくということについては、お願いをしているところでございます。
久保委員
お願いを区のほうからしているのですか。それとも、私立のほうからそういった御相談が来ているんですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
私立幼稚園の今後の方針につきましては、私どものほうでもある一定把握をしているところでございます。具体的にお願いしますというような依頼につきましては、ちょっと申しわけありません、今手持ちがございませんけれども、新しい制度に移行してほしいというような御要望はお伝えをしているところでございます。
久保委員
お伝えをしているんですけれども、やはりなかなかちょっと先のことがわからなかったりとか、また、もともとの形態が社会福祉法人だったり、学校法人だったり、いろいろありますよね。そういった中でのことで認定こども園の転換が難しいようなお話も伺っているところでございますけれども、その認定こども園に転換してほしいというようなお願いを区ではしているんだけれども、この数年間において私立幼稚園で認定こども園に転換をされたところはないと、そういうことでございますね。
その中で、やはり国の子ども・子育ての流れの中で認定こども園の必要性というのも一定区は感じていて、そういった中で推進を図るのに区立幼稚園を認定こども園。要するに、なかなかやってくださるところがないので、みずからのところからその認定こども園というような形で方針を切りかえると、そういうことですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
これまでも議会の御答弁の中で御説明をしてまいりました。区立園の成り立ちというところでは、幼稚園がなかったところに幼稚園を設置しているというような成り立ちもございました。現在の中野の幼稚園の状況につきましては、そういう不足があるというようなところの認識はございませんので、そういうことも含めまして、区立園を新しい制度による施設に転換をしようというふうに考えたものでございます。
久保委員
一方で、保育園の待機児童の解消ということがまだなかなか図られないので、今、私立保育園、また小規模保育園等をつくっているところですよね。そういったニーズに応えなければいけないというようなところもあっての認定こども園ということなんでしょうか。要するに、認定こども園の考え方がどうなのかというところも今まで議論されてきたところでございますけれども、学校教育というか、教育機関としての幼稚園をベースにした認定こども園が求められているのか、それとも、やはり保育園とそれを補うような形での認定こども園というのが求められているのか、その辺のところは区はどのように判断されているんですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
確かに、今現在やっていただいている認定こども園につきましては、幼稚園型であったり、幼保連携型であったりということで、それぞれ特徴のある運営をされております。
やはり御利用されていらっしゃる方がさまざまな状況の変化に応じて幼稚園、保育園に通わせることができるということにつきましては、やはり大きなメリットだなというふうに思っておるところでございますし、また一方で、保育ニーズに応えるというところでも、やはりそのような形態のものについても検討する必要があるというふうに考えておりますけれども、今現在どのような形の認定こども園にするかということについては決まっておりません。
久保委員
決まっていないということでいいんですね。どのような認定こども園にするか形は決まっていないということですね。
さっき保育ニーズなのか幼児教育のニーズなのかということでお伺いをしたところでございますけれども、東中野のエリアにおいては、確かにこの保育ニーズというのがまだ高くて、待機児童解消のゼロというところのまだ見込みが立っていないところかと思いますが、先般、上鷺のエリア、また鷺宮のエリアにつきましては保育園が開設をされまして、ここのところでは大分この保育ニーズに関しましては解消が図られてきたのではないかというふうに伺っておりますが、その点はいかがですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
保育の施設につきましては、需要も、施設建設というものにつきましても日々さまざま動きをしているところでございます。ですので、そのような状況も踏まえまして、今後どのような形の園にするかということについては判断をしていきたいというふうに考えております。
久保委員
当然利用される方のニーズということをきちっと測るなければいけないかと思うんですね。先ほど北原委員からもニーズ調査というような御意見がございました。
ちょっと私の手元には今子ども・子育てアンケート調査の報告書しかないので、ほかのニーズ調査というのが行われていたのかどうかよくわからないんですけれども、ここの中でも、やはり「幼稚園について」というところ、これはわずかでございまして、「保育園の増設・待機児童について」というところ、これがもう本当に時の、今の求められるところで、アンケートの結果かと思いますが、非常にそこは記述が多いです。ただ、「区立幼稚園が2園だけだと少なすぎます。区立を増やしてください」ですとか、「近くに区立幼稚園がなかったので、私立を選ぶしかありませんでした」ですとか、そういった御意見も、わずかかもしれませんが、ございます。
こういったニーズ調査といいますと、何をどういうふうに人数を探るのかというところも持っていき方にもよるかと思うんですけれども、やはりそういったお声があって、きょう、委員長の先ほどおっしゃるところによりますと1万3,371筆の署名ということで、本当に区立幼稚園を残してもらいたいという保護者の方たちの思いのあらわれであると思っております。
ただ、先ほどお伺いをしているように、就学前教育のあり方について区は非常に今熱心に審議をされて、そして、本当に公私にかかわらず全ての中野の子どもたちにとって平等で、そして適正なこの就学前教育のあり方というのを追求されていらっしゃるというところは、私は非常に評価をするところでありますし、今後のまたきちっと報告に期待をしているところでございます。
区立だからというところもあるかもしれないし、今の東中野の幼稚園だから、長く培ってきた、地域とともに幼稚園を育ててきた、その歴史というところ、そういったところにも非常に高い評価を得ているところだと思いますし、皆さんの思いが大変あるところではないかと思います。そこのところでは、やはり区立、私立をある意味問わないところでのお話なのかもしれません。そういった地域ニーズというのもしっかりと的確に捉えていかないと、今後、認定こども園をどのようにするか、まだスタイルは決まっていないというお話でしたけれども、その地域の声に応えていくような運営は図られないのではないかというふうに思います。その点についてはいかがお考えでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
