平成18年11月29日中野区議会本会議(第4回定例会)
平成18年第4回定例会本会議第3日(11月29日)
1.平成18年(2006年)11月29日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(41名)
1番 いでい 良 輔 2番 伊 東 しんじ
3番 佐 野 れいじ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 たくや
7番 奥 田 けんじ 8番 近 藤 さえ子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 しんご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 橋 ちあき
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 むとう 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
22番 小 串 まさのり 23番 若 林 ふくぞう
24番 市 川 みのる 25番 岡 本 いさお
26番 こしみず 敏 明 27番 飯 島 きんいち
28番 佐 伯 利 昭 29番 佐 藤 ひろこ
30番 来 住 和 行 31番 岩 永 しほ子
32番 篠 国 昭 33番 柿 沼 秀 光
34番 伊 藤 岩 男 35番 斉 藤 金 造
36番 大 泉 正 勝 37番 斉 藤 高 輝
38番 江 口 済三郎 39番 藤 本 やすたみ
40番 昆 まさ子 41番 江 田 とおる
42番 池 田 一 雄
1.欠席議員(1名)
21番 山 崎 芳 夫
1.出席説明員
中 野 区 長 田 中 大 輔 助 役 内 田 司 郎
収 入 役 山 岸 隆 一 教 育 長 沼 口 昌 弘
区 長 室 長 寺 部 守 芳 政策担当課長 川 崎 亨
総 務 部 長 石 神 正 義 総務担当参事 橋 本 美 文
区民生活部長 本 橋 一 夫 子ども家庭部長 田 辺 裕 子
保健福祉部長 菅 野 泰 一 保 健 所 長 浦 山 京 子
都市整備部長 石 井 正 行 拠点まちづくり推進室長 石 橋 隆
教育委員会事務局次長 金 野 晃
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 山 下 清 超 事務局次長 高 橋 信 一
議事調査担当係長 大 谷 良 二 書 記 黒 田 佳代子
書 記 永 田 純 一 書 記 荒 井 勉
書 記 岩 浅 英 樹 書 記 菅 野 多身子
書 記 西 田 健 書 記 廣 地 毅
書 記 鳥 居 誠 書 記 杉 本 兼太郎
書 記 岡 田 浩 二 書 記 松 本 桂 治
議事日程(平成18年(2006年)11月29日午後1時開議)
日程第1 第94号議案 平成18年度中野区一般会計補正予算
第95号議案 中野区組織条例の一部を改正する条例
第96号議案 中野区副区長定数条例
第97号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例
第98号議案 中野区長期継続契約を締結することができる契約を求める条例
第99号議案 中野区国民保護対策本部及び中野区緊急対処事態対策本部条例
日程第2 第100号議案 東京都後期高齢者医療広域連合の設立について
日程第3 第30号陳情 区議の費用弁償に関する陳情
日程第4 議会の委任に基づく専決処分について
午後1時02分開議
○議長(高橋ちあき) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 斉 藤 高 輝
1 区有施設の耐震診断結果と対応策について
2 その他
○議長(高橋ちあき) 最初に、斉藤高輝議員。
〔斉藤高輝議員登壇〕
○37番(斉藤高輝) 第4回定例会に当たり、当面する区政の問題について、今後の施策の進め方など何点か伺います。区長並びに理事者の誠意ある積極的な答弁を期待します。
それでは、区有施設の耐震診断結果と対応策について質問いたします。
戦後最大の被害を引き起こした阪神・淡路大震災から間もなく12年がたとうとしております。私たちにとっては、あの大震災が地震災害の対策のきっかけとなり、大きな教訓になったわけであります。
御承知のとおり、我が国は地震大国で、一、二年に一回の頻度で被害をもたらす規模の地震が発生しています。地震への備えで最も重要なことは、発生した場合に被害を最小限に食いとめる、これが減災であります。そのためには、家屋などの倒壊を可能な限り防ぐ耐震化が最も重要となっております。阪神・淡路大震災では、全壊約10万5,000棟、半壊約14万4,000棟の被害をもたらし、犠牲者のほとんどは自宅の家具や建物が倒壊し、圧迫死・窒息したことが原因であり、また、最初の1分間で決まるとも言われております。
こうした教訓を踏まえて、建築物の倒壊などの被害から国民を守る耐震化を推進するため、阪神・淡路大震災直後に耐震改修促進法が制定されました。その後、新築住宅の耐震化は着実に進みましたが、古い木造住宅の耐震補強は、費用・負担の問題などでなかなか進んでいないのが実態であります。こうした中、地震による被害を最小限のものとするため、計画的・重点的な耐震改修の促進が急務となっています。
私は、平成17年第2回定例会で公共建築物の地震対策について伺いました。当区の昭和56年以前に建築された庁舎、福祉施設、図書館、旧保健所など耐震診断の結果、指摘された施設は全部補強工事が終了しているのか、終了していない場合は、その施設名を聞きたい。さらに、補強工事の実施状況についても伺いました。区有施設の耐震工事については、耐震診断を実施し、保育園及び幼稚園を含めて危険と判断されたものについては、補強工事を終了した。しかし、診断の結果、精密検査を要すると言われたものなどについては、現在その対応を検討しておりますと。その具体的な施設名は、沼袋地域センター、鷺宮地域センター、野方図書館、もみじ山文化センター西館及び南台三丁目アパートで、保育園では本郷保育園、南江古田保育園、新井保育園、桃が丘保育園及び野方保育園であるとはっきり施設名の答弁がありました。この中から建てかえ施設である南江古田保育園と新井保育園の耐震化について取り上げたいと思います。
当区の耐震診断の関係者から耐震台帳を見せていただきましたが、特にこの2園の耐震性能が低いことに驚きました。この2園は建てかえの建物で、民設民営の対象となっております。施工時期を早めるわけにはいかないのかなと思っております。なぜかと申しますと、新井保育園は、建設は昭和46年、5階建て、職員寮と併設施設、耐震診断は平成9年、耐震指標IS値0.29、性能クラスC2、補整IS値0.319ということは、要改築となります。私からはそれ以上のことは言えません。次に、南江古田保育園は、建設は昭和44年、職員寮と併設施設4階建て、IS値0.33、性能クラスC2、補整IS値0.330ということは、要改築となります。あえてここで紹介させていただきました。
1年前の11月を思い出してください。耐震強度偽装問題が発覚し、偽装の張本人が一級建築士だったということで与えた衝撃はあまりにも大きかったわけであります。区の耐震診断とは内容等は違いますが、耐震強度偽装問題で区民は建物の耐震強度に関心が高まっているわけであります。
そこで伺いますが、民営化予定の南江古田保育園と新井保育園について、建物の構造、耐震指標、IS値の値が0.3に満たない耐震性能が低いものについては、改築が必要であります。また、構造耐震指標0.3未満だと、何回も言いますが、震度6強の地震で倒壊と言われております。これらについては、民営化のスケジュールを繰り上げて実施し、民間による建てかえなどにより地震時の安全性の確保を早急に図るべきと考えますが、区長のお考えをお聞きします。
2点目は、南江古田保育園、新井保育園を除いたそのほかの区立保育園について、耐震改修が必要となるものについて、区として今後どのように対応するのか、具体的にお聞きいたします。
3点目は、既に民営化によって建物を譲渡した野方さくら保育園、中野みなみ保育園、七海保育園、あけぼの保育園の4園の私立保育園について、保育事業者に建物を引き渡ししたとき、耐震補強の必要性の有無について、きちんと伝えた上で譲渡したのか。耐震補強が必要であるにもかかわらず、そのことを伝えてないものがあるとすれば、区として今後どのように対応を考えているのか、伺います。
4点目は、改正耐震改修促進法で建築物の所有者等に対する指導等を強化する。地方公共団体の指示に従わない特定建築物を公表、また、倒壊の危険性の高い特定建築物については、建築基準法により改修を命令できます。私は、平成18年3月の予算特別委員会で、区内の医療施設の耐震診断や耐震状況についての質問に対し、医療施設のうち、大規模で現在指定された緊急病院7施設については、耐震診断1件、補強工事1件、建てかえ中1件、耐震診断を検討中2件、建てかえ検討中2件であると具体的に数字で答えられました。質問して9カ月になりますが、震災時には緊急の救護者の一時受け入れ施設となる病院は、防災上特に重要な建築物であります。区内の医療施設の耐震診断や耐震改修の状況について、区はどのように把握しているのか、伺います。
5点目は、東京都から移管された施設を含めて、区営住宅は現在13団地、25棟あると言われております。構造も鉄筋コンクリートづくりと壁式鉄筋コンクリートづくりであります。昭和56年以前に建設した施設については、耐震診断を行い、補強の措置をとらなければなりません。区営住宅の建設年度を見ますと、現行の耐震基準以前に建てられたものがほとんどであります。区営住宅の耐震診断の状況はどうなっているのか、また、今後、耐震改修などをどのように進めていくのか、伺います。また、区営住宅の耐震診断の判定結果として、構造強度の調査、IS値等の数値化された耐震台帳を公表したことがあるのか、伺います。
6点目は、耐震改修促進法の改正に伴い、都道府県ごとに策定が必要となり、耐震改修促進計画について、施行後半年以内、遅くとも1年以内を目途に策定することになっております。平成18年1月26日に施行されたわけですので、1年以内とは平成19年1月26日になります。東京都の策定作業の状況はおくれているような感じもいたしますが、どのようになっているのでしょうか。また、あわせて、中野区でも耐震改修促進計画を策定するわけですが、策定状況はどのようになっているのか、伺います。
7点目、耐震化の基本的な実施すべき施策の一つに窓ガラス落下対策があります。割れて飛び散ったガラスが凶器になり、災害時でけがで多いのが、割れたガラスによる被害だと言われてまいりました。当区の小・中学校では、すべての学校は実施し、学校再編の計画の対象になっている有無にかかわらず実施し、校舎、体育館の窓ガラス飛散防止フィルムを貼っていただいております。
保育園はどうでしょうか。私が視察した南江古田保育園、新井保育園の上に他の施設、職員寮があります。保育園は窓ガラス対策は終了しておりますが、その上層階の窓ガラスに飛散防止措置が施されていませんが、対応する予定はないのか、伺います。
この項の質問は終わります。
次に、その他の項について、教育センターの役割について質問いたします。
教育センターがどのような目的で設置され、どんなことに使われているのか、知らない区民が多いと思います。教育センターは、区民がもう少し自由に集会室として利用するほかに活用できるものがあるのではないでしょうか。また、地下のホールなどもきちんと再整備して本来的な使い方ができるようにすべきではないでしょうか。今後は、教員ばかりではなく、区民の方にも広く利用できる施設にしてはどうでしょうか。コミュニティ活動支援機能も含め、もっと積極的な支援をし、活用を図るべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
杉並区の済美教育センターの状況を見ると、教育委員会の施設にあわせて、そのあり方を検討してきているようです。さらに、杉並区の教育に関する情報発信の拠点となる施設を目指しておりますが、当区も10か年計画、教育ビジョンの実行にあわせていくことも考えられますが、今後はどのようにしていくおつもりなのか、あわせて伺います。
以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 斉藤高輝議員の御質問にお答えいたします。
民営化を予定している保育園の耐震対策についてであります。
現在、保育園の耐震性能については、調査をしているところでありまして、対応が必要な場合には早期に対応するように検討していきたいと考えております。
その他の区立保育園で改修が必要となるものについては、現在、策定中の耐震改修促進計画に位置付けて順次実施していきますとともに、民営化に伴う民間事業者による建てかえも進めていきたい、そう考えているところであります。
既に民営化した保育園についての耐震補強等についての御質問であります。
これまで区立保育園を民設民営の保育園に移す場合に当たっては、建物の建築年次や構造等についても考慮して、耐震性能を確認しながら、補強が必要ない園を選定してきたところであります。しかしながら、今後、事業者からの相談等が新たにあるようであれば、適切に対応していきたいと考えております。
