平成20年03月13日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成20年3月13日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成20年3月13日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後6時44分
○出席委員(8名)
佐藤 ひろこ委員長
小林 秀明副委員長
山口 かおり委員
やながわ 妙子委員
酒井 たくや委員
篠 国昭委員
市川 みのる委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当参事(男女平等担当参事) 榎本 良男
子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長) 馬神 祥子
子ども健康担当課長 原田 美江子
保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 藤井 康弘
子ども育成担当課長 野村 建樹
地域子ども施設連携担当課長 吉村 恒治
保健福祉部長 金野 晃
保健所長 浦山 京子
保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹
生活衛生担当課長 飯塚 太郎
健康・高齢担当参事(地域ケア担当参事) 尾﨑 孝
中部保健福祉センター所長(中野地域包括支援センター担当課長、
北部保健福祉センター所長) 鈴木 郁也
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
障害福祉担当課長 辻本 将紀
障害施設担当課長 大橋 雄治
生活援護担当課長 瀬田 敏幸
保険医療担当課長 柿内 良之
介護保険担当課長 今 恵里
○事務局職員
書記 廣地 毅
書記 荒井 勉
○委員長署名
審査日程
○陳情
〔新規付託分〕
第1号陳情 新井保育園転園計画を凍結し、保育環境を整備することについて
第3号陳情 子ども施策の進め方について
第4号陳情 児童館関連施策を充実させてください
第5号陳情 学童クラブ関連施策を充実させてください
第6号陳情 保育園関連施策を充実させてください
第7号陳情 本郷保育園について
第8号陳情 中野区の特定健診と後期高齢者健診等の自己負担の助成等について
第9号陳情 高齢者会館入浴事業の継続を求めることについて
第10号陳情 福祉人材の確保にむけた施策の充実を求める意見書を提出する件について
〔継続審査分〕
(19)第14号陳情 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成について
(19)第18号陳情 住宅地上空における鳩の群翔の禁止及び防疫措置の実施について
(19)第23号陳情 医師・看護師などを大幅に増員するための意見書を提出することについて
(19)第26号陳情 妊婦健診助成制度の拡充を求めることについて
○所管事項の報告
1 中野区ペットとの共生を考える懇談会の提言について(生活衛生担当)
2 妊婦健康診査の公費助成の拡充について(子ども健康担当)
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。
(午後1時01分)
傍聴者が15名を超えておりますけれども、希望者全員の傍聴を許可することに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はございませんので、そのように決定いたします。
なお、陳情者の方は席を譲り合って傍聴してくださるように御協力をよろしくお願いいたします。
本日の日程は、審査日程(案)(資料1)の陳情審査と関連する所管事項の報告を行います。
なお、審査に当たっては、3時ごろに20分程度の休憩を入れ、5時をめどに進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
陳情の審査に入ります。
第1号陳情、新井保育園転園計画を凍結し、保育環境を整備することについてを議題に供します。
なお、本陳情につきましては2,030筆の署名が添えられております。陳情者から補足説明の申し出がありますので、これを許可することに御異議はございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時02分)
委員長
再開させていただきます。
(午後1時08分)
本陳情についての質疑はありませんか。
酒井委員
休憩中に陳情者の方に今までの行政からの説明会の経緯を山口委員が聞かれたと思うんですけれども、この陳情書の理由の中に、入園する際に民営化に伴い転園が発生するという説明を受けていないというふうな理由があると思うんですけれども、保育園を民営化する際にさまざま問題が出るのが、やっぱり先生がかわってしまう、それでまた、ここ新井保育園に関しては場所も変わってしまうという、子ども、それから親御さんにとっては二つの心配事が出てくるかと思うんですね。これは10か年の兼ね合い等もあると思うんですけれども、このあたりをちょっと説明していただけますでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
先ほど陳情者の方の説明でもありましたように、第1回の説明会が平成17年12月ということがありまして、その時点で既に入園されていた方がいらっしゃるということで、お話はされていると思います。保育園の建てかえ、民営化につきましては10か年計画で策定をしましたので、10か年計画を策定する過程での区民論議の中でいろいろと御意見等をいただく機会はあったのかなとは思いますけれども、個別の園として新井保育園についての説明をしたのが12月が初めてということです。
また、こういう建てかえに限らず、保育園の運営について園舎をそのまままるっきり建てたときから同じ形でという形にはなかなかならない部分があります。鉄筋コンクリートですと50年間施設を使用する中ではさまざまな改修もありますし、一時的な転園等も発生することがあります。そのすべてを入園前にお知らせするというのは、ゼロ歳から6歳まで6年間最大でいらっしゃいますので、7年以上前にいろんなものが決まっていないといけないということではなかなか難しいのかなというふうには考えております。
酒井委員
ただ、やっぱりさまざまな10か年もずっと議論されてきた中でこういったことも、もうそれに上がっておったわけですよね。その中では幾らか何らかの情報公開の説明の方法もあったんじゃないかと思うんですね。なぜかといいますと、やっぱり保育園の民営化に伴いまして、本当に今までさまざまな保護者の皆さんの心配事というのは、まず保育士さんがかわってしまう中で子どもの環境がどうなるんだという中で、行政のほうも説明責任というのを問われてきた中で、そういうのはすることができなかったのかなと思うんですけれども、そのあたりはどうでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