区の大きな傾向といたしまして、アンケート調査というものをするということは大変重要なことだと思っておりますけれども、やはり地域地域の状況等も踏まえた形で運営をしていく、新しいものをつくっていくことも大変重要だというふうに思っているところでございます。
やはりこれまでさまざま保護者の方から評価をいただいたよいところにつきましては、やはり中野区全体の就学前教育・保育のところで共有をさせていただいて、全体がよりよい保育環境、教育環境ができるような形で進めていきたいというふうには考えているところでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、取り扱いを協議したいと思います。
委員会を休憩いたします。
(午後2時50分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時50分)
お諮りいたします。第4号陳情から第7号陳情までを閉会中も継続審査すべきものと決するに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件については質疑を続行いたします。
再度委員会を休憩いたします。
(午後2時51分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時54分)
質疑はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
いさ委員
陳情第4号、区立幼稚園存続を願うことについて、陳情第5号、区立幼稚園の廃園案の検討について、陳情第6号、10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している今後の認定こども園の整備について及び陳情第7号、区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについてに対し、賛成の立場から討論を行います。
民間の幼稚園や認定こども園が果たしている役割については、会派としても十分認識しており、それを否定するものではありません。しかしながら、今回、区が新しい中野をつくる10か年計画(第3次)で示し、進めようとしている、この区立幼稚園の廃止は、子育て施設、幼児教育における公的責任の重大な後退、行政の責任放棄であり、容認することはできません。
陳情の中でも詳細にお示しいただいたとおり、区立幼稚園では特別な支援を必要とする子どもの受け入れや保幼小連携の取り組み、地域コミュニティの拠点としての活動など、区立ならではのかけがえのない役割を果たしてきたわけです。
この陳情の中にもありました。今年度、かみさぎ幼稚園では3歳児47名、ひがしなかの幼稚園では3歳児81名、そういう応募があったわけなんです。多くの区民の皆さんがこの区立幼稚園を利用したいと希望されています。こういった区民の皆さんの切実なニーズに応えることが行政の責任ではないでしょうか。
この間も区立幼稚園の存続を求める署名が1万3,371筆集められました。委員会へも多くの方々が傍聴に来られています。本日もたくさんいらっしゃっています。これだけの地域の方々、保護者の方々の思いに背を向けて、区立幼稚園の役割は終わったと切り捨てる、一方的に廃止を打ちつける、こういう区の姿勢を認めるわけにはいきません。
区立幼稚園廃止の目的は明らかに建てかえや運営といった経費の削減にあります。区立幼稚園を廃止する計画については直ちに白紙撤回すること、今後の区立幼稚園のあり方については保護者の皆さん、地域の皆さん、そして区職員など関係者の意見も聞きながら再検討することを強く求め、陳情への賛成の討論とします。
委員長
他に討論はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより第4号陳情から第7号陳情までの採決を順番に行いたいと思います。
まず、第4号陳情について採決を行います。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第4号陳情、区立幼稚園存続を願うことについてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は採択すべきものと決しました。
以上で第4号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第5号陳情についての採決を行います。
お諮りをいたします。第5号陳情、区立幼稚園の廃園案の検討についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第5号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第6号陳情、10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している今後の認定こども園の整備についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第6号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第7号陳情の採決を行います。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第7号陳情、区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、本件は採択すべきものと決しました。
以上で第7号陳情の審査を終了いたします。
それでは、3時ですので、委員会を休憩いたします。
(午後2時59分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、平成29年度国・都の施策及び予算に関する要望につきまして、お手元の冊子(資料4)に基づきまして、要望書に基づきまして御報告をさせていただきます。
初めに、平成29年度国の施策及び予算に関する要望書をごらんいただきたいと存じます。当子ども文教委員会所管分ということで御報告をさせていただきます。
初めに、7ページをお開きいただきたいと存じます。4「子育て支援策の充実」についてということで要望してまいります。
