平成20年12月04日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成20年12月4日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成20年12月4日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後4時39分
○出席委員(7名)
佐藤 ひろこ委員長
小林 秀明副委員長
やながわ 妙子委員
酒井 たくや委員
篠 国昭委員
市川 みのる委員
来住 和行委員
○欠席委員(1名)
山口 かおり委員
○出席説明員
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当課長(育成活動支援担当課長、男女平等担当課長) 瀬田 敏幸
子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長、地域子ども施設連携担当課長) 浅野 昭
子ども健康担当課長 原田 美江子
保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 白土 純
地域子ども家庭支援センター担当課長 野村 建樹
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹
生活衛生担当課長 古屋 勉
健康推進担当参事 尾﨑 孝
福祉推進担当課長 伊東 知秀
中部保健福祉センター所長(中野地域包括支援センター担当課長、
北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
南部保健福祉センター所長 高里 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 大石 修
障害福祉担当課長 辻本 将紀
障害施設担当課長 大橋 雄治
生活援護担当課長 黒田 玲子
保険医療担当課長 柿内 良之
介護保険担当課長 飯塚 太郎
○事務局職員
書記 荒井 勉
書記 土屋 佳代子
○委員長署名
審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
第24号陳情 障害者自立支援法の定時改正における抜本的見直しを求める意見書の提出について
(19)第14号陳情 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成について
(19)第18号陳情 住宅地上空における鳩の群翔の禁止及び防疫措置の実施について
第 9号陳情 高齢者会館入浴事業の継続を求めることについて
第25号陳情 離婚後の親子の面会交流の法制化と養育費支払い強化を求める意見書の提出につい
て
○所管事項の報告
1 ペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方について(生活衛生担当)
委員長
それでは、定足数に達しましたので、厚生委員会を開会いたします。
(午後1時01分)
本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)に沿って進め、所管事項の報告の5番については、平成19年第14号陳情の審査の際に受けたいと思いますが、これに御異議はございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はございませんので、そのように進めます。
なお、審査にあたっては午後5時をめどに進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
陳情の審査を行います。
第24号陳情、障害者自立支援法の定時改正における抜本的見直しを求める意見書の提出についてを議題に供します。
学習会を行いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
それでは、再開させていただきます。
(午後2時21分)
ただいま傍聴者が15人を超えておりますけれども、これを許可することに御異議はございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、異議はございませんので、そのように決定いたします。
傍聴者の方へのお願いですけれども、本日たくさんの方が見えておりますので、席を譲り合って傍聴していただくようによろしくお願いいたします。
これより第24号陳情の質疑を行います。
質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、取り扱い協議のために委員会を暫時休憩させていただきます。
(午後2時22分)
委員長
それでは、再開させていただきます。
(午後2時30分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
討論がなければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
第24号陳情、障害者自立支援法の定時改正における抜本的見直しを求める意見書の提出についてを、採択すべきものと決することに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はありませんので、そのように決します。
以上で第24号陳情の審査を終了いたします。
第24号陳情が採択されたことに伴って、意見書の案文調製が必要になります。そこで案文については正副委員長に御一任をいただき、3日目、12月5日に案文の調製をしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はございませんので、そのように進めさせていただきたいと思います。
それでは、次の陳情審査に移ります。
平成19年第14号陳情、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成についてを議題に供します。
なお、署名の追加があり、995筆の署名が添えられておりますので、御承知おき願います。
関連した報告がありますので、本陳情を一たん保留といたします。
所管事項の5番、ペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方についての報告を求めます。
古屋生活衛生担当課長
では、ペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方について御報告いたします。(資料2)
まず趣旨ですが、人とペットのよりよき共生社会の実現を目指すため、ペット飼養に関するルールの地域理解、飼い主のマナーの促進、区が努めるべき事項などを定めることとし、考え方を示し、区民の皆さんとの意見交換を行ってまいります。
次に、ペットに関する課題への取り組み経過ですが、ペットとの共生を考える懇談会を昨年6月に発足し、ことしの3月に飼い主のマナーの向上や基本的ルールの確立が必要である旨の当懇談会からの提言をいただいたところでございます。区ではこの提言に基づきまして、ペットとの共生を目指したさまざまな施策や、ペット飼養に係る基本ルール遵守に向けた必要な方策等の検討を行ってまいりました。今後、区民の皆さんの理解をいただき、ペット飼養者のマナー確立やペットに関する施策を推進するため条例を制定することとし、その考え方をこのたび取りまとめました。
