中野区議会建設委員会〔令和5年6月29日〕
建設委員会会議記録
○開会日 令和5年6月29日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時38分
○出席委員(8名)
南 かつひこ委員長
いのつめ 正太副委員長
斉藤 けいた委員
大沢 ひろゆき委員
白井 ひでふみ委員
いさ 哲郎委員
ひやま 隆委員
伊藤 正信委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部都市計画課長 塚本 剛史
都市基盤部道路管理課長、都市基盤部道路建設課長 髙田 班
都市基盤部公園課長 村田 賢佑
都市基盤部建築課長 石原 千鶴
都市基盤部交通政策課長 宮澤 晋史
中野駅周辺まちづくり担当部長 千田 真史
まちづくり推進部まちづくり計画課長 安田 道孝
まちづくり推進部野方以西担当課長 桑原 大輔
まちづくり推進部まちづくり事業課長 小倉 芳則
まちづくり推進部まちづくり用地担当課長 酒井 雅勝
まちづくり推進部街路用地担当課長 石井 修
まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 近江 淳一
まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 青木 隆道
まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、
まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長、
まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 井上 雄城
まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長 山本 光男
○事務局職員
書記 高田 英明
書記 早尾 尚也
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 新たな公共交通サービスの導入について(交通政策課)
2 中野区自転車利活用計画の策定について(交通政策課)
3 自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについて(交通政策課)
4 民間自転車駐車場の整備促進に係る公民連携について(交通政策課)
5 マンション管理計画認定制度について(住宅課)
6 東中野駅東口周辺まちづくりに関する意見交換会等の結果概要等について(まちづくり計画課)
7 新たな防火規制区域の拡大について(建築課、まちづくり計画課)
8 中野駅新北口駅前地区における基盤整備の進捗状況について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)
9 中野駅周辺におけるエリアマネジメントの検討状況について(中野駅周辺エリアマネジメント担当)
10 その他
(1)野方以西まちづくりの検討に向けた地域との意見交換について(野方以西担当)
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
昨日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、1番、新たな公共交通サービスの導入についての報告を求めます。(資料2)
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、新たな公共交通サービスの導入について御報告申し上げます。
お手元の報告資料を御覧ください。本報告は、公共交通ネットワークの充実に向けた取組として、令和4年度に若宮・大和町周辺地区において実施した実証運行の検証及び評価を行うとともに、令和5年度の運行計画について中野区交通政策推進協議会における関係者協議を踏まえ取りまとめたので、その内容について御報告するものでございます。
なお、本報告は、7月3日の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告でございます。
1、経緯でございます。令和4年10月に令和4年度の実証運行を開始し、翌年1月に中間評価を行いました。この際、運行計画の内容を見直した上で、令和5年度に再度実証運行をする方針を確認させていただき、3月に運行本数変更や運賃割引キャンペーン等の実施をした後、令和4年度の実証運行については終了してございます。その後、4月から5月にかけ、令和4年度実証運行の検証及び評価、地域勉強会における運行計画の見直し検討、バス停設置候補地付近の地域調整、関係者調整、現場実査等々、運行経路、バス停位置の再検討をした上で、6月に令和5年度の運行計画案を作成し、中野区交通政策推進協議会において関係者協議を行ったところでございます。
続きまして、2、令和4年度の検証及び評価についてでございます。お手数ではございますが、別紙1を御覧ください。
資料中の左側に、令和4年10月18日から令和5年3月31日までの運行計画の概略と利用実績を記載しております。3月に大幅に減便し、運賃を200円から100円に割引を行った期間の運行も合わせまして、全運行期間で延べ2,768人の方に御利用いただきました。
次に、2、実証運行結果の検証でございます。初めに、運行時間帯本数に関してでございます。住民アンケート結果より、利用者層としては高齢者を中心としており、80歳以上の方の利用割合が高い傾向にありました。また、利用目的としては、主に買物や公共施設の利用のため乗車されております。
利用実績でございますが、3月に減便したことで、月ごとの利用者数は最終的に微減してございますが、1便当たりの平均利用者数は増加させることができ、需要と供給のミスマッチが若干緩和される結果となりました。また、時間帯ごとの利用状況については、日中はおおむね横ばいの傾向となっており、18時台以降は減少する傾向となりました。
次に、収支率に関してでございます。運行当初は収支率10%を上回っておりましたが、11月以降は10%を下回る時期が続きました。3月に運行本数の減便等を行った結果、最終月は収支率約10%を達成する結果となっております。
次に、運行ルート・停留所位置に関してでございます。資料にアンケート調査結果の抜粋を掲載しておりますが、自宅近くを運行していないことや近い停留所がないこと、行きたい場所に停留所がないこと、運行が片方向であることを理由として不満の割合が高い状況となりました。令和4年度の運行計画は、地域内での運行を条件とし、住民ニーズを満たせるよう需要のある箇所を網羅的につなげるよう調整を行いました。結果として、当初検討していたルートや停留所位置が実現できず、停留所間隔が広くなり、かつ循環型運行を選択したことで移動の効率性が欠如し、利用率の伸び悩みにつながったと分析しております。これを踏まえ令和5年度運行は、住民の移動傾向に沿った主軸を形成しつつ需要のある箇所をつなぐ双方向のルート設定、停留所間隔に留意し計画を検討していくべきと考えてございます。
次に、安全性に関してでございます。記載のとおり安全対策を実施し、期間中は事故件数が0件となっており、引き続き運行事業者との安全に関する情報共有と、懸案事項については逐次、交通管理者に相談する対応としてまいります。
別紙1の裏面を御覧ください。次に、運賃に関してでございます。アンケート調査結果より、運賃に関する不満割合は約半数となっており、特に70歳以上の不満割合が高い状況で利用を敬遠する要因となっていると考えられます。令和5年3月の運賃割引キャンペーン時のアンケート調査時は、満足度が向上したことも踏まえ、収支率への影響や補助額とのバランスを考慮し、利用割合の高い高齢者を対象とした割引制度の導入が望ましいと考えられます。
次に、参考としまして、運行事業者の提案を踏まえ、朝の需要把握を目的とした通勤時間帯の運行結果に関してでございます。運行の概要は記載のとおりとなっておりますが、1か月間実施し、合計で約17名の利用となり、朝の時間帯にはサービスへの需要がないことが明らかとなりました。
続きまして、3、令和4年度の運行結果の評価でございます。令和4年度の最終的な実績値としては、収支率約10%、利用意向は54%となりました。この結果を昨年度の評価基準に基づき算定すると、実証運行の継続(一時中断を含む)となっており、収支改善に向けた計画見直しを実施するものとなります。この結果を基に令和5年度運行の考え方を資料に記載のとおり整理してございます。
利用率・収支率を改善し、令和5年度の実証運行の評価基準となる収支率、基準値50%、下限値40%を達成できるよう、主に三つの考え方により実証運行を再開したいと考えております。一つ目として、運行ルート・停留所位置については、対象地域に居住する住民の移動傾向を踏まえ、移動傾向に沿った主軸を形成しつつ、需要ある箇所をつなぐ双方向の運行ルートを設定する。また、間隔に留意して停留所を設置する。二つ目として、運行時間帯・運行本数については、午前9時台から午後6時台までの運行とし、1日12本程度とする。三つ目として、運賃については、令和4年度と同様に大人200円、小児100円とするほか、70歳以上の高齢者割引を実施する。このような考え方でございますが、一つ目の運行ルート設定の考え方については、地域の住民アンケートの結果より紙面右下のとおり整理しております。
アンケート結果を見ると、本地域においては、高円寺駅、野方駅、鷺ノ宮駅、都立家政駅が主軸を形成する目的地となり得ると考えられます。一方で、これらの駅のうち野方駅、都立家政駅は、一方通行や時間規制等により展開場所やルートの確保が困難な状況となっています。このことから、展開場所、ルートの確保が可能な高円寺駅方面と鷺宮駅方面を双方向でつなぐことがよいのではないかとの考え方に至っております。
お手数ではございますが、報告資料にお戻りください。続きまして、3、令和5年度の実証運行の運行計画についてでございます。
お手数ではございますが、別紙2を御覧ください。令和5年度の実証運行の運行計画について説明いたします。まず、車両及び運賃でございますが、令和4年度と同様の内容としております。ただし運賃については、割引制度に高齢者割引を追加しており、普通運賃の半額で乗車できることといたします。
次に、運行ルートでございます。図中の01番、白鷺一丁目第3アパートを出発し、02番、わかさぎ公園、03、04と順に進み、08番の高円寺駅に到着後、駅前広場で折り返し、少し分かりづらいかとは存じますが、09番、06番、05番、10番、03番、11番と進み01に戻ります。ただし、2便1便はここで01番に戻らずに、11から12、13と進み、鷺ノ宮駅方面に向かい01に戻るといったルートでございます。
距離は1周で10.75キロメートルとなり、令和4年度よりも3キロメートルほど長くなっております。
運行時間は午前9時台から18時台とし、運行本数は12便程度を予定しております。
運行期間は、令和5年9月から令和6年3月までとしております。
バス停の新設、移設に関する情報も記載しておりますのでお読み取りいただければと存じます。
また、紙面右下に記載しましたように、今回の運行期間中において、運行ルート上で肝となる下鷺橋については、橋の付け替え工事が今年度中に見込まれており、工事中は長期間にわたり通行止めが発生する見込みとなっております。このため、本来であれば迂回ルートを設定し、先ほど説明しましたルートを維持したいところではございますが、周辺に迂回路を設定することが難しいため、工事期間中は、図に示すとおり高円寺駅とわかさぎ公園間を往復するルートでの運行としたい考えでございます。
最後に、紙面右上に令和4年度とのサービス圏域の比較をしておりますので御覧ください。運行ルートは双方向としておりますが、令和4年度と比較してサービス圏域の範囲はおおむね維持できている状況となっていることを確認しております。
お手数ではございますが、報告資料にお戻りください。4、今後のスケジュールについてでございます。本報告後、令和5年7月に国土交通省関東運輸局に対し、実証運行に関する事業の許可申請を行い、並行して道路等の使用に関する諸手続を進めます。また、バス停設置位置の場所の地権者や勉強会参加者などの地元関係者との調整を進めます。
なお、今回の計画は、杉並区内にある高円寺駅に接着することもあり、杉並区が条例設置している杉並区地域公共交通活性化協議会において、路線の新設、運賃、運行計画に関する協議を実施します。その後、地域に対する実証運行の周知やバス停設置工事を進め、9月上旬頃に事業の許可が下りる見込みとなっておりますので、許可が下り次第、実証運行を開始したいと考えております。運行開始後は、利用実績データの収集やアンケート調査を実施し、12月頃に中間評価をした上で、令和6年3月に終了する予定としております。令和6年度は、今年度同様に運行結果の分析や検証を進めてまいりたいと考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
伊藤委員
報告ありがとうございます。この大和町、若宮、白鷺地域というのは、もう前からね、公共交通のないというか、サービスがないというところで、かなり前々から地域の方からも声があったと思うんですけれども、これ、令和4年度10月から実証運行をやられて、このように結果は出ておりますけれども、延べで2,768名、これは延べですから、当然何度もね、毎日利用する方もいらっしゃると思いますが、その辺の分析というのはどのように行われていますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
個人を特定して調査はなかなか難しいので、リピーターの方というのが何人いたかというのははっきりとはちょっと分からないところですけど、ただし、アンケート調査などから何度か利用したという集計結果はありますので、使われている方は結構リピーターの方が多かったという印象を持っております。
伊藤委員
これは当初、9時から8時、1時間に1本ぐらいだったんですかね。平日は31便、結構走っているんですね。それで、これ令和5年度も実証実験をやられるということで、令和5年度を見ると、現金または交通系のICカードを使えるということで、4年度はこれは使えなかったの、PASMOとかSuicaとか、どうなんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
すみません、説明が不足しておりまして。まず1点目、昨年度のダイヤの便数なんですけれども、別紙1の左上に書いてあるとおり、平日31便と休日32便で、ダイヤとしては20分に1本で最初は走らせておりました。
次に、利用料金の支払い方法ですが、昨年度も現金及び交通系ICカードで支払えるようにしておりました。
伊藤委員
なるほどね。そうするとサービスを利用する方が増えたということはあるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
当初から料金の支払い方は現金と交通系ICカードでして、運行本数が多い間の1便当たりの乗車率が約0.6人前後となっておりました。要は、ちょっと供給過剰な状態でしたので、3月期にダイヤのほうを大幅に減便させていただいて、空の便がなくなるようにちょっと調整して3月を実施したといった状況でございます。
伊藤委員
これ、収支率見ても大変厳しい状況だなということは分かるんですけども、料金を下げた3月分でやっと10%なんですよね。もうかなり厳しい状況だなということは分かって、それと同時に、今はやっていないですよね、今度9月からということで、今検証している最中なんでしょうけども、またいろんなルートを変えたということで、このルート、先ほども言った地域での調整ということでありますけど、この辺どのように地域と調整されてルートを変更されたんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この実証運行を開始する前に地域の勉強会というのを立ち上げてございます。こちらは地域、この地域内にある町会、自治会の代表者の方を町会のほうに推薦いただいて構成した勉強会でございまして、その中で、この運行計画、実証運行を開始した後も、使い勝手というか、そういったものがどうだったかとかという御意見を頂いております。
また、実証運行を開始した後、利用者アンケートと住民アンケートを取っておりまして、そういったアンケート結果を見ると、やはりその高円寺駅方面へ行きたいだとかそういったお声、あと循環型でやっておりまして、一方通行、循環なので行きたい方向にちょっと行けないといったお声が多々ありました。そういったものを吸い上げた結果、今回の運行計画案というものを作成したという経緯でございます。
伊藤委員
その高円寺の駅に行きたいというのは、恐らく令和4年度、実証運行をするときにも恐らく出ていたのかなと思っています。じゃあ、なぜ最初から高円寺に行くようにルートをしなかったのかとか、あと、これ3キロ長くされたということで、本当に新しいルート、令和5年度9月から運行するルートを、本当に地域の人たちに広く説明されているのかどうかという疑問もあるんですよ。まして議会にもね、恐らくこれ、4月改選があって初めての報告だと思うんですよね。その間いろいろなね、議会関係だとか町会関係、地域に本当にされているのかどうかね、私は本当疑問に思っています。これは案じゃなくてもう決まったわけですか、そのルートは。どうなんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この計画については、関係者で構成される中野区交通政策推進協議会というものにお諮りして、運賃であるとかこの運行計画について協議を調える必要がございます。なので、これは決まったものかと言われると、現段階では案の状態で、これを基に運行計画、許可申請をして初めて決まっていくといったものになります。運行許可が下りれば、それが正式にこの決定といったことになるかと思います。
あと、この4月、5月の間、周知というものですけれども、まだこの運行のルートを検討していた段階なので、地域住民の方に対するその周知というのはまだ行っておりません。ただ、地域勉強会のほうでは、この案でいかがでしょうかというところで御意見を賜ったところではございます。
伊藤委員
その地域勉強会に参加されている方というのは、一般の区民、それとも町会の代表の方とか特定の方なんでしょうか、その辺どうなんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
町会の代表者という扱いで参加していただいています。
伊藤委員
何名ぐらいいらっしゃるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
約10名ほどでございまして、全ての町会から参加いただいてはいない状況でございます。町会として、この件に対して御興味がないとかという場合は参加いただいていない町会もあります。
伊藤委員
いわゆる代表ということは特定の人ですよね。一般に利用されている方というのは、この勉強会には参加できないということですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
この勉強会設立時は、そういった代表の方で構成するということで、新型コロナの拡大防止の観点からもあまり多くないほうがいいというところで、代表の方ということで区切ってやっておりました。ただ最近は、この地域にバスを走らせたいという会を立ち上げている方なんかも参加したいという御要望がありましたので、そこについては、今の勉強会参加者の方に合意いただいた上で、今、数名参加していただいています。
伊藤委員
そうすると、勉強会ではそのルートが検討されたということですけれども、この7月の運行に関する事業の許可申請が国土交通省に申請をして許可が下りた場合には、また地域の方からこっちにしようよ、あっちにしようという意見が出たら、それもまた考えるということでよろしいですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
御意見、これから許可が下りる段階で、地域への、ちょっと形はどうするかはまだ決めていませんが、前回はオープンハウスといった形の説明会をさせていただいて、3日間やらせていただいたりして地域のほうに御確認いただいて、その際に様々な御意見がありましたので、その時点でルートを変えるとか、運賃を変えるとかといった対応はできませんけれども、それを踏まえて次の改善に、そういったものは踏まえながら現在に至っているといったところでございます。
伊藤委員
申請書を出したら、やっぱりルートもきちんと決まってから出すんだと思うんで、それからまた変えるというのは結構難儀なことだと思うんですけれども、やっぱりもう一度ね、これでいいのか、ルートがね。もう一度確認の意味で、地域の声をもう一回聞くとかそういうことは考えられないでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今後の予定としましては、この報告の後、また勉強会なども開いて、この案で許可申請を出させていただくとかいった報告はしていく予定でございます。その上でさらに広く地域のほうに周知を、個別配布のビラなのか、説明会なのかちょっと決めかねておりますが、そういった形で広く周知していく予定ではあります。
ひやま委員
ちょっと伊藤委員と一部重なるところもあるんですが、近隣のいわゆるコミュニティバスのようなものを私も幾つか視察させていただいて、一つは、やっぱりルートをどうやるかというのが一つの大きなポイントとなるというのは私も承知しておるんですが、今回のこの実証結果のアンケートなんかを拝見しますと、いわゆるその目的地としたい、どこに行きたいのかというアンケートで、高円寺とか野方駅とかやっぱりそういうのが並んでいるんですよね。ただ、もちろんこの実証実験をやる前にも、当然こういうニーズがどこにあるのかというのは、当然これは調査をされているんだと思うんですね。ただ結果として、最初のこの実証実験のルートを拝見すると、例えばその高円寺が入っていなかったり、あるいはその2番目に野方駅と書いていますけれども、今回のその新しいルートには高円寺は入っているんだけれども、今度は野方駅が外れたりね。この辺の、何て言うんですかね、ルートを今回考えた際に、今までと、もちろんこれは検証して今回こういうふうにお出ししてあるんだと思うんですが、この辺のニーズと今回のルートというのは、前回と比べてどのようにそれは、どのような点を工夫して今回組まれたのかというのをちょっとまず聞かせてください。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、前回のルートの設定の考え方でございますが、この地域は東側が環状七号線、南側の早稲田通り、西側中杉通りと、北側には西武鉄道が走っているといった状況でございまして、そもそものコンセプトとしましては、この地域内の方をそういった基幹となる公共交通のネットワークに乗せていくと、そういった中でこの地域内を走る交通を考えました。そうしたときに、事前のアンケートの結果から、委員おっしゃいましたとおり各駅、また高円寺駅と、この地区外のところで阿佐ヶ谷駅だとかそういったところにニーズがあるということは把握できた。また、バス停であれば中杉通りにある白鷺一丁目バス停に行きたいだとか、そういったところもニーズとしては把握していまして、あと、この地域内に、この地図上にもありますけれども、若宮いこいの家だったり高齢者会館であったりそういったところ、様々行きたいところがあるよといったところ。こういったものを極力いろんな方が乗れるようにといったところで、循環型でこの地域内を走るものを当初は作成いたしました。ただ、やはりこの資料の中でもまとめておりますけども、こういったものを網羅的につないでいくということになると、行ける場所は増えるかもしれないんですけども、効率性がどうしても落ちてしまうと。そうすると結局乗り控えというか、そういうことにつながって、この利用率というものの低さにつながったと考察してございます。そういったことを踏まえて、やはりニーズが強いところをターゲットにして、極力それをつなぐ中で行ける場所を考えていったほうが、実際に利用率、収支率ともに上がっていくんじゃないかと、そのように考えたところでございます。
高円寺駅に最終的につながっておりますが、高円寺のほうに向かったときに、この早稲田通りの手前で展開するというのが、かなり場所がないと。そういった中で、高円寺駅であれば駅前広場がございますので、そこで展開をするという考え方で高円寺駅につないだという経緯でございまして、高円寺駅に直接乗り入れようとしてこのルートをつくったというわけではございません。
ひやま委員
