中野区議会子ども文教委員会〔平成29年3月14日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 平成29年3月14日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時35分
○出席委員(8名)
森 たかゆき委員長
広川 まさのり副委員長
日野 たかし委員
北原 ともあき委員
小宮山 たかし委員
いさ 哲郎委員
高橋 ちあき委員
久保 りか委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 田辺 裕子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 横山 俊
子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当) 辻本 将紀
子ども教育部副参事(子育て支援担当)、教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 平田 祐子
子ども家庭支援センター所長、教育委員会事務局副参事(教育相談連携担当) 神谷 万美
子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当) 小山 真実
子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)、教育委員会事務局副参事(幼児施策調整担当) 荒井 弘巳
子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 浅野 昭
教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 板垣 淑子
教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 石崎 公一
教育委員会事務局指導室長 杉山 勇
○事務局職員
書記 大野 貴子
書記 香月 俊介
○委員長署名
審査日程
○議題
第27号議案 中野区子どもの医療費の助成に関する条例及び中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第28号議案 中野区保育所保育料等の徴収等に関する条例の一部を改正する条例
○陳情
(新規付託分)
第3号陳情 「保育予算を大幅増額し、安心できる保育の実現を求める意見書」の提出について
第4号陳情 大和保育園仮設園舎の運営を民営でおこなうこと等について
第5号陳情 南台保育園の仮設園舎の運営を民営で行うことについて
○所管事項の報告
1 中野区教育大綱の策定について(子ども教育経営担当)
2 中野区教育ビジョン(第3次)(案)について(子ども教育経営担当)
3 中野区子ども読書活動推進計画(第3次)(案)について(子ども教育経営担当)
15 平成29年度保育人材確保・支援対策について(保育園・幼稚園担当)
16 園庭を有しない認可保育所の適切な保育環境の確保支援について(保育園・幼稚園担当)
委員長
定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本定例会における審査日程及び審査の進め方等について協議したいので、委員会を休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は議案の審査、陳情の審査、所管事項の報告をできるところまで行い、2日目は残りの所管事項の報告以下を行い、3日目は審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
次に、審査の進め方ですが、第3号陳情の審査に当たっては、議題に供した後、一旦保留にして、関連する所管事項の報告15番、16番を先に受け、その後、審査を行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
また、第4号、第5号陳情については、区立保育園の仮設園舎に関する内容ですので、一括して議題に供したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
次に、所管事項の報告8番と9番は関連する内容ですので、一括で報告を受けたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
議案の審査を行います。
初めに、第27号議案、中野区子どもの医療費の助成に関する条例及び中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
本件について、理事者から補足説明を求めます。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
それでは、お手元に新旧対照表(資料2)を御用意しておりますので、そちらをごらんいただきたいと思います。
まず、本件の条例改正についてでございますが、参照のもととなっております児童福祉法の改正の条文が変わったことによりまして、参照している条文を改めるものでございます。
改正理由でございます。養育者の規定を改正する条例がございまして、そちらのもととなる児童福祉法の第6条の4第1項を第6条の4に改正するものでございます。
理由でございますが、養子縁組里親が法定化されましたので、里親に関する規定であります児童福祉法の第6条の4が整理されたものでございます。それに伴いまして、子ども医療費助成及びひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の該当箇所を改正するものでございます。
御説明につきましては、以上でございます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時04分)
委員会
委員会を再開いたします。
(午後1時04分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。第27号議案、中野区子どもの医療費の助成に関する条例及び中野区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第27号議案の審査を終了いたします。
次に、第28号議案、中野区保育所保育料等の徴収等に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
本件について、理事者の説明から補足説明を求めます。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、第28号議案、中野区保育所保育料等の徴収等に関する条例の一部を改正する条例について御説明をいたします。
こちらの改正につきましては、参照といたしております児童福祉法の改正に伴い改正するものでございます。条例で定められている内容につきましては、変更はございません。
それでは、お手元の新旧対照表(資料3)で具体的に御説明させていただきたいと思います。
まず、表の左側が改正案、右側が現行となってございます。改正案の第3条、下線が引いてある部分でございますけれども、「法第51条第4号又は第5号に規定する」という表記につきましては、児童福祉法の表記になってございますけれども、児童福祉法の改正の前は、右の現行のところにございます法第56条の第3項に規定をされていたものでございます。このたびの児童福祉法の改正によりまして、2項と3項が統合されたことによりまして、このような改正をするものでございます。
また、改正案第8条の第2項の下線の部分でございますけれども、法第56条の第3項が第2項に統合されたことによりまして、項番が前にずれるためにこのような改正を行うものでございます。
私のほうからは、以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後1時07分)
委員会
委員会を再開いたします。
(午後1時07分)
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。第28号議案、中野区保育所保育料等の徴収等に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
以上で第28号議案の審査を終了いたします。
続いて、陳情の審査を行います。
第3号陳情、「保育予算を大幅増額し、安心できる保育の実現を求める意見書」の提出についてを議題に供します。
本件に関連した所管事項の報告を先に受けたいと思いますので、ここで本陳情を一旦保留にしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、第3号陳情を一旦保留といたします。
それでは、本陳情に関連する所管事項の報告15番及び16番の報告を受けたいと思います。
初めに、15番、平成29年度保育人材確保・支援対策についての報告を求めます。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、平成29年度保育人材確保・支援対策について御報告をいたします。(資料4)
待機児童の解消に向けて、保育園整備の促進に必要となる保育運営事業者の人材確保を支援するために、次の事業を行います。
3点大きく分けて実施する予定でございます。
まず、1番目でございますけれども、採用(内定)をいたしました保育士等への支援ということでございます。中野区内の保育施設等に新たに就職することを促すことを目的といたしまして、保育士等へ就職準備資金を支給いたします。
対象者ですけれども、平成30年4月採用者または新規開設時採用者で次の者でございます。保育士、保育教諭、保育士とみなす幼稚園教諭等でございます。
対象施設につきましては、私立認可保育所、認定こども園、小規模保育事業等でございます。
支給額につきましては、新規採用者1名につき10万円でございます。
手続につきましては、内定した保育士等が事業者と雇用契約を締結し、就職をした後に支給をすることとしたいと考えております。
スケジュールでございますけれども、平成29年9月、事業者へ周知いたしまして、平成30年4月、就職をした保育士等へ準備資金を支給する予定でございます。29年度の途中の開園につきましては、その都度実施をしたいというふうに考えているところでございます。
2番目の宿舎借り上げ事業支援でございます。こちらにつきましては、現在も実施しているということで拡充の事業になります。私立認可保育園、指定管理者園、認定こども園、小規模保育事業及び認証保育所に勤務する採用5年以内の常勤保育士が保育運営事業者が賃貸借する住宅に入居する場合、住宅の借り上げを行う保育運営事業者に対する補助について、次のとおり改正をして実施いたします。
拡充の内容でございます。平成28年度、29年度、表に記載してございます。保育士につきましては、これまで1園3名を上限としたところを人数の制限をなくしました。補助上限額でございますけれども、これまで5万円のものを8万2,000円にいたしました。補助割合につきましても、ごらんのとおり、区外の在住者の方につきましても可とするというふうに決めさせていただいているところでございます。
裏面をごらんください。
3番目でございますけれども、「保育のおしごと就職相談会」でございます。こちらもこれまで実施していたものを拡充するものでございます。主に区内外の保育士養成校の学生を対象に、区内の保育運営事業者との面談の場を設定いたします。平成29年度は来場者先着50名に特典を付与することで来場者数をふやし、採用活動への支援を行います。また、そのほか、杉並区、ハローワークと連携により実施される年2回の就職相談会を継続開催するほか、東京都が都内6カ所で開催いたします保育士就職支援研修、就職相談会の開催区にも指定されるよう、東京都と現在調整しているところでございます。
私からの報告は、以上になります。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
いさ委員
まず最初に、保育士の人材確保のことについてお聞きしますが、「保育のおしごと就職相談会」のところに来場者50名に特典を付与と書いてありますけど、具体的にはどういうことでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今現在、調整中でございますけれども、区内商品券等を検討しているところでございます。
いさ委員
今、保育士確保をめぐって、各自治体でうちはもっとこうですよみたいな取り合いのような状況になっていると思うんですが、他区で確保策をどんなことをやっているかみたいなことは認識されているでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
他区の状況も把握しているところでございます。宿舎借り上げ事業の支援ですとか、就職準備資金ですとか、金額はさまざまでございますけれども、同様の取り組みがされているというふうに把握しているところでございます。
いさ委員
私、一般質問でもやったんですけど、もちろん今、保育士確保をやらなきゃいけないんですが、一方でこういう競争を自治体間でやっていること自身が不毛ではないかと私は思うんです。結局、こっちのほうがいい、こっちのほうがいいと取り合いになりますよね。実際にそれで保護者の方なんかは、こっちのほうがいいからと引っ越しなさる方なんか結構いらっしゃる。でも、引っ越しそのものというのは、すごく負担にもなるわけですから、本来だったら、その自治体でどこでも一定のクオリティ以上の保育はちゃんと保障される、それがあるべき姿じゃないかなと私は考えています。意見としておきます。
小宮山委員
新規の1番のところで、新しく採用された方に10万円ということなんですが、例えば世間一般に仕事にはついたけど、すぐやめちゃう人も世の中にはいます。そういうケースも出てくると思うんですが、短期間でやめちゃった場合、この10万円はもらい得ということになるんでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
中野区につきましては、私立保育園事業者の皆様と保育士の定着というところでもさまざまな取り組みをしているところでございます。年間通しまして研修等も行っていたりするところでございますので、途中で退職されるという方につきましては、そう多くはないというふうに想定しているところでございます。
したがいまして、直接10万円を保育士の方にお支払いするということにつきましては、継続をして勤務をしていただくということのインセンティブにつながるというふうに考えておりますので、現在のところ、返還をしていただくというようなことは考えておりません。
小宮山委員
そういうもらい得みたいなことの予防のために、例えば半年たったら10万円あげるとか、1年たったら10万円あげますよとか、それをやると、新規採用の効果も薄れちゃうかもしれないんですけれども、一定期間がたったらあげますよという形はいかがでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現在につきましても、内定の段階ではなく、就職をした段階でお支払いをするというふうに考えているところでございます。
久保委員
ここのところは前回、予算の分科会でも大分詳しくお伺いしたところなんですが、宿舎借り上げ事業支援のところで、28年度の区外居住は8分の7で、平成29年度は現在区内居住、ただし通勤時間30分程度の区外も可とするということになっておりまして、28年度のときの区外居住の方とは若干対象者が変わってきているのかなと思うんですが、この辺はいかがですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
28年度につきましては、区外の方も条件なく対象としておりました。ただし、補助割合が若干違いますので、区が補助するのは8分の7、これの8分の1は事業者のほうが負担するという考えのもとに実施しておりましたけれども、29年度につきましては、区外でも勤務地から30分程度の方につきましては、10分の10の補助をさせていただくということに変えさせていただいているところでございます。
久保委員
ということは、もしかしたら、昨年対象になっていて、29年度は対象ではなくなる方があるかもしれないのかなと思うんですが、その辺は今、どんなふうになっているんですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今、実際に状況を把握しているところでございますけれども、現在そのような方はいらっしゃらないというふうに聞いております。
久保委員
皆さん、大体30分以内のところで通勤されているということですよね。それはよかったなと思っております。
ちょっと角度が違うかもしれないんですが、今、保育士人材確保ということに対しての支援体制は、国を挙げ、都を挙げ、やっておりますよね。ただ、保育園のさまざまな人材の確保というところで、栄養士だったり、調理師だったり、事務関係であったりというところも今、少し手厚くなってきているのかなと思うんですが、その点については、今回対象にならず、あくまでも保育士ということでよろしいんでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私立の園長先生の皆様にお話を伺いますと、保育士のこのような制度があると助かるというようなお声を聞いておりますので、現段階では保育士を対象としたいというふうに考えております。
久保委員
まずは保育士の確保が先決であろうかなと思います。ただ、ほかのところで、保育園にかかわる部分というのは若干手厚くなっているようにお伺いしておりますので、また別の場面でその辺も御紹介いただければと思っております。
