平成22年03月04日予算特別委員会厚生分科会
中野区議会厚生分科会〔平成22年3月4日〕
厚生分科会会議記録
○開会日 平成22年3月4日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時51分
○出席委員(8名)
長沢 和彦主査
内川 和久副主査
伊東 しんじ委員
奥田 けんじ委員
かせ 次郎委員
山崎 芳夫委員
岡本 いさお委員
佐藤 ひろこ委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
子ども家庭部長 竹内 沖司
子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当、男女平等担当) 瀬田 敏幸
子ども家庭部副参事(子ども健康担当) 町田 睦子
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 田原 なるみ
保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当) 野村 建樹
保健福祉部副参事(保健予防担当) 山川 博之
保健福祉部副参事(生活衛生担当) 古屋 勉
保健福祉部参事(健康推進担当) 岩井 克英
保健福祉部副参事(福祉推進担当) 伊東 知秀
中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也
北部保健福祉センター所長 大橋 雄治
南部保健福祉センター所長 高里 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 大石 修
保健福祉部副参事(障害福祉担当) 朝井 めぐみ
保健福祉部副参事(生活援護担当) 黒田 玲子
保健福祉部副参事(保険医療担当) 柿内 良之
保健福祉部副参事(介護保険担当) 遠山 幸雄
○事務局職員
書記 菅野 多身子
書記 鳥居 誠
○主査署名
審査日程
○議題
第7号議案 平成22年度中野区一般会計予算(分担分)
第9号議案 平成22年度中野区国民健康保険事業特別会計予算(分担分)
第10号議案 平成22年度中野区老人保健医療特別会計予算
第11号議案 平成22年度中野区後期高齢者医療特別会計予算
第12号議案 平成22年度中野区介護保険特別会計予算(分担分)
主査
それでは、定足数に達しましたので、厚生分科会を開会いたします。
(午後1時00分)
第7号議案、平成22年度中野区一般会計予算(分担分)、第9号議案、平成22年度中野区国民健康保険事業特別会計予算(分担分)、第10号議案、平成22年度中野区老人保健医療特別会計予算、第11号議案、平成22年度中野区後期高齢者医療特別会計予算及び第12号議案、平成22年度中野区介護保険特別会計予算(分担分)を一括して議題に供します。
初めに、審査の進め方と審査方法について協議したいので、分科会を暫時休憩します。
(午後1時01分)
主査
分科会を再開します。
(午後1時10分)
休憩中に協議したとおり、審査の進め方はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿って進め、1日目は一般会計歳出の質疑をできるところまで行い、2日目は1日目に続き各会計の質疑を行い、3日目は意見の取りまとめを行います。
審査方法は、一般会計歳出については予算説明書補助資料の目ごとに、歳入は補助資料にて一括して質疑を行い、国民健康保険事業特別会計、老人保健医療特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計については、予算説明書補助資料の各会計ごとに一括して質疑を行いたいと思いますが、これに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なお、昨日、全体会で提出された組み替え動議に関する質疑は、関連する部分において理事者に対しあわせて行うことにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議がありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろに休憩を入れたいと思いますので、御協力をお願いします。
質疑に入る前に、理事者から資料の訂正について発言の申し出がありますので、これを許可します。
金野保健福祉部長
大変申しわけありません。予算説明書補助資料に誤りがございましたので、訂正をお願いしたいと思います。
235ページをお開きください。高齢者健診保健指導の説明の中で、目標として1、2と書いてございます。「1.要援護者に対して地域の活動主体が見守りや支え合い」等々と記載してございますが、これは、実は1枚めくっていただきました237ページのネットワークの構築の目標でございまして、誤ってここの高齢者健診の目標として掲げてしまったものでございます。これにつきまして、参考として正しい正誤表をお配りしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
主査
それでは、今の御説明でよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
では、よろしくお願いします。
〔正誤表配付〕
金野保健福祉部長
ただいまお手元にお配りいたしました正誤表のとおりでございます。この高齢者健診保健指導の目標につきましては、お手元にお配りしましたとおり、「後期高齢者が健診を受診し、健康の自己管理と疾病の予防に努めている」というように訂正させていただきます。これにつきましては、3月10日の理事会でお諮りをして、全体会で正式な配付をお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。どうも申しわけございませんでした。
主査
それでは、質疑に入りますが、質疑に当たって資料を引用する際は、資料名やページを明らかにしてから質疑をしてください。
初めに、一般会計歳出、188ページ、事務事業8子ども健康、及び189ページ、事務事業9発達支援が当分科会の分担分となります。御質疑ございませんか。──よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、続きまして、子ども家庭費2項地域子ども家庭支援費の196ページから197ページ、目4出産育児支援費について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいでしょうか。続きまして、4項男女平等費、207ページから208ページ、目1男女共同参画費について質疑はありませんか。よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
続きまして、5項子ども家庭部経営費、209ページから210ページ、目1子ども家庭部経営費について質疑はありませんか。
佐藤委員
210ページの赤ちゃんほっとスペース設置補助のところです。ほっとスペースのシールがあちこちに張られて、非常にわかりやすい状況がつくられているのかなと思います。ほっとスペースは順次ふやされているようですが、以前もちょっと触れたと思うんですが、いわゆる障害をお持ちの方が利用できるように、スペースがあるところでは、赤ちゃんと言わず、そういう障害を持ったもう少し大きなお子さんのおむつがえなんかもすごく必要とされるところがあります。
そういうことで、できるだけおむつがえシートはスペースがあるところでは大き目なものを設置してという御要望も以前させていただいたんですが、ここに設置ということで改めて予算が出されているんですけれども、そういうことを考えていただいているのかどうなのか。そういうところがあったら、例えば障害児のお子さん、大き目の障害者の方もおむつがえで利用できますみたいな感じのマークみたいなものを考えていただいて、そういうのができないかどうかということでお伺いします。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
まず1点目でございますが、おむつがえシートのベッドの大きさについて、多少大きなお子さんもということでございます。個々の施設においてそのスペースで一応基本的には乳幼児を中心にシートの標準のサイズは考えてございますが、個々の施設に応じてはやはり少し大きなお子様もいらっしゃるというようなことも必要な部分がございますので、ハード面、それから具体的な整備の中で工夫して図っていきたいと思っています。基本的には標準のタイプでこれまでは整備を進めさせていただいております。
それから、障害の方の利用についてもよくわかるようにということで、現在、赤ちゃんほっとスペースのシールを166カ所ほどに対象もふやしまして、要件緩和をさせていただいてPRに努めているところでございますが、特段障害児の方のためのマークというんでしょうか、そういったようなものを直ちに追加するといったようなことは現在は講じてございませんが、以前、そのマークについても、例えば授乳のスペースやおむつがえというようなこともある程度視認してわかりやすいように、そういった形でバリアフリーといったことも含めてわかりやすい表示をということがございますので、直ちにシールの内容を切りかえるということは今考えてございませんが、御意見として承り、また今後の検討の中で加えさせていただきたいと思ってございます。
佐藤委員
ぜひスペースの許すところでは、大き目なお子さんにも、障害を持つお子さんのおむつがえもできるように配置をこれからは積極的に進めていただきたいと思います。それで、別に今のシールをかえるというのではなくて、それだと経費がかかりますので、障害をお持ちのお子さんも使えますよみたいなのを、例えば大きなおむつがえシートが導入できたところでは、そういうシールなどを張っていただければ、もっと障害をお持ちの保護者の方、お子さんたちももっと外出しやすくなりますので、ぜひそのようにお願いいたします。
それから、同じページのところで子育て支援ハンドブック「おひるね」です。これも徐々にいろんな改善、それから情報が加えられてきて、年々よくなってきているなというのは感じるんですけれども、この前、本会議質問でもあったように、本当に必要なところだけをもっと簡便に持ち歩けるようなもの、「おひるね」はちょっと大きいので、家に保存版として置いておくにはすごくいいんですけれども、簡便に持ち歩けるようなものもぜひ検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
現在、この「おひるね」というA4判の形のもので毎年印刷発行させていただいてございます。いろいろな事業のメニューですとかサービスの拡充、それから、現在は地域子ども家庭支援センター等のいろいろな整備も入ってございまして、毎年、内容についてはそういったものを充実して入れてございます。お尋ねのポケットブックのような持ち歩きのしやすい形のものというのも、確かに使い勝手としてはそういったことも考慮すべきだなというふうには思ってございますが、内容として、現在の「おひるね」の情報量をすべてコンパクトにというのはなかなか難しゅうございますが、図表にしたり、地図を入れたりということで工夫する中で、そうした利用する側に立ったハンドブックの活用ということも今後検討させていただきたいと思ってございます。また、あわせまして、バリアフリーマップですとか、施設のほうに先ほどのようなおむつがえのシートがあるような施設のサインの表示も、ホームページ等の中で今充実を図ってきてございますので、その部分についても努めていきたいと思っております。
佐藤委員
今、やっぱり若い保護者の方たちは、ネットから情報を仕入れるということがすごく多くて、そこから得られた情報で動いていらっしゃるなというのをお話の中で感じております。ぜひ、さっきおっしゃった子育て支援のサイトを、中野区の場合はホームページを今特段きちんとはつくっていらっしゃらない状況ですよね。なので、それをちゃんと子育て支援サイトということでわかるようにしていただきたいし、それから、携帯でちゃんとそれにアクセスできるようにしていただければ、携帯を使ってあちこち移動されたり、情報を仕入れたりというのが今若い方たちのほとんどの情報を得るやり方ですので、ぜひそういうところの充実は早急に図っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
御案内のように、昨年の12月に区のポータルサイトについて開始を図り、メニューについてはかなりわかりやすい形でアクセスできる環境、それから、ことしの2月、3月にかけてそうしたマップ、地図情報という形でも組み込んできております。現在、特に子育て関係のサイトについては若いお母様方を含め、できるだけわかりやすく情報を伝えるという工夫がさらに必要かなと思ってございます。したがいまして、携帯電話による情報の入手ということも当然視野に入れてございまして、その中でも、例えばどこどこの施設に行きたい場合には、そういったアクセスについて御案内できるとか、そういったようなことも今後充実を重ねて、できるだけ使いやすい、新しい情報が手元に届くという環境については今後努めてまいりたいと思ってございます。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、続いて211ページ、目2子ども施設整備費について質疑はありませんか。
かせ委員
先ほどのお話ですと、児童館、学童クラブ本体についてはここの委員会だということですけれども、ここに限ってということで、武蔵台小学校キッズプラザ整備に伴う遊具施設等とありますけれども、これは具体的にはどういうものでしょうか。「等」というのがありますけれども。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
小学校の中にある遊び場というんでしょうか、そういった遊具がメインでございます。「等」については、コンクリート等の整地が必要な部分についてもあわせてこの中で見ているということで、それで「等」ということで入れてございます。
かせ委員
これは本会議でもかなり詳しくやっておりますけれども、ここの部分に「遊具等」とありますけれども、ここのプレハブの建つところにいろいろな施設が来るようになって、その周りに砂場があって、それから、清掃等、芝生管理のための小屋があるということですけれども、これはそういうものではなくて、いわゆる遊具、つまり、具体的に言うと何でしょうかね、鉄棒であったり、ジャングルジムというものであったり、それと、それを支持するためのコンクリートということですか。
竹内子ども家庭部長
建設の予定地について一応今考えているところにつきまして言うと、ジャングルジムは校舎側から隠れてしまう可能性があるので、ジャングルジムの移設。それから、あそこにちょうど花壇がございますので、その移設。それから、砂場も一部かかってしまいますので、少し動かさなくちゃいけないということがございます。そういったことを含めて、ここに予算化してございます経費で対応していきたいと思っております。
かせ委員
移設ということですよね。それらを撤去してどこかに移すんだと。それで、その移すという場所はもう確定していますか。
竹内子ども家庭部長
これにつきましては、今後、学校と具体的に協議して、この部分についてはここの場所にというようなことをこれから詳細に決めていきたいと考えております。
かせ委員
といいますと、まだどこに移すかというのは決まっていないと。今後検討して決めるということですね。
竹内子ども家庭部長
これまで学校とお話をさせていただいている中で、ジャングルジムとか、そういったものについては移設が必要だということで今こういった予算を計上させていただいております。それで、これから年度後半の工事になってきますので、その段階で、このものについては具体的にこの場所に移していくということについて決めていきたいということでございます。
かせ委員
最後の確認になりますけれども、つまり、それらの問題については学校側との協議、これからの問題であって、今のところはそれはまだ合意がなっていないと、今後の課題だというふうに理解していいですね。
竹内子ども家庭部長
今対象となっている遊具等について移設が必要だということについて学校との間での話し合いが進んでいる。ただ、具体的に移す場所については、これは実際の工事の段階になって、具体的にここの場所に動かしましょうということで学校と協議をして決めていくということでございます。
岡本委員
この組み替え動議では、キッズプラザ整備に伴う遊具は要らない、あるいはもっと大事なことがあるから、これはいいんじゃないのというふうな組み替え動議になっているわけですよね。今、部長の答弁を聞くと、そんなに大事なものじゃないようにも聞こえたりもしますけれども、やっぱりこれは所管としてはどうしても必要なもので、この遊具の移設等は必要だということで予算を組んだわけでしょう。そこをはっきり言わないと、ある委員の質問に対して、これから後半になってから具体的になったら決めますなんていうと、そんな答弁をすると、じゃあ、今は要らなくてもいいんじゃないかということに聞こえるような答弁に聞こえたので、その辺をはっきりしてくださいよ。
竹内子ども家庭部長
私が申し上げたのは、これまで学校と予定の場所に施設を建てる場合には遊具等の移設が必要ですというお話をさせていただいて、学校からも伺っていて、それで予算を計上してございます。遊具は要らないということではなくて別の場所に持っていく。ただ、具体的にどこに持っていくのかについてはもうちょっと先になって、学校と具体的に詰めますというお話をさせていただいているわけでございまして、遊具等は要らないということでは決してございません。
岡本委員
逆に遊具は必要だという言い方をしてもらわないと、消去法で要るんだけど必要ではないと言っていないというんですと、何で予算を組んだのかとなりますから、キッズプラザ等子育てのそういう施設には遊具が必要なんだと、だから予算を組んだんだというふうに私は思っているんですよ。そうなんでしょう。
竹内子ども家庭部長
いずれにしましても、遊具をなくすという予算でございませんで、今ある遊具を別の場所に動かして、引き続き遊具として子どもたちに使ってもらうというための予算でございます。
伊東委員
当初の答弁で、先ほどコンクリートによる整地等も含まれるというようなことをおっしゃられたような気がするんですけれども、それは遊具のコンクリートの基礎という意味ですか、それとも整地ということなんですか。
竹内子ども家庭部長
ちょうど予定の場所が校庭の周りをコンクリートで、犬走りというのではないんでしょうけれども、コンクリートのたたきで通路状の状況にしてございます。花壇もその一角にございます。そういったところの整備も当然必要になってくるということで、先ほどの御答弁になったわけでございます。
