平成30年12月10日中野区議会子ども文教委員会(第4回定例会)

中野区議会子ども文教委員会〔平成30年12月10日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 平成30年12月10日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時50分

 

○出席委員(8名)

 白井 ひでふみ委員長

 山本 たかし副委員長

 渡辺 たけし委員

 小宮山 たかし委員

 広川 まさのり委員

 佐野 れいじ委員

 南 かつひこ委員

 高橋 ちあき委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当)、

教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当、学校・地域連携担当) 高橋 昭彦

 子ども教育部副参事(学校教育担当)、教育委員会事務局副参事(学校教育担当) 石崎 公一

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭支援センター所長、

教育委員会事務局副参事(子育て支援担当) 古川 康司

 子ども教育部副参事(児童手当・子ども医療費助成担当、児童相談所設置準備担当)、

教育委員会事務局副参事(児童相談所設置準備担当) 神谷 万美

 子ども教育部副参事(子ども特別支援担当)、教育委員会事務局副参事(子ども特別支援担当) 中村 誠

 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当、幼稚園・認定こども園担当)、

教育委員会事務局副参事(保育園・幼稚園担当、幼稚園・認定こども園担当) 濱口 求

 子ども教育部副参事(幼児施設整備担当)、教育委員会事務局副参事(幼児施設整備担当) 板垣 淑子

 子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 石原 千鶴

 地域支えあい推進室副参事(地域子ども施設調整担当)、北部すこやか福祉センター所長 小山 真実

 鷺宮すこやか福祉センター所長 青山 敬一郎

健康福祉部長 小田 史子

 健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当) 平田 祐子

 

 

○事務局職員

 書記 鎌形 聡美

 書記 有明 健人

 

○委員長署名


審査日程

○陳情

〔新規付託分〕

 第10号陳情 平和の森小学校新校舎の早期建設・完成について

○所管事項の報告

 1 旧中野刑務所正門の取扱い(案)について(子ども教育施設担当)

○地方都市行政視察について

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 12月6日の委員会で決定しましたとおり、審査の都合上、健康福祉部長、健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)に御出席いただいております。

 本日の審査の進め方について御協議いただくため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時01分)

 

 それでは、先週の委員会の中で高橋委員からお話がありました厚生委員会で報告の前に既に新聞のほうで報道があった件です。この件について、理事者側のほうで調査をしていただくということになりましたけれども、御答弁をお願いできますでしょうか。

高橋子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 委員から御指摘ありました後、庁内で確認をとりましたが、区役所の側、理事者の中で情報を共有しているのみで、その他のところに情報が流れるということについては、確認したところ、そういった事実はないということでございました。

高橋委員

 あまり犯人探しみたいなことはしたくないんですけれども、そうすると、厚生委員会にも報告はされていなかった。子ども文教委員会にも報告をされているわけでもなかった。なのに、何でこのような新聞記事が出るのかというのを朝日新聞社に抗議とかをされたんですか。

高橋子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 現在のところ、具体的な対応についてはとっていないところですが、今後、どのような対応が必要か、検討した後に対応していきたいと考えてございます。

高橋委員

 これは議会が知らないところでひとり歩きすることが今後多分にあるような気がしてならないんです。だから、幾ら報道の自由だといっても、行政も議会もまだ審議もしていない事態で、結果がこうだみたいな記事を書かれると、読んだ人たちはいろいろな解釈をされるでしょうけれども、議会軽視も甚だしいというふうに私は受けとめました。なので、調査して、今後このようなことのないようにとおっしゃってくださいましたけれども、絶対あってはならないことだと私は思っておりますので、これは庁内全体でしっかりとこういう対応をどうするかということより、まず情報は議会、それからいろいろな方たちの意見を聞いた上で載せると、そういうきちんとしたものをつくり上げていってくれないと、これからの審議もいつの間にか知らないうちに、あら、出ちゃったんだとなっちゃうような気がしてなりませんので、そこのところは十分注意してもらいたいと思いますが、いかがですか。

高橋子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

 今回の事案につきましては、重大な案件として認識してございます。今委員から御指摘ありましたことをしっかり受けとめながら、今後の対応をしていきたいと考えてございます。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時04分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後1時05分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおりに進め、陳情を議題に供した後、陳情者から補足説明を受け、陳情を一旦保留して所管事項の報告1番を先に受けた後、改めて陳情の審査を行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので御協力をお願いいたします。

 議事に入ります。

 第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についてを議題に供します。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時06分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時17分)

 

 ここで本陳情を一旦保留したいと思います。

 それでは、陳情に関連する所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、旧中野刑務所正門の取扱い(案)についての報告を求めます。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 それでは、旧中野刑務所正門の取扱い(案)について御報告させていただきます。(資料2)

 旧法務省矯正管区敷地内にあります旧中野刑務所正門について、区としての取扱い(案)を取りまとめましたので御報告いたします。

 なお、本報告につきましては、厚生委員会においても同様の御報告を行っているものでございます。

 1、取扱いの考え方。旧中野刑務所正門の取扱いについては、複数の方法、現地保存、移築、一部保存、記録保存等を比較検討してきましたが、文化財的観点、費用、議会での議論及び区民等の意見を総合的に判断し、現地での保存とした上で、東京都の文化財指定を目指します。また、安全性に配慮し、必要な耐震補強等を行ってまいります。

 2、保存後の活用について。門の保存に当たりましては、保存に必要な土地が最小限となるよう工夫するとともに、学校のプライバシー保護に配慮して柵で囲うなどの対応を行ってまいります。また、文化財としての公開及び具体的な活用の方法につきましては、他の文化財の事例等も参考とし、今後検討してまいります。

 3、学校用地の拡張。旧法務省矯正管区敷地内のうち、平和の森小学校移転用地として取得を予定している土地に加え、まちづくり用地として活用することを検討していた土地につきましても、平和の森小学校拡張用地として活用する方向で必要な手続を進めてまいります。

 参考といたしまして、平和の森小学校新校舎整備のスケジュールをお示ししてございます。2019年1月に基本構想・基本計画(案)を取りまとめいたしまして、同年3月末に基本構想・基本計画の策定を行ってまいります。その後、基本設計・実施設計、また、新築工事を行い、新校舎の供用開始につきましては2023年度を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はございませんか。

