中野区議会防災対策調査特別委員会〔平成29年8月31日〕
防災対策調査特別委員会会議記録
○開会日 平成29年8月31日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午前11時18分
○出席委員(13名)
高橋 ちあき委員長
いさ 哲郎副委員長
若林 しげお委員
日野 たかし委員
ひやま 隆委員
小林 ぜんいち委員
内野 大三郎委員
小宮山 たかし委員
佐野 れいじ委員
南 かつひこ委員
伊藤 正信委員
むとう 有子委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
経営室長 篠原 文彦
危機管理担当部長 志村 和彦
経営室参事(経営担当) 朝井 めぐみ
経営室副参事(行政監理担当) 石濱 良行
地域支えあい推進室長 野村 建樹
地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア担当) 酒井 直人
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部副参事(都市計画担当) 辻本 将紀
都市基盤部副参事(地域まちづくり担当、弥生町まちづくり担当) 安田 道孝
都市基盤部副参事(大和町まちづくり担当) 細野 修一
都市基盤部副参事(道路担当) 鈴木 宣広
都市基盤部副参事(公園担当) 千田 真史
都市基盤部副参事(建築担当) 小山内 秀樹
都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史
都市基盤部副参事(防災担当) 中川 秀夫
○事務局職員
書記 若見 元彦
書記 井田 裕之
○委員長署名
審査日程
○議題
震災対策について
防災まちづくりについて
危機管理対策について
○所管事項の報告
1 土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表について(防災担当)
2 中野区帰宅困難者対策訓練の実施について(防災担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、防災対策調査特別委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように決定いたします。
それでは、議事に入ります。
震災対策について、防災まちづくりについて及び危機管理対策についてを一括して議題に供します。
では、所管事項の報告を受けます。
1、土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表についての報告をお願いいたします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
まず一つ目といたしまして、土砂災害防止法に基づく基礎調査結果の公表についてを御報告させていただきます。(資料2)
東京都は土砂災害防止法の一部改正に基づき、こちらを平成27年1月に行いました。都民の生命を守るため、土砂災害の恐れのある地域についての危険の周知、警戒避難態勢の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等の対策を推進しています。
そして、都道府県知事の責務となった土砂災害警戒区域等の指定の前段として、東京都は中野区の急傾斜地の基礎調査を実施し、今回、21箇所が土砂災害警戒区域、うち11箇所が土砂災害特別警戒区域に指定となる基礎調査結果を公表いたしました。その内容及び今後の対応について、次のとおり報告いたします。
1、基礎調査結果です。
公表日等に関しましては、今申し上げました平成29年7月13日、東京都がプレス発表をしております。同日、東京都建設局及び中野区のホームページ上におきまして情報を公開いたしました。さらに区役所の8階、防災担当、災害対策担当の窓口において基礎調査結果資料を閲覧できるようにいたしました。
(2)といたしまして、中野区の指定区域等についてです。土砂災害警戒区域、まずは松が丘が四つ指定されております。そのうち特別警戒区域が一つでございます。以下、こちらの表のように上高田、中央、東中野、本町、弥生町となっております。
詳細については、一旦1枚おめくりいただきまして別紙のとおりになっております。一番左側の番号がございますが、K001からK021まででございます。色が濃くなっておりますところが、この例のとおり特別警戒区域になっております。町丁名がございまして、一番右側の列が施設・公園等ということで明示したとおりです。民家、共同住宅等となっております。そして太字にありますとおり、例えばK002、二つ目のところに区立江古田公園がございます。このように太字で区の施設等も明示しております。お戻りいただきたいと思います。
では、どんな地域が指定されたかというのを御案内させていただきます。先ほどの(2)中野区指定区域数の右側のマスの中になります。土地の形状といたしまして、傾斜角度が30度以上、高さが5メートル以上の急傾斜地が指定になっております。そしてその指定の範囲、崖の上、崖、崖下という意味でございます。急傾斜地の上端から水平距離が10メートル以内と、崖の下から崖を見上げた状況で申しますと、奥行きと言ったらいいのでしょうか、これが10メートル以内になります。そして崖の下、急傾斜地の下端から高さの2倍以内となっております。
そして、土砂災害計画区域につきましては、土砂災害が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生ずる恐れがある区域。こちらは通称「イエローゾーン」と呼んでおります。次に、土砂災害特別警戒区域は、土砂災害が発生した場合に、建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがある区域、通称「レッドゾーン」と呼んでおります。大きな違いは、ここにありますとおり、生命又は身体に著しい危害が生じるかどうかということになっております。
今回の調査は、東京都が先ほど申しました27年1月にこの法令が改正され、27年度事業として4月以降始めたものでございます。詳細は、今回2500分の1の地図から各都内の急傾斜地を抽出いたしまして、現地調査を行っての指定になっております。
では、2、指定の効果のほうにいきます。
(1)土砂災害警戒区域の効果でございます。警戒避難態勢の地域防災計画への記載、こちらは区の仕事になります。土砂災害に関する情報の収集・伝達に関する事項、各警戒区域の避難場所、避難経路等を地域防災計画に記載いたします。現在41次修正として今年度地域防災計画の修正に着手しているところです。完成にあっては、年度が変わりますが来年5月の連休以降になる予定になっております。
おめくりいただきまして、②災害時要配慮者利用施設の避難態勢の強化ということで、こちらの責務は施設管理者と区に発生しております。施設管理者が当該区域内の要配慮者利用施設の管理者等は――施設管理者ですね――避難確保計画の作成・避難訓練の実施が義務となっております。そしてこの作成と避難訓練を実施したかどうかの確認が区の任務になっております。
③土砂災害ハザードマップによる周知、こちらは土砂災害の警戒避難に必要な情報を住民に周知するハザードマップを配布いたします。こちらも地域防災計画の中に入れる事項になっております。
(2)土砂災害特別警戒区域の効果についてでございます。