記載のとおり、都市部におきましては、女性の社会進出やさまざまな雇用形態に対応するための長時間保育、あるいは病児・病後児保育など多様な保育サービスの需要が増大化しておりまして、待機児童の解消を含む保育サービスの十分な供給については依然として困難な状況にございます。こうした中にあって、地価や賃料の高い特別区におきまして、保育所等の施設の整備は財政負担が大きく、民間事業者にとっても参入が困難な状況にあると認識してございます。
そこで、以下、まず1番目でございますが、「子ども・子育て支援新制度への対応」ということで、この新制度について十分な財源を確保し、実施主体である特別区への支援を拡充するとともに、認定こども園等の施設整備の推進、長時間保育や病児・病後児保育等のさまざまな保育サービスに対応する保育士等の人材の安定確保に取り組むこと。また、認証保育所や私立幼稚園等の施設に対しまして、新制度への適用の拡大、移行支援を行うとともに、従前の財政支援を継続することを求めるものでございます。
また2点目でございますが、「認可外施設も含めた保育施設への財政支援」ということで、8ページでございます。東京都認証保育所等の開設、経常的なランニングコスト、大規模修繕に対しまして、安心こども基金の継続またはそれにかわる補助の充実等による財政支援を行うことを求めるものでございます。
(3)でございますが、「仕事をしながら子育てを行う世帯への支援策の充実」でございます。育児休業取得促進施策の強化、事業所内保育施設の設置促進を図るなど、子育て支援制度をより充実させることを求めるものでございます。
4点目でございますが、「子育てを行う世帯の経済的負担の軽減」でございます。学習支援事業に係ります国庫補助を充実させるとともに、中学生までを対象とした子どもの医療費助成制度の創設など金銭給付の施策を行うことといった内容でございます。
次に、14ページをお開きいただきたいと存じます。「国有地の活用」の内容でございます。
特別区におきましては、地価や賃料等が高く、保育所等の保育施設整備が進んでいない状況にございます。国有地の積極的な活用を推進することを求めるものでございます。
1点目は、「未利用国有地等の優先的使用の拡大」でございます。優先使用を拡大することを求めてまいります。
また2点目は、「活用に向けた制度の見直し」でございます。保育施設等の整備促進のため、国有地貸し付け、あるいは土地賃料や売却価格の設定などにつきまして、さらなる減免など財政負担の軽減を行うことを求めるものでございます。
国の要望につきましては以上の内容でございます。
続きまして、都の施策及び予算に関する要望書をごらんいただきたいと存じます。
初めに、6ページをお開きいただきたいと存じます。6の「子育て支援策の充実」でございます。
女性の社会進出、あるいはさまざまな雇用形態に対応するため、多様な保育サービスの提供が求められております。しかしながら、地価や賃料が高い特別区においては、財政負担が大きく、民間事業者にとりましても参入が困難な状況にございます。待機児童の解消、あるいは切れ目のない支援を行えるよう、次の方策を求めているものでございます。
1点目でございますが、「子ども・子育て支援新制度等への対応」でございます。認定こども園などの施設整備推進などの財政支援のほか、子育て支援員等の人材育成、また、国に対しまして、認証保育所等の認可外保育施設への子ども・子育て支援新制度適用拡大、あるいは保育士等の人材の安定確保を国に働きかけることを求めてございます。
2点目でございますが、「待機児対策に係る特別区の独自施策への財政支援と都区の連携強化」でございます。認可外保育施設を含めました、7ページでございますが、保育施設の開設、待機児童対策への財政支援を拡充すること、また、そういったことを国に対し支援を働きかけることを求めてございます。
(3)でございますが、「子育て世帯の経済的負担の軽減」でございます。子どもの貧困対策のための財政措置を実施する、また、中学生までを対象とした子どもの医療費助成制度の創設等を行うよう国へ働きかけ等を行うことを求めてございます。
続きまして、12ページをお開きいただきたいと存じます。「都有地の活用」の内容でございます。
地価や賃料の高い特別区におきましては、待機児童解消のための保育施設などの整備が進まない状況がございます。
そこで、まず1点目でございますが、未利用都有地について、特別区が保育施設等の整備のために活用を希望する場合には、十分な情報提供、積極的な都有地の提供を行うことを求めてございます。
2点目でございますが、保育事業等への民間事業者の参入を促進するため、貸付料の無償化、保証金の廃止、売却価格などの減免などの拡充を行うことを求めてございます。
続きまして、15ページをお開きいただきたいと存じます。「配偶者暴力の防止と被害者保護の充実」ということでございます。
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律が一部改正されたことなど、配偶者等からの暴力につきまして社会問題となっていることから、こういった被害を拡大させないために、性別や年齢に対応したシェルターや支援のための施設を整備することなどを求めるものでございます。
報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、以上で本報告について終了いたします。
続いて、2番、中野区子ども・子育て支援事業計画の平成27年度事業実績についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、中野区子ども・子育て支援事業計画の平成27年度事業実績につきまして、資料(資料5)に基づき御報告申し上げます。
昨年度スタートいたしました同計画でございますが、昨年度中に実施した施策、事業の実施状況につきまして一定の評価を行いましたので、その御報告をさせていただくものでございます。
なお、評価に当たりましては、子ども・子育て会議におきましても意見聴取をしたところでございます。
1の概要でございますが、計画の体系及び需要見込みと確保方策につきまして、目標ごとに設定した成果指標と主な取り組みの実施状況につきまして評価を行ったものでございます。
るる説明文はございますが、実績につきまして、冊子でまとめてございますので、見比べながらごらんをいただければと存じます。
実績書のつづりをごらんいただきますと、1枚おめくりいただきますと目次がございます。それぞれの目標ごとの内容となってございます。
1ページでございますが、目標Ⅰ「すこやかに育つ子どもたち」といった目標の内容でございます。
取り組みの柱1「すこやかな妊娠・出産の支援」ということで、中ほど、成果指標が左側にございます。3カ月健診での産後うつアンケートにおけるハイリスク者の割合でございますが、ごらんをいただきますとおり、前年度より微増ということでございました。また、右側のグラフでございますが、産後間もない時期に実施しております「こんにちは赤ちゃん訪問時の産後うつアンケートにおけるハイリスク者の割合」でございます。こちらにつきましても微増ということでございます。こういったことから、子育てに不安を感じておいでになる母親の割合がふえているということが言えるということで認識しているものでございます。
