1.令和5年(2023年)6月26日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(41名)
1番 山 内 あきひろ 2番 武 井 まさき
3番 斉 藤 けいた 4番 井 関 源 二
5番 黒 沢 ゆ か 6番 大 沢 ひろゆき
7番 武 田 やよい 8番 いのつめ 正 太
9番 間 ひとみ 10番 市 川 しんたろう
11番 加 藤 たくま 12番 日 野 たかし
13番 木 村 広 一 14番 吉 田 康一郎
15番 立 石 り お 16番 内 野 大三郎
17番 広 川 まさのり 18番 河 合 り な
19番 細 野 かよこ 20番 斉 藤 ゆ り
21番 高 橋 かずちか 22番 大 内 しんご
23番 甲 田 ゆり子 24番 小 林 ぜんいち
25番 白 井 ひでふみ 26番 小宮山 たかし
27番 羽 鳥 だいすけ 28番 い さ 哲 郎
29番 杉 山 司 30番 ひやま 隆
31番 山 本 たかし 32番 伊 藤 正 信
33番 高 橋 ちあき 34番 平 山 英 明
35番 南 かつひこ 36番 久 保 り か
37番 石 坂 わたる 38番 むとう 有 子
40番 中 村 延 子 41番 森 たかゆき
42番 酒 井 たくや
1.欠席議員(1名)
39番 浦 野 さとみ
1.出席説明員
中 野 区 長 酒 井 直 人 副 区 長 青 山 敬一郎
副 区 長 横 山 克 人 教 育 長 入 野 貴美子
企 画 部 長 岩 浅 英 樹 総 務 部 長 海老沢 憲 一
防災危機管理担当部長 石 崎 公 一 DX推進室長 滝 瀬 裕 之
区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦 文化・産業振興担当部長 高 村 和 哉
子ども教育部長、教育委員会事務局次長 濵 口 求 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子
地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔 健康福祉部長 鳥 井 文 哉
保 健 所 長 佐 藤 壽志子 環 境 部 長 松 前 友香子
都市基盤部長 豊 川 士 朗 まちづくり推進部長 角 秀 行
中野駅周辺まちづくり担当部長 千 田 真 史 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 森 克 久
総務部総務課長 浅 川 靖
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 堀 越 恵美子 事 務 局 次 長 林 健
議事調査担当係長 鈴 木 均 書 記 立 川 衛
書 記 若 見 元 彦 書 記 髙 田 英 明
書 記 鎌 形 聡 美 書 記 田 村 優
書 記 細 井 翔 太 書 記 早 尾 尚 也
書 記 堀 井 翔 平 書 記 金 木 崇 太
書 記 髙 橋 万 里 書 記 川 辺 翔 斗
議事日程(令和5年(2023年)6月26日午後1時開議)
日程第1 第49号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
日程第2 第42号議案 令和5年度中野区一般会計補正予算
第43号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例
第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第46号議案 もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約
第47号議案 温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約
第48号議案 哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約
第59号議案 旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更について
第60号議案 谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約
日程第3 第50号議案 中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例
第51号議案 中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例
日程第4 第52号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例
日程第5 第53号議案 中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第54号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特>定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第55号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例
第56号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例
第57号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
追加議事日程
日程第6 同意第4号 中野区監査委員選任の同意について
午後1時15分開議
○議長(酒井たくや) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
6月23日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 細 野 かよこ
1 自立支援とエンパワーメントの視点にたった女性施策の推進について
(1)「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」について
(2)「中野区男女共同参画基本計画」の改定について
(3)スペースとしての男女共同参画センターについて
(4)その他
2 ケアラー支援について
3 プラスチック削減の取り組みについて
4 その他
○議長(酒井たくや) 初めに、細野かよこ議員。
〔細野かよこ議員登壇〕
○19番(細野かよこ) 立憲・国民・ネット・無所属議員団の一員として、また中野・生活者ネットワークの一員として一般質問いたします。質問は通告どおりで、その他はありません。
1、自立支援とエンパワーメントの視点に立った女性施策の推進についてから、初めに、女性支援法について伺います。
2022年5月、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律、女性支援法が超党派による議員立法で成立し、2024年4月に施行されます。日本における総合的な女性支援は、これまで売春防止法、売防法を根拠とした婦人保護事業として行われてきました。売春をなすおそれのある女子、要保護女子の保護更生を目的とする婦人保護事業は、この間、DV被害者など対象者を拡大してきた一方で、女性の福祉増進や支援の視点が不十分なまま、抜本的制度改正がなされず、女性の支援ニーズの多様化に対応できない制度的限界の課題がありました。コロナ禍によって、女性の自殺者の増加、シングルマザーや女性に多い非正規労働者の雇用や収入に大きな影響が出るなど、ジェンダー平等政策の遅れで、平時からあった問題が顕在化し、実態に合った制度改正、支援の在り方が求められています。
女性支援法は、女性が女性であることにより、様々な困難な問題に直面することが多いことに鑑み、困難な問題を抱える、あるいは抱えるおそれのある女性を施策対象にしています。また、女性が自らの意思を尊重されながら、きめ細やかに寄り添う支援を受け、自立して暮らす社会の実現を目的としています。1956年、昭和31年成立の売防法から、実に66年の年月を経て、新たな女性支援の枠組みが構築されることになりました。女性支援法には、売防法にはなかった女性の福祉、人権の尊重や擁護、男女平等の実現といった視点が明確に規定されており、女性支援の質的、量的な変化を期待するところです。
この項の初めに、事業を担う自治体として、女性支援法をどう捉えているか、伺います。
女性支援法では、基本計画の策定について、都道府県では義務、特別区を含む市町村では努力義務と規定されています。婦人保護事業から女性支援事業へとパラダイム転換する女性支援法の意義は大きく、相談支援事業の現場である中野区において事業を推進していくためには、基本計画を策定すべきだと考えます。区の見解を伺います。
女性支援法の施行に伴い、支援の中核である三つの機関の名称が変わります。婦人相談所は、女性相談支援センターに、婦人相談員は女性相談支援員に、婦人保護施設は女性自立支援施設にそれぞれ変わります。重要なのは、名称の変更とともに、その役割についても法律の趣旨にのっとったものへと変わることです。中でも、支援への入り口となる女性相談支援員は、支援対象者にとって最も身近な存在であり、本人の意思決定、支援の内容などに大きな影響を与えます。女性支援法の施行に合わせ、当区の相談員の役割、職務内容はどう変わるのか、伺います。
相談員が丁寧なヒアリングを行い、関係機関との連絡調整、連携など対象者に寄り添った、継続した支援を行うには、経験と専門性が必要です。現行の中野区婦人相談員設置要綱によると、当区の3名の相談員の方々は、現在、専門性の高い職種として、公募によらない会計年度任用職員として採用されています。しかし、再度任用については上限2回となっており、更新2回、つまり3年でリセットされます。相談員の方々が安心して働き、経験と専門性を発揮する環境をどう確保するのか、区の見解を伺います。
女性支援法のポイントの一つに、法第13条「民間団体との協働による支援」が挙げられます。この法律が議員立法で成立したと述べましたが、その背景には、いわゆるJKビジネスやAV出演強要など若年女性への支援の課題もありました。婦人保護事業からこぼれ落ちていた女性たち、声を上げられないでいた女性たちの支援に、先に動き出したのが民間団体です。コロナ禍で生理の貧困が社会問題となったとき、豊島区では日頃から連携している支援団体を通し、迅速に女性たちの声の聞き取りができたことで、素早い対応につながったと聞いています。当区の女性相談でも、20代、30代の方の相談が現状多いと聞いています。区内外で活動する団体との協働をこれまで以上に推進していただくことを期待しています。
行政機関と民間団体、それぞれの強みを生かした相互連携のためには、育成にも留意した民間団体との連携が不可欠です。どのように進めていくのか、伺います。
2024年4月の法施行に向け、本年3月、国は基本方針を取りまとめました。基本方針にある支援の内容は、アウトリーチなどによる早期の把握、居場所の提供、一時保護、被害回復支援、日常生活の回復支援、同伴児童への支援、アフターケアなど、多岐にわたっています。今後大きく変わる女性支援においては、これまで以上に関係機関との連携が求められます。女性相談の窓口だけでなく、庁内の各部署や関係機関においても支援対象者を発見し、適切な支援につなげるためには、法律の周知と理解を深めることが必要です。どのように取り組むのか、伺います。
次に、中野区男女共同参画基本計画の改定に関連して2点伺います。
当区の本基本計画については、中野区男女平等条例第7条にその規定があり、2項には、「策定するにあたっては、区民及び事業者の意見を反映することができるよう適切な措置をとるものとする」とあります。現在、第4次の本基本計画は、来年度から第5次の計画期間に入ります。これまでの改定では、庁内で素案を作成し、議会報告、団体への意見聴取、区民意見交換会を実施した後、案になった段階でパブリック・コメントの手続が行われています。つまり、当区の男女共同参画基本計画は、審議会の設置がない状態で改定が行われてきました。
前回、2018年の改定時には、意見聴取を行った団体からの意見の提出はなく、手続にのっとっていたとしても、現在の改定プロセスでは、区民、団体の意見反映が十分とは言えない状況です。また、素案作成までの経緯も見えません。時期を同じくして改定される中野区ユニバーサルデザイン推進計画は、審議会を設置して改定が進められています。今回の男女共同参画基本計画に当たっては、人権施策推進審議会にも意見聴取を行うとのことですが、本来は専門の審議会で検討すべきものだと考えます。
素案作成までの過程を可視化し、より多くの区民、団体の意見を反映するためにも、中野区男女共同参画基本計画の改定に当たっては、今後は審議会を設置して行ってはいかがでしょうか。区の見解を伺います。
当区の男女共同参画センターでは、現在、情報誌として「アンサンブル」を年1回発行しています。企画編集委員を区民から募集し、区と協働で作成していますが、企画編集に関わる方々の熱意、工夫が感じられ、読みごたえがあり、私は毎号楽しみにしています。さらに多くの方が手に取りたくなるような視点でデザインを工夫することで、読者が増えるのではないかと考えます。当区には、区の広報物に対し、専門的な支援や助言を行う広報アドバイザーが導入されています。この後の質問とも関連しますが、スペースとしての男女共同参画センターのない当区にとって、「アンサンブル」は、男女共同参画についての情報発信をしている貴重な情報誌です。より多くの人の目に留まり、男女共同参画についての関心を高めるために、広報アドバイザーを活用するなど、「アンサンブル」のデザインのブラッシュアップを行ってはいかがでしょうか。
先日、国別の男女格差を数値化したジェンダーギャップ指数2023が公表されました。世界146か国中、日本は125位、昨年の116位からさらに順位を下げ、過去最低となりました。ジェンダー平等を喫緊の課題として推進するために、「アンサンブル」のブラッシュアップを機に、広報マインドの醸成にもつなげていただくことを要望します。
この項の最後に、スペースとしての男女共同参画センターについて伺います。
当区では、1984年、昭和59年に現産業振興センターの場所に婦人会館を開設して以降、女性会館、男女共同参画センターと名称変更をしながら、2013年に区役所本庁舎内に移転するまでの29年間、スペースとしてのセンターを有していました。スペースとしてのセンターというのは、相談、市民の交流・活動ができる場所、市民の活動を支援するための運営などがなされている場所のことです。当時は、女性の生き方何でも相談、区民も参加する運営会議、女性団体連絡交流会、学習会や連続講座も開催され、会館、センターを拠点にして活発な活動が行われていました。会館、センターで活動していた相談員、研究者、保育者、受講生の方々が女性支援のグループを立ち上げ、現在もNPOとして区内で活動を続けられています。
先日、代表者の方にお話を伺いましたが、センターが女性団体の育成に力を入れていたこと、センターでの出会い、居場所があったことで、団体が生まれたとおっしゃっていました。現在まで続いている活動の原点は、女性会館、男女共同参画センターにあったことが分かりました。
区役所本庁舎内に移転後は、当区は、23区で唯一、スペースとしての男女共同参画センターのない自治体となり、区民、団体は交流活動の拠点を失い、新たな団体の育成が難しい状況にあります。この間、区民の方々からは、スペースとしての男女共同参画センターを求めるお声をお聞きしています。女性支援法により新しい支援の枠組みが構築されようとしている今、相談のきっかけづくりに有効な居場所として、民間団体が育成される場として、男女労働者のワークライフバランスや、ハラスメント、ジェンダーに関する調査、啓発講座を行う場所として、そして区民の交流、活動の場として、スペースとしての男女共同参画センターが必要です。自立支援とエンパワーメントの視点を持った女性施策推進のために、親和性の高い分野との複合化を含めたスペースとしての男女共同参画センターの今後の在り方を検討するべきだと考えます。区の見解を伺いまして、次の質問に移ります。
2、ケアラー支援について伺います。
ヤングケアラーへの支援の必要性が社会で認識されつつある中、ケアラーという言葉も徐々に浸透してきました。ケアラー支援に関する条例を制定した自治体は、本年3月末時点で18に及んでいます。ケアラーの定義について、条例では、おおむね高齢、障害、疾病、その他の理由により援助を必要とする家族、友人その他の身近な人に対し、無償で介護、看護、日常生活上の世話、その他の援助を必要とするものとされています。ケアラーは、ケアの相手が誰であっても、どんな状態であっても無償でケアする人全てを表す言葉として認識されつつあります。
ケアラー支援に早くから取り組んでいる日本ケアラー連盟は、ケアラー支援の目的について、ケアラーが健康で文化的な当たり前の社会生活や、その人らしい人生を送れるようにすることとうたっています。
区内のケアラーの方からは、もう何年も外食したことがありません。朝までぐっすり眠れたらなど、これまで切実なお声をお聞きしています。超高齢社会、ひきこもりや不登校の増加など、ケアを必要とする人が増える中、ケアラー自身の人生の質の向上を可能にするケアラー支援は重要な課題だと考えます。
初めに、ケアラー支援についての区の考え方を伺います。
次に、現在改定作業中の高齢者保健福祉計画・第8次介護保険事業計画について伺います。
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年が間近に迫っています。昨年10月に公表された中野区介護保険の運営状況によると、2022年3月末時点の介護保険認定率は、65歳から74歳までの高齢者は4.44%、75歳以上の高齢者は32.55%となっており、75歳以上の方の割合が高いことが分かります。
一方、ケアラーに目を向けてみますと、昨年度実施された高齢福祉・介護保険サービス意向調査報告書によれば、要支援・要介護認定者の方の介護を行っている人は、配偶者28.5%、子53.6%、子の配偶者6.9%となっており、約6割が子ども世代です。団塊の世代のケアラーとなる団塊ジュニアは、バブル崩壊と就職氷河期を経験した世代であり、非正規で働く人やシングルも多いのが特徴です。今後、要介護者とケアラー、双方の増加が見込まれる中、家族の形が大きく変わっており、介護の課題が一層深刻化するおそれがあります。
中野区高齢者保健福祉計画・第9期介護保険事業計画において、ケアラー支援を重要な課題とするべきだと考えます。区の見解を伺います。
今回は、介護保険にフォーカスして質問いたしましたが、中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画も改定作業が進められています。この項の初めに述べましたが、ケアラー支援は、高齢者の介護をする人だけでなく、障害児者のケアをする方々も対象です。障害福祉計画の改定におきましても、ケアラー支援を重点課題とすることを要望いたします。
最後に、プラスチック削減の取組について伺います。
当区は、2022年8月に中野区プラスチック削減指針を策定しています。前年、2019年に開催のG7大阪サミットで共有された、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロとすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現に向けて、中野区が率先してプラスチックごみの排出を削減し、環境に配慮した行動を実践することを基本理念としています。
基本理念では、プラスチックによる海洋環境や生態系への影響の大きさが挙げられています。プラスチックは、製造や焼却などの過程で多くの二酸化炭素を排出することを考えれば、プラスチック削減は、区長の行政報告にある脱炭素社会の実現にも不可欠と言えます。
先月5月、パリ市長が、2024年に開催されるパリ五輪を史上初の使い捨てプラスチックのない大会にすると発表しました。各競技場内へのプラスチック製ペットボトルの持込みが不可となることや、マラソンの給水所での再利用可能なコップの使用などが検討されていると報じられています。世界でも脱プラスチックに向けた取組が加速する中、当区のプラスチック削減指針策定の意義は大きいと考えます。
初めに、策定から間もなく3年になる中野区プラスチック削減指針の、この間の職員の方々への共有や取組の状況について伺います。
削減指針にある行動指針には、区が主催、共催するイベントや会議において、使い捨てプラスチック製品、容器包装の使用を削減し、繰り返し使用できるものなどの利用に努めることや、職員の方々がマイバッグ、マイボトルの活用などに努めることが挙げられています。
先日のパリ市長のように、区主催のイベントや会議で脱プラスチックを実践し、アピールすることは、区民の方々に対しても大きなインパクトがあり、強く印象づけられ、一人ひとりの行動変容につながると考えます。行動指針の取組を着実に実施することで、プラスチック削減に寄与すると期待しています。
プラスチック削減をさらに推進するために、区有施設でのペットボトルの販売や会議でのペットボトル飲料の配布を廃止する、行動指針の実施状況について各部署への調査を行うなど、庁内での削減指針の浸透を深め、実施につながるよう取組を強化してはいかがでしょうか。区の見解を伺います。
地球の持続可能性に中野区が貢献するために、脱炭素、脱プラスチックを大きく掲げ、温暖化対策、プラスチックごみ問題への対応を推進していただくことを要望いたしまして、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 細野議員の御質問にお答えいたします。
まず初めに、自立支援とエンパワーメントの視点に立った女性政策の推進について。
初めに、女性支援法の捉え方についてでございます。女性支援法は、性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係などの事情によって、日常生活または社会生活を営む上で困難な問題を抱える女性に支援を行うことを定めたものであります。区の責務として、困難な問題を抱える女性一人ひとりに最適な支援を行う必要があるものと捉えております。
続きまして、女性支援法に基づく基本計画についてでございます。困難な問題を抱える女性への支援に関する市町村基本計画は、国の基本方針によって、男女共同参画基本計画と一体のものとして策定することができるものとなっております。区では現在、男女共同参画基本計画の改定作業を進めておりますので、その中に位置付けることを予定をしております。
次に、女性支援法施行後の区の相談員の役割、職務内容についてでございます。売春防止法に基づく現行の婦人相談員は、「要保護女子につき、その発見に努め、相談に応じ、必要な指導を行い、及びこれらに付随する業務を行うもの」と規定をされております。一方で、女性支援法では、女性相談支援員を、「困難な問題を抱える女性について、その発見に努め、その立場に立って相談に応じ、及び専門的技術に基づいて必要な援助を行う職務に従事する職員」としております。そのため、女性支援法施行に伴い、相談の対象が要保護女子から困難な問題を抱える女性に、また婦人相談員の行う必要な指導が、女性相談支援員においては必要な援助へと変わることになります。
