平成21年08月10日中野区議会厚生委員会
平成21年08月10日中野区議会厚生委員会の会議録
平成21年08月10日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成21年8月10日〕

厚生委員会会議記録

○開会日 平成21年8月10日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後4時23分

○出席委員(8名)
 長沢 和彦委員長
 内川 和久副委員長
 伊東 しんじ委員
 奥田 けんじ委員
 かせ 次郎委員
 山崎 芳夫委員
 岡本 いさお委員
 佐藤 ひろこ委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 竹内 沖司
 子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当、男女平等担当) 瀬田 敏幸
 子ども家庭部副参事(子ども健康担当) 町田 睦子
 保健福祉部長 金野 晃
 保健所長 田原 なるみ
 保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当) 野村 建樹
 保健福祉部副参事(保健予防担当) 山川 博之
 保健福祉部副参事(生活衛生担当) 古屋 勉
 保健福祉部参事(健康推進担当) 岩井 克英
 保健福祉部副参事(福祉推進担当) 伊東 知秀
 中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也
 北部保健福祉センター所長 大橋 雄治
 南部保健福祉センター所長 高里 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長 大石 修
 保健福祉部副参事(障害福祉担当) 朝井 めぐみ
 保健福祉部副参事(生活援護担当) 黒田 玲子
 保健福祉部副参事(保険医療担当) 柿内 良之
 保健福祉部副参事(介護保険担当) 遠山 幸雄

○事務局職員
 書記 菅野 多身子
 書記 鳥居 誠

○委員長署名

審査日程
○議題
 保健衛生及び社会福祉について
○所管事項の報告
 1 中野区基本構想の改定の視点について(子ども家庭部・保健福祉部)
 2 「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案について(子ども家庭部・保健福祉部)
 3 国民健康保険高齢受給者証における負担割合の誤りについて(保険医療担当)
○その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、厚生委員会を開会します。

(午後1時01分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いします。
 それでは、議事に入ります。
 保健衛生及び社会福祉についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けます。
 委員会を休憩します。

(午後1時02分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時02分)

