令和4年09月28日中野区議会決算特別委員会子ども文教分科会

中野区議会子ども文教分科会〔令和4年9月28日〕

 

子ども文教分科会会議記録

 

○開会日 令和4年9月28日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時30分

 

○閉会  午後5時49分

 

○出席委員(7名)

 森 たかゆき主査

 甲田 ゆり子副主査

 河合 りな委員

 羽鳥 だいすけ委員

 加藤 たくま委員

 内川 和久委員

 白井 ひでふみ委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 青山 敬一郎

 子ども家庭支援担当部長、子ども・若者支援センター所長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 濵口 求

 子ども教育部子ども政策担当課長、教育委員会事務局子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 渡邊 健治

 子ども教育部保育施設利用調整担当課長、子ども教育部幼児施設整備担当課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 藤永 益次

 教育委員会事務局指導室長 齊藤 光司

 教育委員会事務局学校教育課長 松原 弘宜

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 金木 崇太

 

○主査署名


審査日程

○議題

 認定第1号 令和3年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について(分担分)

 

主査

 定足数に達しましたので、子ども文教分科会を開会いたします。

 

(午後1時30分)

 

 認定第1号、令和3年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について(分担分)を議題に供します。

 初めに、審査の進め方について協議したいので、分科会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時30分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午後1時31分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、当分科会における審査は、お手元の審査日程(案)(資料1)に沿って進め、補足説明については全体会において総括説明を受けているため、省略することに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように確認します。

 次に、審査の方法について、歳出については決算説明書のページに従い目ごとに、歳入については歳入決算説明書補助資料により一括して質疑を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように確認いたします。

 次に、審査の進め方及び3日間の割り振りについてですが、本日は一般会計歳出の5款子ども教育費中4項子ども教育施設費までの質疑を行い、2日目は一般会計歳出の残りの質疑の後、歳入の審査を行い、3日目は意見の取りまとめを行いたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように確認します。

 なお、審査に当たっては、3時頃に休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、質疑に入りますが、人件費については、職員手当等のうち特殊勤務手当、時間外勤務手当、休日給、夜勤手当、職員旅費、任期付短時間勤務職員人件費の一部及び会計年度任用職員人件費の一部が当分科会の分担分になりますので、御承知おきください。

 また、質疑を行う際には、事務事業名や事業メニュー、資料のページ等を明らかにして質疑をお願いいたします。

 それでは、歳出について目ごとに質疑を行います。

 初めに、決算説明書の242から245ページ、5款子ども教育費の1項子ども・教育政策費、1目子ども・教育政策費の質疑を行います。質疑はありますか。

河合委員

 教育委員会について少し確認しておきたいことがありますので、質疑させていただきます。243ページの中で教育委員会活動、これの中に定例会のほかに臨時会とかが含まれていますけど、これは夜の教育委員会とか地域での教育委員会が含まれていますか。これの中でそれが含まれているんでしたら、その回数を教えてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 定例会・臨時会の中に、今御指摘のありました、地域あるいは夜の教育委員会といったものも定例会のカウントとして数えてございます。定例会・臨時会、回数といたしましては41回開催してございまして、定例会は35回、臨時会は6回でございます。

河合委員

 ありがとうございます。夜の教育委員会や地域での教育委員会が実施されたということですが、これ、傍聴者に対して教育委員会の先生は返事ができないと言い放っているというような話もありましたけど、その事実を確認させてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 傍聴者の方に対する発言につきまして、今、委員御指摘のような発言は行ってはございません。冒頭、発言の時間を設ける際に、教育長から発言の場であるため、質問や説明の要求、資料の要求などにお応えできないといった御説明をさせていただいているというところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これ、一問一答に応じないというのは何か理由があるんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 傍聴者の方の発言に対しましては、教育委員会が教育長及び委員の合議体であるということがございますので、そういった御質問・御要望といったことに個別で教育委員の見解を述べるということは難しく、なじまないというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。傍聴者の方から様々御意見いただくことがあると思うんですけど、その中にも対応したほうがいいとか、通常、一般的に考えたら、これは返事を返さなきゃいけないよねというものも含まれてくると思うんですけど、それも対応しないんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 傍聴の方の御発言に対して、その場での対応といったことが難しいという状況でございますけども、必要に応じて会議終了後に教育委員会事務局職員が対応するといったことですとか、発言の内容によっては、その後教育委員会に諮っていくということも検討しているというところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。教育委員会の方は、児童・生徒とかの声を聞く機会とかもないものなんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育委員会といたしましては、児童・生徒との対話集会、それから、PTA連合会との懇談会などを実施しておりまして、そういった方々と直接対話する機会というものは設けてございます。

河合委員

 これで最後にします。非公開の会議も行っているという話もあったようですけど、どれくらいあるんでしょうか。その場合、非公開にする基準はどういうものにしているんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 昨年度で申し上げますと、非公開として扱った会議の回数は8回でございまして、議事の案件といたしましては11件ございました。内容といたしましては、人事案件が6件、それから、訴訟ですとか審査請求の関係の案件が3件、そのほか個人情報等に関わる案件が2件ということでございます。

河合委員

 すみません、非公開にする理由というのは、基本的にやっぱり個人情報とか、外に出せないからというところでやっているという理解でよろしいんですよね。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 そういった個人情報に係る案件であるということでございまして、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第17条第7項のただし書きの規定に基づいて、非公開としているものでございます。

羽鳥委員

 今の教育委員会の非公開のところでお尋ねをするんですけれども、この年度はなかったのかなと思うんですが、教科書の採択のところなんかでも非公開で議論とかされるというふうなことだったと思うんですけれども、これは、理由としてはどういったもので非公開にしているんでしたっけ。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼いたしました、先ほどの11件のうち、最後に申し上げました個人情報に係る案件等2件と申し上げたうちの1件が教科書採択の1件、それから、個人情報に係る案件が1件ということでございます。教科書採択につきましては、どういった採択の方針、あるいは方向性といったものが、まだ不確定な要素がございますので、その段階では公開していないということでございます。

羽鳥委員

 方針が不確定だからと。よく情報公開請求なんかでやると、まだ議論中だからとかというふうなことで非開示になることはあるんですけども、方針がまだ決まっていないから非公開だというふうな、これはどういう判断に基づくものなんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教科書採択に係りましては様々な視点での御意見をいただきたいということで、まずは非公開として開催をしているものでございますが、採択の決定後、そういった議事録等も含め、公開をしているというものでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 あと、教育委員会の議事録の公開が、結構、ちょっと決算とは、直接は関わりはないんですけども、結構公開が遅いんですよね。2か月、3か月とたっているものがあって、どういう議論をされたのかなというふうに見るときにちょっと困ることもあるんですね。議事録の調整というふうなのはどういうふうにやられているんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 できるだけ早く議事録についても公開するというところで努めているところではございますけども、実際には会議の内容を委託のテープ翻訳という形で業者のほうにお願いをしまして、そちらで上がってきたものをまた改めて再度確認ですとか、修正の必要な箇所がないかというのを確認した上で公開をしてございますので、一定の時間を要しているというところでございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ進行いたします。

 次に、決算説明書244から249ページ、2目企画財政費について質疑はございますか。

河合委員

 令和3年度は校割予算が少なくされて、前年度、例年に比べて減らしたというところがあったかと思っております。それの影響について心配していますが、何かあったのか、一応確認させてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和2年度と比べまして令和3年度につきましては、校割予算10%削減ということで配当しておりました。先行きの財政状況が見通せないというところでございましたので、そういった判断に至ったわけでございますけども、ただ、学校サイドのいろいろ状況なども確認しながら、教育環境の問題が起こることがないように努めていったところでございます。この間学校からも、限られた予算ではございますけども、各学校、有効にその予算を使っていただいたというところで、大きな苦情やトラブルがあったということの認識はございません。

河合委員

 前回の予算時から再三申し上げてまいりましたが、我々はやはり学校に対する予算を削るというのはどうなのかなというところは非常に感じておるところです。やっぱり今後、何があってもこういうところはしっかりお金をかけて、子どもたちのところはしっかりと守っていく。教育に関しては頑張って守っていただきたいと思っております。これは要望で結構です。

羽鳥委員

 学校教育のところで、学校における新型コロナ対策の費用というのが計上されているんですけども、各学校が校割予算から新型コロナ対策で支出をしたとかということはあるんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症の対策経費につきましては、学校教育課の学校保健運営において対応しているということで予算が組まれてございます。各学校におきましては、基本的にはそちらの予算で対応いただいているという認識ではございますが、学校の状況によりまして、判断として校割予算の中の費用を使うということもあったかと思いますが、それは学校の実態に応じて柔軟に対応いただけているという認識でございます。

羽鳥委員

 例えば、学校は新型コロナ対策の費用から学校保健のほうで支出したかったけども、ちょっと、申請したけど、例えば認められないだとか、そういうので支出せざるを得なかったとか、そういった事例はあったりするんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 校割予算の仕組みを申し上げますと、前年度に予算となります金額を、各学校が次年度の執行計画というものを立ててございます。その中でどういったものにどれぐらいの予算を配分するかということで、学校のほうで組んだ計画に基づいて執行しておりますので、そういった意味では、学校は当初の予定どおり執行ができているということですので、支障がないというふうに認識しているところでございます。

加藤委員

 校割予算の仕組み、ちょっと教えてもらいたいんですけど、これは、ここに校割フレームとか書いてありますけど、残額は、不用額としては計上されないんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 学校の校割予算でございますが、基本的には各学校の規模、児童数ですとかクラス数というものの基準に基づきまして金額を確定いたします。その配当となります予算に沿った形で、各学校が次年度の予算の執行計画というものを立ててございまして、それによってどういったものにどういった予算を充当するかということで、学校がいろいろ予算を活用いただいているというところでございます。こちらの校割予算につきましては、そういったことで活用しているということでございます。必ずしも全て使い切るというところは難しいところではございますけども、年度の後半に各学校間の調整などもさせていただいたりしておりますので、ここの不用額というところには校割予算という形での表記にはなってございません。

加藤委員

 この不用額として、結果的には何がしの購入費の残とかという形にはなっているけれども、これを合わせると、結局、このうちのどれかを足すと校割予算ということになって、決して各学校にその残額がプールされるとか、そういう仕組みではなくてということですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 御指摘のとおりでございます。

加藤委員

 その点は理解しました。

 ちょっと全然話は違うんですけど、テレビ受信料というのがありますけども、NHK国の立場じゃないですけども、テレビ受信料というのは、各校、今どういった契約になっているんですかね。各クラスの黒板ディスプレイというんですか、あれは全部テレビが見られる仕様なのかとか、何台分契約しているのか。ちょっと大体で教えてもらっていいですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 テレビでございますが、受信料の契約をしてございまして、小学校21校、それから、中学校9校で、合計いたしましてカラーテレビを60台契約しているものでございまして、一括して契約をしております。

加藤委員

 各校60、全部で60。60台というのは……

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 全ての学校の合計で60台というものでございます。

加藤委員

 分かりました。基本的には学校の先生とかが見るぐらいの台数しか契約していないということですね。承知しました。

 ちょっとここで質問するのが合っているか分からないんですけど、データが出ているのでちょっとお伺いしたいんですけど、247ページの事業実績のところで、小学校の児童数が1万432人、中学校が3,332人とありますけれども、本当に単純計算して、小学校は6学年、中学校は3学年なので、中学校を2倍したら6,600人ぐらいで、そうすると、三、四割の方々が中野区立の中学校に進学されないんだなというところですけど、その理由というのは分かりますか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 詳細な分析ですとか、正確なその後の進学等を追いかけているものではございませんので、正確なところということは難しいと思いますが、ある一定の、転居ですとか、あるいは私学のほうへの進学といったことがあるということで考えているものでございます。

加藤委員

 この前、中野中学校にお伺いして、区立中学校に来てくださいねというプロモーションビデオをドローンで撮影して、未来感あふれる学校のプロモーションをしていたという映像を見させていただいたんですけども、僕も意気投合していろいろしゃべっていたんですけど、校長先生と。やっぱり区立の小・中学校というのはいろんな方々が入学されるということで、多様性の極みの場所だなと思って、やっぱり私立とか行ってしまうと、かなり試験というフィルターを通して、ある程度学校の方針に寄った人たちが集まる中では、多様性というのが大分外れてくるのかなというふうな場所になっている。そういう中では、区立というのは、本当に多様性を学ばせる場所としては非常にいい場所なんだなと私も思いますし、校長先生もそうおっしゃっていたんですけども、そういった中で中学校にもう少し、区立中学校に行くと何かいろいろ学べそうだなとか、楽しそうだなというような、そういったプロモーションを学校ごとにやるような予算というのは、こういった中に入っているんですかね。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 具体的なプロモーションですとかPR動画的な予算が入っているというところではございません。ただ、委員御指摘のとおり、各学校、公立小・中学校、そのよさを積極的にホームページですとか、あるいは、お便りなどで発信をしているという状況がございます。また、中野区におきましては特色ある学校づくりということで、今お話しいただいたようなそのよさを、外に向けても十分理解いただけるような取組を各学校が努力しているというところでございます。

加藤委員

 こういうところで言う話じゃないですけど、私立へ行ってくれたらそれだけ歳出が減るというのもあるかもしれない。でも、そんなことじゃなくて、中野はいい教育なんだというのをやっぱり喧伝していただいて、地域に愛される学校づくりというのを進めていただければと思います。これは要望です。

河合委員

 249ページの一番上、子ども政策調整で、この年は子どもの権利擁護推進審議会、非常に熱心にされたかなと思っております。その後、あそこは権利のほかにも何かいろいろ、様々、今後どうしていくかなどの話もあったかと思うんですけど、その後の取組、今どうなっているか教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 子どもの権利擁護推進審議会につきましては、令和2年度から令和3年度にかけて設置したものでございまして、条例制定を見据えた審議を行っていただいたものでございますが、条例制定後の取組などについても一部審議いただいたところでございます。今年度設置した子どもの権利委員会において、条例審議会での審議を踏まえながら現在審議を行っているところでございます。

河合委員

 たしか広報とか、今後どういうふうに子どもたちとつながり、見守っていくかみたいな話も、今当然努めていかなければという話が、子どもの権利ができたときにあったと思うんですけど、そこは今そこで議論されているということでよろしいですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 その条例のときの審議会での審議も踏まえながら、現在子どもの権利委員会のほうで、そういった普及啓発の具体化等を検討して審議いただいているといったところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。その下に学習支援事業が、令和3年度に生活援護から移動してきました。今年の人数を教えてください。受けている子どもたち、小学生、中学1年生、2年生、3年生、それぞれ人数を教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 令和3年度の事業の受講者数でございますが、小学生につきましては56名です。中学生につきましては、中学1年生から3年生まで合わせて152名の受講といったところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これ、中1・2・3は、去年それぞれ数字を出してもらっていたんですけど、今年はなかなか出せない感じですか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 中学生の学年別の内訳につきましては、中学1年生については46名、中学2年生については58名、中学3年生については48名で、合計すると152名といったところの内訳でございます。

河合委員

 ありがとうございます。ここに関して執行額が、契約落差がかなり大きくなっていると思うんですけど、それは受けている人数が少なかったからなのか。理由が何かありましたら教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらの学習支援事業の委託契約落差につきましては、これは中学生の事業については競争入札で事業者の選定をしておりまして、その中で競争原理が働いて契約落差が生じたといったところが主なものでございます。

甲田委員

 すみません、学習支援事業のところ、今、河合委員のほうでお聞きいただいたんですけども、この契約落差というのがありましたけど、実際委託で使っているのは2,900万円ちょっとですね。これは大体何%ぐらいの方が利用する見込みで立てられて、結果何%ぐらいの方というのは、小学校・中学校別に分かりますか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらにつきましては、平均しますと例年2割程度の方がお申込みいただいておりますので、その数字を見込んだ上で予算のほうを計上しております。

甲田委員

 2割程度の方が受ける見込みで、結果も2割だということでいいんですか。もうちょっと見込みを多くしているということではないんでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 おおむね見込みどおりになりまして、予想していた人数が少なかったので執行残が発生したというものではございませんでして、あくまでも入札による契約落差でございます。

甲田委員

 そうなんですね。予想どおりに受けていただいているということ。でも、ちょっと、やっぱり予想を、もうちょっと多く受けていただくほうがいいのかなというふうに、ずっとこれ思っていまして、やっぱり対象者の方は就学援助を受けている方ですから、就学援助の比率はちょっと上がりましたけど、それにしてもやっぱり塾に行くというのはなかなか厳しい家庭ですよね。そうなると、この学習支援事業に行かない方は今どうされているのかなというのがすごく心配なので、普及啓発を頑張ってやっていただいていると思うんですけれども、啓発とともに見込みをもう少し多くしておくということも大事なのかなと。ただ、契約落差が出てしまうとまた言われてしまうのかもしれないんですけれども、その辺どういうふうにこれから考えていくおつもりでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 例年ある程度見込みは、予想よりも多く申込みがあった場合でも吸収できるような事業の仕立てにしております。契約の方法として会場と回数を決めておりまして、そこの数が増えると当然委託契約の額は増えるんですけど、その範囲の中であれば、ある程度申込者が増えても吸収できるというような契約内容になっておりますので、委員のおっしゃったように、今後利用する方が増えるということも見越した上で、予算のほうは計上していきたいというふうに考えてございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ進行いたします。

