中野区議会子ども文教委員会〔令和4年10月11日〕
子ども文教委員会会議記録
○開会日 令和4年10月11日
○場所 中野区議会第5委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後6時40分
○出席委員(7名)
森 たかゆき委員長
甲田 ゆり子副委員長
河合 りな委員
羽鳥 だいすけ委員
加藤 たくま委員
内川 和久委員
白井 ひでふみ委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
教育長 入野 貴美子
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 青山 敬一郎
子ども家庭支援担当部長、子ども・若者支援センター所長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子
子ども教育部参事(子ども・若者支援センター児童福祉課長事務取扱、児童相談所長事務取扱、児童相談所児童福祉課長事務取扱) 古川 康司
子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 濵口 求
子ども教育部子ども政策担当課長、教育委員会事務局子ども政策担当課長 青木 大
子ども教育部保育園・幼稚園課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 渡邊 健治
子ども教育部保育施設利用調整担当課長、子ども教育部幼児施設整備担当課長 藤嶋 正彦
子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 藤永 益次
子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未
子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一
子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長 半田 浩之
児童相談所副所長、児童相談所一時保護所長 神谷 万美
教育委員会事務局指導室長 齊藤 光司
教育委員会事務局学校教育課長 松原 弘宜
○事務局職員
書記 若見 元彦
書記 金木 崇太
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 中野区構造改革実行プログラム(更新案2)について(子ども教育部、教育委員会事務局)
2 中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)令和3年度事業実績について(子ども政策担当)
3 中野区子ども総合計画(骨子)について(子ども政策担当)
4 第1期中野区子どもの権利委員会の中間答申について(子ども政策担当)
5 区立保育園における紙おむつ定額サービスの実証実験について(保育園・幼稚園課)
6 中野東中学校跡地(東京都貸付部分を除く約1,700㎡)の暫定活用について(保育園・幼稚園課、指導室)
7 令和4年度ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の実施について(子育て支援課)
8 一時保育の予約手続き等に関する試行的な取組みについて(子育て支援課)
9 子どもと保護者のニーズをとらえた地域子ども施設の展開(案)について(育成活動推進課)
10 中野区児童相談所の運営状況について(児童福祉課)
11 その他
○地方都市行政視察について
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
先日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
まず、前回10月7日に保留とした、1番、中野区構造改革実行プログラム(更新案2)についての報告を求めます。(「申し訳ありませんけど、休憩を」と呼ぶ者あり)
委員会を休憩します。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時05分)
青山子ども教育部長
先日来いただいた御意見等を踏まえまして、この中野区構造改革実行プログラムにつきましては、改めてこのプログラム自体の今後の進め方を区として検討させていただくということにさせていただきます。これに伴いまして、先日御報告したスケジュールも見直し、今月中旬以降に実施する予定でございました区民意見聴取についても実施を取りやめるということにいたします。また、先ほど申し上げましたことの繰り返しになりますけれども、先日来いただいた御意見、また、これまでにいただいた御意見、本日いただいた御意見を踏まえまして、区としてこの構造改革、どうあるべきなのか、また、どのように進めていくのかといったようなことについて検討させていただいて、改めて議会のほうに御報告させていただきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
委員長
ただいま部長から発言がありましたが、それも踏まえてこの報告に対して質疑はございますか。
白井委員
先週の報告は、理事者側から御報告いただいた後、あえて休憩中に物を言わせていただきました。冒頭、今お話がありましたけども、そもそも前定例会でこの御報告をいただいたときに、私も他の委員の質疑を止めるのはどうかなと思ったので、一番最後にあえて発言させていただきました。細かい各論についてはあえて聞かずに、総論でまず聞きますよという質問をさせていただいて、この更新をしていくというか、現在の取組をどう見直すかについて、もう一度全庁的に取組のお話をしていただかないと、いきなり更新案だけ示されて、この間の更新の手続だとか、一体何の検証をしたのかという、それすら何も示されないままどうして結論になるんですかと、こんなお話もしたところです。あまりにも乱暴なので、全庁的にもう一度議論いただきたいというので引き取っていただいた。それで、翌日の委員会には、やっぱり他の委員会でも紛糾した委員会があって、取扱いが既に終わったところもあれば、やり直すというところもあって、うちの委員会では、委員長からわざわざ、報告が終了しているにもかかわらず、この件についてはもう一度報告し直すと言ったのかな、発言が。というので、本当は理事者側にボールが渡っている状態と私は思っているんです。先週の報告でいきなり更新案2の報告が淡々と進められたので、止めさせていただいたんです。
まず、全庁的に持って帰っていただいて、どういう議論をしたんですかと。総論としてどう取り組むんですかという話をまずきちっと整理していただくのと、その上で、この後どうするんですかという御報告があった上で、また、検証の過程も示していただいた上で更新案が示されるならいいんですけども、全く何もなくて更新案2と、また結論だけ持ってきたんですよ。しかも、中身ががらっと変わっているという状態で。前回も変わっていれば今回も変わっていると。もうあまりにもひどくないですかと。というので、いいかげんにしてくださいと、こんなお話をさせていただいたところなんですね。なので、今あえて2日目の委員会で今後の取組について見直すというお話があったんですけど、本当は初日にあるべきじゃないですかね、少なくとも。もしくは、6月の定例会のタイミングで、委員会で同じ話を私はさせていただいたつもりでいるので、この間どうしてきたんですかと。どうして委員会の途中でこんな報告になるんですかと。混乱ぶりが信じられないと思うんです。私が1人でごねているならいいんですけど、あまりにも筋が違うと私は思うんですけど、取組についていかがでしょうか。
青山子ども教育部長
確かに今のお話のとおり、前回の当委員会を含め、各委員会で様々委員の皆様から御意見があったことについて、区としての受け止めが不十分であったというふうには考えております。そこの部分をきちんと受け止めて、それによってどういうふうに検討してきたのかといったようなことも十分にお示しするというか、次の機会に議会できちんと御説明するという手順が抜けていたというところは否めない部分であろうかと思っております。そこの部分を飛ばしてしまったような形で、今回新たな更新案というのをお出ししてしまったということにつきましては、非常に反省しているところでございまして、非常に遅きに失しているのでありますが、改めましてもう一度この進め方についてはしっかりと検討させていただいて、議会で御報告させていただければというふうに思っております。
白井委員
ぜひ進め方については見直しをお願いしたいと思います。
それから、進め方だけじゃなくて、そもそもこの構造改革、何をするんですかというところが、はっきり私には理解できていないんです。もしくは、構造改革とは何ですかという。本当はここから各委員会に総論としてきっちり御説明いただいた上で、それに沿う形での各論の案が出てくるべきだと思うんですね。どうしたいのというところがぶれたままでは、お話にならないかなと思います。
一番初めは、いわゆるコロナ禍の中で財政的に非常に苦しくなると。もはや歳入が大幅に崩れるというところから、複数年での予算が組めなくなるがゆえに、ここからどのような施策を組み替えるかによって財源を生み出さなきゃいけないんだと。もはや区政運営に欠かせなくて、構造改革を絶対やらなきゃいけないんですと、区長本人がおっしゃったお話なんです。財政見通しも変わってきて、財政認識も変わってきた中で、ただ、この中身にはいまだに財政非常事態と書いてあるし、3年間集中的にやらなきゃいけないんだという頭紙までずっとまだ残ったままなんですね。各論の前に総論の認識すら改めないと、これはもう変わったんですというんですけど、変わっていないですよ、冒頭。実はもともとの案からもそうだし、前回の更新案もそうだし、今回更新案の2になっても全部一緒、頭紙に載っているのは。財政非常事態であり、3年間集中的にやらなきゃいけないんだと。スクラップ・アンド・ビルドで事業を組み直した上で財源を生み出すんだと書いてあるんですけど、それが本当の意味であるならば、構造改革、うちの所管の中で、じゃあ、どうやってスクラップ・アンド・ビルドをやって財源を生み出すのというところが各論の議論でなきゃ駄目なわけですよ。施設、どう配置しますかという議論だけだったら施設配置だけで議論すればいい。総論の部分がぶれたままでこうなるから、何で話が変わってくるんですかとなるんです。
もはや総論もどのように取り組むのか。一体構造改革とは何なんですか、どのように取り組むんですかというところをきちっと各委員会で御説明いただいた上で、その上で所管の委員会の中で、うちの案としてはこれなんですよと示していただかないと、総論はうちの所管外ですとか、総論は見直すんですけど各論の議論をお願いしますと言われても、そんな議論はありますかと私は思ってしまうんですけど、いかがですかね。
青山子ども教育部長
構造改革自体につきましては、当初の目的としては、先ほどお話がありましたように、特に新型コロナの危機がありまして、区の財政、それから、新たに策定いたしました基本計画について財政面で下支えをしていくと。そういったような目的があったということでございます。ただ、その後、様々状況も変化してきておりますので、その辺につきましては、そういった状況も踏まえた上で、今後どういった進め方をしていくのかということについては検討していきたいというふうに思っております。
個別のプログラムでございますが、もちろん構造改革の実行プログラム、一体としたものでございます。ですから、それはもちろんそういうことでございますが、一方で、その中に出てくる個別のプログラムにつきましては、私どもそれぞれに具体的な課題として捉えておりまして、進めていかなければいけないというものでございます。ですから、現在の状況につきまして委員の皆様から様々御質疑・御意見等ありましたら、それにお答えしていく形で、そしてまた、そこでいただいた御意見等を踏まえて、個別の具体的な取組というものについて生かさせていただければと考えているところでございます。
白井委員
この構造改革実行プログラムというのは、3ページの中にも示してあるんですけど、これ、前にも言いました。毎年毎年進捗の確認をした上で、評価・検証をやった上で更新をかけていくと。こういうスケジュールが組んであるんですね。この進捗確認と評価・検証の中で、そのためにどうするかというと、アドバイザー会議というのをわざわざ設けたわけです。構造改革の実行プログラムの進捗状況の確認と、外部の有識者からの専門的知見からのアドバイスをもらうというやつだったんですよ。それでどうするのかといったときに、戦略が五つに分割されていて、五つの戦略ごとに5人の方々の専門家を招いた上でアドバイスを受けるというふうに報告がなされたんですけど、これは、アドバイザー会議というのは行われましたか。中身はどのようなものだったのか御存じですか。
委員長
一旦休憩します。
(午後1時15分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時23分)
青山子ども教育部長
構造改革実行プログラムの改定に当たりまして、構造改革アドバイザーから意見を聴いたかという御質問でございますが、これにつきましては、特にそういったような機会はございませんでした。
白井委員
これ、もともと総務委員会の中で、この構造改革実行プログラムというのを評価・検証するに当たっては、先ほど申し上げました外部の有識者を登用すると。普通は、区の現在執行中の計画について、わざわざアドバイザーを入れた上でこのテーマに絞ってやっていくのは例外なんですよね。なかなかない取組。しかも、これ、有料でお願いしていると。さらには、この更新をかけていくに当たって目標体系の五つを、専門家をわざわざ5人だと言っているところが3人になっているし、しかも、専門家でもなければ、近年、今年だけでも、令和4年3月10日、7月25日、9月5日やっていますけど、全部職員の意識改革についての議論しか行われていない状況です。つまり、前定例会の6月に示された更新案、それから、今定例会で示されている更新案2について、少なくとも外部のこのアドバイザーの方々にアドバイスを受けたとは思えない状況。先日、総務委員会の中で、これは原則公開になっていて、一体どこが公開になっているんですかというところから問題になっていて、全然内容と合っていませんでしたと。こんな話があったところです。
ただ、私からいうと、公開になっているか、なっていないかの前に、内容がそもそも変わってしまっているんじゃないかと。どうやって見直しをしていくのかというのをわざわざ区が、本来なかなかやらない外部の識者を招いた上で、目標体系の5人の専門家を雇った上で、専門的な知見のアドバイスをもらうんだと言っておきながら、人数は減っているわ、中身は変わっているわと。しかも、更新するに当たってアドバイスすら受けていないと。もう何やっているんですかと。どうしてこんなのに予算をつけてきているんだと思います。本点がぶれているから。構造改革をどうするのかというところが。これをどう改めるのかという検証もさらにぶれてしまっている状態。本当に抜本的に何がしたいのと。どうしたいのというところからやってもらわないと、少なくとも、うちは各論を示しましたよと言われても、その示された今回の各論は、専門的なアドバイザーの知見を受けたやつなんですかと思います。議事録から見る限りは、どこの委員会に示されている案も、アドバイザーの意見を受けた形跡はない状況です。ありませんというお話を聞いたので、細かく説明しましたけども、しっかりここも検証してもらいたい。何がしたいのというのを。
個別の案件はほかの委員の方々がお聞きすればいいかなと思いますけど、私はまず、前回も総論しか聞かなかったんですけど、今回も総論だけで。まずは単純な話。構造改革とは何ですか、一体何をやるんですかというのをきちっと御説明していただけるようにしていただかないと、しんどいかなと。本当は、こんな1個1個アドバイザーがどうのこうのとかというのをやる委員会じゃないのは分かっているんです。分かっているんだけど、あまりにもずれ過ぎているので、あえて聞かせてもらいました。よくよく全庁的な中でもんでいただきたいと思いますし、やはりちょっとこの報告の在り方はないなと思います。この点よくよく踏まえた上で進めていただきたいと思います。
また、もう1点付け加えさせていただくならば、一般質問や総括質疑の中でも、そもそも構造改革なんてやる意味があるのかというお声もあるところなんです。確かにそうでしょう、ここまで来るとと思います。一方で、何でこんな話が出てくるかというと、中野区はもともと区財政に大きな大きな課題を抱えていて、それはどこの自治体も抱えている問題かもしれないけども、施設を更新していくに当たっては、うちはずっとお金が厳しかったから後回しになってきていて、これを、本当に今ある建物をそのまま建て替えるとなると、当時の積算、もう何年も前ですけど、1,000億円は下らんという積算だった。こんな財政は出しようがないというところがあったんですけど、今の物価高の状況だと、多分2,000億円でも苦しいんだろうと思う。そんなの無理なわけですよ。そうすると、施設の集約をかけるだとか、どうやって複合化していくかというところが本当は大きな課題で、中長期の財政を考えたときには避けて通れない課題だと思っているんです。それが本当は、構造改革というかどうか分からないですけども、大きな大きな区として取り組まなければならない課題であると思います。名称のいかんは別なんですけども、せっかく施設のありようだとか区有施設をどうするかというのもこの議論の中に入っているところなので、本当は、中長期の見通しを立てるというのであれば避けられないなと思います。これ見よがしにやめてしまえという声があるから、全くやりませんとなると、いやいや、今は歳入が好調だからいいですけど、こんなのあっという間に崩れますよと、僕は個人的に思っているところです。それを踏まえた上で見直されるというお話なので、よくよく踏まえた上で御議論いただければと思います。一応御答弁いただいておきましょうか。
青山子ども教育部長
ただいまいただいた御意見、それから、これまでに様々、当委員会をはじめ、いただいた御意見を踏まえまして、構造改革のプログラムを策定した当初の目的などにも立ち返った上で、今後どうしていくかということを、これは区全体として考えていかなければいけないと思っておりますし、また、そのことについては改めて議会のほうでも御報告させていただければと思っております。
委員長
ちょっと休憩します。
(午後1時29分)
委員長
再開します。
(午後1時30分)
加藤委員
白井委員が全体的なお話をされたので、少し個別プログラムと構造改革実行プログラムのところに触れていきたいなと思うんですけども、私もこの構造改革、2年前の決算特別委員会の総括質疑で、大分、1時間ぐらい使っていろいろどうあるべきかというのを、当時の構造改革担当部長と議論した記憶があるんですけども、当時言っていたのはまだスクラップ・アンド・ビルド、今で言うとビルド・アンド・スクラップに言葉は変わって、いつスクラップするんだといったら、いまだにスクラップされた事業はないと。スクラップされる前提で構造改革実行プログラムがあるのかなと思うんですけど、まあ、表現は悪いかもしれないですけど、見せしめになるような廃止になる事業がない限り、なかなか緊張感を持ってそれぞれの部署が頑張ることもないのかなというところで、最初からその言葉だけが出てきて、結局何も廃止になっていない現状が何も進められないところにもあるのかなというふうにも感じているわけですね。
そういった中で、令和4年度の予算は、一般事業費が214億円で、新規予算のうち後年度にも経常経費化するものが20億円あるというようなことがあって、それを予算のときに言わせていただいて、この前の決算のときに、その20億円増えてしまうけれども、これまでの214億円とプラス20億円足して、この234億円の中でスクラップできる事業はあるのかと言ったら、今のところないと言われたんですよ。結局、後年度に対して20億円ぱんと増えてしまっているというだけなので、年間の事業費が永遠に増えていくと、それは区の予算としてはもうパンクしてしまうのは間違いないわけですよね。そういった中で、先ほども白井委員おっしゃっていましたけど、施設をどうやったって改修していかないと、という中で、その財源をどう見いだしていくかというところ。そもそも建て替える施設数を減らしていくというのも一つの考えになってきますし、そういった中でいろいろとこの個別のプログラムがあるべきだと思うんです。
ただ、この中を見ていくと、例えば区有施設の中でも、図書館だったり、児童館、区立保育園の話とかありますけれども、もう単体だけで物を議論するのはなかなか難しいのかなと思っている中で、最近我が会派としてはいろいろ言わせてもらっていますけども、中学校区ぐらいで子育て事業というものを考えていかないと、なかなか、何が適正配置なのか、どのぐらい数が必要なのか、どういうサービスをすべきなのかというのが出てこないと思うんですよね。それなのに、こういうふうに逆に、この子ども文教委員会の分野でまとめて議論すべきところを、構造改革のほうで、ある意味横串じゃなくて縦串で、この項目はどうだという議論に落とし込まれてしまうと、そういった総合的な計画が練られないように思っているんですけど、その辺御担当としてはどうお考えですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
個別プログラムにつきましては、私ども所管といたしまして検討すべきものを挙げまして、その後企画部と調整して実行プログラムの中に反映しているという状況でございます。委員御指摘の様々な観点、横串的な視点を持って、施設の在り方ですとか今後の事業の計画といったものを検討するといった要素についても当然必要だと考えてございますので、この実行プログラムの進捗状況と併せて、そういった視点についてもこれから研究してまいりたいと考えてございます。
加藤委員
例えば、この前図書館の在り方に関する検討会とか行われたと思いますけど、そういった中で、今の子育て事情だったり、そういった総合的な話がそこでは出てきているんですか。何か図書館だけで物が議論されているような気がして、そういった子育て全体の話。図書館だけですから、あらゆる世代に対してのニーズもあると思うんですけど、何かそういうことを総合して考えられている検討会なんでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
図書館の在り方については、先日検討会を開かせていただきました。様々な団体の方ですとか、公募委員の方も含めまして議論をいただいているところでございます。当然、図書館のサービスですとか施設の在り方といったところが議論の中心ではございますけども、例えば小さいお子さんを抱えた保護者の方がおいでになったときには、どういったところにどういうサービスがあると区民にとって利便性が高まるかというような御意見ですとか、あと、高齢者団体の代表の方からは、施設に行くことがなかなか難しくなってくる高齢者の方には、出前的な、アウトプット的な、そういったサービスといったものも検討していってもらいたいというような、様々そういった御意見もいただいているところでございますので、幅広い区民の方の御要望ですとか、いろんな施設を活用する中で、どういった図書館のニーズが反映できるかといったところの検討は一定できるのかなと期待してございます。
加藤委員
参加されている方々は、いい図書館ができるためのいろいろなアイデアを出していただいて、夢あふれるような検討会になっているかもしれませんけど、一方で、やっぱり財政という現実があって、その辺も議論されているんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
一定資料はいろいろお出しをしていくところでございまして、今、中野区内にどれぐらいの区立図書館、施設があるかといったことも図でお示しをしたりしてございます。そういった中で、委員の方からの御発言の中にも、全ての施設をいろんな地域に増やしていくということは、それは望ましいけれども、当然財政的な負担ですとか、将来それがずっと、運営が継続できるかといったところも、当然視点としては大事だというような御発言もございましたので、そういったところも含めて議論をしてまいりたいと考えてございます。
加藤委員
そういうふうな説明をされているということですけど、やっぱりそういった中でいろいろと、複合施設にするとか、そういった話も出てくると思うんですよね。そうしたときに、図書館の話だけじゃやっぱりどうなんだろうという話になったときに、あらゆるそういった施設がどうあるべきかという話もしないといけないと思うんですよね。そういったところで構造改革が下支えをしてもらえるといいなと思ったんです。そこの横串を。だってこれ、単体の事業だけだったら、結局構造改革実行プログラムにのっていなくてもやっていたわけですし、今日全体的な議論が進められなかったとしても、個別のプログラムについては説明できるということで、今この質疑の時間が設けられていると思いますけど、個別に説明できるんだったら、別に構造改革実行プログラムなんて要らないじゃないかという話になってしまうわけですよね。下支えをしてもらうという中で、やっぱりその横串があってこその構造改革だと思うんですけど、そういったところの観点というのは、サポートが企画部から予算なり助言なりあったりするんですか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
企画部との調整は今後といったところが主になるかなというふうには思ってございますけども、今、委員御指摘いただいた複合施設といったところにつきましては、図書館で申し上げますと、中野東図書館が複合施設ということで新しく開設いたしまして、かなり好評なお声もいただいておりますので、委員の方からも、こういった限られた敷地・建物の中にいろんなサービスや事業を入れるというような検討もあっていいのではないかというようなこともお話をいただいたところでございます。ですので、今後この構造改革、今お話しいただきました基本計画や区有施設整備計画の下支えというような視点を持ってございますので、他の区内の施設の今後の配置ですとか活用といったところも含めて、どういった事業展開に盛り込めるかといったところも含めて考えていきたいと思ってございます。
加藤委員
考えていきたいというか、それは企画部にそういった調整をしてもらうようにお願いをするということですか。例えば、分かりやすいところだったら、地域開放型学校図書館も複合施設の一つなわけですし、でも、それは一応クローズでできるわけですね。この子ども文教委員会の中でできてしまうのは。別に企画部は要らないという話ですかね。じゃ、ほかのところに関してはそういったことも検討していくとか、そのための体制づくりというのを企画部と連携していくということもあり得る。そういう検討もしていくというのが、構造改革の中で全部企画部と、担当部、企画部と書いてあるわけですから、そういった連携があるのかないのか、これからするのかというと、構造改革の存在意義自体を今聞いているというイメージなんですけど、そこら辺はどうなんですか。今まで連携があったのかなかったのか。そして、今後はあるのかないのか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
当然企画部は、それぞれのプログラムの中に所管部として記載もございますし、これまでも内容について企画部中心にいろいろ調整をしてきたという経緯がございますので、当然企画部ともすり合わせをしていく必要があるというふうに考えてございます。特に私どもの所管以外の施設などの活用ですとか、今後の建て替えなどにつきましては、事前の情報もそうですが、今後どういったものを複合施設なり、あるいは併設することが可能かといったところは、企画部などにも働きかけて調整を図ってまいりたいと考えてございます。
加藤委員
今の表現だとこれまで何もなかったというようにしか聞こえないので、何のための実行プログラムなのかというところなんですけど、それは言われて、何かネタ出してといって出しているだけなのかもしれないですけど、区を挙げてやろうというものに、区全体として参画していないというようにも見られますし、結局、何のためにやっているのかというところの話になってしまうので、その辺は今後も続けていくのか、もっとちゃんと抜本的に見直していくのか、どうするのかというところが重要だと思うんですけれども。そういった中でも、先ほど言いましたけど、全体的な計画みたいのがないから小手先のところの政策みたいになってしまうので、何かもっとでかい、少なからずこの子ども文教委員会の中でも、もっとでかい戦略、ストラテジーを考えないと、それぞれの施設、どうあるべきかというのも検討できないなと思っていて、そういう検討を進めていく中でも構造改革実行プログラムを利用するぐらいのイメージが必要だと思うんですけど、その辺いかがですか。同じような答弁になってしまうと思うんですが。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
先ほど白井委員からも御指摘いただきました構造改革実行プログラム、そもそもその位置付けについてですとか、今後どうしていくのかといったところのしっかりした方向性がまだ十分にしっかりと御説明ができていないというところが、様々な委員会等でも御指摘があったというふうに聞いてございますので、そういったことを含めて、改めて企画部のほうでお示しをするということでお願いをさせていただいたところでございます。実行プログラムの中の具体につきましても、大きな視点というお話もございましたので、そういった全体の方向性を今後にらみながら、しっかりとビルド・アンド・スクラップができるのかといったところも含めて検討してまいりたいと思ってございます。
加藤委員
最後、確認ですけども、そういった意味で全体的な戦略もなく、それぞれがこのぐらいならできそうかなみたいな目標を立てたものの、それもうまくいっていないところも多々あるわけで、このスケジュールと書いてあるところの進捗状況ですよね。結局、ここに書いてあるけど、そういった意味では、ここに書いてあるからといって確実に進むものでもないし、議論はしっかりとしていく。ここに載っているから全てがオーソライズされて、1個1個はこのスケジュールどおり進めないといけないんですというものでもないわけですね。あくまでも目標というか、スケジュール的な。そこら辺がここに載ることによってどういう意味合いをもたらすのか。スケジュール感的に、内容的に。それを所管としてはどう認識されているのか、ちょっとお伺いします。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
構造改革実行プログラムのスケジュールでございますけども、私どもとしましては予定を組ませていただきまして、その進捗をしっかりと管理して、予定どおり進めていくということで記載をさせていただいているところでございます。当然計画したとおりに動いているものもあれば、一部少し変更をということで、せんだって御報告したところでございますけども、こういったスケジュールをしっかり確立させていただくことで、進行管理が適切にできるということで考えているところでございます。
加藤委員
これだけでかいと、部分的に納得いかないところは多々あると思います、それぞれ委員のほうで。そこを、スケジュールを出したからこのまま行くんだというんじゃなくて、一つひとつの個別計画はしっかりと納得と共感が得られるように事業進捗していただけるように。これは要望です。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、2番、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)令和3年度事業実績についての報告を求めます。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
それでは、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)令和3年度事業実績につきまして、資料に沿って御説明させていただきます。(資料2)
