令和3年08月26日中野区議会総務委員会

中野区議会総務委員会〔令和3年8月26日〕

 

総務委員会会議記録

 

○開会日 令和3年8月26日

 

○場所  中野区議会第1、2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時24分

 

○出席委員(9名)

 ひやま 隆委員長

 立石 りお副委員長

 日野 たかし委員

 内野 大三郎委員

 若林 しげお委員

 中村 延子委員

 大内 しんご委員

 平山 英明委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 白土 純

 副区長 横山 克人

 企画部長 高橋 昭彦

 構造改革担当部長、企画部構造改革担当課長事務取扱 石井 大輔

 企画部企画課長、企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長 堀越 恵美子

 企画部基本構想担当課長 永見 英光

 企画部財政課長 森 克久

 企画部情報システム課長 白井 亮

 総務部長 海老沢 憲一

 防災危機管理監 志村 和彦

 防災危機管理担当部長、新区役所整備担当部長 滝瀬 裕之

 総務部総務課長、総務部特別定額給付金担当課長 浅川 靖

 総務部職員課長、総務部人材育成担当課長 中谷 博

 総務部施設課長 髙田 班

 総務部新区役所建築担当課長 天野 伸哉

 総務部経理課長 吉沢 健一

 総務部防災危機管理課長 田邉 敏幸

 総務部防災担当課長 吉澤 直樹

 総務部新区役所整備課長 中村 洋

 

○事務局職員

 事務局長 長﨑 武史

 事務局次長 小堺 充

 書記 松丸 晃大

 書記 金木 崇太

 

○委員長署名


審査日程

○議 題

 政策、計画及び財政について

○所管事項の報告

 1 中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会の答申及び人権を尊重し多様性を認め合うための条例制定の考え方について(ユニバーサルデザイン推進担当)

 2 予算科目の見直しについて(財政課)

 3 令和3年度都区財政調整の当初予算について(財政課)

 4 新庁舎におけるネットワーク環境の検討状況について(情報システム課、新区役所整備課)

 5 テレワークシステムの導入にかかる考え方について(情報システム課、職員課)

 6 財産の取得について(経理課)

 7 災害時における協定の締結について(防災危機管理課)

 8 その他

  (1)旧美鳩小学校校舎・体育館等解体工事における死亡災害について(施設課)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 政策、計画及び財政についてを議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 初めに、1番、中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会の答申及び人権を尊重し多様性を認め合うための条例制定の考え方についての報告を求めます。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 それでは、中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会の答申及び人権を尊重し多様性を認め合うための条例制定の考え方について、御報告をさせていただきます。(資料2)

 中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会におきましては、令和3年2月1日から区長の諮問に応じ、人権を尊重し多様性を認め合うための条例制定を見据えまして、多様性推進の考え方や区民及び事業者の役割、取組や推進の体制などにつきまして必要な事項を調査審議してまいりました。このたび、計5回の審議会での調査審議を経まして、令和3年8月2日に受けました答申とそれを受けて検討を進めております条例制定の考え方につきまして御報告をさせていただくものでございます。

 1の答申から御説明をさせていただきます。別紙を御覧ください。答申はポイントとなる点を中心に御説明をさせていただきます。

 表紙をおめくりいただきまして、1ページ目の「はじめに」でございますが、諮問内容や審議の経過がありまして、内容といたしましては中ほどに「誰一人取り残されることのない公平な環境で能力を発揮して、自分らしく暮らすことができる社会的包摂=ソーシャル・インクルージョンの実現が必要」などの記載がございます。

 2ページ目は、1、ダイバーシティとソーシャル・インクルージョンの実現に向けてということで、社会的背景、中野区の状況や、目指していくべき地域社会などについての記載がございます。内容といたしましては、後半部分に、一人ひとりの基本的人権が守られ、自分の生きる道を選択できること。そして、その人権についてダイバーシティ(多様性)の尊重を持ってソーシャル・インクルージョンを実現する社会をつくっていくべきことなどの記載がございます。

 そして4ページから7ページ目にかけましては、条例に盛り込むべき事項が順に挙げられてございます。まず、4ページ目の2、「ダイバーシティの尊重」についてでございますが、上の必要性のところで、基本的人権が尊重され、自分らしく暮らすことのできる環境づくりのため、包括的かつ基本的な条例とすべきこと。また、性自認や性的指向、SOGIという略称も記載がございますが、こちらの内容も含めるべきことが記載されてございます。

 その下の考え方のところには、差別解消について区が対策や理解促進の責務を負うこと、複合的な差別も扱うべきことやソーシャル・インクルージョンを目指す視点の必要性が書かれてございます。

 5ページ目を御覧ください。3、「基本理念」について条例に盛り込むべき事項につきましては、男女共同参画及び性自認と性的指向、多文化共生、年齢・世代、障害のほか、先ほど御説明いたしました複合的な視点の内容がございます。

 6ページ目、4、「区・事業者・区民の役割」について条例に盛り込むべき事項のところでは、おのおのの役割の推進イメージ、例えば区の役割では「ともに歩む」などの言葉が併せて記載されてございます。最後に全体の役割といたしまして、連携に努めるべきこととされています。

 7ページ目の「取り組み・推進体制」について条例に盛り込むべき事項でございますが、取組に関しては、教育の充実、積極的な情報提供や区民等の活動の促進が、推進体制につきましては、相談体制や推進体制の整備の記載がございまして、附属機関の設置などの提案がされております。

 最後、8ページ目以降は参考資料でございまして、8から10ページ目は、資料1といたしまして、検討対象とすべき内容などがありまして、11から15ページまでは審議会で使用いたしました現状データ等の資料が挙げられております。16ページから最終のページまでは開催状況等、審議会関連の資料となっております。

 答申資料の御説明は以上でございます。

 では、最初の御報告の資料に戻りまして、引き続き条例制定の考え方について御報告をさせていただきます。

 2、条例制定の考え方でございます。(1)目的といたしましては、「人権が尊重され、多様性を認め合い、すべての人が地域社会の一員として、自分らしく心ゆたかに安心して暮らすことができるまちをつくるため、区、区民及び事業者の責務を明らかにし、基本的な事項を定めることにより、それぞれの人の能力が発揮され、ともに価値を生み出していけるよう意識の醸成を図る」というものでございます。

 (2)基本理念でございますが、「すべての人が、性別、性自認や性的指向、国籍や文化、年齢や世代、障害等やその他複合的な要因による差別を受けることなく、互いに責任を担い、地域社会の中で能力を発揮しながら暮らすことができるよう推進する」ということで考えてございます。

 (3)教育及び普及、広報活動につきましては、「社会における教育の取り組み、条例内容の普及に必要な広報活動を行う」ということを考えてございまして、(4)相談体制の整備につきましては、「人権及び多様性に関する相談に応じるための体制を整備すること」。(5)審議会の設置といたしましては、「人権をめぐる状況の調査審議や施策の推進に必要な意見を聴くための附属機関を設置する」ということで考えを持ってございます。

 最後に3、今後のスケジュールでございますが、令和3年10月に審議会条例を廃止する条例(案)を御提案させていただき、新条例の制定の考え方の決定、意見交換会の実施までを行わせていただきたいと考えております。12月に条例(案)に盛り込むべき事項の決定、パブリック・コメント手続の実施、そして令和4年2月の第1回定例会に条例(案)を提案させていただきたいと思ってございます。

 私からの御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

中村委員

 御報告ありがとうございます。いろいろと伺いたいことがあるんですけれども、まずは、今回、中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会が5回行われて答申が出てきたというところです。今回のこの審議会なんですけれども、答申の中でも、「基本理念」について条例に盛り込むべき事項というところで5ページのところにあって、男女共同参画及び性自認と性的指向、多文化共生、年齢・世代、障害、それから複合的な視点というところで基本的には四つこういった項目があって、プラス複合的な視点というところで掲げられているんですけれども、審議会の委員さんを見ると、全ての視点においての当事者がいらっしゃったというふうには見受けられないんですが、こういった、例えば障害だったり年齢・世代の部分というところは、どのようにしてその視点というのを把握されて、この答申のほうに反映してきたのか。答申というか審議会の中で議論されてきたのか。そこら辺を教えていただけないでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 お尋ねいただきました障害の部分につきましては、中野区社会福祉協議会の代表の方に障害者の方からの視点について御意見をいただいているところでございます。あと、中野区町会連合会に推薦された方からは、地域におけます世代交流の状況ですとか高齢者の方の御活躍の様子、現状などについてお伺いをしたところでございます。

中村委員

 町連だったり社会福祉協議会だったりは理解はしているんですけれども、当事者の方から、年齢・世代というのはなかなか難しいのかもしれないんですけれども、例えば障害者団体さんとか、今回この審議会の中ではそういったお声というのはどこかで把握を、社会福祉協議会の方からそういった声を吸い上げてというところなのか。やっぱり当事者目線というのはすごく必要なのかなと思っていて、これは条例を制定するに当たっても非常に重要だと思っております。今回、この答申という部分では、そういった当事者団体さんというところではないのかもしれないんですけれども、条例を制定するに向けてはそういった声も吸い上げていく必要があるのかなというふうに思っているんですが、そこら辺はどのようにお考えですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 例えば、障害をお持ちの方につきましては、今後10月に意見交換会を予定しておりますのと、12月のパブリック・コメント、これは区民、御本人様からも、もちろん団体からも頂けるところでございます。あと意見交換会の時期に合わせまして、障害関係の団体の方にもヒアリングを行いたいというふうに考えてございます。

中村委員

 団体さんとの交流もあると思いますし、そういったところの声をしっかりと吸い上げることがいい条例につながっていくのかなというふうに思いますので、ぜひそこはお願いしたいなというふうに思います。具体的に今後条例をつくっていく段階、答申を受けて条例を区としてどういうものにしていくかというところになっていくんだと思うんですけれども、この条例自体、例えば何か目指す形というか、今まで他区とかでやっているような条例で参考にするべき、どういった形を目指していくのかとかという具体的な事例があったら教えていただきたいんですけれども、そこら辺というのは何か区として考えていらっしゃる形というのはあるんでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 人権尊重条例というのは全国の各自治体にございます。そう数は多くないと認識しておりますけれども、何か特定の自治体の近しいものというよりは人権全体を捉えてまいりたいと思ってございます。都内ですと国立市、先進的に例えば少し複合的な視点を持った自治体もございますので、そういった部分につきまして各条例の参考となる良いポイントをきちんと確認しながら、条例のほうに取り入れていけたらというふうには考えてございます。

中村委員

 ありがとうございます。それから、中野区には男女平等基本条例というのがもともとあると思うんですけど、そことのすみ分けというのはどうしていくおつもりなのかというところを教えていただけますでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女平等基本条例というのはございまして、こちらは歴史もあり制度も構築させていただいて運用をさせていただいているところでございます。男女につきましては基本的に、もちろん人権尊重も含まれておりますけれども、今回は人権についての基礎的なベーシックな条例で考えさせていただきたいと思っております。もちろん男女についても含まれておりますし、男女のほうで扱っておりますジェンダーも含めまして、併せてPRなど進めてまいりたいと思っています。男女平等基本条例につきましては様々な事例もある中、少し掘り下げてまた改めて考えるべきかなというふうに捉えてございます。

中村委員

 ということは、男女平等基本条例のほうは今後、ちょっとここの話から少し脱線しちゃうんですけど、そちらはそちらでまた改定をしていくというか、男女に特化したものでやっていくというところなんですかね。この条例はこの条例でもっと幅広いといったらあれですけども、いろんな視点が入っているのでそことは別、両方その運用をしていく。要はすみ分けがどうなっていくのかというところがなかなか見えにくいなと思ってお伺いをしているんですけれども、そこら辺は、こっちの役割とこっちの役割というのがどうなっていくのかというのが、もう少し具体的に分かるといいなと思っているんですが、そこら辺はいかがですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女平等基本条例のほうは苦情処理ですとかそういった制度が整ってございます。そういった制度は従来よりさらに使われるように運用を図っていくということがございます。今回の人権条例につきましては、基本的にまずベーシックなものをつくらせていただきたいと思っておりまして、必要があればこの条例自体も改正をする必要があるとは考えてございますけれども、人権についてという視点での条例でございますので、男女は男女の既存のルールについてさらに検討を重ねていくということで考えてございますので、それぞれのメリットを生かしながら進めてまいりたいと思っております。

中村委員

 すみません、私の理解があまり、ちょっといまいち、そのすみ分けの部分が十分な理解はできていないんですけれども、何かもう少し、男女平等基本条例のほうは男女に特化しているからこういう役割を果たしていきます、それで今回の、まあ、条例の名前がどうなるかというのは分からないんですけど、こっちの条例に関してはもっと幅広い、人権に関するベーシックなものというふうに先ほどから答弁されているんですけど、そのイメージが湧かなくて、一方で、今回この報告の中でも相談体制の整備とか審議会の設置というものも記載があるので、その実効性というのはこっちのほうでも担保されるのかなというふうに認識をしていて、何か、ただ理念条例ではないというふうには理解をしているんですけれども、今の御答弁だと、こっちは理念条例でこっちが実効性があるというふうに聞こえてしまったんですけど、そうではないですよね。これ自体も相談体制の整備というところも含まれていて、審議会の設置というところも入っているので、例えば苦情処理とかと具体的には書いていないですけれども、人権をめぐる状況の調査審議とかというところも含まれている中で、しっかりと実効性が担保されるという理解でよろしいんですよねというところも確認をさせてください。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 今回の条例につきましては、基本的な形として既にある条例以外のものについて、規定が足りないところについては足していくように提言をしていくというようなイメージでございます。男女については既に規定上は整っていると考えておりますので、そちらについてはまずお手本としてといいますか、制度的なものも男女のほうはもともとの制度の中で運用を図りつつも、こちらにつきましては、足りない部分があれば検討し、男女条例についても、この部分は必要ではないかというような提案をしていくというようなイメージで、言わばチェックをかけるような、この審議会でこちらのほうは考えているところでございますので、人権全体から考えて必要な目線というところで既存の条例等に働きかけていくというような考え方でございます。

