中野区議会区民委員会〔令和元年7月4日〕
区民委員会会議記録
○開会日 令和元年7月4日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時03分
○閉会 午後3時14分
○出席委員(8名)
羽鳥 だいすけ委員長
市川 しんたろう副委員長
木村 広一委員
いさ 哲郎委員
石坂 わたる委員
近藤 さえ子委員
伊藤 正信委員
森 たかゆき委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民部長 青山 敬一郎
区民部区民生活課長 古屋 勉
区民部戸籍住民課長 辻本 将紀
区民部税務課長 矢島 久美子
区民部保険医療課長 渡邊 健治
区民部産業観光課長 堀越 恵美子
区民部観光・シティプロモーション担当課長 桜井 安名
区民部文化・国際交流課長 藤永 益次
環境部長 岩浅 英樹
環境部環境課長 波多江 貴代美
環境部ごみゼロ推進課長 伊東 知秀
清掃事務所長 川本 将史
○事務局職員
書記 鎌形 聡美
書記 立川 衛
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 歴史民俗資料館の再整備について(文化・国際交流課)
2 第5期中野区環境審議会委員の委嘱について(環境課)
3 森林環境譲与税活用の基本的な考え方について(環境課)
4 国による羽田空港機能強化に係る区の取組状況について(環境課)
5 その他
(1)夏休みエコ講座の実施について(環境課)
(2)打ち水の実施について(環境課)
(3)一般廃棄物処理業の許可にかかる行政処分について(ごみゼロ推進課)
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会します。
(午後1時03分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
議事に入ります。
きのうに引き続き、所管事項の報告を受けます。
答弁保留のあった1番、歴史民俗資料館の再整備について、理事者の答弁を求めます。
藤永区民部文化・国際交流課長
すみません、昨日答弁保留してしまったもので、御回答させていただきます。
歴史民俗資料館の耐震についてですけれども、昭和63年竣工の施設でございまして、新耐震基準の設計で、震度6強から7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されてございます。ですので、歴史民俗資料館は耐震補強の必要のない建物でございます。
また、外壁工事やLED工事といった施設工事につきましては、当初、複数年度に分かれて実施する予定でしたけれども、今般、常設展示の再整備により、7カ月間の閉館となりますので、それに合わせて、森委員の御指摘のとおり、これらの工事をまとめてその時期にやるということを実施しまして、開館中の期間の短縮と経費の低減を図られていた形での実施となります。
委員長
ただいまの答弁に対して、森委員、質疑はありますか。
森委員
委員長、御配慮ありがとうございました。また、理事者の皆さんも、調べて御答弁いただきましてありがとうございました。
趣旨としては、これから公共施設の更新、維持管理に多額のお金がかかってくるというのが明らかな中で、こういう機会に、今おっしゃっていたような複数年度で予定していたようなところをまとめてやるというのも一つ必要かなと思ってお伺いをしたんですが、きちんと御対応いただいているということが確認できましてよかったです。まあ、質問じゃないですけれども、お答えをありがとうございました。
委員長
他の委員から質疑はありませんか。
いさ委員
改めて、きのうのやりとりの中で、本来はどうすべきだったのか、これからどうするのかというところの2点、明確なお答えをちょっともう一度いただきたいんですが。
委員長
何についてですか。
いさ委員
すみません、この報告の手順というか、方法についてですね。
青山区民部長
このたびのこの再整備の工事の関係ですけれども、本来ですと、委員の皆様により深い御議論をいただくためには、遅くとも当初予算でこの項目を上げていったときの段階で、この再整備の概要についても御報告させていただくというのが本来であったかと思っております。その点では御報告が遅くなってしまったといういうことは大変申し訳なく思っております。今後とも、当部だけではなく区の全ての職場で、このようなことのないように徹底してまいりたいと思っております。申しわけございませんでした。
委員長
よろしいですか。
他の委員から質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、2番、第5期中野区環境審議会委員の委嘱について、報告を求めます。
波多江環境部環境課長
それでは、第5期中野区環境審議会委員の委嘱について報告をさせていただきます。(資料2)
令和元年6月7日、中野区環境審議会(中野区環境基本条例第15条及び第16条に基づく区長の附属機関)の第5期委員を次のとおり委嘱をしました。
下のほうに名簿を載せてございます。
(1)学識経験者が4人、(2)区民の方が6人、(3)事業者から選出された方が10人、合計20人ということになってございます。学識経験者のうち、大沼あゆみ先生が会長をされております。その下の田中先生が副会長ということになってございます。
裏面をごらんください。
任期でございますが、令和元年6月7日から令和3年6月6日、2年間ということになってございます。
諮問事項につきましては、中野区環境基本計画の改定に当たっての基本的考え方と、同計画に盛り込むべき事項等についてということになっております。
今後のスケジュールでございますが、今年の9月に区民・事業者向けアンケートの実施を予定してございます。2020年に審議会の答申を出していただきまして、素案の策定、意見交換会、基本計画(案)策定、2021年にパブリック・コメント手続を実施いたしまして、計画を策定するという予定で考えてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
木村委員
環境基本計画の策定見直しに関する審議会のほうなんですけども、裏面のほうにも、同計画に盛り込むべき事項についてということがありますが、特にこの環境に関しても、今の、例えば天候の変動とか、さまざま環境が──環境というか、いろいろな社会情勢も変わっていく中で、区としてどういったものを盛り込むべきかというのはある程度考えて当然学識経験者なり事業者というのを選定していると思うんですけども、今、基本的に区としてはどういったものにまず取り組んでいこうというふうに考えているか、お伺いできますか。
波多江環境部環境課長
この数年間の間に、環境に関係する政策が新たになっている部分がたくさんございます。去年の6月だったと思いますけれども、地球温暖化に対する法律ができて、気候変動に対する緩和策や適用策について区としてもしっかりと計画の中に盛り込んでいくべきというところですとか、あとSDGsといいまして、持続可能な開発目標という観点から環境の問題を考えるときに、さまざまな視点での17の開発目標がありますけれども、そういった視点をきちんと中に含みながらしっかり検討していくということを今考えて、計画の策定を進めていきたいと考えております。
木村委員
じゃあ、今御答弁いただいたことも盛り込んでいく中で、今回の事業者もそうなんですけども、前回と構成が若干変わっているところがございます。例えば、最初の日本環境協会とか、東京都の環境公社とかですかね。あとは──それぐらいかな、変わっているのは。あと、学識経験者、ちょっとこれだけ見ても上の2人は前回と変わっていないと思うんですけども、下の2人がどういった専門なのかというところも含めて、どういった意図を持ってこういった委員を委嘱したかということを教えていただければ。
波多江環境部環境課長
まず最初に、公益財団法人の日本環境協会に関しましては、こちら、エコマークの関係で、区のほうでエコマークを集めていただくと一定程度商品券にかえられるというような制度を持っていましたり、それから、東京都環境公社のほうに関しましては、こちら、地球温暖化防止活動推進センターというところでの、東京都が指定をしているということで、さまざま、東京都を中心とした普及啓発事業、地球温暖化防止の取り組みとか、それから省エネ対策について推進をしている機関ということでございますので、こういったところから、この二つのところからは、行政の取り組み等の、あとは消費者としてのエコマークを使っての、ついた製品を使っていただきたいというようなところでの観点で知見を得たいという考えから、構成のメンバーとして選出をいただいた上で委嘱をしております。
学識経験者におかれましては、まず、村上先生のほうは、芝浦工業大学の建築学部でございます。環境エネルギーや住宅政策ということで、気候変動において高断熱の住宅を都市部でふやしていくだとか、さまざまエネルギー政策についての知見が必要になってくるということで委嘱をさせていただいております。
それから、小澤はる奈さんに関しましては、自治体の間で環境政策に関する情報を共有するというところでの環境自治体会議から、選出を、委嘱をしておりますけれども、ネットワーク組織として活動されているものでございます。事業者も含め、市民、研究者、行政関係者の活動報告だとか、それからディスカッションを行っているようなところで、さまざまな自治体の先進事例をよく御存じであったりというようなところがありますので、この組織からの委嘱ということで、この先生をお願いしております。
木村委員
ありがとうございます。それぞれの見識をしっかりと生かしていただければと思うんですが、最後に区民のほうですけども、町会連合会とか清掃協力会、環境アドバイザー、前回は各団体から2名ずつ出ていたと思います。あとはPTA連合会からも出ていたと思うんですけども、この違いというのはどうでしょうか。
波多江環境部環境課長
まず、PTAさんに関しましては、出ていただきたいという思いはございましたけれども、非常に忙しいというようなこともあって、その辺を考慮いたしまして今回はメンバーには構成員として入ってございません。それから、町会連合会や清掃協力会につきましては、地域で清掃事業に多大なる協力をいただいてございますけれども、それもございますけれども、今回は公募を2名から3名にふやしたというところがございまして、環境の活動を長くやっていらっしゃる方、それから、公募いたしました結果ですけれども、食品の会社で長く勤められて食物残渣のリサイクル等を手がけてきた方や、それから、ビオトープなどの整備をしている、資格などを持っている方を選ぶということで、公募をふやしたということは一つ構成としては変わってきたというところでございます。
近藤委員
すみません、私もちょっとこの委員のところでお聞きしたいんですけれども、私も、PTAのほうから出なくなってしまったということが、環境施策はとても大事で、PTAというのは若い人の代表みたいな感じに思うので、ここが、入る方がだんだんいなくなっていっちゃうみたいな状態というのはあまり好ましくないのかなと思うんですけれども、積極的な呼びかけというのはしなかったんですか。
波多江環境部環境課長
