平成18年10月02日中野区議会決算特別委員会
平成18年10月2日決算特別委員会(第6日)
1.平成18年(2006年)10月2日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(41名)
1番 いでい 良 輔 2番 伊 東 しんじ
3番 佐 野 れいじ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 たくや
7番 奥 田 けんじ 8番 近 藤 さえ子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 しんご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 橋 ちあき
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 むとう 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
21番 山 崎 芳 夫 22番 小 串 まさのり
24番 市 川 みのる 25番 岡 本 いさお
26番 こしみず 敏 明 27番 飯 島 きんいち
28番 佐 伯 利 昭 29番 佐 藤 ひろこ
30番 来 住 和 行 31番 岩 永 しほ子
32番 篠 国 昭 33番 柿 沼 秀 光
34番 伊 藤 岩 男 35番 斉 藤 金 造
36番 大 泉 正 勝 37番 斉 藤 高 輝
38番 江 口 済三郎 39番 藤 本 やすたみ
40番 昆 まさ子 41番 江 田 とおる
42番 池 田 一 雄
1.欠席委員(1名)
23番 若 林 ふくぞう
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
助役 内田 司郎
収入役 山岸 隆一
教育長 沼口 昌弘
区長室長 寺部 守芳
経営改革担当課長奈良 浩二
経営改革推進担当課長 経営改革担当課長兼務
政策担当課長 川崎 亨
政策推進担当課長政策担当課長兼務
調査研究担当課長政策担当課長兼務
調査研究推進担当課長 政策担当課長兼務
総務部長 石神 正義
総務担当参事 橋本 美文
広聴広報担当課長浅野 昭
平和人権担当課長広聴広報担当課長兼務
平和担当課長 広聴広報担当課長兼務
人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
財務担当課長 篠原 文彦
営繕担当課長 豊川 士朗
人事担当課長 長田 久雄
情報化推進担当課長 白土 純
防災担当課長 中井 豊
危機管理担当課長斎木 正雄
税務担当課長 遠藤 由紀夫
未収金対策担当参事 総務部長兼務
区民生活部長 本橋 一夫
区民生活部経営担当課長 登 弘毅
地域活動担当課長区民生活部経営担当課長兼務
南中野地域センター所長 角 秀行
弥生地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
桃園地域センター所長 東部地域センター所長兼務
昭和地域センター所長 横山 俊
東中野地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
上高田地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
新井地域センター所長 東部地域センター所長兼務
江古田地域センター所長 戸辺 眞
沼袋地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
野方地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
大和地域センター所長 鳥井 文哉
鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
上鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
戸籍住民担当参事榎本 良男
産業振興担当参事鈴木 由美子
環境と暮らし担当課長 納谷 光和
ごみ減量・清掃事業担当参事 服部 敏信
ごみ減量担当参事ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
清掃事務所長 市川 求
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当課長 合川 昭
子育て支援担当課長 馬神 祥子
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也
北部保健福祉センター所長 中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
保育園・幼稚園担当課長 竹内 沖司
幼児教育担当課長藤井 康弘
子ども育成担当課長 大橋 雄治
子ども家庭支援センター所長 子ども育成担当課長兼務
男女平等担当課長子ども家庭部経営担当課長兼務
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事深澤 啓治
結核予防担当参事保健予防担当参事兼務
生活衛生担当課長飯塚 太郎
健康・高齢担当課長 今 恵里
地域ケア担当課長保健福祉部経営担当課長兼務
中野包括地域支援センター担当課長 中部保健福祉センター所長兼務
障害福祉担当課長田中 政之
障害施設担当課長辻本 将紀
生活援護担当課長瀬田 敏幸
保険医療担当参事奥山 功
介護保険担当課長冨永 清
介護保険基盤整備担当課長 介護保険担当課長兼務
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 尾﨑 孝
都市計画担当参事都市整備部経営担当参事兼務
土木担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 野村 建樹
建築担当参事 佐藤 幸一
建築行政担当参事建築担当参事兼務
住宅担当参事 岩井 克英
地域まちづくり担当参事 住宅担当参事兼務
拠点まちづくり推進室長 石橋 隆
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
警察大学校等跡地整備担当参事 拠点まちづくり担当参事兼務
中野駅北口周辺整備担当課長 安部 秀康
中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
西武新宿線沿線まちづくり担当課長 中野駅南口周辺整備担当課長兼務
副収入役 村田 宏
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当課長小谷松 弘市
教育改革担当課長相澤 明郎
学校教育担当参事大沼 弘
指導室長 入野 貴美子
教育センター所長指導室長兼務
生涯学習担当参事村木 誠
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
中央図書館長 倉光 美穂子
選挙管理委員会事務局長 柳澤 一平
監査事務局長 石﨑 新一
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 山下 清超
事務局次長 高橋 信一
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 岩浅 英樹
書 記 菅野 多身子
書 記 西田 健
書 記 廣地 毅
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 岡田 浩二
書 記 松本 桂治
午前10時01分開議
○伊藤(正)委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。
初めに、先日の委員会終了後に開かれた理事会の報告をいたします。
1点目は、本日の委員会運営についてであります。
本日の委員会運営は、さきに御確認いただいておりましたとおり、1番目に市川みのる委員、2番目に篠国昭委員、3番目にむとう有子委員、4番目に奥田けんじ委員の順序で、4名の質疑を行うことを確認いたしました。
また、委員会の開会及び再開、休憩、終了目途等については、既に御確認いただいておりますとおりとすることを確認いたしました。
以上が理事会の報告ですが、何か御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営していくことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 御異議ありませんので、そのように運営させていただきます。
それでは、総括質疑を続行いたします。
市川みのる委員、お願いいたします。
○市川委員 おはようございます。
第2回の定例会の一般質問で、区民が生き生きと生活をして、活力とにぎわいの調和した持続可能なまち中野を目指して、中野駅周辺まちづくりのあるべき姿について取り上げました。久しぶりに一般質問の場に立って取り上げたテーマでしたから、やはり今後私は、この問題についてはこういう議会の場にいる立場という中では永遠のテーマとして取り上げていかなければならないのかな、そういう思いを込めて第2回の定例会の一般質問では取り上げた次第でございます。
そこにおいては、取り組むべき方向性とまちづくりに臨む区のあり方について私の所見を述べたり、また、幾つかの提案をさせていただいたりさせていただきました。繰り返しになるかもしれませんけども、中野駅周辺は、新しい中野をつくる10か年計画にもあるように、中野区全体の活力を高める新しい中野の顔づくりとして、また顔として、そのまちづくりを推進するとされているところであります。中野駅周辺のまちづくりに当たっては、今までのようにその周辺だけが発展するのではなくて、その拠点が地域、地域が中野区全体へと波及効果を及ぼして、中野駅周辺から中野区全体の活性化、そして、レベルアップといったものにつなげていくことがとても大切なことなのではないかということを感じている次第であります。
中野駅北口では、区民の長年の悲願でもあった警察大学校の跡地の整備に向けて、新しいまちづくりが進行しています。これは進行しようとしていますという、そういう文言ではなくて、現に進行をしています。それで、この一方で、中野駅の南口といったそのまちづくりを考えたときに、長年地元で練られていた中野二丁目地区の市街地再開発事業、この計画が実は再開発の準備組合結成という段階を迎え、新たな展開が始まろうとしています。これも始まろうとしていますというよりも、始まりましたと言った方が適切なのかなと、こう思います。
そこで、第2回定例会では私は、警察大学校等跡地を中心に据えて、区役所やサンプラザ一帯を将来を見据えたまちづくりといった観点に立った物の考えから質問をいたしましたけれども、8月30日と伺っておりますけども、南口の中野二丁目の再開発準備組合の結成といった段階を新たに迎えました今日現在、今後の10か年計画の中でのこの南口の再開発事業の位置付けが、ステップ2、3といった段階から弾力的に前倒しをしなければならないといった段階を迎えるであろう、そういったことの思いを込めて、骨格となるリーディングプロジェクトとなる要素を大きく含んでいる中野駅の二丁目の南口の再開発事業の質問をきょうはさせていただきたい、こう思っている次第でございます。
本題に入る前に、まず、中野駅周辺のまちづくりにとってどうしても気になっている点が2点ありますので、まずお伺いをしておきたいと思います。
初めに、中野駅の北口にあって、これからダイナミックに変貌を遂げようとしている警察大学校等跡地と、既に過去10数年前に再開発事業が完結した中野四丁目東地区、現在のなかのサンクオーレ、丸井本社のその街区とのはざまで取り残された感のある中野四丁目西地区と称されている街区のまちづくりであります。今後の北口のさらなる発展を考えたときに非常に重要な位置を占めるこの西地区の街区、ここのまちづくりを私は急ぎ考えなければならないと考えているわけでございます。サンプラザ並びに中野区役所の将来のあるべき姿を考えるときに、この北側に面する街区のまちづくりを今現在、今日から将来にわたってどのような取り組みをしていくのか、そのような点を今現在のところで結構ですから、今後の取り組みについての予定などお聞かせ願いたいと思います。
○秋元拠点まちづくり担当参事 中野四丁目西地区につきましては、東地区で行われた市街地再開発事業、あるいは警察大学校跡地等の整備と一体となったまちづくりを進めまして、中野駅周辺地区のにぎわいの心(しん)の育成につながる整備を行う必要があると考えております。そこで、来年度からは、地元の御意向をお伺いしながらまちづくりの検討を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○市川委員 今まで既に当街区からは中野区あてに要望書等が提出をされているやに伺っております。もちろん用途地域地区の変更の要望書であると伺っているところでございます。したがって、今後のあるべき姿については早急に考えなければならないと思いますし、10年とかいうスパンがどれほど早く、これが経過してしまった今日考えたときに、どれほど短いものであるのか、これを考えますと、もう既に12年ほど前に竣工した中野四丁目の東地区の再開発事業を思い浮かべれば、10年後は本当にあとわずかという距離に私は時間的にもあると思います。したがって、過去このような要望書も再々提出をされているやに伺っておりますから、早急に検討を始めていただきたいと、これは要望をしておきます。
もう1点、あらかじめお尋ねをしておきたいところがございます。第2回定例会でもこれも質問させていただきましたけども、中野駅周辺まちづくりの北口と南口を結ぶ中野駅地区の整備についてでございます。
昨年調査報告をされた中野駅周辺まちづくりのグランドデザインの中でも、この地区の整備の考え方ついては、私なりにはやや不満を感じております。そのグランドデザインに対しての不満を感じているところであります。もっと夢を持たせた、例えば駅の一番近いところに位置している区立桃丘小学校の跡地なんかもしっかりと取り込んだ、駅周辺一帯、そして中野駅の駅舎、そして、中野駅周辺の商店街や駅前広場を連絡する駅上の自由広場の整備、例えば新宿駅の南口で今、工事を進めている人工地盤の作製など、そういった問題をJR側にしっかりと働きかけをして、駅舎といえば立派な駅舎が建つだけが、それだけじゃないんだと。やはり南北をつなぐ通路としての人工地盤をつくるだとか、ZEROホールと警察大学校跡地のこの拠点を結びつける対角線上の動線をつくるための、そういうペデストリアンデッキ的なものが必要なんだとか、北口の商店街、ブロードウェイ、サンモール地区と桃丘小学校跡地を対角線上に結びつける、そういったような人工地盤、ペデストリアンデッキ的なものが必要なんだとか、そういったようなグランドデザインというのが出てくるのかなと、こういうふうに思っていたわけでございます。
ところが、そういったようなことがやや欠落をしているようなこのグランドデザインの中で、各商店街と駅前広場を連絡する駅上の自由広場というんですか、ペデストリアンデッキというんですか、これは何と称していいかわからないんですけども、こういったものの自由広場、通路などの整備とか、中野駅周辺地区発展のかなめとしての整備計画、対角線に結んでも東西に結んでも、そのクロスポイントに必ず来るのは中野駅でありますから、そのかなめとしての整備計画を検討すべきと私は考えますけども、いかがお考えでしょうか、お答えください。
○秋元拠点まちづくり担当参事 中野の交通の結節点でもございます中野駅舎や駅前広場等の整備につきましては、中野駅周辺まちづくりを進める上で最も重要な課題であるというふうに認識してございます。このため、交通結節点機能の向上に向けました一体的な整備につきまして、早急に検討を進めていきたいと考えてございまして、今年度につきましては、関係者で構成される検討委員会を設置いたしまして、整備構想等の検討を進めることといたしてございます。
桃丘小学校の跡地の利用についてでございますが、これにつきましては10か年計画で既に定められてございまして、今後これらの計画の進捗状況等を見ながら、中野三丁目地区のまちづくりとの関連の中で、その活用につきまして十分検討していきたいというふうに考えてございます。
○市川委員 わかりました。前段が少し長くなりましたけども、先ほど申し上げましたように、本題、中野駅の南口に位置しております中野二丁目の再開発事業について伺いたいと思います。
現在、この中野二丁目の市街地再開発事業の中には、地権者として東京都の住宅供給公社、それから西松建設、それから中野区、それから地元地権者、このような地権者がおよそ、たしか9軒だか10軒お入りになっていて、その準備組合を構成している。中野区はまだオブザーバー的な立場とも伺っておりますけども、他の地権者が既にまとまって準備組合を結成したと、このように伺っておりますけども、この事業につきましては現在どのような状況にあるのか、伺いたいと思います。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 お答えいたします。平成17年10月25日に中野二丁目地区再開発準備組合が結成されており、東京都にも結成届を提出しているところでございます。また、その後、ことし8月30日に行われた準備組合の総会におきまして、これまでオブザーバー会員であった駅前商業ビルの権利者が加わり、合計9人の権利者全員が準備組合に参加することになってございます。
○市川委員 この市街地再開発事業、先ほども述べましたように、私は警察大学校等跡地の整備が先行して中野駅周辺整備の起爆剤になって、そして、囲町地区のまちづくりや南口地区のまちづくりが後を追いかけていくのかな、こういうふうに思っていたわけでありますし、10か年計画のステップ2とか3に位置付けられているこの事業計画を見ますと、もちろんこれは行政と議会とが連動してこの10か年計画についてはつくり上げてきているわけでありますから、それについては何ら異論を挟む余地はないんですけども、ただ、スケジュールということを考えますと、この機運が盛り上がったといったこの時期をきちんととらえて、そして、この灯を消さないようにして事業計画を進めていくうえで何より肝要なのが市街地再開発事業だと私も思っております。そういうようなことの中で、この市街地再開発事業のスケジュールについて現在どのように考えていらっしゃるのか、お答えください。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 新しい中野をつくる10か年計画で示されているこの再開発事業等のスケジュールにつきましては、ステップ3、平成21・22年で中野駅南口地区で地区計画等の決定、ステップ4、平成23年度以降になりますけども、中野駅南口地区のまちづくり推進となってございます。
○市川委員 今出てきました地区計画制度でございますけども、その活用をしなければまちづくりはできない。また、都市計画変更の手続についても、中野区は地区計画を前提にしております。これは常々私が所属している建設委員会で、地区計画や用途地域地区の変更についてのお尋ねをするたびに返ってくる答弁であります。したがって、地区計画制度の活用といったものがどれほど大切なのかということはよく認識しているつもりでございますけども、このまちづくりに当たって、まちの将来像を実現する手段として地区計画制度の活用が有効であるということの中で、現在、平和の森公園周辺の地域、それから、南台地区といった地域でこの地区計画制度というのが運用されていると聞いております。そこで伺いますけども、中野二丁目地区の再開発事業についても、この地区計画制度の導入がなければ再開発事業は進まないと、こういうふうに聞いているんですが、現時点でお考えになっている地区計画の内容というのがどういうものなのか、また、どういうものを想定しているのか、そういった範囲で結構ですからお答えください。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 本再開発事業を円滑に進めるためには、その周辺のまちづくりと一体的に検討を行うことが必要であると考えてございます。こうしたこともあり、今年度、中野駅南口地域全体のまちづくり構想の策定に向け、検討を行っているところでございます。今後、検討中のまちづくり構想等を踏まえ、本事業の予定区域及びその隣接地区については、まちづくりの目標や方針等を盛り込んだ地区計画を定めていきたいと考えてございます。
○市川委員 再開発事業計画を盛り込んだ街区に対する地区計画といったものと、それから、もともと中野区が持っている中野二丁目のまちづくり計画といった中においての地区整備方針というんですか、少し和らいだ、真綿で包んだような部分と、その差をきちんとつくって、やはり再開発事業を進めていくこの街区についてはいわゆる特化をして、今、機運が盛り上がったこの時期に、中野区も地権者の1人として積極的に働きかけていくんだと。事業計画を進めるに当たっては、地区計画の年次をやはり弾力的に考え直さなければいけないのではないだろうか。そういうような観点から数点伺ってみたいと思うんですが、警察大学校等跡地整備に係る都市計画、いわゆる地区計画の策定年次というのが今年度中にも予定されているわけでございますけども、早ければそれに基づいて平成19年度に土地処分が行われるということであります。この点は間違いないですよね。これは予定で進んでいるわけなんだけど、中野駅の周辺のまちづくりというのは、冒頭でも述べましたように、いいですか、連動して進んでいかなければならないといった問題があるんです。そういうような観点に立って、南口の市街地再開発事業を進める上で前提となる地区計画、これについても同時期にと言いたいんだけども、それを言うと無理があると言われてしまうといけないので、少しでも早めるべきではないかといった質問にしようかなと思っているんだけど、答えてくれますか。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 今、委員から御提案ございましたけども、中野駅周辺のまちづくりは南北の地域が一体的に進められることが望ましいと考えてございます。本事業は南地域のまちづくりを先導する重要な事業であり、検討を進めている地域全体のまちづくり構想の中において、位置付けや役割等を明確にした上で地区計画として定める必要があると考えてございます。今後、整備構想の検討を進め、本事業の計画の具体化にあわせ地区計画を定めていきたいと考えてございます。
○市川委員 区としては、この事業の役割とか効果、そして、期待されている地域への貢献といったものについてどのように考えているのか、これも伺っておきます。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 本事業は中野駅周辺まちづくりにおいてリーディングプロジェクトの一つであり、大きな事業効果があると考えてございます。具体的には、本事業の実現により、中野のまちや産業の活性化、地域経済への貢献などに大きく寄与することが期待されておるところでございます。
○市川委員 この事業は、中野駅周辺のまちの魅力とかにぎわいの向上につながるリーディングプロジェクトであるといったような今、答弁があったんだけども、この間、フジサンケイビジネスかな、産経新聞が出している経済新聞があるんですね。その1面に跡地利用のまちづくりについてという大見出しがあったんです。この中で、川崎市だったかの事例や他の自治体の事例が示されていたんですけども、それも主要な駅周辺の、例えば工場の跡地とか、そういったような、跡地といったものを活用した大型商業施設の誘致といった問題がとても重要でありますといったことが書いてあるわけ。その上には大規模な集合住宅が設置されて、そこに、やはり子どもを育てている世代というのかな、ファミリー世帯という人たちが住み続けられるような住宅構造というのを持たせる必要がありますと、こういうふうに書いてあるわけ。
こういったような観点の質問というのは、今回の定例会の一般質問でうちの会派の斉藤金造議員とかいでい良輔議員が、まちづくりといった観点から、住宅の供給といった観点から質問をしているわけなんですけども、そういったいわゆる人が集まるという、来街者がふえるという、それで、商業施設ができると、そこで働くいわゆる雇用という形態が生まれるという、そういったようないわゆるにぎわいといったものを求めたときに、そこにどういったものが必要なのかということがとても大事なことになってくるのかなと、こういうふうに思うわけです。そういったようなことから、施設計画を含めてどのような取り組みが必要であるか、そういうことを考えているのかということを今現在の中野区の立場でお答えいただきたいんですが、お願いします。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 本事業は中野駅周辺のにぎわいと活力ある拠点となることが期待されておりますことから、魅力ある商業・業務等の機能を積極的に誘致すべきと考えております。また、駅前という立地条件を生かし、駅前広場の一体となったオープンスペースの確保や、地域の不足している南北道路の整備や緑の確保など、地域のまちづくりに貢献すべきと考えてございます。
○市川委員 地元の町会とか周辺の住民なども、この事業に大変注目をしています。きのうも、桃園町会という町会がありまして、ここで敬老会がありました。ここで桃園町会の町会長さんから、中野駅周辺のまちづくりについてお年寄りの皆さんにお話をしてくださいと、こういう機会をいただいたんです。いやあ、困っちゃったなと思ったんですね。お年寄りがいつまでも元気で長生きしてくださいという願いを込めて私たちはあいさつをするんですけど、敬老会ですよ。それで、じゃあ、市川さん、その中野二丁目の再開発事業というのがあると聞いているし、桃丘小学校の跡地がどのような形でか今後活用されると聞いているんだけど、最後に聞かれたのが、それは何年後の話だいと聞かれたときに、そうですねと言って言葉が詰まっちゃったというのがあるんですね。それは年配の方からすれば、そんなに先の話ではねといったような、やや期待外れの感があるのかなと、こう思うんだけども、あの桃丘小学校の側に住んでいるお年寄りの人たちが、実のことを言うとあの二丁目の再開発事業に大変注目をしているんです。
何でかといいますと、あそこに住宅供給公社の住宅がありますでしょう。あの中野住宅にまだ今現在お住まいの年配の方たちと、三丁目側の桃丘小学校側に住んでいる年配の方たちと、いわゆる桃丘小学校という小学校を通じて旧PTAのお仲間だったという御縁があるんですね。そういう人たちが今はあの中野住宅に住んでいるんだけど、開発をされてしまってあそこからいなくなってしまうんじゃ寂しいねと、こういったような話になりがちなんだけども、さてその先どうなるのという話にも年配の方たちは結構関心を持っているんですね。それで、それと、その三丁目側が、今は坂を下ってまた坂を上らなければ行かれないような状態だけども、そこにふたをかけてフラットに、平らに向かって行かれるんですよなんて夢を語ると、そもそもつながりのあった二丁目側と三丁目側の人たちとの交流がまたできるんだねといったような、夢の広がる話になるわけですね。そういったことで、周辺の地域への情報の提供といったものもとても大切なことだと思うんです。