高橋委員

 まず確認なんですけれども、取扱いの考え方の中において、複数の方法を比較検討してきたが、「文化財的観点、費用、議会での議論及び区民等の意見を総合的に判断し、現地での保存とした」というんですけれども、子ども文教委員会で、いつそういう議論をしましたか。たしか記憶では、平和の森小学校を新たに建築するときに、残った場合と残さない場合のそういう案は示されたけれども、それ以外のことは私たちは一切検討した記憶はないんだけれども、どうなんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 この件につきましては、意見交換会をするときの資料を御確認していただいた際に、あわせて、どのくらいの経費がかかってくるのかという資料も、資料としてお出ししているところでございます。基本的には文化財をどう保護するかにつきましては主に健康福祉部のほうでやっておりましたので、子ども文教委員会の報告では、意見交換会にかかる資料の御説明ということでやっております。

高橋委員

 それは、もうわかっていることなんですけれども、でも、ここでは何の議論もしていない。私たちは学校の建設のことを議論はしました。しかし、表は出されました。でも、議論することはここではできないから、議論なんかしていません。なのに、総合的にと言われますと、あれが総合的だったのかと疑問視するんですけれども、どういう理解をしておけばいいんですか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 子ども文教委員会におきましては、先ほど申し上げたとおり、意見交換会、またタウンミーティングを実施する前に、そういった保存についての学識者の意見、また費用等につきまして御報告させていただいたところでございます。また、学校整備の計画につきましても、保存した場合としなかった場合というところの案でお示しさせていただいてきたところでございます。その件につきましては御報告という形でお話はさせていただいてはございますが、そういったところで、こちらの今回の取扱いの考え方を決めるに当たりまして、区のほうの情報等につきましては、こちらの委員会のほうにも御報告させていただいたというふうには考えてはございます。

高橋委員

 ここで、いろいろ文化財的観点とか費用とかというのは、子ども文教委員会には合わないからということで報告で済んでいるというのは確かです。だけれども、報告したからいいんですということではないと思うんです。子ども文教委員会でやるのは、学校施設をいかに安心・安全な施設にしていくかという観点で議論はしていました。だから、それに対しての付属と言ったら変ですけれども、厚生委員会の報告のあった部分をもらったりとかはしているけれども、私たちはこういうことに関して質疑ができない委員会なわけです。それを総合的にまとめましたとか言われちゃうと、さも私たちも、報告とか質疑をした上で、この子ども文教委員会も納得しているんだと、この報告、取扱い(案)の中にはそのような記載をされているということはいかがなものかというのはまず提示したいんですけれども、ちょっとおかしくありませんか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 確かに総合的という言葉の中には、それでは子ども文教委員会のほうでも協議したのかという捉え方をされてしまうというところはあるかとは思います。こちらにつきましては、全体的に今回意見等、議会での議論につきましては厚生委員会等で報告していることでもありますし、区民と2回の意見交換会、また、タウンミーティング等意見を聞いた中で判断したというところでございますので、そういったところから総合的判断という表現をさせていただいたところでございます。

高橋委員

 副参事を責めてもしようがないんだけれども、では、質問を変えると、この取扱い(案)について、教育委員会の立場としてはどうなっているんですか。これはオーケーという理解なのか。どういう形になっているんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 平和の森小学校の移転先の用地になるというお話でしたが、教育委員会に対しましても、アンケートや意見交換の結果等を含めて、庁内でのこの件については情報提供という形でお示ししているところでございます。今回、区のほうでこういう取扱い(案)をまとめるということになりましたので、急遽、臨時教育委員会を開いて、内容について御協議いただいたところでございます。そちらの中では、一定、今回の案の中で、最初の議論の中には、面積が狭小になる、それから、校舎の設計についても支障がある、基本的には文化財的価値と今後の小学校という何十年も子どもの学校で教育を行わなければいけない。どちらを優先すべきかというところで、子どもの教育が必要ではないかというような御議論をされていたところでございますが、今回、用地についても広がるということで、基本的には学校の敷地として制限はあるものの、そういう用地的な補?、それから安全体制が講じられるということであれば、それを万全にしていただくことで、基本的にはこの件については、区の方向性について、そうした補足の教育委員会としての要望が通れば、方向性としては認めていこうというような趣旨の御議論がされているというものでございます。

高橋委員

 一貫して、私の記憶ですと、教育委員会としては新たなる平和の森小学校をつくるに当たっては、移転先のところに、旧刑務所正門のことなんか一切なかったという記憶をしております。教育委員会でもそういうことを話したという記憶はないように私は覚えているんですけれども、スタンスとしては、新しい平和の森小学校をつくるに当たっては、いい学校をつくろうという皆さんの思いがあったと思います。それから、今次長の話だと、敷地が広くなるという話をしていましたけれども、まず、いつ敷地が広くなると決まったのかすら、私たちは聞いていません。なのに、教育委員さんたちにはそういう情報が出される。それはどういう資料をもって出したんですか。私たち子ども文教委員会にはどこの敷地が広がるのかさえ聞いていない話なんですけれども、それはどういうことですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 臨時の教育委員会が開かれましたのが12月4日の本会議終了後でございます。そのときには、今回の子ども文教委員会の資料についてお示しして情報提供しながら、こうした案については、あわせて区から報告される予定という前提で御議論いただいたというものでございます。

高橋委員

 その資料というのは、きょう配られている資料ですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 本日お配りした資料でございます。

高橋委員

 そうすると、私たちも、きょう初めてこれを見るんです。それを教育委員さんたちが私たちより先に見るかどうかはあれですけれども、初めて見る資料なのに、総合的に判断して決定したみたいな案が出るということは、これはちょっと納得いかないというところがあります。

 それから、何でかというと、12月4日の本会議終了後に臨時会を開いた。教育長不在で臨時会を開く。でも、今定例会には教育長の人事案件を出すという話もあるんです。そこまで段取りができていて、なぜその人事が通ってからこういう検討をちゃんとトップがいるところでしないのか、どうしてですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 今回、常任委員会で、厚生委員会及び子ども文教委員会でこうした案が示されるといったことについて、教育委員会としてこの案についてどう考えているのか、それは当然問われるところでありますので、やはり常任委員会の前に、一定、教育委員会としての考え方、方向性について確認する必要があったという判断でございます。