直接には呼びかけはしていないんですけれども、状況を聞いたときに、かなり皆さんがお忙しくて、会議に対して出席することが難しいという状況を所管のほうからたしか聞いていたと思います。それでちょっと断念したようなところがございました。
近藤委員
お子さんを抱えながら、普通のPTA活動もやりながら、また区の仕事もしていくというのはとても大変なことで、それはまあ無理もないことだと思うんですけれども、環境に興味のある人たちを育てていってほしいという気持ちがあるんですね。それで、この中野区地域環境アドバイザーという、この方を選ぶのは、この環境アドバイザーの何か集まりの中にこの中から出てくださいという形なんですか。それとも、この方を御指名したという。どういう選び方なんでしょうか。
波多江環境部環境課長
一応アドバイザーとして登録をされている方の中で、引き受けてくださる方あるいはふさわしい方ということでお願いをしたという経過になってございます。
近藤委員
団体に呼びかけたのではなく、個人的にお声をかけるという形なんでしょうか。
波多江環境部環境課長
団体として呼びかけをしております。
近藤委員
そして、この中野区地域環境アドバイザーというのも、先月ですか、6月5日号の区報に、中野区地域環境アドバイザーで、例えばこんなテーマに取り組みのお手伝いをしますと言って、皆さんに環境アドバイザーさんがいますよと言って、いろいろな取り組みをやっていますから、こういう方が行きますよってお知らせはしているんですけれども、新たにここもまた育てるということはなっていないような私は記憶なんですけれども、昔ながらの方がずっと環境アドバイザーをやっているのか、若い人たちが何か環境問題に取り組む環境アドバイザーとしての資格を取れてきているのか、その辺はどうなっているのでしょうか。
波多江環境部環境課長
この制度が、かなり年月がたっておりまして、新たな養成というのを、おっしゃるとおりしていないところがございます。ですので、これは環境課としての課題の一つなんですけれども、この制度そのものについて、もう少しいい方向に行くように見直しをして、地域で──こちらの制度は、地域、町会とかPTAとか学校さんに、地域のほうで環境の普及啓発の講座ができるような人を育成して派遣する制度なので、徐々に、正直申し上げて年齢が高くなっているというのがございますので、できる限り、そこの部分をどうしていくか、若い人にもう少し入っていただくようなうまい制度にしないと、今の若い方が、仕事されている方も女性の場合は多いし、男性の場合は、お昼、日中の間に活動できるという方は退職されてからというようなことになってしまいますので、なかなか難しい面がございますが、制度については大きい課題、見直しなり、強化する、拡充するなりということについては課題意識を持っております。
近藤委員
課題意識を持っていてくださっていれば、まあ、ちょっとひとまず安心なんですけれども、環境問題は本当にこれから大事なので、やっぱり若い人が環境問題にも興味を持って、それこそ、これから若い人たちの環境をつくっていくこの審議会であって、未来に向かっての環境の話になりますので、そこのところは中野区地域環境アドバイザーを育てていくということなども大切なことですし、どんなあれがいいのかというのはやっぱり問題意識を区がしっかりと持っていて、そしてここでのきちんとした話し合いが行われるといいなと思いますけれども、いかがですか。
波多江環境部環境課長
まさに、区の中心部だけで環境を考えるということではなくて、地域でいろいろな講座に出て普及啓発していただいて、その活動を審議会の議論で役立てるということがやはり必要なことではあるので、そこの部分については今後しっかり、制度のリニューアルなのか、ちょっとその辺のところはまだはっきり申し上げられないんですけれども、検討して、審議会のほうにできるだけ、現役世代と言うとちょっと語弊はありますけれども、そういう方がアドバイザーとして出てくださって、議論に参加するというのは意義があることというふうに考えておりますので、議論して、内部での議論を積み重ねてしっかりやっていきたいと思っております。
森委員
御報告ありがとうございます。これ、委員を見ると、当たり前のように東電の子会社の方とかいらっしゃって、でも、別にそれはいいんですけれども、電力ってね、今はもう自由化されていて、新電力も大分広がっている、区有施設も使っている中で、そういう方に入っていただくとか、これから考えたら再エネの普及というのは全国的に大きな課題で、特に電力大消費地の東京、中野でそれを進めていくことには非常に意義があると。今の環境基本計画にも位置付けがされておるんですけれども、そういうところの専門家を入れるですとか、何かそういう発想ってないのかなって聞いていて思ったんですけれども、その辺どうなんでしょうか。
波多江環境部環境課長
東京電力さんに関しましては、やはり業界の中では最大の事業者という意味で選んでいるというところがございますけれども、今、委員御指摘のような観点で、今後再生エネルギーをより多く活用するための方法論など、しっかりと審議会の中で議論をする材料を提供できるような事業者について、どのような事業体があるのかということも含めてしっかり検討していくべきかなというふうには考えてございますので、次回に関しましてはその辺のところもしっかり視点に入れながら事業者を選んでいきたいと思っております。
森委員
少し厳しい言い方になるかもしれませんが、委員の選び方というんですかね、ここから中野区が環境施策を、どういう方向に向かっていこうというメッセージ性があんまり感じられないんですね。環境政策、環境基金、つくってはいるけれども、なかなか、中野がすごく力を入れているよって、区民の方から見えるような状況でもないし、前回、何のときだったか忘れちゃいましたけれども、オリンピックオリンピック憲章に「環境」って位置付けられているのに、その話がないじゃないかなんて話を前期の区民委員会でもさせていただいたことがありますけれども、そういう意味で言うと、結局今の環境基本計画の延長線上のもの、まあ、社会状況が多少変わったから、それに合わせる必要があるよねぐらいのものではやっぱり不十分だと思うんですよね。そのあたりについてのお考えをお聞かせください。
波多江環境部環境課長
私どものほうで委員さんを委嘱するためには、確かに、ある種新しい環境政策をつくっていく、その根幹となる基本計画をつくるということになりますので、課題を先取りした形での委員さんを選ぶという御指摘についてはごもっともだなというふうには考えますけれども、なかなか学識の経験者の方を探すに当たっても、担当も含め、人材を探すのがなかなか大変だということも一つはあって、しっかりその辺は環境政策のアンテナを張って、所管のほうで、こういう新しい最新の知見を持っている組織であるとか、そういったものを探す高いアンテナを持つということが必要なんだろうというふうには今の御指摘で考えた次第でございます。
森委員
学識の方を探すのは大変だというのはよくわかります。よくわかるんですけれども、これも、鶏が先か卵が先かじゃないですけれども、力を入れて動いているとそういうところとのネットワークというのも自然とできていったりするのかなというふうに思うんです。逆に言うと、そういうことをやっているところと中野区との間でどんどん差が開いてしまって、こういうことがあることは非常に残念ですので、ぜひその点を意識して今後取り組んでいただきたいと思います。要望にしておきます。
石坂委員
委員の事業者枠のところで伺います。株式会社丸井グループですと、さまざまな事業をされている中で、私も以前、議会の質問で触れたことがありますけれども、CSRの一環でビオトープの活動なんかをされたりもしていますけれども、丸井さんも含めですけれども、いろいろな事業者さんにお願いをする際に、区のほうが──もちろん細かいことは、この基本計画の中身はもうその審議会の中でやっていくわけですけども、その前の段階で、区のほうとして今回こういうふうに持っていきたいという、ウエートを置いていきたいという部分もあると思うんですね。そうした際に、各事業者さんに区としてこういう方向性を今後強化したいのでこういう人材を出してほしいとか、こういう部署の人を出してほしいということのやりとりなんかはされているんでしょうか。
波多江環境部環境課長
明確にその辺のことを、例えば丸井さんに対しては言ってはいないような記憶なんですけれども、丸井さんに関して申しますとサステナビリティ推進部という部署があって、企業体全体でそういう持続可能性というような観点でのさまざまな、今委員おっしゃったようにCSRの活動も含め、やってございますので、そういう意味では、しっかりとこの環境基本計画について、企業としてどんなことを進めていくべきで、どんなことをしてきたかということについて、しっかり計画に御意見を賜るような形でのお願いの仕方というのはできているものというふうには考えて選んでございます。
ほかの事業者さんに関しましては、ほぼ、当然環境の審議会ですので、適任の方をということで御依頼を申し上げているところでございます。
石坂委員
それぞれの事業者さんが最先端のことをやっていたりもするので、その事業者さんの中でこの人がいいだろうという形の部分ももちろんあるとは思うんですけれども、ただ、区のほうとしても、やはりこの部分に力を入れていきたいとかという方向性を持っていたほうがいいと思いますので、今回に限らず、そうした形で、区はこういうふうにやっていきたいのでこういう人材を送り出してくださいということは積極的に伝えていっていただければと思います。これは要望で結構です。
委員長
要望ということで。
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、森林環境譲与税活用の基本的な考え方についての報告を求めます。
波多江環境部環境課長
それでは、私のほうから、森林環境譲与税活用の基本的な考え方について御報告申し上げます。(資料3)
中野区における森林環境譲与税の活用に関する基本的な考え方について定めるものとします。
まず、1番目、森林環境譲与税の制度の概要ですが、国が「国民皆で森林を支える仕組み」として、国税として税を徴収する森林環境税の制度をつくりました。その目的として、国内の森林環境の適切な整備により、地球温暖化や災害の防止、水源のかん養など、森林環境譲与税として自治体へ譲与されるというものでございます。市町村が森林を適切に維持管理するための間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進、森林整備やその促進に関する費用として活用することとなってございます。こちらの実績については、公表が義務づけられております。また、積み立てて次年度以降に活用することも可能とされているものでございます。
2番目に、区における森林整備に関連する事業と連携自治体ですが、これまで区は、(1)群馬県みなかみ町や福島県喜多方市における中野の森プロジェクトにおけるカーボン・オフセットの事業を実施をしてきました。
(2)で、なかの里・まち連携自治体からのエコフェアへの参加や、環境交流ツアーなどの取り組みにより、森林の保全等に関する普及啓発事業も実施してきているところでございます。