前回は、そのニーズがここと、ここと、ここといろいろある中で、網羅的にそれをやった結果、今回こういうふうに記述で、今後改善すべき点として書いてあるんですけれども、そうすると、一定程度今回はそのニーズがあるところも、一定その優先度というか、一定程度傾斜をつけてこういうふうに組まれたということなんでしょうけれども、例えばほかの地域ですと、コミュニティバスの運行ルートを考えるときって、AルートとBルートみたいに、要するにそのニーズがあるところを、この網羅的にやるのではなくて、一定仕切りをつけて、そのAとBと、循環というか、例えば複数のルートに分けて走らせているというのは結構やっぱり多いんですよね。それは、この中野区では、そういった選択というかな、検討というか、そういうのはこれまで御検討はされていないんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この地域、他の自治体なんかの事例なんかも様々研究しておりまして、委員おっしゃいますとおり、Aルート、Bルートとか設定してやっているところもあるというのは存じております。その場合、やはり基盤、要は通れる道路とかというのはしっかり整ったところを通しているというものだと認識しておりまして、例えば、今回ワゴンタイプで走らせておりますが、これはいわゆるポンチョ型という25人程度のバス、いわゆるコミュニティバスというものが通すのが難しい地域でございましたので、こういったものを選択しておりまして、かつ、この中で通れる道路というのはかなり限られてございまして、ルート設定もそんなに多く設定できるものではないと、この2年間の検討の中ではそのように分析しているところでございます。
ひやま委員
それで、ちょっと収支を拝見すると、かなり厳しいというのが一目瞭然なんですね。その中で、この収支の考え方なんですけど、今回収支率が約10%、下限値が10%、基準値が30%であるようになっていますが、この下限値、基準値という考え方って、この下限値というのは、要するに事業の持続可能性を考えたときに何とか採算がぎりぎり取れるというのがこの下限値なんですか。要するに、この下限値というのは何をもって下限値というのをちょっと説明していただけますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、採算が取れるという考え方でございますが、これは100%となったときが採算が取れたというか均衡が保たれている状態だと思います。この基準値、下限値と資料中書いておりますのは、この実証実験を続けていく中で、各年度でやはり一定の評価をしていく必要があるかなというところで、昨年度の1月頃、中間評価のときに、この評価の考え方というものをお示させていただいて、その際に、初年度については基準値が30%、下限値が10%というふうにお示しさせていただいています。
これについては、3年間の中で何とか均衡が保たれるような状態、要は100%の、あくまで目標ですけれども、そういったものにだんだんと段階的に引き上げていきたいと、そのように考えているところでございます。
ひやま委員
すみません、ありがとうございます。今回その令和5年度については、基準値が今度は50%で、下限値がこの40%となっているんですけど、今回のこの実証実験の検証結果なんかを踏まえても、ちょっとこの目標が、もちろんそれは高いのにこしたことはないんでしょうけれども、ちょっと目標がかなり高めに今回設定されているのかなという気がしなくもないんですが、この辺については何かこう、勝算というかそういうのがあるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
勝算というものはちょっとないんですけれども、考え方としてはこの基準値、いわゆるこういった狭い地域の中でどういった交通ができるかというのを考えたときに、ちょっと事例が全国的にもあまりない状態でございます。その中で、こういった対象の方がもし少ないようであれば、例えばこういった公共交通を通すのではなくて、何かほかの別の政策的な支援だとかそういったことに切り替える必要もあるのかなと。そういった中で、この判定の評価フローというのを、別紙1の裏面のほうにちょっと書いてあるんですけれども、例えば、収支率が下限値を下回った場合は、今回は定期路線型ですけども、オンデマンドのほうがいいのかとか、あとは、例えばその乗っている方、対象者がもう高齢者だけとかであれば、そういった高齢者に対しての何かしら支援をする、金銭的な支援をしたほうが逆によかったりする場合もありますので、そういった判断をしていくための評価の基準という取扱いになってくると思います。
ひやま委員
こうやって試行錯誤しながらやっていくことはもちろん、そこはもちろん否定はしないんですが、ただ、例えば前回のその実証実験、今回の新たにその実証実験、こういうふうにやっていくと、要するに地域の人にもちろんこれは周知しているわけじゃないですか、前回も。今回ももちろんこれ当然、皆さんにこういうのをやりますということで当然周知するわけですよね。そうすると地域の人は、前回ここにあったのが、それがなくなっちゃって、要するにころころ、ころころ、そういう例えば停留所なんかが変わったりすると、地域の皆さんも、何かなくなっちゃったねとか。要するに、またそれで今回これ実証実験やって、やっぱり駄目でしたと。じゃあやっぱり次の何かを考えましょうとなったときに、地域の皆さんもやっぱりこれ、少しね、混乱してしまうような気もするので、ですので、逆に言うと、やっぱりちゃんとそのルートの、きちんとそこの見極めというのは大事なのかなというふうに思うんです。なので、今回こういうふうにお示しをされましたけれども、やっぱりころころ変えるのではなくて、一定程度やっぱりそこはきちんと見定めてルートを考えていく必要があるのかなというふうに思います。
今後の展開のところなんですけれども、例えばもしこれで実証実験、今回でなんとかうまくいったときに、例えばこれ以外の地域に展開をこれをしていこうとか、今そういうふうな展望というのかな、そういうのというのはあるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
現在の考え方としては、ここでの成功事例をそのまま他の地域で展開するという考え方ではありません。というのも、ここでどういったことが結果として得られるかということによるかなというところもあります。今回初めて区としても、こういった地域に対して取組を進めているところではございますが、こういった取組のやり方とか、そういったものを他の地域で同様に展開できるのかとかということは今後ちょっと取りまとめていきたいと、そのように考えております。
いさ委員
この別紙の報告の中で収支率のお話が出てまいりました。10%を達成したとなっていました。これは収支率の目標を立てていたということだと思うんですけど、ちょっと確認ですが、過去にこの収支率で、これから先上がっていくという目標を立てていたと思うんですけど、この先ってどうなっていましたっけ。
宮澤都市基盤部交通政策課長
目標を立てていて、令和5年度については、基準値のほうは50%、このままそれを達成できれば、次はさらにそれを引き上げて65%程度を引き上げていきたいと。ただ、ちょっとどこまでいけるかというのは、やっぱりやりながら判断していくところかなとは思っております。
いさ委員
50%を目指すということで目標を立てていたということですね、この先。今のこの現状で50%って、率直に行きそうでしょうかね。どうでしょう。
宮澤都市基盤部交通政策課長
率直に言うと、かなり厳しい目標設定かなとは捉えております。
いさ委員
と思うんです、僕も。
それで、この導入のときの議論から言っているお金のお話、ここの中でも出てきますよね、運賃の話。結局使っているのが御高齢の方が多くて運賃のところに不満があるよと。だからシルバーパスの適用だったり、もうちょっと区が支援して料金のところを何とかできないのかというのは、これまでもやり取りがあったと思うんですけれど、そういうところが解決しないまま、100円に下げるということはおっしゃっているわけなんですけど、70歳以上。それで追いつくのかというと、それも難しいんじゃないかと私思うんです。
何が言いたいかというと、この事業をこの先続けるなら、この収支率という考え方そのものを改める必要があるんじゃないかと。つまりこれって、本来この事業を進めたときって、この実証実験の中の料金、利用料で事業を回していこうという発想だったと思うんです。それ自身が難しいんじゃないのというのが、今、問われているんじゃないかと思うんですけれど。となれば、他の自治体でもやっているように、これで事業を回していくんじゃなくて、ちゃんと自治体がお金入れて、この地域の交通不便を解消するんだというところに主眼を置いてやっていくというふうに発想を転換する必要がどこかで生まれているのかもしれないと思っているんですが、そうした根本的な考え方の転換というのは今から可能なんでしょうか、伺います。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、公共交通としてはその収支率という考え方を外すというのはなかなか難しいのかなと。それは、ここ既存の交通ですね、タクシーであるとかバスであるとかそういったところは、許可を得てしっかりと運賃設定が定められている中で事業をやっている。そういった中に区のほうでより低廉な交通を入れてしまって、交通自体のバランスというかそういったものを、ちょっとしっかりとそこは協議するために、我々も協議会というものを立ち上げてそこで議論しているところでございます。
高齢者を対象にした支援をしていくかどうかどうかというところですが、それはしっかりこういった実証実験を通して、どのぐらいの利用者がいるのかとか、そういったことを見定めた上で区として今後判断していくのかなというふうに考えております。
いさ委員
結局その料金のところに切り込んでいくのが難しいままこれを進めるのかというところにはちょっと疑問があります。図らずも先ほど理事者の方がおっしゃられたように、高齢者のところに特別に手当をするデマンドタクシーであるとか、やり方を変えるみたいな話、そういうふうになっていくのかなあと思っているんですけれど、今この段階でやるんだとしたら、もうちょっとここの収支率のところは、この計画どおりにどうもいかなそうだというところで、途中からでも修正を加える必要があるんじゃないかと僕は思っています。
それの話と併せて、バス会社さんに割と負担をさせている事業であるというふうにもこの間のやり取りで分かっていたんですけど、ここってもうちょっとバス会社さんの支援をする、少なくとも実証実験の間は。収支の話は実証実験の間に何か結論を出すわけだから、その間に何とかできないわけだし、そこも含めてもうちょっとこのやり方そのものを何とかできなかったのかなという気持ちがあります。ちょっとこれは答えようがないと思うので聞きませんけど。
それでね、今日この所管事項の報告の後のほうに自転車の話も出てくると。例えばですけど、じゃあこの地域どうしていくのかってなったときに、それこそシェアサイクルみたいなものを、この地域に大胆に、何かポストを置いたりとかそういうことで交通不便を解決していくみたいなことだって考えられるんじゃないかと思うんですが、そうした、この運行そのもの以外に交通不便をどうやって解決していくんだというようなお話はどこかでされていますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいました具体的な交通の話については、今、中野区交通政策推進協議会のほうに地域公共交通計画というものを諮問してございまして、それの答申があった段階で適切にこの議会のほうにも御報告させていただきたいと。やはりシェアサイクルであるとか、既存の公共交通であるとか、全体的な交通の体系として、そのターゲットも含めて考えていく必要があるかとは思っております。
いさ委員
なのでちょっとこれ、この先このままの計画、このままの目標で進めていくのはちょっと無理があるんじゃないかなというのを改めて指摘をさせていただきたいということとともに、その検証結果、いろいろ出てきたものの分析というのは、これからもきちんとやったほうがいいんじゃないかなというふうに思うのと、僕もルートは複数あってもいいんじゃないかなというふうに思っていて、いろいろな考え方があると思うんです。何だろう、既存の計画にあまり捉われないで、こういう考え方もあるんじゃないかというのは、試せるうちにやっていったほうがいいんじゃないかなと思うんですけれど、この点はいかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今年度につきましても途中で中間評価などをしていきますので、その時点で何か手を加える必要があればしっかりと改善をしていきたいと思っています。
また、予算の範囲にはなりますけれども、便数であったりそういったものは、利用率とかを見ながらある程度は柔軟に対応できるかなとは思っております。ただ、物によっては関係者協議を調えた上でじゃないと変更できないものもありますので、それは内容によって対応したり、できるものはしていくといったところです。
大沢委員
別紙2の裏面の評価フロー、これ、評価フローがあるのは割に分かりやすいなと思って、それはいいなと思うんですけど。ここの中で、収支率が下限値以上というところがノーだった場合の下に書かれている、生活の質、基準値以上という言葉があるんですけど、これがちょっと定義がどこにも書かれていなくて、これって何なんですかという、生活の質というのはどういうものによって基準値が決まっているのかということと、あとこのエリア、今の試行運用しているエリアにおいては、これは基準値に対してどういう状況にあるのか、その2点を教えていただけますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、生活の質といったものについては、令和3年度、この事業を開始する前に地域にアンケートを取っている中で、こういったサービスに対して期待する効果みたいなものを聞いております。これは買物などで外出が増えたり、例えば働く機会が増えたり、あと人に接する機会、新たな出会いが増えるだとか、あと免許が返納しやすくなるだとか、様々いろんな副次的な効果みたいな、要は生活の質として向上するものがあるかと思います。こういったアンケートを、また再度その実証実験をやる中で取ることで、これがこのサービスをやる前と比較して上がっているか下がっているかと、そういったところで判断してはどうかというところでこの判定の中に加えております。基準としては、令和3年度に取ったアンケート結果を基準に、それが上回ってきているかどうかというところで判断していきたいと、このように考えております。
大沢委員
ちょっとよく分からなかったので、もう一度質問させていただきたいんですけれども、これは収支率が下限値以上に対してノーという場合にこの下のフローに行くことになっていますよね。今、実際には、これ約10%と言っているけれども、累計で見ると令和4年度って8%というのが実際の収支率ですよね、これ、数字で言うと。だから本来、これはノーに行ってもおかしくないような状況だというのが今だと思うんです。
先ほどから各委員の話にもあるように、そこに対して、今年度物すごいアグレッシブな、今の数字の6倍強とかを目指すという、そういうアグレッシブな目標を立てているということですよね。そうすると、それってなかなか実現するのは正直厳しいよねというふうに御自身もおっしゃっているような状況だと。そうするとこれ、下のノーに行ったときどうするんだっけということをあらかじめ考えておくべきだよということのように思ったんですね。そのときに、この生活の質って、改善する、改善しないという問題なんでしたっけというところがあって、もともと生活の質に問題がある程度あるからこのエリアが選ばれてこういう実験がされているということなのかなというふうに思ったんですけど、その相対的というか、過去から改善したかどうかなんでしたっけ。そうではなくて、もう少し絶対的なものではないんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、昨年度の評価については、トータルで見れば、委員おっしゃるとおり10%を切っているという状況です。ただ、この10%を超えた時点というのは、ダイヤの編成を変えたりだとか料金を変えたりした時点なので、我々としては、区としては、判断する月というのは3月で10%を超えたかどうかというところで判断しているところでございます。
次に、生活の質を、仮に今年度下限値をさらに下回ってきたときに、じゃあ生活の質みたいなところがどうなのかというのは、もともとの問題意識として、この地域が交通の便があまりよくないといった状況でこれを取組をしていると。先ほど言いましたのは、交通の便がよくなったか悪くなったのかだけではなくて、こういった交通があることで、いわゆる生活する中で何か別の効果というのがあるのであれば、この交通というのを、要は収支が悪くても考えていくというのをイエスかノーか判定していくというところで、このフローの中には入れているといったもので、交通の便とはまたちょっと切り離した考え方として入れているものでございます。
大沢委員
じゃあ確認なんですけど、生活の質の向上度が一定程度あったかどうかということに対するイエスがあったのであれば、そうすると今回のコミュニティバスというのは一つの、収支はいっていないけど有効な手段だねというふうになるから、このコミュニティバスという手段をさらに追いかけるという意味合いで運行形態の見直し等を実施していこうと思っているというのが右側であって、下の部分に関しては、その効果があまりコミュニティバスにおいてはないよということであれば、先ほど言ったみたいに、例えばタクシーみたいなものであったりとか別の交通手段を含めて解決をしていこうとしていると。いずれにせよこのエリアは交通不便エリアであるという認識に関しては一貫して変わりようがないところであるから、何がしかの対策は必ず考えていこうと思っていますという、そういうふうに聞こえたし、そうであるならばそこをちゃんと示していっていただければいいということだと思うんですけど、その理解で正しいですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおりでございまして、認識としてはそのように認識しているところでありまして、ちょっと示し方として分かりづらかった点がございました。
大沢委員
大変よく理解いたしました。ぜひほかのエリアも、幾つか交通不便エリアとして出されている場所が、五、六か所あったかと思いますので、そちらにつきましても併せていろいろ検討を進めていただければと思います。こちらはもう意見ですので回答は結構です。ありがとうございました。
白井委員
これは改選前の特別委員会に報告された内容とまず同じですか、この報告というのは。変わっているんでしたっけ。改選前の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会で報告された報告案件、あれから内容が変わっているところとかありますか。どうでしょう。
宮澤都市基盤部交通政策課長
内容としまして、昨年度御報告した内容については、開会中に御報告をさせていただきまして、1月ですね。内容としては、そのときは中間評価ということで、昨年度の運行計画の内容で評価した結果を御報告させていただいております。それについては変わりはないです。
白井委員
資料自体は変わらず。一緒ですか、令和5年度の運行も含めて。中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会で報告したものと同じですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
この資料自体は今回の第2回定例会で初めて出しているもので、この報告については、7月3日の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会に重複報告させていただくものでございます。
白井委員
改選前、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会に私もいたので、一部までの報告は聞いているんだけれども、そのときは人数がたくさんいたので遠慮して質問しなかったかなと思っているんですけど、あえてちょっと幾つかお伺いしたいと思っています。
事業採算の厳しいお話はもう他の委員からもあったように、そのとおりと。ただ、もっとシビアな言い方をすると、これは始まる前からそうだろうって、私はもう既に思っていて、あえて言うならば、本来であれば高円寺の駅に直結するだとか、野方駅に直結するだとかというふうにやろうとすると、それは利便性は高まるんだろうけど、既存のバス路線や、さらにはタクシーという交通網とそのままバッティングするようになるんだよね。これって何が起こるかというと、既存路線の減収にもつながって、新しいネットワークを導入するがゆえにますますそちらの経営も苦しくなってしまうという、よくあるパターン。ゆえになかなかこの路線は難しいというのと、野方駅の場合は道路が細過ぎて、なかなかこれも、交通網的にも難しさもあるんだろうなあと思っています。あえてこの鷺ノ宮、都立家政、野方のエリアの、主に大和町中心エリアは実験的にというかモデル的に行ったと思っていて、これはどこまでの採算性とか、どこまで努力すればこのような収支になるのかというようなものを多角的に捉えているんだろうなと思っている。多分この後、じゃあ具体的にどういう仕組みをだとか、抜本的な検討を比較しなきゃならないんだと思うんだよね。だから今回あえて高円寺につなげるは、料金も下げるはっていうようなもので、成功させようというのは、僕はシビアな言い方をすると、データの収集なのかなって、これぐらいの見方をしています。
ただし、もう一点加えるならば、大和町の今、中央通り、昔で言うと旧消防署通りの拡幅を行っている真っ最中で、まちづくりをやっているんだよね。これは将来的には、どこまでつなぐのかは別なんだけれども、恐らく既存の路線バスの可能性も大いに出てくるのかなと思っていて、そのときには中野区がこのまま運営形態をどうするのかあるんだろうけれども、一つそういう物の見方はあるのかなと思っています。
一方、先ほど理事者の説明がありましたけど、この仕組みをそのまま区内全域に展開できるわけでもないだろうし、幾ら事業採算性が悪いから区としての予算を投入するんだというときに、じゃあ、その仕組みをそのまま他のエリアに展開できるかというと、これも限界が出てくるって。そうなると、一体採算性ってどこまでなんだろうとか。新たな形態、先ほど幾つかありました。オンデマンドのお話もあっただろうし、高齢者の交通支援って、具体的には補助金の考え方だろうね、いわゆる既存の交通網に対しての支援策という考え方もあるんだろうと思います。
今、るる述べましたけれども、様々な施策展開がある、こういう見通しの中であえてデータ収集をしながら見ておられるのかなあというのが正直なところではないかと見ているんですけれども、これ個別の対応としてどのように考えておられますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、委員おっしゃるとおり、今後この大和町中央通りが拡幅されて、さらに将来的に都市計画道路が出来上がっていったら公共交通になっていく可能性もあると。そういった中で、そういったものも見据えながら、今回どのぐらいこの地域に通したらなるのかとかというデータの収集、それは大事なところだと認識しております。
個別にこれをじゃあどうしていくのかというところは、やはり実績のデータであったり、アンケート調査を分析してだったりとか、そういったところで、しっかりとこれをどう展開できるのかというところを考えていく必要があるのかなと、そのように認識しております。
白井委員
抽象的な言い方ですみません。個別の対応という捉え方が難しいよね。一つには、どうやったらこのルートで事業採算を取れるのかという取組に見えるんだよ。たださっき言ったみたいに、これは一つのデータの見方で、ほかの対応策としてもっと収支が効率がいいものだとか、もしくは区内全域にきるような施策はないのかって、という言い方をするとね、このルートの成功をさせるんじゃなくて、全体としてほかの施策を検討していますかという、そんな個々の対応をこの後どうするかって、こんなことを考えていますかというところは聞いていなかったので、もう一回お願いできますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まずは、今後ですね、公共交通としては、やはり現状のルート、バスネットワークだったらバスのネットワークを維持していくというところも非常に大事な観点だと思っておりまして、この交通だけではなくて、区内全体としてどうしていくべきかというところから適切な施策を講じていく必要があると思っています。公共交通をさらに維持していくという考え方で言うと、区民の方に公共交通の利用を促すだとかそういった施策も必要だと思いますし、この対象がすごい限られた場合であれば、この交通を通すのではなくて、補助の支援だったりそういったことで対応するということもありますと思いますし、この結果を見て、ここの地区については何が最適かみたいなところを今後検討していければと思っております。
