平成16年08月30日中野区議会区民委員会
平成16年8月30日区民委員会
中野区議会区民委員会〔平成16年8月30日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成16年8月30日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時08分
○閉会 午後2時56分
○出席委員(8名)
高倉 良生委員長
いでい 良輔副委員長
きたごう 秀文委員
吉原 宏 委員
むとう 有子委員
佐藤 ひろこ委員
斉藤 高輝委員
池田 一雄委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民生活部長 本橋 一夫
経営担当参事(地域活動担当参事) 西條 十喜和
南中野地域センター所長 中村 正博
弥生地域センター所長 (南中野地域センター所長兼務)
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 (南中野地域センター所長兼務)
桃園地域センター所長 (東部地域センター所長兼務)
昭和地域センター所長 蛭間 浩之
東中野地域センター所長 (昭和地域センター所長兼務)
上高田地域センター所長 (昭和地域センター所長兼務)
新井地域センター所長 (東部地域センター所長兼務)
江古田地域センター所長 安部 秀康
沼袋地域センター所長 (江古田地域センター所長兼務)
野方地域センター所長 (江古田地域センター所長兼務)
大和地域センター所長 大橋 雄治
鷺宮地域センター所長 (大和地域センター所長兼務)
上鷺宮地域センター所長 (大和地域センター所長兼務)
戸籍住民担当課長 登 弘毅
産業振興担当課長 高橋 信一
みどりと環境担当課長(地域生活支援担当課長) 大杉 規子
ごみ減量・清掃事業担当参事(ごみ減量担当参事) 寺部 守芳
清掃事務所長 遠山 幸雄
○事務局職員
書記 黒田 佳代子
書記 吉田 哲郎
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の異動
○議題
産業振興及び勤労者・消費者対策について
○所管事項の報告
1 平成17年度国・都の施策及び予算に関する要望について(区民生活部経営担当)
2 「空き店舗活用事業」の補助事業者の決定について(産業振興担当)
3 仙石原中野荘借受事業者の募集について(地域生活支援担当)
4 平成15年度中野区のごみ収集量について(確定値)(清掃事務所)
5 その他
(1) 防災無線を活用したひったくり防犯啓発について
(2) 中防粗大ごみ処理施設内における死亡事故について
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから区民委員会を開会いたします。
(午後1時08分)
審査日程の御協議をいただくため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時09分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時09分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、そのように進めさせていただきます。
議事に入る前に、委員会参与の異動がありましたので、報告をいただきたいと思います。
本橋区民生活部長
8月1日付で区民生活部の管理職の異動がございました。これに伴いまして、当区民委員会の参与の異動ということでの御報告をさせていただきます。(資料2)
東部、桃園、新井の3センターの所長を兼務しておりました中野多希子が東京都の知事本局企画調整部の調整担当副参事に異動いたしました。本日こちらに参りましてごあいさつすべきところですが、ちょっと仕事の関係がありまして来られないということで、区民委員会の先生方にはくれぐれもよろしくということで申しつかっております。
それから、その後任といたしまして、東部、桃園、新井の地域センターの所長には保健福祉部の主査をしておりました柿内良之が就任しております。昇格で昇任ということになっております。どうぞよろしくお願いいたします。
柿内東部・桃園・新井地域センター所長
今、紹介にあずかりました柿内でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
以上で委員会参与の異動についてを終了いたします。
それでは議事に入ります。
産業振興及び勤労者・消費者対策についてを議題に供します。
所管事項の報告をいたしたい旨の申し出がありますので、順次報告を受けたいと思います。
初めに平成17年度国・都の施策及び予算に関する要望についてをお願いいたします。
本橋区民生活部長
17年度の国・都に対する予算要望ですが、まず先に国の方から、国の施策に対する予算要望から説明をさせていただきます。(資料3)
お手元の資料の12ページをごらんいただきたいと思います。頭には「9 緑化対策の推進」とありますが、特別区におきます自然保護ということで、区域内の樹林地域、保護樹林の指定をして保全に努めておりますが、これにつきまして所有者の負担の軽減をさらに、一層の改善を図ってほしいということで、保護樹林地及び市民農園等に関する部分について、相続税の納税猶予を要望しております。また、あわせて、都市化の進んだ都市部におきます建築物の屋上やベランダ、壁面も重要な空間ということで、ここに対します緑化に関しましても、財政措置を講ずるよう求めているものでございます。
それから、次の13ページ、10番の「食品安全対策の強化」ということで言っておりますが、この13ページの1番下にありますが、カッコ2「遺伝子組換え食品の安全対策強化」等のマル3、消費者が安全な食品を選択できるための情報を新聞・雑誌等、多様な媒体を活用して積極的に提供してほしい。また、次の14ページにありますが、1番下にありますように、カッコ4「リスクコミュニケーションの推進」ということで、食品に関するリスク分析等々、関係者の情報交換の場が必要だということで、関係省庁、自治体、消費者等での情報や意見の交換ができるように積極的に努めてほしい。こういった内容を国に対して要望しているところであります。
それから、あと3ページにありますが、「2 治安対策の強化」であります。特にカッコ2特別区や住民が取り組む安全・安心まちづくり施策への財政支援、これを要望しているところであります。これが国に対する要望事項でございます。
続きまして、都の施策及び予算に関する要望でございますが、(資料4)この中では、お手元の資料の3ページになります。「中小企業対策の充実」ということで、東京都が行ってまいりました東京都工業集積地域活性化支援事業につきまして、製造業はもとよりのこと、アニメやソフトの物づくりに対しても対象を広げた財政措置を講じてほしいということで要望をしております。
また、4ページになりますが、「新規企業の創出・成長への支援」ということで、創業支援融資、昨年度から無担保融資の限度額を引き上げておりますが、これらにつきましても予算の増額など制度の充実を図ってほしいと。また、創業の場の確保ということで、空き庁舎を活用した創業支援施設の設置費用に対する補助制度がありますが、これにつきまして、市町村が主体となった場合だけではなくて、大学や企業などが設置主体となった場合にもその補助対象とするようにということでの制度の拡大を求めております。
それから16ページになります。11番「緑化対策の推進」であります。ここでも国に対しての要望と符合するわけですが、東京都に対しましては、保存樹林地等の固定資産税及び都市計画税の減免、これの要件緩和を求めております。また屋上、壁面の緑化についての東京都としての補助制度の創出についても要望しているところでございます。
なお、16年度の国・都の施策及び予算に対して要望した事項について、別にもう一つの冊子にありますが、国に対しては、やはり中小企業対策の関係、それから食品安全の関係を要望しております。東京都に対しても中小企業対策の関係での制度の充実を要望しておるところでございますが、それぞれについての措置状況については資料に記載されているような内容になっておりますので、後ほどまたごらんいただければと存じます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
佐藤委員
17年度の今要望をいただいて、さっき最後に16年度のとおっしゃったのは何か、資料はないですよね、今手元に。
本橋区民生活部長
済みません。国・都の方の16年度に関する措置状況については、ちょっとお手元に資料はないようなんで説明をさせていただきます。
国に対しましては、中小企業対策の充実ということで、中心市街地活性化法等によります商業活性化、まちづくり予算の支援ということで、認定された構想推進事業者、法に基づく推進事業者、TMOと呼んでいるんですが、それが主体となった場合のいろいろな事業の補助等の制度がありますが、これについてTMO以外の事業者、例えば地元商店街とかそういったところで取り組むという場合にも補助対象ということにしてほしい。そういう意味での制度の拡大を求めたところでありますが、これらについてはまだそれらの措置はとられていないという状況です。
それから、大規模小売店舗立地法の弾力的な運用ということで、大都市特有の社会問題としての様子も見て、店舗の基準面積ですとか駐輪場の設置など、店舗に付随する施設の設置などの義務付け、こういったことも求めたところでありますが、国においては、大規模小売店舗に関しまして、設置者が配慮すべき事項に関する指針について解説をしています。その中で、大規模小売店舗法の趣旨として、豊かな地域コミュニティの創設ということを課題としています。具体的には、大規模店と地域社会の融和の確保、交通・環境問題への対応、計画的な地域づくりとの整合の確保といった課題をあげ、それらに対して適切な対応を図ることが必要となっており、そのためには自治体、住民を含めた多数の関係者が、多角的・総合的・継続的な取り組みを推進し、地域の実情に合わせた弾力的な運用が図られているものとしています。ただ、具体的にこちらが要望いたしました附属施設の設置等々の数値化した義務付け、そういったものの措置はなされておりません。
