令和8年02月16日中野区議会本会議(第1回定例会)

.令和8年(2026年)2月16日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(41名)

  1番  高  橋  ちあき         2番  山  内  あきひろ

  3番  武  井  まさき         4番  日  野  たかし

  5番  木  村  広  一        6番  斉  藤  けいた

  7番  井  関  源  二        8番  黒  沢  ゆ  か

  9番  大  沢  ひろゆき       10番  武  田  やよい

 11番  広  川  まさのり       12番  いのつめ  正  太

 13番  間     ひとみ        14番  河  合  り  な

 15番  市  川  しんたろう      16番  加  藤  たくま

 17番  甲  田  ゆり子        18番  小  林  ぜんいち

 19番  白  井  ひでふみ       20番  吉  田  康一郎

 21番  立  石  り  お       22番  小宮山   たかし

 23番  内  野  大三郎        24番  い  さ  哲  郎

 25番  細  野  かよこ        26番  斉  藤  ゆ  り

 27番  杉  山     司       28番  ひやま      隆

 29番  高  橋  かずちか       30番  大  内  しんご

 31番  伊  藤  正  信       32番  平  山  英  明

 33番  南     かつひこ       34番     欠  員

 35番  石  坂  わたる        36番  むとう   有  子

 37番  羽  鳥  だいすけ       38番  浦  野  さとみ

 39番  山  本  たかし        40番  中  村  延  子

 41番  酒  井  たくや        42番  森     たかゆき

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  青 山 敬一郎

 副  区  長  栗 田 泰 正      教  育  長  田 代 雅 規

 企 画 部 長  岩 浅 英 樹      総 務 部 長  濵 口   求

 区民部長、窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦     文化・産業振興担当部長 吉 沢 健 一

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 石 崎 公 一    子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 森   克 久

 地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔   健康福祉部長  杉 本 兼太郎

 保 健 所 長  水 口 千 寿      環 境 部 長  浅 川   靖

 都市基盤部長  松 前 友香子      まちづくり推進部長  角   秀 行

 中野駅周辺まちづくり担当部長 高 村 和 哉      企画部企画課長  中 谷   博

 総務部総務課長  永 見 英 光

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  堀 越 恵美子      事 務 局 次 長  分 藤   憲

 議事調査担当係長 鈴 木   均      書     記  田 村   優

 書     記  細 井 翔 太      書     記  森 園   悠

 書     記  梅 田 絵里子      書     記  川 辺 翔 斗

 書     記  志 賀 優 一      書     記  竹 中 雅 人 

 書     記  堀 井 翔 平      書     記  稲 葉 悠 介 

 書     記  砂 橋 琉 斗

 

 議事日程(令和8年(2026年)2月16日午後1時開議)

日程第1 第2号議案 令和7年度中野区一般会計補正予算

     第3号議案 令和7年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

     第4号議案 令和7年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

     第5号議案 令和7年度中野区介護保険特別会計補正予算

     第19号議案 仮称江古田三丁目重度障害者グループホーム等新築工事請負契約

日程第2 第12号議案 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する

条例

     第13号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

日程第3 第6号議案 令和8年度中野区一般会計予算

     第7号議案 令和8年度中野区用地特別会計予算

     第8号議案 令和8年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

     第9号議案 令和8年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

     第10号議案 令和8年度中野区介護保険特別会計予算

 

午後1時00分開会

○議長(森たかゆき) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 2月13日の会議に続き、一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 武 井 まさき

 1 鷺宮地域のまちづくりについて

  (1)野方以西西武新宿線連続立体交差事業について

  (2)鷺の杜小学校の跨線橋整備について

  (3)鷺宮小学校跡地を活用した複合施設の整備について

  (4)その他

 2 防災まちづくりにおける私道の寄付について

 3 産業支援について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 最初に、武井まさき議員。

〔武井まさき議員登壇〕

○3番(武井まさき) 令和8年第1回定例会におきまして、自由民主党議員団の立場から一般質問させていただきます。

 まず、1、鷺宮地域のまちづくりについてお伺いします。

 この地域では、西武新宿線によって南北の往来が長年にわたり制限されており、地域の安全性や利便性を高めるためにも、鉄道の立体化は大きな課題となっています。特に、いわゆる開かずの踏切は、朝の交通渋滞を引き起こすだけではなく、小学生の登下校時にも遮断機が上がらないことがあり、住民の生活に直結する深刻な問題です。そのため、早期の解消が強く求められています。こうした背景を踏まえ、西武新宿線連続立体交差事業についてお伺いします。

 (1)野方以西西武新宿線連続立体交差事業についてです。我が会派の大内議員が去年の第4回定例会で、「野方以西の連続立体交差事業については、現認可区間(中井駅~野方駅)が完了しないと着手できないのではないかという声がある。しかし野方1号踏切の除却を含む鉄道立体化は現区間の工事完了を待たずに着工準備採択へ進めるはずである。ついては、野方駅~井荻駅間の連続立体交差化の現在の進捗状況を伺う」という質問に、「野方以西の進捗状況については、野方第1号踏切の除却に向け、令和6年10月に西武鉄道と協定を結び、技術的検討を開始し、令和7年8月に協定を完了した。現在はその検討結果を踏まえ、事業範囲や費用負担などの課題について東京都、西武鉄道と意見交換を進めている。今後も関係機関と連携し、連続立体交差化の早期実現に取り組んでいく」という回答がありました。改めて、現在の進捗状況について伺います。

 野方駅~井荻駅間については野方第1号踏切の除却が技術的に可能であるとのことですが、これは高架化を前提とした検討と聞いています。一日も早い開かずの踏切の解消に向けて、高架化と地下化、それぞれの構造形式や費用、工事期間などを比較し、早期に方向性を決定することが重要だと考え、改めて構造形式の早期検討を要望いたします。野方以西区間の鉄道立体交差化の進め方については、構造形式の方向性が決定した後は、事業化に向けて具体的にどのように進めていくのか伺います。

 まちづくりと連立事業の効果最大化について。野方以西の立体化には一定の時間を要することが分かりました。だからこそ、その時間を活用し、地域のまちづくりを着実に進めていくことが不可欠です。来年度から鷺宮を担当する課長が配置されると伺っています。鷺宮地域には鷺宮小学校跡地や都市計画道路補助第133号線、さらに西武新宿線の南側には鷺宮西住宅や鷺宮運動広場などがあり、それぞれで改修計画が進められています。また、駅前広場の整備など、駅との連携も重要な視点です。こうした状況を踏まえ、地域住民との合意形成を進めるために区には地域に飛び込む積極性を期待します。区として今後どのような姿勢でまちづくりに取り組んでいくのかお伺いします。ぜひ鷺宮担当課長には、その具現化として鷺宮区民活動センター内に担当課の席を設置し、地域と行政の距離を物理的に縮めてもらいたいと要望いたします。

 次に、(2)鷺の杜小学校の跨線橋整備についてお伺いいたします。鷺の杜小学校は西中野小学校と鷺宮小学校の統合により開校した学校です。その計画段階から地域の皆様からは西中野小学校の児童が通学する際、小さな鷺宮2号踏切を利用するのは危険であるとの指摘が繰り返し寄せられていました。こうした状況を踏まえ、地域からは早い段階から児童が安全に線路を渡るための跨線橋の設置が強く要望されてきたところです。しかしながら、跨線橋の整備計画が具体化したのは鷺の杜小学校の開校後からであり、地域の期待に大きく遅れた対応となりました。さらに、その跨線橋整備計画が、工事手法の理由により延期されることとなりました。児童の安全確保は最優先であるべきであり、地域の長年の要望が再び先送りされることは看過できません。

 そこで伺います。現在鷺宮2号踏切において児童の安全な通学が確保されていると区は認識しているのか見解をお伺いします。

 今回の跨線橋整備については、できるだけ正確に、そして迅速に進めていただきたいと考えています。そもそも区と委託事業者だけで予備整備を行っても、地域の実情を踏まえた計画にはなり得ません。地域の安全に直結する事業である以上、行政と事業者だけで完結させるのではなく、地域住民や関係者の意見を丁寧に取り込みながら進めることが不可欠です。その視点を欠いたままでは、たとえ設計が整ったとしても、実際の通学環境に即したものにはならず、結果として児童の安全確保という本来の目的を果たせなくなってしまいます。今回の跨線橋整備については、中野区だけで完結できる事業ではありません。予備設計の段階から関係機関との調整を並行して進めることが不可欠であると考えます。具体的には、線路を管理する西武鉄道、周辺の住宅整備を伴う西住宅、そして運動広場の地下に整備される調整池を所管する東京都など、多くの関係機関が関わっています。これらの機関との調整を後回しにしてしまえば、計画全体の遅れや設計のやり直しといった事態を招きかねません。したがって、予備設計の段階から関係機関と十分に協議をし、整合性を確保しながら進めるべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 現在、跨線橋の整備に向けた検討が進められています。しかし、そもそもどのような規模、構造の工作物が設置されるのかについて地域住民の理解が十分に進んでいないと感じています。計画されている跨線橋は高さ10メートルに及ぶとされ、小学生が日常的に利用するには負担が大きいのではないかという懸念も寄せられています。計画内容を地域に丁寧に説明し、住民が正確に理解できるよう周知を図ることが不可欠と考えています。今後区としてどのように情報提供や周知を進めていくのか、見解をお伺いいたします。

 現行の計画では、この跨線橋は小学生のみが利用でき、一般区民は利用できない構造となっています。しかし、公共空間として整備する以上、地域住民全体が利便性を享受できる形が望ましいと考えます。地域の誰もが安全かつ便利に利用できるよう、一般区民の利用も可能とする方向での検討もしていただきたいと要望いたします。

 (3)鷺宮小学校跡地を活用した複合施設の整備について。旧鷺宮小学校跡地の建て替えについては、かみさぎ幼稚園の代替園舎を同跡地に整備した後に着手することとなっております。そのため、実際の建て替えはまだ先になるものと受け止めています。しかしながら、地域としてはどの段階で意見を反映できるのか、またどのようなスケジュールで事業が進むのかが見えない状況です。令和8年2月5日の区長記者会見資料、「令和8年度当初予算(案)の概要」では、「学校跡地に係る活用検討」として、旧鷺宮小学校跡地及び平和の森小学校移転後の跡地について活用検討業務を委託する旨が示されています。

 そこで伺います。旧鷺宮小学校跡地について区はどのような整備スケジュールを想定しているのか、特に地域の希望や意見が反映可能となる基本構想までのスケジュールを具体的に示していただきたいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 旧鷺宮小学校跡地に整備が予想されている複合施設には新たな図書館が入る計画になっています。現在の鷺宮図書館の床面積は697平方メートルであり、令和4年度に開設された中野東図書館の3,021平方メートルと比較すると、区北部には大規模な図書館が存在しない状況であります。そのため、地域では、広く使いやすい、学びと交流を支える新しい図書館への期待が非常に高まっています。また、子ども文教委員会で視察した南大津市の図書館SHEEPLA(シープラ)は、商業施設をリノベーションした広い空間に約15万冊の蔵書を備え、Wi-Fi完備で飲食や会話も可能という、従来の図書館の枠を超えた自由な利用スタイルが特徴でした。一方で、静かに過ごしたい利用者のためにサイレントルームも整備され、放課後の学生、リモートワーカー、家族連れなど多様な人々が快適に過ごせる公共空間として高い評価を得ています。さらに、学校図書館とのシステム共通化により、子どもたちが1枚のカードで公共図書館と学校図書館を利用できる仕組みが整えられている点も、地域の学びを支える大きな特徴でした。館内にはオープンセミナースペースも設けられ、勉強会やワークショップなどが活発に行われる地域の交流拠点として機能しています。鷺宮でも地域の拠点となり、人々が笑顔で集える施設を整備してほしいという声が多く寄せられています。地域に根差した図書館は、子どもから高齢者まで幅広い世代が交流し、学び、集うことのできる大切な公共空間です。こうした人が集まる施設が整備されれば、商店街にも人の流れが生まれ、地域の活性化につながると期待しています。

 そこで、お伺いします。区はこの跡地に、どのような図書館を整備する方針なのか。地域の期待に応える施設像をどのように描いているのか、見解をお伺いします。

 複合施設については、図書館に限らず、地域全体が非常に大きな期待を寄せています。来年度予算に係る区長記者会見では複合施設の整備に向けて活用検討業務を委託するとされていますが、いわゆるコンサルタントによる検討が中心となることで、地域の意見がどの程度施設計画に反映されるのか不安の声も聞かれます。複合施設は今後数十年にわたり地域の暮らしを支える重要な公共施設です。その整備に当たっては、行政とコンサルタントだけで計画を進めるのではなく、地域住民や区民の声を丁寧に聞き取り、計画に反映していく姿勢が不可欠だと考えます。つきましては、複合施設の活用検討業務において、地域や区民の意見を十分に取り入れ、施設計画にしっかりと反映していただくよう強く要望いたします。

 2、防災まちづくりにおける私道の寄付について。区内には幅員4メートル未満の狭あい道路が多くあり、幹線道路や避難場所で接続するような防災まちづくり上や交通ネットワークの形成の上でも重要な経路となっている道路もあります。そして、その中には私道も少なからずあります。私道は法律上その所有者、つまり権利者が維持管理を行うことが原則とされています。しかし、地中にある上下水道の管理や道路舗装の補修など、権利者だけで行うことは区民にとって大きな負担となっています。特に、八潮市で老朽化した下水道管の管理不足による事故が起きたことを考えると、公道だけではなく、一定の幅があり公道同士をつないで多くの人が通るような公共性の高い私道についても、区はしっかりと維持管理の在り方を考えるべきであります。区内には一定の幅員があり、公道から公道へと一般通行に利用される公共性の高い私道が多くあります。私道の所有者の多くは、既に一般の通行に利用されている道路は権利も制限もされており、公の道路として管理してもらいたいと願っているはずです。

 そこで、お伺いをいたします。私道の寄付は権利者合意が難しく、道路の測量図等の作成、境界確定図の提出など、一般区民には大きな負担です。町田市、鎌ヶ谷市、豊中市などは公道への移管のために必要な測量費の支援などを行っていると聞きます。以前に他の議員からも本件について質問されていますが、区として何らかの支援をしてもよいのではないでしょうか、お伺いをいたします。

 私道であっても、車や人の通り抜けが多く、実質的に公共性の高い道路があります。こうした場所では道路がへこんでいたりするケースが見受けられ、地域の安全性や通行のしやすさに影響を及ぼしています。このような状況に対し区としてどのような対応をしていくのか、地域からは不安や疑問の声が寄せられています。公共性の高い道路である以上、私道であっても一定の支援や改善の検討が必要だと考えます。つきましては、こうした私道の路面不良について、区として適切な状況を把握し、必要な支援や改善策を講じていただくように要望いたします。

 区では若宮地区や上高田地区などにおいては、防災まちづくりの観点から地区計画を策定する中で、幅員4メートル未満の狭あい道路を幅員4メートルに拡幅していく地区施設道路に位置付けるなど、地区計画素案を検討していると聞いています。こうした地区施設道路に位置付けることは、地区の防災性向上に向け避難道路ネットワークとして重要な路線として位置付けることと考えることができます。

 そこで、お伺いします。区は防災まちづくりにおいて地区計画で地区施設道路に位置付けた狭あい道路については、沿道のブロック塀の除却費等を支援するなど、道路拡幅や私道の寄付に向けて国や都の補助制度やインセンティブを考えることはできないのか、お伺いいたします。

 3、産業支援について。商店街の活性化対策としてイベントの景品にナカペイを導入する動きがあります。しかし、現状では区内全域で利用可能なため、特定エリアの商店街が努力して配布したポイントが、結果としてほかのエリアや大手店舗で消費されてしまうという懸念の声が届いています。商店街の自助努力を確実にその地域の活性化につなげるため、イベントで配布されたポイントについて、利用できる場所を当該商店街内や特定の地域に限定できるようなシステム改修、あるいは運用上の工夫はできないでしょうか。区の見解をお伺いいたします。

 中野区が実施している農産物即売会において決済手段としてナカペイを利用した際に、よりお得に購入できる仕組みを導入することは可能でしょうか。このような仕組みを導入できれば、ナカペイのお知らせ機能を通じユーザーへ情報発信ができ、中野区産の農産物即売会が開催されていることや区内農業の魅力をより広く周知することにつながり、結果として地域産業の振興にも寄与すると考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 先日、東京アプリにてマイナンバーカードによる本人確認を行い、東京ポイントを頂きました。現在東京ポイントの交換先には複数の決済サービスが用意されていますが、どの決済サービスに交換するかを今検討しています。もし交換先にナカペイがあれば、迷わずナカペイを選択したいと考えています。そこで、お伺いをいたします。ナカペイのさらなる普及促進のため、現在実施されている東京都の東京アプリにおけるポイント交換先としてナカペイを選択できるよう東京都へ要望することはできないか、区の考えをお伺いします。

 施政方針説明の中で、高校生以下を対象としてトレーラーハウスを活用した販売実習を行うなど、創業実習を拡充し、区内産業の活性化を図るとあります。このように創業支援を強化していくのであれば、現在十分に活用されていない区有施設や区有施設内の空きスペースなどを期間限定で開放し、チャレンジショップやポップアップブースとして貸し出す取組も検討できるのではないでしょうか。区の施設を創業希望者が実際に挑戦できる実践の場として積極的に提供することは、区内に新たなビジネスを生み出し、地域経済の活性化にもつながると考えます。中野から新たなビジネスを育てる姿勢を示すべきと考えますが、区の考えをお伺いします。

 以上で私の全ての質問は終了いたします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 武井議員の御質問にお答えいたします。

 私からは、1、鷺宮地域のまちづくりの御質問についてで、初めに、野方以西西武新宿線連続立体交差事業についての現在の進捗状況についてです。昨年の第4回定例会の建設委員会で、野方第1号踏切の除却は技術的に実現可能であることを確認した旨報告したところであります。現在、区では野方第1号踏切の除却を含めた鉄道立体化の範囲について、協定による検討結果を踏まえ、東京都と意見交換を行っております。東京都は今後鉄道立体化の範囲や事業スキーム等が定まった段階で、改めて構造形式を比較検討するなど検討を深度化すると聞いております。引き続き、東京都と密に連携を図りながら、一日も早い連続立体交差化の早期実現に向け取り組んでまいります。