子ども・子育て支援事業計画(第2期)、こちらにつきましては令和2年3月に策定したものでございますが、この計画に基づく令和3年度における実施状況等につきまして、中野区子ども・子育て会議の意見を踏まえ、事業実績として取りまとめましたので御報告するものでございます。
1番、事業実績でございますが、別添の冊子を御覧ください。目次を御覧いただきますと、大きく二つに分かれておりまして、前半部分が、1、各目標における取組の柱と主な取組の事業実績、後半部分につきましては、2、需要見込みと確保方策の事業実績となってございます。
前半部分であります、各目標における取組の柱と主な取組の事業実績でございますが、三つの目標に対してそれぞれ取組の柱を立てておりまして、柱ごとに事業実績を整理してございます。例えば1ページを御覧いただきますと、事業計画で定める目標Ⅰ、すこやかに育つ子どもたち、取組の柱1、すこやかな妊娠・出産の支援、目指す姿が記載されておりまして、この柱の成果指標として、産後うつアンケートにおけるハイリスク者の割合が設定されております。こちらにつきましては、計画策定時の平成30年度の実績、令和3年度の実績、計画の最終年度である令和6年度の目標値を記載しております。それを受けて要因分析・評価を記載しております。さらに、令和3年度の主な取組、その下に取組内容、こちらにつきましては、令和3年度に実施した内容と実績、それを踏まえた今後の課題・改善点を記載してございます。
以下同様に、3ページには取組の柱2、子どもの健康増進、5ページには取組の柱3、子どもへの虐待の未然防止と適切な対応、7ページには取組の柱4、障害や発達に課題がある子どもへの支援、10ページには取組の柱5、家庭の子育て力の向上となっております。
12ページからは、目標Ⅱ、充実した教育や支援に支えられる子育て家庭となりまして、取組の柱1、多様で質の高い教育・保育の提供。15ページには取組の柱2、ニーズに応じた子育て支援サービスの推進。
17ページからは目標Ⅲ、地域に育まれ豊かに育つ子どもたち。取組の柱1、子どもや子育て家庭と地域の連携の強化。19ページには、取組の柱2、子どもの安全を守る活動の充実というように記載してございます。
21ページからは、後半部分の2番、需要見込みと確保方策の事業実績でございます。こちらにつきましては、子ども・子育て支援法に基づき、教育・保育施設、地域子ども・子育て支援事業に関して、需要見込みと確保方策を定めるものでございます。例えば21ページを御覧いただきますと、(1)幼児期の学校教育・保育の需要見込みと確保方策を記載してございまして、令和3年度における需要数と確保方策について、例えば1号認定においては、実績として2,697人の需要、それに対して3,851人分の確保というように記載をしてございます。
以下同様に、2号認定、3号認定、23ページからは、(2)地域子ども・子育て支援事業の需要見込みと確保方策として、利用者支援事業、地域子育て支援拠点事業、妊婦健康診査というように各事業を記載してございます。
29ページ、30ページには、新型コロナウイルス感染症に対する取組、成果指標結果の一覧をまとめております。
最初の報告資料にお戻りいただきまして、2番、実績の公表でございますが、本報告の後に区ホームページに掲載するほか、子ども総合窓口、すこやか福祉センターにて公表いたします。
御説明については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
羽鳥委員
この実績の別添の資料のところでちょっとお聞きしたいのですが、10ページのところに子育てに肯定感を持つ中高生等の割合というのが成果指標としてあるのですが、これはどのようにして取られたのでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの10ページの子育てに肯定感を持つ中高生等の割合につきましては、保育体験に参加した中高生にアンケートを行いまして指標のほうを取ってございます。
羽鳥委員
この昨年度の実績というところを見ると、令和6年度の目標というふうなこと、2024年度の目標ということですから、まだ別に目標との関わりでは差があっても大丈夫ということなのかもしれないんですけども、区としてはこの目標に向かわせていくために、この取組内容のどれをやることでそれを伸ばそうというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。あまり取組内容というようなところから、どう中高生の指標と関わりがあるのかなというのがいまいち見えないんですけれども、いかがでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
基本的な計画の構成の話になりますが、こちらの目標Ⅰがすこやかに育つ子どもたちで、取組の柱5として、家庭の子育て力の向上というようなものになりまして、目指す姿としましてはここに記載のとおりでございます。成果指標として2点掲げておりまして、一つは委員御指摘の中高生等の割合で、もう一つの指標につきましては、大きな戸惑いを感じることなく子育てをしている保護者の割合というのを成果指標として設定してございます。それに対しまして、計画上はこちらに記載の、子育て支援情報の提供やすこやか福祉センターでの取組等々を実施しまして、こちらのほうの柱の目指す姿の実現に向けて取組を進めているといったような構成になってございます。
羽鳥委員
その取組内容のところに、すこやか福祉センターにおける親の学びの場の提供というのがあって、ここでアンケートされているんですかね。でも、最初におっしゃった成果指標の1で取るところと取組が合っていないと思うんですけれども、それはどういうことなんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
先ほどの子育てに肯定感を持つ中高生等の割合に対して、直接的な取組としましては、11ページのところの一つ目の項目である乳幼児とのふれあいや交流の推進という中で、中学校とふれあいの家が共催したふれあい教室、こういったものを通じて子育てに肯定感を持つ若者を増やしていくといったような取組を推進しているといったところでございます。
羽鳥委員
そうすると、この保育園でのふれあい体験に参加した中学校21名、高校・大学10名というのと、ふれあい教室に参加した中学校1校、2年生132人のうち78.7%が肯定的な回答をされたというふうなことなんですか。子育てに肯定感を持つというのは、アンケートのどういう項目で肯定感を持つというふうに捉えているんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
すみません、項目についてちょっと手元に資料がないので、細かく申し上げられないんですけれども、今、委員おっしゃいましたように、ふれあい体験というものを区立保育園のほうで実施しております。そのときに主に中学生ですとか高校生の方が来てくれまして、そのときに子育てに対して肯定的な意見があった人数というものをこちらのほうに記載しているというものになります。
羽鳥委員
この別添の資料の最後のページの30ページのところに、子育てに肯定感を持つ中高生等の割合という指標があって、成果指標の出典で保育体験に参加した中高生アンケートというので、対象数が47人というふうになっているんですね。これで47人分の37人の中高生が肯定的な回答をしたというふうなことで、78.7%と出されているらしいということなんですが、ちょっといろいろと聞いた上で言うのもあれなんですが、そもそもこの成果指標として子育てに肯定感を持つ中高生の割合というのを持つというのはどうなんだろうというふうに思うんですよね。いや、成果指標2はいいですよ。大きな戸惑いを感じることなく子育てをしている保護者の割合というのは。実際に子育てをされているわけですから、それを家庭の子育て力の向上の指標としたいという、これは分かります。ただ、別に私が結婚して子育てしていないから言うわけじゃないですけれども、いろいろと生き方も様々になっている中で、中高生に対して子育てに肯定的な感情を持たせようと。いや、これはもう実績だから仕方ない。そういうふうな指標を持って取り組まれている。それの実績なんだというのは仕方ないですけれども、今後事業計画にするときに、これを指標に持たせるおつもりがあるんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今、委員から御指摘いただきましたとおり、こちら、現行の子ども・子育て支援事業計画の中の、取組の柱の成果指標として掲げているものでございますが、委員から御指摘いただいたとおり、この目標や取組の柱全体を評価する成果指標として、果たしてこれがふさわしいかどうかというところは、委員のおっしゃることも一つあるのかなというふうに考えてございます。こちらにつきましては新たな計画を今検討しているところでございまして、新たな計画の目標にふさわしいような指標として何がふさわしいのかといったような観点で、見直しのほうも図ってまいりたいというふうに考えてございます。
羽鳥委員
以前、たしか森委員長だったと思うんですけども、子育てしやすいというのと、子育てしたくなるみたいなところで何か御発言があったなというふうに記憶しているんですけれども、やっぱりしやすい環境、区がしやすい環境なのかどうかというふうな指標を持つことと、それぞれ生き方としてしたくなるようにするかどうかというのは、また別のことだと思うんですよね。これと同じように、子育てに肯定感を持つ、それが全ていいことかのように描くのは、やっぱりちょっとこれからの指標としては、私は改めたほうがいいんじゃないかなというふうなことを思いました。これはちょっと求めておきます。
あと、15ページのところでお聞きしたいんですけれども、目標Ⅱの充実した教育や支援に支えられる子育て家庭というので、取組の柱2でニーズに応じた子育て支援サービスの推進、成果指標①で、必要なときに子どもを預けることができた保護者の割合というふうな成果指標になっています。これ、取組としてはすごくいろんな年代のことが想定されているのかなというふうに思うんですけれども、昨年度、2021年度のところで言うと、要因分析・評価されているように、新型コロナ感染症の拡大と長期化によって支援ニーズに変化が生じたというふうなことを分析されています。それは一定そうかなと思うんですけども、子どもの年代ごとに預けることができたというふうに思っていらっしゃる保護者さんの割合に変化はあるんでしょうか。例えば、保育園・幼稚園の年代の子どもさんはこのぐらい、小学校のところはこのぐらいとかというふうに、何か子どもの年齢ごとに差はあるんでしょうか。
小田子ども家庭支援担当部長
30ページのところを御覧いただければと思いますが、ここのところの2-15の、必要なときに子どもを預けることができた保護者の割合は、乳幼児の医療助成の受給者へのアンケート調査でございまして、分析のところでやっぱり低くなったのは新型コロナの影響もあろうかというところで、ちょっとその対象が、今、委員御指摘のような幅広で求めていないというか、アンケートしていないというところでございます。
羽鳥委員
すみません、30ページのところに、これはなぜパーセントかというふうなところを見れば、ちゃんと乳幼児医療助成の受給者へのアンケート調査というふうなことですから、年代としては乳幼児に限られているということですよね。これも成果指標として、必要なときに子どもを預けることができたかというふうなところと、何で受給者へのアンケート調査というふうなことでやられているんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの成果指標につきましては、なかなか成果指標のデータを経年で取っていくような手法というのを区として持っていないということがございまして、こちらの医療助成の受給者へのアンケートにつきましては、毎年度医療証を発行するときに同封するような形で、毎年度成果指標が取れるといったような機会になりますので、こういった機会を捉えまして指標に必要なデータを収集しているといったような形になります。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、3番、中野区子ども総合計画(骨子)についての報告を求めます。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
それでは、中野区子ども総合計画(骨子)につきまして、資料(資料3)に沿って御報告させていただきます。先般8月26日に開催されました当委員会におきまして、計画の検討状況を御報告し、御意見・御議論をいただいたところでございますが、それを踏まえまして、このたび計画の骨子を取りまとめましたので御報告するものでございます。
1番、子ども総合計画(骨子)でございますが、別添資料にて内容を御説明いたします。左側から基本理念、目標、取組の方向性、取組の方向性に対する成果指標の例、主な取組、事業の例を整理したものとなります。基本理念、五つの目標、各目標に向けた取組の方向性につきましては前回お示ししておりまして、そこからの変更点はございません。前回御報告したとおり、取組の方向性に対し、計画の進捗度を測るための成果指標を設定することとしまして、今回は成果指標の一例を記載しております。また、取組の方向性ごとに主な取組、その下に事業を記載する形となりまして、今回は事業の一例を記載してございます。
それでは、最初の報告資料にお戻りいただきまして、2番、重点事業の設定でございますが、主な取組ごとに掲げる事業のうち、特に重点的に取り組む必要のある事業を重点事業として設定し、取組の方向性ごとに掲げる成果指標とは別に、行政活動の成果を測るための指標を設定することを想定してございます。
最後に、3番、今後のスケジュールでございますが、これまで御報告している内容から変更はございませんが、12月に計画素案を取りまとめ、意見交換会を経て、令和5年1月に計画案、パブリック・コメント手続を経まして、3月に計画を策定することを考えてございます。
御説明については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
質問です。骨子を示していただきました。骨子の中で、Ⅱ番の「子どもが安心して育つための家庭への支援を推進する」の中に、妊娠から子育てにかかる切れ目ない支援というところが入ってきます。ここは、大きくは子ども文教委員会で係るところもあると思うんですけれども、かなりのところで厚生委員会が所管する分も多いのかなという印象を受けているところで、総合計画の中にのってくるのは、そこの所管は厚生委員会が取りまとめてここにのせてくるという形になるんですか。子ども文教委員会では、ここはどんなふうに関わってくるんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の計画につきましては、五つの法定計画を一つに一括した計画になりまして、子ども教育部のほうで取りまとめるものになります。それで、各目標を、今回五つですけど、定めておりまして、それに必要な取組を明らかにすると。その取組の内容については、子ども教育部以外が所管する、例えば企画部のほうであったり、あとは総務部の防災危機管理課であったり、生活・交通安全の担当であったり、様々な部署を横断して取組のほうは位置付けられるというものでございますが、取りまとめをしている子ども教育部のほうで責任を持って計画を、子ども・子育て会議の意見も踏まえて取りまとめていくといったものになりますので、我々のほうで今計画の取りまとめをして御報告するといったような形になります。
河合委員
じゃ、今後ここがもっと細かく明らかになってきたときに、子ども文教委員会の中でそこはやり取りしていけるというものとして考えておいて大丈夫ですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
当然我々のほうで取りまとめをしているものになりますので、計画に記載されている内容については、我々のほうで調整して御説明していくといったようなことを考えてございます。
加藤委員
これは初めてつくられる計画ということで、今までそれに代わるものがなかったわけではないと思うんですけど、ベースとなる個別の計画というのは何があるのかというのと、その個別の計画とこの総合計画との関係性について教えてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
これまでは、先ほどの報告内容にも関わりますが、中野区子ども・子育て支援事業計画という計画をつくっておりまして、こちらの計画が、今で言うと子ども・子育て支援法に基づく子ども・子育て支援事業計画というものと、あと、次世代育成法に基づく次世代育成行動計画といったような、二つの法的な位置付けがあるものでございまして、今回は計画の改定を契機としまして、子どもの貧困対策の計画、あと、子ども・若者計画、これについては区として今まで策定していなかったものになります。それに加えまして、子どもの権利に関する条例に基づく推進計画、こういった三つの新たな計画の位置付けを加味しまして、計画の名称についても、これまでの「子ども・子育て支援事業計画」ではなくて、総合計画という位置付けが分かりやすいような名称を、今回の計画の改定を機につけていくといったようなことになります。
加藤委員
そうすると、子ども・子育て支援事業に関する計画と次世代に関する計画というのは、この総合計画ができるとなくなるというか、統合されるということですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
委員の言ったような御認識の仕方もあるかと思いますが、我々としましては、現在の子ども・子育て支援事業計画、これも区として子どもの総合的な計画という言い方をこれまでもしてきました。ただ、法的な位置付けとしては、子ども・子育て支援事業計画と次世代のほうの計画、この2本の法定計画を包括した計画でございました。今回、この計画の改定を機に新たに三つの計画の位置付けをこれに加味して、「総合計画」という名称を新たにつけて策定すると。そういった位置付けになります。
加藤委員
総合計画がそれら計画の上になって、個別の計画は残っていくという認識でいいんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
個別の計画、総合計画という関係ではなくて、総合計画の中にこれまでの子ども・子育て支援事業計画や次世代の計画も含まれていると。包含されるといったようなことになります。
加藤委員
あと、貧困、若者に関してはこれまでそういった関係がなかったということですけど、何をもって運用していたんですか、今までは。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
委員御指摘のとおり、子どもの貧困対策の計画や子ども・若者計画というものにつきましては、区として計画としては策定してございませんでした。これまでは区の基本計画や、あと、他の子ども・子育て支援事業計画の中にも一部関わりのある部分がありますので、こういった計画の中に事業として一部位置付けて実施してきたというところでございますが、このたび、昨年度策定された中野区の基本計画の中で、子どもの貧困対策や子ども・若者施策について、区として力を入れてこれから事業を拡充していくといったような考え方を示させていただいておりますので、今回は計画の改定のタイミングでそういった計画のほうも取りまとめて、そういった視点で事業を位置付け直してこれから取り組んでいくといったような認識でございます。
加藤委員
子どもの権利のところは、いろいろ条例がつくられていましたけど、計画と言われると何か浮かばないんですけど、そっちのほうも計画として新たにつくるんですか。もうあって、それも内包していくのか。どういう感じなんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
子どもの権利に関する条例の部分につきましては、昨年度は条例を制定して、今年の4月1日から施行されているものでございますが、条例については子どもの権利を進めていく上での理念と枠組みを示しているものになりまして、そういったものを具体化するために推進計画を定めるといったところが条例の中の規定でございますので、今回はその条例に基づく子どもの権利の推進計画といったものもこの計画の中に含めて、一体的な計画として策定し、進めていくといったところを区として考えてございます。
加藤委員
これは区としてやるものであって、教育委員会マターは含まないという認識でいいんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の子ども総合計画につきましては、基本理念と五つの目標を定めておりまして、この目標に合致する取組を、子ども教育部の所管する事業以外の部分も含めて位置付けるといったものになりまして、その中には教育委員会事務局のほうで所管しているような事業についても一部入ってくるのかなというふうに考えてございます。
加藤委員
大体イメージがついてきたんですけど、これはあくまで事業内容とかに触れられることであって、ある意味ソフト面の話がこの計画になる。施設とかハードの話はこの中に含まれない。その辺のことを教えてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
基本的には、計画の中に位置付けられるものとしましては、ソフト・ハードの、特にその分けというのはございません。ただ、この計画の根本になるものとしましては、中野区の基本計画というものと、あと施設整備計画、こういったものを全庁的な計画として定めておりますので、こういった計画の内容を履行する、子ども領域における一つの個別計画として、基本計画や施設整備計画の内容を踏まえて実施していくといったような関係になります。
加藤委員
最後に、なぜこのタイミングでこれをつくられるのかというのと、あと、このスケジュールで間に合うほど、もう実は準備がかなり進んでいるということなんでしょうけど、その辺のところを教えてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
まず、今年度中に策定する意図としましては、区の基本計画が改定になりましたので、それに合わせて子ども関係の計画のほうも見直しを図っていくというのが一つでございます。
2点目としましては、法定で計画を定められているものもありまして、それにつきまして今年度中の策定が必要といったところで、年度内の策定を目途に現在検討を進めているところでございます。
羽鳥委員
成果指標のところでちょっとお尋ねしたいんですけれども、中野区子どもの権利に関する条例の認知度・理解度について、成果指標の例として出されているんですが、これはどういうアンケートの取り方というか、あるいは、理解しているよというふうな肯定的な理解についてどのようなやり方で調査する予定なんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの指標については現在検討しているものでございまして、何をもって認知している、理解しているといったところにつきましては、内容まで知っているといった場合に理解度というふうに集計すると。認知度については、条例を知っているといった、内容までは知らないけど条例自体については知っているといったものを、認知度として指標のほうを取っていきたいなというふうに考えてございます。
羽鳥委員
やっぱり大まかなところだと、そういう聞き方をするしかないのかなというふうなことも思うんですね。一方で、私が、子どもの権利に関する条例の認知度・理解度というところで、注意というか、気をつけないといけないと思うのが、中身をきちんと理解しているという内実ですよね。今年の3月にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンというところが、学校生活と子どもの権利に関する教員に向けたアンケートの調査結果というのを発表されているんですね。御存じかとは思うんですけども、その中で教員に対して聞いているんですね。子どもの権利としてふさわしいと思う内容を全て選んでくださいというふうなことを教員に対して聞いてみると、例えば、子どもは自分と関わりある全てのことについて意見を表明でき、その意見は正当に重視される。子ども意見表明権ですね。あるいは、子どもは遊んだり休んだりする権利を持っているというようなことについて、これは子どもの権利ではないというふうに答えた教員が4割もいらっしゃるんですね。また、子どもは義務や責任を果たすことで権利を行使できるというふうな、契約上の権利・義務関係と人権上の権利・義務をちょっと混同している教員も3割いらっしゃるんですね。このように、自分は理解しているよというふうに思っている教員の中にも、その中身をちゃんと理解されているかどうかというのは結構差があるんじゃないのかなというふうに思うんですね。それについては、きちんと教員の研修などもしっかりと行っていく必要があると思うんですけれども、区としてはどのようにしてこの子どもの権利に関する条例の中身について理解を進めていこうかと考えていらっしゃるでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの取組の方向性、子どもの権利に関する条例の理解促進につきましては、この取組の方向性全体を測る成果指標としましては、やはり条例の認知度・理解度を測っていくというのが現時点ではいいのかなというふうに、区としては考えてございます。ただ、委員御指摘のとおり、きちんとした理解をしていく、理解を広げていくというのも非常に重要になりまして、そういったことから主な取組としまして、子どもの権利に関する学習機会の充実といったところで、具体的な中身としては、区の職員や教職員に対する研修や区民向けの講座、こういったものを通じてきちんとした理解を広げていくといったところも重要かなというふうに考えてございます。
羽鳥委員
同じこのアンケートでは、直近1年間で子どもたちに子どもの権利を伝えるために、あなたの学級でどのような取組をしていますかというので、47%の教員、約半数ぐらいが、特に取組はしていないというふうにお答えになっていると。その理由として、子どもの権利に関する授業を実施するに当たってどのような難しさを感じていますかというふうに聞くと、適切な教材がないというふうな、教員自身がどのようにして伝えたらいいのか、そのすべを持っていないというのが見えてくるんですね。今年の取組として、たしか子どもの権利に関する条例についてのパンフレットとかを発行される予定だったと思うんですけども、発行して、実際その活用とかというのはどのように図られていくおつもりなんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
委員御指摘のとおり、今年度の予算で子どもの権利に関する条例に関するリーフレットを作成するといったところを現在進めているところでございます。当然、策定しましたら学校を通じて配布していくことも考えていきたいなと思っておりまして、その際に条例の内容についても一定程度周知を広げていくということも必要かなというふうに考えてございます。
羽鳥委員
ぜひとも進めていただきたいと思います。同時に、やっぱり配って終わりにしないで、常に子どもたちがどうなんだろうと思ったときに、あるいは、教員たちが疑問に思ったときにすぐ手に取れるように、学校内に適切に配置していっていただきたいなと思います。
もう一つ、下の成果指標の例のところで自己肯定感についてお聞きしています。私も今回の本会議の一般質問に際して、自己肯定感が低い現状について質問いたしまして、やっぱりこの現状について改める必要が、日本の子どもたちが諸外国に比べて自己肯定感が低い現状、やっぱり自分でいていいんだという感情を高めていく必要があるかなというふうに思っています。そうした中で、子どもの意見表明というふうなこと、子ども会議の開催とか、あとは、区政運営における子どもの参加の推進というふうなことが書かれていて、その参加の取組は非常に重要かなと思うんですね。もう一つ、本会議の一般質問の中では、主権者教育の観点を取り入れるべきじゃないのかというふうなことも質問させていただきました。あと、授業としてどのようにやっていくのかというのはあるんですけれども、やはりこの主権者教育の取組を授業として、目標というか、その考えを取り入れていく必要があるかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
子どもの意見の表明、参加を進めていくというのは非常に重要だと思っておりますので、どういった取組が全庁の中で行えるのか、引き続き検討してまいりたいと考えております。
羽鳥委員
ぜひ主権者教育の取組を進めていただきたいと思います。やっぱり小学校、小さい子は小さい子なりに意見表明したいことがあるということも、やっぱり専門家の間でもしっかり言われていることですので、ぜひとも区としては取組を進めてもらいたいと思います。
あと、生活に困難を抱える子育て家庭への支援というところでは、成果指標を生活困難層の割合というところで測ろうとされているんですけれども、生活困難層の割合というふうなのは、これは収入とか、どういった基準によってこの割合を出そうとされているんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの生活困難層の割合につきましては、令和元年度に区が実施しました、子どもと子育て家庭の実態調査の中で生活困難層を定義しまして指標を取っているものでございまして、継続してこういった調査も行いながら、生活困難層の割合について中長期的に見ていくことが必要かなというふうに考えております。
羽鳥委員
継続的に評価が取れる項目であることが重要かなと思います。これをやっぱり減らしていきたいというふうにもちろん思っていらっしゃると思うんですけども、事業のところを見ていくと、私、ちょっと気になるのは、第2回定例会のときにひとり親家庭の支援の報告があった際に、ひとり親家庭と2人親家庭でその困難の出方がちょっと違うというふうなアンケートの結果が非常に興味深い――興味深いと言ったら失礼なんですけれども、思いました。第2回定例会で報告された中身の保護者の困り事・悩み事というところでは、2人親のところでは、どういった言葉が困り事・悩み事として多く出ているかというと、保育園・小学校・場所という言葉が多く出てきているのに対して、ひとり親家庭では、収入や学費、住宅というふうに、結構生活にかなり影響する項目の言葉が悩み事として出されているなと思っています。やはり生活が困難になると、進学をどうするかとか、中野区に住めるのかだとか、引っ越しをしたいけれどもできないだとか、そういったことに表れているのかなと思うんですけれども、区としてはどのような認識にあるでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの生活に困難を抱える子育て家庭への支援の中で、ひとり親家庭への支援というのを新たな計画の主な取組として掲げていくことを今考えてございまして、その理由としましては、やはり子どもの貧困対策は貧困対策で着実に実施していくといったところはございますが、委員から今御指摘いただいたとおり、ひとり親家庭ならではの困難や課題というのがあるのかなというふうに考えておりまして、ひとり親家庭への支援というのを一つ主な取組として位置付けまして、家庭への支援を充実させていくといったような考えでございます。
羽鳥委員
それで、事業のところを見てみますと、この事業はそれぞれ非常に重要だなというふうに思います。一方で、例えば住宅という言葉が多く出ているのに対して、事業の例として出ているのは民間賃貸住宅への住み替え支援というふうなことで、ちょっと直接これが住宅の困難に対して十分なのかというふうに言うと、私は、なかなかこれは、政策としての大事さは否定しないんですけど、ちょっと不十分じゃないのかな。やっぱり低廉な家賃の住宅を確保していくというふうな、こういう政策を持つ必要があるんじゃないのかなというふうに……。また、保護者の悩み事として「学費」という言葉が出ている。特に高校とか大学ですよね。どんどんと増えていく学費。それに対しては事業がないんですよね。ここも加藤委員が決算特別委員会の質疑でも触れていましたけども、奨学金というのもやっぱり検討すべきなんじゃないのかなというふうに思うんですよ。ちょっと事業で出されている例というのが、今やっているものにとどまっているんじゃないのかなというふうに思うんです。今の困難に向き合って新しいものを出していただきたいなというふうに思うんですけれども、所管としてはいかがでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の子ども総合計画につきましては、基本構想・基本計画に基づく個別計画の位置付けになりますので、大きな流れにつきましては基本計画で掲げている新規・拡充事業が中心になるのかなというふうに考えてございます。ただ、現在の子どもと子育て家庭を取り巻く状況を踏まえまして、必要な取組については全庁の中で検討し、計画に位置付けていくといったような考えでございます。