①特定の開発行為に対する許可制ということで、これは都知事の許認可についてでございます。住宅宅地、福祉施設等の建設に係る土砂災害対策工事の計画に対する許可制でございます。
②建築物の構造規制、特定行政庁――これは建築主事を置く区、指定確認検査機関は民間の会社になります。居室を有する建築物に対する建築主事の確認ということで、崖地の含まれるところに建築物を建てるときの確認事項になっております。
③建築物の移転等の勧告、こちらは都です。そして、その支援措置は区のものになっております。特別警戒区域内から安全な区域に移転する等の措置に対し都知事が勧告し、それに対し移転に関しますもろもろの支援を区が行うということになっております。
3、今後の区の対応でございます。今回の土砂災害防止法に基づきまして、基礎調査結果を受けて、区として以下の点などの対応方法を検討し、実施することとしております。
(1)基礎調査結果の区ホームページへの掲載及び災害対策担当の窓口での閲覧を実施し、区民へ周知徹底する。こちらは既に行っております。基礎調査結果ということで、指定されたということではまだやっておりません。
(2)警戒避難態勢を計画し、区ホームページへ掲載及び中野区地域防災計画へ記載する。先ほどから申していますとおり、中野区地域防災計画の改訂に伴いまして順次進めてまいります。
(3)土砂災害ハザードマップを作成し、警戒避難に必要な情報を住民に周知する。こちらも前と同じようにやらせていただきます。
(4)特別警戒区域内の住宅の補強・改築などの防災工事等への支援措置を検討する。こちらはどういったものができるかということを、まず検討させていただきます。
(5)ひがしなかの幼稚園、こちらが上のほうで、区でやらなければいけなかった2、指定の効果、(1)の②、今ご覧いただいているページの一番上の部分でございます。こちらの災害時要配慮者利用施設における応急教育計画の改定及び施設補強対策等を検討し、利用者の円滑かつ迅速な避難等を確保するようにしております。ここで災害時要配慮者利用施設というのが、特別養護老人ホームや小・中学校、幼稚園などの災害時の避難がスムーズにできないという要支援者の方が利用する施設、その建物が対象になっております。反対に1人ずつ要配慮者の方がお住まいになっているマンション、アパート等はこの対象にはなっておりません。
6に戻ります。(6)指定区域内の所管する公園及び施設の状況を再確認し、必要な対策の検討及び措置を実施いたします。
以上が区の対応の主なものでございます。
4、今後の予定でございます。
7月に発表になりまして、この10月26日に住民説明会が行われます。こちらは東京都建設局河川部が主催になります。もちろん、中野区役所としても同席させていただきます。
そして住民への周知方法なんですが、東京都に確認したところ、先ほどの基礎調査は1件ずつどこを行ったというのが把握されているそうで、最終的にはポスティングで、このエリアにかかわる住民の方々には全員周知をきちんとする、中野区もこちらの説明会をやることをホームページ等で周知する、漏れなく周知できるように考えております。
そして11月からは、先ほど7月に発表されたと同時に、区のほうへ区長宛てにこの事案に対しての照会が来ております。それを受けまして、区から東京都へ指定に関する意見回答をしたいと思っております。10月26日の住民説明会で、我々区側も東京都から説明を受ける側でもあるということでございます。
12月になりまして、東京都による指定の手続き、公示が行われます。こちらも7月の基礎調査結果と同じように東京都建設局河川部のホームページ、中野区のホームページに公開いたします。
そして年が変わり、先ほど来申していました中野区地域防災計画に掲載するような案を3月までにはつくろうと思っております。実際6月以降に策定、冊子になるということでございます。
5、参考までに、先行してこの基礎調査が発表され、住民説明会が行われました区等の質疑内容について、こちらに持ってきております。主なものを五つ――これも主なものなんですが、その中でも主なものを一つだけ御案内させていただきます。Q3をごらんいただきたいと思います。「斜面を所有しているものに対して指定されたことにより斜面の改善等を行う義務があるのか」、斜面だけではなく崖上、斜面、崖地、崖下、この三つの部分に分かれると思うのですが、それも同等でございます。東京都の答えがA3「この土砂災害防止法に指定されたことにより、斜面の持ち主や管理者に対し対策義務が働くものではない。広島の土砂災害ではこのような場所であることを知らずに被災された方がいた。土砂災害防止法は、土砂災害のおそれがある場所を知ってもらい、そうした場所を増やさないようにすることが目的である」という回答をしております。
御報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございます。ただいまの報告へ御質疑ありましたらお願いします。
ひやま委員
ありがとうございました。今回、東京都がこのように公表されましたけれども、これまで中野区ではこういった土砂災害のリスクのある地域を、どのように把握されておりましたでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
現在の地域防災計画にも記載させていただいておりますが、前回も東京都が調査をして、その内容を受け、この中野区でも把握しております。前回は平成14年3月に、東京都――やはり同じく建設局河川部が危険箇所ということで調査をいたしました。その内容、中野区に関しましては、自然斜面が三つ、そして人工斜面が11個指定されております。このように把握しております。
ひやま委員
では、前回のその調査の結果、区ではどのような対応をされましたか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
当然、危険箇所でございますので、集中豪雨、また台風、ゲリラ豪雨等の雨量が多いときには、情報収集班という形で、現地を見に行って危険な状態があるのか、例えばよく言うところの水抜きの穴があったりする斜面が、コンクリートの擁壁のところにあると思うんです。そこから濁った水、泥水が流れると中に水が噴流していて、土砂といいますか土中がやわらかくなっている表れなので、そういった前兆現象を把握して、当然ながらお住まいの方々、住民の方々に周知して、ここが今危険な状態ですということをお話しすることをやっております。
ひやま委員
前回の調査と今回の調査の結果を比較して、前回の調査のときにここは危険ですという箇所がありましたね。今回公表されたリスクのある危険箇所というのは、そのまま残ってしまっているもの、新たに今回つけ加えられたもの、その辺をちょっと教えてください。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
基礎調査結果が発表されましてすぐ精査いたしました。先ほど申しました自然斜面が三つあるんですが、今回の調査と同じところを指定されているところが3分の2、2カ所ダブっているというのでしょうか。そして次の人工斜面に関しましては、前回11カ所指定されているんですが、今回全体で21カ所の中で、同じものが6個ございました。そういう状況です。
ひやま委員
やっぱりこれかぶっている、そのままになってしまっている箇所もあるということなので、これはしっかりと対応していただきたいというふうに思っております。これは要望で結構です。