 次に、事業化に向けた進め方についてです。野方第1号踏切の除却を含めた鉄道立体化についてでありますが、構造形式の比較検討後は、国との協議など関係者との調整が整い次第、計画の事業化に向けて都市計画手続を行うなど、段階的に進めることになります。

 次に、まちづくりに取り組む姿勢についてでございます。鷺宮地域の様々な地域課題については、相互に関連し合うため、区が総合的な調整役を担いながら、個別の対応ではなく、地域全体のまちづくりとして進めてまいります。今後は、まちづくり整備方針に基づくまちの将来像の実現に向けて、関係部署との連携の強化に加え、積極的に地域住民との意見交換の場を設けながら施策内容を具体化してまいります。

〔教育長田代雅規登壇〕

○教育長(田代雅規) 私のほうからは鷺宮地区のまちづくりについての御質問にお答えいたします。

 最初に、鷺宮第2号踏切における通学の安全性についてでございます。鷺宮第2号踏切におきましては、児童が安全に通学できるように、朝は午前7時から9時まで、放課後は午後1時から5時まで警備員資格を有する4名を配置し、安全な通学は確保できていると認識しております。

 次に、予備設計段階からの関係事業者との連携についてでございます。鷺宮地区は連続立体交差事業や調節池整備、公社鷺宮西住宅建て替え工事が予定されており、跨線橋の整備に当たりましては、西武鉄道株式会社・東京都・東京都住宅供給公社といった関係団体と、早い段階から協議及び情報共有を行っていきたいと考えております。

 次に、地域への情報提供や周知についてでございます。予備設計を行うことによりスケジュールが遅延することについては、今月中に鷺宮地区町会連合会にて報告を行うとともに、鷺の杜小学校や近隣住民の方々へ周知してまいります。なお、今後跨線橋を整備するに当たりましては、地域での関心も高いことから、引き続き、学校・保護者・地域の関係者の方々へ情報提供をするとともに、意見を伺いながら丁寧に進めてまいります。

 最後に、鷺宮図書館の整備についてでございます。図書館整備に当たりましては、閲覧席の増加をはじめ、乳幼児、中高生が利用するコーナーや飲食可能なスペースの設置等、誰もが利用しやすい場となるよう環境を整えることを基本といたします。鷺宮図書館の移転整備につきましては、地域の期待が大きいことは承知しており、こうした基本を踏まえた上で、旧鷺宮小学校跡地に整備する複合施設の特性に応じて、詳細について検討してまいりたいと思っています。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 私からは、鷺宮地域のまちづくりについての御質問のうち、旧鷺宮小学校跡地複合施設の整備スケジュールについてお答えをいたします。旧鷺宮小学校跡地につきましては、令和8年度から令和9年度にかけてワークショップ形式など、区民の方を交えて活用検討を行い、整備する区有施設やそれぞれの床面積、配置レイアウト等に係る方針を決定する予定でございます。方針決定後、令和9年度中に基本構想を作成したいと考えており、その後基本計画、基本設計、実施設計を順次策定し、令和13年度に解体工事、建設工事に着手することを計画をしているところでございます。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) 私からは、防災まちづくりにおける私道の寄付についての御質問で、私道寄付の支援についてお答えいたします。区では、寄付の相談を受けた際、その手続方法や道路幅員等の受領要件の説明を行っております。また、寄付予定道路敷地の道路舗装や雨水排水施設状況等が区管理の道路に認定できるかどうかの調査も行っております。今後も寄付受領が円滑に進むよう、相談を受けた際には分かりやすく丁寧な対応に努めるとともに、寄付による公道化への支援につきましては、費用助成も含め研究をしてまいります。

〔まちづくり推進部長角秀行登壇〕

○まちづくり推進部長(角秀行) 私からは防災まちづくりにおける私道の寄付についての御質問で、地区計画に位置付けられた狭あい道路拡幅等の支援についてお答えさせていただきます。上高田地区や若宮地区の地区計画には私道寄付の対象となる地区施設道路はございませんが、こうした狭あい道路の拡幅整備等を促進するため、沿道建築物の建て替えやブロック塀等の除却に対する支援、助成の検討を行っております。

〔文化・産業振興担当部長吉沢健一登壇〕

○文化・産業振興担当部長(吉沢健一) 私からは産業振興についての御質問にお答えいたします。

 まず初めに、ナカペイの利用可能店舗を限定する仕組みについてでございます。ナカペイの利用可能店舗を特定の商店街に限定する仕組みにつきましては、運用の複雑化や利用者の利便性への影響が懸念されることから、現時点では困難であると考えております。一方で、ナカペイのクーポンを活用したイベントの開催やナカペイの利用可能店舗を掲載した商店街マップの作成、配布などを通じまして、商店街内での利用促進に努めてまいります。

 次に、農産物即売会におけるナカペイの活用について。区では中野区内の農家で採れた野菜などを区役所1階で販売する農産物即売会を実施し、区内産農産物や都市型農業の魅力についてPRを行っています。ナカペイのクーポン機能やお知らせ機能を活用することで、より広く区内農業を知っていただく機会となることから、来年度の実施に当たりましては積極的に活用を促してまいります。

 次に、東京アプリとの連携について。東京アプリとの連携につきましては、東京ポイントをナカペイに変換できるよう、これまで東京都と協議、調整を行ってきましたが、財政負担等の課題があることから実現には至っておりません。引き続き、東京都と情報共有を図りながら、東京アプリとの連携の可能性について模索してまいります。

 最後に、創業支援における実践の場の提供についてでございます。区では、高校生以下の子どもを対象に、トレーラーハウスを活用し、製品の製造から販売までの一連のプロセスを体験する創業教育を実施する予定でございます。その実践の場としまして、なかのZEROの敷地内や令和8年度以降に整備を行う産業振興センターの敷地内のスペース、さらに区画街路第3号線の事業用地などを活用することについて検討をしております。こうした取組を通じまして、区内の創業機運の醸成を図り、区内産業の活性化につなげてまいりたいと考えております。

○議長(森たかゆき) 以上で武井まさき議員の質問は終わります。

 

中野区議会議員 杉 山   司

 1 なかのコンタクトセンターの整備について

 2 外国人施策について

 3 中野駅西改札新南口(桃園口)周辺の再整備について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、杉山司議員。

〔杉山司議員登壇〕

○27番(杉山司) 令和8年第1回定例会におきまして、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問を行います。どうぞよろしくお願いします。

 1、なかのコンタクトセンターの整備について伺います。

 中野区DX推進計画(素案)では、なかのデジタルプラットフォームを中核として区民と行政の接点を再構築していく方針が示されていて、ステップ1は来年度の主な取り組みの「区政運営等に関する取組」にも記載されています。その第1弾として位置付けられているのが、区民らが探す、聞く、知る、解決するまでの行政手続や情報収集が円滑に行えるようにするための中野区ホームページに生成AIを活用した検索機能の追加と、問合せ対応の一元化を担うコンタクトセンターの整備です。コンタクトセンターはDX推進の軸として極めて重要である一方、設計を誤れば、単なる電話窓口の集約にとどまり、区民の利便性向上や職員の業務改革につながらないおそれもあります。そこで、以下、ステップ1の遂行に当たり、特にコンタクトセンターの役割や位置付け、留意すべき点について伺います。

 さきの第4回定例会一般質問で、「ナレッジデータベースは企業を成長させるための新たなサービスや商品を検討する種、大切な情報、宝物と言える、当区ではこれまでワクチン接種やナカペイ等のコールセンターを設置しながら、質問内容、回答内容の体系的データベースを構築していない、ナレッジデータベースはあってしかるべき、ないのはおかしい」と指摘をさせていただきました。庁内のナレッジデータベースが皆無な状態でローンチすれば、肝の一つであるFAQは機能しませんので、ナレッジデータベースの構築は基本中の基本となります。つまり、コンタクトセンター整備に当たっては、従来の各所管による個別対応情報を単に集約するだけにとどめず、有人チャットとの連携などで、コールセンターができることよりもさらに幅広いサポートができる必要があるということです。まず、区としてコンタクトセンターを区民接点の改革、業務プロセス改革の起点としてどのような役割、機能を担わせようとしているのか、基本的な考え方や認識を伺います。

 コンタクトセンターは、デジタルに不慣れな区民にとって今後ますます重要な相談窓口となります。障害のある方や日本語に不安のある方など、多様な区民が安心して利用できる体制や機能等をどのように確保していくのか、具体的な方策を持っているのか伺います。

 次に、ワンストップ対応の実効性について伺います。区民にとって重要なことの一つとして、たらい回しにされないことがあります。コンタクトセンターにおいて一次対応で解決できる範囲をどこまで想定しているのかを伺います。また、所管課につなぐ場合でも、問合せした方の負担を最小限にするための運用上の工夫についてお考えがあるなら伺います。

 コンタクトセンターでは、なかのデジタルプラットフォーム内の機能である有人チャットと連携することが想定されています。単なる有人チャットだけでなく、コミュニケーションに問題を抱えている方々も気軽にチャットができるVRチャットや、さらに将来的にはメタバース空間なども活用できるような拡張性を持たせたサービスにするべきと考えます。今週末にナカノバで開催される孤独・孤立フォーラムでは、メタバースを活用して相談ができるようですので、その可能性を感じているところですが、区の見解を伺います。

 DX回りのテクノロジーは、目まぐるしく変わってきます。なかのデジタルプラットフォームはどのような要素技術で実現するかどうか、詳細は聞いておりませんが、例えば、Databricks(データブリックス)というプラットフォームは、安価なストレージの柔軟性とデータウェアハウスの管理を双方実現したプラットフォームで、統合されたワークフローやデータエンジニアリング、データサイエンス、SQL分析を一つのプラットフォーム上で行えるものです。アパッチスパーク、それからデルタレイクなどの主だったオープンソースプロジェクトを基盤としていて、AWSやマイクロソフトアジュール、データブリックス、グーグルなどのクラウドサービス上でも動作するプラットフォームが今後ディファクトスタンダードの一つになっていくだろうと思っています。どのようなプラットフォームでも取得したデータをどれだけこれからの区民サービスに活かしていけるのかが大切で、取得したデータが将来使えないような設計はDXではないということです。コンタクトセンターに集積される問合せ内容は、行政サービス改善の重要な、貴重なデータであります。AIを最大限に活用し、問合せ傾向の分析や今後の手続の見直しなど、どのように取得したデータを活用していく考えなのか伺います。

 コンタクトセンターの整備により、問合せ対応が効率化される一方で、FAQ整備やマニュアル作成、センターからの照会対応など、現場職員の新たな負担が生じる可能性があります。こうした業務負担を区はどのように把握し、軽減していく考えなのかを伺います。

 コンタクトセンターの運営は、問合せの対応が専門部署や外部委託に集中することで、業務知識が現場から失われ、業務がブラックボックス化してしまうという懸念も生まれます。そのため、コンタクトセンターと各所管課との間で、得た知識や改善点を循環させ、共有し、拡張させる仕組みが必要と考えますが、その循環をどのように構築していくのか伺います。

 コンタクトセンターは整備して終わりではなく、運用を通じて改善を重ねることが重要と考えます。導入効果、成果指標、3年後の目標は電話による問合せ件数マイナス30%、コンタクトセンターの電話対応におけるワンストップ解決率はプラス30%とありますが、初年度何%、次年度何%で、年次で目標値や達成手段を見直す必要があると考えます。達成手段等、どのように改善を重ねながら年次での目標値を見直し進めていくのか、区の考えを伺います。

 この項の最後に、コンタクトセンターはなかのデジタルプラットフォームのステップ2、3を見据えた設計となっているか伺います。ステップ1であるコンタクトセンター整備の成否は今後のステップ2、ステップ3の実効性を大きく左右します。区としてコンタクトセンターを単なる効率化施策にとどめず、真の区民サービス向上のため、なかのデジタルプラットフォームの中でコンタクトセンターがどのような役割を担い、このプラットフォーム全体の価値向上につなげていくのか、決意について伺います。

 2、外国人施策について伺います。

 近年、中野区では在住外国人が増加しており、令和7年1月時点では24,632人、割合は約7.2%だった区内の外国人人口は、令和8年1月では27,145人、割合は7.9%となっていて、特にネパール人の増加が顕著と聞きます。また、留学生だけでなく、就労者、技能実習生、家族帯同など、その属性も多様化しています。一方で、区役所での手続、生活のルール、防災、子育て関連、ごみ出しマナー、町会活動など、住み始めた直後に必要な情報が十分に伝わっているとは言い難い状況があります。区のホームページ、紙媒体、窓口対応、国際交流協会など、情報発信の主体が分散していますが、外国人の視点に立ったときに、まずどこを見ればよいのか分からないという課題があると聞きます。転入直後の外国人に対して、区として最低限確実に伝えるべき情報を体系的に整理し、母国語またはやさしい日本語で一元的に提供する仕組みを整える考えがあるのか伺います。

 また、DXの観点からも、住み始めの外国人に向けたLINEなどのデジタルツールを使ったプッシュ型情報提供も柔軟に検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 外国人施策は一時的な滞在支援にとどまらず、地域の一員として定着し、納税し、地域を支える存在になってもらう視点が必要です。在住外国人は留学生などが多く、所得が低い関係で滞納額はそんなに高くはありませんが、滞納者の割合は多くなっています。日本で働く、住む以上、国籍にかかわらず、税法に基づいた納税義務が発生しますので、住民税や国民健康保険、年金制度などについて、制度として理解してもらう、納得して支払ってもらうための説明機会や、さらなる情報の通達や納税に向けた支援が必要であると考えますが、区の見解を伺います。

 日本の税法を十分理解していても払わない、当然のように滞納しているような外国人もいると聞きます。この実態を区としてどのように把握していますでしょうか。また、その対策として検討を進めているものがあれば、お教えください。

 せっかく外国から中野区に来ていただいたからには、中野区に住み続けたいと感じていただきたいですし、住みにくいと感じていただきたくないです。そのためには、外国人に向けた地域の魅力を向上させる、長く住むメリットを感じていただくための施策が必要です。区としてどのような中長期ビジョンを描いているのか伺います。

 中野区国際交流協会ANICは、区の外国人施策において重要な役割を担っていますが、その役割や方向性が現在の外国人ニーズと合致しているのか、改めて検証が必要と考えます。在住外国人向けにANICが実施している日本語教室は、生活日本語、就労日本語、子育て日本語など在住外国人の実態に即した内容になっているのかどうか、また参加できている層と参加できていない層をどのように分析しているのか伺います。

 現在、中野区の事業としては、ウェリントン市や韓国、北京市や今後の台湾など、国際交流が広がりを見せつつあります。今後の中野区の国際交流戦略をANICとどのように役割分担をしていくのか、特に中野区に多く在住する外国人と母国との交流なども考えているのかどうかも含めて伺います。

 現在、ANICでは国際交流フェスタ、多文化共生イベント、夕涼み会、書き初め体験など、年間を通して外国人との交流を図っていくイベントを運営しておりますが、外国人がさらに参加したくなる交流イベントを企画・運営する予算も体制も十分ではありません。ボランティアグループは高齢化が進んでいるようにも見受けられます。中野区として、若いメンバーがANICのボランティアに参加できるよう、明治大学国際日本学部の多文化共生ゼミなどとの連携や参加者へのナカペイポイント付与なども視野に入れた打開策を考えていくべきと思いますが、区の見解を伺います。

 次に、日本語教育について伺います。来年度の主な取り組みや先日の区長記者会見でも発表されておりましたが、日本語指導が必要な児童・生徒への支援として、サポートデスクの設置や日本語学級の設置を行うとありました。また、オンライン日本語教室の授業の充実も拡充するとのことでした。中野区とANICとの日本語教育のすみ分けはどのようになっているのか、中野区がオンライン日本語教室を行う理由についてお教えください。

 次に、観光・インバウンド施策について伺います。外国人が遊びに来たい、また来たいと思わせる戦略は、誰がどのように検討を進めていますでしょうか。中野区や中野区観光協会がその役割を考えていく必要があると思いますが、そのすみ分けや分担をどのように考えているのかがファジーだと思います。役所と民間との役割分担が明確になれば、戦略も立てやすく、その上、相乗効果も期待できます。現在中野区として外国人観光客に向けた情報発信はどのように行っておりますでしょうか。そもそもインバウンド施策が必要と思っているかどうかも併せてお伺いします。

 XRや謎解きなど、日本が先んじている体験型アトラクションやコンテンツ、ジャパニメーションや漫画・イラスト体験、陸軍中野学校とスパイを絡めたものや、哲学堂公園と妖怪を絡めたもの、そして中野ブロードウェイ、オタクのアキバ、オトメのブクロ、そしてマニアのナカノという話を以前させていただきましたが、外国人向けマニアックシティ中野の観光資源をしっかりと整理していきたいところです。アニメ、フィギュア、漫画、村上隆、ラーメンやつけ麺、日本酒など、外国人に人気のカテゴリーを把握した上で、中野入りした外国人の目的などを調査し、ニーズごとに戦術を変えていく必要があると考えます。これらのデータ取得が必要と考えておりますが、お考えをお聞かせください。

 そうしたデータは、中野駅新北口駅前エリア再整備の検討にも有効であると考えております。区長は施政方針説明の中で、「歩きたくなるまちづくり整備方針」を策定すると話されました。住んでいる人、遊びに来る人、仕事をしている人、観光客など、それぞれが感じる中野をどのように実現するのかが大切です。外国人来街者それぞれのシチュエーションを捉えた上で、例えば中野北口昭和新道商店街のように、日本らしさ、昭和らしさをあえて残したほうがインバウンドには魅力的に感じられるエリアもあります。そのことは台湾中山区の黄区長を御案内させていただいたときにもお話しさせていただきましたが、非常に感銘を受けた、収穫があったとお褒めいただいた内容です。ぜひそのようなデータを収集し分析した上で、高度な外国人来街者戦略を考えていただきたいと要望をしておきます。