加藤委員
ちょっと今、羽鳥委員が奨学金の話とか触れていましたので、一言そこは。ここに載っていないメニューだとしても、例えば取組の方向性という中でその事業が必要だというふうになった場合には、その中で意味合いを捉えて運用はできるようなものなんですか、この総合計画というのは。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
当然区として、その状況に合わせて事業については実施していくものになります。ただ、やっぱり大きな取組の方向性については、この計画の中での流れを踏まえて、区としても事業を検討していくというのが基本になりますので、ここの取組の方向性や主な取組の流れを踏まえまして、そのときそのときの必要な事業について検討し、議会とも議論させていただきながら予算に位置付けていくといったようなものが基本的な流れかなというふうに認識してございます。
加藤委員
取組の方向性という中で、ここが一番重要で、それを実現するためにどういった事業が必要かというのは今後検討がなされると思うんですね。そう考えたときに、成果指標なんですけど、先ほどの子ども・子育て支援事業計画でもそうですけど、やっぱり成果指標が、この数字を上げようとしたときにその事業が妥当なのかというふうに、ミスマッチしているとどんなに事業を頑張ったってこの成果指標は上がらないだろうというのが何かあるんじゃないかなと思うと、なかなか……。例えば、Ⅳの(1)の「若者がチャレンジできる環境が整っている」と思う区民の割合で、若者育成支援事業、これはハイティーンとか、あの辺ですね。二十歳のつどいとか、若者フリースペースの運営、児童館の運営……。でも、上の若者育成支援事業とか二十歳のつどいというのは実行委員のメンバーですかね。区民全体で考えたら何%なんだろうとか考えたときに、この数字をすごく上げる事業なのかというと、その世代の区民全体にリーチしない事業だと、結局この成果指標が重荷になって、全く変わりませんとなって、そうすると、この指標は上がらないのでといって、じゃ、この事業は要らないんじゃないかという今度話になってしまうわけです。
やっぱり成果指標の立て方をしっかりしないと、もともとの取組の方向性が重要なのであって、成果指標を、総合計画というものであったらもう少しどでんと構えて、何か細かい話はあまり含めないで、成果指標とかは入れないほうが妥当なんじゃないかなと思っています。実際に事業計画を立てていく中で成果指標はあってもいいですけど、総合計画のほうに入れてしまうと、これに足を引っ張られてしまって、事業がうまくいっていないじゃないか、PDCAサイクルがうまくいっていないじゃないかと僕は突っ込んでしまうところですけど。その辺ちょっと、成果指標はどう扱うべきか。入れないといけないものなのか。さらにいいものがつくれるように特殊なアンケートを取る方法が確立されるのか。グーグルフォームとか使えばできますというのか分からないですけど、この成果指標のままだとちょっとうまくいかないんじゃないかなと思うんですけど、その辺御担当の考えはどうですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回検討している成果指標につきましては、例示ということで一部お示ししているものでございます。これも基本構想・基本計画に基づく子ども領域における個別計画になりますので、基本計画の中では子どもの関係のところについても成果指標として幾つか数値目標を立ててございます。こういった指標を挙げていくというのも個別計画の一つの役割と考えてございますので、基本計画で掲げている成果指標を中心に、それぞれの目標に合致した成果指標を立てていくというのが基本になるのかなというふうに考えております。ただ、委員から今御指摘いただいたとおり、区として取れるもの取れないものというのが、一つ成果指標についてはありまして、近年様々な実態調査等も行いながら、成果指標を幾つか新たなものを収集しているところでございまして、こういった成果指標をどういった観点で拾っていくのかというところも、今後の計画を進めていく上での課題になるのかなというふうに認識してございます。
加藤委員
ちょっとアンケートが取れないものに関しては、もうそんな無理やり取るということもあれなのかな。先ほどのやつだから質問はしないですけど、さっき羽鳥委員が取り上げていた、子育てに肯定感を持つ中高生等の割合で、保育体験に参加した中高生アンケートといった時点でかなりフィルターがかかって、しかも47人しかいなくて、これで80%ぐらいと言われても、もう既にこの47人がある意味色がついてしまっている人たちで、そこのアンケートの数字をもって何というんだという話なので、結局この指標にとらわれてしまうと施策がうまくいかないと思ってしまう。本当に意味があるなと思う成果指標でなければ、無理やりつくる必要はないかと思うんですけど、もう一回見解を伺います。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
区としまして目標を掲げて、目標に対する成果指標を定めて、その成果指標の向上に向けて取組を行っていくというのが基本のサイクルになりますので、計画の中でやはりその目標が達成されたかどうかというところは、一定程度成果指標に基づいて検証していくというのが必要になるのかなとは思っております。ただ、成果指標だけではなくて様々な要素がありますので、子どもに対するアンケートを行ったりとか、現在の子どもの状況がどうなのかといったところも、定性的なものも含めまして、計画の進捗については確認していく必要があるのかなというふうに考えてございます。
白井委員
表紙の2番、重点事業の設定についてというところからお聞きしたいと思います。「主な取組」ごとに掲げる事業のうち――今回この右端に書いてある個々の事業です――特に重点的に取り組む必要のある事業を「重点事業」として設定する。また、重点事業については、行政活動の成果を測るため成果指標を設定することを想定していると書いてあるんですね。なるほどなと。幾つにするか分からないですけども、仮に右端の幾つか並んでいる事業の中で、これが重点ですよといって、次にマーキングされてくるんですかね。そうすると、既にこの取組の方向性に対する成果指標(例)と書いてあるので確定ではないんでしょうけども、右端に並んでいる事業、これが重点的なんだというときに、この成果指標が合致しているかと、こういう見方になるんでしょうね。
今、加藤委員からありましたけども、Ⅳ番、あらゆる若者の社会参画を支援する、(1)すべての若者のすこやかな育成支援というのが取組の方向性なんですけども、これを並べてみると、1番は若者育成支援事業と二十歳のつどいの二つしかなくて、じゃあ、これ、どっちが重点事業ですかと。二つですかというやつなんですけど、成果指標を測るときに、「若者がチャレンジできる環境が整っている」と思う区民の割合と書いてあるんですよ。これ、分かりますか、区民の割合。さらに、この若者育成支援事業というと幅広いタイトルになっているんですけど、これ、行政に政策提案できるという仕組みでしたよね。ものすごくニッチ過ぎると話をしたんですけど、どうしてこの取組がすべての若者のすこやかな育成支援となるんでしょうか。これから重点取組だとか成果指標をというんですけど、既に大丈夫かなと。これからまだこの事業や取組を増やすんですというならいいんですけど、こういうのは、今ちょっと端的に例を挙げたんですけど、幾つかあるんですよね。既にマッチングを考えた上で、重点的に取り組む事業を想定した上で一覧としてこれを出されていますか。確認させてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回お示しさせていただいた事業例につきましては、委員のおっしゃるとおり、主な取組ごとに特に重要なものであり、あと、基本計画等で新規・拡充事業として掲げているものを中心に記載してございます。ただ、ほかの事業につきましても、今、全体の中で調整中でございまして、ここに掲げられている事業以外のほかの事業についても位置付けをしていくといったような形になります。
白井委員
本来は、左の順番から大きな項目が五つ並んでいて、それに取組の方向性があって、成果指標はあったとしても主な取組があって、各個別の事業があるんですよね。その中で、この方向性に見合うものを成果指標に設定するというのが筋なんでしょうけど、皆さんそれぞれの所管で第一線でやっておられる方なので、自分のところの所管でどんな事業をやっているかというのはよく御理解いただいているんだと思うんです。そうなると、逆に言うと、右端の事業を並べた上で、左の取組の方向性とか成果指標というので一番見合うのはどれかなと見たほうが本当は早いんだろうと思うんですけど、やっぱり足りないんじゃないですかね。非常に細かい事業の取組と方向性、また、その成果指標というときに、アンバランスはこれまでもあると何度も言ってきているんですけど、それを体系的に見直しますと。大いにやってくださいというところなんですけど、既に不安があるかなと。これからまだまだ見直すんですというならいいんですけど、不安があると思います。
まだまだと言ったので幾つか挙げますけど、Ⅱ番のところ、例えば子どもが安心して育つための家庭への支援を推進すると書いてあって、この(2)生活に困難を抱える子育て家庭への支援とあって、成果指標を測るのは生活困難層の割合と書いてあるんですね。これを改善しようとするときに、普通ぱっとイメージに浮かぶのは経済的支援策だとか、ちょっとうちの所管だけじゃできないでしょうと。だって、生活困難層の割合を測った上でどう解決していくんだといったときに、いやいや、そこに並んでいるのが、子ども食堂とか就学援助、いろいろ並んでいるのは分かるんですけど、この解決策で生活困難層の解決までいきますか。まさにこれこそ横断的な取組が必要なわけで、ちょっとこの成果指標というのと取組というのも違うバランスじゃないですかねと思うところもあります。
Ⅲ番も、これも飛ばします。幼児期から学童期の教育・保育施設の整備と書いてあるんですけど、成果指標が、保育所等利用待機児数と書いてあるんです。既に待機児が解消された中で、これをずっと測るというのもどこまでの意味があるのかなと思いますし、むしろ課題になってきているのはここではなくて、もう保育園が生きるか死ぬか状態になっていて、幼稚園も同じような状況の中です。どうやってこの施設の人たちのマンパワーを利用していくのかというような考え方にならないと、もう何年か前に考えた指標にしかならないんじゃないですかねと思うところがあります。
なので、成果指標と個別の事業の在り方、区としての方向性というのはあるんですけど、今後は重点的な取組を示すと言われているんですけど、よくよく吟味していただかないと、やっぱりアンバランスさは拭えないんじゃないんですかね。いかがでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今御指摘いただきましたとおり、取組の方向性、それに対する指標、その後の主な取組、事業と、こういった流れがきちんと一つの政策として一定の方向を向いて進めていく状態というのが理想的な状態だと思いますので、今いただいた御指摘も踏まえて、この成果指標やそこにぶら下がる主な取組、事業の組立てにつきまして、素案に向けて検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
河合委員
ちょっと確認したいことがあって手を挙げたんですけど、この計画の中で学習支援団体への支援とかファミリー・サポート事業とか、区が位置付けている事業だとしても、ほかの団体さんが関わっている事業というのが多く入っているかと思うんですけど、この計画が定まったら、そういうほかの団体さんや支援してくださっている事業者も、この計画にのっとって動いていただけるというところをちょっと確認させてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
当然区として定める計画でございますので、計画の策定段階におきまして様々な団体との意見交換を進めていくといったものになりますので、そういった子どもの支援をされているような団体さんとも、きちんとこの計画の内容について周知した上で実施をしていくといったことを考えてございます。
河合委員
ありがとうございます。令和4年になって中野区に児童相談所ができて、教育センターも新しいところに移動して、様々取組が始まっている中で、ちょっとそこにおいて連携できていない部分というのはまだ多く見られるなと思っています。例えば、社会福祉協議会のほうでひきこもり支援というのが始まっているんですけれども、そこにおいて学齢期のお子さんたちがそこに行っていることもあるという話をちらっと聞いていて、そういうところの接続というのが、社会福祉協議会のところに行っているものがどこまでこっちの部署のほうにきちんと接続されているのかなというところにちょっと疑問がありまして、そういうところもこういうのを定めていく中できちんと連携が取れるように、しっかりと浸透していってほしいなと思っているんですけど、いかがですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
個別の事業につきましても、それぞれの事業の中で当然関係する団体と連携体制を構築していくというのが必要になるのかなと考えております。計画全体につきましては、これも繰り返しの答弁になりますが、計画の策定過程において様々な方に対して御説明をして、一つの計画を策定し進めていくといったような視点が必要かなというふうに考えてございます。
河合委員
様々新しい事業も始まったりする中で、なかなかそこが、連携しなきゃいけないと思っていないところも連携しなきゃいけなくなってくるところが、実はあるんじゃないかなというところのお話を今させていただいたつもりなんです。なので、確実にこことやっているからここと意見を交換するというところは当たり前で、それ以上にやっぱりアンテナを広げて、しっかりとこういうところにはこの人たちの話を聞かなきゃいけないかなというところは進めていただきたいなと思っております。要望です。
甲田委員
すみません、ちょっともう時間がないのでざっくり聞きますけれども、これ、子どもの権利の条例ができて、まず子どもの権利の普及啓発からということで、そしてまた、それを基盤にしながらたくさんの計画をつくろうと思って今まとめていただいたということで、こういった一覧になったのはなかなかないので、すごく、まずはまとめていただいたということだと思うんですけども、ただ、やっぱり今、委員の方からいろいろあったように、成果指標というところには、どういう考え方で成果指標をつくるのかなというところが私もちょっと疑問であります。そこをちょっと聞いてもあれなので、成果指標というところとか、区ができる事業とかというところから考えるのではなくて、やはり区が何を今課題としているのか。子どもの、子育ての課題は今何なのかというところがきちんと見える形で、まずお示しをしていただきたいなというふうにも思っていまして、それを解決するためには何をするべきなのか。でも、どこまでいっても区の施策だけでは解決できないと思いますので、区でできる取組は何なのか、民間でできる取組は何なのかというふうな整理をしていただいた上で目標を決めていただき、その目標のためには、今ある事業と、そしてまた、ない事業もあるねというところも、やっぱり私たちにも見せていただきたいなというふうに思います。今各委員からあったことだと思いますけれども、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の基本理念、目標につきましては、子ども・子育て会議という、区の設置する附属機関がありまして、そういったところで御議論いただいた上で、必要な目標について定めているというものでございます。その目標に対してどういう取組の方向性が必要なのか、その取組の方向性として目指すべき価値を成果指標に落とし込んだときにどういったものがあるのかという観点で、現在検討を進めているものでございまして、確かに成果指標によっては、区の行政活動の効果の反映が見えにくいものも一部あるかというところは認識してございますが、まず区として、団体との協働も含めて一つの目標を目指していくといったところで、そういう区民価値である成果指標を定めていくというのは必要なことかなというふうに考えております。
甲田委員
今目指すべき価値というふうに言われたんですけども、子育て先進区の定義にも関わってくるのかなと思うんですが、一つ私の思いを入れていただければなと思ってちょっと言うと、この成果指標の中で、幾つかあるんですけども、例えば子育てサービスを必要に応じて利用できた割合というふうにあります。割合というのは、結局、必要なんだけれども利用できていない人がいても、8割だったところ9割ができました、1割の人は残されていますという状態でも、割合が高くなっているから成果指標による目標は上向いていますというふうに、よかったねというふうになってしまうのかなと思うんですね。特に、やっぱり一番子どもの権利というところで、子どもの命を守る、権利を守るというところでいうと、やはり児童虐待をどうやって未然に防いでいくのか。防いでいくというよりも、もう一つも出さないという思いでやるならば、例えばほっとできる居場所がないと回答した子どもの割合ではなくて、本当に1人も残らず――基本計画というのは、誰も置き去りにしないというところを入れていただいたと思います。そこはもう私たち、これは絶対入れてくれということで基本計画に入れました。
その基本計画が上位計画となってこの子ども総合計画をつくるのであれば、先ほどの報告の中にも産後うつアンケートにおけるハイリスク者の割合というのがありまして、ハイリスク者の割合は少しずつ上がってしまっているんですけど、これは随分前にも言ったことがあるんですけれども、10%が9%になっても、ほぼ10人に1人はハイリスクというふうな状態がほとんど変わっていないのに、割合が少し減少しているからいいでしょうというふうに捉えるという、区の計画や成果指標や目標、また、そういう評価の在り方というのがどうなのかなとずっと思っています。なので、本当にこういったところに関しては、1人も残さないために、使う人は少ないかもしれないけれども、こういった事業も必要だねというところに頭が行ってほしいという思いがあって、それができるのがこの子どもの権利を守るというところの総合計画ではないかなというふうに思っていますので、ぜひその視点を入れていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
取組の方向性に対して成果指標のほうを設けて、数値目標で計画の進捗について測っていくというのが基本になるのかなと思います。ただ、それだけではなくて、やはり誰1人取り残さないという視点から、今区が行っているその行政活動に対して取り残しがないのか、そういった視点も重要になるかと思いますので、成果指標に基づく定量的な計画の進捗管理のみではなくて、多様な進捗管理の方法があってもいいのかなというふうに考えておりますので、そういった視点から計画を、どのように進捗を見ていくのかといったところについても、さらに検討を進めていきたいというふうに考えております。
甲田委員
ぜひお願いします。事業が全部それによって、全て区がやる事業が増えなくても、民間でやっている方々もいますし、また、相談していく中で、区の職員の方々が第一線できちんとしたところにつなげる、相談能力というんですかね、が上がっていけばいいという場合もありますし、本当につながっていくというか、ネットワークをつくっていくということがそういったことになる場合もあるので、この一つひとつの事業だけではないというところが、やはり目標にあってもいいんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いします。要望です。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
次に、第1期中野区子どもの権利委員会の中間答申についての報告を求めます。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
それでは、第1期中野区子どもの権利委員会の中間答申につきまして、資料に沿って御報告させていただきます。(資料4)
中野区子どもの権利に関する条例に基づき設置しました子どもの権利委員会におきまして、区長の諮問に応じ、子どもに関する取組を推進するための基本となる計画に盛り込むべき理念及び取組等に関することについて、必要事項の調査審議を進めてきたところでございます。このたび、計4回の委員会での調査審議を経まして、8月30日に中間答申を受けましたので御報告するものでございます。
1番、中間答申につきまして、別紙にて御説明いたします。別紙の目次を御覧いただけますでしょうか。中間答申につきましては四つの項目に分かれておりまして、その後ろに付属資料を添付しております。
まず、1番、現状と課題でございますが、1ページから、(1)子どもを取り巻く現状について、5ページ、(2)子どもの権利保障の取組を進めていく上での課題というように整理されております。
次に、2番、子どもの権利保障の基本となる考え方でございますが、7ページから9ページにかけて整理されています。
次に、3番、取組の方向性でございますが、10ページから、(1)子どもの権利に関する理解促進、(2)子どもの意見表明・参加の促進、(3)子どもの居場所づくり、遊び・学び・体験の充実、(4)子どもの権利侵害の防止、相談・救済というように整理されております。
次に、4番、推進体制及び取組の評価・検証でございますが、17ページに整理されております。
ページ番号はありませんが、その次のページからは、付属資料としまして子どもの権利委員会への諮問事項、委員名簿等が添付されております。
それでは、最初の報告資料にお戻りいただきまして、2番、今後の予定でございますが、中間答申を踏まえまして、先ほどの報告事項と関連しますが、推進計画を含む中野区子ども総合計画の策定に向けた検討を進めてまいります。また、第1期中野区子どもの権利委員会へのほかの諮問事項につきましては、残りの任期の中で引き続き調査審議を行ってまいります。
御説明については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
羽鳥委員
中間答申ということで、先ほど御報告いただいたように、子どもに関する取組を推進するために基本となる計画、推進計画に盛り込むべき理念及び取組等に関することについて、今回中間答申というふうなことになって、今後の予定としてはまだ諮問事項が、残っていると言ったらあれですけども、今回答申いただいたもの以外にも諮問事項があるわけですけども、これについてはいつぐらいに御報告というふうなことになってくるんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
委員の御指摘のとおり、その他の諮問事項についてもございます。こちらにつきましては、第1期の子どもの権利委員会の任期が2年間というところでございまして、この2年間の任期の中で残りの諮問事項についても引き続き検討して、最後に答申をいただくといったようなことを考えてございます。
羽鳥委員
委嘱の期間の間というふうなことですね。分かりました。
あと、子どもの意見表明というふうなところで、1ページのところに、実態調査が7,500人に実施され、小学生1,075人、中学生942人が回答しましたとなっていますが、これは子どもと子育て家庭の実態調査というふうなものに基づいていて、これは今回の中間答申に合わせてやったわけではないわけですけども、継続的な調査とか、そういうのは今後考えていらっしゃるんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
この中間答申書の1ページに記載のあります実態調査というのは、子どもと子育て家庭の実態調査になります。今後このような大規模な調査を予定しないのかというところにつきましては、大規模な調査としましては5年に1回程度のスパンでやっていくのがいいのかなと思っておりますので、直近についてはまだ予定していないところでございますが、今後施策を進めていく中で検討していくといったことになります。それで、今回の中間答申をまとめるに当たって、子どもの意見をどのように聴取したかといったところにつきましては、これまでの条例の制定過程で聴取した意見というのがたくさんありまして、そういったものを基礎とした上で、これまでの意見聴取の中で拾えていないような対象者、例えば社会的養護の子どもとか、外国にルーツのある子どもとか、あと、不登校、障害のある子どもなどについては、これまでの意見聴取の中でまだ声として十分に拾えているといったような状況ではございませんでしたので、こちらのところを中心に、子どもの権利委員会の委員と連携しまして意見聴取のほうを進めてきたといったところでございます。
羽鳥委員
子どもの意見聴取のところの中身が、対象としても非常に、区の観点がとても重要だなというふうに思ったんですよね。これは子どもの権利委員会の皆さんから、やっぱりこういった対象の子どもたちにも調査をしたいというふうなことで御意向が出されたということなんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
子どもの権利委員会を実施する中で、これまで区として聴取した意見というのは膨大にあるといったところを前提にした上で、今のタイミングで子どもの権利委員会としてどういう子どもの声を聴くのが必要なのかといったようなところを審議いただきまして、子どもの権利委員会の中でそういった考えの下、意見聴取を進めていくといったようなことで、今回の意見聴取については行ったといったところでございます。
羽鳥委員
この付属資料の6のところでは、9月上旬までを実施時期として予定していて、以下の対象から意見聴取を予定しているというのが資料の段階なんですけれども、これは今後も、今まさに聴取というか聞き取り活動を進めている最中という感じなんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの意見聴取につきましては7月下旬から始めているものでございまして、ちょっと対象になる子どもの事情などもありまして、9月上旬をめどに検討を進めてきたところでございまして、現在も一部継続して意見聴取のほうは行っているところでございます。
委員長
1回休憩します。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時20分)
休憩前に引き続き、所管事項の報告4番について質疑はございますか。
加藤委員
子どもの権利委員会の中でいろいろと報告がなされたようですけれども、自分で言うのもあれですけど、何か加藤少年が言ったような、シャープペンシルの使用禁止みたいな話も出て、結局10何年たっても同じような問題があり続けるんだろうなというところで、ルール化するのがいいのかも何かよく分からないですけれども、いろんな意見が出てきたということはいいことかなと思います。
ところで、この実態調査というのは、この前の教育ビジョンか何かで出ていたアンケートと一緒なんですか。何か母数が似ているような気がするんですけど。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの中間答申の1ページに記載の実態調査につきましては、令和元年度に実施した子どもと子育て家庭の実態調査でございます。
加藤委員
じゃあ、大分前のやつが整理された。今回初めて出てきたんですか、これは。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
これまでも様々な機会に、議会に対しては御報告させていただいたところでございますが、今回子どもの権利委員会の審議を進めるに当たって、これはかなりボリュームのある子どもの声になりますので、ここはきちんともう一回立ち戻って、内容について確認するところから始めようということで、今回の中間答申の中の現状と課題に記載をしたといったところでございます。
加藤委員
ということは、別にこれは権利条例ができてから出てきた意見ではないということで、今の子どもたちに子どもの権利があるということを教えた上で出てくる意見というのは、これから集めるということでいいですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
子どもの権利に関する条例が制定され、施行された後に行った実態調査というのは、現状ではございません。また、定期的に行う大規模調査の中で、そういった声については把握していくことになるのかなというふうに考えてございます。
加藤委員
それが先ほど5年に1度ぐらいとおっしゃっていましたけど、そうすると、中学校だったら1回もアンケートをしないで、意見を表明する場がなく終わってしまうと思うんですけど、それは区が捉える調査だけで、学校現場では毎年取るとか、その辺はどうなんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
令和元年度に実施したような規模での実態調査につきましては、5年に1度程度が適当かなというふうに考えております。ただ、その実態調査以外にも様々な手法によって、子どもの意見については把握していく必要があるかなというふうに考えております。
加藤委員
例えば各学校でやったら、この実態調査の回答率に比べたらもっとすごく高い結果が出てくるのかなと思ったら、実態調査は要るのかなというのがまた出てくるのかなと。学校によって質問の項目が変わってくるのかもしれないですけど、やり方としては、聞いていて何も決まっていないということですけど、何かもったいないというか、やりようがあるのかなと思うので、その辺はこれから検討ということなので、やっていただきたいと思います。
じゃ、取りあえずこの実態調査以外で、直近で今年度、来年度ぐらいでやろうと思っている意見表明の場というのは、こういったアンケート形式以外で何があるんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
意見表明の場としましては、現在実施している事業になりますが、ハイティーン会議や区長と区民のタウンミーティングで児童・生徒と区長が対話するような場も設けておりますので、そういった機会を通じて子どもの意見表明・参加の取組を進めていくといったところを考えてございます。
加藤委員
せっかく条例をつくったのに、何か母数というか、一人ひとりから意見が出せるような場が、意見表明する権利があるのにそれしかないというのは、ちょっとおかしな話じゃないかなと思うんですけど、もう一回御見解をお願いします。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今私が申しました事業以外にも、様々な機会、それぞれ全庁を挙げて事業をやっておりますので、その中で子どもの意見を聴いたり、あと、参加を促したりといったような取組が必要になるかと思っておりますので、全庁を挙げてそこの部分について検討して取り組んでいきたいというふうに考えております。
加藤委員
だから、一番手っ取り早いのは、学校現場で聴くというのができないのかなと思うんですけど、そういった答弁は、今は難しいですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
