中野区議会建設委員会〔令和6年12月5日〕
建設委員会会議記録
○開会日 令和6年12月5日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時41分
○出席委員(8名)
南 かつひこ委員長
いのつめ 正太副委員長
斉藤 けいた委員
大沢 ひろゆき委員
白井 ひでふみ委員
いさ 哲郎委員
ひやま 隆委員
伊藤 正信委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市基盤部長 松前 友香子
都市基盤部都市計画課長 塚本 剛史
都市基盤部道路管理課長 長沼 美春
都市基盤部道路建設課長 髙田 班
都市基盤部公園課長 村田 賢佑
都市基盤部建築課長 石原 千鶴
都市基盤部交通政策課長 宮澤 晋史
中野駅周辺まちづくり担当部長 千田 真史
まちづくり推進部まちづくり計画課長 近江 淳一
まちづくり推進部野方以西担当課長 桑原 大輔
まちづくり推進部まちづくり事業課長 山岸 高広
まちづくり推進部まちづくり用地担当課長 酒井 雅勝
まちづくり推進部街路用地担当課長 田中 常夫
まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 青木 隆道
まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 安田 道孝
まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、
まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長、
まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 井上 雄城
まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長 大南 隆司
〇参考人
野村不動産株式会社常務執行役員事業創発本部長 梶 貴之
野村不動産株式会社事業創発本部中野プロジェクト推進部長 五箇 孝慎
○事務局職員
書記 梅田 絵里子
書記 早尾 尚也
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 中野駅新北口駅前エリアにおける市街地再開発事業の検討状況について(中野駅新北口駅前エリア担当)
2 その他
(1)令和6年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動について(まちづくり計画課)
○地方都市行政視察について
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
ただいま傍聴の希望が15人を超えましたが、これを許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
傍聴者の方へのお願いですが、本日、多数の方が傍聴にお見えになっておりますので、席を譲り合って傍聴していただくようにお願いをいたします。
次に、傍聴者の方から当委員会の様子をビデオ撮影、写真撮影、録音したい旨の許可願いがありましたので、御相談のため委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時02分)
傍聴者、報道関係者からビデオ撮影、写真撮影、録音の許可を求める申出については、これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
傍聴者の方に申し上げます。許可の申出の際にお示しいただいた目的以外に撮影、録音したものを使用しないこと、また、休憩中の撮影、録音は認めていませんので、休憩になりましたら撮影、録音は止めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
本日の審査の進め方について協議をしたいので 、委員会を休憩いたします。
(午後1時03分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時04分)
本日の審査はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおりとし、所管事項報告の1番の後、中野駅新北口駅前エリアにおける市街地再開発事業について、参考人に御出席を頂き意見を伺いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
昨日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、1番、中野駅新北口駅前エリアにおける市街地再開発事業の検討状況についての報告を求めます。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
それでは、中野四丁目新北口駅前地区第一種市街地再開発事業の検討状況について御報告をいたします。(資料2)本報告は、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告でございます。
1番、施設計画変更の方向性でございます。
(1)施行予定者からの提案でございます。施行予定者から示された施設計画変更の考え方につきましては、可能な限り当初提案、事業計画案の内容を継承し、課題点については改善を目指すものとなってございます。中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の拠点設備のコンセプトごとに変更の方向性をまとめております。
一つ目、中野のシンボルとなる新たな文化・芸術等発信拠点の形成でございます。多目的ホールにつきましては、規模と機能を維持し、駅前から視認性の向上を図る。展望施設、それからエリアマネジメント施設、バンケット及び子どもの遊び場などが面する屋上広場については機能を維持するものとなってございます。
二つ目、公共公益性の向上につながる空間構成でございます。歩行者ネットワークの構成、歩行者デッキ、それから広場配置の明快性は維持するものとなってございます。出会いの広場につきましては、ピロティ空間を充実、開放性の改善を図るものとなっております。
三つ目、持続可能性を高める用途構成や機能でございます。集いの広場やアトリウム空間に面して商業空間を配置、建物低層部の商業面積を増やすことなどによって、商業空間の充実を図るものとなってございます。また、2階の公共駐輪場につきましては、地下に配置をして、商業空間の連続性を確保するものとなってございます。バランスの取れた用途構成につきましては、昼間・夜間・交流人口、昼間4、夜間4、交流2となっている用途面積割合につきまして、夜間を6割とする一方で、商業空間を充実させることで交流人口の増加を図るものとなってございます。
具体的な施設計画の内容は、来年3月を目途に作成する事業計画の見直し方針の中でお示しする予定でございます。
(2)提案に関する区の見解でございます。施設計画の変更の方向性につきまして、これまでにお示しをしている施設整備のコンセプトや必要機能はおおむね満たされているものと考えております。一方で、建物配置や規模が変更となるため、都市計画の変更が必要となる可能性がございます。
2番、地権者負担への対処でございます。施行予定者から、施行予定者脱退に係る遅延に伴う地権者負担、それから施行認可申請の取下げに伴うスケジュールの遅延により新たに生じる地権者負担、これにつきまして、11月25日に、施行予定者が対処することは困難な状況である旨回答がございました。あわせて、中野サンプラザの広場等につきまして、有償で借り受ける等、区民の憩いの場やにぎわい創出のために活用する旨の提案がございました。また、貸付けに係る諸条件につきましては、今後、協議をしたいという申出がございました。これに対しまして、区からは改めて強く申入れを行いまして、施行予定者から、区の実質負担については施行予定者として責任を持って対応するとの回答を得たものでございます。
3番、今後の進め方でございます。施設計画変更の方向性や地権者負担への対処を踏まえまして、事業計画見直し方針の取りまとめに向けて、引き続き施行予定者と協議を進めてまいります。
4番、今後の予定でございます。令和7年3月には事業計画見直し方針及び今後のスケジュールの報告を予定してございます。
御説明は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
斉藤委員
1点だけ確認させてください。今回、新たに施行予定者から施設計画変更の方向性が示されたと思うんですが、今の御報告からすると、区としては、この新たな施設計画に関しては納得しているという考え方でよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまでお示しをしている事業計画、施設整備のコンセプトですとか必要機能についてはおおむね満たされているものというふうに考えてございまして、この方向性に基づいて引き続き施行予定者と協議を進めていきたいと考えてございます。
伊藤委員
私も、議会に示す前にもう協議をされていて、ある程度納得されているというのはどんなものかなと思って、今、御答弁を聞いたんですけども、これは結局、900億円足りないんで見直すということで、実際にこの計画でいくと2,639億円、当初の事業認可申請のとおりの価格でやるということなんですか。そこまではまだ話合いとか検討はしていないということなんですか。どうなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
工事費の高騰のために事業計画を見直すということで、現在、その施設計画変更の方向性ということで御説明をしておりまして、その事業収支の成立に向けて、変更について検討していくと。その検討の方向性として、本日お示しをした方向で検討していくということでございまして、これに基づいて、また事業費については改めて収支を確認していくということになります。