伊東委員
あと1点、「移設」と書かれているから、あくまでもある今の遊具を別の場所に持っていってというので結構額的には張っていますけれども、物によっては新品を設置しちゃったほうがいいのかなというものも、値段的にそんなに変わらないものもあるのかもしれないんですけれども、移設遊具の内容は具体的によくわからないんですけれども、その辺も検討はされたんですか。それで、こっちのほうが有利だからと。あくまでも遊具は移したほうが経済的だということで、そういう判断をされたのかな。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
基本的に移設ということで、現在の遊具というのは、極端に老朽化している、安全上問題であるのであれば、直ちに取りかえるということになりましょうが、今のところ、現在の遊具については、移設をして引き続き利用するに当たっては支障がないということになってございます。ただ、経費的な面も十分工夫して、場合によってはそういった遊具の切りかえによって経費的にもかさまない内容でおさまるということであれば、そういった工夫も含めて整備を進めさせていただきたいと思ってございます。
主査
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、進行します。
次に、保健福祉費に入ります。1項保健予防費、217ページから222ページ、目1保健予防費について御質疑ございませんか。
かせ委員
218ページですが、3番、予防接種、新規のところですけれども、高齢者インフルエンザ予防接種ということですが、この予防接種について、報道によりますと、インフルエンザの新型について今後は混合ワクチンとして含めるというような報道もちょっと耳にしたんですが、その関係はどうなんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
今、委員がおっしゃった内容については、正式にインフルエンザの流行株について、来年度のシーズンに何の流行株を目安にワクチンを混合するかというものが決定された後、通知されることになっております。現時点ではまだ通知がございませんので、最終的に新型の対象が混合されるかどうかについてはまだ未定でございます。
かせ委員
そうしますと、混合ワクチンに入れるんだということになれば、もう来年は新型インフルではなくなるんだろうと思うんですけれども、混合ワクチンの中にそれも入るということでよろしいんですね。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
いや、まだそれは決まっていないということです。決まったらそういうことになると思います。
かせ委員
わかりました。それと、今問題になっているのが、高齢者の方が風邪に伴って肺炎を起こして、いわゆる肺炎球菌による死亡率が高いわけですけれども、この辺のワクチンについては、私どももぜひ調整すべきだと思っているんですけれども、そういった検討はされておりますでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
今回の新型インフルエンザのワクチンの扱いも含めて、予防接種の検討委員会で今現在国が検討を進めている最中でございます。その検討の中身に、今、定期接種化されていないワクチンについての位置付けとか、制度そのものについての考え方についてもあわせて一定の方向を検討するということになってございますので、私ども区としてはその方向を見ていきたいと思っております。
かせ委員
それと、肺炎球菌ワクチンの接種については、東京都でも多くの自治体が助成に踏み切っていますけれども、その実施の状況というのは調べておりますか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
22年の2月から3月にかけて他の自治体が調査した結果を入手してございます。その結果だと、調査に協力した53区市町村のうち、肺炎球菌の成人接種への助成を実施しているのが29区市町村という状況でございます。
かせ委員
かなり多くのところでやっていますけれども、では、23区についてはどうでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
肺炎球菌は、23区中14区が実施をするということでございます。
かせ委員
23区の14区ですから、半分以上ということになりますよね。その助成の内容ですけれども、どういう助成かというのは調べていますか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
それぞれ一部助成額、あるいは、中には全額無料というところもあったかと思いますが、それぞれ助成の金額については3,000円とか、4,000円とかというような状況でございます。
かせ委員
今おっしゃったように、例えば全額助成しているところといいますと、渋谷区は全額助成していますよね。75歳以上の方で、今度は新年度予算では65歳以上に引き下げる予定だというふうに聞いております。渋谷区は全額助成ですし、そのほかのところは、千代田区、中央区、このあたりは4,000円の助成ですよね。それから、武蔵野市あたりでは5,000円の助成ということです。ちなみに、この肺炎球菌ワクチンというのは幾らぐらいなんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
自己負担の任意接種ですので、市場の価格までは詳細につかんでおりませんが、大体8,000円ぐらいかなというような感は持っております。
かせ委員
そうしますと、これを見てみますと、4,000円のところが多いんですよね。約半額については助成をするというところが多いように思います。それで4,000円という意味がわかりました。それで、これだけ多く、23区中14区が既にこういう形で助成をしているということです。それと、これについて東京都の補助というのはどうなっていますでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
包括補助という枠組みの中で、2分の1補助をする仕組みがございます。
かせ委員
つまり、2分の1補助といいますと、4,000円の補助であれば、区の持ち出しとしては2,000円で済みますよね。ですから、これは非常に使えるといいますか、大いに実施してほしいと思うんですけれども、先ほど国の動向の中で云々と言いましたけれども、それを待たずに他の自治体のほうでは、肺炎球菌ワクチンに対する助成は半分以上にあるという状況にあるわけですね。それで、今回は見送られたということですけれども、やっぱりそういう問題については、特に福祉都市などというふうに常々中野区政は言っているわけですから、率先してやるべき立場ではないかなと思うんですけれども、今回はこうですけれども、そういう方向で前進させたいというのが当然かなと思うんですけれども、その考えをお願いします。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
そういう意味でも、先ほど申し上げました国の検討の中に具体的に肺炎球菌という名称も入ってございます。それで結果を待って、区としても検討を考えたいというふうに思っております。
かせ委員
私たちは、中野区が新年度予算でそういうものをとるべきではなかったかなと思っています。それと、新年度予算では私どもも要求していましたけれども、ヒブワクチンに対する助成制度を喜んでいるわけですけれども、新しい制度ですから、これはどんどん使っていただきたいと思うんですが、周知のことについては何かお考えですか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
接種については個別医療機関になりますので、そういった意味で周知を図る。また、区報とホームページにおいても周知を図る。また、そのほかいろいろな事業がございます。そういった中でもできるだけ周知を図りたいと考えております。
かせ委員
特に、乳幼児といいますか、小さな赤ちゃんのときは非常に大事だと思うんですね。そうしますと、妊娠のころから、こういうヒブに対する教育であるとか、それから、こういう制度があるんだよという、その辺の乳幼児のいろいろ学級をやっていますよね。そういう事業との関係についてはどうでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
例えば、委員がおっしゃったのは乳児健診、3、4カ月健診ということだと思います。各センターにおいて事業を実施しておりますので、その事業の中で可能な周知については御協力をいただくということになると思います。また、DPTという3種混合が3カ月から既に接種が開始されます。それ以前に区としては、定期の予防接種については個別で予防接種の予診票等をお送りしておりますので、そういった中にもヒブワクチンの御案内等を入れることで、具体的に医療機関の先生と御相談いただいて接種を検討するということになるかと思います。
岡本委員
218ページの衛生統計研究等のところに出生統計等がありますので、合計特殊出生率をここで聞いていいのかどうか。ここでいいんでしょうかね。厚生の8の資料、私どもは資料要求をさせていただきましたけれども、テーブルがあって、3段目のところを見ますと、平成16年、17年を底として0.75、毎年確実に合計特殊出生率が、平成18年が0.77、19年が0.78、20年が0.83と上向きになっている。これをどのように分析し、こういう傾向についてどのように今検討といいますか、お考えになっているか、伺いたいと思います。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
特にこの数字が0.01ずつ上がっているという状況について、申しわけありません、詳細な分析は行っておりません。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
ここにはちょっと出てございませんが、直近でことしの9月までのデータについて、まだ正式な公表ではないんですが、対前年比で60名ほど出産数がふえている、微増にあるという傾向が続いているということは確認してございます。
岡本委員
好ましい傾向で、これがさらに──人口のバランスまではいかないんでしょうけれども、人口のバランスは今、2.0何がしというので出ていますけれども、今は幾らになっていますか。つまり、親から子、人口がいわゆる減らないで、その人口が引き続きキープする、そういう合計特殊出生率というのが多数にあると思いますけれども、それは幾らだったんですか。
竹内子ども家庭部長
生まれてから亡くなってしまうお子さんがあるので、一般的には両親がいますので、2であるわけですけれども、それに2.幾つかというところだと思います。詳細を存じなくて大変申しわけございません。
岡本委員
こういう出生率を高めるにはいろんな施策があろうかと思うんですね。子ども施策とか、住宅等々があるわけですので、あまり分析されていないということではありますが、こういう数字も、やっぱり向上を目指すための子育てなり、あるいは保健、病気、今の予防ワクチン等々のことがこういう数字に結果的にあらわれてくるのだろうと思いますので、なかなか分析しにくいとは思いますが、中野区としてもこれを向上するということをしっかり目線に置いて取り組むべきではないかと思いますので、もしお答えがあればお願いします。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
今回、10か年計画の改定の作業の中でも、年少人口を含めて10年後の推計ということも一定の分析、また、政策研究機構の分析の中でも一定のレポート等も出てございます。今後に向けては、やはり少子化について歯どめをかけるためにさまざまな手だてを講じるとともに、また、いろいろな要因とか、政策的な内容がどういう形で出生数にはね返るかというのはなかなか難しい側面はございますが、できる限りそういったものについても研究に努めてまいって、施策のほうにも生かしていきたいと思ってございます。
山崎委員
総括質疑で申し上げたんですが、どこのところで聞こうかなと思って、たまたまインフルエンザが出てきたので、ここでお伺いをしますが、扶助費全体の伸びということで御指摘は御指摘として総括質疑をさせていただきました。そうした中で、こうしたインフルエンザ等々の対象者自己負担は、対象者は多ければ多いほうがいいわけですね。補助をする額も多ければ多いほどいい。ただになればなるほどいいには決まっているんだけれども、これは歳出をする側からすれば、ある程度の制限をかけていかないとできないと、こういうふうに物事を考えているんですが、その辺の認識はどうでしょうか。
金野保健福祉部長
扶助費に対してはいろいろ法定の負担分などもあるわけですが、そうしたことと別に、それぞれの区の独自の事業の分もございます。それについては財政力に見合ったものにするということで、常に評価をして点検していかなければならないというように思っております。
山崎委員
事業部長としては大変その辺は苦しいところだろうとは思いますし、私どももそれを十分理解していると思うんですが、総括質疑の場でも、経営本部の方々から今の部長のようなお答えをいただいたんですが、具体的には対象者、例えば高齢者インフルエンザ予防の対象者は65歳以上の高齢者及び云々と書かれているんですね。所得の制限はかかっていないんです。2,000万円も3,000万円も稼ぐお年寄りと全く年金だけでやられる方も一くくりと。こういうことで、今後は、ことしの予算はこういうことだろうけれども、そうした所得の制限、あるいは年齢の制限ということを申し上げたけれども、どこかでそういうことをしていかないと、元来やらなくちゃいけない民生費、あるいは扶助費について支給できなくなってしまう。こういうことの基本があると思うんですが、いかがでしょうか。
金野保健福祉部長
すべての事業についておっしゃるとおりどういった形の歳出を組むのかということを今後も真剣に考えていかなければいけない状況と思っております。予防接種につきましては、所得の援助というような側面よりは、むしろ接種を勧奨することによる健康づくりという視点もございますので、そういったことも考え合わせながら検討していきたいと思っております。
山崎委員
それはそれでよくわかりますけれども、そうはいっても、部長、今も言いましたけれども、やっぱり子どもさんについてはある程度親御さんのこともあるから、所得制限という形で受けられる子どもさんは所得がないわけだから、そういう視点に立てば、所得制限というのはなかなか考え方としては難しいかなと思いますが、お年寄りの人は65歳で現役の何倍も稼いでいる人が現実にいるんですよ。やっぱりどこかで切り口が、確かに部長がおっしゃるような形もあろうかと思いますけれども、そうした考え方は考え方として、所得がどのぐらいあるかという切り口を持っていかないと、現実には新しい時代に向かっての歳出構造を変えていくということにはならないと僕は思っていますので、すぐインフルエンザについて所得制限を導入しろと言っているんじゃないんですが、そういう意味を含めて今後の大きな検討課題としていただけますでしょうか。
金野保健福祉部長
事業のあり方、それからその事業の対象者については、今後とも十分検討していきたいと思います。
伊東委員
同じく今の項目、高齢者インフルエンザの予防接種なんですけれども、これは65歳以上の高齢者並びに60歳から64歳までの内部障害者とありますけれども、対象人員は何人ぐらいで想定されているんですか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
65歳以上の場合、接種率を大体60%ぐらいと考えた場合だと3万7,740人ぐらいということで考えております。内部障害の方については、おおむね2けた程度の数ですので、接種率を加味して100人以内というような数で考えています。
伊東委員
そうしますと、65歳以上の高齢者の方の人数というのは区内で約6万人ぐらいいるということです。これからは組み替えのほうにも関連してくるんですけれども、インフルエンザ等で肺炎球菌に罹患してしまうその先、可能性が高いからという御説明があったんですけれども、実際にそういう事例について、発生率というのは高い要素なんですか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
幾つか研究の結果というのがございます。インフルエンザの予防接種単独と肺炎球菌予防接種単独、インフルエンザの予防接種に肺炎球菌予防接種を併用した場合に入院とか死亡の減少効果は、インフルエンザ予防接種単独よりも10%ぐらいに改善させるというような研究成果もございます。
伊東委員
10%ぐらい下がるということです。ただ、その割には、組み替えのほうに関しまして、対象人員が65歳以上の方で1,000名。先ほど65歳以上の方は中野区で6万人いるという中で1,000名という数がどれほどのものなのか。
主査
委員会を休憩します。
(午後1時54分)
主査
委員会を再開します。
(午後1時55分)
伊東委員
聞き方が悪かったのかもしれない。こういう予防接種を行うときに、6万人に対して1,000人という割合ですよね。何%に当たるのか。こういうふうなパーセンテージというのは実際にはよくとられることなのか。区が当初予算に例えばこういう類似のものを立てる場合に、6万人に対して1,000人という予算立てをするかどうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
接種率としては、おおむね30%ぐらいを想定する場合が多うございます。
佐藤委員
219ページの感染症対策のエイズ検査のところです。全国的にもエイズの感染者がどんどんふえているというニュースは聞くんですけれども、中野での現状はいかがなんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
エイズの患者さんについて中野区民で何人かというデータは把握できないので、わかりません。
佐藤委員
東京都では把握されているんでしょうか。何人というよりも、傾向としてはどういう傾向にあるのかということでお話を伺います。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