 最後に、外国人来街者の多くが関わってくる民泊について伺います。中野区の民泊、住宅宿泊事業に関する独自の規制条例は、2018年6月15日に施行されました。この条例は住居専用地域において平日の民泊営業を制限する内容で、その後、事前周知に関する内容の改正が2021年4月1日に施行されました。また旅館業法の一部改正が2023年12月13日から施行され、カスハラなどが宿泊拒否事由に追加されています。2026年1月13日現在、約400件の民泊の届出が出ています。部屋単位で届出が出されていますので、業者的には150社程度だと思います。他区がいわゆる民泊条例を規制強化する流れで、さきの第4回定例会で当区も見直しの方向で検討を進めるとの答弁がありました。営業日数上限を180日間から減らすなどの区もある中で、正しく事業を営んでいる既存事業者のこともありますし、業界の競争力を高めるためにも、新規参入をシャットアウトせず、来街者による経済効果やにぎわい積み上げの可能性を鑑み、当区としては営業可能上限日数180日はそのままで、家主同居型許可要件などの許可要件を満たせば、新規参入を認める形で進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 いったん届出を出したらそのままではなく、法令違反やマナー違反などルールを守らない民泊事業者への罰則規定も必要と考えます。Airbnb(エアビーアンドビー)などには、行政から何回指導を受けた、周辺でトラブルが発生しているなどの情報は掲載されず、行政側が指導した事業者を公表したところで、ユーザーはその情報を得ることはないと考えます。指導回数や上限を決め、回数を超えた事業者に対しては金銭的な罰則、一定日数の営業停止なども進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 ルールを守らない民泊事業者が地域のトラブルの原因になっている一方で、適切に運営しているいわゆる優良民泊事業者も存在します。今後、民泊条例を再整備し、違反業者には厳しく対応する一方、法令などを遵守している適正運営事業者を優良事業者として可視化する仕組みを導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、条例やルールについて外国人民泊事業者や民泊利用見込み者の外国人に対して、改めてしかるべき手段で法令やマナーなど分かりやすく周知、再アナウンスする必要があると考えますが、区の見解を伺います。

 3、中野駅西改札新南口(桃園口)周辺の再整備について伺います。地域の要望が幾つかありますので伺います。

 「桃丘小学校跡地に計画されている拠点施設のトイレは、公衆トイレと同じように自由に使えるようにしてほしい」「現在整備している桃園広場の階段下の空間にコンテナ型喫煙所を設置してほしい」私はタバコは吸いませんが、毎週町会エリアのごみ拾いをしていますと、吸い殻の数がどんどん増えている感じがしますので、南口にも喫煙所は必要かと感じております。また、何度もお伝えしておりますが、JR線路ののり面に関しましては、周辺整備の対象からは取り残されておりますので、整備の対象にしていただきたく、「土砂の崩落を防ぐ機能性と周囲の景観になじませる意匠性を両立させる壁面化粧を検討し、JRに提言してほしい」新南口(桃園口)階段下は大きな影が生まれますので、「明るさを区道の規格値以上になるようにしてほしい」また、地域の人たちだけでなく、タクシーの運転手からも言われておりますが、今まで線路沿いを下った先は時間制限はあるものの中野通りに出る際の右折ができていましたので、「中央分離帯などは置かずに、引き続き時間制限ありでも右折できるようにしてほしい」これらは地域の声として上がっているものですが、それぞれいかがでしょうか。地域の声をしっかりと聞いた上で、中野駅新南口(桃園口)周辺のまちづくりを進めていただきたいとお願いを申し上げます。

 以上、DX関連、多文化共生や観光、そして中野駅新南口周辺のまちづくりについて伺ってまいりましたが、いずれも共通しているのは誰のための施策なのか、現場の声が設計に反映されているのかという点です。中野区が、効率化だけでなく、関わる全ての人が実感として、便利になった、住みやすくなった、楽しかった、また来たいと感じられるまちであり続けるよう、柔軟で丁寧な検討と実施を求めて、私の全ての一般質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 杉山議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、なかのコンタクトセンターの整備についての御質問で、コンタクトセンターの役割・機能についてです。区では、区民サービスの質的向上と持続可能な行政運営の両立を目指すため、コンタクトセンターを含むデジタルプラットフォームの整備をDX推進計画に定めました。コンタクトセンターの取組が奏功することで、手続等に係る区民の情報取得が容易となり、自己解決率の向上や電話や来庁に係る負担の軽減、時間や手間、費用などの還元を図ることができます。また、職員の簡易・定型的な電話応対が減り、職員での対応が不可欠な区民の相談や地域との協働が増えるなど、業務シフトが可能となる体制への転換が可能となります。こうしたコンタクトセンターの成否は、全体の構想に大きな影響を及ぼすことから、今後全庁を挙げて取り組んでまいります。

 次に、区民が安心して利用できる体制・機能についてです。日本語に不安のある方から区の代表に電話があった場合は、オペレーターが外国人相談窓口に引き継ぎ、対応することを検討しております。また、電話対応は、障害の有無にかかわらず、相手方の状況によってオペレーターが声のトーンや大きさ、速さを調整するなど、臨機応変かつ丁寧な対応を図っていく考えでございます。聴覚障害のある方など電話ができない方については、これまでどおり各部署等にメール、ファックスでお問合せをいただき対応していくことを考えております。

 次に、オペレーターの対応範囲等についてです。個人情報を含む相談や専門的な説明が必要なものなどを除き、オペレーターで一次対応できるようにしたいと考えております。オペレーターが対応できないものは、聞き取った内容を整理の上、適切な担当部署に速やかに転送し、聞き取った内容を整理して職員に伝えることといたします。こうした対応によって、区民が用件を繰り返し伝えずとも、区側が迅速に問合せに対応できるようにしてまいります。

 次に、VRチャットやメタバース空間の活用についてです。なかのデジタルプラットフォーム、ステップ2では、区民及び事業者マイページを新設し、そこから有人チャットによる問合せができるようにする計画としております。VRチャットやメタバースについても、先進事例などの情報収集に努め、効果が見込める場合に活用について検討してまいります。

 次に、問合せ内容の活用についてです。オペレーターが受けた問合せ内容は、意見や要望も含めて、運営事業者が生成AIを用いて整理分析の上、新たなFAQや区ホームページのよくある質問等の追加、改善を提案する仕組みを検討しております。改善されたFAQなどは、関係各課に共有、確認の上で、随時拡充を図ることとしておりまして、これによって区民の自己解決率の向上が図られ、区への電話問合せ自体の縮減に資するものと考えております。また、問合せの傾向の分析から手続内容の簡略化や事務改善、事業見直しにも活かせると考えておりまして、こうしたことを通じて区民サービスの質的向上と業務効率化の両立を図ってまいります。

 次に、現場職員への負担についてです。コンタクトセンターのオペレーター用のFAQについては、既存のAIチャットボットのFAQを基に、所管の確認、修正を経て作成する想定です。運営開始後の問合せ分析結果を踏まえた区ホームページのよくある質問の追加・改善については、オペレーターが案を作成し、所管課が確認することを考えております。これらの業務量を個別具体的に把握することは難しいと考えますが、できる限り職員の負担の軽減に努めてまいります。

 次に、コンタクトセンターの知識等の循環についてです。コンタクトセンターの応対記録の分析結果、FAQについては、常に最新版を各所管と共有できるようにしたいと考えております。また、案内通知や手続、事業の見直し、新規事業を立ち上げるなどの際には、内容の周知についてFAQや区ホームページのよくある質問等の改善と併せて行うことが必須であることを周知徹底いたします。こうした運用を通じて、知見の共有と改善の循環をしっかりと図ってまいります。

 次に、目標と達成手段の見直しについてです。コンタクトセンターのワンストップ解決率の向上、電話による問合せ件数の削減は、問合せ内容の分析を踏まえてオペレーター用のFAQや区ホームページの内容をどれだけ改善・充実できるかにかかっております。達成状況を細やかに把握して、分析結果と併せて各所管と共有することや、運営事業者との緊密な連携を図ることにより、迅速な改善や充実を図ってまいります。

 次に、デジタルプラットフォーム全体の価値向上についてです。なかのデジタルプラットフォームは区民の探す、聞く、知る、解決するの一連の行動を支援するもので、コンタクトセンターはその起点となるものです。夜間・日曜も含む電話受付やワンストップ解決、ショートメールによる情報提供、よくある質問の充実、生成AI検索、通話録音により区民の利便性や安全安心は飛躍的に向上すると考えています。これらはステップ2で計画しております区民及び事業者マイページやプッシュ配信、有人チャット等の成否にも影響するということで、事業の中核をなすものとして全庁を挙げて着実に推進してまいります。

 次に、外国人施策についての御質問で、外国人への生活情報の一元的な提供についてです。現在中野区では外国人のための中野生活ガイドブックの配布をはじめ、ごみの分別や行政手続、防災など、生活に必要な情報を転入時に様々な機会を通じて多言語で提供しているところであります。今後も外国人が必要な情報に確実にアクセスできるように、情報内容や言語の見直しを進めるほか、御案内のデジタルツールを活用した情報提供についても検討してまいります。

 次に、住民税等の納付に向けた支援についてです。区としても外国人に制度を正しく理解してもらって、納得して支払ってもらうことが対応の基本姿勢だと考えています。これまでも通知文書に二次元コードを掲載し、多言語対応の案内ページに誘導を図ることや、近隣の日本語学校への申告書やポスターの送付など、様々な取組によって、税や国民健康保険、国民年金の制度周知等に努めているところであります。今後も効果的な取組を検討し支援してまいります。

 次に、外国人滞納者の実態と対策についてです。故意に滞納している外国人の実態を把握することは困難でありますが、外国人滞納者の中で徴収が困難な事例として、住民税を未納のまま、国外転出してしまう納税義務者がいます。このような事例の発生を防ぐべく、国外転出の手続の際には、未納分の納付相談や納税管理人の設定を促すなど対応しているところであります。今後も正しい制度理解の浸透に努め、確実な徴収の徹底を図ってまいります。

 次に、住み続けたいと感じるための中長期ビジョンです。区では国籍や文化、言語の違いに関わらず、互いに認め合い、地域の一員として活躍できるまちの実現を将来像として掲げております。この将来像の下、外国籍の方を含む多様な区民が地域社会の一員として交流、つながり等を通じて地域の中で活躍できるよう、多文化共生施策を進めてまいります。

 次に、ANICの日本語教室の実態と参加者の分析です。中野区国際交流協会では、大人、子どもを対象に日本語教室を実施し、少人数での学習支援や長期休暇中の講座など、一定期間継続して学びたいニーズに対応していると認識をしております。一方で、実施場所や対面形式に限りがあることから、時間的・地理的制約や送迎の負担により参加が難しい層がいるほか、短期間で集中的に学びたいニーズについては十分に応えきれていない状況があると分析をしております。

 次に、今後の国際交流戦略とANICとの連携の考え方です。今後の国際交流については、子どもをはじめとした区民の体験や学びにつなげる交流に加え、政策課題をテーマとした交流やアニメなど中野区の特色を活かした交流を進めていく考えであります。こうした考えの下、中野区国際交流協会と海外自治体とのこれまでの関係性も踏まえ、必要に応じて連携しながら交流を進めてまいります。さらに、区内に多く在住する外国人の出身国や地域の状況も踏まえた国際交流の取組を検討してまいります。

 次に、ANICの外国人交流イベントへの若者参画促進策です。中野区国際交流協会では外国人と地域住民との交流を目的としたイベントを実施しておりまして、区とも連携しながら取組を進めています。一方で、留学生などからは同世代の日本人との交流機会を望む声が寄せられていると考えています。今後はより多くの外国人や若者が参加しやすい環境づくりに向け、大学生との連携やナカペイポイントの活用なども含め、国際交流協会と連携をしながら検討してまいります。

 次に、日本語教育における役割分担とオンライン教室の意義です。中野区国際交流協会では、大人、子どもを対象に、各レベルに応じた対面形式の日本語教室を実施している一方、区では大人向けに初期段階の日本語学習を目的としたオンライン講座を実施しております。区がオンライン形式で日本語教育を行う意義は、対面講座への参加が難しい層への対応に加え、今後の需要拡大を見据え、日本語教育に関するノウハウを蓄積し、より効果的な学習機会の提供につなげていく点にあると認識をしております。

 次に、外国人観光客への情報発信とインバウンド施策についてです。現在、区では中野区観光ガイドマップ「びじっと中野」において英語での情報発信を行っておりますが、外国人観光客に特化した情報発信は行っておりません。令和4年11月に策定した中野区都市観光施策方針では、インバウンドをまちの利用者の一人として位置付け、施策の方向性を示しております。今後アニメなどのコンテンツを活用した観光施策の効果を踏まえ、外国人観光客への情報発信の在り方やインバウンド施策の必要性について見極めてまいります。

 次に、外国人観光客のニーズ把握とデータ活用についてです。中野の多様な観光資源を踏まえ、外国人を含む来街者のニーズや目的に応じた取組を進めていくことが重要であると考えております。来街者の属性や行動傾向を把握することが不可欠でありまして、観光動向や各種統計、人流データなどの情報収集・分析を通じて必要なデータの取得について検討してまいります。

 次に、民泊についての御質問で、住宅宿泊事業への新規参入についてです。住宅宿泊事業に関しましては、条例改正の必要があると考えておりまして、新規参入の要件についても中野区の地域特性や苦情が生じている施設の実態等を踏まえて検討してまいります。

 次に、住宅宿泊事業者への罰則についてです。区は、住宅宿泊事業法に基づき事業の適正な運営を確保するため、事業者に対して業務方法の変更や運営の改善に必要な措置を取るべきことを命じることができます。また、業務改善命令に従わず、改善が図られない事業者に対しては、業務停止等を命じることができるため、住宅宿泊事業の適正な運営を確保するため必要な措置を講じてまいります。

 次に、優良事業者についてです。優良とは、宿泊者、施設近隣の住民、行政など、立場によって視点が異なるため、一律に評価することは難しいと考えておりますが、他自治体等の取組を研究してまいります。

 次に、外国人への分かりやすい周知についてです。区は、外国人事業者及び外国人宿泊者に対する法令やマナーの周知について重要だと認識しておりまして、今後、多言語の啓発資料を用いるなど、広報の充実を図ってまいります。

〔中野駅周辺まちづくり担当部長高村和哉登壇〕

○中野駅周辺まちづくり担当部長(高村和哉) 私からは、中野駅西改札新南口(桃園口)周辺の再整備についての御質問で、中野駅新南口周辺の様々な要望についてお答えします。

 中野三丁目の拠点施設では、2階、3階にトイレを設置する予定で、営業時間内は利用可能と聞いてございます。また桃園広場の階段下にはコンテナ型喫煙所を設置することを検討いたします。JR線路ののり面整備につきましては、所有者のJR東日本に対して地域から改善要望があったことを伝えているところでございます。また、新南口階段下の区道につきましては、街灯を設置するとともに、デッキ階段下に照明を設置し、基準以上の照度を確保いたします。中野三丁目側から中野通りへの右折規制につきましては、警視庁とさらなる協議を行うとともに、タクシー協会へ丁寧な説明を行い、安全対策への理解を求めてまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で杉山司議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 むとう 有 子

 1 子どもや青年の孤立を減らす事業について

 2 消費生活センターについて

 3 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○36番(むとう有子) 区民の方からお寄せいただきました御意見を基に質問をいたします。

 中野区議会においても、国会においても同様ですが、様々異なる考えの議員がバランスよく存在することで議会が活性化できると思っています。数で押し切ることなく議論を尽くす国会であってほしいと願いつつ、1、子どもや青年の孤立を減らす事業についてお尋ねをいたします。

 1月29日、厚生労働省の発表によると、2025年小・中高生の自殺者数は532人、その内訳は小学生が10人、中学生が170人、高校生が352人、統計のある1980年以降で最多となりました。動機の1位がうつ病、ついで他の精神疾患を含む病気、学業不振、親子関係の不和などが並んでいます。主要7か国で10代と20代の死因の1位が自殺というのは日本だけです。2007年、ユニセフが経済協力開発機構の加盟国38か国を対象に行った調査で、自分は孤独だ、自分は場違いな気がすると答えた15歳の子どもの割合は、日本が29.8%でワースト1位、つまり3人に1人が孤独を感じています。さらに、2025年公表の調査でも、日本の子どもの精神的幸福度が32位と低いことも自殺の多さに反映していると思われます。また、文部科学省の2024年度調査では、不登校の小・中学生が35万人、うつ病などの心の病気を含む長期病気欠席は増加し11万人と過去最多でした。このような状況について、中野区の現状と照らし合わせてどのような課題認識を持っているのかお答えください。

 中野区は、2019年に国の自殺対策基本法に基づき自殺対策計画を、2024年には第2期計画を策定、この計画に区民の力を活かした居場所づくりの必要性が記載されています。まさに子どもや青年の孤立の解消に向けた壮大な課題に取り組むNPO法人が若宮にあります。このNPOのパンフレットには次のような目的が書かれています。ひとりぼっちの子どもがいます、家には親や保護者がいます、学校には級友がいます、それなのにひとりぼっち、ひとりだけで色々な重荷、例えば貧困、ネグレクト、障害、虐待、いじめ、不登校、ヤングケアラー、海外ルーツなど、本人の意志によらない不利益を抱え、つらい思いをしている子どもがいます。そんな子どもたちの存在に気づくこと、次は助けてと声を上げられる環境をつくること、子どもたちにそっと寄り添うことで、つまずきの石に一緒に気づくこと、つまずきの石を無理やり取り除くのではなく、一緒にどうするのかを考え、子どもの意志決定を最後まで見守る伴走者であること、来ても来なくてもいい場所、学校や家庭とも違う第三の居場所、いつでも休める心のより所であるよりば、育っている環境、国籍に関わらず、誰もが取りこぼされることなく、全ての子どもが安全に生活し、安心して自分はここにいていいと思える社会の実現、そのために、1、子ども・青年の居場所づくり事業、2、子ども・青年及びその保護者へのアウトリーチ事業、3、子ども・青年の生活支援と学習支援事業、4、子ども・青年の社会参画支援事業などを行っています。

 具体的には、2013年から平日は時間制限なく自宅を毎日開放し、学校帰りの空腹を満たす毎日の軽食と毎週末の夕食提供、日々の学習支援、受験対策、日本語支援、季節ごとのイベント、様々なお困り事相談支援、学校生活サポート、事務手続の代行等、多岐にわたる支援を行っています。直近の2025年1月から12月までの1年間の開扉日数246日、参加した子どもは1,813人、スタッフは572人です。しかし、区からの助成金は食事提供のほんの一部分のみで、このNPOに関わる方々の無償の善意による運営に委ね、中野区は手をこまねいていていいのでしょうか。