それからまた、周辺の皆さん方の理解というものもとても大事なものだと思うんです。何か再開発事業というと、まちの中をごちょごちょごちょっといじくって乱開発をするんだみたいなことを言い立てるような、そういう人達もいるものだから、そういう人たちにひっかき回されてしまって、住民の皆さんが右往左往してしまうということにならないように、中野区がしっかりとした情報提供といったものをこの近隣の住民の皆さん、そして、これが起爆剤となって中野区全体のまちづくりを活性化するならば、中野区全体へときちっと周知徹底をすべきだと思うんです。再開発事業というのは、国や都や区の補助金を活用する事業になるわけだから、法定開発事業を進めるには中野区民全体の理解というのが必要になってくるわけ。それを来年の4月の統一地方選挙に向けて、けしからぬみたいなビラをまいたり、そういうビラを見て、中野駅の南口の開発というのはいけないことなんだなんていう世論をつくられてはいけないわけです。そういうことをきちっとした情報を提供することによって未然に防いでいくといったことの理解などを得る進め方というのか、そういったものをどういうふうに考えているのかお答えをいただきたいと、こういうふうに思うんです。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 今年度、南口地域全体のまちづくり構想の策定に向け、地元の意見を聞きながら検討を進めることとしてございます。そうした中で、本事業をまちづくり構想の中にしっかりと位置付け、この構想と本事業とが整合のとれたものとすることなどにより、本事業に対する周辺の方々の理解が得られるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
○市川委員 わかりました。最後に、これは区長にしっかりと伺っておきたいことがあります。この南口の再開発事業については、改めて区長からお答えをいただきたいんですけども、先ほども述べたように、オブザーバーの会員であった地元の地権者の皆さんが、この駅前商業ビルの地権者ですね。皆さんが合意に至ったんだと。正式に準備組合に加わった。こういった今日現在、地域の結束とか、先ほども私が申し上げたような気持ちの盛り上がり、機運の盛り上がりといった状況を考えますと、スケジュールをもう少し早める必要があると私は思うんです。例えば来年の平成19年度あたりにきちっとした都市計画変更の手続を進めていくとか、具体的に話を進めていけば、例えば準備組合から組合設立といった段階を迎える年次が早まる。早まれば、いわゆる権利返還といったような仕組みもその年次が早まる。早まれば、工事着工も早まる。だけども、その間、例えば区が補助金の投入については大変な思いを今、財政上しているから、大変なんだと言えば、これは逆に言えば、再開発事業を進める地権者側が、組合側がやりくりのできる金額であれば、私たちが自分たちでやります、このようなことまでももし申し上げるならば、区は積極的にソフト面での支援は早急に進めていくべきだと私は思うんです。平成19年度といった具体的な年度を申し上げましたけども、それにこだわらずにお答えいただきたいんですけども、スケジュールをもっと早める必要があると思いますけども、区長から、こういうような区のソフト面での支援、スケジュールの弾力的な対応、こういった事業について取り組む決意といったものをお答えいただきたいと、こう思います。
○田中区長 市街地再開発事業ですけれども、特にこの南口における、大きなまちを変えていく要素としてある中野二丁目の事業については、南北の交通とか、あるいは環境の問題といったようなこと、また、まちのにぎわい、商業・業務機能を確立することによってまちのにぎわいをもたらすということ、また、良好な住宅環境を整備するということによって、定住人口を確保していく、ファミリー層を確保していくといったようなことにもつながるということで、大変重要な、まちづくりをしていく上でメリットの高い事業、その再開発をする方ではなくて、まち全体にとってメリットの大きい事業であるべきだというふうに考えているわけでございます。そういう方向性で、今、まちづくりの準備組合の皆さんが汗をかいておられるということを私も十分承知しているところであります。
そのまちづくりを進めていく中で、やはり今、課長の方から答弁させていただきましたけれども、南口全体をどういうふうにしていくのか、南口の三丁目の方たち、あるいは二丁目でもさらに東側の人たち、南側の人たち、こういうまちをどう変えていくのか、そのためにこの再開発がどういう役割を果たしていくべきなのかと、そういったことをまず明らかにしていく時期にあるというふうに考えているわけであります。その南口全体の構想について、区として、先ほど申し上げたような作業をこれから鋭意進めていくわけですけれども、そういった作業を進めていく中で、具体的に、じゃあ、二丁目の再開発の形はどうなっていくんだといったようなこともきちんと御説明しなければ、話し合いが進まないといった場面にもなることもあろうかというふうに思うわけであります。そういう意味で、地域での合意とか、まちづくりの構想の具体化を着々と進めていく中で、二丁目の再開発についても、必要があれば、もっと早く事業を進めるといったような場面も必要となってくる場合があるかというふうにも考えているわけであります。
○市川委員 ありがとうございました。弾力的な対応をお願いして、今現在、皆さんの盛り上がっている機運といったものを大事にして、まちづくりに励んでいただきたいと思います。
あと、もう1点、今、建設委員会に陳情のかかっております中野三丁目のマンション計画についてなんですけども、事業者側が住民側と協議を重ねて、建物の高さとか階数とか、建物内の配置計画など変更することで合意したと聞きました。それはどのような内容なのか、1点この場で伺っておきます。
○佐藤建築担当参事 中野三丁目マンションの計画につきましては、事業者側と住民側との協議の結果、4項目で合意したと聞いております。第1には建築物の高さですが、道路面からの高さを、約24メーターであったものを約15メーターに下げるように変更すると。第2点は建築物の階数ですが、地上8階・地下1階であったものを地上5階・地下1階に変更し、規模を縮小するというものです。第3には、敷地内の道路側の主要出入り口部分につきまして、バイク置き場、駐車スペース、植栽の部分を取りやめまして、新たに消防の活動スペースとして約30平米の空地を確保する。第4には、東京都の建築安全条例第4条第3項によります中野区の認定基準で定めている認定要件のうちの一つでございますが、マンション空地から道路に至る屋外通路として、4メートル幅の避難経路を新たに確保する。
以上でございます。
○市川委員 今、答弁の中にあったように、建物の高さ、これがおよそ15メートルという表現だったんだけど、地盤面からとってと言ったのかな。この15メートルを超えることで、東京都の建築安全条例第4条第3項による区長の認定を受けることになるという、そういう規模の建物なんですね。ほかの区の例を見ますと、建築物の高さというのは、空堀をして地下室を例えば設けたら、その前の敷地の地盤面から算定して15メートル、こういうふうに勘定するんだけど、中野区の場合は、例えば掘った地面、床面、底面を地盤面として建築物の高さを算定している。そうすると、例えばこの三丁目マンションというのは、空堀した底面を地盤面とすると15メートルを超してしまう。もともとある地盤を地盤面にすれば15メートル以内におさまる。そういったようなことになってしまうわけですね。すると、ほかの区と中野区の地盤面のとり方というのが問題になっているわけです。それで、第4条第3項のいわゆる認定基準についての陳情というのを今、審査しているわけですね。その地盤面のとり方というのは、この審査にまた大きくかかわってくるかなと思うんです。
それで、今後、今までのこともありますから、地盤面のとり方について見直すといったような考えはないのか、伺いたいんです。ということは、この中野区で、地盤面のとり方によってマンションを建てやすくするというのかな、そういう、先ほども言ったまちづくりといったような観点から、建物を建てやすくするための地盤面のとり方の問題というのがあるのかなと思うんです。建物を建てやすくするということは、これはどういうことかといいますと、マンションというとすぐに高さだとか日影だとかいう問題が発生するの。風害だとか何とか言う人もいる。けれども、それができれば、いわゆる何度も何度も区長がおっしゃっているように、また議会側でも言っているように、人口が誘導されるわけ。そこに住まう人がふえるわけ。それを新たに迎えるまちの人たちとの交流、コミュニティというのを形成して、新しい中野の未来というのをつくっていくんだということの中で一番大事なのが、住宅供給といった問題があるわけですね。だから、建てやすいといったような観点からしても、地盤面のとり方は今、大事なところに来ているのかなと僕は思うんです。地盤面の高さを算定しているこの地盤面のとり方、これについて見直す考えはないかどうか1点伺って、この項の質問を終わります。
○佐藤建築担当参事 中野区では建築計画におきまして、空堀を利用しまして東京都の建築安全条例によりますマンション空地を設定した場合は、空堀の底面を地盤面として建築物の高さを算定しております。ことしの8月に世田谷区の建築審査会で出ました裁決の内容を読みますと、空堀の奥行きの長さが、建築安全条例によりますマンション空地の最低幅員の2メートル程度の範囲内であれば、空堀の上部の面、これを地盤面として建築物の高さを算定できるとしております。中野区の地盤面の算定方法を今すぐ変更するという考えはございませんけども、今回の世田谷区の建築審査会の裁決内容、また、他区の判断内容などを参考にしながら、見直しにつきましては慎重に検討していきたいと思います。
○市川委員 今あった世田谷の地盤面算定で、都内初の判断というのがありました。これらを参考にして、新しい年度に向けての課題として検討していただきたいと思いますので、要望をしておきます。
次に、医療行政についての質問に入ります。
初めに、小児救急医療のうちで、自民党の政調会長の山崎芳夫議員から小児救急医療の質問は既にさせていただきました。中で山崎議員がみずから述べたように、これは川井しげお都議会議員と山崎芳夫議員がしっかりとタッグを組んで、自民党のしっかりとした地元医師会と関係医療機関との連携を組んでいただきたいといった自民党からの願いを一心に受けとめてくれて、この小児初期救急医療といった問題を地元の医師会と、それから中野総合病院と連動して行っていただいているわけでございまして、これはまさに私たちが自負をしている事業でございます。それを私がたまたま子どものときの幼なじみ、今、小児科医を本町六丁目で開業しているんですけども、桃園第三小学校のたしか今、校医を務めているとも聞いているんですが、彼と話をしたところで今回ちょっと1点お尋ねしたいところがありまして、伺っておきます。
これはその中での話ですが、やっぱり小児の初期救急医療体制を具現化するということは、今、中野区の問題を考えると、確かにでき上がっているし、中野総合病院の協力もいただいているから、ありがたいことでもあるんだ。だけど、これから警察病院が平成20年度にでき上がる、これが完成してオープンするということを考えると、今後の中野区の中における小児初期救急医療の問題は、やはり十分に検討するに値するというのか、常に検討しなければならない問題として大事な問題だよと、こういう問題提起が彼からあったわけです。
その中で彼がしつこく私に言うところでは、小児救急医療に関する検討委員会的なものが中野区にもあるはずだと。それを地域の実情に沿ってどの自治体もみんな粘り強く議論を重ねているはずだと。それを充実させるというのか、その現状というのはどういうものなのかというのを私はちょっと尋ねられたんです。そのときに私自身も答えられなかったものですから、まず1点先に伺っておきたいのは、この小児初期救急医療の検討委員会というんですか、こういったようなものが中野区にあって、それはどういったようなものなのか、どういったメンバーで構成されているのか、そういったところを聞きたいと思いまして、これをまず初めにお尋ねいたします。
○大久保子ども健康担当課長 中野区にございます小児の救急に関する協議会でございますけれども、平成14年度から立ち上がったもので、中野区小児初期救急医療推進協議会というものがございます。そして、構成員でございますが、医師会長をはじめとする中野区医師会代表の5人の先生方、そして、理事長をはじめとする中野総合病院の3人の代表の方々、それから、中野消防署の救急を担当します警防課長、そして、中野区の構成メンバーとして、保健所長と子ども家庭部長が入っております。そしてまた、2次救急も一体的に行ってきておりましたところから、東京都医療政策部救急災害医療課にもオブザーバーとして入っていただいているところの会議でございます。
○市川委員 わかりました。小児初期救急医療の検討委員会は、例えばうちの場合は推進協議会と呼ぶんですか。あるわけなんですけども、こういったようなところでのいわゆる会議録というのかな、こういったようなもので、どういう検討がされているのか、その内容といったものは公開をされるとか、そういう中での検討が情報提供されるとか、そういったようなことというのはあるんですか。それを1点だけちょっと伺って、これは質問を終わらせておきます。
○大久保子ども健康担当課長 会議録はもちろん作成しておりますので、そういった請求をしていただければ開示できるものでございます。中身といたしましては、中野総合病院で2次救急と一緒に運営してきました小児初期救急の運営の部分の協議、それから、背景となっております東京都内の2次救急の状況ですとか、課題ですとか、そういったところを話し合っている協議会でございます。
○市川委員 わかりました。どうもありがとうございました。
それでは、医療行政の健診事業についてのお尋ねをします。
これは一般質問でも、区長は私の質問に対して、健診事業の実施については健診の実施方法を見直す必要が生じてくる。これは要するに医療制度改革によってでございますけども、医師会等との情報交換をより密にしながら協議を行って、着実に取り組んでいきたいと考えておりますといったような答弁をしているんですけども、その後、医師会とはどのような協議を行ってきたのか。これはその後というのは、私どもが質問いたしました6月の定例会、第2回定例会以後でございますけども、何か具体的な協議があったのか、まずお尋ねをいたします。
○今健康・高齢担当課長 20年度からの医療制度改革に向けては、8月の後半に、現時点で国から示されている内容につきまして、医師会の方に説明の場を設けて情報提供したところでございます。
○市川委員 成人健診の受診率についてなんですけど、17年度0.36%の減少となっておりまして、この減少に対して有料化がどういう影響を及ぼしたのかといったことも分析してみたいと考えていると、こういったような答弁も第2回定例会のときにあったんだけど、その分析というのをしましたか。また、結果があったら教えていただきたいんですけど。
○今健康・高齢担当課長 十分な分析ではございませんが、17年度の成人健診の受診者数、これが全体で16年度に比べまして173人減少しております。どこが減少しているかということなんですけれども、50才代前半と、それから60才代の前半・後半、これが3層とも二百数十人ずつ減少しているということが大きいかなというふうに思っています。そのほかにつきましては、40才代前半が62人減少したほかは増加しております。
なぜこうなったのかということですけれども、50歳代前半につきましては、母体となる人口、特に成人健診の場合、人口対象率という形で出しておりますけれども、そこの人口が減っているということが大きな要因になっているかと思いますが、60歳代の場合には両方とも人口は前半・後半とも減少しているんですけれども、そんなに大幅な減少ではないんですね。その人口減少以上にちょっと受診率が落ちているということについては、この年代にやっぱり有料化の影響があったのかなというふうにも考えているところです。ただ、15年度にがん検診を有料化したときも、次の年は下がったんですけど、またその次の年には戻っているということもありますし、それから、他の自治体で有料化した場合にも、翌年度は下がって翌々年度はまた上がるというようなことがございますので、もう少し状況を見ていきたいというふうに思っております。
それからまた、自己負担金の導入によって、これまで職場などの健診と重複して受診していた方が取りやめるというようなこともあったりして、受診者による適切な選択が行われた結果というふうにもとらえられるかなと思っているところでございます。
○市川委員 今年度、65歳以上を対象にした成人健診で実施する生活機能評価の周知啓発というのかな、これとあわせて成人健診の受診を広く呼びかけているわけであります。具体的にはどのような呼びかけをしているのか、私はちょっとわからなかったものですから、これについてお尋ねをしておきたいと思います。
○今健康・高齢担当課長 今年度から介護予防事業との関係で、65歳以上の方につきましては生活機能評価というのをやっていただくことになります。これに関しましては、成人健診の受診が前提になるものでございますけれども、成人健診の受診票と一緒に生活機能評価の用紙も個別に送付しております。そのチェックリストの方を記入していただいて、医療機関に持っていっていただくと。成人健診を受診したときにあわせて医師の方から生活機能評価にも記入していただく。その記入したものは私どもの方に医療機関の方から送っていただくというシステムになってございます。そのため今年度は特に65歳以上を対象に、生活機能評価の周知啓発とあわせて成人健診の受診を広く呼びかけているところです。ホームページですとか定期的な区報掲載、それから、節目年齢での個別登録申込書の送付、医療機関だとか、さまざまなところでのポスター掲示などに加えて、介護予防のさまざまな説明会ですとか、お話し合いの場なんかでも、成人健診についてもPRさせていただいておりますし、銀のしおり等でも呼びかけを行っているところでございます。
○市川委員 次に、健診事業の工夫について少し伺っておきたいと思います。
医療機関に行きづらい主婦層というんですか、皆さん忙しくてなかなか時間がとれない。行きたくないというんじゃなくて、なかなか行く時間が見つからない。こういった階層の人たちの健診率のアップについても、広報ばかりしていてもなかなか健診率というのが上がってこないというのが現状なんですね。そういうような中で、医療機関での健診につながる動機づけをしていくということがとても大切なことになってくるわけです。そういうようなことをどういうような工夫というか、さまざまな工夫というのがあると思うんだけど、それはどういったものがあるんでしょうかというのをお答えいただきたいんですが。
○今健康・高齢担当課長 健診につきましては、区報ですとかポスターですとか、そういうところでのお呼びかけとともに、35歳から65歳の5歳節目の方全員に対して登録の申込書というのを送付しております。これは用紙だけを送付するということではなくて、健診の大切さですとか、なぜ健診を受けてほしいのかというような働きかけとともに送付しているところでございます。ですけれども、御指摘のとおり、健診受診率をそういう広報だけで上げていくというのはなかなか難しいところが実際にはございます。これからも努力していくつもりでございますが、今回の医療制度改革で、健診と保健指導を保険者に義務付けるという形で変更するということにつきましては、職域と地域の双方で受診するというような重複受診等のむだを省くというようなこととともに、なかなか受診行動に結びつかない方を受診させるねらいというのがあろうかというふうに思ってございます。そういう意味では、各保険者がきちんと、どなたが本当に対象になるのかということを把握した上での働きかけができるものというふうに思っております。区民健診の場合には、働いている方は当然職域の方で受けるというふうになったりしまして、どこまでが本当の対象なのかということがなかなかつかみにくい現状がございますので、そんなことも踏まえて、これは全国的な課題でもありますので、医療制度改革の方につながってきたのかなということも考えております。
○市川委員 例えば具体的に糖尿病の対策ですね。そして、生活習慣改善指導事業というのを行っていると伺っております。その実績はどのようになっているのか。また、この事業の継続性、これが今後あるのか。成人健診に来られないといった区民に対する動機づけとなるような仕組みを、この面についても広報以外に何か考えているのか、お答えください。
○今健康・高齢担当課長 御指摘の生活習慣改善指導事業でございますが、これは成人健診の結果で、糖尿病にもなっていない、だけれども、決して大丈夫ということも言えない、その中間の層に対して、医療機関の方に3回来ていただいて、聞き取りですとか、改善の指導ですとか、それから、その効果をはかる血液検査なんかを行っていくという、そういう事業でございます。これの実績でございますが、17年度、中野区の場合は90人受けたということでございます。この数は少ないように見えるかもしれないんですけど、実は東京都の区市の中では一番多い数字、中野区がトップということになってございます。
この事業につきましては、対象になる方を成人健診の結果で実施医療機関が判断するということですので、特に一般的なPRにはなじまないというふうに考えておりまして、あえて私どもの方ではPRをしてございません。むしろ医療機関の方にこの事業の大切さ等をPRさせていただきながら、医師の先生が受診者に働きかけるという方法をとってございます。これにつきましても、今後については、20年度の医療制度改革に伴ってどうなっていくのか、ちょっとはっきりしない部分がございます。というのは、医療制度改革の中で保健指導そのものが義務付けられるし、特に糖尿病というのはとても大きな課題ということになっておりますので、全員を対象にした保健指導の中で、必要のない方は一般的な啓発、それから、必要な方については医療機関への受診勧奨ですとか、それから、定期的なこういう生活習慣改善指導に近いような保健指導が行われていくものというふうに思っております。
○市川委員 もう一つは具体的に、エイズ検査の問題についてちょっと伺ってみたいんですけども、先般、ある業界の会合に伺いましたらば、このエイズというのが今、東京から非常に半径というのかが広がって、長野県の松本市あたりでエイズというのが非常に発生率が高くなっているんだよといったような話がありました。この震源地というのはやっぱり東京なんだという話があって、ぞっとしたんですけども、エイズ検査というのが保健所であります。プライバシーの関係でなかなか行きづらいといったような方がいらっしゃるといったことも聞いています。現在、血液検査キットなど新しい手法の検査方法があるということをそのときに聞いたんです。それは今のエイズ検査の方法よりも安価で、プライバシーも守れるようなものであって、このような新しいツールというのか、そういうものがあれば、前向きに検討する必要があると思うんですけども、いかがお考えでしょうか、お答えください。
○深澤保健予防担当参事 現在、保健所では、エイズ、性感染症の相談及び検査を月に2回無料で実施しております。この事業の実施に当たりましては、匿名はもちろんのこと、他の事業と重ならないようにするなど、相談者のプライバシーに最大限配慮をするとともに、受けやすい相談体制に努めているところでございます。採血した検体は東京都健康安全研究センターに送りまして、まず感度の高いスクリーニング検査を行います。もしスクリーニング検査で陽性と出た場合には、同じ検体で確認検査を行いまして、最終結果を出しております。結果の説明は対面で、医師が本人に行っております。検査結果が陽性だった場合には、十分な時間をかけて説明し、専門医療機関を紹介しているところでございます。
最近、委員が御指摘になりましたように、インターネット等で申し込み、自宅で採取した検体を検査機関に郵送すると、数日以内にメール等で検査結果を知らせてくる検査サービスが登場してきております。この方法は保健所や医療機関に出向かなくてもよく、また、費用も数千円で検査ができるなど、利用者には比較的利便性が高いと思われます。しかし、これらの検査はスクリーニング検査のみでありまして、もし陽性という結果が出た場合には、実際には感染していないのに陽性と出てしまう、いわゆる偽りの陽性、偽陽性であるのか、真の感染なのかを判別するために、改めて医療機関を受診して確認検査を受ける必要がございます。また、検査結果が陰性であった場合には、その後の性行動を改めていただければよいのですが、保健所で行っているエイズ相談検査事業のように相談や助言の機会がないため、正しい感染予防知識を得ないまま、安心感から再びリスクの高い性行動を繰り返すことも少なくないのではないかと危惧されます。個人的にこの検査サービスを利用される場合には、このような点も踏まえる必要があると思っております。
以上でございます。
○市川委員 ありがとうございました。
最近、乳がん検診の普及といった点についても、民間ベースでピンクリボン運動というのが盛んになっていると伺っております。区としてもそういうような運動に積極的に参加したり、さまざまなイベントでアピールをしたりすることが必要だと私は思うんですけども、この点についてはどういうふうに考えますか。
○今健康・高齢担当課長 乳がんにつきましては、10月のピンクリボン運動の実施に合わせてポスターの掲示等、中野区としてもさせていただく予定になってございます。それからまた、今年度から国の指針に基づいてがん検診の実施方法を検討・変更したことがございます。それに伴いまして、17年度の乳がん検診登録者全員に乳がんに関するパンフレットを送付して、乳がん検診の受診勧奨や自己触診などについてPRを行っております。それから、乳がん検診と子宮がん検診を合わせたポスターを区独自でも作成して、区内の医療機関に配付して掲示していただいているところでございます。それからさらに、11月には男女共同参画センターまつりの中で、乳がんに関する展示や、それから医師会の御協力を得まして、乳がん自己触診講習会、乳がんの場合には自分で発見することがかなりの確率で可能になってございますので、その講習会の実施を予定しております。この1回目の実施を見て、その後、1月の健康づくり月間の中で2回目の実施も検討していきたいというふうに思っているところです。