 次に、248から251ページ、3目知的資産費について質疑はございますか。

河合委員

 ありがとうございます。2の指定管理運営の中で、図書館管理業務のところでお伺いします。子ども文教009に司書率というのが出ていました。これの仕組みがよく分からないんですけど、これは100%に近づくとよいものなのか。これはどういう目安になるのか教えてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 図書館の司書の配置の割合でございますが、指定管理者によります運営を行っておりまして、指定管理者の選定をするときの募集の要件といたしまして、司書の配置を50%以上ということで区のほうは求めてございます、実際のところ、現在の指定管理者の司書の配置割合が60%を超えているというところでございますので、区が求めている配置を上回る形での配置ができているというところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。そういう意味では、数字が減っていかないように見ていくというのが大事なのかなというところで、引き続き司書の皆さん、しっかりと子どもたちの教育に寄与するように動いていただけるよう、区としても図書館にお声かけしていっていただきたいなと思っております。

 ブックスタートもここだと思うんですけれども、これ、主要施策の成果の90、91ページでブックスタートのことが載っていました。令和2年度の実績というところで4,800、あれ、この数字は「千円」ですかね。(「違う」と呼ぶ者あり)すみません、4,809円で、令和3年度が1,648円になった。実際去年の話の中では、人件費でしたっけ、何かを含めたら1万円以上かかっていたみたいな話を去年していたと思うんです。そういう中で、しっかりと発信して浸透していくということが、こういうところで継続していくことが大事なのかなというふうに私としては思ったんですけれども、ちょっとそこら辺、なぜ減ったのかの理由についてもう一度教えてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 御指摘の主要施策の成果91ページのところに、昨年度のブックスタートに関する行政の評価がございます。こちらの乳幼児1人のブックスタートコスト、事業当たりのコストを、ブックスタートで配布いたします絵本などの物件費を配布いたしました人数の実績で割り返したものをこちらの金額として、コストの単価としてお示しをしているものでございまして、令和2年度実績は4,809円で、こちらにつきましては、物件費が240万円余かかってございましたので、それを実績の502人で割り返したという数字になってございます。令和3年度の実績につきましては1,648円ということで、物件費につきましては同様に200万円近くかかってございますが、実績が1,175人と多くなったということがございまして、コスト単価が下がっているというところでございます。

河合委員

 今回の、令和3年度は丸1年やったというところで人数の差も出てきているのかなと思うんですけれども、増えた理由という、利用された方の理由というところは、やっぱり実績というか、やっていく事業のよさが少しずつ理解されて浸透したからということでよろしいですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この事業につきましては、様々な御意見・御指摘もいただいているところでございまして、事業の、取組の目的ですとかよさといったものは広報するように努めてきたところでございます。また、令和3年度よりSNSを活用した周知も開始してございまして、そういった効果が配布数の増につながったというふうに読み取ってございます。

河合委員

 ありがとうございます。事業の周知と効果、そして、継続してやっていくことというのが、こうやって物件費などのコストを下げていくことに非常に重要だなと思っておりますので、引き続きよい政策はしっかりと続けていただきたいと思います。

羽鳥委員

 図書の購入についてちょっとお尋ねをしたいんですけれども、令和2年度(2020年度)のところでは、全体の購入冊数が3万7,379冊となっていて、2021年度(令和3年度)については8万2,652冊となっています。この年度の予算の分科会の、図書の購入についてのやり取りを見ていますと、新規の購入については8万冊ほど想定しているというふうな御答弁があるんですけども、この文脈で見ると、何か中野東図書館で8万冊購入しているように読めてしまうんですけど、実際はどういう購入の仕方というか、中野東図書館に大体どのくらい入れて、ほかの図書館にはどのくらい新規ということで入れられたんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 指定管理の中に図書の購入費というものを入れてございまして、大体指定管理料、1館当たりの1割程度、7,000万円ぐらいの予算を図書の購入費として見込んでございます。今御指摘の8万冊というのは、指定管理とは別に、中野東図書館開設に向けましてその図書の購入費として計上しているものでございます。

羽鳥委員

 つまり、この8万2,652冊の中には、中野東図書館の新規開設に伴うものは含まれていないということですか。ではなく、金額としては含まれていないんだけれども、冊数としては含まれているということなんですかね。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 冊数としては含めてございます。

羽鳥委員

 そうすると、すみません、ちょっと私の理解がちょっと足りていないせいもあるんですけども、この令和3年3月3日の子ども文教分科会のところで見ると、新規の中野東図書館の図書購入費をどうするんですかというやり取りの中で、「新規の購入につきましては8万冊ほど想定してございます」と。また、「本町・東中野図書館からおおむね5万冊ほど継続して活用していくという考えでございます」というふうな御答弁があると。でも、これは、中野東図書館で最終的に8万冊購入するということなのか、それとも、この令和3年のところで8万冊購入するということなのか。ちょっとまた御答弁いただけますか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 説明が分かりにくくて申し訳ございません。8万冊と申し上げましたのは、開設当初に中野東図書館で新規に購入を予定している冊数でございます。閉館いたしました本町図書館、それから東中野図書館のほうから、まだ利用できます図書5万冊を移設いたしまして、現在は13万冊としてございます。最終的には、令和4年度と令和5年度、それぞれ2万冊ずつ購入して、最終的には17万冊の図書館にするという計画でございます。

羽鳥委員

 これで中野東図書館のところ、令和3年度は5万315冊というふうに説明書のほうには書いてあって、これが新規購入。いや、8万冊というふうに御答弁されていたけど、5万冊なのかな。どういう実態だったのかなというふうなこと。すみません、お願いします。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 図書につきましては、開架と閉架がございまして、蔵書としては10万冊入れてはございますけども、全て開けて書棚に入れているということではございませんので、こういった表記になっているということでございます。

羽鳥委員

 開架図書は皆さんが見られる場所のことですね。閉架図書というのは、リクエストして出してもらうというふうなところ。普段は目に触れないところにあるというやつですよね。この5万冊、何か今の話だと、8万冊は買いましたと。ただ、開架で5万冊なんですと。3万冊は閉架だからこの中に入っていますみたいにちょっと聞こえてしまったんですけれども、その理解でいいですか。ちょっと間違っている気がするんですけど、どうなんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちら、令和3年度の実績として5万冊という購入冊数を入れてございます。こちらの蔵書の数としては、一番左から二つ目ですかね、開館日数の横に10万冊としてございまして、こちらのほうがいわゆる中野東図書館の蔵書の数というふうに考えているところでございます。

主査

 ちょっと休憩します。

 

(午後2時09分)

 

主査

 再開します。

 

(午後2時09分)

 

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼いたしました。先ほどの答弁の誤りがございましたので、訂正しておわびいたします。所蔵する本の精査をして購入してございますけども、実際にその冊数に対して単価の高い図書がございましたので、現状のところでは5万冊ということになっているというところでございます。

羽鳥委員

 じゃ、予算の段階では8万冊でこの金額、たしか1億7,000万円だったと思うんですが、1億7,000万円、中野東図書館で計上して、大体8万冊かなというふうに予算のときには思っていたけども、単価が高い図書があって、現状として購入したのは5万冊だったというふうなことですね。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員御指摘のとおりでございます。

甲田委員

 すみません、不用額のところ、中央図書館令和小学校分室整備未執行による残、これについて、未執行ですから何を整備しようと思っていたのか、もう一度確認させてください。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらにつきましては、当初、令和小学校の中に地域開放型学校図書館、その施設を開設するという予定をしてございまして、そこの図書の購入費として金額を予算で計上してございましたが、そちらの施設の開設を今保留としてございますので、未執行となったものでございます。

甲田委員

 施設の開設に237万5,000円、これは何のお金でしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらの237万円余の予算につきましては、新規の図書の購入を想定してございました。

甲田委員

 図書の購入は、中央図書館の分室ということですから、中央図書館のほうで使うということはなく、これはもう全く見送ったということですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和小学校の中の新規施設ということで想定してございましたので、今回につきましては未執行という対応でございます。

甲田委員

 議会の中でもさんざん、今までもいろいろ言ってきましたので、確認だったんですけれども、今現在、この令和小学校ができて新しくお部屋があるわけですけれども、そこを何に使っているかということは把握しておりますでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現在のところにつきましては、令和小学校のほうといろいろ調整をさせていただいておりまして、第2図書室といったような形で、児童の皆さんが学校図書館のほうで本を読みつつ、読み聞かせですとか、あるいは、少しほかの児童と離れてゆっくり調べ学習をしたりとかするところの活用をしているというふうに聞いてございます。

甲田委員

 学校の図書室ということは、結局時間的にも限られ、また、図書館指導員の方がいらっしゃるんだと思いますけれども、それも時間数は限られていますので、それ以外の時間は閉まっているという認識でよろしいんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 御指摘のとおりでございます。

甲田委員

 ちょっと、本当にせっかく作ったところがすごくもったいない状態になっていまして、見送られてかなりたちますので、しっかり検討を進めていただいて……。地域の方からは、結構、やっぱり美鳩小学校とかいろんなところで設置されました地域開放型図書館、すごく好評だと聞いておりまして、あったほうがいいという声のほうが断然多いように私は思いますので、ぜひ進めていただきたいと思うんですけれども、何か御所見ありましたらお願いします。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域開放型学校図書館の今後につきましては、中野区立の図書館全体の中の在り方等含めまして検討するということを想定して準備しているところでございます。図書館の在り方につきましては、検討会を立ち上げまして、9月、実は今日の夜から検討会を始めるというところになってございますので、関係する方ですとか地域の皆さんの御意見なども伺いながら、しっかりと検討を進めてまいりたいと考えてございます。

加藤委員

 関連してですけど、先ほど、今の令和小学校の分室の図書購入費とおっしゃっていたんですけど、本棚とかは入っていないんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 このときの予算の想定といたしましては、図書の購入費ということで想定してございます。

加藤委員

 じゃ、今本棚はあるんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 建物の中にありますというところの、仕切りといったものはございますけども、図書の配架というような、いわゆる本棚というものは入れてございません。

加藤委員

 じゃ、これ、執行していたら、本棚がないのに図書だけ来ている状態なんですか。どういうことだったんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 本来であれば、方針をしっかり決めて、そういった整備に係る経費が一定かかるというところではございましたけれども、まだその段階でしっかりと開設するというところが、少し明確にはお示しできなかったものですから、この段階では、そういった予算については含めていないというところでございます。

加藤委員

 勝手にこっちがそういうふうに、ちょっと違ったかなと。ここじゃなくて、学校施設のほうで本棚は予算がついていたんですかね。勝手にフォローしてしまう感じ。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼いたしました。私の答弁に誤りがございます。本棚につきましては、いわゆる建物の工事の中で作り置きといいますか、設計をしてつけておりますので、本棚自体もございますし、この購入の予算の中で整備をするということではございません。

加藤委員

 いずれにせよ、図書購入費だったり、そういった本棚の整備費だったりがこういうふうに未執行になってしまうというのは、今後、平和の森小学校だったり中野本郷小学校でも考えられてくるということで、本日からそういった検討会が行われるということですけども、こういったことがやっぱり発生していくわけですね、計画が定まっていかないと。新たにできる小学校に関しては、こういったことが起きないようにできるんですか、スケジュール的に。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 そういったことがないようにということで、関係する所管とも調整をしているところでございますが、現状では多目的室というような形で施設の整備が動いてございますので、そういった、全て何も始まっていないというところではございませんが、私どもといたしますと、できるだけ早期に結論を出しまして、しっかりとした判断をお示ししていきたいと思ってございます。

加藤委員

 検討すると言って、今そういった声もありましたけど、何でこんなに時間がかかるのかなというよりは、検討会が今さら立ち上がるということは、検討していなかったと自ら言っているようなものであって、今まで何を検討してきたんですか。検討会を開く前としては何か検討されたのか。それまで何もやっていなかったということになりますけど、これまでには何か、検討会をするに当たって何か検討されたんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域開放型学校図書館につきましては、開設いたしました3施設の実績等の検証をしてきたというところがございます。それをもって他の地域図書館、区立図書館全体の配置ですとかサービスの在り方といったものも併せて検討したいという考え方に至ってございますので、今回の検討会の立ち上げというところが動き始めたというところでございます。

加藤委員

 この検討会を開くという中で、区は検討委員のメンバーの方にデータだけ見せて丸投げするのか。区としては、子育て先進区だから、子どもたちのためにそういった学習、図書を閲覧できる環境をより多く提供したいとか、そういった理念をお伝えした上で検討が進むのか。そういった辺りはどうお考えなんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 もちろん図書館の設置目的ですとか、それから、子ども読書活動推進計画も策定してございますので、そういった区の取組、理念といったものも併せてお伝えをして、地域の方、それから、検討会に入っていただける方の御意見を様々いただいた中で、協議・検討を進めていきたいと考えているところでございます。

加藤委員

 そういった検討会をする際に、大体予算とかはこのぐらいかかりますなんて言っている検討会は見たことがなくて、結局、いっぱい作ればいいじゃないかみたいな話になっていってしまうと思うんですけども、そうすると、何のための検討会かもよく分からなくなるかなというところで、この適正配置というものを区側が設定する上で、検討委員の意見はどうやって集約化していくつもりなんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 もちろん施設を作る、開けるということになりますと、財政負担が生じてきますので、そういったところの見込みについても、区としてはしっかりそこは、お伝えするべきところは伝え、判断をしていく必要があるというふうに思ってございます。検討会の中では、どういったサービスが区全体の中にバランスよく配置をされ、区民の方の利便性が向上していくかというところを、一定の費用対効果も御意見をいただきながら判断をする、その材料をいただきたいというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 そういった予算のことをちゃんと説明されるということを今おっしゃったんですけど、間違いないですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 具体的な予算、幾らかというところというよりは、現状の、例えば図書館の運営に係る経費ですとか、施設を開けるための建設コストといったことはお伝えする必要があるというふうに考えてございます。

加藤委員

 どういった適正配置のつくり方をするか分からないですけど、物によっては統廃合とかも、話としては出てくる可能性もあるのかなという、結構重要な決め事になっていく可能性があるのを、その検討委員の皆様にお諮りしていくということになるんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区の施設ですので、最終的に施設を開けるですとか閉めるといった判断は、当然区が責任を担うべきだというふうに考えてございます。また、現状でどういったところにどういった施設が必要かといったところのお考えですとか、区民、検討会の方のニーズを把握したいということで進めてございますので、そういった検討会の中の御意見をいただきながら、しっかりとその辺のところの協議をいただいたところを、区としての判断としてまとめていくつもりでございます。

加藤委員

 じゃあ、その検討会では、それぞれの図書館の役割についてお話がされて、その意見を踏まえて適正配置は区が決めていくということですけども、検討委員会の中でこういったメニューがあったほうがいいんじゃないかというので、そんなにドラスティックに図書館サービスというのは変わるのかなというのがちょっと疑問なんですけど、何か貸し出す物の種類が変わっていくとか、どこまで、それはアイデアを言われていないからあれですけど、そんなに中身が変わるほどのものなんですか。図書館の法律の中でどこまでが許される業務か分からないですけど、そこまで話し合ってもらうような検討会なんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 検討会の進め方につきましては、まず最初は、区の状況ですとか、どういった施設が区の中にあるかということをお示ししながら、実際に図書館を利用されている方ですとか、ボランティアなどで活動されている方も検討会の中でいろいろ御発言いただきたいと思ってございますので、今後の将来に向けたサービスでどんなものが必要だと考えているかですとか、あったらいいと思うような、そういった御提案などもいただきながら、今後の区立図書館の在り方といったところに反映できればというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 例えば僕が――また昔話になってしまうんですけど――受験生だったときに、中央図書館で勉強したかったんですけど、本読む人以外は使っちゃ駄目だというので使えなかったんですよね。そういった要望があったときに、検討会でそんな話があったときに、そういうのもちょっと、やれるかどうか分からないけど考えてみようとか、そのぐらいの話になっていくんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 図書館の利用につきましては、お話のとおり、以前は、いわゆる図書の利用ということで、ほかの利用目的で滞在するということをお断りしてございましたが、図書館則を一部見直して、今そういったところのスペースがある中央図書館などでは、そういった滞在ができるようになってございます。今後は、そういった一定の学習ですとか、あるいは、自分の調べたいといったところのニーズもあるというふうに考えておりますので、そういった御要望等が出てくれば、そういった図書館の在り方ということも考えていく必要があるかなというふうに考えるところでございます。

加藤委員

 そうしたら、ほかのところでも挙げようと思っていましたけど、この前、中野中学校に行って、行った理由が、自習室が三つできて、3部屋とも毎日すごく使われていると。それまで倉庫だったけども、それをオープンして机と椅子を入れただけだけど、もう試験前だけじゃなくてずっとで、逆に試験後も使われている。そのぐらい反響があるというので、それだけ自習スペースを求めている声というのは、実際に開いたらあったわけですよね。だから、こういう話が出てきたらそういった情報も言っていただきたいですけど、自習スペースが欲しいといった場合に、図書館はいっぱいあったほうがいいよねという話になってしまいますよね。自習スペースが含まれているのであれば。そんな要望をどんどん入れてほしいですけど、どこまでかなえられるのかなという中で、そういった中で適正配置というのをどうやって定めていくのか。非常に難しいハンドリングになっていくと思うんですけど。まあ、これ以上言ってもあれですけど、その御覚悟みたいなところをお伺いして、ここは終わります。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 確かに施設が多く、また、学習スペースが多ければ、利用される方にとっては大変喜ばしいことだとは思いますが、その分建設ですとか運営のコストというものがかかりますので、そこの見極めはしっかりしていく必要があるというふうに考えてございます。また、学習スペースなどは、他の図書館以外の施設などでも確保するような、区としての取組もございますので、そういったところの状況なども見極めつつ、しっかりとした検討をしてまいりたいと考えてございます。

