平成30年11月19日中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会

中野区議会少子高齢化対策調査特別委員会〔平成301119日〕

 

少子高齢化対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 平成301119

 

○場所  中野区議会第委員会室

 

○開会  午前959

 

○閉会  前11時55

 

○出席委員(14名)

 酒井 たくや委員長

 小杉 一男副委員長

 加藤 たくま委員

 渡辺 たけし委員

 細野 かよこ委員

 羽鳥 だいすけ委員

 いでい 良輔委員

 甲田 ゆり子委員

 中村 延子委員

 伊東 しんじ委員

 平山 英明委員

 石坂 わたる委員

 篠 国昭委員

 小林 秀明委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 政策室長 朝井 めぐみ

 政策室参事(企画担当) 杉本兼太郎

 地域支えあい推進室長 野村 建樹

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 伊藤 政子

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当、地域包括ケア推進担当) 滝瀬 裕之

 地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)、北部すこやか福祉センター所長 小山 真実

 中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡

 南部すこやか福祉センター所長 石濱 照子

 鷺宮すこやか福祉センター所長 青山 敬一郎

 区民サービス管理部長 上村 晃一

 区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 辻本 将紀

 子ども教育部長 戸辺 眞

 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当) 高橋 昭彦

 子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長 古川 康司

 子ども教育部副参事(児童手当・子ども医療費助成担当、児童相談所設置準備担当) 神谷 万美

 子ども教育部副参事(子ども特別支援担当) 中村 誠

 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当、幼稚園・認定こども園担当) 濵口 求

 子ども教育部副参事(幼児施設整備担当) 板垣 淑子

 健康福祉部長 小田 史子

 健康福祉部副参事(福祉推進担当) 長﨑 武史

 健康福祉部副参事(障害福祉担当) 菅野 多身子

 都市基盤部副参事(住宅政策担当) 塚本 剛史

 

○事務局職員

 書記 吉田 光洋

 書記 遠藤 良太

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の変更及び異動について

○議題

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について

 地域の子ども・子育て支援について

○所管事項の報告

 1 総合的な住まい相談体制の構築について(住宅政策担当)

 2 「(仮称)中野区住宅確保要配慮者支援制度」の概要について(住宅政策担当)

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、少子高齢化対策調査特別委員会を開会します。

 

(午前9時59分)

 

 本日の審査の進め方について協議したいので、委員会を休憩します。

 

(午前9時59分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午前10時00分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、本日の審査は、審査日程(案)(資料1)のとおり進め、委員会参与の変更及び異動について、議題宣告、所管事項の報告を受けた後、休憩して中部すこやか福祉センター内中野地域包括支援センター及び子育てひろばどんぐりの視察を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 次に、所管事項の報告1番と2番は関連がありますので、一括して報告を受けたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 なお、審査に当たっては、12時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いします。

 初めに、お手元に配付の資料(資料2)のとおり、11月1日及び15日付で委員会参与の変更及び異動がありました。本日、当委員会から転出された理事者の方がおみえですので、休憩して御挨拶をいただきたいと思います。

 委員会を休憩します。

 

(午前10時01分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午前10時02分)

 

 次に、11月1日付で委員会参与の変更がありました。変更のあった参与について、御紹介をお願いします。

戸辺子ども教育部長

 それでは、御説明させていただきます。

 まず、子ども教育部副参事(児童相談所設置準備担当)の神谷万美につきまして、11月1日付で子ども教育部副参事(児童手当・子ども教育費助成担当)を追加いたしました。また、子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)の濵口求につきまして、11月1日付で子ども教育部副参事(幼稚園・認定こども園担当)を追加いたしました。

 いずれにつきましても、執行責任者が病欠ということで、執行責任者の担任事務を追加するものでございます。

委員長

 次に、異動のあった参与について御紹介と御挨拶をお願いします。

小田健康福祉部長

 それでは、健康福祉部の参与の異動について御紹介させていただきます。

 福祉推進担当、長﨑武史でございます。

長﨑健康福祉部副参事(福祉推進担当)