中村委員

 分かりました。相談体制の整備のところで人権及び多様性に関する相談に応じるための体制を整備するというところなんですけれども、この相談体制というのが、男女もそうですし、性的指向、性自認のところもそうなんですけれども、例えば障害者とか、あと外国人もあるのかな。多文化共生のところも含まれるのでというところで、要は、男女もそうなんですけど、既存の相談のところとこの相談体制というもののすみ分けももう少し理解をしたいなと思っているんですけど、そこら辺はどのようにお考えなんでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 今までも人権に関する相談は受け付けてきたわけでございます。ただ、今回の条例をつくりますことによって、さらに窓口の機能を強化できたらと考えてございます。例えば、人権という切り口でございますので、そちらについて広くお受けし、さらに適切な案内をお待たせせずにすることですとか、あとはマニュアルをきちんとさらに整えたりですとか、区民の方が相談しやすいような体制づくりをまずこちらでは心がけたいと考えております。

中村委員

 ということは、ここは、要は総合相談みたいな形になって、そこで必要があれば別の相談につなぐとかというイメージになるということでよろしいですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 はい、おっしゃるとおりでございます。

中村委員

 ありがとうございます。それから審議会のところなんですけれども、審議会のメンバーのイメージというのはあるんでしょうか。そこら辺ももし、今の段階でお答えできる範囲で分かれば教えてください。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 審議会のイメージでございますが、こちらは法律や条例に関わる部分も想定されますため、まず学識経験者の方は必要であると考えてございます。その他は今検討中でございますが、あまり少ない方でというよりは、幅広い人権を扱うところですので一定の人数の方による開催というのがふさわしいというふうに考えているところでございます。

平山委員

 以前にもうちの会派で、一般質問だったかな、総括質疑等々で質問させていただいてはいるんですけど、さっき中村委員の質問にもあったけど、男女平等の基本条例があるわけですよね。何か今のやり取りを聞いていても、どうして分けないのかが分からないんですよね。なぜ今回あえて男女共同参画も多文化共生とセットにして条例化する必要があるのか。足らざる部分を云々みたいな話をされていましたけど、それは条例の在り方としてどうなのかなというのと、もう一つは、男女平等、男女共同参画の基本理念みたいなものはどこに使用されるのかというのもちょっとよく分からなかったんですけど、改めて伺いますけど、男女平等、男女共同参画についての基本理念を示す条例はどっちになるんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女共同参画につきましては、男女平等基本条例がございますので、こちらのものを基本に考えてございます。

平山委員

 じゃあ、今回新しくつくられようとする条例の、ごめんなさいね。もう1回同じ質問になっちゃうかもしれないんですけど、男女共同参画の部分は一体何なんですか。だって、向こうは理念だけじゃなくて計画の策定まで示されていて、その計画に基づいて事業も行われていくような形の具体的なものになっているわけじゃないですか。だから、今回あえて追加をしなきゃいけないものが何なのかというのがいまいちよく分からなくて、この審議会の答申を見てもよく分からないんですよね。それは、今回新しく追加をしなきゃいけない男女共同参画の部分は何なのかということと、審議会でそういう議論というのは出なかったのかというのをお答えいただけますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女共同参画の位置につきまして、今回審議会の中で四つの視点ということで答申を出していただいています。諮問の内容につきましては、令和2年12月に当総務委員会におきまして御報告をさせていただいております。その中の諮問事項といたしまして、性別、性自認や性的指向、国籍や文化、年齢や世代、障害等の多様性を認め合いながらということで事項を御報告しておりまして、その中の視点の一つといたしまして、性別や性自認や性的指向のものがございます。その他二つ目以降が多文化で、三つ目が年齢や世代、四つ目が障害というような形で御報告をさせていただいているところでございまして、新しく既存の男女条例の中に何かを当て込めていくというような条例ではないというふうに捉えてございます。仕組みといたしましては、男女にないものといたしまして、男女も含めてでございますが、附属機関として審議会というようなものを設置させていただけたらというふうに考えておりますので、そういったところで、男女との条例との関連性は出てきて、補完をし合うというとあれですけれども、男女条例についても理念を実現するために本条例に効果があるのではないかというふうには考えてございます。

平山委員

 じゃあ、聞き方をちょっと変えますね。答申はしたじゃないですか。審議会を持っていただいて、答申結果が今回出たと。その答申結果を受けて、例えば条例をつくる場合は、必ずしも答申のタイトルどおりでなくても構わないんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 タイトルは条例名とは直接同じものでなければならないということはないと考えております。

平山委員

 せっかく歴史がある中野区の男女共同のそもそもの条例があって、ここで足らざるものをここで条例改正をしていく、補充をしていくという考え方はあると思うんですね。他方で、さっきおっしゃられたことは多様性という言い方に組み替えられるんじゃないかなという気はするんですよ。それだと意味は通らないんですかね。例えば、男女の違い、性別の違い、国籍の違い云々とおっしゃっていましたけど、だからおっしゃっていることは、この別な言葉で言い換えると多様性ということになるのだろうかという気はするんですが、それとはまた違うんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 先ほど申し上げました四つの視点、これは多様性の中の視点とも言い換えることができるかなと思ってございますので、一本でいえば、確かに多様性ということがいえるとは思います。

平山委員

 まあ、審議会は審議会としてやられて、それは我々も通したわけなんですけども、いざ条例策定ということになったときに、頭が同じタイトルの条例が二つあったりすると、区民も混乱するだろうし、この違いは何だろうかと、なかなかこうやって聞いていかないと納得できなかったりもしなくもなくて、そもそも、まだ条例名が決定したわけじゃないですけど、前提として男女の部分は男女の部分で、足らざる部分はしっかり既存の条例の中で補うということを第一義とした上で、新たな条例の制定を検討されることのほうが望ましいのではないかと。それは決してこの審議会の答申の内容と異なるものではないんではないかと思うんですけど、どう思われますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 委員おっしゃいますように、多様性という言葉がやはり一つキーワードだと捉えてございまして、今回は仮称なりの条例名もまだ出しておりませんけれども、条例名といたしましては、やはり人権尊重ですとか多様性を認め合うということがはっきり分かるような条例名がふさわしいというふうには捉えてございます。

若林委員

 ここでは条例の制定ということで今回答申を頂いたんですが、中野区に男女共同参画の基本計画があると思うんですが、その基本計画は今どこまで進んでいますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女の基本計画は策定してございまして、前回は平成30年に改定しておりますので、まだ改定年次には至ってございませんので、来年度に検討をさせていただきたいというふうに考えてございますので、この条例を制定させていただいた後に運用状況なども含めまして新たな計画についても見直しを図ってまいりたいというふうに考えております。

若林委員

 今、第4次の計画になっていて、平成30年に改定されて、今から10か年、平成39年までということで第4次であります。この条例を、答申を出すに当たって、この中で基本計画についての文言というか、基本計画がこの条例を制定する答申に当たってどういうふうに活用されているかというか、ここまで至るまでに、今ある基本計画がどのように関与しているか教えていただけますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 今の男女の基本計画でございますが、こちらの例えば実績値ですとか、あと計画の内容については今回の条例検討の中でも審議会の中でも参考にしていただきながら、現状と照らし合わせて審議を進めてきたものでございます。

若林委員

 じゃあ、ちゃんとこの第4次は基本計画も考えに入れながら、相談に入れながら決めてきたというところの中で、またここに多文化共生ということが入ってきて新たなものをということでしたね。先ほど来から話があるような男女平等の条例があったり、またこういう基本計画があったりの中で新たに加えていく、何か後付けみたいな、順番がこれでいいのかなというのがちょっと分からないんですけど、そこら辺ちょっと聞かせていただけますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 人権に関わる条例、男女もですが、障害とかにも既存のものはございます。ただ、ここに来まして、例えば中野区の特性といたしまして、120ぐらいの国や地域からの外国人の方が住み始めているというところですとか、あとは性的マイノリティの方が多く住んでいるといわれているような中野区の特性を踏まえまして、そういった人権を軸にというところでございますので、その人権という、ちょっと横串というと分かりにくくなってしまうかもしれませんが、人権というまさにその視点からおのおのの条例なりルールというものをチェックしていこうというようなところでございますので、ほかの条例と少し性質が異なる面があるのかなというふうには考えてございます。既存のものを含めまして、そういったルールがまだ確立していないようなものも含めまして、人権という視点からの検証等を行ってまいりたいというものでございます。

若林委員

 では、この条例が進むに当たり、先ほどから名前はまだ決まってませんけれども、この中野区男女共同参画基本計画とのこれからのつながりというか、条例が仮に決まったとしたら、この計画もまたそれに沿って変えていく。それとも男女平等が残っているからそっちが残る。別につくる。計画との、何せこういうごちゃ混ぜにされちゃっているもんですから、私自身も混乱しているのが正直なところで、この計画とこれから計画が変わっていくに当たり、この計画も全く一緒になって変わっていくんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女共同参画基本計画の中に幾つかポイントがございまして、例えば一つ目が、男女の計画ですと仕事と生活ですとか、二つ目が地域社会の在り方ですとか、三つ目が安全・安心な暮らしとして、その三つ目に「人権が守られ」というようなところがございます。今回人権関係の条例といいますのが男女計画の中の全てをカバーするものではございませんので、人権というポイントのところにつきましては、次の計画にも状況を分析しつつ、現状を踏まえて計画に反映していけたらというふうに考えております。

長沢委員

 ありがとうございます。ちょっと多分に他の委員さんの質疑と重なるかなとは思っているんですが、僕自身がなかなか消化し切れないんで改めて伺いたいんですけど、条例名が仮称でもないからどう言えばいいのかあれなんだけど、もともと区として最初に、一昨年度ですか、条例の改正なり条例制定なりそういったことを言ったときには、男女平等基本条例に多文化共生を新たに加えるかのような、そういった議論があったかのように思うんだけど、それが、いろいろ御意見、議会のところでの議論もあり、区としては、男女平等基本条例の改正ではなく新しい条例を制定していくという、そういうふうに変えて、その上で審議会の皆さんのところに諮問を、特に基本理念のところの四つでしたか、五つでしたか。盛り込むべき、それを中心としながら諮問をされたと。言ってみれば、審議会のところで議論しているのに変えたということではなくて、それの前にちゃんと審議会の設置条例を、これは昨年ですか、決めて、その中で議会の中でもその中でいろいろ意見をもらう中で、昨年の4定か何かのところの御報告の中で、審議会のいわゆるこれから委嘱する上で、そういったことでそういう御報告をされている。要するに、これから諮問しますよ、諮問の中身はこうですよという御報告の中で、いわゆる条例の性格としては、男女平等基本条例の改正ではなくて新しい条例、これは間違いないですか。まずそこを確認させてください。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 今、委員お話しいただきましたように、審議会条例自体は令和2年3月に議決をいただいておりました。12月の総務委員会で先ほどの四つの視点を御報告したところでございます。令和2年3月の設置条例の御審議のときに、最初の二つの視点、男女と多文化でございますが、こちらについては共通点が乏しいというような御意見もいただきまして、多様性の視点からということで御意見をいただきましたので、それを捉まえまして新型コロナの影響もありちょっと遅れてしまったんですが、12月の総務委員会で四つの視点というふうに御報告をさせていただいたところでございます。

長沢委員

 それで、だから昨年12月のところで、その前に去年の1定の、いわゆる審議会を設置するというその条例のときのいろいろな議論を踏まえた形で区としてはいろいろ検討されてそういう結果になった。それで今日に来ているということですね。それで、先ほど他の委員さんも言われたんだけど、そうすると男女平等基本条例は、これは現行のままでというお話だったけど、先ほど課長が、しかし、いろいろ男女平等基本条例についても掘り下げて云々かんぬんみたいなお話なんだけど、これというのは、ゆくゆくは改正が必要だという、そういうお考えなんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 改正が必要とまでは現時点では考えてございませんで、この男女の条例の内容でも十分現在の中野区の政策としては、現状では十分な内容と捉えてございます。ただ、ほかの条例と併せまして、人権という目線から考えましたときに、こういった歴史や制度構築がしっかりしているものにつきましても、もしかして課題があるのではないかというような点で今回の条例の運びとしたいというふうに考えておるところでございます。

長沢委員

 男女平等基本条例は、2002年(平成14年)のところで制定をされています。確かに2013年(平成25年)のところでは一応改正をされているんだけども、だけど、この改正の中身は、男女共同参画センターを、言ってみれば廃止して区役所の中にというこれがメインだから、大きなところでは、要するに基本理念等々のところは変わってはいないというふうに認識しています。

 それで、先ほどちょっと他の委員さんが言われたけど、しかしながら、男女平等基本条例の第7条の下で基本計画が策定を規定しているんだよね。そうすると、来年度ぐらいに5年になるから、第5次の男女共同参画の基本計画をつくっていくことになると。その計画自身は、男女平等基本条例のところからするんだけど、しかしながらその中身については、どうこうというのは、ある意味ではだから今度つくられる条例のそこを生かしていくということは当然あるかと思うんだけど、そこはいかがですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 人権の部分に関わりまして強化を図りたいというところでございますので、その部分について、今回の条例で直接は、この男女条例直下にある計画にダイレクトに影響するというふうには捉えてございませんけれども、そういった今回の条例の施行とその運用によりまして浮き出てきた課題ですとか視点というものにつきましては、男女条例の計画のほうに内容に反映させていく必要はあるかなというふうに考えてございます。

長沢委員

 もうちょっと聞きましょう。それで、つまり男女平等、切り離すのもおかしいんだけど、でも、しかし、こういう盛り込むべきというところで、男女共同参画及び性自認と性的指向ということで、性自認、性的指向ではどういうあれがあるのか。パートナーシップとかそういうのはやられているし、実際に施策を事業としてもやられている部分があるんだけど、例えばそうではない部分、多文化共生、年齢・世代、ちょっとこの辺はよく分からないな。障害なんかは当然ながら計画がありますよね。障害者・障害児ということで法定のものとしてあるんだけど、これを実際に、もしこの条例をより具体化していく、要するに施策としてやっぱりやっていきましょうということで、計画的なものは必要だというふうにお考えなんですか。そこはちょっとどうなんでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 現時点では計画までの作成は考えてございません。

