平成18年06月28日中野区議会本会議(第2回定例会) 平成18年第2回定例会本会議第1日(6月28日) 1.平成18年(2006年)6月28日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
  1番  いでい   良  輔        2番  伊  東  しんじ
  3番  佐  野  れいじ         4番  北  原  奉  昭
  5番  久  保  り  か        6番  酒  井  たくや
  7番  奥  田  けんじ         8番  近  藤  さえ子
  9番  小  堤     勇       10番  大  内  しんご
 11番  伊  藤  正  信       12番  きたごう  秀  文
 13番  吉  原     宏       14番  高  橋  ちあき
 15番  やながわ  妙  子       16番  平  島  好  人
 17番  むとう   有  子       18番  はっとり  幸  子
 19番  長  沢  和  彦       20番  か  せ  次  郎
 21番  山  崎  芳  夫       22番  小  串  まさのり
 23番  若  林  ふくぞう       24番  市  川  みのる
 25番  岡  本  いさお        26番  こしみず  敏  明
 27番  飯  島  きんいち       28番  佐  伯  利  昭
 29番  佐  藤  ひろこ        30番  来  住  和  行
 31番  岩  永  しほ子        32番  篠     国  昭
 33番  柿  沼  秀  光       34番  伊  藤  岩  男
 35番  斉  藤  金  造       36番  大  泉  正  勝
 37番  斉  藤  高  輝       38番  江  口  済三郎
 39番  藤  本  やすたみ       40番  昆     まさ子
 41番  江  田  とおる        42番  池  田  一  雄
1.欠席議員
      な  し
1.出席説明員
 中 野 区 長  田 中 大 輔      助     役  内 田 司 郎
 収  入  役  山 岸 隆 一      教  育  長  沼 口 昌 弘
 区 長 室 長  寺 部 守 芳      政策担当課長   川 崎   亨
 総 務 部 長  石 神 正 義      総務担当参事   橋 本 美 文
 区民生活部長   本 橋 一 夫      子ども家庭部長  田 辺 裕 子
 保健福祉部長   菅 野 泰 一      保 健 所 長  浦 山 京 子
 都市整備部長   石 井 正 行      拠点まちづくり推進室長 石 橋   隆
 教育委員会事務局次長  金 野   晃
1.本会の書記は下記のとおりである。
 事 務 局 長  山 下 清 超      事務局次長    高 橋 信 一
 議事調査担当係長 大 谷 良 二      書     記  黒 田 佳代子
 書     記  永 田 純 一      書     記  荒 井   勉
 書     記  岩 浅 英 樹      書     記  菅 野 多身子
 書     記  西 田   健      書     記  廣 地   毅
 書     記  鳥 居   誠      書     記  杉 本 兼太郎
 書     記  岡 田 浩 二      書     記  松 本 桂 治

 議事日程(平成18年(2006年)6月28日午後1時開議)
日程第1 第63号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
日程第2 第62号議案 中野区職員団体のための職員の行為の制限の特例に関する条例の一部を改正する条例
追加議事日程
日程第3 議会運営委員の辞任許可について
日程第4 議会運営委員の補欠選任
日程第5 第63号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例

      午後1時01分開会
○議長(高橋ちあき) ただいまから平成18年第2回中野区議会定例会を開会いたします。
 本日の会議を開きます。
 会議録署名員は、会議規則第121条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。18番はっとり幸子議員、26番こしみず敏明議員にお願いいたします。
 次に、会期についてお諮りいたします。本定例会の会期は、本日から7月13日までの16日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 この際、申し上げます。本定例会の会期中、略装を許します。
 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
 この際、御紹介申し上げます。去る6月11日執行の区長選挙において当選されました田中大輔区長を御紹介申し上げます。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 6月11日の区長選挙において再選をされました田中大輔でございます。議会の皆様と協力をしていただきながら、中野区政の前進のために全力を尽くしてまいる所存でございます。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(高橋ちあき) 以上で紹介を終わります。
 この際、申し上げます。4月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので、御報告いたします。

