中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔令和5年11月10日〕
中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録
○開会日 令和5年11月10日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午前10時00分
○閉会 午後0時28分
○出席委員(14名)
高橋 かずちか委員長
羽鳥 だいすけ副委員長
山内 あきひろ委員
黒沢 ゆか委員
市川 しんたろう委員
立石 りお委員
斉藤 ゆり委員
小林 ぜんいち委員
いさ 哲郎委員
杉山 司委員
平山 英明委員
久保 りか委員
むとう 有子委員
酒井 たくや委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
企画部長 岩浅 英樹
企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長 国分 雄樹
企画部資産管理活用課長 瀬谷 泰祐
総務部長 濵口 求
文化・産業振興担当部長、区民部シティプロモーション担当課長事務取扱 高村 和哉
区民部産業振興課長 松丸 晃大
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部都市計画課長 塚本 剛史
まちづくり推進部長 角 秀行
中野駅周辺まちづくり担当部長 千田 真史
まちづくり推進部まちづくり事業課長 小倉 芳則
まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 近江 淳一
まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長、まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 井上 雄城
○事務局職員
書記 早尾 尚也
書記 髙田 英明
○委員長署名
審査日程
○議題
中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について
中野駅周辺各地区の整備について
都市観光・地域振興の推進について
西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について
連続立体交差事業の区間の延伸について
鉄道上部空間の活用・整備について
区内南北交通と新たな公共交通サービスについて
1 中野駅新北口駅前エリアの再整備について(資産管理活用課、中野駅新北口駅前エリア担当)
2 その他
○その他
委員長
定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。
(午前10時00分)
審査日程について協議事項がありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午前10時00分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午前10時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては12時を目途に進めたいと思います。進行に御協力のほどお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺各地区の整備について、都市観光・地域振興の推進について、西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備について、区内南北交通と新たな公共交通サービスについてを一括して議題に供します。
次に、所管事項の報告を受けます。
初めに、1番、中野駅新北口駅前エリアの再整備についての報告を求めます。
それでは、1番、中野駅新北口駅前エリアの再整備について御報告をいたします。(資料2)
初めに、権利床の検討状況についてでございます。
権利床の活用につきましては、拠点施設に必要な機能を誘導・実現するために、事務所床のほか、(1)展望施設、(2)バンケット・コンベンションセンター、(3)子どもの屋内遊び場の機能をそれぞれに記載のとおり施行予定者と協議を進めておりまして、その実現に向けては権利床を活用する方向で検討しております。
現在、施行予定者とともに、これらの機能につきまして、他の整備事例との比較や導入機能イメージの確認、マーケット分析などの調整を進めておりまして、引き続き施設の客観的な有効性や整備効果の検証を行ってまいります。
2番、権利床の運用方法についてでございます。
権利床の運用方法については、建物竣工時の社会情勢等を見定めながら検討を進めてまいります。今後、他自治体の先進事例等の調査・研究を重ね、制度設計を図ってまいりたいと考えております。
最後に、3番、今後の予定でございます。
施行予定者より、施設全体の配置調整、設計関係に時間を要しておりまして、事業計画書(案)の提示が2か月程度ずれ込むという報告がございました。各地権者の事業計画への同意、事業計画認可申請の時期がずれる見込みでございますが、全体スケジュールには影響がないように進めていくと伺っております。
そのため、関連する議案の提出につきまして、令和5年第4回定例会から令和6年第1回定例会に変更し、議決をお願いした上で、3月中に事業計画への同意を行うことを想定しております。令和6年度以降、議決を頂いた部分の権利変換をしない旨、転出の申出、権利変換計画への同意などの手続、権利床の運用に係る制度設計の検討を進めてまいります。
御報告は以上でございます。
委員長
それでは、補足説明を受けるため、委員会を休憩いたします。
(午前10時03分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午前11時11分)
先ほどの報告に対して質疑はございますか。
平山委員
少しだけ先にやらせていただきます。恐らく皆さんからも話が出ると思うので先にと思いますけど、衝撃的な報道がありました。再開発の負担が250億円増加をしますと。今日、朝、お会いをした区民からも言われたんです。大丈夫ですかと。まさに今御報告を頂いている権利床の検討というのは、それに直接関わる話じゃないですか。ですよね。その高騰した資材だとか、そういったものを含めた上で、事業採算性を成立させるために、区としてもできる限りのことをやる中で、この権利床についても様々協議を重ねてこられたわけですよね。そういうことでいいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
事業収支に関する工夫につきましては、前回の特別委員会で御報告をさせていただいておりまして、様々、用途構成の変更ですとか、工事費の削減というところで検討しているところでございます。そういったことも合わせて、権利床の活用というところも──全体の収支計画というところもございますので、両方合わせての検討というところでございます。
平山委員
要は、昨日の今日で、あ、こういう声も上がってくるんだと思うぐらい、我々が考えている以上に多くの区民の方がこのことに対して関心を持っていらっしゃるというふうに考えて臨んだほうがいいのかなというふうに思っています。