次に、相談員が安心して働き、経験と専門性を発揮する環境についての御質問です。婦人相談員は3年に一度採用選考を行いますが、採用の継続は可能となっております。婦人相談員の配置の促進に関する国の通知では、婦人相談員の任用につきましては、再度任用することが可能であること、また任用の回数や年数が一定に達していることのみを捉えて採用に制限を設けることは避けるべきものであるということが示されております。婦人相談員から女性相談支援員へと名称が変わっても、国通知に沿って、豊富な経験や高い専門性を持った職員の採用に努めてまいります。
次に、育成にも留意した民間団体との連携についてです。現在は、中野区DV防止連絡会において、民間団体も含めた関係機関との情報交換、連携等を行っているところであります。女性支援法では、民間団体との協働が一層求められていることから、さらなる連携に取り組んでまいります。
法律の周知と理解促進についてでございます。女性支援法の概要等を全庁に周知するとともに、関係機関、関係団体については、中野区要保護児童対策地域協議会、中野区DV防止対策連絡会等を通じて周知をし、理解促進を図ってまいります。
男女共同参画基本計画改定における審議会の設置についての御質問です。今回の計画改定に当たっては、考え方を議会や中野区人権施策推進審議会にお示しをし、御意見を頂いた上で素案を作成することを考えております。
次回の計画の改定に当たりましては、男女共同参画に関する審議会の設置についても検討してまいります。
次に、「アンサンブル」のデザインの見直しについてです。「アンサンブル」は、区民から企画、編集委員を募集をし、区民の視点を盛り込み、身近なテーマを設けることで、親しみを感じつつ、男女平等、男女共同参画に関心を持ってもらえる内容としてまいりました。より読みやすい紙面となるよう、広報アドバイザーを活用するなど、今後も工夫をしてまいります。
次に、スペースとしての男女共同参画センターの今後の在り方についてでございます。男女共同参画センターを庁内に配置することで、女性に関する相談、保護及びその後の自立支援までの一貫した支援や関係機関等との連携を行ってまいりました。女性支援法の施行によって、民間団体との協働といった新たな支援の枠組みなどが求められていることから、男女共同参画センターの在り方を検討してまいります。
続きまして、ケアラーの支援について。最初に、ケアラー支援についての御質問です。ケアラーは、心や体に不調のある人の介護、世話などを無償で行う人を指し、その多くは家族や近親者であり、ヤングケアラーやダブルケアなど、課題が顕在化しにくいと認識をしております。当事者の相談支援に当たっては、家族などケアラー支援の視点を持つことも必要でございまして、関係機関の連携や課題の共有、家族会の支援などに取り組んでまいります。
私からは最後に、第9期介護保険事業計画におけるケアラー支援の位置付けについてでございます。家庭で介護を行っている家族の負担軽減につきましては、現行の中野区高齢者保健福祉計画・第8期介護保険事業計画でも触れているところでありますが、ケアラーの課題を改めて整理した上で、次期の計画において盛り込むことを検討してまいります。
〔環境部長松前友香子登壇〕
○環境部長(松前友香子) プラスチック削減の取組についてお答えいたします。
プラスチック削減指針の取組状況等につきまして。プラスチック削減指針については、廃棄プラスチックの削減を目的として令和2年7月に策定し、これまで環境マネジメントシステムの職員向け広報等を通じて職員への共有を図ってきたところでございます。方針策定後、職員を対象としたマイバッグ、マイボトル活用のアンケート調査の実施を通じて、職員の取組や意識について把握をしたほか、同指針において定めた行動指針に基づき、区が関わるイベントや会議、職員一人ひとりの行動において、廃棄プラスチックの削減に努めているところでございます。
続いて、指針の浸透と実施につながる取組について。区としてプラスチック削減をさらに推進するために、方針策定から3年を経た段階において、各部署における行動指針の取組状況や行動変化の把握に努めるほか、新区役所におきましては、職員向けのウォーターサーバーを設置するなど、環境に配慮した行動を一層浸透させる取組や意識啓発、これを進めてまいります。
○議長(酒井たくや) 以上で細野かよこ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 武 井 まさき
1 鷺ノ宮駅周辺のまちづくりとにぎわいについて
2 令和5年度閉校の鷺宮小学校・西中野小学校の跡地利用について
3 小・中学校のICT活用の推進について
4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、武井まさき議員。
〔武井まさき議員登壇〕
○2番(武井まさき) 令和5年第2回定例会におきまして、自由民主党議員団の立場から、一般質問を行います。
質問事項、項目は通告どおりで、その他の質問で、中野区の公園の維持管理、防犯カメラについて質問させていただきます。
質問に先立ちまして、4月に行われた中野区議会議員選挙を経て、議員活動をスタートさせることができました。誠心誠意、中野区、中野区民のために、議会の側から様々な課題に取り組み、皆様への感謝の思いを忘れず、しっかりと働き、御恩返しをしてまいります。
それでは、質問に移らせていただきます。
まず、鷺ノ宮駅周辺のまちづくりとにぎわいについてです。
西武新宿線は、これまで中野区民にとって貴重な公共交通機関として機能してまいりました。しかし、同時に、開かずの踏切によって、区民、利用者の安全や渋滞の発生等の問題が発生してきた歴史があり、それらの問題を解決するために、まず中井駅-野方駅間の連続立体交差事業が事業化し、順次工事が進んでいるのが現状です。一方で、私の地元である鷺ノ宮駅を含む野方以西の住民からは、立体交差事業がいまだに具体化されないことによる、開かずの踏切への不安の声、早期事業化を求める声が上がっております。
さらに、鷺ノ宮駅周辺にとって、今後極めて重要な基盤となっていく補助第133号線中杉通りの整備や、妙正寺川の河川改修など、東京都が主体となり、整備がされております。それ以外にも、鷺宮地域は、JKK東京(東京都住宅供給公社)による鷺宮西住宅の建て替えの計画、鷺宮小学校と西中野小学校の統合により閉校となった跡地の活用など、駅周辺の進めていかなければならない課題も多い中ではありますが、鷺宮のまちの姿は大きく生まれ変わろうとしています。
まず、補助第133号線について伺ってまいります。
補助第133号線は、先ほど申し上げたように、東京都が主体となって事業を実施していますが、どの段階まで計画や工事が進んでいるのか、地域の方の声に耳を傾けてみると、どんなものができるか分からない、いつまでに整備が完了するのかなど、地域の皆様への周知が不足しているケースが多々見受けられます。当計画の現在の進捗状況をはじめ、さらに情報発信が地域の方の不安解消につながり、そして地域の方の理解を得ることにつながると考えますが、今後の地域への情報発信については、どのように取り組んでいくか、お伺いします。
次に、鷺ノ宮駅周辺のにぎわいの形成についてお伺いいたします。
コロナ禍で多岐にわたる業種、店舗が売上げを落とし、経営が厳しくなりました。現在、コロナ発生から数年がたち、徐々にではありますが、まちににぎわいが戻りつつあります。そして、先月、新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが5類感染症に移行されました。こうした中、今後の連続立体交差事業や補助第133号線事業が、鷺ノ宮駅周辺の利便性向上だけではなく、地域のにぎわいがさらに増加し、活気あふれる地域へと進化を遂げていく必要があると考えます。
しかし、基盤整備だけでにぎわいが生まれるわけではなく、同時進行で、周辺商店街のにぎわい施策などソフト面の充実の観点を持っていくことも非常に重要です。そのためには、現在行われているまちづくりの所管部と、商店街やにぎわいの所管である産業振興課が縦割り行政を打破し、連携していくことが必要だと考えます。これは鷺ノ宮駅周辺だけではなく、西武新宿線沿線全ての駅周辺のまちづくりにおいても同様です。今後、どう連携していくのかをお伺いいたします。
いずれにしても、西武新宿線の立体交差化事業や中杉通りの整備に対して、これまでずっと待ち続けてきた地元住民に可能な限り早期に完成した姿を見ていただきたい、これが私の心の声です。そして、そのような地元住民の声を背に、議会に押し上げていただきました。そのことを最後に申し上げて、次の項の質問に移らせていただきます。
次に、令和5年度閉校の鷺宮小学校・西中野小学校の跡地利用についてお伺いいたします。
令和5年度末で鷺宮小学校、西中野小学校が閉校いたします。鷺宮小学校閉校後の跡地の利用の計画については、現在、図書館、鷺宮区民活動センター、すこやか福祉センターの機能を有した複合的な施設となる計画に示されているところではありますが、西中野小学校の跡地の計画については、現在示されておりません。既に今後計画が示されている鷺宮小学校については、今後閉校した後に円滑な整備に努めていただきますよう要望いたします。
西中野小学校の跡地は、令和6年度以降どのような予定になっているのか、跡地活用のプロセスについて伺ってまいります。今後の跡地活用の議論はどのように進んでいくのか、中野区の検討状況をお示しください。
次に、両校閉校後、次の施設が造られるまでの校庭利用、体育館利用についてお伺いいたします。
これまで沼袋小学校、上高田小学校が閉校された後に、区民の校庭利用や体育館利用が大きく制限されたことによって、地域住民のスポーツに関わる機会や地域活動利用の機会が減少し、利用の場を求め、周辺の小学校や中学校などの施設に活動の場を移すことによって、一つの施設の利用バランスが過剰になり、閉校された学校の周辺の住民だけではなく、周辺住民にも大きな影響を与えております。
今挙げたように、かつての沼袋小学校や上高田小学校と同様に、現在も鷺宮小学校、西中野小学校の校庭、体育館開放事業も地域の方に広く利用されております。地域の方がスポーツに携われる貴重な空間です。特に、体育館はなかなか使用予約が取れないと利用者の方から伺うことも多くなってきております。地域の青少年育成のためにも、週に一、二回の運動でも健康寿命を延ばすと言われています。健康長寿の実現のためにも、スポーツをする機会を少しでも多くの区民に提供することが必要だと考えます。つまり学校閉校後の体育館利用を従前と同等程度の機会を担保するべきであります。
そこで伺いますが、鷺宮小学校、西中野小学校の校庭利用と体育館利用が、これまでの中野区の考え方と同様に、今後制限した場合、それに代わる活動の場を用意できるのか、直近の利用数をお示しください。
また、令和4年第3回定例会一般質問で、高橋ちあき議員が同様の質問をしております。その際、閉校となっている学校を利用する利用目的によって、現在別々の窓口に行かなければならない。例えばスポーツで校庭や体育館の利用の際にはスポーツ振興課に申請、地域の団体が使いたいときは教育委員会事務局に申請、そして防災訓練をする場合には防災危機管理課に申請など、多岐にわたる。そもそも区民にはその事業がどこが所管しているかも分からず、窓口に行くと、ここではないと言われる。区民にとって有益な施設利用の方針を検討するようにと伺っています。その御返答では、区民の皆さんの利便性を考えた財産の運用の方法というのを常に考えている、我々の中でしっかり検討するとのことでした。
4月から資産管理活用課という専門部署ができたと聞き、取組が前進するはずだと思っておりました。その後、この件に関してどう検討され、対応することになったのか、お伺いいたします。
まさか、まだ検討中ということはないかと思いますが、いずれにせよ、学校跡地施設は、区民の貴重な財産でありますので、区が前向きな検討をしていただきますことを期待します。
また、学校閉校後に学校備品整理期間が通常6か月ほどかかり、今回の鷺宮小学校と西中野小学校は、備品整理期間を9か月間見ているそうですが、そもそも備品整理期間というものは、区民の方々は御存じないことが多く、行政の考えで物事を進めていくのではなく、区民の立場となって政策を進めていくことが必須と考えます。4月まで一般区民であった私が言うのも僭越ですが、やはり区民に分かりにくい、区民の立場に立っていないと感じざるを得ません。閉校後の施設利用について改めてお考えを伺って、次の項の質問に移ります。
次に、小・中学校のICT活用の推進についてです。
令和3年4月に教育の情報化推進計画が作成され、国が進めるGIGAスクール構想が各自治体で実施段階になり、各学校で児童・生徒一人ひとりにタブレット端末が貸与されました。学校で行われている授業においても、タブレット端末は活用され、自宅においても宿題に取り組み、個別最適な学びと協働的な学びを実践することで、児童・生徒に新しい学習スタイルでの学びが増えました。
そして、教育現場においてICTについてとてもよい成果が出ていると聞いています。授業中に発言が苦手な児童もコラボノートやロイロノートを使っての授業だと意見を発表できる環境になる。日本語にまだあまり理解ができない児童への意思疎通のための翻訳に、算数・数学の立体的な図形の問題などにも有効。学校には通学できるが、教室に入れない児童・生徒、不登校の児童・生徒の学習支援などです。学校の集団に対応しにくい児童・生徒の学習支援は、これからも徹底していただきますようお願いいたします。
中野区立小・中学校で児童・生徒に配っている学習用端末はアップル社製のiPad、そして教師が使っている指導用パソコンは富士通アローズです。私はここに問題があると考えます。現在、中野区の小・中学校の児童・生徒に配られている学習用タブレット端末はiPadで、オペレーティングシステムはiOS、そして現場教師の使っている指導用パソコンのオペレーティングシステムはウインドウズです。オペレーティングシステムの違う端末では、操作方法、表示方法が異なります。教育現場からは、生徒と教師の異なる端末で、端末操作を教えるのに不便だという声が上がっていると聞いています。こういったことで、授業の進行が遅れたり、適正な指導ができなかったりするのはもったいないと思いませんでしょうか。教師の指導用タブレットパソコンについて、児童・生徒の学習用タブレットと同じ端末を配備すべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。
今年の予算特別委員会総括質疑において、公明党議員団の日野議員とのやり取りの中で、児童・生徒用タブレットを1,553台増台するとのことでした。もし教員の指導用タブレットパソコンを用意できないのであれば、その増台分について児童・生徒に配布した上で、予備台数が発生した場合には、教員に活用してもらうべきと考えますが、いかがでしょうか。
そうすることで、ICTを利用した授業がより円滑に行われ、児童・生徒だけではなく、現場教師のためにもなるはずです。お考えをお伺いします。
次に、その他、中野区の公園維持管理、防犯カメラについてです。
現在、中野区には169の公園があります。子どもたちの遊び場、子どもや大人に運動の機会を与える場所、そして公園は子どもたちだけではなく大人にも憩いの場所であります。そのような子どもから大人まで様々な人が利用する公園は、都市基盤として安全・快適に利用できることが必要であり、清掃、除草、施設の点検・修繕など、適切な維持管理が求められます。これがなされていなければ、治安の悪化にもつながってしまいます。公園の維持管理では、日常的に清掃して施設の不具合を見つけた場合、その場で対応できるものはその場で対応し、すぐに対応できないものは注意喚起しつつ、後日対応しているといった維持管理をしていると聞いています。引き続き、適正な維持管理に努めていただきたいと思います。
先日、中野区内の小学校近くの小さな公園で、小動物が無残に死んでいるという出来事があり、その公園の周辺地域の方々が不安を感じています。こういったことが大きな事件につながる可能性があります。動物虐待は、動物のみの問題にとどまらず、治安に関わる問題と言われています。
動物虐待を多く目撃すると、暴力的になるリスクが高まるそうです。日本における研究はまだ不十分とのことですが、アメリカイエール大学のスティーブン・ケラート教授らによると、「暴力的犯罪傾向のある成人は、そうでない人と比べて、児童期、青年期に動物虐待をしていた可能性が高い」ということです。このようなリスクの芽を摘んでいく必要があります。
これまで我が会派は、道路における防犯カメラの設置に対して提案をしてきました。安心・安全な中野区とするために、公園においても適切な維持管理に加え、防犯カメラの設置も有効であると考えます。とりわけ学校の近くの小さな公園、人けの少ない公園にこそ、防犯カメラを設置して、犯罪の抑止につなげるべきではないでしょうか。
現在、中野区の公園、169公園中、防犯カメラの設置してある公園が27公園ですので、公園の防犯カメラ設置割合は15%です。公園の防犯カメラは、公園整備時のほか、多数の不適切な事案が発生したり、それに伴う要望があるときに検討なされ、設置されてきました。しかし、公園の不適切な利用や犯罪を未然に防ぐという観点を踏まえれば、公園の防犯カメラを増やしていくことで、公園や周辺地域の治安維持、住みやすい環境づくりへとつながるため、順次設置していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。区のお考えをお伺いします。
私からの質問は以上になります。御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 武井議員の御質問にお答えいたします。
初めに、鷺ノ宮駅周辺のまちづくりとにぎわいについてで、補助第133号線についてでございます。補助第133号線のうち、杉並区境から中野区白鷺二丁目の妙正寺川までの区間につきましては、東京都が平成27年3月に事業化をし、現在整備を進めているところであります。今後、工事着手時には、工事説明会を開催するなど、節目節目において、住民に適時適切に情報提供をしていくと、東京都より聞いているところでございます。
次に、鷺ノ宮駅周辺の取組についてです。これまで鷺ノ宮駅周辺につきましては、令和2年4月にまちづくり整備方針を策定するなど、まちづくりの具体化に取り組んでおります。鷺ノ宮駅周辺のにぎわいを創出するためには、基盤整備とともに、商店街支援や商業振興策を講じていくことが必要であると認識をしております。基本計画の重点プロジェクトである、活力ある持続可能なまちの実現における協議、調整を中心として、ハード・ソフト両面による鷺ノ宮駅周辺のまちづくりの検討を進めてまいります。
続きまして、令和5年度閉校の鷺宮小学校・西中野小学校の跡地活用についての項でございます。両校の学校用途廃止後の活用につきましては、備品等の整理期間を設けた後、区内の都立、そして私立学校の建て替えに伴う代替施設として暫定貸し付けすることを今検討しているところでございます。
次に、鷺宮小学校、西中野小学校の学校開放事業等における体育館利用日数についての御質問です。鷺宮小学校の4月の体育館は、20日間で29回の利用がありました。同じく西中野小学校は、19日間で35回の利用があったということでございます。
次に、鷺宮小学校、西中野小学校跡施設の地域利用についてでございます。資産管理活用課が中心となって、新システムの導入も含めて、財産の運用方法を現在検討しているところでございます。学校跡地についても、区民の皆さんが利用しやすい仕組みとなるように検討してまいります。
そして、学校跡施設の利用希望があることは承知しておりまして、暫定貸付け先の学校と調整をして、備品整理期間も含めて閉校後の地域利用ができるように検討してまいります。
私からは最後に、その他で、公園の防犯カメラについてでございます。中野区の公園では、新規公園整備や公園再整備時のほか、迷惑行為が多数確認される公園について、地域との調整や必要な設備等の条件が整う場合に防犯カメラを設置しておりまして、現在27公園、計70台の防犯カメラを設置しております。
中野区公園再整備計画では、迷惑行為が目立つ公園、死角のある公園等には優先的に防犯カメラを設置し、迷惑行為を未然に防ぐこととしておりまして、この考え方に基づきながら、引き続き防犯カメラの設置を進めてまいります。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 私からは、小・中学校のICT活用についてお答えいたします。
児童・生徒用タブレットの予備台数分の教員利用についてでございます。児童・生徒用タブレットにつきましては、児童・生徒数の増加や故障時の対応のため、追加配備するところでございます。児童・生徒に配布した上で、予備台数が発生した場合には、小・中学校の学校長及び副校長をメンバーとする教育情報システム委員会等にて、児童・生徒用タブレットの教員による活用について検討を行いたいと考えております。
○議長(酒井たくや) 以上で武井まさき議員の質問は終わります。
中野区議会議員 間 ひとみ
1 子育て先進区の実現について
(1)病児・病後児保育について
(2)子育て支援体制について
(3)当事者目線の広報について
(4)その他
2 若者政策について
3 子どもの育ちを取り巻く状況の改善について
(1)支援体制について
(2)不登校支援について
(3)その他
4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、間ひとみ議員。
〔間ひとみ議員登壇〕
○9番(間ひとみ) 令和5年第2回定例会において、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問をいたします。質問は通告どおりですが、一部順番を変えて伺います。その他はございません。
初めに、1、子育て先進区の実現についての(2)子育て支援体制について伺います。
今月13日、政府は、こども未来戦略方針を閣議決定し、今後3年間の集中的な取組としての加速化プランが示されました。その中で、待機児童対策などに一定の成果が見られたことも踏まえ、量の拡大から質の向上へと政策の重点を移すこととし、就労要件を問わず、時間単位等で柔軟に利用できる新たな通園給付、こども誰でも通園制度(仮称)を創設するとしています。
中野区においても、待機児童がゼロとなり、対策などに一定の成果が見えたと言えるでしょう。しかしながら、保育所に入所できないために育児休業を延長している場合などは、待機児童としてカウントされず、世間がイメージする待機児童ゼロとは乖離があるのが現状です。ゼロという数字にとらわれることなく、受入れ体制のさらなる改善を図ることと併せて、入所保留になっている、いわゆる隠れ待機児童の保護者のフォローも丁寧に行っていくことが重要です。
