平成19年09月25日中野区議会本会議(第3回定例会) 平成19年第3回定例会本会議第3日(9月25日) 1.平成19年(2007年)9月25日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
  1番  内  川  和  久        2番  ひぐち   和  正
  3番  白  井  秀  史        4番  平  山  英  明
  5番  つぼい   え  み        6番  いながき  じゅん子
  7番  林     まさみ         8番  山  口  かおり
  9番  せきと      進       10番  いでい   良  輔
 11番  伊  東  しんじ        12番  佐  野  れいじ
 13番  北  原  ともあき       14番  南     かつひこ
 15番  小  林  秀  明       16番  の  づ  恵  子
 17番  奥  田  けんじ        18番  近  藤  さえ子
 19番  牛  崎  のり子        20番  小  堤     勇
 21番  吉  原     宏       22番  大  内  しんご
 23番  伊  藤  正  信       24番  きたごう  秀  文
 25番  久  保  り  か       26番  やながわ  妙  子
 27番  酒  井  たくや        28番  佐  伯  利  昭
 29番  むとう   有  子       30番  長  沢  和  彦
 31番  か  せ  次  郎       32番  山  崎  芳  夫
 33番  斉  藤  金  造       34番  篠     国  昭
 35番  市  川  みのる        36番  岡  本  いさお
 37番  飯  島  謹  一       38番  江  口  済三郎
 39番  藤  本  やすたみ       40番  佐  藤  ひろこ
 41番  来  住  和  行       42番  岩  永  しほ子
1.欠席議員
      な  し
1.出席説明員
 中 野 区 長  田 中 大 輔      副区長(経営室) 石 神 正 義
副区長(政策室、管理会計室)沼 口 昌 弘 教  育  長  菅 野 泰 一
 区民生活部長   大 沼   弘      子ども家庭部長  田 辺 裕 子
 保健福祉部長   金 野   晃      保 健 所 長  浦 山 京 子
 都市整備部長   石 井 正 行      拠点まちづくり推進室長 谷 村 秀 樹
 教育委員会事務局次長 竹 内 沖 司    計画財務担当課長  長 田 久 雄
 経営担当課長   川 崎   亨
1.本会の書記は下記のとおりである。
 事 務 局 長  山 下 清 超      事務局次長    髙 橋 信 一
 議事調査担当係長 大 谷 良 二      書     記  黒 田 佳代子
 書     記  永 田 純 一      書     記  荒 井   勉
 書     記  菅 野 多身子      書     記  廣 地   毅
 書     記  松 本 明 彦      書     記  丸 尾 明 美
 書     記  鳥 居   誠      書     記  杉 本 兼太郎
 書     記  岡 田 浩 二      書     記  松 本 桂 治

 議事日程(平成19年(2007年)9月25日午後1時開議)
日程第1 認定第1号 平成18年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について
     認定第2号 平成18年度中野区用地特別会計歳入歳出決算の認定について
     認定第3号 平成18年度中野区国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について
     認定第4号 平成18年度中野区老人保健医療特別会計歳入歳出決算の認定について
     認定第5号 平成18年度中野区介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について
 追加議事日程
日程第2 議会運営委員の辞任許可について
日程第3 議会運営委員の補欠選任について

      午後1時00分開議
○議長(市川みのる) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
 9月21日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。

 中野区議会議員 南 かつひこ
 1 水害対策について
 2 震災対策について
 3 自然とのふれあいと文化の薫るまちづくりについて
  (1)「ほたるの里構想」の実現に向けて
  (2)アーティストの支援について
 4 自転車の交通対策について
 5 安全・安心のまちづくりについて
 6 その他
  (1)成年後見人制度の充実について
  (2)その他

○議長(市川みのる) 最初に、南かつひこ議員。
     〔南かつひこ議員登壇〕
○14番(南かつひこ) ことしの4月、中野区議会議員選挙で初当選をさせていただいた公明党の南かつひこです。
 区民の皆様の真心におこたえし、区民の目線で一生懸命働いてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 平成19年第3回定例会に当たり、公明党の立場から初めての一般質問をさせていただきます。
 初めに、水害対策について伺います。
 まず、河川情報について、お聞きします。
 現在、中野区が妙正寺川の4カ所にカメラを設置し、河川情報を映像で見ることができるようになっています。しかし、一昨年の水害を機に、野方の妙正寺川取水施設に東京都が新たに設置したカメラからの映像は、中野区に配信されるようにはなっていません。また、神田川に東京都が設置した監視カメラの映像も中野区には配信されていません。これらの映像が中野区にも配信されるように東京都に強く要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 私は、河川情報も、水害を少なくする上から、河川の水位などが予測できる仕組みが大切だと思います。現在、区は杉並区などの隣接区の河川情報を受けているとお聞きしました。そうであれば、その水位情報などを区民の皆様にケーブルテレビなどを活用してお伝えできるのではないかと思います。区民の安全のため、この情報は極めて大事ではないでしょうか。私はぜひこの情報を提供すべきだと思いますが、いかがでしょうか、伺います。
 次に、水位情報の予測について伺います。
 2008年度より東京都は気象庁と共同で、神田川の1時間後の水位を予測して住民に知らせるサービスをホームページで開始すると聞いています。降った雨が神田川に流れ込む時間と水量をシミュレートして水位を予測し、東京都のホームページに掲載するシステムです。もし1時間も前から水位の予測ができれば、避難体制の準備などを十分に備えることができ、これまでの被害に遭った方々も含めて、安全確保が事前に行えると思います。特に高齢者や障害者への避難体制が十分に行うことができるのではないでしょうか。この水位予測システムは、神田川水系だけでなく、妙正寺川水系にも活用するように東京都へ要望すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 今回の台風9号のときのJCN中野ケーブルテレビでの防災情報を見ました。画面上にL字型の表示で神田川と妙正寺川の現在の水位の簡易情報が表示されておりましたが、正直言って、画面が小さいこともあり、河川の断面図から明確な水位がわかりません。水位予測システムの情報を取り入れるとともに、今後、デジタル放送化へ向けて、水位情報をわかりやすく数字で示せるような検討を行うべきだと思いますが、区のお考えを伺います。
 次に、高齢者や障害者への避難体制について伺います。
 洪水の警報が発令されたとき、まず高齢者や障害者など災害弱者への対応が大事だと思います。電話での声かけ、避難所の御案内などをしながら、状況の確認をしてはいかがでしょうか。
 区では、ハザードマップなどから水害が起こりやすい場所は把握していると思います。過去に水害に遭った方のリストをもとに、高齢者や障害者へ電話での状況確認をするための(仮称)「安心ほっとライン」を創設すべきと思いますが、いかがでしょうか、伺います。
 その電話で避難の要請があった場合には、町内会や民間協力団体と連携して、迅速な対応をしていただく。場合によっては、区有車などを活用して、避難所への輸送など安全確保の対策もできるのではないかと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 これでこの項の質問を終わります。
 次に、震災対策について伺います。
 ことしの7月16日、新潟県中越沖地震が発生しました。マグニチュードは6.8、震度6強という大きな揺れが柏崎市を中心に甚大な被害を与えました。テレビで被害の映像を見ていて、何かお手伝いをしたいとの思いから、我が会派の新人議員4名で8月中旬に柏崎市へ行ってボランティア活動に参加しました。倒壊した建物や道路の陥没や縁石のゆがみ、さらには電柱の傾きなど、何キロにもわたって被害の傷跡があらわになっている光景には、大変な衝撃を受けました。
 映像での状況と実際ではこうも違うものかと本当に実感させられました。この経験から感じたことを幾つか質問させていただきます。
 はじめに、被害想定について伺います。
 中野区において、直下型地震の被害想定を中野区地域防災計画やホームページ上で示されております。地震規模はマグニチュード7.2で、死者数516人、負傷者数3,475人と甚大な被害が想定される中で、下水道被害率は何と0.0%、都市ガス機能支障率も何と0.0%と示されております。マグニチュード7以上は大地震と分類されていますから、柏崎市の中地震よりもはるかに大きな地震の設定です。柏崎市では1カ月が経過しても、ガス会社の車がガス機能の復旧作業に追われている現状を目の当たりにしてきました。中野区の被害想定が下水道被害率0.0%、都市ガス機能支障率0.0%との数値から見ると、大地震が起きたときには、中野区は下水被害、ガス機能支障が全く起こらないとの想定には現実離れをしているように思いますが、いかがでしょうか。これでは区民の震災対策の意識低下にもつながるのではないかと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 また、中野区は、木造住宅の密集地域も多くあり、耐震化の無料診断をホームページやチラシを全戸配付することで区民にお知らせをされていますが、さらなる啓発を促す必要があると思います。そのためには、私は、ホームページで耐震化無料診断の自己診断コーナーを開設すべきと考えます。例えば日本建築防災協会で実施しているように、1981年5月以前の建物かどうか、また、浸水被害に遭ったことがあるかどうかなどの10項目ほどのチェックをして自己診断をするものがあります。私も、区としてそのようなコーナーを開設し、自己評価を行い、メールで的確なアドバイスをすれば、区民の耐震化への意識向上が図られるものと思いますが、区のお考えを伺います。
 次に、被災ごみの置き場について伺います。
 中野区では、被災ごみの置き場はどこを想定されているのでしょうか。また、中野区内で発生した被災ごみの処分費は区が負担をするのでしょうか。
 平成17年の水害を受けて、家電製品の回収は区が行い、負担することになりましたが、家電の廃棄や新規購入費も区が全額負担されるのでしょうか、伺います。
 次に、ボランティアの受け入れ体制について伺います。
 震災時には中野区ではボランティア対策本部は、スマイルなかのにある中野区社会福祉協議会に開設されます。そこを拠点として、災害対策本部と連携をとり、ボランティアの参集拠点に的確にかつ迅速に指示を出して救援活動を実施しなければなりません。その場合、ボランティアの受け入れは大変な混雑が予想されるため、参集拠点となる広域拠点をどこに開設するかが問題となります。
 そこで、伺います。区としてボランティアの参集拠点となる広域拠点をどこに開設されるのでしょうか。私は、災害対策本部の設置される区役所に近いサンプラザの広場などに広域拠点を設けるのが機能的ではないかと考えますが、いかがでしょうか、区のお考えを伺って、この項の質問を終わります。
 次に、自然とのふれあいと文化の薫るまちづくりについて伺います。
 初めに、「ほたるの里構想」についてお聞きします。
 「ほたるの里構想」は、我が会派の提案によって区の事業となったものです。私は、小さいときからホタルには関心を持っておりました。平成17年第2回定例会でやながわ議員が紹介した、板橋区立「ほたるの飼育施設」を7月に見てきました。ちょうど飼育施設での夜間特別公開を行っているときでした。特別公開は3日間で約6,000名の方が見に来られるとのことでした。人々のホタルに対する関心がいかに高いかがうかがえます。あのホタルの幻想的な淡い光を見たときには、はかなさの中にも美しさを感じることができ、ぜひ中野区としてもホタル事業を成功させたいとの思いに駆られました。
 区民の皆様のほたるの里への思いは熱く、1日も早く中野にホタルをとの声があがっております。今年度は江古田の森でホタルの生息に関する研究がされています。そこで、区民の皆様のその思いにこたえるためにも、思い切って江古田の森公園のビオトープあたりを「ほたるの広場」と名づけて「ほたるの里構想」実現への姿勢を示してはいかがでしょうか、伺います。
 また、来年の夏に向けて、「ほたるの広場」と名づけたビオトープのあたりで「ホタルを楽しむ会」などを企画してはどうでしょうか、伺います。さらに、「ほたるの里構想」実現に向けての第一歩として、ホタルの飼育施設の設置を検討してはどうでしょうか、伺います。
 次に、アーティストの支援について伺います。
 中野区には多くのアーティストがいます。ミュージシャンやダンサー、そしてお笑いの関係者など、有望な若いアーティストたちが将来を夢見て日夜頑張っております。
 ことしの7月7日に江古田の森公園の芝生公園で区民ふれあいコンサートが開かれました。これは、地元の青年たちがこの公園でぜひコンサートをしたいとの思いから企画して行ったものです。田中区長も参加してくださいました。当日は300名を超える方が集いました。そのうち江古田の森の介護施設の入所者の方も130名ほどが車いすで参加してくださいました。感動のあまり泣いていらっしゃる入所者の方もおり、大成功の感動的なコンサートとなりました。アーティストたちの情熱と発想力が文化の向上やまちの活性化に影響力を持つと実感いたしました。
 こうしたアーティストを支援するためにも、また、区として文化・芸術のまちづくりを進めていく上で、まず大きな公園でコンサートやライブを開催していく必要があると思います。江古田の森公園に限らず、平和の森公園や紅葉山公園などで中野区がバックアップをする形で区民コンサートやライブを行ってはどうでしょうか、伺います。
 中野区には文化や芸術に関する相談窓口がありません。アーティストのための相談窓口を開設してはどうでしょうか、伺います。
 現在、人気上昇中の「東京ビタミン寄席」が芸能小劇場で行い、5チャンネルで放送されています。中野区はこの事業にはかかわっておりませんが、区としてももっと積極的にかかわり、寄席に限らずコンサートやライブについても、文化の薫るまちづくりのために、5チャンネルを活用されてはどうでしょうか、伺います。
 次に、アーティストとの意見交換について伺います。
 平成16年第2回定例会での岡本議員の質問で、中野区内の芸術家と区長との懇談会の開催についての提案がありました。その際、区長は、「区内の文化芸術家の方々と懇談をして意見交換をする機会を考えていきたい」と答弁されましたが、現在どのように進められているのか、伺います。
 次に、文化・芸術振興プログラムについて伺います。
 18年度中に作成するとのことでしたが、いまだに発表されていません。進捗状況と今後の取り組みについてお聞かせください。
 次に、役所内でのロビーコンサートについて伺います。
 平成15年の第2回定例会や平成16年の第2回定例会での我が会派の質問で、ロビーコンサートについてたびたび提案してまいりました。区として文化や芸術に触れる機会を積極的につくることは、文化の土壌をはぐくみ、まちづくりの活性化につながっていくと思います。区民への行政サービスの面からも実施すべきであると思いますが、いかがでしょうか、御見解を伺います。
 次に、10か年計画で学校の統廃合によって桃丘小学校は文化・芸術の活動拠点として活用されることになっております。区内の芸術家やアーティストの皆さんは大変興味を持って注目されています。具体的にどのように文化・芸術の拠点づくりを進められるのかを伺い、この項の質問を終わります。
 次に、自転車の交通対策について伺います。
 中野区での自転車事故の統計によれば、平成17年度の子どもの交通事故全体に対する自転車事故の割合は65%と非常に高くなっています。自転車事故対策として、子どもに対する自転車の交通安全講習会を小学校の一部の学年を対象に実施しておりますが、全学年に広げるべきであると思います。その際、講習会に検定方式を採用し、技能の段階に応じて、初級・中級・上級のランクアップを目指せるようにしてはいかがでしょうか。初級・中級・上級ごとにシールやワッペンを発行すれば、参加者は達成感を感じ、交通安全や交通マナーに対する意識も高まると思います。区の考えを伺います。
 また、高齢者の自転車事故もふえております。高齢者に対しても、町内会や友愛クラブなどに声かけをして、学校や高齢者会館を利用して実技指導を含めた講習会をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 次に、沼袋地下駐輪場の利用時間について伺います。