それから、区内の医療施設の診断、改修の状況であります。
平成18年10月現在、救急医療病院は6施設あるわけであります。このうち、耐震診断を実施した施設は3施設あります。診断後、耐震改修を実施した施設は2施設でありまして、改修していない施設は1施設となっています。耐震診断を行っていない3施設については、現在、実施に向けて検討中であると聞いているところであります。
区営住宅の耐震診断結果と対応策についてであります。
区営住宅につきましては、13団地のうち、木造の住宅で今後建てかえを計画している1団地及び新耐震基準で設計・施工された5団地を除く7団地につきまして耐震診断を行った結果、耐震性能は比較的高いが、より安全性を確保するために改修が望ましいと判定された団地が1団地あったものであります。区営住宅の耐震の台帳といったものは現在のところ用意しているわけではないのでありますが、当該団地の耐震改修について、現在策定中の耐震改修促進計画の中に位置付け、実施していきたいということであります。
それから、都及び区の耐震改修の促進計画の策定状況についてであります。
東京都の耐震改修促進計画策定は、建築物の耐震化促進検討会を設置し、作業を進めているところであります。平成18年11月に素案を策定し、19年1月にパブリックコメントを行った後、2月に計画策定と公表の予定であると聞いているところであります。区の耐震改修促進計画については、東京都の計画を踏まえて作成することとされているわけでありまして、現在、計画策定の作業を進めているところであります。スケジュールといたしましては、平成19年2月に素案を策定し、4月にパブリックコメントを行った後、5月に策定と公表をしていきたいと考えております。
保育園と職員寮の併設の建物の職員寮の窓ガラスの飛散防止策についてのお尋ねがありました。
保育園の上層階にある職員寮は、各室にベランダがあるため、飛散したガラスが直接園庭に落下する状況にはないと考えているところであります。しかしながら、現在耐震の調査中でもあり、ガラスについても再確認して、必要があれば飛散防止策を検討していきたいと考えております。
私からは以上であります。
〔教育委員会事務局次長金野晃登壇〕
○教育委員会事務局次長(金野晃) 教育センターに関するお尋ねについてお答えいたします。
教育センターは、学校教育の充実と振興のために設置しているものでございまして、ここでは教育についての調査研究、教職員の研修、教科書及び教育資料の整備と活用、教育相談などにこの施設を活用しているものでございます。教育センターで実施する教育相談や教科書の展示につきましては、教育だよりや教育委員会ホームページなどで区民にお知らせをしているところです。施設をもっと広く利用、また、区民に知らせるということでございますが、視聴覚教室や研修室等の利用のあり方、また、情報発信の強化についても考えていきたいと思います。
〔斉藤高輝議員登壇〕
○37番(斉藤高輝) まさか、この短い質問の中で再質問するとは思いませんでした。
区長、南江古田保育園と新井保育園ですけれども、これからは民設民営の対象になって、そしていろんな形で動いていくんでしょうけれども、私の言いたいのは、耐震指標、IS値0.29とか0.319というのは、ちょっと信じられない数字なんです。これを簡単に今、短く答弁されましたけれども、よく言われるように、私には信じられないことです。急いで2園に対しては考えない限り、災害はいつ来るかわかりません。今こそ真剣に考えなければ、これからの中野にとっては、本当に大きな問題になります。耐震指標、いわゆるIS値について、数字に対して、これからどのようなお考えでいくのか、もう一度お聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えいたします。
御指摘がありました調査は、現在、集計中の調査数値でありまして、私自身が確定したものとして数字を把握していないわけでありますが、御指摘のあったような数字であるということについては、今回理解をしているところであります。大変重大な問題と思っております。民営化を予定しているということもありますので、民営化をして新築していただくということになりますから、そうした対応を早めなければいけないというようなことも含めて、問題を解決していきたいと考えております。
○議長(高橋ちあき) 以上で、斉藤高輝議員の質問は終わります。
中野区議会議員 伊 東 しんじ
1 区立小・中学校の教育、教育環境について
(1)いじめ対策について
(2)防災訓練等の取り組みについて
(3)学校のOA化について
(4)その他
2 その他
○議長(高橋ちあき) 次に、伊東しんじ議員。
〔伊東しんじ議員登壇〕
○2番(伊東しんじ) 平成18年第4回定例会に当たりまして、自由民主党・民社クラブの立場より質問させていただきます。
質問項目といたしましては、区立小・中学校の教育環境について、1番目にいじめ対策について、2番目に学校における防災訓練等の取り組みについて、3番目に学校のOA化について、以上3点について質問してまいります。理事者の皆様におかれましては、丁寧かつ前向きな御答弁をお願い申し上げます。
さて、いじめ対策についてですが、昨年9月、北海道滝川市の小学女児自殺に対しての市教育委員会の対応がことし10月問題とされ、その後、わずか2カ月の間に全国で「いじめ」、あるいは「いじめ」と思われる原因による子どもの自殺が相次ぎました。尊い命が失われたことは大変悲しく、つらい出来事です。「いじめ」により踏みにじられた人権・人格、心の痛みをみずからの死をもっての訴えであって、すべての人がこの訴えを真摯に受けとめなければならないと思っております。
こうした訴えを受け、今こそ社会全体で「いじめ」抑止に向けた取り組みを議論し、対策を講じ、風化させずに生かし続けるべきだと思っております。こうした視点で質問してまいります。
今回、文部科学省初等中等教育局は、「いじめの問題への取り組みチェックポイント」を各教育委員会に通知いたしました。また、東京都教育庁は、臨時に区市教育委員会の生活指導担当主事並びに都立学校副校長の連絡会を開催し、「いじめ防止のための資料」、「いじめを許さない!」など、資料提供、指導を行ってまいりました。中野区でも沼口教育長が教育委員会ホームページにいじめに悩んでいる子へ呼びかけ、「いじめ」の早期発見と適切な対応の重要性、教育委員会、学校、家庭の備えを訴え、対策への学校と家庭の連携必要性から保護者へも協力を呼びかけております。
教育行政全体として、「いじめ」の防止、対応への取り組みが検証され始めています。しかし、一方で、教育長のコメントにもあるように、現在の「いじめ」の複雑さとその対応、根絶の困難さ、学校現場での対応の限界も顕在化してきています。
ここで、公立小中学校の教諭を対象にしたいじめ問題に関する教員の認識について、調査考察した報告を紹介いたします。この調査によれば、小・中学校の教員の7割以上が学校生活の中でいじめを認知すると同時に、9割以上の教員が「いじめ指導」に難しさを感じたとの結果が出ています。また、いじめに対して、全校体制による対応・指導が重視される反面、学校全体で解決しようとした経験のある教員が少ないともされています。「いじめ」への対応は、学校全体、関係機関、専門家との連携が重要であり、東京都も関係機関との連携により問題解決を図る「サポートチーム」等の取り組みの推進を求めています。チームによる取り組みの事例として、フィンランドではキュレーターと呼ばれる学校専門のソーシャルワーカーや養護教諭、カウンセラー、校長などから成る子どもケアグループが、ほとんどの学校において「いじめ問題」の解決に当たっています。キュレーターは、教師に相談をできない「いじめ」などの悩みを受け、生徒にホットラインやカウンセラー、医療機関を紹介し、校長に問題を報告し、ケアグループのメンバーと対策を講じる、いわばコーディネーターのような役割を担っているようです。このシステムの利点は、事態への早急な対応で、生徒たちもこの点を高く評価しています。また、第三者の視点での処理も、このキュレーターシステムの利点だと感じております。
中野区では、各中学校にスクールカウンセラーを配置し、小学校においても心の教室相談員など専門性を有する人的配置をしております。
そこで、スクールカウンセラー、心の教育相談員を、キュレーターと性格は異になりますが、工夫によってキュレーターとしての性格、コーディネーターとしての位置付けをすることはできないでしょうか。その際、第三者の視点と社会資源の情報の掌握、子どもが相談しやすい仕組みが求められます。教育委員会の見解をお尋ねいたします。
また、いじめは学校に限らず、地域でも発生します。その対応を教育委員会のみで行うべきかも議論されなければなりません。
昨年、中野区次世代育成支援行動計画が策定されましたが、国は策定のための指針で、児童虐待防止の視点から、母親の育児不安や虐待、いじめ等の問題に早期に対応するための相談体制の整備等、総合的な親と子の心の健康づくり対策を推進することが必要としています。残念なことに、中野区次世代育成支援行動計画では、「いじめ」に対する記載はございません。「いじめ」は虐待であり、そのケアは対象児童にとどまらず、保護者、家庭と密接な関係にあることから、子ども家庭部の対応も求められますし、人権擁護の視点に立てば総務部といったぐあいに、教育委員会のみでなく、他の分野との連携が必要と考えられます。
中野区は、地域子ども家庭支援センター構想、相談機能の強化ならびに児童館機能の小学校への導入を行おうとしています。こうした方向性を踏まえて、「いじめ問題」への総合的な取り組みについてお考えをお聞きしたいと思います。
次いで、今回の国・都からの通知・指導への中野区の対応をお尋ねいたします。
さきのいじめ問題にかかわる教師の認識についての調査考察では、いじめ対策について、これまで頻繁に出されている通知文や研究報告書、指導書の効果があまり徹底していないことが推察され、学校全体、教育委員会の取り組みについて検討の必要性が指摘されています。今回の文部科学省の通知により「取り組みチェックポイント」並びに東京都のいじめ防止のための資料・指導などを受けて、中野区教育委員会は具体的に学校現場に対し、どのような対策を講じたのか、お伺いいたします。
これまで「いじめ」への対応体制、対応策について質問してまいりましたが、「いじめ」への対応の重要性もさることながら、「いじめ」を生まない環境づくり、指導はより重要と考えております。そのための啓蒙・教育、体制の整備が不断に行われなければならないと考えています。
東京都も「道徳・学級活動・学校行事で行うセーフティ教室」などでいじめの防止に関する指導の充実、教員研修の充実を打ち出しています。いじめ指導のあり方では、いじめを子どもの「生き方」の問題として進路指導に位置付け、学年での取り組みを実践し、最終的に子どもたち自身の手によるいじめ克服の活動に展開していった事例報告や、心理臨床の立場から学校に出向いて、子どもたちのグループディスカッションを継続的に行い、子どもたちの間に潜んでいたいじめの行動に子どもたちみずからが気づき、子どもたちみずから学級集団で話し合うことを提案するに至った事例が挙げられています。
いじめ防止に向けて、子どもたちへは「他人への思いやり」、「やさしさ」や「いたわり」などと具体的に繰り返し教え、みずから感じさせ、考えさせる指導が必要です。
ここに司馬遼太郎氏が子どものために書いた1冊の本がございます。タイトルは「21世紀に生きる君たちへ」、この中に2編の短編がおさめられているんですけれど、そのうちの1編は大阪書籍の小学校の国語の6年生の下に掲載されている文章でございます。いじめの防止に対しての一つのヒントとなると思いまして、抜粋して読み上げさせていただきます。
自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。このため、助け合うということが人間にとって大きな道徳になっている。助け合うという気持ちや行動のもとのもとは「いたわり」という感情である。他人の痛みを感じることと言ってもいい。優しさと言いかえてもいい。「いたわり」、「他人の痛みを感じること」、「やさしさ」、皆似たような言葉である。この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をして、それを身につけなければならないのである。その訓練とは簡単なことである。例えば友達が転ぶ、ああ、痛かったろうなと感じる気持ちをその都度自分の中でつくり上げていきさえすればよい。この根っこの感情が自己の中でしっかり根付いていけば、他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。君たちさえそういう自己をつくっていけば、21世紀は人類が仲良しで暮らせる時代になるのに違いない。
こうしたヒントが散りばめられた文章、すばらしい文章だと思います。「いじめ」を生じさせないためには、司馬氏の言うように、子どもたちの心に「いたわり」、「他人の痛みを感じること」、「優しさ」をしっかり根付かせること、そのためには繰り返しの訓練こそ重要です。