本会議参与の人事異動

平成18年(2006年)4月1日
発 令 氏 名
保健所長
 
浦山 京子
 
中央区保健衛生部参事(日本橋保健センター所長事務取扱)
政策担当課長 川崎 亨 政策計画担当課長

○議長(高橋ちあき) それでは、新たに本会議参与に就任されました浦山京子保健所長を御紹介申し上げます。
     〔保健所長浦山京子登壇〕
○保健所長(浦山京子) ただいま御紹介にあずかりました中野区保健所長の浦山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(高橋ちあき) 以上で紹介を終わります。
 次に、4月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。

            人 事 異 動 表  

発令年月日 平成18年4月1日

【部長級】
区長発令           発令権者   中野区長  田中 大輔
発   令 氏  名 備考
区民生活部戸籍住民担当参事
 
榎 本 良 男
 
区民生活部戸籍住民担当課長(統括課長) 昇任
 
区民生活部産業振興担当参事 鈴 木 由美子 区長室経営改革担当課長(統括課長) 昇任
区民生活部ごみ減量・清掃事業担当参事 服 部 敏 信
 
都市整備部経営担当参事
 

 
区民生活部ごみ減量担当参事
 
( 区民生活部ごみ減量・清掃事業担当参事 服部 敏信 兼務 )
 
保健所長
 
浦 山 京 子
 
中央区保健衛生部参事(日本橋保健センター所長事務取扱)  転入
都市整備部経営担当参事 尾 﨑  孝 都市整備部土木担当課長(統括課長)  昇任
都市整備部都市計画担当参事 ( 都市整備部経営担当参事 尾﨑 孝 兼務 )  
拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当参事 秋 元 順 一
 
総務部営繕担当課長(統括課長)
 
昇任
 
拠点まちづくり推進室警察大学校等跡地整備担当参事 ( 拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当参事 秋 元 順 一 兼務 )
 


教育委員会発令         発令権者   中野区教育委員会
発   令 氏  名 元 所 属 備考
教育委員会事務局学校教育担当参事 大 沼  弘 教育委員会事務局生涯学習担当参事  
教育委員会事務局生涯学習担当参事 村 木  誠 教育委員会事務局教育経営担当参事  
教育委員会事務局生涯学習推進担当参事  教育委員会事務局生涯学習担当参事 村 木  誠 兼務 )
 

【統括課長】
区長発令     発令権者   中野区長  田中 大輔
発   令 氏  名 備考
区長室政策担当課長(統括課長) 川 崎  亨 区長室政策計画担当課長(統括課長)  
区長室政策推進担当課長(統括課長) ( 区長室政策担当課長(統括課長)川 崎  亨 兼務  
区長室調査研究担当課長(統括課長) ( 区長室政策担当課長(統括課長)川 崎  亨 兼務  
区長室調査研究推進担当課長(統括課長) ( 区長室政策担当課長(統括課長)川 崎  亨 兼務 
 
子ども家庭部保育園・幼稚園担当課長(統括課長) 竹 内 沖 司
 
子ども家庭部保育サービス担当課長(統括課長)
 
保健福祉部健康・高齢担当課長(統括課長) 今  恵 里
 
保健福祉部健康づくり担当課長(統括課長)  
 
保健福祉部地域ケア担当課長(統括課長) ( 保健福祉部経営担当課長(統括課長)寺 嶋 誠一郎 兼務 )  
 
保健福祉部生活援護担当課長(統括課長) 瀬 田 敏 幸
 
中部保健福祉センター所長(統括課長)  
 
都市整備部土木担当課長(統括課長) 遠 山 幸 雄 清掃事務所長(統括課長)  

 教育委員会発令         発令権者   中野区教育委員会
発   令 氏  名 備考
教育委員会事務局教育経営担当課長(統括課長) 小谷松 弘市
 
教育委員会事務局教育改革担当課長(統括課長)
 

【課長級】
 区長発令           発令権者    中野区長   田中 大輔
     発   令 氏名 元 所 属 備考
区長室経営改革担当課長 奈 良 浩 二 区長室計画担当課長  
区長室経営改革推進担当課長 ( 区長室経営改革担当課長 奈 良 浩 二 兼務 )  
総務部広聴広報担当課長 浅 野  昭 保健福祉部生活援護担当課長  
総務部平和人権担当課長 ( 総務部広聴広報担当課長 浅 野  昭 兼務 )  
総務部平和担当課長 ( 総務部広聴広報担当課長 浅 野  昭 兼務 )  
総務部人権担当課長 ( 総務部広聴広報担当課長 浅 野  昭 兼務 )  
総務部営繕担当課長
 