前回、「保育のおしごと就職相談会」の実施についてもお伺いいたしまして、商品券等をお配りするということで、今までなかなか来てほしいと思うようなところで、園のほうがブースを出していても、園の数のほうが来る人より多かったみたいな話が聞かれていて、それを解消するために保育士養成学校の学生さんなども対象として、要は開いたことが無駄にならないような形にしていこうということなんだと思うんですが、前回もお伺いいたしましたけれども、きちっとしたスキームができ上がっているのかどうかというところもあるかと思いますし、こういうことというのは、就職にかかわることですので、時期の問題というのも出てくるのかなと思いますが、その点はいかがお考えですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
中野区を会場といたしまして実施するものにつきましては、私立認可保育園の方々と合同で行うということで、日程等内容についても御相談をしながら進めているところでございます。対象者につきましても、都内広く養成学校には御案内をしているような状況でございますけれども、若干天候ですとか、さまざまな状況により、参加者数につきましては差があるかなというふうに考えているところでございます。
29年度につきましては、区内の養成学校とも連携を強めまして、そちらの協力もいただけるような形で進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
高橋委員
1点だけ確認なんですけども、最後にその他杉並区、ハローワークと連携というようなことが書いてあるんだけど、都内6カ所で行われるのは、東京都と調整中であると指定されるまでにすごいハードルが高いの。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
実際には、今年度の実績でいいますと、第1回目が7月に実施されているところでございます。7月に実施するということは、その前に周知が必要だということですので、結果につきましては、もう既に意向を東京都に伝えてありますので、年度の早い段階で連絡が来るかなというふうには思っているところでございます。
高橋委員
その場所の選定というのは、東京都がここでやったほうがいいんじゃないかと、そういうのは東京都じゃないと決められないという理解でいいの。こっちが幾らお願いしてもできない場合もあるということなのかな。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
強く中野区での実施を要望しているところでございますけれども、最終的には東京都が決めるものだというふうに理解しております。ただし、過去を見ましても、中野区での実施はございませんので、ぜひ実施に向けて調整をしたいというふうに考えているところでございます。
小宮山委員
2番の宿舎借り上げについてなんですけども、今現在の利用者というのは何名ぐらいいらっしゃるんでしょう。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
これは、実際に宿舎借り上げの補助をしている事業者に補助するものですので、具体的には人数というのは把握してございません。現在は22園の方がこの制度を利用したいというふうに申請していただいているところでございます。
小宮山委員
この制度を利用するに当たっては、運営事業者が賃貸借しないといけないそうなんですけども、個人契約ではだめということなんでしょうけども、それはハードルとかネックにはなっていないですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
あくまでもそのような仕組みをお持ちの事業者にお支払いするということですので、そもそも東京都の保育士確保策のスキームがそのようなことになっておりますので、それに倣った形で活用させていただいているところでございます。
すみません。先ほどの人数なんですけれども、44名でございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、16番、園庭を有しない認可保育所の適切な保育環境の確保支援についての報告を求めます。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
それでは、園庭を有しない認可保育所の適切な保育環境の確保支援について御報告をいたします。(資料5)
1、内容でございます。平成28年度より中野区内の認可保育所等の園児が健やかに成長することができる環境の実現に寄与するために、園庭を有しない認可保育所が適切な環境を確保できるよう、小学校との連携により、下記の①から④の内容で区立学校の校庭等を提供することについて支援をしてまいりました。
内容でございますけれども、散歩の目的地及び水分補給の場ですとか、自然観察や生き物の観察などをする場、あるいは安全に留意しながら運動遊びをする場というようなことで進めてまいりました。
実施状況でございますけれども、平成28年度はまずゼロ歳児から5歳児の保育をする認可保育園を対象に、戸外遊びの場を確保することを支援いたしました。保育園といたしましては、表の中にあります五つの保育園になります。小学校といたしましては、表にあります桃花小学校、緑野小学校、若宮小学校、塔山小学校、中野本郷小学校でございます。それぞれ開始月ですとか実施内容については、お読み取りいただきたいというふうに思います。
次に、3番目の平成29年度の取り組みについてでございます。上記については継続をするほか、平成29年度に新たに園庭を有しない認可保育所が開設いたしますので、希望調査を行いまして、5月以降、順次開設を目指すことといたします。そのほか、従来よりゼロ歳から2歳児の保育をする地域型小規模保育所等、全44カ所につきましては、現在、区立園と連携をしているところでございます。今後は、私立園との連携も拡大していけるように実施をしていきたいというふうに考えているところでございます。
下の表につきましては、平成29年度新規開設で園庭を有しない認可保育所の名前を参考までに書かせていただいているところでございます。
私からは、以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
いさ委員
この対象の中に認証園というのは入っていないわけなんですが、認証のほうがより影響というか、問題が大きいような気がするんですが、ここのことはどう認識されているでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
認証保育所も全て44カ所の中に含まれているところでございます。
高橋委員
連携が大分とれてきているということはうれしいんですけれども、一番下にも書かれている園もありますけれども、遠いとか近いとか、いろいろあるじゃないですか。今、限定として小学校ということになっているんだけれども、園庭がない保育所に小学校が近くでなくて、たまたま中学校が近くだったとか、区立保育園が近くだったと。区立保育園だったらいいけど、中学校が万が一近場で、ここで何とかしたいんですという場合も、それはいろいろと配慮するという理解でいいのかな。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
対象となるお子様がゼロ歳から5歳ということですので、中学校の校庭等が適切かどうかというところも、目的に合った利用ができるかどうかというのもございますけれども、もしそういうお声があれば、私どものほうでも調整をしたいというふうに考えているところです。
また、近くに私立保育園もあるというところもございますので、29年度は少し進められるかなというふうにも感触を得ておりますので、そちらも実施してまいりたいというふうに考えております。
高橋委員
ぜひお願いしたいんですけど、場所限定ということではなくて、教育委員会というか、立場上、ここを使いたいんですと言われたときに、何とか応援してあげられるような策を考えていただければと思います。中学校は生徒さんが大きいから不安材料もあるかもしれないけど、別に校庭全体を使うわけじゃないんだから、それなりに配慮ができると思うので、今後もどこであろうとサポートできるような仕組みをつくっておいていただければと思います。要望です。
久保委員
こうやって学校の校庭を利用したりしてできるようになったのはよかったなと思っているんですけど、従来、保育園って区立公園を使っていますよね。区立公園の調整もなかなか大変だったりしているのかなと思う点と、あとは公園のほうでも配慮してくださって、いろんな園の要望を聞いてくださっているというようなお話を伺っていますが、その辺の連携はどうなっていますか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
固有の園庭がない認可保育所等につきましては、認可の際に代替の戸外の公園というものを指定していただいているところでございます。皆さん、お近くの公園を指定されているということなんですけれども、2園ぐらいが同じ公園を指定しているところもございますので、行ったらどちらかの園が利用していたというようなことでほかの公園を利用しなきゃいけないというような声もございますので、そのあたりも調整できればいいのかなというふうに思っているところです。
公園担当の所管とは、現在、所管では公園の利用に際して調査をしているというふうに聞いておりますので、そちらの結果も踏まえまして、また、支援が必要な場合につきましては対応させていただきたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
大変丁寧にやっていただいているというお話を伺っています。結果報告をもとに、各園との調整をお願いしていっていただきたいと思いますし、また、29年度に開設する園も、新しく入ってきたところの使用が難しかったりしないように、十分に調整していただきたいなと思います。
あと、こちらの実施状況についてなんですけれども、例えばピノキオとかは実施内容1、2、3、4、全部に丸がついていますよね。開始月となっているんですけれども、どのぐらいの割合で学校を利用しているものなんでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
今、委員がおっしゃいましたピノキオ幼児舎につきましては、週2回程度あるいは毎日利用されるときもあるというふうに聞いているところでございます。他の園につきましては、近くに大きな公園があったり、遊び場の一つとして御利用されているということで、頻度については、さまざまでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
それでは、先ほど一旦保留といたしました第3号陳情を改めて議題に供します。
なお、第3号陳情におきましては、陳情者より補足説明の申し出がありますが、これを許可してよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後1時32分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時41分)
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
高橋委員
今、陳情者の方の補足説明を伺いましたけれども、思っていらっしゃることは、そうなればすばらしいことでありますから、ただ、各自治体によってさまざま、つくりたくてもつくれない場所で、それなりの希望としての、待機児童を減らすための対策をとっているということでいろいろな方策が練られていると思うんだけれども、とりあえず陳情の中に入っている、最終的には東京都と国に意見書を出してほしいということなんだけど、理事者に確認したいんですけど、今、国と都の予算って、29年度はどうなっているのか、教えていただけますか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
皆様も報道等で御存じだと思いますけれども、28年度中にも補正が組まれて充実しているというような状況でございます。例えば、東京都でございますけれども、28、29年度を比較しますと、約2割強の充実が図られているところでございます。また、東京都につきましても、4割程度の充実ということで予算がつけられているというような状況でございます。
高橋委員
一応予算がつけられていて、中身はさまざまになっていくんでしょうけれども、そうやって国も都も考えながら、この政策に対して力を入れていこうという姿勢はあらわれていると私たちは思っているんですね。
今、陳情者の方がおっしゃっていた3歳の壁ということがあるんだけど、うちは以前も報告いただいたように、3歳の壁がないようにしていくんだという理事者の答弁があったんですけど、いま一度確認しますけど、現状はどういう考えでいらっしゃいますか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
現状、小規模に入られているお母様方の3歳以降はどうなるんだろうという御不安というものも受けとめつつ、今現在、中野区では、3歳の転園ができなかったというようなお子様はいらっしゃいません。今後も引き続きそのような定員の管理をしながら、適切に整備を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
委員長
傍聴希望者が15名を超えました。希望者全員の傍聴を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
なお、傍聴者の方々にお願いを申し上げます。本日、たくさんの方がおみえになっておりますので、互いに譲り合いながら傍聴されるようお願いいたします。
高橋委員
今の答弁をいただきまして、保育園に入る方は、入れるときは不安ですよね。でも、今、その不安を払拭するために連携をとって、ここが終わったらこちらに入れるんですよという説明をしながら入所していただくというようなやり方もされているということだから、私自身は、壁はどんどん取り除かれているのかなという理解でいます。ただ、今後も誤解を招いちゃいけないから、保育園の説明会などでは申し込みされる方たちが理解できるように、安心して申し込みできるような体制だけはきちんと維持していってもらいたいんですけど、いかがですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
3歳以降のことにつきましては、入園をする前の御相談の段階から御不安がないように説明をさせていただきたいと思います。仕組みにつきましても、継続確保できるような形で進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
高橋委員
私としては、コンシェルジュもいることだし、相当うちの区としては、保育園に入園される方、または幼稚園の方もいらっしゃいますけれども、さまざま対応をいろいろ工夫してきている、その末でいろいろまだ問題はあるんだけれども、国も都もこうやって協力的に応援していこうという体制を持っているわけだから、国と都の予算の中身がきちんと皆さんにわかるような伝え方をしていかなくちゃいけないということが基本的に大事だと思います。なので、そういう中身がわからないからこそ、もっと要望してほしいよということにつながっていっちゃうんじゃないかなと思うので、そこは上手にやっていただきたいと思いますけど、どうですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもも、29年度につきましては本年度と比べて、保育士人材確保につきましては2億5,000万円ぐらいの予算を増額してつけております。どのような仕組みを活用し、このような事業継続になっているのかということも含めまして、さまざま御紹介をしていきたいというふうに考えているところでございます。
いさ委員
そもそも待機児童の問題なんですけれども、今もネット上に、私も落ちた、私も落ちたという声がわっと大きくなっている。その中には、中野区で子育てされている方の声もありました。全体的に見て4割ぐらいの方が1次募集で不承諾をもらっていると。中野区においては、全体に保育園の応募の数がふえていながら、一方、1次募集の不承諾をもらっている方が昨年よりも割合がふえているわけなんですが、そのことについてはどんな認識でいらっしゃるでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもも計画的に整備を進めているところでございますし、中野区は住みやすいということで住んでいただいたり転入していただいている方がいらっしゃると思っているところですけれども、保育定員につきましては、限りがあるものでございますので、御希望にかなわない方も大勢いらっしゃったのかなというふうに思っているところでございます。
現在、2次募集でさまざま結果が出ておるところでございますけれども、少しずつ辞退等がございまして入れたりするケースもございますし、4月以降も引き続き個別に御相談をさせていただきながら、保育が必要なお子様、保護者の皆様には保育園に入れるような御相談をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
いさ委員
