中野区議会区民委員会〔令和6年6月20日〕
区民委員会会議記録
○開会日 令和6年6月20日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時19分
○出席委員(8名)
市川 しんたろう委員長
細野 かよこ副委員長
武井 まさき委員
武田 やよい委員
甲田 ゆり子委員
小宮山 たかし委員
石坂 わたる委員
酒井 たくや委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高橋 昭彦
文化・産業振興担当部長 高村 和哉
区民部区民サービス課長、区民部新区役所窓口サービス担当課長 小堺 充
区民部戸籍住民課長 白井 亮
区民部税務課長 滝浪 亜未
区民部保険医療課長 宮脇 正治
区民部産業振興課長 網野 和弥
区民部文化振興・多文化共生推進課長 冨士縄 篤
環境部長 浅川 靖
環境部環境課長 伊東 知秀
環境部ごみゼロ推進課長 鈴木 康正
清掃事務所長 秦 友洋
○事務局職員
書記 細井 翔太
書記 砂橋 琉斗
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 産学官連携事業の実施状況等について(産業振興課、文化振興・多文化共生推進課)
2 次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策に係る事業の実施について(文化振興・多文化共生推進課)
3 中野サンプラザ3Dモデルデータのオープンデータ化について(文化振興・多文化共生推進課)
4 中野区脱炭素ロードマップの作成について(環境課)
5 生物多様性保全に向けた生き物調査の実施について(環境課)
6 その他
(1)ニュージーランドウェリントン市への訪問について(文化振興・多文化共生推進課)
(2)子どもエコ講座の実施について(環境課)
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
ないようなので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
昨日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
1、産学官連携事業の実施状況等についての報告を求めます。
網野区民部産業振興課長
それでは、産学官連携事業の実施状況等について、私から御報告いたします。(資料2)
刻々と変わる社会経済情勢に対応し、実効性のある経済対策を実施していくためには、中野区産業振興方針に基づき、専門研究機関の知見を施策に取り入れるとともに、産業経済界との連携を一層深めた取組(産学官連携事業)を展開することが不可欠でございます。この一環として、データを活用した地域経済活性化策の推進に関して、二つの事業の分析・評価を行うとともに、今後の取組を整理いたしましたので御報告いたします。
1、キャッシュレスポイント還元事業の実施結果と評価でございます。
(1)事業内容・実績でございます。以下の表のとおり、事業を実施いたしました。かいつまんで御報告させていただきます。
実施期間でございますが、当初予定では令和5年12月31日までの実施を予定しておりましたが、早期終了し、令和5年12月1日から12月28日までの実施といたしました。実績といたしましては、総決済金額25億2,676万767円、執行率は57.5%となっております。
分析結果等を含め、詳細は次ページにて御説明いたします。
2ページを御覧ください。(2)実施結果の分析と評価でございます。
ア、利用が伸び悩んだ理由でございます。今回は決済事業者を4社としたものの、総決済回数の伸びは、決済事業者1社で実施した前年度と比較すると1.4倍程度にとどまっておりました。複数の決済事業者を利用する人が少なく、利用する決済事業者が固定化している傾向がうかがえ、日頃から利用している決済事業者のポイント還元上限まで利用し終了している人が多かったと分析してございます。また、還元事業の実施時期と還元率の組合せ、こちらもよくなかったと分析しております。
次に、早期終了でございますが、第1週目の利用が想定よりも著しく多かったことから、2週目に実施予定期間前の終了を判断し、当初予定の12月末日まで実施ができないという結果になってございます。さらに、利用者の固定化していることも原因の一つと考えてございます。利用者向けのアンケートによりますと、今回の還元事業の利用者のうち、これまで利用していなかった人の割合は1%となってございました。
続きまして、イ、その他分析結果でございます。還元実績の割合を業種別で見ると、大規模店舗やチェーン店で日常生活用品の購入やサービスを利用していることがうかがえます。
続いて、人流データから分析してございます。結果といたしましては、当事業では量的な大きな変化までは把握できなかったため、明確な分析には至りませんでしたが、次の点が推測されます。キャッシュレスポイント還元事業の実施によって、全体として顕著な変化は見られませんでした。通常と同様、30代、40代の人流が多く、金曜から日曜日の人流が多くございました。キャンペーン中は、最初の週に利用者が増えたことがうかがえました。中野駅南口の人流が増えておりました。中野丸井やチェーン店が当還元事業の対象になっていることによるものと思われます。また、ドラッグストアは人流が増えていたところが複数店ございました。また、単価が高い飲食店についても、還元事業による人流増が一部うかがえたという状況でございます。このような分析はできたものの、この事業ですが、決済事業者から提供されるデータが限定されており、これ以上の分析ができない状況にございます。
恐れ入ります。3ページを御覧ください。(3)総評、今後に向けてでございます。総決済金額や総決済回数の実績を見ると、昨年度と比べ、予算額を抑えながらも経済波及効果は向上しておりました。しかしながら、執行率は約6割にとどまるとともに、店舗のキャッシュレス化の推進にはつながっておらず、さらに決済事業者から提供されるデータが限定されており、十分な分析ができず、各店舗に対しても、効果や課題を示すことができておりません。こうした状況を踏まえると、区内の経済産業の活性化と商店等のキャッシュレス化の推進をしていくためには、デジタル地域通貨事業を実施し、利用者と利用可能店舗を増やすなど、事業の実効性を担保することが必須であると考えてございます。さらに、持続可能な事業をするため、効果的なコミュニティポイントの導入と、区のサービスや手続の支払いや給付事業の実装を進めていく必要があると考えてございます。
次に、2、中野サンプラザプロジェクションマッピング事業の実施結果と評価でございます。
(1)実施内容・実績でございます。下の表を御覧ください。3月22日から24日にかけて、以下の表のとおり実施し、ノベルティの配布やイベントの同時開催など、回遊性が生まれる仕掛けをし、実施いたしました。また、来場者数は6万9,000人でございました。分析結果等を含め、詳細は次ページにて御説明いたします。
4ページを御覧ください。(2)実施結果の分析・評価でございます。
ア、来場者の状況、アンケート結果、有効回答数541件でございます。アンケート回答数の約7割は中野区民。プロジェクションマッピングの前後で買物や飲食の消費行動を行った方の割合は92%。プロジェクションマッピングへの満足度は、「大変満足」、「満足」が約9割。プロジェクションマッピングに投影してほしいコンテンツは中野の風景、名所、歴史のほか、中野にゆかりのあるアニメ、漫画への期待が高くございました。次に、実施してほしいイベントとして、プロジェクションマッピング、音楽イベント、ドローンアートショーの人気が高くございました。SNSにおいても多くの画像や動画の投稿拡散があり、大多数が高評価していただいておりました。
イ、人流データによる分析でございます。金曜日の来訪者は、勤め帰りの方が多かったと分析しております。土曜・日曜日の来訪者は地元の方が増えるとともに、金曜日と比べると、多少広域から人が来ておりました。来場した4人に1人が中野サンモール、または中野ブロードウェイを訪れておりました。プロジェクションマッピングの前後は、中野サンモールでは20代が圧倒的に増え、土曜日は特に女性の割合が増えてございました。プロジェクションマッピングの開始時間が遅かった金曜日は、中野サンモールからプロジェクションマッピングに人が流れてございました。一方で、土曜日は、プロジェクションマッピングから中野サンモールに人が流れ、観覧者が中野サンモールに流れたことが分かりました。ノベルティを配布した中野レンガ坂、薬師あいロードは、3日間で前後の週と比べ、明らかに人が増えてございました。プロジェクションマッピングの初回が終わった後、中野レンガ坂の人が増えており、ノベルティの効果と分析してございます。中野ブロードウェイや中野サンモールの来訪者の居住地は、通常とあまり変わらない一方、中野レンガ坂と薬師あいロードは、通常より広域から人が来てございました。
ウ、その他、中野駅周辺、飲食店やイベント参加者へヒアリングによる分析でございます。飲食店からは、客数と売上げが増えたとの声が寄せられております。複数のイベントに参加した人は多くなく、天候と桜が開花していなかったということも影響していると分析してございます。
続いて、5ページを御覧ください。エ、総評でございます。プロジェクションマッピングへの満足度が非常に高く、若い世代を中心にコンテンツを活用した体験型イベントへの期待が高いことが分かりました。回遊を促す企画も一定の効果があり、来場者の前後の行動から、経済効果についても一定程度あったと言えます。複数のイベントに参加する人を増やすことができなかったのは、時間設定や周知の仕方に工夫の余地があったとともに、天候と桜の開花が遅れたことも要因であると考えてございます。中野区が主催した産学官連携事業でございましたが、学との連携が弱かったと認識しており、学との連携を図ることで、イベントの効果をさらに高めることが可能であったのではないかと分析してございます。
(3)今後に向けてでございます。NAKANOサンプラザシティができるまでの間、中野駅周辺のにぎわいを創出する企画や仕掛けが不可欠でございます。今回の分析と評価を踏まえ、中野駅周辺におけるプロジェクションマッピングについては、特定財源の確保を前提とした上で、アニメや区政課題などのテーマ性を有したコンテンツにするとともに、イベントなどと連動した実施を検討していきます。本年度につきましては、区内アニメ産業のPRとともに、有効空地の活用やナイトエコノミーの活性化を図り、夏休みに子どもの権利の啓発を絡めたイベントを産学官連携により実施いたします。
ア、日時、令和6年8月22日から8月24日。雨天などにより、8月22日から24日のいずれかの日が中止となった場合の代替は、予備は8月25日でございます。
名称、会場は、恐れ入りますが、記載のとおりでございます。
実施内容といたしましては、東映アニメーション株式会社の協力による同社制作の長編アニメーション映画の上映、映画に関する人物、声優等やアニメに精通した方などによる子どもの権利に関する啓発映画の上映、このほか中野セントラルパーク内の企業や明治大学の協力により企画を検討中でございます。
最後でございます。3、その他でございます。今回は、区と包括連携協定を締結しております明治大学の協力の下、人流データの分析をいたしました。このほか産学官連携事業につきましては、コーディネーターを中心とした中小企業の伴走型支援体制の構築やデジタル地域通貨事業など、地域産業経済活性化を産学官連携により進めていきたいと考えてございます。
報告は、以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
武田委員
まず一つ目、これ、キャッシュレス決済ポイントの還元事業の実施について伺いたいんですけれども、昨年の3定の、第3回定例会のときに、実施をしますということで、それまでの前年のときの反省をちょっと踏まえた形で、コールセンターを設置するということであるとか、分析を行うということで、民間の方を入れていって、何というんでしょう、マーケティングの理論を入れた形で執行率、締切りが早かったのに、実際の執行率が追いつかなかったということがあったというところを踏まえてというお話があったかと思うんですけれども、今回、1週目がかなり伸びたと。それで、早い段階でストップをしたけれども、実際は6割に満たない執行率だったというところで、これを1週目が伸びたからもういっぱいになっていくだろうというような決断をしたというところは、これまでの実績も踏まえて、どのような傾向があったので、この段階で中止というか、継続しないということを決めたのか、教えてください。
網野区民部産業振興課長
この件につきましては、まず1週目、12月7日の日に受託事業者より、執行状況を踏まえてということで協議があったものでございます。といいますのは、年末でございまして、これから年末需要ということで、後半の駆け込みが増えるという下でシミュレーションも行っておりましたし、この1週目の伸びを見ると、後半もさらに伸びるであろうということがございまして、そういった点を加味しまして、この段階で早期終了ということをまず決断させていただいたという次第でございます。
武田委員
実際に年末需要を見込んだけれども、時期的に年末需要までには至らなかったというのが、もう1週目で終わってしまったと。その1週目で終わってしまったというところは、先ほどもお話、御報告を頂いたところで、一つの電子決済方法を使って、次、二つ目とか三つ目、使っていただけるかなというのを見込んだけれども、そういう使い方にはなっていなかったということが1点と、もう一つは、それほどの魅力のある金額ではなかったというような分析をされているということでよろしいでしょうか。
網野区民部産業振興課長
委員、今御案内がありましたとおり、今回の利用を見ますと、やはり2社、3社目に移るということは少なく、1社でとどまってしまったというところが、まずございます。そして今回、こちらにも記載してございますが、ポイント還元事業の実施時期、そして還元率、そこが合わさったもので悪かったのかなというふうに、こういうような結果になってしまったというふうに認識しております。
武田委員
そうしますと、今回の結論としては、今後また引き続きずっとキャッシュレス決済ポイントというものを続けていくわけではなくて、今後地域デジタル通貨ですか、そちらのほうに移行していくと。今の傾向からすると、既に電子決済の仕組みを持っている方については、二つ目、三つ目になかなかいかないというところの中で、地域デジタル通貨のほうをどうやって受け止めてもらうのか、加入してもらうのかというところについては、より引き付けるものがないといけないのかなというふうに思うんですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
網野区民部産業振興課長
委員の御指摘のとおり、やはり今回の事情を見ますと、2社目に移るというところは、民間事業者決済ではなかなか難しかったのかなというふうに捉えてございます。一方で、今回のまずデータの分析を踏まえますと、新たな利用者の獲得にはやはりインセンティブ、こちらも重要であるということは改めて認識してございます。ですので、今年度デジタル地域通貨を利用促進していくに当たりましては、ダウンロードキャンペーンやプレミアム付きデジタル地域通貨を発行し、まずはお得に利用していただけるということを享受していただきたいなと。そして、デジタル地域通貨の利用獲得につなげていきたいと考えています。
そして、加えてでございますが、このような投資に加え、いわゆる決済事業としてこの事業がとどまることがないように、コミュニティポイントや区の給付、支払いにも使えるということで、便利で、言うならば楽しく活用いただけるように、他の民間事業者決済にはない点を打ち出していきたいと考えてございます。
武田委員
コミュニティポイントの部分、行政が仕掛けていくよというところの部分というのが、実際にプラットフォームができて実装が始まって、検討が加わって若干時期がずれるかと思うんですけれども、その時期を少し早められるであるとか、実際スタートは変わらないんだけれども、その部分があるよということを強調してお知らせをしていくというような、どちらをお考えでしょうか。
網野区民部産業振興課長
今、後者でありました、この後、コミュニティポイントがあるということも周知しながら獲得していきたいと思います。
武田委員
昨年、この御報告を頂いたときに、多分酒井委員からだったと思うんですけれども、大手事業者の地域貢献を求めるべきではというような御意見が出ていたかと思うんですが、その辺りは何か進展はあったんでしょうか。
網野区民部産業振興課長
昨年度の御質問の中で、やはり民間事業者決済を使いますと、手数料部分がかかってきてしまうということで、事業者負担というところがございました。今回のデジタル地域通貨事業につきましては、まず加盟店の負担をなくすというところで、そういった手数料は取らないように進めていきたいと考えています。
武田委員
そうすると、今後は、前回のお話では、この4ペイの事業者さんの地域貢献ということで何か求めるべきではないかというお話があったんですけれども、前回のものについてはやっていない。今後はこの事業はやらないということで、地域デジタル通貨のほうで進めていくという整理なんでしょうか。
網野区民部産業振興課長
説明が足りず、申し訳ございません。昨年度御答弁させていただいていますように、まず4ペイ決済事業者に関しては、働きかけはしたものの、なかなかそれは難しいと、全国一律にというようなお話であったかと認識してございます。今年度に関しましては、民間事業者の方から手数料を取るということは考えておりません。ただ、今後を見据えていきますと、様々研究をしていく必要があるかなというふうに考えてございます。
武田委員
あと続いて、プロジェクションマッピングのほうもちょっと伺いたいのですが、5ページの総評のところで、学との連携が弱かった、学との連携を図ることでイベントの効果をさらに高めることがというところで、具体的に、弱かった学との連携というのはどの辺りをイメージされているんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
これは、学というものは、今回、データ分析するに当たって学との連携を行っているところでございますけども、このイベントを行っていく際には、学との連携というのは特段なかったかなというところで把握しておりまして、ただ、今後に向けては、学を交えたイベントの連携、学ともより連携をしながら進めていくということで、今後に向けてといったところで記載させていただいているところになります。