豊 川 士 朗
 
拠点まちづくり推進室警察大学校等跡地整備担当課長  
 
総務部防災担当課長 中 井  豊 総務部納税担当係長(総括) 昇任
総務部危機管理担当課長 斎 木 正 雄 総務部防災担当課長  
昭和地域センター所長 小 平 基 晴 子ども家庭部子ども育成担当課長  
東中野地域センター所長 ( 昭和地域センター所長 小 平 基 晴 兼務 )  
上高田地域センター所長 ( 昭和地域センター所長 小 平 基 晴 兼務 )  
江古田地域センター所長 戸 辺  眞 保健福祉部生活保護担当係長(総括) 昇任
沼袋地域センター所長 ( 江古田地域センター所長 戸 辺  眞 兼務 )  
野方地域センター所長 ( 江古田地域センター所長 戸 辺  眞 兼務 )  
大和地域センター所長 鳥 井 文 哉 区民生活部産業振興担当課長  
鷺宮地域センター所長 ( 大和地域センター所長 鳥 井 文 哉 兼務 )  
上鷺宮地域センター所長 ( 大和地域センター所長 鳥 井 文 哉 兼務 )  
清掃事務所長 横 山  俊 保健福祉部保健福祉担当係長(総括) 昇任
子ども家庭部幼児教育担当課長 藤 井 康 弘 保健福祉部介護保険担当課長  
子ども家庭部子ども育成担当課長 大 橋 雄 治 大和地域センター所長  
子ども家庭支援センター所長
 
( 子ども家庭部子ども育成担当課長 大 橋 雄 治 兼務 )  
 
中部保健福祉センター所長 鈴 木 郁 也 総務部広聴広報担当課長  
北部保健福祉センター所長 ( 中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也 兼務 )  
中野地域包括支援センター担当課長 ( 中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也 兼務 )  
保健福祉部障害施設担当課長 辻 本 将 紀 総務部副参事(特別区競馬組合派遣)  
保健福祉部介護保険担当課長 冨 永  清 保健福祉部高齢福祉担当課長  
拠点まちづくり推進室中野駅北口周辺整備担当課長 安 部 秀 康
 
江古田地域センター所長
 

 
                
教育委員会発令         発令権者   中野区教育委員会
     発   令    氏  名       元 所 属   備考
教育委員会事務局教育改革担当課長 相 澤 明 郎 教育委員会事務局学校教育担当課長  
教育委員会事務局指導室長 入野 貴美子 教育委員会事務局統括指導主事  
教育委員会事務局統括指導主事 川 上  智 教育委員会事務局指導主事 昇任

備考
1 前区民生活部ごみ減量・清掃事業担当参事 西條 十喜和 は平成18年3月31日をもって定年退職
1 前保健所長 清水 裕幸 は 練馬区保健福祉事業本部健康部参事(豊玉保健相談所長事務取扱)になる
 ため、平成18年3月31日をもって退職
1 昭和地域センター所長 蛭間 浩之は 東京都総務局IT推進室副参事<情報化推進担当> になるため、
 平成18年3月31日をもって退職
1 前教育委員会事務局指導室長 小林 福太郎 は品川区立伊藤中学校長 になるため、平成18年3月31日
 をもって退職