高橋委員

 そうすると、この案だけで、細目、文化財的な観点から費用がどれくらいかかるのかとか、新しく土地を購入する場合の費用はどうなのか、そういう詳細も説明をされたという理解でいいんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 保存する場合、それから移築する場合については、前回の意見交換会での資料もありましたので、その辺の資料につきましてはもう既に御説明しているところでございます。用地代につきましては、現在交渉中ということなので、そちらの土地関係の費用についての説明はしてございません。

高橋委員

 あまり私ばかりやってはあれなんですけれども、教育委員さんたちは学校が一番大事、子どもたちの安心・安全が一番大事とお考えになっているわけですよね。そこにおいて、現地保存ということにおいては、土地が広くなるから、しようがないという思いを持って、敷地が広くなったら安心・安全、イコールという考え方のもとで、これを了承したというような雰囲気なんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 用地が広がるということも一つ要因にあろうかと思いますが、やはりもう一点、今回の陳情でも出てまいりました。決定がおくれて基本設計・実施設計に着手する時期がおくれれば開校がおくれるわけでございますので、あわせて新校舎の開設時期におくれを出さないということから、一定結論をされたと理解しております。

高橋委員

 でも、この土地は交渉がこれからということですから、万が一交渉できない場合だってあるかもしれないわけでしょう。そういうときのことも考えながら、でも、そういう結論を出したという理解をしちゃうんですけれども、そういう理解でいいんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 基本的には土地交渉でございまして、国からの払い下げでございますので、土地の件につきましては関東財務局の審議待ちという面もございます。ただ、あわせて同時並行で設計関係の業務を詰めていきませんと、当然解体、それから新校の建設には、時間がそれぞれかかりますので、その逆算から言うと、来年度当初には基本設計のほうに入っていかないとかなりきつい日程になるということが想定されるということでございます。

高橋委員

 きつい日程の中で何とかしなくちゃと思っているんでしょうけれども、保存後の活用についてというところも書いてあります。担当している部署は、学校に配慮して、今後の文化財の保存のやり方を考えていくんだと、これから考えていくというような悠長なことを言っているんですけれども、現に考え方は持っていらっしゃるんでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 一定程度所管としての案はございますが、やはり学校の運営に支障を来さないような公開の方法等が必要だと考えております。今後、学校の現場、また教育委員会等とよく相談しながら、具体的な公開については考えていきたいと思っているところでございます。

高橋委員

 やり方については、現場とか、やりとりをした後にこういうのが本来であれば出てくるんだと私は思うんですけれども、もうありきになっていて、そして、それにくっつけるようにいろいろなことを考えながら報告されているような気がしてなりません。さも私たちはただ説明を聞いただけで、所管の委員会ではきちんと報告をされているかどうかわかりませんけれども、費用のことだって、きちんとは報告されていなかったようだし、これから調べますというような話だったように伺っております。

 ですけれども、私たちの委員会としては、常に子どもたちが生活する学校現場をどうするかということが基本にあるのが大事だと思っていますから、文化財保存も、それは大切なこととは思います。しかし、第一に考えられるのは学校の現場だと思うので、そこのところをしっかりと取り組んで早急に考え方を示してほしいんですけれども、いかがですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今のところ、常時公開というものは考えてございません。やはり学校の運営に支障を来さないような方法を考えてまいりたいと思っております。また、設計がこれからというところもございまして、設計に対してどのような対応ができるのか、そこもよく所管、それから学校現場と話していきたいと考えております。

高橋委員

 これで最後にしますけれども、設計がこれからというのは、これが入ったから設計はこれからになるわけでしょう。言い方を間違えないでほしいんですけれども、今までの案だったら、できてきたわけです。もう取りかかれるところだったわけです。だけれども、この件が出てきているから、また先送りになっているところがあるわけです。そういうことをしっかりと担当されている副参事と部長は考えてくれないと困ります。人ごとではないんですから。

 そして、この報告のやり方も、言っておきますけれども、全てが、私たちが理解して、子ども文教委員会でも審議されたんだというような報告のされ方は非常に憤慨します。なので、きょうは報告だからこれ以上のことは何もできないけれども、私としては、この報告は聞いといたということだけにしておこうかなというふうには思っているので、よく考えてください。

広川委員

 今回複数の方法を比較検討して、文化財的観点、費用、議会での議論及び区民等の意見を総合的に判断したということで、この旧中野刑務所正門を現地保存した形で、平和の森小学校の新校舎をつくっていくということなんですけれども、まず、この文化財としての価値が非常に高い旧中野刑務所正門を学校教育の中で活用していくということがとても重要だと思うんです。区として考えがあれば教えてください。

戸辺教育委員会事務局次長

 文化財ということになれば、何でかということも含めてそれなりの説明する標識をつくったりですとか、その辺の対応はしていく必要はあるかと考えております。

広川委員

 この旧中野刑務所正門を通して、歴史であったり戦争であったり、また自由であったり文学であったりということについて考えるきっかけにもなろうと思うんです。文化財が学校の中にあるということは、児童にとっても一つの誇りとなるものだと思うし、そうなるように今後の計画、設計に当たっては工夫をしていってもらいたいんですけれども、その点いかがでしょう。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 こちらの門の扱いにつきましては、やはり子どもたちの教育環境というところを最大限考えていく必要があるかと思います。子どもたちの教育、例えば文化財的価値から子どもたちの教育等の扱い等もあるかと思いますけれども、まず、学校施設整備におきましては、子どもたちの安全性、また、よりよい教育環境を整備するというところを第一義に考えまして、施設計画のほうは進めていきたいと思ってございます。

広川委員

 ぜひその子どもたちのことを最優先に考えていってもらうというのは、これは当然そういうふうに進めていってもらいたいと思います。

 もう一点お聞きしたいんですけれども、1、取扱いの考え方の下のほうに、「安全性に配慮し、必要な耐震補修等を行う」ということなんです。これは平和の森小学校の新校舎整備については2021年度に着工というスケジュールになっているんですけれども、それと合わせる形で耐震補修などを行っていくのか、それとも別に先行して行っていくのか教えてください。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 耐震補修につきましては、新しい平和の森小学校の開設までに終わらせたいと考えております。

