中野区議会建設委員会〔平成30年5月7日〕
建設委員会会議記録
○開会日 平成30年5月7日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時55分
○出席委員(7名)
佐野 れいじ委員長
小林 秀明副委員長
加藤 たくま委員
小林 ぜんいち委員
石坂 わたる委員
酒井 たくや委員
来住 和行委員
○欠席委員(1名)
市川 みのる委員
○出席説明員
都市政策推進室長 奈良 浩二
都市政策推進室副参事(産業振興担当) 浅川 靖
都市政策推進室副参事(グローバル戦略推進担当) 平田 祐子
都市政策推進室副参事(都市観光・地域活性化担当) 藤永 益次
都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 松前 友香子
都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 石井 大輔
都市政策推進室副参事(中野駅周辺地区整備担当) 石橋 一彦
都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設調整担当) 小幡 一隆
都市政策推進室副参事(中野駅地区都市施設整備担当) 江頭 勝
地域まちづくり推進部長 角 秀行
地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当) 荒井 大介
地域まちづくり推進部副参事(北東部まちづくり担当) 高村 和哉
地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当) 藤原 慶
地域まちづくり推進部副参事(西部まちづくり担当) 菊地 利幸
地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当) 森 眞一郎
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部副参事(都市計画担当) 安田 道孝
都市基盤部副参事(道路担当) 井上 雄城
都市基盤部副参事(公園担当) 千田 真史
都市基盤部副参事(建築担当) 小山内 秀樹
都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史
都市基盤部副参事(防災担当) 中川 秀夫
○事務局職員
書記 立川 衛
書記 野村 理志
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の変更及び異動について
○議題
安全で快適に住めるまちづくりについて
産業振興及び都市振興について
道路・公園等の整備について
防災及び都市安全について
○所管事項の報告
1 区内経済団体の中野区産業振興センターへの移転について(産業振興担当)
2 大和町地区における防災まちづくりの推進に関する基本協定の締結について(北西部まちづくり担当)
3 (仮称)本町四丁目複合施設整備基本方針(案)について(道路担当)
4 (仮称)弥生町六丁目公園における指定管理者制度の検討状況について(公園担当)
5 東中野駅西口の修景整備に関する意見交換会の結果について(公園担当)
6 中野四季の森公園池流れの利用について(公園担当)
7 上告事件及び上告受理申立て事件の決定について(建築担当)
8 「(仮称)中野区空家等の適切な管理の推進に関する条例」に盛り込むべき基本的な考え方(素案)について(住宅政策担当)
9 中野区空家等対策基本計画(素案)について※(住宅政策担当)
10 中野区住宅マスタープランの改定に向けた基本的な考え方について(住宅政策担当)
11 その他
○その他
委員長
定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
委員長
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
本日の審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思います。また、3時に休憩をとりたいと思いますので、御協力のほどをお願い申し上げます。
議事に入る前に、お手元に配付の資料(資料2)のとおり4月1日付で委員会参与の変更及び異動がございました。本日、当委員会から転出された理事者の方がお見えですので、休憩して御挨拶をいただきたいと思います。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時03分)
次に、異動のあった委員会参与の御紹介と御挨拶をお願いしたいと思います。
奈良都市政策推進室長
それでは、都市政策推進室の異動のあった参与につきまして御紹介いたします。
都市政策推進室副参事(中野駅周辺地区整備担当)石橋一彦でございます。
石橋都市政策推進室副参事(中野駅周辺地区整備担当)
石橋です。よろしくお願いします。
奈良都市政策推進室長
以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
それでは、平成30年4月より組織改正がございましたので、私のほうから、その内容と副参事の紹介をさせていただきます。
区では、これまで西武新宿線連続立体交差事業を契機としました沿線まちづくりを推進するため、都市政策推進室において所管し、取り組んでまいりました。一方、都市基盤部においても、平和の森公園周辺地区や弥生町、大和町の防災まちづくりについて取り組みを進めてまいりました。特に西武新宿線沿線まちづくりの現認可区間、新井薬師前駅及び沼袋駅において具体的な取り組みが始まりまして、次のステージに移行しつつあることや、また、防災まちづくりを中心としました地域まちづくりと一体的な取り組みを進める必要があることから、新たに地域まちづくり推進部を設置いたしました。中野駅周辺地区を除きます区内の地域を五つの地域、北東部、北西部、西部、東部、南部とし、四つの分野で担当いたします。私は、地域まちづくり推進部長の角秀行です。よろしくお願いいたします。
それでは、副参事の紹介をさせていただきます。主に地域まちづくりの全体調整と西武新宿線の連続立体交差事業に関します調整を担当いたしますまちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当の荒井大介でございます。
荒井地域まちづくり推進部副参事(まちづくり企画担当、西武新宿線沿線まちづくり企画担当)
荒井です。よろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
主に新井薬師前駅、沼袋駅、哲学堂公園周辺まちづくりを担います北東部まちづくり担当の高村和哉でございます。
高村地域まちづくり推進部副参事(北東部まちづくり担当)
高村です。よろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
主に野方駅、大和町、平和の森公園周辺まちづくりを担います北西部まちづくり担当の藤原慶でございます。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
藤原です。よろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
主に都立家政駅、鷺ノ宮駅周辺まちづくりを担います西部まちづくり担当の菊地利幸でございます。
菊地地域まちづくり推進部副参事(西部まちづくり担当)
菊地です。よろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
主に東中野駅周辺、弥生町、南台まちづくりを担います東部・南部まちづくり担当の森眞一郎でございます。UR都市機構からの派遣でございます。
森地域まちづくり推進部副参事(東部・南部まちづくり担当)
森です。よろしくお願いいたします。
角地域まちづくり推進部長
よろしくお願いいたします。
豊川都市基盤部長
それでは、都市基盤部でこのたび新たに着任いたしました参与について御紹介いたします。
まず都市基盤部副参事(都市計画担当)安田道孝でございます。
安田都市基盤部副参事(都市計画担当)
安田です。どうぞよろしくお願いいたします。
豊川都市基盤部長
続きまして、都市基盤部副参事(道路担当)井上雄城でございます。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
井上です。よろしくお願いいたします。
豊川都市基盤部長
以上、よろしくお願い申し上げます。
委員長
ありがとうございました。以上で委員会参与の変更及び異動についてを終了いたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
安全で快適に住めるまちづくりについて、産業振興及び都市振興について、道路・公園等の整備について、防災及び都市安全についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
それでは1番目、区内経済団体の中野区産業振興センターへの移転についてをお願いしたいと思います。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
それでは、区内経済団体の中野区産業振興センターへの移転について御報告をいたします。資料(資料3)に基づいて御報告をさせていただきます。
区は、平成26年4月に中野区産業振興センターを設置いたしまして、区内中小企業の活性化、創業、新たな産業創出の促進、勤労者の福祉向上、区民の就労支援等、さまざまな事業を通しまして、区内産業の振興を図ってまいりました。また、中野区立商工会館におきましては、東京商工会議所中野支部、中野工業産業協会、中野区商店街連合会、この資料におきましては、総称して経済団体としておりますが、商工業に係る情報提供でありますとか啓発事業等を行ってまいりました。今回、これらの相互連携を一層強め、事業の相乗効果を図るとともに、ワンストップ化による利用者の利便性向上を目的といたしまして、経済団体の拠点を産業振興センターに移転するものでございます。
まず項目1でございますが、産業振興センターにおける移転先でございます。現在、センターの2階に設置しているセミナールーム1及び2を廃止いたしまして、改修した上で、経済団体の拠点といたします。産業振興センターとしての事務室・窓口も同じ2階に設置しておりますので、これによるスムーズな連携を図ってまいります。
次に、経済団体の産業振興センターにおける事業開始時期でございますが、平成31年4月ということで予定してございまして、改修工事の予定は平成30年10月から平成31年1月でございます。なお、経済団体の移転後、商工会館は廃止するものといたします。
以上の趣旨に基づきました今後のスケジュール予定は、項目5のとおりになっております。平成30年第2回定例会におきまして、中野区産業振興センター条例改正(案)及び中野区立商工会館条例廃止(案)の御提案をいたします。議決いただきましたら、10月、セミナールーム1、2の利用を終了いたしまして、改修工事を開始する予定でございます。
裏面に参りまして、平成31年1月に工事終了、その後、経済団体の移転準備を開始いたします。平成31年3月に商工会館は廃止し、平成31年4月から経済団体の新産業振興センターでの事業開始を予定しているものでございます。
私からの報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして質疑ございますでしょうか。
酒井委員
ありがとうございます。まず、商工会館の中の経済団体が産振センターのセミナールームの1と2に移るということなんですけれども、単純に延べ床で言うとどれくらい変わってくるんですか。現在、経済団体が商工会館を利用してやっているスペースがありますよね。それがセミナールーム1、2とどれぐらい違うのか、まず教えてください。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
現在、この3団体が商工会館におきまして使用している面積は、合計で155平方メートル余でございます。それで、新しいところでございますけれども、経済団体と調整をしたところ、ほぼ同じ面積を希望するところ、それから、それに対してもうちょっとふやしてほしいというところがございますので、合計しますと、これに20平米ほど広くなるという計算でございます。ただ、これにつきましては、その後、セミナールーム1、2の中で倉庫的に使用するかどうか等、細かいところ、それから、実際の図面を引いての工事の中で細かいところが変わってくるということでございまして、これらの調整も各団体とはついているところでございます。
酒井委員
狭くなっちゃわないのかなってちょっと危惧したんですけれども、そのあたりは同等程度の広さ、スペースは確保できるということだったと思うんですけど。あと、商工会館は、ほかにも今、機能というのはどういうものがありますか。この経済団体以外の機能ですね。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
商工会館の機能ということでございまして、商工会館は、機能としては会館の施設利用、それから商工業に係る資料の提供及び商工業者の啓発といったところが条例にも書いてございます目的でございます。
酒井委員
すみません、聞き方が悪くて。3団体、経済団体があるでしょう。そのほかにも部屋貸しの機能だとか、いろんなほかのものもありませんでしたか、商工会館で。それをお聞きしているんです。部屋貸しもありますよ。下には、例えば何か入っているんでしたら入っていますよだとか、それ以外のものは何があるか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
現在ということでありますと、1階の部分に障害者雇用促進法に基づく特例子会社の事業所が入ってございまして、これは契約が5年プラス5年ということで、ことしの12月21日に切れるものでございます。そのほか、会議室を使っていただくということでございまして、会議室大小及び和室がございます。
酒井委員
そうすると、今あるところの商工会館の中に3団体以外に部屋貸し機能がまずありますね。それから、障害者の支援の事業所でよかったですか。そちらも入っていますね。じゃ、そちらのほうは期限が切れた中では、自分たちで探してもらうか、そういうふうな形になるのか、もしくは区のほうで代替のスペースを確保するのか。そういった点をまず教えてください。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
まず、この特例子会社でございますけれども、これにつきましては、もともと賃貸借契約上、期間が限られてございまして、12月21日と申しましたけれども、この中まででございまして、あとの部分につきましては、その会社のほうで新しいところを、新しいところを考えるのかどうかわかりませんけれども、ここは契約が切れていくと。したがいまして、必要であれば御自分たちで探すということでございます。
酒井委員
それと、部屋貸しのほうですよね。じゃ、ここでの大会議室、それから小会議室、和室というのは、今後は使えなくなっていくわけじゃないですか。機能を廃止するわけですから。今までの利用率がどの程度なのかと、今後どのあたりで活用してもらおうと思っているんですか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
利用率ということで、平成29年度終わったばかりでございますので、まだちょっと決算値までには至らずして、速報値的なものとして御理解いただきたいと思ってございますが、利用率は、商工会館の本来目的として使用されている部分が16%程度でございます。その他、目的外を含めましても53%程度でございます。これが29年度の速報値でございます。それで、ここの商工会館の機能の目的が産業振興センターに移るということでございますので、本来目的の方は商工会館から産業振興センターに使うというのが、本来的な目的から考えると自然なのかなというふうに思っております。その他、目的外についても、そのほかの場所となると、例えば区立施設であるとすると、区民活動センターでありますとか、あるいはなかのZEROというような使い方もあるというふうなことで、移動の可能性もある。複数使っている団体等もありますので、その辺は丁寧に説明をしていきたいと思っております。
酒井委員
今ある施設を全て維持していくというのは難しい中で、どのように集約していくか。全体の延べ床面積を減少させていくということは求められていることでもありますし、このように集約していくというのは必要なんだろうと思っています。それで、現状、このセミナールームを廃止するわけですよね、産業振興センターのほうの。じゃ、セミナールームはこれまでどういう役割をしていたのかというのを確認させてください。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
産業振興センターでございますけれども、やはり目的は、資料にも書いてございますとおりになってくるんですけれども、中小企業の事業活動の活性化や創業とか勤労者の福祉向上を目的としてございますので、商工会館を本来目的として考えている方……。失礼しました。セミナールームですよね。セミナールームの使用目的というのは、そういう目的が本来目的だと思っております。このような目的内のというふうにして使われていた、いわゆる稼働率でございますけれども、これも速報値なんですけども、セミナールーム1では目的内の稼働率は15%程度、それから目的外を合わせましても63%程度でございます。セミナールーム2は目的内の稼働率が11%程度、セミナールーム2の全てをまとめて、目的外もまとめた稼働率は35.5%程度という数値でございます。
酒井委員
そのセミナールームでやっておったことというのは、産振センターのほかの部屋で行っていくというふうなイメージですか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
あくまでも目的内という意味で10%、15%という数字でございますので、ほかの部屋ということでありますと、大会議室であるとか会議室1、2または部分的には和室を使うということもできると思ってございます。その辺を使っていただくということになろうかと思っております。
酒井委員
もうそろそろにしますが、すみません。この産業振興センター、指定管理者制度を導入しましたよね。勤労者サービスセンターも入っておって、そこの委託とここの指定管理を一括にたしかしましたよね。そのときに、こういった区内産業の振興のための事業も勤労者サービスセンターの管理者にも行っていただくというふうな形で施設の管理を一体化したという記憶なんですけども、それでよかったですよね。確認だけですけど。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
まず産業振興センター自体は、委員御指摘のとおり指定管理者が行っております。その上で、この指定管理者に団体としての勤労者サービスセンターが別途事務局の委託をしているということでございます。
酒井委員
そういう中で、一体でやってくださいよという中でやってきました産業振興センターも、それから商工会館もありますが、今、部屋の稼働率を聞くと、目的内、目的にその産業振興センター、それから商工会館が沿った利用というのは、稼働率が非常に低いわけじゃないですか、担当さん。そうしたら、今後集約していく中で、その稼働率が、目的内の稼働、目的に沿った稼働率が低いというところを捉えていただいて、今回この産振センターに経済団体3団体が入って、より区内産業が活性化するような取り組みを、ただ一緒にするだけじゃなく、これまでどうして稼働率が低かったのかだとかも考えながら、やっぱりせっかく一緒になってやっていくんですから、そのあたりを進めていかなければならないと思っているんですけど、最後に確認させてください。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
委員の御指摘のとおりでございまして、ただ単に一緒にするということではなくて、区全体として産業振興センターでこれまで行ってきた取り組み、それから商工会館で経済団体が行ってきた取り組みをフロア的にも一緒にするというところから、新たな連携が広がっていくと思いますし、そうしていかなくてはいけないと思っております。その中で、より一層区内の産業の振興に向けた取り組みが区内全体で活性化していく中で、そうなってくれば、また経済団体、その他団体の活動が活発化してくれば、この会議室等の利用もふえていくと思っております。そういう意味で、全体を通して活性化を図る中で、会議室等の利用率も上げていくべきだと思っております。
来住委員
商工会館の1階の特例子会社については、12月で契約が切れるということなんですけども、もともとこの障害者雇用の比率をある程度定めて、ここに誘致をしてきた経過があったのかなというふうに思うんですけども、今現在は障害者の方々の雇用は存在しない。そういう意味では、この1階部分の特例子会社の契約上は、それはうたわれていないということでよろしいんですか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
特例子会社との契約は当初5年ということでございまして、その後1回継続をするということで、5年ということでございます。
来住委員
特例子会社の中身として、ここの商工会館の1階を使うという条件に障害者の雇用というのが定まっていたのではないかなと思うんですけども、それは条件にはなっていなかったですか、今現在。もうこれはなくなっていましたか。雇用の形態を障害者の雇用というのがある程度附置、付加されていたと思うんですけども、それはもう外されていますか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
契約の中で賃貸物件を障害者の雇用促進及び自立支援の促進を図るために供するものとするということでございますので、促進を図るということが契約上の用途でございます。
来住委員