当然、学校の中でそういった取組を行っていくというのも一つ考えとしてはありますので、それは各学校の学校長にまず御理解いただくというところが重要になると思いますので、現在も校長会等で今後の取組について意見交換等を実施しているところでございます。
加藤委員
そういう土台が仕上がってから条例ができたと思ったんですけど、これから検討なんですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
子どもの権利に関する条例につきましては昨年度制定されたものになりますが、当然制定される前から並行して取り組んでいるものもございますし、この条例の施行を受けてさらに充実させていく、新たに取り組んでいく領域というのもあるのかなと思います。そういったことも踏まえまして、今回の計画の中に事業として必要なものを盛り込んでいくといったような考えでございます。
加藤委員
この条例ができる際に再三言いましたけど、区の責務じゃなくて、区の役割ということで第4条に書いてあって、「区は、あらゆる取組を行うことにより子どもの権利を保障し、子どもにやさしいまちづくりを推進するものとします」と。本当に言いぶりが曖昧で、責務と役割は同じ意味だという答弁だったと思いますけど、何かそこがやっぱり弱いんじゃないかとずっと再三申し上げて、始めてみたら結局懸念していた状態になっていると私は思っているんですけど、本当にこのままで一人ひとりの意見表明を、その権利が担保できていくのかなと不安になるんですけど、そこら辺は担当としてどうやって進めていくのかな。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
条例については、子どもの権利を保障するための理念と枠組みを規定したものになりまして、その理念を具体化させるためには、事業を体系立てて計画を策定して、それを実施していくといったプロセスになるかと思います。その計画をつくって事業を実施していくプロセスにおいて、この子どもの権利委員会という附属機関を設置しまして、第三者的な視点から検証・指摘をしていただくといったような関係性になりますので、子どもの権利委員会が今回中間答申をおまとめいただいたということになりますので、こちらの中間答申の内容を踏まえながら、区として必要な取組を行っていくといったことを考えてございます。
加藤委員
そういう意味では、子どもの意見を入れるというインプットの部分が非常に、何か先ほどだと区長とのタウンミーティングだったり、ちょこちょこと、全体の母数からしたらかなり少ない話しか今のところ決まっていないという話だったので、そこら辺が弱いということは改めて言っておきます。
今度アウトプットのところですけど、言われた意見をどうやって形にしていくのかというところも、何かこれ、この答申を読んだところで結局何をやるのと。何かふわっと、こういう必要がありますとしか書いていなくて、じゃあ、どうするのかと具体的に見えなくて、もう少し踏み込んだ表現をするとしたらどういうことを具体的にやっていかれるんですか、子どもの意見自体、まだ結局出ていないんですね。だから、令和元年に実態調査したものをここに載っけただけで、まだ意見は出ていないと認識していて、それでまだ何もやる予定もありませんということなんですか。ちょっとその辺はどうなんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
これまでも条例の制定過程等において、子どもの意見を様々聴取してきたところになりまして、それをそれぞれの施策・事業の中で改善していったり、新たな事業の中に生かしていくといったことが必要になるかと思います。ちょっと一例で申しますと、今回の中間の答申の中にもありますとおり、やっぱり学習する場所がなかなかないというような御意見とか、あと、公園ですね、遊具を増やしてほしいとか、ボール遊びができるような公園が欲しいといったような意見もたくさんありまして、こういったものについては、それぞれのセクションの施策とか事業を展開する中で取り入れていくといったような関係性になります。
加藤委員
ほかにもいろいろと細かい校則みたいなところも、これは区ではどうもできなくて、各学校の範囲になってしまうと思うんですけど、もし意見表明したときに、この辺のルールが決まっていないということで何かもめごとになるぐらいだったら、ルールをつくったほうがいいとか思うんですけど、そういったところに関してはどうやって解決を図っていくのかなというのは、イメージがつかないんですね、この答申の中身を読んでいる限りは。ある程度大人が介入しないといけないのか。子ども会議なるものでそれをみんなで決めようという。それこそまた、児童会でそういうのを決めようとしたことが僕はありましたけれども、子どもたちだけで決めさせるのか、大人が介入していくのか分からないですけど、何かこういうふうに不満を持っているやつをそのまま放置してしまったら、例えば先ほどの指標の中で自己肯定感もどうだこうだとありましたけど、意見は言ったけど何も解決してくれないと思ったら、それは今度大人に対して何なんだと。何で意見を集めたんだというふうに不信につながると思うんですよね。自己肯定感を上げるどころじゃないんですよね。放置すべきじゃないと思うんですよね。何々のためにこうだと、何か答えをある程度、変えられないにしても、それを1個1個懇切丁寧に説明しなかったら、自己肯定感を上げるどころか下げてしまう可能性すらあると思っているんですけど、その辺どうお考えですか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の中間答申の審議の中でも、やはり子どもから意見をいただくと。ただ、いただいた意見をどのように区として生かしたのかというところのフィードバックをするというのも大切な視点だということで、中間答申の中で御指摘いただいているところでございまして、区としてそういった子どもの声をどう生かして、それをどうフィードバックしていくのかというところについては、様々な部署と協議しながら具体化を図っていくということになるかなというふうに考えてございます。
加藤委員
今、答弁がそのまま100%とは思わないですけど、子どもの声を生かしてというのは、政策をする上で何かその声を利用しているような感すらするんですね。子どもの声を聴いてから、それがエビデンスとして、そこから政策が生まれればいいのに、何か生かすという言い方が、自分らはやりたいのにその声があるからという、後付けのエビデンスとしてやろうとしているようにも感じるわけです。何かその辺の子どもの声の取扱い方というのが、そこが一番最初だというところじゃないといけないのかなと思うんですけど。そういう手順を間違えると、子どもはやはり不信を呼んでしまうと思うんですけど、その辺もう一回、子どもたちに対して意見を言ってよかったと思えるようにするために、区の試みをちょっと教えてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
今回の中間の答申の中においても、子どもの参加を進めるに当たって、まずはきちっとした情報を子どもたちに伝えるというのが第1歩であると。さらに、きちんとした情報を伝えた上で、子どもからの意見を聴くと。聴いた意見については、それがどのように生かされたのかというフィードバックをするといったところについて御指摘いただいているものになりまして、こうした意見も踏まえまして、区として様々な全庁の取組の中で、どういう形で子どもの意見を聴いて、それを施策につなげていくのかというところについては、一定程度整理が必要なのかなというふうに考えてございます。
河合委員
まず、今、これ、確認させていただきたいんですけど、付属資料6というところに、今回子どもへの意見聴取実施結果の概要というのが載っておりました。これ、ワークショップ形式、ヒアリング形式、アンケート形式、いずれかにより実施したと書かれているんですけれども、対象のお子さんたちに合わせた形で意見を聴取しているということなんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
まず、子どもに意見を聴取する前提としまして、形式としてこちらのワークショップ形式、ヒアリング形式、アンケート形式という三つの形式があるだろうといったところが、子どもの権利委員会の中でまず審議いただいたところになりまして、ただ、聴取する相手方の子どもの意向というのが重要になるので、どういう手法を子ども自身が望んでいるのかというのを尊重しながら、形式についても子どもの希望に合わせて実施するのがよかろうといったところで、そういった形で意見聴取を実施しているといったところでございます。
河合委員
ありがとうございます。そういう意味では、まだ対象全てが聴けているわけではないかと思うんですけど、丁寧に意見を拾い上げてくれているのかなというのをこの資料を見ながら思っているところです。もともとこの意見聴取、子どもの権利に関する条例をつくるときのタイミングからは、かなり丁寧にそのときも意見聴取を審議会の方はされていたという印象があります。そのときもやっぱり答申の中に子どもの声を載せていただいていて、今回も、こういうふうに答申の中に、また、中間であるとはいえ具体的に子どもの声が載ってくるというところは、読んでいて読み応えがあって非常に面白いなと思いました。
ちょっとこれは感想なんですけど、ばばっと見ただけですけれども、様々問題や課題というのは、多分肌感として我々もこういうことをやらなきゃいけないんじゃないかなというところが、抜けなくまとめられているのかなというところで、その答申をまとめてくださった委員の方には、非常に皆さん、感謝申し上げたいと思います。その中で、ここに書いてあるところで、最初の「はじめに」のところに、条例が絵に描いた餅にならないようにというのをわざわざこの答申に書かれているというのは、すごく重みを感じるというか、せっかく力を尽くしてこの答申をまとめ上げてくださっている皆さんからしてみれば、やっぱりこれを変えていってほしい、よくしてほしいというのは、ここにすごく表れているなと思っているところです。やっぱり具体的に今後計画の中に入ってくると思うんですけど、特に「子どもの意見を聴き学校づくり・まちづくりに活かしていく機会の欠如」とまでここに書かれている中で、そういうところを具体的にどういう仕組みをつくっていけば、子どもたちの意見が反映できるかというところが、答申をつくってくださっている皆さんの投げかけだと思うんですけれども、そこに関しては今後何かしっかりと明確なものを出していく予定はありますか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
答申の中でもまさに全庁の取組について、区政の政策に対してどのように子どもの意見を聴いていくのかというところは課題になるのかなというところで、答申の中では、やはり子どもの参加に当たっての留意点とか手続、そういったものを1度整理する必要があるのではないかというような御指摘をいただいておりまして、我々のほうも全庁の取組の中にこの視点を入れていきたいと考えておりますので、どのような手法を取ればそれがかなうのかという観点で検討のほうを進めてまいりたいというふうに考えております。
河合委員
ありがとうございます。ここの目次の中でも、子どもの権利の保障の基本となる考え方というところのページがありまして、「参加のはしご」というものをイラスト入りでわざわざ入れていただいて、これがすごく、子どもの意見というのはここまで聴けばいいんでしょうとなりがちなところを、きちんと指摘されているのがすごくいいなと思ったんですけれども、これは答申をつくってくださる子どもの権利委員会の皆さんが、こういうのを入れると理解が深まるんじゃないかということで入れていただいたんでしょうか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
こちらの「参加のはしご」につきましては、アメリカの心理学者のロジャー・ハートというのが提唱しているものになりまして、審議会の学識の方から委員会の中で御紹介があり、非常に重要な視点ということで今回の中間答申に入れたいというようなことがありまして、ここに位置付けられたという経緯でございます。
河合委員
会派としても、子どもの権利は全庁的に取り組んでいただかなければいけないということをこれまでも指摘してきておりまして、全然子ども教育部、この所管の部だけが取り組めばいいという問題ではないというところは、改めてここで申し上げておこうかと思います。しっかりと全庁で取り組むように、引き続きよろしくお願いいたします。計画に反映されるよう、よろしくお願いします。要望です。
白井委員
答申の取りまとめが行われました第1期中野区子どもの権利委員会の皆様に、まずは御礼を申し上げたいと思います。
冒頭の「はじめに」というところの2ページ目、上から3段落目のところにこのように書いてあります。「SDGsが目指す「誰一人取り残さない」という観点から、これまでの意見聴取の中で十分に聴くことができなかった子どもの声がないかを検証し、児童養護施設に入所している子どもや里親家庭で暮らす子ども、あるいは、乳幼児や不登校、LGBTQ、ヤングケアラー、障害、外国にルーツのある子どもなどの意見を聴くことを委員会として確認し、委員が出向いて、可能な限り意見聴取を行い、現時点で聴取できた意見を反映させています」と書いてあります。なかなか今までこんな取組をやりましたという答申は見たことがなくて、もうこの1文を見ただけですごいなと思ったんですけど、これまでこのような、まあ、この答申は当然ないんでしょうけど、取組としてここまでやっていただいたというのがあったのかなと思うんですけど、まずここを確認させてください。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
委員御指摘のとおり、通常の審議会の中で、区の附属機関の中で、なかなかこういったところまでやっていただける審議会というのはこれまでなかったのかなと考えてございます。それで、条例をつくる前段で子どもの権利擁護推進審議会という、これは時限的な審議会だったんですけど、それを設置しまして、その中では条例をつくるに当たって子どもの意見をさらに聴かないといけないということで、こういった意見聴取のほうを進めていただいているところでございますが、こういう常設の審議会の中でこういう活動をしていただくというのはなかなかないことですので、すごくありがたい活動だったなというふうに考えてございます。
白井委員
当然子どもたちの意見を聴いて、取りまとめに反映していただいていると思うんですけど、別紙の付属資料6の裏面の6番、実施における工夫や実施してみて感じたこと(各委員より)と書いてあって、ちょっと僕は個人的にここを読んで感動したんですけど、要は子どもたちの意見を聴くために、委員の皆さんが実際にお話を聴くに当たっての感想を寄せられていて、これは直接、いわゆるこの答申に取りまとめるべきものじゃないんだけど、大事な視点がいっぱい書いてあるんじゃないかなと思いました。一番初めに出てくるのは、「子どもの意見を正しく聴き取ることの難しさを感じた」という。そうなんだろうなと思いました。「まずは子どもに友達だと思ってもらい、その子どもに合った聴き方をしないと意見をもらうところまでたどり着けない。難しいと思ったが、非常にいい経験だった」というのがあったりだとか、あとは、「意見聴取する子どもの周りの大人の雰囲気や、周りの大人がどのように接しているかを見ることも大切だと感じた」という。周りの関わる人たちの人間ウオッチングまでしていただいている。さらに、この意見も大事だなと思いました。「子どもを取り巻く周囲の大人同士が強くつながることで、子どもの権利を保障する大切な力となると感じた」、「子どもを支えるスタッフがどのようなことを求めているかを聴く機会があってもいいのではないかと思った」ということです。
どうやって子どもたちの意見を聴くかというところが今回クローズアップされているんですけど、やっぱりそこの、子どもたちに関わる人たちだとか、その人たちの意見をしっかり聴いた上で、子どもとのつながりを強くするということが、実際に権利を保護していく取組になるんじゃないかなと。何となく、答申の付属資料ではあるんですけども、一生懸命やっていただいたその苦労が見えて、非常にありがたいなと思った次第です。せっかくなので、エピソードだとか感想だとかあったら教えていただければと思います。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
これから区として様々な場面で子どもの意見を聴いていくことになりますが、その中でやはり聴くときのコツであったり工夫であったり、聴く側が配慮しないといけないことというのはたくさんあると思います。そういったことを今後区などが行う意見聴取の中でもぜひ反映されるような、いわゆる試行みたいな位置付けで、今回は各委員に意見聴取をしていただいて、各委員が感じたこと、これが多分次の、区が意見聴取をするときの学びだったり、知見に積み重なっていくといったようなことで、今回実施いただいたものでございます。なるべく各委員が感じたことをここの文面に残していくということも重要になるかと思いまして、ここについては各委員からいただいた原文に近い形で記述をして、ここで各委員が感じた必要な工夫等について、今後の区の意見聴取、ヒアリングについて生かしていきたいというふうに考えてございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、5番、区立保育園における紙おむつ定額サービスの実証実験についての報告を求めます。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
それでは、区立保育園における紙おむつ定額サービスの実証実験について報告をいたします。
(資料5)
保育園を利用している保護者及び保育士の負担軽減を図るため、保育所向け紙おむつの定額サービスの実証実験を実施いたします。
実証実験の目的でございますけれども、現在区立保育園で使用している紙おむつは、保護者が紙おむつ1枚1枚に子どもの名前を書き、毎日5枚から10枚程度保育園に持参しております。保育園では、園児ごとに紙おむつの在庫を管理し、保護者へ補充の連絡をしております。保護者及び保育士の負担軽減を図るため、紙おむつ定額サービスの導入に向け実証実験を実施いたします。
実証実験の概要でございますけれども、実施する保育所は区立保育園10園でございます。
実施期間は、令和4年12月から令和5年1月の2か月間でございます。
事業者は、BABY JOB株式会社でございます。
内容でございますけれども、実証実験期間中は事業者から無料で紙おむつ及びおしり拭きが保育所に届けられ、実証実験を希望する保護者の子どもに制限なく使用することができます。
3番、実証実験後の対応でございますけれども、実証実験期間中に保護者アンケートを実施し、保護者の意向等を踏まえ、本格導入を検討いたします。本格導入した場合は、利用を希望する保護者が直接事業者と契約をし、費用を事業者に支払うというものでございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
ありがとうございます。これ、まずは実証実験を2か月やるというところの御報告と、その実証実験の後をどうしていくかというところで、やるやらないは実証実験にかかわらず、対応後は各保育園でやるかやらないか決める。各保育園が決めるということになるんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保護者の意向を踏まえまして、保育園としてアカウントを持つかどうかということについては検討するということになります。
河合委員
ありがとうございます。保育園がやることに決めた場合に、事業者というのはこのまま実証実験をやったところがスライドして決まっていくのか、改めて事業者を選ぶのか、複数の事業者が導入できるのか、どういうふうになりますか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
一つの保育園につきましては、導入できる事業者は1事業者ということになります。どこの事業者にするかということにつきましては、保護者の意向を踏まえて決めていきたいと考えております。
河合委員
ありがとうございます。これ、同様の事業をやっているところというのは、結構何社もあるものなんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
それほど多くはなくて、数社、五、六社程度が同様の事業を、特に近年開始しているというところでございます。
河合委員
ありがとうございます。ちなみに、これを導入すると、当然保護者側は利便性が高まると思うんですけど、保育園側に関しては何か手間とか増えるんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保育園側の手間といたしましては、こちらの資料の仕組みの図のところに書いてございますけれども、在庫報告というものがございますので、園としてどれくらいの紙おむつが必要になるかということを事業者に保育園が連絡すると。その辺が手間ということになります。
河合委員
ありがとうございます。多分今までも保護者に対して、そろそろおむつなくなりますみたいなことを各保育園としては個別にやっていたので、それが逆に一括事業者に言えばいいとなると、もしかしたら園側の手間も多少楽になるのかなというのをちょっと聞きながら思いました。これは区立で実験としてやってみるというところなんですけど、現時点で私立園でももう既に導入されているところはあるんですよね。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
区内の私立保育園におきましても、10園以上は同事業を導入しております。
河合委員
ありがとうございます。今回区立でやってみることで、ノウハウとか、意外とその仕組みというところが分かりやすいことが私立園の皆さんにお示しできれば、園側のメリットなり、園児を預けている保護者、家庭のメリットというところをきちんと整理してあげれば、私立園の中でも導入したいというところがまた改めて出てくるかと思うんですけど、それはしっかり情報共有していただけますか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
区立保育園で実証実験して、その内容につきましては情報提供していきたいと考えております。
羽鳥委員
このサービスのところで、ちょっと河合委員が質問していたんですけど、ちょっと聞き取れなかったので、実証実験後、実際に導入するかどうかは保育園ごとに決めるんですか。それとも、保育園・幼稚園課として決めるんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
保育園ごとに決めたいと考えております。ただ、そのときにもちろん保育園・幼稚園課と一緒に協議しながら決めることになりますけれども、実施するか否かにつきましては園ごとということになるかと考えております。
羽鳥委員
保育園ごとに決める。それは、事業者にとっては一定数以上の利用者がいないと配送の手間とかがあって、いや、ちょっと経費がかかり過ぎるからできませんということはあると思うんですけれども、ちょっとこれから検討されるのかもしれないんですけども、どういう判断基準で導入しましょうというふうなことになるんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
注文は保育園ごとにすることになりまして、1回に届くおむつの量というのが決まっておりまして、大体5箱届くということになります。ですので、保育園の中であまりにも利用者がいないということになりますと、難しくなる可能性は出てくるかなというふうには考えております。ただ、可能な限り保護者の意向に沿っていきたいというふうには検討しているところでございます。
羽鳥委員
これは事業者さんが選ばれるからどうしようもないのかもしれないんですけれども、いや、このおむつだったらよかったのにとか、おむつのメーカーによって、このおむつだったら利用したかったけれども、こっちのおむつじゃちょっと駄目なんだみたいな保護者もいらっしゃると思うんですけれども、それはもう織り込んで、もうこの事業者に決めてしまいましたから、ちょっとそれに合わせてくださいというふうなことになってしまうんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
現在、幾つかの事業者のほうが提供しているこの定額サービスというのは、おむつの銘柄も決まっているんですね。それぞれの事業者によっておむつの銘柄が違います。したがって、確かに委員おっしゃるとおり、このおむつならいいけれども、このおむつであるならば参加したくないと、そのような保護者が出る可能性はあるかなというふうに思っております。したがいまして、保護者の中でアンケートを取って、この銘柄になるけれどもどうですかと、このようなアンケートになろうかと考えているところでございます。
羽鳥委員
あと、ちょっと戻ってしまうんですけど、5箱というのがどういう量なのか、ちょっとあまりよく分からなくて、どのくらいの頻度で5箱送ってきてくれて、その5箱というのはおむつ何個ぐらいなんですか。どういう規模感なのかなというのがちょっといまいちつかめないので、ちょっとお答えください。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
5箱というのは段ボールで5箱になります。その中におむつのパックが恐らく2パック入っているんじゃないかと思いますけれども、そうすると10パック程度が届くということになります。あと、保育園でどれくらいの方がそれを利用するかということで、その頻度というものは変わってくるというふうに思います。一パック当たり、大体、小さなものですと五、六十枚入っております。0歳児であれば1日6枚程度は使っているということになりますので、そこから逆算すると、1か月で1回ということではないんでしょうけれども、何日かに1回は届くということになるかなというふうには想定しております。
羽鳥委員
導入した後に、事業者によっておむつの種類が決まっているというふうなことは、例えばある年度はこのおむつだったから利用者が多いけれども、次の年度はちょっと利用者が少なかったみたいなこともあり得るかと思うんですけども、それはまだ心配するようなことじゃないんですかね。やられるならやっぱり継続的にやられたほうがいいかなとは思うんですけども、好みもあって安定性があるのかなというふうに思うんですけども、そこはいかがでしょうか
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
この事業の実証実験に当たりまして、6月頃なんですけども、実際導入している保育園のほうにアンケートを取りました。どれくらいの利用があるんですかということをちょっと聞いたんですけど、大体半数ぐらいが利用されるということでした。0、1、2歳児の半数程度の保護者が利用を希望されるということがありまして、相当程度の需要はあるだろうというふうに見込んでいるところでございます。
羽鳥委員
じゃ、区としては、おむつのメーカー、種類とかにかかわらず、半数くらい――半数弱ぐらいになるのかな、メーカーによるだろうから――は需要があるから、安定的にその事業は、保護者の方が事業者と契約して届けるというふうなサブスクのサービスが導入されるだろうというふうなことなんですかね。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
恐らくこのサービスを導入しますと、保護者の方のメリットはやはり大きいものですので、継続していくだろうというふうには考えております。
白井委員
紙おむつの定額サービス、いわゆるおむつのサブスクと言われるやつなんですけど、他の自治体なんかでも既に導入しているところがあって、悪い話ではないなと思うんです。ただ、これを聞いて思うのは、区立園10園で2か月間無料で利用してもらえると。その後アンケートを取って、本格導入するか検討すると言っているんですけど、区はもしこのサービスを利用するといった場合は、この事業者、BABY JOB株式会社に既に確定しているということなんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
この実証実験につきましてはBABY JOB株式会社ということで、今この実証実験をしようというふうに考えているところでございます。
白井委員
そうすると、いわゆるサブスクをやっておられる事業者さんがあって、あくまでもその事業者さんが園ごとに契約。そうしないと、1園でいろんな事業者さんがサブスクで入るとなると、保育士さんが大変だよね。そうすると、全く、使うか使わないか、また、どこの事業者さんを使うかどうかは個々人の判断ですよというふうにするのか。いやいや、それだともうおむつを変えるのは大変だから、我が園はここにしてくださいというふうに園を定めますか。それとも、区立園10園みんなまとめての契約にしますか。そうすると、何が言いたいかというと、決まった事業者さんのサブスクを使うか使わないかは選べるけども、使わないんだったらほかのサブスクは使えなくて、従来のサービスしか選択できないというふうになるのかなと思うんですけども、この導入後というのをどう考えておられますか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
まず、アカウントを持つ単位でございますけれども、園ごとに1事業者ということになりますので、一つの保育園の中に複数の事業者が入ってくるということはないです。それをしてしまいますと、もともと使い放題のサービスになりますので、事業者としてもそれはやめてもらいたいという話がありますので、それはあくまで園単位。ただ、可能性として、例えば中野保育園ではA事業者だけれども、ほかの沼袋保育園ではB事業者、このようなことは可能性としてあり得るということになります。保護者の方は、確かに園の中で決まっているおむつの銘柄に縛られるという可能性が出てきます。そのときに保護者の方の総意を得て、どちらかの事業者に決めていくということがふさわしいだろうというふうに思っています。いろいろアンケートを聞きますと、保護者の方は、銘柄はそれほど気にしていらっしゃらなくて、実は値段のところを一番気にされるというところになります。今回幾つか事業者を比べたときには、ここのところは安いというところはありますので、しかも、実績が非常に多い。一番最初に始めた事業者でもあるというところがあって、他の自治体でも多数入れているというところがあって、信頼できるかなというふうに考えているところでございます。
白井委員
そうすると、サービスが始まってもいないんだけど、もうある程度見えていて、一つの園で扱う事業者さんは一つに限定ですよと。皆さんが注目しているのは、おむつのメーカーよりも価格ですというのであれば、それをまとめて10園で区が契約したほうが絶対グロス的に安くなるよね。というので、今回はBABY JOB株式会社が2か月無料のサービスで営業されているんでしょうけども、既にここが確定じゃないというのであれば、一斉に10園で誰が一番安く区と契約を結んでもらえますかと入札をかけたほうがいいのかなと思うんですけど。そうすると、この人たちは2か月無料でサービスしたのに何の恩恵があるんだというふうになってしまうんですけども、この点どういうふうに考えられますか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
契約は、あくまでも保護者との契約になっていくというサービスになります。あくまでもお金を支払うのは保護者。個人個人が事業者に申込みをして、そこで実際のお金のやり取りもあるということになりまして、区はあくまでも保護者が契約したところの事業者に対して在庫報告をするというところになりますので、区が入札するといった内容のものにはならないということでございます。
白井委員