広川委員

 この3の学校用地の拡張というところでも伺いたいんですけれども、この学校用地の拡張ということで、これは前回の委員会でも、このまちづくり用地、黄色いところ、紺色の線で囲ったところ、このまちづくり用地のところを学校の一部として使っていくべきではないかということを伺わせていただいて、それに対しては、間に道路が計画されており、一体的な使用は難しいというお話だったんですけれども、今回、学校拡張用地として活用するという方向性が出されたことについて何点か伺います。

 この2面の黄色く塗られた土地が平和の森地区地区計画におけるまちづくり用地と道路ということなんですけれども、そもそも平和の森地区地区計画がつくられたのはいつでしょうか。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時42分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時43分)

 

広川委員

 その後、この矯正研修所跡地が平和の森小学校の移転先として決まったのはいつでしょうか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 こちらのほうの計画が決定いたしましたのは2009年でございます。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時44分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時47分)

 

 今の答弁は保留にしたタイミングで、またわかったら教えてください。

広川委員

 いずれにせよ、平和の森小学校の新しい学校用地として活用するということが決まる前に、平和の森地区地区計画によって、道路やまちづくり用地として活用が決まっていたということなんですけれども、このまちづくり用地と学校用地の間にある道路、これで言うと340平方メートル、地区計画上で区画道路第2号というものだと思うんですけれども、その目的は何だったのか。これは災害時にこのまちづくり地区、道路の左右両方、これが住宅主体複合地区というものになる予定だったんですけれども、その間を抜けて広域避難場所となっている平和の森公園の入り口へつながる避難路という位置付けだったんでしょうか。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時48分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時49分)

 

広川委員

 そういうことなんですけれども、例えばこれから地区計画を変更して、道路も含めて、これらの土地を一体的に新校舎の配置というのを考えていくことはできるんですか。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後1時50分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時50分)

 

広川委員

 では、この道路のところも含めて、新しい校舎の配置というものを考えていくことはできるんでしょうか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 地区計画道路につきましては、都市計画により決定している道路でございますので、簡単に計画を変更するということはできないと考えてございます。

広川委員

 この道路の上につくるのは難しいということなんですけれども、例えば今区は小学校の校舎内に子育てひろばとか、そういった地域に開放する施設を整備していこうということを進めているんですけれども、そうした地域開放の機能をこのまちづくり用地の側に配置していくというのはどうでしょうか。平和の森公園の入り口にも面しているので利便性がいいし、セキュリティ、プライバシーの保護の観点からも工夫、検討の余地があるのではないかと思うんですけれども、いかがでしょう。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 こちらの西側の用地の活用等につきましては、現在、校舎の配置であるとか校庭の配置の検討を進めているところでございます。その中でさまざまな配置案等を検討した上で、そういったところも踏まえながら、計画のほうは今後お示ししていきたいというふうに考えてございます。

広川委員

 今後示していただけるということなんですけれども、今回学校用地の拡張という新しい方針を踏まえて、これまで区に貴重な資料や、また校舎の配置案を寄せていただいた日本建築家協会をはじめ、さまざまな御意見、御要望などを寄せていただいた方々と情報を共有して、文化財と学校が共存するという課題を最大限プラスにするような形で、基本構想・基本計画の作成に取り組んでいただきたいと思います。要望です。

 もう一点だけ、わからなかったので聞きたいんですけれども、昔の資料なんです。タブレットがある方は見ていただきたいんですけれども、平成20年(2008年)2月4日の文教委員会の資料なんです。この平成20年2月4日、文教委員会の資料で、法務省矯正研修所東京支所等の移転に伴う学校用地としての活用という報告がされているんです。これの中では図も描かれていて、1、法務省矯正研修所東京支所、これは、今回の図で言うこの学校用地とあと左側のまちづくり用地の下半分、東京矯正管区公務員宿舎というのがこのまちづくり用地の上半分、こういうのが示されて、委員会の中での議事録が残っていて、その中では、この1と2、これを全部学校用地として使うんですかと聞かれたときに、区のほうは、学校用地の取得ということで私どもとしては考えてございますと言っているんです。つまり、最初はこの学校用地として使っていくと決めたときには、1のほうも2のほうも、これは学校用地として使うという検討だったのではないですか。例えば地区計画を変更してでも、そのあたり、どうでしょう。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 当時のお話につきましては、その経緯がどの範囲を示しているというところに関しては、この資料からは読み取れないところではございますが、先ほども申し上げたとおり、地区計画道路につきましては既にこのときには都市計画決定されているところでございますので、その変更というところはその当時でも難しいという判断だったかとは思います。

広川委員

 そのあたりをちょっと確かめていただきたいと思います。

 もう一点、これもお答えできないかもしれないんですけれども、この資料では、面積が1万5,062平米と652平米を足して1万5,714平方メートルとなっているんです。ただ、今回示されたのは、この図によると1万5,570平方メートル、この違いは何なのか。わかればでいいです。御回答ください。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 平成20年のときの資料の算定方法につきましてはわかりかねるところではございますが、今回お示しさせていただきましたこの面積につきましては、当時のこちらの測量図のほうをいただきまして、そちらのほうから出したものではございます。

戸辺教育委員会事務局次長

 先ほどこちらの平和の森小学校の移転先用地として取得している旧矯正研修所につきまして、いつごろ取得を決定しているのかという御質問でございますが、平成20年に当時の野方小と沼袋小の統合新校の移転先用地として取得するという決定がされております。前年、法務省のほうで、昭島のほうに移転するということが公表されまして、それを受けての決定という理解でございます。

南委員

 区のほうでは現地保存ということで考えていらっしゃるという報告があったわけです。その場合、安全性に配慮して必要な耐震補修等を行うということなんですが、これについて、どういうふうなことなのかというのは説明できますか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 どういった耐震補強が必要かというのは今後の調査によります。ただ、現在考えております活用方法としまして、現地保存、二案お示ししていたところでございます。一つは、守衛室まで活用する方法、もう一つは、守衛室は公開せずに外観からごらんいただく方法、その二つをお示ししたところでございますが、現在考えておりますのは、後者の守衛室は公開しない方法でございます。ですので、門の耐震補強につきましては、外観から見た場合、それから工作物として残す場合、中の通行は可能ということもございますので、その活用方法に必要な耐震補強を考えてございます。

