令和2年11月09日中野区議会子ども文教委員会

中野区議会子ども文教委員会〔令和2年11月9日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和2年11月9日

 

○場所  中野区議会第1・2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後6時07分

 

○出席委員(8名)

 高橋 ちあき委員長

 斉藤 ゆり副委員長

 吉田 康一郎委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 永田 純一

 子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 石濱 照子

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 教育委員会事務局学校教育課長 板垣 淑子

 

○事務局職員

 書記 松丸 晃大

 書記 本多 正篤

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 学校教育の充実について

 学校と地域の連携について

 知的資産について

 子育て支援及び子どもの育成について

○要求資料の提出

 1 中野第一小学校食中毒発生及び対応等の説明会次第(学校教育課)

○所管事項の報告

 1 旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)について(子ども教育施設課)

 2 中野区健康福祉審議会の答申及び「中野区高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の素案について(子ども特別支援課)

 3 学校給食における事故について(学校教育課)

 4 中野区軽井沢少年自然の家指定管理者候補者の選定結果について(学校教育課)

 5 その他

  (1)子ども・若者支援センター分室工事について(児童相談所設置調整担当)

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を入れたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 学校教育の充実について、学校と地域の連携について、知的資産について、子育て支援及び子どもの育成についてを議題に供します。

 報告を受ける前に、理事者より発言を求められておりますので、これを許可したいと思います。

入野教育長

 このたびの中野第一小学校の給食における事故につきまして、何より児童、そして保護者の皆様には、心身ともにつらい状況や御不安、それから、御迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

 また、他校の児童、保護者、それから区民の皆様にも、給食への不安、そして、御心配をおかけいたしました。併せてお詫び申し上げたいと思います。

 本区におけます給食につきましては、事業者への委託という形で行っておりますけれども、このたびのことを重く受け止めまして、全校の給食事故の防止、それから、このような食中毒の早期発見、早期対応、再発防止策についてしっかりと検証して対応してまいりたいと思っております。そして、対応につきましては、全ての学校において点検、それから、再検討を開始したところでございます。

 後ほど担当のほうから報告を申し上げますけれども、このたびのことに関しましては、しっかりと関係部署の連携も含めまして検証をいたしまして、改善するところをしっかりと改善してまいりたいと思っております。何より今後も子どもたちの安全を最優先にいたしまして、おいしい給食の提供には万全を期してまいりたいと思います。御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいま教育長からお言葉を頂きましたけれども、これに関連しましては後ほど報告がありますので、そのときに御質疑をしていただければと思います。教育長、ありがとうございました。

 それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、旧中野刑務所正門の取扱い方針(案)についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 旧法務省矯正管区敷地内にあります旧中野刑務所正門につきまして、区としての取扱い方針(案)がまとめられましたので、御報告をいたします。(資料2)

 なお、本件門の取扱いに関しましては区民委員会の所管となるものでございますが、平和の森小学校の新校舎整備にも関連いたしますので、本委員会におきましても御報告をさせていただくものでございます。

 本報告につきましては、本日開催の区民委員会におきましても同内容の報告をさせていただく予定でございます。

 では、まず、資料の1、経過でございます。旧中野刑務所正門の取扱いにつきましては、平成31年1月に、現地での保存ということを区として決定し、議会に御報告をしてございました。その上で、曳家移築も含めた多角的な検討の実施について御議論があったところでございます。その後、令和元年度に行いました学術調査におきまして、正門の曳家が技術的に可能である、そういったことが判明しまして、現地保存とした方針決定における前提に変更が生じたことから、正門の取扱いについて再検討を行うこととしてきたところでございます。そうしたことから、令和元年12月には、正門の文化財的価値並びに保存及び公開につきまして、区長から教育委員会に意見聴取がございました。教育委員会といたしましては、文化財保護審議会への諮問、その後の答申を受けまして、本年9月に区長へ意見の回答を行ったところでございます。意見回答につきましては、本年10月7日の子ども文教委員会において御報告をしたものでございます。

 2、取扱いの考え方でございます。区は、文化財保護審議会の答申及び教育委員会からの意見などを踏まえて、正門の取扱いについて再検討を行い、その結果としまして、正門の保存及び公開、そして、平和の森小学校新校における良好な教育環境の確保との両立を図るため、正門は曳家による移築を行い、旧法務省矯正管区敷地の西側部分、これは道路予定地から見て西側の部分でございますけれども、ここにおいて保存と公開を行うこととするということでございます。

 3、保存及び活用について、正門につきましては、基本計画及び保存活用計画を策定し、基本設計・実施設計の後に、図にございますような形での移築を考えてございます。公開や活用の方法につきましては、保存活用計画策定時に検討を行ってまいります。

 4、(1)整備スケジュール(予定)でございますが、表記載のとおりとなってございます。正門の曳家につきましては、令和3年度から令和5年度まで計画策定、そして設計作業を行いまして、令和6年度から約2年半の期間において曳家関連工事を行うことを考えてございます。平和の森小学校の新校舎整備につきましては、令和3年度に基本計画を策定し、令和4・5年度におきまして基本設計、実施設計を行いたいと考えてございます。令和6年度から令和7年度の途中までに、正門が曳家された後に新校舎整備に取りかかる想定としてございまして、新校舎は令和9年度中の供用開始を考えているところでございます。

 (2)概算経費。移築に関連する工事に係る概算経費は、約4億9,600万円としているところでございます。

 5、今後の予定でございますが、本報告の内容につきましては、11月に平和の森小学校の保護者並びに近隣住民の方を対象に説明を行った上で、区としまして、本年第4回定例会の常任委員会におきまして、旧中野刑務所正門の取扱い方針についての御報告をさせていただく予定でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告に御質疑ありましたらお願いいたします。

中村委員

 御報告ありがとうございます。

 前回御報告いただいて、どれぐらい基本設計だったり実施設計でというところでお答えいただいていたと思うんですけど、それを年次に落とされた形なのかなというふうに理解させていただきました。

 ただ、曳家のほう、移築のほうの兼ね合い、幅がある書き方をされているので、それに関わって、どれぐらい例えば早められるのかとか、そこら辺というのは調整をしながら、少しでもスケジュールを早くするということは想定として可能なものなのでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 まさしく曳家の保存活用計画ですとか、実際の設計作業、そういった中で、平和の森小学校の新校舎整備との兼ね合いというところを詰めていきたいと思っております。当然その中で、最大限新校舎整備が早期に完成するように調整を図っていく、そういった考え方でございます。

中村委員

 ぜひそこはよろしくお願いいたします。新校舎整備、ここだけでは、ここというか、ほかのところもやっぱり計画を立てていくと長くなってしまうといったところもあったりするので、そこら辺もしっかりと調整をしながら、なるべく本当に早く供用開始ができるような形でぜひ進めていただければと思います。

 あと、曳家をする場所なんですけれども、現在、平和の森小学校の第2校庭として使われているのかなと思うんですけれども、工事期間中というのは使えなくなってしまうのかなという懸念があるんですけれども、そこら辺はどうなっていますでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在、第2校庭として使用している部分でございますけれども、確かに、曳家として門を移築しますので、当然その整備期間中は使えなくなる、それよりも以前に、まず、現在残っている旧矯正研修所の建物群を解体するときから実際には使用できなくなるものというふうに想定をしているところでございます。

中村委員

 それは、期間についてはどれぐらいになる見込みなんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 期間としては、今の想定ですと、まず、用地を取得できたとして、その上で、現在の旧矯正研修所の建物を解体できるのが早くて令和4年度頃を見込んでございますので、そこから使えなくなるという想定でございます。

中村委員

 ということは、令和4年、令和5年、令和6年、令和7年、令和8年、令和9年の6年間ぐらい使えなくなっちゃう可能性がある。ということは、やはりちゃんと場所として、学校として使える場所というところの確保というところは非常に重要になってくると思うんですけれども、そこら辺は今担当として何かお考えは持っていらっしゃるんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在の平和の森小学校のいわゆる教育環境としては、やはりそれほど恵まれているものではないというところでございますので、この第2校庭が使えなくなることも併せて、例えば近隣の平和の森公園の施設ですとか、そういったところも学校として利用できないか、今後学校と、あと公園と調整をしながら、そういったところも視野に入れて検討を進めていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 2のところですけれども、文化財的な価値があるから保存をさせようということだと思うんですが、正門の取扱いについて再検討を行ってきたということなんですが、経緯は書いてあるんですが、具体的にどんな検討を行ってきたのかというのは、これ以上何か説明できることはあるんですか。

委員長

 ここではちょっと無理です。

小杉委員

 じゃあ、検討を行ってきたということですが、ここに、文化財保護審議会の中で、曳家にする場合は理由を明確にして行うことというふうに言われていましたけども、その理由というのは、この結果、保存・公開と教育環境の確保の両立を図るためというのは、これが理由というふうに考えてよろしいんですよね。確認ですけど。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そうですね。そのようにお読み取りいただければと思います。

小杉委員

 あと、正門が曳家によって100メートル奥になるということで、そうすると、今は学校の用地だけども、これが学校の用地じゃなくて違う用地になって今後活用されていくということですよね。公開からすると、ちょっと奥まって、なかなか活用されるのが非常に懸念されますが、これは学校の用地から、さっきも中村委員から質問されていましたけども、どんな用地になっていくということなんでしょうか。すみません、重なっちゃうかもしれない。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 門を移築した後の用地の考え方というところは、直接我々のほうで所管してございませんので、区民委員会のほうでの取扱いとなるものと考えてございます。

小杉委員

 7年間、学校の供用開始まで長くなるということで、平和の森小学校自体は今750人ぐらいいますけども、今後の見通しとかというのは、当然それは想定した上でやられるとは思うんですが、そういう整備スケジュールについても、子どもの増加とかも踏まえて、あと、いろいろ小・中学校の少人数化なんかもあるとは思うんですが、今後やっていくときにはしっかりその辺、基本設計とか実施設計とかをやられると思うんですが、その辺の見通しはしっかり持ってやられているというふうに考えてよろしいですよね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そうですね、今後の児童の様子ですとか数ですね、そういったところも十分踏まえて、あと、現在の状況も当然加味しながら新校舎整備というものはしっかり計画を立てていく、そして、現状の学校についても、当然それも踏まえた上で適切な改修等も行っていく、そういった考え方でございます。

むとう委員

 確認させていただきたいんですけれども、今の考え方だと、正門を道路予定地から100メートル西側にずらすということになっておりますので、学校の用地としては、この道路予定地から東側だけで完結するという考え方でよろしいでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 はい、そのとおりでございます。

むとう委員

 今後のことについてはこの委員会で考えられないんだと思うんですけれども、平和の森小学校のこの土地も含めた学校の在り方というのは検討されなかったんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 平和の森小学校の新校舎の今後のことも含めて良好な教育環境を確保するために、そういった形で検討した結果でございます。

むとう委員

 新校舎を造るということは、それなりにお金も、建設費もかかるということなので、今ある平和の森小学校の土地を有効活用、つまり、売却等も考えなきゃならない、考えているんだとは思うんですけれども、例えばこの門を、西側ではなくて東側に移すということで、今ある平和の森小学校の用地と、これから造る新校舎と一体として造るようなことというのは、そういう検討というのはなされなかったんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員がおっしゃったのは、現在の平和の森小学校の敷地を使いながらということで考えてございますけれども、実際には、あくまでも新しい、今回、旧矯正研修所跡地の中で新校舎を建てる、設計するという基本的な考え方がございました。むとう委員がおっしゃるような現在の敷地も含めてというところも、一定程度、当然検討の中に含めた上で、最終的に、区全体の区政運営、そして学校運営の効果ですとか効率性、そういったものを総合的に勘案した上で、今回、この東側の部分の土地で新校舎整備をする、そういった考え方に至ったところでございます。

むとう委員

 せっかく一旦決めたことをもう一度覆して、現地での保存という考え方を覆して再度検討したわけですから、それなりに検討期間があったので、十分に検討してくださったことと思いたいんですけれども、小杉委員からの質疑もあったとおり、どういう検討がなされてこの結論に至ったかということがとても見えにくいんですよね。ですから、もうちょっと、考え方はこれですという中で、こういう検討も、こういう検討も、こういう検討もしたんだけれども、それぞれメリット、デメリットがあり、経費の問題もあり、結局この結果なんですよというような示し方をしていただけるとすごくありがたいかなというふうに思うんですね。実際に、中野の中で、この門を保存していきたいと思っていらっしゃるグループの方であるとかには建築の専門家の方もいらっしゃいまして、この門を西側に100メートル曳家するよりも東側に50メートルほど曳家するほうが経費的にも幾らか安くはなりますし、そのことによって、門は門、学校は学校という形での新たな考え方の提案も区民の方がなされているというようなことも聞いているんですね。だから、そういった様々、区民の方の検討に限界もあって、様々な条件まで分かりませんから、そういう中でもいろんなアイデアを区民の方が区に対して提案をしていらっしゃるということが漏れ聞こえてきておりますので、区としても、様々検討して、こういう検討、こういう検討、こういう検討をした結果これなんだよというようなことを示していただけると一議員としてもとても納得できるんですけれども、それがないまま、総合的に判断してこれなんですという結論だけを言われても、あら、そうなの、ほかの可能性は本当になかったのかしらというふうに思ってしまうので、その辺はもう少し丁寧な説明というのをしてはいただけないでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当然区の内部でしっかりした検討を行ってきたところではございますが、様々なアイデアとか、そういったところも、今、委員御紹介ありました。一定程度スピード感を持ちながら進めていかなくてはならない場面でもございますので、都度都度、最適な形となれるように、できる限り情報共有も図りながら進めていきたいというふうには考えてございます。

委員長

 よろしいですか。ちょっと休憩します。

 

(午後1時20分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時21分)

 

平山委員

 何点かお尋ねします。

 平和の森小学校の現状を踏まえた上での新校舎の建設ということについては、我々も早期にということを常に求めてきたところです。新しい、現在の区長が誕生されて、公約にはなかったんですが、この旧中野刑務所正門について現地保存をということをおっしゃられて、正式にその方針を平成31年1月に決定された。教育委員会の立場でいくと、この区長側からの決定を受けて、同じタイミングで、平和の森小学校の基本構想と基本計画、これを作成するということになりましたよね。その際に、区は、現地保存するんだということをおっしゃっていた。これは当該委員会の議論ではないので、そのことを直接お尋ねするわけではないんですけども、現地保存をしない理由として、曳家というのが技術的に難しいということと、曳家をすることによって文化的な価値を毀損することになるというような答弁を明確にされていたと私は認識をしているんですね。これは区民委員会でしょうか、当時の担当が。それが一体何に基づくものなのかというのが分からないまま方針を決定された。教育委員会としては、与えられた敷地の中でいかによりよい学校をつくっていくかというふうに考えるしかないわけですよね。教育委員会は予算を持っていませんから、土地の取得ができませんので、区長部局側から、ここの土地ですよというふうに、ここの土地でいい学校をつくってくださいと言われたら、多少の意見は言えたとしても、基本的にはその条件の下で最良の学校をつくっていかなきゃいけないということになる。教育委員会としては、ただ、現地保存という話が出る前は、当然あの土地のあの形の中で学校をつくっていくというイメージでいらっしゃったと思うんです。それがこの平成31年1月の区側の方針決定と、併せて新たな基本構想・基本計画を立てるというときに、やっぱり、あれ、どうしてここがこうなるんだろうということについて、与えられた土地について、ある程度情報を得られたんじゃないかと思うんですけど、先ほど私が言ったような、この門というのは曳家をしてしまうと文化的価値を毀損してしまうんだ、あるいは曳家をするというのは技術的に難しいんだ、だから現地保存なんだというような説明というのはありましたか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当時、教育委員会としましても、そういった担当所管のほうからの情報提供を受けた上で、新校舎の基本構想・基本計画を策定したところでございます。

平山委員

 じゃあ、教育委員会としても同様の認識はお持ちだったということですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 教育委員会として判断をするものではなかったというふうに認識してございますが、区担当部局のほうからの情報として、それはしっかりと受け止めた上で先を考えていた、そういった流れでございます。

平山委員

 そして、その後やっと本腰を上げて調査に乗り出すんですよ、区が。議会側からの意見があって。調査をしてみたら、何と曳家ができるかもしれませんということになった。前提条件が崩れてしまったんですね。教育委員会としては、いい学校をつくりたい、早くつくりたいという思いがある。ただ、いわゆる文化的なことに関しては、これは所管が違うから自らは手出しができないというような状況の中で、あれれ、話が違うじゃないですかという議論に区長部局あるいは担当部局との話になりましたか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 前提条件が変わってしまったということでございますので、私ども教育委員会といたしましても、そこはかなり混乱をしたところではございます。ただ、そういった中でも、今回、改めての考え方が示されましたので、それにつきましてはしっかりと受け止めないといけないかなというふうに考えているところでございます。