○市川委員 それでは次に、医療制度改革への対応といったことについて少し伺ってみたいと思います。
介護保険制度の改正とか医療制度改革によって、今後ますます在宅介護とか在宅医療といったことが重要になってくるため、特に地域医療体制の確立といった問題が重要視されてくると私は思います。これはだれもが思っていることであります。今回の法改正に伴う健診事業の変更というのは、短期間に取り組まなければならない重要な課題であって、平成20年度ということを見越しますと、医師会等との調整も積極的に行って、区内部の体制についても必要な見直しを行っていくと区長は答えています。医師会等とはどのような協議を行って、区内部の体制をどのように見直しをしていこうとしているのか、また、したところがあるのかどうか、その点についてまず1点お尋ねをします。
○奥山保険医療担当参事 医師会につきましては、先ほど健康・高齢担当課長がお答えしましたように、8月25日に医療制度改革の概要につきまして説明いたしまして、あわせて健診・保健指導、これの保健所への義務化につきまして、現段階の国の考え方等の情報提供をいたしました。また、意見交換をいたしてございます。今後も準備の進捗に合わせて協議を進めてまいる考えでございます。
また、区の内部の体制でございますが、8月から健診・保健指導の関係部門の職員によります庁内の検討会を設置いたしまして、課題の整理、また実施内容、体制などにつきまして、20年度の事業開始に向けた検討を始めたところでございます。
○市川委員 20年度というのは、考えてみれば来年の今ごろには20年度の改正というのができていなきゃいけないわけ。考えると、2年後じゃなくてもう1年後という話なわけ。だから、今、早急にという姿勢で臨んでいただきたいということ、まずこれは要望しておきます。
それから、政府・与党、要するに自由民主党、公明党、こういった与党として、私たちは後期高齢者医療制度の導入とか、それから、国民健康保険事業への健診事業の導入について、大きなこれは制度改正であるというふうに認識をしているわけです。区長はこの点についてどのように考えていらっしゃるか、まず1点、ちょっと区長にこの点をお尋ねしたいと思います。
○田中区長 医療制度は国民の命と暮らしを守るという上で本当に欠くことのできない大事な制度であります。これからの少子・高齢化、人口の比率等が変わっていくという中でも、安定した医療の仕組みをつくり上げて、みんなが持続可能な制度の中で安心して医療を受けられるという仕組みをつくっていくこと。また、国民の暮らしの質を高めていく、健康を高めていくといったようなことを図っていくことが大変重要であるというふうに考えているわけでありまして、そのような立場から、今回の医療制度改革につきましてもきちんと、そういった意味で制度改革が成功するように区としても全力を尽くしていきたいと思っているわけであります。
○市川委員 この医療制度改革につきましては、保健福祉部においては、2000年度の介護保険制度導入に次ぐ大きな制度改正であるので、十分な準備体制のもとに平成20年度、いわゆる2008年度に臨むべきであると考えます。これは先ほども申し上げましたように、この残り1年というのかな、1年半といったこの現時点で、十分な動きがまだまだ見られない。先ほども要望しておきましたので、ここではもう尋ねませんけども、例えば他区は、区民健診事業の自己負担の問題は、この医療制度の改正を見越して今まで見送ってきたんだよという自治体がかなり多いとも伺っています。中野区は自己負担制度の導入といった問題にいち早く踏み切りましたけども、こういった医療制度改正といった問題を通じて、自己負担のあり方とかいうものはまた改めて見直さなければいけないことでもあるというふうに思うんですね。そういったことも、やはり今まで、例えば中野区の医師会と中野区行政側とのいわゆる今までのやりとりというのか、中にはあつれきもあったでしょうが、私たち議会の側でも、また自民党の立場としても、それは窓口になる議員がしっかりとお伝えをしながら今日まで進めてきた経緯もありますけども、やはり区長が先頭に立って、今後、医療制度改正に伴うまた新たな医師会との関係の構築については、こういったことを考えているんだよといったような政治力といったものも必要になってくるのかなと、こう思うんです。
短期的な課題と考えているのなら、今、即対応すべきではないかなというふうにも思いますし、なかなか区民の健康を守るといった姿勢とか、そういったものを見据えますと、制度が安定的に導入されることに思いをはせたときに、もう1点、もう1回区長からちょっと聞いておきたいんですけども、そういった今までの自己負担制度の導入のような経緯もあったり、他の自治体の先ほど私が紹介したような経緯もあったり、そういった中で医療制度の改正といったものが、大きな制度改正といった中で改めて中野区の医療行政の今後の持っていき方を、区のそういう関係医療機関というのか、やはり長年おつき合いをしてきた中野区医師会側というのか、そういう関係機関の皆さんとの協議というものを十分にしていただくということ、そういう思いを改めて伺っておきたいと思うんですけども、よろしいですか。
○田中区長 健診制度のあり方、あるいは今後の医療制度改革の行方等につきまして、医師会と十分に協議をしながら進めていくということは当然のことだというふうに考えております。さきの健診の有料化におきましても、持続的な制度の確立、あるいは健康づくり重視といった区民生活の促進、区民の健診への自覚を促していくといった観点から、医師会とも十分に私自身もお話をさせていただき、また、議会の皆さんも医師会との関係でもさまざま御努力をいただいて、十分な理解をいただいて有料化の実施をしてきたということであります。
今後の制度改革におきましても、特にこれからは健康づくり重視といったようなことにもなってまいりますので、医師会との連携といったようなことがますます重要になっていくというふうに思っております。そういう立場で、これからも医師会としっかり手をつないで前進していくことでやってまいりたいと思っております。
○市川委員 よろしくお願いいたします。
次に、学童クラブについての質問をいたします。
学童クラブについての質疑でありますが、これも定例会で取り上げた質問で、今年度から増設されました新井学童クラブの現状とか、今後の学童クラブの拡充の方向などについて質問をさせていただきました。新井学童クラブの問題については、かねてより私どもの会派の北原奉昭議員のところに相談があったり、また、かつては公明党の岡本いさお議員が新井学童クラブの問題を取り上げていたりしているわけでありますから、この際、今、私がここでお尋ねをするといったことは、新しい年度、来年の4月に迎える新入学児童に対しての、新井学童クラブをはじめ、この受け皿を十二分に備えることができないといったことが想定される学童クラブについての質問をしてみたいと、こういうふうに思っていますので、そういった観点からの答弁をよろしくお願いします。
この間の定例会でも質問しましたが、区長からは、民間の事業者とか空き店舗の活用などの検討のほか、学校における遊び場機能の展開、こういったことを推進していくことなどの決意というものは既に伺いました。それで、今回は、その後の経過とか新たな動きなどについてお伺いをしますので、お願いします。
2学期になりまして、学童クラブ、これは特に新井学童クラブの保護者に聞いたんですが、来年の新井小学校に入学を予定している保護者の方々、特に周辺にいる保育園の年長クラスの保護者を対象にして、学童クラブに確実に入るかどうか、入学を希望するかどうかということをアンケート調査をしたんだそうです。そうしたところが、希望されている方が、そのアンケートの回収率がまだ6割程度であるのにもかかわらず、既に三十五、六名いらっしゃるというふうに伺っております。このままいくと、今現在定員を90名にしている学童クラブ、これがオーバーをしてしまうということから、大変な心配感というのか、不安感といったものが地域並びに学校関係者、それから保護者の間に漂っています。これは新井学童クラブだけではなくて、こうした傾向というのがほかの学童にもあるのかどうか、その学童クラブの需要を区というのはどういう把握をしているのか、それについてまずは1点お尋ねをします。
○大橋子ども育成担当課長 お答えします。近年、学童クラブの需要は徐々に増加しておりまして、1年、2年生が次年度に継続して申請した場合の継続率、また、新1年生の申請率ともふえております。特に在籍児童数が比較的多い小学校区の学童クラブ等、数カ所の学童クラブでは待機児が出ている状況でございます。
○市川委員 新井小学校は近隣の学校と比べてみましても入学者がふえているんですね。その要素は統廃合の影響だとも思うし、また、上高田小学校の学校区は、上高田小学校がいわゆる住宅街に位置している。いわゆる東側へ向かう住宅街に位置している。そうすると、子どもの安心とか安全といった通学路上の問題というようなことを考えて、保護者の皆さんが指定校変更をして、新井薬師前駅の周辺の児童を新井小学校へ入学させる、こういった動きがあるわけですね。統廃合の関係では、野方小学校の学校区の子どもたちが、児童が指定校変更をして、途中六中の校舎を使って授業をするといったことに不安を抱いているような保護者の皆さんは、新井小学校へ指定校変更して通わせているわけですよね。それからまた、新井小学校の周辺に最近建物が、住宅の供給があったのかもしれない。そういうようなことを加味しても、この学童クラブのような例は他の地域にもあるというふうにも伺っています。今後、こうした特定の地域というのかな、こういう現象の起きている地域、特に学童クラブの需要が多く見込まれていく場合、区はどういう対処をしていく考えがあるのか、お聞かせください。
○大橋子ども育成担当課長 区ではこれまでも待機児のない学童クラブを目指し、定員枠の拡大、また増設等により対応策を進めてまいりました。引き続き利用希望者の増加傾向が見られる数カ所の学童クラブにおいては、通年待機者が発生していたり、受け入れ枠に余裕がない状況となっているところがございます。今後も希望される方が多い場合には、施設の条件や人員の確保などが整備できれば、受け入れ拡充に努めていく考えでございます。また、受け入れ可能性を継続して上回る希望者が予測される学童クラブにつきましては、同学校区内、または近接地の商店街の空き店舗等を活用した民間事業者による学童クラブを誘致していく考えを持っております。
○市川委員 新井学童クラブのことをさかのぼりますと、待機児童というのが発生したわけ。それで定員をふやして、新井薬師児童館の2階を使うことになったわけ。それで、定員を向こうに40人持っていって、定員を90人にしたわけ。それで、今、それが来年の新入学児童を見込んだときに、それが今度はまたオーバーをすると、ここに来ているわけです。それで、今、空き店舗などを活用するとか、他の民間事業者の参入などとか、そういうような、ありきたりというか、ことになりがちなんだけど、よく見るとこれがなかなか難しい。
どういうことかといいますと、例えば新井の商店街というのがあるわけです。ここに薬師アイロード商店街というのがあります。あのアイロード商店街というのは夕方になると買い物道路になって、車やバイクが入ってこない。だから、道路上も安全だし、空き店舗、いわゆるシャッターの閉まっている商店を借りて、そこで民間の学童クラブ事業者が入って受け入れ態勢を整えればということをやはり考えるわけ。そこで、この学童クラブの父母会の皆さんが要望書を持って、地元の商店街や町会の皆さんに働きかけをした。こういう要望書を区長や教育長にも提出した。こういうことを報告がてらちゃんと言っているわけです。早速地域の人は動いているわけ。その動いた結果、シャッターの閉まっている商店は、自宅・店舗両用の、いわゆる兼用の入り口だから、学童クラブに貸してしまうと住まいへの入り口が確保されないんだと、こういう問題も発生してくるわけです。
そういったようなことを考えると、施設面でそういったものが、いわゆる空き店舗といったことがかなり適当なものであるかというと、そうでもないということも考えられるわけです。運営はどうしていくのかというと、先ほども述べたように、民間の事業者にやってもらうといっても、商店街の皆さんに理解して協力してもらうという必要があるわけですね。産業振興の担当と学童クラブの担当が直接密接に連携をして商店街などと話し合っていかなければ、これはなかなか実現ができない。こういったようなことになってきたときに、この父母会の皆さんは既に商店街の皆さんと話をしているわけ。だけども、商店街の皆さんから聞いていると、まだ行政側からはないよといったような話が聞こえてくるわけ。そういうこともあるから、今後は産業振興担当と学童クラブ担当というのが密接に連携して、商店街とかそういう地元の地域の施設といったものにどういうような協議をしていくかということ、それから、現状もし協議をしているようなことがあれば、それを聞かせていただきたい。お願いをします。
○大橋子ども育成担当課長 空き店舗を利用した民間事業者による学童クラブの開設につきましては、今、委員からも話がありましたように、産業振興担当と児童館・学童クラブ担当とで、区内の状況や東京都、他区からの関連情報を共有しながら、運営内容及び補助制度について検討を進めているところでございます。今後、区は、希望者数が受け入れ可能数を恒常的に上回ることが予測される学童クラブの学校区域内、または近接地の商店街等に働きかけ、事業への協力や運営方法等について商店街や事業者との協議の場を設定し、進めていくつもりでございます。
○市川委員 設定し、進めていくのはいいんだけど、来年の4月に新入学児童は来るんです。今考えたら、残りは10月を含めても10、11、12、1、2しかない。3月になったらちゃんと準備して待っているよと、待ち構えなきゃいけないわけです。この半年間で仕上げなきゃいけないわけであって、そういったようなことからすると、やや、まだまだ動きとしては物足りないなということもあります。空き店舗など民間施設を活用するとしても、学童クラブとして先ほども言ったように利用するには、この施設、例えば空き店舗の改修だとか、そういったこともしなきゃいけないわけよ。そういったようなことに対して、例えば補助金が投入できるのか。それができるなら、その手続をしなきゃいけない。それをこの年度内にして、特にことしじゅうにして来年工事をして仕上げる。そういったようなことも必要になってくるのかもしれない。そういったような期間も必要になるよねという話の中から、そういった補助制度というのはあるんだろうかと。もしあるんだったらば、空き店舗を改修して使うといったようなこともできるんだけどといったような声も聞こえてきたんだけど、補助制度についてはどう考えていますか。
○大橋子ども育成担当課長 学童クラブ事業を行うための施設に必要な改修を行う場合につきましては、都の補助制度などが活用できますので、民間事業者の円滑な運営が進められるようにしていきたいと考えております。
○市川委員 地域から、それから父母会から、学童クラブ関係者から、また新井小学校から、またこれは同様の学童クラブの悩みを抱えている小学校区から同様のことが上がってくるわけですから、早急な対応をこれは求めておきます。学童クラブの施設を拡充していくには幾つかの方策で行わなければならないというのは、もう既に述べたとおり。学校の施設の活用も、ここをやはり一番中心に据えて検討しなきゃいけないわけです。それで、私たちは子どものころというのは、放課後というのは専ら校庭開放といって、学校で遊んでいたんですよ。現在の子どもたちというのは、人間関係の薄さというのかな、そういうようなことを考えると、集団で遊ぶことの重要性というのがどれほどやはり大切なのかということを考えるわけですね。だから、そういう場というのが必要なんです。しかもみんなが一番集まれる場というのは学校なんですね。
その学校の中にそういう場が必要だということを痛感しているんですけども、集団で活用するには、先月、文部科学省と厚生労働省が来年から実施しようとしている、この間、うちの会派の伊東しんじ委員も質問したけども、放課後子どもプランの概要というのがありましたよね。これは学校のゆとり教室、余裕教室とか、体育館、校庭などを活用して、地域住民の参加協力により、子どもの安全で健やかな居場所を確保するとともに、勉強や文化活動、地域住民との交流活動等の取り組みを行おうとするもので云々と、こうあるわけです。事業関係者と学校の教職員の間で、子どもの様子の変化とか、それから健康状態などの情報交換、これを行うというのが、この子どもの育ちというのをお互いに共有して、とても大事なことになってくるわけですね。そういうところだから、預けることの安心感というのが生まれてくるわけ。そういう学童クラブの機能もあわせ持つことによって、子どもの放課後の活動を充実したものにしようというものであると私はとらえているわけですね。これは大歓迎なんです。この間、伊東しんじ議員もこの点は質問しました。
小学校施設の活用という点で、中野区は施設的に余裕のない学校が多いため、来年度すぐの実施ということを考えると難しいわけです。新井小学校にもないわけです。でも、今後の児童館の学校での展開というのがありますよという、例えば目安というのをきちっと持っていなければ、例えば近隣の商店街の空き店舗といったものを暫定的に使いたいといっても、いつまで使うんですかと言われたときに、ええ、3年頼みます。なぜ。いや、4年目からはちゃんと学校で施設が必ず拡充できますからという裏付けを持っていないと、そういう空き店舗に対して向かっていこうとかいったこともできないわけ。そういったようなことを考えますと、この事業を、いわゆる放課後子どもプランというものを教育委員会が主導して実施すると国は言っているんだけど、教育委員会はこの点をどのように考えているのか、これを1点ここで伺っておきたいと思います。
○村木生涯学習担当参事 ただいま御紹介のありました放課後子どもプラン、これの詳細についてはいまだ明らかにはされておりませんけれども、先月、9月20日に開催されました文部科学省と厚生労働省の合同主催によります放課後子どもプラン全国地方自治体担当者会議というのがございました。この場で、放課後子どもプランの現段階のイメージということで、教育委員会が主導して福祉部局と連携を図るという方向性が示されております。一方で、市町村の実情に応じて、福祉部局が主管部局となっても差し支えない、このような考え方も示されてございます。したがいまして、今後、国の詳細な情報を得ながら、子ども家庭部としっかりと協議をしていきたい、このように考えております。
○市川委員 地域や子ども家庭部との連携によって、学校の教育内容の向上にもつながっていくと思いますので、今後の学校を活用した遊び場事業の展開などについては、指導室としても学校側によく認識してもらうように働きかけるべきだと思いますけども、指導室はどう思いますか。
○入野指導室長 国の放課後子どもプランの事業内容につきましては、今もお話をしましたように、まだはっきりとしたものが出ておりませんけれども、今後もこの事業内容の方向性をよく注視してまいりまして、適宜学校に必要となる情報については提供いたしまして、教育委員会としても学校と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
○市川委員 遊び場開放事業というのは今後どのようにしていく考えなのか、これだけ学校と児童館の連携、学童クラブの学校内での実施などが必要とされていく中で、この事業を子ども家庭部の事業として統合していくべきではないのかと、こう思うわけですが、いかがでしょうか、この点についてもお答えください。
○村木生涯学習担当参事 10か年計画の中で、児童館の遊び場機能は小学校に導入すると、こうした方向性が示されてございます。したがいまして、現在の遊び場開放事業につきましては、こうした方向性も踏まえて改めて検討していきたい、このように考えております。
○市川委員 さまざま答弁いただいても、それはまだ先の話ということになるわけですよね。だから、来年の4月、新入学児童を迎える器づくりということを考えると、なかなか難しいなというところに至るわけです。中野の小学校というのはやはり敷地も狭く、施設も狭いところが多い。今後の放課後の事業展開を考えると、学校施設の活用というのは限界がすぐ見えてしまう。これが現状だと思います。だから、思い切った施設の活用というのが必要なのではないか、こういうふうに思います。今年度、学校の体育館は耐震診断を行うこととなっています。先般補正予算の中で示されましたけども、その結果、耐震補強工事が必要なものについては、体育館を改築し、その中に放課後の遊び場事業の展開とか学童クラブとして使えるスペースも用意してみてはどうかと、私はそう思うんですが、新井小学校などもそうした発想を持たせれば、これ以上の活用は今現在難しいと考えている中に、そういった発想を持たせるといったことについて教育委員会はどういうふうに考えますか、お尋ねをします。
○小谷松教育経営担当課長 体育館につきましては、今年度実施いたします耐震診断結果を踏まえまして、耐震補強等の必要な措置を計画的に実施を図ってまいりたいというふうに考えてございますが、その際、耐震補強、あるいは改築の可能性も含めて考えてまいりたいというふうに思ってございます。今後、体育館や校舎の改築という場合につきましては、放課後の遊び場事業の展開や学童クラブの設置等、施設の多角的な活用、それについてもあわせて検討を進めてまいりたいというふうに思ってございます。
○市川委員 耐震診断を今年度やります。これが平成18年度です。その結果に基づいて、平成19年度はそれの第三者機関の診断をします。それに基づいて文部科学省に補助金の請求をして、国費を投入して、もし体育館の改修が必要で、耐震補強工事並びに改築とか新築工事をするとしたら、平成20年度になります。そうすると、完成して使えるのは平成21年の4月からになります。こういうふうに考えていったにしても、まだまだこれは21年の4月というと、平成19年度と20年度はどうするかという問題がやはり残ってくるわけです。ですから、空き店舗の活用だとか、そういった地域の空き施設の活用といった問題に大いに目を向けていただいて、産業振興はもとより、各地域センターとの連携もしっかりとって地域情報を吸い上げていただいて、学童クラブの展開といったものを考えていただきたい、このように考えておりますので、よろしくお願いをしておきます。
続きまして、産業振興についてお尋ねをいたします。
商店街加入促進条例の件についてお尋ねをします。
条例の実効性を問う観点から、これも一般質問で私は取り上げている点でございまして、これは条例を相当実りのあるものにするためには、具体的な行動を起こして動いていくことが必要であって、区も一緒になって汗をかいていく覚悟が必要であるというようなことを区長からも答弁で、それから、区民生活部長の方からも答弁で強い決意を伺ったところなんです。この間、商店街の方々もさまざまな活動を進めてきていますけども、先般、9月25日、中野区商店街連合会は加入促進条例推進のための会合を開きました。私どもの会派から、私の幹事長の方からこの会合に出席しなさいという命を受けまして、私はこの会合に出席をさせていただいたんですが、加入促進の主役というのはもちろんこの商店会であって、商店会の経営組織基盤の強化の必要性とかについては、区民全体の期待とか、そういうのをのせて条例化というのを議会もしたわけなんですけども、そして、区も議会も一緒になって取り組んでいくといったことも、条例を可決するときには、これは約束だよといってこの条例を可決しているということも認識しているわけなんですけども、そういった立場から、その当日の会合には区長も出席をされたし、それから議長も出席をされたし、それから、私をはじめ各会派からも出席をされておりました。
会合では三つの商店会、これは川島通り商店会と中野新橋商店街振興組合、それから新井薬師前駅前商店会かな、この三つの商店会から加入促進の取り組み例が報告され、それぞれ工夫とか御苦労とかをされながら加入店を確保している様子というのを伺いました。その中で皆さんが同様に述べていたのが、やはりチェーン店に加入してもらうことの困難さ、ここにありました。全日本チェーンストア協会とかに働きかけをして、東京都の区商連単位で動きをつけているとかいう問題意識は上層部にはあるようですけども、やはり上層部の指令といったものが一番末端の一つひとつの支店にまでは及んでいなくて、その店長の対応といったものにえらい苦労をされているといった話がその中からうかがえたわけです。それで、加入のメリットは何かとか、そんなようなことを何度もやりとりしているうちに店長そのものがかわってしまうといったようなこともあって、もとのもくあみであるといったようなことがよくあるんだそうです。
こうした状況について区としても何ができるか、その場で区長も前向きな発言をされておりましたけども、そういうようなことの中の確認といった意味で幾つかお尋ねをしたいと思います。商店街の取り組みとあわせて、区は区の役割として何をしようとしているのか、考えていることがあったらこの場で聞かせてください。
○鈴木産業振興担当参事 お答えいたします。今、委員から御紹介いただいた商店街連合会の会合について、私どもも出席をさせていただいておりました。今、御紹介いただいたようなさまざまな取り組みが御紹介されたんですけれども、商店街の方たちの努力と、それから、チェーン店などの非常に優柔不断というか、のらりくらりの対応で苦労しているということが私どもにも伝わってきました。そこで、いろいろ区商連の方でも、10月と11月は加入促進キャンペーンをやるというふうなことで、今、準備を進めているところでございます。区としても、区長の方からもその場でお話をさせていただきましたが、区長名でそういったチェーン店への中野区としては加入促進の条例があるんだというようなことの要請文をつくって送付し、また、送付するだけではなくて、区商連の役員の方々と一緒になって、幾つかのそういった御承諾を得られないような加入店、チェーン店には直接出向いて交渉に当たる、そのようなことを考えております。また、区商連の方では、宅建業界さんと連携をして、テナント契約をするときに、中野区はこういう条例があるんだから加入するようにというようなことでの連携をして、パワーアップを図りたいというようなことも計画されているというふうに承知してございます。