羽鳥委員

 すみません、さっき図書館運営費のところで、1億7,000万円の予算で8万冊だったのが、決算では5万冊になった。分かったということを言ったんですけれども、いろいろ御指摘も受けて、計算すると、大体1冊当たりにすると1.6倍くらいの単価違いというふうなことになって、結構見込み差があったのかなと思うんですけど、これは何によって生じたんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 予算の積算をした段階では、単価といたしまして約2,100円ほどのものを8万冊というところで想定をしてございました。ただ、決算に係る金額といたしましては、1冊当たりの単価が3,500円ということで高くなっていたというところでございます。全館の平均で申し上げますと、そういった金額よりも若干下がっているということがございますので、まず開設に当たっては、比較的ほかの図書館にない、そういった図書を購入していくという考えの下に購入したということが、単価増ということの要因でございます。

羽鳥委員

 確かに新しい図書館を作るときにはこうするとなったら、例えば図鑑なんか、高そうなやつはやっぱりなかったわけですから、購入すると単価が上がりそうなものですけど、でも、それは予算のときに分かりそうなものじゃないかなと思うんですけども、それは予算のときに検討した上で2,100円という計算だったんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 他の図書館の図書の平均に比べまして、予算の積算時におきましても2,100円余としてございますので、高めに設定はしてございました。しかしながら、図書につきましては、他の図書館にないものですとか、あるいは、区民の御要望なども把握しながら購入を進めていたということがございますので、結果として金額としては高くなったというところでございます。

羽鳥委員

 ちょっと積算が、いや、必要なものだから購入するというのは、それはあるんですけども、ちょっと積算が雑だったんじゃないのかなというふうな気がちょっとしてしまいます。分かりました。ようやくちゃんと分かりました。

 あと、個人登録人員についてお尋ねしたいんですけれども、これは昨年度に比べて大体3,000人弱減少しているんですけども、どういう仕組みで毎年の人数というのは計上されているんでしょうか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらにつきましては、図書館においでいただいて、図書の貸出しというところの御利用の際に登録をいただいているというところでございます。こちらの原因というところでございますけれども、若干新型コロナウイルス感染症の影響などによりまして、来館といったところの人数も減っていたというところがございますので、そういった影響だというふうに思っているところでございますが、詳細な分析につきましては今後また見極めていきたいというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 この人数は、この年度に有効な図書カードを持っている人とかという数なんですか。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 登録につきましては、以前は1年間という有効期限を設けてございましたが、現在は2年間ということでございますので、1度登録いたしますと、2年間はその登録カードで利用ができるというものでございます。

羽鳥委員

 やっぱりコロナの影響もあって、登録が切れてしまった後に再登録をしなかったりしてちょっと減ってしまったのかな。それもあり得るということなんですかね。

濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 そこまでの詳細な分析というところまではできてございませんけども、中にはそういった方がいるということも否定はできないかなというふうに思ってございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ進行いたします。

 次に、250から253ページ、4目学校再編・地域連携費について質疑はございますか。

加藤委員

 252ページ、地域連携の地域学校協働活動の推進事業未執行による残が100%ということですけど、この辺のちょっと事情をお聞かせください。

濵口教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 こちらの未執行となりました残でございますが、こちらにつきましては、当初コミュニティ・スクール導入に向けましてアドバイザーの方をお招きして学習会を考えてございました。しかしながら、コロナの感染がなかなか落ち着く時期が見通せないといったところでございますとか、実際にはもう立ち上げに向けモデル校の検討を進めていくほうが、より立ち上げに近づけるだろうという判断をいたしまして、学校長などと検討会を立ち上げたというところでございまして、未執行としたものでございます。

加藤委員

 コミュニティ・スクールに関しては、いろんな議員からいろいろな御指摘ありますけれども、その辺、やっぱり現状の、地域で学校を支えているという体制の中に新たな仕組みがあって、重複するんじゃないのか、形が変わってしまうんじゃないのかというところで、ここではそんな深くは聞きませんけども、今後に向けてちょっとその辺を、従来あったものから新しいものに変えていく、オーバーラップさせていくのかという、その辺のところをちょっと、どういうイメージで進めていくのか教えてください。

濵口教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 コミュニティ・スクールの導入につきましては、まだまだ説明、それから、周知といったものが十分ではないというふうに認識をしているところでございます。これまでの学校支援ボランティア制度ですとか学校評議員、そういった既存の取組といったものをしっかりと組織化したりですとか、これまでの成果・活動をより発展させていくような形として、コミュニティ・スクールとして生かしていければというふうに考えてございますので、当然精査をして、一定の重複するような会議体などがないような形を取っていくという必要性は考えてございますけども、今あるもののいいものを生かせるような学校づくりといったところを、取組の中に盛り込めていければというふうに考えているところでございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ進行いたします。

 次に、2項保育園・幼稚園費、254から269ページ、1目保育園・幼稚園費について質疑はございますか。

羽鳥委員

 最初に、254、255ページ、区立保育園のところの調理、用務業務委託についてお尋ねをしたいんですけれども、これ、現行区立保育園が10園あって、調理、用務委託が4園、調理委託が1園というふうになっているんですけども、これはどういう基準でこの委託というふうなことになっているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 現在、業務職につきましては退職不補充という形で委託化を進めてきているというところになります。その中で、委託になじみやすいような、調理室が比較的広いようなところを選んで委託をしてきているというところになります。

羽鳥委員

 分かりました。今のところの計画として、どういうペースで、退職不補充で委託を進めていこうというふうに区は考えているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 まだ全ての保育園のところについて、具体的な計画があるわけではないんですけども、来年度につきましては、沼袋保育園において調理と用務の委託をしていくというところで予定をしております。

羽鳥委員

 全ての保育園では計画はないというのは、一部では残そうというふうに思っているということなんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 退職者の状況によって決めていきますので、まだ具体的にそこまでは決めていないと。数年のうちには幾つか委託が進んでいくんだろうということは想定しているんですけれども、人数が少ない調理と用務職員になりますので、現在決まっているのは沼袋保育園ということでございます。

羽鳥委員

 この委託はそれぞれの園でという感じなんですか。それとも、区立保育園で一括して委託の額を増やしていって、一つの会社にもっと担ってもらうというふうなやり方で進めているんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 今は保育園・幼稚園課のほうでまとめて委託をしているというところでございます。

羽鳥委員

 これ、職員定数との関係では、今の保育園・幼稚園課の計画では、この退職不補充というのを進めるというふうなことで全体の計画と整合を取っているというふうな、そういうふうに進めているんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 定数のほうと調整しながら進めているというところでございます。

加藤委員

 総括質疑でも取り上げさせていただきましたけども、待機児童ゼロになりまして、今後は定員みたいなものをしっかりと管理した上で保育園数などをコントロールしていかなければ、かなり厳しいことになっていくのかなというところで、こういった方向で計画を立てるのはいいんじゃないかなということを総括質疑で取り上げさせていただいた。まず改めて確認ですけれども、ちょっと私が総括質疑で取り上げたところでは、今後、区としては子どもの人口推計というのをまず地域別に、区全体じゃなくて地域別に行っていく方針もあるというところですが、それは間違いないですか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 地域の状況をより反映した形での推計を行っていくというところで、今推計のほうを見直しているところでございます。

加藤委員

 ここにざっくり線を入れてとか、そこまでは想定されていないのかもしれないですけど、地域の色合いを濃くした中で推計をしていくということですね。私たちは、大体、いろいろ中学校区とか小学校区ぐらいで人口推計をした上で、それが結局小・中学校につながっていくというところですから、そういった範囲で推計をしていくべきだと思います。中学校区で、そうすると、どのぐらい保育需要があるか。それに伴った定数というのを定めていくべきですよねということを総括質疑で伺いましたけど、それで間違いないですか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 一定の地域というところで、地域の区切りといいますか、そういうところにつきましては、ちょっと今後研究したいというふうには答弁させていただきましたけれども、基本的にはやはりそういった地域の保育の需要というところを踏まえて、今後やはり施設の誘致、必要があればですけれども、そういったところなどは検討していく必要があるというふうに認識しております。

加藤委員

 定数が定まってくれば、そういう中でかなり厳しいところではありますけども、保育施設数とかもある程度コントロールしていかないといけないのかな。そういった中で、区立園が最初はその辺のバッファーになって、あまりにも大きな子どもの減少というのがあれば、私立園のほうにもちょっとその辺は関わっていただかなければならないという状況になってくる。そういった中では、やっぱり閉園をサポートしていくというのも必要だなと。補助金の関係とかもあって、なかなか閉園ができないみたいなことがあり得るということでしたけども、その辺、もし閉園をしたいというような園が出てきたときに、区はどういったことができるかお伺いします。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 現状のところで申しますと、やはり認可保育園の閉園という事例は大変少ないというところ。現状ではそういう状況でございますので、個別に対応していくというのが実情というところでございます。今後、議員御指摘のとおり、やはり閉園の相談というのは今後増えてくるという可能性はあるというふうに認識しておりますので、区といたしましてもその辺り、まずは手続等きちんと整理いたしまして、事業者のほうにきちんとそういった情報をお伝えして、閉園の際にはどういったサポートをしていくのかというところは、しっかり検討してまいりたいというふうに考えております。

加藤委員

 そういった中で、そういった事態がいつ頃来るか分からないですけど、当面のところは、コロナによるものか分からないですけど、定員未充足による減収に対する加算経費というのが、至るところに予算がつけられているわけですけど、この辺は今後どういう展開になっていくのか、見通しをお伺いします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 現在、定員未充足に対する減収補填ということにつきましては、小規模保育所、それから、家庭的保育事業、認証保育所について、基本分単価の8割に満たない場合、その差額を補填しているということで行っているものでございます。今後につきましては、新たな保育行政の在り方の中で検討していきたいと考えております。

加藤委員

 何の中で。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育行政の考え方、在り方の中で一定程度区の考え方をまとめますので、その中で私立保育園の支援の在り方についても検討していきたいと考えております。

河合委員

 私も第2回定例会で、考え方を示してくださいや、私立保育園を含めた定員充足の在り方について御指摘させていただいております。実際に数字でも、入所率に関しましては、やはり令和元年度に比べてほとんどが、入所率が落ちているような状況だと思います。そんな中でこの令和2年は、定員未充足による減収による加算、今、加藤議員からお話がありましたその未充足の、やっているかと思うんですけれども、259ページか。地域型保育事業のところと、あとはどこについているかな、263ページの認証保育所のところに、両方についているかと思います。これは実際の予算時の積算と今現在の決算値について、どれくらいの乖離などあったのか、予想どおりであったのか、それよりも少なかったのかなど、ちょっと今分析というか、分かっていることを教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 地域型保育事業につきましては予算よりかなり少なめだったと。認証保育所のほうは、予算に比べて倍近く多かったという状況でございます。

河合委員

 ありがとうございます。認証保育所のほうがよりこういう補填をする必要があったということが、今回、令和2年度やってみてわかったというところで、今年度もそのまま継続されているところだと思います。

 次に、263ページに保育士等処遇改善臨時特例補助金が、この年は公定価格の見直しをする前に臨時で出そうというので、国からあったところだと思います。107園というのは、対象の保育園全部で実施できたという数になるのか。それとも、やらなかったところがあるのか。やらなかったところがあるのであれば、これに関しては本来全ての保育園でやるべきではないかという話を、当時の話でした記憶があるので、実際追っかけて見ているのかとかも含めて、ちょっと状況など教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 認可、小規模、家庭的保育事業所で、合わせまして5園につきましては申請がございませんでした。なかったところにつきましては、区のほうから申請を促す、あるいは理由等を聞いてきたところでございます。理由といたしましては、認可保育所につきましては、申請しませんということだけで、特に理由というものは区のほうにお示しいただけなかったというところが2園ございました。小規模につきましては、1園につきましては今年の3月で閉園になったところ、こちらにつきましては申請しなかったというところでした。もう一つの小規模事業所につきましては、ほかの保育部門以外の事業を展開しているというところで、ほかの職員との給与のバランスを考えて申請しないというような回答でした。もう1件、家庭的保育事業があるんですけども、こちらにつきましては、何度も電話をして、メールも4回程度送っていたんですけれども、一切返事がないというところがございまして、そんなような状況で、最後には申請できませんということを留守録に入れて、申請のほうを打ち切ったという状況でございます。

河合委員

 ありがとうございます。すごく保育士さんの処遇改善に関しては、これまでもずっとずっといろんなところからいろいろ言われてきて、これにも大きな問題があるねという話をしながら、でも、やらないよりはましだというところでやっていただいたのかなというところで、やらないという判断をされている園があるというのは、なかなか、やっぱり仕組みとしても問題がまだあったのかなというところを聞きながら、だからといって区で何ができるというわけでもないと思うんですけど、ちょっと残念だな。全部の園でぜひ実施、やるのであれば実施してほしかったなと思っているところです。

 265ページで、保育ソーシャルワーク事業が始まって初年度となっています。区として使わなかった園というのが――主要施策の成果の92、93ページの中で、72%が使ったというようなことが書かれておりました。これ、使わなかった園というのが何園かあったというところで、区としてはなぜ全園の利用につながらなかったと思っているのか、ちょっと確認させてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育ソーシャルワーク事業につきましては、令和3年度から始めた事業というところになります。法内サービスに移った部分と、それから、そこから漏れている事業につきまして、保育ソーシャルワーク事業の中で、保育所のほうから申請があれば専門家が行ってアドバイスするといったものになります。具体的になぜしなかったのかということを聞いているわけではございませんけれども、一つは制度が始まったばかりというところで、周知が足りなかったのかもしれないというふうには考えております。あるいは、児童の中には保育所等訪問支援という形で使えるところも当然ありますので、必ずしもソーシャルワーク事業を使わなければそこの園児の支援ができないというわけではございませんので、そういったこともあったのかなというふうには思っております。あるいは、本来であれば保育士の力というものを上げていくことが最終的な目標になっております。専門職に頼るのではなくて、専門家の意見を聞きながら保育士が力をつけて、頼らなくても支援の必要な子どもの保育をしていくというところが目標になりますので、必ずしも全ての園がこの保育ソーシャルワーク事業を使うことを目的としているわけではないということでございます。

河合委員

 ただ、これをすることで安心される。特にこれは、多分、今言われた保育所等訪問支援のほうを御利用されている方もいるというところで、様々相談していると思うんですけど、これ、予算時は、この後の接続であったり、そういうふうにお困りの方に対する支援を当区に充実させていくために切り分けて、こっちの事業はこっちで立ち上げているというところかと思うんですけど、そこに関しては充実してきているということでよろしいんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 こちらの保育ソーシャルワーク事業につきましては、1件1件大変丁寧に行っておりますので、そういう意味では充実しているというふうに考えております。

羽鳥委員

 今の保育ソーシャルワーク事業のところで、私もちょっとお尋ねしたいんですけれども、この主要施策の成果のところでは、評価のところで、保育施設に対するアンケート調査の結果、本事業に対するニーズが認められると。さらに、事業効果を高めるために保育施設に対する周知を強化するとか、より効率的な訪問日程の調整を行うなどの改善をしていくというふうにありまして、これを読むと、来てもらいたいというふうに保育園のほうからお願いしたけれども、少し日数がかかってしまったのかなというふうにも思ったんですけども、これ、改善というのは、これはどういった課題が今あるというふうに評価をされているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 委託先につきましても限られた人材で行っておりますので、申請をしてすぐに行けるという状況ではないということがございますので、そちらのほうが一つ課題であるというふうには認識しております。

羽鳥委員

 評価されているというのはいいなというふうに思って、周知を進めていくというのはいいんですけども、今後のところでちょっと気になるんですけれども、9月21日付の区のホームページのほうに、この保育ソーシャルワーク事業の基幹園となっている、おうち保育園なかの新橋とおうち保育園なかの大和が、2024年3月で閉鎖予定というふうになっているんですね。これは、まだ1年半以上先ですけれども、来年度はいいとしても、今後どうなっていってしまうんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 国の事業を使う場合には、この基幹保育所というものを設置しなければならないというスキームの中でやっております。まだ具体的にどのように行っていくかということの検討が進んでいるわけではないんですけれども、例えば、基幹保育所型ではない仕組みのものをつくるというようなもの、あるいは、それ以外のところを探すというところもありますので、それまでに事業スキームを考えながら検討していきたいと思っております。

羽鳥委員

 これは、法内化をしたことによって補助金などを得られるようになったかと思うんですけど、区内とかに基幹保育所がないと補助金を支給されないとか、何か条件とかあったりするんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 国の補助金につきましては、基幹保育所が設置されているということが条件になっておりますので、基幹保育所の数によって補助金も決まってまいりますので、基幹保育所がないということになりますと、国からの補助金は出ないということになります。

羽鳥委員

 それは、区内にないといけないというふうなことですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 原則そのとおりでございます。

羽鳥委員

 ちょっと今後の検討というふうなことだと思うんですけど、そうすると、この保育園、なくなってしまう、閉鎖予定というふうになっているということは、もうここには頼めないわけですけれども、これから基幹保育所になってくれるところを探す、お願いしていくというふうなことになるんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 新たな基幹保育所になり得るようなところがあるかどうか、あるいは、別の仕組みを考えていくということで検討していきたいと思っております。