 それでは、休憩中に御協議いただきましたとおり、1番及び2番は一括して報告を受けたいと思います。
 1番、中野区基本構想の改定の視点について及び2番、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案についての報告を求めます。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 それではまず、中野区基本構想の改定の視点について御報告申し上げます。(資料2)
 資料がございます。1番、別添のとおりということで、おめくりいただきまして、改定の視点について、まず1番、改定の理由についてでございます。
 平成20年度からこれまでの間、「新しい中野をつくる10か年計画」の後期5カ年、平成22年度から26年度までの目標と施策の展開について改定を行うための検討をこの間進めてまいりました。区を取り巻く状況につきましては、現計画を策定いたしました平成17年度以降、区民ニーズの変化、また医療、介護などの制度改正、西武新宿線の連続立体交差事業の決定、警察大学校等跡地の進出事業者の決定と事業の開始、さらには地球温暖化問題に対する国際的な取り組みの進展など社会状況の変化、また区の施策の進展度合いにおいても大きな変化が見られております。こうした種々の環境の変化の大きさを勘案いたしまして、中野区基本構想の目標年次を平成22年度から10年後を見据えたものにする必要があると考えてございます。さらに、「新しい中野をつくる10か年計画」につきましても、同じく10年後を見据えて着実な目標を定めなければならないと考えてございます。
 2番、改定の考え方でございます。中野区基本構想第4章で描く「10年後のまちの姿」につきまして、以下の2点につきまして改めることといたします。
 まず(1)でございます。制定いたしました平成17年3月から10年後を見据えた現在の基本構想でございますが、これを平成22年度から10年後、平成31年度を見据えたものといたします。
 (2)「10年後のまちの姿の変更について」でございます。10年後のまちの姿の変更につきましては、そちらに、下にアから裏のページのキまで全部で7項目ございますが、次のように文言を改めたり加えたりしたものといたします。本委員会所管部分に関連したものとして3点ございます。
 おめくりいただきまして、エの部分でございます。まず1点目、「子育て・子育ちのための相談機能や子育て支援のサービスが「拡充され」、安心して子育てができています。」という文言がございます。これは柱のⅡ-1「子育て支援活動など、地域活動が広がるまち」でございますが、その中でかぎ括弧になってございます「拡充され」というところを、その下にございますように、子育て支援サービスが「拡充されるとともに、より身近なところでサービスが提供され」ている、その後「安心して」という文章が続きますが、そうした趣旨の文言を加えたものとさせていただきます。
 次に、オでございます。柱のⅡ-2の部分、「子どもから大人まで、地域の中で自分の力をのばせるまち」の中で、ここにございますように、「障害のある子ども」という表現、かぎ括弧になってございますが、ここの表現につきましては、その下にございますように、「身体・知的障害などのほか、発達障害や学校に適応できない子どもなど、「特別な支援を必要とする子ども」」という表現にいたしまして、対象を広くとらえる趣旨の文言に改めさせていただきます。
 それから、一つ飛びまして、キの部分でございます。これは「安心した暮らしが保障されるまち」、Ⅲ-3の部分になりますが、「支援が必要な人に対し、安定した日常生活のための相談援助と、適切なサービスの組み合わせによって、」、その後でございますが、「計画的に自立や機能維持を図る体制が確保されています。」ここの表現につきまして、支援が必要な人への援助などを行うためには、今後、地域における総合的、包括的な体制を築くことが必要となってきておりますことから、以下のように、「計画的な自立や機能維持を図ることができるよう、行政や関係機関、地域団体、ボランティアが連携した総合的な体制が、地域に確保されています。」という趣旨の文言に改めさせていただきます。
 お戻りいただきまして、以上が1番の改定の視点の主な部分でございます。
 2番の今後の予定でございます。平成21年9月に意見交換会、区民の方との意見交換会を予定してございます。その後10月に改定案の決定を予定してございます。11月にかけましてパブリックコメント手続を経まして、12月に基本構想の改定の議案を区議会へ提出させていただく予定でございます。
 3番、その他でございます。意見交換会の日程についてでございます。9月4日から18日まで、都合6回に分けまして、区役所、ごらんのような5カ所の地域センターにおきまして開催を予定してございます。
 なお、意見交換会に係る日程、場所のお知らせにつきましては、8月20日号の区報に掲載を予定してございます。さらに、9月5日号の区報特集号を予定してございまして、その中で改定素案の概要、それから今後のスケジュールなども区民の方にお知らせをさせていただく予定でございます。
 以上、中野区基本構想の改定の視点についての補足説明とさせていただきます。
 引き続きまして、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案について取りまとめましたので、御報告をいたします。(資料3)お手元に資料がございますので、これに基づいて報告をさせていただきます。
 まず1番、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」素案、別添のとおりということで、冊子がつづってございますが、素案の冊子全体の御報告でございます。
 まず、概要でございますが、平成20年度からこれまでの間、10か年計画の後期5カ年、平成22年度から26年度の目標と施策の展開について改定を行うための検討を進めてまいりました。その検討におきまして、これまでの区を取り巻く状況に大きな変化があったことを踏まえて、中野区基本構想の目標年次を平成22年度から10年後を見据えたものに改定していく必要が生じました。そのため、基本構想を改定するとともに、「新しい中野をつくる10か年計画」につきましても同じく10年後を見据えて改定するものとし、今回、改定(第2次)の素案を報告するものでございます。
 お手元の冊子をごらんください。
 まず、ページをおめくりいただきまして、目次がございます。本計画の構成でございます。前回と同様でございますが、第4章「持続可能な行財政運営のために(財政運営)」につきましては、現在調製中ということで未定としております。後ほど未定としている経過や考え方について御説明をさせていただきます。
 まず、第1章「計画の基本的な考え方」でございますが、計画期間の変更等を除いては、基本的には大きく変わってございません。
 おめくりいただきまして、2ページをごらんください。中野区における計画体系は、2ページの下に図の1でお示しをしておりますように、基本構想を頂点といたしまして、これを実現するための基本計画として「新しい中野をつくる10か年計画」を位置付けてございます。この10か年計画、そして各分野の個別計画をもとに毎年度区政目標を設定いたしまして、区政目標達成のため、最大の効果を生み出すよう、予算を編成し、取り組みを進めていきます。
 3ページ、3番目の「計画の構成」でございます。今回、図の2を新たに追加をいたしました。3ページの図の2をごらんください。基本構想は、上の段になりますが、全部で5章立てになってございます。第4章の部分ですが、「10年後に実現するまちの姿」を構想の中で記載をしてございます。そして、その下に10か年計画の枠がございます。10か年計画の第3章に当たる部分、「10年後の中野の姿とめざす方向」の中に基本構想の第4章部分、「10年後に実現するまちの姿」が描かれております。また、10か年計画の第2章でございますが、「未来への扉をひらく四つの戦略」の展開を支えるものといたしまして、これまで行政革新ということを入れてございましたが、これにかわりまして、今回「戦略を推進する上での共通の重点プロジェクト」というものを新たに設けさせていただきました。
 続きまして、4ページのほうになります。4番、「計画と区政運営」、下のほうになりますが、5ページの図4のところをごらんいただきながら、計画期間につきましては図4の部分で、平成22年度から平成31年度までの10年間ということにいたしまして、見直しにつきましてはおおむね5年後の平成26年に定めてございます。
 次に、7ページ以降、第2章、それから第3章が計画改定概要の主要部分になってございます。第2章、第3章、それから先ほどの第4章、未定の部分の補足説明、それから参考資料の「10年後の施設配置」につきまして、共通部分につきましては子ども家庭部よりこの後御説明を申し上げます。その後、この第2章と第3章と参考資料「10年後の施設配置」の順を追いまして、所管に係る部分を中心に、子ども家庭部、保健福祉部の順で補足説明をさせていただきます。
 それではまず、第2章の全体の部分でございますが、おめくりいただきまして、8ページからになります。この第2章では、区民生活に影響を与える大きな課題を中野のまちから解決していこうということで、この10年間で優先的に取り組みを進めるものとして、図でお示ししていますように、8ページになりますが、戦略の1から4の四つの戦略を掲げてございます。今回これらの戦略についての枠組みなどの変更はございませんが、先ほど申し上げましたように、四つの戦略を推進する上での共通の重点プロジェクトにつきましては、36ページ、37ページになります。三つの重点プロジェクト、具体的には36ページにございますが、「なかの里・まち連携事業」、2番目に「エコ・支えあい・商店街の3ポイントと地域通貨」、それから3番目に「24時間365日どこでも区役所」、この三つの重点プロジェクトを新たに設けさせていただいております。
 それでは、子ども家庭部所管部分の主な部分でございます8ページのほうに戻っていただきまして、8ページで戦略3「元気いっぱい子育て戦略」について補足説明をさせていただきます。ページにつきましては具体的には21ページをお開きください。この「元気いっぱい子育て戦略」につきましては、核家族化の進行で孤立している子育て家庭、また虐待ケースも増加傾向にあるような状況の中で、子育てサービスを拡充するとともに、地域、学校、家庭、行政が連携して子育てしやすい地域をつくることを掲げてございます。また、たくましい社会の担い手を育てていく教育が求められていることから、基礎学力の定着や体育指導の充実などを図るとともに、教育環境を充実するため、学校再編や連携教育を推進することを掲げてございます。
 戦略の展開といたしましては、21ページの下にございますように、三つを展開として掲げてございます。これらの展開により、子どもたち一人ひとりを社会全体で大切に育てていこうというものでございます。
 22ページをお開きください。展開の1でございます。「安心して子どもを産み育てられる支援の拡充」でございます。ここでは、家庭の養育力の向上など、ごらんのような課題を掲げてございます。こうした課題につきまして、子育てサービスの拡充による子育ての負担軽減、あるいは保育所の定員の拡大などによる待機児の解消など、三つの星になっているところでございますが、取り組みを掲げてございます。
 23ページ、展開の2でございます。「地域ぐるみで支える子どもと家庭」でございます。ここでは、「地域コミュニティの活性化」などの課題を掲げてございます。こうした課題を解決するために、地域・家庭・学校・行政の連携による子育て・子育ちを支えるまちづくり、さらには虐待の発生ゼロを目指すなどの取り組みを掲げてございます。
 25ページに移ります。展開の3でございます。「かしこく優しくたくましい社会の担い手を育てる」でございます。ここでは、「社会性や人間性を育むコミュニケーション能力の向上」などの課題を掲げ、その課題を解決するために、基礎学習の定着、発展的学習の推進、さらには子どもの体力向上などの取り組みを掲げてございます。
 なお、現行計画の戦略3の主な変更点でございますが、現行の計画では四つの展開メニューがございました。そのうち、「虐待ゼロのまちをつくる」というものが現行の展開の2でございましたが、今回新たな展開の2「地域ぐるみで支える子どもと家庭」の中に虐待の対応につきましては盛り込む形で整理をいたしました。したがいまして、多少の表現などの修正を加えまして、最終的に三つの展開メニュー項目としてございます。
 なお、この第2章の戦略の4につきましては、後ほど保健福祉部より御説明申し上げます。
 次に、36ページ、先ほども触れましたが、重点プロジェクトでございますが、若干先ほどの説明を補足させていただきまして、このうち、所管の部分の関係で2番の「エコ・支えあい・商店街の3ポイントと地域通貨」につきましては、今後、支えあいポイント制度の創設ですとか、また3番の「24時間365日どこでも区役所」につきましては、緊急時などにおきまして、子どもや障害者、高齢者などの方々にいつでも対応可能な区の組織体制の構築ですとか、あるいは区民との協働による区民の暮らしを支えていく取り組みなどをお示ししてございます。
 それから、39ページに入ります。第3章でございます。この第3章が一番メーンの部分ですが、39ページから今回186ページ、ここが一番裏ですので入っておりません。具体的には185ページまでの内容が3章部分にございます。
 まず、共通部分といたしまして、40ページ、41ページをお開きください。ここにございますように、四つの領域とその柱ごとに「10年後の中野の姿とめざす方向」を明らかにしてございます。40ページの下のところにフローの図がございます。まず、「10年後のまちの姿」を描きまして、そのもとに「現状と課題」、そのもとに「施策の方向」。「施策の方向」につきましては大きく四つのカテゴリーになってございまして、(1)「目標とする姿」、(2)「成果指標と目標値」、(3)「おもな取り組み」、そうしたものを受けた形での「実現へのステップ」という4項目で整理をしてございます。目標値につきましては、5年後の平成26年度、さらには10年後の平成31年度を目標年度として示してございます。
 次に、子ども家庭部所管でございますが、厚生委員会所管といたしまして主に領域Ⅱの部分、「自立してともに成長する人づくり」、41ページの2番目になります。こちらを中心に説明をさせていただきます。
 ちょっと飛びますけれども、88ページ、89ページをごらんください。ここでは領域のⅡのまず最初の1「10年後のまちの姿」が示されております。これは、基本構想の部分と連動したところでの表現がそれぞれ領域ごとに入ってございます。
 2番目に「現状と課題」、ここでちょっと例を挙げますと、ここでは地域への帰属意識が失われている中で子どもたちへの関心が薄らいできている状況、あるいは89ページにございますように、身近に子育ての知識を教えてくれる人や相談相手、また子育てに困ったときに手助けをしてくれる人が少なくなってきているような実態がある点、さらには地域の支え合いや身近な場所での相談対応によって虐待を未然防止するといったようなことについての必要性、発達のおくれや障害のあるお子様、特別な支援を必要とするお子様に対する家族や地域の理解や知識を深めていく必要性、さらに保育園、幼稚園の部分につきましては、制度的な違いから、今後こうした垣根を越えて、保護者の多様なニーズに応じた教育、保育の提供などが必要ということを「現状と課題」の中で触れてございます。
 それを受けまして3番の「施策の方向」といたしまして、「子育て支援活動など、地域活動が広がるまち」といたしまして、アからオまで五つの柱を組み立ててございます。以下、この順番に90ページ以降、この組み立てにおきましてそれぞれ記載がなされております。
 まず、ちょっと飛びますが、93ページ、94ページをお開きください。「施策の方向」のⅡ-1のイでございます。「健やかに子どもを育む家庭づくり」でございます。「おもな取り組み」といたしましては、「家庭の養育力の向上」、それから94ページにございますように、「子どもの健康増進の支援」等を挙げてございます。ここでは、成果指標につきまして、93ページになりますが、成果指標の1番目、「安心して出産に臨めたと考える母親の割合」、これを新たな指標として設定をしてございます。現在の計画ではここの部分は「子育てが楽しいと感じている保護者の割合」というものを入れてございますが、より適切な成果指標として定めたものでございます。
 それから、「実現へのステップ」になりますが、94ページ、ここでは「乳児全戸訪問事業の実施による、妊娠時から子育て期を通じた継続的な支援」をはじめ、ごらんのようなメニューにつきましてそれぞれステップごとに記載をさせていただいております。
 次に、95ページから97ページ、「特別な支援を必要とする子どもと家庭への支援の強化」、「施策の方向」のウでございます。ここでは、成果指標、95ページの2番目になりますが、「発達の遅れや障害のある子どもが学校入学後も配慮が継続され、学校での生活に満足している保護者の割合」という指標を新たに設定させていただいております。現在の指標は、ここの部分、「子どもの発達の遅れや障害についての相談・問題解決に満足している相談者の割合」という形になってございますが、お子様が学校に入った後のフォローといったところでの満足度の指標による要素を加えた形で変更してございます。
 「おもな取り組み」でございますが、ここでは96ページ、「発達の遅れや障害のある子どもへの支援の充実」等を入れてございます。そして、97ページになりますが、こちらでは「実現へのステップ」といたしまして、「(仮称)すこやか福祉センターにおける発達支援相談開始」、真ん中辺でございます。それから、その下に「成長過程を通じて一貫した発達支援対策の推進」、サポートファイル制度の開始、さらには「療育センターアポロ園移転」などを挙げてございます。
 それから、98ページ、99ページ。Ⅱ-1の98ページ、「施策の方向」のエでございます。「さまざまなサービスで支えられる子育て支援の推進」でございます。「おもな取り組み」につきまして、(3)マル1「健やかな成長を支援するしくみづくり」でございます。「実現へのステップ」におきましては、99ページの下にございます「(仮称)すこやか福祉センター内に地域子ども家庭支援センターを移転・整備」を挙げてございます。
 次に、102ページ、103ページ、領域Ⅱでございます。「子どもから大人まで、地域の中で自分の力をのばせるまち」といたしまして、それぞれ「10年後のまちの姿」、「現状と課題」、「施策の方向」が示されております。このうち所管部分といたしまして、104ページ、105ページ。104ページの「施策の方向」、Ⅱ-2のアになります。「だれもが等しく社会参加ができるまちづくり」でございます。「おもな取り組み」といたしまして、(3)のマル1にございます「男女が対等に協力しあう社会の推進」でございます。「実現へのステップ」につきましては105ページ、「男女共同参画基本計画の改定」あるいは「DV被害者の人権保障、権利擁護のための支援の実施」等を挙げてございます。
 次に、領域Ⅲの部分の所管部分になりますが、140ページ、141ページになります。こちらでも領域Ⅲ-2のところで「地域活動を中心に、ともに支えあうまち」を柱といたしまして、同様に「10年後のまちの姿」、「現状と課題」、「施策の方向」が示されております。このうち所管部分でございますが、145ページ、「施策の方向」、イ「仕事・家庭・地域のバランスのとれた暮らし方」でございます。「おもな取り組み」の(3)、マル1「ワークライフバランスの普及・啓発」でございます。ここでは、その上の(2)のところでございますが、成果指標といたしまして、「自発的に子育てにかかわり実践していると考える父親の割合」を新たな成果指標として設定させていただいております。現行計画では、ここの指標につきましては「ワークシェアリングを進める必要性を認める意見を持つ人の割合」ということになってございましたが、よりこの施策の方向に応じた形での適切な指標に組みかえてございます。「実現へのステップ」につきましては、146ページにございますように、「ワークライフバランスの普及・啓発の促進」などを挙げてございます。
 続いて、第4章部分につきまして補足説明をさせていただきます。実は第4章部分は、お手元の186ページ、187ページのところの間に第4章が入る予定になってございますが、今回未定ということで第4章部分は入れてございません。先ほど目次にございましたところの第4章でございます。「持続可能な行財政運営のために」で、今回未定とさせていただいておりますが、素案につきましては一定の財政的な裏付けを持って計画しているところでございますが、現時点におきまして、昨年来の経済状況の悪化などから、特に特別区交付金、そのうち、とりわけ市町村民税法人分の税収などについても落ち込むということが見込まれてございまして、現段階では正確な交付額の見込みが立たない状況にございます。このようなことから、財政状況については、今後の状況をしっかりと把握いたしまして、その判断のもとに、計画案の段階におきまして考え方をお示しさせていただく予定でございます。したがいまして、今回、素案の段階で財政運営部分に当たる第4章部分につきましては、計画案として取りまとめる段階におきまして加えて盛り込ませていただく予定でございます。
 なお、現行計画の第4章部分は行政革新という柱と財政運営という二つの内容から構成されております。このうち行政革新部分につきましては、例えばですが、公会計の改革、業務改革、人事システムの改革、こういったようなものがメニューに入ってございますが、これにつきましては今回第3章の領域Ⅳ-2「「小さな区役所」で、質の高い行政を実現するまち」の内容等に盛り込ませていただいております。
 以上が第4章の補足説明でございます。
 引き続きまして187ページ、参考資料となってございますが、「10年後の施設配置」でございます。この施設配置でございますが、1としまして「新たに実現する施設等」ということで一覧になってございます。それから、192ページに「現在未利用となっている土地の活用」、それから193ページに「今後活用方法を検討する施設等」の一覧リスト、それから最後のページになりますが、194ページに「売却予定施設等」という形で4番としてごらんのような内容が挙がってございます。
 このうち子ども家庭部所管の中で、さらに厚生委員会所管ということで該当する施設でございますが、189ページ、上の段に「子ども関連施設」とございます。そのうち上から四つ目、障害児療育施設でございます。いわゆるアポロ園施設でございますが、ここでは10年後の整備、活用方法といたしまして、江古田四丁目、弥生町五丁目用地に整備するものでございます。
 以上、大変雑駁ではございますが、子ども家庭部所管中厚生委員会所管部分を中心に第2章、第3章、そして「10年後の施設配置」等についての説明を終わらせていただきます。
野村保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当)
 それでは、引き続きまして保健福祉部所管について御報告いたします。保健福祉部所管、少々分量が多うございますので、お時間を若干いただく予定でございます。
 まず、お戻りいただきまして、第2章部分、27ページでございます。四つの戦略のうちの一つでございます「健康・生きがい戦略」の部分でございます。こちらにつきましては、急速な少子高齢化に伴う国民の不安に対応すべく、この間、長寿医療制度ですとか、それから介護保険制度など、法改正、制度整備があったところでございます。また、障害者自立支援法の施行などによりまして、個人の特性や能力、こういったものによって社会を元気にしていくといったような好機も訪れているというところでございます。しかしながら、こうしたチャンスを生かしていくためには、人々が年齢が上がっていっても、高年齢になっても元気でいられることが不可欠でございます。そのため、区民がライフサイクルに合った健康づくりに取り組むこと、それから生活機能の向上のための多様な取り組み、こういったことが必要である、こういった旨のことを補強いたしました。また、ノーマライゼーションの理念に基づきまして、だれにとっても障害のない、見守り、見守られ、支え合いの地域を目指していくとしたものでございます。
 具体的な戦略の展開につきましては、この27ページの下部にお示しをしてございますが、現行の10か年計画におきましてはこの展開が五つございました。健康づくり、支え合い、それから高齢者権利擁護、介護予防、それから高齢者の社会参加、こういった五つの展開につきまして整理をいたしまして、今回は四つお示しをしているところでございます。