 現在、沼袋地下駐輪場の利用時間は午前6時30分から深夜午前零時までとなっています。しかし、西武新宿線沼袋駅の始発は午前4時46分、終電は午前0時58分となっていますので、始発・終電を利用する人は沼袋地下駐輪場を利用することはできません。一方、中野坂上や東中野の地下駐輪場の利用時間は午前4時30分から翌日の午前1時30分になっており、始発・終電を利用する方も駐輪場が利用できます。同じ区民として駐輪場を利用するのに、利用する時間に格差があるのは問題で、公平さに欠けると思います。ぜひ沼袋地下駐輪場も他の地下駐輪場と同様の利用時間にすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺って、この項の質問を終わります。
 次に、安全・安心のまちづくりについて伺います。
 中野区の犯罪発生件数は減少傾向にあるものの、平成17年度は5,958件と1日平均16件とかなりの件数に上っています。また、町丁別犯罪発生件数を見ると、地域によっては増加しているところもあり、さらなる対策を講じる必要があります。
 中野区において、警察OBの方と職員とで安全パトロールカーによる巡回、また、PTAや町会・自治会による自主防犯活動の支援をすることで対策を行っていますが、さらに積極的な対策を行うことで空き巣などの犯罪行為を未然に防ぐことになると思います。
 こうした犯罪の抑止効果として効力を上げている一つに、杉並区で実施している無料防犯診断があります。長年警察官として培ってきた経験や知識を地域の防犯に役立たせようと、警察OBで結成された区民パトロール隊のメンバーが巡回のさなか、一戸建て住宅やマンションを訪ねて、専門的な観点から診断するものです。例えば玄関や窓の構造、塀や植栽の状況などから診断をして、防犯上のアドバイスを行います。日ごろのパトロールの際に防犯上問題があると思われる家を見つけた場合は、こちらから積極的に声をかけ、防犯診断を実施するようにしています。中野区においても、安全パトロールをしてくださっている警察OBの方が防犯アドバイザーとなって、防犯に対するアドバイスをしてくれる仕組みをつくってはいかがでしょうか、お考えを伺います。
 また、中野区において、防犯対策の一つとして自主防犯団体によるパトロールがあります。151の防犯パトロール団体が登録されており、地域の安全・安心のために積極的に活動を続けられております。防犯のさらなる抑止効果を高めるために、防犯講習会を開催する必要があると思います。自主防犯団体のパトロール活動中での危険の回避を含めて、専門的な知識や経験のある警察OBの方に防犯講習会をお願いして実施してはいかがでしょうか、伺います。
 また、小・中学生をねらった犯罪が増加傾向にある中、登下校での児童・生徒の安全対策に力を注がなければなりません。中野区では、学校の統廃合により防犯活動の範囲の拡大が深刻な問題となってまいります。新たな通学路の設定に伴い、危険箇所の設定などの安全対策を講じる必要があると思いますが、区の考えを伺って、この項の質問を終わります。
 最後に、成年後見人制度の充実について伺います。
 認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が十分でない人を支援するため、後見人を選んで契約などを代行する「成年後見人制度」の申立件数が急激に伸びています。2006年度は全国の家庭裁判所に3万2,000件あまりの申し立てがあり、前年度の1.5倍にふえています。
 成年後見人制度は、2000年度より国の制度として開始され、高齢者や障害者などの権利保護のために、本人や親族の申し立てで後見人を選ぶもので、その内訳は、親や子の親族が8割、それ以外は弁護士や司法書士といった法律の専門家が多くなっています。高齢化が進む中、身寄りのない高齢者が対象となる場合も増加しつつあります。後見人のニーズが高まってきている現状を踏まえ、独自に後見人の養成に力を入れてきている自治体もあります。
 世田谷区では、昨年より法律専門家以外の区民向けに養成研修を実施して、19名の修了者を出し、そのうち1名が家庭裁判所から認定を受けました。これはボランティアの立場として後見人を養成する講座です。中野区においても、一般区民向けの後見人の養成講座を実施して、成年後見人制度の充実を図るべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 後見人が親族以外の場合には、低所得の高齢者や身体障害者にとっては、報酬料が決して安いとは言えず、経済的にかなりの負担を強いられる人が現実におります。低所得者などへの負担軽減のための報酬料の助成制度を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか、区の見解をお聞きします。
 中野区で成年後見人制度を利用している方は非常に少ないと聞いておりますが、今現在、何名ぐらいの方がこの制度を利用されているのでしょうか、伺います。
 高齢化社会が進む中、ますますこの制度の必要性は高まっていますが、利用者が少ないのは、この制度の周知が徹底されていないのではないでしょうか。区として成年後見人制度のPRをもっと積極的にすべきと考えますが、いかがでしょうか。例えば区報やその他の広報物で窓口のお知らせや、この制度を利用されたときのさまざまなケースを紹介したりする成年後見人制度の特集を組むとか、成年後見人制度に関する講習会を区役所や地域センターで実施するなど考えてみてはいかがでしょうか。このことを伺って、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました(拍手)
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 南議員の御質問にお答えいたします。
 まず、水害対策に関連して、妙正寺川の環七での取水口の監視カメラの映像を配信するべきではないかという御質問でありました。現在の監視カメラは取水施設工事現場内だけの仮設カメラでありまして、送信ルートには接続されていないということであります。本年度の末には監視カメラが本設されると聞いているところであります。
 この河川情報の公開について、東京都としては、河川施設の運用を主たる目的としているということとか、それから、映像に含まれる個人情報の取り扱い、監視カメラに通行人の方が映るとかというようなことだろうと思うんですけれども……(「川の中に何で通行人が映るんですか」と呼ぶ者あり)川だけじゃなくて、部分的に外側の歩道の部分も映るというようなことがあるように、東京都の方では言っているように聞いております。そういったことから、原則非公開というふうに都ではしているようであります。区といたしましては、そういった条件をきちんと整理した上で公開をしていくべきではないかということで、東京都と調整を行っていきたいと、こう思っております。
 それから、東京都の神田川水系の水位予測システムについての御質問がありました。神田川水系というのは、最終的に神田川に結びついていく一連の川の流れのことを指しておりますので、妙正寺川も神田川水系に含まれております。したがいまして、この水位予測システムが区内では大変有用になるということであります。東京都ではこの水位予測システムの情報を区や市に今後提供していきたいということとしておりますので、区といたしましては、この情報をもとに、事前避難・誘導の判断材料として活用していきたいと、こう考えております。
 それから、区内を流れる河川の上流域での水位情報、雨量等を把握して提供してはいかがかということであります。神田川や妙正寺川の上流域の雨量、水位情報につきましては、現在、河川情報システムというものにおいて把握をしているところです。上流域での雨量、水位情報を区民にどう提供していくかということにつきまして、ホームページの活用とともに、Lウインドウについても、よりわかりやすく、また、効果の高い情報が提供できるよう、改善に取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
 それから、警報が発令されたときに、高齢者の方等へホットラインのようなものを開設して個別に情報提供してはいかがかということであります。災害情報というのは、基本的に速やかに一斉にどなたにも同じように伝達されるということがまず必要というようなことでありまして、個別に電話によって情報提供していくということになりますと、かなりな手間、あるいはかなりな体制が必要となってくるというようなこともあります。そういう意味で大変難しいという面はあるのではありますが、御質問にもありましたように、どういうところで水害が起きているのかとか、過去に被害に遭った場所とかといったようなことについては、把握が可能なことでありますので、個別の電話による情報の伝達、こうしたものを可能とするような方法がないのかどうか、この辺について検討していきたいというふうに思っております。
 それから、緊急避難所を開設した場合、事前に避難・誘導するための庁有車の活用も考えるべきだという御質問もありました。庁有車の台数というものもまた限りがあるわけでありますけれども、災害時には、区内の要所要所に地域内広報や地域内の状況を巡視するための庁有車が動いているという状況でもありますので、これらの車をどういうふうに活用できるのかということについて、検討していきたい。臨機応変な対応をしていきたいと、こういうふうに思っております。
 それから、中野区の現在の直下型地震の被害想定というものが、新潟県の柏崎での実例とかなり食い違っているのではないかというような御質問もありました。中野区で現在発表しておりますのは、平成9年に公表されました直下型地震の被害想定でありまして、これはそれぞれの関係機関が調査研究して算定した、その数字を掲載しているわけであります。新潟県の状況と都内とでは、施設設備あるいは液状化の状況など違いもあるわけでありまして、必ずしも同程度の地震だから同じ被害になるとは限らないというふうに考えております。
 なお、平成18年5月に首都直下型地震の被害想定が改定されております。新たな被害想定の数値について、ホームページに早急に反映していきたいと、こう思っております。
 それから、木造住宅耐震診断事業の啓発ということであります。木造住宅耐震診断事業の啓発活動としては、メールでの耐震相談、これは既に実施しているところであります。ホームページを活用して、区民がみずから簡易耐震の評価ができるというような仕組みについては、御提案のあったところなので検討していきたいというふうに思っております。
 それから、災害に遭った場合に発生するごみの集積所等の対応であります。災害時に排出されるごみについては、収集可能な公有地を利用して、臨時集積所とする計画となっております。罹災した場合のごみ処理にかかわる経費については、区の負担とするということで考えております。家電ごみについても同じように区が負担することにしているということであります。
 それから、ボランティアの本部の設置についてであります。被災時には多くのボランティアが集まるといった場合も想定されるわけであります。そうした場合のボランティア本部の設置につきまして、事務局的にボランティアの動きをコントロールするのが中野区社会福祉協議会の役割となっておりますので、中野区社会福祉協議会とよく協議をして、区役所にも近く、ボランティアの方も動きやすいというような場所を設定してまいりたいというふうに思っております。
 それから、ホタルについての質問であります。江古田の森公園で現在、ビオトープとする予定になっている池の付近と、ここで飼育に向けて水質や地質の調査を行っている段階であります。仮に飼育が可能だというふうになった場合でも、区としてホタルを飼育したり管理するというところまでは、私はなかなか難しいのではないかというふうに思っておりまして、ぜひこれについては、地域などの区民の皆さんが飼育や管理等の体制を確立していただくということを前提に、ホタルの施設の設置等についても検討していきたいと、このように考えているところであります。
 それから、区内のアーティストの支援、文化・芸術の発信についてという御質問がありました。区が主催してコンサート等をするかということになりますと、基本的に文化・芸術は、区民の自由な発想と活動から生み出されるものということでありまして、コンサートやイベント等について、区民の側からよい企画があれば、区も共催などの形で関与したり支援するといったようなことも検討していくべきかなというふうに考えております。
 それから、アーティスト、芸術家の皆さんと私が懇談をする場ということでありますが、中野のまちの活力や魅力をつくり出していく、そういう中での一つの情報や、あるいはヒントをいただく、また、そのことから取り組みの広がりをつくり出す、そういった位置付けで行うべきというふうに考えておりまして、まちの活力や魅力を生み出す、そういった取り組みの企画をしていく中で位置付けて行っていきたいと、このように考えているところであります。
 それから、区役所のロビーでのコンサートについてであります。これについては、開催に向けて、引き続き検討させていただきたいと思っております。
 それから、桃丘小学校の文化・芸術活動の拠点としてのあり方についてであります。桃丘小学校の跡地では、アーティストでありますとか、さまざまな才能を持った方たちの創作活動などによって、まちのにぎわいを生み出したり、あるいは新しい産業の活力につなげていく、そういった場として整備をしていきたいというふうに考えております。
 安心・安全のまちづくりに関連いたしまして、防犯診断等の御質問がありました。防犯対策については、区内の犯罪で各区民の努力によって発生抑制の効果が期待できるものとしては、空き巣、ピッキング等の侵入盗対策があります。その減少を図るために、防犯診断など何らかの取り組みを検討していきたい、こう思っております。
 それから、防犯パトロール団体への講習会等についてであります。現在も防犯パトロール団体の交流会などの場におきまして、講習会や情報交換会等を行っているところであります。今後とも警察との連携、協力によりまして、講習会等の実施をしていきたいと思っております。
 それから、学校の統合によります通学エリアの拡大などに対応した通学時の安全対策についての御質問もありました。通学時の安全確保につきましては、安全な通学路の指定でありますとか、通学方法のあり方などについて、関係機関などとも調整を図りながら検討していきたいというふうに思っております。
 私からは、以上です。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 私からは、文化・芸術振興プログラムの検討状況につきましてお答えいたします。
 文化・芸術振興プログラムの策定に当たりまして、平成18年1月に文化・芸術に関する懇談会報告を受けました。この報告の内容でございますが、文化・芸術を産業振興や地域の活性化と結びつけるというものでございました。こうした経過から、区といたしまして、検討の中心を文化・芸術を素材とした今後の中野のまちづくりといたしまして、中野のまちの魅力の発信に向けたさまざまな施策の検討を進めているところでございます。
 一方、区民の日常生活への文化・芸術の浸透や地域の伝統文化の保存と継承など、本来の文化・芸術振興に関する具体策につきましては、教育委員会といたしまして、平成20年度の策定を目途に検討を始めたところでございます。
    〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、自転車の交通対策につきまして、この中でまず子ども向けの交通安全講習会についてでございます。区内小学校での交通安全講習会につきましては、PTAを中心に警察や自転車商組合の協力のもとで開催しているところでございます。現在3・4年生を対象とした講習会が多いところでございますが、学校によりましては、全学年を対象としているところもございます。この講習内容につきましては、各PTAと所轄警察署が協議を行い、それぞれ工夫を凝らし、開催しているところでございます。区といたしましては、できるだけ多くの参加が得られるよう支援をしてまいりたいと、こう考えてございます。
 次に、高齢者向けの交通安全講習会についてでございます。今年度の高齢者向けの交通安全講習会は中野、野方、各警察署の主催で区内各地域におきまして、現在まで10回開催をしております。特に高齢者の自転車に関連いたしました事故が増加していることにかんがみまして、警察でも事故防止に向けて実技指導を含めました講習内容に力を入れているところでございます。実技指導を行う会場等、条件も必要なこともございまして、高齢者会館に限らず、多くの高齢者が参加しやすい講習会の開催について、警察と協議し、区といたしましても、協力をしてまいりたいと考えております。
 それから、沼袋地下自転車駐車場の利用時間についてでございますが、開設時間を延長する方向で検討しているところでございます。
 以上でございます。
    〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 私からは、成年後見制度についてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、成年後見制度のPRについてでございますが、この制度のパンフレットの窓口の配置、また、ホームページなどでお知らせをしているところでございます。そのほか、社会福祉協議会の中にアシストなかのという権利擁護センターを設置しているところでございますが、ここに委託をいたしまして、地域センターでの説明会や無料の法律相談会などを行っているところでございます。
 また、この制度を利用している区民はどのぐらいいるのかというお尋ねでございます。区として成年後見制度を利用している区民がどれだけいるかという全体の数字は把握してございません。ただ、この制度、基本的には本人や家族の申し立てによるわけでございますが、身寄りがないなど特別な場合につきましては、区長が申し立てるという制度がございます。この仕組みを使いまして、平成18年度は9件の申し立てを行っております。
 この制度の拡充についてのお尋ねがございました。この成年後見制度をより一層利用しやすくするため、法律や福祉などの関係団体からの参加を得て、成年後見制度推進機関検討委員会を設置いたします。そこで、後見人等へのサポートのあり方や対象者本人への支援策等について検討いたします。
○議長(市川みのる) 以上で、南かつひこ議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 かせ 次郎
 1 警大等跡地と中野駅周辺整備計画について
 2 仲町小・桃丘小・桃三小の統合に係る諸問題について
 3 震災対策について
 4 リフト付福祉タクシーについて
 5 丸井本店の建て替え問題について
 6 その他