基本構想から10か年計画を策定する過程での区民論議の中では、特定園ということではなくてすべての園も含めてそういう建てかえ、民営化というふうな方向性についての議論はあったのかなというふうには思います。ただ、それについて個々にお知らせするということについては確かにしていなかった部分があるということです。
市川委員
最初の説明会が平成17年の12月にあったわけですよね。それで、その後の2回目、3回目、4回目というのがその時期から大分離れて平成19年の7月に第2回目があって、同じく平成19年、これは去年の暮れ、12月にあって、ことしの2月にあるわけですね。この第1回目と2回目の間、大分時間があいているんだよね。最初、17年の12月に新井保育園の父母会並びに園関係者というのかな、それから地域も含めているのかな、それらの皆さんに最初に民営化の説明をした、それからそれに対して施設の建てかえなどの問題もあわせて説明をしたわけでしょう。これは案として示した、いわゆるこういう考え方なんですということを示したわけですよね。それに伴っておよそ2年間近く時間がずっとあいているんですね。この間に父母会とか保育園の関係者とか地域の皆さんから説明会を開いてほしいという請求があったり、また、区側、所管の課のほうから働きかけをしたりということは一度もなかったというふうにこれはなるわけですけども、それでよろしいんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
17年12月というのは10か年計画を正式に決定する前の段階で、計画の中に盛り込む特定園が出てきたということで説明をさせていただきました。ですから、その段階では単純に報告ということではなくて、そういう案に対しての御意見も伺うということでの会だったと思います。その後、18年に10か年計画を決定した後、実際に18年度に入園される段階では計画についてのお知らせをしておりますし、ですから、それ以降の方については知らされているということでの陳情だったかなというふうに思います。18年度、保護者説明会というふうな形では確かに開いてはいないんですけども、ただ、役員会の方とはお話をする機会を設けまして、具体的に新井保育園の建てかえ、民営化を進めるに当たっての手法について協議をする場を複数回設けております。その中でいただいた御意見を踏まえまして、ある程度これであれば新井の保護者の方あるいは園児の方が円滑に転園等もできるのかなということで、案が固まりましたので今年度の7月に第2回の説明会をいたしまして、10か年計画では名前の出ていなかった沼袋保育園に対しても、大量に園児を受け入れるということで、あわせてそちらのほうにも説明会をしたという状態です。
市川委員
役員会の皆さんと話をして協議をして、ほぼ御理解をいただいたんで進めてこのような形になってきましたということなんで、それで平成19年の7月を迎えているわけですね。そこの役員というのは交代をするのかな。だから当時の役員と平成19年7月の時点での役員というのは違うと思うんだけども、その点はちゃんとわかっているんでしょう。
藤井保育園・幼稚園担当課長
今年度の前の段階での役員の方と今年度になってからの役員の方は異なるということで、かわりましたということでのごあいさつもありましたので、そのときにまたお話はしました。そのときに18年度の段階で、区側から最初はばらばらにではなくて、全員一括して一時的に転園していただくということでの提案を第一案として出していたんですけれども、それに対しては、移るのであれば一時的にでまた戻るんではなくて、そのまま卒園したい、あるいはどうせ転園するのであれば、それぞれ保護者の通勤事情等もありますので、もっと違うところに転園したいというふうな御意見をたくさんいただきました。その中で区としても最大限配慮ができる方法ということで、それぞれ保護者の方に選択をしていただけるような形での提案ということで行いました。それについて年度が変わって役員の方がかわられたときに、そういう方向で考えていますよということでのお話をして、それなりに受け入れられるような感触を持った上で提案をさせていただいています。
市川委員
そうすると、役員が交代をしたときに、そういうようなことで今協議をしていますよと。平成17年の12月に10か年計画に基づいた民営化がこれから進んでいきますからという説明を前の役員が受けている。それで役員が交代するときに内部でちゃんと事務引き継ぎ、こういう協議をしてきたんですよという事務引き継ぎが父母会の中であって、次の役員がそれを引き継いだ形の中で19年の7月の説明会に入っていったと、こういう理解でいいんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
変更した区の提案が100%満足されるものではなかったとは思うんですけれども、その時点でのいろんな種の条件を考えた場合に考えられるものだったのかなと。また、建てかわった後戻るのではなくて、そのまま卒園できるというふうなことについても、少なくともそれについては満足していただけたような印象は持っていたという状態でした。
市川委員
ちょっと今休憩をして、陳情者の方にちょっと聞きたいことがあるんだけども。休憩をしていただいてもよろしいですか。
委員長
じゃあ、休憩をしてよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
じゃあ、休憩にさせていただきます。
(午後1時18分)
委員長
じゃあ、再開いたします。
(午後1時26分)
市川委員
先ほどの担当課長の答弁のほうで、平成17年の12月に10か年計画が固まって、これを発表しましたと。これに基づいて新井保育園の民営化に着手をしたいんですという形の説明を開きましたと。以来、平成19年の7月まで説明会は持たれていないわけですね。その間、役員の皆さんと協議をして、大体方向が固まったというか決まったので、ある一定の結論を協議の結果、大体の形が見えてきたので、平成19年の7月に説明会を開き、さらに12月に開きという順でこう来ているんだと、このような趣旨の答弁だったと思うんですけども、その点はよろしいですか、間違いないですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
先ほど御紹介のありましたように、19年の3月の時点で懇談会という名称で、実質的に説明会にかなり近い状態のものも含めて保護者の方たちとはお話をしてきたということで理解していました。協議というのを正式に会議でやりとりするというふうなことでとらえられると、確かにそういうふうな場ではなかったと言われるとそうなのかもしれないんですけれども、一方で代表の方だとかからいろいろな要望を聞いていましたので、その要望を聞くということも含めて協議というふうに、ちょっとこちらのほうでは考えていたということで先ほどお答えしました。
市川委員