伊藤委員
じゃあ3月までには、経費がどれくらいかかるのかというのは出るんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
3月には事業計画見直しの方針とスケジュールをお示しする予定にしておりまして、本日は方向性ですけれども、この方向性に基づいて引き続き協議を進めまして、もう少し詳細の施設配置ですとか、そういったところを方針としてお示しをする。それから、一定程度ですね、その方針を示すということについては、事業収支も当然成り立ってくるというようなことも確認をしつつ進めていくことになりますが、方針ですので、どこまで事業費というところが詳細を詰められるかというのは、あくまでも方針レベルということになるかというふうに思っております。
伊藤委員
今現在では、びっくりしたのは、夜間を6割程度とする一方、商業空間も充実させるというんですけども、昼間でオフィスが4、夜間が4、交流が2ということで、その夜間の割合、いわゆるレジデンスを増やすということですよね。たしかさきの事業計画では1,200戸のレジデンスを設けるというふうな記憶があるんですけども、そうすると6割にするということは、1.5倍まではいきませんけども、1,200戸より増えるということでよろしいんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
昼間4、夜間4、交流2という用途構成でございましたものを、夜間が6割ということでございますので、当然、夜間4のレジデンスが増えてくるということになります。これまでお示しをしている計画では約1,200戸というふうにお示しをしておりましたので、ここの部分が増えてくるということになります。
伊藤委員
それはやっぱり採算性を取るためにレジデンスを増やしたほうがいいということだと思うんですけども、住宅都市中野とはいえ、こんな駅前の地域にそんなに住宅って必要なのかなと私は思っていますし、まして中野サンプラザのDNAを継承するということなんですけども、今現在のサンプラザって、正直言って住宅は入っていませんよね。住宅はゼロでしょう。その住宅が6割も入るということは、もう半分以上継承していないんじゃないかと私は思っていますけども、その辺はどのように捉えていますでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
新北口駅前エリアの将来像をお示しする再整備事業計画、その中では、用途構成につきまして、バランスの取れた用途構成でということで提案を求めてございまして、その中で事業者から4対4対2という提案があったものでございます。ですので、本日、6割程度という方向性で今お示しをされてございますけれども、これに基づきまして、都市基盤への影響ですとか、また、学校への影響ですとか、そういったところも確認をしながら、この割合が適切なのか、そういったところについては引き続き精査をしていきたいと考えてございます。
伊藤委員
恐らくレジデンス、住宅の昼間層は、分譲で行われると思うんですけども、その辺を確認しますが、変わらないですか、分譲は。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまでお示しをした事業計画の中では分譲というふうに聞いてございましたが、この方向性の中では、そこまでは確認をしてございません。
伊藤委員
形態は違いますけどね、中野駅南口の住友不動産のマンション、賃貸ですけれども、まだいまだに4割しか埋まっていない、6割はまだ決まっていないという話なんですけども。まあ形態は違いますけれどもね。こんなに中野の駅前にそういった住宅、いわゆる高級住宅になっちゃいますよね、必要なのかなとも私は思っていますし、その辺はやっぱり今後、担当を通して詰めていかなきゃいけないのかなと思っていますし、まして形態も変わるわけですから、62階、262メートル、それはどうなっているんでしょうか。その高さ、それから容積なんかはどうなっていますでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施設計画の方向性の中で、建物配置や規模が変更になる可能性があるということで本日お示しをしておりまして、これまでお示しをしてきた高さですとか規模というところは変わってくる可能性がございます。それにつきましては、高さ等も変わってくる可能性もございますし、今後の見直し方針の中で改めてお示しをしたいと考えてございます。
いさ委員
まず最初にですけれども、地下階について、過去のやり取りの中では、建設費用を圧縮するということで、地下階をなくして商業施設の2階部分に駐輪場ということで、建設費を安く上げる目的でそういう対応をしていたわけなんですが、今回はそれがまたなくなるといいますか、地下階に代わっていくということなんですけれども、そうなると、これは建設費用が増加する方向に動いていると。そのほかの部分で見合いを取っていくということだと思うんですが、この話というのは、具体的にはそういうところ、今は言えないけれども、そういうやりくりについては、どの辺りまで事業者さんと話ができているのか。いかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
駐輪場を地下に配置して商業空間の連続性を確保するというような提案を頂いておりまして、それに基づいて、当然、事業収支も含めて、今後確認をしていくことになるというふうに考えております。詳細については今後検討を行うということで聞いてございます。
いさ委員
それと、ちょっと確認をしておきたいのは、こうしたいわゆる高層の建物については、本来の容積よりも大きく建てることができる仕組みそのものがありますよね。つまり、何らか公共的な施設を入れることで、その公共性により容積が緩和されて追加をしていくことができるというようなスキームがあるかと思いますが、ここでいう多目的ホールというのは、今のような容積緩和の対象になる、勘案されるような施設ということなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
高度利用地区という都市計画を活用していく中で、様々公共貢献に基づいて容積が割増しをされるというような仕組みを使って、容積を1000%を使っていくというような計画になってございます。多目的ホールにつきましては、直接の要件になっているものではございません。
いさ委員
じゃあ、もう一つ。その多目的ホールについては規模と機能を維持しとございます。これは、現状の計画である7,000人規模というところが維持されるという意味合いでよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで提案を受けていた7,000人規模というのが維持されるというふうに聞いてございます。
大沢委員
ありがとうございます。まず最初に、ここの手前の段階で、900億円の増額が2か月ぐらいの間で起きたというふうなことが、かなりトピックスになったというふうに思っています。その件に関して、区は先ほど、新しい計画を納得しているよというのがあるんですけど、新しい計画を納得する前に、まず経緯を一旦納得しないと、新しい計画ってなかなか納得がいかないと思うんですけど、その部分も含めて納得をされるような説明があったと思っていいんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
区としては、本日の施設計画の方向性については確認をしているというところでございまして、詳細については、今後の協議の中で、改めて継承という点ですとかそういった点を確認をしていくというふうに考えてございます。事業費につきましては、前回の議会報告の中で、工事費の精査等ということで、事業費増の施行予定者からの回答ということで報告をしておりまして、これについては、認可申請をした事業計画の中ではやむを得ないものと認識をしてございます。
大沢委員
すみません、そういうことではなくて、増えたよということに関して第三者が検証した結果があって、それが妥当だよということを納得したということは、確かに議会に対しても報告されているんですけど、実際にその900億円増えたものって一体何なのかとか、それに対してどういうふうに話を聞いて納得したかというふうなところっていうのは、まだこれからということだったというふうに理解しているんですね。その部分も含めて、一旦説明や何かを受けているのか、それともまだなのかというところをちょっと教えていただければと思います。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
工事費の精査につきましては前回の報告の内容でございまして、それ以上に詳細の説明を受けているところではございません。区としては、この報告の内容というところでやむを得ないものと認識をしてございます。
大沢委員
分かりました。そうしましたら、そちらは後ほど、今日、参考人で来ていただいているということなので、その場で確認をさせていただきたいと思います。
続きまして、この検討状況の紙の中で、一番すごく分かりにくいところがあって、持続可能性を高める用途構成や機能のところの四つ目のポツですね。ここに、バランスの取れた用途構成について、昼間4対夜間4対交流2というのがまずこれまででしたというふうに書かれていて、ざっくりで、物すごくラフで言うと、60階建てだとして、これが分かりやすいですよね、24階分ぐらいが住宅で、24階分ぐらいがオフィスで、12階相当分ぐらいが商業とか展望とかホテルみたいなものを造ろうという、そんな建物でしたよということをまず前段は言っているのはよく分かるんですけど、その後ろを見ると、今度は夜間を6割程度とする。だから、60階のうち36階ぐらいはじゃあ住宅施設にしますと、仮に同規模だったとしてですね。その一方、商業空間を充実させるって書いてあるので、20%というふうに言っていたその商業施設部分ですね、例えば12フロア相当部分というのは、ここは充実するんだから恐らく、広さは触れられていないけれども、減るというふうには読み取れないというふうに思うと、そうすると行く場所って、この昼間の4というところ、これを2減らして、昼間を2にしますと言っているように見えるんですよね、12フロアぐらいで。要はオフィスを大きく半分ぐらいに削って、その分を住宅に振り替えますと言っているようにこれは読めるんですけど、そういう意味合いで読めばいいんですかね。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的な検討は今後でございまして、本日は夜間を6割というところしかお示しをしてございませんけれども、委員お話のとおり、商業空間の充実ということはお示しをしてございますので、オフィス用途については減るというふうに聞いてございます。