○議長(市川みのる) 次に、かせ次郎議員。
      〔かせ次郎議員登壇〕
○31番(かせ次郎) 2007年区議会第3回定例会に当たりまして、日本共産党議員団の立場から一般質問いたします。
 まず最初に、警大等跡地と中野駅周辺整備計画について伺います。
 まず、警大跡地等の土地処分についてでございます。
 5月27日の大学建設用地の入札と6月27日の警大跡地の住宅と商業・業務用地の一般競争入札で国の売却先が決まりました。現在建設中の警察病院の西側については、応募者ゼロで売れ残りましたが、すぐ南側は平成帝京大学、その南側は明治大学が落札しました。問題なのは商業・業務用地で、囲町公園を含む3.5ヘクタールの土地が1,369億円で落札されたことです。何と1平方メートル当たり391万円で、中野区役所南側路線価100万円の約4倍という高値です。
 杉並区で建設予定の特養ホームの用地費は、1平方メートル当たり約75万円です。中野区同様、警察病院が取得した1平方メートル当たり50万円を見込んでいましたが、その1.5倍ということになります。中野区では、今年度予算で警大跡地の都市計画道路と中央部の防災公園用地の取得費と86億円を計上していますが、その価格設定の根拠は崩れました。少なく見積もっても、その1.5倍の129億円になるのではないでしょうか。道路・公園用地は幾らになるのか、改めて伺います。
 次に、開発者協力金について伺います。
 道路や公園などの整備に税金は使わない、利益を受ける開発者に負担させるとする開発者負担の原則は、中野区が土地を取得し整備することになり、既に破綻しています。区は開発者から開発協力金を徴収するから、開発者負担の原則は変わらないとしています。この開発協力金は、開発事業者から任意の寄附金で中野区まちづくり基金に積み立てられるもので、中野駅周辺一帯の再開発に充てられることになります。これで「開発者負担の原則」などとは言えません。
 「中野区まちづくり基金として積み立てる中野駅周辺地区都市基盤施設等整備に係る開発協力金の運用に関する要綱」では、特に著しい利益を受ける開発事業者等から開発協力金を求めるとしています。警察病院や大学などが著しい利益を受ける開発事業者に当たるのでしょうか。また、区長は、開発に先立って協議し、協定を締結することになっていますが、開発協力金は負担しないと協議が不調になった場合にはどうなるのかを伺います。
 一方、開発者に協力を求める見返りに、建築条件の緩和など一層の利益を保障するということにならないでしょうか。特に空前の高値で落札された民間の商業・業務・住宅地域については、その値段に見合った地区計画変更を求めてきます。この開発協力金が超高層ビルのまちづくりをあおり立てることにはならないでしょうか。この際に、地域住環境に配慮し、地区内の最高高度規制をすべきだと思いますが、いかがでしょうか、あわせて伺います。
 次に、まちづくり協議会について伺います。
 再開発等促進区によるまちづくりは、公開空地の提供や緑化、住宅供給など当該区域や周辺市街地に貢献すれば、指定容積率に評価容積率を上乗せできる仕組みです。まちづくり協議会は開発者と行政が地区計画やガイドラインに沿って具体化するために設置されるといっても、結局、地権者の権利を調整する場になるのではないでしょうか。
 3月に都が決定した「警察大学校等跡地に係る地区計画」では、将来見直すことを想定した指定容積率を大学用地の区域1は300%、民間住宅地域の区域5は500%、区域4を400%と指定していますが、本当に守られるのか、最高高度をNTTドコモビルの110メートルとする制限が守られるのかも疑問です。
 まちづくり協議会での情報を公開し、近隣住民の意向が地区計画の見直しに反映できる仕組みをつくるべきです。見解を伺います。
 次に、中央中学校と第九中学校の統合新校建設問題について伺います。
 2012年4月には区立第九中学校と中央中学校の統合新校が開校、仮校舎として2年間は現在の第九中学校校舎を利用し、その間に現在の中央中学校用地を拡張し、2014年には新校校舎が完成する予定です。もともとは都市計画道路に面した用地を取得し、中央部の公園と一帯となった防災と環境に配慮した計画でしたが、南側の一等地を警察庁の宿舎用地として押さえられてしまいました。学校関係者や区民からは、「すぐ南側に高い住宅が建設されれば、校庭は日影になり、ビル風やプライバシーの問題など教育環境が悪くなる。また、緊急時の避難路を遮断するなど、一時避難場所としての機能からも問題だ」との指摘がされています。警察庁職員宿舎は囲町の北側に隣接されていたもので、道路線の整備のために移転させたと説明していますが、区民から見れば割り込んできたと言わざるを得ません。しかも、この宿舎は廃止が決定され、いまだ使途が明らかにされていません。
 教育環境と公園と一体となった学校整備のため、この警察庁宿舎用地の用地取得に努めるべきです。見解を求めます。
 次に、北口広場等整備について伺います。
 中央中学校用地に統合新校の校舎が完成した後、中野一丁目の第九中学校跡地には中野体育館が移転改築され、現在の体育館用地は拡張されて、中野区役所が移転する予定になっています。一方、中野サンプラザは2015年には運営の見直しが図られることになります。まちづくりガイドラインでは、中野サンプラザ用地と区役所用地は一体とした開発が行われ、中野駅周辺再開発の起爆剤として提供されるとしています。警大跡地の再開発地域につながる基点として、中野サンプラザと区役所用地を提供し、民間による開発計画に提供する。そのために北口広場の立体化と中野駅の南北通路の整備などの計画がメジロ押しになっています。
 この一連の開発計画でどれだけの経費がかかるのでしょうか。建設委員会の答弁では、北口広場と中野駅の南北自由通路の建設費だけでも200億円はかかると試算しています。土地所有費なども含め、総額でどれほどの開発経費を見込むのかを伺い、次の項に移ります。
 2番目に、仲町小・桃丘小・桃三小の統合に係る諸問題について伺います。
 来年3月31日をもって桃園第三小学校、仲町小学校及び桃丘小学校は廃止され、桃花小学校が新設、また、第六中学校及び第十一中学校が廃止となり、緑野中学校が新設されることになります。
 仲町小学校のPTAやOB、地域住民からは計画の見直しを求める陳情も出され、議会でも厳しい論戦が戦わされました。陳情者は、「小規模校だからこそ先生と子どもたちが担任を超えて知り合い、学年を超えた交流や地域との交流も自然にできる。小規模校のよさをなぜ認めないのか」と迫っていました。このような声を踏みにじり、計画は進められ、来年度から前期再編計画が実施されることになりましたが、学校統廃合にかかわるさまざまな問題が噴出しております。
 まず、通学区域の緩和の問題です。
 再編計画の決定に伴い、05年12月、「指定校変更・区域外就学に関する基準」が緩和されました。統合新校の通学区域に居住していて、対象になる学校を希望する場合や通学距離が近い場合、あるいは交通の安全上などの問題で指定校を変更できるというものです。保護者にしてみれば、「小さな子どもを遠い桃花小学校に通わせるよりも、近くの谷戸小学校に通わせた方が安心だ」「どうせ転校させるなら最初から新校になる学校に入学させたい」と思うのは当然です。
 この通学区域の緩和により、今年度の新入学生は仲町小学校も桃丘小学校も5人しかいませんでした。そのために、学校と地域が協力して取り組んできた子ども会活動やサマーステイ活動にも支障を来しています。しかも、今後、中学校の再編計画で第九中学校もなくなり、通学区域が変更され、小学校では同じ学校に通いながら、中学校では警大跡地の統合新校と第十中学校に分断されることになります。このようなことで子どもたちの友情や連帯が育つでしょうか。地域の教育力がはぐくまれるでしょうか。教育委員会の見解を求めます。
 次に、統合新校の改修問題について伺います。
 来年4月には桃園第三小学校施設が統合新校の桃花小学校となります。ことしの夏には、昨年に引き続き改修工事が行われましたが、今後、東側校舎のA棟と体育館の解体、建てかえ工事が計画されています。新しい体育館には特別支援学級や学童クラブ、キッズプラザ、防災備蓄倉庫を併設する予定で、今年度中には基本計画、基本設計が行われ、08年から3年間のうちに解体工事や建築工事が行われ、2010年には開設の予定だと聞いています。この間、何よりも大切なことは、良好な教育環境を維持することと安全の問題です。
 校舎改修については、夏休みを利用して実施してきましたが、体育館の改築工事は数年を通しての工事と聞いています。子どもたちが通学している中での工事となりますから、工事車両や機材で校庭が狭くなり、騒音や振動などが心配です。どのような対応をするのかを伺います。
 また、近隣住民への配慮も欠かせません。解体工事から始まり、一連の建築工事の過程で、地域住民の理解と協力を求める必要があります。どのように対応するのか、あわせてお聞きいたします。
 次に、工事期間中の体育館の問題です。
 工事期間中の体育館の使用については、桃丘小学校の体育館を使用することになります。新校から桃丘小学校体育館までは、子どもの足で15分はかかります。そのために体育の授業を連続2時間にするなどの工夫を考えていると聞いています。
 しかし、晴れの日ばかりではありません。雨の日はどうするのでしょうか。また、児童を安全に移動させるためには、複数の引率者が必要です。この際、教職員の配置をすべきと思いますが、いかがでしょうか、お聞きします。
 次に、通学路の安全策について伺います。
 仲町小学校や桃丘小学校区からの通学は、距離も長く、中野通りや大久保通りなどの幹線道路を越えなければなりません。中野警察などとも協議して通学路を指定する、新入学時には集団登校するなどの検討がされているようですが、大人の目でしっかりと見守ることが必要です。この際、常時交通指導員を配置すべきです。見解を求めます。
 次に、仲町小学校の跡地問題について伺います。
 仲町小学校は、ことし11月には開校70周年記念事業を最後に、今年度をもって廃校となります。地域住民からは、たとえ廃校となっても、子育てや地域交流の場、防災拠点としての施設として残してほしいという強い要望があります。
 8月20日、仲町小学校で開かれた地域説明会では、「これまであった仲町ホールのような、地域に開放された施設を残してほしい」「引き続き避難場所と防災拠点としての機能を残してほしい」「体育館や校庭を開放して住民が利用できるようにしてほしい」といった要望が出ていました。こういった要望にどうこたえるのか、見解を求めます。
 次に、桃丘小学校の跡地問題について伺います。
 今年度をもって桃が丘児童館と桃丘小学校が廃止され、地域に子どもの居場所がなくなってしまう。小学校跡地に子どもの居場所と地域コミュニティの場を確保してほしいという要望が中野三丁目住民から出ています。これまでは、児童館でもちつき大会や焼き芋会などが行われ、子どもたちを通して地域交流の場となってきました。小学校は一時避難場所に指定され、地域防災活動の拠点ともなっていました。こうした大切な施設がなくなり、地域の皆さんが不安になるのは当然です。廃校後の施設利用についても、保育園と学童クラブの仮施設になる以外、具体的には示されていません。
 中野区は、「若手芸術家や起業家のための施設などに使用する」と言ってきましたが、教育施設用地を民間企業に開放するためには、用途地区変更の手続が必要という東京都の指摘があり、跡地利用計画の作成が求められていると聞いています。この際、地域の皆さんの要望を受けとめ、恒久的な子ども施設や地域コミュニティの場、また、防災拠点としての機能を整備すべきです。見解を求めます。
 3番目に、震災対策について伺います。
 3月15日には能登半島沖地震、7月16日には新潟県中越沖地震と大きな地震が相次いでいます。中越沖地震では、柏崎市などで家屋倒壊などによる死者11名、負傷者1,834名、全半壊家屋は1,799棟の被害を出しています。死亡者のほとんどが高齢者であり、家屋の倒壊によるものです。
 そこで、木造住宅の簡易診断、いわゆる「ほどほど耐震改修工事助成」と家具転倒防止取りつけ金具の助成について伺います。
 平成16年から18年度末現在で、簡易耐震診断を実施した1,163件のうち、診断結果1.0未満が1,041件、89%もあるのに、補強工事に結びついたものは108件、わずか9%にしかすぎません。区長は、耐震改修工事助成を実施している区よりも成果を上げていると言っていますが、これでは地震による家屋倒壊から区民の命を守ることはできません。耐震診断が耐震工事に結びつかないのは、耐震評価1.0以上としていることと、補強設計費及び工事管理費の一部を助成することになりましたが、改修工事本体への助成がなく、高額の費用が必要になるからです。
 我が党議員団は、耐力甲板で壁の補強をする、一部屋だけでも強固な改修をするなど、少ない経費で命だけは守られる程度の、いわゆる「ほどほど耐震改修工事」を提案し、助成制度をつくるよう提案してきました。また、我が党の提案が実り、家具の転倒防止助成は実現したものの、転倒防止金具本体は自己負担になっています。家具転倒防止助成でも3年間に158件でしかありません。甚大な震災被害の復興費を考えれば、耐震改修工事や家具転倒防止金具の助成はわずかなものです。木造住宅の耐震改修を促進するため、「ほどほど耐震改修工事助成」と家具転倒防止取りつけ金具の助成に踏み出すべきです。答弁を求めます。
 次に、避難場所について伺います。
 東京都は、区役所一帯を10万人の広域避難場所と指定していますが、これで間に合うでしょうか。中野駅周辺に超高層ビルを林立させ、しかも、中野駅の乗降客は10万人の増加が見込まれています。05年3月の想定では、帰宅困難者は3万7,000人でした。ところが、07年、都が行った「首都直下型地震による東京の被害想定報告書」によれば、電車が不通になって駅に滞留する人口は18時の地震発生時で2万人を超えることになり、駅周辺は大変な混乱をきたすことになります。東京都と協議して、広域避難場所の見直しをすべきです。答弁を求めます。
 さて、学校等の一時避難場所についてです。
 区内の小・中学校は一時避難場所に指定され、防災備蓄倉庫や避難所備蓄倉庫となっています。それぞれの施設には収容人員も定められています。現在、区立小・中学校の統廃合計画が進められていますが、学校跡地については、これまでの避難場所としての機能は継続すべきです。見解を求めます。
 柏崎の避難所で何に困っているかを尋ねたそうです。まずは、「避難所にはプライバシーがない。せめてついたてで仕切ってほしい」「板敷きの体育館に毛布で寝るのは疲れがとれない。布団も支給してほしい」「クーラーがなく暑くてたまらない」といった要望が多く出されたそうです。避難所には最も長い人で1カ月の滞在でした。一度避難所に収容されれば、長期にわたる生活の場になります。
 そこで、伺います。避難所の備蓄品としてついたてをふやすこと、布団が無理だとすれば、せめて簡易マットなどを加えること、さらに学校教育施設の充実の一環として、体育館にクーラーを設置すべきだと思いますが、見解を求めます。
 4番目に、リフトつき福祉タクシーについて伺います。
 車いす等を使用する歩行困難の方の社会生活の利便を図るため、利用券方式の福祉タクシーが実施されてきました。福祉タクシー券には車いす券とストレッチャー券の2種類があり、どちらかを選択できます。昨年度までは車いす券が月4枚、ストレッチャー券は1枚でしたが、車いす券は2,585枚で少なくとも延べ650人の方が利用し、ストレッチャー券は86枚で86人の方が利用したということになります。また、今年度からは福祉タクシー券の支給枚数も、車いす券が8枚、ストレッチャー券が2枚に拡大され、利用者から大変喜ばれています。
 この制度が利用できるのは、下肢・体幹、移動障害1から3級、視覚障害1・2級、上肢障害1級、内部障害1・2級の障害者手帳を持っている方、それと、愛の手帳1・2級を持っている方に限られています。移動障害ということであるならば、高齢のために歩行困難になった方でも同様です。練馬区では、65歳以上の介護保険3から5に認定され、外出するときに車いすなどでしか移動できない方にもリフトつきタクシーの利用を拡大しています。中野区でも福祉タクシーを拡大し、歩行困難な要介護認定者にも適用できるようにすべきです。答弁を求めます。
 次に、丸井本店の建てかえの問題について伺います。
 8月26日、丸井本店が閉店し、中野南口駅前のシンボル的な百貨店が70年の幕を閉じました。地元商店街や区民からは、跡地がどうなるのかと強い関心を持っています。
 8月24日、中野サンプラザで丸井本店の解体工事の住民説明会が行われました。丸井の建物は傾斜地で複雑な地形に建っており、隣接地との境も狭いため、解体工事も難工事となります。しかし、今回の説明は地上部解体ということで、問題の多い地下部の解体については説明がありませんでした。丸井本店の西側地面は店舗の2階に当たります。隣接した建物は最も狭いところで四、五十センチしかなく、地下や基礎部の解体では地盤沈下や振動・騒音障害などさまざまな問題が心配されます。
 まだ地域協議は不十分です。丸井本店と施工事業者に住民の不安を取り除くために、重ねて説明会を開くなど、区は対応すべきです。見解を求めます。
 間もなく解体工事が始まります。歩行者安全の確保、景観や環境、交通への影響を最小限に押さえることは重要な問題です。区としてしっかりとした対応をすべきです。見解を求めます。
 以上で、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の御質問にお答えいたします。
 警大等跡地と中野駅周辺整備計画について、公園道路の用地取得価格についての御質問がありました。警察大学校等跡地の都市計画道路、公園の用地取得に関しましては、財務省に売払申請書を提出したところであります。価格につきましては、今後行われる鑑定評価の結果によって決定されるものでありまして、現時点では未定であります。
 開発協力金についてであります。開発協力金は、東京警察病院の事業主体であります財団法人自警会に対しても、他の事業者と同様に協力をお願いしていきたいと考えております。この開発協力金の趣旨については、各事業者に御理解いただけるものと考えております。
 また、建築上の諸条件、これは東京都再開発等促進区を定める地区計画運用基準に基づいて決めていくものでありまして、開発協力金と関係するというものではありません。
 まちづくり協議会についての御質問もありました。警察大学校等跡地地区の開発協議会は、まちづくりの課題に開発事業者が一体的に対応していくため、お互いに協力しながら計画を調整していく場と位置付けているわけであります。その協議内容の公開や近隣住民の意向の反映等に関しましては、協議会での検討、調整結果をもとに、対応を図っていきたいと考えております。
 それから、統合新校敷地南側の国の宿舎用地についての御質問もありました。警察大学校等跡地のうち、今回処分されないことになっております統合新中学校予定地の南側の国有地に関しましては、現在のところ、国の活用計画や処分計画等、全く未定であると聞いているところです。処分されるといった場合には、区としてもどのような活用が図れるのか、検討していきたいと思っております。
 区役所、サンプラザ、北口広場等の整備費用についての御質問もありました。区役所やサンプラザの再整備計画等の内容を検討していない現時点において、費用総額を想定することは難しいと考えております。
 それから、統合に先立つ指定校変更によって、子ども会活動などに支障が出ているといったような御質問でありました。地域の健全育成活動ということで、私の方からお答え申し上げております。
 子ども会活動などの健全育成活動は、地域を中心に行われているものでありまして、学校再編によって、必ずしも大きな影響が生じるということではないと考えております。問題があれば個別に対応していきたいというふうに思っております。今後とも地域住民の方々には、健全育成の活動などを通して子どもたちを守り、育てていくとともに、学校運営にも御協力をいただくことが必要だと考えているところであります。
 それから、仲町小学校の跡地の問題についてであります。仲町小学校跡に開設する施設については、地域住民や関係団体等のふれあいや交流スペースを確保し、地域活動にも活用できるよう、施設内における配置や、あるいは利用方法などの面での検討をしていきたいと考えております。防災機能についても、地域の防災拠点としての機能を確保していきたいと考えております。
 それから、桃丘小跡地活用における産業関連施設等の整備についての御質問もありました。桃丘小学校跡地の活用については、中野の新しい顔づくりとして、駅周辺の再開発の考え方に沿って考えていきたいということであります。新しい中野をつくる一つの核として、新しい産業施設、文化・芸術の活動拠点と位置付けているところでありまして、コミュニティ活動への便宜や、あるいは地域の防災施設としての一部活用なども視野に入れながら考えていきたいということにしております。
 それから、木造住宅の簡易改修助成や家具転倒防止の取りつけ金具助成についての御質問もありました。資産活用型耐震改修助成制度では、簡易な耐震改修についても助成できることになっているわけであります。この制度について、利用しやすい制度にしていくために、現在見直しをしているところであります。家具転倒防止金具の代金については、比較的安価で個人負担の範囲内であると考えております。それぞれのお宅によりまして、お持ちの家具の大きさや数などもさまざまに違っております。そうしたことから、区民の負担を求めることとしているところであります。
 それから、学校統廃合後の避難所機能維持についてという御質問がありました。学校再編後の施設機能のうち、避難所としての機能については、避難所の維持をするか、あるいは避難所指定の再編などを行うのか、地域の事情をよく見ながら、個別に検討しているところであります。
 それから、間仕切りボードなどの備蓄物資の充実をするべきでないかという御質問であります。間仕切りボードにつきましては、各避難所の更衣や授乳、あるいは病弱者等に対応できる数を想定して配置しているところであります。体育館スペースや全体としての利用勝手などから、現状程度の配置が適当であるというふうに考えております。
 学校体育館にクーラーを設置することについてですが、学校体育館に冷暖房設備を導入することについては、大変経費もかかることでもありますので、学校の教育活動との関連も含め、必要性を見きわめていきたいと考えております。
 私の方からは、以上です。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 桃花小学校の体育館改築工事についてお答えいたします。
 体育館の改築工事に当たりましては、工事時期や工事方法など、学校運営や近隣の環境に極力支障をきたさないよう検討していきたいと思います。また、体育の授業内容によりまして、体育館を使用することとなりますけれども、雨天の場合には、保健の授業や他の教科等との差しかえなど、学校が工夫して対応していきたいと考えております。
 また、桃丘小学校の方へ移動の際の引率のための教員の加配ということは考えておりませんが、安全につきましては、学校全体として協力体制をとるなど、十分に配慮してまいりたいと思います。
 それから、通学の安全対策につきまして、お答えいたします。通学の安全確保につきましては、安全な通学路の指定や通学方法のあり方などにつきまして、関係機関とも十分調整を図りながら検討してまいります。
    〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) リフトつきタクシーについて、介護保険の対象にというお尋ねでございます。介護保険制度は、要介護状態となっても、可能な限り居宅等で自立した日常生活を営むことを目的としております。このため、タクシーを利用した外出というようなものは、介護保険の給付の対象としてはなじまないというように考えております。したがいまして、リフトつき福祉タクシーの利用を一般的に給付の対象とする考えは持っておりません。
 なお、現在、デイサービス利用時の施設の送迎は介護保険の対象となっておりますし、また、ショートステイを利用する場合につきましては、施設が送迎を行った場合は介護報酬に加算されます。利用者個人がリフトつきタクシー等を利用した場合は、片道2,500円以上の場合に区の特別給付の対象としております。
    〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、丸井本店の建てかえ問題につきまして、お答えを申し上げたいと思います。
 まず、解体工事に係る説明会についてでございますが、これは丸井みずからの責任におきまして開催したものでございまして、今後の対応につきましても、丸井が判断していくべきものと考えております。
 次に、解体工事に係る区の対応でございますが、丸井本店の解体工事については、他の解体工事などと同様に、丸井みずからの責任において、事前に区及び関係機関などに必要な届け出あるいは申請を行うものでございます。区及び関係機関はそれぞれの届け出や申請に基づきまして、適正に工事が行われているか、監視・指導をしていくこととなるものでございます。
 以上でございます。
      〔かせ次郎議員登壇〕
○31番(かせ次郎) 再質問させていただきます。
 何点かあるんですけれども、時間の関係から2点だけで。
 1点は、学校統廃合の関係で、交通上の安全問題なんですが、これについては、子どもたちの立場から、もっとしっかりとした答弁を期待していたわけですけれども、安全上の教職員の加配はやらないというようなことも言われておりましたし、また、体育館のことについても、雨の日には保健にかわるとかということになりますけれども、そうしてしまいますと、長雨の梅雨のときには体操もできないということになってしまうのではないでしょうか。どうするかということについて、もう一度お答えください。
 それと、もう一つ、福祉タクシーのことなんですが、私の趣旨するところは、介護保険での対応ということではなくて、今行われている制度の中で、高齢者の方にも拡大するべきだということです。このことについては、例えば税金などの控除の場合には、障害者手帳を持っていなくても、介護認定を受けている場合には障害者とみなすというようなことで、他の面ではやられているわけですから、一般財源でこういうことに拡大すべきだというのが私の考えです。
 その3点についてお答えください。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 通学の安全確保につきましては、これから通学路とか決めてまいりますので、今後どのようなことができるか、十分検討してまいりたいと思っております。
 それから、学校の体育の時間、長雨等の場合にどうするのかということもございました。これにつきましても、これから学校の中でどのような形で体育の授業を行っていくかにつきましては、またさらに具体的なところで検討していく考えでございます。
 以上でございます。
    〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) リフトつき福祉タクシーについての再質問にお答えいたします。
 高齢者について、一部の場合に障害者と同様にみなすというようなことはあるわけでございますが、すべてのサービスについて適用されるわけではございませんし、それぞれのニーズや状況を見きわめていかなければいけないというふうに考えております。
 御質問のあったことにつきまして、区として実施するべきかどうか、そうしたものについて必要性があるかどうか、十分考える必要があるというように思っております。
○議長(市川みのる) 以上で、かせ次郎議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 内 川 和 久
 1 子どもたちの安全な通学について
 2 中野駅周辺再開発について
 3 統合後の学校跡地利用について
 4 指定校変更を希望する児童への対応について
 5 青色灯防犯パトロールカーの運行について
 6 防犯ブザーについて
 7 高齢者家庭の情報の取り扱いについて
 8 その他