 先日訪問し、その実態を伺いました。学校や区役所が役割分担や制度のはざまで、手をつけずに放置していると思えるケースが多々あります。様々な行政サービスが個別のニーズに合わせて、あと数センチ手を差し伸べればできることもやらずにいるように思えてなりません。学校の教師も区の担当職員も現実を見ていない、現実と向き合っていないと感じました。

 近年、トー横キッズが社会問題になっていますが、本人の意志によらない不利益を抱え、つらい思いをし、SOSを発することもできず、課題解決の策を持てずに孤立を余儀なくされている子どもや青年に対して、多様性を重視し個々の違いを尊重することで、誰もが参加できる状態を目指す、包摂的に支援できる環境づくりが急務です。現状、区がやり切れていない、直ちに実施すべき事業は、既に実態に即して実施している民間事業に経費を支払い実施していただくのも一つの方策だと考えております。行政にその術がない中、実践している事業に基づく事業提案募集を行い、区の事業として丸ごと委託してはいかがでしょうか、検討を求めます。区の見解をお答えください。子どもたちを幸せにするために、区が経費を支給し、実践団体のノウハウに託すことを願い、次の質問に移ります。

 2、消費生活センターについてお尋ねをいたします。

 1月28日の区民委員会で「今後の消費者活動の支援について」の報告がありました。これは令和7年第12号陳情「消費生活センターを、消費者団体の活動拠点機能を持った施設となるよう、区役所外に設置することを求める陳情」の2項が2025年10月22日の本会議にて全会一致で採択されたことを受けての報告だと思われます。この陳情審査に当たり、陳情者からの補足説明などを伺いました。

 消費者活動は区民活動センターでは実施が困難であり、区役所外に活動拠点として消費生活センターを設置する必要があることを議員全員が理解し賛成したものと私は理解をしています。この陳情審査に当たり、当然のことながら担当部長も担当課長も委員会に出席していたにもかかわらず、区役所外に消費生活センターを設置する必要性を全く理解されてなかったことがこの報告で判明し、あきれ果てています。その上、消費者団体連絡会の名称も知らず、消費者団体連合会と認識し、非公式な事前説明の場で私が名称の間違いを指摘するまで気づかずにいました。委員会報告の前日に名称を書き直したようです。さらに驚いたことに、本報告の前提認識の大きな間違いとして、消費者団体連絡会イコール消費生活展実行委員会だと思い込んでいたことにもあきれ果てました。

 1981年、旧商工会館内に消費者センターが設置され、翌1982年に同センターが利用団体登録をしている団体に呼びかけて、当時の名称、消費生活展運営委員会を設置し、第1回消費生活展が開催されました。その後、同センター職員のアドバイスで情報交換や連絡協働の場として消費者団体連絡会が設置されました。当然のことながら、任意ですので連絡会に加わらない消費者団体も当時からありました。2011年に同センターを廃止してからは、団体登録の必要がなくなったため、区は消費者団体を把握する術がなくなりました。そのため、同センターは連絡会に現在の名称、消費生活展実行委員会の参加を呼びかけるしか方法がなくなりました。よって、区は消費者団体連絡会イコール消費生活展実行委員会だと思い込んだのだと推測します。しかし、実態は連絡会がこれまでにつながりのある団体にもお誘いをしているので、現状でも連絡会に加入していない団体も消費生活展実行委員会に加わっています。

 この点についても、非公式な事前説明の場で私が指摘するまで区は知らず、慌てて実行委員会委員長に電話で問合せをしたようです。既に2025年10月10日の区民委員会でも、私は消費生活展実行委員会への支援と消費者団体への支援は違うものであることを指摘しましたが、全く理解されず、今回の報告でも消費者団体に対する区の主な支援内容の項目において、消費者団体連絡会イコール消費生活展実行委員会との誤認識に基づく支援内容が記載されています。1月28日の区民委員会での私の質疑の中で、担当課長が消費者団体連絡会に対する支援はないと認めるような答弁をされたことで、一歩理解が進んだものと思いたいです。しかし、議会での陳情採択も踏まえず、消費者団体連絡会の名称も誤認識し、さらに消費者団体連絡会イコール消費生活展実行委員会と重ねて誤認識し、基本のキも知らぬまま、消費者活動を全く理解できていない中で、消費者団体等の活動場所は区民活動センター、区役所庁舎区民スペース、区施設共用公益スペースの活用を促すと結論づけられた不誠実さに強い怒りを覚えています。消費者団体活動の内容を正確に理解し、正確な認識に改めた上で、今後の消費者活動の支援の在り方について再度の熟考を強く求めます。区の見解をお答えください。

 以上、事実を正確に把握した上で、誠意ある答弁を求め、質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) むとう議員の御質問にお答えします。私からは消費生活センターについての御質問で、消費者団体への支援についてです。消費者を取り巻く環境が複雑化する中で、区は、区とともに消費者に対する啓発、消費生活の安定・向上を図る立場にある消費者団体と連携をしながら、消費者行政の推進を図っていくことが必要だと考えております。消費者団体に対する支援や活動場所の確保については、消費者行政の推進に向けて消費者団体からの意見を聴取し、活動実態なども踏まえながら、課題を整理する中で今後の協働の方向性や具体的な支援策などについて検討を進めてまいります。

〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(森克久) 私からは、子どもや青年の孤立を減らす事業についての御質問にお答えをいたします。

 まず、子ども・若者を取り巻く課題への課題認識についてでございます。子ども・若者を取り巻く課題につきましては、貧困や虐待、不登校、核家族化、地域コミュニティの希薄化による孤立、外国ルーツを持つ子どもの言葉のつまづきなど、複雑かつ深刻化しておりまして、重要な課題として受け止めているところでございます。

 続きまして、民間団体が実施する子どもや若者の居場所事業への支援についてでございます。居場所を運営しております民間団体への支援の在り方につきましては、既存の制度や既存の民間団体の活動状況を踏まえるとともに、他自治体の実施状況などの情報収集も行いながら検討をしてまいります。

〔むとう有子議員登壇〕

○36番(むとう有子) 一問、再質問をいたします。

 NPO、子どもの居場所づくりをしている実践団体に対して今後の検討を進めていただくのはありがたいのですけれども、事業に基づく事業提案募集を区の事業として丸ごと委託してはいかがかということについての御答弁を改めてお願いいたします。

〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(森克久) むとう議員の再質問にお答えをいたします。

 民間団体への委託等、また助成等支援の在り方につきましては、様々状況などを確認しながら、どういった方策が考えられるか検討してまいります。

○議長(森たかゆき) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。

 

中野区議会議員 石 坂 わたる

 1 人間としての尊厳と多様な自他の尊重について

  (1)子どもの人権について

  (2)成人の人権について

  (3)その他

 2 障がい者施策について

  (1)高次脳機能障害者支援法について

  (2)その他

 3 なかの東北絆まつりにおける震災復興祈念展等について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○35番(石坂わたる) 質問いたします。なお、今回時間の都合で、3項目は次の機会に回したいと思います。

 まず、1、人間としての尊厳と多様な自他の尊重について伺います。

 そのうちの(1)として、子どもの人権について伺います。

 中野区子どもの権利に関する条例では、子どもならではの権利や、誰一人取り残すことなく、子どもの権利を保障する旨が明示され、第9条では「家庭の環境、経済的な状況、社会的身分、国籍、人種、民族、文化、障害の有無、性別、性自認、性的指向等により差別をされない」と規定しています。また、国際的な子どもの権利条約を守るため、全力を尽くすとしています。区行政は、区条例に加え、子どもの権利条約を踏まえて子どもの権利を保障する理解でよいでしょうか。また、例示はない日本国籍、外国籍、無国籍といった国籍を問わず、出身地、母語、親の国籍、帰国子女等前住国の点においても、0から18歳以下の子どもへの差別やいじめがないようにする理解でよいのかどうか、併せてお答えください。

 なお、当該「条約」では、第16条で住居の権利保障がされています。外国人のみ世帯の家庭の子どもや世帯主が外国人である混合世帯の日本国籍の子どもが、立ち退きやその他の理由で区内転居をする際など、転居先が土地や家屋を所有する持家の場合でも、賃貸の場合でも、見つからないことがないようにすべきと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、海外にルーツを持つとおぼしき子が他の子らからいじめに遭っている場面において、周囲の日本人の親たちが止めることをしていなかったという話を区民の方から伺ったことがあります。幼児・義務教育期、義務教育終了後かを問わず、いじめや差別についての親世代を含む大人への人権啓発などのいじめや差別の予防と事例発生・発見時の対応策を進めることが必要ではないでしょうか。

 次に、帰国子女が日本人なのに日本人らしくないとか、実際にはLGBTではない子がLGBTっぽい、障害のない子が健常児らしくないなどの理由でいじめに遭うことがあります。マイノリティ性を持つ子どもの人権啓発をする際、特定のマイノリティにスポットを当てることに加え、それに近い状況の子どもなどを含めた多様性を尊重する視点を示すことや、全ての子どもの多様性を認めることがマジョリティ側の子も生きやすい社会になるということを伝えることが必要ではないでしょうか。

 また、区条例では第5条の第2項で「子どもの権利の保障の重要性を理解する」ことや「地域社会全体で子どもを見守り、支援する」努力義務を区民に課していますが、この実現には普及啓発が不可欠です。大人から子ども、あるいは子ども同士の差別や偏見やいじめをなくす意識を区民が持ち、見つけた場合には行動・通報・相談などをしようと思い立てるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 (2)として成人の人権について伺います。

 18、19歳の多くは、成人となった後も学生など継続して親の扶養である場合が多く、20歳以上でもこうした例が少なくありません。国連児童基金ユニセフでは、「子どもの権利条約では、18歳未満の子どものもつ権利を定めていますが、18歳をこえると、権利が守られなくなるわけではありません。普遍的な権利の本質を忘れないことも大切です」としています。区条例の言う子どもの権利は、区の若者施策でも当然保障される前提で考えるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、権利保障は、当然ながらあらゆる性別、世代に及ぶものであり、当然中年男性にも及びます。先日放映されたNHKの「対岸の父」という番組では、中年男性等が感情先行で排外的な言動をするようになる主な要因を探っています。まず1点目の要因としては、本人が年を重ねる、あるいはほかの理由から職場を含めた広い社会の中における社会的役割を失い、孤立感や無力感、必要とされていないという疎外感を高めてしまい、それをきっかけに自分が属する側とそうでいない側をはっきり分ける考え方に傾きやすくなること。2点目は、経済的不安や社会変化などに直面した際、単純化して誰かのせいにすると心が落ち着くために、変化に寛容なリベラルな価値観を持つ人、変化をもたらし得ると認識されやすい外国人やLGBTなどのマイノリティに対して単純化して不満の対象として選びやすいこと。3点目として、不安の心に刺さりやすく、感情刺激する情報に繰り返し触れ、そこに疎外感を減らしてくれる一体感を感じるということで、自分の考え方は正しい、周りが間違っているという確信のループに陥ること。4点目は、意見の衝突に対して、排除された、理解されないという被害感情が強まり、態度を硬化させ差別的言動をエスカレートさせる点を挙げています。そして、差別や排外主義は特定の特殊な人の問題ではなく、誰もが条件が重なれば陥り得る社会的、心理的現象であるとしています。

 その一方で、こうした孤立や不安を抱えた人の攻撃は、異なる他者に対するものに限らず、似た者同士の中での極端な同調圧力や、さらには自らにも向かい得るものであり、例えば中年男性は仕事のストレス、経済的困窮、孤独感などの複合的要因によって自殺率が高い傾向があります。なお、こうした傾向に対して、自分も苦しいのに誰々はずるいという感情が差別や排外主義を生む場合がありますが、この背景にあるのは「自分も」という主観的な苦しさであり、こうした成人に対しては論理的啓発だけではなく、差別や自殺と隣り合わせの中年男性のその苦しさに寄り添うことや、幸福追求権の保障が大切です。ゆえに、成人に向けた自殺予防の観点及び本人が自覚できていない、言語化が難しい、相談がしづらいことについても、相談につながれるようにしていく工夫や、中年男性のメンタルヘルスに関する啓発を進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。また、課題を抱えていたり、差別をしている側の人に対する効果的な人権啓発も必要ではないでしょうか。

 2、障がい者施策についての(1)として高次脳機能障害者支援法について伺います。高次脳機能障害者支援法は2026年4月1日に施行されます。中野区では法定外の中野区独自の支援も数多く行っている障害者地域自立支援センターつむぎがあることによって、法の施行に先駆け、様々なことがなされています。法施行後も継続しつつ、法施行後は実態や当事者の声なども踏まえ、さらなる改善を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、高次脳機能障害は人によってできること、できないこと、あるいは難しいことにばらつきがあり、外からは分かりにくい困り感もあります。当事者や家族、支援者向けの啓発はこれまでも行われてきましたが、法の施行に伴い、従来関心の薄かった区民やあるいは障害者手帳が取れない程度の脳卒中の後遺症を抱える人も自身が高次脳機能障害に該当する可能性に気づけるよう、区報や区のホームページ、SNSなどを組み合わせて多くの人の目にとまり、区民全体に障害や困り事への理解を広げる啓発の展開が必要ではないでしょうか。

 なお、この法律は学齢期の子ども及び学校教育での対応も規定しています。第12条では「高次脳機能障害児童生徒でない者と共に教育を受けられるよう配慮しつつ、適切な教育的支援を行う」としています。受入れに際し、必要な人的環境を含む環境整備が必要ですが、それが可能かどうか、また、教員は高次脳機能障害がいじめのきっかけとなり得ることの意識を持てるようになることを含め、職員の研修なども必要と思われますが、取り扱える可能性があるのかを教えてください。ほかにも対策や必要な支援を考えていらっしゃるようであれば、併せてお答えください。

 質問は以上となります。前向きな答弁をお願いいたします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えします。

 初めに、人間としての尊厳と多様な自他の尊重についての御質問で、権利条約を踏まえた子どもの権利の保障についてです。中野区子どもの権利に関する条例は、子どもの権利条約の精神にのっとり、子どもの今と未来のために子どもの権利を保障し、子どもにやさしいまちづくりを推進することを目指して制定したものであります。例示のないものであっても、区内在住・在学・在勤など、区内において生活し、活動する18歳未満の子どもについては、あらゆる場面において権利が保障されるものと考えております。

 次に、子どもがいる外国人世帯などの住み替えについてです。区は、外国人の方など区内の民間住宅に転居を希望される方が自分で住宅を探すことが困難な場合には、区の住み替え支援事業協力不動産店の協力の下、住宅情報の提供を行っております。より適切な支援を行い、課題の早期解決につなげるため、世帯の属性やニーズを把握し、行政の住宅部局、福祉部局、その他の関係機関や団体等との連携を強化してまいります。

 次に、大人への人権意識啓発についてです。学校、家庭、地域などの大人が子どもの権利を理解することは重要であると考えておりまして、子どもの権利の日フォーラムや、職員、教職員や地域団体への講師派遣などを実施しているところであります。引き続き、講師派遣や出前事業などを充実させ、大人への子どもの権利の普及啓発を推進してまいります。

 次に、多様性を尊重する視点についてです。多様な背景を持つ子どもがいることを前提として子どもの権利保障の取組を進めていくことが重要であると認識しておりまして、そのような視点も踏まえつつ、子どもの権利の普及啓発を推進していきたいと考えております。

 最後に、差別や偏見、いじめをなくしていく意識についてです。中野区子どもの権利に関する条例第16条に規定するとおり、「区、区民、育ち学ぶ施設および団体は、子どもがいじめその他の権利の侵害を受けることなく、安心して生活することができるよう努めるもの」としておりまして、権利侵害への予防と早期発見に取り組むものとしております。引き続き、子どもの権利の普及啓発や都、区などの各種相談機関の周知に努め、差別や偏見、いじめをなくしていく意識の醸成に取り組んでまいります。

〔教育長田代雅規登壇〕

○教育長(田代雅規) 私のほうからは、障がい者施策についての御質問にお答えいたします。高次脳機能障害の児童・生徒の受入れについてでございます。高次脳機能障害の児童・生徒につきましては、他の障害のある児童・生徒と同様に、本区の合理的配慮ガイドラインに基づき、個別の支援を行ってまいります。また、いじめ対策を含め、校長会や教職員研修等を通じて普及啓発を図っていくことで、安心して学校生活が送れるよう努めてまいります。

〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(森克久) 私からは、人間としての尊厳と多様な自他の尊重についての御質問の中から、若者施策における権利の保障についてお答えをいたします。中野区子どもの権利に関する条例では、生命・生存・発達の権利、意見表明権、子どもの最善の利益、差別の禁止のこの4点を基本理念として定めているところでございます。子どもの権利に関する条例の対象年齢は18歳未満でございますが、これらの基本理念につきましては、区の若者施策におきましても保障され、施策を進めていくべきものと考えているところでございます。

〔保健所長水口千寿登壇〕

○保健所長(水口千寿) 私からは、人間としての尊厳と多様な自他の尊重についての御質問の中から、中年男性の自殺対策についてお答えいたします。自殺は精神的・社会的問題など様々な要因が複雑に関係して起こるものと考えています。このため、区では心身の不調や経済的な問題に対する相談事業や、悩んでいる人に気づき、声かけをするゲートキーパー養成をはじめ、医療や福祉、教育、労働など多分野が連携しながら対応しており、今後も周知・啓発の改善を図ってまいります。

〔地域包括ケア推進担当部長石井大輔登壇〕

○地域包括ケア推進担当部長(石井大輔) 私からは、人間としての尊厳と多様な自他の尊重についての御質問の中から、中年男性のメンタルヘルスについてで、相談につながる工夫とメンタルヘルスに関する啓発についてお答えいたします。すこやか福祉センターでは、メンタルヘルスに関する専門相談や講座を行っており、今後も属性や世代を問わない包括的な相談支援に努めるとともに、相談しやすくなるよう案内や表示の工夫を行ってまいります。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 私からは、人間としての尊厳と多様な自他の尊重についての御質問の中から、成人の人権についてで、差別をしている側への啓発についてお答えをいたします。区は全ての人が差別をすることや差別されることのない環境、差別されている状況を見過ごすことのない環境をつくるための取組を進めているところでございます。人権啓発につきましては、全ての人が人権及び多様性を尊重し、認め合う意識を醸成するための必要な取組を行ってまいります。

