1.令和2年(2020年)12月10日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 市 川 しんたろう 2番 竹 村 あきひろ
3番 日 野 たかし 4番 渡 辺 たけし
5番 間 ひとみ 6番 河 合 り な
7番 斉 藤 ゆ り 8番 立 石 り お
9番 羽 鳥 だいすけ 10番 高 橋 かずちか
11番 加 藤 たくま 12番 吉 田 康一郎
13番 木 村 広 一 14番 甲 田 ゆり子
15番 内 野 大三郎 16番 杉 山 司
17番 ひやま 隆 18番 小宮山 たかし
19番 い さ 哲 郎 20番 小 杉 一 男
21番 若 林 しげお 22番 内 川 和 久
23番 いでい 良 輔 24番 小 林 ぜんいち
25番 白 井 ひでふみ 26番 いながき じゅん子
27番 山 本 たかし 28番 中 村 延 子
29番 石 坂 わたる 30番 近 藤 さえ子
31番 浦 野 さとみ 32番 大 内 しんご
33番 伊 藤 正 信 34番 高 橋 ちあき
35番 平 山 英 明 36番 南 かつひこ
37番 久 保 り か 38番 森 たかゆき
39番 酒 井 たくや 40番 むとう 有 子
41番 長 沢 和 彦 42番 来 住 和 行
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 酒 井 直 人 副 区 長 白 土 純
副 区 長 横 山 克 人 教 育 長 入 野 貴美子
企 画 部 長 高 橋 昭 彦 総 務 部 長 海老沢 憲 一
企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 石 井 大 輔 総務部総務課長 浅 川 靖
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 長 﨑 武 史 事 務 局 次 長 小 堺 充
議事調査担当係長 鳥 居 誠 書 記 立 川 衛
書 記 若 見 元 彦 書 記 野 村 理 志
書 記 鎌 形 聡 美 書 記 松 丸 晃 大
書 記 細 井 翔 太 書 記 有 明 健 人
書 記 五十嵐 一 生 書 記 髙 橋 万 里
書 記 本 多 正 篤
議事日程(令和2年(2020年)12月10日午後1時開議)
日程第1 第60号議案 和解について
第83号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
第84号議案 令和2年度中野区用地特別会計補正予算
第85号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第86号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算
第87号議案 中野東中学校新校舎用什器類の買入れについて
第88号議案 中野東中学校新校舎給食室厨房機器の買入れについて
第89号議案 平和の森小学校移転用地及び道路用地の買入れについて
第90号議案 指定管理者の指定について
第91号議案 指定管理者の指定について
第93号議案 指定管理者の指定について
第94号議案 指定管理者の指定について
第95号議案 中野区旅館業法施行条例の一部を改正する条例
第96号議案 中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例の一部を改正する条例
第97号議案 中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例
第98号議案 中野区自動車駐車場条例を廃止する条例
第99号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例
第100号議案 指定管理者の指定について
第101号議案 指定管理者の指定について
第102号議案 指定管理者の指定について
日程第2 第92号議案 指定管理者の指定について
日程第3 (元)第14号陳情 中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情
日程第4 第14号陳情 「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情
日程第5 令和2年特別区人事委員会報告等について
追加議事日程
日程第6 議員提出議案第15号 不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書
日程第7 議員提出議案第16号 犯罪被害者支援の充実を求める意見書
日程第8 議員提出議案第17号 持続化給付金の再支給を求める意見書
日程第9 議員提出議案第18号 総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書
日程第10 第107号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
日程第11 第107号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
午後1時00分開議
○議長(高橋かずちか) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
これより日程に入ります。
──────────────────────────────
第60号議案 和解について
第83号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
第84号議案 令和2年度中野区用地特別会計補正予算
第85号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算
第86号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算
第87号議案 中野東中学校新校舎用什器類の買入れについて
第88号議案 中野東中学校新校舎給食室厨房機器の買入れについて
第89号議案 平和の森小学校移転用地及び道路用地の買入れについて
第90号議案 指定管理者の指定について
第91号議案 指定管理者の指定について
第93号議案 指定管理者の指定について
第94号議案 指定管理者の指定について
第95号議案 中野区旅館業法施行条例の一部を改正する条例
第96号議案 中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例の一部を改正する条例
第97号議案 中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例
第98号議案 中野区自動車駐車場条例を廃止する条例
第99号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例
第100号議案 指定管理者の指定について
第101号議案 指定管理者の指定について
第102号議案 指定管理者の指定について
(委員会報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第1、第60号議案、第83号議案から第91号議案まで及び第93号議案から第102号までの計20件を一括議題に供します。
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
総務委員長 山本 たかし
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第60号 |
和解について |
12月2日 |
第83号 |
令和2年度中野区一般会計補正予算 |
12月2日 |
第84号 |
令和2年度中野区用地特別会計補正予算 |
12月2日 |
第85号 |
令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 |
12月2日 |
第86号 |
令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算 |
12月2日 |
第87号 |
中野東中学校新校舎用什器類の買入れについて |
12月2日 |
第88号 |
中野東中学校新校舎給食室厨房機器の買入れについて |
12月2日 |
第89号 |
平和の森小学校移転用地及び道路用地の買入れについて |
12月2日 |
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
区民委員長 羽鳥 だいすけ
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第90号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
厚生委員長 ひやま 隆
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第91号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