羽鳥委員

 結構どこの園も、御自分のところでいっぱいいっぱいなところがあるんじゃないかなと思って、探すのが難航するんじゃないのかなというふうに懸念するんですね。そうすると、実際ないとなると補助金も出なくなるということなので、まさに区が効率性というふうなところで分析したところが駄目になってしまう。区の一般財源負担を抑制することができたというふうに評価されている、それがまさになくなってしまうというふうなことで、結構深刻な問題じゃないかなと思うんですけども、これは、場合によっては区の職員とかが、ニーズ自体はあるわけで、需要自体はあるというふうなことで、区の職員が何としても担うとかというふうな、こういったこともあり得るんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 現在、区の職員につきましては、保育園・幼稚園課の職員が巡回支援という形で現在も行っております。ただ、こちらにつきましては、特に障害児、支援の必要な子どもということで回っておりますので、そういう意味では、心理職などの専門職が必要になってまいりますので、直ちに区の職員がこの事業者の代わりになるということは、現時点では難しいというふうに考えております。

羽鳥委員

 そうです。今おっしゃったのは、保育所等訪問支援のお話ですよね、今、課長おっしゃったのは。それ、事業として違うのかなというふうに思って、この保育ソーシャルワーク事業、ちょっと資格の要件、臨床心理士だとか、何か資格の要件というのはあるんですか、担うに当たって。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 特に要件があるわけではなくて、実際問題として心理職の方なんかがふさわしいというところで回っているというところです。

羽鳥委員

 分かりました。じゃあ、あと1年半あるというふうなことで、法内化をするというときでも、これまでどおり、これまでの事業は事業として非常に求められていた事業で、その中でどう穴がないようにしていくかということで検討されたものですから、この民間の方が撤退してしまうという中で、きちんと穴がないように対応していっていただきたいなというふうに思います。

 あと、ちょっとページ戻りまして、教育・保育施設給付についてお尋ねをしたいんですけれども、この間、待機児童がだんだんと解消に向かっていって、国基準では待機児童が今年度ゼロになったというふうなことで、非常に画期的なものだったと。私も一般質問でさせていただいたところです。今度は、やっぱり定員の空きの問題が非常に深刻に今後はなってくるというふうなことで、さっき課長のほうから、今、定員未充足による減収に対する加算というふうなところで、補填する制度があるというふうなお話だったんですけども、私が本会議のときに聞いた際には、認可保育園というのは財政規模が大きいから、影響は小さいというふうな、そういった御答弁だったと思うんですよね。でも、私立保育園の園長会の方々とこの夏も、毎年ですけど予算要望で懇談させていただいた際にも、園によっては本当に数百万円というふうな影響があるということで、これは、区としてはどういうふうに試算をして影響が小さいというふうに判断をされたのかなというのをちょっとお尋ねしたいんですけれども、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 今回の御質問の中でお答えしたことにつきましては、入所率がまだ比較的高いのでということで答弁させていただいたというふうに聞いております。認可保育所の入所率につきましては、こちらの259ページにございますように、年間通して見ますと88.94%という状況でございます。参考に、令和2年度は87.98%でございましたので、年間通すと1%程度は上がっているという状況でございます。財政規模に応じてということですけれども、1園当たり大体1億円程度が年間かかります。そのうちの100万円、200万円ということになりますと、割合ということであれば数%ということで、小規模保育事業所に比べるならば、影響は、そういう意味では少ないというふうに申し上げたところでございます。

羽鳥委員

 お考えは分かりました。数%というところが数百万円かかってしまって、園長会の皆さんからは、そのお金がないことによって、将来園舎を建て替えする際などの積立てができなくなったとかという大変な声も聞いております。やっぱり今からこの制度をどうしていくかというのを検討していくべきかなと思います。定員のところでは、2021年度は、今、保育園・幼稚園課長からお話があったように、1%ぐらい入所率が上がったというふうなことなんですけど、これはどういった理由によるものというふうに分析をされているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 令和2年度から令和3年度にかけましては、保育園も増加しております。70園から75園ということで保育需要が上がっていく中で整理をして、それを入れてもなお少し上がっているという状況です。なぜ上がったのかというところは、なかなか分析し切れないんですけれども、令和2年度はコロナの影響が若干なりともあったんじゃないかなというふうには考えているところです。特に出生率の影響が若干あったのかもしれないと。1%ですので、これだというふうにはなかなか言えないんですけども、様々社会的な要因というものが影響しているんだろうというふうに思ってございます。

羽鳥委員

 需要数が、2020年度(令和2年度)は7,023人だったけれども、令和3年度(2021年度)のほうは6,707人というふうなことで、300人くらい減っていて、コロナの影響なんじゃないかなというふうなのも一因としてあろうかなと思います。一方で、今年度、令和4年度のところだと、需要数6,856人というふうになって、若干ですが増えているということなんですけれども、今後の見通しとして、区としては保育需要数の推移をどのくらいまで見通しているんでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 今、需要数、当面のところで申しますと、今、子ども・子育て支援事業計画のほうの見直しをしておりますので、そこで当面、2年分というところでお示ししていく形になっていくと思いますけれども、実際試算のほうはもう少し長期のところまで、需要数のところでは算定を進めているところでございますので、そちらのほうにつきましても今後お示ししていきたいというふうに考えております。

羽鳥委員

 先月、私、保育団体がやっている研修会に、全国保育団体研究集会というのに参加をしまして、そこで今後の保育園の問題がどうなっていくんだろうかというのを、そういう講義もちょっと受けたんですね。そうすると、やっぱりコロナによって、出生率がもう本当に急速に低下をしていて、大体日本の少子化が7、8年、10年分くらい前倒しで進んでいくというふうなことになって、都市部においても保育園の需要自体が、2025年くらいからもう減っていく。総数が減っていくと。要は、入所したいというふうな親御さんは増えていくんだけれども、それ以上に減少が激し過ぎて、保育園の総数、求める数自体が減っていくと。奈良女子大学の中山徹先生が、保育園の2025年問題だというふうにおっしゃっていて、本当に直近に迫った問題なんですよね。こういうときに、本当に保育問題に関する、まさに今、これから立てる計画は転換点に立つ計画だと思うんですよ。やっぱり今後を見据えたものを立てなくちゃいけないなというふうに思って、そのときに中山先生がそこでおっしゃっていたのが、保育需要の減少に合わせて少しずつ最低基準を引き上げていくというふうなことを検討していくべきじゃないのかという、こういったやり方があるんですね。15%保育所が減ったなら15%基準を改善する、30%減ったなら30%最低基準を改善するというふうにやっていくことによって、総額としての保育に係る費用を増やさずに、あと、保育士を減らしたり増やしたりというふうなことを急激にやらなくても、少しずつ改善していって、保育の質を改善していくというふうなやり方ができるんだというふうな、そういうことをおっしゃって、非常に重要な指摘だなというふうに私自身思いました。

 私もこの本会議で、やっぱり基準を改善すべきと。70年以上、特に4・5歳児なんかは改善されていないというふうな中で、ここを見据えて、少しずつでも改善していくべきじゃないかというふうに思ったんですけれども。やっぱり保育園をなくすとか定員を減らすという方向でやってしまうと、結局、世界でも一番低い保育の基準が改善されないまま、地域から保育園がなくなっていくという方向にしかならない。やっぱりそうじゃなくて、少しずつでも改善していくということによって、より質の高い保育をやるチャンスだというふうに考えてほしいなと思うんですけど、やっぱり今からそういう検討、研究をしていかなくちゃいけないと思うんですけども、御認識はいかがでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 保育士の配置基準の部分につきましても、委員御指摘のとおり、保育の質の確保という意味では、保育士の適切な配置というのは非常に重要というふうに認識しておりますので、今後、必要な保育士の配置という部分につきましても研究していきたいというふうに考えておりますし、あと、実際は、やはり国・都の基準というところが区の基準にも大きく影響を与えているところでございますので、この国・都基準の改善というところにつきましても、必要に応じて要望していきたいというふうに考えております。

羽鳥委員

 実際そういう中野区が取り組むというふうなことが、国に対する圧力にもやっぱりなっていきますから、ぜひとも先鞭をつけていただきたいなというふうに思います。

主査

 委員会を休憩します。3時半まで休憩に入ります。

 

(午後3時10分)

 

主査

 再開します。

 

(午後3時30分)

 

 質疑、引き続き1目保育園・幼稚園費について、ございますか。

羽鳥委員

 宿舎借り上げ支援補助金についてお尋ねをいたします。2020年度、令和2年度のほうでは、この補助金については、補助対象が98園で、7億8,320万2,000円というふうな決算額だったんですけども、この2021年度、令和3年度については、補助対象は100園で2園増えましたが、総額は7億586万4,000円というふうに、大体7,700万円くらい減っております。この理由についてお答えください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 前年度よりも減っている理由につきましては、令和3年度から8分の1相当分につきましては事業者負担ということにいたしましたので、その分の影響として減額されているものでございます。

羽鳥委員

 大体、この7,700万円で100園というふうなことですと、平均すると1園当たり70万円くらいと思うんですが、多いところだとどのくらいの事業者負担が増えたというふうなことになるんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 一番多いところですと323万円余でございます。

羽鳥委員

 先ほどのそもそも施設給付とはちょっとまた質や規模が違うものですけれども、やっぱりそれなりの大きい金額が減ったかなというふうに思います。本会議のときに指摘しておりましたが、やっぱり事業主負担を導入されたときというのが、区の財政負担というふうなのを考慮してということだったと思うんですけども、事業主負担を導入しようというふうになった、その判断のところはどういった判断だったんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 本来の制度の中では、8分の1は事業者負担ということになっておりまして、それまでは事業者負担、8分の1相当額を区が負担していたということになりましたので、本来の制度に戻したというところになります。

羽鳥委員

 いやいや、財政のところ、さっぱり答弁から抜けちゃっているじゃないですか。当初予算の概要のところでは、財政の負担を考慮してというふうなことで、財政負担を減らすためにというふうにはっきり書いてあるわけですよ。やっぱりそういうのが、本会議のときに求めましたが、そういう財政が悪化するというふうな事実はなかったわけですから、私は、事業主負担をちゃんと中野区が見てあげていたというのは、これは他の自治体と比べてもやっぱり誇るべき先進性を持ったものだったなというふうに思いますので、改めてこの事業主負担をなくすように検討していただきたいなというふうに思います。これは要望にとどめておきます。

 もう一つ、医療的ケア児の受入れについてお尋ねしたいんですけれども、この年度からたしか受入れのところを1園増やしたんだけれども、実績としては、たしか昨年の決算特別委員会の分科会の審議のところでも、入園がなかったというふうな形で答弁があったんですが、最後の、年度が終わっても新たに受入れはなかったというふうなことだったんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 令和3年度は、本町保育園におきましては入園がなかったというところでございます。

羽鳥委員

 申込み自体はあれだったんでしょうか。申込みはあったけれども、ちょっと諦めてしまったとか、そういった事例とかはありましたか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 申込み自体が1件もございませんでした。

羽鳥委員

 昨年の決算特別委員会の審議のところでは、今後、利便性だとか、いろいろと検討していくというふうな、どうするか検討するというふうな御答弁があったんですけども、今、利用しやすくするためとか、いろいろ検討されていることというのは何かあるでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 もともと医療的ケアが必要なお子さんというのはそれほど多くいらっしゃるわけではないです。その方々の、その子どもたちのニーズに合わせるとなると、やはり保育園に来やすいような、実施園を増やすような取組、あるいは御質問にもありましたような移動支援、そのようないろんな施策を考えながら、少ない人数であったとしても保育園で受け入れられる、そのような環境を整えていくということが必要であろうと考えております。

河合委員

 医療的ケア児のところに関連しまして、私立園でも受け入れられるようにということは御要望させていただいているかと思うんですけど、それに対して、実施に対する課題というのを整理して教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 1点は、保育士の配置が課題であるというふうに認識しております。区立園におきましても、医療的ケア児を受け入れるに当たりましては、看護師を2名体制にして受け入れておりますので、その看護師の配置について、効率的な、効果的な方法を検討しなければならないと考えております。もう一つはスペースの問題、バリアフリー化の問題ということで、ハード面の課題があるかというふうに考えております。

河合委員

 ありがとうございます。スペース、場所的なところにおきましては、今後、保育園の空きというところが出てくるところもあると思うので、ぜひ、そういうところが柔軟に受け入れたいんですという御希望があったら、受け入れられるような体制はやはり整えていってほしいなと思っております。ちなみに、今、医療的ケア児というところで、保育園で受け入れているというのは、歩けるとか動けるお子さんの中で、課題というか、装具などをつけながら、医療的なケアを受けているお子さんというところだと思うんですけれど、そういう中でも、今まだ受け入れていない部分というのが他区に比べてあると思うので、そこをちょっとお示しください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 現在、医療的ケアで受け入れている医療的ケアの内容につきましては、経管栄養、それから定時の導尿、それから喀たん吸引、この3種類になってございます。まだ受け入れていない医療的ケアの代表的なものは、酸素の吸入というところになってございます。

河合委員

 ありがとうございます。ここに関しましても、他区では受け入れているところで、なかなか医療的なところの対応としてハードルが高いのは理解しておりますが、もうこれ、2年ほど実施してきているわけで、実際に実施園の保育士さんたちもかなり対応に慣れてきているとか、経験を積んできているというところがあると思うので、ぜひ前向きに御検討を進めていただきたいと思っております。こちらは要望で結構です。

 幼稚園のところで1個お伺いします。265と267ページで、全体の受入れ人数が、補助金とかも見ていきますと減っているわけですが、やはり預かり保育に限りましては、預かってほしいというニーズは年々上がっているように感じております。ここは私たちからも要望して、預かり保育に関しては、保護者ニーズにのっとってぜひ充実させていただきたいと思っております。御検討いただきたいんですが、いかがですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 幼稚園の預かり保育につきましては、一般質問あるいは総括質疑でありましたように、保護者のニーズに沿って、要綱改正等検討していきたいというふうに考えております。

加藤委員

 259ページの私立施設給付、1の教育・保育施設給付、ここで、令和2年度国庫補助金返還金、令和元年度以前国庫補助金返還金、あと、都補助金も同様にあるわけですけども、その1年前の、令和3年度決算ですから、令和2年度決算における返還金は、国庫補助金、都補助金とも令和2年においても1年前のものを返還するというのは毎年の行為なんでしょうけど、この令和元年度以前というところの予算で返還をしている理由というのはなぜでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 令和元年度につきましては、令和3年度になりまして、国のほうから算定方法を、国の説明に誤りがあったということの連絡がございました。そのため、ここのところの科目では支給できないということが国のほうから連絡がありまして、返還したというものになります。

加藤委員

 その算定方法をもう少し詳しく、何が変わったか教えてもらえますか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 具体的な算定方法の中身は承知しておりませんけれども、平成28年度から令和元年度分、それまでの国の説明が誤っていたという連絡がありました。その経費に相当する経費として、別途、歳入のほうで国のほうは補填するということになりまして、令和3年度、同様の経費につきまして、区のほうに歳入されているというところでございます。

加藤委員

 よく分からなかったんですけど。結局、出したけど、補填されていると。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 そのとおりでございます。国としては、区が請求した補助金のところでは支給できないので、別途、区のほうに別の科目で支払うという形で、歳入として入ってきております。

加藤委員

 歳入は、取り上げていいのか分からないですけど、56ページの都負担金の7、子ども・子育て支援給付の教育・保育施設給付の中に含まれて、これが行って来いになっているという関係でよろしいんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 国庫支出金の中の子ども・子育て支援交付金、この中に含まれているというものでございます。

加藤委員

 今のは都のほうか。国のほうだと、34ページの2目子ども教育費負担金、8、子ども・子育て支援給付の教育・保育施設給付の中に入っているということでよろしいですか。これで、返還金で出したけれども、結局、国庫から同額分は、この中に入ったものが区に入ってきていると。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 はい、そのとおりでございます。

甲田委員

 すみません。今のって、こういうことというのは今までに例があったんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 私の記憶の限りはございません。

甲田委員

 分かりました。

 まず、ちょっとこの項目の中で、先ほどの認可保育園の入所率のところですけれども、減収補填しない理由としては、数%でということで、平均の入所率が上がっているというような話もありましたけれども、でも、教育要覧の200ページ前後、入所率がずっと載っていますけども、60%台とか70%台の年間通して保育園、結構多くなってきていると思うんです。開きがあるなと思います。100%超えているところもありまして、これは弾力化なのかなと思うんですけども、そういう一方で、やっぱり60%台とか。令和2年、令和3年に開設したところは仕方がないにしても、もっともっと前から開設しているようなところでも60%台もあるということですので、やっぱり私立保育園の方からも、園児、例えばゼロ歳児なんかが1名欠ければ、月40万円も減収になるということで、このまま減収が続くと、本当に園の経営が厳しくなっていくということで。そうすると、非正規職員に頼らざるを得なくなってしまって、やっぱり組織づくりにも問題が出てきてしまうと。そうすると、やっぱり園の保育の質というところにもかなり関わってくる問題ですので、その前提を、そういう考え方から発してしまうと、ちょっと問題があるんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 私立保育園の入所率ですとか、あるいは運営経費の使途を含めて、研究していきたいと考えております。