武田委員
学との連携というところでのデータ分析ということでちょっとお伺いをしたいのですが、この御報告のタイトル自体が、産学官連携事業の実施事業ということで、これ、何も産業振興であるとかシティプロモーションだけに限ったお話ではないのかなと思っているので、この中で出てきていた人流分析というものなんですが、この人流分析というのは、広域な人の動き、イベントに来るであるとか、買物の行動を見るとかということだけではなくて、例えば一つの建物の中でどのような人の流れがあるのかということには使えるんでしょうか。
網野区民部産業振興課長
今回用いましたKDDIのものなんですけれども、今御提案いただいたような用途にはなかなか使いづらい、使えないと考えています。
武田委員
ちょっと今伺ったのは、もしそういったものにも活用できるということであれば、新庁舎の動線が非常に悪いと。その中で人だまりができてしまったり迷ってしまったり人がいるというところの中では、効果的に人を流していくためにどのようなサインをしていったらいいのかとか、どこに人を置くことがいいのかとか、物の配置をどうするようにしたことがいいのかというようなことで、人の流れの分析というものに活用できればなというふうなことがあって、伺いました。ぜひそのような視点を持っていただけるといいなというのもあって、もし活用できるものがあったら御提案を頂きたいなというふうに思います。要望で。
甲田委員
キャッシュレスポイント還元のところで伺います。今回の、昨年の12月のキャッシュレス決済ポイント還元事業は、物価高騰の対策とキャッシュレス決済の推進というのが二つの大きな目標というか、目的であったと思います。先ほど時期と還元率が悪かったことで、ちょっとそういう点がよくなかったというお話があったんですけれども、物価高騰に対する対策であるとか、キャッシュレスの対策が推進されるために何を努力したというか、やったけれども、どういう点が悪かったかというのを、もうちょっと具体的に教えていただけますでしょうか。
網野区民部産業振興課長
今回、目的、委員のおっしゃるような形で整理をさせていただきました。今回4ペイをうまく活用していただくと、1万6,000円分ということでお使いいただけるということで、その辺りの広報というのは、可能な限りですけど、分かりやすく伝えるように働きかけもさせていただきました。また、早期終了の件もありましたので、広報に関しましては、かなり周知をさせていただいて、御利用いただければというふうに考えております。そして、事業者につきましても、既に加盟しているところはもちろん、新たに受入れということもやりましたので、ホームページ等、また広報等を活用して新たなキャッシュレスを開始していただく店舗の獲得というところは、件数としてはあまり多くはなかったんですけれども、そういったような実施にはつながってございます。
甲田委員
うまく活用すれば1万6,000円だったんですけれども、うまく活用というところが4ペイ全てを網羅できる人ってなかなかいない。しかも、デジタルデバイドのあるようなというか、スマートフォン等を用いることが不慣れな方については、さらにそういうような形になってしまうということで、最初からそれは多少分かっていたことだとは思うんですけれども、ただやっぱりちょっとこの一つひとつが魅力的じゃないから、新たにPayのダウンロードをしてまで全部を使おうというふうにはなかなかならなかった。1決済当たり500円というのは、あまり魅力的ではなかったのかなというふうに思いますし、この四つがどのPayが幾ら分還元されたのかという、内訳というのは出ているんでしょうか。
網野区民部産業振興課長
資料の中でもお示しさせていただいたように、今回民間事業者決済を使わせていただいております。どのペイで幾らというようなものは、事業者との関係の中でお出しできないと、そういうふうになっておりまして、総額という形でお示ししかできないといった形になっています。なので、個別のデータ分析等、また非常に難しい、そういったことをお示しさせていただいている次第でございます。
甲田委員
お示しはできないけれども、区として把握はしているということですか。
網野区民部産業振興課長
区といたしましては、そういった点も含めて、今回JTB株式会社に委託しておりますけれども、そういったところから報告は受けております。
甲田委員
報告は受けているけれども、それは示すことはできないというのは、どういうことなんでしょうか。
網野区民部産業振興課長
大変申し訳ありません。繰り返しになってしまうんですけれども、区と事業者との今回JTBとの契約にまずなってございます。4事業者を使っているというところもございます。それぞれ各社からデータは上がってくるんですけれども、それを例えばどこの事業者さんが一番使われていて、次にどこで、それぞれの金額はどこで、それぞれの店舗はこうなっていてというような、個別のものをお出しするということは、初めの段階からできないというようなお約束といいますか、そういったものになってございます。
甲田委員
今ちょっと初めてそれを聞いて、それだとあまり信頼性がないなというふうにも思ってしまうんですけれども。執行率が57.5%だったということで、せっかく物価高騰の影響で、本当に苦しんでいる区民の方々にこれだけの還元をというふうに思っていたところ、半分ちょっとしか還元されず、本当にこれ、さらなる物価高騰が続いていますので、地域経済活性化ということよりも先に、まず、そこは本当に区民に還元できるような施策をやっぱりやっていかなきゃいけないんじゃないかなというふうにも思います。この反省を生かして、デジタル地域通貨を実施していって利用者を増やしていってそれを成功させるという目的は、それはそれとして、こちらの事業の目的だったそこの部分について、何か検討される必要があるんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
網野区民部産業振興課長
区といたしましても、物価高騰対策というのは、昨今の状況を踏まえると、非常に重要なものだと思ってございます。そういったところにも力を入れていく必要があると考えておりますし、併せまして、今回キャッシュレスポイント還元事業の結果を踏まえて、こちらといたしましては、デジタル地域通貨のほうに移行していくわけなんですけれども、デジタル地域通貨事業であれば、そういった区域内の還元につながって、経済が区内でしっかり回るようにという形で公費負担をしたものが区域内で回るということもあります。そういったもので、ある意味事業者の支援というところにもつながっていくと考えておりますので、そういったような対策を取らせていただきたいというふうに考えてございます。
甲田委員
事業者の方もいろいろ思いもあるでしょうし、区民の方もあるでしょうから、この一つの事業が終わって、こうやって分析をして、もう少し区民の声をどうなんでしょうね、このことに関してアンケートというのはどうなのか分かりませんけども、そういった拾い上げての、また施策に生かしていくようなことをやっていく必要があると思います。本当に取り残されている、やっぱりキャッシュレス決済になかなか移行できない区民や事業者の方々が、もう少し乗っかっていけるようなものに、デジタル地域通貨もそうですし、それ以外にも商店街の活性化を考えても、そこのところをしっかりやっていただきたいと思っていますけれども、そういったことについて、何かお考えはありますでしょうか。
網野区民部産業振興課長
委員がおっしゃっていただいたように、やはり事業者の方についても、なかなかやっぱりキャッシュレスというところ、様々手数料問題等あり、導入できないといったようなところもあるというのは十分に認識しているところでございます。なので、今回、デジタル地域通貨事業は、事業者の方に負担のかからないような形で、まずは進めさせていただきたいというふうに考えてございます。また、区民の方にとりましても、なかなかまだスマートフォンを使いこなせない、こういったアプリケーションをダウンロードできないという方もいらっしゃるというのも、そちらも十分認識しておりますので、そういった方に関しては、説明会であったりとか、丁寧な説明の機会というのをきっちり設けながら、寄り添いながら事業を進めていきたいと考えてございます。
委員長
一回休憩します。
(午後1時29分)
委員長
再開いたします。
(午後1時30分)
武井委員
還元実績の割合を業種別で見るとというところを見ますと、スーパー、飲食店が全体の3割、ドラッグストアが約2割というのを見ると、恐らく大規模店が半分利用されていたのかなという理解でよろしいのでしょうか。
網野区民部産業振興課長
こちらも詳細な分析というところはちょっとあれなんですけれども、いわゆる業種としては、スーパー、飲食店、ドラッグストアというところで、お伝えできる範囲で言うと、利用者アンケートというのを実際は行ってございます。その中でやはり大規模店舗のほうを使われる方は多かったと。一方、両方使っていただいたという方も、同じぐらいの数字でございましたので、中小事業者の方の支援にもつながったという、そういうふうに認識してございます。
武井委員
先ほど利用者アンケートされたということだったんですけど、事業者側にはアンケートはしたのでしょうか。
網野区民部産業振興課長
事業者に関してのアンケートについては、やってございません。
武井委員
先ほど数字が出ないと言っていたのは、大手スーパーやドラッグストアが、数字じゃなくても、このイベントで売上げが伸びたとか、客数が上がったというようなアンケートもしていなければ数字も出せないということは、そういったデータもないということでよろしいのでしょうか。
網野区民部産業振興課長
そのとおりでございます。
武井委員
私自身が商売をしていたときには、大手スーパーやドラッグストアはキャッシュレスキャンペーンの対象外だったんですよね。なので、商店街に本当にふだん来ないようなお客様が来て、そのときはPayPayだったんですけど、PayPayを使っていただいて、すごい商店街にお客様が流れたという印象を受けまして、ただ、このデータを見ると、今回は恐らく、自分も含めてですけど、スーパーなどで使えるようになったら、やっぱりスーパーなどで使うことが多くて、商店街に流れる人はそれほど減ってしまったのかなって思いがあるんですけども。これ、逆に言いますと、中野のオリジナルのデジタル通貨を普及させるには、いかにコンビニとかでバーコード決済で使えるかとか、あとスーパーの自動精算機で中野ペイがもし使えるように取り込めることができたら、普及にはつながるんじゃないかなとは感じているんですけど、その点はいかがでしょうか。
網野区民部産業振興課長
委員のおっしゃるとおり、そういったところに関しても、強い利用を図っていきたいと考えてございます。
武井委員
僕自身も、エアペイとか、そういった複合のキャッシュレス決済ができるところに入れられたらいいなとは感じていたんですけど、何か見るときっといろいろハードルがあるんだろうなとは思うんですけども、ぜひ皆さんで中野デジタル通貨を成功させるために頑張っていきましょうと思いますので、よろしくお願いします。
石坂委員
キャッシュレスのところから伺ってきますけども、他の委員の質問などの中でも、やはり二つ目以降のペイになかなか広がっていかない、あるいは新しいものを導入するところまで、今の言い方では至らない。また、こちらの資料のほうでも4ページ目ですかね、中野ブロードウェイ、サンモールに来る来訪者の居住地はあまり変わらないが、中野レンガ坂と薬師あいロードは通常よりも広域から人が来ているですとか、あと、南口のほうで、ごめんなさい、2ページだ、南口の丸井とかチェーン店が当還元事業の対象になっていることによって、南口の人流が増えているとかということが書かれていますけども、やはりこれって、物価高対策であるとか、キャッシュレス決済を導入することが主目的でありつつ、地元の地域経済の活性化ですとか、商店街をどう盛り上げていくのかというところがあった中での実施だったと思います。こうした中で、還元率に関しては、今回は中小店舗20%、大規模店10%という形でやっていて、またポイントの付与上限も中小店舗が3,000円相当期間内、これに対して大規模は1,000円という形で差が設けられているわけですけども、今回こうしたものに関しては、単発、単発の繰り返しなわけですけども、デジタル地域通貨を入れていく際には、これは永続的なものであるということを考えた際に、短視眼的に考えずに、長い視点で考えた際に、いかに、まずは導入してもらい、次に使ってもらうということを考えた際に、やはり最初の段階では、大規模店舗に関しても大きな還元率ですとか、上限を設けて、インセンティブを高めた上でより多くの方に導入してもらう。その次の段階で、使ってもらう段階でも既にこれが普及しているんだという中で、小規模中小店舗のほう、チェーン店ではない、大規模ではないところに大きな還元ですとか、そうしたポイントをつけていくことが、普及と利用に関して効果的につながるのではないかと思うんです。それについてはいかがお考えでしょうか。
網野区民部産業振興課長
委員のございましたとおり、やはり区民の消費行動等を見ていきますと、中小店舗、大規模店舗にかかわらず、今回は還元という形ではないんですけれども、デジタル地域通貨ですので、そういったところも変わらず実施できるようにということで考えています。そして、プレミアム率も30%を想定していますので、かなりそういったような消費行動に対してお得な形で、まずは利用者獲得をしていきたいと考えてございます。
石坂委員
そういう形で、まずは導入してもらう、次に使ってもらうという形で、うまく差をつけながら、場合によってはそれを使い分けながら進めていただけたらなと思います。
あと、それから、プロジェクションマッピングのほうで伺いますけども、今回は中野サンプラザが閉館になるという形で、そこの外壁を使ってプロジェクションマッピングをし、次はある程度、子どもなどを前提とした形でセントラルパークイーストの壁を使って投影をしていくという形でやられるということですけども、これ、どこに映すのかということも、やはり重要な部分であるのかなと思うところです。先般、中野サンプラザを私も見に行きました。やはり中野サンプラザに思いがある人にとっては、いい内容だなと思うとともに、先般これは別に昨年度末に沖縄のほうに視察で行った際も、主目的としては、離婚前後の母親支援に関して私が見たい部分があったのでという形で、それなどなどを見に行く形で行ったんですけども。その際、ちょうど宿泊地の近くで地元のランタン祭りをやっていて、そこでプロジェクションマッピングも組まれていたんですね。そのときに、建物に投影する形で、建物には扉が閉まっているんです。だけれども、プロジェクションマッピングをうまく当てて、位置を調整されている形で、その閉まっている扉が開いて中から人が出てくるような形の上映がされているですとか、様々、建物の特徴を生かしたとか、建物の構造というんですかね、そこを生かした形での上映だとか、そうしたものなんかもできると。やはりその際、かなり歓声が上がっていたような部分も、その沖縄のほうで見られたので、そういった工夫とかも様々重ねていきながら、いろんな場所を選んでやっていくのであれば、その場所、場所に合わせたようなことなどもやっていただけたらなと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
プロジェクションマッピングにつきましては、様々ほかの地域等で、例えばお城に投影したりですとか、様々な建築物に投影している事例ということを把握はしております。ですが、中野サンプラザで行ったのは、今回、その中野サンプラザが閉館しまして、そのノスタラジーと今後のサンプラザシティ、あの辺の再開発につなげていくといったところに主眼を置いて、区民参加型でいろいろコンテンツの作成なんかも行ってきて、それを投影するというところで行ったところもありますので、委員おっしゃるとおり、様々プロジェクションマッピングにはいろいろやり方もありますので、そういったところは、映す建物に見合ったものというものにしていけるように、そこは個別に検討していければいいのかなというふうに考えてございます。
小宮山委員
商店街とかで、区内各地の商店街、夏祭りとかやりますけれども、商店街とかの夏祭りだと1、00万円の予算で5,000人集めることは全然難しくないんですよ。むしろ、それより少ないお金でもっとたくさんの人集めたりしている。だから、今回5,000万円かけるんだったら、25万人ぐらい集めてほしかったなと個人的には思いますけども。5,000万円のお金をかけてイベントをやって、それで人が来るのは当たり前の話なので。結局、イベントも何のためにやるかというと、その日だけわいわい騒いで楽しくて、それでよかったなという話じゃなくて、その後どうやって、いかに定着していくかという話で、私も商店街でいろんなイベントを手がけてはきましたけど、イベントの日だけたくさん人が来ても、その翌日になると、もうさっぱり人がいなくなっちゃう。だから、その日だけじゃない定着方法とかを考えると、むしろ大事なのは、こういう一発の大きな打ち上げ花火じゃなくて、もっと日々の地道ないろんなことの積み重ねのほうが、むしろ地域の活性化には結果として役立っていくんじゃないのかなということを考えます。だから、例えば本会議とかでも言いましたけど、中野区で1年間の公益活動助成に2,000万円もかけていないのに、3日間で5,000万円を使うのはいかがなものかとか言いましたけども、やっぱりそういう地道な積み重ねも大事だと思うんですが、その辺り、いかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員の今の御質問は、プロジェクションマッピングに関することかなというふうに思います。プロジェクションマッピングにつきましては、今回、先ほどのちょっと答弁とも重なりますけども、サンプラザが閉館したということで、そこのサンプラザは、長年中野駅周辺でシンボルとして建っていた中野サンプラザのノスタルジーと、あと今後につなげていくためということで実施したと。それ自体、そういうふうな目的があったものでございます。また、そこにいろいろプロジェクションマッピングで流すコンテンツにつきましては、区民の参加型のワークショップを開いたりですとか、そういったところでの参加も促してきたところで、実際参加も多く見られて、そういったところでの波及効果もあったところでございまして、決して経済効果だけを狙ったものでもないといったところで考えております。ですので、このサンプラザのプロジェクションマッピング自体は3日間といったところで、実際行ったのはそこですけれども、もっと幅広い日数の中で関わった人たち、区民の方もいますので、そういったところの満足度も考えると、決してその金額というのはそれだけでは測れないのかなというふうに考えているところでございます。