 おめくりいただきまして、28ページからその展開について一つひとつ御説明をいたします。
 展開の1でございます。ここでは、健康づくり最先進区を目指すというものでございます。こちらのこの展開につきましては、これまでの健康づくりと、それから介護予防、この二つをまとめて展開1とさせていただいております。
 まず、「解決すべき課題」でございますが、今後予想される膨大な介護需要、これをいかに低減していくかといったようなこと、それから生活習慣病による健康不安の解消、こういったことを課題として挙げさせていただいております。
 「おもな取り組み」といたしましては、一つ目の星印でございます。今後、(仮称)すこやか福祉センターを中心として、健康づくり、そこへの参加者への動機付けとしてポイントの付与、こういった方法を提示させていただいております。
 二つ目の星のところでございます。効果的な生活機能評価、このために、節目となります年齢で保健福祉センターあるいは(仮称)すこやか福祉センターが各戸を訪問いたしまして介護予防を進めていくといったようなことを表示させていただいております。
 それから、三つ目の星でございますが、こうした取り組みの場を整備していくというところで、気軽に、しかも継続して運動、健康づくり、こういったことをできる場として地域スポーツクラブを整備していくという内容を記載してございます。
 次のページへ参りまして、ハイリスク層へのアプローチのことについて記載をしてございます。糖尿病あるいはその予備軍への保健・医療連携の取り組み、これによって糖尿病対策を進めていこうといったようなことをお示しをしてございます。具体的な「実現へのステップ」については、このページに表にして提示をしてございます。
 次に、もう1ページおめくりいただきまして、展開の2でございます。生涯現役というところでございます。コミュニティでのさまざまな活動、それから公益活動、ボランティア活動、こういったものへの参加や、高齢者の就労機会を確保し整備していくという取り組みについて記載をさせていただいております。ここでの「おもな取り組み」といたしまして星印の二つ目でございますが、こういった活動への参加のモチベーション、これを上げていくというために、支えあいポイント制、こういったものを導入していく。それからもう一つは、事業に参加する立場の方々からさまざまな活動を支援する側に回っていただく方々、こういった方々を養成していこうという取り組みについて記載をさせていただいております。「実現へのステップ」は次のページの31ページにお示しをするとおりでございます。
 さらにページをめくっていただきまして、32ページでございます。展開3といたしまして、支えあいネットワークについて記載をさせていただいております。「解決すべき課題」でございますが、さまざまな活動と関係機関との調整不足、あるいは地域で暮らし続けるための介護基盤の不足、こういったことを課題として掲げさせていただいております。「おもな取り組み」といたしましては、一つ目の星でございますが、(仮称)すこやか福祉センターを中心として、地域で暮らす支援が必要な方々、こういった方々の情報あるいは地域の情報、これらを一元的に把握をいたしまして、関係機関、町会・自治会と連携したネットワークを構築していくということ。さらに、三つ目、一番下の星でございますが、小規模多機能あるいはグループホームといった地域密着型サービスの基盤を整備していくといったようなことを掲げてございます。
 隣のページ、33ページに参りまして、認知症の方々またその家族の方々のための総合的な対策、これを強化していく必要がある。さらには、成年後見制度、これがますます重要になってきてございますが、こういったことの普及、それから利用促進の取り組み、こういったことについても推進をしていくといったことでお示しをしてございます。「実現へのステップ」はここの表のとおりでございます。
 続きまして、34ページでございます。展開の4といたしまして、「だれにとっても障害のないまち」、課題といたしましては、障害者の就業機会の創出、それからそういった労働に見合った収入の確保、改善、こういったようなことを課題として掲げてございます。「おもな取り組み」といたしましては、二つ目の星でございますが、障害者の一般就労能力の向上、これと同時に企業側への障害者雇用のためのノウハウの提供、こういった取り組みが必要かというふうに思ってございます。それから、三つ目といたしまして、民間法人の施設機能の充実、新体系への移行促進、それから指導員の充実、また利用者側にとりましては工賃の改善、こういったことを図っていくとしたものでございます。「実現へのステップ」については、隣のページ、35ページに記載してございます。この中で一番下にございますけれども、「障害のある中高生の放課後等の施設の設置」、これを第2ステップといったようなところでお示しをしてございます。
 今までポイント付与等々について何度か申し上げましたけれども、先ほど子ども家庭部の部経営のほうから御説明をいたしましたけど、その次のページの重点プロジェクトの「エコ・支えあい・商店街の3ポイントと地域通貨」といったようなところに記載がございますので、お目通しをいただければと思います。
 続きまして、第3章に入ります。122ページになります。こちらが領域Ⅲ「支えあい安心して暮らせるまち」というところでございますが、まずⅢ-1「人々が自分の健康や暮らしを守るために努力しているまち」というところでございます。この部分の「現状と課題」の部分でございますが、ここの記載につきまして、この間の高齢化の進行に合わせましてデータ部分の改定を行ってございます。また、その2段落目にございますように、生活習慣病予防といったようなことについても課題認識を補強させていただいております。
 123ページの1行目のところに参りますが、区民一人ひとりが行う健康づくりといったようなことについて、地域社会全体で進めていく健康づくり、こういったものが重要であるといったような認識についても補強させていただいております。
 「施策の方向」につきましては、3の部分にアからカまで書かせていただいてございます。これにつきましては、124ページからかいつまんでポイント部分に絞って御説明をしたいというふうに思ってございます。
 まず、124ページのア、「健康的な生活習慣づくりの支援」という項目出しがございます。現行でまいりますと、健康づくりのための自己管理の習慣の普及というような表現でございましたけれども、この間の医療保険制度の改正等、そういったものの趣旨を踏まえまして、支援という面を強化をいたしました。それから、成果指標の部分でございますが、一つ目の「特定健診の受診率」、それから三つ目の1回30分以上の運動、こういった指標について新たに追加をさせていただいてございます。
 125ページ、それぞれの「おもな取り組み」でございますが、マル1の部分でございます。「健康的な生活習慣の確立支援」のところでは、保健指導を充実するといったようなこと、それから(仮称)すこやか福祉センターや地域スポーツクラブ、これが連携した取り組みを進めていくといったようなことを補強させていただいております。それから、マル2の部分でございますが、これは新規に「女性の健康づくり支援」ということで項目出しをさせていただいております。それから、マル3、先ほども申し上げましたけれども、ハイリスク層へのアプローチということで、糖尿病対策による健康づくりといったようなことを新設をさせていただいております。
 おめくりいただきまして126ページでございます。「身体活動を通じた健康づくり」といったようなところで、地域スポーツクラブについて記載をさせていただいておりますが、単にかけ声に終わってしまう健康づくりということではなくて、場としての地域スポーツクラブ、これを利用いたしました実体ある健康づくりといったようなことに取り組んでいこうという趣旨のことでございます。「実現へのステップ」は127ページに記載のとおりでございます。
 次に、おめくりいただいて128ページ、「健康づくりを支える環境の整備」、イの部分でございます。この部分につきましては、医療との連携ということを軸に再編をさせていただいております。この部分、見ておわかりのとおり、子ども医療あるいは健康危機についての再掲をいたしまして、地域の医療全体を示していこうということで編成をしてございます。成果指標のところでございますが、一つ目のかかりつけ医のところにつきましては、これまでもこういった指標を持たせていただいておりますけれども、もうちょっとかかりつけ医の活動の内容を明確にしていこうといったようなことで、若干の修正を加えてございます。それから、二つ目、三つ目の指標につきましては新たに設けさせていただいたというものでございます。
 それから、129ページに参りまして、マル3の「心の健康支援」という項目がございます。これは従前の領域のⅢ-3の部分から移しかえて、こちらで内容も補強いたしまして記載をさせていただいてございます。
 飛びまして131ページ、ウ「健康寿命を延ばす介護予防の推進」というところでございます。「おもな取り組み」のマル1の部分でございますが、特定高齢者等への取り組み、これをさらに強化、改善していこうということで、「介護予防のための生活機能評価の推進」という文言を加えさせていただいております。さらに先ほど第2章でも申し上げましたけれども、節目となる年齢での訪問、こういったところで、自己チェックのほかに訪問による客観的な確認を行いながら、介護予防をさらに効果的に進めていこうという趣旨のものでございます。
 おめくりいただきまして、132ページでございます。マル2の「介護予防事業の推進」におきまして、下から2行目あたりに「身近な場所で通いやすく、より参加意欲が高まる」ような事業の進め方、こういったことを工夫していこうというようなことも補強させていただいております。
 飛びまして134ページに参ります。エ「障害者の社会参加の促進」という部分でございます。こちらの成果指標につきましても若干修正をさせていただいております。これまで障害者の外出の有無といったようなところを指標といたしておりましたが、その際に困るという部分に着目をしまして、より目標が明らかになるように指標の工夫をさせていただいております。「おもな取り組み」に参りまして、「障害者の社会参加の促進支援」というところで、これまでの表現ですと日常生活というような文言で表現をさせていただいた部分を、より広い社会参加を保障していこうという視点で補強させていただいております。
 136ページをおめくりください。「障害者の就労機会の拡大」というところでございます。「目標とする姿」のところで、「自ら望む就労形態を選択し」というような補強をさせていただいてございます。それから、成果指標も一部ちょっと修正をさせていただきまして、年金・手当以外の定期収入といったような表現を、今回はさらに絞り込みまして、「一般就労による定期的な収入」という指標に改めさせていただいております。それから、「おもな取り組み」に参りまして、②の部分は制度改正に伴う文言表現を若干手直しをさせていただいております。障害者の就労支援施設というような名称ですとか、それから発注拡大ということで、物品の購買以外のすべての発注を拡大をしていこうという趣旨のものでございます。
 それから、137ページに参りまして、これは項目を新たに「民間障害福祉作業所等の機能充実」という項目を加えさせていただいております。
 138ページに参ります。カ「高齢者の就労・社会貢献の支援」、こちらの施策の方向につきましては、私どもの部以外に区民生活部等との共同の取り組みになろうかと思いますが、139ページ、マル2の部分に再掲になりますけれども、「支えあい活動の促進」のところで共通ポイント制度、こういったものを構築していこうという内容を補強させていただいております。
 140ページに参ります。今度は領域Ⅲ-2、「地域活動を中心に、ともに支えあうまち」というところでございます。こちらの「現状と課題」につきましては、「幅広い見守りや支援のしくみの構築が必要」であるといったような文言、それから、行政などがそれぞれの役割を果たして、その上で協力・連携するといったような文言、さらには141ページの部分の記載につきましても同趣旨でございますが、「重層的、複線的に連携」、こういったような文言で強化をさせていただいておりますが、その趣旨といたしましては、私ども行政も主体性を持って支え合いに取り組んでいくと。その上で足らず前の部分につきましてきちっと連携、協力する体制を構築していこうというような内容での補強でございます。
 142ページに参ります。ア「支えあいの風土の確立」という項目になりますが、これは現行では「支えあいの風土の醸成」というような文言表現でございますが、醸成から確立へとさらに一段上がっていこうといった内容でございます。こちらの成果指標でございますが、新規に見守りや支え合い活動をしている人の割合といったような内容に改めさせていただいております。「おもな取り組み」といたしましては、「地域支えあいネットワークの推進」というのがございます。見守りのネットワークからさらに一歩進めまして、(仮称)すこやか福祉センターを中心といたしました包括的な支援、支え合いの体制、こういったものに変えていくという趣旨のものでございます。
 144ページに参りまして、マル6といたしまして「支えあい活動の促進」、これも新設をいたしております。これにつきましては、既に先ほどⅢ-1の部分で、再掲の部分で御説明をしたところでございます。
 145ページ、こちらにつきましては、先ほど子ども家庭部のほうから御報告をいたしました。
 続きまして、147ページに参ります。Ⅲ-3「安心した暮らしが保障されるまち」というところでございます。こちらの「10年後のまちの姿」の四角の囲みの中でございます。一つ目の丸の下に矢印がございまして、基本構想の改定の視点でこの内容を改める、そういった検討を行うという説明がございます。「計画的な自立や機能維持を図ることができるよう、行政や関係機関、地域団体、ボランティアが連携した総合的な体制が、地域に確保されています。」という趣旨に改めさせていただこうというふうに思ってございます。
 「現状と課題」に参りまして、下のほうでございますけれども、諸制度の改正後の課題認識、こういったものを追加するということで、「介護予防事業が課題となったにも関わらず、介護予防プラン作成のための体制や事業メニュー等が十分でない状況があり」、あるいは「介護従事者の不足」、こういった文言を追加させていただいてございます。
 それから、おめくりいただきまして148ページに参りますと、三障害といったようなところで、新たに精神障害がサービスの体系に組み入れられたにもかかわらず、なかなか十分な体制がとられていない。精神障害者のためのサービスについて情報提供、グループホーム、こういった基盤整備が求められているといったようなことも補強させていただいております。さらには、健康不安の中でも大きい問題としまして新型の感染症の問題、こういったところで新型インフルエンザについての補強、それから一番下のところに参りまして、昨今の経済動向におきまして、経済危機の影響、高齢化の進行、こういったところで生活保護受給世帯がふえているといった問題認識、こういったところについても補強させていただいております。
 149ページに参りまして、「権利擁護と包括的な地域ケア体制の確立」、「おもな取り組み」の部分でございますが、マル1の「保健福祉の地域での連携体制の確立」の真ん中あたりでございます。「障害者の総合相談支援においては、乳幼児から学齢期、成人期、高齢期に至るステージを、一貫した継続性のある相談支援体制を整備し、支援を強化」するといったような強化を行ってございます。
 150ページに参りまして、認知症高齢者でございますが、一番下のところでございます。「若年性認知症については、その特性に応じた効果的な対策を講じて」いくといったようなことで強化をさせていただいております。
 さらには、マル4の権利擁護のところにつきましても、先ほど申し上げましたけれども、成年後見支援センターを中心に、普及啓発、利用促進を行う。あるいは、後見人のサポートや法人後見等を推進していくといったような内容強化をさせていただいております。
 続きまして、152ページでございます。こちらはイ「感染症による不安のない暮らしの維持」というところでございます。こちらは従前は「健康不安のない暮らしの維持」ということでございましたけど、先ほど申し上げましたように、新型インフルエンザ等についての内容補強をさせていただいてございます。
 飛びまして、154ページでございます。ウの「暮らしの衛生が守られるまちの推進」でございます。こちらにつきましても、成果指標でございますが、2項目とも新たな指標を設定させていただいております。「食に関する苦情件数」、それから「ペットに関する苦情件数」といったところでございます。「おもな取り組み」といたしましては、食品衛生のマル1の部分でございますが、この中段、リスクコミュニケーションといったような概念を取り入れました食の安全・安心の確保の取り組みについての問題認識、今後の取り組みについて表現をさせていただいております。
 それから、155ページ、何度かこちらの委員会でも御報告をさせていただいておりますけれども、「ペット等動物と共生する地域社会づくり」といったところで、地域社会をつくっていくというところに力点を入れて掲載をさせていただいております。
 156ページでございます。エ、安心した医療保険制度の運営の部分でございます。成果指標といたしまして、「特定健診の受診率」といった項目を追加をさせていただいております。内容につきましては、項目見出しといたしまして、制度変更に合わせた対応で文言表現を変えさせていただいてございます。
 158ページでございます。現行でまいりますと、この部分に介護保険制度についての項目がございましたけれども、この介護保険制度は一定の定着を見たといったようなところで、基盤整備部分についてこの項目のところに挙げさせていただいております。オ「豊かで適正なサービス供給の促進」というところでございます。「目標とする姿」といたしましては、「地域に密着した」といったような文言を補強させていただいております。それから、指標についても若干の修正、手直しをしてございます。ケアマネジャーが不足感を持っているサービスの数といったようなところで指標設定をさせていただいております。「おもな取り組み」の介護保険サービスの基盤整備でございますけれども、グループホーム等の地域密着型サービスについて整備をしていくといったような内容、それからマル2の障害者自立支援のところにおきましては、ケアマネジメント体制の整備ですとか、就労継続支援、就労移行支援、こういった内容について強化をさせていただいております。
 それから、159ページに参りまして、介護保険事業者に関する指導というところにつきましては、後段の部分、介護事業者、従事者のスキルアップ、研修、こういったものの支援を充実させていくといった内容を補強させていただいております。
 160ページでございます。「生活の安定の保障と自立への取り組み支援」という部分でございます。この「おもな取り組み」のマル1が項目としては新規に追加をさせていただいています。総合的な生活相談支援の充実といったところで、昨今の経済状況を踏まえまして、生活困窮になる前段階での相談支援を充実させる、あるいは就労支援、住宅確保支援を推進していくという内容の補強がございます。
 以上で第3章部分が終わります。
 引き続きまして、最後の部分、参考資料の部分でございますが、188、189ページの「10年後の施設配置」の部分でございます。
 189ページの子ども関連施設、これの下から2段目のところにございます「障害のある中高生の放課後等の施設」ということで、弥生町5-5の用地、こちらについて他の施設と併設で整備をする。ステップとしては第2ステップを予定しているという内容でございます。
 続きまして、190ページに参りまして、(仮称)すこやか福祉センターの整備の項目でございます。これまでなかなか場所が明らかになりませんでしたが、鷺宮地域のすこやか福祉センターについては鷺宮南自転車駐車場、この用地を活用するという方針でございます。時期としましては第3ステップと。
 それから、高齢者会館につきましては、本一高齢者会館、それから(仮称)鍋横高齢者会館の整備をさせていただく。
 その他の福祉関連施設といたしまして、地域包括支援センター、幾つかございますけれども、そのうち東中野地域包括支援センター、これが小淀ホーム内に現在ございますが、宮園高齢者会館が移転をするといったようなところにあわせて再配置を予定をしているということでございます。
 それから、介護保険の居宅介護関係の施設につきましては、住吉保育園跡地等を利用いたしまして整備をしていくと。
 それから、中野福祉作業所でございますが、これは中野五丁目3の用地に他の障害関係施設と一緒に整備をするという予定でございます。
 この福祉関連施設の最後のところで「障害者自立支援施設等」とございますが、東中野小学校跡地、アポロ園跡地、それから先ほどの中野五丁目の用地を活用し整備をするといったようなことも記載をさせていただいております。
 保健福祉部所管としましては以上でございます。よろしくお願いします。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 それでは、一番最初のところの報告資料の1枚目にお戻りください。2番でございます。今後の予定でございます。先ほど基本構想の今後の予定でも御説明申し上げましたが、おおむね同じ時期で今後予定をしてございますが、9月に意見交換会、基本構想と10か年の今回の素案をもとにということでございます。それから、10月に改定案の決定、そして11月にパブリック・コメント等の手続を経まして、12月につきましては、先ほど申し上げましたように、基本構想の改定の議案を区議会へ提出させていただきます。その議決が得られた後に10か年計画の改定の決定に進ませていただきます。
 3番、その他でございます。意見交換会の日程についてでございますが、先ほど基本構想でも御説明申し上げました9月4日から18日におきまして6回、区役所、それから地域センター等を使いまして、基本構想の改定の視点とあわせまして意見交換会を行う予定でございます。
委員長
 それでは、ただいまの報告に対しまして御質疑はございませんか。
山崎委員
 今のスケジュールも含めてなんですが、総選挙になって、新聞等々でマニフェストがそれぞれ出ていて、それはそれとして、区の方向性をこういうふうにお打ち出しになっているというところで僕はとてもわからないんですが、区は、例えばこの156ページで、国民健康保険制度への理解が深まりと、こう書いてあるんですね。後期高齢者医療が健全に運営されと、こういうことになっておりますが、ある政党が政権をとりますと直ちに後期高齢者医療制度はやめるんだというようなことがもう書かれているんですね。どうなるかわかりませんが、そうしたことも含めてこれでやるんだということになると、大前提が壊れてしまう。後期高齢者の制度そのものがなくなっちゃう。広域連合もなくなっちゃうということになると、ここに掲げた目標とする姿が全くできない、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 おっしゃいますように、非常に国政の動向もいろいろ動きが激しい、今そういう時期にございますので、先ほど例えば財政運営のところでも未定とさせていただきましたのも、そうしたようなことも総合的には勘案した上での考え方をとらせていただいております。今御指摘の例えば国民健康保険制度の運営についてこの内容のままではいかないというのは、そのとおりの部分もあろうかなというふうには思ってございますので、今回素案としてお示しした考え方ということでは、現時点でこの内容でお示しをし、今後、改定案の決定に至る段階におきまして、そうした状況等も勘案いたしまして、また区の新たな検討の要素も加えまして、改めて修正するべきところは修正を加えた形での改定案としてお示しをすることになろうかというふうに思ってございます。
山崎委員
 そうなるだろうと思います。それで、改定案ですが、あくまで仮想ということでなかなかお答えできないでしょうが、そうしたことを改定案に盛り込むということになると、制度そのものが変わっていきますので、かなりな変更になるというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。いわゆる国民健康保険制度そのものもかなり制度が変わってしまうということになりますと、改定の文言の整備等々で全然対応できない。22年度以降の一般財源も含めて、予算案も含めてですよ。全くこれは変わるわけですよね。高齢者に対する各種組合の分担金から全部違っちゃうわけだから、これはもうひっくり返すような改定になると、このようなことでよろしいんでしょうか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 今、委員御指摘のように、かなり枠組みが変わるということがございますので、それについては財政的に影響があるということで、今後それも見据えて、今回改定の計画の中では修正をせざるを得ないかなというふうに想定してございます。
