中野区議会厚生委員会〔令和元年8月29日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 令和元年8月29日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時25分
○出席委員(8名)
ひやま 隆委員長
甲田 ゆり子副委員長
渡辺 たけし委員
河合 りな委員
若林 しげお委員
いながき じゅん子委員
南 かつひこ委員
長沢 和彦委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
地域支えあい推進部長 野村 建樹
地域包括ケア推進担当部長 藤井 多希子
地域活動推進課長 伊藤 政子
トータルケア調整担当課長、北部すこやか福祉センター所長 小山 真実
アウトリーチ調整担当課長、南部すこやか福祉センター所長 石濱 照子
地域保健福祉調整担当課長、中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡
システム活用調整担当課長、鷺宮すこやか福祉センター所長 鳥井 文哉
区民活動推進担当課長 宇田川 直子
地域包括ケア推進課長 高橋 英昭
介護・高齢者支援課長、高齢者支援担当課長 葉山 義彦
中部すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 高橋 均
北部すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 滝浪 亜未
南部すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 村田 佳生
鷺宮すこやか福祉センターアウトリーチ推進担当課長 大場 大輔
健康福祉部長 朝井 めぐみ
保健所長、健康福祉部地域医療連携担当課長事務取扱 向山 晴子
福祉推進課長 長﨑 武史
スポーツ振興課長 古本 正士
障害福祉課長 河村 陽子
生活援護課長 林 健
生活保護担当課長 只野 孝子
保健企画課長 鈴木 宣広
保健予防課長 水口 都季
生活衛生課長 菅野 多身子
○事務局職員
書記 野村 理志
書記 髙橋 万里
○委員長署名
審査日程
○議題
地域活動の推進について
地域子育て支援及び地域保健福祉について
介護保険及び高齢者支援について
社会福祉について
スポーツについて
福祉事務所及び保健所について
保健衛生について
○所管事項の報告
1 中野区における再犯防止推進計画の策定について(区民活動推進担当)
2 平成31年度中野区区民公益活動推進基金からの助成事業の決定について(区民活動推進担当)
3 (仮称)中野区犯罪被害者等支援条例の検討について(福祉推進課)
4 「(仮称)中野区手話言語条例」及び「(仮称)中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例」の検討について(障害福祉課)
5 中野区知的障害者生活寮の事業実施について(障害福祉課)
6 区を被告とする訴訟の提起について(生活保護担当)
7 その他
(1)中野三丁目高齢者施設の開設時期変更について(地域活動推進課)
(2)「ラグビーワールドカップ2019日本大会パブリックビューイング」の実施について
(スポーツ振興課)
○地方都市行政視察について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、本日の厚生委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
それでは、議事に入ります。
地域活動の推進について、地域子育て支援及び地域保健福祉について、介護保険及び高齢者支援について、社会福祉について、スポーツについて、福祉事務所及び保健所について、保健衛生についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
1、中野区における再犯防止推進計画の策定についての報告を求めます。
宇田川区民活動推進担当課長
では、お手元の資料(資料2)に沿いまして、中野区における再犯防止推進計画の策定について御報告をいたします。
まず、計画策定の背景でございます。
我が国の刑法犯の認知件数は、平成15年以降、年々減少をしてきている状況でございますけれども、一方で検挙者に占める再犯者の割合は増大傾向を示しておりまして、現在おおよそ5割を占めるまでに至っているというような状況でございます。
このような現状を踏まえて、平成28年12月、再犯の防止等の推進に関する法律を国のほうでは成立をしているところでございます。そして、翌平成29年12月には、国としての再犯防止推進計画を決定しております。
この再犯防止推進法には、国だけではなく地方公共団体にも再犯防止に関する施策の実施責任があるということを明記しており、また地方再犯防止推進計画の策定に関する努力義務を課しております。こうした経過のもと、ことし7月に、東京都が再犯防止推進計画を策定しているという状況でございます。
中野区におきましては、これまでも支援を必要とする人を孤立させない見守り・支え合いの地域づくりを進めてきております。今後、区民の安全安心の暮らしをさらに進展させていくためには、各種支援サービスの充実や犯罪そのものの発生防止の取り組みを強化することが必要であり、区としても再犯防止推進に係る計画を策定するということにしたというところでございます。
2番目としまして、計画の位置付けと目的でございます。
再犯防止法の第8条に基づく地方再犯防止推進計画として、国の再犯防止推進計画や東京都の計画を勘案して、中野区における取り組みを明らかにするというものでございます。
3番目としまして、計画に盛り込む主な事項でございます。
1番目として、重点課題を盛り込むということでございます。こちらのほう、国と東京都の重点課題、表のとおり載せさせていただいております。国、都はこの表のような形で重点課題を設定しておりますけれども、中野区におきましても、これらを踏まえて区としての重点課題を設定するということでございます。なお、この国、都の重点課題として設定している事項につきましては、いずれも再犯防止推進法で国の施策として規定している事項となっております。
次のページ、盛り込む内容の2番目でございます。取り組みの方向性と目標でございます。重点課題ごとに主な取り組みの目標と方向性を明らかにするということでございます。
盛り込む内容の3番目としましては、推進体制の確保でございます。区をはじめとする関係機関の中で再犯防止推進に関する認識を共有するとともに、関係機関や地域団体との連携強化による再犯防止の推進体制を整えるというものでございます。
4番目としまして、計画の期間でございます。2020年度から2024年度までの5年間を計画期間とし、区を取り巻く地域社会の状況変化等がありましたら、それに応じて改定をしていくということでございます。
そして、4番目、検討の体制でございます。庁内に関係部長会、課長会を設置し、全庁的な検討体制を構築するとともに、関係機関や関係団体との情報交換等を行い、現状や課題を共有しつつ策定をするということでございます。
最後、5番目、今後の予定でございます。こちらお示ししましたとおり、11月の下旬に計画の素案を策定いたしまして、1月、意見交換会を実施し、2月には計画案を策定するという予定でございます。その後、パブリック・コメント手続を実施して、5月に計画の策定をするということで進めてまいります。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
河合委員
御報告ありがとうございました。私が聞きたいことで、まず一つ、裏面、(3)推進体制の確保ですが、関連機関はどのようなところを対象としているのかを教えていただけますでしょうか。