それから信用保証の関係で、中小企業に向けた保証制度の充実と円滑な資金供給が行えるように金融機関に対する指導強化ということで要望しておりました。これにつきましてもそれなりの措置がなされているということであります。
それから、中小企業勤労者福祉サービスセンターに関する国庫補助金の充実ということで、この補助期間の延長措置を申し入れておりますが、国においては15年度から補助対象を管理費だけではなくて事業費も含めるということでの対象の拡大はされたものの、補助期間の延長措置はなされておりません。
それから、そのほか区民生活部関係では食品安全の関係での要望もしております。これは今回の17年度に向けた要望と同様、趣旨としては同じような内容で、消費者が理解しやすいような情報提供、または食品表示等の法令等が錯綜しているところがありますので、それの一本化ということでの要望をしておりますが、これについては情報提供の部分ではホームページでの情報提供等々、工夫はされてきておりますが、表示方法の統一化等の問題につきましては特に動きはございませんでした。そのような状況であります。
また、東京都に対しまして中小企業対策の充実ということで、工業集積地域活性化事業、5年間を限度とした事業ということですが、これらの引き続きの継続等、あるいはまた新たな支援策をということで求めていたところでありますが、これについても物づくりの必要性は東京都も認識しているところでありますが、具体的な施策については今後の成果を検証した上でということで、まだ引き続き検討ということになっております。大体内容的にはそのようなものであります。
佐藤委員
それで、内容は今お話しいただいたんですけど、先ほど読まれました資料というのは、いつか事前にいただいていたんですか。何かいつも国の要望でこうなったという冊子と、それから次年度というふうに御一緒に説明を受けていたのかなと思ったんですけども、事前にどこかで、もう16年度版は渡されていたということであれば、私の方でちょっと逸しているということですけれども、何か余り皆さんも記憶がないようなので……。
本橋区民生活部長
以前は国・都の要望の内容をあわせて一緒に当該年度での措置部分についてはどうなっていたのかということについて、資料を含めてお配りして報告をしておりました。私も今回、国・都要望、16年度部分での施策及び予算に関する要望措置状況、委員の皆さんのお手元にあると思って、失念いたしまして、一緒に簡単に触れてしまったところなんですけども、これについては参考ということなので、特に今回から具体的な資料をお配りしての説明ということではなくなったようです。
佐藤委員
じゃあ資料は、その冊子分は用意されていないということで口頭での御説明で、要望した事項がどうなったのかなということは、それがどうなったのかということが必要なところだろうとも思いますので、なぜそれが省略されたのかなというのはちょっと……。省略されなくてもいいんじゃないかなというふうに思いますので、また次年度考えていただければと思います。
それでどうなっていくのかなということでいえば、例えば緑化対策の推進ということで、国と東京都に要望されている。国の方でも国土交通省が都市の緑ということで、さまざまな法改正とかをやりながら今推進中であります。そういうところと兼ね合わせていったときに、この要望というのはかなり具体的なところでの実現度は高くなるというふうに考えてもよろしいんでしょうか。
大杉みどりと環境担当課長
緑化対策につきましては、ことし景観緑三法と言われる法改正がされまして、まだ詳細については明らかになっていないんですけれども、そういった中で、国においても緑化については何らかの制度を創設するのではないかというふうに考えてはおりますけれども、詳細についてはまだ把握していないところでございます。
佐藤委員
国の出されております法律とかそういうのを読みましても、じゃあ具体的に自治体に対してはどうなのかというところの財源措置の問題ですね。ここでも要望している財源措置の問題が具体的に触れられていないから、理念は理念でいいんだけども、じゃあ具体的にどうなるのかというのが見えないところだろうと思うんです。その財源措置がなぜ見えてこないのかというところに、言ってみれば三位一体改革というところでの補助制度のあり方の見直しも絡まっているから、では財源措置を自治体に対して講じるということの関与の仕方というのをどうしていこうかというところがまだ定まっていないのかなと思うんですけれども、いわゆる担当者としてさまざま情報収集はしていらっしゃると思うんですが、そういったところでの観点でぜひ情報収集にきちっと当たっていただきたいと思いますし、本当にこの要望がどんなふうに具体的に実現されていくんだろうかというあたりで見ていただきたいと思います。今のところわからないというお返事だったので、ぜひよろしくお願いいたします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。それでは、以上で本報告を終了いたします。
次に「空き店舗活用事業」の補助事業者の決定についての報告をお願いします。
高橋産業振興担当課長
それでは、「空き店舗活用事業」の補助事業者の決定について御報告させていただきます。(資料5)
事業概要につきましては、中野区内の商店街の空き店舗を利用して創業した事業者等の事業継続の支援をすると。それに伴い商店街の活性化を図るために、店舗の賃料の一部を、10万円を限度ですが、それを助成するということでございます。
募集期間は6月7日から7月2日までの間でございました。対象の者につきましては、平成16年、ことしの1月から6月の開業についてが対象でございます。対象商店街につきましては34商店街でございます。
今回応募件数は7件ございました。内訳は書いてあるとおり、小売業が2件、飲食業が3件、サービス業が2件でございます。
選定の経過につきましては、まず面接の審査を行いました。続きまして現地調査、これは中小企業診断士の方が現地に行って実際に調査をしました。それとあと選定会議。これは選定委員4名によりまして事業計画、すなわち事業のコンセプトとか事業収支、そのことにつきまして選定をしました。5点満点での点数化をしましてやったところでございます。
選定の結果5件。これは補助予定件数と一致しました。内訳の方が、小売業が1件、飲食業が2件、サービス業が2件です。ちなみに該当の商店街というところでございますが、新井薬師北口商店街、川島商店街、あと新井薬師駅商店会、薬師あいロード商店街が該当いたしました。
次回でございますが、平成17年1月に第2回を行います。この対象は今度の7月からのものが対象になりますので、さかのぼって申し込むということは可能でございます。申し込みの受けつけは12月20日から1月20日ぐらいの約1カ月を目途としております。
以上、簡単ではございますが、報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
佐藤委員
この5件は小売業とかと書いてありますが、個人事業者の方なんですか。内訳は個人事業者、法人、NPOなどに対してということですけど、事業形態としてはどのような内訳か教えてください。
高橋産業振興担当課長
すべて個人事業者でございまして、床屋、居酒屋、動物病院、日本料理店、衣料雑貨のお店でございます。
池田委員
選定委員4名のお名前と肩書を教えてください。
高橋産業振興担当課長
名前の方は、まず2名は中小企業診断士、私どもの方の商工相談をやっている中小企業診断士が2名と区民生活部長、私、産業振興課長でやっております。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。それでは、質疑がなければ、以上で本報告を終了いたします。
次に仙石原中野荘借受事業者の募集についての報告をお願いいたします。
大杉地域生活支援担当課長
それでは、仙石原中野荘借り受け事業者の募集について報告させていただきます。(資料6)
区立保養所仙石原中野荘の運営につきましては、平成15年度行政評価でC評価、すなわち抜本的に見直すべき施策と評価されたことを受けまして民営化することを方針といたしましたことを前回報告したところでございますが、この方針を受けまして具体的に募集を開始いたしましたので、この旨報告させていただきます。
まず1点目でございますけれども、募集要項の配付を本年8月23日から9月9日の期間行います。場所は区民生活部地域生活支援分野保養施設担当で行います。
事業者の募集方法でございますけれども、区のホームページで公表するほか、これまで受託希望の申し出がありました事業者。それから、他区での同業の受託を受けているような事業者等へ通知を行ったところでございます。
応募の締め切りは本年10月4日を予定してございます。
具体的な募集要項でございますが、2枚目以降つけてございます募集要項でございます。なお、これに詳しい施設の資料がついてございますが、今回は省略させていただきました。
では、具体的に募集要項につきましてポイントとなる部分を御説明させていただきます。
まず1点目は募集の目的、2点目、施設の貸し付け内容でございますが、2、貸し付けの形態でございますけれども、区の保有する土地及び施設を貸し付けるということにいたします。3、貸し付け条件でございますが、特に2番でございますが、運営の特例条件といたしまして、1番、区民が優先的に利用できる優先利用枠を設けること。それから2点といたしまして、利用料金は借り受け者が設定するという原則でございますが、設定料金が現行料金と著しい隔たりがある場合には一定の財政措置を行うということにしてございます。
営業の開始日でございますが、来年度以降ということでございますが、4月、ゴールデンウイーク前に営業できるようにということを条件といたしました。
3点目としまして区が負担する経費でございますが、これは主に区が財産としての施設を所有いたしますので、これに付随する経費ということで、固定資産税に相当します国有資産等所在市町村交付金、それから1,000万円以上の大規模修繕費、それから電柱共架料等の区有地にかかわる費用負担、それから4点目としまして火災保険料でございます。それから5点目といたしまして、先ほど申しました料金に伴います区が負担の軽減措置を行った場合のその負担経費、以上を区の負担といたします。借り受け事業者につきましては、以外の経費について借り受け事業者の負担といたします。