○議長(市川みのる) 次に、内川和久議員。
      〔内川和久議員登壇〕
○1番(内川和久) 自由民主党議員団新人の内川和久です。よろしくお願いいたします。
 本年4月の統一地方選挙で選挙公報に掲載したとおり、「安心・安全・便利な中野のまちづくり」が私の目指すところでございます。私たちの住む中野区は、これといって自慢できることの少ないまちではございますが、近隣の他区と比べて比較的治安がよいということが言えると思います。このよい部分を伸ばし、外に向けてアピールすることによって、中野区の明るい未来がきっと開けると確信しております。
 それでは、平成19年第3回定例会に当たり、自由民主党議員団の立場から一般質問させていただきます。
 質問は、1番目に子どもたちの安全な通学について、2番目に中野駅周辺再開発について、3番目に統合後の学校跡地利用について、4番目に指定校変更を希望する児童への対応について、5番目に青色灯防犯パトロールカーの運行について、6番目に防犯ブザーについて、7番目に高齢者家庭の情報の取り扱いについて、8番目、その他についてはございません。
 初めに、子どもたちの安全な通学路について伺います。
 来年度、平成20年度にはいよいよ小学校の統合が実施されます。第1号として、桃園第三小学校、仲町小学校、桃丘小学校の3校が「桃花小学校」として、現在の桃園第三小学校の場所で開校されます。中野区の児童数は、昭和33年度の3万3,024人から平成17年度には9,539人と減少の一途をたどり、一定規模の集団で子どもたちが活動するメリットを考慮すると、学校再編はいたし方ないのかなと私も考えております。
 が、ここで私が心配しておりますのは、子どもたちの毎日の通学距離が格段に延びてしまうということです。最も長い距離では、直線距離で1.1キロメートルにもなってしまいます。現在の仲町小学校の区域から統合新校までは、もみじ山通り、中野通りという交通量の多い道路を2本越えなくてはなりません。仲町小学校の場合、通学距離を理由とした指定校変更を行えば、谷戸小学校や桃園小学校へ行くという選択肢もありますが、平成21年度統合予定の東中野小学校に関しては、通学距離でいうと、隣接した新宿区内の小学校が最も近くなります。事実、新宿区内の小学校へ区域外就学している家庭もあると聞いております。これは中野区にとっては、貴重な子どもたちの流出であり、また、公立校離れをますます加速させる要因にもなると考えられます。
 東中野小学校の児童が中野区内で小学校を選択するとなると、直線距離で1.4キロメートルも離れた中野昭和小学校跡地の統合新校へ通うしかありません。区長も先日、東中野小学校から中野昭和小学校まで歩かれたそうですが、徒歩での通学距離は何キロメートルで、大体何分ぐらいかかったのか、感想も含めてお答えください。
 中野区青少年問題協議会第21期の協議報告によりますと、「昔は地域社会が充実し、安全だったが、もはや安全ではない時代であり、子どもの登下校、外に出す責任は親にあることを社会全体で認識しなければならない。その上で、親が対処できない部分を地域や行政がサポートする段階を踏むべき」とあります。現在、家庭や地域では、子どもたちの見送りや防犯パトロールを実施しておりますが、ここまで通学距離が延びると、もはや行政のしっかりとしたサポートが必要となってくるのではないでしょうか。
 今年度第2回定例会の区の答弁で、「子どもたちの通学には万全の安全策を講じる」とありますが、具体的にはどういうことなのか、「路線バス」通学の許可や「安全誘導員」の拡充の件も含めて、具体的な内容をお聞かせください。また、特に体が小さく犯罪者にねらわれやすく、危険回避能力の少ない小学校1年生に関しては、スクールバス等の運行も含め、安全な通学手段を考えるべきでないでしょうか。
 第2回定例会行政報告には、「親が子どもを育てやすい環境をつくることは、社会の未来を守るためにも欠かせない問題です」と書かれています。子育て世帯が暮らしづらい環境は、中野区の0.75という低い出生率をさらに引き下げる結果となるのではないでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。
 次に、中学生の安全な通学についてお尋ねします。
 平成24年度統合予定の第九中学校、中央中学校に関しては、新校舎を中央中学校跡地に建設する関係で、統合新校は第九中学校でスタートいたします。平成26年度より中央中学校跡地に建設される統合新校へ生徒たちは通うことになりますが、ここへは圧倒的に南側から通う生徒が多くなると考えられます。しかしながら、教育委員会の説明では、統合新校の南側には国施設、警視庁施設が予定されており、統合新校の南側には校門が記されておりません。はるばる南側、青梅街道方面から通う生徒たちにとっては、少しでも早く登校したいと思うはずです。そこで、早稲田通り側だけではなく、ぜひとも南側にも通学門を確保していただきますよう要望いたします。
 また、統合新校の通学距離は、直線で最大1.5キロにも達し、小学校再編同様、ある一定の距離以上から通う生徒たちには、路線バス通学の許可、駐輪場の整備、安全運行指導等、問題はありますが、区長も愛用されている自転車通学の許可など柔軟な対応をされてはいかがでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。
 以上でこの項の質問を終わります。
 次に、中野駅周辺再開発について伺います。
 私は、魅力的なまちづくりを推進し、中野区の将来を見通した発展のためにも、事業所の進出や、多くの人々が中野に住みたい、中野へ遊びに行きたいと思える環境整備を中野駅周辺を中心に強力に推し進めていきたいと考えます。
 中野の顔、玄関とも言える中野駅周辺の再開発は着実に進んでいます。警察大学校跡地には学校、病院、住居、商業スペース等が誘致される予定だと聞いております。また、南口の再開発もいよいよ進められようとしています。この南北中野駅周辺の再開発を成功させることは、中野の未来がかかっており、田中区長も、「まちの活力を高める第一歩となるべき課題」と位置付け、区長任期中最大の仕事といっても過言ではありません。
 しかしながら、幾ら中野駅周辺の開発が進んだとしても、現在のままの中野駅では魅力が半減してしまいます。中野駅開発からの歩行者交通量は、ピーク時で北口1万3,490人、南口で7,050人と倍近い差が出ており、南北格差が開いております。南口にありました丸井本店の撤退で、この差はもっと広がると考えられます。警察大学校跡地の開発を起爆剤として、中野駅周辺の活力を再生し、21世紀にふさわしい集客都市を目指すためにも、昨年12月に策定したグランドデザインをさらに具体化した中野駅舎を中心とした回遊性のあるグランドデザインを描くべきと考えますが、区長はいかがお考えでしょうか、お答えください。
 東西南北をつなぐ自由通路を整備し、東口・西口を開設してこそ、この駅周辺の再開発が生かされると考えます。警察大学校跡地の再開発だけでも約4万人にも上る乗降客がふえると予測され、さらに中野二丁目再開発が進めば、今の改札だけでは、キャパシティをオーバーしてしまいます。また、駅東南側にはなかのゼロホール、将来開発可能なJR用地、中野体育館も将来的には現在の第九中学校跡地に来ると聞いております。人の流れがふえた場合の安全面を考えても、ぜひとも新しい改札口が必要です。
 ことし1月から3月に開催された拠点まちづくり推進室主催の「中野駅南口地区及びその周辺まちづくり意見交換会」には私も出席をさせていただきましたが、多くの区民からも東口・西口の必要性を訴える意見が出されました。しかしながら、7月18日に開催された交通対策・中野駅周辺まちづくり特別委員会で示された「中野駅地区整備計画案作成のための調査・検討」概要書では、東口・西口の必要性については一切触れられておりませんが、区長はいかがお考えでしょうか。
 また、この「中野駅地区整備計画案作成のための調査・検討」は、昨年度、コンサルタントが作業を進めたもので、地域住民の意見は全く反映されておりません。中野駅周辺まちづくりの中心をなす中野駅地区の整備構想等の検討では、特に地域の意向を十分踏まえることが重要であると考えております。そのためには、地域住民を含めた協議体を設置して検討を進める必要があるのではないかと考えておりますが、区長のお考えをお聞かせください。
 そして、この中野駅地区整備計画づくりを推進し、その実現を図るためには、JRに相当の負担と協力を求めていかなければならないと考えておりますが、現在、JRとの交渉はどのようになっておりますでしょうか、交渉の進捗状況をお聞きいたします。
 以上で、この項の質問を終わります。
 次に、統合後の学校跡地利用について伺います。
 先ほど述べましたとおり、来年度中野区は、現桃園第三小学校跡に桃花小学校を開校いたします。統合新校の順調なスタートを願います。それに伴い、仲町小学校跡地は「(仮称)すこやか福祉センター」へ、桃丘小学校跡地は「新しい産業関連施設・文化芸術の活動拠点」として活用が計画されております。これは、学校統合に伴う施設の見直し第1号であり、今後、後に続く学校統合にも少なからず影響を与えると考えられます。地域住民にとっても十分に納得できる結果にしなければなりません。
 まず、仲町小学校跡地に関しては、区内4カ所に設置を計画している「(仮称)すこやか福祉センター」の第1号として、平成21年度開設を目指しております。予定している施設機能は、仲町すこやか福祉センター、地域スポーツクラブ、精神障害者社会復帰センターの三つです。仲町小学校は、地域のコミュニティの場として長年地域住民に利用されており、特に仲町小学校内にある仲町ホールは、地域住民の集会等には欠かせない存在でした。
 先日の仲町小学校跡施設活用整備の基本的な考え方意見交換会では、区側から「地域の支え合い活動、触れ合い交流を支援するための活動スペースを確保する」という説明がありました。ぜひとも仲町ホールの代替として十分なスペース確保をお願いしたいと思います。また、子どもの遊び場、災害時の避難所としても、引き続き利用できるよう柔軟な取り組みを要望いたします。区長のお考えをお聞かせください。
 さらに、精神障害者社会復帰センターの設置に関しては、スマイルなかのが手狭になったとの理由で移されると聞いておりますが、精神障害者社会復帰センターの利用者に関する正しい情報が不足していることなどから、移転してくることに不安を感じている地域住民も多くいるのが現状です。地域住民に対して、改めて説明を行うなど不安を解消するための対策を講じるよう要望いたします。
 また、駅から遠く、交通アクセスの悪い仲町小学校跡地に精神障害者社会復帰センターを持ってくる必要性はないのではないか。むしろ同じく仲町小学校へ移転の決まっている中部保健福祉センター跡地へ移転させた方が便利ではないかとの意見も出されております。
 先日行われました自由民主党議員団と福祉団体連合会との懇談会では、仲町小学校へ向かう坂道は車いす利用の方には非常にきついとの意見も出されていました。精神障害者社会復帰センターの移転について、中部保健福祉センター跡地利用計画も含め、区の答弁を求めます。
 また、桃丘小学校跡地に関しては、中野駅にも近く、駅周辺再開発にとって非常に重要な場所に位置しております。区は、「新しい産業関連施設・文化芸術の活動拠点」と位置付けておりますが、仲町小学校跡地同様、地域のコミュニティ、防災拠点、子どもの遊び場等を確保するよう要望いたします。区長のお考えをお聞かせください。
 以上で、この項の質問を終わります。
 次に、指定校変更を希望する児童への対応について伺います。
 来年度、仲町小学校は閉校となり、桃園第三小学校跡の統合新校「桃花小学校」へ統合します。それに伴い、通学距離を理由とした指定校変更を希望する児童が多いと聞いております。事実、仲町小学校は谷戸小学校から分離した小学校で、この2校の距離はわずか330メートルしかありません。大久保通り一本を越えれば通えます。しかしながら、仲町小学校の通学区域から統合新校の桃花小学校では、最も遠いところで直線距離で1.1キロメートルもあります。子どもたちの通学時の安全を考える保護者にとっては、当然谷戸小学校へ指定校変更を希望する家庭も多いと考えられます。教育委員会も、通学距離を理由とした指定校変更には柔軟に対応するとしています。しかしながら、教育委員会では、指定校の桃花小学校と指定校変更で谷戸小学校へ通う児童では、本来平等に支給されるべき学校指定品の水泳帽と体操着上下の取り扱いが異なり、谷戸小学校へ指定校変更した児童たちには学校指定品を配らないこととしていました。このことについては、保護者や地域住民から反発を買い、教育委員会は指定校変更する児童にも学校指定品を支給することに変更しました。
 私は、子どもの通学時の安全を考え、保護者がより近い小学校へ指定校変更するということは、ごく自然なことだと考えます。もし区が計画どおり桃花小学校へすべての児童を通わせたいのであれば、さきに述べたとおり、路線バス通学の許可、安全誘導員の拡充、スクールバスの運行等、児童の安全面を十分確保するべきではないでしょうか。また、指定校変更した児童たちにも、学校指定品の水泳帽や体操着は支給されるべきであり、区長も「子どもは区の未来」と言われております。当初なぜこのような取り扱いの違いを計画立てたのか、お聞かせください。また、今後続く学校統合により同じようなケースが起こった場合、区はどのような対応をするのか、お答えください。
 次に、青色灯防犯パトロールカーの運行について伺います。
 中野区では、平成18年4月より青色灯防犯パトロールカーの運行を始めています。中野区を南北に分けて、北に1台、南に1台、計2台を走らせています。搭乗者は警視庁退職警察官と区職員二人体制で、月曜日から土曜日の毎朝10時から夕方5時まで、主に学校の周りや犯罪等が起こりやすい場所を中心に回っています。
 さきにも述べましたが、もはや安全とは言えなくなった今、この青色灯防犯パトロールカーは犯罪を未然に防ぐ頼もしい存在であります。先日、私も半日同乗させていただきましたが、搭乗者は経験豊富で、区内の道路事情にも精通していました。
 しかしながら、子どもたちの生活は、現在非常に多様化しており、夜の10時過ぎでも塾帰りの子どもたちが暗い夜道を歩いています。犯罪は夜間多く発生しております。また、朝の子どもたちの登校時をねらうような犯罪も起こっています。さらに、女性や高齢者をねらうひったくりも近年多発しております。今や24時間体制でまちを見守らなければならない状況であります。
 そこで、せっかくある青色灯防犯パトロールカーの運行時間をもっと延ばせないでしょうか。今年度第1回定例会の区の答弁で、「より効果の高い運行形態について検討する」とありますが、私は、子どもたちの登校時間帯の朝8時から夜の11時ぐらいまでの運行が望ましいと考えます。長時間の運行が今の体制上無理なのであれば、休日や早朝、深夜は民間会社に委託することや、予備のパトロール車両をもう1台購入し、地域の防犯パトロール団体へ車の貸し出し等を考えてみてはいかがでしょうか。もちろん、民間会社や地域団体への貸し出しとなれば、保険面の対応、事前の研修、資格等を取得していただき、万全の安全対策をとるのは言うまでもありません。「最少の経費で最大の価値を生み出す行政づくり」という面でも、区の装備をどんどん地域に貸し出すべきと考えますが、区長のお考えをお聞かせください。
 次に、防犯ブザーについて伺います。
 中野区では、平成16年度より、区内すべての児童に防犯ブザーを配布しました。子どもたちがいざ危険に遭った場合の防犯器具として非常に有効だと考えられます。しかしながら、昨年度、桃園地区の小学生を対象として地区委員会が実施したアンケートでは、驚くべき数字が出ました。防犯ブザーの携帯率ですが、小学校1年生で46%、小学校6年生では何と20%と激減してしまいます。携帯していない理由としては、「壊れた」「なくした」等が多く、せっかく予算を割いて配った防犯ブザーがその役割を果たしておりません。
 このデータは桃園地区内一部の小学生を対象としたものですが、区で実施した防犯ブザーの携帯率のデータがあればお示しください。防犯ブザーの携帯率を上げるためには、各家庭に任せるだけではなく、定期的に防犯ブザーの携帯検査や故障検査を学校側に行うよう要請してはいかがでしょうか。また、先日、ボタン電池が破裂するといった事態が起きましたが、今後、区は防犯ブザーの配布を今までどおり継続していくのか、また、防犯ブザーにとってかわる施策が他に何かあるのか、お考えをお聞かせください。
 最後に、高齢者家庭の情報の取り扱いについて伺います。
 今後25年間の間に関東地方に大地震が来る確率は、何と70%以上だと言われています。中野区は、御存じのとおり、災害危険度5であり、都内でも有数な人口密集地で、狭隘道路も多く、災害時には相当な被害が予測されます。そして、災害弱者と言われている高齢者人口は、現在5万8,000人で、要支援・要介護高齢者の数は約1万人と、平成12年度に比べ、1.95倍の高い伸び率となっています。
 今後、さらに高齢化が進み、75歳以上の後期高齢者の増加が見込まれています。災害弱者の安全を守ることは急務であります。地域で活動している民生委員の方は、年に1回、ひとり暮らしの高齢者調査を実施していると聞いておりますが、この情報を消防団にも配備できないでしょうか。中野区では、野方消防署管内と中野消防署管内に16分団、計400名以上の団員が仕事を持ちながら、地震や火災や水害といった不測の事態に備えています。もし中野に大規模災害が起こったときは、各自の家庭の安全を確保した上で、真っ先に区民の救出に駆けつけるのが地域の消防団員です。そのときに区内6,700人のひとり暮らし高齢者の情報があれば、早期の救出に役立ち、多くの貴重な人命を救うことができると考えます。
 もちろん、個人情報は守られなければなりませんが、来るべき大規模災害にソフト、ハード面でしっかりと備えなければならない時期に来たと考えられます。また、いでい議員の質問でも触れられております「非常災害時救援希望者登録制度」の情報は、現在、警察署や消防署には配備されていますが、この情報も同じく消防団へ配備することができないでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。
 これですべての質問を終わりといたします。区長並びに理事者の皆様の誠意ある御答弁をお願いいたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 内川議員の御質問にお答えいたします。
 統合予定の東中野小学校から中野昭和小学校までの通学距離等についてのお尋ねがありました。私も8月に東中野小学校から中野昭和小学校まで歩いてみました。歩いた距離でいいますと約1.7キロぐらいだったわけであります。かなりゆっくり歩きましたが、30分ほどで到着いたしました。途中、環六でありますとか、早稲田通りでありますとか、大きな交差点を渡るといったようなことはありますが、距離といたしましては、歩いて通える距離だなというふうには思ったわけであります。しかしながら、通学の安全にはやはり十分配慮しなければならないというふうに考えたところであります。
 通学の安全対策についてでありますが、安全な通学路の指定や通学方法のあり方などにつきまして、関係機関との調整を図りながら、教育委員会の取り組みを踏まえて、適切な対応を行うように、現在、検討を行っているところであります。子どもたちが安心して元気に通えるように環境整備をしていきたいというふうに思っております。
 それから、中野駅周辺の再開発に関連して御質問がありました。中野駅舎を中心とした回遊性のあるグランドデザインをさらに描いていくべきではないかという御質問でありました。昨年度策定いたしましたまちづくりグランドデザインは、中野駅周辺のまちづくりが目指す町の将来像について、産業のあり方なども含めて方向を明らかにしたものであります。このグランドデザインに基づいて、中野駅周辺の具体的な将来像について、駅を中心に東西南北の地域特性などを描き込んだ構想を検討していくことが重要だと考えております。中でも交通や交流の結節点機能を持ちます中野駅地区、駅舎のあり方ですとか、駅前広場あるいは歩行者のネットワーク整備のあり方など、具体的な検討を早期に進めていきたいというふうに考えております。
 さらに、東口・西口の必要性についても御質問がありました。昨年度の検討では、東西南北の4方向から駅にアクセスができて、かつ回遊動線を確保するという形の複数の案を提案してきたものであります。現在、昨年度検討した成果を地域の皆さん、関係団体等に周知をしながら、御意見、御要望等を伺っていきたいと考えているところです。
 今後、これらの御意見、御要望等を踏まえて、駅舎の改良や周辺の開発と連携した駅利用者のアクセスのあり方、特に御意見の多い東方向、西方向からのアクセスの位置や形状につきましても、JR東日本を含めて検討を深めていきたいと考えているところであります。
 この中野駅周辺のまちづくりについて、地域住民を含めた協議会を設置して検討を進める必要があるのではないかといった御質問もありました。中野駅地区整備構想等の策定に当たりましては、地域の意向を十分踏まえた実現性のある計画とすることが重要だと考えております。今後、中野駅周辺まちづくりにかかわる協議の場として、関係団体等と意見交換を実施するなど、区民の意向把握に努めて、整備構想等の検討を進めていきたいと考えております。
 JRとの交渉経過、交渉状況についてのお尋ねもありました。中野駅地区の整備に当たりましては、駅施設を含めた検討が必要だということは今申し上げたとおりでありまして、この検討が大変重要となってまいります。その中では当然JR東日本の役割は極めて大きなものがあるというふうに認識をしているところであります。本年度はJR東日本を含めた検討会の立ち上げを予定しているところであります。現在、その調整を図っているところであります。
 仲町小学校の跡地の活用の関係で、地域の活動スペースの確保についてという御質問がありました。仲町小学校跡施設を活用して整備する(仮称)すこやか福祉センターは、子育てや高齢者、障害者の地域生活を支える区民や関係団体等のネットワークづくりを重要な機能として位置付けているところであります。そうした中で、地域住民や関係団体等の触れ合いや交流スペースについて、地域活動でも活用できるように、施設内における配置や利用方法などを検討していくこととしているところであります。
 それから、遊び場、災害時の避難場所として引き続き利用できるようにといった御質問もありました。避難所用備蓄倉庫の整備を行って、地域の防災拠点としての機能を確保するとともに、引き続き災害時の避難所として位置付けていく、そういう考え方であります。
 子どもの遊び場につきましては、統合後の桃花小学校で(仮称)キッズプラザ事業として、小学生の遊び場機能を展開していきます。仲町小学校跡に設けるすこやか福祉センターでは、子育て相談機能や乳幼児親子などの交流の場を設けていくわけであります。しかし、地域スポーツクラブの中では、子ども向けの活動ということも想定されるわけでありまして、地域における新しい意味での子育て・子育ち支援の活動拠点としての役割といったものも生まれてくるのではないかと考えているところであります。
 それから、精神障害者社会復帰センターの移転についての御質問もありました。区としては、障害のある人を身近な地域で自立した生活を送ることのできるまちづくりを目指しているということであります。このすこやか福祉センターへ併設することで、すこやか福祉センターにおける保健師の活動でありますとか、精神障害者も含め、障害者の相談などを行っている相談活動と連携できるといったようなこともあって、こうした場所に設けていくことが社会復帰センターとしての効果も高まるということで、ぜひとも御理解をいただきたいと思っているわけであります。
 これまで精神障害者社会復帰センターの事業内容に加えて、施設利用者の状況や日々の活動内容など御説明に努めてきたところではありますが、いまだ十分とは言えないということもあると思っておりますので、地域の皆様にさらによく御説明をさせていただき、御理解を求めてまいりたいと思っているところであります。
 それから、桃丘小学校跡地に関連しての御質問であります。御質問の中にもありましたが、桃丘小学校の跡地の活用については、新しい中野の顔づくり、中野の新しい顔として、駅周辺の中でまちづくりをしていく上で大変重要な位置にあるというふうに考えております。新しい中野をつくる一つの核として、新しい産業関連施設、文化芸術の活動拠点として、にぎわいや地域の活性化につながるといった拠点として位置付けていきたいと考えているところであります。
 しかしながら、そうした中でもコミュニティ活動への便宜でありますとか、地域の防災施設としての一部活用といったようなことについては、地域の皆様ともお話をしながら、十分視野に入れて考えていきたいというふうに考えております。
 それから、青色灯防犯パトロールカーについてであります。青色灯防犯パトロールカーについては、現在は日曜・祝日を除いて毎日運行しておりますほか、災害対策対応や、あるいは事件発生時の夜間等においても、実情に応じまして時間の延長など柔軟に運行しているところであります。こうした中で、さまざまな状況に対応してまいりたいというふうに考えております。
 貸し付けといった問題については、運転者は警視庁の認定が必要になるということでありますので、現在のところは考えておりませんので、御理解を賜りたいと思います。
 それから、学校で配布いたしました防犯ブザーについてであります。防犯ブザーの携帯状況について、小学校、中学校、現在抽出方式で調査を行っております。この携帯率の調査結果を踏まえて、今後の防犯ブザーの配布のあり方についても結論を出していきたいというふうに思っております。
 それから、災害弱者の情報の取り扱いについての御質問がありました。まず、ひとり暮らし高齢者確認調査につきましては、毎年、民生委員が担当区域の高齢者宅を訪問して、ひとり暮らしか否か、ひとり暮らしの場合には生活の自立度などを聞き取りで調査をしているものであります。こうした情報について、災害時の支援のために区や、御質問の中でありました消防団など関係機関とで情報共有ができるように、関係機関との調整や防災会への協議、また、個人情報保護審議会への諮問などを行う準備をしているところであります。そうした中で消防団への対応といったようなことについても検討していきたいと思っております。
 また、非常災害時救援希望者登録制度、この登録情報につきましても、こうした関係機関との情報の共有の仕組みをつくっていく中で、消防団とも共有できるように検討してまいりたいというふうに考えております。
 私からは、以上です。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 子どもたちの安全な通学についてということで、中央中学校に路線バスの通学、あるいは自転車通学の許可を求めたらどうかという御質問がございました。現在の中央中学校の位置に設置いたします統合新校につきましては、中学生が徒歩で通学できる範囲だと考えてございます。
 それから、指定校変更を希望する児童への対応ということで、桃花小学校の学校指定品等の支給の基本的な考え方と今後の考え方につきまして御質問がございました。学校再編に当たりましては、原則として指定校に通学していただくことで、適正な規模の学校がつくれるものと考えておりまして、学校指定品の支給につきましては、基本的に新校の円滑な運営に資するため実施するものというように考えております。統合に当たっての指定品等の取り扱いにつきましては、これまでこうした考え方を踏まえつつ、各学校の状況によりまして個別に対応してきたところでございますけれども、今後につきましては、こうした経験を踏まえまして、教育委員会として明確で統一的な基準を整理した上で対応してまいりたいと、このように考えております。
 また、児童の通学時の安全対策につきましても、学校統合再編に伴います通学の安全確保につきましては、通学路の設定とか、交通安全施設の整備など総合的に検討して、安全を確保してまいりたいと考えております。
○議長(市川みのる) 以上で、内川和久議員の質問は終わります。
 議事の都合により暫時休憩いたします。
      午後3時09分休憩