また、飛びまして恐縮でございますが、4ページをお開きいただきたいと存じます。こちらにつきましては、成果指標をごらんいただきたいと存じますが、1年間に発生する虐待の数ということでお示しをしてございます。ごらんをいただきますとおり、前年度よりも減少したといったような結果でございます。これらのことから、すこやか福祉センターにおけます産後ケアの実施など、妊娠・出産から子育てと切れ目のない支援の充実を図った効果が一定あらわれてきているのかなということも考えているものでございます。今後、トータルケアの充実を進めますとともに、すこやか福祉センターなどにおけます相談支援の充実を図りまして、安心して出産・子育てができる環境づくりを進めていく必要があると考えているものでございます。
続きまして、6ページをお開きいただきたいと存じます。左側の成果指標でございますが、「発達に支援を必要とする児童が、適切な相談・支援が受けられたと考える保護者の割合」ということでございます。26年度から27年度ということで、調査の対象が米印のとおり変更してございますので折れ線グラフは切ってございますが、50%と低い数値を示しているところでございます。その原因の一つとして、発達に課題があるお子様につきましての相談が予想以上に、その需要が伸びたということで、その需要になかなか応じられない場面もあったということが原因の一つであるというふうに考えてございます。本年9月に開設をいたしました中野区の療育センターゆめなりあにおきましても、巡回指導等を実施することなどによりまして、これまでのアポロ園の相談に加えまして、改善をしてまいりたいと考えているものでございます。
右側の表は、「発達の心配があっても、安心して保育園や教育施設などに子どもを通わせている保護者の割合」といったことでございます。こちらにつきましては昨年度と比べて増加してございます。関係者との連携によりまして発達状況に応じた適切な相談支援に努めたことが要因であるというふうに考えてございます。今後も、職員などの指導力を強化するための研修等を充実させるなど、相談体制の充実を図る必要があると考えているものでございます。
続きまして、9ページをお開きいただきたいと存じます。「子育てに肯定感を持つ中高生等の割合」ということでございます。前年度に比べますと微減ということでございます。しかしながら、8割を超える高い数値を維持しているという側面もございまして、保育体験や乳幼児との交流が将来の子育てに対する期待や意欲につながったことが結果の要因の一つであると考えているものでございます。本年度から実施してございます妊娠出産支援事業など、今後も若者等へのこういった啓発事業等の内容を充実させていく必要があると考えているものでございます。
続きまして、11ページをお開きいただきたいと存じます。目標Ⅱは「充実した教育や支援に支えられる子育て家庭」といった内容でございますが、こちらの成果指標をごらんいただきますと、「保育サービスの内容に満足している保護者の割合」ということ。比較的高い数値を維持しているというふうに考えてございます。また、その右側のグラフでございますが、「小学校1年生の担任から見た就学前の集団生活をとおして社会性の基礎が培われていると感じる子どもの割合」ということでございます。こちらもやや微減ということではありますが、おおむね横ばいということで、9割、あるいは9割近くの高い水準を維持しているということが言えるというふうに考えてございます。引き続き、認可保育所、地域型保育事業など多様なサービスの充実とともに、保幼小の教育連携を進めまして、区内全体の教育・保育の質の向上を図っていく必要があると考えているところでございます。
続きまして、14ページをお開きいただきたいと存じます。こちらの成果指標でございますが、「必要な時に子どもを預けることができた保護者の割合」ということでございます。前年同様71.3%といった結果でございます。教育・保育、子育て支援サービスの周知を進めまして、各家庭がみずからのニーズに応じたサービスを選択できる環境をさらに整備していく必要があると考えているところでございます。
続きまして、17ページをお開きいただきたいと存じます。こちら、目標Ⅲでございますが、「地域に育まれ豊かに育つ子どもたち」ということでございます。
成果指標は、「地域子育て支援拠点事業の利用により地域とのつながりができたと考える乳幼児保護者の割合」ということでございます。今年度初めてとりました内容でございますが、8割近い、比較的高い数値を示しているものと認識してございます。引き続き、保護者同士で交流できる機会の拡充の場の提供等、子育てしやすい環境の整備を進めていく必要があると考えているものでございます。
以上が目標ごとの主な内容ということでございます。
20ページからでございますが、子ども・子育て支援法に規定されてございます各事業の需要見込みと確保方策、それぞれ27年度の実績並びに5年間の計画の数値を記載しているところでございます。この数値等につきましては、後ほど御確認をいただければと存じます。
恐れ入りますが、説明文の4ページに戻っていただければと存じます。今後の内容でございますが、実績の公表をしてまいりたいということでございます。国の指針に基づき公表するということで、区のホームページ、さらには子ども総合相談窓口など、すこやか福祉センターを含めまして閲覧に供してまいります。
報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですかね。なければ、以上で本報告については終了いたします。
続きまして、3番、中野区教育ビジョン(第2次)改定の考え方についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
中野区教育ビジョン(第2次)改定の考え方につきまして、資料(資料6)に基づき御報告申し上げます。
まず、改定に当たっての考え方でございますが、教育ビジョン(第2次)についての取り組みの評価・検証に基づく見直しを行いますとともに、社会状況や教育環境の変化を踏まえまして、新たな教育課題及び方向性を示してまいりたいと考えてございます。また、現在策定中の教育大綱並びに新しい中野をつくる10か年計画(第3次)におきまして示されました基本理念、方向性を定めた事業等につきまして、今後の考え方を示してまいりたいと考えてございます。
改定の視点でございますが、2に記載のとおりでございます。大きく分けまして4点考えてございます。