それはもちろんしっかりやっていただきたいところではありますが、率直に言って、予算委員会のところでも質疑をしましたけれども、最初に立てた目標、1,065人の増員に対して331人の増員で終わったというところについては、どこがまずかったのか、目標を達成していない、3分の1もいっていなかったわけですから、反省をしなければいけない部分というのはどうしてもあるんだと思うんです。私の会派としては、中野区にまだその余力はあると思っていますが、その一方、区だけではどうしてもできない部分というのがあるのもまた事実だと思うんです。そういう意味では、東京都や国に対して、もっと予算をくれよなり、やってくれよと求めるというのは、やっていかなきゃいけないことだと思うんですが、いかがでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもの各自治体の待機児の状況につきましては、国、都に報告しているところでございます。また、今回の29年度の予算の案につきましても、そのような状況を踏まえて、組み立てていただいているというふうに考えておりますので、今後、何か不足等の状況がございましたら、その都度、その都度、国、都に上げていきたいというふうに考えているところでございますけれども、中野区といたしましても、現在はこの予算の中でしっかりと進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
いさ委員
もちろん前に進んでいる部分もありますし、東京都がやろうとしていることでは、賃金なんかも結構上がりそうなムードもあるわけで、それは改善していく点については、もちろん評価はしなければいけませんけど、例えば仮に4万円上がったとしても、保育士の賃金というのは、ほかの業種に比べて月々10万、11万低いと言われているわけですから、それでもまだ足りていない。そうなったら、足りない部分については、それでしようがないとしないで求めていかなきゃいけないものじゃないかなというふうに思っています。
また、保育士の問題については、賃金だけじゃなくて、労働実態、長時間働いている、こういう問題もあるわけなんです。昨年9月には、横浜のほうで大手の事業者がやっている保育園に労基署が入って、長時間労働を是正しろという話があったわけなんです。そこまでいかなくても、長時間過密に働いているのが保育士の実態だと思うんです。待遇まで含めて総合的な改善というのはどうしても必要になってくることじゃないかと思うんですが、この点については、どうでしょうか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもも、28年度から保育所の運営が基準どおりに行われているかということで、専任の部署をつくりまして、検査等に伺っているところでございます。実際には、基準に欠けているような状況は確認しておりませんので、引き続き、もし困るような状況がございましたらば、御相談を受けながら対応したいというふうに考えているところでございます。
また、保育士の処遇改善につきましては、中野区は他区よりも厳しいというふうに事業者の方からはいただいているんですけれども、実際に各保育士の方にどのような形で処遇改善された分が反映されているかということもしっかり確認しながら進めていきたいと思っておりますので、こちらにつきましては、引き続き継続した取り組みとして実施していきたいというふうに考えております。
久保委員
補正予算のときにもこの点はいろいろ議論があり、そして先日の予算の分科会でもさまざま議論したところですね。陳情には、「東京都と国に対して、『保育予算を大幅増額し、安心できる保育の実現を求める意見書』を提出していただけるよう」というふうにありまして、前回、減額の補正予算を行いました。そのときに、国や都の財源はある意味、潤沢であったんだけれども、それでも保育園を予定どおりに開設することができなかったという認識でおりまして、その点をお伺いしたところなんですが、そこについての御説明をもう一度お願いします。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
減額補正をさせていただいたときに、国、都の財源につきましては、現在のところ、来年度予算に関しましても、さらに増額をしていただくというところで、保育所整備についてもさまざまなところで加算措置をとっていただいているところでございます。
区としての今までの上限設定とか、そういったところも見直しをさせていただいて、有効な財源を使いながら、さらに保育所整備を加速させていきたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
さっき高橋委員が御質問されていたように、東京都や国のほうが保育予算を大幅増額している状況であるし、28年度についてもそうだったんだと思うんですね。それでもなかなか開設ができなかったというところであって、これは何も予算だけの問題ではなかったんだろうなというふうに受けとめています。
それから、小規模保育がふえ、新たに3歳の壁問題が起こっていますというところなんですけれども、これも昨年度から制度自体は大きく変わってきたかなというふうに思っておりまして、そのお子さんたちが来年度どういうふうになっていくのかなというところが一番大きな課題であると思います。今も小規模保育ですとか、また、認証もですし、家庭的福祉員など御利用されている方たちについては、認可保育園に新たに申し込みされるときには加点という形になっておりますが、それだけではなくて、きちっと継続的な保育が図られるような連携保育のあり方も御提示いただけるというふうになっているかと思うんですが、その辺のところの見込み、スケジュール等も含めてお願いいたします。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
小規模保育事業所のお子様が3歳のときに保育を継続する意味で、違う園に行った場合、そこでも早く環境になじんで過ごせるようにということでは、小規模と認可保育所、区立保育所の接続のところだけではなく、日常のつながりというのも大事だというふうに認識しているところでございます。今年度は区立保育園を中心に接続の活動につきましては実施しておりましたけれども、来年度につきましては、私立保育園の方々にも御協力をお願いし、少しずつ進めていけるというような状況でございます。
また、補助金に関しましても、新しく開設いたします小規模事業所の分につきましては、私立保育園としっかり連携できるような形で計上させていただいておりますので、着実に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
ここにある一つ一つ御心配を解消していっていただけているんじゃないかなというふうに思うんですね。これは予算のときにも伺って、先ほどの借り上げ支援事業補助などについても拡充されています。これについても、特定財源が含まれているわけですけれども、単年度ではなくて、継続的に行うのではないかというお話もありまして、29年度の予算の中には多くそういったものが含まれているのかなというふうに私は思っています。
先ほど地方交付税のお話が、休憩中ではございますが、陳情者の方からありました。地方交付税という形では、23区は不交付団体でございますけれども、保育園に対しては財調で措置がされているのではないかなと思うんですが、その辺はいかがですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
総括質疑の中でも予算担当のほうからお答えがあったと思いますけれども、現在、キャリアアップ事業ですとか、そのようなものにつきましては、対象となるように要望しているところでございます。
久保委員
ですので、要望すべきところはもう既に国や東京都にも要望しているところかなと思います。今後なんですけれども、何が一番問題なのかといいましたら、保育予算の問題なのではなくて、待機児童の解消がなかなか図られないというところが問題なのではないかなと思っております。
先ほど来、さまざまに課題については述べていただいているところですけれども、次年度に向けまして、またさらに保育需要に対して1,300人の枠の拡充を図っていくというような状況でございますので、一つひとつ丁寧にやっていくことかなと思っているんですね。前回、私たちは、予算の討論の中でもそこのところは重点的なポイントではないかと思って述べさせていただいたところなんですが、さらに待機児童ゼロに向けての区のしっかりとお考えといいますか、御決意といいますか、その辺のところをお伺いしたいと思います。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
国と東京都にさまざまな場面で御要望もさせていただいておりますし、さまざまな会議体、緊急対策会議等におきましても、さまざまな要望を出しているところでございます。そういったところを受けて、予算でございますとか、人材の確保、さまざまな点での施策の充実は図っていただいているところでございまして、先ほど申し上げたように、区のほうでもそれに対応したさまざまな制度改正を行う中で、必要な保育定員の確保について全力で取り組んでまいりたいというふうに思ってございます。
久保委員
ぜひともお願いしたいと思っております。
あと、ちょっと気になるのが、子どもの安全や保育の質の低下の危惧というようなことを陳情者の方がおっしゃられているんですが、私は個人的には、先ほど園庭のない保育園のお話があって、園庭がないから、イコール保育の質の低下というふうには感じていません。また、小規模保育でも、低年齢のお子さんの場合には、小規模であることがいいなということもいろんなところで見ているところなんです。ですので、今、行っている区の保育というのが信頼を得るものであるかどうかというところを多くの方に理解していただく必要があるのではないかなと思うんですが、その点はいかがお考えですか。
小山子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)
私どもの分野の中には、区立保育園の園長の職員がいたりします。そこでは、中野区内の区立保育園、認証保育所、さまざま幼児教育、保育にかかわる方たちの研修というものも実施させていただいているところでございます。そういう意味では、その時々の課題について検討したり情報共有したりする中で、保育の水準というところでは確保されているのかなというふうに思っているところでございます。
しかしながら、新しい園がふえていくこともございますので、そのあたりは少し強化をいたしまして、進めていきたいというふうに考えているところです。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後2時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後2時02分)
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はございますか。
いさ委員
第3号陳情、「保育予算を大幅増額し、安心できる保育の実現を求める意見書」の提出についてについて、賛成の立場で討論を行います。
当陳情は、子どもの安全や質の担保のためにも、園庭のある保育園、そして保育士が長く働き、経験を積むことができる処遇改善が必要であり、国や東京都に対し、安定的な財源を求めるべきというものです。国からの補助金については、今もお話ありましたが、保育所運営費は2004年から、施設整備費は2006年から一般財源となって国庫補助から削られました。そもそも地方交付税は東京都は不交付団体ということです。このころやっていた国の行政改革の方針と相まって、公立園の人件費をコストとみなし、日本中で保育園の民営化が加速していったのがちょうどこのころです。今現在、待機児童の解消、保育園の新設については、深刻な行き詰まりの中におり、中野区の財政的な努力だけでは先行きが見通せないことから、国の保育財源の考え方そのものを改めさせ、しっかりした財源保障を求めることが必要な時期に来ていると考えています。
また、東京都では、この4月より保育士の賃金アップが決まっていますが、4万円アップのためには、乳児保育、食育アレルギー、マネジメントなど8分野の研修のうち、四つを受けなければいけません。1分野だけなら5,000円の補助、四つ受けて初めて満額の4万円となる仕組みです。1分野当たりの研修時間は15時間程度とされ、一つ受けるだけでも二、三日は職場を留守にしなければいけなくなります。大変なことです。また、4万円給料が上がるとすると、園長や主任といった役職者よりも給料が上がるという逆転現象が起きる場合がある、こういうことも指摘されていて、簡単にはいかない問題があるんだと、こういうことがさまざま専門家から指摘されています。
東京都は、この月額4万円の対象者を一定数確保と説明しており、研修を受けた職員以外にも加算分の分配を可能とする道を開くなど、直ちに給料が4万円上がるというわけでもなくて、保育士の抜本的な待遇改善のためには、まだまだ不十分な内容であると考えています。
また、保育士の待遇については、賃金だけでなく、長時間過密労働の問題を解決しなければ、若手保育士の数年での離職をとめることもできないし、このことがいわゆる潜在的保育士、もう保育士はやりたくない、復職したくない、こういう問題にも直結しています。保育士が数年でやめてしまう状況を放置していては、スキルも経験も積み上がりません。このことは、保育の質にそのままはね返っていくことになります。
23区において保育士の配置基準を決めているのは、先ほどもお話ありました都区財政調整制度です。予算拡充とともに、配置基準の見直しも求める必要があると思います。
保育を求める多くの保護者は、居住地の近くで、子どもにとってよりよい環境、条件が整っており、就学前まで預けることができ、自治体がしっかり責任を負っている、そういう保育園を望んでいます。保護者の皆さんの願いに正面から応えようと思えば、公設公営の区立園拡充を保育政策の基礎とすることが求められているのは明らかです。財源的な裏付けを確保しながら、保育行政の民営化路線を転換する、そのためにも国や東京都に予算の拡充を求めることがどうしても必要と考えます。
以上をもって、本陳情への賛成討論といたします。
委員長
他に討論はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第3号陳情、「保育予算を大幅増額し、安心できる保育の実現を求める意見書」の提出についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第3号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第4号陳情、大和保育園仮設園舎での運営を公営でおこなうこと等について、第5号陳情、南台保育園の仮設園舎の運営を民営で行うことについてを一括して議題に供します。
なお、第4号陳情におきましては、陳情者より補足資料配付及び補足説明の申し出がありますが、これを許可してよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後2時07分)
委員長
再開いたします。
(午後2時14分)
これより本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。
いさ委員
今のやりとり、そして、陳情の中でも、時間がない、拙速だという話が出てきますが、これは区としてはどういう認識でいますか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
実際に説明に入ってからの年限につきましては、今まで民営化をしてきた平均年数に比べれば、短いというふうには考えてございますけれども、保護者説明会等を頻繁にさせていただいたり、必要なお話し合いをさせていただいて進めてまいりたいというふうに考えてございます。
いさ委員
今、現時点で話し合いが足りていない、納得できていないという父母の方がこれを出しているわけですが、このことについてはどうでしょう。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
これまでのお話し合い、協議の中でいただいた御意見、これに基づきまして、区としての考え方をお示ししたというところでございます。それに基づきまして、基本的に区としては今後さらに事業者選定を行いながら、また、三者で協議を進めながら民営化を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
いさ委員
区の考えをお示しというところと皆さんの要望とがそごがあるというお話がここまで明らかになったわけなんですが、そのことについてはいかがでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
さまざまな点におきまして御要望いただいております。その全てについて区としては、そのとおりいくという形では、全体の計画の中でも難しいというようなお答えをしてございます。
いさ委員
結局、行政都合によって、今、お話がありましたように、影響が、その場だけじゃない、何日じゃない、一生影響が出るかもしれない、こういうお話をされているわけなんです。ここには相当重い責任があると思うんですよ。それを区のお考えはお示ししました、そういう話では、到底済まないんじゃないかと思うんですが、ここについてはどうでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今、陳情者の方もおっしゃったとおり、事前の引き継ぎの拡大、その後の対応等についても、現在検討しているところでございます。基本的に二次障害等につきましても、お子様の特性、そういったものを踏まえ上で対応していくことが非常に重要であるというふうに、そういったものを起こさせないためには必要であるというふうに認識してございます。そのための措置として区としては御提案申し上げているところでございまして、そういった意味で、それぞれのお子様に対応できるような形での園運営を推進してまいりたいというふうに思ってございます。
いさ委員