宇田川区民活動推進担当課長
現在、今後検討をしていくという要素を含んでおりますけれども、国の保護観察所ですとか、それから警察関係等の関係機関とともに、区民の中野区の保護司会ですとか、それから更生保護の女性会ですとか、それから子育ての関連ですとか防犯ですとか、そういった活動に取り組んでいる団体と情報交換をしながら進めていきたいというふうに考えているところです。
河合委員
ありがとうございます。ちなみに、1番の計画策定の背景において、支援を必要とする人を孤立させない見守り・支えあいの地域づくりというのが書いてあると思うんですけれど、この考え方は、中野区の今最も大きな地域包括の考え方にも大変近いのかなと思っております。これから地域包括が子育てや障害を持った方というのを対象に広げていかれると思うんですけれども、ここも、こういう再犯を繰り返される方はよく御家庭に問題があったり障害をお持ちの方が多いという話も聞いておりますので、これは予防なんですけど、ぜひ地域包括の中にもそのような面を取り入れていただけるのがよいのかなと思っております。要望です。
渡辺委員
御報告ありがとうございます。ちょっと今の河合委員の質問にも関連するところから伺いたいんですけど、これからさまざまな連携をしていくための関係機関、関係団体と情報交換を行うというふうに記載されているんですが、今までも再犯防止のための取り組みというのは中野区でもそれなりにしているのではないのかなと私は思っていたんですけど、こういった関係機関との情報交換とかは今までしていなかったんですか。
宇田川区民活動推進担当課長
区内の関係団体の皆さんとはさまざまな形で情報交換等をしたり連携しながら取り組みを進めてきたというところではございますけれども、国の例えば東京矯正管区ですとか、それから保護観察所ですとか、そういったところと一緒になって進めていくというのは、この計画を策定する中での新しい取り組みというふうになるかというふうに認識しています。
渡辺委員
国の関係機関との新たな連携ができるというところが今までとは違った新たな取り組みの一つであるということではあるわけだということの違いがあるというふうに認識をしておきます。
私がちょっとあと気になったのが、重点課題は国が示しております、幾つか出している、そして東京都も同じように示したということですけども、これがほぼほぼ一緒の文言なわけなんですよ。このままいくと中野区も同じようなものになるのかなというふうな気もしてしまうところがあるんですけれども、何かそういうのをちょっと考えると、国が示したから都がやりました、国も都もやっているからじゃ中野区もやりましょうというのは、ちょっと受け身的な、そういったところでもうやらざるを得ないのかというふうなところも感じ取るんですが、その辺、区はどのように考えていますか。
宇田川区民活動推進担当課長
先ほど御報告の中でも申し上げましたけれども、この項目自体は再犯防止の推進法の中に国の施策として列挙されているものではございますけれども、この重点課題へどう取り組むかということについては、中野区としてのこれまでやってきた取り組み等を生かしながら内容を今後検討していくことになるというふうに認識をしております。
渡辺委員
国が示したことに沿って、もちろん自治体もそれに沿った、方針に沿うというところというのはわかるんですけども、それを何か受け身的な形でやるというのも、仕事をやらされている的なことで、ちょっと私はあまりいい捉え方ではないと思っております。変な話、中野区独自でできることというのも範囲としては限られているとは思うんですけれども、そこに本当に再犯防止できるもの、やっぱり大事なのは就労であったり住居をちゃんと確保できるかどうかとか、それがかなわない場合はもう生活保護になるしかないというのが恐らく再犯した方の道としてはちょっと決まっているところがあるのかなと私は思っているんですけど、それ以外で何か立ち直るきっかけとなるような、そういったものを区独自で見出していけるような知恵を絞っていただければとは思っております。そういったところで、前向きな形で仕事に取り組んでいただければということをちょっと要望として付け加えておきます。
以上です。
若林委員
ありがとうございます。スケジュール感を見て、11月下旬に計画をという話なんですが、今現在の中野区の、要は犯罪率はすぐ調べられると思うんですけど、再犯率というのは把握できますか。
宇田川区民活動推進担当課長
再犯者率については、自治体単位での数字は今の段階では公表されておりませんけれども、この計画を策定する過程で今後公表できるようにということで、今、東京都ですとか国のほうで調整をしているというふうに話を聞いているところです。
若林委員
そうですよね。やはり各自治体でそういったものをつくれという話であれば、データ的なものも、どれぐらい効果があったかを検証するためにも、そのデータというものは必要になってくる。今は多分、保護司の方が再犯防止に関しては一番メーンにお力添えをいただいているのかなと思いますからあれなんですが、そういったものも中野区として把握を間違いなくしていく。それで、各自治体、これからどんどん色がついてくると思うんです、事業において。他区の状況というのは把握されていますか。
宇田川区民活動推進担当課長
千代田区が東京都に先駆けてこの3月に策定をしております。今、豊島区が検討を進めていて、年度内に策定を予定しているというふうに伺っているところでした。この2区のみです。
若林委員
あまり好きな言葉じゃないんですけど、他の自治体の様子を見て考えるというのはあまり好きな言葉ではないんですけれども、先駆けてやっているのであれば、我々のデータの一つとしてそれを確保していくというのは、こうやってお話をさせていただいているのは、やはり国からの指導、東京都からの指導でこういった推進計画を立てることは多いんですけれども、言われたからつくるのではなくて、それがどれだけ中野区民に対し効果が出るのかというのを区民の目線で、区民のために、そういった計画をただつくるんじゃなくて、やはり効果が出るものにしていただきたいので、事前のデータ調べ、計画を立てる前の中野区はどういう状況なのかというのをちゃんと把握していただいた上で計画をつくっていただきたいという思いで質問をさせていただきました。ぜひ、ただつくるだけのものじゃなく、実のあるものにしていただければと思います。要望です。
長沢委員
この報告というのは初めてですね。前にしていただいたか。
宇田川区民活動推進担当課長
こういう形での御報告は初めてでございます。
長沢委員
それで、すみません、私、再犯防止推進法であるとか、またその計画であるとか、全然わからないんですけど、ちょっとわからないので。そもそも、刑法上でいわゆる刑事罰として科したら犯罪。ただ、ここで検挙者に占める再犯者の割合、再犯率となっているのは、検挙というのは違うよね。検挙というのは、逮捕して、逮捕と検挙でまた違うのか、逮捕して、その後どうするんだろう。取り調べとかいろいろあるんだけど、検挙というのと罪を犯した刑事罰があれしたのは違うんだけど、これは何でこういう割合の仕方なのか。単純に考えると、検挙されたけども冤罪であったとか、そういうのがやっぱり間々あると思うし。要するに刑罰までいかなかったと。再犯ということは、これはもう犯罪といって刑事罰があった、科したと。だから、その分母が検挙というのはどういうふうに見ればいいのかな。そこはあまり変わらないのかな。
宇田川区民活動推進担当課長
再犯防止の基本的な考えとしては、検挙されて刑務所に入られるというところだけに着目するわけではなくて、検挙されるという、法に触れるというところをどれだけ減らしていくかという考え方ということで、ここでも検挙者数という数字を使っているというふうに認識をしております。
長沢委員