当初は、一定の雇用を、障害者を行うというのが条件であったということでありました。今も障害者雇用というのをうたわれているわけですけども、12月で切れるから、それで、それはそれとして、今の特例子会社さんで探してくださいよというスタンスだということですよね。そうはいっても、やはり一定の役割を区が条件に付して1階に誘致してきたという経過がありますので、そこは特例子会社さんとの十分な意思疎通が必要だろうというふうに思います。それは申し上げておきます。
それから、商工会館は条例廃止で会館の廃止が6月に行われると。実際には、しかし、会館が閉まるのは、改修工事を行って、さらに来年の3月に商工会館の廃止ということでありますよね。今現在、今やりとりがあったように目的外を含めて50数%の利用があるんだと。そういう方々は区民活動センター等々とおっしゃっていましたけど、非常に立地条件のいい場所にここはあるわけですね。したがって、これがなくなるということは目的内、目的外を含めて、非常に不便を来していくだろうというふうに思います。その上で、この後、商工会館の後はどういうふうな予定になっているんですか。廃止後の。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
まず10か年計画でございますけれども、10か年計画につきましては、ただいま申し上げました現在の賃貸借契約終了というのは、これは先ほどの特例子会社のことでございますが、10か年計画第3次では施設整備の方向性という項目がございまして、この中で現在の賃貸借契約終了後、売却というふうになってございます。ただ、その後どうするかということについては、今後、庁内論議も踏まえて全庁的な施設のあり方ということで議論を進めていくというふうになってございます。
来住委員
売却すべきじゃないというふうに思うんですが、建物上、耐震上に問題があるということはあるんでしょうか。ちょっと確認したいと思います。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
耐震上の問題はあるかという御質問だったと思いますけど、耐震上の問題は特にございません。
加藤委員
ありがとうございます。私も今、東京青年会議所という経済団体の一員として、かなり減免で商工会館を貸していただいているというところで、結構夜の時間帯だけにおきますと稼働率が非常に高いというところがあるので、先ほど酒井委員からもその辺に関する質問があったので、あまりくどくどはやりませんけども、その辺バランスがとれて、ある種合併した後も稼働がうまくいくように部屋のサイズなどをいろいろ御検討していただきたいなというところがあります。
私がたしか中学生だったとき、25年ぐらい前のとき、消費者センターであった今の商工会館、当時からあまり、もう古いなみたいなイメージがあったので、ある意味建てかえなり、売却するのかなんかはまだ決まっていないですけれども、今後そういうふうに何か変えていかないということで節目ではあると思うんですけども、そのお題目として、一応形としてはこの二つを一つに、ニコイチにすることによってワンストップ化が図れると言ってはいるんですけど、いまいちその辺、一緒になることによって何がメリットが出てくるか。今、デメリットのところはかなり皆さん感じているので、そういうふうに質問はなさっていますけど、その辺一個一個解消するんでしょうけど、じゃ、メリットとするところを最大限に本当に伸ばしていただかないと、やっぱり納得できないまま、物が出てくると思いますので、その辺を教えていただきたいと思います。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
メリットということでございますけれども、一つは、今申し上げましたワンストップ化というところでございます。このワンストップ化の例えばでございますけれども、区が産業振興センターを窓口として行っている経済産業融資の役割がございます。また一方で、経済団体さんが行っている融資もございます。その中には、その経済団体さんが窓口となっているんですけれども、その後、区として利子補給をするというようなものもございます。そういうことで一つ、中野区内の中小企業の事業者さんがどういうあり方で融資を受けたらいいのかということにつきましても、いろいろなところに行かずに、こちらよりはこちらが有利だろうとか、メリット、デメリット、こういうことがありますよというところを1カ所で済むことができる。これが具体的なワンストップのものでございます。
それから、それだけではなしに、今度は区で行う産業振興センターの窓口と民間の経済団体の窓口が物理的にも同じフロアで済むということで、例えば産業振興センターで行っている経済関係のセミナー等に今でも経済団体さんが講師になったりしていただいているというところがあるんですけど、こういうところでより一層両方の連携が深まるものというふうに思っていますし、そのために今回このようにしていますので、その辺のことを、メリットを十分生かせるように鋭意努力してまいりたいと思っております。
加藤委員
ワンストップということで、区民というか、地元でお仕事をされる人たちはそこに行けばというメリットがあるとは思うんですけど、でも、それを形づくっていくためには、窓口として区がやるのか、経済団体にお願いするのか。私はわからないって、たらい回しに結局そこでされるんだと、なかなか難しいと思うんですけど、その辺はどうやって、一つの窓口にされるのかどうかわからないですけど、その辺のイメージというのは、組織上はどうなっていくでしょうか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
これまでも各事業の主体はそれぞれの主体が行ってまいりましたので、そこについては大きな変更はないと思います。ただ、たらい回しという話がございました。これは避けなくてはいけないんですけれども、文字どおり今は中央線を境にして、本当に大きな行ったり来たりの――たらい回しということがあったとしたらですけども、ある中で、それが今度は同じ館の同じフロアの中にございますので、より連携をとって事業者のほうからも、また、事業の主催者のほうからも一層連携が強まるものと、そこを期待しております。
小林(ぜ)委員
ありがとうございます。もう幾つか出てきているので、単純に二、三聞きたいんですけども、まず1点は、産業振興センターに移転をするということで、産業振興センター全体は今、貸しているんですよね。貸している。区の占有床というのは、あの中にはあるんでしたっけ。確認。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
貸しているというよりも、区が区の事業を行うに当たりまして、運営の仕方について指定管理という仕組みを取り入れて、指定管理者が運営しているということでございますので、その事業そのものは区の事業でございます。
小林(ぜ)委員
そうすると、今回貸すセミナールーム1、2については、そこから収益が上がらなくなるわけで、それについての賃料はどういう仕組みで今回行うことになりますか。その指定管理の中で発生するのか、区との直接の賃貸契約というのかな、になるのか。どういう関係になりますか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
現在でございますが、セミナールーム1、2、これを本来目的で使う場合には無料でございます。無料でございますので、幾ら使用率が高くなっても、今の段階で既に指定管理者の収入にはなりません。一方、これを目的外で使った場合には、その収入は区に入るものでございますので、セミナールーム1、2をそういう使い方をやめて、今回の経済団体に区に使用料を払っていただいて、使っていただくということで、指定管理者のほうの増減には響いてこないものと考えております。
小林(ぜ)委員
わかりました。要するに今、商工会館で、さっきほかの委員からもありましたけれども、部屋を大小会議室と和室を貸していた。そこで収入、歳入があったと。それが今回、セミナールーム1と2でも63%、35%ほどの全体では目的外も含めてですけども、あったということでしたので、それが今度なくなってきて、3団体にそういったところを今回、産業振興センターのフロアとしては貸していくということで、そこの賃料そのものは、スペースの契約は区との契約になるんですか。それとも産業振興センター、指定管理者との契約になるんですか。どっちになりますか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
これは経済団体が、今、商工会館においてもそうなんですけど、区に対して行政財産の使用申請をいたしまして、それの許可をしているという関係については変わらないものでございます。ですので、区とそれを交わすということでございます。
石坂委員
これまでの商工会館と産業振興センターのほうでそれぞれ部屋を貸していて、商工会館のは今回の廃止とあわせてなくなっていくわけですけども、この商工会館と産業振興センターで部屋を借りる場合に、目的外利用、目的内利用の基準の違いですとか、あるいは登録できる団体、利用ができる目的等に関して違いというのは現状でありますでしょうか。
浅川都市政策推進室副参事(産業振興担当)
ちょっと具体的に文言にして決めているわけではございませんので、これから条例案を出すという段階でございます。ただ、一般論で申し上げますと、そもそもの商工会館の目的というのは、先ほど申し上げましたとおり商工業者の啓発に関すること等でございます。一方、産業振興センターのほうの目的は、先ほど申しましたように、これも含めまして区内産業の振興とか、起業でありますとか、就労の促進でありますとか、勤労者の健康とかということになりますので、本来目的ということが幅広くなってくるということから、それが限定されるということはないと考えてございます。
委員長
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に2番目、大和町地区における防災まちづくりの推進に関する基本協定の締結について報告を求めます。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
それでは、私から、大和町地区における防災まちづくりの推進に関する基本協定の締結について御報告いたします(資料4)。
中野区とUR都市機構は、平成20年度に「まちづくり推進のための連携協力に関する覚書」を取り交わしており、幅広い連携協力関係を構築して事業を推進しております。また、東京都の不燃化特区に指定されている弥生町三丁目周辺地区のまちづくりにおきましては、区とUR都市機構は相互協力に関する協定を締結しまして、都営川島町アパート跡地の活用や避難道路拡幅等の実績を上げております。
大和町地区におきましても、弥生町三丁目周辺地区と同様に不燃化特区に指定されておりまして、防災性の向上が急務であります。平成32年度を目途に防災まちづくりを推進しておるところでございます。つきましては、以下のとおりUR都市機構と防災まちづくりの推進に関する基本協定を締結いたしました。
まず目的でございます。区とUR都市機構との役割分担によりまして、本地区の防災性の向上と居住環境の改善及び大和町中央通り沿道まちづくりを効果的、集中的に推進することを目的といたしております。
協定の主な内容です。区は、まちづくりの事業主体といたしまして、本地区の防災まちづくりに関する方針、計画の策定、また住民及び関係権利者への情報提供、道路・公園等の公共施設の整備、住宅市街地総合整備事業等をはじめとする補助事業の実施等の役割を担ってまいります。また、UR都市機構は、大和町地区の効果的、集中的な防災まちづくりの推進のため、UR都市機構の技術及び経験を生かしまして、区と協議の上、区の委託に基づく調査・検討・技術支援、区の要請に基づく共同建てかえ等のコーディネート、区の要請に基づく木密エリア不燃化促進事業の検討等を行ってまいります。
協定の締結日は、平成30年3月29日です。
4番目の有効期間、協定締結日から平成39年の3月31日までとしております。
次に、今後の予定でございますが、大和町地区の防災性や、まちの魅力の向上を目的としまして、大和町防災まちづくり計画を策定してまいります。計画の具体化を図る中で、本協定に基づきまして、個別の事業協定等をまた別途締結しまして、UR都市機構の技術及び経験を生かしながら、着実に防災まちづくりを今後とも進めてまいります。
私の報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
加藤委員
ありがとうございます。弥生町との比較をされているわけですけども、弥生町はあと2年ぐらいで木密特区の事業費が終わるのか、プロジェクト期間が終わるのか、ちょっとよくわからないんですけど、そういった中で、スタートが既に32年度になって、終わりが38年度になるって、6年間ということで、まず確認ですけど、よろしいんですか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
不燃化特区自体は平成32年で終わりなんですけども、今後とも不燃化まちづくりということで、区は住宅市街地総合整備事業等も含めて、どんどんと不燃化をより進めていきますので、そういった意味でもUR都市機構とは今後、一応有効期間としては平成39年3月31日までは少なくとも協力関係ですので、一緒に事業を、今後の展開にもよるんですけども、より進んで事業協力をして、事業展開していく可能性もあるという、そういった位置付けの協定となります。
加藤委員
そうすると、東京都の補助金は32年度までで、これはまたそれとは関係なしでやっていく。その二つの、区が独自にやっているのと東京都の補助金との関係性とかが。というのは、この大和町で東京都の補助金がなしで進むというんだったら、どこでもやっていいじゃないかみたいな話になっちゃうと思うんですけど、その辺、じゃ、なぜ大和町でやるのかみたいなところまでお話しいただけたら。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
不燃化特区の事業としては、今のところ平成32年度で終わりなんですけど、それは主に都の事業として行うわけなんですけども、もう一方の住宅市街地総合整備事業のほうは国、その裏負担としての都、そこに区がついてくるということで、そういった事業というのは不燃化特区以降も、仮に不燃化特区が終わったとしても続いていきますので、そういう意味でまだまだより進んで不燃化を進めていかなければいけないということで、多少ちょっと弥生町ではおくれてはいるんですけども、やはり今後ともより進めていこうということで、この時期にURと基本協定を結ばせていただいたと。そういった関係です。
加藤委員
じゃ、ここでURと相互関係を弥生町のように続けていくけど、その負担となるというか、財源としては、別にそれに限るわけではなくて、同じ仕組みでURと提携してやっていきますよというのがここでの基本協定の締結という内容ということでいいということですね。わかりました。そうすると、今後、そういった予算を大和町以外もお願いしますみたいなのは、エリアが指定されている根拠みたいのがそのプロジェクトが終わっても続いていくとなると、うちでもやってほしいみたいな声があった場合は、それは受け入れられていくものなんですか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
基本的には、こういうUR都市機構が防災まちづくりに入ってくるというのは、いわゆる都の整備地域とか、不燃化特区とか、そういったところに限られますので、だから、そういう意味だと、中野区ではやはり大和町とか弥生町といったところが対象になろうかとは思います。
小林(ぜ)委員
まず1点目、今回は防災のまちづくりということで、大和町地区でUR都市機構との協定ということですけども、今、中野区で結んでいるURとの、ちょっと所管が違っちゃうかもしれないんですけども、URと結んでいるまちづくりの協定って何カ所ぐらいあるかというのは、ここでは出ますか。ここでは出ないというか、でも、一応あれですよね、地域まちづくりがあるから。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
まちづくりという広い意味ではどう捉えるかにもあるかと思うんですけど、防災まちづくりという意味では大和町と弥生町です。うちの部では二つということです。
小林(ぜ)委員
防災に限らず。
委員長
URと結んでいる、締結している数は幾つかということですね。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
まず、駅周辺のまちづくりを相互に協力するということで、URとまちづくりの協定を結んでおります。あとは、地区ごとに事業の進捗を踏まえて、例えば中野三丁目の土地区画整理事業の事業の協定、それと区役所・サンプラザ地区についても協力して相互に役割分担をしていこうということで協定を結んでございます。
委員長
今の質問は、まちづくり以外のものについても数がわかれば教えていただきたいということです。
小林(ぜ)委員
大丈夫です、大丈夫です。
わかりました。そうすると、今、まちづくりのほうで三つ、防災まちづくりで二つということですね。わかりました。そうすると、要するにURでいろんな角度で技術的な面や実務的な面、そして区との役割分担ということで、それぞれの区は区の役割、URはURの役割を進めていただいているということなんですけども、今回は部が二つに分かれましたけれども、その中での連携というのは、お互いのURにかかわっていただいている連携というのは、どんなふうに、まず二つの室と部ではされているものなんですか、されていないものなんですか。
委員長
どなたがお答えいただきますか。されているものか、されていないものかという質問に対して。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
防災ということがメインなので、今のところは当然防災という観点で、うちの部なり私の分野なりでやっていますけども、もちろんこれからいろいろなまちづくりの情報とか、あとノウハウとかというのは、それぞれ部がまたがろうとも共有していく必要があろうかと思いますので、当然のことながら、より効果を高める意味でも、より連携してまちづくりの効果を高めたいというふうに考えております。
小林(ぜ)委員
わかりました。どっちかというと室長と部長に聞きたかったなという答弁なんですけども、要するにUR都市機構といっても、それぞれ場所と協定内容が変われば、それはもちろん違うんでしょうけども、同じ中野区のまちづくりをしているという視点で、全体の捉え方というのをどう捉えているのかなというふうにちょっと思ったので、確認をまずしたかったんですね。今回は防災のまちづくりで、中野区で言ってみれば大和町と弥生町の2カ所ですけども、防災は防災でURと協定を結んでいるからいいでしょうとか、中野駅周辺とか用途もそれぞれ違うのかもしれないんですけども、区役所・サンプラザ地域とか、三丁目とか、いろいろあるかもわからないんですけども、せっかくURと結んでいるのであれば、そこの技術やノウハウを、この協定の主要内容にも書かれているようなところを中野区できちっと継承すると――何というんですかね、学習していってほしいなと。いつまでも委託をというだけではなくて、任せっきりではなくて、きちっと共有してほしいなという意味合いで、まずちょっと聞きたかったんですね。それぞれ中野区でせっかく委託をしている。今回、そういった意味ではURからも派遣の職員が来てくださったわけですから、そういったことを含めて、まちづくりをもう少し連携できるものに、既になっているのか、そういったことを含めてちょっとお聞かせ願えますか。
角地域まちづくり推進部長
例えば防災まちづくりに関しても、これまで都市政策推進室にいたときには、西武線の沿線まちづくりということで、その中の防災まちづくりということで一定程度進めてきたという経緯がございますし、あとは地域まちづくりのほうでは、具体的に弥生町三丁目だとか、あと今お話しさせていただいています大和町だとかという防災まちづくりを進めていくというところで、特に大和町については川を挟んですぐ北側のところが都立家政駅周辺まちづくりとも関連してくるということで、今、委員がお尋ねになったみたいに区として、例えば防災まちづくりだったら、全体、防災まちづくりをどういうふうに捉えて、どこから優先的に進めていくのか、また、ほかの地域とどういうふうに連携だとか、あとはさっき職員のノウハウの話もありましたけども、区としてそういった経験とか技術を蓄積していくのかといったような課題に応えるため、そういった地域のまちづくりを一体的に担うということで、この4月に組織を改正して、地域まちづくり推進部というところをつくって、エリアにも分けますけども、それぞれそのエリアをまたがるような防災まちづくりについては、区全体の整合を持ちながら防災まちづくりを進めていくだとか、あとはこれから進めていくでありましょう駅周辺のにぎわいの再整備ということであれば、中野駅周辺で先行しているような事例なんかも当然、区のまちづくりに生かせるような、そういった職員のノウハウの継承と、もし個別の事業ということで役割分担がきちっとできれば、URのほうの実際の技術だとか、そういうノウハウも生かしていけるようなまちづくりが進めていけるんじゃないかといったところで、組織の改編を行ったという経緯がございます。
奈良都市政策推進室長
UR都市機構との関係でございますけども、これまでも中野駅周辺のまちづくりに関しましては、URと協定を結びまして、そのノウハウを生かしながら、まちづくりを進めてきたという経緯がございます。こういった中では、区とURの関係につきましては、区でさまざま考え方を整理いたしまして、その中で、その考え方に基づいてURと協議をして、その方向性に基づいた具体的な事業を行っていただいているというふうに思ってございます。そういった具体的な事業を動かす中で、職員もURといろいろとさまざま議論する中で、ノウハウを身につけたり、知識の蓄積といいますか、そういったことを行ってきているというきはふうに思ってございます。
今回は、新しく地域まちづくり推進部のほうにおきましても、さまざまそういったURとの関係で事業が広がってまいりますけども、我々地域まちづくりの部隊とURの中の部隊というのはそれぞれ違っているところもございます。そういった中では、区としての方針というのは区全体のまちづくりを見ながら両部で議論をしながら、区のまちづくりの方向性というのは常に固めているというのがありますので、それぞれの事業を動かす中でURにその辺を伝えながら、これからも動かしていくものと思ってございます。両部は連携しながら、これからもやっていくものというふうに思ってございます。