平山委員

 それで、今度はその調査結果。前は何の調査をしていたのか分からないんですよ。でも、断言しておられたんです、答弁で。こんなの本当は区民委員会で真実を明らかにしてほしい、当時の御担当の方の答弁は何だったんだというのを明らかにしてほしいぐらいなんですけど、やっと、これはこの前言ったからもう質問にはしませんけど、教育委員会に対して区長からの意見聴取があったので、文化財保護審議会にかけたと。最初から文化財保護審議会にかけるべきだったんですよ。文化的価値がどうかということを区長や区長部局がジャッジするという立場とはちょっと違うわけですから。

 そこはそれとして、結果、今回のような報告になりましたということで、これからスケジュールのことを伺っていくんですが、その前にもう一つだけ。2ページ目の地図がありますよね。道路線が引いてありますよね。この道路線のところが前回議論になっていたと思うんですよ。これは道路なんだけども――道路線が引いてあるんですよ。区が引いているわけだから、これは簡単に取っ払うことはできないんだけど、ただ、現地保存をする場合、門を囲んで一定の敷地を取らなきゃいけないので、学校建設に際して用地が減るわけですよね。その分は隣のここを使いますと。本来まちづくりの用地だったところ――可能な範囲でお答えくださいね。というところを使いますよということになった。ただ、今日の報告では、ここに門を移築しますと。移築しますという方針を決定された。じゃあ、ここの場所がどうなるかということについては、先ほどの小杉委員の話で、それは区民委員会で考えることですという御回答があった。じゃあ、途中、道路のような道路じゃないようなものにしばらくなっていくような感じで区は説明されていたんですよ。道路線は引いてあるんだけど、一体的な土地として活用していくというような御説明をされていたんですね。接道があるかどうかということは学校建築にも大きく関わってくることだと思うのでお尋ねしますけど、道路は造られるんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 時期についてはまだはっきり分からない部分ではございますが、道路――こちらの都市計画道路でございますけれども、これはしっかりと整備をしていくということで聞いてございます。

平山委員

 この都市計画道路が整備されることによって、学校建設の例えば建築要件が何かしら変更される、変更が可能になる、そういったことはありますか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 こちらの道路がしっかりと供用開始される、されないの違いによって、学校の設計が、その条件が変わってくる、そういったことは今のところ考えていないところでございます。

平山委員

 今度は、最後にスケジュールの話をしていきます。結局、曳家にしますよという決定を今回しましたということであろうかと思いますけど、本当は区長が冒頭おっしゃったんだから、きちんと変更についても区長に自分の言葉で言っていただきたかったなという気はしておりますが、基本計画のやり直しになるわけですよね。約1年9か月、1年10か月、ストップしていたわけですよね。やっと区が調査をして、文化財保護審議会にかけて、やっぱり曳家にしますというふうになって、前提条件がまた変わったから、基本計画をつくり直すということになるわけですよね。基本構想もですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 基本構想につきましては、このエリアにおける新しい平和の森小学校の姿というものを定めているものでございますので、こちらについては変更なく考えてございます。

平山委員

 今回の一連のことにより、我々は門に対しては非常に強い思い入れはある、他方で、やっぱり学校建築というのも非常に急いでほしい、だから、いろんなジャッジを早くしてほしいというのが我々の思うところだったんですけども、想像以上に長くかかってしまったなという感はしていて、今回の一連の影響を受けて、もちろん土地の収用がまだできていないという状況ですから、はっきりとなんですけど、どれぐらいスケジュールが遅れたんですか、開校について。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 本来であれば、今年度、令和3年度中に新しい学校の基本設計作業が完了していたところでございます。そういった意味から考えますと、おおよそ2年くらいの遅れが生じているのかなというふうに捉えてございます。一方で、今、委員御紹介がございましたように、土地の取得が若干予定よりも遅れてしまったということもございますので、それによって、例えば旧矯正研修所建物の解体時期も併せて遅れが生じてございます。ですので、一元的にそれだけのせいで遅れが生じたというふうな捉え方は難しいのかなというふうにも考えてございます。

平山委員

 おおむね2年遅れたというのは、どういう状態からですか。現地保存をするという想定から今回のことに変更になって2年遅れた、こういう認識でいいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 2年というのは、あくまでも当初の現地保存をするという形での状態から、同じ現地保存という考え方で見比べた場合には2年です。今回、そこで新たに曳家という考え方が示されておりますので、当然そこの曳家の部分に係る整備の遅れも足し合わせますと、おおよそ4年ぐらいの遅れが実際には生じるのかなというふうに捉えてございます。

平山委員

 ということは、現地保存という方針を決めたけども、しかしながら、そこから再調査に入って云々ということがあったので、もともと2年、そこで、今回、現地保存という答えが出ていたとしても2年遅れることになった。曳家ということになったので、さらにそれから2年という認識でいいですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そうですね。当初は令和5年度に新校舎が整備される、そういった計画でございましたので、今回お示ししておりますように、令和9年度までの4年間が今回の新しい考え方によって生じた遅れの部分というふうに捉えていただいて結構かと思います。

平山委員

 今回の区側の決定についてどうだということについては、これは区民委員会で議論をすべきことなので、私は当該委員会でいいも悪いも申し上げるつもりは当然ないんですけども、ただ、教育委員会、子ども文教委員会という、子ども文教委員という立場から、学校教育という観点から見たときには、ちょっと振り回されちゃったなとやっぱり教育委員会も思っていらっしゃるんじゃないかなと思うんです。そこの部分は、そういったことがあったわけだから、今後のスケジュールに関して、区側に、とにかく急いでいただくように、一刻も早く学校建設を行えるように強く求めていただきたいと思いますけど、どうですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 まさしく早期の学校開設、新校舎供用開始を第一として、我々としましても、所管の部署と、しっかりと申入れをした上で協議をしていきたいというふうに考えてございます。

いでい委員

 何点か伺います。

 今回、お示しいただきました取扱い方針(案)について、先ほど他の委員からも質疑がありましたけれども、当初、教育委員会としてもともと持っていた考え方が変わって、また、区からの答申というんですか、意見を求められたときに、こういったことになりましたと。中野区の教育委員会としても考え方が二転三転をして、ここで初めてなぜか曳家という考え方が出てきて、その取扱いについてという報告がなされました。それについて、教育委員会としてはどのような感想をお持ちか、まず聞かせてください。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 あくまでも、教育委員会、学校施設だけの考え方だけで申し上げますと、当然門の取扱いによってかなり整備スケジュールが遅れてしまったこと、これについては大変残念に思ってございます。ただ、一方で、今回、曳家という考え方の中で、当初より想定していた学校敷地が確保できるということでございますので、それについては最大限、我々としましても、よい校舎をこの中で造っていきたいというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 今回、曳家という考え方が出ましたけれども、これは議会側から出た意見であって、こういった曳家ということも考えられないか、こういったことが予算に対してつけられた意見、これをもって、昨年度ですかね、区が取り組んで検討を重ねた結果、もともとは現地保存するしかない、動かすこともできない、文化的な価値が毀損されるから駄目なんだ、そういったお話でしたけれども、そういった価値観というんですかね、そういったことまでどんどん二転三転してきて、やっとここに落ち着いたと。それについて私たち議会からは、一貫して当初の計画から、子どもたちの教育環境について第一に考えてほしい、これが議会側からのお願いというか、こういった意見がずっと続いていたわけですけれども、今回こうやって、曳家をすることによって、スケジュールが示されました。スケジュールを見ますと、こういった、今も御説明がありましたとおり、令和9年度に平和の森小学校の新校が供用開始というふうになっていますけれども、今日の御報告の中で示された図面だとか、あと、もともと区が、先ほど平山委員のお話にもありましたとおり、道路は道路として計画にはあるんだけれども、これは一体の敷地として購入をするので、これについては道路じゃなくてもいいんだというお話が、今までは説明があったんですが、今回、この道路を敷いて、この道路の西側なんですよね、西側に旧中野刑務所の正門を曳家で移設すると。それには、移設するに当たっては、保存と公開という原理原則というものが文化財保護審議会のほうで示されたので、40メートル掛ける38メートルという公開のエリアが必要だ、こういったお話もありました。一般的に、この図面についていいとか悪いとか言うわけじゃないんですけれども、この図面を見た感じでは、文化財保護審議会から求められた面積が本当に取れるのかなという疑問があります。そして、道路を造りますよということについても、近隣の土地の収用だとかも進んでいないにもかかわらず、道路は道路で整備します、そういったスケジュールも示されないままに、今度の曳家だとか移築、または平和の森小学校の新校のことについてのスケジュールが示されたんですけども、これの整合性というんですかね。これがもし、新校のスケジュールに私は大変な影響を及ぼすものではないかと危惧していますけれども、その点はいかがお考えですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 確かに曳家に要する整備期間といいますか、曳家工事期間というところは、担当のほうが申しているのはあくまでも今の想定の部分、今後、基本設計ですとか保存活用計画がしっかり定まった上でもうちょっと精緻なものが示されるということで聞いてございますので、今、委員御指摘のとおり、学校の建設、整備につきましても、そこにやはりかなり影響を受ける、そういったものでございます。我々としましても、新校舎の整備を第一にスケジュール感も押さえていきたいところではございますが、やはり一定程度曳家関連工事に引きずられる部分もございますので、引き続き、情報共有、しっかり協議を行っていきながら、最大限早期に開校できるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 多くの区民の皆さんがお感じになられているのは、今まであった計画も何かの拍子によって変わってしまうことがあると。方針を変更するのに要する時間が約2年だと。ということは、今回お示しをされた、取扱い方針(案)のことについても、近隣の区民の皆さんや中野区の区民の皆さん、区外の皆さんもそうなんですけれども、これについて、本当に必要があるのかと。曳家に対して、位置が特定されたことによって、近隣の住民の方への説明会が今度あるというふうに今日報告でありましたけれども、地域の方から、やっぱりその必要はない、もう一回考え直してほしい、こういった声が上がった場合に、新校の建設についてのスケジュールがまた変わってくる可能性、または計画自体が変わる可能性があるのではないか、こういったことが近隣の方々からお寄せいただけるということは容易に想定できるんですけど、その点いかがなんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回お示ししているのは案でございます。今後、所管のほうでしっかりとした成案、考え方をお示しするまでの間に様々な御意見もあろうかと思いますけれども、それらにつきましては所管外ということで答弁させていただければと思います。

いでい委員

 所管外ということであれば、今後の予定で、平和の森小学校の保護者に説明会を開催されますよね。そこでは、保護者からどんな意見が来ても所管外ということで受け付けないということですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回、平和の森小学校の保護者の皆様への御説明につきましても、これは区民部のほうから御説明をさせていただく、そういったしつらえでございますので、そういった保護者の皆様からの御意見を区民部としてどのように受け止めていくのか、そういったところになろうかと思いますので、当然教育委員会としても、そういった保護者の方々の御意見は当然配慮をしなくちゃいけないと思いますので、そこもしっかりと共有を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 当該委員会で今回の報告がなされるに当たっては、平和の森小学校の保護者に対する今回の取扱い方針(案)についての説明があるから、当該子ども文教委員会で報告事項として上がったのではないんですか。今の御答弁ですと、所管外で、区民委員会が意見聴取をして説明会を行う、これについて保護者からの意見があった場合でも、それは子ども文教委員会、特に教育委員会、教育施設担当としては無関係だという御答弁ですけど、それでいいんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当然、私どもの立場としても、例えば早期の開校、開設、そういったところに関する御意見が出た場合には、それをしっかりと教育委員会として受け止めた上で、区民部、所管のほうにもしっかりと働きかけを行っていきたいというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 ちょっと休憩してもらってもいいですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時44分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後1時48分)

 

いでい委員

 教育委員会がそういった形で一歩も二歩も引いて、今回の学校の、旧刑務所の正門の取扱い方針(案)の説明については、平和の森小学校の保護者に対しての説明会についても、自分たちの所管ではなく今回は区民部が所管なので、そこでスケジュールだとか、そういったことに話が及べば私たちにも責任があります、説明する責任が発生する、そういった御答弁でした。非常に残念だなと思っています。ここまで、平成25年からずっと計画が止まっているにもかかわらず、やっとこれでそろそろ動き出そうかなというときにも、いやいや、これはうちの所管じゃありませんよ、そういった消極的な姿勢は、やっぱりこれから今後教育行政をつかさどる教育委員会として、その姿勢を問われることだと私は思います。

 以上です。

委員長

 よろしいですか。ちょっと休憩します。

 

(午後1時49分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時50分)

 

 この報告について、ほかに御質疑ございますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、次の報告にいきます。

 2番、中野区健康福祉審議会の答申及び「中野区高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の素案についての報告をお願いいたします。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 中野区健康福祉審議会の答申及び「中野区高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画」「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の素案につきまして御報告申し上げます。(資料3)

 各計画策定に当たりまして、中野区健康福祉審議会に諮問をし、基本的な考え方について答申を受け、広く区民や関係団体等から意見を募るため、素案として取りまとめましたので御報告いたします。

 なお、別添資料1、答申でございますが、健康福祉総合推進計画の改定及び介護保険事業計画、障害福祉計画、障害児福祉計画の策定に係る事項を一括して作成しております。また、本資料は他の委員会と同一のものになってございますので、私のほうからは、本委員会所管分、障害児福祉計画に係る部分を抜粋して報告します。

 まず、1、答申についてでございます。審議会への諮問事項はこちらに書かれているとおりでございますが、各計画の策定に当たりましては、同計画に盛り込むべき基本的な考え方について、それぞれ諮問しているところでございます。

 それでは、別添資料1、答申を御覧ください。

 国の動向につきましては、21ページに、児童福祉法の改正による障害児支援の強化、基礎自治体における障害児福祉計画の策定等が明記されております。障害児に係る部分につきましては40ページ以降となりますので、40ページをお開きください。「第6節 関係機関と連携した切れ目のない一貫した支援体制」、43ページ、「第7節 子どもの発達支援に係る専門的な支援の充実と質の向上」、47ページ、「第8節 地域社会への参加や包容の推進」とございまして、各項目について答申を頂いております。詳細につきましては、後ほどお読み取りください。

 説明資料にお戻りください。

 2、各計画(素案)についてです。(1)計画の構成ですが、②の下段にございます、エ、第2期障害児福祉計画、こちらの部分になります。お読み取りください。(2)計画期間ですが、令和3年度から令和5年度までの3年間です。

 次に、(3)計画素案の前に、計画の位置付けについて御説明いたしますので、3ページ、4、計画の位置づけ等を御覧ください。「中野区健康福祉総合推進計画2018」は、各法に基づきまして、地域福祉計画、健康増進計画、老人福祉計画、障害者計画の四つの計画を総合した計画で、介護保険事業計画、障害福祉計画、本委員会所管の児童福祉法に基づく障害児福祉計画とともに、健康福祉の領域における個別計画として位置付けております。今般、区の基本計画策定時期等を勘案し、計画の構成にお示ししたとおり、本委員会所管分につきましては、法令に基づき、「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」として、令和3年3月に策定予定となってございます。

 それでは、(3)計画素案について御説明いたします。

 素案の概要版が資料3-1、素案の全文が資料3-2でございます。内容につきましては、児童福祉法第33条に基づく計画として、また、中野区子ども・子育て事業計画(第2期)や中野区教育ビジョン(第3次)との整合性を図りながら作成しているところでございます。

 それでは、素案概要版、資料3-1、5ページをお開きください。本委員会所管部分、(5)課題5、障害や発達に課題のある子どもへの支援でございます。主な取組といたしまして3点、①ライフステージに応じた切れ目のない支援、②重層的な支援体制の構築、③地域生活における支援の充実でございます。

 内容の詳細は、素案資料3-2、35ページをお開きください。先ほど御紹介いたしました障害や発達に課題のある子どもへの支援といたしまして、現状と課題について、38ページに実現すべき状態を記載してございます。

 施策は三つございます。初めに、41ページをお開きください。一つ目といたしまして、施策1、関係機関と連携した切れ目のない支援体制、施策2、専門的な支援の充実と質の向上、44ページ、施策3、地域社会への参加や包容の推進でございます。ここまでが施策の主な取組の内容でございます。御紹介いたしました具体的な展開としての記載は92ページからでございます。

 次に、94ページをお開きください。成果目標では、児童福祉法に規定する国が定めた基本指針について求められている項目を、また、各サービスの名称ごとのそれぞれの見込量につきましては、98ページから記載してございます。各サービスの現行の利用状況や、先日御報告した利用意向調査の実態や児童人口の推計等を加味し、一定量を見込んでおります。