次に、条例に盛り込む主な内容ですが、これにつきましては、恐れ入りますが2枚目の別紙により報告させていただきます。では、2枚目のほうをごらんください。ペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方を主な項目ごとに内容を整理したものでございます。
まず1番目、目的ですが、この条例は人とペットとの共生社会の実現を目指し、飼い主への適正飼養や保管等の遵守事項を定めるとともに、指導・勧告などを行うことにより、不適切な飼養に起因する地域住民への迷惑を防止し、良好な生活環境の保全に資することを目的といたします。
次に、2番目ですが、条例の対象とするものは、ペット、飼い主、迷惑行為、区民等があります。
3番目、区が努めるべき事項ですが、五つあります。まず一つ目は、人とペットの共生社会実現のため、動物の愛護及びペットの迷惑行為防止の啓発です。二つ目、ペットの適正飼養ができるための公園等の条件整備です。三つ目、ペットのふん尿、悪臭や騒音等で、区民が迷惑を受けないための必要な指導・勧告等です。四つ目、飼い主のいない猫等が近隣に迷惑をかけないための必要な防止措置の促進です。五つ目、災害時のペットの救護と避難のための条件整備です。
次に、4番目ですが、区民等が努めるべき事項です。二つありまして、一つはペットの飼養者も飼養していない者も、相互にその理解に努めること。二つ目としましては、区が実施する施策に協力し、人とペットとの共生社会の実現に努めることでございます。
次に、5番目ですが、飼い主の遵守事項です。七つあります。一つ目はそこの3行目になりますが、ペットの適正な飼養、または保管に努めること。二つ目としましては、ペットの感染症について、その防止に努めること。三つ目としまして、ペットの鳴き声やふん尿などで周囲に迷惑をかけないよう、その配慮に努めること。四つ目としまして、集合住宅に居住する飼い主はその集合住宅の特性を踏まえ、周辺環境への配慮に努めること。五つ目として、ペットを遺棄してはならないこと。六つ目として、不妊・去勢手術等により、その繁殖を制限するための措置をとること。七つ目としまして、災害時におけるペットの適正な保管、事故防止等に努めることでございます。
次に、6番目としまして猫の飼い主の遵守事項です。二つありますが、一つ目は飼い猫については屋内飼養に努めること。二つ目としまして、首輪等による身元判明措置を講じるよう努めることです。
次に、7番目としまして犬の飼い主の遵守事項です。三つありますが、一つ目として犬に適切なしつけを施すこと。二つ目は、犬の飼養及び運動の場所、時間帯等の配慮です。三つ目としまして、公共の場所等で運動させる場合には、次の四つのルールを定めております。
次のページになります。一つ目は、綱や鎖等で確実に保持しておくことです。二つ目は、引き綱等の点検及び調節の配慮です。三つ目は、犬のふんを処理するための器具を絶えず携行し、ふんをしたときは持ち帰ることです。四つ目としまして、犬の尿により迷惑を起こしたときには適正な処理をすることです。
次に、8番目としまして飼い主のいない猫、その他の動物についての遵守事項です。区民等は公共の場所で飼い主のいない猫及びその他の動物にえさを与えてはならない。ただし、区長が許可した場合で許可する条件を遵守する場合は、えさを与えることができるとするものです。
次の9番から11番は、飼い主などがマナーに違反した場合の対応です。まず、指導及び勧告です。区長は区民等が5番から8番の規定に違反しているときは指導ができること。また、指導に従わないときには勧告ができることです。10番は命令です。区長は、勧告を受けた区民等が正当な理由なく従わないときには命令することができることです。最後に罰則です。この命令に従わない場合には罰金を科すこととします。
以上になりますが、なおこの条例制定に向けた考え方につきましては、来月区民の皆さんとの意見交換会を行っていくこととしております。
以上雑駁でございますが、ペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方につきまして報告させていただきました。
委員長
ただいまの報告について質疑はありませんか。
来住委員
まず、考え方の中の1ページのところの3の4ですね。飼い主のいない猫等が近隣に迷惑をかけないための必要な防止措置の促進という、この防止措置の促進というところの中身について、もう少し考えをお聞かせください。
古屋生活衛生担当課長
主に飼い主のいない猫につきましてはいろいろなトラブルがございます。飼い主のいない猫がふえないための措置というのが一番主になります。区としましては、不妊・去勢等の手術の助成等の施策についてもこの中で考えております。
来住委員
そうしますと、条例は基本的なこの目的から始まって罰則まで行くわけですけども、今おっしゃったいわゆる防止措置、不妊・去勢などの区としての対応については規則等で定めるという、そういう意味ですか。
古屋生活衛生担当課長
8番目になりますが、飼い主のいない猫、その他の動物についての遵守事項という中で、この中には公共の場所で飼い主のいない猫等にえさを与えてはならないということで、ただし区長が許可した場合には、許可する条件を遵守する場合にはえさを与えることができるということでございます。この中でえさを与えることができる場合として、例えばえさやりのルールであるとか、あるいはその後の清掃であるとか、あるいは不妊・去勢の手術を施すこと、あるいは地域の方々の合意を図っていくこと、そのようなことを手続として別途協議等で定めていきたいと考えております。
来住委員
8番との関係で出ているということですね。そうしますと、今現在かなり公園、児童遊園等を含めて、グループや個人を含めてやられていますよね。私も見かけるんですけど、今までの議論の中でもありましたけども、それらについてここで公共の場所で飼い主のいない猫及びその他の動物、その他の動物ですから、その他の動物というのはすみません、どういうものをお考えになっているんですか。
古屋生活衛生担当課長
この中では、いわゆる野生動物などを対象に考えています。したがいまして、例えば最近中野区内でも出没していますが、タヌキであるとか、あるいはカラスとかドバトとか、そのようなものを考えております。
来住委員
タヌキを公園で飼うというのもあれですけども、あるのかもしれませんね。それで、現実に今グループや団体、個人の方が面倒をかなり、ボランティアでまさに自費で不妊・去勢をやったりして、各地域で目につきますけども、そういう部分についてはいわゆる一定のルール、清掃をはじめ、きちんとしたやり方でルールを持って今現在行われている行為については区長が許可した場合という、そういう部類で一応すみ分けを考えていると。そういう理解でよろしいんですか。
古屋生活衛生担当課長
今後、定めてまいります一定のルール、えさやり方法であるとか時間場所を決めたり、あるいはその後の清掃処理とか、あるいは不妊・去勢をするとか、そのようなことをきちんと行っていくということがこちらのほうで確認ができれば許可をさせていただく。そのような考え方で、一般的には禁止するものではございますが、そのような正しい飼養のルールといいますか、そのことを遵守できるということが確認できましたら、そこで許可させていただきます。そして、そういう結果、今、委員が御指摘いただきましたような形ですみ分けができる結果になるんだろうと考えております。
来住委員
公園での対応にその許可制が必要だというところは大変気になりまして、そこまでやはりやらざるを得ないという状況が、現実の中で調査をされて含まれているのかどうかということもちょっと定かではありませんし、もっと地域的なものですから、地域の中で合意をとっていくということが当然前提になって、この仕組みが生かされていくというふうに考えます。そこは大変私としてはこの部分については気になっているところです。