厚生資料32でも書かれてございますけれども、感染者数という数で申し上げますと、東京都では98名、全国だと432名というような状況でございます。患者が全国だと432、東京都だと98……(「資料番号は」と呼ぶ者あり)資料番号は厚生7でございます。失礼しました。ここの患者・感染者数のところをごらんいただくとわかります。感染者数というのは、血液検査で抗体陽性ということが確認され、関連の疾病をまだ発症していない状況です。患者というのは、その後関連の疾病を発生してエイズと診断された方という考え方でございます。
佐藤委員
ふえている傾向にあるということですけれども、ここにある迅速検査法を用いた検査相談実施というのは今年度からでしたかしら。NPOに委託してということで行われました。より予防効果を高めるためにということですけれども、今の時点での効果というのはどういう状況なのか教えてください。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
検査利用者数は大体50名前後ぐらいで推移していると。例えばNPOに委託をしているということで、かなり患者さんの目線に近い相談事業等で内容的に充実が図られているというふうに考えております。
佐藤委員
今年度も年6回でしたか。そういう患者さんの目線で取り組めるというところのよさというのを生かすということで言うと、もう少しふやすということは考えられなかったんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
財政的な考え方はもちろん背景にはございますが、一つは、対象患者が中野区民に限らず、都内全域、匿名で行っております。こういった事業については東京都全体で面としてとらえるべき事業であって、内容的に充実して、そこから派生的に普及啓発が図られるという点では、必ずしも回数と人数のみを多くということは今のところ考えておりませんので、22年度も同じく6回ということで考えております。
佐藤委員
ぜひPRをされて、受診者数というか、相談者数も含めてふやしていただいて、予防効果を図るようにぜひ頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。要望にかえさせていただきます。
岡本委員
同じ219ページの成果指標のところで、例えば2008年の実績1,280人というのは、エイズ相談プラス検査人数の合計数が1,280ということでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
ほぼ相談イコール検査という方が多うございますけれども、大体今委員がおっしゃったとおりでございます。
岡本委員
厚生7の資料を見ますと、私は数字の見方がわからないので聞いているんですが、平成20年の相談件数が1,239、検査件数が386、これを単純に足すと1,625となってしまうんですが、1,280との関係がよくわからないのでお聞きしているんです。21年もそうなんですけれども、どちらの数字がいわゆる正式な実数であるのかというようなことについてはどうなんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
抗体検査は実際に検査を受けられた方、相談件数の中に来所と電話という内訳がございます。そういう意味では、来所が例えば21年だと727、電話だと488ということで計なんですが、来所の中で、抗体検査に関して受けた方を含めて──ですから、すべて100%来所が検査という形ではございませんけれども、そういった形で出しているということです。
岡本委員
つまり、厚生7の資料の数字は延べ数になっているということですね。それから、この予算の補助資料には人数として、つまり、抗体検査をした方も、相談を受けた方もいるので、人数としては1,280名と。この予算書のほうが人数という意味では正しいというか、延べじゃなくてという理解でよろしいんですね。
主査
他に質疑はございませんか。
伊東委員
218ページの1番の健康危機管理についてお伺いしたいと思います。これは対前年度比で1,527万1,000円の減ということになっています。この項目、医療メニューは、健康危機管理の事業内容には特に体制整備というようなことがうたわれているので、21年度、新型インフルエンザですとか、そういうものに対しての対応というのは非常に重要だったと思うんですけれども、これほど大幅な減というのは、例えば21年度の新型インフルエンザの影響額が減ったのか。補正なんかが組まれて積み上がったものに対して今回はこれでと。要するに、管理体制等しっかりしたものが103万のものでとっていけるのかどうかということ、それについてお伺いします。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
減になった額の内容についてですけれども、主に防護用品、マスクとか、感染防護服、そういったものの物品に対しての減でございます。理由といたしましては、今年度発生した時点で関連の医療機関、医師会等に既に防護服を配布しておりましたが、実際にその防護服を活用することなく引き続き備蓄されているという状況でございますので、当面、予算としてはその分については計上せず、減になったということでございます。
伊東委員
確認ですけれども、そういう意味では、危機管理体制自体にとっては何ら問題はないと、現状のレベルを維持できるという認識でよろしいんですね。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
そのとおりと考えております。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。それでは、221ページから222ページ、目2結核予防費について質疑はありませんか。
かせ委員
221ページの保護収容施設4カ所ということですが、これはどこなんでしょうか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
生活困窮者等を含めて収容するSSSと言われる関連の施設ということでございます。
かせ委員
まだちょっとわからないんですが、もう少し詳しく。
黒田保健福祉部副参事(生活援護担当)
中野区内には、ホームレスの方を中心としまして入所していただく民間の宿泊施設がございます。そちらのほうの方について結核の検査をやっていただいているところでございます。そちらが4カ所。今、民間宿泊施設が4カ所ございますので、そちらのことを言ってございます。
かせ委員
つまり、これは中野区内に4カ所の施設があるという意味でよろしいですね。
黒田保健福祉部副参事(生活援護担当)
はい、そうでございます。
かせ委員
それで、BCG接種普及啓発ということで、こういう4カ所の施設について行っている事業なんだということですが、さらにもうちょっと具体的に、どういう啓発事業をやられているんですか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
委員おっしゃっている収容施設4カ所については、胸部レントゲンによる早期発見を目指した検査でございます。BCGは子どもでございますので、BCG接種は行っておりません。
かせ委員
といいますと、だから、民間の施設に入った方について保健所でレントゲン検査をしている、こういう理解でよろしいですね。それで、いろいろ私どものところにも関係しているホームレスの方、随分おつき合いしたわけですけれども、大方は相談に来られて、まず心配になるのは病気のことですよね。ほとんどの方は何らかの病気を持っている。それから、肺炎を起こしたりとか、場合によっては結核じゃないかという方たちも中には見受けられるというふうに言われています。そういうときに、レントゲン検査はもちろん最低限必要なことですけれども、もうちょっと積極的な対応というのがされてもいいのかなと思うんですが、そういうことについてどうお考えですか。
山川保健福祉部副参事(保健予防担当)
早期発見のためのスクリーニング検査としての位置付けが保健所の事業でございます。具体的な有症状者治療の適否については、医療機関を受診した上で対応していただくということが基本でございます。
かせ委員
これは施設に入った方ということですけれども、例えば結核なんかの場合には法定伝染病でもありますし、やっぱり緊急の対応というようなことも必要ですし、またそれが未然に拡大を防止するということも必要です。そうしますと、施設ということではなくて、だから、そういう方に対しての対応というのがもうちょっと積極的にかかわってもいいのかなと。いろいろ相談はありますけれども、施設に入るということとあわせて、最初に来た相談の中で、健康相談であるとか、必要な検査であるとか、そういった対応があってもいいのかなと思っているんですが、いかがですか。
黒田保健福祉部副参事(生活援護担当)
相談に見えましたときに、体の健康状態等は必ずアセスメントするというか、状況をお聞きします。その中で調子が悪いという場合には、すぐ医療機関のほうに受診をしていただいていますので、そういった意味では、医療機関に受診した結果をもってその次のステップを踏むということになりますので、相談に見える方についてはできておりますが、公園にいらっしゃる方の健康状態といいますと、特別区人事・厚生事務組合等で23区と一体となってやっている事業の中で巡回相談事業というのがございます。その中では、ぐあいの悪い人がそういった巡回相談──公園を巡回するんですけれども、そういった中で発見された場合には、医療機関にかかっていただくとか、生活保護に結び付けるとか、そういった相談や対応はしておりますので、できているかと思います。
かせ委員
ホームレスの方というのは、住む場所もないし、それから、保険なんかについても喪失してしまったりとか、なかなか難しい問題があって御苦労されていると思うんですけれども、だから、そういった場合に初期の医療への関係、それから、とにかく検査して来なさいよというようなことのアドバイスというのは非常に大事になってくると思うんですが、私どものかかわりの中ではちゃんとやってくれているんですけれども、そうでない場合といいますか、難しい問題がありますよね。だから、そういった方に対して心構えとして、とにかくお医者さんにかかってみなさいよと。医療費については心配ありませんよという相談があると非常に安心すると思うんですが、その辺、いかがでしょうか。
黒田保健福祉部副参事(生活援護担当)
相談にこちらのほうにお見えになった場合には必ず体の体調等をお聞きしまして、ぐあいが悪いときには病院に行くというのはお勧めいたしておりますので、大丈夫かというふうに思います。
主査
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、進みます。2項生活衛生費、223ページから225ページ、目1生活衛生費について質疑はありませんか。
内川委員
225ページです。これはまだ決まったわけではないんですけれども、今、委員会のほうで審議がされております例のペット条例が可決された場合には、たしかその中に去勢・不妊の手術の助成といったものも含まれていたと思うんですね。それはどこから捻出するんでしょうか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
条例制定とあわせて関連する事業については実施していくということになっております。したがって、もし条例制定をいただけるような場合には、予算等の確保につきましては、財政当局のほうと相談していくということで考えております。
内川委員
補正か何かを組んで対応するんですか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
補正予算を組むかどうか、それも含めて内部のほうでまた具体的に検討してまいりたいと思います。
佐藤委員
同じ項目のところですけれども、適正飼養のところで、これは対前年度比で言うと53万円ふえているということですよね。増減を書いてあるんだから、ふえているということですけれども、さらにルールやマナーの普及啓発に力を入れようということでふやしていらっしゃるんですけれども、どういったことでルールやマナーの普及啓発をさらにふやしてやろうとお考えなんでしょうか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
こちらの53万8,000円の増というのは、実は、その上のほうに書いてあります事業メニューの狂犬病の予防、畜犬登録の中で、既存の事業の中の普及啓発部分をこちらのほうに組み替えをしているということでございます。したがって、新しく条例等に基づいて行っていくという普及啓発等の事業などはここには含まれておりません。
佐藤委員
今まで狂犬病の予防登録というところでやってきた普及啓発の部分をこちらに移しただけですか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
狂犬病等の普及啓発も含めて、ほかにも犬や猫のマナー向上のためのプレートなどが、今までは上の事業メニューのほうに含まれていましたけれども、そういうのも含めて、動物の適正飼養というところで一つの大きなくくりの中で移しかえたということでございます。
佐藤委員
適正飼養の普及啓発というところをもっと取り組んでいただきたいということも当委員会の議論の中で出てきておりますよね。例えば他の自治体では、もっと大きなプレートというか、ポスターというか、そういうところで、例えば「かわいそうな猫を捨てないで」とか、基本的に法律にも書いてある、まず捨てないというところから、そういうかわいそうな猫をふやさないようにということがまず基本であろうというところで、そういうことのプレートなり、ポスターなりをかなり目立つような形でやっている自治体もあるということをお聞きしているんですけれども、中野区でもまずはそのような取り組みを強化していただきたいと思うんですけれども、いかがなんでしょうか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
委員がおっしゃいました遺棄防止ですが、これにつきましては、動物の遺棄・虐待を犯罪ですというような標語のポスターは22年度に新規に作成して、そして、区民の広場等の掲示板には掲出していきたいというふうに予定はしております。
伊東委員
225ページに関連してなんですけれども、先ほど内川委員のほうがお尋ねした、飼い主のいない猫をふやさないための去勢に対する助成についてなんですけれども、これは委員会の一連の審議の中で、助成については新しくつくる条例を一応根拠としたいとはおっしゃっていたような気がするんですけれども、その一方で、この条例がないと去勢に対する助成はできないというわけでもないというような発言をされていたと記憶しているんです。その辺について、いま一度確認をさせてください。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
私どものほうでは、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術費用の助成につきましては、条例の区の責務という中にうたっておりまして、そういう飼い主がいない動物の繁殖を抑制していく事業は実施していくという中でうたい込んでいます。したがって、具体的なそういう費用助成につきましても、条例制定を見て、それを根拠にして実施していくということについては、今までどおりで考え方に変更はありません。
伊東委員
今のおっしゃり方ですと、要するに、条例がないと去勢費用の助成はしませんという考え方でよろしいんですね。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
そのとおりでございます。
伊東委員
そうしますと、条例がない場合には、中野区としては、根本的に飼い主のいない猫を減らす対策というのを今回の予算では見ていないということでよろしいんですね。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
具体的なそういう手術の費用助成については見ておりません。しかし、今までどおり、そういう一般的な普及啓発の中では、さっきも申し上げましたように動物の遺棄や虐待は犯罪だということで、そういう形で間接的ですけれども普及啓発は実施してまいりますので、そういう中で、何とかこういう不幸な猫がふえないようにできればというふうに考えています。
岡本委員
成果指標のところに動物に関する苦情件数というのがありますけれども、いろいろ最近のデータによりますと、中野区は毎年苦情がふえて、特に猫についてもそうなんですけれども、一方、マナーとかルールをつくって、区の保健所の職員等も一緒になって、地域でルールやマナーを徹底している新宿区とか千代田区はどんどん苦情が減っている。苦情の内容もむしろ問い合わせのほうが多くなっているという区の実態。中野区のこういう実情があるわけですので、苦情を減らすということが他の自治体でどんどん減ってきていることも大いに参考にして、ただ目標を掲げて苦情を減らすんだといっても、今、中野区は減るどころかどんどんふえているわけですので、そういうことについて私どもの委員会でも、やはり区の対応の仕方一つで地域の皆さんの苦情に対する考え方も変わって、一緒になって取り組むんだという姿勢が区にあると減ってくると思うんです。
中野区の場合は条例がなきゃ動けないとか、条例に基づいてとやっている間にどんどん苦情がふえていく。条例がないから、結局難しい相談になるとNPOのほうに聞いてほしいとか、そこで対応していますからといって、そういう課題を投げかけられて、そのNPOの人が本当に真剣になって不妊・去勢手術までしている。そういう中野区は、ある意味では異常な状態だと私は思っているんです。そういう意味で、苦情についても、条例があったらもう苦情は減るというんじゃなくて、ふだんの職員の対応やら、マナーとかルールをしっかり現場で徹底するような努力をすることが、苦情を減らす一番の決め手じゃないかと私は思うんですが、いかがですか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
確かにほかの区の苦情、特に猫に関するものですけれども、不妊・去勢のそういう手術費用の助成を行うことによって、あるいは、そういう団体への活動支援を行うことによって、苦情件数が減ってきているということも承知しております。ただ、私どものほうでは、いろんな条件がございますので、もしそういう不妊・去勢手術の費用が実現できれば、もちろんそれによっていろいろな仕組みを取り組んでいきたいと思いますけれども、もしそういうのができない場合につきましても、いろんな動物愛護の関係団体もございますので、そういう方々と一緒にいろんな知恵を出し合って、不幸な猫等をふやさないような取り組みについては考えていきたいと思います。
岡本委員
