平成17年11月28日中野区議会本会議(第4回定例会)
平成17年第4回定例会本会議第3日(11月28日)
1.平成17年(2005年)11月28日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 いでい 良 輔 2番 伊 東 しんじ
3番 佐 野 れいじ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 たくや
7番 奥 田 けんじ 8番 近 藤 さえ子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 しんご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 橋 ちあき
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 むとう 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
21番 山 崎 芳 夫 22番 小 串 まさのり
23番 若 林 ふくぞう 24番 市 川 みのる
25番 岡 本 いさお 26番 こしみず 敏 昭
27番 飯 島 きんいち 28番 佐 伯 利 昭
29番 佐 藤 ひろこ 30番 来 住 和 行
31番 岩 永 しほ子 32番 篠 国 昭
33番 柿 沼 秀 光 34番 伊 藤 岩 男
35番 斉 藤 金 造 36番 大 泉 正 勝
37番 斉 藤 高 輝 38番 江 口 済三郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 昆 まさ子
41番 江 田 とおる 42番 池 田 一 雄
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 田 中 大 輔 助 役 内 田 司 郎
収 入 役 山 岸 隆 一 教 育 長 沼 口 昌 弘
区 長 室 長 寺 部 守 芳 総 務 部 長 石 神 正 義
総務部担当参事 橋 本 美 文 区民生活部長 本 橋 一 夫
子ども家庭部長 田 辺 裕 子 保健福祉部長 菅 野 泰 一
保 健 所 長 清 水 裕 幸 都市整備部長 石 井 正 行
拠点まちづくり推進室長 石 橋 隆 教育委員会事務局次長 金 野 晃
政策計画担当課長 川 崎 亨
本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 山 下 清 超 事務局次長 高 橋 信 一
議事調査担当係長 大 谷 良 二 書 記 黒 田 佳代子
書 記 永 田 純 一 書 記 荒 井 勉
書 記 岩 浅 英 樹 書 記 菅 野 多身子
書 記 廣 地 毅 書 記 西 田 健
書 記 鳥 居 誠 書 記 杉 本 兼太郎
書 記 松 本 桂 治 書 記 吉 田 哲 郎
議事日程(平成17年(2005年)11月28日午後1時開議)
日程第1 第66号議案 平成17年度中野区一般会計補正予算
第67号議案 中野区区民公益活動の推進に関する条例
第68号議案 中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例
第69号議案 中野区の債権の管理に関する条例
第86号議案 中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第87号議案 中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
日程第2 第70号議案 中野区勤労福祉会館条例の一部を改正する条例
第71号議案 中野区商店街の活性化に係る事業者の相互協力等に関する条例
第72号議案 中野区廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例
第73号議案 中野区浄化槽清掃業の許可及び浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例
日程第3 第74号議案 中野区女性会館条例の一部を改正する条例
第75号議案 中野区立高齢者福祉センター条例の一部を改正する条例
第76号議案 中野区社会福祉会館条例の一部を改正する条例
第77号議案 中野区授産場条例を廃止する条例
第78号議案 中野区立高齢者デイサービス施設条例の一部を改正する条例
第79号議案 中野区知的障害者生活寮条例の一部を改正する条例
第80号議案 中野区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
日程第4 第81号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例
第82号議案 中野区立妙生寺川公園条例の一部を改正する条例
日程第5 第83号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例
第84号議案 中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例
第85号議案 中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例
日程第6 議会の委任に基づく専決処分について
午後1時01分開議
○議長(高橋ちあき) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
11月25日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 むとう 有 子
1 障がい者の就労支援について
2 清掃事業のあり方について
3 その他
○議長(高橋ちあき) 最初に、むとう有子議員。
〔むとう有子議員登壇〕
○17番(むとう有子) 質疑に先立ちまして、テレビ放映はありませんが、無所属の会奥田議員が、子育て支援、東京工芸大学中野キャンパス図書館の地域開放、フィルムコミッション、ゼロ・ウェイスト宣言について、質疑いたしましたことを御報告いたします。
それでは、区民の方々から寄せられました御意見をもとに質疑いたします。
障害者の就労支援について、さきの国会で障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援する目的で障害者自立支援法が成立しました。この法の目指すところは、ノーマライゼーションの理念のもと、障害のある方の選択の幅を広げることにあると理解しています。
したがって、必要なサービスを本人の選択によって受けることが重要であり、すべての人が企業就労することを目的とした法ではないと思われます。施設サービスが必要な方には、より豊かな施設サービスが必要ですし、就職したいという人には、その機会を保障することが大切であり、自立イコール就職だけではありません。この考え方は、中野区においては、既に国際障害者年を契機に、1987年に中野区障害者福祉事業団を設立し、全国に先駆けて実現に向けて取り組んできた実績があると評価いたしております。
本法では、就労の事業形態として就労移行支援、就労継続支援、地域生活支援の三つのタイプをイメージした施設運営を描いています。厳しい財政状況の中、区民へのサービスが低下することなく、限られた社会資源を有効に活用するために、区は区内にある作業所の機能役割分担について、どのように考えているのでしょうか。具体的な計画をお聞かせください。
「完全平等と参加」をテーマとしたノーマライゼーションの総仕上げとして、さまざまな分野の取り組みが国レベルでは強化されていますが、「完全平等」とは、社会参加に向け、十分な療育、教育を受ける機会を平等に提供した上で、初めて成り立つものです。特別教育支援法、発達障害者支援法も施行され、今後10年の間に注意欠陥多動性障害、学習障害、高機能自閉症、高次脳機能障害の方々など、障害者手帳をもらえない就職困難者も、障害者としてのサービス対象になることが予測されています。現実に、国の職業リハビリテーション施策は、既に発達障害者の支援を開始しています。それらの区民ニーズに対応するために、中野区では、療育、教育、労働の一貫した支援体制の構築に向けて、どのような取り組みをしていこうとしているのでしょうか。具体的な計画をお聞かせください。
新しい中野をつくる10か年計画改定素案では、障害者の就労機会の拡大を項目化してはいますが、その取り組み内容は、既に障害者福祉事業団が実施していることばかりであり、拡大内容が見えてまいりません。ステップ2で、企業内授産事業実施とありますが、これだけでは先駆者としての中野区らしさが見えてきません。企業内授産事業については、既に中野区障害者福祉事業団が民間企業から事業受託しており、2002年12月から2005年3月までに就職者50人の実績を上げ、全国から注目を集めるばかりか、海外からも視察団が訪れています。今は、事業団から企業内授産事業は独立し、NPO法人WEL'S新木場が事業展開しています。
現在、民間企業には、従業員56人以上の企業に対して1.8%、公的機関については2.1%の法定雇用率が課せられていますが、中野区は身体障害者雇用に積極的に取り組み、その率は充足しており、その努力については評価します。しかし、ノーマライゼーションの視点にかんがみ、知的障害者、精神障害者が就業に向けて挑戦する機会の平等が保障されているとはいえないと考えます。
事業団から独立したNPO法人WEL'S新木場が、総務省の「公務部門における知的障害者の雇用調査研究事業」を受託して、11月21日から1カ月間、事業を実施しています。総務省人事・恩給局では、職員が知的障害者についての理解を深めるとともに、雇用に当たっての課題の発見と、その改善策の検討などに取り組むことにより、知的障害者の雇用にかかわるノウハウの蓄積を図り、公務部門での障害者雇用の推進に資するよう事業を実施しているとのことです。さらに、厚生労働省職業安定局においても、2006年1月に同様の職場体験実習を予定しているそうです。
今後、国においても、知的障害者雇用が実現されようとしている今、中野区でも障害者の就労機会の拡大が計画されているのですから、中野区としても、中野区障害者福祉事業団及びNPO法人WEL'S新木場が蓄積してきた障害者雇用のノウハウを活用し、他の自治体に先駆けて、知的障害者、あるいは精神障害者の雇用に取り組むべきではないでしょうか。事業化に向けてのお考えお聞かせください。
障害者の就労支援になくてはならない存在がジョブコーチです。現在事業団では、常勤2名、非常勤3名で頑張っておられます。しかし、非常勤の方々は賃金が安価ということもあり、仕事が身についたころ、常勤で雇用してくれるところへ転職なさる方も多々あるようです。就労機会の拡大を実現するのであれば、次年度予算には、最低でもジョブコーチ常勤もう1人分の予算をつけるべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。
障害者自立支援法をめぐっては、全国の障害者団体から、多くの不安や疑問の声が上がっています。来年4月の施行に向けて、本法が法の名に背くことなく、障害者が自立した地域生活が送れるよう、区の取り組みに期待し、この項の質疑を終わります。
続きまして、清掃事業のあり方について、とりわけ廃プラスチックの焼却についてお尋ねいたします。
去る11月18日付東京新聞に「区内、廃プラ全量焼却。08年度から可燃ごみ扱い、埋め立て減、処分場延命狙う」との記事が掲載されました。この記事を目にした区民の方から「プラスチックを燃やしたら、ダイオキシンが発生するのではないか。住んでいる地域では、プラスチックの資源回収をしているのになぜ」などの質問が寄せられました。この記事は、中央防波堤外側処分場が間もなくいっぱいとなり、23区で最後と言われている新海面処分場も30年ほどしかもたないとの推測から、その延命策が課題となっており、そのため現在不燃ごみとして埋め立てられている家庭ごみのプラスチックを、熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクルの名のもとに、清掃工場で焼却処理し、埋立処分量を減量化しようとすることを意味しています。
しかし、処分場の埋め立てに占める割合が高いと言われているプラスチックの焼却が、処分場の延命に果たしていかほどの効果があるのでしょうか。真実が知りたいと思い、私は処分場を所管している東京都環境局廃棄物対策部一般廃棄物対策課に問い合わせ、2004年度廃棄物等の埋立処分実績を提示していただきました。それによると、建設発生土や港湾、河川のしゅんせつ土などの土砂系のものが61.7%、上水スラッジ、下水汚泥などの都市施設廃棄物が2.2%、埋め立てに使う覆土材が6.6%、産業廃棄物が7.7%、そして私たちが排出する家庭ごみである一般廃棄物は21.8%でした。この一般廃棄物21.8%の中に、問題のプラスチックが含まれています。私の計算では、プラスチックは埋立処分場全体では、わずか12%にすぎません。これでは焼却したとしても、処分場延命の切り札にはなり得ません。
改めてお尋ねします。東京23区の2004年度埋立処分実績による埋立処分量全体に占める廃プラスチックは何%でしょうか。お答えください。
最終処分場延命を真剣に考えるのであれば、わずか1割のプラスチックだけに着目せず、6割以上を占める建設発生土など土砂系廃棄物の減量を第一課題に据えた上で、処分場を所管する東京都を交えて、総合的な検討こそ急務であることを指摘しておきます。
さて、プラスチック製品には、有機臭素系化合物や重金属類が使われていますが、メーカーの企業秘密として、今現在もその成分の全容は明らかにされていません。プラスチックは焼却によって、ダイオキシン類やベンゼン、トルエン、キシレン、ベンゾピレン、水銀、鉛、カドミウムなどの有害化学物質が生成され、さらに温室効果ガスである二酸化炭素を排出します。最新鋭と言われる焼却炉は、ダイオキシン発生を抑制するために高温焼却がなされていますが、重金属類は高温焼却によって気化するため、フィルターを素通りしてしまう危険性が大きく、環境汚染を悪化させ、人体への影響が大変懸念されます。
日本では、ダイオキシン類特別措置法によって、年に1度のダイオキシンの測定が義務付けられているだけなので、東京二十三区清掃一部事務組合は、年に1回ないし2回、4時間のみのダイオキシン測定しかしていません。本来であれば、第三者機関による測定や、連続常時測定を実施すべきです。既に千葉県流山市のクリーンセンターと、埼玉県所沢市の東部クリーンセンターでは、ダイオキシン連続サンプリング装置が設置され、稼働しています。なお、EUでは、重金属類の排出規制がとられていますが、日本では測定すらされていません。廃プラスチックへの重金属類の混入調査や、焼却した際の影響調査もしないまま、なぜ安全性に問題はないと言えるのでしょうか。このような状況下で、安全性の確保がなされないままでのプラスチック焼却は行うべきではないと考えます。中野区としては、プラスチック焼却による環境汚染や、人体への影響について、どのような認識をお持ちなのか。見解をお聞かせください。