同時に9番、10番、11番ですけども、いわゆる指導・勧告を行い、命令をすることができるということなんですけども、最後に罰金を科すということまで条例上で明記していくということになりますと、当然勧告、命令というのはそこはあり得るのかなと。やはり条例をつくる以上、それに基づいて区としては対応していく。区民の方に条例に基づいて行為を行っていただくという点では理解できる範囲ですけども、11番のところまでが果たしてそこまで条例上規定が必要なのかという点では、どのような議論の結果、この11番が入ってきたということなんでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
現在保健所のほうで、毎日いろんなペット飼養に関する苦情が来ております。その中で飼い主の方々の不適正な飼養、あるいはルールを守らない。そういう結果、困っている区民の方々がたくさん出ているのが現実でございます。そういう中できちんとルールを定めて、そしてそれを守れない場合には、従前どおりきちんと口頭による指導を何度も粘り強く行っていくということでございます。指導が難しいときには勧告というふうになり、そしてまた命令書になりますけども、その間にはかなり適正な飼養を守っていただくような形でのやりとりがあると考えています。その最後の手段といいますか、この規定の実効性を確保していくため、あるいはこういう迷惑防止をあらかじめ防止していく。そのためには罰則の規定も必要だろうということで、このような形になりました。
来住委員
今まで、要するにこういう地域での問題に区が関与する足場がなかったわけですね。今回こういう形で、全体の内容は別としても、条例を区が直接関与できるというものを持っていくわけですよね。そういうことを考えればその11番がなくとも、十分にそういう起きることに対する区としての関与といいますか、指導や勧告で、それは条例上の執行については実施できるんではないかというふうに考えますので、もう少しそこは、この11番などについては議論が必要ではないかと思いますので、精査していただきたいということです。
もう一度8番について、そこの部分についてもこれまで公共の場所、特に公園ですよね、今行われているのは。そういうところで長年いろんな形でボランティアでやってこられた地域の方々にしてみると、そこがあるから本当に動物愛護、特に飼い主のいない猫についてはグループで連携しながらやってこられたわけですから、それを条例上そこは禁止というような規定を設けてしまうということよりも、もっと地域の中で議論が広がって、豊かに自分たちの問題としてとらえられていく。地域の問題として区も中に入って、区としての役割が果たせる足場があれば、僕はまずはいいんだと思うんですよ。それが今まではないわけですから、それを条例上きちっとまず持てば、僕は区の関与は住民と地域の中で起きたトラブルについては区がきちっと入って仲裁なりをしていくということができるわけですから、罰則も含めて議論をもう少し庁内でしていただいた中身のほうが、地域の中にこのまま出ていくとまたいろんな混乱を招くし、区としても大変厳しい対応を、逆にそういう地域の中での議論にちょっと耐え切れないような事態が、今の特にこの猫の問題で言いますと厳しい立場に立たされてしまうということをすごく見て思いますので、精査されたほうがいいのではないかと。今2点、その部分を申し上げましたので。
古屋生活衛生担当課長
まず、飼い主のいない猫につきましては、今非常に苦情等が多くなっております。したがって、何らかのルールといいますか、合意といいますか、そういうものをやはりつくっていく必要があるんだろうと思います。これまでも区のほうではいろいろと苦情は受けてまいりましたけども、今後は委員がおっしゃいましたように、いろんな地域における合意形成において、もし非常に難しいようなケースがあれば区もかかわりながら、地域における飼い主のいない猫を、数を減らしていくということでは、お互いに情報交換等をしながら取り組んでいきたいと思います。確かにこの手続、あるいは罰則等につきましてはいろんな考え方があると思います。本日の御指摘、あるいはまたこれから先の区民の方々の意見交換会等の意見等を踏まえまして、さらにまたまとめていきたいと考えております。
酒井委員
これまで飼い主のいない猫の不妊治療の助成という形の中で、委員会ではさまざま議論してきておりまして、それで人とペットとのよりよき共生の懇談会の提言を受けた中、進めていこう、進めていこうという中で、なかなかさまざまなことを整理しなければならない中で、課長も困っておった中で、今回どんと出てきたんだろうなと僕は思っておるんです。非常にこれは条例提案までの形で、それから罰則等と8番の猫のところはかなり踏み込んでいるなと思ったんですけれども、こういった、まず1点目をお尋ねしたいんですけれども、ペット等飼養に関する条例ですね。他区の事例はまずどうなっているのかちょっと教えてください。
古屋生活衛生担当課長
まず、23区の中では、前からペットに関してあったのは、世田谷区のほうでペットに関する条例がありました。それはいわゆる理念条例と言われているもので、特にそういう内容について、深くルール等を守るような仕組みというものにはなっていなかったんですが、そういうものはありました。
次に、昨今話題になりました、荒川区のほうで環境保全という視点からのえさやりですね。不良状態についての規制といいますか、そういう条例が今回の第4回定例会のほうで上程されて、審議の対象になっております。
あと、3カ所目としましては、板橋区のほうで今回同じような、こちらのほうはペットの飼い主にやっぱりルールを守っていただくような方向ということで条例の考え方が出されていまして、それについては現在パブリックコメント中ということになっております。
あと、条例化にいろいろ検討したんですが、途中で保留になっているのが杉並区のほうでございます。杉並区のほうでは猫の登録制度とか、そういったところでいろいろ問題があった関係で、現在はまだ検討段階、保留になっている段階というふうに聞いております。
酒井委員
すみません、世田谷区では以前あったんですけれども、理念等――よろしいですか。世田谷区ではありましたが理念条例で中野区に似た形でありますと、荒川区だ、それから板橋区だというふうな条例がちょっと似通ったところは、内容で言いますと、荒川区もしくは板橋区だろうという認識でよろしいんですか。
古屋生活衛生担当課長
荒川区のほうはどちらかというと環境保全といいますか、美化のほうが中心になっていまして、えさやりをしている結果、環境、近隣等が非常に汚れてしまう。そういうえさやりの状態がよくない、不良状態かどうかということで、しかも複数人の判断があった場合にそれが立ち上がってくる考え方でございまして、板橋区のほうはあくまで最近の住民間のトラブルですね。飼い主のいる方の不適正な飼養に基づく迷惑が発生している。そういうものを防止していくために条例化を考えているというところで、若干その視点が違うかなというふうに感じてはおります。
酒井委員
荒川区は環境保全の問題から、それで板橋区は飼い主のいる猫や犬に関しての条例ということでよろしいんですか。それと、飼い主のいないというところは杉並区は踏み込んでなかなかいかなかった。中野区のほうは今そこに踏み込もうとしているという認識でよろしいんですか。
古屋生活衛生担当課長
板橋区のほうも、飼い主のいない猫につきましては対象にしております。
酒井委員