〔健康福祉部長杉本兼太郎登壇〕

○健康福祉部長(杉本兼太郎) 私からは、障がい者施策についての御質問のうち、まず高次脳機能障害に関する取組についてお答えいたします。区では、障害者地域自立生活支援センターつむぎで、高次脳機能障害専門相談や社会生活訓練プログラムによるサポートを実施しております。また、高次脳機能障害の一つである失語症者向けに意思疎通支援者派遣事業を実施しております。高次脳機能障害者支援法の制定を踏まえ、国は令和8年度の障害福祉計画及び障害児福祉計画の策定に係る基本指針の改正案を自治体に示し、その中で高次脳機能障害者に対する支援を明記しました。区は、令和8年度にこの基本指針を踏まえ、中野区健康福祉審議会の審議をいただきながら、支援策について検討してまいります。

 次に、法施行を契機とした啓発についてでございます。高次脳機能障害については、これまで区ホームページで周知するとともに、障害者地域自立生活支援センターつむぎの事業運営の中で、高次脳機能障害理解促進セミナー等を実施し、高次脳機能障害に関する理解促進や啓発の機会を創出してきたところでございます。今後もより多くの区民の意識啓発を図るため、広報の工夫を図ってまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で石坂わたる議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 小宮山 たかし

 1 シェアサイクルについて

 2 おもちゃライブラリーについて

 3 公益活動について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、小宮山たかし議員。

〔小宮山たかし議員登壇〕

○22番(小宮山たかし) インフルエンザの警報が出ていますから、マスクはしないよりは、したほうがいいですよ。

 昔々、とある商店街がありました。1万人以上の人が来るイベントを開催するに当たり、それを満たす自転車置場がありません。そこで、近くの区立公園を借りて臨時駐輪場にしたいと中野区公園課に相談をしましたが、断られてしまいました。「公園を駐輪場として占用することはできません、そういうルールなんです、駄目なものは駄目なんです」と。その商店街の担当者は、では公園を自転車置場にするのは諦めますから、防災訓練をするので公園を貸してくださいとお願いをしたところ、今度はすんなりOKが出ました。その防災訓練を実際にやったのかどうか、私は詳しいところまでは分かりませんが、多分やったのだと思います。そして、たまたま同じ日に開催されたイベントでは、その公園に自転車を停めてしまう方も大勢いらっしゃったようです。イベント終了後、どこかから区に苦情が入ったそうでございます。小宮山議員、公園を駐輪場に使うのは困ります、そんな使い方をされるのであれば、もう二度と川島商店街振興組合には公園を貸すことができなくなりますときつく怒られてしまいました。以上が、昔々、とある商店街で起きたお話でございます。中野区の公園は、たとえ1時間であっても駐輪場として区民や区民団体には貸すことができない。それが中野区の公園なんです。駄目なものは駄目なんです。

 さて、こちら少し古い写真ですが、中野区の公園でございます。民間の一営利企業の自転車がもう何年も何年もずっと停められています。あれ、中野区の公園は駐輪場としては占用することができない、駄目なものは駄目なんだと私はそう認識していたんですが、違うんですか、区に聞いてみると、「これは占用ではありません、公園の施設であり公園の一部です」と、そう言うんですね。そういうへ理屈が可能なのであれば、区民が防災訓練やりますといって自転車を停めるへ理屈だって、目をつぶってくれたっていいじゃないですか。

 次に、こちらなかのZEROでございます。ここには「駐輪ご遠慮願います」という貼り紙が何枚か貼ってあるんですが、その真横に何台も何台も民間営利企業のシェアサイクルが停まっている。ここも何かしらのへ理屈をこねて駐輪可能にしているんでしょうが、区民には駐輪禁止をしておきながら、民間営利企業のシェアサイクルは駐輪可能になっているという事実は変わりません。

 そもそもこのシェアサイクルは、3年間の実証実験として2020年にスタートしたものです。ドコモバイクシェアという一民間企業が区立公園等にポートや自転車を設置するその設置費用は、自転車購入費用として区は当時4,200万円という税金を一民間営利企業のために費やしたと記憶しております。その実証実験の結果、この実証実験は成功でした。なので、区としては公共交通の補完と移動利便性の向上のため、今後も公有地へのポート設置を支援していきます、さらにドコモバイクシェア以外の事業者とも連携していきますとなりまして、現在、例えば区役所にはドコモバイクシェア以外にLuup自転車とハローサイクリングのポートが合計して15台分設置されている。区役所の前には約30台が駐輪されている、これらを含めた区内各地の公有地22か所を民間の営利企業に無償で提供している。実証実験の開始から5年が過ぎまして、最近では街角のあちこちの民有地でシェアサイクルのポートを見かけるようになりました。区は公有地へのポート設置を支援していくという方針を現在は持っていますが、もうそろそろいいんじゃないですか。

 こちらのグラフ、世帯当たりの自動車所有率で、一番下が中野区です。中野区では5世帯に1台しか自家用車を持っていない。区議会議員だって自家用車を持っていない人がたくさんいる。公共交通がどうのこうのと区が言うならば、土日には全く使ってない公用車を区民に貸し出したっていいじゃないですか。あるいは区役所前にはレンタカー屋があるんだから、あのレンタカー屋に便宜を図ったっていいじゃないですか。レンタカーを使う区民に補助金を出すという手もあると思いますよ。自家用車を持っていない区民だってたくさんいるというのに、どうしてシェアサイクルだけを特別扱いするんですか。シェアサイクル事業者に公有地を無償提供して、一体どんなメリットがあったのか。そして、どんな人が何のためにシェアサイクルを使っているのか。一度検証したほうがいいですよ。私の実感で言えば、区内で地に足をつけて生活をしている人、区に税金を払っている人のほとんどは自家用自転車持っていますから、シェアサイクルなんて使ってないはずなんですよ。公共交通を育てていこうという区の心意気も分からないではないですが、区民には駐輪禁止と言っておきながら、同じ場所に民間営利企業の自転車が何台も停まっている。シェアサイクル業者には便宜を図るのに、レンタカー業者はほったらかし。おかしいじゃないですか。シェアサイクル事業者との連携の在り方を改めて今見直していくべきではないでしょうか。

 次に、こちらはアポロ園にあるおもちゃライブラリーの写真でございます。障害児者の福祉の増進を図ることが設置目的ではありますが、障害のある方や障害の有無にかかわらず、区内の未就学児はお一人様2点まで良質なおもちゃを2週間借りることができます。子育て先進区中野区にふさわしい非常に優れた施設であると私は受け止めております。コロナ前の平成31年度には年660人の利用者がいたのに、コロナの際に何か月か休んだり入室制限をかけたりしたためなのか、利用者が大幅に減り、令和6年度の貸出者数は年間延べ79人、週にならすと1.6人、1人で繰り返し利用する方もいらっしゃるでしょうから、実数にすると、年間数十人の区民しか使っていない。

 このおもちゃライブラリーを利用するには、受付で名前を書いて、名札をもらって、職員の方に2階まで案内していただくという手順があるんですが、そもそもライブラリー業務を本業としていない施設に飛び込んで、仕事中の職員さんに声をかけて2階まで案内してもらうという、利用するまでのハードルが非常に高いという声を以前から聞いております。また、その立地も区の北の端の江古田地域にありまして、南中野の住人からすると、絵に描いた餅のような施設でございます。その結果、こんなすばらしい施設を週に1.6人しか使わないようになってしまった。今年は区長選挙もございます。子育て先進区として果たしてこのままでいいんだろうかということを私は思うわけでございます。

 さて、それはさておきまして、中央図書館に一時保育室という部屋がございます。地下1階の奥のほうにあるんですが、ここもあまり有効活用がされていない。現在は専ら授乳室として使われているようですが、過去4年で2回しか使われていない。4年で2回。この写真を撮る際に、私は最初議員とは名乗らずに、一区民として中を見せてくださいとお願いをしました。議員と名乗れば特別扱いしてもらえたかもしれませんが、一区民に対してどんな対応をしているか、それを確認したかったんです。最初は下のフロアで交渉をして、次に上のフロアで交渉をして、目的を聞かれたので、そこで初めて議員と名乗って、それから担当者を呼び出してもらって、結局扉が開くまでに15分かかりました。それで撮った写真がこちらでございます。広さで言えば、おもちゃライブラリーより一回り広いぐらい。中野駅から徒歩圏内にある、区の南北からも通いやすい、こんな素敵な部屋が4年間でたったの2回しか使われていないんですよ。この一時保育室をどうにかして何かに有効活用できないものでしょうか。よく考えてみてください。区内のどこかには、内容は非常にすばらしいのに、立地が悪くて、利用ハードルが高くて、有効活用されていない施設があるんじゃないですか。はっ、おもちゃライブラリーがあるじゃないですか。有効活用し切れていないおもちゃライブラリーをライブラリー業務の一環として中央図書館の一時保育室に移転・移設してはいかがでしょうか。

 区議会議員の任期も、残すところあと1年と数か月になりました。我が子が待機児童となったことをきっかけに、2度の落選を経て区議会議員となって15年、これまで入野前教育長の交代、なかのZERO指定管理者の交代、生物多様性の尊重、公園づくりの民主化など、私が時としてたった一人で訴え続け、時には教育委員会から公文書での言論弾圧を受けながらも実現をしてまいりました。

 その私が議員でいるうちに、あともう一つこれだけは成し遂げておきたい、区議として最後の置き土産を区民に残したいと考えていることが公益活動・市民活動の活性化であります。行政課題を区民が自ら解決していく、人と人がつながり支え合っていくことで、結果として行政の負担も減っていく、だから公益活動を支援してくださいということを、私は議員になってずっと一貫して訴えてまいりました。酒井区長は、職員時代からプライベートの時間を削りながらも区民の中に飛び込み、自ら公益活動をしてきた。地域に飛び出す公務員のお手本のような公務員であったことを私はよく知っています。あの酒井さんが区長になれば、中野区の公益活動はもっと予算がつけられて、もっと活性化するに違いない、私はそう期待していたんですが、どうやらそれは期待外れだったようです。

 酒井区長肝入りのアウトリーチは、町会ベースの活動にはリーチしていますが、そうでない活動、例えば町会と並んで区内最大級の公益活動団体である商店街の活動には全くリーチが届いてこない。東北絆まつりには2日で200人の職員が公務として動員されるのに、鷺宮盆踊りや川島夜店市を公務として手伝ってくれる職員は一人もいない。東北絆まつりの予算は右肩上がりで増えている。新年度予算でこのグラフがさらに伸びるかどうかも気になるところですが、公益活動助成の助成割合は半分だけ、残り半分はどうしたらいいんですか。自腹を切れと言うんですか。東北絆まつりはたった2日に2,850万円の予算がつけられているのに、公益活動は年間約2,000万円の予算しかつけられていない。同じく、区民による区民のためのにぎわいフェスタには200万円しかつけられていない。中野区の財産は人ですと区長は言いながら、東北の人にばかり予算がついて、さらに職員を動員している。中野区の財産は東北の人ですか。全国津々浦々どこの自治体にも市民活動支援センターが存在していて、市民活動・公益活動を支援する体制が整っているのに、中野区には存在していない。そもそも中野区には誰がどこでどんな公益活動をしているのか、その情報を断片的にしか把握していない。情報もないのに支援なんてできるわけがない。金もない、人もいない、物もない、ここには何もないじゃないですか。

 10年前から同じ質問をし続けて、これが6回目となりますので手短に申し上げますが、現在年に数回しかないイベントのために、町会や商店街やPTAなど各団体ごとに、高価なイベント用資機材をレンタルしたり購入して保管しています。例えば、焼きそばを焼く大きい鉄板は、1枚10万円弱します。その都度それを有料でレンタルしているのはナンセンスです。新宿区や他の自治体で行っているように、綿菓子機や、かき氷機や、焼き台や、鉄板や、射的セット等のイベント用品を区が所有して、地域の公益活動団体、区民団体に無料貸出しをしてはいかがでしょうか。

 以上で、私の一般質問を終了します。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問で、シェアサイクルについてお答えいたします。シェアサイクルは公共交通を補完し、区民の移動利便性の向上等を図ることを目的として、現在ドコモバイクシェア、オープンストリート、Luup、この3事業者と協定を締結し推進をしているところであります。シェアサイクルが一般に認知され利用も増えている中において、利便性の高い公有地利用は、区民の移動利便性の向上に寄与していると考えています。一方で、ドコモバイクシェアの広域連携協定をはじめとして課題があるということも認識はしておりまして、事業者との連携の在り方などに関して、引き続き東京都や関係区との調整も図りながら検討を進めてまいります。

〔教育長田代雅規登壇〕

○教育長(田代雅規) 私のほうからは、おもちゃライブラリーについての御質問にお答えいたします。中央図書館の一時保育室は、利用者が少ない状況が続いており、配置場所の特性を踏まえた活用方法を検討しているところでございます。一方、アポロ園のおもちゃライブラリーは、発達支援や療育に役立つおもちゃの展示や貸出しを目的に設置されております。アポロ園利用の際の発達支援のサポートとしての役割もあることから、中央図書館への移転は難しいとのことでございます。

〔地域支えあい推進部長石井大輔登壇〕

○地域支えあい推進部長(石井大輔) 私からは、公益活動についての御質問で、イベント用備品の貸出しについてお答えします。多くの区民活動センター運営委員会では、町会や団体などに対しまして、汎用性の高い物品の貸出しを行っておりますが、イベント用物品など貸出し物品の追加の要望がありましたら、協議をしてまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。

 議事の都合により、暫時休憩いたします。

午後2時56分休憩

 

午後3時15分開議

○議長(森たかゆき) 会議を再開いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 吉 田 康一郎

 1 区長の施政方針について

 2 中野区基本計画案について

 3 育児支援政策について

 4 まちづくり施策について

  (1)中野駅新北口駅前エリアについて

  (2)その他

 5 高齢者支援政策について

 6 外国人施策について

 7 その他

 

○議長(森たかゆき) 吉田康一郎議員。

〔吉田康一郎議員登壇〕

○20番(吉田康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田康一郎です。

 まず、区長の施政方針と中野区基本計画案について伺います。

 2月9日の施政方針説明において、これまで2期8年の区政運営を振り返っての主な成果を区長は説明しておられますが、押しなべてどのような事業をしたか、どのような取組をしたかの説明であって、どのような成果が上がったかの説明が乏しいと感じました。さらに、そのどのような取組をしたかの内容も、国と都の施策や事業を受けて行ったもの、他の多くの自治体が実施した取組を後追いで実施したもの、あるいは前任の田中区長が始めた事業を引き継いだものがほとんどであります。

 具体的には、従来の計画が頓挫し白紙となったいわゆるサンプラザの建て替え、中野駅新北口駅前エリア再整備事業の迷走が典型であり、本区におけるもう一つの大きな事業である西武新宿線連続立体交差事業も、田中区長時代の平成25年4月1日の認可です。都市計画道路の整備では、都施行の事業では田中区長時代の認可が補助26号線3か所、補助62号線、補助71号線、補助74号線、補助133号線2か所、補助227号線の計9か所ありましたが、酒井区長になってからの認可は補助26号線の1件のみです。区施行の事業では、田中区長時代の認可が補助220号線、補助223号線、中野区画街路第3号線、中野区画街路第4号線、中野歩行者専用道第2号線の計5件ありましたが、酒井区長の認可は補助第220号線(Ⅱ期区間)の1件のみであります。

 子育て先進区の取組として例示した学校給食費の無償化は、育児支援分野の中でも大きな予算を要する事業でありますが、私が毎年繰り返し実施を求めても、区長はこれを実施しようとせず、23区の中で中野区とともに最後に残った渋谷区が実施する見込みになって唐突に実施したものであります。この事例が典型的に示し、またこれまで私が重ねてきた質疑と区長が回答として示し実施してきた施策の積み重ねを見て指摘せざるを得ないのは、区長は子育て先進区を掲げるように、子育ての支援の重要性は理解しているけれども、何が必要なのかを理解できていないということであります。それゆえに、区長は令和8年度からの新たな中野区基本計画(案)の基本目標に、「活力が生み出される」とあり、「子どもの育ちを支える」があるのに、「子どもを産みやすい」がなく、成果指標には、「合計特殊出生率」、「子ども女性比」がなく、2030年度の目標値も設定していません。区長が就任した2018年以降、1年を除いて本区の出生数も、出生率も、子ども女性比率も下がり続けています。

 本区の施策が子育て全般の支援よりも、子どもを預けることへの支援に偏って手厚くなっており、繰り返し格差の縮小を求めても、本区が行う在宅育児支援と就労家庭支援の子ども一人当たりの支出金額の格差は拡大し続けています。令和4年2月の第1回定例会でも同じ指摘をしましたが、昨年12月の経済紙系の調査による2025年版「共働き子育てしやすい街ランキング」において本区が上位に評価されましたが、これは名称のとおり共働き育児に係るランキングであって、在宅育児を含めた子育て世帯全体の評価ではありません。区長は、我が国全体の出生率の低下と人口減少が我が国が直面している最重要の問題と位置付けられる中で、子どもを産みやすくする政策が本区にとっても再重要であり、中野区基本計画(案)の基本目標に位置付けられるべきであり、成果指標には合計特殊出生率など客観的な指標を設定し、2030年度目標値の数値を設定すべきと考えるのかどうか見解を伺います。

 そしてまた、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増し、多くの国民が懸念と不安を深めていることが各種世論調査でも示されている中、今回の施政方針においても国民保護法等に基づく取組の重要性についての言及が非常に希薄でありました。そして、新たな中野区基本計画(案)においても、現行の基本計画と同様、国民保護法の位置付けと記述が希薄であります。有事の事態における住民保護について、施策として項目を立て、成果指標と目標値を定め、避難施設の質・量両面の拡充、避難訓練をはじめ内容を充実させ、取組を着実に推進していく必要があると考えますが、見解を伺います。

 また、多くの議員が指摘しているとおり、基本計画の成果指標は、客観的で定量的・中立的に確認できるものを設定すべきでありますが、示された新たな中野区基本計画(案)の成果指標の中に相変わらず客観性の低い内容が設定されているものがあります。変更し改善すべきであると考えますが、見解を伺います。客観的な成果の指標を考え、目標を定め、評価することをしない今の中野区基本計画(案)は、酒井区長の区政を象徴するような問題設定、そして認識であります。たくさんの言葉は踊るけれども、成果が重んじられない、検証されない、前に進まない、このような区政を続けてもらっては困る。私は、もうマンネリ化した今の区政ではなく、新しい人材による区政の刷新が必要だと考えます。