 説明資料にお戻りいただきまして、3、区民意見交換会の実施についてでございます。(2)中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画(素案)につきましては、11月16日19時から21時まで、11月26日15時から17時まで、どちらも中野区役所で開催いたします。

 次に、4ページ、5、今後の予定でございます。本報告、計画素案の概要につきましては、ホームページに掲載、また、関係団体等との意見交換、計画案の決定、パブリックコメント手続、そして、審議会からの最終答申を受けて、3月に計画を策定していく運びとなります。

 報告については以上です。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いします。

むとう委員

 なかなかこれ全てを読み込むことは全然できませんので、かいつまんで教えてほしいんですけれども、現行の計画から変わった点を分かりやすく教えてください。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 基本的には、法令に基づいた計画になりますので、第1期がありまして、その1期の計画をさらに進めるという形で第2期を策定してございます。ただ、例えば、表現といたしまして、「切れ目のない一貫した支援」と第1期計画で掲げていたものを、「ライフステージに応じた切れ目のない支援」という文言に変更しておりましたり、「医療的ケア児への支援」というものに対して、「重症心身障害児、医療的ケア児への支援」というふうに加筆しましたり、より具体的に計画を遂行できるような形で表現を一部変えております。

むとう委員

 計画を新たにつくるわけですから、今よりも進めていただかなければ意味がないことではあるんですけれども、現行計画はほぼ達成できているんでしょうか。できているので、次にさらに進めるという理解でよろしいんでしょうか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 計画が達成できているものがございますし、達成できていないものもございます。第1期の計画というのは、第1期ということで、自治体として初めてつくった計画でございますので、そういった点で、なかなか達成できない部分もございました。状況がまた変化をしておりますので、そういったことで、見込量等、読み違えたりしている部分もございました。それを新たに改めまして、今回、今後の3年間ということで、事業量の見込み等を変更したりしてございます。また、成果指標つきましても、例えば第1期の計画では、発達に支援を必要とする児童が適切な相談支援が受けられたと考える保護者の割合というのを中野区子ども・子育て支援事業計画のほうの第1期に記載して成果指標としておりまして、こちらを使用しておりました。こちらのアンケートが乳幼児医療助成受給者からのアンケートということになりますので、第2期では、日頃から子どもの状況を伝え合い、子どもの発達の状況や課題について共通理解ができていると考える保護者の割合ということで、障害者の通所サービスガイドラインによる事業者アンケートというものから取ることに変更いたしております。これらは、実際に対象の方をより特定していくというために、成果指標を変更したものでございます。

むとう委員

 第1期だったから見込み違いもあったという部分もあるということですけれども、達成できたからさらに進めていく部分と、見込み違いで達成できなかったので逆に後退しちゃった部分というのもあるんですか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 後退したものはございません。

いでい委員

 今回、答申という形で出てきたわけですけれども、まず、この諮問事項のどこら辺を読み取れば、答申の13ページから始まるんですが、「子どもと子育て家庭を取り巻く相談支援体制の充実」で「新たな児童館の設置」、こういったことが①、②、③とあるんですけれども、ここで新たな児童館の設置のことについて答申はされているんです。これは、諮問された事項の中でどこら辺を読み取れば、この新たな児童館というのが出たのかなというので教えていただけませんか。担当が違うのかな。

委員長

 担当はいますよ。答申でしょう。答申の冊子の中でしょう。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 すみません、お待たせしました。今の委員御質問の諮問についてでございますが、答申の冊子の66ページから諮問の内容が書いてございます。この中の1番の中の(2)の住み慣れた地域で子どもから高齢者まで誰もが生き生きと暮らすために云々という、この総合的な方策の中で伺ったところでございます。

いでい委員

 だから、その中で、「新たな児童館」という言葉が出てきているんですけど、それはどこを読み取れば「新たな児童館」という文言が出てくるのかなと思って。もう一度お答えください。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 この審議会の中で区がこれまでに検討してきたことを御紹介し、それを基に御議論いただいて、この答申をまとめられたので、こちらからこれまでの検討状況を説明した中で昨年の当委員会で申し上げたような新たな児童館の考え方を御説明したので、それに基づいてこの答申が書かれたものと認識しております。

いでい委員

 当該委員会においても、常に、「新たな児童館」とか「新しい児童館」とか、いろいろな呼び方があって、それのことについてはすごく混乱する報告が立て続いたというふうに思っているんですけども、この答申にもあるように、14ページですね、③、「「児童館」とは異なる名称を用いることについて、検討してもらいたい。また、子どもや区民の意見を聴きながら、新たな児童館の機能を考えていくことも重要である」と答申がされましたけれども、これについてどのようにお感じなんですか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 新たな児童館や児童館の役割、機能については、これまで何度かこの委員会でも考え方を御説明させていただいたところです。様々な意見がある最中でございますし、確定したものはまだ検討中という認識でいます。この審議会においてもその検討経過をお話ししたところでございますが、それについてこのような御意見を多数頂いております。今後なんですけど、まだちょっと時期は決まっていないんですが、区で今後の児童館について考え方を改めて検討させていただいて、考え方をお示しする予定でございます。

中村委員

 すみません、1点、確認なんですけれども、今回出てきている中野区健康福祉審議会の答申というものがあると思うんですが、今回の中野区高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画、中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画の素案に係る答申というのは、この答申はかなり分量が多いんですけれども、第1章から第3章があって、さっきページ数で御紹介いただいたところによると、第3章のみが今回の御報告の中で上がってきているという理解でよろしいですか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 おっしゃるとおりでございます。

中村委員

 ごめんなさい、私も結構これ混乱をしたんですけれども、第1章と第2章については、別でまたその計画、いろんな様々な計画に反映されていくという理解でよろしいんでしょうか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 おっしゃるとおりでございます。冒頭で御説明さしあげた本資料の1ページの「答申について」の四角で囲まれているところが健康福祉審議会への諮問事項ということで、全体のものが諮問されているということになっております。ですので、今御報告した以外の、8月策定予定の健康に関する計画、あるいは地域福祉計画等につきましての中間答申というのもここに含まれているという理解になります。ただ、それにつきましての議論は、8月に策定になりますので、まだこれからの審議会等で十分議論されていくということになっております。

小杉委員

 計画のほうの95ページですけれども、夏以降、課題に上がっていた保育所の巡回指導が法内化されるという問題がここのところだと思うんですが、拡充とありますけれども、例えば児童発達支援センター機能の整備との、それは令和5年からされるということですけれども、それと保育所の訪問支援の拡充というのは何かリンクするような形になっているんですか。それとも、全く別々の問題というふうになっているんですか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 中野区では、現在、児童発達支援センターの機能というのが、すこやか福祉センターと区立療育センターの2か所、このすこやか福祉センターと二つの区立療育センターを合わせて、中野区では児童発達支援センターの機能というふうに整理を今しているところでございます。その機能を持つ区立療育センターで保育所等訪問支援を障害児支援としてより充実していくということで、関連ということでこのような記載になってございます。

小杉委員

 アポロ園とかゆめなりあとかがやっている事業に加えて、このセンターも同じように訪問活動をやるという感じなんでしょうかね。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 児童発達支援センターの機能を持っている区立療育センターで様々な事業をやってございます。その児童発達支援センターの機能の中に、地域の施設の支援というものもございます。今まで巡回訪問指導ということで現在やっているものを保育所等訪問支援という事業に切り替えることで、より障害児支援に特化した形で児童発達センターの機能を充実させていくという、そういった考え方で、ここに記載をさせていただいております。

小杉委員

 その巡回指導の問題で、未了解のケースなんかがいっぱいおられるということだったんですけど、その人たちの解消というか対策というか、そういったものにはますそぐうようなものと考えてよろしいでしょうかね。どうでしょうか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 現実には、保育所等訪問支援の対象になる方というのは、児童福祉法の法内サービスになりますので、受給者証を申請して、受給者証をもらってというか、審査に通って得た方たちへのサービスということになります。今、委員がお話をしていただいた、そこに当たるかどうか分からない方、あるいは当たらないけれども支援が必要な方に対する支援につきましては、保育園・幼稚園課を含めまして現在検討しているところでございます。この計画には、そこに特化したものは記載しておりません。ただ、地域施設の支援というのは引き続き重要なことになっておりますので、そういった意味では、区としての子育て支援の一環というふうに理解しております。

委員長

 よろしいですね。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ次に進みます。

 3番、学校給食における事故についての報告をお願いいたします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、学校給食における事故について御報告いたします。(資料4)

 まず、1、事故の概要でございます。令和2年10月12日から22日にかけ、中野区立小学校において105名の児童等が発熱、腹痛、下痢などを発症しました。症状は比較的軽症であり、入院患者、重症患者はおりません。22日、学校に保護者から、検便からカンピロバクターが検出されたという報告がありました。教育委員会は中野区保健所から、中野区内の医師より、同じ区内小学校に通う複数の児童が食中毒の症状を呈して受診した、複数の児童の検便からカンピロバクターが検出されたとの通報を受けました。保健所は、当該小学校に対し、施設調査及び拡大防止の指導を行いました。23日、全児童、教職員、調理従事者へ調査票を配布し、翌日から有症者の検便を実施いたしました。26日、調査票から多数の発症者が確認でき、検便からカンピロバクターが検出されました。さらに、大半の患者は発熱・下痢・腹痛を主とする症状であり、発症時間に一峰性が見られたこと、発症者の共通食は給食のみであったことから、保健所は、学校が提供した給食を原因とする食中毒と断定しました。区は、10月29日から11月4日まで7日間の食事の供給停止の行政処分を行いました。

 2、食品衛生法違反の内容ですが、食品衛生法第6条違反による食中毒の原因となった食事の提供です。

 3、不利益処分等の内容ですが、食事の供給停止7日間でございます。

 4、保護者への説明です。10月22日及び10月26日に学校から保護者へ通知を出すとともに、子どもたちの状況について、学級担任から保護者へ電話にて児童の健康状態等について聞き取りを継続して行っております。また、11月4日に保護者説明会を実施しました。主な内容としましては、(1)食中毒として探知・断定されるまでの経緯、(2)学校及び教育委員会の対応について、(3)今後の対応について、(4)質疑応答でございます。

 5、給食再開に向けた対応についてです。(1)再開日は令和2年11月5日、(2)児童への対応としましては、各担任から給食が安全である旨を説明するとともに、不安のある児童には、担任または養護教諭が丁寧に話を聞きます。その後、必要に応じてスクールカウンセラーや心の教室相談員が対応します。(3)給食調理への対応です。給食を提供しなかった期間を活用しまして、保健所が食材の搬入から調理工程、配膳、消毒の手順などを確認するとともに、調理従事者への指導・研修を行いました。給食のメニューにつきましては、保健所が指導内容等に基づき点検し、栄養士はその点検内容を踏まえ、メニューの見直しを行いました。(4)再発防止に向けて、①学校、保護者、教育委員会、保健所が連携し、今回の原因・対応について検証し、課題となるところは早急に改善をしました。②教育委員会は、全校における食中毒の防止、早期発見、再発防止策等の再点検を開始しました。③学校及び教育委員会は、児童・生徒の健康状態等の情報を集約し、保健所と連携して早期の対応ができるようにするため、情報共有を徹底していきます。④保護者に、万が一原因が分からず急に体調不良となった場合は、できるだけ具体的に症状を学校へ報告することと、医師の診察を受けた場合は、その際医師から言われた内容についても報告していただくことを依頼しております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 この件で御質疑ありましたらお願いいたします。

いでい委員

 今回の学校給食における事故については大変残念なことで、体調を崩された児童や関係者の皆さんにはお見舞いを申し上げるところであります。しかし、今回の大規模食中毒、学校給食による大規模食中毒、これは事件ですよね。中野区政始まって以来の大変大人数の方が体調不良を起こすということなんですけれども、今日、こうやって御説明いただいたこの報告書について、詳細の部分について何ら明らかにされていませんけれども、もうちょっと詳細な資料というのはないんですか。というのも、この資料を見ますと、事故の概要が令和2年10月12日から22日にかけて105名の児童が発熱、腹痛、下痢などを発症したとあって、この22日に、学校に保護者から、検便からカンピロバクターが検出されたという報告があったというふうになっていますけれども、それ以前に、教育委員会は学校から何らかの報告というのはなかったんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今の御質問ですけれども、まず、学校から教育委員会に報告がありましたのは10月19日でございます。この日に多数の児童が欠席をしているということで学校長から報告が入りました。それで、その件につきまして、学校教育課としましては、保健所のほうにちょっと確認をしてほしいということで、担当係長から保健所のほうに連絡は入れました。ただし、保健所のほうの受け取りとしては、感染症ははやっていないというような回答でしたので、こちらとしても、それ以上突っ込んだ取組ができなかったというところは、一つ課題であるというふうに思っております。

いでい委員

 一旦休憩してもらってもいいですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時20分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後2時32分)

 

むとう委員

 私は初めてこのペーパーを見たわけですけれども、それまで一般の新聞報道でしか知りませんでした。今、いでい委員からもありましたけれども、これでは全く分からないというのは私も同感です。10月12日から22日にかけて10日間、一体何をしていたのか。19日になって区が、先ほどの質問の中で、学校から中野区教育委員会に初めて報告があり、保健所に問合せをしたけれども流行していないということで終わっちゃったとか、一体どういうことなのか、全く意味が分かりません。11月4日に保護者説明会を実施したということですが、その内容ももちろん分からないんですけれども、そこで配られた資料がどういうものなのかも分からないんですけれども、裏面のところに書いてある給食調理への対応ということで、一体いつの何の給食の何の食材からカンピロバクターが検出されたのかということも書かれていませんし、保健所のほうできちんと消毒の手順などを確認したということが書いてありますが、確認した結果どこに消毒等が足りなかったのかということも書かれていません。確認した結果の内容が書かれていないんですよね。メニューについては保健所が指導内容等について点検したと書いてありますが、何をどう点検し、点検した結果が何だったのか、その点検内容を踏まえてメニューを見直したということですけれども、どういう内容を点検し、どういうことだったのかということが分からないと、メニューに何か不都合なことがあったのか、新しいメニューで初めてのトライだったのか、何にも分からないんですよね。再発防止に向けてについても、今後の原因、対応について検証し、課題となるところは早急に改善したと書いてありますけれども、検証内容も課題も示されていないので、何をどう改善したのかも全く分からないです。今後は、3番のところでは、保健所と連携して早期に対応できるようにするために情報共有の徹底をしていくということだったんだけれども、今回はどういうふうに情報共有がなされたのかも全く分からない。だから、ざっと読んだだけでも、この説明で、何が起こったのか、どうされたのかというのが全く分からないんですよ。だから、その点が知りたいです。それについて答えられるのか、11月4日の保護者説明会の資料の中にはそのことまで含まれているのか、その点も確認したいです。

 以上、ずらっと言いましたけれども、一個一個、今答えられるのか、それは今後配られる保護者説明会用の資料の中で私の疑問点が全部網羅されているのか、そこだけでもまず教えていただき、網羅されていないとするならば、今言ったこと全部が私は知りたいです。お答えください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 11月4日の保護者説明会では、「保健所からの調査及び指導等について」ということで資料が配られております。それからあと、学校と教育委員会としましての経過について記載したものをお配りしております。ですので、そこを御覧いただいて、保健所の指導等はそこを見ていただくということになります。それからあと、原因でありますとか、その辺につきましては、説明会の中で保護者からも質問が出ておりまして、その中身は、すみません、まだきちんとした形でまとまっていないんですけれども、それについては、資料としてはないんですけれども、お答えすることはできます。それからあと、対策等につきましては、口頭での説明になりますけれども、御説明させていただきたいというふうに考えております。

むとう委員

 休憩後に資料を見させていただき、今口頭で答えられることは答えていただき、また改めて質問させていただきたいと思います。

委員長

 ほかにはよろしいですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時37分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後2時42分)

 

 ただいまいでい委員から要求がございました資料の取扱いについて、もう一回委員会を休憩して確認いたします。委員会を休憩します。

 

(午後2時42分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後2時43分)

 

 休憩中に御協議いただきました資料を当委員会として要求いたします。

 では、委員会を休憩いたします。

 

(午後2時44分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時30分)

 

 先ほど要求しました資料を事務局に配付してもらいます。

 

〔書記資料配付〕

 

委員長

 それでは、ただいま提出を受けました要求資料、中野第一小学校食中毒発生及び対応等の説明会次第について、理事者からの説明をお願いいたします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、ただいまお配りしました資料(資料5)でございますが、11月4日に中野第一小学校体育館におきまして保護者へ説明をしたときにお配りした資料でございます。