小林(ぜ)委員
ありがとうございました。4月に部の改編があって、同じまちづくりについても都市政策ということと地域まちづくりということで分かれたので、新たなそれぞれの部署でもこれまでと同様に、中野区とUR都市機構という二つの関係においては連携をとっていただき、また、それぞれの地域ごとについてもきちっと連携をとりながら、かといって中野区全体のまちづくりについては変わりはないわけなので、そういった意味でも連携のとれたまちづくり、中野区のアイデンティティーを決して阻害しないようなまちづくりというのをしていっていただきたいと思います。
その上で、さっきの大和町のまちづくり、防災のまちづくりの推進にかかわる基本協定のことについて、すみません、改めてお伺いしたいんですけども、今回、大和町地域でも行っていくということで、弥生町にはなかった新たな協定というようなものはあるんですか。弥生町地域の中では行われてこなかったけれども、大和町地域という場所に限って、今回新たな手法というんですかね、大和町地域のまちからして、こういったものが必要、これについては特にURからの力をいただきたいというようなものがあるかどうか。
藤原地域まちづくり推進部副参事(北西部まちづくり担当)
今回の基本協定は、まだ個別の事業の一歩前の基本協定になりますので、今のところ具体的に弥生町とここは違いますとか、そういったことはないんですけども、今後よりまちづくりを進めていく上において、やはり弥生町にはない、そういう特徴といったものもあるかと思いますので、そういったところもURとうまくコラボしながら、弥生町には負けないまちづくりというのをしていきたいなというふうに思っております。
委員長
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたしたいと思います。
次に3番目、(仮称)本町四丁目複合施設整備基本方針(案)について御報告を求めます。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
それでは、(仮称)本町四丁目複合施設整備基本方針(案)について御報告いたします(資料5)。なお、本報告は厚生委員会においても報告するものです。すこやか福祉センター、それから鍋横区民活動センターについては厚生委員会の所管となり、本委員会については自転車駐車場部分についてが所管となります。
資料をもとに御報告いたします。また、別添資料の(仮称)本町四丁目複合施設整備基本方針(案)もあわせてごらんください。
鍋横区民活動センター整備については、「新しい中野をつくる10か年計画(第3次)」において、本町四丁目44番の用地及び現鍋横区民活動センター分室の用地に高齢者会館機能を持つ施設として移転整備し、鍋横自転車駐車場を併設することとしています。また、すこやか福祉センター圏域の見直しに伴い、弥生・鍋横エリアの圏域を担当する新たなすこやか福祉センターを併設し、(仮称)本町四丁目複合施設として整備するものです。
初めに、1、整備予定地の概要についてです。整備予定地の場所については、別添資料では3ページにあります地図をごらんください。整備予定地については、5ページに現況の敷地図を記載しています。所在地は本町四丁目44番地内、敷地面積は、測量前ではございますが、1,087.40平米でございます。
次に、2、整備施設についてです。具体的な施設内容と機能については、別添資料でいきますと6ページ、7ページに記載しています。(1)すこやか福祉センターとして約1,200平米です。(2)鍋横区民活動センターとして約1,600平米です。(3)鍋横自転車駐車場として収容台数250台程度の規模となります。東京メトロ丸ノ内線新中野駅周辺には、通勤や通学、買い物などのため、多くの自転車が集まってきています。現在、鍋横自転車駐車場は暫定的に整備している施設ですが、区民活動センター等の整備にあわせて、自転車駐車場の現在の利用状況や周辺の放置自転車の実態を鑑み、必要な台数を確保する形で整備します。
次に、整備スケジュールです。別添資料では7ページに記載しております。本年度は基本方針、基本計画の策定を行います。平成31年度から32年度に基本設計、実施設計を行い、平成32から34年度に現鍋横区民活動センター分室の解体工事と建築工事を行います。34年度に竣工・開設する予定です。
4番の基本方針(案)については、別添資料のとおりでございますので、後にお読み取りください。
最後に、5、住民説明会についてです。この基本方針(案)について、平成30年6月中旬に住民説明会を実施する予定です。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
加藤委員
御説明ありがとうございました。自転車駐車場のところだけということなので、そういった観点で言いますと、このすこやか福祉センターと区民活動センターの駐輪場というのは、鍋横自転車駐車場とは別につくられるものなんですか。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
委員おっしゃるとおり別で整備をするものでございます。
加藤委員
そうすると、施設利用者と有料の駐輪場を使いたい人が何かごちゃごちゃになっちゃうようなイメージがあるんですけど、今250台のまま、そのまま維持するということですけど、その辺、施設利用者と駐輪場を純粋に使いたい人の差別化というのはどうやって図っていくんですか。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
まだ具体的に施設がどのような配置になるかということについては、現段階では何も決まっていないところでございますが、施設の利用者にとって使いやすいような形で整備したいというふうに考えております。
小林(ぜ)委員
自転車のことについて確認をさせてください。今現在、5ページで言いますと、中野警察署に貸している部分と単純に自転車駐車場として行っている二つの敷地がありますけれども、そのうち現在、自転車駐車場として行っている敷地だけに250台あるということですか。まず確認ですけど。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
現在、暫定的に整備しております鍋横駐車場については、5ページのこの点線と実線で囲われた面積で250台を確保しています。
小林(ぜ)委員
わかりました。今現在の駐車台数と同じ駐車台数を、新たに計画していく施設にも同じ台数を計画していくということですが、杉山公園側の駐車場って、今あそこは何台でしたでしょうか。あの立体式になっているのは。
安田都市基盤部副参事(都市計画担当)
杉山公園の地下の駐車場なんですけども、240台です。
小林(ぜ)委員
わかりました。ありがとうございます。もう一つ、ここで約490台の将来的に自転車駐車場になるということですけども、今現在の250台の稼働率というのはどのくらいになっていますか。こっちの鍋横のほうの稼働率。
安田都市基盤部副参事(都市計画担当)
現在ということでありますので、鍋横の駐車場250台に対して54.8%、27年度の調査ですけども、そういう稼働率です。
小林(ぜ)委員
わかりました。54%、55%ということは、130台強ですかね、の駐輪が行われているということで、この250台というのはどこから出てきた。新たな施設整備の予定地の概要として、250台というのはどこから出てきた数字になりますか。今まで250台だったから250台にしたのか、54.8%の今現在稼働率なので、それはそれとして250台としたのか。地域事情で全体、区の計画の中でこういう数字が出てきたのか。どういった数字なんですか。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
250台程度という数字についてですが、鍋横自転車駐車場につきましては、現在、定期利用が130台ございまして、そのほかに1日利用で使っているものが最大で70台程度ございます。そのほかに、青梅街道ですとか鍋屋横丁通りに放置自転車が30台ございます。それらと現在、自転車利用がふえているということを鑑みまして、今後、親子車等の自転車の駐輪スペースなどの確保のスペースを含めて、合計で250台程度というふうに試算をしております。
小林(ぜ)委員
わかりました。そうすると、130台に70台を足して200台の定期利用と1日利用があると。それに放置自転車を足すと230台。そうすると、250台弱の、230台と250台を比べれば、250台のほうが多いかなということになるんですけど、これって、すみません。将来的にもこの数字は、区の推計としては250台、要するに250台が多いか少ないかという話なんですけども、推計としてはどのように考えているんですか。
井上都市基盤部副参事(道路担当)
今申し上げましたとおり、現在が200台プラス放置自転車30台、それから、今後の自転車利用の増加の余裕といいますか、その辺を含めて250台程度というふうに今は予測しているところでございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。要するに現在の自転車駐車場の稼働率って、130台プラス70台の1日利用があるということですけども、最大で70台ということで、なかなかそういう日を見たことが、比較的、毎日とは言いませんけども、行ってみたときに思えていたので、250台って多いのかなというふうに思ったんですけども、今いろいろお聞きした定期利用、1日利用、それから放置自転車ゼロに向けて、こちらに誘導していくということから、230台の駐輪スペースが最低でも必要であると考えて、250台。一度計画して建ててしまうと、なかなか駐輪場を後からふやすということや、杉山公園であったような駐輪にかかわる、先ほど親子自転車ということがありましたけども、スペースのことについて後々課題にならないようにしていただきたいということと、250台が立体式になるのか、平面式になるのかによっても、大分スペースと利用勝手って違ってくるのかなというふうに思うんですけども、まだもちろん今現在は整備の予定地で、なおかつ4年後ぐらいのことですから、計画そのものを実施していくのに当たっても、そういった立体的なことですとかについても、今のうちからよくよく検討していっていただいて、東中野駅の地下駐輪場のように使いやすい――あそこは随分使いやすいというと個人的なあれなのでいけないですけども、使いやすいものにしながら計画を進めていっていただきたいなということが一つの要望です。
あと、放置自転車について、以前から比べると大分少なくなってきたんですけども、鍋横交差点のところに相当数がやっぱりあるというふうに思っています。さっき30台ということもありましたけども、そういったことに対する早い時期からの、今から放置自転車の鍋横自転車駐車場側への誘導がなければ、できたからといっても急にきょうから行くということはないので、早急にそういう対策も行っていってほしいなというふうに思います。今の2点を要望して終わります。
委員長
ありがとうございました。今のは要望ということでよろしいですか。道路担当のほうで今の要望を受けて、何かございますか。よろしいですか。
酒井委員、よろしいですか。
酒井委員
大丈夫です。
委員長
それでは、質疑がなければ、以上で本報告については終了させていただきます。
次に、公園のほうに移ります。(仮称)弥生町六丁目公園における指定管理者制度の検討状況について報告を求めます。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
それでは、(仮称)弥生町六丁目公園における指定管理者制度の検討状況について御報告いたします(資料6)。
(仮称)弥生町六丁目公園の管理運営につきましては、平成29年11月にサウンディング調査を実施したところでございますが、その結果を踏まえ、指定管理者制度の導入に向けた管理運営方針、業務概要についてまとめたので、御報告いたします。
1、(仮称)弥生町六丁目公園における指定管理者制度の検討状況についてでございますが、別紙をごらんください。別紙1、(仮称)弥生町六丁目公園における指定管理者の導入の経緯でございます。この公園につきましては、体験学習センターが整備されるなど、従来の維持管理に加え、積極的な空間運営が生み出されることを前提とした新しいタイプの公園として整備しているため、運営の工夫によるさまざまな効果が期待されるところでございます。29年11月に実施したサウンディング調査では、(仮称)弥生町六丁目公園を最大限に活用した単独での魅力的な運営についての提案もございました。このことから、(仮称)弥生町六丁目公園単独で指定管理者制度を導入し、公園の特色を最大限生かした運営を検討してまいります。
2、指定管理者制度の導入による効果でございますが、(1)常駐管理体制が可能となることがございます。これにより、利用者満足度の向上、事業収益の還元、維持管理費の低減、業務の円滑化が期待されます。
(2)コストを低減した管理運営でございます。主に二つございます。一つ目は、区の委託による非常駐管理体制の維持管理と同額程度の経費で指定管理者による常駐管理体制が実現され、業務の円滑性が向上し、良質なサービス、快適な空間提供ができることが期待できます。また、二つ目といたしまして、指定管理経費は指定管理収入と指定管理料で構成されるところでございますが、企画・運営が充実し、実施に伴う指定管理収入が増加すれば、指定管理料が低減されるということが期待されます。その下は模式図となりますので、後にごらんください。
(3)弥生町六丁目公園の価値と魅力の向上でございます。①中野区としての視点でございますが、民間活力による大規模イベント、立地を生かした都市型イベント、地下鉄車両見学スポットや桜の名所として知名度、集客力が向上し、中野区のブランド発信によるイメージアップや観光振興に資することが期待されます。また、他の公園にはない施設を活用した効果的な運営により、中野区の南部地区を代表する公園として定着することも期待できます。
②近隣公園としての視点でございます。常駐管理体制により適切な利用ルールやマナーが浸透し、地域コミュニティの核が形成され、安心・安全・快適な公園を提供することが期待できます。また、地域に密着した管理運営により、地域特性に応じた質の高いサービスで、にぎわいと憩いの場を提供しながら、周辺の区内産業にも寄与することが期待されます。
3、(仮称)弥生町六丁目公園の管理運営方針でございます。まず、(仮称)弥生町六丁目公園の特色について表にまとめていますので、後にごらんください。また、整備の目的につきましては、これは基本計画のときに定めたものでございまして、こちらも御参照いただければと思います。それらを踏まえまして、公園の特色や整備目的を踏まえた管理運営方針は、公園を拠点とした区民生活の質の向上、多様な企画・運営による来園意欲の向上、地域との連携でございます。
次に、4、指定管理による業務内容でございますが、主に三つの区分がございます。一つは、指定事業のうち管理運営業務、また二つ目は、指定事業のうち企画・提案事業、三つ目といたしましては自主事業でございます。それぞれの内容につきましては表記しておりますので、後にごらんいただければと思います。
裏面をごらんください。先ほどのうち、まず指定事業(企画・提案事業)でございますが、こちらにつきましては、文化教養事業、自然体験事業、健康増進事業など、公園を活用した企画・運営が一つ考えられます。また、二つ目といたしまして、地域活動の場、コミュニティの場の提供に資する事業など、体験学習センターを活用した公園との連携による企画・運営が想定されます。
また、こちら、下のほうでございますが、指定管理事業を実施する際の留意点について御報告させていただきます。指定事業として指定管理者がイベントを主催する際、キッチンカー等、民間事業の出店も可とする。出店料を徴収する場合は指定管理者の収入とし、売り上げは各出店者の収入とするということで考えております。また、公園を利用した民間事業者の主催によるイベントも可能といたしますが、公園の利便性向上に資するものであるか、地域との連携や合意が得られているか等の視点で、主に指定管理者により採択することとなります。
次に自主事業でございますが、一般の利用とバランスを考慮した日程等を調整すること、幅広い年齢層を対象とした公園に訪れるきっかけとなる企画を実施すること、公園ににぎわいを提供し、地域の活性化に貢献する企画を実施することの考え方で、事業を企画・提案・実施するものといたします。
(3)計画を上回る収入の取り扱いでございます。こちらにつきましては、各種事業により実収入の見込みが大幅に上回った場合、それにつきましては協定等により定めることを検討しております。一つの還元例といたしまして、実収入額が収入見込みの1.1倍を超えた場合、その超過額を全額区に還元するというもの、また、実収入額が収入見込み額を超えた場合、その超過額を区と指定管理者で折半すること。そういったケースで収入額の超過について還元する方法を検討していきたいということで考えております。
5、審査基準でございますが、下表の6項目で行う方針でございます。後にお読み取りいただければと存じます。今回の審査基準の中でも、公園、体験学習センターを活用した企画・提案、下表の6番目に対して評価の比重を重く置いて、審査項目、審査基準等の詳細は今後設置する指定管理者選定委員会において審議していく予定でございます。
最後に6、今後の展開でございます。指定管理者による指定期間を試行期間と捉え、この導入による効果を検証しながら、南台いちょう公園、本五ふれあい公園をはじめ、中野四季の森公園、平和の森公園、哲学堂公園等の大規模公園や、その他の区立公園の効率的、効果的な管理運営手法を模索していく予定でございます。
それでは、表紙のほうに戻りまして、今後の予定でございますが、平成30年10月に議案提出、また、募集を開始してまいりたいと考えております。12月に応募を締め切りまして、翌年、指定管理者の候補の選定、その後にまた事前協議・準備等を重ねながら、指定管理者の指定手続を進めていきたいという予定で考えております。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
石坂委員
別紙の裏面のほうですね。(1)指定事業の中で②のほうで2カ所ほど公園ボランティアという言葉が出てきます。たしか区の既存の公園でボランティアというと、花壇の整備とか、そうしたもの中心だったかと思うんですけども、この公園ボランティアというものはそうしたものなのか、あるいは実際に何か事業的なものというか、子どもに遊んであげるですとか、そうしたような何かボランティア的なものを想定されているのかどうか教えてください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、委員おっしゃったものを想定しているところでございます。先ほどの区民花壇等につきましても、比較的ボランティアとしたときに区民花壇等の管理運営のかかわり方を明確化するというところが主題になっている要素もございますので、こちらについては公園の活用という中でのボランティアの充実ということで、制度についても検証を進めていきたいということで考えております。
石坂委員
そちらのボランティアを活用しているのか、また指定管理の事業者がいるのかにもよってくると思うんですけども、そこに書いてあるさまざまな事業ですけども、どちらかというと、年に何回かイベント的にやるものというようなイメージのものが多いのかなという感じがしますけども、例えば毎週何曜日何時から何時、子どもに対して遊びの指導ができますとかというような形のものとかも考え得るのかと思うんですが、ただ、ここを見ると、あまり定期的なものは想定されていないように思えるんですけど、その辺いかがお考えでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、委員の御意見を頂戴したところでございますが、定期的なそういった催しというのは、今回のこのテーマの一つにさせていただきました公園に来るきっかけとして提供するというところに資すると思っていますので、むしろ想定はしているところでございます。
酒井委員
こちらはサウンディング調査を行って、新しい公共の調達の仕方ですよね。8社ほど前回提案があって、その中から現在区としては、この弥生町六丁目公園の単独での指定管理制度を導入する方向ということだと思うんですけれども、まず、このサウンディング調査でさまざま公園の運営の仕方なんかを最初に聞き取りますよね。その後に、この指定管理者の募集をして、選定していくわけなんですね。すると、普通に考えると、その弥生町六丁目公園を単独で管理していく。それにおいては、さまざまなこんなメリットが区にとってありますよという提案をしてきた。サウンディングして、事前にしたところが非常に有利になるんじゃないのかな。もしくは、もうそこで動かないんじゃないのかなと普通に考えると思ってしまうんですが、そのあたりの選定の公平性だとかというところをまず確認させてください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
そちらにつきましては、やはり指定管理者の選定の期間の中で公平性を確保するべきものということで考えております。一方で、サウンディング調査というものにつきましては、特にアドバンテージを与えることなく、純粋な意見交換をする場ということで実施しておりますが、これについて、やはりこういった単独でのほうが、ノウハウを持っているところのほうが、今後、実際にもし参加していただけるのであれば、より具体的な提案ができる可能性というのは、委員おっしゃるとおりあるかとは思います。
酒井委員
その8社のうちで、今後そのまま8社が指定管理者の募集に手を挙げるかというと、そうじゃないと思うんですけど、8社のうち単独での管理というのを提案されたのは何社だったんでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今回、8社のうち2社でございました。一方、その8社のうちのもう1社については、別の形で単独でも可能というお話をいただいておりましたので、実質としては3社という認識を持っております。