白井委員
それから、この今後のスケジュールを見たときに、この新しい令和5年度の運行、取りあえず令和6年度の3月までやって、分析、検証で終わりになっているんですけども、もはやここで結論を導くという形ですか。この結論は、このルートでの運行の結論とするのか、区内のいわゆる公共交通の導入についてどのような展開を図るのかというのも含めて結論を導く予定ですか。まだこれからやる事業だからというかもしれないですけれども、半年ほどおおよそ重ねて検証した上で、一体何の検証で結論を導こうとしているのか教えていただけますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この資料に書いてある令和6年度の分析、検証というのは、この令和5年度の運行計画についての分析、検証をするといったことをお示ししてございます。
委員おっしゃいました、この結果をもって、じゃあどうするかというところまでちょっと書き込んでいないんですけれども、それはその結果によっての、継続するのか見直しするのかというところはちょっとまだ見えていないところで、そういった書き方はしていないところでございます。
その結果を、さらに立ち位置にどうしていくかというところは、現在、要はこういった地域に対してどういう取組というか、区がどういうアプローチをするかというところについては並行して検討しているところでございます。
白井委員
そこが本当は一番気になるところかな。あくまでも令和5年度の実証をやりますよって、基準値なり収支なりというところのハードルを上げていくというんでしょうけど、そこは他の委員の質疑を待たずとも、もうもはや厳しいわなって、みんなそう思っているんですよ。
ただ、このルートの検証だとかというよりも、これを踏まえた上でその後どうするのって、他の選択肢だとかというのも含めて検証をどうしていくのかというところが、区内全体への展開を考える話になるのかなと思います。
これは予算、ちなみに2,000万円ぐらい、1,000万円ぐらいでしたっけ、いわゆる運行経費ってどのくらいついていましたでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
1,100万円弱でございます。
白井委員
1,100万円ぐらいで、自己負担が、下げたから100円で、収支率100円ということは、大体1,000円のところを100円で乗ってもらっているというイメージでいいんですかね。
宮澤都市基盤部交通政策課長
約ですけれども、大体そのぐらいの、1人当たり1,000円ぐらい、経費としては、ちょっと人数によって変わってしまうので何ともいえないですけど。
白井委員
運行で1便当たりの計算という、ハイエースを1台回していて、おおむね見ると、これ2人乗っていないよね、1.幾つだとか1を切っているところもあるから、そうすると常に運転手さんとマンツーマン状態で動いているというぐらいのイメージになるよね。もはやズバリ言うと、タクシー代を出してあげたほうが収支だとか利便性がより改善するのかもしれないって、こうなってしまうね。単純に運行の結果だけだけど、収支率を上げようとなるとこうなるから、じゃあほかのやつはどうするかって。
抜本的に、収支率の改善となると、ではどこから利益を取るのかという話になると思うんですね。いろんな取組があるんだろうけど、例えば、どこに乗り場をつけるだとか、降り場をつけるかという話になるんだと思う。よく地方で見られるのが、例えばお買物支援のためにスーパーに停留所というのかな、乗り場、降り場を造って、その降り場をつけるからそこのスーパーから協賛金をもらうやり方とかね、病院につけるので病院からもらうとか、運行形態だけではいかないんだろうけれども、協力店で何とか採算性を少し補えるような取組だとか、こんなことは考えていますか。いかがでしょう。
宮澤都市基盤部交通政策課長
他の事例なんかでそういう例があることは存じておりまして、今回もスーパーだとかそういった、ちょっと積極的に協賛金をくださいとかそういったことはやっておりませんが、広告なんかは出していいということで事業者さんとお話をして、広告の申込みがあれば当然やっていただいて、そういった収入、間接的な収入はしっかりと取っていこうということで考え方としては持っております。ただ、実績としては今のところはないといった状況でございます。
白井委員
なのでね、運営というか、この施策的なスキームを考えるともう非常に厳しいんだよ。だけど、あえてどこまでできるかという努力を最大限やってもらって、協賛もらえるのか、広告をもらえるのか、いろんな取組だとかあるでしょう。最大限努力したんだけどここまでだったという数字が、ほかの先行する計画を考える上での比較検討の材料になるんだろうと思うので、このルートでは一旦これで仕切るわけでしょう。もう3回目の実証実験はないというイメージでいいんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今回も一旦一時中断して再開したということなので、1回なのか2回なのかというところはちょっと微妙なところなんですけれども、来年度に要は3回目とするのであれば、要は収支率、今言った判断基準をしっかり上回っていればあり得るかなと。ただ、やっぱり先ほど来言われているとおり基準値が高く難しく、その基準値を下回ってしまった場合だとかというときは見直しだとか検討をし直すということになれば、ないという言い方はちょっとないんですけれども、検討はしっかりするということです。
白井委員
かつてね、コミュニティバスの路線として、いわゆる鷺宮から中野駅に向かってなかのんというのをやったんだよね。これは補助金を活用して3年間の立ち上げ支援。この路線ですらもうなかなか事業採算を取り立てるというのが難しくて、一方、最終的には大手さんに引き取ってもらう形で、小さいバスを運営しながらというので、今はもはやコミュニティバスでなくて既存の路線バスとしての転換を図っているやり方になるんでしょう。
一方、様々なまちづくりも進捗している中で、特に西武新宿線連続立体交差事業も入ってきたりだとか、交通結節点の駅前広場の整備をやっているところとなってくると、今後バス路線、大いに変更はあり得る可能性もあるし、その際に、いわゆる交通不便地域だとか高齢者のお出かけ支援に資するような取組というのを併せてできるかなと思うんですよね。
なので、いろんな施策考えられると思います。一方で、これはやっぱり人件費が一番かかるので、本当は無人バスが走るようになるのが一番コストダウンを図れるんだろうし、となると単純な話ではなくなってくるんだろうけど。いろんな施策を検討しながら、ただ最大限まずやれるところの努力はやっていただいて、現行の数値の改善、最大限努力してもらいたいと思います。あえてここを聞いておきましょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
昨年度も取り組んでみて、例えばこの地域の中のめぼしいところを周知するだとか、そういった収支を上げるための努力というのは最大限してきているところでありますが、さらに今年度も、最大限そういった努力についてはしていきたいと思っております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に、2番、中野区自転車利活用計画の策定についての報告を求めます。
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、中野区自転車利活用計画を策定しましたので、中野区自転車利活用計画(案)に対するパブリック・コメント手続の結果と併せ御報告申し上げます。(資料3)
1、パブリック・コメント手続の実施結果でございます。
初めに、意見募集期間でございますが、令和5年4月21日(金曜日)から5月12日(金曜日)までの約3週間実施しております。
次に、意見の提出者数でございますが、電子メールにて5人となっております。
次に、提出された意見の概要と区の考え方でございます。お手数ではございますが、別紙1を御覧ください。詳細についてはお読み取りいただければと存じますが、御意見のうち計画に反映したものについて主に御説明いたします。
別紙1、1ページ目の第2章、自転車を取り巻く現状と課題について、通し番号2に記載のとおり、自転車関与事故が多いといった問題点に対して課題が特定されていないという御意見がありましたので、御意見を踏まえ、求められている取組を加筆するといった考え方を示しております。
次に、第3章、計画の基本理念と基本方針について、通し番号3、4に記載のとおりSDGsに関する御意見がありましたので、これらについても御意見を踏まえ、本文の加筆やイメージ図の追加といった考え方を回答しております。
このほか、1ページ目、4ページ目までは、第4章、実施施策に関する御意見を、通し番号5から19に記載しており、自転車駐車場の設備や通行規制、自転車通行空間整備に関する個別具体的な内容を計画に記載すべきといった御意見や、安全運転教育の対象範囲の拡大などに関する御意見を頂いております。また、その他意見として、自転車利用者の通行ルールの遵守やマナーに関する御意見を頂いております。
なお、多くの貴重な御意見を頂きましたが、既に案に記載していた内容等であるため、計画に反映すべきものはございませんでした。
お手数ではございますが、報告資料1枚目にお戻りください。2、中野区自転車利活用計画案からの主な変更点でございます。
お手数ではございますが別紙2を御覧ください。別紙1で御説明させていただきました加筆や図を追加するといった回答を記載した三つの意見に対し、3箇所の修正を行っております。一つ目は、27ページ目で、文末に「事故件数を減らす取組が必要となっています。」との文を加筆しております。二つ目は、31ページ目で、SDGsの目標13に関しても、本計画が関連する旨を加筆しております。三つ目は、41ページ目で、文章による説明だけでなくイメージ図を追加し、区民の方により分かりやすく工夫しております。なお、このほか軽微な文言の修正、表現等の整理を行っておりますが、大きく修正した内容は以上となっております。
お手数ではございますが、報告資料1枚目にお戻りください。3、中野区自転車利活用計画の内容でございます。別紙2で先ほど説明したもの以外は案からの変更点はございませんので、詳細は別途お読み取りいただければと存じます。
4、今後の予定でございます。令和5年7月にパブリック・コメント手続結果及び中野区自転車利活用計画について、区ホームページや区報において公表を行ってまいります。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
この自転車の利活用の問題については、昨年の第3回定例会の総括質疑で質問を準備していたんですけど時間切れでできなかったことがいろいろあって、ちょっと改めて期も変わったのでお聞きをしたいなということがあるんですけれど。いろいろ御意見が出ているんですけれど、駅周辺で、自転車の人は歩行者とぶつかりそうで自転車が走る場所がなくて怖い、歩行者は自転車とぶつかりそうで怖いと、それぞれの御意見をお聞きしたときにバッティングする部分があると。これはどうするんだというようなことを質問を準備していたつもりだったんですね。改めて、この自転車と人の錯綜の問題については、中野駅周辺だったり、歩道が細かったりするところではどのように考えていくということだったんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、中野駅周辺につきましては、まちづくりの考え方として、駅周辺は歩行者優先・公共交通指向のまちづくりといったところで、例えば自転車駐車場であれば分散配置をしていって、極力そういった歩行者と自転車が交錯しないようなほうに出入口を設けるといった考え方がございます。ですので、その考え方に基づいて、当所管のほうでも自転車駐車場の整備、また運営についてはそのように対応していく考えでございます。
基本的に細い道、駅直近であれば細い道の中で、それが危険だといったところについては、所管部をまたぎますけれども、交通安全の対策をしっかり周知啓発などをしながら、自転車利用者の方には、要は歩行者、交通ルールを守って運転してくださいよとか、そういった周知をしっかりしていくというのが考え方になろうかと思います。
いさ委員
駐輪場のことは取りあえずそれでいいと思うんです。増やしてほしい、駅周辺に。ただ、まちづくりの関わりでいうと、何か自転車はその辺に誘導しないみたいな話があってちょっとちぐはぐな印象があるんですが、それはそれとして、今お聞きしたのは、駅周辺で人と自転車が錯綜するということがこの中でも恐らく描かれていて、私も地域を回っているとそういう話はよく聞くし、実際に事故だったり接触だったりという話はよく聞くわけなんです。そうしたときに、その交通ルールを守れだけでそれが改善できるのかというと、そうじゃないんじゃないかなという問題意識で今聞いていたんです。
例えば、歩行者の人は何で自転車が歩道を走るんだと言うんだけど、自転車だって歩道を走れる条件ありますよね。車道が危険だと、車がいっぱい駐車をしていてどうもそこを走れないぞというときには歩道を走ってもいいことになっている。これは交通ルールです。でもそれを歩行者が知らなければ、あんな奴は取り締まれという話になるわけです。実際に中野通り、駅周辺なんて、その辺、配送の車がいっぱいいるからほぼ自転車なんて走れないわけです。だから歩道を走らなきゃいけない。でもそこでトラブルが起きる。で、自転車はどうするんだって話を問われる。じゃあ、これはどうするんだということになってくるんだと思うんですけど、これってどうやって解決していくという道筋があるのかなと私、思っているんですけど、担当はどう考えていますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今、委員がおっしゃった御意見に対しては、やはり実際に自転車の通行空間が整備されていても、そこに路上駐車があれば当然それを避けるために、歩道ないし車道の真ん中のほうに出てしまって危険だといった御意見かと思います。これについてはやはりハード整備だけではなくて、併せて、先ほど言いましたとおり利用ルールの周知、それと、さらに駐車場、駐車対策ですね、路上駐車の問題についても警察などと協力しながらしっかりと規制ですね、規制をするということも必要になろうかと思います。そういったものを全て併せて解決を図っていくものと考えております。
いさ委員
あまり何回も聞いても答えは同じだろうからあれなんですけど、例えば中野駅周辺だったら、これから手を入れていくわけじゃないですか、駅前広場だったり、道路だったり。そういうところで、この自転車政策というのはどういうふうに扱われるのかというと、何か今までも自転車は誘導しないみたいな話で止まっていたと思うんです。ちょっと現実にそぐわないと率直に言って思っていて、それは自転車政策だけじゃなくて、まちづくりのところともちょっと連携してやっていかなきゃいけないんじゃないかと思うんです。そうした話合いというのは行われないものなのかなあという気持ちがあって聞いています。
率直に言って、駅前のあの中野駅の南北を貫くその中野通りというのは細過ぎるし、交通政策は基本的に、ハード的にはちょっと現実には失敗しているというか、もううまくいっていないんだなというふうに思っている。じゃあその中でどうやって挽回していくというものの一つが、駅前の今のまちづくりの話にも関わってくるんじゃないかと思って、ここというのは、何かきちんとその自転車の利用のところも一緒にやっていけないものなんですかね。そういうまちづくりのほうと連携して、何か今からでも手を入れていくことはできないものなんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この自転車利活用計画においては、自転車利用を推進するといったものだけではなくて、賢く自転車を使っていただくということがまず肝なのかなと思っています。ですので、所有した自転車で駅に向かうというだけじゃなくて、例えばシェアサイクルだとかそういったものを使って、場面場面に応じて安全性を担保した中で使っていただくというのが大事かなと思っております。まちづくりの中でそういった考え方を持ってやっていただければといったところで、我々としてはこの計画を推進していきたいと。
いさ委員
そろそろやめますけど、その交通ルール一つにとっても単純じゃないというのは先ほどお話したとおりです。それをね、歩行者の人にも分かってくれというのと同時に、自転車だって、じゃあそこで、歩道でスピード出していいのかといったらそうではないというのを、啓発の中でどうやってやっていくのかというのもちょっとあまり見えてきていなくて、結局、それだけの話じゃないけれども、区民の皆さん、特にとりわけ中野駅周辺を利用している近隣の皆さんにとっては、あそこの自転車と人の錯綜というのは重大問題なんだと思うんですよ。だから、ここの意見の中にもそういうものは見えていると。それに対する答えはちょっと持っておく、もしくは持つ努力をしてほしいと、どうやって解決していくのかというのは一緒に考えていってほしいなということだけはちょっと言っておきたいなというふうに思います。
この中でも環境の問題なんかも出てきて、結局自転車の話というのは簡単に考えちゃいけないんじゃないかと。駅周辺に車が寄っていけば、取りあえずその環境の話だって影響が出てくる、だったら自転車のほうがいいよねという話になってくる。これは今までの区の交通政策の在り方そのものを見直さなければいけないような話にもなってくるので、この中野区全体の中で自転車の利活用の扱いがちょっと軽いんじゃないのかという気持ちがあります。もうちょっと何だろう、区民の利用やその環境の話や切り口から考えたら、優先順位というか重要度を上げてもいいんじゃないかぐらいに思っています。なので、まちづくりの皆さんも、あまり自転車が来なければそれでいいよねみたいにしないでほしいなという、意見として今は置いておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについての報告を求めます。
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについて、令和2年度から令和4年度に実施した実証実験の結果及び今後の事業の方向性について御報告申し上げます。(資料4)
1、実証実験についてでございます。令和2年7月20日から令和5年3月31日までの期間、区内の公共交通の補完、区民の移動利便性の向上、自治体間の広域連携等について、効果や運用方法を検証することを目的として実証実験を実施したものでございます。
続きまして、経緯でございます。経緯は記載のとおりとなってございますが、昨年度は、杉並区、練馬区、墨田区、世田谷区が続けて広域連携に参入してございます。
続きまして、3、令和5年3月末時点のシェアサイクル事業の状況でございます。別紙1にサイクルポートの設置箇所を図示しておりますので併せて御覧ください。区内サイクルポート数は41か所あります。自転車配備台数は、中野区が広域連携に参入した令和2年7月においては、連携区全体で8,325台でしたが、令和5年3月時点では1万234台と増加しております。また、現在は中野区と相互乗り入れが可能な自治体数は14区となっており、中野区シェアサイクルの登録者数は約1.4万人となっております。
続きまして、報告資料の裏面を御覧ください。4、実証実験の結果と検証についてでございます。別紙2に内容をまとめてございますので御覧ください。
1、実証実験の背景と目的に関しましては、記載してあるとおりとなっております。
2、実証実験における取組の概要でございます。本実証実験では、広域連携への参加、利用されやすいサイクルポートの配置と検証、利用者の目的や移動傾向を把握、分析するための利用データの収集・分析、区民への周知による利用促進といったことに取り組んでまいりました。
3、実証実験結果でございます。地図中の数字は、中野区の発着件数を示してございますが、現在、中野区を含む15区で広域連携が実施され、自転車の相互乗り入れの範囲が広がっております。中野区内の移動のほか近隣区の移動に利用されており、特に新宿区との入出が多い状況です。シェアサイクルのビッグデータを抽出した図を掲載しておりますが、この図から、山手通りや中野通りなど主要幹線道路に利用が集中していることが分かります。また、令和3年と令和4年の同月での比較において、練馬区と杉並区の参入以降、区境を越えた西側、北側への移動が増加しております。
別紙2の裏面を御覧ください。続きまして、区内ポートと利用者状況でございます。グラフに示しますとおり、区内ポートの増加とともに会員数も増加しております。また、ポートを設置した用地の属性別に見ると、民有地よりも公有地のポートのほうが稼働数が多いことが分かりました。
また、時間帯別の利用回数のグラフより、平日は8時台と18時、19時台にピークがあり、休日は昼にかけて利用が増加することが分かりました。推測とはなりますが、中野区の場合、平日は通勤通学、休日は趣味やレジャーに利用され、交通手段の一つになっていることが伺えます。
次に、紙面左下でございますが、シェアサイクルの安全性です。実証実験期間を通じて、区内のシェアサイクルが関連した事故は9件にとどまっており、利用回数が増加傾向にある中で安全に利用されていることが伺えます。
次に、利用者アンケート結果より、通勤通学以外にも多用途に利用されている、手軽に利用できる交通手段としてシェアサイクルが選択されている、移動の選択肢の増加や行動範囲の広がりに効果があることが分かりました。
別紙2の2枚目を御覧ください。実証実験を通じての課題でございます。資料に記載している図のように、中野区自転車利活用計画でお示ししている自転車ネットワークとポート位置を重ね合わせますと、ネットワーク近郊のポートが少ないことが分かります。また、利用者のサービス向上の要望からも、ポートの設置位置に偏りがあり設置数が足りていないといった課題が残りました。
次に、シェアサイクルを取り巻く状況の変化でございます。図に示しますように、近年はドコモ・バイクシェア以外の事業者も増えており、料金プランやポートの設置場所等、各社特色を持って展開しており、23区内においては複数事業者と連携を実施する自治体も出てきている状況となっております。
次に、6、検証結果でございます。検証は四つの項目について行っております。一つ目は、公共交通の補完についてでございます。区内ポートや乗り入れ可能な近隣区が増えるにつれて、東西間及び南北間における幹線道路の利用や区境を越える移動も増加しているほか、利用者アンケートでも、8割以上の回答者がシェアサイクルの利用効果として「交通手段の選択肢が増えた」と回答しており、電車やバス等の公共交通を補完し、移動手段の新たな選択肢となりつつあることが確認できました。
二つ目は、区民の移動利便性についてでございます。区内ポートの増設に伴い会員数も増加し利用回数が着実に伸びているほか、利用者アンケートでは、回答者の半数以上がシェアサイクルの利用理由を、「他の交通手段よりも便利であること」、「利用が手軽で自分の自転車を持たなくていい」と回答しており、その利便性の高さが伺えました。
三つ目は、自治体間の広域連携についてでございます。広域連携の拡大に伴い区境を越えた移動が増加しており、自治体間の連携強化が、シェアサイクルの普及と利用の促進につながっていることが分かりました。また、ドコモ・バイクシェア以外の事業者が増え、各社特色を持って展開する中、複数事業者と連携して、利用者がサービスを選択し、目的地までの最適な移動ができる環境構築を図る自治体も増えていることが確認できました。
四つ目は、安全性についてでございます。実証実験期間を通じて、区内におけるシェアサイクルの事故件数が9件にとどまっており、安全性の高い交通手段であることが分かりました。
続きまして、事業の方向性でございます。御説明してきましたとおり、事業の効果等については一定程度確認ができましたが、一方で、サイクルポートの偏在や不足といった課題も残っている状況でございます。このことから、区民が効果的にシェアサイクルを利用できるよう、事業者が実施する適正なポート配置等の利用環境整備を支援し、公共交通の一つとしてシェアサイクルを選択でき、目的地まで最適な交通手段で移動できる環境を実現してまいりたいと考えております。