伊東委員
 今改定の中でその辺もできるだけ対応していきたいということなんですけど、実際に国の制度等が変わっていくのというのは、そう簡単には変わるものではない中で、国会の流れ等を考えると、今回5年ごとの改定という基本ラインに立って改定を行おうとする。次の改定についてはさらに5年後を目指していくという状況の中で、その間に根本の制度が変わった場合やっぱり見直しを行う必要があるんではないのか。そんなことはないにこしたことはない。もう既にスタートした制度であって、もう国民の方は、いろんな瑕疵はあったとしても、これでやっていかなきゃしようがないという部分がある中で、ただ突発的な国の体制の変化、それは我々の党がさらによい制度を目指して制度の内容を変えていくかもしれない。その段階で途中、5年といわずに中間で、その部分に関しては10か年計画として対応していくのか、その下の制度の中で柔軟に対応していくのか、その辺、ちょっと、考え方だけでもいいんで。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 制度自体が変わるわけでございますので、個々の制度は当然直さざるを得ないということはございます。いろいろな制度に基づいてこの10か年は成り立ってございますので、根本の制度自体が変わるということになりますと、この10か年も5年を待たずにそこら辺部分につきましては恐らく修正をせざるを得ないのではないかというふうに想定してございます。
かせ委員
 そういう変化が起こる可能性というのは十分ありながらの今回のこの説明だったというふうに受け取っていきたいと思いますけれども、それにいたしましても、今度のこの改正案ですけれども、はっきり言って、どこがどう変わったのかというのがよくわからないんです。日程の問題で、今後、住民の皆さんの意見を聞いていくということですけれども、この内容に比べて、9月以降の意見交換会なり、こういうあれが非常に少ないんじゃないか、わかりにくいんじゃないかというふうに思っているんですけれども、せめて、新井の施設がありましたよね。新型自立支援センター、あのときには相当熱心に説明されたわけですけれども、あの説明と比べるとわずか6回で終わってしまう。これはどういう意図があるんでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 今後、最終的な計画案決定の中では非常に時間的な期間の部分もございますが、最大限、意見交換会については9月の初旬から中旬にかけまして6回を予定しておりますが、それに加えまして、改定素案の内容につきましては、区のホームページ、それから地域センター、図書館、さらには区役所1階の資料センター等についても、区民の方がいつでも閲覧できるような状態で閲覧の環境を整えます。
 そしてまた、先ほども触れましたけども、9月5日号の区報の特集号として組ませていただいてございますので、この中でも改定素案の概要を十分に、限られたページではございますが、特集号の中で御説明申し上げ、区民の方にも御意見等をいただくといったような機会を設けていく予定でございます。
かせ委員
 その場合に、これだけの分量ですからなかなか難しいかもしれないんですが、どこがどう変わるのかと。改正点、主に変わる点はどうなのかということが非常にわかりにくいわけで、そういう工夫なんかはどうされますか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 区報の内容そのものは基本計画担当のほうを中心に総合的な調整を図ってございますので、今いただいた御意見等も十分勘案して、区民の方にわかりやすい内容としてお示ししていきたいというふうに思ってございます。
かせ委員
 各論ですけれども、入ってよろしいですか。
委員長
 はい。
かせ委員
 本当にざっと見たところ、かなり変化があるのかなという気がします。それで、わかりにくいところもあるんですけれども、幾つかお聞きしておきたいと思います。この中でポイントという考え方がありましたけれども、エコポイントとか、30ページですか。「ポイント制度をつくり、区民の支えあい活動をすすめます」というふうに書かれております。これは具体的にどういうことなんでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
 地域支えあいネットワークの構築に向けて現在検討しているところでございますが、区民の中にはボランティアに意欲を持つ区民の方が多くいらっしゃいます。それと、地域では支援が必要な方も多くいらっしゃいますので、そういったボランティア活動に意欲を持つ区民の方と支援を必要とする区民の方を、まずは地域支えあいネットワークを構築していく中で結びつける。ポイントの考え方でございますが、そういったボランティアの活動に対しては、社会的貢献への評価という形、あるいは、今検討中でございますけれども、活動の経費の負担感の軽減というようなことを主眼に置きましてポイントを付与していこうというふうに、これから検討していくというところでございます。あわせまして、将来的には商店街のポイント制度だとかエコポイントとの共通の制度に整合性を図っていきたいというところでございます。
かせ委員
 ちょっといまいちわかりにくいんですけれども、ここに書かれているように、「商店街ポイントや地域エコポイントと共通の支えあい制度を構築し、」というふうに書かれておりますけれども、結局、いわゆるボランティア活動とかそういった活動がポイントとして評価されるでしょう。その評価というのは商店街のポイントと共通するということは、商品券になるということですか。
野村保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当)
 委員、今おっしゃられたようなことを想定してございます。具体的にはこの冊子の37ページをごらんいただければと思いますが、重点プロジェクトの中で、各分野まちまちのポイント制度といったようなことではなかなか区民の皆さんの御利用の利便性も損なわれますし、不便というのもございます。そういったところで、ここでお示しをしておりますのはエコに関するような活動、あるいは支え合いの活動、それから商店街の振興の部分、こういったところの共通のポイント制を設けまして、さらには区内の商品券との互換性、こういったものも確保をしていこうということで、まだ詳細については定まってございませんが、方向としてはそういったところを目指しているというものでございます。
かせ委員
 いっとき地域通貨という考え方が言われていましたよね。この地域通貨というのは、ボランティア活動なんかをしますと、その見返りとして自分がお世話される場合にそれが活用できるとか、そういう考え方かなと思ったんですが、この三つのポイントですけれども、そうしますと、それぞれのエコであるとか、地域の支え合いであるとか、商店街のとか、それぞれ分野が全然違うじゃないですか。非常にわかりにくいといいますかね。そうすると、全部商品券、商品に還元されるということになるんですか。あるいは、商店街のポイントですけれども、このポイントというのはほかのものとの互換性というのはどうなんでしょうか。三つとの関係ですね。
野村保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当)
 従前、例えばボランティア活動あるいは介護活動をした部分を貯蓄しておいて、いざ、自分がボランティア活動のサービスを受ける、あるいは介護のサービスを受けるといったようなときに、貯蓄部分を利用するといったような制度も全国各地にいろいろあったかと思いますが、今回、中野で今考えていますのは、そういったところを共通ポイント制にしてしまってこういった商品券との互換性を持たせるという意味では、ある意味、地域通貨としての機能というんでしょうか、そういったものを持たせることで一元的な管理をしていこうという方向を目指しているものでございます。
かせ委員
 いろんな考え方があるわけですけれども、そうした場合に何を目的――目的は、ここに書かれているように、それを促進するということですよね。参加する機運を高めていくということなんでしょうけれども、三者が違うものが一緒になるというのは非常に難しさがあるのかなというふうに思っていますけれども、これから検討することですから、後でまたいろいろ言う機会があると思って、もうやめておきますけれども、わかりました。
 次に行きますけれども、同じ34ページ、「就業の機会や雇用を生み出すしくみをつくり、障害者の自立を促進」するというふうに書かれております。区内企業に対して障害者雇用に向けての情報やノウハウ提供などの支援を行うということですけれども、この区内企業というのはどういうことなのか。それから、障害者雇用に向けての情報あるいはノウハウとはどういうことなのか、もうちょっと詳しくお願いします。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 この部分につきましては、現在、区内企業と情報交換のための懇談会を設置しております。そういった機会などを通じまして、区内企業に対して、障害者雇用に向けての現在のハローワーク等の情報も含めて、また区として蓄積をしております障害者雇用に向けてどういった体制づくりをしていくべきか、そういったことも含めて情報提供、支援を拡充していきたいというふうに検討しているところでございます。
かせ委員
 区内企業ということが具体的にどういう企業なのかなというのが気になったわけですけれども、いわゆるすべての業種にわたってやられているということですか。中野の中では特に商店が中心だと思うんですけれども、そういった商店あるいはサービス業、どういう企業なのか、その辺をちょっとお聞きしたかったんですが。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 現在、懇談会を設けていますのは、区内の団体、区商連も含めてですが、団体との連絡体制をとってございます。ただ、今後、障害のある方の雇用が可能な業種などについては、研究をしながら、情報交換についても今後検討して、必要な情報を提供できる、そういった体制を考えていきたいというふうに考えています。
かせ委員
 それと、今の御答弁ですけれども、これはステップのところで見ますと、「中小企業への障害者雇用を奨励するしくみ」というふうになっておりますけれども、それは今言われたような連絡会なりなんなり、そういうことですか。もっと突っ込んだ検討はないんですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 まだ現在は検討段階でございますが、国の設けている障害者雇用を奨励する仕組みなどは、中小企業といっても、中野区にありますような小規模の企業には適用されない仕組みとなっています。そこで、区独自に障害者を雇用していただく、そういったことを奨励する仕組みがつくれないか、そのことも含めて検討していきたいと考えております。
かせ委員
 それと、私どもが障害者団体の方と懇談するとよく言われるわけですけれども、とにかく今非常に仕事が少なくなってしまっていると。だから、もちろん、事業者の方たちも企業回りとか、いろいろ仕事を見つけるために一生懸命しているわけだけれども、総体的に少ないという中で、それでは行政として――もちろん中小業者の皆さんへの今のような取り組みは必要ですけれども、行政として仕事を創設して分担していくというような、そういったことも必要じゃないかという声はよく聞くんですけれども、その辺の努力というのはどうなんでしょうか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 35ページのところの「実現へのステップ」の中でも上から四つ目に入れてございますように、障害者就労支援施設等へ区からの発注拡大をしていくこと、それから、障害者を雇用している会社からの受注についてはプロポーザルの中でも一定評価をしていく、そういったことについても検討しているところでございます。
かせ委員
 ぜひお願いします。
 それと、さっきちょっと見て気になっているところですけれども、私だけやるわけにいかないのでちょっと先へ飛びますけれども、150ページですね。「認知症高齢者対策の充実」ということがありますけれども、その中で特に若年性認知症について記述があります。「その特性に応じた効果的な対策を講じていきます。」ということですけれども、この「効果的な対策」というのはどういうことなんでしょうか。
伊東保健福祉部副参事(福祉推進担当)
 若年性の認知症につきましては、文字どおり年齢が若いということで、例えば働き盛りの世代であったり、そういったことで家計の中心であったりとか、また体力も高齢者に比べてまだまだあるとか、そういった高齢期の認知症とは異なった対策を講じる必要があります。基本的に40歳以上の方であれば介護保険制度を利用することができますけれども、実際の発症は50代以降ということになっていますので介護保険制度等を利用できますが、まだまだ受け入れの施設が十分ではなかったりとか、そういった問題があって、中野区に限らず社会的、全国的に対応の整備が不十分となってございますので、今後はそういった若年性認知症に対応すべく、高齢期とは違った認知症に対する施策について検討をして実施をしていくというような中身でございます。
かせ委員
 151ページのステップのところを見てみますと、「認知症の理解促進及び相談窓口の充実」というふうに書かれておりまして、今言われたようなことがこの窓口を通じてやられるんだろうと思うんですけれども、それにいたしましても、まず認知症、これを早く発見できれば、今では相当薬によって改善されるというようなことも、改善というか、進行をとめるというようなことも言われておりますし、早く発見をして対応していくということが大事だろうと思うんですね。そういう意味では、窓口の充実ということも必要なんですが、そのほかとして、もっともっと窓口に来るということもさておいて、そういう状況があった場合にはそれに対応できる、早く発見できるということが必要なのかなということで、例えば特定健診の機会にそういう相談に応じられるような仕組みであるとか、事前に発見できるような仕組みというのは考えてもいいのかなというふうに思うんですが、そういうお考えはないですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 国の特定健診の中では、これまで区が考えました仕組みの中で対応していくというような考え方でございます。
かせ委員
 それでは、さらに飛ばしますけれども、「10年後の施設配置」というところで、190ページにあります中野5-3の用地ですけれども、これを見ますといろいろな使われ方がされているんですね。中野福祉作業所、それから障害者自立支援施設であるとか、それからあと何かありましたっけ。そうしますと、この中野5-3、これはもとの国鉄の資材置き場に使われていたところだと思います。現在は自転車の駐輪施設に使われておりますけれども、これは具体的にはどんなものが入っていくんでしょうか。いろいろ書いてありますけれども。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 現在検討しておりますのは、ここにございますように、現在老朽化しています中野福祉作業所の移転の候補、それ以外の障害者の自立支援機能を果たす施設について検討しているところです。
かせ委員
 2施設が入るということでよろしいんですか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 施設の数などは決まっておりません。
かせ委員
 実は地元の方たちがあそこの建てかえの話といいますか、うわさは聞いているんですけれども、どういうものが建つのか全然わかっていないんで、どうなっているのかという質問が来ているわけですよね。特にあそこの場所については、これまでストックヤードの問題であるとかいろいろありました。区のほうの不手際もあったところなんです。ですから、そういうところですから、特にこういうような計画があった場合には事前に説明をするなり、丁寧にやってほしいということなんです。その辺についての考えはどうでしょうか。
朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当)
 今この時点ではまだ検討段階、計画に初めてこういうふうに掲載をした段階でございますので、今後、地元にも丁寧に御説明をしながら進めていきたいというふうに考えています。
岡本委員
 多分、124ページ、125ページのところに当たるのかなと思うんですが、そこで「健康的な生活習慣づくりの支援」で新たに「女性の健康づくり支援」が入ったことは評価したいと思いますが、健康のことで一番話題になっているのががんではないかと思っているんです。当然、中川先生のお話によると、日本人の2人に1人はがんになって、がんになった方の3分の1、3人に1人はなくなる。こういうがん大国になって、長寿ということからがんがふえるということもあるそうなんです。ですから、健康づくりの一番国民の方が気になり、また心配をし、何とかしたいという思いのあるがんの早期発見を含めたがん検診などをここに盛り込むべきではないかと思うんですが、お考えをお聞かせください。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 今回、国の緊急対策の一環として、乳がん、子宮がんの検診の取り組みを進めていくわけでございます。また、区としては今後さらにその取り組みを継続したいというふうな考え方も示しておりますけども、ここに書きましたように、そういう取り組みを含めて女性の健康づくりを支援していくというようなことを意味しているところでございます。
岡本委員
 そういう意味していないですよ。ここは「女性の健康づくり支援」で、がん検診という大きながんのくくりの中に女性のいわゆる特有のがんのことを述べているんじゃないので、改めて項目を起こして、がんも早期発見、早期治療すれば治る病気だけに、しかもがんになる確率が、中川先生によれば50%という大変な時代になっているわけです。先ほどの答弁は、それも含めてというんだったら、その項目を起こしてくださいよ。どうなんですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 今回、素案という形で区の考え方をお示ししたところでございます。本日、厚生委員会に報告し、またこれから区民との意見交換会を進めていくわけでございますけれども、本日そのような意見をいただいたと。さらに、今後の区民との意見交換会なども含めて、案をまとめるに当たって庁内調整をしていく、このようなことになろうかと思います。
岡本委員
 がん対策基本法が3年前にできまして、その4条に地方公共団体の責務と、御存じだと思うんですけれども、「がん対策に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。 」と書いてあるわけです。こういう計画ができるときに、むしろがん対策基本法にある地方公共団体の責務を積極的に入れないで、どこで入れるんですか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 がん対策に対する区市町村の責務ということでございます。今指摘いただきましたような内容も含めて、これから案をまとめるに当たって十分検討していきたいというふうに思っております。
岡本委員
 それを大いに期待をしたいと思っています。
 それから、実はこういう計画でいつも疑問に思うのは、成果指標と目標値がわかりにくいというか、なぜこういう目標になったかということを含めて、ちょっと代表的な例だけ質問しますと、158ページ、(2)で「成果指標と目標値」がありますが、成果指標で「不足感のあるサービスの数(※)」、「※1/3以上のケアマネジャーが不足していると感じている介護サービスの数です。」と、よくのみ込めないんです。それが実績、20年度8、それから目標値、26年度7、31年度5となっていますけれども、この成果指標の意味をもう少し説明していただけませんか。
遠山保健福祉部副参事(介護保険担当)
 ここに示してある具体的な指標でございますが、介護保険の事業計画を策定するときにさまざまなアンケートをおとりするんですが、その中で特に中野区が保険者として、介護保険制度のサービス供給の中で、具体的に実際実務に携わっているケアマネジャーから、利用者をサービス提供に結びつけるときにサービスの具体的な不足感が感じられますというのでいろいろな項目を挙げられてございました。それでは、その挙げられている、不足していると指摘されているサービスのより充実を保険者としては目指さなければいけません。そのときに、具体的にどのぐらい、例えば過半数のケアマネが指摘していることなのかどうか。いろいろ議論はあったやに聞いてございますが、指標としては少なくとも3分の1以上が、つまり、過半数ではなくて3分の1以上が不足しているという介護サービスはまさに充実を図るべきものではないかということで、今回指標にさせていただいているということでございます。
 補足しますと、サービスの例えばショートステイが不足しているとか、入所施設が不足しているとか、そういった具体的な項目をアンケートでとってございますが、そういったところのサービスの数ということでございます。
岡本委員
 何か説明を聞くと、ああ、そういうことかなとわかるようなことに、実はそれぞれの自治体でこういう目標を掲げているかわかりませんが、地域性というのがやっぱりあることによって数が変わるということなのか。あるいは、サービスのメニューの問題から来るのかは、ちょっとこの計画からそれるかわかりませんが、その辺がわかればちょっと教えてほしいですね。
遠山保健福祉部副参事(介護保険担当)
 具体的に言いますと、先ほどもお話ししましたように、例えばショートステイ、あるいは入所施設、通所施設、そういった具体的なサービスの実際の実務に携わっていらっしゃるケアマネの不足感といいますか、そういったサービスの数でございます。
岡本委員
 そういうことが具体的にもう既に実績というのは変ですけれども、不足感のあるサービスというのがあるのであれば、これは早急に介護サービスの拡充に向けてPDCAを回さなきゃいけないんじゃないですか。5年後にこうなった、10年後にこう減らしますということで、言葉は悪いですけども、のんびりしているような場合ではないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
遠山保健福祉部副参事(介護保険担当)
 委員の御指摘は十分理解してございます。具体的にサービスの種類といいましても、例えば入所施設ということではなかなか、土地の入手から始まって、今回も盛り込んでございますが、そういったもの。それから、前回の当委員会で御報告をさせていただきました、例えばこれも従来から不足していると指摘されてございますショートステイにつきましても、特養ホーム併所のみでなくて、単独の場合でも補助制度を創設したり、そういったことで常にそういった改善に向けて実施もしているところでございます。
岡本委員
 成果指標と目標については、ここだけに限らず、本当に細かい数字を出しておったり、なぜこんなコンマ何%と出すのかと思ったり、非常に大事なものだけど何か計画がのんびりしているようなことがあったりするので、また厚生委員会でこれを審議するのはこれだけになってしまうのかどうかわかりませんが、私はそういう指標の設定の仕方、指標そのものが本当にこれでいいのかなと思っているところがあるんですが、これは質問になるかどうかわかりませんが、また委員会でこの計画について審議する場はあるのかないのかと、ちょっと委員長に聞きたいあれですけど。つまり、丁寧にまだ読む機会がないので、委員会として審議する時間があるのかどうか。理事者に聞く質問ではないと思うんですが、もしあればその場でまた少し質問させていただきたいなと思っております。ちょっと質問じゃないので、後で休憩してというか、あるいは今後の委員会の運営、またこのことについて委員会を持たれるのかどうかを含めて、後で委員会運営のことについて協議する時間をいただければと思っておりますので、ちょっと質問じゃないので、終わります。
委員長
 委員会を休憩いたしますね。