 長﨑でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

小田健康福祉部長

 どうぞよろしくお願いいたします。

委員長

 以上で委員会参与の変更及び異動についてを終了します。

 それでは、議事に入ります。

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 1番、総合的な住まい相談体制の構築について及び2番、(仮称)中野区住宅確保要配慮者支援制度の概要についてを一括して報告を受けたいと思います。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 では、まず総合的な住まい相談体制の構築について御報告いたします(資料3)。

 資料の1番、新たな住まい相談体制の必要性でございます。近年、賃貸住宅を借りたいという方の事情やニーズが多様化していることなどから、その結果、空き家や空き部屋がふえている、そういった状況がございます。区といたしましても、住みかえ支援といたしまして、不動産事業者との連携によりまして、アパートの空き部屋情報の提供、そういったことを実施しているところでございますが、今後は住宅の所有者側にも立つなど、あらゆる立場の方々の住まいに関する悩みについて総合的に対応でき、かつより利便性の高い相談体制の充実が必要である、そのように考えてございまして、それに向けた取り組みを進めるものでございます。

 表でお示ししてございますのは、現状におきます住まいに関する相談体制の一覧でございます。ごらんのように幾つか相談できる場所や機会はございますが、個人情報の取り扱い等もございまして、原則といたしまして、それぞれの相談窓口につきましては、横の情報連携はとれていない、そういったところでございます。

 そういった点も踏まえまして、2番、体制構築の考え方でございますが、まず、新たな相談体制は、住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会の機能を持つものといたします。その上で居住支援協議会に求められております不動産と福祉の連携だけではなく、その他建設や法律、金融及びまちづくり等に関する専門家や民間事業者とも積極的に連携を図りまして、より総合的かつ効果的な相談体制の構築を目指すものといたします。

 裏面のイメージ図をごらんください。相談体制は相談窓口の機能とともに、それをきっかけといたしましたまちづくりの推進、そして民間事業者にとって動きやすい形とすることで民間事業者自身の営業活動にもつなげられるような、そういった仕組みを想定してございます。

 3番、体制構築により期待できる効果といたしましては、以下の4点を考えてございます。

 1点目は、多様な施策展開でございます。民間事業者や団体との連携体制が構築できることによりまして、新たな住宅政策を展開する際の足がかりとして期待できるものとしてございます。

 2点目は、住宅政策と福祉政策の緊密な連携による住宅確保要配慮者へのきめ細やかな相談体制が可能となる点でございます。

 3点目といたしましては、利便性の向上でございまして、各団体の横の連携が強化されることによりまして、相談者の負担、そういったものを軽減できるものと考えてございます。

 4点目は、民間からの提案ということでございまして、相談者の悩みにお答えする中で、民間事業者ならではの新たな提案が可能となる、そういったものではないかと考えてございます。その結果、相談者の満足にもつながることができる、そのように考えているところでございます。

 こういった考え方のもと、現在、各関連団体等との調整を始めているところでございまして、今年度中には新たな体制として一定の形を整えたいと考えているところでございます。

 こちらの報告は以上となります。

 続きまして、2番、(仮称)中野区住宅確保要配慮者支援制度の概要について御報告いたします(資料4)。

 本報告につきましては、建設委員会との重複報告でございます。

 まず1番、背景でございます。昨年公表されました新たな住宅セーフティネット制度では、いわゆる住宅確保要配慮者においては、民間の空き部屋等を活用した住宅確保の推進が示されているところでございます。そうした中、単身の高齢者の方などにつきましては、孤独死等への不安から、民間賃貸住宅のオーナーの方の多くが拒否感をお持ちになっている、その結果、なかなか住宅確保ができないケースも見受けられるところでございます。こうしたオーナーの不安を軽減させ、住宅確保要配慮者に円滑に民間賃貸住宅入居をしていただくために、区では新たに(仮称)中野区住宅確保要配慮者支援制度を展開することを考えてございます。