大沢委員
分かりました。あとは、その裏のページの提案に対する区の見解のところの中で、建物の規模が変更となるため、都市計画の変更が必要となる可能性があるというふうに書かれているんですけども、これをもう少し、どういう意味合いなのか説明していただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
都市計画では、市街地再開発事業という都市計画で、高さの制限、この敷地の中の部分的な、この部分はこのぐらいの高さ、この部分はこのぐらいの高さみたいな高さの限度というところと、住宅建設の目標というところと、あと地区計画では、地区施設の配置ですとか規模というところを定めておりますので、この辺りが施設の配置規模の変更によって変わってくるところがある。そうしたとすると、この都市計画の部分は変更する可能性があると、そういうことでございます。
大沢委員
これは通例でいいんですけど、都市計画を変更する場合って、どのぐらいの期間を要するというふうに考えていらっしゃいますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
都市計画の前に、施設計画をおおむねこのぐらいの計画でいくというところを見定めた上で、それに伴って都市計画の内容というところを素案としてお示しをして、原案、説明会も経て、都市計画審議会も経て決定ということになりますので、最低でも半年以上はかかりますし、1年、そのぐらいの期間は必要になるというところでございます。
大沢委員
最後に、あと1点だけ。地権者負担への対処というところの中で、区の実質負担という言葉があるんですけど、これも非常に分かりにくい言葉なんですね。実質負担って何だというふうに区として理解していますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで様々御議論いただいているように、スケジュールが遅延した場合には、建物の管理費ですとか、まちづくり中野21の固定資産税ですとか、様々想定をされるものがございます。そういったことを今後、実質負担というところを改めて算出をして、施行予定者と協議をしていきたいというふうに考えてございます。
白井委員
前回の委員会、11月7日に行われた委員会の報告の中で、年内に施設計画変更の方向性を示すというお話がありました。今回の御報告の中で、まず確認なんですけども、ホールの7,000人規模だとか、屋上レストラン等々を含むいわゆる展望施設の機能、さらにはバンケット、これらのなどなどの施設の全体の規模は変えずに、変えるのは、もともと住宅4割ほどと言っていたものを全体の6割に変える。だから、施設の規模として変わるのは住宅2割増しということでいいのか、まず確認をさせてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
まず、文化・芸術等発信拠点の形成というところにつきましては、多目的ホールにつきましては規模と機能を維持するということでございます。また、展望施設、エリアマネジメント施設、バンケット及び子どもの遊び場などが面する屋上広場、ここについては機能を維持するということでございまして、その若干の面積の規模ですね、機能は維持をして、規模感については、これまでの事業計画内容は維持していく方向ではございますが、今後の協議によって若干変わる可能性がございます。それから、バランスの取れた用途構成につきましては、こちらが、夜間が4というところが夜間が6割になってくるというところが、確かに今回の施設計画変更の方向性としては大きな点でございます。
白井委員
施設規模としては、今言いました住宅2割増しの変更ね。その他はまだ協議によっては変わるかもしれないけどという話がありました。先ほど伊藤委員からもありましたけど、では、もともと2,639億円で提示されていて、その後、特定業務代行者である清水建設さんから野村不動産さんに連絡があって、900億円足りないというお話があって、そもそも事業を取り下げるっていう、この運びになりました。じゃあ変わるのは、施設規模は住宅2割増しで全部これが飲み込めるかというと飲み込めないので、区はそうすると、この金額2,639億円から増えたとしても仕方ないという判断をしたということですか。どうでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施設計画とその中の事業費、工事費でございますけれども、施設計画を見直すということになりますので、これまでお示しをしていた施設計画とは変わってくるものになります。ですので、事業費につきましては、その2,639億円を前提としているものではありませんので、改めて施設計画に基づいて算出をしていくべきものというふうに認識をしてございます。改めて施設計画をつくっていく中で、本日お示しをしているように、住宅、夜間の6割程度という点であったり、また、様々建物の規模ですとか配置ですとか、もう少し施工しやすい建物にするですとか、そういった点で事業費は改善されていくものと認識をしてございます。
白井委員
それから具体的な、2番のところで、地権者負担への対処についてです。ここでは、有償で借り受ける等、区民の憩いの場やにぎわいの創出のために、事業者さん、施行予定者である野村不動産さんから、旧庁舎と現在のサンプラザ、前庭とサンプラザ本体も含めて借りたいと提案があったということでいいんですか。確認させてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施行予定者から有償で借り受ける等提案があったということでございまして、対象としましては、中野サンプラザの広場等ということで記載をしておりますが、中野サンプラザの建物、それから周辺の広場というところでの提案ということでございます。
白井委員
周辺の広場ってなると、どこまで広場と捉えるか、具体的に教えてください。旧庁舎とサンプラザの前庭も本体も含めてといったら全部になるじゃないですか。全部借りるのか、部分的に場所を借りるのかによって全然違うんですけど。具体的にどこをどう借りるっていう話なんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野サンプラザの敷地がございまして、その敷地の中の建物、それから周りの空地というところでございます。旧庁舎については含まれないものと認識をしてございます。
白井委員
旧庁舎は入らない。サンプラザだけ。分かりました。それで、区民の憩いの場やにぎわいの創出のためって書いてあるんですけど、具体的にどのように使うという用途の提案はありましたか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的には今後ということになりますけれども、施行予定者からは、施行予定者としてこれまで中野駅周辺、中野区とエリアマネジメントということでにぎわいに寄与する活動を進めてきたということで、その一環としてここでの活用ということで聞いてございます。
白井委員
具体的に何に使うかの提案はまだなかったんですけど、借りたいという旨の連絡があったと。この中では、貸付けに係る諸条件については今後協議したいって書いてあるんですけれども、具体的に金額っていうのは決まっているんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
まずは申出、提案があったというところでございますので、具体的な金額について、諸条件につきましては今後ということでございます。
白井委員
諸条件についてというのは、もろもろの条件は分かりますが、これは具体的な金額ですよね。建物を貸してくださいって、幾らですかというのはまだこれからですっていうお話じゃないですか。用途、どのように使うのかも含めて、まだこれからですと。ただ区としては、今後、スケジュールの遅延に伴う新たな負担がないように、その分をこの費用として、同じ金額で積算しているという根拠でいいんですか。いかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
当然に、貸付けという点につきましては、区の条例なり仕組みの中で貸付けをしていく必要があるというふうに認識をしてございますので、その中で費用も算出をしていくということになるというふうには考えております。
白井委員
最後にします。もう一回確認のために。あくまでも区側が借りてくださいと言ったのではなくて、事業者さんから貸してくださいっていうお話であったと、提案があったということでよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
委員お話のとおりで、提案があったものでございます。
ひやま委員