甲田委員

 だから、全体で平均で見るのではなくて、本当に一つひとつ丁寧に見ていただきたいなと思います。

 それで、ちょっと細かいところなんですが、区立園は、おむつの処分費というのはどこに出てくるんですかね。処分費が出るようになっているというふうになったと思うんですけれども、そこのところをちょっと教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 257ページになりまして、区立保育園の事業メニューのところの上のほうになりますけれども、ごみ処理、粗大ごみ回収委託がございます。この中のごみ処理の中におむつの処理代も含めております。

甲田委員

 おむつの処理代も出るようになったんですけれども、私立園に関してはまだそういったことがないということで、処分代の助成なんかも今後考えてもいいんではないかなというふうにも思うんですけれども、そういった検討というのはされていないでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 おむつの処理代という形で給付はしておりませんけれども、給付費の中にごみ処理代という形では支給しております。保育園にとってみればそれでは足りないというふうな認識であるかもしれませんけれども、科目の項目としてはごみ処理代もあるというところになります。

甲田委員

 それは前からあったと思うんですけれども、区立の保育園でおむつの処分をするようになってから、そういった区立に合わせたような基準の下で算定をしていただいて、おむつの処分代ということで含めていくのか、別途出すのかという形をちょっと検討していただきたいと思うので、これは要望としておきます。

 それから、入園決定後に育休を延長したいということで、園児が入園を取りやめになったケースというのはどのぐらいあるんでしょうか。

藤嶋子ども教育部保育施設利用調整担当課長

 そちらの件数については、ちょっと今、把握はしてございません。

甲田委員

 今年度からそういう対策、これを取りやめにならない改定を、何か対策を取っていただいたようなことも聞いているんですけど、そういった経緯はございますか。

藤嶋子ども教育部保育施設利用調整担当課長

 今年度の8月ぐらいから、今まで育児休業のいわゆる延長狙いというところで、入園の見込みのない園に入園の申込みをしまして、あえて保育園を落ちて保留通知をもらう。保留通知が出ることによって、育児休業を延長できるという形になりますので、そういったことを狙っての入園というのがございました。このところにつきましては、結果として、待機児童が減少してきている中で、そういった申込みの方がそのまま入園、入ってしまうと。こういう言い方はちょっとあれなんですけど、入ってしまうという状況の中で、結局そういうふうになりますと、その方は入園を辞退してしまったりですとか、そういったところになってしまいますので、今年度、あらかじめそういった育児休業の延長を希望する方につきましては、利用調整時にそういった申請のほうを併せて出していただくことによりまして、利用調整自体をしないということはできないんですけれども、そこで大きく減点して利用調整するという仕組みを導入いたしました。ですので、待機児童数の中に、正確な数字というのは把握はしていないんですけれども、待機児童数というふうにはならなくて、結局、認可保育所のほうに入れなかった方の中に一定数、そういった方がいるというふうには認識しております。

甲田委員

 そこの問題意識を持って、一応対策は取っていただいていると思うんですけれども、待機児が出ないようなということだけではなくて、今、本当に、突然取りやめになったことによって、保育園のほうで大変困っているということも併せて考えると、やはりその辺、ちょっときめ細かく状況管理をしていただけるように、これも要望しておきたいと思います。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、268から271ページ、2目教育・保育認定利用調整費について質疑はございますか。

河合委員

 269ページの保育園入園事務の効率化についてお伺いします。これは昨年からOCR化が始まって、今年、AIマッチングなど試験的に導入されている事業だったかと思いますけど、結果や状況などを何かあったら教えてください。

藤嶋子ども教育部保育施設利用調整担当課長

 申請書見直し・OCR化委託というところにつきましては、申請書類のOCRで自動的にPCのほうにデータを取り込めるようにすることによって、事務の軽減を図っているというものでございます。こちらのほうなんですけれども、なかなか保育入園事務というところで、いろいろ入園相談、多岐にわたる中で、ちょっと影響というところは測定するのは難しい側面もございますけども、純粋な入力時間というところでいきますと、やはり半分程度、従前1,097時間かかっていたところが549時間というところで、半減したというところがございます。

 また、AIマッチングの部分、こちらのほうにつきましては、昨年度、導入実証というところを踏まえまして、今年度の5月から本格稼働しているところでございます。例月のところの毎月の入園調整のところで申しますと、従前、職員3人程度で丸一日、8時間かけてやっていたんですけれども、今のところそれが45分というところで運用できているというところでございます。来年4月の利用調整、ここが一番1年間で利用調整が多いところになるんですけれども、こちらのほうにつきまして、もちろんこれからというところでございますが、昨年の実証の中では、やはりこれも3人の職員が丸々1週間くらいかけて利用調整をやっていたところ、3日でできたというところがございますので、そういったところも踏まえて、実際の運用をしていきたいというふうに考えています。

 また、全体といたしましても、当時と人員体制は変わっているところもございますので、一概には言えないんですけども、令和2年度と比較しまして、令和3年度、入園担当の超過勤務時間、もともと非常に超勤が多いところだったんですけれども、全体で1,500時間ほど削減しています。1人平均で申しましても、月53時間で非常に多かったんですけれども、令和2年度は25時間程度というところで、今年度ももう少し超過勤務、今のところ、さらに令和3年度より減少しているというところがございますので、一定の効果は出てきているというふうに考えております。

河合委員

 ありがとうございます。かなり細かくいろいろ教えていただいて、ありがとうございます。すごく効果が出てきていることは非常にありがたいなと思っていますし、例年、ここって人手も手間もかかっていて、問題が起きている部分だと思うんですね。それが機械化すること、ICT化することで、丁寧にやれる部分はしっかり丁寧にやって、なるべく問題が起きないように、課題が起きたときはしっかり対応していけるように努めていただきたいし、入園決定などをなるべく速やかにお送りできるように進めていただきたいと思っております。

 次のページで、ベビーシッターが令和2年度は交通費つきになったり、いろいろ改善したかと思うんですけれども、3月入園について、区は現在、3月入園の受付はしていないということでよろしいですか。

藤嶋子ども教育部保育施設利用調整担当課長

 3月入園につきましては、4月入園、こちらのほうの利用申込みの手続の関係で、3月入園については受け付けていないというところでございます。

河合委員

 そうですね。4月入園申込みが煩雑なために、3月は入園手続はやっていないかと思うんですけど、12月や1月生まれの方は57日過ぎて、年度末だからという理由で入園ができないと聞いております。会社勤めの方は育休などがあるんですけれども、自営業、フリーランスの方は、復帰できないけれども、仕事があるがためにベビーシッターを使わなきゃいけないという状況があって、それの補助がもらえないという話もちらっと聞いたんですけれども。これは、申込みすれば待機児童になって、ベビーシッターの対応ってできるということでよろしいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 はい、そのとおりでございます。ベビーシッター利用につきましては、待機児童、これが原則、利用の条件ということになります。3月の入園申請はございませんので、4月入園申請をしていただいて、その保留通知をもって申請していただければ認めてまいりますので、そのように取り扱いたいと思っております。

河合委員

 出産前に申し込めるから、出産前に申し込んでいって、4月入園を申し込んで、保留通知をもらっておくという感じですかね。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 4月入園だけは、出産する前に保育園のほうの入園申請ができます。4月の入園申請の保留通知は1月末に発送するということになっておりますので、それ以降、57日たってというところで、ベビーシッターのほうの申請をいただければと思っております。

河合委員

 ありがとうございます。そうしたら、そういう方たちは、1月末の発送後は保留通知が手元にあるから、ベビーシッターを使えるということだと思うんですけれども、そこについてはかなり知らない方が多いという話、知らない方ばかりで、多分使っていらっしゃる、利用されている方はいらっしゃらないんじゃないかなと思っています。ここに関しては、ニーズが少ないとはいえ、困っている方の実際に声も聞いておりますので、広報していく必要性を感じていますが、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 広報につきましては、適切な方法で検討していきたいと思っております。

甲田委員

 すみません。私も今のところを聞こうと思っていたんですけど。今は出産されて間もない方ですけども、普通に申し込んで、待機児童になるというのは、待機児童にカウントされていなくても、入所申込みをしていて、育休、さっきの延長とかという形も、一応保育認定は取った形になりますよね。いわゆる待機児童というものにはなっていなくても、このベビーシッター利用支援事業は、保育認定を取っていれば使えるということでよろしかったですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育認定を取るということではなくて、あくまでも待機児童としての区の保留通知が必要になることは変わらないです。ただし、4月入園については、生まれる前に、例えば11月生まれであっても12月生まれであっても申請することができます。そのときに、保留通知は1月末に出ますので、その後、生まれてから57日たっていれば、ベビーシッターのほうの申請をすることができるというものでございます。

甲田委員

 そうなんですけど、ただ、例えば3月に仕事が決まった、求職中だったんだけれどもという方が、4月まで待たないと――4月からの保留通知ですよね。そうすると、3月は、じゃあ、仕事したくてもできないということになるんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 4月からの保留通知なんですけれども、3月の入園申請がありませんので、その保留通知をもって3月のベビーシッターの入園を認めるというものでございます。

甲田委員

 それは、東京都の制度がそうなっているからそうするしかないということなんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 東京都の制度としては、区が待機児童として認めるか否かというところが東京都の制度になっておりますので、区として3月の入園申請を行っていませんので、その部分について区として認めるというものでございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、272から273ページ、3目幼児施設整備費について質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、進行いたします。

 次に、3項学校教育費に入ります。274から275ページ、1目学校教育費について質疑はございますか。

河合委員

 教育人事についての275ページで、学校職員等長時間労働者面接指導等のところ、執行率が非常に悪くなっています。これは、やっぱり長時間労働されている方がなかなか受けないとか、何か理由があってそうなっていますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 毎月、先生方の勤務時間というのを調査をしております。80時間以上というような先生方には通知を出して、この制度を周知しているところではありますが、御本人の希望でというところで、昨年度はなかなかこちらのほうを利用する先生が少なかったというのが現状でございます。

河合委員

 御本人が自分でやらなくていいと思って判断しているというところかなと思うんですけど、今後はどうするんですか。執行率が低いままで、このまま改善なくやっていく感じですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 本年度につきましては、月100時間を超えるような先生方、また、3か月連続で80時間以上を超えてしまうような先生方には、必須で受診ということで、昨年度までは本人の希望ということでしたけれども、改善を図っているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これって、一つ働き方改革の意味も含まれてくるのかなと思っているところで、今年やる予定であった改定はしなかったというところで、やはりもうちょっとこういうところに取り組みながら、しっかりと改定に取り組んでいくべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 働き方改革推進プランのほうは令和2年度で一応終了いたしまして、令和3年度の実施状況を調査したところでもって、新たに目標を設定し直したということで、さきの子ども文教委員会のほうで御報告を差し上げたところでございます。委員御指摘のとおり、実態をもう少しつぶさに把握をいたしまして、教員の働く環境のほう、こちらの向上を進めていくことが必要だというふうに考えております。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、274から279ページ、2目教育事業費について質疑はございますか。

河合委員

 日本語適応事業で、277ページで、令和3年度も適応支援スタッフ(留学生)のところが使えていないで残になっています。これは令和2年度も残でした。やっぱりなかなか難しいのは分かっているところで、改善できるところとか、そういうのはないんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 ちょうどこの事業をスタートするときに、コロナ禍ということで、実質的には留学生を派遣するということができませんでした。留学生自体が来ていないということもございました。今年度、改めて大学のほうにもお願いに行きまして、今後、もう一度この制度を見直しながら、少しずつ留学生も戻ってきているという状況なので、ぜひ実施に向けて取組を進めていきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。ぜひ進めてください。

 これ、ちょっとどこに当たるか分からないんですけど、子ども文教076などで命の教育の資料を出してもらっています。性教育に関しては、宗教的な影響が大きくて、旧統一教会でメディア等にも取り上げられるようになりました。こうした問題が表に出てくることが、状況が変わってくることにつながるのではないかということを我々としては期待しております。ユネスコが国際セクシュアリティ教育ガイダンスで定める基準からは程遠い状況、これをやっぱり区としてもしっかりと改善に向けて取り組んでいかねばならないと思っております。申し上げてきましたが、包括的性教育は防犯教育にも尊厳教育にも大変重要なもので、子どもたちを被害者にも加害者にもさせないために重要だと思っています。2019年に「性教育の手引き」が改訂しています。令和3年度、中野区でこの授業を実施したところはありましたでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 昨年度につきましては、実施した学校はございません。

河合委員

 じゃ、今年度はどうですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今年度は、北中野中学校のほうで実施予定でございます。

河合委員

 こういう授業、どんどん、せっかく東京都が仕組みをつくってくれている中で、学校の手挙げ式で授業を取り組まれていかないといけないというところはあるんですけれども、教育委員会としても広げていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちら、東京都のほうで学校数も制限をかけた中で実施している授業ではございますが、区内でも実施している学校がございますので、その成果等はぜひ各学校に広めながら、なかなか実施に向けては保護者の理解を得るという辺り、また、学習指導要領の範囲外の内容も含んでいますので、その辺り十分に配慮等をしながら、実施に向けてどのような取組ができるかということで、各学校のほうにも話はしていきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 今年度やった北中野中学校というのは、実際、保護者の理解というところで、実施してほしくないといった保護者というのはどの程度いらっしゃったかって数字は分かりますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 具体的な数字自体はちょっとこちらにはまだ上がってはきていないんですが、当然そういう保護者もいるだろうという想定の中で、そういう保護者がいた場合は、この授業を受けている時間に全く別の対応をする、そういった準備も併せて学校のほうはしているというところでございます。

河合委員

 まだ分からないというところなんですけども、私のただの体感ではありますが、やはりこういうのは今ニーズとしても非常に高くなっているところだと思いますので、そういうニーズが高いようであれば、そこも一つ着目していただいて、しっかりと区でやっぱり取り組まなきゃいけないな、そういうところの認識をしていくところに、また一つの資料としていただけたらと思います。

 令和4年度は東京都でユースヘルス推進事業が始まって、健康教育の補助率が2分の1で、東京都全体の予算が1億円です。都立高校で6校その推進事業を活用しています。こういうのの活用も、ぜひ中野区でも検討していただきたいと考えますが、いかがですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 都立高校6校で実施するということなので、その内容等もきちんと確認した上で、区内の中学校で実施できる内容かどうか、また、実施した際にどの程度の成果が上がるかというところ、あくまでも高校生対象にやっているものですから、中野区の子どもたちの現状等を鑑みて、適切な内容かどうかというのはしっかりと判断をしていきたいというふうに考えております。

河合委員

 ありがとうございました。関連して、区でやった7月31日の子ども・子育て講演会の性教育のセミナーの参加者数と開催の評価などありましたら教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 区では、子育て家庭の悩みの解消や課題の共有等を進めるため、今年度から子ども・子育てに関する講演会を実施しておりまして、7月31日に幼少期からの性教育をテーマにオンライン形式で実施しました。こちらにつきましては、アーカイブ視聴も含めて、延べ130名程度の参加がございました。多くの参加者から御好評いただいておりまして、性教育を講演テーマとした講演会の充実を求める声もあり、一定の効果が得られたものと認識してございます。

河合委員

 今回は乳幼児向けでしたけれども、これはまた対象者を小学校の低学年とか高学年とか、そういうふうに変えての継続、ぜひ実施していただきたいと考えていますが、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 子ども・子育てに関する講演会につきましては、今後も継続して実施していきたいと考えており、今回の実施結果も踏まえまして、性教育についてテーマの一つとして取り上げることを検討してまいりたいと考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。学校での指導要領の歯止め規定がネックになって、性教育が進んでいかない中では、区としてできる取組というのもしっかりと継続していただきたいと思っています。

 話は変わりまして、277ページの外国語指導員のところで、英語体験プログラムをしてきた。これは本来4年生が対象で、この年は5年生での体験というのは、できなかった子どもに対して実施したんじゃなかったでしたっけ。違いましたか。ちょっと確認です。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 昨年度、コロナの感染拡大の影響で、小学校3校で未実施の学校がございました。

河合委員

 未実施の学校があって、その学年の子どもたちには今年追加でやったかやらないか、教えてもらえますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今年度、東京都のほうで、子どもを笑顔にするプロジェクトという事業がございました。その3校にはぜひこちらを活用しながら、昨年度体験できなかった子どもたちのために実施を検討してもらっているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。ここで、令和3年度は3校できなくて、本年度、5年生で追加でやれるようにやっていただいているというところを今御説明いただいたかと思っています。なかなか、4年生よりは5年生、6年生の高学年で実施したほうがいいんじゃないかということも、この体験の事業に関しては言われておるようなので、ぜひ、5年生が受けてみての感想というのも今後の参考にしていただけたらいいかなと思っています。

 一つ、外国語指導助手謝礼というのは、ここは何で不用額が出るんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらは通訳派遣の内容でございます。やはりコロナの関係で、外国籍のお子さんがなかなか日本に来るということが少ないということで――大変失礼いたしました。小学校のALTの授業ということでございます。こちらは、小学校のほうは学校ごとに指導助手のほうを探すというようなことになっておりまして、基本的には全校探してつけてはいるんですけれども、最初から全部の授業につかないようなケースもあったというようなことなので、ぜひこの辺りは来年度に向けて、全ての学校でなるべく指導力の高いような方にも助手として入っていただいて、さらに小学校の英語教育の充実に向けていきたいというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 6、特色ある学校づくりの小学校動物飼育推進校事業消耗品購入ということですけど、令和3年度の結果と、本年度、そして後年度の予定について教えていただけますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 昨年度は、白桜小学校のほうで動物飼育の研究のほうを進めてまいりました。今年度は、同じく都の事業を利用しまして、美鳩小学校のほうがこちらの研究を受けているという状況でございます。