お子様に合った措置というものがいきなり変わってしまったら、それは困るんだという陳情の中身なわけなんです。そのことそのものを変えない限り、このことは解決しないということだと思います。
それで、お聞きしたいんですけど、なぜこれまでのようなスケジュールで仮設園舎、公営ということで運営できないんでしょうか。その理由を教えてください。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今回の民営化の計画そのものにつきましては、施設の老朽化でございますとか、それに対応する現在の園運営を継続しながら進めていくための仮設園舎の選定、また、建てかえに伴います保育定員の拡大、さまざまな観点から、また、保育士の数の問題、そういったことも含めまして総合的に勘案した上で、今回の計画を出させていただいているところでございます。
いさ委員
今、保育士の数の問題とおっしゃっていますけど、実際には保育士がいないからこれができないという話じゃなくて、今まで保育士をふやさなかったから、その結果、民営化になっているということじゃないんですか。ちょっと順序が違うんじゃないかと思うんですけど。これは本会議でも指摘をしました。これまで中野区は保育士をふやさずに来て、退職したりした分だけ補充する、この先は補充しないということになっていると思うんです。保育士不足だからこれができないという言い方は詭弁じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
基本的に平成15年から13園ほどの民営化を進めてきてございます。民営化を進めていく中では、区の保育士の退職補充等も経過としてはありました。基本的に民営化を進めていく中では、区の保育士をさらに採用していくという考え方に立ってございません。そういったところから、保育士の今後の動向を踏まえた上で今回の計画を策定させていただいたところでございます。
いさ委員
結局どこをどう聞いても、区の都合があって、だからできないんだということを押しつけているようにしか聞こえないと思うんです。私でもそう聞こえるんですから、陳情に来ている皆さんなんかは、本当にそういうふうにしか聞こえないと思うんですよ。こういうやり方では、到底父母の皆さんの理解を得られると思いませんし、今、懸念されているような事態が起きたらどうなるのかということに発展しかねないことだと思うんです。ちょっとこのことは到底納得できないようなお話になっているかと思います。
私たち会派としては、民営化しないで公立でやるべきという立場ですが、少なくとも今回の陳情に関しては、やるのだったら、せめて今までどおりのスケジュールでやってくださいよという話なんです。そこの願いというか、重さというのをきちんと受けとめなければいけないと思うんです。そのことについてはいかがでしょう。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今までもお話し合いを重ねている中で、区の立場、考え方についてお話しさせていただいております。こういった御要望も踏まえた上で、現在の区の考え方をお示ししているところでございます。
いさ委員
子どもたちの影響ということでいうならば、はっきり言えば、発達障害でない子どもについてもストレスになるんだと思うんです。過去に中野区が民営化してきた保育園では、引き継ぎを経験した職員がその年のうちにやめてしまうということが何回も起きている、こういうふうに聞いています。このことはどう認識されていますか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
何回も起きているというのは正しいかどうかは除いておきまして、保育士の継続的な従事、必要な経験年数いる職員の配置、そういったところについても、今回の事業者の選定の中で取り込んでいるところでございます。
いさ委員
なぜこういうことが起きたのか、そのことに対してどうするのかという答えがなければ、この先、このことも心配しなきゃいけなくなるということなんです。実際に障害のない子どもたちだって、民営化の中で荒れてしようがないんだという声があったというのは、いろんなところで聞いています。このやり方そのものを改めなければいけないと私は思います。要望としておきます。
小宮山委員
民営化保育園の中に区の職員が出向するという話は今までなかったことかと思います。あと、区の職員が仮に行ったとしても抱っこもできないんじゃないかという話もあったと思います。そのあたりの事実関係とか役割とかを教えてください。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
どのような形が最も園児の方、保護者の方にとってのプラスになるかという点、そういったところを踏まえまして、現在検討を進めているところでございます。
小宮山委員
ちょっと今の説明じゃわからなかったので、そもそも民間の園に区の職員が行くことは制度的には可能なんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
委託という形の中で、どのような手続を踏んで法律上につきましても問題のないような形で実現できるかということを検討しているところでございます。
小宮山委員
今の質問でもわからないんですが、じゃ、陳情者の言った内容はどこまでが正しくて、どこまでが正しくないのかというのは、ちょっとよくわからなかったんですが、お願いします。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
陳情者のおっしゃる御要望の内容を踏まえた上で、どのようなことが最も適切なことができるかどうか現在検討しているところでございます。
日野委員
仮設園舎に移るに当たって、全園児そうなんですけども、特に支援が必要なお子さんに関しては十分に配慮されるべきであるというふうに考えております。区のほうとしても、職員を派遣してということで考えていらっしゃると思うんですけども、今、他の委員からもあったように、制度的にできることとできないことがあるということで、これから検討されていくというところだと思うんですけども、例えば南台保育園の場合だと、近くですぐ工事があったりして、危険なところに移動することになる、そういったところの配慮についても陳情の中で出ているんですけども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
仮称かどうか、正しい名前は正確には覚えてございませんけど、大規模公園の整備が近隣で行われるというのは事実でございます。それに伴います工事車両等の通過する動線につきまして、現在のところ確認した段階では、当該仮設園舎用地の周辺については通過することはないというふうに聞いてございます。
また、当然のことながら、それに伴いませんでも、園運営においては細心の注意を払って交通安全を図っていくというのは当然のことでございまして、仮設園舎での園運営を通しましても、そういった注意をさらに図ってまいりたいというふうに考えてございます。
日野委員
そういったところも保護者の方は非常に不安な点がいっぱいあるんですけども、今のところに関しては、例えば説明等はされたんでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
前回の説明会の中で具体的なお話し合いはまだ、仮設園者の用地の位置を御説明している段階でございまして、今後行われる説明会の中でそういったお話をさせていただきたいというふうに思ってございます。
日野委員
そこに関しては、次の説明会でされるということで、先ほどあったこれまでの区の職員の方を派遣していたけど、実際に保育をすることができない、今後具体的にどういうことができるのか考えていくというふうにおっしゃっていたんですけども、これに関しては、いつ保護者にどのように具体的に説明されるのか、この辺もお伺いします。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今までにない新たな取り組み、さまざまな検討が必要になってまいる可能性もございますので、これが実現されることを前提として、今後検討を慎重に行ってまいりたいというふうに思ってございます。
日野委員
遠い話のことではなく、すぐ先の話のことですので、やっぱり不安は大きいと思います。この辺の細かいところを全て具体的に説明していくことが必要であるというふうに思います。要望です。
高橋委員
ちょっと確認なんですけども、特別支援のお子さんたちに事業者の職員をさらに加配するわけだよね。加配をして、その職員はそのお子さんにつきっきりになるのかな。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今後、一般的なお話をさせていただきますと、1対1のケアが必要なお子様というのも他の場合は想定としては考えられますが、現在行っている状況では、複数の職員が全体として該当する園児さんの状況を見守りながら園運営を進めていくというようなことが一般的でございます。そういった意味で、事業者職員を加配した場合でも、区の職員と事業者職員とでそういったお子様のことについて合同で対応を行っていくと、そういったような考え方でございます。
高橋委員
そうすると、多くの職員の人たちがそのお子さんに対してケアをするわけなんだけど、今、いろいろ陳情者の方のお話を聞いていると、人が変わると、環境が変わるのと同じようにいろいろと対応が変わってくるというようなお話もありましたよね。そうすると、何が一番いいのか。公設公営にはできないから、これから変わっていく中において、どうしても特別な支援のお子さんたちに対しての一番いい方法を模索しなくちゃいけないんだけど、今、検討していますという話なんだけど、それじゃ遅いのかなという印象を受けるわけですよ、私なんか、話を聞いていると。だから、安心できなくて、こうやって陳情まで出すお気持ちになってしまったのかなと思うんだけれども、今までも担当の副参事さんたちは、園に出向いて、いろいろ説明をしながら、保護者の皆さんとどうやったらいい方向にいくかという話をしてきてくれていたわけじゃないですか。そこでこういうふうに不安を抱かせてしまったというのは、行き違いもあったのかもしれないけれども、理事者の皆さんだけじゃなくて、陳情されている保護者の方たちも、もっと自分たちの気持ちをぶつけて、何とか我が子が卒園までここの園で過ごせるような方策を一緒に考えてほしいなというのは私、ひとつ願いなんです。
私たちも実際にそのお子さんたちと会っていないから、どんなような状況になるかすらわからないから、ここでしか物が言えないことは大変失礼だとは思うんですけども、楽しく通いたい、楽しくみんなと触れ合いたいという気持ちはお子さんもそうだし、保護者の方もそうだし、まして、担当している理事者の皆さんだってそう思うんですよ。だから、検討しているところですというだけじゃ、対応があまりにもよくないんじゃないなんて思うんですけれども、もうちょっといい案が回答で出るというわけにもいかないんだろうけど、何か踏ん切れるようなことがあるといいなと思うんですけど、どうですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
先ほどちょっと申し上げましたけれども、民営化に向けては、これから事業者の選定作業を進めてございますけども、事業者と区と保護者の方とお話し合いをさらに継続させていただくということが重要になってまいります。先ほど検討ということでお話をさせていただいておりますけども、なるべく早期にそういった内容については詰めさせていただいて、御不安がないような形で解決できればというふうに思ってございます。
久保委員
さかのぼっていろいろお話を伺いたいかなと思うんですけれども、というのは、今回、第1回定例会の中で、本来、3月には子ども文教委員会への報告として事業者選定結果というのがあったのかなと思っていたんですね、1月25日の報告を見ると。それは今回ないのかなと思ったので、今まで私たちが説明を受けてきたスケジュールが若干変わってきているのかなという思いもしたものですから、ちょっとさかのぼってお伺いしたいなと思います。
ここでいえば、10月18日に大和保育園の保護者の方、また、10月に南台にもなっていますけれども、唐突に民営化という説明があって、保護者の方たちは大変動揺されたのではないかなと思うんですね。そこは私もたしか議会の報告の中で、ちょっと拙速過ぎるようなイメージを持っているということはお話をさせていただいたかと思うんです。10月にそういった案が出てきて、事業者募集うが翌月から始まるということで不安の声があって、その間、園、保護者の方たちと協議を重ねてきたんじゃないかなと思うんですけれども、その間、今日までどのように保護者の方たちと協議を進めてきたのか、ちょっと御案内ください。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
大和保育園に関しましては、当初、11月19日から説明会を開始させていただきました。前回の報告の中にもございましたとおり、その後、11月にもう一回、また12月には2回という形で詰めて協議とか説明会を開かせていただいたところでございます。そういった中で、説明会の前にも御要望というか、質問形式のものをいただきまして、それに対するお答えをさせていただいたり、2回、3回とさまざまな形での御要望、御質問をいただく中で、区としての考え方をお示しするというような協議を重ねてきたところでございます。
そういった中で、御要望に対応いたしまして、先ほど言ったような形で検討するという部分はございますけれども、御不安に対する対応として、先ほど言ったような内容についてお話をさせていただいて、区として12月末には最終的な考え方をお示ししたというところでございます。
その後も仮設園舎の用地の確定がありましたので、そういった説明をさせていただきながら、仮設園舎のおおむねの概要を御説明して、御意見をいただいていると、それを踏まえた上で今後詳細な設計に入っていくというようなことで、先ほどの最後のところにつながりますけども、今後は、選定につきましては、若干選定委員会の日付がこの委員会に間に合いませんでしたので、その点については大変申しわけないと思ってございますけども、おおむね3月いっぱいまでに選定を終わらせるということに関しては、特段ぶれているということはございませんので、そういった中で今後三者協議会を行いながら、より詰めていく部分、御要望いただきながら修正していく部分というのもあろうかというふうに思ってございます。
久保委員
今、最後のところで、この委員会には間に合わなかったんだけれども、今年度中には事業者選定についても間に合わせていくというようなことでした。この間、何度も話し合いをしたんだと思うんですけれども、こういう陳情が出てきたということは、保護者の皆さんの不安を拭い切れなかったのかなと、お気持ちを受けとめ切れていないのかなという思いは私もしているんですね。一つにはスケジュールのこともあると思います。
あと、高橋委員から、本当に伝わるようにちゃんと説明できているのというふうに言われているけど、きっと誠意を持ってやってくださったんだとは思うんだけれども、伝わり切れていなかったのかなとか、あと、保護者の方の気持ちをちゃんとくみ取れていなかったのかななんていうところは感じるところなんですね。
スケジュールなんですけれども、29年度に仮設園舎が建設されて、30年度の4月1日からは仮設園舎で民営化されるんですよね。そして、その間に現園を建てかえをして、31年度からは新たに民営化園として新園ができるわけですね。この間の引き継ぎがどうなのかということが今、言われているわけなんですけれども、まずは現園で民営化されるところの職員が来て、引き継ぎをするんだと思うんですね。そこのスケジュールと対応策といいますか、例えば何人が何カ月間来るということと、それだけではなくて、例えば特別な支援が必要なお子さんに対しては、そこの部分での引き継ぎというのを別途行われるんですとか、まずは現園に民営化の園の職員が来ての引き継ぎのあり方、それから民営化した仮設園で区の職員、さっき職員派遣というような言葉があって、法的な問題をクリアしなきゃいけないというお話がありましたけれども、そこのところでの引き継ぎのあり方について詳細に御説明をお願いします。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
まず、基本ベースといたしましては、平成30年度の1月、最後のところから3月までを各クラスについて1名の、将来担任になるべく保育士を引き継ぎという形で配置させていただいて、区立園の保育士と一緒に園運営を行っていっていただくというのが基本中の基本でございます。その中で、特別に支援が必要なお子様がいらっしゃる場合について、その対応につきましては、さらに11月から3月までですから、5カ月間になりますけども、5カ月間の必要な数について配置させていただいて、先ほど述べさせていただいたような形で区の保育士と一緒に、そういった特性等について見ながら、5カ月間を要して保育を行っていくというのが事前の形でございます。
その後、おおむね半年間につきまして、区の職員、どのような形でというところについては、申しわけございません、今後さらに詰めなければいけない部分がございますけれども、保護者の方のおっしゃるような、安心していただけるような形での検討をさらに進めてまいりたいと考えているところでございます。
久保委員
どういう立場でというのは、区の職員もなんだけれども、民営化園のほうも、クラス担任としての方は前倒しで3カ月行くわけでしょう。それから、11月から3月ということで、5カ月間は人数がどういうふうになるかわからないんですけれども、特別支援を必要とするお子さんに対してということになってくると、大和の場合は4人の保護者の方からの陳情が出てきているわけですけども、マンツーマン体制で加配するのかとか、そういう問題が出てくるんだと思うんですけれども、これはどういうふうに考えているんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