○議長(高橋ちあき) この際、区長から所信を表明したい旨の申し出がありますので、これを許します。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 本日、平成18年第2回定例会に当たり、私の区政に対する所信の一端を申し述べさせていただきます。
 去る6月11日の区長選挙におきまして、私は、区民の皆様から御支持をいただき、今後の4年間も引き続き区長としての職責を担わせていただくことになりました。区民の信託を重く受けとめ、区政運営に全力を傾注し、責任を果たしてまいりたいと考えております。また、区政運営にあたっては区議会との連携、協力が大変に重要であります。議員各位並びに区民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 今回の区長選挙は、私にとってはこれまでの4年間の区政運営を主権者である区民の皆様に評価していただく機会でありました。この4年間、私は、破綻寸前であった区財政を立て直し、少子高齢化や分権型社会に適応できる、持続可能な自治体に脱皮していくため、区政のあらゆる面で改革を進めてきました。行政活動に計画・実施・評価・改善の経営サイクルを確立し、区の仕事の効率化と区民サービスの向上を行う一方で、民間や区民の力を幅広く行政サービスに生かす取り組みを進め、経費の削減と、多様な保育や高齢者や障害者の福祉など、区民サービスの拡大を実現してまいりました。また、新たな区政と地域社会の展望を描き出すため、広範な区民参加を得ながら新しい中野区基本構想を策定しました。そうした議論の中から、新たな中野を区民みずからの手でつくり出していけるよう、中野区自治基本条例と中野区区民公益活動の推進に関する条例を制定しました。こうしたことは、区議会、そして区民の皆様の御理解、御協力があったからこそ実現することができたものですが、これら4年間の取り組みに対する評価が前回を大きく上回る今回の御支持につながったものと考えています。
 しかし、一方で、今回の選挙の投票率は、天候の影響もあり、27.73%にとどまりました。前回の区長選挙と比べて約5.7ポイント低く、中野区長選挙としては史上2番目の低さでありました。現代民主主義にあって選挙こそ民意の集約するところであり、投票率の低さは憂うべき事態と言えるわけであります。
 私は、区長に就任して以来、定期的に区民対話集会を開くなど、区民との直接対話や区政への区民参加に努めてきましたが、今後も区からの情報発信と区民の声の受けとめに一層工夫をし、区政への関心を高めていきたいと考えています。
 次に、新たな任期の4年間について触れさせていただきます。
 これからの4年間は、中野区にとって、これまでの改革の成果を踏まえ、新しい歩みを着実に踏み出さなければならない重要な時期となります。
 21世紀に入って5年が経過しました。21世紀の世界は超大国アメリカの存在感が強まる中、中国やインドなど工業化と経済成長の進む地域がある一方で、紛争地域や貧困な地域も存在し、政治的にも経済的にも依然として不安定な要因を抱えています。また、高度成長を続ける国々を中心としてエネルギー消費が拡大し、地球温暖化のさらなる進行が懸念されており、地球環境問題も大きな課題となっています。多様な文化を持つ人々やさまざまな民族が互いの価値観を尊重しながら一つの世界を生きていくという共生型の社会が求められる時代と言えます。
 我が国も、このような世界の中で影響力を持つと同時に、大きな影響を受けています。経済は着実な回復基調にあると言われていますが、中国経済やエネルギー市場の動向など、決して安定的な環境にあるとは言えません。国内的にも、景気の回復、拡大は業種や地域によって差のある「まだら模様」の様相であり、大きな構造転換を進めながらの経済拡大は、一部に「格差社会」と言われるような現象が懸念されていることも否めません。しかし、こうした状況からさらに私たちの社会をよりよいものに前進させていくためにも、改革は続けられなければならないと考えます。改革の中では、社会全体が過度な規制や過去のしがらみから自由になると同時に、行政があらゆる人の人としての自由と尊厳を守るため、社会のルールを確立させ、適正に運用して秩序を維持していくこと、弱者という立場におかれることになった人々に対して適切な保護を行うなど、しっかりと役割を果たしていくことも必要です。
 そのような新たな時代は国や自治体のあり方にも新しい役割と責任を求めています。少子高齢化の続く中、人口減少の時代に入った今日、日本の社会は、公共サービスの需要が高まる一方で、国、地方合わせた債務は900兆円に迫っています。国も地方自治体もこのままでは持続することができません。中央集権の画一的な国の形を改め、自治体への権限と財源の委譲を進め、地方が住民自身の意思に基づいて、自己決定、自己責任でそれぞれに豊かな地域社会を目指して創意工夫を競い合う、多様で開放的な分権型社会にしていくことが求められています。そうした分権改革の流れの中で、経営に失敗した自治体の破綻の制度も検討されているなど、自治体の政策能力や財務体力、経営能力が大きく問われる時代となってきました。
 私は、今回の選挙を通じて、自治体の経営者である区長の使命は区民の福祉の向上と持続を通じて区民の暮らしを守ることにあると重ねて強調してきました。財政や政策の根拠を持たないキャッチフレーズやスローガンでは区民の福祉や暮らしは守れません。私は、形だけでもやっていればよいというアリバイ型の政策や目立てばよいというアドバルーン型の政策ではなく、区民の暮らしを支える施策を安定的に提供し、常にそれを向上させながら、しっかりと成果を出していく着実な政策と、それを可能にする区政運営の基盤が求められていると考えています。
 我が国の地方自治制度では、首長が有権者の信託を受け、その意を体して行政運営に責任を負うこととされています。区長たるもの、そうしたみずからの責任を果たしていく決意とリーダーシップが不可欠であると考えます。結論に至るまではできるだけ多くの英知を集めて検討し、議会の議決や区民の合意のもと、決断をしたら、その実現に責任を持ち、最後の最後まで全力を尽くす、これが区長の使命であると考えます。私は、今後の4年間も区長として有言実行を貫き、責任を持って区政運営に当たる決意です。
 中野区を新たな豊かさと支え合いに満ちたまち、将来にわたって区民が誇りを持って住み続けられるまちにしていくためには、財源を安定的に確保できるまちの活力をつくり出すこと、また、まちの安全を守り、少子化や高齢化に対応した施策を着実に前進させることが必要です。そして、それらを可能にする区の財務体質や組織運営能力など、経営基盤を強化する不断の行政革新が欠かせません。