加藤委員

 来年度においてはどんな感じになりますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 美鳩小学校は今年度と来年度、2年間での研究を受けておりますので、引き続き、美鳩小学校のほうで研究のほうは進めていくという予定でございます。

加藤委員

 分かりました。じゃ、ほかのところで、7、国際理解教育、英語検定受験料というところで、これは我が会派の高橋かずちか議員が取り上げた中で、中学校3年生になると、年間3回受験料の補助が出るということですけど、3回目というのが受験シーズンと重なってしまうから、なかなかそこまで行けないみたいなところで、中学校2年生で前倒しできないかとか、そんなこともちょっと議論を取材の中でやっていたということなんですけども。その辺、受験料の補助について、制度とか、その辺御説明いただけますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらの英語検定の補助事業でございますが、中学校3年生を対象に、3年生の間に1回だけ、この補助を使ってもらうという制度でございます。英語検定の時期でございますが、1回目、2回目、3回目で、1回目が6月から7月、2回目が10月から11月、3回目が年を越して1月から2月ぐらいに実施というような形になっておりますので、中学校3年生が3回目を利用するという生徒がほとんどいないというような状況が見られております。

加藤委員

 ちょっと勘違いしていたみたい。3回目の時期に申し込みづらいのか、もう前倒しでやっちゃうのか。これ、表現として、3学年というのは3年生という意味なんですよね。3年生で1回だけ受けられると。それを2年生で受けるというのは、制度上は難しいと。中学生で1回ぐらいの大ざっぱな制度だという話なんですけど、そういったレギュレーションの変更というのは可能なんですかね。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 当然、どういう制度にするかというところで、変更は可能であるというふうには考えています。本区の子どもたち、非常に英語の能力も高くて、かなり上の級に合格するような生徒もおりますので、3年生になって準2級ですとか2級などを受ける、または1級を取得しているようなお子さんもいるんですけれども、なるべく3年生になってそういう難しいのにチャレンジをしたいというふうな目標を持って取り組んでいるような生徒もおります。ただ、やはり先ほどお伝えしたように、3回目を3年生で受けるというのはなかなか厳しいので、中学校2年生の年明け3回目、そして、3年生になった1回目、2回目辺りを受験できるようにすると、よりこの制度を活用する生徒が増えるんではないかというふうに今考えているところでございます。

加藤委員

 すみません。生徒は関係ないですけど、例えば高校入試のときにこういった英語検定とかの結果を用いて入学がしやすくなるとか、そういうのはあったりするんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 私立高校などでは、英語検定を3級以上取得をしているというところがプラスで評価されるというような学校もございますし、子どもたち自身も、入試のことだけではなくて、やはり自分がこれまで学んできたことがどのぐらい定着しているか、そして、英語検定で合格するというのを一つの自信にして、さらに英語を頑張って勉強していこうというふうな生徒もたくさんいるというふうに聞いております。

加藤委員

 この項では最後です。279ページの3、心の教育、1、人権尊重・心の教育で、人権尊重教育推進校事業というのはどういったことをやっているのか、内容を教えてください。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちら、平和の森小学校のほうで、東京都の人権尊重教育推進校というのを昨年度とその前の年、2年間で受けておりました。内容といたしましては、人権教育、様々な東京都も人権課題がございます。そういうものを広く勉強しながら、子どもたちに人権感覚をしっかりと身につけて、自分も周りの友達も大事にしていこうというふうな、そういった考え方ですとか、心を養うというような取組を幅広く行っているものでございます。

加藤委員

 どういった講師がいらっしゃっているとかは分かりますかね。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらは、東京都のほうから指導主事が定期的に来て、授業を参観して指導する。当然中野区からも指導主事を派遣して、研究授業等で指導・講評を行っているところでございます。

加藤委員

 ちょっとここの話というより、この事務事業自体が、モデル校をつくっていろいろな学校で試していくわけですけども、ここ近年で、このモデルはうまくいって全校に広まったなみたいなのはあるんですかね。ずっとお試しされて、何か結果が出ているのかなというところで、その辺、何か所見がありましたら教えてください。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 ここ数年、やはりGIGAスクール構想で、ICTをより効果的に活用するための取組を行ってきております。昨年度も中野東中学校のほうが研究発表をしてくれまして、本当に多岐にわたる、いろんな活用方法を示してくださったので、参加した先生方からも、もっともっと子どもたちのやはり意欲を引き出すですとか、もっとやりたいという子どもたちの興味・関心に響くような授業改善につながったというふうには聞いています。今年度もICTの研究校、二つぐらいあるんですけど、小学校、中学校と。そちらも今、研究が大分進んできておりますので、ぜひ、区内だけに限らずですけれども、広く発表して、その中で、参加した先生方からもいろいろ意見を頂きながら、中野区全体のICT教育、ICTをどう活用して子どもたちにしっかりとした学力を身につけさせるかといったところで、成果を上げていきたいというふうに考えています。

河合委員

 すみません。今、279ページで、心の教室相談員等の謝礼が昨年より若干少ない。逆に、SNSの通報相談委託が少し多くなっています。これは、理由というところは、要因とか、やはりSNSのほうが若干数が増えてきたなどあるんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 まず、心の教室相談員のほうですが、こちらは各学校でこの相談員のほうを探していただいているというような状況ですので、お一人で週4日来てもらっている学校もありますが、複数の方に来てもらっているというようなところもありまして、その辺りで、適切な方を探すというところに少し困難さが見られているという現状でございます。

 また、SNSでの相談事業でございますが、こちらは基本的には昨年度と内容としては変わってはございませんが、一応同じ業者ではあるんですけれども、会社自体がちょっと変わって、昨年度はSTOPitという名前だったんですが、今年度からSTANDBYというふうな名前に変更して行っているというところですので、内容自体は基本的には同じというものでございます。

河合委員

 令和4年度からはタブレットにも入れることで、かなり活用も広がっているという話がたしか予算特別委員会のときにあったんではないかなと思っていますが、子ども相談室というのを今年度から、令和4年度から実施していると思うんですね。そういうところとも接続していったり、連携していったりというのが必要かと思うんですけれども、そういうのは実施しているんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 直接的に連携して進めているというところまでは行ってはございません。今後、その辺りは検討していかなければいけないなというふうに考えております。

河合委員

 ありがとうございます。相談のチャンネルはたくさんあったほうがいいと思っているし、きっかけも多くあったほうがいいと思っているので、ぜひそこは、必要があれば接続してあげたり、丁寧に御対応いただけたらと思います。要望で、以上です。

甲田委員

 すみません。1点だけ、277ページの特色ある学校づくり、動物飼育推進校なんですけど、ずっと我が会派、これを質疑してきたんですけども、今回、白桜小学校で令和2年度、令和3年度と2年間やってきた成果というのはどういうふうに捉えているか、教えていただけますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 白桜小学校1年生、2年生、低学年の子どもたちを中心に、モルモット飼育を通して、心の教育というふうなところに重点を置いて取り組んでおります。学校で、白桜小学校、いろんな取組をしているんですが、やはりいじめが非常に少ないですとか、子どもたち同士がお互いに優しく接することができるというようなところを報告を頂いていて、動物飼育の取組を進めていることの一つの成果であるというふうには考えております。

 また、この白桜小学校の取組を参考にしながら、今年度は美鳩小学校、そして上鷺宮小学校も、動物飼育の研究校ではないんですけれども、ぜひ進めていきたいというようなところで取組をスタートしているところですので、区内の各学校のほうにも白桜小学校の取組自体は成果として届いているというふうに認識をしております。

甲田委員

 子どもたちの心に動物愛護ということがやっぱりすごく残っていくから、これは本当に成果があると思うんですけれども、ただ、一方で、去年も言いましたけど、生きている動物を飼ってしまうと、やっぱり餌代とか、その後のいろんな保険ですとか、何かあったときの対応ですとか、そういったことがありますので、区全体としてもやっぱりこれは、何らか継続して推進ができるような方策をしっかり考えていただきたいと言っていたんですけども、全くそういう感じではなくて、白桜小学校2年間、東京都の事業が終わったら、今度、美鳩小学校です、2年間やりますと。そういう推進校を取れる学校があればしっかりサポートしていきますというだけではなくて、やはりそこは特色ある学校づくりなので、心の中に生徒たちが、児童が、そういう教育を学んで卒業していけばいいではなくて、学校としてやっぱり継続していけるように支援はしていかなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけど、あまりそういうお気持ちが実際ないのかなというぐらい、ちょっと残念に思っているんですが、その辺は検討していただけないでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 動物飼育の取組自体は非常に成果もあるというふうに我々も評価はしています。学校の特色ということですので、どの学校でも同じようにやるということが大事ではなくて、それぞれ心の教育や命の教育というのは様々な教育活動を通して行っておりますし、白桜小学校自体が今後動物飼育をどういうふうに継続していくかというところを我々もしっかりと聞き取った上で、支援できるところにつきましてはしっかりと継続して支援はしていきたいというふうに考えておりますけれども。それぞれ学校もいろんな課題を抱えておりますので、その課題解決に向けた取組ですとか、また、学校それぞれ環境などもいろいろ違いがございますので、それぞれの学校に合った教育活動をしっかりと進めていっていただくことを支援していくのが我々教育委員会の役目であろうというふうに考えていますので、決して2年終わったからもうすぱっと終わりというふうな思いでもおりませんし、子どもたちの中では、やはり上のお子さんたちを見ながら、来年は自分だというふうな思いを持っているようなお子さんも当然いらっしゃると思うので、ぜひその辺りは子どもたちの声などもしっかりと聞いた上で、我々としてできるサポートはしていきたいというふうには考えているところでございます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、278から279ページ、3目就学前教育推進費について質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、278から281ページ、4目教育センター費について質疑はございますか。

加藤委員

 281ページの3、不登校対策支援事業等というところですけれども、これ、教育センターでのそういった体制づくりで、対応する職員の方がいらっしゃると思いますけれども、教育センターでお世話になるぐらいの不登校具合になる前に、学校に行けるけど、授業には出たくないとか、そういった生徒もいるというふうに伺っていまして。そういったところで、水際対策として保健室とかに行っている生徒さんとか、気に入った授業だけ行ったりとか、修学旅行は行けるけど、授業には出られないとか、コミュニケーションは取れるけど、授業が苦手とか、逆もしかりだったり、いろんなタイプがあるということですけど。教育センターに通い切ってしまうような状況まで陥ってしまうと、なかなか学校に行くのは難しいと考えたときに、学校の中である程度フォローする体制というのも必要だと思っていて、教育センターの職員をそっちに派遣してくださいというのもちょっと制度上難しいのかもしれないですけど、その辺のもう少しきめ細やかな対応をすることによって、不登校者を削減することができるのかなと思うんですけど、その辺いかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 委員御指摘のとおり、やはり不登校の子どもたちは、本当に様々な困り感を抱えていますので、学校と我々教育委員会、そして、教育センターの職員の方々がしっかりと連携をしながら、その子どもたち一人ひとりに合った支援というのはどういう形なのかというのを、もう一度検討をしっかりし直さなければいけないなというふうに考えています。今年の夏も、過去17年間ほどの不登校のデータをもう一度洗い直しまして、不登校の理由、どういったところに一番の理由があるのかなんていうことをしっかり分析を行ってきたところです。その結果としましては、やはり無気力、そして不安というようなところが一番強くございました。なかなか理由が生徒自身もはっきりしないようなところもあるとは思うんですが、学校の教員、そして、保護者とも連携をしっかりしながら、その子が本当に安心して学校に通えるですとか、勉強に向かえるというような、そういう支援を行っていくということは極めて重要な取組であるというふうに思っています。

 ぜひ今後は、今、学校のほうにそういう不登校の子どもたちが来られるような部屋を用意してくださっている学校もございますので、全校でつくるというのはちょっと難しさがあるとは思うんですが、教育センターの職員も、実際には巡回指導ということで、今、各学校を既に回ってはもらっていますので、直接家庭訪問できるようなお子さんについては家庭のほうにも行って、声をかけて話をしたりなんていう支援を行っているところですので。今後もぜひ手厚く、子どもたち一人ひとりに関わっていきたいというふうに考えていますし、また、教育センターに来てしまっているとかなり難しいとも限らないので。本当に教育センターで頑張ってエネルギーを蓄えて、学校に復帰できているようなお子さんもおりますので、そういう子どもたちは、じゃあ、どういうことがきっかけで学校復帰ができるのかとか、学校復帰だけが今、最終目標ではないんですけれども、自分なりの目標を持って取り組んでいけるような、そんな力をぜひ身につけるための支援というところをしっかりと行っていきたいと考えているところでございます。

加藤委員

 私も中学校の同級生が不登校になっちゃったりしていましたけど、韓流ブームで韓国が大好きになったら、ハングル語を覚えて。中学校はほとんど来ていなかったんですね。でも、すごく夢中になって、ハングル語を使って国際的な仕事に就けるぐらい、そういう実力をつけるというか、力をつけた子もいたりして、不登校イコール落ちこぼれとも思ってはいないですけど。ただ、何か希望があるものとか、自分が好きなものって何なのかなという中で、先ほど言った無気力とか不安というのもあるのかもしれないですけど、そういったものを見つけられるような教育環境というものをつくり上げていただくために、教育委員会としてもその辺、子どもたちのために支援してあげていただければと要望をお伝えして、終わります。

河合委員

 不登校のところでお話しさせていただこうかなと思います。子ども文教59の資料に、フリーステップの利用されている方の数、かなり増えているというところが指摘されていて、全体として不登校って今増えてきちゃっているというのが状況だと思います。様々要因があって、そこの分析をしていくのは当然大事なんですけれども、人数が多いというところは、もっと全体的にどういうところが支援が足りていないのかとか、もっとどういう学年であったりとか、どういう子どもであったりとか、かなり細分化されてきているんじゃないかなという懸念を感じているので。不登校全体をもっと大きく取り上げて見ていっていただきたいなというのを感じておるところなんですけど、いかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 委員御指摘のとおりであるというふうに我々も考えております。各学年ごとの不登校の数なども、過去に遡って確認をしたりですとか、また、令和2年度からは、コロナを理由にして学校に来ない――不登校ではないんですけれども、長期欠席しているお子さん全員の傾向をしっかりと把握をして、どういった支援がまだ不足しているのかといったようなところはしっかりと見極めて、中野区としての不登校対策というものをしっかりつくっていくための準備を今しているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。中野区としての不登校対策というのをやっていくというのは、いつ頃にそういうのは示されていくとか、今、何となく考えとかあったりしますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今年度、教育センターのほうも、昨年度からなんですが、新しくなりまして、非常にきれいな施設になったということで、通ってきている児童・生徒も増えております。センターも移転して新しくなったということもありますので、ぜひこの辺りは今年度中にしっかりと新しい不登校対策、また、今年度は教育支援室の職員も増員をしていただきましたので、かなり手厚く教育センターの北部、中部、南部の分室のほうでも今支援ができているところでございますので、中野区全体を見ながら、どういった支援体制をつくって、学校や保護者、家庭との連携を進めていくかというところをしっかりと構築していきたいというふうに思っているところでございます。

甲田委員

 すみません。昨年も聞いたんですけど、教育相談を受けられている中で、不登校の質問とか相談が何割ぐらいあるかではなくて、不登校児、不登校と言われる人たちの中で、教育相談を相談室に相談している方の割合というのはつかんでいるんでしょうか。それはつかんでいないんですかね。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 教育相談にかかっている不登校傾向のお子さんというのの数は把握しているんですが、それが全て区の教育センターかどうかというところがちょっとはっきりしないものですから。当然学校に来ているスクールカウンセラーと関わっているというケースもあると思いますし、民間の教育相談にかかっているような不登校のお子さんもいると思いますので。教育センターの教育相談にかかっている不登校傾向のお子さんが何人というのは、ピックアップすれば分かるんですけども、数として今、現状、何人というところでは、今の時点で数としては把握をしていないというところです。

甲田委員

 教育相談室に来ているお子さんの中で、不登校の傾向の方が何人とか何件とかと言っているんではなくて、小・中学校、不登校のお子さんが教育相談室を利用しているかどうかなんですね。それが全国的には2割から3割も行かないぐらいみたいなんですよ。というふうに、推計なのかちょっと分からないんですけども、国会のほうで質問とかがあって、そういったことが取り上げられていたので、中野区は、不登校のお子さんが教育相談室を利用している割合というのはつかんでいるのかどうかということをお聞きしたんですが。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 申し訳ございませんでした。不登校傾向のあるお子さんの中で、区の教育センターの教育相談に関わっているのはおよそ2割でございます。

甲田委員

 ありがとうございます。つかんでいらっしゃるんですね。やっぱり2割。そうすると、8割のお子さんはどこに相談しているのかなというのがまたこれ心配になります。もちろん学校で対処できていればいいんですけども、学校に行けないからこそ不登校なわけで。いろんなここは施策が必要なのかなと思っていますし、いろんな民間の――民間でも本当に継続できなければ駄目だと思うので、難しいとは思うんですけれども、新しい不登校対策と先ほど頼もしいお言葉がありましたので、いろんな角度から、多様な不登校というところで、別に登校することが目的ではないということですけれども、その政策は本当に早く考えていただきたいと思っております。これは要望にしておきます。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、280から283ページ、5目学校経営支援費について質疑はございますか。