先日、保育園の定員に空きがなく、入所保留となっている保護者の方から御相談がありました。保留の通知は来たものの、ベビーシッターの案内等、利用できる区の事業の案内は特に受け取っておらず、どう必要な情報を見つけていいのか分からないとお困りの様子でした。こども未来戦略方針においても、伴走型相談支援の拡充や、プッシュ型の支援への移行が重要とされています。縦割りの弊害を早急に是正し、保育所の入所までの期間は、地域のすこやか福祉センターや児童館等が地域の身近な相談場所となり得るよう、連携を図るべきではないでしょうか。
本庁内での連携の在り方と併せて、アウトリーチが可能なすこやか福祉センターと本庁の連携の在り方を見直し、切れ目のない支援のための改善を図る必要があると考えますが、見解を伺います。
新庁舎では、3階には、子育て支援課、保育園・幼稚園課、障害福祉課など六つの課が配置され、フロアマネジャーが必要な窓口の案内を行うことになっています。移転を契機として、課をまたいだ連携が強化され、より便利で、より手厚い子育て支援となることに区民は期待をしています。また、全ての職員、窓口の担当者一人ひとりが切れ目のない支援を意識した行動、改善に取り組める組織となるよう、意識改革を行っていただき、申請があって初めて事が動く申請主義を脱し、積極的な働きかけを行う窓口として進化を遂げることも期待しています。
その中で、柔軟な動きのできる子育てコンシェルジュの存在は、窓口の質の向上にも寄与するのではないでしょうか。フロアマネジャーが配置されていることから、現在、子育て支援課に配置されている子育てコンシェルジュの役割を捉え直し、子どもや保護者に声かけをするなど、積極的なコミュニケーションを図ったり、課をまたがっての伴走型相談支援の窓口を担ってはいかがでしょうか。
次に、(1)病児・病後児保育について伺います。
子育てと仕事の両立の中で最も頭を悩ませることの一つは、子どもの病気です。保育所の登園時に元気でも、日中に急なお迎え要請があることも珍しくありません。また、回復までに時間がかかることも多く、その間の預け先がなければ、何日も仕事を休むことになり、それに伴い収入が減ったり、キャリアに支障が生じたりする場合もあります。政府のこども未来戦略方針の中でも、病児保育の拡充が示されており、区としても、病児・病後児の保育の拡充を図っていただくことを求めます。
現在中野区では、1か所の病児保育施設で定員3名、対象年齢は1歳以上、2か所の病後児保育施設で定員8名、対象年齢は6か月以上という受入れ体制となっていますが、病児保育施設のある総合東京病院は、練馬区との区境に位置し、多くのエリアに住む区民にとっては、預けやすい距離とは言えない状況です。また、施設側の都合により、受入れ初日となる曜日が月、火、木曜日に限定されています。
他区の状況を見ると、品川区では三つの病児保育施設で定員22名、四つの病後児保育施設で定員16名、どちらも対象年齢は6か月以上で、幼稚園児も対象であるなど、その支援体制は中野区とは大きく異なっています。
保護者が安心して子どもを預けられ、働き続けることができる環境を区としてどう整備していくのか、区長のお考えをお聞かせください。
併せて、近隣自治体との連携も視野に、中野区の病児・病後児保育の地域偏在解消と、定員数増に向けて取り組み、病気のときも安心して預けられる体制整備を行う必要があると考えますが、見解を伺います。
新型コロナの影響を受けて、区のホームヘルプサービスの対象が独り親以外にも拡充され、ベビーシッターを病児・病後児保育としても利用できる仕様になりました。しかしながら、この事業で区が指定している六つの事業者は、それぞれ派遣可能エリアが異なる上、37度5分以上の発熱時は受け付けていただけない場合もあり、病児・病後児保育としては機能させづらい現状があります。
中野区は、病児保育施設のある総合東京病院と平成26年11月に協定を締結し、病院開設後10年間は病児保育事業を行うよう求め、平成29年に病院が開設されましたが、新型コロナによる2年以上の受入れ停止や、開設当初と実施体制が異なってきている現状があります。これらの現状から、病気の子どもを必要なときに安心して預けることのできる病児保育の体制整備を区として行う必要があると考えます。病児保育の今後の実施体制については、総合東京病院と改めて協議を行う必要があると考えますが、見解を伺います。
また、ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の認定事業者の中には、病児・病後児のベビーシッターを受け付けている事業者もあります。保育所に入所している方が、病児・病後児保育を目的とする場合を利用対象としてはいかがでしょうか。
次に、(3)当事者目線の広報について伺います。
子育てに限らず、様々な場面において、伴走型相談支援が必要とされています。が、一方で、職員数が限られているのも事実です。そのため、区民が自分自身で疑問を解消できたり、情報を得られるよう、広報の力を最大限に活用することが重要と考えます。
読み手、聞き手に分かりやすい広報については、これまでも我が会派として求め続けてまいりました。今年度は、我が会派から再開を求めた子育てハンドブック「おひるね」を発行することになっており、以前の質問で、冊子の焼き直しにならないようにと求めました。
また、我が会派の中村延子議員の質問の中でも、PTをつくって、さらにいいものを作ることを求めましたが、明確な答弁はありませんでした。12月の発行を目指していると伺いましたが、期限を延ばしてでも、当事者目線で役に立つ冊子に仕上げるべきです。作成に当たっての工夫と進捗状況について伺います。
また、秋には、新しい区のホームページと併せて、子育て支援系のサブサイトができます。冊子「おひるね」や区のサブサイトに関して、区長の子育てカフェを活用するなどして、子育ての当事者目線を取り入れた広報に取り組まれてはいかがでしょうか。
これまで区民から需要はあったものの、存在しなかった幼稚園に関する情報を集めた冊子「幼稚園選びサポートガイド」は、区内で子育て支援団体として活動してこられた子育ての輪なかのさんと、有志のママたちが作成されたものですが、幼稚園入園を考える保護者から大変好評とのことで、「こういうものが欲しかった」という声があふれています。
伊豆市では、2017年より、「伊豆市子育てママスタッフ」という事業を行っており、ママスタッフの手により、子育てが楽しくなるような情報やまちの魅力を発信する広報誌を年4回発行しています。こういった区民の需要を区が受け止め、具現化していく区政運営を酒井区長に求めますが、中野区でも伊豆市のママスタッフを参考に、パパやママなどの意見を取り入れた広報をするための取組を実施されてはいかがでしょうか。伺って、次の項に移ります。
次に、若者政策について伺います。
令和4年度から中野若者会議、そして新しい形になった中野区ハイティーン会議がスタートし、若者の声を区政に反映していくための手段として、その役割に期待をしております。若者会議1年目は、その在り方を検討し、五つの提言がなされたところです。いよいよ今年度は、若者会議も2年目となり、国や都の子ども・若者の意見を聞く方針に先んじて、中野区の若者政策を大きく前進させた酒井区長が、どのように若者の声を区政に反映させられるのかが注目されています。今後の若者政策の展開と、若者の声の反映の仕方について、区長のお考えを伺います。
また、反映の状況を区民に分かりやすく示してはいかがでしょうか。
若者会議やハイティーン会議の参加は、年度単位であり、参加終了とともに区との関わりが途絶えてしまうのは大変もったいなく、若者会議とハイティーン会議相互の関わり合いにとどまらず、参加後も、引き続き地域資源として区政の様々な場面で活躍してもらえるよう、継続的な情報提供や参加の声かけ等が必要と考えます。
新城市若者議会では、SNSのチャットグループで卒業生への声かけを行っており、市の事業や法定計画の策定に当たって参加を呼びかけるなど、若者の参画を積極的に促しています。中野区としても、若者政策に携わった若者と、継続的に連携を図るための形を構築していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
区は現在、ツイッターアカウントで若者の情報発信をしています。フォロワーを見てみると、ほとんどが区の若者政策の対象外の大人であり、本来のターゲットである若者に情報を届けるという役割を果たせているとは言えません。若者向け広報の運用に当たっては、届ける内容と狙いをしっかりと定め、使用する媒体も含めた効果的な広報戦略が必要です。若者自身が議論する機会を設け、若者に届く広報の在り方を再検討されてはいかがでしょうか。伺って、次の項に移ります。
次に、3、子どもの育ちを取り巻く状況の改善についての(1)支援体制について伺います。
ヤングケアラー、いじめ、不登校、ひきこもり、貧困など、子どもたちを取り巻く環境には様々な状況があり、支援を必要とする子どもやその家族の抱える課題が複雑化、複合化していることから、国と区の取組に重ねて、地域単位の取組を行っていく必要があります。
区では、子ども関連部署に加え、地域支えあい推進部も、地域包括ケア総合アクションプランの中で、子どもを支援していくことを位置付けており、適切な情報共有と地域の事情を加味した地域ぐるみで取り組む多機関連携体制の下、健やかな子どもの育ちを支えていくことが重要と考えます。子どもを取り巻く状況における課題等の共通認識、解決策や地域でできる取組について、継続的に話し合う場が必要です。学校にもメンバーに加わっていただき、高齢者支援だけでなく、子どもの支援もテーマにしたすこやか地域ケア会議を実施してはいかがでしょうか。
子どもの成長に伴い、主として関わる区の支援機関が移り変わっていきます。区は、就学に当たっての切れ目のない支援には力を入れてきましたが、義務教育終了後に支援が途切れやすい状況は改善されていません。これまで我が会派から要望しております、不登校など継続的支援が必要な生徒の中学卒業後の継続支援については、関係機関で十分研究してまいりたいとの答弁でした。すこやか福祉センターが継続支援を行う体制が重要と考えますが、現在の取組状況を伺います。
また、見えてきた課題やその解決への検討など、進めていただくことを求めますが、いかがでしょうか。
義務教育終了後は、すこやか福祉センターが継続支援先であるという認識を保護者に持っていただくことに加え、子どもたちにも、身近な地域の相談機関という認識も持ってもらうことが重要です。定期的に区立小・中学校にすこやか福祉センターの職員が出向いて講師を務めるなど、保護者や児童・生徒との接点の創出も有効と考えます。加えて、教員とすこやか福祉センターの職員の接点が多いほど、ちょっとした情報共有もしやすくなり、子どもの変化に早期に気づき、地域でも見守っていくなど、予防につなげることも可能となります。すこやか福祉センターと区立小・中学校の日常的なつながりづくりに取り組まれてはいかがでしょうか、伺います。
次に、(2)不登校支援について伺います。
千葉県が全国初となる不登校支援の条例、「不登校児童生徒の教育機会の確保を支援する条例」を策定、施行するなど、全国各地で不登校支援の強化の姿勢が伺える中、文部科学省が令和5年3月に、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」、通称COCOLOプランを取りまとめました。3月31日には各所にも通知もされ、当該プランを踏まえた不登校対策の速やかな推進が求められています。
COCOLOプランには、不登校児童・生徒の学びの機会の確保や環境整備について、早期支援や保護者支援について、学校という場の在り方の見直しについての三つの目指す姿と具体策が示されており、中野区も、これに準じて不登校支援のさらなる拡充を図っていただくことを期待しております。
区が学びの場の拡充への取組を行ってきたこともあり、教育センター学習室、校内フリールーム、教室とのオンライン接続、9月から始まるバーチャルラーニングプラットフォーム、民間のフリースクール等、不登校の児童・生徒が学ぶことのできる多様な学びの場は確保されつつあります。民間のフリースクール等を学びや交流の場として選ぶ児童・生徒も増えており、学校と保護者や児童・生徒とのコミュニケーションだけではなく、学校や教育委員会とNPOやフリースクール等民間との連携の強化が不可欠となっております。
現在は連携についての明確な基準が存在せず、支援の形は、個々の校長や担任の判断に左右されています。例えば、自宅からの授業へのオンライン参加やフリースクール通学を選んでいる児童・生徒や保護者が出席扱いを望む場合、学校長の裁量によって取り扱われます。その結果、同じ学びの環境にいる児童・生徒でも、居住地や所属学校によって出席が認められるかどうかが異なるという状況が生じています。
兵庫県をはじめとする自治体が、文部科学省の示す「民間施設についてのガイドライン(試案)」を参考にガイドラインを作成し、個別支援を促しています。その中には、民間フリースクールの情報発信や出席扱いに関するフロー図を示すなどしています。中野区でも不登校支援におけるガイドラインを作成してはいかがでしょうか。
また、出席扱いの希望に対しては、どういう形なら認められるかという視点で寄り添っていただくことを求めますが、見解を求めます。
COCOLOプランにも、「学校に復帰することを目的としない」と明記されているとおり、不登校支援で最も大切にするべきことは、子どもたちが将来、社会的に自立し、生きていくための力を育てることであると考えます。多様な支援者、支援機関の連携の下、その子の将来にとって必要な学びを提供できるよう、作成可能な場合には、本人や保護者を交えて個別支援プランを作成し、本人の学びの意欲を引き出しながら、伴走型相談支援をされてはいかがでしょうか、伺います。
COCOLOプランの目指す姿の三つ目は、「学校の風土の見える化を通して、学校をみんなで安心して学べる場所にします」です。その具体策の中に、児童・生徒が主体的に参加した校則等の見直しの推進がありますが、子どもたちが学校生活で大切にしたいことや、誰一人取り残さないためにできることを引き出してルールにすることで、通いたくなる学校、安心して学べる学校づくりが加速するのではないでしょうか。例えば、勉強が嫌いだけど友達に会いたいなど、学校が通いたいと思えることが不登校の予防にもつながります。様々な自治体が取り入れているNPO法人カタリバのみんなのルールメイキングでは、対話的な校則の見直し、生徒主体の学校づくりを支援しており、教員や児童・生徒がふだんから対話を意識することにもつながっているようです。
現在、区立中学校では、校則を生徒と一緒に見直していく取組を行っていただいているところです。校則の見直しという手段を通して、対話の文化を根付かせ、通いたくなる学校づくりをみんなで行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
また、そういった取組を小・中学校の連携の中でも生かしていただきたいと考えますが、併せて見解を伺います。
以上で私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 間議員の御質問にお答えいたします。
まず初めに、子育て先進区の実現についてで、入所保留となった方への支援についてでございます。入所保留になった方に対しましては、入園申請を継続する際の留意点や、認証保育所等に入園する場合に利用できる補助制度の案内を行っているところであります。今後、ベビーシッター利用支援事業等、他の子育て支援事業についても案内するとともに、切れ目のない支援に向け、全庁的に支援体制の充実を図ってまいります。
次に、新区役所3階の窓口についての御質問です。現在、区役所3階の子ども総合窓口におきましては、保育園の申込みや児童手当関連の各種手続をワンストップで行うとともに、子育てコンシェルジュが来庁者のお話を伺い、適切な相談機関につないでいるほか、様々な情報提供を行っております。移転後の区役所におきましても、多くの子どもと子育て家庭の来庁が見込まれることから、適切で円滑な対応ができるよう、窓口体制を検討しているところであります。
子育て支援課の窓口で寄せられた相談や課題を受け止め、切れ目ない支援につなげていくことができるよう、子育てコンシェルジュの役割についても見直していく考えでございます。
次に、働きながら安心して子どもを預けられる環境整備についてでございます。共働き家庭の割合が増加している昨今において、個々の状況に応じて安心して子どもを預けられる環境の整備は、区の重要な役割の一つであり、保育サービス事業者や医療機関などとの協議・連携を深めながら取り組んでまいります。今後、病児・病後児保育の受け皿を広げていくためには、専用施設の確保について検討していくほか、専用スペースを要しない訪問型の実施についての研究も必要であると考えております。
次に、病児保育施設との協議についてです。総合東京病院は、御指摘のとおり区内唯一の病児保育実施施設であります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、令和2年5月から令和4年9月まで事業を中止していたところであります。また、事業再開した令和4年10月以降も、小児科医の確保が困難であるなどの理由によって、病児の受入れを安定的に行うことができていない状況にあると認識をしております。区としては改善策を検討するとともに、引き続き安定的な運営のための体制確保を求めるため、協議を継続していきたいと考えております。
次に、ベビーシッター利用支援事業の対象拡大についてでございます。昨年度より中野区でも開始したベビーシッター利用支援事業、一時預かり支援の利用助成対象となる東京都の認定事業者の中には、病児・病後児を受け付けている事業者があることは認識をしております。今後、ベビーシッターの病児・病後児に対する派遣状況などを勘案しながら、助成対象の拡大について検討してまいります。
続きまして、子育て支援ブック「おひるね」の作成についてです。子育て支援ブック「おひるね」は、子育て家庭に役立つ区のサービスをまとめた冊子でございますが、5年ぶりに発行するものであります。現在は、内容や新規事業の確認などを行っておりまして、今後、職員で組織するPTを設置するなど、区民にとって見やすく親しみのあるものにするとともに、10月に更新が予定されています区ホームページとの整合も図っていく予定でございます。
保護者からの意見聴取についてです。子育て支援ハンドブック「おひるね」の作成や区ホームページのサブサイトに掲載している情報については、様々工夫しながら保護者の声を聞いていきたいと考えております。
そして、保護者の意見を取り入れた広報物の作成についてでございます。子育て中の保護者にとって、分かりやすい広報は必要であると認識をしております。保護者向けの広報物などに保護者の意見を取り入れる仕組みについて、今後検討してまいります。
次に、若者政策について。今後の若者政策の展開と反映の仕方についてです。今年度の若者会議は、区に政策提言を行う取組を実施する予定でございまして、ワークショップ等を重ねながら、若者のチャレンジを引き出し、形にする場としてまいります。
若者会議のチャレンジ内容の区民への周知につきましては、効果的な発信となるよう検討を進めます。
次に、携わった若者との連携についてです。昨年度から委託により実施をしております若者育成支援事業は、ハイティーン会議と若者会議の関連性を高めることによって、地域の中で若者の活動をより活発化することを目的としております。前年度の若者会議の参加者の中からハイティーン会議のメンターを募集するなどの働きかけを行い、継続的な連携を図ってまいります。
私から最後に、若者に届く広報の在り方についてでございます。広報の在り方につきましては、今後、若者目線で魅力的なものとなるよう、若者会議においても検討を進めてまいりたいと思います。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 私からは、子どもの育ちを取り巻く状況の改善についてのうち、不登校支援についてお答えをいたします。
初めに、不登校支援をする民間施設についてのガイドラインの作成についてでございます。ガイドラインの作成につきましては、様々な形態の民間施設があることや、一人ひとりの児童・生徒の状況が異なることを考慮し、慎重に検討してまいります。
出席の扱いについては、国の基準に基づき、子どもたちの学習状況等により、校長が判断することとしております。これまで不登校の児童・生徒一人ひとりの状況に応じた関わりや、個別の支援とともに、出席に関しましても、保護者の思いに寄り添いながら対応を行ってきております。今後も児童・生徒が将来社会に自立できる力を育めるよう、寄り添いながら支援を行ってまいります。
次に、不登校児童・生徒の個別支援プランについてでございます。不登校の児童・生徒一人ひとりが多様な支援者、民間施設を含む支援機関と関わり、学び続けることができるよう、学校は不登校対応担当教員を中心に、民間施設を含む各機関と連携を図っているところでございます。毎月、学校から提出していただいている不登校の児童・生徒の現状や支援状況を、本人や保護者の思いを加えた個別支援計画へと充実させてまいりたいと思います。
最後に、児童・生徒主体の学校づくりについてでございます。現在、校則の見直しに限らず、区内の小・中学校では、子どもたちが自分たちに関わる様々な活動において意見や考え、思いを表明し、主体的に参加できるような取組を推進しております。さらに、通いたくなるような学校を実現するために、全ての学校で、子どもを主体とした学校づくりを根付かせていくよう取り組んでまいります。
〔地域包括ケア推進担当部長石井大輔登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(石井大輔) 私からは、子どもの育ちを取り巻く状況の改善のうち、支援体制についての御質問にお答えいたします。
まず、子どもに関する地域ケア会議についてでございます。すこやか福祉センターで開催している地域ケア会議は、地域の団体等が参加し、事例を通じて地域課題の解決策を検討する場でございます。テーマに応じて、他の関係者にも出席を求めることができるため、ヤングケアラーなど、子どもに関する課題を取り上げる際には、学校にも声をかけてまいりたいと考えております。
次に、中学校卒業後の子どもに対する継続支援についてでございます。すこやか福祉センターと地域の学校との連絡会におきまして、支援が必要な制度に関する情報交換を行っておりまして、中学校卒業後の支援についても確認しているところでございます。
子どもの進学や就職などライフステージの変化に伴いまして、周辺の関係者も変わってくることから、すこやか福祉センターでは、妊娠・出産から成人期に至るまで、一貫したケース管理が必要であり、総合的なシステムの導入可能性を検討しているところでございます。
最後に、小・中学校との日常的なつながりづくりについてでございます。すこやか福祉センターでは、地域の学校との定期的な連絡会や個々の案件対応など、学校とのつながりを持っておりまして、そうした機会を通じて、子どもや保護者にも地域の身近な相談機関として認知される情報発信の工夫について話し合ってまいりたいと思っております。
〔間ひとみ議員登壇〕
○9番(間ひとみ) 再質問いたします。