○市川委員 商店街への加入店がある一方で、廃業する店舗というのもふえていることも事実であります。区内、いや、全国的に商店会が置かれている状況であるということでありましょうから、これは時代の趨勢であるとも思うんですが、中野の産業振興といえば、今、目ぼしい産業はそんなにないんです。やはり中野のような住宅街で産業振興をまず打ち出すならば、地元の商店街というものを中心に据えて考えなければいけない、私はそう思うわけですね。そのために、商店というのは個々にその魅力づくりとか、後継者の対策だとか、消費者対策だとか、さまざま講じられているわけでございまして、そうしたことと相まって、私は、このまちづくりと連動した商店街の活性化ということを進めなければ、時代の波にただのみ込まれていくだけであるというふうに考えているんです。 まちづくりという中には、先ほども述べた学童クラブの民間事業者に対しての空き店舗の活用の提供だとか、それから、先ほど一等最初にまちづくりについてで述べた用途地域地区の変更などについて、商店街の後背地について、商店街の隣接の周辺地域の用途地域地区の見直しをして、そこに住宅構造の転換を図って消費者を確保するような対策を講じることとか、やはり先を見越したような方策というのがかなりまちづくりという中で連動していくと思うんです。そこで、新しくビルを建てたり、また改築をしたり、またあるいは共同化の際、1階とか低層部に店舗など集客機能を導入することを義務付ける条例とかを制定したり、地区計画を策定して、きめ細かく良好な商業施設というか、商業集積といったことを形成していくこと、そういうような方法ということが不可欠だと考えているんですけども、区としてはどのような検討を進めていくつもりなのか、伺いたいと思います。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 お答えいたします。商店街は地域の日常生活を支える、快適で安全な楽しい買い物空間であり、人々が活動し、触れ合い、交流する場となるなど、地域の核となるまちの心を形成しております。このような機能的でにぎわいのある商店街を育成していくためには、歩行者空間などの確保や店舗を連帯させるなど、まちづくりの拠点としての位置付けを整備していく必要があるのではないかと考えます。その手法の一つとして、都市計画法に基づき特別用途地区の指定を行うとともに、店舗の義務付けなど建築物の制限を建築条例で定める方法があります。また、ほかの手法としては、地区計画等の導入により建築物の用途規制を行い、居住環境の保持と商業等の業務の利便増進を図るルールをつくり、にぎわいのあるまちづくりを推進していく方法などが考えられます。これらの手法を用いて商店街の活性化を図るとしても、他の都市の事例などを参考に、地域の意向を踏まえつつ、どうしたら良質で多様な店舗が集積し、魅力ある商店街を形成できるかをまず地域の中で十分に御議論していただくことが必要であると考えております。また、産業振興の施策との連携等も考慮した検討が必要であると、そのように考えているところでございます。
○市川委員 よろしくお願いをいたします。都市計画サイドは産業振興ともかかわり、学童クラブ、教育委員会、すべての分野とかかわって中野区全体の戦略地図というのを描きながら、その中における都市計画はいかなるものかということを考えていく一つの戦略室であると私は思っております。どうかそういった観点に立って、中野区全体の中における商店街の活性化というものはどういうところを拠点にして、ポイントにしていくのかということを見据えて進めていただきたい、このように思います。
続きまして、区民のマナー啓発についての質疑をいたします。
ポイ捨て防止条例を施行しまして、区民とか小売商団体、区の職員が定期的にキャンペーン活動に従事されていることにまずは敬意を表します。
さて、中野駅周辺に設置された喫煙場所、スタンド式灰皿がありますが、ポイ捨て防止条例を実効性のあるものにするために必要不可欠なものと私は考え、提案もしましたし、また、会派の方でも行政側に働きかけをし、また、JTの側に働きかけをして、あの灰皿はJTの協力があって実現をしたものであります。JTは最近のいわゆる広告料といったようなものを、たばこそのもののCMといったことに充てないで、キャンペーン活動とかクリーンキャンペーン活動といったようなものに充てています。その費用を、あのような灰皿設置といった問題、それから、その灰皿のメンテナンス、あれは毎日清掃しているわけですね。そういったものにも充てて、JTはすべて受け持ったわけです。それで設置されたものであるわけなんですが、行政と民間事業者の協働のこれは成果とも言えるものだと私は思います。
しかしながら、なお愛煙家のマナー啓発のために、年々、例えばたばこ組合などについて、中野区の行政側からポケット灰皿といったような例えば商品、品物を配布するために組まれている予算というのを見ますと、およそ75万円から79万円程度であったように私は記憶しておりますが、たばこ税の収入が19億円もあるわけなんです。それの課税に、いわゆる徴税に貢献しているたばこ小売商といった小売商に対してのポケット灰皿配布、ポケット灰皿を1人でも多くの愛煙家の方に持っていただくといったマナー啓発活動といったことに使われている予算としては少々少な過ぎるのかなと、こう思うのが現状であります。その点についてまずどう思いますか、伺いたいと思います。
○橋本総務担当参事 中野区たばこ商業協同組合の皆さんには、喫煙マナーの啓発をはじめ、たばこの区内購入の働きかけ、たばこ税の確保につきまして御協力をいただいております。平成17年度決算で申し上げますと、環境美化用灰皿の購入といたしまして80万円弱を執行させていただきました。組合員の皆さんからは、たばこを買われた方に配っていただいてございます。こうした取り組みによりまして、喫煙マナーの向上とか、区内での購入促進が図られ、たばこ税の確保につながっている、このように考えてございます。御指摘のありました予算額の問題でございますが、平成18年度もほぼ同額を計上させていただきました。税収額19億円、この税収額をもちまして、これとの見合いでもってこの事業の予算額がどうなのかということにつきましては、ちょっとお答えがしにくいところであります。
○市川委員 そういうことを言っているんじゃないんだよね。今後、スタンド式灰皿とか、そういうものを設置しようといっても、もうJTはそんなに金を出しません。いいですか。それから、もし今出して設置したとしても、メンテナンスはもうしません。そういうふうにあれは年次で切ってきましたよね。今現在JTは、今あるようなスタンド式灰皿、それから、それを設置するには協力者が必要なんです。どこの駅へ行っても周辺で、中野駅周辺は公道上に設置したから何とか協力をしてもらえているんだけども、これが民地となるとなかなかそうもいきません。ですから、それらの費用を考えたときに、たばこ購入者を通じてポケット灰皿を一人ひとりに配布して、それが愛煙家のいわゆるマナー啓発につながっていくということ、そういうことを考えたときに、例えば今の、じゃあ、80万円弱の予算でもいいですよ。JTの関係者に言わせれば、中野区が購入しているポケット灰皿の購入先の購入金額、いわゆる契約金額をもってすれば、JTの関連のポケット灰皿の業者はもっと安く、数多く仕入れることができるといったようなたぐいの話も耳にするわけですね。そういった工夫をしてポケット灰皿の数をふやして、ポケット灰皿が手に渡る人をふやしていく、いわゆる数をふやすといった努力をしてほしいとか、そういう中から若干のいわゆる予算を、80万円弱を例えば若干増額して、そういったような活動につなげていってほしい。そういったところからマナー啓発といったものに励んでほしいといったことで私は申し述べているわけでありまして、そういった観点からもう一回答えてください。
○橋本総務担当参事 喫煙マナーの啓発による環境美化の推進、それから、たばこ税の確保促進、そうした観点から、お話のありましたJT、それから、たばこ商業協同組合の皆さんと、この事業のあり方も含めましてこれから御相談をさせていただきたいと思います。
○市川委員 マナーといえば、犬のふんの後始末とか、散歩しているときのリードの使い方、ああいったものにも問題があるわけです。愛犬家のマナーといったものがなかなかできない、マナーが悪いものだからといったようなことから、非常にドッグランの問題なども解決の糸口が見つからないまま引きずってきます。相変わらずふんの始末を怠ったり、リードを外して散歩したりしている愛犬家の方がいらっしゃるんです。こういうのを朝早い光景の中で見受けることがあります。このような愛犬家に対してマナーの向上を図るような取り組みが必要であると思いますし、以前は救助犬協会の協力を得て、たしか文園児童館でマナー教室を開いたような経緯もあるやに私は記憶しております。その後、マナー教室などの取り組みはどういうふうになっているのか、そういったようなことをもっと各地域で開催すべきではないのかといったことを思っているんですが、いかがでしょうか、お答えください。
○飯塚生活衛生担当課長 保健所の犬のしつけ方教室というのを毎年2回、都の動物愛護相談センターから講師を招きまして実施してございます。このほか昨年度、保健所と公園・道路分野の共催によりまして、公園管理業者に委託し、それから、警察犬協会の協力も得まして、初めて公園を会場にマナー教室というのを実施したところでございます。これはことしも実施の予定でございまして、区主催の今年度の犬のマナーやしつけ方に関する教室、これは3回ということになります。飼い主のマナー向上というのは、御指摘のとおり、中野のような住宅都市におきましては重要な課題と認識してございます。そのために、今後、御指摘がありました救助犬協会とか、NPOとか、それから地域団体との連携を考えているわけでございます。
ただ、こうした講習会の参加者というのは毎回20人前後と、これは犬を連れてきて参加者に実習をしてもらうというようなことで、30人程度が限度ということも言われております。それから、こういった飼い方のノウハウ、これを身につけようということでこういった講習会に参加していただく飼い主というのは、もともとモラルの高い飼い主が多いと。実はマナー的にはあまり問題のない方が多いということがあります。こういった講習会の充実はもちろん大事なことと思いますが、講習会の実施等だけで飼い主全体のマナー向上を図るには限界があるのではないかと感じておるところでございます。新しい中野をつくる10か年計画では、ペットなどと共存する暮らしの推進ということも掲げておりまして、今後さまざまな機会を通じて啓発を行うとともに、環境分野と連携して、犬を含めたペット動物についての区民ルールの確立みたいなものを目指していきたいと考えてございます。
○市川委員 マナーとかモラルというのが向上すれば、こういったようなポイ捨て防止条例みたいな条例は要らないわけですね。そういったものがない自治体というか、そういったものがないまちというのがすばらしいまちなんですね。そういったまちにしていきたいということを考えるのは当然なんですけども、相変わらずマナーの悪い愛犬家に対しては、やはりこの際は、例えばふんの後始末ができないといったら過料を科すとか、リードを外して散歩しているなら過料を科すとか、そういった思い切ったことをしなきゃだめですよ。そうじゃなきゃ直らない。特にこの中野区役所周辺はすごいですよ。朝方散歩をしていますと、リードを外している愛犬家、ふんの後始末をしない愛犬家、すごく多いです。そういう人を目にしたときにやはり常々思うのは、ああ、これだから犬に対しての、いわゆるペットというのかな、に対しての理解というのをどうしてもできない人が生まれてくるんだなということを覚えるわけです。そういうものとの共生といったことを考えたときに、一定のものが必要かなと思いますので、よろしくお願いします。
また、ポイ捨て防止キャンペーンにみずからも参加して思ったことがあるんですが、空き缶やペットボトルの散乱といったものも大変厳しい、非常に散乱しているのが現状です。また、電車の中でも、携帯電話の使い方とか、こういうことは、例えば新幹線などはデッキに行かなきゃ使えないとかいった、そういうような使用制限を設けて、それぞれマナーというかな、そういうものを皆さんが身につけてもらうような啓発というのはどこでもされているわけですね。
最近、シャッターとかフェンスに落書きをされている。スプレーなどで落書きをしている例がままあります。この間、たしか長いトンネルの中で女性の通り魔の事件がありましたね。あのトンネルの中にもやはり同様に、あそこは人目につかない場所なので、スプレーなどによって非常にペインティングがされていた。いわゆる何か絵がかかれていた。そういうような場所であったやに伺っています。ああいうものができるということは、人目につかないといったことがあるわけですね。人目につかないところだから何をしてもいいだろうといって、そういうことをしている人もいるわけなんですね。ですから、そういった問題もやはりモラルの低下の中から生まれている問題だと思います。今後、こういう世の中のマナーとかモラルの低下について、今現在、そういうものが非常に蔓延しています。そういうことを区長はごらんになってどういうふうに思われるか、その点を1点伺っておきたいと思います。
○田中区長 委員の御指摘のあったようなことについて私も大変心配している1人であります。そこの中野駅の自転車の保管場所の横の塀を見ましたら、上手と言っていいと思うんですけど、実に精緻に落書きというか絵がかかれておりまして、あきれもし、困ったものだというふうに思ってもいるんですけれども。自分たちの楽しみのために、他の人の迷惑とか社会全体の迷惑を考えないといったようなことがあるわけなんですけれども、やっぱり社会、お互いに支え合って生きているんだという、地域社会そのものの結びつきとか、それから、人間同士のコミュニケーションをしっかりとり合っていくといったような社会のあり方というものがやっぱり薄らいでいるというところが一番問題なんだろうというふうに思うわけであります。そういうことについて、もっと人同士のコミュニケーションとか、地域社会のコミュニケーションとか、そういったようなものを大切にしていくといったようなことの啓発、あるいはさまざまな地域活動の促進といったようなことも一つの土壌づくりになるかとも思っております。また、その一方で、適正なマナーというのは、やっちゃいけないことを示すルールといったようなことにも守られるということがあるわけですので、必要な場合の罰則の設置なども含めたルールといったもののあり方も含めて考えていくべき問題であるかというふうに思っております。
○市川委員 次に、学校行事に関して質問をします。
先月の21日、卒業式における国旗・国歌の強制は良心の自由を侵害するとか、起立を求める職務命令は違法だとかする東京地裁の判決が出されました。原告側の主張のみを全面的に認めたという、そういう立場の判決でありました。石原東京都知事は控訴は当然との立場で、29日には東京高裁に対して東京都と東京都教育委員会から控訴がなされております。この地裁判決をもって、卒業式などにおいて国旗・国歌に対して敬意を払うといったことがいささかもあいまいになってはならないと私は思います。そこで、改めてお尋ねいたしますが、国旗・国歌について学習指導要領でどのように位置付けられているか、お答えください。
○入野指導室長 国旗・国歌につきましては、学習指導要領には、入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとすると書いてございます。
○市川委員 中野区では学校においてきちんとした対応をしてきていると思っておりますけども、この国旗・国歌の取り扱いに関しては教育委員会はどのように指導していますか、お答えください。
○入野指導室長 教育委員会としましては、各学校に対し、学習指導要領に基づき、国旗・国歌の指導が適正に行われるように通知しております。
○市川委員 では、お尋ねしますが、東京地裁の判決が出たことによって、中野区の教育委員会の対応には何か変化があったでしょうか。例えばこのことについて、各学校の校長先生にお話をするようなことがありましたでしょうか、お聞かせください。
○入野指導室長 教育委員会としましては、今後もこれまでどおり、学習指導要領に基づき、国旗・国歌の指導が適正に行われるように指導しているところでございます。また、校長に対しましてそうした説明を行ったところでございます。
○市川委員 これまでどおり、適正に厳正に国旗・国歌を扱っていく、これはもう当然の対応だと思っております。教育委員会には引き続きその姿勢の堅持を求めるところでありまして、また、2定の質問で私も指摘をいたしました。また、吉原議員の方からも質問をして指摘をいたしましたが、式の進行に協力しない来賓がいるという問題についても、これに対処するとの回答をそのとき教育長からいただいておりますから、きちんとそれをしていただくということ。それを改めて求めまして、教育長にここで答弁をしてくださいとは言いませんが、改めて求めまして、この質問を終わります。
以上で私の質問は終わりです。どうも皆さん、ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上で市川みのる委員の質疑を終了いたします。
休憩をいたします。午後1時まで休憩をいたします。再開時間は午後1時です。
委員会を休憩いたします。
午後0時00分休憩
午後1時01分開議
○伊藤(正)委員長 委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き総括質疑を行います。
篠国昭委員、お願いいたします。
○篠委員 総括では、自民・民社クラブの最後の質問者として立たせていただいております。一応この問題提起は、1、2、3というのはかなり関連づけて御質問させていただきますので、その1、2、3において前後することはあろうかと思っております。
我が会派の斉藤(金)議員から一般質問が始まりまして、総括の中では、秋篠宮家の悠仁殿下の御誕生のお喜びはだれも触れていないようでございますので--あ、吉原君。2人目として、私も秋篠宮家の慶喜に触れさせていただきます。
秋篠宮家ではないんですが、我が篠家におきましても、9月27日に私の母が98歳の誕生日を迎えることができました。4世代で住んでおりまして、腹の底から喜び合っておるところでございます。98歳、一番下は1歳2カ月でございまして、やはりなかなか、金もうけは私はうまくないんですが、家族のきずなという面では自分なりに次から次へと発明ができる自分を見出しております。そして、94歳まで私の母は1回も病院というものは行ったことがないんです。ただ、清潔な方かというと、さほど清潔とは私は思わない。あまり歯を磨いた母を見たことがございません。ただ、今、当初は7時間ぐらい、私が連れてきますとテレビを見ながら食事をすることができたんですが、7時間ぐらいはテレビを見ながらみんなと楽しくやっていたんですが、94歳で20数日間病院に入ったのを契機に歩けなくなりまして、おぶる係が大変でございまして、これは私と息子と、体調のいいときの息子の嫁さんしかできない。ただ、下の世話は、私がやりますと、最初から終わりまでいてて、いててと言いまして、これは家内がやっぱり大変上手でございます。こんなことで、1時間前後になりますと、母の肩の動きで、これが限界というようなのをキャッチする点については、私は一等ぬきんでているんじゃないかなというふうにも思っております。やはりぼけの順序で、最初は「これを持っていったろう」から始まりまして、必ず学説どおりのことをやるんですが、いいときの母、あの死に物狂いで子どもを育てた母のいいところだけを浪花節調で、このありがたさというようなことをおぶりながら言いますと、ぼけというのは不思議にだんだんよくなってくる。今は、「幾つ」なんて聞いたら年はわからない。「名前わかる」と聞いたら、わからないものです。ただ、すらっと「国昭」「国」とかというふうには自分からは出る。
やはりそういったものがなかなか私のところでは頑張れましても、核家族の流れの中で、どちらかといいますと、子育ても含めて外注化と、介護も外注ということを方向、人に任せると。本当は任せちゃいけないことまで任せるという流れ、これが行き過ぎではないかというところに切り込んでいこうというのが今回、安倍政権ではないかなと、こんなふうにも思っております。家族の問題というとらえ方をすれば、子育て支援も介護も決して家族問題ではあってないようなもので、江戸時代に介護保険があったなんて聞いたこともないわけで、この親の生きざまを見て、ほうっておけるわけがあるまいという強烈な精神のもとで日本は何千年の歴史を刻んできたわけですし、お釈迦様でもやはり親孝行は最高。37歳まで放蕩の限りを尽くした天才、頼山陽も、おやじが死んだときに尽くせなかった親孝行を母親にやりたいという形で行動をとったと聞いております。
私もそんなに親孝行はできませんが、介護保険、やれ子育て支援という大きい流れの中で、本当の家族、地域の力を再構築しようというその安倍政権の流れは、私は歓迎すべき流れであり、大体教育関係の問題をメインテーマにして政権に打って出たということは大変珍しいことでございまして、区議会議員も教育を変えます、あまりゼロ歳児保育はしません、本当のことばっかり言っていると1票にもならないという大変難しい流れの中で頑張らざるを得ない。準公選を必ず変えてみます。都区制度計画を必ずやり遂げます。あなたは何を考えているのか全然わからないと言われるのが落ちでございますが、せっかくのこういう場所だけにおいてはやはり本当の議論をしていただきたいと、このように思って質問に入りますが、最重要問題としての教育に先立ちまして、その他で、我が自民党からも触れさせていただいたんですが、都議会の流れが急を要しているようですので、事によると補正予算なんていう場面にまで来る可能性がありますので、その他の二つあるうちの一つを先にやらせていただきます。
介護保険改正に伴う福祉用具貸与の問題についてお尋ねいたします。この件については既に何人かの議員が質問していますが、違う角度から質問させていただきたいと思っています。
去る9月26日に開かれた東京都議会第3回定例会の代表質問のトップバッターとして、我が党自民党の宮崎章議員が介護ベッドについて次のような質問をしております。本年4月の制度改正により、介護度が軽度の方への福祉用具貸与の見直しが行われ、特殊寝台などの福祉用具の貸与が除外されることになります。すべての高齢者が負担する保険料を財源としている以上、必要のない方にまで福祉用具が貸与されている事態は改善すべきであります。我が党も改正の趣旨には異論はありません。しかしながら、半年の経過措置を設けたとはいえ、貸与ベッドを利用して生活している方から、軽度だからという理由で今月末をもって--9月末ですね--ベッドを引き揚げてしまうということについては配慮の余地があるのではないでしょうかと、高齢者が使いなれているベッドを買い取るような場合、都として支援を行うことを提案しますが、所見を伺いますという質問をしております。
これに対して山内隆夫福祉保健局長は、今回の特殊寝台などの貸与に関する介護保険制度の改正は、心身の状態から見て利用が想定しにくい要支援などの軽度者については保険給付の対象外として、その適正化を図るものでございまして、半年間の経過措置を経て実施されております。この間、保険者である区市町村や現場の介護支援専門員などの取り組みによりましては、利用者の理解も進み、円滑に見直しが図られてきております。しかしながら、使いなれた特殊寝台をみずから購入し、引き続き利用しようとすることが高齢者の自立した生活の継続に資すると認められる場合は、9月末の経過措置が終了することを踏まえまして、制度改正以前から利用してきた軽度者に対し市町村がその購入費を助成する取り組みについて、時限的な支援を実施してまいります。このように答弁しておられますが、この問題に対する施策のねらいは二つあると考えられます。一つは、ベッドを利用している人で10月から引き揚げられて困っている人に対する助成という意味、もう一つは、福祉用具の事業者がベッドを高く販売している例もあることから、介護ベッドの適正な価格を誘導する意味もあると思っておりますが、そこでお尋ねいたします。区ではこのことについては御承知しておりますか。
○冨永介護保険担当課長 東京都の福祉保健局長の答弁が行われた翌日、9月27日でございましたけども、特殊寝台の購入費助成に関する情報が都から送られてきましたので、答弁の内容については承知してございます。
○篠委員 区として都が決めた購入費助成についてどう対応するか、考えていらっしゃいますでしょうか。これまでの答弁では助成は考えていないということでしたが、都が助成制度をつくることになりましたら、これを活用して中野区としても助成を検討すべきと考えられますが、いかがでございますか。
○冨永介護保険担当課長 近々東京都から詳細な助成内容につきまして説明がある予定でございます。その内容を聞いた上で区としての取り組みを検討していきたいと考えている次第でございます。
○篠委員 結構でございます。東京都の方針が決まりましたこの流れ、前向きにぜひ検討していただきたいと思います。
教育再生会議を設置という記事がこのところ大分新聞紙上で躍っておりますが、あまり具体的な内容には入っていない。ただ、何となくはっきりと公言された中で、教育免許の更新制、教育基本法の改正、学校選択制、この三つについては、産経新聞とフジニュースネットワークが早速世論調査をしたところでは、免許の更新は75.5%の人がそういうふうな方向をとっていただきたいという回答を出したそうです。教育基本法の改正については67.2%、学校選択制度については58.0%。この学校選択制という面については、教育委員会では既に諸事情でペンディングにはなっておりますが、方向づけは文教委員会でも披瀝されているところでございます。この大きな三つの流れは、間違いなく安倍政権のメインテーマという流れの中で、教育委員会も対応せざるを得ないという方向が出てくると思いますが、それについて教育委員会内でまだ議論されておりませんか、されていますか。
○金野教育委員会事務局次長 報道等で考え方については伝えられておりますので、情報収集しておりますが、まだ具体的な内容や、そのことについての中野区教育委員会としてのかかわり方については具体的なものが出ておりませんので、議論は始めておりません。
○篠委員 まだ発信されたばかりですので、そういう流れの中であることは十分理解させていただきますが、まだ抽象的ですけど、すべての子どもに高い水準の学力、規範を身につける機会を保障する公立学校を再生したいという、公立学校についてはかなり踏み込んだ発言になっております。そして、くしくも一生懸命英知を結集した中野の教育ビジョンも、この方向の中にしっかり入っているということは間違いないことですので、そういった関連で質問をしていきたいと思っております。