(午後2時45分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時47分)

 他に質疑はございませんか。
佐藤委員
 基本構想の改正の視点のところです。まず、当委員会に関連するということで御報告いただいたエですけれども、「より身近なところでサービスが提供され」という趣旨の文言を加えたということで、これ自体はこれでいいと思うんですけれども、この間、いわゆる子育て・子育ち支援ということで、行政の仕組みとして非常に不便であるというのを感じてきたのが、児童相談所機能というのが区にないということですよね。今、地方分権とかなんとかと言われておりますけれども、東京都から、例えば保健所はかなり前は区になかったけども、やっと区に保健所が移されてきた。子育て支援の中で、いつもどこかで、私もそうですけれども、これは杉並児童相談所に行ってくださいというふうに言われてしまう。本当に地元のところでなかなか結びついていかないという部分が児童相談所機能ということがあると私は思っているんですけれども、その辺の区に移管してほしいとか、そういう御要望とか見通しとか、それは中野区としてはどのようにお考えになっているのか。また、児童相談所機能のほかに、やはり区としてこういう権限がないと、子育て・子育ち支援についても非常に難しいみたいなところがあるかどうか。今後のいわゆる都から区への権限移譲ということでの見通しを含めて教えてください。
竹内子ども家庭部長
 今すべての区に児童相談所がないという状況の中で、直ちに児童相談所を区に移管するという状況にはないというふうに考えております。ただ、これまで特に子育て支援のさまざまな取り組みの中で、東京都においては先駆型の子ども家庭支援センターを設けて、児童相談所と連携した形での、また都と区での役割分担をした上での取り組みということをやっております。そういった中で中野区においても、特に虐待等、それから子育て不安等への対応については児相との連携した取り組みというのがかなり進んできているというふうに思っております。権限がないから何もできないということではなくて、権限がある部分については児相の役割として東京都にお願いし、そうでない、事実上の見守りですとか具体的な対応については区が実施をすると。身近なところで区が対応していくということで、私どもとしては今そういった形での対応をより進めていくということが必要であるというふうに考えております。
佐藤委員
 では、区としては不便は感じない、別に制度的に、もちろんいろいろな工夫で、区で子育て支援センター機能を充実するという形での、あるいは連携をするという形での取り組みがされるというのは重要なことなんですけれども、制度的に不便はない、今後ともいわゆる都区のところでの、都区というか、国のあり方も含まれるのかもわかりませんが、そういうところで区にやはり権限を移してほしいみたいなことは御要望としてはない、今後されていくとかのお考えはないということでしょうか。
竹内子ども家庭部長
 大変難しいところかなというふうに思っております。特に全国的にも虐待への対応という中で各児童相談所が、権限がある児童相談所でも対応すべきケースが大変多くなっていると、また対応し切れなくなってきているという状況にあるわけです。それが区に来ればそういった対応ができるのかというところはなかなか、持ってきたからできるということではないと思っておりまして、やはりそこは区だけではなかなか難しいところもあるわけですので、区と都が力を合わせた対応ということ、またそれぞれの分担といいますか、そういったところをきちんとやっていかないと、これは権限さえあればできるというものではないというふうに思っております。
 区としては、これから(仮称)すこやか福祉センターという形でさらにきめ細かな地域での対応ということも進めていきたいというふうに思っておりますので、そうした中でより一層権限のある児童相談所との連携、協力、こういったものはより一層密にしていかなければならないというふうに考えております。
佐藤委員
 部長がおっしゃるように、権限を移しただけでは、確かに児童施設も満杯である、あるいは相談機能ももうこれ以上、すごく大変であるという状況が確かにある。だからこそ今自治体で、もっと身近でやれることもきちっと考えた上での制度的な改編の取り組みも、いわゆる地元自治体からもさまざまな事業を検証しながら声を上げていくことが私は必要じゃないかと思うので、そういう意味でのより身近なところでサービスが提供されているということを、本当にそうなのかなというところ、やっぱり最後はぶつかりますよ。だから、そういうところできちっとここのところを検証していただきたいと思います。これは要望にかえさせていただきます。
 あと、オの部分は、教育委員会と絡むので、ここではちょっと質問は控えます。
 それと、キの部分ですが、支援が必要な人に対してというところで、そこの文言に下から3行目のかぎ括弧の部分を新たに入れるということですよね。「『計画的な自立や機能維持を図ることができるよう、行政や関係機関、地域団体、ボランティアが連携した総合的な体制が、地域に確保されています。』という趣旨の文言に改めます。」ということです。いわゆるさまざまな地域のファクターが総合的な相談支援あるいは自立支援のためには必要であるということがあるのでそのものを入れていくということなんでしょうけども、ほかの計画のページのところでいくと、例えばNPOという言葉が入っているところとか、142ページの支えあいのネットワークのところは、ボランティア、NPOとか、それから民間事業所と入っています。それから、福祉推進のところでも民間というのは入っています。私がこの間、これからの子育て支援も地域福祉もそうですけれども、やはり民間との連携というのをどうしていくのかということが非常に重要であると思います。民間は民間法人という言い方もあるし、もちろんNPOも含まれるでしょうし、それから民間企業という形も含まれるでしょうし、それから最近、企業が社会的事業所という形で新たなる立ち上げを図っているところもあります。
 そういう意味で、ここの文言というのは、この計画の中の各所に見られるんですけども、その書き方が統一されていないと思うんですよ。あるところでは、民間ということが全然入っていなかったり。だから、その辺をやはり民間事業所、民間企業、あるいは社会的事業所、NPOというところをどうここに入れ込んでいくのかということを統一的に考えていただきたいと思うんです。このキのところでは民間という言葉がないので、やはりせめてそういうことはきちっと打ち出した文言に、文言を改めるんだったらそうすべきじゃないかと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 おっしゃいますように、この10か年のほうではNPOですとか民間事業所、特に例えば142ページの(仮称)すこやか福祉センターの関連でいきますとそういったようなものが入ってございますので、全体的なこの辺の記載については、またきょうの御意見もいただいた上でさらによく精査をして、表現については改めるところはきちっと明記をするということで対応していきたいというふうに思ってございます。
佐藤委員
 ぜひ、これからの相談支援もサービス提供も民間との連携とか民間との取り組みをどう進めていくのかというのが大きなことになると思いますので、行政とか関係機関とかという言い方だけじゃなくて、即ボランティアというふうになっちゃうんじゃなくて、そこに民間としてきちっと取り組む、いわゆる事業所あるいは企業というものを基本構想の中に、言葉を変えるのであればきちっと入れ込むべきだと思いますので、この辺は御要望にかえさせていただきます。
 本当に先ほど御質問も出ていたように、きょうは時間がないし、細かなところまでいけません。次の委員会のときはもう素案が変わっちゃってというのじゃ意見の出しようもないので、何かの間の議会意見としてきちっともうちょっと細かなところに、もちろんこれから9月議会、一般質問とか決算議会があって、決算は昨年度の決算ですけども、関連してもちろんいろんなことを言うことはできるかもわかりませんが、そういう議会とのもうちょっとやりとりをきちっとしていただくような今後の予定というものを見直していただきたいと思うんですけれども、それについては、岡本委員とダブりますけれども、いかがでしょうか。
竹内子ども家庭部長
 この時期に素案として御提示をさせていただいたということにつきましては、もちろん意見交換会というような今後の考えている予定もございますけども、やはり次の議会の中でのさまざまな御議論をいただけるタイミングということでお出しをしているということでございます。委員会での御議論だけではなくて、さまざまな形での御質疑を踏まえて等々の中で私どもとしては議会としてのお考えを伺わせていただければというふうに思っているところでございます。
委員長
 暫時休憩します。