わかりました。それにしても5割を占めるというので、多いんだなということからこういうことが必要になっているというのはわかりました。
それで、要するに、そういう再犯の防止をするために、国も東京都も、今、他の委員さんも言われたように中野区においても、努力義務なんだけども、言ってみればそういう再犯を防止するという意味では、さまざまな、ここに出ているだけでもいろんな、そういう意味ではもうかなり総合的なことをやっていくのかなと思うのね。それは、言ってみれば自治体のところでも、どこでどういう形で起きるかわからないところもあるから、犯罪そのものがね。どこでと言うよりはどの方がと言ったほうがいいのかもしれない。そういう意味では、中野区においてもこういうのもつくったほうがいいんでしょうというものかと思っています。
ただというか、再犯を防止しましょうと、そのAさんという方なんだけど、そのためにこういったことをやりますよと言うんだけど、何か名称から言うと、私、いつもそういうふうに見られているというふうにも、片方では、その当事者になるとね。私はもう繰り返しませんと、しかし、いや、あなたはまだまだ、まだまだというか、客観的に見るとまだわかりませんからこういう支援が必要ですよ、こういった指導もしていかなくちゃいけませんというのをこれはどういうふうに、その当事者との関係ではなるのかな、どういうふうに見ればいいのかな。
宇田川区民活動推進担当課長
再犯を繰り返している方たちというのが、国のほうでいろいろ分析もした中では、やはり社会的にすごく生きにくかったり、それから課題を抱えているという方たちが多いということが明らかになってきております。例えば、高齢者の方で、ただ繰り返しているというだけではなくて、実は認知症であったりとか、あとは薬物の依存の方で、ちゃんとした支援と治療等がないとまた再犯を繰り返してしまうというような、そういった方たちが再犯者の中には一定程度いらっしゃるということですので、そういった方への今後の対応ということが再犯の防止につながっていくということで進めていくと考えております。
長沢委員
ありがとうございます。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了します。
それでは次に、2番、平成31年度中野区区民公益活動推進基金からの助成事業の決定についての報告を求めます。
宇田川区民活動推進担当課長
では、お手元の資料(資料3)に沿いまして御報告をさせていただきます。平成31年度中野区区民公益活動推進基金からの助成事業の決定についてでございます。
中野区区民公益活動推進基金からの助成事業というのは、中野区区民公益活動の推進に関する条例に基づきまして設置している基金を財源として、区民公益活動を行う団体に対してその要する経費の一部を助成して区民の公益活動を推進するということを目的としているものでございます。
1番としまして、この助成事業の応募期間、こちら記しましたとおり、ことし5月27日から6月7日までということで募集をいたしました。
2番目の審査についてでございます。令和元年、ことし7月7日に中野区区民公益活動推進協議会を開催いたしまして、申請のあった5事業・5団体につきまして、公開プレゼンテーションを行っていただき、それから書面の審査もいたしまして決定をしたところでございます。
下表の審査基準につきましては、お読み取りをいただけたらと思います。
そして、次のページになります。
審査の結果でございます。
交付団体は、こちらに掲げました4団体・4事業でございます。
そして、不交付の団体は、こちらに掲げました1団体・1事業となっております。不交付の理由につきましては、区民生活への貢献性ですとか実行可能性ですとか区民ニーズの把握、それから経費の妥当性など総合的に評価点が低く、不交付としたということでございます。
この審査会での審査決定を踏まえまして、区としましては、この4団体・4事業、交付総額としまして60万2,066円、こちらを基金から交付するということで決定をしたところでございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
長沢委員
すみません、1点だけ教えて。不交付団体のところのアドバンス・ケア・プランニングとは何ですか。
宇田川区民活動推進担当課長
厚生労働省が進めていくということで推進しているものでございますけれども、終末期において、御自身のケアですとか治療ですとか、そういったことを御自身の手で選べるように、御自身の意思に沿って選べるようにということで、事前に関係の方たち、それから医療にかかわる方、ケアにかかわる方たちと相談をしながら終末期の対応を決めていくという、そういった取り組みでございます。
長沢委員
わかりました。いや、厚生労働省のお墨つきがついているというか、そういう言い方も変だけど、終末期の方のそういう事前の、ここを見ると事前ケア計画というから、関係者が何かする、それは、計画としてはあると、計画というか、それがACPという、アドバンス・ケア・プランニングのことですよと。これを深めるためにこういうセミナーを開催して、あわせてそれらの事業を実施したいという話の中で、要するに区民生活への貢献性や実行可能性や区民ニーズの把握や経費の妥当性など、経費が妥当かどうかというのは、ちょっと僕も、うん、そうかなというか、あるんだけど、このほかのところのが点数としては低かったというのは、こういう言い方をしたらあれだけど、一般的に今のようなものだとこれから必要だと思うし、何かそういう需要というかニーズもあるのではないかなというのもあるんだけど、何かその辺は計画としては、こういう当然ながらいつもの助成のこれで手を挙げて交付の申請をされるわけだからなんだけど、それなりのものがちゃんと実現可能性の、そういう意味では整っていないといけないと思うんだけども。
例えば、今言ったお金があれだったら、お金のところを削ってオーケーというのもあったのかなと思ったりするんだけど、何でこれがだめだったのかなというのがもう一つこの理由のところだけでは読み取れない。理由のところだけで読み取れないというか、理由のところがあまりにもちょっと抽象的な言い方だから。いや、というか、具体的にあまり言えないものなのかね、こういうのは。どうだったかな、これまでの交付の感じ。もしわかればというか、もうちょっと話せれば教えてください。
宇田川区民活動推進担当課長
こちらの事業につきましては、審査の段階で協議会でも大分議論はございましたけれども、やはり厚生労働省がやっている専門的な研究の内容をプログラムとして、事業としていくという内容であったという点が1点です。なので、そのまま広く区民の方へお呼びかけして参加が得られるのかという点ですとか、それから、こういった取り組みとセットでテーマとしたセミナーを開催するという内容的なものも専門家の皆さんによるものなので、広く区民の方に理解を得るというふうなところでの難しさというのがあったかというふうに認識しております。
渡辺委員
御報告ありがとうございます。今回5団体が申請をしたということかと思うんですが、そもそもこの団体数というのは区の認識からして多いほうなのか、少ないほうなのか、適正なのか。どういうふうな見解をお持ちでしょうか。
宇田川区民活動推進担当課長
前年度、6事業・6団体ということですので、そういうところからすると、一桁の団体数というところで、決して多いということではないかとは認識しておりますけれども、ただ、この審査の基準になっているものが先駆的であるとか発展性であるとかということを評価のときにもポイントとして重視をしておりますので、こういった取り組みができる団体を今後区としても支援をしながら応募いただけるようにということで取り組んでいく必要があるのかなというふうに認識しております。
渡辺委員