 1枚目は次第でございます。出席者、それから内容でございます。お読み取りいただければと思います。

 続きまして、2枚目でございます。こちらは、当日、中野区保健所のほうから、保健所の調査及び指導等についての中身を記載した資料をお配りいたしました。まず、経緯を示しておりまして、1、探知でございます。こちらが10月22日に中野区内の医師より保健所に中野区内の同じ小学校に通学する児童10名が食中毒症状を呈して受診した、患者の検便を実施したところ4名からカンピロバクターを検出した旨の連絡が入った、これが探知でございます。

 続きまして、2、調査開始から給食の供給停止に至るまでの経過等でございます。

 (1)調査内容等、10月22日(木曜日)、こちらは学校教育課と保健所で、これは探知した後ですね、1回目の学校への立ち入り調査を実施し、拡大防止の指導を行いました。調査内容等につきましては記載のとおりでございます。給食室の衛生管理状況、給食メニューの聞き取り調査の実施、その他検査、それから、食中毒調査の調査票の配付依頼でございます。

 続いて、10月23日(金曜日)、保健所による立ち入り調査2回目でございます。食中毒調査の調査票を学校から全児童への配付を確認いたしました。その他、有症の方には学校から検便を依頼することを確認し、採便管を配付、これは学校に配付ということでございます。それから、校内各所水道水の残留塩素濃度を測定し、問題ないことを確認しております。

 10月24日(土曜日)は職場に待機でございます。

 10月26日(月曜日)、保健所による立ち入り調査3回目、ここで学校へ給食の自粛を要請したということでございます。以下の理由から、疫学的に学校が提供した給食を原因とする食中毒を推定し、自粛要請を行った。10月22日、児童が受診した医療機関の検便で複数名からカンピロバクターが検出されたこと、行政検査結果で患者1名のふん便からカンピロバクターが検出されたこと、10月26日午前中に学校から回収した調査票から多数の発症者が確認でき、また、この時点で患者の発症時間に一峰性が見られたこと、発症者の共通食は給食のみであった、こういったことから、給食による食中毒ということが断定されました。そして、学校から回収した調査票、検便を回収し、検便は検査機関へ検体搬入、さらに、子ども教育施設課へ貯水槽の状況確認を行いました。

 10月27日(火曜日)、学校への立ち入り調査4回目、こちらは調査票の回収、検便を回収し、検査機関へ搬入しました。

 10月28日(水曜日)、同様に学校への立ち入り調査5回目、それから、調査票の回収などは同じでございます。当日までに判明した検査結果を学校へ報告。

 10月29日(木曜日)、10月29日から11月4日までの給食の供給を停止、ここで学校への立ち入り調査6回目でございます。学校へ不利益処分について説明でございます。そして、同じように、調査票の回収、検便を回収そ、検査機関への搬入を行いました。それから、給食の供給を停止しているか現場確認を行いました。

 (2)調査結果、令和2年10月29日現在でございますが、患者は同校の児童103名、教育実習生1名、給食調理従事者1名、計105名で、患者は10月12日から10月22日にかけて下痢、発熱等の症状を呈していた。患者の共通食は同校が調理した給食のみであった。同校で提供された食品の検食からカンピロバクターを検出しました。

 3、食中毒と断定した理由でございます。患者の共通食が学校の給食のみであったこと、それから、同校の食品の検食からカンピロバクターが検出されたこと、患者のふん便からカンピロバクターが検出されたこと、患者の症状が同物質によるものと一致し、患者の発症時間に一峰性が見られたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことでございます。

 4、原因でございます。この説明会の時点で、現在調査中であるが、発症者はクラスによる偏りがあることから、クラス別に調理していたメニューの加熱工程で何らかの原因で加熱不足が発生したと推定しています。

 5、再発防止に向けた指導としまして、より安全性を確保し、学校給食が再開できるよう、業務停止期間中、10月29日から11月4日に学校へ以下の指導等を行った。調理従事者への衛生教育、清掃・消毒の実施を確認、原因と推定されるメニューの調理工程の確認、提供メニューの再点検・再考察、加熱工程(加熱不足)の確認行為の徹底、施設運用状況(中心温度計の校正状況、調理器具の管理等)の確認でございます。

 6、今後の対応等でございますが、学校、学校教育課、保健所等との連携のあり方について見直しを行い、連携、協力体制を強化し、迅速に対応できるしくみを再構築していく、また、学校等から保健所へ連絡、相談を受けた際は記録票をもとに聞き取りを行うなど、速やかに探知し、関係者間の情報共有を図り、未然防止、拡大防止に努める。

 続きまして、もう一つの資料、「食品衛生の窓」、それから、「微生物による食中毒の予防」、これらは保健所から配られた参考の資料でございます。お読み取りいただければと思います。

 続きまして、次の資料「学校及び教育委員会の対応状況」でございます。

 こちらは、配布したときに若干欠席の人数で間違いがあることが分かりましたので、冒頭で、四角の中でくくってあるところについて説明をさせていただきました。こちらは、2020年10月15日からの欠席者の主な状況を記しております。

 10月15日(木曜日)、各クラス何人ということが書いてありますけれども、こうした状況を学校医に報告しました。

 10月16日(金曜日)、朝一番で養護教諭が欠席状況を確認し、校長へ報告しました。この結果について、養護教諭は学校医へ報告しております。同日10月16日、保護者へ通知、これは配信システムというものを使いまして、健康管理のお願いとして、欠席児童の増加と主な症状、健康観察と手洗いの徹底について、保護者宛てに学校からメールを配信いたしました。

 10月17日(土曜日)、欠席状況は記載のとおりで、合計55人でございます。

 10月19日(月曜日)、学校から指導室へ一報が入りました。欠席者が多く、62人の欠席者がいるとの連絡がありました。指導室から学校教育課が連絡を受け、保健所へ問い合わせたところ、感染症は発生していないというふうに言われたところです。さらに学校教育課から福祉推進課へ、62人と欠席者が多いが、欠席理由は、熱、腹痛、下痢等様々で、学年、クラスに偏りがあり、保健所に確認するも感染症の発生などの情報はないとのことを伝え、福祉推進課にも情報が入っていないことを確認しました。その日の欠席状況は、クラスは記載のとおりで、合計46人でございます。

 10月20日(火曜日)、欠席状況は記載のとおりでございます。合計38人です。

 10月21日(水曜日)、こちらも欠席状況は記載のとおりで、合計11人。

 そして、10月22日(木曜日)、学校に保護者からカンピロバクターが検出されたとの報告が入りました。同時に、保健所から学校教育課へ、医療機関から医師会を通じ、10人中4人からカンピロバクター菌を検出したとの報告が入りました。同日午後、保健所から、「カンピロバクター菌の原因は学校給食にあるとみて学校に調査に入る、立ち会うこと。」との連絡を受け、学校教育課が立ち会っております。この日に保護者へ通知を出しました。保健所からの見解と指示について、通知をしております。カンピロバクターが疑われる症例が多く発生していることと、児童に調査票を配布すること、検便を行うことなどを記載しております。

 10月23日(金曜日)の夕方、保健所から、カンピロバクターと診断された人数と児童の調査票をもとに疫学的に判断していくしかないが、給食による食中毒の疑いが強いというふうに報告を受けました。

 10月26日(月曜日)、保健所から「カンピロバクター検出者が7人となったため、疫学的に学校給食による集団食中毒と判断した。今後、7日間の業務停止命令が出るので、給食が出ない旨を保護者へ通知してほしい。」との連絡がありました。同日、保護者へ通知をいたしました。給食が中止となる旨とカンピロバクター菌が検出されたことを通知しております。そして、学校給食を10月29日から11月4日まで停止し、その間、午前授業となることについて、配信メールで通知文を送付しております。

 その後、10月29日(木曜日)、保健所による処分をホームページで公表。この日に各学校へ学校教育課から食中毒公表のことと注意喚起についてをメールで通知しました。29日、同じ日ですけれども、学校教育課職員が中野第一小学校を訪問し、学校の対応状況の確認、今後の対応の確認をしております。

 そして、10月30日(金曜日)、保護者へ通知、学校長から食中毒のお詫びと今後の対応についてお知らせを通知いたしました。また、児童と保護者への聞き取りの徹底ということで、各担任から全児童・保護者へ、今回の食中毒についての丁寧な聞き取りを開始しました。また、保護者メール配信で学校から、11月4日に説明会を開催する旨、情報配信システムで送信しております。

 11月2日(月曜日)に、保護者メール配信で説明会の開催通知を送信いたしました。

 最後の資料でございますが、「中野第一小学校における今後の対応」ということで、まず、1、11月5日から学校給食を再開するにあたって、(1)子どもたちへの対応ということで、①各担任から給食が安全である旨を説明する。②給食に対して不安のあるお子様に対して担任または養護教諭が丁寧に聞き取りを行い、対応する。③必要に応じてスクールカウンセラーや心の教室相談員が子どもたちの気持ちに寄り添った対応をする。(2)保健所の対応としましては、①給食を提供しなかった期間を活用して、保健所と調理事業者が食材の搬入から調理工程、配膳、消毒の手順などを確認しました。②給食のメニューについて、栄養士が保健所の指導内容等に基づき点検し、提供します。

 2、今後の対応についてですが、(1)事業者について、今年度は、現在の事業者が年度末まで給食調理を担います。来年度につきましては、区における選定委員会を経て決定していくこと。(2)保護者の方へのお願いとして、学校への連絡についてですが、今後、万が一原因が分からず急にお子様の体調が悪くなるようなことがあったら、できるだけ具体的に症状を報告していただくこと、また、医師の診察を受けた場合は、医師から言われたこともお知らせいただきたいということを保護者の方へお願いしました。(3)保健所との連携について、学校アラートの検討を開始します。子どもたちの体調について、保護者からいただいた情報を区教育委員会として集約し、保健所と連携して対応できるようにするしくみと、区内部での情報共有のしくみを早急に検討します。

 当日お配りした資料の説明は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 では、要求した資料と休憩前の3番の報告について、一括して質疑を受けたいと思います。

 では、どうぞ質疑のある方。

いでい委員

 保護者説明会の当日の保護者とのやり取りについて教えてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 当日、保護者の方からは、これまでの学校給食の作り方や手順に問題がないということで再検討していると思うが、改善されていないと受け取っているという御意見がありました。問題ははっきりしていなくて、カンピロバクターはどんなに気をつけても一定の確率で発生してしまうため、確実に防ぐことは難しいという認識で合っているかというような質問、それから、調理工程が甘かったということは見受けられなかったのかといった質問がありました。

 これに対して保健所のほうからは、食事と食中毒との関係性を見るためには、実際に食べた食材そのものを検査して、遺伝子パターンが一致する等、詳しい情報で断定できればよいが、今回検査したのは検食という参考品の保存食であるため、原因の断定には限界がある旨、また、潜伏期間を考慮してカンピロバクターの原因となり得る全ての保存食を点検したとしても、鶏肉に含まれていることがあり得る菌であり、給食の場合も、家庭や飲食店と同様に、確実に中心部まで加熱ができていることを確認するしか防ぐ方法がないということで、決定的な原因を示すことが難しいというお答えでした。

 調理工程が甘かったのではないかということについては、調理工程については、衛生管理の基準に従ってきちんと加熱されているかどうかを点検するガイドラインがあり、そのガイドラインの基準は守っていた、しかし、ガイドラインの基準を守っていたとしても、食材の厚み等により一定の条件でこうしたことが起き得る、実際に調理を実施する過程に関わることなので、再発防止に向けて安全に実施するため、対策を業者と検討し、助言したという回答がありました。

 また、カンピロバクター罹患後、1週間程度でギランバレー症候群にかかる可能性があるというような御質問がございました、その発生状況ということで。こちらも保健所長のほうから、明確な回答は難しいが、結果的にギランバレー症候群が出た上で、先行した感染症があるかを調べて、そこで判断するしかないというようなお答えでございました。なかなかこれは判断が難しいといったような回答だったというふうに思います。

 それから、11月5日から学校給食を再開するに当たって、学校は子どもたちにどのような説明をどの程度行ったのか教えてほしいという質問がありました。これに対しては、子どもたちが食中毒という言葉を目にして負の感情を抱かないよう、鶏肉が嫌いにならないように配慮して説明をしたというお答えでした、学校長のほうから。それから、各クラスへの指導につきましても、高学年の場合はプレスの発表、それから、低学年の場合には、食中毒が何か分からないため、学年ごとにしっかり説明を行ったということでございました。

 それから、昨年の話のことで御質問が保護者からありました。昨年の10月7日に20名の児童が一度に休んだということで、その際、感染症がはやっているため気をつける旨のメールが学校から出されたが、結果的に一度に休んだ児童が20名、感染者が5名いたというような御質問でございまして、昨年の時点で対応を行っていたら今年のように大きなことにはならなかったと考えるが、教育委員会や学校は感染人数によって変えて対応するのかといったような御質問でした。これに対する回答としましては、教育委員会としては、感染者数や医師からの食中毒の疑いがある旨の保健所からの通報により、その内容について保健所が検査をするとなった場合、原因究明に当たり全力を挙げて連携して対応することになるが、昨年は、医師から、カンピロバクターが出ている、食中毒の疑いがあるというような報告が保健所にされたという確認はされていないということでお答えをしております。

 また、これに関連して、医師から学校へ連絡があったと聞いているが、医師から連絡を受けた学校は何も対応しなかったのかということなんですが、昨年度の記録によりますと、保護者からカンピロバクターが原因での腹痛や発熱をしたという、医師より学校へ食中毒やカンピロバクターの発生の報告を受けた……、カンピロバクターだという記載はあるんですけれども、そのことを医師より学校へ報告を受けた記録はありませんでした。保護者からは報告がありました。

 それからまた、今回のことで、食事中の疑いがあると言われた旨の連絡を10月20日に学校に伝えた保護者によると、翌日、学校から、学校医に相談したところ問題がないという回答があったという話を聞いたが、学校としての対応はどうだったのかという御質問がありました。学校の対応としましては、そのとき校長先生はちょっとお答えできなかったんですけれども、今確認しましたところ、このお子さんについては、10月16日に御家庭から、医療機関で念のため便検査を勧められ行っているという連絡を受けている、学校としては、学校医に状況報告、相談を行っており、また、食中毒の疑いや診断については医師から速やかに保健所へ連絡が行くものであり、この10月21日の時点では学校で感染症だという判断はできなかったということでございます。

 それからまた、カンピロバクターの報告が医師からあるのと保護者からあるのとでは対応が異なるのかということにつきましては、学校長としては全く変わらない、カンピロバクターという報告を受けたら直ちに対応する、保護者の方であっても医師でも同じであるというお答えをしております。

 それから、昨年この問題が起きたときは、何も指導や確認はしなかったのかというところでございますが、昨年は、学校がこの問題を認識していなかったため、指導等はしていないというお答えをしております。

 それから、昨年も同じことがあったので、衛生管理ですね、調理の衛生管理とは別に、仕入れた商品そのものに問題があるのではないかといったような御質問がありました。この件につきましては、保健所からは、鶏肉はカンピロバクターが検出される食材であるため、それを前提として、食中毒の原則としての菌をつけない、増やさない、殺してしまうということを徹底することが必要であるというお話があり、また、学校長のほうからは、毎朝納品されたもので給食を作っているので、納品されたものは必ず一つひとつ点検しているということ、それから、業者にもしっかり新鮮なものを持ってくるよう連絡もしており、鶏肉も点検し、なおかつ学校ではカット済みのものを仕入れているので、調理時にまたそのことを見ることになるけれども、調理業者には丁寧に確認をしてもらっているということでした。

 それからまた、加熱不足が原因だったと考えられるが、調理を行った者が不慣れであったり、調理時間が短かったのではないか、また、このことを踏まえ、調理員を全員入れ替える等の対応は行わないのかという御質問がありました。校長のほうから、加熱不足について、調理工程、記録を全て確認したが、記録を見た限りでは、加熱不足や時間が間に合わないため途中で出したみたいな記録はなかったというお答えをしております。また、保健所のほうからは、原因の特定について限界があるため、余裕を持って行う献立とすることや、そういったことを今後も引き続き調査を継続したいというお話がありました。

 それから、教育委員会が報告をしているのに保健所が放置したのか、これは10月19日のことですけれども、保健所長のほうからは、感染症について聞かれたというふうに対応してしまって、聞き取りが甘かったので、今後しっかり、問合せ自体の内容から感染症について聞かれたと認識すべきだったということと、それから、今後、保健所も今回のことを重く受け止め、学校関係等からの問合せや情報提供に際しては、具体的な背景や現況を深く確認するなど、情報提供や紹介の意図が伝わるような手法を、相互に、こちらとも一緒に検討、協議し、システムを構築していくという話がありました。