それを言うのであれば、保護者が決めるというんですけど、園ごとに決めるんですよね。園ごとに決めるというときは、あくまでも保護者が決めたということですか。保護者の中でどこの事業者さんが一番いいかと選ぶ。どういうアンケートを取るのか分からないけど、うちはどこそこの事業者さんがいいと。だって、使っているのはここしか入っていないわけでしょう。そうすると、必然的にこの事業者にしかなりようがないんじゃないの。うちも参入しますよという事業者さんは見えないわけでしょう。何が言いたいかというと、サービスはありがたいんですよ。だけど、既定路線になりませんかというのと、一番保護者の皆さんが価格を気にしているとなれば、交渉権を与えればいいんですよ。区が契約しろと言っているんじゃないんです。まとめて交渉するような取組になりませんかと言っているだけなので、やり方はあると思うんですよ。入札契約しているわけじゃないので。と思うんですけどね。どうでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
他の事業者の情報については、保護者の方にも、これぐらいの銘柄で料金は幾らですということの情報提供はできるというふうに考えております。その中で保護者の方の、園ごとに意見を募っていただいて、どうするかということが決まるというふうに考えているところでございます。
白井委員
ぐじぐじやってもあれなので、時間がないから。じゃあ、アンケート、実際どうやるか教えてもらっていいですか。要は、営業努力した会社はここなので、もう既にここに決め打ちになるようなアンケートだと、果たして公平性が担保できるのかなという思いもあります。一方で、この人は一生懸命努力されたんでしょう。ただ、価格競争でどこを入れるか勝負ですよとなってくると、我々の営業努力はどこに行ったんだというふうにも捉えられるので、どういうアンケートをやって、区はどう判断するかというところはよく吟味していただかないと、何となくこれだけ聞くと、既に区はBABY JOB株式会社と内々に決め打ちのようになっているような雰囲気にも見えなくもないので、そういうあらぬ疑いをかけられないようにする必要があるかなと思います。ぜひ今後もまた情報提供、教えていただければと思います。委員会じゃなくて個別にというのであれば、個別に教えていただいても結構なので、情報提供をお願いしたいと思いますけど、確認だけさせてください。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
必要な情報提供等していきたいと考えております。
河合委員
すみません、1点だけ。今回このアンケートをした中で、やりませんよとなった園が、継続的にやりたくないわけじゃなくて、学齢が上がっていったらまたやりたい人たちも出てくると思うんですけど、これ、年度が替わるごとにこういうアンケートを取っていって事業者も替えていくのか。そこら辺の仕組みはどうする予定ですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
現時点でまだ継続後の仕組みまでは検討しておりませんので、今後の課題だというふうに考えております。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、6番、中野東中学校跡地(東京都貸付部分を除く約1,700㎡)の暫定活用についての報告を求めます。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
それでは、中野東中学校跡地(東京都貸付部分を除く約1,700㎡)の暫定活用について報告をいたします。(資料6)
中野東中学校跡地のうち都立中野特別支援学校仮設校舎用地として東京都に貸し付ける部分を除いた残地約1,700平米について、下記のとおり暫定活用いたします。
(1)、残地周辺の状況でございますけれども、区立ひがしなかの幼稚園は敷地が手狭なため、運動会等のイベントの際には学校の校庭を借用しております。また、駐輪スペースが十分でないため、保護者が送迎の際に路上駐輪して、近隣の迷惑にならないよう注意喚起しているところでございます。(2)、また、同幼稚園は昭和44年に建設されたもので、令和11年に築60年を迎えるため、数年のうちに園舎を建て替える必要がございます。
それを踏まえまして、残地の暫定活用でございますけれども、活用方法といたしまして、同幼稚園の第2園庭として整備をし、日常の運動遊びや運動会、保護者の駐輪スペースとして活用いたします。また、同幼稚園が使用しない時間帯につきましては、園庭のない近隣の保育園の遊び場として提供し、幼児教育・保育の一層の充実を図ってまいります。
(2)スケジュールでございます。令和4年度から令和5年度にかけまして、旧中野東中学校の解体工事が行われております。令和5年度から6年度にかけましては設計と整備工事、令和6年度から9年度、この期間に残地を同幼稚園の第2園庭として暫定活用いたします。暫定活用後の予定でございますけれども、令和10年から11年度にかけまして、同幼稚園の園舎の建築工事を行う予定となっております。
裏面を御覧いただきまして、参考地図といたしまして、同幼稚園の道路を挟んだ斜め向かい側に中野東中学校跡地がございまして、その一番近いところの残地を活用するというものでございます。
4番のその他、区立保育園・幼稚園が担うべき機能・役割、将来人口と需要見込み、施設の耐用年数等を踏まえて、今後の区立保育園・幼稚園の方針を来年度に取りまとめる予定でございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
ありがとうございます。すみません、この除いた残地、今暫定として活用する土地というのは、現時点の区立ひがしなかの幼稚園の敷地の面積よりも大きい。比較してどんな感じですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長。
現在のひがしなかの幼稚園の敷地面積全体としましては、ひがしなかのは987平米でございます。それに対して1,700平米ということになりますので、大きくなるというものでございます。
河合委員
ありがとうございます。取りあえず暫定活用ということですけど、暫定活用の場所には何か遊具など置くんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
現時点では更地というふうに考えてございます。
河合委員
更地というのは、校庭の砂のままということで、特に植栽とかが今ちょっとあるのか分からないけど、そこら辺も全部更地にして全く何もない状態で、フェンスぐらいはあるとか、そんな感じなんですかね。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
フェンスは必要になるかというふうに考えております。それから、道路からの高低差が結構ありますので、スロープ、階段等は必要になるだろうというふうに考えてございます。それから、仕上がりとしてはダスト舗装ということで、小学校の校庭のような仕上がりを想定しているところでございます。
羽鳥委員
今、更地ということでの利用になるということだったんですけども、現状だと木とかが端っこのほうになかったでしたか。どうでしたか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
一部植栽等ございますので、現在解体工事が進んでおりますので、それらのものも伐採していくだろうというふうに想定しております。ですので、植栽につきましては、設計の段階で詳細は検討していくことになりますけれども、現時点でどこにどのような植栽をというような計画はございません。
羽鳥委員
もう解体も進んでいるということなら、ちょっと計画も既に策定されているかと思うんですけども、今は大変、夏とかは特に暑いという中で、そういう日陰があるというのは非常に、第2園庭だとしても重要じゃないのかなと思って、特に木みたいな、やっぱりそういう自然が感じられるものが残っているというのも、子どもたちの環境のためにも重要じゃないのかなと思うんですけども、それは残されて園庭というふうな活用になるんですか。それとも、計画ではもう全部伐採してしまって、なくしてしまうよというふうな計画になっているんでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
解体工事の最終的な姿というものがまだちょっと見えておりませんので、それを踏まえて設計の段階で、今、委員おっしゃいましたような日陰というものについてどのようにするか検討していきたいと思っております。
羽鳥委員
実際の幼稚園の場所、本体の場所が近いといっても、遊ぶときにやっぱり園児にとっては、夏なんか本当に危険な暑さですし、特にその活用のところでは、近隣の保育園の遊び場としても提供されるというふうなことですから、そういう休憩場所のようなものは適切に整備してほしい。更地ということだったんですけども、整備してほしいなというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
まだ今、現時点でどうするか検討中でございますので、設計の段階で検討していきたいと考えております。
白井委員
暫定活用、大いにお願いしたいと思います。ただでさえ、今も送り迎えで、前面道路が狭くてなかなか自転車が混雑する状況なので、お願いしたいと思います。また、これまで中野東中学校の運動場を借りて運動会をやっておられるし、近隣の園も使ったりだとか、あとは、中学生が運動していない場合には子どもたちが遊び場として日常も使っていたところなので、そういうことでは今両方できなくなっているところなので、暫定活用できるのであればぜひと思います。
1点気になるのは、さっき御説明がありましたけど、門扉のところから高低差がかなりある感じなんですよね。現在園庭が広がっているところなんですけど、あのままいくと相当高さがあるので、どう整備されるのかなというのと、安全面に気をつけて整備をお願いできればと思います。
また、いわゆる特別支援学校の建設に向けた解体・設計と、この間暫定活用が思いきり重なるようになるので、まさか園児の横でトンテンカンというわけにいかないでしょうから、安全面には本当に気をつけていただいて、ぜひ暫定活用を進めていただければと思います。この点はもう他の皆さんと一緒ですので、現状使っていたところが今ないという状況なので、ぜひ御活用を進めていただければと思います。要望にしておきます。
委員長
答弁はよろしいですか。(「大丈夫です」と呼ぶ者あり)
ごめんなさい、ちょっといいですか。休憩します。
(午後4時12分)
委員長
再開します。
(午後4時12分)
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
委員おっしゃるとおり、特別支援学校の建築と重なる時期がございますので、十分注意して工事のほうを進めていきたいと考えております。
加藤委員
この使い方というよりは、その他のところで区立保育園・幼稚園が担うべき何々というところで、この区立保育園・幼稚園の方針を来年度に取りまとめる予定であるという中で、ここの区立ひがしなかの幼稚園は、これは区立園として暫定がもう決まっているということなんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
この暫定期間というものは、あくまでも現在の区立幼稚園としての暫定期間の活用を考えております。その後につきまして、区立幼稚園につきましては、認定こども園ということの検討が一方で進んでおりますので、そのこともこの中でどのようにしていくかということを、来年度取りまとめていきたいというふうに考えているところでございます。
加藤委員
認定こども園は、区立か私立かというのも決まっているんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
昨年3月、当委員会で報告申し上げた内容といたしましては、区立の幼稚園型認定こども園の可能性を検討しているというふうに報告しております。方向性としては区立ということで出しているんですけども、決定はしていないというところでございます。
加藤委員
保育園も同様で、幼稚園もかなり閉園リスクが高まっているというところで、区立園が状況によっては民業圧迫みたいな感じにもなり得るというところで、その辺の全体のイメージも持ちながらでないとまた難しいのかなと思うので、こういった報告が来年度出てくるということで、いろいろと中野区全体のことを鑑みた内容を御提示いただければと思います。これは要望でもいいですか。
委員長
いいです。
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、7番、令和4年度ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の実施についての報告を求めます。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
それでは、令和4年度ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の実施についてについて御報告いたします。(資料7)
一時的に保育を必要とする家庭の保育の受け皿の確保及びその経済的負担の軽減を図るため、日常生活上の突発的な事情などにより、一時的にベビーシッターによる保育を必要とする保護者の方に対しまして、その利用料の一部を助成する事業につきまして10月から開始いたしましたので御報告いたします。
利用の対象となるのは、①突発的な仕事や病気など、家庭で保育をされている方が一時的に保育が必要な場合、または、②子育ての不安があり、ベビーシッターと一緒の保育が必要な方となります。よって、保育園に在籍されている方は対象とはなりません。
対象とするお子様の年齢は0歳~満6歳、未就学児となります。
今年度の助成対象となる利用期間につきましては、令和4年10月1日から令和5年3月31日となります。24時間、土・日・祝日も含みます。
今年度の助成上限は半年分となりますので、児童1人につき年度当たり72時間、多胎児の場合は児童1人につきその2倍の144時間となります。金額の上限額としましては、7時~22時の利用では1時間当たり2,500円、22時~翌7時の利用では1時間当たり3,500円となります。この費用というのは保育に要した費用であり、入会金や会費などは対象外となります。
助成対象となる事業者につきましては、東京都が定めるベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の認定事業者となります。
ホームページなどで事業周知を開始しております。
御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
確認です。これ、家庭の保育の受け皿として確保というところで始めるというところだったと思うんですけれども、先ほども保育園利用の方は使えないということをおっしゃっていたんですけれども、具体的に保育園の認定されている方が使えないということなんでしょうか。どういう要件、そこを細かく、どういうふうなところで判断するのか教えてください。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
対象となるのは家庭で保育をされている方ですので、保育園に通っている子であったり、あとは、保育の認定を受けている方、無償化の対象となっている方はこれの対象外となります。
河合委員
今、待機児型のベビーシッターはまだあると思うんですけれども、待機児になっている方は認定されていることになりますか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
待機児の方は、保育の必要があるという認定を受けているので、こちらのベビーシッター型ではなくて、事業者連携型のベビーシッター利用支援事業の対象となります。
河合委員
ちなみに、今回これ、実際の東京都が定めるベビーシッター利用助成、別に家庭の方と限っていなかったと思うんですけれども、区がこれを家庭の方に限った理由を教えてください。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
様々、一時預かりですとかの保育につきましては中野区で用意をしているところです。これにつきましては、それらと同じようにならないようにというか、一時的な保育が必要な方について、これで金銭的なカバーをしていきたいというものでございます。
河合委員
例えば、これがもっと、保育園を使っている方とかも使えると、また一時預かり・一時保育全体の事業の見通しというのが変わってくるのかなというところで、なかなかこれが、補完であるというところは理解できるんですけれども、全体を見通して果たしてそれでいいものなのかなというのは、ちょっと疑問として感じております。特に様々疑問が上がっております一時預かりに関しては、我が会派としては、あれが当日の予約が使えることでかなりのセーフティネットとしての役割があるはずだというところで、そこの推進をぜひ進めていただきたいというところを要望してきているわけなんですけれども、このベビーシッター利用助成も、言うなれば0歳児で、保育園のところでなかなか預かってもらえない。枠が少ないところに関しては、もしかしたらもう少しセーフティネットの力となり得るんじゃないかなというところがあって、例えばこれは、保育園に入る前の育休中の方だったら使えるんですかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
育児休暇中の方は事業者連携型の対象となりますので、こちらではなく、そちらを利用することになります。
委員長
ちょっと休憩します。
(午後4時21分)
委員長
再開します。
(午後4時22分)
滝浪子ども教育部子育て支援課長
すみません、先ほどの答弁を修正させてください。育児休暇中であって、保育の認定を受けていない方はこちらの事業の対象となります。
河合委員
今御答弁いただいたところの方が補完されるのはいいかなとは思うんですけど、多分2人目の方はそこにならない。上の子が保育園に行っていて、下の子が0歳というところになると家庭保育ではない。しようがないんですけど、家庭保育じゃないからというのはあるにしても、そこは結局0歳を預かってもらえる保育園を探さなきゃいけないというところで、この事業では補完になり得ないというところがあって、細かくそういうふうにセグメントを分けていくと、主眼となる家庭の保育の、あ、そうか、子ども……(「子どもごとだからいいので」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。皆さんがちょっと横からいろいろ言っていただいたおかげで、対象となる子どもが認定を受けていなければ、1人が保育園へ行っていても2人目の子どもで使えるということでよろしいですか。そこは確認させてください。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
まず、お子さんに対して保育の必要があるかどうかの認定を受けていただくので、児童ごとになるのかなと思います。
河合委員
それはありがとうございます。よかったなと。それをちょっと聞いて安心しました。やっぱり0歳の保育の、そこはやっぱり補完されてほしいなと思っていたところではあるので。なかなか保育園、一時保育の預け先が0歳はないという話を聞いているので、そこが補完されるのはすごくよいなと思うんですけど、家庭保育の方がやっぱり主眼でというところだと、そうじゃない方もやっぱり御利用されたいという希望は今後あるんじゃないかなとは思っているところで、そこに関しては今後の希望――これ、取りあえず始めてみるというところだと思うんですね。やりながらいろいろまた御検討されていくかと思うんですけれども、その中で本当に家庭の方だけでいいのか。こういうサービスはほかの一時保育事業などがあるから、なかなか、そこで考えていったらこれは要らないよというのは、あくまで区の考え方かもしれないというところは一つ申し上げておきまして、ぜひ、要望としましては、家庭の保育というところの限定は外していただけるような方向で御検討いただけたらと思います。要望です。
羽鳥委員
すみません、あまりよく分かっていないので、いろいろと聞かせていただきたいんですけれども、先ほど河合委員の質疑の中で、対象児童として保育園に通っている児童は対象外ということで、これは分かりました。保育園にふだんから通われているからということですよね。保育認定を受けた子ども、これは待機児としてなってしまった、預けられていないとかというのは対象になるということなんですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
保育の必要性の認定を受けているという場合は、つまり保育の無償化の対象になるんですね。なので、そちらの費用で賄えるので、こちらの対象ではないということになります。
委員長
ちょっと休憩します。
(午後4時26分)
委員長
再開します。
(午後4時29分)
羽鳥委員
いろいろと整理をしてお聞きしたいと思うんですけども、3歳以上の保育の認定を受けた子どもというのは、この制度じゃなくても低廉に利用できる何らかの制度があるというふうなことでよろしいですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
事業者連携型のベビーシッターというものが別に用意がございまして、そちらが安く使えるものでございます。
羽鳥委員
つまり、認定を受けた子どもでベビーシッターを利用するというふうな子どもは、1時間150円で利用できると。そういう認定を受けていない子どもが全然対象にならないから、今回そこの差を埋めようというふうなことで、費用は上限ありで助成しますよと、こういうことですね。よく分かりました。
これは、すみません、ベビーシッターというのはどのくらいの費用が1時間当たりかかるものなのかな。ちょっとそこが、すみません、ちょっと無知なもので分からないんですけども、大体どのくらいかかるんでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
こちらで調べた結果、利用料としましては、大体1時間当たり2,000円程度が平均でございました。ほかに入会金であったり年会費がかかったりするので、入会金としては約2万円程度、年会費としては1万4,000円程度がおよそ平均でかかっているものでございます。
羽鳥委員
この上限金額というのは、よくある補助みたいに何%、上限2分の1ですよとか、そういうんじゃなくて、昼だと上限2,500円、夜だと上限3,500円で、その上限いっぱいまで助成されるよということですね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
利用料が2,500円以上であれば、2,500円を上限として補助するものでございます。
羽鳥委員
あと、この上限、時間についてなんですけれども、この72時間、多胎児の場合は144時間ということなんですけれども、どのような積算の根拠として出されているんでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
こちらは東京都のほうで指定されている時間数で、おおよそ年間144時間というところでございます。
加藤委員
財源について教えてもらえますか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
こちらの利用料につきましては、東京都の補助が全額出るものでございます。
加藤委員
もう一つの、先ほど言っていた1時間150円の制度のほうも、東京都10分の10ですか。それは財源どうなっているんですか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
150円というのは、多分待機児童のときに1時間150円で使えるというもので、区の負担としては8分の1、先ほどのは東京都の負担ということになっております。
加藤委員
両方とも対象期間が令和5年3月31日と表記されているんですけど、これは来年度以降も続く可能性はあるんですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
こちら、継続して来年度も実施したいと考えております。
加藤委員
東京都はそういった意向であるということでよろしいですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
一応そういうことが予定されているとは聞いてはおりますが、確定ではありません。
甲田委員
これ、東京都が10分の10出してくれるんだからぜひやってほしいということを、2年にわたって私、要望しまして、今回やっていただいたんですけれども、私が最初に、これ、どうしてここまで調べたかというのは、やはり在宅の子育ての方で、1歳の方だったんですけども、もう産後ケアも使えないし、3歳未満までは、幼稚園に入るまでは自分で育てようと思って頑張っていたんだけれども、産後うつからかなりひどくなってしまって、何も使うものがなかった。そして、その方がすこやか福祉センターに行ったら、何もメニューがありませんと帰されて、結局助けてもらえる区のサービスはなかったということで、そういった方々がやっぱりいらっしゃるなというところで、せっかくこれ東京都がやってくれているし、まだそのときは2市ぐらいしか使っていなかったんですけど、だんだん増えてきているので、ぜひ中野区でもやってほしいということで入れていただいた事業だと思っています。なので、これ、やっぱりここだけで――やっぱり今聞いてもなかなか理解ができないぐらい難しい、ニッチな政策なのかもしれないですけど、メニューとしては見つけにくいと思うんですね。ホームページだけで周知するというのではなくて、やっぱりすこやか福祉センターで、これ、ありますよということをしっかり言っていただくのが大事だし、また、民間で子育て支援している方々がきちっと知るということも大事なので、やはりチラシか何か作って、ポスターか何か作って、どんどん周知をしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
チラシがようやくできましたので、すこやか福祉センターですとか関係機関につきましては配布して、掲示して周知を図っていただきたいというのと、あと、応援メールがございますので、そちらでも周知を図っていきたいと考えております。
白井委員
ちょっと確認なんですけど、いわゆる保育認定を受けていて普通に保育園に通っている方は、そもそも事業者連携型も今回のベビーシッターの利用支援も使えないですよね。保育認定を受けていて保育園に入れない、俗に言う待機児状態の方々はこれまで事業者連携型というのを使えたということなんですけど、もうほぼほぼここはいないでしょう、逆に言うと待機児が。もともと待機児対策のためにというのでこの事業者連携型をやって、本当は保育園に入りたいんだけど、保育園に入れないのはその人の責任じゃないので、何とか東京都が踏ん張りましょうといって始まったやつで、そうすると、どこの自治体も待機児が解消されたときには、条件が合致する人は少なくなる状態なんですよね。今回は、いわゆる保育認定に限らず使えますよということは、いわゆる幼稚園にも保育園にも通っていない状態の方々を対象にというやつで、しかも、料金はなかなか高いんですけど、それでもやっぱり24時間で土・日も含むとなっているわけですよ。わざわざ保育園に通っている人は駄目というのは、これ、要綱で定まっているからですか。これを入れても、事業、スキーム、都からの補助金は出るというんじゃなかったでしたか。違いますかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
東京都としましては保育の要件を問わないということになっておりますが、中野区といたしましては、ほかの制度が対象となる方につきましてはそちらの制度を優先するということで、要綱で定めております。
白井委員
そこに尽きるんだと思うんですよ。ほぼほぼ、いわゆる事業者連携型は安く使えるよというと、何となくその機会があるかと思うんですけど、幼稚園・保育園に既に大半の人が入れている状況の中では、待機児になっている人はほぼいないわけでしょう。あえてベビーシッターのために待機児の認定を受けて、この事業者型を使っているという。これはこれでメリットはあるでしょう。実際こっちは交通費の分を見てもらえたんだったかな。助成が半額だったか、あって。今回のベビーシッター利用支援型に関しては、これ、交通費に関しては本人負担になっているわけです。ただ、やっぱり土・日・祝日だとか24時間となったときに、これは活用方法あるのかなと。区は他のサービスをと言うんだけど、じゃ、具体的に24時間で土・日・祝日も預かってくれるような制度で一時預かりとなると、他の代替できる支援策というのは、ここ、一番薄くないですか。せっかく使えるんだったら、ここの枠を広げていこうというのがあってもいいと思うんですけど、なぜわざわざここだけ外したんだという。さっきから事業者連携型を、そっちが使えますと言うんですけど、前提条件が違うでしょうと私は思うんですけど、違いますかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
保育の必要性の認定を受けている受けていないで前提条件が変わるので、そこは違うというところです。その要件によって使えるものが違って、料金も、認定を受けている方、待機になっている方は自己負担150円で使えますというところがあるので、そこはそこで一つ利用の便があるのかなと考えております。保育園に通っている方や保育の認定を受けている方、無償化の対象になっている方をこの事業の対象外とした理由といたしましては、基本的に保育の無償化というのは月3万7,000円受けられるもので、この2,500円という時間数で換算すると177.6時間の利用ができるというものになります。そこと併せて使っていただくというと、家庭で保育をしている方と保育園に通っている方というところで経済的な不公平感が生じてしまうので、そこは区別をしたというものでございます。
白井委員
それも正論だと思う。いわゆる施設偏重型で、幼稚園なり保育園に通っている人たち、特に保育園に通っている人たちに対しての、いわゆる区がどのぐらい保育に対しての支援をしているかというと、もう圧倒的に施設に入っているほうというのはよく分かっていて、いわゆる在宅で子育てをやっている方だとか、フローレンスの駒崎さんに言わせると「無園児」という言い方をしていて、幼稚園・保育園に通っていない子どもたちへの区からの助成が出ている金額は微々たるもので、せめて少しでもやるために、今回このサービスを使うんだというならそれもそれなんですけど、例えば、これが既に予約いっぱいで、もうぱんぱんで使えないんですとなれば、まずはやむなしかなと。その人たちを優先してあげたいと思うんですけど、仮に、これから進めるに当たってまだまだ余裕ありますよというのであれば、あえて区がそこにこだわって、在宅の方たちしか使えませんという限定的なやり方じゃなくても、選択の余地があるというふうに検討してもらってもいいのかなと思います。始まる前からなので、今からすぐにやれとは言わないですけど、よくこの辺、ここが手薄なんですよと。24時間体制で土・日・祝日もやってもらえるというやつなので、この一時保育の在り方というのは使えるかなと個人的には思います。今言っても在宅支援のためにという話なんでしょうから、改めてなんですけど、ぜひ御検討いただきたいと思います。要望と言いたいんですけども、答弁もらっておきますかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
まずは、経済的・財政的な負担の軽減というところの平等性を考えていきたいと思っております。その後につきましては、どのような在り方がいいのかというのは、やりながら、何かしら情報を得ながら検討の一つとしていきたいと考えております。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、8番、一時保育の予約手続き等に関する試行的な取組みについての報告を求めます。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
それでは、一時保育の予約手続き等に関する試行的な取組みについて御報告差し上げます。
(資料8)