そこでお尋ねします。
現在中野区で行われている道徳教育、生活指導並びに教員への研修内容について説明いただくとともに、今後の改善の姿勢並びに恒常的な「いじめ防止プログラム」の推進体制について、区としてのお考えをお聞きします。
「いじめ」防止、早期発見、早期対応など揺るぎない姿勢を明確にし、子どもたちが社会を信頼できるようになるような、前向きな御答弁をお願いいたします。
続いて、学校における防災訓練等の取り組みについて伺ってまいりたいと思います。
先日、新井小学校におきまして、中野区、消防、医師会、新井地区の防災会などによる災害医療救護訓練が行われました。災害の発生時は訓練で行われた応急救護とともに、救助・救援・消火活動、避難所開設、情報の処理・伝達、救援物資の仕分け・搬送・配給など、たくさんの地域に通じた人手が必要とされます。また、一時避難所には区内の小学校・中学校が利用されています。その際、そこに通う中学生はまさに地域に通じた人手であろうと思います。訓練により技術の体得並びに体力・機動性をも持った中学生たちはすぐれた人材とも考えられます。
私は以前、防災対策特別委員会でこうした視点から、中野区において消火訓練や救助訓練、応急救護訓練の必要性を訴えました。こうした訓練は、いざというときの自分の身を守るとともに、社会への貢献の心を養い、地域を愛し、地域に愛される人材の育成につながるとも思っております。
幸いにも教育委員会はその重要性をかんがみ、中学校において防災訓練等に前向きな姿勢を示していただくようになりました。現実に区内の中学校でこうした訓練が数多く行われるようになり、子どもたちも地域に認められることで自分の存在を再確認できるようになってきました。
しかし、残念なことに、こうした取り組みに要する講師料・教材費等の経費は新たに区で予算化され、支出されたわけではなく、特色ある学校づくり推進事業予算を学校がやりくりして捻出していたり、生徒の個人負担であったりしていると聞いています。
区の教育関係予算には、体験学習のため移動教室、夏季学園、修学旅行、連合行事、水泳指導補助等の事業メニューが予算化されています。防災訓練等は社会貢献の心を養い、人命尊重につながる貴重な教育機会であることを考えると、体験学習を事業メニューとして新たに加え、予算化される価値は十分にあると思います。また、区民の皆さんもこうした税の使われ方は納得いただけると思います。ぜひとも19年度より新たな取り組みとして予算化していただきたいと考えます。区の前向きな御答弁をお願いいたします。
続いての質問は、学校のOA化についてお尋ねしたいと思います。
先日、私の母校で周年行事がとり行われましたが、その準備の段階で資料収集・作成、名簿管理等膨大な作業が必要でした。それを学校・PTAが協力して当たってまいりました。学校での準備・作業の様子もつぶさに拝見いたしましたが、その職員室での作業は、個人所有のパソコンで資料を作成し、その資料データを学校配備のプリンターに接続されたパソコンまでフロッピーディスクで運び、印刷する。そのパソコンが他の事務のために使用中であれば、待機あるいは作業中の事務を中断して印刷といった対応をしていました。いまだにこのようなことが行われていることに正直驚愕いたしました。現に区庁舎の職員には、一人ひとりにパソコンが配備され、LAN接続により事務作業の効率化が図られています。学校における事務作業の軽減・効率化のために、職員にPCを貸与し、それらPCをLANに接続することが必要ではないでしょうか。また、学習教材や先行事例の収集のためにも、学校・職員室のOA化、インターネットへの接続は早期に着手すべきと考えています。
今回、私がこうして質問をするに当たり、さまざまな情報を収集して分析するためには、インターネットを十分に活用させていただいております。
以上のように、学校のOA化は、教員の事務処理の軽減・効率化、授業内容の充実が図られ、子どもの教育へと反映されることから、ぜひとも学校のOA化、すなわち教員へのパソコン配備、LAN構築によるインターネットへの接続に向け、至急対応をとるべきと考えます。その際、あわせて校内LAN整備を図るべきと考えます。御見解をお尋ねいたします。 重ねて申し上げますが、前向きな御答弁をお願いいたしまして、以上をもちまして私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 伊東しんじ議員の御質問にお答えいたします。
教育長からのお答えを前に1点だけ私の方からお答えさせていただきます。
いじめに対する対応の取り組みについて、区長部局、地域的な取り組みといった課題についての御質問であります。
今日、いじめが連鎖的な自殺というような形で極めて深刻で大きな問題となったということについて、大変驚きを持っているとともに、真剣に取り組みをしていかなければいけない重大な課題だというふうな認識を持っているわけであります。いじめの背景にあるものは、やはり子どもの家庭、あるいは家庭での教育といったようなことが大きいのではないかというふうにも考えているわけであります。子どもの思いやりの心でありますとか、そういった情操を養っていく、あるいは子どもの規範意識を養っていく、そうした面での家庭教育の果たす役割というのは大変大事だと思いますし、そういった家庭の機能が弱体化しているといったような問題がいじめやあるいは虐待といった形につながってきているというふうにも言えるのではないかというふうに考えているわけであります。
したがいまして、いじめに絡みますさまざまな要因、そうしたことをトータルでとらえて、家庭全体をとらえた支援をしていくことが必要になる。また、その家庭を支えていく地域での取り組みといったようなことも重要になってくる。そして、家庭、学校、地域が連携した支援を行っていくことが必要だというふうに考えているわけであります。
地域子ども家庭支援センターを整備して、地域の中へ区が飛び出して、家庭を直接支援できるような取り組み、また、地域でのさまざまな育成活動、そういったものと学校とを結びつけていく、そのような取り組みを総合的に進めていきたい、こう考えているわけであります。
私からは以上であります。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) いじめ対策についてお答え申し上げます。
まず、スクールカウンセラーや心の教室相談員の役割に関連してでございますけれども、いじめの問題の解決には、学校全体での組織的な対応と保護者の協力というのがぜひとも必要でございます。こうした中でスクールカウンセラーや心の教室相談員が各学校で十分役割を果たす、それは必要だと思います。基本的には、子どもを一番理解しています学校の学級担任がその中心となるべきものと考えますけれども、スクールカウンセラーや心の教室相談員が各学校で教員を支援いたしまして、関係機関や専門機関と連携を果たす、そういう役割をできるように、これからも指導してまいりたいと思っております。当然、その前提といたしまして、適切な情報の把握ですとか、それから、お話にありましたような子どもが相談しやすい体制の整備、そういうものをあわせて充実させていく必要があると、そのように考えてございます。
それから、今回の一連のいじめ問題についての対応に関しましてでございます。
各学校に対しましては、国や東京都からのいじめに関するチェックポイントが来ていますので、そういうチェックポイントや指導資料に基づきまして、学校内外の生活指導や相談体制等について再点検するように指示しているところでございます。そうした指示を受けまして、各学校ではそれぞれの学校のやり方もそれに含めまして、点検をしたところでございまして、そうした結果、各学校からは改めていじめに関する報告が何件か教育委員会の方にも上がってきております。現在、それらについて対応しているところでございます。
また、道徳教育や教員の研修についてのお話でございますけれども、道徳の時間や生活指導など、あらゆる時間を使って学校ではいじめ問題について対応しているところでございますけれども、お話のように、道徳の時間では他人の痛みを感じさせるといった授業を繰り返し行っていくことが必要だと、そのように思っております。今後、こうした指導を一層充実するとともに、いじめの未然防止に向けまして、各学校におきましても、全校的に個別相談というんですか、そういうものができるような一定の期間を設けまして、個別相談をできるような体制を整えていきたいと思っております。また、教員に対しましても、教員研修の中で児童・生徒の出すサインやそのチェックなど、いじめ問題の早期発見のためのポイントを重点的に取り上げて研修をさらに実施していきたいと、そのように考えてございます。
それから、防災訓練に絡みまして、体験学習のメニューにということでございます。
台風や地震といった自然災害の多い我が国でございますので、子どもたちが被災した人々とどう助け合っていけばいいか、また、どんな形で役に立てるのか、そういった防災訓練の活動を通して考えて身につけていくということは、非常に大切なことであると考えています。現在でも学校によりましては地域の防災訓練などに中学生が参加している事例もございます。今後、教育委員会といたしましては、学校で毎月実施しています避難訓練等がありますけれども、それを拡充いたしまして、地域との連携のもとに防災訓練と位置付けて、教育活動の一環として行えるような体制で指導していきたいと、そのように考えてまいりたいと思います。
予算的な問題もありまして、大変難しい問題もありますけれども、学校によって予算的な話は個々に違ってくると思いますので、実施する場合、支障のないようには考えてまいりたいと思っております。
それから、学校のOA化につきましてでございますが、授業内容や学習指導の充実を図るために、計画的に校内LANの整備を図っていくことを考えておりますが、既に中学校等には何校か入っておりますけれども、統合新校から順次整備していく予定にしております。また、事務作業の効率化のためにも、個人情報の保護あるいはセキュリティの確保という観点からも、教職員へのパソコンの配備等についても現在、検討しているところでございます。
〔伊東しんじ議員登壇〕
○2番(伊東しんじ) 2点ほど再質問させていただきます。
先ほどのキュレーターの例を挙げまして、スクールカウンセラー、心の教室相談員ということで、いじめの対応についての主軸となる人的配置が必要じゃないかということ、そのときに申し上げましたのは、第三者の視点を持ってのコーディネーター的な役割を持つ人的配置ということでお話したわけですけれど、この2カ月あまりのいじめの問題につきまして、各種報道を見ておりますと、学校現場におけるいじめが生じた場合、ややもすれば、それがいじめか、いじめでないのか、いじめの定義に抵触するのかしないのかというつまずきがまずあり、そして子どもたちの立場に立って解決しようという視点よりも、学校現場、教員の立場、教育委員会のメンツを重んじて対応が後手に回っているというような感が非常に強くしております。そういった意味でも、冷静な視点、第三者の視点を持ったコーディネーター的役割をいじめ対策として求めていけたらと考えております。カウンセラー、心の教室相談員の皆さん、専門的な知識を持って一つひとつ対応に臨んでいただいていますけれど、それは学校長の管理下に置かれるという立場、あるいは、確かに子どもが相談しやすいという視点でいえば、担任の先生が一番相談しやすいと思われますけれど、ややもすれば、管理者側の立場に立ちやすいということがございますので、その点を今後十分に検討していっていただけたらなという質問でございましたので、もう一度お考えをお聞きしたいと思っております。
それと、もう1点は、学校のOA化なんですけれど、確かに生徒さんの個人情報を扱う職場でもございますので、情報の管理という部分は慎重にしていかなければならないと思っておりますけれど、明らかに庁内で行われているOA化と教職員のための職場内でのOA化というのは、格差が生じてきている。私は何も一遍に校内LANにまで進めた方がいいというのではなく、職員室、事務室においてのLANを構築し、先ほど言いましたように、学習教材を集めるのでも、今、先生方は学校では不便ですから、自宅のパソコンでの教材集めというような研究を行っているのも実情です。しかし、そうした視点からすると、明らかに格差であり、これを埋めていくことが早期に検討されるべきじゃないかな。生徒の教育のための校内LAN、コンピューター配置という部分につきましては、もうちょっと慎重に検討を重ねる必要があると思うんですけれど、職員室、事務室へのOA化の推進という部分をもうちょっと強い姿勢で御答弁いただけたらと思って質問したわけですので、その辺をもう少し踏み込んだ御答弁をいただきたいと思います。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) スクールカウンセラーや心の教室相談員の活用ということでございます。