この問題提起の3番目の男女共同参画基本計画についてというのが、前回、私は、平成17年12月の閣議決定を受けてのあの分厚い本を中心に質問させていただいたんですが、この5月に「家族・地域の絆再生」政務官会議プロジェクトチーム中間のまとめというのが出されました。あったかハッピープロジェクトというんですけど、この中で、発表されただけではあまり意味がないんですね。ただ、意味があるのは、この5月に発表されたものが骨太の方針の中に書き込まれたというところが意味があると思うんです。概略で申し上げますと、家族の日の制定や官邸での子育て会議設置、3世代同居支援、家族を保護する税制法制整備、母乳育児支援、おじいちゃん・おばあちゃん先生づくり、出産・子育てを経た後の再就職促進など出産に悩む女性の支援、放課後の子どもたちがすべての小学校で自由に遊べる場づくり、子守歌などを歌い継ぐ運動、有害情報規制などを提言してまとめて、それらがこの6月に閣議決定して、国の骨太の方針に書き込まれたということで、ここが意味があると思います。骨太の方針に書き込まれますと、予算がつけられるという流れを必ずつくってまいります。
そのときに、基本的な考え方で、少子化の原因の一つをこのようにとらえる。あるいは過度に経済的に豊かさを求め、個人を優先する風潮があると考えられ、家庭生活よりも職業生活を優先させ、個人がみずからの自由や気楽さを望むあまり、生命を継承していくことの大切さへの意識が希薄化し、結婚しない、あるいは結婚しても子どもを持たない方が、経済的・時間的な制約に縛られることがより少ないという考え方を背景に、非婚化、晩婚化、少子化が進んでいるという側面は無視し得ないと考えられているという一つ目。このような状況に対応して、政府としては経済的な支援、職業と生活との両立支援などを進めてきたが、これらの施策はいわば対症療法であって、むしろ少子化が進んでいく上記のような背景を前提とするものであるため、長期的な視点から抜本的に少子化の流れを変えるものとしては不十分であると考えられる。ここでしっかりとかじを切るぞという声明だと思うんですが、もとより結婚や出産について国家や社会が強制できるものではなく、一人ひとりの人間がみずから判断するものであることは当然であるが、また一方で、尊厳に満ちた個人の生命を次代に継承していくことができるのも一人ひとりの人間だけである。それだからこそ、長期的な観点から少子化問題に対応するためには、強制ではなく、経済優先・個人優先の価値観とは異なる新しい価値観に基づく、結婚して子どもを産み育てるのが当たり前とみんなが自然に考える社会を実現することが必要であると考えると。そういった言葉から始まる一連のこの家族・地域の再生プロジェクト、これはお読みいただけたと思うんですが、中野区の少子化の担当としてはどのようにとらえておりますか。
○合川子ども家庭部経営担当課長 今、委員御紹介の「家族・地域の絆再生」政務官会議がプロジェクトとしてまとめた報告書でございます。今、内容については御披瀝をいただきました。我が国が、この中で述べてあるように、経済的な豊かさを求め、価値観が多様化していく中で、女性の社会進出が進み、非婚化、晩婚化、それから少子化という、これが進んでいるという一面はあろうかというふうに言われてございます。この報告書にあるように、子育てにつきましては、家族、家庭が中心となって営まれるものであることから、家族の愛情のきずなを再生し、子育て家庭が孤立することなく、身近な地域における触れ合いやきずなを再生するということは大変重要なことと認識をしてございます。
○篠委員 それで、これは骨太の方針にまとめられて閣議決定されたのが6月、さかのぼって半年前に、中野区はまだつくり上げておりませんが、男女共同参画基本計画の策定というのがありますね。その中で、これの改定を迫られると思うんですが、中野区にはもちろん10か年基本計画があって、その方向。しかしながら、国でこういう方針を打ち出してきたということになると、それに対応する行動を迫られると思うんですが、この基本計画でどの辺を一番チェックしなければいけないと思っておりますか。
○合川子ども家庭部経営担当課長 現在、中野区の男女共同参画基本計画を改定中でございます。委員御指摘のとおり、私どもで起案・策定をいたしました基本計画あるいは10か年計画、それから男女平等基本条例等のものについて、整合のとれた計画とするということ。また、国の男女共同基本計画の考え方に沿った形で検討を進めるということでございます。
○篠委員 前回も指摘させていただきましたが、性の自己決定権という問題は、中野区はこの中で明記している。そして、これができたのが2000年ですから、平成12年ですよね。基本条例ができたのは平成14年です。平成14年に出たときは、田中区長は、私も競争相手として出たんですけど、あのときに、ジェンダーフリー教育の推進とかいう言葉が小さく読み取れた。ですけど、こういう土壌がないですからね。去年の12月に閣議決定されて、ジェンダーフリーというような流れをつくることはとんでもないという流れの中で、もう区長自体が大きくかじを切っている。そしてさらに、この12月、基本計画が改定された。そして、具体例としては骨太の方針にも入ってきたという流れの中で、さきの12月に指摘されたのは、性の自己決定権というようなことを計画の中に入れることはとんでもないことであるという流れは、国の方針としてつくり上げた。それを明確に軌道修正できるんですか。
○合川子ども家庭部経営担当課長 基本計画の中で、今、委員御指摘の性の自己決定権、そういうそのものについての記述は、新しい第2次の基本計画の中にもございません。ただ、性と生殖の健康・権利、いわゆるリプロダクティブ・ヘルス/ライツということの記述はございます。いずれにいたしましても先ほど御答弁申し上げましたように、私どもの計画の改定におきましては、基本構想、10か年計画、それから国のこういった基本計画の考え方にのっとって策定をしたいというふうに考えてございます。
○篠委員 そんなことを言っているからだめなんですよ。自己決定権というのは大変ひとり歩きしているんですけど、例えば子どもの権利条約、言い出したのはアメリカです。そして、批准していないのは欧米でありアメリカであると。いまだに議論しています。あれは、じゃあ、どんな議論をしているかというようなことを、日本でだれも知らないような議論をしているかというと、そうでもないんです。自分たちが言ったのは、毎日のように人身売買をしていると。子どもを商品として扱っていると。性は乱れ放題。これは看過できないという視点で、子ども権利条約というのは確かに私どもが言い出しましたとアメリカは言っている。だけど、私のところにこれを持ってきたら国が成り立ちませんと。いまだに批准していないです。日本は国連で決めれば何でもごもっともとやりますけど、じゃあ、どんな議論をしているかといえば、やっぱり自己決定なんです。子どもが飲酒・喫煙を理由に処分を受けない権利、あるいは学校に行かない権利、日の丸・君が代・元号を拒否する権利、セックスするかしないかを自分で決める権利、これを主張されたときに、本当に防ぎ切れるのかと。これはそういうことは想定しているのではないんだと言っても、言葉がひとり歩きしちゃいますよというのがいまだに批准しない理由なんです。だから、子どもの権利条約、子どもだからいいだろうと、そういったものじゃない真剣な議論がされていて、批准していない。日本ではそうじゃない。条例として中野区はつくっていませんよね。
○合川子ども家庭部経営担当課長 子どもの権利条約の関係でということでございましょうか。条例の中に盛り込んでいるかどうかという。
○篠委員 子どもの権利条約、川崎市のように子どもの権利条約というふうに取り上げて設定していますか。
○合川子ども家庭部経営担当課長 私どもの条例でございますけれども、幾つかの柱立てがございます。当然基本理念の中に個人の尊重と、それから、子どもの個人として尊重される、あるいはすべての人は個人として尊重されるということで、そういった意味ではすべての人権を尊重するという、そういった基本理念はございます。
○篠委員 子どもの権利条約という形ではやっていないということですよ。そういうふうに答えればいいんですけど。ただ、次世代育成支援行動計画というようなものを平成17年3月、中野区も出しましたよね。国の方向もその方向で、そのときには子どもの権利というようなことも、要するに日本は批准しちゃっていますから、書いても当たり前という流れの中にいることも理解できる。ですけど、私は、子どもの権利、人権という言葉で最後おさめざるを得ない。人権とは何ですかと言われたときにだれも答えられない言葉が人権だと言われているときに、何を理解させるんだか、新規事業でも子どもの権利教室だとか、あるいは新規じゃなく、小・中対象に子どもの権利を中心にした人権尊重の普及啓発のリーフレットを作成・配布、予算を通って決算にもあらわれますよね。こういう施策展開自体が、国ですら基本計画を変え、それをなおかつ実行たらしめるために、家族の再生、地域の再生という流れの中でこの6月に骨太にまで盛り込む必死の行動をとっているときに、10か年計画をつくったんだからもう極楽トンボでいいんだとかということは、私は許されないと思う。具体的には、教育委員会がつくった教育ビジョンと連動した行動を必ず求められると思う。そのときに、規範意識の構築という大きな目標を、まさに骨太の方針と軌道を一つにするような大きな目標設定をしていて、権利一本やりで対応し切れるとはとても思えない。そういう意味で、もっとしっかりとした実施計画、この1年はこういうことをしたいというようなものが教育ビジョンで規範意識の構築という形で出されたけども、裏付けが読み取れないんですけど、そうじゃないんだということがあったら、教育委員会からお聞きします。
○入野指導室長 お話にございました子どもの権利条約のリーフレット、冊子につきましては、学校において児童・生徒等に、権利だけではなくてその義務をも正しく理解させることが極めて重要であるということで、国が平成6年に批准しました後、本区といたしましては平成7年から配布をしているところでございます。現在これに関しましては、もう一度見直す作業を2年間かかってやっております。今年度も委員会を立ち上げまして、このリーフレットの中身に関しては検討しているところでございます。さらに教育ビジョンの中で、子どもに対してということでございますが、今お話をしましたように、子どもたちにも権利もありますが、義務もあるということで、両方の兼ね合いの中で子どもたちを育てていくことを目標としております。
○篠委員 あっち行ったりこっち行ったりで申しわけないんですが、せっかくいらしていただいたので、要するに先ほどの合川さんが答えていただいたところのその前の段階で、基本計画というのは結局、ジェンダーフリーの大本山である大沢真理さんをトップに男女平等の流れを中野区はつくってきて、その一連の流れの中、結果の平等を一歩も譲れないというようなことを言ってはばからない。そういった大きな怒濤の流れの中でつくられてきた。そして、今度の政府の基本計画の中でも、ジェンダーフリーという言葉はいかんと言われたら、大沢真理さんが文書に残すのは、男女平等、男女平等と10回言えばそんなことは同じことだけど同じになっちゃうと、何だかわからないことを言うほど大変横柄な態度をとられても、こちらから反論できないほど微妙な文である。それで、国でやっても、日教組に至っては、平成18年度の運動方針にジェンダーフリー教育の推進と、これは挑戦以外の何物でもない。こういうことを現場の先生を中心にやるというような、そういうところの指導者の責任者として指導室長はいるわけですから。私がこれから質問することには、以前と同じような質問もしますけど、いつも同じ質問ばっかりして申しわけないんですけど、男女混合名簿から入らなければこの世界は切り開けないという流れの中でジェンダーフリーというのは入ってきたわけです。そして、連動して、何々さんという「さん」づけで呼ぶ。「さん」づけで呼ぶ小学校が文科省の調査では32%あるというんですが、文科省の調査というからには教育委員会も調査に参加せいと言われている可能性が十分にある。中野区においては何%だったんですか。
○入野指導室長 今お話の調査におきましては、中学校におきましてはございません。小学校におきましては、6校が男女ともに「さん」というふうに呼んでいる学年もあるという報告を受けております。
○篠委員 やっぱりそういうことなんですよ。切り込みはしたたかな計画の上に入っていくので、相当な覚悟がなければ、国で方針を決めたって、その方針を変えることはできない。既に教科書の中では、中学はさほどでもないけれども、高校の教科書に至っては、これが教科書かというような内容のものをいっぱい、これは検定を通っちゃっているわけですよ。これは女性学主導ですから、女性学は女性学とはとても言えるとは私は思えませんけど、簡単な例が「さん」づけというの。これは、ここから入っていけばいいという流れですけど、マスコミ界に持っていったら、簡単に拒否する体質はマスコミ界はまだ持っていますよ。「豪憲君殺害の動機が再び捜査の焦点として浮上。さらに彩香ちゃんの死」、こういったところを全部「さん」でやってみてください。日本の社会が成り立たない。一発で拒否される。どの業界に持っていっても拒否される。こういうことであるから、やはり一番のねらいはどこに持つか。きばを持たない温順愚直な教育委員会をターゲットとすべしという流れがつくられるに決まっているんです。ほかの業界だったら一発で拒否されます。全部「さん」なんて言ったら、だれがだれだかまるっきりわからなくなっちゃう。男がなくなったのか女がなくなったのか。
そういうことで、区別と差別は全然違うんだと。区別と差別をしっかりと持つことが決して悪いことじゃないんだという流れをごちゃごちゃにするのは男女混合名簿である。教室の中にばらばらな世界が見えるということが最高であるというような洗脳のもとに、教育委員会はついにあれじゃないですか。中学14校のうち、あと1校を残すだけまで男女混合名簿の強制に成功したわけでしょう。これは思想統制以外の何物でもない。普通は何年までに何%にしたいと。これであれば目標設定です。ところが、教育委員会というのは、議会では敬われていないような部分もあるんですけど、こんなことやっていいのかなんて言うのは議員ぐらいなもので、世間に出ていけば、もう先生もひれ伏す場所という、そういう世界がいまだにあるんです。そこへ持ってきて何%にしろなんて。七中だけですよ、いまだに拒否しているのは。こういうことは、機会均等じゃなくて結果平等を求める大沢真理さんの思想そのものだと。私はこれを再度ここでしっかりと再検討するように、毅然とした中野の教育委員会をつくるように教育長に求めますが、教育長、御答弁を。
○沼口教育長 男女混合名簿の件でございますけれども、これは特に人権問題という意識ではなくて、我々の方は、学校教育上差し支えなければ、例えば社会に出てからもそうですけれども、男だ女だと分けた名簿というのはないわけですよね、普通の場合は。そういう意味で、学校教育の中でも教育上差し支えない場合は、校長判断でぜひ男女混合の名簿でやったらどうかと、そういうことをお願いしているわけでございます。強制というわけではなくて、校長判断でやっていただいていると我々は認識しております。
○篠委員 それが一番悪いね、校長判断でと。校長判断でやれと言っているというふうにとっていないという現実から目をそらすのでないと、こう言っているわけですから。このジェンダーフリーということはままならぬというかじのとり方を去年12月にしたと。それを受けての地域再生、こういったもので、何でも国連の言うことが正しいんだなんてとんでもない考えを起こすんじゃないというふうに私は言いたいんですよ。例えば端午の節句とか桃の節句、ああいったものというのは最初にやり玉に上げられた。私はほとんど総務委員会しか属していなかったんですけど、総務委員長じゃないときだったと思いましたが、せんだっても御紹介した題太田道灌借蓑図と、太田道灌という漢詩がありますね。作者はわからんということですが。太田道灌が1人馬に乗って狩りに出かけて、強烈な雨に遭ってあばら家をたたいたら、少女が出てきて、黙って山吹の枝を出したと。「実の一つだになきぞ悲しき」というこの教養の深さに後で気がつかされて、必死に勉強して後世に名を残す歌人になったという、あれが東京都庁に銅像としてありますよね。ジェンダーフリーの人から見れば、女をばかにするのもいいかげんにしろというとらえ方で、まことに教養のないとらえ方で、中野区議会に陳情を持ってきた。そういう考えで世の中を洗脳するんじゃない。こうこうだと、今、私が答えていることと同じことを、あれは後拾遺集の兼明親王にこういう和歌がある。これをしっかり勉強しているあばら家の少女がこういうことをしてという話から裏付けされている。翌日陳情をおろしましたけど、この胸呼吸の男女平等というようなことで日本文化を破壊することは、私は、教育委員会は合川さんのグループと協力して、体を張って行動をとらなきゃいけないと、これは思っているわけです。それで、よりによってその陳情に弁護士とともにいらした方が大槻和子さんでしたけど、こういった中で、やはり骨太の方針自体は、教育委員会はあまり意識していらっしゃらないんじゃないですか。あれは地域のことだからというとらえ方であっては、私は骨太の方針というのは一歩も前へ進まないと思うんですけど、研究は子ども家庭部長に任せちゃっているんですか。
○金野教育委員会事務局次長 その内容につきましては、まだ教育委員会の場で議論はしておりません。
○篠委員 みんな想定内のお答えですから、それでいいんですけど。ただ、教科書自体が大変危なっかしいことについてはさきに触れましたけど、体ほぐし運動だとか、具体的に今度は21行のジェンダーフリーは許さんと言って、じゃあ、ジェンダーは残すのかという大変な議論があった。男女混合名簿についても、閣議決定に持っていくときに1日に4回も会議を開いたというほど激しい議論があった。こういうことについては、決まったことを情報として集めるというんじゃない行動をとらなければ、教育委員会の方針なんていうのはつくり切れるものじゃないと私は思う。隣の区でやっているから私のところもやる。隣で給食をやっているからうちもやる。確かにきょうも、大内幹事長はいませんけど、弁当にしなきゃだめだということを私が言い出したときに、会派から出たのは、若林さん、業者で入っているぞとか、みんなもうでき上がった構造を、つくり上げちゃった構造を構造改革するのかといったような流れ。しかしながら、手をかけなければ子どもは育たぬという流れを大きく教育委員会と子ども家庭部でとっていくわけですから、はっきりと定かでない人権という言葉に全部潜り込むことなく中野の教育を守り切っていただきたい。これは話を続けていても切りがないので、これはまた細目については、私と合川さんと中心にじかにこの後はやらせていただきます。
教育委員会関係では、学校再編に対して大変真剣な動きが感じられます。桃三、桃丘、仲町については学校統合委員会でかなり煮詰めた計画をつくり上げてきていると。例えば体育館を何とかせいと。何とかせいと言われたときに、金がかからないで何とかなっちゃえばいいんですけど、これは何とかしちゃったら17億円ぐらいかかるんじゃないですか。
○篠原財務担当課長 お答えいたします。まだ詳しく積算をしてございませんが、例えば桃園小学校のあおぎり館、あそこで申し上げますと約十一、二億円かかってございます。また、谷戸小学校の半地下の体育館におきましては、16億円ぐらいかかったかというふうに記憶してございます。
○篠委員 桃三は改修ですよね。改修5校の中に入ってきたわけですから。当初、桃三に私は篠原財務課長と、その前頑張っていた村木さんと両方からお答えいただいたときには、お答え自体は村木参事からいただいたのかもしれませんが、改修5校の中に桃三、丸山、中野昭和、一中、十一中、この中で改修5校といったときに、何とかお金100億円でやり切れました、目鼻つきましたといった時点で、桃三に充てていた、想定していたお金は幾らですか。
○篠原財務担当課長 桃三の改修につきましては、18、19年度で約6億円でございます。
○篠委員 18、19年度で6億円ということは、先ほど申された11億円から相当下がりますよね。そして、私がさきに言った17億円からも相当下がる。こういうふうに統合委員会でお金がかかることを言い出されたら、全部何とかなりますで頑張れちゃうものなんですか。
○篠原財務担当課長 10か年計画の財政フレームにおきましては、今、委員が御指摘になりましたように、体育館の建てかえ、それから、新たな需要として出ました小学校の耐震診断後の耐震補強工事、こういったものは見込んでございません。したがいまして、現在、財政フレーム、それから基金計画、それから起債計画、そういったものの見直しを行っております。もし仮に桃三小の体育館、これを建てかえということになりますれば、そういった起債、それから基金の取り崩し、それから、新たな学校の義務教育施設の交付金、こういったものを活用して工夫していくというふうなことになると考えております。
○篠委員 市川議員も他の議員もそれには触れていましたけど、耐震チェックで、推測で判断したものと違う結果が今回出たとしたら、CとかDとかも出る、そのようなときには、やはり対応を求められるという流れが必ず出てくると思う。どんなことでもお金は湯水のようにありますよというならともかく、必死の努力で乗り切らなきゃならない。私はこの5年が乗り切れるかどうかということだけでも大変だと思っているんですが、5年やる前、17、18、19、20、21という5年、例えば学校再編については、その後また5年・5年、中期・後期合わせて、一応発表しちゃったんですよ、これ。発表しない方がよかったんじゃないかなというぐらい、お金の運用というのは難しいはずであるにもかかわらず発表しちゃった。もうそれは結果ですから対応せざるを得ないんですけど、17、18、19、20、21と、これが前期です。それで、中・後期については、平成20年において方針を出すということまで文書で残しちゃったんですけど、とてもそんな状況には私は入らないと思う。大体50年以上たって急を要する校舎というのは、小学校29校、中学校14校のうち幾つあるんですか。
○小谷松教育経営担当課長 校舎の改築の場合につきましては、一応建築後50年というものを一つの目安といたしてございます。直近の時期で50年を迎えるという学校につきましては、桃丘小学校、東中野小学校及び野方小学校、それから、中央中学校が近い時期ということで想定してございます。
○篠委員 いずれにしろあと15年ぐらいでという学校、15年のスパンをとりましたけど、15年以内というのが、2ページに書きますと半分ぐらいがそうなんですよね。半分近くが15年以内に50年を迎えるという、そういう大きな流れになっている。何はともあれ、心が一つになったこの5年をやり切るということに教育委員会は全力を尽くしていただきたいということと、そうじゃなくてもやれ耐震だ、急な対応だという流れを必ず抱え込まなきゃいけない。そういった中で、中・後期は20年に方向づけをするなんていうことはくれぐれも慎重でなくてはいけないし、改築ということを無視することは絶対できない。それから、各地域によっては学区、例えば私は八中の区域ですから、八中の区域を通り越して北中へ行っているお子さんたち、それに手をつけようとしない教育委員会。もう団地はお年寄りしかお住まいじゃないですよ。昔は子どもの世界だったんですけど、もう時代は変わっているんです。それでも学区は一切いじっていないというこの流れ。高齢者にどうやって足を確保してあげようかということを対応せざるを得ないような流れの中で、それは手をつけませんという議論が、地域に持っていったときに説得力があるとは私はとても思えない。そういった中で、中・後期については地域の声を反映した形でという一文が入っているんですから、まず前期について専念する。中・後期については、相当地域と合意を取りつけるという再度の作業から入るべきだと思いますが、いかがですか。
○相澤教育改革担当課長 お答えいたします。学校再編計画は平成20年度に計画を改定し、中・後期にかかる統合の時期や統合新校を定めることになってございます。改定に当たりましては、その時点の児童・生徒数の推移などの人口動態でありますとか、学区域の見直し、さらに裏付けとなる財源なども加味しながら、区民論議の場を設け、しっかりと検討していきたいと考えてございます。
○篠委員 そのお答えで地域も一安心する可能性も出てきましたね。もう20年になったら方向が決まっちゃうんだと。絶対10か年という、まして再編というのは15カ年計画です。杉並と同様です。その中での対応ということですので、ぜひ今お答えの方向でしっかりとした対応をお願いしたいと思っております。
男女共同参画というのは、時間があったら後でもうちょっとやるかもしれないですけど、とりあえずやめておきますので。
西武新宿線の連続立体交差事業について、うちの斉藤(金)議員から一般質問ではやりましたけど、これについて少し質問したいと思います。
外部評価結果、228ページでしたか、226ページでしたか、225かな。いわゆる10年、20年のプロジェクトなわけですよね。国・東京都・住民とのやりとりになるに至るまで、進捗状況を一応かなり一生懸命伝えているのはよくわかってはいるんですが、2年ほど前から早稲田大学と住民と区の3者でまちづくりの検討を行っていることも承知しておりますが、国・東京都への働きかけという面がいま一歩見えてこないんですが、その辺はどうなっていますか。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 お答えいたします。区は東京都、西武鉄道の3者による西武新宿線沿線まちづくり及び踏切対策検討会を設置し、本事業の推進のため、関係者で協力しながら沿線まちづくり等の検討を行ってまいりました。今後、年内には同検討会を開催し、新井薬師前駅、沼袋駅の駅前広場やアクセス道路等の整備計画案やその整備手法、また、野方以西3駅周辺の沿線まちづくりの整備構想のたたき台などの検討を行う予定でございます。
○篠委員 いわゆるあかずの踏切、この事業は、どういう負担割合ということは、まちづくりの検討委員会の方では質問が出て、かなり住民の知るところとはなっているんだと思うんですが、東京23区の場合は総事業費の何%がどこで、何%がどことどこでというようなのをもう一度教えてください。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 連続立体交差事業は、通常都道府県及び政令指定都市が事業主体となって行っておりまして、本事業も東京都が施工者となる予定で想定してございます。連続立体交差事業の費用負担ルールは、高架式の場合のみルールがございまして、鉄道側が14%、都市側が86%、都市側のうち国が2分の1、地方自治体が2分の1となってございます。東京都では、地方自治体のうち都が70%、区が30%となることから、区の負担は全体事業費のおおむね13%程度となると予測してございます。
○篠委員 東京都、ですから、地下化ということについては何%という約束はできていないということも今初めて知ったんですけど、東京都の場合、現在進行中の工事を完成させるだけで、あと幾らぐらいかかるか御存じですか。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 今の御質問は、今現在進行している東京都の全体の連立事業費ということでございますか。