河合委員

 282ページ、283ページで、学習用ネットワークの強化があります。これは補正を組んでいただいて、秋頃からたくさん子どもが使えるようにというところで進めていただけたと思うんですけれども、関係したiPadのことでお伺いします。今、iPadというのはどういう状況で借りている――2個上にありました。ごめんなさい。学習用端末機器保守委託があります。これ、今、どういう契約で借りているのか教えてください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 今、委員御指摘の学習用端末機器保守委託、賃借料、4億200万円、こちらのほうでございますけれども、令和3年3月から、令和2年度から5か年のリースの契約をしているところでございます。

河合委員

 これ、5か年の契約をここでまとめてやったわけじゃなくて、毎年4億円かかるということでいいんですよね。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 はい、そのとおりでございます。

河合委員

 iPadを今5年借りていて、今後更新していく必要というのも、バッテリーの問題などとかもあるんだと思うんですけど、これは全部事業者が、バッテリーが悪くなっているものとか、そういうのは今のところ対応してくれるということですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 バッテリーの交換というところまでは含まれてございません。

河合委員

 ありがとうございます。iPad、多分一般的に使われている方も、何年かフルで使われているとかなり状態が悪くなっていって、充電がもたないとか普通に出てきちゃうかなというところで、5年間この額がかかってくれば、この後どうしていくか、非常に区の財政負担がでかいのではないかなというところで、いろいろ懸念しております。これは今後どういうふうに、ずっとやっぱりこのまま5年、10年こういうふうに使っていくのか。今後、考え方というのは、これ、かかってくる経費が見えてくるところで、検討していかないといけないと思うんですけど、どういうふうにしていきますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 確かに現時点におきまして、この契約が切れますその先のほうまでは詳細な方向を見定めているわけではございません。ただ、今、委員御指摘のとおり、やはりまずはバッテリーの問題というようなのもございますし、また、実際に学習現場において、様々な活発な活用がされているというふうなところで、それに対応した形で、いわゆるソフト、あるいはOS、こういったものなんかについても詳細な検討は必要になってくるかと考えております。それほど時間があるというふうなことではございませんけれども、5年後の在り方については、再度検討は必要だというふうに考えてございます。

加藤委員

 GIGAスクール構想のところでお伺いいたします。総括質疑で市川委員が情報リテラシーに関して質問しようとしていたんですけど、私を含め会派全体で押しちゃって、質問する機会を失ってしまったので、ちょっとここで質問させてもらいますけれども。情報リテラシーを上げなければ、1人1台タブレットとなって情報を得る能力は全員高まってはいるんですけど、結局、情報プラットフォームだったり、情報を発信する側、つくる側にならないと、いろいろと搾取される側になるわけですよ。そういう中で、どうやって情報リテラシーを高めるかといったら、自分らで情報をつくり出して発信をする、こういったことをやらない限り、状況によってはえせ科学みたいなのにつかまっちゃったり、うわさ話みたいなのを信じちゃったりとか、そういったことになりかねない。だから、情報をつくり出す能力というのを高めないと、このGIGAスクール構想というのは結局、世の中の悪い大人から搾取されようとするのをある意味促進してしまう一面もあるなと思っているんですね。という中で、情報リテラシーを高めるための教育というのは、何か区として、教育委員会として考えているのかというのをちょっとお伺いします。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 1人1台のタブレットを配付してから、やはり子どもたちが日常的に情報に触れるというところがございますので、情報リテラシーですとか情報モラルといった情報活用能力というようなものをしっかりと身につけさせて、インターネット上も本当にいろいろな情報が非常に膨大な量ございますので、正しい情報かどうかということをきちんと見極めていく、そういった力を身につけさせることは大変重要であるというふうに考えていますので。各学校、中学校であれば技術の授業ですとか、または道徳の中でも情報モラルというものを扱いますし、また、総合的な学習の時間でも、いろいろ調べ学習をしたりというような時間がありますので、インターネット上にある情報、全てが正しい情報とは限らないというようなところを各学校でも指導してもらっていますので。各学校にいる情報教育推進委員のほうに研修会を夏等にもやっておりますので、そういった中でも、情報リテラシーをしっかりと子どもたちに身につけさせるための取組ということで、先生方にも研修をして、校内でも伝達研修をしてもらっているところでございます。

加藤委員

 例えば我々議員は質問に立つときに、その内容が合っているかと、もうぎりぎりまで本当に合っているか、インターネットだけじゃなくて先輩議員に聞いたりとか、他区の議員に聞いたりとかもしますし、私自身もいろいろ学会で発表する機会がありましたから、自分でつくり出した情報が合っているのかとかもやってきましたし。国で働いているときなんかは、ホームページに情報をアップしようとしますけど、結局、出していい情報と悪い情報ってなかなか、精査するところで、それで3か月かかっちゃったりとかする中で、本当に重要な情報ってどれだけホームページ上に載せられているのかなと思うと、出す側の人間になったときに、やっぱりホームページというか、ウェブサイトに載っているような情報ってどこまで信憑性があるのかなと。本当においしい情報なんて載せないと思うんですよ。例えばインサイダー的な、この株を買うともうかるよなんて情報を載せるやつはいないわけですよ、本当の情報だったら。うそをつかませるための情報だったら流すかもしれないですけど。そういったところを考えたときに、本当においしい情報というのはホームページにあまり載らないんじゃないかなみたいなことを認識させる必要がある。そういう意味では、今言った学習というのは重要だと思うんですけど。

 なので、ちょっとこれは総括質疑の中で市川委員に提案してもらおうと思っていたんですけど、例えば自分の小・中学校の情報を、ウィキペディアとかに載っている情報を自分らで毎年更新してアップする。その情報が合っていると自分らがとことん追求して載せる。その情報というのは自分らで、この事実をホームページに刻んだんだと、こういった作業だったり記憶というのは、結構大きなインパクトを与えるんじゃないのかなとか。それが小学6年生だったり中学3年生が、そういう最高学年がそういう編集をするとか。それだけだと、ちょっとネタとして尽きちゃうからつまらないかもしれないですけど、地域の情報をアップするとか。そういった自分らで情報をちゃんと調べてつくって、世界中の人たちに見てもらってもいいんだというぐらいのところまで情報をちゃんとつくってアップするというところまでやったときに、情報リテラシーというのがすごく高まるんじゃないかなと思っているんですけど。いきなり言われて、やりますとは言えないと思いますけど、こんな感じで情報リテラシーを高めていってもらいたいなと思いますけど、今の内容じゃなくてもいいですけど、ちょっと方向性についてお伺いします。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 子どもたちが様々な調べ学習をするときに、インターネットだけを活用して調べるというのはかなり限界がございます。最近、学校図書館もかなり蔵書のほうも充実を図っているところですので、それに関連するような本などをしっかりと読んで、根拠を基にして自分から情報を発信するというような取組は、小学校、中学校、各教科で実際に行っておりますので。学校図書館のほう、学習・情報センターというふうな名前をつけまして、タブレットなのでいつでも持ち運べますし、図書館に行って自分できちんと調べて、本当に正しい情報なのかどうかというところを確認するというような授業はこれまでもやってきておりますので。そういう中で、自分たちが学習したり、自分たちで考えたこと、発表会のような場でも構わないと思うんですけど、相手に分かりやすく伝えていくというような取組を行っていますので、そういう際も、どこの情報なのか、本当に自分の情報としてホームページに上げていい情報なのかといった辺りも含めまして、著作権なども学んでもらったりということで、各学校のほうは取り組んでいるところですので。ぜひ、それぞれの学校で様々な工夫をしながら、子どもたちが自分で考えて行動できる、そのときに、インターネット上ですと本当に出した情報がそのまま、なかなか取り消すことが難しくなってしまいますので、十分に確認をした上で情報を上げていくというようなことは非常にいい取組であるというふうに思いますので、ぜひ、そういった情報もまた研修会等で各学校の担当の先生方のほうには伝えていきたいというふうに考えております。

羽鳥委員

 GIGAスクール構想についてなんですけども、この年度が本格実施というふうなことで、すごい、すさまじい金額が計上されていますね、8億13万5,256円ということで。GIGAスクール構想だけでこんなに金額が出ていると。端末の保守委託で4億円ということで、毎年この金額が出ていくのかと思うと、ちょっとめまいがするような思いなんですけれども。このGIGAスクール構想、ICT教育ということは、これはこれで非常に重要だというふうには考えるものの、一方で、やっぱり懸念とかも非常にあります。特に私が懸念するのは、ICT機器にかなり接することによって、子どもたちに健康上、近視、視力の低下であるだとか、あるいはネット依存というふうなことがますます悪化していかないかというふうなことです。

 この前行われた6月の委員会でも、令和3年度の子どもたちのスマートフォン等の所持状況及びインターネットの利用に関する調査結果が出されていて、年々、子どもたちが機器に接する時間が長くなっていっているという傾向が出てきています。中には、調査結果でも指摘されていますけども、学校から下校してからほぼ全ての時間をスマートフォンとかを触っているような人がかなり多くなってきているということがあります。区としては、そのときにも聞いたんですけれども、ICT機器がネット依存とか子どもの健康に対して悪影響を及ぼし得ると思うんですけども、そのことにどのような認識を持っているでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 まず、こちらの学習用のiPad、それから、それぞれ個人持ちの例えばスマートフォンですとか、それ以外のデジタル機器による影響なのかどうかというようなところについては、まだ判然としないところがあろうかと思います。しかしながら、毎年検査をしております定期健康診断、こちらのほうでは、この3年間の視力、こちらを見ますと、確かに若干悪化をしているというような結果が出ているというようなところは把握しているところでございます。

 私どもと、それから、あと、中野区医師会、東京都中野区歯科医師会、あるいは薬剤師会、保健所長、こういったところが参加をいたします学校保健会というようなものを組織しておりますけれども、こちらのほうでも、当然このGIGAスクール後の子どもたちの健康というようなところで、関係者でもって現在意見交換等々は進めているところでございます。

 また、保護者の皆様方には、当然端末を配付いたしますときには、長時間見ないようにとか、あるいは姿勢をというような注意喚起は続けてしておりますし、学校のほうでも、使うに当たっては細かに注意を続けているというふうな、そういう状況ではございます。

羽鳥委員

 あと、使われ方というふうなところでも、さきの調査を見てみますと、子どもたちがどう使っていますかというところでは、学校の宿題というのが一番多いというふうになっていて、先生たちがどんどんと紙から学校の宿題を1人1台端末のiPadのほうに替えてきているのかなというふうに思ったんですが、これは実際、実態として、先生たちの中にそういった傾向とかは出ているんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 タブレットに学習用のアプリが入っておりますので、そういうのを活用して、家庭でも学習習慣を身につけるために、iPadを活用した宿題を出すというような機会もございます。しかし、時間としましては、ふだんの授業でもiPad自体を使うのは決して長時間ではございませんし、各家庭にもSNSの家庭ルールというのの作成を呼びかけていますので、長時間画面を見るというようなところはなるべく避けるような形で活用してもらいたいというのは、学校のほうからも各家庭に呼びかけているところですので。この辺り、引き続きぜひ、子どもたちの健康という面では、しっかりと家庭でも使い方について指導してもらえるように働きかけていければと思っています。

主査

 一旦休憩します。

 

(午後5時01分)

 

主査

 委員会を再開します。

 

(午後5時02分)

 

加藤委員

 羽鳥委員からもちょっと指摘がありましたけど、GIGAスクール構想の予算としては、決算説明書の61ページの地方創生臨時交付金で4億8,000万円入っているわけですけど、これは来年度どうなるとかって、財政じゃないと分からないですかね。だから、一般財源で全部持つのか、国から補助があるのか、その辺の見通しを教えてください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 導入当初に特定財源が入ったというところがございますけれども、基本的には、こちらの端末というところに関しますと、一般財源で対応していくという考え方になります。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、282から287ページ、6目学事費について質疑はございますか。

羽鳥委員

 就学奨励、就学援助費についてお尋ねをいたします。この年度から就学援助基準が引き上げられたかと思いますが、この引上げの中身と、それによって拡充がどの程度行われたかということについて御説明をお願いいたします。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 まず、項目につきましては、令和3年度からオンライン学習通信費、これは1人年間1万円という定額でございますけども、こちらが項目として入りました。それから、要保護、それから、あと準要保護ということですけれども、準要保護が、いわゆる生活保護基準の1.15倍から1.3倍まで拡大をいたしました。それで、人数的なところでございますけれども、小・中学校トータルででございますが、令和2年度ですと、2,435人から2,646人に拡大をいたしました。また、金額的なところですと、就学援助費、決算説明書のほうで2億9,200万円というふうに出ておりますが、これとの対比ですと、令和2年が1億9,814万5,236円、このような拡大になってございます。

羽鳥委員

 基準の拡充と費目の拡充ということで、額としてもかなり増やしたのかなと。非常に大事なことだったかなと思います。ちょっとお聞きしたいんですが、給食費のところでなんですけれども、世田谷区なんかでは、就学援助の基準について、給食費だけ準要保護のところを広く取ることによって、中間層まで対象にするというふうになっているんですけども、これは確認なんですが、中野区でも別に、政策的な判断として可能というふうなことでいいんですよね。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 様々、実施に当たってはいろいろクリアしなければいけない条件があろうかとは思いますけれども、理論上は可能かと考えております。

河合委員

 まず、283ページ、通学路の見守りについては、これは多くの保護者からさらに御要望いただいているところですが、以前ちょっとお伺いしたときには、今、シルバー人材センターのほうが動けない。通学路児童見守り業務委託を受けてくださっているシルバー人材センター、人数のほうに何か課題などがあって、これ、ちょっと広げるのがなかなか難しいみたいな話もそのときあったと思うんですけど、そこは今、解消できていきそうですか、確認です。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 1校当たりの時間数を令和2年度から拡大をしてございますけれども、私どもとしては、御指摘のあった御要望、あるいはさらに安全性を高めていくというところもございますので、こちらの事業をさらに推進していきたいと考えているところでございます。シルバー人材センターのほうとも何度か意見交換してございますが、拡大をしていくに当たって、対応していくというふうな積極的な返答というんでしょうか、意向は頂いているところでございます。

河合委員

 ぜひ、要望が強いので、実施していっていただけるように体制を組んでいただけたらと思います。

 285ページ、次のページで、就学事務のところで、令和2年度の前かな、外国籍の子どもの調査を予算でついたのができなくて、たしか令和3年度もやらないという判断になっているんですけれども、我々としましては、外国籍の子どもの数がどうなっていくかというのも含めて、学校に接続していない子どもがいるのではないか、そういう子どもがどういうふうに過ごしているのかというのを非常に懸念しているところなんです。だから、ここを調査、本当にしなくていいのかなというのをずっと思っているんですけれども、ここは今後どうしていきますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 委員御指摘の事業につきましては、300万円ほどですか、予算を組みまして、委託事業として調査をしていくというふうな考え方がございました。その後、経緯がございまして、未執行というふうな形になりましたけれども、私たちが現在考えておりますのは、外国籍のお子様につきましては、就学義務は発生はしていない。しかしながら、日本の義務教育学校、または外国人学校、こういったどこにも通っていない、就学状況が把握できないというようなことにつきましては、文部科学省も非常に問題視をしているところでございますので、今できる体制ででも何とか把握をしていく必要があるのかなと考えております。昨年度ですけれども、就学状況が把握できなかったのがおおむね50数件ぐらいではないかというふうに考えておりますので、それぐらいの規模でしたら、別途の予算を組まないで、やれる範囲での把握をする努力はできるのかなというふうに考えております。

河合委員

 今、御答弁では、区としてしっかり把握してやっていただけるということだと思っておりますので、そこは実際やっていただいて、そういうのをぜひまたお示しいただけたらと思います。

 さっき、就学奨励で、トータルの人数を教えていただいたんですけれども、小学生と中学生のそれぞれの対象人数というのは出せますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 令和3年度での要保護と要支援、小学生のほうですと1,761人、中学生のほうが885人でございます。

河合委員

 ありがとうございます。去年と数字を比べるとかなり増えている中で、しっかり見守りというか、しっかり子どもたちが学んでいける環境を整えていけるように進めていただけたらと思っています。

甲田委員

 通学路児童見守り業務委託のところでお聞きします。これもいろんな会派の方からも要望が出て、今、拡充というお話もあったんですけれども、業務委託の内訳というのは教えていただけますか。あと、その下の加配分の内訳。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 業務委託そのものはシルバー人材センターのほうに見守りを委託しているというものでございますが、基本的に1校当たり、1年間225日を3時間分で対応してくださいというのが基本になっております。こちらのほうが通学路児童見守り業務委託でございます。もう一つの加配分というのがございまして、加配分は、学校が統合した、または移転をした、その1年目、2年目までを加配するということで、都合5校ございましたけれども、こちらのほうについてそれぞれ、例えば1年目は、先ほどの通常校は、掛け上げますと1年間で675時間なんですけれども、加配対象の1年目のところは1,350時間、2年目は900時間、こういうようなところで、対応するシルバー人材センターのほうに見守りをお願いしているという内容になります。

甲田委員

 225日掛ける3時間というふうに分けているということは、全部で675時間ではなくて、日数は上限は225日で、時間は3時間が上限ですよということですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 学校によってそれぞれ事情が違ってくるのかなと思いますので、例えば朝何時間、夕方何時間、そして、225日間使いなさいというふうに固定的にこちらのほうで示しているわけじゃなくて、ここは先ほど、1日3時間掛ける225日分、これを1校当たり675時間分ですというのが通常の学校の見守りの業務委託内容になっているということでございます。