確かに、いじめにつきましては、原因が複雑で難しい問題があります。学校担任は一応子どもを一番理解しているので、それを中心ということでお話ししましたけれども、確かに子どもとしては相談しやすい先生が必ずしも担任とも限りませんし、いろんな形でだれでもが相談を受けられるような体制が必要だということでございます。当然、学校のメンツではなく、子どものためにいろんなことをやっていかなければいけないということでございます。そういった点では、お話のような第三者的な視点ということは十分必要だということはよくわかりますので、そうした意味でカウンセラーや心の教室相談員、そうした意味で活用していくことを検討していきたいと思っております。
それから、教員や職員の事務室のOA化ですけれども、当然、事務作業の効率化ですとか、教材づくり、いろんな形で教員もパソコンを使わなきゃならないような時代になっていますし、場合によりましては、個人のパソコンを持ち込んでやっている場合もやや見受けられる場合もあります。そういったことで、全体的な安全管理の上からも、できる限り、教職員の部屋にパソコンを備えていくという方向で今後検討を重ねていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(高橋ちあき) 以上で、伊東しんじ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いでい 良 輔
1 校庭の芝生化について
2 電線の地中化について
3 入札制度の改革について
4 その他
○議長(高橋ちあき) 次に、いでい良輔議員。
〔いでい良輔議員登壇〕
○1番(いでい良輔) 平成18年第4回定例会に当たり、自由民主党・民社クラブ議員団の立場から質問をさせていただきます。
私の質問は、通告の順番を変えて、1番目にその他の項で教育基本法改正と今後の教育行政について、2番目に校庭の芝生化について、3番目に電線の地中化について、4番目に入札制度の改革について、5番目にその他の項の2として、区立幼稚園の転換について伺います。いつもどおり勇気と情熱を持って質問に臨みますので、区長をはじめ理事者の皆様には、区民から信頼され、区民が納得のいく御答弁をお願いいたしたいと思います。
それでは、質問に移ります。
まず初めに、教育基本法改正と今後の教育行政について伺います。
安倍内閣が最重要課題と位置付ける教育基本法改正案は、今国会での成立が確実な情勢となりました。教育基本法改正案は、現行の教育基本法が昭和22年に制定されて以来、半世紀以上が経過しております。この間、科学技術の進歩、情報化、国際化、少子・高齢化など、我が国の教育をめぐる状況は大きく変化するとともに、さまざまな課題が生じておりまして、教育の根本にさかのぼった改革が求められておりました。
今回の法律案は、このような状況にかんがみ、国民一人ひとりが豊かな人生を実現し、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の平和と発展に貢献できるよう、教育基本法の全部を改正し、教育の目的及び理念並びに教育の実施に関する基本を定めるとともに、国及び地方公共団体の責務を明らかにし、教育振興基本計画について定めるなど、時代の要請にこたえ、我が国の未来を切り拓く教育の基本の確立を図るものであります。
この法律案の概要については、1、教育の目的及び目標について、現行法にも規定されている「人格の完成」などに加え、「個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い」、「公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養う」こと、2、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」ことなど、現在及び将来を展望して重要と考えられるものを新たに規定しております。
また、教育に関する基本的な理念として、生涯学習社会の実現と教育の機会均等を規定しております。そして、教育の実施に関する基本について定めることとし、現行法にも規定されております義務教育、学校教育及び社会教育等に加え、大学、私立学校、家庭教育、幼児期の教育並びに学校、家庭及び地域住民との相互の連携協力について新たに規定しております。さらに、教育行政における国と地方公共団体の役割分担、教育振興基本計画の策定などについて規定しております。
そこで、まず最初に、今回の政府の改正案にあります「愛国心」、これは「我が国と郷土を愛する態度を養うこと」について、区長はどのような御見解をお持ちなのか、お伺いいたします。
また、首相は、学校教育の現場における「国旗掲揚や国歌斉唱」については、「国際人を教育する意味で、自国の国旗・国歌に対する態度について学ぶ機会を提供する必要がある」として、過去の反省や検証を行い、日本の国土と文化、伝統に対する尊敬をつくり上げるような学習指導要領にしたいとも述べておられます。
今後、教育委員会としては、こうした今回の政府の改正案に盛り込まれた学校教育の現場における「国旗掲揚や国歌斉唱」や、そして「愛国心を養う態度を養う」ことについて、どのような姿勢で臨んでいかれるのか、教育長のお考えもお聞きいたします。
以上でこの項の質問を終わります。
次に、校庭の芝生化について質問いたします。
今定例会においても同僚議員から質問がありましたが、私も改めて幾つかの点について簡潔に伺います。
先日、東京都は2016年までに区内の小・中学校のすべての校庭を芝生化にすると発表しました。中野区は10か年計画の中で今後、5校くらいをめどにという計画が予定されております。ことしの9月に若宮小学校においては校庭の全面が芝生化され、Jリーグ百年構想サッカー教室とともに、記念式典が開催されました。当日はあいにく雨のためにイベントは体育館で行ったと聞いております。子どもたちはプロサッカー選手の技に歓声を上げたり、ミスターピッチという芝生のキャラクターも登場して大変に盛り上がったとも聞いております。校庭の芝生化については、子どもたちと地域の大人たちが芝の手入れをしたり、地域ぐるみで大切に育てられているようです。
私は、平成16年の第3回定例会においても、校庭の芝生化の重要性、必要性について質問をさせていただき、このように、まず1校が実現されたことを大変うれしく思っている一人です。
私は、今の小・中学校の子どもたちにとって必要なことは情操教育だと考えております。その一環として、スポーツや運動に携わらせることは、青少年の精神・身体に及ぼす影響が大変に大きなものであることは、今さら申し上げることではございません。学校で勉強して、友達といろいろな遊びをする、それを家に帰ってから家族に話をする、これは大変に普通な話ではありますが、今、一番足りないコミュニケーションでもあります。子どもたちの情操教育とは、さりげない日々の積み重ねで達成されていくものではないかと考えています。校庭を芝生化し、子どもたちと親たち、学校と地域がコミュニケーションをはぐくむ場所ができるということは、現在、社会問題になっているいじめ問題の解決に通じるのではないかとも思っています。
そこで、お伺いします。
芝生化された現在の若宮小学校の生徒たちの反応をお聞かせください。そしてあわせて、東京都の発表を受けて今後、中野区はどのように対応しようとお考えになっているかもお聞かせください。もし積極的に取り組みを考えておられるならば、緑被率の低い、中央線から南側、江古田の森も平和の森もない南部地域から優先的に芝生化を進めてはいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
以上でこの項目の質問を終わります。
次に、電線の地中化について質問します。
平成16年第2回定例会においては、我が会派の伊藤正信議員も質問されましたし、今定例会においても同僚議員から質問がありましたが、私も改めて電線の地中化について、またまた簡潔に伺います。
先月の衆議院国土交通委員会において、中野区・渋谷区選出の自由民主党松本文明衆議院議員が、電線類の地中化について舌鋒鋭く、冬柴国土交通大臣をはじめとする理事者に厳しく質問されました。平成16年4月に策定された無電柱化推進計画のもと、世界各国の都市並みに電線類の地中化を推進せよという内容のものでした。国土交通省は幹線道路をはじめ、狭小道路などでも取り組みについては前向きな姿勢でありましたし、今後、都市部の地方自治体にもその流れは大きく影響するものだと思っております。中野区においても、無電柱化推進計画の策定について通達され、今まで5路線が計画されていますが、東大附属西側道路の進捗状況はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
また、中野駅周辺では、中野駅駅前広場のまちづくり推進、警大跡地周辺のまちづくり推進、中野駅南口地区のまちづくり推進が計画されています。今後のまちづくりにおいて、電線の地中化の取り組みはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。また、中野区は防災マップにおいても狭小・狭隘道路が多く、防災上危険な地域とされています。私は、幹線道路など景観上のこともさることながら、実際の生活道路など歩道のない道路への導入についても取り組んでいかなくてはならないと考えますが、区のお考えをお聞かせください。
以上でこの項の質問を終わります。
次に、入札制度の改革について質問いたします。
最近、自治体の公共工事を舞台にした、いわゆる談合事件の新聞記事が紙面をにぎわせております。今年の2月に総務省から、防衛施設庁発注工事の談合事件を踏まえ、公共工事の適正化に関する指針が発表されました。この指針は、公共工事の入札制度改革、公益法人等との随意契約の適正化を主な柱とするものです。公共工事の入札制度改革では、一般競争方式の拡大と総合評価方式の拡充を図るため、一定の予定額以上の公共工事は基本的に一般競争入札に移行すること、また、総合評価方式の導入目標を今年度中と定め、その積極的な拡充を推進するとしています。区では現在、来年度中に電子入札や総合評価方式の導入の方針をお示しするという予定で現在、検討されていると聞いております。
しかしながら、決算資料での「区が発注した公共工事の落札率」を見ると、ほとんどの建築工事や道路舗装工事などで、その落札率が95%を超えている状況が見られます。この高落札率は、区の発注する工事契約の入札時に談合が行われているのではないかと疑問を持たれることにつながります。現に目黒区では、公共工事の談合事件があり、指名競争入札から一般競争入札に切りかえ、しかも予定価格や最低制限価格まで公表して入札を実施しています。その結果、ほとんどの契約案件で落札率が80%を下回る状況となり、契約の透明性の確保や財政面でも大きな効果を上げています。決して落札率が低ければよいとは申し上げませんが、自治体として入札の透明性を高めるためにも、契約制度の抜本的な見直しが急務であると考えます。
区長は、今定例会において、他会派の同僚議員の同趣旨の質疑に対して、現在、契約事務の基本方針の策定を検討しているとの答弁に終始されていますが、談合事件が毎日のように報道され、国民の関心も高まる中、早い時期に具体的な方針を示すべきではないでしょうか。区の契約事務の透明性や説明責任を果たす意味でも、少なくとも来年度の早い時期に新たな入札制度を実施するという区長の御決断が必要と思います。区長の明快な御答弁をお聞かせください。
次に、区内の各種の工事業者からは、区内業者を優先した入札制度にしてほしいとの要望が寄せられております。しかし、私は、単に区の工事を区内業者に発注すればよいとは思っておりません。区内の事業者に、今後、経営面や技術面で体力をつけていただき、大変厳しいと言われるこの競争社会をどう生き抜いていくのか、そういった支援を本来区がするべきではないかと考えています。
そこで、伺います。
区内業者を育成するということについて、区の基本的な姿勢を最後にお伺いいたしまして、この項の質問を終わります。
次に、区立幼稚園の転換について伺います。
区立幼稚園2園については、区は新しい中野をつくる10か年計画において、幼児総合施設、現在では認定子ども園というのでしょうか--への転換を掲げています。この計画の策定の中で、区立幼稚園関係の方々などから区立幼稚園存続という趣旨の陳情が出され、議会での審議の結果、採択という結果になりました。その後、区ではこの区立幼稚園の転換について検討されているようですが、文教委員会で審査された陳情のその後の取り扱いが厚生委員会に移り、子ども家庭部で所管していることによって、わかりにくくなっているのではないでしょうか。なぜ子ども家庭部で検討しているのか、その理由をお答えください。
文教委員会には11件の陳情が提出され、そのうち、1件の不採択を除く10件が趣旨採択となりました。この趣旨採択という結果を区はどのように受けとめているのでしょうか、お伺いいたします。また、こうした経過を踏まえて、中野区は現在、どのような検討を行っているのでしょうか、お答えください。
以上で私の質問は全部終了いたします。区長をはじめ理事者の皆様には、区民から信頼され、区民が納得のいく御答弁をお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) いでい議員の御質問にお答えいたします。