5番目に貸し付け期間でございますけれども、平成17年4月1日から5年間といたしまして、その後双方が希望する場合には2年を単位に契約を更新できるということにしてございます。
続いて、大きなIII、応募の条件でございますけれども、1番としまして応募資格といたしまして、現在旅館・ホテル等を運営している法人、もしくは自治体の保養所等を受託している法人ということで、ある程度実績のある法人ということにいたしました。
それから、次の3ページでございますけれども、募集要項を先ほど申しましたとおり9月9日まで配付いたしますが、続きまして9月2日に現地見学会を予定してございます。
それから提出の書類でございますが、3ページ下の6でございますけれども、提出書類といたしまして、法人の基本的な内容がわかるような登記簿謄本、それから概要書、運営・受託、今までの実績のわかるような資料、それから決算報告書などで法人の実績等がわかるようにいたします。
6番目といたしまして、企画提案書としまして以下のような事項を提案していただくことにしております。1点目としまして全般的な経営方針。2点目としまして施設の借り受け条件。もし施設の賃借料を負担することができる場合にはその額等。それから、3点目といたしまして料金表。4点目としまして中野区民の優先利用をどのような形でするかということ。5点目としまして利用の受け付け及び集客方法に関すること。6点目としまして施設の維持管理に関すること。7点目としまして運営の業務に関すること。サービス内容について具体的に提案していただきます。8点目としましてリニューアルについて。これは事業者負担として何かする予定があればそれについて。9点目といたしまして事業の収支予測。10点目としまして開設準備までの日程。11点としまして利益が上がった場合のその処分方法。
それから、次のページでございますが、施設名称。区としてはシェモア仙石の使用を希望しますけれども、新たな名称も可能ということで、新たな名称の提案があれば提案をしていただくと。それから、13点目といたしまして、各事業者の提案を利用することによる区のメリットがあれば具体的に提案していただくということを考えてございます。それに加えまして、もし区への要望があれば別に提出していただくということを考えております。
こうした提案を受けまして、続く4ページ下の審査・選定でございますけれども、10月までに提案していただいたものを書類審査を行った上で、平成16年11月末までに借り受け予定者を選定いたしたいと思っております。その上で、区立保養所の廃止の条例を第4回定例会に提案いたしまして、それが可決された後に契約という運びにしたいと考えてございます。
実際の事業者の選定の基準でございますが、2にございますような7点を主に基準として考えたいと考えております。1点目としまして、区の財政負担の軽減を図ることができること。また区民が優先的に利用できる。利用率の向上が期待できること。サービス内容と料金設定が適切であること。良好な状態で施設を維持管理することができること。事業収支予測に無理がなく、安定的な経営ができること。経営状況が良好で事業実績が豊富であること。その他、区民にとって有利となる提案事項があるかどうかなどについてでございます。
募集の概要については以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
むとう委員
1ページ目のところの利用料金なんですけれども、現行料金と隔たりがあった場合には区が財政措置を講じますというふうに書いてありますが、料金は借り受け者が適当に適時設定することになっていますよね。そうしたときに、一体幾らになるかまだ皆目見当がつかないわけですけれども、その際の区の補助金ですか。それはどういう形の補助金を考えているんですか。つまり、区民にその分を払うという補助金なのか、請け負ってくれる業者にその分を出して料金を上げさせない努力をするのか、どういう補助金を考えているんでしょうか。もう少し詳しい説明をしてください。
大杉地域生活支援担当課長
ここで今想定しておりますのは、区が財政措置を区民に払うというよりも事業者の方に措置を講じることによって料金を抑えるというような形を考えております。
むとう委員
では、利用する区民にとってはほぼ現行料金というふうに思っていていいんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
まだその部分については具体的な業者の提案を見てみないとわからないんですけれども、なるべく現行料金と大きな隔たりがない形で抑えていきたいと考えております。
むとう委員
今の段階で区が考える大きな隔たりの大きいというのは、どれぐらいのことを大きい隔たりと考えているんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
現在のところ、具体的に幾ら以上だった場合というのは考えてございません。今後、選定までの間に固めていきたいと考えております。
むとう委員
やはりこれまで区立の保養施設ということで、何で区が区民のためにこういった施設をつくってきたかというところの目的からすれば、その一つに利用料金があったかと思うんですよね。一般の民間がやっているホテルや旅館よりもある程度安くなければ、区民にとってこういった区立の保養施設の意味というのは持たなくなるわけですから、その辺、今回民間に委託するということで、料金というのは区民にとって1番大きなところかと思うので、その辺これからということですが、現行とほぼ同じような料金設定で当面行けるような工夫はしっかり整えてほしいということの要望が一つです。
それから、あと2ページのところで、貸し付け期間なんですけれども、5年間というふうな設定、それから更新を希望する場合は2年間という、この5年、2年というこの期間を設定した考え方の根拠を教えてください。
大杉地域生活支援担当課長
他区の事例等を見まして3年とか5年というのはあるんですけれども、仙石原中野荘は規模が小さいということがありまして、なかなか元を取るのが難しいだろうということから、長い期間の貸し出しということである程度採算がとれるような計画を可能にするということで5年にいたしました。あと2年につきましては、その後、その次の更新を余り長く設定いたしますと、施設の方の使用も時間的な経過が過ぎていきますので、そういった意味から、次からの契約は余り長くするのは適切でないだろうということで、2年という期間にしてございます。
むとう委員
当面うまくいけば7年ですよね。今度の事業者。その7年後というのは、また次の業者に変わるということなのか。それとも、シェモア仙石をその後はもう売却しちゃうと考えているのかとか、その後7年後の--まあ5年後なのか7年後になるかわかりませんけれども、長期的な考え方はどういうことなんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
特に7年後に売却するということではございませんで、当初の契約期間を5年といたしまして、その後2年の更新。その7年後にまた施設の状況ですとか、区の状況を見まして、またさらに更新が可能であると思えば、また2年単位で更新をしていくということを考えてございます。その更新に当たりましては、その都度区の状況ですとか社会経済状況等を考えまして、更新をするかどうかということを検討していくというふうに考えてございます。
むとう委員
ごめんなさい。今のお話ですと、今度、例えばA業者に決まったとしますよね。その方がよければ双方希望して2年間単位で更新するということですから、つまりまた2年後にその業者がうまくいっていれば、またそのまま同じ業者が2年後、2年後、2年後というふうになっていくということなんですね。
大杉地域生活支援担当課長
はい、そういうケースもございます。それぞれがいろいろな条件が整えばそういうこともあり得るというふうに考えてございます。
本橋区民生活部長
ちょっと補足させていただきますと、建物とか設備、これは温泉地でもありますので、普通のところよりも設備等の老朽化ということもありますので、一定の補修等も必要になってくる。大規模補修については区が行うということになっております。そんなことで、ある程度の段階段階でもって、どの程度のものをしていくのか。どの程度お互い負担関係にしていくのかということの点検、検証をしていくということもありまして、5年以降については2年ごとの更新ということにしております。
むとう委員
重大な過失がないと認められればということなんですが、この5年間委託されたところで、余りにも利用者の評判が悪いとか、何かクレームが続くとか、もしもそんなことになった場合にこの5年間の間で何か契約を解除するようなことは考えられるんでしょうか。とにかく、よくも悪くも5年間はそのままいくんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
それは今後の契約の内容になってくるかと思いますけれども、当初に提案のあった内容と余りにもかけ離れたような運営がなされていく場合には、その契約の見直しといいますか、解除といいますか、そういったこともあろうかと思いますが、そのあたりは契約の内容で工夫していきたいと思っております。
むとう委員
契約の内容がないからわかりませんけれども、利用する区民にとっては、せっかく出かけていって保養したいということですから、本当に快適な空間にならなければいけないわけで、それって本当に目に見えるような形でないと思うんです。サービスのあり方というのは。だからその辺、契約に違反しなくてもサービスを契約上にどうと、こんなにきめ細かく、人と人との対応ですから書けないと思いますし、そんなことまで契約内容にはうたわれないと思うので、余りにも区民、利用者からのクレームが多かったり何だりというときには、それなりの区が対応をするということをしっかり契約の中に盛り込んでいただきたいということをお願いしたいというふうに思います。
大杉地域生活支援担当課長
実際に提案の中で書かれたものとそれから契約という中で、具体的に区民に不利益の生じないような形で取り組んでいきたいというふうに考えます。
斉藤(高)委員