動物愛護団体というふうにくくっていますけれども、決してNPOの人たちは動物愛護団体ではなくて、地域活動として地域コミュニティを、地域の環境をということで取り組んでいますので、動物愛護の団体というふうにくくられるのは、そういう活動をしている人たちは大変心外に思っているということも伝えておきます。
不妊・去勢手術ですけれども、23区の中で条例で不妊・去勢している区はありますか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
条例を根拠にしているところは承知しておりません。
岡本委員
承知しているんじゃなくて、ないんですよ。中野だけ条例でなきゃならないといつまでも頑張っていると、結局議会で全会一致で不妊・去勢手術を区がやろうと採決したことについて、それでも条例、条例と言う。しかも柔軟な態度は全くなくているので、結局そういう活動をセーブしてしまうことになってしまうことは、本当に中野区のあり方として正しいあり方ではないんじゃないかと思っています。ほかの区で条例でなくて不妊・去勢手術を20区ぐらいやっているわけですけれども、なぜ中野区だけが条例にこだわるか。そこを変えないと、これはいつまでたってもこのことが前進しない。そういう思いでいますので、この前も山崎委員から、柔軟な考え方があるんですかといったら、いや、条例でやるんですと。そうなってしまうと、私たちもまた柔軟な考え方ができなくなってしまうということを言っておきますので、何かあれば御答弁を下さい。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
現在のところ、中野区としては、現在検討いただいています条例に基づいて、いろんな施策、動物に関する問題を総合的に解決させていくという考え方でいくということで考えております。
主査
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、進めます。226ページから227ページ、目2食品衛生費について質疑はございませんか。よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、進行します。
228ページから229ページ、目3環境衛生費について御質疑ございませんか。
山崎委員
この環境衛生費なんですが、環境衛生監視、229ページなんですが、事業の内容でそれぞれ書かれていて、理美容もろもろ書かれているんですが、いわゆる美容院というの、それから理容、いわゆる床屋さん等々については監視をするということなんだろうと思いますが、現在、特養老人ホーム等々に出前というのかな、往診というのかな、何というのかな、行かれて、お化粧をしてさしあげたり、理容だとか美容の要望にこたえてやられている業者さんがたくさんいるらしいんですね。時代の流れなのかなと思っておりますが、そうした業者さんの中には、美容院そのものを持たない、あるいは、理髪店そのものを区内には持たないどころか他区にも持っていない。しかし、免許だけは持っているというような人たちがいて、既存の理美容のお店を構えている人たちにとっては、とても不満があるんだというようなことを我が党のほうに陳情に来られた方々がいらっしゃるんですが、現実そのようなことの実態をお知りでしょうか。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
今の御質問は、そういう形態は出張理美容というふうに言われております。こういうものにつきましても、きちんとした保健所への届け出が必要ということで──申しわけございません。介護保険の施設においては、そういう届け出につきましては求められていない、必要ではないことになっているということでございます。ただし、私ども担当のほうでは、そういうお話もありましたので、実際は衛生基準をきちんと保たれるように、現場のほうに赴いて、そして衛生指導等は行っているところでございます。
山崎委員
そうした御努力をいただいていいんですが、その衛生指導なんですよ。現実に中野区内にある美容院や理容院の人たちは保健所の管轄ですよね。私は、どのぐらいの間隔でそうしたところの保健指導や衛生指導をなさっているかわかりませんが、特養老人ホーム等々、私が今述べたようなところに出張でやられている方々については、そういうものの検査が全くないんですよ。それはとても不公平じゃないのかと。お店を構えて、毎年か2年に1遍か知らないけれども、そうした検査をしっかり受けてちゃんとやっている人たちが一方でいて、一方でお店を持たない人たちが検査もない、あるいは指導だと言うけど、指導をどのぐらいやられるかわからないけれども、そうしたことのチェックがかからないというのは不公平ではないのかというような要望を受けているということなんですよ。わかりますよね。
そういう点について、今すぐにそうした業者さんをどうこうというわけではありませんが、把握をしているかどうかというのが一つと、把握をしているのであれば、どのような対策を考えられているのか。あるいは、私が漏れ聞くところによると、中野の業者さんについては皆さん把握をしているわけですよね。どこに何という開設者で、責任者がだれというのも持っているので、そういう人たちが訪問、いわゆる出張をなさったときには、ある程度の証明書みたいなものを出して、そうしたものを持たない業者と区別ができるようなものをやられているらしいとか、やるらしいということはよく聞くんですが、いい機会だから実態を聞きたいと思って、お聞きをしているんです。
古屋保健福祉部副参事(生活衛生担当)
出張理美容のそういう実態については把握しています。特に江古田の森の施設につきましては具体的にそういうお話が来ていますので、私どものほうでは監視員が直接何回か赴いて指導には行っています。それで、対策なんでございますけれども、今、理容や美容所につきましては、最初の開設のときにいろんな検査を行って、それで許可されると永久的に更新は特にないんですね。ただし、そういうこともありますので、事業者の方が自主的に管理できるようにということを保健所が今目指している一つでございます。そのために自主点検表などをつくって、それぞれ事業所のほうで自主的に点検や検査を行っていただくように、あるいは同じ組合の中でほかのお店をお互いに相互チェックするというような仕組みも導入していただいているという実態がございます。したがって、このような出張の方々につきましても、同じようにいろんな器具を使いますので、そういうものについては衛生基準をきちんと保つように、そういう指導を同じようにさせていただいているという状況でございます。
主査
他に質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
続いて3項健康推進費、230ページから233ページ、目1健康推進費について質疑ありませんか。
岡本委員
231ページの健康づくり公園に係ることで質問したいんですが、区立公園内に、正式な名前はわかりませんが、健康増進機器の設置がされているというところが何カ所かあるんですが、それはこの所管で質問できるんですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
健康づくりの機器の設置につきましては、公園道路分野が整備することになっております。
かせ委員
同じ健康づくり推進の中の(5)なんですが、(仮称)中野区健康づくり推進協議会ということですが、昨年も仮称だったんですけれども、ことしも仮称なんですね。これはずっと仮称でいくんですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
健康づくり推進協議会でございますけれども、これは平成19年度末につくりました健康づくり行動プランの中で位置付けられている協議会でございまして、区民の区民運動を広めていく中での区をはじめ関係機関との連携協力の体制づくりということでございます。今年度じゅうに立ち上げということで今年度じゅうに予算にも計上していたところでございますけれども、内部的な調整がまだ十分ということがございませんので、改めて来年度立ち上げに向けて準備を進めていきたいと考えております。
かせ委員
そうしますと、昨年は何をやったんですかとお聞きしようと思ったんですけれども、できなくて、年度がずれて今年度開設して、そして、ことし予定しているのは年2回の開催だと、こういうことでよろしいですね。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
そのとおりでございます。
かせ委員
これからの協議ですから見守っていきたいと思います。それと、2番のところなんですが、給食施設等適正指導とあります。それで、その中の(1)が対象給食施設となっております。今年度はたしか176カ所で、新年度については166カ所ということなんですが、数が減っているということと、それから、どういう施設なのか。どういうものなのかという御説明をお願いできますか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
箇所数につきましては、最新の情報を掲載しております。なお、特定給食施設などでございますけれども、例えば1回に100食以上であるとか、1日250食以上提供する施設などについて、区が、衛生管理などについて適正に行われているかどうか、そのような指導等を行っているということでございます。これにつきましては、健康増進法の中に位置付けられている区の役割でございます。
かせ委員
そうしますと、一度に100食、それから1日250食ということですが、いろいろな施設が入ると思うんですが、学校とか、保育園であるとか、あるいは給食センターであるとか、いろんな施設の中で、それらも全部ひっくるめてこういう施設ということですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
先ほども御質問いただきました。大変申しわけございません。例えば学校であるとか、病院、老人福祉施設、さらには事業所であるとか、寄宿舎であるとか、そのような施設でございます。
主査
他に質疑はありませんか。
山崎委員
232ページの休日医療。休日当番医のことなんですが、これも昨年の暮れあたりから、我が党といたしましてもいろんな要望をさせていただきながら、こうした形で来年度はいきたいということでありますけれども、医師会の先生方のお話等々をお伺いしますと、特に今年度はインフルエンザがはやったので、とても休日診療所は大変であったと。少しイレギュラーであったということは、それはそれで認めなくちゃならんなと思いますが、そういう中で今年度はたしか5カ所でやられたと思うんですよ。来年度も同じ5カ所だと僕は思っているんですが、これはお医者さんの休日診療のほうなんですが、まず箇所数については間違いありませんでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
医師会にお願いしている休日診療の箇所数でございますけれども、南北それぞれ3カ所ずつの計6カ所、今年度もそうですけれども、来年度もそのように考えております。
山崎委員
すみません。僕が間違えておりまして、6カ所ということです。岩井参事のところにもいろいろ調整にお伺いをしたりしておったんですが、固定診療所というような話も浮かんだり消えたりしながら、今年度については調整ができなかったということでありますが、休日診療は実際にはまだ決算が出ていませんけれども、本年度はそういう実態があった。インフルエンザ等々でお医者さんが倒れそうになったなんて、本当に悲劇的な話もあるぐらいですけれども、翻って歯科の診療所についても全く同じということで、箇所数についても歯科については南北1カ所ずつ、合計2カ所ということでよろしいでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
今年度、来年度と同様、南北1カ所ずつ、計2カ所で準備を進めております。
山崎委員
患者さんの数の推移というのはどんなぐあいでしたでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
申しわけございません。ちょっとお時間をいただきたいと思います。
主査
答弁保留ですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
はい。
主査
これはきょうじゅうに確認できますでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
はい。
山崎委員
私が所属している組織でもございまして、そんなに歯科の休日の要望というのかな、僕は、需要というのはそんなに多くはなかったんだろうと思います。しかし、効率性だけは考えられないんですね。たくさん来たから必要なんだ。少なかった、1人や2人だったから要らないんだという乱暴な議論には一方でならない。しかし、税金を使うという性格からすると、効率的にやっぱりやらにゃならないということで、私も非常にこれは心を痛めておりまして、休日診療所、お医者さん、医師会に頼んだ部分については、固定式の診療所というのは事情があって、なかなかローテーション等々が組めないということで、今後とも協議をしていくということになったんですが、歯科の診療所については南北2カ所ではなくて、中央付近に1カ所というような考え方も僕はあると思うんですよ。ましてや、受診者数を考えていただければ、そんなに難しい話じゃないのかなと。
スマイル診療所等々役割分担をしてやっていくというような考え方が基本的には僕はあるのだろうと思いますが、一方であそこは障害者歯科診療ということで、そういう方々が通われている診療所なので、待合室等々についても少しやっぱりデリケートに考えてあげなくちゃいけないんだろうな。しかし、うまく考えればできないかなというようなことで、岩井参事にも僕は申し上げたことはあるんですが、そういう検討はなさったんでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
大変申しわけございませんでした。先ほど答弁を保留させていただきましたことについて、平成19年度と平成20年度の2カ年につきまして御報告をさせていただきたいと思います。平成19年度につきましては、1医療機関1日当たりの利用者数が3.9人でございます。20年度につきましては4.7人という数字でございます。
また、現在、休日歯科診療につきましては南北2カ所、早稲田通りを挟んで南北1カ所ずつという形で運営をしておりますけれども、今後、休日歯科診療の箇所数、また所在地等につきまして、先ほど申し上げましたような利用者数の推移であるとか、区民の利便性であるとか、または、今御提案にありました施設の中での共同の実施であるとか、さまざまな課題といいましょうか、考えなきゃいけない点などもあろうかと思いますので、その辺については引き続き考えていきたいと思っております。
山崎委員
引き続いて御検討いただく中で、たまたまスマイルというような具体的な名前を私は出しましたけれども、これは会の総意ではございませんので、私の単なる思いつきだと思っていただきたいんですが、そうした考え方の中で、交通の便がいいところ、だれがどう見てもわかるというところじゃなくては、やっぱり基本的にはだめなんだろうなと思うんです。
それで、医師会の話に戻りますけれども、インフルエンザの集団接種を医師会館でやっていただいたんですね。これは先生方の御尽力で、さまざまな問題はあったような話も聞きますが、きょうはその部分については触れませんが、そういう観点からすると、歯科医師会館というのも割と中野の中央にあるんですね。
スマイル診療ではなくて、そうしたところに休日対応ができる歯科の診療所を設置して、そこで診療行為を行うというようなことについて、法的な部分について特段難しい部分はないだろうと。診療所の開設に当たっての許認可というのを受けて、先ほどもお話になったけれども、保健所の検査を受けるということで、あとはレセプト、診療行為をするわけですから、出す医療法人なり、社団法人なりの資格を取るのか、スマイル診療所の番号でそのままレセプトが出せるものかどうかわかりませんが、いずれにしても、そんなに難しいことじゃないのかなと思いますが、いかがでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
今の御提案は2カ所から1カ所にというようなことでございますけれども、1カ所にすることによる利便性が向上するのか、またはその逆なのか。また、全体的な区民の利用頻度、利用者数から見てどうなのか、さまざまな検討をすべきことがあろうかと思いますので、それについては引き続き考えていきたいと思っております。
かせ委員
232ページの2番の在宅医療推進支援のことなんですが、これはわずかですけれども、前年度比で27万円減っていますね。この理由は何でしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
この部分につきましては、事務費について工夫して削減したという内容でございます。
かせ委員
事業費には変化がないということですね。それで、2番の緊急一時入院病床確保の問題ですけれども、これは前々から私どもも何回か取り上げたことがあるんですけれども、現在では1日1床365日ということです。緊急時の入院というのは非常に望まれている一面もあるわけですけれども、これについては変化がないわけですけれども、これまでそういった検討はどうなっているんでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
この緊急入院ベッド確保事業につきましては、現在、1ベッド借り上げているわけですけれども、これを拡充すべきじゃないかというような御意見、御質問などもいただいているところでございます。ただ、これまでの利用実績の推移を見ますと、過去、平成16年度から20年度までの5年間の推移を見ますと、大体30人台から120人台ぐらいということでかなりの変動がございますので、増床の必要性ということについて現在では特に考えていないところでございます。
かせ委員
今おっしゃった30人から120人というのは年間の数ですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
年間の利用実績でございます。
かせ委員
