平成23年11月11日中野区議会中野駅周辺地区等整備特別委員会
平成23年11月11日中野駅周辺地区等整備特別委員会
中野区議会中野駅周辺地区等整備特別委員会〔平成23年11月11日〕
中野駅周辺地区等整備特別委員会会議記録
○開会日 平成23年11月11日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時15分
○出席委員(14名)
白井 ひでふみ委員長
金子 洋副委員長
いでい 良輔委員
平山 英明委員
森 たかゆき委員
いながき じゅん子委員
小宮山 たかし委員
伊東 しんじ委員
佐野 れいじ委員
北原 ともあき委員
小林 秀明委員
大内 しんご委員
むとう 有子委員
かせ 次郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
経営室長 川崎 亨
経営室副参事(経営担当) 髙橋 信一
都市政策推進室長 遠藤 由紀夫
都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 横山 俊
都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 松前 友香子
都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 秋元 順一
都市政策推進室副参事(中野駅地区基盤整備担当) 石井 正行
都市政策推進室副参事(西武新宿線沿線まちづくり担当) 佐々木 啓文
都市基盤部長 服部 敏信
都市基盤部副参事(都市計画担当) 相澤 明郎
都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 古屋 勉
都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) 石田 勝大
都市基盤部副参事(交通対策担当) 高橋 均
○事務局職員
書記 鈴木 均
書記 細川 道明
○委員長署名
審査日程
○議題
区役所・サンプラザ地区一体的整備について
中野駅周辺地区整備及び区内交通結節点周辺のまちづくりについて
○所管事項の報告
1 中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3の検討状況について
(中野駅周辺まちづくり担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから中野駅周辺地区等整備特別委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程について御協議いただきたいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
休憩中に御確認いただいたとおり、本日の審査日程はお手元に配付してある(資料1)とおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、午後5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
区役所・サンプラザ地区一体的整備について及び中野駅周辺地区整備及び区内交通結節点周辺のまちづくりについてを一括して議題に供します。
所管事項の報告を受けたいと思います。
1番、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3の検討状況についての報告を求めます。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
それでは、本日、別紙資料といたしまして、別紙1-1から別紙4までの5点を御用意しております。この中で別紙2から4につきましては、前回の当委員会で提出させていただいたものと全く同じということになっております。
まず最初に、本日はグランドデザインVer.3の検討状況について(資料2)という御報告ですけれども、最初に、Ver.2がどういうものであったのかというところを簡単にもう一度復習させていただければなというふうに思います。
まず、別紙1-1です。こちらはVer.2そのものでございます。何が書かれてあったのかということだけを、さっとお話をさせていただきたいと思います。
まず、ページをめくっていただきまして、2ページ目です。こちらには、そもそもこのグランドデザインとは何なのか、どういう目的でつくっているのかといったところを記しております。基本的には、駅周辺の将来像を示したものということです。この将来像については、10か年計画基本構想、それと並行して産業振興の考え方等々、関連する計画と整合性を持ちながらつくっているということです。
策定の目的につきましては、これを我々行政、あるいは区民、事業開発者との共通の指針にしながらまちづくりを進めていく、あるいはまちづくりの機運を高めていくといったところを、この策定の大きなねらいというふうにしております。
続いて3ページ、こちらは、まちづくりが目指す30年後の中野ということで、おおむね人口推計がどのようになっているのかといった簡単な少しデータを用いております。将来的には高齢化が進む中で、中野区は持続可能なまちを目指していくんだといったところを改めて強く掲げております。そのために必要なまちづくりを推進していくんだといったようなことを掲げているところです。
まためくっていただきまして、4ページ目です。こちらは、大きな目標像として、東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点となるというふうにうたっております。Ver.1の段階では、あくまでも駅周辺は中野区の中でどうあるべきかということの表記だったんですが、このVer.2の中で、もっと広い視野、東京都の中でどうあるべきかといったところを記しております。新たな西の活力の源となるような、そんな位置付けを目指したいということです。
また、ページの下段のほうについては、改定した都市マスタープラン、その中での位置付けもおさらいをしているというところです。
続いて、5ページ、こちらは、この新たな活動拠点という大きな将来像のもとに、まちづくりの基本目標、ごらんのような4点を掲げているというところです。
これを実現するために、まちづくりの視点として、一つは、駅を中心に四つの丁目があるわけですが、それぞれの個性や魅力を高めていこうという視点、もう一つ、2番目が、それらをつなぐちょうど軸になる駅、これを整備していきながら、まちをつなぐ動線をしっかりつくっていこうといったことです。3番目が、新時代にふさわしい基盤づくりということで、これはどこかの丁目ということに限るわけではなく、駅周辺全体として、活力やにぎわい、あるいは環境、あるいは情報化といったところでどうあるべきかといったことを整理しますよということを掲げております。
続いて、次ページ以降、6ページから、6、7、8、9、こちらは各四丁目、五丁目、三丁目、二丁目それぞれに掲げる将来像のテーマと、その将来像の中身をハードだけではなくて、少し産業振興のソフトの側面も取り入れた形で、現況に対して将来はこうなるべきではないかといったところを整理しております。お読みおきいただければというふうに思います。
少し飛びまして、10ページ目になります。こちらは、まちをつなぐ動線づくりということで、中野駅地区がどうあるべきかというところをこの1枚で集約して整理しております。基本的には、現在の北口、南口の改札、それとの1本の動線だけではなくて、西側に新たな南北自由通路、それと駅施設、さらに南北をつなぐだけではなくて、北側、南側それぞれに東西動線、これを図っていくべきだろうといったようなことを掲げております。
このVer.2の策定と同時期に、中野駅地区整備基本計画、これもあわせて策定しているところです。まさに整備基本計画では、この10ページに書いている内容をよりさらに詳細に記載しているといった、そんな構成になっております。
続いて、11ページ目から13ページ目につきましては、それぞれ地区にかかわらず、駅全体で、まず11ページ目が、活力・にぎわいがどうあるべきか。この中で言えば、例えば業務機能の導入、あるいは広域的な交流機能の拡充、中野ならではの産業の育成といったような切り口から、駅周辺のにぎわいがどうあるべきか、活力をどうつくれるのかといったところを記しております。
そして12ページ目です。こちらは環境・アメニティという見出しをつけております。環境負荷の考え方や緑化、あるいは防犯とか防災機能の向上、あるいは景観形成、こういった切り口で、どうあるべきかといったところをこの1枚に集約しております。
続いて、13ページ目です。こちらは情報先端都市という見出しをつけております。駅周辺の情報化が進むことによって、安心・安全や暮らし方、あるいは働き方といったようなところが、その形や質を変えていくことができるんであろうといったようなことを、この1枚で掲げているところです。
以上が大きな将来像と少し個別の内容を整理しておりまして、続いて14ページ目では、スケジュール、大きな展開ステップということで掲げております。大きくは、向こう30年でこの駅周辺のまちづくりを進めていこうという考え方です。最初のI期が軌道に乗せるということで、最初の10年です。こちらは、ほぼこの10年では警大跡地の開発が完了し、中野駅についても西側の動線、それと北側の東西通路、これは形になっていくであろうと。それと南側につきましても、二丁目の再開発事業、これも形になってきているだろうといったような大まかなところを示しています。
次のII期が、次の20年目ということで、発展させるということで、さらに駅地区については、南側の東西の動線ができていたり、三丁目の駅直近の部分のまちづくりが進んでいるといったようなところが加わっております。さらにサンプラザ・区役所街区のところの整備も着手を当然しているであろうというところです。
そして最後の第III期、成熟させるという見出しになっておりますが、これはその他、例えば五丁目のほうでありますとか、二丁目の東側の、例えばJRのヤードの街区、そういったところのまちづくりも何らかの動き出しが見えないだろうかといったところを記しているところです。
最後が15ページ目になります。じゃあ、このようなまちづくりが進んだときに、どんな人々の生活、ライフスタイルがあるのかといったところを簡単に記しております。2020年ごろはどうなっているのかというところで切り出しております。働く人、まちに来て楽しむ人、そしてここで暮らす人、それぞれの視点から、記載しているようなライフスタイルが展開されているのではないかといったところを書かせていただいているものです。
これがVer.2ということで、これを指針にしながら、もう警大跡地は進んでおりますし、駅地区の整備も着手されているといったところです。
あわせて、別紙1-2、A3の表裏の資料がございます。これは中野駅周辺まちづくりの御案内ということで、特に最近は多くの区民の方、その他関係者から、実際、工事はどういうふうになっていくのかといったお問い合わせをたくさんいただいております。その際に、このグランドデザインVer.2の一番主要なエッセンスと警大跡地の一番最新の情報、それと裏面には中野駅の整備計画で示している最終形と、それに至るまでの段階的な整備の段取り、それと、今やっている第1期整備の概要を記しているというものです。まさにVer.2を指針にしながら、現在のプロジェクトは進んでいるといった様子をまとめさせていただいているところです。
委員長
ありがとうございます。現行計画でありますので、確認となりますけども、ただいまの別紙1-1、また、別紙1-2について質疑のある方はございますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、引き続きVer.3について、別紙2のほうですね、御説明をお願いします。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
それでは、残る別紙2、3、4を少しまとめて御案内させていただきたいと思います。
これは基本的に前回の当委員会でも御報告をさしあげましたので、要点だけを少しお話しさせていただきたいと思います。
別紙2が、Ver.3の策定についてというタイトルになっております。これはせんだって開催しました推進会議で活用した資料そのものでございます。そもそも、このVer.3に改定するということですけれども、これはもう先行するプロジェクト、警大跡地もかなり形が見えてほぼ完成に近づいている。駅地区も既に1期が進んでいると。その先のこれから特に大きく動かしていくプロジェクトとして、中野駅の第2期以降、それと区役所・サンプラザ街区、南口のまちづくり、これを本格的に動かしていくという時期に来ております。これらのプロジェクトを推進するに当たっては、Ver.2ではまだ少し不足しているというか、もう少し将来像を議論しながら深めていって、今後の主要プロジェクトの指針としたいといったところが、この改定の目的となっているわけです。
この別紙2の1枚目の下のほうには、その策定の目的と構成案といったものを書いております。ただ、この資料の次、ページをめくっていただく次以降は、検討している今の状況の中身の御紹介ということで御理解をいただければと思います。この中身自体がそのままVer.3の冊子となるというものではなくて、あくまでも、まず先に将来像の議論があって、この先に、じゃあ、それを反映して整備がどうあるべきかといったところを追加、肉づけをしていって、最終的にはVer.2のような、冊子のような形で取りまとめを考えているところです。
この別紙2のめくっていただいた最初のところです。Ver.3の策定の背景には少し書いておりますが、揺らぐ持続可能性、動き出したプロジェクト、今後求められる仕組み、仕掛けといったところを記載しております。Ver.2では描き切れていないところがまだあるといったところで、こういった視点を加えながら背景としていきたい。そして、現状を十分に分析・認識した上で、ふさわしい将来像をより豊かに描いていきたいといったものです。
その下の1-1の揺らぐ持続可能性です。これは中野区の人口動態の将来推計を少し記載しております。2040年には相当な生産年齢人口の割合が減少してしまうといったところの推計です。
続いて、1-2の動き出したプロジェクト、隣の2コマは既に進捗のプロジェクトの様子ということで、飛ばさせていただきます。
ページをめくりまして、1-3、駅周辺の現状分析です。これは強みと弱み、それと強みをさらにフォローする、駅周辺で動いているプラスの機会、それと弱みの下には、これは駅地区だけではないんですが、日本全体としても言えることでありますが、脅威がごらんのような内容で今あるところだと。そういったものを、強みを生かして弱みを克服するためにはといったことで、幾つか掲げているところです。こんな視点を持ちながら、しっかりと現状も分析していきたいというところです。
こういったところを踏まえながら、その下のマス、2番の中野駅周辺の将来像です。基本的には先ほど申し上げたVer.2の大きな考え方、各地区の将来像は変わるところではございません。ただ、その考え方にさらに新しくというか、この四つの切り口を加えていきまして、もう少し将来のあるべき姿をクリアに描いていきたいといったところの趣旨でございます。