 それから、人為的なエラーがないよう、危機感を持って対応していただきたいという話がありまして、保健所長を含め、危機感を持って対応していきたい、私どもも含め、しっかり一つひとつ対応していきたいということでお答えをさせていただきました。

 主な内容は以上でございます。

いでい委員

 まず、何点か伺います。この大規模食中毒事件が発生したことについては、原因の究明と再発防止、また、事後の対応、こういったことが問われていくのだと思っています。その観点から何点かお伺いします。

 まず、学校及び教育委員会の対応状況ということで、今資料要求をして取り寄せた保護者に対する説明会の資料に基づいて伺いますけれども、10月15日に、学校の養護教諭が、合計12人の児童がお休みしているということを学校医に状況報告したと。翌金曜日、10月16日に、朝一番で養護教諭が欠席状況を確認し、校長へ報告した。そのときは35人だった。この結果について、養護教諭は学校医にも報告を再度していると。学校としては、その同じ日に、保護者に対して、健康管理のお願い、欠席児童の増加と主な症状、健康観察と手洗いの徹底についてメールを配信したと。土曜日ですけれども、欠席者が55人ということで、木曜日から考えると、約4倍なんですよね、お休みしている児童が。この状況を受けて、学校から教育委員会に対しての報告ないしは相談みたいなことはなかったんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 10月16日(金曜日)ですけれども、校長から、お休みが多いというようなお話はいただきました。ただ、詳しい話については、そこで突っ込んで聞けばよかったんですけれども、突っ込んで聞いておりません。そして、10月17日(土曜日)ですけれども、こちらは、私どもは登庁しておりませんでしたので、報告は受けておりません。

いでい委員

 金曜日に校長から、こういった児童が休んでいるということが多かったですよという話が、教育委員会に報告があって、そのときには、なぜなのかということについては、昨日はどうだったのか、見通しはどうなんだ、こういった話ができなかったと。突っ込んだ話というのはそういうことですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 はい、委員御指摘のとおりでございます。

いでい委員

 中野区教育委員会には、例えば学級閉鎖だとかインフルエンザ、毎度そうなんですけど、インフルエンザが猛威を振るったりとかすると、クラスの児童の人数の割合に応じて、学級閉鎖、または学年についても学年閉鎖、あとは学校閉鎖、こういった措置を取るときがあると思うんですけども、その数というのは、児童何人に対して何割というふうに決まっていると思うんですが、それを小学4年生、5年生、6年生について教えてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今の御質問ですけれども、学級閉鎖、インフルエンザの場合に何人だったらそういった措置を取らなければいけないかといったはっきりした決めはございませんで、学校医と相談の上で、近隣の状況、そのクラスの状況、そういったことを十分に相談した上で学校長が判断していくということになっております。

いでい委員

 では、今回はその決まりがなかった、要は学校医へ報告したというのが10月15日(木曜日)、10月16日(金曜日)とありますけれども、学校医に報告したときの状況をお聞かせください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 これは、10月16日(金曜日)の朝のことでございますけれども、養護教諭が学校医に状況を電話で報告しております。学校医のほうでは、近隣で同症状の発症などの情報はない、それから、保護者が安心するために学級閉鎖という方法もあるけれどもといったような話の中で、原因がはっきりしていない、そういった中での実施はちょっとどうだろうかというようなやり取りがあったというふうに聞いております。

いでい委員

 分かりました。

 その次の週にいきます。明けて翌週の10月19日の月曜日に、学校からまた教育委員会に、当小学校の欠席者が多い、723人中62人との連絡があり、指導室から学校教育課が連絡を受け、保健所へ問い合わせました、感染症は発生していないとのこととありましたけれども、これは、先ほども報告がありましたけれども、学校から指導室に連絡があった、指導室が学校教育課に連絡をして、学校教育課が保健所に問合せをした、ここでも突っ込んだ質問ができなかったので、食中毒の疑いということが分からなかったということなんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 この件については本当に反省すべき点が多いですけれども、今、いでい委員がおっしゃったとおりで、この人数を聞いて、最初、何かが起きているのではないかということで、保健所に確認をするようにというふうな指示をしたところです。うちの健康推進係長のほうが保健所に問合せをしましたけれども、聞き方がよろしくなかったのか、保健所としては、感染症がはやっているかいないかといったような受け取りをしたようでして、保育園のほうでノロはちょっと疑われる事例はあるけれども、それ以外は何もないといったような報告を受けたところです。さらにその後、改めて福祉推進のほうにも確認をするようにしておりますけれども、そこでも、子どもたちが多く休んでいるというところに注視せずに、感染症ではやっているものが何かないかといったようなところの質問に受け取られてしまったといったようなところでございます。

いでい委員

 それから、10月19日(月曜日)は全部で46人の児童がお休み、10月20日(火曜日)は38人の児童がお休み、10月21日(水曜日)は11人がお休み、10月22日(木曜日)に学校の保護者からカンピロバクターが検出されたとの報告が入ったと。同時に、保健所から学校教育課へ、医療機関から医師会を通じ10人中4人からカンピロバクター菌を検出したとの報告が入ったということですけれども、これは、10月19日(月曜日)にこういった数で先週から欠席者が多いということは、養護教諭、校長、学校医、教育委員会、保健所が情報を持っていながら、月曜日、火曜日、水曜日、全く何も、誰も気にも留めなかったのかというふうに思うんですけれども、そのときはどのような対応をされていたんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 10月20日(火曜日)ですけれども、学校教育課のほうから学校に状況確認の連絡をいたしました。その時点では、お休みしている子は大分減ってきたということで、休んでいた子は出席して、別の子がまた休んでいるといったような状況、熱の児童とか腹痛だったり様々であると。そういったことで、下痢、腹痛から熱になった子もいてパターンがいろいろなので、原因が不明である、こういったようなやり取りがあったと記録しております。

いでい委員

 原因が不明である、だけど、児童・生徒が代わる代わる何十人にもわたって欠席をされているということについて、その原因は何だったのかというふうに疑問に思う、それを解明しようと思う人が、関係者の中で誰か一人ぐらいいなかったんですか。そういった声は上がらなかったのか伺います。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 本当にここは意識が至らなかったというふうに反省しておるところですけれども、結果としては、誰もそのようなふうには、行動には移っていないというところでございます。

いでい委員

 本当に。もう信じられない。中野区が、教育委員会として、このようなことが起きている、教育委員会も学校も保健所も一緒になって情報を共有しているにもかかわらず、誰一人として、何か大変なことが起きているのではないかと疑う人たちがいないというほうが問題だと思いますよ。今聞くと、それについてはもう反省していますみたいな、もうちょっと突っ込んだ聞き取りができればよかったですみたいな話になっていましたけれど、しかも、何が言いたいかというと、この週の、お休みをされている児童の皆さんもたくさんいらっしゃるときに誰かもうちょっと突っ込んだ話ができれば、これは集団食中毒の疑いがあるのではないかという意見がやっぱり出されてもおかしくないのかなと思うんですよ。でも、このときに、それぞれの児童を抱えている御家庭の皆さんは、今こういった時期なので、新型コロナウイルスに罹患してしまったのではないかということを一番に心配はされると思うんです。次に、それの感染経路はどうだったのか、そういったことを心配されるんです。あとは、昨日の夜御飯、おとといの夜御飯、おうちで食べた朝御飯について、どうだったかな、こうだったかなということを不安に感じられて、いろんなことをやっぱり思案された、こういった現状があるんですよ。御家庭の保護者はそうやって思っていても、中野区の教育委員会として、学校として、保健所として、誰一人としてそういったことに思いが至らないということについて、遺憾でしかありません。

 続いてなんですけど、ここで、保護者への周知というのがあります。10月22日になって初めて、保護者から連絡が来たり、医療機関から医師会を通じて保健所にも連絡が来たということで、初めて10月22日に学校への立ち入り検査をしたり、集団食中毒の何か原因があるのではないかということで学校に立ち入り検査が入るわけですけれども、このときには、保護者へ通知というふうになっていても、大規模食中毒の疑いがありますよということが分かっていたわけですよね。なのにもかかわらず、この木曜日、遅いんですけどね、10月22日(木曜日)、そして10月23日(金曜日)、10月26日(月曜日)から10月29日(木曜日)まで、原因がほぼ食中毒かもしれない、こういった症状が出ている、これが給食由来だということが分かっていながらも、当該小学校で給食を調理し、給食を食べさせていたことについて、なぜそういった情報を開示しなかったのか。または、その疑いがあるというふうに分かった時点で、なぜその日に止められなかったのかということを伺います。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 10月22日に学校のほうから保護者の方にお手紙を出しております。おっしゃるとおり、大規模な食中毒といったような記載にはなっておりませんで、多くの子どもに発熱、腹痛があったということで、保健所から見解や指示があったといったような書き方になっております。疑われる症状がカンピロバクターによる症状であること、それから、調査の協力ということで、発症ありの場合には保健所からの調査があるのでよろしくお願いしますといったこと、それから、最後のほうで、今後の学校教育活動についてということで、保健所からカンピロバクターの特性を鑑みた今後の学校教育活動について指導があったということで、今後の学校教育活動はこれまでどおり行う、給食も実施してよい、そして、発症の有無にかかわらず児童が学校生活を送ることに問題はない、学校を休む必要もない、なお、今後も手洗いをしっかり続けてほしいといったことで記載させてもらったところです。また、その他としまして、本事案について、学校、中野区教育委員会、医師会、保健所で情報交換し、対応してまいりましたが、カンピロバクターの検査には1週間程度を要するということで、御協力をお願いしますといった中身でのお願いをしているところです。学校教育課としましても、給食の提供につきましては、こういった保健所の指導、こういったところから、継続して実施してよいということでしたので、実施したところでございます。

いでい委員

 でも、その当時から、大規模食中毒の疑いがありますよということは分かっていたんですよね。ですけど、保健所の指導が、給食の提供も問題ない、学校教育活動についても全く問題ない、こういったお墨つきが前の週の10月23日の金曜日の夕方、保護者に対してメールで通知されたところです。10月26日、翌週の月曜日なんですけど、今度は、保健所からカンピロバクター検出者が7人となったため、食中毒と判断したと。今後、7日間の業務停止命令が出るので、給食が出ない旨を保護者へ通知してほしいとの連絡があって、保護者のほうには、10月29日から11月4日まで約1週間給食を中止する、その間午前授業となることについて、配信メールにて通知文を送付したというふうになっています。そのときに、前の週から、大規模食中毒の疑いがあるのではないか、こういったことを皆さん認識されていたわけですよね。保健所についても、そのように立ち入り検査までしているわけですよね。仮にカンピロバクター菌が検出されていて、給食由来の食中毒ということで早期に判断がなされた場合、または、今後なっていくということについては、給食の提供を中止するということについても、そういった先のことについては予見できたはずだと私は思うんです。なのにもかかわらず、なぜ給食を提供をし続けていったのか、また、今後、もしかすると給食の提供が停止されるかもしれません、それぞれクラスの担任の先生が各クラスの子どもたちの家庭に対して、1軒1軒電話をして、おたくのお子さんはいついつお休みになっていますけど体調どうですか、元気な子についても、学校でこういった疑いがあって、今後給食が停止される可能性もありますよ、そうなったら午前中授業となって不都合がありませんか、対応できますか、こういったことが各担任の先生から電話でも聞き取り調査があってしかるべきだと思いますけど、それは行われたんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 私のほうから学校に訪問して事情をいろいろお聞かせいただいている中で、それぞれお休みしている子どもにきちんと聞き取りをしてほしいというお願いはしておりました。全児童へといったような言葉はちょっと私どもも足らなかったかもしれないですけれども、各担任のほうから子どものほうに状況を把握してほしいというところで、そこは、ごめんなさい、いつそのことをはっきり言ったかといったようなことはちょっと記録にはないので、いつとは言えないんですけれども……(「30日」と呼ぶ者あり)10月30日になってから、そういった指導といいますか、学校にお願いをしたところでございます。

 それから、給食が提供され続けたというところにつきましては、確かに業務停止の期間中に消毒であるとか衛生的なことの対応をする、その前に給食を提供し続けるということについては、保健所のほうに何度も確認をさせてもらいまして、カンピロバクターということで、今回は特定がカンピロバクターが出たということで、カンピロバクターへの対応としては、感染の拡大の心配がないということ、それからまた、消毒等については毎日きちんとされているということの確認がされ、しっかり加熱をして提供するようにといった指導の中で対応させてもらったというところでございます。

いでい委員

 ほかにも聞かれたい委員方がいるので、僕ももうそろそろにしようかなと思うんですけど、今、またさらに聞かなきゃいけないことが増えてしまったので、引き続きしつこく聞きますけれども、学校の保護者会が11月4日にありました、その前に、10月29日から1週間、給食は停止しますよ、午前中授業になって、児童はみんな午前授業でお昼にはおうちに帰りますよということについても、保護者の反応でどういった声があったか御存じですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 そこのところを具体的には学校のほうには聞き取っておりませんが、学校長としては、学校給食としてパンと牛乳のみはふさわしくないので、パンと牛乳のみの提供はしないということを判断したというふうに聞いております。

いでい委員

 別にパンと牛乳って、誰がそれを言い出したのかよく分かりませんけれども、それはそれぞれ児童に対して、アレルギーの対応だとか、そういったことも十分に配慮をして、お弁当を頼むことというのも僕はできたのかなと思いますけど、なぜそういったことについて取り組まなかったんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今の御質問は、給食停止中にお弁当の提供という話だと思うんですけれども、中野第一小学校の児童の数から言いまして、この数を用意するのはちょっと難しかったのではないかなというふうに考えているところです。

いでい委員

 じゃあ、少なかったら対応していたということでしょうか。

 だから、もっと早くから動いていて、いろんなパターンを想定していれば、いろんなことに対応ができたのかなと思うんですよ。学校の担任の先生がそれぞれのクラスの家庭に、こういったことが起きていますよ、どうでしょうか、元気にしていますかと電話することは別に普通のことだと思っていて、学校を休んだときだって、学校の担任の先生は電話するでしょう。休んだ人だけじゃなくて、今回は大規模食中毒事件の疑いがあるというのがみんな分かっているにもかかわらず、それをあえて隠していたというか、積極的に公表しようとしていなかったというふうに言い換えますよ。何でそうかというと、先ほども御報告がありましたけれども、保護者に対する説明会の中で、学校長が、食中毒ということについて、子どもたちが大好きな給食を嫌いになってもらったら困る、何が原因かということで鶏肉が食べられなくなってもらっては困る、なので、食中毒という言葉をなるべく表に出すのを控えましたということが説明会であったというふうに聞いています。それって本当に何を言っているんだというのが、現場に参加されていた保護者の感想なんですよね。保護者会を開くのも、10月15日、10月16日から体調を崩してお休みをされている児童がたくさんいる中で、11月4日に保護者説明会を開催する、3週間何をしていたんですか、もう今さらというのが保護者の皆さんの感想なんですよね。

 そしてあと、給食を再開します、保護者の説明会があった翌日から給食を再開しますといっても、どうしてあしたから給食を再開したら安全だというふうに説明ができるんですか、今まで何が原因だったんですか、そういったこともうまく特定がされていない、特定されていなければ改善もできないでしょう。なのにもかかわらずあしたから給食を再開するのはなぜですかという保護者説明会での質問に対して、学校側は答えられなかったというふうに私は聞いていますけど。

 なんか、こういった子どもたちが体調を崩すことは日常茶飯事で、たくさんあると思うんですよ。毎年、毎年、様々なことがやっぱりあると思っているんです。しかも、今年については、新型コロナウイルスの影響もあって、それぞれ皆さんがすごく体調管理に留意されているという状況が、学校もそうですし、地域でもそうですし、家庭や職場でも皆さんそうなんですけど、なのにもかかわらず、児童の方々が体調を崩して休んでいるということに対して、みんなが情報を持ち合っているにもかかわらず、これは何か事件が起きているということに対して、ほったらかしにしている、情報を握り潰しているとしか言いようがない状態に持ち込まれている、これは大問題だと思っています。それについて何か御感想はありませんか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 おっしゃるとおり、本当に今回の件につきましては、これだけの子どもが休んでいるという状況をしっかり関係者と本当に共有できていれば、本当にその中の、本当は私が気づくべきところでございましたけれども、そうではない人からいろんな御意見を頂いて、もっと早いタイミングで対応することも可能であったというふうに感じております。それから、その前の週の金曜日、土曜日の欠席の状況ですけれども、こちらにつきましても、学校、それから養護教諭、それから学校医ですね、こういったところがふだんからどういった情報のやり取りをしているのか、学校での欠席の状況をそれぞれが、クラスで何人休んだらどうなのかということではなく、担任が本当に、さっきいでい委員がおっしゃったとおり、一人ひとりの状況、やっぱり昨日まで元気に来ていた子が今日急に1クラスで5人も来なくなったら、やっぱりそれはおかしいというふうに思っていただいて、何かしら動くべきだったのかなというふうに、これは全部後付けになってしまうので、そういったふうに考えております。これはやはりそれぞれ一人ひとりの意識がそこに向いていなかったという、非常に、マニュアルがあってもマニュアルどおりにできない、有事の際に本当に動けないということに大きな課題があるというふうに思っておりまして、今後しっかり、学校、それから学校医のほうにも依頼をしまして、子どものお休みしている状況をしっかり把握しながら、今後対応していきたいというふうに考えているところでございます。