そうすると、ある一定の方向を見出していったという、いわゆる区側が保育園の父母会の意思というものを確認したということは、代表して出席をしてくださった役員さんの要望なども聞きながら、また、区側としての提案もしながら話をまとめていったということが一つの協議の場であった、また協議の結果であったと。それに基づいて民営化の問題を進めていき、またさらにはその園舎を設置する間の子どもたちの保育を沼袋保育園並びに近隣の保育園に割り振っていくというようなことの計画を立てていったと、こういうようなことで進めてきて今日に及んでいますと、こういうことなんですね。
藤井保育園・幼稚園担当課長
19年12月に説明した後、実際の建てかえの手法について具体化しつつ、その手法について提案をして、それに対していろいろと最初の案では難しいという御意見をいただいた上で次の案を練った上で提示したということです。
市川委員
そうすると、次の案を練って提示したというのが平成19年の7月になるか12月になるかと、こういうふうになってきて、そこいらから父母会の皆さん方のこの陳情に対するような思いというものがその説明会の中であらわれてきたと、こういうふうに受けとめてよろしいですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
今回のこの陳情の中で書かれているもののうちの2番のところですか、沼袋保育園の保護者とか高齢者会館の利用者からの反応部分というのは、逆に7月の説明会以降にいろいろと沼袋側でこうなんじゃないかということで、新たに出てきた事情かなというふうに思いますが、全体としては委員がおっしゃるとおりです。
市川委員
それで今触れられた理由の2番のところの沼袋保育園の保護者及び高齢者会館の利用者、この皆さん方は今日の時点において、新井保育園の側の民営化の計画を進める上での受け入れというものに対してどのように受けとめていらっしゃるのか、その反応はどういうものがあるんですか。今日現在。
藤井保育園・幼稚園担当課長
沼袋保育園の保護者の方たちに対しては、7月以降、新井保育園と同じような形で、12月、それと1月という形で説明会を重ねています。今現在すべての方が100%満足している、あるいは納得しているかというふうに問われると、そうではないとは思いますけれども、まるっきりだめだというふうな形の方は多少減っているのではないかなというふうに思います。いろいろと園児を受け入れた上での保育をいかに円滑にしていくのか、そこでそれまでの保育の質を落とさないでできるのか、安全をどういうふうに保障できるのかということで、具体的な保育の内容について今は問われていて、それに対してお答えをしているところです。
あと、高齢者会館の利用者の方につきましては、保健福祉部と連携をしまして、高齢者会館利用者側への説明を行い、その後、定期的に利用されている団体につきましては改修した後も利用の仕方について個別に保健福祉部のほうで相談に対応して、大体めどがついているというふうに聞いています。
鈴木中部保健福祉センター所長
今、保育園・幼稚園担当課長のほうからもお話がございましたけれども、沼袋高齢者会館を御利用されている高齢者の皆様方の状況について補足させていただきます。
経過については保育園・幼稚園担当課長が申したとおりなんですけれども、おおむね保育園の建てかえに伴って影響を受ける期間というのがほぼ1年ということでございます。ずっと長期間ということではないということなども御理解いただいているのかなというふうに思っております。そういう中で、そういった事情、子どもたちのことも高齢者とは関係ないということではなくて、自分たちの孫とかそういった方たちもいらっしゃるわけですから、やはりお互いに譲り合うところは譲り合って、何とか調整できないかと、そういうお気持ちに皆さんなられているのではないかというふうに私どもは認識してございます。
市川委員
保育士、新井保育園で現在子どもと接触をしている先生方と子どもの関係というのがありますね。この関係というのは、これはそうするとどうなるのかな。これは私が勉強不足なんですが、沼袋保育園の側に、それから高齢者会館の側に先生たちもその間一緒に動いて異動していくと、こういうことでよろしいんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
現在、新井保育園の、最終的に再来年度、転園されるときに新井保育園自体がなくなりますので、そのときにいた新井保育園の保育士は全員当然転園といいますか、転勤、園をかわる形になります。その異動の中で、それまで担当をしていた保育士については1学年1人は沼袋保育園のほうに異動をしていただいて、両方の担任の先生が見ていただけるような体制をとるということで現在検討しておりまして、保護者の方たちにもそういうふうな保育計画をお伝えしてあります。
市川委員
それでは、もう一度確認をしますけども、このスケジュールは、新井保育園のこれから平成20年度からの向こう3年間のスケジュールはどうなっていますか。これは確認のためちょっと聞いておきたいんですが。
藤井保育園・幼稚園担当課長
20年度は19年度と同じ形で新井保育園は新井保育園として運営しますが、既に行っていますけど、沼袋保育園と新井保育園の子どもたちが顔なじみになれるようにということで、交流をしながら転園したときにも違和感のない形で一緒に保育ができるような環境を20年度中に整えていくということで計画しています。
21年度に実際に転園をしたときには新井保育園は廃園になりますので、その後、新井保育園については建てかえを行うと。22年度に一応新しい民間の保育園が新設されるということで予定しています。現在は新井保育園の園児の方は沼袋保育園に転園した後、戻るということを義務付けていませんので、沼袋保育園に――当然、沼袋保育園に転園した段階で沼袋保育園の園児として保育をするということで、卒園までいられる環境を整えるという形になっています。ただ、当然、新井保育園が新しくできたときに戻りたいという方がいらっしゃれば、それはそういう選択もありえるということを考えております。
市川委員
そうすると、22年度に新設をするということは、平成22年の4月1日を期して開設をすると、こういうことでいいんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
計画上はそういう計画でありますけれども、現在事業者を募集中ということがありまして、事業者が実際に決まらないという場合には当然ずれるということもありますので、今は22年4月1日に開設をしていただくということで事業者を募集しているところということです。
市川委員
事業者の募集の締め切りはいつですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
4月の中旬になります。
市川委員
もう何社か御希望が出ているんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
事業者に対しての説明会を2月の終わりに行いました。そのときには13法人ほどが説明を聞きにいらっしゃいました。ただ、実際に締め切りが4月ですので、今の段階ではまだ具体的なものは出ていませんけれども、ただ、実際に提案される場合には、できれば事前に意向だけお伝えくださいというふうに実はお願いしてありまして、その後のスケジュールを調整する関係でそういうお伝えをしてあって、1社からは提案をしますというふうな意向をお受けしております。