お手数ではございますが、報告資料の裏面にお戻りください。
今後の取組についてでございます。これまでの検証結果を踏まえ、区は今後、事業者と連携し、シェアサイクルの普及促進を図ってまいりたいと存じます。
(1)利用環境整備による利便性の向上として、地域活動等の拠点である公有地へのポート増設を支援し、利用環境の向上を図ります。また、近隣区との往来が増加するよう、他の自治体との広域連携を強化してまいります。利用者がサービスを選択し、目的地まで最適に移動できる環境をつくるため、ドコモ・バイクシェア以外の事業者との連携を図ってまいります。
(2)移動環境の一つとしての定着に向けた普及促進として、シェアサイクル事業の概要や利用方法、利用料金等についてPRし、区民への普及と利用促進に努めてまいります。事業者と連携し、利用者に対して安全利用の周知・啓発を行います。また、事業者に対して適切なポートの維持管理を要望してまいります。
(3)シェアサイクルのデータ活用と区政課題解決への寄与として、事業者が収集・分析した利用データにより、需給バランスを踏まえたシェアサイクルの適正な運用や将来的な在り方について検討してまいります。また、利用実績やビッグデータを活用し、自転車通行空間の利用状況等の検証を行ってまいります。また、利用軌跡や事故発生箇所等のデータを用いて、効果的な交通安全の啓発活動等につなげていきたいと思っております。
続きまして、今後のスケジュールでございます。本報告後、7月ごろからドコモ・バイクシェア以外の事業者への連携に関わる意向確認を行って、連携の意向がある事業者とは協定締結に向けた調整をした上で、9月頃に協定を締結してまいりたいと考えております。その後は事業者間の調整を行うための会議の開催や、具体的なポート配分、データの活用について連携してまいりたいと存じます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
斉藤委員
シェアサイクルなんですが、私もよく利用するんですが、現状として、かなりやっぱり使えていない状況、空いていない状況が多く見られております。大体どのぐらいの期間にどのぐらいの自転車、シェアサイクルを増やすかなど、予定というか、スケジュール感がありましたら教えていただきたいのと、事故が9件あったということなんですが、その9件の事故は具体的にどのような事故だったか教えていただいてもよろしいでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、今後の自転車の台数の増やし方ですけれども、ちょっと今、その台数を、要は設備投資の面については事業者が設備投資をしております。この台数については、ちょっと何台増やすだとか、ポートを何か所増やすだとかという目標値みたいなものは現在は共有していないです。ただ適切に、我々としても、区の中でまだ空白地域というか、ポートが足りていない地域がございますので、そこへは設置していってほしいという要望はしていきたいというふうに考えております。
事故については、今までの事故でちょっと代表的なものだけ御紹介したいんですけれども、2020年、開始当初あったのが、例えば山手通りの歩道側を走行中にガードレールに接触して前方に体が投げ出されて転倒しただとか、あとは、利用者が一時停止を、右折する際に、相手の自転車が飛び出してきて相手の自転車と自分の自転車が接触したと、ただ、けがはないとか、そういった、ちょっと様々なので紹介はこのぐらいにとどめたいんですけれども、そういった重大事故ではありません。
斉藤委員
今お話された、やっぱり空白地域ですよね。かなりやはり偏っているイメージがありますので、空白地域もしっかりと見ていただいて、その辺りの台数、きちんと置いていただけるように要望いたします。よろしくお願いいたします。
いさ委員
まず、最初に確認したいんですけれども、中野区はこのシェアサイクルの事業の中でどんな立ち位置にいるんですか。ここにどうやって関わっているんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
これまでの実証実験期間については、事業主体という立ち位置で加わっていて、運営主体は事業者、事業主体は中野区といった立ち位置でございます。
いさ委員
これから先はどうなりますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、広域連携については自治体間で協定を結んでおります。その中で、自治体同士が連携すること自体を自治体が各区と協定を結んでおりまして、そういった意味では、その部分については主体になっていくのかと思っております。ただ、運営自体は事業者がやっていくものですので、そこの主体的なところはもう事業者に任せるという役割分担になるかと、今後についてもそのようになります。
いさ委員
その実証実験の間は中野区は何らか支援をしていたけれども、今の段階に至っては事業者に独自採算でやってもらうという方針に変わっているという認識でよかったですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおりでございます。
いさ委員
そうなると気になるのが、今の公有地にあるポート、そしてさらにそれを増やしていくという方針についてなんです。この民間の事業者が公有地を使うことについて、何か当たり前に書いてあることにちょっと私違和感がありまして、これは直接にお金の支援をするということじゃないにしろ、その公的な場所を事業者にこの利用を供しているわけですよね。これって何か利用料とか取っているんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
現在は無償、基本的には無償で貸しておりまして、その理由としましては、事業主体として中野区が携わっているというところと、今回その連携協定の中でも、事業者の実績データだとか、例えばビッグデータだとか、本来は金銭を、公共的に政策的に使うためにそういったものを提供を受けるというところもあって、あと公共交通として、まだまだ事業としては、実際には事業採算は各事業者になってはおりますけれども、規模としてはまだ公共交通としては育ちきっていないというところもありますので、しっかりこの交通として育てていくという観点で無償にしていこうという考えでございます。
いさ委員
何か公共交通というものと事業者が独自にやるんだというところの境目がとても曖昧に議論されている気がするんです。具体的には、例えば区民活動センターで、区民が本来駐輪で使えるスペースにそのシェアサイクルが入っていたりするわけなんですよ。邪魔だなと思うこともありました。そういうふうにおっしゃる方もいらっしゃいました。これはちょっと何ていうか、こういう中途半端といいますか、何かすっきりしないんですけれども。結局事業者に、きちんとその事業主体というのに任せていると言いながら公有地は貸し出していて、なんかそれってどのように区民には説明するのかなというのがとても不思議といいますか、ちょっと聞き方を変えれば、じゃあそのビッグデータを得られましたといって、それは中野区が行政の中でどのように活用していくことを今考えられるんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、ビッグデータ等については、先ほど前の報告でしました自転車のネットワークみたいなものが実際にしっかり使われる、基準としてネットワークの線を選んでおりますけれども、こういったものがしっかり使われているのかといった部分ですとか、例えば事故データから危険箇所の把握ですとか、そういった定量的なデータというのはなかなか区のほうで取るというのは難しいところではございますので、そういった事業者が保有しているデータを活用しながら政策課題の解決につなげていくといった使い方を考えています。
いさ委員
何となく後付けのように聞こえてしまうんですけど。ここに出ている赤い線、これ、見てはっきり分かるように、もともと本来の太い道路、幹線道路メインで動いていて、それは当たり前で、細い道路が多くてそこは通りにくくて危ないからであって、こうなるわけですよね。何かそれって、これが出ましたというところで何か得られて、これからの行政に生かしていけるのかちょっと疑問があります。
加えて言うと、これは前にもちょっと言ったかもしれない。このデータってベクトルがないと分からないんじゃないですかというのを改めて指摘をしておきたいんですけれど。動きがどっちの矢印向いているのが多いのか、他区から入ってくるほうが多いのか、出ていくほうが多いのか、どうなっているのかというのがないと、これだけ見ても何とも言えないなという気持ちもあります。この資料をつけられた意図も含めてちょっとお聞きをしたいんですが。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、この資料をお出しした意図としましては、ぱっと見でどこを自転車が通っているかということと、あと広域連携という意味で、他区へのどこを通って移動しているのかというのを視覚的にお見せするためにお出ししております。このデータ自体には、出発点、到着地点のデータを含んだデータとなっておりまして、この資料中は方向は出ていませんけれども、一つひとつのデータには出発地点と到着地点のデータが全てあるものになっております。
いさ委員
であれば、どこからどこに人が動くのかというところから行政需要をつかんでいくことはできるかもしれないとは思うんですけれども、今後、可能であれば何かサンプル的にでも結構ですのでお見せいただければなという気持ちがあります。
ニーズも多いことですから、あまり否定的に捉えるつもりも今はないですし、実際に他の事業者、ドコモ・バイクシェア以外のところも連携していくというところでは、そのほうがバランス的にもいいだろうとは思うんですけど、そういう中でLUUPという名前がありますね。ここは電動キックボードもやっているわけなんですけれど、そうしたものもこのサイクルポートで加わってくるということだと、また改めてその事故のお話が少し変わってくるのではないかと思っているんです。事故9件とおっしゃいましたけど、それ自身は警察が扱った件数ですから、実際にはそれ未満の接触だったりというのはもっと数があったろうということは想像できます。これが、今まではなかったこのキックボードが交通ルールとしても許されて公道を走るとなったら、事故のありようって変わってくるんじゃないかと私は思うんですけど、担当はどのように考えますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、LUUPにつきましては、シェアサイクルモデルのキックボードも扱っているといったところで、今回のこの報告においてのLUUPというか、複数事業者の中に入っているこの会社については、シェアサイクルの部分で連携していきたいと思っております。
電動キックボードにつきましては、例えばこういった会社がやっている内容については、区のほうにそういった協定の中で情報提供していただきながら、安全性みたいなものは研究していきたいと、そのように考えております。
いさ委員
法律も変わってしまったことなのでどうにもならないと思うんですけれど、地元の商店会なんかからも相当な拒否感といいますか、通ってくれるなというお声は頂いていて、たしか議会の質疑でもそういうのがあったんじゃないかと思っているんですけど、それを交通ルールの徹底みたいなことで本当に防ぎ切れるのかというととても不安があります。それは事業者とともに何かそうしたことを解決していく、何か話合いの場だったりというのはあるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
現状は、交通安全については所管外になるので、総務部のほうと連携しながら、交通安全については、自転車の安全についての教室なんかはそちらのほうで担当していただいているところでございます。
事業者との定期的な場があるかといったところでは、現在はありません。ただ、連携協定、シェアサイクルの部分で協定が組めるのであれば、そういった部分についても区から要望するということはできるようになっていくのかなと思っております。
いさ委員
ぜひその話合いの場というのはどこかでないと困るんじゃないかと思うので検討していただきたいんですけど。さっき何だっけ、バスの実証実験ところでも少しお話ししましたけど、実際には交通不便地域にこういうものがあるということについては、私もそこまで何か否定するつもりもないんですけれど、むしろあったほうがいいとは思うんですけど、実態的には、これ事業者ですから、利潤追求の組織なので利潤の出ないところはやらないみたいな話になってくるというと、他の委員からもありました空白になっているところの誘導というのは簡単にはいかないんじゃないかと思うんです。ぜひそういう意味でも、これ区がここに関わるんだったら、そうしたことにもきちんと一定責任を果たしていただくと、事業者のもうけのためにあちこち増やしていくということではなくて、行政に少しは役に立ってもらうところでちょっと話合いの場を持ち、そうした検討もしてほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
先ほどのちょっと御報告と絡んでしまう部分がありますけれども、自転車利活用計画の中でもシェアサイクルの利用促進、普及促進というのを掲げておりまして、区民の移動の利便性に資するということから、そういったところの計画的な位置付けもしております。今後は、より区民が使いやすい位置に要望していくためにも、こういった連携をしっかりとしていくということが大事なのかなと思っております。
いさ委員
最後にします。結局、駅前で自転車と人の錯綜があると先ほど言いました。ここにシェアサイクルが増えれば、それも増えると。キックボードという新たなファクターが入ってくると、ちょっとどうなるか分からない。そうなると、安全性の確保というのも当然同時に考えなければいけない。何ていうかな、厄介事が増えたという面もあると思っているんです。だからそこは、何ていうか、野放しにしないといいますか、きちんとその安全を確保するというところは別格に考えてもらって、必要なら他の部署ともきちんと連携して、今から対策を取っていってほしいと思っています。要望で結構です。
白井委員
本文の2ページのほうで今後の展開についてというところなんですけれども、一番最後、6番、今後のスケジュール。令和5年7月に、ドコモ・バイクシェア以外の事業者や連携に係る意向確認というんですけど、現在は、いわゆる区有施設だとかというのはドコモさんと独占的に無料で貸してあげているという状態ですよね。23区の中で、いわゆるドコモ以外と連携している自治体が増えてきている中で、中野区もそういうふうにドコモだけではなくて連携を進めたいという結論なんだけど、これ、わざわざまだこの7月に意向確認しないといけない状況なんですか。いかがですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今回御報告の中で、結果をお示しするのと同時に、今後の進め方というのをお示しする中で、実際には事前に御意向というかヒアリングみたいなものは実施しております。ただ、最終的に協定を組むのか組まないのかとかという部分については、当然御報告前ですので、そういったものは今後やっていきたいといった意味で意向確認を最終的にしていこうと思っております。
白井委員
それで8月に、協定締結等の調整と。ほかの事業者さんとどういうふうにしますかという話合いをやって、9月頃に協定締結。10月以降が、このポートの配分と書いてあるんですけど、これ具体的に言うと、区が今無料でドコモに独占的に貸し出しているところを他の事業者さんと連携したところと分けるという意味ですか。このポートの配分って何を言いますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいましたとおり、ポートの配分については、例えばですけれども、今あるポートの中で例えば分けられるものがあれば、そういった分けるということも考えていくということです。ただ、現状、用地で貸している部分で、3台とか少ないところなんかを分けるというのは物理的に無理なところもありますので、可能な場所をちょっと今後考えていくというところです。
白井委員
いわゆる自転車の利用の促進に関して区が貢献するところというのは大きいんだと思うし、あえて協力する意味はあるんだと思います。一方で、独占的に、しかも無償でとなってくると確かに疑問符が残る。ちなみに、他区はみんな無償で貸し出しているんですか。この点、把握されていますでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今、現状、ドコモとやっている連携区と言われている区については、他区についても無償で貸している状況になっています。
白井委員
今後、いわゆる参入業者さんがたくさん増えてきて、うち有料でも借りますよという人が増えてきても無償でドコモで借りる。だから選択肢が増えてきたときに、じゃあどうしますか。無償で抽選でもしますか。こういう話が出てくるんだよね。
さらに言うと、これ別紙1のところで、何も区有施設だけじゃなくて、民間の施設の中でたくさんポートが設置されているんですけど、これ有料で借りているでしょう、恐らく事業者さんは。ただで貸してということで成り立っているんですか。この点把握されていますか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
民有地においては基本的には有償で借りています。
白井委員
そうだよね、多分そうしないとね、貸し出している人のメリットもないだろうしって考えると。何も実証実験で事業の展開をやる段階は無償で協力というのは分かるんです。ただ、これからいよいよ本格的になるし、他の事業者も参入してくるとなると、一定のシェアが出来上がってきていて、それで、もともと中野区が参入した頃にはある程度シェアが出来つつあったんだけど、ほぼほぼ23区で規模感も出来上がってきている中でなので、これ何も同じ条件でそのまま引き継ぐ必要はないのかなと。しかも話合いで言えばこれからでしょう。だから今日の報告を受けて、論点とすればね、引き続きただであげるという必要があるのかなとか、独占的にしてあげる必要あるのかなって。一旦だから実証は終わったんだから交渉の過程はあり得るのかなと。
気になるのがね、いわゆる主要幹線道路に近い公園や公共施設のニーズが高いという、利用者からのやつだって言っているんだけど、これ別に区有施設にあるからニーズが高いわけじゃないでしょう。どう判断するかなって。同じ位置にあって、民間の施設でポートがあって、隣に区有施設の中にあったら、それは多分ニーズはあまり変わらないんじゃないの。借手側からすると、公共施設だから分かりやすいというのはあるかもしれないけど、何となくこの理由の説明のところがすっきりしないんだよな。
別紙2、2番、実証実験における取り組みの概要、左の下のところね。ポートの配置というところがある。「幹線道路周辺の公園や区有施設等、利用者ニーズが高く」と書いてあるんだけど、これ使う人は別に区有施設に置いてあるから利用ニーズが高いというわけじゃないでしょう。だから、利用人数が高いから区が無料で貸してあげるっていうことでもないだろうし、何となく主要幹線道路の近いところにあれば、別に公共施設だからというふうに限らないんじゃないのかなって。もともとなかなか貸してくれるところがなくってね、というのかもしれないけど。ちょっと今後の事業展開、本格実施するに当たってはよく考えてもいいかなって。どうしても23区の主な取組の中で、みんなそういう取組で一律なんですよと言われたら、うちだけ有料ですというわけにはなかなかいかないかもしれないけど、よく条件精査してもいいかなと思うんですけど、いかがですかね。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今後の検討課題かとは認識しております。ただ、今、最後委員がおっしゃられたとおり、広域連携協定の中で、他区と、基本的には無償で貸すということを各区と要は足並みをそろえているところではございます。
また、あと先ほど少しお話ししたんですけど、事業としてしっかり採算が取れているかというと、例えば中野区だと、もう補助金は出していませんが、利用収入と、要は再配置等で使っているお金、マイナス側で推移しているといった状況でございまして、やはり一定程度行政が支援するということも必要な状況ではあるのかなとは思っています。
あと、その他社さんとの公平性みたいなものはやっぱり担保しなきゃいけないのかなと思っていますので、そこはドコモだけじゃなくて、他社にもしっかり希望があれば貸せるような状況をつくっていくというふうに考えております。
白井委員
もう少し細かく言っていくと、建物であろうと、土地であろうと、これは行政財産だよね。うちはわざわざ貸出し条例をつくって、基本的には有料で借りてもらうというのが原則ですよ。ただで貸すといったときには、幾ら公共貢献があるからとか、自転車の利用に対して促進しているからというだけではちょっと弱いかなって。ましてや競合してもらえるような事業者が出てくるのであれば大いにあり得るかなと思いますよね。
もちろんその利用目的によって、いわゆる一般的に場所を借りたらこのぐらいですよという相場観で貸すのか、割引きなんかもあるんだろうけど、何となく今聞いていると、もはや出来上がっているよね。確認とかって言っているけど、もはや前提みたいな。
一方、何ていうんだろう、他区は基本的に無料だって言うんだろうけど、じゃあって、補助金を中野区は払っていなくって、ほかの自治体もそろそろ手引いていくと考えたときにね、じゃあうちはポート数を幾つ貸し出しているのって、ただでって。ほかの区は幾つ貸し出しているのってなったときに、逆に言うと、そこまで区有施設を貸し出さなくっても、同じように受けてくれるんだったら、そんなにたくさん供出しなくてもいいだろうと思うし、今後の展開を考えていると、区有施設のポートをさらに増やすみたいなことを書いてあるんだよね。要するに無料でどんどん貸し出しますというふうに受け取れなくもないんだよ、これ。もはや事業が成り立つのだったら、これ以上ただで貸してあげる必要ないでしょって。いやいや、他区と比べると中野区の供出数が少ないんですよというなら別だけど。もうちょっとシビアに見てもいいんじゃないのかいと思うんだけどな。
変な話、中野区はいろんなものを貸し出して、いわゆる税外収入を確保しようという取組をやってきたし、自分も提案して条例設定までしたんだよ。自動販売機から始まり1階のコンビニしっかりって、挙句の果てにはエレベーターの間のいわゆる壁を貸し出すとかね。何ていうんだろう、いわゆる収入源の確保できるものはとやっているんだろうけど、原則無料じゃない。例外無料だから、本来であれば、という考え方をもう少し入れてもいいんじゃないかなと思うんですけど。まだ変更がきくのであればよく検討する必要もあるだろうし。
これ、計画期間を何年で計画設定するのか分からないんだけど、何となくもうこの10月以降スタートみたいな話になっているんだろうけど、これは期間の設定とかあるんですか。もう一回契約を見直すだとか。このような内容で締結しますと言ったものを委員会で説明してもらえる機会とかありますか。どうでしょう。
宮澤都市基盤部交通政策課長
協定を組むときには、しっかり委員会のほうに報告したいと思います。
白井委員
もうやめます。今るる言いましたけど、やっぱりしっかりこの辺精査する必要があるかなって。何ていうのかな、闇雲に全部お金取れって言い方しているわけじゃないんだけど、区の財産を無償で貸し出す、またそれを一定の事業者に貸し出すというに当たってはよく物を考えていく必要があるだろうし、この点、他区との連携もある中でなので、よくこの辺、ぜひぜひ検討していただきたいと思います。先ほど来お話いただいているので、これで答弁は結構です。
委員長
委員会を休憩します。
(午後3時01分)
委員長
それでは委員会を再開いたします。
(午後3時19分)
引き続き質疑を行います。
いさ委員
すみません、思い出したのでちょっと聞いておかなきゃいけないと思って。この実証実験をやっているときに、大妻中野中学校・高等学校の向かいにあるすみれ公園、あの場所を使っていて、近隣の方から何かいろいろ御意見が来て、あそこは取りやめるということになったと思うんですけれども、ここに関係して、そのシェアサイクルを置いていた場所はもともと草地だったはずなんです。それが、シェアサイクルがなくなったところ、今、砂になっているんです。これってどっちがどうなんでしょうか。原状復旧は最低しなきゃいけないんじゃないかなと改めて思っているんですけど、いかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