私からも少しだけ。全体として、報告の中身がやや摩訶不思議といいますか、分からないところが幾つかあって、前回の御報告では、事業費が高騰したことによって、施行認可申請を出して、そしてそれを取り下げるという、非常に前代未聞の事態が起きて、その中で様々な工事費の上昇については御説明がありましたけれども、今回出されてきたこの施行予定者からの提案を拝見すると、例えば多目的ホール等の機能は維持しますと。展望施設も維持しますと。バンケットも子どもの遊び場なんかも維持しますと。歩行者ネットワークも維持しますと。一方で、商業床は増やしますと。公共駐輪場は地下に移しますということなんですけど、前回、物価高騰によってこの事業の採算性を調整するという取組は、これまでも御報告があったところなんですけれども、ただ、以前御報告いただいた中身を思い出すと、例えばさっき申し上げた商業床は、この商業床の面積を削って収支を合わせる。あるいは駐輪場も、地下から違うところに移動して何とか収支を合わせる。全く逆のことをやってきているんですよね。今回、この900億円の上昇した分を、何とか収支を合わせるという取組の中で、今までと逆のことをしてきているんですよね。そうすると、もちろんレジデンスを6割にするというふうにありますけれども、これで本当に、さっき白井委員からもありましたけど、上昇した分を飲み込めるんですかという素朴な疑問。先ほど、この工事費については、それが今後上がっていくということを区としては認めているわけではないというふうな御答弁がありましたけれども、じゃあそうすると、ほかのところをどうやって埋めていくんですか、どうやって飲み込んでいくんですかって考えたときに、恐らくここにあるとおり、今後、都市計画の変更になるというのは、建物の形状について恐らくどこか大きな変更になるんだろうというふうに思っておるんですが、ただ、そのときに、どういう建物になるかは分かりません。分かりませんけれども、ただ、当初の提案内容と明らかに違うような、そもそもの形、形状と全く違うものが出てきたときっていうのは、それは提案内容の継承、これは協定にもありますけれどもね、その側面から考えたときに、これはどう受け止めればいいのか、区としてはどういうふうに考えているんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
本日、施設計画変更の方向性ということでお示しをしておりまして、委員お話のとおり、バランスの取れた用途構成というところも、少し考え方が示されているものが変わってきているというところがございます。また、あわせて、建物の施設配置、それから規模というところも、今後の都市計画の変更が必要となる可能性があるというところでございます。また、今後、この内容、方向性で引き続き協議を進めていく中で、そこの提案内容の継承ですとか、そういった点については整理をしていきたいというふうに考えてございます。
ひやま委員
もう1点、地権者の負担のところで、私もやっぱり、区の実質負担という文言というのが気になっているところです。先ほど大沢委員のやり取りの中で、この実質負担というのはまちづくり中野21に関わるもの、固定資産税も含めて、それから建物の管理費なども含まれていますというふうなことでおっしゃっていましたけれども、これについて施行予定者としては責任を持って対応しますということで回答があったと。そこの区と施行予定者とのしっかりとコンセンサスというのは得られているという理解でよろしいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施行予定者からの回答というところは、本日お示しをしているように、区の実質負担については施行予定者として責任を持って対応するという回答でございまして、その実質負担につきましては、どこの範囲までというところも含めて今後の協議でございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
それでは、質疑の途中ですが、冒頭で確認したとおり、中野駅新北口駅前エリアにおける市街地再開発事業について、参考人から御意見を伺いたいと思います。
その前に傍聴者に申し上げます。携帯電話の着信音が鳴らないようにお願いをいたします。
それでは、進め方について御協議いただくため、委員会を休憩いたします。
(午後1時39分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時40分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、初めに、参考人から中野駅新北口駅前エリアにおける市街地再開発事業について御説明を頂き、委員会を休憩し質疑を行い、参考人の退室後、改めて理事者に対して質疑を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
また、参考人から説明及び質疑の際にパソコンを使用したい旨の申出がありましたので、これを認めることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのようにいたします。
それでは、野村不動産株式会社常務執行役員事業創発本部長梶貴之氏と野村不動産株式会社事業創発本部中野プロジェクト推進部長五箇孝慎氏、御入室ください。
〔参考人入室〕
委員長
それでは、入室いただきましたお二方につきまして、御説明をお願いいたします。
梶参考人
野村不動産の梶と申します。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
事前に議員の皆様から18項目の御質問を頂戴しております。その中で、我々のほうで区分けをさせていただきまして、九つの項目につきまして御回答を申し上げたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
まず一つ目でございます。特定業務代行者選定についてということでございまして、御質問の内容といたしましては、特定業務代行者の応募の状況、そして、その中から清水建設を選定した決め手は何かということでございます。なお、こちらから先は、特定業務代行者という言葉を「特業者」という言葉にさせていただいたらと思います。
御回答申し上げます。令和4年12月21日より特業者の募集を開始し、結果としまして、清水建設1者からのみ応募がございました。特業者の選定審査委員会によりまして、令和5年3月から4月にかけて審査、選定され、施行予定者としまして特業者を決定しまして、令和5年7月31日に特定業務代行者基本契約、こちらを締結しております。特業者につきましては、選定審査委員会によって設定されていました審査基準等を満たしているということから、総合的に判断をいたしまして選定したものであるということでございます。
二つ目でございます。ヒューリックの脱退についてでございます。お二つの御質問を頂戴しております。6月時のヒューリックの脱退状況と当時の事業見通しをお伺いします。3月末時に施行予定者間での協議が整わなかった状況をお伺いしますということでございます。なお、当時の事業の見通しというところにつきましては、次の御質問で回答させていただきたいと思っております。
それでは、回答させてください。令和6年3月末に施行認可申請をすべく、施行予定者間で検討を行ってまいりました。しかし、施行認可申請に当たりまして、ヒューリックとの用途間の保留床処分金、そちらの負担金割合について協議が折り合わなかった。これをもちまして、令和6年3月末ですが、施行認可申請が難しい状況になったということでございます。その後でございますが、事業を前に進めるということに対しまして、ヒューリックの脱退に向けた協議を行いまして、協定に基づく脱退手続、これにも時間を要したということもございましたが、最終的に令和6年6月末に施行予定者から脱退することとなりました。残った施行予定者は4者でございますけども、4者にてヒューリック脱退に伴う保留床処分金の負担については責任を持って対応していくということとしまして、令和6年6月末に施行認可申請に至っております。
次です。施行認可申請時点の事業見通しについてということで、お一つ御質問でございます。先ほどとで二つになります。7月の施行認可申請時の施行予定者代表としての事業計画遂行見通しをお伺いしますということでございます。
回答申し上げます。まず、特業者につきましては、再開発の実績であるとか、設計施工としてのコスト管理ですね、こういったことも含めまして、特業者の責務ということを十分認識している者として、本事業のパートナーに選定しました。選定以降ではございますが、施行予定者として、特業者とはこれまでも、工事費上昇局面ということも含めまして、事業性の改善に向けて継続的に当然協議を重ねておりますし、様々な計画変更、こちらを行っていきながら、都度、コストについても確認を行ってまいりました。そういった背景の中、事業計画の策定に当たりましても、施行予定者各者並びに特業者、また、事業コンサルも含めてですが、資金計画や図面の確認も行っておりまして、施行認可申請に至るまでは、中野区様とも適宜協議、確認を行ってきたということでございます。なお、施行認可申請時におきましては、昨今の市況から、一定程度の工事費上昇、これが見込まれることは想定しておりまして、建設物価指数を基にした物価上昇対応費を見込んだ上で事業計画を策定しておりましたので、施行認可申請時におきましては事業完遂の見込みがあると考え、申請を行ったものではございます。
続きまして、見積り提出の時期についてということで、一つ御質問を頂戴しています。8月末に、特業者より、サンプラの事業費が900億円不足のため、今後の見通しが立たないとの連絡があったとお聞きします。詳細な経緯と事業費の積算根拠、なぜ、この時点での再積算、そして報告となったのかをお伺いしますということでございます。
御回答申し上げます。当初より、特業者から、基本設計完了時の8月末に工事費の見積りを提出してもらい、確認、調整の上、9月より実施設計に着手するスケジュールを予定しておりました。令和6年6月の施行認可申請時におきましては、特業者と確認していた工事費に対して、先ほども申し上げましたが、建築物価指数などを基にした物価上昇対応費を見込んで事業計画を作成しておりましたが、8月30日、特業者より、想定をはるかに上回る工事費見積りの提出がありまして、中野区に報告させていただきました。また、中野区の意向も踏まえまして、当初予定では、今年度内に権利変換計画認可申請、こちらまで行いまして、また、まちづくり中野21への転出補償金の支払いを予定していたということもございまして、今年度内に転出補償金を支払うためには、令和6年6月までに施行認可申請を行う必要があったということでございます。