確認したいのは、要は今後やっぱり中野区民のための利益につながっていく、生活の中で困っている人たちを支援していくというふうな、基本、NPOの団体ですとかこういった慈善事業の団体というのが区としては恐らくふえていったほうがいいんじゃないかなというふうに私は思っているんですけども、そういう認識でよろしいんでしょうか。
宇田川区民活動推進担当課長
区としても、ふえていって、こういう活動が区内に広がっていくということを期待してこの支援を行っているところですので、おっしゃるとおりかと思います。
渡辺委員
その中において、今回こうやって出されたのが5団体ですけども、その前の事前の例えば問い合わせだったりとか確認とか、そういった団体さんというのはほかにも幾つかあったんでしょうか。
宇田川区民活動推進担当課長
説明会等を開催しましたので、そこにお越しになってこの申請をされていないという団体もございましたけれども、基本的には、いろいろな御相談に応じながら申請できるようにということで情報提供等もさせていただいてきたところです。
渡辺委員
ですので、要はこれから、例えば来年度、10団体ぐらい申請してくれたらいいなとか、そういうふうな目標とかを掲げて、いかに中野区内においてこういった慈善事業の団体がたくさん活躍してくるにはどうすればいいだろうかというふうな、そういったことも今後考えていく必要があるのかなと。私は、正直ちょっと少ないなというふうな印象を持っております。ですので、これから来年度に向けて、団体数を少しでもやっぱりふやしていくためのそういった何か計画といいますか、そういった策といいますか、広報にしても何にしても、いろんな形で取り組んでいってもらいたいなというふうな思いが私自身はあるんですけども、その辺、来年度に向けて何か考えがあるのであればお聞かせください。
宇田川区民活動推進担当課長
公益活動の支援につきましては、政策助成の件、前回御報告させていただきましたけれども、政策助成も含めて、どういうふうに応募いただけるように支援ができるかというところは課題というふうに認識しておりますので、検討はしてまいりたいというふうに思っております。
渡辺委員
検討した上できっちりと実行してもらいたいなという思いでおります。町会とかの私もつながりとかいろいろ聞いていますと、どうしても地域のコミュニティというものが希薄化してきているという傾向はもう否めないものだと思っております。こういった逆に団体のやっぱり支援というものも今後あらゆる形で必要になってくるものと思いますので、同時に、そういった町会の強化とか、いろいろなやるべきことはたくさんあると思うんですけれども、地域のつながり、そういったものをより強めていくための施策というものを積極的に取り組んでいってもらいたいと思っております。要望で終わります。
河合委員
御説明ありがとうございました。ちょっと1点お伺いしたいんですけれども、こちらの公益活動推進基金のほうですが、こちらはたしか3回まで利用できるということだったと思うんですが、こちらを卒業されていく団体というのはきっと当然あると思うんです、3回利用して。そうなったときに、じゃここを卒業して、政策助成のほうにこれからはお金をもらうために応募している団体というのももしかしたらいるのかなと思ったんですけど、そちらのほうがあるのかどうなのか、もしあるようでしたら数とかは把握されているのかを確認させてください。
宇田川区民活動推進担当課長
こちらの基金からの助成で、そのままの事業で政策助成のほうに移行している団体数というのは、具体的には、申しわけありません、ちょっと把握はしていませんけれども、この審査の過程でも、3回までということを前提にしながら、この基金の助成が終了した後どういう形で御自身たちで活動ができるかというところについては意見も付して今回も決定をしておりますし、支援も必要というふうには認識しております。あと、もう一つの公益活動の委託提案制度というのもございますので、そちらへの移行等も視野に入れながら支援をしていくということは考えたいというふうに思っております。
河合委員
ありがとうございます。今、ちょっと質問させていただいたのは、前回のほうでも、政策助成のほうで、毎年毎年受けるほうがどんどん膨らんでいくとそこを切るのは難しいよねというお話をさせていただいたと思ったので、ここからそういう流れがあるのであれば、そこはきちんと把握されたほうがよいかなと思ったという点をお伝えしたかったのと、今後のことをちゃんと確認されながら、3回やった後のことを確認されながら実施されているということなんですが、しっかり話と、計画も3回後のものまで出していただいているということでよろしいんでしょうか。
宇田川区民活動推進担当課長
3回分を計画の中に書いていらっしゃる団体もございますけれども、基本的には1回ずつということで事業計画は出していただいています。こちらにつきましては、事業のプレゼンテーションを行って決定をしていますし、年明けて2月か3月には報告会も予定しておりますので、そういったところで報告もいただくということを前提にしながら事業を進めていただき、私どものほうも、協議会のほうでの指摘等については団体のほうにお伝えしながら進めていきたいというふうに考えております。
河合委員
ありがとうございます。
委員長
他に質疑ありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
それでは次に、3番、(仮称)中野区犯罪被害者等支援条例の検討についての報告を求めます。
長﨑福祉推進課長
それでは、(仮称)中野区犯罪被害者等支援条例の検討について御報告をさせていただきます。(資料4)
犯罪被害者は、ある日突然、犯罪や事故に巻き込まれ、生命を奪われたり負傷するだけでなく、捜査や裁判といったような手続、また身体的、精神的、経済的に苛酷な状況に置かれるなど、日常生活が困難になるケースが少なくありません。区ではこれまで、平成20年度から犯罪被害者等相談窓口、これを設置いたしまして、専門の相談員を配置し支援に取り組んでまいりました。そのほか、被害者やその家族の家事ですとか育児、介護、これを行います緊急生活サポート事業、これを実施するなど、被害者に寄り添った支援を行ってきたところでございます。
今回、区としての犯罪被害者に対する基本姿勢を明らかにしながら、必要とされる支援の内容の充実、また啓発活動の活性化等を図りまして、被害に遭われても不安なく中野区で暮らし続けることのできる包括的なケア体制の推進を図るために、(仮称)中野区犯罪被害者等支援条例について検討を進めるということにしたものでございます。
まず、条例の目的と基本理念(案)でございます。
まず、(1)の目的でございます。犯罪被害者等支援についての区の基本理念を定めまして、区及び区民等の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等の支援施策を総合的に推進をいたしまして、もって犯罪被害者等の権利利益を保護し、区民が安心して暮らせる地域社会を実現するというふうにしております。
(2)は、基本理念として以下の3点を上げました。犯罪被害者等の支援は、人としての尊厳が重んじられるよう配慮しながら行うものとする。2点目として、被害に遭われた方が再び平穏な生活を営むことができるよう、被害者の置かれている状況やさまざまな事情に応じて、身近な自治体として必要とされる適切な支援を切れ目なく行っていくというものでございます。3点目としましては、犯罪被害者等の名誉、それから生活の平穏を害することのないように支援をするほか、二次的被害の防止、こういったものにも配慮をするというようなことを挙げさせていただいたところでございます。
2は、条例に盛り込みます主な内容(案)でございます。