その次の、2-1から2-4のこの四つにつきましては、それぞれ最先端の業務拠点とはどういうイメージなのか、高度な情報の集積・交流・発信空間はどういうイメージなのか、個性豊かな文化発信拠点とはどうなのか、最高レベルの生活空間とはどうなのかといったところの少しセンテンスだけなんですけれども、イメージとしての表記があるというものです。
これを補足するために、別紙3というものをつけてございます。これも既にお読み取りをいただけているかと思いますけれども、それぞれの四つの切り口ごとに、例えば将来像1の最先端の業務拠点につきましても、①から④までの少しイメージセンテンスを書いているところですが、それぞれに呼応する形で、もう少し説明を加えさせていただいているというものです。
一つだけ少し中身に触れますと、例えば将来像1の最先端の業務拠点です。これはパワーポイントのこちらの資料だけですと、①としては、多くの集客交流を生み出す業務拠点としておりますが、少しそれに補足する形で別紙3のほうでは、駅周辺の再開発、あるいは既存の建物の用途転換・建てかえ等によって、業務や商業床の面積が増加して、それが多くの集客交流を生み出す業務拠点となっているといったような、少し補足する形で記載をさせていただいているところです。
同様な形で、四つの切り口を少し補足しているといったような形になっております。
そして、こちらの資料の最後、3の中野駅周辺各地区の整備の方向性です。これは四つの丁目ごとに文章で少し掲げているのに加えまして、中野駅地区、ここにつきましては、土地の高度利用によって、高容積化・立体化を進め、駅自体の集客機能を高めるとともに、駅広場の整備と連動して四つの区域への導入動線を強化、区域相互の回遊動線を形成するといった文言を加えているところです。
あわせて、道路交通ネットワークの考え方についても少し記載を入れているといったような形になっております。
こういった資料をもとに推進会議を進めまして、別紙4のほうは、その会議の際に各委員から出された御意見を議事要旨として取りまとめております。これももうお読みおきをいただけているものというふうに思っております。
説明は以上です。
委員長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの報告に対し質疑はございませんか。
伊東委員
Ver.3の策定についてということで、前回の委員会と重複する資料も、新たにまたVer.2についても資料を提示いただいたわけですけれど、まず、本日、再配付していただきましたこのVer.3の策定についてという表紙につきまして、策定の目的は置いておきまして、その下に構成案といった四つの柱がございますけれど、これはVer.2と比べまして随分内容が――Ver.2におきましては七つの目次といいますか、構成案でまとめられているんですけど、これをここまで絞り込むということなんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
現時点で、この構成案は四つの章立てになっておりますが、大きな章立てとしてはこういった構成になるのかなということです。この章の中でも恐らくもう少し、例えば3の章につきましては、各丁目ごとということで、もう少しブレークダウンされるであろうというふうに考えておりますし、将来像についても、このVer.2を踏まえながら一番わかりやすく整理する形としては、この章の中でどういうふうにさらにブレークダウンした整理ができるのかとか、少しまた取りまとめに当たって大きな、一番わかりやすい構成というものを検討していきたいというふうに思っております。
伊東委員
前回も指摘させていただきましたけれど、Ver.2からVer.3へということで、いわゆるバージョンアップということですので、あまり内容が、ガラっと体系自体も変わってしまいますと、かえって混乱を招くと。今までやってきたこと、区が進めようとしてきたこと、示してきた方針についてどう担保されているのか、逆にどこの部分を改めていかれるのかというのが、この資料だけではわからないし、ましてや、この章立てみたいな構成についても、その辺が非常に見えづらく逆になってしまっているという部分を感じてならないんですけれど、せめてこういうものを用意するときには、前回のVer.2からの構成、Ver.2のほうで言えば、目次の1、2、グランドデザインとはと、あるいはまちづくりの基本的な考え方という部分はまとめて、グランドデザインVer.3の策定の背景だとか、そういうところにまとめていきたいというようなものはちゃんと示してきてもらわないと、かえって我々も混乱を招きますでしょうし、同じ内容について協議をなされている推進会議のほうも混乱を招くのではないかという懸念がありますので、その辺をまず指摘させていただきます。
続いて、本日の資料、ページ1枚めくっていただきまして、これ、パワーポイントのデータだと思うんですけど、3と振られている、要するに上半分ですよね。グランドデザインVer.3策定の背景というところで、揺らぐ持続可能性ということが示されている。Ver.2において、持続可能な活力ある30年後の中野ということを柱にVer.2がまとめられてわずか2年で、その持続可能性が揺らいでいるというようにもとれるような表現なんですよね。それで、示されたデータ自体は当時と変わっていない。Ver.2のころと、人口の動態だとかそういうものはそんなに変わっていない。どこが揺らいできているのか。この辺、表現をもうちょっと注意しないと、わずか2年で、これは方針ですよね、まちづくりの大きな。その根本が揺らぐようなものを策定してきたのかと間違ってとらえられかねない、そういうことを言っているようにも感じてしまう。私、これを目にしたとき、何なんだろうと。この辺についてはどうなんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
ここでは、Ver.2のときも人口動態を示しながら、将来の社会変化にも対応していけるような持続可能性を目指すんだということで、今回の改定に当たってもその趣旨は変わるところではございません。ただ、確かにちょっとこの表記ですと、それ自体が揺らいでいるのかという誤解を招きかねませんので、その辺の表記の仕方は十分また今後改めていきたいと思います。
伊東委員
十分注意してくださいね。これ、全体的に言えることなんですけれど、大変まとめ方が、雑と言っちゃ申しわけない。稚拙、これでも申しわけないかもしれないけれど、非常に混乱を招きやすいような表記になってしまっている。将来像四つにしても、別紙3の資料7ですか、結局、四つの将来像を補完するために具体的に示している内容についても、こっちだけ見ていると、この将来像だけ見ているとわかりやすいものが、逆にこちらの具体的なイメージということになると、内容が、最先端の業務拠点と言っていながら、例えば防災性能を盛り込んだだとか、要するにアメニティの部分、Ver.2で言うアメニティの部分が業務拠点の中に入って、公園や広場などの憩い空間、飲食や買い物に便利なバラエティー豊かな商業集積――商業集積という部分はわかるんだけれど、この前文なんかアメニティだよね、Ver.2で言えば。そうしたものが随所に入ってきて、かえってこれを見ることで混乱を招く。こういうまとめ方じゃ、かえってわかりづらいし、また、区民の皆さんに訴えていく訴求力に欠けてくるという気がしてならない。その辺はどう考えられますか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
この補足資料では、なかなかこれだけではわかりにくいというところがあったので、それを補足するという意味合いでつけておりますけれども、いわゆる業務拠点のこれを取り出して言いますと、中野が目指す最先端の業務拠点というのは一体何なのかといったところで、丸の内や六本木や品川とは違った、周辺にはそういった生活をサポートする商業であったり、憩いの空間であったり、そういったワークライフバランスの高い業務集積ができるといった魅力があるんではないかといったところを記しております。
ただ、委員のおっしゃっているように、Ver.2では環境とかアメニティで言っていた側面がこの中に入っていたりとか、あるいはほかの切り口でも同様なところもあります。Ver.2で整理した環境、情報、にぎわい、この三つと、今回さらにこの四つの切り口を出しているわけですが、ところどころラップしているところがあります。今後、改めてVer.3として最終的に取りまとめていく際には、そこのどこが深まって、どこが新たに追加しているのかといった点と、新たにさらに濃くしていきたいこの四つの切り口というのが、もっとわかりやすく伝わっていけるように整理をしてまいりたいと思います。
伊東委員
これに関連する報告は前回と前々回にもいただいていますよね。やっとここに来て、Ver.2との関連性でこの将来像という部分も、Ver.2の将来像、要するに三つの柱等が生かされつつ、それをさらに今おっしゃられたように掘り下げる、あるいは追加するというものだということがやっとわかるわけですよ。今までですと、ただ、この将来像というようなものが示されて、掘り下げていくんだ、豊かにしていくんだということだけですと、じゃあ、どう昇華していくのかというのが見えてこなかった部分があります。ですから、再三申し上げますけれど、十分その辺は資料のつくり方、そして報告のあり方、もっとわかりやすくすべきだと思います。
それで心配なのは、もう既に、ここにも書かれているように動き出したプロジェクトとあるように、中野駅地区の第1期整備も始まりました。それから、四丁目地区の参画事業者のほうの工事も着手された、あるいは、もうそろそろ終盤に向けて進捗している状況の中で、こうした中野区が持つこの中野駅周辺まちづくりの方針というものを、参画してくださる事業者の皆さんがどれだけ情報を共有していくのかと、あるいは、一緒になってこのまちづくりに参画していただけるのかというのがどこまで担保されているのかが見えづらい。
これ、平成18年12月にVer.1が策定されて、その翌年には、まちづくりガイドライン2007が策定され、その年の10月には警察大学校等跡地に係る開発協議会が設置されて協議が始まったということですよね。それの協議に基づいて、翌年、1年後には覚書が締結された。その覚書の締結の相手、相手というか、関係者というのは中野区、そして帝京平成大学、それから明治大学ですか、あと東京建物という4者の――3者に対して中野区がそれぞれ覚書を交わしたという経緯があります。その覚書を交わした時点というのは、あくまでもまだVer.1とガイドライン2007が策定された状況の中での覚書ということで、その後なんですよ。ですから、覚書からさらに1年してVer.2が策定されていると。また2年してVer.3という形になっていると。既に先行して参画していただいている今挙げた3事業者については、Ver.1はわかっているでしょう。Ver.2が果たしてこのまちづくりの方針としてグランドデザインが共有されているのか、実行に伴う確約がとれているのか。ましてや、もう覚書から3年たつVer.3へのバージョンアップ、これもそれら先発事業者にとって、あるいは、さらにつけ加えれば自警会の警察大学病院等についても、ちゃんとこの位置付けが共有され、一緒になって取り組んでいくという体制が整えられているのか、その辺はいかがなんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
委員の御指摘のとおり、Ver.2、これが計画として固まったのは21年の10月です。ただ、固まるまでに平成20年度の後半から議論を重ねて、かちっと固まったのは21年ですが、既に20年度の後半から議論はしていたところです。それと並行して警大跡地の先発先行事業者、こちらの都市計画を進める手続も、まさに平成20年度に一番活発にやっていたところです。その中で、先行する3者とは平成20年の10月に覚書を取り交わしております。この覚書の中には、にぎわいの形成とか、エリアマネジメント、あるいは産学公連携といったところの条文が入っております。その覚書で取り交わしている内容の精神は、まさにVer.2でうたっているところのソフトの考え方とは共通しております。したがって、Ver.2の内容についても、具体化するのはまさに先行事業者、来年の春以降、建物が立ち上がって、人が来てといったところで、まさに我々の公園の維持管理とあわせて、あそこをどうやってマネジメントしていけるのかといったような取り組みにつながっていくものと思っております。したがって、基本的には我々がVer.2で盛り込んだものは事業者とも共通認識のもとに、これから一緒に具体化をしていけると考えております。
さらにVer.3策定に当たりましても、少し事業者さんの意見等を伺っていったりでありますとか、そういったことをして十分に、これからその開発で参画されるような事業者とも十分共通の指針として使えるように、これを活用していきたいというふうに考えております。
伊東委員
覚書を交わすに当たっては十分な協議があったと。また、その後の情報提供も逐一されているという御報告ですけれど、今、当時の覚書、こちらで用意してきたんですけれど、環境配慮、樹木ですとか、樹木の保存活用、これ、整備を進めていく上での基本事項、それから環境配慮施策の実施、まとまったオープンスペースの確保、良好な景観形成、既存市街地への配慮、ユニバーサルデザインの導入、それから、防災拠点の形成、にぎわいの形成、エリアマネジメントの導入、産学公連携の推進、駐車及び駐輪対策の実施、都市基盤整備への協力、地位の継承、まちづくりの具体的な取り組みというような章立てになっていますよね。この内容からは読み取れないものも新たにここへ来てVer.3で、より具体的な肉づけが進められてきているというふうに見てとれるんですよ。そのためにつくられているんだろうと思うんですけれど。
既にもう事業のほうがほとんど進んでいる事業者にとって、新たにこの部分をどうやって担保していくのかというのが、ちょっと後手に回っているんじゃないのかと、そういう部分はぬぐい去ることができないんですよね、そういう懸念が。その辺は本当に大丈夫なのか。役割分担も見えてこないわけですよ。こうしたものを実現していくために体制、組織、それぞれの参画事業者、あるいは中野区の役割というものは見えづらい。だから、ここで書かれたものがどういう形で具体化され、実現していくのかというのがこれだけではわかりづらいし、また、それについて担保されているのかどうかが見えてこない。
先ほどのVer.3の章立ての中で一番最後に、将来像の実現に向けてという部分の構成があるみたいですけれど、このグランドデザインに直接そうしたものが書き込める性質のものかどうかは別にしても、下位計画等、あるいはこれからの事業展開の中で、タウンマネジメントの持っていき方によって、ちゃんとその辺が担保していくんだということ、そういうものでもせめて示されない限りには、何のために時間を割いてVer.3まで昇華させてきた、そういうものを、何でこういうものをつくったのか。それを実行していくための手だてというものをもうちょっと具体的にこの段階で方針を示していただかないと、将来像だけ示して、いかがでしょうというのもおかしなものじゃないかなと思うんですけど、その辺はいかがですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.2の段階におきましても、こちらの冒頭で、これは事業者や区民とともに共通の指針にしていくんだという表現をしております。Ver.3に当たっても、もちろん活用のベースは同じように共通の指針というところではあろうかと思っております。ただ、委員の御指摘のように、これは単純にただ将来像、こうありたいねと言っているだけではなくて、これをベースに個別のプロジェクトを深度化するに当たって、ここで記載されている内容をどういうふうに具体化していけるのか、いくべきなのかといったところのまさにこの活用のあり方というか、生かされ方、担保につながる考え方を、少しこのVer.3の中にもふさわしい箇所には表記をしていきたいと思っております。