米印で、なかの里・まち連携自治体については以下のとおりで、みなかみ町及び福島県喜多方市については環境に関する協定がある自治体でございます。
3番目に、森林環境譲与税活用の考え方ございますけれども、(1)区有施設への木材利用による普及啓発の推進ということで、区有施設の新築や改修、施設整備事業の中で、区有施設への木材利用を推進するということで、森を大切にする意識の醸成、それから森林整備を促進する意義を普及啓発していこうという考えでございます。木材利用の方針については、今後検討を進めていきたいと考えております。
(2)なかの里・まち連携自治体との協力・事業の拡充でございますが、これまで里・まち連携自治体の協力によって環境行動を促進する事業を実施してきたことを踏まえ、森林を保有する自治体における林業の振興や担い手の確保、木材製品の活用が森林資源の循環を生んで、適切な森林の維持管理が進められていくというようなことで、経済や環境、産業などの交流を一層推進していこうという考えでございます。
裏面に移っていただいて、参考でございますけれども、木材を利用することについては、地球温暖化の防止や循環型社会の形成、その他地域経済の活性化に資するということから、木材の自給率の向上を目的として、「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律」が平成22年に制定をされております。法において、地方公共団体につきましては、「木材利用の促進に関する施策の実施と公共建築物への木材利用に努める」こと、それと、「公共建築物における木材の利用の促進に関する方針を定めることができる」ということが法において規定をされているところでございます。
(1)で、国の木材利用促進方針について記載をさせていただいております。
①ですけれども、可能な限り木材化または内装等の木質化を図ることが書かれております。
また、高層や低層にかかわらず、情報公開窓口とか、それから記者会見場など、直接・間接に国民の目に触れる機会が多いと考えられる部分を中心に、内装などの木質化を図ることが適切と判断される部分の木質化を推進するということが書かれております。
東京都におきましては、「東京都公共建築物等における多摩産材等利用推進方針」を策定しておりまして、都においては、公共建築物や公共工作物、備品、消耗品等について、多摩産材を活用して木造化、木質化、木材製品を使用するという内容の方針が策定をされているところでございます。
以上で報告を終わります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
伊藤委員
森林環境譲与税活用の基本的な考え方ということで、今御説明がありましたけれども、ちょっと確認で伺いたいんですけども、前期、第1回定例会、予算特別委員会の分科会で、たしかこれ、1,300万円ぐらい、国からの譲与税ということで出ていたと思うんですけども、たまたま、あのときは森副委員長と私が区民の──その当時は分科会だから主査か、主査と副主査ということで立場的に。あのときの議論をちょっと思い出しますと、もう使い道も決まっていて、ある自治体ともう協定まで結ぶような話をされていましたよね。まあ、ちょっと拙速過ぎるのかなと私も感じてはいたんですけれども、その辺、きょうのこの基本的な考え方を聞きまして、その辺が全然触れていない。あのときのお話というのはどうなったのか、できる範囲でお答えいただければと思うんですが、いかがでしょうか。
波多江環境部環境課長
区議会のほうからも意見をいただきまして、木材活用に関しましては、これまで交流を続けてきたなかの里・まち連携自治体を中心に検討を進めるべきという御意見をいただいたところでございましたので、そういった観点から、ある意味仕切り直しをいたしまして、今現在交流を進めていて、カーボン・オフセットであるとか中野の森プロジェクトなどで植林をしているような自治体の、これまでの貢献なり協力関係ということに着目をして検討をまたし始めるということにしましたので、それに当たっても、これまで区の木材を公共施設に活用するという考え方が区全体として統一されたものはなかったわけですので、そういったところからしっかり基本の枠組みのようなものをつくって、全庁的にふさわしい場所あるいはふさわしい公共の建築物なり備品等に活用できるようにしていきたいと考えて、この報告をさせていただいております。
伊藤委員
わかりました。そうしますと、本当に、さきの議論は白紙ということで、新たに基本的な考え方を示して、議会の議論、また、いろいろな先ほどの説明のあった環境審議会ですか、そういうところで議論していくということで理解をしました。あのときの議論は本当に、指摘をさせていただきたいなと思っております。
それで、ちょっと伺いたいんですけども、国からの譲与税、これは期限つきでしたっけ。どういうことで譲与税は来るんでしょうか。
波多江環境部環境課長
こちらは、3年ごとに譲与税の額が国から下りてくるものがふえていく仕組みのようになってございます。期限つきというのは意味が──期限つきというか、例えば単年度で使い切れない金額が出た場合に、あるいは積み立てて使うほうが効果が高いと考えた場合に、余ったものを積み立てたり、そういったことをして使っていいですということがありますので、そういう意味では、使い勝手としては、余っても無駄にしないで、きちんと計画を立てて使うということも可能だという、そういうことでございます。
伊藤委員
そうですよね。この1番の下段に書いてある「積み立てて次年度以降に活用することも可能」だと。そうすると、2年分とか3年分とか、4年分、5年分になるとまた額が大きいので、そのときに使おうという判断でもいいということですか。
波多江環境部環境課長
はい。委員おっしゃるとおりです。
伊藤委員
それと、とりあえず今は連携自治体、森林整備に関する事業と連携自治体とのことで考えていると。例えば、みなかみ町と喜多方市の産地木材を使うということでの意味なのでしょうか。
波多江環境部環境課長
今、環境に関する協定を結んでいるのは二つの自治体なので、そこを中心には考えていきたいとは思いますけれども、ほかの自治体にも森林組合があったり木材の産出がありますので、里・まち連携自治体全体での調達というところでの枠で考えていこうとは思っております。
伊藤委員
それがあって、基本的なことだと思いますし、また、ぜひ地方の自治体が中野区さんと連携を組みたいなといった場合には、そういうことも検討して応じるということもあるのでしょうか。
波多江環境部環境課長
東京都の多摩産材という考え方も一つあると思いますし、譲与税ができたことによって、森林を持っていて木材を活用してもらいたいという自治体も、少しずつこちらに連絡が入ったりというようなこともございますので、里・まち連携自治体になるまでの、こちらに対してのオファー、それから、中野区民に対していろいろなよいこと、環境に資することも含めて、そういう協力をしていただけるというようなことを積み重ねていただいた上で連携自治体となっていくんだろうというふうに思っておりますので、その過程も含めて大事に考えていきたいと思っております。
伊藤委員
ぜひその辺は慎重にね、いろいろな地方自治体が売り込みみたいな感じで来ようかと思いますので、慎重に検討していただいて、自治体との連携を、あまり拙速にしないでしていただきたいなと思っております。
それから、区有施設への木材利用ですよね。これから中野区、小・中学校の建てかえだとか、新しい区役所だとか、あと、私も質問しました区民の活動センター、鍋横区民活動センターとか昭和区民活動センターとか、同僚議員の加藤議員も質問させていただいたんですけども、小・中学校に木材を使うとか、そういうことも考えられるだろうなと思います。その辺はいかがでしょうか。
波多江環境部環境課長
小学校、中学校の建てかえ、統合によって新築というような学校が幾つかございまして、スケジュールもしっかり押さえながら、鍋横、昭和の区民活動センターに関しても、あと5年後ぐらいにはできるのかなとかという予定を見ながら、積み立てていくのかどうするかというところの使い方を具体的に考えていきたいと思っております。
伊藤委員
今後検討を進めるということで、大体、でも、ある程度めどを立てないと、いつごろまでとかってあると思うんですけども、その辺はどのように考えていますでしょうか。
岩浅環境部長
基金の使い方といたしまして、委員おっしゃるように積み立てていくという方法も可能ではございますけれども、この制度の趣旨からしますと、本来5年後に施行される法律を前倒しで譲与されているという実態もございますので、なるべく早く木材利用に使用にしていきたいなというふうに思っております。少なくとも来年度予算の問題がございますので、そこまでには今後の方針といいますか、どのように使っていくかという考え方については明らかにしていきたいと思っております。
伊藤委員
来年度予算ですか。もう一度確認を。
岩浅環境部長
来年度予算までに。
伊藤委員
本当、木材、非常に私なんかも木材は好きなんですけども。また香りもいいですよね。新築の家なんかもね。そういったことで、やっぱり今、こうやって鉄骨鉄筋が多くて、木材が本当に見えない形になっていますので、ぜひ私はこの森林環境譲与税の使い道を、やっぱり何ていうんでしょうかね、やっぱり木というのは日本の、日本人の心だと思っていますので、ぜひ活用をしていただきたいなと思っています。
以上です。
森委員
御報告ありがとうございました。幾つか伺いたいんですが、まずこれ、区としては新しい歳入になってきているわけですけれども、区としては歳入があるということは、区民に負担があるわけですけれども、区民の負担というのは、これはどういう形でお支払いをいただくものなのでしょうか。
波多江環境部環境課長
今現在は課税をされておりませんけれども、令和6年から、住民税の均等割として1,000円ということで国税として徴収をされた上で、東京都を通じてまた区へ戻ってくるような形の課税になっております。
森委員
いわゆる住民税の上乗せを、あれは東日本大震災の後にしたわけですね。1,000円上乗せして、500円東京都、500円区がいただいて、それを財源にして地域の防災対策を進めましょうということでやってきたものの、衣がえみたいな形でこれは徴収がされるわけですね。この森林環境譲与税の趣旨がだめだとは言わないんですけれども、「復興」という名目でふやした税金を、切りかえのタイミングで名目を変えて続けるというのは、ちょっと制度としてはいかがなものかなというのはちょっと、私としては思っています。これは皆さんに言っても仕方ないんですけれども、国の制度としてそうなっているのはちょっとどうかなと思うのと、先ほど来お話があるように、令和6年から取られるものが既に予算がついているというこの仕組みも、私はあんまりよくわからないんですけれども、そんなことがどうしてできるのか、ちょっと教えていただけますか。
波多江環境部環境課長
こちらにつきましては、譲与税特別会計から借り入れるという形で、令和元年度から借り入れた分を各自治体に譲与税として下ろしていくということで、その後、令和6年以降納入された住民税であったものを、国税のところで集めたものを今度はその償還に充てて、一部償還に充てつつ、譲与税はふやしていくという仕組みで、帳尻を合わせるという言い方はあまりよくないですけれども、国税として出したものについては住民税として集めたもので償還をさせていく、そういう仕組みになってございます。