それで、まさに8番のところの飼い主のいない猫、その他の動物についてのところですけれども、区民等は公共の場所で飼い主のいない猫及びその他の動物にえさを与えてはならない。ただし、区長が許可した場合、えさを与えることができるという、ここがポイントになってくるんだろうと思うんです。先ほど課長がおっしゃられたルールの問題、清掃の問題等々、それから地域合意というふうな、これは地域合意というのが非常に難しいんじゃないのかなと。やっぱり9番、10番、11番、指導及び勧告、命令、罰則というのがあるならば、じゃあ今までならば逆に地域の方もそういった飼い主のいない猫に対するえさやりを理解した上で、地域の問題としてとらえていかなければならないというふうな認識の中進んできたものが、こちらの9番、10番、11番の指導及び勧告、命令、罰則等々が入ってくると、逆にこれがその方法になって、なかなか地域合意というのが難しくなってくるのじゃないのかなと。どうしてもやめてくれという場合が出てきたらどうするんだろうだとか、やっぱりこの規則を今からもちろんまとめていくんだろうと思うんですけれども、このあたりが非常に難しくなってくると思うんですね。すると、この規則等々をどういうふうにまとめていくのかと、それと今後のスケジュールをまずどう考えているか、ちょっと教えてください。
古屋生活衛生担当課長
まず、1点目でございますが、この規則等を定めていくということにつきましては、いろいろなこれから先、本日の御意見、御指摘、あるいは区民の皆さんとの意見交換会との意見を踏まえ、あるいは関係団体の御意見、そういうものをいろいろ集約させていただいて定めていきたいと思います。地域合意につきましてもどういうものがよろしいのか、その辺も今後さらに詰めていきたいと思います。
それから、2点目のスケジュールの関係なんですが、今の段階で予定しているのは来月、区民の皆さんとの意見交換会を予定しております。
酒井委員
1月ということですか。
古屋生活衛生担当課長
そうですね。1月の中旬ごろで考えたいと思います。
次に、その意見の集約、あるいはパブリックコメントに向けての案を作成し、当委員会のほうにまた御提示したいと考えております。そしてその後、パブリックコメントは4月以降を予定し、早くても条例提案につきましては第2回定例会以降ということで今考えているところでございます。
酒井委員
前段のところのこの地域合意、それから規則をつくっていく中で、ペットじゃないですね。動物に対する思いはやっぱり非常に強い方がたくさんいらっしゃると思うんですね。今回の厚労省の事務次官の問題なんかもああいったところ、あれが本当の理由であるとするならば、そういうのがある中で、やっぱりこれをクリアしていくのは非常に難しいと思うので、デリケートな問題でもありますので、ちょっとそのあたりはさまざま検証していただいて進めていただきたいと思います。とりあえずちょっとまず。
委員長
3時になりましたので、質疑の途中ですけれども、一たんここで休憩させていただきたいと思います。
(午後3時00分)
委員長
それでは、再開させていただきます。
(午後3時21分)
先ほどの質疑の続きをいたします。
質疑はありませんか。
篠委員
3番と8番についてなんですが、3番の4、飼い主のない猫等が近隣に迷惑をかけないための必要な防止措置の促進、区が促進に努めるというふうに、そのとおり一応読ませていただきますが、8番が許可する条件というのが一切書いていない。大変区民に提示したときに、どうにでもなる可能性があるわけですよね。区民がわかりましたと言った場合でも、規則というのは別に区長部局なり課長のところでつくればいいことですから、結局、例えば今回の陳情なんかの場合は、去勢手術代を助成してくださいという陳情が出ていますよね。ですけど、規則でこういう場合には許可しますと。こういう場合として、地域の合意の中に去勢代をグループで持ちなさいという規則だってあるわけです。規則ですから。だけど、この不明な部分をこんなに大きく抱えた条例の提示というのがありなんですか。
古屋生活衛生担当課長
まず、この規則で定めるということですけども、これはあくまでここに掲げてあります区長が許可した場合ということで、許可する場合というのは内容についてきちんとルールを規則等で定めていくということでございます。不妊・去勢の手術の助成のお話も出ましたが、これはあくまで活動している方々、えさやりをしている方々がそういう繁殖を防止する措置、そういうことも視野に入れてきちんとやっていただく。そういうことを前提にして行っているんであればえさやりはできますということでございます。助成のほうは最初に説明を申し上げた中で、3番の四つ目のほうの内容でございます。
小林委員
同様の部分で繰り返しになるかもしれませんが、8番のところです、やはりね。1点まず質問したいのが、この飼い主のいない猫について、実際地域との合意を得ながら今後進めていくという趣旨ではなかったんでしょうか。いかがでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
この8番の趣旨はえさやり行為についてでございます。それができる場合としては、きちんとしたそういうルールに基づいて行っている場合ということでございます。そのルールの中の一つとして、近隣の方々の合意といいますか、地域での合意も場合によってはこの中に組み込んでいく必要があるかなということで申し上げた次第でございます。地域猫の活動ということにつきましては、各地域で自主的に地域での合意形成を図りながら、取り組んでいただくことが理想であると思います。行政はそれについてもし何か問題等があったときには、相談等を受けていきたいというふうに考えております。
小林委員
今言った趣旨が、じゃあそういう意味で地域との合意ということでの第一に持ってくるということですかね。そういう考えでよろしいということですね。
古屋生活衛生担当課長
そのような趣旨でございます。
小林委員
であるならば、この8番の文にえさを与えてはならないと突然書いてあるんですが、その文言のほうを書くべきじゃないかなと。えさをやるかやらないかは地域の合意で決めるということですけども、これをえさを与えてならないという、この文言は非常に厳しいんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
保健所のほうには日々ペットに関するいろいろな苦情が来ております。その中で、特に飼い主のいない猫につきましては、えさやりに伴うトラブルというのが非常に多くなっております。したがって、この条項はまず一般的に禁止の書き方になっておりますが、ただし一定の条件が満たされた場合には、条件が見合う場合には、それを解除するという意味で許可ができるということになっております。したがって、これは規定の技術的な部分もあるかと思います。今後、本日の御指摘を受け、また意見交換等を行っていく中で、この辺の表記につきましても改善させていただければと思います。
小林委員
改善というレベルではないと思うんですね。えさを与えてはならないという、ただし書きという形で区長が許可した場合というふうになっていますが、これは区長が許可するべきではなくて、やっぱり地域の合意に基づいてというような形でのただし書き、区長が決めていくということじゃなくて、どうでしょう。地域の合意のもとで、それに遵守してそのルール、マナーで進めていくという、そのための基本のルールをその前につくるべきじゃないかなと思います。それは区の状況、また区がどういう方向で進めていくかということが、まだ区内の中で認知されていないんじゃないかと思うんですね。それをまずやるべきだということも、前回の総括質疑のほうで質問いたしましたけども、その点がやっぱり納得できないんですけども、ただし書きはどのように書いていただけるんでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