市川委員
4月に締め切ったとして、今のところ1社提案があったとして、それらのものを結局――これはプロポーザル方式になるのかな。プロポーザル方式で決定しますという時期はいつになるんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
応募締め切り後に提出された書類を審査すると同時に、実際に運営されている園の視察等を行った上で、総合的に判断をするということを予定していますので、6月に決定することを予定しています。
市川委員
それはことしの6月、いわゆる平成20年の6月に決定をしてということになるわけですね。ということでよろしいと、こういうことですね。そうすると、以後、父母会に対して今2月に説明会を開きましたね。これ以降の説明会というのは、今のところでは平成20年度はこの1年間、今の現状のまま運営をしていくわけなんですけども、その間の説明会というのはスケジュールの中で何か組んでいらっしゃるのはあるんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
沼袋保育園と同じ形で説明するということで、先日もお話ししていますので、新井保育園のほうは新たに入園される方はいらっしゃらないんですけども、沼袋保育園の場合、新たに入る方もいらっしゃるということがあって、その方たちへの説明ということも踏まえて4月ごろに説明をしたいと。当然統合した形での保育の内容について、もっといろいろと話を聞きたいというふうなことで聞いていますので、それについて継続して、新井、沼袋、両方の保護者の方たちと話し合いを継続して行う予定でいます。
市川委員
もう1回休憩をしていただいて、ちょっと聞いていいですか。
委員長
休憩してよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
じゃあ、休憩させていただきます。
(午後1時41分)
委員長
じゃあ、再開いたします。
(午後1時41分)
やながわ委員
この理由の3番目のところに、沼袋保育園への転園、高齢者会館の一部を使って、今までのスペースじゃあ到底無理だと。私も現場に行って見させていただきましたが、確かに保育スペースあるいは活動スペースに不安があると。確かに高齢者会館として使っていたわけですから、ここをどういうふうに保育室として使われるのかなと、今そうなっていないわけですから、大変不安なことは私も同意できるんですね。
次の沼袋保育園保護者からも保育環境の低下を懸念し、転園受け入れに難色を示す声が上がっていることもあると。これは私はちょっとあんまり理解できないんですが、今までさまざま質疑の中で新井保育園に関して説明会がありました。これは10か年計画での一つの中野の将来にわたる保育園のあり方の計画ですから、どこはどうなるのか、当たったところが気の毒だなと思いつつも、悪くする方向で考えているわけではないと私も信じております。ただ、やっぱりこういうことはこれからもいろいろな場面に出てくるんだと思うんですが、この難色を示す声が上がっている、ここを受け入れる側も出ていく側も、ともに不安なことは事実なんですが、この沼袋保育園に関しての説明会というんですか、受け入れ側としての説明、こういうふうになりましたということはどのくらいやってきたんでしょうか。さっきちょっと聞き取れないところもありましたので。
藤井保育園・幼稚園担当課長
昨年の7月と12月と、ことしの1月の終わりです。新井保育園の説明とちょうど同じころに同じ内容のものを説明するということで、3回行っております。
やながわ委員
この新井保育園と、出る側と受け入れる側というのは全然違うと思うんですね、感触は。この辺の父母の方々の状況はどうだったんでしょうか。担当課としてどのように受けとめていたんでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
7月の説明のときの状況について申し上げますと、保育環境がどうのこうのという以前に、やはりそれまで聞いていなかったということについての驚きといいますか、どうして説明がなかったのかということについての反発が大きかったかなというふうに考えています。実際、受け入れた後も保育環境当を悪化させるようなことはしませんよと。そのために高齢者会館等の場所を借りるというふうなこともしますし、保育園のほうの改修についても一部行いますということでお話ししています。
ただ、その具体的な改修内容ですとか、あるいは新井保育園の園児を受け入れたときに、どういうふうな保育内容になるのかというのがわからないと判断がつかないというふうなことで、強く言われていまして、その内容を提示するということで12月に開催して、その内容をお示ししました。12月に話しただけでは、まだ十分よくわからない。そもそも保育園の中で実際どういう保育がされているのか、現在の沼袋保育園の中での保育についても、そういうことを保護者の方も御存じであるわけではないということがありまして、送迎時には当然園を御存じですけれども、日中の保育はどうなっているかということについて、そもそもちょっと認識が不足している部分で、漠然とした不安感だけが強いのかなということがありました。
ですから、1月にもう一回わかりやすく説明をしますということで、現在の保育、どういうことをしていて、これをどういうふうにしようとしているのかということで、写真等も撮りまして、どういうふうな保育をしていてどういうふうにしていくのかということについての説明を園長から年明けにしていただきました。そこではある程度、どういう保育なのかということで安心された方も多いかなというふうには思っています。
やながわ委員
そういう保育の内容を話し合う、なかなか保護者の人は理解しにくいところなんだと思うんです。1日皆さん働いて、子どもを連れていって、自分は仕事に出かけて、そしてお迎えに行くと。大変忙しいそういう日常を暮らしていながら、ふとこういう大きな場面に遭遇して気持ちがいろいろ不安定になっていくことも、大変よく理解できるんです。ただ、沼袋の保護者の人たちの保育環境の低下だとか、受け入れに難色とか、私は、親はそう思うかもしれないけれども、一番大事なことは、公共の施設だからいろいろな移り変わりがあるし、やらなければいけないこともあるし、たまたまそこに出会った人たちの協力、御理解をいただくことは、当然ながら必要なんですが、その一番大事なときに、沼袋の保育園の保育士、あるいは新井保育園の保育士、やっぱりこの保育士さんたちが本当にしっかり、これが区の方向であるならば、これはこれとしてどう自分たちは受けとめて安心感を与えていくかという、保護者に説明することも大事ですが、私はむしろ保育士の人たちがどんな保育をするのかと。