甲田委員

 1日の上限は3時間なんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 675時間、こちらの範囲内で使っていただければという内容です。

甲田委員

 ということは、積算根拠がそれだということで、トータルで675時間分ということですね。各移転・統合したところは2年ということ。さっき1年とおっしゃったのは、1年目と2年目ということですね。2年間は加配になりますと。加配の時間は何時間ですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 トータルで申し上げますと、1年目の学校が1,350時間、2年目が900時間でございます。

甲田委員

 それで、これ、23区の中ではどうなんでしょう。どのぐらいの位置にあるんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 各区、様々な見守りの執行方法を取っていると思われます。したがいまして、単純な比較ということはなかなかしづらいところではございます。しかしながら、周辺区の状況を調査というんでしょうか、聞き取ってみますと、中野区よりは手厚く時間を充てているというふうに認識しております。

甲田委員

 把握されているんですよね。把握されているんであれば、もうちょっと答えてもいいんじゃないですか。だって、拡充するんですよね。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 そうですね。例えば2,000時間ぐらいは欲しいなというふうなのは担当としては持っております。そこら辺が他区並みかなというふうなところでございます。

甲田委員

 かなり低いみたいですので、中野区が。だから、ベースの部分をやっぱりちゃんと上げていただき、さらに、やはり統廃合がありましたから、踏切問題もありますし、2年ではやっぱりなくて、かなり通学路が広いところに関しては、加配というか――加配ではなくて、やっぱりベースを上げていただくということが大事かなと思いますので、これ、思い切った見守り体制を要望したいと思います。

 あと、すみません。通学路の防犯カメラの維持管理経費等というところで、これ、1校当たり今何台のカメラが通学路にあるんでしたでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 すみません。ちょっと1校当たりということになりますと、その後いろいろ動いたりというのがございますので――1校当たり5台、それから、再編があった学校が10台、トータルで135台ございます。

甲田委員

 要望がいろいろあると思いますけれども、危険な箇所がそのときによってちょっと変わってきたりというのもあると思いますので、適宜カメラの位置を変えるとか、そういったことというのは対応されているんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちらのカメラの設置につきましては、東京都の補助金を使って、令和元年度までに整備をしてきたというようなところはございます。しかし、今、委員御指摘のとおり、実際私どものほうに上がってくる声ですとか、あるいは工事をした、設置をしている電柱のほうが移設されたとかというようなところで、移設が必要になるというような場合につきましては、毎年対応しているところでございます。

甲田委員

 移設の経費というのは、この維持管理経費に含まれていたんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 予算としてはそちらのほうに入れているところでございます。

甲田委員

 じゃあ、要望があって、また、町会や商店街等でもつけているところもありますし、やっぱりつけたい位置というのが変わってくるんではないかなということは想定されますし、PTAのほうからも要望がありますので、そういった見直しができるということで思っておいていいということで、もう一回お願いします。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 私どものほうにも時々要望が上がってまいります。ただ、私どものほうで管理をしているのが、通学路に設置をしているというところで、それ以外のところがまた区のほうの別の部署だったりするというところもございます。しかしながら、声を寄せていただける方が、ここはどこの管轄なのかとかというのがにわかに分かるわけではございませんので、そういった声につきましては丁寧に伺って、必要な調整を進めていきたいと考えております。

甲田委員

 他部署ともよく連携していただいて、その辺はよろしくお願いします。要望です。

羽鳥委員

 すみません。今、甲田委員が触れられた加配分のところで1点ちょっとお聞きしたいんですけども、学校統合・移転のところで、2年までというふうなことの、この2年というふうにしている根拠というのは何でしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちらについては、当初というんでしょうか、かつては、令和2年より前は、そのときには1校当たりが例えば105時間とかということで、今よりもかなり少ない時間しかついていなかったという、そういう状況がございました。ただ、東京都の補助金が、統合したら3か年は特定財源がつくというふうなところがございましたので、そちらのほうについては3か年で対応していこうということで、教育委員会と財政のほうと話をつけていたところなんですけれども、令和2年から、先ほど申し上げました675時間にまずは引き上げようというふうなところ、その話が出たときに、統合で2年間、移転に関しても2年間というところで、手厚く対応していこうではないかというふうなところで、今のところはそういう仕切りで進めてきたところでございます。

羽鳥委員

 なるほど。今、3か年というふうなことを言ったけども、2年というふうになったのは、どういう仕切りなんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 3か年のときには、基本ベースが105時間だったというところです。2年にしたというのは、まず基本のベースを105時間から675時間にした。そういうところが理由になります。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、286から291ページ、7目学校健康推進費について質疑はございますか。

河合委員

 まず、287ページ、健康診断のところで、昨年まで入っていました定期健診や就学時健康診断従事医師等というのは――就学時はいいのか。定期健診のほうか。定期健診診断従事医師等謝礼というのは、今、どこに行っちゃったか教えてください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 委員御指摘のとおり、1行目の件、就学時健康診断等従事医師等の謝礼、このところに、昨年度、定期健診と、それから就学時健診、2つにを分けておりました。ちょっと今回書き方を変えまして、共に定例的に行うものだというふうなところで、まとめて書かせていただいたものでございます。

河合委員

 去年、ここ、様々御指摘させていただいたところで、見えなくなっちゃったのはどうなのかなというのをちょっと。分けて本当は出していただいているほうがいいのかなというところはお伝えしておきます。

 コロナのほうが今後、治癒した後も特に証明要らずで、学校に復帰していいという話が出てきているという話を、国の方針として出てきているというところを、非常に我々としては課題に感じているんですけれども。逆に、インフルエンザというのは、学校現場で治癒証明を出させているんです、中野区においては。厚生労働省では、インフルエンザは治癒証明を持ってこなくていいですよというのをQ&Aで示している中で、中野区は、でも、学校現場に持ってこさせるというところを、中野区ではそこを定めてやっているわけなので、コロナの対応と整合性が取れていないと思うので、以後、コロナの問題も出てくるところで、様々検討し直していただきたいと思っておるんですけど、いかがですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 インフルエンザの治癒証明でございます。確かに委員御指摘のとおり、厚生労働省のQ&Aのほうにはそういった趣旨の指摘になろうかと思っております。実際、他区でも治癒証明を省略しているというふうな声は届いているところで、私どもといたしましても、数年前なんですが、先ほど申し上げた学校保健会のほうで、委員の方にちょっと打診をしたことがございます。既にそういう取扱いにはなっていたところだったんですけど、まだ医療関係者のほう、その当時は慎重な考え方で、やはり治癒証明が必要なのではないかというふうな、そういう助言を頂いていたというところから、今日まで至っているというところがございます。しかしながら、確かに新型コロナとの整合性はどうかとか、そもそも医療機関に受診しづらいという状況も、コロナの前とは違ってきているというところがございますので、課題として受け止めさせていただきたいと考えております。

羽鳥委員

 区立小・中学校新型コロナウイルス感染症対策事業(令和2年度繰越分)についてなんですけれども、これは中身としてはどういったものに支出をされたのかということで、お答えください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちらのほうにつきましては、通常ある衛生用品というようなところで、マスクですとか、あと、パーティションですとか、いわゆる新型コロナの蔓延を防止するための該当物品、該当の消耗品というものに支出をしているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。これって、例えばCOの濃度測定器であるだとか、サーキュレーターであるだとか、そういったものにも支出はできるんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 はい、可能でございます。

羽鳥委員

 あと、この間、うちの会派からも結構、検査の拡充というふうなところを求めているんですけども、これは都の事業とか国の事業だったりするから、ここの支出には出てこないんですね、確認なんですけども。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 東京都、国から送られてくるものは、こちらのほうには掲載されてございません。

内川委員

 学校給食費、これ、私費で学校に支払うようになっていると思うんですが、今、支払い方法というのはどのようになっていますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 保護者の方から校長の学校の口座のほうに振り込んでいただくというスタイルを取っております。

内川委員

 直接学校のほうにお持ちすると、保護者がということなんですけれども、各校の給食費の納入状況というんですか、そういうのというのは教育委員会で把握されていますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 私費会計の監査というものを学校教育課のほうでも行っております。私費会計の監査ということで行っておりますので、未納があるとかいうような場合には、当然報告として上がってまいります。

内川委員

 未納があった場合の対応というのはどういうふうになっていますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 その都度ということではなくて、1年度まとめてということになりますけれども、基本的には、まず、学校の給食費等私費会計を担当しておりますのが、配置をされている区の職員、学校地域連携職員でございますけども、そちらのほうがまず対応を実務的にしているというふうに聞いてございます。

内川委員

 一時的にそちらのほうで立て替えるという状況はあるんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 立て替えは基本、してはいけないというふうに私ども指摘しております。

内川委員

 そうすると、中野区の給食は比較的安くはないと。さらに、最近フードパントリーだとか、子ども食堂などニーズも多いということで、払いたくても払えない御家庭も中にはあるのかなと。それって、給食費が払えないとどうなるんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 基本的には就学援助がございますので、生活保護あるいはその1.3倍の準要保護の所得水準の方であれば、給食費は無償となっておりますので。何らかの形で支払えない、そういう事情があるというふうなこともあろうかとは思いますけれども、基本的にここ何年かの対応ということですと、あまり未納というようなことは発生してございません。(「ちょっと一瞬休憩してもらえますか」と呼ぶ者あり)

主査

 休憩します。

 

(午後5時32分)

 

主査

 再開します。

 

(午後5時35分)

 

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、進行いたします。

 次に、290から297ページ、8目体験学習費について質疑はございますか。

河合委員

 ここの291ページは子ども文教071でも、イベントというか、行事の実施の推移などの数字を出していただいております。令和3年度は、残額だけ見ると執行率が低く見えるんですけれども、全部の予定していた事業や行事などはどれくらいできたのか教えてください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 雑駁なお答えになってしまって申し訳ないんですけれども、まず、移動教室につきましては、小学校の移動教室は全て実施をいたしました。ただし、昨年、緊急事態宣言が発令されたときを外してということになりますので、2泊3日を1泊2日の短縮というような形で実施をしたものもございます。同じく中学の移動教室でございますが、こちらのほうは中学校1年生の1泊2日、こちらについては日帰りで実施をいたしました。それから、2年生のスキー教室につきましては、2泊3日という予定を、ちょうど学校でのコロナの蔓延の具合もありましたので、1泊2日または日帰りでスキー教室を実施いたしました。それから、3年生の修学旅行は予定どおり2泊3日で実施をしているところでございます。それから、隣の293ページに海での体験事業、こちらのほうにつきましては、直前に緊急事態宣言が発令されまして、中止をいたしました。体験宿泊事業に関してはそのような状況になってございます。

河合委員

 これ、令和4年度では予算を拡充してもらって、体験できなかった子どもたちによりいろんなことをさせてあげてほしいというところの予算をつけたかと思うんですけれども、やっぱりもっともっとこういうのを、ただでさえコロナで令和2年度実施できていない、令和3年度も今確認させていただいたとおり、できなかったことがいっぱい、実際に本来コロナがなければ、できなかったことというところがまだまだあって、これもまだ今後の状況としては続いていく可能性もある中で、たくさん継続性を持って、もっと学校側にやらせてあげられるイベント、体験というのは増やしていったほうがいいんではないかな、子どもたちの体験機会というのを損失した分をしっかりと取り返してあげて、さらに拡充していくというのがやはり求められていくと思うんですけれども、いかがですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 例えば文化・体育事業のところでも、小学校の連合音楽会、これがやはり歌うことがその場ではふさわしくないというふうなところで、近隣の高等学校に協力を仰いで、音楽を鑑賞するというふうな形式に変更をしたり、あるいは、直前まで中学の陸上大会を実施する準備でおりましたところが、やはりこちらのほうも緊急事態宣言で中止になったとかというようなことがございます。今後もどういうふうになっていくのかというのがなかなか不透明な部分はございますけれども、昨年度に関しますと、その都度その都度、小・中学校の校長会のほうに相談をしましたところ、こういう提案はいかがだろうか、どうだろうかというふうな、非常に前向きなお話も頂戴いたしました。それができるだけ継続的に子どもたちの体験につながるような形で、いろいろ工夫できればいいのかなとは考えてございます。

加藤委員

 291ページの移動教室のところの選択制(日光・丸沼・みなかみ)とありますけど、これは軽井沢に行かなかった場合にはこっちに行くということなんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 これは小学校5年生と6年生でそれぞれ一度ずつ移動教室を行うというもので、そのどちらかでは軽井沢の少年自然の家を活用し、もう一つのほうでは別なところの場所でというところで、この年度においては日光と丸沼、みなかみ、こちらのほうから選択をして実施をしてもらったというものでございます。

加藤委員

 そうすると、軽井沢は必ず1回は行くということですね。選択制で、これは中野区側がこの3か所を用意しているということなんでしょうけど、大体の内訳というのは分かりますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 軽井沢のほうは区立ですので、一応宿泊分、素泊まり分については費用が発生をしない。選択制の日光、丸沼、みなかみにつきましては、一応区以外の民間等の宿泊地ということで、素泊まり分の5,000円をそれぞれ1泊について補助するというふうな内容になってございます。これにつきましては、小学校の代表の校長先生に集まっていただいて、1年間のスケジュールを決めていただき、そのスケジュールにのっとった形で、区のほうで一括して日光、丸沼、みなかみ、こちらのほうの宿泊の借上げをしているという事業でございます。

加藤委員

 あと、293ページの海での体験事業ですけど、今後どうやってくのかというところを教えてください。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちらのほうですけれども、今年度、3年ぶりに実施をすることができたということで、非常に多くの方に参加をしていただくことができました。やはりコロナ禍ということですけれども、非常に一定の期待は定着しているのかなというふうに考えております。規模的には、大体500名から400名ぐらいのところが今のところの規模かなというところで、あと、受け入れる民宿のキャパシティーからしてもそれぐらいかなというところはありますけども、取りあえず内容的なところについては、またアンケートも事業者を通して取りましたので、その辺の中で活用できるものなんかを見ながら、充実を図りたいと考えております。

加藤委員

 私からは最後に、295ページの2、文化・体育事業のうち体育事業、中学校の総合体育大会なんですけれども、伺った話で恐縮ですけども、国立競技場を使う予定が結局使えなくて駒沢競技場になってしまったという話で、それでよろしいですかね。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 私どもも、以前、国立競技場を使って実施をしていたということはございます。その後、御案内のとおり新しい国立競技場になっているところで、当初から私どもは、実施の場所といたしましては駒沢競技場のほうを考えておりました。

加藤委員

 伺った話だと、勝手にと言っちゃ失礼ですけど、国立競技場に戻るものだと思った中で駒沢競技場で、がっかりしていたみたいな声もあったものですから。そういう、ちょっと情報がちゃんと入っていなかったのか分からないですけれども。いずれにせよ、国立競技場でやれることは結構、生徒さん、やってほしいという思いもあると思うんですけど、国立競技場でやるということは今後あり得るというか、そういう検討はなされるんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 確かに、私もこれ、聞いたところですけれども、駒沢競技場よりも国立競技場のほうがいわゆるレーンが一つ多いというふうな、9レーンまでですか。それが設置をされているとか、駒沢競技場よりも国立競技場のほうがやれる種目ですとか、かなり変わってくるんではないかというふうな声は実際、学校の関係者からも私も聞いているところではございます。あとは、駒沢競技場と国立競技場、やはり使用料がかなり差が出てくるというところもありますし、あと、生徒さんたちがどういった形でまた移動してもらうのかとか、その辺も様々、実施の仕方が変わってくるのかなと思います。しかしながら、委員御指摘のとおり、子どもたちにすごく貴重な体験をさせたいというふうな、そういう思いが中学の関係者から出ていることは確かですので、ここについてはいろいろと研究をしなければいけないのかなというふうには考えております。

加藤委員

 私自身も中学生のとき、国立競技場へ行ってえらく感動したのを覚えていますし、各学校が集まって、知っているやつがテレビでしか見たことないようなレーンを走っているという、この違和感にすごく興奮したのを覚えていて。それが駒沢競技場だとないのかというと、駒沢競技場は逆に僕、行ったことがないから分からないですけど、そういった夢がある舞台だと思っていますので、ぜひとも御検討をお願いします。要望でいいです。

河合委員

 関連してそこなんですけど、ここでは区立中学校体育館で実施されているんですけど、これ、今後、中野だと区立総合体育館、できたと思うんですけど、そういうところで実施とかは検討されていくんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちらの中学校の体育大会、こちらにつきましてもやはり要望を頂戴しているところでございます。中野の区立総合体育館、こちらのほうも一定の種目、あるいは一定の試合でしたら実施をしてもいいのではないだろうか、そんな声も上がってきたところでございます。実は今年からそれを実施しようというふうに予約をしていたんですけども、ちょうど折あしく参議院選挙と学校がというところがございまして、実施ができなかったところなんですけども。今後もそういう意味では、中学校の関係者、丁寧に意見を伺いながら、内容を詰めていきたいと思っております。

主査

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。

 なければ、分科会を休憩します。

 

(午後5時48分)

 

主査

 分科会を再開します。

 

(午後5時48分)

 

 休憩中に協議したとおり、本日の審査はここまでとし、残り、次回の分科会で質疑を行うことに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 また、本日分の審査で質疑漏れはございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。

 なければ、次回の子ども文教分科会は、9月29日(木曜日)午前9時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。

 以上で本日の子ども文教分科会を散会いたします。

 

(午後5時49分)