草地だったかどうかですけども、ちょっと記憶が確かであれば、草地というよりかは、少し要は雑草というかそういったものが生えていた場所を、少し雑草なんかを抜いておいたという経緯はあるんですけれども。原状復旧という意味では、そこに柵なんかはつけたので、そういったものは穴とかはしっかり塞いで、現状復旧をして公園のほうに戻してはいます。
いさ委員
という話を近隣の方から何件か聞きまして、結局草地だったから子どもたちをあそこで裸足で遊ばせていたのになあという声があったわけなんです。そういう設計じゃなかったとするなら、勝手に生えていたということですから管理不全の話なのかもしれないですけれど、その事前の状態がどうであったか、その原状復旧みたいなことは事業者が本来やるべき仕事ですよね。そこは確認したいんですけど。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいますとおり、事業者のほうで原状復旧するというのは基本になります。
いさ委員
もともとがどうなっていたかということや、これ公園担当はいるんですよね、ここにね。どうお考えですか。
村田都市基盤部公園課長
公園にも幾つかサイクルポートは置いてございます。そのすみれ公園に関して言うと、草地というような形ではなかったのかなというところではございます。今ちょっと砂っぽくなっているというお話がありましたけれども、何というんですかね、雑草っぽくちょっと生えていたものを、そのまま丸々同じように戻すというのはなかなか難しいとは思うんですけれども、そのもともとあった状態に近い状態で返していただくというのが基本なのかなというふうに思っております。
いさ委員
この話をどっちで判断したらいいのかちょっとよく分からないので引っ込めますけれども、事前にどうなっていたかというのと原状復旧というのは前提だと思うので、そこは把握していなかったのなら、今後は頭にちょっと置いておいてほしいなと思います。同時に、その公園の話は別の話になってくるので、また後の機会で聞くことにします。
ひやま委員
すみません、ちょっと2点まとめてお聞きしちゃいます。1点目が、このシェアサイクルが始まった当初、そのポートのキャパシティに対して、そこに乗り捨てる人の、要するに乗り捨てる人のほうが多くてポートがもう完全に飽和状態になっちゃって、もうあふれかえっちゃっているというのがありました、地域で。それ今、僕の地域では、そういった苦情というのかな、そういうのはもうないんだけれども、それって今どうなっているのかというのが1点目。
それから2点目、その事業者、今後ね、ドコモだけじゃなくてほかにも事業者さんを拡大していくような御報告でしたけれども、今後その拡大をしていったときに、やはり同じようにそのポートに対してのキャパシティに対してそこに止める台数が増えたりなんなりして、やっぱりそういったことが起きないかって懸念があるので、その点、2点お答えお願いします。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員御指摘のとおり、実証実験開始当初、公園なんかで、ラックが5個あったとしたらそれ以上のものが置かれたりとかということがありました。その点については、台数制限をかけることで解消させてございます。
ただ一方で、ドコモ・バイクシェアの事業としては、台数制限がかからないで止めさせるというのも事業の特色としてあります。というのは一点付け加えさせていただくのと。
今後の事業者については、逆に、今区内で展開している2社ありますけれども、その2社については、そのポートに設定した台数以上の台数が止められない仕組み、事業の仕組みになっていまして、ちょっとそれが各事業者で特色として一つあるといった状況です。
ひやま委員
もう一点、ごめんなさい。例えばそのシェアサイクルを活用して、例えばよくあるのが、違法駐輪しちゃって、普通の自転車だったら回収されちゃって、どこどこに来てくださいみたいなことで、行ってお支払いしますよね。このシェアサイクルの場合って、もしその例えば違法駐輪しちゃって持っていかれちゃいましたといった場合、これって当然利用者の方が払うのか、そこの仕組みだけちょっと教えてもらえませんか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
実際に区内でもそういった事例はありまして、利用者の方が、要は撤去されている時間の延滞料金として支払うことになります。
ただ、その放置を取りに来るのが、一応私の所管で放置の撤去もこのシェアサイクルもやっていますので、放置があった時点で事業者のほうに、車体番号で利用者を特定できますので、放置を撤去しましたということを事業者に連絡して、事業者から利用者のほうに撤去されていますよという情報が行くように、極力あまりタイムラグがないように、そういった運用をしております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、民間自転車駐車場の整備促進に係る公民連携についての報告を求めます。
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、放置自転車の防止や自転車利用者の利便性向上を目的とした民間自転車駐車場の整備促進に関わる公民連携について御報告申し上げます。(資料5)
1、趣旨でございます。区内鉄道駅周辺における放置自転車の台数は全体的に減少傾向にありますが、放置率は5%台で下げ止まっているため、今後も駅前放置自転車クリーンキャンペーンなどによる適正な自転車利用の啓発や放置自転車に対する警告・指導・撤去を効果的かつ効率的に実施するとともに、利用者ニーズに合わせた自転車駐車場の確保を図る必要があります。
一方で、近年は民間における自動車駐車場の一部転用による自転車駐車場の設置や、自転車駐車場のシェアリングサービスなどの小規模な自転車駐車場の設置が進んでおります。このうち、自転車駐車場のシェアリングサービスは、その特性から、区が課題とする短時間の自転車放置の解消に期待できるため、適切な役割分担の下、放置自転車の防止や自転車利用者の利便性向上を目的として、公民連携を実施したいというものでございます。
2、3については続けて御説明いたします。連携事業者は、アイキューソフィア株式会社。サービス名称は、みんちゅうSHARE-LINというものでございます。
サービスの概要でございますが、別紙にサービスの仕組みのイメージ図と活用事例を掲載しておりますので併せて御覧ください。本サービスは空いている土地を、自転車やバイク等の駐車場として貸したい人と、駐車スペースを探している人をスマートフォンの専用アプリまたはホームページを介して結びつけるものとなっております。土地の貸出し希望者は、使い道に困っているデッドスペースや使っていない自転車置場、空家等を自転車1台分のスペースからコストをかけずに駐車スペースとして運営することができ、利用希望者は専用アプリまたはホームページで利用したい駐車場を検索、事前予約して、スマートフォン上で決済を行い利用するといった仕組みでございます。
裏面のほうを御覧ください。4番、役割分担(案)についてでございます。初めに、区の役割でございますが、1、区ホームページ等による施設開設及び利用促進に係る広報、2、その他、施設設置に係る用地確保への協力等を考えております。
次に、事業者の役割でございますが、事業の運営、施設の設置、管理、施設の設置、管理に関する土地所有者との調整、契約、設置した施設における不正駐輪への撤去等対応を考えております。詳細につきましては、今後事業者と協議し詰めてまいりたいと存じます。
5、費用負担についてでございます。事業に関わる経費は事業者負担となっており、原則区は費用負担をしないことで調整してまいります。
6、協定締結事例についてでございます。今回検討している公民連携に関しては、東京都23区内では5区、区外で2市、その他で2市の事例がございまして、それらの事例を参考に今後調整を進めてまいります。
今後の予定でございます。本報告後、事業者と役割分担や対象とする地域等に関し協議を行いまして、双方で合意できた段階で協定締結をし、事業を進めてまいりたいと存じます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
改めてこの駐輪場の問題、このことも私、ずっとこういうふうに民間のところにも協力を求めるべきじゃないかとかねてから言ってきたところでして、歓迎をしたいなと思います。基本的には、その事業者に任せる格好だと思うんですけど、区はこれ、どのような形でこの事業者の協力ができるのでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
紙面にも書かせていただいていますとおり、区の役割としましては、この区のホームページ等によって、その施設の開設だったり、この事業を区民に対して紹介することで広く区内で展開することに協力できるのかなと思っております。
いさ委員
実は潜在的なニーズは相当あると思います。例えば一軒家で駐車スペースがある、庭に駐車場があるようなところでも、その世帯が出ていってしまって御高齢の方が一人で住んでいてそこが空いているなんていうケースもありまして、それからお店をやっていたけれども、そこはもうやっていなくて、空いたスペースになっていて、車だけ駐輪場に貸し出しているみたいなところは結構あります。なので、周知を徹底していくと、こういう土地って僕出てくるんじゃないかと思っていて、ぜひそれは周知のところはすごく工夫して、事業者が進められるように力を貸してあげてほしいなと改めて思います。
それで、バイク等というのも書いてあります。これは、自転車以外にこの事業者はバイクの駐輪場もやっているということですよね。過去に質疑でやったっけな。中野駅周辺ってバイクの駐輪場が埋まっています。どこに電話しても待ちがすごいです。次の人が待つまで、3人待ち、5人待ちとかということで空きがない。なので、バイクの駐輪場というところでもすごく潜在的なニーズがあるので、本当にこの仕組みについては区ができる協力はしてあげてほしいなとともに、バイクのニーズが潜在的に多いんだということはぜひ事業者に伝えてほしいんですが、これは要望としておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、5番、マンション管理計画認定制度についての報告を求めます。
落合都市基盤部住宅課長
それでは、マンション管理計画認定制度について報告いたします。(資料6)
マンションの管理の適正化の推進に関する法律が改正され、地方公共団体が適切な管理計画を有するマンションを認定することができる制度、マンション管理計画認定制度が設けられました。このことについて、以下のとおり認定事務を開始いたします。
1、目的についてでございますが、マンションの管理組合によるマンション管理の適正化に向けた自主的な取組が推進されるほか、管理計画の認定を受けたマンションが市場で評価されるなどの効果が期待されるものです。
2、認定制度の開始予定でございますが、令和5年8月からでございます。
3、認定制度の概要についてでございますが、マンションの管理組合が作成した管理計画が一定の基準を満たす場合に、適切な管理計画を持つマンションとして区が認定を行うものです。
(1)認定の対象については、区内の既存のマンションとなります。(2)有効期間につきましては、認定を受けた日から5年間となります。(3)管理計画の認定基準については、管理組合の運営、管理規約、管理組合の経理、長期修繕計画の作成・見直し等といった各項目について基準を満たすことでございます。(4)申請手続きについては、マンションの管理組合の管理者等が、あらかじめ認定基準の適合状況について、公益財団法人マンション管理センターの事前確認を受けた後、区へ認定申請を行うこととなります。この認定事務に係る手数料を定めるため、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例を提案させていただいております。
また、この管理計画の認定を受けたマンションにつきましては、マンション管理センターの専用サイトで認定マンションとして公表されます。
このほか認定マンションのメリットとしましては、現在、住宅金融支援機構においてマンション共用部分リフォーム融資や取得の際の融資の金利の引下げ、また、修繕積立金の積立て等を行う債権の利率の上乗せ措置がございます。
また、令和5年度の税制改正において、築20年以上かつ10戸以上の認定を受けたマンションにおいて、長寿命化に資する大規模修繕工事が実施されたなど一定の要件を満たす場合には、その翌年度に課される建物部分の固定資産税が減額される特例措置が設けられてございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、6番、東中野駅東口周辺まちづくりに関する意見交換会等の結果概要等についての報告を求めます。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、東中野駅東口周辺のまちづくりに関する意見交換会等の結果概要について御報告申し上げます。(資料7)
本報告は、昨年度に実施した東中野駅東口周辺まちづくりに関する意見交換会及びアンケート調査の結果概要、及びその結果を踏まえた東中野駅東口周辺におけるまちづくりの検討の方向性についてまとめたものでございます。
1番、これまでの経緯でございます。東中野駅東口につきましては、従来から駅舎及びその周辺のバリアフリー化が地域及び委員の方々より強く求められているところでございます。既にこれまでの当委員会でも御報告してございますが、過年度に行った調査により、既存駅舎を活用した対応は困難であるとの結論に至ってございます。さらに、東中野駅東口周辺は、駅とまちの結節機能が十分でない、空地や低層住宅が多く存在しており土地の有効活用が図られていないなどの課題がございます。区では、これらの課題を解消するためのまちづくりの検討の方向性を定めるに当たり、地域の声を反映するため、昨年度、意見交換やアンケートを実施したものでございます。
2番目、意見交換会及びアンケート調査の実施内容及び結果概要でございます。
恐れ入りますが、別紙を御覧願います。意見交換会は昨年度、11月10日及び11月13日に、いずれも東中野区民活動センターで実施してございます。参加人数は、資料に記載のとおりでございます。
意見交換会で寄せられた意見を整理したものを表にお示ししてございます。まちの課題につきましては、災害時の避難場所がない、空地管理、ムーンロードなどの魅力が生かしきれていない。公共施設に関しては、駅周辺の交流の場や施設が少なく、小・中学校が遠い。公園及び遊び場が少ないなどがございます。交通関係では、東口駅舎のバリアフリー化、道路が狭い、歩きにくい、駅南北の回遊性など、自然環境に関しましては神田川の魅力のよさが生かしきれていないなどが挙げられました。まちの魅力としましては、居心地のよい住環境、まちの雰囲気、住民関係。にぎわいとして、個性的なお店、商店街があること。また、区民交流施設や新宿への近さ、公共交通の利用環境がよいなどが挙げられております。
次に、(2)アンケートの調査結果でございます。東中野駅を中心として、周辺のエリアにアンケートを約1,800世帯ほど配布し、またホームページで意見を求めてございます。回答数は、約430件で、Web回答及び紙ベースの回答がなされてございます。
アンケートの集計結果は、資料の右側にお示ししてございますが、現在の満足度、今後の重要度では、東口駅舎及び駅周辺の歩きやすさ、バリアフリー化が挙げられてございます。また、駅南北方向の回遊性、駅との結節機能、また、災害時の安全性や防災に関する施設状況などがございます。
今後のまちづくりについて必要な都市の整備としては、東口駅舎のバリアフリー機能の整備、駅南北の回遊性の向上をさせるための基盤整備、駅からまちへの円滑な歩行者動線の確保などが要望として挙げられています。
また、まちの個性や大切にしたいものでは、落ち着いた雰囲気のまちであり、子どもにも高齢者にも優しいまちが挙げられてございます。
(3)意見のまとめ及びまちづくりの検討の方向性でございます。意見交換会やアンケートからうかがわれるように、まちづくりの方向性は、資料の右側の今後に示したとおり、歩行者空間や人々が交流できる空間の創出、まち側と一体となった駅舎のバリアフリー化、駅南北方向の回遊性の向上が求められる、街区再編等が求められるという結果になってございます。
恐れ入りますが、資料の鏡にお戻りいただき、4、今後の取組でございます。こうした意見交換会やアンケートに示される東中野駅東口周辺のまちづくりの基本方針の策定に向け検討を進めてまいります。特にJR東日本との連絡や情報交換を具体的に行い、検討を進めていきたいと考えてございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
この別紙のほうのにぎわいというところに、「ムーンロードの魅力と可能性が活かしきれていない」と書いてあるんですけど、これはどうしてこの判断になったのか、どういうことなのかちょっと、もう少し御説明お願いします。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
周辺の町会、商店会、あるいは意見交換会、アンケート調査の中で、そうしたことが記載されておりまして、まちの個性やよさという一つ特徴づけるものとしての意見がございました。
いさ委員
そこにこのままの文章で書いてあったんですか。なぜ、こう「魅力と可能性が活かしきれていない」というふうになるのかがもうちょっと書いていなかったものでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
こういった趣旨のことで書いてありますので、なぜというところは。
いさ委員
ちょっとやや唐突感があるなという感じがします。何か今、十分にあそこは魅力的かなという気がするんですけど。
それで、この計画だとJRの土地だけでは、これをそのバリアフリーを実現するのが難しいから向こう側に何か下ろすんだよと。その土地を使って区画整理をしてという話だったと思うんですけれども、このことについて地元の皆さん、特にその地元の商店街の皆さんはどのような御意見でしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
まず、前回、先般行った報告では、既存の駅舎を活用した範囲では難しいという結論を出しています。その後どういうふうに具体的に考えていくかはこれからのことでございます。なので、具体的なところは区としてまだ決まってございませんけれども、既存の駅舎で把握できていないので、駅の南北をどういうふうに結びつけていくのか、あるいは周辺のまちのバリアフリー、駅舎のみならず、東側の区道からの高低差も含めてどういうふうに進めていったらいいか、これから考えていきたいと思います。
いさ委員
地元の東口駅前商店会さんは、何らかがその駅のほうから降りてきて、そこの土地を使ってというその土地買収のことについては反対をしていたんじゃなかったかなと思うんですけれども、区の認識としてはどうでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
土地の買収については情報として聞き押さえてございますけれども、それと具体的にどういうふうにまちづくりを進めていくか、また別問題でございますので、関係は全くないわけではないんですけど、土地の、こちらにも、資料にもお書きしましたとおり、土地のどういうふうな活用の仕方、あるいは街区再編があるのか、そういったことを含めて今後検討していきたいと思います。
いさ委員
実際に具体的に何か計画とかがあるわけではありませんから、それはそういうことになろうかと思うんですけれども、当然あそこのムーンロードの皆さんは地上げ屋と戦ってきた人たちですから、そういうことについては特別の思いはあると思うんですよ。そういう人たちに対してね、どうやってその話合いをもって合意を得ていくのかというのはとても大きな課題になると思うんですけれど、情報の出し方も含めて慎重にというか、きちんと声を聞いてやってほしいなというのは、改めてちょっと今の段階ではそこまでは言っておきます。
それで、バリアフリーの考え方そのものなんですけれども、東口の改札からホームへ向けてのエレベーターというところでは、JRそのものは、これ否定をしていなかったというふうに聞いていますが、これはいかがでしょう。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
改札からホームに対してのエレベーター、既存の駅舎の中での話ということで把握したいと思います。それにつきましては、まず既存の駅舎を使うということで改築することは、建築的な制度でなかなか難しいというふうに聞いてございます。
いさ委員
住民の側から実際に提案があって、その話合いの場ではJRは否定していなかったというふうに聞いています。結局この大きな計画になれば、それ相応の時間がかかると。それこそ数年、10年とかのスパンでかかってくるというと、そのバリアフリーそのものが遠のくよねというのは地元の皆さんの思いであると思うんですよ。ですから、できる範囲でJRさんに努力してもらうというのは、引き続き並行してやれることじゃないかなと私は思うんですが、この点は今のところいかがお考えですか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
さきの御報告のときも、詳細に検討して既存の駅舎を使った形で、区としてやることも含めてなんですけれども、JRが実際にエレベーターを設置することに関しても既存の基準というのがあります。建築基準法等の制度もあります。あるいはバリアフリーに対するガイドライン、その辺も検証しまして、なかなか難しいという結果として聞いてございます。
いさ委員
バリアフリーの考え方で言えば、当然合理的配慮はしなければいけないから、なるべく早くやらなきゃいけないということとともに、できるかどうかのお話ということになってくるのでこの話になっていると思うんですけれど、JR自身がそのことを否定、話合いの場で否定していないということであれば、ちょっとそれは引き続きできる努力をしてもらわなきゃいけないということだろうと思うし、同時に、東中野はJRの駅ではあるけれども、ローカルな駅で、しかも東口側ですから、当然近隣の皆さん、もう大きな開発については、便利になるならそれはいいという思いもあれば、何ていうかな、開発そのものに対する忌避感というのはどうしてもあると思うんです。そういうところをあまり簡単には考えてほしくないなあという思いがあります。地元の反発があったらどうなるかというのは、中野駅の今の駅周辺のまちづくりを見ていて、皆さんもよく御存じじゃないかなと思うんです。そうしたハレーションを起こさないような努力というところでは、引き続き、近隣や特に地元の商店街の皆さん、よく話を聞いて進めていってほしいなと思いますがいかがでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
地域の意見を聞くことは大切なことと承知しています。そういうことで、近隣の方及び地域の住民の方の意見を聞きながら、このまちづくりは進めていきたいと考えてございます。
白井委員
当日の説明会にはいましたし、一連の今までの流れ、ここではあえてるる説明しませんけれども、もう長い長いこの間の経緯もよくよく理解した上でやっと申し上げると、ようやっとここまできたかなって思います。もう既に前期のこの4年間の間にも、当初から簡易の検査の段階で、いわゆる既存駅舎にエレベーターを設置するというのは難しいという結論は導いていたわけです。にもかかわらず、あえて複数年間かけて、予算をかけて、3か所の検討もした上で、やっぱり無理だという結論に落ちて、しかも今回この報告を受けていますけど、この報告がしばらく公的に地域説明会がなされるタイミングを失ってしまった状況だったので、個人的には、もったいない時間を何年もかけたなあというのと、その分のやつの予算は次のステップでどうできるかというふうに使ってもらえると、もう少し早く課題解消に近づけたんじゃないかなと思います。
長年の地域の本当に要望はたくさんあって、単純に駅舎のバリアフリーというだけではもはや解消できなくて、線路と地域を分断しているどころか、いわゆる一丁目側、五丁目側、それから四丁目側の、階段差で言うと2階フロア、3階フロアに近いぐらいの段差があって、このフロアの解消もしないと、もはや誰もが難しい、特に高齢者の方々の移動が難しい状況です。