小宮山委員
確かに、サンプラザという中野区の象徴的な建物がなくなる前に何かをやるということ自体は、私も否定はしませんし、きれいだったということも否定はできません。あとは、区民の参加の在り方なんですが、事前にワークショップをして、子どもたちに絵を描いてもらったそうです。それをもって区民が参加したというふうに言っているそうなんですが、そのワークショップ、何回行って、何人ぐらい参加されたんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらにつきましては、実際、まず、コンテンツ制作イベントということで、中野アートノートといったところで、中野や中野サンプラザの思いを自由に描いてもらうといったようなところで、12月26日から1月20日までに応募をしていたといったところがあります。それと、あと12月23日には、実際コンテンツのワークショップといったところで参加をしていまして、具体的な今人数というのはここではちょっと具体的な数を持ち合わせてございませんが、それぞれ、何というんですかね、そこで出てきたコンテンツを実際投影してございますので、それなりの参加と反響があったものというふうに捉えてございます。
小宮山委員
恐らくですけど、100人は参加していなかった。多分多くて50人ぐらいだったんじゃないかなと思うんですが。それをもって区民の参加があったとするのもどうなのかなと思います。5,000万もかける大きなイベントなわけですから、もっと別の形での区民の参加があってもよかったんじゃないか。例えば当日、あれをやって、何というか、経済的な恩恵を受けられるのは中野駅の周辺の人たちだけですよね。周辺の、特に飲食店の人たちだけで、例えば川島商店街とか鷺宮商店街の人には何も関係がない。例えばの話ですけど、鷺宮商店街とか川島商店街が屋台をあそこに出してもいいよって話になれば、お客さんも待ち時間が長いわけですから、その間屋台で飲食して喜べるし、中野区の端っこに住んでいる我々も――我々というか、その商店街の人たちも、中野駅の中心だけじゃなくて、我々のことも考えてくれるんだなと思ってうれしいですし、経済的な効果もありますし、割とウィン・ウィンな結果になるのかなと思います。なので、今後こういうイベントをあまりやってほしくはないんですが、中野駅の中心のことだけじゃなくて、我々、中野区の端っこの人たちもどうやって恩恵を受けられるかということも考えて運営していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回も、委員おっしゃるとおり、幅広い中での連携みたいなところはちょっとかないませんでしたけども、そういった商店街の回遊が生まれる仕掛けですとか、同時開催のイベントを実施しまして、ちょっと桜の咲き具合ですとか、当日の天候、こういうふうなことで想定したとおりの効果はちょっと生まれなかったのかなというところで評価しているところですございまして、実際そういった回遊とか人の流れが生まれるような取組はしてきたというふうに考えてございます。それにつきましては、今回それはモデルケースになったのかなといったところでは捉えておりまして、それが今回ほかの、どこまでそれを広げていけるかというところについては、イベントの内容等々にもよると思いますので、その辺については、今後どこまでできるのかというのをしっかり研究はしていきたいというふうに思ってございます。
小宮山委員
皆さん、渦の中心にいるんで、非常に熱気とか、何というか、充実感とか、充足感とか持っていると思うんですが、中野区の端っこにいる人たちは、あまり割と冷めた目で冷ややかに見ていると思うんですよ。そういうこともぜひ頭においてやっていっていただきたいと思います。
今回のイベント、この評価を見ると、割と成功であったと、区としてはまとめているんだと思いますが、今回はサンプラザであったからこそ、中野区の象徴であるサンプラザだったからこそ意味があったことであって、この成功に――私は成功とも思っていませんけども、この成功に味をしめて、また同じことをどんどんといろいろ繰り返していくようにはなってほしくない。また、プロジェクションマッピングというのも、今都庁に行けば毎日やっていますし、多分これからも世の中で、いろんなところでいろんな形でやり始めて、だんだんと飽きられていくコンテンツだと思いますんで、今回成功したからといって、何というか、同じことをだらだらと続けてほしくないなと思いますが、その点、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
プロジェクションマッピングを中野区としては、これも一つの壁画というふうに捉えていて、中野区のプロジェクションマッピングですので、これも壁画といったところで捉えて、それのデジタルセクションといったところで認識をして実施しているものでございます。東京都がやっているものと目的も違いますし、我々はやはり、これ、今後やっていくにしても、特定財源とか、そういったところの財政的な負担も加味して、また区政課題ですとか、産業の振興にもつながる、そういったところにも視点を置いて実施していく。また、産学官で連携して、そういったところでの実施をやっていければなというふうに考えているところでございます。
酒井委員
僕もプロジェクションマッピングについてちょっとお尋ねさせてください。実際に参加もさせていただきました。感想としては、非常にいい企画だったなというふうに思っています。やっぱりサンプラザが、長年中野のシンボルとして50数年存在して、区民の皆さんはサンプラザに愛着があって、それが今後生まれ変わっていく中で、サンプラザをキャンパスにして、光と音の映像と、そういったイベントがされたのは、僕はよかったのかなというふうに思っています。他方、小宮山委員から指摘のあったとおり、中野駅周辺だけと言われると、そういうところは否めないんですけれども、他方、中野区って中野駅周辺なんですよね、実際は。けど、今回よかったのは、実は桜まつりとコラボしたりだとか、それから中野通りの桜のライトアップともコラボしましたね。じゃ、これは中野駅の周りがちょっと範囲が広くなったりだとか、こういう取組が大事なのかなというふうに思っております。特に観光協会ともせんだって協定を結んで、そういう中で様々イベントが連携できるようになって、同じ期間で同じイベントを幾つかできるようになったというのは、僕は非常に大きなと思っています。結果として、桜は咲いていなかったんですよ。それは仕方ないんですけれども、これは僕は非常によかったと思っております。こういう視点をしっかりと捉えていただきたいなと思っております。
それで、小宮山委員からも、こういうのを何でもかんでも乱発していくんじゃなくて、やっぱり区の政策目的と合致した中でやっていく。併せて、大切なのは、課長からありましたけれども、しっかり特定財源を取って、区の財政負担を軽減していったと思います。
そこで、1点だけお尋ねしたいんですけれども、今回の費用の総額。で、こちらに関しては、皆さん特定財源の確保であったりだとか、ほかの財源の確保であったりだとか、かなり御苦労されたんだと思うんですね。そこに関しては僕は評価したいと思っているんですけども、そのお金のところって、今お話しできますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回のこのプロジェクションマッピングですが、予算額で約5,400万円という形で組んでおりまして、その中で、特定財源が2,000万円、ほかの一応、一般財源というのが3,400万円になりますけども、こちらについては、ふるさと納税を充当するということで、見方がありますけれども、区の負担といいますか、そこはゼロだったというふうに捉えてございます。
酒井委員
そういった形で、かなり工夫してくださった、努力してくださって、区の負担を軽減してくださった。他方、特定財源と言いましても、都、国から来るもので、税金なんですよね。ですので、それはそれで努力もしていただきながら、より政策効果のある、それから区の目指す政策の方向性に合致するような形で、いいタイミングでイベントしていただきたいなと思っています。区のシティプロモーションは、やっぱり僕はここ数年で一段上がってきて、違うフェーズに来ているなと評価しておりますので、それは区民の皆さんも喜ばれると思いますが、他方、東京都みたいに、あれがいいか悪いかは僕はここでは申し上げませんけれども、いろんな議論がある中で、区としては、先ほど課長からしっかり答弁あったとおりに取り組んでいただきたいなと思っております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、2番、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策に係る事業の実施についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それでは、令和6年1月に策定しました次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策に基づきまして、今年度から実施します具体的な事業の内容とか方向性につきまして御報告をさせていただきます。(資料3)
まず1、子ども育成文化・芸術事業認定制度(区公認制度)における事業の募集と審査でございます。こちら、(1)認定制度への募集・審査の概要になりますけれども、こちらにつきましては、昨年から御報告させていただいている充実策の中とは変更ございませんので、簡単に御説明をさせていただきます。
この事業認定のメリットといたしましては、認定されると区の文化施設などの利用料金が減額できるといったことと、あともう一つ、区ですとか、指定管理者の広報媒体を通じた情報発信を行うということになります。
募集事業の要件につきましては、直近3か年に1年以上中野区内で活動した実績を要する団体や事業者であること。あと、子どもの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会となる事業を対象とすること。今年の9月1日から令和7年3月31日までの間で事業が実施可能であること。このようなことを要件としているものでございます。
ウ、認定団体、認定事業の予定数ですけども、今年度につきましては、3団体、3事業を予定しているところでございます。
こちら、応募事業につきまして、基準に基づきまして書類及びプレゼンテーション審査を行いまして、「優」または「良」として認定をいたします。
審査の基準ですけども、子どもたちの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会として優れているかどうか。子どもの参加のしやすさですとか、事業の継続性、実行可能性、将来性などを見ていくものでございます。さらに、実績を上げているアーティストが関わっている事業であるかどうか、こういったこと、アーティストの経歴や実績などを加味するものでございます。
利用料金の減額につきましては、先ほど御説明しましたけども、文化施設ということで、もみじ山文化センターですとか、野方区民ホール、なかの芸能小劇場、区役所1階のイベントスペース(ナカノバ)を対象施設としているものでございます。
減額の内容につきましては、「優」ですと、利用料金の80%を減額、こちら上限80万円。「良」ですと、利用料金の50%を減額、こちら上限50万円というふうにしてございます。なお、本制度と別ではございますけれども、シティプロモーション事業助成の交付決定を受けた事業につきましては、対象施設を使用するに当たりまして、利用料金の50%の減額を受けることができるというふうに別途しているものでございます。
オ、次年度以降のインセンティブにつきましては、実施した事業が顕著な実績を上げたと認められる場合で、次年度その内容が同様と認められる事業が認定された場合には、減額率を20%上乗せをして認定をしていきたいというふうにしております。さらに、その先の展開といたしましては、特に優れた実績を上げた事業につきましては、なかのZEROホール、指定管理者が実施する区の指定事業ですとか、そういったことに組み込むことによりまして、子どもを対象とした事業の拡充につなげていくといったところでございます。
裏面に移りまして、スケジュールでございます。こちら、6月3日から申請受付を開始しておりまして、この間、認定制度の説明会を実施してございます。7月5日までに申請受付を行いまして、その後、書類審査、プレゼンテーション審査を経まして、8月下旬に認定事業を決定していきたいというふうに考えてございます。それで、さらに9月から年度末まで各認定事業の実施といったところで考えているものでございます。来年度の4月から5月におきましては、各認定事業の評価・検証を行っていくといったところで予定をしているところでございます。
続きまして、2の「中野区子ども・若者文化芸術振興基金」を活用した今年度の事業の方向性でございます。こちら、実施事業数につきましては、鑑賞事業を1事業、体験事業を1事業、計2事業で行っていくことを考えてございます。
(2)実施内容です。こちらにつきましては、体験・鑑賞したい文化・芸術のジャンルなどにつきまして、後ほど御説明しますアンケートの結果などを踏まえまして、実施する事業を企画調整していくといったところで考えてございます。
こちらでお話ししましたアンケートなんですけども、こちら、アンケートを今年の5月11日から5月24日までの間で、ウェブのLoGoフォームを活用しまして、アンケートを取ってございます。こちら、回答数が517件あったんですけども、大人の方々には、子どもに鑑賞させたいジャンル、体験させたいジャンル、18歳未満の方につきましては、鑑賞したいジャンル、体験したいジャンルという、こういったような形でジャンルを伺った形になります。そうしたところ、このエの結果の概要といったところで、それぞれ結果が出ましたので、実施する事業の企画を調整していく上では、このアンケート結果を一定加味した上で、その内容を検討していければというふうに考えてございます。
続きまして、3、実施場所でございます。こちらは区役所1階のイベントスペースを含めた区の文化施設のほか、その他区有施設ほか、幅広い場所の実施を検討していくといったところでしております。こちらにつきましては、結構中野区の文化施設ですとか、区役所1階、中央に偏っているというところもございますので、できればもう少し離れた部分、南北で離れた部分での事業展開といったものもできないかどうか、そういった視点も含めまして検討していきたいというふうに考えてございます。
(4)のスケジュールにつきましては、10月まで企画の調整などを行ってきまして、10月中には事業内容を決定していければというふうに思ってございます。第3回定例会での事業の内容の報告を経まして、12月から来年の3月ぐらいの間にかけまして事業の実施といったところで考えてございます。来年度に入りましたら、今年度の実施事業の評価をしていくといったところで、全体のスケジュールとしては考えているところでございます。
御報告は以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
小宮山委員
これをやるに当たっては、文化・芸術の定義みたいなものもある程度はしっかりしとかなきゃいけないかなと思うんです。裏面に、たまたま文化・芸術の例えばの例がいろいろジャンルが載っていますけども、この中に含まれていないものとして、でも文化・芸術かもしれないなと思うものとして、例えば過去にシティプロモーション事業で子ども漫才コンテストとかやった。あの漫才とかは文化・芸術に今回含まれるのか、含まれないかとか、あるいは区内ではローカルヒーロー、中野区をテーマとしたローカルヒーローの活動をしている人たちがいて、子どもたちにいろんな夢とか希望とか与えているわけですけれども、そういうローカルヒーローみたいなのは文化・芸術に入るのか、入らないのかとか、そういった微妙なラインの、サブカルチャー的な微妙なラインのものまで含まれるのか、含まれないのか、教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今般行いますこちらの区の公認制度等につきましては、文化・芸術の定義みたいなところがございますけれども、文化につきましては、文化芸術基本法等に示されております幅広い文化・芸術のジャンルになってございますので、そういったところは何といいますか、微妙なラインといいますか、そこは幅広で捉えていきたいというふうに考えてございます。一方、基金を活用した事業展開ですけども、今年度につきましては、事業展開をしていくに当たっては、ここのアンケート結果を一定加味をしまして事業展開を考えていければというふうに考えてございます。
小宮山委員
あとは、会場が安く借りられるそうなんですけども、会場を使うに当たって、お客さんから料金を徴収することは可能ですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらは可能です。可能となってございます。
小宮山委員
じゃ、例えば、私がこの権利を持ったとして、私一人だけではホールを埋める自信がない。だから、友達を10人ぐらい呼んできて、友達と一緒にホールを使いたいというやり方で、この料金減免の適用をしてもらうことは可能ですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらに書いてありますとおり、実績を要するに団体や事業者ということになっていますので、初めからそういった活動実績がありまして、団体を構成しているといったところであれば利用は可能かなというふうに考えてございます。
酒井委員