私も、かつて公立の保育園の保母を6年間経験してきたことがありまして、親御さんが本当に心配、心配と考えているよりも、子どもたちのほうがもっと柔軟な発想と、思っているんですね。それを安心させてあげるというのは、大人の側の対処だと私は思うんです。いい保育とは何かというと、私はもちろん広い園庭があり、お日様がいっぱい注がれ、そしてきれいな保育室があり、環境が整っている。これも大事な要素の一つだと思うんですが、私は人間を相対する、その職業としている保育士さんたちがこの辺をどう理解して、子どもたちに不安を、あるいは親御さんに不安を与えるような、やっぱりこれはプロの意識としてこの辺の勉強会とか懇談会とか、どう子どもを、こういう場面を乗り切っていくかという、そうしたことの配慮を保育担当としてどう今までやってきて、これからやろうとされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
藤井保育園・幼稚園担当課長
両園の保育士とも別々に話はさせていただいています。実際に新井保育園の子どもを受け入れての保育の内容については、両園でPTをつくって実際に――こちらが、事務局側がつくっているわけではなくて、実際に両方の園の保育士さんたちが現在の保育をもとによりよい保育を、環境が変わればその環境ごとにやはり保育の内容も変わってきますので、沼袋保育園での今度の環境を前提にどういうふうな保育ができるのかということで、検討をしていただいています。
やながわ委員
その辺が大きな、私、子どもを育てることにとって一番大事なのは、保育園で触れる保育士だと私は信じています。やっぱりその辺のことがしっかり固まっていれば乗り切れるんじゃないかという、ほかにもそういう園がありまして、今後さまざまなことを、耐震補強だとか、いろいろな条件が今出てきていますので、考えなければいけないというところに来ているので、私は保育園の全保育士を含めて、あるいはこれから民営化がどんどん進んでいくわけで、そうした保育園の保育士さん、あるいは幼稚園の教師も含めて、保育の向上、あるいはそういったところにも及んでくるんだと、こう実は考えています。ここに出ている親が難色、変な話、来てもらっては困るわよということだと私は思うんですね。私は、これはとんでもないことだなと。入りたくたって入れない人がたくさんいるんですね、公立の保育園って。それで認証保育所にやむなく入れざるを得ない、あるいは保育ママにお世話にならなきゃならない。さまざまで、じゃあどんどん建ててよと。それは建てたいけれども、先立つものがないのよと。これはさまざまいろいろなことを考えた上で、こういうふうに今、現状として進んできているわけです。
こういうときに、私は来ては困るのよなんて、これは私はどういうことなのかなと、理解に大変苦しみます。こういう意味では、きちっと課長も、こういうふうになると親のエゴになってしまう。こういうふうにならないように、やっぱりきちっとその辺は、子どもたちをどう育てるか。安心して育ててあげるという、そういう環境を提供しますと、こういう、両者を含めて課長もその辺の信念をきっちり持つべきだと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
保育士については、保育にとっての最大の環境だというふうにも言われていますので、当然人材の育成というところについて、特にこちらの保育担当としては心がけていかないといけないということで研修等も進めていますし、今回の新井保育園の受け入れにつきましても、それをいい機会とし新たな取り組みについても検討してほしいということで、沼袋保育園の保育士等にも頼んでいます。その中で、保育士の中からいろいろなアイデアも出てきていますし、何もなくても当然、毎年保育の振り返りをしながらよりよい保育を心がけていく必要はあるわけですけれども、こういうことをきっかけに、さらにみんなまとまっていろいろと考えてくれているかなというふうに考えています。
保護者の方たちに対しても、そういう区側、あるいは保育士の取り組みについても説明した上で、沼袋保育園の保護者に対しては、確かに影響を受けるということについての情報提供といいますか、説明が遅くなったことについてはおわびいたしましたけれども、区全体の子どもたち、同じ中野区の子どもを保育をよりよい環境でお互いにしていただきたいということで、受け入れを頼んでいるところです。
その中で今後も継続して、よりよい保育を継続するという観点で話し合いを続けさせていただきまして、新井保育園の子どもを転園後も沼袋保育園で円滑に保育できるように、保護者の方たちにもそれを、実際によりよい保育をしているということで見ていただいて、評価していただけるような場をつくっていくことが保育担当の責任だというふうに考えております。
来住委員
簡潔に伺いますけれども、新井保育園のこの計画を進めるには、沼袋保育園との関係できちんと整わないと、この計画はなかなか難しいと、そういうことになりますか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
沼袋保育園の受け入れといいますか、ほかにもいろいろと転園希望先がありますので沼袋だけではないんですけれども、特に沼袋については多数の園児が転園を希望されているということがあって、ここの園舎の拡張を行った上でないと受け入れができないと、新井保育園の閉鎖というのは難しくなるというふうには感じています。
来住委員
2点ございますけれども、沼袋保育園を何人定員をふやされるのかというのが1点。それから、その周りの保育園で、それじゃあ受け入れる、沼袋が厳しいということになったときにほかの園でとおっしゃいますけれども、今現在、いわゆる待機児を受け入れるだけのものは器としてありますか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
転園を実際に行う再来年度の段階では、皆さん3、4、5歳で年齢の高いクラスになりますので、すべて枠を広げなくても基本的には受け入れが可能かなというふうに考えています。
来住委員
具体的にどの園で受け入れられるのか。それから、沼袋保育園は何人を定員としてふやされる予定ですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
沼袋保育園については、全体で20名、3歳児が3名、4歳児が7名、5歳児が10名という予定です。ほかの園については、申しわけありませんが、今ちょっと手元に資料がないです。
来住委員
今現在、沼袋保育園の定数は108名ですよね。これが20名ふえるということになりますと、128名ということで、中野区の区立園では、今でさえ一番大きい定数の園ですね。108名というのはほかにありません。その次に大きいのが102名というのがありますね、これは白鷺ですか。今でさえ108名のところに新たに20名を入れてしまおうという、こういうところに、やはり今前段でいろいろありましたけれども、沼袋の方々からしてみると、2階の高齢者部分を改装したとしても、やはり中野で一番定数を大きくして、しかも100名を超えて128名にもなる園としてやっていかなければいけないということで、これは当然保護者の皆さんにとっても保育する側にとっても、いろいろな意味で大きな変化が生まれる。その辺が出てきている受け入れる側の不安でもあるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