第93号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
第94号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
第95号 |
中野区旅館業法施行条例の一部を改正する条例 |
12月2日 |
第96号 |
中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例の一部を改正する条例 |
12月2日 |
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
建設委員長 日野 たかし
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第97号 |
中野区自転車駐車場条例の一部を改正する条例 |
12月2日 |
第98号 |
中野区自動車駐車場条例を廃止する条例 |
12月2日 |
第99号 |
中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例 |
12月2日 |
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
子ども文教委員長 高橋 ちあき
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第100号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
第101号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
第102号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
○議長(高橋かずちか) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定より省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
これより討論に入ります。市川しんたろう議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。市川しんたろう議員。
〔市川しんたろう議員登壇〕
○1番(市川しんたろう) 第84号議案、令和2年度中野区用地特別会計補正予算及び第89号議案、平和の森小学校移転用地及び道路用地の買入れについて賛成の立場で討論いたします。
用地特別会計第1次補正予算は、平和の森小学校移転用地及び道路用地取得として、歳入歳出113億6,112万3,000円が計上されております。一日も早い平和の森小学校の供用開始と良好な教育環境の確保が、地域の皆様の長年の願いでもあるところで、我々もその願いに大きく賛同するところであります。
しかし、平和の森小学校移転用地には、現在、旧中野刑務所正門が残されております。酒井区長は現地保存という従来の方針を転換し、正門は曳家をして平和の森小学校移転用地内に保存をするとしています。これにより、2023年供用開始とされていた平和の森小学校は、2027年まで開校が延期され、さらには、曳家工事関連等の経費として4億9,600万円もの費用が新たに追加するとのことです。
さらに、門の移転先とされる西側用地の地代は、約13億円と試算されております。中野区は、平和の森小学校の保護者、近隣住民への今後の平和の森小学校新校舎開校時期の遅れ並びに門の保存方針について説明会を行い、出席者からは、学校の供用開始の早期実現や、正門除却の意見が出ております。
さらに、今後、将来、平和の森小学校に入学をされる幼児の保護者を対象とした説明会を予定しており、最終決定には至っておりません。区は今後どのように判断していくのか、注視をしていかなければならないとともに、区長が掲げているボトムアップ区政、対話の区政への真価が問われるところです。
平和の森小学校の早期供用開始を求めた陳情が採択されており、議会、地域住民の意思は明確です。本議案の議決後も、引き続き正門の取扱いに関して区民の意見をしっかり酌み取られた判断を求めると同時に、本議案の目的に沿った土地利用が、平和の森小学校の早期供用開始と良好な教育環境をつくり上げていくことであると申し上げ、賛成討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより第60号議案、第83号議案から第89号議案まで、第91号議案及び第93号議案から第102号議案までの計19件と、第90号議案とに分けて採決いたします。
初めに、第60号議案、第83号議案から第89号議案まで、第91号議案及び第93号議案から第102号議案までの計19件について採決いたします。
ただいまの議案計19件を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
次に、第90号議案について起立により採決いたします。
上程中の第90号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。
──────────────────────────────
第92号議案 指定管理者の指定について
(委員長報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第2、第92号議案、指定管理者の指定についてを議題に供します。
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
厚生委員長 ひやま 隆
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第92号 |
指定管理者の指定について |
12月2日 |
○議長(高橋かずちか) 厚生委員会の審査の報告を求めます。ひやま隆厚生委員長。
〔ひやま隆議員登壇〕
○17番(ひやま隆) ただいま議題に供されました第92号議案、指定管理者の指定についてに関しまして、厚生委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本議案は、中部スポーツ・コミュニティプラザ、南部スポーツ・コミュニティプラザ、鷺宮スポーツ・コミュニティプラザ及び鷺宮運動広場の指定管理者を指定するものです。
指定の期間は、令和3年4月1日から令和8年3月31日までです。
本議案は、11月30日の本会議において当委員会に付託され、12月2日に審査を行いました。
審査の進め方として、本議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。
その主な質疑応答の内容を紹介いたします。
初めに、今回の選定には、二つの事業体から応募があり、選定されなかった第2位の候補者のほうが価格点と提案内容の項目で評価が高かったという説明があったが、今回選定された事業体が、第2位の候補者よりも特に評価が高かった項目を教えてほしいとの質疑があり、審査には、一次審査の書類審査と二次審査のヒアリング審査があり、選定された事業体は、第一次審査において、信頼性・社会性の項目のうち、営業拠点の所在地、障害者の雇用状況、個人情報保護の取組などで評価が高かったとの答弁がありました。これに対し、信頼性・社会性も重要だが、施設の利用者にとって最も重要な項目は提案内容である。提案内容で評価が上回る事業体が選定されないことについて、区として問題があると考えていないのかとの質疑があり、指定管理者の制度については、全庁的なガイドラインが定められており、そのガイドラインに従って審査・選定を行っているとの答弁がありました。
以上が主な質疑応答の内容です。
その後、委員会を休憩して取扱いを協議した後、委員会再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
次に、討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。
そして、本議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。
以上で第92号議案に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。
○議長(高橋かずちか) ただいまの報告について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。近藤さえ子議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。近藤さえ子議員。
〔近藤さえ子議員登壇〕
○30番(近藤さえ子) 無所属の近藤さえ子です。第92号議案に反対の立場で討論いたします。