(1)としましては、今の出たような目的、基本理念。それから(2)としては、区の責務、区民等の責務というのを明らかにするほか、(3)としては、支援施策として経済的支援ですとか生活支援等を盛り込みたいというふうに考えております。また(4)では、区民への理解促進というようなことで、啓発等も含めました二次的被害の防止等、こういったものを盛り込みたいというふうに考えているところでございます。
裏面に参りまして、3、今後のスケジュールの予定でございます。9月に参りまして、どのような支援策が必要かということで関係者の懇談会を開催したいというふうに思っています。そういったものを受けまして、その後、10月上旬に条例の考え方を当委員会で報告させていただきまして、11月上旬には意見交換会を実施いたしまして、12月上旬、意見交換会の結果と「条例に盛り込むべき主な内容(案)」ということを委員会に御報告をさせていただき、その後、パブリック・コメント手続を経まして、第1回定例会には条例案の提出をいたしたいというふうに考えているところでございます。
以上、簡単ではありますけれども、(仮称)中野区犯罪被害者等支援条例の検討についての御報告とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
長沢委員
御苦労さまです。犯罪被害者への支援をということで、こういった条例をつくっていくというのは大事なのかなとは思っています。ただというか、そういう意味で、条例ということですから、やっぱりその犯罪被害者、それぞれ個別具体的な困っていること、解決というか支援という形も必要なのかなと思っていて、そういう意味では、こういう形で包括的なケア体制を推進していく、あるいは中野区としても犯罪被害者に対する基本姿勢を明らかにしていくというところで、やっぱり条例というのがふさわしいかなと思っています。
今、具体的なところに盛り込む内容として、支援施策の経済的な支援、生活支援、ここが非常に大きいかなとも思います。同時に、メンタル的なというか、そういった支援ということもある意味ではケアしていくというのが大事なのかなと思っているんですけど、それについては条例上では何か明記する、盛り込むみたいな考えというのはあるんでしょうか。
長﨑福祉推進課長
今現在、この相談支援窓口というのを開設いたしまして、心のケアですとか、そういったところには当たってきたところでございます。当然その相談の中には、犯罪被害者に寄り添ったような心のケアですとか、そういったものを含めまして、関係機関につないだりですとか、精神的なものでもっと不安を抱えている場合においてはそうしたところにつなぐような、そんなことも行っております。今ここでは経済的支援、生活支援等という形でとどまっておりますけれども、当然今まで行ってきたそういった内容についても十分に行いたいというふうには考えているところでございます。
若林委員
これは条例ということですから、やはり区民の方々に多く知っていただいて、区民の方々がどういう対応をしたらいいかという心構えとか姿勢とかいうのを条例で示すものだとは思っております。ただ、犯罪被害者の方々が困られることというのは、やはり近隣の目とか、そういったものがあるのかなと思っています。また、住居、あまりにもいられないから住居の問題とか、そういった問題は、具体的な条例ではそういうのは示されないかもしれないですけど、やはり区民の方々にそういった方々がいらっしゃって、そしてそういった方々を我々は保護していかなきゃいけない、それが条例のまず基本的なものだとは感じております。ただ、条例をつくって、まだ条例もできていないものですから細かいことは決まってはいないと思いますけど、条例をつくった後、スケジュール的に大まかな計画とかいうのは考えていらっしゃいますか。
長﨑福祉推進課長
今回、条例制定というところで、何かその中でもって計画を策定するというところまでは想定しない。いわゆる条例の中でもってこうした支援関係については列挙をしていきたいというふうに考えているところでございます。
今、委員がおっしゃられたような二次的被害というような、犯罪被害を受けた方が心ない言葉での態度で近隣からいろんな目で見られるというような、そんな形で心の傷をさらに深めてしまうような、そんなこともあるというふうには聞いております。そして、やっぱり住居の問題ですね。性的な被害に遭った方がもうそこには住んでいられないような、そういった方に対してどういうふうな支援をするかというのも大きなテーマだというふうに思っていますので、そういったところも、関係者の方々の意見も聞きながら、どうした支援が区としてできるのか、しなきゃいけないのか、そういったところはしっかりと条例の中にも打ち込んでいきたいというふうに考えているところでございます。
若林委員
条例の役割というのは、やはり区民の方々に知っていただいて、できる限り、その二次災害というものに当たるのでしょうか、そういった心に傷を負うようなものを防ぐための条例であると思います。だから、条例を条例として決めるだけではなく、そういった被害を受けた方々の本当の心のケアとしてやはり実効性のあるものも区として考えていかなければいけないとは思っております。それが計画なのか何のプランなのかよくわからないですけれども、条例、言葉だけのものではなく、間違いなく実効性があって、被害に遭われた方々をちゃんと見守っていける、そういう体制づくりというのをぜひ考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。何かもし御答弁あれば。
長﨑福祉推進課長
この犯罪被害者への取り組みということでは、国のほうが平成16年に犯罪被害者等の基本法というのを定めまして、さまざまな給付等のこともやっております。一方、東京都についても計画を定めまして、その中でいろいろなサポート事業も行っているといったところもあります。それに合わせる形で区のほうも20年度から相談窓口を開設しておりますけれども、やっぱり国、都ではできないような、区としてやるべき内容は何なのかといったようなところについては、今、委員がおっしゃられたような内容を含めて、区民への啓発も含めて、しっかりとした条例にしていかなければいけないなと、そんな思いでいるところでございます。
若林委員
よろしくお願いします。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、4番、「(仮称)中野区手話言語条例」及び「(仮称)中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例」の検討についての報告を求めます。
河村障害福祉課長
「(仮称)中野区手話言語条例」及び「(仮称)中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例」の検討について御報告をさせていただきます。(資料5)
手話は、ろう者――ろう者と申しますのは、手話を使用する聴覚障害のある方のことを申します――ろう者の方が日常生活及び社会生活を営む上で使用している言語であり、独自の文法体系を有するものでございます。障害者の権利に関する条約や障害者基本法においても、手話は言語として位置付けられております。しかし、1880年、国際会議において、ろう者への教育には手話法よりも口の動きなどを読み取る口話法のほうがすぐれていると宣言されて以来、日本のろう学校でも口話法教育が推進されてまいりました。2006年の国連において障害者権利条約の採択に至るまで、ろう者にとっては手話が自然な言語法であるにもかかわらず、長らく制約されてきたというような経過がございます。このような経過から、手話が言語であることの理解が十分でないため、区は、手話が言語であることの理解を促進するため、(仮称)中野区手話言語条例についての検討を進めます。