南委員

 そうしますと、正門に限らず、中野刑務所がもともと建物があった場合、基礎が非常にしっかりしているというふうなことは聞いてはいるんです。当然旧中野刑務所の正門についても、基礎はものすごく、通常のものより倍以上あるようなことを聞いているわけですけれども、それによって、当時の関東大震災にしましても、それから、2011年にありました3.11の東日本大震災のときにつきましても、ほとんど形状は崩れることなく、ある意味、びくともしなかったというようなことも聞いたりはしているんです。それに加えて、今後、現地保存していくに当たって、耐震をさらに補強していくという考えでよろしいですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 子どもたちのいる環境の中にあるものということもございますので、安全には念を入れて確保していきたいと考えております。

南委員

 今子どもたちの安全ということと、先ほど陳情者の方からも、子どもたちの安全ということは非常に気がかりだということで補足説明をいただいたところなんですけども、その辺について、子どもたちの安全・安心を図る。当然耐震補強ということもそうでしょうし、そのほかに何か考えていらっしゃることはございますか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 資料中に、塀で区切るという表記をさせていただいておりますが、やはり学校のプライバシーの保護というものも必要だと考えております。門の見学と、それから学校運営、両立するような運営方法を考えていきたいと考えております。

南委員

 第3回定例会のときに、現地保存する場合、常に開放する場合と、外観から見るだけという形で、その場合の費用の試算を出されて、ただ外観から見る場合には8,500万円、先ほど副参事がお話しされたように、守衛室とかそういったことを整備して、イベントもできるようにする場合は2億3,100万円かかるということで、先ほどの話ですと、そういう守衛室とかということではなく、外観上を見たり、要請があれば、見学として門の下まで入れるような、そういうふうな取り組みにするということで、その場合8,500万円ということなんですが、その8,500万円の中に耐震改修の費用も入っているのか、それはまた別途かかるものなのか、それはどういう試算になりますでしょうか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 8,500万円の内数としまして、耐震補強を今想定しているところでございます。ただ、今回の見積もりにつきましては、中に入れないということがございまして、外観から見積もった金額でございますので、今後調査を行いまして、正確な数字につきましては出していきたいと考えております。

南委員

 これまでさまざまに子ども文教委員会の中でも、この正門についての報告がある際にお話をして質疑もさせていただきました。その中で、子どもたちの教育環境ということも非常に大きいわけでございます。現地保存という形で示されたということで、その場合、教育委員会の考えとして、教育環境をよりよいものにする、そういうことについてどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

戸辺教育委員会事務局次長

 仮に保存ということでいった場合につきましては、学校の運営についても、極力安全性の面については、運用面からもしっかりした対応が求められると思っておりまして、学校のみならず、恐らく教育委員会としても、きちっとその辺の整備や安全管理についての方策、それについても検討していくということになろうと思っております。

渡辺委員

 新しい区長になる前の段階においては、この正門というのは学校施設内には置かないというような方針を持っていたわけでありますが、急遽残すというふうなことに変わったわけであります。安全性の担保というのが本当に保障されているのかどうか、今のやりとりを聞いていてもはっきりしない。そうすると、陳情者の方の多くのその後ろには、たくさんの父兄の方々、自分の子どもを通わせる学校の中において、何かあった場合のこの正門が本当に子どもたちの命を脅かす、そういったものになり得るのではないかという懸念は持って、今回そういった思いを持って陳情を出している方もいらっしゃいます。そこに対する説明というのが、まだちょっと不十分なような気が私はするんです。これは、どういう判断で、今まで移設を学校施設外に置くというふうなところから、残すという判断になったのか。安全性の面で、こういったところで安全性が確認されたとか、そういったところでの説明というのをお聞かせください。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 今回安全性というところにつきましては、これから調査をして必要な対応をしていくところでございますので、詳細な説明というのはこれからだと考えております。また、今回の案をお示しした中身につきましても、きちんと説明は必要だと考えております。

渡辺委員

 そうしますと、その説明を聞かない限りは、本当にここに置いていいのかなと普通に思います。例えばさっきもちょっと陳情者の方にお伺いしたんですけれども、私どもの報告いただいたアンケート結果によっては、3分の1程度の人が現地保存してもいい、残り3分の2の方が移設もしくは解体したほうがいいというふうなアンケート結果を私は報告としていただいております。ところが、陳情者の方の場合は、ほとんどの方々が現地に保存すべきではないというふうな声が圧倒的多数だという声をいただきました。このことについて区はどういった見解を持っていますか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 大多数の方ということでございますが、アンケートの中に、どういったところが不安なのかとか、そういった懸念点は記述してくださっている方が多数いらっしゃいます。その中でやはり安全性の確保が不安だと。また、門を残すことによって校庭が狭くなる、そういったところに懸案材料をお持ちの方が多数いらっしゃいました。そういったことを考えまして、区としては、まず校庭を広げるということ、それから、安全性の確保につきましては、例えば門が崩れた場合でも十分な囲い等をしていくということも想定しているところでございます。

渡辺委員

 イメージ図ではあるんですけれども、門を残した場合と残さなかった場合ということで、4階建て、3階建てということで、校舎のイメージとしていただきました。その中を見ると、校庭の大きさというのは特に変わっていなかったんです。大きさとしては、残そうが残すまいが、校庭の大きさは変わらないようなイメージ図をいただきました。そこで、今回の急な話ではあるんですけれども、新たな敷地をというふうなことで、なおかつ道路が通っていて、ここの上には建物が建てられないということは校庭に使うしかないということで、分けて校庭をつくったことでその問題を解消するかのように見受けられるんですけれども、これだと、私がもし自分の子どもを学校へ通わせるとした場合、脇にちょっと土地を広げて、それで何か終わらせようとしているのかと。それで、よしよしとしようとしているのかと、普通にそう思うわけです。自分が親だとした場合、安全性の問題です。