長沢委員

 なかなか先ほど来言っている、その横串で人権ということで、人権というのもかなり幅広いあれなんで、それは大事ですから、それはなくちゃいけないんだけど、ああ、そうですか。計画としてはそういうのではないと。そうすると、これ自身を進めていくので今日頂いたのでは、一つは教育や普及や広報活動を行いますよ。また相談体制の整備をしますよ。審議会設置というのは、これは別な形で附属機関としてそういうのも設けましょうという、そういうお話かなと思います。当然ながら推進の庁内での体制自身も取っていくのかなと思いますけども、さっき平山委員もおっしゃられたけど、条例の位置付けとしてというのがなかなか見えにくいところがあるかなと思っていて、どう言えばいいんですかね。例えば、基本構想あり、基本計画あり、こういう自治基本条例とかそういう形のもあり、要するに区民参加のそういったものがある。これ自身と基本条例は、これはこれとして理念上で基本大事なものとして男女平等の基本条例があると。ちょっと障害者のところはよく分からないけど、いずれにしたって、条例なりそういう計画なりというのがある中で、この条例自身はどういう形に、さっき横串というふうな言い方をしたから、それを包摂するようなものとして何かこう考えるということなんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 いろいろな表現をして恐縮なんですが、審議会の中では、委員さんの中では、アンブレラ条例という言葉を使われておりました。アンブレラの傘の下にいろいろな男女ですとか性自認、障害、年齢などが入って、全てを人権という物の考え方で包むといいますか、傘の下に抱えつつ、きちんと意識醸成を図っていくというような考え方で御審議が進んでおりました。二つ考えがあると思っていまして、意識醸成がもちろん大事なことではございますが、先ほど申し上げております例えば附属機関などによりましてルールづくりを行っていくという両面があると思っております。意識醸成と仕組みづくりという2点がございますので、大変分かりづらい説明になってしまって申し訳ございませんが、そういった二つの視点というものがこの条例には含まれているというふうに考えております。

長沢委員

 そういうことでいうと、かなり重要な、本当に基本条例、理念ももちろんですけども、そういった条例の性格になるのかなと思います。それで、先ほどこの名称が、今日は本当は主には答申の報告がメインだったと思うんだけど、そうはいっても、これはスケジュールを見たって3定後に意見交換会をやるわけですね。当然ながら3定、この議会の中では、仮称であれ何とか条例みたいな形のを考えているようなことは出るんだろうけど、その後に区民の皆さんと意見交換会をするわけじゃない。さっきちょっと平山委員も言っていたけど、男女共同参画のこの審議会と同じようなあれをつけて、なかなか分かりにくい、逆に混乱しちゃうみたいなところがあったけど、もちろんそういう側面があると思っているんですね。かといって人権云々みたいになったら、一体これは何を議論したのか区民の人は分かりにくいですね。またそれはそれとして。いや、だから、もう遅いんだけど、本当だったら今日ぐらいのところで、仮称だったら出しちゃって、それでちょっと少しは期間の中で区民の皆さんで、だって、これから意見交換やパブリック・コメントをやっていく上でそういうのは必要だったんじゃないかなと思うんだけど、何かこの名前はなかなかあれですか。その答申を受けてすぐに決めておくというわけにもいなかったのか。何か理由があるんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 大変失礼いたしました。答申と併せて出すというところで一旦仮称をつけたものをお出しするのもちょっと申し訳ないかなと思いながら、ちょっと控えたというところはございますが、口頭で申し上げてよろしければ、今考えております条例名といたしましては、仮称でございますが、中野区人権を尊重し多様性を認め合い心豊かなまちをつくる条例というようなところでいかがかというふうには考えてございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後1時48分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時48分)

 

大内委員

 この考え方は踏まえたとして、最初のほうに、2ページ目のところにまず、区民意識・実態調査で、「尊重されていない」、「どちらかと言えば尊重されていない」と感じているが15.8%。要は、84%の人は「されている」という認識を持っているんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 答申の2ページ目の上段の部分かと思います。区民意識調査の中で「人権や価値観が尊重されていない」、「どちらかと言えば尊重されていない」と感じている区民の方が15.8%という調査結果が出てございますので、こちらの数値について、やはり低いものとは言えないというふうに捉えまして、背景の部分に答申として載せているものでございます。

大内委員

 じゃあ、84.2%の人は尊重している、もしくは尊重されていると感じているというふうに逆に読めるわけですか。それは低いわけですね。今の答弁では。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 すみません。その他の数字は手元にございませんが、調査結果の中には「分からない」というような回答も選択肢にあったかと思いますので、これ以外が尊重されているという数字そのものではないかというふうには捉えてございます。

大内委員

 いや、今度出すときに、その辺、自分たちの使いたい数字だけ出すんじゃなくて、尊重されているのが何%で、尊重されていないのが何%あるだとかいうのを出してくれないと、逆に15.8%の人以外の人たちは尊重していると思っているのかなと。中野の今やろうとしているようなものも思っていますよというふうにも取れるんですよ。約16%の人しか思っていないからこれをつくるんですかというふうにも取れるんで、この数字はちょっと出し方がよくないのかなと思う。それとあと、その下にも、障害者の数も、手帳を持っている人が中野区では1万2,000人いるんですか。30人に1人は障害者手帳を持っているという、これは合っているんですか。そんなにいらっしゃるんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 これは人口の4%と言われております。このくらいの人数であることは間違いないと考えております。

大内委員

 違う、違う。中野区民の4%が持っている、障害者手帳を。だから、1万2,000人じゃなくて、逆なんだよね。何人持っているから4%と言ってくれないと。いや、1万2,000人、もっとこれは多分細かい数字が下に続くと思うんだけど、1万2,000人の人が障害者手帳を持っているんですね、中野区民は。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

大内委員

 それと、国際ダイバーCITY中野区を目指してと。活気ある、差別のないと。これはちょっと、中野区が目指す、ちょっとかっこよく書いてあるんだけど、国際ダイバーCITY中野区と。これをうたっていくんですか。例えば、これから中野区の様々な開発でもそういうのをうたっていく。そういうぐらいこれは何か言っていることが大きいんだけども、そうすると、中野区の憲章だとか大きなところに入っていくんですよ、これはもう。これはひとつの課の話じゃなくなってくるんだけども、そのぐらいの勢いでつくっていくんですか。

高橋企画部長

 今回は審議会から答申を受けて、国際ダイバーCITY中野区を目指すにふさわしいまちだということで答申を得ているわけですが、認識としては答申のとおりだというふうに捉えています。ただ、これをどう言葉として活用していくかというところについては、様々影響もありますでしょうし、それに対応した取組も必要になってまいりますし、それをいつ打ち出せるかというところも含めて考えていきたいと思っています。

大内委員

 まあ、いいけど、取組って、じゃあ、何に取り組むんですか。例えば、ここでいうダイバーシティ、その前に男女共同参画。この総務委員会でこれだけ言っていて、女性は一人しかいないんだよ。そもそも、それを僕は……。違う。理事者のほうです。意識、別に差別しているわけじゃない。たまたま選んでいったらこうなったかもしれないけど、でも、これは意識的に、そもそもそちら側も……。いや、この委員会は何割ですか。せめて各委員会3割だとか4割だとかうまくちゃんと配置してバランスよく取りましょうよとか、そういう考え方はないのかな。あなたたちのところでつくるわけでしょう。男女共同参画。これからは、そう言っているのにちょっと、そもそもここ自体、何か男女共同参画していないんじゃないのかなというふうに、いや、そういう意味じゃないんですよと言うかもしれないけども、何となくそういうところで、これからあなたたちがいろいろなことをやっていく中で、まずそこの改革をしていくんじゃないのかなということを思うんですけども、それとは違うんですか。

高橋企画部長

 現実は確かに委員おっしゃるように、この言葉に相ふさわしい状況にはまだ至っていないと思います。ですので、答申の中でも「ふさわしいまち」ということで、現在がそうであるというところまではおっしゃっていないのかなというふうに思っています。委員おっしゃるように、そこを目指していく必要があると思いますし、中野のまちの土地柄、また現状の今の地域性を考えれば、このように持っていくべきだというふうに考えておりますし、議会の先生方にも御相談しながら、具体的な中身をこれからつくっていきたいと思っております。

大内委員

 これは区民に対して言っているのか、働いている人たちにも言っているのかによって違っちゃうんですよ。この中で区民の人何人いますかと言ったら、多分1割ぐらいしかいない。それぞれやるけど、働いている人は別にこれは関係ないんですよという理屈なのか何なのかがちょっと、そこら辺もね。多分主語は区民なんだけども、区民って働いている人も区民。要は一般の会社、例えばここにあるそういった会社でもこういったことを中野区で訴えていくのか。分かりますか。ということなんだけど、まず区役所から変えていかないといけないんじゃないのかな。考え方を持たないと。まあ、それはもういいです。いや、それをもうちょっと明確にしてくれないと、誰に言っているんですか。どこで宣伝していくんですか。何かまちを歩いていると、「国際ダイバーCITY中野区」と書いてあるから、そういうところなんだなという、そういう問題じゃないから。

 それと、2ページの下にも「基本的人権が守られる」といろいろ書いてあるんですけど、「能力を開発するための教育を受けることができること」、さらに地域のいろいろ書いてあるんだけど、これは、できることをするんですか。こういうのが書いてあるんだけども、そういう教育をどこかでやるわけですか。例えば、学校の中野区は、道徳の時間と言うのか何て言うのか、今何の時間か分かりませんけども、教育でプログラムを入れてちゃんとこういう教育を行うとか、小学校、あるいは中学校のときからしっかりそういうのを教え込むとか、そういったことなんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 委員の御質問にございました教育の件でございますが、答申の7ページ目に、5の「取り組み・推進体制」についての事項といたしまして、一番上に教育の充実ということが書いてございます。「学校教育などあらゆる教育の場におきまして、意識を醸成するための取り組みが必要」ということで、学校では取り組んでいただいているものがございますし、あとは報告の1枚目のものに書いてございますのは、社会における教育の取組を行うということをポイントとして書かせておりますので、審議会のほうでもリカレント教育というような呼び方をされておりましたが、社会人になってからも学び直す機会を増やしていくことが必要ではないかと考えております。

大内委員

 例えば、皆さんはどうやって受けるんですか。ここにいる皆さんはどういう教育を受けるんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 理事者といいますか、区の職員につきましては、こちらの人権担当が庁内の研修を行っております。あとは区民の方に対しては、現在も講座などございますが、各所管にもございますが、そういったところを各部署にも働きかけまして学習機会の拡充につなげていきたいと考えております。

大内委員

 いや、だから、今現在やっている。やっている以上に、もう今まで、ここにいる皆さんはもう全員理解していますよ、こういったことは。当然取り組んでいるし、ただ、これは今度一般区民に広めるためにつくるんですよと、そういう理解なんだから、だって少なくとも部長も含め、そこの課の人たちがよく分かっていないでというわけにいかないでしょう。分かりますか。だから、今はどういう状況なんですか。

高橋企画部長

 我々もまず入区したときに、人権というのはとても基礎になる大事なところですから研修を受けますし、その後も定期的に、やはり時代も変わっていく中で、必要な情報を、最新の状況を踏まえる必要があるというところで、適宜そういう機会を設けているところでございます。今後こういった条例をつくっていくに当たって、再度職員の認識を高めていくような、そういったところもしっかりやっていかなければいけないというふうに捉えてございます。

大内委員

 あまり言うと、意地悪っぽく聞こえちゃうかもしれないですけど、例えば後ろのほうに、知らないことをなくすための努力を続けていく。でも、区の職員はみんな知っているということですね。当然、教育を受けているんだったら。区の職員は当然知っていると。ただ、知らない人が、区の職員以外のところがまだたくさんあると。いや、意地悪く言っちゃうとそういうふうになっちゃうんだけど、区の職員は皆さん当然、そういったダイバーシティについては理解もしているし、区の中は進んでいますよ。いや、まだこれからなんですよと言っているけど、もう研修も何回もやっています、いろいろ入ったときからやっていますと言われちゃうと……。なかなか目に見えないじゃないですか。論文を書けだとか試験をやるわけでもないから。だから、知らないことをなくすための努力を続けていくというのは、どんな努力をしていくのか、これからやっていくんだろうけど、もうちょっと具体的に、じゃあ何をするのかなというのがないと、やっぱり文章で書くとそうなんですけども、実際つくっただけで何をやっているのかよく分からない。いや、講座を開いていますだとか何かじゃ、それじゃ駄目なわけでしょう。もうちょっとあらゆるところに広めていくことをしていただきたいなと。

 あと先ほど、それはお願いというか、こういうのは非常に、つくるときは一生懸命つくるんですけど、つくっちゃった後は何か忘れられちゃうので、その辺のところをちゃんと取り組まないと、要するにつくった後で今度何をするか。どういった事業を行うのかということが非常にまた大切になってくるし、区の職員は全員そういうものを当然理解していますよという前提で物事を進めているのか。ということをちゃんと、つくるだけじゃなくて、つくって実際どう動かすのかということがやっぱり必要になってくるので、その辺のところまで考えて、あと先ほど言ったタイトルも長くてよく分からなかったんだけど、まだ仮だから、あんまり具体的な言葉を入れちゃうとよく分からない。ただ、そもそもが、前から私どもは言っているけど、この二つのタイトル、男女共同参画と多文化というのはそもそもが一緒のものじゃないんじゃないですか。無理やり、審議会も一緒にかけるのは難しいんじゃないですかと言ったけど、大丈夫ですとそちらがずっと言い張っていてやったからいいんですけど、やはりちょっと、多文化共生というのも中野区のオリジナリティーなんですよ、今回のこれは。新宿区の多文化共生とはちょっとやり方が違うんですよ。新宿区のハイジアにあるでしょう。多文化共生の、あそこへ行くといろんな国の人たちが生活に困らない。そこへ行くと、区の行政のいろんなことを分かるように、要するに生活が困らない。言語の障害で困らないような形のものがあそこにできていて多文化共生だとかいろいろやっているんだけど、中野区の場合はちょっと違うじゃないですか。そういった人たちとも一緒に社会で暮らしていこうと。じゃあ、それってどうするんですか、どうやってやるんですかと次はなってくるんですよ。先ほどから120か国がいるといったら120か国の言葉を載せるんですか、全てのものを、という話になってくる。その辺もちゃんと考えてもらわないと、言うのは簡単なんだけど、実際一人の区民が困っていますといったら全部対応しますか。全部の言語を入れるんですかということにもなってくるんで、それをちゃんともうちょっと具体的に、じゃあ何をするんだということも入れていってくれないと、この次のときにね。つくったのはいいけど、つくっちゃったけど、なかなかこれは難しいなじゃ駄目だから。それをお願いします。もういいです。