一方、これまでの参画にJRが直接参画してこなかったというところが一番の課題で、それは地域の人が要望したらJRは否定しないでしょう。だってJRは検証していないんだから、この間、一つも。やるともやらないとも言わないだろうし、できるともできないとも、それは今までもずっとそうなんです。そもそもテーブルに着いていなくて、今回区が乗り出したことによって、やっと東口のいわゆる改札部分、これ、夜間でも一般の方が通行に供する形なので、駅舎を閉じることの形のないまま出来ているんですよね。連絡通路の整備も含めてやり直すというところから、やっとJRさんもちょっと席に着いてくれる交渉になったかなあと思っています。
一方、西口は、線路の上空部を蓋をする形で駅前広場を整備してというので、新しく交通結節点等を生み出してという形なんですけども、本当にそういう意味では東口は土地がなくて、しかも先ほど申し上げたように階段差がかなりある中での地域差がある状況です。どこをどう開発するかだとか、再整備するかというのはまだまだこれから絵を描く形であるんでしょうけれども、民間の方々の協力を得ないともはや難しい状況で、しかも、駅舎の大改築、最低でも大改装か改築はもうやらざるを得ないというのが結論であるならば、大がかりにならざるを得なくてね、これを区単独だけでやるというのはもはや無理で、そうするとやっぱり交通結節を考えながら、補助金活用というのを視野に入れないと、一体幾ら区の財政を投入しなきゃならないんだっていう話になろうかと思います。
やる課題が単純にエレベーターをつけるとは訳が違う状況になってきているので、正直言うと、これから何年かかるんだろうという思いもあるんですけど、今後、具体的なスケジュール感というのは、どのように考えておられるのかお伺いしたいと思います。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
委員御指摘のとおり、この場所は非常に地形的にも工法的にもすごい難しい場所だと把握しております。やはり区が中心になって基盤整備をしながら、都市計画マスタープランに示される回遊性、交流拠点というふうなものをつくっていく。それに関しては何よりもまずJRとの協力が不可欠ということがありますので、委員御指摘のとおり、JRや関係機関との情報交換、連絡調整をしっかり踏まえて、地域のためのバリアフリー化、あとまちづくりの方向性を定めていきたいと思います。そのためには、区としてまちづくりの方向性をまず定めなくてはいけない。それに基づいてスケジュール感が出てくると思いますので、しっかり対応していきたいと思います。
白井委員
具体的なスケジュール感は示せますか。どのぐらいで考え方をまとめていくだとか、今後どういう展開にするとかというのは、あくまでもアンケートをやって、発表があって、今後やっていきますまでは報告を受けているんですけど、そこまでは分かっているので、今後どのぐらいの、これが10年、20年かかってしまうようじゃ、まだまだ息の長い話だなと思ってしまうのでね、教えてください。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
今年度まちづくりの方向性の骨子を定めていきたいと思います。これがなければ、具体的な関係機関との調整が難しい。それで方向性を定めながら方針としてまとめていき、具体的な都市計画手法に乗せていきたいと考えております。今の段階ではすぐ言えませんけれども、まずやらなくてはいけないのは、区としてまちづくりの方向性をどういうふうに出すか、そこを定めて都市計画に載せていくことが一番だと考えております。
斉藤委員
私もこの意見交換会に参加させていただきました。やはり2人の委員もおっしゃっていたとおり、バリアフリー化ですね、かなり皆さんの要望が熱かったと思います。やっぱりこれ、かなり早急に進めて、説明会のときは、もうかなり難しいというお話をされていたかと思います。ただ、今日のお話を聞く中で、何らかの形でこのバリアフリー化であったり、この南北の、本当に階段を上って下りてという、お年寄りであったりベビーカーを持った方だとかなり厳しい状況なのが東口だと思っております。やはりこのスピード感をもって区とやはりJRが改革をしていっていただきたいというのを、改めて私からもお尋ねさせていただきたいかと思います。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
委員、御指摘のとおり、関係機関とのしっかりとした連携、情報交換及び地域住民との情報交換、意見を取り入れていく、大事だと思いますのでしっかり進めていきたいと思います。
斉藤委員
スピードをもって行っていただくことを要望いたします。よろしくお願いいたします。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、7番、新たな防火規制区域の拡大についての報告を求めます。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、新たな防火規制区域の拡大について御報告申し上げます。(資料8)
中野区内におきましては、東京都が防災都市づくり推進計画に示される整備地域、いわゆる地域危険度が高く、震災時に特に甚大な被害が想定されるおそれがある木造住宅密集地域において、既に平成15年から本規制が適用されているところでございます。その後、東京都が示す地震に関する地域危険度測定調査(第9回)が出されましたけど、これを踏まえまして、区は、火災危険度が高い地域及び現在防災まちづくりの検討に取り組んでいる地区につきまして、新たな防火規制を拡大することとしましたので御報告するものでございます。
1、新たな防火規制区域とはでございます。
恐れ入りますが、別添のカラー資料を御参照願います。1、背景と目的でございます。こちらにつきましてはお示しのとおりでございます。区は、新たな防火規制について、整備地域以外でも火災危険度が高い地域等に拡大し、これにより市街地の不燃化を促進し、安全なまちづくりを進めるというものでございます。
2、「新たな防火規制」の概要でございます。この規制は、東京都建築安全条例の第7条の3の規定に基づき、建て替え時等の際には燃えにくい建物構造とするものでございます。
資料の左下の図を御覧ください。準防火地域と防火地域の規制に関する図が示されてございます。準防火地域では、延べ床面積によっては火災危険度の高い木造住宅の建築が可能になってしまいますが、新たな防火規制が適用されますと、最低でも準耐火規制以上の建物、いわゆる一定の耐火性のある建物以上の建築物を建築することが必要になります。区はこれにより、火災危険度の高い地域の建物の更新により安全なまちへと実現を目指していきます。
次に、別添資料の右、3、「新たな防火規制」を拡大する区域でございます。図の中で、青色の線で囲んである南台、弥生町などや、北側の大和町、野方、新井、上高田の一部の地域でございますけれども、こちらにつきましては東京都の防災都市づくり推進計画の整備地域でございまして、既に平成15年からこの規制が適用されてございます。
今回は、これに加えまして、火災危険度が高い地域、こちらは赤丸で「火」という字で囲まれているものがあり、縦じまの赤線で囲まれた区域、こちらになりますが、こういった地域につきまして新たな防火規制区域を加えるものでございます。すなわち、区北部では若宮地域や沼袋地域、上高田の縦じまで囲まれた地域でございます。区の南側では中野一丁目、中央四丁目、本町二丁目、四丁目、六丁目地区でございます。
大変恐れ入ります、資料の鏡にお戻り願います。3、地域への周知方法でございます。8月24日から9月3日にかけまして、該当する地区の区民活動センター及び産業振興センターで、合計8回の説明会を行うほか、該当地区内の全戸へのパンフレットの配布、その他、区報、区ホームページ等、また、町会自治会への情報通知を行うこととしてございます。
4、これまでの経緯でございます。昨年度9月に東京都の地震に関する危険度測定調査(第9回)が公表され、これを踏まえまして、昨年の10月に建設委員会で本規制の拡大について御報告してございます。また、東京都に対してこの規制の考え方を示してございます。
次に、5、今後の予定でございます。本委員会や特別委員会での御報告の後、7月に都市計画審議会での報告、8月から9月に、先ほど言いましたように地域への説明会の開催、年末から年明けにかけましては東京都への意見会等を通じまして、来年3月に東京都の条例改正により規制が拡大されます。
なお、半年間の周知期間を置きまして、実際に規制が施行されますのは、令和6年の9月からになります。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
ちょっと確認なんですけれども、この縦じまの新たな防火規制拡大区域と、このランク、「火」のマークがついているランクとの関係なんですが、どちらも東京都の基準だと思うんですけど、これ違いといいますか、どう考えたらいいんでしょうか、この二つは。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
ランク4、赤丸で「火」とついているのは、昨年度の危険度調査において危険度4以上の地域でございます。縦じまで入っているのは原則この地域なんですけれども、さらに、地域で防災まちづくりに取り組んでいる地域がありますので、そういったエリアを含めて、そうしたエリアにつきましては広げて含んでございます。
追加します。例えば若宮地域でございますと、若宮一丁目、二丁目がランク4でございます。ただここの地域は防災まちづくり、以前からこの三丁目も含んで進めてございます。また、沼袋地域でございますけれども、ランク4ではないんですけれども、こちらの地域も西武新宿線沿線まちづくりの中で防災を視点としたまちづくりも進めている。そういった地域が含まれてございます。
白井委員
防火地域の変更はなくって、要は、今回は準防火地域の対象が厳しくなったと言っていいのかな。500平米を超える面積の建物で、かつ3階以上の建物、これがいわゆる耐火建築物になって、この基準が厳しい。それ以下のやつが準耐火建築物となって、いわゆるもともとの防火構造の建築物等と言われるような、木造モルタルみたいな、こんなものが対象外で外されたということなので、単純に言うと、準防火の地域の基準が厳しくなって、新たにこの規制の区域に追加されたという意味合いでいいんでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
委員おっしゃるとおりでございます。実際に準防火地域に対して、東京都の安全条例の規制によって、委員おっしゃるとおりの規制が入るということでございます。
白井委員
幾つか規制があってちょっと分かりづらいんですけど、いわゆるそもそもの町全体の火災危険度で分けているのがこのランクってやつで、それぞれのいわゆる耐火基準が設定してあるやつで、さらに木造住宅密集地域というのが指定されているから、何となくどこが一番危険なのかなとか、一体どこがこの新しく対象になったんだけど、そこは木造住宅密集地域じゃなかったりとか入り乱れているんですけど、今回の変更点でいうと、いわゆる準防火地域が加えられたということだと思います。
それで昨日報告があった、いわゆる木造住宅の建替え助成だとかといった場合の話だとか、ここでいう基準が、今回準防火地域が強化、厳格に把握されたことによって、これまではいわゆる対象地域に入っていなかったものが新たに助成の拡大につながるというものが入るのかどうか、ちょっと昨日の報告を聞きながら、これってひょっとしたらと思ったので、ちょっと併せてお聞きしたいと思います。どうでしょうか。
石原都市基盤部建築課長
木造住宅の建て替え、もしくは除却の工事助成でございますが、これは地域によって助成率であるとか限度額が変わるところでございます。これは昨日も御報告はさせていただいたんですけれども、例えば新防火地域につきましては、助成率自体は3分の2の助成金額250万円というところで、これまで準防火地域もしくは整備地域以外のところであったものに対しては、こういった新防火を入れることによって助成額のほうが上がってくるというところがあります。
白井委員
だから大事なのはこれだよね。単純に東京都の指定で何となくうちの建物が基準厳しくなったよという、これまではその基準の範囲内で済んだんだろうけど、より一段厳しい耐火基準じゃないと建物が建てられなくなりましたよというのと、そのお知らせじゃなくて、ただ一方で、本当にその建て替えを進めようとしたときに、助成の金額が変わるんだよね、半分しかくれなかったものが3分の2の対象になるというやつだから、新しくこの対象になった防火規制の対象の人たちのところのエリアには、やっぱり丁寧に御案内してあげる必要があるよね。そうすると施策の連動をするというのかな、建て替えだとか安全の向上につながると思うので、満遍なく使える制度でないがゆえにぜひ丁寧に周知をお願いしたいと思います。具体的にどうするかという考えは今ありますか。
石原都市基盤部建築課長
こちらにつきましては、昨日も申し上げたとおり、個別のほうで案内のパンフレットを全戸に配布しているところでございますが、今回の新たに防火規制を入れる地域については、説明会等もございますので、その中でこういったところもあるということは周知をするとか、そういったところは関係所管と連携して行っていきたいと思います。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
委員おっしゃるとおり説明会を予定しておりますので、そこで丁寧にやっていきたいと思います。
白井委員
ぜひ。単純に規制が厳しくなったというだけじゃなくてね、区としてこういう制度がありますよという話を丁寧にしてあげていただければと思います。なかなか区報を全体にお知らせをしただけでも、自分の地域が対象となっているかどうか非常に分かりづらいと思うので、新たに対象は厳しくなったんだけど、こういう制度が使えますよというのを丁寧にお願いできればと思います。以上です。結構です。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
先ほどの説明が足りませんでした。建築課と協力しながらしっかりと進めていきたいと思います。伊藤委員
ありがとうございます。新たに火災危険度ランク4の区域が増えた。私の住んでいるところの本町二丁目なんかもね、見まして、あらと思って、今お話を聞いていて。助成制度も変更になるんだろうということでありますけれども、例えばこれ、不動産の売買なんかにもやっぱり影響はあるのかなというふうに思っていたんですけど、その辺はどうなんでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
不動産の売買なかなか難しいところでございますけれども、こういった規制がかかることで、地震時等に危険な箇所につきまして安全な建物ということになりますし、先ほど言いましたように、新防火規制区域につきましては助成金の額も上がったり、あるいは火災保険とか入る際のそういったところのメリットもあるとは聞いてございます。そういったことで、やはり不動産取引の中でもそういったことが評価されるのではないかというふうに把握してございます。
伊藤委員
そういったこういう情報というかは、不動産協会とか、全日本不動産協会さんだとかそういうところにもやっぱり情報提供なんかはやっているわけですか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
関係団体のほうにも情報提供をしていきたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、8番、中野駅新北口駅前地区における基盤整備の進捗状況についての報告を求めます。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
それでは、中野駅新北口駅前地区における基盤整備の進捗状況について、資料を基に御報告いたします。(資料9)
本報告は、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会と重複報告になります。
初めに、中野駅新北口駅前地区で整備を計画しているペデストリアンデッキ、駅前広場等の基盤整備については、平成30年第3回定例会で報告いたしました中野駅地区整備基本計画に基づき基本設計を進め、昨年度、関係機関とも基本的な協議を整えまして成果を取りまとめたところでございます。現在これらを基に、UR都市機構及びJR東日本への委託により実施設計に着手しており、令和6年度の工事着工へ向け協議、調整を進めているところです。
今回、ペデストリアンデッキを含む交通広場の基本設計と整備に向けた取組状況などについて御報告いたします。
また、工事のため、歩行者の方の迂回措置や工事ヤードの展開などを順次進める予定でございますので、これにこれらに関しても適宜報告していく予定でございます。
1番、駅前広場の計画概要につきましては、記載のとおりでございます。
2、駅前広場の基本設計についてですが、A3の別紙でつけておりますけれども、別紙の内容については前回の委員会と同じ内容になってございます。若干の補足をさせていただきますが、別紙1の平面図の裏面のほうを御覧ください。2/4ページになりますが、新北口駅前広場の歩行者動線の概念のイメージ図でございます。新北口駅前広場は、大きく三つのレベルの高さで3層構造になっています。一つは、現在の北口駅前広場、中野通りがあるレベル、二つ目は、既に完成している東西連絡路と、新たに構築する新北口駅前広場の地上階のレベル、三つ目は、新しい西側の改札、西側南北通路から歩行者デッキのレベルの、この三層構造で構成しています。高さが異なりますので、上下の昇降、縦移動が必要となります。この縦移動につきましては、区のペデストリアンデッキの施設として整備する階段、エスカレーター、エレベーター、それから新たに中野四丁目の新北口駅前地区、あるいは囲町地区といった各再開発事業者で建設される建物側に設置する階段、エスカレーター、エレベーターといった官民連携の構成で全体が構成されています。実線で示しているものが区が整備するもの、点線が各再開発事業者側で整備するものとなってございます。
また、3/4ページでございますが、新北口駅前広場の全体の鳥瞰パース、それから四季の都市デッキ、ゲート広場のイメージ。
それから、4/4ページ側に行きますと、交通広場、中野駅の新北口に降り立ったときの全体がどのように見えるのか、駅前広場側からはどのように見えるのかといったところについてお示ししているので、併せて御確認いただければと思います。
恐れ入りますが、初めの紙にお戻りいただきまして、3番、協定事業についてでございます。新北口駅前広場の整備につきましては、事業の効率的な推進を図るため、駅前広場を含む中野四丁目新北口駅前土地区画整理事業の施行者であるUR都市機構へ実施設計及び整備を委託することとし、令和4年11月15日付で実施設計に関する協定を締結いたしました。
なお、鉄道敷に建設するペデストリアンデッキのエントランスデッキと、四季の都市方面及び囲町方面のデッキの一部については、実施設計と整備について、鉄道近接施工であること、それから南北自由通路や駅舎の工事ヤード等の関係などによりJR東日本へ委託することとし、令和4年12月20日付で実施設計に関する協定を締結いたしました。
裏面を御覧ください。事業範囲図の薄い青い部分が新北口駅前広場、それから濃い青の部分につきましては四季の都市方面のデッキ、これについては①ということで、URに委託する範囲でございます。鉄道に近接している緑の着色部分につきましては、②と、JR委託範囲ということで示してございます。さらに、オレンジ色の囲町デッキの西側区間につきましては、③の囲町東地区市街地再開発事業組合へ委託することとし、こちらについては令和5年5月16日付で実施設計に関する協定を締結いたしました。現在、UR都市機構及びJR東日本、中野区による三者連絡調整会議にて協議、調整を図りながら実施設計を進めています。今後は、囲町東地区も含めて調整を進めていく予定でございまして、実施設計につきましては令和5年度末の取りまとめを予定してございます。
4、関連事業についてですが、事業範囲図で赤く示している部分の④UR下水道工事、それから⑤桃園第二幹線工事についても予定されてございます。桃園第二川幹線につきましては、豪雨対策の一環として、既存下水管の負荷軽減を図り、低い地域での浸水被害軽減を目的としたものであり、区の駅前広場の雨水排水等とも連携することとなっています。
5番、歩行者迂回整備等についてでございます。現在、中野駅西側南北自由通路及び中野駅橋上駅舎等事業に伴い、東西連絡路の歩行者通路の一部について、JR東日本が歩道後退の整備を進めています。
迂回措置図を御覧ください。4で御説明しました関連工事や、これに続いてくるペデストリアンデッキ、駅前広場の整備に向け順次着手していくことから、歩行者の安全性と工事の進捗を図るため、一部の歩行者通路の閉鎖を行う必要があります。東西連絡路の一部と合わせ8月上旬を目途に迂回措置を予定しています。なお、これら迂回措置に関しましては、現地に案内を掲示するとともに、関係者へ説明、周知を図り、駅周辺の歩行者空間として安全な通行の確保に努めていきたいと考えてございます。
さらに、今後につきましても、ペデストリアンデッキや交通広場の整備を進めるため、工事ヤードが展開し、順次迂回措置を進める必要がございます。関係機関と協議を図り、北口駅前地区の利便性に配慮しながら安全な迂回措置を計画し、事業を進めていく考えでございます。また、これらについては、あらかじめ適切な時期に報告と周知を図ってまいりたいと考えてございます。
7番、今後の工事展開についてですが、別紙2の中野駅北口駅前地区工事ヤード展開図を御覧ください。一番最後のペーパーになりますけれども、各段階ごとにどのように工事ヤードが展開していくか、現時点での想定を示してございます。現在、中野駅新北口駅前地区では、中野駅西側南北自由通路及び中野駅橋上駅舎等工事による工事ヤードが展開されていますが、令和5年7月から下水道の工事がスタートします。STEP①の令和5年度から6年度では、今後、ペデストリアンデッキや交通広場の整備を行うため、まず、現在の区役所敷地を活用した仮設のバス停を整備する必要がございます。新北口駅前地区での工事ヤードは、JR東日本に加えUR都市機構、それから関連する占用企業者の各工事が円滑に進めるために必要な空間となってございますが、STEP②の令和6~7年度、特にSTEP③の令和8年12月に、中野駅の新改札開業時に必要な基盤整備が整うよう、通行の安全性と利便性にも配慮しながら効率的にヤード展開ができるよう、各事業者をはじめ各関係機関とも連絡、調整を図りながら今後検討を進めてまいりたいと考えてございます。
恐れ入りますが、資料の鏡のほうにお戻りいただきまして、7、今後の予定についてですが、令和5年7月に下水道局の桃園第二川幹線工事に着手いたしまして、同じくUR都市機構の下水の本管工事にも着手いたします。8月には、東西連絡の一部歩行者通路の迂回措置、また仮設広場内の一部歩行者通路の閉鎖と迂回措置を行います。令和6年度にまいりますと、区役所の解体、仮設バス停の整備、中野税務署の解体、またペデストリアンデッキの工事に着手いたします。令和7年は、中野税務署跡地のインフラ移設工事に着手いたしまして、令和8年には中野駅の新北口の改札が開業いたします。令和11年に全体の交通広場の供用開始を予定してございます。
本御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
まずお聞きしたいのは、この工事ヤードのお話が出てきたんですけれども、今の計画の土地を工事ヤードとして計画的に使っていくという話だと思うんですけれども、この土地って全ての工区の区間の中で全部使う計画なんでしょうかね。つまり、どこかに空いたスペースというのは生まれないものなのかということなんですけれど。というのは、こうしたその空いた場所があるなら、何らかその工事の区間であっても、区民がちょっと休憩したりであったりとか、何らか公共に資するようなスペースとして使うことはできないものなのか、ちょっとそれを聞きたかったんですけど。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
今回の新北口駅前広場の工事に関しましては、複数の事業者が同時に工事を展開する形になっておりまして、いわゆるヤードの取り合いという状況になってくることから、なかなかそういったところは難しいと考えてございます。
いさ委員