 2番、制度の概要でございます。まず制度の目的でございますが、単身高齢者等であることを理由とした入居拒否の解消とともに、比較的安価で利用しやすいサービスが付加された民間賃貸住宅の普及を図るものでございます。同時に、空き部屋の有効利用を促進するという側面もあわせ持っているものでございます。

 続いて、サービスの概要でございます。住まい探しをしている入居希望者の方が民間事業者が提供しているサービスを利用することによりまして、オーナーの不安を解消し、賃貸住宅に入居しやすくする、そういったものでございます。

 区といたしましては、サービス加入に要する費用の一部を補助するほか、不動産事業者等への制度周知を推進いたします。サービスの中身は、表記載のとおりとなってございまして、週2回の音声ガイダンスによる入居者の安否確認あるいは入居者が亡くなってしまった際の葬儀費用とお部屋に残された残存家財の片づけ等につきまして費用負担をするものでございます。

 資料の裏面をごらんください。現時点で予定してございます利用料金でございますが、利用者は民間事業者のサービスに加入することになりますので、初回の登録料1万6,200円につきましては、区が補助することを考えてございます。月々の支払い1,944円につきましては、利用者の御負担といった制度でございます。

 なお、以上の内容につきましては、現在調整中のものでございますので、今後変更が生じる可能性もございますので、御了解いただければと思います。

 最後に、今後の予定でございますが、第4回定例会におきまして、改めて制度開始に向けた報告をさせていただき、来年の1月ごろをめどに制度を開始したいと考えてございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの御報告に対し、質疑はございますか。

平山委員

 端的に伺います。まず、総合的な住まい相談体制の構築についての、1番の冒頭の部分、ミスマッチが生じること等により空き家や空き部屋が増加を続けている、とありますよね。これ、簡単に少し事例を紹介していただけますか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 例えば、子育て世帯なんですが、当然、狭い部屋だとなかなか厳しいということで、広いお部屋を探している方がいらっしゃる中で、なかなか中野区内には広いお部屋を提供できるようなオーナーさんが少ない。もし仮にいたとしても、オーナーさんお一人住まい、おばあちゃんお一人が広いお宅に住んでいる、そういったミスマッチなどが考えられているところでございます。

平山委員

 その下の相談体制、これを総合窓口みたいな感じにされようという取り組みは非常によろしいのかなというふうに思っていますが、二つだけ。一つは、現行の区が抱えている課題がありますよね。それは建てかえを推進していかないと、なかなか道路の拡張が進んでいかないという防災上の観点、この危険性を有する場所というが当然あるわけで、そういったものとの整合性というのはどう考えていますか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 例えば防災まちづくりを推進している地域等において、古い老朽アパート等があった場合には、そこの空き部屋を有効活用するという考え方のほか、あるいは建設事業者等もこの相談体制に入ってまいりますので、まちづくりを推進するという観点の中で、オーナーさんに共同化の御提案ですとか、金融機関から融資の御提案ですとか、そういったことを踏まえて、まち全体がよくなっていくような提案をできればというふうに考えているところでございます。

平山委員

 そこをぜひお願いしたいなと思っていて、その場合、この体制だけで十分なのかなというところに少し疑問がありますので、またそこは庁内でよく検討していただければなということと、もう一つは、こちらについてもそうなんですが、2番目で報告いただいた内容、これも1点だけお伺いしますけど、民間事業者によるサービスの概要がありますよね。こういったものが求められているというのは確かなんです。なるべく費用を抑えて料金設定をされているのはすばらしいなというふうには思っているんですけど、このサービスの中身について、葬儀費用を合わせて上限100万円、これはいわゆる不動産関係の方々とかオーナーの方々とかの声も聞かれているんですか。こういったサービスを提供することによって、例えばこれまで貸し渋っていた方々が貸してくださるような、そういう手応えというのは、直接やりとりして感じていますか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 直接オーナーさんとの対話というものはまだ行っておりませんが、不動産事業者さんとは複数社と面会させていただきまして、非常に好意的に捉えていただいているというふうに考えてございます。