若者政策についてのところで、若者政策に携わった若者と継続的に連携を図るための形を構築していくべきではないかというところの質問なんですけれども、ハイティーン会議、そして若者会議、これらがつながりがあるということは承知しているんですけれども、ここだけにとどまらず、ほかの全庁的な様々な区の事業においてですとか、若者会議やハイティーン会議に携わった若者が、そういった別の区政と絡んでいくといいますか、関わっていくような働きかけを積極的に行い、例えばイメージですけれども、若者の登竜門といいますか、区政と関わりながら、中野区の中で若者が様々活躍をしていける、そのための、関わりを広げていくような形を何か構築してはいかがかなというところの趣旨の質問でしたので、お答えいただきたいと思います。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 間議員の再質問にお答えします。
若者会議とハイティーン会議の関わり以外にも、各部署に提案する提案内容というのが昨年度もございました。それについては、各部署ごとにその提案を受け止めて、それを政策として実現するように支援する仕組みというものも必要だというふうに昨年感じたところでございます。そこについては、各部の関わり方を今年はもっと事前から関わるようにするなど、いろいろな仕組みを考えていきたいと考えております。
○議長(酒井たくや) 以上で間ひとみ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 むとう 有 子
1 障がい者の就労支援について
2 HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)について
3 その他
○議長(酒井たくや) 次に、むとう有子議員。
〔むとう有子議員登壇〕
○38番(むとう有子) 7期目の選挙に際し、区民の方からお寄せいただきました御意見を基に質疑をいたします。
障がい者の就労支援についてお尋ねをいたします。
先日の行政報告の中で、障害者への就労支援策も推進していくと区長は述べられました。どのような具体策をお考えでしょうか、お答えください。
2016年に施行された改正障害者雇用促進法は、障害者が必要な配慮を伝えた場合、可能な範囲内で対応する合理的配慮を企業に義務付けています。しかし、就労ができたとしても、実際には障害による様々な特性が配慮されないため、作業が上手にできず、体が固まってしまったり、奇声を発したりすることもあります。企業はそれを映像に残して、保護者に見せ、親子共々精神的に消耗させられ、自主退職に追い込まれるケースもあります。
中野区は、障害者福祉事業団に4,200万円で雇用促進事業を委託し、企業就労を希望する身体・知的・精神・発達・難病など様々な障害のある方を対象に、ジョブコーチが就労相談、求職活動支援、職場定着支援など行っています。障害があってもなくても、労働者として守られる権利があることを知らずに、泣く泣く会社の都合で自主退職に導かれてしまうことを防ぐ必要があります。
1、労働者として知っておくべき労働基準法や障害者雇用促進法などを学ぶ機会を充実させること。2、個々の障害特性の理解と、合理的配慮を企業に求めること。3、働く障害者の支援と交流を目的に、月に1回、最終金曜日の夜に実施している「にこカフェ」は、土曜日に仕事のある人は参加が難しいため、曜日の工夫や追加を検討すること。以上3点を事業団に求めていただきたいと考えます。区の見解をお答えください。
個人に応じたバリアフリーな職場環境の実現を目指して、次の質問に移ります。
2、HPVワクチン、いわゆる子宮頸がんワクチンについてお尋ねをいたします。
2013年4月より、国は12歳から16歳の女子を対象にHPVワクチンを定期接種化しましたが、重篤な副反応事例が多数報告され、僅か2か月後に積極的勧奨を中止しました。それから10年が経過しても、薬害の治療方法や特効薬の開発もないまま被害に目をそらし、2022年4月から積極的勧奨を再開しました。それだけでも私は納得できませんが、今年度中野区は、小学校6年生から高校1年生までの男子を対象に、HPVワクチンの任意予防接種費助成1,594万円を予算化しました。国に先駆けてまで男子にも接種を勧める以上、その根拠を明確にする必要があります。
1月24日の厚生委員会会議録には、保健予防課長が、20代から40代の子育て世帯に非常に発症が高く、死亡率も高いということを根拠として答弁しています。しかし、国立がん研究センターの統計では、子宮頸がんによる死亡率が高くなるのは、50代以降で8割を占めています。20代から40代の死亡率は高くはありません。さらに、女性は今後9価に流れるので、4価が空くから、そこに男子を入れたいという考え方だと思うと、とんでもない答弁をしています。間違った情報と製薬会社の在庫処分のために、男子への接種を決めたのかと言われても仕方がありません。
さて、男子への接種については、7月20日号の区報に掲載し、その前後で対象者にはがきを送付するとのことです。HPVワクチンの接種後の副反応は多様で重篤です。全身の痛み、歩行障害、認知機能障害、神経障害などが一人に重複して襲います。そのことを知っている保護者から、なぜそんなワクチンを男子にまで拡大するのかとの疑問の声が届いています。
HPVワクチンは、今年度から女子のみ新たに9価のシルガード9も無料の定期接種の対象となりました。厚生労働省のパンフレットには、接種者1万人当たりの入院治療が必要な重篤な副反応の頻度として、これまでの4価のワクチンが約5人だったのに対し、シルガード9は約7人と記載されています。つまり厚生労働省は、シルガード9の重篤副反応の頻度がこれまでのワクチンより高いことを知っていながら、全国の少女たちに打とうとしています。
そもそもHPVワクチンの副反応疑いの報告の頻度は、他の12種類の主な定期接種ワクチンの平均値の8.3倍です。さらに、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の公的研究費を使ったHPVワクチンの有効性と安全性の評価のための大規模疫学研究2022年9月発表の論文では、新潟県内の6市で、子宮頸がん検診を受けた20歳から26歳の女性の4,500人余りの検診結果を基に、がんの前段階である前がん病変予防の有効性を調べた結果、接種者全体ではワクチンの有意な有効性は示されなかったと明記されています。厚生労働省は、正しい情報を適切に提供して接種するのかどうかの判断をしていただくと説明しているにもかかわらず、リーフレットにはこのデータの記載がありません。税金での研究結果は、政策に生かしていただきたいものです。
また、男子に接種する理由として、中咽頭がんや肛門がんなどの予防をうたっています。しかし、現在、HPVワクチンがこれらのがんを予防したという証拠、いわゆるエビデンスは全く存在していません。さらに、私の調べでは、2019年人口動態統計によると、日本人男性の中咽頭がんの罹患率は人口10万人当たり3人で、肛門がんは0.9人です。中咽頭がんのうち、HPVに関連しているのは、我が国では約半数とされていますから、実際にHPVに関連する中咽頭がんの罹患率は10万人当たり1.5人程度ということになります。これらの数値を中野区の男性の人口約16万人に当てはめると、毎年の罹患者は1人か2人程度と推計されます。このような希少ながんを防ぐために、12歳から16歳の健康な男子に罹患リスクより重篤な副反応リスクがはるかに上回るワクチンを接種するということは、薬の効能、いわゆるベネフィットとリスクの面で、公衆衛生施策として区が行うべきことだとは思えません。男子にワクチンを接種することを勧めるからには、当然把握していらっしゃることと思いますが、この二つのがんの中野区内の年間新規感染者数及びそのうちHPV関連の割合をお答えください。
中野区が国に先駆けて男子に無料、有効、安全という宣伝ばかりを行い、接種を進めると、重篤な副反応被害者が発生した場合、区の責任が問われます。区自身を守るためにも、ワクチン接種を進める国の都合のよいサイトへ誘導するのではなく、区自ら学び、ベネフィットとリスクを正しく伝えた上で、区民が接種の有無を判断できるようにするべきです。
例えば、茨城県牛久市市役所のホームページには、「効果・リスクについてご理解いただき、接種をご検討ください」として、厚生労働省パンフレットだけではなく、市独自作成の「Q&A」を用意しています。さらに、推進側の資料へのリンクだけではなく、根拠を明記した慎重派のHPVワクチン東京訴訟支援ネットワーク発行の「HPVワクチンのほんとうのこと」へのリンクも情報提供されています。賛否両論の資料提供をしている牛久市の姿勢を中野区も見習うべきだと考えます。男子への無料接種案内を行う前に、牛久市を参考にして、中野区も接種について、区民が判断できる賛否両論の資料を提供するページを作成するべきだと考えます。区の見解をお答えください。
国が定期接種化をしていない中で、中野区が積極的に勧奨する責任を自覚し、誠意ある答弁を求め、質問を終わります。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) むとう議員の御質問、私からは障害者の就労支援についてお答えいたします。
まず、行政報告における就労支援の内容についてです。先日の行政報告では、今年度新規に実施する障害者職場実習受け入れ奨励金及び重度障害者等就労支援特別事業を念頭に、障害者への就労支援策を推進する旨述べたものでございます。
次に、障害者雇用促進事業に関する障害者福祉事業団への要請についての御質問です。御提案のあった労働法規を学ぶ機会の充実、就労先への合理的配慮の要請、「にこカフェ」の開催曜日の追加、この3点の要請事項につきましては、既に事業団として取り組んでいる事項もあるものと認識をしておりますが、今後どのような対応が可能か、事業団と検討してまいります。
〔保健所長佐藤壽志子登壇〕
○保健所長(佐藤壽志子) 私からは、HPVワクチンについての御質問にお答えいたします。
まず、男子へのHPVワクチン接種についてのお尋ねにお答えいたします。
臓器別のがんの罹患率については、区市町村単位のデータが公表されていないため、中野区の数値は把握できない状況でございます。ヒトパピローマウイルスは、男性についても性感染症やがんを引き起こすものであり、国による最新の科学的知見に基づき、男子へのHPVワクチン接種によって、男性の性感染症やがんの予防に効果があるものと認識しております。
次に、ホームページについてのお尋ねですが、予防接種の実施に当たり、接種の対象となる方に正確な情報を伝え、判断していただくことは重要であると認識しており、ホームページを含めて、広報の充実を図ってまいります。
〔むとう有子議員登壇〕
○38番(むとう有子) 再質問をさせていただきます。
ホームページの充実のところで、賛否両論の資料を提供するページの作成を要求しています。それについての答弁がございませんので、お願いいたします。
〔保健所長佐藤壽志子登壇〕
○保健所長(佐藤壽志子) むとう議員からの再質問にお答えいたします。
今回助成する男子のHPVワクチンは任意接種であり、メリットとデメリット、双方を理解した上で、あくまで接種する本人及び保護者の方が接種の判断をしていただくべきものと考えております。しかし、その際にそれぞれの方が適切な判断ができるよう、正しい情報を少しでも分かりやすく提供する必要があると考えております。ホームページを含め、区民の方への周知については、分かりやすくということと同時に、科学的に正しいという観点も必要であると考えております。今後も引き続き、どちらにも偏った情報提供にならないように注意を払いながら、さらに理解しやすい情報提供に努めてまいります。
○議長(酒井たくや) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後2時58分休憩
午後3時20分開議
○議長(酒井たくや) 会議を再開いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 石 坂 わたる
1 障害者差別解消法やユニバーサルデザイン(UD)について
(1)「中野区障害者対応基本マニュアル」について
(2)「不当な差別的取扱いの禁止」と、「合理的配慮の提供」について
(3)発達障がい児と医療的ケア児について
(4)その他
2 「孤独・孤立対策推進法」と「孤独・孤立対策の重点計画」について
(1)社会的不安と孤立を見捨てない中野区の在り方について
(2)孤立をしやすい人たちへの支援について
(3)その他
3 その他
○議長(酒井たくや) 石坂わたる議員。
〔石坂わたる議員登壇〕
○37番(石坂わたる) 質問いたします。
1、障害者差別解消法やユニバーサルデザイン(UD)について、(1)「中野区障害者対応基本マニュアル」について伺います。
10年前の2013年6月に制定された障害者差別解消法に基づき、中野区では職員用に「中野区障害者対応基本マニュアル」もつくられました。そして、このマニュアルでは、対象として従来の障害に加え、難病や性同一性障害が取り上げられています。
なお、国際的には、「性同一性障害」という言葉は、その後変遷があり、DSM-5では「性別違和」、国際疾病分類ICD-11では「性別不合」として、「精神・行動・精神発達の障害」ではなく、医療ケアが受けられる「性の健康に関する状態」になりました。
また、当該マニュアルでは、「常に来所される方の中に、障害の有無や種類が明白ではない障害のある人も含まれていることを念頭に置いて、困っていそうな状況が見受けられたら、速やかに適切な対応をする」と明示され、自らの障害やジェンダーアイデンティティ等を明らかにしたくない障害者、トランスジェンダーの人、自らの障害を自覚していない人への対応もできるものとなっています。
そこで伺います。障害者手帳を取得、障害認定、医師の診断を受けていない障害児者、障害者手帳がない難病、このマニュアルで言う性同一性障害児者、脳梗塞などの病気やけがの後遺症で将来回復見込みのある、一時的に障害者と同様な状況にある人、心身の困り事を複合的に抱えつつ、いずれも軽微で、制度のはざまに落ちかねない人、グレーゾーンの人なども来所目的を達成すべく、必要な対応や支援などをしてもらえるという理解でよろしいでしょうか。
なお、当該マニュアルの巻末の様式集には、「障害者差別に関する是正措置等結果報告書」が盛り込まれています。また、是正措置に至らずとも、職員自身の気づきから改善された事例や、配慮がうまくいった好事例もあるかと思われます。そうした事例の記録の蓄積と、その情報の職員間の共有はなされていますでしょうか。
例えば対応マニュアル巻末への掲載や、セットとする形で「対応事例集」を作成し、出先機関や委託事業者を含む、さらなる全庁的な対応の改善を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
(2)「不当な差別的取扱いの禁止」と、「合理的配慮の提供」について伺います。
障害者差別解消法は、「不当な差別的取扱いの禁止」と、「合理的配慮の不提供の禁止」が二本柱です。そして、法に基づき作られた政府の基本方針では、「法に規定された障害者に対する合理的配慮の提供による障害者でないものとの異なる取扱い」などは、「不当な差別的取扱いには当たらない」としています。差別解消法の名称から、差別の解消に目が向きがちですが、正当な合理的配慮の提供を欠くことができないものとされています。
なお、来年度4月1日から従来の行政機関に加え、民間事業者にも、障害者差別解消法に基づく合理的配慮の提供が義務付けられます。義務付けまで1年を切る中、法制定後10年間の中野区役所での取組や経験や実績、あるいは先進的な取組をしている区内事業者の取組などを踏まえた、区内事業者や区内産業団体等に対する、これまで以上の取組が必要です。どのような働きかけや連携を行っていきますでしょうか。
(3)発達障がい児と医療的ケア児について伺います。
特別支援教育の枠組みで、発達障害児は特別支援教室で個別の学習指導、通学が難しい医療的ケア児は訪問教育での個別の学習指導を受けることはできます。しかし、発達障害児と医療的ケア児が障害児同士の集団での特別支援教育における教育効果は、ソーシャルスキルを高めたり、集団で学ぶことによる学び力を高めたりします。区は、集団で学ぶことの教育効果をどのように考えていますでしょうか。
東京都は、かつて発達障害児の固定の特別支援学級、通級の特別支援学級、特別支援教室への巡回指導の併存を打ち出した時期がありました。ところが、現在は巡回指導以外は聞かれません。それでも一部の区では、発達・情緒障害児の固定の特別支援学級を設け、グループ指導ができる人数で学びを保障しています。
また、豊島区では、固定の特別支援学級に通う子どもについて、可能な子は通常学級の授業も職員が同行する形で積極的に受けられているそうです。こうした職員の動向は、授業を行う教員の発達障害児を受け入れるスキルの向上にもつながります。発達障害者の集団で学ぶ場の保障やソーシャルスキルを高める機会の保障が必要だと思いますが、どのように進めていきますでしょうか。
次に、東京都の重度障害児を受け入れる特別支援学校には、医療的ケア児対応のスクールバスも導入されましたが、同乗する看護師の確保ができず、結果、通学に支障を来している例があると聞きます。こうした中、東京都が定め、各自治体が行っている、中野区で言うところの重症心身障害児(者)等在宅レスパイトサービスがあります。これに関しては、杉並区や江東区では、区独自での横出しをして、医療的ケア児の通学の同行を可能とし、同行者がスクールバスに同乗し、通学を確保できるようにしている話を聞きます。重度障害者の通勤や大学通学を保障する「重度訪問介護利用者大学就学支援事業」、あるいは「重度障害者等就労支援特別事業」も始まった中野区として、医療的ケア児が学校等へ移動する権利を保障すべきと考えますが、どのように進めていきますか。
2、「孤独・孤立対策推進法」と「孤独・孤立対策の重点計画」について、(1)と(2)の順番を入れ替えて伺います。
(2)孤立をしやすい人たちの支援について伺います。
中野区は、核家族や単身者も多く、家族や個人が孤立をしやすい状況にあります。加えて、コロナ禍で「孤独・孤立」状態にある人はますます増えています。区内の全区民における「孤独・孤立」状態にある人の増加をどう認識されていますか。
国の既存の孤独・孤立対策の重点計画では、「孤独・孤立の問題を抱えている、あるいは孤独・孤立に至りやすい」当事者の例として、生活困窮状態の人、子育て期の親、ひとり親、新型コロナウイルス感染症拡大に起因する不本意な退職や収入減など様々な困難や不安を抱える女性、求職者、中高年者、非行者、罪を犯し刑務所から出所した者、依存症者、犯罪被害者、障害者、難病等の患者、外国人、ケアラー、LGBTQの方などを明示しつつ、「ただし、孤独・孤立は誰でも起こり得ることから、孤独・孤立対策は全ての国民が対象となる」としています。
これまでの地域包括ケアよりも対象が広がる中、努力義務扱いながら、対象に取り組むNPO法人などを含む、孤独・孤立対策地域協議会を立ち上げるべきです。そして、今までの地域包括ケアよりも幅広い人材をメンバーとして確保すべきことが必要と思いますが、いかがでしょうか。
また、今挙げた中でも、LGBTや障害者、外国人、生活困窮者、ヤングケアラー等について、様々な部署が各種支援施策を展開してきましたが、新たに孤独・孤立の観点から、「人と人とのつながり」を実感できる社会的包摂をどう進めるのかを考えることが急務と思いますが、いかがでしょうか。
続いて、(1)社会的不安と孤立を見捨てない中野区の在り方について伺います。
孤立をしやすい人の支援を進めるとともに、「孤独・孤立は人生のあらゆる場面で誰でも起こる社会全体の課題」として、中野区においては、全ての区民に、我が事と捉えてもらえる啓発が今後必要となりますが、いかがお考えでしょうか。
また、不安や孤立について、「子ども・若者支援センター」や「地域包括支援センター」の対象年齢のはざまに当たる中年や、現在のロスジェネ世代が相談できる場所がありません。また、若年層や高齢層に関しても、法律ができることによって、既存の相談では受け入れ切れない相談先も必要となると思われます。孤独・孤立やそのことに関する不安を抱えている人の相談をどのようにしていきますでしょうか。
私からの質問は以上です。前向きな答弁をお願いいたします。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えいたします。
障害者差別解消法やユニバーサルデザインについてで、初めに、マニュアルによる様々な方への対応についてでございます。中野区障害者対応基本マニュアルは、障害者差別解消法の施行に伴い、職員の障害者対応の基本となる事項等をまとめたものであります。同法は、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを主旨としております。障害によって受ける社会的障壁は、一人ひとり様々でありまして、必要とされる配慮の仕方や程度も多様であることから、マニュアルでは、職員に対し、画一的でない、柔軟な対応を求めているところであります。御質問のような方々を含め、来所目的を達成できるよう、必要な対応をしてまいりたいと考えております。
次に、障害者対応に係る好事例の情報共有についてでございます。区では、全庁を対象に、指定管理事業や委託事業を含め、半年に一度、「障害を理由とする個別対応に係る相談事例調査」、これを実施し、後日、不十分な対応事例のほか、適切に対応した事例を含め、職員の対応状況等を取りまとめ、全庁に通知をし、行政サービスの提供等の参考にするよう促しております。また、これらの情報は、中野区障害者差別解消審議会にも報告しておりまして、その際、区の対応について審議会から意見が出された場合は、全庁に周知をし、注意喚起を行っているところであります。今後も対応事例の情報共有を図り、差別の解消に努めてまいります。
次に、合理的配慮の義務化に伴う事業者への啓発についてでございます。区は、法改正に伴う来年度からの義務化に向け、パンフレットやホームページを活用し、周知に努めているほか、昨年度は民間事業者を対象に講演会を実施をしております。また、中野区障害者自立支援協議会差別解消部会において、民間事業者を招き、合理的配慮の提供の促進に向けた区内民間事業者への理解・啓発をテーマに意見交換を実施しております。今年度も、区が実施する講演会の規模を拡充するほか、自立支援協議会による取組が充実するよう、事務局として働きかけるなど対応を強化してまいります。
次に、医療的ケア児の学校等への移動についての御質問です。特別支援学校の医療的ケア児対応のスクールバスにおいて、同乗する看護師が確保できない場合には、保護者の同乗を求めていることについては、東京都からも聞いております。同乗する看護師の確保については、今後、基本的には東京都で対応していただきたいと考えております。東京都において同乗する看護師が確保できない場合の、区独自のサービスによる支援については、状況を十分注視した上で、調査した上で検討してまいります。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 発達障がい児と医療的ケア児についての御質問のうち、集団で学ぶことの教育的価値についてお答えいたします。
障害の有無にかかわらず、集団の中で学ぶことは、経験を深め、社会性を養い、豊かな人間性を育むとともに、互いを尊重し合う大切さを学ぶ機会となるなど、大きな意味を有するものでございます。障害のある児童・生徒にとっても、様々な人々との関わり合いや、共に助け合う経験が自己肯定感や自己有用感を育むきっかけとなり、社会の中で生きていく力になると考えております。