第92号議案は、中野区中部スポーツ・コミュニティプラザ、中野区南部スポーツ・コミュニティプラザ、中野区鷺宮スポーツ・コミュニティプラザ及び中野区鷺宮運動広場の管理運営を株式会社東京アスレチッククラブ――以下、TAC(タック)と言います――と株式会社プロスペックで構成される「なかの未来グループ」を指定管理者として、令和3年4月1日から令和8年3月31日まで指定するというものです。私はこの議案に対して反対いたします。
反対の理由その1、中部スポーツ・コミュニティプラザについて、区民の評判がかなり低いことです。三つの施設は、これまでもTACが指定管理者として管理運営を行ってきましたが、中部スポーツ・コミュニティプラザについては、利用区民の評判がよくないとの声が多く聞かれます。現在、3か所の施設が1本の指定管理者契約となっているので、残念ですが、三つの施設全てで契約に反対せざるを得ません。
評価の低かった内容を申し上げます。
1、利用者が少ないのに同じような体操のプログラムが多過ぎます。中部スポーツ・コミュニティプラザは、中野区中央三丁目にあり、TACの本社、TAC中野は中野二丁目、サンプラザ内のTACは中野四丁目、新しい体育館キリンレモンスポーツセンターは新井三丁目、以前の体育館は中野四丁目と、それぞれ近い場所にあるにもかかわらず、どこでも同じような体操のメニューが用意され、中部スポーツ・コミュニティプラザで行われていた体操コースでは、参加者が3名から7名などという少数のコースが複数ありました。このことを区民が運営委員会等で指摘しても、改善はなかなか見られませんでした。区も、この件に関して把握していたとは思えません。見かねた私は、議会で何度も取り上げました。今年度になって体操のコースについては少し整理されましたが、利用者が少なくても内容を改善する姿勢がないこと、指導者・場所の経費に税金が使われている認識が低いことなど、区民のニーズに合わなくても、自分たちがやりたいような運営を続けてきたことは、税金が投入される指定管理者制度に甘えてきたとしか思えません。民間企業では考えられない実態です。民間企業は、絶えず競争力が働き、最大限のサービスを利用者に提供していくべきだと私は思います。
反対の理由の2番目は、利用者の声に耳を貸さず、見直しの検討も考えない体制です。中部スポーツ・コミュニティプラザのTACの指定管理者としての運営姿勢は、区民がそれぞれの健康づくり、仲間づくりを楽しむ施設である地域スポーツクラブの趣旨とはかけ離れたものでした。中部スポーツ・コミュニティプラザでは、高齢者の団体がスポーツ吹き矢を楽しんでいましたが、このスポーツ吹き矢の的を毎回自宅から運ばなくてはなりませんでした。がっしりとした重い的を運ぶことは、高齢者にとってはつらく、スペースにかなり余裕がある体操道具、マットや跳び箱などが置かれているTACのプログラムに使う道具保管の倉庫に的も置いていただきたいと区民がTACにお願いしました。しかし、TACは、区に相談することも、検討することもなく、各自で道具を運ばないのであれば、あなたたちはこの施設を使えないという趣旨の回答をしました。炎天下の中、高齢者が重い荷物を持って通うしかないとしたら、スポーツの楽しみどころではなく、具合が悪くなったり、倒れてしまう可能性もありました。その後、区担当者の工夫で、何とかがらがらに空いていた倉庫にスポーツ吹き矢の的を置くことができるようになり、利用区民は大変喜びました。地域住民が気軽にスポーツを楽しむ地域スポーツクラブ、地域コミュニティプラザの意味を理解せず、自分でできないのなら高齢者は利用は控えるようという税金を払う区民の立場を無視したTACの方針では、とても指定管理者を再度お願いしたい気持ちにはなりません。
ほかにも指定管理者に不信感を持っている区民の声を聞きます。満員で予約が入れられないのに、当日行ってみると体育館は使われていない。中部スポーツ・コミュニティプラザの地域スポーツクラブ、なかっちスポーツクラブは、TACの社員がほとんどを占めていて、他の会員より優遇されているように見える。TACに説明を求めても回答はなく、区民が腹を立ててどなっている様子が多々見られたようです。また、区もそのような声を把握していませんでした。指定管理者は、区に代わって事業を行うのですから、トラブルや困り事は、区なり運営委員会に報告すべきです。施設を使うに当たっての区民の困り事やトラブルを指定管理者が解決もせず、区にも一切報告もしないのです。
地域住民が指定管理者にこのような不信感を持つようでは、やはり住民主体のコミュニティプラザのありようとはかけ離れた状況だと考えます。
最後に、三つ目の反対の理由は、今回の選考の基準についてです。今回のプロポーザルには、二つの団体の募集がありました。前回の指定管理者の指定では、TACを含む1グループしか手を挙げるグループがありませんでしたが、今回は別のグループも手を挙げました。しかし、候補者には選ばれませんでした。厚生委員会で、候補者である「なかの未来グループ」は、信頼性・社会性の面で、もう一つのA団体を上回っていたと報告がありました。その中でも営業拠点が中野区であることが大きなポイントとなりました。総合点で僅かな差で敗れたA団体は、提案点では「なかの未来グループ」の提案より勝っていたと報告されています。区民は、より豊かなメニューが用意され、新しい体験ができるなどの事業提案点が勝っていることを求め、営業拠点が区内にある企業を育てるということより優先したいのではないかと、私は思います。総合評価方式の問題点が出てしまったと考えます。
他区の地域スポーツクラブは、住民により主体的に行われていて、多額の税金を民間企業に払い、指定管理者としてスポーツクラブを運営しているのは中野区だけです。このように、これまでも多くの問題点を抱えてきたTACが、再度5年間の長期にわたる契約の候補者として選ばれ、身近なスポーツ施設を楽しんで使いたいという区民にとっては、新鮮さも、わくわく感を抱けない結果となりました。残念ながら、私も区民の喜ぶ顔を想像することができません。
以上の理由から、第92号議案に反対いたします。多くの同僚議員の皆様の御賛同をいただきたく、お願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
○議長(高橋かずちか) 他に答弁がなければ、討論を終結いたします。
これより起立により採決いたします。
上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後1時16分休憩
午後1時35分開議
○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第10、第107号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
──────────────────────────────
第107号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
○議長(高橋かずちか) 日程第10、第107号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算を上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長白土純登壇〕
○副区長(白土純) ただいま上程されました第107号議案につきまして、提案理由の説明をいたします。
第107号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ2億2,975万4,000円を追加計上するものです。これにより、既定予算との合計額は1,879億9,586万1,000円となります。
初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。
まず、子育て支援費ですが、ひとり親世帯への臨時特別給付金支給に係る経費7,244万3,000円を追加計上するものです。
次に、生活援護費ですが、住居確保給付金の支給に係る経費1億5,731万1,000円を追加計上するものです。
この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金7,244万3,000円及び繰入金1億5,731万1,000円を追加計上するものです。
以上、本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後1時37分休憩
午後3時19分開議
○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第11、第107号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
──────────────────────────────
第107号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算
(委員会報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第11、第107号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算を議題に供します。