今回の報告、以前から報告いただいておりましたが、要するに二本柱ですよね。文化・芸術の事業者の施設使用料の減額と、それから子どもたち向けに、基金を活用して鑑賞事業と体験事業をしますよという。この間、ずっと僕、気になっていたんですけれども、何て言えばいいんでしょう、結局、事業者が恩恵を受けて、施設使用料が減額になります。子ども向けの文化・芸術の取組をされるんでしょう。けど、そこで子どもたちが、楽しめる子たちは限られているのかなであったり、それから、鑑賞事業、体験事業は2事業であれば、中野区の極力全ての子どもたちに恩恵を受けられるようにしていただけるとうれしいなと思っているんですよ。例えば、施設使用料を減額して、けど、利用料を取って、そういうコンサートか何かやるんでしょう。他方、中野区では、小学校だと修学援助は2割から3割程度ですよね。中学校も3割程度というふうな、そういう一定、こういったところになかなか行き難い子どもたちもいるのが現状なんですよ。そういったところをどうフォローしていくのかというのは考えていらっしゃいますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員おっしゃる視点はとても重要だと思っていまして、私どもも、何というか、そこは課題といいますか、そこに対してアプローチをしていかなければいけないなというふうに考えているところでございます。ただ、今年度から始まる事業ということもありまして、事業の認定事業につきましても、9月1日からといったような形で、ちょっと実施期間は遅くなってございますので、来年度以降につきましては、ここをもっと幅広いというんですかね、もっと事業期間を延ばすですとか、そういったことも可能かなというふうに思っておりまして、またこちらの認定事業につきましても、今年度は2事業といったところで考えてございますが、そちらについても、基金の運用状況等々を加味した上で、もっとそこを広げていきたいというふうに考えてございますので、そういった中で、そうした実際なかなか体験ですとか、鑑賞ができない層へのアプローチもしていけるような事業展開を考えられればなというふうに考えているところでございます。
酒井委員
先ほど、いい視点だねと言っていただいて、ということは、違うんです、課題は共有しているんだと思うんですよ。そういうところが大切だよねというのは共有しているんだろうなと思うんです。他方、課長が、今年度は立ち上げですよと、いろいろ期間も決まっておったりだとか、今後そのような期間を広げたりだとかとおっしゃったんですけど、期間を広げたら来られるのかというのもあるんですよね。分かりますか。もともと生活的に厳しい中で、なかのZEROかどこかでそういうイベントをやった際に、費用が発生した中で、そのコンサートをする期間を広げても、事の解決には僕はつながっていないと思うんですよ。特に困窮層のほうがこういった文化や芸術に触れられる機会というのは少ないんですよ。じゃ、せっかくこういう次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞――ごめんなさい。子ども・若者文化芸術振興基金、子どもたちのためにこういう文化に触れる基金をつくろうよと言ったんであるならば、そこを来年度からどういうふうにそういった層に体験させてあげられるのかというところを教えていただきたいんです。今年度難しいというのは分かります。じゃ、来年度からどうしようと。その辺、何かお考えはありますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
期間につきましては、一例かなというふうに思っておりまして、例えばこちらの認定制度における期間につきましては一例といったところで先ほど御答弁させていただいたところでございます。委員おっしゃるとおり、それだけではそういった困窮層ですとか、そういった子どもたちを拾っていけないといったところはおっしゃるとおりだというふうに思っておりまして、そちらにつきましては、例えば、基金を活用した事業展開の中で、例えば困窮層が鑑賞を体験しやすいような事業展開をしていくというところで、ちょっと今具体的なところというのは持ち合わせてございませんけども、そういった視点を踏まえつつ、事業展開の内容、事業の内容を検討して、しっかり実施していけるようにやっていければなというふうに考えているところでございます。
酒井委員
今回、2番のほうで、子ども・若者文化芸術振興基金を活用した鑑賞事業、体験事業を行っていく。区役所のイベントスペースを含めたというところの中で、区役所だけじゃなくて、特に文化施設は中野駅周辺に固まっておりますので、そうじゃないところにも行きますよと言ってくださったでしょう。僕、それ、すごい大切だと思っているんですよ。先ほど小宮山委員がプロジェクションマッピングの質問の中で、やっぱりイベントはどうしても中野駅周辺で、けど、区民は皆さん中野区に税を納めて、端っこに住んでいる人に恩恵がどこまで行っているのかというと、実に少ないところがあるんですよ。だからこそ、例えばこれからこの事業をやっていく中で、様々な文化・芸術活動との団体との、何と言えばいいんでしょう、接点が大きくできると思うんですよ。その方々に各センターに行ってもらって、そういう文化・芸術のことに取り組んでもらうだとか、あと僕、一番分かりやすいのは学校だと思うんですよ。学校で、当然、教育委員会との話合いであったりだとか、学校での教育課程がありますから。けど、他方、そこで学校でやることによって、一番子どもたちが、どんな子どもたちも触れやすい環境づくりというのはできると思いますので、そういうふうな場所と機会の広げ方というのは、来年度から、同じ意識を共有していると課長と僕は思っていますので、その辺りはぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今、委員おっしゃるところを踏まえまして、事業を実施していければというふうに思ってございます。
甲田委員
今酒井委員がおっしゃったことを言おうかなと思っていたところで、もう丸々かぶっていますので、あれですけれども。この基金を活用した事業の方向性で、アンケートを取られたということで、そのアンケートの結果を踏まえて今回は、今年は事業を決めていくということで、鑑賞したいジャンルも体験したいジャンルも、オーケストラ、ミュージカルが1位、2位に入っていますけれども、今年はそういう形で決めるけれども、来年以降はどういうふうにするのかというのは決まっているのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
また、事業展開をしていく上で、それぞれの中でアンケートを取ってきたりということもしますので、そういったところでお声、みんなどんなものを体験したいのか、鑑賞したいのかという御意見は、さらにそこでブラッシュアップをしていきながら、実際どういったことがより体験したいのか、内容もそうだと思うので、そういったところを参考にしながら、次年度以降も決めていければというふうに思ってございます。
甲田委員
このアンケートというのは、子どもの意見というのは結構入っているものなんですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そうなんですね。これ、18歳未満の子どもの方のちょっと意見というもの、実際なかなかアンケートの数としては少なかったといったところではあります。
甲田委員
子どもの権利条例もできた区ですので、やっぱり子どもの意見をまず踏まえてやるということも重要かなと思いますので。そうだとすると、多くの子どもの意見を聞くには、学校との連携というのはやっぱり重要かなと思いますので。この事業を学校でというのはなかなか難しいにしても、学校の中で子どもたちの意見を聞き取るとか、連携とか、そういったことも視野に入れて、来年度以降、またアンケートを取るなりして事業を決定していただきたいなと思いますけども、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今、委員のほうから学校といったところで一つありましたけども、あと、学校のほかにも、児童館ですとか、子どもの集まる場所というのが非常に有用かなというふうに考えておりまして、実際、昨年度は試行的に実施しておりましたが、今年度、なかのZEROのほうで、アウトリーチといったところで、児童館といったところを会場としたいろいろ、何というんですかね、アウトリーチをして事業をするといったところもやっていますので、そういったところでのアンケート実施なんかといったところもできるかなと思いますので、そういったところも活用して、より子どもの意見を聞けるようにしていければなと。それを事業に反映していくといったところで充実させていければなというふうに考えてございます。
甲田委員
そういう子どもの声を聞くことを通して、この事業の周知というか、それにも生かせると思いますので、いろんなところで意見を聞くような形にして、人気が出て、みんながこういうのを中野区民、子どもたちのためにやってくれているんだってという、口コミで広がっていくぐらいの、そういう反映ができるような意見の聞き方、周知の仕方をぜひしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
武田委員
この幅広いお子さんたちにというところ、本当に酒井委員と全く同意見で、これ、最初にこのお話、昨年の第2回定例会で伺ったときにも、やはりなかなか体験できないお子さんたちにどうやってアプローチしていくのかと。そのときの御報告の中には、全般を通じて学校への訪問などアウトリーチによる展開を図ると、既にこのときは御報告を頂いているんですけれども、今回は最初にはちょっと御報告がなくて、酒井委員からのお話の中でそういったことが出てきたんですけれども、これ自体はそういうお考えがなくなったということではなくて、もともと継続してあるけれども、今回の中で落ちていたというところでよろしいんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
多分、それは基金を活用した事業のところかなと思いますが、そこについては、アウトリーチという言葉は出してございませんけども、ここの3の実施場所といったところで十分アウトリーチしていくといったところを想定した表現といったところでしているところでございます。ですので、考えは変わってございません。
武田委員
やはりそうすると、事業数で1か所だけというふうにちょっと見えてしまったりするので、本当に一つの事業であっても、複数の学校でやっていくんだよというようなこととか、事業が1か所でとどまってしまって終わってしまうという形ではないように、認定された事業が何か所かは学校を回ってもらえるようだったら学校を回るとか、区民活動センターで展開していただくというようなことができればなというふうに思うんですが、事業の展開としては、もう1事業については1か所でやるというようなイメージなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
認定制度のほうのことかなというふうに質問の内容を……。
基金のほうの実施事業ということでちょっとお答えいたします。
実施場所につきましても、事業自身は、一応実際やっていく事業としては、鑑賞事業1、体験事業1といったところで考えてございます。実施場所のところでここに示させていただいているとおり、イベントスペースをはじめとした区有施設ですとか、幅広い場所での実施といったところで、実施期間の中でどれぐらいできるのかというのはございますけれども、その中でできる範囲でといいますか、金額のちょっと制限もございますので、その中でどのくらい展開していけるのかというのは、今後検討させていただければなというふうに思ってございます。
武田委員
あともう1点が、全ての子どもたちというふうに言ったところで、学校に行けていないお子さんたちですとか、その方たちがなかなか外に行くことが難しいという側面もあるのかなと思うんですけれども、その場合に、例えばお子さんの居場所として展開されているところとか、フリースクールといったところも視野には入っていますでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
一応実施場所につきましては、今後どこができるのかといったところは、当然見極めていきたいなというふうに思っています。ですので、例えば文化・芸術をできる、音出しですとか、そういったところの制限もあるとは思いますけれども、できるところで協力していただけるところであれば、展開していってもいいのかなというふうに考えているところでございます。
武田委員
すみません。最後1点だけ、ちょっとこれは要望です。先ほど小宮山委員もおっしゃっていたところで、やはりイベント的なものというのがどうしても中野駅に集中をしてしまっていると。すみません、ちょっと何回前の委員会か忘れたんですけれども、シティプロモーションの今後の方向の中では、中野駅中心になってしまっているところの偏りをやはりちょっと変えていくような、区内全域に展開をしていくというようなことが今後の課題というふうなことを掲げていらっしゃったかと思いますので、その際に、例えばこれまで学校の統廃合であるとか、施設の統廃合であるとかというところで、区有施設であったり、例えば図書館がなくなっている地域が2か所あったりとか、学校が地域の中にないところがあったりというところがありますので、そういった区のものがどんどんなくなっていっているなと思っている区民の感覚というところも踏まえた形で、事業展開をしていっていただきたいなと思うんですが、その辺りはどうでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
文化・芸術を広めていくというか、充実させていく上で、そういった区有施設がなくなっているところですとか、そういったところ、活用できるスペースがあれば、そういったところで展開も考えられるのかなと思いますので、そこにつきましては、実情を把握しながら展開を検討していければ、研究していければというふうに思ってございます。
武田委員
そこはやはり配慮をといいますか、やはりこの地域は区のものがどんどんなくなっちゃっていっているんだよねというような思いを持っていらっしゃる区民の方がいるということも心に留めていただければと思います。要望で。
石坂委員
裏面のほうの、「中野区子ども・若者文化振興基金」を活用した今年度の事業の方向性という形で、アンケートを18歳未満は鑑賞・体験したいジャンルを、18歳以上は、18歳未満に鑑賞・体験させたいジャンルをという形でやられておりますけども、子ども・若者文化芸術振興基金だというところの中で、若者のところで確認したいんですけども、この事業に関して、若者はどのぐらいの年齢層を指しているのか、まず確認させてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
二十歳前後、二十歳前半ぐらいまでの層というんですかね、その辺りを想定しているものでございます。
石坂委員
二十歳前半というのは、20代前半、二十歳前半……。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
申し訳ございません。20代前半ということでございます。
石坂委員
そうしますと、やはりアンケートを取る際に、18歳以上とひとくくりにするのではなくて、やはり18歳を区切りにしても、18歳から25歳前後ぐらいのところの区切りもつくったほうがいいと思いますし、今回は子どもの回答が少なかったという形で、結果が今こういう出し方かもしれませんけども、恐らく18歳以下の子どもの回答と、18歳から25歳ぐらいの若者の回答、それ以上の回答だとまた差が出る場合もあるかと思うので、その辺り、集計の仕方ですとか、そもそもアンケートの仕方、そして集計の仕方、出し方というのも、やはり今後とも考えていっていただきたいと思いますけど、そこはいかがお考えでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員がおっしゃいますとおり、今回少し18歳未満の数が少なかったといったところもございまして、まとめたような書き方をしているところでございます。アンケートの取り方につきましては、今回、こちらは我々も、こういった形でのウェブでアンケートをやって、これぐらいの数が取れるんだといったところで、実際学んだといいますか、これからこういうことをやればアンケートとしてちゃんと取っていけるんだといったところも分かりましたので、アンケートの内容とか取り方につきましては、今後工夫して、若者につきましても把握できるような形で取っていければなというふうに考えてございます。
小宮山委員
ここまでの、ホールまで行けない子どもたちがどうやって恩恵を受けられるようにするのかという議論を聞いていて思ったんですけども、例えば杉並区は日本フィルハーモニー交響楽団と友好提供を30年ぐらい結んでいて、練習会場を提供する代わりに、コンサートのほか、区役所ロビーコンサート、公開リハーサル、出張コンサートとかという形でギブ・アンド・テイクの関係が成り立っている。杉並区でも区民の楽団とかに練習場所なり荷物の大型楽器の置き場所とかを提供する代わりに、区主催のイベントに参加してもらったりしている。そういったギブ・アンド・テイクの関係が、割とウィン・ウィンな形で成り立っている自治体とかが幾つかあるようなんですね。だから、中野区としても、今回、この団体なりに何かメリットを出してあげるなら、向こうからも何らかの形で、例えば学校でやってもらうとか返してもらう、そういうウィン・ウィンな関係をうまくつくれるように、今後事業構築していっていただければと思いますが、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回、子どもの文化、次世代に資する文化・芸術鑑賞・体験機会の充実策の中で展開していきます事業につきまして、そういったところで、実際に活動している団体とのコネクションをつくっていく、情報を区としても得ていく、そういった役割もあるのかなというふうに思っています。活動を通じまして、どういったことが団体のほうもできるのかどうか、区も今後把握できるようになっていくというふうに思ってございますので、そういったところの情報を活用しながら、今後どういったところで協力といいますか、区民に還元できるような事業展開ができるのか、そういったところも考えていければなというふうに思ってございます。
酒井委員
今年度当初予算でこの基金のところに積み立てたのは688万円程度でしたか。ちょっと確認させてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今、委員おっしゃるとおりでございます。
酒井委員
これ、今年度はどれぐらい利用予定で、それからふるさと納税の寄附先にも、この子ども・若者文化芸術振興基金ってあるんですよ。それがどの程度来ることによって回っていくと想定されているのかだとか、ちょっと教えていただけますか。