伊東委員
大勢の委員の皆さんいらっしゃる中ですから、これくらいでやめておきますけれど、先ほどの覚書の中でもありましたように、環境配慮施策の実施というものがあって、その覚書に基づいて進められてきている、実際の事業がね。Ver.2でも環境・アメニティという柱がちゃんと位置付けられているという中で、じゃあ、この覚書やVer.2に基づいて、今の先発事業者のほうの実際の取り組みはどうなのか、その辺がわからない。既存樹木の保存だとかそういう部分はでき得る限り残して建築計画を立てたというのはわかるんですけど、ここに環境負荷の低減について具体的な数値目標を設計段階で示すだとか、あるいは二酸化炭素排出量の削減をするための対策を設計段階でちゃんと示すだとか、その辺がどう取り組まれているのか。Ver.2の考え方が少しずつ形になっているというものが見えてきていない。これ、所管が違うせいなのかもしれない。例えば、建設計画については、実際の開発については建設委員会の所管だから、当委員会についてはその後、検証という部分の報告がなされていないのか、あるいは実際に検証がなされていないのか、その辺はどうなの。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
この覚書に記してある内容の実際どういうふうになっているのかといったところは、各事業者から私どものほうに報告をいただいております。この覚書の中の16条にも、まちづくりの進行管理というふうなところがございまして、設計の段階、あるいは建築の段階というところでまさに報告をいただいております。基本的には、建物ができ上がるまでに関係する既存樹木であったりとか、環境施策、さらに、別表でまちづくりの具体的な取り組み内容というものもございますが、実際にはCASBEEの最高水準を目指すであるとか、そういったことが書かれております。実際、今建てている建物につきましては、CASBEE、新築のSランクを取得されております。樹木についても、既存樹木は残して、ここで書いてある以上の1割以上の樹木が実際に残るというような計画になっております。
良好な景観形成につきましても、警大跡地につきましては景観検討委員会というものを設けまして、そこでガイドラインを策定し、それにのっとった設計、景観内容になっております。
既存市街地への配慮につきましても、風環境であったりとか、ここに書いてあるように、地域からのお話には丁寧に協議に応じるといったこともやってございます。
基本的に、現時点でここに記載されていることは、すべて覚書の内容はそのとおりのっとられて実行している。さらに、にぎわいづくりとかタウンマネジメント等につきましては、今後、我々の所管、関係所管とともに、さらに具体的に形にもしていくといったようなところになります。
伊東委員
ごめんなさい。ですから、そうした部分を参画事業者のほうから報告をいただいていると。議会にもそういう報告、あるいは区民に対しても、そういうふうな進捗状況についての具体的な説明があってしかるべきじゃないのか。Ver.2からVer.3にバージョンアップする際に、Ver.2の検証という部分がやっぱり一定なされるべきじゃないのか。ちゃんと、Ver.2のその部分については、具体的にこの部分でこういう進捗がなされているという部分があってしかるべきだと。そうでないと、Ver.2で示されたものがどうなっていくのかわからないままに、より内容を豊かにしていこうと、Ver.3にバージョンアップしていこうというのでは、矢継ぎ早に計画の練り直し、方針の練り直しとしかとらえられかねないような状況に陥りやすいと。ですから、その辺もしっかりとこれからちゃんと説明するなり、Ver.3の中でうたっていくのかどうなのか。方針ですから、その中でうたうのはどうかと思うけれど、それなりに検証というのを示すべきだと思う。その辺、もう一度お願いします。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.3に改定していく際には、Ver.2でうたっていたことがどこまで実現されているのか、あるいは先行するプロジェクトの中でどう反映されているのかといったようなことについては、Ver.3の策定に係る説明会であるとか、こういった議会での御説明の場でも十分お示しをしていきたいと思っております。
平山委員
すみません、何点か。まず、この別紙2の策定の目的のところで。目的が二つ書いてありまして、一つ目は、グランドデザインVer.2で描いた将来像「東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点」をより豊かなものにするということと、二つ目で、区役所・サンプラザ地区や中野駅南口、中野駅地区整備第2期以降のあり方など、今後の重点的なまちづくりに加えて、まち全体のにぎわいや活性化に関する考え方も盛り込み、ソフト・ハードのまちづくりをより具体的に進めるための指針として活用していくということで書いてあるんですが、ここに書いてあるところの「まち全体のにぎわいや活性化に関する考え方も盛り込み」というところを、今回出していただいている資料の中でどういうふうに読み取ればいいのかなと思って。何か、今回Ver.3になって出てきてみて、別に「クール」という言葉があったからじゃないですよ。だけど、にぎわいや活性化って何となくあったかいイメージがするんですけども、このVer.3になってきていると、どんどん中野が冷たいまちになっていっちゃうような、そういうふうな読み取れ方がしてしまって、どこからも、このにぎわいや活性化に関する具体的な考え方というのが見出すことができなかったもので、そこをまず教えていただければなと思います。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
にぎわいや活性化に関する考え方の御質問なんですけれども、Ver.2をベースにしながらも、新たにこの四つをお示ししております。この中でも、例えばその業務拠点という切り口をとっても、これで業務床が実際に純増することであったりとか、それに加えて、さらに中野ならではのビジネス拠点として、商業集積の充実であったり、憩いの空間だったり、そういったものが付加されることによって、ワークライフバランスがよりほかのまちと比べて高いものが実現できる。さらに、あと、個性豊かな文化発信拠点といったところも、今ある中野の表現活動のそういった文化性をもう少し高めていくことによって、発信力を高めて来街ボリュームを高めていくといったような、そういう姿につながっていくんだろうなと思っております。
まだ、この段階でお示ししているところはそういった文章でしか、しかも短いセンテンスでしか表現がし切れていないので、一体どこが、じゃあ、それに該当するのかといったところが確かにちょっとわかりにくいかと思います。今後、これを実現するための仕組みとして、よくタウンマネジメントという言い方をしてしまうわけなんですけれども、それがもう少しどんな形でどういうふうに取り込まれるのかといったようなところを、この後に肉づけをしていきたいというふうに考えております。
平山委員
まだ少ないページで今表現をしていただいて、これからに向けてのものを出していただいているんでしょうけど、さっき言ったとおり、何かVer.2からどんどん、何というんでしょうか、いわゆるハイレベルだとか、おしゃれなまちを目指し過ぎて、違う方向に行っちゃうんじゃないのかなというふうに非常に危惧していまして、ぜひこの、にぎわいや活性化って大事なことだと思いますから、どういうふうに、書かれている以上、やっていくのかというのは、これからじっくり検討していただきたい。ワークライフバランスが整ったりとか、最高レベルの住環境ができたりして、決してにぎわいや活性化ができることじゃないのかなというふうには思っていますので、それはこれからということなので、また次の報告を待ちたいと思いますが。
その上で、この策定の背景が三つありますよね。先ほど伊東委員のほうからもありましたけど、おやっ、と思ってちょっと聞かせていただいたんですが、揺らぐ持続可能性と動き出したプロジェクト、求められる仕組みと仕掛け、この三つが要因となって、Ver.3の策定に当たろうということになったというふうに考えればよろしいんですよね、背景だから。そういうことでいいんですか。ここにあるところの背景というのは、この背景があったからVer.3の策定に着手しようと思った、そういう理解でよろしいんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
そもそも改定の目的は、これから動き出していくプロジェクトに取り組むに当たって、Ver.2ではまだ弱いところがあるだろうというものがあります。さらに、この背景で大きく三つは掲げておりますが、揺らぐ持続可能性、これは誤解のないように今後、表記を工夫してまいりますが、社会構造の変化だったりとか、特に春の大震災であったりとか、そういった要因も加わってございますし、真ん中の動き出したプロジェクトは、既に先行している警大跡地や中野駅の駅地区、ここまで実際もう形として動いているといったところがある。今後、じゃあ、次のビッグプロジェクト、あるいは今後そのエリアマネジメントみたいなものを具体的に取り組むに当たっては、どういう仕組みであったり、どういう事業スキームであったりというのが考えられるだろうか。こういった要素はVer.2ではほとんど触れられていなかったというところがあります。そういったVer.2ではまさに触れられなかった、描き切れていなかった要素が、例えばこういうふうにあるというものも背景にあるという整理をしていると。
平山委員
通常こういう、これは企画提案なのかどうかわからないんですけど、この段階だと、Ver.3を策定するに当たっての一つの提案のようなものだというふうに思うんですが、そういう際の背景ってものすごく大事なんですよ。だって、背景があるから変えるわけでしょう。背景がなかったら変える必要ないんでしょう。変えるための背景があったから、さらにVer.3に改定しようというのが本来の考え方だと思うんですね。でも、そういうことじゃないんですか。とりあえず改定すると、背景をくっつけたと、そういうことなんですか。それとも、背景があったから改定するんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
ちょっと繰り返しになって恐縮なんですけれども、基本的にはもちろん背景がある。その背景というのが、改定するべきだという仮に理由であるとすれば、繰り返しになりますが、次のプロジェクトを動かしていくというのが当然あります。そのためには、Ver.2では弱かった。弱かった要素というのは、例えば具体的な仕組みや仕掛けであったりとか、さらに社会情勢の変化というのも、さらにまた今時点で時点修正というか、時点分析をもっとしっかりしていく必要があると、そういった要素がいわゆる改定の背景としてあるというふうに認識しております。
平山委員
だから、そこの原因が背景だと思うので、非常に大事なことだと思うんですけどね。その上で、この揺らぐ持続可能性ってものすごく、伊東委員もおっしゃったけど、インパクトがあることなんですよ。これは中野区の持続可能性が揺らいでいるんですか。どういうふうにとらえればよろしいんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
こちらも伊東委員の質疑でもございましたけれども、中野区の持続可能性が揺らぐといったとらえ方ではなくて、区としては、将来の社会構造が変化していっても、きちんと持続可能なまちであるということを目指そうというのが基本構想からずっとうたっていることです。それには全く変わりがないです。そのために、まさに昨今、超高齢化、少子・高齢化といったことでありますとか、まさに震災の対応であったり、とか、これまでなかなか想定を超えるような社会変化といったところが考えられるようになっても、この持続可能性は堅持していかなきゃいけないよねといった意味でこういった表記をしているということです。
平山委員
よくわからないんですけど。まあ、ここは当然変えられるんだと思うんですけど、少子・高齢化とか、人口減少の進展なんていうのはもうとっくにわかっていた話で、区内事業者数の減少傾向というのが、この震災を機に一気に進んだわけでもないわけですよね。震災を機に注目される社会資本、経済、環境の持続可能性――環境というのをエネルギーととればそうなのかもしれませんけど、そうでない環境の部分で言うと、特に変わっているわけではないんじゃないかなというふうに思っていまして、経済というのも、震災だけの影響じゃないというか、むしろ今、震災以外の影響のほうが高いですよね。区で言うと、これから税収がどうなっていくのか云々ということに関して長期的に見たときに。だから、ちょっとここで書かれていらっしゃることというのは、何か無理やり三つ持ってきたのかなというようにも見えなくもなくて、動き出したプロジェクトというのはもともと動き出しているわけですから、これも別に背景として論ずることではないのかなと思うのですけど。
ただ、先ほど言ったとおり、背景ってものすごく大事だと思うんですよ。これをやるに当たってのバックグラウンドですから。だから、ここはちょっともう少し、本当は背景を後づけするっておかしな話なんですけどもね。しっかりと検討していただきたいなと思いますけども。
それを受けて、この下のほうに現状と将来像というのがあって、根拠に基づいた現状認識と将来見通しにとらえ直す必要性、ここで言うところの根拠って何なんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.2の段階でも、本当に簡単な人口動態の推計を記載しておりました。今回はまさにこの人口動態だけではなくて、事業所の実態がどういうふうな傾向にあるのかといったところであるとか、あるいはVer.3の中で描こうと思っている都市機能であったりとか、そういったものの需要だったり、市場の動向であったりとか、そういったものを、Ver.2では非常に手薄だったんですけれども、そういったところのローデータの確認の分析から始まって、しっかりと構築していこうという、そういう意味です。
平山委員
だから、今回、Ver.3に向けてより多くのデータ集積をやりながら、しっかりと分析を行っていくということですよね。そういうところの経過報告みたいなのっていただけるんですかね。例えば、どういうバックデータでやっていきますとか、こういうバックデータでやっていって、スケジュール的に言うと、もうそのバックデータの収集は始められている。それ、お聞きすることってできるんですか。何を加えましたとか、新しく何をバックデータとしてそろえたいと思っていますとかって。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.3の策定に当たって議論は相当数重ねております。基礎データとしていろいろな情報収集等もしている最中です、まさに。最終的にVer.3の素案としてまとめる際には、細かいデータを一々本編の中には恐らく難しいと思いますが、参考資料なりなんなりといった形で、ある程度、その収集・分析をしたものは添付していきたいなというふうには考えておるところです。