教育基本法の改正に関連して、愛国心を養うことについて、どういう見解を持っているかという御質問でありました。
最近、学校の周年行事が続いておりまして、周年行事に同席をさせていただく機会が続いております。その周年行事では、必ず君が代を歌うわけであります。ある学校で君が代・国歌を歌いましたらば、ふだん大変荘重な伴奏で、荘重な雰囲気で歌うということに我々はなれているんですが、ある学校では子どもたちが1年生から6年生まで一緒に、大変元気よく、明るく君が代を歌っておりまして、一緒に歌っていて本当に気持ちがよいというのか、元気になるような、そんな経験をいたしました。そこで、ああ、こういうふうに子どもたちが育っていくということがいい国、自分たちの社会がいい社会になっていくということにつながるんだなというふうに、大変すがすがしい感動を感じたわけであります。
そういったような事例を目にするにつけても、我が国と郷土を愛する態度を養うこと、また、公共の精神を尊ぶ、そういったことが法案に盛り込まれたこと、そして、それを国民が自然に受け入れていくということは大切なことだというふうに認識をしているところであります。
電線類の地中化についてであります。
東大附属西側道路の電線地中化の工事は、昨年度までに各企業者による管路等の移設工事、また、街路整備及び共同溝の設置を終えまして、今年度は各企業者によります通信線や電力線など電線類を共同溝に設置するためのさまざまな作業を行っているところであります。来年度には電柱を撤去し、舗装を完了して供用開始できるというところまで来ているわけであります。
それから、中野駅周辺のまちづくりにおける電線類の地中化であります。中野駅周辺のまちづくりにおいても、電線地中化を計画的に導入していきたいと考えております。まずは警大跡地の区画街路第1号及び第2号の整備の中で実施していきたいと考えております。
狭隘道路への地中化の導入についてという御質問もありました。
区としては、現在は都市計画道路など主要幹線道路から優先的に整備していくこととしているわけでありますが、一方で歩道のない生活道路への導入についても、防災上の効果も高く重要な課題だと考えているわけであります。しかしながら、この生活道路への導入については、国の財政的支援を得るためには大がかりな都市計画事業になったりというようなこともあったり、また、技術的にもさまざま問題もあるというようなところから、なかなか取り組めていないというのが実情であります。今後の取り組みをしっかりとしていきたいというふうに考えております。
入札改革についての御質問がありました。
御指摘のように、談合が疑われるといったようなことがないようにしていかなければいけない、このことについては、強い決意を持って臨んでいるところであります。現在、契約事務の総合的な見直しの基本方針の策定を行っているところでありますが、早期にこの方針を取りまとめ、早く取り組めるものについては、来年度当初の契約事務から実施できるように準備を進めていきたいと考えております。
それから、区立幼稚園の転換についての御質問もありました。
陳情に関連しての御質問でありまして、陳情は文教委員会で審査された、その後、子ども家庭部が所管しているといったようなことについてであります。
陳情そのものは区立幼稚園の存続ということでありましたので、文教委員会で審査になったものと考えております。その後の取り組みについては、二つの幼児総合施設、認定子ども園でありますが--の開設に関することになりますので、子どもに関する施策を総合的に所管する子ども家庭部で進めているところであります。この区立幼稚園存続に関する陳情につきましては、区立みずのとう、やよい幼稚園の廃止案の白紙撤回という陳情は不採択になったと承知をしております。10件の陳情が趣旨採択となったわけでありますが、その陳情理由の文書中には、幼稚園を存続させてほしいという表現もありましたが、趣旨の部分ではおおむね幼稚園の廃止については、地域・保護者の合意なくして進めないでくださいということが書かれてあったわけであります。
この陳情の趣旨採択によりまして、区といたしましては、議会の方から、区立幼稚園の転換について十分な説明と意見交換を行い、区民、関係者の理解を得る努力をするように求められたものというふうに受けとめているわけであります。区としては、10か年計画に沿って、区立幼稚園2園の認定子ども園への転換を着実に進めていきたいと考えております。転換計画の検討に当たっては、議会での論議や陳情の採択を踏まえて、関係者への十分な説明と意見交換に努めているところであります。この転換について、はっきりさせておかなければいけないのは、区立幼稚園を存続させるものではないということであります。区立幼稚園を存続させるのではなく、区立幼稚園2園は区の施設ではなく、民間による民設民営の施設に切りかえ、新たな認定子ども園として平成22年度に開設する計画であるわけであります。それまでの期間は区立幼稚園児の募集を停止せず、順次改修や新事業の付加などを行いながら調整をして移行をしていくということでありますので、御理解をいただきたい、こう思っております。
私の方からは以上でございます。
区内事業者の育成につきましては区民生活部長、その他教育につきましては教育委員会の方からお答えいたします。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 教育基本法改正に関しまして、国旗・国歌、愛国心についての御質問でございます。
国際化の進展が著しい今日、学校教育におきまして、国際社会で尊敬され、また、信頼される日本人としての自覚を培うことは非常に重要なことだと、そのように考えてございます。子どもたちに対しまして、国旗・国歌の意義を理解させ、尊重する態度や、あるいは国や郷土を愛する心を育成するよう、今後も引き続き指導してまいります。
校庭の芝生化についてでございます。
若宮小学校の芝生化についてのその後の利用状況でございますけれども、学校からの報告では、芝生の緑によりまして、子どもたちに落ちつきが出たり校庭でのけがが減ったと、あるいは休み時間などで校庭へ出て遊ぶ子どもがふえていると、そういう報告を受けております。また、維持管理に協力している芝生を育てる会も、芝刈りを週一、二度行うなど精力的に活動しているということでございます。
今後の芝生化につきましては、東京都の計画の詳細を把握した上で検討していきたいと思っています。実施する場合は、学校の施設状況や地域バランスを考えながら進めていくということは基本とならなければいけないと思いますけれども、学校の取り組み体制ということも大切な要素でございますので、そうしたことも考慮に入れながら選定していきたい、そのように考えてございます。
〔区民生活部長本橋一夫登壇〕
○区民生活部長(本橋一夫) 区内事業者育成についての区の姿勢についての御質問にお答えをいたします。
仕事の受注環境が大きく変化する中で、区内事業者が環境変化に対応して事業展開していけるよう、区としてもサポートに努めていきたいと考えております。具体的には、これまでの取り組みに加えまして、例えば事業者選定方法の動向についての学習会ですとか、契約事務の電子化に対応できるIT活用法のセミナー、あるいは企画提案書の作成やプレゼンテーションのスキルアップセミナーなど実践的な講座、講習会の開催や有用な情報の提供など、区内事業者が競争力向上を図れるよう、商工関係機関とも連携をとって取り組んでいきたいと考えております。
○議長(高橋ちあき) 以上で、いでい良輔議員の質問は終わります。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後2時24分休憩
午後2時47分開議
○議長(高橋ちあき) 会議を再開いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 むとう 有 子
1 国民保護計画案について
2 「ごみゼロ」を目指す取り組みについて
3 その他
○議長(高橋ちあき) むとう有子議員。
〔むとう有子議員登壇〕
○17番(むとう有子) 区民の方から寄せられました御意見をもとに、質疑をいたします。
まず最初に、国民保護計画案についてお尋ねいたします。
区議会で本年3月、国民保護協議会条例が成立し、それに基づいて、5月より国民保護協議会が中野区における国民保護計画案を審議してきました。その結果、10月26日の第3回協議会で計画案を答申しています。
私は、政府が2004年に成立させた国民保護法は、自衛隊の防衛行動を国民一人ひとりの人権より優先させるものであり、決して国民を保護するものではないと考えています。また、想定される武力攻撃事態は、本来外交努力で回避するものであり、国民保護法のような有事法を持つことの方が近隣アジア諸国にも脅威となって、かえって武力攻撃事態を呼び込むことになるのではないでしょうか。そして何よりこの法は、政府の外交上の失敗を地方自治体が下請け的に補う側面もあり、憲法にうたわれた地方自治の本旨に対する重大な挑戦とも言えるでしょう。
憲法擁護非核都市宣言を持つ中野区としては、この法律への対応には慎重であるべきと考えます。区がこのような国民保護法に基づいて協議会条例を提出してきたときに、私は反対をいたしました。また、計画案策定が進むにつれて、少なくない区民の方々から、戦争に協力させられるのではないかといった懸念も寄せられています。また、防災会の方からは、防災会の現状からして、これ以上の役割を担うことは困難との声も聞こえてきております。そもそも防災の対象の災害は自然のものであり、武力攻撃事態といった外交問題、すなわち人災の処理に防災会を動員することに無理があります。やはり優先すべきは、戦争を起こさせない平和外交であり、中野区はそのことを政府へ意見すべきであると考えます。その上で条例に従い国民保護計画を策定するというのであれば、述べてきたような懸念も念頭に入れて、区民の生活やそれに伴うさまざまな権利を本当に守るものを、時間をかけて策定すべきであると考えます。
区としても、11月いっぱい計画案についてのパブリックコメントを募集するなど、区民への周知あるいは区民との意見交換に努めていることは存じています。しかし、この間3回、場所を変えて行われた区民との意見交換会への参加者は、1回目16人、2回目4人、3回目8人の計28人のみです。その上、区側の説明も決して十分ではなかったことも区民から聞いています。また、そもそも計画の素案自体が100ページ以上に及ぶものであり、短期間にすべての区民がこれを理解、検討するのはかなり困難です。国民保護計画は政府の法律によって規定され、策定することが義務付けられていますが、いつまでにとか、今年度中にといった規定はありません。また、実際に避難するのは区民一人ひとりです。拙速な計画を策定するのではなく、区の条例に基づいていることも考えあわせて、30万人いる区民の意見をもっとじっくり何回でも聞きながら、場合によっては既存の計画の変更も念頭に入れて、時間をかけて計画を策定すべきではないでしょうか、見解をお答えください。
さらに、3回の協議会には毎回自衛隊員が戦闘服を着用して参加するといった、区行政の機関には全くなじまない光景も目の当たりにしています。戦闘服を着用した自衛隊はまさに軍隊そのものです。
近年、イラクにおいては、米軍の支援を行い、また、在日米軍の再編に伴って、ますます米軍と共同歩調をとろうとしているのが自衛隊の現在です。戦争になった際、軍隊と住民は切り離すのが国際法上の常識です。それは軍隊が相手の軍事行動にとって標的になるからです。自衛隊を国民保護に参加させることによって、かえって区民がねらわれる危険が増すのではないでしょうか、見解をお答えください。
次に、直接着上陸侵攻の被害に遭うというより、中野区民及び近隣住民の避難を主眼に置くというのが区の計画案のようですが、それならば中野駅周辺などで具体的にどのような場所を避難場所に想定しているのでしょうか、お答えください。
また、弾道ミサイル攻撃があった場合、近くの堅牢な施設や建物の地下に避難するようになっていますが、区は弾道ミサイルに耐え得る施設が区内のどこにあるのか把握しているのでしょうか、具体的な施設名でお答えください。避難指示に従わず、要避難地域にとどまる者が区の説得や警告指示にも従わない場合は、法的な手段あるいは警察力をもって従わせることがあるのでしょうか、お答えください。
国民保護法は政府の指示、指導により東京都や中野区という自治体が行動することになっていますが、憲法のもとでは、政府と自治体は対等な関係にあるはずです。政府が武力攻撃事態だと認定しても、それはおかしいと考え、拒否する権利や自由は保障されなければならないと思います。区はこの点を国民保護計画案作成において、具体的にどのように反映させたのでしょうか、お答えください。
次に、ごみゼロなかのを目指す取り組みについてお尋ねします。