10月14日の特別区助役会「廃プラスチックのサーマルリサイクル実施の検討」結果によれば、「23区各区が容器包装リサイクル法に基づいてリサイクルを徹底し、それでもなお残った廃プラスチック類に関しては熱回収を行う」とのことです。そうであるならば、建前としてのリサイクルではなく、まずは23区一丸となって、ペットボトルのみならず、その他プラスチックの資源化の徹底を図り、その後どれほどのプラスチックごみが残るのかを計量した上で、どうすべきかを検討するのが順序であると考えます。
まさに、今、拡大生産者責任を組み込む容器包装リサイクル法の改正作業が行われており、産業界を束ねる経済団体連合会と消費者が綱引きをしています。このような時期に23区が建前論をかざしても、廃プラスチックの焼却を認める方向転換は、メーカーにとって大変好都合であり、拡大生産者責任を求める方向から逆行するものであることを区長は認識すべきです。
また、サーマルリサイクル、つまり熱回収を免罪符にして、プラスチックを焼却しようとしていますが、熱回収率は平均で10%足らずで、到底サーマルリサイクルとは言えません。サーマルリサイクルとは、ドイツのように、75%以上の場合に選択する方法です。また、プラスチック焼却で発生するダイオキシンや、塩化水素を除去するための中和剤の増加や、それによる焼却炉の腐食による修理費の負担が増加すると指摘する専門家もいます。
以上のような問題点を踏まえ、まずは中野区のように、23区全体で容器包装リサイクル法に基づき、プラスチックの資源化に着手し、その結果を出すまではサーマルリサイクルと称するプラスチックの焼却はすべきではないと判断せざるを得ませんが、区長の見解をお聞かせください。
特別区助役会の検討結果によれば、2006年度から3年間かけて燃焼データの収集を行い、2009年度から全工場でサーマルリサイクルの本格実施をするとしていたものを、区長会総会で実証試験を2年間に縮め、2008年度を本格実施の時期に変更しました。そもそも危険な実証試験はすべきではありませんが、区長会総会では、いかなる根拠に基づき1年間早められたのか、区長に答弁を求めます。
また、プラスチック製容器包装回収の全区展開を目指す中野区の区長として、田中区長はプラスチックの焼却に関して、区長会でどのような御意見を述べていらっしゃるのでしょうか。お答えください。
ごみ質によって、燃え方も有害物質の生成も変わります。加えてプラスチック焼却で新たな有害物質が生成される可能性もあります。常に安全に公害の発生を抑制しながらのプラント運転には、経験に基づく熟練した技術が必要です。しかし、その重要性を軽視した清掃工場のアウトソーシングと称する業者委託で、清掃工場の安全性が担保できるのでしょうか。お答えください。
プラスチックを不燃ごみから可燃ごみに変えるという清掃事業の大転換が助役会で検討され、区長会で決められました。この二つの会は、区民も議員も意見を述べることはおろか、傍聴することもできません。なおかつ議事録もなく、検討の中身が全く見えない中で、結論だけが報告され、上意下達の現状です。清掃事業が東京都から区に移管される際に、清掃が身近になりますとのアナウンスが繰り返しなされました。しかし、身近になるどころか、検討の経過が不透明となり、密室での決定と非難されてもいたし方ない現状です。東京都の時代は都議会での議論を、区民は傍聴することも、要望事項を請願することもできました。区移管によって清掃事業が遠のいたとの印象を受けるのは、私だけではないはずです。清掃事業の区移管は、間違いだったと言わざるを得ません。
さて、この区長会ですが、全区分担金一律140万円で、年3220万円で運営されているそうです。事務局31人分の人件費は、特別区人事厚生事務組合から支払われているようですが、いずれにしても、私たち区民の税金が投入されている以上、区長会は公の会と言えます。ぜひとも区長会の議論が、区民に見える形となるよう、議事録を作成し、議事録の公開や区民が傍聴できるなど、区長会の公開性を高める方策を検討していただきたいと思いますが、区長の見解をお聞きします。
清掃工場は実質的には危険な化学薬品工場であり、危険な発電所であるとの認識に立ち、極力燃やすごみを減らし、焼却型清掃工場を減らしていく施策こそ、23区が一丸となって取り組む課題であることを申し添えて、この項の質疑を終了いたします。
その他で1点お尋ねいたします。このたび、中野区町会連合会の会長さんが藍綬褒章を授章されたことは、まことに喜ばしいことと思います。しかしながら、祝う会の発起人が「中野区長、田中大輔」となっていて、差出人及び返信先、連絡先が「中野区役所区民生活部地域活動担当」となっていましたが、一個人の祝う会に、区役所が組織として関わることは不適切と思いますが、区長の見解をお聞かせください。
また、これは区長の発案でなさったことなのでしょうか。あるいは、どなたかの判断でなさったことなのでしょうか。区長の発案でないとすれば、区長の事前了解を得てのことなのでしょうか。区長の答弁を求めます。
以上で終了いたします。持ち時間が短いため、早口で大変お聞き苦しいところがあったかと思いますが、しんしゃくしていただけたらと思います。端的で明快なる御答弁をお願いいたします。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) むとう議員の御質問にお答えをいたします。
自立支援法で福祉作業所がどうなっていくのかといったことについてであります。福祉作業所につきましては、平成18年10月から5年間の経過措置期間の中で、新体系に移行することになるわけであります。新たな事業の体系、これにどう対応して、どういう組み合わせで移行していくのがよいかといったようなことについて、利用されている皆様の特性でありますとか、区全体のサービスの配置を見きわめながら、考えていきたいというふうに考えているのが現段階であります。
それから、発達障害児者などへの一貫した支援をどう考えているのかということであります。発達障害児の支援につきましては、今後子ども家庭支援センターが調整機関としての役割を担い、療育や教育を含めた子ども関係機関からの情報を集約して、一貫した総合的支援を提供する、そういった体制の構築を目指しているところであります。また、(仮称)総合公共サービスセンターにおきましては、(仮称)地域子ども家庭支援センターを初め、保健福祉センターや新たな障害者自立支援制度に基づく相談支援事業者などを配置する、入れていく予定となっております。これらが密接に連携することによって、障害のある方のライフステージに対応した一貫した総合相談と、自立生活への支援体制を整備していきたいと考えているところであります。
それから、総務省が行っております職場体験実習事業についての御質問で、中野区としてもみずから知的障害者の雇用を行っていくべきではないかという御質問でありました。総務省が行っております知的障害者の職場体験実習事業、この目的については、公的部門で働く職員が知的障害者についての理解を深めるとともに、雇用に当たっての課題でありますとか、その改善策の検討などに取り組むことであるというふうに聞いているところであります。中野区といたしましては、この事業の成果に十分注目をしていきたいと考えているところであります。
それから、常勤ジョブコーチを雇用できるように予算措置をということでありました。障害者の就労機会の拡大は重要であるというふうに認識をしているところであります。ジョブコーチの動員について、来年度に向けて検討しているところであります。常勤であるか、非常勤であるかといった雇用の形態については、さまざま多様な形が考えられると思っておりますので、多様な形態の中から最も効率的なものを考えていきたいと考えているところです。
それから、廃プラスチックを埋立処分しているその処分量の割合についてという御質問であります。埋立処分場は、土砂などと廃棄物を明確に区画を区分して埋立管理をしているところであります。そのうち、廃棄物の埋立処分に割り当てられているのが、埋立処分場全体の約20%程度であるということは、御質問にあったとおりであります。廃棄物の埋立処分場に持ち込まれる廃棄物のうち、廃プラスチック、これが60%を占めているわけでありまして、廃プラスチックのリサイクルは、この埋立処分場の延命化にとって、必要なことと考えているところであります。
それから、プラスチック焼却の影響等についての御質問がありました。燃焼に当たっては、燃焼管理と廃ガス処理を適正に行うことによって、環境や人体への影響は法的規制値を十分に遵守することができるというふうに認識をしているところであります。また、重金属類なんですけれども、気化している鉛、亜鉛、水銀などの重金属については、バグフィルター、集じん機ですね、この集じん機の入り口温度を150℃に落とすということによりまして、固体化させて、集じん機で補修をしているということであります。
それから、23区全体のリサイクル、残った量はどれだけになるのか検証していくといったようなことを、まず踏まえるべきではないかといったような御質問がありました。23区として、廃プラスチックのサーマルリサイクルを実施するに当たっては、容器包装リサイクル法の趣旨を踏まえて、各区の責任で容器包装プラスチックの再生利用を進めることとしているわけであります。資源化できずに残る廃プラスチックの量については、こうした取り組みを進めた結果として把握できるものになると考えているところであります。
サーマルリサイクルに至るスケジュールを1年前倒しした理由は何かという質問でありました。分別基準変更に伴います移行準備期間といたしましては、3年ではなく2年で十分だといったような検討の結論に達したということでありますので、御理解をいただきたいと思っております。
それから、区長会で私がどのような発言をしてきたのかということであります。私は、区長会におきましては、中野区としてはペットボトルを含め、容器包装リサイクル法の廃プラスチックのリサイクルを十分に決定することが必要であると考えているということを、まずお話をしています。その上で、残る廃プラスチックについては、サーマルリサイクルとして熱回収を行う。また、サーマルリサイクルに当たっては、燃焼管理を適切に行うこと。また、エネルギー回収効率、これを十分に高めていく必要があるといった旨の発言をしているところであります。
それから、清掃工場のアウトソーシングについての御質問もありました。清掃一部事務組合は、23区の負担軽減を図るため、清掃工場のアウトソーシングを行うこととしております。清掃工場の技術的な管理業務については、現に業務委託を行っているところでありまして、その委託の範囲を拡大するものと考えているところであります。実施に当たりましては、工場の安全、安定的な稼働ができるように、受託者についても、工場運営に習熟した事業者を選定するとともに、各工場の実情に応じた技術の習得をさせていくという予定であります。
それから、関連して区長会の公開性についての御質問もありました。特別区長会で、区長会の決定というのは、議会での議決と異なりまして、全員一致で決めなければならないということであります。全員一致で決まったことが、それぞれの区長の決定したことになっていくというようなことでありまして、そのプロセスでの発言、意見交換については、さまざま意見調整の場面が必要となってきます。そうした自由の発言の場でありますとか、あるいは職員団体など他団体との交渉にかかわるような、微妙な問題というんでしょうか、そうした問題を扱うという側面が大きいというようなこと、さまざま勘案をいたしますと、いわゆる一般的な公開には、なかなかなじまないというふうに考えているところであります。しかし、区長会全体といたしまして、会議の内容については、それぞれの区長が責任を持って伝えるべきことは伝えていくということにしているところでありまして、今後も議論の内容について、お求めがあった場合には、十分な説明を行っていきたいというふうに考えているところであります。
それから、褒章の授章者の祝賀会の連絡先についてであります。このたびの授章は、国が町会自治会活動を評価したものであります。これは、今年度初めてこうしたことになっていったということでありまして、地縁の団体の自治、その活動を評価するという意味で、大変意義深いものというふうに考えております。区長として、そうした考えから祝う会の発起人に名前を連ねさせていただいております。また、授章の祝賀会については、日ごろから町会連合会の連絡取り次ぎなどの支援を行っている区民生活部が、便宜上連絡先となるといったようなことを、私どもで判断して決定したということであります。
○議長(高橋ちあき) 以上で、むとう有子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 北 原 奉 昭
1 国勢調査について
2 災害対策について
(1)災害時初動態勢について
(2)地域防災会について
3 区営住宅等について
4 商店街の振興策について
5 統合新校における学校施設整備について
6 その他
○議長(高橋ちあき) 次に、北原奉昭議員。
〔北原奉昭議員登壇〕
○4番(北原奉昭) 平成17年第4回定例会に当たりまして、自由民主党・民社クラブの一員として、通告に従いまして、質問をいたします。なお、一般質問の3日目ということで、一部質問が重なると思いますが、よろしくお願いいたします。
それでは、まず初めに、国勢調査について質問をいたします。
国政調査は、行政サービスを提供するために、その顧客である住民の情報を正確に把握するという目的で実施されてきました。大正9年以来、戦時中も中止することなく、5年ごとに実施された日本の国勢調査は、回収率や精度が高く、国際的にも高く評価されております。教育、住宅、交通、労働など、あらゆる施策の基本データとして不可欠であり、今日の日本の繁栄に大きく貢献してまいりました。また、国民の多くがその意義を理解しているはずであります。近年、流動人口の比率が高まる中野区において、この調査の持つ重要性ははかり知れないものがあります。
ことし10月に実施された国勢調査は、調査をめぐっての事件やトラブルが連日のように報道されました。個人情報保護法の4月施行以来、個人情報保護やプライバシーの重要性が公益性をもしのぐ風潮の中で、戸別訪問調査に当たられた国勢調査員の皆さんに、心から敬意を表します。そこで、質問いたします。
1、中野区は今回の国勢調査で、調査票の提出を封入方式といたしましたが、同様の方式で実施した自治体はほかにあったかどうか。2、前回の調査と比較して、苦情等の状況はどうであったのか。3、封入方式のため、調査員による調査票のチェックができず、記載漏れや未記入など前回と比較して多かったと思うがどうか。4、封入方式のため、回収した調査票の確認で、指導員や実施本部で相当の負担になったのではないかどうか。5、国勢調査は国の事務であります。委託金で賄うのが原則ですが、人的負担を含めた委託経費を上回る支出となったのではないか。6、実際に調査に従事した調査員からは、どのような意見が寄せられたのか。7、5年後の国勢調査は、個人情報の保護、オートロックマンションの増加、生活様式の多様化など、さらに厳しくなると思いますが、中野区の見解をお尋ねいたします。