平山委員
そうじゃなくて、でき上がって、こんなのをベースにやりましたというんじゃなくて、途中経過の段階でそういう御報告をいただくことって可能なんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
今年度、当特別委員会で当然この検討状況については御報告をさせていただきます。その報告の中身そのものと、あと、それと関連して、そのローデータがどれだけ必要かといったところになるかと思うんですけれども、その辺の報告の中身と、一番理解していただきやすいようなものとして必要であれば、そういった基礎データの添付もあわせて考えていきたいなとは思います。
平山委員
じゃあ、ちょっとお話を聞きながら、必要であったらこちらからも要求をさせていただくかもしれません。
次に、別紙3のほうで何点か伺わせていただきます。さっきも――ごめんなさいね。言葉じりをとらえているわけじゃなくて、より、これは前回の委員会でよくわかりにくいという指摘があって、この会議に出す際に詳しくつくり直していただいたと思うので、その上でもう少しだけ詳しくお聞きしたいというところが何点かありますので。
まず、この将来像1の最先端の業務拠点、この「中野ならではのオフィス周辺環境が充実し」って黒字になっているところ、3番目の。さっきもおっしゃっていたと思うんですが、ここについて、これはどういうふうにイメージすればよろしいんですか。中野ならではのオフィス周辺環境というのは、どういったイメージなんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
中野駅周辺は、北口にはすぐに商店街が広がり、その裏にも店舗の集積がある。さらに南口に行けば文化ホールであったりとか、小劇場があったりする。さらに四丁目には新しく公園ができたり、そういった、それぞれ違う色の魅力的な要素ができるというところです。こういった駅周辺の中に業務、今度、警大跡地ができるわけなんですけど、そこで働く人にとっては、自分のオフィスの周りが単に似たようなオフィスだけがあるといったような立地ではなくて、それこそ普通のお買い物にも困らない商業の集積があったり、ちょっと何か催しがあったときにコンサートに行けたりとか、あるいはちょっと憩いの空間として広場を散策できたりとか、そういった、ほかのいわゆるオフィスゾーンと言われるところとは違う、そういった複数の魅力があるということ自体が、まさに中野ならではのオフィス環境と、周辺環境と言えるのではないかという……。
平山委員
なるほど。はい。
その下の4番目、ユニバーサルデザインの環境整備の次の「まちぐるみで取り組む環境負荷の軽減」、これ、中野もいよいよスマートシティをやっちゃうとか、そういう話なんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
こちらは駅周辺全体でエコタウンでといったような、そういったものをここで決して、そこまでのイメージを盛り込んでいるというわけではないんですけれども、既に先行している警大跡地のプロジェクトでも、緑化であったりとか、でき得る限りの太陽光の取り入れだったりとか、部分的なできる取り組みはしていると。今後もそういった新規開発の際には、そういった視点は当然盛り込まれるであろうし、既存市街地についても、一遍に何か大きく変わることは難しいとしても、もっと緑化をふやしていくであるとか、個別の世帯でそういった取り組みをしていただくとか、そういった動きが相対的に環境負荷の軽減につながっていくだろうという……。
平山委員
要するに、震災以降に、だからVer.2以降なのかもしれませんけど、大きく変わったことの一つがこういう部分じゃないですか。丸の内だって何だって、今このスマートシティを目指してやっていくというような取り組みがある中で、このVer.3に一歩発展させるに当たって、新しく加えるべき要素がもしあるとするのであれば、やっぱりこういったことかなと思うんですよね。だから、そんなに突っ込んだ内容じゃなくてというふうにおっしゃっていましたけど、ここはぜひじっくりと考えて、この落とし込みを検討していただきたいなと思っていますし、こちらのほうもいろんな提案はさせていただきたいというふうには思っています。もともとVer.1ができる随分前に、うちの会派の先輩方が、この警大跡地は非常に環境的なまちづくりをしようということで提案をさせていただいたような背景もあって、今さらながらそれを見て、もう一回やっぱりそういう原点に返っていかなきゃいけないのかなという思いもあって、一方でまちづくりは進んでいっているので、そこまで戻ることはできないものですから。ただ、この中野駅周辺の全体のということになったときに、この環境のキーワードというものをもっともっとちょっと掘り下げていくような取り組みをぜひともお願いしたいなと思っていますので、それはそれでよろしくお願いします。
最後、次のページの最高レベルの生活空間のところで何点か。
1番目で、「小・中学校教育から生涯教育」というのがありますけど、ここで言う小・中学校教育というのは、当然、中野区全体の教育と考えてよろしいですか。特に駅周辺だけ教育がよくなるというわけじゃないんですよね。中野区全体の教育について、こういうふうに表記をしていらっしゃるという理解でよろしいですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
これはこの小・中学校教育だけでなく、生涯、企業での人材育成を含めて、駅周辺に限ったことではなく、もっと全区的な考え方で広げられる考え方だと思っております。
平山委員
そうすると、この2番の「職住近接によるみずからの時間を多く持てる生活の実現や子どもの保育・親の介護等の家族支援サービスの確実な提供により、社会貢献ビジネスや地域のコミュニティ活動も含めた多様な働き方が可能となり」と、これは駅周辺のイメージ。これも、でもどちらかというと、将来的には中野区絶対で目指していかなきゃいけないイメージなのかもしれないなとも思いながら。どうなんでしょう。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
こちらも、まず、中野駅周辺をまさにこういった取り組みのモデル地区として先行した取り組みの箇所としては、駅周辺になるんだろうなということです。ただ将来的には、ここでの取り組みが全区的に広がっていくものだというふうに考えております。
平山委員
駅周辺は駅周辺として、この最高レベルの生活空間をつくるためになのかもしれませんけども、これをここで言うのもあれですけど。ただ、駅周辺を先行してというよりも、保育や親の介護等の家族支援サービスの確実な提供なんていうのは、これはやっぱり全区的な取り組みとしてやっていかなきゃいけないものだというふうに思っていまして。何でこういうことをお聞きするのかというと、また、こういう書かれ方をしていると、あたかも中野駅周辺だけがこういうことが充実していく。教育も充実していくし、保育も介護も充実していくというふうに読めなくもないので。決してそんなことではないんだろうなというふうに思っていますので、あえて伺わせていただきましたけど、それはそれでよろしいんですよね。こういう書き方がしてありますけど。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
こういった介護支援であるとか、そういったものはまさに行政サービスの基本としてある項目ですので、決して中野駅周辺だけに限った話ではないです。ただ、例えば情報化と絡めながら、何か先駆的な取り組みをするといったところの一つの最初のトライアルとしては、駅周辺でも考えられるでありましょうし、当然、繰り返しになりますが、そういった取り組みは将来的には全区的にも広がっていくものというふうに考えております。
平山委員
最後にします。この別紙4の中で、質問・意見等がたくさん寄せられていまして、最後に座長のコメントということで、座長のコメントの一番最後で、「中野は東京の都市の中でもホーム(ふるさと)感が強い都市だと感じる。地元の方々にとって、心のよりどころになる、頼りになる、いざというときに帰ってきたいと思えるようなまちを何十年後かにどうやってつくれるか。そのような構想が我々の中でまとめていけるとよい」というコメントがありまして、僕も本当にそうだなと思うんですよ。中野ってそういうまちなんだろうなと思うんです。それで、最初の質問に戻るんですけど、このVer.2が今進んでいるところは、これと正反対のほうに進んでいるような気がしていて。これからVer.3の策定を進めていく中で、この座長のコメント等々、区民の皆様のコメントも重々受けとめていただいて、中野らしいまちづくりができるようなVer.3の改定にしていきたいなというふうに思っていますけども、最後にいかがでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
最後のコメントはまさに多くの方が共感するでしょうし、私自身もそう思っております。働く人、あるいはずっと中野に住んでいる人、遊びに来る人にとっても、ああ、中野って、地元ってこういう温かみがあるというか、働いても、遊んでも、いいまちだというふうに思ってもらえるようなまちづくりを進めてまいりたいと。
かせ委員
大分熱心な議論をいただいておりますけれども、私も感じるところがありまして、ちょっとお聞きしたいと思います。これは別紙2の3ページですね。これ、いろいろお二人の方から議論されたところですけれども、揺らぐ持続可能性というところに書かれている、東日本大震災を機に注目される社会資本、経済、環境の持続可能性というようなことの認識ですけれども、やはり東日本大震災以降、国民の意識も変わるし、それから、政治のありようといいますか、方向性も変わってきたというふうに私も思っているんですが、ここで言われる社会資本、経済、環境の問題、これはどういうふうに認識されているんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
この3・11があって、日本人全員が震災に対する意識が当然高まってきて、それに対するふだんの生活のあり方とか、ライフスタイルのあり方とかを見直すいい機会になっているんだろうと思います。まちづくりを進めるに当たっても、より防災、震災等に強いまちのあり方、あるいはまちの運営のあり方というのも、恐らく今まで以上に地域の方にも強まっているんだろうなというふうに思っております。片や、そういう意識の高まりと、あと、まちづくりとしてもそれにこたえられる基盤はしっかりと整備をしていかなくてはいけないというふうに……。
かせ委員
防災意識、何とかしなきゃいけないというのは共通した、私もそういうふうに思っていますけれども、一方、今後のまちづくりの方向として、やっぱり根本から変化という、つまり、土地の高度化であるとか、超高層であるとか、そういったことに対する今まで抜けていたような問題、弱さというものがはっきりした。これをどうするかという問題であるとか、それから、今後の、ここで言われるところの社会資本、経済ということですけれども、この辺のことについても、今後、あの大震災や、それから原発の事故等、復興の問題ですね。そういったところに資本が、予算が投下されなきゃいけないということで、仕組み自身が変わってくるんだと思うんです。今までだったら、開発すればいろんな形で補助金や助成金というものがどんどん投入されてきたということですけれども、そこについても、このままであり続けるのかどうなのかという、それもあると思うんです。その辺の認識はどうなんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
そういった意識が高まるからこそ、しっかりまちづくりは進めなきゃいけないという認識には変わりはなく、委員の御指摘の国からの補助金だったり等のそういった制度につきましても、逐次、制度設計、変化等には十分注視をしながら、ふさわしい計画推進を図っていきたいと思います。
かせ委員
これから先、その辺が一番難しい、見通しが持てないところだというふうに思うんですね。ですから、今までと同じようなスタンスでずっとやっていくことというのは非常に危ないと、そういう面も出てくると思うんです。ですから、その辺についてはしっかりと、急ぐということではなくて、見きわめながらやっていくということが大事になってくるというふうに思います。
それから、高層化の問題ですけれども、これは先ほど伊東委員のほうからもいろいろ言われておりましたけれども、このころの問題については、震災、いわゆる長周期に対する備えであるとか、そういったものの発想はなかったものですよね。今後のことについては、それもやっぱり重要な考えるための大事な視点になってくると思うんですけれども、それ、国交省のほうでも見直しされると思うんですけれども、今までのことに対して、そういったことに対してもやはりどうするかという、前にもお聞きしましたけれども、それも考えていかなきゃいけないし、それから今後の開発についても、そのことをやっぱり重要なファクターとして考えていかなきゃいけないというふうに、思うんですけれども、その辺についての見通しがよくわからないので、お考えはどうですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
委員のおっしゃった、そのころとか、そのことというのが、もう一度お教えいただけましょうか。
かせ委員
覚書が出されたころですね。この資料はいつでしたっけ。平成20年でしたっけ。警察大学校等跡地地区のまちづくりに関する覚書というのが書かれたのが平成20年10月ですよね。その当時としては、長周期地震動に対するものであるとかということはなかったですよね。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
覚書の条文の中には、防災拠点の形成という項目が入っております。これはさきの建設委員会でも質疑があったかと思うんですけれども、建物自体は全く震災等の対応には十分に耐え得るしっかりとしたものでございますし、ここがそもそも広域避難場所に当たるということも事業者は十分認識しております。覚書を締結したのは平成20年の10月ですけれども、震災の前だからといって、そこが弱いといったようなことは全くございません。
かせ委員
このころの基準としては耐震性ということが言われたんだけれども、建物の中であるとか、それから、構造体じゃなくて壁であるとかということは耐震性の中ではあまり重視されていなかったということですから、これはチェックが必要だというふうに思うんですね。