また、中野区では、平成30年4月に中野区ユニバーサルデザイン推進条例を施行し、全ての人がみずからの意思により自立して活動し、自己実現のできる環境を段階的かつ継続的に整備することとしております。このことから、全ての区民が、障害の有無にかかわらず、ひとしく情報を取得し、意思疎通を行うことのできる環境を整備していかなければなりません。これらを踏まえまして、障害者の多様な意思疎通手段の普及などを推進するため、(仮称)中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例についての検討を進めます。
1、条例の目的及び検討する主な内容は、以下のとおりでございます。
まず、(仮称)中野区手話言語条例についての目的ですが、手話は言語であるとの認識のもと、手話への理解の促進に関する区の責務を明らかにするとともに、区民・事業者の理解の促進を図ります。
検討する内容としましては、言語としての手話への理解の促進に関する基本理念や区の責務、区民・事業者の役割を明らかにいたします。
次に、(仮称)中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例につきましては、障害者の多様な意思疎通の促進に関する区の責務、区民・事業者の役割を明らかにするとともに、施策推進の基本方針を定めます。
検討する主な内容としましては、障害者の多様な意思疎通の促進に関する基本理念や区の責務、区民・事業者の役割、障害者の多様な意思疎通の促進に関する区の施策推進の基本方針を定めます。
裏面をごらんください。
2、今後のスケジュールでございます。本年10月、条例の考え方につきまして議会報告をさせていただきまして、11月上旬、意見交換会の実施、12月上旬、区民意見交換会の結果及び「条例に盛り込むべき主な内容(案)」の議会報告を行います。12月下旬から令和2年1月中旬にかけましてパブリック・コメント手続の実施をいたしまして、令和2年第1回定例会に条例案の提出をしたいと考えております。
御報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
南委員
どうもありがとうございます。ちょっと1点お聞きしたいんですけども、手話言語条例のほうは、手話のそういう会、されている会とかいらっしゃると思うんですけども、そのほか、先ほど御報告がありましたが、口元を見て意思疎通をするというような、そういう団体とか聾唖者(ろうあしゃ)の団体であるとか、そういうところからの意見の聴取とか情報収集というのはどのようにお考えなんでしょうか。
河村障害福祉課長
障害者団体の皆様からの御意見というところですけれども、既に聴覚障害者団体等とはやりとりをさせていただいているところでございます。あわせて、視覚障害の方々ともお話をさせていただいているところでございますので、障害のある皆様、当事者の方から御意見を踏まえながら、こちらの条例のほうを作成していきたいと考えているところでございます。
長沢委員
どうも御苦労さまです。ちょっと最初に教えてほしいというか確認したいんですけど、この中でも触れている中野区ユニバーサルデザイン推進条例、昨年度ですね、これとこの二つの手話言語条例と障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例、この関係というのはどう見ればいいんですか。計画なんかで、よくその体系上、上位計画とかというのがあるんだけど、条例という場合は上位とか何とかというのはないのかもしれないけど、つまり、ユニバーサルのこの条例の中の一つのものとして、ユニバーサルというのも当然ながら、これは今、推進計画もあるし、ソフト、ハードとかいって、いろいろ本当に総合的なものとしてあるんだけど、その中にこの条例としては置くという意味なんですか。関係としてはどういうふうに見ればいいんですか。
河村障害福祉課長
ただいま御指摘をいただきましたとおり、ユニバーサル条例につきましても中野区として策定をしたところでございます。ユニバーサル条例につきましては、全ての方ということで、障害者の方のみならず、全般的な方についての推進というようなところになってございますので、そこの中に含めるというよりは、別立てて障害の方に関して特化して配慮する部分がございますので、条例をそのほかに2本つくるというふうに考えてございます。
長沢委員
ありがとうございます。もう一つ、この手話言語条例と障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例との関係は、手話は言語条例としてこれはもうこのままそういう規定をして、それ以外はこちらという理解でいいんですね。
河村障害福祉課長
先ほども御説明をさせていただいたところですけれども、まずは手話言語条例のほうで、手話は言語であるというところを深く捉えておりまして、そちらの理解を促進するというふうに考えております。中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例に関しましては、意思疎通支援というようなことで、言語そのものであるという条例とは性質が違うものというふうに認識をしておりますので、二つの条例を策定するというふうな考えでございます。
長沢委員
それで、この意思疎通の促進に関するのほうでは、最後にある検討する内容として区の施策推進の基本方針というのが出ています。これは当然ながら、条例もこれからなんだけども、そうはいっても、施策的なところでは今現在のところで何か御答弁として御報告できるものとしてはあるんでしょうか。
河村障害福祉課長
条例化に伴いましてさまざまな施策についても展開をしていきたいというふうに考えているところでございます。今現在も手話につきましては手話通訳の方の派遣というようなことをやってございますけれども、そういったところの工夫ですとか、あとは、最初にお話しさせていただきましたように、手話が言語であるということ、私も今回こちらの条例を策定するに当たって学ばせていただいたところもあるんですけれども、これまでの手話の経過につきましてやはり御存じない方が非常に多いというところがございますので、そのあたりを皆様に知っていただくような機会を持ちながら、条例化し、施策のほうを推進していきたいと考えてございます。
長沢委員
あと、ちょっとすみません、僕は、ごめんなさい、こっちの意思疎通のほうで聞いたのだけど、今言った手話言語条例のところでの施策展開、施策方針としてというのはこっちは書いてなかったんだけども、今、実際には手話通訳の方のそういうのがありますわね。大事な施策だと思います。事業だと思います。そうすると、この手話言語条例のところから、言ってみれば、今現在もやっているんだけど、今、課長がおっしゃったように、手話というのは言語であるんだと、手話の理解、その理解の促進に区の責務を明らかにするとともに、区民、事業者の理解の促進を図るという目的のもとで検討する基本理念と責務、事業者の役割という、そこにとどまっているわけだよね、今のところね。
ただ、私、意思疎通の促進のところで今おっしゃられたわけだけども、そうすると、何を根拠にこの施策をやっていますかと言ったときの、言ってみれば、手話の通訳とか今現在やっているそれだって、今度は意思疎通のという条例とともに手話言語のほうも根拠なんですということになるんですかね。つまり、条例の大事なことだと思っているんでいいんですけど、じゃもう手話言語条例のほうはあくまでももうこういったここ以上のこともないというか、以上でも以下でもないというか、あとは実際の具体的な施策、事業をもしこの条例をもとに進めていくとなると、意思疎通の促進、こっちのほうで進めていくという理解でいいんですか。
河村障害福祉課長