次に、災害対策についてであります。災害時初動態勢について質問をいたします。
本年8月15日、9月4日と2回にわたり、夜間に発生した区内河川の氾濫は、妙生寺川、江古田川水系を中心に、護岸崩壊を初め、実に30数年ぶりという多くの浸水被害を出しました。特に、9月4日の災害は、激甚災害特別事業の指定を受けるほど大規模なものでありました。既に、さきの議会で多くの同僚議員が質問し、区も水害対策の見直しを発表したところでありますが、区が主催した妙生寺川水害にかかる説明会には、3会場で250人を超える区民が集まり、区民の関心の高さを示しました。災害対策は、近い将来発生が予想される首都直下地震や風水害等に、昼夜、休日を問わず、常に素早く対応できるものでなくてはなりません。災害時初動態勢の強化は、危機管理体制の十分な整備でありましょう。危機管理の要諦は、被害を生じさせないことと、あらかじめ危機を想定し、その対策を明確にしておくこと。どのような危機が生じても、確実な初期対応で、その被害を最小限にとどめることであります。
災害時において、重要な課題として災害要援護者対策があります。災害弱者と言われる方々への発災直後の救援救護が最も大切であり、緊急に取り組む災害対策活動であります。そのため、災害要援護者対策には、行政と地域との連携が求められます。現在、ひとり暮らしの高齢者など、災害時に救援を希望される方はいわゆる手挙げ方式で、登録者は約900名程度、推定対象者のおよそ10%にすぎないと聞いております。区は行政の責務として、自助の困難な方のために、災害時に備え、区が日常業務の中で把握している区内のひとり暮らしの高齢者や障害者の方を、平時からすぐに把握できるリストとして、災害用に整備する。そして、災害時には、そのリストをもとに、効率的、効果的な救援、救護活動を区と地域が協力して行う。そのために、個人情報保護の審議を得るなど、事前に必要な手続を行い、災害時に速やかに使用できるようにしておくことが必要であります。また、発災初期、区は地域と連携し、一刻を争うこの活動を最優先に実施できる災害要援護者救援隊など、災害対策組織を整えるべきであると思いますが、いかがでしょうか。そこで質問いたします。
1、区はこのような事前の仕組みの必要性について、どのように考えているのか。また、リストや態勢の仕組みを整備する考えはあるのか。2、災害要援護者救援隊を編成するなど、災害対策組織を整備する考えはないのかどうか。
次に、危機管理のための組織と幹部職員の警戒態勢であります。
災害に限らず、あらゆる危機的な場面において、初期の活動が極めて重要であります。発災直後の情報収集、収集した情報の分析、さらに的確な初期活動等、迅速な判断と的確な指示が必要とされます。そのためには、その下には権限と責任を持つ指揮者がいなくてはなりません。区長を初め災害対策本部の幹部職員が直ちに参集できないことも十分想定されます。そのために、発災直後に指揮できる人的体制の整備は不可欠であります。また、他区では危機管理体制の見直しが行われ、既に格上げで対応が強化されております。現在、23区のうち、危機管理組織は、部長級で5区、課長級で5区、係長級で1区、合わせて16区が危機管理組織を設置しております。我が中野区では、現在、防災担当課長が危機管理担当課長を兼務する体制であります。中野区では、以前、夜間や休日に管理職が輪番制で泊まるなど警戒態勢をとっていたと聞いております。危機管理上重要な態勢であり、区民にとっても安心できる態勢だと思います。しかしながら、平成15年度にこの態勢を廃止したと聞き、危機管理上逆行していると言わざるを得ません。そこで質問いたします。
現在、23区のうち13の区が管理職による待機当番制をとっています。中野区では、なぜこのような警戒態勢を廃止したのか。また、廃止することによる危機管理上の問題はなかったのかどうか。2、管理職による警戒態勢は、ぜひとも必要だと思いますが、今後何らかの態勢を整備する考えはないのかどうか。また、危機管理担当の組織的格上げを検討する考えはないのかお尋ねいたします。
次に、災害時に幹部職員が確保できたとしても、実際に災害現場で活動できる職員が確保されなければ、救援活動を円滑に展開することはできません。その大きな教訓が9月の水害で、避難所開設や情報伝達、情報不足など、多くの課題を残しました。災害現場における初期の災害対策活動の良否が区民の安全確保につながるのであります。
水害態勢では、さきの見直しで、大雨洪水注意報が発令された段階で、100名規模の緊急態勢をとることとし、その態勢の中に、職員住宅の職員を組み入れたと聞いております。職員住宅に入居する職員は、住宅費などで優遇されております。何のために優遇されているのか。まさに、中野区内に住み、災害における大きな役割を期待されているのではないでしょうか。区内に居住する職員はもとより、特に職員住宅に居住する職員については、より責任ある災害対策の要員として位置付けるべきだと考えます。災害時には、区内に居住する職員が最も迅速に災害対策活動に従事でき、区民の救出や救援に当たることができるわけですから。そこで質問いたします。
1、職員住宅居住職員の災害時の役割は、水害時にはさきの態勢に組み込んでいるようですが、震災時には、どのようになっているのでしょうか。2、災害対策用職員住宅として14名分あると言います。職員の被災も考えられる中で、この程度の人数で十分なのかどうか、お尋ねいたします。3、区は職員住宅を順次廃止しているようですが、今後、災害時の要員として、一定の職員住宅を整備するなど、区内居住誘導策の検討も必要だと思いますが、区の見解をお聞きいたしたい。
次に、地域防災会についてであります。
町会・自治会をベースにした地域防災会は、長期にわたり防災訓練を初め、街頭消火器や防災資機材の点検、防災意識の啓発など、地域の防災活動を担ってまいりました。しかしながら、毎年秋開催される中野区町会連合会主催、軽可搬消火ポンプ操法大会では、ポンプ操法出場防災会は、この2年で108町会中43町会、率にして約45%であります。防災資機材は配備されているものの使える人は少ない。防災会組織のマンパワーの不足は、災害時の機動力の低下につながり、地域防災上極めて重要な課題であります。行政と防災会が連携し、初期消火や早期の救出・救援活動、円滑な避難所運営などが求められておりますが、対応する防災会の現状は厳しいものがあります。9月の新聞紙上で民間防災士の記事を目にいたしました。地域の防災、救援活動のリーダーとなる民間資格であります。中野区内の特定郵便局長はほとんどがこの資格を持っていると言います。消防署は、既に数年前から防災ボランティアの育成を始めました。そこで質問いたします。
地域の防災力強化のためには、マンパワーが不可欠であります。防災会とこうした人々が協働できる、新たな地域防災の仕組みを検討すべきだと思います。また、最近、自治体みずからがある程度の専門的知識を持った防災リーダーの育成に乗り出すケースがふえていると聞きます。区の見解をお聞きいたします。
次に、区営住宅等についてであります。
中野区には、公営住宅法に基づく区営住宅が432戸、その他高齢者・障害者福祉住宅が156戸、区民住宅が162戸あります。区営住宅と高齢者・障害者福祉住宅は、低所得者向けの住宅であり、区民住宅は中堅所得者向けの住宅であります。いずれも入居希望者は多く、区民住宅の入居倍率は2ないし3倍、区営及び高齢者・障害者住宅の入居倍率は20から30倍にもなっております。入居を希望しても、なかなか入れない状況にあります。そこで質問いたします。
1、区営住宅には、所得制限があります。収入超過者の入居は認められないと思いますが、現在収入超過者の入居者数は何戸になるのか。また、どのように対応しているのか。2、区は税金や保険料の未収金対策に力を入れております。区営住宅や福祉住宅、また区民住宅の滞納家賃はどの程度あるのか。戸数とともにお聞きいたします。また、それに対し、区はどのように対応しているのかもお尋ねいたします。3、都営住宅の区への移管について、区民需要と維持管理の財政負担の観点から、今後どのように進めていこうとしているのかもお尋ねいたします。
次に、商店街振興策についてであります。
中野は、オフィスビルや中型商業施設が集積する中野駅周辺と一部の地域を除けば、ほとんどが住宅街と商店街が近く、共存共栄し、良好な住宅街と良質な商店街を形成していました。区内人口の減少や景気低迷、消費者ニーズや営業形態の多様化、交通利便性の向上などの複合的要因により、今日の商店街は、イベント事業やアーケード、街路灯の維持管理事業に対する中野区の助成制度があるにもかかわらず、ますます元気がなくなるばかりであります。もはや後がありません。商店主と商店会の悲鳴があちこちから聞こえてまいります。中野区商店街連合会の資料によると、区商連会員数はこの6年間で約2割(700店)も減少し、商店会はこの10年で10が解散しました。ことしも既に2商店会が解散し、会員数も100店を超す減少が見込まれております。また、商店会未加入の商店の減少は、さらにこれを大きく上回るものと推定されます。
中野区の産業のおよそ90%を占めると言われる中小零細商店の浮沈は、今後の区財政にも大きな影響を与えかねないし、商店会の衰退は地域社会の空洞化につながり、区民生活の将来に大きな不安さえ投げかけております。
新しい中野をつくる10か年計画によると、「活力と地域の交流がある商店街の展開」の中で、地域コミュニティの核として、また、まちづくりの観点から、商店街の活性化を目指している。本議会に提出される「中野区商店街の活性化に係る事業者の相互協力等に関する条例」で、ようやく行政も重い腰を上げてくれたのではないかと期待しております。既に練馬区や板橋区では、今年度から経済産業部を新設し、産業振興に対する取り組みを強化しております。そこで質問をいたします。
1、区は街路灯などの維持管理事業や元気出せ商店街イベント事業、空き店舗対策に対して、合わせて年間7600万円の助成金を支出し、商店街を支援してきました。例えば、空き店舗活用事業については、3年間のサンセット事業として開始し、既に最後の3年目を迎えております。この事業は、商店街の空き店舗解消による活性化と、区内での店舗による創業支援を目的として、1年間の店舗家賃の一部助成を行ってきたものであります。こうした事業を含め、助成金の費用対効果を検証し、助成のあり方など見直しを図り、総合的な支援策の検討を急ぐべきだと思いますが、考えをお聞きいたします。2、区の施策を実行し、成果を上げるためには、その分野の実態調査が不可欠であります。青年と高齢者の消費者ニーズ調査は、平成14年度に行われておりますが、全区規模の商業調査は昭和54年度に行われたきり、区としては実に25年もの長期にわたり、1回もしておりません。予算もあるでしょうが、専門家を交え、区商連と区の協働による全区規模の調査を早急に実施する必要があると思いますが、考えをお聞きいたします。3、世田谷区では、商業課の職員が「商店街未加入ゼロを目指す世田谷区」と印刷された名刺を持って、商店街の活性化に区を挙げて取り組んでおります。個々の商店や商店会の自助努力は申すまでもありませんが、中野区も他区の先進的な事例を参考に、優良商店街の視察、商店会リーダーの育成、さらに将来を見据えた新たな活性化事業の構築・推進に向け、より以上に区が積極的にかかわる時期に来ていると思いますが、見解をお尋ねいたします。
最後に、統合新校についての施設整備であります。
1、区立小・中学校再編計画の決定とともに、前期再編に向けての準備が本格的にスタートいたします。統合新校の開校準備のために、学校統合委員会が早ければ今年度中に設置されると言います。学校統合委員会は、いわゆるソフト面を中心とした役割を担うことになり、スムーズな統合を実現するために重要であり、その責任は重いと思われます。もう一方、統合新校開校のための改築・改修などの施設整備は、さらに重要な課題であります。統合新校は、学校として長期にわたり使用されるものであり、将来の学校教育に大きな影響を与えるものであります。教育委員会は学校再編計画の中で、校舎の改築を行う場合、機能的にも、構造的にも、規模的にも望ましい水準で計画する必要がある。文部科学省が定める基準が改定され、充実した施設が求められているとしながらも、中野区の公立学校の敷地は、一般的に小規模なものが多く、望ましい水準での改築が困難なものも少なくない。さらに、住宅地が多く、日影規制の影響も受けることから、現在の敷地では、必要な規模を有する改築が難しい学校も存在すると問題点を述べております。そこで質問いたします。
1、前期再編計画中、開校予定の統合新校において、こうした問題を抱えている学校はあるのか。改築・改修を含めてお尋ねいたします。2、学校における児童・生徒数と学校施設の敷地や規模は、学校教育上極めて重要な問題であります。区立小・中学校の人口推計で、平成26年までの推計値が示されているものの、警察大学校等跡地利用計画の進展や、統合新校周辺の大規模集合住宅の建設が予想される地域もあります。推計値をある程度上回る児童・生徒数で施設整備を考える必要があると思いますが、見解をお聞きいたします。3、新しい中野をつくる10か年計画では、児童館での遊び場事業や学童クラブを小学校で展開するために、順次小学校内に施設の整備を進めるとしております。学校施設の有効利用は評価できますが、そうした事業をすべて行うための施設整備が可能かどうか、考えをお聞きいたします。4、先月、文教委員会では、平成15年4月開校の愛知県半田市立さくら小学校を視察し、年々進化する学校施設と、そこで学ぶ子どもたちの姿に感動いたしました。中野区も統合新校の開校に当たっては、新しい学校のあり方、新しい校舎のあり方の視点を持つべきだと思いますが、考えをお聞きいたします。
以上で、私のすべての質問を終わります。理事者におかれましては、ぜひともわかりやすく、かつ熱意ある御答弁をお願いいたします。どうもありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 北原議員の御質問にお答えをいたします。
まず、国勢調査についてであります。項目の幾つかの点については、総務部長の方からお答えをいたしますけれども、総括的に私の方から一言申し上げます。今回の国勢調査の実施に当たりましては、中野区町会連合会の御協力をいただき、各町会から調査員の推薦をいただいたところです。約3,000名の調査員の確保ができました。調査員の皆様には、この調査は国における極めて重要な人口等に関する基本調査という認識のもと、さまざまな要因から調査困難な状況にもかかわらず、適切に対応していただいたというふうに考えております。おかげさまで区民からの苦情も、前回と比べれば、大幅に減少をし、既に調査票の回収等は無事に終了したところであります。現在、集計作業を行っているところでありますが、調査員の皆様には、この場をかりまして御礼を申し上げたいと考えております。