1点目でございますが、オリンピック・パラリンピック教育の推進でございます。外国語活動等、国際感覚の育成、また、体力の向上、スポーツに取り組む意欲の向上でございます。また、日本の文化の理解、他国文化を知り、多様性を受け入れる心の育成なども改定の視点として考えてございます。また、ボランティア精神やおもてなしの心の育成といったこともこのオリンピック・パラリンピック教育の推進を通じまして示してまいりたいと考えてございます。
2点目は、就学前教育の充実でございます。保幼小連携の充実による学びの連続性や体力向上の取り組みの充実、ライフスタイルに応じました幼児教育環境の整備、特別支援教育の充実、また教職員研修の充実なども視点として持ってまいりたいと考えてございます。
3点目は、特別支援教育の充実でございます。特別支援教育の推進や、発達や障害に応じた支援の充実などについて改定の視点として持ってまいります。
最後に、4点目でございますが、家庭・地域との連携による教育の充実でございます。学校と地域の連携を推進する仕組みづくり、また地域における体験学習や交流の推進、地域開放型学校図書館の整備などの視点を持ってまいりたいと考えてございます。
次に、3番でございますが、教育ビジョンの構成ということでございます。こちらに記載のとおり、基本的な考え方、目指す人間像、実現するための視点ということと、目標(取組みの柱)ごとの取組、ここには現状と課題や目指す姿、成果指標、また主な取組などを記載してまいりたいと考えてございます。
今後の予定でございますが、11月には素案という形でお示しをしたいと考えてございます。また、年明けに区民意見交換会、2月には案の報告、またパブリック・コメント手続きを経まして、5月には第3次策定ということで進めてまいりたいと考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
久保委員
「現在検討中の教育大綱」というふうになっておりますけれども、すみません、ここの今後の予定のところには教育大綱のスケジュールがないので、教育大綱のスケジュールと、また、教育大綱の中の基本理念や方向性に基づいて教育ビジョンをまた検討されるのかと思いますので、その辺の今の進捗状況ですとか教育大綱の状況を教えていただければと思います。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
教育大綱につきましては、区長と教育委員会によります総合教育会議という場で協議をしているところでございます。これまで5回ほどこの総合教育会議が開かれてございまして、区長が定めるものということでございまして、現在、鋭意検討しているということでございます。教育ビジョンにつきましては、これらの改定の状況なども踏まえ、整合性が図れるような形で改定をしていきたいと考えているものでございます。
久保委員
すみません、じゃ、教育大綱は今5回会議が行われて、そこの中で検討しているんですけれども、いつできるかというちょっとスケジュールのことを伺ったわけですけれども、教育ビジョンの素案が11月なので、教育大綱がその前に策定されていてお示しになられるのかなと思ったんですが、そうではないんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
現在、区長と教育委員会で協議をして、最終的には区長が定める内容となってございます。現在、鋭意検討しているということで聞いているところでございまして、それらの状況を踏まえ、検討状況なども情報提供いただきながら、ビジョンの改定につきましては作業を進めていきたいと考えているところでございます。
田辺教育長
総合教育会議のメンバーでございますので。今、5回検討をしてきておりまして、骨子のようなものはできております。ここ、教育ビジョンの素案が11月と書いてございますけれども、ほぼ同時期に大綱の素案というものを発表するという段取りで検討を進めているところでして、予定としては今年度中に大綱のほうは策定をしていくというような区長の考えというふうに伺っております。
久保委員
そうでないと、教育大綱が後から示されて教育ビジョンとまた整合性が図られなかったりしてもいけないので、なので、やはりきちっと私たちにも委員会の中でも進捗状況ですとか、またどのような形で──今、骨子というお話もありましたけれども、順次御報告をいただけたらと思います。じゃないと、やはりこの教育ビジョンの実効性の伴う──うちの教育ビジョンというのは、理念と、また方針ですとか計画というのを別々に定めるというようなところもあるかと思うんですが、中野区の場合は教育ビジョンという形で一本化をしているわけですから、そこのところにやはり実効性を伴うということが重要かなと思っております。
教育大綱は、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)とこの教育ビジョンとの関係性なんですけれども、要は、新しい中野をつくる10か年計画は、当区におけます上位計画というふうに認識をしておりまして、教育ビジョンについては、教育大綱や新しい中野をつくる10か年計画を上位と見た上での実効性の伴うような教育ビジョンと、今までそのように認識をしておりましたが、これはそれでよかったでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
教育ビジョンにつきましては、教育基本法で定めております中野区における教育振興基本計画ということでございます。上位計画といたしましては、基本構想、10か年計画がございますけども、教育に関する基本計画であるということでございます。
大綱につきましては、区長が教育委員会と協議をしまして、教育の基本姿勢というんでしょうか、根本を定めるものというふうに、法律でもそういった趣旨がうたわれてございます。これらと整合性を図りながらビジョンにつきましても設定をしてまいりたいと考えてございます。
久保委員
一つ、この改定の視点というところの中で、この考え方なんですけれども、社会教育というような視点については、改定の視点には含まれてはいないのでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
生涯を通じた教育、文化、芸術、そういう意味では生涯学習といった視点もビジョンの構成要素になるものと考えてございます。今回、改定の視点のところにはなかなか見えにくいところではありますけれども、例えば地域開放型学校図書館につきましても、そういった意味では文化の側面、生涯学習の側面もあるというふうに認識しているものでございます。
久保委員