中野区は、「ごみゼロなかの」をスローガンに、ごみをゼロにする取り組みを実施しております。しかし、「言うはやすく、行うはがたし」というのが今の実態ではないでしょうか。ごみをゼロにするには、国レベルでの生産段階からのごみになるものはつくらせないという法規制とごみ処理における生産者責任の確立が必要です。また、自治体レベルでは、リサイクルシステムの構築が急がれています。区が区民に対して、小さなことから手間をかけてごみをゼロにする努力を求める以上、区自身も小さなことでもしっかりと手がけていかなければなりません。
一つ具体例を挙げます。雨の日は区役所の入り口に水滴を防ぐために傘を入れるビニール袋が置かれています。このビニール袋は不燃ごみです。ささやかなことではありますが、年間を通して考えてみれば多量なごみとなります。この傘ビニール袋をやめて、雨傘自動脱水機の設置を求める区民の方の意見が寄せられています。ちなみに、スマイル中野には雨傘自動脱水機が10年以上前から設置されています。中野ゼロホールでは、「しずくりーん」という簡易装置が仮設置されており、経済面、環境面から今、検討中とのことです。いずれも古い機械と簡易装置ということで、うまくいっていない面もあると伺っています。しかし、今や安価ですぐれた雨傘自動脱水機があります。そこで、区役所の担当者に電話取材をしたところ、雨傘自動脱水機なるものが存在することを知らないので、導入の検討をしたことがないとのことでした。そういった機械があることすら知らないという担当者の職責に対する見識のなさにあきれました。
改めてお尋ねします。
雨傘自動脱水機が設置されている区の施設名と施設設置数をお答えください。今後、環境面から傘ビニール袋を廃止して、雨傘自動脱水機の導入へと切りかえる検討をすべきと私は考えますが、区の見解をお答えください。
以上で質疑を終わります。わかりやすく誠実な答弁をお願いいたします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) むとう議員の質問にお答えいたします。
国民保護計画についての御質問であります。
国民保護計画は策定手順や内容など法の定めに基づいて策定をしているものであります。今後、改善があるといたしましても、事柄の性質上、策定に遅滞があってはならないと考えております。防災会のことが出ておりましたが、防災会にお願いするのは、警報発令時の情報伝達や避難誘導等への協力であります。現在の防災会の活動内容の範囲で対応できることでもあり、会の目的とも齟齬しないものと考えており、ぜひ御協力をお願いしたいと考えております。
自衛隊員の服装でありますが、自衛隊員がどのような服装で会議に出席するかについて、私どもが関知するところではありません。
それから、自衛隊が国民保護にかかわることが危険だといったような御質問もありましたけれども、武力攻撃事態の発生に伴う自衛隊の活動というのは、有事の際に国民の身体・生命・財産を守るという自衛隊本来業務であるというふうに考えるわけであります。
また、避難場所についての御質問でありました。避難場所については、事案の発生場所、状況等によりまして、防災計画で示した場所などを活用していきたいと考えております。それから、避難の指示については、それに従わなければ法律上の罰則があるものであります。
それから、地方自治の考え方の関係でありまして、国の方針に自治体が従うことは、地方自治の否定につながるのではないかといった趣旨の御質問だったように思います。中野区内で中野区の権限に属することについて区が決めれば、国がそれに従うように、日本国内において、国の権限に属することについて、国が方針を決めれば自治体がそれに従うのは自治体の義務であると考えるわけであります。
傘については総務部長の方から。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 傘の水切り機の導入につきまして、お答えいたします。
この導入に当たりまして、調査を多少させていただきました。さきに導入しました杉並区では、課題が多く、水切り機の設置を取りやめたというふうに聞いてございます。その際に聞いているわけですが、傘の水切り機につきましては、傘1本当たりの処理に3秒から5秒程度かかる。一度に多数の区民が来庁された場合に、また、職員の出勤時には十分に対応できない。また、傘200本程度でタンクが満杯となるということから、常に水を取るための監視が必要である。さらに、傘の種類によっては、水滴が残る。また、導入に当たりまして360万円程度、仮にリースで導入したとしても、年間65万程度かかる。こういった課題が多いということでございます。
区の施設の中でも、先ほど言われましたように、スマイル中野、なかのゼロで導入しておりますが、水切り機で吸い取っても水滴が残るため、現在、水切り機で吸い取った後、ビニール袋に入れてもらっているということでございます。そういうことから、現在、導入する考えはございません。
〔むとう有子議員登壇〕
○17番(むとう有子) 再質問をいたします。
先ほど国民保護計画の中で、防災計画にあわせて避難場所を想定しているということですが、防災計画は自然災害です。国民保護計画は人災、戦時になったときにどうするかということですので、その計画がそのまま当てはまるというのは、ちょっと無理があるというふうに思います。
弾道ミサイル攻撃があった場合、計画では近くの堅牢な施設や建物の地下に避難するようになっています。実際に区は弾道ミサイルに耐え得るような施設が区内のどこにあるのかを把握しているのかという質問をいたしました。具体的にわからない中で計画を進めるということは、区民の命を守るという点において、大変危険なものです。弾道ミサイルに耐え得る施設がどこにあるのか、具体的な施設名でお答えください。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 事案の発生した状況等を勘案しながら、避難の場所を指定するということであります。
○議長(高橋ちあき) 以上で、むとう有子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 奥 田 けんじ
1 教育について
(1)コミュニティ・スクールについて
(2)学力格差について
(3)その他
2 子育て支援について
(1)「プレミアム・パスポート」制度の導入について
(2)その他
3 その他
(1)ADR(裁判外紛争解決)の実施について
(2)その他
○議長(高橋ちあき) 次に、奥田けんじ議員。
〔奥田けんじ議員登壇〕
○7番(奥田けんじ) さて、一般質問させていただきます。
冒頭なんですけれども、通告させていただいておりましたコミュニティ・スクールについてなんですが、時間の関係で割愛させていただきまして、次の機会に回させていただきたいと思います。
教育について、学力評価について、お伺いいたします。
中野区では独自の学力調査テストが既に3回ほど実施されております。一人ひとりへの学びへの還元という目的から、学校単位での取り組みとして、子どもたちに一人ひとり結果をどのように還元していくのか、この取り組みに関しては、同僚議員の方からも多く質問がなされているところでございます。私はこれに関してではなくて、別の観点から質問させていただきたいと思っております。
教育委員会として、学力テストは各教育施策の行政目的に沿うものになっているのかどうか、これを分析する手段として生かしていただきたい、こういった視点での質問でございます。私は、中野区の子どもたちが公立の教育を受けたときに、平等な教育を受けられる、そして、同時に高い学力を達成することができる、これを目指すべきだろうというふうに考えております。例えば、中野区では現在、多くの学校で習熟度別の学習が行われておるわけでございますけれども、教育の専門家からは、消費者としての満足は得られても、学力の格差に拍車をかけるとの意見も多く出されている現状がございます。現在の学力テストの分析の内容を見ますと、目標点に到達した生徒の割合を分析するのみで、下位グループの動向の分析がなされておりません。二極化傾向があっても、現状では見えない、こういった状況にあるわけです。OECDのPISA調査の結果を見ましても、習熟度別学習の実施をしている国において、全体の到達度が低いと同時に、格差が広がる傾向が見えております。逆に、世界ナンバーワンというふうになりましたフィンランドの結果を見ますと、全体の到達度が高いゆえに格差の傾向が少ない、こういった状況がございます。これを真摯に受けとめて、平等と高い学力の双方の実現を目指す、そういった中野区の教育委員会の方向性を目指すために、まずは学力テストの分析を精査し直していただきたい、このように考えておりますけれども、いかがでしょうか。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
区民、事業者、中野区、「三方良し」の行政サービスについてお伺いいたします。
行政的な余力がない中で、子育て支援は一層の充実が必要と私は考えております。自治体が一方的に補助や助成をする以外の方法を私は模索するべきだろうというふうに考えております。近江商人の言葉ではありませんけれども、「三方良し」の発想が私は非常に大切だろうというふうに考えております。民間の事業活動を取り込み、自治体として大きな財政的負担なく、区民、事業者、自治体、三者にメリットがある、そんな取り組みを目指す必要があるのではないか、このように考えております。
以前にも私はこの議会の中で同様の趣旨で、多摩市のデパートでの託児所サービスの事業の取り組みを御紹介させていただきました。今回は石川県がことしの1月から実施しております「プレミアム・パスポート」制度、これについて例を挙げさせていただきながら、御提案を含めての御質問をさせていただいております。子育てに優しい企業推進協議会が発行いたしますプレミアム・パスポートを県内の協賛企業で提示することにより利用者が割引特典を受けられる、こういった制度でございます。対象は子どもが3人以上いる世帯というふうになっております。このメリットとしては、利用者はもちろん割引特典を受けられる、子育てがしやすい環境がつくれるというというのがあるんですけれども、協賛企業にとっても、売り上げの機会が拡大するとともに、子育て支援をアピールできる、あるいは協賛金融機関から低利での融資を受けられるというメリットがある、そして、自治体にとっては財政的な負担がわずか、石川県の場合ですけれども、広報費等で500万円程度のみということでございます。少ない財政負担の中で子育て支援を実施できる自治体としてのメリットも十分にあるということでございます。そういった実施を中野区でもこのような「三方良し」の発想で取り組んでいただきたいというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
次の質問に移らせていただきます。
地域問題解決の手段としてのADR(裁判外紛争解決手続)の検討についてお伺いいたします。
私は、弥生町川島通り商店街のすぐそばに在住しておるわけですけれども、この地域では猫の問題あるいは騒音、においの問題など、紛争に発展しかねない問題が数多くございます。しかし、近隣同士ということもありまして、表立っての争いというのはなかなかできないのが現状でございます。不満が潜在化している現状があるというふうに私は思っております。
裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律、いわゆるADR法、第161回の国会で成立いたしました。平成16年12月1日に公布され、いよいよ来年になるんですけれども、平成19年4月1日より施行されるものなんですけれども、ADR、これは仲介、調停、あっせんなど裁判によらない紛争解決の方法を広くあらわす言葉でございます。中野区における行政機関として、建設工事の紛争審査会等、こういったものも裁判外での紛争解決、ADRの一つの例として挙げられると思います。
このADRのメリットとしては、低コスト、専門性の反映ができること、迅速に処理ができること、そして何よりも非公開制にあると私は思っています。現状としては、裁判所の調停の利用頻度が高いという傾向はありますけれども、民間での利用は非常に少ないという現状がございます。それは、信用力の問題あるいは認知度、弁護士法の壁、時効の中断ができないなどの利用制約があるためでございます。ADR法は、これらの諸問題の解決のためにつくられたものでございます。行政として利用促進に向けた検討をしていただきたいと思っております。特に地域の紛争解決のためには、時に非公開制が重要なかぎになってくると私は思っております。地域紛争に関するADRの民間事業者の積極的な確保・育成、認証の支援を行ってはどうかと考えておりますが、区としての取り組み、今後の検討についてお伺いいたします。
そして最後に、その他の項なんですけれども、中野区の歯科医師会委託事業についてお伺いいたします。
平成9年度から12年度の4年間にわたり、委託費の一部約1,200万円余の未精算が発生したということが報告されております。区が過払いの状態が発生したという状況でございます。