○篠委員 質問を随分していないから答えられないかもしれない。これは4,000億円かかるそうです。4,000億円予算が必要だと。それほど膨大な事業なわけです。それで、中野区と競争相手は幾つあるんですか。ランクされたから必ず事業化されるといったほど金額的に甘いお金の流れの範疇じゃないわけですから、20あったうちの幾つが、一つしか受からないかもしれない。あるいは幾つあって幾つなんだというのは課長もわからないとか。知っている範囲で答えてください。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 現在、連続立体交差事業の検討対象区間として、平成16年6月に東京都は踏切対策基本方針で都内20区間を指定してございます。その中でのある意味で選択されるかというような流れの中に今あるわけでございますけども、現在、都内の連続立体交差事業については、7路線9カ所で事業中でございますが、大どころの路線が工事のピークを過ぎる中、次期事業化路線を検討する時期に来ているものと考えてございます。この20区間の中の次期事業化路線の有力候補としましては、本区間以外に東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近、あの事故のございました。また、西武新宿線の外環道の交差部分となる上石神井駅付近、また京成線京成高砂駅付近などがあり、これらの路線は強力な競争相手でございますが、ぜひとも競い勝ちたいと考えてございます。
○篠委員 ぜひともと言ったって、だめだと言われちゃう可能性もあるわけですから。これはやはり中野区はメリットがあると。それで、10か年の中では大きなこんな4,000円億なんてお金は出ていかないんだけど、それまでに必ずお金の手当てはするという方針をつくるとか、そのことによって南北の交通は中野区は解消するという大きなメリットがある。そして、西武鉄道はこうこうのメリットがあるといったときに、平成5年でしたか、西武鉄道が地下化をお金を取っておきながらぱっとやめちゃったのは、理由はメリットがないということだったんじゃないんですか。奥の開発は、池袋線は進むけど、西武新宿線は進まない。もうこれ以上乗客がふえる見込みがないという、メリットなしということだったんじゃないんですか。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 平成5年に確かに地下急行線の都市計画決定がございます。その後、平成7年に一方的に延期が伝わってきたわけでございますけども、今、この連続立体交差事業、20の踏切を解消するということにつきましては、西武鉄道側につきましても大きなメリットがございます。踏切の解消や鉄道施設の改良等が図られることから、鉄道事業者にとっても大変メリットのある事業であると認識してございます。
○篠委員 それはメリットと言わないよと言われちゃう可能性ないですか。もうからなきゃ企業というのはメリットと見ない流れの中に入っているんですよ。ですから、乗客というお金を落とす対象はとか、中井駅から地下鉄で新宿に動かすようなということは、東京都の範疇から外れちゃうでしょう。そういったものまで大局的に見て、川井議員なんか、熱く夢を語るときなんかは、そういう夢を語るのは得意技でよくやっていますよね。ああいうところは国のまたさらに上まで動かさなければならない。そのかわり西武鉄道にもメリットがある。全員がメリットになるというところまで切り込んでいかないことには、竹ノ塚なんかに勝てないんじゃないですか。東武東上線でしたか、伊勢崎線でしたか。議員を使って頑張らせるなんていうそんな次元の問題じゃなくて、もっとすばらしい夢を描ける人を連れてきてでも夢を描き切らなければ、私はかなり、20年以内は無理じゃないかなというほどの大変な戦いだと思うんですけど。そんな議論は担当部局あるいは区長部局等でないんですかね。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 現在、まちづくりの議論を地元の方々と、大きく20年、30年後になるかもしれませんけども、夢を描いてございます。また、これにつきましては、こうした動きにつきましても、東京都の協力も得、また、西武鉄道も区と同様の立場で連続立体交差事業を推進していきたいというふうに伝えられてきておりますので、関係機関と、また議会とも一体となって、何としても実現に向け努めてまいりたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。
○篠委員 一生懸命情熱は伝わってくるんですけど、西武鉄道の情熱もいただきました。私のところもこんな情熱を傾けますと。そして、区長と話すときはさらに大きな行動をとりたいんだけどという相談を持っていくようにしないと、私はとても競争には勝てそうもないなと。これは現時点をやり切るのに4,000億円という、中野の年間予算の何倍だ。(「5倍」と呼ぶ者あり)5倍近いお金がないとまずやり切れないと。道路をつくった方がよっぽどいいじゃないかというほどのお金が要ると言われているわけです。その次の手なんですから、これは。情熱だけで頑張るのもみんな応援しますけど、区長部局ともしっかり連携をとって、これはやり切ったら大変な事業ですので、頑張ってください。私たちも応援しますけど。お金の流れについて現在お答えできるものがあったらおっしゃってください。
○上村中野駅南口周辺整備担当課長 本年1月に策定しました新しい中野をつくる10か年計画では、作成の段階で西武新宿線沿線のまちづくり計画の中身が決まっていなかったことから、財政フレーム等には反映できてございません。区としては今後、まちづくりを進めるに当たっては、国のまちづくり交付金などを積極的に活用するとともに、必要な区の財源を確保するなどして、沿線のまちづくりを積極的に進めてまいりたいと思ってございます。
○篠委員 いずれにしましても大事業なんですよ。西武池袋線に差をつけられましたけど、あれだってもう何十年かかったかわからない。まちづくり、町並みが、西武池袋線に乗られた方はわかるんですけど、まるっきり変わっちゃっていますよね。あの変わったのがいいんだと、こればっかりがいいんだと私は思わないという人もいらっしゃるかもしれないけど、まちが変わったことは確かです。あの変わり方というのはやはり、もしか変わるとすれば、中野駅周辺が劇的な変わり方ができるかなというぐらいで、沿線全部をあれでやってのけちゃおうという大きな流れを先取りされているわけですから、これは生易しい腹の据え方ではやり切れるものじゃないと。早稲田大学に任せておけばいいなんて、そんな代物じゃないということを、やっぱり担当課長だけじゃなく、大きなとらえ方で頑張っていただきたいと思います。これで結構です。
生活保護についてお聞きします。
9月5日の朝日新聞に、板橋区、首都大学東京と協力して、生活保護受給者の自立支援に関する共同研究を行うことで合意し、内容や期間を定めた協定をこのほど結んだという記事がありましたが、生活保護はふえる一方なんですが、これは自立支援ということがいかに大変であるかということは、方向を探り当てることも難しいというほど大変なわけですね。やはり構造改革で、いざなぎ景気でしたか、あれを超すような安定した景気の回復が今、進行中なんだそうですが、あの体の大きな日産が倒れるといったときに、ゴーンさんは何とひどいことをするんだというのがはっきり言って日本人の当初の感覚だったのではないでしょうか。しかしながら、あれをやったためにどれほどの人が助かったかということも事実であるし、その手腕を見込まれて、日産だけにとどまることができないというほどの大きな自信もつけて活躍されていますが、現在も日本は国を挙げてそういう流れの中にいることも事実で、それが財政にプラスになっているという面も確かにあるんです。しかしながら、着実に生活保護の方がふえている。何人いらっしゃるんですかね、中野区。
○瀬田生活援護担当課長 お答えいたします。ことしの8月末現在で、中野区の生活保護につきましては約4,300世帯、人員で約5,400名の方が保護受給者となってございます。
○篠委員 お一人当たり平均するとお幾らずつかかるか。
○瀬田生活援護担当課長 17年度の決算で保護費の全体が約106億1,400万円ということでございまして、その分の1人当たりということになりますが、大体250万円前後だというふうに思っております。平均でございますが。
○篠委員 1人当たり250万円。
○瀬田生活援護担当課長 1人当たり250万円でございます。
○篠委員 もうバランスを崩しちゃっているわけですよね。必死に頑張って250万円稼いでこられない人というのがどれほどいるかという社会構成の中で、1人当たり250万円という理解でいいんですか。
○瀬田生活援護担当課長 保護費の内訳といたしましては、住宅扶助ですとか医療扶助、そういったものを基本に据えてございまして、その金額を今お話しさせていただきました。
○篠委員 これで、だからどうだこうだというんじゃないんですけど、私が言いたいのは、現実をまず把握しないといけない。これは、立ち直らせるのは至難のわざなんですね。朝からパチンコ屋でいい場所をとろうと思って行っちゃっている人もいるかもしれない。酒盛りしている人もいるかもしれない。しかしながら、これは病気と連動している可能性まであるかもしれない。ものすごく難しい。その5,300人から5,400人もの方々を課長の下で何人の方が対応しているんですか。
○瀬田生活援護担当課長 現在、生活援護の分野の体制でございますが、いわゆるケースワーカー、各地域を分担して持っている数が全部で45名、それから、面接相談等を行っている者と合わせまして、いわゆる現業員としてカウントしている数が今の数に加えまして6名ということで、全体で51名が現業員としての数でございます。
○篠委員 それで5,400人もの人の対応をしているんですか。
○瀬田生活援護担当課長 はい。5,400名の保護の受給の方をケースワーカー45名で担当しております。
○篠委員 民間の力もここには一切入ってきていないんですか。
○瀬田生活援護担当課長 直接法定受託事務ということで、基本的な生活保護業務は私どもの福祉事務所として受けとめておりますが、ケースの方々のさまざまな生活状況に応じまして、病院ですとか、関係機関、専門機関、あるいは地域のそういった支え合いの力、民生委員はじめ、そういった方々にもお力をいただく中で支えてきているという状況でございます。
○篠委員 じゃあ、これは法定受託事務だから、役所の人以外がその人たちを立ち直らせるための行動もとらないというものなんですかという私の質問ですよ。地域でよく、ちゃんと公務員と同じように守秘義務を持って行動してくださる方がいて、地域でこの人を何とか立ち直らせようという行動、保護司みたいな、大変立派なお仕事をされている方がいらっしゃるでしょう。そういう人のお力は一切入ってくる余地のない世界で、課長の下で働いているんですか。
○瀬田生活援護担当課長 生活保護の基本的な業務につきましては、福祉事務所の中心の業務として担ってございますが、ケースの方がさまざまな生活の場面で、いろいろな悩み事ですとか生活相談、そういったものをさまざまにお受けする場合には、そういった地域の方々のお力も必要に応じて協力をいただいたり、こちらから出向いていったりというようなことで実際には仕事を進めさせていただいております。
○篠委員 そうだと思うんですよね。例えば住宅についても、どこもそういう人は引き受けませんといったときに、必死に不動産屋さんが、本当に心の、そういう方に限って、宗教に裏打ちされたような行動をとる立派な方々を何人も存じ上げていますけど、家を探すとか、路頭に迷わない行動のお手伝いをするとかというときに、私なんかも、ほかの議員もそうかもしれませんが、相談を受けることはあります。全部自分たちでやり切るというんじゃない方策も真剣に考えないと、それこそ課長の部下がみんな病気になっちゃいますよ。ただただ明るいところじゃなくて、暗いところも入っていってお手伝いいただけるというような部分ですけど、それにいたしましても、自立に向けてランクがあるでしょう。やっぱり分類していかなければ戻せないという考えの上で行動されていると思うんですけど、どのような中野区では対応をされているんですか。
○瀬田生活援護担当課長 生活保護を受けていらっしゃる方はさまざまおりまして、特に傷病を抱えていらっしゃる方ですとか、単身の方で、非常に厳しい状況の方につきましては、訪問回数ですとか、そういったことも含めましてきめ細かく対応させていただいております。また、就業阻害要因のないような方で、就労意欲等を促すような方で、比較的保護の入り口で短期間受けざるを得ないというような方につきましては、できるだけ早期に自立に向けて支援をさせていただく。そのために、現在は例えば就労支援プログラムに基づきまして、ハローワークといったようなところと連携いたしまして、いろいろな就職の機会に自立を支援させていただくというような取り組みを進めております。また、長期にわたって入院とか入所が続くような方々につきましても、一定の期間、定期的な訪問をとりまして、特に精神疾患といったようなことで非常にふえてきてございますので、そういった方々につきましても、専門のノウハウ、マンパワーを活用させていただきまして支援に努めているところでございます。
○篠委員 それで、5,400人前後という方の中でひとり暮らしの方は何割ぐらいなんですか。
○瀬田生活援護担当課長 現在、保護受給者の全体の約8割強がひとり暮らし、単身者でございます。
○篠委員 高齢者は。
○瀬田生活援護担当課長 高齢者の方々は全体の約半分、50%弱でございますが、約2人に1人が高齢者でございます。
○篠委員 今、若者もいらっしゃいますよね、恐らくこの世の中の流れの中では、引きこもりや家庭内暴力、アルコール依存など、各家庭が抱えている問題が複雑化・多様化しているということは。これはケースワーカーの対応から外れるところの方の面倒を見ている危険性はないんですか。精神科医に任せなきゃいけないというようなものまで区の職員が抱え込んじゃっているんじゃないんですか、いかがですか。
○瀬田生活援護担当課長 ケースの方々の特にそういった傷病を抱えていらっしゃる方々への対応につきましては、基本的には医療機関、病院等での定期的な受診、場合によっては一時的な入院ですとか、そういったことに及びますので、そういったところを受けていただきながら支援をしております。それから、私ども福祉事務所の中に、嘱託医と申しまして、精神系、それから、そういったさまざまな病気に対応できる専門のアドバイスと申しましょうか、そういった判断ができる医師を置いてございまして、そちらの方で、例えばレセプトの内容等を見まして病状確認ですとか、必要に応じて健診を促させていただいたりとか、そういった形で、専門的なそういったところにつきましては、専門家の助言を受けながら、ケースワーカーとあわせまして現在取り組んでいるところでございます。
○篠委員 今までのお話は一応コミュニケーションがとれる人を想定して話を申し上げたんですけど、コミュニケーションをとれない人もいらっしゃるんじゃないですか。
○瀬田生活援護担当課長 例えば高齢者の方であれば、認知症の症状が出てくる方がふえてきたりとか、あるいはもともとのコミュニケーションということであれば、例えば最近でいいますとうつ病ですとか引きこもりというような症状で、若年層の方でもそういった症状の中で仕事ができないとか、そういった訴えの方が相談の方にお見えになります。私どもといたしましては、できるだけ基本的なコミュニケーション、相手の方の状況に合わせまして、面接をはじめ訪問等に臨んでいるわけですが、どうしてもコミュニケーションが難しいといったような場合には、いろんな場面でいろんな手だてはあると思いますけれども、家族や御親戚ですとか、あるいは近くでそういったことをサポートできる方にも協力を依頼して、お願いしてやっているところでございます。
○篠委員 5,000人を超える方々の中で、平成17年度自立できた人は何人いるんですか。
○瀬田生活援護担当課長 自立というのを生活保護の廃止の中の自立ということでとらえさせていただきますと、17年度全体で保護の廃止が546世帯ございまして、そのうち就労による自立廃止が64世帯、就労以外の自立がございます。これは例えば病気等が治られて働くことができるようになったですとか、あるいは仕送りが増加された、社会保障の給付金の増があった等の理由によって廃止になった方が58世帯ということで、就労・就労以外を合わせますと122世帯、全体の約2割強が自立になってございます。
○篠委員 大変な問題ですが、それこそ課長が1人で問題を抱え込むには、ふえ続ける可能性まで含めているところですので、やはり議会も、今後も間違った行動をとらないように、頑張った行動をとるつもりですけど、自立支援ということは、区長をはじめ各市町村のトップも、国と連携してでも自立支援、今でも打ち切るということはできるんですけど、正しく打ち切るということは大変難しいことですので、そういう意味では協力し合って、やっぱり声を上げるところは上げてもらわないと、部下が参っちゃうというところまで大変なところだと思いますので、頑張ってください。ありがとうございました。
中野区で一番スタッフを抱えているところは税務分野だと思うんですが、お金を頑張れば取れたのに取ることに失敗したという金額は幾らありましたっけ。
○遠藤税務担当課長 現在のところの未収金としましては約21億円ほどございます。
○篠委員 21億円ね。それで、世田谷の例がこの間、テレビでやっていましたけど、60何億円でしたかね。ただ、東京都と同じように、東京都は自動車税だけですか、車にがちゃっとかぎをかけて差し押さえちゃうというんでしょうか。
○遠藤税務担当課長 委員御指摘のものはタイヤロックのことかなというふうに思っております。これは東京都で取り組みまして、これまでは自動車については、差し押さえた後、自動車を引き揚げて保管しているということをやっておりましたけれども、このタイヤロックで、それを取りつけて運行不能にするということで、これまで保管等に約20万円を要していましたけども、このタイヤロックにかかる経費だけで済むというふうになっております。世田谷区の取り組みについても御紹介ございましたけども、世田谷区も同じような形で、世田谷区は自動車税ではなくて、住民税と軽自動車税両方の滞納者に対して今後タイヤロックを実施していくというふうに聞いております。
○篠委員 一番頑張って、大分運もよろしゅうございまして、お金が入ってくる流れの中にちょうど課長というところに座っておりましたので。ただ、区民税を上げるというのは、これは至難のわざですよね。中野区には中野区の事情がある。それでも微増はしているという流れの中で、21億円でしたか、やっぱり取り損なってしまったという。これは今後も続くと思うんです。必死の高等作戦のほかに、世田谷のような行動をとる計画があるのかどうか、お聞かせください。
○遠藤税務担当課長 税務といたしましても滞納整理に取り組んでいるわけですけども、これまで毎週火曜日と毎月第3日曜日に夜間・休日窓口を開庁しております。その際に電話催告ということで取り組んでいるところでございます。昨年度につきましては、12月に、税務だけではなく総務部を挙げて訪問徴収を行っているというような取り組みを行っております。今後につきましては、インターネット公売を導入いたしまして、不動産等についても処理ができるような形で行っていきたいというふうに考えております。御紹介のありましたタイヤロック等については、今後研究してまいりたいというふうに考えております。
○篠委員 税金のことだけでお話しさせていただきましたけど、やはり子ども家庭部発教育委員会経由という、子ども家庭部の合川さんの発信元のところが、教育委員会だけじゃなくて全庁舎に向かって指令を出す場所でもあるというふうに私は男女共同参画基本計画をとらえていますけど、権利主張の流れは当分おさまりそうもないと。義務教育の無料化で給食費をなぜ払わなきゃいけないと。取れるものなら取ってみろというような世相にまで進んでいるわけです。税金についてもきっと同じ流れが必ず連動するはずである。そういった中で行動をとってもらうわけですが、大変頑張っているのがよく身にしみてわかるんですけど、さらに本気なんだというところを今後とも示していただければと、このように思っています。ありがとうございました。
都区制度の課題については、議長会が区長会の言うことを聞かないほど強い姿勢をここへ来て出しているんですが、決着の流れ自体はまたしてもやられたという流れの中で推移しているように思えます。平成12年の都区制度改革の積み残し課題である主要5課題は、ことしの3月に区側にとって不本意な形で決着したわけですが、今後、都区間で検討会を設け、都区間の事務配分や税財政制度、特別区の区域のあり方について検討されていくということですが、19年度の財政調整交付金の配分割合については、いまだ不透明な状況であると思います。特別区協議会でも配分割合が決着しなければ検討会に応じるべきではないとの意見がありますが、区長はこの問題について区長会などにどう対応していこうとしていらっしゃるのか、決意をお伺いしたいと思います。
○田中区長 配分割合につきましては、三位一体改革に伴う税率のフラット化、これによる増収分を東京都がどれだけ持っていって、区側にどれだけ残るのかという中で、区側の方が少なくなるという、そういう見通しがありますので、その分を現在の調整率52%に対してどれだけ上乗せするかといったようなところでの協議となっているわけであります。このことにつきましては、少なくとも2%、3%といったような具体的な数字を挙げて区長会と都側とが協議をしてきたところでありまして、一定の主張が認められない限りは、やはり財調協議というところで軽々に前に進めるべきものではないというふうに、私なども区長会の中で強く発言をしていきたいというふうに考えているところであります。
○篠委員 これは全区長が出かけていっての対応という形にはならないんですか。
○田中区長 財調協議は担当者レベル、助役レベル、そして区長会と都の代表という形で進むわけでございますけれども、区長会においてもやはり基本的に役員区長中心の対応ということになるわけであります。
○篠委員 税源の移譲として19年以降は、三位一体に対する影響額という項目でいうとどうなるんですか。従来は都側が3で区側が7という形でよろしいんですか。
○篠原財務担当課長 これまでは、都税、それから区税という分け方でいきますと都が3、区が7というような配分でございましたが、昨年の12月の政府税調の決定におきまして、その税配分が4対6というふうになったところでございます。
○篠委員 そのことを受けて、区が52%、都が48%というのを、52%というのを54%プラスアルファでどうかという打診があったという理解の仕方でよろしいんですか。
○篠原財務担当課長 ことしの2月に都区制度改革の主要5課題につきましては一定の整理が行われました。その中で、三位一体改革の影響ということで、住民税のフラット化によりまして、その配分割合、それが4対6になったということでございます。その中で、一定の区側にとっては不利な状況がありますので、その不利な部分につきまして都は一定の譲歩をして、最後の段階で52%プラス2%プラスアルファというような提案を都がしたものでございます。
○篠委員 ここでいう1%は何億円ぐらいになるんですか。
○篠原財務担当課長 そのときの法人住民税の収入額によりますが、17決算でおきますと約1兆6,800億円程度というふうに記憶してございます。そのうちの1%となるといいますと160億円、2%で、ですから320億円ということになります。
○篠委員 それで、区長会に対して議長会は全体としてかなり激しい発言をされるケースが多いんですが、再度、この問題についてはこういう問題をクリアしなければ協力しないというような、こういう問題に当たる部分をもう一回おっしゃってください。
○篠原財務担当課長 この主要5課題の整理に当たりましては、例えば大都市事務、これは都区の役割分担を踏まえまして、財源配分のあり方でございますとか、今後の課題として取り扱っています小・中学校の改築需要期を迎える問題、それから、都市計画交付金の配分割合、こういったものを今現在、新たな検討組織を設けまして、東京都と、それから特別区の方で協議を行っております。その報告が毎回毎回、既に4回やっていますが、その報告が議長会にも議事要旨として報告がされてございます。その際に、あくまでも議長会からは、この配分割合、52%プラス2%アルファ、これが決着しない限りについてはこの協議に応ずるべきでないというような、議長会からの強い意見が区長会の方に寄せられているというふうに聞いてございます。
○篠委員 数字的にいうと52%プラス2%プラスアルファじゃなくて、52%プラスアルファ。
○篠原財務担当課長 都側の提案は52%プラス2%プラスアルファ、そのプラスアルファの分が決着しない限りは都区の検討会の協議に応ずるべきではないという議長会の強い意見があるということでございます。
○篠委員 議長会が、これは区長か助役にお答えいただいて結構なんですが、最後の決着の場に入っていくチャンスというのがありますよね。
○田中区長 やはり都区協議会というのは区長会と都知事との間での協議会でありますので、財調の協議もそこで行われるということになります。そこで決着をするとかしないとかというところで、区長会側が議長会に対してどのように御報告をしたり、またどのように御意見を承ったりというようなことのきちんとした手続が必要なんだというふうなことで理解するべきというふうに考えております。
○篠委員 ですけど、議長会の頑張りが必ず都区制度改革の平成12年、2000年のときと同じように、必ず大きな影響力を持つということを私は区民の声であるということも含めて期待しておきたいと思います。
その他でもう1件聞きたいのがあるんですが、上鷺宮地区の地区計画策定、佐伯議員がこれだけに絞って相当突っ込んだ議論をしていただけたんですが、服部参事から受け継がれて尾﨑さんのときに、我々も215号線というのは急にあらわれた言葉だったんですが、この道路というのはどこが都市計画決定した道路なんですか、何年に。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 お答えいたします。都市計画道路補助215号でございますけども、これは昭和41年7月に都市計画決定されておりまして、都市計画決定は東京都の都市計画審議会です。
○篠委員 41年ですから40年間、やはり目線には入っていたけれどもというところで、都内にはこういう道がいっぱいあるんだと思うんですけど、上鷺宮地区の土地区画整理事業という都市計画決定自体は昭和44年ですよね。これは合っていますかね。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 今、委員からのお尋ねの都市区画整理事業を施行すべき区域、これについては昭和44年の5月でございます。