続きまして、認可申請取下げ経緯についてということで、四つの御質問をまとめております。今回の施行認可申請から取下げまでの一連のてんまつにおける施行予定者、特業者、中野区とのやり取りの経緯を時系列で明らかにされたい。施行認可申請の取下げまでに至る経緯について、時系列に伺いたい。サンプラザ事業頓挫についての全体経緯、経過をお伺いします。10月時の許認可申請の取下げに至った状況をお伺いします。
回答申し上げます。令和6年6月末に中野区を通じて施行認可申請を行いましたが、8月末に特業者より想定をはるかに上回る工事費見積りが提出されまして、施行認可申請時に提出した資金計画と大きな乖離、こちらが生まれることが確認されたということもございまして、9月3日ですが、施行認可の保留手続を行っております。以降、工事費の妥当性につきましては、コンストラクションマネジメントの会社に委託の上、特業者から提出された概算工事費につきまして、主な増減項目であるとか、また、他物件の工事費上昇率を基にしました工事費査定を行っております。それを踏まえ、特業者と改めて協議を行っておりますけども、現計画案及び軽微な変更案では大幅な工事費削減ができないという回答を頂いております。さらに、着工までのさらなる物価上昇という主潮もございまして、事業計画との大幅な乖離が確認されたところでございます。また、今の現計画におきましては、特業者さんの特許の技術及び高い施工技術を要する構造計画であると。また、特業者さんからは、設備工事の受注規模が非常に大きいということで、昨今のサブ・コントラクター需給逼迫状況を考慮しますと、受注可能なサブ・コントラクターが極めて限定的になるという報告も受けておりまして、現計画のまま施行認可を受けて事業を進めることが困難な状況であると判断をいたしました。最終的には都、区に報告、相談の上ですが、令和6年10月11日に施行認可申請の取下げを行いました。
工事費についてでございます。二つの御質問でございます。認可申請から僅か2か月の間に工事費が900億円も急騰し、認可を取り下げた経緯と工事費増、内訳の詳細を開示すること。また、もう一つは、急激に増加した想定工事費の内訳の詳細を明らかにされたいということでございます。
御回答申し上げます。施行認可申請を取り下げた経緯は先ほど、従前の質問にございますので、省略させていただきます。工事費についてですが、施行認可申請に当たりまして、特業者と物価上昇等を踏まえ継続的に確認を行い、再開発事業収支を確認の上で事業を進めてまいりました。昨今の市況から、一定程度の工事費上昇が見込まれることを想定しまして、建設物価指数などを基にして物価上昇対応分を見込んで事業計画を作成してまいりました。特業者から8月30日に工事費見積りが提出されましたが、当該工事費につきましては、特業者から各専門業者へ見積り徴取の上、積算した結果であるという説明は受けております。その大幅な工事費の増の理由としてでございますけれども、建設物価指数による物価上昇に加えまして、建設物価指数に反映されない工事費増、具体的には設備サブ・コントラクターなどの専門業者の繁忙期が重なるということで、施工可能な専門業者の確保を優先したと。また、2024年問題による建設現場の時間外労働規制の見直し、現場外の運搬費、工場加工費、そういった労務費単価上昇が示されました。特にですが、設備工事費に関しましては、想定の約3倍、また、エレベーター工事費は想定の約2倍、仮設、駆体、仕上げに関しましては想定の約1.5倍となっておりまして、その他の項目も含めた中で、結果として900億円を超える乖離が生じているということでございます。短時間で正直ここまでの工事費増というものにつきましては、当社も様々な案件を手がけておりますけれども、過去に前例がないということではございます。今後、ゼネラルコントラクターの再選定を含めて、今後どうしていくかというところがありますけども、本事業の工事費に影響を及ぼす可能性ということも含めまして、詳細な内訳については回答を控えさせていただきたいというふうに考えております。
地権者負担ということで、四つの御質問でございます。サンプラザ事業頓挫についての区の新たな費用負担について、施行予定者としての対応をどのようにお考えかお伺いします。サンプラザ事業の遅延に伴う負担について御社の見解を伺いたい。今回のスケジュールからの遅延に伴い、新たに生じる地権者への負担についての取扱いを明らかにされたい。また、取下げに伴う遅延により生じる区の費用負担を施行予定者が負担する趣旨の覚書を提携することについてはどう考えるかでございます。
回答申し上げます。施行予定者間の調整に起因した遅延につきましては、当初でございますけども、先行解体等の実施によって負担軽減に努めることを予定しておりました。しかし、事業計画の再検討が必要ということでございまして、当該対応については現状では困難な状況にあると。今後、またこちらにつきましては、事業の進捗という部分を含めて、改めて検討させていただくということだと思っております。また、施行認可申請の取下げに伴う遅延ということにつきましてですが、急激な社会環境変化による工事費の上昇というのに大きく起因するものでありまして、権利変換期日前に施行予定者により対処することは困難であると一度回答はさせていただいた次第であります。一方ですけども、これまでの地元の関係者様と築いてきた関係であるとか、サンプラザ閉館に関わるイベント等の実績を生かしまして、中野サンプラザの広場につきましては、有償で借り受けるなど、中野駅前における区民のにぎわいの場やにぎわいの創出、そういったために活用することにつきまして、地権者負担への対応をしていきたいというふうに考えております。
先ほども御質問がありましたが、中野区から、地権者負担の対処の一つということで、有償で借り受ける案というアイデアも頂戴しておりますけども、施行予定者としましては、中野サンプラザの広場につきまして有償で借りる方向について検討していきたいと思っておりますし、詳細につきましては、今後、中野区と協議させていただきたいと考えております。あわせまして、覚書等の締結につきましても、今後の協議とさせていただきたいと思います。
計画の見通しについてでございます。来年3月までに何を示していただけるのか、具体的な項目を示してほしい。例えば次の計画の枠組み、建物の規模と機能概要、建設スケジュールは来年3月までには提示されると考えてよいかという御質問でございます。
回答申し上げます。来年3月までに事業計画の見直し方針及び今後のスケジュールについてお示しできるよう、中野区と協議させていただいているところでございます。見直し方針につきましては、もう少し具体的に申し上げるならば、施設の機能などの配置、また、規模について、断面・平面イメージを提示させていただきながら、また、さらに今後の事業スケジュールにつきましても御提示したいと考えております。
最後となりますが、施行予定者の姿勢、また、今後の展望ということで、二つの御質問でございます。中野区にとってのサンプラザ再整備事業は、区の最重要命題です。区民の関心が高く、落胆も大きいものがあります。事業見通しが立たなくなっている結果について、施行予定者としての責任をどのようにお考えでしょうか、お伺いします。区担当者から、年内に施設計画変更の方向性、年度内に事業計画見直しの方針が示されている。御社の今後のサンプラザの事業の展望、お考えについて伺いたいということでございます。
御回答させていただきます。施行予定者として最善を尽くして対応に当たってまいりましたけども、中野駅前のまちづくりの一翼を担う者としまして、このような事態を回避すべき立場であり、区民をはじめとする皆様につきましては大変御心配をおかけしているものと強く認識をしております。一方で、昨今の工事費上昇につきましては、我々の想定をはるかに上回るものでありますけども、他地区におきましても、様々な再開発案件で事業計画の変更やスケジュール遅延という事象が発生しておりまして、大きな社会情勢の変化というふうにも捉えている部分はございます。このような中で、この状況を打破しまして、早期のまちづくりを実現するためにも、事業性の改善が可能な施設計画の変更が必要であると考えております。本事案につきましては、中野駅前かつ中野区役所、中野サンプラザの跡地における拠点施設整備事業でございますので、社会的意義、そして区民の期待が大変大きい事業だと捉えてはおります。今後も、施行予定者としましては、事業推進を行う上でのパートナーといたしまして、地権者の課題解決に協力できるように、引き続き中野区との協議を行いながら、再度の施行認可申請に向けて全力で取り組んでまいりたいという所存でございます。どうぞよろしくお願いします。
御回答申し上げました。
委員長
ありがとうございました。
それでは、委員会を休憩いたします。
(午後2時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時06分)
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
参考人のお二方、どうぞ御退席ください。
〔参考人退席〕
委員長
それでは、傍聴者の方から当委員会の様子をビデオ撮影、写真撮影、録音したい旨の許可願いの追加がありましたので、御相談のため委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時07分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後4時08分)
傍聴者、報道関係者からビデオ撮影、写真撮影、録音の許可を求める申出については、これを許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