私の御説明が不十分で大変申しわけありませんでした。ただいま委員に御指摘いただきましたように、中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例のほうで意思疎通支援に関しての施策についてもある程度のところを盛り込んでいきたいと考えているところでございます。
若林委員
この中野区手話言語条例策定に当たっては、まず第1号請願の中野区手話言語条例制定に関する請願の中で全会一致ということで進められてきたことだと思っております。また、この際、事前に全会一致というのがわかっていながら、皆さん、異議なしという判断であると皆さんがわからないので、全会一致とわかっていても起立で示したという、何か優しい、心温まるような決議だったと思っています。
その上でこれを定めようとする方向に移ったわけですけれども、先ほど長沢委員がおっしゃったとおり、ユニバーサルデザインとはまた別。それで、手話言語条例という、意思疎通のアイテムとしては間違いないことなんですが、これは言葉ですから、だからこれは一緒にこうやって横並びに条例という形で二つ一遍に出すと、やはりちょっと違った捉え方をされるのかなと今感じております。だから、先ほど長沢委員がおっしゃったように、やはり一緒に横並びでやるものじゃなくて、別なものという感じのほうが皆さん理解しやすいと思うんですが、いかがですか。
河村障害福祉課長
ただいま委員御指摘のように、今回、委員会報告は一本にまとめさせていただいたところではございますが、条例化につきましては、別々の条例ということで考えてまいりたいと思っております。
若林委員
間違いなくそれのほうがいいかなと思っています。決して聴覚障害者のための条例というわけじゃなくて、言語の一つである、それを皆様、区民の方々に知っていただく、そのための条例であり、そして多様な意思疎通、これはまたこれで必要だと私も感じていますので、ぜひ、一緒にセットで考えるというよりも、別々というか、少し分けていただきながら進めていただければなと思いますが、いかがでしょうか。何かあったら一言。
河村障害福祉課長
ただいま御指摘をいただきましたように、手話は言語であるというものと意思疎通支援について広めていくということは取り扱いが全く別のものであるというようなことで施策のほうを展開してまいりたいと思っております。ですので、私の説明がまたちょっとわかりにくくて申しわけなかったところかなと思うんですけれども、手話の促進に関しても意思疎通のほうで図っていくというふうにしてまいりたいと考えております。
委員長
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、5番、中野区知的障害者生活寮の事業実施についての報告を求めます。
河村障害福祉課長
中野区知的障害者生活寮の事業実施について御報告をさせていただきます。(資料6)
中野区知的障害者生活寮――以下、「生活寮」と申しますが――は、中野区知的障害者生活寮条例に基づき、やまと荘及びやよい荘において生活寮事業及び在宅障害者(児)緊急一時保護事業――以下、「緊急一時保護事業」と申します――を実施してまいりました。
平成31年4月からは、やまと荘の生活寮事業については社会福祉法人に委託し実施しています。やまと荘の緊急一時保護事業、やよい荘の生活寮事業及び緊急一時保護事業は、現在休止をしております。
今後の生活寮の事業運営について、次のとおりいたしたいと考えてございます。
1、今後の事業の実施について。休止中の事業の再開を目指しまして、以下のとおり事業者の応募資格要件の変更等を行いまして公募をいたします。
事業の委託方法です。やまと荘の緊急一時保護事業、やよい荘の生活寮事業及び緊急一時保護事業を、それぞれ企画提案公募型事業者選定方式により受託事業者を公募します。やよい荘における生活寮事業は、体験型として利用期間を1年以内といたします。
応募資格要件の変更でございます。①これまで社会福祉法人または特定非営利活動法人を要件としておりましたが、法人格を有する団体といたします。②東京都及び隣接県において1年以上の実績を必要としておりましたが、地域を限定しないことといたします。③障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する共同生活援助または短期入所を1年以上実施していることを要件としておりましたが、障害者総合支援法及び児童福祉法に規定するサービスに拡大をいたします。
2、今後のスケジュールでございます。8月から9月にかけまして、関係団体との意見聴取を行ってございます。この中で、企画提案公募型事業者選定における実施要領を決定いたします。10月に実施要領の公表をいたしまして、募集を開始いたします。12月には企画提案公募型事業者選定方式による事業者選定の実施をし、事業者を決定、区民の皆様にお知らせをしたいと考えてございます。来年4月には事業を再開したいと考えております。
御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
甲田委員
御報告ありがとうございます。これ、私がいろんな方からお話を伺うと、生活寮はもうやまと荘に移って、今現在、生活をしている方は3名ですか、移られているということですからいいんですけれども、緊急一時保護事業を存続していただき、またそれを拡充していただきたいという皆さんの願いが特に多いところなんです。
今回、応募要件をいろいろと変更して公募をもう一回やるということなんですけど、でも、生活寮と緊急一時保護事業、やよい荘のほうは両方公募をすると。多分、生活寮は結構きついですから、事業者にとって大変なことなので、なかなか大変だとは思いますけれども、ただ、これはこのまま生活寮と緊急一時保護事業をやよい荘も続けていくというのは、現地を私は見に行って、何となくやっぱり厳しいんじゃないかなということも感じました。たしか2階で緊急一時保護事業をやっていて、3階で生活寮をやっている、3階の生活寮のお風呂を緊急一時保護事業の方々は一緒に使っているとか、そういうちょっと結構無理があって、一つひとつの部屋が狭くてという中で、なかなか機能を転換したりというのも難しいという建築的な制限もあるとは思うんですけれども、そんな中で、ちょっとやっぱりこのままこういうふうな形でずっといくというのも危惧があるのかなというところもあります。
だから、条例を残したからといって、緊急一時保護はやっぱり残して拡充したほうがいいと思うんですけれども、生活寮まで何が何でもやらなきゃいけないのかなというところがちょっと疑問であります。やよい荘のほうの建物はそんなに古くないので、建築上のことはちょっとよくわからないんですけれども、何とか今のグループホームやショートステイの仕様にできるのであれば、そういう形にしてうまく、これは一般財源でやっている事業なので結構大変なんだと思うんですけれども、中野区独自でずっとやってきたということで大変だとは思うんですけども、もし本来の事業にできれば中野区にとっても利用者にとってもいいことなのかなと思いますので、その辺も探っていただきたいなと思っているんですけれども、いかがでしょうか。
河村障害福祉課長
昨年度、生活寮条例廃止に関して否決というような御意見をいただきまして、区としましては大変そちらを重く受けとめているところではございます。このたび、緊急一時保護事業については利用者の方のニーズがかなり高いということを本当に身をもって感じているところでございますので、何とかそちらのほうを再開したいというふうに思ってございます。ただ、やはり今御指摘をいただきましたように、障害者総合支援法という法律ができまして、共同生活介助ですとか、あと短期入所、そういった法内事業が整備をされてきておりますので、そういったものの需要が満たされていく中でこちらの施設についても今後検討していくような流れになってくるかとは考えてございます。
甲田委員