来住委員
報告いただいた後ろのほう、今後の予定というところから伺いますけれども、住民説明会が10月26日に行われるということで、まだこの指定調査の結果であって、東京都の指定はこれからだということで21カ所が結果として出されたということですね。この説明会が1カ所ということで、東京都が主催するということなんですけれども、東京都の今回の調査結果は、見てみますと三多摩とか都下は非常に箇所数も多いように思うんです。23区、中野区、新宿区等々はこのぐらいの数になっているんですが、東京都はその説明の回数を自治体ごとに1カ所という前提で、今回の説明はこの中野の場合は1カ所ということなんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
実は、中野区は東京都の基礎調査結果の発表としましては第2弾、第2陣の部類に入っております。先ほど御案内しましたように、既に説明会が終わってQ&Aが出るようなところでございまして、例えば、先行していますのが世田谷区とか新宿区、豊島区、そして何より先行していますのが三多摩部分の丘陵地帯になっております。先ほど申しましたように、広島の土砂災害を想定して、その対応に対しての法令改正だったため、東京都は三多摩の丘陵地帯、山の斜面をお持ちのところを先行して調査をしました。その結果、ここが答えになると思うんですが、実は1区市町村1カ所ずつ1回のみの説明会でございます。
来住委員
今回中野区の調査結果は21カ所ということで、これまで中野区防災計画の資料編では14カ所がずっと言われてきたわけですね。新たに加わったところもあると。しかも地域的には、松が丘から弥生町までということで、かなり広域にわたっているということもありますね。したがって、これはできるだけ災害を未然に防止するということが前提だと思うので、周知を、知っていただく、その地域で自分の住んでいるところがどうなのかということをきちんと認識していただくというのが、一つの今回の調査の結果だと思うんです。
それで指定していく過程で、そういうものをいかに知っていただくかということを考えると、区役所で1カ所になるのかわかりませんけれども、松が丘から弥生町まで21カ所指定されるであろう調査結果の報告をする東京都の主催する説明会を、やはりこれでは行き届かないというふうに思うんです。したがって、東京都の調査結果ですから中野区が代わることはできませんけれども、改めて東京都にその調査結果の報告を、少なくとも中野の場合、複数、4カ所ぐらい本当はお願いしたいと思うんです。これ見ますと松が丘、上高田は特に多いですね。そういう指定されるであろう地域の数もふえているわけですから、ぜひそこは東京都に改めてその説明会の回数をふやしていただくように求めるべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
強く東京都のほうに申し入れをしまして、数多くできる限り開催していただくようにいたします。
来住委員
よろしくお願いします。今後の対応なんですが、今後の区の対応のところで、一つは特別警戒区域内の住宅の補強・改築などの防災工事等への支援措置を検討するというふうに述べられているんですけれども、具体的にはその指定特別警戒区域の中の方々が、住宅に対して対応したいと何らかの意思が示された場合に、区としてできる措置を今後具体的に検討していくと、そう前向きに考えてよろしいのでしょうか。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
今回の報告を受けまして、各区の取り組み状況、特に平成28年3月には世田谷区、北区、板橋区で指定をされ、平成29年3月13日には港区、文京区、新宿区、大田区、練馬区で災害区域の指定を受けているところでございますが、そのうち特別警戒区域内における建築物への支援ということでそれを実施している区が2区ございます。世田谷区と北区でございますが、いわゆる住宅改修の助成費用を出すことと、移転する場合の建物の除却と移転補償費用、購入する場合の利子補給ということで、この2区が先行して実施しているところでございます。
今後、私どももそういった制度をきちんと理解し、また国や都の補助事業も出ておりますので、その辺のところをきちんと整理して、事業として組み立てられるように、前向きに検討していきたいというふうに考えております。
来住委員
ありがとうございます。東京都は指定するだけで、具体的な支援の方策は今のところ見えていませんので、やはり指定すると同時に、東京都も対応できるような必要な措置を当然行うべきだというふうに思っておりますので、ぜひ都への働きかけもお願いします。
今後の対応で、(6)指定区域内の所管する公園及び施設の状況を再確認し、必要な対策の検討及び措置を実施するというふうに言っておられるんですけれども、再確認というのは、東京都が机上で考え、さらに現場を踏んで今回21カ所が調査結果として出されたということなので、さらに中野区として独自に東京都が出した調査結果をもとにして再確認されるということであるのか。そしてさらにその必要な対策の検討、措置というのは、具体的にその先のことですけれども、どのようなことが考えられているのかお答えください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
では、一つの例示として、公園についてお答えさせていただきます。
公園につきましても、数カ所今回の特別警戒区域という指定を受けているところなんですが、まず1カ所、今現在事業中の弥生六丁目公園のほうも一部が警戒区域という指定を受けております。こちらにつきましては、危険とされるこの傾斜地について東京都と整備する予定でございますので、そこの整備構造について協議して、今後指定されないような構造に更新する協議をしてまいります。また他の公園についても現状についての都の評価、それに対してどのような整備をすればそういった指定から外れるのか、そこら辺の協議を行っていきたいということで考えております。
来住委員
これから説明会が行われて、最終的には区長から都へ行われるわけですね。そうしますと、今回調査の21カ所で指定を受けない、指定は結構ということは、区の判断としてはその範囲に含まれるというようなことでよろしいのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
その指定の要件を満たしていれば指定されてしまいますし、その指定の要件を満たさなければ、これは満たされていませんという意見を言うことはできると思います。ですから御理解いただいているように、東京都も現地調査までして指定しておりますので、今申し上げていましたとおり、形状等が変わって崖ではない、また擁壁等がきちんとできているということであれば、これは指定しない、指定の要件を欠いていますという回答ができると思います。
来住委員
区として独自に、改めて公園等施設の再確認は必要だと思いますので、やっていただきたいというふうに思います。
今回の資料の中で、区立公園、上高田台公園、区立ひがしなかの幼稚園であるとか、いわゆる区が所有している管理している部分は特別にここでゴシックで強調されているんですが、要配慮者の利用施設で言うと、中央一丁目15番の小淀ホームも区が建設をして、今現在、運営は民間ですけれども、ここも裏面が崖地だということで指定されようとしていると思うんです。そういう区が運営はしていないけれども、もともと区が建設した用地に建設したわけです。特に小淀ホームの場合は特養ホームですので、要配慮者の利用施設としてほかの民間共同住宅とはちょっと意味が違うと思うんですけれども、その辺は、ひがしなかの幼稚園同様の考えというのはここではとられないんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