いでい委員

 今後の対応についてというところで、2番、今後の対応の(2)保護者の方へのお願い、学校への連絡について、「今後、万が一原因がわからず、急にお子様の体調が悪くなるようなことがありましたら、できるだけ具体的に症状を報告してください。また、医師の診察を受けた場合は、医師から言われたこともお知らせください」、これ、今後の対応について保護者の方にお願いするよりも、保護者からすると、教育委員会や学校に対してお願いしたいんですよ。それぞれの家庭はそれぞれの家庭のお子さんの体調のことしか分かりませんから、それがクラスという単位になったり、学年という単位になったり、学校という単位になったときに判断できるのは学校や教育委員会しかないわけですから、保護者の方にお願いする前に、自分たちの対応について改めていただきたいなと思っています。

 最後に、公表の仕方について伺いますけれども、10月29日の夕方の5時前後に報道がありました。中野区の小学校において大規模食中毒が発生したと。東京都のプレス発表と同時に中野区においても、教育長のメッセージ――お詫びという形のメッセージが公表されましたけれども、その当時の報道については、105名という数字が出ていたんですよ。今日お示しいただいた資料の中で、105名というものが全く分からないんですが、その内訳について説明してください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 内訳につきましては、今、保健所のほうから示されたものとしましては……(「委員長、休憩してください」と呼ぶ者あり)

委員長

 一時休憩します。

 

(午後4時22分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後4時23分)

 

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 すみません、先ほどの保護者説明会、保健所の資料の2ページの真ん中辺、(2)調査結果でございます。こちらが同校の児童103名、教育実習生1名、給食調理従事者1名、計105名ということでの内訳となっております。

いでい委員

 だから、何年生が何人で、何年何組が何人でというのが全く出ていないんですよね。高学年に多いんですみたいな話になっていましたし、また、10月15日、10月16日に欠席者が多いという話になっていても、患者が10月12日から発生しているというふうになっているんですよ。だから、この内訳を教えてくださいという意味なんです。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 保健所からまだその辺のはっきりした数字は頂いておりません。うちのほうからも、先ほどお配りした「保健所の調査及び指導等について」、原因についても現在調査中でありますとか、そういったことが様々ありまして、うちとしましても、原因はしっかり示していただきたいこと、それから、保健所がどのタイミングで何を確認したのかということも、実はまだ報告を受けていない段階です。保健所としましては、まだ調査が続行中であること、それから、児童から回収した調査票、それから検便の結果、そういったものからまだ分析が続いているということで報告を受けているところです。

いでい委員

 保健所の調査のことについてはまだ報告が上がっていない、まとまっていないということで結構ですけれども、では、学校の児童の数のことについては把握をされていますよね。それについて報告してください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 欠席している人数については把握をしております。先ほどお配りした説明会での資料につきましては主な人数だけを記載させてもらったものですけれども、食中毒症状で欠席した児童につきましては、10月12日が6名、10月13日が5名、10月14日が1名、10月15日が12名、10月16日が39名、10月17日が49名、それから、10月19日が28名、10月20日が24名、10月21日が11名、10月22日が5名ということで、これは、最終的に、保健所のほうの聞き取りを受けて、学校のほうで食中毒症状でお休みした子、それから、体調不良の子、その他というふうに分けて、食中毒症状でお休みした子は今の人数ということで報告を受けているものでございます。それで、説明会で配った資料の人数ですけれども、こちらは、当初、学校のほうから10月30日に主なお休みの子どもたちの聞き取りをしておりまして、そちらの数字を載せさせていただいたものになっております。全体として学校で把握している食中毒症状、10月12日から10月22日までお休みした子、これは、1人1カウントでしますと全体で180人がお休みしたということになっておりまして、発症者については1人につき1件というカウントなので、2日休んでも1件というふうにカウントしているので、この辺は人数と中身はちょっと乖離があるかなというふうに思っております。

いでい委員

 こういった数も分かっているのであれば、ちゃんと資料として出してほしいんですよね。私たちは、105人というふうに聞いたのはニュースなんですよ。報道が先なんですよ。ここまで丁寧に聞き取り、発生してしまったことについてはもう取り返しがつかない、だけども、その事後の対応のことについて、再発防止につながる動きについては、やっぱり一つひとつ課題というものを潰していかなくちゃいけないし、疑いというものを疑っていかなくちゃいけないし、それには、今現状がどうなっているかというのを、状況をみんなでやっぱり確認し合うこと、これが足りなかったので、こういった対応が遅くなってしまったのかなというふうに感じています。

 あと、公表ですけれども、10月29日の夕方5時に、東京都も中野区の教育委員会もプレス発表がありました。しかし、大規模食中毒の疑いということで注意喚起を促すためにも、もっと早く、中野区の広報になるのかな、広報課になると思うんですけど、教育委員会から、こういったことがあってかなり重大な話になりそうだということが分かっているのであれば、ほかの方々にも注意喚起を促すためにも、もっと早めに公表できたと思うんですけど、いかがですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 公表の仕方ということでございます。基本は、食中毒に関連することということについては保健所が東京都と公表の時期を調整しているということもあって、10月29日ということになってございます。ただ、いでい委員の今までの御質疑、それから、今までの教育委員会の動きなども総合的に勘案して、保護者には、特にこういう学校での状況について、疑いの段階からやはりきちっと一人ひとりに御説明する、情報を提供して保護者とも情報共有していく、そうした姿勢がまずは大事というふうに反省しているところでございます。その点も含めまして、公表の在り方につきましては、広報とも調整しながら進めてまいりたいと思います。東京都を介しての話でございますので、難しい面もございますが、保護者に関しては、早急に教育委員会として、疑いの段階でも情報の発信、情報の共有というものについては努めてまいりたいと考えてございます。

いでい委員

 東京都と公表のタイミングを合わせていくというのは当たり前の話であって、でも、それは行政処分においてタイミングを合わせていくということだけだと思うんですよ。疑いがある、注意喚起のことについては、中野区の権限で公表することはできるんですよね。なので、そういったことについても、保護者側、区民側から見ると、何か情報を隠しているんじゃないかというふうに思われても仕方がない。しかも、情報を持っていながら隠そうとしていたんじゃないかなと言われてしまうのも仕方がないのかなというふうに思っています。

 一旦これで私は質疑を終わります。

平山委員

 もうほとんどいでい委員が質問してくださったので、何点かだけ伺います。

 まず、今回の件で、食事の供給停止7日間、食品衛生法第55条でありますよね。この行政処分を受けた事業者というのですかね、受けたのはどこになるんですか。区ですか。それとも、事業者ですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 処分を受けたのは区です。

平山委員

 さっき給食の再開の話が出たじゃないですか。いろんなことをやりましたと。保護者の方の声で、本当にあしたから再開して大丈夫なのかと。行政処分というのはあくまで行政処分ですから、7日間は営業はまかりなりませんよということを言われた。言われた相手は、委託業者じゃなくて中野区なんですよね。中野区がその7日間ぴったりで、これを10日間にすることも、14日間にすることも、中野区はできるわけなんですよ。だけども、行政処分どおりの7日間で再開されたのはなぜなんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 学校における給食というのは、単にお昼を提供することではなくて、やはり給食を通じて、食育ですとか、いろんなことを学んでいただきたいということで給食を出している面もございます。そうしたことと、それから、各御家庭におきましても、お仕事の都合上、やはりお弁当を持たせることはなかなか難しいという御家庭もあるというふうに認識してございますので、その辺を総合的に勘案しまして、7日間の行政処分ということで、以降についてはお出しするということで対応しております。

平山委員

 そういうことを聞いちゃうと、今度は、じゃあ、給食停止している間に7日間の御家庭のことや児童のことももっと考えてあげるべきだったんじゃないのかなと思うんですけど、それはさっきいでい委員がお聞きになったので。

 鶏肉が結構続いていたという保護者の方の御意見もあって、メニューの見直しを行ったと書いてあるじゃないですか。これは改善されたんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 おっしゃるとおり、10月のメニューを見ますと、10月12日(月曜日)から10月16日(金曜日)までの5日間、毎日鶏肉を使った料理が出ております。鶏フェアというような形で学校のほうでやったということでございましたが、これを受けて、11月以降の献立で配慮した点としましては、保健所の指導にもあったんですけれども、加熱不十分だという可能性が高いので、鶏肉を使うなという指導はしないけれども、何の肉でも加熱を十分に行ってほしいということが一つ、それから、学校としては、11月の献立では、子どもたちの心象に配慮して、鶏肉の使用回数を減らしたらどうかということで減らしたところでございます。17食中4回まで減らしております。ただ、鶏肉については、たんぱく質や味のバランスが非常によいということで、全く使わないということは難しいのかなというふうに考えております。それから、調理の中で配慮する点としましては、肉とその他の材料を混ぜこぜにして焼いた後にカットするもの、こういったものは本当に十分に気をつけてやらなくてはいけないこと、それから、鶏肉を使用する場合には、スープとかカレーとか、食材ごとに全ての温度を測定できるような料理に使う、こういったことに配慮してメニューのほうは変更しております。

平山委員

 鶏肉フェアだった、鶏肉が駄目だと言っているわけではないんですけど、鶏肉が続いた、鶏肉フェアという形で出された、確かに鶏肉の持つ栄養素もあるんでしょうけど、鶏肉が続いてしまった原因の中に、これは常々言っていますけど、栄養士さんも調理をされる側も、いわゆる給食費という制限の中で、かなり知恵を絞って献立を組んでやっているじゃないですか。そういったことが少し影響しているというようなことというのは考えられるんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今の御質問は非常に難しい質問だなというふうに思っております。食材を使うに当たっても、様々学校が工夫している中で、なるべく本当に、おっしゃるとおり安くてよいものを子どもたちに提供したいという中では、鶏肉につきましては、一つの重要なたんぱく源であるというところで、いろんな調理に使えるということもあります。ですので、そこは今後の課題とさせていただきたいというふうに考えております。

平山委員

 ぜひそこも、一面的にだけは見られないんですけど、よくよく考えていただきたいなと。やっぱり子どもに安全で栄養価の高い給食を提供するということ、さっき部長もおっしゃっていたような食育という観点からも、やっぱり食べることを通して学ぶことということがあるということをしっかり考えてやっていただきたいなと思うので、そこは今後の課題というか、研究材料の一つにしていただきたいなと思います。

 もう1点だけあったけど、これはいいかな。いずれにせよ、もういでい委員が質問されたとおりで、決して適切な対応だったというふうには我々も思っておりませんので、このことは重々踏まえていただいて、二度と起きないようにということと、要するに緩みがあるんですよ。こういうことが起きるということは、絶対組織に緩みがあるので、そこを全体もう一回しっかりと引き締めていただきたいなと思いますけど、どうですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 いでい委員の御回答にも係ることでございますが、やはり学校、教育委員会、それから保健所、また、学校医、医師、そうした人たちとの情報共有、緊密な連携というものが今回いかに重要であったかというのを再認識した事件でございました。特に初動のときの学校側の対応、教育委員会としての働きかけ、そうしたものにつきまして、一人ひとりの判断に任せることなく、やはり一定、事件が起きて、初動のときについては、すぐさま、集められれば集まっていただくのが一番いいと思うんですけれども、それぞれの所管で集まって、今後の対策について、リスク管理も含め、十分調整しながら、都度都度意思決定をしていって、漏れのない対応をしていくということの重要性を痛感しているところでございます。いろいろマニュアル、それから、フロー図等について、教育委員会、学校側ともに持ってございますが、その不足点につきましては緊急にすぐ対策を取ったところでございますし、単に中野第一小学校だけではなく、中野区の全中学校、全小学校、全てが同じような対応で再発防止に臨んでいくということが必要というふうに認識してございます。今言ったようなことを早急に確実に行って、安全な給食の提供の確保に努めてまいりたいと思っております。

中村委員

 すみません、もういでい委員や平山委員からるる質問があったので、数点だけ聞かせていただきます。

 今回、この発生があって、様々原因究明、それから再発防止、それから起きてしまったときの連絡体制、こういったところが本当に非常に重要になってくるのかなというふうに思っております。原因究明についてなんですけれども、先ほどまだ保健所のところで原因については調査中というふうな御答弁があったと思うんですけれども、これについては、めどというか、どれぐらいで結果というか、そういうところが出てくるのかというところは今把握されているんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今日も、この委員会がありますので、午前中に保健所に確認をさせていただきました。めどは立っていないということで、具体的にいつということは、まだはっきり言えないという回答でした。ただ、うちのほうからは何度も、これまでの経過であるとか、そういったことを報告してほしいということでお願いはしてありますので、引き続き、向こうにもなるべく早くまとめていただいて、報告を上げたいというふうに考えております。

中村委員

 ありがとうございます。やはりそこの原因が分からないと、本当の意味での再発防止はなかなか難しいのかなというふうに思っておりますので、ぜひそこはしっかりと保健所と連携を取っていただいて、はっきりとした原因が分かったというか、なかなか難しい部分もあるのかもしれないんですけれども、再度やはり委員会のほうにも、議会のほうにも報告をしていただきたいなというふうに思っております。

 再発防止のところで、最初にお配りいただいていた「学校給食における事故について」というところで、5番の給食再開に向けた対応についてのところの(4)に再発防止に向けてというふうにあるんですけれども、その①のところで、「学校、保護者、教育委員会、保健所が連携し」というふうにあります。「今回の原因・対応について検証し、課題となるところは早急に改善した」というふうに記載があるんですけれども、課題となるところは早急に改善したというその課題というのは何だったのか教えていただけますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 課題につきましては、これまで御説明してきた中と少しかぶりますけれども、そういった子どもたちの欠席の状況を把握したり報告したりしていたにもかかわらず次の行動に移せなかったということを非常に重く受け止めておりまして、ここにつきましては、必ず学校医と情報を共有すること、それから、保健所の指導を仰ぐ、ここを徹底しましょうということで保健所と確認が取れております。それから、もう一つは、保健所が、今回、うちのほうは連絡をしたと言って、向こうは受けていないといったことがありましたので、私どもも含め学校等から連絡・相談を受けた際には記録を取っていただくということで、そこは確認をしております。記録を基にまた聞き取りを行う、そこからまた速やかに状況を探知する、こういったことをしていただけるということで、保健所のほうの確認は取れているところでございます。

 それからもう一つ、あと、各学校では毎日調理をしているところです。同じようなことがいつどこで起きるかといったことも非常に危惧するわけで、各学校に、調理の状況ですね、そこを巡回指導と、うちの栄養士が回らせてもらうということで、既に、この学校に入っているのと同じ事業者が区内で何校かありますので、そこをまず手始めに回るということにしております。安全衛生の観点、それから、調理の工程、そういったところを少し聞き取り調査等させてもらいたい、ここをしっかりやっていきたいというふうに考えているところです。

中村委員

 ありがとうございます。今、学校医の話も出ていました。ここに記載がなかったので、学校医との連携というところもしっかりやっていただきたいなというふうにお伝えしたかったんです。御答弁でおっしゃられましたので、そこはぜひしっかりよろしくお願いいたします。

 先ほど部長のほうからも御答弁がありましたけれども、るるさっき、ガイドラインに沿って調理されていたのにもかかわらずこういうことが発生してしまった、マニュアルもあるというところの中で、今回やっぱり何が問題点だったのかというところをしっかりと検証していただいて、本当に必要であればマニュアルだったりガイドラインをしっかりと改定していただいて、今後二度とこういったことが起きないように徹底していただきたいなというふうにお願いしておきます。