(午後3時00分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時20分)

 休憩前に引き続きまして報告に対する質疑を受けます。御質疑はございませんか。
奥田委員
 2点お伺いをいたします。
 まず1点目は、他の委員の方からも御指摘がありましたスケジュールのところでありますけれども、前回、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定についてという4月22日段階での資料でお示しいただいた今後の予定では、6月に改定計画の素案を決定するというのがあって、7月に意見交換をやり、3カ月程度時間をとってから10月に改定計画の案にするといったスケジュール感であったわけでありますが、結果的に素案の出るスケジュールが2カ月程度押したことによって、他の委員の方も御指摘がありましたような委員としての検討が十分にできるタイミングが確保しがたい状況にあるのではないかという御指摘につながっているのかなというようなことも感じているんですが、この4月の段階と今回お示ししていただいた段階での、行政の方に出していただく資料、よく決着点というか、着地点のスケジュールが変わらずに、中間がだんだんとタイトになっていくというようなお示しのいただき方が、これに限らずあるなというような印象を受けているところではあるんですが、これについては基本構想、10か年計画、いわば区の骨格に当たるものでありますし、後期5カ年を受けて、さらに5カ年追加したものとして、いわばリニューアルといいますか、大幅な改定をする内容を予定するものとしては少し、着地点を変えないまま、単に遅くなってしまったというような御説明ではやや不十分かなと思いまして、この間の状況について少し御説明いただけますでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 今回は構想の改定理由、また10か年につきましても後期5カ年の検討についても進めてきたわけでございますが、確かに4月の段階では改定素案を6月ごろと、そしてまた意見交換会を7月、その後に二、三カ月の期間を持ってという当初の計画ではございました。今回、一つには基本構想について、10年後を見据えた、改めての見定めた改定の必要性が出てきたということが1点。それから、やはり素案の内容について、先ほどの施設配置等のさまざまな状況判断等もございまして、それに必要以上の時間をかけざるを得なかったということから、時期的には4月の段階から今回のようなスケジュールに少し後送りしたのは事実でございます。そしてまた一方では、年度内、特に基本構想については、先ほどの今後のスケジュールで申し上げましたが、12月の段階で議決等をいただくようにこちらから御提案をする予定、そしてまた、10か年計画につきましては来年1月ごろに改定についての決定ということで見込んでございますので、そうした年度内の決定に至る手順、それからできる限りその間の時間の中で意見交換会や、また地域、その他の方々からのさまざまな御意見、また議会からの御意見等も極力機会をいただきながら進めさせていただくということで考えてございます。
奥田委員
 今御説明いただいた内容ですと、施設等の具体的な活用について明確になるのが時間がかかったといったことについては、むしろそういった問題、もちろん大きな要素ではありますけれども、例えば今回お示ししていただいた中の根幹に当たる今後の財源の部分についてはまとまり切らないということで、そこの項については記述をしないまま素案としてお示しされているということを考えても、財源を示さないで計画を立ててもなお成立するというようなお立場であるとするなら、施設の配置、具体的な内容が詰め切れなかったのでということは、なかなか理由としてはどうなのかなというふうに思うんですね。要するに、一定の段階で決まっている部分について示していく中で検討を、見えている部分、既に決定している部分について、いわゆる素案ですから検討を段階的に進めていくというようなことができたのではないかなというふうに、今の御説明だと思ってしまうんです。
 それから、向こう5年間延長しての計画になるということについては、4月段階でも既に検討されていたことだと思うんですけれども、そういう認識で合っていますかね。ちょっと今の御説明ですと、計画が、時期の変更がこの間あったかのように聞こえたんですけれども、そのあたりはどうなんでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 基本構想、そしてまた10か年の改定については、先ほど申し上げた説明が基本になりますが、一つ、基本構想については、今回特に第4章の「実現するまちの姿」の一部の変更ということになりまして、基本理念ですとか将来像、第2章、第3章部分については今回変更を考えていないということから、やはり10か年の中で基本構想とリンクするまちの姿等については並行して改定する必要が生じてきているということから、今回、構想と10か年をあわせて改定していくというような流れとして定めたものでございます。
 また、財源等が示されない中で施設配置の部分が理由にならないといったことがありましたけれども、この素案につきましても、一定の財政的な裏付けを持って計画をしてきょうお示しをしているものではございますが、この時点、素案の時点で直ちにあわせて第4章部分を示すのが望ましいという判断はございますが、先ほども説明させていただきましたように、この間、経済状況の悪化から、特に財調をはじめ、来年度の予算も含めてですが、そうした財政状況についてかなり見通しを立てた上で、しっかりとしたものを立てた上で、計画案の段階で考え方をあわせて盛り込ませていただくということにさせていただいたものでございますので、そういう形で進めさせていただく考えでございます。
奥田委員
 これ以上はお伺いしませんけれども、やはり後ろを決めて、そこを変更ができないという前提でされているのではないとは思うんですけれども、当初お示しいただいたスケジュール感であれば、一定の委員会としての検討の余地も残されていたわけでありまして、今回の形ですと、他の委員の方の御指摘もあったように、今のタイミングで具体的な変更すべき御指摘があっても、既に素案という段階ではなくて決定に極めて近い段階に進んでからの議論にならざるを得ないと。要するに、行政側から既に完成に近い形のものが示されたタイミングで議論、質疑しかできないということについては、十分な配慮をしていただきたかったなというのが要望としてございます。特に基本構想、10か年計画の意味としては区政の本当に根幹でありますから、当初この基本構想、10か年計画を定めたときの大変慎重な取り組みに比べますと、極めて配慮をしていただきたい部分があるなという気持ちがあります。一定の配慮を可能な時間の範囲でもぜひしていただきたいということでございます。これは要望でございます。
 各論で具体的に1点だけお伺いいたします。145ページの「ワークライフバランスの普及・啓発」といった項を設けていただいて、具体的な多様な生き方に対しての理解を明確に示していくというような姿勢については高く評価したいなというふうに思うんですが、私がよく行政の計画であるとか施策について印象として持つのが、行政が中野区の区民の方、事業者、要するに第三者に対して啓発、働きかけをするといった内容が非常に多い。これは当然だと思うのですけれども、しかし、こういった先進的な取り組みについては、障害者の分野もそうですけれども、中野区という組織自体がこういった取り組みが果たしてできているのかどうかといったことをまずもってとらえたときに、改善する余地が十分にあると思っています。というのは、職員の皆さんが病気での休職状況の中で精神的な問題を抱えての課題が非常にあるであるとか、管理職の方、女性の受験率が著しく低いというような状況もあって、それが中野区という職場環境がワークライフバランスの実現がもしできているとすれば、そういった数字が出てこない、そういった状況にならないんではないかと思われるような状況が現にあるわけです。そういった状況について行政としての改善がもしできないとすれば、そういった状況を放置とは言いませんけれども、十分な改善を見ないまま区民の方に対して大事ですよと言ったところで、なかなか説得力がない。これは他の分野で、例えば環境分野であるとか取り組みをした際にも、まず区として何ができるのかといった指摘が他の委員会でもありましたけれども、こういった分野でも、私は中野区として現に取り組みの課題として問題意識があって、行政としてはここまでやっていると、区民の方にも一定の理解をしていただきたい。こういった文脈がこの中にもないと、中野区は、計画を立てる立場で、当事者ではないというような見え方が読みようによってはできてしまうというのがよくないなというふうに感じております。
 したがいまして、このワークライフバランスという1点を取り上げて申し上げておりますけれども、申し上げたいのは、当事者として課題意識を持ったときに、中野区はどうだというところもやはり踏み込んで記述していただきたいというのが要望としての意見であります。ぜひ御答弁いただければと思います。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 御指摘のとおり、このワークライフバランスの普及啓発、まずもって区役所みずからが一事業者として、ある意味でモデル的に取り組まなければいけないというふうに承知しております。現在、特定事業主行動計画を中野区役所という形で、事業所としての取り組み、計画を持ってございまして、一定の取り組みを進めてございます。今年度にかけましても計画の改定等を予定されて、これは人事分野等と、また男女平等分野等とも連携する中で庁内的に進めさせていただくということでございます。確かに145ページにその部分の記載が不足しているといった点もあろうかというふうにはございますが、また、きょうの御意見を踏まえまして、十分そういった内容もある程度反映できるような形に検討させていただきたいと思ってございます。
伊東委員
 先ほど他の委員の質問に関連してなんですけれど、これ、第2次ということですけど、第1次と言ったほうがいいのかもしれませんけれど、地域通貨制度についての記載はたしかあったと思うんです。この約5年の間、それについての議論というのがこの厚生委員会でなされてきたのかな。区民委員会のほうでは勉強会なんかが行われていたような記憶があるんですけど、この委員会ではどうだったのかなと。今回、地域通貨制度に関連して、エコ、支えあい、あと商店街の三つのポイント制度ということで話が2次のほうには出てきたんですけれど、考え方としては、いろいろな資料等を見れば、制度としては理解できるんですけど、今回新たな発想が盛り込まれていると。それは、医療費軽減に貢献した場合にそれをポイントに生かしていくと。健康づくりカードと併用してそういうものを創設していきたいということらしいんですけれど、これは考え方としては今までにないというか、逆に健康医療制度との関連も十分出てくるような新たな発想だと思うんです。このポイントについてなんですけれど、まず発行機関、こちらのほうに発行機関が、原資を区並びに関係機関から調達してというようなことが書かれているんです。先ほど言われたような健康づくりカードに連動した医療費軽減というものだと、原資というのは税でしかないような気がするんだけれど、具体的な話はこれから詰めていくということなんでしょうけれど、その辺の大体の構想だけでも説明ができるようでしたらば。要するに、発行機関というのは中野区も含みますよだとか、それは中野区がやる場合は予算立てしてある程度そうしたものを財源として確保していかなければならない。あるいは他の機関がやる場合に中野区がやっぱりそうした予算を立てていかなきゃならない、そういうことまではある程度想定の範囲だというような――全部私が言っちゃっているけれど、そういうようなことぐらいは考えていらっしゃるのかな、どうなのかなと思って。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 今御指摘いただきましたさまざまな提案内容がございます。区としても、これまでの取り組み内容などを含めて十分検討し、まとめていきたいと思っております。
山崎委員
 ちょっと細かいことなのでとは思ったんですが、機会ですからお聞かせをいただきたいんです。売却の予定の施設等、一番最後なんですが、今までもさまざまな形で計画が出されてきて、今回新たに13しっかりと書かれているんですが、当委員会所管ということで、なおかつ、もう廃止になっていますと、もう使っていませんというような施設については本郷保育園と旧西中野保育園のこの二つというふうな形で読んでよろしいんでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 文教委員会の所管にはなりますが、基本的にはこの考え方で整理させていただいております。(「文教委員会ね、所管外か」と呼ぶ者あり)厳密に言うと。
委員長
 ちょっと休憩します。