日野委員

 すみません、ちょっと、これまで散々他の委員の質疑があって、もう御答弁されている内容なんですけど、ちょっとよく理解できなかったので、もう一度質問させていただきたいんですけど、まず、区では中野区男女平等基本条例があって、それに基づいて基本計画があって、今回の条例については、それに基づく計画というのはつくらないということで、まずよろしかったですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 現在、計画は考えてございません。

日野委員

 まず、そこが違いというか、こっちは何で計画をつくらないのかというのと、先ほど若林委員からの質疑で、男女平等基本計画のほうに今回の条例が反映されるのかどうか。ちょっとそこをもう一度教えていただきたいんですけど、そこは別個で、また関係というのがどうなのか。ちょっともう一度教えていただけますか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 1点目の、すみません、先に男女平等基本条例との関係……

日野委員

 計画というのは、こっちはつくらないというのは、ちょっと違いがあるのかという……

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 男女のほうとの関係を、もう一度、すみません、御答弁させていただきますと、その男女計画というのは、男女の条例の下につくるものでございまして、今回は人権そのものの条例ということで、男女の条例の計画の中でも一部といいますか、人権に関わる部分についてのものに関わる条例内容でございますので、男女計画全体に関わるものではないんですけれども、この条例を施行することによって見えてまいりました結果などにつきましては、新しい男女の計画の中に視点なり課題として検討材料としていく必要はあるだろうというふうに考えてございます。

日野委員

 それから、その相談体制なんですけど、相談体制を整備していくというふうにあるんですけど、それは、今回の条例に基づいて相談体制を整備するということでよろしいんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 条例に基づくものを整備したいと考えております。

日野委員

 これもちょっと先ほど中村委員が質疑されていたんですけど、もう一度、現在ある人権擁護相談があって、今後この条例で整備される相談体制、これというのはどういう違いになるんですか。かぶるものになるのか。それとも、人権擁護相談というのを改めるものになるのか。やっぱり人権という部分になると、法律の部分だったり専門性があったり、そういう体制というのはかなりちゃんとしたものにしなければならないのかなと思うんですけど、その辺というのはどうなんでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 今行っております人権擁護委員によります相談は、区民相談の中でやっているわけでございます。こちらは国の委嘱を受けました委員さんが区民の方一人ひとりに向き合って相談をするということでございまして、こちらでまず当面考えておりますのが窓口の強化ということで、うちの区の人権担当の窓口をまず強化したいというふうに考えてございますので、案内の即時性ですとか、さらに丁寧に案内をするですとか、お客様が相談しやすいように、またお待たせしないような環境をつくっていけたらと思っておりますので、既存の擁護委員の方のものとは機能は分かれるかなというところでございますので、両方とも生かしつつ相談体制を厚くしていけたらというふうに考えてございます。

日野委員

 ちょっとそこがイメージが湧かなくて、相談する側にとっては、ちゃんとしたといったらあれですけど、しっかり相談できる体制のところに相談したいというのがある。その内容によって分けるということですか。こういう内容だったら今までの既存の人権擁護相談、それじゃない内容であれば新しい相談体制のところに相談するというようになるんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 現状も御案内先は東京都の機関ですとか様々窓口が、その方によってございますので、適宜案内をしております。その中で擁護委員さんの相談がふさわしいと思う方にはその案内をしておりますので、国や東京都も制度を整えたり、機関がございますので、その方に合ったものを適切に、お話をお聞きしながらきちんと御案内がさらにできるような体制としたいと考えております。

高橋企画部長

 今課長のほうから現時点の検討の状況を説明させていただきましたが、現在検討を進めているところです。恐らく御指摘の向きとしては、やはり相談する側から見て相談しやすい分かりやすさと、あとそれがたらい回しにならないような、そこでちゃんと相談を受けるということがまず大事だろうし、そこをちゃんと押さえて整理すべきということだというふうに捉えておりますので、そこはしっかり視点として整理してまいりたいと思います。

平山委員

 ごめんなさい、確認で。何かアンブレラ条例と言われてしまったのと、先ほどこの名前をお聞きして余計少し混乱しているので整理だけさせてください。そのアンブレラ条例ということは、理念条例なんじゃないんですか。という気がするんですね。さっきそういうやり取りがあって、そうじゃないようなお話をされていたんですけど、だって、そうならないと、アンブレラの役割を果たせないんじゃないかなという気もしなくもないんですが、これは私がそう感じたというだけなんですけど、そんなことはないんですよね。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 様々な用語を使って申し訳ございません。あくまで審議会の中でアンブレラ条例という言葉を使って引用させていただいてしまったのですが、やはり人権全体を見るという視点から言えばアンブレラ的な機能、あと私が最初申し上げていたベーシックなというところで言いますと、そのルールの底上げといいますか、そういった両面があるということで、説明が分かりにくくなって申し訳ございません。二つの機能があるというふうに捉えてございますので、アンブレラ的な人権尊重のものもあれば、いろいろな制度について見ていくというような両面あると思います。

平山委員

 でも、大事なことは、この条例ができてどんな人が救われるかということなんですよ。どんな人の日常が変わって生活が変わって抑圧されている環境が変わるのかということなんですよ。それにどこまで資するのかなと思いながら皆さんの質問を聞いて、まだ条例の本体が来てないですから、あくまで考え方なんで、いろいろそういうことを考えながら伺っていたんですけど、何かいまいち見えてこないなというふうに思っています。

 もう一つだけ、日野委員が質問されたことと若干重なるのかもしれませんけど、目的と基本理念があって、教育及び普及、広報活動、これはどんなことでもやることですよね。でも、条例の性質的にここは力を入れてやったほうがいいのかもしれないんですけど、相談体制と審議会がよく分からないんですよ。でも、相談体制は、アンブレラと言われたのでちょっとよく分からなかったんですけど、アンブレラなのかベーシックなのか、両方の要素を兼ね備えると言われたので、相談体制は先ほど日野委員が質問されたんで一旦置きますが、審議会が何をやるのかというのが、要するに調査審議や、ここはまあいいとしましょう。「施策の推進に必要な意見を聴くための」のこの「施策」というのはどこがつくり出す施策ですか。何に基づく施策ですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 この施策の推進といいますのが、今回人権条例ということで、男女も障害もですけれども、各所管している条例ですとかルールというものがございますので、庁内におけます人権関係の各施策というような意味合いでこちらは記載させていただいております。

平山委員

 ということは、既存の施策であったり、これから既存の計画等に基づいて実行されていく施策ということですよね。その推進に必要な意見をわざわざ聴くために審議会なんか設ける必要はあるんですかね。だって、それは各事業部で施策の推進のために目標まで立てて努力されているじゃないですか。

高橋企画部長

 我々の今の区の捉えとして、答申の中でも書かれているんですけども、5ページになりますけれども、盛り込むべき事項というところの最後のところで複合的な視点というところがございます。男女平等基本条例でもしっかりそこを区としてこれまで位置付けて施策も進めてきているわけですけれども、人権という形でさらに見た場合、この柱立てがございますが、ここにある複合的な視点で見た場合、足りない部分があるんではないかという御指摘ですし、我々もそこがあるんではないかというふうに捉えています。今、現時点でここをというところまで具体化できておりませんが、視点としては、この複合的な視点を我々はしっかり捉えて、必要なところを課題抽出して、それに対する対策、解消を図る施策を打っていきたいと思っています。そういったところに審議会のところで調査、審議いただき、答申なりお答えの方向性を見いだしていただければということで考えているところでございます。

平山委員

 現状で足らざる部分があるという認識はないんですか。だって、あるから条例をつくるんじゃないんですか。現状の区のサービスで充足をしていたら、そんなに条例制定の必要ないわけじゃないですか。そこはお持ちじゃないんですか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 現状で想定しておりますのが、例えば障害のところでございますが、既に障害のほうには、障害と女性という複合的なものについての課題を障害のほうでもう既に持っております。今回、四つの視点からすれば、例えばここに外国人であるとか、御高齢であるとか、そういったところが複合的に重なってくるものについては、障害のほうでは取り立てての課題というふうに規定はされておりませんので、もしそこで抜け落ちるといいますか、カバーできないような方がいたら、その事例について検証を行っていきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 質問を変えましょう。区は多文化共生に関する計画はお持ちですか。推進計画、何かしら。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 多文化共生については、現状ではございませんが、現在国際交流担当のほうで、基本計画案にもございますが、指針というものをつくる予定でございまして、そちらの指針をつくる際に、こちらの人権の視点ですとか、そういったところも加えながら検討してもらいたいというようなところで考えております。

平山委員

 もうこれで終わります。中野区内に、たくさんの例えば外国人の方もいらっしゃる云々というので、住居の問題であったり様々な課題があるわけなんですよ。それに対して真っ向から向き合って、それを解決するための計画は持っていないわけなんです、中野区は。今回人権と多様性という形の条例ができる。非常にベーシックな条例であると。僕は多文化共生のところは計画をつくるぐらいまで一生懸命やってほしいなという思いはあるわけなんです。そうしないと、これじゃ多分解決できないかなと思うんです。さっきの御答弁だと、今ある区の施策の中で視点を様々複合的に見てと言うんですけども、いや、これは取り立てて取り組まないと難しい問題だなというふうに個人的には思っていたりしたので、何かどっちにも、まあ、ベーシックなものだからベーシックなんでしょうけど、どっちにも力が入っていないような気がしてちょっと残念だなというふうに思っているというのが正直な感想です。だから、審議会というのが取りあえず設置されていて、必要に応じて、審議会ですから諮問内容があるわけですよね。諮問内容を投げて云々ということになるんでしょうけど、全体の計画を複数の視点から見ていくということだけじゃなくて、今足らざるものをどうするんだということをしっかり検討できる審議会をつくるんであれば、そういうものにしていただきたい。そうしないと、多分今までつくってきた──だから、ユニバーサルデザイン推進条例もあまり進んでいませんけども、結局、区はああいう条例をつくって、我々は必要だと思って言ったんですけど、今の計画に当てはめてみて、いろんな今ある計画をちょちょちょちょちょちょちょっと組み合わせて、これをこう進めますという計画をつくる。それもどうかなという気がするんですけども、でも、そこにすら行かないとなっちゃうと、何かこれで中野区内でお困りの人が幸せになるんだろうかなと思うと、あまり手応えを感じなかったものでお尋ねをしました。だから、審議会の在り方を次に出すときに、もう少し具体的に示していただけますか。だって、もうこの条例の制定のスケジュールでいうと、相談窓口と審議会が肝になってくるんですけど、そこが明らかじゃないと到底議論が進まないと思うんで、それはお願いできますでしょうか。

堀越企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長

 審議会、附属機関の内容につきまして、次回お示しするときには具体的な内容をお示ししながら御報告したいと思ってございます。

委員長

 他に質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に2番、予算科目の見直しについての報告を求めます。

森企画部財政課長

 それでは、予算科目の見直しにつきまして御報告をいたします。(資料3)

 中野区構造改革実行プログラムで検討中ということでございまして、予算科目における「項」に係る体系を見直して、人件費についてスケールメリットを生かすことで予算計上額の縮減を図っていく。併せて流用などの減少により執行事務の効率化を進めるということで今取り組んでいるところでございます。こちらについて、第2回定例会におきまして見直しの考え方を御報告したところでございます。その後庁内で調整を行いまして、見直しの案ということでまとめましたので御報告をするものでございます。

 1の予算科目の見直しの考え方につきましては、前回の報告の内容と同様でございまして、特に(2)と(3)、(2)項に係る見直し、それから(3)目に係る見直しについて検討を進めているということでございます。

 2の予算科目見直し案、具体的な予算科目の見直し案でございますが、現時点においての令和4年度の一般会計歳出における予算科目数については、資料に記載のとおり、款が13、項が22、目が56、事務事業が179ということで今想定をしております。第2回定例会でお示しした検討案からの主な変更については、別紙の資料を基に御報告をさせていただきたいと思います。

 別紙の資料を御覧いただいて、大きく3点あるわけですが、一つ目が別紙資料の2ページ目の6款の地域支えあい推進費がありまして、この中に目として地域包括ケア推進費というのがあります。こちらは検討案の段階では、2項の介護・高齢者支援費の下に設定をしていたところでございますが、庁内の調整において、地域包括ケアについては今後全ての世代を対象に検討を進めていくというようなこともございまして、1項の地域支えあい推進費の下の方に変更しているというところでございます。

 それから2点目といたしまして、3ページ目の9款都市基盤費の1項都市基盤費の2目道路費がございまして、その2目道路費の下に事務事業を整理しておるところでございますが、検討案の段階では五つ設定をしていたところですが、事業の執行体制を踏まえまして、今回の案では八つに細分化しているということでございます。係等をそういう事業執行体制に沿った形で事務事業を整理したという内容です。

 それ以外について所要の文言整理を行っているというところでございます。

 では、最初の資料にお戻りいただきまして、2の予算科目見直し案のなお書き以降ですが、参考として令和3年度の科目数を記載しているとともに、最後のところでは参考で近隣区の科目数も記載をしております。今後、来年度の予算編成を進めていきます。基本的にはこの案をベースに予算編成を進めていく考えでございますが、組織改正等ございましたら適宜見直しをしながら整理をしていきたいと考えております。

 3、見直しの効果といたしましては、例年人件費に係る流用が多数発生しているといったようなことがございますので、流用に係る事務作業等の縮減。また、項をまとめることで人件費を集約できるといったようなことがあると考えておりまして、今の内容については一般会計についての考え方でございまして、特別会計については現状どおりということで、大きな見直しはしないということで考えております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありますか。

平山委員

 これは前回も御報告をいただいて、今回その三つの変更があったということですよね。今後も組織体制の変更があればというお話ですよね。いや、何で今日三つ変わりましたという報告をされたんですか。全部、最後、予算編成のまとまる段階でまとめて御報告でもよかったのかなという気はするんですけど。いや、だって、今年度は変わらないわけですよね。来年度以降変わる。ほかにも来年度以降変わる可能性があるものもあるし、我々としても、できれば年度内にこの新型コロナの状況もあるので、組織についてもちょっと考え直していただきたいと思うところもあるわけなんですよ。いや、悪いわけではないですけど、何で三つだけ今回報告されたんですか。