 取りあえず以上です。

小杉委員

 手短に話します。

 半月の間、不安な状況で学校給食を食べなくてはいけない生徒たちとか、親御さんの不安も大きかったと思います。こうしたことがないために、しっかりとした総括が必要なのかなと思います。文部科学省の、先ほど来出ている学校給食調理従事者マニュアルというものがあって、それも拝見いたしました。そこには、教育委員会の対応としては、食中毒と断定されるまでには時間を要することから、被害の拡大を防ぐため、疑いの段階から食中毒の発生を想定して対応することが極めて重要ですとされています。今回の事例を振り返ると、本来は、10月15日の段階で養護教諭が本当は校長にも知らせなくちゃいけなかったし、10月16日の段階で校長が教育委員会には連絡はしたんだけども、先ほど突っ込んだ話を聞けなかったということだったんですが、その段階で疑う、そういった認識をする必要があったんだと思われます。今回の事例では、学校給食による食中毒だというふうに認識されたのは、実際にはいつだったんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 10月22日、学校に保護者からカンピロバクターが検出されたという報告があった、これが、すみません、報告の資料の中の事故の概要のところに記載のとおりでございます。

小杉委員

 10月22日ということですね。保護者から連絡があったと。今回はカンピロバクターだったということですが、いろいろ、腸管出血性大腸炎とかノロウイルスとか、2次感染を伴うものであれば本当に大変ですし、昨年度も実際にあったということで、今後も繰り返す可能性があります。しっかり認識を現場の人たちに持ってもらいたいなと思います。

 10月15日の段階で養護教諭が校長に報告をしなかったとか、いろいろ、10月16日は教育委員会には校長が連絡をしたそうですが、先ほどのマニュアルによると、事前に学校給食委員会や学校保健委員会などで討議し、初動行動を決めるというふうにマニュアルではなっていますが、これは、やっぱり認識を、こういったことを疑う、気づきを持つためには、今後、そういった学校の現場の先生方とか、様々な職種の方が具体的に深めていくということが必要なのかなと思うんですが、具体的に何か、やっていたのかどうかも私もちょっと分からないんですが、どのようにやっていこうかと考えていますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 おっしゃるとおり、現場での意識の徹底、ここが最重要というふうに考えております。どこに課題があったのかということについてさらに深く検証するためには、学校の先生を含めた検討委員会を立ち上げて検討したいというふうに考えておりますが、一つには、学校給食の部会というのがありまして、そこでも課題を共有して、しっかり検討はしていきたいというふうに考えております。

小杉委員

 どうぞよろしくお願いします。

 あと一つ気になったのが、マニュアルによると、学校は速やかに学校医または医師の診断を受けさせて、その指導により必要な措置を講じることとありました。先ほど来、学校医からの助言の話が出てきましたが、やはり学校も医学的なことはなかなか判断がつかないんだろうなと思いながら、その辺は、実際上、学校医、もしくは保健所なのか分かりませんが、その辺の実際の診断を子どもたちに受けさせるように勧めていたのかどうなのかというのは、その辺はいかがなんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今回の件につきましては、10月22日に保健所がすぐ学校に入りましたので、保健所の指導に基づいて、今回の様々調査すること、そういったことに対応したところです。まず、調査票を全員に配って、その調査票を基に、有症者ですね、症状のあった人には検便を行う、こういった判断も保健所の指導の下に行ったところでございます。ですので、今回は保健所と連携してその辺はやらせていただきましたが、今後、そのやり方でよかったかどうかについても改めて検証はしたいというふうに思います。

小杉委員

 学校医には電話で連絡をして助言を得たということで、学校給食による食中毒ではないかという、10月21日までの間で、そういった助言はなかったということなんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 そこのやり取りは改めて深く聞かないとはっきりしないところもありますけれども、学校医とのやり取りですね、養護教諭あるいは校長と学校医とのやり取り、そこは、今後改めて深く聞かなくてはいけない部分かなというふうに思っております。感染症を疑うのはやっぱり学校医がまず最初かなというふうには、それは個人的には感じていますし、今後も、学校は学校医と連携してまず対応を考えていただきたいというふうに思っているところでもあります。ただ、そこに関して今回不足していたものがあるので、保健所であるとか学校教育課であるとか、そういったところも本当に意識を高くして対応しなくちゃいけないというふうに考えているところです。

小杉委員

 ぜひ振り返りをしていただいて、やっぱり電話だけでの、公衆衛生ですから、電話で話を聞きながら、どういった感染症なのかというのを判断するということ、医療では対人が基本だと思うんですが、公衆衛生ですので、学校医の役割は本当に大きいなというのは、今回でも実感したところでございます。

 今回、これだけ何で長引いたのかとか、隠蔽したんじゃないかとか、そういった声も伺いました。そうならないように、例えば先ほどのマニュアルなんかでは、学校給食の危機管理体制が希薄になっていることがあると。やっぱり学校給食の委託化によってなかなか責任が曖昧になっているんじゃないかという、文部科学省のマニュアルでも言っています。その辺、区の直営であればもうちょっと早く判断できたんじゃないかなと思いながら、親――保護者からすれば、速やかに止めてほしいという声が出てきたのは当たり前なんですが、これは、今までの保健所の調査を確定するまで給食を止めるということはできなかったんでしょうかね。どうでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今回、10月22日に医師のほうからカンピロバクター菌が出たという連絡の前に何かできなかったのかという御質問ですけれども、先ほど来の答弁とかぶりますけれども、これだけの子どもたちの欠席の状況をきちんと確認するなり、把握するなり、そういったことが必要であったというふうに感じております。そこは深く反省しなくてはいけないというふうに思っております。おっしゃるとおり、何か違う感染症が起きていたかもしれないと考えると、本当にそこはしっかり今後対応しなくてはいけないなというふうに考えております。

小杉委員

 そうした認識を一層深めていただき、マニュアルも踏まえて、改めて食中毒事件が発生した後の危機管理体制を見直していただきたいと思います。要望とさせていただきます。

吉田委員

 個別の事件だけでなくて、この事件から明らかになっている区の体質の問題についてちょっと質問したいと思います。

 まず最初に、この「学校給食における事故について」の1枚ものを配って、議会から反発というかやり直しを、休憩の後、資料の要求が出るまで、「中野第一小学校食中毒発生及び対応等の説明会次第」から始まる一連の文章が最初から報告をされなかった、この資料の出し方は誰の方針によるものですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 最終的に、子ども文教委員会に出す資料の確認は私も行いますし、教育長も行います。基本的には、先ほど御答弁したように、既に厚生委員会で保健福祉部のほうからこの食中毒についての御報告がございまして、その報告を踏まえて、それに足りない学校・教育委員会分を付け加えて報告しましょうということで当初判断したものでございます。ただ、やはりいでい委員がおっしゃるように、事故の概要につきましては詳細に御報告すべきという判断をいたしまして、改めて11月4日の保護者会で御報告いたしました内容を追加資料としてお出ししたところでございます。

吉田委員

 最初の資料に中野第一小学校の名前もなかった。ホームページなどを見ると、それは出ているわけですよね。これは議会軽視ですよね。そもそも最初の資料の出し方自体が法令に違反しているという認識はありますか。

戸辺教育委員会事務局次長

 基本的に食中毒事件につきましては厚生委員会で御報告するものでございますが、当該事業者名は伏せて公表するといったことを聞いてございます。当該事業者名につきましては、一旦委員会を休憩していただいて、口頭で御報告するという慣例もあるやに聞いてございます。そうしたことを踏まえて、その様式に沿った形で当初出そうと判断したものでございます。

吉田委員

 その方針が法律に違反しているんですね。私、休憩中に、厚生労働省の食品監視安全課という所管の課、原局に――食品衛生法の運用・解釈をやっているところです。ここに確認を取りました。そうしましたところ、食品衛生法第63条に、厚労大臣、内閣総理大臣、都道府県知事が処分に違反した者の名称等を公表し、食品衛生上の危害の状況を明らかにするよう努めるものとすると。これに基づいて、名称等を公表し、危害の状況を明らかにするよう努めてください、これが厚生労働省本省の――個別の保健所じゃなくて本省に聞きましたから――解釈ですが、厚生労働省は間違っている、中野区が正しいんだ、こういう御認識でしょうか。

戸辺教育委員会事務局次長

 東京都で公表した内容につきましては、基本的に、処分者と、それから学校名、原因施設ということで明らかになっているものでございます。先ほど申し上げましたのは、委員会資料ということで、基本的に資料が長く公表されるということで、保健所として、事業者の情報というものについて、一定の保護が必要だろうという判断から、先ほど申し上げました慣例という形で報告の仕方が決まってきているというふうに理解してございます。法令につきましては、東京都が公表する際に全て公表されているという理解でございます。

吉田委員

 公表されているものを、要するに、東京都なり中野区のホームページを見てこい、議会では言わないから、こういうことですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 基本的に、厚生委員会での報告内容に倣って子ども文教委員会でも御報告したというものでございます。

吉田委員

 まずこれがおかしいんですが、次に進みます。おかしいですからね。

 そして次に、いろいろ再発防止とかなんとか言っているけど、全くそれが多分機能しないだろうということをこれから申し上げますが、ここで、給食の調理従事者、これはどのような方ですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 調理の委託事業者でございます。

吉田委員

 委託事業者名を挙げてください。

委員長

 休憩で答弁をしたいということで、吉田委員、よろしいですか。

吉田委員

 いいえ。議事録に載る形で答弁していただきたい。答弁しないというんだったら、しないというのを議事録に残した上で次に進みます。

委員長

 一応答弁は開会中にはできないので、休憩でお願いしますというふうに言って休憩で答弁してもらっていいですか。

吉田委員

 いいえ。休憩は求めないです。だから、休憩は求めませんと。

委員長

 業者名は言えないでよろしいですか、そうすると。

吉田委員

 よくないです。それについて質疑します。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後5時00分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時11分)

 

吉田委員

 今、休憩中に事業者名を開会中は言えないという旨の説明をお聞きしたんですけれども、これも、厚生労働省に、こういう委託した事業者に関わる事件、事案の場合はどうなんですかとこれも確認したんです。区が責任者じゃなくて、その場合でも、要するに、名称等を公表することが食品衛生上の危害の状況を明らかにすることにならなきゃいけないんですよ、法の精神としては。なので、因果関係、責任の所在が調査中で明らかでないとおっしゃるので、それならば、きちんと明らかにしていただいて、明らかにした後、もしその受託した事業者にやはり責任があるということであれば、必ず公表してください。これはどうですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 御質問の趣旨、御意見の趣旨はよく理解してございますので、そのときは適切に判断させていただきたいと思います。

吉田委員

 これは、最初に資料を1枚ものだけで済ませて、事件の起きた小学校の名前も出てこないとか、そして、今聞きましたけども、いろいろ調査中とか、これは、先ほどのいでい委員からの御質問で、保護者への説明のときに、給食が嫌いになっては困るからとか、鶏肉が嫌いになったら困るからみたいなことを言ったとか言わないとかというようなやり取りがあったかもしれないということがありましたけれども、学校が嫌いになってはいけないからいじめを隠蔽するとか、教師に対する信頼を失ってはいけないから児童・生徒への性的暴行をなかったことにするとか、隠蔽はよくないんですよ。要するに、再発防止、絶対にこのことが起きないようにするという手だてが前提で、その上で、何かやってしまった人の更生の機会を与える、立ち直れるようにするという順番でやって、再発防止をないがしろにしてその事件を起こした人の名誉を守るなんていうことは本末転倒なんですね。そういうことのないように、今後、例えばこの食中毒のような事件において、以後、こういう事件があったときには、最初から休憩後に出てきたような資料をちゃんと出してくるということを確認したいんですがいかがですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今回の報告につきまして、経緯がもっと詳細に分かるものできちんと報告すべきであったというふうに考えておりまして、今後はこういったことのないように十分注意してまいりたいというふうに考えております。

むとう委員

 他の委員がほぼ質問を言い尽くしたので、あえて強く言うこともないのかもしれませんけれども、発熱、腹痛、下痢なんですよね。私、若い頃に一度食中毒を経験したことがあるんです。簡単に発熱、腹痛、下痢と書いてあって、入院患者や重症患者はいなかったということで終わっているんだけれども、体験していただければ分かるんだけれども、二、三日は大変な苦しみでした、私の場合はね。人によって違うと思いますけれども。ですから、本当にこんなことが起きてはならないというふうに思うし、その後の区と学校、保健所の対応の鈍感さに本当にあきれるばかりなんですけれども、今後こういうことが起きないようにしていただきたいというふうに強く思います。

 ちょっと確認させていただきたいのは、校長先生が、たしか校長なり副校長なりが検食という形でかつてはしていたかと思いますけれども、この学校においても、今でも検食というシステムはあるんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 現在も検食をしております。校長が検食をしております。

むとう委員

 幸いにして校長は発症しなかったということだったのかと思いますけれども、それは、校長先生が重症にならなくてよかったなというふうには思います。検食したけれども大丈夫だったということだったわけですね。検食したときに、校長が食べた、どのメニューだったのか分からない中では分からないんですけれども、全然、生っぽいとかということは何も感じられなかったということですか。校長先生にもお話を伺いましたか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 食べた感じで分かるというものではなかったのかなというふうに考えておりますし、検食簿の記録もあるんですけれども、加熱につきましては十分、異物混入、それから、味が変だとか、それから、匂いがどうとか、あとは量ですね、そういったものについて確認をしているものがありますけれども、特にこの10月12日から10月16日までの間、そこについて、加熱が不十分というふうなことでは記録がないです。

むとう委員

 分かりました。でも、保護者に配られた指導等についてという保健所のペーパーの中の「原因」では、「クラス別に調理していたメニューの加熱工程で何らかの原因で加熱不足が発生したと推定している」というふうに書かれておりますので、多分調理工程の中での加熱不足というのがおよそ、まだ原因が調査中で分からないとはいえ、ここにあるというふうに、ほぼほぼ推定できるんじゃないかというふうに思います。

 それで、気になるのは、責任者は区ではありますけれども、委託業者が調理していたということですから、その委託業者の調理過程がどうであったのかというところは十分に検証をしていただかなければいけない、なおかつ、この委託業者がほかの小・中学校の受託もされているということであるので、そこは厳しく見ていっていただきたいというふうに思います。実際問題、この学校における委託業者の人的な配置というのはどういうことになっているのでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 これだけの給食を作るに当たって、何人の調理員を配置するかについては事業者が決めることになっておりますけれども、この学校では9名から10名の方が従事されています。

むとう委員

 9人から10人の中で、調理員さんとしての資格、有資格者という方は何人いらっしゃるんでしょうか。

委員長

 現在すぐにはお答えできないそうです。

むとう委員

 多分仕様書の中で、ある程度区のほうでも委託する際に取決めがあるのではないかと思うんですけれども、最低何人は置かなきゃいけないとかというような基準なりがあるのではないですか。

委員長

 ありますね。(「動線だって細かく決まっているじゃない。数がどうなっているか分かりませんじゃないと思うよ」と呼ぶ者あり)すぐにはお答えできませんか。(「担当者がいれば分かるでしょうよ」と呼ぶ者あり)担当者が来ていないんだよね。担当者がいないんだよね。すぐには分からないか。むとう委員、すぐには分からないようですけど。

むとう委員

 何でこんなことを聞くかといいますと、やっぱり長年、今や全ての学校の給食の調理業務を民間委託されました。その委託業者の中で、本当に、やっぱり集団的な食事を作るということで、感染、本当に衛生管理というのは、家庭料理の延長線とは大いに違うんですよね。その辺をしっかりと踏まえないで、本当に、何というか、安易に家庭料理の延長線かのごとく、こういった委託会社が求人広告というのを出していて、本当に安易に、お子さんをお持ちの方でもお子さんと一緒に夏休みは夏休みですよみたいな感じで、家庭料理のさも延長線かのごとく人員募集をしている業者さんが多いということがずっとずっと私は心配の種でした。ここがどうだか分かりませんけれども、家庭料理の延長線ではない、本当に集団的な給食を提供する調理員さんというのは衛生観念が違っていて、私なんかはついつい、生肉を持った菜箸で、それを焼いた後、本当だったら箸を変えなきゃいけないけど、ついつい同じ菜箸で出来上がって焼けた肉を取ったりなんてしちゃって、ああ、しまったとかと思うんですけれども、そういうことが許されない、厳しい調理の衛生感覚というのをお持ちの方でないと、本当に安易に家庭料理の延長線でちょっと調理ができますよなんていうことで調理に当たられては困るというのをずっとずっと私は思っていたので、委託業者に任せっきりとかではなくて、やっぱりそこはきちんと研修なりも委託業者にやっていただかなければ困りますし、区のほうとしても、しっかりとチェックをしていただきたいということを、改めて今回のことを契機に強く言っておきたいと思います。