(午後3時39分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時40分)

山崎委員
 お許しをいただいて、その西中野保育園は廃止をしたということで、廃止をした後、新たな計画については経営本部が決めるということが今御答弁でわかりました。しかし、今暫定利用をしているということで、医師会のサービス等について暫定利用しているということなんですが、もう少し具体的にどんな暫定利用のされ方をしているのか、教えてください。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 旧西中野保育園につきましては、医師会としては訪問看護ステーションとして活用しております。そのための土地、建物をお貸ししているということでございます。
山崎委員
 そうすると、訪問看護ステーション、今後、用途廃止済みで売却するんだと、こういう意思決定をなさいましたので、訪問看護ステーションはもちろん中止をせざるを得ない状況になるわけですが、医師会とのスケジュール等々、打ち合わせはどうなっているんでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 今回、区の考え方として、素案としてこのような形でまとめたところでございます。今後、医師会に対しましては区の考え方を説明し、協議をさせていただきたいというふうに思っております。
山崎委員
 医師会に報告した後、場合によっては代替地というようなことを要望されるということも当然予想されますが、そうした場合についてはそうした協議にも乗って一緒に考えていくと、このように理解してよろしいでしょうか。
岩井保健福祉部参事(健康推進担当)
 区からお話をし、協議をしていく中で、医師会から他の用地の提供、借用というようなお話が出てきた場合にはその点についての協議をさせていただきたいというふうに思っております。
佐藤委員
 さっき確認し忘れたので、ステップのところですけれども、ステップ1、ステップ4と今までの計画と同じような書き方でされているんですけれども、ちょっと聞き忘れたのかわからないんですけど、それは、ステップ1は、前の計画は2年ごとで、最後が4年かなんかだったと思うんです。5ページのところにその説明が書いてあるのは、これは財政の説明ですよね。それは、まだ4章はないんだけども、4章はないけども、ここに4章があることを前提に示していますなんて書かれていて、4章が示していないんですが、単年度ごとにやると。あとのところは2年間まとめてやる。あとは4年間まとめてやると書いてある。それはステップとリンクするのかななんて思ったりしたんですけど、その辺は、財政の決め方とこのステップというのはどういうふうになっているのか。ステップというのはどの期間ぐらいを目安に考えていらっしゃるのか、教えてください。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 ステップでございますが、基本的には現行の計画に沿ったおおむねタイミングではございますが、まずステップ1の開始時期については平成22年度でございます。ステップでございますが、取り組みの展開や時期を示すものではございますけども、具体的な実施の年度を明確にあらわすというものではございませんで、段階、手順を示すものではございます。とはいえ、5ページにございますように、これ、ごらんいただきますと、22年度から始まりまして、おおむねでございますが、ステップ1が22から23年度、ステップ2が24年度から25年度、ステップ3が26年度から27年度、ステップ4が残りの28年度から31年度といったようなおおむねの期間にはなろうかというふうには思ってございます。
 そして、先ほど第4章部分がない中で5ページの記載がということもございますが、確かに第4章部分はまだお示しをしてございませんので、ここだけの記述が残ってございますが、フレームの部分につきましては、ここにございますように、平成22年度から25年度までについては年度ごと、26年度と27年度については2年間の期間、スパンで、残りの第4ステップに相当します28年度から31年度の部分については4年間をまとめて示していくといったようなことで、第4章部分の示し方についてここでお示しをしてございます。ステップについては冒頭お話しした形で御理解いただければと思います。
佐藤委員
 多分あまり踏み込み過ぎると当委員会の所管じゃない部分になってしまうんですけれども、その下の図がまたよくわからなくて、未定の図だから。単年度が、じゃ、ずっと単年度、これは毎年予算を組むからそうなんでしょうけれども、今の御説明と、つまり図の説明が文章という感じでいくと、その図と説明がリンクをしていなくてわかりにくい。それで財政の示し方もステップと対応していないので、非常にわかりにくいというふうに思ったりします。というのは、個別の福祉の部分をステップを追うにしたって、財源の枠の中でその年度で可能かどうかということも含めて4章ができたときに検討していくことになるので、そういうリンクの仕方をもう少しわかりやすく整理をしていただきたいというふうに思いました。
 最初の3年間は単年度ごとに示すというけど、これだけ政治状況もわからない、制度の改編もこれからどんどんされるという御質問もありましたけれども、そういう中で、本当に単年度ごと、当初の3年間でもそんなふうに示せるかどうかというのも非常に不安定な時期だと思いますことも含めて、後々の議論のときに必要になりますので、やはり説明と図がわかる、それから財政のリンクとステップのあれがわかるようにしていただきたいと思うんですけど、その辺はどうなんでしょうか。
瀬田子ども家庭部副参事(子ども家庭部経営担当)
 第4章部分、改定案の段階であわせて盛り込ませていただきたいと思ってございます。ここの記載のところも含めまして、わかりやすい形で第4章の部分に明記をしていく考えでございます。今の表現でございますと、第1、第2ステップを年度ごとに、その後、第3ステップを2年間、さらに第4ステップの枠の中でというようなことを想定してございますが、改めまして第4章部分でお示しをしていく考えでございます。
委員長
 他に質疑はございませんか。よろしいですか。

〔「進行」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ちょっと委員会を休憩いたします。

(午後3時48分)

委員長
 委員会を再開をいたします。

(午後3時52分)

 休憩中御協議いただきましたように、本日のところはこの1番、2番につきましての質疑を終了させていただき、なお、改めまして質疑のほうを次回の委員会のところで引き続き行わせていただくということで御確認をいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 休憩させていただきます。

(午後3時52分)

委員長
 委員会を再開をいたします。

(午後3時54分)