先ほど一般論で申し上げた、対応として1対1みたいな形がもし想定されれば、そういう形になろうかと思いますけども、今の現状では、各クラスに職員が加配というか、多めに入っておりまして、全体でクラス運営を行いながら、その子についても合同で対応を図っていくというような形をとってございます。基本的には、その中で対象となるお子様の特性を把握していかなければいけませんので、そのクラスに入った上で対応をするとともに、園全体のことも見ていただくというようなことで、区の職員と合同でお子様の対応もしくはクラスの対応も一緒に図っていくと、そのような形で園運営をしていきたいというふうに思ってございます。
久保委員
要するに、11月から3月は何人という明確な数字はまだ出せていないですよということですよね。区の職員が民営化園に入るというのも大変なのかもしれないんですけれども、区立園で民営化の職員が一緒に合同で保育をするというのも、難しいんじゃないかなと思うんですけれども、その辺というのは、事例とかあるんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
今までの民営化の中で、同様な形で区立園として運営しながら、引き継ぎを行うべき事業者の職員が一緒にクラスに入って保育するというような形で進めてまいってございます。
久保委員
今までもやってきていて、今まで以上に手厚くと言ったら変なんですけれども、そこの部分は期間は長くやっていくということですよね。だから、今まで以上なんだということですよね。引き継ぎの経験があるということですけれども、そこで引き継がれるものというのはどういうものが、例えば園の方針であったり、区立といっても、各区立のそれぞれのあり方は違うと思うので、そこではどういうものを引き継いでいくんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
新規にできる園は区立園ではございませんので、基本的な保育の方法については、保育所保育指針がございますので、大きく変わりはないというふうには思ってございますけども、新しく仮設園に行った場合に、そこから担任になるわけですから、実際のクラスの行事とかさまざまなものがございますので、全体を通しての、一番は子どもたちの人間関係の醸成、また、保護者との人間関係の醸成、そういったものを一番の観点として考えて引き継ぎをしていくというふうに考えてございます。
久保委員
それって、事業者公募段階ではそういう引き継ぎということできちっと明記されていたんでしょうか。その辺のところは、事業者側との連携というところでも、事業者は事業者で場合によっては5人も6人も職員を早目に出すことになるので、大変負担がかかってくるんじゃないかなと思うんですね。そこがうまくいかないと、せっかくの引き継ぎがうまくいかなくなってしまうという可能性があるんですが、そこら辺は大丈夫なんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
選定作業、最終的なものは今後でございますので、そういったところは当然のごとく、実際に配置していただけないと、もともとの考え方が違ってきてしまいますので、そこら辺が非常に大きなポイントだというふうに思ってございます。
今回、事前の加配でございますとか、さらなる加配でございますとか、対象の経験年数を具体的に限定したとか、その後の基本的な従事についても限定するというような、引き継ぎした保育士が継続的に園運営に当たれるような条件付け、そういったこともさせていただいてございまして、事業者としてはハードルが高くなったかなとは思ってございますけども、それをしっかり守れる事業者を選定していきたいというふうに思ってございます。
久保委員
まだ選定の途中でいらっしゃるので、あまり具体的に踏み込んで聞けないところではあるんですけれども、保護者の方たちにとっては、子どもたちがどういう先生に見てもらえるんだろうというのは、とても不安に思われるところなんですね。そこをしっかり見ていただくということは重要なことだなと思っています。
また、4月からの民営化の職員派遣のあり方で、法的な問題のクリアと先ほどお話があったかと思いますが、それはどのようなことですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
実際に委託園という形になりますので、その中で区の職員が法的に問題ないかかわり方がどうできるか、そういった中で区民の皆様、保護者の方が今、要望している内容により近づけることができるか、そういったところが今後クリアしていかなければいけない点かなというふうに思ってございます。
久保委員
私はちょっと想像がつかないんですけれども、例えば民営化園でもし法的な問題がクリアできちゃうとすれば、民営化の園に職員が足りないんです、急遽欠員ができたんです、そういうときに区の職員が応援で派遣で来てくれませんかというようなことがあったとするならば、そういうことは現在では可能なことですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
過去の事例を申し上げますと、さまざまな事態があったときに区の職員が現状を見に行くというような形の中で臨時的な対応を図ったというようなことも聞いてはおりますけれども、現在の制度としては、そういったことはないというふうに考えてございます。
久保委員
現在の制度ではないということは、保育士として民営化園に入るということは無理なわけですよね。だとすると、今までの南台や大和の保育士というのは、どういう立場だったら仮設園舎での民営化園とはかかわることが可能なんですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
繰り返しの御答弁になってしまうかもしれませんけれども、そこの部分の具体的なところを今、検討しているところでございまして、保護者の方の御要望にどういう対応ができるかというところを今、検討しているところでございます。
久保委員
ここのところをどうしてそういうふうに何度も伺うかというと、たしか委員会の説明の中でも引き継ぎの話が出てきていたと思うんですよね。私も何となくそのときは漠然と伺っていたわけなんだけれども、果たしてどのような形で区の職員が民営化園に入れるんだろうかというところだし、保護者の方たちは、もしかしたら説明を聞いたときに、先生がそのまま保育士として、例えば補助教員みたいな形で入ってくれるんだろうかという期待をされていたんだと思うんですよね。ところが、実際にはそれは難しいという話なわけじゃないですか。そうすると、一旦期待したものが裏切られちゃったような感じになってしまうと思うんです。そうすると、信頼を欠いてしまうことになるので、今、一生懸命考えてくださっているということなんだけれども、目に見えてわかるように、区のほうも民営化になったからといって、いきなり手を放しちゃうんじゃなくて、しっかりサポート体制をとっているんだなということが利用している方たちにわからないと、これは意味がないと思うんですよ。しっかり考えていただくということだから、具体的なことを一日も早く御提示いただきたいなと思います。今は多分まだ考え中だから無理なんでしょうけれども、お伺いはいたしませんが、議会にもちゃんと報告をしていただいて、このような形でサポートしていきますと、区として民営化したからといって、民営化園の責任だけにはしませんよというところをちゃんと見せてもらいたいなと思うので、そこのところは本当にお約束をしていただきたいなと思います。
もう一つ、伺いたいのは療育施設のことなんですけれども、保育を行う現場での療育施設との連携というのも本当に重要で、これもたびたび議会の中でも私たちも取り上げてきたところです。今、アポロだけではなくて、ゆめなりあもできて、この間、私たちも質問でも取り上げさせていただきましたけれども、民間の療育施設というのもあります。そういうところがしっかりと連携を図りながら、保育園に通われている療育を必要とするお子さんたちのサポート体制というのも充足させていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがですか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
さきの委員会でも御答弁申し上げましたが、現在、保育園、幼稚園等につきましては、アポロ園、ゆめなりあで保育園等の訪問指導をしているところでございます。その中で発達の支援が必要なお子さんにつきましては、職員ですとか、あと、保護者の方等とも相談しまして、適切な療育ができるような指導を行っているところでございます。今後も必要な療育指導につきましては、保育園巡回等を強化していく考えでございます。
久保委員
適切な療育指導や保育ができるようにしていくということなんですけれども、現状ではまだまだ足りていないということが、これは区立園ですら、こういう声が上がってくるわけだけれども、民営化園からも園長先生たちからきっと副参事も相談を受けていると思うんですよね。年々療育を必要とするお子さんたちが保育園に通う率というのが高くなってきているんだろうなと思うんです。そこの中で保育の現場が抱えてきている諸問題もあるんだと思います。そこもちゃんとサポートしていかないと、指導していくようにします、指導していますといっても、何も変わっていないように見えてしまうというか、具体的にどういうふうに人的なサポートをするのか、また、保育士の方たちも十分に現場を見ていただいて、その子その子に合った療育のあり方というのをちゃんと指導を受けたいというふうにおっしゃっていると思うんですよ。その時間も十分にとっていかなければならないと思うんですけれども、今までとどのように変えていかれますか。
平田子ども教育部副参事(子育て支援担当)
繰り返しの御答弁になりますが、昨年の9月に南部のほうにゆめなりあという新しい療育施設ができてございます。現在は引き継ぎの最中ですので、まだアポロとゆめなりあと一緒に回っているところ、アポロ園だけで回っているところがございますが、今後は区の北部、南部と分けまして、巡回の回数をふやしますとともに、2園になったことによりまして、小規模園も含めまして、巡回の回数、それから、対象も拡大していきたいと考えております。
いさ委員
今のやりとりの中でちょっと気になることがあったものですから、お聞きします。
ちょっと確認なんですが、1月、3月、将来の担任の先生が先に行って引き継ぎをやっていると、支援が必要な子どもについては11月からであると。4月以降、半年については逆に区の職員がそこにいられたらいいなと、それを検討していますというような話だったと思うんですが、そこまでいいでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
3カ月間の基本ベースに、特別な支援が必要なお子様がいらっしゃる園については、11月から3月まで、さらに仮設園舎になってからにつきましては、区の職員がおおむね半年間、どういう形で対応できるかについて、今、検討しているところでございます。
いさ委員
このことについて、過去にもやったことがあるというような答弁が今、あったように思うんですが、そういうことでよかったでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
過去にもやったことがあるという答弁は申し上げてございません。
いさ委員
ちょっと確認です。過去に区の職員が区立でないところに出向いていたことがある、そういうことはおっしゃっていませんでしたか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
制度としてではなくて、臨時的な措置としてというふうに申し上げました。
いさ委員
臨時的な措置で区の職員が出向いていた、その先の施設の運営形態というのはどういうものですか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
細かい点については、今、データがございませんけれども、区立園ではないところでという形の経過があるというふうに聞いてございます。
いさ委員
お聞きしたかったのは、それが民間園だったかどうかなんですが、このことについてはいかがでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
現在、詳細なデータがございませんので、はっきりした答弁はできない状況でございます。
いさ委員
先ほどから法的にはどうこう云々という話が出ているのは、まさにこの部分じゃないかと思っているんです。民間の園に対して公立の職員が出向いていく、このことに大きなハードルがあるという話だったと思うんですが、仮にできたとして、その職員が半年間どんな任務を負うことになると想定されているんでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
まだ具体的な内容がお示しできる段階にございません。
いさ委員
わかりました。具体的に明かせないというお話ですが、結局このあたりが保護者の皆さんに対して誤解を生じさせる部分じゃないかと思っているんです。つまりは、今までのような、新しい先生が立ちます、公立の先生もいます、二人体制でやります、こういうお話でできるのかどうかというと、必ずしもそうではないというお話だと思うんです。そのあたりが、場合によっては、説明の仕方いかんによって、前の先生も残っていて、二人体制で子どもの面倒を見てくれるのか、それなら大丈夫なのかなという誤解を与えているんじゃないかと思うんですが、これについてはどうでしょうか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
現在検討中でございまして、その内容については、今後さらに詰めてまいりたいというふうに思ってございます。
広川委員
5号陳情の後ろのほうに「民営化園の満足度の推移や引き継ぎ期間など『データとしてお示しできる』と中野区側は再三説明していましたが、後日の問い合わせで『データは示せない』と答える」と、この経緯を教えていただけますか。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
当初、説明会の中では、データが存在するかどうか確認させていただいて、あるだろうということで作成を検討させていただくというようなお話をさせていただきました。実際にデータについて詳細に確認したところ、過去にさかのぼったデータが不存在だったということが判明しましたので、作成が難しいということをお伝えしたところでございます。
広川委員
データがあると思っていたけど、データがなかったということですね。
荒井子ども教育部副参事(幼児施策整備担当)
そのとおりでございます。
広川委員
このことで保護者の方々は根拠ある説明が受けられていないと感じていらっしゃいまして、こんなことでは信頼関係というものも成り立たないし、納得も理解も到底されないと思いますので、こういうことは本当に気をつけていただきたいと思います。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後3時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時01分)
質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はございますか。
いさ委員
4号、5号陳情に対して賛成討論を行います。
陳情にもあるように、大和保育園、南台保育園の民営化は、計画発表からわずか1年5カ月後には、場所も人も同時に変えるというものです。前例のないプロセスでの民営化であり、あまりにも突然かつ性急なものであると言わざるを得ません。
子どもたち、とりわけ発達障害を持つ子どもたちにとっては、大きな負担となります。なれない環境に戸惑い、不安やストレスから二次障害という重篤な問題につながることも懸念されます。二次障害は鬱病や心身症、精神障害など多岐にわたり、一次的な発達の障害より深刻化し、支援の困難さが指摘されています。先ほど陳情者からもお話がありました。将来にわたってどれだけ影響があるか限定できないというお話です。このような形での民営化によりどのような影響が想定され、いかに精神的負担を軽減するのかという説明も協議も十分だとは言えません。今回の計画自体が一方的かつ拙速であることから、多くの保護者の理解や納得が得られていないことは明らかです。
この陳情は、民営化せざるを得ないのであれば、せめて子どものことを第一に考え、仮設園舎を公営で運営してほしいという保護者の切実な要望です。我が会派としては、そもそもこれらの区立保育園の民営化には反対の立場ですが、最優先に考えるべきは子どもへの影響であり、区は保護者の不安を真摯に受けとめ、計画を見直すべきと考えます。加えて、区は、保育士不足などを理由に、仮設時の区営は難しいとしていますが、行政都合で保育士の採用を切り詰めてきたことがこの問題の根底にあります。今、待機児童問題が深刻となるもとで求められているのは、民営化による公的責任の放棄ではなくて、区立保育園の存続、拡充であることを指摘し、第4号陳情、第5号陳情に賛成の討論といたします。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより第4号陳情及び第5号陳情の採決を順番に行います。