 それから、東京都のほうのホームページの中では、もう今はないようですけれども、この中野第一小学校の給食で発生した食中毒ということで公表がされておりまして、その中には、きちんと7日からの主なメニューというようなことも載っておりました。今回、保護者用の説明ですから、保護者用の説明には献立表はもちろん事前に渡っているから知らせる必要がないわけですけれども、議員は分からないので、やっぱり献立表も本当であれば私は出してほしかったかなというふうに思います。

 今回はカンピロバクターが主な食中毒の原因ということで書かれておりますけれども、東京都のホームページの中では、検査の状況で、カンピロバクターだけではなくて、サルモネラ菌であるとか黄色ブドウ球菌なども検出されている食材があったということなので、やっぱり本当によく注意していただかなければ困りますし、食材を調達するのは多分区内の食材会社がメインなのではないかと思いますけれども、今回、調理過程が主に原因とされてはおりますけれども、食材の納入業者に対しても、これを契機にきちんと安全性の確保に向けた指導が必要かと私は思うんですけれども、そこについての御認識はいかがでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 納入業者に対する指導等につきましては、保健所と連携して、どういった指導が必要か、そこについてはしっかり一緒に連携してやっていきたいというふうに考えております。

むとう委員

 しっかりとやっていただきたいというふうに思います。

 それから、ちょっと気になることは、「中野第一小学校における今後の対応について」というペーパーの中で、1番目に、「各担任から、給食が安全である説明をします」と書いてあるんですけれども、まだ原因も分からない中で、安全であると今まで思って給食を食べていたわけだけれどもこのようなことが起きてしまった中で、何を根拠に、各担任から給食が安全であるという、どのような説明を行ったのか、分かれば教えてください。

委員長

 どなたがですか。答えられなきゃ、分からないと。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 すみません、学校のほうから聞き取りを行っていないので、すみません。

むとう委員

 やっぱりちゃんと聞き取ってくださいよ。多分、こんなに集団的な食中毒が発生して現場ではてんやわんやなのかもしれませんけれども、やっぱり教育委員会としてきちんと把握をしておくということはすごく大事なことですよ。本当に、保護者の方は心配、さっきも言ったように、結構つらい腹痛、下痢を経験したお子さんは、嫌味を込めて言えば、食の安全性について深く学べたと思います。二度とこんな体験をしたくないとお子さんは思っていると思いますので、やっぱり本当に、給食は安全だと思って食べていたのに何よという状況ですので、いまだにまだ原因が分からない中で、安全である説明をしますって。おいそれと安全である説明なんてなかなかできないんじゃないかと思うんですよね。信頼を本当に勝ち取るまでに長い道のりなのではないかと思います。本当に、毎食、怖い、怖いと思いながら食べるお子さんも中にはいるんじゃないかと思うんですけれども、やっぱり中野区教育委員会としてしっかり把握はしていただきたいと思います。

 重ねて言いますけれども、やっぱり調理業務の委託、委託会社の人的な範囲についても、やっぱり基準をしっかり頭の中に記憶しておくぐらいの思いで、食の安全、給食の安全に取り組んでいただきたいということを強く要望しておきます。

委員長

 答弁はいいんですか、むとう委員。

むとう委員

 いいです。答えられないし。

委員長

 分かりました。

 ほかにはよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、ないようですので……(「先ほどの調理師の人数」と呼ぶ者あり)

 どうぞ、学校教育課長。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 答弁できなくて大変失礼いたしました。現在入っている中で、調理師の資格を持っている方は2名です。

委員長

 2名だそうです。

むとう委員

 それが現実ということで、実際に区が委託する際の仕様基準の中では何人、2名でいいということになっているんですかね。それ以上多くなんでしょうか。それ以上少なくてもいいということになっているんでしょうか。委託の仕様基準も併せて教えてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 特に仕様の中で調理師を何人、資格のある者を何人というふうには規定しておりません。

むとう委員

 ということは、調理師さんがいなくてもいいんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 いなくてもいいかというふうになりますと、プロポーザルで決めておりますので、やはりそこはしっかり配置をした方が点数が高くなるかなというふうには思いますが、そうですね、結果としてはいなくても可能は可能ということになっております。

むとう委員

 それを聞くとすごく……

委員長

 違うって。訂正らしいから。むとう委員、ちょっとお待ちくださいまし。

 学校教育課長。答弁訂正ですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 大変すみません、答弁訂正をお願いいたします。

 食品衛生責任者及び衛生管理責任者は栄養士または調理師の資格を有する者とするというふうになっております。失礼いたしました。

むとう委員

 その人数の定めはないんですね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 この人たちに資格があれば、ほかに何人という決まりはありません。

むとう委員

 だから、やはり今回のような食中毒を契機に、本当に調理業務の民間委託化を全部していく中で、やっぱりきちんと、実態がどうなっているのか、よその学校の調理員さんたちはどうなっているのかとか、委託業者に任せっきりではなくて、やっぱり調理の質の向上というのはこれからも大いに目指していただきたいので、そこは、知らないじゃなくて、任せっきりじゃなくて、区もこれを契機に把握して、調理の質の向上というのはしっかりと目指していただきたいと思います。お願いいたします。

委員長

 要望でよろしいですね。

むとう委員

 はい。

委員長

 ほかにはよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、以上で本報告は終了いたします。

 ちょっと休憩いたします。

 

(午後5時30分)

 

委員長

 それでは、再開いたします。

 

(午後5時31分)

 

 次に、4番の報告に入ります。中野区軽井沢少年自然の家指定管理者候補者の選定結果についての報告をお願いいたします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、中野区軽井沢少年自然の家指定管理者候補者の選定結果について御報告いたします。(資料6)

 令和3年度からの新たな指定管理者を選定するため、「中野区公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例」に基づき、以下のとおり候補者の公募及び選定を行いました。

 1、指定管理者候補者選定までの経過でございます。まず、令和2年9月11日に募集要項の発表、9月15日、公募説明会、9月24日から9月30日まで応募申請受付、10月1日より10月7日までで1次審査――書類審査でございます。10月12日に2次審査――面接審査を行いました。10月12日から10月22日まで、財務診断を行いました。

 2、応募申請状況でございます。応募申請数は1事業者でございます。

 3、選定方法ですが、企画提案公募型事業者選定方式による庁内に設置した中野区軽井沢少年自然の家指定管理者選定委員会において書類審査及び面接審査を行うとともに、外部専門家による財務診断を行った上で、指定管理者候補者を選定しました。

 4、選定結果、株式会社フードサービスシンワ、所在地は記載のとおりです。

 5、指定管理期間、令和3年4月1日から令和8年3月31日までの5年間。

 6、今後の予定でございます。令和2年11月、第4回定例会に指定管理者の指定に関する議案を提出いたします。令和3年2月、基本協定の締結、3月、年度協定の締結、4月、指定管理者による業務開始。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑があったらお願いします。

小杉委員

 すみません、申請が1件だけですけれども、1件でも、1次審査、2次審査を通ったということですけれども、そこは、クリアしたということだと思うので、中身的にはよかったよということと考えていいんでしょうかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 提案の中身につきまして審査した結果、良好であるという結果でございます。

むとう委員

 企画提案型の公募だったということなので、これまでの軽井沢少年自然の家とは違う何か新たな企画提案というのがあったんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 一つには、地元の軽井沢町にて食材を調達して地産地消を心がけ、利用者の満足度を向上させる取組を示したということがございます。それから、バスツアーなどの自主事業を計画して、利用者サービス向上と施設利用者の拡大を目指すといった、こういった提案がございました。

委員長

 よろしいですか。ほかにはよろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、以上で本報告を終了いたします。

 次に、5番、その他で理事者から何かございますか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 それでは、子ども・若者支援センター分室工事につきまして御報告申し上げます。

 子ども・若者支援センター分室工事につきましては、多量の地中障害物があったこと、及び建設地の支持基盤の強度にばらつきがあり、構造的な検討が必要となったことから、令和3年10月29日としていた工期が遅れる見込みとなりました。現在ボーリング調査を行っており、調査結果判明後、今後のスケジュールを再検討する予定でございます。竣工時期が判明しましたら、改めて御報告させていただきます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ありがとうございます。

 ただいまの報告について御質疑ありましたらお願いします。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、以上で本報告については終了いたします。

 ほかに報告がございますか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後5時35分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後5時39分)

 

 休憩中に確認いたしましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言ございますか。

平山委員

 修学旅行の代替案について何度か質問させていただいているんですが、今回の委員会で、御報告をいただけるとするとこのタイミングぐらいしかないのかなと思っていたんですが、まだ決定していないんでしょうか。

戸辺教育委員会事務局次長

 検討は、中学校長会で進めてございまして、一応内容的にも具体的な内容で詰まってはきているところでございますが、いろいろ、修学旅行の学習面での効果に加え、やはり生徒同士の思い出、そうしたところについても何かできることがないのかといったところについて、そちらのものについては現在調整中ということでございまして、来年、どうにか間に合う形で御提案したいと動いてございます。提案の方法や時期については、企画部とも調整し、個別に御相談してまいりたいと考えてございます。

平山委員

 前も申し上げたんですけど、これに決まりましたという、その議論をする機会も頂ければなと思ってはいるんですね。なので、お願いしますということと、要は、もうすぐ第4回定例会が始まって、それが終わると第1回定例会なんです。第1回定例会だと当然遅いだろうと。予算を伴うことでしょうから、閉会中に御報告がないということは、予算のほうが先に出てきちゃってというわけにもいかないしなと思って。そういうことも危惧しておりますので、しっかりとそこはやっていただきたいなと。キャンセル料は予算化したわけですからね。だから、当然新たなことをやる場合も予算化されるというふうに思っていますから、そこは大丈夫ですかね。

戸辺教育委員会事務局次長

 平山委員おっしゃるとおり、この子ども文教委員会の中でもしっかり御意見を聞いて、議論をしていただきながらまとめたいと思ってございます。企画部のほうで予算を伴うものについては対応するということでございますので、内容が決まって、その提案の仕方についても、今後、議会と調整、御相談させていただき、しっかり対応してまいります。

吉田委員

 先ほど聞き漏らしちゃったので、ちょっと聞きますけど、一般的に、一般論として、小学校とかの給食の事業を委託する、区民の税金でもって委託するわけですが、この委託をなしたその契約のときには、どこが受託したということは公表するんですか。

委員長

 それは契約だから、子ども文教委員会じゃないんですね。

吉田委員

 そうなんですか。ここで聞けない。

委員長

 だから、休憩しないと、どこどこで決めますけど、うちでは決めませんとか。そのことだけ教えてあげられるでしょう。うちは契約じゃないんだよね。だから……

 ちょっと休憩します。

 

(午後5時44分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後5時44分)

 

 学校教育課長、答弁をお願いします。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 決算特別委員会の資料のほうでお配りしております。

いでい委員

 旧中野体育館において、小学校PTA連合会が主催するのかどうしたのか分かりませんけど、区内の小学6年生に対して、各学校から声をかけて何かイベントを行ったというふうに聞いています。どういうイベントで、どのようなことが行われて、何人参加されたのかというお話をお聞かせください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 小学校PTA連合会が主催という形で、子どもたちの思い出をつくろうと、区立小学校6年生が小学校最後の思い出づくりをするということで、旧中野体育館を使用しまして、自由に絵を描くといったような事業を昨日、11月8日(日曜日)に実施いたしました。参加者数といたしましては65名、大人スタッフの方が20名程度の参加ということでございました。

いでい委員

 児童の数が65名ということで、各学校によって参加者がいたと思うんですけども、その内訳については分かりますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、今手元にその名簿はございませんが、全体で10校、10の学校から65名が参加ということでございます。

いでい委員

 参加する、しないは児童の方の自由だという話でありますけれども、聞くところによると、全ての小学校の中で、様々な声が上がっていたというふうにも聞いています。というのも、旧中野体育館において、区立の小学校の今の6年生たちで何か思い出が残るようなイベントが開催されたという過去実績もない中で、なぜそのペイントイベントを急遽行うことになったのか、また、ペイントイベントというものがいつどこでどのような形で提起されて実現に至ったのかというのが不明瞭だと。あと、実際にそのペイントイベントに参加した子どもたち六十数名は多分貴重な体験をされたんだなと思うんですけれども、そういった、どんな活動をされたのか、実際にそれを見てみたいと思っても、それを観賞というんですか、そういったものがかなわない中で、なぜそういった場所を教育委員会が選んで提供したのか、そういった経緯をお聞かせください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育委員会といたしましては、10月26日に小学校のPTA連合会から、教育委員会としてもぜひこの事業の実施について協力いただきたいという依頼を頂戴いたしました。それまでの間、PTA連合会の中で議論して、このような事業について、今回実施をしたいという内容でございました。教育委員会といたしましては、施設を管理しております区長部局総務部に対しまして、このような形での施設の利用は可能であるのかといったようなことについて問合せをいたしましたところ、現在既にもう行政財産ではなく利用はしていない、普通財産である、こうした場合には個別で判断をさせていただくといったようなことでございました。そういったことで、今回、その趣旨を御説明し、また、現在施設では電気やトイレなどは使えないといったような制約はある、そういったようなことを御理解していただいた上でということであれば可能であるといったような回答を得まして、そして、教育委員会から改めて区長宛てに施設の利用について検討をお願いしたいということで依頼をさせていただきまして、実施に至ったというものでございます。

いでい委員

 今、10月26日にというお話がありましたけれども、学校によっては、それ以前に案内というものがメールなりチラシなりで回っていた、募集案内ですよね、そういったものが回っていたというんですけども、そのときは、中野区立小学校PTA連合会有志という呼びかけだったものが、10月26日には、中野区立小学校PTA連合会主催という形に変わったということなんですか。というのは、有志であれば施設については貸せない、でも、小学校PTA連合会の事業としてでしたら貸せますよ、そういった何か違いがどこかにあるのかなと思うんですけど、それはなぜなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほど御紹介いたしました10月26日に依頼を受けました際には、小学校PTA連合会長としての依頼であり、連合会としての実施を考えているということでしたが、その後、今、委員御紹介のとおり、有志で実施をしたいというお話がございました。そのお話を伺いましたので、教育委員会としましては、やはり公的な立場から、小学校PTA連合会の事業といったようなものでなければ教育委員会として協力をすることは難しいということでお話をさせていただきました。その後、PTA連合会の中で議論をされて、改めてこれをPTA連合会の主催の事業というふうにすることで決定いたしましたということで、改めて11月2日付でそのような依頼文と企画書を頂いたものでございます。

いでい委員

 よく分かりました。

平山委員

 同じ件で、10月26日に依頼があったと。一番最初にこの件について何かしらの話や要請があったのはPTAからですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 PTAからお話を伺ったのは10月26日でございますけれども、その時点で、PTAの連合会の会長は、この内容につきまして新区役所整備担当のほうと施設の使用が可能であるかの問合せをさせていただいています、そのようなお話でございました。

平山委員

 いや、そうではないんです。教育委員会がこの話を最初に受けた、受けたという言い方はおかしいですね、要するに、こういったことができないかというようなものを受けたのは、PTA連合会、もしくはその代表、有志の代表の方からというのが一番先ですか、それともほかからですかと尋ねているんです。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 10月26日に連合会の会長から伺ったのが最初でございます。

平山委員

 10月26日以前に、一切この件について教育委員会に対して何かしらお願いや要請があったということはないということでいいですね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼しました。教育委員会としてということではないんですが、子ども教育施設課に対して、課長に対して、こういったことについて考えているので、どこに問い合わせたらいいかといったようなお尋ねがございました。

平山委員

 じゃあ、直接その課長に尋ねましょう。それは誰からですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当初、私のほうにPTA連合会長のほうから、そういった考えがあるんだけれどもというお話というか、あったのは事実でございます。

平山委員

 それはいつで、それ以前には、子ども教育施設の担当のところに、本件について一切どこからも問合せや、いわゆる話というのはなかったですか。

委員長

 大丈夫ですか。どこかからお問合せがあったんじゃないんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 最初に私のところに御連絡いただいたのが、日付がいつだったのかはちょっと定かではないんですけれども、当初、そういった考えで、旧中野体育館でこういうアイデアがあるということで、実際には施設を所管しているところがどういったところになるんでしょうかねという、そういったやり取りがあったという、その程度の内容だったと記憶してございます。

平山委員

 だから、そこのやり取りがあったのは誰と誰なんですかと聞いているんです。

 ちょっと1回休憩していただけますか。

委員長

 休憩します。

 

(午後5時55分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時58分)

 

 その他でほかにありますか。

いでい委員

 休憩してください。

委員長

 休憩いたします。

 

(午後5時58分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後6時07分)

 

 ほかにはよろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので……。理事者さんもないですか。大丈夫ですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で子ども文教委員会を散会いたします。お疲れさまでございました。

 

(午後6時07分)