保育園の一時保育の利用予約は、現在、電話または電子申請で受け付けておりますが、空き状況の確認方法や予約方法などについて、区民から改善を求められている状況であります。また、予約状況の管理など事務も煩雑であるため、効率化が必要だと考えてございます。区全体といたしまして、区民サービスの利便性向上と事務効率化を図るため、LINEの運用支援ツールを活用した行政手続のオンライン化を検討しているところでございます。その一環といたしまして、LINEの運用支援ツールを利用した一時保育の予約手続等の実施に向けまして、今年度試行的な運用を行うことといたしました。
今回、試行で行う手続は、区立保育園で実施している専用室型一時保育の予約手続でございます。
事業協力者は、株式会社Bot Expressを予定しております。
試行で導入するツールは、LINE運用支援ツール、GovTech Expressとなります。
試行期間は、令和4年10月20日から11月30日まででございます。
LINEを利用した手続を使用するのは、区へ登録した区民の方となります。
この試行期間中における経費につきましては事業協力者の負担とし、必要に応じて区と覚書を交わすこととしております。
この報告の後、区民の方へ周知を行い、10月20日~11月30日に試行、課題などを洗い出して改善し、令和5年度には本格的に実施をしたいと考えてございます。
御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
ありがとうございます。まず、この一時保育の予約手続を使ってみるということなんですけど、これは、課題の中に空き状況の確認と書いてあったんですけど、空き状況も確認できるようになるんですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
空き状況というか、何枠残っているかの確認ができます。
河合委員
ありがとうございます。それはオンタイム、要するに、今空いている、今空いていない、それはもう常に更新されていくものですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
そのとおり、その場の空き状況が分かるものになります。
河合委員
今、区立は、園児空き型で一時保育、欠員利用型であるんでしたか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
欠員利用型は、毎月の欠員状況によりますので、あるかどうかというのはその状況によります。
河合委員
ありがとうございます。そうすると、やっぱりそこも把握しながら、区立の中でそういう一時保育の枠を、専用室型以外をそういうふうに入れていくというのはなかなか難しいものなんですか。それはスキーム的なもので、技術的なところで難しいんでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
欠員利用型のところも、空き状況を反映する場合は、その園を全て挙げてその日の空き状況を反映しなければならないので、なかなか難しいものかなとは考えております。
河合委員
これは、やるやらないということじゃなくて、例えばこの仕組みの中であったら、逆に私立園で専用室型があるところは、多分園のやるやらないの意向があるとしても、仕組みとして、数として把握していくことはそんなに難しくない。簡単に導入。例えばここ、一緒にやりましょうといったら、技術的には簡単にできることになるんですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
これは中野区のシステムを利用したものになるので、私立園が入る場合は、私立園がどこまで、中野区の情報まで分かってしまうというか、開示できてしまうものになるので、どのような形で私立について広げていくとかというのは、やりながら検討していきたいと思っております。
河合委員
ありがとうございます。当然預ける側は、欠員利用型であろうが、私立園であろうが、関係なく、同じ枠で見せていただいて、どこに預けたいというふうな目で見たいと思うんですけれども、これはなかなか技術的なところで、今お話ししていると、ちょっとまだ課題があるんだろうなということが感じられましたけれども、ぜひ、やっぱり私立とか、なかなか難しいと思うけど、理想としては欠員型とか、あとは、たくさん一時保育をやってくださっている事業者さんとか、どんどん広げられるように展開していっていただきたいなというところは思うんですけど、そこに関してはいかがですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
中野区といたしまして、専用室型ではなくて、欠員利用型ですとか私立園につきましても、理想としては全てこのシステムで空き状況も分かり、利用予約もできるようにしたいと最終的には考えております。
河合委員
ありがとうございます。ぜひそこは、情報の一元化はすごく大事だと思うんです。近くでどこが空いていないけど、ここだったら通える範囲で、ここなら預けられるのが空いているというのが、見える化していくということが大事だと思いますので、ぜひそこは進めていただきたいなと思っております。
関連して、一時預かりはここの一時保育のところには入ってこない。このシステムの中には、児童館の一時預かりは入ってこないんですよね。
小田子ども家庭支援担当部長
そこにつきましては、区のほうの預かりの制度ですので、いわゆる専用室型と同じように空いている状況で把握ができます。それは、導入可能かどうかにつきましては、今回の試行を受けまして検討を加えていきたいと思います。
河合委員
ありがとうございます。こちらもコストのことで様々指摘を受けているところだと思います。先ほど来、必要とされるところはしっかりとやったほうがいいという御意見もありましたので、ぜひとも一時預かりのほうにも、LINEなどの活用で空きが見えれば使いたいという方もきっといらっしゃると思いますので、やっていただけたらと思います。
小田子ども家庭支援担当部長
やはり空き状況がオンタイムで見えるか見えないかというのと、あとは、やっぱりネットを使った予約ができるかどうかというのは、利用率の向上には大きいところだと思いますし、また、コストの削減におきましても様々専用の、これ、支払いまでできるようなシステムでございますので、そこは重要だと思っております。今、区立保育園につきましては、専用室型で受けている場合に、利用に応じて納付書を御利用者に送って払っていただいているというような、一手間、二手間、それぞれ事務のところでもございますし、また、御利用者の方にも御負担をかけておりますので、その辺のところが簡易性が高まれば、より専用室型につきましても利用が高まるかなというふうには思っております。
河合委員
すみません、今、答弁の中で、支払いもできるという話、ちらっと聞こえたんですけど、この専用室型一時保育の予約手続と書いてあるんですけど、予約手続のほかに空き状況が見える、プラス支払いもLINEでできるようになるということですか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
この試行段階ではまだ料金の支払いまではできませんが、このシステムというか、事業者としましては料金決済ができるので、行く行くはそこもできたらと考えております。
河合委員
ありがとうございます。納付書に関しては、非常によく使われる方から御指摘いただいておるところだと思います。私のほうにも何度も意見が来ていますので、ぜひとも簡単に支払えるようになっていただけるように、これは引き続きぜひ取り組んでいただきたいなと思います。要望です。
羽鳥委員
今後の予定で、試行期間が10月20日~11月30日というふうに、1か月ちょっとしかないんですけども、これは試行期間として十分なんでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
この専用室型の利用人数としましては、月実数としまして178名おりますので、ほどほどの人数で試行できるというところで、この月数、この対象というところで試行を決定したものでございます。
白井委員
今、まず羽鳥委員からありましたけども、要はこの準備期間が、10月の上旬が区民への周知で、10月20日~11月30日、試行期間と書いてあるんですけど、もはや決定事項の報告ですよね。区立園で予約をオンライン化するというのはいいことだと思うんですけど、ただ、区立園10園あるけど、そもそも一時保育、専用室でやっているのは2園だけでしょう、これ。今やっているのは。今電話でやっているのを見えるようにというので、それはいいんです。ただ、もう前からずっと言っているんですけど、区が一体どこの園で本当に一時保育をやっているのかというのが分からない状況の中で、やっぱり試験的に見るというのはいいんですけど、民間園でやっている一時保育の扱いというのを、どうやったら予約システムとして合理化できるかというのを検討してくれという話で、それを試行的にだとか、区は区の情報なので、民間は民間でとなると、今の話を聞いていると、民間での一時保育の利用を、いわゆるネットを介してのオンラインでの予約ができるようなシステムを作ろうとすると、別の検証が必要になるという話ですか。これを拡充していくという話には聞こえなかったんですけど、いかがですかね。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
私立園でもできるようにというところは進めておりまして、どのようなつなぎ方というか、そこを技術的に解消していくのかというところを、今検討を進めているところでございます。
白井委員
児童館の一時保育の話があったけど、まずそこでしょう、検討すべきは。こっちがもうみんなから言われているわけじゃないですか。要望としてたくさん上がっていて。一部の人は違う意見がいますけど。だから、なぜここの話でと。駄目じゃない。だけど、手をつけるべき点、検討すべき点はそこですかと。しかも、これもう、スタートする決定事項の話じゃないですか。既に各民間園の中で独自のシステムを導入しているところもあるんでしょう。ただ、そういうのを調査した上で、区がどういうシステムが本当は一番いいのかというのを検討すべきなんですけど、既に区はもうLINEでと決定していて、さも始めますという報告なので、となると、LINEでほかの園と合わせられるかというふうになってくるわけですよ、民間園も含めて。全く別のものを検討している段階ですか。どうなんでしょうか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
委員おっしゃるとおり、私立園ではほかの方法で既にやっているところもございます。そういうところも含めて、中野区としては全庁的にこのLINEの運用支援ツールを利用した取組を進めていくというところの一つとして、今回一時保育の予約手続の試行というところが、今回一時保育が対象になっているものでございます。私立園につきましてもどのような形で、LINEであればどうやって私立園が入ってこられるのか、私立園の独自でやっているものがあれば、そちらにつなげられるかというところを含めて今検討しているところでございます。
白井委員
もともと区立園の一時預かりの広報の在り方というのも、非常に、2週間分まとめてみたいな話で、今は改善されて毎日更新されているのかな。非常に見やすくなっているし、情報提供としてはいいことなんです。ただ、2園しかない状況なので、既に満園ですというのが並んでいて、そうすると、オンラインでの予約が便利になります、確かにそのとおりなんだけど、既に満園ですというのが毎日並んでいるような状況の中で、オンラインでやったことによって飛躍的に便利になるかという話とはちょっと違うんじゃないかなと。一方で、埋まらない民間の保育園の一時保育がいっぱいあるという状況なわけですよ。急ぐべきというのはどこなんですかというのと、それらのシステムを組み上げるというのを、一番力を注ぐべきはそこじゃないかというのを何度も言っているんですよ。それでもここですか。駄目じゃない。駄目じゃないけど、なぜここが最優先で、既に決定事項でLINEでという。取組がもう既定路線じゃないかと。様々これをやった上で区が検証した上で、民間園としてどうつなぎができるかというと聞こえはいいんだけど、決まり事みたいになっていて、逆に言うと、これで合わせられるんですか、民間園はと疑問に思うんですけど、どうなんですかね。
小田子ども家庭支援担当部長
今回、全庁的な取組の中の一つとして、一時保育の予約手続につきましてLINEのツールを利用して試行させていただくわけでございますけれども、民間の保育園の専用室御利用の保護者の方々も、LINEというツールは、必ずというか、ほぼ御利用されていると思いますので、そこにおきまして、既にほかのシステムでウェブ予約など導入している私立園もあります。また、導入されていない園もあります。そこら辺で、利用者の方、また、園の利便性の向上ができるような点も含めまして、今回区立園2園で試行させていただきますが、今後利用者の視点からといいますと、一覧性があって全て予約がしやすくなるというのが、一番区の一時保育については望ましいことだと考えておりますので、それに向けまして検討を進めていきたいと思います。
白井委員
押し問答になるからやめておきますけど、力強く言っておくのは、駄目じゃない。だけど、一番最初に取り組むべきものがあるというのと、何のためにこんなことをやるのかよくよく考えてあげて。これは、既に満室で利用定員が埋まっている区立園のオンライン化を進めているという状況ですよ。一方で、民間園で空いている一時保育のオンライン化の声があるにもかかわらずという、こっちの声のほうがよっぽど聞くわと。区民の声があると言うんですけど、私が聞くのは、既に区立園のほうだともうなかなか取れないという状況の声です。オンライン化してくれという声が、区立園でやってくれという声はあまり聞かない。というより聞いたことがない。民間園はいっぱい聞く。どこが空いているか分からないと。どこでやっているか分からないという声をいっぱい聞く。だから言っているんですよ。それは、ないのかあるのか知りませんけど、区民の要望を受けてやるというんだけど、果たしてそうかなと。検証はぜひやってください。その上でやるべきところは、手を貸してあげるところはここじゃないんじゃないですかねと。もっと別のところがあると私は思います。さっき答弁いただいて繰り返しになるので、御答弁は結構ですけど、よく検討してほしいと思います。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
ちょっと委員会を休憩いたします。
(午後4時57分)
委員長
再開します。
(午後4時58分)
続きまして、9番、子どもと保護者のニーズをとらえた地域子ども施設の展開(案)についての報告を求めます。
細野子ども教育部育成活動推進課長
それでは、所管事項の報告9番、子どもと保護者のニーズをとらえた地域子ども施設の展開(案)について御報告申し上げます。(資料9)
区は、子育て家庭にとって魅力的な空間・施設等の充実を目指しております。地域子ども施設は、そのニーズを捉えた施策を実現していくことが求められております。令和3年第4回定例会に提案させていただいた中野区立児童館条例の一部を改正する条例の否決に伴い、改めて地域子ども施設の役割・配置・事業展開の考え方を整理し、案を作成いたしましたので報告させていただくものでございます。
1番、検討の方向性でございます。地域子ども施設に対するニーズを再度検証し、1番、子どもの居場所・遊び場、中高生の居場所機能、2番、乳幼児親子の居場所、乳幼児の一時預かり機能、3番、地域の見守り・ネットワーク支援・相談支援機能を強化していくことといたします。これらの機能を強化していくため、ふれあいの家を含む児童館18館のうち、中学校区に1館の機能強化を図り、区職員による運営をいたします。一方で、ほかの9館を地域子ども施設に対するニーズに応えた施策を実現するため、中高生利用、乳幼児親子利用、「外遊び」に機能特化し、民間活力を導入した運営をいたします。中高生の居場所につきましては、産業振興センター跡施設の活用とともに区内2か所といたします。また、敷地拡張によるキッズ・プラザ整備校の追加、キッズ・プラザ設置までの間の放課後の居場所事業の拡充、学童需要に応じた学童クラブの整備、乳幼児親子の居場所事業の拡充を進めてまいります。施設の配置につきましては、利用対象者の利用可能な距離を考慮して、地域偏在の解消を図っていく考えでございます。
2番、地域子ども施設の考え方についてでございます。こちらにつきましては、恐れ入りますが、別紙のほうを御覧いただければと存じます。別紙の資料は全部で4ページあります。
1ページ目は、1番、地域子ども施設の整備・事業展開の方向性ということでございます。真ん中ほどに、左側に健全育成や子育て環境の課題ということで、これまで区で認識している課題を書いてございます。右側が、それを踏まえて地域子ども施設に対するニーズということで、こちらについてもこれまで御要望いただいていること等を掲げております。
その上で、下向きの矢印で、施設整備・事業展開の方向性ということを記しております。一つ目の○として、施設整備や事業の展開に当たっては、利用対象者の利用可能な距離を考慮するとともに、地域偏在の解消を図ります。一つ目の◇で、乳幼児親子の居場所については徒歩圏内に、二つ目の◇で、キッズ・プラザは各小学校内、学童クラブは各小学校区内に、三つ目で、中高生の居場所については産業振興センター跡施設の活用を含め区内2か所に、そして4番目、児童館は子どもの居場所・交流等の基本機能に加え、子育て支援や地域の見守り、ネットワーク支援機能を強化した、いわゆる新たな機能を備えた児童館ですが、こちらを各中学校区に整備をしてまいります。
二つ目の丸で、民間活力の活用など持続可能な運営方法を検討するとしております。
また、閉館する児童館の跡施設につきましては、地域子ども施設に対するニーズに応えた施策を実現するための施設へ転換してまいります。
また、最後の丸ですが、隣接する区有施設や学校施設も活用した効果的な施策を展開してまいります。
恐れ入りますが、2ページ目を御覧ください。2番は、児童館の配置と事業展開について再度述べております。児童館18館の方向性についてはこれまで申し上げたところでございますが、(1)番は児童館の機能強化ということで、いわゆる新たな機能を備えた児童館とする館のことを申しております。こちらでは中学校区に1館とするというところ、また、全館6日間開館というふうにいたすところ。それから、運営につきましては区職員により行うというところを申し上げています。そして、この9館につきましては、青い字で書いたところ、城山、みずの塔、南中野、宮の台、上高田、北原、野方、大和、かみさぎの9館を、この機能強化した児童館として運営していきたいというふうに考えてございます。
下の(2)番が、児童館の機能特化ということで、中高生の居場所事業を強化した館ということでございます。こちらにつきましては、今申し上げた区内9館の児童館に加えまして、施設の規模の拡大が可能な児童館を、中高生を主な利用対象とした大規模児童館として運営をするというものでございます。内容といたしましては、施設の大幅な改修を計画し、中高生の談話スペース、スタジオ、ホール、研修室等の設置を検討いたします。また、乳幼児親子の居場所、小学生の利用も可能な施設というふうにいたします。その上で、運営につきましては事業者の専門的知見やノウハウを活用していくという考えでございます。こちらについては、若宮児童館をこのようにしていくという考え方でございます。
右側の(3)です。児童館の閉館後の活用ということで、18館のうち10館につきましては今申し上げたところでございますが、残りの8館につきましての活用について述べております。一つ目の丸です。乳幼児親子の居場所事業へのニーズに応えるため、乳幼児向け事業を強化した施設へ転換をしてまいります。また、学童クラブの需要がある校区につきましては、学童クラブも併設するとともに、近隣の保育園の一時保育事業の利用状況を調査して、一時預かりの実施も検討いたします。これについてはここに掲げた5館、朝日が丘、新井薬師、大和西、鷺宮、弥生の5館を考えております。二つ目の丸です。「自由に外遊びができる施設」へのニーズに応えるため、「外遊び」事業を強化した施設へ転換をしてまいります。こちらにつきましては、文園、西中野、みなみの3館を考えております。これらの8館につきましては、運営については事業者の専門的知見やノウハウを活用し、企画提案公募型事業者選定方式によって事業者を募集してまいります。
では、3ページ目を御覧ください。3番、その他地域子ども施設の配置と事業展開ということで、(4)から始まりますが、(4)はキッズ・プラザです。先ほど整備校の追加というふうに申し上げたところでございますが、こちらにつきましては、敷地の拡張により設置が可能であることが判明した学校がございまして、そちらにもキッズ・プラザを整備するという考え方でございます。こちら、上鷺宮小学校に設置を検討していきたいと考えています。そして、キッズ・プラザ設置までの間につきましては、児童館と学校が連携した放課後の居場所事業の拡充を図ってまいります。
(5)番、学童クラブです。学童クラブにつきましては、需要数を満たすように整備をしてまいります。キッズ・プラザ併設型を基本に整備をしてまいりますが、需要が大幅に上回る場合は、学校区内に整備をするとともに、民間誘致または閉館する児童館も活用してまいります。朝日が丘・大和西・新井薬師・鷺宮児童館の跡施設には学童クラブが現時点では必要と考えています。また、谷戸小学校・塔山小学校の校区につきましては、民間学童も誘致して学童需要に応えていきたいと考えております。
(6)番です。乳幼児親子の居場所事業です。こちらにつきましては、児童館における乳幼児親子向け事業の拡充、それから、既存の委託事業者による子育てひろば、そして、閉館する児童館における事業のほか、他の区有施設の有効活用も今後検討してまいります。そして、目指すところは乳幼児親子の居場所が徒歩圏内に確保できるように整備を進めてまいります。
4ページ目です。4番、各施設において担う機能・配置の考え方・運営方法ということで述べてございます。左側縦には施設で担う機能ということで、例えば子どもの居場所・遊び場であれば、右側に丸のついた施設のところで利用が可能ということです。中高生の居場所であれば、児童館の機能強化した館と中高生館、こんなふうに御覧いただければと思います。乳幼児親子の居場所については、この丸のついたところで担っていくという考え方でございます。
では、恐れ入りますが、1ページ目にお戻りいただけますでしょうか。今申し上げたのが、2番、地域子ども施設の考え方についてでございました。
3番、今後のスケジュールでございます。今後、令和4年10月下旬に、地域子ども施設をテーマに区民と区長のタウンミーティングを実施させていただく予定でございます。それから、12月に地域子ども施設の展開及び令和5年度の事業内容について御報告ということで、本日、案ということで御報告させていただきますが、本日いただいた御意見やこの後いただく御意見なども踏まえまして、また12月に改めて御報告を再度させていただければというふうに考えてございます。そして、1月以降、今後の地域子ども施設の展開について地域で説明を開始していくという、そういった予定でございます。
御報告については以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
まず冒頭に、これ、「中野区立児童館条例の一部を改正する条例の否決に伴い」という文章があります。区としては、この条例の否決に関してどう受け止めたからここの改正に、今回の案に至ったということなんですかね。条例の否決は、児童館をなるべくなくさないでほしいというところで捉えたということなんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
条例の否決につきましては、児童館条例の一部改正条例の否決による意思というのは、令和3年度末をもって4館の児童館を廃止することについて否定するということで、令和4年度については否決という議決結果を受けまして、現在の児童館を維持して運営していくものとしたものでございます。その上で、再度令和5年度の内容を検討いたしまして、今回は令和5年度だけということではないですけれども、令和5年度以降の形ということで考え方を御説明させていただいたというところでございます。
河合委員
これ、様々ぱっと見ていくところで、今まで児童館を廃止すると言っていた場所も全て子ども施設になっていくという考え方だなと思ったんですけど、もともとその児童館の条例を出されたところは、やはり区としては児童館全館を持ち切れないという予算的なところが大きかったかと思うんですけど、そこにおいてはこの考え方になったときに大丈夫なんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
今回の御提案につきましては、否決を受けて地域子ども施設に対するニーズを再度検証して、必要な機能を検討して、その上で施設の配置を改めて検討したものです。9館の直営児童館と、9館のニーズに応えた施策を実現するための施設へ転換という考え方でございますが、財政面につきましては、以前児童館のコストについて様々御議論いただいた際に、施設白書の分析から、児童館に係るコストのうち約7割は人件費であるという、そういった資料も御覧いただいたことがございます。その上でございますが、確かに館数をたくさん持つということは、財政コストといった面では負担になりますが、民間活力も導入した施策の展開を目指しており、その費用削減の効果もあった御提案をさせていただいたところでございます。
河合委員
区有施設整備計画は9館以外を廃止する方向で進んでいて、跡地は、このときは特になかったと思うんですね。それが子どもの施設に全部なっていくよというところとして、当然、私たち会派としては、非常に子どものための施設が残っていくのはうれしいなと思うわけなんですけれども、これは区有施設整備計画とそごが出てしまうというところは問題ないんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
区有施設整備計画との関係についてでございますが、こちらにつきましては、まず、地域子ども施設の展開について議論をさせていただいて、その結果を必要に応じて区有施設整備計画の改定に反映をしていくということでございまして、本日の議論や今後様々いただく御意見につきましては、区有施設整備計画の所管である企画部に適宜伝え、区として必要な検討を続けていくという考えでございます。
河合委員
区有施設整備計画というのは上位計画だと思っていたんですけれども、そこと、この下にくっつく、ここがずれるということは、ちょっと同じ質問になってしまうんですけど、問題ないということなんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
今回の御報告につきましては、児童館の条例否決を受けまして、改めて検討した案でございます。区有施設整備計画につきましては、基本的に基本計画と整合を図って見直しを行うということにしております。個別施設の改築や改修の考え方は、企画部も検討状況を把握しながら関係部署と調整を行っているというところでございますが、計画に逐次反映することは難しいというふうに聞いております。児童館だけではなく、その他の施設整備、配置の検討状況も踏まえて、必要に応じて全体としての区有施設整備計画への反映・改定を行っていくというふうに、所管の企画部からは聞いております。
加藤委員
先ほど河合委員が質問したんですけど、ちょっと明確なお答えがなかったので改めて伺いますけれども、中野区立児童館条例の一部を改正する条例の否決に伴い、改めて整理をしたということですけれども、否決になってしまった理由というのは、御担当としてはなぜだと捉えられていますか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
様々な理由があったかと存じますが、一つは運営の面、運営の方法を明確に、その時点では必ずしもでき切れていなかったところ、あと、跡地活用についての考え方を全て示していなかったことなどが、条例否決に至った理由の一部だというふうに考えております。
加藤委員
運営方針と跡地活用について、しっかりとしたものを議会側に提示ができなかったということでよろしいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
そのほかにも様々な御意見をいただいていて、そもそも9館についての反対意見や、それ以外にも、もっと児童館の機能強化を図るべきとか、様々な御意見もいただいているところでございますが、一番大きな点につきましては、運営面と、それから、土地活用についてというところが大きな点であるというふうに考えております。
加藤委員
今言われましたけど、9館ありきで話が進んでいたりとかもしていましたし、新しい機能を備えた児童館でしたっけ、それは何が新しくて、何が実際にできるのか、報告が出るたびに、質疑するたびに二転三転するということで、結局何をやるのか分からないまま、子どもの地域包括ケアとかいうのも、1回出たらその後消えてしまったみたいな、その実効性のなさというところが本当にできるのかというのが、我が会派としてはやっぱり納得がいかないというより理解ができないというところで、否決に至ったというところはあります。そういった中で、否決を受けて区としてはいろいろと検討をされたということで、半年かかったわけですけども、大ざっぱにというか、概要として何が変わったんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
前回御提案させていただいたのは、区有施設整備計画の10年間の間でということで、18館の児童館を10館の児童館と、あと4館の学童クラブ専用施設にするという点。学童クラブ専用施設には子育てひろばをつけてということですが、それ以外の5館については閉館という御提案をしました。そして、閉館後の活用については未定というふうに御説明をさせていただいたところでございます。それを、今回につきましては、9館の直営の児童館、新たな機能を備えた児童館と、プラス9館の、いただいたニーズに応えた施策を実現するための施設へ転換するということで、土地の活用を明確にした点、そして、民間活力を導入する部分を拡大して御提案している点についてが前回と違う提案でございます。
加藤委員
新たな機能を備えた児童館の「新たな機能を備えた」というところ、コンテンツとしては何か変わったんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
新たな機能を備えた児童館のほうにつきましては、前回と同じでございます。中学校区の子育て施策に資する役割をより強力に担っていきたいというのが、新たな機能を備えた児童館の大きな目的の一つでございますので、そういったところを目指すところは変わっておりません。
加藤委員
あと、タイトルにも入っていますけれども、「子どもと保護者のニーズをとらえた」、文中においては「地域子ども施設に対するニーズに応えた施策を実現するため」とか書いてありますけど、このニーズというのはどこで出てきているものなんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
様々な部分で、子育てカフェもですし、実際に利用者の声を伺うこともいたしました。利用者アンケートといった形で声も伺いましたし、学童クラブを待機になっている保護者さん宛ての追跡調査などもやらせていただきました。そういったところからいただいた声を要約させていただいたところが、この「地域子ども施設に対するニーズ」ということで書かせていただいたものでございます。
加藤委員
いろいろ調査されたということですけど、利用者だけじゃなくて、利用していない人が利用したくなるようにするというのも一つでしょうし、子どもの権利に関する条例ができている中でいろんな声を拾う下地、グーグルフォームで全校生徒に取りあえず投げることはできているわけで、何かそういったところで従前に言われていたニーズというのはかなりサンプル数が少ないと思われるんですけども、そういったものをもう少し調査してからでも、全体像を描くにはその準備として声をもっと拾うべきなんじゃないかと思いますけど、その辺どうなんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