 多くの区民の参加と議会での議論を踏まえて議決された中野区基本構想には、中野区が将来目指すべき姿や行政のあり方が示されています。私は、この基本構想が描く将来像を実現するための「新しい中野をつくる10か年計画」を責任をもって着実に推進していくことが2期目の区長としての最大の使命であると考えています。
 これからの4年間は「新しい中野をつくる10か年計画」の第1ステップの後半から第3ステップの前半に当たります。計画で示した「まち活性化戦略」、「地球温暖化防止戦略」、「元気いっぱい子育て戦略」、「健康・生きがい戦略」の「4つの戦略」と「行政革新」を着実に進めるため、私は、今後4年間で具体的に取り組むべきことを今回の選挙でマニフェストとして区民の皆様にお示ししました。その一端に触れさせていただきます。
 中野駅周辺のまちづくりでは、まちづくりの理念や官民の役割などまちづくりの枠組みをつくります。警察大学校等跡地では、まちづくり法人の設立など、まちづくりを動かす基本的仕組みをつくり、みどりの防災公園や民間施設の整備などを動き出させます。耐震補強や住宅まちづくりの総合支援などを推進するほか、防犯にも力を入れ、総合的な安全・安心のまちづくりを進めます。
 環境問題では、プラスチック製容器包装回収の全区展開や古紙などの集団回収の拡大により、リサイクル、ごみ減量を一層推進します。また、区役所自体の省エネルギー化を進め、ISO14001の認証取得を目指します。
 友好都市をはじめとする各都市との連携強化にも努めていきます。民間も含めた交流で人・もの・経済が相互に動く地域間交流を進めるとともに、自然エネルギーやリサイクルなど環境問題の分野でも交流を進めます。
 平和・国際交流では、地球環境や平和など市民相互の理解を深めるため、新たな海外都市との友好交流の可能性を探るとともに、平和復興地域への支援活動や熱帯雨林を守る活動など、市民レベルの活動の支援を行います。
 あすの中野を担う次の世代の育成にも十分に力を入れていくことが必要です。少人数指導の充実や体力向上プログラムの推進や地域と学校との連携強化、教育人材のレベルアップなど、学校教育の充実と教育環境の整備を進めます。
 また、中野区は23区の中でも出生率が低く、その低下傾向は歯止めがかかっていません。子育ての責任はまず家庭にあります。そうした自覚のもと、親のだれもが子どもや家庭、地域に対して責任を果たしていくことが求められています。一方で、世帯の少人数化が進み、家庭の養育能力が落ちていると言われる今日、若い親たちがその責任を果たしていくには、安心して子どもを産み、楽しみながら子育てができ、子どもたちの「生きる力」をはぐくむ、そのような環境を整備することが大事だと考えています。小児の救急医療体制の充実についても関係方面への働きかけを強化していきます。多様な子育て支援サービスを地域で展開する幼児総合施設の設置や専門職員が学校や地域の関係機関、住民活動組織と連携して子育てのネットワークをつくる子ども家庭支援センターを4カ所設置します。このほか、(仮称)子育て・幼児教育センターの設置など、家庭をはじめ中野区の幼児教育・子育て力の向上を図ります。
 高齢化への対応としては、在宅で暮らしている人の介護が必要になったときでも支えられるよう小規模多機能施設などを地域の中に配置し、デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービスなどのサービス拠点を拡大します。また、介護が必要になったときのための施策の充実と同時に、健康づくり、介護予防の取り組みも重要です。ICカードを利用した健診から健康づくり、予防リハビリの導入や支援など一貫した健康づくり、介護予防システムを構築します。
 365日24時間いつでも区民の暮らしを支えられるような区役所の体制をつくり上げます。
 住む人々の多様な価値観を反映し、豊かな地域社会を実現する真の担い手は住民自身です。この4年間をみても、地域の安全安心のための取り組みなどをはじめ、行政と連携した区民の皆様の活動は大きな成果を上げてきました。こうした地域の活動をより強固なものとしていくため、10か年計画では地域センターを(仮称)区民活動センターとして改組し、地域の活動拠点として住民自身による管理へ移行することとしています。区職員も配置し、行政とのパイプ役として地域自治の拠点を支えます。
 この春に区民公益活動推進条例を制定しましたが、その趣旨に沿って基金による助成制度や提案型の委託事業などを実施し、町会、自治会やボランティア、NPOなどのさまざまな区民団体による活動を促進していきます。
 私はこれまでも、事業の見直し、外郭団体の見直し、民間活力の導入などを進め、行財政の立て直しに取り組んできました。「新しい中野をつくる10か年計画」を着実に推進し、基本構想が描く中野のまちの将来像を実現するため、これらの取り組みをさらに進め、行政革新の不断の取り組みを行っていきます。
 発生主義会計の導入や市場化テストの実施、成果主義を徹底させた人事システムの改革を行います。また、こうした区の取り組みをよりわかりやすく区民の皆様にお伝えするため、区の広報媒体を充実するとともに、報道機関などへの情報発信についてもより強めるよう努めてまいります。
 区民の皆様が中野に住んでいてよかったと思えるようなまちづくりを進めるためにも、区民の信託に応え、これからの4年間の任期の中で改革を一層進めるとともに、10か年計画を着実に推進していく所存です。区議会並びに区民の皆様の御理解と御協力をお願いして、私の施政方針説明といたします。
○議長(高橋ちあき) 以上で区長の所信表明を終わります。
 次に、一般質問の時期の変更についてお諮りいたします。一般質問は議事に先立って行うことになっておりますが、別な時期に変更し、質問を許可いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう進行いたします。
 これより日程に入ります。
 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第3、議会運営委員の辞任許可についてを先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 議会運営委員の辞任許可について