酒井委員
この選定においての公平性の話も先ほどいただきまして、当然ですけれども、それで、今後の展開に関しては、さまざま、南台いちょう公園、本五ふれあい公園、四季の森、平和の森公園等々、大規模公園に関しては、今回の指定管理者を導入した上で、どのようにできるかというのを検討していくという考えなんですけれども、今回の指定管理者制度導入による効果で、さまざま管理が常駐によって迅速に、柔軟に対応できたりだとか、それからまた、費用のほうも抑えることができるということを考えると、単独だけじゃなく、例えばこの弥生町六丁目公園と南側近くにある、南台いちょう公園、本五ふれあい公園がありますよね。その3所を私なんかはグルーピングしてみるということのほうが、より効果が得られるんじゃないのかなと思うんですが、そういった可能性ではなく、単独でされたという一番大きな理由も確認させてください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
こちらの冒頭でも記載されているところでございますが、やはり単独のほうが公園施設をより使い倒すという視点の中で機能的な提供をしていただけるんじゃないかというところが期待されるところでございます。一方で、複数公園の管理というところもサウンディング調査の中で御意見があったところなんですけど、それは管理のスケールメリットというところによる期待が、民間からの提案が多かったところでございまして、やはり使うという視点の中で今回考えたときには、単独でできるところがあるのであれば、そちらで模索するのがベストということで判断したところでございます。
酒井委員
わかりました。わかっていないんですけど、ごめんなさい。これ、指定期間はどれぐらいの予定ですか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
指定期間についても、一般の中では5年というのが基本になっておりますが、昨今の都市公園法の改正の中では10年も可能というところになっているところでございます。一方で、こちらのところ、若干試行性もあるので、もう少し短い期間でというところもございます。それについては今後いろいろ委員会のほうにも御報告しながら、特定していきたいということで考えております。
酒井委員
そこをお聞きしたかったんです。やっぱり通常の指定期間だと大体恐らく5年ですよね。都市公園法によってさまざま改正されて、10年も可能ですよ。ただ、今後の管理運営だとかを考えると、試行でこちら、弥生町六丁目公園を管理していただいて、じゃ、場合によっては近隣の公園も管理することによって、より効果が出るなというふうに指定管理者も経験やノウハウを積んでいく可能性もあると思うので、そのあたりの指定期間というのは、やはり最初というのは5年よりも短い形でされて、そこからまたさまざまよりよい管理方法を検討していただくのが一番いいのかなというふうに思っています。
それと、最後にしますが、この指定事業を実施する際の留意点というところで、公園を利用した民間事業者主催によるイベントも可能で、それに関しては指定管理者が選びますよというふうなところなんですよね。それとあわせて、計画を上回る収入の取り扱いに関しては、実収入額が収入見込み額の1.1倍を超える場合、全額区に還元する。もしくは、超えた場合は区と管理者で折半するというふうなところがあります。これを見ると、公園がさまざまな利活用をされることは非常によいことだと思うんですが、場合によっては利ざやを上げる方向に進んでしまうところも、これを見るとあると思うんです。そうしたら、区とこの公園を管理する指定管理者との中で、民間活力を活用しながら公園で魅力的なことをする。しかし、一方で、公の広場というのをどのように担保していくかというところも大切だと思っているんですが、それはどうお考えですか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、委員の御懸念につきましては、許可もしくは契約という形の中でリードしていくことになります。一方で、特に収益性というところが商売のほうに傾き過ぎというところも、その中でコントロールできればというところです。ただ、今回の都市公園法の改正で大きいところにつきましては、例えば便益施設として位置付けられるレストラン等が一つの事例になるかと思うんですけど、やはり多少高くても、いいものがサービスとして提供されれば、それは公園利用者の便益も高まるほうにつながると。一方で、事業者にとっても一定の収益が上がることで、その商売性から公園管理のほうにさらに転換してもらえるというところがございますので、そのバランスをいかにとるかというのが課題ということで認識して、取り組んでまいりたいというふうに考えております。
来住委員
(2)の自主事業のところですけども、ア、イ、ウとありまして、公園ににぎわいを提供し、地域の活性化に貢献する企画を実施することということで、一方で、今あったように事業者が一定の利益を当然上げることになりますので、にぎわいを提供し、活性化に貢献ということの企画になってくると、一定の利用者をそこにイベントなり自主事業では呼び込んでこないと、採算はとれない、利益が上がらないということになると思うんですけども、例えばつい先般、においだとか音の問題でこの委員会でもありましたけども、こういう地域に根差した公園、一定の広さはありますけども、自主事業によって区が関与できる範囲というのはかなり限られていくのではないかというふうに考えられるわけですね。したがって、事業者が行う事業に区が何らかの一定の規制というか、関与ができる。そこはちゃんと保証されているんでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今回のこの公園管理につきましては、は都市公園という規定がございますので、単なる土地の賃貸借契約の中で、事業者に御自由にどうぞという性格ではなくて、あくまで公園管理者として指定管理をしていただくという前提があるので、その中で許可なり契約の中でリードしていきたいということで考えております。
来住委員
一定の区の関与が、定めがきちっと整っていないと、例えば四季の森でもありましたように近隣の学校であるとか、関係者からのいろいろな苦情なり、申請がそれでよかったのかどうか等を含めて、あり方が問われたケースもあったかなというふうに思いますので、指定管理者とそこに定める区との関係は一定の区の、自主事業を含めて関与できるような一方での対策が必要だというふうに考えます。その辺は問題ないということでよろしいですね。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
繰り返しとなりますが、都市公園としての指定管理を求めますので、その点については許可、契約の中でリードできるものと考えております。
委員長
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。質疑がなければ、以上で本報告については終了させていただきます。
続きまして、5番目、東中野駅西口の修景整備に関する意見交換会の結果について報告を求めます。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
それでは、東中野駅西口修景整備に関する意見交換会の結果について御報告いたします(資料7)。
まず1、意見交換会の結果でございますが、開催日は平成30年3月27日(火曜日)19時から21時まで行いました。場所は昭和区民活動センターでございます。参加者は26名。内容につきましては、JR管理地内の桜とのり面に関する現状と課題、二つ目といたしまして、今後の修景整備の進め方、三つ目が自由意見・要望、その他という構成で進めてまいりました。5、主な意見でございますが、残された桜につきまして、残りの桜23本の寿命を全うできるように管理してほしい等、御意見がございました。また、二つ目といたしまして、今後の修景整備の進め方について、植樹計画の計画づくりのために住民と区、東日本旅客鉄道株式会社の3者による協議会を設置してほしいなどの御意見が寄せられました。最後、3、要望、その他といたしまして、表記のとおり寄せられたところでございますので、後に御確認ください。
最後に、2、次回の意見交換会の開催予定でございますが、平成30年6月下旬を考えております。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対しまして質疑ございますでしょうか。
来住委員
お疲れさまでした。意見交換会としては、いい交換ができたのではないかなというふうに思いました。その上でなんですけども、この3月27日の開催については当委員会でも報告がありました。その際に、この意見交換会への参加をJRに求めているという説明があったかと思います。しかし、実際、3月27日にはJRは出席をしていませんでした。参加者の中からは、どうしてJRは来ていないんですかというのがあったかと思いますけども、それは区が求めたことに対してJRが参加しなかったことについてはどういう理由だったのかお答えください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、委員お話のあったとおり、前回この会の開催に当たりまして御報告させていただいた際には、JR参加予定ということで御報告させていただいたところでございます。しかしながら、今回この会の開催の数日前に参加できない旨の連絡がございまして、その理由については当事者のJRの問題ですので、ここの場で私のほうから代弁するのは控えさせていただきたいと思います。
来住委員
敷地、土地はJRのものなわけで、そこに今後、そののり面をどうするかという協議、意見交換が行われるわけですね。次は6月下旬ということで、何回か行いますという説明が当日もされていたと思うんですけども、そうなりますと、やはりJRそのものが当事者であることは間違いないわけで、その敷地にどういう今後、修景整備を進めていくのかという意見を言い合う、提案をし合うところにJRそのものがいないことによる、区としてむしろ非常に対応的にはやりにくいといいますか、そういうことにならざるを得ないのかなというふうに、運営される中野区としては非常に苦しいといいますか、厳しいことになっていくのではないかと考えられるんですけど、その点はどうでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
委員おっしゃるとおり、将来の修景だけではなくて、現状の管理に関するものについても、やはりJRというのは当事者どころか重要な当事者というところになりますので、今後、JRのかかわりなしでは現状についても将来についても有効な展開は期待できないというところがございますので、我々の今後の進め方の課題としては、いかにJRも含めてそういう体制がつくれるかというところで考えているところでございます。
来住委員
最後にしますけども、やはり今後、これだけの桜について、23本残った木については管理をしていくと。延命をしていくといいますかね、育てていくということが参加者の声であったし、同時に、さらに無理のない、大きく今の形になるような桜でなくてもいいから、植えかえをしてほしいと。そういうことも含めて出されていましたので、そういうことになってきますと、やはりJRの参加が必須だというふうに思います。6月下旬ということで1カ月半だかありますので、約2カ月ですね、ありますので、ぜひJRに対して参加をできるような、参加をするように区としても改めて文書で、前回は口頭で申し入れをされたというふうにたしか報告されていましたけども、書面で申し入れをするなりして、きちんとした参加を促していただきたいということと、もし次回6月も参加できないとなれば、その理由はやはりはっきりさせたほうがいいのではないかということもあわせて2点について伺います。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
JRの参加というのにつきましては、先ほどお答えさせていただいたとおりでございます。また、今後の、もし6月に参加できなかったらというところでございますけど、参加の形態もさまざまあるというところで考えておりますので、それについても向こうの主張も踏まえながら、有効な方法を考えていきたいということで考えております。
委員長
文書で送るというのは要望でよろしいんですか。要望ということで、来住委員、先ほどおっしゃっていた。出してほしい。促す。そういうことで要望ということでお願いしますね。
酒井委員
すみません、1点だけ。担当さんはお忙しい中、こうやって丁寧に御対応していただいて、ありがとうございます。住民の方にとっては、今ある桜がどのようになっていくのかが一番気になるところで、主な意見の中でも、残りの桜の寿命が全うできるように管理してほしいだとか、それからまた、JRさんも含めての協議会を設置してほしいだとか、倒木しても危険がないよう、大きく成長しない桜を選んで植えてほしいというふうな意見もありますけど、こういうところの意見というのは本当に切実な地元地域の皆さんの思いだと思うんですけれども、区としても修景整備を計画的に進めるというふうなこともおっしゃっていましたが、意見交換会が今後6月にありますよね。一定程度の回数を重ねてくださって、丁寧に地域、それから住民の声を聞きながら進めていくことなんだろうと思うんですが、今後どういうふうにね、この意見交換会を一定程度やって、そのスケジュールの規模感だけちょっと確認させていただきたいんです。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
スケジュールの規模感というお話でお答えさせていただければ、まず今年度内に具体的な今後の方向性については何とか定めたいなというところで考えております。この修景整備についての具体的な内容案というところではなくて、方向性についてを今年度中に定めたいという目標で進めてまいります。
酒井委員
方向性と計画というのがどれぐらい違うんですか。方向性というのがちょっとわかりづらいんですが、地域の方にとっては、今後この東中野の桜がどのように変わっていくのか。思いというのはもう恐らく結構集約されているといいますか、形になっているんじゃないのかなと思うんですね。それに対して区としては、こういったところはできますよ、こういったところは難しいんじゃないかというふうなのをやはり示していくことも大切だと思うんですね。意見交換会ももちろん大切ですが。その方向性というのがちょっとわかりづらくて。答えづらいですか。ごめんなさい。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
まず、今回のこの意見交換会につきましては、今、委員お話しいただいたように現状の課題等を知ってもらえる重要な場でもあるということで認識しております。したがいまして、今回の議題の1でも入れさせていただいたんですけど、桜ののり面に関する現状と課題ということでも、我々、知る機会として御説明もさせていただいて、意見も頂戴したというところはございます。そういったのを踏まえながら、今後の方向性でございますが、現在比較的多い意見はやはりJRの鉄道用地内で桜を継承するという1点の主張が多いという認識でございます。一方で、公共用地というのは、東中野という意味ではまだまだあるところでございまして、やはり桜山という町の町会名の成り立ちから考えましても、桜の継承の仕方がJR用地のその1点しかないのかというところについては、今後の方向性として新たな展開も一つ示唆できればというところは期待しているところでございます。
委員長
よろしいでしょうか。他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、質疑がなければ、以上で本報告についても終了させていただきます。
続きまして6番目、中野四季の森公園池流れの利用について報告を求めます。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
それでは、中野四季の森公園池流れの利用について御報告いたします(資料8)。
中野四季の森公園の池流れにつきましては、平成29年8月に発生したガラス片により利用者が足を負傷した事故を踏まえ、利用ルールを定めた上、夏季期間において臨時的な管理を行ったところでございます。その際に計測した利用人数や気象状況等を踏まえ、水遊び施設として提供するための管理体制を整えたので、御報告いたします。
1、平成29年の管理状況でございます。管理期間につきましては、利用者の安全確保と早急な利用再開を行う必要があったため、清掃業務委託業者と連携・対応することが最善であると判断し、当該事業者と随意契約により、8月9日から10月15日の期間で実施したところでございます。その際の利用時間につきましては、9時から11時、11時15分から13時15分、13時30分から16時と。その間に休憩15分を含み、監視員による水施設の点検を行うという利用体系で行ったところでございます。
(3)利用状況についてでございますが、添付した別紙1をごらんください。こちらのほうが何日か抽出した利用状況データでございます。これにより、①利用期間といたしまして、利用者の特に多い日、1日当たりの利用者が100名以上の日につきましては、8月の雨の日以外の日、また、9月の土日祝日のうち、天候が晴れかつ気温が25度以上の日というところが確認されているところでございます。一方、利用者の少ない日といたしましては、雨の日、気温が25度未満の日、あと9月の中旬以降の平日、10月というところでございます。そういったところから考察といたしまして、気象状況等を踏まえると、7月初旬でも利用者は多いと想定できること、現状はゴールデンウイークから気温が上がるため、水遊びをする子どもがいること、9月も気温が整えば土日の利用者は多いが、中旬以降、特に平日の利用者は減ること、10月に入ると25度に届かない日が多くなり、土日でも利用が少ないことが推定できたところでございます。
裏面に移りまして、利用時間についてでございます。こちらについては、9時台については1.1人が平均というところでございました。気象条件が悪い日にはゼロ人というときもございました。一方、16時時点でございますが、17.6人というところで、徐々に帰り始める時間でございますが、予想以上に一定利用者が多いという現状が確認できたところでございます。
これらのことを踏まえまして、2、平成30年度の利用についてでございますが、利用時間は別紙2のカレンダーのほうをごらんください。4月29日祝日または4月の最終土曜日から9月30日までといたします。
監視員の配置期間・利用時間についてでございますけど、利用期間のうち、まず監視員の配置期間は4月29日、4月の最終土日、それから5月、6月の土日祝日、7月1日から9月の第2日曜日というところでございます。すみません。もう一度です。7月、8月は全部と、9月の第2日曜日というところでございます。あとは9月の土日祝日というところでございます。利用時間といたしましては、10時から12時、12時15分から14時15分、それから14時30分から16時30分。こちらにつきましては、それぞれ休憩時間15分を挟み、監視員により施設点検を行います。参考ですが、じゃぶじゃぶ池の利用時間については、10時から正午まで、13時から16時までということになっております。
利用ルールといたしましては、サンダルとかマリンシューズを履いて入ることとか、びんやガラスのけがの原因になるものを池に持ち込まないこと、保護者はしっかり安全管理を徹底すること、監視員、清掃作業員の指導に従うことというのをルールとして定めているところでございます。これは29年度の利用ルールと同じでございます。また、利用期間のうち監視員を配置しない期間についてでございますが、こちらについては、小学生以下は保護者が同伴することということを利用ルールとして追加するところでございます。
次に、(4)管理体制でございますが、利用時間前後の対応といたしましては、危険物等が混入していないか十分な点検、除去作業を行います。また、利用時間中は監視員を配置して、一定時間ごとに公園清掃作業員とともに危険物の除去作業を行うものでございます。また、利用ルール違反者に対しては、声かけとか安全な利用についての指導を徹底するとともに、指導に従わない者に対しては、安全が確保できないため、利用を禁止させることも考えております。
③危険物の混入時についてでございますけど、ガラス片の混入など、利用者がけがをするおそれがある場合、ロープ等により直ちに使用を禁止するとともに、水を抜いて危険物に対する完全除去に取り組むということでございます。また、危険物の除去が完了して安全が確認でき次第、水を入れて開始するという考えでございます。
雨天時につきましては、利用者が極端に減りますので、その有無を確認しながら臨機応変な管理をすることといたします。
また、⑤として利用期間以外については、日常清掃の一環で毎日1回程度、危険物等の確認・除去を行いますが、原則利用禁止といたします。なお、利用者がいた場合は水から出るように指導いたします。
最後、3、その他でございますが、利用期間、利用時間、利用ルールについては、ホームページへの掲載、現地への掲示等により周知を行ってまいります。
報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して何か質疑ございますでしょうか。
酒井委員
すみません。ありがとうございます。これ、29年の8月に発生したガラス片があって、負傷して、こういうふうな体制になったと思うんですけど、その前というのはルール等はなかったですよね。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
それまでにつきましては、原則、水系施設というのをまず前提に、そこの中に入る際には自己責任で対処してくださいというのが基本的な考えでございました。したがいまして、自己責任ということで、具体的な利用に関するルールはなかったと。一方で、今の現状を鑑みまして、やはり中野区内で最大利用者の多い水施設ということの考えのもと、今回ルール化したというところでございます。
酒井委員