飼い主のいない猫を、その数を減らしていくということにつきましては、地域で活動されている団体の皆さん、あるいはNPO団体とか、そういうところといろいろ情報交換等を行いながら進めていく必要もあるかと思います。したがって、そういう活動団体におかれましては、地域におけるそういう合意形成を図っていくということは非常に重要な要素だなと思います。この条例の条項についての考え方につきましては、区民との意見も踏まえ、またほかの団体、あるいは動物愛護推進とかいろんな方々の御意見を伺いながら、もう少し検討させていただければと思います。
小林委員
その辺は十分注意をしていただきたいなと思います。あくまでもやっぱり地域と合意をしながら進めていくという文言に変えてもらいたいし、この8番のところはそういう形で変えて、今後また打ち合わせ、地域の方々との合意といいますか、話をしていかないと、このえさを与えてはならないというところからスタートはしてほしくないという部分があるんですが、その辺はいかがでしょうか。それが1点です。
あともう一つは、今回えさを与えてはならないという文言をベースにして、盾にして、一部の人がやっぱりえさをあげている方々に責めていくということも、条例というのはあり得るんですね。そういう意味でこれは厳しい書き方だと思います。また、この言葉はとにかく今回消していただいて、打ち合わせをしてはどうかと思うんですけど、どうでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
今2点ほど御指摘をいただきました。まず、えさを与えてはならないという表記の問題、それからまた条例が逆に地域における住民間の対立を招かないかというようなことがあるかと思います。この表記の方法とか、あるいは規則の中身も含めて、もう少し検討していきたいと思います。
小林委員
そういう方向です。お願いします。特に条例の考え方ですので、十分注意をして進めていっていただきたいと。
古屋生活衛生担当課長
ちょっと私の発言で訂正させていただきますが、これはあくまで条例制定に向けた考え方でございます。したがいまして、これはあくまで考え方ですので、この内容で意見交換等へは臨んでいきたいというふうに考えます。
やながわ委員
今、課長の御答弁で条例制定に向けた考え方について出されていたわけなんですが、昨年の6月に人とペットの共生する社会を実現ということで懇談会ができて、さまざまかなりの回数を踏まえて議論をしてきたものができていました。区が今検討していますと、いろいろ御答弁であって、何らかの形を出しますと言ったらこれが出てきたと。こういうことなんですねと、まず確認です。
古屋生活衛生担当課長
懇談会の提言の中には、ペットの問題は飼い主の問題であるという表記がございますが、やはり今飼い主のマナーが非常に問題があって、不適切な飼養等があって、そのためにいろいろな問題が起きている、発生しているということがあります。したがって、まずは飼い主のマナーの向上、あるいは守るべき基本ルールの確立、あるいは地域理解の推進等を含めたことを原則といいますか、基本をきちんと条例で定め、そしてそれをもとにいろんなペット施策を進めていく、展開していくという方向性につきまして、こういう形で制定に向けての考え方ということで今回示させていただきました。
やながわ委員
言い方はいろいろあるから何でも言えるんだけれど、私どもは条例制定に向けてどうこうしなさいと言った覚えもありませんし、その前にやることがあるんじゃないですかと。再三再四お尋ねをし、要望もしてきました。ただ、ちょっと矛盾しているなということが、大分この条例制定に向けた考え方の案の中に真逆なこともあるしという、これはもう相当の議論を重ねない限り、納得できないのかなというふうに実は思っております。多くは今回は語りません。ただ1点だけ、先ほども小林委員からもこの8番の飼い主のいない猫、その他の動物についての遵守事項、これは一緒にしちゃだめなのよ。飼い主のいない猫はそもそも飼い主がいたわけだから、そして捨てられちゃった猫のことなわけね。同時にこの猫は動物愛護法の中に守られていますね。だけど、カラスだとかドバトだとか、ああいうのにはえさをやっちゃいけないと。これは、こんなのと同じくくりの中に入れるのよという思いが率直な気持ちね。素朴ですよ、私なんかは。ここもちょっととり方を間違えたらまずいなという、私個人の意見ですが、きょうは。そして、その中に区長がただしという、うーんとこう思うんですが、それはそれとして、区民の皆さんがこれからたくさんの意見をお示しすると思いますし、また条例に向けてでしたら各委員の中でも議論が白熱していくんだと思います。ここで区長の条件によって、えさやりや不妊・去勢手術を行うことなどを規則等で定めることとしますと。この不妊・去勢手術を行うこと、こういうふうに文言に出ているということは、区としても今後不妊、あるいは去勢手術に対して何らかの事業、あるいは助成を検討しているということで理解してよろしいんでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
委員御指摘のとおりでございます。
やながわ委員
きょうは私はここだけ聞けばいいと思っていましたので、セットでというお考えなのかもしれませんが、セットにするにはもうちょっと検討することがたくさんあるだろうと、こう思っております。きょうは考え方をお示しになったということで私どもは受けとめさせていただいていますが、一つひとつこの条例の行方に関しては、私は杉並区が今保留になっちゃっているというのは、やっぱりどこを起点にして物事を考えているかということでペンディングになっているんだろうなと。あくまでも私も何回も言ってきましたが、飼い主のいない猫、あるいはペットとの共生、見方はいっぱいあるけれど、全部人間がやっているわけですから、人間が巻き起こした結果、こういうふうになった飼い主のいない猫、この動物をどう守るかというふうに動く人、あるいはとんでもないという人、もう本当に拮抗しているんだと思うんですよ。多分苦情はいっぱい来ているだろうなと実は思っております。そこもやっぱり両方区民だから、考えていかなくちゃいけないというのはよく承知もしています。
ただ、その他の動物の中に、その他の動物についての遵守事項、えさはやらないと。多分これはカラスのことを言っているんだと思うんだけど、もしそうだとしたら、こんなことじゃ言葉は適切ではありませんが、手ぬるいと思うんですね。ここに一緒にくっつけるから無理が来るんだと。こういうこのことに関して、いわゆる動物愛護法の法律に中にくくられていないものがあるじゃないですか。そのものに関してはどうするんだというぐらいのことを提示しない限り、このえさやり禁止というと、えさやりで何を思い出すかといったら猫ですよ。カラスなんて絶対思わないよね。えさやり禁止といったら猫で、荒川区のほうで報道も「えさやり禁止条例」と出ていました。それで、猫と出ちゃったわけよね。主要の報道、新聞で6社だか7社がみんな「猫のえさやり禁止条例」と書いてありましたね。えらい迷惑をしていると言っていましたよ。でも突き詰めて聞けば、動物愛護法じゃない、ある動物にものすごいえさをやっているある方がいらっしゃると。よく聞くとそこになるのね。それを何とかしたいので、もう条例をつくらなきゃいけないという、こういう流れだったそうです。私はそれは無理があるんじゃないのと向こうの部長さんにも言いましたけれど、人のうちの条例だからあまり文句は言えませんが、やっぱりそこで本当に苦労して、努力している人たちさえも罰金だよと、こう言われると。子どもたちまで。これはやっぱり考えなきゃいけないことだなと、大変危険だなということを実感しております。