初めに、第4号陳情についての採決を行います。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第4号陳情、大和保育園仮設園舎での運営を公営でおこなうこと等についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第4号陳情の審査を終了します。
続きまして、第5号陳情の採決を行います。
これより本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第5号陳情、南台保育園の仮設園舎の運営を民営で行うことについてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で第5号陳情の審査を終了します。
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後3時04分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時27分)
一旦休憩いたします。
(午後3時27分)
委員長
再開いたします。
(午後3時30分)
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、中野区教育大綱の策定についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、中野区教育大綱の策定につきまして、資料(資料6)に基づき、御報告申し上げます。
前回1月25日の当委員会におきまして、案の報告をしたところでございますが、このたびパブリック・コメント手続を経まして、正式な策定ということになりましたので、御報告をさせていただくものでございます。
大綱本文につきましては、別紙1のとおりということで、後ほど御確認いただければと思います。
2でございますが、パブリック・コメント手続の実施結果ということで、意見の募集期間、意見提出者につきましては、記載のとおりでございます。
意見の概要につきましては、別紙2をごらんいただきたいと存じます。1と2は記載のとおりということでございます。提出された意見の主なものということで二、三、御案内を申し上げます。
初めに、3の(1)ナンバー3をごらんいただきたいと存じます。提出された意見の概要でございますが、子どもたちにあるべき姿を押しつけているのではないかといった御意見でございます。区といたしましては、個人や社会の多様性を理解し、一人ひとりがそれぞれの個性を伸ばしていく視点で大綱につきましては方向性を示しているというふうに考えているものでございます。
次のページをごらんいただきまして、前文につきましては、8項目の御意見等をいただいてございます。
ナンバー6をごらんいただきたいと存じます。人材を育て、世に送り出すという考え方については、取りやめるべきではないか、成長・発達を応援し、人格形成の条件をより整備するということに徹すべきではないかといった御意見でございます。大綱の考え方でございますが、時代の波を捉えまして、適切に対応できる人材を育むといったことは重要だという認識でございます。また、成長・発達の応援等についての考え方については、基本理念に同趣旨の記載をしていると考えているものでございます。
続きまして、3ページをごらんいただきたいと存じます。基本理念につきましては、2項目の御意見でございます。
ナンバー13をごらんいただきますと、教育の充実について、教師のかかわりが重要であるといった御意見でございました。大綱におきましても、未来を開く力を育む教育というところで教育人材の確保・育成に努めるといったことで考えているところでございます。
続きまして、(4)中野の教育がめざす人物像について、6項目ほど御意見をいただいております。
ナンバー16でございますが、「めざす人物像」については、多様性を否定し、画一化しかねないので、削除すべきではないか、また、人物像という設定については、行政機関ではなじまないテーマではないかといったことで修正意見などもいただいたところでございます。
区といたしましては、教育大綱においては、中野区の教育に関する目標や施策の根本方針を定めるということに当たりまして、まず人に焦点を当てて考えることが重要であるといった判断から、人物像を選定したものでございます。
続きまして、4ページでございます。
中ほど(5)中野の教育のありかたにつきましては、12項目ほど御意見等をいただいてございます。
4ページの一番下でございますが、24番でございます。社会への帰属意識や規範意識を育みますということでございますけども、区民一人ひとりがみずから自分で考えればよいことではないかといった御意見でございました。大綱の考え方でございますが、子どもは、地域とのかかわりや学校での集団生活を通して、社会におけるルール、また、人とのかかわり方、自制心などを身につけるということで、こうした学び方を推進する考えであるということでございます。
以下、最後に6ページ、その他まででございますが、後ほどお目通しをいただきたいと存じます。
提出された意見によりまして、変更した箇所はございません。
報告につきましては、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
いさ委員
幾つかお聞きしたいことがあるんですが、まず最初に、大綱の策定に当たって、総合教育会議というのはいつ行われたんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
これまで7回にわたり実施してございます。平成27年から平成29年1月までということで、都合7回ほど開いているものでございます。
いさ委員
案の状態から策定に至るという最後のところでは開かれたんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
何回か重ねて議論してございまして、案につきましては、昨年11月に議論し、また、最終的には本年1月に議論をしているところでございます。
いさ委員
そこで議論をして策定するということになったんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
総合教育会議の議を経て、こういったことで進めているものでございます。
いさ委員
わかりました。そのあたり、あまり詳しく報告がなかったものですから、確認をしました。
中身についてなんですけれども、今、幾つか出てきた中でも気になることがあって、前回も少しやりとりはあったんですが、改めてお聞きしたいと思います。
特にパブリック・コメントの中のやりとりについてなんですけれども、2ページの6番のところ、人材育成の考え方をやめ、育成・発達を支援し、人格形成の条件をより整備することに徹するべきであるという中身についてなんですが、結局、人材という言葉がどういうものであるのか、ここのところをもう一度問いたいと思うんです。区は人材という言葉はどういう意味合いとして使っているんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
6番にも記載してございますけども、社会のあり方、また、人の生き方、価値観などが大きく変化する中にありましても、人として守るべき根幹的な価値観を大切にするといったことが必要であると考えているところでございます。こういったことに適切に対応できる人、すなわち人材、人間を育むということは重要であるということで、「人材」という言葉を使っているということでございます。
いさ委員
改めて私、辞書で引いてみたんですけど、どう見ても、才能のある人、役に立つ人物と書いてあるんです。どの辞書もです。役に立つ人物です。だから、今、説明いただいたような、広範な意味では人材という言葉は使われていないように思うんです。
何でここにこだわっているかといえば、前にも申し上げましたように、役に立つかどうかでフィルターをかけていいのかどうか、ここのところが問題になると考えているんです。改めてこの点についてお伺いします。どうでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
大綱の考え方につきましては、今、委員がいろいろ引用されましたけども、私どもの考えとしては、区の考え方のとおりということで考えているものでございまして、何か役に立つとか、特定のものに固定をした考え方ではないということでございます。
いさ委員
もう一度言いますが、私、これは辞書を引いたんです。ということは、一般的には役に立つ人物というふうに使われるわけなんです。もしその意図がないのであれば、この表現自体を改めるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
区の考え方につきましては、こちらに記載のとおりということで御理解をいただければと思います。
いさ委員
もう何回もいいですけど、区の考え方はわかったんですけど、ほかにも私たちが評価できると思うところも書いてあるわけなんですが、ユニバーサルデザイン、多様な価値観を認め合うんだということがある一方、役に立つかどうかというところは相入れないと思うから、これを聞いているわけなんです。その意図がないのであれば、「人材」という言葉は使うべきではないと思います。
同じ流れでなんですけれども、結局、ほかのところにも出てきます。特定の価値観の押しつけになるのではないかという懸念については、ほかのところにも記述があります。これも前のときにも言いましたけれども、4ページのところにも出てきます。公徳心に富み、社会に役に立つ人、心の中の話じゃないか、これはそのとおりだと思います。そして、家族、我がまち、みずからの祖国を愛する人と。前のやりとりでもやっています。誰を愛するか、何を愛するか、それは内心の問題であって、どんな形であれ、自治体がそれを指し示すというのはそぐわないんじゃないかということを申し上げておりました。特にこの中では20番の中で、「戦前の愛国心教育を彷彿させ」とあります。それはそうなんですよ。戦前は、国を愛する、天皇を愛するという社会で、それは戦後に否定されたわけです。だからこそ、今までこの記述はなかった。それが今回新たに入ってきたから、これは違和感があるぞというのが多くの皆さんの意見だったと思うんです。この点についてはどうお考えでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
こちらの区の考え方にも述べているところなんですけども、平和を愛し、人類の幸福を目指す志ということで、普遍的な物の考え方ということで述べているところでございます。平和につきましては、そういったことで考えている。また、豊かな人間性を身につけ、みずから成長し続ける姿勢、こういったものもあわせて述べているところでございます。そういったところで御理解をいただければと思います。
いさ委員
問いに対するお答えをいただけていないように思うのですが、この方も心配されている戦前の愛国心教育を彷彿させるというところは重大な問題だと思うので、これは指摘をしておきたいと思います。
今、国政の場でも森友学園の問題、大きな問題になっています。あの中でも愛国心教育を子どもに押しつける教育機関だということが大分知れ渡っているわけなんです。国が挙げてそんなことをやっている中で自治体でもこんなことを盛り込まれているのだとしたら、これは大きな問題じゃないかということを指摘をしておきます。
隣のところにもあります。確固とした価値観を育む教育、ここに違和感を感じていらっしゃるわけなんです。どうしてこういう違和感を感じているのか、ここのところを敏感にならなきゃいけないと思うんです。この点についてはどうでしょう。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
この考え方とも重なるところでございますけども、社会のあり方や人の生き方、価値観などが大きく変化する時代の中にあって、その波を乗り越えて、これを適切に対応していくためには変わっていかなければならない面、また、誰もが人として生きる上で共通して踏まえるべきものがあるというふうに考えてございます。そういったところで例として挙げているということでございます。
いさ委員
もうこれで最後にします。前回もちょっとお話をしました。役に立つかどうかでフィルターをかければ、今、そういう状態にない子どもたちがどう思うのか、このことも前回議論があったかと思います。そして何より、今の日本の子どもたちというのは、世界的に見ても自己肯定感、自己有用感というのが低いんだというデータがあるんだということもお話ししたと思います。自分が社会に役に立つ人間だと思っていない、思えない、そういう子どもたちに社会に役に立つ人間になれと押しつけるとなったら、そこは子どもたちとしてはどう考えるのか、どう思うのか、ここをきちんと考えておかなきゃいけないと思うんです。
結論としては、4ページの一番下、社会への帰属意識や規範意識を育みますというのはおせっかいである、ここに尽きるんじゃないかと思うんです。教育の役割はここじゃないでしょうということだと思うんです。
2ページのところに書かれている方がいらっしゃいます。本来、教育の役割というのは、成長・発達を応援し、人格形成の条件をより整備することなんだと、まさしくこれこそが教育の役割なんじゃないかということだけ述べて、終わります。
久保委員
確認なんですが、意見の提出者数が12人とありますよね。これは例えば電子メールは5通ではなくて、全て違う方たちで5人、ファクシミリも6人、郵送は1人だからあれですけれども、全部重ならない12人ということでよろしいんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
集団ごとの人数ということでございますので、そういう可能性はあるという分類の仕方でございます。
久保委員
要するに、私、電子メール、ファクシミリ、郵送というのがそれぞれに確認できるものなのかなと思ったんですけれども、それはもしかしたらお一人で幾つも出している場合もあるかもしれないしということで、確認はとれていないということですね。
教育大綱が策定されて、今後どういうふうに周知されていくのかというところをお伺いしたいんですけれども、例えば基本構想などですと、基本構想というリーフレットみたいなものができたりしてきているじゃないですか。教育大綱というのは、どんなふうに活用されていくのか、また、周知されていくんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
区報、ホームページでお知らせするとともに、区の教育にかかわる根本的な方針でございますので、さまざまな機会を捉えて周知というんでしょうか、そういったことで広めていきたいと考えてございます。
久保委員
例えば、公立の学校に通っている児童・生徒ですとか、そういったところに中野区の教育大綱ができましたみたいなことで全家庭に配付されたりとか、そういうことではないんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
まだそこまで具体的には決めてございませんが、既に大綱の内容につきましては、校長、副校長等、学校には情報として伝えているところでございます。今後の活用につきましては、学校とも十分話し合って詰めていきたいと思っております。
久保委員
結局、教育大綱って、つくっただけで終わってしまったら、意味がないと思うんですね。これから教育ビジョンですとか、またそれに関連していく子ども読書ですとか計画が出てくるので、そういうところにも中野区の教育大綱というものが反映されるようにはなるんだと思うんですが、教育大綱の存在って、割と区民の方たちが関心も薄く、区でこういう議論がされてきたことを御存じじゃない方が多いのではないかなというふうに思いますので、関係している学校の校長先生とか副校長先生が御存じなのは当たり前のことだと思いますが、せっかくつくったのですから、教育にかかわる方たちが十分理解されること、また、中野区の公立の学校に通われている児童・生徒、また、幼稚園や保育園も関係してくるかもしれませんが、そういったところにもきちんと情報提供が行き渡るようにすべきかなと思いますので、その辺のところで、さっきホームページとか区報とおっしゃっておりましたが、それは全ての人に向けられるところであって、自分たちが関係するところなんだということがなかなかわからないと難しいかなと思います。あと、社会教育の部分でもそうだと思いますので、そういったところに携わる事業者も区と関係しているところもありますから、きちんとその辺のところは周知されるようにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
校長、園長には既に配付したところでございました。また、策定過程におきましても、PTA連合会でありますとか、さまざま関係団体にも策定の手続の中では御意見等をいただいたところでございます。今後、さまざま教育関係の皆様、多くの区民の皆様に知っていただくために工夫をしていきたいと考えてございます。
いさ委員
すみません。聞き漏らしました。1点だけ。
総合教育会議の議事録というのは、公表されるんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
ホームページで公表しております。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
続きまして、中野区教育ビジョン(第3次)(案)についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、中野区教育ビジョン(第3次)(案)につきまして、資料(資料7)に基づき、御報告申し上げます。
本件につきましては、昨年、第4回定例会、12月1日の当委員会で素案につきまして報告をしたところでございます。今般、意見交換等を経まして、案として取りまとめましたので、御報告をさせていただくものでございます。