もう一つ、今後の予定のところというか、やっと出てきたというか、その桃園第二川幹線の話が出てまいりました。これかつて私も議会でお聞きをしていて、本線といいますか、本来の大本のところは、大久保通りの地下を大深度で通っていく計画ですよね。つまりここから中野通りの下を通ってそこに接続するというイメージでいいですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
今回御説明いたしました、桃園第二川幹線の新北口駅前広場に係る、先ほどの図で赤く示した部分につきましては、桃園第二川幹線の本線から枝線として伸びてくる支線と呼ばれているところで、こちらの計画に基づくところでございます。
いさ委員
経路は、中野通りの下ということでいいですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
委員おっしゃるとおりでございます。
いさ委員
そうすると、大久保通りの下を通るその本線といいますか、そちらでは大深度地下であるということが東京都に確認を取って分かったということなんですが、他方、大深度地下法は使わないというふうにも聞いています。ここの中野通りを通って本線につながるこの部分についてはいかがですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
この中野通りの下を通ってくる枝線の部分については、大深度の工事ではないというふうに聞いてございます。
いさ委員
この目的は、ここに新しい公共施設が出来ることで、ここの下水道を流していくというイメージだと思うんですが、そこの中野通りを通っていく中では、その周辺の下水もここでまとめて集めて流していくということになるんですか。それともこの場所だけを専用の枝線になるんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらの枝線につきましては、大久保通りの中野五差路周辺から中野駅、ここら辺と、それから中野四丁目、この区役所の周りの地下の水位が高いというところで、内水氾濫の危険性があるということで、この枝線を整備するというふうに聞いてございます。
いさ委員
もう一回確認です。ということは、その途中経過する場所の下水は取水しないということでしょうか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらにつきましては、雨水のみを取水するというところを聞いてございます。
ひやま委員
ありがとうございました。この別紙2の工事ヤードの展開図のところのSTEP③のところなんですけど、令和8年12月頃に南北自由通路と橋上駅舎共用開始となっています。これは今までもそういうふうにお聞きしてきました。その下の「歩行者デッキの一部使用開始」と書いてありますよね。ここで令和8年度予定というふうになっているんですが、この一部というのはどこを指すんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちら別紙2のSTEP③のところで、四季の都市方面デッキ、斜めに伸びていくデッキの先端部分がまだ工事中ということの意味合いでございます。
ひやま委員
そうすると、要するにこの青の、ブルーのところが工事完了になっています。ただ、この先端のところ、赤いところについてがまだ工事中ですよ。そうすると、これって動線としてはどう抜けるんですか、どういうふうに利用するということになるんですか、つまり。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらにつきましては、青い部分が工事が完了して、人が通れる状態になっている部分でございますので、この緑の点線で示している部分と、それから青で塗られている部分について人が通ることができるようになってございますので、新しい改札が出来てからは、この斜めのデッキの先のほうまで行っていただいて、工事中のそのちょっと手前のところで降りていただくと、四季の都市方面に行くことができるという想定でございます。
ひやま委員
暫定的な何か階段、暫定的に何かを造るんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
この四季の都市方面デッキの先端部分のデッキから降りる部分については、仮設の階段になるところを想定しておりますが、詳細については今後検討してまいりたいと考えてございます。
ひやま委員
これ、ほかのところはね、緑とか赤で歩行者動線と、こう書いてありますよね。ここのところって、何でその動線ってここだけ抜けているんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらは工事ヤードの展開図ということで、工事に着手しているところを赤く塗っていて、工事が完了したところを青く示してございます。一方で、地上部ですとか、歩行者の動線として緑で示した部分についても使えますよということで記載をしているところでございます。
ひやま委員
いや、それは分かっているんですけど、要するに、例えばそのデッキの上の動線もね、例えばSTEP④だったら、この四季の都市に出るこの斜めのこの動線って、赤く点点点点と書いてあるじゃないですか。分かりますか。でも、要するにここのSTEP③のところだけ、それが何で抜けているのかな。先ほどの御説明だったら、この斜めに抜けて、途中で暫定的に何か階段のような下りるものを造るというんであれば、普通に赤で動線をそこに書けばいいんじゃないのかなと思うんだけど、あえてこれ抜いているって何か意味があるんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
これは、STEP④の段階に参りますと、委員おっしゃるとおり赤い点線でお示ししていますけれども、完成していないというところで赤く点線が書かれていないというところでございます。表記上はこうなっていますが、特に動線として通れないというところではなくて、あくまでも完成しましたというところが青く塗りたいという、この表現の仕方でということでございます。
ひやま委員
暫定的であっても、やっぱりその動線、ほら赤でちゃんとこうやったほうが私たちも分かりやすいと思いますし、だからそこは、あえて書かないというのもちょっと私は不自然なのかなって思いました。それは聞きません、これ以上。
一部使用開始というのが令和8年度って書いていますけれども、これは前提として、もちろん供用開始までには間に合うのか。それを過ぎるということは現実的にあるんですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらは新しく開発、それから駅の自由通路がオープンしたときに、開業した際に、必ずこの歩行者動線、それとバリアフリー動線が確保できるということを前提に考えてございますので、それを前提に今この検討を進めているところでございます。
ひやま委員
そうすると、この橋上駅舎の供用開始までには、ここのデッキの当然その一部の使用開始というのは、もちろんこれは当然間に合うという理解でいいんですよね。
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後4時35分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時40分)
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらSTEP③の令和8年12月には、確実にこの南北自由通路から歩行者動線、またバリアフリー動線について確保できるよう調整を進めていきたいと考えてございます。
ひやま委員
はい、分かりました。
確認なんですが、この南側、要するに西口広場、こっちのほうの動線は、この供用開始までにはこれはそろっているんですよね。確認です。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
今現在、UR都市機構のほうで西口駅前広場に降りるデッキについては整備をしておりまして、今、令和8年12月を目途に一応進めているということで御報告してございます。
白井委員
今まで特別委員会で御報告いただいた分のもので見ると、1/4、別紙1のやつ。駅前広場の図面があって、これは今までも議会の中でも様々な御意見出ていたので、今、改めてここでやるとお話がまた混乱するので一応飛ばします。果たしてこれでいいのかなあと思うところもあるんですけど、動線については。
新しいのは、何と言ってもこの2/4というのかな、先ほど3フロアからなる交差となるため、それを立体的に表してくれたという動線、これは今まで平面図でしか見たことなくて、なかなかどこのフロアがどこにつながっているのかというのがよく分からなくってね、これ立体に書いてもらったんだけど、ほとんど何か絵師さんの騙し絵図を見ているような、何となく元へ戻ってしまうような気がしないでもないんだけど。できれば本当は何ていうの、模型みたいなのってあるよね、あんなのがあると、駅前ってこうやって連動するんだなというふうに見られるんですけど、そんなものを作るなんていう予定はありますか。どうでしょう。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちら、模型についてはかなり高額な費用が発生するところがございますので、何か別の形でお示しできるようちょっと考えてみたいと思います。
白井委員
何ていうのかな、そんな精巧なものを望んでいるわけじゃないので、何となくね。現行の北口広場、これがだから地下1階というのかな、2階と言ったらいいのかね。東西連絡路があって、つながってきていて出てきた部分。今、そもそもあの駅舎の部分で新駅舎の外観が何となく囲いが見えてきて、サンプラザ側に飛び出ている部分が、あそこがいわゆる南北通路の出入口の部分になって、これがそのまま駅舎の出入口の玄関口になるんだろうけど、意外と見ると高くてね、あれこれって、2階部分の高さってこのスペースなのかなというぐらい、かなり高低差があるというか、天井高さがあるような感じがしていて、あれがあのままサンプラザのほうへつながっていくんだろうけども、それを受けて、北口広場があって四季の森に抜けていくとなると結構な高さのものが出来上がっていくのかなというのと、何と言っても、この北口交通広場に入ってくるのが、今言ったサンプラザの高層階と低層階の部分のビルを突き抜けて道路がまたがるというやつで、なかなか実は、この駅の部分は注目はされているんだけど、実はこの道路の部分の接続というのも、これ都内でも例が少ないぐらいの建物の構築になるわけでね、ビルの真ん中にバスが通っていくような通りがあるという、さらに一般車両が入ってくるとなると結構動線も複雑なんだろうなあと思いながらで、今までのこの立体の交差の部分という部分では、この2/4というのが新しい資料なのかなと思って眺めさせていただいておりました。だからどうこうってわけじゃないんですけど、改めて、いわゆるこの3フロアの接続ってこういうふうになるんだなというと、結構高低差がありそうだなというイメージを実感したところです。これは聞いてというわけじゃないので、感想として。
あとはね、ヤードの部分の接続というので、別紙2、桃園第二川幹線がここに入ってくるというのは初めて知って、いわゆる現在の新庁舎もそうだし、駐輪場を整備するときに、あのエリアって工事の最中に結構水が出たんだよね。大変だというお話は聞いていたんだけど、なるほどと。今の中野駅の部分も、この幹線をわざわざここへ通すがゆえに、水害対策もこれで考えてやるんだと思って、ちょっと改めて何というか、感心したというか、ここまで回すんだなという。逆に言うと、これをやるがゆえに水害対策の備えになって、水が多く出るだろうと言われているのが回避できるんだなあというところを、聞いていて、あ、すごいなって、個人的に、これも感想なんですが思ったところです。
一方、この間、しばらくは何を優先になるかというのはこれで見えるんだけど、何といっても現在のバス乗り場を、とにかく仮設のやつを造らなきゃいけなくて、この仮設を造らないとバスの現在の駅前の広場が避けられないから、じゃあまずこの整備が優先になってこの動線が確保されていくのかなと思うんだけど、じゃあこの場所がどこかっていうと、これサンプラザかなと思ったら、そうじゃなくて、これ区役所の位置だよね。そうすると、まずは区役所が早く引越しをしないとバス停の乗り場の整備に着手できないということを、このヤード展開図というのは、単純に動線じゃなくって表しているのかなあと思ったんですけど、もう少しこのヤードの展開図、詳しく教えていただいていいですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
今、委員おっしゃるとおりで、まさにこの暫定バス停の整備が肝になっていくところでございまして、この暫定バス停につきましては、現区役所の前の広場と、それから低層棟の部分がまさにこの暫定バス停の部分になるところでございます。
白井委員
ありがとうございます。まずは前半部分、ここなんだろうね。あとは工事が、いわゆる付け替えをやって、一斉に全部できないから、あっちが出来たらこっちへ移してというのがしばらく続いていくという、こんな感じなのかなあと思って見させてもらったところです。
改めてなんですけれども、工事の進捗は、先ほど他の委員からもありましたけれども、幾重にも幾重にもいろんな工事が重なった上なので、計画どおりに何とか頑張ってもらうしかないんだろうなと思っているところです。
一方で、この駅前の、何ていったらいいんだろう、一番初めに戻ってしまうんですけど、動線の、一番初めの別紙1、今日はと言ったんですけど、これこのままの図面で北口広場は変更なしで行く予定ですか。まだ変更の余地があるんですか。最終的にはここが玄関口になるので、いろいろ変遷した上で最後はこれになりますという話なんだけど、この点、まだ検討の余地があるのかどうかだけ教えていただいていいですか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
今、委員御指摘の部分につきましては、前回の建設委員会、それから中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会のほうでも様々な意見を頂いたところでございます。頂いた意見につきまして、できるものとできないものがございますが、実施設計を進めていく中で、よりよい駅前広場を造っていくように検討していきたいと考えてございます。
いさ委員
すみません、もう一回聞きますね。イメージ図の2/4のところなんですけれども、動線の中に中野五丁目方面という矢印があります。これ、何か今もうちょっと報告できることというのはないものなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野五丁目方面、ここにデッキ接続部を記載をしておりますが、先日、都市計画案の説明会を実施をしまして、都市計画の中では中野五丁目につないでいくということで、地区計画の方針附図というところで矢印でお示しをしております。現在その方針附図で位置付けをしていくということで、今後は都市計画の地区施設ですとか、そういったことに位置付けをしていきたいということで考えておりまして、新たにそれ以上、現段階では報告できるところはございません。
いさ委員
本当はもうちょっとあるんだと思うんですけど、報告お待ちしています。
それから、これちょっとここで答えられるのか分からないんですけど、この図の中に、駅前近くのところにJRの駐車場棟というのがあります。これはJR側がこの再開発に伴って造るものということなんでしょうかね。これとこの計画との関わりについてちょっとお聞きをしたいんですけれども。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらにつきましては、JRの駅ビルに附属するもので、駅ビルのほうの荷さばき駐車場になります。
いさ委員
分かりました。じゃあ、ちょっと別の機会に聞くことといたします。
それ、1ページ戻って1/4、このど真ん中にある新北口交通広場について、直前の建設委員会でもここがかなり議論になったと思っているんですけど、あのときには、これタクシーの待合が少ないんじゃないのということや、一般車両をどうするのというようなことが話し合われていたと思います。その後、この辺りのことって何か検討はどこかでしていますか、進んでいますか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
前回の建設委員会と中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会で様々御指摘いただいた内容につきましては、現在、実施設計を進めていく中で検討しているところでございます。
いさ委員
ということは、ここは姿が変わってくる可能性もあるということでしょうか。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
大きく姿が変わるところはございませんが、できる工夫についてはなるべく取り入れるように検討を進めてまいりたいと考えてございます。
いさ委員
単純に今のままじゃ使いにくいんじゃないのという話なので、それはちょっと本当に前向きに検討してほしいなと思いますが。
もう一つ、この広場や車の流入に伴って、こうした車両がどこからどうやって出ていくのかという話がこれまであまりなされていなかったように思うのですけれども、今でもこの周辺はかなり車の量が多いですよね。中野区で言えば、南北で通る大通りがあまりないので中野通り多くなるし、その先の早稲田通りも相当車の量が多いですよね。これで駅前のこのにぎわいをつくっていく中で、さらに車も寄せてくるとなると、相当量のその交通量の増加が懸念されると思うんですけれども、こうしたことについては区はどんなように想定をし、また計画に盛り込み、交通管理者である警察と協議しというようなことはしているのかちょっと確認したいんですけれども。
井上まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長
こちらは、再開発に合わせて早稲田通り、それから中野通りも含めて交通解析等を行って、交通管理者と協議等も実施しながら、この再開発全体を見ながら進めているところでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
委員会を休憩いたします。
(午後4時54分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時55分)
次に、9番、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの検討状況についての報告を求めます。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
それでは、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの検討状況について、資料を基に御報告いたします。(資料10)
本報告は、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告になります。
初めに、中野駅周辺では、区全体を持続可能な活力あるまちへ牽引する区の中心拠点、多様な都市機能が集積した新たな活力とにぎわいのシンボルとなる先進的なまちづくりが進められています。こうした動きを契機として、中野駅周辺を中心としたまちの魅力や価値を向上させていくため、今後も市街地再開発事業等、ハードのまちづくりの推進を図っていくとともに、中野駅周辺で展開するエリアマネジメントの仕組みや推進体制の確立といったソフトの取組を総合的に進めていく必要がございます。そこで、中野駅周辺において、エリアマネジメント協議会による活動が有効であるとの考えから、昨年度は令和4年4月に中野駅周辺エリアマネジメント協議会が設立され、その後、協議会によって、令和5年4月に中野駅周辺エリアマネジメントの概念、理念を示したビジョンが策定されました。令和5年度につきましては、このビジョンに基づく取組、具体的な方策であるアクションプランの策定と、実験的アクションの実施に向けた検討を進めていくこととしています。
1、協議会における区の主な役割についてですが、エリアマネジメントは、民間が主体となってまちづくりや地域経営を積極的に行う取組でございます。本来は下のエリアマネジメント体制イメージ図に示しておりますとおり、エリアマネジメントは民間主体のものであり、区は側面から支援していく、協働していくものと認識してございます。しかしながら、中野駅周辺のまちづくりは、中野二丁目、四丁目新北口駅前、囲町など複数の市街地再開発事業等が同時期に、かつそれぞれが異なる事業主体によって進められています。また、駅の北側、南側と駅を挟んでいる状況などから、駅周辺全体としてより効果的ににぎわい、活力の向上につなげるためにも、協議会の立ち上げから間もない初動期については区が積極的にリードしていく必要があり、協議会の中に入って、複数の事業者がばらばらに活動するのではなく、商店会も含めて同じ方向性で活動することによって、まちの魅力が向上し、協議会が有効に機能していくものと考えてございます。
裏面を御覧ください。区の主な役割ですが、区は構成員として協議会に参加し、協議会の事務局を担います。そして各地区、関係機関との調整、他の自治体における先進事例等の情報提供、また、学識経験者等の知識の提供を行います。併せて、公共空間等の活用に向けたプロセスや仕組みづくりの調整を行います。
2、協議会における令和5年度の検討内容についてですが、アクションプランの策定、実験的アクションの実施、公共空間、公園、駅前広場、公開空地等の特定と活用方針、それから中野駅周辺のまちづくりにおける工事期間中、2030年までの工事期間中のにぎわい創出について検討していくこととなっています。こちらは協議会の取組でございます。
3、区の取組についてですが、まちの魅力や文化・芸術の発信力を高め、まちなかににぎわいを創出するためには、公共空間での民間活動や公共貢献によって地域と連携することでまちの活性化につなげていく取組について検討する必要がございます。今後、協議会による公共空間の活用の検討を行うに当たって、区の関係課による庁内PTを立ち上げていきます。
庁内PTでは、検討事項として、利活用可能な区有地の特定、運用体制と規制緩和等の方針、ルールの策定、占用許可基準の運用の弾力化について検討をしていきたいと考えてございます。関係所管としては、新区役所整備課、文化振興・多文化共生推進課(シティプロモーション担当)、また道路管理課、公園課を考えています。
4、協議会の今後の予定ですが、令和5年7月からアクションプラン策定のための運営会議等を開催していきます。その後、令和6年以降にアクションプランの策定を予定しています。
本報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
エリアマネジメントについてはいろいろ言いたいことがあります。これまでも建設委員会でもエリアマネジメントの学習会というのをやって、ここに関わっている学者の先生にもいろいろお話を聞いたりという中で、海外の先進事例なんかも考えたときには、このエリアマネジメントというのは生活空間であるという性格が必ずあって、この中野区のエリアマネジメントの中に、その生活空間としてのこの公共空間の位置付けというのはどこにあるのかがちょっと見えにくいなというのをずっと疑問に思っているところなんですが、改めてどのようにお考えなのかお聞きしたいなと思います。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
このエリアマネジメントに関しましては、そこで何か活動を行いたい、いわゆるプレーヤーと呼ばれるものと、それから空間を持っている、土地を持っている人、不動産を持っている人、あとは区有地、道路、公園、広場等を持っているものがいます。一方で、商業、ディベロッパーとか新しいビルが建つと、そこでテナントが入ってくるものと、それから住宅が入ってくるものと、いろんな資源がございますので、その辺を勘案しながらエリアマネジメントを推進していく必要があると考えてございます。
いさ委員