森企画部財政課長

 これから9月から令和4年度の予算編成を進めていきます。令和3年度の体系と大きく変えると、こういった視点で変えていくということでございますので、まずこのタイミングで、こういう形で変更して令和4年度の予算編成を始めていくということで、一旦考え方を整理しましたので御報告をしたということでございます。今、委員おっしゃったとおり、当然組織改正があったりとか、あるいは新たな事業を追加するとかいったようなことになれば、当然科目の変更というのはあるわけでございますけど、一旦この形でまずスタートするということで御報告させていただいたものでございます。

平山委員

 要するに、目標体系の考え方が変わったわけじゃないですか。だから、今年度、このままでいくと大きな変更はないわけですよね。このままでいけば。この段階で御報告をされているということは、区として来年度に向けても、もうほぼほぼこういう組織体制でいこうというふうに決定をされて御報告をされているというふうに思えるんですよ。今、それに近いような答弁もされていたから。だから、じゃあ、この危機管理下で変わらないのかなと非常に思っちゃうんですけど、そんなことはないんですか。

森企画部財政課長

 すみません。ちょっとこれでもうほぼ、90%以上確定したとかそういうわけではなくて、こちらの資料にも書いてございますように、当然組織改正の検討は今別途やっていますから、当然それに伴って科目の見直しというのは、年末に当然、これは例年やっていますけども、行う想定はしております。ですので、この案で、もう組織も含めて固めてしまったと、ほぼ固めてしまったというわけではなくて、現時点ではこういう考え方で整理をして進めていきますという御報告でございます。

平山委員

 組織の体制が大きく変わるタイミングは、この目標体系が改まった後はいつになっているんでしたっけ。それはこっちか。

中谷総務部職員課長

 例年ですと第4回定例会に間に合うように見直しを進めるところでございます。

平山委員

 ですよね。そこから予算になるわけですよね。だから、そのタイミングで全然いいのになと思っているんですけど、何かさっき、いや、今、来年度はこれでいこうと決まりましたのでみたいな報告だったから。そこはあると思っていていいんですよね。そうしないと、予算がつかないから心配だったんですけど、それは大丈夫ですよね。

中谷総務部職員課長

 当然今の時点で来年度の組織というのが確定したわけではございませんので、まさにこれから検討を詰めていく段階でございます。第4回定例会で、必要な場合には組織条例の改正等を提案していく流れになろうかと思います。恐らく9月から予算編成に入るので、現時点においてはこの考え方で進めていくという、そういうことなのかなというふうに思います。

中村委員

 御報告ありがとうございます。1点だけ。前回2定のときにもいろいろと質問はさせていただいているんですけれども、款項目の科目が変わって、こういった見直しの効果というところも、事務作業のところも300時間減らすことができて、それも人件費が集約できることによっての予算規模というのを1億円効果があるというような御答弁もありました。私が心配していた予算の議決の話もしっかりとそこは、前提は変わらないで進めていくというところの御答弁もいただいているんですけども、もう1点、この科目の見直しを行うことによって今までできなかった流用というのができるようになるというか、その款項目のできなかったところができるというか、制度的にはですよね。できる部分も出てきてしまうのかなという懸念があるんですけれども、そこら辺はどのようにお考えなのか。どう縛っていくというか、これまでどおり進めていけるようにするのか。そこら辺のお考えがあれば教えていただけますでしょうか。

森企画部財政課長

 御指摘のとおりの部分があるかなとそこは考えておりまして、今現状、項間流用というのは予算で明記していまして人件費のみはできるわけでございます。それ以外の費目については項間流用はできないということになっていますが、令和3年度に項として位置付けしていた経費が、今度目のところでレベルダウンいたしますと、目間流用という位置付けになって可能にはなります。なりますが、今までできなかったものが、来年度以降、科目を変えたからできるようになるというのは、ちょっと簡単にできるようになると、やっぱりそこはしっかり制御といいますか、規律を持ってやっていく必要があると思いますので、流用に当たっては当然原則禁止というのが予算事務規則でも決めておりますし、決裁に当たっては財政課長協議を経てというようなことでやっておりますので、しっかりそこのところは、当然財政課としても見ていく必要があると思っております。

大内委員

 原則禁止ってよく言っているなと思って聞いているけど、まあ、それ以上言いませんけど、森財政課長の口からそれを言うんだという、ちょっと驚いているけど、まあ、それはいいです。

 他区と比べて、せっかく比較を出してもらったんで聞くけど、要は目の数が3分の1程度になるわけじゃない。それでもって他区を見ると、そこまでは減らしていないと。予算規模があるんでそれは何とも言えませんよ。倍近い、1.5倍近い区があるので、練馬区とか杉並区なんかが大きいから。ただ、ここまで減らすというのは他区と比べちゃうと、ああ、ここまで減らしちゃうんだと。それは、そういう考え方があって減らしているんだろうと思うんですけども、例えば、見直しの効果が二つ書いてあるんだけども、人件費に係ることでこれだけ減るんですか、3分の1に。要するに、見直し効果が人件費のことしか書いていないじゃないですか。人件費をうまくやるため、使いやすくするというか、これは縮減とも書いてあるんだけども、そのために目の科目数をこれだけ減らすという理解でよろしいんですか。

森企画部財政課長

 人件費については基本的に項ごと計上するという一つの考え方がありますので、人件費のほうを集約して流用を減らすといった部分については、大きいところはこの項を少なくしたこと、現在の案では項が22。令和3年度でいうと、53だったものを22に減らしていますけども、人件費の流用を減らす、あるいは人件費の当初予算での計上分を減らすというのは、項を減らしたことが一番大きなところかなと思います。

大内委員

 確かに項も5分の2になっているんだけど、目もこれだけ自動的に、項を減らすから目も減っていくというものなんですか、これ。

森企画部財政課長

 今回の考え方として、組織と予算科目を一定ある程度合わせて執行しやすくするという考えで見直したときに、今度、課が持っている、課の相当する予算を目に計上するように基本的にし直しています。ですので、今回目についても課の数とほぼ、それに合わせた形で整理をし直して、執行しやくしたといったようなことなので、目のほうも減っているということになっております。

大内委員

 僕もちょっと分からないので聞いているので、言い方が合っているか分からないんですけど、今まで項で人件費をつけていたのを目に付け替えると言ったんですか。何ですか。どういう意味なんですか。何か今まで項についていたものを今度目に人件費をつけるというふうに聞こえちゃったんですけども。

森企画部財政課長

 人件費は項ごとにつけていきますよというのが原則で、今年度でいうと項が53あったので、基本的にはその53にそれぞれ人件費が振り分けられていたというところです。それを定数とかの関係もあって、結構余剰で人件費を積算していたので、その項の数をまとめることによって、当初予算に計上する人件費も縮減、圧縮しますということが一つあります。そういうふうにして項の数を、人件費についてはそこのところが大きいところです。目の数については、今度課レベル、課の予算、課の数とほぼ目の数を同じにして、課が持っている課の事業の予算を目にそれぞれ振り分けをしたというようなところで考えていまして、そうすると、課の数と目の数がほぼイコールに、今の案ではそういうふうになっているということでございます。

大内委員

 言い方はちょっと語弊あると思うんですけど、じゃあ、今まで何か人件費はダブル計上していたんじゃないかというふうにも取れちゃうんです。ダブって計上していたんですか。そんなことはないとは思うんだけど、何かそういうふうに聞こえちゃうんです。こっちもこっちも両方計上していたみたいな言い方に聞こえちゃうんだけども、この見直しの効果がこの文章だけだとちょっとよく分からないんですよ、私は。もうちょっと、簡単に説明できないんだろうけども、今のことをやると、(2)で予算規模、人件費は年間で300億円前後ですね。それがどの程度、だから、それは予算の実際かかるお金は、これを変えたところでは同じだと思うんだけども、当初予算でちょっと減るわけです、その辺が。どのぐらい減るんですか。

中谷総務部職員課長

 よりタイトな予算編成ができるようになりますので、1億円程度は削減できる見込みでございます。

大内委員

 いや、やっぱり、そうすると、じゃあ、今までその1億円何だったんですか。いろんなところに、場合によって出るかも、人件費は途中で増やしたり大変だから、最初からちょっと多めにみんなセッティングをしていたと。目、項を減らすことによってそれを、こっちもこっちもじゃなくて一つで大丈夫だろう、計上するのがということなんだけど、逆に1億円も今まで多かったのかという話なんだよね。だって、人件費は物件費とも違うからそのぐらい、大体300分の1ですか。300分の1程度のものなんだけど、やっぱりそういうものなんだね。それで減るということ。何となくそんな分かったようで分かっていないようなあれなんだけど、ただ、これは人件費を当初予算である程度ダブルで計上しないというか、目が減ればそういった必要性がなくなるのでやるんだけども、手続も非常に今まで大変だったと書いてあるんだけど、今まで動かす手続は大変だったんですか、人件費って。

中谷総務部職員課長

 これまで細分化して、ある種課ごとに人件費を積算しておりましたので、見込み差が出るとその都度流用が必要になっていて、その件数はかなり多かったというふうなところでございます。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上……(「ちょっと休憩していただいて」と呼ぶ者あり)

 委員会を休憩します。

 

(午後2時42分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時46分)

 

 他に質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に3番、令和3年度都区財政調整の当初算定についての報告を求めます。

森企画部財政課長

 それでは、令和3年度都区財政調整の当初算定につきまして御報告をいたします。(資料4)今年度の普通交付金の当初算定、交付額が決定をしましたので報告するものです。

 下の表のところの中段辺りに中野区ということで色付けをしている行がございます。当初算定額327億2,700万円。当初予算と比較をいたしますと10億2,700万円のプラスということになってございますが、昨年度令和2年度の財調当初算定額344億9,000万円と比較をいたしますと、17億6,300万円の減というふうになっております。

 表の一番下のところに米印で362億5,800万円の当初算定残が生じているという記載がございます。東京都の今年度の当初予算におけます普通交付金のフレームから今回の各区算定額の合計、こちら一番左端にありますが、8,935億2,300万円、これを差し引いた額がこちらの算定残というふうになっているところでございます。今後、不測の事態が起きない限り再調整が行われまして、この額が各区に追加交付されるということになります。この362億5,800万円が仮に再調整の財源になるとしまして、今回の算定における中野区のシェアで割り返しますと、12億3,000万円程度ということになります。これの額は当然また今後の状況によって変わってくることでございますが、一応こういった状況でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありますか。

大内委員

 中野区が多めに入ってきてうれしいんだけど、ただ、これは、当初予算、中野区は何でこんなになっちゃったんですか。いや、入るものが入らないと思ったのか、どういうことになるんですか。当初算定額に算定されないというものが算定されたというふうにも逆に読めちゃうんですよ。厳しめに見たとか何かいろいろ言い方があるかもしれないけど、それはどうしてですか。

森企画部財政課長

 厳しめに見ていたといえば厳しめに見ていたところなんですけども、実際に特別交付金の算定をする際に、全体のフレームから中野区のシェアを割り出して積算をして予算額として出しているわけなんですが、今回362億円の算定残、各区にこの時点で割り振られていない残があると。一方、昨年度令和2年度については、算定残が全く、当初の段階ではあったんですけど、結局最終的に算定残は生じなかった、なくなってしまったんですね。というような事例もあったので、こういう状況下ですので、東京都全体のフレームから算定残というのはもう生じないだろうというような想定をして、そのフレームを小さく見て、それでシェアを割り返して予算を積算したということでしたので、結果として当初予算のほうはかなり例年に比べて厳しく見たというところでございますが、結果としては、当初予算より多く今算定されているという状況でございます。

大内委員

 なかなか言い方が難しいんですが、いや、他区なんか例えば、当初予算よりかなり少ないところがあるでしょう。こういうところというのは、例えば、見込んでいた事業ができなくなるというものも出てくるかもしれないし、かなり厳しいものがあるのかなと。そうした場合に、当初算定の残額とかがそういうところに当て込まれるということは今までなかったんですか。要は、当初もらえるよと。多分、人口比だとかいろんな部分、でもそういうところは動かないわけじゃないですか。補助金対象の事業だとかが見込みが甘かったのか。逆に中野区は厳しかったのかという言い方になっちゃうんだけど、いや、これは東京都からそもそも補助金がつくものだったのに知らなかったのかみたいな、例えばね。そういう見方が非常に、中野区がこれを見ると突出してちょっと当初予算よりも多いんで、ほかの区は基本的にみんな足りないところのほうが多いじゃないですか、当初予算より。何でこういう現象が起きるのかなと。そうすると、そもそも当初予算の組み方が違うのかなとかいろいろあるんですけども、それはちょっと分からないか。だって、財政担当課長同士で会うわけじゃない。そういうところで話合いとか、もしあれだったら休憩にして言ってもらえばいいんだけど。

森企画部財政課長

 各区の予算の組み方でございますが、大体中野と同じような見方をしている区が多くて、東京都全体で普通交付金の全体のパイがこれぐらいですよ。じゃあ、過去の例に照らし合わせて、自分のところの区のシェアというのはどれぐらいかなというところで割り返して算定をしているというところは近隣区では多いです。中野区も同様の形でやっているんですけども、今年度、繰り返しなんですけども、全体の東京都の普通交付金のパイが示されて、ちょっと小さめに算定残が生じないだろうということで中野区は厳しめに見たんですけども、ほかの区がどこまでそういったところを考慮して細かく調整をしてこの予算を積算したかというところは、詳細の部分は分からないんですけど、おおむね大きな考え方は中野区と同じような考え方を取って積算をしているところが多いとは認識しています。

平山委員

 さっき、要するにもう1回、最終的に12億円ぐらい入ってくるかもしれないということになると、これは、昨年度は当初算定があったけど、最後なかったんですよね。だから、昨年度分の財調の額を超えるぐらいの見込みとなりそうなんですか。

森企画部財政課長

 今現状、当初算定が327億円で、仮に12億円程度さらにプラスになると340億円程度ということで、普通交付金だけ見ると令和2年度よりも若干少ないことになるかなというような想定はしている、計算上はそうなります。