教育ビジョン(第3次)(案)につきましては、別紙1のとおりでございます。後ほど御確認をいただければと存じます。
素案からの主な変更点ということで、別紙2にまとめてございます。そちらをごらんいただきたいと存じます。
変更点、7点ほどございます。まず、1点目でございますが、目指す人物像ということで、教育大綱と整合性を図るということで申し上げておりました。今般、教育大綱の内容が固まりましたので、同様の目標としているところでございます。
また、2点目は就学前教育の充実についてでございます。左側が修正前、右側が修正後ということなんですけども、充実の中身につきまして、より詳しく記載をしているところでございます。中野区就学前教育プログラムの改定、あるいはスタートカリキュラム、アプローチカリキュラム、さらには実践的な研究・交流ということで、質の向上を図ってまいります。
次に、3点目でございますが、家庭の教育力向上へ向けた支援ということで、子ども総合相談窓口の取り組みの内容につきましても付記をしているところでございます。
4点目は、特別支援教育の推進についてでございます。保護者の方あるいは地域に対しまして、理解促進を図ること、こういったものも付記したところでございます。
裏面でございますが、同じく幼児期の特別支援教育の推進でございます。補助の拡充を検討ということだったんですけども、補助を拡充ということで明確に方向性を示したところでございます。また、コーディネートサービスの内容につきましても、その内容を具体的に記載してございます。
6点目は、いじめ・不登校対策の強化でございますが、子どもや保護者に対する相談、支援に当たりまして、虐待の対応ということが重要なポイントであるということで付記をしてございます。
また、最後に、食育、健康教育でございますが、喫煙の内容、がん教育、健康教育の内容ということで付記をしたものでございます。
恐れ入りますが、説明文に戻っていただきたいと存じます。
これまで意見交換を実施してきた状況でございますが、3の(1)(2)に記載のとおりでございます。
裏面でございますが、意見の概要及び区の考え方ということで、別紙3にまとめているところでございます。こちらにつきまして、ごらんいただきたいと存じます。
主なものということでございます。まず、計画全体についてということなんですけども、1番目の内容なんですが、ビジョンが実際に機能しているのかといった御意見でございます。年度ごとにPDCAサイクルにのっとりまして、評価、検証、改善を行っているところであるということでございます。
また、2ページ目は、中野区が目指す教育の姿というところでございます。4番目では、知、徳、体のバランス、相互に関連し合うものなので、統合して育成する教育方法が必要ではないかといった御指摘でございました。教育ビジョンでは、それぞれのバランスを図りながら育まれることが重要であると考えているものでございます。
続きまして、第3章、目標Iについてでございます。3ページのナンバー3をごらんいただきたいと存じます。幼児期の特別支援教育の推進のところでございますが、先ほどの内容と重なるんですけども、コーディネートサービスを強化するというのは具体的にはどういうことかといった御指摘でございます。就園に当たっての相談支援といったものを強化する、それについて新たな支援体制などを整えていくということでございます。
以下、第3章の目標III、3ページの一番下でございますが、スクールソーシャルワーカーの増員を図るべきではないかといった御意見でございます。区といたしましても、増員については検討しているということで考えているものでございます。
次の4ページでございますが、目標Vでございます。ナンバー2でございますが、教育ビジョンの第2次では魅力ある学校づくりがあったということで、3次ではどう考えているのかということでございます。区といたしましては、魅力ある、特色ある学校づくりということで、小中連携教育というものを第一に掲げて推進しているところであるということでございます。
その下、目標VIIでございますけども、地域開放型学校図書館でございます。防犯上の課題はどうするのかといった御意見でございます。安全・安心なセキュリティについては、当然必要であって、動線や施錠等、十分配慮していくということで考えているものでございます。
以上が主な内容ということでございます。
すみませんが、また説明文に戻っていただきまして、裏面の4番でございます。今後、パブリック・コメント手続ということで、3月から4月にかけて行います。区報等で周知してまいります。
最後に、今後の予定でございますけども、パブリック・コメント手続を経まして、5月には決定ということで考えているものでございます。
報告につきましては、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はございますか。
いさ委員
1点だけ。ここで出てきたので、ここだけ聞きます。地域開放型図書館についての意見が出ているところですが、後でも図書館が出てくるので、そこで全体的にはやりたいんですが、セキュリティの問題、この点について、動線や施錠等に配慮するとあります。現時点ではどのような具体的な策をお考えでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
まさに今、動線や施錠等、区画ということを明確にいたしまして、可動式の間仕切りを設けるですとか、そういったものを想定しております。現在、御案内のとおり、基本構想、基本計画の内容となってございまして、今後それについての具体的な設計に入っていくということでございます。
久保委員
8ページのところをお伺いしたいと思います。就学前教育の充実ということを常々会派からも意見を述べさせていただいているところなんですけれども、ここの中で、中野区就学前教育プログラムを改定するとともに、スタートカリキュラムやアプローチカリキュラムなどの作成というのがありますよね。保幼等合同の実践的な研究・交流等を進め、就学前教育の質の向上を図りますと、今回ここのところが書き足しがあったところなのかなと思うんですけれども、スタートカリキュラムですとかアプローチカリキュラムというのがどのようなものなのかということを御説明いただきたいと思いますのと、この作成に当たっては、どういうスケジュールで行われていくことになっているのか、お答えください。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
スタートカリキュラムやアプローチカリキュラムにつきましては、子ども・子育て支援会議の中の部会を設けてこの間検討した際に、さまざま学識経験者ですとか専門の方々から出てきた考え方でございます。
スタートカリキュラムにつきましては、小学校へ入学したお子様が保育園、幼稚園、認定こども園などの遊びや生活を通した学びや育ちを基礎として、主体的に自己を発揮したりするために、どのようなカリキュラムが必要かという小学校でのカリキュラムになります。
また、アプローチカリキュラムにつきましては、5歳児のお子さんを対象といたしまして、幼児教育と小学校教育の円滑な接続というところから、どのような発達や学びを保障してあげたらいいのか、どういうものを身につけたらいいのかというところを保育園、幼稚園側から考えるプログラムというふうに認識しているところでございます。
スケジュールにつきましては、部会での検討をまだ行っている途中でございますので、ビジョンが完成したのとあわせた形で来年度進められるといいのかなというふうに考えているところでございます。
久保委員
今までこういうカリキュラムをつくっていくのに当たって、特にアプローチの5歳児というのが、ここには「保幼等合同の実践的な研究・交流等を進め」というようなこともあるので、そういった場面でもやっていくんでしょうけれども、区立幼稚園が今まで区の基本的な就学前教育にあっては、さまざまな場面を担っていたと思うんですけれども、今回アプローチカリキュラムについては、どのような役割を区立幼稚園は果たすことになるんでしょうか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
現在も合同研究というものも実施してございます。私立、公立関係なく保育園、幼稚園の先生方に出席をしていただいて研究をしてまいります。そのようなところでも検討が可能かどうかということもあわせまして検討しているところでございますが、あとは区の私どもの部署に就学前教育推進担当という職員を配置いたしますので、その職員と区立の園長先生方と連携を図りまして、スタートカリキュラム、アプローチカリキュラムの中に区立幼稚園の実践等も入れられるような形で進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
ここには、区立幼稚園の認定こども園への転換や私立幼稚園の預かり保育ということがいろいろ出てきておりまして、この間、就学前教育のあり方については議論があったところでございます。この間にも、公立、私立を問わず、また、保育園、幼稚園を問わずに、全ての中野区の子どもたちにとって充実された就学前教育をきちっと区として方向性を示していただきたいと申し上げてきたところなので、そういう意味では、スタートカリキュラムやアプローチカリキュラムということを取り入れていくというところは進展があったのかなというふうに思っているところなんですけれども、先ほど副参事のほうでは、次年度、教育ビジョンとあわせたような形でこうしたことも発信していくということですが、そこら辺のところについては、例えば新たなカリキュラムとして学校教育の中や保育園、幼稚園の中に組み込まれていくと思うんですね。どのように私立保育園、幼稚園を問わずに進めていくのかなというところが、配信の仕方というんですか、そこが十分にできていくのであろうかと思うんですが、当然、私立には私立の教育方針というのがそれぞれありますよね。そこと区の持つ就学前教育をしっかりと進めていくことができるのか、その辺はいかがお考えですか。
小山教育委員会事務局副参事(就学前教育連携担当)
先ほども御説明をいたしました子ども・子育て支援会議の部会には、私立幼稚園の園長先生、公立幼稚園の園長先生、または私立保育園の関係者の方、小学校の先生方、さまざまな関係する方がいらっしゃいますので、その中でのスタートカリキュラム、アプローチカリキュラムの重要性のお話が出ているところでございますので、具体的な発信の仕方につきましては、もう少しそちらの会議等で御意見をいただきながら、より効果的な方法を決めていきたいというふうに考えております。
久保委員
よろしくお願いいたします。またきっと随時御報告いただけるのかなと思います。
22ページなんですけれども、ここも会派からかなりいろいろ要望してきたところで、食育の推進や喫煙による人体への影響、またがん教育などの健康教育や命の大切さを育む教育を充実するというところなんですね。これは29年度予算の中でも、この間、がん教育のことをお伺いしたところですけれども、具体的に教育の中での推進のあり方、例えば食育については、アクションプログラムというのはもう既に終了していたりしますので、具体的な健康面における健康教育というのをどのように取り上げていくのかというところをお伺いしたいと思います。
杉山教育委員会事務局指導室長
健康教育につきましては、体力向上プログラムとの兼ね合いも考えながら進めていくというふうに考えております。特にがん教育等につきましては、先行実施している学校がありますので、その実施例を踏まえながら、指導計画の中に効果的に組み入れることを検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
久保委員
がん教育はそうですね。食育も同じような観点で進めるんですか。
杉山教育委員会事務局指導室長
食育も体力向上プログラムとして、全体の教育計画の中で特別活動であったり、家庭科であったり、さまざまな教科の領域によって取り組んでいるところでございますので、それをまた推進してまいりたいというふうに考えています。
久保委員
そういった教育の中で取り入れていくということも重要であると思いますけれども、日々の学校給食の中でも充実されているのではないかなと思うんですけれども、それは食育という形では伝わり切れていないのかなというふうに思っておりまして、その辺のところは、給食の場面でも、毎日のことなので、食育という観点から児童・生徒にわかるように進めていただきたいと思いますし、また、保護者にもそのことがしっかりと伝わるように進めていただきたいと思うんですが、その辺、いかがですか。
杉山教育委員会事務局指導室長
委員おっしゃるように、今の段階でも、例えば日々給食時にきょうの献立について放送委員会が放送したり、また、献立表の中に季節の食事や健康面についてコメントを入れたりするなど、食育の取り組みとしては、実情として進んでいるところです。しかしながら、食育という一つの領域として保護者の方や子どもたちへの認識という点では薄い部分もあろうかと思いますので、学校の取り組み、推進の視点でまた連携を図ってまいりたいというふうに考えています。
久保委員
ぜひお願いします。
あと、歯と口の健康づくりなんですが、これは食後の歯磨きの推進というのを何度か質問等でも取り上げさせていただいたんですが、洗面所のあり方として、全員の児童・生徒が食後に歯磨きをするのが難しいというようなことを言われておりましたが、今この点の指導はどのようになっているでしょうか。
杉山教育委員会事務局指導室長
歯磨きにつきましては、歯科健診等の後に歯科医師の方から指導いただいたり、学校保健の委員会の中で校医の方からお話をいただいたりするなど、各校それぞれ取り組んでいるという事情がございます。
日々の歯磨きについては、委員のおっしゃるように、施設的なものや、また、ほかの部分での衛生面の確保の課題などもありますので、現在は口をゆすぐなどの啓発を踏まえておりまして、特に区として一斉の歯磨き指導を推奨しているという現状ではございません。
久保委員
そこのところも、推奨というよりも、歯磨きがしたいという思いを思っている子どもたちがいる場合に、それがしっかりできるような形で進めていただきたいなと思っておりますので、それは要望にしておきたいと思っております。
いずれにいたしましても、今回、まだこれからですよね。教育ビジョンについては、素案から変更されて案がついて、ここからというようなことになってくるのかなというふうに思っておりますので、意見交換会等の意見も反映されてきているのでしょうけれども、また、パブリック・コメントの手続の実施ということもされてまいります。
私たちが要望してきたことが大分組み込まれてきたなというふうには思っているところですが、これから案を私たちとしてもしっかり読ませていただいて、といっても次は5月になっちゃうので、議会の報告がこの間にいただけるどうかがわからないところでございますけれども、これは委員長にいろいろ御配慮いただかなければいけないかもしれないんですが、次の定例会を待たずして、教育ビジョンは決定というふうになってまいりますので、またこの間、いろいろ充足をさせなければいけないところや課題が明確であると思われるところについては、取り組みをしていただきたいと思いますので、これは要望でございます。
日野委員
一つだけお伺いします。
教育ビジョンが策定された後、評価、検証というのを10年間の中で毎年されていくと思うんですけども、5年後には必要なものに関しては改定していくということだと思うんですけど、評価、検証というのをどのように行われているのかというのをちょっとお伺いしたいんですけど。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
取り組みの内容、さらには目標値ということで成果指標も上げてございますので、その辺の取り組み状況がどうなのかというようなことを資料化いたしまして、教育委員会の中で議論をいただいているということでございます。
日野委員
ちょっと気になったのが、今後、新たに統合して、5年後という範囲ではないと思うんですけど、開放型の図書館で指定管理、それから、スポーツコミュニティプラザの部活動の支援とか、学校の中だけではなくて、さまざまなところから支援が入って学校教育というのが行われていくようになると思うんですけど、現場の声がちゃんと反映されるのかなというのが気になったので、お伺いしたんですけど、単純に数値だけではなくて、新たな取り組みを行っていったところを特に評価をしていく必要があるのかなと思ってお伺いしました。その辺をしっかりとやっていただきたいなというふうに思います。要望です。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、3番、中野区子ども読書活動推進計画(第3次)(案)についての報告を求めます。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
それでは、中野区子ども読書活動推進計画(第3次)(案)につきまして、資料(資料8)に基づき、御報告申し上げます。
本件につきましても、昨年の12月1日の当委員会で素案につきまして報告したところでございます。その後、意見交換等を経まして、案ということでまとめましたので、御報告をさせていただくものでございます。
第3次(案)につきましては、別紙1のとおりでございます。後ほど御確認いただければと存じます。
素案から(案)への主な変更点ということでございますが、恐れ入りますが、別紙2ということで、A4、1枚の資料でございますが、ごらんいただきたいと存じます。
第1章、計画の目標と達成指標ということで、ボランティアの方が本と子どもを結びつける役割を担っている、その達成指標ということで、これまで変更前ではボランティアの人数ということで記載をしていたところでございますが、これにつきましては、より成果を図ることができるようにということで、ボランティアの協力を得て実施している事業数ということで改めさせていただくものでございます。