令和2年(2020年)12月10日
中野区議会議長 殿
総務委員長 山本 たかし
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第107号 |
令和2年度中野区一般会計補正予算 |
12月10日 |
○議長(高橋かずちか) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第6、議員提出議案第15号、不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
──────────────────────────────
議員提出議案第15号 不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書
○議長(高橋かずちか) 日程第6、議員提出議案第15号、不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書を上程いたします。
提案者代表の説明を求めます。伊藤正信議員。
〔伊藤正信議員登壇〕
○33番(伊藤正信) ただいま議題に供されました議員提出議案第15号、不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。
不妊治療への保険適用の拡大を求める意見書。
日本産科婦人科学会のまとめによると、2018年に不妊治療の一つである体外受精で生まれた子どもは5万6,979人となり、前年に続いて過去最高を更新したことが分かった。これは実に16人に1人が体外受精で生まれたことになる。また晩婚化などで妊娠を考える年齢が上がり、不妊に悩む人々が増えていることから、治療件数も45万4,893件と過去最高となった。
国においては2004年度から、年1回10万円を限度に助成を行う「特定不妊治療助成事業」が創設され、その後も助成額や所得制限などを段階的に拡充してきている。また、不妊治療への保険適用もなされてきたが、その範囲は不妊の原因調査など一部に限られている。保険適用外の体外受精や顕微授精は、1回当たり数十万円の費用がかかり何度も繰り返すことが多いため、不妊治療を行う人々にとっては過重な経済負担になっている場合が多い。また、医療機関により値段設定や技術に違いがあり、保険適用の拡大により治療費と治療技術の標準化も期待される。
厚生労働省は、不妊治療の実施件数や費用などの実態調査を10月から始めているが、保険適用の拡大および所得制限の撤廃も含めた助成制度の拡充は、早急に解決しなければならない喫緊の課題である。
よって、政府におかれては、不妊治療を行う人々が、今後も安心して治療に取り組むことが出来るよう、下記の事項について早急に取り組むことを強く求める。
記。
1、不妊治療は一人一人に最適な形で実施することが重要であるため、不妊治療の保険適用の拡大に当たっては、治療を受ける人の選択肢を狭めることがないよう十分配慮すること。具体的には、現在、助成対象になっていない「人工授精」をはじめ、特定不妊治療である「体外受精」や「顕微授精」さらには「男性に対する治療」についてもその対象として検討すること。
2、不妊治療の保険適用の拡大が実施されるまでの間については、その整合性も考慮しながら、所得制限の撤廃や回数制限の緩和など既存の助成制度の拡充を行うことにより、幅広い世帯を対象とした経済的負担の軽減を図ること。
3、不妊治療と仕事の両立できる環境をさらに整備するとともに、相談やカウンセリングなど不妊治療に関する相談体制の拡充を図ること。
4、不育症への保険適用や、事実婚への不妊治療の保険適用、助成についても検討すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
年月日。
内閣総理大臣、厚生労働大臣あて。
中野区議会議長名。
以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第7、議員提出議案第16号、犯罪被害者支援の充実を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
──────────────────────────────
議員提出議案第16号 犯罪被害者支援の充実を求める意見書
○議長(高橋かずちか) 日程第7、議員提出議案第16号、犯罪被害者支援の充実を求める意見書を上程いたします。
提案者代表の説明を求めます。伊藤正信議員。
〔伊藤正信議員登壇〕
○33番(伊藤正信) ただいま議題に供されました議員提出議案第16号、犯罪被害者支援の充実を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。
犯罪被害者支援の充実を求める意見書。
2004年に犯罪被害者等基本法が成立し、犯罪被害者は「個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利」の主体であることが宣言され、犯罪被害者支援施策は一定の前進を果たした。中野区では、本年4月「中野区犯罪被害者等支援条例」が施行され、他自治体に先駆けた取り組みを進めている。しかしながら、犯罪被害者の多種多様なニーズに応えられるだけの整備は、未だ十分になされているとは言い難い。
例えば、被害直後から公費によって弁護士の支援を受ける制度や、国による損害の補償制度といった、財政支援を必要とする施策は未だに実現されていない。
また、犯罪被害者支援条例の制定や、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの設立といった施策も、地域によって大きな格差を残している。
犯罪被害者の権利に対応して、国は、たゆまず支援施策の充実を進めていく責務を負っており、国においては、犯罪被害者支援の充実を図るため下記の事項を実施するよう強く要望する。
記。
1、犯罪被害者が民事訴訟等を通じて迅速かつ確実に損害の賠償を受けられるよう、損害回復の実効性を確保するための必要な措置を講じること。
2、犯罪被害者等補償法を制定し、犯罪被害者に対する経済的支援を充実させるとともに、手続的な負担を軽減する施策を講じること。
3、犯罪被害者の誰もが、事件発生直後から弁護士による法的支援を受けられるよう、公費による被害者支援弁護士制度を創設すること。
4、性犯罪・性暴力被害者のための病院拠点型ワンストップ支援センターを、都道府県に最低1か所は設立し、人的・財政的支援を行うこと。
5、地域の状況に応じた犯罪被害者支援施策を実施するため、全ての地方公共団体において、犯罪被害者支援条例が制定できるよう支援すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
年月日。
総務大臣、法務大臣、厚生労働大臣、国土交通大臣、内閣官房長官、国家公安委員会委員長あて。
中野区議会議長名。
以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第8、議員提出議案第17号、持続化給付金の再支給を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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議員提出議案第17号 持続化給付金の再支給を求める意見書
○議長(高橋かずちか) 日程第8、議員提出議案第17号、持続化給付金の再支給を求める意見書を上程いたします。
提案者代表の説明を求めます。長沢和彦議員。
〔長沢和彦議員登壇〕
○41番(長沢和彦) ただいま議題に供されました議員提出議案第17号、持続化給付金の再支給を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。
持続化給付金の再支給を求める意見書。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、多くの事業者が深刻な経営難に見舞われています。持続化給付金は、昨年に比して50%以上売上が減少した事業者に対して最大200万円を支給する制度であり、11月23日時点で約380万件、約5兆円の支給実績となっており、事業者にとっては急場を乗り切る命綱となっています。
それと同時に現在、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長期化している下で、「もう持続化給付金は残っておらず、このままでは廃業するしかない」など、事業者の深刻な実態が浮かび上がっています。東京商工リサーチによる第9回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査では、新型コロナウイルスの企業活動への影響について約75%の企業が「影響が継続している」と回答し、約7%の企業が「廃業を検討する可能性がある」と回答しています。