ということは、もちろん権利床だけではなくて様々な工夫がある。でも、権利床もその大きな一つであると。じゃあ、ここの利用について、この250億との関係がどうなのかということも含めた上での区のスタンスというものを、ある時期にはきちんとやっぱり区民にも明確に示されたほうがいいと思うんですよ。そうしないと、一部報道には、区が新たな補助金をみたいなものも報道されていたりもして、そういうふうなことで、いろんなふうに不安を抱えていらっしゃる。もちろん私たちの税金がそういうところにつぎ込まれるんだろうかというふうに思っていらっしゃる区民の方もたくさんいらっしゃる。いやいや、そんなことはありませんよと言いながらも、でも、他方で、この権利床という本来区民の財産であるべき部分を一定活用しようというふうにしていらっしゃるので、そこは丁寧に区民にお伝えをされたほうが。もちろん、時期も見ながら、内容も踏まえた上でね。ただ黙って進めていくというわけにはいかないんじゃないかなと思っていますけど、どうですか。
前回の報告もさせていただきましたけれども、事業収支、それから権利床の検討状況、そういったことで現在、逐次報告をさせていただいております。最終的には、再開発の事業計画をつくっていく中で事業収支も確定をしてまいりますし、権利床の部分についても確定をし、それを前提に再開発を進めていくということになりますので、事業収支、権利床の場所、そういったところを明確にきちんとお示しをしながら進めていきたいというふうに考えてございます。
平山委員
かつて1万人アリーナというのがありました。これは、区民の理解を得られていない、よく根拠も分からない、説明もされていないということで、二分するような議論になった。それで、7,000人に落ち着いたわけですけど。その落ち着き方もよく分からなかったですけど、まあ、落ち着きましたと。
今は幸いこの新北口駅前エリアの再開発自体にとんでもないという意見はあまり上がらないわけなんですよ。非常にやりやすい状況かなと思うんですけど、ただ、そのときと同じように、やっぱりこういうふうに大きな疑問を区民に与えてしまったということに対してちゃんと区民の声を聞くというプロセスを踏まなかったら、何で1万人のときだけやったのということになっちゃいますから、そこはぜひお願いしますね。
その上で、たくさん皆さん質問があるでしょうから私からは一つだけというか。展望の3層を取るという話がありましたよね。下から、59階、60階でしたか──はレストラン系ですよね。61階は屋内の展望施設ということですよね。という予定で前回の委員会で御報告を頂いたと思っているんですが、それで間違いなかったですよね、今の区の想定は。
瀬谷企画部資産管理活用課長
御指摘いただいたとおり、10月のこちらの特別委員会のほうで御報告したときの展望プランのイメージですけども、おっしゃるとおり、59階と60階は、権利床の中で半分以上はオフィスになるんですが、南側のほうが展望施設という形で屋内空間で、60階もほぼ同様のフロア構成になります。
61階部分の展望テラス、屋外空間に出る出口のところのエレベーターの出口があるんですけど、そこのところの一部200平米程度が、屋内空間といって、区の権利床の部分というようなイメージで検討していたところです。
平山委員
前回の御報告のときに、子育ての対象の方々もゆっくりくつろげるような、我々も見させていただいた池袋のようなああいう空間、これは何階にという想定なんでしたか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
こちらは、まだ配置の具体的なところは決まっていないところなんですが、59階か60階の中の一部にこういった機能を入れてはどうかというふうに考えているところです。
平山委員
配置は具体的に決まっていない。59階か60階の。じゃあ、屋内展望施設とはまた別ということですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
屋内展望施設の部分の一部を、そういった用途というんですかね、しつらえにしてはどうかというようなことを考えているところです。
平山委員
そうか、ちょっとイメージ図がないから理解ができない。ごめんなさいね、ちょっと今回の報告に続くので前回の確認だけを少しさせていただきますけど、ということは、有料か無料かまだ決めていないとおっしゃっていたじゃないですか、展望施設についてはね。それは屋内も屋外もそうだろうとは思うんですけど。いや、子どもたちの安全を考えると、私は低層のほうがいいんじゃないかということを申し上げたけど、特段内容が変わっているようなことも今回はなかったので、それが気になって伺っているんですけど。ということは、いや、イメージですよ。その区がおっしゃるところのサンシャインみたいな空間と展望施設というのは、扱いは同じなんですか。展望施設の一部に造ると今おっしゃったけど。
瀬谷企画部資産管理活用課長
展望施設は、フロアの名称というんですかね、フロアのそういった一般の方も入れるようなスペースのイメージで全体の床を指して申し上げています。その展望施設の中の機能、入れていく機能として、ライブレストランであったり、レストラン、あとは先ほど申し上げました展望パークのような機能のところを入れていってはどうかというふうな考えでございます。
平山委員
それで、今回の報告についてに戻るんですけど、ぱっとお読みをすると、前回おっしゃっていたことがそのまま書かれているような気もするんですけど、前回、私もいろんなことを言わせていただいて、いろんな委員からいろんな意見があったと思うんですが、それは特段今回はまだ反映をされていないということでいいですか。
今のところの資料としてですけども、頂いた御意見について、まだ図面とかも入っていないですし、そこについてはまだ反映ができていないというのは、おっしゃるとおりです。
平山委員
反映ができていないというのは、そういったことも検討の一つとしながらこれから考えていこうということなのか、それとも、いろんな意見はあったけども、もう決めちゃっているからこのままいこうということなのか、どっちなんですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
先般、例えば前回、委員のほうから、展望施設のうち、子ども向けのパークのしつらえはどうかというような御意見も頂戴いたしました。その中で、今回、こちらについて我々が思っているのは、やはり夜の夜景についてはかなり魅力的な施設で、そこのターゲットと、あと、昼間も一定集客力を高めたいというような思いの中から、その手法としてこのパークの検討というのもしているところで、これが絶対的に区として決定として御報告している内容ではないというところでございます。
平山委員
再開発全体の中で区が目指すべきものの実現を図らなきゃいけないと思うんですけど、必ずしも全部展望に集める必要はないわけですよね。その上で、ごめんなさい、もうこれで最後にします。展望のスペースがどれぐらいか分からないのであれなんですけど、59階にも60階にも61階にも屋内施設みたいな、要するにレストランとは別のものがある。これ、レストランにしちゃったほうが採算性は増えるんじゃないかと思うんですけど。これから数字がいろんなものが出てくるでしょう。そういう議論の中で、例えば、いやいや、別にここも展望にする必要ないよね、全部レストランにしちゃって──だって、レストランだって展望が見渡せたレストランのほうが価値が高かったりしますからね、というような議論の余地というのは残されているんですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今後、展望施設につきましては、いろいろ検討を進めながら、また議会のほうにも報告させていただきたいということで思っていまして、今、一つの考え方としては、大きい検討要素として、まず、展望施設としての有料部分、無料部分というのを設けるのかというようなところ。また、それをすみ分けするのであれば、それをどのように配置するのかというところ。そういった無料、有料の展望機能が整備されるんだとすると、レストランとの配置関係はどうなるのかというところが議論になってきますので、そこら辺は検討しながら、また議会にお示ししたいと思っています。