      午後3時30分開議
○議長(市川みのる) 会議を再開いたします。
 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
 一般質問を続行いたします。

 中野区議会議員 佐 藤 ひろこ
 1 障がい者の地域生活支援事業の拡充について
 2 (仮称)すこやか福祉センターについて
 3 親と子心の相談事業の拡充について

○議長(市川みのる) 次に、佐藤ひろこ議員。
     〔佐藤ひろこ議員登壇〕
○40番(佐藤ひろこ) では、一般質問いたします。
 まず、障害者の地域生活支援事業の拡充についてです。
 地域生活支援事業は、自治体の制度設計の力と財源に負うところが大きいので、障害福祉に対する自治体の姿勢があらわれます。中野区は全国に先駆けて、地域生活支援事業の利用者負担を原則無料にし、障害者の社会参加の保障に積極的な姿勢を打ち出し、全国的にも評価されております。昨年度策定された中野区障害福祉計画では、地域生活支援事業の日中一時支援の場所を今年度中に3カ所ふやす計画です。その計画が足踏みしていると聞きます。計画をおくらせることなく実現するべきです。
 日中一時支援や地域活動支援センターのメニューがふえれば、利用者の選択肢が広がります。日中一時支援の場所をふやすことによって、高いニーズがあるのにこたえられていない緊急一時保護に対応することもできます。通所施設の活用は積極的に検討されているのでしょうか。また、構造改革特区の申請により、富山県などは高齢者用の小規模多機能型介護施設を障害者や子どもの日中一時支援やショートにも利用できるようにしました。中野でもぜひ取り組んでほしいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、地域活動支援センター事業の実施場所は、4年後まで新たにふやす計画はありませんが、通所施設に毎日通えない人や引きこもりがちの人の地域参加を促すために、地域活動支援センターを併設して、その人に合ったメニューが選択できるようにしたいとの声が作業所などから出されています。計画を前倒しにする必要があると考えますが、いかがでしょうか。障害者が地域で暮らす政策をより前に進めるために、制度設計や予算の確保など、地域生活支援事業の拡充に向けての区長の決意とお考えをお伺いいたします。
 障害者の地域生活支援を進めるために、「地域自立支援協議会」の立ち上げに向けて準備が進められています。機能する協議会にしていくことが重要です。障害別、事業別など、障害当事者と民間事業者、行政職員がしっかり議論し合える部会の設置と、それらの部会を連携させ、運営する事務局体制が必要です。事務局は民間委託ができることになっていますが、各部会とも連携をつくり、政策に反映していくためにも、民間と行政が協同で担っていくことが必要だと考えます。部会の設置や事務局体制についてどのように検討されているのか、お伺いいたします。
 次に、(仮称)すこやか福祉センターについてです。
 10か年計画の総合公共サービスセンターがわかりやすい名称になり、「すこやか福祉センター」の考え方が示されました。子どもから高齢者、障害者までワンストップで相談に乗る地域の総合相談窓口が仲町小学校跡に再来年度開設されます。
 そこで、4点、不安な点についてお伺いいたします。
 1点目は、行政の役割と責任についてです。
 唯一直営で運営されていた中野地域包括支援センターが民間委託される予定です。直営の意義は、困難事例への対応も含めて、高齢者の生活実態を直接区の職員が把握し、政策につなぐことにあると考えます。また、精神障害者社会復帰センターは、就労支援などのセンター的機能を果たすため、直営で運営されてきましたが、来年度から民間委託されます。直営の意義をどこがどう担っていくのでしょうか。民間委託はコスト削減が先行しがちですが、行政が民間のすぐれたノウハウを生かして、協働で公共サービスを行うことだと考えます。行政の役割と責任体制についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
 2点目は、連携と調整機能についてです。
 すこやか福祉センターに設置される地域総合相談窓口では、高齢者相談と障害者相談は民間委託で行われ、子育て相談と健康相談は直営で区の職員が行います。複数の行政分野と民間が初めて一体的に運営することになります。民間との連携体制について、しっかりした設計図をつくることが必要です。
 考え方の中では、総合相談の調整機能は地域支え合い担当となっています。支え合いのネットワークづくりをはじめ、施設管理や庶務まで担当する地域支え合い担当だけで困難ケースにも対応する総合相談の調整と統括機能は十分果たせるのでしょうか。総合相談の調整に責任を持つセクションを設置するべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 3点目は、スマイル中野にある障害者地域自立生活支援センター「つむぎ」の存続についてです。
 仲町小跡の総合相談窓口で障害者相談も行うので、そこに「つむぎ」を統合し、スマイル中野の相談窓口をなくそうという考え方もあるようですが、仲町小はバス停から遠く、わかりにくく、中野区全域の障害者が相談に来られる場所ではありません。「つむぎ」の相談件数は年々ふえており、電話相談以外にも月約120人の障害者が訪れ、生活相談やピアカウンセリングを利用しています。相談内容の中でも社会生活力を高めるための支援が約8割を占めています。障害者の生活を支援する役割を担う「つむぎ」を交通の便がよいスマイル中野に残した上で、すこやか福祉センターには地域の障害者の福祉サービスをマネジメントする相談窓口を設けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 4点目は、出張相談の職員体制の強化についてです。
 仲町小跡に移転する中野包括支援センターは、西武線を越えた上高田までと担当範囲が広く、対象者、利用者とも他の地域包括支援センターより倍の人数を受け持っています。場所もわかりにくく、遠くなることから、出張相談に力を入れるとのことです。委託に当たり、出向くための相談員の増員が必要だと考えますが、いかがでしょうか。また、すこやか福祉センターは家庭や地域を幅広く支援する役割を担います。出向くことができる保健師などの職員体制を充実するべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、親と子心の相談事業の拡充についてです。
 医療的ケアが必要な障害のあるお子さんがアポロ園にもふえてきました。たんの吸引など片時も離れることができない介護の中で、悩みを話し、気持ちを休めることができる相談場所が必要とされています。親と子心の相談事業で自宅でも相談が受けられ大変よかったが、継続的な支援が欲しいとの声もあります。精神科医やカウンセラーが月1回相談に乗り、その後の支援は保健師で行われるそうですが、十分ではないようです。事業のPRを積極的に行い、保健師の充実も図り、気軽にカウンセリングや継続的な支援が受けられるようにならないでしょうか。また、障害児を抱える母親のグループカウンセリングも実施できないでしょうか。
 アポロ園で小学生までの子どもの緊急一時保護事業を実施していますが、医療的ケアが必要な子どもたちは利用することができません。親が病気になり、病院に行きたくても子どもを預けられるところがどこにもなく、大変な苦労をしています。医療的ケアが必要な子どもたちも利用することができる緊急一時保護の場所を確保していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 以上で、質問を終わります。(拍手)
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。
 日中一時支援事業は、現在、しらさぎホームに委託して実施しておりますが、新たな施設での実施に向けて、事業者との協議や調整を進めて実現を図りたいと考えております。通所施設を含む障害者施設の実施についても、可能性を探ってまいりたいと考えております。
 地域生活支援事業の充実についてであります。地域生活支援事業については、障害者の社会参加を支えるという意味で、大変重要な事業であると考えているところです。今後の施設の動きや要望などを踏まえて対応していくわけですが、第1期中野区障害福祉計画では、23年度までに3カ所を見込んでおります。これについて、できるだけ早期に開設できるようにしてまいりたいと考えております。
 それから、地域自立支援協議会の設置についてであります。地域自立支援協議会については、現在、個別ケア会議を通じて、関係団体と協議をするなど、設置の準備をしているところであります。協議会の中に相談支援事業、就労支援などの部会を設置していきたいと考えています。事務局については、区が主体となって運営をし、さまざまな事業者の方、活動している方などと適切な連携をとっていきたいと考えております。
 地域包括支援センターがすこやか福祉センターに委託するということについての関連の御質問がありました。地域包括支援センターが着実に機能することを保障するために、当初1カ所を直営として改修しました。その制度が定着し、委託先の運営も円滑になってきたわけであります。今後は他の介護事業などを運営している事業者がそのノウハウを生かせるようにしていくことが地域包括支援センターとして望ましいことであると考えているわけであります。
 精神障害者社会復帰センターについても、初めての開設に当たって、直営で開設を開始したわけでありますが、これまでの運営の成果を委託によって拡充できる状況になってきたと考えているわけであります。事業にかかわる情報交換や運営会議など、区としても必要な関与を行っていきたいと考えております。
 それから、すこやか福祉センターの職員体制についてであります。すこやか福祉センターでの相談等の委託事業につきましては、委託元であります、すこやか福祉センターが責任を持ってその水準を確保し、区民に不利益が生じないようにしていくということにしております。子育てや保健福祉に関する相談の総合調整機能については、区の職員を配置し、役割を果たすこととしておりまして、委託した事業者や関係機関と連携しながら、必要なサービスにつなげていくとしていきます。
 中野地域包括支援センターの委託に当たっては、業務量等を考慮して委託の条件を定めてまいります。すこやか福祉センターが目指す地域の支え合いネットワークづくりなど、さまざまな機能を発揮できるように必要な職員を配置し、組織をつくっていきたいと考えております。
 それから、障害者の自立生活支援センター「つむぎ」についてであります。「つむぎ」は、障害者自立支援法の施行以前から、障害者の相談窓口の充実のために設けてまいりました。「つむぎ」の役割は一定の定着をしてきたわけでありますが、これから開設する障害者相談事業所にその機能がどう引き継がれていくのか検討した上で、「つむぎ」の取り扱いについて結論を出していきたいと考えております。
 私からは、以上です。
   〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 親と子の心の相談室の拡充についてでございます。親と子の心の相談室は、産後うつなど子育て不安を抱える保護者を対象に行っているもので、必要に応じて保健師等が訪問を行っており、対応はできているというふうに考えております。
 現在、アポロ園でグループ相談を行っておりますが、今後、アポロ園以外での場所の開催、通園児以外の保護者にも参加を呼びかけるなど、グループ支援の拡充を図っていく考えでございます。
 緊急一時保護でございますが、アポロ園は医療施設ではないため、医療ケアについて限界がございますが、お子さんの状況によって、必要な範囲で可能な限り受け入れを行っているところでございます。現状では医療的ケアの必要なお子さんは、北療育医療センターのショートステイ等を紹介しております。
○議長(市川みのる) 以上で、佐藤ひろこ議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 むとう 有 子
 1 廃プラスチックの資源化について
 2 介護保険について
 3 その他