そういうふうに荒川区に行っているさなか、これがうちでも出てきて、ひえーと驚いた状況だったんですが、少し時間があるみたいなので、今、酒井委員の、スケジュール、質疑の答弁で来年の2定というふうに言っていましたので、本当に議論をする必要があると。ただ、これはさっきも言ったようにこの8項目め、その他の動物についての遵守事項は無理があるんじゃないかと、そうだとしたら。ここの中だけで解決できる問題ではありませんので、この辺をここの一くくりになぜしたのか、その辺をちょっと教えていただければと。
古屋生活衛生担当課長
飼い主のいない猫の問題の中心になるのは、こういうえさやり行為などでございましたので、これにつきましては一つの内容として記載をしたところです。さらに昨今、さっきも御紹介したような野生動物につきましても、やはり区民の方々から苦情や問い合わせ等が来ております。つきましては、内容がえさを与えてはならないというような、そういう内容でございますので、一つに形としてはおさめたというところでございます。
やながわ委員
今私は無理があるんじゃないかというふうにお尋ねしたんですが、その辺は当局としてはどうだったんでしょうか。全く無理はないと、これでいいのだと思ったんでしょうか。
古屋生活衛生担当課長
確かに委員のおっしゃる御指摘のとおり、飼い主のいない猫というのは動物愛護法の対象であるし、それ以外の動物につきましては野生動物ということでは、そこから外れていろいろと対象が変わってきますけども、ただしえさやり等によって近隣の住民の方々が例えば困っているとか、それによっていろんな苦情が発生しているとかというところについては同じような現象になっておりますので、こういう形で表記させていただいたところでございます。
酒井委員
先ほど来さまざま皆さんが御指摘された中で、ちょっと1点ずつ確認させていただきたいんですが、8番のところの飼い主のいない猫に対して、これはえさを与えてはならない。また、区長が許可すれば大丈夫というような表記だと思うんですけれども、ちょっとここがやっぱり乱暴なんじゃないかというふうな中で指摘がありました。それからまた、8番の飼い主のいない猫、その他の動物についてのところですね。それは飼い主のいない猫とその他の動物は分けるべきだという指摘もありました。また、条例に関して、まだまだスケジュールで言いますと日程がありますので、議論しなければならないと思いますが、これもあくまで、先ほど指摘させていただいた点は、委員会の意見を受けた上で改善していくんだというのが、それが鈍いように聞こえるんですね、我々としては答弁が。我々は今指摘させていただいた中で、各委員の皆さんが、僕もおっしゃるとおりだなと思ったところがあったんです。やっぱりそれを受けてという答弁がなかったので、それがないからちょっと鈍いのかなと思っちゃうんです。
それともう1点、この条例に関してもあくまで考えであって、必ずやっていくんだというんじゃないと。委員会の中でしっかり今まで指摘させていただいたものを、こういうのを条例にするのか、それとも違う形でやるのかという考えもあるじゃないですか。そのあたりをしっかり答弁していただければと思います。
浦山保健所長
厚生委員会の皆様の御意見、御指摘、それからこれはあくまでも条例制定に向けた考え方でございますので、条例を制定するかどうかということも含めまして、これはやはり厚生委員会とやりとりする中でもちろん十分にその検討をし、皆様の御意見を反映した形にするようにいたしたいと思っております。
来住委員
このままの形でパブリックコメントだとか区民説明に持ち込むことを本当に心配します。はっきりおっしゃらないので一応投げかけて、それをまた区としては考えるんだということをおっしゃるんですが、要するに7項目も何番目ですか、5番目には努めなければならないという、その「ならない」という言い方で規定をしているんですよ。同時にその裏返しで罰則が規定されているんですね。そういう議論になっていくと今でさえ、だって年間500件の猫だけで苦情があるわけでしょう。そういうのに行政として罰則まで含めて対応できるんですかという話に、私たちとしては危惧せざるを得ないんですよ、そこまで行っちゃうということになっていくとね。だから、本当に地域に投げかけるときには、文章も今、各委員がおっしゃった点も十分にやっぱり踏まえて議論に付していかないと、地域に持ち込んでいかないと、本当に皆さん自身が耐えられない事態になるということを申し上げているわけです。もう一度すみません、部長にお答えください。
浦山保健所長
来住委員の御指摘もよくわかりますが、一応これは条例制定に向けた考え方ということでございますので、やはり何かの考え方を提示しなければ、それに対する御意見ということはいただけないと思いますので、一応この形で説明して、さまざまな住民の方の御意見なり考え方なりを伺ってみたいと思っております。
篠委員
中野区のやり方として、条例を制定するにあたってですよ。やっぱり儀式があると思うんです。例えば厚生委員会に示す。それから、区民の意見を聞くとかという。それで、それでも何でもないものを区民に提示するんですか。我々が今見せていただいたものと別のものが、1月とおっしゃっていましたので、我々が見る機会もなく区民に提示されて、そんな認識があるんですか。議会軽視も甚だしいように私には思えるんですけど、区民の意見を先に聞くなんていうやり方をいつもしているんですか。
浦山保健所長
1月に予定しております区民説明会に関しましては、本日厚生委員会に示しましたこの考え方についてという、この資料で皆様の御意見を伺いたいと思っております。篠委員の御指摘のように、条例制定に向けては議会にさまざま事前に御意見を伺う、議会軽視にならないように、その手順を踏んでやってまいりたいと思います。
篠委員
我々が目にしていない書類が出回っていいんですかということを言っているんです。これは今意見をいただいて、それを反映していきたいというふうに誠実にお答えなさった。たとえ考え方であってもね。かなり厳しい指摘があったわけですね、考え方について。それで、そこで修正したものを我々のチェックもなく区民の御意見を聞きますという流れを、もうそんな流れがあるわけないじゃないですか。
浦山保健所長
1月の説明会にはこれと同じ資料で説明しまして、やはり住民の方の御意見、それからさまざまな考え方をいただきまして、本日の厚生委員会の皆様の御意見もきちんとまとめまして、次の厚生委員会に御報告したいと思います。ですから、これと違う資料で住民説明会をするということではなくて、本日御議論いただいたような御意見を住民説明会にも同じ資料で説明して御意見をいただき、その御意見をまとめたものを再度厚生委員会にこのような議論があったということを御報告申し上げたいと思っております。
市川委員
先ほどやながわ委員が指摘をした箇所なんですけど、この考え方の目的というのがあるわけです。この目的の中には、人とペットとの共生社会の実現を目指し云々と、こう書いてあります。それから、この2番に条例の対象者があるわけです。対象者は1番がペットとなっています。2番が飼い主、3番が迷惑行為、4番が区民等になっている。ここからこっちの8番に行くと、ここが整合性がとれないんですよね。何がとれないかと言ったら、これはさっきやながわ委員が指摘をしたところ、箇所なんですけど、公共の場所で飼い主のいない猫及びその他の動物、ここがはまらないんだね。この整合性がとれない。その他の動物というところにこの対象が入っていないんじゃないのかな。条例の対象とするものの中にその他の動物は入ってこないんだよね。それはどう思いますか。