森委員
そうすると、入ってくる分と償還する部分というのが今後出てくるわけですね。平年度化したときに毎年幾らぐらいの歳入になるというのは、もう見えているんですか。
波多江環境部環境課長
平年化すると、おおむね4,000万円ぐらいの金額として推計をされているということでございます。
森委員
これ、国から配分されるときに、人口の割合が大きいというような話を聞いているんですが、それは間違いないですか。
波多江環境部環境課長
按分の率なんですけれども、これは割合の計算方法としては、私有林や人工林面積が50%、林業従事者が20%、人口が30%で按分していきますということで、中野区は人工林とか私有林がないということで、林業就業者は10人、人口32万人で計算をしているという。
森委員
人口のところが30%ということで、中野区は主にここでいただくことになるのかなと思ってます。今、国の税制の動きを見ていると、法人住民税の一部国税化があり、消費税の清算基準の見直しがあり、あとはふるさと納税がありで、都市部からどんどんお金が出ていっちゃっているわけで、そういう中で、人口を3割見てくれているという状態が、私は本当に続くのかなって疑問に思っています。どこかで見直しがあるんじゃないかなという気もしていて、そうなると、この4,000万円というのをあまり真に受けて予算の見込みを立てるとちょっと怖いかなというような気もしています。そこは予算のほうと十分お話をして、考えていっていただきたいなと思います。
それから、1定の区長の施政方針の中では、これを活用して木材利用の促進や環境教育を行うっておっしゃっていたんです。今回のこの資料には「環境教育」という文言はないんですが、そのあたりのお考えはどうなっているんでしょうか。
波多江環境部環境課長
みなかみ町や喜多方からエコフェアに参加をいただいておりましたりしますので、その中で、間伐材を使って木工をやるようなことをしていましたりとか、それから、あと、環境交流という形での環境ツアーなどで親子を募集しまして、そういったバスツアーに行くということも計画しておりますので、そういう意味ではそこが環境教育と言えるかなと思います。
森委員
エコフェアも環境交流も結構なんですけれども、もう少し幅広く子どもたちが木材に親しめるような環境をつくれるといいのかなと思っています。まあ、これは財源見合いなのでいろいろ難しい部分があるかと思いますが、ぜひこれは引き続き検討していただきたいと思います。
それから、区有施設への利用のところなんですが、これも趣旨はよくわかるんですが、やっぱりお金との関係が非常に気になるところでもあります。今回後ろに参考で、いろいろな国や東京都の方針が書いていただいていて、これにのっとってやるととれる補助金なんていうのも出てくるのかなというのが一方でもありますし、要するに、お金見合いの部分と木材利用の促進というところのバランスのとり方で、お考えがあればお聞かせください。
波多江環境部環境課長
木材製品は金額が高いということがありますけれども、いろいろ調べてみますと、例えば椅子とか机なんかも、公共の施設で使う分には丈夫じゃなきゃいけないというのがありますから、脚とかそういう基本の躯体はステンレスでできているんですけれども、座面のところとかテーブルの上のところは国産材でやるというようなことがあって、東京都なんかの会議に行きますとそういったものが受付で使われていたりしまして、そういう使い方でやればそれほど金額的に張らないで、ある種、いい感じの調度品が置いてあるな、木材でよろしいなという感じを持ってもらえるということがありますので、メーカーさん等にいろいろ聞いてみたりして、その情報を集めながら、適切に、あまりコストをかけないでもできるような形を追求していきたいと考えております。
いさ委員
まず最初にちょっと教えてほしいんですけれども、裏面のところ、参考ということで、国や東京都のほうで木材の利用促進の方針が出ているということですよね。ここと、この今回の譲与税のかかわりなんですけれども、これは別の文脈の中で、一方で国や東京都から木材を使いましょうよという方針が出ている。その中で新たにこの譲与税の話が出てきたということなのでしょうか。そのあたり、ちょっと教えてください。
波多江環境部環境課長
木材利用に関する法律というのが平成22年ですので、今から9年とか、そういうちょっと、かなり前にそういう考え方というか法律が定まっております。そこがあって、国土交通省──木材活用が林野庁だったかな、所管があるんですけれども、そこがちょっと、国土交通省が所管している部分と林野庁が所管している部分があって、補助金も両方でいろいろ出しているところもございますので、ある意味では林業の振興という考え方が最初にあったのかというところもございますけれども、森林環境譲与税が出てきた背景にはやはり環境の問題というところが大きいのかなというふうには考えてございます。やはり環境、気候変動で災害が激甚化をしているとか、水源を守っていくという意味では、森林環境譲与税のほうがそこの部分が色濃く出ているので、ちょっと関連性がどうかということについては私のほうでも明確には答えられないんですけれども、経過としては、木材利用の促進の法律のほうが先に出て、税制の問題として森林環境譲与税の考え方が出てきたのが、令和元年度にそれが実際には譲与税として出てくるという動きになっているというところでございます。
いさ委員
今、補助金という言葉がちょっと出てきましたよね。それで、これ、国や東京都のこの利用促進の方針に従って木材利用することで、何か補助金が出てくる仕組みというのがあるんでしたっけ。そういうもの?
波多江環境部環境課長
国も東京都も補助制度を持っておりまして、地方公共団体に対しては木材利用方針を策定していることが両方とも主な条件になっておりますので、そういう方針を定めた上で補助を使ってくださいというところでの、推進のインセンティブをつけているということでございます。
いさ委員
ということは、今回の譲与税活用の中で、例えば今出てきたような区有施設に木材を使いましょうということでこのお金を使いつつ、さらにそれを補助金も得るという形で併用してというか、そういうふうに活用できるというイメージということでしょうか。
波多江環境部環境課長
おっしゃるとおりでございます。
いさ委員
ありがとうございます。そういう格好になっているということですね。
もう一つ、表面の考え方の(2)のところ、今、里・まち連携している自治体のところとのかかわりでここに書いてあるのは「森林を保有する自治体における林業の振興、担い手の確保」、これというのは、その自治体がやるべき事業であるかなと思うんですね。実際に群馬県って、ぐんま緑の何とか税──何だっけ、群馬県自身がやっている緑の県民税だ、それがあって、県自身が基金をつくって緑を守ろうってことでやっていると思うんです。それが、中野区にどこか、自分のところに入ってきたこの譲与税を使って、どこまでそこにかかわってくるのかってちょっとわかりにくいんですけれども、ちょっと御説明いただけませんか。
波多江環境部環境課長
こちらに関しましては、群馬県、みなかみに限らないお話だと思うんですけれども、ある自治体からのお話を聞いていったときに、東京には若年の労働者がいっぱいいらっしゃって、要するに、林業にかかわりたいというような人だって潜在的にはいらっしゃるんじゃないかと。そういう人たちを掘り起こすためには、環境教育、木材のよさとか、仕事としての魅力ということもPRできたらいいというお話も実はあったりもするんです。ですので、今さまざまな自治体からの情報があるんですけれども、ある自治体では、里・まちの連携自治体ではないところだったかと思うんですけれども、そういう、本当に林業をやっている人をそういう都会のそういうところへ派遣して、その仕事のよさをアピールするというようなことを考えているところもございます。ですので、広く担い手確保という意味で、都会としてはそういう人材がたくさんいらっしゃる、自分の仕事を探している方もいらっしゃるというようなところから、そこが強みですので、森林を持っている自治体にとっては担い手というところは弱みというふうになりますから、里・まち連携自治体との連携事業というのは強みと弱みを、弱みを補完するというようなところの観点から連携をしていますから、今後そういう観点での取り組みも可能なのかなというイメージを持っております。
いさ委員
なるほど、なるほど。大分整理をされてきました。ありがとうございます。
そういうかかわり方で、中野区が、言ってみれば林業にかかわるような人を送り出して、森林を守る、側面から支えようみたいな、そういう何となく格好になっているということかなと理解しましたけれども。
何か、それはそれで、もともと、例えばちょっと調べたら、長野県なんかは独自で持っている緑を守るお金、それ自身は使い道がなくて困っていると。つまり、林業にかかわる人がどんどん減っていって、基金をつくったはいいけど使えない。そこにこの譲与税が入ってきてどうするんだみたいなニュースを見たことがあるんです。それ自身は、もう言ってしまえば、今までの林業の、政治の不作為で林業が落ち込んできているというそこの問題なので、何か根本的にちょっとこのフレーム自身に疑問があるっちゃあるんですが、そういう話で言うと、もう一つ、カーボン・オフセットなんていうことも一緒にやっていると思うんですけれども、本来であれば、これだって中野区は開発しますよ、それで、木を切るから、その分この連携自治体で受け取ってねみたいな格好にどうもなっているように僕らは見えて仕方ないので。つまり、中野区自身の中で、直接緑をふやす、この本来の緑を守ろうというものでしょう。であれば、その自治体でもその努力というのはあってしかるべきなんじゃないかと思うんです。そういう使い方、つまり中野区で緑をふやす、そういう使い方にこれは活用することができるんでしょうか。お答えください。
波多江環境部環境課長
譲与税で、直接区民にとってメリットがあるかどうかというところをおっしゃっているんだと思うんですけれども、この森林環境譲与税は、森林の整備とか、木材の安定的な需給とか、そういう使途を定めている制度である以上、公園とかそういう緑に対してお金を使っていくという、財源を充てるという想定はできないというふうに考えてございます。
岩浅環境部長
この法律の中で「森林」が定義をされておりまして、「森林法に基づく森林」というふうになっております。その「森林法による森林」というのが、農地ですとか住宅地が一般的にあるところにたくさん木が生えているものは対象にしない。住宅地や農地でないところに生えている、山のほうに生えている、こういうたくさん生えている木が対象ですよというふうになっておりますので、中野区の東京都都心部においては、なかなかこの税を活用して何か木を動かしていくというのは難しいというふうに考えております。
森委員
ちょっと関連していいですか。これって一般財源で入ってくるんじゃないんですか。
岩浅環境部長