 あと、不特定多数の人が学校に来るということに対する不安。その辺の問題が、ここに現地保存するということでの説明がきちんとなされないと、今まで結局黙っていた親御さんはいらっしゃるようなんですけれども、この案をこうしますということで、ものすごい声が上がってくるのではないかという懸念も私は考えられると思うんです。何かこれだと、私個人としてもちょっと納得できる話でもないし、少なくともこの案として出したわけですけれども、このまま進めようとしているのか。それとも、1回父兄の方々、学校に通わせる方々にちゃんとした説明をした上で決めるか、その辺の判断も大事かと思うんですけれども、その辺はいかがお考えですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 現在のところ、具体的にいつ御説明の機会があるかというところはまだ決まっていないところでございますが、やはり御説明する機会は必要だと考えてございます。したがいまして、こちらの案につきましては、保護者の方々にきちんと御説明をしたいと考えております。

渡辺委員

 例えば父兄の方に説明した中で、それは、やはり納得できないという声があった場合でも進めていくんですか。それとも、ちょっと立ちどまって修正をかけるとか、案を考え直すとか、そういう余地はあるんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 現段階でどのような声をいただくかというのがわからない状況ではございますが、区のほうで対応可能なものであれば、できる限り対応していきたいと考えております。

渡辺委員

 結局この案が決定したのは、区長がかわったからだと思うんです。これは多分答弁できないと思うんですけれども、少なくともそうだと私は思います。区長は子育て先進区を目指します、区民参加のそういった政治を目指します、ワンマンではしませんというふうなことで区長になった方だと私は思っていますし、そういった意味で考えますと、ここの平和の森小学校のこの環境が子どもたちにとって何が一番いいのか、どういった環境の中でも、何があっても子どもたちを優先に考えるべきであるというふうな考え方で進めていくべきだと思うんです。

 門を残すということになると、子どもたちのことよりも文化財のほうを優先しているのかと考えてしまう。そうすると、区長の言っていることとやっていることは何か違うんじゃないのかと普通に思うわけなんです。だから、今のままこの正門を保存するというふうなことを本当にするのであれば、自分は子どもたちのためを第一に考えてこういうことをしてきたというふうな説明をしないと、少なくとも自分は納得しないし、ここに通わせている親御さんも納得をすることはないと思うんですけれども、その辺はいかがお考えですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 区としましては、子どもたちの教育環境と、それから文化財、それの両立を考えていきたいと思っているところでございます。

渡辺委員

 例えば横の黄色い部分の土地よりも矯正会館の部分の土地を学校の建設地としたほうが形もいいわけだし、正門もないほうが一番いい理想の形だと思うんですけれども、そこに向かって何か取り組んだりとかしているというんだったらわかるんですけれども、門は残す、端っこのほうに土地をつけ加えたりというふうなことで、どうしても子ども優先というような今回の決定ではないのかと判断せざるを得ない。これが自分の見解です。

 あと、このまちづくり用地を急に学校の施設として入れてきたというのも、今までの議論は何だったのかと、急に出てきた話で、これは前の区長と同じやり方ではないのかと判断せざるを得ないようなやり方と自分は思いました。ですので、こういった思いを持っている人は自分だけではないと思うんです。ほかの父兄の方もそうだし、学校にかかわっている方も同じような思いを持っていると思うので、こういった思いを払拭するようなきちんとした説明をしない限りは、進めてはいけない話なのではないかと思いました。これは自分の見解ですので、答弁は結構です。

高橋委員

 渡辺委員が熱く語っていたのでよかったかなという感じなんですけれども、確認をさせていただきたいんです。るる答弁を聞いている中で、渡辺委員がおっしゃることは当然かなというふうにも私も感じました。そして、この東京都の文化財指定を目指すとうたってありますけれども、目指すそのやり方はいろいろあるんでしょうけれども、文化財の指定を受けなかったらどうするんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 区としましては、学識者の意見聴取をしておりまして、その文化財専門の学識者3名が東京都指定文化財相当という見解を出しております。ですので、都としての文化財指定は受けられるものと考えております。

高橋委員

 今の御答弁もそうですけれども、全てに対して、これから検討して、これからやっていくんです。この件もそうですけれども、確かに文化財を審査するそういう学識経験者が相当だろうとおっしゃっているけれども、これから判断されるというところでしょう。この門の扱いについては、全てが今後取り扱い方を考えますとか、耐震もこれから検討しながら、学校の現場に迷惑がかからないように検討していくんです。検討していくんですが多いのに、決定しました。これは渡辺委員がおっしゃるように、説明していくに当たっては、推進している方たちは、それはいいでしょう。だけれども、そうではなくて、子どもたちのことを考えながら、新たなる平和の森小学校をつくってもらいたいんだという立場の人たちは、そうではないでしょう。その相互いの意見がぶつかり合う中を担当者としては調整していかなくてはいけないんです。

 そして、その調整をしながらも上手にやっていくということは、明らかに見てわかるようなことを示していかないと納得させられないと私は思うんです。だから、現地保存について、8,500万円かかりますという話だけれども、工事費用とか、それから、さまざまな細目があって、維持管理だって続くわけです。そういうことも明確に表示されない上に、でも、決定はするんですというやり方は、いかにもそちらの思うように進ませたいのかなと私は判断しちゃいます。

 だから、このような案を現実可能にしていきたいのであれば、さまざまな難題といいましょうか、さまざまな人たちにちゃんと説明をしていかなくちゃいけない立場の人たちなんです。その思いがきちんと伝わってこないというところなんですけれども、今後どのように説明をされていくんですか。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 文化財としての価値もそうなんですが、やはり学校環境の中にある文化財ということがございます。ですので、学校の中でどう活用していくのか、そこも含めてよく現場と話をしていきたいと考えております。

高橋委員

 学校の中での活用なんて、よけいな考え方だと思うんだけれども、学校のことは学校です。それを学校の中の活用も含めて、そちらが考えるというのは大きな勘違いだと私は思う。それを地域で言ったら大変なことになります。だから、文化財は文化財、学校は学校と分けないと、危ない方向になっちゃうような気がするんですけれども、どうですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 学校教育というのは、基本的には中立的な立場で、指導の内容についても、学習指導要領の中で定められておりますし、基本的に何をどこまでということについてはおのずと限界があろうかと思っております。ただ、先ほどちょっと御答弁いたしましたけれども、文化財が敷地内にもしあるということになれば、それはどんなものかということについては、広くわかるような形ではお示ししていきたい。学校については学校の判断で、きちっと内容については、その都度判断していく内容だと考えております。