○議長(市川みのる) 次に、むとう有子議員。
     〔むとう有子議員登壇〕
○29番(むとう有子) 区民の方から寄せられました御意見をもとに質疑いたします。
 1番目に、廃プラスチックの資源化についてお尋ねします。
 2006年4月の区長会総会において、2008年度から23区で廃プラスチックを不燃ごみから可燃ごみに変更し、サーマルリサイクルの名のもとに清掃工場で焼却することを決めました。既に本格実施に向けて、2006年度は5区でモデル収集を行っており、10月からはすべての区でプラスチックを可燃ごみとするモデル収集が実施されます。30年以上も前からプラスチックを「燃やしてはいけないごみ」として分別し、リサイクルにも協力してきた870万の23区民にとって大転換となります。
 さて、2000年に成立した循環型社会形成推進基本法には、ごみの処理やリサイクルの優先順位が規定されていますが、熱回収・サーマルリサイクルは4番目の位置付けです。だからこそ、2005年10月、特別区助役会は、23区各区が容器包装リサイクル法に基づいてリサイクルを徹底し、それでもなお残った廃プラスチック類に関しては熱回収を行うという検討結果を出したのではないでしょうか。
 しかし、区長会は、廃プラの資源化はペットボトルのみの合意でしかなく、ペットボトル以外の廃プラは各区判断としてしまいました。よって、10月からの廃プラを可燃ごみとするモデル事業を目前に控え、各区の廃プラの資源化に大きなばらつきが見えてきました。約束どおりペットボトルは全区で資源化に取り組みます。しかし、店頭や拠点、ごみ集積所と三つの方法での回収をすべて実施する区も多数ある中、中野区と新宿区の2区だけが集積所でのペットボトルの分別回収をしません。さらに、容器包装プラスチックの分別回収については、11区が実施、2区が検討中、10区が実施しません。このことから、資源化すれば手間もお金もかかる、可燃ごみにすれば分担金でおさまるとの各区の区長の思惑が見え隠れします。しかし、港区では、容器包装プラスチックにとどまらず、CDやDVD、金属のついていないプラスチック製おもちゃまでも資源として回収します。
 このようにしっかり資源化に取り組む区も中にはありますが、容器包装プラスチックの資源化を実施していない区が半数以上ある中で、廃プラを可燃ごみとして焼却することは、助役会の検討結果に反することであり、それ以前に、さきに述べた循環型社会形成推進基本法に定めた優先順位に反するものです。また、容器包装リサイクル法において、地方公共団体は容器包装廃棄物の排出抑制及び分別基準適合物の再商品化を促進するよう必要な措置を講ずることに努めなければならないことになっています。
 さて、モデル実施を行っている4区のごみ性状調査結果によれば、容器包装プラスチックを資源化し、可燃ごみに入れていない杉並清掃工場の清掃車サンプルでは、廃プラ混入率は8.04%です。しかし、大田区のように可燃ごみとして混合収集した多摩川清掃工場では、廃プラ混入率が17.33%と多く、焼却による低位発熱量も1万5,254キロジュールと高い数字を示しています。通常、多摩川清掃工場の場合は1万2,100キロジュールが安定的な運転の目安のはずですが、何と3,154キロジュールもオーバーしています。
 このようにモデル実施における廃プラ混入率の差や安定操業目安を超える発熱量の実態について、区長はどのような認識をお持ちなのか、お答えください。
 今後、全区で廃プラが混合収集されることを考えますと、清掃工場の安定操業のためには、23区で一定のルールをつくるべきではないでしょうか。せめて循環型社会形成推進基本法を遵守し、2008年度のサーマルリサイクル本格実施までには、ペットボトルだけではなく、最低限容器包装プラスチックの資源化を実施するよう、実施予定のない区に働きかけ、23区一丸となって廃プラの資源化を図るよう区長に求めます。区長の見解をお答えください。
 中野区においては、容器包装プラスチックの回収が2008年度に全域実施予定となっており、その量の拡大が予測されます。現在は圧縮梱包施設が17キロメートルも離れた足立区にあり、およそ往復で三、四時間もかかり、仕事の効率が悪過ぎます。区内の未利用地を民間に無償貸与するなどして、圧縮梱包施設を区内に確保できるよう検討を求めます。お答えください。
 また、ペットボトルの集積所における回収を望む区民の声が私のところにも多数届けられています。ペットボトルの集積所あるいは拠点回収実施に向けての検討を求めます。お答えください。
 発生抑制を図り、その上で排出される廃棄物は、廃プラに限らずすべて資源化を図り、最後に資源化できないものだけを清掃工場で燃やす、あるいは処分場に埋めるという大原則を守ることを願って、この項の質問を終わります。
 次に、介護保険についてお尋ねします。
 2000年4月、「走りながら考える」と呼ばれていた介護保険が始まり、7年が経過しました。この間、制度の見直しが行われましたが、介護の現場は一層見えにくく、使いにくくなったとの声を聞きます。改正介護保険は、現場の声を吸い上げるどころか、給付抑制や低賃金などの多くの問題を抱えています。その問題の一つである介護情報サービスの公表制度についてお尋ねいたします。
 この制度は、事業所がどのようなサービスを行っているかをインターネットに公表する制度です。確かに利用者への公表は必要です。しかし、この制度は介護報酬額100万円を超える事業所が対象で、サービスの種類に応じて事業所みずからがお金を負担して公表しなければなりません。例えば一つの事業所が訪問介護、訪問リハビリテーション、福祉用具貸与など3種類のサービスを行っていれば、3種類それぞれの調査料とインターネットへの公表手数料を支払わなければなりません。東京都から指定を受けた30の調査会社があり、その会社から2名がおおむね3時間ほど各事業所に聞き取り調査に来ます。サービスの種類が5種類あれば、5回同じ事務所を訪問することになります。調査される事業所にとっても、人手のない中、時間がとられ、負担となっています。調査料の最高額が介護老人福祉施設で5万9,700円、一番安い居宅介護支援でも3万2,200円です。公表手数料は財団法人東京都指定情報公表センターにサービスの種類ごとに一律1万1,400円支払われます。
 先日私が訪問した事業所では、六つの事業を行っているため、6種類の膨大な書類を提出し、毎年約30万円あまりも支出しなければならず、大きな負担であり、改善してほしいと話していました。区内すべての事業所を紹介している無料冊子や無料検索などもあるのに、この公表制度のために、ちなみに、2006年度実績では、中野区内の事業所が支払う手数料総額はおよそ1,087万円でした。東京都内では4億円を超える額です。介護事業所が低賃金で人材確保さえ困難、ましてや利益を上げることさえ厳しい中、国は事業者に負担を強いています。区はこのような実態を御存じだったでしょうか。
 この制度は、東京都が管轄していますが、区内事業所を育成し、安心できる介護を利用者に提供するために、区長は事業者泣かせの行き過ぎた公表制度の見直しを国や東京都に求めていくべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。
 介護保険が改正されて多くの問題が浮上しています。コムスンの事件について多くの事業者は、決して人ごととは言えないとすら語っています。事業所を育てることは自治体の役割です。前向きな答弁を求めて、すべての質問を終わります。(拍手)
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) むとう議員の御質問にお答えいたします。
 サーマルリサイクルの実証確認の関連の質問です。サーマルリサイクルの実証確認では、発熱量について、いずれの区でも炉設計の設定値内でありまして、実証確認の前後で発熱量に顕著な変化はなかったと認識しているところであります。
 プラスチック製容器包装の資源回収については、中野区では来年度からサーマルリサイクルとあわせて全区で実施していきたいと考えておりますが、これら各区それぞれの実情に応じて創意と工夫によって推進をしているところでありまして、特段の働きかけということは考えておりません。
 プラスチック容器包装の処理施設の確保についてですが、処理施設の確保は望ましいところではありますが、現状では区内に確保するのは困難だというふうに考えております。
 それから、ペットボトルの回収についてであります。破砕回収機の増設や店頭回収の拡充に努めているところですが、地域で町会の方々とお話をするなどの場面で、ペットボトルの可燃ごみへの混入をなくすべきといった御意見も多く承っているところです。そうした意見を踏まえて、効果的、効率的な回収方法について検討を行っているところであります。
     〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 介護サービス情報公表制度に関するお尋ねにお答えいたします。
 この公表制度は、事業所の情報を客観的に把握し、公表することで、利用者が比較検討によるサービス選択を可能にすると、そうした趣旨の重要な制度というように考えております。この制度は、都道府県ごとに指定した機関がサービスの実施状況についての訪問調査の結果と事業者からの報告をまとめて公表する仕組みでございまして、創設は18年度でございます。
 手数料の金額についてのお尋ねがございましたが、この手数料は、国の指針に基づき積算し、都の手数料条例で定めているということになっております。
     〔むとう有子議員登壇〕
○29番(むとう有子) 2点再質問させていただきます。
 まず区長さんに、23区でばらついております廃プラスチックの資源化ですけれども、23区それぞれの事情があるので、あえてお願いはしないということなんですけれども、先日も豊島の清掃工場で破裂事故が起きています。やはり清掃工場というのは大変危険なものであり、デリケートな工場なんです。だからこそ、これから廃プラがどんどん混入されていくことによって、安全な運転を確保できるためにも、やはりこれは法律にのっとって、プラスチックはできる限りリサイクルして、その上でどうしようもないものだけを焼却するという方向性を打ち出していくべきだと思っておりますので、23区のほかの区長に言うつもりはないなんておっしゃらないで、中野区はやっているわけですから、ぜひ働きかけていただきたいというふうに思いますので、もう一度思い直しての答弁を求めたいと思います。
 それから、公表制度のことなんですけれども、制度といたしましてはそうなっていることはわかっています。そのことを踏まえた上で、都や国に対して働きかけをしてくださいというふうに言っているんです。働きかけるおつもりはないのでしょうか。中野区内の事業所を育てていくという意味においても、もう一度前向きに事業者の立場に立って、介護保険の料金というのは決まっております。その決まった料金をヘルパーさんに払うのか、事業の運営にどれだけ使うのかは事業所によって決められているわけですから、そうなりますと、この公表制度のための負担があまりにも大きいわけです。そのことを踏まえた上で、もう一度、都や国にぜひ働きかけていただけますように、もう一度考え直しての答弁を求めたいと思います。お願いいたします。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 特段の働きかけは考えておりません。
     〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 区としては、この公表制度の調査方法の妥当性あるいは調査手数料の設定につきまして、どういった形で妥当性を持つのかという判断する材料を持っていないところでございます。事業者からのこの件で声があれば、その内容を聞いてまいりたいと思います。
○議長(市川みのる) 以上で、むとう有子議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 近 藤 さえ子
 1 子どもたちの健全育成について
  (1)命の教育について
  (2)(仮称)U18プラザについて
  (3)人材活用について
 2 その他

○議長(市川みのる) 次に、近藤さえ子議員。
     〔近藤さえ子議員登壇〕
○18番(近藤さえ子) 子どもたちの健全育成について、三つの項の質問をさせていただきます。
 まず、命の教育について。
 私は、この夏、愛知県にある豊ヶ丘学園という少年院を訪ねました。少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された少年に対し、社会不適応の原因を除去し、健全な育成を図ることを目的として矯正教育を行う法務省所管の施設です。
 この学園では、比較的軽い罪を犯した少年たちが6カ月以内の収容処遇を受けています。少年たちは入院すると、体育や集団行動訓練、オリエンテーションを通じ、園内での生活を学び、今までの生活を振り返り、自分の生活を見つめ直します。その後、教科教育課程の少年には、個々の教科の進度に合わせ、授業を行います。クラブ活動も運動クラブと文化クラブと両方あります。そして、四季折々の行事もあります。
 私は、この豊ヶ丘学園で、被害者の視点を取り入れた教育の一環として講演をさせていただきました。少年たちは2時間もの間、身動きもせず、じっと私の目を見て話を聞いていました。静かに涙を見せる少年もいました。講演の前と後、豊ヶ丘学園の園長先生からいろいろお話を伺いました。その中で、園長先生は話されました。「ここに来る子どもたちの中には、親に暴力を振るわれていたり、親が消費者金融などに追われながら生活している者が少なくありません。子どもたちは自身が傷害事件などを起こし、加害者ではありますが、本人たちは社会の被害者だと思っています。ですから、そこから自分の罪を認めさせ、更生させることはそう簡単なことではありません。彼らはここに来て、初めて自分と向き合ってくれる大人と出会い、その人間関係から更生の方向に結びついていくのです。そして、そのように彼らを受け入れてくれる場所、彼らの話を真剣に聞いてくれる大人が、彼らがここに入る前にいなかったことをいつも大変残念に思っています。」、私も全く同感でした。私は以前から、子どもたちの回りにたくさん大人の見る目が必要であると考え、議会でもたびたび質問し、意見を述べてきました。そして、今回さらに進んで、子どもの心に命のとうとさを根付かせる教育が必要との思いからの質問です。
 近年、私は、犯罪被害者の方や犯罪防止に取り組まれている機関の方、更生保護の立場の方などとお会いしてお話する機会を多く持ちます。その中で皆さんが必ず口にする言葉があります。それは、命が大事であるということをきちんと教える大人の存在が必要である。今の世の中には命の大事さを教える教育が必須であるということです。かつては家庭の中や生活環境の中で、漠然とではあったとしても、当たり前のようになされてきた「命の教育」が今、抜け落ちているように思います。
 現在、中野区の公立の小・中学校では、心のノートを学習し、お年寄りや障害を持つ方との交流を通じ、弱い立場の人に対して優しくしましょう、自分たちとの違いを受け入れましょうという教育が取り入れられていると思います。また、自分の誕生から今までを振り返り、生命の喜びなどを感じさせる授業にも取り組んでいます。
 しかし、「命の教育」が特に必要であるということに気づいた他の自治体では、もう一歩踏み込んだ取り組みがなされています。自分と違う考えを受け入れる訓練、人と人のコミュニケーションのとり方の練習、犯罪の被害者等の話を直接授業に取り入れる試みなど、さらにもっとリアルに、いじめ予防を考えたプログラムを組むことや、命の大事さを実感できる授業を取り入れている学校、自治体もあります。
 現在、中野区では「命の教育」がなされているのでしょうか。それはどのような内容のものなのでしょうか。せっかくの取り組みも、真に子どもたちの心に響く命の教育でなければ、効果を持ちません。今後の中野区の取り組みをお聞かせください。
 次に、(仮称)U18プラザについてです。
 ことし7月、子ども家庭部から子どもと家庭を支える地域づくり方針、(仮称)地域づくり方針、(仮称)地域子ども家庭支援センター等の整備に関する基本的な考え方が提出されました。(仮称)U18プラザと、小学生が安心して安全に自由な遊びや活動ができる小学校施設を活用した(仮称)キッズ・プラザ事業に機能分化しますという案があります。
 これまで中野区の児童館では、職員が、乳幼児から小学生まで一人ひとりの子どもと向き合い、遊んでくれました。また、毎日子ども同士が遊ぶ様子を見ている職員は、子どもたちの生活の様子を把握していて、子どものことで悩む保護者に的確なアドバイスもできました。中学生にとっても、ふっと立ち寄れば自分の話を聞いてくれる顔見知りの職員は、かけがえのない兄貴や姉貴でした。まさに児童館は学校、地域、家庭を結んでくれる存在であり、そこの職員たちは長年にわたり、青少年の健全育成に大きく寄与してきたと思います。今回その児童館が(仮称)U18プラザとして中高生も使える施設に、特に南中野と大和児童館は中高生対応の施設へと変身しようとしています。
 現在、公立中学校では、クラブ活動も指導者不足を理由にままならず、授業が終わると帰宅するしかない中学生もいます。好きなクラブ活動を選べた生徒も、一度家に帰って学校に出直す日もあります。まるで中学校は中学生の居場所ではないと言っているかのようです。確かに、塾やその他の習い事で放課後を過ごす生徒も少なくはありませんが、放課後することも、行き場もない中学生が少なからずいるのは確かです。放課後、公的建物の隅や公園では、そんな中高生がおやつを買って集まり、遅くまでだべっている姿をよく見かけます。ですから、中高生の保護者は、子どもたちの居場所を強く求めていますし、私も中高生の健全育成のための施設の充実は必要であると感じます。
 先日、私は、杉並区の児童青少年センター「ゆう杉並」を視察してきました。「ゆう杉並」は10年前、建設事業費48億円を投入してつくられた青少年のための大型施設で、連日約200人の子どもが来館しています。地上2階地下1階の建物の中に体育館、工芸・調理室、観劇ホール、バンド活動のためのスタジオ、ミキシングルーム、テレビゲーム室、学習室、フリーホールなど、青少年のニーズに合った設備が用意されています。18歳までが使える施設で、施設をつくるところから、運営や行事すべてを子どもたちが話し合いを持って決めてきました。
 そして、私が最も感心したのは、指導管理するスタッフが充実していることです。常勤・非常勤合わせて28人の大人が子どもたちの自主力で物事を行う下支えとして働いているのです。多くの大人に見守られながら、子どもたちは自分たちの好きなことに伸び伸び取り組んでいました。子どもが遠くからでも通いたくなる「ゆう杉並」の存在は、子どもたちの話を聞いてくれる大人、子どもたちと一緒に考えてくれる大人、そして指導してくれる大人、この存在抜きには考えられません。
 今回、中野に新しくできる予定の(仮称)U18プラザは区内に9カ所もありますが、一部ではバンド活動ができること、また、相談業務と地域とのコーディネーター役を職員が担うこと以外、政策的なものは見えてきません。「中高生対応」と張り紙をして施設だけつくったところで、中学生にもなると、自分と人間関係の希薄な人や場所には近寄りません。また、中高生の保護者がそこで子どものことを相談したいとしても、夜や休日しか時間がとれないのが現実です。
 (仮称)U18プラザは、どんな中高生を対象に、どんな使い方をするものとお考えなのでしょうか。他の自治体でも、やはり中高生対応の施設をつくったが、人が集まらないというところもあるそうです。新しく中野にできる(仮称)U18プラザが中高生の育ちにじっくり向き合っていける場所となることが、学校以外に区がつくる中高生の居場所の意義であると私は考えます。区はどのようにお考えなのでしょうか。
 3番目に、人材配置についてです。前の質問と一体ではありますが、施設の人材配置について伺います。
 今回、中野区は規模の小さい中高生用の設備を持つ施設を2カ所、その他に7カ所つくろうとしていますが、その職員体制はどうなっていくのでしょうか。19年度、児童指導の常勤職員は、50歳以上が130人中63人と半数近くを占めています。中高生利用の施設を目指す南中野と大和児童館の整備は24年以降ですので、現在45歳以上の方たちもこのときは50歳代です。児童指導の職員の6割以上が定年あるいは50歳以上ということになります。心身ともに生育活発な中高生に対応するには、実際に子どもと汗を流す、子どもの育ちに向き合えるプロの児童指導の職員の育成が必要です。民間委託や地域の人材のフォローを考える前に、子どもたちの成長にきちんと責任を持てる職員の配置を考えるべきではないでしょうか。任期つき短時間勤務の職員、任期つき常勤職員、職員の時差出勤、または人件費を上げずに給料の一部を下げることによる専門分野の正社員の雇用など、さまざまな可能性を探り、人材の確保に努めるべきであると思います。
 実際に子どもとかかわる仕事がしたい、教職につきたい、でも仕事がないという若者は少なくありません。すぐにできる容易な人材配置以外にも、中野区の未来を担う子どもたちの健全育成を担う大事な仕事を任せる人材育成、人材計画の必要があると思います。お考えをお聞かせください。
 以上で、私の青少年健全育成についての質問は終わります。
 御清聴ありがとうございました。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 近藤議員の御質問にお答えいたします。
 (仮称)U18プラザについてであります。中高校生にとって魅力のある施設として、U18プラザが多くの中高校生など子どもたちに利用されていくということが重要だと考えております。その意味では、創作活動でありますとか、音楽あるいは簡易なスポーツなど、家庭や学校とは異なるさまざまな活動ができる魅力のある事業を行っている場といったこととして考えていきたいというふうに思っているわけであります。また、ボランティアなどの社会体験や教育機関との連携による体験学習など、子どもたちの自立や社会参画につながる事業の実施や自主的な活動の支援、また、相談事業なども行っていきたいと考えております。
 そうした活動を充実させていくためにも、人材の活用というのは重要なことでありまして、職員に必要な研修等を行って資質向上に努めるほか、民間の知識、経験などを活用するような人材活用のあり方についても、十分に工夫をしてまいりたい、こう思っております。
 私からは、以上です。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 「命の教育」についてお答えいたします。各学校では、道徳の時間をはじめ、すべての教育活動の中で、命の大切さや尊さについての指導を行っているところでございます。特に保育体験でありますとか小動物の飼育、母親の出産などの実体験を聞く活動など、小さな命の存在を実感できるような体験活動を実施する学校がふえてきているところでございます。
 教育委員会といたしましては、命の大切さを理解させるような事例などを参考に、教材化を図りまして、学校教育の中で取り上げることで、子どもたちに命や人権について深く考える指導を推進していくことを検討しているところでございます。
     〔近藤さえ子議員登壇〕
○18番(近藤さえ子) ぜひ子どもたちの心に響く命の教育をお願いしたいと思います。もう一度答弁をお願いいたします。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) いじめなどの問題もございまして、さまざま課題がございます。人の命や他人を思いやる心をどうすれば中野の子どもたちに植えつけることができるか、さまざまな対策が必要だと思いますけれども、今後、十分考えていきたいと思います。
○議長(市川みのる) 以上で、近藤さえ子議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 いながき じゅん子
 1 区内の環境美化について
 2 AEDについて
 3 その他