これについて、処々の説明がされております。総務委員会に私は所属いたしておりまして、今後の対応等の報告は受けておりますけれども、私は唯一疑問に思っておりますのが、責任の所在がなかなか明確になってこない、そして、責任のとり方はどうなっていくのか、この2点についてでございます。責任の所在、契約の担当者の責任者が責任をとるべきなのか、あるいは執行の担当者か、あるいは区長がみずから責任をとるべき立場なのか、どなたが責任をとるべき立場なのか、あるいは全員なのかもしれませんけれども、明確にしていただきたいと思います。そして、責任のとり方は一体どうするべきなんでしょうか。
報告を聞いておりますと、原因の究明をする、予防策を検討して実施するという今後の説明がございます。そして類似案件があるかどうか、そういったことに関しても調査をしていく、こういった報告がなされております。しかし、これどまりでいいんでしょうか。原因を突きとめて次に起こらないようにするのが責任のとり方なのか、私は大変に疑問に思っております。不祥事が起こっても、原因究明、予防策の検討実施、類似案件の精査、これをするのみでは、私は結果責任を果たしたとは言えない、このように考えております。これは説明責任を果たしたのみでございます。例えば自動車の脱輪事故が起こった、石油ファンヒーターで人が亡くなってしまうようなことが起こった、これについて、なぜ起こったか、今後どのようにしていくのか、説明するだけで解決する、こういった内容で民間の企業で納得が得られるでしょうか。そして、こういった問題の解決のあり方として、説明をするということで解決されるというあり方が妥当かどうか、改めて問われていると私は思います。
これまで結果責任を十分に果たさず、説明責任のみで事が流れてきたという現状が数多くあったように私は考えております。この一件を見ましても、私は起こった結果に対して十分な結果責任を負っているとは思えません。ぜひ起こった結果に対して責任を負う姿勢を見せる必要があるというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
以上で私のすべての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 奥田議員の質問にお答えいたします。
私の方から、まず「プレミアム・パスポート」制度の導入についてという御質問であります。
民間の企業の力を生かした子育て支援策についてという御質問でありました。
御紹介のありました制度は、石川県という県、広域自治体が実施しているということであります。また、県でありますけれども、面積、人口等が東京のように高密度の集積を持たないといった地域の特性があることによって成り立っている面があるというふうに考えております。したがいまして、そのまま中野区に導入するということは難しいというふうに考えておりますが、区内の事業者が子育て支援に積極的に取り組めるような方策を考えていくということは、大変重要なことと考えているわけでありまして、そうしたことを支援する方策を検討していきたいというふうに思っております。
それから、ADR、裁判外の紛争解決の仕組みについての御質問でありました。
紛争解決手段の一つとして、ADRは大変注目されていると認識しているところであります。区といたしましても、今後、制度の周知、また、こうした手法の活用方法についても研究していきたいと考えております。
それから、歯科医師会の委託事業の調査報告に関連する御質問でありました。
中野区歯科医師会に委託しておりました事業にかかわる支払い超過額が生じた主な原因は、11年間にわたって計画の内容を確認したり、あるいは事務執行手続の不断の見直しがなされなかったといったことが原因というふうにとらえているわけであります。こうしたことが起こらないように、職員個々人の意識改革はもとより、組織全体として事業のあり方などを検証し、改めるべきところをしっかりと改めていくという中で、責任をとってまいりたいと考えております。
〔教育委員会事務局次長金野晃登壇〕
○教育委員会事務局次長(金野晃) 教育問題についてのお尋ねにお答えいたします。
教育委員会は平等と高い学力を目指すべきであるというような御指摘がございましたが、公教育としての義務教育につきましては、子どもたちが将来、社会で自立して生活できるよう基礎的な知識を身につける機会を提供することが重要であると考えております。同時に、児童・生徒の個性や発達に即した発展的な学習を行うことも期待されていると考えます。
また、習熟度別指導について、その効果についてのお尋ねがございました。
習熟度別指導につきましては、個々の児童・生徒の状況を把握している各学校が経験を踏まえて、さまざまな取り組みを行っており、大きな成果が上がっているととらえているところでございます。このデータで学力調査分析をして示すというようなお尋ねがございました。こうした習熟度別授業などの向上策につきましては、学力調査を継続的に行い、その結果を分析することにより数字上も示せるようにしていきたいと考えます。
〔奥田けんじ議員登壇〕
○7番(奥田けんじ) 2点お尋ねいたします。
まず、学力調査についてなんですけれども、習熟度別が効果があるかどうかの分析の中で格差が広がっているかどうかの分析が、今のやり方ではできない状況なんですね。ですから、今後見ていくとおっしゃっても、手法をある程度精査して見直していただかないと、なかなか格差傾向が出ていても、例えば上位グループ、下位グループは大きく離れていて、上位グループに固まりがあれば、今の分析ですと、目標を達成しているという結果になってしまうんです。そうではなくて、もう少しきめの細やかな分析をしていただきたい、このように考えておりますが、御見解をお伺いいたします。
それから、歯科医師会に関してなんですけれども、私がお伺いしたのは、結果責任をとるべきではないかということについて、責任者はだれか、結果責任はだれがとるのかということについてお伺いしております。お答えいただければと思います。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 組織全体で対応していくということであります。
○議長(高橋ちあき) 質問時間は終了しておりますので、答弁は結構でございます。
以上で奥田けんじ議員の質問は終わります。
以上をもって質問は終了いたします。
この際、御紹介申し上げます。
去る11月27日の本会議において、本区教育委員会委員に任命の同意をいたしました高木明郎さんを御紹介申し上げます。
〔教育委員会委員高木明郎登壇〕
○教育委員会委員(高木明郎) 11月27日付で教育委員の任命を受けました高木明郎と申します。
私はこの中野区で生まれ育ち、そして現在も中野区に住んでおります。私の故郷ともいうべき中野区の教育の充実、また、子どもたちの健全な発展のために、微力ではございますが、全力で当たりたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(高橋ちあき) 以上で紹介を終わります。
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第94号議案 平成18年度中野区一般会計補正予算
第95号議案 中野区組織条例の一部を改正する条例
第96号議案 中野区副区長定数条例
第97号議案 中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例
第98号議案 中野区長期継続契約を締結することができる契約を定める条例
第99号議案 中野区国民保護対策本部及び中野区緊急対処事態対策本部条例
○議長(高橋ちあき) これより日程に入ります。
日程第1、第94号議案から第99号議案までの計6件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第94号議案から第99号議案までの6議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。
第94号議案、平成18年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ1億4,047万1,000円を追加計上するものです。これによりまして、既定予算との合計額は892億2,125万8,000円となります。
初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。
まず、ごみ減量費ですが、清掃一部事務組合による新会社設立に係る分担金520万円を追加計上するものです。
次に、子ども育成費ですが、民間事業者による学童クラブの設置に係る改修経費等を補助する経費700万円を計上するものです。
次に、介護保険費ですが、要介護1または要支援の者で特殊寝台の貸与が介護保険の対象外となった者に対して、その購入費を助成する経費4,303万9,000円を計上するものです。
次に、公園・道路費ですが、区立囲町公園の土地を平成18年度末をもって国に返還することとなったため、公園内の施設等の撤去工事を行うとともに、警察大学校等跡地に仮設広場を整備する経費3,800万円を追加計上するものです。
次に、地域まちづくり費ですが、不燃化促進助成事業の助成対象件数の増加に対応するための経費4,723万2,000円を追加計上するものです。
この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金1,436万8,000円、都支出金3,945万4,000円、繰越金8,664万9,000円を追加計上するものです。
次に、繰越明許費について説明いたします。
これは今年度内にその支出が終わらない見込みである公園整備に係る経費3,800万円について、翌年度に繰越を行うものです。
第95号議案、中野区組織条例の一部を改正する条例は、区のトップマネジメント体制を強化し、目標と成果による区政経営をさらに推進することを目的として、政策室、経営室及び管理会計室を設置し、それらの事務分掌を定めるとともに、区長室及び総務部を廃止するものです。
この条例の施行時期は、平成19年4月1日です。
第96号議案、中野区副区長定数条例は、地方自治法の改正に伴い、副区長の定数を条例で定めるものです。政策・予算に関すること、経営に関すること及び会計・評価に関することを各副区長が分担するとともに、区のトップマネジメント体制を強化するため、副区長の定数は3人とするものです。
この条例の施行時期は、平成19年4月1日です。
第97号議案、中野区行政財産使用料条例の一部を改正する条例は、障害者福祉会館のゲートボール場の廃止に伴い、規定整備を行うものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
第98号議案、中野区長期継続契約を締結することができる契約を定める条例は、地方自治法第234条の3及び地方自治法施行令第167条の17の規定に基づき、長期継続契約を締結することができる契約を条例で定めるものです。
この条例の施行時期は、平成19年4月1日です。
第99号議案、中野区国民保護対策本部及び中野区緊急対処事態対策本部条例は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律の規定に基づき、中野区国民保護対策本部及び中野区緊急対処事態対策本部の職員、組織、職務等を条例で定めるものです。
この条例の施行時期は、公布の日です。
以上、6議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
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第100号議案 東京都後期高齢者医療広域連合の設立について
○議長(高橋ちあき) 日程第2、第100号議案、東京都後期高齢者医療広域連合の設立についてを上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔助役内田司郎登壇〕
○助役(内田司郎) ただいま上程されました第100号議案、東京都後期高齢者医療広域連合の設立についてにつきまして、提案理由の説明をいたします。
第100号議案、東京都後期高齢者医療広域連合の設立については、老人保健法の改正に伴い、後期高齢者医療の事務を処理するため、東京都の区域内のすべての区市町村が加入する広域連合を設立する協議に当たり、地方自治法第291条の11の規定に基づき、議会の議決をお願いするものです。
この広域連合は、平成18年度の末日までに設立する予定です。
本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(高橋ちあき) 本件について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。
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第30号陳情 区議の費用弁償に関する陳情
(委員長報告)
○議長(高橋ちあき) 日程第3、第30号陳情、区議の費用弁償に関する陳情を議題に供します。
平成18年(2006年)11月13日
中野区議会議長 殿
議会運営委員長 篠 国昭
(公印省略)
陳情の審査結果について
本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条