今お話を聞いていて、確かに募集の目的では区が所有する保養施設から今度は民間の事業者の経営に移るようなことになるわけですけれども、さらにここに創意工夫により宿泊施設としての効果的・効率的な運営云々ということで書かれております。一言でお聞きしますと、区が今までやってきた中から民間に今度は移行していく中で、一番心配することは、今まで食事代は幾らだとか、使用料ですよね。二人で借りたり3人で借りたときに金額が違っていましたけれども、そういうのは現在わからないようなことを言っていましたけれども、そういうのをはっきりさせないと、こちらの運営する方も、民間の方もわからないと思いますけど、その点もう1回お聞かせいただけますか。
大杉地域生活支援担当課長
料金の設定につきましては、部屋料金になるのか、何人利用の場合になるのかということも含めて、具体的に事業者の方に提案をしていただくということを考えてございます。
斉藤(高)委員
そうすると、金額等はわからないわけですよね。その中で、中野区もこういう計画になってきたので、他区でも民間の方に事業の経営を移すような、そういう他区の状況について、もしおわかりになれば教えていただきたいと思います。
大杉地域生活支援担当課長
他区の状況で、例えば杉並区、荒川区、板橋区などが民営化を行ってございます。それぞれ同業の旅館業ですとか、それからレストラン業を中心にやっているような事業者などに受託しているというふうに聞いてございます。
斉藤(高)委員
まあ、余りよくわかりませんけど、この辺はしっかりやっていただきたいと思いますけども、もう1点は、こういう形で民間に移っていく中で、よく中野でいつも聞くことは、予算的な効果とか経済効果と聞きますけども、現在運営している中から今回、また民間の方に移っていく中で、どのような効果というものが出るのか。いい悪いは別としてですよ。そういう計算も出ているんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
まだ具体的に事業者の提案を見ないと確定的なことは言えないんですけれども、他区の事例等を見ましても、かなり、今現在、財政的には区は1億5,000万円を運営経費としてかけてございますけれども、希望的な観測も含めまして、その半額程度を軽減できるのではないかというふうに予測しております。
池田委員
この行政評価で仙石原中野荘は何を指摘されたんでしたっけ。回転率か何かのことでしたか。
大杉地域生活支援担当課長
一つは利用者の数が限定されている一方で、一人当たりに区がかけている額が大きいということを指摘されております。
池田委員
そうすると、要するに宿泊者が不足している、足りない、定員掛ける営業日数からいって足りないという、そういうことでしたか。
大杉地域生活支援担当課長
いえ、そうではございませんで、年間の施設を利用できる人が限られている。年間の利用者ということが限定されている一方で、施設の運営経費に予算がかかっている。高額な経費がかかっているということの指摘でございます。
池田委員
利用者が限定されているというのはどういう意味合いですか。
本橋区民生活部長
施設自体の利用率はそれなりに工夫してかなり向上してきてはいるんですけれども、問題は、施設自体が一つの施設である。部屋数もそう多くない。したがって、区の財政的な面、経費の面では、かなりの金額がかかっている割には、結局利用できる人というのは限られているということで、そういう意味で財政効果としてはどうなのか。施策として抜本的な見直しが必要ではないかという指摘でございました。
池田委員
ですから、あれでしょう。もうちょっと具体的に言うと、利用者は比較的高齢者に偏っていて、その割には金がかかるという、そういうことだったですよね。
本橋区民生活部長
それだけではありませんで、もともと部屋数等から見ても、実際に使える方々というのは年間でも上限が決まってしまいます。そういう意味で、区の政策として、果たしてどの程度有意義なものであるかということについての見直しが必要だろうということも指摘されております。
池田委員
ああ、ちょっと思い出してきました。そのことで質疑やりましたね。私は高齢者がやっぱり利用しやすい施設として運営されているということはそれなりに意義があるじゃないかということを言ったような記憶がよみがえってきましたけども、そうすると、今度の募集要項ではその辺はどういう条項にあらわされているんですか。今、行政評価で指摘されたことを改善できるというのは、どこの要項でなっているんですか。
大杉地域生活支援担当課長
具体的にこの条件としては出ておりませんけれども、一人当たりの補助が高額になっているという意味では、最後の審査基準というところで区の財政負担が軽減できることということを載せることによりまして、区としてはこのあたりで選考していきますよということを、間接的にでございますけれども、伝えているというふうに考えてございます。
池田委員
審査基準というのは、ああ、選定の基準ですね。これで区民が優先的に利用できるというのはいいんですけれども、サービス内容と料金設定が適正であることというのは、これは非常に抽象的なんですよね。何が適正なのか。施設そのもののクラス、サービスの度合いなど、いわゆる絶対値的な料金設定が適切なのか。あるいはあのあたりの箱根の仙石原は結構たくさんあるんですよね。特別区の寮も結構たくさんありますよ。港区だとか足立区だとか練馬区だとか、あの近辺にあるんですよね。そういう周辺の同じような施設と比べて料金設定が適切なのか。いろいろな適切な基準はあると思うんですけれども、何をもって適切と判断をするつもりなんですか。
大杉地域生活支援担当課長
おっしゃるとおり、周辺の状況ですとか仙石原中野荘の施設の状況、そういったことを総合的に勘案しまして、保養所として適切なサービス内容で料金設定であるのかということを考えていきたいというふうに考えております。
池田委員
そうすると何でもありというような、そういう基準ですよね。それでこの関係でいうと、ちょっとわからないのがあるんですが、3ページの下から3分の1ぐらいのところに「施設借受条件」というのがありますね。この中で「施設の賃借料を負担することが可能と考えられる場合は」という、このくだりはどういう意味ですか。
大杉地域生活支援担当課長
施設の借り受け条件としまして、無償での借り受けということを提案するのか。もしくは一定の賃借料を払うということを提案してくるのかと。無償という提案もあり得ると思いますので、支払い、有償の賃借を申し出る場合にはその額をという意味でございます。
池田委員
そうすると、区がこの選定をするときに、サービス内容と料金設定が適正であるということと、区の負担を減らすということであれば、このマル2の賃借料が入った方がいいわけですよね、区としてはね。その辺の兼ね合いが出てくるんじゃないですか。その辺はどういうふうに決めるつもりですか。
大杉地域生活支援担当課長
その辺についてまさに兼ね合いでございまして、ただ単に財政規模、財政条件だけではなく、一定のサービスが保たれているかどうかということを総合的に考えまして選定をしていきたいと考えております。
池田委員
それで、この要項が非常にいろいろな意味であいまいなのは、先ほど質問もあった利用料金の差額について、現在の現行料金との差額について区が負担するというのがあるでしょう。負担しない方が区はいいことはいいわけですよね。そうすると、今度は今の借り受け条件の賃借料にも関係してくることだし、あるいは最後のさっきから言っているところの料金設定の適正であること、みんな連関しているんですよね。すごくあいまいだと思いませんか。何でもありというような、そういうような要項になっちゃっていませんか、これは。
大杉地域生活支援担当課長
今回民営化をした一つの観点としましては、民間の事業者による柔軟な提案をして効率的に活用したいということがございましたので、余り行政が先行的に条件をつけますと、そのあたりが自由な提案が得られないのではないかということを考えて今回のような要項になったところでございますが、そのあいまいさを残した上でも、押さえるべきところは押さえて選定に当たっていきたいというふうに考えております。
池田委員
最初に質問したように、利用者が限定されているという中で一定の費用がかかり過ぎると。でも、この利用者が限定されているという条件は、民間に渡したって変わらないわけですよ、それは。そうすると、そういう点を残しながら、ほかのことで一体どこにしわ寄せが1番来るのかなというのを考えるわけですよね。そういういろいろな条件をシミュレーションというのか、何ていうのか、いろいろ当てはめて想定されていると。そういう作業なんかはやられたんですか。
大杉地域生活支援担当課長
シミュレーションといいますか、特に他区の事例などを調べまして、どんなメリットが行われているかというようなことも考えながら、また他区での財政効果等も考えながら今回の方式を検討したところでございます。
池田委員
1番問題なのは、やっぱり今まであそこを借りておられた区民の皆さん方、特に高齢者を中心としてサークルやグループで楽しみに借りていたわけですよ。あの辺の施設としては、例えば、あの近くに教員組合の仙石の寮がありますけれども、そこの料金と比較しても、両方多分同じぐらいのレベルだと思うんですけれども、幾らか料金が安いかなということで、そういう意味では、高齢者の皆さん方が気楽に借りられることができていたわけですよね。ところが、今度は区の負担を少なくするということのあれで、設定料金と現行料金の著しい隔たりがありということだから、著しいというのは幾らなのか知らないけれども、かなりの額が離れているということですよね。著しくないと、全部それは区民の負担になっちゃうわけですよ。つまり、区民の払う料金が上がるということに結果的にはつながるんではないかというふうに思うんですけれども、その辺はどうお考えになっていますか。
大杉地域生活支援担当課長
著しいというところが実際どのような料金設定になるのかというところを見てみませんとはっきりと申し上げられないんですけれども、区民の負担が一気に大幅に負担増になるような料金設定の場合には何らかの措置を講じるということは考えてございます。
むとう委員
もう1点聞き忘れてしまったんですが、今たしか高齢者の利用率が高いとおっしゃいましたけれども、やっぱり高齢者を優遇していますよね。もうやめちゃったのかしら。私もうろ覚えなんですが、1泊無料とか、高齢者とか障害者に対して何か優遇措置があったかと思うんですが、今度こういった形で民間委託になっていったときにそういう優遇措置なんかはどういう条件になっていくんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