それから併せて、先ほどプロジェクションマッピングでは、ふるさと納税によって3,000万円程度の捻出ができました。ということは、シティプロモーションを寄附先として3,000万円集まっていた、そういうイメージでいいのか、この2点を教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
まず、今年度につきましては、基金を活用した事業といったところでは、100万円の事業費を想定しているところでございます。もう1個、どれくらいが入ってくるか……(「基金がどれくらいあると事業が回っていくとかイメージがあるのか」と呼ぶ者あり)基本的にどれくらい入ってくるか、それは多いことに越したことはないんですけども、ただ今、基金に積み立てているのは600万円余といったところで、5年ぐらいは事業展開できるような形でのところで想定していますが、ちょっと具体的にどれくらいあれば回っていくというのは、事業の内容にもよるところでございますので、ちょっと今後どういう、今年度どれくらい入ってきてというところを見たところで、どのような事業展開ができるのかというのは、今後考えていきたいというふうに思ってございます。
酒井委員
それと、シティプロモーションのところのプロジェクションマッピングに使った費用が、寄附先として3,000万円入っていたという理解でいいんですかと聞いているんですが。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
委員おっしゃるとおりでございます。
酒井委員
それで、600万円ほど基金に積んでいますよ。今年度は100万円ほど使いますよ。ということは5年ぐらい大丈夫ですよ。それから、今後の事業に関しては、そういった基金であったりだとか、ふるさと納税の寄附によって判断していくということもおっしゃっていましたけど、そういった財政の裏付けがある事業の展開というのは僕、大事だと思うんですよ。一方、最初の考えというのは、金目があってやるというよりも、子どもたちに文化や芸術を触れさせてあげたいという考えじゃないですか。ですから、そこは間違えないでいただきたいんですよ。今の答弁だと、基金の残高見合いで事業を展開していきますよということなんですよ。けど、それだったらば、いろんなところに出向いて子どもたちに文化・芸術に触れる機会をつくってあげるというところが、ちょっと制約が出てきたりするのかなと思いますので、じゃ、基金を集めるためにどうしようという考え方もあっていいでしょう。基金が足りませんから、一般財源から投入させてくれって、僕はそれはあってもいいと思うんですよ。ちょっとそういうところはぜひ考えてください。
そしてまた、小宮山委員から先ほどあったギブ・アンド・テイクのあれいいですよね、いろんなことを、会場に貸してあげますからその代わりに頼みますよというのはいいと思うんですよ。あと、東京都は、ヘブンズアーティストという形で、登録制していますね。登録されている方は、公共用地の中で様々な大道芸をして、その代わりに皆さんから投げ銭を頂いてくださいよという制度があると思うんですよ。
今後、ちょっと例えば学校だとか、そういった児童館なんかに出向いていっていただくことを考えると、子ども育成文化・芸術事業認定制度ってあるんですけども、区としてこういった、むしろ鑑賞とか体験事業のところで認定制度ができるかどうかは分かりませんけれども、このようなことができる人はどんどんストック化されていって、基金があることによって微々たるものかも分かりませんけど、その費用を渡して、学校だ、児童館に出向いていっていただくような、そんな仕組みをつくっていただけるとうれしいなと思うんですけれども、いかがでしょうかね。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今回、子どもの区の公認制度、認定制度とか基金を活用した事業、こういったところで関わりのあった団体ですとか事業者、活動している方につきましては、区のほうで一定、名簿ではないですけども、情報提供みたいなところを区民向けにしていければなというふうに思っていますので、そういったところでも、一定、区内全域でのところでの活用が増えたりですとか、そういったところにも寄与すると思いますので、そういったところも含めまして、いろいろなところで区内の文化・芸術の鑑賞・体験の機会が増えるような形での支援といいますか、施策を実施していければなというふうに考えてございます。
小宮山委員
以前、何か報告のときに、アーティストバンクの話があったと思うんですが、今の答弁でアーティストバンクの話が出てくるかと思ったら出てこなかったので、進捗はどうなっているのか、教えていただけますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
アーティストバンクですけども、今説明している内容はアーティストバンクのことです。ですので、進捗はそういった関わりのあったところから名簿のようなバンクをつくって、そこで周知していくといったところを考えているところでございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、3番、中野サンプラザ3Dモデルデータのオープンデータ化についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
中野サンプラザ3Dモデルデータのオープンデータ化につきまして御報告をさせていただきます。(資料4)
1、経緯ですけども、こちらにつきましては、昨年7月に閉館となりました中野サンプラザにつきまして、文化財としてアーカイブ化することを目的としまして、中野サンプラザ3Dモデル作成業務委託といったことによりまして、各種計測を行いまして、中野サンプラザの内観及び外観について3Dモデルを作成いたしました。これらの業務によって得られた成果につきまして、オープンデータとして区民をはじめ、誰もが利活用できるように公開していくといったものでございます。
2、オープンデータとして公開するデータでございます。こちらにつきましては、外観と内観。内観につきましては、エントランスですとか、大ホール、チャペル、レストランの3Dモデルと、あと元画像のデータ、あと計測データといったところになります。そのほか、構造物等形状を3次元で表現した3D、3次元モデルといったところで、ここの写真で言いますと、青いサンプラザの外観があるかと思いますけど、こちらがBIM/CIMモデルの基となるデータといったところで書かせていただきました。こういった3次元モデルを公開していくといったところになります。
なお、3Dモデルの保管資料として撮影しました館内の現況撮影写真ですとか、動画データ、あと外観3Dモデルを作成するために撮影した航空写真につきましては、オープンデータとしないといったところでございます。
3、公開の方針になりますが、オープンデータの基本指針をはじめといたしまして、中野区オープンデータガイドライン、これらに基づきましてオープンデータとして公開していくものでございます。
続きまして、裏面に移りまして、4、公開の方法でございます。こちらにつきましては、当面の間、データを希望する者に対してブルーレイディスク等の記録媒体を用いてデータの提供を行うといったところで考えているものでございます。併せて、やはりオープンデータといった趣旨を踏まえますと、誰もが簡単にアクセスをできて、それを利活用できるといったところが定義になってございますので、こちらにつきましては、東京都のオープンデータカタログサイトに掲載できるように、併せて調整を行っていくといったところでございます。
5、3DデジタルモデルWebビューアの公開でございます。こちらにつきましては、2次利用等を想定しないもの、こちらについて、3Dデジタルモデルの単純な閲覧に供するといった目的のためにWebビューアサービス、マーターポートというものですけども、こちらを利用しまして公開するものでございます。公開の方法は、閲覧用のURLを区のホームページに掲載することにより行うといったところで考えてございます。
続きまして、6、公開の開始でございます。こちらにつきましては、今年の7月16日から行うことを予定してございます。なお、3DデジタルモデルWebビューアによる公開ですけども、こちらはWebビューアの契約期間が2027年の3月27日までというところでなってございますので、同日までといったところで考えてございます。
7、想定する活用事例でございます。こちら、デジタルアーカイブとして後世に残すといったところを目的にするだけではなくて、例えば大ホールやチャペル等をVR空間に再現をして、その中でバーチャルコンサートをしたりですとか、そういったところを民間のノウハウ、こういったものを生かしながら活用が期待できるというふうに考えているところでございます。
最後に、8番、オープンデータの活用の促進に向けてでございます。こちら、3Dモデルのオープンデータとしての公開につきましては、なかなか事例というものをまだまだ少数かなといったところで認識をしているところでございますが、区民等におけるオープンデータの活用の促進を図り、その一助というふうにしていくために、今回中野サンプラザの3Dモデルを作成した事業者による講演会などを今のところ予定しているところでございます。また、実際にデータを利用した、利用するとか、利用した方へのヒアリングなども通じまして、こういった利活用の事例などを共有していければというふうに考えているものでございます。
御報告は以上になります。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はございますか。
武井委員
御報告ありがとうございました。この3Dモデルの保管資料として撮影した館内の写真及びデータがあるということだったんですけども、これ、もっと皆さんが身近に見られるように、例えば一部でもグーグルマップとかに、よく館内の写真とかがあるじゃないですか。ああいうのを提供して、何か皆さんが手軽に見られるようにとか、そういった御予定はあるのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
グーグルマップへの提供等は今考えてございませんけども、オープンデータとして公開していくことになりますので、今回、区のほうのオープンデータカタログはちょっとデータ容量が大き過ぎて載せられないといったところで、今東京都のオープンデータカタログサイトに掲載できるように調整をして、誰もが利用できるような形で今考えているところでございまして、オープンデータとして公開するデータの中にも、元画像データというものがございますので、そちらを見ていただく、利用していただくことによりまして、館内の様子も見ていただけるというふうになるというふうに考えてございます。
武井委員
見られるようになるのをぜひ楽しみにしております。ただ、やっぱり100ギガというのはすごい大きいかなと思うので、なるべく小さくできるような工夫があるともっといいのかなとは感じました。
あと、これ、せっかく今度サンプラザ建替えで解体したりするんですけど、その解体したりしているところを記録に取ったりデータに取ったりという御予定とかはあるのでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
中野区として直接行うことは、今考えてございませんけども、中野駅や中野の何というんですかね、あそこの……。(「所管外じゃないか。所管外でしょう。それは中野駅周辺まちづくり課でしょう。」と呼ぶ者あり)
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
中野駅周辺まちづくり課になりますかね。一応、区としては実施することは想定してございません。
石坂委員
今回、中野区のシンボルである中野サンプラザの3Dモデルデータのオープンデータ化をしていくというところですけども、今回はこれでぜひ頑張って進めていただきたいとともに、やはり中野区で文化的な価値のある建物であるとか、なかなか保存が難しい、大きな文化的な作品であるとか、そうしたものなんかも、やはりこの結果を踏まえてデータとして保存して活用していくということもぜひ展開していっていただければと思いますし、例えば中野区役所の中にあったモザイク壁画に関しても、やはりそういった方法などもできるかなと思うんですが、モザイク壁画も含めて、ほかの文化財も含めて、何かほかのことにも今後展開を考えていくんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
モザイク壁画につきましては、昨年度末に写真を撮ると、デジタルで保存するといったところで一応実施して、今後公開を予定しているところでございますので、特段この3Dモデルでの保存といったところでは考えてございません。ただ、ほかのそういった文化財ですとか、他のところへの展開みたいなところについては、一つ、今回の事例は参考になるというふうに考えてございますので、それは文化財等々の保存活用の方法の一つとしては今後考えられるのかなというふうに考えてございます。
石坂委員
ぜひ、そうした形で、せっかくの取組ですので、そうした展開ができるような形で考えながら進めていっていただければなと思います。
あと、3DデジタルモデルWebビューアの公開のところが、2027年3月27日までというところですけども、ただ、これはデータ自体はある形ですから、このビューアは終わってしまっても、また何らかの形でそれを、何でしょうね、将来的には分かりませんけども、同じようなものが、例えば無償で展開できるようになったりとかした場合などに生かせるような形になっていけるような形でデータはそれ以降も残っているという理解でよろしいでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらのビューアによる映像というかデータですけども、データにつきましては、区が保有しているわけではございませんで、要は、マーターポート社の持っているサーバーといいますか、そちらに蓄積をされているというところで把握しているところでございまして、ちょっとこれ、利用期間外になると、それそのものが見られるのかどうかというのは分かりませんけども、把握をしているものでございませんが、基本的には、外観、内観のデータ、3次元データ群のデータについては区が保有して持っていますので、そちらで、何というんですかね、そのデータ、それについては持っているといったところになってございますので、マーターポートを利用した閲覧はできなくなるといった認識でございます。
石坂委員
マーターポートでは終わるけれども、また別の形で誰かが同じような形で内観・外観についてビューア的な形で閲覧できるものを作ったときには、それは使えるようなデータが残っているという形ですね。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
ビューアとしてそれを残していくというんですかね、それは難しいというふうに把握しているところでございます。
石坂委員
このビューアで使うデータというのは、もともと中野区が提供したデータに基づいて作られていくわけで、それ以外の何かしらのデータも提供することでこのビューアに反映されているものなのか、あるいはあくまでも区が今回オープンデータ用に作ったデータだけで、このビューアは動く形になっているんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
区が提供したデータというわけではなくて、今回構築、作成したデータとして、それを把握というか作成して、ここにデータとして納めて、ビューアという形で見られるというふうにしたものといったところでございます。
石坂委員
そのビューアのマーターポート社のほうが、中野区の今回のオープンデータとはまた別にデータを取得しているものがあるという理解でいいんですね。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
いや、そういうわけではございませんで、同じ時点で計測をしたり測量をしたりして構築していったデータをマーターポート社のほうのサーバーに置いてあって、そこを通じてビューアで見られるというようなものですので、別に取得したというものではございません。
石坂委員
同じデータは、区のほうもオープンデータ用のデータとして持っているというわけですよね。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
成果物としては、区も同じようなデータを持っていますということでございます。
委員長
休憩いたします。
(午後2時43分)
委員長
再開いたします。
(午後2時44分)
石坂委員
そうしますと、今回はマーターポート社という形ではありますけれども、実際そうなるかどうかは別ですけれども、データとしては、また別のところでビューア的なものを何か作られたとして、そこに区がデータを提供すればビューア的に見られるというだけの元データは区のほうでしっかりと持っているという理解でいいかどうか、最後に確認させてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そのような認識で間違いないと思います。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、中野区脱炭素ロードマップの作成についての報告を求めます。
伊東環境部環境課長
それでは、中野区脱炭素ロードマップの作成につきまして御報告いたします。(資料5)本報告につきましては、危機管理対策等調査特別委員会においても御報告を行うものでございます。
それでは、御説明いたします。
本件につきましては、本年第1回定例会の当委員会におきまして、ロードマップの案につきまして御報告をさせていただきました。その際、委員の皆様方から様々な御意見、御要望等を頂いたところでございます。このたびのロードマップの作成に当たりましては、それらのことを踏まえまして、可能な限り御意見等を反映させていただいたものでございます。
まず、改めまして、本ロードマップの位置付けでございますが、二酸化炭素排出削減につきましては、中野区環境基本計画で目標を定め、同計画に記載しておりますアクションプログラムで事業の進捗状況等の管理を行っているところでございますが、このロードマップでは、具体的な二酸化炭素の削減効果や取組の方向性を示すものとして作成をしたものでございます。