御指摘のとおり、中央一丁目の小淀ホームはそのようなホームでございます。こちら区の対応といたしまして、本日の委員会終了後、小淀ホームさんのほうに既に基礎調査結果ということで発表されておりますが、これは御存知でしょうかと、また説明会が行われますと。そして確実なところは、先ほどから申しますように、小淀ホーム自身が責任を持って避難確保計画を作成して、避難訓練を実施しなければいけないという義務が課せられていますよと。そして区のほうとしては、その計画をきちんとできているかどうかという点検マニュアルまで国のほうから示されておりまして、そのマニュアルに従いまして、きちんとできているかどうか確認させていただいて、必要であれば助言等をさせていただく。必要でなくても、きちんと確認させていただくという考えでおります。
来住委員
避難訓練の実施が義務化されたということでは、広島の災害をもとにして法律が改正されて、強化されたという点では非常にいいことだと思っていますので、区がきちんとした支援も行いながら、これに基づく訓練などが実施されるようにお願いしたいと思います。
最後の1点です。どうその周知をしていくかということなんですが、区としては土砂災害ハザードマップで周知をしていくというのが1点掲げてありますけれども、来年3月に地域防災計画の案への反映をして、そして6月に策定して、このハザードマップというのはどの時点でおつくりになる予定なのか、まずその点を伺いたい。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今の時点では、12月に東京都が公示発表する、正式に指定する予定になっておりますので、その前にハザードマップを作成しようと考えております。
来住委員
その前ですか。
(「その前です」と呼ぶ者あり)
来住委員
前につくると。今回の場合は地震というよりも水害、豪雨の予測をしながら指定していくということだと思いますので、その辺を早め早めに周知していただくということで、ぜひ努力いただきたいと思います。以上です。要望です。
小林委員
ありがとうございます。何点か確認させていただきたいんですけれども、今回、東京都が土砂災害防止法の一部改正ということで調査を行ったということですけれども、この調査なんですけれども、土地の形状が、傾斜角度が30度以上で高さが5メートル以上ということです。別紙、3ページ目を見ますと21カ所ということなんですけれども、ここは敷地の上、下、両方が対象となっているんでしょうか、それとも斜面の下側だけ、上側だけ、どちらかになっているんでしょうか。その辺、確認で教えていただけますか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
指定と申しますと、イエローゾーンとレッドゾーンがあると思うんですが、当然ながらイエローゾーンの中に、内としてレッドゾーンがございます。今、委員御質問のところでいきますと、崖上も含みますし、崖地も含みますし、崖下も含むという状況です。3点セットが一つの指定エリアになっております。
小林委員
そうすると21カ所ということですけれども、対象の住宅ですとか民家、共同住宅、その他の施設というのは、何軒というんですか、戸数は出ているんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
現在のところ把握しておりません。航空地図上でこのエリアというのは把握しておりますが、何軒という軒数までは把握しておりません。
小林委員
先ほど説明会で東京都が10月に行うに当たって、対象エリアの方々にポスティングということでしたけれども、それは東京都が行うポスティングなんですか、中野区で行うポスティングになるんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
調査もしましたし、この説明会の主催者である東京都が行う事業でございます。
小林委員
そうすると、東京都のほうではその戸数というのは掌握されていると考えていいんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
そのとおり、東京都はこの発表に伴いましてやりとりをしている中で、その調査エリアにあった住宅戸数、全て漏れなくこの説明会の案内ができると言っておりますので、把握しているということだと思います。
小林委員
この防災の日、あす9月1日を前にして、中野区がその戸数を掌握されていないというのは非常に危機管理上どうなのかというふうに思います。そして住宅、それから共同住宅等々があるということは、そこに住まわれている方々、要するに、相応の方々もいらっしゃるでしょうし、戸数を掌握されていないということは多分人数も掌握されていないというふうに思います。きちんと区として、区の防災管理上として掌握されたほうがいいと思うんですけれども、戸数、人数、この辺を掌握されるという考えはいかがですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
大至急その住宅の戸数、またそこにお住まいの人数等、東京都から情報提供いただくようにいたします。
小林委員
それからもう一つ、構造上のことで確認なんですけれども、この土地の形状に対して、土の自然の場合もあるでしょうし、石積みですとか、それからコンクリート構造等々の擁壁もあるでしょうし、いわゆる自然の崖地と言われるような角度がもう少しきつくなってきているところもあるんですけれども、そういったものを全て含んでこの箇所数と考えていいんでしょうか。それとも擁壁等々、構造上規定に見合うものについては除かれているんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
その擁壁の構造上しっかりしたものは除かれております。例えば、中野通りに面しています都立富士高校の垂直の壁があると思うんですが、そこの形状はきちんとしたコンクリートで施工されておりますし、先ほどから言っている水抜きの穴もございますので、ああいったところは東京都が検査したときに土砂災害がこの崖では発生しない、きちんと対応がとれているということで指定から外れております。
小林委員
それから、報告の中の指定の効果ということで、これからこの地域の方々については避難態勢も強化していかなければならないということで、避難訓練も行われていくということですけれども、通常避難訓練というのは町会ごとが多いかと思うんです。この崖の上、下、四方八方に広がることを考えると町会を越えて、しかも区活の範囲も超えてというようなところも出てくると思うんですけれども、そういったことについての防災訓練、避難訓練というのは、どのようにこれから考えていく予定になっているのでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
警戒区域が12月に指定されまして、その区域により、近くのところということで避難場所が決まってくると思います。そして、避難経路等を地域防災計画に記載するということが求められておりまして、それに付随する避難訓練に関しましては、義務となっておりますので、これから実際の詳細なところは考えさせていただきます。