○篠委員 それで、結局地域合意をつくり上げることができなかった。地権者に席をけられてしまったといういきさつがあるわけですね。それで40年近くたつんですが、この方式ではもう進まんだろうということで、地区計画という形で相当の地域の議論を重ねたいきさつは佐伯議員から詳細に述べられましたが、補助215号線の問題を抱えているにもかかわらず、参事は10月から地域に入っていくとおっしゃっていましたよね。これは地域と、あれだけの合意を積み重ねて、何のためにまた地域に入っていくんですか。
○尾﨑都市整備部経営担当参事 私が10月から地域に入るというのは、それまでのいろいろな議論を地域でしていただきました。その内容については、全地域の世帯、そして、権利者の方にアンケートをとって、その集約もできております。そういった状況にありますので、今度は区からその地域の整備計画、たたき台をお示しする、そういう必要があります。東京都の調整は引き続きやっていかなければなりませんけども、地区計画そのものは、東京都の調整の上でありますけども、区が決定すべき事項でございまして、そのたたき台を区が10月にお示ししていきたいということで、10月から地域に入りたいというふうになりました。
○篠委員 ここの地区計画をつくり上げる作業は、佐伯さんだけじゃなく、久保さん、私、小堤さん、鷺懇の方が同じ目線で協力を今後も惜しまないつもりでございます。地区計画、地域に入っていくということになれば、本当にそっぽを向かれたら収拾がつかないのは地権者であり、あるいは下がってくださいといったときに協力してくれる方々の説得という大きな作業が残ると思うんですね。これについては我々鷺懇の議員全体も協力を惜しみませんので、3月目標に、目標設定してもやり切れるかやり切れないかわからないというほどの大事業を完成させようというところですので、参事を中心にスタッフ挙げて、議員の力もかりてでも頑張り切っていただけることを希望いたしまして、私の全質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上で篠国昭委員の質疑を終了いたします。
ここで休憩にしたいと思います。3時20分まで休憩いたします。
委員会を休憩いたします。
午後2時56分休憩
午後3時22分開議
○伊藤(正)委員長 委員会を再開いたします。
先ほど、篠国昭委員の質疑の中で答弁訂正をしたいという申し出がありましたので、これを許したいと思いますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 ご異議ありませんので、これを許します。
○瀬田生活援護担当課長 先ほど、生活保護の1人当たりの受給額につきまして250万円と申し上げました。この250万円という数字は、通常生活保護は世帯単位でとらえていまして、標準世帯が大体250万円弱という数字でございまして、単純に5,400名1人当たりで割り返しますと196万円、約200万円ということでございます。おわびをして訂正させていただきます。
○伊藤(正)委員長 篠委員、どうでしょうか、何か答弁に対して質疑はありますか。
篠委員から質疑があるようですので、これを許してよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤(正)委員長 ご異議ありませんので、これを許します。篠委員、どうぞ。
○篠委員 1人当たりを私は聞いたので、今の答えの仕方であれば一応問題はないとは思うんですけど。8割方が1人世帯なんですよね。ですから、いずれにしろお一人当たりは200万円出しているという事実には変わらないので、たかだか50万という数字という形じゃなく、私なりに理解しましたので。当初は答弁訂正は認めないというつもりでここに参りましたけど、今の答弁で結構でございます。
○伊藤(正)委員長 次に、むとう有子委員、お願いいたします。
○むとう委員 それでは、区民の方から寄せられました御意見をもとに質疑をいたします。
まずは、今回より決算説明書が事業メニューごとに記されており、大変わかりやすくなり、評価いたします。そして、不用額の箇所では事務費残が多く、日常の業務の中での職員の皆さんの創意工夫が感じられました。
まず、子育てサービスの充実についてお尋ねいたします。
少子化・核家族化が進む中で、子育てサービスメニューの充実が急務です。改めて子育てサービス事業のしおりを手にとってみました。それぞれの事業の質と量については十分な検証はできておりませんが、事業数としては11あり、いずれも必要な事業であると思っています。その中で、2005年度に始めた産後支援ヘルパー派遣事業ですが、執行率が14.3%と低く、延べ6人しか利用されていませんでした。需要を見込んで事業を開始されたと思いますが、事業周知に問題があったのか、もしくは派遣の条件が出産後退院の日から2カ月以内とはあまりにも短く、ニーズに合っていないと思われます。区はこれをどのように受けとめておられるのか、改善策も含めてお答えください。
○馬神子育て支援担当課長 お答えいたします。本事業は、出産直後の体調不良などのために家事・育児が困難な家庭にヘルパーを派遣し、子育てを応援するサービスということで、17年10月に開始いたしました。区報やホームページ、また子育て支援ガイドブックの「おひるね」等で周知を図りましたし、また、母子手帳の交付時にもチラシを作成いたしまして案内をしております。ただし、この執行の状況を見ますと、まだなかなか周知が進んでいないのかなと思っております。今後、事業の周知に一層努めますとともに、また、登録時期、利用期間、今、始めてみまして、私どもの方にもいろいろお声があります。そのあたり再検討して、利用者のニーズに合うように今後改善を図っていきたいと考えております。
○むとう委員 また、父子家庭へのホームヘルプサービス事業も事業実施ゼロはどうしてでしょうか。推測するに、午前7時から午後7時の派遣時間帯がニーズに合致していないと思われます。区はこれをどのように受けとめておられるのか、改善策も含めてお答えください。少し早目にお願いいたします。
○馬神子育て支援担当課長 本事業全体として、前年度と比べて利用が30日ほど減少しております。また、父子家庭の利用につきましては、実際窓口での相談も少ないという実態がございます。これにつきましては、他の子育てサービス利用との関係なども含めて原因を調べる必要があると考えております。また、本事業は、家事及び育児の援助として必要なサービスであると所管も認識しております。利用しやすい制度となるよう、要件についても再検討してまいりたいと考えております。
○むとう委員 ありがとうございます。せっかくのサービスですから、それを必要とする側に立った事業となるよう、利用率が低い場合は利用条件を常に見直すようお願いいたします。
続きまして、学力調査についてお尋ねいたします。
学力調査の趣旨として三つの項目が挙げられており、その中の一つに、各学校において自校の児童・生徒一人ひとりの学習状況を踏まえて、教育課程や指導の改善・充実を図ること、また、調査の結果をもとに、児童・生徒自身が学習上の課題を認識し、その後の学習に役立てることと記されています。既に学力調査は三度実施されましたが、それらの趣旨がどのように達成されているのか見えてきません。2005年度は学力調査費として約1,790万円が支払われています。学力調査の問題は、ベネッセが作成したものを学力調査問題作成委員として委嘱を受けた小・中学校の先生方が検証し、つくり直していると伺っていますが、作成委員会は何回開催し、合計何時間ぐらいか、また、ベネッセが作成したベースとなる問題のうち、どれぐらいの割合でつくり直しているのでしょうか、お答えください。簡潔にお願いいたします。
○入野指導室長 お答えいたします。委員からのお話のとおり、委託業者が学習指導要領に基づいて作成した原案を中野区独自に内容を検討し、改善しております。委員会につきましては、全体で集まる回数におきましては2から3回、教科によって違います。あとは個人作業になっておりますので、何回ということはお答えできません。
○むとう委員 どれぐらいの割合でベース問題を直しているかということの答弁がありません。漏れないように早くお願いいたします。
○入野指導室長 失礼いたしました。割合につきましては、一概には言えない部分がございますけれども、それぞれの教科、5割からというふうに考えております。
○むとう委員 教師が生徒一人ひとりの学習状況を踏まえるためには、小学校であれば学級担任の先生、中学校であれば各教科担当の先生方に問題用紙を配付し、生徒一人ひとりの答案用紙に目を通し、結果を検証する必要があると思われます。また、生徒自身が学習上の課題を認識し、その後の学習に役立てるためには、問題用紙を生徒に持ち帰らせ、かつ答案用紙も返却すべきと思います。しかし、聞くところによれば、教師にも生徒にも問題用紙と答案用紙は渡されていません。学力調査実施3カ月後の忘れたころにベネッセからのコンピュータによる分析の画一的な個人評価が生徒に渡され、あなたは何々力が足りないと評価されても、問題用紙が手元になく、答案用紙も返却されなければ、生徒自身もなぜこのような評価が下るのか納得できません。また、実施日と個人評価返却日の間が長いので、どんな問題であったのかすら記憶になく、中学生ともなれば、評価それ自体の意味を見出せず、すぐさまごみ箱行きにする生徒も多いようです。学力調査の一つの目的である生徒自身が学習上の課題を認識するにはとても至らず、不満の声さえ聞こえてきています。なぜ教師と生徒に問題用紙の配付と答案用紙の返却がなされないのでしょうか、お答えください。
○入野指導室長 調査結果につきましては、前年度と経年比較をするために類似の問題が出ることも考えられますので、問題や答案は返却しないことにしております。また、確かな学力の確実な定着のためには、同一の領域、同一の観点においてどのような問題だろうとも解決することができる力を身につけさせることが必要であるというふうに考えております。
○むとう委員 そうですか。年々実施費用も上がっています。約2,000万円を費やして実施するのであれば、教師と先生に私は問題用紙と回答用紙の返却は基本だと思っています。どうしてできないのでしょうか。先ほどの御答弁の中で漏れているかと思うんですけれども、聞き及ぶところによれば、著作権の問題が絡むというようなことも耳にしております。どうして返却できないのか。返却できないのであれば、返却できるような契約に改めるべきではないでしょうか。
○入野指導室長 そういう課題も残っているというふうに認識しております。また、各学校では、面談等を通して児童一人ひとりに課題や成果、今後の学習等について指導を行っておりまして、必ずしてもらうようにしております。その結果、十分活用されていると考えております。
○むとう委員 基本的に、問題用紙もなくて答案用紙もなくてどうして活用ができるのでしょうか。これは本当に基本的な素朴な疑問です。さまざまな角度から分析できる学力調査問題であるならば、おっしゃるように、一層学力向上に生かさない手はないと思います。生徒自身が学習上の課題を認識し、学習に役立てるためには、教師と生徒に問題用紙の配布及び答案用紙を返却し、解説授業を丁寧にすべきではないかというふうに思いますが、全くそのようなことはなされていません。すべきではないですか。
○入野指導室長 この問題について解説をするというよりかは、この結果を受けまして、教師の方が類似の問題といいますか、ねらいとしている問題をさらにやり直すとか、課題を与えるとかしておりますので、十分それで活用できているというふうに考えております。
○むとう委員 教師が類似の問題を与えるということですが、類似もへったくれも、教師に問題用紙がないのにどうして類似の問題がつくれるのでしょうか。すごく不思議なことをおっしゃっていますよね。先ほど契約の問題もあるというふうにおっしゃっていましたけれども、一番最初の質問で、小・中学校の中野区の先生が5割ほどベネッセの問題を直しているということですから、この著作権がベネッセにあるということもおかしい話で、中野区が独自に小・中学校の先生の手を加えて直している。5割も直しているのであるならば、その先生方の著作権というのは付随しないんでしょうか。すごくこれはおかしなことだと私は思いますので、納得できません。
各学校でも独自の分析を行い、その分析に基づいた授業改善推進プランを作成し、各学校のホームページにて公開することになっています。何校かの授業改善推進プランを拝見しましたが、ごくごく一般的なものであり、学力調査結果を踏まえての改善プランとは思えません。これも教師に問題用紙と答案用紙を渡さない中では無理からぬことだと私は思います。ある区立の学校では、個別評価をもとにしては改善プランの作成はできないので、日々の授業経験の中から作成したというところもあるように聞いています。似たり寄ったりの各校の改善プランを見ても、結果が活用されていないことはよくわかります。教育委員会はどのような評価をしているのでしょうか、お答えください。
○入野指導室長 ホームページ等で公開されておりますところは、各教科、それから各担任が分析した後に総合的にまとめたもののプランが公表されている状況でございます。そのことにつきましては、昨年度から、経過がわかるような部分で説明責任を果たすようにということで各学校に指導しております。
○むとう委員 これは質問の質疑通告の中で何度も指導室長とのやりとりをしたんですけれども、平行線でした。どうでしょうね。普通に考えて、問題用紙も回答用紙もなくてどうしてそれが生かされるのかという素朴な疑問は、このやりとりの中でも私は解消できません。ありがとうございました。
現状では、学力調査結果が現場の教師と当事者の生徒にほとんど生かされていませんよ。毎年2,000万円を費やし実施する必要性は見出せないことを申し上げて、この項の質疑を終わります。もう一度再検討をしていただきたいと思います。
それでは、中野サンプラザについてお尋ねいたします。
中野サンプラザが民営化され間もなく2年が経過しようとしています。しかし、民営化により利益の追求に走り、これまで利用していた区民からは、システムが変わり料金も値上げされ、利用しにくくなったとの声も聞こえてきています。また、多くの区民は、中野サンプラザは区が出資した会社が所有しているので、何か不都合が生じた場合、区に改善を求めれば話が通ずるものと思っていました。しかし、運営のすべてを株式会社中野サンプラザにゆだねているので、区は何も聞いてくれないとの不満も噴出しています。利用者の意見や要望にこたえる運営を心がけることは、ソフト面からの公共性のある運営につながります。中野サンプラザは10年以上公共性のある運営を行うことになっていました。中野サンプラザ取得運営等事業に関する事業契約書にも、公共性のある運営の実施が第7条の1に記されています。中野サンプラザがハード面はもとよりソフト面においても公共性を保ち、利用者に喜ばれる施設となるよう、区には運営会社である株式会社中野サンプラザに対する管理監督責任があるのではないでしょうか、お答えください。
○川崎政策担当課長 お答えをいたします。中野サンプラザにつきましては、株式会社中野サンプラザが建物を賃貸して運営をしております。したがいまして、日々の運営につきましては、その株式会社の責任で行っているということでございます。なお、今、区民の方の声ということを御紹介がありましたけれども、私どもの方にごくまれにそういった御意見が寄せられることがありますが、それにつきましては、区としても受けとめてお答えをしているところです。また、そのほか、かなり民営化をした後、関係者の御努力によりまして大変好評いただいている、その中で、当初大変厳しいと見られていた運営も初年度から黒字運営をしていると。これはとりもなおさず利用者の皆様の反応ということだろうというふうに思っております。区としましては、公共性のある運営、これにつきましてはこの事業スキーム全体として一番大事なことでございますので、その点については区としても、所有会社を通じてしっかり関与をしているところでございます。
○むとう委員 しっかり管理監督責任が区にはあるわけですよね。そこについてはどうですか。あるとかないとか答えてはいただけませんか。
○川崎政策担当課長 日々の運営については運営会社の責任で行っております。ここの運営全体がこの事業の当初の約束であります公共性のある運営が保たれているかどうか、これにつきましては区として責任を持って見ております。
○むとう委員 ぜひ公共性ある運営となるよう、区は管理監督責任を果たしていただきたいと思います。御存じのように、2004年9月に設立された中野サンプラザの持ち主である株式会社まちづくり中野21は、中野区が2億円で4,000株、株式会社中野サンプラザが1億円で2,000株の出資で、3億円の第三セクターの会社であるはずでしたが、同年11月に増資し、27億4,200万円の大会社となりました。増資した株には議決権はありませんが、先日、他の議員の質疑に対する御答弁にあったように、ハイリスクとは思いませんが、まさにハイリターンとなっており、A種優先株は毎年9%の利益配当を受けられ、配当できなかった分と発行価格分は中野サンプラザを売却した後直ちに清算され、そして、その残余財産から優先配分される権利を持ちます。B種優先株はA種配分後の未処理分利益の15%、C種優先株は同じく72%を優先して配分を受ける権利を持ちます。既に2年が経過しましたので、8年後に仮に120億円で売却した場合、中野サンプラザの所有者になっている株式会社中野サンプラザは、C種優先株の権利に基づき、25億300万円の利益を得ることになるそうです。これは金利20%以上のサラ金並みの高利益だとあるジャーナリストは指摘しています。つまり株式会社まちづくり中野21の株式の形は、特定会社へ特定のお金が流れる構図となっていると言えます。改めてお尋ねしますが、この増資を決定した人はだれなのか、明らかにしてください。
○川崎政策担当課長 この増資につきましては、運営会社の方から中野区に対して御提案がありました。中野区の方といたしましても、その資金調達の仕組み、これは今いろいろ利率を挙げられましたけれども、これはそれぞれ一つひとつの利率ということではなくて、全体の資金調達の中では妥当な資金調達であるということで、まず区として判断をした上で、その増資につきましては、所有会社の取締役会、そして株主総会で決めたものでございます。
○むとう委員 じゃあ、当然提案をして、株主の総会で決めていくということになると思うんですけれども、そもそも増資の形を決めた張本人というのはどなたなのかということの責任の所在を明らかにしてほしいのですが。
○川崎政策担当課長 この増資による資金調達の仕組みを考えましたのは、企業グループが金融団とも相談をして案を示してきた。これに対して中野区としても、その全体について了承するということで、中野区として意思決定をしております。したがいまして、区の意思決定といたしましては中野区長が意思決定をし、そして、会社としての増資の決定、これにつきましては取締役会及び株主総会で決定をしているものでございます。
○むとう委員 雑誌「財界展望」の6月号に、官僚のむだ遣い清算で特定企業がぼろもうけか、中野サンプラザ民営化に高まる癒着の声という記事が掲載されています。この記事を読んだ区民の目には、区長が特定企業と癒着し、特定企業に利益誘導したと映っているようです。区長並びに助役も既にこの記事にお目を通していらっしゃることかと思いますが、今まで事情がよくわからなかった区民も、この記事を読み、そういうことだったのかと怒りを募らせています。そういうわけで、区民の方から株をすべて買い取ってほしいとの陳情が提出されているのだと私は思っています。そもそも中野区は将来のまちづくりに活用するために中野サンプラザを取得したのであり、8年後にさっさと売却して株式会社まちづくり中野21を解散してしまうことはあってはならないことだと思います。このままでは特定企業に高利益をもたらすだけで終わってしまうのではないかと区民は大変心配をしているようです。8年後にどのような方法でまちづくりに中野サンプラザを寄与させるおつもりなのか、現在想定される方法及び区の考え方を明らかにしてください。
○川崎政策担当課長 この中野サンプラザの取得運営事業でございますが、これは一番のねらいは、中野駅周辺の中野の顔となる中野駅周辺のまちづくりにこのサンプラザの立地を生かしていく、それが最大の目的でございます。その意味で、10年後の再整備に向けての段取りをつくっているわけでございますが、まず初めに、まちづくりの整備方針を区として決定いたします。これにつきましては、区議会で議決をしていただきました条例に基づきまして、方針をまず区として定めます。その後、運営会社が区と協議をした上で、再整備の計画、これは基本構想のレベルでございますが、定め、そして、所有会社が最終的に策定し、区に提出するということ、これが平成24年ということで予定をしております。その後、事業パートナーの募集を行いまして、再整備の計画、具体的な実施計画の決定でございますけれども、これについては、運営会社、区、所有会社、事業パートナーと協議の上、再整備の計画を策定するということになっております。この再整備の計画の中には、再整備主体あるいは資金調達の計画などを盛り込んだものということでございますので、これらが決まった後に具体的な再整備事業に移っていくという、そのような段取りとなっております。
○むとう委員 そういたしますと、8年後、今、増資している株であるとか、金融団からお金を借りている部分とか、その支払いというのはどういうことになっていくのでしょうか。
○川崎政策担当課長 ただいま申し上げましたとおり、再整備の計画をつくる中で、資金調達の計画ですとか、そういったことが定まってきます。したがいまして、現時点で具体的に、今のこの時点で、8年後こうなりますというようなことで確定的なお話はまだできる段階ではございません。
○むとう委員 今、本当に多くの区民が心配しています。というのは、中野区が絡んだことによってかなり時価相場よりも安くサンプラザを手に入れていることができているわけです。ですから、これが市場に売却するということになると、高く売れることになるわけですから、その際に、まちづくりに寄与することなくどこかのところだけが大きくもうけてしまうようなことについては、今すごく区民の方々が心配の声を上げておりますので、その辺はどういうことになっていくのか、きちんと区民に対するまちづくりという点でしっかり寄与していくように、8年後区民にしっかりと説明を果たしていっていただきたいというふうに思います。
私は当初から中野サンプラザの取得には反対でした。しかし、このような形で取得してしまった以上、区民を決して欺くことのないよう、取得目的であった区民のためになるまちづくりにしっかりと活用していただくことを再度要望して、終わります。
次に、その他で1点お尋ねしたいと思います。
中野区歯科医師会委託業務についてお尋ねいたします。
ことし4月、区が歯科医師会に委託実施している障害児(者)歯科医療事業及びかかりつけ歯科医療連携推進事業について、当時の歯科医師会役員が区に返還すべき委託料約1,200万円を返還せずプールしていたとの申し出が歯科医師会から区にありました。その後、調査委員会を設置し調査がなされ、9月に2,193万2,621円の支払い超過額が確定しました。歯科医師会からの申し出がなければ区はわからなかったわけで、 (発言取り消し) 区のずさんな公金の扱い方にあ然とするばかりです。今後このような事態が二度と起きないよう、清算を伴う委託事業については領収書添付の義務付けを直ちに検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○石神総務部長 今、調査委員会で最終まとめをやっているということで、私の方からお答えさせていただきます。
今回の委託料につきましては、 (発言取り消しに伴い削除) 中野区歯科医師会が消費税にかかわる経費について清算を要しないというふうに理解していた、これが原因だということで報告をさせていただいたところでございます。この契約内容につきまして、区と歯科医師会の間にこのような理解の相違が生じてしまった原因、この原因につきましては、合意した契約の内容の一部が契約書に添付された別表、別紙、覚書、こういうことによって定められていたことや、事業に直接かかわる経費以外の事務手数料、消費税についての取り決めが委託料支払い内訳書のみに記載されていた、こういったことが原因として挙げられています。その究明と対策を現在まとめております。まとまり次第報告させていただきます。また、今言われましたように、これがなくなるためには領収書の添付が必要ということですが、今回の委託事業によります支払い超過額の発生への対応につきましては、契約内容の見直し、支払い方法の見直し、実績報告書の見直し、清算方法の見直しなどさまざまな対応が必要だというふうに考えております。領収書の添付が直接の解決策にならないというふうに考えてございます。
○むとう委員 そうでしょうか。公金を使うわけですから、事業そのものを全部この金額で委託というのとこれはちょっと種類が違いますよね、最後に清算するわけですから。つまりその際に領収書の添付が要らないというのは、普通に考えて非常におかしなことですよね。私たち区民の税金なんです。今回の直接の問題とは違っているというような総務部長の御答弁でしたけれども、清算を伴う委託事業については、私は基本的に領収書の添付を義務付けていかなければいけないと。今回こういう形で結論が出たということは、それはよかったですけれども、今後こういうことが起きないようにするためには、やはり清算を伴う委託事業については、ほかに、これ以外にあるのかどうかも私はわかりませんけれども、しっかり領収書の添付を義務付けていただきたいというのを再度検討を求めたいと思います。時間がないので答弁は結構ですが、要求をしたいと思います。区民の大切な税金で区政運営をしているという認識を持って職務を全うしていただくよう強く要望したいと思います。
また、先日、学校行事における君が代斉唱の強制は違憲であるとの大変良識ある判決が下されたことは記憶に新しいところです。中野区の学校現場においては、憲法で保障された内心の自由を脅かすことがないよう強く要求いたしまして、私の質疑を終了いたします。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上でむとう有子委員の質疑を終了いたします。
次に、奥田けんじ委員、お願いいたします。
○奥田委員 委員長のお許しをいただきましたので、総括質疑をさせていただきます。
30分という限られた時間ですので、答弁を端的にお答えいただければというふうに思っております。
それでは、質疑に入らせていただきます。
まず1番目に、耐震問題についてお伺いいたします。
さきの補正予算におきましても、耐震問題についての補正が行われたところでございますが、やはり区内には賃貸でお住まいの方というのが非常に多くいらっしゃいます。そういった方についてどのように人命を確保していくのか、そういったところに中野区としてもある程度政策的な実施をしていただきたい、こういった視点から1点御質問をさせていただきます。