譲与税ですので一般財源に入っておりますけれども、最初に課長が報告したとおり、使途については報告をしなければいけないので、この税の法律にのっとった趣旨で使っていますかということを書きますので、今私答弁しましたように、森林のほうに使われる──環境はもちろんそうですけれども、木材利用だとかという、基本にはそういうものに使うものとして使用しなければいけないという。一般財源ですけれども、ちょっと報告をしなければいけないという、そういった財源になっております。
石坂委員
現在、なかの里・まち連携自治体としてここに五つの自治体の名前も挙がっているわけですけども、みなかみ町とは、中野区とみなかみ町との地球温暖化防止のための連携に関する協定書及び中野の森プロジェクト区域における森林整備および観光交流、環境交流・環境学習に関する協定書を結んでおり、また、福島のほうの喜多方のほうとは、中野区と喜多方市との連携による地球温暖化防止のための森林整備等に関する協定書を結んでいるわけですけれども、ただ、下にあります茨城県常陸太田市、千葉県館山市、山梨県甲州市とはまだ結んでいないわけですけども、これを進めていく際には、この残りの3自治体ともこうした協定を結んでいく、また、今後里・まち連携をしていく自治体との間では同様の協定を結んでいくことをあわせてやっていくことが必要であると思うんですけれども、その辺というのはいかがお考えなのでしょうか。
波多江環境部環境課長
相手のあることでございますので、その環境に関する協定を必ず結ぶのかということについては、ちょっと今の段階では明言はできないところではございますけれども、森林環境譲与税を使って、例えばこちらの中野区のほうに御自分のところの木材を購入してもらいたいということがあるとすれば、環境に関するこちらに対するある種のメリットみたいなものを見せていただいたり、協力していただいたりということはあったほうがいいだろうというふうには思いますので、今後、それも含めて考えていきたいと思います。
木村委員
森林環境譲与税の、ちょっと説明というか、趣旨の説明の中で、基金の設置というのがあるんですね。これは、当然事業の執行とか財源の管理を行うために基金を設置して、そこに入れるという意味なのかどうかはわからないんですけども、基金がなければ条例を定めてという趣旨の説明があるんですけども、先ほどのお話ですと、一般財源から入ってきて、中野区には環境基金というのが、基金があるので、そもそもそれを使うのかどうかわからないんですけども、今回の環境譲与税と、積み立てる、積み立てないじゃなくて、この基金を設置してこれを使うのか使わないのか、これはどういう関係になっているんでしょうか。
波多江環境部環境課長
環境基金は、地球温暖化に資するための財源として区が使うというふうに条例上なっているんですね。譲与税のほうも、環境に資する、循環型社会の形成であったり、水源の涵養であったりという趣旨は似ています。お尋ねになっていることに関しましては、一般財源として基金に積み立てるということの考え方がどうなのかということだと思っているんですけれども、一般財源として森林環境譲与税相当分を基金に積み立てて、基金は使ったものについての結果を報告する義務があるので、基金に積み立てるんですけれども、中身は両方とも一般財源ですけれども、別管理する。金額をきちんと分けて管理をしていくというやり方をとるというふうになると思います。
木村委員
ちょっとそこはまた、それも含めてかもしれないんですが、先ほど部長が答弁したとおり、来年度に向けての予算の中でという話もあったので、当然じゃあ来年度の何か事業を行う、その前に当然方針を定めるという流れになるかと思うんですね。となると、結構早い段階で方針を定めるということになるかと思うんですけども、その方針は3定ぐらいになるんでしょうかね、その中で定めるものというのは、単純に来年度の予算でこれをやりますよという話だけではなくて、当然これから長期間で譲与税が入ってきますので、これをどういうふうに使っていくかとか、基金とか、あとは当然区民の皆様に少なくともどういうふうな公表の仕方というか、皆様からいただいた税金をどういうふうに使いますということの公表の仕方も含めて、その方針というのはどういった中身を今後つくっていくつもりなのか、教えていただければと思います。
波多江環境部環境課長
23区の中で木材活用方針を定めている区が幾つかあります。それは、譲与税があったからつくったということではないので、割と原則的なことが書かれています。結局、建築基準法であったりとか、消防法であったりとかというところに抵触しないように環境譲与税を使いますであるとか、そういったことを規定しているようなものをつくっているんですけれども、中野区として、これから 木材の活用方針をつくるに当たっては、やはり最新の法律の改正があったり、いろいろなことがございますので、例えばコスト面であるとか、安全面であるとか、防火地域だとか準防火地域だとか、いろいろな規定があって、その辺のところに抵触しないような形で木材を活用するんですという原則を示した上で、その考え方というところまでそれが言えるかはちょっと別の問題でして、今後、その施設整備の予定というのが比較的決まっています。小学校とか、区民活動センターであるとか、体育館であるとかというのは決まっているので、木材を使うためにどんなふうにして計画を見ているか、計画を立てるかということについて、具体化した形であわせてお示しする必要があるというふうに今は考えておりますので、そこについては庁内でも調査をして、比較的、具体的な形でのお示しはできるというふうに思っております。
岩浅環境部長
木材活用の方針といいますのは、区が今後施設を整備していくに当たって、こういうふうな形で木材を使っていきましょうというような方針になります。将来、3年後、5年後、10年後、何を施設に充てていきますよというのは単年度の予算の話になりますので、それをその方針の中に盛り込むことは厳しいというふうに思っており──具体的な施設名を当て込むことは厳しいと思いますので、こういった施設に当て込んでいきましょうということを方針としてお示しをして、当然内部としては計画的に予算を執行していく必要がございますし、譲与税も毎年入ってくるものでございますので、この部分の譲与税はここに当て込んでいこうかという計画はもちろんつくりますけれども、それはちょっと方針とは別で定めるということにはなると思います。
木村委員
では、それは両方、同時並行──同時というか、ほぼ同じタイミングで、それは原則と計画みたいな感じですかね、それは同じタイミングで出すということでよろしいですか。
波多江環境部環境課長
おっしゃるとおり、できるだけ早い時期にとは考えております。
木村委員
これは安定的にと言うと変ですけれども、先ほどおっしゃったように、しばらくずっと入ってくる税収でもございますので、来年度は来年度として、ある程度長期的な取り組みというのは、結構早急につくるようですけれども、やはり長期的な部分はしっかりと定めてやったほうがいいかと思いますので、ここはまた出てきたときにいろいろ質疑させていただければと思うんですが、ぜひそういった長期的スパンは、視点はしっかりと持っていただいて、取り組んでいただければと思います。要望で結構です。
委員長
要望ということで。
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、国による羽田空港機能強化に係る区の取組状況についての報告を求めます。
波多江環境部環境課長
それでは、国による羽田空港機能強化に係る区の取組状況について御報告させていただきます。(資料4)
国土交通省、国は、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の円滑な開催や、羽田空港における国際線発着回数の増加などの機能強化を目的とした、新たな飛行経路案(中野区の上空を通過する案を含む)を検討しています。羽田空港の機能強化策とは、首都圏における国際競争力の強化や増加し続ける訪日外国人の増加に対応するために、羽田空港の発着枠を増加させるためのものでございます。
ここで内容的なことを少し触れさせていただきますけれども、羽田空港の発着枠の増加は、現在44万7,000回の飛行回数から48万6,000回へと約3万9,000回の発着枠の増加を図るということのために飛行経路を変更して対応するということで、中野区におきましては、中野区上空を南風のときに、午後3時から午後7時の間の、その間の3時間程度の時間帯に、1時間当たり約44回飛行するということを想定しているものでございます。国では、これまで情報提供の方法として、飛行経路下にある自治体において説明会を実施してきたところでございます。今回、羽田空港の機能強化について区の取組状況を1番から説明させていただきます。
住民説明会の開催でございます。これまで各区で住民説明会を開催してきたんですけれども、中野区においても平成30年11月19日から21日に中野区役所1階で情報発信拠点を設置して、そのほかにも12月16日、18日に住民説明会を開催されております。
さらに多くの区民の周知を図るために、区が国に要望し、区内在住者向けの住民説明会を追加で開催をすることといたしました。開催日時及び場所ですが、6月9日(日曜日)の14時から17時、中野区役所7階会議室で行いました。提出対象者及び参加人数、中野区在住者38名でございます。
(4)参加者からの主な意見でございますが、騒音、落下物、事故が心配である、実機を用いて試験飛行実施してほしい等々でございました。
国への意見の提出でございますが、次の(1)から(4)までの間に書かせていただいているとおりですが、羽田空港の機能強化に関する都および関係区市連絡会に提出をしたものでございます。引き続き羽田空港の機能強化について丁寧な説明及び情報の提供に努めること、飛行経路下の安全性の確保や航空機騒音の抑制については、常にその有効性をチェックし、最新の技術・知見を反映したものとし、その向上に努めること。(3)新飛行経路による運用開始後も、区民からの要望や問い合わせについては引き続き丁寧な対応を行うこと。(4)中野区内において、航空機騒音を継続して測定し、また測定結果については定期的にインターネットなどにより速やかに区民に公表すること。
米印であと書かせていただいていますけれども、羽田空港の機能強化に関する都および関係区市連絡会というのは、国から提示される羽田空港の機能強化方策に係る課題等について、都及び関係区市が連携して課題を共有し、国の協議会に意見を反映させていくことを目的として東京都が設置をしたものでございます。23区及び区部に隣接する5市が参加をしているものでございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
森委員
この羽田の機能強化に関しては会派としても要望書を出させていただいていて、それに関連するような意見というのもここに載っているんですが、その中で、実機を用いて試験飛行を実施してほしい、我々もこれを求めたわけでありますけれども、これは国交省は何か言っているんですか。この要望に対して。
波多江環境部環境課長
国のほうでは、検査飛行をするということは資料の中で明らかにしておりますけれども、空港での誘導路などの施設整備が整った上で実機を使うというふうになるので、ここについては慎重に判断していくというふうに言っているということでございます。
森委員
ごめんなさい、検査飛行というんですか、それは何ですか。実際の新ルートを飛ぶということではなくて。