また、国勢調査の今後のあり方といったようなことについてであります。国勢調査に要する経費については、すべて委託金によって賄われているところでありまして、区の一般財源からの支出はないわけであります。次の調査はどうなるかということですが、次回の調査がどのような形で行われるかは、現在まだ想定できないと考えておりますが、国民の生活環境の変化でありますとか、個人情報の保護に対する関心の高まりなど、社会のさまざまな動きを踏まえた適切な方法によって実施をする必要があるというふうに考えております。
それから、災害対策についてであります。災害要援護者のリストを具体的に活用できる方策として、手挙げ方式を採用しているわけですけれども、登録者数が少ないといったようなこと、そうした問題についてどう考えているかということであります。まず、手挙げ方式について、なかなか広がっていかない現状にありますことが一つございます。また、「元気でネット」というのを一方で地域の中での支え合いの仕組みとして立ち上げているところですが、これについてもなかなか広がっていかないといったような悩みも抱えているところであります。そうしたことをあわせて、新たな地域の中での支え合いの仕組みを強化するような、そうした体制、取り組みを検討しているところであります。地域の皆さんの御協力を得ながら、この検討を進めていきたいというふうに考えているところであります。
それから、そういったことと関連で、災害要援護者に対する救援活動、このための救援隊を編成するなど、組織を整備する考えはないかということであります。今回の水害を踏まえまして、ひとり暮らし、障害者の方への対応につきましても、現在見直しを行っているところであります。そうした中での検討を行っていきたいというふうに思っております。
それから、管理職の宿直制度を廃止したことについてであります。これについては、専門職の防災行政無線情報連絡員2名が365日、24時間常駐しておりまして、連絡体制をとっているわけであります。このことに加えて、中野区内及び隣接区に居住しております管理職によって、緊急災害対策本部長室体制というのを設けまして、初動態勢を整備したところから宿直の制度は廃止をしたものであります。この体制をしっかりと強化、推進をしていくということを考えているところであります。
それから、区の危機管理体制についてであります。区の危機管理体制というのは、自然災害それから健康被害、あるいは重大な事件・事故に対処する災害対策本部、それから健康危機管理対策本部、それから危機管理対策会議をもって対応を行っているところであります。こうした危機管理全体の事務局機能を、防災の担当があわせて所管をしているわけでありまして、この危機管理の体制そのものについて、防災の担当の分野がしっかりと機能しているということによって、円滑に体制が整備できているというふうに考えております。
それから、防災住宅に居住している職員の位置付け等についてであります。今回、設置いたしました夜間休日緊急配備体制、こういうものを設置したわけですけれども、これについては集中豪雨に対する初動態勢の強化を図るところから、防災住宅職員を避難所開設運営の要員と位置付けたものであります。そのほかの職員住宅の居住職員につきましても、他の分野も含めて、要員として位置付けを行っております。それから、震災等を含みます災害発生時の要員につきましては、区内在住や近接区在住職員を対象に幅広く体制をつくっているところでありまして、迅速な初動態勢を確保するための参集訓練なども実施しており、また今後も予定しているところであります。
それから、防災リーダーの要請についてであります。防災リーダーの育成事業としては、現在、防災会役員を対象に防災講習会を開催しているところであります。また、今後は防災会役員だけではなく、広くPTAでありますとか、地域団体にも呼びかけて、地域防災力の強化に結びつけたいと考えているところであります。また、そうしたリーダー要請のあり方について、これまで行っている以上に効果的な方策がないかといったようなことについても、鋭意検討を行っていきたいと考えているところであります。
私からは以上であります。その他につきましては、それぞれの担当の部長の方からお答えをいたします。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは、国勢調査について、実施の内容について御答弁させていただきます。
まず、今回の国勢調査、中野区は調査票の提出を封入方式といたしました。また、中野区と同様な封入方式とした自治体でございますが、23区では目黒区、世田谷区、練馬区の3区でございました。そのほか聞いているところでは、横浜市、川崎市などが採用したということでございます。また、今回の調査によりまして、苦情等につきましては、先ほど区長から答弁したように、前回との比較では、大幅に減少したというふうに認識してございます。また、記入漏れなど、これは前回と比べて多いという感じはございますが、一方で封入による提出のために、これまで記入していなかった事項、こういったことについても記入漏れが減少したというような印象は持ちます。また、実際に調査に従事した調査員からはどのような意見が寄せられたのかということでございますが、今回終わってから、調査員のアンケートをやってございます。そのアンケートによりますと、若い人の協力が得られるように、さらにテレビ等によるPRを積極的にやってほしいという意見、またオートロックマンションや単身世帯、外国人を含む世帯などでは、調査票の手渡しができないということが多い、世帯構成の把握が難しかったという意見がございました。また、個人情報保護法の施行などで、プライバシーに敏感な区民への対応、これについては神経を使ったと。今回、封入方式であったために、無用なトラブルは回避できたと思うというような意見が寄せられました。また、調査票の内容の確認だとか、集計につきましては、現在実施本部を中心に指導する職員が進めているところでございます。スケジュールに沿って対応していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、区営住宅等につきましての御質問にお答えをさせていただきます。
区営住宅、現在13団地、432世帯が入居しておるところでございます。その中で、入居者の所得要件を有せずといいますか、超過をしているということになるわけですが、区営住宅の明け渡しの努力義務を有する収入超過者、これが33世帯、また区が明け渡し請求をすることができるとされております高額所得者、これが4世帯ということでございます。収入超過者や高額所得者に対しましては、他の公的住宅、例えば公社ですとか公団の住宅の募集案内等の情報を提供して、自主的な退去、明け渡しを促しているということとあわせまして、退去までの間は近傍同種の家賃額を基準にした使用料に切りかえているというところでございます。今後、高額所得者に対しましては、東京都の対応事例なども参考にしながら、明け渡し請求の実施について検討していくことが必要であると考えております。
また、家賃を滞納している世帯数と滞納額でございますが、平成16年度末現在で区営住宅これが22世帯で約683万5,000円、福祉住宅これが18世帯で約155万9,000円、区民住宅が17世帯で約340万3,000円というところでございます。こうした世帯に対しましては、督促状や催告書を送付するほか、電話や訪問、また呼び出しによります納付指導を行っております。特に、一括納付が困難な入居者につきましては、分割納付の誓約書の提出をお願いをし、計画的に滞納家賃を納めるよう指導をしておるところでございます。
次に、都営住宅の区の移管でございますが、これにつきましては、都区合意に基づきまして、移管対象とされておりますおおむね100戸程度の団地の中から、主として比較的建設年度が新しく、当面大規模修繕、経費等が余りかからない団地、または建てかえ時に住戸数の増大が見込まれる団地などを、これまで受け入れをしてまいりました。今後は、都営住宅の移管につきまして、将来の建てかえや維持修繕など、一定の財源負担はあるものの区として住宅政策を進めていく上で、必要な資源を確保するという観点から、一定戸数の移管は受け入れていく考えでございます。
〔区民生活部長本橋一夫登壇〕
○区民生活部長(本橋一夫) 商店街振興策についての御質問にお答えをいたします。
商店街を取り巻く環境は厳しさを増しており、これまでの商店街振興の取り組みでは、期待される効果を上げることは難しくなっていると認識しております。これからは商店街が○○のある商店街、○○ができる商店街、○○を目指す商店街など、それぞれ具体的なコンセプトを持って、個性のある商店街づくりに取り組むことなどが求められていると考えております。区といたしましては、商店街のこうした取り組みを効果的に支援していくなど、積極的なかかわりをしていく必要があると考えております。今定例会で商店街の活性化にかかる事業者の相互協力等に関する条例を提案いたしますのも、そのような認識に立ったものでございます。具体的な支援策につきましては、効果的な支援ができるよう、商店街関係者とも十分協議しながら、検討してまいりたいと考えております。
また、商店街の実態調査についてもお尋ねもございました。
中野区商店街連合会では、これからの商店街の有効な活性化策を立てるために、みずから商店街の実態調査を実施しようと計画していると聞いております。区といたしましては、この区商連の主体的な取り組みに対しまして、調査内容の検討や調査の実施などに協力をしていく考えでございます。
以上でございます。
〔教育委員会事務局次長金野晃登壇〕
○教育委員会事務局次長(金野晃) 学校再編計画につきまして、統合新校における学校施設整備のお尋ねについてお答えいたします。
まず、統合新校で望ましい水準の校舎が確保できるのかということでございます。学校再編計画におきましては、学区域内の位置や、あるいは敷地面積等を考慮して、統合新校となる学校を選んでおります。改築する学校、改修する学校とも望ましい規模の施設が確保できると考えております。
次に、学校の規模を考える際に、人口推計値との関係でございます。ある程度人口推計値を上回る規模の施設が必要ではないか、余裕が必要ではないかということでございます。
統合などによって、規模が大きくなる学校につきましては、普通教室や通常の特別教室のほか、少人数指導のための教室、あるいは特別支援教育のための教室など、必要な教室数を十分確保していく必要があると考えております。
学校規模の推計につきまして、警察大学校跡地についてのお尋ねもございました。
私ども、学校規模の推計に当たりましては、警察大学校移転跡地開発による人口増を見込んで推計をしているものでございます。それ以外の集合住宅の建設などによるこれからの人口増につきましても、情報収集に努め、校舎規模の確保について、適切に対応してまいりたいと思います。
次に、遊び場機能の小学校での展開についてのお尋ねでございます。
小学校に子どもの遊び場機能、あるいは学童クラブの機能を導入するということにつきましては、そのために学校内に一定規模の専用スペースが必要になると考えております。現在の小学校の中には、校舎に十分なスペースを確保できない学校もあるという状況でございます。したがいまして、遊び場機能等の導入につきましては、施設的に条件の整う学校から進めていき、それ以外の学校につきましては、増改築などに合わせての導入を考えたいと思っております。
次に、統合新校の改築について、しっかりした視点を持つべきだというお尋ねでございます。
学校の改築に際しましては、これからの新しい学校をどのような校舎にしていくかなど、施設整備の考え方をつくることにしております。来年度には検討をまとめて、校舎の改築に反映していきたいと考えております。
○議長(高橋ちあき) 以上で、北原奉昭議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時17分休憩
午後2時42分開議
○議長(高橋ちあき) 会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 大 内 しんご
1 東京オリンピック招致について
2 浸水被害を受けないための建替等の支援について
3 野方駅北口開設の進捗状況について
4 その他
○議長(高橋ちあき) 大内しんご議員。
〔大内しんご議員登壇〕
○10番(大内しんご) 平成17年11月28日、第4回定例会に当たり、自民・民社クラブ議員団の一員として、質問させていただきます。
最初に、先週、広島県で小学校1年生の児童が誘拐され、殺害されるという痛ましい事件が起こりました。このことに関連して、子どもの安全対策についてお聞きをいたします。
次に、2016年夏季五輪招致について、石原東京都知事の発言がありましたが、中野区として、この実現すれば21世紀の一大イベントとなる東京オリンピックの招致について、積極的に取り組むべきと思いますので、区長の考えをお聞きします。
3番目に、この夏、妙正寺川などの氾濫により、700件以上の床上浸水が起きました水害に関して、今後、このような浸水被害を受けないための建てかえ等の支援策として、高床工事助成制度の早期実施について質問いたします。
四つ目に、野方駅に関連をし、10か年計画に示されておりますが、いよいよ18年度予算では、用地取得にかかる費用、数億円の計上がされるであろう野方駅北口開設、また、同時に建設される駅舎のバリアフリーの進捗状況についてお聞きをいたします。
最初に、子どもの安全対策について、質問をいたします。
先週、広島県で下校中の小学校1年生、7歳が誘拐され、殺害されるという痛ましい事件が起こりました。通夜は24日、しめやかに営まれたそうでございます。関係者によると、ひつぎの上には、かわいがっていたうさぎのぬいぐるみや、ハローキティの財布、文房具などが供えてあったそうです。改めて早期の事件解決と、亡くなられたお子さんの御冥福を心よりお祈りをいたします。
私にも、小学校にかけがえのない娘が通っております。このような事件が起きるたび、とても他人事とは思えず、心から怒りを覚えます。今後、このような事件が起きないよう、教育委員会はもちろん、地域やPTAも、子どもの安全確保に取り組まなければなりません。子どもたちが安心して暮らせるまちづくりに向けて、早急にさらなる対策を講じていく必要があると思います。
今回の事件、1年生の≪記載削除≫ちゃんは、この9月に広島市に転校してきたそうですが、前からランドセルに防犯ブザーをつけていて、親しい友達に「何かあったら、ブザーを押すんだ」と話をしていたそうです。しかし、11月26日の新聞の報道によると、このブザーも電池切れで自宅に置いてあったとのことです。中野区でも、防犯ブザーを2年前に全児童・生徒に配付をしましたが、ただ持っているだけで、いざというときに使用方法がわからないといった声も聞こえてきております。学校現場では、さまざまな機会に交通安全や不審者の対応について、児童・生徒に指導していると思いますが、再度この防犯ブザーの使用方法などについて、実際の場面を想定した実地の訓練を行うよう、全小・中学校に指示するべきだと思います。教育長の責任ある答弁をお伺いをいたします。