1項目めに、対耐震の優良賃貸物件の認定の制度についてと書かせていただきましたが、現在、地権者が、あるいは不動産物件を持っている方、それから住んでいる方、違う当事者が実際にその場に住んでいらっしゃらないケースですと、なかなか耐震の診断が行われない、こういった状況がございます。その中でも、現在、建設の20の資料に出していただきましたけれども、木造の住宅の耐震の診断の進捗状況を見せていただきましたけれども、本来であればもっと多くの賃貸物件があるわけなんですが、実際には100にも満たない数、77と6ですね。合計で80あまりという非常に少ない診断の結果というようになっております。しかも、これはあくまで木造に限られたものでございまして、鉄骨であるとかRCといったような物件については、状況がどうなっているのか把握ができないというような状況にございます。
そこで、私から提案を含めて御質問させていただきたいんですけれども、賃貸のアパートについて、優良である、このケースでいけば総合の評点1.0以上という評点をとったものに関して、中野区として優良の認定を行ってはどうか、このように考えているわけでございます。つまり悪い、十分な耐震の状況になっていない、そういったものに対して、直した方がいい、あるいは直しなさいと言っても、実際に住んでいらっしゃらない方に対して働きかけをするのは難しいんですけれども、逆に優良物件であるという認定がされるということが、物件を貸すという立場において、優良であるがゆえに付加価値がついて高い家賃でお貸しすることができる。あるいは中野区という視点を行政という立場からすれば、優良な不動産物件がたくさんある、そういった自治体であるということが将来の区民の方にアピールすることができれば、将来の社会のインフラとして誇れる中野区づくりができるのではないか、そのように考えまして、提案を含めた御質問をさせていただきます。この対耐震に関する優良賃貸物件の認定についてどのようにお考えか、御答弁をいただきたいと思います。
○佐藤建築担当参事 今、委員からお話ありましたように、区民の方が耐震性のある建物と認識した上で安心して入居できるということは大切なことであると思います。区が実施しました簡易耐震診断をした結果、総合評点が1.0以上となった木造の賃貸アパートにつきましては、建物の所有者に対しまして診断結果の表示ができるようなことを検討していきたいと考えております。
○奥田委員 ぜひ誇れる中野区、安心して住める中野区を中野区としてどうやって支えていくのか、そういったことを視点に入れながら施策を進めていただければと思います。ありがとうございました。
次、2番目、区民の利害対立の解消の支援について御質問をさせていただきます。
この件につきましては、私は地域の問題でさまざまな区民の方から御相談を受けている立場でございますけれども、例えばにおいの問題、あるいは騒音の問題、あるいは小動物の問題、さまざまな課題で区民の方同士の対立というのが水面下で起こっている状況がございます。その中で、行政として関与できる部分は非常に難しいということを承知の上で、この部分については御質問をさせていただきたいと思います。昨今、なかなかコミュニティが崩壊している中で、本来あるべき共同社会のつくり方、それをなかなか目指すことが難しい、こういった状況がある、このように考えております。行政がさまざまな子育てであるとか高齢者の課題であるとか、社会化していくということで問題を少なからず解決してきた、こういった時代の動きがある中で、こうした地域の諸問題に関しても一定程度行政として下支えしていく、こういった必要性が、今現在においては残念ではありますけれども必要になっているのではないか、そういった視点で御質問をさせていただきます。
そこで、1点、御提案を含めた質問をさせていただきたいと思います。これについては諸課題あると思いますけれども、あくまでこういった取り組みの提案の一つということでお受けとめいただければというふうに思ってございます。具体的には匿名の伝言制度という形で、区民の声を間接的に利害関係者同士での調節に区として働きかけることができないか、つまり例えばにおいの問題、あるいは小動物の問題で、一方ではそれを大きな問題ととらえていない、あるいは積極的に進めたいと思っているが、片方においてはそれをやめたい、相反する問題が出た場合に、行政として法的に何らかの関与ができる場合には問題になりませんが、区として一定の立場が決まっていない、あるいは法的には縛りをかけることが非常に難しいという問題について、水面下で区民の方同士で非常に根の深い問題として潜在的に問題が非常に大きくなっていくというような状況が私の地域でも少なからずございます。そういった中で、行政として受け皿を少しでも用意していただけないか、こういった趣旨での御質問でございます。つまり直接区民の方同士、お隣同士、あるいは近所同士で苦情を言うというようなことがなかなか難しい状況の中で、匿名で直接区がお悩みを受けて、匿名でそれを行政から相対する立場の方にお伝えするというような形でできないか。これは非常に難しいとは思いますけれども、潜在化した問題を大きくしてしまうと犯罪につながる、そういった可能性もございます。ですから、ぜひこういった問題について行政として何ができるか、こういった視点を考えた上で、例えば匿名の伝言というような形でできないかどうか、御答弁いただければと思います。
○浅野広聴広報担当課長 お答えいたします。委員が今ほど事例として挙げたような相談といいますのは、私どもの広聴部門の区民相談のところにもかなり持ち込まれております。現実に例えば広聴の方でやっておりますいろんな相談制度がございますので、例えばそういうもので対応できる場合には、そういう相談制度を利用していただくよう私どもの方から紹介しております。また、広聴のところではちょっと取り扱えないような地域に絡む問題については、現在のところ、関係分野の方に既に連絡を入れまして、そちらで関係分野の方で動いていただいている対応をしております。先ほど、法律・条例等に基づいてできる場合、それはそれに基づいて関係分野の方でも粛々とやっておりますが、そうでない場合でも、近隣の調査をしたり、あるいは原因者の方に注意、法的な強制力はないにしても、ある程度の注意を勧告したり、あるいは近隣に対してチラシを配って注意を呼びかけたりとか、そういった努力は続けてございます。すべての問題がたちどころに解決できるというわけではないんですが、現状の中でそれなりの対応をしております。もしそこら辺が、どこへ相談していいかわからないというふうな地域の方々が思っているようでありましたら、私どものちょっとPR不足かなというふうに思っておりますので、もう少し広聴のところでまず最初にお話をお聞きしますということで周知を努めていきたいというふうに考えてございます。
○奥田委員 時間がありませんので、簡単な質問をさせていただきますけれども、この問題に関しては、区民の方は、対行政の問題に関しては広聴広報分野に相談してみようというお気持ちになる方が多いんですけれども、区民の方同士という問題に関して、なかなか行政が動くのが難しいんじゃないかという先入観も含めて、問題を抱え込んでしまうという状況がございます。そういった意味も含めて、ぜひわかりやすい相談窓口、あるいは具体的に働きかける、そういった制度が見えるような形に働きかけていただければというふうに思います。この問題は終わらせていただきます。
次、3番の区の広報戦略についてお伺いさせていただきます。
この項は2番、1番と変えさせていただきまして、まず、読ませる区報の工夫について簡単に質問させていただきます。
これについては、中野区、昨年の総括でも私が、例えばビジネスマンに向けてビジネス区報というような取り組みをされてはどうかというような形での提案を含めた質問をさせていただいたことがございますけれども、なかなか行政の方に直接お伺いしても、区報を読んでいただいているという実感がない、そんな声もまま聞かせていただいておりますし、区民の方にお伺いましても、新聞折り込みがあってもなかなか記事に目を通すことができない、そんな声を聞いてございます。そんな中で、ぜひ他区あるいは他の自治体の例も参考にしながら、読ませる区報というのを研究していただきたい、このように考えているわけでございます。現在、そうした読ませる区報の取り組みについて、もしされていることがあれば、それから、これから取り組まれる予定があるのであれば、お答えいただければと思います。
○浅野広聴広報担当課長 今、委員から御指摘のあったように、とにかく区民の方にどれだけ興味を持って読んでいただけるかということが区報づくりの基本であると思います。ただ、もう一つは、やはり区の計画ですとか、あるいはいろんな手続・申請の仕方、これは必ず区民の方々に知っておいていただきたいことでございます。ですので、そういった必ず知っておいていただきたいことは必ずお伝えしなければならない責務があると思っております。それからもう一つは、例えば区民の方々にとって関心の高いもの、そういったものについてどのようにタイムリーに皆様にお知らせしていくかということも区報の役割の一つだと考えております。一つ、現在私どもで考えておりますのは、文字の大きさをどういうふうにしようかとか、あるいはもう少しレイアウトを、イラストですとか図表をもう少しふんだんに使って、見やすい、わかりやすい紙面づくりはできないか、現在、つくりながらいろいろと研究しているところでございます。
○奥田委員 年間5,000万円以上かけている区報でございますから、ぜひ、ただ印刷しているという状況ではなくて、本当に多くの区民の方に読まれる情報紙に少しでも改善されていくような努力をされていただきたいと思います。
続きまして、2番目の項のメールマガジンの戦略的利用についてというところでの御質問をさせていただきたいと思います。
資料の総務の2番、2ページ目に、広報広聴分野の主な会議内容というところの最後に、マル5、その他広報戦略についてという形で出てございます。私はこの広報広聴の分野については、まず広報戦略をどうあるべきか、全区的な広報戦略はどうあるべきかというところをやはり一番に据えるべきではないかというふうに考えております。いかがでしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 現在、広聴広報分野につきましては、全庁的な会議体といたしまして広報戦略会議という会議体がございます。そこで、毎月出す区報、それから、それ以外のパブリシティーの状況ですとか、そういったものをお知らせすると同時に、区報の基本的な考え方、広報の基本的な考え方につきまして協議いただいているところでございます。そこの機関を中心にいたしまして、区としての戦略的な広報手段を考えているところでございます。
○奥田委員 今、私が例に挙げましたこの資料でも、おっしゃいました戦略会議の会議内容の項目から御紹介させていただいたんですが、この中で、区報の編集について、パブリシティーについて等、個別の諸課題について1番目からずっと列記されていて、最後のところで全体的な広報戦略という、包括的な項目が最後におまけのように、その他の次のところで出ているという状況でございます。そうではなくて、やはり全区的に、全区民の方にお伝えしなければならない内容は何なのか、あるいは諸課題、課題ごとに伝えたい、あるいは諸課題ごとに情報をとりたいと思っている区民の方にどういった情報を伝えるのかということを選んで、再編集して届ける媒体を選んでいく、そういったような全体的な戦略がまずあって、その上で区報をどう編集するか、パブリシティー等をどう打っていくかということだと私は考えております。
そういった意味で、戦略的な広報戦略をするために、例えば一つ提案をさせていただきながら御質問をさせていただきますけれども、2番目のメールマガジンの戦略的な利用について質問をさせていただきたいと思います。
資料の総務の98になるんですけれども、区が現在発行しているメールマガジンでございます。今後予定されているものを含めて三つ、一つは既に終わっておりますので、現在二つという状況になってございます。例えばこの中では、産業に関して、あるいは子育て支援に関してという二つの分野だけの発行になってございますけれども、これは、まずお伺いしたいのが、広報戦略としてこの二つを重点的にやっていこうということでのお考えなのか、あるいは所管の担当から発行したいということで、広報の側に提案されたものなのか、どちらでしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 メールマガジンにつきましては、現在のところは所管の方でつくっていきたいという考えがあり、それに基づいて所管の方でつくっていただいて、広報戦略会議の方で議論して認めていくという、そういう形をとっております。 ○奥田委員 これもやはりどういう情報をとりたいのか、さまざまな区民のお立場によっては、情報の内容、欲しい内容というのは変わってまいります。そういった中で、たまたま産業について、あるいはたまたま子育て支援について関心を持ち、それについての特段の情報が欲しいという方については解決策になっていると思いますが、それ以外の分野についても同じように積極的に情報をとっていきたいという方に対して働きかける有効な媒体になってくると思いますので、ぜひ戦略的に、どの分野にどういった情報を発信することができるのか研究をされた上で、その他の分野でのメールマガジンが可能かどうかという分析をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 第2回定例会でも御答弁申し上げましたが、現在のところ広聴広報分野といたしましては、まず、ホームページのところをもう少し使い勝手のいいホームページづくり、それから、必要な検索が素早くできるようなつくり方というものを今取り組んでいるところでございます。委員御指摘のようなメールマガジンによる手段によって情報をそれぞれ希望する方がとっていくという方法も有効な場合もございますので、今後、そういったトータルな形でのメールマガジンのつくり方については研究させていただきたいと考えております。
○奥田委員 それから、発行された際に、ただ発行するということではなくて、やはり積極的に受け取っていただける体制を整えていかなければならないというふうに思っているわけですが、例えばこの総務98の資料の中で、産業に関するメールマガジンは116配信の部数があるということになっているんですけれども、例えばこちらの中野区産業データブック、このアンケートにお答えになっている事業者の方、3,298の回答数の中で有効回答数が3,199という件数がございます。この比較からしましても、中野区がコミュニケーションをとることが可能な数に対して購読してくださっている事業者の方が非常に少ないなという印象を受けます。そういった意味で、少なくとも接点が持てている分野の方に関してもっと積極的な働きかけをすれば、どういった情報が有効なのかということもわかってくる上に、購読率も上がってくるのではないかというふうに考えます。いかがでしょうか。
○浅野広聴広報担当課長 メールマガジンの発信、メールマガジンを始めましたというそれだけではなくて、やはりいかにたくさんの方につないでいただくか、それによってどんどん紙面の充実というものが図られると思います。そういったPRの仕方については、今後工夫していきたいというふうに考えております。
○奥田委員 ありがとうございました。
次に、区立図書館についてお伺いいたします。
まず、区民の方にできるだけ多く利用していただきたい、そういった意味で、まずは情報の利用のきっかけになるであろうと思われる利用カードについて御質問させていただきます。
現在の利用カードの発行状況、文教の資料の59によりますと、区民の方の登録率というのが年々落ちてきている状況がございます。平成13年には23.78%あったものが年々少しずつ低下してまいりまして、17年度では21.59%、6万人程度の人数になってございます。非常に、積極的に取り組んでいきたいという答弁を以前にいただいたことがございますけれども、年々減ってきているという現状がございます。少なくとも母数を上げていかない限りは、利用者の数というのが、内容を充実させていくということがなかなか難しいのではないかというふうに思ってございます。
その一つの手段として、インターネットでの予約制度というものも積極的に区民の皆様にお伝えしていきたいという思いがございますが、現状では、文教の60の資料を見ますと、登録の人数は1万人強という状況でございます。区民に対しては3%程度、カードを所有されている方からの割合に換算しますと17%程度ということでございますので、まだまだ利用率というのは低いなという印象でございます。この図書館のまず利用カードの登録件数が年々減ってきている、これについて今後の見通し、あるいは積極的に持っていただくための戦略というものがもしおありであれば、お答えいただけますでしょうか。
○倉光中央図書館長 図書館の利用登録者数の問題についてのお尋ねかと思います。私ども図書館といたしましても、利用者登録者数につきましては、さして大きな伸びを見せていないということについては問題意識を持っております。昨今の読書離れ等、あるいはさまざまなメディアがさまざまな魅力的なコンテンツを提供している今日にありまして、なかなか図書あるいは図書館所蔵資料の魅力というものが十分に伝わっていない面もあるかと思います。図書館としましては、今後も利用者の利用登録のPR、あるいは所蔵資料のPR等も含めまして、引き続き努力を続けたいと思っております。
○奥田委員 これに関しては以前も質問させていただいたんですけれども、各人生のイベントというのがございます。出産のとき、あるいは入学のとき、卒業のとき、いろいろな接点を持つことが可能なんです。そういったときに、生まれたとき、あるいは小学校に入ったとき、さまざまなイベントに直接かかわる情報だけではなくて、生涯学習の中で将来必要になってくるであろう情報の一つとして、図書館の利用の案内をされてはどうかというふうに繰り返し御提案をさせていただいているんですけども、それに関して、現状はされているのかどうか、状況がわかれば教えてください。
○倉光中央図書館長 現在、特に子どもたちに対する働きかけが重要かというふうに図書館では考えております。具体的には、まず、乳幼児健診の際に、子どもさん向け、あるいは親と子が一緒に読むような本の紹介ということで、図書館で作成いたしましたブックリストを配布し、同時に図書の見本等もそろえて御案内をしているところでございます。それからもう1点、小学校等の授業におきまして図書館の見学ということがカリキュラムの中にございますけれども、そういった機会に図書館にお越しいただきまして、利用者カードをつくっていただいて、自分たちの図書館というふうに身近に感じていただけるようになどの努力はしております。
○奥田委員 ぜひそういった機会を積極的にとらえていただいて、例えば小学校の入学であれば、1,500名程度のお子さんとの接点を持つことができる、中学校であっても1,000名程度の方との接点を持つことが可能です。そういった機会を逃さずに積極的な利用促進に努めていただければと思います。
そして、今、新しい取り組みとしてインターネットの予約制度の実施が進んでおります。私も一区民として積極的に活用させていただきながら、非常に便利になったなという実感を持たせていただいているわけですけれども、この利用の入り口のところのハードルが非常に高いんです。というのは、インターネットを利用されている方というのは、直接場に行くことが非常に難しいという方、そういった方が少なからずいらっしゃいます。そういった方に私は個人的に、区民の方に登録をして使ってみてくださいという働きかけをするんですけれども、実際に行くまでが非常に障害になっております。そういった中で、個人情報等の関係もありますでしょうけれども、例えばクレジットカードでも、直接会社に行かなくてもつくれるというような状況が既にございます。そういった中で、中野区として、こういったインターネットでの利用に関しては、直接行かなくてもできるだけ問題を解決するというアプローチを考えていただければというふうに思っているんです。そういった中で、こういったインターネットの予約の登録について、行かなくても取り組みができるような形での解決について手法があれば、お答えいただければと思います。
○倉光中央図書館長 図書館の資料につきましては、返却をしていただくというプロセスが必要になることもありますので、現在は本人確認を行い、そこを確実に担保するという意味も込めまして、まずは来館による御登録、以後はインターネットで予約等が可能になるという仕組みをとっております。今後、例えば電子認証等の方法が定着した段階で、利用者登録の方法についてもまた検討してまいりたいと考えております。
○奥田委員 今、返していただかなければならない財産があるということでというお答えがあったんですけれども、まさにクレジットカードというのは信用を供与するという事業内容でございます。そういった意味において何ら違いはないというふうに思います。そういった中で、積極的に解決手法を探していただくというようなことを今後取り組んでいただければと思います。
この項については以上にさせていただきます。
それから、知的コミュニティ創造の機能についてということで御質問させていただきます。
この件については、例えば子どもについては、ブックトーク等で本との接点、あるいは情報との接点をつくっていくという働きかけを中野区の図書館としても積極的にされていると思いますけれども、やはり生涯学習、新しいことを学び続けなければならないという現代社会においては、子どもたちへの働きかけで終わってしまうということでは非常にもったいないというふうに思っております。今後は大人あるいは社会人、生涯を通じて情報との接点となり得る図書館であってほしいというふうに思うわけでございますけれども、そういった意味で、子どもたちについてはブックトーク等で図書あるいはその他の情報との接点をつくり出すというサービスをされていると思いますが、社会人あるいは大人になった時期への働きかけというのは現在されているのでしょうか。
○倉光中央図書館長 現在、図書館では、利用者の方のニーズに応じてレファレンス、調査研究の支援、あるいは図書案内等を行っております。また、中野にちなんだテーマによる資料の展示、あるいは児童書講座ですとか、一般区民を対象とした公開講座など、さまざまな企画を通じまして図書館としての情報発信や本と人とを結びつける機会の創出に努めております。今後もさまざまな機会をとらえてこのような努力を続けたいと思います。
○奥田委員 現在もされている部分というのはございますけれども、もっと積極的にやってほしいと思うわけでございます。というのは、あくまで貸し本屋じゃないかというイメージではない、都内には多くの図書館がありまして、貸し本屋というふうにみなされてしまいますと、存在価値さえ疑われてしまうという状況にもなりかねないわけでございます。そんな中で、行政として必要であるというところをしっかりと位置付けをしていただかなければならないと思っているわけでございます。そんな中で、以前、ビジネス支援図書館という取り組みを御紹介させていただきながら質問させていただいたことがございますけれども、やはりこのビジネスの支援につきましても、生の情報に直接触れるということが非常に重要でございます。例えば有名なコンサルタントであるとか税理士さんに御相談するということができなくても、地域に非常に優秀な方が多数いらっしゃるわけでございます。地元で例えば事業を起こそうという場合には、地元の方に相談したいという需要も当然にございます。そんな方に図書館としての接点を用意していくということも、今後の中野区の図書館のあり方としては可能だと思います。そういったことも含めてぜひ御検討いただければと思います。
この項については質問を終わらせていただきます。
続きまして、商店街の夜間利用の促進についてお伺いさせていただきます。この項については1点のみ質問させていただきます。
中野駅の北口、中野の顔とも言える場所でございますけれども、今現在、中野のブロードウェイあるいはサンモールという屋根つきの商店街、夜間の利用というのがあまりされてございません。この夜間の利用がもし産業の育成に使用できたら非常に有効ではないかということで、行政として何らかの下支えができないか、こういった御質問でございます。9時から24時、24時で閉まってしまいますブロードウェイ、あるいは24時以降もあいてございますサンモール、ここでもし軒先をお借りして低い賃料で事業をすることができれば、挑戦することもできるけれども、たとえ中野区が家賃補助を出してくれても、3カ月あるいは半年という短い期間であっては、箱自体を、賃料自体全額を払うのは非常に難しいという声を少なからず聞いてございます。そういった意味で、軒先あるいは商店街の夜間利用が可能になる手法がないかどうかということについてお答えいただけますでしょうか。
○鈴木産業振興担当参事 お答えいたします。現在は創業する社会的環境が大分整ってきたというふうに言われております。今、委員御指摘のブロードウェイにつきましては、あそこは地権者の方たちの共有の私有地でございますので、なかなか区が一存でどうこうできるという状況ではないと思います。また、サンモールについては区道でございますので、区道の使用に関するさまざまな問題があろうかと思います。しかしながら、創業を支援するという区の役割、立場を十分踏まえながら、委員御提案の趣旨を受けとめて、既成概念にとらわれないような産業の支援の仕方を考えていきたいというふうに思います。
○奥田委員 ぜひ積極的に働きかけてください。
最後、教育問題については時間がございませんので、質問を割愛させていただきたいと思います。趣旨としましては、先日行われました教育の学力調査において、格差があるかどうかについての分析が現在できてございませんので、それについての分析を今後進めていただきたいという趣旨での御質問でございました。今後の質問の機会をいただきまして、これについてはやらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○伊藤(正)委員長 以上で奥田けんじ委員の質疑を終了いたします。
以上で総括質疑はすべて終了いたしました。
なお、ここで委員長から委員各位にお願いがあります。御承知のとおり、明日10月3日(火曜日)から各分科会に分かれて審査を行うことになります。したがいまして、会場設営の関係上、御持参されている資料等につきましては、机の中のものも含めすべてお持ち帰りいただくようお願い申し上げます。
次回の委員会は、10月10日(火曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の決算特別委員会を散会いたします。
午後4時25分散会