最後に、発達障害児の学びの保障についてでございます。発達に課題のある児童・生徒が通級する特別支援教室では、保護者や本人等と相談し、一人ひとりの障害の状況に合った目標や学習内容を設定しております。主に、ソーシャルスキルを中心とした自立活動を学習している場合が多くなっております。一人ひとりに設定した目標によっては、コミュニケーション能力等を養うため、特別支援教室での小集団指導を行ったり、在籍学級での学びの中で指導を行ったりしております。一人ひとりの指導計画は、1年ごとに作成しておりまして、より児童・生徒に合った学びを保障できる計画になるよう、今後も教育委員会として指導・助言してまいります。
〔地域包括ケア推進担当部長石井大輔登壇〕
○地域包括ケア推進担当部長(石井大輔) 私からは、「孤独・孤立対策推進法」と、「孤独・孤立対策の重点計画」についての御質問にお答えいたします。
まず、孤立をしやすい人たちへの支援について。孤独・孤立状態にある人の認識についてでございます。区が令和2年度に実施した「暮らしの状況と意識に関する調査」によりますと、若年層から中年層の区民の約3割が孤立感・孤独感を感じていることが推測できます。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、様々な活動の制限や自粛が、どの年齢層の区民においても心身の状態に大きな影響を与えておりまして、「孤独・孤立」状態にある人は増加傾向にあるという認識でございます。
次に、孤独・孤立対策地域協議会の設置についてでございます。区として、孤独・孤立対策地域協議会の設置を検討していく考えでございまして、既存の地域包括ケア推進会議との関係性を整理した上で、孤独・孤立対策を踏まえた委員構成についても検討してまいります。
次に、社会的包摂の検討についてでございます。区は、「孤独・孤立に悩む人を誰一人取り残さない社会」を目指しておりまして、庁内はもとより、様々な関係機関が参加する孤独・孤立対策地域協議会におきまして、社会的包摂という目指すべき姿や課題を共有し、今後の在り方を議論していきたいと考えております。
次に、啓発活動についてでございます。令和5年度開催予定の地域包括ケアシンポジウムでは、孤独・孤立対策をテーマとして、区民の皆様や関係機関、関係団体への啓発を目的として実施をする予定でございます。こうした一般区民向けの啓発事業や区のホームページ等で周知を行うほか、孤独・孤立を感じている人に届く啓発方法を検討してまいります。
最後に、相談体制の強化についてでございます。すこやか福祉センターなど既存の相談窓口におきましては、孤独・孤立に不安を抱えている人の相談も受けております。相談を進める中で、より適切な支援機関につないでいるところでございます。また、公的な相談支援機関におけるフォーマルな相談窓口だけではなく、民間によるインフォーマルな場における相談も必要であり、そうした団体や組織との連携協力なども視野に入れてまいります。
○議長(酒井たくや) 以上で石坂わたる議員の質問は終わります。
中野区議会議員 小宮山 たかし
1 教育委員会について
2 保育園について
3 その他
○議長(酒井たくや) 次に、小宮山たかし議員。
〔小宮山たかし議員登壇〕
○26番(小宮山たかし) 小宮山たかしです。昨日から少し頭が痛くて病院に行ったんですけれども、4時間ほど前に脳梗塞という診断を受けました。これから少し血圧が上がると思いますので、もし私がここで倒れましたら、皆さん、後の事はよろしくお願いいたします。
さきの選挙におきまして、1日数時間の演説と5万円の選挙資金で当選ができたのは、4年間の地道な情報発信と活動により、区民の信頼を得ることができたことであると自己分析をしております。
幾らすばらしいことをしていても情報発信が伴わなければ、何をやっているのか理解されない、それは当然のことです。中野区教育委員会のホームページの右上、一番目立つ場所に注目のトピックが載っているのですが、つい先日まで、令和3年の教育長メッセージが掲載されておりました。今は令和5年ですよ。
入野教育長の最初の任期2年3か月間で、教育委員会のホームページの更新履歴、お知らせ欄が更新されたのは、計10回でした。2年3か月で10回ですよ。どんなすばらしいことをしていても、情報発信がなければ理解はされません。残念ですね。
これまで教育委員会に対して様々な質問をしてまいりました。例えば自宅から100メートル先にある学校に通学ができない。おかしいじゃないですか。例えば男女で靴下の色指定が違う。スラックス着用時は白黒紺の靴下が履けるのに、女子のスカート着用時は紺色のハイソックスしか履けない。おかしいじゃないですか。例えば教育委員会で傍聴者発言が許可されることがあっても、教育委員会の先生方からは、その場で意味のあるお返事は一言もいただけない。成人区民が教育委員会の先生方と直接対話するには、まずPTA会長になって、PTA連合会と教育委員会との懇談会に参加するしか手段がない。子どものいない成人区民が教育委員会と公式にお話しするチャンスはない。何もない。だから、私は教育委員会は雲上人だと言ったんですよ。一般区民と教育委員会の対話手段が一切ない。区民との対話姿勢が感じられない。こんなの、絶対におかしいじゃないですか。
教育委員会会議規則、教育委員会傍聴規則、それらの規則を見ても、会議の場で区民との双方向のコミュニケーションを制限するルールは見当たりません。一体なぜ区民と教育委員会が双方向のコミュニケーションを取ることが一切できないのか。その根拠となる規則や条例を教えてください。
そして、私がこれだけ指摘をしても、そのルールを変更するつもりがないのか。教育委員会と成人区民がコミュニケーションを取るためには、PTA会長にならなければならないのか。PTA会長ではない成人区民、子どものいない成人区民は、今後どんなに望んでも、教育委員と言葉を交わすことができないのか。教えてください。
教育委員会には、これまでいろんなことを指摘してきたんですが、どんな理不尽を指摘しても、何とかの耳に念仏で、全然響いていかない。教育委員会は動かない。響いていかないどころか、小宮山の発言は事実無根だと、そんなことさえ言っているらしいじゃないですか。私の手元にはその文書が届いていないので、私はよく知りませんけれども。心ある区民の方が情報公開請求をしたところ、何と公文書で、教育委員会から小宮山議員がうそつき呼ばわりされていましたよと教えていただきました。
権力者を批判する自由は、ありとあらゆる表現の自由、言論の自由の中でも、最も尊重されるべき自由のはずなのに、中野区の教育委員会は、北朝鮮と同じで、その自由を寛容しない。権力者批判を受け入れようとしない。区民の声を聞かない人が権力を握っている。そんな組織に中野区の子どもたちの未来を任せていいのかどうか。私は不安です。
中野区の子どもたちに言論の自由は保障されているのか。安心して意見表明ができるのか。学校批判を口にした子どもたちが、私のように圧力をかけられたりしていないか。内申を悪くするぞと脅されていたりしないか。
酒井区長は、区民の声を聞きますと言って当選をした。そして、これまで実際にこの5年間、大勢の区民とコミュニケーションを取ってきた。例えば昨日、新たに立ち上がった子ども食堂に行って、恐らく区民と同じテーブルで同じ釜の飯を食ってきた。区民の声を聞くことこそが前の区政とは違う、酒井区政の一番の特色である、私はそう考えています。
しかし、その酒井区長が任命した教育委員会が、区民の声に耳を傾けているとは、私には思えないんです。区内のとある小学校に、あまり評判のよろしくない校長先生がいらっしゃる。昨年度、その小学校の多数の保護者から異動を望む声が強く上がっていたのに、結局異動にはならなかった。異動ができないならば処分をすればよかったのに、それもしなかった。教育委員会を批判する者に対しては厳しいのに、身内には甘い。本当に区民の声は教育委員会に届いているんですか。
また、教育委員会が策定する第4次教育ビジョン(素案)の区民や団体との意見交換会が計12回開催されましたが、教育長ほか4人の教育委員は誰も列席していなかった。これはなぜですか。教育ビジョンという大事な大事な計画を教育委員会が策定するに当たって、教育長や教育委員が区民との意見交換をしなかった。合理的な理由があるなら、ぜひ教えてください。
中野区の教育委員の中には、2001年から途中辞任者がいた3か月を除き、これまで20年以上ずっと必ず医師が最低1名含まれています。これは今日のコロナ禍のような非常事態を予見して、意図的に医師を選び続けてきたのか。あるいは適任者を選んだらたまたま医師だったという偶然が20年以上奇跡的に続いているのか。教育委員会の発したとある公文書によりますと、教育委員の中に特定の業界や団体の指定席はないと断言しています。教育委員のメンバーの中に20年以上、ほぼ欠かすことなく医師が含まれているのは、指定席なのか、そうでないのか。任命権者である区長の見解を教えてください。
そして、何度でも言いますけれども、自宅から100メートル先の学校に通えないなんておかしいじゃないですか。男女で、スラックスとスカートで、靴下の色指定が違うなんておかしいじゃないですか。明確で合理的な理由はあるんですか。男女で靴下の色指定が違う、明確で合理的な理由を教えてください。
のれんに腕押し、ぬかにくぎ、私も何度も同じことをこの本会議の場で言いたくないんですよ。中学生の靴下の色なんて、赤でも黄色でも、どうだっていいじゃないですか。こんな小さなことをわざわざ本会議で言いたくない。でも、言っても言っても何も変わらない。だったら、もっと言うしかないじゃないですか。優しく言っても響かないなら、厳しく言うしかないじゃないですか。
酒井区長は、子育て先進区を目指している。今まで中野区にはなかったものを新たにつくり出そうとしている。そんな時代のリーダーにふさわしいのは、戦国武将で言えば織田信長でしょう。しかし、実際は、中野区の教育行政のトップにいるのは徳川家康のようなタイプじゃないですか。子育て先進区をこれから目指そうという区の教育委員会が、議会の声も聞かない。成人区民との対話もろくにしない。権力批判する者の存在を許さない。こんなに特権的で権威的で保守的であっていいはずがない。合理的な理由やその説明もないままに、ただ既存のルールを守っていく。子どもたちに自由を与えずに管理していく。自宅から100メートル先の学校に通えない。男女で靴下の色指定が違う。情報発信もろくにしない。こんな保守的な教育委員会、管理教育で、子育て先進区や子どもの権利条例の理念が実現できると、私には思えません。
現教育長の任期は来年3月末までです。後任人事を決めるのであれば、そろそろ人選に取りかかったほうがいい。そもそも酒井区長は、教育長は民間から登用すると、最初の選挙で言っていたじゃないですか。その公約を果たせずに、教育者である入野教育長を任命した。入野教育長を最初に任命した際の記者会見で、酒井区長は、私の任期中にもう一度機会があると言っていたのに、2年後はまた同じ教育長が再任された。だから私はたった一人でその人事に反対したんですよ。本来、ワンポイントリリーフであったはずの教育長を続投させているのは、区長の公約違反です。入野教育長の任期は来年3月末までです。区長の今の教育委員会に対する評価を教えてください。
そして、現教育長の任期が満了した後の後任人事を一体どうするのか。現教育長の下で働いている区の職員からもよくヒアリングをした上で、区長の見解を教えてください。
次に、保育園について質問します。
この4月の待機児童者、当時の子ども文教委員のみに電話等でこっそり耳打ちされたそうですが、他の議員や区民にはまだ正式な情報公開されていません。待機児童数は、区政にとっても大事な数字ですから、関係議員だけにこっそり耳打ちするようないい加減な公表方法はやめるべきです。
質問します。今年4月の待機児童数を教えてください。
以上で私の質問を終了します。ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問で、まず初めに、教育委員に医師を選任したことについての御質問です。教育委員は、その時々の教育課題等を十分勘案し、ふさわしい方を選び、議会の同意を得て選任をしていただいております。今般、教育委員に医師を選任したことは、教育委員会において、主に子どもの健康や体力、心身の発達や成長等について、医師としての豊富な知識、経験を踏まえた議論をしていただき、中野の教育に生かしてもらいたいという理由でございます。
なお、過去の選任時点における区長の判断も、同様であったと思われます。
もう一点、教育委員会に対する私の評価及び次期教育長の選任についての御質問です。ここ数年の教育委員会の取組の一例として、学校の教育活動における新型コロナウイルス感染症への対応や、中野区教育ビジョンの改定に向けた議論、コミュニティスクール導入に向けた取組、あるいはGIGAスクール構想の推進や、子どもの読書活動の推進、学校再編等を含めた教育環境の整備、また不登校児童・生徒等やいじめへの対応強化など、中野区の教育の一層の充実に向けた活動には枚挙にいとまがないと考えております。このような教育委員会の取組を私は高く評価しております。
任期を迎える教育長の後任人事に当たっては、今後適切な人材を選び、議会にお示しをしたいと考えております。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 教育委員会の御質問のうち、区民との意見交換に関する根拠についてお答えいたします。
中野区教育委員会会議規則は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づき、教育長及び4人の委員をもって組織した教育委員会の議事運営に関し、必要な事項を定めた規則でございまして、関係職員の出席及び説明に関する事項が規定されておりますが、区民との対話については想定しておらず、規定されておりません。
また、中野区教育委員会傍聴規則につきましても、区民の傍聴に関し必要な事項を定めた規則でございまして、区民との対話に関する事項を想定しているものではございません。
教育委員会と区民との対話形式の集会につきましては、中野区教育委員会意見交換会に関する規則において、教育行政に関する基本的な計画の策定等をする場合に行うことが規定されてございます。
次に、区民との対話についてでございます。区民の意見を教育行政に反映することは重要であると考えております。保護者や区民からの御意見は、地域での教育委員会等における傍聴者の発言の機会や傍聴者意見用紙による意見の受け付けなどを通じて伺っております。区民等の意思が教育行政に適切に反映されていると認識しております。
今後も施策事業の内容や性質、重要性等に応じ、適切な方法により教育行政における区民参加の機会を設けていく考えでございます。
次に、教育ビジョン第4次素案の意見交換会についてでございます。教育ビジョン第4次素案に係る意見交換会につきましては、日程等の関係から、第2次以降の改定と同様、教育委員会事務局の職員により実施したものでございますが、頂いた御意見につきましては、教育委員と即時に共有し、その後、教育委員会定例会において議題とし、教育委員と協議した上で、計画案に反映してきております。
最後に、学校の決まりの合理的な理由についてでございます。靴下の色指定につきましては、社会通念上、合理的理由に基づくものとは言えず、過去の学校生活の中で伝統的に引き継がれてきた決まりであると認識しております。学校では、生徒会の活動や全校アンケートなどを通して、生活の決まりについて考える機会を設けており、靴下の色についても、子どもの意見を基に見直しを図っております。生徒の話合いの結果から、TPOに応じて靴下を含めた服装を統一している学校もあると聞いております。
〔子ども教育部長濵口求登壇〕
○子ども教育部長(濵口求) 私からは、保育所等待機児童数についてお答えいたします。
令和5年4月の待機児童数はゼロ人となってございます。
○議長(酒井たくや) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。
中野区議会議員 吉 田 康一郎
1 人権施策について
(1)LGBT法について
(2)その他
2 監視カメラの調達について
3 緑施策について
(1)樹木の管理について
(2)その他
4 育児支援施策について
(1)給食費無償化について
(2)その他
5 その他
○議長(酒井たくや) 次に、吉田康一郎議員。
〔吉田康一郎議員登壇〕
○14番(吉田康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田康一郎です。よろしくお願いいたします。
まず、人権施策について伺います。
LGBT理解増進法について伺います。
同法が23日に施行されました。この法律について、例えば読売新聞は18日の社説で、LGBT法が欠陥を抱えていることは明らかだ。悪意のある男性が自分は女性だと主張し、女湯や女子トイレに入る犯罪は現実に起きている。今後は侵入を罪に問おうとしても、LGBT法を盾に不当な差別だと反論されかねない。また、小中学校の教育について。精神的に未熟な段階で、機微に触れる性の問題を教え込む必要があるのか。過激な主張をする活動家や市民団体が教育現場に介入してこないとも限らないとし、法整備がもたらす弊害を軽減することが急務だと論じています。
産経新聞も19日の社説で同様の指摘をし、欠陥の多い悪法であり、極めて残念だ。このままでは女性を守ることが難しいなど懸念を示しています。
この懸念について、4月28日の内閣委員会で、伊佐進一厚生労働副大臣は、公衆浴場における入浴者については、男女を身体的な特徴の性をもって判断するというこの取扱いは、風紀の観点から合理的な区別であるというふうに考えられております。憲法第14条に照らしても、差別に当たらないものというふうに考えておりますと答弁しており、6月22日には、自身のツイッターで、「明日LGBT理解増進法が施行されます。何度も言いますが、体は男性、心は女性のトランスの方が女湯に入ることはできません。国会でも答弁してきたとおりです」とツイートしています。
他方、21日には、自民党議員80人以上が参加をする、全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟、通称女性を守る議連が設立され、法が政府に求めている運用指針の策定に向け、女性専用スペースの利用や女性競技スポーツへの参加は生来の女性に限るための提言をまとめる等としています。同法にはやはり問題があり、懸念されている状況にあると認識いたします。
そこで伺います。同法により、男性としての身体的機能を持つ者がトランスジェンダーであることを主張すれば、女性専用スペースに侵入することが可能となり、女性の安全や権利を脅かすといった懸念が指摘されていますが、区はどう捉えていますか。見解を伺います。
次に、海外では、実際に性自認に関連した犯罪が多数起きていますが、区は把握しているか。具体的にお教えください。
次に、同法では、「この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする」と規定されています。これは性自認により差別を受けないことを規定している中野区の人権と多様性を尊重するまちづくり条例や、子どもの権利に関する条例にも適用されるのか。法律と条例の関係性について伺います。
次に、同法は、学校が性的指向及びジェンダーアイデンティティに関する児童等の理解の増進に努めると規定していますが、女性だと自称する男性機能を保持する者が女性専用スペースに入ることを認めよとする教育を行うのか、伺います。
次に、区は、区民や職員に対して、女性だと自称する男性機能を保持する者が女性専用スペースに入ることを認めよとする普及啓発事業や研修等を行っていくのか、伺います。
次に、育児支援政策についてでございます。
少子化が進む中、これまで何度か区立小・中学校の給食費の無償化を提案してきましたが、2月の第1回定例会では、今年4月から区立小・中学校の給食費を無償化する方針を打ち出した区が8区に上っていることを具体的な区名とそれぞれの内容を含めて紹介し、中野区でも、例えば中学校から、あるいは小・中学校低学年からなど、部分的、あるいは段階的導入でもよいので実施に取り組むことを提案いたしました。4か月たって、6月現在では17の区が何らかの形で給食の無償化を実施、あるいは方針を打ち出しており、何の取組もしていないのは、千代田、港、渋谷、目黒、杉並、中野の6区のみとなりました。我が区は、給食費無償化については、先進どころか、中進区も怪しい、後進区となりそうですが、区長の見解を伺います。
次に、認可保育所の支援策について伺います。
認可保育所開設後賃借料補助金については、その交付は年1回、年度末に行われています。しかし、事業者によっては、施設所有者に支払う月々の賃借料は月400万円を超えており、これを事業者が年度末まで1年間立て替えるとなると、5,000万円以上の金額となり、金融機関から融資を受けるなどして資金繰りを行わなければならず、大きな負担となっています。事業者の経営を不必要なリスクにさらさないようにするため、補助金の交付の方法について、事業者から要望があれば、毎月都度払いにする、年度途中で分割交付をする、あるいは交付時期を早めるなど、改善できないのか、伺います。
次に、保育園施策について、1点伺います。
中野区は子どもの権利を保障し、子どもの最善の利益を守り、優先して考慮することをうたっています。これを前提に伺います。
中野区では、保育園を入退園する場合、保護者1名の記入による届けで受理をしています。特に退園に関して、片親、保護者1名のみの意思決定で退園が可能となりますので、家庭に不和がある場合などに、子どもの連れ去りや、そのまま離婚した場合に、一方の親との断絶につながる場合が多いとして改善を求める声があります。この点に関し、杉並区、文京区、江戸川区、川崎市等は、退園等の書類の申請書の欄に、保護者2名が記載されるようになっています。
退園時の届け一つをとっても、子どもを中心に考え、子どもの権利、最善の利益が担保される必要があります。子どもの最善の利益に相反していないか、必要な見直しを検討していただきたいと思いますが、見解を伺います。
そして次に、緑及び公園施策に関して伺います。
まず、樹木の管理について伺います。
中野区は、昨年6月、中野区景観方針を策定しました。同方針では、基本方針1、「自然との関わりを大切にする」の(1)「地球環境に配慮したまちづくりを考える」の具体的な取組などにおいて、「四季の移ろいを感じられるような植栽の在り方を考える」としています。これは国や都が公園や街路の樹木に求める機能の一つでもあり、このため、桜に代表される花木、すなわち、花が咲く樹種が植えられるわけであります。しかし、せっかく街路樹として植えられた花木の中には、季節に花が咲くべきなのに、なぜか咲かない木があるなどして、区民の方から、毎年がっかりしているといった声も聞かれます。
そこで伺います。樹木は様々な要因で弱った状態になることがあると思いますが、こういった状態をどのように確認していますでしょうか。
そして、本来花が咲く花木において、花が咲くという機能を果たしていない場合には、何かしらの対処をする必要があると考えますが、区の見解を伺います。