あと、この中で書かれているいろいろな問題についてですけれども、これは先ほど、調査したらお知らせいただくということですけれども、ここで言われるような風害の問題だとかいろいろあるんですけれども……。こういった超高層の建物自体に対する考え方というのはやはり変わってくるだろうというふうに思うんですね。それで、例えば質問の中でも、総括の中でも言いましたけれども、やっぱり都庁の問題だとかいろいろあるわけですから、これに対してずっと今後、超高層のまちづくりをするということについては見直しが必要だというふうに思いますし、それから、あと補助金の問題についても、これからどうなるかわからないわけですから、規模が大きくなればなるほど、そういうものを期待しなければいけないということで、それを、例えば、今行われているような東京建物の問題ですけれども、これからどういうふうに埋めていくかという話も出てくるかと思うんですけれども、こういうものがどんどんつくられていって、今後、耐え得るだろうかという問題も出てくると思うんですよ。いわゆる国の予算のあり方ですね。これが変わってくるわけですから、だから、それらについてはやっぱり慎重にやらなければいけないというふうに私たちは思っていますけれども、どうなんでしょうか。
委員長
お答えできますか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
繰り返しになりますが、まちづくりについては、国の補助金等々の動向はしっかりと注視しながら、着実に計画をつくり推進をしていきたいと思っております。
大内委員
いろいろ細かいことはあるんですけど、それは抜いておいて。要は、こういった大きな開発をやるときというのは、こういう手順というのは大体踏むものなんでしょう。わからないけど。この辺で言うと、最近だとどういうところが……。大崎だとか、東京近辺だと、こういった形で進められた大規模な――これが大規模と言っていいのかわからないけど、大きな開発というのはどの辺があるんですか。日暮里なんかもそうなの、どうなの。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
大崎につきましても、駅周辺であれだけ駅自体、デッキを張って周辺のビルができるといったようなことで、その上位計画というか、前段で取りまとめている計画はあろうかと思っております。中野以外でも、吉祥寺なんかでもまちづくりのグランドデザインという全く同じ名称で策定されておりますし、これだけの規模のまちづくりを総体的に考える際には、こういった全体計画というものはあろうかと思っております。
大内委員
それで、今回のもので最先端の技術だとかいろいろ、ほかのところではうまくいっているの、そういうのって。最初にいろいろ書いてあるんだろうけども、それは現実に進んでいるんですか。そういうのは検証したことないですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
主にまちづくりの総合計画というと、どちらかというとソフトの部分というよりかはハードの都市基盤がどういうふうにできるのかとか、交通についてどうなのかといったところが多いのかなと思っております。今、区で中野駅周辺のグランドデザインの中で、いわゆるタウンマネジメントであるとか、情報化であるとか、そういった部分について、ほかの自治体でどういうふうにそれがうまくいっているかどうかというところは、例えば自由が丘でありますとか、そういったところがタウンマネジメントの取り組みとして、地域の商店がかなりうまい仕組みを進めているといったような状況は、我々も勉強したことがあるんですけれども、あまりそう数多くほかの事例をまだ検証しているという状況ではありません。
大内委員
いろいろ書いてあることは立派でいいんですけど、実際、全然イメージがわかない。じゃあ、どんな会社が入ってきてどういうことをやると、最先端の技術が集まっていて、生涯学習ができていて、ふるさとの中野みたいになってという、何か書いてあることはたくさん書いてあるので、全然イメージがわいてこない。この警大跡地のところ、あるいはこの周辺にそれだけたくさんの思い入れを入れちゃって、そんなことできるんでしょうかと。表と、この区役所とサンプラザの跡地も一緒に当然、その目的に沿ってつくっていくということになっていくのかなと。だから、別にたくさんつくるのはいいんだけども、座長の方もいろいろ述べているみたいなんですけど、全然、僕たちが見る、思う、想像ができない。どんな社会になっていくのか、どういう社会をつくろうとしているのか、ちょっと見えてこない。あまりにも何か多過ぎちゃって。単純に、じゃあ、今言った大崎へ行けばこんなまちですよというふうにわかるのかなとか、自由が丘とは違うでしょう。吉祥寺みたいなああいう感じのにぎやかさがあって、片方でオフィスビルがあって、その中には最先端の技術があるとか、そういったことのまちを言っているんでしょうかと。幾ら言葉で言われても、実際どんなまちを言っているのか、全然ね。
今言ったように、ソフトばっかりずっとやっているわけですよね。でも、ハードはどんどん建物は建っていっちゃうと。それにソフトが追いついていくのかな。何か、こっちで言っている間にもうどんどん建物ができて、どんどん入居する会社が決まっていって、その会社は全然違うんじゃないかとかいうことにならないのかなという、幾らここで話していても、現実にそんなにいくのかなというちょっと不安があるもので、例えば、どこかのまちはすごいそういう意味でうまくいっていますよというのがあるんでしょうかというのを知りたいんですけどね。特になければないでいいですけど。どうなんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
今、駅の周辺で、それぞれ四つの丁目があって、それぞれの強みがあってという、これが全く同じようにどこかでやられているかというと、多分ないんだろうと思います。今いろいろ将来像を深めていこうとしているところなんですけれども、それは既にもう見えている、例えば、こういう大学が入る。それもまだ警大跡地の範囲の中ですけれども、そういった今見えているものもベースにしながら、将来の可能性というか、まさに将来像も少しイメージを深めていって、それを実現するために、じゃあ、できるところの仕組みはどこからどういうふうに進めていこうかといったことを、この後に記載としてさらに肉づけをしていこうというふうに考えています。
大内委員
じゃあ、大学を、中野のほうでこういった学部の大学が来てくれと言ったわけじゃなくて、手を挙げた大学が来ているだけだからね。産学連携といっても、じゃあ、いろんな法律から経済から始まって、理系の全部あるのかといったら、違うわけでしょう。産学連携と言っているけど、その専門分野で言う産学の連携はできるかもしれないけど、全部の、割と理系のが来るわけでしょう、明治はね。薬学部と何かだよね。要は、言っているのはわかるんですけど、そんな簡単にいくんでしょうかと。
それで、小学校から何とかって、別に小学校はできるわけでも何でもなくて、大学が来るだけでそんなに夢ばっかり膨らましちゃって、後でそんな責任とってくれというわけじゃないけども、例えば、地方都市でそういったところはあるんですか。皆さんの住んでいる地方、ちょっとは東京から離れたところとかという大きな敷地があるようなところで、そういったことをやっているところ、要は、何でもかんでも望み過ぎちゃっているというか、産業も含めて、学校も含めて。学校が来るから、とりあえず産学連携だと書いているというかな、一緒に何かイベントをやれば産学連携かというね。そういう問題ではないんじゃないのかなというので、もうちょっと、皆さん立派な方がこうやって集まって会議をしているんだろうけども、言葉だけではなくて現実的にどういったものが実際にもう来て、どうなるんだということ。だって、そんなことを言っている場合じゃなくて、どんどん契約していくんじゃないですか、もう。そこの建物、東京建物の中。
いろんな会社が入っちゃって、今から、そんな会社だめですよなんて別にうちが言うわけでも何でもなくて、うちが主導するといったって、主導できないでしょう。そんな、だって入るところ、抽選で入るわけじゃないんだもの。入るところを探すほうが大変なんじゃないのかなという。現実ともうちょっと合うように説明をしていただきたいなと。理想は理想でいいから、もうそろそろ建物が建っちゃって会社が入ってくるんだから、いつまでもそんなこと言っていないで、現実に今どうなっているかということもどんどん教えていただきたいなと思うので、ぜひ頑張ってください。もうそれ以上結構です。お願いします。
北原委員
先ほど伊東委員のほうから、このグランドデザインのVer.1からの策定経過というのが質疑がありました。それから、このVer.3に進むに当たって、平山委員からも、なぜそうなるのかという、社会の変化とかという話がありましたけれども、それはさておきまして、そういうことでは説明を受けましたけれども、Ver.2からVer.3になるに当たって、今、大内委員のほうからもありましたけれども、これは、このグランドデザインをどう例えば修正するのか、修正して進化するのか。進化というのは進むということですね。進ませていくのかということと、あるいはVer.2の中でそんなに簡単に変わるものではありませんから、2から3というのはね。時間的な経過もそんなにありませんので、今度は深めるほうの深化なのか。要するに具体的な深化を進めていくのか。具体的なことを含めて深めていくのかという、その辺はどちらを選んでいるんでしょうか。それとも両方選んでいるのかどうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
基本的にはVer.2の考え方の基本的なところは変わりがなく、それをさらに深めるという側面と、Ver.2ではなかったものが加わるという可能性もあるのだろうというふうに思っております。少なくとも、あれが何か決定的におかしいから修正というようなところではなくて、深めたり、あるいは新たに追加したりといったような形になるかなというふうに思っております。
北原委員
それでは、間口を広げて、拡大というんですかね、広げて、あれも欲しい、これも入れたいというような方向に今後行く可能性についてはどうですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
既にVer.2でも、きょう御案内したとおりのことですけれども、今回、新たに業務拠点と文化と情報と生活空間と四つ加えております。ただ、これ、加えているというふうにはなっておりますが、既にVer.2でも、部分的には、既にもう環境・アメニティとか、情報先端都市とかというような表現で、ある程度は表記をしている部分もございますので、間口がものすごく広がったというところではなくて、既に出したものがさらに深まるといったようなところは基本になります。
北原委員
深めるほうですよね。それが大事じゃないかなと思いますので、ぜひその辺の検討はお願いしておきます。
それから、Ver.2の中で、きょういただいた資料の中で、今後この中野駅の周辺のまちづくりについては、長いですよね、非常に。1期が10年、次が10年、10年と、30年ぐらいでこの将来像を描いていくということですけれども、この後、これ、Ver.3になるとVer.4とか、そういう可能性、まあ、3がないのに4という話はちょっと早いのかなと思いますけれど、そういう見通しについては今後どのように……。今回は、この策定スケジュールというのは平成24年の3月を目途にグランドデザインの素案策定を進めるということでございますけれども、これは、じゃあ、前半のこの部分だけについては平成24年3月を目途にグランドデザインVer.3の素案を目指すというふうになっていますけれど、これについては、このとおりに進められる予定でしょうか。まず、その1点。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.3の策定については、お示しをしているとおりで、本年度末には素案をつくりたいというふうに考えております。
北原委員
じゃあ、二つに分けまして、その後、先ほど言った30年という――今回は既に動き出したプロジェクトとありますので、それについては当然示さなきゃならないグランドデザインはあると思うんだけれど、その後のことですね。30年という長くあるわけですので、その辺について、Ver.4とかという話についてはどうですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
これから大きく動かしていく区役所・サンプラザや、南口のまちづくりや、あるいは駅そのものであったりのために改定するというところがございます。したがって、今後の大きなプロジェクトの指針にはVer.3はしなくてはいけない。さらにその先に、また、さらにその次のビッグプロジェクトというものが具体化をしなくてはいけないといったときに、そのときのVer.3ではもしもまだ足りない、不足があるという場合には、さらになるバージョンアップというところがあるかもしれないのかなとは思います。
北原委員
それでは、今、東京建物ですよね。ホームページを見ますと、既に募集ですよね。オフィスビルの床の募集は始まっております。非常に魅力的なホームページで、どの程度応募があるのか、ちょっとわからないけれども、やっぱり企業は企業ですから、かなりの高額な投資をしているわけですので、その投資に対しての利益を生まなきゃいけないので、当然、空室を、理想があって、これとこういう企業でなきゃだめなんだから、しばらくの間はあけておいてもということは絶対あり得ないですから、これはもう東京建物はしっかり企業の経営手法で埋める努力をすると思います。そうすると、先ほど大内委員の質問もありましたけれども、推進会議ですか、この会議の中に東京建物だとか、明治だとか、あるいは帝京平成大学、こんなところも入って、加わってはいますよね。でも、その人たちの思惑とが必ずしも中野区の方針と一致する――確かにメンバーではあるけれども、どちらが優先するかというのは、中野が考えているほどそんなに企業というのは甘くはないというふうに思いますけれど、その辺の調整は、2カ月に1回だとか3カ月に1回とかじゃなくて、もう建物は建っちゃうんですから。それで、来年の春にはもうオープンするわけですよね。その辺は急いでおかないとだめだと思うんだけれども、その辺の調整ですよね。連携というんですか、その辺はどうなっているんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
具体的に来春できるオフィスに入ってくるテナントがどうあるべきか、といったような議論には、区のほうから、何かここでなくてはいけないといったようなことはもちろん言えるものではないです。ただ、警大の事業者も大学を含めてVer.2の内容は十分承知をしておりますし、先ほどの覚書でも取り組んでいる約束は十分に認識をしていろんな動き、今後の協力にはもちろん一緒に取り組んでいけるものと思っております。
推進会議のほうでは、むしろそのVer.3に向けた今後のまちづくりについての委員として御参加をいただいているということで、大きな方向性は共有しながら、さらに、個別の企業テナントと直結というところはかなりハードルは高いんですけれども、いわゆるにぎわいづくりであったりとか、そういった側面では十分にSPCのほうも、今後、我々の意図を酌み取りながら一緒にやっていける部分は多々あるんだと思っております。
北原委員
これで最後の質問にいたしますけれども、この開発というのは中野区だけではできないわけでありまして、全体のプロジェクトがしっかりと信頼関係のもとにスタートしたわけでありまして、ようやくこの第1期というところまでこぎ着けてきました。それは企業にとっても、大学にとっても、中野区にとっても、中野区民にとっても、あるいは中野区の産業にとっても、必ずこのプロジェクトが効果が出るんだというもとでやってまいりました。それぞれが犠牲になるんじゃなくて、お互いにこのネットワークをきちっとつくることが、結局は中野の将来につながるということで確認してやってきたわけでございますから、その辺は議論の中でしっかり中野の主張も言っていただいて、ぜひ中心となって進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