それでは、まず1番目、かがみ文を御確認いただきまして、1番目、案からの項目の変更でございます。
別紙1を御覧ください。こちらは章などのタイトルや章立ての明確化など、全体を通して分かりやすいよう修正を行いましたので、その点につきまして御説明いたします。第3章から第6章の各タイトルにつきましては、本冊1ページの第1章作成の趣旨のところで、中段にあります、中野区脱炭素ロードマップに示す内容の(1)から(4)にそれぞれ対応してございますので、それらとの整合を図ったものでございます。また、第3章の2、脱炭素ロードマップというタイトルでございますが、これは本冊9ページになりますが、表だけがロードマップということではなく、この表も含めまして、それ以降で10ページ以降の方針や取組なども含めまして、本冊全体が脱炭素ロードマップでありまして、ここはあくまでも全体のイメージを表現しているものである旨、分かりやすく表記をいたしました。
それと、また別紙1を御覧いただきまして、案の段階では第4章、右側のところ、8、2050年に向けた取組の方向性という記載がありましたが、この第4章は、2030年の削減目標の達成に向けた区の取組の内容でございますので、この8番につきましては、2030年の目標達成後の2050年、ゼロカーブンシティ実現に向けた取組の方向性を示している内容でございますので、第4章とは切り分けて、左のところ、変更後を見ていただくと分かりますが、第5章ということで別立てで掲載をいたしました。
そして今回、この第4章に3、進捗管理として、二酸化炭素排出量削減に向けた取組につきまして、年次落としが可能なものにつきましては、2030年度までの年度ごと、1年ごとの削減目標の記載を行ったものでございます。詳細は後ほど御説明いたします。
それでは、表紙にお戻りください。
次に、2、案からの主な変更点でございます。こちら別紙2を御覧ください。上から3行目、まず9ページの脱炭素ロードマップの全体イメージの中野区の取組、2、(2)道路、公園等の都市基盤における対策の●1つ目、公園灯のLED化につきましては、事業終了年度が2027年度である旨を明記いたしました。
次に、また別紙2を御覧ください。10ページでございます。1、まちづくりの全体方針の方針1から方針3の取組内容という表記でございますが、ここは方針を述べている部分でございますので、方針の内容ということで、取組という文言を削除いたしました。また、このことによりまして、方針2の削減効果の見込み及び算定方法は12ページの取組7のほうに移動をさせた、記載を移動したというものでございます。
続きまして、また別紙の12ページ、この取組7につきましては、ただいま御説明しましたように、削減効果の見込み及び算定方法を記載するとともに、取組内容の記載につきましては、緑化を推進していく上で、樹種の選定に当たっては、二酸化炭素吸収量についても判断材料とすることについて検討するということを追記いたしました。また、関連部・課の欄に環境課を追記したというものでございます。
また別紙を御覧ください。18ページの取組25でございます。こちら区有施設のZEB化の削減効果の算定方法につきましては、中野区区有施設整備計画等の個別計画を踏まえて推計している旨を追記いたしました。
次に、19ページでございます。先ほど御説明しましたように、3、進捗管理として、各取組において削減効果の見込みの数値を記載しているもののうち、2030年度までの年次落としが可能なものにつきまして、年度ごとに削減量を積み上げて記載いたしました。ここに記載した取組につきましては、毎年度、進捗状況を管理してまいります。なお、今回、年次落としがちょっと難しくて、ここに記載できなかった各取組につきましても、毎年それぞれの実施状況ですとか、実績などの確認をしっかりと行っていくとともに、2030年度までの目標達成の見込みなども分析し、環境部が主体となって全庁調整を行いながら、目標達成に向けて取り組んでまいります。
続きまして、また別紙2を御覧ください。資料編の45ページの取組4、公園灯のLED化の事業終了年度を修正いたしました。
また、かがみ文にお戻りいただきまして、3は別紙3のとおり、ロードマップ本体でございますが、4、今後の予定でございますが、区ホームページということで、区報は7月5日号の区報、また区ホームページにて作成のお知らせを行うものでございます。またそれ以降、イベント等におきまして、ロードマップに記載した区民、事業者の方がすぐにもできるようということで、分かりやすく示した区民向け、事業者向けのリーフレットを作成して配布するなどし、区民等の行動変容につながるよう周知啓発を行っていきたいと思ってございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
石坂委員
今回の修正いただいた本冊でいうと12ページのところの、道路・公園等における緑化の推進の中の、「樹種の選定に当たって二酸化炭素吸収量も判断材料とすることについて検討します」という形で書き込んでいただけたのはとてもよかったと思うんですけども、この樹種の選定に当たって、今回の足された環境課のほうも関わりながら、どの樹種が二酸化炭素をよく吸収するか、公園や道路に適切であろうという検討に加わっていくという理解でよろしいでしょうか。
伊東環境部環境課長
委員おっしゃるとおりでございます。
武田委員
全体的に修正を加えていただいて、ありがとうございます。加えて、進捗管理、環境課で主導して行っていきますというふうにおっしゃっていただいたので、それを確実に実施をしていただきたいなと思うところです。
まず、全体の作りなんですけれども、第1回定例会のときに、他の委員から御指摘もあったかと思うんですけれども、この数字、削減効果の取組の中での削減効果の見込みというものの算定をどこで、どういう形で数字を落としたんですか。例えばLEDの公園の街灯が何本あるであるとか、庁有車は何台を電気自動車にしていくとかというところの根拠になるものがどこにあるのかというお話の中で、資料編に出ているというお話がありました。ここ、直ってくるかなと思っていたんですけれども、本来から言えば、この数値目標を定めるための積算根拠というのは、資料編ではなくて、本文の中に入っているべきものではないのかというふうに思うんですが、その辺りはなぜこのままだったのか、教えていただけますか。
伊東環境部環境課長
委員御指摘のとおり、本編のほうに削減効果の見込みをまず記載をさせていただいて、その根拠、これを確かにそこに記載するという方法もございます。そういった形でストレートに、直接この数値がどういう計算式だという形で載せる、見せられると、そういったことも可能でございますが、今回、後ろのほう、資料編に加えた、持っていったということでございますが、委員御指摘の見せ方もありますが、今回全体として、まず様々な取組、それはこういったものということで、それぞれ削減効果が載せられるもの、載せられないものがありますが、まずは全体をざっと見えるような、一覧性という観点から、まずは具体的な取組内容と削減効果を記載させていただいて、詳細については資料編という形になりましたけども、後ろのほうで詳細確認していただけるような形ということで、今回御指摘はありましたが、結果としてはこういう作りをさせていただいたというものでございます。
武田委員
今の時点から大幅に変えるとか、組み替えるということはもうできないのかもしれないんですけれども、基本的に、全体的に例えば報告書であったりとか資料であったりとかというものは、まず何を見せなければいけないのか、それを作った根拠が何なのかということが一番最初のところで分かっていくというのが大前提だと思うんですね。あくまでも資料編というのは、それを作るに当たって参考にした客観的な世界、状況であるとかというものが、これまでの歴史であるとかというものが後ろにくるというものが本来の報告書の作り方、特にロードマップという形でこれで進めていきますよということを考えたときの基本的な作り方だと思うので、そこはもし修正が可能なのであれば、資料編の2のところの部分というのは、この数値を設定をしたというところに組み込んでいくべきではないかと思うんですが、いかがですか。
伊東環境部環境課長
繰り返しの答弁になってしまいますが、今回このロードマップとしてはこういった形で作らせていただいて、ただ別途、作っただけでは意味がございませんので、しっかり区民、事業者の方にこの内容がしっかり周知していただいて、区民、事業者の行動変容につながる、そういったことが大事ですので、先ほど少し御説明しましたが、区民事業者向けの分かりやすいリーフレットを作りますので、そういった中で工夫してしっかり区民、事業者の行動変容につながるような形でやっていきたいというふうに考えてございます。
委員長
一回休憩します。
(午後2時57分)
委員長
再開いたします。
(午後3時18分)
休憩前に引き続き質疑を行います。
武田委員
引き続き、脱炭素ロードマップの資料の作り方のことについて先ほども伺ったんですけど、作り方とはちょっとまた別に、前回、第1回定例会のときに、今回は可能な限り年次落としをしますということで、脱炭素量CO2の削減量について書いてはいただいているんですけれども、第1回定例会のときには、細かな年次計画というのを環境基本計画のほうに落としていくというようなお話があったんですが、その辺りは今回はどう整理されているんでしょうか。
伊東環境部環境課長
第1回定例会のときには、年次落としは、今委員御指摘のように次期の環境基本計画にというお話がございましたが、今回ロードマップに記載できるものを載せたまず趣旨でございますが、次期の計画は令和8年度からの予定でございまして、2年近く空いてしまうということで、さらに2030年度までの目標まで年次が限られているということがございますので、まず今回可能なものについてはロードマップに載せたというものでございます。
次期の環境基本計画におきましても、年次落としが可能なもの、さらに新たな施策が加わって、それも可能なものについては、ロードマップを言わば環境基本計画に例えば溶け込ませるというか、一体のもの、今、別につくりましたので、ロードマップというものをつくりましたが、次期の環境基本計画をつくる際には、そういったロードマップも環境基本計画の中に盛り込む、そういったことも検討していきたいなというふうに考えてございます。
武田委員
そうしますと、当面環境基本計画の更新の時期までについての年次で進捗を管理をしていくというのは、この脱炭素ロードマップを基にやっていくと。実際、環境基本計画の中にあるアクションプログラムというものと、今回脱炭素ロードマップで提示されているものというのは、分け方、分類の仕方ですとか、メニューが違ってきているものもちょっとあるのかなと思ったので、どういう形でされるのかなと思っていたんですが。じゃ、実際に脱炭素ロードマップの中で策定したものについては、2030年度までは、少なくとも環境基本計画をつくり、更新をするまでの間はこの進捗管理をしていくと。この進捗、5年間で定めたものについては、環境基本計画の中と整合を取っていて、アクションプログラムのほうのメニューを更新することも前提にして進めていくという理解でよろしいですか。
伊東環境部環境課長
基本的には、そういうような方法で検討してまいりたいと考えてございます。
武田委員
そうしましたら、この年次落とし、脱炭素ロードマップを前提にやっていくということであれば、年次落としをされていないものの中でも、やはり削減効果の大きなもの、出ていないもの、例えば中野駅周辺まちづくりにおける対策促進ですとか、あとは区有施設の整備計画、もともと2024年から2030年までの間に35施設が見込まれていて、これだけ落としますよとなっているんですけれども、昨日御報告を頂いた産業振興センターの指定管理が現在の建物で5年間運用するということであれば、2030年度までに建て替わるというものではないなとなってくると、数字の積算の仕方というのも変わってくるんではないかなと思うんですね。その辺り、やはり確実に区の計画で見込めていくものというのは、何らかの形で年次落としをきちんとしておく必要があるんではないかなと。そこで削減効果というもののそご、乖離が大きくなるものについては、どこでバックアップして年次ごと、少なくとも最終的な年次のところで削減効果を達成しておくようにしておけるかというようなことを考えなければいけないんじゃないかなと思うんですけど、その辺りはいかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
委員おっしゃるとおり、途中で目標、進捗状況によっては前倒しで達成をしたり、もしくはなかなか進捗が進まない、そういったものも出てくるだろうとは考えてございます。そういったことに関しましては、他のメニューで、例えば削減効果の大きいところ、例えば再エネ、省エネ、利用拡大とか、これは区民の行動変容にかかってくるところもありますけれども、そういったところでバックアップをするとか、状況に応じて、2030年度の目標を達成するように、毎年度しっかり進捗管理をしながら考えていきたいというふうに考えてございます。
武田委員
できれば進捗管理というのをやはり目に見える形で、特に施設の整備計画というのはもともともう建替えの年度が決まっている、いろいろな財政状況とかもあって、もう1回整備の中で、もうこの年度に建て替わってくるということは大体目安がつくのではないかと思うので、そこが可能な限り落としたものを、この中に無理やり入れてくださいということではなくても、こういった形で別管理するものというものが目に見える形になればいいなというふうに思っています。
それともう一つ、庁有車の電気自動車への切替えというところなんですけれども、庁有車が今現在何台あって、この計画の中では43台導入していくというふうになっているんですけれども、当然のことながら、電気自動車にできない種類の車があるのではないかと、庁有車として今所管しているものの中で。そこが一つは、例えば清掃車であるとか、電気自動車になり得ないだろうなと思えるものがやはりあると。あとは防災の関係で、災害対策のときに、災害が発生したときに災害車両として使うものというのは、当然電気自動車にしていくと充電の関係で、実際には庁舎も非常電源を使ったとしても多分3日か1週間ぐらいしか使えないとすると、電気自動車をずっと充電していくわけにもいかないだろうということも考えて、最大どのぐらいまでが電気自動車になって、それ以外のものは電気自動車ではない形でやっぱり維持していくとなると、この削減量が見込めるのかという辺りを細かく確認をしてつくっていったものの進捗が必要なんではないかと思うんですが、その辺りは今所管とはどのようなお話になっていますでしょうか。
伊東環境部環境課長
庁有車の買い替え、EV化につきましては、今、委員御指摘のとおり、まだ例えば清掃車については製品化されていないとかということで無理がある。あと、一定、防災の車両については、全部EV化にすると災害時に使えないということがございますので、それを除いた庁有車につきましては、基本的にはEV化をするという方針を立ててございますので、2030年度までに、43台ですか、その達成に向けては各所管とも連携して、環境部が各所管で購入する庁有車についてはしっかり方針を持って調整をして、基本的にはEVに切り替えるということで主導していきたいというふうに考えてございます。
武田委員
あと、進捗管理の進め方についてちょっとお伺いしたいんですけれども、例えば環境マネジメントシステムみたいなもので、四半期とか1年ごとにどういったものを買いましたとか、コピーの枚数が何枚でしたという報告をするようなものがあったかと思うんですけれども、実効性が本当にあったのかどうかということを考えた上で、実際の進捗管理をどのように行っていくか。一つひとつの事業メニューによって、本当にできるもの、できないものというのがあるかと思うんですけれども、単に報告書を出してもらうというようなやり方では、本来の進捗管理にはならないんではないかと思うんですが、どういった進捗管理の仕方をしようというふうにお考えでしょうか。
伊東環境部環境課長
一つには、環境関連施策調整会議ということで、庁内にそういった会議、環境関連の施設を所管している、課長で構成されている会議がございますので、そういったところも活用しながら、あとは随時目標が達成されていないところについては直接進捗状況を確認する、そういったことで全体の進捗管理、あとは個別の管理ということで、しっかり進捗管理をしていきたいというふうに考えてございます。
武田委員
その進捗管理をする際、例えば予定どおりに進んでいない、進んでいるときはいいんですけど、進んでいないよといったときに、どこをどのようにマネジメントしていけばいいかというときに、環境の分野の専門家みたいな方を、例えば会計年度任用職員であったりとか、そのときに、何というんでしょう、会議に入っていただくのか、チェックをするときに見ていただくような形でお願いをするというようなことというのはお考えでしょうか。
伊東環境部環境課長
今、委員御提案のようなことについて、現段階では考えてございませんが、他区の事例なども研究するなど、効果的な方法についてはちょっと研究などはしてみたいなというふうに考えてございます。
武田委員
この分野では、やはり専門家の確認というのは必要なんではないかなというふうに思っています。ぜひ積極的にというか、専門家の意見を取り入れるという形を進めていただければなと思います。
もう1点、区民の行動変容というところでお伺いをしたいんですけれども、当初予算のときは、たしかリーフレットが100部ぐらいで、チラシが1,000部というようなお話だったんですね。そのときに、ちょっと本当に周知をするおつもりがあるのでしょうかというふうに伺ったんですけれども、区報で載せるというところも含めて検討はされるということだったんですが、周知の方法というところで何か当初予算より変更されたことはありますか。
伊東環境部環境課長
第1回定例会のときには、たしか今リーフレット1,000部という話を答弁させていただきましたが、環境に関する様々なイベント、エコフェア等もございますので、エコフェアは毎年2,000人、3,000人来場されますので、1,000部では足りないということがございますので、予算の範囲内で工夫して、1,000部ということではなくて、イベントに来たときにリーフレットを来場者の方にしっかり配れるような、そういった部数は確保して配布していきたいというふうに考えてございます。
武田委員