 次に、3、育児支援政策について伺います。厚生労働省の人口動態統計速報によると、2025年1月から11月の都内の出生数が前年同期比を約1%上回っている、これは日本の出生数が増えているのか、外国人の増加によるものなのか、近年の出生数の増加要因について伺います。そして、前の項で指摘したように、中野の出生率と出生数が下がり続けている現実に対して、子どもを産みやすくし、出生率と出生数を改善するという方針がありません。子どもを育てやすくするとの問題意識はあるけれども、就労育児の支援に偏り、在宅育児に対する支援が少ない、これを充実すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 そして、中野区民の労働力人口の推移について伺います。日本全体の労働力人口は、昨2025年、初めて7,004万人と、比較可能な1953年以降で初めて7,000万人を突破し、過去最多となりました。理由は、女性と高齢者の労働人口が増加していることによります。つまり、実は常識のように主張されている人手不足は誤りであり、人口減少にもかかわらず、労働力人口は過去より減っているということはないということであります。低賃金で働く労働者が不足だという雇用側の主張であり、報酬を引き上げるのでなく、低賃金でも外国人なら働くだろうという本質的に間違った主張であります。中野区においても労働力人口は増加し、それが女性と高齢者の労働力人口の増加によるという状況にあるのかどうか伺います。

 次に、4、まちづくり施策について伺います。中野駅新北口駅前エリアについて、施政方針説明の中で、市街地再開発事業に加え、定期借地権の活用も検討していくとの説明がありました。定期借地権の活用を検討すると方針を変更したことは一定の評価をしますが、区が所有するこのような貴重な中野駅前の一等地の将来にわたる価値と有用性を考えれば、さらに踏み込んで当地区の土地を売却せず、保有し続けることを前提として利活用するという基本的な考え方にするべきと考えますが、見解を伺います。

 そして、我が国は諸外国に比べて、有事の際に国民の生命を守るシェルターが圧倒的に不足しています。区内のにぎわいの中心に位置し、まとまった広さがある当地区の再整備に当たっては、有事あるいは発災時に多くの人が避難し長期滞在ができる機能・施設の整備を行うべきであり、その必要性を国に訴えて、現在沖縄県石垣市、宮古市、与那国町等5市町村で進んでいる特定臨時避難施設整備の補助制度をはじめとする地下施設の建設・改修に活用可能な国庫補助事業等を活用できるよう働きかけることが必要と考えますが、区の見解を伺います。

 次に、5、外国人施策について伺います。先月12日、NHKが「各地で二十歳の若者祝うイベント 東京23区は6人に1人が外国人」という番組を放送し、各区の20歳全体に占める外国人の割合を紹介していました。1位の新宿区が49.37%、2位豊島区44%、3位荒川区34.7%、4位中野区33.19%。これに驚いて区に確認したところ、これは正しく、今年1年1月現在だと31.9%が外国人であります。中野区においても外国人人口が急増しており、外国人に関する先進的な取組を質・量ともに充実していく必要があると考えます。国レベルでも外国人政策について新たな動きが見られる中、中野区としても取組を強化していかなければいけないという認識があるのか、区の見解を伺います。

 次に、国民健康保険の前納制度について伺います。さきの第4回定例会で斉藤けいた議員が質問しましたが、国民健康保険について昨年10月、国の事務連絡で保険料の前納制度を自治体の判断で導入できることが示されました。保険料を前もって納めることで納付を確実にし、未納を抑制し、公平性の維持を図ろうとする狙いであります。新宿区は今年度からこの制度を開始するとのことでありますが、本区はこの制度を導入する考えがあるのか、改めて伺います。

 ほかにも質問を残していますが、時間が来ましたので、ここで質問を終えさせていただき、あとは予算特別委員会に回させていただきます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 吉田議員の御質問で、初めに、出生率の向上や国民保護法に関する取組についてであります。所信表明の中でも子育て先進区の実現に向けた様々な取組について言及したところでありますが、子どもを産み、育てやすくなる施策を推進することによって、出生率の向上にも寄与するものと考えております。

 国民保護法に基づく取組については、法令や国民の保護に関する基本指針に基づき、国や東京都、関係機関等と連携・協力して、区として実施すべき対応を着実に行ってまいります。

 次に、国民保護法に基づく区の取組の具体的な記載についてです。国民保護法における区の取組として、ミサイルの爆風から逃れるための緊急一時避難施設として、新たに区役所を指定するとともに、区役所地下2階の即時解放を検討するなど、機能を高める取組も進めています。また、中野区国民保護計画において、国民保護措置のために必要な物資について記載を行っていることから、現時点では新たに具体的な内容を基本計画に記載することまでは想定はしておりません。

 次に、基本計画の成果指標についてでございます。基本計画における成果指標の設定に当たっては、各施策の課題や取組内容等を総合的に勘案して、取組の成果を捕捉するものを検討し設定してきたところでございます。

〔総務部長濵口求登壇〕

○総務部長(濵口求) 私からは、育児支援政策についての御質問のうち、まず出生数の増加要因についてお答えいたします。

 厚生労働省の人口動態統計(確定値)によりますと、令和4年から令和6年にかけて日本人の出生数は減少し、外国人の出生数は増加しております。現時点で、令和7年の確定値は発表されておりませんので、日本人・外国人の数値は不明でございますが、近年の傾向から推測すると、外国人の出生数の増加が一定の影響を与えるものと考えてございます。

 次に、労働力人口の推移でございます。国勢調査の結果によりますと、平成27年から令和2年にかけて、中野区の労働力人口において女性と高齢者の数値が増加しております。現時点で令和7年の調査結果は出ておりませんが、近年の傾向から推測すると、働く女性と高齢者の数値は引き続き増加傾向にあるものと考えております。

〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(森克久) 私からは、育児支援政策についての御質問で、子どもを産み育てるための支援についてお答えをいたします。

 区は、次期中野区基本計画におきまして、子どもと子育て家庭が住み続けたくなる環境づくりを進めるため、「子育て先進区の実現」を重点プロジェクトとして掲げております。子どもと子育て家庭が必要とする相談や支援、サービスの充実、暮らしやすい環境の充実、子どもの成長を地域全体で支える環境づくりなど、子育て環境の整備を着実に推進していくこととしております。これにより、出生率の向上にも寄与するものと考えております。

〔中野駅周辺まちづくり担当部長高村和哉登壇〕

○中野駅周辺まちづくり担当部長(高村和哉) 私からは、まちづくり施策についての御質問で、中野駅新北口駅前エリアについてで、初めに、最適な事業手法等の検討についてお答えします。

 再整備事業計画の改定に向けましては、まずは拠点施設整備のコンセプトを深度化・充実するとともに、整備・誘導する施設機能を明らかにしたいと考えてございます。その上で事業手法について、市街地再開発事業のほか、定期借地権による土地利用、またその他手法による検討を並行して進め、最適な区有地等資産の活用を探ってまいります。

 私からの最後に、国と連携した防災機能の向上についてでございます。再整備事業計画では、整備・誘導を図る主な施設機能の中で、防災性向上に寄与する機能や広場などを一時滞留空間として位置付けております。中野駅周辺は発災時に多くの帰宅困難者が滞留することが想定されるため、再整備事業計画の改定に当たり、中野駅周辺エリア防災計画を踏まえた対策が必要であると考えており、国や東京都とも連携しながら防災機能の向上に努めてまいります。

○議長(森たかゆき) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。

 以上で吉田康一郎議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 立 石 り お

 1 施政方針説明について

 2 持続可能な財政運営について

 3 スマートウェルネスシティの取り組みについて

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、立石りお議員。

〔立石りお議員登壇〕

○21番(立石りお) 令和8年第1回定例会において一般質問をいたします。

 初めに、1、施政方針説明についてです。

 区長は施政方針において、中野駅新北口駅前エリアのポテンシャルは非常に高いと述べられております。全国的な資材高騰などにより、再開発が相次いで延期され、本区も施行予定者との協定解除という事態を経験しています。他自治体が立ち往生する中で、なお民間事業者が中野に強い意欲を示し続けている根拠は、単なる駅前立地にとどまらないはずです。中野サンプラザが築いてきた音楽の聖地としてのブランドの価値や、アニメ・サブカルチャー企業の集積、さらには南北通路新設による回遊性の変化など、中野区独自の市場価値をどのように分析しているのか認識を伺います。

 区が実施したインターネット意見募集で、区民の鮮明な期待が示されました。特に、整備の期待が高いのが現在の中野駅周辺において不足している集客交流機能です。商業施設について期待する用途や機能は、映画館やエンタメ施設(アニメ・ゲームなど)が68%、バンケット・コンベンションホールについて期待する用途や機能は、音楽・演劇・ダンスなどの発表会やライブ利用への期待、地域イベント・お祭りでの活用が68%と極めて高い水準となっております。現在、中野駅周辺には大規模な音楽公演に必要なホールや日常的に文化に触れる映画館、そして地域のお祭りや文化発表に柔軟に対応できる高機能なバンケットが不足しており、これらはまさに地域の未充足機能と言えます。旧中野サンプラザの価値を継承する音楽ホールを中心に据えつつ、これら未充足機能を一体的に整備することで、多層的な文化拠点へと進化させるべきです。これにより、来街者の滞在時間を延ばし、周辺商店街への回遊性を高める、歩きたくなるまちの核としての役割を果たすということが可能になります。これら音楽ホール、映画館、バンケットという未充足機能を確保し、中野の魅力を高める拠点として整備することの必要性について区の見解を伺います。

 また、民間事業者のノウハウを最大限に引き出し、将来的な社会変化に耐え得る拡張性をどう担保するのか。規模にもよりますが、ホールやコンベンションについては両立が可能であり、これらを柔軟に組み合わせることこそが施設運用の拡張性を高める鍵になると考えます。この点についての区の見解を伺います。

 持続可能な都市経営の観点から、中野駅周辺のポテンシャルを最大化するために、容積率の高度利用を前提としつつ、にぎわいを生む商業・業務機能と住宅機能のバランスを最適化することが不可欠となります。今回の計画見直しを事業実現性を高めるための進化とするため、区は住宅を含む用途構成のバランスをどのようにお考えか、中野区の未来を牽引する拠点の在り方と事業実現に向けた区の決意を伺います。

 続いて、2、持続可能な財政運営についてです。

 さきの総選挙において与野党が消費税減税を掲げるなど、国政レベルでの減税議論が加速しています。また令和8年度、令和9年度の税制改正による直接的な影響、インフレによる歳出増、さらには与党税制改正大綱における固定資産税の税源偏在是正の懸念など、本区の財源を取り巻く環境は極めて厳しく、予断を許さない状況であります。こうした減収リスクが重なる中で、持続可能な財政運営をしていかなくてはなりません。税制改正による区税収入への影響としては、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の緩和、さらには特定親族特別控除の創設などがあります。これらの税制改正により、区税収入に与える影響をどう試算しているのか伺います。

 続いて、自動車関連諸税の動向です。環境性能割交付金については、制度廃止が決定しており、本区の財源を直撃します。また、軽自動車税についても、カーボンニュートラル社会を見据えた課税の在り方が議論されており、今後の動向から目が離せません。さらに、ガソリン税の税収減は、これらを原資とする地方譲与税など、区の貴重な財源に直接的な影響を及ぼします。これら環境性能割、軽自動車税、ガソリン税の変動が本区財政に与える影響について、中長期的な視点でどのように分析・予測しているのか、見解を伺います。

 今後の消費税減税の可能性やその他の減税措置が地方財源を直撃する事態に対し、財源は補填される見通しなのか、またそうでない場合に、区として、都や国に対し代替財源の確保や財政措置に向けて、どのような働きかけを行うのか伺います。

 中野区が推進する中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりなど、大規模プロジェクトの財源として多額の国庫支出金を見込んでいます。しかし、令和7年度の最終補正予算では、国庫支出金が当初予算から約50億円減少しており、国の財政状況や採択基準の変化により満額確保がかなわないリスクは、大規模事業を抱える本区にとっては極めて大きな懸念材料となります。都市計画事業であれば、都市計画交付金として4年間かけて入ってくる仕組みはありますけれども、今後中野駅新北口駅前エリアの整備や西武新宿線沿線のまちづくりなど、さらに膨大な事業費を要するプロジェクトを控えています。このような状況を踏まえ、区はどのように事業の継続性を担保し、着実な推進を図っていく考えなのか、区の見解を伺います。

 中野区におけるふるさと納税による住民税の流出額は、令和7年度には約31億円に達し、年々増加の一途をたどっています。この深刻な財源流出を食い止め、逆に中野の未来への投資へと転換させる取組が必要です。返礼品の充実もさることながら、寄付者が注視するのは自分の託した税金が中野区の事業の何に使われたかという透明性です。現状、本区における寄付金の活用状況は公表されておりません。今後は寄付による具体的な成果をストーリーとして可視化し、寄付者が活動を追いかけ、継続して応援したくなるような共感型の体制を構築すべきと考えます。区は拡大する減収額に対し、ふるさと納税を単なる歳入確保の手段ではなく、区の施策を発信するシティプロモーションの取組と捉え、寄付金の活用状況の見える化や納税者とのつながりを高める取組をどのように進めていくのか、見解を伺います。

 続いて、3、スマートウェルネスシティの取り組みについてです。スマートウェルネスシティ調査特別委員会で視察した京都府八幡市では、国民健康保険及び後期高齢者医療保険における健診データと医療レセプト、介護保険データなどを活用し、研究機関との知見を融合させることで、住民の行動変容や医療費抑制効果を具体的に可視化しておりました。中野区においてもスマートウェルネスシティ構想の実現には、単なるポイントの付与にとどまらず、科学的根拠に基づいた施策の検証が不可欠です。一方で、行動変容が国民健康保険や医療費に与える影響を詳細に追跡し、独自の相関関係を解明する高度な分析には、専門的なリソースやコストも要します。区は、令和8年度予算(案)においてもコミュニティポイントを活用した事業を推進するとしておりますが、その検証の在り方について、投資対効果の観点から区のスタンスを明確にするべきです。中野区のSWC施策において、AIやビッグデータの活用に当たり、他自治体等で既に確立されたエビデンスを既知の成功モデルとして効率的に展開するのか、あるいはコストをかけてでも中野区独自のデータをゼロから分析し、独自モデルの構築を目指すのか、これら分析コストと得られるリターンのバランスをどう捉え、研究機関との連携を検討していくのか、区の見解を伺います。

 区は、現在約3,000名を対象とした健幸ポイントと、より広い社会参加を促すコミュニティポイントを検討しています。これらは行動変容の重要なきっかけとなりますが、最大の課題として健康無関心層を巻き込む方法です。ポイント付与など直接的なインセンティブに加え、無意識のうちに健康行動が誘発されるナッジの考え方や、日常の買物、娯楽といった生活動線と連携した施策など、健康に無関心な層の意識と行動を変容させるためにどのような工夫を凝らしていくのか伺います。

 中野区は令和8年度より健診や特定保健指導、避難訓練や自転車利用者マナーの向上などのコミュニティポイント、脱炭素社会の実現に向けた環境行動ポイントを本格導入します。主たる目的は、区民の行動変容を促し、健康寿命の延伸、環境・防災等の政策課題を解決することにあります。しかし、対象事業の特性は多岐にわたります。がん検診、防災訓練、禁煙、自転車マナー、環境行動等では事業の特性が異なるわけです。これらに対し、単なる付与実績の集計にとどまらず、ポイントが無関心層をどれだけ動かしたか、継続的な行動変容に寄与したのかなど、効果を精査すべきです。EBPMの観点から、事業の妥当性と費用対効果について、計画的・継続的な検証と改善をどのように行うのか伺います。

 以上で、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 立石議員の質問にお答えいたします。

 初めに、施政方針説明についての御質問で、中野駅周辺の市場価値と可能性です。昨年12月に実施したサウンディング型市場調査では、中野駅周辺で醸成されてきた文化・芸術や若者文化の発信性、東京における中野駅前の立地特性と再整備によるアニメコンテンツ事業者の集積などが高く評価されたところであります。また、南北自由通路の開設によって回遊性が向上するとともに、中野駅南側の人流が増加し、店舗などの集積が促進されると考えています。さらに、文化的イベントをはじめ、にぎわい創出の取組を進めることで、回遊性と店舗などの集積がさらに促進されると考えており、様々な工夫をしてまいります。

 次に、整備誘導する施設や機能についてです。区民の意見としては、ホールやバンケット、映画館など娯楽施設への要望が多かったと認識をしていますが、再整備事業計画の改定に向けて、中野駅周辺を広く面で捉えた上での施設機能の充足性や再整備による事業成立性などを考慮しながら、区の従前資産活用の可能性も含めて検討を進め、当該エリアに整備誘導していく施設や機能を明らかにしてまいります。

 次に、可変性や拡張性の担保です。ホールについてはフラットな空間を併設することで、利用用途が高まるものと認識をしております。ホールやフラットな空間での興行事業者をはじめ、さらなる事業者へのヒアリングや専門家からの知見や意見を伺いながら検討を進め、事業手法や用途、規模などを最適化するために変更できる可変性や将来の土地利用や施設の更新における持続可能性などの拡張性を盛り込んだ再整備事業計画に改定をし、民間事業者の創意工夫を引き出すことを担保してまいります。

 次に、用途構成のバランスと事業実現への決意です。再整備事業計画を改定する中で拠点施設で整備誘導する施設や機能の基本方針を明らかにし、その中で持続可能性を高める用途構成についてお示しをし、その後の事業者公募につなげてまいります。将来世代にわたり安らぎと刺激のある空間、誰にとっても居心地がよく、歩きたくなる、何度でも訪れたくなる空間の実現に向けた再整備事業計画にアップグレードをし、新しい時代の中野モデルと呼ばれるような、魅力あふれる拠点施設を整備誘導していく決意であります。

 次に、持続可能な財政運営についての御質問で、税制改正による区税収入への影響です。税制改正による令和8年度の区税収入額への影響額は、現時点で約2億円の減収と見込んでおります。令和9年度以降の区税収入額への影響額については、今後情報収集した上で試算をしてまいります。

 次に、税制改正の自動車関連諸税の影響についてです。令和8年度の与党税制改正大綱のうち、自動車関連諸税における主な項目は、環境性能割の廃止、自動車税及び軽自動車税の在り方、軽油引取税等の当分の関税率廃止が挙げられます。区財政に与える影響については、一部国から補填されると想定しておりますが、中長期的な視点では歳入が減少する見込みであります。