杉山委員
まず、御報告の中、展望レストランとか、唯一無二の眺望を楽しむレストランが必要だとか、バンケット、コンベンションが必要だ、子どもの遊び場が必要だ。本当、全部やってもらいたい。僕は、これ、機能としては、この施設には必要なものだと何となく思いますので、全部やっていただきたい。やっていただきたいんだけども、これ、「権利床の検討状況」と書いてある。権利床でなかったらやらないんですか。質問です。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
必要な機能ということで整理をした上で、今、権利床の検討状況ということでお示しをしておりまして、必要な機能としては実現をしていきたいというところはございますけれども、権利床でやらないということであれば、民間事業者ベースの中でどこまでできるかということになります。
杉山委員
じゃ、権利床が条件で考えていると聞こえますが、そういうことですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
あくまでも事業計画上成り立っていないと再開発も進めていけないというところもございますので、必要な機能としてお示しをした上で権利床を区が取得をして実現をしないということであれば、民間の事業ベースで実現をできるかという検討になって、そこの範囲でやれるものをやっていただく、そういうことになるのかなというふうに思っております。
杉山委員
そういう話だと思いますけども、ただ、中野区としては、やっぱり区民の税金をお預かりして、その税金を最大限にいい活用をしたいというね。そして、それを施行予定者に任せていくというスタンスだから、やっぱり施行予定者側というのはプロフィットを生み出すプロ集団ですから、私たちはこういう機能が欲しいということを投げた上でプロフィットをどんどん生み出していただければ、経済も活性化していくし、区民も、それから来街者も喜んで行くという形だと思うので、そういうのを考える必要があると思うんですよ。要は、権利床を──ここに今、全面的に条件を出していますけど、機能があって、じゃ、権利床をどうするかというほうに私は、考える余地は先ほどの平山委員のお話でもあるというお話だったので、そういうふうにぜひ考えていっていただきたい。これは一つ要望にしておきます。
それから、一番下の予定。これ、予定が延びましたと。ちょっと延びたんですよね。スケジュールが延びましたと。このスケジュールは、もともとシステムをやるにしても何にしてもバッファーを持っていると思います。バッファーはもともとどのぐらいあったんですか。どのぐらい遅れてもぎりぎり何とかなるかなという、検討の進め具合。今回、何か月か分からないですけども、4か月ぐらいですよね、きっとね。今、今回、遅れますけど、事業全体のスケジュールには影響が出ないようにしますと言えるということは、バッファーがあったと思うんです。そのバッファーはどのぐらいか分かりますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
今回、スケジュールの見直しというところでは、先般御説明をしているように、第4回定例会での議案の提出というところが第1回定例会になっているというところがスケジュールの影響というところでございます。
全体スケジュール、竣工時期等に影響しないように進めていきたいというふうに思っておりますが、施工計画自体が現在つくっているところでございますので、その中で、将来、竣工予定というところもお示しをしていきたいというふうに思っております。
ですので、特にバッファーがどのぐらいということではありませんが、新庁舎の整備も進んでおりますので、できるだけ短期間に進めていきたいというふうに考えていることでございます。
杉山委員
バッファーは、内側で持っているものなので出すものではないと思っていますけど、それでも、今回、第4回定例会が第1回定例会ということで、それが多分、何となく肌感的にリミットなのかなと思っています。それを過ぎるようなことがあったら、やっぱり大きく損失も含めて出ちゃうのかなと思っているんですけど、そこら辺の、事業を動かしていくための一番、スケジュールを決めるまでの大事な、ここだけはずらせないというものがもしあったら教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
我々も今回お示しをしたスケジュールで進めていきたいというふうに思っておりまして、少なくとも本日提示のスケジュールで進めていかないと、新庁舎移転の後の解体工事ですとか、そういったところに影響を及ぼしてくるということになりますので、このスケジュールでいきたいというふうに考えてございます。
杉山委員
先ほどお話しした権利床の持ち方とか、そういうところが、さっきそれ前提で検討しているのか、そうじゃないのかと伺いましたけども、それ前提で検討していると時間を食ってしまう。もう必要な機能を決めて、どっちが持つのか、遅れても何とかやっていけるみたいなふうにスケジュールとして考えていったほうが、と私は思いますけども。それ、最後、意見があったら教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで、新北口に必要な機能として整理をした上で、こういった機能が必要だということを事業者にも提示をして、事業者と調整をしてきて、現在の権利床の検討状況、区の権利床というところでお示しをしておりますので、なかなか時間的にも今後大きな調整というのは難しいかなというふうに思っております。
山内委員
すみません。こちらの2番の運用方法についてちょっとお伺いしたいんですが、「権利床の運用方法については、建物竣工時の社会情勢等を見定めながら」とあります。「竣工時」は遅いような気もするんですが、「竣工時」で間違いないでしょうか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
実際にそこに入るテナントさんの運営というんですかね、そっちについてはもちろん竣工後ということになりますので、そういった意味でこちらは書かせていただきました。そこを見据えて、おっしゃるとおり、事前にどういった仕組みで、どういったコンセプトのテナント誘致とか配置とかというのを誘導していくのかということは決めていく必要があるかなというふうに考えております。
山内委員
そうすると、例えば展望施設を有料と考えていたけども無料にするとか、テナントさんも、例えば最初の家賃半年分を頂かないようにするとか、具体的に言うとそういうようなことを考えていらっしゃるということですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
展望を楽しむ機能のところですね、ロビーであるとか、屋外空間のところについて有料か無料かというのは、一定程度、方向性は決めていく必要があるかなと思っています。実際の入っていただくテナントさんの賃料設定をどうしていくかというのは、今後の制度設計とか、そういったものとか、あとはそのときの賃料相場みたいなものを勘案しながら、どういった方向がいいか考えていく必要があるなというふうに考えております。
山内委員
じゃあ、続いて、同じ運用方法についてなんですが、「今後、他自治体の先進事例等の調査・研究を重ね」とあります。まず、この先進事例の「先進」についての定義を教えてください。
瀬谷企画部資産管理活用課長
ほかの自治体さんでも、こういった展望施設なり権利床、民間ビルの中に一角を持って運用している事例もあると認識しています。その中で、先進的なそういった活用をやっているような事例を調査して、制度設計等、参考にさせていただきながら検討していきたいというふうに考えているところです。
山内委員