今、高齢者に対しての減額の措置を、年間2泊という限定つきでございますけれども、補助の措置をしてございます。そういったことを今後どうするかにつきましては、その事業者の提案を見た上で選考までに検討していきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
これから提案を受けて、その提案次第でどうなるかわからないというのが今の状況かと思うんですが、区として区立の保養施設をつくったというあたりの意義としては、やっぱりそういう高齢者や障害者に対する優遇措置というのが区立の保養施設ならではの施策だったんではないかというふうに思うわけですから、やはり区立のままで民間委託ということであるならば、区立の保養施設というところの、建てたときの目的をしっかりそのまま継承できるような形で募集の条件に加えていく必要が事前にあるのではないかと思うんですが、その辺も今全く区は丸投げで、提案してくる事業者にお任せということになっちゃうんでしょうか。
本橋区民生活部長
区立施設として運営を委託するのではございませんで、区立施設ではなくして普通財産として貸与いたしまして、それで民営化をしてもらうということであります。それに当たりまして、どういうふうな工夫ができるのかということをプロポーザル方式で提案してもらうと。私どもといたしましては、区民の皆さんの利用、あるいはまた今いろいろとお話がありましたけれども、障害者、高齢者の方々、それに対する配慮がどうなっているのか。事業者の方でも結構シルバー料金の設定とかいろいろ今工夫してきている事業者もありますので、そういったものも含めて、提案内容を見ながら区として区民の皆さんの御利用にも配慮した、そういう対応をしていきたいというふうに考えております。いずれにせよ、事業者からの提案内容を見て、区としての具体的な対応を考えているというふうに考えてございます。
むとう委員
もう1度確認したいんですが、じゃあ今度中野区立の保養施設ではなくなるんですか。でも、やっぱり一定の設備費であるとか大規模修繕費とか、そのまま維持費であるとかさまざま、今は1億5,000万円だけれども、2分の1程度は区の税金が投入されるわけですよね。そういった意味において、やっぱり区民の税金がそこに使われていく以上、区立の施設じゃないんですか。どういうことになるんでしょうか。もう少し詳しくわかりやすく説明してください。
本橋区民生活部長
これは、現在あります区立保養施設条例を12月の議会で廃止の提案をしたいと思っております。それをするには、具体的に事業を引き継ぐ者が選定されておりませんと、じゃあ4月以降どうなっちゃうんだ、何もやらなくなっちゃうのかということがありますので、その廃止提案の前に、具体的に民営化して行う事業者を選定をしておく、内定をして、その上で条例廃止の提案をできるようにしたいというふうに考えているものであります。ただ、貸与でありますので所有権は区にあります。したがいまして、そこにおきます区としての施設の設置者、大規模修繕等の経費負担というのは区として見ていかなくてはならないということがあります。これは他の施設、例えば特別養護老人ホームかみさぎですとか、あるいはまた保育園などでもやっているところもありますけども、それらに当たっても同様に民営化した場合には、土地・建物の所有権は区にありながら、それを民間事業者の責任において運営していく。経費的な面ではできるだけ採算をそれでとってもらうようにすると。その上で必要な経費、例えばかみさぎでいきますと、公立施設ということでかなりゆとりを持ってつくっておりますので、施設の維持管理に普通の民間施設よりもちょっと経費がかかるということがありますので、そこの部分での補助をするとかいうふうな対応をしております。そういったことも含めて、それなりに一定の対応ができるような財政負担もしながらの民営化ということをやっている例もございますので、この保養施設につきましても、大規模修繕の経費等は区で持つといたしましても、それ以外の具体的な運営の中で利用者の方々にとってのいろいろな利便性、経費負担等々も総合的に勘案して、提案内容を見ながら対応していきたいというふうに考えているものであります。
むとう委員
そういたしますと、今後やっぱり利用する区民にとって利用が不都合なこととか、サービスが低下したとか、食事がまずくなったとかいろいろあった場合に、区は経営に対してどういった形で関与できるんでしょうか。全く今度関与できなくなっちゃうんですか。その辺はどういうことになっていくんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
運営の内容そのものにつきましては一義的に事業者の方の責任になっていくと考えております。ただ、あくまで財産としては区で持っておりまして、提案を受けた内容で契約をしておりますので、その契約内容が守られないようなことがあれば、その責任において区からも一定の関与をしていくという形になろうかと思います。
むとう委員
やはりそうだとするんだったらば、いっそ募集の貸し付け条件のところで、区にとって区立の保養施設は今もうここだけになっちゃっていて、これもそうすると、区立の保養施設ではなくなっちゃうということになると、区民にとってはすごく大きな変化だと思いますので、きちんと貸し付け条件の中で、これまでのさまざま区立の施設として区民に対してサービスを提供してきていたことについて、最低ライン、その辺は保障されるような形での貸し付け条件というふうな形で盛り込んでいく必要があるのではないかというふうに思うんですが、その点は今後検討するつもりはないですか。このままの条件で募集しちゃうんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
現在のサービスそのままを維持した形で民営化としますと、やはり財政効果の方が得られないという部分がございますので、あくまでも民間事業者の自由な発想、柔軟な発想の中で、保養所としての必要なサービス、それから条件にございますように、区民へのメリット、そういったものを総合的に提案していただくということで、この形で募集していきたいと考えてございます。
本橋区民生活部長
あと補足いたしまして、1ページの3のところに貸し付け条件がありまして、そこのうちのカッコ2「運営の特例条件」という部分があります。そのマル1、優先利用枠、ここに中野区在住・在勤の利用を促進するため区民優先利用枠、それから優先申し込み期間の設定をするということを条件にしておりますので、実際の御利用になる上では大きな違いというものは出てこないだろうというふうに考えております。
むとう委員
ごめんなさい。私はうっかりしていましたけども、これは実際には23日からこれで募集しちゃっているわけですよね。この条件、本当に私もうかつでしたけれども、区立の保養施設ではなくなるということであれば、区民にとって大きな影響があるわけですから、これは何で前回の委員会のときにこういう形で事業者募集しますというのを出していただけなかったんでしょうか。今回もう募集しちゃっていますという段階で報告だけ受けたら、はいわかりましたと言うしかなくなっちゃうんじゃないですか。これは前回出ていませんでしたよね。だから、やっぱりきちんと、これはすごく利用する区民にとっては重要な要項なわけですから、この要項をもってして募集してしまうのであれば、募集してしまう前になぜ報告がなかったんでしょうか。募集するということの報告だけはあったということですが、この要項については示されていなかったようですが、要項もあわせてその段階で出していただいた方がよかったんではないでしょうか。
本橋区民生活部長
これにつきましては、民営化の方向を決めたのが少し予定よりもおくれたということもありまして、委員会報告する段階ではまだ要項ができておりませんでした。それで、この募集に当たりましては、11月中に事業者をある程度選定しておきたいというのがありまして、それから逆算いたしますと、応募締め切り等々の設定をしなくてはならない。施設を事業者に見てもらう日をとらないと、具体的な内容検討が難しかろうということで、9月の上旬の休業日が9月2日ということがありましたので、ここにまず日程を合わせて、それで募集をすることにいたしました。その関係で区民委員会への報告がちょっと前後してしまったということでまことに申しわけなく思っておりますが、前回、民営化ということでの報告をさせていただいた際に、募集については8月の半ば過ぎからということで、委員会報告が後になってしまいますがということでのお断りを、そういう意味でさせていただいた次第であります。基本的な内容といたしますと、この要項に掲げられているものは、前回委員会で報告した内容と基本的には変わっておりません。具体的な記述を少し細かくしたということで、書類等の提出の意味はどういうものなのかということは触れておりますが、基本的な考え方は変わってございません。
池田委員
保育園の場合は、民営化して区立だって部長が盛んに何度も答弁していましたよね。これは同じ体系で何で区立じゃなくなっちゃうんですか。
本橋区民生活部長
前回の宮園、宮の台につきまして指定管理者ということなので、区立保育園のまま管理者を指定して委託をするということになります。それ以外の、例えばかみさぎですとか、あるいは野方北などについては民営化という形でやっているものもあります。
池田委員
でも、今の質問にもあったように、税金は今後もずっと使うわけですよね。大規模修理などを含めて。それで区の所有物ですよね。区立じゃないですか、そうしたら。
本橋区民生活部長
所有権はあっても、貸与してそれで運営をしてもらう。基本的に利用料等をもって運営をしてもらということを基本するという点では民営化でありまして、これは区内でもかみさぎ等の特養ホーム、あるいはまたデイサービスセンターとかそういったところでも同様にやっている民営化の姿でありまして、それらについても施設の大規模修繕等の経費については区が負担をするということを条件に民営化しているものであります。
池田委員