次に、保育園や幼稚園、学校の安全対策についてお伺いをいたします。
広島市の今回の事件もそうですが、事件は日中、しかも比較的人通りの多い道路で起こっています。現在、朝の登校時間については、小学校PTAの御協力をいただき、学校周辺の要所要所に保護者が立ち、交通安全や不審者の発見に努力をいただいております。しかし、下校時や学童クラブからの帰り道については、児童が1人となる機会も多くなり、不審者に狙われやすい状況にもなっております。人目の届きにくいことも、やはり原因になっております。現に、広島の事件では、ほとんど目撃者もなく、どのような状況で連れ去られたのか、いまだに不明といった状況であります。中野区でも、多くの地域の安全・安心パトロールのグループが活動していますが、こうしたグループの方たちだけではなく、地域のすべての人がこうした安全・安心に関心を持って取り組んでいく必要があると思います。そのために、安全・安心パトロールのグループの方、警察はもちろん区として、具体的な行動が今必要なのではないでしょうか。保育園や幼稚園、学校にスクールガードを配置するべきだと、議会や区民の要望に対し、区は多額の経費がかかる、みずからの身はみずからが守るなどというお題目、それを述べるばかりで、実際何も具体的な行動がなされていないように思います。特に、10か年計画の改定素案では、子どもの安全対策の強化と、わずか6行ほどの文章が書かれておりますが、何一つ具体的な取り組みがあるようには感じられません。次世代を担う幼児や児童・生徒の安全を、区は一体どのように考えておられるのか。児童館や学童クラブをどうするかとか、学校をどう再編するかといったハード面の計画は示しても、大事なソフト面の対策がないように思えます。
行政が、みずからの身はみずからが守るべきであるということを強調するならば、私も行政の監視をする議員として、地域や子どもの安全について、区に積極的に対策を提案し、残った任期の中で対策が実現できるよう、しっかりと取り組む決意であります。そこで、早速提案させていただきますが、第3回定例会の水害対策の補正予算で、庁有車を5、6台購入し、そのうちの2台をパトロールカー仕様とする説明を受けた記憶があります。このパトロールカーをせめて月曜日から金曜日の日中に、区内の南北に分け、保育園や幼稚園、学校を中心に巡回させることを行うべきであると考えます。また、これらのパトロールカーの乗務員は、できれば警察のOBの方にお願いすることとすれば、単に巡回するだけではなく、不審者の発見や地域での防犯相談など、機動的に対応できると思います。こうしたことにより、区民の防犯意識は高まり、そして不審者への抑止力にもなり、結果、子どもの安全・安心が高まることにつながることになると考えます。せっかく、パトロールカー仕様の車があるのですから、警察にもお願いをし、警察のOB職員を一定期間採用し、取り組んでいくべきだと思います。また、それぞれ子どもの施設にガードマンを配置するよりも、経費も安く済むことになるほか、幅広い区民の啓発や、実質的な地域の安全・安心に寄与できると考えますが、区長の前向きな答弁をお願いをいたします。
次に、東京オリンピックの招致についてお伺いをいたします。
石原東京都知事は、9月20日に開会した都議会定例会の所信表明で「再び日本でオリンピックを開くとすれば、都市のキャパシティーや都市機能の充足度などから、東京をおいてほかにない。オリンピック開催を起爆剤として、日本を覆うこの閉塞感を打破するためにも、ぜひ日本の首都である東京に招致したい」と述べ、2016年夏季五輪招致を正式に発表いたしました。
また、さきの衆議院選挙に際し、自由民主党では、オリンピックの東京招致を東京独自の地域公約に挙げたところでございます。思い返せば、昭和39年の前回の東京オリンピックにおいては、戦災から復興した新しい東京を、世界じゅうの人々に見てもらおうと全国民が一丸となって、成功に向けた国民運動を展開しました。また、オリンピックを契機に進められた大規模な都市インフラの整備や、その後の高度経済成長の大きな原動力となりました。オリンピックは、経済や社会全体に大きな波及効果を有する世界的なビッグイベントです。もし、東京で開催されることが決まった場合、オリンピックの準備に伴うさまざまな活動が21世紀初頭の東京、ひいては日本経済を大きく飛躍させ、国民の意識を高揚させるまたとない契機になるでしょうし、開催期間中、国内で日本選手、そして世界の選手の活躍を目にすることは、国民全体に希望をもたらす明るいニュースとなることは間違いありません。ただし、オリンピックを東京に招致するためには、まず日本の代表都市に選ばなければなりません。今後、都民やそして区民、企業に賛同を求めながら、招致に向けた東京全体の機運を高めていくことも重要です。また、都議会自民党では、都議会の先頭に立って、執行機関とともに招致に取り組んでいくと力強く表明をしています。東京都では、10月1日付で、知事本局に招致準備担当が設置されました。また、オリンピックのあり方を検討する基本構想懇談会も11月1日に設置をされました。今後は、東京都を中心として、会場となる区市町村と十分な連携をしっかりと図っていかなければなりません。2008年は北京オリンピック、2012年はロンドンオリンピックが予定をされています。2016年の東京オリンピック実現に向けて、中野区ではいち早く東京オリンピック招致に賛同を表明するべきだと思います。区長の見解をお聞きをいたします。
次に、浸水被害を受けないための建てかえ等の支援についてお聞きをいたします。
この質問に関連し、同僚の斉藤金造議員が、本会議1日目に、高床工事助成制度の復活を求めることについて一般質問されました。区長からは「早期に区独自の高床工事助成事業を実施いたしたい」との大変心強い答弁をいただいたところであります。
そこで、私は、この高床工事助成制度に関し、現時点で区が検討している事項について、幾つか質問をさせていただきます。
まず、助成制度の実施時期についてですが、一般的に建物の計画から完成まで、半年から1年近くかかると聞いております。例えば、建てかえを検討されている住民がいた場合、ことしの夏のような豪雨の時期が過ぎても、いまだ建築にかかっていたのでは遅いのではないでしょうか。そこで伺います。高床工事助成事業について、早期の実施ということですが、いつごろからの実施を検討しているのかお尋ねします。
次に、助成金額についてですが、平成11年度まであった旧助成制度では、実績として、年間で四、五件、1件当たりの補助金については230万円程度であったと聞いております。助成制度については、建てかえを検討している住民にとって負担軽減となり、高床建物の建てかえも進むのではないかと思います。そこで伺います。助成金額や対象建物等について、現時点ではどのように考えているのかお尋ねをいたします。
最後に、野方駅北口開設と駅舎のバリアフリーの進捗状況についてお尋ねをいたします。
この問題については、私は西武新宿線の野方駅前にある踏切が、朝夕の時間帯を中心に長時間遮断し、人々の流れや地域が分断されていること、言い換えれば、北口がないばかりに遮断機をくぐって横断している状況が毎朝起きている。一刻も早く解消すべきと考え、これまでに何度となく質問をしてまいりました。さきの第3回定例会の一般質問では、10か年計画の素案にある実現のステップに関し、もう少し前倒しができないかと質問したところ、北口候補地の地権者や西武鉄道との協議を行っているよう区長の答弁がありました。その後、9月下旬に開催された10か年計画素案にかかる野方地域の意見交換会では、区長からおおむね4年程度で開設したいと表明がありました。そこでお聞きをいたします。野方駅北口開設と駅舎のバリアフリーについて、10か年計画改定素案をとりまとめた現時点で、区は今後のスケジュールをどう考えているのか、質問いたします。
次に、北口開設用地の取得について、質問させていただきます。
11月20日発行の区報では、10か年計画に関連して、平成18年度に取り組む主な事項(案)について書かれており、野方駅北口開設準備という項目では、北口開設用地の取得、基本設計を行うとなっております。そこでお伺いをいたします。北口候補地の地権者等の交渉について、現時点でどうなっているのか質問をいたします。
以上、4点ほど質問させていただきました。特に、この広島市で起きた児童誘拐に関しては、中野区としても、何らかのこういった事件がもう起きないような対処を早急に教育委員会、あるいは行政として考えていかなければいけないと思います。前向きな積極的な御答弁をお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 大内議員の御質問にお答えをいたします。
子どもの安全対策についてであります。中野区といたしましても、自主防犯団体による防犯パトロールの支援強化などに取り組んでいるところでありますが、今後はこれらの地域の自主防犯団体と、学校、警察、区との連携によります防犯パトロールの一層の強化が必要というふうに考えているところであります。また、その具体的な方法といたしまして、例えば自治体によりましては、児童の下校時などに自主防犯団体と連携をして、青色回転灯をつけたパトロール車の巡回を行っている自治体もあるというふうに聞いております。地域の防犯対策として、一定の成果が上がっているとも言われているところであります。区といたしましても、パトロールカー仕様の庁有車を購入することとしておりますので、その活用方法について、具体的な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
それから、東京オリンピックの招致であります。オリンピックは、世界じゅうの人々が注目するスポーツの祭典であります。その開催は、経済の活性化や産業振興、また国民や都民の連帯感の創出、おっしゃったように、国民の空気を大きく盛り上げるというのでしょうか、そうした閉塞感を打ち破るといった意味での効果も期待できるというふうに考えているところでありまして、趣旨に賛同しているところであります。時代に合った斬新で画期的な形でのオリンピックを期待していきたいというふうに思っております。
それから、高床工事助成事業についてであります。浸水被害を受けられた方々の不安を早期に解消するため、実施時期につきましては、できるだけ早く、本年12月から助成事業が実施できるように準備していきたいというふうに考えているところであります。また、助成のあり方であります。額その他について、あり方については、現在詳細を検討しているところでありますので、もう少し時間をいただきたいというふうに思っております。
それから、野方駅の北口についてであります。野方駅北口開設とバリアフリー化については、現在お示しをしております10か年計画の改定素案では、第3ステップの早い時期、2年間あるステップのうちの初めの方の年というふうに読んでいただいていいと思いますが、第3ステップの早い時期での整備を目標としているというところであります。また、事業用地につきましては、早期の取得に向けて、地権者と鋭意交渉を進めておりますので、その点御理解をいただきたいと思っております。区といたしましては、事業手法の確定や事業用地の確保に努めて、野方駅北口の早期の開設を行っていきたいというふうに考えております。
私からは以上であります。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 子どもの安全に関しまして、防犯ブザーの使用指導につきましてお答えいたします。
昨年の奈良での女児誘拐殺人事件や、先般の広島での女児殺人事件など、下校時の時間帯をねらった痛ましい事件がふえておりまして、私ども教育委員会といたしましても、子どもの安全対策に大変苦悩しているところでございます。2年前に防犯ブザーを配付いたしましたけれども、それに当たりましては、教育委員会が児童・生徒向け、あるいは保護者、地域向けに作成いたしました、防犯ブザーの使い方というリーフレットを配付するとともに、全校で警察の協力なども得ながら、防犯ブザーの携帯の必要性や使い方について、実地に指導してきたところでございます。その後も、学期の初めや学期末などを活用いたしまして、各学校で指導しているところでございますけれども、今回の事件を受けまして、改めて幼稚園、小・中学校に対しまして、実際の活用場面を想定した実技訓練の実施について指導したところでございまして、徹底してまいりたいと思います。今後とも区長部局と十分連携をとりながら、子どもの安全対策について、総合的な視点から取り組んでまいりたいと思っています。
〔大内しんご議員登壇〕
○10番(大内しんご) 子どもの安全対策のところなんですけれども、パトロールカー仕様とするような車を導入する、それを区内のパトロール等に生かすといったことには、多分前向きなというか、やっていくという考えを示されたと思いますけれども、その中で1点、警察等にもお願いをして、区の職員がパトロールすることも重要ですけれども、警察のOB、退職者等を活用して、一定期間活用し、そういった車に乗って、プロの目で地域を守っていただく、そういったことも考えていく必要があるのではないかと思います。そのところの部分がはっきりお答えをされていなかったので、もう一度お聞きいたします。
また、やはり教育長の方でも、全面的といいますか、子どものそういった安全確保のために取り組んでいくという御答弁がありましたけれども、いつこういった事故が起きるとも限らない、やはりそういった町ではいけないと思いますので、ぜひ御答弁あったように、いろいろな施策を、お金がかかるかからない、そういった問題とは一線を画して、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。
パトカー仕様の自動車を購入して活用するに当たって、警察のOBを警察に依頼をするなどして活用してはということであります。そういったパトロールをどのような体制、どのような方法で行っていくかについて、現在検討しているところでありますので、御提案の趣旨も一つの考え方としながら、検討させていただきたいというふうに考えております。
○議長(高橋ちあき) 以上で、大内議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いでい 良 輔
1 東京メトロ中野坂上駅宝仙寺側出入り口について
2 警察大学校等跡地について
(1)大学の誘致について
(2)都市計画道路について
(3)その他
3 新しい中野をつくる10か年計画について
(1)区内小中学校再編後の跡地利用の財政的根拠について
(2)中野体育館について
(3)共同住宅などについて
(4)その他
4 民間施設のアスベスト対策について
5 インフルエンザについて
6 山手通りバリアフリー歩道橋について
7 その他
(1)上野原の施設の現状について
(2)その他