小林委員
これは要望にしますけれども、複数の町会、区活等を包含される場合には、区で主導を少し強くしていただいて、早急にそういった態勢がつくれる、特にほかの地域よりも危険という地域でもありますし、最初の御報告にもありましたけれども、広島と、それからそのほかにもこのごろ水害というのが非常に多くなってきている。そして雨水も浸透していくというよりもむしろ表面のたまりによっての災害も多くなってきているということもありますので、早急に区主導で避難にかかわることについてはお願いしたいと思います。
最後に1点、これは建築的な話になるんでしょうか、2の(2)開発行為に対する許可制、それから建物の構造規制、そして移転等の勧告ということであります。その中で開発行為、構造の規制ということでありますけれども、個別においては負担が大きくなってくるということで、これについても③にある支援策というのは都、区ではあるんでしょうか。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
開発行為というと結構大きな規模になりますので、それに対する助成制度をやっている区市町村は今のところまだ見つかっておりませんが、これからいろいろ検証していく中で、そういったこともあわせて、支援できることがあるのかないのかも含めて、検討していきたいというふうに考えております。
佐野委員
今の区の対応についてもう1回お答えをいただきたいと思います。区の対応につきましてお願いしたいと思います。こういう情報を提供する場合、特に住民の側、区民の人たちをどうしていくかということが大切だと思うんです。それが今の文章ですと、ホームページとハザードマップを作成して周知を徹底していきたいという一つの方法論があったと思うんですけれども、お話に出ましたように町連の人たちを活用するとか、それから区報を活用するとか、いろいろなことで周知を図るという方法論は、区独自のものは考えているかどうかということを、まずお伺いしたいと思います。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
12月の区報は含まれておりました。また発展的に考えますと、区内各町会、防災会が年に1回、2回訓練していたただいています。そのときは訓練に対しまして、防災担当のほうで一緒に訓練計画を練ったりさせていただいております。そういった機会を利用して、またこのエリアは、ここがお住まいの方は説明会に呼ばれますので周知されるわけなんですが、そのエリア外の方に対しましてもお住まいになっている町会、防災会にはこういった崖があって、今回の法令改正によって特別警戒区域に指定されていますということも周知していこうと思っております。
佐野委員
今のお答えでそのとおりだと、私も住民がやっぱり一番大切だと思うんです。そうした視点でどうやって周知を徹底していくか。例えば、特別警戒区域が存在する区域はここですといったことも知らない人が多いと思うんですよ。特にこれから少子高齢化で、高齢化になってホームページだけ見にいけばいいというものではない、見られない人もいるわけですね。操作上できない人もいる。そういった人たちを対象としたときに、果たしてホームページだけでいいのかどうか、あるいはハザードマップだけでいいのかどうか、こういったことも視野に入れながら考えていただきたいというのが私の趣旨なんですけれども、すみません、その辺について、もう1回どうでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
世の中が発展して、デジタル化といった便利なものができるんですが、とは言っても、当然ながら今、委員がおっしゃられたとおり、アナログの紙ベースだったり、口頭だったりというのは大切な部分だと十分認識しておりますので、そういった方法を有効にできる場面を考えまして、周知徹底をきちんとしていこうと思っております。
南委員
どうもありがとうございます。今回、東京都が土砂災害法の一部改正で調査を行って、その調査結果をことしの7月13日にプレス発表したということなんですけれども、このことで区へ区民の方から問い合わせとかそういったことはございましたか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
先ほどそのプレス発表とともに、我々8階の防災担当のところに紙ベースで調査結果資料を閲覧できるようにしましたところ、約1週間後ぐらいですが、あるところにお住いの方がお1人、閲覧にまいりました。あとは1週間に1回ぐらいのペースなんですが、住民ではなく不動産屋さん、売買するときにこの指定エリアに入っている、入っていないということが、実は、今、申し上げませんでしたが、今回の法令改正の一つの要件で、土地や建物を売買するときに重要事項説明書で説明しなさいと指定されております。それを受けて、不動産屋さんが1週間にお1人ぐらい確認に来るというのが実態でございます。
南委員
それと、先ほどハザードマップを12月までに区で作成して、周知していくということなんですが、住民説明会について、対象とするところへ戸別配布、これは東京都が主催するのでということでしたが、ハザードマップを作成した場合、それを配布するというふうになっていますけれども、それは区が配布するんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
ハザードマップは区が作成ということになっております。配布方法は現在検討中でございます。ただ、今お話がありましたとおり、指定された地域の方々を優先して、またそこには確実にという方法になると思います。これはまだ決定しておりませんが検討させていただきます。
南委員
それと今回、特別警戒区域が指定されて、別紙にありますように、施設、幼稚園といったところに対しては、そういう教育計画とか、その施設の補強対策の検討をして迅速な避難等を確保するということになっております。そういう施設というのは利用者が特定されているので、場所も明確になっておりますけれども、公園については利用者が不特定多数ということになってくるんですが、そういった公園については区民への周知、また不特定多数の利用者への周知というのは非常に難しいと思うんですが、その辺のことはどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今回の指定に関する調査結果を受けまして、まず、どのような範囲での危険度があるのかというのをまず都と協議した上で、今後の対策については考えていきたいということです。
まず既存の弥生六丁目公園のように、既に着手予定の部分につきましては、これは工作物としての計画通知が認められれば、基本的には安全な擁壁ということで認められるという確認もしておりますので、まずはそちらのほうの指定を。あと一方で、今後、都と協議していきたいのは、自然法地についても、逆に長い年数で安定している法地については、むしろ手を入れないほうが安全という考え方もございますので、そういった場合については砂防壁的なものを構築したほうがよいのか、それともあえてそこに推奨されるコンクリート構造物をつくったほうがいいのかというのは、今後の協議になってくると思います。若干その対応について、周知についても――災害時、起こったときは直ちに周知する予定ですけれども、日常の周知については、その協議の進展を踏まえて考えていきたいということです。