ということは、成功例、失敗例ともに研究して、それが先進的な事例だというふうな認識ということですか。
一応、仕組みのところで、成功か失敗かというと、私ども、ちょっとなかなか判断できないところなんですけども、運用をして数年間もう回っているというような認識があるところで、行政が取り組んでいる事例を研究したいなというふうに考えているところです。
久保委員
すみません。先ほど平山委員が質問をしていたところで、ちょっと私、分からなかったので、確認させてください。展望パークを、例えばですけど、59階に入れて、60階にライブレストランを入れる、そんな想定ですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
先日お示した試算のときには、一旦、仮置きじゃないですけども、配置のところもイメージをした形で検討しておりました。その際には、ライブレストランを、新宿側というんですかね、都庁側のほうに、夜景が見える側に59階、60階と2層で入れられるようなイメージで考えておりました。レストランは西側のところに59階か60階のところで3店舗入れて、残りの一角みたいなところが残るところを展望パークのような運用をしてはどうかというところで検討していたところです。
久保委員
検討していた。今はその案は残っているんですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
一応、試算を、もうちょっと詳細には条件とかそういったものを一例としてお示しして議論の素材にしていただくことも考えておりまして、その際には、そういった配置のところとか、こういった一例として配置して、こういった利用料の収入とかを考えた上で収支はこうですよというようなところを、第1回定例会の前までにお示しできないかというところで検討しているところです。
久保委員
一例ということなので、二例、三例がほかにも出てくるのかなというところなんでしょうね。
先ほど展望施設の有料なのか無料なのかというようなこともあって、それはいわゆる61階のところと共有で使うと言っている展望テラスのところ、そこについて有料、無料ということを今検討されているということなんですか、それとも59階から上全てという意味ですか。
こちらも、今後の御議論を頂いて、実際、床の運用を考えていくときに決めていく必要があるかなと思っています。
この前お示した先ほどの一例のときには、59階、60階のフロアについては、レストランも入るということなので、無料で入れるというところで検討していたものになります。
展望テラスにつきましても、一応、全体共用の中でということですけども、そちらの有料か無料かというところにつきましても、こちらは、一応、区のほうの収支としては見込んでいないという形で集計しているものになります。
久保委員
そこは、共有だけど、区の収支では見込めないんですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回、展望テラスにつきましても、やはり展望施設として一体的に運用していくということで事業者とも協議しておりますので、具体的なその運用については、また今後の話となります。
一方で、全体共用なので、展望施設の運営経費の中に算入できないのかというお話ですけど、それは協議次第というふうには思っております。
久保委員
ということは、収支が区としても見込めなくはないということですね、そこはね。
先ほど山内委員が他自治体の先進事例のことを聞いていらしたんですけれど、これは、先進事例はどこの何ですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
今見つけているところですが、展望施設ではないんですが、区の財産をこういった商業施設とかでマスターリースを使って運用している事例が横浜市さんのほうでありましたので、そちらを参考に検討、研究してみたいなというふうに考えているところです。
久保委員
横浜市のその1例だけですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
今ちょっと具体的に申し上げられるのはそこになりますが、ほかもあれば探して検討したいというふうに考えています。
久保委員
結構そんなに期間がないんじゃないかなと思っていて、どうして今の段階でまだ探してみたいなんていうことを言っていらっしゃるのかなというのが私としては理解ができないんだけれども、それ、いつまでにどうしなければいけないんですかね。さっきもいわゆる賃料設定のことなんかも質疑にあったりしたんだけれども、今から探して、それを研究して、制度設計を図っていくというのは、いつが最終的なタイムリミットになるんですか。
リミットというのは、具体的になかなか申し上げにくいと思うんですが、もちろん施設が開設するまでにはきちんと決めなければなりませんし、先ほど申し上げました横浜市さんの事例とかで言うと、制度構築のところは竣工の三、四年前までには一定程度済ませて、その後、事業者選定等を2年、1年前のほうに行って、竣工に向けて準備を進めていったというところもありましたので、そちらのほうとかのスケジュールを参考に構築をしていきたいというふうに考えております。
久保委員
開設するまでと言ってみたりとか、横浜市は竣工の三、四年前からそういった内容を考えていたというところで、だから、やっぱりいつまでにどうするかというところが結局決まっていないままに何となく流動的に動いているのかなとかという印象を持っています、この件について。
先ほども、民間事業者では、じゃあ、これはずっと総括質疑なんかでも聞いてきたところではありますけれども、事業の採算が合わないものは、区で引き受けなきゃいけないのかどうなのかということを前にお伺いしているところですけれども、そこはどのように考えているんですか。この展望フロアについて、区が権利床として今やるということなんだけれども、そもそもは民間事業者の提案であったもので、この提案であったものというのも、当初の区のほうが求めてきた中には入っていなかったものだと思うんですよね。あくまでも民間事業者からの提案であった。これが、民間事業者がもう採算が成り立たないからできませんよということで、区がここを請け負わなきゃいけなくなっているんじゃないかなというふうに映っているんです、私には。そうではないのかどうか教えてください。
施行予定者から事業提案としてあったのは、展望テラスということで、テラスの屋外空間ということでございました。その後の検討の中で、施行予定者側に、展望フロアに商業施設というようなことで、そういった案も出てきたところでございます。その後の事業収支、物価高騰等を踏まえた検討の中で、施行予定者側からは展望施設、商業空間というところはなかなか難しいというふうに回答を頂いてきて、現在の検討に至っているというところでございまして、先日お示しをしたとおり、展望テラスにつきましては、施行予定者側の全体共用部分を活用させていただくというところで現在調整をしていると。展望施設については、民間事業者からはちょっと運営が難しいというところでございますので、今、区の権利床の活用ということで検討しているということでございます。
久保委員
先ほど平山委員からもありましたけれども、私も昨日の報道を見た方から何人も問合せがあったりしているし、こういうふうに報道されるんだなということを、ある意味、そういうショックだなというような思いもありました。
それで、でも、今みたいに物価高騰によってできないよと、施行事業者ができないよということで、じゃあ、区が権利床としてやりましょうみたいなことになっているんだとすると、やっぱり物価高騰としての250億円の影響というところが区にも大きく影響を及ぼしているんだなというふうに見えるわけですよね。当然そういうことになってくると思います。