わかりました。11月ということで、多分、次の御報告が4定あたりに、具体的なところが少し、ビジョンの素案というのがお示しいただけるのかなと思いますけれども、できればあわせて教育大綱の状況ですとか御報告をいただけるといいかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
いさ委員
ちょっとお聞きしたいんですけれども、この教育ビジョンの第2次ができたのというのはいつでしたっけ。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
平成23年の2月ということでございます。
いさ委員
ということは、大体、次に第3次ができるのが29年ですから、スパンとしてはこのぐらいを見ている、今回の第3次も五、六年というスパンで見ているということでしょうかね、改定ということ。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
第2次につきましても、10年間ということで計画期間を定めまして実施をしてございます。第3次につきましても、そういったことを踏まえまして同様に考えていきたいと思います。
いさ委員
10年ということですよね。平成29年から大体10年ぐらいと。ちょっとした疑問なんですけど、「オリンピック・パラリンピック教育の推進」とあります。これ、開催されるのが平成32年ということですから、その10年のスパンの中でオリンピックが終わってしまった後の期間って結構長いと思うんです。そういう中で、終わったら熱が冷めると思うんですよ。そういう中で、これを掲げていて、その勢いのままこれっていけるものなのかなと思ってちょっとお聞きしたいんですけど。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
今回、東京オリンピック・パラリンピックが一つの大きな契機となるということで考えてございます。オリンピック憲章等に基づいて、教育の場面ではかなり力を入れて教育に生かしていく。また、このオリンピック後も、いわゆるレガシーというんでしょうか、そういったものも大事な部分ということで、引き継いでいくような、継続性があるような取り組みということも考えているものでございます。
高橋委員
ちょっと質問じゃないんだけど、先ほどの就学前教育の報告にあったように、この(2)の「保幼小」、すごい何かみみっちいことを指摘するようだけど、「中」も入れておいたほうがいいと思うよ。それだけ。
委員長
答弁はいいですか。
高橋委員
いいです。
委員長
はい、承知しました。
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
続きまして、4番、中野区立学校における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
中野区立学校における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領につきまして、資料(資料7)に基づき御報告申し上げます。
この対応要領につきましては、本年4月1日に施行されました障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法に基づきまして、政府が策定をいたしました障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針に基づきまして策定をするものでございます。
中野区職員が障害に対しまして適切に対応するため、定めた対応要領に合わせまして、教育委員会においても同様の趣旨の対応要領を作成するものでございます。今後、区とともに意見交換会を実施いたしまして、広く区民の皆様からの意見を募集してまいりたいと考えてございます。
まず、1の(1)でございます。対応要領の考え方でございます。この①、不当な差別的取り扱いの禁止から、⑤、研修及び啓発の5点といった内容となってございます。
また、対応要領に関する留意事項ということで、これもまとめてございまして、1点目は、不当な差別的取り扱いの基本的な考え方と具体例、また②は、合理的配慮の基本的な考え方と具体例といった構成としてございます。
中身でございますが、まず別紙1をごらんいただきたいと存じます。ただいま申し上げました1から5の内容を具体的に記載をしてございます。
1の不当な差別的取扱いの禁止ということにつきましては、学校職員が事務等を行う際に、障害を理由とした不当な差別的取扱いを禁止する。
また2でございますけども、職員が事務等を行う際、合理的な配慮を行うことを記載しているものでございます。
3でございますが、校長等の責務ということで、管理監督者の責務でございます。職員への啓発、苦情の申し出などへの対応、さらには職員への指導について記載してございます。
また4でございますけれども、相談体制の整備といたしまして、相談窓口を教育委員会事務局子ども教育経営分野に置くこと。また、不当な差別等の相談があった場合には、庁内で会議を開催し検証するとともに、必要がある場合には速やかに是正措置を行うことを記載してございます。また3点目でございますけども、合理的配慮等の情報につきましては、職員間で情報を図ること。また4点目でございますが、区の設置する第三者機関によりまして点検・評価を行うといったことも考えているものでございます。
5につきましては、研修及び啓発を行う旨、記載しているものでございます。
続きまして、別紙2をごらんいただきたいと存じます。こちらにつきましては、留意事項として、不当な差別的取扱いや合理的配慮についての基本的考え方、またそれぞれの具体例を記載してございますので、後ほどお目通しをいただければと存じます。
最初の説明文に戻っていただきまして、今後の予定でございます。11月には区民意見交換会を実施いたしまして、議会報告、パブリック・コメント手続を経まして、年明け2月には対応要領の策定ということで考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
いさ委員
ちょっと斜め読みですけど、いろいろ見ていたんですけど、結構具体的な事例が数多く出ていたりして、結構踏み込んでいてすごいなと思ってこれを見ています。この方向でこれが差別解消に進むとしたらちょっと今までと違う感じになるのかという気がするんですけど。
それで、別紙2の4ページのところの下のほう、合理的配慮に当たり得る意思疎通の配慮の具体例というところで、例えば一つ目、「筆談、読み上げ、手話、点字、拡大文字等のコミュニケーション手段を用いる」というふうになっています。これは、具体的には先生がそれを習得するのか、それとも習得された方をお呼びするのか、どういう方法になるのか、ちょっと教えていただけますか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