これは延べでやっちゃうと、非常にそんなものかというあれですけれども、やっぱり季節性の問題であるとか、いろんな要因があって、大体急患が出るときとか、あるいはどうしてもどこかに入院させなければいけない、してもらわなきゃいけないというような状況が起こるということはよくあることですよね。むしろそういうときにいろいろな問題が起こるわけです。だから、そういった意味からすれば、年間30から120。120といいますと、月のうちに10人ぐらいということですから、決して少なくはないだろうと。その中には、1日のうちにダブっているということもあるだろう。それから、今、中野区の入院できる病院というのはどんどん減っていますし、そうした場合には本当に困ってしまうという状況だろうと思うんですね。ですから、今おっしゃったように、数の面からこういうことだからということでは、ちょっと心配ではないのかなと思うんです。その辺のとらえ方はどんなものでしょうか。もう一度お願いします。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
この事業につきまして、年間の推移、年度間の推移というものを十分我々としても関心を持って見ていかなきゃいけないと思っておりますけれども、現時点では増床というところまでは考えてはおりません。
かせ委員
堂々めぐりになるのでやめますけれども、この問題については、特に医療機関等との協議なんかは当然されていると思うんですけれども、そういった協議についてはどうなんでしょう。これで最後にしますけれども。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
このベッドの増床につきましては、医師会からも予算要望としていただいているところでございます。そういうような状況もございますけれども、区としての考え方につきましては、先ほど答弁したとおりでございます。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
では、進行いたします。234ページ、目2がん等検診費について質疑はありませんか。
かせ委員
来年度予算の中で削られたということで喉頭がんの検診があります。喉頭がんの検診をどうしてやめたのかということは説明されておりますけれども、もう一度お願いします。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
喉頭がん検診につきましては、平成7年度から21年度までの15年間、区の単独事業として実施してきたところでございますけれども、これまでの検診結果などを見ますと、がんの発見率というものは極めて少ないというような状況もございます。また、国の指針にも含まれていないというようなことから、区としましては今年度末で廃止を考えているところでございます。
かせ委員
今おっしゃいました国の指針ですけれども、国の指針になじまないというのはどういうことなんでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
国のがんに係る指針の中で喉頭がん検診については含まれていない、記載をされていないということでございます。
かせ委員
含まれていないからと、国の基準に合わせたということだと思います。しかし、今までやってきたということで、それでは、今までやってきたのはどういうことを根拠にして中野区でやってこられたんですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
平成7年度から開始した中で、国の指針には含まれておりませんけれども、区としては一定の判断のもとに行ってきましたけれども、開始以来15年間の実績などを見まして、先ほど申し上げました発見率が少ないというような状況もございます。そういうことをまず第1の根拠といたしまして、今回、廃止の考え方を明らかにしたところでございます。
かせ委員
喉頭は食道であったり、それから肺の入り口に当たりますから、確かに喉頭がんの発見ということからいえば、それはそういう結果かもしれないわけですけれども、その入り口であるからゆえに、そこを検査することによっていろんなところの類推ができる、次の検査に結び付くというようなことがあるのではないかなと思うんですが、専門家からしてどうなんでしょうか。
主査
休憩いたします。
(午後2時53分)
主査
再開します。
(午後2時54分)
かせ委員
なじまないようですからやめますけれども、いわゆるこの検査というのはそういう意味合いがあるんだろうと私は思っています。そうしますと、そういった最初のがん発見じゃないけれども、いろんな疾病につながっていく。それを見ることができる、入り口を見ることができるということで非常に重要だと思うんですね。だから、そういったことに対して、専門のお医者さんからすれば、やっぱり費用対効果で見られたら、そういう問題ではないと。じゃあ、今までのそういったものに対して、その役割をどういうふうに変えていくのか。いわゆる何によって担保していくのかということが心配されているわけですけれども、その辺についてはいかがですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
喉頭がん検診につきましては今回廃止をいたしますけれども、がん、すなわち生活習慣病については、いろんな食生活であるとか、栄養であるとか、運動であるとか、さまざまな生活習慣の改善をすることによって、そのような生活習慣病を防げるということになるわけでございます。また、胃がんであるとか、肺がん、大腸がん、このようなことについては引き続き区として実施をしているところでございますので、そういうような全体の中で区民の健康づくりの推進というものを図っていくというふうに考えております。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。よろしければ、進行いたします。
235ページ、目3特定高齢者健診費について質疑はありませんか。
かせ委員
後期高齢者医療制度ですけれども、言うまでもなく健診ですけれども、いろいろな中身とか、そういうものは載せていないわけですけれども、その理由は本会議等でも言われておりますけれども、もう一度おっしゃっていただけますか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
長寿健診につきましては、区としましては500円の自己負担金をいただいておりますけれども、これにつきましては、社会全体でこの制度を支えていくことであるとか、さらには負担の公平性というようなこと、または自分の健康は自分で守るという意識を高めていただく。このような理由から、区といたしましては500円の自己負担をいただくという考え方でおります。
かせ委員
社会の公平性ということからしますと、22区はすべて500円助成している。中野区の方だけはないということからすれば、公平性からすれば問題があると思います。それから、自分の健康は自分でということですけれども、これについてもだれに言われるまでもなく、健康については自分で皆さんいろいろされているわけですから、人によってはそんなことを上から言われる筋合いはないよと言われるようなもので、そういうことについては非常に中野独特の考え方というふうに見えてしまいます。それで、もうそろそろ他の自治体に足並みをそろえるというようなことで検討されるべきかと思いますけれども、いかがでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
この長寿健診の仕組みでございますけれども、広域連合から示されている考え方ですが、基準単価というものが示されていまして、そのうち本人負担のものも示されております。基準単価から本人負担500円を除いた額が広域連合との契約単価という考え方が示されております。区といたしましては、これを基本として進めていきたいと思っております。また、他の自治体で自己負担なしという考え方で実施しておりますけれども、これはそれぞれの自治体の判断で行っているものというふうに考えております。
伊東委員
この235ページに受診者見込み数とありまして、その上の成果指標のところでは21年度の実績見込みと22年度の目標が掲げられています。本予算の受診者見込み数というのは、受診率の52.2%を指しているということですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
平成22年度のときの受診者数は52.2%という想定をしております。
伊東委員
それが1万6,051人ということですよね。前年度、実際に54.7%ということは、1万6,000人以上の方が自費負担もあって受診されたということでよろしいんですね。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
広域連合が示しております受診見込みでございますけれども、平成21年度につきましては55%を想定するというような数値が示されておりました。そのため、区といたしましても、その近い数字である54.7%ということを見込んで予算計上しているところでございます。ただ、現実的にはそこまで至らないということも想定できますけれども、予算的にはこういう数字で見込んでおりますので、この数字を出したところでございます。平成22年度の数値につきましては、平成20年度、21年度の実績見込みを考えまして、52.2%という数値をとらえたところでございます。
伊東委員
そうしますと、今度は組み替えのほうなんですけれども、1番、高齢者の暮らしと健康を守ることの上から3番目ですか、特定健診70歳から74歳のこれはこの項に該当するわけですよね。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
上から2番目の1万6,051人については平成22年度52.2%の受診率で、下に書いてありますように1万6,051人という数値でございます。
主査
3時になりましたので、ここで休憩をとりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時00分)
主査
委員会を再開します。
(午後3時01分)
ただいまのところまで御質疑はよろしいでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
そうしましたら、ここで3時になりましたので、休憩をとります。
(午後3時01分)
主査
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時19分)
初めに、答弁訂正の申し出がありましたので、それを許します。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
大変申しわけございません。先ほどの伊東委員の御質問について答弁の訂正をさせていただきます。235ページの健診受診率でございます。まず、平成22年度の目標でございますけれども、この額は確実に執行が見込まれる必要な額ということで計上したところでございます。また、21年度の見込みにつきましては、資料作成時の直近の実績から推計したという数値でございます。
主査
よろしいでしょうか。
それでは、進行いたします。
次に、4項福祉推進費、236ページから238ページ、目1福祉推進費についての質疑を受けます。質疑はございますか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。では、進行いたします。
次に、239ページから240ページ、目2高齢福祉費について質疑はありませんか。
かせ委員
食事サービスについてですが、これも本会議や総括の中でいろいろ議論されたところですけれども、この意義の中で、私どもが言いましたように、単に食事サービスだけではなくて、それを通して、見守りであったり、さまざまな情報を得ることによって、いろいろな福祉につなげられるという一つの糧として非常に重要だというふうに指摘させていただきましたけれども、このことについてどうお考えでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
これまでの食事サービスグループのボランティア団体でございますけれども、食事を配食するとともに見守りの役割も十分担ってきていただいたと認識してございます。区としましては、そういった地域でのボランティア活動を通した見守り活動については今後も必要と認識してございまして、今回、事業としては予算にお示ししたとおりでございますが、引き続き地域の中でこれまでどおりボランティアの活動が継続されて、高齢者などの見守りが引き続き行われるよう区としても支援をしていきたいと考えているところでございます。
かせ委員
今後は、事業者の場合には契約ということになるわけですよね。今までは区がかかわることによってそういう情報が得られた。今の説明ですとボランティアということですけれども、ボランティアはまた後でお聞きしますけれども、この一番大事なところが個人と事業者との契約ということになってしまうと、非常に見守りということで弱点といいますか、問題が起こってくるんじゃないかということなんです。それについては今ちょっとお答えがなかったようなんですが、どのように考えていますか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
食事サービスは、ボランティアグループによる配食と民間事業者による配食によって成り立ってございますが、両者とも食事の配食とともに見守り等の役割もあるところでございます。現在、食事を配食する民間の業務でございますけれども、さまざまな業務がございまして、高齢者が多くなっているというところから、民間のほうでもただ食事を配るだけではなくて、見守りの機能といったことをあわせて事業を行っているというところも多くなってございますので、契約するのは個々の利用者の方でございますが、そういったところの事業者さんとの契約により、食事のサービスとともに見守り、いわゆる事業者による見守りというものも継続していくというふうに認識してございます。
かせ委員
今のお話ですと、契約の問題については、中野区が何らかかかわりを持つように聞こえたんですけれども、かかわりを持つわけですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
事業廃止後は区がかかわることはなくなりまして、直接利用される区民の方と民間事業者、もしくはボランティア団体などとの直接の契約になるというものでございます。
かせ委員
だから、全部自分の責任になっちゃうわけじゃないですか。だから、事業者さんがそういう利用者さんと契約をするということでしょう。そうすると、どういう契約なのかというのが非常にわからない、掌握できないですよね。非常に無責任だと思います。それと、もう一つ大事な観点として、実際に1人で食事をしたりなんかすることができない、そういった方たちの健康を維持するということで、栄養バランスだったりとか、そういう面で健康管理にも貢献してきたわけですよね。そういったことに対しても、契約ということになってしまうとやっぱり問題が起こるだろうと思うんですが、これについてはどういうふうに担保しますか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
高齢者の方を地域でいろんな形で支えられるということで、このサービスのみによってそうやって生活が支えられているということではなく、介護保険サービスを使ったり、あと地域の中で見守りを行っていただいたり、あとは家族、親族の方、そういった中で見守りなどを行って、地域で安心して暮らしていらっしゃるということでございます。今言いました食事サービスにつきましては、現在、さまざまな事業者が展開して、しかも見守りのサービスも展開しているということから、その一部について区が事業を廃止したとしても、そういった受け皿があるということで、今回は予算で示した内容のとおりということで区は考えているというところでございます。
かせ委員
結局全部個人責任に解消してしまうということで、これまでとられてきたようなそういった仕組みというのは全部御破算にしてしまうということで、本当にひどいと思います。それと、厚生の16という資料が出されておりますけれども、これはボランティア配食サービスの推移ということです。これを見てみますと、ボランティア配食の利用者数もかなり減っているわけですけれども、それに対して配食数は減ったとはいえ、これはどうなんでしょうか、平成20年、21年度というのはほぼ横ばい。19年ぐらいからぐっと減って、3年間というのはほぼ横ばいということなんでしょうか。それと、気がかりなのは、協力員さんがどんどん減っているということとグループ数も減っているということです。こういうような状況というのは何が原因かと思いますか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
協力員数の減少イコール、グループ数の減少ということでございますが、このボランティアによる配食サービスはこれまでも長年実施してきてございますが、実施している方自身が高齢化してきているとか、ボランティアの中で新たな方がなかなか参加されないといった各グループのさまざまな事情がございますが、そういった中でだんだんこのサービスができない。いわゆるグループとしての活動ができないという状況、いわゆるこの食事サービスのボランティア活動について減少しているということの結果でございます。
かせ委員
私の周りにも、実は食事サービスは、今から3年ぐらい前ですか、嬉々として「私、こんな活動を始めたんだよ」という方がいらっしゃいまして、それから、今ではその方がサービスを受ける側になっているというようなことで、やっぱりこういったものを維持していくためには、相当区のほうとしても努力をしていかないと維持できないですよね。最初の立ち上げるときには意気盛んでやっていこうという気がある方でも、そういった方がどんどん跡を追って参加するということでなければいけませんし、そういう状況を行政としてつくっていくことが必要かと思うんですよ。それでは、そういった場合についてどういうふうに考えているかということですが、どうお考えですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
ボランティアの育成という観点につきましては、区単独でもできませんので、社会福祉協議会とも連携をしながらやっていきたいというふうに考えてございます。
かせ委員
見守りネットとも関係することですけれども、こういう活動というのは、ボランティアさんがいろいろやっていただくことは本当にいいことなんですけれども、それを維持していくためには、ちゃんと行政が中心に座って育成したり、あるいは資金援助をしたり、場所を提供したり、スキルアップのためのいろんな援助をしたりとか、相当かかわっていかないと維持できないんだろうと思うんですよ。それで、今回の場合にはそういったものが見えていませんし、感じられないんですけれども、何か手だては考えていますか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