なので、その辺の関係性というところが、先ほど再開発事業の中で事業収支も明らかにしていくというところでしたけれども、なるべく早くそこをお見せいただかないといけないかなと思いますけれども、それはいかがですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
1点、先ほどのちょっと補足をさせていただきたいんですが、物価高騰によって事業者側がなかなか難しいということで区の権利床というところでございますが、一方で、従前資産が上がっているというところがございまして、従前資産の権利変換で区が取れる床というところも増加をしているというところもございますので、それと合わせて、今回、区の権利床というところで検討しているところでございます。
全体の事業収支につきましては、先ほど答弁させていただきましたとおり、今、事業計画をつくっているところでございますので、そこで明確にお示しをしたいというふうに考えてございます。
いさ委員
権利床のところなんですけれども、事務所としても使うということになっていると。事務所の空室については供給過多になってきているという見方があるかと思うんです。都内の需要が、今年度、供給が1.3倍ぐらいになるという中で、2023年問題なんていう数字もまた見つけました。いろいろこれは言われますけど、何年問題と。
こういう中で、どこかのシンクタンク、ちょっと忘れてしまったんですけど、10%の空室リスクは見ておくべきだと、そういう予測が半年前ぐらいにたしかあった気がするんです。その時点から今は、まだ新しい開発の計画ができたりして供給が多くなっているというふうに見るべきだと思うんですが、こうした事務所機能、事務所床の空室リスクということについては、これまではどのような検討をされてきたでしょうか。
前回お示ししました想定の事業収支のところで見込んでいたものになりますが、そちらでは事務所の床を、全体、区が持っている部分になりますが、そこの95%が埋まっているという想定で一応示した数字になってございます。
いさ委員
それで収支が見合うというお話になっているということですよね。
いろいろニュースを見ていると、その事務所機能についても単純じゃなくて流動があって移転をしていくということで、新しいビルができたらそこに別の場所にあった本社機能だったりが移転するということも起きているから単純には見られないと思うんですが、そういう中で、オフィスの移転の際に、そもそもオフィスそのものの面積も狭くする傾向があると。今までどおりじゃなくてもいい。オフィス面積を狭くすることで移転のメリットにしているというような見方もあるというふうに見ていますが、こういう想定はとても単純ではないと思うんです。
今の想定がどのようなデータの下にされているのかもちょっと分かりませんけれども、こういうリスク、空室ができた場合に、事業が収益が得られなくなるケースというのは、リスクとしてはあまり想定はしないというか、これでやっていけるという根拠をどこに持っていたのかというのは言えますか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
想定の事業収支につきましては、事務所床のところにつきましては、一応、区が持っている面積部分につきまして、95%というか、全体として95%埋まっている計算で想定の収支が見込まれるということで数字をつくっていたと聞いています。そういったところにつきましても、これは、開設から五、六年たって安定の状態でこのぐらいが見込めるのではないかというふうに施行者側から試算した根拠のところも聞いていたところです。
そういった収支の動向につきましても、いろいろ聞き取りをしながら備えていく必要があるのかなというふうには考えております。
いさ委員
東京駅周辺で新しくできたビルでも空室があるというような話も、そのときのニュースで同時に出ています。やっぱり想定としてあまり甘い想定はしないほうがいいんじゃないかなということを改めて言っておきたいなと思います。
オフィス機能についても、インバウンドについても、供給は明らかに都内では過多になっているだろうと思うので、であれば、そうした方法でない、例えば、観光の施策にあったように、インバウンドに頼らない、地域の皆さんがどうやって使うかということを軸にした考え方は一本持っていないといけないということを改めて強調したいと思います。
意見として述べておきます。
斉藤委員
ありがとうございます。先ほど質疑の中でちょっと気になったので伺いたいんですけれども、レストランが、こちら、展望施設のところに「ハレの日使いもできる展望レストラン」というふうに書いてありますけれども、他に三つレストランを置くというふうな御答弁があったと思うんですけれども、これが全てハレの日の対象となるレストランというふうなターゲットということでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回、展望施設の中に展望レストランとして提供したいと考えているのは、やはりハレの日使いというところで、特に中野五丁目の飲食店街とお互い共存共栄していくという視点で考えると、やはり飲食店のすみ分けが必要だろうと。その中では、展望施設と近接したレストランの在り方としては、むしろそちらのほうの傾向の強いレストランのほうがなじむんじゃないかなということで現在考えてはいるところです。
斉藤委員
分かりました。こちらも先ほど別の委員からもありましたけれども、展望レストランに行きたい人が、ハレの日だけではなく、お子様連れだったり、昼は例えば御高齢の方のサークルで見に行こうみたいなこともあったりいたします。そういう方の受皿として少しグレードを下げたレストランという意味なのかなと思ったんですけれども、そうではなく、やはりちょっとわくわくするようなレベルの高いレストランということで、すみ分けということで、確認ですけど、よろしいですか。
今回、やはり施設については、テーマを持ったレストランというのも考えておりますし、それぞれこの建物内で、他の飲食店も含めて、全体の中の機能配置というところで、それぞれ特徴を持ったものが配置されていくんだろうと。さらには、繰り返しになりますけど、特に中野五丁目という飲食店街がうまくこの施設ができることで経済波及効果が得られるような、そういった用途配置にしたいという思いも強くありますので、そこら辺のところで、具体的な料金、どのぐらいの料金設定のレストランなのかというところ、またレストランの種類についても特定されていくものと考えております。
斉藤委員
なぜ伺ったかといいますと、前回の委員会でも、ターゲットをどこにするのかによって、どういうものを設置するのかによって、いろいろな収支の計算、予定が変わってくるのではないかというような御質疑がありまして、わくわくするために行った方が、そうではないコンビニエンスなところのスペースがあって、あれ、わくわくするために来たのになというようなことで、そういうことがないように、やっぱりターゲットを絞っていくということが一つの計算の根拠になるのかなと思ったので、伺わせていただきました。
私も区民の方から、実際、中野サンプラザがなくなって、レストランがなくなったことで、ちょっといいところに御飯を食べに行こうというところが本当になくなったよねということはよく聞かれるところでございますので、その辺の差別化はぜひ工夫していただければというふうに思います。
そしてもう一つだけ。それで、昨日の都市計画審議会で、一応、高度利用ということで、容積率1,000%ということが決定されました。そこの中で、民間事業者が、そちらのほうを大きくするということに関して、公共的な要素も含めていくということが前提であったように思いますけれども、やはり今、この三つの展望施設、バンケット、子どもの屋内遊び場といったある意味公共的なことを、収支もあって区が少し引き受けなきゃならないというふうな方向で議論が進んでいますけれども、もともとちょっと基本に立ち返りまして、事業者のほうへ施設の形を大きくしたことで公共的な貢献というところで、いま一度そこのところは最終検討の中で見極めていただきたいなというふうに思うんですけれども、その辺のところはいかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