の規定により報告します。
記
受理番号 |
件 名 |
審査結果 |
決定月日 |
意見 |
措置 |
第30号
陳情
|
区議の費用弁償に関する陳情
|
不採択と
すべきもの |
11月13日
|
|
|
○議長(高橋ちあき) 議会運営委員会の審査の報告を求めます。篠国昭議会運営委員長。
〔篠国昭議員登壇〕
○32番(篠国昭) ただいま議題に供されました第30号陳情、区議の費用弁償に関する陳情に関しまして、議会運営委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本陳情の主旨は、中野区議会議員が、議会、委員会に出席すると支給される日額3,000円の費用弁償の廃止を求めるものです。
本陳情は、平成18年9月15日に受理され、10月20日の本会議において当委員会に付託された後、当委員会では11月13日に審査を行いました。
審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、質疑を行いました。
その主な質疑応答の内容を紹介します。
初めに、「議員には議員報酬と政務調査費のほかに会議に出席する際に費用弁償が支払われているが、これは交通費の性格という認識でよいか」との質疑があり、「そのとおりである」との答弁がありました。
次に、「本陳情によると、都下26市には費用弁償の制度がないとのことだが、23区の状況はどうか」との質疑があり、「23区では中野区と同様の考え方で6,000円から2,500円の範囲で費用弁償を支給している。また、都下の市部でも公務で区域外に行った場合には費用弁償を支給していると聞いている」との答弁がありました。
次に、杉並区が制度を廃止した理由について質疑があり、「詳細は承知していないが、減額や実費弁償などの提案がなされたが、事務が煩雑になることなどの理由から、制度自体を廃止にしたと聞いている」との答弁がありました。
次に、「中野区では平成12年に5,000から3,000円に減額になったが、その際どういった議論があったのか」との質疑があり、「当時の財政状況等を勘案して減額したと聞いている」との答弁がありました。
これに関連して、「当時の議論では、費用弁償制度及び支給額の妥当性について、さまざまな意見が出されたが、調整の結果、全会一致で認めたと理解しているがどうか」との質疑があり、「そのように理解している」との答弁がありました。
さらに、「平成12年当時は財政が逼迫しており、議員みずから報酬を下げるなどの努力を行った。その上で、費用弁償だけでなく、報酬、政務調査費なども含めてトータルで議論されたと記憶している。中野区は他区に比べて高額だったのか」との質疑があり、「中野区の議員報酬は23区平均より常に下であり、中野区議会は、財政状況等を踏まえた見直しや報酬の切り下げなど率先して取り組んできたと理解している」との答弁がありました。
さらに、「改善検討会や議会運営協議会で合意をもってなされたということでよいか」との質疑があり、「そのように理解している」との答弁がありました。
その後、委員会を休憩して本陳情の取り扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めたところ、「議会運営改善検討会の報告書を議会運営委員会でも了承している。反対・賛成ではなく、取りまとめられた報告であり、全会一致であったと認識しているがどうか」との質疑があり、「採決は行っていないため、全会一致であったと考えられる」との答弁がありました。
以上が主な質疑応答の内容です。
さらに質疑を求めたところ、質疑はなく、質疑を終結しました。
次に、意見の開陳を求めたところ、一人の委員から、「議会運営に関する問題は、議会運営改善検討会などの協議機関において議論されてきた。費用弁償の問題も、本来はそういうところで検討すべき内容である。議会運営委員会の場で採決することを議会として認めることに危惧を抱いている」との意見が出されました。
これに対し、一人の委員から、「前回の議論から6年が経過し、杉並区では廃止した経緯もある。陳情を契機に改めて議論し合うことも議会にとって必要である」との意見が出されました。
さらに意見を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。
次に、討論を求めたところ、討論はなく、討論を終結しました。
そして、挙手による採決を行ったところ、賛成少数で本陳情を不採択とすべきものと決した次第です。
以上で第30号陳情に関する議会運営委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。
○議長(高橋ちあき) ただいまの報告について御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(高橋ちあき) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
これより討論に入ります。
佐藤ひろこ議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。
佐藤ひろこ議員。
〔佐藤ひろこ議員登壇〕
○29番(佐藤ひろこ) 第30号陳情、区議の費用弁償に関する陳情について、日額3,000円の費用弁償の廃止を求める陳情に賛成の立場から討論させていただきます。
1992年、私が議員になって初めての年の予算総括質疑で、議員の歳費と費用弁償と政務調査費、いわゆる中野区では区政研究調査費と言っておりますけれども、税金から支払われる議員への費用について質問させていただきました。そのときの質問のことを少し読ませていただきます。
「費用弁償のことなんですけれども、私にとって一番不思議だったのが費用弁償だったんです。報酬でいただいているのに、そして、報酬というのは議会に出席する仕事に対していただいているのに、出席したら、またその上にお金をもらえる仕組みというのは理解できなくてわからないので御説明ください」という質問をさせていただきました。もちろん費用弁償の条例がきちっと定めてあります。中野区議会議員の報酬及び費用弁償に関する条例、もちろん地方自治法にも規定があります。その中では、委員会に出席するため旅行したとき、または公務のために、その当時は旅費として日額5,000円を支給するというものでした。旅費といいますと、区内の移動というのが旅費に当たるのかなということで、でも交通費としてとらえていいのでしょうかということで質問させていただきました。先ほども委員長報告にもございましたように、そのときの答弁でも、経費として交通費というふうに考えているというふうなお答えでした。実際に要した経費と必ずしも厳密に同一でなければならないものではなくて、標準的な額を決めて、これを基礎として定額で支給するというのが通例であるので、その通例に従って支給しておりますという答弁でした。このときは5,000円ということでした。じゃあ、それならば実費がいいのではないか。交通費というのであれば、私のように自転車で来ている者はなくてもいいのではないかということで質問させていただきました。だから、私は要りません。そうしますと、答弁としては、いや、条例でも規定されているし、公職選挙法ということでもあって、放棄したり返上したりすることは公職選挙法に抵触するというふうな御答弁でした。先ほどの中にもありましたように、5,000円から3,000円に下がったときがございました。そのときはいわゆる減額をしたということで一歩進めた改善ということで同意させていただきました。
私たち市民自治は、本来的には従来から廃止すべきと考えております。今後とも費用弁償についてのあり方が改善され、いずれ廃止に向かえればいいと考えております。
政務調査費についても、透明度が求められております。費用弁償については、相模原市は交通費は実費で支給されておりますし、また、ことしに入って堺市あるいは杉並区、大阪市などでも廃止する議会もふえてきました。議会への出席は議員への仕事だということで廃止する議会がふえてまいりました。その中で、審議会に出席されている区民委員の方がいらっしゃいます。この方たちの費用弁償はどうするのかという議論も今まであったと思います。審議会の委員の方たちは、その報酬はそれしかございませんので、議員の報酬とは別立てで費用弁償を考える仕組みにならないかと思います。
今後とも費用弁償のあり方、それから、政務調査費のあり方など総合的に議論をしていければと考えます。今回の陳情への賛否を越えて、費用弁償や政務調査費あるいは報酬のあり方を一体的に議論する必要があると思っております。その中で費用弁償についても見直しが図られることを訴えまして、賛成討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(高橋ちあき) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより起立により採決いたします。
上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(高橋ちあき) 起立少数、よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。
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議会の委任に基づく専決処分について
○議長(高橋ちあき) 日程第4、議会の委任に基づく専決処分について報告いたします。
本件については、地方自治法第180条第2項の規定に基づき、11月27日付をもって、区長からお手元に配付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。
18中総総第2603号
平成18年(2006年)11月27日
中野区議会議長 高 橋 ちあき 殿
中野区長 田 中 大 輔
議会の委任に基づく専決処分について(報告)
区を当事者とする和解及び損害賠償額の決定について、議会の委任に基づき次のとおり専決処分したので、地方自治法第180条第2項により報告します。
記
【報告案件1】
1 和解(示談)当事者
甲 記載削除
乙 中野区
2 事故の表示
(1)事故発生日時 平成18年(2006年)8月22日午後3時10分頃
(2)事故発生場所 東京都練馬区中村南三丁目14番先路上(交差点内)
(3)事故発生状況 乙車は、建築監察業務を終了して給油所へ向かうため、新青梅街道から北へ向かって上記交差点を通過しようとしたところ、一時停止の規制があり見通しの悪い東側の道路から甲車が突然当該交差点に進入してきたため、ブレーキを踏んだが間に合わず、甲車の左前部と乙車の前部が衝突した。この事故により、甲車の左前部のバンパー及びボディーが破損し、乙車のラジエーター、右前照灯、バンパー及びフェンダ等が破損した。
3 和解(示談)条件
(1)本件事故により、甲は甲車の修理費282,177円の損害を被り、乙は乙車の修理費330,781円の損害を被った。
(2)甲及び乙は、双方の過失割合(甲80に対し乙20の割合)に従い、それぞれが被った上記損害額のうち、甲は乙に対し金264,625円について賠償する義務があることを認め、乙は甲に対し金56,435円について賠償する義務があることを認める。
(3)甲は、甲及び乙の上記損害賠償額を相殺し、金208,190円を本件示談成立後2週間以内に乙の指定する方法で支払う。
(4)以上のほか、本件事故に関し、甲と乙との間には、何らの債権債務がないことを確認する。
4 和解(示談)成立の日 平成18年(2006年)10月29日
【報告案件2】
1 和解(示談)当事者
甲 記載削除
乙 中野区
2 事故の表示
(1)事故発生日時 平成18年(2006年)8月14日午後0時25分頃
(2)事故発生場所 東京都中野区中野四丁目8番先路上
(3)事故発生状況 乙が管理する区道街路樹の枯枝が上記場所に駐車中の甲車の屋根部分に落下し、当該屋根部分を破損した。
3 和解(示談)条件
(1)甲は、本件事故により甲車の修理費36,750円の損害を被った。
(2)乙は、上記損害賠償額について、甲に対し賠償する義務があることを認め、本件示談成立後2週間以内に甲の指定する方法で支払う。
(3)以上のほか、本件事故に関し、甲と乙との間には、何らの債権債務がないことを確認する。
4 和解(示談)成立の日 平成18年(2006年)11月18日
○議長(高橋ちあき) 次に、請願・陳情の常任委員会への付託について申し上げます。
お手元に配付の請願・陳情付託件名表(Ⅰ)に記載の請願・陳情につきましては、記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
請願・陳情付託件名表(Ⅰ)
《総務委員会付託》
第1号請願 上鷺宮5丁目広場の使用について
《厚生委員会付託》
第34号陳情 療養病床の廃止・削減計画の中止と介護保険事業等の充実を求める意見書を提出するこ
とについて
第35号陳情 リハビリテーション日数制限の廃止を求める意見書を提出することについて
○議長(高橋ちあき) 本日はこれをもって散会いたします。
午後3時40分散会