加藤委員

 ミスマッチする中には、表現があれですけど、金銭的になかなか厳しいみたいなこともあったりするのかなと思うんですけど、そういった際にどこまでこの制度で守られるのか、最悪、区から出ていかざるを得ない状況とかというのはあったりするんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 中野区内のいわゆる家賃相場というものがある中で、なかなか高い家賃をお支払いできないという御相談もあろうかと思います。そういった際には、古いというか、住環境があまりよろしくないアパートの御提案というか、情報提供なんかも進めているところでございます。

 今後、住宅政策としては、住環境をよくしていくための支援も必要であると考えてございますので、家賃を安くするという支援のあり方よりは、住環境を整えるための例えばリフォームであったり、ユニバーサルデザインの推進のための御支援であったり、そういった住宅政策のあり方は今後住宅マスタープランを考えていく中で検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

中村委員

 御報告ありがとうございます。

 二つ目のほうを先に伺わせていただきたいんですけれども、最初の文のところにも今後大幅な増加が見込まれる高齢者の単身世帯や障害者の方についてはということで書かれているんですけれども、大体この想定人数というんですか、利用されるような方々の想定人数というのは、区としてはお持ちなのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 住宅土地統計調査という統計調査の数字ではございますが、区内で65歳以上の単身世帯の方でかつ借家にお住まいの方というのがおおよそ1万1,700世帯ほどあるという数字が出てございますので、一定程度目標とするのはこの数字かなというふうに捉えているところでございます。

中村委員

 結構予想より多いなというのが率直な感想なんですけれども、要は住みかえをされるときに必要な方々に制度が届くことが重要だと思うんですよね。周知というのはどのようにやっていかれる予定なのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 まず制度を利用するために、直接の利用者への周知というよりは、不動産屋さんとオーナーさんへの周知が何よりも大切だというふうに考えてございますので、現在、不動産屋さんにつきましては、区と協定を結んでおります協力不動産店さんが180店舗ほどございますので、まずはこの制度の開始とともに、その180店舗さんについては重点的に周知を図っていく。その中で御理解を示していただけそうなオーナーさんには、場合によっては直接情報提供していきたいと。その上で、それ以外の不動産屋さん等にも周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

中村委員

 ありがとうございます。

 恐らく高齢者の単身世帯や障害者の方々、こういった利用される方々の支援制度というのはすごく大切で、こういったところにかかわってこられる方というのは、福祉との連携というのがすごく大切になってくるのかなというふうに思うんですけれども、最初の相談体制の構築の中でも、住宅政策と福祉政策の連携というところが入っているんですけれども、この相談体制の構築によって今後今まで以上にしっかり区の部署、部署で連携がとれるというふうに理解をしてよろしいでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 そのように理解していただければと考えてございます。

石坂委員

 最初のほうの資料の裏面のイメージ図のところで幾つか伺います。

 住宅セーフティネットの対象として、法律でも障害、高齢と入っているわけですけども、相談窓口の記載のところで、高齢者や子育て世代のと書かれています。これは限定的なのか、ここには書いていないけども、障害者あるいは生活困窮者、同性カップルあるいは現状住みかえ相談が使えるようなルームシェアの方等々も含まれるという理解でよろしいでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 今、委員御指摘の方全ての方を対象としたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 そうした場合に、3の(2)のところ、住宅政策と福祉政策の連携とありまして、住宅担当と福祉担当とありますので、住宅の担当は当然住宅政策担当になると思うんですけども、福祉担当は、福祉の対象はさまざまいるわけですけども、これは特定の1カ所の部署だけなのか、複数の部署なのでしょうか。教えてください。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 当然、一つではございませんで、地域包括ケア推進担当をはじめとしまして、障害福祉分野、福祉推進分野、さまざまなところと連携をしてまいりたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 さまざまな部署連携で進めていただければと思います。