先日、都市計画については了承いただきましたけれども、都市計画の容積の公共貢献の項目については、空地を確保したりですとか、公共的屋内空間を確保したりですとか、緑化施設、そういった決められたメニューで積み上げて容積率というところで設定をしているところでございまして、それを了承していただいたというところでございます。
ですので、そこの公共貢献とこの施設に関する地域への貢献というところは別のものかと思いますけれども、施行予定者の当初の提案から地域に対してこういう施設を造るということで御説明をしているところがございますので、その提案内容の継承という点も踏まえて、引き続き施設の計画については協議、進めていきたいというふうに考えております。
黒沢委員
2点質問させてください。
本日の質問で、ハレの日使いもできる展望レストランですとか子どもの屋内遊び場など、現在の価値について共有いただける部分もありまして、しかし、今後なんですけど、需要の変動ですとか、事業収支、考えたくないですけど、悪化してしまった場合ですとか、赤字のリスクということも考えられると思っております。その部分は、事業者と分散すべきですとか、検討など行われたのかというところが気になりましたが、いかがでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
これまで幾つか委員から御質問ございますが、まず一つ、今回、いろいろ報道等もございましたが、その中で、250億円の増というのは、これ、事実でございまして、それについて、その中で、都市計画を定めてしっかり事業が推進できるかというのを確認するためにお時間を頂戴して、今回、その調整が確認できたところで都市計画の諮問に諮ったというところでございますので、報道に対する懸念というのは、対応した上で今回上げているというところは前提で御理解いただきたいというふうに思います。
また、今後の変動についてですけど、特に事業認可を受けた後、施行者が認可を受けてその事業を推進するというのが基本的な役割になりますので、我々中野区としても、権利者という立場と補助事業を活用してまちづくりを推進する立場と、この両側面の中からしっかり協議をしていきたいというようなところになります。
黒沢委員
ありがとうございます。
これから工事など終了してくると、再開発というフェーズから、経営とかそういった部分も目線として必要になってくるなというふうに思うんですが、これからの中野区の担当者の窓口というのは、どういった方が担当になっていくんでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今後予定されている事業計画の認可を受けた後、この再開発事業が数年かけて進行していくわけですけど、その事業に関するものの役割としては、我々中野駅周辺まちづくり課ほうで担っていくと。あと一方で、その中で賑わいの形成なり何なりで区の権利床活用というところも重要な要素になってきますが、それに関する検討、またまちづくり的な効果をしっかり発揮していくというようなもの、あと、公有財産としてしっかりその価値を有効に活用していくというところについては、企画部と中野駅周辺まちづくり課で協力して連携して行っていくものということで認識しております。
黒沢委員
ありがとうございます。
今回の内容についても事業者のほうからの提案が多くございますので、これから中野区のほうにもそういった力をつけていく必要があるんじゃないか、こちらから提案をする力をつけていくべきだと思っておりまして、そういった人材の育成などは現在考えているのでしょうか、それとも、現在の職員の皆さんの中で何かスキルですとか、そういった人事制度があるのでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回の実務に必要なスキルというところでございますけど、例えば展望施設に関してお互い連携して機能提供しようというような協議の発案も、これ、我々、区の職員のほうから当初行っているというのもございます。あと、様々、事業費削減に伴う着目点についても、我々も一緒に協議しているというところがございますので、当然そういったスキルのある職員が今配属されているという状況もございますし、そういう状況の中に若手職員も当然絡めながら、また、次世代を担えるように、併せて仕事を通じてスキルの育成というのも努めているところですので、御心配の旨のところをそうならないように取り組んでいきたいというふうに思っています。
黒沢委員
分かりました。ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
2点目なんですが、前回の委員会でも質問させていただきましたが、補助金についての懸念についてでございます。
まず、囲町東地区のほうでの補助金、令和4年不足分を令和5年もらえるはずだというふうに以前の議事録でお話があったんですけれども、今年度、補助金は結局足りない分など多くきちんと頂けている状態なのでしょうか。これは、中野区の今回の再開発についても補助金が多く使われる、430億円の補助金がもらえるかもらえないかというのは大きな問題だと私は思っておりますので、状況を教えていただけたらと思います。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回、430億円という補助金を計画しておりまして、それに対して、現在、中野区の再開発事業の状況からの御懸念というところだと思いますが、囲町東地区について、そのような御報告をさせていただいたところですが、その後、事業の進捗、残念な影響なんですけど、地中障害等で若干工事の進捗が遅れているというのがございまして、結果として、当初配分、要望した額が必要ない状況になっておりますので、今、事業に影響するような配分割れというのは起こっていないというところです。
また、そういう状況もございますが、430億円の補助金の確保のために、いかにその確保性を高めるかというところについては、我々もいろいろ研究しているところでございますので、またその取組については、議会の中でこんな取組をしていますというのを報告できるような段階になればしたいなというふうに思っております。
委員長
委員会を休憩します。
(午後0時01分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時01分)
黒沢委員
議会のほうでぜひ補助金の部分についても御報告をお願いしたいと思います。
要望です。
立石委員
今後の予定のところで、第1回定例会で区財産の処分に関する議案が出てくるということで、財産を処分し権利変換を行って、それがまさに権利床の活用、運営になってくると思いますので、先ほど、竣工時、社会情勢を見極めながらとありましたけれども、やはり早く納得できる形で考え方、方針を示していただきたいというふうには思っております。
ちなみに、現在、中野区が権利床を民間に貸し出している場所としては、中野二丁目ですかね──の再開発の権利床があると思います。それ以外はないですかね。中野二丁目に関しては今どういう考え方で賃料を設定しているか。あ、四季の森公園。あれは東建コーポレーションから借りているんじゃ。じゃ、今、中野区が運営している権利床、それで賃料を設定しているケースについて確認をさせてください。
瀬谷企画部資産管理活用課長