○議長(市川みのる) 次に、いながきじゅん子議員。
    〔いながきじゅん子議員登壇〕
○6番(いながきじゅん子) 無所属のいながきじゅん子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、最初の質問に入ります。
 区では、平成17年4月から歩きたばことポイ捨て防止のための条例が施行されました。さらに、同年7月31日からは中野駅周辺を路上喫煙禁止地区に指定して、環境美化パトロール隊を配置し、歩きたばこのない安心して過ごせる町、吸い殻などポイ捨てのないきれいな町を目指すとしています。
 さて、条例施行からおよそ1年半、状況はどう変わったでしょうか。
 まず、ポイ捨てですが、主要道路沿いをはじめ、駅やバス停付近など人が集まるところを中心に、まだまだ目立つ状況です。近隣の方々に伺っても、「別に以前と変わらない」という声が一番多くございました。また、路上喫煙禁止地区とそれ以外の地区との境界線付近において、ポイ捨てがひどくて困るという苦情を何件もいただいております。区は、この現状をどうお考えでしょうか。
 また、区は条例施行後、禁止地区での路上喫煙率が下がったという調査結果を発表なさいました。しかし、確認したところ、調査対象となる時間帯に土日や夜間が含まれていないようです。これがもし事実ならば、調査方法にいささか偏りがあると言えませんでしょうか、御見解を伺います。
 もちろん、路上喫煙やポイ捨て撲滅には、行政側の一方的な取り組みだけではなく、住民側はもちろん、事業者側の理解と協力も欠かせません。条例第6条にも「事業者は吸い殻、空き缶等の散乱防止、歩行喫煙を防止するため、従業員に対する啓発を行うよう努めなければならない」とございます。しかし、中野駅周辺で調査したところ、従業員みずからが路上喫煙して吸い殻をポイ捨てしたり、お客のポイ捨てを助長したりする発言をする姿が目撃されています。
 昨今は、中野駅を中心にチェーン店が非常に多く進出しています。こういった現状をふまえ、今後は地元商店や町会だけではなく、チェーン店や駅前の金融機関などにももっと積極的に条例への理解と協力を求めていくことが重要なのではないでしょうか。共同キャンペーンなど官民業一体となった美化活動や条例のPR活動に対する区の考えをお聞かせください。
 次に、中野駅周辺の美化政策について伺います。
 サンプラザに向かう北口駐輪場横の歩道とその植え込みやガード下、ロータリーの植え込みなど、店舗が面していないところへのポイ捨てが非常に目立ちます。また、南口のメインストリートである元丸井側の歩道とその植え込みへのポイ捨ても少なくありません。休み明けの朝など特にひどい状況です。
 御存じのとおり、ただいま申し上げた歩道と植え込みは都道であり、ロータリーの植え込みも東京都とJRの所有地であります。以上の理由から、この部分の維持管理は都とJRにお任せで、中野区はタッチしていないと聞いております。環境パトロール隊の方はといえば、路上喫煙の取り締まりで手いっぱいで、ポイ捨てされたごみの処理は週1回、区道のみ行うのがやっとだそうです。
 しかし、中野駅は中野区の顔的存在であり、駅周辺のイメージは中野区全体のイメージにつながります。このままでは、「中野区って何だか汚い」というマイナスイメージが定着してしまうのではないでしょうか。中野区の所有地ではないという理由で放置してしまわず、やはり中野駅周辺については、区が責任を持って総合的な美化政策を打ち出していく必要があると思います。お考えをお聞かせください。
 次のテーマに移ります。
 現在、中野区には区内の公共施設119カ所にAED(自動体外式除細動器)が設置されていると伺っております。AEDに関しましては、平成16年7月から医療関係者や救急救命士だけではなく、一般市民にも利用が認められるようになりました。総務省が発表した平成18年度の調査結果におきましても、心肺停止事故が起こった際、その場にいた一般市民がAEDを使用した場合の生存率は32.1%、それに対し、使用しなかった場合の生存率は8.3%と、その効果は明らかです。また、通報後に駆けつけた救急隊がAEDを使用した場合の生存率が20.5%であることをかんがみますと、AEDの使用は少しでも早い方がよいということがわかります。つまり公共施設に限らず、できるだけ多くの場所にAEDが設置され、事故の際に迅速に利用できる状況にあることが重要です。
 先日、三井住友銀行が国内の有人店舗全支店のキャッシュサービスコーナーにAEDを設置すると発表しました。銀行に限らず、事業者みずからAEDを設置するケースも徐々にふえています。
 そこで、御提案です。AED設置企業の情報を積極的に収集し、目印のステッカーを目立つところに張ってもらうなどして、事故の際、現場の一番近くにあるAEDを区民がちゅうちょなく使えるよう、事前に事業所と協力関係を結んでおいてはいかがでしょうか。また、数は少ないかもしれませんが、AEDを所有している個人宅があれば、同様に協力を要請してみてはいかがでしょうか。
 また、迅速な人命救助のためには、AEDを設置するだけでなく、一人でも多くの区民にAEDの使用法を含む救命救急活動を理解し、協力していただくことが必要となってまいります。
 そこで伺います。現在の区のAED及び救命救急活動に対するPR活動は、十分かつ効果的であると言えるでしょうか。例えば、中野まつりなど区民が多数集まるイベントでAEDの紹介や使用法、ミニ救命講習などを積極的に行って、区民が気軽に救命活動への理解や関心を深めていけるようにしてみてはいかがでしょうか。
 また、各学校で生徒たちに対して積極的に講習を行うことも必要なのではないでしょうか。私も実際に簡単な講習を受けてみましたが、小学校高学年ならば十分習得できる内容であると感じました。他人を助ける勇気について学べるよい機会にもなると思いますが、いかがでしょうか、御見解を伺います。
 また、公共施設内で事故が起こった場合、AEDを使える職員が現場にいなかったという状況だけはあってはなりません。
 そこで伺います。区の常勤職員は全員AEDの使用法を含む救命講習を受講する予定だと伺っていますが、非常勤職員や指定管理者のもとで働く社員の受講状況はどのようになっていますでしょうか。また、救命講習で与えられる認定証の有効期限は3年間です。この3年間の認定期間が終了した後、講習の再受講を職員に義務付けるのかどうかをお聞かせください。
 最後に御提案です。救命講習には指導員の資格をとれるコースがございます。全職員が講習の受講を終了するまで、およそ5年かかると伺っていますが、何名かが指導員資格を取得するようにして、庁内の効率的な知識共有を図っていってはいかがでしょうか。また、地域センター配属の職員が指導員資格をとり、区民が近所の地域センターで気軽に救命講習を受講できるような体制を整えてみてはいかがでしょうか。
 以上をもちまして、私の質問を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) いながき議員の御質問にお答えいたします。
 ポイ捨ての現状についてということであります。区では、歩行喫煙やポイ捨ての防止に向けて、各駅周辺で地域の区民団体や商店会等と連携を図って、環境美化の清掃や啓発活動に取り組んでいるわけであります。御質問の中にもありました、一部禁止地区との境界でポイ捨てが多く見られるという苦情もありまして、ポイ捨て禁止を呼びかける掲示物や啓発を強化しているところであります。
 ポイ捨てなどの状況は、全体的に改善が図られていると考えているところですが、さらに環境美化活動を強力に進めるなど、改善に向けて取り組みを着実に推進していきたいと考えております。地域の町会や商店会などと連携をとりながら、実際に駅周辺での活動を行ったり、キャンペーン活動を行ったりといったことも行っているわけであります。チェーン店や金融機関などにも協力を当然求めていきたいと考えております。
 また、喫煙率の調査でありますが、路上喫煙の状況については、質問にありましたように、平日の朝、昼、夕方に実施してきております。今後、土日、夜間を含めてより的確な状況把握ができるよう考えていきたいと考えております。
 それから、AEDに関して、区の職員の関連の御質問にお答えいたします。救急救命講習の受講状況ですが、非常勤職員については、講習の対象外としておりますが、職務上の必要性が高い場合などは受講を認めているところであります。指定管理者制度に移行した施設については、現在、各施設とも講習を受講した者が複数名配置をされております。今後もその体制を求めていきます。ただし、従事者の配置数や配置形態は、施設によって多様なものがありますので、受講率という形ではなかなか把握できるものではない状況にあります。
 救急救命講習は、緊急時に適切な初期対応ができるよう、救急救命の基礎知識、技能を習得することを目的としております。まずは全常勤職員の受講を最優先としたいと考えております。したがいまして、現時点では再受講についての考え方は定まっておりません。しかしながら、区の危機管理体制を充実させる観点から、今年度、防災担当の職員1名が応急手当の普及員講習に参加して資格を取得しております。今後もこの資格の取得者をふやしながら、庁内での活用も含め、検討していきたいというふうに思っております。また、地域センターにおいて、区民が講習に気軽に参加できるような体制をつくるといったようなことについても、今後検討していきたいと思っております。
 私からは、以上です。
    〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 私からは、AEDに関する事業者との協力関係、また、区民に対するPR等についての御質問にお答えいたします。
 まず、民間事業者との協力関係でございますが、AEDを設置している民間事業者がどういうところがどれだけAEDを備えているかと、そうした設置事業所を把握した上で、協力関係につきまして、何が考えられるか、対応を検討したいと思います。
 次に、個人で設置している方がある場合ということでございますが、仮に個人で設置している方がいて、協力できるということであれば、同様に対応を考えたいと思います。
 次に、PRについてでございます。AEDの使用方法等につきましては、区民の理解が深まるよう、今後もさまざまな形でPRの工夫をしてまいりたいと思います。また、各学校で積極的に対応してはということでございます。AEDにつきまして、各学校がどのように教えていくかについても研究していきたいと思います。
○議長(市川みのる) 以上で、いながきじゅん子議員の質問は終わります。

 中野区議会議員 林 まさみ
 1 小中学校再編に伴う跡地利用について
  (1)統合新校の質の向上や特色について
  (2)学校跡地について
  (3)災害時の避難場所について
 2 ごみ問題について
  (1)ごみゼロプランの数値目標を現実的にする為の具体的施策について
  (2)分別方法の区民への周知について
  (3)その他
 3 まちづくり協議会について
 4 その他