高齢者などを地域で支えていくためには、広くいろんな住民の方やさまざまな団体の方が参加していくということが必要でございますので、そういった観点からはボランティア団体についての参加も必要になっていますので、先ほど言いましたように、社会福祉協議会とも連携をしながらボランティアの育成についてはやっていきたいと考えてございます。
かせ委員
それでは、具体的にそのボランティアの方たちに対する助成ですけれども、どういう助成をするんですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、経過期間ということで、4月から6月を経て7月から事業廃止ということでございますので、具体的な支援の中身については、現在、ボランティアグループの方とも何回もお話をさせていただいておりまして、区としてどういった形で支援ができるかどうかというのは現在検討しているというところでございます。
かせ委員
この問題についても、本当からいえば、ではこの事業についてどういうふうに展開していくのかということで、当然ながら今までかかわってきた人たちとのいろいろな詰めがあったり、次の形はこう行くんだということがあって変更するならいいんだけれども、そういったものがないままに次から次に変えられてしまうということですよ。結局後に取り残されたのは利用者ということになるんじゃないでしょうかね。本当にそのことを心配しております。だから、こういった問題については本当に慎重を期していただきたいと思うんですが、再度お願いします。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、区としては委託事業が廃止になりますが、引き続きこれまで利用されている区民の方が安心して、従来のような配食サービス及び見守り等も受けられるようなことに区としてもしっかり支援といいますか、つないでいきたいというふうに考えてございます。
佐藤委員
関連してです。以前、食事サービスの対象者を一遍縮小されたときがありましたよね。あれはいつでしたかしら。──わからなければいいです。対象者をたしか縮小されたときがありました。そのときも、利用されていた方から大変ショックだというふうな御相談を受けたりもしました。やはりかせ委員も言われていらっしゃるように、その食事サービスというのは、1日のその方の命をつないでいらっしゃるという重みがあります。お年寄りの場合、実はお昼に来たお弁当を夜まで分けて食べていらっしゃるという実態もあると思います。だから、1日1回のお食事が、どれだけ家から出られない高齢者や障害者の方にとって命をつなぐ重要なものであるのか。
それから、見守りですよね。さまざまな見守りの仕組みを本当にこれからどんどん整えていかなくちゃいけないんでしょうけれども、介護保険のヘルプサービスも限りがあります。例えば重度の人でも午前に入って、午後に入って、その間の昼食時はお弁当があるから、それを配食されて──本当はあれは入り口までだそうですね。でも、運んでいらっしゃる業者さんの御好意によって、入り口までというのは、入り口に置いておいても、歩けない方たちの配食の場合は何の役にも立たないので、ベッドのそばまで運んでいただくということで、そこで安否確認もしていただいていたわけです。そういうことでいうと、それがなくなるというのはとてもショックなことなわけですよね。
その対象者が限られたときも、そのサービスを受けられない状態になった方はどうするのかといったときに、包括支援センターとか、あるいはさまざまなケアマネ、ヘルパーステーションとかに配食の業者さんがつまりふえたわけですよね。おっしゃるように、確かに配食サービスを配達される業者さんがふえたので、そういうカタログなり、チラシなりを置いて、それできちっと情報提供してまいります、必要な方にはその中からきちっと選んでいただいて、引き続きサービスが受けられるようにしてまいりますということでしたけれども、今回、そういうことでのいわゆる情報提供というのは確実にきちっとされていくのか。
つまり、民間との契約ですということだって、御本人は契約を結びにくい方たちが対象者なわけですから、包括なり、あるいはそこについているケアマネさんなりが、ちゃんとこの人には配食サービスを続行する必要があるという場合は、きちっと同じレベルの食事の提供を結び付けていく必要がありますよね。いわゆるつなぐ役割の方たちの責任がすごく重くなると思います。それに対して情報提供はきちっとできているのか、監視する側の区の責任もすごく重くなると思います。そういうことでの情報提供はきちっとされていくのか。
それと、値段ですよね。今まで800円という補助をされてきて、そのところでのやり方をとっていらした。しかし、800円という補助をしなくても、さまざまな業者さんが五、六百円ぐらいですか、お弁当を配食されるところも出てきたので、そういうことでいうと、利用者さんの負担というのは直接契約に変えても重くならないということがあるとは思うんですけれども、それはどうなのかお伺いいたします。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
一番最初の御指摘ですけれども、確かに一番最初の対象はひとり暮らしの65歳の方でしたが、だんだん制度については要件を課して、現在、要支援1とか2とか、そういった形で絞ってきた。こういったことは事実でございます。大変失礼いたしました。
今、委員御指摘の対象の方への情報提供等につきましては、移行期間を設けた趣旨については、しっかり引き続き必要な配食サービスを受けられるようにということでございますので、区としましては、御本人さんへの丁寧な説明はもちろんのこと、御家族ですとか、そういった方への説明、あるいは情報提供、必要な事業者さんについての情報提供も本当に丁寧にしっかりやっていきたいと考えてございます。
最後の自己負担につきましては、現在、1食当たり550円ということで御負担いただいておりますが、先ほども申したとおり、さまざま民間事業者さん等、あとはグループさんもございますが、事業展開をしてございまして、決して自己負担がふえるというふうには認識しているものではございません。
佐藤委員
では、自己負担がふえることはないということで確認してよろしいですか。今までどおり550円のお支払いで配食サービスを受けることができる。そして、きちっとその部分についての情報提供は責任を持って行っていくということでよろしいですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
前段の情報提供については、本当にしっかり途切れることなくサービスが受けられるようにやっていきたいと考えてございます。また、自己負担につきましては、民間で展開しているサービスはさまざまでございます。御本人さん、利用される方の選択にもよりますが、今の自己負担よりも安くなる場合もございますし、あるいは御本人さんの選択でもう少し充実したものということで、今の自己負担よりふえるものもございますが、基本的にそういった状況でございます。
佐藤委員
ぜひそういうところを今以上にしっかりとやって、見届けていただきたいと思います。それと、先ほども言いましたように、安否確認は、1日1回は行って、お昼のときに何かあれば発見してくださるという役割も担ってくださっています。私の母がやっぱりそのサービスを受けていたときもそうでした。いすから落ちていたときに、それに気がついて起こしてくださったのは配食サービスでいらした方だったわけですよね。だから、そういうところで毎日確実に食事を届けてくださる方の役割というのはどれだけ大きいか。つまり、ヘルパーがこれ以上本当になかなかできない。介護保険を受けていらっしゃる方にとって、介護保険プラス配食で何とかやりくりをして在宅生活を続けている実態にあると思うんですね。
だから、そういうところで、たしか配食サービスの今の現状では、つまり事業者さんの御好意でお部屋まで上がっていただいて、そういうことをやっていただいているということになっているわけですけれども、本当は間口でのたしかやりとりだったと思いますけれども、今度、それは利用者さんとの直接契約ですといいながらも、やはり区が情報を集めて、そこの事業者さんに対しては、受け取れない方に対してはきちっとベッドまでお運びしていいんだというところの、やっぱりサービス向上につながるような事業者さんに対しての働きかけをぜひしていただきたいと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
事業者による業務はさまざまでございますので、直接区からこうしてほしいということはなかなか難しいんですが、ただ、情報提供する際にどういったサービスを付加しているか、いわゆる見守りの内容ですとか、そういったことも含めまして、利用されている方には丁寧にその辺のことを、こういった事業者はこういうことまでできるということもあわせて提供していきたいと考えてございます。
佐藤委員
本当に繰り返しになりますけれども、介護保険の条件が決まっていて、それでもかなり重度になった方たちが在宅で何とか生活していらっしゃる実態を実は配食サービスが支えているんだという認識を本当に今一たびきちっと持っていただいて、民間の直接契約になろうとも、それ全体を見渡すのはやっぱり区の責任であるというところをきちっととらえて、その辺を滞りなくやれるように、そういう苦情が来ないように、そういう転換をしたために配食サービスを受けられなくなった、あるいはサービスが低下したということがないように、これから包括支援センター、すこやか福祉センターも開設されるわけですよね、そういうところで見守り、あるいは監視をきちっとやっていただきたいと思います。要望にかえさせていただきます。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。よろしければ、次に進行します。
241ページ、目3高齢者地域支援費について、質疑はありませんか。
岡本委員
よくわからないのでお聞きするんですが、この241ページの下段に認知症対策として事務事業が皆減になっていますが、これはどのような理由でしょうか。今、認知症対策は大変重要だと思っているんですが、これはどういうことで皆減になったのか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
241ページの左下の記載ということでよろしいですか。これについては、20年度の後半と21年度は認知症の地域支援拠点モデル事業ということで、介護保険事業者による地域での認知症の理解促進について、モデル事業に区として補助をしてきたものでございますが、これについてはモデル事業ということで1年半やってきた成果がございましたので、今後はそういった取り組みを広げるということです。モデル事業としては廃止ということでございます。
岡本委員
モデル事業を行って終わったから、それでないというのではモデル事業の意味がありませんので、これはどういうふうに予算にこのモデル事業が反映されているか。その辺が明確でないと、ただパイロット的にやって、終わりましたというモデル事業ではないのではないかと思うんです。このことがどの事業に反映されて引き続き認知症対策が進んでいくのかというのがどこか見えているんですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
先ほども御説明しましたが、介護保険事業者による自主的な取り組みを区として補助して、地域で認知症高齢者及び家族を支える事業を展開していただくということをやってきました。そこで1年半蓄積してきました例えば地域での相談、普及啓発事業とか、それについては事業者の工夫によって地域で継続してやっていただく。既存の事業者の事業に組み入れてやっていただくとか、あるいは、このモデル事業の効果としましては、さまざま啓発用のパンフレットですとか、リーフレットといったこともつくってございますので、それは引き続き地域における認知症の普及啓発のためにこうやって役立てていくということがございます。
それと、今回、地域での住民の方、いわゆる介護保険事業者を利用されている方以外の地域住民の方への普及啓発ということを目的としてございますので、今回モデル事業を行った事業者だけではなくて、近隣の地域での同様の事業者とのネットワークもこのモデル事業でも組みましたので、引き続き今後は地域で事業者との連携によって、より地域住民に対する認知症に関する普及啓発、当然区もしっかり連携してやっていくということでございますが、そういったことで今後は、今回1年半実施しましたモデル事業の成果は事務局としてもしっかり連携しながら生かしていきたいということでございます。そういったことから、特段今回の予算について計上しているものではございません。
岡本委員
結論がわかりましたからいいんですが、こういう説明の中でもそういうことがあってもいいし、それから、いろいろ細かい説明があったんですが、このモデル事業は次の高齢者施策、あるいは健康推進、福祉推進に生かしてありますということがはっきりわかりましたので、認知症対策がなくなったような印象になっておりましたので、そこは安心しましたけれども、そういう意味では、こういう皆減をしたことについては、ほかにも散見するんですけれども、ぜひともきちっとこの事業が引き続きよりまた充実してきて、そういう施策に反映させていますということが大事だと思っておりますので、これは私がよく知らなかったものですから質問をさせていただきました。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、241ページではこういった形の表現でございますが、区としては、認知症対策ということでは、ほかのところの項目ではございますが、引き続き家族介護教室ですとか、地域住民の方の認知症の理解を広げるいわゆる認知症サポーターを養成していく講座、こういったものを区としては引き続き実施していくということでございます。
かせ委員
私も聞こうと思ったんですけれども、この中でちょっとまだわからないのが、事業者による自主的な取り組みだということなんですが、その中で相談とか啓発等々だということなんですが、もうちょっと具体的にお話しいただけますか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
このモデル事業の概要でございますけれども、まず介護保険事業者の職員の中からコーディネーターの職員を置いていただきまして、その方が地域の方との窓口になっていただくと。要するに、利用されている方だけではなく、利用されている家族の方だけではなくて、地域住民からの相談などのコーディネーター、いわゆる窓口になる職員をまず置いていただく。そういった中で、事業者としまして、地域で例えば商店街の空き店舗を利用して、広く地域住民の方の相談を受けたりといったことを行ったり、先ほど言いましたように、普及啓発のためのパンフレットを作成したり、あるいは、相談だけではなくていわゆる専門家を呼んでのサポート講座を行ったり、そういったことを地域の中で実施をしてきました。また、地域との連携では、事業者が、地域での保健福祉センターで開催しております支えあいネットワークとの関連がございますが、地域懇談会に参加するなど地域とのネットワークも実施してきているところでございます。そういったことを引き続き事業者の自主的な取り組みの中で工夫をして、地域と、また区も協力して今後とも実施していきたいという中身でございます。
かせ委員
お話を聞いていますと、かなり大規模なというか、かなり総合的なことをされているみたいですが、事業者といっても、一つの事業者でこれだけのことはできないだろうと思うんです。だから、これを運営するための仕組みか何かがあって、それでやられていたんですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
もともとこの事業者については、認知症対応の通所介護施設でございますので、これまでも認知症についての対応をしているということがございます。全く新たにということはございませんので、業者の経験ですとかノウハウ、そういったものも生かされたというふうに認識してございます。
かせ委員
いわゆる事業者というのは、おぼろげでわからないんですが、例えば介護施設であるとか、あるいは包括支援センターであるとか、そういったものを指しているんですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
例えば社会福祉法人のうちのグループホームの施設ですとか、先ほど言いました通所介護の施設、そこの単位で実施をしているということでございます。ですから、職員数としては数名程度の単位で展開してきているというところでございます。
かせ委員
そうしますと、今まではモデル事業として1年半といいますか、東京都から半分の補助金があってやられてきたということですけれども、そういう力ができたので、そういった施設で独自でやっていけるということで、こういうふうになっているんですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
先ほど言いましたグループホームですとか、通所介護を実施している事業所でございますので、そういった認知症の方に対する対応については経験等がございますが、あくまでも事業者ですので、その利用をされている方が基本的には対象なんですね。ただ、やはり地域で認知症の普及啓発をしていく上では、利用されている方ではなくて、そういった認知症の方を介護している家族の方からの相談ですとか、広く住民の方に普及啓発していく必要があるということですので、今回、そういった事業者の力をかりてといいますか、これを地域で広める。モデル事業でやったことすべてが今後継続してできるということではございませんが、その中で効果があったものについては、事業者の工夫によって独自の事業に上乗せしたりとか、あるいは別途工夫しながら、あとは近隣のそういったグループホームとの連携によって実施をしていくというようなものでございます。
かせ委員
先ほど説明があった窓口での相談事業であるとか、コーディネーターとしての役割というのは、施設でできるんだろうなとは思うんですが、そのほか、例えばパンフレットの作成などというのは共通したものを使うんでしょう。それから、空き店舗の活用なんていうことになると、そうたやすくはないわけですよね。だから、そういったことについては、担当が違うかもしれないけれども、産業振興ですか、そちらのほうとの関係ということで空き店舗対策とか、いろいろな方向に広がっていくと思うんですよ。そういうものがないと、こういうものはなかなかうまくいかないんじゃないかなと思うんです。つまり、行政が手を引いちゃってはできない問題であるし、それは支援であったり、相談であったり、中野区がいろいろな仲立ちをするということがあって成り立つことじゃないのかなと思うんですけれども、どうですか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