これね、やっぱりマナー、こういったところ、子どもたちがたくさん遊ぶところにガラス片、ガラスのものを入れなければ、こういうふうにならなかったかもわからないわけで、僕は非常に残念でならないんですけれども、要はマナーの悪い人がいることによって、こういった対応をしていかなきゃならないような体制になっていると思うんですね。例えばこれ、新たに人もたしか水施設にはついていたと思うんですけども、費用はどれぐらいかかるようになっちゃうんですか。ふえるんですか。全体で契約しているから答えづらいのか、それとも……。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
概ねの金額については、すみません。一応内訳としては整理しておりますので、確認して後に御報告いたします。
委員長
答弁保留ということですか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
はい。
委員長
わかりました。調べていただきたいと思います。
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了させていただきます。
じゃ、答弁保留ということでお願いいたします。
次に、7番目、上告事件及び上告受理申立て事件の決定について御報告を求めます。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
それでは、上告事件及び上告受理申立て事件の決定について御報告をさせていただきます(資料9)。
これまでも当委員会において地裁の提起、高裁の提起等について御報告してきたところでございますが、改めて事件の概要だけちょっと触れさせていただきます。
まず、本件は上告人兼申立人が自宅を建てかえる際に行った道路中心の位置の道路判定図について、平成8年に訴外区民が自宅を建築する際に道路中心の判定に使った資料は誤っていたと。それに基づいて上告人の道路判定図については瑕疵があるということで、違法な行為であるということから、損害賠償請求がされたものでございます。しかしながら、上告人兼申立人は、第1審の判決では請求を棄却され、第2審の判決でも控訴を棄却されたところでございます。これを不服として、最高裁判所に上告の提起及び上告受理の申立てをしたものでございますが、決定としまして、主文として、本件上告は棄却すると。理由について、民事事件については最高裁判所に上告することが許される理由は限定されているところであるところから、本件はその事由に該当しないということから、棄却をされました。以上で本件裁判については全て終了ということで考えております。
参考までに、第1審の要旨、第2審の要旨については資料に記載されているとおりでございますので、後ほどお読み取りいただければと思います。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
8番目、「(仮称)中野区空家等の適切な管理の推進に関する条例」に盛り込むべき基本的な考え方(素案)について報告を求めます。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
では、御報告いたします。
中野区空家等対策審議会におきます議論や答申に基づきまして、「(仮称)中野区空家等の適切な管理の推進に関する条例」について盛り込むべき基本的な考え方の素案を取りまとめましたので、御報告いたします(資料10)。
資料をごらんください。資料1番、条例制定の目的でございます。適切な管理が行われていない空家等が防災面や衛生面など、地域住民の生活環境に影響を及ぼしていることから、空家法の規定を前提とした上で、区独自の空家等対策規定を定めることによりまして、区の実情に応じた空家等対策の推進を図るものでございます。
2、条例制定の効果でございますが、空家法と本条例を適切に運用することで、空家が管理不全状態のまま放置されることを防止し、区民の生命や財産の保護とともに良好な地域社会の実現が図られるなど、効果的な空家等対策の実施が可能となるものと考えております。
ここで、別紙資料をごらんください。条例に盛り込むべき主な項目と基本的な考え方の素案でございます。この中から特に主要なものにつきまして御説明いたします。まず、資料2ページの3番、所有者等の責務としまして、区内に存する空家等の所有者等は、空家等が周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう適切な管理を行う責務を負うことを規定いたします。こちらにつきましては、空家法にも同様の規定がございます。それは空家を適切に管理することを所有者の努力義務としているものでございます。それに対しまして、こちら、区の条例の考え方では、空家を適切に管理することが所有者の責務であると明確に規定をするものでございます。
続いて5番、区民等の責務でございます。区内に存する建築物等について、その適切な利用及び活用が促進されるよう、区民及び区内に存する建築物等の所有者等は相互に協力し、良好な生活環境の維持保全に努めるものと規定いたします。こちらは、空家だけではなく、現在使われている建築物など、全体につきまして、適切に利用や活用が行われるように区民や所有者の方々が相互に協力し合いながら、良好な生活環境の維持保全に努めるものというものでございます。
続いて、3ページを飛ばしまして、4ページに参りまして、8、緊急安全措置でございます。こちらは、空家等の管理不全状態に起因して、区民等の生命、身体または財産に対する危害が道路、公園、その他公共の場所において生ずる急迫した状況があった場合に、区が当該危害を回避するための必要最小限の措置をできるものとするものでございます。こちらの規定の考え方といたしましては、対象としましては、主に特定空家が想定されるものですが、空家の管理不全状態を解消するためには、空家法におきましては助言や指導、その先には勧告や命令、最終的には代執行、そういった手順が示されてございます。原則的にはこの空家法に沿った対応を進めることとなるものでございます。しかしながら、そもそも所有者が特定できないようなケース、そういったケースにおきまして、公共の場所において危害が及ぶような緊急に対応が求められる、そういった場面も想定されることから、そうした場合におきまして、区が必要最小限度の応急措置を行うことができるものとするものでございます。なお、こうした応急措置につきましては、私有財産に直接影響を与えることとなりますことから、実際の運用に当たりましては十分に考慮した上で実施するものと考えてございます。条例の基本的な考え方としまして、その他にも幾つか項目はございますが、別途お読み取りいただければと存じます。
恐れ入りますが、資料表紙にお戻りいただきまして、4番の特定空家等に係る対応についてでございます。特定空家等に係る措置につきましては、適切かつ慎重な対応が必要となりますことから、庁内関係部署の職員により構成いたします「庁内検討会議」、そういったものを設置いたしまして、対象となる案件ごとに対応を都度検討することといたします。
こうした考え方につきまして、まずは区民との意見交換会を開催したいと考えております。日程は資料の5番に記載のとおりでございます。
資料裏面に参りまして、今後のスケジュールでございます。意見交換会の内容をもとにしまして、6月には案の取りまとめを行いたいと考えてございます。その後、パブリック・コメントの実施を経まして、第3回定例会におきまして条例(案)の議案提出をさせていただきたいと考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございました。ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
石坂委員
別紙資料の4ページ目のところの緊急安全措置ということで、重篤な何かが生じそうな場合に限ってという形になっていますけども、どこの自治体か忘れてしまったんですけども、どこかの自治体で、逆に例えば空家の窓があいてしまっている場合に、何も根拠がないと、その窓を閉めることすらできないので、そうした軽微な場合に自治体ができるような形のものを定めたようなケースもあるということを聞いたことがあるんですが、その辺というのはいかがお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
他自治体の条例におきましては、そういった軽微なことができる規定が入っているものもございます。今回、中野区としまして条例を制定する際には、そういったものは対象としてございません。真に危険が迫る場合においてのみ対応できるものといったふうに考えてございます。
石坂委員
あと、軽微なものでも、あけたままにしておくと、逆にそれが深刻なものに陥ったりする場合もあると思うんですけども、今回それをやらない理由というのは何かあるんでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
あくまでも所有者がいた上で、私有財産といった考え方がございますので、むやみに行政として立ち入ることは控えるべきであろうといった考え方でございます。
小林(ぜ)委員
ありがとうございます。何点か確認をしたいんですけども、まず別紙の2ページの所有者等の責務ということで、条例では区内に存する空家等の所有者または管理者は、当該空家等に対して適切な管理を行う責務を負うことを明確に規定しますと。要するに管理を行うことの責務を明確にするということは、今まで手をつけなかったものについてもきちっと日ごろというような言い方がどうかわかりませんけども、管理をしてくださいと。今のような窓があいたりだとか、朽ちたりとか、ごみがたまったりとか、ごみというのはごみ屋敷条例になってしまいますが、そういったことに対して非常に厳しく求めている責務かなというふうに思うんですけれども、こういう強い責務を求めているというのは、他の地域でもこういった責務というのは今あるものなんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
他自治体の同様の条例の中でも、こういった記載、規定をしている事例はございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。空家になってしまって、月日がたつという中に、例えば相続がなかなかできない。明確に相続人が定まらないということで空家になったまま放置をされてしまうというケースもありますし、継承者がいなくて、そのままになってしまうというケースもあったり、個々の細かなことが幾つか今後の中で出てくるかと思うんですけれども、そういった個別については最終的にこの条文の中にはきちっとした条文でうたわれてくるかとは思うんですけれども、そういう管理をしていくような方々がなかなか見つかりにくい。見つかりにくいというのは、相続が行われていないことによって特定できない。それから、この場合には何人か結局いることになるんでしょうが、その中での相続人が特定できないということがあるでしょうし、既に空家になっている建物で、相続人が見つからないというケース。そういったところまで踏み込んで、区はこの責務を負うことを明確化するということになってくるんでしょうか。要するに探し当ててでも明確化していくということになるんでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
あくまで所有者が見つからない場合に、この条例に基づいて遡及するかといったところかと思いますけれども、こちらの規定の中で区としてしっかりと示してまいりたいのは、あくまでも空家は所有者の責任でもって管理をすることが大前提であると。そういったことをまず明確にしたい。そういった意思がございます。ですので、例えば所有者が見つからないケース、そういった場合においては、状況に応じて空家法の準用ですとか、この空家条例の中での他の、先ほどの緊急安全措置、そういった規定をうまく活用しながら対応を図っていく。そういった考え方でございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。もう1点、区民の責務というところで、一般的な努力義務として自分の所有するものであったり、また、地域の管理不全と見られる状態に至らないように相互に協力しながら、他人の財産まで見ていくというのは、協力し合っていくというのは、なかなか今はしにくいというか、環境的にはまだまだそこに至っていないのかなと。角度は違いますけど、地域の見守り、支え合いという観点があって、お互いの見守りなどはされていますけれども、そういうこととまたちょっと違って、建物までは、財産までは立ち入ることはなかなか大変なのかなと。そういった中で良好な生活環境の維持保全に努めていくというのは相当の周知をしていかないと、なかなか区民の意識の変化までに至らないのかなというふうに考えるんですけども、この辺は区としてはどのようにお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まさしく今、委員おっしゃられたように見守り、支え合いという、こちらの区民等の責務は、いわゆるソフト的な部分を区としては促進、推進していきたいと。つまり、近所の方が、近所に空家があるからといって、そこの管理をしなさいよという意図ではございません。ただ、適切な利用だったり、活用が促進されるように、例えばひとり暮らしの方がお住まいになっていたら、みんなで見守っていきましょう。その結果、空家の抑制につながるんではないかと。そういった考え方でこの規定は考えてございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。これからスケジュールを見ますと、パブリック・コメントを経て、議案の提出という予定になっていますので、今後の区民への周知という中で、個々の責務や区民としての責務というのが明確化され、そして周知をされていくんだと思うんですけども、そういった意味では条例の施行までにはそんなに時間があるわけではないので、これに向けて周知、啓発、それから場合によっては所有者の責務というところでは、個人の管理をしていく、相続人が管理をしていくというような場合については、相当な費用負担にもなってくる場合も想定されるわけで、そういったことも含めて、高齢者が相続人というか、管理者が高齢者だったり、おひとり住まいだったり、なかなか御自身の生活が大変という方々もいらっしゃるわけで、そういった中で周知徹底を図りながら、この考え方が区民の中に定着をしていくような努力を区としてしていってほしいというふうに思って、それは要望をしておきます。
加藤委員
ありがとうございます。次の項目のところと重複するのかわからないんですけれども、この「(仮称)中野区空家等の適切な管理の推進に関する条例」というのは、もう空家になってしまったところをどうやって管理するかというところの条例だと理解していますけれども、前回、3月の建設委員会のときに、空家全般のことに関して話をしたときに、空家が発生する理由というのがある程度原因がわかっているというところで、そこら辺が、ずっと貸していたけど、店子さんが抜けちゃって、次もう誰も借りたくないような物件になっちゃったとか、相続の問題とかで、そういった空家が発生してしまうというところの中で、この空家が発生してしまう理由を根本的に対策する条例ではないという認識でいいですか。発生してしまった後の条例ということでいいんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
主な部分では、空家が発生してしまった場合の適切な管理といったことでございますが、ただ、例えば5番の区民等の責務にもございますように空家になる前の状態、いわゆる建築物という形で書いてございますけれども、空家になる前の状態から区なり区民全体でしっかりと対応を図っていけるようにしましょうというところでは、空家だけではないのかなと。空家になる前の状態からケアしていく。そういった形での条例というふうに考えてございます。
加藤委員
そうであるのであれば、仮称だからあれですけども、空家等の適切な管理の推進となっていますけど、空家になる前のところから入るというのであれば、この条例の名前というのは、何か空家になった後の対応しかできないような概念に見えてしまうので、その区のスタンスみたいなところがこの条例の名前に問われるのかなと考えたときに、なる前からだから、リスクマネジメントと、なってしまった後のクライシスマネジメントというのか、そういったところですね。ならないようにするリスクマネジメントも含めた、そういった概念がこの条例の中に入って、中身もそこに伴っていくようなものになっていっていただければなと思います。要望でいいです。
委員長
今のを踏まえてお願いしたいと思います。
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終わらせていただきます。
ちょうど3時を過ぎましたので、3時25分まで暫時休憩したいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
じゃ、3時25分まで休憩をさせていただきます。よろしくどうぞ。
(午後3時04分)
委員長
おそろいのようですので、委員会を再開します。
(午後3時25分)
次に行く前に、まず答弁保留のほうから先に審議させていただきたいと思います。答弁保留できていますか。お願いします。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
先ほど酒井委員のほうから御質問のございました、今回の新しい管理体制に伴う増額分でございますけど、概ね180万円弱の金額が増額となります。
委員長
よろしいですか。それでは、なければ次に進めさせていただきます。
中野区空家等対策基本計画(素案)について御報告を求めます。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
では、中野区空家等対策基本計画(素案)につきまして御報告いたします。資料(資料11)をごらんください。
これまで中野区空家等対策審議会におきまして、8回にわたり議論が重ねられてまいりました。このたび審議会からの答申を受けまして、その答申をもとに中野区空家等対策基本計画の素案を取りまとめましたものでございます。
まず資料1番、答申でございます。こちらは別紙1をごらんください。別紙1、こちらを2ページおめくりいただきまして、ページ番号の1番をお開きいただければと思います。ページ上段にございます区長から審議会への諮問事項でございます。「(仮称)中野区空家等対策基本計画」の策定に当たり、基本的な考え方及び「空家等対策の推進に関する特別措置法」の規定を踏まえた盛り込むべき事項について諮問されたものでございます。
こちらの諮問に対しまして、一つ前のページに戻っていただきまして、目次でございますが、大まかに申しまして、1、空家等対策の基本的な方針、2、空家等対策推進のための施策、3、空家等対策の今後の実施体制といった内容について答申がなされたものでございます。答申の詳しい内容につきましては、別途こちらをお読み取りいただければと存じますが、審議会会長をはじめとしまして、委員の方々からは、中野区の実情を十分に踏まえた中野区ならではの空家等対策の推進に役立つ、そういった答申ができたのではないかといった感想がございました。
それでは、資料の表紙にお戻りいただきまして、2番、中野区空家等対策基本計画(素案)の主な内容でございます。こちらにつきましては、別紙の2番、素案の概要版、こちらですね、をあわせてごらんいただければと思います。まず概要版の中面をごらんいただきまして、計画の目的と位置づけでございます。空家等の適切な管理促進に向けた対応を進めるとともに、空家の発生を予防し、空家を住宅ストックと捉え、その有効利用を促進するために区の基本的な方針を定めるものでございます。計画期間は10年としまして、計画期間途中におきましても、必要に応じて適宜見直しを行うものといたします。
こちらの見開き右側をごらんいただきまして、空家等対策における課題といたしまして、不動産の管理に関する課題、空家の利活用促進に関する課題、管理不全な空家等に関する課題、そういったものを挙げてございます。
それらを踏まえまして、下の3番、空家等対策の基本的な方針を定めたものでございます。こちらの(3)番、基本理念でございますが、「適切な空家等対策の推進により、快適・安全な魅力ある都市を実現する」といたしました。
続きまして、(4)番の基本目標では3点を掲げてございます。基本目標1では、不動産を適切に管理することで、活力ある持続可能なまちを実現する。基本目標2番では、空家の利活用促進により多様な住宅ストックを形成する。基本目標3では、管理不全な空家を解消することで、安心・安全な住環境を実現する。そういったものとしてございます。
(5)番では、こうした基本目標を達成するための基本姿勢といたしまして、「空家は資源」「空家は起点」、そういった二つのコンセプトを定めまして、中野区における空家というものは都市における貴重な資源であると。そういった考え方のもと、新たなまちづくりや住まいづくりのきっかけとして捉えていきたい。そういったものでございます。
概要版の4ページ裏面をごらんいただきまして、具体的な施策の考え方でございます。全部で5点の施策について示してございまして、空家の情報集約や適切な管理促進と流通促進、セーフティネット住宅としての空家活用や、空家を起点としたまちづくりの推進といった施策を進めていくこととしてございます。
その下には、5、空家等対策の今後の実施体制といたしまして、(1)空家等の適切な管理推進に関する規定の整備、こちらは先ほど御報告いたしました空家の条例制定につながるものでございます。そのほか、庁内での連携体制や民間事業者等との連携による総合的な住まい対策推進体制の整備について示してございます。
概要版の説明は以上となります。計画素案の全文につきましては別紙の3でございますが、こちらにつきましては別途お読み取りいただければと存じます。
それでは、資料の表紙のほうにまたお戻りいただきまして、裏面をごらんいただきまして、4番、区民との意見交換会の開催でございます。こちらの基本計画素案につきましても、意見交換会を予定してございます。先ほどの空家条例の考え方に関する意見交換会において、こちらとあわせて御説明させていただきたいといったふうに考えてございます。