そういう意味では両方あるのかなというふうに思います。さまざまな場面で児童・生徒への対応、学校におけます保護者への対応、さまざま対応する場面があろうかと思っておりまして、それぞれの場面についてこういった配慮を行う必要があるということで具体例として挙げたものでございます。
いさ委員
いろいろな方法があるということ、いいですね。中身について本当にすごくよくできているなと思うので、ぜひこの方向で障害者差別を解消するということで進めていただきたいなと思います。
久保委員
今これは区の職員のほうの対応要領というのも策定をして、同時進行で行っているんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
委員御指摘のとおりでございます。
久保委員
内容に関してもやはり同じような方向性で進められているのかなと思うんですけれども、全く同じというわけではないのかなと思いますけれども、このいわゆる学校教育における部分の対応要領と区の職員の障害者に適切に対応するための事項をまとめた対応要領というので、一番大きな違いというのは何ですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
学校現場ということなので、具体例につきましても学校特有の内容を記載してございます。対応要領に係る留意事項の別紙2でございますが、例えばでございますが、4ページでございますが、具体的配慮に当たり得る物理的環境への配慮の具体例ということで、上は区職員も全く同じ内容となってございますけれども、この丸の下から二つ目から一番下なんですけども、「聴覚過敏の児童生徒等のために教室の机」、これはいわゆる学校現場を想定してございますので、そういった記載をしてございます。その下の「介助等を行う保護者、支援員等の教室への入室」などにつきましても、学校特有の具体例、区の具体例に加えた形で対応できるような形で考えたものでございます。
久保委員
4ページの下のところの「会議の進行に当たっては、学校職員が委員の障害の特性に合ったサポートを行うなど」というのがあって、これはいろんな会議体を学校で持っている際に入られている委員に対しての配慮ということなんでしょうか。この委員というのはどういう方を指しているんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
これはそういう意味では区と同じ内容の規定ということで引用してございます。学校におきましても委員会でありますとかそういったものはあろうかと思いまして、要は区と同じ規定の中で読み取っていける内容ということで、今回、教育委員会の内容の中でも特に修正等はしなかった内容になってございます。
久保委員
あまり浮かばなかったんですね。学校が行っている会議の際のそういったところというのがあまり浮かばなかったので、そういう委員の方がいらっしゃった場合にも、きちっと適切に配慮していくということなのかなと思っております。
それで、校長等の責務というところがありまして、本当に校長先生はさまざまなことを求められて、今、教育現場は大変だなというふうに思っておりまして、当然、学校の責任者でありますので、こういったことに対しても配慮が行き届かなければいけないのかと思いますけれども、なかなかやはり校長だけで判断がつかなかったりとか、きちんと即座に対応ができなかったりということがあるのではないかなというふうに思うんですけれども、そういったときのサポート体制といいますか、きちっとした形で学校自体を何かフォローするというか、そういった体制というのは何か考えられているんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
一般の教育委員会、組織の中での対応はもとより、今回の枠組みの中で、この別紙1の4の相談体制の整備ということで、(2)でございますけども、この3行目でございます、区における検証を行う会議などを開催いたしまして検証するといったことを想定してございます。部長級によります会議体、またその下には課長級による会議体なども設けまして、検討した上で必要な是正措置等を行うということで考えているものでございます。
久保委員
ぜひそういったところもいろんな体制を組んでいただくことが重要かなと思います。
それで、これ、11月に区民意見交換会が実施をされて、これは別々に行われるんでしょうか。──職員のほうと一緒に行われるんですね。パブリック・コメント手続で、2月には対応要領の策定というふうになっておりまして、策定をしまして、実際にこれが実施をされるのはいつになるんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
策定をされまして、これに基づいて職員が対応していくということでございます。
久保委員
2月。
委員長
2月に策定したら2月からということ。
久保委員
策定と同時に実施をされるということなのかと思うんですね。
それで、研修及び啓発というところがございまして、対応要領が策定されてすぐ学校現場で実施をされるということになるのかと思います。2月、3月、区役所もそうかもしれませんけれども、大変卒業ですとかさまざまなことが学校現場ではある時期でございます。そういった中で、こういったことが漏れないように事前にきちっと──少なくとも当然校長先生に今御相談はされているところかと思いますけれども、このような方向で区が検討しているということをきちっと以前から知らせていくことと、また、やっぱり策定されて研修及び啓発というところの期間ですとか、実際に実施をする段階での本当に気をつけなければいけないことがさまざまあるかと思いますので、そうしたところに対応していくということも十分されなければいけないなと思うんですけれども。でないと、これ、せっかくつくっても実効性が伴わないようなことになってしまってはいけないかと思うので、その辺のところのスケジュール感といいますか、その辺はどういうふうになっているんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
既に案の段階から定例校長会などで情報提供をしてございまして、そういう意味では現場にも周知をしておりますし、意見も聞きながら今回の作業も進めているところでございます。
先ほどちょっと説明が不足してございまして、こういった障害者差別解消法につきましては、本年4月1日の施行から既に区としましては基本マニュアルなどもつくりまして、それに基づいて適切な対応をしているところでございます。さらに今回対応要領という形でこういった規定をつくるということでございまして、そういった意味では既に法に基づく対応はしているということで御理解をいただければと存じます。
久保委員
わかりました。十分に、本当にせっかくできた法の趣旨にのっとって進めていただきたいと思います。