行政としても事業者としても、それぞれが別個でやっているわけではなく、まさに委員がおっしゃるとおり、全体として力を合わせないと魅力的なまちにはならないというところで、まさに同じ趣旨で既存のプロジェクトも今後のプロジェクトも取り組んでいきたいと思っております。
小宮山委員
先ほどの大内委員の質問とも少しかぶるんですが、産学公の連携で国際性豊かな人材の育成を行っていくということで、国際性というのは一体どこから出てきたのかなと思いまして。中野区はそんなに国際性豊かなまちであると思いませんし、強いて言えば早稲田大学の国際コミュニティプラザ、これは一体何をする部署なのかはわかりませんけれども、それが来ることからこじつけたのかなとは思うんですが、一体どんなことをされるんでしょう。どこから国際性が出てきたんでしょう。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
例えば、産業振興の中で、コンテンツ系の都市型産業を一つ牽引役として集積・創出を図っていきたいというようなことも区としては計画等でのせております。そういったコンテンツ系の産業でありますと、海外等を市場として取引していくというようなことも考え得るところでございますし、また、今、委員お話しになりました大学におきましても、進出いただく大学の中に国際日本学部といったような学部が予定されていると伺っておりまして、これは日本の伝統も、あるいは現代文化も含めて、国際的な観点から研究をするような学部というふうに聞いてございます。
また、早稲田大学などでは国際留学生の寮が入ってくるということでございますので、そういったことも入れまして、さまざま国際性が豊かな環境が整ってきているというふうに考えているところでございます。
小宮山委員
わかりました。それで、この計画は中野駅周辺だけでなくて、中野区全体でできれば実行していきたいというお話が先ほどあったと思うんですが、では、私の息子が、例えば新中野の近くの本郷小学校に進学する可能性が高いんですけれども、将来的に、本郷小学校に通う私の息子も何か国際的な授業とかなんとか、アドバンテージを受けられる可能性がこれから出てくると考えていってよろしいんでしょうか。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
個別のことはともかくといたしまして、そういった多くの区民の方々に対して、可能性は広がるというふうに考えてございます。
むとう委員
先ほど来、皆さんがおっしゃっていることとかぶる部分もあるんですけれども、本当にこういうふうにしたい、ああいうふうにしたいという将来像を描かれるということは、それはそれで別に悪いことでもないので、そうなんだというふうにも思います。区が使っている意味とは別に、私は警大跡地、駅周辺の開発についてはクールな目で見させていただいておりますので、本当にこういう描くソフト面の言葉ばっかりが華々しく書かれていることが具体的にどういうふうになっていくのかなという部分では、私自身も全く本当にイメージがわかない。確かに、もう既に東京都内を見ても、それから東京都内だけではなくて、大学がひところ23区から離れたところにどんどん移っていって、学部が移っていってとなっていますけれども、そういったところで、そういう学部があったからといって、こういうふうに区が思うような、国際学部がある大学がどこかのまちに移って、そこで新たに開設されたからといって、どういう連携ができているのかとか、やっぱりなかなかそういう先進的な事例ってないですよね。
例えばこういうオフィスビルについても、そういうビルができたことによって、区が言っているようなことになっているという事例が本当に見えてこないんです。たしか前回の委員会の中でも、具体的にはどういう企業が入るのかもわからないというような御説明もありましたし、描くのはいいんだけれども、本当にきれいな言葉が並んでいますよ。最高レベルの生活空間であるとか、すごいですよね。優良な企業や団体が集積してって、最先端の拠点となって発展していくだとか、常にすごいことが書かれているんだけど、それがどういうふうに担保されていくのかというのが全然見えてこないので、そこはどの程度、区が関与できて、これからつくられていく建物の中で、そこで入ってくるソフト面と、区が思う理想像とがどういうふうにリンクして、区としてどこまで立ち入って踏み込んでいけるのかとか、その辺のことはどういうふうになっていくと考えているのか、ぜひ教えていただきたいと思います。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
きょうの資料でお示ししているのは、まず将来像をもっと中身を議論していこうということで、その部分を取り出してお示しをさせていただいています。まさにこれの議論があって、じゃあ、それを実現するために、どんな機能がどこにどういうふうに配置されて、都市基盤がどうあるべきかといったハードの姿と、それができたとき、あるいは今進んでいるプロジェクトがもうできつつありますけれども、それを活用してどういう仕組みをつくれば、言っているようなことが実現できるのかといったところをまさにこの後、これから肉づけをしてお示ししていきたいと思っております。
むとう委員
これからということなんですけれども、実際には区の建物でもないわけですから、建物を建てられた民間のそれぞれと、区がどこまで踏み込んでそれを実現させていくことができていくのかというようなことは、相手方とはどういうふうな話が進んでいるんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.3の改定に当たっては、まさにこれからのプロジェクトの指針として活用していきたいというのが大きな目的の一つにございます。したがって、これからのプロジェクトの事業者はまさにこれから計画が具体化して、その後に事業者も見えてくるということですから、今後の開発に当たっては、このグランドデザインを共通の指針にして、ともに、区はこういうことを考えているんだというところをスタートとして実現していきたいと思っております。
むとう委員
こうしたいってわかっているんですけれども、それで相手方も、そうですね、そうしていきたいですね、そうしていきましょうというような約束がこれから成立していくということなんですか。きちんとした形で。その担保をどうやってとっていくんですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
区の考えを理解した上で、さらに事業者はそこでの自分たちのビジネスがどう成立し得るのかといったところを考えて、中野の開発に乗り出すんだろうというふうに思います。したがって、今の時点で、まだこれから先のプロジェクトについてどう担保するのかというところは、今はどうにもお答えのしようがない。まずはグランドデザインの共通の指針をつくっていくんだというところです。
小林委員
今回、本当にVer.2からVer.3という形でお話がありましたけど、基本的に私が考えるのは、今、ハード中心でいろいろな形でやってきたんですが、ここにやっぱりソフトという本当に未来の話を入れていかなきゃいけない。マイナス思考という形でいけば、この中野の駅周辺、また、中野区全体のこのまちが本当に沈没するようなマイナス思考の話ではいけないなというふうに思います。基本的に未来の、このデータの部分もありますが、まず、人口的にもいよいよ超高齢化社会に入るという一つの大きな点、それから、産業に関しては、じゃあ、どういうようなものが未来、発展していくのか。この震災もありまして、生産するまちなのか、あるいはコンテンツを進めていくまちなのか、どういう企業がこの日本にあらわれてくるのかという部分というのがあると思うんですが、一つ質問があるんですけども、これからこの日本、現状も含めて、どういう産業が伸びていくのかということをちょっと、どういう認識があるか、お答えいただきたいなと思うんですけど。
今回、このデータとして、いわゆる何を言いたいかというと、先々のビジョンを描いていただきたいんですね。この中野のまちにどういう会社が来るのかどうか、どういう産業が日本で発展していくのか。これはあくまでも、これから30年、40年、そこまで考えていいと思うんですね。最終的に何かというと、実はそういうことも考えてほしいというのが僕の要望なんです。
実はこのまま、皆さん今、御意見ありました。いろんなソフトの話なり、くっつけて話をしているんじゃないかなと思うかもしれませんが、実は、だれか1人が本当に区のほうで、こういうまちにしたいというビジョンがあって、それが本当に圧倒的に産業的に発展するまちができますよと。そしてまた、今大学が来られている。そうした方々との連携をとりながらやっていくんだという、そういうビジョンがあれば、そこには何かができてくるんですね。そういうビジョンが今まだ僕はないんじゃないかなというふうに思っているんです。それでハードの話から、そこからどういうふうに、ただのまちづくりというコンテンツの部分でいろいろと話はありますけれども、そういう展望を見ながら、ここ30年、40年がこの中野のまちがどうなる、またどうしていこうかということぐらいは検討したほうがいいんじゃないかなと。
その一つの質問が、この日本で、また、この中野の立地条件でどういう産業が発展すべきなのか。今現在、山手線の沿線においては、大きな箱をつくれば人が集まります。だけども、一つちょっと一歩離れたところの新宿の隣という部分で、また住宅が中心になっていて、そこに今回の中野の駅周辺のまちづくり、いろんなビルもできます。そうした中にも今度、産業を持ち込んでくるというような形になる。そうした中で、ただ、今いろんな質問がありました。どこに、今現在でき上がっているオフィスのビル、そこにどういうものが入るかなんかわかりませんというんじゃよくないんじゃないかなというふうに思います。
そういう意味で、一つの質問が、これから進んでいける産業というのはどういうことなのかということをちょっと、別に間違っても何も、イメージで構わないんですけど。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
なかなか推測をするということだけでは難しいところがございまして、意思として、行政に限らず、こういう産業の集積を図っていこうというふうにしてビジョンを描いて、それに向けて取り組んでいくという側面も欠かせない、あるいは大きな意味を持つものと考えてございます。ただ一般的に、現時点でもろもろ指摘されている将来の産業として見込まれておりますのは、まず第一に、世界的にも少子・高齢化が進んでいる日本ということにおきましては、これに対応していく産業が新たに生まれてきているし、今後も当分の間は発展するだろうというのが一つございます。
それともう一つは、震災もあったということもございますけれども、やはり環境、エネルギー関係の対応、環境関連産業ですか、こういったものの発展も見込まれているというようなことは指摘されているかなというふうに思ってございます。
中野区においてなんですけれども、やはり最も人口密度の高い地域であったり、都心部にあるというようなことからいたしますと、都市型の課題というものが、都市ゆえの課題というものがあるかと思ってございます。そういった課題、要するにニーズということに対応していく産業、これが当然発展していくものと思われます。例えば、安心・安全というような面であったり、健康という面であったり、支えあいというようなものであったり、そういった課題が指摘されているところでございますけれども、そういったことに対応する都市型産業ですね。健康であったり教育であったり、福祉であったり医療、そういったものは今後、中野区においても必要、ニーズは高いというふうに思ってございます。
また、適しているかどうかということでいきますと、区の計画でも掲げておりますが、床面積との関係もあって、コンテンツ系、都市型産業と言われるものについても、ますます発展していくものと考えてございますし、一方でリアルとバーチャルというんでしょうか、現実に直接相対で人と人がかかわってやるようなサービス産業といったものと、同時に、仮想空間というんでしょうか、ネット上の、ウェブ上の空間におけるサービス、こういったものの複合的なサービスというんでしょうか、産業、こういったものも発展の芽がある、こんなようなことが指摘されているふうに考えてございます。
小林委員
今、しっかりとテーマとする形でお話をされていました。一応、今、課長のほうのお話でいろいろと参考にもなりますけども、現実的にここのテーマの中にあるのが、やっぱりICTを技術とした産業、これは非常に大きな問題だ。問題というか、一番のポイントだと思います。現実、鉄鋼や、それから車や、さまざまな業種があります。その中で一つ伸びているのが、やっぱりICTなんですね。皆さん御存じのとおり。そうした分野というのは、必ずこの中野にも必要であるし、また、そうした企業、そして今のこの大学、そういうものを、入ってくる学生も含めて、また大学も含めて、そうした技術を何とか広げていきたい。日本は、ものづくりという時代もあるんですが、やっぱり、実際に海外に出ていってしまっているという状況もあると思います。それが戻ってくるのか戻ってこないのかはあります。そういう意味で、ICTの技術そのものを中心としたものというのは非常に大事だと思います。そういう意味で、ここの中野に来られる――来られるというか、誘致しようという思いであれば、そうしたものの考え方の中で、一つ協議会みたいな形で中野のまち、このハードウエアとは別に、やっぱり発信するようなことをこれからしていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。そういうものの協議会みたいなものを、前回もちょっと質問させてもらいましたけど、また要望させてもらいましたけど、僕はそれが一番大事じゃないかなと思うんです。そうしないと、先々不安になると思います。
ICTというのは、今言ったように環境でも教育でも、それからまた介護に関しても医療に関しても、あらゆる分野につながっていくわけです。そうしたものを今、若い人たちが勉強しようとしておりますし、そういうものを何とかこのコンテンツも含めてやっていただきたいなというふうに思いますから、そうした分野のことも研究しながら、特にホームページでも、この中野のまちがこういう形でありたいという一つの要望を出していいと思います。そして、来る企業がそうした形の中でグループとなって中野区とまた連携をしながら、こういう形でこの産業を復興していきたいんだという思いがやっぱりあれば、そういう会社が来ると思うんですよ。どうせ行くんだったら中野に行こうと。中野ではこういうものを考えているから、やっぱりここに行こう。それで環境も変わる。そういうような中で、引き込むようなテーマを僕は大きくやっていきたいなというふうに思います。
非常に漠然で、こんなもの本当にできるのかということもあるかもしれませんが、そのぐらいのビジョンがなければ、これから未来はないと僕は思っていますので、ぜひそういうものを研究してもらうなり、また協議会をいただきながら、これ、30年、50年のスパンでのものだと思います、このまちが。そういう意味で、そういうスパンの中で考えて、そういう協議会も考えていただければどうかな、と思いますがいかがでしょうか。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