その後のスケジュールとしましては、パブリック・コメントを実施した上で、計画の策定までつなげてまいりたいといったふうに考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ありがとうございました。今、内容につきましていろいろ御報告がございましたけども、この御報告に対して質疑がある方は挙手をもってお願いしたいと思います。
加藤委員
御説明ありがとうございました。先ほど質問させてもらった内容で、条例の名前にしていただきたいという要望のほうと近いのかなということで、空家になる前の対策なども入って、すばらしいものだとは思います。ただ、この基本計画のサブタイトルにも入っているんですけど、空家を起点としたというところで、その思いは非常によくわかるんですけど、この空家を起点としたまちづくりというのは、具体的にどういったものが例として挙げられるのか教えていただけますか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
例えばの例でございますが、接道がとれていないような敷地において建てかえができないと。結果、空家のまま放置されている。そういったものがあろうかと思います。そういった部分に関しましては、例えばいわゆる防災まちづくり等で進めている共同化のきっかけとなるのが、まさしくその空家。そういった利用の仕方ができるのではないかといったふうに考えてございます。
加藤委員
つまり、空家を空家として生かすというよりは、そういった防災まちづくりの種地として使い始めるとか、そういったイメージということでよろしいですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
そのとおりでございます。
加藤委員
そういうことになると、それは管理不全な状態というふうに認定をしていくと、そういう話になっていくのか、利用可能な状態でもそういうふうになるのか、状況によっていくとは思うんですけども、例えば管理不全な状態だったら、そういった利用、どうせ建て壊すという話になるならそれでもいいんですけど、管理不全な状態というのは誰がどうやって認定していくんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まず、管理不全でないといけないかどうかというところではないと考えております。あくまでも所有者の方が、いわゆるこの空家という資源、資産をどのように活用したら一番メリットがあるのか、一番有効なのかというところを区と民間事業者のほうから提案を差し上げた上で、所有者の方が判断していただくことになるのかなと。ですので、決して特定空家に至っていなくても、建てかえであったり、そういったことも十分あり得るのかなというふうに考えております。
加藤委員
その空家としての利用の仕方は、そういうふうに防災まちづくりの起点とするという意味では、持ち主がどういうふうに使いたいか、周りからのニーズによって決まっていくとは思うんですけども、ここで概要版の裏面にある管理不全な状態というのは、誰が決めるものでもなくて、漠然としてそうだろうぐらいのところだけでいい話なのか。そうなると、こうするとか、そういったものがあるために、ここで利活用可能な状態か、管理不全な状態って、わざわざ書き分けているのか。そこら辺の書き分けている理由というのと、その後どう対応を変えていくとかあるのであれば、教えていただけますか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まず、こちらの裏面の管理不全な状態のいわゆる朽ち果てたような状態のもの。加藤委員おっしゃっているのは、いわゆる空家法で言うところの特定空家に認定されるものはどういったものか。あるいは、それを認定するのは誰がどのようにするのか。そういったところかと思いますが、空家法に基づく特定空家等の認定につきましては、区の中で対象の物件を確認した上で適宜対応していきたいという、先ほどの条例も絡めてですね、というふうに考えてございます。一方で、所有者さんにとっては、まだまだそんな朽ち果てる状態じゃないよとか、さまざま価値観はあると思いますので、そういったところに関しましては、区と先ほどの繰り返しになりますが、民間事業者等で連携しながら、しっかりと新たな活用が可能となるような御提案をしていけるような体制をつくってまいりたいといったふうに考えております。
加藤委員
何か具体的な話で、ちょっと不動産屋とかに言われたんですけど、家が建っていれば固定資産税が6分の1になって、更地にしちゃうとどうだという話になっちゃいますけど、例えば何も使っていなくて、使う見込みがないのであれば、駐車場として運営したほうがいいだろうという話も出てくるとは思うんですけども、そういったところをあっせんしつつも、後々そういった防災まちづくりの起点になればいいなとか、区からそういうふうに導入していくようなイメージとかもあるんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まさしく今、委員お示しいただいた例なんていうのは、よくある考え方なんですけれども、恐らくそういった、じゃ、潰して駐車場にしよう。そのほうがもうけられるという考え方はあったとしても、なかなかそこに踏み切れないのは、いわゆる相続問題が片づいていないですとか、登記の変更が面倒臭いだとか、いろいろあると思います。ですので、そういったさまざまな専門家がしっかりと提案できるような体制というものが必要であると。そういった体制づくりをこちら、5の(3)でも書いてございますが、整備をしていきたいと。不動産、建設だけでなく、法律、金融、そういった方々の専門家も含めて、トータルで提案をしてまいりたい。そういった考え方でございます。
酒井委員
先ほど空家等の適切な管理の推進に関する条例の報告もあって、それが理念ですよね。その下にこういう空家の対策基本計画、実際にどのように政策を実施していくかの計画がぶら下がっているんだと思っています。現状の社会状況を考えると、今後この空家の問題というのは、より顕著になってくるのかなと思っています。まちを歩いていても、僕たちも、知らぬ間に空家になっているなというところだとか、空家がふえているなというのは本当に感じるところです。それで、先ほど条例の考えの中に区の責務、必要な対策を適切に講ずるというふうにやった中で、さまざま、これ、区民に対しても努力義務であるとか責務を設けて、じゃ、区としてもやらなきゃならないことがたくさん出てくると思うんですね。これが具体的な計画だと思うんですけども、まずさまざまな施策を展開していく中で、現状の実態把握というのをしなければならないじゃないですか。それで28年度に中野区としては空家の実態把握を行ったと思うんですけれども、これ、内容をもう一度確認させていただきたいと思うのと、更新というのはどういうふうにされているんですか。この空家の実態把握の精度がどれぐらいなのかと、更新はどういうふうにしていくのか、まず確認させてください。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まず精度でございますが、こちらにつきましては正直、平成28年度に調査をしたその時点で、いわゆるあいている状態の戸建て住宅、あるいは大半があいている集合住宅、アパートですね。そういったものを目で見て拾い上げて調査をしたものでございます。ですので、そういった意味合いでの精度が極めて高いかというと、そうでもないと思います。今後大切なのは、まさしく更新の部分というふうに捉えております。住宅政策担当も含め、あと、建築担当もそうですが、適宜区民の方、地域の方から空家の情報等も寄せられております。そういったところはデータベースのほうに反映していきたいと。
あわせて、空家の実態調査で出た、こちらは当時は852棟ということで空家があるといった数字が出てございますが、その後、実は建てかえが進んでいる。そういった建物もございまして、今では空家ではなくなっているもの、そういったものもございます。そういったものはしっかりと建築分野と連携して、データベースを書きかえているところでございます。最終的にはデータの精度を上げていくためには、区だけではなくて民間事業者、特に不動産会社さんとやはり連携が大切だというふうに考えてございますので、情報管理のあり方ですとか、そういったところの整理をした上で、そのデータベースのつくり方をちょっとまた引き続き検討してまいりたいというふうに考えてございます。
酒井委員
ありがとうございます。やっぱり実情をどう把握して、しっかり把握しなければ、施策って打てないと思うんですね。それで、担当さん、先ほど852棟とおっしゃいましたけど、僕の記憶では一戸建てで、集合住宅はこの棟数に入っていなかったような覚えがあるんですが、一戸建てと集合住宅、この実態把握のときはどうなっていますか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
正確に申し上げますと、例えばアパートの中でも2階建てで6部屋あるうち、1部屋ぐらいしか使っていない様子だなと。そういったものについてはカウントをしてございました。ですので、大半が空き部屋となっているような集合住宅についても、こちらの852棟には含まれているものでございます。
酒井委員
すみません。僕、一軒家だけの数字かなと思ったんですけど、マンションの空き数もアパートの空き数も入っていますよ。そういう理解でいいんですか。それが「棟」という表現になるんですか。852棟という。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
戸数、いわゆる部屋数。アパートに関しては部屋数ではなくて、1棟、一棟の換算でカウントをしてございます。
酒井委員
それは1戸あいていても1棟空きってやっているわけですね。すみません。どうしてお尋ねしたかといいますと、やっぱり対象とする空家の種類に関しても、共同住宅の空き室も含めておるわけですよね。この集合住宅の空き室というのは、正直なかなかわかりづらいところも担当さん、あるじゃないですか。けど、それを対象にしている。それから、施策を進めるに当たっては、やっぱり現状の把握が大切だろう。だから、ちょっと更新のほうをお尋ねしました。今後は不動産会社とも連携をとってということだったと思います。あわせて、地域は地域の方が一番よくわかっていらっしゃいます。空家が出ると、やはりどうしても犯罪だとか火災だとか、そういう心配になるので、むしろ、そのことは非常に地域の方は気になりますし、協力も惜しまないとも思いますので、そういうところをちょっと考えておいていただきたいなと思います。
それで、まさに今後の施策の進め方で、そこがちょっと見えないんですね、この概要版で。やっぱり区が条例を定めて、区の責務まで位置付けるのであるならば、この空家を未然に防ぐためにどうするか。じゃ、今後の活用をどうするんだ。乳幼児親子の居場所にできるかもしれません。高齢者がどんどんふえている中で、そういうふうな資源にもすることができるかもしれせん。じゃ、そういうところはどこで読み取ればよろしいんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
こちら、概要版におきましては、最後の4ページの部分をごらんいただければというところなんですが、まずは施策の3番でございますね。空家の効果的な流通促進。空家と申しましても、戸建て住宅の空家もありますし、空き部屋もございます。そういったものをしっかりと不動産市場に流通しやすい体制を整えていきたいと。そんな中で、(4)番ではセーフティネット住宅としても空家を活用してまいりたいと。お住まいにお困りの方、高齢者等に限らず、住宅確保要配慮者、子育て世代も含みます。そういった方々にうまくマッチングをできるような、そういった仕組みをつくってまいりたいといったふうに考えてございます。
酒井委員
すみません。最後にします。それで、そこで一番大切なのが、この空家の利活用というのは、もちろん今後の実施体制のところに連絡体制の構築ってあるんですけれども、さまざまな、空家の問題でも活用によっては所管がどんどん違ってくると思うんですね。そういう中で横断的に庁内の連携を図りますって、いつも皆さんおっしゃるんですけれども、いざふたをあけてみると、なかなかそれが見えないところもあるんです。ただ、この空家の問題って本当にさまざまな組織に横断していると思います。どういうふうな形でしっかりと連携をとって進めていく。これを今どう考えているのか確認させてください。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まずハードの部分におきましては、都市基盤部内、住宅政策担当と建築分野、もちろんここの連携が非常に大切であると考えております。ソフトに関しましては、いわゆる健康福祉関係ですね。あと地域包括ケア、そういったところと連携しながら、ただ、ソフトの部分で連携というところで一番重要になっていくのは、いわゆる情報の部分だというふうに考えます。情報の部分というのはどういうことかというと、例えば空家になる前の状態、先ほども出ましたけど、高齢者の方がお一人で住んでいらっしゃる方、お住まい、そういったところの情報も、あるいは地域包括のほうからも得られるでしょうし、あるいは空家になってしまった状態のものであれば、地域の方、これはまさしく地域支えあいのほうから情報をいただいた上で、こちらから適切な投げかけができるのではないか。その情報のやりとりがまさしく連携ではないかといったふうに考えてございます。
来住委員
審議会の答申の14ページでも、組織についてというところで福祉の視点も重視して、取り組みを進めていくべきであるということで、居住支援協議会、これは議会でも私ども会派としても求めてきたところですけども、居住支援協議会の機能をあわせ持たせる検討という答申ですけども、さらに今回報告のあった基本計画の素案でも、36ページでそのことを触れていただいているわけですけども、まずその居住支援協議会の機能をあわせ持つということについて、どういうことを考えておられるのか伺います。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
居住支援協議会と申しますのは、自治体と福祉団体と不動産団体、その3者が協力し合いながら、住宅確保要配慮者の方のための住まい探しをする。そういった考え方でございますが、中野区で考えていきたいのは、そこからまた一歩踏み込んだ形で、ほかの専門家の方、例えば建設業ですとか法律、法務の専門家、あるいは金融の企業、そういった方々にも連携の仲間に入っていただいて、より総合的な提案をして、そして企業の方々にとってはしっかりとビジネスにつながるような、そういった考え方をつくってまいりたいと。まさしくこちらの基本計画素案の36ページにあるような図表の5-1でございますけれども、こういった形でそれぞれの立場でそれぞれの役割を果たしていただければいいのかなといった考え方でございます。
来住委員
住宅問題そのものは、特に福祉に関係する方々、高齢者、障害者を含めて切実な問題が地域にも感じられます。したがって、そのところにどう光を当てていくのか、そういう人たちをどうやってこの居住支援協議会の中身を充実、さらにあわせ持つ組織として生かしていくという形をとるということですけども、そこでやはり、ここで相談窓口があって、まちづくりの公的な役割、そして営業活動というものが一体となっていく点では、居住支援協議会、これまで23区では7区あることが言われていますけども、そうじゃない中野区の中野区らしいものをつくっていくと。あわせ持った協議会にしていくということなんですけども、そういう点でやっぱり実態に合う、そういう方々が実際にそのことによってフォローできる中身にしていかないと、意味をなさないというふうに思いますので、組織のあり方については慎重に、かつ何が区民の要望に応える中身になるのかというところを十分答申を踏まえながらつくっていただきたいというふうに思います。答申も本当にいい中身。その部分について言うならば、福祉の視点も重視し、取り組みを進めていくべきであると。このために組織づくりに当たっては、住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会の機能をあわせ持たせるという形で出されていますので、そこは十分深めた組織の形態にすべきだというふうに思います。改めてその点をお聞きしておきたいと思います。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
今、委員おっしゃられましたように、十分に機能するものでないと意味がないというふうに我々も考えてございますので、しっかりと動ける、そういった組織づくりをしてまいりたいというふうに考えてございます。
石坂委員
冊子のほうの3ですかね、別紙3、中野区空家対策基本計画(素案)のほうで何点か伺います。29ページの(4)のところで、セーフティネット住宅としての空家活用ですとか、①として、中野区として住宅セーフティネット制度の展開ということがありまして、セーフティネット住宅としての空家活用のところで、住宅確保要配慮者と書かれていて、その定義として、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子どもを養育する者及びその他住宅の確保に配慮を要する者とありますが、その他住宅確保に特に配慮を要する者として、現段階で想定されている方がいれば教えてください。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
こちらの定義でございますが、いわゆる住宅セーフティネット法の中でなされているものでございます。その他の部分に関しましては、国のほうから示されている内容の中では、例えば外国人の方ですとか、LGBTの方、そういった形で示されているものでございます。
石坂委員
国のほうからそうやって示されているということで、中野区でもそういうふうにやっていただけるということで理解をいたしました。また、その①のほうで具体的な取り組みとして高齢者向けの生活サポートサービスのあっせんを実施しますとありますが、もちろん生活サポートサービス、高齢者に関してやっていける部分はあると思いますが、逆に言うと、それ以外の方に関してサービスがあるもの、ないものがあったりしますので、そのあたり、サービス、他の部署とも連携という形になると思いますけども、そうした部分でも生活サポートサービスを拡充しながら、他の住宅確保要配慮者にも対応できるようにしていくことが必要であると考えますが、その辺いかがお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
サポートのあり方というものは、対象の方、当事者の方、それぞれ御事情がございますので、それとこの空家対策の中でうまくマッチできるものであれば、進めてまいりたいと。そういったことにつきましては、情報収集と検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
石坂委員
他の部署とも連携しながら、また民間とも連携しながら進めていただければと思うところです。また、こうした中で大家さん、事業者も含めたメリットということなんかも触れられていますけども、いろんなサービスが展開されていたとしても、やはり貸す側として恐らく気になるところとして、近隣との関係というものがあると思います。実際に近隣とトラブルになってしまうことを避けていくということも必要ですけども、トラブルになっていないにもかかわらず、無理解ですとか偏見だとか誤解によって周囲が心配をしてしまう。あるいは、そうした当事者が周囲の方との関係において、要配慮者の側が孤立をしてしまうということなんかもあると思います。そうした際に、36ページのほうですね。組織についてという形で、福祉やユニバーサルデザインの視点も重視しながらとありますけども、やはりそこというのが個々の住宅に関してはもちろんですけども、地域全体の意識づくりというものが必要になると思います。ハード面はもちろんですけども、ソフト面ですとか、あるいは人の心、ハートにかかわる部分というものもバリアフリー化をしたりですとか、そうしたことが必要になると思うんですけども、そのあたりの啓発的な部分を含めて、取り組みをされていくことの必要性をどうお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
今、委員おっしゃられましたように、セーフティネットの考え方につきましては空家だけにとどまらず、住宅政策全体の課題であるというふうに認識してございます。ですので、この空家の基本計画もそうですが、後ほど御説明いたします住宅マスタープランのほうにおきましても、そういった考え方を十分に取り入れて検討を進めてまいりたいといったふうに考えてございます。
石坂委員
ぜひ進めていただければと思います。最後になりますけど、36ページの下のほうに住宅支援協議会についてあります。どういった方がそこに参加をしていくのかというところでは、今後考えていくことであると思いますけども、そうした協議会を立ち上げる際に、住宅確保要配慮者の当事者であるとか、あるいは支援をしている方、あるいは住宅確保要配慮者がどのような課題、困り事を抱えているのかということについて詳しく理解をしている、精通している人がこの協議会に入っていくことが必要であると考えますが、そのあたりいかがお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
そうですね。実際にお困りの方の実態を御存じの方というところは非常に重要だと思いますので、そういったことも含めて組織づくりは考えてまいりたいというふうに考えております。
小林(ぜ)委員