委員長
ほかにはよろしいですか。
では、ほかにないようですので本報告を終了いたします。
2、中野区帰宅困難者対策訓練の実施についての報告をお願いいたします。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
引き続きお願いします。
中野区帰宅困難者対策訓練の実施について報告させていただきます。(資料3)
平成29年度の中野区帰宅困難者対策訓練は、この1、実施予定日、時間があるとおり、平成29年10月12日(木曜日)午前10時から正午までを予定しております。
2、訓練は帰宅困難者の誘導、情報提供ステーションでの情報提供、各拠点の開設・運営及び各拠点間の情報共有の訓練を行います。
訓練想定の詳細につきましては(1)から(4)ですが、(1)29年10月12日午前10時に東京都が想定します一番被害が多いという東京湾北部を震源とした地震、マグニチュード7.3規模の大地震が発生というのをまず端緒にしております。(2)JR、路線バスをはじめとした公共交通機関が全部運行を停止しているという状況を想定しております。(3)中野駅周辺は、火災の被害や道路のインフラへの影響はない。これを裏返しますと、中野区周辺に帰宅困難者がいっぱい集まってこられるという状況をつくっております。(4)公共交通機関の運行停止に伴い中野駅、東中野駅周辺には、帰宅困難者が集結を始めているという訓練想定となっております。
3、実施場所と主な訓練項目です。
任務別に三つに大きく分かれます。
(1)中野区役所は、災害対策本部を中野区防災センターに立ち上げまして情報収集、関係各所との状況確認、一時滞在施設の開設依頼、防災行政無線による関係各所との通信訓練及び連絡調整を行います。
(2)と(4)の中野駅、東中野駅ですが、こちらはJRの職員と区職員が協力いたしまして、情報提供ステーションを立ち上げて、帰宅困難者に対して情報を提供いたします。帰宅困難者への情報提供及び一時滞在施設の誘導、防災行政無線による区災対本部との通信訓練を行います。
三つ目、(3)と(5)になりますが、中野駅周辺の帰宅困難者の一時滞在場所として、今回は中野ZEROホールさんに御協力をいただき、そして東中野駅周辺の帰宅困難者の一時滞在施設としてはwest53rd日本閣さんに御協力をいただくようになっております。こちらの訓練内容は、帰宅困難者の受け入れ、名簿の作成、ホワイトボード等による情報提供、災害時に帰宅困難者へ配布する防災用品の展示及び帰宅困難者への支給品の配布、防災行政無線による区災対本部との通信訓練を実施いたします。
ただし、この東中野のほうのwestさんが平日の午前中で営業されている場合もあり、その場合は受け入れ態勢の訓練だけで、次に出ますが、westさんは一般で公募している方々、実際の帰宅困難者を移動する訓練は行わないということになっております。まだその予約状況がはっきりしていないということで、はっきりし次第訓練内容が決まっていきます。
最後に4、参加予定者でございます。こちらは中野区の帰宅困難者対策協議会の方々、そして先ほど申しました一般公募による個人の方約100名を予定しています。そして周辺の事業所及び中野区がこの訓練に参加することとなっております。
委員長
ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑あればお願いいたします。
小林委員
中野区の帰宅困難者対策訓練ということで、これは区だけで行うということかと思うんですけれども、中野区と中野駅と東中野駅を中心にして行うということでけれども、まず、警察、消防はこれにかかわりを持たれるんでしょうか、持たれないんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
こちらは、この中野区帰宅困難者対策協議会が定めました行動計画を確認するという意味がございます。警察、消防にも御協力をいただく部分はございます。ただし、主には先ほど出ました区役所、駅、そしてその一時滞在施設、この三つが大きく訓練を実施するというふうになります。
小林委員
そうしますと、区が主体になって、区の手順の確認等々が訓練の主体というふうに捉えられるんですけれども、そのときに中野駅と東中野駅、先ほど東中野駅については、平日なので日本閣さんが一応想定はするけれども、営業等々と兼ね合いが出てくるので100%の協力というのはなかなか難しいということでありました。中野駅については、情報提供ステーションという形での活用ということですけれども、それぞれの場所に区の職員なども出向いてこの訓練を行うんでしょうか、それとも区役所のみで行うんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
それぞれこの活動拠点の職員と中野区役所の職員が協力して帰宅困難者対策を行うということでありますので、実際と同じように、中野区の震災時の職員の対応態勢に基づき、既に決まっておりますので、そういったメンバーを派遣して、実災害と同じように訓練を実施いたします。
小林委員
想定の中で、(2)JR、路線バスをはじめとした公共交通機関が運行停止していることを想定しているということであります。実際は当然運行していると思うんですけれども、JRやバス関連各社は、この訓練については御存知なんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
JRや今お話に出ました公共交通機関のバス会社、もちろん地下鉄も含めてなんですが、こちらは最後にありました中野区帰宅困難者対策協議会のメンバーでございまして、この訓練実施に当たって協議会が既に1回、実はあしたも2回目が行われるんですが、そこに参画していただいて、それぞれの立場で御協力いただいているところです。
小林委員
ということは、それぞれのお立場の方々が実際の災害のときには、自分たちの災害対応について区と協議していらっしゃるということだと思います。想定ではありますけれども、これは要望ですけれども、スムーズな訓練が行われる、つまりそれが3・11のように、実際災害が起こったときにスムーズにいくということにもつながると思いますので、先日、北海道上空を飛来したときにはJアラートが鳴らなかった地域もあったという想定外のこともありますので、その辺は十二分な協議と、そして事前の確認と当日の訓練、そしてその検証をもとに十二分に行っていただきたいというふうに思います。
委員長
要望でよろしいですね。
来住委員
東中野駅周辺でも訓練していただくということで、東中野は御存知のとおりJRや落合、営団地下鉄や大江戸線なども、かなり利用者が急激にふえているというふうに思います。
まず、日本閣を一つの施設として想定されているんですが、東中野駅周辺で言うと、ほかに滞在施設や協力関係はないんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
JRの中央線の北側の線路際にあります、東テクと言われる東日本テクニカルカレッジというのでしょうか、この地域防災計画の資料編にも載っていますが、そちら様とこの一時帰宅困難者対策の一時滞在場所として協定を結ばせていただいております。平日ですので学生さんが授業で学校機能、学校そのものが運営されておりますので、日本閣さんも今回は通信訓練もなかなか難しいということで、見取り訓練での参加になります。そういった場所がございます。
来住委員