○議長(高橋ちあき) 次に、いでい良輔議員。
〔いでい良輔議員登壇〕
○1番(いでい良輔) 平成17年第4回定例会に当たり、自由民主党・民社クラブの立場から一般質問をさせていただきます。
私の質問は、通告のとおり、1、東京メトロ中野坂上駅舎新設について、2、警察大学校等の跡地について、(1)大学の誘致について、(2)道路計画について、3、新しい中野をつくる10か年計画について、(1)区内小中学校再編後の跡地利用について、(2)中野体育館について、(3)共同住宅について、4、民間施設のアスベスト対策について、5、インフルエンザについて、6、山手通りバリアフリー歩道橋について、7、その他、(1)上野原の施設の現状についてです。
幅広く10年後、20年後の中野の将来像から、当面の中野区の行政のあり方まで、勇気と情熱を持って質問いたしますので、区長を初め理事者の皆様には、中野区民が夢を持てるような御答弁をお願いいたします。
質問に入ります。東京メトロ中野坂上駅宝仙寺川出入り口について伺います。
東京メトロ中野坂上駅の西側に、宝仙寺側駅舎出入り口を設置することに関して、私は2年前の初当選以来、一貫してこのことに特化し、質問をしてまいりました。これまでも同僚の議員の皆さんが質問をされています。しかし、現時点までなかなか具体的な取り組みの動きが見えないようですが、区としても、きちんと地元の要望を東京メトロ側に伝えてほしいと思います。10年前の地下鉄サリン事件でも、中野坂上駅では被害に遭われた方が多くおり、今でもそのことに深い心の傷を負われ、苦しんでいる方もいらっしゃいます。韓国のテグ市での地下鉄火災では、1方向しか出入り口がなかったため、200名余の犠牲者を出したという悲しい事実も、現実としてあります。
1日に6万人もの乗降客を数える中野坂上駅を地元に抱えている中野区は、一刻も早く関連各機関と連携し、その問題を解消するべきと強く考えます。そこで伺いますが、中野坂上駅宝仙寺側出入り口の設置に関し、しかるべきメトロ側の担当者と中野区は話し合いを行ってきているのかお尋ねします。
関連して、駅舎の緊急用の避難出口について質問します。
中野坂上駅を初め、中野新橋駅、中野富士見町駅などの駅舎について、5年以内に緊急避難用の出口の設置が求められていると聞いています。そのため東京メトロとしては、早期に避難用出口を整備する立場にあると思いますが、中野区としては、こうしたことを承知されていたのかも、あわせてお伺いします。
次の質問に移ります。
警察大学校等跡地について、(1)大学の誘致について伺います。
現在、幾つかの大学が警大跡地への立地を希望していると聞いておりますが、どのような大学が立地するかは、中野のまちづくりにとって大変に重要なことであると考えております。中野区は財務省が大学を選定するからといって、すべて財務省任せ、言いなりにならず、今後の中野区、そして中野区民のため、真に有益な大学を選定するべく誠意と熱意を持って、区としての意向を伝えるべきと考えておりますが、御所見を伺います。立地する大学が決まった後、どのような都市計画の手続をいつごろ行うのかも、あわせてお伺いをいたします。
次に、(2)道路計画について(囲町と警大跡地の間の道路計画について)伺います。
囲町町会から、警大跡地と囲町との境界に、東西方向の道路の新設を求める陳情が出され、先日採択されました。地域の住民の方からの陳情がどういう気持ちで出され、採択という結果によって、どれほどの期待があるのかということを、中野区は当然御存じのことと思います。この道路をつくるには、警察庁宿舎の移転等が必要不可欠であると考えますが、この宿舎は、今後、移転、解体、あるいは建てかえなど、どのようになるのかお伺いをいたします。そして、この道路を整備するには、地元町会、警察庁、財務省、中野区の相互の理解と協力が不可欠であります。そこで区は、当該道路をつくることについて、どのように考え、どのように取り組んでいくのか。そして、それに対する区の整備に当たっての目的と近隣住民にもたらされるであろう効果もあわせてお伺いいたします。
次の質問に移ります。新しい中野をつくる10か年計画について、(1)区内小中学校再編後の跡地利用について伺います。
10か年計画では、小中学校再編後の跡地利用案が示されていますが、一方では、小中学校の再編計画は既に決定をされています。再編計画は、跡地利用を考えずにあわてて小中学校の統廃合だけを先に決め、発表してしまったのではないでしょうか。そもそも跡地利用と小中学校の再編は、地元の理解を本当に求めるのならば、同時に出すべきものではなかったのではないでしょうか。順序がおかしいと思っています。それぞれの学校跡地について案が発表されましたが、中野富士見中学校跡地は、民間活力を活用して、民間住宅を併設し、総合公共サービスセンターを整備するとしています。その具体的な整備手法はどのようなものでしょうか。跡地利用等は仮に区長が来期4年間勤めたとしても、在職中にはできるものではありません。ただ、基本構想だけ発表して、その後のことは後の区長がやればいいと思っているのではないかと誤解を招くことにもなりかねません。改めて区長から今後の取り組みの姿勢と、区が考える整備手法により、区と区民にもたらされるメリットはどのようなものなのか、特に財政的根拠についてもお伺いをいたします。
(2)中野体育館についてお伺いいたします。
中野体育館は、これまで警察大学校跡地周辺となっていましたが、なぜ、いきなり第九中学校跡に移転整備することとしたのでしょうか。10か年計画が、案、素案、改定素案とあっても、いつ、何時、計画が変更されてしまうか、区民、職員、議会は不安であります。軸のぶれない区長のお考えをお聞かせください。また、体育館建設についても、財政的根拠はあるのでしょうか。すべての計画においても言えることですが、一般財源で整備をしていくのか、またはPFIなどの民間活力資金を利用しようとしているのかも、あわせてお答えください。
続きまして、(3)共同住宅についてお伺いいたします。
先ほども出ましたが、中野富士見中学校跡地は、民間活力を活用して、民間住宅を併設するとありますが、どのような世帯を想定しているのでしょうか。今後の中野区の未来と、少子化や町の活力を考えた場合、ファミリー層が住める一定規模以上の住宅を整備する必要があると思います。10か年計画では、中野富士見中学校跡地以外にも、区の未利用地を活用し、高齢者会館や区民活動センターとの併設で、民間住宅の整備を行っていくとしていますが、区の資産を活用した整備だけでは限界があることも事実です。ファミリー層が住むことができる居住水準を持った民間住宅を、区としてどのように誘導していくのかお伺いいたします。そして、民間住宅の誘導に当たっては、道路などの環境改善や、防災性の確保など、まちづくりと連携した取り組みが非常に重要であります。区として、民間住宅の整備への支援をどのように行っていくのか、具体的な取り組みをお聞かせください。特に、私が思いますことは、なぜ共同住宅なのか、その他の利用方法についてお考えになる気持ちはあるのかということも御答弁ください。
次の質問に移ります。民間施設のアスベスト対策について伺います。
アスベスト問題は、昭和62年に社会的問題になりましたが、国も地方自治体も規制に向けての動きを示さず、今日死亡者が出て、初めて対応が始まりました。中野区において、アスベストが原因で中皮腫にかかり、お亡くなりになられたという方がいらっしゃるという例は今まで報告があるのか伺います。確かに相当以前から、建築基準法で耐火建物の主要構造部鉄骨等に対して、裸は認められず、必ず耐火材を巻きつけるか、吹きつけなくてはならないように規定されていたことは事実ですし、当時も今も耐火材としては、アスベストが最高の材料であることには間違いはなく、今でも焼却炉、プラントの溶融炉の中には、アスベストが使われているとも聞いております。しかし、現実にアスベストによる健康被害が出ていることを無視できません。中野区は、役所建物のすべてを調査し、中身についても分析し、状況を把握していると言っておりますし、除去についても補正予算を組むなど、その取り組みには一定の評価をいたします。そこで、区はもう一歩踏み込んで条例を制定し、近い将来にアスベスト問題ゼロの自治体を目指していくことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。また、中野区内の民間の建物についての調査、分析はどのようになっているのでしょうか。お隣の杉並区では、民間の施設に対し、調査分析の補助金が出ているようですが、今後の中野区の取り組みについても、あわせてお伺いいたします。
次の質問はインフルエンザについて、私も何点か問いただしたいことがございますが、きょうは時間の都合上割愛させていただきます。
次の質問に移ります。山手通りバリアフリー歩道橋について伺います。
以前、私はこの質問をさせていただきましたけれども、この時期に改めて質問をさせていただきます。山手通りについては、東京都の事業で、地下の首都高速新宿線整備と一体的に民営化した首都高速道路株式会社が施工していますが、長い間近隣住民の深い御理解と、御協力、そして大変な我慢がなければ、再来年度の完成めどまで到底たどり着くものではなかったことは言うまでもありません。区としては、この整備事業に対し、積極的に区の意向や要望などをしっかりと伝えていくべきではないかと考えます。10か年計画では、本町一丁目の本一高齢者会館を平成24年に移転するということで、その高齢者会館は、地域の大きな介護予防の核となり、これからやってくる高齢化とともにある区のシンボル的なものになることは間違いありません。しかし、その高齢者会館は、目の前に山手通りがあるために、本町二丁目側からは、中野坂上の交差点の横断歩道を渡るか、本町二丁目の信号交差点を渡らない限り、利用者は本町一丁目と二丁目の間にある歩道橋を渡らなければなりません。大変に不便で、高齢者の利用には適してはいないのではないかと考えます。この際に、区は国土交通省、東京都、首都高速道路株式会社などと協議して、危険の少ない、利用者が安心して、ふだんから普通に使用ができるエレベーター式のバリアフリー歩道橋を設置していくように、働きかけていくことが必要だと思います。現在、つくることとなっているとはお聞きしておりますが、エレベーター式の歩道橋設置について、区としては、東京都及び首都高速道路株式会社と話し合いを持っているのか、再度お伺いをいたします。特に、完成後の管理メンテナンスの面では、東京都は中野区に費用の負担をお願いできるか心配をしているとの話も聞いておりますが、その辺についてもお答えください。
最後に、その他の(1)上野原の施設の現状について、お伺いをいたします。
区は、平成6年度に、区民が自然の豊かな場所で、各種のスポーツや文化・芸術・学習活動や、活動を通した相互の交流が行えるよう、当時の上野原町に宿泊のできる総合施設を建設するため、用地を10億8,800万円で取得いたしました。平成6年度といえば、既にバブル経済も崩壊し、区財政も右肩上がりから、徐々に下がり始めた時期で、なぜこうした時期に多額の税金を使い、用地を取得したのか、当時の事情を知らない私にとっては、多少疑問が残ります。その当時の平成2年度から4年度の中野区中期計画を見ると、平成3年度に用地取得予定とありましたが、用地の取得交渉が長引き、結果、平成6年度に取得が完了しました。用地取得に時間を多く費やしたために、時代はバブル崩壊という最悪のシナリオになりました。にもかかわらず、区はしばらく中期計画を見直そうとはしませんでした。もう少し、長期的な視点での対応が必要であったと思います。今後、10か年計画の中で、こうした反省点をどのように生かしていくのか、具体的にお答えください。
さて、第2回定例会の総括質疑の中で、某委員から上野原用地を活用して得た額についての質問があり、ダムのしゅんせつ土砂の処分費と仮置き場の賃借料などで、約2億円の収入があったと答弁がありました。
そこで、お尋ねいたしますが、新しい中野をつくる10か年計画の改定素案では、上野原用地の用途を廃止したため、今後の施設整備の財源とするため売却するとされていますが、現在の用地の活用状況と、今後売却した場合、どのくらいの値段で売れるのか、購入時の価格との差はどのくらいの損失になるのでしょうか、お答えください。
また、上野原市が購入の意思があるとも聞いておりますが、その交渉経過、売却予定額、今後のスケジュールなどについてもお答えいただきたいと思います。何でこの時期にこのような質問をするのかといいますと、10年以上前の政策決定が、結果として今でも大きな区の負の遺産になり得ることがあるということと、現在策定中の10か年計画にも、少なからず含まれている危険があるということを、任期をあと約半年を残している行政のトップであり、一政治家としての区長に、慎重かつ大胆な改革を期待してお伺いをさせていただきたいと思ってのことであります。御所見をお聞かせください。
以上で、私の質問は終了いたしますが、場合によっては再質問もさせていただくこともありますので、区長を初め理事者の皆様には、明確かつ簡潔な御答弁を賜りたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) いでい議員の御質問にお答えをいたします。
まず、東京メトロ中野坂上駅の宝仙寺側、西側方向の出入り口の問題であります。
国の鉄道に関する技術上の基準が一部改正され、2方向避難路、それから排煙設備などの火災対策について、原則平成20年度までに整備が義務付けされたということについては、私どもも承知をしているところであります。中野坂上駅の宝仙寺側の出入り口について、区といたしましては、東京メトロの担当者と協議を進めて、早期に整備をするように要請をしているところであります。東京メトロでは、こうした基準の改正なども踏まえて、平成20年度を目途に沿線の民間ビル等への併設の可能性について検討していると聞いているところであります。引き続き協議に努めていきたいと考えております。
それから、警察大学校跡地への大学の誘致についてであります。
中野駅周辺につきましては、活力とにぎわいのある町を実現するために、産業や大学などの多様な機能を導入していきたいと考えております。大学につきましては、ITでありますとか、保健福祉など、新しい中野区にこれまでなかった機能、そうしたものを発信したり、あるいは他の地域と交流できるといったような機能を持った教育研究機関、そうしたものの立地を誘導して、産学連携などを通じて、地域の活性化にもつなげていきたいといったようなことを考えているところであります。区といたしましては、こうした基本的な考え方を踏まえて、財務省等と大学などの誘致の仕方や、それに関連して都市計画の手続等をどうしていくかといったようなことについて、協議を行っているところであります。
それから、囲町地区と現在警大跡地の地区との間の道路計画という問題についてであります。