ありがとうございました。中野区空家等対策の基本計画ということで、まず1点目が、先ほどの報告の中にありました、仮称ですけども、中野区空家等の適切な管理の推進に関する条例というものがあり、その中に盛り込む基本的な考え方というのが先ほどありました。そういった中で、それを踏まえて、今回のこの基本計画というものを少し確認させていただきたいんですけれども、中野区の空家の現況として、先ほど852棟でしたっけ、という数字がありました。その中では、いわゆる接道が2メートル未満のものが、それからあと、道路の幅員が4メートル未満のものや4メートル以上のもの、それぞれあるけれども、接道の長さが2メートル未満で85棟、1割近い建物が既に建築することが、建てかえることができないというような接道状況があります。それから、それにかかわって、いわゆる相続する、しないだとか、単純にあいていて、何か活用ができそうという建物はいいんですけれども、そうではない、こうした接道要件がかなわないとか、相続者がどなたになるのかもわからない。都市計画税も既に支払いがされていない。都税事務所でもそれが追えないというような建物がある場合に、そこが一番困難な空家対策の活用になってくるのかなというふうに考えます。そうしたときに、区の責務においてそういったことをどこまでこの利活用に向けて行っていくのかという考え方についてお聞きしたいと思います。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
今、委員から御紹介がありましたのは、本文の11ページにございますけれども、85棟に関しましては、なかなか建てかえ更新が困難ではなかろうかといったところでございます。区としてこういった建てかえもできないような敷地における特定空家でありますとか、そういったところにどこまで踏み込めるのかといったところは非常に難しいところだというふうに考えています。といいますのは、あくまでもやはり私有財産、所有者のいるものでございますので、その上で所有者もわからないといったところに関しましては、当然先ほどもありましたようにまちづくりの中で活用できるのか、できないのか。そういったところも考えつつ、あるいは先ほど民間事業者との連携の中で不動産事業者さんにここはどれぐらい価値のあるものなのか。共同化の可能性があるのか。そういったところもしっかりと吟味した上で、都度都度方針を固めていくのかなといったふうに考えてございます。
小林(ぜ)委員
ありがとうございます。結局そういうことになっていくのかなというふうには思うんですけども、過去に幾つか空家であり、老朽化が激しい。そして、もうあしたの台風で我が家に被害が及ばないだろうかなんていう幾つかの事例を御相談したことがありますけれども、そういった折々に旗竿敷地であったり、接道が2メートル未満であったり、相続もそうであれば、なかなかかなわない。それから、建てかえもかなわない。そうしていくうちに代々過ぎてしまったと。朽ち果ててきたという物件を幾つか御相談を受けたことがあります。また、あわせて、建てかえ等は可能なんだけれども、そこの土地の価値観、土地の評価が非常に低いというような敷地だったりする場合、例えば崖地だったりとか、非常に利便性が欠けているというようなときに、単純にそれだけではないですけども、そういうこともあわせ持ったような敷地というのは、なかなか先に進んでいかないというのが実態かなというふうに思います。
そうしたときに、先ほども何回か出ていますけども、36ページにあるようなこの協議会、住宅支援協議会というところがやはり大きな役割を一つは果たすのかなというふうに思います。審議会の方々については、45ページにもありますけれども、さまざまな、どちらかと言えば建築系、法律系の中心の方々がこういったことを審議されてきたということでありますけれども、そういったところにもう少し一歩踏み込んだ方向性を出していくという、要するにある程度比較的利活用の易しいところというのは、極端に言うと、どういった手だてで幾らでも活用ができる。けれども、できない約1割のところにどれだけ踏み込んでいくのかというところをもう少し区側の責務として組織の上からも一歩踏み出せないものかというところについてどのように考えているか伺いたいと思います。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
先ほど11ページのところで建物の接道状況というお話がございまして、例えば接道が2メートル未満のところで、前面道路が4メートル以上あっても、現状ではすぐに建てかえということはできないのが実情でございます。そのために、43条ただし書きというところで許可制度をとっているところでございます。現在、国会のほうで建築基準法の改正の準備が進んでおりまして、43条のただし書きにつきまして、例えば前面道路が4メートル以上あるものについては、接道条件が2メートル未満であっても、これまでは建築審査会の同意が必要でございましたけども、今後はそれをなくす方向で今検討が進められている状況でございます。そうしますと、我々からしても、そういった意味での建てかえの進めやすさが出てくるものと思って、今、基準法の改正を待っているところでございます。
また、その4メートル未満の部分につきましても、現在は中心から2メートルセットバックをしていただければ、43条ただし書きの許可はとれるような形で指導しておりますので、こういった意味からしても、ここで示されている85棟については、何らかの形で建てかえを進められる方向に誘導していきたいというふうに考えております。また、ある一定の基準がございますが、それ以下のものについても今、内部で検討して、審査会に上げる基準を明確にすべく準備を進めて、一件でも多く建てかえが進むような方向で準備を進めているところでございます。
小林(ぜ)委員
ありがとうございます。そうしたことは、今お伺いしたような、ある意味では緩和規定のようなことが建てかえ促進、それから、利活用の促進にもなっていくのかなというふうにも思います。また一方は、住宅政策としてマスタープランとは言いませんけども、触れておりませんけれども、新たな住宅展開ということで、共同化ですとか、敷地の有効利用としての共同化ですね。それから、建てかえの促進といいますか、利活用の促進としての共同化ということを踏まえていくことが一つの活用の方向になっていくのかなというふうに考えます。先ほども言いましたけれども、活用が比較的容易なものについては、すぐにでも活用の方向には行くのかなというふうに思っています。そうした中で、そうではない、さっき言ったような部分について特に配慮していただきながら、この計画が快適ということや安全ということにつながりながら住環境を整えていく。また、そこに区民の責務というのもしっかりとベースにありながら、つなげていくということを望みます。
最後に1点だけお伺いをしますけれども、こうした計画、中野区の空家等に対する対策の基本計画を設けていくスケジュール感の中で、最終的に目標値というのは区はどのように考えていますか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
今回の計画の中で、いわゆる数値目標といったものは設けてございません。といいますのは、いわゆる空家の定義が明確にこの基本計画の中ではしてございません。いわゆる使っている状態、言葉は悪いですけど、空家予備軍のものから、最終的には特定空家、そういったものまで空家は非常に幅広いものでございます。ですので、先ほどもありましたように、まだ実態として正確な数値というものもしっかりと押さえ切れていない状態。今後も押さえ切れるかどうかもなかなか難しいところかなというところもございますので、この計画の中ではこういった理念と施策の方向性を示した中で、今後、具体的な事業をしっかりと進めていく。そういったことで対策を進めていきたいといったふうに考えてございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。行政として窓口を大きく開いていただくということが一番大事かなというふうに思います。空家になってしまいそうなんだけれども、もしくはなってしまったんだけれども、どうしたらいいのだろうかというときの相談というのは、不動産屋さん、誰にしたらいいの。かといって建設会社、どこというときに、行政であれば比較的しやすいのかなと。例え自己管理だとこういう経験がある。それから、他にお願いするのであれば社協があるとか、不動産屋さんはこういったところでこういうことについて扱っているとか、そういうことが区民の問い合わせに対して答えていただけると、じゃ、そうしようという活用、区民の側からの活用も生まれてくるのかなというふうに思います。そういったところも今後のこの計画の中での周知のあり方については利用していくといいかなというふうに思います。最後に要望です。
委員長
よろしいでしょうか。他に質疑ございますでしょうか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、10番目、中野区住宅マスタープランの改定に向けた基本的な考え方について報告を求めます。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
では、中野区住宅マスタープランの改定に向けた基本的な考え方につきまして御報告いたします(資料12)。
中野区基本構想及び10か年計画を踏まえまして、区の総合的な住宅政策の指針を示し、具体的な施策展開のための計画としまして、新たな住宅マスタープランを策定する必要がございます。そうしたことから、現行、第3次中野区住宅マスタープランの実績と引き続きの課題を踏まえまして、改定に向けた基本的な考え方を取りまとめたものでございます。
資料のほうをごらんください。まず1番、現行の住宅マスタープランの実績と改定の視点でございますが、主な実績としましては、ワンルームマンションの抑制とファミリー向け住宅の誘導を目的に、中野区集合住宅の建築及び管理に関する条例の制定や、そのほか、「快適で安心できる住まい」や「安全、安心のまちづくり」等を目標として取り組みを進めてまいったところでございます。
(2)番、改定の視点でございますが、民間の住宅ストック活用と新たな住宅セーフティネット制度の考え方などを受けまして、居住の安定確保を一層重点的に進めていく必要がございます。そうしたことから、空家の利活用促進のほか、現状を踏まえた公営住宅の今後のあり方についての方向性を定めること、または分譲マンション等の適切な管理促進等についても取り組んでいく必要があると考えているところでございます。
その上で、2番、基本理念と基本目標の考え方でございますが、基本理念の案としまして、「全ての区民の住生活の安定の確保及び向上を図り、もって多様な世帯が安心して快適に暮らせる活力と魅力に満ちたまち中野」としたものでございます。
資料の裏面に参りまして、基本目標の案でございますが、①住宅ストック対策、②居住の安定確保、③多様な住宅の誘導、④安全・安心な住まい、⑤住まいの環境配慮、以上の5点につきまして、基本目標としていくことと考えてございます。
3番、住宅政策審議会の構成案と区民公募の予定でございます。今回の住宅マスタープランの改定に当たりましては、「中野区住生活の基本に関する条例」に基づきまして、第6期の住宅政策審議会を設置し、その中で改定案の考え方について審議していただく予定としてございます。審議会委員は16人以内としまして、区民や学識経験者の方から構成し、区民委員の公募手続に関しましては、5月の上旬から実施する予定としてございます。
4番、改定のスケジュールとしましては、こちら、資料に記載のとおりでございますが、年内には審議会からの答申を受けまして、平成31年度初めには第4次住宅マスタープランの策定を予定としてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますでしょうか。
加藤委員
御説明ありがとうございました。すみません。勉強不足で申しわけないんですけど、住宅マスタープランを改定した後というのは、何か条例とか、そういったところでマスタープランに載ったことが区内の住宅環境を変えるようにやっていくものなんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まず、この住宅マスタープラン自体が、いわゆる条例に基づいた計画になっておりますので、住生活の基本に関する条例を適切に進めていくためのツールとして、このマスタープランがあるものでございますので、そういうことでございます。
加藤委員
勉強不足の恥をさらしてちょっと聞きたいんですけど、例えば21から30年度までなっていたというワンルームマンションの抑制というのが記載されたことによって、ワンルームマンションをつくりたいといった事業者は、このマスタープランがあったことによってつくれないようなルールがあったわけですか。ルールというか、マスタープランが条例として通っていることによって、つくれなくなっているんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まず順序としては、この第3次のマスタープランの中で、いわゆるワンルームが多過ぎるというバランスをちょっと抑制していこうという形で示されたものでございます。その示された考え方に基づいて、こちらのワンルーム条例が制定されたという流れになってございます。
加藤委員
マスタープランができて、ワンルームをできるだけつくるなというか、条件下においてはワンルームマンションがつくれないという条例が、前回策定されたときに、その後そういう条例もできたということでよろしいですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
はい、そうですね。条例でしっかりと進めていこうということで制定されたものでございます。
加藤委員
ありがとうございます。今後、人口減少があったりとか、中野区が置かれている、学生さんとか就職したての人たちが、割とそういった東京デビューみたいな人たちが中野に住んで、子どもを産もうという、家族ができたりとか、子どもが生まれるというタイミングで出ていってしまうというところで、ワンルームみたいな狭い部屋が多いと、結局そこに住み続けられない。ファミリー世帯が住めるような住宅がいっぱいないと困るよねという話が出てくると思うんですけども、その現状は今解決されているという認識はあるんですか。というか、どのぐらいまで改善されたと思われているんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
まだ改善までは至っておりませんで、むしろ単身世帯の数はふえ続けている、そういった状況でございます。
加藤委員
事実、人口がすごくふえているのはどういったところが原因なのかな。集合住宅がふえているとは思うんですけれども、データを見る限りは、やっぱり若い世代がふえているようにも思えるんですけど、そのワンルームを、ワンルームとは限らないと思うんですけど、ワンルームが全くつくれない状態が今、条例としてある。先に条件をお伺いしたいんですけど、ワンルームがつくれないような条件というのはあるんですか。逆に言うと、ワンルームをつくっていい条件があるのかという。
小山内都市基盤部副参事(建築担当)
集合住宅条例におきましては、ワンルームの場合、2階建てで12戸未満であればつくれるということにはなっております。
加藤委員
そういった現状を考えると、この人口が一見ふえて、何かよかったねというんではなくて、自然増という、内閣府でつくっているRESASとかのデータを、人口の増減とかを見るやつを見ると、自然にふえている人口だから、つまり、産んで生まれた人口の増はほとんどなくて、流入がほとんどだということがわかっています。そういったところを見ると、結局そういった受け皿ができちゃっているけれども、住み続けようとしたときに住み続けられないという状況が改善されていないというふうに思って、ここで実績及び改定の視点というんですけど、結局、実績がまだ伴っていないというか、もっと厳しくしないといけないんじゃないかとか、そういった観点でこの10年間まだまだ甘かったんじゃないかという結論というか、検証には至らないんですかということです。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
もちろんまだまだ課題の解決できていないものは多々ございます。そうしたこともしっかりと見直し、検証、反省を含めて、第4次につなげてまいりたいといったところでございます。こちら、ワンルームマンションについては実績とは書いてございますが、条例をつくりましたという実績でございます。ただ、その影響がまだ確定的ではないので、今後、この条例のほかにも何かしら策が必要なのかもしれない。そういった検証もあわせて進めていきたいといったふうに考えてございます。
加藤委員
これから人口減少とか、あとオリンピックによる景気がよくなっているのとかが終わったときに、賃貸とか分譲でもそうかもしれないですけど、そういった集合住宅の家賃なり価格が下がっていくというのも見込まないといけないという難しい時期だとは思うんですけども、中野区が自然に人口減少して、流入に頼るんではなくて、みずから自己増殖型でふえていく。だから、日本全体の人口の奪い取りで、ゼロサムゲームみたいな感じでやるんではなくて、そういう中野区だけで人口がちゃんと維持できるようなイメージを持って、政策を打ち立てていかないと、結局持続可能な経営、区の運営というのがなかなか立ち行かないんじゃないかなというので、かなり理想としては難しいと思うんですけども、そういった観点を踏まえてマスタープランの改定を進めていただきたいと思います。
以上です。要望で。
委員長
言っている意味はわかりますか。人口問題と住宅問題が絡んで言っちゃっている。人口問題だと所管が違うということになりますけども、人口問題イコール住宅問題に関連しているということでございますので、お願いしたいと思います。
酒井委員
加藤委員の質問に引き続いて、まず住宅マスタープランの位置付け、簡単に教えてください。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
住宅マスタープランの位置付けでございますが、中野区住生活の基本に関する条例、こちらの中で区の住宅政策として策定をするものといった形で位置付けがされているものでございます。
酒井委員
わかりやすく言うと、区の住宅政策を総合的に網羅して、方向性を示したものがこの住宅マスタープランということでいいんでしょう。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
はい、そのとおりでございます。
酒井委員
それで、今回、第3次が10年間あったわけでしょう。今後の10年間の中野の住宅政策の方向性を改定しようということで、基本的な考え方が示されています。それで、実績の部分よりも、むしろできていないところというのをどのように取り組んでいくかというのが大切だと思うんですよ。その中で拝見すると、改定の視点のところで、そのあたりがあまり示されていないのかなと思うんですよ。空家というのは、なかなか10年前のときには、そういう考えは少なかったので、今回新しく入れなければなりませんね。改定の視点として。それはわかります。それから、分譲マンションの適正な管理、これは第3次の中にも分譲マンションを実態把握するんだって書かれているにもかかわらず、10年間できていませんでした。だから、書いている。それはわかるんです。ほかのところというのは、どういうところができていなかったのか。まずそれを確認。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
できていなかった部分、なかなかこの場でつらつら挙げにくい部分ではございますが、逆の言い方をすれば、第3次でそれぞれ、例えば多様な世代が暮らせるまちを実現しようですとか、快適で安心できる住まいを実現する、安全・安心のまちづくり、そういった形で目標が定められていたところでございます。それぞれについては、それぞれ課題が今もって積み残されている状況でございますので、課題が全て解決したとは思っておりません。しっかりと引き続き取り組んでまいりたいといった所存でございます。
酒井委員
すみません。網羅的にやっておりますから、一個一個どこができなかった、できたというのはなかなか難しいんだと思います。ただ、3次の住宅マスタープランを見ても、例えばワンルームマンションの抑制、質の向上、管理の適正化まで書いているんですよ。けど、じゃ、それはどれくらいできるのかな。むしろ、ほとんど民間に委ねている部分が強いじゃないですか。けど、じゃ、そこまで書くんだったら、何をするのかだと思うんですよ。あと、防犯性の高い住宅の普及なんかも書いているんですよ。さまざまいっぱい書いていますよ。あと、太陽光発電、太陽熱温水器の普及啓発等々と。じゃ、それが本当に中野区でできているのかというと、この第3次に定められた基本目標と施策展開の体系を見ても、なかなか取り組まれていなかったんじゃないのかなというところも、この10年間ですよ、散見されます。すると、この3次をそのまま文言を引き継いでいくんじゃなく、やっぱりできたところ、できないところを見て、精査して、今後の10年間というのはまた変わってくると思うんですよね。2025年には団塊の世代の皆さんが後期高齢者、75歳以上に全てなっちゃうというふうな超高齢社会になっていくわけじゃないですか。すると、この3次のところでできなかったところ、それから、今後10年間社会が大きく変わるところを見据えて、この改定を進めていただきたいと思っているんですね。そのあたり最後にお聞きして、質問を終わりたいと思います。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
今、委員おっしゃられたとおり、常に見直しと改善、そういった姿勢が大事なのかなというふうに考えております。ただ、逆を言えば、できることはしっかりとやる。そういっためり張りのきいた計画にしてまいりたいというふうに考えてございますので、言い方は悪いですけども、あまり大きなことは言い過ぎず、身の丈に合ったというか、現実的な形でしっかりと計画をつくっていきたいというふうに考えてございます。
来住委員
この考え方の中でも、高齢者、障害者などの住まいの確保に向けた取り組みの推進ということであるんですけども、やはり公の責任といいますか、公的住宅が東京都も建てかえはしますけども、新たにふやすことは全然していませんので、高齢者、特に福祉住宅を含めた公的な位置付けを区みずからがどうするかということも一方でないと、空家であるとか、民間に委ねるというやり方だけでは、今の先ほどあったように高齢化または格差の問題、生活保護受給者の高齢化の問題等々を見ても、どう行政が行政としての役割を担って、確保していくのかということが一方に据わっていないと、これはやはり一面的、十分な中身、確保の中身にならないんじゃないかと思いますけど、その点はどういうふうに今後についてはお考えですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