そうですね。だから、満たされていっていないところでやめるとなっちゃったので反対という形になってしまいましたけれども、ほかに代替施設があればいいんですけど、なかなかそれも難しいという中では、今ニーズが高い緊急一時保護事業をどうやって残すかということにやはり重きを置いていただくほうがいいのかなということを思っていますので、ちょっとなかなか伝わりづらいかもしれませんけど、そこのところをしっかり捉えていただいて、ただ単に生活寮と緊急一時保護事業をもう一回応募要件を変えてやればいいんでしょう、やったけどだめでしたとか、そういうことではないということをきちんと申し上げておきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
委員長
他に質疑はありませんか。
長沢委員
休憩してもらっていいですか。
委員長
休憩にします。
(午後2時09分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時12分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、6番、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
只野生活保護担当課長
それでは、区を被告とする訴訟の提起について、お手元の資料(資料7)により御報告いたします。本件につきましては、総務委員会におきましても御報告させていただいているところでございます。
事件名でございますが、損害賠償請求事件でございます。当事者は、原告は渋谷区民の方、被告が中野区でございます。令和元年6月17日に東京地方裁判所に訴えの提起がありました。
事案の概要ですが、被保護者Aに対する生活保護法第78条による徴収金に係る督促処分により原告が多大な損害をこうむり、生命、健康、平穏な生活が不可能などという主張により、国家賠償法第1条第1項等に基づき、160万円の損害賠償金の支払いを求めているものでございます。
次に、請求の趣旨でございます。請求の趣旨は二つございまして、一つ目は被告は原告に対し金160万円を支払え、二つ目は訴訟費用は被告の負担とするということでございます。あわせて、仮執行宣言を求めております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。よろしいですか。(「休憩してください」と呼ぶ者あり)
休憩します。
(午後2時13分)
委員長
では、委員会を再開します。
(午後2時16分)
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
次に、7番、その他で何か報告はありますか。
伊藤地域活動推進課長
中野三丁目の高齢者施設の開設時期の変更につきまして、口頭で御報告させていただきます。
区民の方から寄贈を受けました中野三丁目の土地に現在社会福祉法人によりまして整備を進めております高齢者施設の開設時期の変更でございますが、これまで来年度4月開設ということで進めてまいりましたけれども、3カ月ほど遅れまして、7月になる予定となりました。
その原因でございますけれども、詳細な土地の測量後、若干の設計変更が生じたこと、また各部屋の日当たりですとか出入り口の安全性ということも含めて、施設配置の変更等により、そこも含めて設計変更というふうなことが生じておりますので、このような遅れが生じております。今後、解体を含めました工事着工が9月からになります。5月下旬に竣工しまして、7月に開設という運びになります。
なお、現在、代替施設を中野二丁目で運営しておりますので、この施設につきましては、新しい施設が開設するまで継続をするということで対応してまいります。
以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありませんか。
古本スポーツ振興課長
私からは、ラグビーワールドカップ2019日本大会パブリックビューイングの実施について、口頭で御報告させていただきます。
こちらは本年7月に当委員会で今年度の取り組みとして御報告させていただきましたものでございまして、そのパブリックビューイングの内容が決まりましたので、御報告させていただくものでございます。
まず、日時でございまして、こちらは来月、9月20日(金曜日)、時間が午後7時15分から9時30分まででございます。場所は中野体育館でございます。この日からラグビーワールドカップが開幕をいたしまして、当日は日本対ロシア戦が行われます。この様子を大型スクリーンに中継しまして観戦をしていただくというものでございます。当日は、中野区出身のオリンピアンの方で豊島翔平選手をゲストにお招きしまして観戦を行う予定でございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
若林委員
これは、今後、大勢の方々に知っていただきたいと思うんですが、周知の方法というのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
古本スポーツ振興課長
区報、ホームページ、あと文化・スポーツの広報誌の「ないせす」というのがありますけども、そちらで周知をいたします。また、チラシやポスターをつくりまして、区内の小・中学校やスポーツ施設などに配布をする予定でございます。
若林委員
今回はラグビーワールドカップでありますけれども、これは考えようによってはオリンピック・パラリンピックにも続いていくような、別な大会ですけどね、続いていくようなものだと思っています。これは、もちろん大勢、ただやるだけじゃなく、ワールドカップを盛り上げるためにも、そして続くオリンピックを盛り上げるためにも、ぜひ成功をさせていただきたいと思っているので、区報、ホームページ、これは当たり前のようにやっていますけれども、やっぱり小・中学校の子どもたち、また父兄、また我々も東京オリンピックパラリンピック推進・スポーツ振興議員連盟を立ち上げていますので、そちらの先生方にも協力を依頼するとか御意見をいただくなんていうこともぜひしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
古本スポーツ振興課長
委員のおっしゃったように、スポ・オリ・パラ議員連盟にも声をかけさせていただきまして周知を図りたいと思います。
委員長
他に質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
次に、地方都市行政視察について御協議いただきたいことがありますので、委員会を暫時休憩します。
(午後2時21分)
委員長
再開いたします。
(午後2時24分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、当委員会の地方都市行政視察の視察先、テーマは、鳥取県米子市、米子市障害者支援プラン2018及び手話言語条例の制定と関連施策についてと、島根県出雲市の認知症支援事業についてとし、日程は10月28日(月曜日)から10月29日(火曜日)とすることで御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で地方都市行政視察について終了いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午後2時25分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時25分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
以上で本日予定した日程は全て終了しますが、委員、理事者から何か御発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
(午後2時25分)