権利床を活用というところで考えているところは、中野二丁目の再開発の部分があるかと思います。こちらにつきましては、事業者選定のほうを行って、貸付先、運営していただけるところを選定はしていると。今現在、その運営をする事業者のほうと協議をして、内装工事等の調整をしていると伺っています。建物の竣工が令和6年の2月頃というふうに伺っておりますので、賃料につきましても、そこを見据えて、鋭意協議をしている最中というところになります。
立石委員
私が以前総務委員会にいたときに受けた報告では、公共貢献、地域貢献的な意味合いがある事業者を誘致するということで、企業を誘致するということで、地域交流スペースでしたか、その部分は無料で貸し付けるというような内容だと思うんですが、ちょっとその辺のスキームと現状どうなっているのか確認をさせてください。
瀬谷企画部資産管理活用課長
立石委員御指摘のとおり、募集の段階で公共貢献的な機能のところを整備する、そこの床の部分につきましては賃料をかけないと。自主事業として営利で行っていく事業の部分について賃料を頂戴するという形で設定をして御提案を受けているところです。その中で、賃料についても、有料になるところの賃料設定について、建物の共益費等もございますので、そこを見据えながら協議をしているというところの状況になります。
立石委員
ありがとうございます。
展望フロアとこの中野二丁目の再開発は全く用途が異なるものです。ただ、この質問で言いたかったのは、区が今、権利床で運営している床が一つということで、それも今、調整、検討していて、それが本当にうまくいくかどうかも分からないという状況です。
ちょっと懸念をしているのが、展望施設に関しては、飲食店の部分は営利活動であるけれども、ほかの部分とかの考え方が今見えていないというところで、やはりその権利床の考え方というのはしっかり示していただきたいということと、1点質問で、これはちょっと外れてしまうかもしれないんですけども、行政財産の使用料条例がありますよね。こちらは基本的には建物と土地の貸付けですかね、その使用料を定めるもので、権利床についてはこちらは対象にならないという認識でよろしいですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
こちら、行政財産の使用料条例は、おっしゃるとおり、基本的には行政財産のところになります。今回、普通財産の運用として考えている、中野二丁目も含めてですけども、そちらについては、普通財産として貸し付けるという形で考えております。
立石委員
失礼いたしました。こちら、普通財産ということで、該当にならないということでした。
なので、先ほどから重なる質問、要望になりますけども、権利床、まだ事例が少ないこともあって、また、その機能によって全く公益性が異なるものでありますから、しっかり貸付けの考え方を早急に示していただきたいと思います。
こちら、要望で結構です。
むとう委員
今、今回は中野区の権利床についての御報告ではあるんですけれども、ちょっと外れるかもしれませんけど、ずっと気になっていたのでお尋ねしたいんですけれども、この建物、まだ計画段階で詳細はないんだけれども、分譲マンションも含めて、権利者というのはどれぐらい入ってくるんでしょうか。想定はされていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的に想定はしておりませんが、住宅については分譲住宅ということで、今、約1,100戸ということでお示ししているところでございます。
むとう委員
それ以外も含めると、だから、1,100人以上、多分権利者が出てくるわけですよね。
この建物そのものはこれから造るわけですけれども、これから造るこういう建物というのはおよそ何年ぐらい使えるものを造るんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
できるだけ長寿命に造っていくということでございますけれども、60年、70年、それより長くというところで造っていくというところでございます。
むとう委員
これから造るのでずっと先の話ではあるんですけれども、60年、70年、それ以上使えるようなものを目指すということなわけですけれども、ですから、今いる私たちはもうこの世にいないような状況になるかと思うんですけれども、本当に心配なのはその後ですよね。中野区にとって本当に駅前の一等地のその後がどうなっていくのかというところも、やっぱり先を考えて計画をつくってほしいなというふうに思うんです。
今、決定権のある皆さんは、多分、恐らくこの世にはいらっしゃらない。だけれども、中野区民に対して、これからの人に対して、どうなっていくものなのかということまで責任ある形で今建物を造っていくべきだと私は思っていて、今後、この建物の70年先というものも見越して建てていってほしいなと思うんですけれども、権利者が多分相当、1,000人以上いるような状況の中で、その後というのはどうなっていくんでしょうか。そこをある程度想定して計画を練ってほしいと思うんですけれども、どのようにお考えですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今の例えば70年という時間軸ですと、行政区境がどうなるのかというところもまた将来どうなるのかなというぐらいの時間軸にあると思います。まちづくりが基本的に10年、20年かかると言われますけど、やはりそれぞれの現状と課題、それぞれの社会情勢の中で確認されるところでまた新たな将来像を定めて展開していくというところになりますので、現在の段階としては、できた施設がよりこのまちのために発展に寄与するように整備して運用していくというところで取り組むもので、また、その後、時間経過とともに新たな課題が出れば、それを踏まえて次の世代に対する対応を考えるという繰り返しになっていくかなと思います。
むとう委員
まさにそうではあるんだけれども、やっぱりこの先どうなっていくかということまでもある程度責任のある計画にしていく必要が私はあるんじゃないかと思います。おっしゃったように、中野区がなくなってしまうかもしれませんけれども、それはちょっと分からないけれども、でも、やっぱり行政として今つくる計画、駅前の一等地である建物に対して、造ってしまって、現存しているときにはそれなりの運営ができるようにという責任を持つにしても、その後、野となれ山となれということではないはずだと私は思っていますので、そこも視野に入れて、未来にどういうものを残していくのかというところの視点もしっかり持っていただきたいということを要望しておきます。
酒井委員
すみません。今まで区は従前の資産を550億円と試算されておりまして、そのときは転出補償が400億円ですから、150億円相当の権利床を持ちますよというふうな考えでした。それからこの従前の資産の数値を見直されましたね。これが640億円になりました。すなわち90億円従前の資産が上がりました。
当初の従前の資産150億円は、全て事務所床に換えるというふうな考えでしたよね。今回、増額分の90億円の床を、今回資料で示されております展望、バンケット、子ども施設というふうなところに権利床として持っていきますよというふうな考え方。これでよろしいですか、まず。
瀬谷企画部資産管理活用課長
今おっしゃいましたとおり、従前資産評価のところの上昇分もありますし、あとは工事費が伸びているというところもございますので、総体的に床の価格というのも若干上振れしているのかなというふうに思います。なので、一概に90億全てがこちら、公益的な活用の床というわけじゃないんですが、おおむねほとんどがそういった形で変わってきているというのはおっしゃるとおりかと思います。
酒井委員
おおむね以前の150億円の部分は事務所床で持ちますよ、それ以外のところの増えた分の90億円のところは展望施設、バンケット、子どもの屋内遊び場で持ちますよということだと思います。