平田健康福祉部副参事(文化・スポーツ担当)

 答弁の訂正をさせていただきます。

 先ほど申し上げました学校の中でといいますのは、場所的な意味で申し上げたところでございます。ただ、委員御指摘のように、教育と、それから文化財の活用というのはまた別のものというところでございますので、文化財としての活用につきましては、今後、ほかの文化財などの活用も参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

高橋委員

 検討してまいりたいのはよろしいんですけれども、こういう検討でこういうふうにします、だから、こうやって現地保存したいんですとはっきりと言えるような計画、企画をしないと、流されちゃうんです。検討しています、検討していますと、ずっと検討して、いつ結果が出るんですかと、きっとなりそうな、そういう思いが私はあるんです。決めた以上は、説明できるような報告をこれからきちんとしていってください。

 それと、一つ言っておきたいのは、学校の敷地の中というか、一緒のところにそういういわゆる文化財として扱われるものがある。それが名勝としてはいいものかどうかわからないけれども、通ってくる子ども、保護者は、毎日それを見るわけです。それがいいと思う人か、うーんと思う人か、さまざまなとり方があります。そこのところはきっちりと頭に入れて計画を進めるというか、私はこれはいかがなものかと思うけれども、そういう立場の人としては、ちゃんと考えて報告なりをしていってもらいたいと思いますが、いかがですか。

小田健康福祉部長

 ただいま委員の御指摘にあるところでございます、学校運営のまず安全というものを考えまして、この門の敷地には一定程度の広さをとった上で囲いをするというふうに考えております。柵の形状につきましては、学校現場、また教育委員会と今後御相談しながら進めていきたいと思っております。

 また、先ほど副参事のほうからも御答弁させていただきましたけれども、あくまでも学校運営に支障がないという前提での例えば将来的な公開ですとか、そういうことも考えていきたいと思っておりますので、そこの点につきましても、当然学校現場、また教育委員会と御相談の上、どういう方向であればこの門を見ていただけるかというようなことも含めていきたいと考えております。

 安全性につきましては、何かあったときに学校側に影響がないような形の一定のスペースをとった上で、改修も当然かけていきますけれども、柵等も設置していきたいと思いますので、その辺は留意させていただきたいと思っております。

高橋委員

 これで最後にしますけれども、安全・安心は当たり前のことであります。しかし、小学校は6年間通うんです。その6年間の子どもたちの思い出のつくり方、その心の成長の中においてのことをしっかりと頭に入れておいてもらいたいと思います。

佐野委員

 今の高橋委員に補足させていただきますと、前段階で陳情者の皆さんが言いました。区長のために区民がいるわけではありませんということをまず考えていただきたいということで、今までの御説明で我々としてはなかなか理解できないんです。自由民主党としてはなかなか理解できないということでございます。用地が広がることによって、これも申し上げたことですけれども、現地の保存とともに考えるというふうに考えたのではないかと疑わざるを得ないということでございます。できれば資料を添えて、安心・安全な、納得のいく上で、区民の皆さんに説明をしないと、アンケートだけではなかなか理解できない部分があるのではないかと思うわけでございます。

 あと、私が思っているのは、財政の裏付けがない政策は決してあり得ないと思っています。そういう意味で、費用につきましていろいろ出ていますけれども、新しい土地をお買いになるということでございます。その費用すら出ていないということであれば、費用を出していただかないと、我々は納得できない。先ほどもございましたけれども、そういったことを考えざるを得ないということで、できれば納得いく資料を出していただきたいということでございます。

 以上です。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 それでは、先ほど一旦保留としました第10号陳情を改めて議題に供します。

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はございませんか。

広川委員

 この陳情にもあるように、平和の森小学校に関しては、たび重なる計画の変更によって新校舎の整備が先延ばしにされて、私も視察に行きましたが、児童、保護者、現場の教職員に大きな負担をかけています。陳情の趣旨では、一つ目に「2023年4月からの新校舎供用開始を強く求める」、二つ目に「新校舎の設計にあたっては現場の意見をよく聴取し、細心の注意をはらうこと」、三つ目に「多数の児童が安全にのびのびと屋外活動ができる教育環境を整備すること」とあります。これらについては、区としてこれらの思いをしっかり受けとめて、今後の学校整備にも努めていただきたいと思うんです。

 趣旨の四つ目「旧中野刑務所正門の解体もしくは学校敷地外へ移築すること」に関して確認をしたいんですけれども、この陳情の1ページ目の一番下の行で、「移転予定地には旧中野刑務所正門が残されており、仮にその正門を現地保存した場合は、新校舎の設計をする上で支障を来すことは明々白々」と書いてあるんですけれども、区として旧中野刑務所正門がどの程度設計に支障を及ぼすと捉えているのかお聞きします。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 現在、門が保存されることを前提とした新校舎や、また校庭の配置等について検討を進めているところでございます。新校舎整備に当たっての課題等につきましては、その検討の中であわせまして適切な対応、対策を考えていきたいと考えてございます。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会といたしましては、区長が取得する土地で最適なものを建てるということで担当副参事のようなお答えになるんですけれども、基本的に支障になるかという御質問であれば、支障になります。建築上、設計に当たって、それを避けなければならないということがありますので、一定設計上については支障というか、ある程度の制限がかかるという認識でございます。

広川委員

 一定程度制限がかかるというのは支障と捉えるわけですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 支障というのは、言葉をどういうふうに使うかという問題ですけれども、建築上の一定の制限。

広川委員

 わかりました。2ページ目の中ほどでは、この平和の森小学校の校庭の狭さゆえけが人が続出している。学年ごとに体を動かす場所を指定している。満足な教育環境とは言えないということが書かれておりまして、「旧中野刑務所正門を現地保存してしまうと上述した教育環境整備を行うことは非常に困難」と記載されているんですけれども、旧中野刑務所正門の現地保存が教育環境にどの程度影響を与えると考えているのかお聞きします。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 先ほども答弁させていただきましたが、学校の拡張用地を活用するというところも踏まえまして、新校舎校庭の配置等の検討を進めているところでございます。その中での課題等につきましては、さまざまな対策、ハードであるとか、またソフト的な対応策も含めまして、適切な対応、対策というところをあわせて考えていきたいと考えてございます。