 特に新たな相談体制イメージのところでも、まちづくりのバリアフリー化等々書いてありますけども、身体障害の方、高齢の方は割と視野に入りやすいと思うんですけども、まちづくりをしていく際には、知的障害、精神障害、発達障害の方への配慮ですとか、子育て中の方などの配慮も必要になると思いますので、そうしたところがきちんと入っていくことが必要であると思っています。

 ここで言う緑色のまちづくりのところにはバリアフリー化という表現でありますけども、段差の解消とかだけではなくて、知的、精神、発達の方等へのソフト的なとか、あるいは心のバリアフリー的なものも入っているという理解でいいですね。確認させてください。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 まさしくユニバーサルデザイン推進の考え方でございますので、ソフトの部分も含めてという考え方でございます。

石坂委員

 それと、2枚目のほうでサービスを今回提案されていますけども、利用対象者とか、あるいは世帯的な構成の要件等はここには書いていないんですけども、現状ではまだ決まっていないのか、あるいは何か考えていらっしゃるのでしょうか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 まさしく現在調整中でございまして、考え方としては、今お住まいにお困りの方ということを対象としたいというふうに考えてございますので、細かい要件等については改めて御報告したいと考えてございます。

伊東委員

 現実の問題として、高齢者の方あるいは子育て世帯の方の住宅がストックはあっても、供給に至らないという問題はわかるんですけれど、こうした新しい取り組みが結果を出して、お住まいになられた、特に高齢者の方は一度入居されると、よっぽどのことがない限り、施設に入るとかいうことでない限り、そこがついの住みかになろうかと思うんですね。御担当は住宅政策担当なんですけれど、そうした意味では、住まい相談という視点だけではなく、逆に暮らし相談、入居されると、年ごとに体力も機能も衰えて、ついの住みかと決まっている以上は、だんだん進んでいくということも視野に入れて、しっかりと取り組んでいかなければならない。そういうことを考えると、最初の報告の2ページ目の冒頭に相談窓口とあるけれど、それこそ地域包括による暮らし相談体制というものがしっかりと構築されていないと、提供するオーナーさんのほうも、ただあいているからそれを埋めればいいというものではなく、埋まった後の先々の相談体制というものをしっかりと構築できるようにしておかないと、不安は払拭されないと思うんですね。

 二つ目の取り組みとして民間事業者のサービスはあるけれど、それだけではやはり足りないと思う。

土地、資産をお持ちの方としても、将来的に人口減少を踏まえると、自分の資産の活用の方法というのは頭を痛めていることが想像できるんですけれど、これからの社会は、バリアフリーだとかユニバーサルデザインだとかハードの部分じゃなくて、逆にソフトの部分をどう支援できるのか、それを考えていかなきゃいけないと思う。

 ですから、地域包括支援センターが暮らし相談の部分ができる体制というのを構築する必要があるんじゃないかと思うんですけれど、今回の報告ではちょっとその辺が希薄に感じられる。その辺はどうですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 現時点では、確かに委員おっしゃるとおり、まだそこまで踏み込めていない箇所もございます。今後、まずはこういった体制を構築した上で、常にバージョンアップを図っていく中で、いわゆるソフトの部分の充実も庁内でしっかりと図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