何か一貫してこのお話が、ここの事業者やそこの地権者のお話をされていると思うんです。生活空間って考えたらそうはいかないですよね。先ほど来、その所管の報告にもありました、駅前の自転車の利用の計画であったり、民間の駐輪場を造るんだという計画というのは、結局この近隣に住んでいる皆さんが駅前の空間をどうやって使うかって話につながっている話だと思うんです。それがね、このエリアマネジメントの中にどう反映されているのかという、そこの部分を今、私お聞きしているのであって、そうなるとプレーヤーというのは、地権者、事業者だけじゃない。この周辺で生活されている方。そしてここに区役所、中野サンプラザがある。区役所があって、中野サンプラザ、新しいものが出来るんでしょう。そうしたら中野区民全体であったり、もっと広い範囲の人たちがここを使うということが前提になっていなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、その辺もう一度お聞きします。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
今まさに委員がおっしゃったとおりで、この資料のエリアマネジメント体制イメージ図の中の左下のところにも地域団体というところが書いてございまして、これはいわゆるこの地域の方々のことを示してございます。ですから、この新しくできたビル周辺で例えばお祭りをしたいといったときに、じゃあおみこしをどこに置くのかといったときに、場所を持っている人は誰なんだといったところで、この地域と再開発事業者のほうが一体となってまちの魅力を向上していくといった活動が考えられるというふうに考えてございます。
いさ委員
僕、そういうイベントも楽しいし、好きだし、お祭りもね、やる場所があったらいいと思うんですけど、一貫して区はその話をしているんですけれど、改めて生活空間といったらそれだけじゃないんじゃないですか。つまり、イベントって毎日やっているわけじゃないでしょう、突発的にやったりするものであって、それ以外のときに、ここは生活空間なのではないですかということを聞いているわけなんです。そうなったら、ここにね、じゃあエリアマネジメント協議会というプレーヤーの中に日常生活している区民が入っているのですかというのもお聞きしたくなるわけなんです。これはいかがでしょうか。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
エリアマネジメントを進めていく中で、当然地域の方もプレーヤーとして参加していくことが、まちの全体の魅力、文化・芸術発信には有効であるというふうに考えてございます。その中で地域団体の方にも参加していただくというところで、一方で、エリアマネジメント協議会そのものは、このエリアマネジメントを進めていく中で、参加する方々の中でどういった取組ができるのかというところについて話合いを行っていくところです。
このイベントですとかそういったものが、毎日、毎週というふうに頻度高くやっていくということがエリアマネジメントではなくて、あくまでもこのエリアマネジメントを通じて、例えば近隣でごみ拾いをしたりですとか、あるいは皆さん一緒に打ち水を行ったりするような、そういった活動をやっていくというところも含まれているものと考えてございます。
いさ委員
実例を出せば出すほど日常生活じゃないところの話をされているような気がしてしようがなくてですね。あってもいいんですよ、そういうのは。別に否定はしないんです。じゃなくて、例えば今のプレーヤーのお話でいけば、地域団体というのはどこの人を指すのか、ここに普通の区民というのはいなかったでしょう、たしか。過去にも確認をしたけれど。そこを僕は言っているのです。区民の皆さんが、近隣の皆さんが、駅前の空間をどうやって使いたいのか、日常をどういうふうにここで過ごしていくのかというのは、この近隣の皆さんにとっての価値なんです。それがここに入っていないから、これはつまり、駅前の空間というのは事業者と地権者のものであるって言っているようなものじゃないですかって言いたいんです。それではまずいんじゃないですかと。
だから、エリアマネジメントそのものを、ここにまず区民が入っていくこと、それと、何度も言っています日常生活としての公共空間をどう考えるのかというところをもうちょっと入れてほしいわけなんです。それがないと、これ区民の皆さんには理解されないということなんです、駅前の空間が。あ、ここはにぎわいの施設だね、お客さんのためのものだね、私たちの生活には関係ないねと。だから僕、駐輪場を造れというふうに言ってきたんです。日常使っている人がいるんだから。ちょっとそこら辺り、もう少し聞きたいんですけど。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
これは新しいビルが建っていったり、再開発の中でも住宅棟が整備されたりするところはございます。このイベントが全てというところではなくて、例えば、新しい住宅棟に入ってくる方々の中には、当然休日はゆっくり静かに暮らしたいというニーズもあるところもありますし、一方で、商業棟ですとか、にぎわいの施設を持っているところについてはもっとにぎわいを活性化したいといったところもありますので、その辺につきましては、地域でどのような方向でいくかというところも含めて、今後どんなアクションができるのか検討してまいりたいと考えてございます。
いさ委員
そのアクションを、ぜひこのエリアマネジメントの中で実態のあるものとして入れてほしいのです。今のところ何の担保もないないままこのまま進んでしまったら、僕が今懸念したようなほうになってしまうんじゃないかと思っているわけなんです。
かつ、何度も言いますけど、僕、にぎわいを全く否定するつもりはなくて、むしろ好きな人間なんですけど、そのにぎわいの在り方についても、今のようなままだとプレーヤーがこの人たちになると。お金をかけて外から人を呼ぶのかみたいな話。それはいい、否定はしない。けど、区民の皆さんが自ら表現をしたい人だってたくさんいて、単純に言うなら、カメラマンだって、ミュージシャンだって、演劇をやっている人だって中野区にはたくさんいるわけなんですよ。あまり好きじゃないけど、それは資源という言い方しますね。そういう何ていうかな、文化の資源みたいな言い方。そういう人たちがこの場所をうまく活用できるというのが、本来のエリアマネジメントの中の役割なんじゃないかなと思っているんですけれど、そういう意味でも、区民が主体的に公共空間をどうやって使っていくかというルートが開かれていないと、この駅前というのは、駅前のまちづくりも含めて、あんまり区民との間に水と油になっちゃうんじゃないですかということが言いたいわけなんです。
私たち別に再開発全肯定していないわけなんですが、それにしても、それにしてもですよ、今、この計画が進んでいて、もうここまでなっている中で、せめて公共空間ぐらいは区民に理解を得て、そこがちゃんと区民が使える、何もないときには区民が生活の場としてそこを使えるというのは、これ提供していく。まちづくりがこれから区民に理解されるかどうかの、これキーになっているんじゃないかと思うんです、このエリアマネジメントが。その認識に立ってほしいという気持ちで今質問をしているわけなんです。改めて、それを保障するためにここに区民をちゃんと協議会の中に入れていくこと。それと、区民から聞いた話は聞き置くじゃなくて、じゃあ住民からこういう声が来た、これはどうするんだというのはきちんと検討して、事業の中に入れていくなり、使い方なり、入れていくということを考えてほしい。このことについてもちょっとお答えいただきたいんですけど。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
今、委員がおっしゃいました、例えば具体的なアクションの中で、若手ミュージシャンが活動する場ですとか、あるいは若者の踊りですとか、キッチンカーなどについても、具体的なこのアクションプランを策定していく中で、取り入れられるもの、それから実現できるものについては検討してまいりたいと考えてございます。
いさ委員
ぜひ前向きに、そしてこの具体性をもって入れてほしいなと思います。中野の駅前って、たまに何だろう、いろんなパフォーマーだったり、ラッパーだったり、バンドだったりが来るんですけど、すぐ通報されるんですよ。で来なくなっちゃう。もったいないのです、とても。ここの場所がいろいろな人が使えるとなったら勝手に集まってきますよ、そういう人たち。それが中野区のこの多文化共生だったり、文化の振興と密着、密接にリンクしている話だと思うんです。そこの鍵がこれなんです。だからあまり軽く考えないでほしい。このまま惰性で進めないでほしいと改めて要望しておきます。
大沢委員
今回すごくいいなというふうに思ったのは、このエリアマネジメントそのものに関する立ち上げ役として行政が牽引をしていきますということを、これは明確に宣言されたということかなというふうに理解しまして、そこはすごく、そうしないと恐らく、民間側に私、今までずっといましたけれども、そこってやっぱりマンパワーがないというところが、いろいろあるんだけどマンパワーがないというところがあって、そこのところも含めてしっかりと推進していく体制をまずつくりますよということを最初にきっと宣言しているのかなというふうにまず思いました。
そんな理解でいいのかということと、そうすると、構成員として、きっと本当に先端に近いような形の人を置いて、その人に聞けば、例えばその中野区の中の11の再開発全体を横串に刺して、今どこがどのぐらいに進んでいて、どの機能がどこのエリアでできることになっていて、この部分が足りないから行政としてはこう力を入れていくことになるんだよみたいなことが、常時、何ていうのかな、計画され続けているという状態を恐らくつくっていかないと、この11の再開発がばらばらに進むことにつながるって思っていたりするんですよね。その辺のその体制として、実際にどのぐらいのマンパワーを割いて立ち上げを区としてやっていこうとしているのか、そこをちょっと教えていただけますか。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
中野駅周辺エリアマネジメント協議会につきましては、構成員として再開発組合等のいわゆるディベロッパーの方々、それから既に建物が建っている中野四季の都市、それから商店会として中野五丁目地区と、それから中野二、三丁目地区の商店会の方、あとは商工会議所ですとか観光協会等の推薦者の方に参加をしていただいて検討していると。これが協議会そのものでございまして、それとは別に、協議会の中で、実際にいろんなアイデア出しとかをするのは、担当部会が運営会議として皆さんの意見を吸い上げていくような形で運営をしていきたいと考えてございます。
大沢委員
すみません、ちょっと今はっきりと分からなかったんですけど、今みたいなプレーヤーがたくさんいることは私も一応理解しているというか、議員になる前からある意味ちょっと関わっているところもあるので分かるんですけど、そこで一番恐らくキーになってくるのは、ちょっと繰り返しになっちゃうんですけど、ここで事務局をちゃんとやりますってある意味宣言しているんだというふうに思っていて、要は、そこで作業をして、資料としてちゃんとまとめ上げていって、そしてその全体の合意を取って次に進めていくというその役割って、結構実は相当の負荷がかかる。さっき申し上げたように、その11の再開発が同時に進んでいる中で、どこでどんな機能がどの再開発の中で行われていて、何が今足りなくて、何が例えば重複しているのかとかということをある程度しっかりと管理しながらやっていかないとという、そこが一番肝だって思っていて、そこをやるためには結構本当にマンパワーとして、もう本当に先端に近いような形でずっとそれを考えているような人がちゃんといないと、恐らく起ち上がらないんだろうなというふうに思っているところがこれまであって、その部分ある程度区としてやっていくんですよという宣言かなというふうに思って、そこは非常にいいなと思ったんですけど、その辺どうなんですかという質問です。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
そこの部分につきましては、区のほうでコンサルタントと契約をして、先進事例ですとか、区が持っていないノウハウ、その辺りをコンサルタントに委託をしているというところも含めて、全体として体制づくりを行って進めていこうという考えでございます。
大沢委員
はい、承知いたしました。それであれば、本当にこれからすごい大事な機能を担うと思いますのでぜひよろしくお願いしたいと思うところです。以上でございます。
白井委員
まず、これまで何て言ってきたかっていったら、私は、一番初めエリアマネジメントの話はかなり迷走してきたと思っていて、この話を受けてきたのは特別委員会の話なんだよね。前回にどう言ったかって、やり直せって言ったんだ、報告を。で改めて出てきたのがこれの話になっていると思っている。
何が一番の違いかというと、先ほど冒頭に説明あったけど、エリアマネジメントって、これ本来民間の運営でやるべきものなんだよ。これ大前提。そうじゃないとエリアマネジメントとはまだ言わない。にもかかわらず、協議会が立ち上がりビジョンはつくったという報告があったんだけど、それを議会に報告を受けて、それをじゃあ、いろんな意見出るんだよね、そのタイミングでどうするのって。あくまでも我々は民間の取組だから、それを聞いておくだけでいいんだったら、これはこのまま。だけど、そうじゃなくてと、区が事務局として今後も関与していくだとか、主たる役割をやるというのであれば、それは議会として関与をしますよって、まず立ち位置をはっきりしてくれって、ここが非常に曖昧だというところから、委員会の報告をやり直している。
もっと言うと、今年度の予算編成措置に当たって、本当は今回、うちの所管になっているけど、これ所管を替える予定だったよね。いわゆる区の体制の変換ってやったんだけど、区はあまりにもというので断念して、予算が戻ってくるって。だから本当はここには予算ついていない審議からスタートしなきゃならないと、よく分からん状態からスタートしていて、これに至っているんだよ。だから、何となくできましたねという話じゃなくって、しっかり、何ていうか、こんがらがった話をよくよく解きほどいてねという話だと思っている。
でね、確認したいのは、区がその上で、あえて運営の中で、いわゆる構成員として協議会に参加する、事務局を担うというんだけど、これ永続的にやるという話なの。前回は立ち上げの支援だって言い切っているけど、これずっとやるように見えるよ、この資料だと。いつまで関与するつもりですか。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
この件につきましては、委員おっしゃるとおりで、なるべく早いタイミングで民間主体、独り立ちしていける組織体制をつくるというところを目指して、それが来年になるか再来年になるかというところでございますけれども、その辺も含めて、今後具体的なアクションプランをつくっていく中で検討してまいりたいと考えてございます。
白井委員
そこが主たる報告の中に入っていないと駄目なんじゃないの。前回も一体何の報告をしているんだっていう話から委員会が紛糾しているんだよ。やり直しになっている。あくまでも民間の取組の話をしているのか、区としての取組を話しているのかって。それによっては我々は民間の取組の話を聞くって。だけどそうじゃなくて、区の取組だというなら意見言うよというところだった。それを、議会から意見を協議会に反映させるみたいなことを言うからちょっと待てって。一体公私の立ち分けはどこに行ったんだという話になっているわけだよ。
であるならばね、やり直すとなれば、本当はいつまでにこうするだとか、いやなかなか日時の設定は難しいんだとなれば、条件はここまでだとかというような条件整備をしておかないと、危惧するものはいっぱいあるんだよ。分かるかな。体のいいお財布になっちゃいけない。いつまでも事務局を引き受ける、公私を混同する。その財源構成というのは、エリアマネジメントの協議会が捻出するんじゃなくて、区が捻出し続けるとなると、これってもはや区のやっている事業と変わらないんだよ。しかもそれを専門部局をつくるというのは、もはや内局と一緒じゃないって。その辺の立ち分けをやらないと、エリアマネジメントだって言いながら区の事業とほぼ変わらない状態になるよって。いやどうしても、様々な事業体があって、複合するがゆえに区がやるんだと。じゃあ区の事業としてやればいいんだよ。民間の取組だって言っておきながら区でやるからよく分からない状態になっている。そこをはっきりしてくれというのが、多くの議員の意見だったと私は認識なんだけど。違うかな。どうでしょう。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
今、委員御指摘のとおり、これまでこの区の役割、立ち位置が不明瞭であったというところについては、これまでの説明の中で十分し切れていなかったところがあったというふうに認識してございます。今回この体制イメージのところに図化したとおり、区としてはこのスタートアップ時の牽引役として中に入って、この協議会をリードしていくというところについては、区の予算を使ってまさにやっていくところでございます。これについても、先ほどのお答えとかぶってしまうところもあるんですが、なるべく早く独り立ちできるような組織体制をつくっていくために、ここを今年度の取組としたいというふうに考えてございます。
白井委員
質疑の中で今答えてもらっているけれども、繰り返しだけど、これ口頭で言う内容じゃないから。さんざん紛糾してきて、整理をしてくれというのであれば、ちゃんと活字として明文化して報告すべきものだよ。今答えましたからという内容じゃない。かなり紛糾してきたんだよ、この中で。予算審議の中でも紛糾してきました。それを踏まえた上で、よく検討した上で報告してもらわないと、これを読んですっきり整理できたと思っていないよ、こんなの。両方捉えられるから。委員会の質疑を踏まえればそう答えたってなるんだろうけどね、報告内容を読んだだけで、何となくこれが、改めて巻き戻しをした上で整理をして立ち上げ支援でしたという報告状況かというと、分からんよ、これ。本当はこれも、だから報告内容を変えてくれと言いたいけどね、個人的には。
せっかくこの前回からの報告が何が細かく違うのかと一個一個確認したいなと思ったんだけど、一番とにかくここが一番紛糾したというところからで確認をさせてもらいました。本当はね、やっぱり文言としてきちっと整理すべき、条件を整理すべきだと思うし。
エリアマネジメントはね、必要ないって話をしているんじゃない。必要なんだよ。ただし、一方で、財源構成をこれからどう考えていくかというところの大きな、大きな話にもなる。これが、区の関与をどうするかっていう話でもあるんだよ。
裏面についてあえて聞きますね。内容について、3、区の取組についての検討事項、これ、「利活用可能な区有地の特定」と書いてあるんですけど、これはどういう意味を指しますか、教えてください。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
こちらにつきましては、区が持っている公共空間として、道路、公園、それから駅前広場、あとは新区役所の前の広場等が考えられますので、どこだったらこのエリアマネジメントの活動場所として適切な場所でお貸しできるのか、あるいは、こんな公共貢献をしてくれるんだったら貸してあげるよといった、このルール策定について検討したいと考えてございます。
白井委員
次の行は分かるので、「運用体制と規制緩和等の方針、ルール策定」。次、「占用(看板・広告の設置等)許可基準の運用の弾力化」と書いてありますが、これについてもどういう意味なんでしょうか、教えてください。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
こちらについては、今エリアマネジメント協議会や、あるいはこのエリアマネジメントに参加しているプレーヤーの方が、屋外にサインというか広告物を出そうとした際に、それは屋外広告物の規定で、ちょっとこの道路空間に設置できないということになっているんですけれども、そこについて弾力的な運用ができないかどうかについて検討するというところでございます。
白井委員
ありがとうございます。ここがまさにエリアマネジメント協議会の自主財源というか、運営としてどうしていくかという考え方ですね。自分たちで稼げって放り出してしまうと大変だから、ある一定区の場所を貸してあげて、その運営をどのようにしていくのか。単純に言うと広告なんだろうね、看板なんかが入っていて。例えば大井駅前なんていうのはたくさんの広告物があって、紙ベースもあるし、いわゆるデジタルサイネージもあるし、さらにはバス停そのものがエリアマネジメント協議会で運営しているという、そこに乗り入れるバスの、何て言ったらいいんだろう、乗り場の運営自体がエリアマネジメントでやっているんだよねという、よくここまでやったなという。だからまさにね、これから、駅前の整備をやっている最中であるんだろうけれども、早めに、それぞれの事業者さんじゃなくって、エリアマネジメントのためにこの財源確保するという取組をしてあげないと難しいのかなと思うし、一方で、その確保が遅れてしまうと区がずっとお金を負担しなきゃなんないって、こんな話にもなると思う。何が適切なのかというのをしっかり検討していく必要もあるだろうし。かといってエリアマネジメントだからね、お金もうけてジャンジャン入るような仕組みにというふうにはなかなかならないだろうし、よく検討していく必要があるかと思います。
ある意味、この検討だとか支援を立ち上げて軌道に乗せていかないと、なかなか区は体のいいお財布を脱し切れない状態になると思うし、その意味では立ち上げ支援いつまでも続くという状況になろうかと思います。多分この辺の財源構成も含めてというところが区のスキームというのかな、どう組み上げるのが一番ポイントかなと思います。現段階では、まだこれから検討なので、中身についてという話はまだ聞きようがないと思うんですけれども、この点はしっかり取り組んでいただきたいと思います。改めて確認をさせてください。
井上まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
この占用許可基準の部分について、ここで収入を得てそこを財源にこのエリアマネジメント活動を推進していくというのはなかなか成功例がないところでございます。一方で、ここをうまくできるようになると早く独り立ちできるという部分もございますので、この辺は委員の御指摘のとおりしっかり検討していきたいと考えてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、10番、その他で何か報告はありませんか。
桑原まちづくり推進部野方以西担当課長
それでは、野方以西まちづくりの検討の具体化に向けた地域との意見交換について、口頭報告で恐縮ですが御報告させていただきます。
これまで野方以西のまちづくりにつきましては、平成27年度、28年度に、野方駅、都立家政駅、鷺ノ宮駅の3駅におきまして、駅周辺の地域住民が主体となりまして各駅においてまちづくり検討会を設置してございます。平成29年度、30年度には、各検討会からまちづくり構想が区に提出されまして、令和2年度、令和3年度には各駅のまちづくり構想を踏まえまして、区がまちづくり整備方針を策定したところでございます。
これまで整備方針につきましては本委員会においても御報告させていただきながら、また、地域住民への説明会やパブリック・コメントを実施するなど、様々な意見を聞きながら本内容を取りまとめてきたところでございます。
こうした中、整備方針の策定以降、新型コロナウイルス感染症の流行やデジタル技術の進展などにより社会状況が著しく変化している状況でございます。今後、こうした社会状況の変化を捉えながら、より多様な視点からまちの在り方を再検討していく必要があるのではないかと考えておりまして、改めて地域の皆様と意見交換を図りながら、まちづくり整備方針をより具体化しまして、まちづくりの熟度を高め、必要に応じ整備方針の改定などに取り組んでまいりたいと考えてございます。
報告につきましては以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元の文書に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時31分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後5時37分)
建設委員会における委員派遣についてお諮りいたします。
休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
また、次回の委員会は、7月27日(木曜日)午後1時から行うということで、休憩中に、環状七号線地下広域調節池に視察に行くことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の建設委員会を散会いたします。
(午後5時38分)