今、中野区ではユニバーサルデザインについての条例も検討されているところかと思いますが、当然これも学校現場でも生かされなければならないところかなと思っておりますが、その辺の進捗とあわせて行っていかなければいけないようなこともあるんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
ただいま委員から御指摘いただきましたユニバーサルデザイン条例の策定に向けまして、審議会を現在立ち上げているところでございます。こういったところで高齢者、外国人、障害者の方、全てに対応する内容ということでは現在検討しているところでございますが、今回、この法の趣旨にのっとりまして、障害者差別の解消につきましてはこの対応要領で規定をすることになったということでございます。ユニバーサルデザインの中でも、当然のことながら障害者の方への対応につきましても審議をされるものと考えてございます。
久保委員
その点も十分にお願いしたいと思うのと、あとは、やはりバリアフリー化ですとか、情報アクセシビリティですとか、さまざま予算措置がされないと解決をするのが難しいような問題というのもあるのかなというふうに思っているんですけれども、こういった点については、今後、やはり教育委員会の中でも十分に検討されていくというふうに考えてよろしいんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
その差別解消にかかわりますさまざまな用具ですとか消耗品類等が必要な場合、あるいは手話通訳者を確保する必要がある、そういった場合等の対応につきましては、既に本年度施行の前、昨年度の予算のときから検討しているところではございまして、より漏れがないように今後も予算措置など十分検討していきたいと考えてございます。
いさ委員
別紙1の一番下のところ、研修及び啓発のところで「必要なマニュアル」と書いてある。さっきのお話だと、基本マニュアルはもうつくって、それで運用なさっているというお話だったと思うんですけれども、これ、マニュアルをつくったときにどういう部署の方がどうやってかかわってつくっていったのか、ちょっと教えてください。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
障害福祉分野が中心となりまして、区の基本的マニュアルを策定いたしました。また、教育現場におきましては、東京都教育委員会が策定をしております、そういった関係のマニュアル──マニュアルというか、指導書というんでしょうか、そういったものもございまして、そういった部分につきましてはこれまでも研修、啓発等を図っているところでございます。
いさ委員
そうすると、これで運用を始めたときに現場からもいろんな声が出てくるのかなという気がするんですけど、これを何かそういう声で改めていくみたいな仕組みみたいなことというのは今どうお考えですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
先ほどもちょっと申し上げましたけども、それぞれ事例なども検証しながらということでは、庁内に会議体なども設けまして議論する場を確保してございますので、そういったところでも議論されるのかなということで考えてございます。
いさ委員
わかりました。ありがとうございます。もう既に今までの実績もあってそれでやっている部分もあるでしょうから、そういうことだと思うんですけれども、たった2行しかこの研修及び啓発って出ていないんですけど、このページの中で、結構ここが肝になってくるんじゃないかと思っているんです。ここでどういうふうにやっていくかって決めていく部分だと思うので、そのマニュアル、これから教育に使う、それから充実させていく、何かあったら変えていく、そういうところもぜひ進めていただきたいなと思います。
高橋委員
確認なんですけど、この別紙1の相談体制の最後、「第三者機関により」と書いてありますけど、この第三者機関というのはどういう機関になるんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
区の内部組織においていろいろ検証でありますとか、そういった総合調整等は図っていくんですけども、なかなか内部の組織だけでは難しい課題等につきまして、客観的な御意見というんでしょうか、例えば法曹関係の方、弁護士等でございますが、あるいは学識経験者など有識者の方から成る第三者機関を設けまして、合理的配慮の提供や不当な差別的取り扱いなどにつきまして、相談事例を踏まえ、公正な御判断をいただくような、御教授をいただくような機関を想定しているものでございます。
高橋委員
そうすると、もうこれは常時設置されているか、または何かあったときに声をかけて集まってもらうと、どっちなんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
そういった機関を設けまして、定期的に事例や執行状況をまとめて審議をすることを想定しているというものでございます。
高橋委員
わかりました。
あと、校長先生の責務もそれは大事なんですけれども、教育委員会として、中学校だよね、地域連携担当主査、あれ、何だっけ、そういう職員さんがいるじゃないですか。そういう人は何のあれもできない──できないというか、こういうものの校長のサポートをしたりとか、そういうことはできないんだ。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
職員でございますので、すべからく区の規定、あるいは教育委員会の規定のもとで仕事をすることになりますので、そういう意味では同じ条件で。ただ、その中で、校長等というのは管理職の責務ということでここでは規定させていただいて、一般の職員も差別的取り扱いということではしてはいけないということで、この規定に基づきまして留意をすることというのが義務ということでございます。委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですかね。なければ、以上で本報告については終了いたします。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時11分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時11分)
本日はここまでということにしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
次回の委員会は、10月6日木曜日午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で子ども文教委員会を散会いたします。
(午後4時11分)