そして最後に、公園等、禁煙エリアでの喫煙への対応について伺います。
改正健康増進法や東京都受動喫煙防止条例などを踏まえ、中野区は受動喫煙防止対策の推進のため、令和3年1月から比較的大きな六つの公園を分煙、残り全ての公園を禁煙としています。ところが、禁煙の公園で喫煙していたり、吸殻が落ちていたりする状況が見られます。特に保育園、幼稚園等の近隣等、子どもの利用頻度が高い公園の禁煙区域においては、禁煙を徹底していく必要があると考えます。
そこで伺います。区は公園に禁煙看板を設置するなど対策を行っていますが、いまだに喫煙者がいる状況から、さらなる対応が必要となりますが、見解を伺います。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 吉田議員の御質問のうち、私からは給食費無償化についてお答えいたします。
学校給食費については義務教育であることから、本来国が負担すべきものとの認識の下、引き続き国に対して要望を行ってまいります。当初予算において、物価高騰による給食食材費の値上がりを踏まえ、質を落とすことなく給食提供するため、給食食材代金の一部を区が負担しているところであります。物価高騰対策として給食費を無償することについては、子育て世帯への支援として、他自治体の事例も研究しながら導入手法と影響を精査していきたいと考えております。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) LGBT法についてのうち、児童・生徒に対する教育についてお答えをいたします。
学校教育では、性の多様性について正しく理解する学習とともに、偏見や差別を生まないための人権教育を行っております。学校生活や教育活動では、一人ひとりの心情に寄り添い、様々な配慮を行っております。
〔企画部長岩浅英樹登壇〕
○企画部長(岩浅英樹) 私からは、人権施策についてのうち、LGBT法案についてお答えをいたします。
初めに、女性の安全や権利を脅かす懸念についてでございます。LGBT法は、多様性に関して国民の理解の増進を図る理念法とされています。区は、全ての区民の安全を守り、権利を保護していく必要があるというふうに考えております。
次に、海外の性自認に関する犯罪の把握についてでございます。2017年にイギリスで、トランスジェンダー女性として女性用刑務所に収監されていた容疑者が他の女性受刑者に性暴行を働いた事件があったことなどを報道により承知しているところでございます。
次に、条例との関係性についてでございます。中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例では、全ての人が安心して暮らすことができる地域社会の実現を目指すこと、中野区こどもの権利に関する条例では、全ての子どもが幸せに生きていけるよう、子どもの権利を保障することを規定するものでございます。LGBT法及び条例は、いずれも全ての人が安心して生活できる社会を目指すものというふうに考えております。
次に、区民や職員に対する普及啓発や研修についてでございます。区民や職員に対しましては、性の多様性を正しく理解し、互いを認め合うための基礎知識を学ぶ講座や人権に関する研修を通じ、普及啓発を行っているところでございます。今後も同様の内容を継続して実施することを考えているところでございます。
〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕
○都市基盤部長(豊川士朗) 緑施策についてお答えいたします。
まず、樹木の状態の確認についてございます。公園樹木や街路樹の管理は、巡視を行い、花つきが悪いことや葉の色が黄色くなっていることなど、樹木の状態を適宜確認をしてございます。
それから、花が咲かない樹木の対処についてでございますが、花が咲く樹木は、花芽を剪定しないよう、樹種ごとの適切な時期に剪定をしているところでございます。それでも効果が得られない場合には、樹木や土壌の状況に応じた肥料を与えるほか、必要に応じて植え替えるなどの対応をしてまいります。
それから最後に、公園の喫煙者のさらなる対応についてでございます。現在、区では禁煙看板の設置や巡回警備を定期的に行うことによって、公園内での喫煙、吸殻を捨てることに対し、注意喚起を行っているところでございます。また、巡回警備のほか、清掃などによる吸い殻の状況についても確認をしているところでございます。このような情報を基に、喫煙の多い公園での巡回警備を増やすことや、禁煙看板の内容を工夫することなどしまして、快適に利用できる公園環境を確保できるよう図ってまいります。
〔子ども教育部長濵口求登壇〕
○子ども教育部長(濵口求) 私からは、育児支援施策についてのうち、認可保育所開設後、賃借料補助金の支払いについてお答えいたします。
認可保育所に対する補助金は多数ございまして、順次支払い処理を行っている状況でございます。補助金の支払い時期につきましては、事業者からも要望を受けておりまして、課題であると認識をしております。認可保育所の増加に伴い補助金の支払い事務は膨大となっていることから、今後事務の効率化等により支払い時期を早めることができないかといったことにつきまして、引き続き検討してまいります。
続きまして、退園届を改めることについての御質問です。中野区では、入退園の手続につきましては、代表として連絡を取ることができる保護者1名の申請で受け付けてございます。ひとり親世帯等、保育園を利用している世帯の状況は様々であること、また複数の保護者の署名を要することとすると、手続の利便性低下にもつながることから、様式を改めることにつきましては慎重に判断したいと考えてございます。
○議長(酒井たくや) 以上で吉田康一郎議員の質問は終わります。
中野区議会議員 立 石 り お
1 行政報告について
2 自治体DXについて
3 学校教育について
4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、立石りお議員。
〔立石りお議員登壇〕
○15番(立石りお) 令和5年第2回定例会において一般質問いたします。
まず初めに、行政報告についてです。
行政報告の基本計画後期の取組の具体化の中で、昨年度にまとめた新たな財政運営の考え方を踏まえ、新たな財政フレームを示すと書かれております。新たな財政運営の考え方を作成した時期から、物価、人件費の指標となる公共工事設計労務単価が昨年度比で5.2%上昇するなど、財政見通し、変化しておりますので、検証が必要ではないかと考えております。
新たな財政運営の考え方における一般財源充当事業費は、予算編成段階での歳入見込み額と歳入額の差分から、基金積立金を差し引いた額としています。そこから歳入の余った分を義務教育整備基金に積み増すとしておりますが、この積立てについては計画性がない状態になっております。
学校建設費を例に取れば、建設費は約30億円から約60億円と、以前建てたときよりも倍増しており、単純に減価償却費25%で積み立てても、実態として建設費の12.5%しか賄えないため、特に金額の大きい義務教育整備基金については積立金の見直しが必要と考えます。
財政白書に記載されている貸借対照表の建物と減価償却費を平成27年度から令和3年度までの7年間、推移を確認したところ、建物は約1,287億円から約1,661億円と約374億円増加、減価償却費累計額は約819億円から約897億円と約78億円増加しております。取得原価が安い古い建物から建て替えていくため、後に建て替える施設ほど取得原価が高くなり、後年度になるほど減価償却累計額と積立額が増加する傾向にあります。歳入が好調で財政に余裕があるうちに積立額を増やして、後年度の負担を平準化する必要があるのではないでしょうか。
減価償却累計額と実際にこれから発生する建設費との差額を精査した上で、積立額のパーセントが妥当なのか検証してはどうか、中野区の見解を伺います。
今後の財政の見通しと中長期的に歳入が落ち込んでいく可能性があります。また、2025年には団塊の世代が後期高齢者となるため、扶助費などの高騰が予測されております。中野区では、中野駅周辺と西武新宿線沿線のまちづくりの事業が進んでおりますが、当初予算の財政フレームを見ると、年々まちづくり予算が前年作成された財政フレームよりも金額が増加している傾向にあります。それに加えて、近年の物価と人件費高騰の影響で、まちづくり事業費は予定よりもさらに増加していくことが想定されます。
まちづくり事業費の増額分は、国や都の交付金で賄えるかどうかも未知数です。不足分が特別区交付金として補填されたとしても、ほかの算定分が削られてしまうため、総額の交付金が増えるわけではありません。令和6年、令和10年は工事完了を迎える市街地再開発事業があるので、工事費が大きくなる可能性もあります。特に、新北口駅前エリアの工事費は規模が大きい事業のため、物価高騰に備えるべく、まちづくり基金においても、基金積立ての増額についても検討すべきと考えます。中野区の見解を伺います。
続いて、自治体DXについてです。ここで今話題の生成AI、チャットGPTの活用について伺ってまいります。
令和5年第1回定例会では、シンギュラリティを見据えた教育についての質問の中で、チャットGPTについて紹介をいたしました。あれから数か月で、チャットGPTは3.5から4へバージョンアップされ、その性能は飛躍的に進化し、活用する自治体や企業も日々増えている状況です。
生成AIとは、既存のデータを大量に学習して、ユーザーが入力した指示に対して応答を生成するAIの一種で、文章、画像、音声、プログラミングコードの生成や、データ分析などを得意としております。この指示はプロンプトといって、プロンプトが漠然としていれば漠然とした応答が返ってきますし、具体的な条件をつけたプロンプトを入力すれば具体的な応答が返ってきます。適切な指示を出すスキルをプロンプトエンジニアリングといって、現在注目されております。この生成AIについては、もうMBAスクールや司法試験を突破する能力を既に有しておりまして、生成AIのユーザー数は、公開2か月で1億人に達しており、インターネットやiPhoneが登場したときのように、世界を変革する技術として注目をされています。
人工知能の能力は、膨大な量のデータを処理するだけではなく、分析、学習、予測、判断するレベルに達しており、実際に金融機関の一部では、与信審査業務にAIを導入する例も出てきております。自治体に置き換えれば、補助金や助成金などの書類審査を自動化することなども考えられますし、こういった書類審査を自動化することができれば、業務の効率化は進みますし、オンライン申請の対象も拡充できる可能性があります。
生成AIを自治体に導入した場合に期待される役割は、行政文書や資料の作成補助、アイデア出しのブレーンストーミングや内部管理事務の自動化と効率化、データ分析による意思決定のサポート、プログラミングの補助によるシステムの内製化、区民の質問に回答するチャットボットなど、活用できる範囲は実に多岐にわたります。導入には費用対効果についての評価が重要になりますので、先行導入している東京都、つくば市、神戸市などの事例も参考にする必要があります。また、生成AIには、無料のサービスと有料のサービスもありますので、まずは無料のサービスを試験的に導入し、相性のよい部署や業務を調査することも考えられます。
生成AIの活用に関して、既に様々な自治体で導入が進んでおります。この生成AIを今後中野区の業務等で活用してはどうか、見解を伺います。
マイクロソフト社は、生成AIの中でも特に技術の進んでいるチャットGPTを開発したオープンAI社に多額の投資を行い、パートナーシップを結んでいます。Microsoftアジュールというクラウドサービス上でチャットGPT利用することができるアジュールオープンAIサービスを企業や自治体向けに提供しています。また、生成AIを搭載したMicrosoft365コパイロットのリリースを発表しています。中野区は日本マイクロソフト社とDX推進に関わる協定を締結しておりますので、生成AIの導入検討に当たって同社の支援を受けてはどうか、見解を伺います。
生成AIを導入する場合、職員が仕組みを理解し、自発的に活用ができるよう、適切な教育が必要になります。生成AIに適切なプロンプトを入力するほどアウトプットの精度を上げることができますので、AIの導入に当たってはプロンプトエンジニアリングの研修も必要であると考えますが、見解を伺います。
活用に当たって適切な倫理観を持ち、区民のプライバシーやセキュリティを十分に考慮する必要があります。先行自治体では、個人情報や機密情報などの入力を禁止するようなガイドラインを設けています。導入に当たって、情報漏えい等のセキュリティ上のリスクを懸念し、利用する際のルールなどの作成が必要と考えますが、見解を伺います。
最後に、学校教育についてです。
6月22日に文部科学省が、生成AIの学校向けガイドラインの原案をまとめたと複数のメディアが報道しています。ガイドラインの基本的な考え方として、生成AIを使いこなす力を育てる姿勢が重要であると、懸念やリスクを踏まえて限定的な利用から始めるとしています。
適切な手法と不適切な手法について幾つか例示をしており、適切な例としては、グループ討論で不足する視点を見つけるために使用すること、不適切な点については、読書感想文やテストなど、学習評価に関わる場面での使用です。また、教員の働き方改革の一環として、教材作りのたたき台や模擬授業の相手に生成AIを使用するなど、校務での活用例なども盛り込まれております。取扱指針については、近いうちに公表して周知をするということです。本格的な対応については、国のガイドラインが公表されてからになりますけれども、体制整備や区としての考え方を早い段階から準備をしていく必要があるのではないでしょうか。
実際には、既に授業で活用している小学校、中学校も現れており、理科の授業や道徳の授業で活用されております。ちなみにオープンAIの利用規約によると、対象年齢は13歳以上で、18歳未満は親の同意の下で利用が可能とされておりますので、現時点では児童向けには使えないというようになっております。
チャットGPTの登場以来、様々な企業が生成AIの導入を発表しており、社会を生きていく上で、AIとは無関係ではいられない時代が既に訪れ始めております。子どもたちにとっても将来避けて通れない技術になりますから、早い段階からよい点と悪い点など特性を理解して、使いこなせるような教育機会が求められます。
生成AIは新しい技術ですが、既に文章や図表、画像の内容を解析する能力を備えており、さらなる進化が予測される中、暗記や計算はAIに代替されることになり、今後は創造性、共感力、批判的思考、倫理的判断といった人間固有の分野への能力開発に教育の重点はシフトされていくものと考えます。
本格的な活用については文部科学省の指針の通知を踏まえて検討すべきですけれども、国は導入を前提に議論を進めております。教育現場においては、今後、子どもの学び方、教員の教え方、教員の働き方という観点で、中野区においても議論を進めていく必要があります。学校教育における生成AIの導入についてどのように検討を進めていくのか、教育委員会の見解を伺います。
児童・生徒が学校以外でもチャットGPTを使用する可能性を考慮し、正しい使用方法を教えるリテラシー教育、年齢制限などの注意喚起にも取り組んでいくことが重要と考えます。教育委員会の見解を伺います。
全国的に教員不足、成り手不足が問題化されております。生成AIを活用することで、教職員の労働環境を改善すると同時に、教育の質を上げる取組が期待されます。学校事務の業務改善や授業での活用について、現場からの創意工夫を促すため、教職員向けの研修を行ってはどうでしょうか。
教育委員会の見解を伺って、以上で全ての質問を終了いたします。御清聴いただき、ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 立石議員の御質問で、行政報告についてお答えいたします。
基金積立額の検証についてでございます。現在、特定目的基金への積立額は、対象施設の当該年度に発生する見込みの減価償却費相当額の25%を積み立てることにしておりますことから、物価の高騰などによって、実際の建設費と差額が生じているということは認識をしております。
義務教育施設整備基金につきましては、財政状況によって一般財源の確保ができた場合は積立額を増額しておりまして、今後の整備状況も踏まえた検証を行い、持続可能な行政運営を確立してまいります。
次に、将来に備えたまちづくり基金への積立て増についてです。まちづくりについては、物価高騰の影響を受けて人件費の増も想定されることから、工事費など事業費の増加が見込まれます。一方、昨年度に新たな財政運営の考え方をお示しし、基金の積立目標額を設定したところでありまして、その目標額を毎年の予算に計上していくことがまずは必要だと考えております。今後、計画的にまちづくり基金への積立て活用を進めていく中で、適切な基金の積立計画についても考えてまいります。
〔教育長入野貴美子登壇〕
○教育長(入野貴美子) 学校教育についての御質問のうち、生成AIの導入についてお答えいたします。
現在、チャットGPTが利用規約で13歳未満は使用不可となっておりますので、学校でも使用しておりません。学校現場での生成AIの導入については、文部科学省による生成AIの学校現場での使用に関する方針等を踏まえながら、教職員の業務改善への活用、児童・生徒の学びを向上させるための使用など、導入が効果的だと想定される場面を整理し、専門家、教職員の意見なども取り入れながら研究を進めてまいります。
次に、学校における情報リテラシー教育についてでございます。学校には、文部科学省の情報モラル学習サイトや東京都のGIGAワークブック東京などのデジタルコンテンツを必ず活用し、発達の段階に応じた情報モラル教育を実施するよう指導してきております。チャットGPT等生成AIについては、まだ有効な資料ができておりませんので、教育委員会といたしましては、有識者等の意見を参考に研究してまいりたいと思います。
最後に、教職員向けの研修についてでございます。現在もICT教育推進リーダー研修等で様々な課題を取り上げ、教員同士での協議や情報交換の機会を設けた研修を行っておりますが、生成AIの活用についてはまだ不十分であると考えております。生成AIの活用に関しましては、早急に取り扱うべき課題であると認識しておりまして、まずは全教職員が生成AIについて正しくその特性を理解するところから研修を始めてまいります。
〔DX推進室長滝瀬裕之登壇〕
○DX推進室長(滝瀬裕之) 私からは、自治体DXについてお答えいたします。
まず、生成AIの活用の考え方についてでございます。チャットGPTなどの生成AIは、一定のルールの下に導入することで、業務等の効率化に資することができるものと考えてございます。現在、その導入及び活用方法等について検討しているところでございまして、まずは試験的に導入して、業務等への活用の可能性を検証する考えでございます。
次に、生成AIの導入に向けた日本マイクロソフト社の支援についてでございます。先般、日本マイクロソフト社から、チャットGPTなどの生成AIを活用したサービスについて、サービスの概要などの情報提供を受けるとともに、区の業務で活用が想定される分野などについて意見交換を行ったところでございます。今後、生成AIの活用方法や導入手法を検討していくに当たりましては、日本マイクロソフト社とも連携協働しながら、検討を深めてまいります。
続きまして、生成AIの効果的な活用についてでございます。生成AIは、具体的かつ明確な質問をすることで、より精度の高い文章などを生成することができ、効果的に活用できるものと認識してございます。そのため、生成AIに対して的確な質問を行うことができる質問構築技術であるプロントエンジニアリングを習得するための研修も実施していきたいと考えてございます。
最後に、生成AIの利用上のルールについてでございます。生成AIは、様々なソーシャルネットワーキングサービスと同様に、中野区情報安全対策基準における約款による外部サービスに当たるため、業務上の必要性があっても、職員が無断で利用することはできないことになってございます。導入に当たりましては、個人情報や機密情報などの情報資産を守るため、セキュリティ上のリスクを明確にした上で、利用方法及びルールなどを盛り込んだマニュアルやガイドラインなどを作成するとともに、改めてルールの遵守を徹底してまいります。
○議長(酒井たくや) 以上で立石りお議員の質問は終わります。
中野区議会議員 斉 藤 けいた
1 給食費の無償化の実施について
(1)小中学校の給食費の無償化について
(2)区・私立保育園の給食費の無償化について
(3)その他
2 ペット(動物)について
(1)動物愛護の問題について
(2)災害時のペットの避難について
(3)新たなドッグランの設置について
(4)その他
3 多様性について
(1)ファミリーシップ宣誓制度導入について
(2)その他
4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、斉藤けいた議員。
〔斉藤けいた議員登壇〕
○3番(斉藤けいた) 日本維新の会、斉藤けいたです。令和5年第2回定例会について、一般質問を始めます。
まず、給食費の無償化の実施について。既に他会派の皆さんも、この問題について質疑をされておりますが、私も選挙時における区民の皆様とお約束した内容ですので、改めて質問させていただきます。
アフターコロナ禍に加え、現在の物価高騰に苦しむ世帯も増えており、家庭の負担を軽減する目的で、所得制限のない小学校、中学校の給食費の無償化を区に要望いたします。
我々日本維新の会では、令和2年から大阪市において、小・中学校の給食費の無償化を実現してまいりました。政令市での市立小・中学校の給食費の無償化をするのは初めてであり、各家庭で1人当たり年間約5万円の可処分所得を増やすことができました。給食費は、月々の負担がさほどでなくても、年間で算出すると高額になります。小学校1年生から中学校3年生までの9年間支払い続けるとなると、家計を圧迫している可能性が高いです。現在の物価高騰に加え、子育て支援の観点から、学校給食費の無償化に踏み出す自治体が非常に増えております。
現在、東京23区において11の区で、一時的なものも含め、給食費の無償化が始まり、6つの区で今後給食費の無償化を行うことが既に決まっております。また、給食費の無償化が時限的な施策ではなく、これから生まれてくる子どもについても、給食費が無償化されていることがある程度担保された場合には、出生意欲に対してポジティブな影響を与え、少子化対策にもつながり得ると考えます。
それでは質問です。23区では、小・中学校の給食費の無償化を開始している区が多くなっており、子育て先進区を語る中野区でも、小・中学校の給食費の無償化を実施すべきだと考えております。区の見解をお聞かせください。
ちなみに、実施した場合は、予算8億7,000万円を想定しているとのことです。財源については、当面は中野区の行財政改革によって捻出する自主財源で確保したいと考えておりますが、将来的には、教育の無償化の一環として国の責任で実施するよう、私たち日本維新の会としても働きかけてまいります。