委員御指摘をいただきましたような、ある意味ソフト面、まちのにぎわい、活性化ということを改めてもう一度しっかりと描く中で、御指摘のような協議会といったような機会、そういったものについても検討してまいりたいというふうに思います。
森委員
簡単に幾つか聞かせてください。Ver.2の検証が必要なんじゃないかというような議論が何度か出ていたと思います。私も必要だと思うんですが、その中で、Ver.2の具体的な項目というよりは、このグランドデザインVer.2がグランドデザインとしてちゃんと機能してきたのかどうか、そういったことの検証がまず必要なのかなというふうに感じています。具体的に言うと、きょう出していただいた別紙1-1の2ページに、グランドデザインの策定目的と書いてあって、二つのことが書かれています。まちづくりに関係する人ということだと思うんですが、共通の目標・認識を持ってまちづくりの機運を高めること、これが一つ。もう一つが、中野駅周辺のまちづくりを広くアピールしていくということ、この二つの目的が書かれているんですが、グランドデザインVer.2が、この目的をこの間達成してきたのかどうか、そういったことの検討ってされているんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
21年の10月に策定して以来、このVer.2は、常に駅の計画を進める際、あるいはほかのところでも、駅周辺のまちづくりにかかるときには必ず一番最初にVer.2のお話をさせていただいた上で、個別のプロジェクトの説明をするという形で活用しております。その意味では、必ず何か我々が動くたびにはVer.2を一番先に引用しているということで、その都度、お集まりの皆さんには認識をしていただき、また、既に民間のプロジェクトで準備組合等が起こっている組織の中には、Ver.2をごらんいただいて、自分たちの計画が、このVer.2で語っているところにもかなうと考えているといったようなお声もちょうだいしております。説明会等々、意見交換会等で活用するだけではなくて、例えば新聞とかそういったマスコミ等で何か取材がある際にも、Ver.2は必ず引用しているということで、まさにこの策定目的にかなった使い方をこの数年ずっと活用していると。
森委員
使ってきたかどうかということよりは、どれだけ浸透しているのかなというのが一つポイントだと思うんです。具体的に計画にかかわっている方、まちづくりにかかわっている方なんかは、もちろん知っておいていないといけないというか、そうなるようにしてきたんだと思うんですが、一般の区民の方がこれを知っているかというと、なかなかそういう状況にはないと思っています。実際、今、駅前開発が始まって、今の段階になって、これからどうなるんですかと聞かれることが大変ふえているので、Ver.2、これからVer.3になっていくということですけど、一般の区民の方への見せ方というのもぜひ意識していっていただきたいなというふうに思います。
それから、もう1点、今回、平成16年ぐらいからのまちづくりの資料をずっと見させていただいたんですけど、昔の資料を見ると、中野の歴史についての記述が結構あるんですよ。きのう、NHKでやっていましたけど、昔、犬屋敷があってというような話から、この中野の歴史についてというような記述がある資料が結構あるんですけど、最近の資料になるに従って、その記述というのが影を潜めていってしまっているような気がするんですけど、それはもう、こういう歴史があるということを確認した上で、それはそれ、これからはこれからで考えますよという考え方なんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.2の資料としては、確かに、過去のまちがどうだったかといったところは入れておりません。ただ、推進会議等々では、当然この中野駅周辺、中野の成り立ちといったところは、昔こういった経緯があったというところは皆さんの共通認識の一つとして、情報として入れているところです。Ver.3策定について、それがメインになることは恐らくないかなというふうには思いますけれども、そういったところも構成の中でも必要性があれば、そういった要素も入れていくところがあるかもしれないです。
委員長
森委員の質疑の途中ですけども、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時01分)
森委員
ありがとうございました。まちの歴史というのは、その土地がほかの土地と取りかえ不可能なものなんだというようなことを示す上でも、大変大事な要素だと思うので、ぜひ、前面に出すということではないと思いますけど、どこかで意識して進めていっていただきたいなと思います。
具体的に、もう一つなんですが、別紙3の将来像3、③、「クールナカノ」のところなんですけど、これ、「クールジャパン戦略と連動した」といきなり書いてあるんですけど、経産省と何か連携されていくということなんでしょうか。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
直ちに連携ということで考えているところではございません。国の戦略とうまく連動できるものがあれば、区としても活用していきたいというような意味合いで書いてございます。
委員長
では、委員会をしばらく休憩させていただきたいと思います。
(午後3時02分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
いながき委員
では、質問させていただきます。将来像1、2、3、4と掲げていらっしゃいますけれども、こうして将来のイメージとして掲げるからには、やはりその具体的な道筋、具体策がある程度はっきりしている必要があると思っていますし、そうでなければ、逆にいけないんじゃないかなと思っています。ただ、ほかの委員の皆様方とのやりとりを聞いていますと、本当に具体的な道筋が、もともと具体策が本当にあるのかと、道筋が本当にこれから描けるのかということを疑問に感じました。例えば、先ほど平山委員の御質問で、中野ならではのオフィス周辺環境が充実しとあるんですが、そのときに、まちづくりの御担当からの御説明での、この中野ならではのオフィス周辺環境というのは、聞いておりますと、中野ならではということでもないのかなというふうに思いました。
例えば、六本木ヒルズですとか、六本木ミッドタウンですとか、そういうところですと公園もありますし、オフィスビルももちろんありますし、学ぶところも文化施設ももちろんあると。そういったところと比較して、中野の優位性は例えばどういうところにあるのかと。そういうところではなくて、この優良な企業や団体が中野駅に集積し、最先端の業務拠点としてさらに発展していくための具体的方策というのは本当にあるのだろうかというふうに感じたんですが、その辺、例えば具体策一つでいいから提示していただけますか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
中野ならではの業務拠点というのは、繰り返しになりますけれども、丸の内とか、それこそ今御指摘の六本木とか、品川とか、そういうものではないんだろうと。業務の集積もあれば、既存の商店街のああいう庶民的な個性もあれば、文化施設、あるいはオープンスペースといったところ、そのような要素は先ほど六本木ヒルズにもあるではないかというようなお話もあったんですけれども、まち全体の範囲としてそういうものが集約されているというのは、なかなかほかにはない中野の特性ではないかなというふうに思っております。その中で、まさに今度大学が出てきたりして、あとは地元のそういった商店も十分に今商売をやっていらっしゃる中で、そういったほかにないところの地域のプレーヤーの方々が連携しながら、新しい取り組みであるとか、新しい情報の発信の仕方であるとか、そういったものを構築していきたい。そういったような将来像を掲げているんですけれども、じゃあ、それを実現するためにマネジメントをどうしていけるのかといったところを、これから具体的に取り組みだったり体制だったり、どう考えていけるのかといったことを肉づけしてまいりたいと思っております。
いながき委員
じゃあ、例えば大学との連携というお話がございましたけれども、この近くのオフィスワーカーの方たちが満足できる教育環境といいますと、例えば大学の社会人講座がどれだけ充実しているか。早朝ですとか、夜間ですとかの社会人講座、例えばそういうのが充実していませんと、なかなかオフィスワーカーの方たちはそこに通えないというか、勉強、学べないと。そういうことがあると思うんですけど、そういった点で大学との連携というか、話し合いですとか協議ですとか、そういったことは可能なんでしょうか。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
産学公連携につきましては、大学のほうの代表機関のほうとの調整を進めてきているところでございまして、これから具体的なところも提案してまいりたいというふうに思ってございます。また、個別に大学の先生や教授の方々ともさまざまコンタクトをとっていまして、どんなことが具体的に事業の一環等でできるのか、そのようなことについても御相談をさせていただいているような状況でございます。
いでい委員
伺います。いろいろ、やっとこのVer.3策定についてということで、またこれから、ことしじゅうにはVer.3が出てくるんだということで伺っておりますけれども、駅周辺の再開発のほうも大分進んできていて、いよいよ商業ビルが来年の春には完成するというところまで来ています。今まで描いてきたこのグランドデザインの中では、今まではただ想像上のものであるしかなかったわけですけれども、実際に建物が建って人が集まっていろいろなことが、ものがスタートしていく上で、このグランドデザインの位置付けというのもまた変わってくるのかなと思っているんです。例えばグランドデザインVer.3、これは中野区役所がつくっているものですけれども、それぞれいろいろな方々が中野区にこれを機会に集まってきて、さまざまなことがこれからスタートしていく上で、別にこんなのほっといてもいいんじゃないかという方たちもそれはいるのかなというふうに思うんですよね。推進会議でもいろんな話がいろんな方とあるとは思うんですけれども、このグランドデザインの縛りというんですか、そういったものというのはどのような形で発揮されるとお思いですか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
グランドデザイン自体が何か法的な拘束力を持つといったような位置付けではないです。ただ、これはきちんと中野区が目指す将来像はこうなんだというところを描いた上で、これを事業者にも区民とも共有しながら、一緒にこれを目指していきましょうというところで活用していきたいなと思っているところです。
いでい委員
結構、そうなると、こういったものというのはどこにでもあるグランドデザインなのか、それとも、中野は特に緩いグランドデザインになるのか。私もグランドデザインの考え方というか、そういったものがよくわからないので、今伺っているわけなんですけども、いろいろな方々がやってきて、例えば中野区役所が事業者や区民の方々、いろいろな方々とこの考え方を共有しますと言っても、これの知名度が低かったり、その認識が皆さんそれぞれ考え方が変わっていたりとかすると思うんですよ。これを強烈に推し進めていくために、今後どのようなことを考えているんですか。グランドデザインをいろんな方に周知していくとか、または、せめて中野区にはケーブルテレビがあるので、それで特集を組んで流していくとか、いろいろなパブリシティーの方法はあると思うんですが、その辺、伺います。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.2を策定した時期、時点も、JCNさんの取材をいただきまして、Ver.2、こういうふうにつくって、こういう中身ですよという御紹介をさせていただきました。今もお問い合わせの一番最初には、このVer.2で言っているところを常にお示ししながら、個別のプロジェクトの御説明をしているところです。
Ver.3策定に当たっても同様に、もちろん策定に当たってはパブリック・コメント手続も今考えておりますし、そういった説明会、意見交換会も重ねながらつくり、なおかつ、できた後も常に我々の何かお話をする際には、Ver.3の中身を御紹介しながら、それと委員もお話の中にあったように、そういったパブリシティー等にもこういったものを露出する機会というのを積極的に活用していきたいなと思っております。
いでい委員
今後の中野駅周辺の、また、このグランドデザインを実行していくに当たっては、役所ではこういった形で議会の中でいろいろな意見が、議論が交わされてはいくんですけれども、その事業者さんですとかいろいろな方に対して、それで議会との関与の仕方というのは、例えばこの委員会の中での議論の中身が、そのグランドデザインに相当な影響を及ぼしていく。これを皆さんに共有してくださいと言っている以上は、議会としてもグランドデザインに大幅に関与していくということはできるんでしょうか。何と言ったらいいのか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
きょうもいろいろ御意見をちょうだいしておりまして、策定まではまだ複数回、当委員会に御報告をさせていただくわけです。その中でまたいろいろと御意見等々いただくと思っておりますので、そういったものをちょうだいしながら、それも踏まえて素案をつくっていきたいと思っております。
大内委員
今までちょっと質疑を聞いていると、わかるんですけど、やっぱりちょっと雑談――雑談じゃないけども、聞いていることに全部答えるんだけども、そんなに何でも答えちゃって、そんなに何でも実現できるんですかというちょっとイメージが、だんだん見えてこなくなったというか、答えれば答えるほどいろんなものが出てきちゃって、そんなところまで本当にできるんですかという気持ちもあるんですけど。ただ、今まで答えているのは、2人の方が大体答えているんだけども、この問題は中野区役所全庁的な問題だし、議会も深くかかわって推し進めていかなければいけない一つの方針案だと思うので聞きたいんだけど、経営室はちゃんとそういうことをわかっていて予算を組んだりしているの。
川崎経営室長
このグランドデザインにつきましては、都市政策推進室が所管ということでありますけれども、これは当然、区としてのすごく重要な行政計画ということになってきます。そういった意味では、この中身を練り上げる際には、区長をはじめ、あと政策室、我々経営室も一緒に議論をして積み上げてきているということでございます。この委員会の場では所管ということで、これまで所管担当がお答えをしていますが、これを検討する過程では全庁を挙げて検討しているということでございます。
大内委員