平山委員

 この決算でまたいろいろとお尋ねをすることになるかと思うんですけど、いや、安心したりするのはどうかと思うんですけど、コロナ禍での予算編成の在り方というのがある一定ここに表れていると思うんですよ。うちは92億円減しちゃうんですよという、92億円なんか減したら、2年で区の財政が駄目なっちゃうんですけど、絶対そんなことはないだろうと思ったんですけど、でも、そこの景気動向を見ながら予算を、入りを想定していくことは非常に大事じゃないですか。だから、ちゃんとそういう分析もしてくださいねということ、決算までに。いや、他の区も大体同じような考え方でやっているんですよとおっしゃったけども、やっぱり他の区のほうが算定残を組み入れたりすると、どちらかというと精緻な予測ができている可能性もあるじゃないですか。現時点でマイナスになっているということは。中野区はプラスに対してさらにプラスになるわけだから。ということは、きちんと入りを捕捉した上で、適切な区民サービスのための予算が組めたというふうに考えることもできるじゃないですか。だから、これは決算までに、やっぱり来年度に生かしていくという意味でちゃんと分析をしておいていただきたいなと思うんですけど、どうですか。

森企画部財政課長

 委員御指摘のとおりだと思っております。歳入の見通しをしっかり立てて、当然それを踏まえて予算編成を行っていくということは必要だと思いますので、令和3年度はこういう形で見たわけでございますが、当然令和4年度編成当たってはしっかり歳入を見ながら予算編成をやっていく必要あると思いますので、そこはしっかり整理をしたいと思います。

長沢委員

 すみません、ちょっと重なっちゃうんだけど、財調の当初算定がこういう形で出て、先ほどのあれだと、中野区の場合でいろいろあるんだけど、厳しめに見たとかそういうのも含めて、差引きの当初予算との関係では10億円、言ってみれば多かったと。予算との関係で。ただし、令和2年度との比較においては17億幾つというので、これだとどのぐらいですか。5ポイントぐらいあれだったのかな。規模でね。全体としても、4.何ポイントぐらいの減ということで、これは、都心部を除けば軒並み、やっぱり昨年度と比べて、令和2年度と比べれば、当初算定でこういう減だったということなんです。

 もう一つ、いわゆる算定残の話なんだけど、算定残としては、結局見込んでいた全体よりも300、これだけ要するに残ったということなんだけど、中野区においてシェア、全体としてもその予算の立て方もシェアで見るんだろうけど、中野区はシェアはどのぐらいで見るんですか。3.1ぐらいで見るんですか。

森企画部財政課長

 当初予算におきましては、3.3%から4%というようなところで例年見ているところでございます。

長沢委員

 それで、ちょっと心配というかあれなのは、じゃあ残の、それで12億3,000万円ということですね。これだと、3.1だともうちょっと入るような話だけど、いずれにしてもそれぐらいのシェアで見ているという、計算されているということなんだけど、これは確実に入ってくるものなんですか。本来は特別区の財源としてのあれなんだけど、これは何らかの理由で入ってこなかったときがあったんじゃなかったかなと、ちょっとそんなのがあって、どういったことの場合は入ってこないというか、これの金額がもっと最初の算定のときになっちゃう……。何か、ちょっとごめんなさい。あまりはっきり覚えていないんだけど、何かそんなときがあったように思うんだけども、仕組みとしてどうだったか教えてください。

森企画部財政課長

 昨年度の例ですが、昨年度東京都から、当初予算を組みました。当初予算のフレームをベースに、そこから各区が算定をしてみると240億円算定残があったんですね、昨年度の当初算定の段階で。しかしながら、結果的に東京都の決算において、特に法人住民税法人分などの逆に減額補正ですね。実際当初予算よりも入ってこなかったということになって、いわゆる財調の財源が減ってしまったということで、その算定残が結局240億円振り分けられずに、再調整が行われず、財調の当初算定のまま交付額が確定したといったような例が令和2年度はありました。また、平成21年度、リーマンショックのときは、もうさらに当初の見込んでいた額よりもかなり減って、再調整は当然行われずに、さらにマイナスの状態になって、当初で算定された額が結果的に算定し直されて当初算定よりも減ったと。平成21年度の例として。そういったような例もありますので、東京都のそういう調整税の収入状況によっては変わってくるということはございます。

長沢委員

 ちょっと今分からなかったのは、昨年度の例でいいんだけど、昨年度は当初予算の形で、当初算定、財調の算定として出てくるのが、東京都のほうで決算のところの云々って、決算と言ったらその前の令和元年になっちゃうじゃない。(「2年です」と呼ぶ者あり)令和2年でしょう。令和2年の決算ってどういう意味ですか。令和3年にかかって、どうして決算なんですか。(「決算見込みです」と呼ぶ者あり)決算見込みですか。ああ、決算見込みですね。分かった。そうすると、令和2年度のところで最終的な補正なり何とかというか、そこのところでもちろん財源補正なりいろいろやりますよね。最終補正と言っていいのかどうかはともかく、もう本当に年度末のところで。そこまでではっきりするということになるんですか。一応聞いているから、じゃあ、ちょっと答えてもらおうか。

森企画部財政課長

 東京都は東京都で当然それぞれ調整税も収入しているわけでございますが、その決算の見込み、収入状況を見て最終的に東京都は東京都で歳入の補正をする場合があります。令和2年度については、当初予算で組んでいた特に法人住民税の部分が想定よりも入ってこなかったといったようなことで減額補正をしたわけですね。それに伴って財調のフレームも小さくなって、それで再調整が行われなかったというようなことになったわけです。ですので、今、委員お尋ねのとおり、最終的にはこの後、年末から年始にかけて財調協議を行っていくわけですが、東京都の収入状況を見ながら、そこのところで交付金額というのは確定してくるということでございます。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後3時03分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時25分)

 

 次に4番、新庁舎におけるネットワーク環境の検討状況についての報告を求めます。

白井企画部情報システム課長

 それでは、新庁舎におけるネットワーク環境の検討状況について御報告いたします。(資料5)

 本件は、本年7月に報告いたしました「新庁舎におけるネットワーク環境の検討状況について」につきまして、前回報告後の検討の進捗状況及び今後の方向性について報告するもので、情報政策等調査特別委員会においても御報告するものでございます。

 新庁舎におけるネットワーク環境の構築に当たりましては、前回報告いたしましたとおり、インターネットデータセンターの更新とユニファイド・コミュニケーションの調達を分けて行うものとし、インターネットデータセンターの更新は、東京都の都区市町村セキュリティクラウドの更新に合わせまして令和4年度に実施するための準備を進めている状況でございます。ユニファイド・コミュニケーションの導入につきましては、令和5年度から令和4年度にインターネットデータセンターを先行することにしましたことから検討に時間をかけることになった一方、解決すべき課題も多いため、継続して検討を行っており、その検討状況の御報告をさせていただきます。

 1、ユニファイド・コミュニケーション導入の必要性についてでございます。新庁舎移転を契機としまして、区では組織横断的なプロジェクト型の働き方を取り入れ、さらに職員の創造性を引き出し、効率的かつ迅速に政策形成に係る意思決定を行える働き方を目指しているものでございます。そのため、職員が多種多様な手段でコミュニケーションが取れ、業務内容に合った適切な場所に移動しても自席と同等の職務が行えるよう新庁舎の設計を行っているところであり、その基幹システムとしてユニファイド・コミュニケーションの導入が必要となってまいります。

 (1)といたしまして、多様化する政策課題に対応するためには、組織横断的に迅速な意思決定を行っていく必要がございます。職員間の多様なコミュニケーションが可能な環境を備え、自席以外の場所であっても自席と同等の資料閲覧や作業が行える環境を整えることにより、庁内議論の活性化、よりよい政策形成を行うことで区民サービスの向上を図っていくものでございます。

 (2)ペーパーレスやWeb会議、テレワーク等の推進により、場所にとらわれない働き方を推進することで、物理的制約を縮減し、業務の効率化、政策形成に係る意思決定の迅速化を図るとともに、(3)ですが、産学や他自治体、区民などとの双方向コミュニケーションを活性化させることで協働の促進を図ってまいります。

 2、ユニファイド・コミュニケーション導入の検討状況についてでございます。こちらはユニファイド・コミュニケーションの導入ですが、(1)構成案1について調査を進めましたところ、外線電話の統合機能、区外部とのWeb会議の開催機能等につきまして、構成案1についても持たせることが可能であることを確認いたしました。現在、これらの機能を使用する際のメリット・デメリットや費用等について精査を進めている段階でございます。

 (2)構成案2、こちらは多機能ユニファイド・コミュニケーションの導入でございますが、こちらにつきましては、構成案2を用いて実現できる事項について引き続き調査を進めております。場所にとらわれない業務用ファイルの編集やWeb会議等の実現、屋外での業務ファイルの編集やパソコンに内蔵されたカメラで撮影した映像の即時共有、24時間365日システムが利用可能となり、また、本庁舎が被災して通信が途絶した際にも、庁外施設や職員自宅等から業務を継続するなど可用性が向上いたします。また、会議室予約機能、会議室利用状況のリアルタイムでの共有機能などを追加することで、会議室の稼働率の向上を図ることが可能となる想定でございます。現在、必要経費の精査を進めるとともに、多機能ユニファイド・コミュニケーションを導入しなかった場合にかかる費用等を含めた比較を行っている段階でございます。

 3、今後予定しているスケジュールでございます。(1)インターネットデータセンターの更新については、前回の御報告からスケジュールの変更はございません。本年11月から12月にかけまして、企画提案公募型事業者選定方式による業者選定を行った後、令和4年4月から10月にかけて構築、令和4年11月頃に東京都の新しい都区市町村セキュリティクラウドへ移行いたします。本格稼働時期としましては同年12月頃を予定してございます。

 (2)ユニファイド・コミュニケーションの導入につきましては、本年12月に導入方針を決定いたしまして、令和4年4月から6月にかけて事業者選定を行うことを予定しております。7月以降、令和5年9月にかけまして環境構築を行った後、令和5年10月に先行導入をいたしまして、令和6年5月の新庁舎への移転に合わせまして本格導入を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑ありますか。

日野委員

 このユニファイド・コミュニケーション導入の検討について、構成案1と構成案2とで御報告いただきました。まだ現在も精査を進めているというような段階ではあると思うんですが、これは構成案1のほうにおいても、今区がやりたいということが十分にできるというところまで見れてきたのか。それともまだまだやっぱり精査は必要なのか。現状、その辺はどのような状況でしょうか。

白井企画部情報システム課長

 構成案1につきましても、前回御報告の時点では、例えば電話機の統合等につきましては内線電話等に限られそうだという御報告をしてまいりました。ただ、この間調査を進めましたところ、外線電話であったり、また外部の方たちとのWeb会議等も可能であるというところの想定になってございますので、ユニファイド・コミュニケーションという視点では、構成案1についても相応の能力があるというところは確認できてございます。

日野委員

 今後、やれることとやりたいことというのがあって、大事なのがやりたいことをどのように比較していくかというところだと思うんですけど、例えば、現状でもシステム調達ガイドラインだと、新たにシステムを導入された際には業務フロー等を明確にして、そこから比較していく、検討していくというのがあると思うんですけども、今回これは全体に関わるような話じゃないですか。そうすると、全体でそれぞれの業務の中で、こういう業務フローなんていうのがちゃんとつくられていて、それを基に新庁舎でこういうことができる、これをするために、この業務を行うためにこの機能を使っていく。ただし、これはできないとか、そういったことが細かく見られているのかどうかというのがちょっと気になったんですが、これはいかがですか。

白井企画部情報システム課長

 委員御指摘のとおり、こういったシステムの選定に当たりましては、まずどういったことをしたいのかといったところを示していく必要があるという認識でございます。一方で、新区役所の働き方というところは、今区のほうでも全庁で検討を重ねている段階でございますので、それらの検討と併せまして、今委員御指摘いただいたようなことにお答えできるような検討を進めてまいりたいというふうに考えている状況でございます。

日野委員

 前にも言ったと思うんですけども、システムありきでシステムに合わせて業務を変えるというのはかなり非効率というか、無駄をつくってしまうことにもなると思うので、まずは今後、様々大きく変わっていくと思うので、全体で今、それぞれがどうつくられているのか。まずそもそも情報システムだけの話ではなくて、全体で業務フローというのがちゃんとあるのかないのか。ないのであれば、今後それぞれがしっかりつくっていって、それに基づいての検討というのをしていかなきゃいけないなと思うので、その辺はしっかり進めていただきたいなというふうに思います。要望です。

平山委員

 スケジュールをさらに分けて前回よりも少し分かりやすくしていただいたところなんですが、一つ気になるのがやっぱりお金のところで、前回あらあらの概算の金額を出していただきましたが、ただ、振れ幅がものすごく大きくて、構築費用も2億円から13億円ぐらいの間だったり、構成案1と2によりますけど、運用費用も年間で数千万円から3億円とか5億円とかという振れ幅だったような気がしています。やっぱり一番直近で懸念をするのは構築費用なんですよ。これはどの段階であらあらこの費用というのが、あの振れ幅じゃなくてもう少し現実的な費用というのが見えてくると考えていいですか。

白井企画部情報システム課長

 すみません。こちらのスケジュールにもありますとおり、基本的に来年度につきまして構築を開始してまいりたいというふうに考えておりますので、遅くとも令和4年度当初予算の編成の中では我々のほうでお示しをしていく必要があるという認識でございますので、それに合わせたスケジュールで御提示をしていくというふうに考えてございます。

平山委員

 令和4年度の当初予算ではというふうにおっしゃるのは、例えば令和4年から令和5年度にかけて、あるいは令和6年度までかけてかかるような作業というのもあるわけじゃないですか。逆にそういったものというのは、きちんと総額を出した上で債務負担をかけていくというような考えでいらっしゃるのか。要するに、トータル額が令和4年度ではあらあら見えますよというふうに考えていいのかどうかというのはどうですか。

白井企画部情報システム課長

 契約の形態も含めまして現在検討中ではございますが、原則、例えば構築といった工程につきましては1本での契約というところを考えてございますので、いずれかの形でも総額というところのお見せをしていくような形になるというふうに考えてございます。

平山委員

 この検討は庁内ではいつから開始されたんでしたっけ。いわゆる新庁舎におけるネットワークの環境のって。要するに、この新しいベースになってから出た話ですか。

白井企画部情報システム課長

 今年度の4月から具体的な検討には入ってきているという認識でございます。

平山委員

 区のほうの財政見通しがありましたよね。財政課長にお伺いしますけど、それはもう少し前に出されていたじゃないですか。でも、将来的に庁舎の中でネットワーク構築を行っていくということは想定をされていたでしょうから、我々に示してくださった10年間の財政見通しの中にこれらの想定も入っていると考えていいんですか。