財政制度等審議会は11月25日、2021年度予算編成に関する建議を取りまとめましたが、中小企業向けの支援措置について「長期化は政府の支援への依存を招き」「モラルハザードを生む」「新陳代謝を著しく阻害する」として、持続化給付金について「予定通り終了させるべき」としており、持続化給付金を再支給する考えは示されていません。
しかし、新型コロナウイルス感染の第3波が来ているといわれる状況で、事業の見通しも大変厳しくなっており、このままでは年末年始にかけて倒産、廃業が多発する可能性があります。
よって、中野区議会は、政府に対し、持続化給付金を再支給するよう強く求めます。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
年月日。
内閣総理大臣、経済産業大臣あて。
中野区議会議長名。
以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。
上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立少数。よって、上程中の議案は否決するに決しました。
お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第9、議員提出議案第18号、総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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議員提出議案第18号 総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書
○議長(高橋かずちか) 日程第9、議員提出議案第18号、総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書を上程いたします。
提案者代表の説明を求めます。伊藤正信議員。
〔伊藤正信議員登壇〕
○33番(伊藤正信) ただいま議題に供されました議員提出議案第18号、総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。
総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長等を求める意見書。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、国民の暮らしはかつてない苦境に立たされています。各自治体の社会福祉協議会が窓口となって実施されている総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の支給決定は11月14日時点で約130万件、約4,900億円に達しています。
特例貸付の受付期間は当初、7月末までとされていましたが、9月末、12月末と二度にわたって延長されました。受付期間の延長が多くの国民の暮らしを救うことにつながっています。
全国社会福祉協議会からは、「『個人向け緊急小口資金特例貸付』等の償還業務を適切に実施するため、早期に償還免除の具体的取扱いを示すとともに、長期にわたり膨大な償還事務に対応できる体制を整備するため、必要な事務費を全額財源措置してください」との要望も上がっています。
緊急小口資金等の特例貸付については、新型コロナウイルス感染症の拡大状況や支援ニーズ等を踏まえ、受付期間を延長するとともに、膨大な事業量に対応するための事務費を大幅に積み増すことも求められます。
また、新型コロナウイルス感染症の収束は見通せず、来年にかけ、これまで特例貸付を利用していなかった方も、新たに利用することが想定されます。
よって、中野区議会は、政府に対し、総合支援資金及び緊急小口資金の特例貸付の受付期間延長及び事務費の増額を求めます。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
年月日。
内閣総理大臣、厚生労働大臣あて。
中野区議会議長名。
以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。
○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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(元)第14号陳情 中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情
(委員長報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第3、令和元年第14号陳情、中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情を議題に供します。
令和2年(2020年)11月27日
中野区議会議長 殿
議会運営委員長 伊藤 正信
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
受理番号 |
件 名 |
審査結果 |
決定月日 |
意見 |
措置 |
(元)第14号 陳情 |
中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情 |
不採択と すべきもの |
11月27日 |
|
|
○議長(高橋かずちか) 議会運営委員会の審査の報告を求めます。伊藤正信議会運営委員長。
〔伊藤正信議員登壇〕
○33番(伊藤正信) ただいま議題に供されました令和元年第14号陳情、中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情に関する議会運営委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本陳情の主旨は、中野区議会本会議及び各委員会の傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を実施することとして、本会議、予算・決算特別委員会のインターネット中継の実施、本会議及び委員会の写真・動画の撮影、録音並びにPCの持込みの許可、本会議一般質問一覧及び委員会審査日程案のホームページへの事前掲載並びに委員会報告資料の傍聴者向け閲覧用ファイルの用意、広い委員会室での傍聴席側スピーカーの設置、一時保育の実施と幼児連れの本会議・委員会の傍聴の実現、新庁舎における車椅子の本会議傍聴の実現、傍聴者用トイレとして「誰でもトイレ」の設置を要求するというものです。
本陳情は、令和元年11月15日に受理され、11月28日の本会議において当委員会に付託されました。その後、12月6日、令和2年2月18日、6月3日、9月10日及び11月27日の計5回にわたり審査を行いました。
審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩し、陳情者の補足説明を受け、その後、委員会を再開して質疑を行いました。
その主な質疑応答の内容を紹介します。
初めに、一時保育の実施について、親子連れで来庁した場合の現状の対応はとの質疑があり、本会議については応接室での庁内放送の視聴を、委員会については委員会室での傍聴を認めた例はあるとの答弁がありました。
次に、写真・動画の録音、撮影については、議長、委員長の許可があれば認めるとしているが、一般傍聴者について認めた実績はない。実績のある他区議会では、何か申合せがあるかなどについて承知しているかとの質疑があり、実施した調査では、他区の運用上の申合せなど詳細については、把握していないとの答弁がありました。
次に、幾つかの区議会では、PCの持込みを認めている。どのような形で認めているか、詳細は承知しているかとの質疑があり、運用の詳細については、調査の内容では把握できていないとの答弁がありました。
以上が主な質疑応答の内容です。
その後、委員会を休憩して、本陳情の取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
次に、意見の開陳を求めたところ、2名の委員から意見がありましたので、御紹介いたします。
初めに、目まぐるしく動く今の時代において、議会も様々な改革に取り組まなければならない。インターネット中継など既に実施している部分もあるが、議会としては、陳情にある8項目も含め、それ以上の書かれていないことにも取り組む必要があるのではないかとの意見がありました。
次に、陳情の8項目には、既に議会で行っているものもあれば、新庁舎整備を待たずに、現行の議会の設備の中で行ってほしいという、なかなか現実的ではないものもある。方向性として反対するものではないが、全てを行うには賛成しがたいものがある。また、陳情の件名は、傍聴の運営ルールとしているが、資料の事前公表などは、議会運営や委員会の在り方といった根本的な議論を行った上で、傍聴の運営ルールへ結びつける必要がある。よって、今回は不採択と判断したとの意見がありました。