傍聴者の方に申し上げます。許可の申出の際にお示しいただいた目的以外に撮影、録音したものを使用しないこと、また、休憩中の撮影、録音は認められておりませんので、休憩になりましたら撮影、録音は止めていただくようお願いいたします。
参考人からの意見を伺いましたが、理事者側に質疑はありますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
答弁訂正させていただきます。前半の質疑で、いさ委員から、ホールの面積が容積緩和の要件になっているかという御質問がございました。ホールがあることで容積緩和というものではないんですけれども、公共的な屋内空間の確保という要件がありまして、そこにはホールの面積が含まれておりまして、そこを確保することで容積緩和が受けられているというような要件はございます。
委員長
よろしいですか。
それでは、引き続きこの1番の所管事項の報告について質疑はありませんか。
ひやま委員
1点、私のほうからお聞きしたいのは、今回この方向性の中で、多目的ホールについては規模と機能を維持しますということなんです。その後で、駅前からの視認性の向上を図るというのが入ってきているんですね。これは何を意味するものなのか、簡単に説明していただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施行予定者からは、駅前からホールが印象的に確認できる、あそこにホールがあるぞというようなことを確認できるような計画にしていきたいというふうに聞いてございます。
ひやま委員
それはなぜ当初の提案の中でそれをしなかったのか、理由は何ですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
当初の施設計画では、協議の中ではそういうことを考えたいというお話がありましたけれども、計画上はなかなか難しかったというような現状がございました。
ひやま委員
計画上難しかった理由は何ですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
詳細までちょっと把握しているところではないんですけれども、ホール周りの建物配置とかによるものではないかと思われます。
ひやま委員
何か突然出てきたので、すみません、何かあるのかなという、かなりうがった見方をしてしまうんですが、そうするとこれは、今後の都市計画の変更が必要となる可能性がありますと、建物の配置や規模が変更となる可能性がありますと、こういう説明がありますね。これとは関係ないという理解でいいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
詳細は今後の検討だというふうに認識をしてございますが、建物の配置ですとか規模は、変更になるものと合わせてこういうことを検討したいということであるというふうに思います。
ひやま委員
ちょっとなかなか理解し難い御答弁で、当然、要するに、今後のこちらに書いてある規模や配置が変更になる。そういう中で、都市計画の変更の可能性もある。そういった中で、この多目的ホールについても、当然、その変更の対象の中に含まれていると、こういう理解でいいんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
本日資料でお示しをしているように、その規模ですとか機能というところは維持をするというふうに聞いてございまして、全体的な建物配置等の中で、より視認性の向上というか、よりプラン上の使いやすさ、そういった点の向上というところを図っていくというふうに聞いてございます。
ひやま委員
最初の水回りとかはあんまり関係ないじゃないですか、それ。要するに、やっぱり配置の中で今後そういった見直しがある可能性もあるので、このように視認性の向上というのが入ってきているんですよね、きっと。最初からそういうふうに分かりやすく説明していただいたほうがすごくいいと思いますし、あと、先ほどの施行予定者さんからの説明を受けて、私がどうしてもまだ飲み込めていないのが、やっぱりどう考えてもオフィスからレジデンスを6割にしますというだけでは、当然、今回の急騰の金額というのは飲み込めないというふうに思っていて、先ほどの施行予定者さんからの御説明だと、施工性が取れるような形状として今後はやっていきたいというふうなお話がありました。そういった中で、規模や建物の配置が当然変更になってくるんだろうというふうなことだと私は捉えたんですけれども、それで合っていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
先ほど施行予定者からも御説明がありましたけれども、住宅を6割程度とするというところ、それで成立性を改善していくというところと、より施工性を上げていくところ、そういうふうに聞いてございます。
ひやま委員
そうすると、やっぱり当初の提案内容というのは何だったんだというか、要するに建物の形状も含めて、当初の提案でお示しをされてきた。私たちもそれで説明を受けてきた。そういった当初の提案が、例えば3月ですね、どういったものが来るかは分かりませんけれども、やっぱり大きく異なるような形状であったりとか、それは機能で、例えば商業の床が増えたりとか、駐輪場が地下に行ったりとか、いろいろと御努力を施行予定者さんの中でされた部分は、今日の御説明を聞いた限りではあるのかもしれませんけれども、やっぱり提案内容の継承という点において、それを議会として、あるいは区として、この期に及んでだから、それについては提案内容の継承とは大きく異なるものだとしても、それについては区としては受け入れるのか、あるいはというか、その基準について、考え方についてはどのように考えていますか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
詳細についての説明はまた今後となってしまうんですけれども、基本的な考え方としてです。まず、市街地再開発事業で整備する今回のこの施設でございますけど、一つは、やはり土地の高度利用を図って、広場とか様々な施設を創出していくというところです。今回、特に大きい目玉としては、駅前の区の公共施設のデッキから、さらに再開発の施設内を通って、ずっと早稲田通りのほうへ向かっていくというようなところとか、そういった再開発事業による公共的な整備、これがちゃんと継承されるのかというところは大きいところなんですけど、そういったところは再開発事業を活用して整備する当初の目標と大きく乖離していないというところで、また実現できるだろうというところです。
また、今回は拠点施設として、この施設建築物内の用途で、様々にぎわいなり何なりを目的とした施設を造っていくと。例えば展望台であったり子ども関連の施設であったり、そういったものもしっかり今回の事業でできるというところで判断しているところです。
したがいまして、施設計画の方向性といたしましては、今後、さらに3月に向けて協議を深めていける、そういった提案だろうということで我々は判断をさせていただいているということで、例えばその形状とか住宅が増えるということの御懸念に対して、再開発事業としての公共貢献なり何なりというところはしっかり果たしていくんですけど、仮に住宅が増えるというような懸念事項についてどう対応するかというところについては今後お示ししていくところですけど、例えば今回の一つの例示で言えば、オフィスが仮に、住宅が増えてオフィスが減るとすると、その分、オフィスに来る人が減るということですので、来街者に影響するだろうと。来街者に影響するのであれば、より平米当たりの効果の高い商業を充実させることで、それに対して対応したらどうかというようなことで、変更に伴う対応ということをセットで考えて我々は最終評価をしたいということで考えております。
斉藤委員
私も、やっぱりどうしても4対4対2のレジデンスが6割に増えることに対してはいまだに、今、せっかく来ていただいてお話を伺いましたけど、まだ納得していない部分ではあります。それをまず最初にお伝えできればと思います。その一方で、レジデンスが6になるということは、もし伊藤委員が最初に聞いていたら重複しちゃうんですが、オフィスが2に減るということで認識はよろしかったでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
夜間が6割ということでございまして、商業空間は充実ということでございますので、昼間の4のオフィスというところが減るというふうに聞いてございます。
斉藤委員
オフィスが4から2減る、2と仮定しますね。減るとしたときに、区の収益の部分というのはどのように影響があるのか、すみません、収益なので所管外の部分もあるかもしれないんですが、区の収益がどう変わっていくかというところが関連があるかどうか、もしお答えできれば教えていただいてもいいですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
まず、今、委員からもお話があったように、やはりこれは区の従前資産と従後資産という関係になってきますので、詳細については総務委員会所管というところになります。ただ、今回の事業で一つ考えるのは、やはり施設計画があって初めて従後資産というところになりますので、従後資産の評価というのも再度やり直す必要がありますし、その従後資産の評価に基づいて、今度、賃料発生がじゃあどのぐらい想定されるのかというところも、それに見合ってまた再度計算するということになりますので、またそれは再度の検討ということになると思います。基本的には事業計画の中で同時に、あくまで固定的な、前回、最終的な権利変換前のようなレベルまでは当然示せないんですけど、大枠として、このようなオフィス規模、その中ではこのぐらいの収益性のある物件になるというのは見通せるような段階になると思っております。
斉藤委員