2カ所しかない東中野の滞在施設ということですので、可能な限り訓練への協力をいただけるように、区としても努力すべきだというふうに思います。そこは学校や日本閣の都合もあるということなので一概には言えませんけれども、しかし日時等も含めて、特別に何らかのここでの訓練もぜひ検討いただきたいというふうに思います。
それから滞在施設に集中してくるだけではなくて、東中野駅、中野駅もそうですが、かなりの人が想像されるんですけれども、そうなったときに滞在施設だけではもちろん受け入れを超えるということも考えられますし、その発災時、そういう事態が起きたときに真っ先に対応できるのはやっぱり地域商店街であったり地域防災会だと思うんです。東中野で言えば、そこに生活されている、暮らしていらっしゃる地域防災会や商店会など、そういう方々の何らかの協力、訓練に対する参加などについてはどのような考えを持っていらっしゃるんでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
まず、東テクさんとの訓練ですが、もちろん今回も訓練に御参加いただきたいという申し入れをしましたところ、先ほど申しました事情でということになっております。ただ、やはり何回もできるように機会をつくりまして、訓練に御参加いただけるようにしていきたいと思っております。
また、やはり頼りになります地域の方々の商店とかいろいろな会社、事業所に対しましても、この中野区帰宅困難者対策協議会の駅周辺の町会等がメンバーになっております。そこで申し入れをしている事案としましては、何百人、何千人も入れる大型の一時滞在施設もいいんですが、例えば飲食店をやられているお宅であれば、5名でも10名でも今、電車が動かない、動くまでの時間ここにきょうはいてもいいよ、通常であれば23時で閉店というところを、翌日の朝まで店を開いていただいて、5人ずつで100カ所になれば中野区の中で500人の帰宅困難者に対応できたということになりますので、そういった対応をぜひお願いしますということは申し入れております。そして、やってくれると返事をいただいている事業所、お店もございます。
来住委員
どういうことが想定できるか、想定外の事態も生まれますので、やはり地元で営業や暮らしていらっしゃる方々、特に地域防災会、確かにこの協議会には商店街、区商連も含めて入っていますので、その意見の聴取はできると思うんですけれども、現場でせっかく訓練をされるわけですから、その地域の方がかかわりを持って訓練に参加いただくということも今後必要ですので、ぜひその辺は何らかの形での参加の方法も検討いただければというふうに思っています。
委員長
要望ですね。
伊藤委員
この帰宅困難者の対策訓練というのを何度かおやりになっているというのは承知しておるんですけれども、ちょっとお伺いしたいんですが、この中野区帰宅困難者対策協議会にはどういう団体が入っているのか教えていただけますか。
委員長
わかりますか。時間かかりそうですか。ちょっと保留します。
伊藤委員
かなりの団体が入っていると思うんですよ。中野駅とか東中野駅、いわゆるJR東日本、先ほども3・11の話がありました。皆さんも御存知だと思いますけれども、平成23年、もう6年前ですけれども、東日本大震災のときに、当時の石原都知事が、帰宅困難者への対応が、JRが非常に悪いと大きく新聞に載ったんですね。JRはもちろん公共交通機関で、安全性を保つのが大事だと思ってシャッターを全部閉めちゃったんですね。そういったこともありまして、その当時はこの中野区役所、サンプラ、かなり帰宅困難者がこの辺に滞留していまして、そういったことで私なんかもJRはちょっと冷たいなという印象を受けました。
しかし、こうして区とJR、いろいろな交通機関とこうして帰宅困難者の対策訓練を行うことは非常に大事だと思っております。それに追加して、やはりいろいろとJRとも密に連絡していただきたいと思うんですが、その辺はどのように考えていますでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
まず一つ目の中野区帰宅困難者対策協議会のほうからお話をさせていただきます。こちらは平成25年8月1日に協議会の要綱をつくりまして、中野区役所が事務局をやっているんですが、構成メンバーとしましては、中野、野方の両警察、また中野、野方の消防署、それから地域の方々ということで、東京商工会議所の中野支部、公共交通機関の事業所、バス、鉄道等です。それから、自主防災組織ということで、先ほど申しました駅周辺の町会、防災会の方々に入っていただいています。あと中野区商店街連合会の方々にも入っていただいております。そういった方々を構成といたしまして、この協議会が25年8月1日から立ち上がっているところであります。
そして、帰宅困難者対策協議会の目的としましては、今、委員がおっしゃられたとおりなんですが、大きな地震、大震災が発生したときに公共交通機関がストップしまして復旧のめどがたたない、そういった場合において、中野区内に多数の帰宅困難者や遠距離の帰宅者が発生する。そういう状況で駅前等に多くの方が帰宅困難者として発生いたしますので、その人たちが滞留しているという表現なんですが、滞留するわけですので、先ほど申しました中野区内の各関係機関、事業者の方々が役割を決め、協力態勢を協議して、何とか帰宅困難者への対応を円滑にするということを目的に設置されたものでございます。
二つ目としましては、公共交通機関等の方々の協力につきましても、JRは確かに東日本大震災のときに駅のシャッターを閉めて、駅の中にいる利用客に外へ出ていただいたという実態があったと思います。そして、今現在どうするというのが、私も聞いたことがあるんですが、あのようになるんですか、その後どうなんですかと、答えが返ってきましたのは、その事案ごとによって対応いたしますという、またどういう事案でどうという、決まっていないことには答えられないという答えをいただいた次第です。
ただ、一つだけ言えるのが大江戸線の地下駅でございます。こちらは大江戸線の駅の方に聞いたのではないんですが、東京都の地下鉄そのもののホームページを確認しますと、都営地下鉄は地下の駅舎に帰宅困難者を受け入れる、また受け入れに対しまして、毛布とか水といった対策用の備蓄もあるということを言っております。
ただ、そういったことを、先ほどありましたように、区役所のほうと協定を結んで一時滞在場所として協定を結んでくれるのかというと、それはしないと。自然発生的に帰宅困難者が駅またはホーム上にいた場合はそういった手だてを――当然、地下鉄も東京都の一部局になりますのでやりますということは載っております。メトロのほうは、この協議会に入っていただきまして協力しますということだけでございます。
伊藤委員
ありがとうございます。都営地下鉄だとかメトロだとかいろいろ比べてはあれなんですけれども、帰宅困難者になる対象者というのは、やっぱりどうしても公共交通機関を利用した人がほとんどだと思うんです。特にこのJRを利用する人というのは、もう大半が帰宅困難者になり得るだろうと思っていますので、JRの6年前の対応、本当に私も新聞を見て驚きまして、改札を出たらもうお客さんじゃありませんというような感じで、そう書いていた評論家もいました。ですからやっぱりそういうことのないようにですね。特にこんなことも言っていました、当時の石原都知事は、高い料金、運賃をとってという話も出ました。今そういうことはないだろうと思うんですけれども、とにかくJRと中野区との連携を密にして、一時滞在になるかどうかはわかりませんけれども、それを中野区からも強く進めていって、連携をとっていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今、中野区はJRをはじめ、全ての公共交通機関の事業者と非常にいい関係でおります。そして今回、このような大きな訓練をやらせていただくときも、協議会の会議のほうにもお忙しい中参画していただいております。属人的なのか組織的なのかというのはわかりませんが、今、一緒に中野区の帰宅困難者の対応をきちんとやろうという協議会メンバーの方々は、非常にいい方だということを御報告させていただきます。