昨日御報告を頂いた施策の成果指標の状況一覧というところの9ページに、環境に配慮した取組を行っている区民の割合というのが、2020年度よりは上がっていますけれども、2022年度よりは下がっているというような数値が出ています。そのことも踏まえた上で、どうやって行動変容につなげていくのかというところについては、エコフェアの拡充はもちろんなんですけれども、一般質問のときに、間議員の質問で、環境市民会議のようなもの、区民会議のようなものというものについて触れられていたかと思うんですけど、その辺りのお考えというのはどうでしょうか。
伊東環境部環境課長
一般質問のときに、気候市民会議の話だと思いますが、やはり区民、事業者の行動変容を起こすためには、環境問題というのは本当に興味、関心のある方は多くいらっしゃって、それぞれ取組なさってはいらっしゃると思うんですけど、なかなか環境問題に取り組めない、意識が薄い方に関しまして、そういったところにアプローチする必要があるというふうに考えてございますので、他自治体で行っている気候市民会議というのは、手上げ式ではなくて、自治体のほうから無作為で参加を呼びかけて、そうなりますと、興味のある方もない方も参加していただいて、参加していただくことによって勉強して新たなことを気づいていただいて、それが行動変容に結びつくと、そういったことが効果があると思ってございますので、区としましても、どうやったら区民の学習機会を提供できるか、そういったことは引き続き研究、検討していきたいというふうに考えてございます。
武田委員
これまでの範囲の中でということではなくて、やはり先進的な取組をやっていらっしゃる地域なんかのことを本当に御参考にしていただいて、幅広い方たちにやはり気候危機の問題というのは、中野区だけの問題でもなくて、東京都だけの問題でもなくて地球規模、世界的な規模の問題で、ヨーロッパなんかではかなり危機的だというところで取組が進んでいるというところがありますので、そういったところにも視野を広げていただいて、取組を拡大させていただきたいなと思うんですが、その辺り、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
委員御指摘の点も踏まえて、本当にどういったことが効果的なものかということをしっかり他自治体の先進事例なども研究、検討しながら、中野区に合ったものを取り入れて、区民、事業者の行動変容をさらに促していきたいというふうに考えでございます。
甲田委員
気になるところだけお聞きしたいと思うんですけれども、まず一つが食品ロスの削減で、最近のニュースで食品ロスの、国としてですけれども、目標としていた半減というのが8年前倒しで達成したというニュースが出ておりました。公明党としては、食品ロス削減に相当力を入れてきまして、スーパーでの手前取りとか、そういったいろんな行動変容を促すような話を口コミで広げていったということもかなり効果があったのではないかなと思っているんですけれども、区としては、食品ロス削減は、食品ロス削減推進計画で目標としている数値は半減、その時点でたしか2%減らしていきますというふうにうたわれてはいたんですけれども、削減量というのは、国の言っている半減という部分に合わせているような形だったのか、ちょっとそこをまず、そもそも確認させていただきたいんですが。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
食品ロス削減推進計画のほうをごみゼロ推進課で作成しておりまして、国のほう等は確認はしておりますけれども、区独自の計画のほうになってございます。区独自の削減の目標となっております。
甲田委員
2030年までに削減していこうということで、国の食品ロス推進計画を自治体の努力義務でやっていくということで行っていたかと思うんですけれども、その目標については、国とは合っていなかったということでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
合っていないというわけではないんですけれども、それの目標と区の考え方の目標値という点で差異があるということになってございます。
委員長
委員会を休憩します。
(午後3時35分)
委員長
再開します。
(午後3時36分)
甲田委員
分かりました。ちょっとその辺の、国とのどういうふうな形になっているかということも、結局最近の動向として、相当早く食品ロスの削減ということが進んできているようなので、その辺の状況もしっかり確認をした上で、これ、やっぱり一人ひとりの一般の区民の方に行動変容を促すということの中では、一つの大事なテーマであると思いますので、ぜひそこはリーフレットを作るに当たっても加味していただきたいなと思うんですけれども。リーフレットの作り方につきましても、前回の委員会でも、私は一般の区民の行動変容を起こすという意味で、本当に自分ごととして捉えられるような、そういうリーフレットをぜひ分かりやすいものを作っていただきたいというふうにお願いをしてきたつもりなんですけれども、脱炭素ロードマップとは何かということではなくて、行動変容を促すために本当に分かりやすいものを作っていただきたいなと思っているんですが、どんなふうに検討されているのか、教えてください。
伊東環境部環境課長
区民、事業者が本当に行動変容を起こせるようにリーフレットを今準備しているところでございますけども、本当に区民の方が、まず省エネに取り組むと、こういったことがお得になりますよとか、そういったインセンティブを記載しながら、実際に今すぐにできること、住まいの関係、移動するときの関係、消費とか食、そこで今何がすぐできることかというものを、言葉だけではなくて、図なども織り込みまして、分かりやすく記載する、そういったことを作ってございます。また、中長期的に、こんなこともできるというようなものも、図を使って視覚的に直感的に分かるように、そういったものを作って配布したいというふうに考えてございます。
甲田委員
ぜひお願いします。進捗管理を掲げて、毎年主なもので進捗管理を図っていくというふうにしたということは、とてもいいことだと思うんですけれども、今言った行動変容が本当に起きたのかどうかという進捗管理というのは、測りようがないものなんでしょうか。どういうふうに考えていくおつもりなのか、ちょっともし見解があれば教えてください。
伊東環境部環境課長
確かに具体的に区民の方のお一人おひとりとか、地域別とか、そういったことの進捗管理はなかなか難しいんですが、毎年東京都全体で二酸化炭素等の排出量についての共同事業、排出量等の調査を全都的に行ってございますので、そこで例えば民生・家庭部門でどれぐらい二酸化炭素が減ったかとか、そういったところを見れば、本当に区民の行動変容につながって二酸化炭素排出量が減っている、そういったところ、全体としては、毎年の調査で見えてくると。ただ、調査をしてから2年、3年、ちょっとタイムラグはありますけども、そういったところで確認はできるかなというふうに考えてございます。
甲田委員
よく、基本計画とかでも、何とか何とかと感じている区民の割合がどうのこうのって、あまり目標でどうなのかなと思う部分もあるんですけど、行動変容ということに関しては、やはりどう感じているか、どういうふうに行動しているかということが、まずどこかでデータがあって、それを年次ごとに追っていくということができれば、もっとリアルに分かるんではないかなと思いますし、またそれの一つの施策の一助としては、やはりこれからやろうとしているコミュニティポイント、いろんなそういったところにも施策として考えられるんではないかなと思いますので、なるべく早く今の現状をつかんでいただいて、できるだけ進捗管理をしていただけるような方向で持っていっていただけるといいかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
今、委員御指摘の進捗管理、どういったことができるかにつきましては、さらに研究、調査しながら具体的にできる方法が見つかれば、しっかりと進捗管理をしていきたいというふうに考えてございます。
甲田委員
ありがとうございます。あと1点だけ、ちょっと公園灯のLED化のことでよく分からなかったので確認しておきたいんですけれども。45ページに509基というのがありますけれども、この設置基数、2024年度から2027年度509基をやれば、中野区の全公園の公園灯がLED化されるという理解でよろしいんでしょうか。
伊東環境部環境課長
こちら、所管とも調整しながら行って策定している計画でございますので、委員御指摘のとおり、2027年度をもってこの計画が全て達成できれば、全ての公園灯についてはLED化に切り替わるというものでございます。
甲田委員
全体として何基あるかというのはお分かりですか。分からなければ大丈夫ですけど。
伊東環境部環境課長
すみません。今、ちょっと手持ちにございません。
武田委員
一緒に伺えばよかったんですけど、今の甲田委員の質問を通じて行動変容というところで、エコポイントのお話もちょっと伺ったかと思うんですが、エコポイントを取得すること自体は令和6年3月で終了してしまっていると。ただ、引き換えは2年間できますよというお話ではあったんですけれども、実際に500ポイントないと引き換えができないと。そうすると、500ポイント未満の方たちについては、それをもう無駄になってしまったなと思っているだけになってしまっていて、実際にデジタル地域通貨ができたときのポイントのほうに移行できるのかどうか。それにしてもタイムラグがあるし、その辺りも決まっていないというお話だったかなと思います。行動変容につなげるという意味では、500ポイントに満たないものであっても、持っていていただければ何かしらの、エコフェアに来ていただいたときに何かに還元できますよということですとか、今後できるコミュニティポイントのほうに移行してためていくことができますよといった辺りのことというのは御検討はされていますでしょうか。
伊東環境部環境課長
エコポイントにつきましては、委員今御案内のとおり、ポイントの付与につきましては、昨年度末で、令和5年度末で終了しました。付与しているポイントにつきましては、500ポイント単位で来年度まで使えるというものでございます。500ポイントまで達しないものにつきましては、現段階ではポイントがたまっている方には申し訳ないんですが、デジタル地域通貨への引き継ぎというのは、現段階では想定はしていないというものでございます。
武田委員
行動変容を広げるというところで、先ほどからも指摘がありましたけれども、やはりせっかくやってきたものが無駄になってしまうんだということを区民の方に印象付けるよりは、ポイントのほうの引き継げないという形があるにしても、それであればエコフェアに来ていただいたときに何かと交換できますよ、エコバックと交換できますよであるとか、せっかく行動をしてためたポイントが何かの形で使えますよという道は検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
今、委員御指摘の点につきましては、検討したいというふうに考えてございます。
武田委員
そこはぜひお願いします。それと、ちょっと報告を頂いた時期を忘れてしまったんですけれども、口頭報告で、リユース食器の実証実験を区役所なんかでも受け付けるボックスを置いておいてできるようにするということがあった、令和6年3月ぐらいまでやられるというようなお話があったかと思うんですが、その辺りは結果なんかは出ているんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
ちょっと答弁保留をさせていただきます。
委員長
答弁保留ということで。
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、この報告については答弁保留がございますので、一旦保留ということで、次の報告に移りたいと思います。
次に、5番、生物多様性保全に向けた生き物調査の実施についての報告を求めます。
伊東環境部環境課長
それでは、生物多様性保全に向けた生き物調査の実施につきまして御報告いたします。(資料6)
調査の趣旨でございますが、生物多様性保全施策における今後の方向性を検討していくため、中野区内の動植物の実態につきまして現況を把握する調査を実施するものでございます。また、その結果を区民などと広く共有することによりまして、生物多様性についての普及啓発を図るというものでございます。
調査内容でございますが、対象は記載の植物、昆虫類、哺乳類、鳥類等でございます。場所につきましては、公園4か所、河川2か所、区有施設3か所ということで記載してございます。公園、河川、学校等でございます。内容につきましては、まず生態調査ということと、あとは希少種、外来種を抽出することでございます。調査期間は、秋の調査が今年の9月から11月です。10月にこの調査の一環で、小学生を対象としまして生き物観察会を開催したいというふうに考えてございます。春の調査が来年の3月から5月ということで、こちらの2か年にわたる事業でございます。手法につきましては、生き物調査を専門とする事業者への業務委託で実施いたします。成果物としましては、結果の報告書、あと区民向けのガイドブックも作成して配布したいというふうに考えてございます。
今後の予定でございますが、今申し上げましたように、9月から11月まで秋の調査、10月に生き物観察会、3月から5月に春の調査、8月に調査結果報告書についてホームページで公表したいというふうに考えてございます。また、ガイドブックの配布も予定してございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
小宮山委員
私が以前調べたときは、区内で生き物調査をしていない自治体は23区で渋谷区と中野区だけだったんです。昔の、何十年前に調査したことがあるという自治体も含めて調べると、渋谷区と中野区だけだった。ただ、渋谷区は、神宮の森で、民間の専門家が詳しい調査をしているので、それがあれば区は調査しなくてもいいのかなと思ったんです。中野区だけがちゃんとした調査を民間も含めてやっていない区だった。中野区の区役所の中に、そもそも生物とか生物多様性について扱う部署がはっきりしていなかった。公園課が扱うのか、それとも環境課が扱うのか、どっちがちゃんと扱うのかというのもはっきりしていなかった。いろんな計画の中にも、例えばみどりの基本計画というのがありまして、みどりの基本計画のみどりの定義というのは、樹木や草花だけでなくて、その空間に生息する鳥や昆虫をはじめとする生き物や水や大気を含む環境全体、それをみどりと呼んでいた。だから、何というか、生き物のことをみどりと中野区は呼んでいた。それを計画にしていた。つまり中野区で生物多様性についてまともに向き合ってこなかった中で、これは一つの大きな一歩であるということで、私は非常にうれしく受け止めております。
前置きが長くなりましたけども、まず調査する場所、中野駅の北側の大きな公園がメインになってしまうのは、南側にはあまり大きな公園で自然の豊かな公園が少ないのでしようがないと思うんですが、南台いちょう公園が候補に上がっています。南台いちょう公園ですが、比較的新しい公園で、公園の隅っこのほうに大きな木は生えたりはしていますが、公園のほとんどが人工芝のグラウンドになっているような公園なので、あまり適切ではないなんじゃないかと思います。じゃ、ほかに南中野のどこかいいところがあるかというと、例えば広町みらい公園の裏にある丸太公園という公園があります。そこは割と樹木も茂っている、面積は決して広くないですけども。あるいは南台公園も、自然の豊かさからいくと、もしかしたら南台いちょう公園よりも豊かなものがあるかもしれない。そういった中で、どうして南台いちょう公園が選ばれているのかということを聞かせてください。
伊東環境部環境課長
この公園の選定の理由でございますが、江古田の森公園とか、哲学堂公園につきましては、かなりみどりがあるということでございます。一方、南台いちょう公園については御案内のとおりでございますが、都市部においてみどりが少ない中でも、実は住宅地でも国レベル、都レベルでも希少種が生息していたりとか、そういった事例も近隣の区ではございますので、区内広く、全て調査することができませんので、まずはみどりのかなり多いところ、その次のところ、南台いちょう公園のようなところでの新しい公園、そういったところもどういう生態系があるのか、そういったことの調査することは意味があるというふうに考えてございます。
併せて、補足しますと、公園としては南台いちょう公園なんですが、隣接する東京大学の教育学部の附属の中等教育学校の樹木帯ですかね、そこも隣接していますので、そこも調査をしたいというふうに考えてございます。
小宮山委員
新しい施設なら新しいものが見つかるとか、そういうわけじゃないと思うので、もう一度、多分これを選ぶに当たって、丸太公園や南台公園は選択肢に最初から入っていなかったと思うんですね。ぜひ改めて現地も見て見た上で検討していただければなと思います。
あとはもう一つ、みなみの小学校が入っております。中央線の南側で言えば、みなみの小学校が入っています。このみなみの小学校も、何年前でしたっけ、二、三年前にできたばかりの学校で、一度全部、何というか、洗いざらい掘り返して出来上がった学校なので、そこに動植物がいるとはあまり思えないんですね。ほかにどこか適当なところがあるかと言われると、すぐには出てこないですけども。でも、桃花小学校とかね。あとは、みなみの小学校は、南台いちょう公園と同じ。みなみの小学校の学区内に南台いちょう公園もあるんです。だからそれも含めて考えると、さっき挙げた丸太公園や南台公園は、南台小学校の学区内です。だから、何というか、非常に南台いちょう公園とみなみの小学校はとても近いので、将来的に例えば小学校にいろいろ展開していくに当たって、何というか、近過ぎるところが対象になっているのはよろしくないんじゃないかと思います。このみなみの小学校が、新設校であるにもかかわらず、選ばれた経緯も教えてください。
伊東環境部環境課長
区営施設3か所、今回小学校3か所でございますが、みなみの小学校を選択した理由につきましては、学校にビオトープがありますので、新しいとはいえ、そういったビオトープを設置していますので、そこでどういった生態系が確立されているのか、そういったことを調査するためにこの学校を選んだというものでございます。
小宮山委員