森企画部財政課長

 基本計画、今、案まで行っておりますが、そこのところでの財政見通し、一定、今のデータセンター機能の見直しもそうですし、各種新庁舎で使う庁内システムネットワーク、そういった部分については、今年の1月ぐらいの時点の想定ですけれども、見込んで入れているところでございます。

平山委員

 いや、それは我々に示してくださったものの中に入っていますかと聞いているんですけど。それがさらに更新をされて、あれは総務委員会か何かで示されましたよね。そこには反映されていますかというふうに聞いているんですけど。

森企画部財政課長

 基本計画のフレームを一番最初にお示ししたのが素案の段階でございます。素案が出されたのは今年の1定です。それ以降は数字の更新はしておりません。

平山委員

 はい、分かりました。今度は、構造改革って、新しいネットワークシステムを想定したものがありましたよね。なかったでしたっけ。

石井構造改革担当部長

 構造改革実行プログラムを現在作成を検討しておりますけれども、内容としてもデジタルシフトということで個別のプログラムを組んでいるところでございます。新区役所を契機とした来庁者への窓口サービスの迅速化や事務効率化、こういったところで計画しているところでございます。

平山委員

 その構造改革に示されている内容は、この構成案1であろうが2であろうが、どちらでも実現ができるというふうに考えていいんですか。

石井構造改革担当部長

 個別プログラムの中でも、やはりユニファイド・コミュニケーションということ、そうしたことを想定しておりますが、構成案の1、2、ともにやはり必要なものだというふうに思っておりますが、さらに具体の業務を進めていく上でどちらが最適か、これらの検討は今後必要であろうというふうに思っております。

平山委員

 いや、どちらも必要というか、どちらかの選択になるわけなんですけど、どちらであったとしても現状です。現状、今構造改革で進められていることに支障はないですか。

石井構造改革担当部長

 いずれにしても、構造改革で進めようとしていることは業務の効率化といったところは非常に大きな点でございますので、どちらであっても支障がないというか、計画しているものは達成できるだろうというふうに考えております。

平山委員

 いや、構造改革で目指す業務の効率化ってある姿があるわけじゃないですか。その姿に到達するに当たっては、別に構成案1であろうが2であろうが問題はないというお考えですかということをお尋ねしているんです。

石井構造改革担当部長

 構成案1でも2でも、その業務の生産性の向上といったことが目的でございますので、いずれも問題ないというか、それに資すると考えております。

平山委員

 最後にもう1回、構造改革って、そのデジタルシフトによって得られる財政的な効果という試算はなかったですよね。

石井構造改革担当部長

 その試算はございません。

平山委員

 振れ幅によるんで、最終的な数値が見えないと何とも言いようがない部分はあるんですけども、そもそもの構造改革のスタートというところで考えたときに、いや、区民の利便性は向上したほうがいいですよ。だけど、そもそもの構造改革のスタートというところで考えたときには、これは何度もこの委員会で議論をしていますけども、やっぱり逼迫する区の財政に対して大きく何かしらの改革を行っていかなくてはいけないということだったわけじゃないですか。今日はここまでにしようと思うんですけど、結果、まだ分からない未来の話なので質疑をしてもあれなんですが、例えば振れ幅の中で中間ぐらいに行ったってかなりの額になるわけなんですよ。ただ、入れたほうが区民の利便性は向上するんだろう。だけども、もう一方の構造改革の目的というものから見たときには非常に財政を圧迫することになるわけですよね。経常経費もかかっていくわけですから、ランニングコストもかかっていくわけですから。そことの兼ね合いというのをどう考えていらっしゃるのか。構造改革である限り、デジタルシフトによって区民の利便性向上、役所の業務効率化と、さらにそこから得られるような、やっぱり財政的効果というものもきちんと目指していかなきゃいけないんじゃないのかなというふうに思っているんですけど、どうお考えですか。

石井構造改革担当部長

 構造改革の中でも、特にデジタルシフトについては今後のロードマップの中でも触れておりますけれども、財政運営の課題といったことはこの中でも触れております。今御指摘のとおり、システムの構築に伴う投資的経費が増加するといったこと、これは認識しているところでございますが、一方で展開していく中で、人件費を含む経常経費の抑制というか、それを図っていくといったことは重要な点だと思っております。システムでのランニング、それはもちろん経費としてはかかりますけれども、一方で、業務が効率化され、また働き方改革などによって経費を落としていくということも視野に入れながら進めていくべきだろうというふうに考えております。

平山委員

 じゃあ、人事にお伺いしますけど、そのような御答弁であるとするならば、当然基本計画が策定された後に早急に出していただけるであろう定数管理計画、これにも反映されるというふうに考えていいんですか。このデジタルシフトによる効果が。

中谷総務部職員課長

 その段階でデジタルシフトによる効果で具体的な定数の削減の数字までなかなか導き出すのは難しいのかなと思っているんですけれども、ただ、そういったものといいますか、ないしはアウトソースの推進なども含めて、将来的に、10年先、20年先にどういったふうに進めていくのかという観点は入れた形で定めていきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 それで、答弁が矛盾しているんですよ。だから、よく絵に描いた餅にならないように調整していただきながら、庁内調整を図っていただきながらやっていかないと、いや、結構大変なことなんですよね、これって。ドラスチックに区役所が変わるぐらいのことじゃないと、こんなにお金を投資する必要ないんですよ。そこで得られる果実というものは、やっぱり最大のものを求めていかなきゃいけないとは思うんですね。いや、いいんですよ。無理に人を減らすというよりも、一人の職員が今よりも1.5倍の作業ができる、仕事ができるようになったことによって、さらに区民サービスを向上させるという考え方も当然ありますから、ただ、それは、じゃあどう図るのか。もし評価するのであれば、やっぱりそれによってどうなのかということもちゃんと示せるようなことでないと、要するに、予算は決まっているパイがある。この中で新たな需要として、この予算の中でずっと今後かかり続けていくものが計上されていく。普通に考えたら、何かしらの区民サービスが削られるわけなんですよ。それか、貯金を食い潰すまで財調を入れ続けていくしかないわけなんですよ。でも、これもどこかで尽きてしまう。何かしらのサービスを減らさない限りこのパイは大きく、ちょっと景気が上向くというふうには思えないので、そこでやっぱり、そんなに簡単にできることではないとは思っていますよ。急にシステムを入れたから職員数が30人減りましたなんて、そんなことに結びつくとは思わないんだけど、でも、そういうことを同時にやっぱり考えていかないと回らなくなっちゃうというか、向上したサービスはあるかもしれないけども、いつの間にか削られているサービスも出てくるということになってしまうおそれがあるみたいな、そこはしっかり考えていただきたいなと思います。これは要望でいいです。だから、全庁的にそろそろデジタルシフトということについて協議をしていただくような段階に来ているんじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に5番、テレワークシステムの導入にかかる考え方についての報告を求めます。

白井企画部情報システム課長

 それでは、テレワークシステムの導入にかかる考え方について御報告いたします。(資料6)

 本件は、区におけるテレワークシステムの本格的な導入に係る端末等の調達に向けたこれまでの検討状況や導入に関する考え方について御報告するもので、情報政策等調査特別委員会においても御報告するものでございます。

 1、目的でございます。テレワークシステムの導入は、職員の移動時間の削減、仕事と育児・介護等の両立など多様な働き方の実現を図ることを目的とするとともに、新型コロナウイルス感染症拡大などの状況下におきましては、在宅での勤務が可能となるよう、職場環境により近い労働環境を整えることで、職場に出勤する職員数を抑制しつつ、区の行政機能を維持し、行政サービスを安定的に提供することを目的とするものでございます。

 2、テレワークシステムを利用した勤務の需要でございます。本年7月に全庁に対して「テレワークシステム及びWeb会議システムの利用需要調査」を行った結果、テレワークシステムの利用について、全庁的に多くの需要があることを確認いたしました。

 初めに(1)在宅勤務時にテレワークシステムで行うことを想定している業務ですが、予算・決算資料、会議資料等の作成のほか、起案立案や決裁業務などの内部事務の執行、Web会議システムを利用した会議の開催、eラーニングや動画視聴等による研修参加等を想定してございます。

 (2)テレワークシステムの利用希望の調査結果でございます。すこやか福祉センター等を含む全103所属に調査を行いました結果、46所属での需要が確認されました。その他、Web会議の主催についての希望は35所属からございました。

 3、テレワークシステムの導入についてでございます。

 (1)テレワークシステムの導入に向けた制度等の整備でございますが、導入するテレワークシステムはJ-LISと言われております地方公共団体情報システム機構が提供しております自治体テレワークシステム for LGWANを予定しております。これまで庁内情報ネットワーク端末を転用し、既に貸与されております本システムのアカウント、無償で利用可能なチャットシステム等を活用した試行を行っており、システムの仕組みに合わせた運用方法の検討、在宅勤務を行う際の区の制度整備の必要性などが分かってきてございます。引き続き試行の範囲を拡大するなど、さらに知見を深め、全庁での導入に向けた体制や制度等の整備に向けた検討を行ってまいります。

 まずア、機器や運用管理につきましては、機器の調達及び運用ルールや環境等の整備を行うものでございます。(ア)テレワーク用端末の調達についてですが、本システムを利用するためには端末が必要となりますが、既存の庁内情報ネットワーク端末の在庫に余剰がなく、また、今後庁内の需要に応じました柔軟な運用を可能とするため、必要数を購入する形での調達を考えてございます。

 また、(イ)テレワーク用端末の仕様についてでございますが、現在の庁内情報ネットワーク端末は、自席に据置きで利用することを想定して調達を行っていますことから、軽量化等を図るとともに、Web会議を行うためのカメラやマイクが搭載されていないため、搭載した端末の調達をいたします。

 (ウ)運用管理につきましては、本システムは庁内情報ネットワーク端末の遠隔操作によりテレワークを実現する仕組みとなっており、運用管理の効率化を図るため、操作する端末と遠隔操作される端末の2台1セットでの調達を考えてございます。

 (エ)コミュニケーションツールにつきましては、在宅勤務時においても、職員間でリアルタイムに円滑なコミュニケーションを取る必要があることから、チャットシステムを導入したいと考えております。

 (オ)操作ログの取得と保存につきましては、不正行為の防止及び紛失時の対応等のため、出力されるログを一定期間保存し、事後においても参照可能な状態にしてまいります。

 イ、在宅勤務を行う際の制度整備についてでございます。今後、在宅勤務の本格実施に向けて、在宅勤務の時間単位や勤務地、超過勤務、通勤手当等の取扱いについて整理をしてまいります。

 (2)区役所新庁舎整備を踏まえました段階的導入についてでございます。本システムの現在の同時接続の上限が140であることや、区役所新庁舎におけますユニファイド・コミュニケーションの導入等が現時点では未確定であることを踏まえまして、本システムは段階的に導入してまいりたいと考えております。当初は利用希望のありました各所属に各1セット配備することとし、管理用端末等を含めまして計50セットを調達して全庁へ展開することを考えております。今後は本システムの運用方針を決定した上で、利用状況、区役所新庁舎のネットワーク環境等を踏まえまして、適切な導入規模について引き続き検討を行ってまいります。

 (3)テレワークシステムの導入当初に見込む概算経費でございますが、下段の表にありますとおり、初年度においては、端末の購入経費、ウイルス対策ソフトの導入などの構築経費としまして、2,400万円余、また年間におけるランニングコストとしましては、通信費、サーバー使用料などで400万円余を見込んでございます。ライフサイクルを5年間と想定しました場合、総額で4,500万円余の経費がかかることとなってございます。

 4、今後の予定でございます。導入の時期につきましては、本システムの令和4年度以降の運用方針につきまして、運用元でありますJ-LISから現時点で示されておらず、後年度にかかる区の費用負担を見込むことができないことからも、引き続き情報収集に努め、今後設定してまいりたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありますか。

平山委員

 J-LISの費用が幾らになるかというのが非常に気がかりなんですけど、これはさすがに来年度の予算に関わることだという認識はJ-LISさんは持っているわけですよね。何か先方から、少なくともいつぐらいまでには明らかにしますとかという話はないんですか。

白井企画部情報システム課長

 まず、本年4月にJ-LISのほうに問い合わせた際につきましては、各自治体における次年度以降の予算編成に影響するため、今年7月中にはお示しをしたいという回答を頂戴しておりました。一方で、本年7月の末頃に何も回答がなかったことから、我々どもから問合せをしましたところ、ちょっと調整が難航しているのでいつお示しできるのか分からない。一方で、各自治体において予算編成等に影響することは承知しているので、なるべく早い段階でというような回答にとどまっている状況でございます。

日野委員

 ちょっと細かいところになってしまうんですが、テレワーク用に操作する側の端末を2台で、操作される側を1台として使うと。操作する側の端末にテレワーク用のソフトウェアを入れるわけですよね。要は、LGWANのほうの端末をASPを使って使うためのソフトウェアを入れる。これは、例えば任意の自分が持っているPCにソフトウェアを入れるということなんかは物理的に可能なのか。そういうことができてしまうと、何か悪用というかそういうことが可能になってしまう、そんなことは、今現時点で聞いてそういう細かいことが分かるかどうかあれなんですけど、そういったところは特に心配する必要はないですか。

白井企画部情報システム課長

 操作する側、操作される側、それぞれにソフトウェアはインストールする必要がございまして、今委員から御指摘いただきましたのは、操作する側の端末について自前の端末等にインストールはできるのかというところでございますが、ソフトウェアのインストールそのものは可能でございますが、その先の管理者の権限等もございますので、例えば職員が悪意を持ってインストールするというようなことは難しいというふうに考えてございます。物理的にインストールは可能でございます。

日野委員

 その辺も今後ゆくゆくはしっかり細かくつくっていかないと本当にセキュリティの穴というのが出てくると思うので気をつけていただきたいなと思います。

 あとはテレワークのルールというんですか。これも今後だと思うんですけど、これは今想定しているのが、地域BWAのネットワークを使ってアクセスするということだと思うんですけど、地域BWAしかネットワーク上つなげられないようになるのか。別のネットワークもつなげられるのか。そこはどうなんでしょうか。

白井企画部情報システム課長

 現在区は地域BWAを想定してはございますが、回線自体は区がそちらを利用することを選んだということでして、一般のインターネット回線等からでも接続が可能なものとなっております。