沼袋保育園で保育環境が悪化するのではないかということで不安に思われている方の意見の一つには、定員がふえるということでのものがあるとは思います。ただ、保育園というのは園によって大きさがいろいろありますので、一人当たりの面積という点でいうと、決して狭いわけではないと。また、保育士と園児との関係でいいますと、保育士一人当たりの園児数がふえるということではなくて、むしろ沼袋保育園を担当していた保育士と新井保育園を担当していた保育士の2人が3、4、5歳児を見るような形になりますので、現在よりもきめ細かく見れるというふうな環境になるということで、全体として別に中野区の他の保育園に比べると環境が悪化するということではないというふうに考えています。
来住委員
やはりそこが沼袋の方も、行く側も、新井の方々も不安を大きくしている部分。しかも、先ほどおっしゃったように、じゃあどこで受けとめるかというと、この間ずっと待機児の問題を質疑させてもらいましたけれども、この2月の段階で既に335人の待機児がもう中野にいるわけですね。そういう中で一つの保育園を、そういう意味では工事のために閉めるということによって新たな行き場がなくなるということに違いないと思うんです。それで、二つあると思うんです。一つは、きょうこういう形で陳情が出てきているということは、皆さんが説明してこられたとおっしゃっていますけれども、保護者の皆さんにしてみると、理解、説明についての納得が及んでいないということだと思うんですね。同時、沼袋のほうからもそういう声がありますよということで、1月の委員会で御紹介させてもらいました。それに対して課長のほうからは、こういうふうな話でしたね。今はまだ聞いて驚いて反発をしている状態が、まだ完全に解消し切れていない状態であることは確かです。そこについては、保護者への説明のタイミングが去年の7月になったのが遅過ぎたのかというふうなことで、こちらとしての若干の反省する部分もあるんですという、そういう答弁だったと思うんです。
その後、1月以降、では沼袋側については十分な説明と、きょうは陳情者、当該者ではありませんので、やはりその部分で両方が、保育ですから、物ではありませんから、受けとめる側と行く側とが本当に一体になった状態が整うということが、保育の場合はとても大事だと思うんです。その点ではいかがなんですか。沼袋に対して、1月の段階でそういう十分ではなかったという御答弁がありましたけれども、その後の対応として十分な、皆さんが納得をいただいたということでよろしいんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
1月の終わりというか、2月の初めですかね、沼袋保育園のほうで保育のプランについて、現在の保育が統合した後にどういうふうな形になるかということで話をしましたが、その中ではかなり、園児が20名ふえたとしても、それなりに保育がされるのだということについての理解は進んだというふうに認識しています。
来住委員
こういう事態の中で、やっぱり陳情がこういう形で出てくるということは、とりわけ子どもに関係、保育に関係する部分では、やはり十分な説明と納得をいただくということが行政としてはとるべき道だと思うんです。今、陳情の三つの趣旨が出されております。一方で、皆さんは事業者の募集をかけておられるという事態ですよね。今の時点でかなりの方々、そして沼袋に対してはそういう説明をしていますということですけれども、しかし、沼袋の保護者の方からも、私たちにはそういう、今のままでは困るという声もいただいてはおります。そういう中で、このままの状態で進めるということが、極めて混乱や無理が生じてくるのではないかというふうに懸念しますけれども、いかがですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
両園の保育士の検討の中では、高齢者会館側の改修部分も含めて、こういう形での保育ができるということでの提案がされていまして、それについて新井保育園、沼袋保育園の両園で説明をした中では、特に保護者のほうからそれについて、それではできないというふうなことでの声はいただいておりませんので、今の計画のまま転園していただいて沼袋保育園で一緒に保育をするということになったときに、特に問題が生じるということはないと思います。
また、今後も継続して保育の中で工夫しないといけないことについては、指摘されたことがありましたら一緒に考えていきたいというふうに考えています。
来住委員
今の御答弁は、新井、沼袋、双方とも保護者の方々は、このスケジュールについては何ら異論はないという、そういうふうに受けとめたということですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
保育の内容について疑義があるというふうには聞いていません。あと、高齢者会館の改修と同時に、沼袋保育園のほうの改修も若干しますので、その中で今のままではまずいというふうなことがあれば、御意見をいただくようにということでお話ししてありますけれども、特に大きな変更、こういうふうにしてくれというふうな形での御要望は、今のところはいただいていないという状況です。
あと、先ほどちょっと答弁を保留しました沼袋保育園以外への転園の予定ですが、あけぼの保育園と野方保育園と江原保育園と新桃が丘保育園に、それぞれ転園されると。あと、退園の予定の方が1人いらっしゃるという状況です。
来住委員
それは、そのことによって枠は変わらないわけですから、新たな待機児が生まれるということになっていきますよね。沼袋で平成19年で既に13人が、これは9月の資料ですけれども、9月の段階で入れないでいるという数字もありますし、新井でもそうです。中野の区立園ではほとんど9月の段階で150人台ですね、150人もの待機児、要するに入所できないという実態がある。先ほど紹介したように、この2月では355人が入れないと。ましてや認証保育園でさえ、2月の段階で50人を超えて待機をしているという状態。そして、家庭福祉員も利用できないでいる待機の子どもたちがたくさんいるという、そういう状況の中で、やはり沼袋保育園に対する説明も極めて、保護者の皆さんが言っていたように「これでは」と、そういう声が出て、それに対しては反省をされているということでした。やっぱり保育行政を進める上で、保護者の皆さんの、本当に子どもを真ん中に置いてどう理解をしていただいて進めるかということが大前提だと思うんですよね。
したがって、この陳情がこの段階で出るということは、納得が、理解が至っていないんだと。だからこうしてほしいんだということが出てきているんだというふうに、私はこの陳情の中身からそのように思いますけれども、課長としてはいかがですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
1点、待機児との関係では少し誤解があるかなとは思うんですが、先日来、待機児については0~2歳についてたくさん出ているということで、今回の予算特別委員会の資料でも0~2歳という形で出ているかと思います。新井保育園から沼袋保育園に転園するときには、3、4、5歳児にそれぞれ上に上がっていますので、一番待機児の多い年齢の部分については影響はない。現在でも、実は4~5歳児を中心として定員割れがあちこちに出ている状態ですので、4~5歳だけであれば転園は可能というふうな状況になっています。