さっき挙げたみどりの基本計画の中で、中野区は生物多様性の保全として何をやっていくかということが書いてあります。その中で一番大きな生物多様性保全の中野区の目玉としてはビオトープを挙げているんですが、校内にビオトープを造りますみたいなことを言っているんです。そもそもビオトープとは何なのかということなんですが、ビオトープの定義というのは、生き物が生きる空間があればそれがビオトープらしいんですね。私も専門家じゃないので詳しいことは分からないですけど、生き物の生きる空間があればそれはビオトープと呼ばれるものらしいんです。つまりこの部屋の隅っこにクモがクモの巣を作って、張って、そこで生きていたら、それはビオトープなんですよ。だから、中野区はビオトープを造りますと計画では言っているけども、それは恐らく中野区がイメージしているビオトープというのは、多分コンクリートの風呂おけみたいなものが中野区の呼ぶビオトープなんですね。例えば、新しくできた鷺の杜小学校に行くと、コンクリートの池ができています。コンクリートの浅い池ができていて、水も循環は多少はするらしいんですが、多分夏になると温度が非常に高くなって、そこでまともに生きられる生き物は本当にいるのかなというような、コンクリートの池を鷺の杜小学校ではビオトープと呼んでいる。みなみの小学校のビオトープがどんなものかは知りませんが、ビオトープ、多分似たようなコンクリートの池だと思うんですよ。だから、そういうところがビオトープがあるというだけの理由で選ばれているというのは、本当に新設校ですし、豊かな今までの自然があるとも思えないので、その辺りも見直していただければと思いますが。あとは、例えばほかにも、南中野、中央線より南側の小学校で、伝統というか、前からある小学校が幾つかありますので、塔山小学校とか、そういうところも含めれば幾つかありますので、そういうところも選択肢に入れた上で検討を改めてしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
今回、あくまでも調査をするということが目的でございまして、ビオトープもある程度人工的に生き物が生育できる、そういった環境をつくるということでございまして、ただビオトープだけで完結しているということではなくて、ビオトープで生息している生き物など植物も含めまして、また近隣のみどり、もしくはまた近くのビオトープとの生き物の行き来、そういったことも他のところでは事例がありますので、そういったことの観点で様々な場所で、新しい新設校であっても、それがどういう生態系を組んでいるのか、そういったことが目的でございますので、今回ここに記載した場所で、まずは調査をさせていただきたいなというふうに考えてございます。
小宮山委員
今、建て替え中で使いませんけど、中野本郷小学校の裏にもグリーンガーデンという、とても自然豊かなところがありますので、将来的にはそういったところも選択肢に入れてやっていっていただければと思います。
あとは、今回は主に専門家が調査するようで、区民が関わるのは小学生対象の生き物観察会が10月にあるだけ、あとは成果物を区民が受け取るだけのように思いますが、今回、初のちゃんとした調査ということで、今回見つかる生き物というのは全てが中野区で初発見された生き物だと思うので、そういう中野区でモンシロチョウを確認したのはあなたが区が公認するもので、公式に発見したのは、あなたがモンシロチョウの発見者ですみたいに、小学生が選ばれたりして、賞状をもらったりすればとてもうれしいと思うんですよ。あなたが第1号モンシロチョウ発見者ですみたいに、そういうやり方をすればとてもうれしいと思うんです。だから、何というか、今回、専門家が調査してしまうようなんですが、もうちょっと区民との関わり方を考えられないものでしょうか。
伊東環境部環境課長
今回は、まずは小学生を対象として実施をしますが、今後、また小学生に限らず、大人も含め、いろんな区民の方に中野区にはこういった動植物がいるんだということを普及していくことが必要だと思ってございますので、その方法については検討してまいりたいというふうに考えてございます。
小宮山委員
区民参加の在り方というのは、これからもうちょっと練り上げて考えていっていただければなと思います。あとは、私は生き物調査をずっと求めてはいたんですが、こういったものを毎年やっていくとお金もかかるし大変だと思うし、毎年まではやらなくていいのかなと思っています。しかし、やっぱり経年変化を追っていくことは大切ですんで、例えば2年置きとか5年置きとか、10年まで空いちゃうとどうかと思いますけども、ある程度定期的に今後も継続して行っていくことで、自然が豊かになったかどうかとか、外来種が入ってきたとか、そういった変化を追っていくことがこういった調査の目的の一つでもあると思います。だから、今後どうやって定期的にやっていくのか、いかないのか、その辺りをお聞かせください。
伊東環境部環境課長
今回の調査ですが、来年の夏頃に結果が出ますので、その結果も踏まえながら、次回いつやるかとか、定期的に、隔年ごとにやるのか、3年ごとにやるのか、それは調査結果を踏まえるなどして検討してまいります。
武田委員
この調査をされた結果の活用といいますか、今後どのようにされるのか。周知ですとか、ガイドブックを配布していくよということはもちろんあるかと思うんですけれども、例えば、希少種の保全であるとか、動植物をどうやって守っていくのか。反対に、特定危険外来種とか言われているようなものを駆除していくということが必要なのか。そういったことにどのように使われるのか、教えてください。
伊東環境部環境課長
これも、調査の結果によりますけども、希少種が実は中野区にこれぐらいいたということであれば、それを本当に保全していくのかどうかとか、あと開発との関係もありますので、あと外来生物をどうするかとか、そういったことも方向性を見定めないといけないと考えてございまして、行く行くはこの生物多様性につきましては、国のほうで、法律がたしか平成20年に生物多様性基本法というのができまして、そこで自治体に生物多様性についての地域戦略という計画が、いわゆる努力義務規定ということで、策定の努力義務が課されておりますので、行く行くはそういった計画なども視野に入れて検討していきたいなと。ちなみに、23区中13区がそういった地域戦略の計画を独自に持っていたり、環境基本計画の中に入れ込んでつくっているということもございますので、そういったことも含めて検討してまいります。
武田委員
今お答えいただいた中で、区によっては環境基本計画の中に入れていらっしゃるところもあるということだったので、調査が出るタイミングと環境基本計画の2年後の改定というのが、そんなにずれないのではないかなと思うので、ぜひそこに取り込んでいただくような形で生かしていただければと思います。要望で。
石坂委員
今回これだけ大規模に初めて調査をされるというところで、最新の状況が分かる、これらの場所について分かるというところがありますけども、やはりこれまで大規模なのは初めてではありますけれども。例えば民間の場所ですけど、ビオトープとして丸井が、以前から丸井の敷地の中のビオトープについて生き物調査をされていたりですとか、あとそのビオトープも生き物が多様化するような形で工夫されてやっているビオトープということですけども。あとは区内の団体が中野区内の公園で生き物調査を過去にやっている例があったりですとか、あと平和の森公園の実施設計のときの結果は公表されていませんけど、生き物調査をやったりとかしている中で、過去と比べたときの経年変化ですとか、あるいはビオトープでも場所によってとか、やり方によって違いがこれだけ出るななんてこともあると思うので、その辺り、時間あるいは場所との比較などをしながら、今後の公園、河川、区有施設の中のビオトープの改善、工夫などもできるかと思うので、その辺というのはどのように考えていますでしょうか。
伊東環境部環境課長
区のほうでそういった調査した結果などを持っていれば比較などができるのですが、民間での調査とかそういったことはちょっと持ち合わせておりませんので。あと、過去に平和の森の関係で他の部署が行ったというふうに聞いてございますが、そのときとまた状況が違っていますので、そのデータがもしあれば、ただ、状況が変わっていますので比較できるかどうかは分からないんですけれども、もしあれば比較もできるかなというふうに考えてございます。
石坂委員
もしあればしていただきたいというのと、併せて、今回これだけの箇所がありますので、例えば啓明とみなみののビオトープの比較ですとか、平和の森公園と南台いちょう公園の比較ですとか、神田川と妙正寺川の比較などもできると思います。その比較した結果、なぜこれだけの違いがあるのかなんということも見えてくる部分もあると思いますので、その辺りの分析もしっかりしていただけたらなと思いますけども、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
それにつきましては、この調査につきましては、専門業者からの報告書が上がってきますので、それを区としてどういうふうに分析するかも含めまして検証していきたいというふうに考えてございます。
細野委員
この生物多様性保全に向けた生き物調査の件を昨年でしたか、初めて御報告いただいたときに、やる方向ですみたいな形で、私は生物多様性地域戦略の策定を例えばちょっと視野に入れていらっしゃいますかということも質問させていただいたときに、当時はちょっとそれは考えていないというような、たしかそのような御答弁だったので、今日の先ほどの御答弁ではかなり前向きに、そういった単独でつくるのか、環境基本計画の中に盛り込むのかとか、形はあるかとは思うんですけれども、かなり前向きに何か方針というか変わったということで、私も大変よかったなというふうに思っております。
で、先ほども小宮山委員のほうから出たんですが、私も一番ちょっとこの御報告を見て思ったのが、もう少し区民の方からの情報というのをこの調査に生かせないかなというふうに思いまして、課長が先ほど区内全部を全て調査することは無理なのでというふうにおっしゃったんですけれども、確かにそうだと思うんですね。だからこそ、この調査の場所ではない場所なんかに、例えば区民の方が日頃行っているところで、こんなものがいましたとか、こんなの見つけたよみたいなものを、例えば区に何か上げられるような、写真とともに、いつどこでこんなものを見かけましたみたいな、上げられるような仕組みですとか、あるいは私たち生活者ネットワークでは、ツバメの時期になると、ツバメを見た方は連絡くださいみたいな形で情報を集めたりして、そうすると、ちょっと寄せられたりしたりしているんですね。本当にそういう区民の方の情報というのも、すごく区内のいろんな場所、調査し切れない場所というので、非常に貴重な情報というのが集まるんじゃないかなと思いますので、そういったこともぜひ御検討していただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
伊東環境部環境課長
今、委員御案内にありました区民からの情報、まさに区民の力、そういったものも区としてどういうふうに活用できるかは検討しなくちゃいけないですけれども、そういった情報収集の在り方、具体的にどういうふうに区民の方にお知らせいただくかとか、そういったことは検討したいというふうに考えてございます。
細野委員
ありがとうございます。ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。例えばその後で情報を寄せられた方に集まっていただいて、私はこんなのを見つけましたみたいな形で、ワークショップなりに何かやったりすると、すごく生物多様性の調査というのが、本当に皆さん、これからももっと何か見つけようとか発見したみたいな形で、何というのかな、身近なものになっていくのではないかなというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。これは要望です。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
そして、先ほど所管事項の報告の4番の答弁保留、よろしいですか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
答弁保留していましたリユース食器の関係の件を御回答させていただきます。
リユース食器につきましては、令和5年の2月から3月にかけて17日の期間で中野セントラルパークを中心とした施設で実施したものとしてやってございまして、約535食を対象に、1日当たり31食というところで、リユース食器を使った割合なんですけれども、8.9%となっておりまして、返却率については99.8%という状況になってございます。
報告については終わります。
武田委員
ありがとうございます。食数が、これが多いのか、少ないのかというのはちょっと何とも言い難いところなんですけど、ただ、返却率が結構高いんだなというところから見ると、無駄な食器というか、紙とか紙コップとかプラを減らしていくためにも、何かしらこのリユース食器というのを広めていくということができればなと思っているんですが、これ自体はもう、また実証実験をやりたいとか、今度広げていきたいとかというようなお話というのは来ているんでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
今後につきましては、リユース食器を広めて、今後こういう活動をしているということを推進していくという活動はあるとは思うんですけども、具体的な日程とか申出とかという、今回協力いただいた事業者からは御連絡いただいていないという状況になっていますので、今後の予定についてはあまり今のところ、具体的な日程があるということはありません。
武田委員
区として、やはり行動変容というところを考えたときに活用できるものというようなお考えがあれば、そこも含めて御検討といいますか、どのように活用していくのか、連携をしていくのかというところは探っていただきたいなと思うんですが、その辺りいかがでしょうか。
鈴木環境部ごみゼロ推進課長
今後の3R推進の一環として、リユース食器についても含めて、全体的に推進していく方向で検討していきたいと思っております。
委員長
他に、4番、脱炭素のロードマップの作成について質疑はございますでしょうか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告について終了いたします。
次に6番、その他で何か報告がございますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
私のほうから、ニュージーランド・ウェリントン市への訪問につきまして、口頭にて御報告をさせていただきます。
行政間での交流を行うきっかけとするため、ニュージーランド・ウェリントン市長への表敬訪問など、今後の交流に向けた協議を行うとともに、友好子ども交流事業に参加している中学生の様子を視察することを目的といたしまして、ニュージーランド・ウェリントン市への訪問を予定してございます。時期につきましては7月28日から8月1日までの5日間で、中野区長のほか、文化振興・文化共生推進課長、あと同課職員2名が同行する予定でございます。
御報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
甲田委員
とてもいいことだと思うんですけれども。目的のところは、参加している児童・生徒の様子を視察するためと今おっしゃったと思うんですけど、それだけというか、そういう目的ということですか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それも一つの目的でして、そのほかにニュージーランド・ウェリントン市の市長への表敬訪問、こちらも目的の一つ、だから目的としては二つございます。
甲田委員
今まで訪問することがなかったけれども、今回訪問することになって、でもずっと積み重ねてきたものはありますので、今回の訪問をきっかけに何を成果として取っていくのを目指しているのかというところのことをもう少し具体的に教えていただけますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
もちろんウェリントン市側の意向等もあると思いますけども、これまでの友好子ども交流というものの実績ですとか、そういったものを踏まえながら、教育、文化ですとか、芸術、スポーツなど、より幅広い分野での自治体間交流の可能性というものを探っていくというといったところを、成果として持ち帰ってきたいなというふうに考えてございます。
石坂委員
今の御答弁を聞いていて、そうすると、名前の名称はともかくとして、例えばソウルのヤンチョン区、北京の西城区みたいに、これまでの友好都市、姉妹都市と同じようなところをウェリントン市に関しても探っていくというふうな理解でよろしいんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
今後、どういった――今、あくまで可能性の内容につきまして、分野につきましては、こういうことは想定されるといったところで区の考えを述べたところでございまして、今後実際どのような交流ができるのかどうかについては、もちろん相手方の意向とか状況等々もございますので、それについては、どういった交流ができるのかどうかというのを探っていきたいといったところで考えてございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
伊東環境部環境課長
それでは、子どもエコ講座の実施につきまして、口頭により御報告いたします。
毎年小学生を対象に、夏休みに実施しております子どもエコ講座でございますが、今年度は2日間に拡充して実施をいたします。日程は、7月28日(日曜日)と8月4日(日曜日)の2日間でございます。それぞれ午前の部と午後の部、計4回、区役所の会議室で実施いたします。内容でございますが、7月が燃料電池を使った実験、8月が木材を使った工作となります。定員は各20名の合計80名。周知方法は7月5日号の区報、それと区ホームページで行います。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元の文書(資料7)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時17分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時19分)
休憩中に御協議いただいたとおり、次回の委員会は、8月28日(水曜日)午後1時からとし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後4時19分)