委員御指摘のように、単独の事業者が例えば商店街との関係でというのはなかなか難しいところがございますので、そういった場面については、区がしっかり認知症についての地域住民の理解促進、普及啓発をしていく上では、地域に広めるための役割を果たしていきたいと考えてございます。
かせ委員
そうした場合に、予算を審議しているわけですけれども、予算としてどういうふうに担保するかということになってくるんですが、いかがでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、1年半の実施結果を踏まえて、来年度から地域で展開していくということでございますので、具体的に今後どうするかについては、来年度の実施状況を見ながら、将来的にそういった商店街との連携、例えば空き店舗についてどうするかということも検討せざるを得ないという状況も出てくるかと思いますが、来年度予算については、現段階ではそういったところまではまだ具体的に検討していないというところでございます。
主査
他に質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしければ、進行いたします。
次に、242ページから244ページ、目4権利擁護推進費について質疑はありませんか。
かせ委員
成年後見制度についてですけれども、中野社会福祉協議会が事業委託をするということになっておりますけれども、ちょっと心配しているんですよ。特にこの社会福祉協議会というのは、そのほかでもいろいろな事業の委託を受けてやっていくわけですけれども、本当に大丈夫なんですか、体制的に問題ないんですかということをちょっとお聞きしたいんです。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、その社会福祉協議会としまして法人後見等を受任するということがございますので、そういった体制を確保する観点から今回事業補助ということで考えてございますので、体制については問題ないと考えてございます。
かせ委員
成年後見というと、請け負った場合にはかなり幅広い問題について本人にかわってやるわけですよね。権利の問題であるとか、財産の管理であるとか、いろんな問題があって、一つひとつの問題がかかわれば、1時間や2時間で済む問題じゃないと思うんですよね。かなりの時間を割かなきゃいけない。この事業をやることによって、では、それを見越して社会福祉協議会の体制強化というのはあるんでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回法人後見を受任するということから、区としては、その体制強化ということでございますので、既に20年10月から成年後見支援センターの業務を委託してございますが、それとあわせまして、今回、社会福祉協議会が自主的に自主事業として行うための環境整備という形で、当然、法人後見といっても実際に行うのは社会福祉協議会の職員でございますので、そういった体制確保をできるような形で今回予算補助をしているというものでございます。
かせ委員
最後のほうはよく聞こえなかったんですが、体制強化はするとおっしゃいましたか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
今回、法人後見等を受任する上での体制がしっかりとれるような形での補助ということで考えているところでございます。
かせ委員
もう一度確認しますけれども、では、体制強化するというのを前提とした契約になっているという理解でいいんですね。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
まず、成年後見支援センターについては、区の業務を社会福祉協議会に委託をしてございます。今回、法人後見等については社会福祉協議会の独自、自主事業で行う。区の委託事業ではございません。ただ、きちんとしっかり法人後見受任ができる体制を確保できるような形で区としては補助をするという内容でございます。
主査
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。なければ、進行いたします。
次に、5項地域保健福祉費、245ページから246ページ、目1支えあい推進費について質疑ありませんか。
岡本委員
246ページの地域支えあいネットワーク推進という事業メニューがありますが、237ページの事業メニューも支えあいネットワーク推進という極めて類似のメニューがありまして、片方は「地域」という言葉が入っているだけなんですが、これは何か紛らわしい感じがするんですが、もっとわかりやすい事業メニューにしたらいかがでしょうか。
鈴木中部保健福祉センター所長
委員御指摘のとおり、支えあいネットワークの推進については福祉推進担当で、それから地域支えあいネットワーク推進につきましては、地域保健福祉分野のほうで事業メニューとして計上させていただいております。中野区の要援護者の皆様方に対する見守り、支え合いの仕組みづくりをやっていくという目標は共通するものでございます。その中で、福祉推進は全区的な部分、全体的な調整、それから、条例を今検討しておりますけれども、そういったものの準備を福祉推進ではやっておりまして、具体的に各生活圏域ごとに保健福祉センターが中心になって地域支えあいネットワークの仕組みづくりを推進していくと、そういう役割分担のもとに行っている事業でございます。
岡本委員
福祉推進のほうでこれからやろうとするのは、地域支えあいネットワーク事業ですよね。福祉推進担当でやろうとしているのはね。今度、地域保健福祉のほうでは地域支えあいネットワークで、何かどっちの事業だか、このメニューを見ただけでは全くわからないようなものになっていませんか。だって、福祉推進のほうのこれから進めようというのが地域支えあいネットワークじゃないですか。それが事業名として「地域」の名前がない。こちらのほうの福祉担当のほうは「地域支えあいネットワーク」とある。どっちの事業だか、一見して、今説明を受けただけでも、立て分けがあるんでしょうけれども、事業メニューからとても判断はできないと思いますが、いかがですか。
鈴木中部保健福祉センター所長
なかなかわかりにくいということの御指摘かと思っております。ただ、要するに、私どもの地域保健福祉分野と福祉推進担当で一体的に連携しながら、協力体制のもとに地域の支えあいネットワークをつくっていくということで、そういう大きな目標の上に立った上で具体的な役割分担を行いながら、それぞれこの仕事に取り組んでいるといった状況でございます。
岡本委員
なかなかよくわかりにくい説明だと思いますが、それで、これから新規事業として(仮称)すこやか福祉センターがいよいよ7月から開設されますが、この福祉センターと地域包括支援センターが8カ所あるわけですから、それは一つのすこやか福祉センターが2カ所の包括支援センターを担うような仕組みになるんでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
現在、地域包括支援センター、高齢者の総合相談支援窓口でございますが、区内に8カ所、各生活圏域、保健福祉センターの管内に2カ所ずつございます。まず、この7月から中部保健福祉センター、いわゆる中部生活圏域がすこやか福祉センターに移行しますが、中部生活圏域に二つある地域包括支援センターの一つがすこやか福祉センターに入るということでございます。この7月からでございます。
岡本委員
先のことですけれども、将来4カ所のすこやか福祉センターができるんでしょう。地域包括支援センターは8カ所残るんでしょう。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
まず、すこやか福祉センターにつきましては将来的には4カ所になります。そこに地域包括支援センターが1カ所ずつ入ることになります。そうなりますと、各生活圏域ごとにすこやか福祉センターに入る地域包括支援センターと入らない地域包括支援センターができてきますので、それについては今後の検討課題というふうに受けとめてございます。
岡本委員
そうしますと、すこやか福祉センター内に1カ所の地域包括支援センターが入って、もう1カ所あると。ですから、すこやか福祉センターには、その中に1カ所と、もう1カ所の地域包括支援センターがあることになるということがわかりました。そこで、この予算書を見ているんですが、地域包括支援センターのことはどこのところに説明があるのか、ちょっと私は見つけられなかったんですが、予算書ではどこに書いてあるのか教えてください。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
地域包括支援センターにつきましては、ここでいいますと介護保険の特別会計になりまして、ページでいいますと452ページ、ここに地域包括支援センター運営委託ということで、一括して8カ所の運営経費を計上してございます。
岡本委員
失礼しました。ちょっとこのところまで目が届かなかったんですが、これは保健福祉分野の中にこれが入っていなくて、こういう別建てのような形になっている組み立てはよくわからなかったんですが、どういうことになるんでしょうか。
主査
委員会を休憩いたします。
(午後4時10分)
主査
委員会を再開します。
(午後4時10分)
他に質疑はございませんか。
伊東委員
私も今の説明を聞いていてよけいわからなくなっちゃったんだけれども、先ほど推進のほうで「支えあいネットワーク」という言葉が出てきて、今回、また今度は「地域」がついてということで、それも中部圏域ということで認識していいんですか。
鈴木中部保健福祉センター所長
支えあいネットワークについては、四つの生活圏域ごとにそれぞれ保健福祉センターが現在ございます。その四つの保健福祉センターでそれぞれ展開していくという予定でございます。
伊東委員
そうすると、これは区内全域という予算措置ということでよろしいんですね。中部の保健福祉センターの方が答弁されていて、なおかつ、区全体の推進のほうで一つ見ているから、区全体は推進のほうで見ているのかな、中部圏域だけ予算付けされたのかなと勘違いしやすいと思うんですよね。
鈴木中部保健福祉センター所長
この地域保健福祉担当のところで計上されている予算は、四つの保健福祉センターの合計の予算ということになっております。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。よろしければ、進行いたします。
次に、247ページから248ページ、目2健康支援費について質疑はありませんか。
かせ委員
まず、247ページの地域健康活動支援で、増減102万円で減額になっていますけれども、主な理由は何でしょうか。
高里南部保健福祉センター所長
120万円の減額となっておりますけれども、その内容といたしましては、地域健康学習支援の中の健康講座の回数減、それから、口腔健康学習支援の中の区民歯科相談の回数減、地域栄養活動支援の中の栄養講習会の回数減となっております。
かせ委員
どうして減になったんでしょうか。
高里南部保健福祉センター所長
この地域健康活動支援と申します事業につきましては、ここに計上いたしております予算のついている講習会、講座以外に、各保健福祉センターに属しております管理衛生士、歯科衛生士、保健師が地域に出ていきまして、地域の団体と連携しながら実施をしています健康講座等も含めております。それらは、平成20年で申しますと、地域健康学習支援の79回のうち予算がついておりましたのは20回でございました。ですから、約4分の1だけ予算がついているということで、ほとんどが常勤の職員が地域に出ていって、地域の自主グループと御一緒に講習会をやったり、あるいは高齢者会館、高齢者福祉センターにおいて利用者に対して健康講座を実施したりといった内容で実施しております。
そういったことで、今回、健康講座につきましては、ことしは4回増にしておりましたので、平成20年の回数に戻しました。それから、地域口腔健康学習支援の中の区民歯科相談につきましては、成人歯科健診の対象者との役割分担を検討いたしまして、残しました回数が32回ということになっております。それから、栄養講習会につきましては、講習会で補助として来ていただいております栄養士の人数の削減をしたということでございます。
かせ委員
予算がついていなかったから、その分については削ったんだということですよね。(「違います」と呼ぶ者あり)
高里南部保健福祉センター所長
すみません。ではもう一度。予算がついていなかったものを削ったということではありませんで、確かに講習会の回数は減になっております。この講習会に計上させていただいている予算というのは、区の職員では対応できない、専門医師ですとか専門家をお願いするための予算でございます。それが確かに20年の段階あたりまでの回数に戻しましたけれども、実際にはほとんどが区の職員で実施をしておりますので、地域における健康づくり、あるいは生活習慣病予防についての健康教育については、今後とも職員対応で充実してまいりたいと思います。
かせ委員
そうすると、今までやってこられた専門家をお呼びしての勉強会だったり、講座だったりということだったんですが、それは区の職員がかわってやるから、その分については減額になるんだ、これでよろしいんですか。
高里南部保健福祉センター所長
かわってやるということでもございませんですが、専門家が必要なテーマにつきましては、やはり区の職員が全部かわってやるというわけにはまいりませんけれども、一応メインとなっておりますのが区の職員が対応している講習会ですので、回数減とはなりましたが、地域における健康づくりの普及啓発については、今後とも職員が地域に出ていってきめ細かな対応をしていきたいと考えております。
かせ委員
いずれにしろ、回数減に変わりがないわけですけれども、やっぱりこういう講座とか、相談活動であるとか、こういったものは未然に病気にならない、健康維持をするということで非常に大事なことだろうと思うので、これを削るということについてはいかがかなと思っています。厳しい中でもそういうものはもっと充実すべきではないかなと思います。それでよろしいです。
それで、次のページなんですが、248ページの精神障害回復者社会生活適応訓練、デイケアですけれども、これは委員会でも報告がありましたけれども、半日やられていたのが1日コースになった等々、そういう報告を受けていましたけれども、変更をされて、現状はどうでしょうか。
大石鷺宮保健福祉センター所長
4月からの実施でございますので、現状では4月に向けて準備をしているというところでございます。
かせ委員
それで、予算を見てみますと100万円ぐらい減額になっていますね。これはどうしてですか。
大石鷺宮保健福祉センター所長
現在やっております半日制デイケアは4カ所でやっております。また、中部保健福祉センターで週2回制のデイケアを行っております。それを各保健福祉センターでやる4カ所のデイケアは1日制という形で、内容としては充実した形にしますが、5カ所でやっているものを移行したというか、五つやっているものを各保健福祉センター四つでやるということで、かなり集約することの経費節減のメリットがあるため、この程度の削減が出ていると考えております。
かせ委員
私どもでお聞きするところですと、既に委員会でも報告があったわけですけれども、いろんな方たちがいると。それで、1日もたない方たちもいると。そういった場合に半日ということは非常に適切だったという人たちもいるそうなんですね。そういった方たちにとってはむしろハードルが高くなってしまうというようなこともあるそうなんですが、こういったことに対してやっぱり対応をとられるんだろうと思うんですが、どうなんでしょうか。
大石鷺宮保健福祉センター所長
委員御指摘のとおり、半日しか出られない、あるいは午前中が苦手で午後しか出られない、あるいは午前から出て1日もたない方も当然いらっしゃると思います。そういった方に関しましては当然配慮をいたしまして、半日での参加も認めるという形で対応していきたいと考えております。
主査
よろしいですか。他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。次に、6項障害福祉費、249ページから251ページ、目1障害者社会参画費について、質疑はございませんか。
佐藤委員
250ページ、障害者福祉事業団です。ここで就労支援をしています。就労支援ネットワークがありますよね。前から、福祉事業団という名前よりも、ほかの各自治体では就労支援センターという形で、非常に就労支援をしているという形がわかりやすくされていたんですけれども、福祉事業団で就労支援をされていると思います。就労支援センターということをもうちょっと明確にしていただきたいという、これは要望です。
あと、今度印刷部門の委託を障害者団体のほうにしますよね。それはここじゃなくて違うページに出ているんでしょうか。この前は、あそこの商工会館の1階のところに障害者の特定会社を入れましたということで、そこへの就労というのが、就労支援センター経由じゃなくて、割とそこの事業者に偏っているんじゃないかという声が寄せられていて、せっかく税金を投入して設置するのであれば、やっぱり幅広く障害者の方を雇用できるようなシステムにしていただきたいということです。そういうことでいうと、今の就労支援センターを強化するような形でそういうことを目指されていくのか。あるいは、就労支援センターよりも事業者ごとの直接契約ですよというふうにされていくのか。そうすると、就労支援センターとして就労支援の役割は一体、これから区はその事業団に対してどのような役割を考えていらっしゃるのか、まとめてお伺いいたします。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
障害者福祉事業団におけます就労支援については今後も強化していくという方向で考えております。区内にできます特例子会社、それから、区が今回業務委託する庁内印刷につきましては、区内にあります法律上のサービスを行う事業所を考えているわけですが、そこにおいて新規に採用するのであれば、障害者福祉事業団の就労支援ネットワークにかかわって区民の方が就労できる方向については、今後も進めていく考えでございます。
佐藤委員