あと、このまま進むことについてということなんですが、実際には最初のときにもいろいろなところへ保護者の方の選択で転園させてほしいという要望があったということで、お話ししましたけれども、実際に今度の4月の段階で転園をされるということで、転園の届けが出されて、先日、その決定の通知をお出しした方があります。今回、一緒に卒園させてほしいというふうに言われているクラスの方の中でも3名、全体で1~3歳クラスから5名の方が今度の4月には転園されますので、そういう保護者の方の選択を受け入れての計画については、実際に保護者の方から受け入れられて進んでいる部分があるのかなというふうに考えています。
来住委員
ちょっと認識が違うのは、今、新井保育園は64~65名という定員数があって、その園を建てかえる場合に、それに見合うものを別途用意してこそ、待機児を解消できるんじゃないですか。今ある保育園に割り振ったら、その分が結局は約60名が入れないということになるわけでしょう。そうじゃないんですか、そこを聞いているんです。
藤井保育園・幼稚園担当課長
今後の転園の予定の部分ではなくて、既に募集を停止している0~1歳の部門についての影響ということであれば、確かにその部分については待機児という形で出てきているというふうには考えています。
来住委員
本郷のときもそうですけれども、新たな建てかえをする場合に、その部分を別途確保するということが、今、この待機児の問題から見ても、また保育を現に受けている、利用している保護者、子どもの立場から見ても、そのことをまず整えて、その先をどうするかということは出てくるのであって、したがって、当然仮園舎にしろ、新たな建物を建ててそこに職員も子どもたちも1回きちっと移すということがあってこそ、こういう問題が起きてこないんじゃないですかということを聞いているわけです。
藤井保育園・幼稚園担当課長
今回の10か年計画での新井保育園の建てかえ民営化の手法につきまして、当初からこういう形で0歳、1歳の募集を停止してやるしかないということではなくて、当初は一時的に仮園舎をつくれるかというふうなことも検討したところです。そういういろいろな検討をしたために、第1回の説明会をした後、第2回に具体的な手法について説明するまでに時間があいてしまったという面もあるんですが、その間、区有施設、区の未利用地等いろいろと検討した結果、やはり計画どおり進める上で使える用地、施設がないということから、仮園舎ということではなく、区立の保育園を拡充して受け入れるという形での今回の案を選択したということです。
来住委員
じゃあどういう努力をされたのかというところが、やはり大事なところだと思うんです。そういうふうに、所管としてはそれがいいだろうと。要するに、新たなところで新たな保育をきちっとやりながら建てかえをするという点では、認識は一緒だと思うんですね。しかし、それが整わない中で今の状況が進んできている。具体的にどういうところにどういうアクションを起こされて、庁内でどういう議論をされて、どういう連携をされた努力があるんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
10か年計画を策定する段階でも、区の未利用地、あるいは区の今後使わなくなる施設についての活用ということの検討がありました。その中でも、大きいものとしては学校の統合というふうなことで、使わなくなるようなところについての活用と。そういう現在の区の計画の中で使える可能性があるという土地、施設については、それぞれの部署の確認をしながら検討を進めたところですけれども、10か年の計画の中で、新井保育園は今回も耐震度Cランクという形で出ていますけれども、それなりに老朽化もしていて耐震の問題もあるという施設についての建てかえ、民営化を進める上での年次を考えますと、使えるところがなかったということです。
来住委員
陳情者からもありましたけれども、民間の部分も含めて真剣に考えて検討いただいたんですかという、それは保護者の方からは当然そういう思いは強いと思うんですね。その点についてはどうだったんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
民間のほうから区のほうに購入検討の申し出等がありましたら、当然そういう検討の一つとして検討いたしますけれども、現に民間が利用されている土地、建物等について、こちらのほうからお借りするというふうな形での検討はしておりません。
酒井委員
最後に1点だけ、平成19年7月に転園が円滑に大丈夫だろうということで、新井保育園の保護者の皆さん、それからまた、沼袋保育園の保護者の皆さんに御説明されたと。これは新井保育園の転園計画を凍結という形で陳情で出ておりますが、新井保育園、受け入れ側の沼袋保育園、それから高齢者会館、3者にしっかり説明責任を果たしていかなければならないと思うんです。最初は住民の方は、利用者の方は不安だと思うんです。それが手順を間違ってしまうと不信になってしまって、そこからやっぱり溝があいてしまうと、なかなか建設的な議論ができなくなってしまうところがあると思うんですね。
そういった中、今後もしっかりと御説明していただきましてやっていただくと。そういう中で、もちろん大きな声が上がる中で、なかなかそういう議論にならないときもあろうかと思うんですが、そこで、先ほど市川委員の質疑の中で、課長も、今後平成21年度、工事に伴って沼袋保育園のほうに20名が受け入れられるわけですが、その中で、子どもたちの保育環境を低下させないんだ。それから保育士の問題も出ましたが、今後1年間、こういった問題をもんでいくかと思うんですけれども、今も担当課としてそういった保護者の方々の不安、それを払拭していかなければならない。それからまた、子どもたちの保育環境、保育サービスの低下を招いてはいけない。そういう中で、さまざまな今考えていることがあるだろうと思うんです。そういった決意といいますか、そういったところを最後に1点お聞かせください。
藤井保育園・幼稚園担当課長
21年度に実際に園児の20名の受け入れをして保育をするということで、スペース的に不足する部分については、高齢者会館側の一部もお借りして、そこで当然、高齢者会館として利用するわけではありませんので、保育園として利用する上で必要な改修をしていくということで、検討を進めております。現在、実際に設計をし、事業者を決めるような形になりますけれども、その中でも保護者の方からもいろいろと御不安な点が御指摘されましたら、それについていろいろとお答えできるようにしていきたい。
また、単に施設の改修ということだけではなくて、保育士がどういうふうな保育をしていくのかということが、安全面も含めて一番重要なことになりますので、現在でも両園がPTという形で一緒に取り組んで検討を進めておりますけれども、今後もさまざまな、いろいろなところで行われている保育の実例等も学びながら、20人ふえるということで、逆にそのときに「よかったね」というふうに言っていただけるような保育を実現していきたいというふうに考えています。