古屋生活衛生担当課長
この対象にするものの中にはペットということになっています。表記の最初のほうにもペット等飼養に関するということで、ペット等ということで、担当としては「等」の中にはほかの動物も考えてはいたんですが、条例の対象とするものにつきましてはこの懇談会の提言も受けて、ペットの飼い主に対する遵守事項というところがメインになったものですから、ここではペットという表記にさせていただいております。
市川委員
それはちょっと苦しい答えだよね。だから、これは外さなきゃだめだよ。その他の動物というのは外して、飼い主のいない猫にえさを与えてはならないとしっかりとした表現をしなきゃだめ。いいかげんなことを言っていたら、こういうところを指摘を受けるよ。ここにカラスやドバトの問題が入り込んでくると、区民生活部の問題とリンクしちゃうんですよ。今現に弥生町五丁目からもう既に2月に区長、議長あてに要望書も出ているし、今、飼い主のいない猫に対しての不妊手術代だとか去勢の手術代だとかの陳情書は出ているよ。それと同時に要望書だって出ているんだけども、あれは随分と伺うところではテレビの取材も入っているし、えさやりをしている人が近隣の方に対して暴言を吐いたり、またもうほとんどストーカー行為というのは性的行為が絡まなければストーカー行為にならないということで、警察に相談に行ったんだけど取り合ってくれないだとか、大分いろいろな関係機関には相談に行っているんだけど、解決がつかない。著しく生活環境というものを脅かしていると。そういったようなことに対して区側は何にもしてくれない。こういうふうになってくると、中野区というこの地方公共団体の一番の目的、それはもう皆さん御承知のとおり住民福祉の向上です。それは文言で、文字づらではそうであっても、ちっともそこに近づいていこうとする努力をしないということにもつながりかねないということなんですよ。わずかなこの何文字かなんだけど、ここのところの取り扱いはしっかり気をつけて、それで横の連携をしっかりとって、それでこれはこれでじっくりと考えるというのは先ほども聞きましたから、じっくり時間をかけて議論するのは結構です。けれども、今緊急的に必要なことは大至急に手当てをしなければならない。条例というのは本当はない社会が一番いいんです。なければ、それはお互いの信頼関係だとかお互いの紳士協定だとか、そういうもので暮らせる社会というのが築ければ、これは一番それがいい社会だと私も思いますけども、どうしてもそれを著しく犯してしまう人、それを取り締まる対象の機関がどうしても見つからない。じゃあ、だれが手を差し伸べるんですかといったら、これは基礎的自治体である中野区が手を差し伸べるしかないんでしょうという話なんですよ。毎日の生活のことですからね。それは私たちはいいですよ。そこへ住んでいないからね。けれども、毎日毎日そこに住んでそういう思いをしている人の立場に立って、気持ちになってものを考えていかないと、こういったちょっとしたところの文言の扱いにそごが出てくる。これを持って住民の説明会に入っていくと、住民はここのところですべてをとらえてくるから、特化したものをもし前倒ししますといっても、今度はそこから離れられなくなってしまう。そういうところに陥ってしまうということが、少しこれは私は危険だなと思うんですね。その点はよく注意してください。これは要望ですからお願いします。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
酒井委員
休憩していただいてもよろしいでしょうか。
委員長
休憩ですか。じゃあ、休憩させていただきます。
(午後3時56分)
委員長
再開いたします。
(午後4時03分)
酒井委員
すみません、先ほど来各委員の皆様から御指摘があった中で、私は今後のスケジュールというのを冒頭にお聞かせさせていただいたんですけれども、今こういった形で説明会を行うよりかは、もう少し精査した中でやったほうがいいのではないかと考えておるんですが、各委員の皆様も指摘されたようにですね。そのあたりはいかがでしょうか。
浦山保健所長
酒井委員のおっしゃいますとおり、さまざまな調整を行いまして、また厚生委員会に諮った後に住民説明会を開きたいと思います。今回は1月の住民説明会にこだわらずに、もっとよく検討したいと思います。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告については終わります。
続きまして、改めて平成19年第14号陳情を議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
じゃあ、取り扱いについて協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩させていただきます。
(午後4時04分)
委員長
では、再開いたします。
(午後4時05分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
平成19年第14号陳情、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成についてを採択すべきものと決することに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はございませんので、そのように決します。
続いて、付帯意見についてお諮りいたします。
平成19年第14号陳情の審査結果に、「願意を了とし、趣旨に添うよう検討されたい」との意見を付すことに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
異議はございませんので、そのように決します。
以上で平成19年第14号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、平成19年第18号陳情、住宅地上空における鳩の群翔の禁止及び防疫措置の実施についてを議題に供します。
本陳情については陳情者と飼い主の間で話し合いがまとまり、飼い主から誓約書を提出していただいたということで、12月1日に陳情の取り下げ願が提出されました。ついては最終日の本会議で取り下げをお諮りしていただくことになりますので、本日は保留としたいと思いますが、これに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はございませんので、そのように決します。
以上で平成19年第18号陳情の審査を終了いたします。
次に、第9号陳情、高齢者会館入浴事業の継続を求めることについてを議題に供します。
これより本件に対する質疑を行います。
この9号陳情については署名の追加があり、122筆の署名が提出されておりますので、御承知おきください。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いの協議のため、委員会を暫時休憩させていただきます。
(午後4時09分)
委員長
じゃあ、再開させていただきます。
(午後4時13分)
お諮りいたします。
第9号陳情、高齢者会館入浴事業の継続を求めることについてを、閉会中も継続審査すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、継続審査すべきものと決しました。
以上で第9号陳情についての本日の審査を終了いたします。
続きまして、第25号陳情、離婚後の親子の面会交流の法制化と養育費支払い強化を求める意見書の提出についてを議題に供します。
これより本件についての質疑を行います。質疑はありませんか。
来住委員