 次に、国の減税措置に対する財源補填の見通しについてです。国の減税措置による地方税の減収分については、国の責任で手当てされるものや地方財政措置において対応されるものなど、様々想定されています。国の動向を注視し、地方自治体の貴重な財源が補填されるよう、特別区長会等を通じて国に要望していくことを検討してまいります。

 次に、まちづくり事業の着実な推進の担保についてです。まちづくり事業を進めるに当たっては、国庫補助金をはじめとした特定財源の確保が不可欠であると考えております。昨今、全国的に国庫補助金の充当率が低くなっている傾向が伺えることから、まちづくりや基盤整備全般において国や都との連携にさらに努めるとともに、国や都の動向を一層注視しながら事業の着実な推進を図ってまいります。

 次に、ふるさと納税を通じた区の魅力発信についてです。区ではふるさと納税制度を区の魅力を発信する機会と捉え、区内事業者と連携した返礼品の充実や政策課題に即した寄付金の使い道の設定に取り組んできたところであります。今後は寄付金を活用した事業の成果を分かりやすく発信し、寄付者とのつながりを深めることで区のファンづくりと持続的なシティプロモーションの推進につなげてまいります。

 次に、スマートウェルネシティの取組についての御質問で、データ分析の考え方についてです。健幸ポイント等のポイント事業の実施に当たっては、国等が取組の効果にエビデンスがあると認めているものをKPIとし、自治体間比較ができる標準的なデータを分析することとしております。研究機関からは一定のデータ分析を経た上で、健康施策の展開に有効な分析について助言を受けながら検討をしてまいります。

 次に、健康無関心層への働きかけについてです。健康無関心層の行動変容には健康への関心を高める心理的な働きかけと自然と行動が変わる環境、仕組みづくりが必要と考えております。このため、インセンティブの付与や健康状態の見える化、ナッジ理論を活用した事業参加勧奨など、複合的に働きかけることによって健康に無関心な区民の意識や行動変容を促してまいります。

 最後に、コミュニティポイントの検証と改善です。コミュニティポイントはEBPMにつながるため、可能な限り定量的なデータが測れる事業を対象として導入することをしております。そのため、コミュニティポイントを導入した各事業において、産学官連携によるデータ分析等も活用しながら効果の評価と検証を行い、その結果を踏まえて見直し改善を行っていく考えであります。コミュニティポイントが区の政策課題の解決にどの程度寄与したかといった全体的な効果については、事業を一定期間運用した後に評価検証を行うことを想定しておりまして、その結果を踏まえ、見直し改善を検討してまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で立石りお議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 斉 藤 けいた

 1 ペットの同行・同伴避難の実効性について

 2 学校における動物の飼育について

 3 オンデマンド交通について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、斉藤けいた議員。

〔斉藤けいた議員登壇〕

○6番(斉藤けいた) 令和8年第1回定例会、日本維新の会の立場から一般質問を行います。質問は通告どおり、その他はございません。

 1、ペットの同行・同伴避難の実効性について。

 近年の大規模災害では、避難生活の長期化に伴う生活環境の確保が大きな課題となっています。ペットを理由に避難をためらう区民が一定数存在する現実は、命を守る防災の観点から看過できません。能登半島地震をはじめとする近年の災害では、避難所における生活環境への配慮や多様な事情を抱える世帯への支援の重要性が改めて示されました。ペットと暮らす世帯は区内でも身近な存在であり、災害時の対応について平時から具体的な体制を整理しておく必要があります。中野区では地域防災計画において同行避難を基本方針としていますが、方針があっても受入体制が具体化されていなければ区民の安心にはつながりません。また、区と中野区獣医師会は考え方を共有しているものの、衛生面やアレルギー対応、ペットのストレスなどの課題もあり、受入環境の整備が求められています。地域の資源の活用も含め、より具体的な体制整備が必要だと考えます。

 区内には動物の飼育・管理に関する専門教育を行う東京愛犬専門学校が立地し、動物管理や健康管理の知見と人材が集積しています。私はこれまで、こうした専門性を災害時のペット対策に活かし、既存避難所を補完する受入施設として活用する可能性を提案してきました。飼い主とペットが同一の空間で避難できる環境は、精神的負担の軽減につながるかと考えます。

 そこで伺います。動物専門学校を災害時のペット避難の受入施設の一つとして位置付け、具体的な協議及び協定締結に向けた検討を進める考えがあるのか、改めて伺います。

 受入対象は犬・猫を基本とし、併せて学校で飼育されている動物を主な対象とすべきだと考えます。区として対象とする動物の範囲をどのように考えているのか伺います。

 既存の室構成を前提に、人とペットの動線分離や衛生管理を踏まえた受入規模について、区はどのような基準を持っているのか、また現時点での受入可能数を想定しているのか伺います。

 中野区獣医師会との平時の役割分担及び災害時に想定する業務範囲について伺います。協定締結を前提とした場合、災害が発生した際の施設の開設の判断主体とそのタイミングについて伺います。ペットは多くの区民にとって家族の一員です。ペットを理由に避難を諦める区民が1人でもいる状況はあってはならないと考えます。だからこそ、方針を掲げるだけではなく、具体的な受入体制や役割分担を明確にしていくことが重要です。実効性のある体制整備を求め、この項の質問を終わります。

 2、学校における動物飼育について。

 学校における動物飼育は、子どもたちが命と日常的に向き合う数少ない体験的な学習機会の一つです。生き物の世話を通じて、命の尊さや責任、他者への思いやりを学ぶことは、教科書だけでは得られない重要な教育的価値を持つものと考えます。文部科学省の通知や学習指導要領においても、学校における動物飼育は教育活動の一環として位置付けられ、命の教育を支える取組として意義が整理されています。つまり、動物飼育は義務ではないものの、教育的意義が公的に位置付けられている学習活動であると認識しています。また、東京都では獣医師などと連携し、人的、専門的支援を行う小学校動物飼育推進校の取組が行われてきました。こうした事例から、適切な支援が伴えば、動物飼育は学校現場に定着し得ることが示されています。一方で、中野区の小学校20校のうち、哺乳類または鳥類の飼育に取り組んでいる学校は7校にとどまり、学校ごとに実施状況の差が生じています。学校任せでは継続が難しい中、推進校で蓄積された知見が区全体に十分に共有されていない点も課題だと認識しています。

 そこで伺います。学校における動物飼育について、引き続き各学校の任意の取組として委ねていくのか、それとも命の教育として、教育施策の一つとして区として位置付けていくのか、基本的なスタンスを伺います。その上で、希望する学校が手を挙げた場合には、人的・専門的支援と予算措置を組み合わせながら、学校間の格差が広がらないよう取り組みやすい環境を整えていく考えがあるのか、伺います。

 学校へのヒアリングなどを通じて、動物飼育に伴う経費や教職員の負担について、区としてどの程度把握しているのか伺います。あわせて、餌代や備品費、長期休業期間中の対応など、主な負担項目をどのように整理しているのか伺います。その上で、実施校の拡大を見据え、必要な経費や人的支援について一定の試算や分析を行い、実現可能性を踏まえた制度設計につなげていく考えがあるのか伺います。

 動物飼育に伴う専門的・心理的負担を軽減するため、中野区獣医師会との連携や推進校で蓄積された知見を活かしながら、学校任せとならない継続的な支援体制を構築していく考えがあるのか伺います。

 今後新設または改築される学校において、動物飼育を命の教育を支える教育環境の一つとして位置付け、希望する学校が取り組みやすいよう、屋外・屋内を含めた飼育環境について設計段階から一定の考え方を示し、学校と共有していく考えがあるのか伺います。

 区としての考え方を示さなければ、学校ごとの差が広がるおそれがあります。動物飼育は命と向き合う大切な教育です。学校任せにせず、区として支援の仕組みを整えるべきであることを述べ、次の項に移ります。

 3、オンデマンド交通について。

 将来の運転手不足や路線維持の課題が現実味を帯びる中、都内各区では予約に応じて運行するオンデマンド交通の実証実験が進められています。渋谷区や杉並区、練馬区では地域を限定した実証実験が行われる一方、豊島区では実証結果を踏まえ、本格導入を見送る判断がなされました。これらの事例から、オンデマンド交通は万能な施策ではなく、既存公共交通の維持を前提に必要性を見極めるべき施策であると考えます。中野区は、鉄道網などが充実しており、まずは既存公共交通を維持していくことが基本です。しかしその一方で、買物や通院の足が確保できなければ、生活そのものが成り立ちません。そのため、駅から距離のある地域や坂道の多い地域など、移動課題が想定されるエリアについては補完的手段の検討も必要であると考えます。恒久導入を判断する前段階として、実証実験により必要性や効果を検証すべきだと考え、伺います。

 オンデマンド交通について、直ちに本格導入を判断するのではなく、半年から1年程度の期間を区切った実証実験をすべきだと考えますが、区の見解を伺います。実証実験を行う場合、駅からの距離や坂道、高齢化など、移動課題が顕著化している地域に絞って設計することが重要だと考えます。区として地域特性をどのように把握しているのか、また対象を高齢者などに限定するのか、地域住民全体とするのか、基本的な考えを伺います。

 お隣の新宿区ではAIオンデマンド交通の実証運行が現在行われております。上高田や東中野など、中野区に近接するエリアが実施されていることから、区境に住む区民から対象地域に含めてほしい、運行エリアを広げてほしいといった声が上がる可能性もあります。そうした場合、近隣自治体との連携を含め、区としてどのように対応していくのか伺います。

 オンデマンド交通は、導入を前提とするものではなく、既存公共交通を維持した上で空白地域などを補完し得る選択肢の一つです。実証実験を通じ、必要性と費用対効果を明確に検証し、その結果に基づいて判断することを求め、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 斉藤けいた議員の質問にお答えします。

 初めに、ペット同行・同伴避難の実効性についての御質問で、動物専門学校の位置付けについてです。災害時において動物専門学校が有する動物管理棟の地域資源を活用できることは、重要性が高いと認識をしております。現在、動物専門学校をペット避難の受入施設として位置付けられるよう獣医師会と連携しつつ、動物専門学校との災害協定締結に向けた調整を進めております。

 次に、動物専門学校で受け入れるペットについてです。動物専門学校における受入可能なペットの対象は犬・猫等を基本と考えております。またウサギやモルモットなど学校で飼育している小動物についての取扱いについては検討を進めてまいります。

 次に、動物専門学校の受入規模についてです。ペットの受入れに当たっては、既存の室構成を前提に、人とペットの動線分離や衛生管理を確保することが重要です。受入可能数については、教室配置や運営体制を踏まえ、安全に運用できる受入規模について動物専門学校や獣医師会と検討を進めているところであります。

 次に、獣医師会との連携についてです。区としては平時から獣医師会と情報共有や課題整理を行い、総合防災訓練などによって連携体制を確認しておくことが重要だと認識をしております。災害時には獣医師会にはペットの健康管理や衛生面での専門的な助言を中心に協力をいただき、区は受入体制の整備や物資の提供など行政としての支援を担うことを想定しております。

 次に、動物専門学校開設の判断主体と判断時期についてです。施設の開設判断につきましては、災害時の避難所運営を管轄する区が主体となり、動物専門学校や獣医師会と連携して行うことが適切であると認識をしております。また、開設のタイミングについては、一時避難所でのペットの受入状況を踏まえ、必要性が生じた段階で判断することになると考えます。

〔教育長田代雅規登壇〕

○教育長(田代雅規) 私のほうからは、学校における動物の飼育についての御質問にお答えいたします。

 最初に、動物飼育の位置付けと支援の在り方についてでございます。動物飼育につきましては、学校の環境や児童・生徒の状況、保護者の理解などを踏まえながら、各学校が判断していくものであると考えております。動物を飼育することは、生命を大切にする心や思いやりを育む上で教育的効果は大きいと考えているため、今後も希望する学校が動物飼育に取り組めるよう、必要な支援について検討を行ってまいります。

 次に、動物飼育に伴う学校の負担と支援の枠組みについてでございます。動物飼育に伴っては、餌代等の必要経費の増加や長期休業期間中の飼育人員体制の確保、飼育環境の整備等が課題となっております。現在希望する学校には、実施状況や必要経費を把握し、予算配当しているところでございます。今後実施校の拡大に伴う必要経費や飼育人材確保等の支援の在り方について検討をしてまいります。

 次に、動物飼育校への支援体制の継続的な確保についてでございます。現在学校で飼育している動物は、中野区獣医師会の支援により無料で診療を受けられる仕組みを構築しております。また、研究指定校の知見や運営ノウハウは、研究発表会や広報物の配布等を通じて共有しております。今後学校へのヒアリングを通じてニーズを把握し、継続的な支援体制の必要性について検討してまいります。

 最後に、小学校の新校舎での動物飼育環境についてでございます。新校舎での動物飼育につきましては、設計段階から学校と相談の上、最適な飼育環境を検討してまいります。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) 私からは、オンデマンド交通についての御質問にお答えいたします。

 まず、オンデマンド交通の実証運行の考えについて。オンデマンド交通に関しては、現時点で実証運行を行う予定はございませんが、他区での取組については研究を続けております。今後中野区コミュニティ交通導入ガイドラインに基づく地域からの相談等がある場合には、オンデマンド交通も含めた様々な方策について地域とともに検討を行います。

 なお、公共交通としては、対象者を特定せず、誰もが乗れることを前提にいたしますが、高齢者や子育て世帯などの状況、坂道や代表的な施設の位置、他の交通への接続等を考慮して検討を行います。

 次に、隣接区の取組との連携についてです。公共交通サービスレベルが低い上高田地域と隣接する新宿区内でAIオンデマンド交通の実証運行が行われていることは、新宿区とも連絡を取り合い、認識をしております。今後中野区民から当該実証運行との連携等の要望が行われることがあれば、新宿区とも協議し、その可能性を検討してまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で斉藤けいた議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 井 関 源 二

 1 中野駅新北口駅前エリア再整備について

  (1)サーキュラー建築について

  (2)暫定活用、アダプティブリユースについて

  (3)その他

 2 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、井関源二議員。

〔井関源二議員登壇〕

○7番(井関源二) れいわ新選組の井関源二です。よろしくお願いいたします。

 先日の衆議院議員選挙では自由民主党が歴史的な議席獲得をされたということで、誠におめでとうございます。自民党高市政権は積極財政をうたっており、これはれいわ新選組と同じであります。皆さん御存じのとおり、我が国は先進国で唯一賃下げが起こっている国です。GDPもドイツに抜かれました。一人当たりのGDPは韓国、スペイン、スロベニアに次ぐ39位です。国債発行しても、防衛費60兆円もつぎ込むことなく、つぎ込んだとしても、アメリカの言い値で中古の兵器やオスプレイのような不必要な兵器を買うことなく、アメリカに80兆円も貢ぐことなく、株価が上がったといって円安にあぐらをかくことなく、ぜひ財務省と戦っていただき、失われた30年、これが失われた35年、40年にならないように、まことの経済復興を成し遂げる積極財政を切にお願い申し上げまして質問に移ります。

 なお、質問は通告どおり、その他の項目はございません。

 1、中野駅新北口駅前エリア再整備について。

 (1)サーキュラー建築について。

 私は常々定期借地権での再開発を主張しており、現サンプラザは更地にして、新しい施設を建設したほうが区民の方々に喜んでもらえる、区民の利益になると考えておりました。現サンプラザをそのまま再利用する陳情には、陳情を出していただいた方の思いを酌み、反対しないまでも退席しておりました。しかし、昨年11月20日に区役所1階ナカノバで開催されたシンポジウム「中野駅新北口エリアの可能性」に参加しまして、目からうろこが落ちる思いをしました。これは、更地にしない、現在の構造物、駆体を利用した第三の選択肢があるのではないかと。

 まず、サーキュラー建築とは何か。これは現存する建物を更地として考え、改築、増築する考え方です。再利用でもリノベーションでもない、全く新しい概念です。この日はゲストで登壇予定ではなかった建築業界では有名な東京大学の先生がいらっしゃっていて、横文字を使うな、簡単な言葉で表せという趣旨のことをおっしゃっていたのですが、これを表す簡易な日本語が思いつかないため、シンポジウムで紹介されたままのサーキュラー建築とさせていただき、シンポジウムの内容を御紹介します。

 大阪避雷針工業神戸営業所の建築物がありまして、所長さんが建て替えたいと竹中工務店に相談しました。しかし、竹中工務店に大阪本店チーフアーキテクトの山崎篤史さんという方がいらっしゃいまして、この山崎さん、シンポジウムのために大阪からわざわざ自腹で来ていただいたそうですが、大阪避雷針工業神戸営業所の所長の、次はこういう建築にしたいという要望を聞き、建て替えるよりも改築のほうがいいですよと説明しました。所長は最初難色を示したそうです。議会中継のライブ配信を御覧いただいている皆さんは、ぜひお手元のパソコンやタブレットで、大阪避雷針工業神戸営業所を検索してみてください。山崎さんも、口で言っても伝わらないので、更地から新築した模型と自分のサーキュラー建築の模型、二つ持っていくと、所長は「こっちがいい」と即決したそうです。このときは、更地から新築したほうが費用がかからない可能性があったのですが、やはりデザインが優れているからか、それでもこっちがいいと決定したそうです。逆に、所長さんから本当にこれができるのかと何度も確認されたそうです。

 どういった改築がなされたか。これを口頭で説明するのはなかなか難しいのですが、旧大阪避雷針工業神戸営業所には特徴的な丸い屋根がついており、その下の4階は社員の寮になっていたそうですが、着工時には使用されていなかったそうです。山崎さんはその丸い屋根がデザイン的によろしくないと考え、減築したそうです。そして1階から3階まで吹き抜けにし、採光のある屋根を造り、一部増築し、現在の営業所になったそうです。これは匠の発想ですね。壁なんかは旧営業所の壁の一部が残っていて、DNAが感じられるそうです。実際は、サーキュラー建築のほうが、更地にして新築するよりも価格が抑えられたそうです。さらに廃材の排出量、CO2の排出量も、更地にして新築にするより少なかったそうです。でも、これはたまたまそうなっただけで、最初からそうなるかは分からなかったそうです。