さらに意見を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に賛成する立場から、陳情の主旨8項目は大別すると三つに分けられると思っている。一つ目は、既に実施している、あるいは今年度から実施していて、改善が図られているもの、二つ目は、新しい庁舎での実施を求めているもの、三つ目は、議会運営改善検討会で議論されたものである。この3点目には、原則禁止だが、議長、委員長の判断によって認められるというものもあるが、中野区議会では実際に運用がされてこなかった。この点については、運用のルール自体を変えていく必要があると考えている。また、傍聴者の資料閲覧に関しては、議会における資料提供の在り方自体の改善が必要と思っている。今般、中野区議会でも開かれた議会を目指し、様々な工夫や努力、改善が図られつつあると認識している。今回の陳情もそうした一環として進めていくべきだろうとの立場から、賛成するものであるとの討論を行いました。
さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結いたしました。
そして、本陳情について、挙手による採決を行ったところ、可否同数となったため、委員会条例第14条第1項の規定に基づき、委員長裁決により、不採択とすべきものと決した次第です。
以上で令和元年第14号陳情に関する議会運営委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。
○議長(高橋かずちか) ただいまの報告について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。
加藤たくま議員、木村広一議員から討論の通告書が提出されておりますので、順次通告議員の討論を許します。
初めに、加藤たくま議員。
〔加藤たくま議員登壇〕
○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団を代表いたしまして、令和元年第14号陳情、中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情に反対の立場から討論をいたします。
本陳情は、中野区議会本会議及び委員会の傍聴に関する運営ルールの変更や必要な施設整備を求める内容となっています。
中野区議会においては、これまでも長きにわたり「開かれた区議会」を目指し、本会議や委員会の運営改善について、議会運営改善検討会を通じて議論を重ねてきたところです。
さて、本陳情の主旨の1番から6番は現庁舎と令和6年竣工予定の新庁舎、主旨の7番及び8番は新庁舎における要望となっております。
本陳情で出されたのは令和元年11月15日でありますが、今期の議会運営改善検討会は、それ以前の令和元年6月27日にスタートさせ、検討するメインテーマの一つに区議会のインターネット中継を掲げ、協議を行ってまいりました。
この結果、本年、第2回定例会では本会議全日程の映像を、また、第3回定例会からは決算特別委員会全日程の映像を、それぞれインターネットによる録画配信として実現をしたところです。こうした点からも、本陳情の主旨1番、2番は時期を逸した感は否めないものであります。
主旨の3番や4番で言われている、写真や動画の撮影・録音や本会議・委員会における報告資料の事前提供といった点においては、これまでの本会議や委員会の審議の在り方自体にも影響を与えるものであり、こうした点についての見直しには、傍聴規則だけではなく、議会運営の在り方として改めて議会内で議論を深めていかなければならないと考えています。
主旨の6番の一時保育の実施に当たっては、現庁舎においては適切な場所の確保や保育児童の安全管理等の課題もあると考えます。
加えて、主旨7番、8番においては新区役所整備に当たり、現在の開かれた区議会をさらに進めるべく、議会運営上、必要な機能についても既に議論を重ねております。その中では、陳情に記載されているような車椅子での本会議傍聴や誰でもトイレの設置なども反映すべく協議を重ねているところであり、本陳情の内容にはうなずける部分も少なからずあるのも事実ですが、一定の議論が終わった後の陳情の提出であります。
このように、本陳情の主旨には全面的に反対するものではありませんが、時期を逸している、現庁舎での改善は困難である等の理由により、賛成いたしかねます。
我が自民党といたしましては、時代の流れに即した議会改革を今後も積極的に進めていくとともに、本陳情に記載された項目以外の取組内容についても議論を重ね、「区民の皆様に開かれた区議会の実現」を目指し努力していくことを申し述べ、反対の討論といたします。
○議長(高橋かずちか) 次に、木村広一議員。
〔木村広一議員登壇〕
○13番(木村広一) 令和元年第14号陳情、中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な施設整備を求める陳情に対して、反対討論を行います。
本陳情は、令和元年11月28日付で議会運営委員会に付託され、中野区議会本会議及び各委員会の傍聴に関する運営ルールの変更、必要な施設整備の実施を8項目求めるものです。開かれた議会としての区議会の情報公開、区民との情報共有の方向性は、我が会派も大いに賛同するところであり、中野区議会においても随時その改善を進めてきたところです。具体的には、本年からのインターネット中継開始、新庁舎での施設の検討などを推進してまいりました。
陳情にある8項目のうち、1項、2項のインターネット中継に関しては、本陳情提出前から既に導入に向けた議論を行い、現在は実施済み、もしくは実施予定となっています。同様に、5項の広い委員会室でのスピーカー設置も実施済みのものです。また、7項、8項の新庁舎での車椅子での傍聴、誰でもトイレの整備は、新庁舎整備案の中で既に予定されていたものです。
よって、1項、2項、5項、7項及び8項は、陳情が提出された時点で願意を満たしており、時期を逸している内容です。
残る3項、4項及び6項は議会運営改善検討会で審議され、6項の幼児連れの本会議・委員会の傍聴だけ現状のままでよいという結論になり、その他は全て結論を得るに至りませんでした。
3項の区議会本会議及び委員会の写真・動画の撮影、録音に関しては、傍聴規則において撮影及び録音等の禁止を規定していますが、議長もしくは委員長の許可を得れば可能とされています。運用で対応が可能ですが、より使用しやすいようにとの意見もありました。その方向性は了とするものですが、どの会派からも具体的な提案はなく、現状のままでという判断をせざるを得ません。パソコンの持込み使用に関しては、傍聴規則において、傍聴人の守るべき事項の中で議事を妨害しないことを規定しています。中野区議会においても、過去に議事の妨害に近い使用もあったため、今後の課題と認識するところですが、賛同することはできません。
4項の区議会本会議での質問及び委員会の議題を事前にホームページに掲示するに関しては、委員会議題は内容の変更が生じる可能性があるため、議会側への情報提供も委員会開催の直前となっています。これは議会側だけの課題ではなく、行政の議会側への情報提供のタイミングに関わる案件です。また、傍聴者への資料配付に関しては、同様に情報提供のタイミングが委員会開催の直前であり、閲覧用のファイルの準備は議会事務局の負担が大変大きいものとなります。議会の情報公開の方向性は推進すべきと考えますが、議会への情報提供、議会事務局の負担など課題が多い内容です。
6項目めの事前予約で一時保育を実施は、財政負担も大きく、議会だけでなく行政での対応も検討すべきです。
以上、8項目のうち半数以上は時期を逸した実施済み、実施予定の項目であり、残りの項目も費用面や行政との慎重な調整が必要で、現段階で実施できる項目はなく、賛同できるものではありません。
なお、今回の陳情を受け、陳情項目の特別区23区での議会の状況を調査しましたが、中野区議会が他区より明らかに遅れていると思われる項目はなかったと申し添えておきます。
本陳情にある区議会の情報公開、区民との情報共有の方向性は、我が会派も賛同するものの、8項目全てを実施するという陳情の趣旨に応えるのは難しいと判断するところであり、賛同することができないと申し上げ、令和元年第14号陳情に対する反対討論といたします。
○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより起立により採決いたします。
上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。
──────────────────────────────
第14号陳情 「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情
(委員長報告)
○議長(高橋かずちか) 日程第4、第14号陳情、「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情を議題に供します。
令和2年(2020年)12月2日
中野区議会議長 殿
総務委員長 山本 たかし
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。
記
受理番号 |
件 名 |