○議長(市川みのる) 次に、林まさみ議員。
      〔林まさみ議員登壇〕
○7番(林まさみ) 中野・生活者ネットワークの林まさみです。
 私は、市民自治を広げる立場から四つ質問いたします。第1に学校再編成について、第2にごみ問題について、第3にまちづくりの住民参加について、最後にその他として、副区長三人体制について質問します。
 1番目の学校再編成について、3点伺います。
 中野区では、学校再編計画が進んでいます。再編により小学校が1校廃校になると5,000万円、中学校だと7,000万円の年間運営費が節約されます。学校再編計画によると、小学校8校、中学校5校が減ることになっています。単純に計算しても、7億5,000万円の維持運営費が不要となり、経常収支を改善します。学校再編に伴い削減した経費をぜひとも教育環境の改善、改良のために使うよう考えていただきたいと思います。
 今、前期学校再編に伴って、東中野小学校と中野昭和小学校での統合委員会が開かれています。その委員の話では、現在東中野小学校に児童を通わせている保護者の多くは、統合新校に通うことに対して不安を感じているということです。統合新校になる中野昭和小学校では、施設の改築などしていますが、施設だけではなく、例えば新しい環境になれるために、統合新校に廃止となる予定の学校の先生を何人か異動させるなど先生の配置を考慮する、また、子ども同士の状況をよく見てあげられるような、先生以外の人材を期間を設けて置くようにするなど、子どもたちが安心して新校での学校生活を送れるような配慮が必要と考えます。これから十数年のうちに行われる学校再編を潤滑に進めるために、教育委員会としてはどのような施策を考えているのか、お答えください。
 2点目は、前回もお聞きしました学校跡地の活用の問題です。
 前回のお答えでは、東中野小跡地については、区の案をもって地域住民と協議したいとのことでしたが、その後、区の案はお決まりでしょうか。東中野小学校跡地は10か年計画上は小規模多機能型居宅介護施設等の活用となっています。その施設の方向とあわせて、地域のさまざまな世代の住民が利用できる「地域の顔」となるような整備の方針を持つべきと考えます。
 東中野地区には児童館も中高生の集まる場も、運動施設も、広い公園もありません。東ノランドという子どもの広場も住民の意見を聞くことなく閉鎖されてしまいました。その上、小学校もなくなります。このような環境を考え、地域の声を取り入れ、乳幼児から中高生、高齢者まで集うことができる場が必要と思われます。区長の考えをお聞かせください。
 また、「地域の顔」となるようにするためには、運営の工夫が必要となります。他区では、NPO法人などに学校跡地の運営を委託しているところがあります。世田谷区では1年間1,000万円で学校跡地をNPO法人に貸し出し、ギャラリーなどに教室をレンタルしています。また、豊島区などは劇団の稽古場に、荒川区では起業家支援のために跡地を活用しています。
 このように、地域事情に即した施設運営や事業感覚を持ち、コーディネートができる運営主体の存在が重要です。区長の見解をお聞かせください。
 3点目に、防災時の避難場所としての今後の見通しについてお尋ねします。
 現在、東中野小学校は地域防災計画で避難所として定められています。避難収容人数は、短期が2,90人、長期では1,450人と計画されています。学校再編の跡地活用計画の中には、引き続きこの施設を避難所としての機能を維持する考えがあるのでしょうか。また、避難所として維持する考えがない場合には、新たな避難場所をどのように確保するのか、区長のお考えをお聞かせください。
 次に、ごみ問題について、2点伺います。
 1点目は、中野区の10か年計画で定めている家庭ごみの減量に関する質問です。家庭ごみの排出量を730グラムから2015年に半減させる目標を立てていますが、これまでのごみ減量の数値と具体的な施策をお聞かせください。
 2点目は、2008年度にごみの分別方法が大きく変わることについての質問です。東京23区では、埋め立て場の延命のために、今まで不燃ごみとされていたプラスチックを可燃ごみにすることが決まっています。中野区では不燃ごみの中で約38%を占めるプラスチック製の容器包装を資源として回収することとしています。資源の少ない日本、また、焼却場を持たない中野区としては大変評価ができることだと思います。
 現在、容器包装のリサイクルを行うモデル地区も着々とふえ、2008年10月には区内全域で行うことになっています。モデル地区での問題点を検証し、分別方法が変わるということに対して、新たな住民の人たちのために、不動産業者やまた地域センターなどで分別の方法などを指導し、きちんと分別がされるように、区民への周知や啓発などを進めていくことが必要と思われます。具体的な施策などがありましたら、お答えください。
 第3番目は、警察大学等跡地まちづくりについてお聞きします。
 いかなるときもまちづくりには住民が参加できるシステムになっていることが本来だと考えています。前回の一般質問でお聞きしましたところ、田中区長からは、「まちづくり協議会での調整の内容については、適宜報告し、地域住民の意見に適切に対応していく」とお答えいただきました。この報告については、協議会の開催ごとに報告をしていただけるのでしょうか。また、まちづくり協議会で内容を決定する際に区民の意見を反映させることが必要だと思います。区長の見解をお聞かせください。
 最後に、その他として、副区長三人制によるトップマネジメント体制について質問します。
 まちづくりなどの期間のある事業への人材の登用は支持しますが、生活者ネットワークとしては、副区長を多人数置くことには反対です。期間的に登用することはいいのですが、長期的に置くことには反対です。
 政策管理関係の事業部ごとのトップに各副区長を置くことにより、責任体制を明確にするという考えだと理解しています。しかし、実務を見ていると、必ずしも実行されているとは思いません。中野区副区長定数条例の附帯意見としまして、特別職である副区長の選任においては、事務配分の工夫や事務執行の効率化を最大限に進め、責任の明確化を図るとあります。各副区長の職務内容、責任を明確にして、区民に見える形で公表すべきと考えます。区長の考えをお答えください。
 以上をもちまして、質問を終わらせていただきます。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 林議員の御質問にお答えいたします。
 東中野小学校跡地及び避難所機能の継続についての御質問でございましたが、東中野小学校跡地の活用については、現在、具体的な検討を行っているところであります。できるだけ早く整備案を示した上で、さまざまな内容について、地域の皆さんに御説明をしていきたいというふうに思っているところでありますので、今しばらくお待ちいただきたいというふうに思います。
 それから、副区長三人制に関連しての御質問でありました。地方自治法の改正の趣旨を踏まえて、区として適切なトップマネジメント体制をつくり上げていくために、政策室、経営室、管理会計室という三つの役割を持つ副区長が、また、特定のテーマによっては特命事項をもって責任を持って区政運営に当たるといったような体制をつくったわけであります。その意味で、これまで部長が分担していた仕事も副区長が行うということによって、組織のフラット化、また、意思決定の迅速化などが図られ、事務の効率化も進んでいるというふうに認識しているところであります。
 私からは、以上です。
     〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 統合新校の質の向上につきまして、教員の配置などを含め、教育委員会としてはどう考えているかという御質問にお答えいたします。
 統合新校のスタートに当たりましては、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、一人ひとり細やかな指導を行っていく必要がございます。そのために、統合対象校それぞれの教員を一定程度残すことや、新校にふさわしい教員を配置することなどを含めまして、十分配慮してまいりたいと思います。
    〔区民生活部長大沼弘登壇〕
○区民生活部長(大沼弘) ごみゼロプランについての御質問です。ごみゼロ都市を目指すためには、区民、事業者、区が連携して、ごみの発生抑制と資源の有効活用の取り組みを進める必要があります。そのため、びん・缶の分別回収や町会・自治会等による集団回収の支援のほか、プラスチック製の容器包装の回収についての拡大などに取り組んでいるところであります。目標達成に向けて、今後、さらに3Rの推進と資源の有効活用に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 分別方法の徹底についてでございます。清掃事務所による日常的な集積所の巡回指導などを通じて、ごみ出しルールの徹底を図っています。また、転入の際、資源とごみの週間カレンダーを配布し、ルールについての理解と協力を求めているところであります。さらに、プラスチック製の容器包装の回収地域では、ごみの分別方法等のチラシやパンフレットを各戸配布するなど、ごみと資源の分別の徹底を図っているところであります。
 現在、プラスチック製の容器包装の回収、サーマルリサイクルの実施など、分別方法の変更による過渡期にあるため、きめ細かな説明を行っていきたいと思っております。
 以上です。
  〔拠点まちづくり推進室長谷村秀樹登壇〕
○拠点まちづくり推進室長(谷村秀樹) まちづくり協議会についてでございますが、警察大学校等跡地地区のまちづくり協議会につきましては、まちづくりの課題に開発事業者が一体的に対応していくために、互いに協力し、計画を調整していく場と位置付けております。その報告の時期や内容等に関しましては、協議会での検討、調査結果をもとに、適宜行ってまいりたいと考えております。
      〔林まさみ議員登壇〕
○7番(林まさみ) 副区長の三人体制についてお尋ねします。事務執行の効率化、意思決定の迅速化ということを区長の口からしか聞かれないので、実際的にどのような目標があって、どのようにすれば本当に効率化になり、迅速化が起こり、よりよくなっているかというような公表はなさらないのでしょうか。
      〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 行政評価などの過程でさまざまに評価をしていただく機会があるというふうに思っております。
○議長(市川みのる) 以上で、林まさみ議員の質問は終わります。
 以上をもちまして、質問はすべて終了いたしました。

 これより日程に入ります。
 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第2、議会運営委員の辞任許可についてを先議するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
 議会運営委員の辞任許可について

○議長(市川みのる) 日程第2、議会運営委員の辞任許可についてを議題に供します。
 お諮りいたします。藤本やすたみ議員から議会運営委員を辞任したい旨の申し出がありますので、これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
 さらにお諮りいたします。ただいま議会運営委員の辞任が許可されましたことに伴い、議会運営委員会に欠員が生じましたので、この際、本日の日程をさらに追加し、日程第3、議会運営委員の補欠選任を先議するに御異議ありませんか。
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
 議会運営委員の補欠選任について

○議長(市川みのる) 日程第3、議会運営委員の補欠選任を行います。
 お諮りいたします。議会運営委員の補欠選任については、委員会条例第5条第1項の規定により議長から佐伯利昭議員を指名いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
 認定第1号 平成18年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について
 認定第2号 平成18年度中野区用地特別会計歳入歳出決算の認定について
 認定第3号 平成18年度中野区国民健康保険事業特別会計歳出決算の認定について
 認定第4号 平成18年度中野区老人保健医療特別会計歳入歳出決算の認定について
 認定第5号 平成18年度中野区介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について

○議長(市川みのる) 日程第1、認定第1号から認定第5号までの計5件を一括上程いたします。
 理事者の説明を求めます。
     〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) ただいま上程されました認定第1号、平成18年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について、認定第2号、平成18年度中野区用地特別会計歳入歳出決算の認定について、認定第3号、平成18年度中野区国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について、認定第4号、平成18年度中野区老人保健医療特別会計歳入歳出決算の認定について、認定第5号、平成18年度中野区介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について、以上5件につきまして、一括して説明いたします。
 平成18年度は、歳出面では公債費の抑制、歳入面では特別区税と財政調整交付金の大幅な増などの要因により、一定程度の収支の改善が見られました。また、予算執行に当たっては、行政評価をもとに、事務の執行方法の見直しなどを行い、経費の抑制を図るとともに、未収金対策の強化にも力を入れ、歳入の確保に努めました。さらに、今後の財政需要を視野に入れ、財政調整基金や減債基金のほか、義務教育施設整備基金やまちづくり基金など各種基金への計画的な積み立てを行うなど、持続可能な財政運営への取り組みを進めました。
 初めに、中野区一般会計決算について説明いたします。
 平成18年度一般会計の歳入総額は958億6,658万9,433円、歳出総額は919億406万4,746円で、前年度と比較しますと歳入で0.1%の増、歳出で0.4%の増となりました。歳入から歳出を差し引いた形式収支は39億6,252万4,687円となり、翌年度に繰り越すべき財源2,205万円を差し引いた実質収支は39億4,047万4,687円となりました。
 それでは、歳入につきまして、主な款について説明いたします。
 第1款特別区税は、総額290億2,100万円余で、前年度と比較して22億3,800万円余、8.4%の増となりました。これは定率減税の段階的な廃止が主な要因です。
 第2款特別区交付金は、総額331億7,200万円余で、前年度と比較して21億200万円余、6.8%の増となりました。これは交付金の財源である調整三税のうち、市町村民税法人分の増収によるものです。
 第3款地方譲与税は、三位一体改革による税源移譲が本格的に実施されるまでの暫定措置である所得譲与税の増により、前年度と比較して2億7,000万円余、16.5%増の総額19億900万円余となりました。
 第7款地方消費税交付金は、前年度と比較して1億2,100万円余、3.6%増の総額34億7,700万円余となりました。
 第12款使用料及び手数料は、前年度と比較して2億7,600万円余、12.7%減の総額18億9,600万円余となりました。これは社会教育施設等を指定管理者による運営とし、従前の使用料を利用料金として指定管理者の収入としたことなどによるものです。
 13款国庫支出金は、生活保護費国庫負担金等の増があったものの、三位一体改革の影響により、前年度と比較して2億2,100万円余、2.0%減の総額106億1,400万円余となりました。
 第14款都支出金は、国勢調査や選挙の経費の減があったものの、小学校改築経費などの増により、前年度と比較して5億5,200万円余、13.8%増の総額45億6,600万円余となりました。
 第15款財産収入は、文化・スポーツ振興公社と勤労者サービスセンターの二つの財団法人の解散に伴う出資金の返還等の増により、前年度と比較して7億円余、154.7%増の総額11億5,300万円余となりました。
 第18款繰越金は、前年度と比較して13億9,800万円余、48.6%増の総額42億7,800万円余となりました。
 第19款諸収入は、土地開発公社貸付返還金の減などにより、前年度と比較して14億5,100万円余、53.5%減の総額12億5,900万円余となりました。
 第20款特別区債は、区債の発行を行わなかったことにより、前年度と比較して51億3,100万円の皆減となりました。
 これらの結果、歳入決算額の予算現額に対する収入率は100.6%となりました。
 次に、歳出につきまして、大きな増減があった主な款について説明いたします。
 第2款総務費は、総額89億7,200万円余で、前年度と比較して8億2,800万円余、8.5%の減となりました。これは土地開発公社経営健全化計画に基づく用地購入費が減となったことなどによるものです。
 第5款保健福祉費は、生活保護費の増があったものの、江古田の森保健福祉施設事業用地の取得費が減となったことなどにより、前年度と比較して43億9,600万円余、13.1%減の総額290億4,500万円余となりました。
 第6款都市整備費は、江古田の森公園整備や道路整備の経費の増などにより、前年度と比較して7億2,300万円余、12.2%増の総額66億2,500万円余となりました。
 第8款公債費は、住民税減税補てん債元金償還金の減などにより、前年度と比較して8億3,000万円余、13.4%減の総額53億8,500万円余となりました。
 第9款諸支出金は、義務教育施設整備基金やまちづくり基金の積立金の増などにより、前年度と比較して52億5,300万円余、99.4%増の総額105億3,700万円余となりました。
 これらの結果、歳出決算額の予算現額に対する執行率は96.4%となりました。この歳出決算額を性質別に見ますと、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費は514億8,300万円余で、前年度と比較して1.8%の増となりました。また、投資的経費は47億3,800万円余で、前年度と比較して45.5%の減となっています。
 なお、平成18年度決算では、実質収支が39億4,000万円余となり、前年度決算に比べ、2億7,600万円余の減となりました。また、財政指標から区の財政状況を見ますと、前年度と比較して、実質収支比率が0.7ポイント下がり5.6%、経常収支率が1.3ポイント下がり78.8%、公債費比率が0.9ポイント上がり8.3%、義務的経費比率が2.6ポイント下がり、56%となっております。
 これらの指標を23区平均と比較すると、経常収支比率が5.8ポイント、公債費比率が1.5ポイント、義務的経費比率が7.4ポイント、それぞれ上回っており、区の財政は収支の改善が見られるものの、引き続き歳出構造の見直しを進めていくことが必要な状況にあります。
 一方、区は「新しい中野をつくる10か年計画」に掲げる取り組みを着実に進めていくとともに、区政の新たな課題に積極的に取り組んでいくことが求められています。さらに、老朽化した区の施設の大規模な改修・改築などの財政需要にも適切に対応していかなければなりません。こうしたことから、区としては、財政健全化をさらに進め、強固な財政基盤を確立していくことが重要であると考えています。
 以上が一般会計の決算の説明です。
 続きまして、中野区用地特別会計決算について説明いたします。
 歳入歳出の決算額は同額で、821万8,254円、前年度と比較しますと、歳入歳出とも99.8%の大幅な減となりました。歳出は第1款公債費が800万円余で、41億7,700万円余、99.8%の減となりました。これは前年度、江古田の森保健福祉施設事業用地の売り払いに伴い、公共用地先行取得等事業債を繰上償還した分が減となったことによるものです。また、用地費が皆減となっています。
 歳入は、第1款繰入金が800万円余で、前年度より6,200万円余、88.3%の減となりました。また、特別区債と用地売払収入である財産収入が皆減となっています。
 次に、中野区国民健康保険事業特別会計決算について説明いたします。
 歳入総額は294億455万2,980円、歳出総額は291億4,492万3,905円で、前年度と比較しますと、歳入で4.9%の増、歳出で4.3%の増となりました。
 歳出の主なものは、第2款国保給付費が182億8,400万円余で、前年度より4億8,800万円余、2.7%の増となりました。第3款老人保健拠出金は63億3,900万円余で、前年度より5億5,600万円余、8%の減となりました。これは、主に平成14年度の医療制度改正に伴う老人保健医療費の減によるものです。第5款共同事業拠出金は17億9,300万円余で、前年度より12億100万円余、203.0%の大幅な増となりました。これは保険財政共同安定化事業が創設されたことによるものです。
 歳入の主なものは、第1款国民健康保険料が100億9,800万円余で、前年度より2億5,900万円余、2.6%の増、第3款国庫支出金が72億400万円余で、前年度より5億5,500万円余、7.2%の減、第4款療養給付費等交付金が41億2,600万円余で、前年度より5億3,600万円余、14.9%の増、第6款共同事業交付金が17億6,800万円余で、前年度より11億2,000万円余、173.1%の増、第7款繰入金が45億8,600万円余で、前年度より1億8,400万円余、3.9%の減となりました。
 次に、中野区老人保健医療特別会計決算について説明いたします。
 歳入総額は229億1,247万462円、歳出総額は227億5,276万8,109円で、前年度と比較しますと、歳入で6.0%の減、歳出で6.5%の減となりました。
 歳出の主なものは、第1款医療諸費が227億1,000万円余で、前年度より15億8,500万円余、6.5%の減となりました。これは、主に平成14年度の医療制度改正に伴い、老人保健の加入年齢が段階的に引き上げられていることによるものです。
 歳入の主なものは、第1款支払基金交付金が139億1,100万円余で、前年度より14億8,400万円余、9.6%の減、第2款国庫支出金が60億3,100万円余で、前年度より400万円余、0.1%の増、第3款都支出金が15億2,400万円余で、前年度より3,300万円余、2.2%の増、第4款繰入金が13億8,600万円余で、前年度より1,200万円余、0.9%の減となりました。
 最後に、中野区介護保険特別会計決算について説明いたします。
 歳入総額は153億1,147万2,918円、歳出総額は149億9,954万3,870円で、前年度と比較しますと、歳入で5.3%の増、歳出で4%の増となりました。
 歳出の主なものは、第2款保険給付費が136億6,000万円余で、前年度より5,700万円余、0.4%の増となりました。歳入の主なものは、第1款介護保険料が29億6,600万円余で、前年度より6億700万円余、25.7%の増、第3款国庫支出金が34億2,800万円余で、前年度より400万円余、0.1%の減、第4款支払基金交付金が42億2,800万円余で、前年度より1億4,500万円余、3.3%の減、第5款都支出金が20億1,400万円余で、前年度より3億円余、17.5%の増、第7款繰入金が25億3,800万円余で、前年度より6,600万円余、2.7%の増となりました。
 以上、平成18年度の各会計決算について説明いたしました。
 なお、詳細につきましては、お手元に送付いたしました「中野区各会計歳入歳出決算書・各会計事項別明細書」及び「各調書」、「主要施策の成果」並びに「中野区各会計歳入歳出決算説明書」をごらんいただきたいと思います。
 また、監査委員におかれましては、平成18年度に財務監査、事務監査、例月の出納検査等を実施していただきました。
 さらに、本決算につきましては、7月25日から8月15日までの間、慎重に審査をいただき、別冊のとおり「中野区各会計歳入歳出決算審査意見書」の提出をいただきました。御指摘のあった点につきましては、十分に対処していく所存です。
 最後になりましたが、ここに平成18年度の決算につきまして、議会の認定をお願いする運びになりましたことは、区議会の適切な御指導と御協力によるものと深く感謝を申し上げる次第でございます。
 以上、認定第1号から認定第5号までにつきまして、よろしく御審議の上、御認定くださいますようお願い申し上げ、平成18年度中野区各会計決算の説明とさせていただきます。
○議長(市川みのる) 本件について御質疑ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
 上程中の認定第1号から認定第5号までの計5件は、議員全員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、上程中の認定第1号から認定第5号までの計5件は、議員全員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに審査を付託することに決しました。
 本日はこれをもって散会いたします。
      午後5時04分散会