 山崎さんもおっしゃっていましたが、大阪避雷針工業神戸営業所とサンプラザでは規模が違います。サーキュラー建築にはなじまない可能性があります。調査したら、耐震性の問題が発生する可能性があります。一度更地にしてから建造するよりも費用がかかる可能性があります。もしかすると、現サンブラザの土台だけ使い、特徴的な三角形の駆体、これをぶった切ってしまうデザインになるかもしれません。リセット感が出過ぎて、現在のサンブラザの建物のデザインに愛着がある区民の方からはなじめない可能性があります。民間の施工主が採算の問題、その他の問題で手を挙げない可能性があります。

 しかし、この山崎さん、区と話をしたいと言っていただいているそうです。そして竹中工務店、どこかで聞き覚えがないでしょうか。そうです。この区役所の新庁舎を施工したのが竹中工務店です。もしかして新サンプラザと区役所新庁舎、親和性があるデザインが生まれるかもしれません。もしかして我々の想像が及ばないようなすばらしいデザイン、すばらしいアイデアの新サンプラザの設計ができるかもしれません。駄目なら駄目で違う計画を進めればいいと思います。しかし、第三の選択肢として一度話を聞くだけでも、聞いてもよいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。区の見解を伺います。

 (2)暫定活用、アダプティブリユースについて。

 続きまして、現サンプラザの暫定活用についてお伺いします。区は北側を駐車場として貸与する、デジタルサイネージを検討されているとのことで、それはとてもよい暫定活用だと思いますが、やはり2030年にも着工されると言われる再開発まで、現サンプラザの駆体自体が活用できるのかどうか。

 今、日本のみならず世界中で暫定活用、アダプティブリユースという考え方の施設が増えております。ウィキペディアによると、アダプティブリユースを直訳すると、適応型再利用で、「文化財などの建築物を移築や用途変更して保護と活用(商用使用)を両立する手法・制度のことで、リノベーションより文化性が高いものを指す」だそうです。これを適応型再利用と言うと、いまいちピンとこないですし、いちいち文化財などの建築物を移築や用途変更して保護と活用(商用使用)を両立する手法・制度と説明するのは長くなりますので、前出の東京大学の先生に怒られそうですが、アダプティブリユースと言わせていただきます。

 暫定活用、アダプティブリユースと検索すると、数々の事例が出てきます。中でも特筆すべきは、2019年に開業した横浜駅直結のアソビルです。これはもともと日本郵便が所有する横浜中央郵便局別館だったのですが、株式会社アカツキライブエンターテインメントがリノベーション、運営している複合型体験エンターテインメントビルになります。中でも面白法人カヤックと共同で期間限定で運営したうんこミュージアムYOKOHAMAが爆発的な人気が起こり、年間想定来場者数200万人を半年で達成したそうです。もしかして同僚議員の中でお子さんを連れて行かれた方もいらっしゃるかもしれません。今うんこミュージアムは横浜を離れ、東京、名古屋、沖縄で運営されております。

 こちらのアソビルがある横浜駅東口エリアは、エキサイトよこはま22の開発想定エリアにあり、事業化に支障がない期間での暫定活用なのですが、もともと5年の想定での暫定活用で民間に貸し、5年での収益化は難しいのではないか、手を挙げる事業者は現れないのではないかと思われていたそうですが、アカツキライブエンターテインメントが手を挙げ、見事に黒字での運営を達成しました。そして、昨今の再開発の長期化、頓挫、エキサイトよこはま22の開発は想定を大幅に超えてもいまだに着工していない状況です。その間アソビルは投資を回収し続けております。

 これを現サンプラザに当てはめると、2030年の想定される着工までの間、やはり規模やインフラの整備など、黒字化のハードルは高いのではないかと考えますが、何せ区の財源は使わないわけです。手を挙げる事業者がいるかどうか、聞くだけ聞いてみてはいかがでしょうか。何せ聞くだけなら無料です。事業がなされても無料です。そして2030年の将来、日本の経済がどうなっているか、誰にも分かりません。現在のように円安・物価高騰が続けば、建材・人件費の高騰、事業者の採算の難しさから、新サンプラザの再開発が2030年より延びる、再度頓挫する可能性があります。そういった事態が起こらないにこしたことはないですが、もしそういった事態となった場合も、事業者と契約を延長すればいいだけです。中野駅北口へのにぎわいを生み続けます。手を挙げる事業者がいなかったらいなかったで、区民に暫定活用は事業者がいませんでしたと説明するだけです。誰も損しません。手を挙げる事業者がいれば、それは歳入になりますから、区、ひいては区民には得しかありません。逆に、話を聞かない理由がありません。改めてお伺いしますが、手を挙げる事業者がいるかどうか聞くだけ聞いてみてはいかがでしょうか、区の見解をお伺いします。

 以上で私の質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 井関議員の御質問にお答えいたします。

 中野駅新北口駅前エリア再整備についての御質問で、中野サンプラザの改修と暫定活用に関するヒアリングについてです。区は旧中野刑務所正門の移築や中野区産業振興センターの再整備をはじめ、区有建築物の保存活用や長寿命化に取り組んでおり、そうした中で専門事業者等へのヒアリングなどを行っているところであります。中野駅新北口駅前エリアの再整備については、上位計画に基づく再整備であること、周辺地区と合わせて、バリアフリーの解消や緑空間、ウォーカブル空間の創出などに不可欠であることなどから、中野サンプラザを大規模改修して活用することを想定はしておりません。以上の前提から、中野サンプラザの修繕等は行っていないこともあり、大規模修繕に係る調査費用算定の段階においても専門事業者から相当難しいとの見解が示されているところでありまして、これ以上の調査等を行うことは考えておりません。

○議長(森たかゆき) 以上で井関源二議員の質問は終わります。

 以上をもって、質問は終了いたしました。

 これより日程に入ります。

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 第2号議案 令和7年度中野区一般会計補正予算

 第3号議案 令和7年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

 第4号議案 令和7年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

 第5号議案 令和7年度中野区介護保険特別会計補正予算

 第19号議案 仮称江古田三丁目重度障害者グループホーム等新築工事請負契約

(委員会報告)

 

○議長(森たかゆき) 日程第1、第2号議案から第5号議案まで及び第19号議案の計5件を一括議題に供します。

 

令和8年(2026年)2月9日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 河合 りな 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

2

令和7年度中野区一般会計補正予算

29

3

令和7年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

29

4

令和7年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

29

5

令和7年度中野区介護保険特別会計補正予算

29

19

仮称江古田三丁目重度障害者グループホーム等新築工事請負契約

29

 

○議長(森たかゆき) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 第12号議案 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例

 第13号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

(委員長報告)

 

○議長(森たかゆき) 日程第2、第12号議案及び第13号議案の計2件を一括議題に供します。

 

令和8年(2026年)2月9日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 河合 りな 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

12

中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例

29

13

中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

29

 

○議長(森たかゆき) 総務委員会の審査の報告を求めます。河合りな総務委員長。

〔河合りな議員登壇〕

○14番(河合りな) ただいま議題に供されました第12号議案及び第13号議案に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 第12号議案、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例は、議員報酬月額及び期末手当の額の引上げを行うものです。

 この条例の施行時期は、令和8年3月1日です。

 第13号議案、中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例は、区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料月額及び期末手当の額の引上げを行うものです。

 この条例の施行時期は、令和8年3月1日です。

 両議案は、2月9日の本会議において当委員会に付託され、同日に委員会を開会し、審査を行いました。

 審査の進め方として、両議案を一括して議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。

 その質疑応答の内容を紹介します。

 両議案が可決された場合、人件費はどのくらいの増額となるのかとの質疑があり、年間2,247万円余の増額となるとの答弁がありました。

 以上が、質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩し、取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が第12号議案に反対の立場から討論を行いましたので、御紹介いたします。

 中野区議会ではかねてより議員定数見直しの協議を行っており、その結果が出るまでは議員報酬の改定は行うべきではない、よって、第12号議案に反対するとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、議案ごとに順次採決を行ったところ、第12号議案については、挙手により賛成多数で可決すべきものと決し、第13号議案については、挙手により賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 以上で、第12号議案及び第13号議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(森たかゆき) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。斉藤けいた議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。斉藤けいた議員。

〔斉藤けいた議員登壇〕

○6番(斉藤けいた) 第12号議案、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例及び第13号議案、中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例について、反対の立場から討論を行います。

 今回の改定案は、中野区特別職報酬等審議会の答申を踏まえ、社会経済情勢や区の財政状況、他区との比較などを経て整理されたものであり、その検討過程及び答申自体は尊重すべきものと認識しております。また、特別職や議員の職責の重さを否定するものではありません。

 一方で、物価高騰の影響で家計の見直しを迫られているという声が区民から寄せられているのも事実です。答申は専門的立場からの重要な提言ではありますが、それをいつ実行するかは政治の判断であります。とりわけ特別職や議員の報酬は、区民の理解を得られるかどうかという観点から、慎重な判断が求められる領域であります。現在、中野区は将来を左右する大型事業を進める転換期にあり、財政の持続可能性が問われています。こうした状況を踏まえれば、今この時期に自らの報酬や期末手当を引き上げることが最適であるとは言えません。区民に負担や協力をお願いする局面においては、まず政治が自らに厳しい姿勢を示すことが大切であると考えます。

 なお、一般職、職員の給料改定については、区民サービスの維持向上の観点から賛成しております。

 以上の理由から、本議案には賛成できないことを申し上げ、反対討論といたします。

○議長(森たかゆき) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより議案ごとに分けて採決いたします。

 初めに、第12号議案について、電子採決システムにより採決いたします。

 上程中の第12号議案を委員長報告どおり可決するに賛成または反対のボタンを押してください。

〔ボタン押下〕

○議長(森たかゆき) 押し間違いはございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) ないものと認め、確定いたします。

 賛成多数。よって、上程中の第12号議案は可決するに決しました。

 次に、第13号議案について、電子採決システムにより採決いたします。

 上程中の第13号議案を委員長報告どおり可決するに賛成または反対のボタンを押してください。

〔ボタン押下〕

○議長(森たかゆき) 押し間違いはございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) ないものと認め、確定いたします。

 賛成多数。よって、上程中の第13号議案は可決するに決しました。

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 第6号議案 令和8年度中野区一般会計予算

 第7号議案 令和8年度中野区用地特別会計予算

 第8号議案 令和8年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

 第9号議案 令和8年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

 第10号議案 令和8年度中野区介護保険特別会計予算

 

○議長(森たかゆき) 日程第3、第6号議案から第10議案までの計5件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長青山敬一郎登壇〕

○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました令和8年度各会計予算に係る第6号議案から第10号議案までの5議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 初めに第6号議案、令和8年度中野区一般会計予算について説明いたします。

 令和8年度は、「子育て環境の充実、健幸でにぎわう、人と人がつながるまち、住み続けたくなる中野」の予算とするため、計画に基づく政策及び施設整備、社会情勢の変化を踏まえた区民生活に寄り添う取組について、限られた財源を優先的に配分した予算です。

 中野区に住む全ての人や、このまちで働き、学び、活動する人々にとって、平和でより豊かな暮らしを実現するため、職員一人ひとりが区民ニーズを的確に捉え、社会情勢の変化に対応し、区民生活に基軸を置いたサービスを展開することに重点を置いた予算です。

 第1条は歳入歳出予算です。

 歳入歳出予算の総額は2,126億9,400万円で、前年度に比べ176億9,800万円、9.1%の増となりました。囲町東地区市街地再開発事業補助に係る経費、文化施設改修工事及び上五こもれび公園整備等に係る経費、学習用端末リプレース関連経費、児童手当、公債費等が減となりました。一方で、中野四丁目新北口駅前地区都市再生土地区画整備事業補助に係る経費、義務教育施設整備基金積立金、学校施設改築工事に係る経費及び中野駅新北口駅前広場整備事業等に係る経費が増となりました。

 それでは、まず、歳入予算から説明いたします。

 特別区税は、所得や納税義務者数の増を見込んだことから、前年度に比べ22億4,000万円余、5.6%増の422億2,900万円余を計上しました。

 特別区交付金は、前年度に比べ46億円、9.7%増の519億円を計上しました。

 その他の交付金は、総額で144億3,800万円余を計上しました。前年度に比べ22億2,800万円余、18.2%の増となっています。

 地方消費税引上げ分の増収は、医療、介護、子ども・子育て等の社会保障施策に要する経費の一般財源分に充てています。

 分担金及び負担金は、保育園入園者自己負担金の減など、83.7%減の1億3,900万円余を計上しました。

 使用料及び手数料は、自転車駐車場利用料の減など、6.3%減の19億6,200万円余を計上しました。

 国庫支出金は、囲町東地区市街地再開発事業経費等の減など、13.4%減の350億4,700万円を計上しました。

 都支出金は、保育所等利用世帯負担軽減事業に係る補助金の増など、8.0%増の217億3,600万円余を計上しました。

 財産収入は、株式会社まちづくり中野21残余財産分配金の増など、230.0%増の13億3,200万円余を計上しました。

 寄付金は、前年度と比較し、29.4%増の2億7,700万円余を計上しました。

 繰入金は、まちづくり基金からの繰入れが増加したことから、18.9%増の189億3,500万円余を計上しました。

 繰越金は、20億円を計上しました。

 諸収入は、土地区画整理事業補償金積立金などの増により、263.5%増の75億7,000万円余を計上しました。

 特別区債は、鍋横区民活動センター整備など合計7件、33.4%増の151億2,500万円を計上しました。

 続いて、歳出予算の説明をいたします。

 まず、議会費ですが、人件費などの増により、0.9%増の9億1,500万円余となりました。

 企画費は、旧鷺宮小学校跡地及び平和の森小学校移転後の跡地の活用検討に係る経費などの増により、7.0%増の9億6,900万円余となりました。

 総務費は、退職手当などの増により、17.2%増の122億8,600万円余となりました。

 区民費は、もみじ山文化センター本館改修工事に係る経費などの減により、7.1%減の151億9,000万円余となりました。

 子ども教育費は、学校施設改築工事に係る経費などの増により、8.9%増の647億600万円余となりました。

 地域支えあい推進費は、鍋横区民活動センター整備費などの増により、7.7%増の117億5,500万円余となりました。

 健康福祉費は、介護給付及び訓練等給付に係る経費などの増により、1.2%増の368億6,000万円余となりました。

 環境費は、東京二十三区清掃一部事務組合への分担金などの増により、6.8%増の68億7,700万円余となりました。

 都市基盤費は、上五こもれび公園用地取得経費などの減により、7.1%減の99億7,500万円余となりました。

 まちづくり推進費は、中野四丁目新北口駅前地区都市再生土地区画整理事業補助に係る経費などの増により、5.0%増の248億9,300万円余となりました。

 公債費は、新庁舎整備などに係る償還額の皆減により、8.5%減の43億200万円余となりました。

 諸支出金は、義務教育施設整備基金などへの積立ての増により、72.1%増の236億6,000万円余となりました。

 予備費は、3億円を計上しています。

 以上の歳出予算を性質別に見ますと、義務的経費は854億8,400万円余となり、前年度より35億700万円余、4.3%の増となりました。これは、区役所新庁舎整備で起債した特別区債の皆減により公債費が減となった一方で、退職手当の増により人件費などが増加となったためです。

 投資的経費は、中野四丁目新北口駅前地区都市再生土地区画整理事業補助に係る経費などが増となったことから、6.2%増の451億7,500万円余となりました。

 その他の経費につきましては、繰出金が減少した一方で、物件費や積立金が増加したことにより、16.4%増の820億3,300万円余となりました。

 以上が、第1条、歳入歳出予算の説明となります。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは、第七中学校校舎新築その他工事など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めるものです。54の事項について新規に債務負担行為を設定しました。

 第3条の特別区債は、起債の目的、限度額などを定めるもので、総額151億2,500万円を計上しました。

 第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。

 第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項間で流用することを御承認いただくものです。

 以上が、第6号議案、令和8年度中野区一般会計予算の概要です。

 続きまして、第7号議案、令和8年度中野区用地特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は4億9,500万円で、前年度に比べ6億5,500万円、57.0%の減となりました。区債元金償還金が皆減となったことから減となっています。

 歳出につきましては、公債費は8,800万円余、用地費は江古田四丁目の都有地の取得など、4億600万円余を計上しました。

 歳入につきましては、繰入金8,900万円、特別区債4億600万円を計上しました。

 第2条の特別区債は、起債の目的、限度額などを定めるもので、4億600万円を計上しました。

 続きまして、第8号議案、令和8年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は346億6,700万円で、前年度に比べ9億9,400万円、2.8%の減となりました。

 歳出のうち、国保運営費は6.5%減の10億4,000万円余、国保給付費は5.4%減の202億7,700万円余、国保事業費納付金は1.9%増の128億6,800万円余を計上しました。

 歳入のうち、国民健康保険料は6.6%増の96億7,800万円余を計上しました。

 都支出金は、5.6%減の202億3,800万円余を計上しました。

 繰入金は、8.0%減の46億7,900万円余を計上しました。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは、国民健康保険資格確認書及び資格情報のお知らせ印刷・封入封緘業務委託など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めるものです。三つの事項について新規に債務負担行為を設定しました。

 第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。

 続きまして、第9号議案、令和8年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は、91億4,800万円で、前年度に比べ8億4,600万円、10.2%の増となりました。

 歳出のうち、広域連合納付金は10.3%増の90億2,300万円余、保険給付費は1億800万円を計上しました。いずれも東京都後期高齢者医療広域連合の推計に基づくものです。

 歳入のうち、後期高齢者医療保険料は13.4%増の53億9,300万円余、繰入金は6.1%増の36億2,900万円余を計上しました。

 続きまして、第10号議案、令和8年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は、266億6,700万円で、前年度に比べ8億2,200万円、3.2%の増となりました。

 歳出のうち、保険給付費は、介護サービス費給付の増を見込み、3.8%増の242億6,300万円余、地域支援事業費は1.5%減の12億600万円余を計上しました。

 歳入のうち、介護保険料は2.1%増の53億6,600万円余を計上しました。

 国庫支出金については減を見込んだ一方で、支払基金交付金と都支出金についてはそれぞれ増額を見込みました。

 繰入金は、8.7%増の50億9,400万円余を計上しました。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。介護保険料通知書等作成等業務委託について、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めるものです。

 以上、5議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(森たかゆき) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の第6号議案から第10号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。

午後4時44分散会

 

 

 

会議録署名員 議 長 森 たかゆき

       議 員 甲田 ゆり子

       議 員 いさ 哲郎