 休憩中御協議いただきましたように、本日の1番、2番については、これで本日のところは質疑を終了し、次回の閉会中の委員会で改めて質疑を続行させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは、次に3番、国民健康保険高齢受給者証における負担割合の誤りについての報告を求めます。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 それでは、国民健康保険高齢受給者証における負担割合の誤りにつきまして、資料(資料4)をもとに御報告いたします。
 平成21年度の国民健康保険高齢受給者証の一部につきまして、本人負担割合が誤って表示されたものを本年7月22日に発送する事故が発生したものでございます。
 1点目、内容でございますが、高齢受給者証の全送付件数9,474件のうち、昭和9年8月から昭和10年4月に生まれた方、75歳到達予定の方でございますが、一定の所得がある場合は本来窓口負担を3割とすべきところを、所得判定が行われずに1割と表記した高齢受給者証143通を送付したものでございます。
 2番目、原因でございますが、(1)でございますが、70歳以上75歳未満の国民健康保険の被保険者につきましては、国民健康保険被保険者証とは別に、自己負担が示された高齢受給者証が交付されることになってございます。この高齢受給者証につきましては、通常では毎年8月から1年間の有効期間がございます。ところが、平成20年度と21年度につきましては、制度改正や特例措置によりまして、4月から7月までの有効期間の高齢受給者証と8月から翌年3月末の有効期間の高齢受給者証を年2回発行する必要が生じたものでございます。
 (2)でございますが、制度改正によりまして、一定以上の所得の負担割合は3割ヘ、それ以外の区民税非課税世帯等の窓口負担は平成20年度から2割負担となることとされてございました。しかし、特例措置によりまして、平成20年度に限り2割負担が1割負担のまま凍結されたものでございます。また、その後さらに平成22年3月31日までの間1割負担の凍結が延長されたものでございます。
 (3)でございますが、そのため、平成20年度につきましては、必要なシステム改修を行いまして、1回だけの例外処理として、事業担当からの指示書によるデータ確認を省略いたしまして、電算担当部署による指示データを設定し、出力処理を行ったものでございます。その際には通常どおり、負担の誤りはございませんでした。ところが、特例措置が延長されたことによりまして、平成21年度につきましても改めて2回に分けて発行する例外処理を行う必要が生じたものでございます。その際、指示データ書のないまま、既にある過去の誤った発行期間の指示データに基づいて処理したことによりまして、当該生年月日の方が3割印字の対象から除外されました結果、正しい負担割合の高齢受給者証の印字がされなかったものでございます。
 (4)でございますが、高齢受給者証を出力した後の点検が不十分だった点がございます。
 裏面にお移りください。
 3点目でございますが、区民の方への対応でございますが、2点ございます。
 まず、1点目といたしましては、対象者全員に対しまして、職員による訪問や郵送によりまして、正しい負担割合を表記した高齢受給者証とおわび文を送付してございます。訪問件数が99件と、本人による郵送依頼44件ということで、合わせて143件、全件でございます。
 2番目でございますが、誤った内容を表記した高齢受給者証の回収をお願いしてございます。8月6日現在、訪問時の回収は58件、郵送による回収が60件ということで、合計118件でございます。本日8月10日の午前中現在でございますが、郵送等による回収が65件にふえましたので、123件ということになってございます。残りの方につきましては鋭意接触を図って回収に努めているところでございます。
 4番目でございますが、再発防止策でございます。大きく分けて4点ほど考えてございます。
 1点目でございますが、今回は例外処理といたしまして、通常の指示書による処理が行われなかったのでございますが、今後につきましては、例外処理も含めまして処理手順を明文化いたしまして、電算システム担当者と相互に確認してから作業に着手するものでございます。
 2点目でございますが、従来から実施してございますチェックを厳格化するために、処理の各段階におけるチェック項目につきまして、事前に執行責任者を交え検討するとともに、チェック結果につきましても執行責任者が確認するものでございます。
 3点目でございますが、出力帳票と同時に処理内容別件数表を出力いたしまして、出力票全体の件数に誤りがないか、確認をするものでございます。
 4点目でございますが、ミスの防止と手順の確認につきまして、日常的な職員の意識向上と指導を徹底していくものでございます。
 今回のようなことがないように、再発防止に努めてまいりたいと思ってございます。
 まことに申しわけございませんでした。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
山崎委員
 これ、143件送付をして、原因がこう書いてあるけど、最終的にはまだ回収ができていない方が何人かおられるということでしょう。そうすると、間違った保険証で、元来は3割を払わなくてはいけない人が1割の高齢受給者証を現在でも持っていると、そういうふうに理解していいの。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 現在回収されていないものにつきましては、その方は3割の受給者証と負担割合を書いたものと1割の負担割合を持っておりますが、私どもとしては、おわび文の中に、それを返していただいて、本来の3割の負担のものを使ってくださいという形で広報はしてございます。
山崎委員
 保険証は毎日使うもので、3割のものを持って使われてしまっていると、現在も。回収されないけれども、持ってこられたほうは、保険証の提示をして法律的にいただいておりますので、どうであれ、それを信じて1割をいただくしか手がないんです。しかし、実際は3割だと、そうおっしゃったって、これ、差額が出るわけですが、その部分――よくあるんです、こういうのね、そちらのミスでということで。それで、実際にはいただけないお金について発生した場合の処理の仕方を検討なさっていますか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 今後そういう処理が出た場合につきましては、私どものほうから差額につきまして御請求するなりして、差額については回収できればと思ってございます。
山崎委員
 国保の連合会との話はどうなっていましたか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 実際にその事例がまだ確認されてございません。この受給者証につきましては8月1日から有効ということでございますので、まだ日にちがたってございませんので、事例がございませんので、その事例ができた段階で、今月中でございましたらある程度修正がきくということがありますので、今後、事例が出てきた段階で国保連合会等とは詰めていきたいと思ってございます。
山崎委員
 とっても無責任じゃないの、そんなの。回収できないのがあるんだよ、今現実に。それを持ってもう8月1日になっちゃっているわけ。医療機関にかかっちゃっていたら。国保の連合会から具体的な事例がなきゃ何もしないと、こういうことですか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 回収しない方につきましては、使わないような形でお願いしたいということでありまして、今後また接触を図る機会に、それにつきましてもお願いしていきたい、回収していきたいと思ってございます。
山崎委員
 現在それが保険証として保険者が発行した証書だよ、出ているんだよ、もう。医療機関へ持っていって、君たち、何にもしないの。医療機関に、医師会、歯科医師会や、ある面そうしたものを使われる医療機関に、こういうことがあってこうですと、回収方を急いでいますが、こうですと。回収ができなくて請求するわけだ、レセプトで、現実に。話聞きなさいよ、ちゃんと。割数が書いてあるんだ、レセプトには。それに丸して請求するわけだ、医療機関は。しかし、それが間違っていたんだということは全面的に君たちが悪いんだよ。そういうことがあるんです。それで、そういう場合にはこのように区は整理をこうやってちゃんとやりますというようなことぐらいは、少なくともこうしたものを扱っている医療機関にお話しするのが当然の話じゃないんですかね。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 ただいま御本人から回収を図っているということで、残りが20件ほどございますので、その方たちについて回収を早急に図って、使わない形の方法を今努めているところでございます。
山崎委員
 だから、それは当然相手があることだから、そういうふうな形で御努力をいただくしかないけれども、行政当局としてはそれだけじゃ済まないだろうと。返してくれと言っている。返ってきますよと。あなた、平気なの、そんなこと言っていて。きょうも使っているんだよ、この人たち。もっと言えば、使っている人たちも被害者。1割だと思って、今回は1割だからといって医療機関にかかった人もいるかもしれないんだよ。3割のときは事情があってこうだから、今回1割なんだ、そのぐらいの人がいたっておかしくないよ。しかし、医療行為はもう終わっちゃった。その差額分の請求はどうするか。もちろん区が負担しなくちゃならぬけれども、混乱はもう生じてしまっているんだ。その混乱を何とか最小限度に努めようとしないの。本人からの申し出があればこうだ云々という話をしているの。そんな不誠実なことはないんじゃないですかとお話ししているんです、わかりますか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 表現が不十分で申しわけございません。本人が使った場合につきましては、私どものほうから本人のほうにその差額を請求して、医療機関には御迷惑がかからない形で行うということで考えてございます。
山崎委員
 ちょっと感覚がずれちゃっているんだよね。そんなことしたって、迷惑はかかるの。本人にもかかっているんだよ。なぜそういう姿勢になれないの。保険証のトラブルって大変なんだよ。もう済んでしまっているんだから。もっと言えば、国保の連合会で御指摘があって、このケースじゃないけど、資格が実はなかったんですと。皆さんが保険証を回収できないケースなんていっぱいあるんだ。このケースだけじゃなくたって、あるでしょう。今回の報告とは違うからきょうは言わないけど、保険証をもう持っちゃっているの。返さなくちゃいけない保険証を持ってこられたほうは、それで請求するしかないの。しかし、請求すると国保の連合会から、資格は停止しております、払えませんと、こう来るんですよ、僕らに。僕らはどうするんですかと、医療機関は、ということもあるんです。これは同じことなんですよ。報告いただいた分については区が払います。そうじゃなくてですよ。どうしてそういうことを、起こった場合に、医療機関とのトラブル、患者さんとのトラブル、それから連合会とのトラブル、それを最小限度に未然に防ごうという気持ちにならないんですか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 最小限に防ぐために、これ、発行したのが7月22日でございましたが、有効期限は8月1日からのものを新たに発行したものでございますので、それまでにすべてを回収しようという形で私どもも鋭意努力をしました。なかなかそれがすべてというふうにいかないということでございますので、先ほど申しました時点で123件回収してございまして、残りについては鋭意接触を図って、返していただく形の努力をとっているものでございます。
山崎委員
 もう押し問答になるからこれ以上言いませんが、回収できなかった場合、どうしますか。100%できなかった場合、どうしますか。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 やはりお願いして返していただくということと、もし使った場合につきましては、私どもがその使われた方に対して差額の分を請求して処理をしていきたい、するしかないというふうに考えております。
山崎委員
 だから、回収できなかった場合はどうするんですかと。その分の負担、医療機関に来ますよ、資格がありませんからということで、レセプトの再提出かなんか来るんでしょう、きっと。その分の差額は税金で払うんでしょう。違うの。本人と連絡がとれないものを本人からどうやって取るの。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 今、本人と接触を図っている段階でございますので、訪問とか電話等で連絡をとっている段階でございます。もし使った場合につきましては御本人に請求をするということで……(「できなかったらどうするの」と呼ぶ者あり)それは払っていただく形でお願いしていくしかないというふうに考えてございます。
かせ委員
 非常に残念な報告が続いているんですよね。ここのところ毎回そうじゃないですか。それについて、そのたびに再発防止ということが出されているんだけれども、前回も同じようなことがあった場合に再発防止と言われた。だけれども、それはやられているんだろうと思うんだけれども、また新たにこういうことが起こって、また再発防止策というのが出されるということになると、一体全体どうなっているのか。何のための対策なのかと思ってきちゃうんですよ。その辺についてのまず見解が示されていないわけでしょう。これまでに幾つかあった不祥事に対して、そうやってきたんだけれども、こうなってしまった。防止策が次から次に出てくるんだけども、それだけじゃ済まないような気がするんですよ。何かあるんじゃないですか、やっぱりほかに問題が。どうなの。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 言いわけがましくなりますけれども、前回は事柄が違うということで、同じことが2度起こったわけではないのでございまして、今回につきましての部分ということで、同じ轍を踏まない形でやってございますが、高齢受給者証の今回につきましても再度繰り返さないような形で、再発防止策をやっていきたいというふうに考えてございます。
かせ委員
 やっぱり働く環境とかいろいろあるんだろうと思うんですよ。また、ダブルチェックをするとか、これは当たり前の話なんだけれども、この際だから、働く環境から含めてやっぱりチェックする必要があるんじゃないですか。無理な仕事をさせているとか、そんなことも含めてね。だから、もうちょっと詳しい報告が欲しいなというふうに思うんですよね。
柿内保健福祉部副参事(保険医療担当)
 原因ということで、再発防止策という形で今回の概要をお示ししたわけでございますが、今後、回収状況とかそこら辺につきましてはまた御報告することは可能かと思いますが、再発防止策については今後粛々とやっていくしかないかなと思ってございます。
かせ委員
 やっぱり行政上のこういった問題というのは、今も議論があったんだけれども、必ずさまざまな方向に行きますからね。本当に慎重にやってもらわなきゃ困るわけですよ。行政訴訟に行くかもしれないし、そういうことになったんじゃまずいので、ちゃんとしかるべき手をとりながら十分な対応をしてほしいと、これは要望しておきます。
金野保健福祉部長
 繰り返しこうしたミスが続いて、大変申しわけございませんでした。
 やはりこれの問題につきましては、何か、例えば人員増をすればミスは出ないというふうな問題ではなくて、組織的な対応をきちんとすること、またシステム運用のルールを改善すること、それから職員の意識改革や指導の徹底など、さまざまな面からこうしたミスの防止をしていかなければならないと思っていますので、今回こうした例が続いたということを十分踏まえまして、反省をして、徹底していきたいというように思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
奥田委員
 1点だけお伺いします。他の委員からも繰り返しこういったことが発生しているということで、御答弁としては同様の内容ではないといったようなこともありましたけれども、例えば国であるとか東京都の制度の変更であるとか、修正に伴う事案も過去にもあったわけですね、郵便問題も含めて。それについて、ほかの自治体でミスが発生しなくて、中野だけで発生しているような状況がもしあるとすれば、同じ行政、同じレベルの自治体として、何が同じで何が違うのかというのを、必ず理由があるはずです。例えば国の施策の変更とか修正があったときに、近隣の自治体あるいは連携の深い自治体がどのような形の対応をしていて、中野区と何が同じで何が違うかといったところを、例えば今後、事前に相談される、あるいは調査されるといったようなことをすれば改善のきっかけがつかめるのではないかなというふうに思うんです。これは企業間ではなくて、事業者間で文化が非常に異なっていることがあって、中野区内の常識が他の事業者、他の自治体を見てみると非常に思わぬミスを防げるような体制をとっているというような発見につながるケースももちろんあると思うんです。そういった意味で、こういった事例が今後、区内での検討で修正、改善案を出されることについて、一定の成果はもちろん出てくると思いますけれども、現に多くある自治体の中でこういった状況が発生しているところとそうでない自治体があるわけですから、そこのあたり、少し視野を広げていただいて、他の自治体にあって、中野区にないものというのが必ず発見できると思いますので、こういった中野区独自でないものについては、ぜひ他の自治体との連携をとられる、事前の相談をされる、調査をされるといったようなことも含めて、視点を広げて御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
野村保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当)
 ただいま委員御指摘のことも含めまして、もうちょっと抜本的なところで対策を部として、あるいは区全体としてどういったことがとれるのかといったところ、もうちょっときちっと分析をし、対策を立てるということを検討していきたいというふうに思ってございます。
岡本委員
 要望にしますけど、やっぱり職員の資質向上ということをいろいろうたわれて、また、おもてなし運動とかなんとかやっておるんですが、こういうたぐいのはちょっとあきれ返るような事態でないかと思うんです。よく民間の会社でしたらもう大変なことになって、完全に昇給やら給料やら待遇がはっきり変わるんでしょうが、公務員という立場上、そういうことが起こっても本当に深刻に考えられない体質があって、繰り返し、要するに他山の石にしないで、あそこの分野は云々というふうになってしまって同じようなことを繰り返して、先ほども非常に重要なことで気になったのは、前とは事例が違うという、とんでもない発言だと私は思いますので、その辺はどこの分野で起こっても、うちは大丈夫かというふうにしていくのがそういう歯どめなり今後の対策になっているんで、そのたびごとに、事例が違うごとに前とは違うからなんて言われたのでは、区民が迷惑ですよ。ですから、仕組みの問題もあるのでなかなか難しいでしょうが、優秀な職員はきちっと評価して、人事考課にもいく、またミスをして区民に損害を与えたらそれなりの規則があっていいんじゃないかと。私は罰則とかなんかいうのは嫌いなんですけど、しかし、職員がなかなか変わらないということを考えると、そういうことも人事考課にあらわれていいようなことも、これは区全体で考えることでしょうが、あってもいいのかなと思っておりますので、そういうことをどこかで検討し、また区で庁議等であったときに提案をしていただければと思うんですが、もし御答弁があれば。
野村保健福祉部副参事(保健福祉部経営担当)
 リスクマネジメントというような観点での検討というのが必要かというふうに思ってございます。職員個々人、もちろん責任を持って仕事をしているものでございますから、ミスが起きれば責任をという御指摘もそのとおりかというふうにも思いますが、ただ、個人の責任云々を追及するということだけでこの問題が解決するというふうには私ども思ってございません。もっとシステマチックな組織的な、先ほど他の委員からも出ましたけども、文化としてどういうふうにつくっていくのかといったようなことも含めて、いろいろな方法、ヒヤリハット事例の収集とか、あと1:29:300の法則ですとか、先駆的な取り組みとしては世の中いろいろございますので、そういったことも勉強させていただきながら再発の防止策というのを検討してまいりたいというふうに思ってございます。
岡本委員
 区役所は組織の自治体ですから、民間の私が勤めておった会社の例をお話ししますと、成果が上がった場合には、担当者が例えば3とすると、係長は5、課長は10という評価をされて、上に行くほどいい評価の場合は点が上がる。もし逆にその分野の担当者がミスった場合には、担当者は1とか2なんですが、係長は5、課長は10、その上のはもっと多い評価というふうに、やっぱり組織のトップが一番責任をとる、そういう体制は民間でよくやっていることなんです。ですから、だれが、これがということじゃなくて、やはり監督する、そういう立場の人の責任は非常に重大であろうと思って提案したので、個々に罰だとか、あるいはそれだけどうだというようなことは組織のあり方としてはまずいやり方ですので、そういう意味で責任ある立場の方が一番ある意味では文字どおり責任をとる、そういう意識というか、具体的に制度があってもいいんじゃないかなというふうに思って提案したわけですので、決してやった本人だけの問題じゃないということをつけ加えておきますが、そういう意味で質問ないし意見として述べさせてもらったのですので、ちょっと誤解のないようにしていただきたいと思います。
委員長
 他に質疑はございませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 じゃ、質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
 次に、4番、その他で何か報告はありますか。――ございませんか。
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 審査日程のその他に入ります。
 次回の日程について協議をしたいので、委員会を暫時休憩します。

(午後4時20分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時23分)

 次回の委員会は9月3日(木曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 本日予定した日程は終了しますが、委員、理事者から発言はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で厚生委員会を散会します。

(午後4時23分)