新規に就労されるのであればということですけれども、新しく印刷業務を実施したりするところとかというのは当然新規に募集されることになるんですよね。要するに、中野区の障害者の雇用が拡大しないと、ほかの地域のところがそのまま移行してきてというところで、特例子会社は一体どうなっているのというお声もあったところですけれども、やはり就労支援を中野区内で拡大していくために、中野区の商工会館も含めて施設的な提供もあってやっていくということでありましたらば、当然、中野区内の障害者の雇用を積極的に拡大していくということじゃないといけないですよね。そういうことで、ちゃんと就労支援ネットワークを通じてそういう雇用拡大策につながるように、庁内印刷を委託されるところにしてもそういうシステムで雇用を拡大していくということでよろしいですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
区内に特例子会社ができたり、それから、区の業務を就労継続支援の事業者が受託をするというときに、区民の方の雇用がふえていく、そこは非常に重要なことだと考えております。新規に採用されるかどうかは別としましても、そういった企業の障害者の雇用自体を支援したり、新たに雇用する方を探すということに関して、障害者福祉事業団の就労支援ネットワークがかかわっていくということは非常に重要だと思っております。ただ、最終的にその会社なり、事業者がどういった方を採用するかというのは会社の判断になりますので、就労支援ネットワークから必ずというシステムにはなっておりませんけれども、企業が求人をしたり、そういったマッチングをするということに関して支援をする形で障害者福祉事業団がかかわっていくべきというふうに考えております。
佐藤委員
申しましたように、それは事業者が判断することといっても、全く独自で民間の事業者さんが中野区内に事業所を構えてやっていらっしゃるのであれば、それはもちろん当然その事業者さんの判断でということがあります。しかし、そうじゃなくて、いわゆる区の誘導策とか、そういうことが絡んでいる。つまり、区の税金とか、そういうことが何らか作用していることに関しては、区内の障害者の雇用の拡大という役割がしっかりあると思いますので、その辺は認識してきちっとやってほしいと思います。これは要望にかえさせていただきます。
続いて、251ページの障害者雇用の奨励金のところです。新規事業で非常に踏み込んだ事業を今回されるということで、従来からいろいろと申し述べてきて、財政難の折とはいえ、検討していただいたことがようやく実現できたということはすごく評価しているところですけれども、当初は国もこういう動きになりそうだということもありましたよね。今回、全く区は独自予算で、これは特定財源がちょっとあるけれども、ほとんど一般財源でやるわけですね。国の動きというのは一体どうなっているのか。やっぱり国はまだ201人未満のところの雇用拡大策に動くということはないのか。そういう動きはそろそろあって、いずれ一般財源だけの投入じゃなくても済むようになるのかということをお伺いします。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
国においては、平成22年7月から常用雇用労働者数201人以上の事業主に拡大をしました。そして、27年4月からは常用雇用労働者101人以上の事業主に対して法定雇用率を適用するということになります。そして、常用雇用労働者だけではなくて、短時間労働者も雇用率の算定にカウントしていくということが平成22年7月から行われることになっております。ただ、今回中野区で構築をいたしました障害者雇用奨励金は、こういった国の制度からも外れる週20時間未満の短時間の方、それから、常用雇用労働者が201人未満の事業主の方にも使っていただける、国の納付金制度の対象とならない、国の奨励金がもらえない事業者を対象に構築したものですので、今後も続けてやっていくつもりでおります。
佐藤委員
そういうことで、かなり踏み込んだ奨励金だということがあるわけですけれども、このPR、区内の事業者さんは、中野区は確かに中小が多いので、だからこそ対象事業者さんがより障害者雇用をしていただけるだろうという見込みのある中でのことでしょうけれども、どれほどの雇用を見込んでこの予算をつけていらっしゃるのか。その人数、計算を教えていただきたいのと、それと、PRについては力を入れていただきたいんですけれども、どのように考えていらっしゃるのかお伺いいたします。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
今回、初年度ということで見込んでおりますのは、常用の雇用があった場合については、24カ月分を見込んでおります。それから、非常勤の方につきましては、14人の12カ月分を見込んでおります。最大で1年間出るわけですけれども、4月に採用でなければ、その方については今年度分ということになりますので、予算の積算としてはそういった形で組んでおります。PRにつきましては、区内の産業団体との懇談会の中でPRをするほか、障害者福祉事業団の雇用促進、就労支援の日常業務の中で、各事業者の方にPRをする形で進めていきたいと思っております。
佐藤委員
ぜひPRをしていただいて、中野区内でのそういう雇用がふえるようにしていただきたいと思います。初めての事業なので、さまざまこれからも御意見があったり、こうやってみたけど、ちょっと細かなところで使いにくいとか、そういうところも含めて今後につながっていくように頑張っていただきたいと思います。
かせ委員
251ページの障害者の一般就労の促進及び職場開拓・定着支援ということなんですが、今も議論されていた障害者雇用奨励金新規の額が216万円、1番のメニューの中ではそれを入れてもマイナスの374万円ということですよね。そうしますと、これをどういうふうに見るかということですけれども、1番のほうが相当減額になっているのかなというふうに見えてしまうわけですけれども、その辺のぐあいはどうなっていますか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
1番のところで、昨年度まで実施していました障害者の方のためのIT講習会については、平成22年度から休止ということで616万円の削減になっております。
かせ委員
そういうのがここには文章がなかったんだけれども、IT講習会の中止ということも多いかなということだと思うんです。それで、このIT講習会が、では何で中止になったのかということがちょっとわからないんです。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
中止の理由としましては、費用対効果を高めるために、今後、雇用に結び付くようなIT講習会のあり方といったものを再検討して再構築をしたいということで、22年度は休止ということにしております。
かせ委員
再構築のために中止をするというのがちょっとわからないんですよ。それで、このIT講習会というのはそれなりの効果があったと思うんですけれども、実績についてはどうなんですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
平成21年度につきましては、18人の受講者の方がいらっしゃいまして、現在のところ、就職された方はお一人ということになっております。
かせ委員
18人が講習を受けて1人ということで、かなりの苦労をされていることはわかるんですが、一方では、それでなくても厳しい就職戦線ですよね。健常者だってなかなか大変なわけだし、働いている人だって首を切られちゃっている状況ですからね。そういった中で、いろいろなスキルアップなり、技能技術を身につけるということは、そういう厳しい中でいわゆる職を開拓していくということについては非常に重要だと思うんですね。
再構築をするんだというのはいいことなんですけれども、それと中止とは結び付かないだろうと思うんですよ。こういったものについては、一方で継続しながら、しっかりとサポートしていくということにならないと、やっぱりがっかりしちゃうじゃないですか。夢も希望もなくなってしまいますよ。だから、そういう意味でも、こういう事業というのは中止すべきではないと思うんですけれども、そういうお考えはないですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
600万円をかけて受講生の数とか、就職される数というものの費用対効果を考えた上で、今回は先ほど申し上げました障害者雇用奨励金といった新規の事業のほうに振り向けたほうが全体として効果は高いという判断で、こういった事業の見直し、再構築をしているところでございます。
かせ委員
それで、この事業についてはどうですか。利用者であったり、障害者団体の方であったり、そういったところとの意見の突き合わせみたいなのはやっていますか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
事業者さん、それから、今まで受講生を推薦していただいた団体とも意見の調整はしております。
かせ委員
事業者さんはもちろんそうですけれども、やっぱり一番心配されているのは、障害者を支えている家族の方であるとか、保護者の方ですよね。そういった方の意見・要望というのは大事にしなきゃいけないことなんですよ。だから、障害者団体との意見調整みたいのはしましたか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
障害者福祉事業団を通して、団体さんとの意見についても一定調整をしているところです。
かせ委員
どういう意見が出されましたか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
細かい意見の内容までは把握をしていません。
かせ委員
だから、本当に大事なところをあいまいにしながら、こういうことでどんどん変更していくというのが問題だと私たちは思っているわけですよ。もうちょっと関係者の意見を大事にしてくださいよ。それで、わかったら教えてください。
主査
要望でいいんですか。
かせ委員
後でね。後でもいいから。
主査
委員会を休憩します。
(午後4時37分)
主査
委員会を再開いたします。
(午後4時39分)
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
では、進行いたします。
次に、252ページから254ページ、目2障害者福祉事業費について質疑はありませんか。
佐藤委員
253ページの移動支援のところです。これも、義務教育通学支援等順次拡大してきていただいて、国よりも踏み込んだ支援をしてつくっていただいているということは評価しているところです。この前、一般質問でも出しましたように、日中一時支援とかショートの送り迎えができれば、少しショートとか日中一時支援の今の施設の利用度も高まるんじゃないかという御意見もあるんですけれども、現在のところ、日中一時支援やショートへの移動支援は使えないという状況での御判断ですけれども、地域生活支援事業ということで、区の判断である程度拡大ができるのではないかと思いますが、そういうことの御検討をしていただくことをお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
法のサービスと地域生活支援事業との組み立ての全体の問題にもかかわってきますので、中野区としてどういった地域生活支援サービス事業を行っていくかということについては、移動支援も含めて今後検討を重ねていきたいと思っております。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行します。
次に、255ページから257ページ、目3自立支援給付管理費について質疑はありませんか。
佐藤委員
255ページの介護給付のところですね。これは自立支援事業のところ、国のいわゆる制度がそのまま引かれてきているところですけれども、かなり在宅での居宅介護を使われる方もふえてきているのか、確かに毎年予算がふえてきている状況です。それは障害を持つ方たちの暮らしを支えるところで大きいんですが、この中でどのメニューが一番使われる状況になってきているのか教えてください。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
介護給付、訓練等給付につきましては、新法に移行する中で就労継続支援B型といったところも一定ふえてきておりますが、やはり居宅介護等時間数がふえてきている状況です。
佐藤委員
それで、先日、新宿区が報道でも問題になりましたように、介護保険の上乗せを現場では認めていなかったということで、国のほうでの従来からの仕組みの中でも介護保険で間に合わない重度の障害者の方の場合については、その事業に上乗せすることは認められているということですよね。新宿区は現場でその適用ができなかったというところがあって、それが報道により改善されたわけですけれども、中野区では厳しい要件をされているというふうなお話も聞いたりしたところですけれども、そういう要件なく、介護保険の上乗せ分が必要な障害者、あるいは難病の方に対しての上乗せについてはきちっとやっていらっしゃるということでよろしいですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
中野区におきましては、65歳以上の介護保険の受給となる方についても、障害者である場合、障害の状況に応じて必要なサービスを障害福祉サービスで対処しているというところです。
佐藤委員
介護保険の上乗せ分が必要な障害者の方については、必要な分をきちっと提供できるようにしていただきたいと思います。それが当然中野区ではやっていらっしゃるということが確認できて、今後も続けて頑張ってください。よろしくお願いいたします。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行します。
次に、258ページから259ページ、目4障害者相談支援費についての質疑はございませんか。
奥田委員
258ページ、指標のところでお伺いしたいんですが、1番、2番、相談件数に2項目ありまして、これは、目標として相談がしやすい体制ということで考えれば、ふえていくということがいいというような意味で掲載がされているのか。あるいは業務改善がされて、相談しなくても円滑に進んでいるということで、数を減らしていくという方向性のものなのか。ちょっと目標が横ばいというような傾向があって、どう読み取っていいのかわかりづらいので、それぞれ御説明いただけますか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
この成果指標につきましては、相談しやすい体制を整えて、相談者がふえること、ニーズはまだまだあるというふうな状況把握の中で、ふえていくことが望ましいということで設定をしております。
奥田委員
そうしますと、2番のケースワーカー相談件数というのは、実績に対して今後はそんなにふえなくてもよろしいというような意味合いで書かれているのか。あるいは、体制が十分整備ができなくて、今後は20年度実績ほどは出せないというような方向性で書かれているのか。ちょっとこのあたり、理解ができないので教えてください。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
ケースワーカーの相談件数につきましては、実績が減ったことによりまして、目標数値も横ばいで設定してございます。このケースワーカーの相談件数につきましては、カウントの仕方が非常に過去あいまいなところがございまして、今年度からその辺の基準というか、改めましたので、件数が減りました。今後はこの件数をキープする形で目標設定をしているところです。
奥田委員
カウントがあいまいであったものを明確にしたところ、減るという御説明でありました。明確化されるということは重要でありますけれども、21年度見込みに対して目標が横ばいというところについては、今の御説明では十分理解できないんですけれども、ふやしていくという方向でやられているものが、21年度見込みと来年度目標が同じ数というのはどういうことになるんでしょうか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
相談件数を伸ばしていくことと、それから、すこやか相談支援事業所が来年度7月以降開設をされるという中で、ケースワーカーの相談件数につきましては、そういった相談事業の充実の中で横ばいというふうに考えております。
奥田委員
つまり、これは1番と2番、両方とも合わせて理解しないと評価できないということになるんですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
そのとおりでございます。
奥田委員
そうすると、これは成果指標として分けてでは評価できるのかどうか。一つずつでわからないものになってしまうということですので、少し整理いただいて、合計のものがどうかであるとか何らかの工夫をいただいて、今後、この指標を一つ見たときに意味のあるものにしていただかないと、2番だけ見たときに理解できませんので、ぜひ少し御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
御指摘の点につきましては検討したいと思います。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行します。
次に、260ページから261ページ、目5障害者施設整備費について質疑はございませんか。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行します。
次に、262ページ、目6障害者施設運営費について質疑はございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。では進行します。
次に、263ページから264ページ、目7就労施設費について質疑はございませんか。
〔「進行」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいでしょうか。なければ、進行いたします。
ちょっと休憩いたします。
(午後4時50分)
主査
委員会を再開いたします。
(午後4時50分)
休憩中御協議いただきましたように、きょうのところは6項障害福祉費で終わりにし、あす以降、7項から始めたいと思います。
それでは、委員、理事者の皆さんから何かございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
よろしいですか。なければ、分科会について本日の質疑を終了します。
次回の厚生分科会は、あす3月5日、午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日の厚生分科会を散会します。
(午後4時51分)