○議長(高橋ちあき) 日程第3、議会運営委員の辞任許可についてを議題に供します。
 お諮りいたします。むとう有子議員から議会運営委員を辞任したい旨の申し出がありますので、これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 さらにお諮りいたします。ただいま、議会運営委員の辞任が許可されましたことに伴い、議会運営委員会に欠員が生じましたので、この際、本日の日程をさらに追加し、日程第4、議会運営委員の補欠選任を先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 議会運営委員の補欠選任

○議長(高橋ちあき) 日程第4、議会運営委員の補欠選任を行います。
 お諮りいたします。議会運営委員の補欠選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、議長から奥田けんじ議員を指名いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
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 第63号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例

○議長(高橋ちあき) 日程第1、第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例を上程いたします。
 理事者の説明を求めます。
      〔助役内田司郎登壇〕○助役(内田司郎) ただいま上程されました第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例につきまして、提案理由の説明をいたします。

 第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例は、地方税法等の改正に伴い、主に次の4点につきまして規定を改めるものです。
 第1点目は、所得税から住民税への税源移譲に伴い、平成19年度分以後の区民税の所得割について税率を改定するものです。
 第2点目は区民税の定率減税を廃止するものです。
 第3点目はたばこ税の税率を改定するものです。
 第4点目は地方税法等の改正に伴う規定整備等を行うものです。
 この条例の施行時期は、第1点目につきましては平成19年4月1日ですが、退職所得に係る所得割の税率の改定は同年1月1日です。第2点目につきましては平成19年4月1日、第3点目につきましては平成18年7月1日、第4点目につきましては平成19年4月1日ですが、一部は公布の日、平成19年1月1日、平成20年1月1日及び同年4月1日です。
 本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
 議事の都合により、暫時休憩いたします。
      午後1時28分休憩

      午後4時26分開議
○議長(高橋ちあき) 会議を再開いたします。
 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第5、第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例を先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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 第63号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例
 (委員長報告)