所管が答えているけども、実際やることは全庁にまたがってやる大きなプロジェクトなわけだから、予算のこととか、いや、これに基づいてこうやって、片方で、でも、減額しろ、減額しろと、やっていて、じゃあ、この分は上がってやるんだというぐらいの、やるための気合いというか気持ちがなければ、幾らあれだけ所管が一生懸命頑張ったって、上のほうでそんなことできないって予算を削っちゃったらできないよ。あれだけ所管2人が、いや、こういうふうにしたいんです、こういうふうにしたいんです。中野のグランドデザイン、こうやって、こうやって詰めてきたんだけど、いや、お金がないからできませんと、その一言で終わらせちゃうと、せっかくここまでやってきたものが無駄になっちゃうわけだから、ちゃんと、あなたたちのほうもわかっていてやっているんですねということを確認をとっておかないと、全庁でやる話でしょう。区議会も一緒にこの問題は取り組んでいく問題なんだから、あの2人の方が所管、たまたま答えているけど、別にあそこの2人じゃなくて、あなたたちも一番、一番トップの席に上座に座っているあなたたちがやってもらわなければどうしようもないことなんじゃないのかな。意識があるのかなって一応確認をしたかったのでね。大丈夫ですね。
川崎経営室長
これは先ほど申し上げましたように、区として決定していくものですので、この内容についてはしっかり実行に移していくと。先ほど、いでい委員のほうからも、この議会の議論がどう反映されていくのかという御質問がありました。これは行政計画ですから、区長部局としてつくり上げるわけなんですけれども、それを具体化していく中では、予算の審議を通じてまた議会の御判断を仰ぐというような場面もございます。そういった意味では、こういった計画をつくって議会にお約束をし、区民の皆さんにお約束をしていく、そういった計画でございますので、これについては区長以下、全庁を挙げてしっかり推進をしていくものでございます。
伊東委員
先ほど、一番最初に質問させていただいたのは大まかなことで質問させていただいたんだけれど、これ、実際に素案としてまとめていく中で、これだけの内容のものを盛り込むんだったらば、やっぱりもうちょっと具体的説明をしておいてもらわなきゃならないという部分があります。例えば、先ほどは産学公の連携について協議が始まったというようなお話をいただきましたけど、Ver.2のほうではユビキタスネット社会というようなものが目指されたり、それからここに来ても、Ver.3の内容についても、情報端末やインフラを整備していくとかいうことがあります。また、健康・医療などの通信技術ですか、情報通信技術による、新しくそうした仕組みを構築、それから最前より、最前というか、かねてよりコンテンツ産業を誘致したいと、都市型産業として。そうしたものを誘致したいということなんだけれど、その辺を少しずつもうちょっと具体的にどうやっていきたいのか、中野区は何をするのかという部分が見えてこない。開発協力金みたいな形で基金に積み増したんだけれど、それは都市基盤施設のほうの整備でぎりぎりだと。情報通信みたいな部分に回すほどの体力はないだろうし、ましてや、それだけの技術・ノウハウを中野区が持っているとは思えないし。そうした部分をもう少し細かく説明してほしい。
例えばユビキタスネット社会、ここに書かれているものをどうやってこの部分で実現していくのか。四丁目地区、それから、この区役所・サンプラザ地区も含めてどうやって実現していくのか。その辺はどう考えているの。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
きょうの資料の状態では、確かにまだ言葉のイメージだけというところです。今まさに、この情報化ということについては、政策室の担当部署の人間も入れて庁内で議論を進めているところです。その中でも、本当に、じゃあ、これを実現するためにはだれが、何を、どうやっていくんだというところまで議論をしていかなきゃいけないということで、これからそのあたりの議論も詰めていきたいというところです。
伊東委員
先日のこの委員会でも、東京建物のほうからの協定による1,000平米の業務床の提供というか、商業床の提供があって、それの参画事業者をコンペで募集するという報告がありました。それがどういう部分で担っていくのか。民間の開発会社であれば、もう既に1年後には東京建物の大きいほうの建物もでき上がってしまう。その中でシティセールスという部分で、どんどんまち全体のセールスポイントをうたっているはずなんですよ。ところが、このVer.3の内容を見ても、何がシティセールスなのか、ちっとも見えてこない。あらゆるものは網羅されているんだけれど、これが売りなんですよ、この部分を取り組んでいくから、どんどん参画してほしいというものが強く感じるものが少な過ぎる。あまりにも欲張り過ぎちゃっていると。そういう部分、やっぱりもうちょっと具体的に踏み込んで、ビジネスモデルとして成就するような手をもう打ち始めていないと遅いんじゃないかと。
先日、総務委員会のほうで神戸のほうに視察に行ってまいりました。そちらでもICT2015という計画を持っていますけれど、それのやっぱりネックは、いろんなことを打ち上げてもビジネスモデルとして継続していくかどうかと。それにはやっぱり仕組みというものが大切だし、キーマン、キーとなる企業、そして何を目的としてやっていくのかというのをしっかり示していかないとまずいんじゃないか。その辺が感じられない。具体的な説明もまだいただいていない。その辺もう一度、どうなんですか。
横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当)
例えばというところで私のところから少しお答えさせていただきたいと思います。例えば、前回委員会でも御報告させていただいた、産業振興拠点のお話をさせていただきましたけれども、このVer.3、あるいはその前のVer.2でもそうですが、都市型産業を中心として集積を図ろうといったときに、当然、魅力に感じてもらわなければいけない。委員御指摘のシティセールス、シティプロモーションといった部分が非常に重要かと思ってございます。そういった意味では、中野駅周辺のこれだけの規模の開発というだけでも、一つはこれがもう大きな売りにはなっているんだろうとは思ってございますし、具体的には、地区計画等かける中で用途地域等も踏まえて、業務・商業ビル等の誘致・誘導がしやすいようなハード面での手当てを考えていくと、これも極めて重要かと思ってございますが、その一方で、前回御報告させていただきましたのは、ソフト機能面でも魅力となるものをそろえておく必要があるだろうと。その中で一つは、都市型産業がうまく新たに生まれてくるような、そういった機能ですとか、クリエーターとか言われるような方々が商業ベースに乗っていくようなことを支援するような機能、あるいは海外進出を支援していくような機能、そういった機能が半ば区のほうの要請として、この東京建物から提供いただいた1,000平米に誘致・誘導できれば、都市型産業にとっても一つ魅力になるのではないか、こんなようなことを考えての一つは手を打っていきたいなというふうに思っているところでございます。
また、一方では、昨年度から中野区内のICTコンテンツ系の事業者のネットワーク化を進めたいということで連絡会を持ってきまして、近々、法人化のほうの方向があらあら今年度になりまして見えてきたところでございますけれども、そういったことで連絡・連携の体制があるということも一つは新たな他業種との連携であるとか、新たな商機を見出していくような機会にできるとか、そんなような意味合いでも魅力に一つ考えていただけるのではないか。そんなようなことを一つひとつ手を打ってまいりたいなというふうに思っているところでございます。
ただ、今申し上げたのは個々ばらばらではいけませんので、こういったグランドデザインであるとか、産業振興の体系的な考え方をつくってお示しをするようなことで、あわせてお示し等は、区民の方々も含めてお示し等していきたいというふうに思っているところでございます。
伊東委員
もう最後にしますけれど、この開発について言えば、駅周辺のまちづくりについて言えば、最前からタウンマネジメント、あるいはエリアマネジメントという部分が今後のかぎにもなってくると、一つのかぎにもということが言われているんですけど、その仕組みさえもまだ見えてきていない。先発して参画してきた大学、あるいは東京建物の事業者といったもの、中野区といったものがどういう形でタウンマネジメント、エリアマネジメントに取り組んでいくのか。そして、その運営、経営をどういう原資をもって進めていくのか、その辺の仕組みも見えてきていない。そういう部分をやはり少しずつ説明していく。先ほど申し上げたユビキタスというものもどういうふうに実現していくのかというものも、もうちょっと早くに手を打って情報提供すると同時に、やはりシティセールス、外に向かって発信していく。こうしたコンテンツ産業を集積していきたい、知的産業を集積していきたいという中でもやはり一つには、今ある、工事されている東京建物のオフィス床、そうしたものにどれだけの関連企業が入ってきてくれるのか。そういうものが見えてきていない中で、ややもすると、やっぱりハード優先のまちづくりに終わってしまうんじゃないか。どんどん通信技術が進んできて、公共無線LAN、ワイファイみたいなものをどこでもだれでもとわざわざうたわなくても、便利な社会ができつつある中で、やっぱり中野区は何を目指していくのかというのをしっかりとうたうことのほうが大切なのかな。全部盛り込むだけ盛り込むよりも、精査してここで実現して、これをすることによって、これをずっと維持し続けることによって、持続可能な駅周辺ということになってくる。それが見えてこない。30年先までやっていくには、常に新しいもの、新しいものを更新していかなければならない中で、やっぱりそういう仕組みが見えてこない。
ですから、Ver.3という形でこうして資料を用意していただいたけれど、Ver.2の先ほどの検証も含めて、もう一度見やすい形で整理して、この具体像というような、これについても、あまりにも欲張り過ぎて、文脈が先ほど言ったように、あっちに飛び、こっちに飛び、こっちのものがあっちに入りというようなことで、もう一度これを見直して、逆に将来像もそこから少しスリムなものにしていくということをしていただかないと、ちょっとこれではわかりづらいと思うので、これは要望としておきますけれど、ぜひその辺、素案作成に向かって努力していってほしいと思いますけれど、何か感想ありますか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
結局、我々が将来像をいろいろ描いても、結果として受けとめていただく皆さんにわかりづらかったり、なかなか趣旨が伝わらないのでは本来の目的が達成できませんので、きちんとどなたにもわかりやすく、なおかつ目指したい姿というものがはっきりと、それと取り組みについてももう、ここはしっかりといったところをめり張りをつけながら、また取りまとめていきたいなと思います。
金子委員
1点だけ伺います。別紙2の最後のページに、中野駅周辺地区整備の方向性というのが出ておりますが、この中で、中野駅地区の整備のところで、「土地の高度利用によって、高容積化・立体化を進め駅自体の集客機能を高めるとともに」と記されております。それで、別紙4の推進会議で出された意見のところを見ると、これは駅自体の集客機能を高めるとは駅ビルのことかという質問も出されており、この委員は、駅ビル・駅ナカには反対だと。駅ビルに周りの商店街などが客を取られるのではないかということを心配する形での発言かと思いますが、そういう意見を述べられております。これまでVer.2の段階では、駅の動線の、駅舎の改修は出ておりましたが、駅ビルのような形での改修というのは今まで出てきていなかったように思いますが、駅ビルをつくるということをやはり検討されているんでしょうか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
Ver.3への改定は、Ver.2で不足している部分を深めたり、あるいは、場合によっては追加するといったことになろうかと思っております。駅地区については、まさにVer.2では、動線や新しい駅機能として広場がどうあるべきか、といったところが軸になっておりました。それを今回Ver.3としては、駅自体の集客性だったり、高容積化といったところも重要なVer.3の一つの要素になっていくんだろうということです。
金子委員
これから、今進められようとしている北口広場の改修にかかわる駅舎の改良工事では、JR側の費用の負担が3分の1、区側が3分の2を負担するというふうになっておりますが、今後のこうした駅舎の改修、あるいはその駅ビルのような高容積化においても、やはりそういった、かなり区の負担が大きくなるのでしょうか。
秋元都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
今後、仮にJRさんがそういったような駅施設といったものを独自に考えるというようなことがあれば、当然その部分の負担についてはJR負担というふうに考えております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
他に報告はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
審査日程、その他に入ります。各委員、理事者から何か発言はございませんか。(「ちょっと休憩をお願いします」と呼ぶ者あり)委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時49分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時12分)
伊東委員
その他としまして、今日、このVer.3について各委員のほうからいろいろな質問、意見等がなされたんですけれど、次回日程に関係してくることかもしれないんですけれど、きょう出された内容について、次回の委員会までに多少内容を整理するだとか、そういうことができるのか、できないのか。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
次回は整備の方向性のもう少し具体的なところをお示ししたいなと考えております。本日もるるいろいろ御意見をいただいておりまして、次回に反映できるもの、あるいは最後の取りまとめのところで反映できるもの等、幾つかあるのかなというふうに思っております。
伊東委員
もうちょっと違う形でこのVer.3についての資料が用意されるという考え方、認識でいいんですね。そちらなりのスケジュールなのかもしれないし、きょうの質問、意見を踏まえたものかもしれないけれど、きょうまでに出された資料とは別の形のものが多少用意されると考えておいていいんですね。
松前都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
今日の資料の続きというか、つけ加えるといった部分を改めて次回、お示しをしたいと思っております。
委員長
他に発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時14分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時14分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から御連絡をしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしましたので、本日の中野駅周辺地区等整備特別委員会を散会いたします。
(午後4時15分)