伊東委員

 スタートですから、いきなり何もかもうまくいくと思いませんし、限られた体制の中で新たなサービス、徐々に精度を上げていかなければならないということで、ですから、最初の報告の3番の体制構築により期待できる効果の(2)、(3)、この部分を最初に指摘させていただいたように、住宅担当だけじゃなく、福祉担当、今回の報告でも本当は福祉の視点から住宅政策についてしっかりと報告いただけるような内容であったほうがいいと思うし、3番にしても、各団体による各種専門スタッフと書いてあるけれど、これだけではわからないわけ。じゃ、どういう専門スタッフがこの体制に参画してくるのか、それが見えてこないと、この部分が欠けているんじゃないかというのが見えてこないから、ぜひその辺まで踏み込んだ体制構築をこれから考えていってほしいと。これでおしまいじゃなく、さらにバージョンアップを進める意味で、ぜひ次の報告を期待したいと思うんですけど、いかがですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 検討は、ここでストップではなく、進めてまいりたいというふうに考えてございます。次回の報告、どの段階でということはなかなか申し上げにくいところではございますが、しっかりと考えてまいりたいというふうに考えてございます。

伊東委員

 最後にしますけれど、住宅政策担当としては、必要な住宅ストックという視点も欠かすことができないと思います。高齢者世帯の収入、所得という部分をしっかりと把握した上で、家賃相場設定というのはどの辺であればいいのか。空き家をリフォームするのか、新たに建てかえをしてやるにしても、最初のイニシャルコストをどこまでかけられるのか、家賃設定はどの辺までが限界なのかという部分は住宅政策のほうでしっかりとデータから導き出して、そういう部分も含めてこういう投資をすれば、将来的にこういうサービス体制のもとで運転できますよという部分をしっかり研究していただかないとしようがないかなと思います。いかがですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 まさしく今回、民間事業者等とも連携を深めてまいりたいというふうに考えてございますので、そういったところでしっかりデータを集めながら、より信憑性の高いデータに基づく事業を展開してまいりたいというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 こちらの支援制度のことについてなんですけれども、民間事業者によるサービス概要ということで3点あるんですけれども、うちの会派で3年前に神戸市のほうに居住支援の制度についてで視察に行ったことがあるんですね。そこでは、こういったサービスのほかに、要配慮者の場合、連帯保証人がなかなか用意できないという悩みがあって、そういったサービスを創設しましたというのがあったんです。ただ、相談はあったけれども、いろいろな条件が重なって成約にはまだ至っていないというふうなお話だったんですけれども、要配慮者の場合、この悩みとともに、まず入居のところでも、家賃が本当にあなたは払えるんですかというハードルがあるんじゃないのかなと思うんですけども、そういったサービスについては御検討されてはどうかなと思ったんですが。事業者などから提案とか、あるいは区のほうからそういったことについて考えることというのはありますか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 いわゆる家賃滞納等に対する保証という意味合いでは、家賃債務保証というものは実際に民間のサービスを利用しつつ、区としても一定程度補助金の制度はございます。ただ、実際にはその制度がなかなか活用されていない現状がございますので、今後より使いやすくできるように検討を進めている最中でございます。

羽鳥委員

 あまり活用されていないというのは、大体年にすると1件とか2件とかそういったレベルなんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 実績としてはゼロでございます。

羽鳥委員

 わかりました。こういった事例を相談するのが前の報告の総合的な住まい相談体制の構築についてのところのより効果的な相談体制の構築ということだと思うんですけども、これに当たっては会議を行っていくということだと思うんですが、大体頻度であるとか、どういったものを相談していくのかなと。事例検討など、そういったことをこの人たちでやっていくという考えなんですか。

塚本都市基盤部副参事(住宅政策担当)

 会議といいますか、いわゆる情報連絡会のような形になろうかと思いますけれども、実際の事例等も含めて各参加団体さんが情報共有できるような、そういったしつらえを考えているところでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 3番、その他で所管事項の報告はありますか。

 それでは、以上で所管事項の報告を終了します。

 委員会を休憩します。

 

(午前10時30分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午前11時54分)

 

 審査日程のその他に入ります

 委員会を暫時休憩します。

 

(午前11時54分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午前11時54分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急な案件が生じた場合、委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の少子高齢化対策調査特別委員会を散会いたします。

 

(午前11時55分)