審査結果 |
決定月日 |
意見 |
措置 |
第 14 号 陳情 |
「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情 |
不採択と すべきもの |
12月2日 |
|
|
○議長(高橋かずちか) 総務委員会の審査の報告を求めます。山本たかし総務委員長。
〔山本たかし議員登壇〕
○27番(山本たかし) ただいま議題に供されました第14号陳情、「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本陳情は、日本政府に「核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求めるものです。
本陳情は、令和2年11月16日に受理され、11月30日の本会議において当委員会に付託されました。その後、12月2日に審査を行いました。
審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩して、陳情者から補足資料の提供と補足説明を受け、その後、委員会を再開して質疑を行いました。
その主な質疑応答の内容を紹介します。
初めに、中野区の憲法擁護・非核都市の宣言や、中野区における平和行政の基本に関する条例は非常に大切なものである。核兵器禁止条約の発効が決まったことについて、区長の見解はとの質疑があり、核兵器禁止条約の発効が決まったことについては、国際的な核兵器廃絶の動きとして一定の前進であると認識している。今後も憲法擁護・非核都市宣言自治体として、核兵器禁止条約の動向について注視するとともに、核兵器の廃絶について発信をしていきたいというものであるとの答弁がありました。これに対し、今後、区としてもこの宣言や条例に基づいて、引き続き積極的に発信をしていってほしいとの要望がありました。
次に、区としてこれまで核兵器に関してどのような対応をしてきたのか問われ、核実験を実施したアメリカや北朝鮮などに対して、抗議文を送付してきたとの答弁がありました。これに対し、核の使用に関する抗議とのことだが、外交等に対して対応はしているのかとの質疑があり、区としては、核兵器の外交交渉については、国が判断を行うべき事項であると考えているが、憲法擁護・非核都市としては、今後もこの条約を注視していきたいとの答弁がありました。
以上が主な質疑応答の内容です。
その後、委員会を休憩して取扱いを協議した後、委員会を再開し、質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
次に、意見の開陳を求めたところ、1名の委員から、核兵器禁止条約の発効が決まったことは歴史的偉業であると思っている。一方で世界に点在する核兵器をこれからどう管理、コントロールしていくかが非常に重要であり、具体的アプローチがないと、現実的に核保有国と非保有国の分断が進むと感じている。この条約に関しては大いに賛同し、大変意義のあるところだと思うが、アプローチの過程については本陳情とは考え方が異なるとの意見がありました。
さらに意見を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に賛成の立場から、核兵器禁止条約は、史上初めて核兵器を違法化する国際条約となり、核廃絶に向けた取組は新たな段階に入る。日本の被爆者をはじめ、核兵器のない世界を求める多くの国と市民が、力を合わせて、今回の発効に至ったことは歴史的に画期的なことである。一方で、唯一の被爆国である日本が、この世界の流れに背を向け続けていることは、国内外からも失望と批判の声が相次いでおり、日本政府の政治姿勢が問われる。よって、地方議会から政府に対し、条約発効前に意思を示すことは重要だと考える。また、憲法擁護・非核都市宣言をしている中野区において、区議会からこの主旨の意見書を提出することは大きな意義があると考え、本陳情に賛成するとの討論がありました。
さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。
そして、挙手による採決を行ったところ、賛成少数で不採択とすべきものと決した次第です。
以上で第14号陳情に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。
○議長(高橋かずちか) ただいまの報告について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。いさ哲郎議員、白井ひでふみ議員、石坂わたる議員から討論の通告書が提出されていますので、順次通告議員の討論を許します。
初めに、いさ哲郎議員。
〔いさ哲郎議員登壇〕
○19番(いさ哲郎) 第14号陳情、「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情に対し、日本共産党議員団の立場で賛成の討論を行います。
核兵器禁止条約は、核兵器の非人道性を厳しく告発し、その開発、実験、生産、保有から使用と威嚇に至るまで全面的に禁止して違法化し、核兵器に悪の烙印を押すとともに、完全廃絶までの枠組みと道筋を明記しています。2017年に国連で採択されたこの条約は、今年の10月24日には50か国の批准を達成し、これにより2021年、つまり来年の1月22日に国際協約として発効することとなりました。署名する国は現在85か国で、今も増え続けています。国内の被爆者とその家族などから始まった運動が、核廃絶を求める世界市民と共に世界を動かしたということです。核保有国や核の傘の下にいる国々には、この声にどう応えるかが問われることになります。
そういった問われる国の一つがこの日本です。そして、日本は唯一の戦争被爆国でもあります。本来ならば、世界の核廃絶の潮流の先頭に立つべき国の政府が、条約に背を向け、核兵器廃絶に後ろ向きな姿勢を取り続けていることには、世界中から批判が相次ぎ、平和を求める国民から、特に被爆地広島、長崎からは大きな失望の声が聞こえてきます。
この条約について、核保有国との分断になるといった意見が散見されます。この条約では、将来的な核廃絶のプロセスを明らかにすることで、核保有国であっても条約を批准する方法、その道筋を示しています。したがって、分断にはなりません。また、NPTの取組と矛盾するとの意見も見受けられますが、NPTの第6条では、早期の核廃絶とその取組への誠実な履行を約束するという「核兵器禁止」に相当する項目があり、これも矛盾するものではありません。条約の発効後、核兵器は非合法との国際規範が生まれます。この圧力にさらされることで、保有国が核兵器を使用することは一層難しくなります。核兵器禁止条約が、現実に核廃絶の力を持つことは重ねて指摘をしておきます。
21世紀を迎え、世界の構造は大きく変わってきており、力のある大国だけでルールを決める時代ではなくなってきています。軍事同盟に加わらない非同盟諸国は、国連での発言力を強め、持たざる国を含めた地域の会議体は、アジア、中南米、アフリカなどに重層的に存在し、その地域の安定に寄与しています。核兵器禁止条約は、こうした世界の潮流と重なり合って実現したものとも言えます。
日本政府が、こうした世界の中での遅れを取り戻すチャンスが今です。来年1月22日の発効前に、この条約に署名・批准することです。この陳情に賛成することで、自治体から日本の核廃絶を後押しすることは、世界を動かす大きな力になるのではないでしょうか。被爆者の願いに応え、核廃絶を願う区民、そして世界市民の声に応え、次の世代に核のない世界というバトンを渡すためにも、自治体から日本政府の姿勢を変えていく必要があります。
そして、憲法擁護・非核都市宣言のある中野区から核兵器廃絶の声を上げることは、他の自治体以上の大きな意味があると考えます。区長は、この議会の質疑の中で、条約を評価し、区としても核廃絶を発信していくことを述べました。議会からも、憲法擁護・非核都市宣言にふさわしい態度を示す必要があると考えます。
以上をもって、本陳情に対する賛成討論とします。
○議長(高橋かずちか) 次に、白井ひでふみ議員。
〔白井ひでふみ議員登壇〕
○25番(白井ひでふみ) ただいま上程されました令和2年第14号陳情、「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情に対し、公明党議員団として反対の立場から討論を行います。
明年の1月22日に発効が決まった核兵器禁止条約に関して、核兵器を違法とした開発、保有、使用の全てを禁じた初めての国際法規範であり、公明党として大変大きな意義があり、歴史的快挙であると賛意を表するところです。
一方、当該条約採択の過程や、その後の各国の批准において、核保有国が条約の署名や批准を行っていない状況です。条約に批准をしていない非批准国には条約順守義務がなく、世界に現存する核兵器をいかにして削減、廃止へと管理、コントロールしていくのかが依然として課題となっています。
2020年1月時のストックホルム国際平和研究所の発表では、世界各国の核兵器総保有数は1万3,400であり、この約9割を保有すると言われるアメリカやロシア、軍備増強を進める中国、インドやパキスタン、そして北朝鮮など、それぞれの国へ異なった核兵器削減、廃絶へ向けた具体的な取組が必要となります。