それで先ほど、私もうっかりしていましたけども、年間2泊の高齢者優遇措置については、この提案の内容を見てやるかやらないか決めるとおっしゃいましたよね。ということは、やらない可能性だって大いにあるわけですね。半分半分ですよね、そういう意味でいえば。イエスかノーかなんですから。それが消えたら、かなりやっぱり利用者だって落ちるんじゃないですか。今まで利用率が高齢者でかなり高かったというのは、こういう優遇措置を使われてきた人が多かったから、こういう小規模施設としても一定の利用率があったということなんでしょうから、そこをとってしまったら下がっちゃうし、何よりもやっぱり楽しみにしていた高齢者が今まで保障されていた優遇措置を区立だか民間だか知りませんけども、こういうことをやったことによって奪われてしまうというのは不当じゃないですか。
大杉地域生活支援担当課長
事業者の提案内容にもよりますけれども、またその提案内容が現在の利用者の方との、繰り返しになりますけれども、高齢者であれば高齢者の方に対して大幅な負担の増にならないような形にするということを考えて今後選定とか来年度の契約までに区としての財政措置のあり方について検討していきたいというふうに考えます。
池田委員
今の答弁の意味というのは、そうすると、高齢者の区民については、そうでない区民との関係で十分配慮すると。料金設定については配慮すると、そういうことを言っているんですか。
大杉地域生活支援担当課長
配慮の必要性も含めて契約までに検討していきたいというふうに考えます。
佐藤委員
話が混乱していたようなんですけれども、要するに税金を投入している施設と、それは各地域でもいろいろあります。いわゆる民間に委託ということで外郭団体をつくって各自治体の保養施設を運営しているところがすごく多い。全く民間で立ち上げてやっていらっしゃるところがほとんどという状態の中で、今いろいろなところで皆さんもお泊まりになって感じていることだと思うし、私も感じているところですけれども、税金を投入されている公共施設は中野区だけじゃないですよ。いろいろなところでの公共と言われるそういう公共の宿というところが民間に比べてどうなのかというところでいくと、本当にすごく経費が安かったり、すごくサービスがよかったりという状態でもなくて、結構高かったり、それから民間の方がずっと配慮されたサービスがされていたりということも多い中で、やっぱり税金投入がそれだけされてきたということの一体何なのかということが、いわゆる公共の宿というのかな。そういう保養施設のあり方というのが割と問われているところがあると思うんです。その中での中野区としての保養施設の見直しのあり方をどうしていくのかというところが行政評価のところに問われて、それで経費をかけた分だけのメリットというのはどうなのかというところを考え直そうということで今回の提案になったところだと思うんです。
ここで、いわゆる建物だけは区の所有で、もちろんメンテナンスは区の財源でやっていくんですけども、それ以外の運営というのはもう全部民間の知恵にお任せしましょうということでやるわけですが、それでも区が財政措置を講じますということが利用料金の設定のところに書いてあるわけですよね。このあたりの補助金を出すというところでの、いわゆるその補助金というのが、言ってみれば区民にとって、それだけ出しただけの効果があったなという説明がきちっとされないと、また財源は税金から出ているんだけど、そんなに民間と格差がないような状態じゃないのということであれば、それだけ補助金を出した意味はないわけですよね。だから、補助金をここに何か講じますということだったら、じゃあ補助金を出しただけのメリットは何なのかというあたりをきちっと民間事業者に提案していただくということがないと説明は果たせない。むしろそういうことがどうでもいいんだったら補助金はむしろ私は出すべきじゃないと。もうちゃんと民間の力できちっと運営していただければいいだけの話ですから、その中で本当にそういう公共の宿的なものが民間に比べていいかどうかが今問われているところなので、それなりのサービスをきちっとやっていただくように頑張っていただければと思うんですが、補助金を考えていますということであれば、今皆さんがおっしゃっている中野区の保養所として、高齢者に対して行っているメリットを残すべきではないでしょうか。それからあそこは障害者の方が入れる温泉施設としてさまざまな施設の工夫をしてきた。そういうところでのお金のかけ方をしてきた、施設的にも。では、障害者や高齢者に配慮するような具体的な提案がきちっと出されているかどうかというのはきちっと見ていただきたいと思うんですよね。それがここのさまざまな条件のところで、選定の基準のところで出ているような、出ていないような。だけどここに、高齢者、障害者の方に配慮する提案がきちっと出されているところに、むしろそういう形だったら選定していただきたいと私は思うんです。だから、ここの選定の基準のところにそういう基準をむしろきちっと書き込んで見ていただきたい。障害者も入れる温泉施設として中野区が税金投入してつくったものが有効に生かされるどうか。さらにもっと生かされる工夫がされるかどうかというところをきちっと見ていただきたい。そういう基準の設定をして選定をしていただきたいと思うんですが、いかがなんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
ここに具体的に障害者、高齢者ということでは述べておりませんけれども、利用する区民にとってそういう障害者、高齢者を配慮したサービスがあるというようなことは、提案がございましたら、それについても選定の中で配慮していくというふうにしていきたいと思います。
佐藤委員
その他の事項になっちゃっているあたりがちょっと違うんじゃないかと私は思いますので、その他というふうなことじゃなくて1項目きちっと入れていただきたいと思いますし、それから、選んだときにどんなそういう面でのきちっとしたいい提案が出されたかどうかは区民の方にもちゃんと説明できるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
本橋区民生活部長
この要項自体はもう既に公表しているものですので、この要項自体の変更ということはできないんですが、これから現地説明会・見学会等もございます。そういう中で、具体的に障害者に対する対応をどうこうしてくれということまでは、プロポーザルですので、事業者自身の企画ということではありますが、こちらにおいても、その辺の問題についても十分審査事項としては重要な点として審査をしていくという旨を伝えまして、また審査に当たりましても、その辺も十分チェックして御意見を反映させていきたいというふうに考えております。
斉藤(高)委員
今、聞いていると、民間の応募する会社ですが、3ページ6の提出書類の中にいろいろ書いてありますから、今ここで何を言ってもどうしようもありませんけれども、そういういろいろな料金表とかいろいろ向こうが出してくることでしょうけれども、私がお聞きしたいのは、3番目の募集要項の配付ということで、8月23日から9月9日までとなっていますよね。それでこの現地見学が、先ほど説明がありましたけれども、9月2日ですけれども、そうすると、もう幾つかの民間事業者が応募しているということだと思いますけれども、どのくらい今応募者はあるんでしょうか。
大杉地域生活支援担当課長
この募集要項につきましては現在14社に送付しまして、それとは別に5社が資料をとりに来まして、8月27日現在で19社に渡しているところでございますが、うち8社が同じく27日までに説明会の希望ということで申し出がございました。
斉藤(高)委員
区からはここにいろいろな提出書類というのがありますけども、中野区も今現在やっているいろんなそういう書類なんか出すと思うんですけども、区の経営状況とか、今現在利用している皆さんの数字とか、そういうのはどのようなものを区からその業者の方に、業者というか民間事業者にそういうものを提出するか、それもお聞きしておきたいと思うんですけども。
大杉地域生活支援担当課長
区から事業者に対する資料ということですか。
斉藤(高)委員
資料というのは、区だってどういう状況か相手もわからないでしょう。
大杉地域生活支援担当課長
施設の資料でございますか。今回おつけしなかったんですけれども、まず施設の概要ということで、これまでの施設の平面図ですとか、そういった各フロアの状況ですとか施設。それから、これまでの利用の状況等についても情報としてお出ししているところでございます。
斉藤(高)委員
私が聞きたいのは、例えば65歳以上の障害者とか高齢者の減額等いろいろ今までやっていましたよね。そういうものも全部、現在中野区はこういうことをやっていますというものを相手の方にも見せておかないと、向こうも検討の余地がないでしょうから、そういうことをお聞きしているんです。
大杉地域生活支援担当課長
今までの運営状況ということで、各部屋の使用料ですとか、それから65歳以上の区民にこういった減額があったというようなことは情報として添付して渡しているところでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に、平成15年度中野区のごみ収集量についての確定値についての報告をお願いします。
遠山清掃事務所長
それでは、報告いたします。
6月8日の当委員会で清掃協議会でまとめました速報値を御報告申し上げました。このたび協議会の方で確定値が出ましたので御報告をさせていただきます。(資料7)
御用意しました資料のとおりでございますが、前回の速報値との違いについて何点か補足をさせていただきます。
まず、中野区の分でございますが、可燃、不燃につきましては変更はございませんでした。粗大ごみにつきましては、速報値より60トン減をしてございまして、2,276トンでございました。この結果、8万3,633トンということで、前年比若干0.2%の増ということでございます。
なお、参考までに下の方に書いてございます23区全体の量でございますが、区収集量が5トン減少してございます。速報値に比較いたしまして。持ち込み量が311トン増加してございます。あわせて、全体としては合計量が306トン増加してございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
むとう委員