その一方で、他区では、物価高騰対策として、今後1年から2年に限り、暫定的に小・中学校の給食費無償化を実施している区もございます。酒井区長は、国の責任で実施すべきとの答弁をされておりますが、恒久的には難しかったとしても、中野区でも最低限、期限を区切って暫定的に給食費の無償化を行うべきだと考えます。このままですと、子育て先進区どころか、子育て後進区になるおそれさえございます。これに関しても、区の見解をお聞かせください。
2、ペット(動物)について。中野駅の北口付近は、もともと徳川家の犬屋敷跡地です。知名度のあるユニークな史実なのにもかかわらず、この事実に対し、区はアピール不足です。私は動物愛護、ドッグランの増設や、イベント開催で、東京23区で一番のペット、動物と共存ができる中野区を築いていきたいと考えております。
1、動物愛護の問題について。ペットに対する相談体制についてです。
ここ数年のコロナ禍において、ペットを飼う区民が非常に増えてきております。動物愛護と言えば、2019年に動物の愛護及び管理に関する法律が改正され、区市町村において、動物愛護管理担当職員を設置することが努力義務化されました。しかし、今日に至るまで、中野区に動物愛護管理担当職員はおらず、生活衛生課の職員が兼務しながら動物愛護を推進しております。
これらを念頭に質問いたします。現在、中野区には専任で動物愛護を推進する職員はいません。増員を視野に、将来的に動物愛護管理担当職員のような専任職員を設置すべきだと考えていますが、区の見解を教えてください。
他自治体で、動物愛護管理担当職員がどのように動物愛護に貢献しているのか、実態を調査し、課題を整理すべきだと考えますが、これについても区の見解を教えてください。
動物愛護に関する助成金の活用についてです。東京都では、2020年より、動物愛護を盛り込んだ地域における動物の相談支援体制の整備事業を開始いたしました。この事業は、期間限定ではありますが、3年間で最大3,000万円、各市区町村に補助されます。さらに、かかった費用の10分の10を東京都が負担いたします。この制度を利用し、多摩市では、野良猫の保護のみならず、今まで猫と暮らしていたものの、健康上の理由などで飼育が困難になった場合、相談や支援が受けられる体制をつくることができました。さらに、豊島区でも、飼い主の死亡で飼養が難しい犬猫、飼い主のいない犬猫の譲渡を支援する事業が開始いたしました。本年度開始の場合は、現在のところは、令和7年度まで活用することができます。ぜひ中野区でもこの制度を活用し、さらなる動物愛護の問題に対し、向き合ってほしいと考えます。
2020年より開始した地域における動物の相談支援体制の整備事業が、なぜ中野区において今まで活用されなかったのでしょうか。また、この制度を今後中野区が活用することはあるのでしょうか。区の見解をお伺いいたします。
2、災害時におけるペットの同行避難について。中野区では、公益社団法人東京都獣医師会中野支部と共催で、区立小学校を会場とする総合防災訓練において、犬の同行避難訓練を実施しております。この取組は、他区でも例を見ないすばらしい取組だと考えております。このペットの同行避難は、今後も継続するべきだと考えます。
また、基本的に災害時におけるペットの飼育に必要なものは、飼い主が用意しておくべきであるということは承知しておりますが、環境省の、自治体が行う人とペットの災害対策においては、自治体もペットフードなどの備蓄品を用意していくことが望ましいという記載がございます。突然の災害時、にペットフードやケージなどと一緒にペットが避難できない可能性は容易に想定できます。
さらに、練馬区では、今年4月から各避難所において、ペットの同行避難者をスムーズに受け入れるために、ペット用の名札やマイクロチップリーダーなどのスターターキットを準備しております。中野区でも、このようなスターターキットの導入、さらにはペットフードなどの備蓄品を用意しておくことが望ましいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。
3、新たなドッグランの設置について。中野区内には、現在平和の森公園にドッグランが一つございます。しかし、このドッグランは小型犬エリアで約60平方メートル、大型犬エリアでは約180平方メートル、合計約240平方メートルと、23区内で一番小さいドッグランとなっております。また、中野区の南側の住民の方々からは、平和の森公園まで犬を連れて行くのは遠いとの声もございます。
ドッグランを設置することで、ペットの健康と社会性の向上が期待できます。ドッグランは、飼い主とペットが安全に遊べる場所であり、散歩とは異なる環境で、ペットが自由に走り回ることで、運動不足やストレス解消、社会性の向上も期待できます。そして、ドッグランは、地域住民に愛される新しい公共施設となり、様々な年齢層の人々が交流できる場ともなり得ます。動物との共生や公園の魅力向上などの点から、区内における新たなドッグランの設置を要望いたします。区の見解をお伺いいたします。
3、多様性について。ファミリーシップ宣誓制度導入についてです。
中野区では、多様な生き方、個性や価値観を受け入れることのできる地域社会を実現することを目指し、平成30年8月20日から中野区パートナーシップ宣誓制度を制定いたしました。酒井区長も、同性パートナーシップ制度が導入された際に、「中野区独自の制度、サービスについて、さらに検討したいと考えています」とおっしゃっておりました。私は、中野区パートナーシップ宣誓制度をさらに進化させていく上で、パートナーの子どもや親も家族関係と認めるファミリーシップ宣誓制度の導入を要望いたします。
ファミリーシップ宣誓制度とは、法律上の効果があることを証明するものではありませんが、これまでのパートナーお二人での宣誓を基本とし、一方の子、または親を含めた当事者が家族として、日常生活において相互に協力し合うことを宣誓されたことを公に証明するものです。中野区では、本年の4月に、子どもの名前もパートナーシップ宣誓書受領証に特記事項に記載できるよう、制度の拡充をいたしました。しかし、その一方で、世田谷区や足立区では、子どもだけではなく、パートナーの親についても家族関係を認めるファミリーシップ宣誓制度を開始しております。
この制度は、多様な生き方、多様な家族を応援するという意味において、非常に大きな意味があります。酒井区長がおっしゃる「つながる はじまる なかの」、「(3)誰もが生涯を通じて安心して自分らしく生きられるまち」につながっていくのではないでしょうか。
中野区においても、親も子どもも家族と認める新たなファミリーシップ宣誓制度の導入の検討をしていただきたいと考えます。区の見解をお伺いします。
これにて私の一般質問を終了させていただきます。御清聴、誠にありがとうございます。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 斉藤議員の御質問にお答えします。
初めに、給食費の無償化についてでございます。学校給食費については、義務教育であることから、本来国が負担すべきものとの認識の下、引き続き国に対して要望を行ってまいります。
当初予算において、物価高騰による給食食材費の値上がりを踏まえ、質を落とすことなく給食提供をするため、給食食材代金の一部を区が負担しているところであります。物価高騰対策として給食費を無償にすることについては、子育て世帯への支援として、他自治体の事例も研究して、導入手法と影響を精査していきたいと考えております。状況に応じて、さらに給食費の一部軽減することについても考えてまいります。
次に、災害時のペットの避難についてお答えします。
ペットの同行避難訓練の継続についてでございます。ペットは、飼い主にとっては家族同様の存在でありまして、災害時においても心を和ましてくれる存在である一方で、ペットに対してアレルギー等を持つ人もおり、一定の配慮が必要になると考えております。区では、東京都獣医師会中野支部との協定に基づいて、平成21年度から総合防災訓練において、ペット同行避難訓練を実施しているところでございまして、今後も継続して実施をしていく考えでございます。
次に、スターターキットの配置についてでございます。区では、災害時のペットの同行避難について、中野区民防災ハンドブックやホームページで広く普及啓発をしております。また、各避難所の受入れマニュアルにも、ペット同行避難者への対応について記載をし、毎年行われる避難所運営会議においても確認をしているところでございます。
中野区では、同行避難するペットは、飼い主の責任において持参するケージで管理をするため、練馬区のスターターキットで備えるマイクロチップリーダーの利用も想定は現在しておりません。練馬区と同様のスターターキットを備える考えは、今ございません。
次に、ペットについてで、新たなドッグランの設置についてでございます。現在、区内のドッグランは、平和の森公園において設置しているところでございます。公園への新たなドッグラン設置につきましては、地域でのニーズや周辺環境との調和、公園利用者との共存などを勘案しながら検討してまいります。
次に、多様性についてで、ファミリーシップ宣誓制度導入についてでございます。パートナーの親との家族関係を認めるファミリーシップ宣誓制度、これの導入につきましては、様々な課題もあるため、直ちに導入することは難しいと考えております。今後、利用者の声や国、他自治体の動向も踏まえて検討してまいります。
〔保健所長佐藤壽志子登壇〕
○保健所長(佐藤壽志子) 私からは、ペットについてのうち、愛護動物の問題についての質問にお答えいたします。
まず、相談体制についてですが、区では、動物愛護管理担当という職はございませんけれども、動物の飼い方の相談については、東京都獣医師会中野支部や東京都動物愛護推進員の協力の下、ペット相談会や犬猫の飼い方教室を開催し、飼い主からの相談に対応しております。その他の相談については、保健所職員が直接個別に対応しておりますが、職員での対応が難しい事案では、動物愛護推進員、東京都動物愛護相談センター等と相談しながら助言対応を行っております。
同担当職の実態についてですが、他の自治体での状況は把握しておりませんが、今後23区の状況など、情報交換の中で把握してまいりたいと思っております。
次に、補助金の活用についてですが、御指摘の補助金につきましては、飼い主が健康上の理由等で飼育継続困難となった場合等における動物の譲渡に向けた取組が必須条件となっておりまして、いわゆる譲渡会のようなものを想定されており……。
○議長(酒井たくや) 質問時間は終了しております。答弁はこちらで結構です。
以上で斉藤けいた議員の質問は終わります。
中野区議会議員 井 関 源 二
1 巨大地震時の火災対策について
(1)現在の火災危険地域にはどういった対策が予定されているかについて
(2)火災危険地域に感震ブレーカーを配布、設置できるかについて
(3)木造住宅密集地域の電柱の地下化について
(4)地下鉄乗車時の被災を想定した避難訓練について
(5)その他
2 夜間ごみ捨て、夜間回収について
(1)夜間ごみ捨て、夜間回収が可能なのかについて
(2)中野区における清掃工場設置について
(3)その他
3 宗教被害相談窓口について
4 子育て世帯生活応援給付金増額、再受付について
5 その他
○議長(酒井たくや) 次に、井関源二議員。
〔井関源二議員登壇〕
○4番(井関源二) れいわ新選組の井関源二です。よろしくお願いいたします。
2021年の国政選挙と同時に実施された国民審査の広報に、草野耕一最高裁判所判事による、「立法の理念は福利の最大化」という一節がありました。「立法の理念は福利の最大化」、私はこの記載に大変感銘を受けました。
私は、このたびの中野区議会選挙に立候補するに当たり、地方議員における行政の理念とは何かと考えました。そして、市民の生命と財産を守るという結論に行き着きました。また、れいわ新選組の中野区の政策綱領として、「生きづらい世の中を生きやすく」というものがあります。この理念、政策綱領に基づき、質問をさせていただきます。
なお、質問は通告どおり、その他の項目はございません。
1、巨大地震時の火災対策についてお伺いします。
いつ来るか分からない巨大地震の際、中野区は火災の危険が指摘されています。
(1)現在の地震時における中野区の火災対策はどういったものが予定されているでしょうか。
阪神・淡路大震災のとき、2番目に被害が大きかったのは長田区でした。長田区では、被害のほとんどが家屋の倒壊ではなく、火災によるものだったそうです。消防車が足りず、燃えるに任せるしかない状況だったそうです。新潟県糸魚川市の大規模火災は、水量が足りず、消火栓の一部からしか放水できなかったそうです。現在、長田区では、海からの放水訓練がされ、糸魚川市では貯水槽を増やしたそうです。海に面してなく、道が狭く貯水槽の設置が困難な中野区において、どういった火災対策がされているか、お聞かせください。
(2)火災危険地域に感震ブレーカーを配布、設置できますでしょうか。
長田区での火災は、停電した電気が通電したタイミングで同時多発的に発生した、通電火災と呼ばれるものだと指摘されています。倒壊した建物の中で、電気ストーブなどが倒れ、停電した電気が送電されたとき、倒れた電気ストーブなどから着火し、火災が発生するそうです。中野区は道路幅が狭く、消防車の進入が困難だと言われています。私は、道路の拡張など区民の財産が減ってしまうような政策は避けたほうがいいと考えます。
感震ブレーカーというものがあります。ブレーカーにピンポン玉のようなものをつけ、揺れを感じると、その球が外れ、ブレーカーを自動的に落とすというものです。これを首都直下地震時の火災危険地域全戸に配布することによって、相当の通電火災が阻止できるのではないかと思われます。いつ来るか分からない巨大地震が来る前に、火災危険地域に全戸に配布、設置するべきだと考えます。
また、倒壊した家屋の中の生存者の救出などが確認できるまで、送電を止めるようなスキームが必要だと考えます。
(3)木造家屋密集地帯の無電柱化についてお伺いします。
先ほど、できるだけ区民の財産を減らすことはしたくないと述べましたが、道路幅は極力確保したいと考えます。火災危険度の高い地域に対して、電線類の地中化を図り、無電柱化を進めることは、災害時において電柱倒壊や緊急車両の障害となるリスクを排除できるため、防災性向上に有効と考えます。
無電柱化については、中野区無電柱化推進計画に基づき進めていると聞きます。特に甚大な被害が想定される地域、東京都に重点整備地域として指定される地域は、早急な無電柱化が必要と考えますが、進捗はいかがでしょうか。お伺いします。
(4)地下鉄乗車時の被災を想定した避難訓練についてお伺いします。
東京メトロ丸ノ内線、東西線、都営大江戸線、多くの中野区民は地下鉄を利用します。また、西武新宿線の地下化を控えております。民間の地下鉄と協力して、例えば終電後、始発までの間に、線路が曲がってしまった、大規模停電で車両に閉じ込められてしまった、スマホの明かりだけで避難できるかなどを想定した避難訓練が可能か、お伺いします。
1年に1度ぐらいの頻度で実施できれば、いざ被災したとき、避難訓練の参加経験者がいれば、スムーズな避難や生存率が高まるのではないかと考えます。地下鉄会社に「中野区と一緒にやりませんか」と声をかけるのはいかがでしょうか。
2、夜間ごみ捨て、夜間回収が可能なのかについてお伺いします。
福岡県福岡市では、日没から24時までにごみを出し、深夜に回収しています。私はお笑い芸人をやっておりました。中野区は、ほかにも役者、ミュージシャンなどの自由業の方が多く、そして現在は働き方が多様化し、リモートワークなどもあり、現行のごみ捨て、ごみ回収は社会のニーズに合っていないと思われます。実際問題、夜、ごみを出される区民は多いです。
また、ごみを深夜に回収することによって、次の効果があります。美観アップ、交通渋滞減少、臭いがなくなる、カラスの害がなくなる、カラスよけのネットすら必要がなくなるかもしれません。防犯防災になる。福岡市では、認知症の徘徊老人をごみ収集の人が発見、通報した実績があるそうです。騒音を危惧する方がいらっしゃるかもしれませんが、福岡市では作業員同士の会話はインカムで行われ、収集車が入りにくい狭い道路では、作業員が直接回収するそうです。
なお、福岡市での夜のごみ出し満足度アンケートでは、「満足」、「どちらかといえば満足」の合計が2015年、97.3%、2021年、97.8%という驚異的な数字でした。
また、鬱病傾向の人は、朝は脳内ホルモン、セロトニンの分泌が少なく、夕方になるほど活発になるそうです。朝にごみを出せない人は、部屋にたまったごみを見て、自己嫌悪でどんどん悪循環になるそうです。
ほかに夜間ごみ捨てに取り組んでいる地方自治体として、福岡県太宰府市は、夕方から22時までのごみ捨て、三鷹市の一部は23時半までのごみ捨てだそうです。この便利な制度を中野区で実施できないかと考えます。
(2)中野区の清掃工場設置について。ごみの夜間回収について難しい部分は、中野区に清掃工場があることによって解決する部分が多いと考えます。23区では、これ以上清掃工場は要らないという考えは承知しておりますが、清掃工場を産業、景気対策と考えるのはいかがでしょうか。新しい雇用を生み、ほかの清掃工場に問題が発生、天災による大量のごみが発生したときの受け皿としてのインフラ、大規模停電時のインフラ足り得ます。
広島県にエコリアムと呼ばれる広島市環境局中工場があります。非常に美しい施設だそうで、発電をし、温水プールを併設し、見学者の申込みが多数いらっしゃり、結婚式の写真を撮る人がいて、映画「ドライブ・マイ・カー」の舞台にもなり、平和公園と原爆ドームを一直線で結ぶという、平和のメッセージもある清掃工場です。中野区にもこのような清掃工場があれば、観光資源にもなり、区民の方に喜んでいただけると考えます。中野区は公園が少ないですが、公園が併設できればなおのことよしです。そういった清掃工場を中野区で設置することは可能でしょうか。
(3)宗教被害相談窓口についてお尋ねします。
私が行政を志した一番のきっかけは、旧統一教会問題でした。聞くところによると、筆舌に尽くしがたい献金の被害でした。また、私のところには、別の宗教団体の児童虐待の連絡が来ます。そういった献金の被害や虐待、脱会、退会などを相談する宗教被害の包括的な窓口が必要だと考えます。
また、中野区にはそういった窓口があるということは、カルト宗教と決別し、住みよい、暮らしやすい中野区をアピールできると考えます。
4、子育て世帯生活応援給付金増額、再受付についてお伺いします。
3月15日で締め切られました子育て世帯生活応援給付金ですが、こちらはすばらしい制度だと思います。物価高騰への対応を目的にしたものだと伺っています。このスキームとは別に、生産率向上を目指した新たな制度をつくるのはどうでしょうか。例えば18歳未満の子ども1人当たり毎月3万円給付、所得制限なしで受付することを検討してはいかがでしょうか。
先日、私が新井薬師前のバーで飲んでいたとき、隣に座ったシングルマザーの方がこの制度を御存じなく、申請していなかったそうです。本当に必要な層に届いていなかったり、もらえている世帯、もらえていない世帯で不公平感が発生したりします。中野区は子育て先進区を掲げ、私が言うまでもなく、出生率のアップは喫緊の課題であります。18歳未満毎月3万円給付、所得制限なしが実現できれば、結婚したら、家族ができたら中野区から引っ越すという転出者は減り、転入者は増え、出生率は上がり、税収も増えると考えます。今の日本では、子どもを持つのは無理かもしれない、2人目3人目は無理かもしれないと思う夫婦が、中野でなら子育てできるという希望になると考えます。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) 井関議員の質問にお答えします。
私からは、巨大地震時の火災対策についてで、初めに、弥生町、大和町における無電柱化の進捗についてでございます。今年度、弥生町三丁目周辺地区の避難道路1号は、電線共同溝本体工事、避難道路2号は通信引き込み管の工事などの予定でございます。避難道路7号は、電線共同溝工事に係る調査設計を進めております。大和町地区における補助第227号線大和町中央通りにつきましては、東京都によって電線共同溝の設計を進めておりまして、順次、無電柱化の工事を実施する予定と聞いております。
続きまして、宗教被害相談窓口についてで、旧統一教会問題に関わる相談対応についてでございます。区では、霊感商法をはじめとする金銭トラブル、心や家族の悩みなど旧統一教会問題や、これと同種の問題でお悩みの方から相談があった場合には、相談内容に応じて区の消費者相談や弁護士による法律相談などの相談体制の中で対応するほか、法テラスが総合的対応窓口として設置している霊感商法等対応ダイヤルを案内することとしております。近年の区への相談実績はございません。
次に4番目、子育て世帯生活応援給付金増額再受付についてで、国独自の給付金制度についてでございます。現金給付などの経済的支援策は、その効果や公平性、財政負担などを総合的に勘案していく必要がございまして、今後、他自治体の取組等も研究してまいります。
〔防災危機管理担当部長石崎公一登壇〕
○防災危機管理担当部長(石崎公一) 私からは、巨大地震時の火災対策についてのうち、初めに震災時の火災対策についてお答えいたします。
地震時には、まず自分自身の命を守ること、次に家族や近所と協力し合うことが大切であることから、中野区民防災ハンドブックなどの冊子や区のホームページなどで自助・共助について、広く区民に普及しているところでございます。
また、各地域に火災が発生した場合には、いち早く消火活動を行うことが大切であることから、街頭消火器をはじめ、スタンドパイプや軽可搬ポンプなど、初期消火機器、区で保有している防火水槽を配置し、火災訓練を行っているところでございます。これらはソフト対策である普及啓発と防災訓練、ハード対策である初期消火機器等の配備により、震災時の火災対策を推進しているところでございます。
次に、感震ブレーカーの配布についてでございます。今年度東京都では、出火防止対策促進事業として、木造住宅密集地域の木造住宅に感震ブレーカーを直接配布する事業を行う予定であり、区内では約50の町会・自治会の区域に配布される予定でございます。区といたしましても、東京都の事業が詳細に固まり次第、区民への情報提供を行うなど、円滑に配布できるよう支援をしてまいります。
私から最後に、地下鉄における震災時の避難訓練についてでございます。各鉄道における各種避難訓練は、各鉄道事業者が計画的に実施していると認識してございます。区では、地域防災会の訓練をはじめ、避難所開設訓練、さらには防災体験デーなど、主に区民を対象とした訓練を実施しているところでございます。現時点で鉄道事業者への避難訓練の働きかけは考えていないところでございます。
〔環境部長松前友香子登壇〕
○環境部長(松前友香子) 夜間ごみ捨て、夜間回収についてお答えいたします。
まず、夜間回収の実施について。特別区におけるごみの処理は、収集・運搬を区が行い、中間処理を行う清掃工場の運営については、23区の総意により設置された東京二十三区清掃一部事務組合が所管をしております。清掃工場での区収集ごみ搬入受付時間時間は、午前8時20分から午後3時45分までであり、それ以降は受け付けておりません。そのため、夜間にごみを収集した場合、一時的にストックする必要が生じますが、適した場所は区内にはなく、仮に積み替え場所を利用したとしても衛生面の問題が生じます。また、夜間には、収集作業に伴う騒音、暗い中での作業による収集見落としや安全性に懸念がございます。このようなことから、中野区におけるごみの夜間収集は現実的ではないと考えております。