○議長(高橋ちあき) 日程第5、第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例を議題に供します。

    平成18年(2006年)6月28日

中野区議会議長 殿

          総務委員長 伊藤 正信
(公印省略)
    議案の審査結果について

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

         記
議案番号 件    名 決定月日
第63号 中野区特別区税条例の一部を改正する条例 6月28日


○議長(高橋ちあき) 総務委員会の審査の報告を求めます。伊藤正信総務委員長。
      〔伊藤正信議員登壇〕
○11番(伊藤正信) ただいま議題に供されました第63号議案、中野区特別区税条例の一部を改正する条例に関しまして、総務委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 本議案は、地方税法等の改正に伴い、主に次の4点について規定を改めるものです。
 1点目は、所得税から住民税への税源移譲に伴い、平成19年度分以後の区民税の所得割について税率を改定するものです。
 2点目は区民税の定率減税を廃止するものです。
 3点目はたばこ税の税率を改定するものです。
 4点目は地方税法等の改正に伴う規定整備等を行うものです。
 この条例の施行時期については、1点目は平成19年4月1日ですが、このうち、退職所得に係る所得割の税率改定については同年1月1日です。2点目は平成19年4月1日、3点目は平成18年7月1日、4点目は平成19年4月1日ですが、一部については公布の日、平成19年1月1日、平成20年1月1日及び同年4月1日です。
 本議案は、本日の本会議において当委員会に付託され、審査を行いました。審査の進め方として、本議案を議題に供し、理事者から補足説明を受け、その後、質疑を行いました。その主な質疑、応答の内容を紹介します。
 初めに、「この条例改正により、区の税収はどのようになるのか。」との質疑があり、「17年度のデータによると、住民税の税率のフラット化により6億6,000万円の増、定率減税の廃止で9億5,000万円の増、たばこ税では1億800万円の増となる。」との答弁がありました。
 続いて、「現在の住民税の標準税率は課税所得に応じて3段階となっているが、その人数の割合はどうか。」との質疑があり、「17年度においては、所得200万円以下が55%で8万2,000人、200万円から700万円までが38%で5万6,000人、700万円以上が7%で1万人となっている。」との答弁がありました。
 さらに、「半数以上は200万円以下であり、住民税だけで見ると増税となる。税源移譲による所得税減税で税負担は現在と同程度であると言うが、国民健康保険料、介護保険料、保育料などは住民税を基準にしているため、負担は大きくふえることになる。区としてこうした事態に対して何らかの手だてを考えているのか。」との質疑があり、「少子高齢化などにより社会保障制度の維持が困難となったため、制度の見直しが進められている。これに伴う区民の負担増に対する手だてについては、一つひとつの事業を考える中で区民サービスの向上を考えていきたい。」との答弁がありました。
 以上が主な質疑応答の内容です。
 その後、委員会を休憩して本議案の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。
 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本議案に反対する立場から「反対の理由は、定率減税の廃止や住民税の一律10%の課税により、区民とりわけ低所得者が大きな負担増になるからにほかならない。第1に、住民税がフラット化され、一律10%になり、所得税が減額になるので負担は変わらないとしているが、国民健康保険料や介護保険料、保育料などは住民税の額に応じて決まる以上、低所得の区民が負担増になることに違いはない。第2に、定率減税の廃止は言うまでもなく区民の負担増となる。第3に、区としては増収になるが、負担増になる区民に対し政策的に何らかの手だてが必要であるが、何ら検討されていないのは問題だ。最後に、消費税増税の際に実施した法人税減税と高額所得者の減税、そして定率減税は当時一つの法律として定められたものである。それなのに、定率減税だけを廃止するのは、大企業や高額所得者を優遇し、庶民にだけ増税を押し付けることになり、認めがたい。よって、本議案に反対する。」との討論を行いました。
 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。
 そして、挙手による採決を行ったところ、賛成多数で本議案を可決すべきものと決した次第です。
 以上で第63号議案に関する総務委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。
○議長(高橋ちあき) ただいまの報告について御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。
 上程中の第63号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
       〔賛成者起立〕
○議長(高橋ちあき) 起立多数。よって、第63号議案は可決するに決しました。
 お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 次の会議は6月30日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。
 本日はこれをもって延会いたします。
      午後4時34分延会