波多江環境部環境課長
検査飛行というのは、セスナ機などを飛ばして、信号をちゃんと受信できるかであるとか、そういったことをやるんですね。それは常にいろいろなところでやっていることではあるということなんですけれども、実機を飛ばすということとは違うということです。
森委員
そうするとね、実機を使ってほしいというのは、実際新ルートを通ったときに飛行機がどういうふうに見えるか、どの程度騒音が起こるかということをみんな気にしているから要望が出るわけですね。そうすると、セスナだと全く話が違うというか、この要望に対する回答にはなっていないんだと思うんです。実機を飛ばしての、試験飛行という点では特に何も言っていないということなんですかね。
波多江環境部環境課長
その実機を使っての試験飛行については慎重に判断をしていくということにとどまっていますので、明確な回答ということにはなっていないのかなというふうには思います。
森委員
それから、事故があった場合の補償の問題というのは、ここの意見・要望にも出ていますけれども、何かあったとき、誰がどう補償してくれるのかというのもよく区民の方から聞かれる話でありますが、ここは何か検討が進んでいるんでしょうか。
波多江環境部環境課長
こちらにつきましては、公表されている資料の中に詳しくある程度書いてありますけれども、被害者救済制度についてはもう設けておりまして、航空会社が連帯して補償する制度を導入していて、羽田空港に乗り入れる航空会社には加入を義務づけをしているということでございます。また、速やかに被害者救済ができるよう、落下物被害による修繕費用などを立て替える制度をつくっているということ。それから、落下物に起因する物損等への見舞金制度についても創設をしたということが明らかになっております。
森委員
事故が仮に起きてしまったときに、じゃあ誰がそこに責任があるのかが定まらないと補償ができないというようなことになると、被害を受けた方からしたらたまったもんではないわけですね。その部分というのは、今の、この航空会社が連帯してつくる補償制度ないし立て替えの制度、今御説明いただいたところの中で対応がされると思っていいんでしょうか。
波多江環境部環境課長
はい。そのとおりでございます。
森委員
ありがとうございます。
それから、中野区から国への意見の提出について──国への意見の提出というのは、中野区からということですよね。これは主語が書いていないんですけれども、この資料。そういうことですよね。で、この1番に「引き続き~丁寧な説明及び情報の提供に努めること」と書いてある、この「引き続き」というのは、当然、これまでも丁寧な説明がされてきたということを前提にしているから「引き続き」という表現になるのかなと。日本語の問題ですけれども、思うんですが、それは区としてはそういう御認識なんですか。
波多江環境部環境課長
少なくとも、第2フェーズから第5フェーズの間に、中野区内のさまざまな場所でオープンハウス型の説明会を行っておりますので、受け取り方として丁寧であったかどうかというのはまたちょっとあるのかと思いますけれども、こういう形をとったり、あるいは新聞に折り込み広告を出したりとかということで周知を図っているというところについて、引き続き、しっかりと住民の方に情報が行き渡るような形の情報提供をしていってもらいたいということを書いてあるということでございます。
森委員
説明を受ける側からすると、ずっと教室型の要望が出ていて、今回のこの住民説明会もオープンハウス型だったということで、そういう意味で言うと、私は「丁寧な」というところは少し認識が違うのかなというふうに思っています。この教室型がなかなか行われない。これは何でなんでしょうか。
波多江環境部環境課長
以前、区民委員会でちょっと報告をさせていただいていますけれども、オープンハウス型──必ずしも教室型をやってもらいたいという要望がすごく多いというふうにはなっていないということが一つあるのと、私自身、この前の6月にあった説明会を見ていたんですけれども、国のほうから担当者が10名ぐらいいらっしゃって、それぞれの来た方、住民の方について相対で御説明をしているのを見ますと、一人ひとりきめ細やかに疑問点を全部説明をしていただくということが、納得いくまで話を聞けるというところはあるのかなという感想は持ってございます。
ただ、この前の委員会でも意見が出ておりましたけれども、教室型のほうで議論をするという、相対で質問と回答をすることで、ほかの人がどういう意見を持っているかを知ることができるという御意見もあったので、それはそういう面もあるのかなというふうには思いましたけれども、決して丁寧でないという感じではないと思います。
森委員
その相対して説明していただくのが丁寧なのかどうかなんですよ。つまり、説明を見ている中で、これは危ないんじゃないかと言った途端、国交省の職員3人ぐらいに囲まれて、大丈夫なんだ、大丈夫なんだと言われる。非常に圧迫感を感じるという御意見もやはりあるわけですね。私も野方でやったとき行きましたけれども、確かにそうですよ。そうおっしゃる方が出るのもよくわかるなということを感じました。そのあたりも御認識をしておいていただきたいなというふうに思っています。
それから、一番大事なのは本当に安全に飛んでもらうということ。うちの会派の要望としては、安全確保に徹底的に取り組むこと。それができないのだったら、新ルート撤回・見直しをしてくれということで要望をしています。この安全性の確保については、区としてもこの要望の中に、意見の中に入れていただいておりますけれども、どういう基準で安全性というものを御判断されていくのか。今後、新ルートで飛ぶことになった場合、これだけの対策ができていたら大丈夫だよねという御判断をどのようにされるお考えなのか、お聞かせください。
波多江環境部環境課長
ちょっと、誤解を恐れず言うと、区が決めるわけではないので、ちょっとどういうことが達成されたらそれを認めるかという御質問にはちょっと、なかなか答えにくい部分があると思うんですね。
ただ、落下物の事故の防止というような観点で言いますと、もう2018年の9月に国のほうでは落下物の防止対策基準を制定して公募してございまして、2019年の1月には国内航空会社、それからことし3月には外国の航空会社に、落下物防止対策基準に対応するということを義務づけているということがございます。そういう対応をしっかりとしていただくということとか、事故を仮に起こした場合、航空会社に対しては、2018年の3月にはもう処分基準をつくって適用しているというところもございますので、そういったことの対応、国の対応ということについてしっかりと、住民の方が不安に思わないように、ホームページ等でリンクを張って、しっかり周知をしていくというところが区のできることなのかなというふうに思います。
森委員
率直に御答弁いただいたので、私も率直に申し上げますけれども、会派として、安全確保に十分に取り組んでくれと、できなかったら新ルート見直しだという要望をしていますが、私たちも、どこまでやったらじゃあ安全性が最大限確保できたと判断できるのかと言われれば、私たちだって正直言えば、その判断基準は明確なものは持っていないというのが正直なところです。ただ、いずれにしても、住民の方は、これまで飛行機が飛んでないところを飛んでいて、人によっては御自宅が新ルートの直下になるということで、大変不安を感じるのは当然のことだと思うんですね。その不安に寄り添った対応というのを進めていただきたいと、これは要望にしておきます。
いさ委員
私もちょっと、重複するかもしれませんけれども、何しろこれは、教室型で開催しなかったということについては全くすっきりしないですね。オープンハウス型、僕も行ったんですけれども、例えば大阪で録った、実際の騒音を体験できると。ヘッドフォンをかけて音がかかる。随分大きいなって思ったんです。そうしたら、「どうですか、小さいでしょう」って言われたんです。それで納得できるかといったら、できないと思う。それから、落下物の危険のことについて聞いたときにも、「御安心ください。こんなに保険がそろっています」という答えだったんですよ。それで安心できるかというと、そうではないと思うんですよ。その情報の提供の仕方にも問題があるし、もっと言うと、こういうことそのものが本当に皆さんにちゃんと知られているのかというところが一番の僕は問題点だと思うんです。区は恐らく、これまでも区報で出してきたし、いろいろな形で情報を提供してきたっておっしゃると思うんですね。ただ、この話を区内回っていろいろな方にすると、ええっとみんなびっくりされるんですよ。何ですか、それは。知らないし、区報に出していますって区が幾ら言っても、それが伝わってないというこの乖離の部分を、それは読んでいない区民が悪いというわけにもこれはいかないと思うんです。これは影響大きいですよね。落下物もそうだし、そのものだって落っこちてくるかもしれない。
今、飛行ルートという話が出ましたけれども、飛行ルートで私たちが意見書を出したときにも明らかにしたんですけれども、航空法では左右で9キロずつの幅があって、実際には線で示される航路であっても、中野区全域が航路でカバーされちゃう。どこにでも落下物なりそのものが落ちる可能性だったり、騒音の可能性だって、区内全域がその範囲になっているという話がどこまで知られているのかというと、それはほとんどの皆さんがよくわからない。わからないから不安になっているという話しかないと思うんです。これ、どうやって解決するのというのは、やりましたおしまいというぐあいには僕はいかないと思うんですが、ちょっとこの点については今どうお考えですか。
波多江環境部環境課長
関係区市連絡会などに関しましても、飛行が始まってからも、そういう会議においていろいろ意見を出していこうという話にもなっていますので、飛び始めたらもう、その自治体が区の責任はないので何もしないとかいうことにはならないと思っておりますし、環境課としても住民の方の御不安についてはしっかり受けとめながら、東京都や国とのパイプ役として必要な情報を流したり、それから、いろいろな要望についてもしっかり伝えていくというようなことで対応していきたいと思ってございます。
いさ委員
先ほどお話ししたその情報の提供のところについては、正直言って、それもどこまでやったらというところはわからないまま聞いている面もあります。しかし、これは何らか改善は要ると思うんですが。つまり、区報、ホームページ、いろいろなことで情報提供している。しかし、僕の感覚では圧倒的多数の区民が知らない。この溝をどうやって埋めるのかという点についてはいかがでしょう。
波多江環境部環境課長
周知はかなり難しいというところはあると思います。正直、区民の方が知らないということが多いということも漏れ聞いているところではあります。ただ、今まで国の方で、新聞の折り込みで周知をしたりということはしてございますので、今後もそれはしていくようには要望していきたいと思っておりますし、区の媒体だけでは伝わり切らないというのは正直思っておりますので、できるとすれば新聞の折り込み広告で打ってもらうとか、さまざまなやり方で周知をしていただくようにしていただきたいなというふうに、働きかけも、こちらも、意見を表明する場合にはしっかりこれからも引き続き要望していきたいと思っております。