むとう委員
ちょっと私の記憶が曖昧でわからないので、過去に御説明があったら申しわけないんですけれども、ここに書いてある参加予定者の中の一般公募による個人100人について、ちょっと御説明願えますか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
訓練には当然図上訓練があったり、今回いろいろエキストラ的な一般公募した個人の方に入っていただいて、実働訓練、実災害そのものの訓練をするという、大きく分けると二つあると思うんですが、中野区は昨年から実災害に即した、実働に沿った同じような訓練をさせていただいております。
そしてこの一般公募の方というのは、区報やホームページで募集させていただいております。昨年は中野駅北口を中心にやらせていただき、そして、まず中野サンプラザ前に一般公募の方にお集まりいただいて発災し、そして中野駅に電車が動いているかということで押しかけたというシチュエーションをつくっていただき、そして先ほど御説明させていただいたように、情報提供ステーションにより公共交通機関が動いていない、そして一時滞在場所は明治大学、帝京平成大学にありますという御案内をさせていただいて、区の係員が誘導するという訓練をさせていただいた。そのときには、やはり人が実働で動きませんと、空想のいるつもりでやるというものといるとでは大きく違いますので、参加者だと大きな効果があるという位置付けになっております。
むとう委員
今回10月12日に行う方の一般公募というのはどういうふうに――もう終わっていて、実際に100人決まっているということなんでしょうか。これは前に募集した方がそのまままたやってくださるんでしょうか、その辺はどうなっていますか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
今回はこれから募集をかけるところでございます。
むとう委員
もう10月12日ですからそんなに長くはないんですけれども、これはどういう形でこれから公募の予定になるんでしょうか。前回のときも割とスムーズに、100人ぐらいすぐ集まっていただけたんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
10月12日に迫っておりますので、もう近々にホームページ等で募集をかける予定になっております。そしてすぐ集まるかというと、やはりなかなか集まらないというのが実態です。一般公募の中には、先ほど申しました協議会の方々の事業所、会社、お店、協議会のメンバーは俯瞰的にこの動きを見て、実際災害が発生したときに自分たちはどういうことをしたほうがいいのかというのも訓練内容になるんですが、その他の従業員さん等が参加していただくという場合がございまして、何とか集めるというのが実態でございます。
むとう委員
実際には協議会メンバー以外に、前回も100人ぐらい公募をお願いしたかったんでしょうか。その協議会のメンバー関係と純粋公募とどれぐらいの人数だったんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
一般公募で純粋にというのが80名ぐらいでございました。そして、二十何名は先ほどの協議会の会社等から来ていただいたという結果でございます。今回もその辺で落ち着きたいと思っております。
むとう委員
やはり平日の午前中ということで、お仕事を持っていらっしゃる方がなかなか応募しにくい日時設定ですね。前回80人もということはすごいな、関心の高さがあるのかなというふうに思うんですけれども、どれぐらいの年齢層の方が集まってくださったんですか。
中川都市基盤部副参事(防災担当)
実はその一般公募の方は、一時滞在場所になります明治大学の学生さんとか帝京平成の学生さんが多く含まれているというのを認識しております。また、やはり防災意識が高い中野区民の方々なので、ホームページ等を見た区民の方も御参加いただいております。
委員長
よろしいですか。ほかにありますか。
この訓練は、委員の皆さんも出られますから、公募じゃなくて参加できますから、遠慮しないで行ってください。そうすると100人に達するということになるかもしれません。
ほかになければよろしいですか。
では、以上で本報告については終了いたします。
次にその他ですが、何か報告はございますか。
篠原経営室長
私のほうから、区の危機管理に関する事項について口頭で御報告させていただきます。
8月29日の早朝になりますが、政府は北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、北海道の襟裳岬上空を通過して太平洋上に落下したと発表してございます。この際ですが、予告なしで12道県で関東近県でありますと新潟、長野、栃木、茨城、この4県が入りますが、Jアラートが発報いたしました。各自治体に避難などの問い合わせがあり、一部に混乱も見られたというふうに聞いてございます。中野区といたしましては、本年6月23日にホームページで「弾道ミサイル落下時の行動について」ということで、広く区民に周知をしたところでございます。またその後、政府広報も何回か行われております。
今後のミサイルの発射に備えまして、昨日危機管理等対策会議を開きまして、来週の早い時期に、改めまして区民に再度区の対応や区民の避難などについて周知することを予定してございます。またあわせまして、区内の小・中学校や幼稚園、保育園の保護者、それから施設利用者にも何らかの通知をすることも検討してございますので、よろしくお願いしたいというふうに考えてございます。
委員長
ありがとうございます。ただいまの報告について御質疑ありますか。よろしいですか。
では、なければ以上で報告を終わります。
ほかにありますか、理事者のほう。よろしいですか。
では、なければ、以上で所管事項の報告は終了いたします。
それでは、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩させていただきます。
(午前11時16分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午前11時17分)
休憩中に確認いたしましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急な案件が生じた場合には、正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように決定いたします。
以上で、本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言ございますか。よろしいですか。
それでは、本日の防災対策調査特別委員会を散会いたします。お疲れさまでございました。
(午前11時18分)