これまで現状捉えたニーズに対して今回の御提案をさせていただいているところでございますが、この後も様々御意見をいただく場を何らかの形で設けて、また、本日の議論を踏まえてさらに案を深めていきたいというふうに考えております。
加藤委員
先ほどわざわざ、この12月の報告においては、議会やこのタウンミーティングの意見を反映したものを報告されると明言されたということなので、ここでの発言というのは重みを持っていただけるんだとは思っているんですけども、と言いながら、私は何かここで言ったことが大きく政策に影響が、この件に関しては特にそう思うわけですけど、どのぐらい入るのか分からないですけど、もう少し言わせていただきます。否決された理由の中に「新たな機能を備えた」のところを、そちらも受け止めたと言いながら中身は変わっていないというのは、それは更新されたのかというと、どうなんだと言うまでもなく、変わっていないんだったら検討が変わっていないということになっているわけであって、そうすると何が変わったのかなという話なんですけど、根本のところから何を変えたのかというところをどうお考えなのか、もう一回お聞きします。
細野子ども教育部育成活動推進課長
児童館の機能につきましては、子どもの居場所・遊び場に加えて、子育て支援や地域の見守り、ネットワーク支援機能を強化するというところが、新たな機能を備えた児童館のポイントでありました。今、変えていないというふうに申し上げたんですけれども、これまでこの御説明について十分にこちらから皆様にお伝えできなかったということも考えているところです。そして、具体的な今年度、令和4年度の取組の中で、全部の館ではないんですが、学童クラブ施設をほかの用途に転用できる環境になった館が、上高田児童館などでは「新たな機能を備えた」に対する事業を強化してやっていきまして、利用されている方々からは好評の声もいただいております。具体的には、学童クラブ施設のところを乳幼児用のほっとルームに改装して利用していただいているという、そういった事業でございますが、また、中高生の居場所も、広くはないですが、利用していただけるような、そんな工夫もさせていただいて、そういったことへの好評もいただいているところでございます。具体的な事業がなかなか浸透してこなかったというところは、実際そのとおりでございますが、そういった取組を進めていきながら、新たな機能を備えた児童館はこういったいいことがあるということをより高めていきたいというふうに考えております。
加藤委員
そうすると、否決に応じた対応というのが十分とは言いがたいなと思うわけですよね。先ほども図書館の話で触れましたけど、何かもう区がこれから前に進んでいくためには、やっぱり複合施設とか、いろいろほかの機能と連動していかないといけないというところがある中で、せめて子ども分野だけでも、総合計画もつくるわけですから、もっと二、三歩引いた視点から計画を立てて……。もうはっきり言って施設は何も変わっていなくて、それありきの計画になっていますけど、本当にそれでいいのかというためにも、最近何度か言わせてもらっていますけど、例えば保育需要は中学校区ぐらいのエリアでやらないと、どこのエリアだけ保育定員が多いとか少ないとか、多過ぎてもいけないし、足りないなんてもってのほかですから。といって、多過ぎたらやっぱりその穴埋めをしないといけないというのがありますから、そういうのは中学校区ぐらいで保育定数みたいなところを確保するみたいな戦略も必要ですし、ある意味中学校区というのはキーワードになって、コミュニティ・スクールとかもありますから、中学校区で物を考えようというのは、その当時、最初の新しい機能を備えた児童館というのを言っていたときにはまだない考えでしたけど、そういったことを考えると、中学校区で子育てをしよう、その地域で子どもを育てていこうみたいな大きな戦略みたいなものを立てたときに、じゃあ、その地域で必要な施設とは何なんだろうと。そこで初めてどこに何があったらいいかという議論になると思って、先にここに残そうとか、そういった話が先にあって、既にどこがどうだと、ここに名前が明記されていること自体がすごく違和感があって、もっと区で全体的な計画というのを立てていくべきだと思うんですけど。これは課長じゃ言えないかもしれないですけど、部長にお答えしていただきます。
小田子ども家庭支援担当部長
区の全体での施設配置というのは、さきにお示ししました区有施設整備計画なんだというふうに考えております。昨年の第4回定例会での、いわゆる児童館を何館か廃止させていただこうという条例の御提案のほうが否決されましたので、そこを受けた形で、その中で様々いろんな声をいただきました。今の地域の子ども施設はどういうふうにあるべきかというようなことで、利用者ごとのいわゆる距離などを視点にした配置の在り方、また、運営の部分につきましては、今回明確に民間活力を活用した形での、いわゆるランニングコストの低減、人件費の部分がかなり削減できるというふうに考えております。そういう御提案を今回出させていただいたというふうに考えております。
加藤委員
全体的なところで、例えばコミュニティ・スクールとか考えたときに、そのサポートとして児童館とか、そういったものが必要になってくるかもしれないし、子育てをこの地域でやろうという戦略をまずつくるべきだと思っているんですけど、その辺のお考えはどうですか。
小田子ども家庭支援担当部長
中学校区で新たな機能を備えた児童館というのを御提案したときの理由の一つとして、中野区は保幼小中連携ということで、非常に縦の地域のエリアでの連携がよくできて――よくというか、進んでいるという部分と、あとは、今地区懇談会というのがありまして、これが中学校区ごとに、各中学校区を拠点に、次世代育成委員さんですとか児童館の職員も関わりますが、そのエリアの小学校の校長先生や副校長先生、また、地域の町会の方、地区委員会の方なども関わって様々地域課題を御議論していただいているというのがございます。そういう意味で言うと、中学校区で子育てを支援していこうというようなことは、区として従来から持ってきた考え方でございます。
加藤委員
そこに生まれたての子どもも考えるということで、保育需要の定員バランスとかもそこから始める。だから、0歳児から15歳までは区の地域で子どもを育てるみたいな、全体的な計画みたいのが先にあって、そこから施設配置なんじゃないかと思うんですけど、その辺どう思いますか。
小田子ども家庭支援担当部長
今回、各中学校区におきます新たな機能を備えた児童館は、そのエリアの子育てひろばですとか、そういうところは連携を当然深めていくんですけれども、委員御指摘の保育需要に関しましては、預けられる保護者の方の通勤の動線であるとかというものもあるので、面的に考えるというだけではなくて、様々御利用される方の駅からの距離ですとか、そういうものも必要に応じて考慮していくことが必要かなというふうに思っております。
加藤委員
じゃあ、もう区全体で管理する話じゃないですよね、保育の定員。ここの所管じゃないかもしれないですけど。そういったものを踏まえた上でやっていく。それをやったときに、児童館はその地域に必要かどうかというのも議論をしっかりと、児童館という形にこだわるかどうか、新たな機能というのは何が必要かというのも、いっぱい区が出すものではなくて、地域の人に聞いてから物が進むべきなんだと思うんですけど、その辺はいかがですか。
小田子ども家庭支援担当部長
地域の方にこの間様々、条例改正の関係もございましたので、各地域で、児童館のある地域にいろいろ御意見を伺いました。その中では、やっぱり居場所という部分が一つのキーワードですし、また、見守り支援というところがニーズとしてはとてもあったなということ。あとは、やはり小さいお子さんをお持ちの親御さんですと、あまり遠い場所までは、2人の子どもを連れて行くのは大変だというような声も伺いました。子どもの地域包括ケアというところでは、報告の部分がどこまでというのはあるとは思っておりますが、今後様々重層的支援体制というようなことを、地域支えあい推進部のほうでも御報告が今定例会にあるというふうに聞いてございますが、その中では児童館の職員の果たす役割ですとか、また、居場所機能でありますとか、そういうことはより重要になってくるのかなというふうには考えております。
加藤委員
例えば、すこやか福祉センターで子育てひろばがありますけど、それ以外にもありますけど、そういうのは児童館にあって、それとセットで一時預かりとかなら分かるんですけど、何か別々で事業が……。結局、今度ベビーシッターの制度がああいうふうになると、さらに利用がどうなのかという感じではありますけれども、何かその辺の、子どもの事業を引き取るなら全部引き取り切ってしまうようなイメージがないと、新たな機能というところで弱いんだと思うんですけど。
小田子ども家庭支援担当部長
地域子ども施設、児童館とかも含めまして子ども教育部に、組織改正があったタイミングがございますけども、子育てひろばにつきましては、中部・南部のすこやか福祉センターでは開いておりますが、こちらのほうが委託元ということで、各事業者との連携ですとか協議とかは重ねているところでございますので、そこは、所掌といたしましてはこちらの子ども教育部のほうで、子育てひろばですとかも含まれて運営をしているところでございます。
加藤委員
だから、その辺のばらばら感をちゃんと戦略的に統合したらどうですかという話をしています。
小田子ども家庭支援担当部長
一番最初のすこやか構想と今と、少しずつ変わってきている部分があろうかなというふうに思っております。当初すこやかの構想のときには、この地域子ども施設というのは4地区に分かれていて、そこの中で子育てひろばなどをやっていくと。いわゆる大すこやか構想みたいなものを区のほうとしては持ってきて進めてきた。地域包括があって、そこに障害者の相談支援事業所があって、子どもの関係では子育てひろばを持って、それで相談にも乗るというようなものがあったかというふうには考えてございますが、今ではちょっとそこの役割でありますとか仕切りでありますとか、変わりつつありまして、子どもという視点でもって、こちらの部で地域全体を見渡して、区全体を見渡して考え方をつくっていくというような状況になっているというふうに考えております。
加藤委員
すこやか福祉センターは4から8まで増やそうという話が一時出ていたと思いますけど、結局それは断念されて、当時もやっぱり中部なんかに上高田辺りの人が行くなんて、エリア的に、範囲だけど、ちょっとなかなか、何で中部まで行かないといけないんだという、あんな偏狭な場所にあって、なかなか行きづらい場所でどうなんだというのもあって、今4が5になるかどうかぐらいの話になっていて、結局その構想の途中経過なわけであって――途中経過というか、イメージしていたものと違うわけで、そうしたら、そういったところを政策の練り直しみたいな……。つまり、児童館の施設ありきではなくて、何かもっと全体のところ、それこそ構造改革実行プログラムとか重点プロジェクトでやってもらえると思ったら、全然それがないし、これに関しても結局そこだけの、自分らの所掌だけで何とか話をまとめようとしているけど、何かそこに全体としての戦略が見えないから、これでいいのかなというところが常に引っかかってしまうんですけど、その辺、全体の戦略をもっと練り直すいい機会だと思うんですけど、その辺できませんか。
小田子ども家庭支援担当部長
今回の御提案につきましては、子どもと地域の子ども施設というところの視点で再構築させていただいたものを出させていただいたというふうに所管のほうとしては考えておりますので、委員の御指摘は、御意見といたしましてきちんと区全体として受け止めさせていただきたいと思います。
加藤委員
結局、もう施設名がばんばんと、どこに何と決まっていて、あと、ここで受けた意見を反映していくと言っていますけど、全体計画的なところでもう少し骨太なものが入ってきてほしいんですよね。そこが、何かもう施設を残す、直営はここをやるとか、何かもうそっちの――ある種戦術ですね、戦略というより――ところが見え隠れしているわけですけど、本当にでかい戦略の中でそういったものをつくってもらいたいなと思います。もう答弁は変わらないと思いますけど、一応聞いて終わります。
小田子ども家庭支援担当部長
区有施設整備計画本体では、10年後には10個の児童館を残すというところまでは御報告を申し上げておりまして、この中で九つの、いわゆる中学校区に一つの新たな機能を備えた児童館というものと、今回新たに一つ若宮児童館を中高生館として活用させていただきたいという御提案をさせていただいたところでございます。様々、いろんな地域を描いてということですとか、全体として骨太なものをという御意見につきましては、企画部とともにちょっと御相談させていただきたいと思いますが、私どもとしましては、条例の否決を受けまして、考え方を再整理して提案させていただいたというところでございます。
羽鳥委員
検討の方向性でいろいろ新しい考え方などが出てきているわけですが、ちょっと別紙の資料も使いながら確認したいと。特に、児童館の配置と事業展開のページの、この(2)、(3)のところが今回新しいのかなというふうに思います。ここでは、まず(2)のほうでは、区内9館の児童館に加え、施設の規模の拡大が可能な児童館を、中高生を主な利用対象とした大規模児童館として運営するというふうになっていて、これは児童館法上の児童館というふうなことでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
2の(2)で、今、委員御紹介していただいたところについては、中高生を主な利用対象とは考えておりますが、乳幼児親子の居場所、小学生の利用も可能な施設ということで、0歳~18歳を対象とした施設ということで、児童福祉法に定める児童館という位置付けというふうに考えております。
羽鳥委員
分かりました。この「大規模児童館」というふうな書き方というのは、新たな機能を備えた児童館ではないですけれども、「大規模」というのは、施設が大規模ということなのか、それとも機能が大規模になっているのか。どういった意味合いで「大規模」というふうなことをつけたんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
「大規模」というのは、物理的に比較的大きい建物であるという意味でございます。
羽鳥委員
この場所としては、若宮児童館を大規模児童館とするというふうなことなんですけれども、あそこを建て替えて、さらに大きい施設をつくろうと。隣にオリーブ公園がありますけれども、大きい施設にしようというようなことなんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
具体的には、この後必要な機能を精査して設計をしていってということになりますが、現状より大規模な施設とできればというふうに考えているところでございます。
羽鳥委員
今回、産業振興センター跡施設が中高生館というふうにこれまで言っていたところに加えて、新たに出てきたということなんですけども、この1か所から2か所にするというふうに言ったのは、どういった判断に基づくものなんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
中高生の利用についてよりニーズがあるというふうに考え、中高生の利便性を考慮して区内に複数箇所の拠点を設けようというふうに検討いたしました。その中で施設の規模を拡大することができる若宮児童館を、中高生を主な利用対象とした大規模児童館として運営できるというふうに考え、御提案させていただいたものでございます。
羽鳥委員
あと、この運営の仕方についてなんですけれども、区はこれまで児童館については直営というふうなこと、職員のところと言っていたんですけども、この中高生館に限っては、要は0歳~18歳まで利用できる児童館ではあるけれども、運営は事業者の専門的知見やノウハウを活用していくというふうになって、これは委託を想定されているんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
おっしゃるとおり、専門的知見を持った事業者を募集して運営していくということを考えております。
羽鳥委員
区の、児童館は直営でやるというふうなところとの政策的一致性というか、これは児童館だけれども、ここは民間の方に任せるよというのはどういう判断に基づくものなんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
児童館につきましては、中学校区に1館、区職員により館を運営していくという考え方で、明和中学校区につきましては大和児童館がそれに当たるというふうに考えております。区内に見渡すと、各中学校区に区職員により運営する児童館は九つあるということで、それに加えて、このより機能を特化した中高生向けの事業を行う館を加える形というふうに、そんな提案でございます。
羽鳥委員
分かりました。児童館としては位置付けられているけど、9館とは別枠というふうなことですね。
あと、この(3)の児童館の閉館後の活用というところでは、一つ目の丸のところで、乳幼児親子の居場所事業へのニーズに対応するため、乳幼児向け事業を強化した施設へ転換するとなっているんですけども、これはどういったものを想定されているんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
こちらについては、乳幼児親子の居場所だったり、そこで情報の共有だったり、親御さん同士が仲間づくりができたりと、いわゆる子育てひろば的な事業を想定しています。
羽鳥委員
これまでの、前のところでは、朝日が丘児童館、新井薬師児童館、大和西児童館、弥生児童館のところでは、そのうちの朝日が丘児童館、新井薬師児童館、大和西児童館については学童クラブ施設に転換ということだったんですけれども、こうしたところでも今言ったような子育てひろばのようなものを検討されるというふうな、こうした中身になるんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
前回の御提案では、朝日が丘と新井薬師と大和西については、学童クラブ専用施設にした上で、乳幼児親子の利用も可能ですといった、そんな言い方をしてきたところでございますが、今回につきましてはより乳幼児向けの事業のほうに重きを置いた施設ということで、再度御提案させていただいたところでございます。
羽鳥委員
この乳幼児親子の居場所は徒歩圏、おおむね500メートル圏域に整備というのも、今回新たに出した考え方でしたか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
かつてそういった御意見ややり取りもあったというふうに伺っておりますが、明確に徒歩圏内にというふうに御提案するのは初めてでございます。
羽鳥委員
じゃ、乳幼児親子の居場所をきちんと歩ける圏域に整備するというふうなことで、区としても考えを整理されたというふうなことなのかなと思います。
あと、弥生児童館のところで、再来年度のところから、障害者の作業所との関係でちょっとどうするんだというふうなお話があったんですけれども、これはどうなるんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
そちらの活用につきましてはさらに検討中でございます。現在のところは検討中でございます。
羽鳥委員
分かりました。
あと、ここの二つ目の丸の「自由に外遊びができる施設」へのニーズに応えるため、「外遊び」事業を強化した施設へ転換するというのは、これはどういった中身をやろうとされているんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
これも、具体的にはその施設の状況や設計をしてみてというところはありますが、現時点での考え方は、自由に外遊びができる施設が欲しいというニーズに応えるため、遊ばせてくれるようなプレーリーダーと呼ばれる人が常駐するような施設を想定しており、さらに乳幼児親子さんの居場所も併設されているような、そんな施設を考えております。
羽鳥委員
常設型のプレーパークというふうなことも、たしか計画で考えていらっしゃるということだったんですけど、それの具体化がこの三つによって実現していこうということですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
児童館の跡施設を活用して、「外遊びができる施設」というニーズに応えていきたいという考えでございます。
羽鳥委員
これは児童館の閉館後というふうなことですから、どこかの段階で条例の提案があるというふうなことになる。あるいは、条例上は変えなくてもいろいろと実施ができるとか、区としてはどういった考えなんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
規定の整備等につきましては、より検討が具体化した段階で改めて御提案したいと考えております。現時点では、どのような機能がどれだけあるのがいいかという議論を先にさせていただいて、その上で規定の整備については改めて検討していきたいというふうに考えてございます。
羽鳥委員
今後のスケジュールのところでは、10月24日ですね、たしか区民と区長のタウンミーティングということで、地域子ども施設についてのタウンミーティングがあるわけですけれども、やっぱりタウンミーティング、参加の規定を見ても30名というふうなところで、やっぱり広く区民にその中身が知られるかというと、なかなか、ちょっと知られないんじゃないのかなと思うんですね。こういう施設の転換とか方針の提案というのは、やっぱり地域の住民にとっては非常に大きなことで、それに、同じ中身であったとしても、説明をされていたら納得だねというふうになっても、されていないことによってどういったことなんだというふうに反対となることもあるんですけれども、区としてはやっぱり広い説明をしていくべきかなと思うんですけれども、その考えについてはいかがでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
区民の皆さんへの丁寧な御説明というのは、当然やっていくべきというふうに認識をしています。そして、ここで示したスケジュールで、ここに書いたものだけで区民の皆さんへの御説明が全てではございませんので、来年1月以降も、ここに地域説明というふうに書いてございますが、この時点でお話しできる内容について地域に御説明をした上で、またやり取りをする場面もあるんだろうというふうには考えております。スケジュールに、12月に書いたところは、地域子ども施設の展開についてこの時点で報告をさせていただきたいと考えておりますが、令和5年度の事業の内容について、併せてこの12月の時点で取りまとめさせていただいたものを報告させていただきたいというふうに考えているところでございます。
白井委員
まず、昨年の第4回定例会で条例案が否決されましたと。4館、弥生、それから朝日が丘、新井薬師、大和西、この四つ児童館を廃止する条例が否決されたという状況です。当初委員会の質疑の中では、何が否決されたんですか、時期の否決という答弁もありましたけども、修正があって、4館そのもの、条例全体が否決されたという認識に改まりました。あくまでも、自治法の定義でいうと4館の否決なんだよね。それをどう検討するかというのが区側の考え方なんですけども、今回示されたのは4館の在り方をどうするかということじゃなくて、児童館のありよう全体をもう一度考え直しましたという報告になっています。一番大きく違うのは、これまでは全体のありようの中で、前回はみなみ児童館が閉館予定であったんですけども、あとは、跡地はまだ検討ではあるけども、再利用の検討、学童クラブが中心になされていたんですけど、ほかの児童館も含めて5館活用未定というところが、今回は全部使う。結局のところ、全ての施設は閉館、廃止じゃなくて、児童館としては閉館するんだけど、何らかの形で使いますよというところで見直されたところです。そういうものは大歓迎するところなんですが、そういう部分では、跡地が未活用だというところが一番大きかったのと、今回全体を見直したということでは、条例も否決してみるものだなと個人的には思うところです。
ただし、やっぱりこれは本当に大丈夫かと思うわけですよ、普通に考えると。細かく聞きたいんですけど、さっきも今回ニーズを再度検証しというんですけど、どうやって検証したのといったら、児童館でお子さんたちの懇談会だとか、ちょっとお邪魔してニーズを聞いたというんですけど、例えばうちの近所の文園児童館なんて、外遊びとは書いてあるんですけど、そんなニーズはありましたか。何か羽鳥委員の質問の中では、常設のプレーリーダーとかになっておりますけど、私、そういうふうにやってくれなんて声は聞いたことないんですけど。本当にニーズを掌握したらこういう施設配置になるのかなと思うんですけど、実際一つひとつのニーズを把握して最終的に判断したのは区でしょう。何かこれを見ると、課題があって、ニーズがあって、取りまとめるとこうなりましたとしか書いていないんですけど、果たして本当にそうですかね。きっちりとニーズを把握された上での案ということでいいんでしょうか。いかがでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
資料の中には、いただいた声の全ては紹介できておりませんが、これまで直接伺ったものや利用者の方々、または保護者の皆さんからいただいたものを踏まえてこのような形に取りまとめさせていただきました。確かに全部を挙げてはいなくて、取りまとめた区の考えではございますが、おおむねいただいた声に沿ったものというふうに考えてはおります。プレーパークにつきましては、常設型のプレーパークが欲しいというようなお声は実際にございましたし、外遊び、あと、文園児童館では、ちょっとホールが狭過ぎるので、もうちょっと遊びを活発にしたいという、そんなようなお声はございました。
白井委員
それはそうだと思います。全ての意見を聞いていれば、それは確定できなくなるでしょうから。賛成・反対の意見があるので、政治には二つのベクトルがあって、一つは民意の反映と。これは大きいです。もう一つは、それを踏まえた上で、民意の統合で、最終的に行政としてどう判断するのかというところをやらないと、それは決定事項なんてあり得ないわけです。なので、ニーズを踏まえるとこうなりましたという言い方は、ちょっとさすがに言い過ぎかなと思います。
細かいことを聞いていくんですけど、一番初め、児童館、まずは、機能強化館と書いてあるんですけど、これは中学校区に1館と書いてあるから9館ということでいいんですか。いかがでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
おっしゃるとおり9館でございます。
白井委員
中高生館、これがもともと産業振興センターの跡地の活用というのが施設の利用で出てきたところなんですけども、今回もう一つ増えて、いきなり若宮という名前が出てきました。これは児童館ではないんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
こちらは、中高生利用が主な利用対象ということですが、0歳~18歳の利用を想定した、こちらも児童館の位置付けというふうに考えています。
白井委員
そうすると、機能強化型が9館で、若宮のほうの中高生館も児童館に入れるとなると、児童館が10館になるということでいいですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
今回の御提案はそのとおりでございます。
白井委員
ただし、これを見ると、9館は直営と書いてあります。あとは、若宮のほうは民間活用と書いてあるので、こっちのほうは民営化ということでいいんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
委員おっしゃるとおりでございます。
白井委員
さらに、9館の直営について、構造改革の中では、これは暫定的に職員で運営という。いわゆる運営方法を検討と書いてあるんですけど、これはもう確定で、職員でやるという話なんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
児童館の運営については、この機能の内容から区職員が行うべきと考えております。現時点で時期を確定しておりませんが、当面の間は区職員により運営していく考えでございます。
白井委員
今後もというのと当面というのは全然違うので、そうすると、ここは構造改革で示されたとおり、運営形態もまだ検討中だということでいいんですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
期限を確定しておりませんが、現時点では区職員が行っていくべきもの。ずっと未来永劫そうかということではないですけれども、現時点では区職員が行うべきものというふうに考えております。
白井委員
中高生館の若宮なんですけども、前回の児童館のありようの中で、大和というのを機能強化館のほうに当たると発表してしまったがゆえに、若宮の位置が浮いてしまって、今回慌ててこの位置をつけるというところで、どうも後付け感が拭えなくて、学区域の中でも大和のほうが、利用を考えると位置的にここで大丈夫ですかと思うものがあるんです。何でかというと、築年数が古い建物を恐らく廃止前提で後ろ回しにしていたんでしょう。全て残すようになったから慌ててというので、ただ、なかなかこの位置を児童館と言いづらいからというところが、ちょっと私は見え隠れしていて、普通はこっちのほうがエリア的には児童館じゃないのかなと。建物は古いですよ。そこでの役目を与えるために中高生館で、これも児童館ですというような、非常に苦しい物言いをしていないかと思うんですけど、どうしてこれが中高生館で、そしてこれが児童館になるんでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
確かに、明和中学校区の中で大和児童館のほうが中心部ではないというのは御指摘のとおりです。この検討につきましては、若宮児童館は施設の規模を拡大することが可能で、なおかつこちらも0歳~18歳までの利用が可能というふうにさせていただければ、この明和中学校区には児童館が二つ存在することになりますが、大和児童館がこの中学校区に1館の、区職員により運営する新たな機能を備えた児童館として中学校区を見つつ、中高生の利用に特化した館がその上でもう1館あって、一番いい環境を実現できるというふうに考えました。
白井委員
施設は満遍なく公正に配置しないと不平・不満が出るんですよ。後付けで、廃止前提だったものがいきなり児童館ですと言われたら、普通はどう思いますか、地域の方々は。その地域の方々は喜ぶでしょう。だけど、ほかの地域からすると、だったらうちもと普通ならないですか、色付けの在り方によっては。公正にやらないと話が変わってくると思うんですけど、これもニーズを踏まえたらこうなるという言い方にしますか。どうですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
児童館をここは二つということになっておりますが、名称は児童館でございますが、いわゆる新たな機能を備えた児童館ということにつきましては、各中学校区に1館という配置をさせていただいておりますので、そういった意味で全体的な区内のバランスを考慮させていただいているというふうに考えております。
白井委員
何のバランスを考慮したかよく分からないですけど、どんどん時間がもったいないので次に進めておきます。よく検討してください。公平性に欠けるよ、こういうやり方をすると。