今後、その見解はやはり総務委員会になって、この建設委員会ではその辺はやっぱり触れられないんですかね。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回の再開発につきましては、やはり従前の区有財産を活用してというところもございますので、可能な限り今のように情報提供したり、お答えできる範囲は所管と確認しながら用意していきたいと思います。
白井委員
今日は、先ほど休憩の間に、施行予定者である野村不動産さんに御説明を頂いて、幾つか私の中でもすっきりするところがありました。特に、なぜ取り下げなきゃいけなかったのかというところのお話だとか、一人歩きしている900億円の積算のところ、清水建設さんがサブ・コントラクターさんにお願いして出てきたのが8月の下旬で、そのタイミングで改めて御社である野村不動産さんのほうでも積算をし直した上で、ただ、この話合いの協議がつかなかったというところも理解できたところです。てっきり、900億円だけが一人歩きしているので、これが結論なのかと思っていたんですけども、まずその点です。
では、なぜ、こんなことを踏まえた上で、取り下げざるを得なかったのかといったときに、やはり詳細な、普通はやらないという話があったんですけども、積算までしておかないと、一旦申請したものも取り下げざるを得ないという状況になるんだなと思います。今となってはもう少し積算を細かいところまでというお話もあったところなんですけれども、一方、この取り下げざるを得ないという話をしたときに、区側の責任ってなかったんですかと、以前、問うてきたところです。これまでは、適時適切に事業者とも打合せをしてきたので、区側としては非がないようなお話だったんですけども、私は今日のお話を聞いていて、区としてももっとやるべきことがあったんじゃないかと思ったんですけども、取り下げざるを得なかったこの状況について、区の改めて見解をお伺いしたいと思います。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今回、市街地再開発事業、都市計画事業につきましては、これまでも御報告させていただいているように、やはり大きなステップとしては都市計画決定、それから事業計画の認可申請、そういった段階で、その事業の成立性等を確認するというのが行政の役割として求められるものということで認識しております。これにつきましては、当然、我々はそのステップ、ステップの中で、必要な協議をし、それで確認もし、その中で皆さんのほうから成立性を持って申請をしたという経緯がございます。特に、この再開発事業というのは、こういった不動産とか開発の専門家が主体となって行う、まさに民間活用の事業の最たるものでございますので、その中で皆さん専門家として決意して認可申請したというものですし、我々も、今後の物価高騰についてもこれまで以上の想定をしながら資金計画も組んだというところも確認しておりますので、そういったところでは、もう我々としては必要な確認は取ったというところでございます。
ですから、手続の中で何か足りなかったことがあるんじゃないかというときに、現段階としては、あのときにこれを、本来やるべきものをやらなかったというところはないというふうに思っています。ただ一方で、やはり我々は今回の今のような事態を避けるべき立場にあって、それを避けられなかったということについては早期に今の事態を解決すべく取り組んでいきたいと、それをもって責任を果たしたいということで考えています。
白井委員
今後のお話のところで責任を取るというふうに聞こえるんですけどね。私はなかなか、そういう話だと、まだすっきりしないんですよね。いわゆる権利変換後の新しい費用負担に関して、今日のお話だと、協力というのかな、遅延に伴う違約金ではなくて、あくまでもこの間の話の中で、区の負担について御協力できるところはというので、御社のほうから、野村不動産さんのほうから御提案があって、サンプラザの広場等を借りていただくっていう、こんな話なわけですよ。つまり、金額はまだ全体が出ているわけでもありませんし、100%御負担いただけるかどうか分からないところではあるんですけども、新たに区の負担が増えることは回避できるようになったりだとか、言い方を変えると、区民の負担をお願いすることがなくなったから、だからよしっていうわけじゃなくてですね、これがこのままだと事業者に負担を押し寄せて終わりだけになってしまうので。もっと別の言い方をすると、これから総工費が出てくるので、その費用を当然盛り込みますよね。だから、その分は、負担がなくなったからという話じゃなくて、これから事業を決定するときに、当然、その部分を盛り込む話になるでしょうから、役所としては、我々に非がなくて、今後の展開の中で責任を果たすというのは、それはおっしゃるとおりではあるんですけども、では、本当にもっと回避できるような仕方、もう一歩進んで、だから、従来はそれまででよかったかもしれないんですけども、もう一歩踏み込んだようなチェックの仕方というのはあってよかったんじゃないのかなと思います。少なくとも、私は警鐘を鳴らしていましたよ。本当に大丈夫ですかって。1回や2回じゃないですよ。チェックをしてもらいたいって。確かめてもらいたいって。だけど、大丈夫ですっていう返答が返ってきていますって。それをちょっとうのみにし過ぎたんじゃないかなと思います。個人的にも、もっと厳しく言えばよかったかなっていう思いもあるところです。やっぱりそれだけこの事業というのは中野の本丸であって、今後の区財政にも大きな大きな影響を及ぼす事業であるので、よくよくこの点はかみしめてもらいたいなと思います。
それから、もう一つ。先ほどの休憩中に事業者さんのほうにもお伺いしましたけども、サンプラザの広場等の借り方についてです。具体的にどのように借りて、どのように運営するだとかというのは、正直言うとまだノープランですよね。だけども、借りることによってその責任を果たしたいっていう、こんな話でした。これは、言い方は悪いですけども、中野の駅前、区役所も、もう今、旧庁舎はがらんがらんの状態です。サンプラザもがらんがらんの状態です。取りあえず何に使うか分からないけども借りていただくという部分では、それは穴埋めにはなるかもしれないですけども、逆に言うと、ここに出てくる区民の憩いやにぎわいの創出というのは、それって本当は区も考えなきゃいけないことで、それは借りてもらった野村不動産さんが考えるべきことっていう言い方じゃね、ちょっと投げ過ぎじゃないですかって。費用もお願いする。その後の駅前のにぎわいや憩いの場の創出のプランもお願いするっていうんじゃ、これはちょっとやり過ぎじゃないかと思います。もちろん、借りていただくので、主たるかもしれません。だけど、区側として、ここもしっかりやっていかないと、分からないですよ、この後、ずっとがらんどうになるかもしれないので、空き家状態が続かないように、区としても取組を全力でやる必要があると思うんですけど、いかがでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今、委員御指摘のとおり、やはり今のもともと工事期間中のにぎわいの継続というのは、今回のここのまちづくりの中ではテーマとしていたところです。したがいまして、今のこの状態におきましても、まずはこの財産の活用というのを回復させながら、今の中で、フェンスで囲われて暗いイメージになっているものを何とかうまく活用して、さらには今の状態の中でも来街者が来るようなきっかけになるような使い方、そういうのも導きながら、まちのため、地域のため、さらには区民が参加できるようなことも視野に入れながら、にぎわいの検討については、野村さん任せではなく、我々区の関連部署も含めて、いろいろと協議、調整しながらやっていくということで考えているところです。また、当然、財産として再度開いて使われるというだけじゃなくて、あわせて、繰り返しになりますけど、財産相当の収入を区としては得ると、この両立を目指すというところで取り組んでいきたいと思っています。
いさ委員
最初に、私も、今の広場の活用みたいな話、本論からはちょっとずれている話かもしれませんけども、ここについては野村さん任せにしないでということは、そのとおりだというふうに思います。正直、地元の例えばお店さんから、今使っていないけど、あそこの前は使えないのかなんていう話は、二、三件聞いているんですよ。何か出したいねとかっていう話だとか。それから、恐らく区でも、産業分野や文化・芸術に関わる部署と連携して何かできることというのもきっとあるんだろうし、やるなら前向きに、何か区民の暮らし、生活に資するような形で、区も積極的に関わっていくっていうのは大事だというふうに思っています。
それで、お聞きしたかったのは、今、改めて野村不動産さんに足を運んでいただいて、いろいろとやり取りをさせていただきましたが、この中で、全部じゃないにしろ、これまでのここの報告の中でもう少し話せたことというのは、実はあったんじゃないかなと思うんですけど、つまり、今、やり取りで初めて分かって「ああ、そうか」みたいな話になった。これは、区側の担当としては今までも聞いていた話だと思うんですね。それを今までの報告の中ですることはできなかったのか。この点についてはいかがでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
まず、今後の活用というところについては、委員からのお話のとおり、区の関連部署として一緒に取り組んでいきたいというところです。
それから、これまでの報告事項についてですけど、やはり民間事業というところの中で責任を負うべきところ、あと、行政としての役割と責任というところで、それぞれすみ分けられる中で、委員の皆様から必要な情報提供ということで果たせるところは確認して、ただお伝えするというところもございますけど、それに伴う判断という部分については、やはり民間のほうの施行者の判断によるというところになりますので、我々として軽々にその判断に触れることっていうのは難しいかなっていうところで、これまで情報の出し方については判断してきたところです。
いさ委員