いさ委員
実際に実害が発生する可能性が大きいわけですよね。落下とか以前に、騒音は必ず起きると。そうすると、聴力に敏感な方というのはいらっしゃるわけですよね。それから、低周波だとかって、そういうこともどうなるのかはわからない。そういう中で言うと、本当に実害は起き得る。かつ、不動産業界でずっと前から言われていますよね。航路の下になると地価が下がるみたいに。これは、幸い僕はそういう資産を持っていませんから影響ないですけれども、そういう皆さんはすごくこういうことに敏感だと思うんですよね。何ていうか、未解決のことがこんなに多い中で、このまま進んじゃっていいのかという疑問しか今ないと。私たち会派としては、これはやっぱり中止すべきだというふうに思っているんですが、少なくとも区の立場としては、これから先も、もうちょっと周知については力を入れなきゃいけないと。その上で、区民がどういう判断をするのかという部分がどう反映されてくるのかというところもちょっと注視したいと思っているんですが、この点はいかがですか、改めて。
岩浅環境部長
周知につきましては、どれで十分かってなかなか基準は難しいんですけれども、中野区といたしましても、昨年の12月ごろに国が行った説明、国で計画をした説明会では十分ではないのではないかという点がございまして、今回、6月にも追加でやってほしいという要望をしまして実施したところでございます。
この関係の部長の集まりとかもあるんですけれども、その中でも、なかなか周知は難しいところがあると。飛行経路だけでやるのではなくて、主要ターミナル駅で行うですとか、さまざまな方法をとって、国として周知には努めてほしいというような要望といいますか、御意見も出しておりますので、それに対してどうしますという回答はまだありませんけれども、周知についてはほかの区も含めて広くやってほしいというのは引き続き要望はしていってるという状況でございます。
石坂委員
国への意見の提出のところで、裏面の(4)ですね。「中野区内において、航空機騒音を継続して測定し、また測定結果については定期的にインターネットなどにより速やかに区民に公表すること」とありますけれども、これは区民がこうした情報を知ることが必要であるという判断をされているということだと思うんですけれども、この判断というのは、必要だという判断は、これは環境部としてされているのか、あるいは区の役所全体でされているのか、どういう感じなんでしょうか。
波多江環境部環境課長
区全体として、当然、区としての意見ですので。
石坂委員
特に今回の意見の中で、「丁寧な」という言葉が(1)から(3)の中で結構見えたりだとか、「努める」という言葉が見えたりします。それに対して(4)のところは、やる、やらない、客観的にやっている、やっていないってわかる部分であると思うんですけども、この1から4、特に4に関して、区から国に意見を出している。これに対して既に、関係区市連絡会を通してですけども要望はしている。これに対して国のほうから何かしら回答が来ているとか、今後来る見込みであるとか、そうしたことはあるんでしょうか。
波多江環境部環境課長
今後回答が出てくるというふうに聞いております。
石坂委員
国のほうからどういう回答が出てくるのかによるということだと思うんですけども、ただ、今、この(4)に関しては、客観的にやる、やらないがすごくはっきりすることであり、区が必要であるとしているところであると思います。当然私もこれは国がすべきであると思いますけれども、もし国がやらないと言ってきた場合に、ただ、区は必要であるという認識をされているわけですから、国に対して粘り強く言い続けていく、あるいは、それをしないのであれば区のほうで独自に測定して公表するとかということも必要になると思うんですけれども、その辺っていかが認識されていますでしょうか。
波多江環境部環境課長
こちらに関して測定局を設置してほしいというのはずっと要望して、国がそういうことについて配慮をし、情報を公表していくというのは当然だと考えておりますので、要望をしていきたいと思っております。
石坂委員
であれば、国のほうで一旦仮に、今のところ考えはないとか、設置しない考えであったとしても、それは粘り強く交渉していっていただければと思います。これは要望で結構です。
近藤委員
皆様がお話しされたのに繰り返しになってしまって申しわけないんですけれども、私もちょっと一言言わせていただきたいのは、これ、参加者が38人と少なかったんですけれども、これは何か原因がありますか。
波多江環境部環境課長
当日なんですけれども、2時に始まって、最初の30分から1時間で二十数名いらっしゃったんですが、3時過ぎぐらいから物すごく雨が降ってまいりまして、そこのあたりから新しく入ってこられる方がぱったりと途絶えてしまったことがございまして、天候のせいにしてはいけないんですけれども、そういう条件があって、残念ながら人数が少なかったということでございます。
近藤委員
当日、私も行かせていただいたんですけれども、本当に今まで、国土交通省ですか、オープンハウス型をずっとやってきまして、もう何年も何年もやって説明をしているという形をとっていまして、それで今回も、区役所という一番区民に身近なところを使って説明をしている。でも、いさ委員もおっしゃったんですけれども、私は行って初めて、何か、本当に丁寧な説明をついてくださって、説明を受けて、何か、区議会議員でこの話は皆さんから聞いていたりいろいろしていたんですけど、まさか自分の家の本当にすぐ上を飛ぶということは初めて認識したんですよ、そこに行って詳しく。本当に、ええって思って、それも1時間に──このいただいた資料によれば1時間に14便ってなっているんですけれども、何ルートにもなると四十何便ということなんですよ。だから、それだけの数が本当に自分の家のもうすぐ上を飛ぶというようなことというのは初めてびっくりしまして、そんな状態だったのかって認識したぐらいで、これ本当、区民の方は、自分のこととしてまだ落ちていないと思うんですね。あと、もう本当1年の間でオリンピックが始まり、その事態が起こっていくということに対して、やっぱりこれ、本当に知らせていかないと、もうこれは国の事業で始まっていくことですから、本当にびっくりして、ガーガー飛び出してからということにはね、やっぱり周知というのがどういう形でしていくのかということを改めて丁寧にわかりやすく、どこを何便、何時間で飛ぶということを、このいただいた資料では何だかあまりよくわからないという感じなので、説明していかないと、その時やっぱりみんなすごくパニックになると思うんですよね。その辺は、身近な自治体としてどういうふうにしていくか、もう一度確認させてください。
波多江環境部環境課長
今現在も区のホームページのほうで、比較的見やすい地図でシンプルにあらわすという形での情報提供を常時しているところではあるんですね。ただ、やはり何か国からの動きがあった際には、迅速にしっかりと、区報とかホームページになってしまいますけれども、情報提供をしっかりと行っていく──という答弁になって申しわけないんですけれども、区としては、不安を解消するためには情報を広く皆さんにお届けすることが第一なので、そこはしっかりやっていきたいと思っております。
近藤委員
それでね、私も質問させていただいて、やっぱり安全の面とかを質問させていただいたら、安全ですよ、補償はこうできていますよとかおっしゃって、いろいろ、先ほどおっしゃったようなことをいろいろおっしゃってくださったんですけども、じゃあ落下物があって、当日、落下物か何かで屋根が壊れちゃったりしたら、どこにどうすればいいんですかって言ったら、「それは自治体ですね」って。確かにそうなんですよ。屋根が壊れちゃったら、もし大きな墜落とかになったら、もう本当、ちょっとそんな次元じゃないですけれども、何か落下物で屋根が壊れちゃったり、そのときは、「ああ、それは自治体ですね」みたいな。だから、自治体がすぐに──補償とかじゃないですよ。その日の暮らし、もうその事故があったときどうするかということは、もうやっぱり自治体である程度考えておかないといけないことで、国土交通省はいろいろな補償やいろいろな大きな面は考えますけれども、住民が普通に暮らす中で何か変化が起こったときというときに、一番真っ先に対応するのはやっぱりここの部署であり、一番身近な自治体ですので、そこへの対応なども本当に、絶対に事故はあってはいけませんけれども、対応を考えておくということもしないと、こういうことを認めるということは、その対応をきちんと考えて、その先に認めるということになると思うんですけれども、その辺はいかがですか。
波多江環境部環境課長
お宅に何かそういうものが落ちてきて、一瞬家で過ごせなくなったような場合には、どういう位置付けをするかは別としても、何らか御相談に乗って、きちんとその方が安全な場所で過ごせるような形を、今後体制をどうするのかはしっかり検討してみたいと思ってございます。
近藤委員
大きなことが国がやってくださるし、補償も考えている、安全面もやると言っているから、そこは本当に丁寧にきちんとやってくださいとお願いしていくしかもうないことなんですけれども、やっぱり小さな──小さなというか、本当に身近なことというのは区の仕事でやっていかなきゃならないので、ぜひそこは考えておいていただきたいということは要望しておきます。
石坂委員
ここでの質問に関連してなんですけれども、住まいが壊れた場合という話がありましたけれども、これまで中野区で、例えば住まいが火事に遭ったような場合に、現状であればホテル等が借りられるというのが──ほかの部署の所管かもしれませんけれども、やっていたりですとか、あと、それ以前は区民活動センターが使えたりということもありましたけれども、そうした形で他の部署と連携すれば割とすぐに対応策が考えられると思いますし、それがもし難しい場合も、区民活動センターはこちらの委員会の所管でもあるので、何かしらの形で場所は──違うんでしたっけ、今。あ、今違うんですね。すみません。なので、そちらの他の部署と速やかにすることが、今の感じだと時間かかりそうな感じでしたけれども、割とすぐに進められるのではないかと思いますが、その辺っていかがお考えでしょうか。
波多江環境部環境課長
火災等で確かにホテルを使うことには今なってございますので、同じような扱いをして、可能であるかどうかということについては検討というか、そんなに時間はかからないと思いますが、他の部署のことなので、すぐにできますということはちょっと、今そういうふうにはお答えはできませんけれども、既存の制度を使うというところでは検討できると思ってございますので、やっていきたいと思います。
委員長
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、5番、その他で何か報告はありますか。
波多江環境部環境課長
私のほうから、口頭にて御報告させていただきます。
1点目は、夏休み子どもエコ講座を開催いたします。こちらが、子ども向けに地球温暖化防止に対する関心を持ってもらうきっかけづくりとして、小学生を中心に、楽しみながら新しいエネルギーやその利用の仕組みを学んでもらう講座を夏休みに実施をいたします。第1回目は7月28日(日曜日)に、東京ガスから講師を来てもらい、水素ミニカーの走行実験や木工体験を内容とする講座を行います。2回目は、8月3日(土曜日)に、トヨタエンタープライズ株式会社に依頼をし、燃料電池の仕組みと水素のラジコンカー体験を内容とする講座を行います。場所は、いずれも区役所で行います。7月5日号の区報、ホームページで募集をいたします。