日野委員

 テレワークの在り方自体に関わってくるので、これも今後だと思うんですけども、例えば自宅のみでしかできないようにする。もしくはそれ以外の場所でもできるようにする。そうするとフリーWi-Fiのスポットなんかがあったりしてそれを使えちゃったりとか、例えば悪意あるフリーWi-Fiスポットなんかに入っちゃうと、その辺の危惧なんかもあったりするのかなと思うんですね。なので、その辺のテレワークの在り方のルールというところにもしっかりとセキュリティ上のルールというのは目を向けなきゃいけないと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

白井企画部情報システム課長

 端末側の設定で接続できるネットワークを限定していくという運用を現在考えてございますので、例えば町なかのフリーWi-Fiであったりから接続できるような状況は、現在は想定してございません。また、引き続き今後BYOD、要は職員の端末を利用するだったり、そういったことの検討もしていこうかとは思っておりますが、そういったときにもセキュリティの観点というのは漏れずに検討してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に6番、財産の取得についての報告を求めます。

吉沢総務部経理課長

 それでは、財産の取得に関しまして、不動産売買契約を締結いたしましたので御報告いたします。(資料7)

 お手元の資料を御覧ください。取得いたしました用地につきましては、中野区若宮一丁目13番1、13番2、13番4の日本銀行所有不動産、洗心寮跡地。地積は2,711.97平米でございます。目的(用途)につきましては、まちづくり用地でございます。取得価格につきましては、10億9,700万円。平米単価は約40万4,500円になります。契約の相手方でございますが、日本銀行文書局。契約年月日は本年7月26日。契約金の支払いにつきましては、本日8月26日同日引渡しを受けてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいですか。なければ、以上で本報告について終了します。

 次に7番、災害時における協定の締結についての報告を求めます。

田邉総務部防災危機管理課長

 それでは、災害時における協定の締結について御説明させていただきます。(資料8)

 お手元の資料を御覧ください。区では、災害時において区の区域内における災害応急対策等の円滑な実施を期するため、様々な団体と協定を締結し、協力体制を確立しております。今回、以下のとおり災害時における協定を締結しますので報告いたします。なお、この案件につきましては危機管理・感染症対策調査特別委員会でも御報告させていただく予定です。

 まず1ですが、災害時における協定締結について。災害時におけるバスの利用等に関する協定を結びます。協定相手方は、関東バス株式会社となっております。

 主な協定内容ですが、被災者の救援搬送、災害応急対策活動に必要な人員及び物資等の輸送、臨時的な避難施設等として活用いたします。

 協定締結日ですが、令和3年9月7日、オンライン形式での協定締結を実施する予定でおります。

 2でございます。今後の各種協定締結についてでございます。予定ですが、災害時における高齢者や障害者の方を対象に、(1)、(2)、(3)の各団体と協定を結んで施設の利用を行う予定となっております。各施設については読み取りいただければと思います。

 (4)を御覧ください。災害時における停電復旧及び啓開作業の相互協力に関する協定でございます。協定締結先ですが、東京電力パワーグリッド株式会社。主な協定内容でございますが、電力の復旧に支障となる障害物等の除去や応急措置の実施についてでございます。

 上記(1)から(4)までの協定締結日については、協定締結先と日程調整の上決定する予定ですが、なお、協定の締結方法については、感染拡大防止の観点から書面などを利用して行いたいと思っております。

 3番に移らせていただきます。再協定についてということです。災害時における相互支援に関する協定ということで、中野区は社会福祉法人中野区社会福祉協議会と協定を結んでおりますが、今回再協定ということで、主な再協定内容ということなんですけれども、災害ボランティアセンターで行う救助とボランティア活動に関する経費負担の追加ということで、人件費、旅費などを付け加えさせていただく予定でございます。

 報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいですか。なければ、以上で本報告について終了します。

 次に8番、その他で理事者から何か御報告ありますか。

髙田総務部施設課長

 旧美鳩小学校校舎・体育館等解体工事の工事現場において、8月3日に死亡事故が起きましたので御報告いたします。

 工事現場にある積み上がった防音パネル材を搬出するため、一人でユニッククレーンで荷台に積込み中、防音パネル材が崩れ、作業員が背面にあった足場材との間に挟まれる事故が起こりました。作業員は病院に搬送され処置を行いましたが、死亡と判断されました。

 区はこれまでも工事現場において安全管理を徹底するように指導してきましたが、今後一人作業の禁止、安全作業が行える作業範囲の確保など、安全対策のさらなる強化を求めていきます。また、本件事故後、請負業者が自主的に工事を休工しておりましたが、現場作業員に対し、死亡災害における再発防止対策の周知会を実施し、新宿労働基準監督署に対し再発防止対策の書類の提出を行い、8月17日付で受領されたため、8月23日から工事のほうは再開しております。

 なお、現在のところ、この事故による工期への影響はないと施工者と協議を行っております。

 御報告は以上になります。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありますか。(「ちょっと休憩して」と呼ぶ者あり)

 委員会を休憩します。

 

(午後4時05分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時08分)

 

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいですか。なければ、以上で本報告について終了します。

 その他で、理事者から何か御報告ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後4時08分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時13分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありますか。

平山委員

 前回の総務委員会で、施設配置計画の中で生活援護課が教育センターからスマイルに移転するという質疑の中で、スマイルに移転をする、相談機能は新庁舎に入るということになった経緯や理由をお尋ねした際に、議会や様々な意見を踏まえてプライバシーの保護のためにというような答弁があったと記憶をしているんですが、その後に開かれた厚生委員会では、それも理由の一つであるが、そもそも教育センターに全て生活援護課が入ることができないということが判明したということを部長が答弁をされていたんですが、これはどうして答弁が違うんですかね。どちらが正しいんですか。

石井構造改革担当部長

 区有施設整備計画の中で、もともと教育センターに生活援護の機能を入れるということにつきましては、生活援護も大所帯ですので、一つの職場で入るということで想定しておりましたところで、入るだろうと見ていたのが教育センターでございましたので、もともと素案ですか。その時点で教育センターを生活援護の事務所として使うということについては、想定としては生活援護全体が入るという想定でございました。

平山委員

 入らないと分かったのはいつですか。

石井構造改革担当部長

 ちょっと厚生委員会での答弁とかみ合わない部分があるとなんですけれども、施設の配置の検討の中では、生活援護の事務所が入るという認識でおりまして、ただし、議会からの意見を踏まえて再度検討して配置をスマイルにしたという経緯はございます。

平山委員

 じゃあ、厚生委員会の答弁が間違いなんですか。どっちも議会の答弁なんですよ。ということと、一つは、入るか入らないかは分からない。入ると思っていたけども、議会からの意見もあってスマイルに変えましたというんであれば、入るか入らないかの検証をする必要はないわけですよね。一つはね。ということと、もう一つは、素案として出されている。素案の段階で、当然意見交換とかやられますよね。素案とはいえ、それぐらいのものなんですよ。素案に出す段階で現場と調整してきちんと入るかどうかの確認というのは、一方ではなされていなかったのかなという疑問も残るわけなんです。だから、まず調整はちゃんとされたのか。それで、入るということを確認されたのか。これはどうなのか。

石井構造改革担当部長

 素案の中でお示しした時点で生活援護で想定される職員数を踏まえると、教育センターの床面積上は入るだろうというところだったんですね。もちろん施設の構造そのものの中で恐らく改修等は必要であろうということも想定されましたので、改修ということも計画としては考えていたというところでございます。

平山委員

 そうではなくて現場と調整されたんですかと言っているんです。

石井構造改革担当部長

 もちろん生活援護の部署、健康福祉部との調整をした上でそのような計画としたということでございます。

平山委員

 じゃあ、健康福祉部長が入らないと。要するに、改修をしても構造上難しいらしいんですよ。そういう御答弁だった。というような認識を持たれているということは、全く御存じないんですか。そういう話も耳にされたことはないんですか。突然厚生委員会でそういう話を部長が出されたんですか。ちょっとそれ考えにくいんですよね。(「休憩してください」と呼ぶ者あり)

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後4時19分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時14分)

 

石井構造改革担当部長

 先ほどの引き続きになりますけれども、まず私が先ほどお答えした部分について、曖昧な記憶の中でお答えしてちょっと違った認識であったということもございましたので、今から述べることについては修正ということで、まずはおわび申し上げたいと思います。

 この間、事実の確認をいたしまして、まず生活援護の事務所の配置ということについてですけれども、区有施設整備計画の中では、現在の案の中では生活援護の事務所をスマイル、それから新区役所の中でということで記載をしてございますが、素案またはその前に素案のたたき台というものも出しておりますが、その中では教育センターの中に生活援護の仮設事務所を配置するというような記載となっておりました。その前の日程になりますけれども、昨年の12月の時点、これは厚生委員会の資料にもあるのでございますが、教育センター移転後の施設については生活援護課の事務室を移転すると。「当該施設は、設備及び面積の制約から生活援護課の事務室及び窓口の全てを配置するのは困難であるため、生活相談係、自立支援係、中野くらしサポート及び中野就職サポートについては、一時的に新区役所庁舎内に配置することとする」というような記載をして御報告をしていたものでございます。ですから、全てが入るということを先ほど私申し上げましたけれども、既に昨年12月時点では、一部の機能については分けて配置をするということでございました。施設整備計画の中での素案、あるいは素案のたたき台の中での記載については、今申し上げたとおり、教育センターの中で生活援護事務所の仮設事務所を配置するということについては間違いはございませんけれども、新区役所の中で一部の相談のことについては記載をしておりませんでしたので、それについては主な施設の配置ということで教育センターの部分だけ記載しておりましたけれども、事実としてはそんなようなことでございます。

 また7月、閉会中に行われました厚生委員会において教育センターについてのやり取りがあったのは事実でございまして、まだ非公式、メモという段階ではございますけれども、教育センターの施設について構造上事務室として活用するのはなかなか難しいというようなことの認識を示したことはございますけれども、それについては生活援護課長が答弁をしたというものでございます。健康福祉部長については、プライバシーの問題、あるいは教育センターの様々な意見、それを踏まえて改めて配置を検討した結果、新区役所に生活援護の相談ブースを設置するということを検討していますというようなことを御答弁したということで確認をいたしたところでございます。

平山委員

 私も当日傍聴していまして、すみません、部長の答弁だったのか、課長の答弁だったのかというのを間違えてしまったことは、それはおわびを申し上げます。ただ、一つは、今の発言もそうなんだけど、部内で調整したみたいな形でしたけど、私の聞いていた限り、全体調整の中でという答弁が多かったですよ。それは付け加えておきます。全体調整の中でということは、そういうことでしょう。どうしてこういうことになったのかということについては、全体調整の中でなって、それで我々はその全体調整の結果によってもろもろのことを検討しなきゃいけないという答弁だったというふうに記憶していますよ。まだ議事録がネット上にアップをされていないので定かではないですけども。とはいえ、素案では、生活援護事務所が教育センター跡地に入るということになっていて、そこのただし書き等々は何もないわけなんですよ。素案、たたき台までがそうなのかな。それで、案になった時点でスマイルと分けますよという表記になっている。施設配置計画だけを追っていくと、そういう表記なんですね。私が総務委員会に来たのは第2回定例会からなので、少なくともこれをベースにやり取りをしていて、答弁も含めていただいていたというふうに認識をしていたんですけど、御担当の中では、いや、生活援護が全部移るという認識はなかったということでいいんですか。

石井構造改革担当部長

 生活援護については、先ほど12月の厚生委員会の報告にあるとおり、一部の相談の機能については新庁舎に配置するということは、認識はございました。その他の大部分の生活援護の事務所、仮設事務所の部分については教育センターということでございましたので、施設整備計画上、主な施設の配置の考え方ということでお示ししていましたのが教育センターのことでございましたので、それについての御説明をしてきたということでございます。

平山委員

 じゃあ、ちなみにということでお聞きしますけど、その一部というのは、12月の当時は規模としてはどれぐらいだったんですかというのと、庁内のどこに入る予定だったんですか。それはどこでも見ることができないんですよ。

中村総務部新区役所整備課長

 一部機能につきましては、生活相談係、自立支援の機能が新庁舎のほうに入るというところで健康福祉部のほうから聞いてございましたので、そのような認識でおりました。新庁舎の具体的にどこに置くかについては、その時点では検討中でございました。

平山委員

 現在の計画では、新庁舎に入るところはどうなっているんですか。

中村総務部新区役所整備課長

 現在の新庁舎の整備の中の検討においては、生活相談、自立支援の機能については新庁舎4階に入る想定で検討を進めてございます。

平山委員

 12月のときと入る部署は変わらないんですか。

中村総務部新区役所整備課長

 12月のときは具体的にまだ人数的なところまでの検討はできておらず、その後、健康福祉部のほうと調整を進めておりまして、人数等の調整も進めてございます。

平山委員

 その部署としては変わらないんですか。課というか係というか。

中村総務部新区役所整備課長

 主に生活相談、自立支援というところは聞いているんですけども、これから業務フローを正確に精緻に作成していく中で、新庁舎に入る機能については今後さらに検討を進めてまいります。

平山委員

 今後検討じゃなくて、現在は12月のときと変わらないんですかと聞いているんです。

中村総務部新区役所整備課長

 その時点よりも、その後スマイルの社会福祉会館に移転という話になりまして、そちらのほうの職員数との見合いもございますので、検討はその後も進めてございまして、最終的に入る機能についても今後整理のほうをしてまいります。12月の時点とその後の現在の職員数によって、実際どのような係が入るかについても今後整理してまいります。

平山委員

 じゃあ、まだ確定していないということですね。分かりました。今お答えいただいた内容であれば、ある意味私も認識違いの部分があって質疑をしていたのかもしれませんが、それに基づいて御答弁を曖昧な記憶でなされたということなので、それはそれで理解ができましたけども、ということはどういうことなんですか。答弁にそごがなかったということでいいんですか。総務委員会と厚生委員会と。そもそも聞いているところはそこなんですよ。答弁にそごがあるとよくないと。委員会で調整しなきゃいけないんですよ。どっちかの答弁を。

石井構造改革担当部長

 答弁のそごはないというふうに考えております。

委員長

 他に各委員、理事者から何か御発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の総務委員会を散会いたします。

 

(午後5時24分)