次、ここから先は、児童館閉館後の活用になっているので、もはや児童館じゃなくなる施設の跡地が示されているところです。乳幼児事業、学童クラブ、外遊び施設、それからキッズ・プラザ、学童クラブ、子育てひろば等々が並んでいる状況なんですけども、一番気になるのは、この乳幼児事業のやつです。一時預かり事業というのがここに入っているんですよ。現在、児童館でやっているというのが、みずの塔児童館と南中野児童館ですよね。これ、もはや児童館でなくなってしまう施設で、運営も民間がやって、わざわざここで一時保育をやるというんですか。しかもこれ、三角になっていて、中身を見ると、何となく五つでもやれそうだし、いやいや、ニーズがあるとなるとやるのかやらんのか分からんという。現在やっている児童館でというのも、検証も甘いまま、私はごり押しをしていると思うんですけど、それすらやめてしまうという話なんですか。もはやこれ、何のために民営化される乳幼児事業で一時保育をやるというんですか。どうしてこんなスキームを考えているんですか。どうしてこうならざるを得ないんでしょうか。教えてください。
細野子ども教育部育成活動推進課長
この御提案で一時預かりについて三角というふうになっているのは、さらに検討が必要ということでございます。どのように検討するかというのは、この5館の近隣の保育園の一時保育事業の利用状況も踏まえて、この5館でやるべきかどうかを再度検証した上で事業化するという、そういった考え方でございます。
白井委員
近くに幼稚園や保育園はないんですかね。この5館でというんですけど。普通に考えれば、もともと児童館でやるのは最寄り施設という言い方をしていたけど、近隣になきゃ別ですけど、ニーズがあって、いやいや、一時保育は全然使えないんですというならあれなんですけど、わざわざ児童館でやっていたものをやめた上で、民営化される施設のところでやりますとなると、これは民間の保育園でやっているのと何がどう違うんですかというのと、もはや児童館で直営でやってきた一時保育をやめますというふうな宣言にしか聞こえないんですけど、どうですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
時期については今後さらに検討ですが、ここでの御提案については、現在児童館でやっている一時預かり事業をこの5館の中で運営していくという考え方でございます。そちらの意図でございますが、これまで費用対効果や、1人当たりの金額とか、1時間当たりの金額とか、様々な御意見をいただいたところでございますが、この一時預かりは委託事業でやることを考えておりますが、そういったことを効率的に行っていくためにも、民営化させていただく施設の中でやるほうが効果的かというふうに考え、このような御提案をさせていただきました。
白井委員
もはや直営でやっていたのが限界だという話でしょう、今の話だと。普通に考えれば。だけど、だったら何でこんなことをやってきたんですかと思いませんか。その上でもまだ開きますか。民間での幼稚園・保育園の一時保育が空いているという話が出ているのに、ここまで来たら民営化でまだ一時保育をやるという新規事業ですよ。まだやりますか。ニーズを踏まえてとは書いてあるけど、ぱっと見りゃ5館でできそうな感じにも見えますよ。三角になっていますけど。よくこれも考えてください、何のためにやるのというところを。これまで何をごり押ししてきたんだと。進め方も検証も正しかったのかどうか、よく考えてほしい。ここはこのぐらいにしておきますね。
続き。先ほどお隣のやつ、この閉館後の活用の中で該当するのが、文園、西中野、みなみの三つでいいのかな。これが外遊び施設というので、羽鳥委員の質疑の中では常設するプレーリーダーも置きながらというんですけど、これ、プレーパークですか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
定義は様々ですが、いわゆるプレーパークと同様の事業でございます。
白井委員
プレーパークの事業は公園の活用という言い方をしていたんじゃないですか。うちの所管の話ですか、これ。
細野子ども教育部育成活動推進課長
こちらは、育成活動推進課で所管するこの児童館の中で、外遊びをやっていける事業を検討したということでございます。公園の部分についてはもちろんうちの所管ではございませんが、地域子ども施設を活用した外遊び事業ができるというふうに考えて御提案させていただきました。
白井委員
説明の中にも、プレーパークだとかプレーリーダーという文言は一つもないですよ。質問の中でぺろっとしゃべるような話ですか、今の。しかも、全体施策の中では公園の常設をどう検討するかと言ってきているわけでしょう。政策助成の中でもプレーリーダーの養成というのは入っていたけども、もはや幾つの所管にまたがる話を書いたんだと。今の答えのやつは確定の話なんですか。
小田子ども家庭支援担当部長
基本計画の中では、主な取組のところですけれども、子どもの遊び、体験の場の確保というところで、育成活動推進課と公園課が共管という形になってございます。その中で育成活動推進課のほうでは、プレーパーク活動の支援の在り方の検討であるとか、支援団体への支援の実施というようなことが計画されているところでございます。公園課とも実際いろいろ協議を進めておりますけれども、いわゆる公園を使った常設プレーパークについてであれば、公園課が所管であるというようなお考えを向こうのほうはお持ちであり、それ以外の場所である場合には、育成活動推進課のほうで進めるべきであるというのは、庁内議論があるところなのでまだ確定ということではございません。
白井委員
だったら、プレーパークの全容の事業を示してくださいよ。全容がまだ全然示されていないにもかかわらず、ここで確定のような話をされたら、しかも説明文には一言も書いていないんですよ。まだ検討ですと。じゃ、話をするのがおかしいんじゃないですか、順番的に。今の話だと、公園は公園課でやっていますからと。うちの所管は関係ないような言い方じゃないですか。一方で、児童館は廃止してプレーパークにしますという。これがニーズを踏まえたありようですと言われたら、一体どこを聞いたらこうなるんだよと普通思わないですか。説明文、一言もないですよ。その上で追及したら、まだ検討中ですと言われた。確定ですか、さっきの答弁のやつは。
細野子ども教育部育成活動推進課長
確定ということではないんですが、この外遊びの部分については、実際にそういった自由に外遊びができる施設が欲しいというニーズもございましたので、この児童館の跡地活用の一つとして御提案させていただいたものでございます。
白井委員
公園課所管でというのであれば、本来であれば委員会をまたがるんですよ。そっちは別の話だからと一生懸命言いたいんでしょうけど、全容をどうするんだと。事業形態の中で、どこで展開するかによっては、それは所管がまたがるから、うちだけの報告というのは話が違うんですよ、本来。という話をしているという自覚はありますか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
議論の内容によっては、確かに他の委員会にも関連するものというふうには認識してございます。今回お話しさせていただいているのは、児童館の跡地活用として外遊び事業ができる施設を作ることを提案しているというものでございまして、当委員会で御報告させていただいているものでございます。
白井委員
いろんな所管にまたがる話、しかも確定事項でないようなもの、ペーパーで出されていないようなものをちょろちょろとしゃべり出すというのはいかがなものかなと思います。しっかり整理していただかないと、全体構成をまず出してくださいよとなりますよ。よく考えてください。
次、キッズ・プラザは置いておいたとして、学童クラブについて。こちらも需要に応じて整備と書いてあって、朝日が丘、大和西、新井薬師、鷺宮と四つになっています。ただ、これも需要に応じてと書いているから、必ずしも置くのかどうか分からないところです。ただ、一方で、さっきの一時保育とは違って、必要に応じてという関わり方はあるんでしょうけど、一番最後の子育てひろばも徒歩圏内にと書いてあるんですけど、何となくこれだけぽつんと浮いていて、要は周りに施設がないところ、児童館がないところを指して、何となくイメージを描いているのかなという、こんな感じにしか見えないんですけど。全ての児童館の跡地を何らかの形で使いたいというのを、条例否決を受けて考え直して出してきたというところはいいと思うんです。ただし、それは本当にお金がかかりますよ。構造改革のときにも言いましたけど、老築化している施設がめちゃくちゃあるので、これ、職員人件費を削減したから経費削減に取り付けるんだという言い方をしていますけど、それは甘い。建て替える改築費用だとか外部委託する運営経費を考えたら、それは全体の区財政の中でどれほど重い負担となるか、後年度の負担になるかと。だから、構造改革の中で集約化だとか書いてきたわけでしょう。複合化だとか。逆に言うと、子育て関連施設はどこの施設も交わることなく全て活用して、あとの施設は皆さんのほうで集約化だとか複合化してくださいよと。いいんですか。うちの施設の所管、全くそこを関与しなくて。だから、総論がぶれているとこうなるよという話をしているんですよ。構造改革もそうだけど。どうするんだよと。
だから、ここには本当にお金をかけるし、ほかの施設も交わらせないんだと。その代わり、ほかのところで調整するというのであれば、ほかのところのやつでどうやったらこの財源を賄えるんだという話を示してもらわないと、大丈夫ですかと普通みんな思いませんか。条例を否決されたから一気に変わっている。前回はやり過ぎだと思うよ、正直。説明もないし。もうちょっとニーズを踏まえてちゃんと説明してくれと言ったけど、はいと。なので全部残しますと言われると、言ってみるものだとは思うけど、本当に大丈夫、これでとならないですかね。しかも全体構成の中で施設をどうするかといった話の中に、子育て関連の施設だけが複合化だとか一切関係なく、経費は人件費が削減できるからというけど、そんなので賄えるんだったら苦労しないよ。違いますかね。いかがでしょうか。
細野子ども教育部育成活動推進課長
確かに施設の状況もございまして、耐用年数前ではあっても老朽化が否めない多くの児童館があることは事実でございます。施設の計画的な修繕は順次進めており、また、長寿命化に努めているところではあります。また、改修の必要というのが、その状況によってはあり得るわけなんですが、それは個々のその時点での施設の状況を見ながら、改修の必要性については判断していくというふうになると考えております。
白井委員
長々とすみません。最後、見直しに取り組んでいただいたことは評価をします。ただ、跡地をどう本当に活用するのかという目的も、どうも後付け感が拭えないし、本当にそれは地域のそれぞれの施設の配置、公平・公正ですかと思うところもあります。あとは、区全体を考えたときに、うちだけこんな取組で大丈夫ですかと。だって、高齢者施設だとか、すこやか福祉センターやほかの施設と交わるようにしたとしても、何でうちだけ除外でというので成り立ちますか、それでと。よく考えてください。それでも成り立つようにしますと。ほかのところをばっさり切りますからというんだったら、それも示していただかないと、手放しではよかったねとはなかなか言いづらくないですかと思います。だから、よくこれも、各論の、うちの児童館のありようだけなんだというんじゃなくて、まさに、本当に、この後区の財政的な後年度負担も考えなきゃいけないところであって、どうするのかというのをよくよく検討して出してくださいよ。プレーパーク一つの話でもそうだよ。公園課と打合せできているのかと。それはそっちでやっていますからという答弁を聞いたタイミングで駄目だなと思う。よく全体調整した上で、もう一回話を通してもらう必要があるんじゃないですかね。と個人的に思いますけど、いかがでしょうか。
小田子ども家庭支援担当部長
今回、展開案ということで、たたき台を出させていただきました。様々御指摘いただいた点、御意見いただいた点、また、区の内部でもまた議論いたしまして、調整した上でまた御報告をさせていただきたいというふうに考えております。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、10番、中野区児童相談所の運営状況についての報告を求めます。
神谷児童相談所副所長
それでは、中野区児童相談所の運営状況につきまして御報告申し上げます。(資料10)
区は、令和4年4月1日に児童相談所を開設いたしました。これによりまして、市区町村の子ども・家庭相談機能に加え、子どもの一時保護や措置等の法的権限を有することによる一貫して迅速な児童虐待等への対応や、地域と連携したきめ細かい支援を行える体制となってございます。開設から現在までの状況につきまして、7月末現在になりますけれども、運営状況について報告をさせていただきます。
まず1番目、児童相談所の相談受付状況でございます。(1)新規受付件数につきまして、月ごとの受付件数は御覧のとおりとなってございます。また、虐待相談の件数につきましても、括弧で示させていただいております。年間の想定といたしましては、受付件数として1,500件、うち虐待件数1,000件程度を見込んでおりまして、設置前の想定数とおおむね同程度と思ってございます。参考措置といたしまして、令和3年度の中野区子ども・家庭支援センターにおける受付件数、そして一昨年度、令和2年度の東京都杉並児童相談所の中野地区の件数についても記載してございますので、御参照いただければと思います。
(2)前年度からの引継件数でございます。東京都杉並児童相談所から移管した件数につきましては229件、うち虐待相談が86件でございます。区から継続した件数、こちらは子ども・家庭支援センターから継続した件数になってございます。こちらが130件、うち虐待相談が92件となってございますので、この4月のスタート時点では359件、虐待相談については178件でスタートしております。
2番目、一時保護の実施状況でございます。(1)月別一時保護件数でございます。こちらは、当該月に新たに一時保護となった児童数を記載してございます。所内一時保護につきましては、御覧のとおりの数字となってございます。6月に11件というピークがございまして、定員を超過する日が数日ございました。児童養護施設等への一時保護委託を行っているところでございます。
次のページを御覧ください。一時保護につきまして、内訳でございます。学齢児男女、そして、乳幼児の内訳はこちらのとおりとなってございます。特に学齢女子につきまして、コンスタントに入所が続いている状況でございます。
(2)新規入所における警察からの身柄付通告件数、そして、割合でございます。件数が11件、割合は30.6%になってございます。令和2年度の数字でございますけれども、東京都全体では7割程度、警察からの身柄付通告となってございますので、中野区児童相談所としての判断で保護をしている割合が増えている状況でございます。
(3)退所者の平均保護日数でございます。こちらは26.5日となってございます。家庭復帰をしたお子さんが中心の日数になってございますが、速やかに行われている状況でございます。
(4)在籍校への登校児童人数でございます。こちらは所属別児童人数といたしまして、小学生1名、中学生2名、高校生2名となってございます。このほかに一時保護所内における学習支援につきましては、児童ごとに在籍校と学習状況等を共有いたしまして、個々の状況に合わせた対応を行ってございます。
3番目、愛の手帳の進達の状況でございます。こちらは5月から実施をしております。御覧の数値となってございます。こちらについても設置前の想定と同数で推移しているところです。
4番目、社会的養護の実施状況でございます。(1)児童養護施設等の措置児童人数につきましては、里親委託が12件、乳児院が9件、児童養護施設等が54件となってございます。(2)区内里親登録家庭数でございます。養育家庭が17件、うち10件が既に委託を受けている家庭になってございます。養子縁組家庭が8件となってございます。
5番目、専門的対応の実施状況でございます。(1)医学相談、こちらは児童精神科医等が、子どもや保護者等への医学的診断や職員への助言等を行っているところです。実施回数は25回、実施件数は40件となってございます。
次のページに参りまして、(2)法的対応相談でございます。こちらは法的相談員――弁護士が対応しておりますけれども――が法的な知見を要する案件につきまして、職員への助言等を行ってございます。実施回数が16回、実施件数は延べ48件となってございます。
(3)児童相談専門支援でございます。児童相談専門支援員が、子どもや保護者等の環境が複雑で専門的な見立てが必要な案件ですとか、児童相談所運営全体の充実・強化について職員へ助言等を行ってございます。実施回数は9回、実施件数は延べ27回となってございます。
最後に、権利擁護に関する取組でございます。(1)児童養護施設等の措置児童についてでございます。子どもの権利、意見表明等の説明や連絡先が記載された子どもの権利ノートや、意見表明の記載用紙のほうを個別に配布してございます、児童福祉司や児童心理司が施設等へ訪問し、児童の声を聴き取ってございます。
(2)一時保護児童に関しての取組でございます。子どもの権利、意見表明等の説明や対応が記載された入所のしおりや、意見記載用紙を個別に配布しているところでございます。児童福祉司、児童心理司、また、一時保護所の職員が一時保護等において児童の声を聴き取ってございます。また、一時保護所内で子どもの心理教育や意見表明機会を確保しております。加えまして、一時保護所に設置された意見箱に投函された意見や、第三者委員が一時保護所へ訪問し聴き取った児童の声などについても対応しているところでございます。
報告については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
河合委員
すみません。御報告ありがとうございました。
まず、令和3年度の子ども・家庭支援センターの件数と、令和2年度の東京都杉並児童相談所の受付件数を出してくださっていると思うんですけど、新規受付件数、ざっと計算して509件というところで、想定数と言っていたんですけど、この想定数はこの下の二つからどんな感じで今想定数を出していたんですかね。
神谷児童相談所副所長
こちらの想定件数につきましては、現在の受付件数から12月行った場合の件数として1,500件程度というふうに思ってございました。また、これまでの中野区の子ども・家庭支援センターの数字と、東京都杉並児童相談所の中野地区の件数のうち、両方に同じものが上がっているような件数がございますので、そういったダブルで上がっているところを除いた件数として1,500件程度かなというふうに思ってございましたので、そういった意味で想定とおおむね同等の数値というふうに説明をさせていただきました。
河合委員
ありがとうございます。理解いたしました。
先ほど定員超過があったという話、一時保護の実施状況の中で6月に一時定員超過があったところで、御対応されたというところだったんですけど、改めてどういうふうにやったよというのと、どう問題なかったのか教えてください。
神谷児童相談所副所長
定員超過になった場合におきましても、1階に個室が幾つか用意してございますので、そちらのほうで安全に子どもを保護しております。また、そういった超過が継続することがないように、他区の一時保護所、あるいは東京都の一時保護所、そして、児童養護施設等に保護委託をかけるというようなことも並行して行ってございます。
河合委員
ありがとうございます。いろいろ工夫しながらやっていただいていたんだなというところで、お話を聞いて非常に安心しました。また、通学に関しては非常に大変なところだと思うんですけど、これもすごく、一時保護所にいるお子さんの、他の自治体とか他の東京都のところですごく要望が高いところであったというところで、それを実施できているというのは本当に中野区としてすばらしいんじゃないかなと思っています。権利擁護に関する取組もここに報告されておりまして、引き続き、大変時間と手間はかかるかと思うんですけど、丁寧にやっていただけていることを非常に評価しておりますので、引き続きやっていただけたらと、実施していただけたらと思っております。
羽鳥委員
すみません、権利擁護に関する取組で、一時保護児童に関して、一時保護所内で子どもの心理教育や意見表明機会を確保(週1回程度)しているということなんですが、具体的にどのような中身なんでしょうか。
神谷児童相談所副所長
一時保護所におきましては、心理療法担当職員を会計年度任用職員で雇っております。そうした職員が中心になりまして、毎週1回時間を設けて子ども会議のようなものを開いております。そこでは一時保護所での生活等につきまして、子どもと大人も一緒に考える機会としております。そのことを定期的に持つことで、子どもが意見を出しやすいような環境をつくっているところでございます。
羽鳥委員
分かりました。
あと、「一時保護所に設置された意見箱に投函された意見や」とあるんですけども、具体的にどのような意見が投函されているんでしょうか。言えますか。
神谷児童相談所副所長
意見箱につきましては、基本的には一時保護所内では開封いたしませんので、子ども教育政策課のほうで開封していただいておりますが、その内容についてフィードバックをいただいているところでございます。そうした内容の中身につきましては、生活の様々なリクエストみたいなところが一番多いです。そのほかに心配な気持ちなどをそこに書かれるお子さんもいらっしゃいます。
羽鳥委員
分かりました。
あと、先ほど河合委員も触れていたんですけれども、在籍校への登校ということで、小学生1人、中学生2人、高校生2人とあるんですけども、いろいろと、やっぱり一時保護をされている中で在籍校に登校するとなると、結構いろんな支援とか必要になるかなと思うんですけど、具体的にどういうふうな取組で通えるようにしているんでしょうか。
神谷児童相談所副所長
一時保護所におきましては、生活支援員を会計年度任用職員で配置しておりまして、朝晩の登校などに同行が必要な場合には、その支援員が同行しております。小・中学生については、基本的には支援員を活用しております。高校生につきましては、区外であることが多いことから、1人で通えるというようなことを基本にしながら、必要に応じて生活支援員の活用をしております。
委員長
よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
次に、11番、その他で理事者から何かありますか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
それでは、子ども・子育てに関する講演会につきまして、口頭にて御報告させていただきます。
区では、今年度、子育て家庭の悩みの解消や課題の共有等を進めるため、子ども・子育てに関する講演会を実施することとしております。今年度は全2回の実施を予定しておりまして、第1回につきまして7月31日に実施したところでございます。第2回につきまして、「体罰によらない子育て」をテーマとし、NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク、理事、高祖常子さんを講師としてお招きし実施いたします。周知の方法につきましては、区報10月20日号に掲載するほか、区ホームページなどでお知らせすることを予定しております。なお、実施の日時につきましては、令和4年11月5日の土曜日、午後2時から4時までを予定してございます。
御説明については以上でございます。
委員長
質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありませんか。
青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長
それでは、子どもの権利の日フォーラムなかの2022につきまして、口頭にて御報告させていただきます。
中野区子どもの権利に関する条例の普及と促進を進めるため、中野区子どもの権利の日フォーラムなかの2022を開催いたします。今年度は11月20日の日曜日、午後2時から、みらいステップなかの10階の研修室とオンラインのハイブリッドにて実施いたします。構成としましては、第1部で基調講演、第2部でパネルディスカッションを予定しております。周知の方法につきましては、区報11月5日号に掲載するほか、区ホームページなどでお知らせすることを予定しております。
御説明については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありませんか。
滝浪子ども教育部子育て支援課長
病児保育の再開につきまして、口頭にて御報告させていただきます。
令和2年5月から新型コロナウイルス感染症対応のため休止しておりました総合東京病院における病児保育につきまして、10月より再開いたしました。再開に当たりましては、受入れ基準と入室前確認を一部変更してございます。受入れ基準につきましては、児童本人や家族が新型コロナウイルス感染症の陽性または濃厚接触者の場合や、保育園が新型コロナウイルス感染症のため休園している場合などでは利用できません。また、入室前確認でPCR検査を実施し、陰性である場合にのみ利用できます。利用に当たってかかりつけ医に受診し、医師連絡票を発行してもらうなどの手順に変更はございません。
御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。他に報告はありませんか。
半田子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長
それでは、私からは児童虐待防止推進月間の取組につきまして、口頭にて御報告申し上げます。
来月11月は児童虐待防止推進月間でございます。今年度厚生労働省が公募により決定いたしました標語は、「もしかして?」ためらわないで!189(いちはやく)でございます。区といたしましては、オレンジリボンキャンペーンといたしまして、中野駅にて啓発グッズを配布するとともに、里親体験発表会、里親家庭写真展などの取組を実施してまいります。区議会議員の皆様におかれましても、11月はオレンジリボンバッジの着用につきまして御協力をいただければ幸いでございます。なお、事業の詳細につきましては、別途改めて御案内をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了します。他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後6時32分)
委員長
委員会を再開します。
(午後6時33分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、当委員会の本年度の地方都市行政視察は、富山県富山市のPFI手法における学校整備事業について及び学校教育における学力向上の取組について、石川県金沢市の金沢市子ども生活応援プランについて、日程は11月7日(月)から11月8日(火)としたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で地方都市行政視察について終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りをいたします。
お手元の事項を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後6時34分)
委員長
委員会を再開します。
(午後6時34分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回は第4回定例会中とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から御連絡をさせていただくということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で予定した日程は全て終了いたしますが、委員、理事者から発言ございますか。
羽鳥委員
ちょっと時間もないんですけれども、2点、どうしても確認したいことがありますので質疑いたします。
一つは、ある方からちょっと、生活というか、区内でやっている保育園に関わって労働の相談がありました。その内容というのは、契約書で書かれていた業務とは違うところに部署異動を業務命令されたところ、その異動命令というのを拒否したと。ちょっとパワハラに当たるから拒否をしたところ、翌月末でその契約を解除されてしまったというふうな、不当解雇になるんですね。今、労働争議にもなっているんですけども、この事態、ライクキッズ株式会社さんは中野区内でも保育園を七つと学童クラブ六つと子育てひろばを二つやられている事業者さんですけれども、こういった事態が発生していることについて、区としては把握しているでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
1度話を聞いてもらいたいという依頼がありまして、聞きましたので、この内容につきましては聞いております。
羽鳥委員
先日、労働審判第1回目が行われたというふうなことなんですけども、そのときに、結構ひどい話で、ライクキッズさんからは、和解金を取り下げたら、その方が所属している労働組合に対しての訴訟を行っているというんです、ライクキッズさんが。それを取り下げるというふうなことまで言っているんですね。そういう脅しのようなこともやっているんですけども、そのことについては把握されているでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
今の件につきましては、聞いてはおりません。
羽鳥委員
ちょっと、話としてどういったことになっているのかというのを、やっぱりこの事業者さんのほうにきちんと確認していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長
かなり個人的な内容になるかなというふうには考えております。それから、既に労働審判のほうまで進んでいるということになりますので、保育園としてその保育園が適切に運営できているのか、そのような観点の中で聞くことは可能かなというふうに思っております。それから、当人の意向というものがありますので、かなり慎重に聞いていきたいというふうに思います。
羽鳥委員
そういった事態だと、本当にちゃんと経営――経営というか、運営ができているのかなということも非常に不安になります。子どもたちへの影響も心配になりますので、ぜひともしっかりと事業者に対して確認していただきたいと思います。
もう一つ、どうしても、すみません、確認したいのが、8月30日に文部科学省のほうから「北朝鮮当局による拉致問題に関する図書等の充実に係る御協力等について」というふうな事務連絡が出されているんですけども、まず、ちょっとこの中身について簡単に、どういった中身でしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
委員御照会いただきました文部科学省からの通知でございます。拉致問題に関する図書等を充実することによりまして、国民のそういった関心を高めていくことが重要だというようなことで、協力の依頼ということの通知だと認識してございます。
羽鳥委員
区としては、文部科学省から事務連絡が来てどのように対応されたのでしょうか。
濵口子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長
国の通知を受けまして、図書館の運営の事業者のほうへこういった通知があったということの周知をしたということでございます。
羽鳥委員
拉致問題が日本に対する重大な人権侵害であって、これを大きく世論喚起していくこと自体は非常に重要だというふうなことは、異論はありません。しかし、図書館というふうなものがやっぱり独立しているのはなぜかというふうに言ったら、戦前とか戦中とか、やっぱり図書館というのが国民を導いていこうというふうな施設として使われてきたというのもあって、それが国民の知る自由を妨げてきたというふうな反省から、1954年に図書館の自由に関する宣言というのが出されて、資料収集の自由があるんだというふうなことを宣言されているわけですね。そういうふうなものがある中で、事務連絡が来たからやっぱり図書館に通知するというのは、そういう資料収集の自由なんかを崩していくものだというふうに考えます。今後そうした通知が出たときに、きちんと区としてそういった図書館の自由というふうな問題、知る権利、知る自由の問題について、きちんと判断して対応していただきたいというふうに思います。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で子ども文教委員会を散会いたします。
(午後6時40分)