広川委員

 さまざまな課題にはハード面、ソフト面対策をしていくということです。その後の文章で、過去の本会議質問で、旧中野刑務所正門の取扱いについて、田辺元教育長が、学校施設内に配置することは考えてございませんと答弁があったことについて言及しておりまして、「もし、この答弁が翻ってしまうのであれば、何を信じてよいのか、誰を信じたらよいのか分からなくなってしまいます」と書かれております。当時、田辺元教育長は何を根拠に現地保存はしないと判断したんでしょうか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 当時におきましては、門の取扱いについて、保存等についても決まっておらず、また新校舎計画の検討も進んでいない状態でございました。そういった中で敷地を最大限学校用地として活用できたほうがよいというような考えのもと、このような答弁をしたものと考えてございます。

広川委員

 検討は進んでいない段階での発言だったということです。用地の拡張により条件が変わったということなんですけれども、先ほども報告があったとおり、今回は区のさまざまな意見や議論を総合的に判断して、現地の保存というものを決めたわけですから、ぜひ陳情者の方々をはじめ保護者の方々、新しいこの方針を信じていただく。そのために丁寧な説明と、今回の方針に基づいて計画をぶれずに進めるということがとても大切だと思いますので、その点はいかがでしょう。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 今回門を保存するというところに当たりまして、現在施設整備につきましてはさまざまな検討を進めているところでございます。そういった中で課題等も出てくることかと思いますが、そういったところにつきましては、保護者の方等に丁寧な説明に努めていきたいと考えてございます。

小宮山委員

 先ほど門を保存すると工事等の支障になるという答弁がありましたけれども、正門を保存した場合に、2023年4月からの新校舎供用開始ができなくなる可能性もあるという理解でよろしいでしょうか。

石原子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

 今回門を保存することにおきまして、今現在計画しております2023年度の新校舎供用開始がおくれるというところの考えはございません。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、質疑がなければ、取扱い協議のため委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時31分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後2時41分)

 

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、質疑を終結いたします。

 次に、意見の開陳を行います。意見はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、意見の開陳を終結します。

 次に、討論を行います。討論はございませんか。

広川委員

 第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についての第1項から第3項に対して賛成、第4項に反対の立場で討論を行います。

 我が会派は、野方小学校と沼袋小学校が平和の森小学校として統合されることが決まった当初から、教室不足に陥る可能性を指摘し、子どもの立場に立って計画を見直すことを求めてきました。区は適正な規模になるとし、統合を進めてきたという背景があります。本陳情は、平和の森小学校の新校舎整備のスケジュールが先延ばしにされる中で、児童数がふえ続け、児童並びに保護者、教職員に多大な負担となっていることから、2023年4月からの新校舎の供給開始と設計に当たり配慮を求めるものであります。区はその趣旨を重く受けとめなければなりません。

 平和の森小学校の新校舎が整備される予定の法務省矯正研修所跡地にある旧中野刑務所正門については、その存続、保存を求める声が地域住民にとどまらず、日本中の有識者、専門家などから寄せられました。今回、日本近代建築としての文化財的価値、社会的、専門的な希少性と重要性を持つ旧中野刑務所正門を現地で保存し、東京都の文化財指定を目指すという方針が出されたことは高く評価いたします。学校の中でこの建築物が残されることにより、子どもたちは歴史とともに、言論の自由、戦争、犯罪などについて具体的に考えるきっかけを得ることができます。区としては、その教育的効果を十分に発揮できるよう取り組むことを求めます。

 平和の森小学校の新校舎整備に当たっては、子どものたちの安心、安全、教育環境の向上を最優先に、旧中野刑務所正門を活かした形で、2023年4月に供給ができるよう全力を挙げていただくとともに、供給開始までの期間、現在の平和の森小学校に通う児童、保護者、現場の教職員の負担軽減に取り組んでいただくことを要望し、第4項への反対の討論といたします。

委員長

 他に討論はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、討論を終結いたします。

 これより第1項について採決を行います。

 お諮りします。第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についての第1項「2023年4月からの新校舎供用開始を強く求める」を採択すべきものと決するに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決します。

 以上で、第10号陳情、第1項についての審査を終了します。

 次に、これより第2項について採決を行います。

 お諮りします。第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についての第2項「新校舎の設計にあたっては現場の意見をよく聴取し、細心の注意をはらうこと」を採択すべきものと決するに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決します。

 以上で、第10号陳情、第2項についての審査を終了します。

 次に、これより第3項について採決を行います。

 お諮りします。第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についての第3項「多数の児童が安全にのびのびと屋外活動ができる教育環境を整備すること」を採択すべきものと決するに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決します。

 以上で、第10号陳情、第3項についての審査を終了します。

 次に、これより第4項について挙手により採決を行います。

 お諮りします。第10号陳情、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についての第4項「旧中野刑務所正門の解体もしくは学校敷地外へ移築すること」を採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。

 

〔賛成者挙手〕

 

委員長

 挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。

 以上で、第10号陳情、第4項についての審査を終了します。

 次に、2番、その他で何か報告はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 地方都市行政視察についてに入ります。

 11月8日、9日に行いました当委員会の地方都市行政視察について、お手元に配付の調査報告書(案)(資料3)のとおり議長に報告したいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決定します。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りします。

 お手元に配付の事項(資料4)を閉会中も継続審査することについて御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決定します。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時46分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時49分)

 

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は1月31日(木曜日)午後1時に行うとし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように決定します。

 以上で、本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんか。

高橋委員

 発言といったら大層なことになっちゃうんですけれども、お願いです。私たち委員会というか、議会としては、委員会第一なんです。なので、委員会の知らないことはよそに漏れないように今後絶対していただきたいということと、それから、資料等々きちんとしたものを出していただきたいということと、それから、決まったような説明で報告してもらいたくないというお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いします。

 答弁は要りません。あえてきょうは、お二人が来ているので、言っておきました。

委員長

 他に発言はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。お疲れさまでした。

 

(午後2時50分)