当該地にあります警察庁の宿舎なんですが、これにつきましては警察庁は、基本的に現在の位置で宿舎の再整備をする意向であるというふうに聞いているところであります。しかしながら、囲町地区の将来のまちづくりを視野に入れますと、宿舎を移転するなどして、当該道路を囲町と警察大学校跡地地区との間の道路のことですけれども、これを境目、境界に整備をすることが望ましいというふうに考えているところであります。こうした考え方は、区が定めております中野駅周辺まちづくり計画でありますとか、それから財務省に要望した土地利用転換計画案の見直し案とは、若干内容が異なるわけでありまして、これが影響することもあるというふうに考えております。したがいまして、財務省との協議などが必要となってくるわけでありますが、この実現に向けて、区としてできる限りの対応を進めてまいりたいと考えているところであります。
それから、小・中学校の再編計画等についての御質問であります。
基本的な部分、後ほど区長室長の方からもお答えをいたしますが、私からは在職中にできないことを発表だけして、後は次の人に任せればいいと思っているのではないかというような御質問でありました。区長にいたしましても、議員の皆さんにいたしましても、いつでも任期は4年ということでありますが、その任期の間に、50年先、オーバーに言えば100年先も含めた中野区のまちづくり、地域づくりを考えていくという役割であるというふうに思っております。この計画については、目標を掲げて、成果を検証しながら進めていくという計画という形でつくっております。そういう意味で、現時点では、最も目指すべき目標と取り組みの方向を示しているというふうに考えているところであります。この計画が現実に実現されていくように、全力で取り組んでいきたいというふうに考えているわけであります。
私からは以上であります。
〔区長室長寺部守芳登壇〕
○区長室長(寺部守芳) 新しい中野をつくる10か年計画に関連いたしまして、小・中学校の再編計画と跡地利用の問題につきまして、お答えをいたします。
区立小・中学校の再編計画は、子どもたちにとって、望ましい教育環境の実現を目指すという教育的視点を基本に策定をしたものでございまして、区といたしましても、この再編計画を踏まえて、再編後の跡地を新たな区民ニーズに対応して活用するということを基本に10か年計画改定素案で示したところでございます。中野富士見中学校の跡地利用についてでございますが、定期借地権制度を利用いたしまして、土地を民間に貸与し、民間が民間住宅と公共施設を整備するなど、区の負担ができるだけ少なくなる方策を考えていきたいというふうに考えてございます。
それから、中野体育館の移転整備についてのお尋ねでございます。
中野体育館につきましては、改築により使用ができなくなる期間をなくすこと、またアクセスなどを考えまして、第九中学校跡への移転整備を検討したものでございます。中野体育館の移転整備は、10年後以降となりますけれども、民間活力の活用も視野に入れて検討していくつもりでございます。
以上です。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、新しい中野をつくる10か年計画についての中で、共同住宅についてのお尋ねがございました。
中野富士見中学校跡地を初め、区施設の跡地等に想定をします民間住宅の対象としましては、少子化への対応や町の活性化、高齢者向けなど、区の住宅ニーズをよく見きわめながら、誘導をしてまいりたいと考えております。今後、区の未利用地の活用だけではなく、民間の土地利用者等の協力も得ながら、高齢者住宅の整備誘導を進めることとしております。その際に、ファミリー向けの住宅の併設についても働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。また、区内には狭小敷地や接道不良住宅等も存在することから、これの解決策といたしましても、共同化なども進め、狭隘道路の拡幅や、オープンスペースの確保、緑化の推進などを図りながら、良質な民間住宅の供給を誘導していく考えであります。あわせまして、規制と緩和、これを適切に組み合わせました地区計画などを導入することにより、民間の建てかえ意欲を醸成しながら、良質な住宅の供給を促してまいりたいと考えてございます。
次に、民間施設のアスベスト調査分析にかかります補助についてのお尋ねがございました。
区では、昭和31年から平成元年までに建設された鉄骨造500平米以上1万平米未満の民間建築物、約250棟の所有者、または管理者に対しまして、職員が直接調査書を手渡し、露出吹きつけアスベスト使用の有無の調査確認を求めてございます。また、鉄骨造500平米未満の建築物の所有者、または管理者に対しましても、来年1月から委託によりまして、同様の調査確認を求めていくこととしてございます。その結果、露出吹きつけアスベストを使用し、飛散の恐れのある建築物につきましては、除去、封じ込めの措置をとるよう指導していくこととしてございます。アスベストの除去工事費用につきましては、住宅融資及び事業所の産業融資におきまして、低い利率の融資あっせん制度を設けてございます。区では、こうしたきめ細かい強力な対応によりまして、調査、改善を進めておるところでございまして、他の方策の必要性につきましては、現在の対策の効果を見きわめながら、検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。
次に、山手通りバリアフリー歩道橋につきましてでございます。
山手通りにおけます横断歩道橋の取り扱いに関しまして、中野区を初め沿道の関係4区、当中野区と渋谷、新宿、豊島と、この4区でございますが、この4区と東京都及び旧首都高速道路公団で協議をしてまいりました。エレベーター設置後の、御指摘がございました管理等の問題もございまして、現時点では調整がつくまでには至っていない状況でございます。今後、区といたしましては、他の関係区と連携しつつ、東京都など関係機関に対しまして、管理を含めたエレベーターの設置方を今後も粘り強く要請をしてまいりたいと考えておるところでございます。
〔保健所長清水裕幸登壇〕
○保健所長(清水裕幸) 私からは、アスベストによる中皮腫の死亡例等についてのお尋ねにお答え申し上げます。
まず、人口動態統計上、中野区民の中皮腫による死亡例は、昨年までの過去5年間1例もございません。また、労働基準監督庁によれば、新宿、中野、杉並の3区内の事業所からの申請に基づき、労災認定された中皮腫の方は、2000年度から2004年度までの5年間で2名ございました。なお、中野区内にはアスベスト含有製品を製造する企業は全くございません。
以上でございます。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは、上野原の施設についての御質問にお答えしたいと思います。
上野原のスポーツ施設用地取得に当たりましては、現在進めている10か年計画の中では、その当時の反省といたしまして、財政的な裏づけ、社会経済的な状況の変化、こういったものを十分見込んだ上で、財政力に合った形での計画が必要というふうに見込んでおりまして、反省しておりまして、現在の10か年計画の中では、財政的な裏づけ、こういったものを十分見込んだ上での計画づくりに進んでいるところでございます。また、このスポーツ学習施設用地につきましては、ダムのしゅんせつ土砂の仮置き場という形で、現在も神奈川県企業庁に用地を貸しているところでございますが、上野原市が取得の意向を示しております。そういう中で、今後具体的なスケジュール等を決めていきたいというふうに考えてございます。それに当たりましては、売却に当たっては売却の金額を決めていくための手続、また使途をどういう形でしていくのかというような形でのスケジュールを細かく詰めていかなければいけないというふうに考えてございます。現在、具体的なそういう取り組みについて、市の方と打ち合わせを行っているという状況でございます。この進捗状況につきましては、議会の方に報告していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
〔いでい良輔議員登壇〕
○1番(いでい良輔) 再質問させていただきます。
中野体育館についての質問で、御答弁の方はアクセスがいいから九中の跡にしたという今御答弁でしたけれども、では、一体アクセスがよければどこでもいいのかという御答弁にも聞こえてきたので、もう一度わかりやすく説明をいただければと思っています。
以上です。
〔区長室長寺部守芳登壇〕
○区長室長(寺部守芳) 再質問にお答えをいたします。
基本的には、現体育館を壊したときに、使えなくなってしまう期間というのをなくすということが大きな前提としてございます。それを第一に考えてございます。それから、当然大きな施設でございますので、そこに至るアクセスというものも十分考える必要があるということがございます。そういったことから、アクセスさえよければどうでもいいということではなくて、基本的に体育館をどう使っていくか、使わない期間をなくすということを、まず基本に考えましたので、こういう九中の跡地ということを考えたものでございます。
以上です。
〔いでい良輔議員登壇〕
○1番(いでい良輔) ありがとうございました。
山手通りのバリアフリー式歩道橋についてですが、御答弁ではこれからも他区と連携して粘り強く交渉していくという御答弁でありました。他区と連携して、粘り強く交渉するのもいいんですが、平成19年3月には地下の高速道路が完成予定です。その地下の高速道路ができてしまった後、新たに歩道橋を設置するというときになったら、各自治体が負担をしなくてはいけないということもわかっていながら、なぜそれを早急にその期日までに粘り強く交渉するというんじゃなく、すぐに答えを求めるとまでは言いませんけれども、19年3月までに確実なものとして、できる限り中野区の負担がないような形で交渉を続けていくことが必要ではないかと思いますが、もう一度お答えください。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私どもといたしましても、当然工事が終わった後になりますと、区の全額負担ということになる恐れもありますので、期間を当然念頭に置きながら、先ほどの4区で関係機関に当たってまいりたいと考えてございます。
○議長(高橋ちあき) 以上で、いでい良輔議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたしました。
これより日程に入ります。
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第66号議案 平成17年度中野区一般会計補正予算
第67号議案 中野区区民公益活動の推進に関する条例
第68号議案 中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例
第69号議案 中野区の債権の管理に関する条例
第86号議案 中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第87号議案 中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
○議長(高橋ちあき) 日程第1、第66号議案から第69号議案まで、第86号議案及び第87号議案の計6件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第66号議案から第69号議案まで、第86号議案及び第87号議案の6議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第66号議案、平成17年度中野区一般会計補正予算は、アスベストの除去等に係る経費を計上するため、歳入歳出にそれぞれ9,150万3,000円を追加計上するものです。これによりまして、既定予算との合計額は938億4,267万4,000円となります。
初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。
まず、総務費ですが、区有施設におけるアスベストの除去工事に係る経費1,082万9,000円を計上するものです。
次に、子ども家庭費ですが、民間の保育所などが実施するアスベストの使用状況調査や除却工事等に対する補助に係る経費317万9,000円を計上するものです。
次に、都市整備費ですが、民間の建築物におけるアスベストの実態把握調査等に係る経費419万円を計上するものです。
次に、教育費ですが、文化・スポーツ施設におけるアスベストの除去工事に係る経費7,330万5,000円を計上するものです。この補正の歳入予算といたしましては、都支出金495万3,000円、繰越金8,655万円を追加計上するものです。
第67号議案、中野区区民公益活動の推進に関する条例は、区民の公益活動の推進にかかる基本理念を定め、区民等の役割を明らかにするとともに、区民の公益活動の推進を図ることにより、基本構想の描く豊かな地域社会を実現することを目的として、区民の公益活動に関する基本的な事項を定めるものです。
その主なものは、区民等の役割、区民公益活動に対する区の支援、基金の設置、基金からの助成、協議会の設置等です。
この条例の施行時期は公布の日ですが、基金及び協議会の設置等に関する規定については、平成18年4月1日です。
第68号議案、中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例は、専門的な知識経験が必要とされる業務について、任期付職員を採用する基準等を定めるものです。
なお、専門的な知識経験が必要とされる業務にかかる任期付職員の採用に当たり、当該職員の年次有給休暇を定めるため、この条例の附則で、中野区職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正するものです。
この条例の施行時期は公布の日ですが、中野区職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部改正については、平成18年4月1日です。
第69号議案、中野区の債権の管理に関する条例は、区の債権の適正な管理に資することを目的として、区の債権に関する事務について、必要な事項を定めるものです。
その内容は、区の債権にかかる区長の責務及び台帳の整備並びに区長が債権を放棄を行う場合の基準です。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第86号議案、中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、特別区人事委員会の勧告に基づき、職員の給与を平均で4,191円、率にして0.97%引き下げるとともに、平成18年3月期の期末手当で本年4月1日から12月31日までの期間にかかる給与改定の差額相当額の調整を行うものです。
改正の主な内容は、給料月額を定める各給料表を改定するとともに、扶養手当額の改定、勤勉手当の支給月数の引き上げ、医師等の初任給調整手当の最高限度額の引き下げを行うほか、地方自治法の改正に伴う規定整備を行うものです。