陳情していただいた以降、いろんなマスコミでもこの問題が新聞だけではなくて、テレビ等でも取り上げられているという、関心が非常に高まっていると思います。それを前提にしていますが、陳情者から委員の皆さんもいただいていらっしゃるのかなと思いますが、きのうだったので、NHKの「ゆうどきネット」という番組で放映をされたということで、コンパクトにこの陳情の中身を理解するには非常にいい番組だったというふうに見せていただきました。その中でこの問題をどういうふうに受けとめていったらいいのだろうということで考える際、やはり子どもの立場でいろんな事情があって、離婚の御夫婦の問題というのはあって、その真ん中に子どもがいて、子ども自身の立場でこの問題をどう前のほうに進めていったらいいんだろうかという、そういう提起がテレビの中でもかなり具体的にあって、私もそのとおりだなというふうに非常に理解が深まりました。やはり子どもの権利条約に根差して夫婦の問題、お父さん、お母さんの問題、離婚した大人の問題ということではあるんですけども、やっぱりそこにいる子どもにとってどういう解決、どういう方向でこの問題を考えていったらいいんだろうかということが非常に大事な問題というふうに感じました。
認識でしかお聞きできないんですけども、ここに来てずっとテレビや新聞でもこの問題が大きくクローズアップされていますので、陳情が出されて改めてこういう問題があるんだということを私自身も非常に深く感じるようになったわけで、担当がどなたになるのかわかりませんが、やっぱり今置かれている子どもたちの現状などに照らして、この問題をどのように所管としてお感じになっているのかという、ちょっと全体的な認識について伺いたいんですが。
浅野子育て支援担当課長
今、委員御指摘にありましたような、そういった問題が最近マスコミ等でも取り上げられているということは十分認識しております。例えば私は子育て支援分野で言えば、子ども家庭支援センターということをやっておりまして、いろんな相談を受けております。具体的に今回の陳情にあるような、そういった内容での相談というのは今のところは来てはおりませんが、そういった子どもさんの抱える問題というところの背景に、やはり離婚の問題とかいろいろあることは事実だなというふうには認識しております。じゃあ、それを区として何か具体的にどうするかというところは、まだちょっと十分に考えがまとまっているわけではございませんが、やはりいろいろな相談を受ける中で、そこら辺の部分をしっかりとらえていくと同時に、また国のほうでも養育費相談支援センターというのを平成19年10月に立ち上げてございます。そういったところが、例えばそういう問題についていろいろ専門的なアドバイスに乗ったりとかということをしていると聞いております。やはり窓口で相談を受ける職員に対するそういった形での周知を図って、なるべく当時者同士ではない専門の方が入った形での対応とか、そういった形での支援はまず最低限行わなければいけないなと考えております。
来住委員
今回のこのテレビの中でも、行政、自治体がどういうかかわりができるのかという、そういうことも含めて放映されていまして、やはり自治体ができる範囲、そして自治体が支援を、NPOや子どもの最善の権利をきちんと据えて、行政として役割を果たしていけるものが現にありますよという、そういう中身も提起されていますので、ぜひ参考にされたらいいのかなというふうに思ってみました。
それで、国のほうでもそういう養育費などの問題や、かつて面会交流の法制化の中身なども一時議論になったということもありますので、やはりそういう情報を十分に区としてもキャッチしながら、今子どもたちの中で起きているいろいろな問題を、なかなか行政として立ち入れる範囲というのは限界がありますけども、そういう状況があることを踏まえた子育てに対する支援というものを、やはり具体的な手だてが必要だろうと思っていますので、陳情がそういう意味では新しい問題を提起していただいているなというふうに私は思いますけども、その点でいかがですか。
浅野子育て支援担当課長
やはり私どももそういった新たな形で陳情という、そういう側面もあるんだなということは改めて認識させていただきました。いろいろとどういうやり方が行政としてできるのか。これは区だけではなくて、私どもでいえば児童相談所等ともかかわっていかなければならない問題ですので、そういった点を踏まえて少し研究させていただきたいなと思っております。
篠委員
確認ですけど、養育費支払いというのはメインで件名にしてきているんですが、課長のおっしゃったように、区に対する相談の中には、ここに触れた相談というのは1件もないんですか。
瀬田子ども家庭部経営担当課長
男女平等担当の立場から、男女共同参画センターのほうでも離婚をめぐる関連のさまざまな相談ですとか、DVに係る部分ですとか相談をお受けしていますが、ちょっと正確な件数としては把握している部分ではございませんが、そういう中で養育費をめぐる御相談にお見えになる方は例があります。男女共同参画センターのほうの相談の中でそういった事例があるということでございます。ちょっと正確な件数は把握してございません。
篠委員
国会に出されたときは夫婦別姓と同じ時期、平成8年ぐらいというふうにでしたか、一緒に流れたわけですよね。ですから、そこから見ると相当この陳情で言われていることに対して、浜松市の判決はちょっと違った形で出ていますけど、最高裁やなんかの判決もかなり冷たいというか、取りつく島がないというような、それで陳情自体は手続法じゃなくて、民法それ自体の改正を求めているという、かなり大きな取り組みの陳情になっていますよね。こういったことについては、子ども家庭部でかなりの情報を入手しているんでしょうか。
瀬田子ども家庭部経営担当課長
この件に関しましては、他の自治体等の動向ですとか国等の中で流していただいてる情報収集については努めてございます。ただ、今お話がございましたように、現在民法ではやっぱり単独親権制度というところを基本に据えてございますので、そういったことを含めて法的整備、また面会交流等の法制化の裏付けがない中での自治体個々での支援というのが、具体化についてはそういったものを受け皿にした内容で進めていくことが望ましいということで、できる範囲では今、子育て支援担当課長が申し上げましたように、相談の中ですとか児童相談所との連携ですとか、そういった中でできる範囲での受けとめをさせていただいているところでございます。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
市川委員
休憩にしてもらえますか。
委員長
休憩にいたします。
(午後4時25分)
委員長
じゃあ、再開させていただきます。
(午後4時38分)
先ほど質疑の途中だったので、もう一度お伺いいたしますが、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、お諮りいたします。
第25号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はありませんので、そのように決します。
以上で第25号陳情についての本日の審査を終了いたします。
以上で本日の予定した日程は終了いたしました。
委員、理事者から特に御発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回の委員会は12月5日、あす1時から当委員会室で行うことを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の厚生委員会を散会いたします。どうもお疲れさまでございました。
(午後4時39分)