恐れ入りますが、また説明文に戻っていただきまして、意見交換会等の実施状況につきましては、3の(1)(2)に記載のとおりでございます。
裏面、意見の概要等でございますが、恐れ入りますが、別紙3にまとめてございますので、ごらんいただきたいと存じます。
意見等の概要でございます。主なものということで二、三、御紹介をさせていただきたいと存じますが、初めに、計画全体に関することということで、計画全般は課題が見えにくいといった御意見でございました。本計画の策定に当たりましては、現行の計画の取り組み状況を検証いたしまして、課題を整理した上で、地域開放型学校図書館の整備あるいはキッズ・プラザ等々の連携など目指すべき目標を掲げて推進をしていくということで考えているものでございます。
次に、第1章、計画の基本的な考え方でございますが、児童・生徒の読書活動の実態、保護者の考え方など、調査データをもとに検討しているのかといった御意見でございます。区といたしましては、児童・生徒の不読率、そういった状況等を把握しながら計画を立案しているということ、また、保護者の方の意識というものが多様化しているということから、今後、広く保護者等に共通理解をしていただくことが必要であると考えているものでございます。
裏面でございますが、3次における取り組みの内容の中での御意見等でございます。
2ページの6番でございます。地域開放型学校図書館とはどのようなものかといった内容でございます。記載のとおりでございますが、区民の利便性の向上あるいは教育活動や読書活動の推進を図ることを目的に設置するものであるといったことでございます。
次に、3ページでございますが、その他ということでございます。記載のとおりの御意見等をいただいたところでございます。
恐れ入りますが、説明文に戻っていただきまして、裏面でございますが、今後、パブリック・コメント手続を実施してまいります。3月から4月にかけてということで、教育ビジョンと並行して行っていく考えでございます。
今後の予定でございますが、5に記載のとおりでございます。パブリック・コメント手続を経まして、5月には決定ということで考えているものでございます。
報告につきましては、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はございますか。
いさ委員
意見等の概要、区民の皆さんから寄せられた意見をもとに、ちょっとお聞きしたいんですけれども、別紙3の2ページのところに地域開放型についてのことがありますが、6番に対する区の答えが、施設面においては当該校の児童が優先的に使用する時間帯、区画を設けるとあります。これは具体的に地域開放型を別の区画にするというイメージの話でよろしいんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
これは区民の方にわかりやすく説明したということでございまして、児童が優先的に使用する時間帯や区画というのは、学校図書館部分のことを申しております。
いさ委員
じゃ、その隣の3ページなんですが、その他の3番のところ、三中、十中のところにできる新しい図書館のお話なんですけど、問いの方が「遠く、使いにくくなる方もいる」という答えに対して、区の回答というのが、「この場所は交通の便がよく」となっているんです。これはちょっとかみ合っていないんじゃないかと思うんですが、誰にとって交通の便がよくなるということなんですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
交通の要衝でございますので、地下鉄でありますとかバスの便でありますとか、幹線道路ですので、普通の車でもアクセスがしやすいということで、一般区民の方にとって交通の便がいいということで御案内しました。いろいろな区の考え方を申し上げる上で、要約している部分がございますので、そういったことで御斟酌いただければと思います。
いさ委員
あまり斟酌ができない部分だと思って今、お聞きしているんです。このことは今までも議論してきた部分だと思うんです。結局今まで東中野や本庁を使っていて、それが近所にあったから行けた人が遠くなったら行けなくなるじゃないかというのは、この方もおっしゃっているんだと思うんです。にもかかわらず、交通の便がいいですよというのは、答えになっていないと思うんですよ。結局、そういうことでは、区民の皆さんは到底納得はできないというお話なんじゃないかと改めて指摘をしておきます。
久保委員
書いていないことで気になることを幾つか。
私も読書のあり方って、どんどん変わってきているんだろうなと思って、議会でもペーパーレス化ということで、タブレットがあって、今、やってきたりしていて、だんだん通常の紙ベースでの本を手にとるということが減ってきていたりとか、調べ物でも、辞書ではなくて、ネットで検索するなどふえてきたりということに私たちもなってきているんですけれども、それがいいとか悪いとかいうことではなくて、子ども読書を推進していく中で、本というものを手にとるということと、ここにもICT化ということも片や出ていて、そこら辺のところで蔵書のあり方はどういうふうになっていくのだろうかということと、あと、情報活用能力というようなことがここでも出てきているんですけれども、例えば、インターネットで検索するほうがふえてきているんだけれども、新聞というものも現実に情報の媒体としてはあって、紙ベースでさまざまな情報を得る、また、活字というものに触れるというところをどのように子ども読書の中では考えるのかというところがちょっと読んでいてわからなくて、全く考えなくて、それはそれなんですということなのか、今後の子どもの読書のあり方の考え方というんですか、その辺のところがわかる記述があれば教えていただきたいんですが。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
「はじめに」の部分にも若干触れているんですけども、委員、今、御案内いただきました学校図書館におけるICT環境の整備あるいは情報リテラシー教育ということで、子どもたちの思考力、判断力、表現力向上に資する取り組みを進めていきたいというのが基本的な考え方でございます。具体的には、繰り返しになりますけども、学校図書館におけるICT環境の整備、また、細かいところでは、学校図書館管理システムと区立図書館の図書システムの統一なども検討しているところでございます。さまざま、ICT環境ということでは今、委員からも御紹介いただきました。かなり進んできている部分もございますので、当然、学校教育の中でもその点は意識して今後教育委員会として努めてまいります。
また、区立図書館といたしましても、これに合わせて、そういったところに乗りおくれないように、図書の電子化でありますとか、行政資料の電子化などは既に着手しているところでございますが、今後、市販の電子図書の内容につきましても、導入できるところは導入していくといったことで考えているものでございます。
久保委員
そこはすごく重要だと思っているんですけど、今、スマホ育児なんて言われたりして、スマホを子どもに見せていればいいみたいな育児が否定的に言われているじゃないですか。それがいいのか悪いのか、私はよくわからないんだけれども、だから、紙を手にとるということの図書室の重要性みたいなものも一方であるのではないかなと思うので、当然、ICTということで進めていくことなんだけれども、それはそれで一定の蔵書ですとかきちんと担保していかなければいけない重要なものがあるのではないかなと思うんです。こっちだけを進めますということではなくて、それはそれで重要なんだということがわかる記述がどこにあるのだろうかなと思ったんです。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
説明が不足してございました。例えば、5ページのところなんですけども、(1)①の1段落目でしょうか、指先で感触を感じるなど、実際に絵本など手に触れる、そういったことで指先の感触ということも非常に大事でありますし、読み聞かせなど直接に体験することも非常に重要であるということでございます。今後、学校図書館においても、活字文化というものについては、ICT以外でも普遍的なものでありますので、そういった部分についても十分力を入れて、区立図書館におきましても、実際に手にとっていただけるような蔵書の充実ということも考慮してまいりたいと考えているものでございます。
久保委員
すごく難しいなと思って、今まで予算の中でも、図書館の蔵書数とかということをいろいろ問われてきたわけなんですけれども、両面を進めていかなければいけないんだろうなと思って、この計画の目標の中にも特に蔵書数というところはないわけですね。私も果たして今後どれだけの本を図書館に確保していくことが望ましいのかというところはわからないわけなんですけれども、一定の目標ですとか、確固たるビジョンを持っていかなければいけないんじゃないかなと。中野区における子ども読書のあり方というのは、紙ベースでの今までの本というものに触れる機会を失わせないというスタンスも一定持つべきだと思うし、それが子ども読書推進計画の中にはちゃんと記述されていかなければいけないんじゃないかなと思うんです。ただ、私もこれを読んできたつもりだったんだけれども、そういう思いで見たところ、あまりそこは感じられなかったなと思いましたので、そこをしっかりとわかるようにしていただきたいなと思います。
あと、情報を得るための新聞という媒体についてなんですけれども、これも各学校で新聞をということになってくるかと思うんですね。それこそ、先ほどの保育園の話じゃないんだけれども、地方交付税の対象になっているところでは、新聞の予算というのが東京都以外では組み込まれたというようなお話を伺ったりしたんですけれども、残念ながら23区にはない予算でございまして、しっかりと区として取り組んでいかなければいけないところなのかなと思うんですが、その辺についての情報のあり方、そこはいかがお考えですか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
学校図書館に新聞ということで、今後、配備をしていく考えでございます。新聞の情報媒体としての意義等は普遍的なものがありますので、学校教育の中でも活用していくということもございまして、今後、学校図書館には日刊紙を配備して、そういったところにも十分配慮して、児童・生徒の学習環境の向上に結びつけていきたいということが基本的考え方でございます。
いさ委員
すみません。聞き漏らしました。別紙3の今の3ページ、さっき聞いたのと同じ場所の区の回答のところですけれども、東中野図書館と本町図書館廃止のところにかかって、最初のところ、現在、本町図書館にはエレベーターもなく、現地で十分なバリアフリーを進めることも困難であるという説明があります。ここについては、過去やりとりをした中で、今のところでの建てかえ、下方向に行くこと、上方向に行くこと、これについては、今の用途でもできるというお話だったと思うんですが、この点、事実関係はどうでしょう。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
図書館でございますので、例えば、障害者の方の駐車場スペースでありますとか、図書を読むに適した、ゆったりとした環境というんでしょうか、そういったものが必要になってまいります。そういったことを勘案しますと、本町図書館の敷地では、なかなか実現が難しいということで考えているものでございます。
いさ委員
あのときのやりとりの中では、今の図書館の規模のままでは無理だという御説明だったと私、記憶しています。これはちょっと不正確なんじゃないかと思って聞いているわけなんです。それも面積自体、工夫して、そういうスペースをつくりながら上下方向にいけばいいじゃないかと。その中でエレベーター、駐車場スペースなどをつくるということは可能なんじゃないかと思って聞いているわけなんですが、改めてこの点はどうでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
敷地の余条件を踏まえ、区としてもさまざま検討したんですけども、先ほど申し上げた答弁のとおりでございます。
いさ委員
その検討の中に今、言ったような、地下をつくる、上に階を多くする、そういう中身は含まれていなかったということだと思うんですが、この点はどうでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
さまざまな角度から検討させていただいたところでございます。
日野委員
4ページのところなんですけど、②の目標の達成指標のところで、授業以外で学校図書館を利用している児童・生徒の割合というふうにあります。まずは、児童が図書館を積極的に利用できるようにしていこうということだと思うんですけども、それの取り組みというのはどんな事業で考えていらっしゃいますか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
図書館を活用した授業は、授業時間中に設けているんですけども、それ以外で図書館を利用する、例えば休み時間でありますとか昼休みとか……。
委員長
ちょっと休憩しましょうか。
(午後4時30分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時30分)
杉山教育委員会事務局指導室長
大きくは二つあろうかと思います。一つは、人的資源について、地域との連携をどう考えるかということで、例えば読み聞かせ等のボランティアなどを入れることで、図書館に親しみを持つというようなこと、さらには、図書館の職員が学校図書館に来て、いろいろな指導であったり、啓発であったり、イベントの紹介であったり、さらには、今も既にやっているんですけれども、図書館から貸し出しということで、学校図書館に保管しているもの以外の図書についても、興味、関心に応じて蔵書量を傾向によってふやしたり、変更させたりしていると、そういうようなところでバラエティを広げることで学校図書館を利用したくなるような取り組みなどもありますので、地域連携、それから、図書館連携などを踏まえながら、学校図書館の魅力を拡大していくということで力を入れていきたいというふうに考えています。
日野委員
ここをお聞きしたのは、図書館を自分から利用するのって、なかなかわからない子って、使いにくいのかなというふうに思うので、受動的なやり方だと難しくて、図書館の使い方というのもしっかり教えていくべきなんじゃないかなと。小中高生にとっては、図書館をどういうふうに利用すればより有効的に使えるかというところも必要かなと思って、ちょっとお伺いしました。今、区立図書館のほうから支援に来てもらって、いろいろ教えていくということもあったと思うんですけども、図書館の有効な利用方法、本の利用方法というんですか、そういったものも今後必要になってくるのかなというふうに思いましたので、この部分を聞かせていただきました。
それと、11ページのところなんですけども、子育てひろば事業の中で、絵本講座の実施とあるんですけども、絵本講座というのはどういったものを言うのか、ちょっとお伺いします。読み聞かせだけではないと思っているんですけど。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
乳幼児にとってふさわしい絵本を紹介しましたり、ただいま委員御指摘の読み聞かせを行ったりといったことで、場合によりましては、歌を歌ったり、そういうこともあるというふうに聞いております。そういった機会を捉えて、親子と絵本を結びつけるというんでしょうか、そういったことをする事業ということでございます。
日野委員
今回の一般質問でも私のほうから言わせていただいたんですけども、新たに始める開放型図書館、地域開放スペースだったり、また、すこやかで始めるということなので、地域の方にとってこれはありがたいというものにしていただきたいなとすごく思うんですね。
例えば今、外国語に力を入れている御家庭もあると思いますし、こういったところで英語の読み聞かせなんていうのをゼロ歳児からやっていくというのも、保護者の方とかにとってはありがたいんじゃないかなと思うんですね。なので、そういったところもどんどん取り入れていってほしいなというふうに思うんですけど、そういったこともここでは可能なんでしょうか。
辻本子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)
外国語資料の収集や提供にも力を入れていきたいと考えているものでございます。また、そういう意味では、多文化理解事業というんでしょうか、国際交流団体等との連携の事業なども考えているところでございます。外国語資料とともに、今、委員御指摘いただきました英語による読み聞かせですとか、そういったこともぜひ検討していきたいと考えているものでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
委員会の進行について協議したいので、暫時休憩いたします。
(午後4時35分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時35分)
本日はここまでとしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
次回の委員会は、明日3月15日(水曜日)午後1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告します。
本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。
(午後4時35分)