これで見ると、ざっくりなんですけど、150億円、以前の区が権利床として持とうと思ったところは事務所床で、これは年間7.5億円、前回の資料では生み出しますよというふうな、事務所床に貸し付けると。今回の増えた分の90億円のところを貸し付けると、年間3,000万円というね。150億円の床は事務所で貸すと年間7.5億円、90億円の部分は展望施設、バンケット、子どもの屋内遊び場で貸し付けると3,000万円しか生み出さないんです。けど、これ、150億円で7.5億円、年間生み出せると考えると、90億円の事務所床で持つと、4.5億円、雑な計算で考えると、生み出せるんじゃないかというふうにも見えるんですよ、数字だけ見ると、ざっくりと。
何を言いたいかといいますと、それが3,000万円というところが、区民の財産を新たに活用して3,000万円しか年間90億円の試算されたものが生み出せないというところが非常にどうなっているんだろうというふうに気になるところです。
そこで、区としては、展望施設であったりだとかレストランを誘致するんですけれども、これ、レストランに関しては、賃料に関しては優遇されるようなイメージなんでしょうか。ちょっと確認させてください。
瀬谷企画部資産管理活用課長
展望に配置するレストランの賃料について、優遇するかという御質問でよろしかったでしょうか。今試算をしている運用収支想定でいくと、特に優遇してというわけじゃなくて、事業者が聞き取り中で定めた賃料ということで試算したものになっています。今後、そういった実際のレストランを誘致、テナントを入れていくときにどういった賃料設定になるのかというのは、我々のほうの条件のところもございますし、民間の力を使って誘導していくときにどういう交渉をしてというのもあるかもしれませんので、今後の検討になるのかなというふうに考えています。
酒井委員
端的に聞きます。要するに近傍同種賃料で貸す、そういう理解でいいんですか。
実際のテナントにお貸しするのは、近傍相場というのも目線に入れて検討する必要があるというのはおっしゃるとおりだと思います。
酒井委員
いや、目線というか、そうでなければ、例えば先ほど来、中野五丁目飲食店街との差別化とかと言っていますけれども、中野五丁目の飲食店の皆さんは、近傍同種、そこの相場の家賃を払って経営しているわけですよ。区の一番一等地の上層階のところでそういったレストランを誘致するに当たって賃料を安価にするというのは、近隣の飲食店の皆さんのなかなか僕は理解が得られないんじゃないかと思っていますので、その辺はしっかりと整理してください。
それから、これ、展望テラスのところが、今、共有部分で61階と最上階に設置されますよね。この展望施設のところは区が持つじゃないですか、ツーフロア。これを例えば事務所床に最初からして、展望テラスだけを区民であったりだとか来街者に提供する、こういうこともできるんですか。そうすると資産の見直しはどれくらいになるかとかはやっていますか。
岩浅企画部長
展望レストランにつきましては、中野サンプラザの継承というのがございましたので、ここにレストランを区として置きたいということで、この活用の方法を考えてきているものでございます。もちろんレストランが要らないということであれば他の機能に変換するというのはあると思っています。基本、私どもといたしましては、今一番いい考え方でないかという、区民の方に使っていただくことも考えても上に展望レストランがあるというのは必要だというふうに考えておりますけれども、先ほど60年、70年というお話がございましたけれども、そのときに変換するのはもちろんあり得ることかなというふうには考えています。今の時点でこれが一番いいかなという提案でございます。
酒井委員
区民の財産を本来の資産運用でない形で、安価な区の収入が少なくなってしまうような運用よりも、区民は、恐らく中野サンプラザのDNAの継承というのは、展望レストランよりも、展望フロアもあるわけじゃないですか。要するに、こんな駅前の一等地のところで眺望のいいスペースを住民の皆さんに開放するという考え方で言うと、必ずしもレストランじゃなくてもいい。共有部分の展望テラスの部分もあると思いますので、ちょっと確認をさせていただきました。
それから、やはり事業者が提案時にバンケットの拡充というふうなことをおっしゃっていらっしゃいまして、提案内容の継承が区は必要であるというふうにおっしゃっている中で、前回の案でもバンケット機能の拡充というのは見られないんですよね。それを考えると、今、区が考えている、示されているようなバンケットの例えば一部分であったりだとか、共有で所有してリスクを分散するとか、こういうことをやっぱりやっていかないと、提案内容の継承にもならないですし、その点というのは今後議論していただけないんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで、新北口駅前エリアに必要な機能ということで整理をした上で事業者に投げかけをして、事業者のほうも、検討を踏まえて、現在、区の権利床でこういうふうに取ってはどうかということでお示しをしておりますので、なかなか権利床というところではもう大きな調整は難しいのかなというふうに思っております。ただ、引き続き、例えばバンケット・コンベンションセンターの近くのエリアマネジメント施設、そういったところを積極的にバンケットと合わせて活用させていただくとか、そういった運用面での取組というところは事業者に求めていきたいと考えてございます。
酒井委員
もう時間がないので最後にしますが、今後、区財産処分に関する議案の提出があります。やっぱり従前資産が増えた分の90億円が年間3,000万円しか、想定収支ですけれども、生み出さないというのは、なかなか理解できないところであります。今後、この区財産の処分に関する議案の提出の際には、どういった例えば今後の収支だとか、そういったものを示していただけるかは今お答えできますか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
今想定していますのは、一定のそういった床の使い方を、仮置きになりますけど、一案として、こういう配置をして、こういった賃料を取った形で、収支というのがこういうイメージですというところで、条件と施設の配置イメージみたいなものを合わせたものがお示しできないかなというふうに思っています。それをお示ししたものを参考にしていただきながら、実際、今後の活用としてどういう床の使い方、レストランの配置を増やせばいいんじゃないかとか、そういった御議論を頂きたいなというふうに考えているところです。
酒井委員
最後にします。すみません。そういったものを議決の前の、例えば次は4定があります。閉会中も可能性がありますので、そういったより収支のところの詳細を出していっていただきたいと思いますが、いかがですか。
瀬谷企画部資産管理活用課長
出せるよう検討したいと思います。
委員長
他に質疑はございますか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、2番、その他で、理事者から何か報告はございますか。ないですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了します。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午後0時22分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時27分)
次回の委員会は第4回定例会中とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を散会いたします。
(午後0時28分)