以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
波多江環境部環境課長
もう一つございます。もう一つが、温暖化対策事業としての打ち水イベントについて口頭にて御報告をさせていただきます。
地球温暖化対策事業として、今年度も打ち水イベントを実施いたします。日時は、7月24日、朝9時半から10時半、中野区役所正面玄関前で、同じ日の夕方4時から4時半には、野方の商店街で地区長連の協力を得て実施をいたします。また、前日の7月23日の朝9時半から10時半、弥生区民活動センター前で打ち水イベントを行います。東京2020オリンピック・パラリンピックに向け、暑さ対策として江戸時代からの日本の知恵にあやかり、ヒートアイランド対策のうちの一つとして取り組んでいただくために実施をいたします。参加をいただいた方には、オリ・パラピンバッチや、東京都から手ぬぐいが来ますので、配布をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
石坂委員
他の自治体とかの取り組みとかでよく、打ち水をした結果、これだけ気温が下がりましたなんて話を聞くんですけども、中野区のそうしたイベントでも、温度がこれだけ変わりましたみたいなことは調べたりとかやったりされているんでしょうか。
波多江環境部環境課長
はい。明らかに、測定をすると4度から5度の間で気温が下がるということははかってございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありますか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
私から1件、口頭報告をさせていただきます。
このたび、一般廃棄物処理業者に対しまして行政処分を行いましたので、御報告いたします。
まず、概要ですが、中野区が一般廃棄物の収集運搬業の許可をしている事業者が、平成29年12月28日から翌平成30年3月8日までの間におきまして、複数回にわたり一般廃棄物の収集運搬作業中に、飲食店から収集をした一般廃棄物の袋から、厨芥類──厨房から出る食べ物のくず、ごみですけれども、そういった厨芥類を含む汚水を区道上に投棄して道路を汚損しまして、一般廃棄物処理基準に違反する不適切な処理を行いました。また、法で義務づけられております法定帳簿を、長期間、法令の定めに従った記載がなされていなかったものでございます。
以上のことから、中野区内における一般廃棄物収集運搬業の全部停止、30日間の不利益処分を実施したものでございます。具体的な停止期間ですが、平成31年3月18日から同年4月16日まででございます。なお、本件につきましては、平成31年3月11日から同年4月16日までの37日間、区ホームページにおきまして当該事業者の名称等を公表いたしました。
委員長、ここで休憩をいただいてよろしいでしょうか。
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後2時54分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時54分)
伊東環境部ごみゼロ推進課長
ご報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
近藤委員
すみません。地面に収集したものが水分となって出てしまったって、どういう状況でそういうふうになってしまったんですか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
今回の事案は、飲食店から収集したいわゆるごみ袋を、パッカー車──ゴミ収集車ですね、パッカー車に積み込んだものですけれども、通常は回転板を回して中に入れるんですけれども、中に押し込まないで、そのまま現場に置いて、これは中野三丁目の線路の南側でございますけれども、そこで袋を破いて投棄をしたものというものでございます。
近藤委員
私、その袋の状態が、水分となってばらまかれてしまった状態というのがちょっと想像ができないんですよ。なぜかというと、これ、家庭用のごみですと、もう本当に皆さん、私はごみの減量化に取り組んでいますので、いろいろなごみの減量を提案したときに、必ず水切りをしてくださいと。もう、水切り、水切りって言って、ちょっと区報を持ってきましたけれども、ずっと、生ごみを軽くするには水切りがカギ、生ごみの約8割が水分ですって、もうずっとこれを区民には言ってきているんですよ。毎年毎年。とにかく水切りをしろって言ってきているんですよ。なぜ業者において水切りがなされていないのか。事故はあってはならないし、ばらまかれたことというのもあれですけれども、その大量と思われる水分の部分で発生しているという状態が、とても不思議であり、そういう指導をしていないのかなと思うんですけれども、いかがですか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
区では、いわゆる事業者が排出するごみ、事業系の廃棄物の減量ですとか、また資源化の推進、あと適正排出の促進のために、平成28年の2月から事業系廃棄物の収集届出制度を導入しました。これは御存じかと思いますが、比較的小規模な事業者さんということで、従業員が20人以下、あと一日のごみの排出量が平均して50キロ未満の事業者さんで、区のごみ収集を利用する際は届け出ていただいて、廃棄物の量ですとか排出場所、そういったものを届け出をしていただいて──これは義務化してございますけれども、この制度を通じまして、比較的小さな事業者さん、飲食店も含めまして、そのごみの適正排出等については区としても指導・助言等を行っているところでございますが、今回のように区のごみ収集を利用しないで飲食店等が直接民間の収集運搬の事業者さんに依頼している場合については、なかなか区のほうが直接指導するというのは難しいところでございますけれども、ただ、一般論としては、排出する事業者も、ごみの量が多かったり重かったりすればそれだけ費用がかかりますので、一般論としては、そういった飲食店の方は、特に水はしっかり切らないと重量になりますので、切っていただいていると思いますけれども、ただ、中には十分切れなくて、水分も含まれてしまっている、そういったごみ袋もあるのかなというふうに感じてございます。
近藤委員
その状態は、十分に切れていないとかいう次元じゃないと思うんですよ、多分。ばらまかれて水分がパーッと出たということは、もう切るという行為もできていないのかなという、ものが破裂してしまったんだと思うんですよね。ですから、やはりそこね、徹底して水切りを、区民にあれだけ水切り、水切りと言っているのに、一番大きなごみが出るわけですよね。ごみがいっぱい出れば自分たちも損をしてしまうということになっていくはずなのに、そういうことを守らない業者さんがいたということで、徹底してやっぱり指導を、同じごみを燃やすところにつながるんですから、運搬は民間とかそういうのであっても、同じごみを燃やすところにつながっていくんですから、それは徹底するべきだと思いますけれども、いかがですか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
繰り返しの答弁になりますので、直接民間の収集運搬の業者を利用されている事業者、飲食店等について、直接区のほうから指導することはできませんが、例えば収集運搬営業の許可は区のほうで許可していますので、そういった事業者を通じてその排出事業者への助言とか指導、そういったことが可能かどうか、検討してまいりたいというふうに考えてございます。
近藤委員
でもね、直接指導できないといってもね、じゃあできなければどういう形があるんだって研究していかなければ、これは繰り返されるじゃないですか。そういうことをやっぱりきちんと考えていかなきゃ、指導できないからじゃあ仕方がないんだじゃなくて、やっぱりきちんとした、本当に事業系のごみこそ水分を切ってほしいと私は思いますけれども、いかがですか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
どういったことが対策として考えられるかについては検討してまいりたいというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「ちょっと休憩して」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を休憩します。
(午後3時00分)
委員長
では、委員会を再開します。
(午後3時06分)
他に質疑はありませんか。
石坂委員
今回、その汚水、汚れた水分を投棄したということで明らかになったわけですけれども、法定帳簿類のほうも不備があったということに関しては、この事件というか、それがなかったらわからなかった、気づかなかったまま行ってしまった可能性があったということなんでしょうか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
この許可事業者に関しましては、当然更新の際とか、あと、随時立入検査ということがございますので、そういったことを行う中でそういった不備も発見されることがございますが、今回はその立入検査云々ではなくて、今回の事案の中で発見されたというものでございます。
石坂委員
そうすると、一応確認ですけれども、この事件がなかったとしても、その更新の時期であるとか立ち入りのときに発見できていたはずのものであって、見逃す心配はなかったという理解でいいでしょうか。
伊東環境部ごみゼロ推進課長
はい。そのとおりでございます。
委員長
よろしいですか。他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
ほかに報告はありますか。ありませんね。
以上で、所管事項の報告を終了します。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元に配付の事項(資料5)を閉会中も継続審査とすることについて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時08分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時13分)
区民委員会における委員派遣についてお諮りいたします。
休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
また、次回の委員会は8月21日(水曜日)午後1時に行うということで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定していた日程は終了しますが、委員、理事者から何か発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後3時14分)