続いて、清掃工場の設置について。清掃事業が特別区に移管された平成12年当時は、23区としても各区に清掃工場を建設して中間処理を行うとされ、中野区にも警察大学校等跡地に清掃工場建設が計画をされておりました。しかし、23区のごみ量が減ってきたことから、平成15年の特別区長会において、新たな清掃工場の建設は不要とされ、東京二十三区清掃一部事務組合にて共同処理を行う方針が示され、現在に至っております。したがって、23区で清掃工場を新たに建設する計画はなく、中野区が独自に清掃工場を造ることはございません。
○議長(酒井たくや) 以上で井関源二議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたしました。
これより日程に入ります。
お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第6、同意第4号、中野区監査委員選任の同意についてを先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
──────────────────────────────
同意第4号 中野区監査委員選任の同意について
○議長(酒井たくや) 日程第6、同意第4号、中野区監査委員選任の同意についてを上程いたします。
区長の説明を求めます。
〔区長酒井直人登壇〕
○区長(酒井直人) ただいま上程されました同意第4号、中野区監査委員選任の同意につきまして御説明申し上げます。
この同意案は、識見を有する者のうちから選任されております髙橋信一監査委員が本月30日をもって任期満了となりますので、その後任者として海老沢憲一さんを選任いたしたく、地方自治法第196条第1項の規定によって議会の同意をお願いするものです。
海老沢さんは、昭和61年に中野区に入区され、これまでの間、子ども家庭部保育園・幼稚園担当副参事及び幼児研究センター所長、子ども教育部保育園・幼稚園担当副参事及び教育委員会事務局就学前教育連携担当副参事、政策室企画担当統括副参事、同室予算担当統括副参事、企画部参事などを歴任され、令和元年から総務部長を務めております。このように海老沢さんは清廉な人柄と豊富な行政経験を通じて培われた優れた識見を備えられており、監査委員として適任であることから、この際、本区の監査委員として御尽力いただきたいと考えた次第でございます。
なお、本同意案に係る監査委員について、専任の同意が得られましたときには、常勤の監査委員として選任する予定でございます。
本件につきまして、何とぞ御同意くださいますようお願い申し上げます。
○議長(酒井たくや) 本件については、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の同意第4号に同意するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、同意第4号はこれに同意するに決しました。
──────────────────────────────
第49号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
(委員会報告)
○議長(酒井たくや) 日程第1、第49号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例を議題に供します。
令和5年(2023年)6月20日
中野区議会議長 殿
区民委員長 市川 しんたろう
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第49号 |
中野区特別区税条例の一部を改正する条例 |
6月20日 |
○議長(酒井たくや) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
本件については討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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第42号議案 令和5年度中野区一般会計補正予算
第43号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例
第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第46号議案 もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約
第47号議案 温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約
第48号議案 哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約
第59号議案 旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更について
第60号議案 谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約
○議長(酒井たくや) 日程第2、第42号議案から第48号議案まで、第59号議案及び第60号議案の計9件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長青山敬一郎登壇〕
○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第42号議案から第48号議案まで、第59号議案及び第60号議案の9議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第42号議案、令和5年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ17億3,974万6,000円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は1,995億9,589万9,000円となります。
初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。
まず、総務費ですが、自転車用ヘルメット普及啓発事業に係る経費632万円及び新庁舎実施設計施工一体整備に係る工事費の増額分2億5,001万9,000円を追加計上するものです。
次に、産業振興費ですが、キャッシュレス決済によるポイント還元に係る経費5億2,229万5,000円を追加計上するものです。
次に、子ども費ですが、児童相談所業務手当単価改正に伴う給与費の増額分592万4,000円、区立保育園における事故防止カメラ設置に係る経費1,938万2,000円、安全対策強化に係る私立保育所等に対する補助に係る経費2億5,300万円、安全対策強化に係る私立幼稚園等に対する補助に係る経費2,800万円、第2子保育料無償化に伴うシステム改修に係る経費411万9,000円、区立幼稚園遊具等点検に係る委託料67万1,000円、超音波検査費用助成回数変更に伴う経費の増額分4,894万2,000円及びベビーシッター利用支援事業の見込み差による増額分4,745万8,000円を追加計上するものです。
次に、教育費ですが、区立小・中学校の児童・生徒に係る教材費に対する補助に係る経費8,786万7,000円、区立小学校遊具等点検に係る委託料664万9,000円、区立中学校遊具等点検に係る委託料199万1,000円、鷺宮小学校・西中野小学校統合新校新校舎整備に係る工事費の増額分8,987万円、明和中学校新校舎整備に係る工事費の増額分2,723万5,000円及び中野第一小学校跡施設給食室等改修工事費1億7,500万円を追加計上するものです。
次に、健康福祉費ですが、生活保護システムの改修に係る経費462万円を追加計上するものです。
次に、保健所費ですが、新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業に係る経費1億6,038万4,000円を追加計上するものです。
この補正の歳入予算といたしましては、分担金及び負担金2,355万1,000円、国庫支出金1億6,808万4,000円、都支出金4億4,251万1,000円及び繰入金11億560万円を追加計上するものです。
続きまして、債務負担行為の補正について説明いたします。
南台小学校電気設備等工事について、期間が2年度にわたるため、令和6年度分経費3,602万5,000円、明和中学校校舎等建設工事について、期間が2年度にわたるため、令和6年度分経費4,764万1,000円、明和中学校校舎電気設備等工事について、期間が2年度にわたるため、令和6年度分経費3,850万円及び旧中野中学校改修工事実施設計業務委託について、期間が2年度にわたるため、令和6年度分経費314万6,000円を追加計上するものです。
第43号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例は、建築物の容積率に関する特例認定申請手数料等及びマンション管理に関する計画の認定申請手数料等を定めるとともに、建築基準法の改正に伴い、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日で、一部は令和5年8月1日です。
第44号議案、中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例は、扶養手当の支給の要件等について、パートナーシップ関係の相手方についても配偶者と同等の取扱いとするため、関係条例について規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第45号議案、中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例は、児童相談所業務手当の額を改めるとともに、児童福祉法の改正に伴い、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第46号議案、もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約は、もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
契約の方法は一般競争入札、契約の金額は2億2,308万円、契約の相手方は藤建設株式会社です。
なお、この工事の完了予定は、令和6年2月です。
第47号議案、温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約は、温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
契約の方法は一般競争入札、契約の金額は4億7,828万円、契約の相手方は小河原・若月建設共同企業体です。
なお、この工事の完了予定は、令和6年3月です。
第48号議案、哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約は、哲学堂公園庭球場照明等改修工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
契約の方法は一般競争入札、契約の金額は3億470万円、契約の相手方は飛鳥・日本体育建設共同企業体です。
なお、この工事の完了予定は、令和6年2月です。
第59号議案、旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更については、令和4年第2回中野区議会定例会において議決を頂き、締結しました旧中野東中学校校舎等解体工事に係る請負契約について、設計変更及び労務単価の上昇により、契約金額を増額する必要が生じたため、当該契約金額を3億965万円から3億2,264万1,000円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
第60号議案、谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約は、谷戸小学校普通教室棟増築等工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
契約の方法は一般競争入札、契約の金額は5億9,954万9,900円、契約の相手方は薩摩・稲葉建設共同企業体です。
なお、この工事の完了予定は、令和6年9月です。
以上、9議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(酒井たくや) この際申し上げます。第44号議案及び第45号議案の計2件につきましては、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。
本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
5特人委給第117号
令和5年6月22日
中野区議会議長
酒井 たくや 様
特別区人事委員会
委員長 中山 弘子
「職員に関する条例」に対する特別区人事委員会の意見聴取について(回答)
令和5年6月13日付5中議第460号により意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。
記
第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例
第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部
を改正する条例
──────────────────────────────
第50号議案 中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例
第51号議案 中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例
○議長(酒井たくや) 日程第3、第50号議案及び第51号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長青山敬一郎登壇〕
○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第50号議案及び第51号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第50号議案、中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例は、障害者福祉会館かみさぎこぶし園及び障害児通所支援施設の各施設について、管理を行わせる指定管理者の要件を改めるものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第51号議案、中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例は、児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準及び児童福祉法に基づく指定障害児入所施設等の人員、設備及び運営に関する基準の改正に伴い、主務大臣に係る規定を改めるなど、関係条例について所要の規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
以上、2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。
──────────────────────────────
第52号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例
○議長(酒井たくや) 日程第4、第52号議案、中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例を上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長青山敬一郎登壇〕
○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第52号議案につきまして、提案理由の説明をいたします。
第52号議案、中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例は、建築基準法の改正等に伴い、建築物の容積率の制限について、関係条例の規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
以上、本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、建設委員会に付託いたします。
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第53号議案 中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第54号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第55号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例
第56号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例
第57号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部
を改正する条例
○議長(酒井たくや) 日程第5、第53号議案から第58号議案までの計6件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長青山敬一郎登壇〕
○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第53号議案から第58号議案までの6議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第53号議案、中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の改正に伴い、主務大臣に係る規定を改めるなど、所要の規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第54号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準及び特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準の改正に伴い、主務大臣に係る規定を改めるなど、所要の規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第55号議案、中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例は、鷺の杜学童クラブを新設するに当たり、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、令和6年4月1日です。
第56号議案、中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例は、キッズ・プラザ鷺の杜を新設するに当たり、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、令和6年4月1日です。
第57号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例は、鷺宮小学校及び西中野小学校を廃止し、新たに鷺の杜小学校を設置するとともに、中野本郷小学校の位置を変更するものです。
この条例の施行時期は、令和6年4月1日です。
第58号議案、中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、深夜勤務の制限に係る請求の要件について、パートナーシップ関係の相手方についても、配偶者と同等の取扱いとするため、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
以上6議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(酒井たくや) この際申し上げます。第58号議案につきましては、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。
本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、子ども文教委員会に付託いたします。
5特人委給第117号
令和5年6月22日
中野区議会議長
酒井 たくや 様
特別区人事委員会
委員長 中山 弘子
「職員に関する条例」に対する特別区人事委員会の意見聴取について(回答)
令和5年6月13日付5中議第460号により意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。
記
第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例
第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部
を改正する条例
次に、陳情の常任委員会及び議会運営委員会への付託について申し上げます。
お手元の陳情付託件名表(Ⅰ)に記載の陳情につきましては、記載のとおり、所管の常任委員会及び議会運営委員会に審査を付託いたします。
令和5年第2回定例会
令和5年6月26日付託
陳情付託件名表(I)
《区民委員会付託》
第4号陳情 インボイス制度の導入延期を求める意見書を政府に提出することについて
第5号陳情 消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについて
《厚生委員会付託》
第3号陳情 乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関
する陳情
第6号陳情 加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情
《子ども文教委員会付託》
第9号陳情 中野区の「地域子ども施設の整備・事業展開の方向性」に対するこどもの意見聴取と、
こどもの意見反映について
《議会運営委員会付託》
第7号陳情 中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な情報開示を求める陳情
○議長(酒井たくや) 本日はこれをもって散会いたします。
午後5時17分散会
会議録署名員 議 長 酒井 たくや
議 員 武井 まさき
議 員 中村 延子