実はそこがすっきりしない部分だったりしまして、もうちょっと何か出てくれば、議会側としてもちょっと、それぞれレイヤーは違えども、誤解というか、あんまり正しく把握していなかった部分というのはそれぞれあったなと思うので、出し方については、今後は検討をまたしていただきたいなっていう思いです。
もう一つ。これが大事だと思うんですけど、この間もずっとそれぞれの委員の中から、区民の皆さんからすごく問合せを受けていると、それぞれ言っていたと思います。僕もそうです。まちを歩いていると聞かれます。この話は、ぜひ何らかの形で、区民の皆さんに分かるような形で、説明を積極的にしていくというのが大事になってくると。それも節目節目ですよね。今、言えること言えないことがあると思いますけれども、すごく皆さんは知りたがっているし、それ以上に、やっぱり正しく伝わっていないですよね。サンプラザという建物そのものを、今、誰が持っているのかもよく分からないという方もいらっしゃる。歴史的な経緯も分からない中で、すごく誤解も広がっていくということもあろうかと思うんです。改めて、この点の区民への説明というところについてはいかがお考えでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今のこのサンプラザ等の件につきましては、市民の皆様からも、我々もいろいろと声を寄せられまして、さらに不安の声も頂いているということについて、本当に申し訳なく思っているところでございます。これにつきましては、やっぱり委員おっしゃるとおり、何とか今の状態について適宜適切に情報発信していくということで考えておりますし、区長からも、これについては強く、さらに充実させろというふうに命じられておりますので、我々所管としても、何とかそれに沿ってしっかりとやっていきたいなというふうに思っています。
いさ委員
ぜひお願いします。それで、そのときに、僕も外に向けて話をしたりする機会があったりします。自分の区政の報告会であったり、朝、宣伝をしたり。でも、それで、こちらがこうだと思っている言葉が、結構伝わらないということがあります。なので、改めて、ちょっと敷居をすごく下げて、区民の皆さんがどこが分からなくて、どういうことが知りたいのかというのも、よくちょっとかみ砕いた上で、分かりやすい説明というのを心がけていただきたいなと思います。要望です。
白井委員
今日の報告じゃなくて、ちょっと1点疑問のところがあるので、一番最後にさせてもらったんですけども、新たな費用負担について、これも入るのかという確認をさせてもらいたいと思います。現在、中野区の駅前で基盤整備の事業を行っています。新しい新北口から出て、真っすぐ行くとサンプラザの方向、斜めに横断する形で、四季の森公園に抜ける形でのデッキ構想があるんですけども、この降り口となっているところが税務署の位置になっています。今、この税務署は、南にできました新しいビルディングの中に入っている状況です。この事業全体はURが施工している事業なんですけども、いわゆるこの区画整理事業の中で基盤整備をやっています。URさんがこの税務署の家賃を負担する形、施行事業者が家賃を負担する形で、南口の新しくできたオフィスが入っているワンフロアをお借りになっているようなので、なかなかな賃料になるんじゃないかなと思います。これって、本来であればその後どうなるかというと、一応、税務署さんが戻るかどうかはまだ確定ではないんでしょうけども、新しくできたサンプラザに入るといいますか、権利床として持つっていう契約になっています。これは遅れれば遅れるほど、いわゆる基盤整備の家賃っていうのは膨らんでいくんですね。現在はURさんが受ける形での基盤整備をやっているんですけど、当初の予定よりも狂ってくるだとか遅れた場合、これは話が違いますよと言われると、仮に区のほうに請求が来るようなことになれば、これも新しい負担になるのではないかと思うんですけども、この点の考え方はいかがでしょうか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
今の税務署の仮事務所の費用の負担というところでございますけど、これは今、そちらの権利に対して対応している事業は、基本的には区画整理事業というところで対応しております。ですから、今の仮事務所というものについては、区画整理が今後も継続して対応するべきものということで判断しております。ただ、今後、さらに様々な事業展開の中で検討が必要になってくれば、それに応じて変わるものであって、やはり誰が事業主、事業としてその権利を扱ったかというのが一番重要になってきますので、まず、現段階としては、国庫補助を活用しながらURが取り組んでいる区画整理事業、こちらでの対応ということになります。
白井委員
現在はそうなんでしょう。お話合いとして期間が延びてきた場合、どうなりますか。可能性としては十分あり得ると思うんですけれども。我々が当初聞いていた期間とは違いますよって。いわゆる新しいサンプラザがいつまでもできないから、いつまでたっても仮事務所のずっと家賃負担をしなきゃいけないんですよって。新しいオフィスのワンフロアですよ。なかなかな家賃のはずです。この点を考えると、当然、これは請求されても致し方ない部分もあるんじゃないかっていう話なんですけども、いやいや、それは区画整理の事業でURさんが払うべきだというふうな断定でいいんですか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
区画整理事業で扱っている権利を、現在、じゃあ誰が扱うんだというところは、区画整理というところです。今後、大きくスケジュールの変更があったとして、そこで区画整理の事業のスケジュールについて、また、事業内容について、見直し協議が必要となった場合ですけど、そのときも様々いろんな選択肢がございます。その選択肢によって、いろいろと負担者が変わってくるというのがございますので、今、仮にの話ということで積み重ねても、私が想定するだけでも3パターン、4パターンとございますので、それぞれの負担者もそれで変わってきますし、今の中では、仮定条件の中で軽々に言うのは、段階じゃないかなというところでございますので、ただ一つ言えるのは、その地権者に対する対応が決まらない限り、当然、対応し切れない限り、区画整理事業は終わらないということになります。
白井委員
何でこういうことをあえて言ったかというと、これは、先ほど来言っているように、いわゆるサンプラザの事業の遅延によって伴う新しい負担になるかもしれないっていう話をしたんです。これをそのまま、全部御負担いただけるかどうかは分からないですけども、サンプラザの広場等を借りていただくという賃貸借の中の契約の金額の算定になるんでですね。そうすると、当初、そんな話はなかったですよとか、ある日突然、増えますよということがないように、やっぱり一定の考え方、こんなこともありますよというお話をしておかないと「いやいや、我々はそんな話は聞いていませんよ」ってなりかねないので、区側として、いわゆる旧庁舎だとかサンプラザ、また、ここの庁舎の近隣も含めてですよ、どの範囲までがいわゆる新たな負担になるのかというところはしっかり議論しておく必要があるので、事前にリストアップしておく必要があるかなと思いますけど、この点を確認させてください。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
本地区につきましては、街路事業、区画整理事業、再開発事業という、この三つの都市計画事業が重複するというところで想定して、事業を進めているところです。したがいまして、それぞれの影響下において、区画整理事業に影響する場合、再開発事業に影響する場合、街路事業に影響する場合というところで、今、委員の御心配の旨もしっかり検討しながら、対応していきたいというふうに思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で参考人への意見聴取及び所管事項の報告の1番を終了いたします。
次に、所管事項の報告2番、その他で、理事者から何か発言はありませんか。
近江まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、私から、令和6年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動につきまして、口頭にて報告いたします。本報告は、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告でございます。
本年8月26日に決起大会を開催しまして、同日、東京都に対する要請活動を行ったところですが、その後、11月21日に西武鉄道株式会社、12月2日に国土交通省に対して要請活動を行いました。当日は、決起大会にて決議した決議文をお渡しし、開かずの踏切解消に向けて、現認可区間である中井駅-野方駅間の一層の工事の推進と着工準備採択を受けている野方以西の連続立体交差化の早期実現などの要請を行ってございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。
10月31日、11月1日に行いました当委員会の地方都市行政視察について、お手元の調査報告書(案)(資料3)のとおり議長に報告したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元の文書(資料4)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
審査の日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時40分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時41分)
休憩中に御協議いただいたとおり、次回の委員会は1月29日(水曜日)午後1時とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の建設委員会を散会します。
(午後4時41分)