不燃ごみがふえているんですけれども、中野区では容リ法にのっとってプラスチックの別回収をしていますよね。そんなこともしているんだけれど、これはでも15年度、やっていますよね。そういった努力は全然数字では出てこなかったということですよね。具体的に不燃、あとペットボトルもスーパーなどで回収していますけれども、ほかにこの不燃ごみの組成分析などはしているのかしら。何がふえちゃった要因なんでしょうか。その辺、区として把握していますか。
遠山清掃事務所長
ただいま昨年施行しました容リ法対象のプラスチックの回収のお話も出ましたが、たしか2カ月ほどという期間も短いので、それで全体の不燃量というのに反映するというのはなかなか大変なことかなと思ってございます。これは23区全体につきまして不燃ごみが着々とふえているといいますか、変な言い方ですけれども、増加傾向にあるというのは23区全体として問題視しているところでございます。それがすなわち最終処分場に行くものというふうに認識してございますので、不燃ごみの増に対しては何らかの、もちろん今委員の御質問にもございました原因、理由の分析、その他も含めて不燃ごみ対応ということはこれから考えていかなければならないものと認識してございます。
むとう委員
中野区だけではなくて、23区全体で不燃ごみが増加傾向にあるということですので、23区共同して組成分析をするなり、何が原因でふえていくのかというあたり、それについてどういうふうに改善していくかというあたりのことは、23区の担当課長レベルでの検討状況というのは、検討をなされているかと思うんですが、どういう検討になっているのか教えてください。
遠山清掃事務所長
23区それぞれが責任を持って各区から排出されるごみの減量に努めているわけでございますが、23区全体でごみ量云々というダイレクトな形での検討としてはやってございません。ただ個々の、例えば事業系のごみの問題、あるいはこれに出ています可燃ごみの、例えば食品の生ごみに対する対応については23区共同で研究会といいますか、専門部会を設けて検討したり、不燃ごみにつきましても、同様のいろいろなテーマごとに検討しているという形では、23区それぞれ問題意識を持って研究をしているということでございます。
むとう委員
ですから、その研究している状況を、どんな内容の研究をなさっているのか、もし教えていただけたらということで中身をお尋ねしているんですが。
遠山清掃事務所長
具体的なレポートはまだはっきりしたものは出ていないかと思ってございます。そのうち徐々にテーマごとにそれぞれまとまった形で23区清掃担当課長会、それから部長会に報告がされるものと思ってございます。
むとう委員
じゃあ、レポートが出た段階でぜひ報告をしてくださいますようにお願いしたいと思います。
池田委員
そういうことについて課長会なんかでは積極的な提案なんていうのはできるんですか。例えば、ペットボトルが相当量がふえているんじゃないかと聞きましたけれども、何か原因があるはずですよね。東京都の人口だってそんなに爆発的にふえているわけじゃないし、微増ぐらいですか。しかし、確かに不燃ごみがふえていますよね。だから、そういうものに対して、これはどういうところで研究をされているんですかね。どういう人たちが研究をしているんですか。やっぱり、相当現状をシビアに見ないとなかなかわからないんじゃないかなと思うんですよね。例えば、ペットボトルがふえているけれども、ジャムは相変わらずガラスびんなんですよ。ガラスびん以外のジャムは私は見たことないですよ。そういうのはなぜかとか、そういうふうに一つひとつ具体的に研究しないとわからないんじゃないかと思うんですけれども、課長なんかはそういう点で、例えばそういう試案みたいなのが出てきたときに、積極的に課長会や何かで意見を言える立場なんですか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
23区で課長会や部長会がありますけれども、どちらかというと、ごみ減量について具体的な何か施策について検討するというのは基本的に余りありません。リサイクル分科会という分科会もありますけれども、今、委員がお話しのような、発生源にさかのぼるような対策についてまでそこで検討して何かしようということはやっておりません。どちらかというと、今出ている資源をどう活用していったらいいのかという後処理の方が多いというふうに認識をしております。確かに不燃がふえていますけども、これは恐らく全国的な傾向で、事業者側の利便といいますか、生産しやすい。それから消費者に喜ばれるという言い方を恐らくしていると思いますけども、そういった観点でプラ系の容器がふえている。ペットボトルも含めてですが、ふえているのではないかというふうに思っております。当然発生源対策、拡大生産者責任というのを追及しなければいけませんですけども、まだなかなかそこまで至っていないというのが現状でございます。
池田委員
やっぱり不燃ごみを減らすということと、選別する、区分けをするのと、いろいろな具体的な努力というのは必要だと思うんですけれども、やっぱり発生源のところにさかのぼって具体的な検討をされないとなかなか不燃ごみは減らないんじゃないかなと思うんですね。ここの中野区議会でも、かれこれ10数年前か20年前かわかりませんが、ペットボトルにメーカーが一斉に切りかえる時期があったんですね。そのときに議会としてしょうゆのメーカーとかそういうところに意見を出したことがあるんですよ。びんに戻しなさいって。それはもう本当に蚊がちょっと刺したぐらいの話でどうにもならなかったんですけれども、世の中としては一斉にペットボトルにだあっと流れてしまって、消費者も、特に500ミリリットルなんていうのは便利なもんだから、消費者の方も受け入れているという現実もありますけれども、でもやっぱりその辺のところに目を向けていかないと、行政からも積極的に意見を言っていかないとこれは減らないんじゃないかなと。ますますやっぱりふえ続ける一方じゃないかなと。一方では、北海道でプラスチックの工場がつぶれるなんていう、何かわけのわからないようなことまで起きているわけなんだけれども、そういう点、本当に皆さん方からもぜひ真剣な意見を出していただきたいなというふうに要望します。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、以上で本報告を終了いたします。
次に所管事項の報告のその他に移りますが、その他で何か御報告はございますか。
西條地域活動担当参事
それでは、口頭でございますけれども、防災無線を活用いたしましてひったくりの防犯啓発を行いましたので報告をさせていただきます。
これにつきましては、7月と8月になりましてひったくりの件数がふえてきたということで、中野警察署では8月9日・10日にヘリコプターを使って午前10時から1時間ほどの中野署管内でございますけれども、啓発を行ったところでございます。中野区といたしましても、これにつきましても区民の生活安全を守るということから、防犯意識の高揚も図るということで、この8月25・26・27日の3日間、午前10時半から防災のハンザマストを使いまして放送をさせていただきました。特に今回につきましては、ひったくりの防犯啓発ということで放送をさせていただきまして、区民の方々からちょっと聞き取りにくいところがあるというような苦情もございましたが、特にこれに対して大きくやらない方がいいという意見はございませんでした。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、次に、前回説明を受けるまでということにしてありました清掃事業に関する課題検討についてです。これについての質疑を行いたいと思いますので、皆さんお持ちですか、前回の資料ですが。それでは、前回の説明に引き続きまして、清掃事業に関する課題、検討報告についての質疑を行いたいと思います。
質疑のある方はございますでしょうか。
ちょっと長い報告ですので、今見ていただいているところだとは思うんですが、もしありましたら。
むとう委員
1回で全部読み切れていない中で、やっぱりすごく気がかりなところは、清掃工場のアウトソーシングの必要性ということが強く書かれている点なんですね。やはり、技術を持っている公務員の方が、工場の技術者の方がしっかりと工場の管理・運営をしていることによって比較的事故も少なく、これまで大きな事故もあったようですけれども、やってこれたという実績があるのではないかというふうに思うわけです。このたびの、清掃工場ではありませんけれども、美浜原発のあのような事故を目の当たりにしますと、それはやはりアウトソーシングによる本当に人件費の節約というあたりにすごく尽きるのではないかというぐらいの私は危機感を持っていて、清掃工場も本当に原発に匹敵するぐらい危険な工場であるという認識を私は持っておりますので、これは本当にどんどんアウトソーシングということが強く打ち出されていることについて私は危機感を持っているわけなんです。それでもともと、多分アウトソーシングしていく際に、そこの清掃工場をつくったプラントメーカーが請け負っていくことになるのではないかなというふうにこれは予測できるわけですけれども、今現状でもプラントメーカーがその後のメンテナンスをほとんどやっているわけですけれども、今現在においてもメーカーの言いなりの言い値でどんどんメンテナンスが行われているんじゃないかという危機感を持っていて、これが今度全部アウトソーシングという形で民間業者に委託されていきますと、やっぱりどんどんメーカーの言いなりになっていくのではないか。やっぱりそこにきちんとメーカーの技術者に対抗でき得る技術者がこちらにいてこそ、きちんと工場の管理・運営ができるのではないかというふうに思っていますので、これは本当にアウトソーシングの色合いが色濃く出されているところで、私はすごく大丈夫かなという危機感を持っているんですけれども、これは助役会の報告ということなので、この内容について質問すれば部長が答えてくれるんでしょうか。この辺の検討というのが、この検討報告に至るまで、どの程度、どのような検討がなされてアウトソーシングの必要性がこんなに色濃く打ち出されたのか。検討の経過など詳しくわかれば教えていただきたいんですけれども。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