この条例の施行時期は、平成18年1月1日ですが、地方自治法の改正に伴う改正部分につきましては、同年4月1日です。
第87号議案、中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、特別区人事委員会の勧告に基づき、幼稚園教育職員の給与を平均で4,191円、率にして0.97%引き下げるとともに、平成18年3月期の期末手当で、本年4月1日から12月31日までの期間にかかる給与改定の差額相当額の調整を行うものです。
改正の主な内容は、給料月額を定める給料表を改定するとともに扶養手当額の改定、勤勉手当の支給月数の引き上げを行うほか、地方自治法の改正に伴う規定整備を行うものです。
この条例の施行時期は、平成18年1月1日ですが、地方自治法の改正に伴う改正部分については、同年4月1日です。
以上、6議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) この際、申し上げます。
第68号議案、第86号議案及び第87号議案の計3件については、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元に配付の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。
本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
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第70号議案 中野区勤労福祉会館条例の一部を改正する条例
第71号議案 中野区商店街の活性化に係る事業者の相互協力等に関する条例
第72号議案 中野区廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例
第73号議案 中野区浄化槽清掃業の許可及び浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改 正する条例
○議長(高橋ちあき) 日程第2、第70号議案から第73号議案までの計4件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第70号議案から第73号議案までの4議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第70号議案、中野区勤労福祉会館条例の一部を改正する条例は、財団法人中野区勤労者サービスセンターに委託している勤労福祉会館の管理に関する事務を区が行うに当たり、規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第71号議案、中野区商店街の活性化に係る事業者の相互協力等に関する条例は、商店街の活性化のため、事業者の相互協力団体である商店会が、その組織基盤の強化を図ることにより、活力のある地域社会の発展に寄与することを目的として、必要な事項を定めるものです。
その内容は、商店街の活性化のための基本原則、事業者及び商店会の責務並びに商店会の組織基盤の強化に対する区の支援です。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第72号議案、中野区廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例は、一般廃棄物収集運搬業等の許可更新手数料を定めるとともに、一般廃棄物収集運搬業等の許可等について規定を整備するものです。
この条例の施行時期は、公布の日ですが、一般廃棄物収集運搬業等の許可更新手数料の新設等については、平成18年4月1日です。
第73号議案、中野区浄化槽清掃業の許可及び浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例は、東京二十三区清掃協議会からの事務の移管に当たり、浄化槽保守点検業者の登録制度を廃止するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
以上、4議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、区民委員会に付託いたします。
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第74号議案 中野区女性会館条例の一部を改正する条例
第75号議案 中野区立高齢者福祉センター条例の一部を改正する条例
第76号議案 中野区社会福祉会館条例の一部を改正する条例
第77号議案 中野区授産場条例を廃止する条例
第78号議案 中野区立高齢者デイサービス施設条例の一部を改正する条例
第79号議案 中野区知的障害者生活寮条例の一部を改正する条例
第80号議案 中野区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
○議長(高橋ちあき) 日程第3、第74号議案から第80号議案までの計7件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第74号議案から第80号議案までの7議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第74号議案、中野区女性会館条例の一部を改正する条例は、男女共同参画社会の実現のため、女性会館を男女共同参画センターとすることに伴い、女性会館の設置目的、名称及び事業について規定を改めるものです。
なお、女性会館の名称の変更に伴い規定を整備するため、この条例の附則で、中野区行政財産使用料条例の一部を改正するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第75号議案、中野区立高齢者福祉センター条例の一部を改正する条例は、堀江高齢者福祉センター及び鷺宮高齢者福祉センターにおいて指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の候補者の選定、管理の基準及び業務の範囲について規定するものです。
この条例の施行時期は、指定管理者の候補者の選定の規定については公布の日、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲の規定については、平成18年4月1日です。
第76号議案、中野区社会福祉会館条例の一部を改正する条例は、社会福祉会館において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第77号議案、中野区授産場条例を廃止する条例は、江古田授産場を高齢者就労促進事業施設に移行するに当たり、授産場を廃止するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第78号議案、中野区立高齢者デイサービス施設条例の一部を改正する条例は、桃二高齢者在宅サービスセンター及び多田高齢者在宅サービスセンターにおいて指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲並びに利用料金について規定するとともに、南中野高齢者在宅サービスセンターを民営化するため廃止するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第79号議案、中野区知的障害者生活寮条例の一部を改正する条例は、やまと荘及びやよい荘において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第80号議案、中野区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例は、女性福祉資金に係る借り受けの資格について住所要件を変更するとともに、修学資金及び就学支度資金に係る貸し付けの限度額を引き上げるものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
以上、7議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。
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第81号議案 中野区立公園条例の一部を改正する条例
第82号議案 中野区立妙生寺川公園条例の一部を改正する条例
○議長(高橋ちあき) 日程第4、第81号議案及び第82号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第81号議案及び第82号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第81号議案、中野区立公園条例の一部を改正する条例は、区長が指定する公園において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲並びに利用料金について規定するものです。
なお、中野区ポケットパーク条例で引用している中野区立公園条例の条文の番号を整備するため、この条例の附則で、中野区ポケットパーク条例の一部を改正するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第82号議案、中野区立妙生寺川公園条例の一部を改正する条例は、妙生寺川公園において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
以上、2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、建設委員会に付託いたします。
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第83号議案 中野区立体育館条例の一部を改正する条例
第84号議案 中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例
第85号議案 中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例
○議長(高橋ちあき) 日程第5、第83号議案から第85号議案までの計3件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第83号議案から第85号議案までの3議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第83号議案、中野区立体育館条例の一部を改正する条例は、中野体育館及び鷺宮体育館において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲並びに利用料金について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日ですが、平成19年1月1日以後の体育館の開館時間及び体育館の使用に係る利用料金の限度額の変更については、平成18年6月21日です。
第84号議案、中野区もみじ山文化の森施設条例の一部を改正する条例は、もみじ山文化センターにおいて指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲並びに利用料金について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
第85号議案、中野区区民ホール及び芸能小劇場条例の一部を改正する条例は、野方区民ホール及びなかの芸能小劇場において指定管理者制度を導入するに当たり、指定管理者の管理の基準及び業務の範囲並びに利用料金について規定するものです。
この条例の施行時期は、平成18年4月1日です。
以上、3議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、文教委員会に付託いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後4時03分休憩
午後5時00分開議
○議長(高橋ちあき) 会議を再開いたします。
お諮りいたします。
この際、本日の日程を追加し、日程第7、第86号議案及び第87号議案の計2件を一括議題とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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第86号議案 中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第87号議案 中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
(委員会報告)
○議長(高橋ちあき) 日程第7、第86号議案及び第87号議案の計2件を一括議題に供します。
平成17年(2005年)11月28日
中野区議会議長 殿
総務委員長 伊藤 正信
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号
件 名
決定月日
第86号
中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
11月28日
第87号
中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
11月28日
○議長(高橋ちあき) お諮りいたします。
上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、これより採決いたします。
上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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議会の委任に基づく専決処分について
○議長(高橋ちあき) 日程第6 議会の委任に基づく専決処分について報告いたします。
本件については、地方自治法第180条第2項の規定に基づき、11月24日付をもって区長からお手元に配付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。
この際、陳情の取り下げについてお諮りいたします。
お手元に配付の文書のとおり、陳情の取り下げの申し出がありますので、これを承認いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう承認するに決しました。
次に、陳情の常任委員会への付託について申し上げます。
お手元に配付の陳情付託件名表1に記載の陳情につきましては、記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午後5時02分散会