区ではこれまで公営住宅の新たな建設等は見送ってきたところでございます。あくまでも民間の住宅を活用する。その考え方は今も変わらずでございまして、今回はいわゆる住宅ストック、中野区内には空家もそうですし、空き室も非常に多くございますので、そういったものがいかにうまくセーフティネット住宅として活用できるか。そういったところをしっかり考えて、そういった空き室をうまくストックとして使っていけるための施策を進めていきたいといった考え方でございます。
来住委員
新たな今の中での取り組みを提起されているとは思うんですけども、やはり安心して高齢期を迎えていく見通しが持てる。高齢者、障害者を含めて、なかなか民間で住まいが確保できないという将来不安もかなりありますので、行政が行政としてきちんと確保できる、民間のそういう場を確保するということはあると思います。実際に高齢者住宅の入居の抽選を見ていても、かなり高いものですし、都営住宅、区民住宅も含めて、なかなか空きが出ないという状況では、厳しい状況にありますので、そういうこともしっかりと踏まえて行政の役割をこの確保の点では進めていただきたいということで、やはり行政としてのストックを区としてどう数の目標を持って位置付けていくかということが大事だと思うんですけども、一般的な確保ではなくて、どのくらい不足していて、どのくらいのものを何年間の中で確保すべきかという、そういう目標的な数値も含めて検討していただきたいと思うんですけども、最後にその点を伺います。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
住宅セーフティネットの観点からしますと、今回、東京都のほうで高齢者向け住宅のいわゆる数値目標というものが示されております。中野区におきましても、一定程度そういった数値目標のようなものは設定する必要があるのかなというところではございますが、あくまでもその確保の仕方といったところにつきましては、住宅ストックをうまく活用しながら進めてまいりたいといったふうに考えているところでございます。
石坂委員
何点か伺いますが、まず表面の1の(1)主な実績のところで、公民連携によるファミリー向け住宅の整備等を実施したとありますけども、これは実際に何棟や何戸整備をしたとかというのは、数字はお持ちでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
こちらの実績としましては2棟ございまして、22戸の整備でございます。
石坂委員
それからあと、その2行ほど後に、居住面積水準の向上という言葉がありますけど、これというのはなかなか把握しづらい部分はあるのかもしれませんけど、実際何か具体例としてこれをやったとかというものはありますでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
こちらにつきましては、理念的にこうあるべきだということでお伝えしたにとどまっているところでございます。
石坂委員
ありがとうございます。主な実績というふうに書かれていて、今伺っても、実際に成果が出ているものと、取り組んだけど、特に成果は把握していないものは当然あるとは思うんですけど、その辺の違いというものがこれだけだとわからないなということがあります。先ほど酒井委員のほうから課題点ということもありましたけど、課題点ももちろんですし、実績、どこまで達成したのか、どの程度できていて、どの程度これからなのかというところがもうちょっとわからないと、次の部分を考えていくということが難しい部分があると思います。やはりこれって、今後、素案とかつくっていく際に出てくるのかもしれませんけど、そのあたりの示し方で、特に現状の、次でない、改定前の住宅マスタープランのところの到達点がもう一つ何か見える形をとるべきだと思いますが、その辺いかがお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
当然この住宅政策審議会の議論の中でそういった結果、成果というものもお示ししながら検討を進めていく、そういった予定でございます。
石坂委員
そうしたものはこちらの委員会のほうにも報告されるという理解でよろしいでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
どのような形で御報告できるかはちょっとわかりませんけれども、最終的にはしっかりとお伝えしたいというふうに考えてございます。
石坂委員
それから、基本的理念と基本目標というところで、太字でありますけど、案文の中で多様な世帯という言葉が出てきますし、また裏面のほうの基本目標案のところの③でも多様な世帯ということが出てきます。多様と言えば、さまざまなもの、あれもこれもと入るわけですけど、やはり多様な世帯と聞いて、それぞれ思い浮かべるところって差があると思います。先ほどの空家の話の中では、住宅確保要配慮者という言葉が出て、その定義づけなんかも書かれていましたけども、そのあたり、もうちょっと実際に素案とかになっていくと記載はされてくるんでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
こちらの多様性というところでございますが、せんだって中野区で制定いたしましたユニバーサルデザイン条例の中でもそうなんですが、いわゆる多様性という言葉の定義づけというものは非常に難しいというか、できないものといったふうに考えてございますので、まさしくさまざまな方といったふうに区としては考えるところでございます。
石坂委員
この部分で明確にこの言い方の中で説明しろとは言わないわけですけども、ただ、これ、ここで目標であるとか理念として掲げる分には多様でいいとは思うんですけど、それを計画にするときには具体的に書き込んでいく部分があると思うんですね。そのプランとして具体的に書き込んでいく中においては、やはり住宅確保要配慮者という方がいて、その中に先ほどの空家のほうでもありましたけど、低額所得者ですとか、高齢者、障害者、子どもを養育する者等々という言葉が出てこないと、そこって計画として不十分というか、具体性がないんじゃないかと思いますが、その辺いかがお考えでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
住宅確保要配慮者という言葉自体は出てくるかと思います。その中で位置付けもしつつ、それだけにとどまらない多様性というところも含まれるものなのかというふうに考えてございます。
石坂委員
そうした形でより具体的に、よりさまざまな対象者がしっかり見える形で書き込んでいただければと思いますし、特に国のほうからも示されているということではある部分で、先ほどの空家のほうには書いていなかった外国籍、外国人ですとか、LGBTに関しても、具体的なマスタープランを書いていく上では、今後素案をつくるわけですから、しっかりと書き込んでいっていただければと、これは要望にしたいと思います。
また、第6期住宅政策審議会の構成案及び区民公募についてとありますけども、この中で16人以内とし、区民及び学識経験者のうちからという言葉が出てきまして、区民委員の公募についてはという形で書かれていますけども、私の知る限りでは、多くの審議会において学識経験者枠はもちろんありますが、区民公募枠って意外と人数が数人しかいなくて、それ以外は事業者ですとか、区内団体ですとか、当事者、支援者等々が入っているという場合が多いかと思いますが、これは学識経験者以外は全て区民の公募手続で募集するという意味なんでしょうか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
全て公募区民ということではなく、今回、5月5日号の区報で応募の掲載をされてございますが、2名の方に公募区民として御参加いただく。その他の区民委員といいますのは、地縁団体ですとか地域の団体の方から御推薦をいただいた方に御参加いただく。そういった形で考えてございます。
石坂委員
安心しました。また、公募区民枠2名ということですけども、ほかの学識経験者ですとか団体の推薦等々の方々とのさまざまなバランスですとか、多様性がより担保されるような方を選んでいただければと思います。これは要望で結構です。
委員長
休憩します。
(午後4時36分)
委員長
再開します。
(午後4時36分)
小林(ぜ)委員
今回、中野区住宅マスタープランの改定に向けた基本的な考え方ということで何点か示していただいて、ことしの7月から概ね4回程度の審議会を開くと。それに当たっては、区民の皆様、学識経験者の皆さん方を中心にして審議会を開いていくと。そういった中で基本目標と基本理念というのがここに今回うたわれているところです。そういった中で、この4回の審議会の中で、今もさまざま各委員から出ましたけれども、これだけ、例えば基本目標5点にしても、相当幅の広い視点なわけですね。そうしたものをきちっとした形で取りまとめていく審議会の一回一回というのは非常に大事になっていくのかなと。まして4回程度となると、1回に1項目ずつ行っていても5回は必要で、相当な内容の深いものと幅の広いものがなければ、なかなか進んでいかないのかなというふうに考えます。そういった中で前回の主な実績というものを踏まえた上で、今回こういう審議会を6期としてスタートしていくのに当たって、そういう一回一回の充実した内容については、もう既に区民の公募の手続を始めるわけですから、相当なものを用意されてスタートをしていく。そういった状況にあるんですか。
塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)
区としましては、いわゆるたたき台といいますか、骨子案というようなものは懐には持っている状態でございます。それは昨年度、予算も頂戴しまして、検討を進めてきたところでございます。今回はそのプランをもとにたたき台として、こちらの審議会で御意見を頂戴したいといった流れで考えているところでございます。
小林(ぜ)委員
わかりました。さまざま今、いろんな角度からの意見が出ていますし、要望が出ていますし、そうした中でこれだけしっかりとした住宅のストックという空家も含めての活用、ストックと利活用ということがあるでしょうし、安心・安全、そしてなおかつ環境にもということになってくると、今までのようなマスタープランとは少し趣が変わってくるのかなと。これからの時代、先取りをしていくという意味も含めてですけれども、そうしたときに、よほど議論がきちっと一回一回の焦点というか、議論の内容が定まっていかないと、なかなか審議会をつくりました、行いました。結局のところ、区のベースのもので終わってしまいましたということのないような審議会のあり方というのが非常に大事になっていくのかな。そのときの審議委員のメンバーお一人おひとりの内容についても、先ほどもありましたけども、LGBTの方々についても御意見をということがあった。だけど、その方々が例えば入っていないとかというようなことも含めて、今後の議論についてはしっかりと方向性を決めていく中で大事な審議会だと考えますので、メンバーについてもしっかりと人選をしていただいて、しっかりとした議論を重ねていただいて、新たな方向を出していっていただきたいと思います。要望で終わります。
委員長
他に質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に11番目としまして、その他で何か報告ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で所管事項の報告を全て終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時39分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時40分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は第2回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から御連絡をさせていただきたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ご異議がありませんので、そのように決定させていただきます。
以上で、本日予定した日程は全て終了しますが、各委員、理事者から何か発言ございますでしょうか。
酒井委員
休憩してもらっていいです。すみません。
委員長
暫時休憩します。
(午後4時41分)
委員長
再開します。
(午後4時41分)
酒井委員
すみません。その他でちょっと2点あります。まず1点目が、四季の森公園の拡張用地で「ラーメン女子博」のイベントがあったかと思うんですが、それが恐らく中野中の授業を行っている日にも重なっていた日が1日あったのかなと思うんですね。5月2日の部分で。あそこの拡張用地でのイベントに関しては、委員の方々からも学校に及ぼす影響でさまざまな意見が出ておったかと思いますので、例えばその他の報告で、こういうイベントをまた拡張用地でやりますよというのはいただきたかったなというのがあって、今後そのように改善していただければなと思いますが、いかがでしょうか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
委員会からの要望であれば、それにお応えしていきたいということで考えております。
酒井委員
2点目です。すみません。哲学堂の公園再整備基本計画及び基本設計が示されて、公園再整備と学習展示施設の整備の着手が今年度の秋ごろでしたかね、されるんだと思うんです。それで、我々委員としては、これまでこの哲学堂の整備計画だとか、学習展示施設のことに関しては、哲学堂の井上円了さんとゆかりの深い、立ち上げた東洋大学と連携をとって、この哲学堂の基本設計及び学習展示施設の設計だとか計画もろもろをやっていますというような報告を僕たちは受けていたんですけれども、そういうまず認識でよかったですね。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
委員の認識のとおりでございます。
酒井委員
それで、この哲学堂に関しては公園再整備基本計画案の変更を求めることについてと、哲学堂公園の広場と緑を守る会の方から陳情があったかと思います。そちらに関しては否決され、私も反対したんですけれども、この方に対して東洋大学から回答が来ているんですね。東洋大学に恐らくこの広場と緑を守る会の方が問い合わせたんだと思います。ちょっとこれを紹介させていただきたいんですけれども。
委員長
ただ、当委員会としては否決しましたので、それだけは確認。その上で、あえてそれを言いたい。
酒井委員
あえてといいますか、この広場と緑を守る会の方が東洋大学に問い合わせたんですって。この学習展示施設だとか哲学堂公園の再整備基本計画について。そのことについての答えが、回答が返ってきています。
委員長
大分かかりますか。短いですか。
酒井委員
いや、端的にやりたいと思います。
委員長
端的にお願いします。
酒井委員
哲学堂公園については、御存じのとおり東洋大学の創立者、井上円了が開設いたしましたが、東京都への寄贈後、中野区に移管され、現在に至っております。そのため、今回の哲学堂公園の再整備の計画策定及び決定については、東洋大学は一切関与しておらず、東京都及び中野区による判断と認識しております。したがいまして、本学がこれまで学習展示施設の設計や運営そのものにかかわったことはございませんので、本件につきましては中野区に直接問い合わせてくださいますようお願いします。東洋大学学長室長の方の名前から回答が来ているんですね。僕たちとしては、これまで区のほうは東洋大学と連携をとって、この哲学堂の基本計画を策定されよう、学習展示施設の規模感なんかをどのようにしようかというふうにしてきたと思うんですけれども、こういう一切関与していないというふうな書面で見ちゃうと、どういうふうになっているのかなって心配になっちゃうのと、確認を委員会としてしなければならないと思ったので、あえてすみませんが、その他で発言させていただきました。ちょっと確認をさせてください。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
冒頭、委員からお話しいただきましたとおり、哲学堂につきましては、これまでの成り立ちも含めて、やはり東洋大というのが特に深い知見を持っていますので、これまでいろいろ意見、助言を求めながら本日まで進めてきているというところでございます。一方、そのようなものが存在するという情報を受けたもので、私のほうで4月11日に、今、委員のほうからお話のあった東洋大学の学長室室長とお会いして、この文書についてどう理解したらいいかということは確認させていただきました。その確認に当たっては、また言葉同士だけでは誤解等も生じるので、私と室長のほうで活字で確認したものを読み上げさせていただければ、哲学堂は井上円了氏が創設したものであり、また、円了氏は東洋大学の創始者でもある。東洋大学は哲学堂の成り立ち上、東洋大学に属する井上円了研究者の教員が中野区の要請に応じ、意見、助言などの協力を行ったことはあるが、今回の再生整備計画の策定及び決定はあくまで中野区であり、東洋大学は決定過程に一切関与していないという意味であるということで、この一切関係ないというところについての意味を確認し合ったというところでございます。(「休憩していただいて」と呼ぶ者あり)
委員長
休憩します。
(午後4時47分)
委員長
再開します。
(午後4時48分)
酒井委員
すみません。学長さんとの書面を示していただいたんだと思いますが、私も書類を見ると、一切東洋大学は関与していませんよというふうな書き方の書面を見たんですけれども、そうじゃなく、これまでの計画策定においては、東洋大学からさまざま助言はいただいてきたと。ただ、計画決定したのは中野なんだというふうな書面という理解でよろしいんでしょうかね。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、委員おっしゃるとおりでございます。これまで必要な意見、助言を東洋大学からいただきまして、その中で区で決定したということで、決定に当たっての、例えば決定前協議とか、そういうことでの決定の関与に関して東洋大はかかわっていないという意味でございます。
来住委員
酒井委員と同じ書面が私も手にあるんですが、今の答弁のところとちょっとこの文章との違いがあるのかなと思うので、1点そこの部分だけ確認します。今回の哲学堂公園の再生整備の計画策定及び決定について、東洋大学は一切関与しておらずとなっているわけですよ。いわゆる計画策定及び決定。今、千田副参事がおっしゃったのは、決定というのは中野区がもちろん決定する権限を持っているわけですから、それはわかりますけども、計画策定段階でも東洋大学は関与していないと。これは明らかにそういうふうに学長室長の回答だと思うんですけども、それは東洋大学のこの書面回答が間違っているということでよろしいんですね。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
先ほどお話があった学長室と確認してまいりました。その中で私、申し上げたのが、今回の再生整備計画の策定及び決定はあくまで中野区でありというくだりのところで、これをそのまま言えば、今回の再生整備計画の策定は中野区、決定は中野区と。東洋大学は決定過程に一切関与していないという意味だというところでございますので、先ほど私が申し上げたとおりでございます。
来住委員
今までの説明会、もう一度戻りますけどね、広場と緑を守る会の代表の方が東洋大学に出された、求められた申し入れについては、こうなっているわけですよ。地域に住む区民がこの計画を知ったのは昨年の10月末ですと。そして、東洋大学が学習施設を教育、研修し、運営に携わる旨のことを知ったのは、ことし2月22日の区民意見交換会で担当副参事より知らされましたとなっているわけですね。それに対して東洋大学は、しかし、先ほど申し上げたとおり、再生整備の計画策定、策定段階、計画策定段階にも一切関与していませんよと言っているのに、説明会、2月22日の区民意見交換会では、かなり大学が学習施設の中身に関係して、計画段階で関与していたということに対する回答書なんですけども、そういうふうに意見交換会で千田副参事はおっしゃったんじゃないですか。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
繰り返しになりますけど、東洋大学につきましては、これまでも必要な意見、助言を求めております。将来的なこの展示室の運営についても、やはり井上円了というものに関する資源は一番持っているセクションですので、現在も継続して意見、助言を求めて、計画策定をさらに深めているというところでございます。今、建築のほかに展示設計という作業についても取り組んでいるところでございますが、こちらも当然東洋大学のほうに協力を要請して、意見、助言をもらっているというところでございます。
来住委員
東洋大学の一研究者は何らかの関与があったのかもしれませんけども、ここで回答されているのは東洋大学学長室みずから、学長室の室長さんがこういう形で書面での回答をされているわけですから、そこは今の答弁とさらに2月の区民意見交換会での千田副参事のおっしゃってこられた、また議会にもそういうことでおっしゃってこられたこととは完全に矛盾しているというふうに思いますので、改めてその点では今後明らかにしていきたいということを申し上げて、結構です。
千田都市基盤部副参事(公園担当)
今、1点だけ再度再確認させていただきたいのは、今、来住委員のほうからあった学長室の室長がというお話がございましたが、今の4月11日に会ってお話しさせていただいたのが学長室の室長、この文書に明記されている名前の方でございます。
委員長
よろしいですか。一応そんなようなことでございますので、関与していない、関与しているということは非常に難しい判断でございますけども、いずれにしましても、否決したという事実でございますので、その辺を踏まえてひとつお願いしたいと思います。
以上で本日の日程は全て終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。
以上で本日の建設委員会を散会いたします。ありがとうございました。
(午後4時55分)