この報告書につきましては助役会が検討いたしまして、部長会、課長会等にはおろしておりません。そういう意味では、検討の経過等につきまして私どもが承知しているところではないわけですけども、ここに書かれている範囲で御理解をいただくしかないと思いますけども、やはりいろいろな先進事例が出ている中で、そういったことも考えながらやっていく必要があると。当面試験的導入ということも15ページには書いてありますので、どういった形で取り組むかはこれからの問題だとは思いますけども、積極的に入れたいというのがここでの報告の中身となっております。
むとう委員
これは要するに助役会での検討報告ということですから、つまり23区の各区の助役の皆さんが検討された報告なわけですよね。そこですごく気になるのは、助役の方々は実際に、例えば工場の現場で仕事をした経験のある方というのはいらっしゃいませんよね。やっぱり現場を知っている今いる技術者などの御意見というのは、助役会は、これを検討するに当たってそういう方々との意見交換などということはなされたんでしょうか。その辺の御事情なんかはわかりませんか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
助役会がまとめていますけども、その事務局として区長会の事務局がお手伝いをしていると思います。その中で現場の声云々ということについて私は聞いておりませんのでわかりませんが、検討に当たってはかなり議論しながらまとめてきたというふうなことは間接的には伺っております。
むとう委員
これは助役会の検討報告ですから、この検討報告を受けてどういう形でこれが生かされていくのか。どういうことになっていくのか。今後、この検討報告がどういう位置付けでどうなっていくのかというところを説明してください。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
6月に助役会としてまとめまして、これを区長会に提出をしております。区長会としてこの報告書を受けて、今後どういうふうにしていくのかという方向を出すことになります。まだそれは出ておりませんけども、区長会で考えていくことになります。
むとう委員
その区長会の決定というか、それはいつぐらいをめどに出てくるんですか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
いつまでというのは日にちはわかりませんが、基本的にこの課題検討は23項目ありますけども、18年問題を抱えた中での検討課題の一つですので、新しい事業展開、18年を目指して、そのための準備ということで進めていくと思いますので、期限を言えばそんなところかなというふうに思います。
池田委員
今のやりとりなんですけど、区長会に提出をされて区長会で検討をすると。区長がこんなことを検討できるはずないですよね。その現場の意見が取り入れられているのか。アウトソーシングについての科学的な根拠がどうなのか。原発の例の管、蒸気が通っている管、あれは私は原発だけだと思っていたら火力発電所もそうなんですね。ということは、ごみ工場も、もし蒸気変換をやっている場合にはああいう管があるということで、タービンを回しているところはみんなあるわけですよね。電気タービンを回しているところは。こういうごみ処理場もああいう危険性があるんだなというのを、その記事を読んで認識できたんですけど、そういうような全面的な、今、むとう委員が指摘された特にアウトソーシングの問題なんかにおける技術的な検討とか、そういうのは区長会でできるんですか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
当然区長会はそういった問題があれば検討を指示するということになります。今回、区長会の中でもいろんな課題がありますけど、清掃事業については第2分科会ということで検討をしております。それは区長会の事務局を通じていろいろな情報を上げてもらいながら検討をしているということを聞いておりますので、いろんな問題についてはそういった手段で情報を入れながら検討をしているということになります。
池田委員
この検討の過程、今後の検討の過程も含めてですけれども、清掃組合との兼ね合いはどうなんですか、関連は。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
本件の報告に関する部分につきましては労働組合との関係は今のところございません。今課題になっていますのは、18年度身分切りかえを控えて、その勤務条件が課題になっているところです。それは今進行中といいますか、決着に向けて双方で話し合いをしているところでございます。
池田委員
清掃労働組合も政治的な発言を随分されていますよね。区長会が決定される前に工場の増設は必要なしという意見を出したり、かなりそういう意味では清掃行政全般に影響を与える運動をされているわけですけれども、もし、これは今まで全然関連してこなかったということになれば、どこかで関連をするであろう。あるいは清掃労働組合として提案をしてくるであろうということは考えられないですか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
本件の報告は一部事務組合の今後のあり方でございます。経営体制ですとか、透明性ですとか、そういったことがありまして、直接勤務条件にかかわる部分というのが出てくれば、その限りでは組合交渉の対象になるかと思いますけども、この報告そのものについて、即これが交渉事項というわけではございません。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
所管事項の報告について、その他何かございますか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
追加して、けさ入手した情報でございますので報告をさせていただきます。8月27日(金曜日)でございますが、お昼の零時37分ごろ、中防粗大ごみ処理施設内におきまして死亡事故が発生いたしました。発生場所は、中防処理施設の粗大ごみの破砕処理施設受け入れヤードでございます。被災者は民間の搬入をしてきた車の方でございます。搬入車から木くずをおろしたわけですが、間違って荷台のベニヤ板もおろしてしまったので、車外に出てそれを回収をしようとしたところ、一部事務組合の委託先の作業員が運転をする場内作業車と接触をして被災をしたというものでございます。救急車で搬送されましたけども、13時37分に死亡が確認されたということでございます。
こういったことがございましたので、報告をさせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次回の委員会日程などについて御協議をいただきたいことがございますので、委員会を休憩いたします。
(午後2時49分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後2時52分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会につきましては9月13日(月曜日)午後1時から当委員会室でということにさせていただきますけれども、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、そのように決定をいたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますけれども、委員、理事者から何か御発言はございますでしょうか。
むとう委員
1点お尋ねしたいんですけれども、このたびの新潟の大洪水というんですか。大雨の後の洪水で清掃の方々が新潟にその後のお片づけに入られたということを小耳に挟んだんですが、中野の清掃事務所の方々も行かれてお手伝いなさったんですか。その辺の報告をしてください。
遠山清掃事務所長
今、委員のお話にございましたように3名体制で、運転手1名、作業員、収集職員2名の2班つくりまして、それぞれ、3日間ずつ--3日目は重なってございます--お手伝いに参りました。第1班といいますか、先に行った班の者たちのお話ではかなり混乱の状況はあったということですが、2班目は大分落ちついて、帰ってくる最終日については大分整理がついたようです。お話を伺いますと、廃止になった競馬場があって、そこにとりあえずは汚れたものといいますか、濡れたものを集めていたということでございますので、あとは恐らく現段階ではそちらに集めたものを片づけているというような状況ではないかなと思っております。
むとう委員
それは新潟の方から依頼があってのことなのか、本当に自発的に清掃の方が行かれたのか。どういうシステムというか、どういうあれで行かれたんですか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
清掃労組からも話がありました。しかし、清掃協議会の方でたしか7月の最後の土・日だったと思いますけども、現場調査に行っています。そこで三条市ですとか、もう二つ町がありましたけども、それぞれにお尋ねをして何か協力をしてほしいことはありますかということを直接聞いてまいりました。その中で三条市の中で特に道が細いところに大きな車が入れなくて困っているから、そういうところの瓦れきといいますか、処理をしていただければありがたいというお話がございまして、それで翌月曜日に私ども部長会で動きまして、各区の対応を決めたということでございます。
佐藤委員
ホームページに詳しく現場に行かれた職員の方の感想文が載っていましたよね。あれは結構読ませていただいて、かなり現場の様子がわかってよかったかなと思ったんですけども、ホームページに載せていますのでという報告とかされるのかなときょう思っていたんですが、それがなかったから、やっぱり気になりますよね、どうされたのか。区民の方は、ホームページをごらんになれる方ばかりじゃないので、そういったことの報告はどこかでされましたか。
寺部ごみ減量・清掃事業担当参事
報告をしたいと思っていて忘れてしまいまして申しわけございませんでした。何か忘れたと思っていたんですけども。区報にすぐ載せるということは今のところありませんけども、いろいろな機会を使いまして、中野区がこんなことをやっているよということはPRしてまいりたいというふうに思います。
委員長
ほかに何か御発言ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会をいたします。大変御苦労さまでございました。
(午後2時56分)