我が国は、核保有国と非核保有国の分断から合意形成を進めるため、核軍縮、核廃絶に向けた国際社会の取組をリードする真の橋渡しの役割を担う重要な使命を有していると考えます。
そのため、日本政府に対し、条約発効後の締約国会合にオブザーバー参加を訴えるとともに、被爆地である広島、長崎への同会合への招致を求めているところでもあります。
当該陳情では、我が国の速やかな条約への署名・批准を求めていますが、「核のない世界」を構築するという目標は共有するものの、真に核兵器廃絶に向けたアプローチを異にすることから反対するものです。
以上の理由を申し上げ、令和2年第14号陳情に対する反対討論といたします。
○議長(高橋かずちか) 次に、石坂わたる議員。
〔石坂わたる議員登壇〕
○29番(石坂わたる) 第14号陳情、「日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める意見書」の提出を求める陳情に賛成の立場から討論いたします。
現在、核兵器廃絶に向けては複数の動きがあり、その一つが核兵器禁止条約です。
その一方で、核兵器廃絶に向けた別の動きも存在しています。令和元年の国連総会では、日本提出の「核兵器のない世界に向けた共同行動の指針と未来志向の対話」の決議が160か国の支持で採択されました。これは、毎年なされている決議であり、日本は立場の異なる国の橋渡しを行い、近年、核兵器保有国の米・英を共同提案国に引き入れることに成功し、フランスも賛成に回るようになり、核兵器禁止条約の採択に賛成した国の中からも80か国以上がこの決議に賛成をするに至っています。
なお、ミクロ経済学のゲーム理論において、ナッシュ均衡という言葉があります。一つの国が自国の安全を相対的に高めようとした場合、核兵器を持つ、あるいは安全保障条約などを結んで、核保有国の核の傘の下に入って核抑止力を持つ方法が一つの選択肢としてあります。しかし、それによって安全が脅かされたと感じた他国が、次々に核兵器への依存を高めると、結果的に安全の優位は薄れ、相対的には核兵器依存前と同じ均衡状態になり、加えて、核兵器や核保有国に頼るための費用負担や新たな核戦争のリスクを抱え込むことになります。
こうした状態では、核に頼る全ての国が核抑止力の放棄をすることが最も効用を高めることになります。しかし、相互不信の国同士で、自国だけの軍縮は核抑止力による相対的安全性を低めるため、脱核兵器に舵を切れずに、むしろじりじりとお互いに軍拡競争に走りがちです。つまり、核抑止に頼る背景には、「相手に対する不信」と「相手よりも高い安全を手に入れないと気が休まらない恐怖感」という二つの不安から生じています。
この状態で、みんなで時間をかけて足並みをそろえた「核兵器のない世界に向けた共同行動の指針と未来志向の対話」の方法は、どこかの国が核兵器を隠し持っていたり、核兵器をこっそりと開発し続けるかもしれないと不信感を持つときに行き詰まってしまいます。また、周囲に対する不信を抱えておびえている国の人々を説得することも容易ではありません。
その一方で、ナチスに抵抗したドイツのボンヘッファーが1934年に「安全の道を通って平和に至る道は存在しない。なぜなら、平和はあえてなさなければならないことであり、平和は一つの偉大な冒険であるからだ。それは決して安全保障の道ではない。平和は安全保障の反対である。安全を求めるということは、相手に対する不信感を持っているということである。そしてこの不信感が、再び戦争を引き起こすのである」と述べています。
私たち人間は、時に目の前の安全を手放し、様々な危険と向かい合いながら、リスクを背負って挑戦をし、困難を乗り越えていく力を持つ生き物でもあります。また、悠久の昔から日本という国は、強大な国、技術や文化が進んだ国、より進んだ軍備や軍事力を持つ国に囲まれたり、圧迫を受けたりしながらも、施政者・政治家の知恵や外交力や最低限の防衛力によって一度も滅びることなく生き延びてきた国でもあります。
私たちは、様々な病や事故、犯罪・ヘイトクライム・虐待被害などのリスクやストレスに常に囲まれながらも、ほどほどの安心をして生活をしています。私は、核抑止力を手放し、失われる安全に対して、中野区民を含む日本人は、物理的なリスクや精神的な不安に負けることなく、ほどほどの安心をして生き延びる力や勇気を秘めていると信じています。そのため、ある種のリスクを引き受けることになったとしても、勇気を持って平和に一歩を踏み出す本陳情に賛成をいたします。
しかし、同時に、核抑止力を手放すことに不安を感じ、抵抗感を示す国民も少なからず存在しています。同じ核兵器のない社会というゴールを共有し、国連総会での決議を通して頑張る人や、この条約のオブザーバー参加を模索する人を責めたり、ましてや核兵器廃絶を政争の具としたりすべきではないと思います。平和のために争うのではなく、一致できる点を探し、連携・協力しながら共に核兵器のない世界を目指すべきです。それすらできずに核保有国と非核保有国の間の溝を埋めることはできません。
私の討論は以上です。
○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより起立により採決いたします。
上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋かずちか) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。
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令和2年特別区人事委員会報告等について
○議長(高橋かずちか) 日程第5、令和2年特別区人事委員会報告等について報告いたします。
本件については、地方公務員法第8条及び第26条の規定に基づき、12月3日付をもって特別区人事委員会から一般職の職員の給与について、お手元の文書のとおり報告と意見の申出がありましたので、さよう御了承願います。
次に、陳情の継続審査についてお諮りいたします。
お手元の陳情継続審査件名表に記載の陳情については、付託委員会から継続審査の申出がありますので、これを申出どおり継続審査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
令和2年第4回定例会
陳情継続審査件名表
《区民委員会付託》
第10号陳情 国に対し種苗法改正の撤回を求める意見書の提出について
○議長(高橋かずちか) 次に、常任委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。
お手元の常任委員会所管事務継続調査件名表に記載の調査事件については、それぞれ所管委員会から継続調査の申出がありますので、これを申出どおり継続調査に付すことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
常任委員会所管事務継続調査件名表
令和2年第4回定例会
総務委員会
1 政策、計画及び財政について
1 平和、人権及び男女共同参画について
1 広聴及び広報について
1 評価及び改善について
1 情報政策及び情報システムについて
1 人事及び組織について
1 危機管理、防災及び都市安全について
区民委員会
1 区民相談及び消費生活について
1 戸籍及び住民基本台帳等について
1 区税について
1 国民健康保険及び後期高齢者医療等について
1 産業及び観光について
1 文化、生涯学習及び国際化について
1 環境及び地球温暖化対策について
1 清掃事業及びリサイクルについて
厚生委員会
1 地域活動の推進について
1 地域子育て支援及び地域保健福祉について
1 介護保険及び高齢者支援について
1 社会福祉について
1 スポーツについて
1 福祉事務所及び保健所について
1 保健衛生について
建設委員会
1 安全で快適に住めるまちづくりについて
1 交通環境の整備について
1 道路の整備について
1 公園の整備及び緑化の推進について
子ども文教委員会
1 学校教育の充実について
1 学校と地域の連携について
1 知的資産について
1 子育て支援及び子どもの育成について
○議長(高橋かずちか) 次に、議会運営委員会の所管事項継続調査についてお諮りいたします。
お手元の議会運営委員会所管事項継続調査件名表に記載の調査事件については、議会運営委員会から継続調査の申出がありますので、これを申出どおり継続調査に付すことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
議会運営委員会所管事項継続調査件名表
令和2年第4回定例会
1 議会の運営について
1 議会の会議規則、委員会に関する条例等について
○議長(高橋かずちか) 以上で本日の日程を全て終了いたしましたので、散会いたします。
令和2年第4回中野区議会定例会を閉じます。
午後4時18分閉会
会議録署名員 議 長 高橋 かずちか
議 員 羽鳥 だいすけ
議 員 大内 しんご