山口委員
今までお話を聞いていまして、かなり区の側のこれまでの委員会での説明、一部保護者の方の反発もあるけれども、合意はとれていると。その上で新規に民営化に伴って募集をしていきたいというような説明と、今保護者の方が言われている内容と、大分ギャップがあるように思います。保護者の方もそのように言われています。陳情が出されているにもかかわらず、募集の内容も全然知らないし、そのお知らせもなく、そういった進め方をされると、やっぱり私たちの声を聞かないで、もうスケジュールは決まっているからどんどんそれをやってしまうんだなというメッセージとして受け取っても、それはいたし方ないかなというふうに思うんですけれども、ちょっと現時点で聞きたいんですが、今、沼袋保育園、そして新井保育園の保護者の方たちと合意はできているというふうな、区は認識はあるんでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
スケジュール面についても、事業者の募集等について、具体的な何日から改修するというふうな形ではお話は確かにしていなかったかもしれませんけれども、いつごろに改修するという形でのお話はしてありました。合意といったときに、今いらっしゃる保護者の方全員が100%納得していただけているかというと、そうではないということは認めざるを得ないと思いますけれども、全体としては了解はされてきているのかなと。
また、新井保育園については、今もう既に、実はいらっしゃる方の中で、建てかえ民営化を決定する前からそういう情報を知らずに入っていたんだという方は、全体の中では半分以下になってきていまして、それを了解した上で入っていらっしゃる方のほうが多い状態になっていますので、そういう中で、実際の建てかえ、民営化の手法として、具体的な手法の中で、自分たちの意見をどういうふうに酌んでくれるのかということで、最初の第1案として、全員一緒に転園するということに対しての反対、また、転園した後また戻るということに対しての反対があったと。それに対して、区としては、転園したらそのまま卒園できるようにしましょう。また、選択できるようにしましょうという形でのこともしておりますし、沼袋保育園を使うに当たっては、高齢者会館側をお借りして保育の環境についても整備しましょうということで、それぞれの声に対してはおこたえしてきているつもりです。
その結果として、新井保育園から実際に今度の4月に転園の希望を出されて、転園されていかれる方もいらっしゃいますし、100%全員が納得されているとは決して言いませんけれども、全体としてはやむを得ないなということでの了解程度は、とれてきているのではないかというふうに考えています。
来住委員
全体的な合意の判断といいますか、どこに置いておっしゃっているんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
実際に説明会等でお話をしたときの御意見等の内容とか、実際にその後いただくような話、あるいは転園の希望等で個別にいらっしゃるときのお話等で、いろいろと自分たちのためにやってくれているというふうに評価していただける声もお聞きしていますので、確かに反対をずっとされている方もいらっしゃいます。どちらが数が多いのかというふうに、どういうふうにとるのかという話をされますと、こちらとしては印象としてしか言いようがないんですけれども、決してみんながみんな反対という状態ではないと、こういうふうに理解しています。
来住委員
みんながみんな反対ということじゃないということは、反対をして何とかこうしてほしいという思いが署名に込められているんだと思うんですね。最後にしますけれども、事業者を選定をしていく募集を今されていて、6月中に決定をするスケジュールということですけれども、その決定をおくらせた場合、それをおくらせることによって事業者に対して何か区としてのペナルティが発生しますか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
その決定をおくらせることについてペナルティが発生するかどうかというのは、まだ応募者から実際に応募書類が出ているわけじゃないものですから、何とも言いがたいんですけれども、一番の問題は、事業者の決定がおくれますと、その後21年度に建てかえるという作業を、当然それをするに当たってはいろいろな設計をどんどん詰めていかないといけないですよね。その作業全体がおくれることによって、せっかく21年度に転園しても、21年度中に建てかえるということができなくなって、どんどん建てかえの時期がおくれて、それこそ待機児の解消がおくれていくというふうなことになるのかなというふうに考えています。
来住委員
半数か3分の2かわかりませんけれども、そういう声を現に上げておられるという状況の中で、やはり子ども施策、保育に関しては本当に理解や御指示をいただいて進めるということが、区としてのとる道だということを申し上げておきます。
委員長
要望でよろしいですか。
来住委員
はい。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議をしたいので、休憩させていただきます。
(午後2時25分)
委員長
再開させていただきます。
(午後2時43分)
お諮りいたします。本陳情、第1号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はありませんので、そのように決します。
以上で第1号陳情についての本日の審査を終了いたします。
次の陳情が一括になりますので、ここで一旦休憩を入れさせていただきます。再開は3時5分とさせていただきます。
(午後2時45分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後3時05分)
続きまして、第3号陳情、子ども施策の進め方について、第4号陳情、児童館関連施策を充実させてください、第5号陳情、学童クラブ関連施策を充実させてください、第6号陳情、保育園関連施策を充実させてくださいを一括して議題に供します。
なお、議題に供した4件の陳情については、7,422筆の署名が添えられております。
陳情者から補足説明の申し出がありますので、委員会を休憩して陳情者から補足説明をお受けしてもよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時06分)
委員長
それでは、再開させていただきます。
(午後3時11分)
本陳情について質疑はありませんか。
山口委員
まず、第3号の子ども施策の進め方についての陳情についてなんですが、理由の中に、子どもが当事者であるにもかかわらず、子どもへの説明、意見交換などがなく、施策についての認識が子どもも含めて形成されていませんというふうにあるんですけれども、ちょっとどなたにお聞きすればいいのか定かでないんですが、これまでどういった形で進められてきたと区は認識されているんでしょうか。
野村子ども育成担当課長
これまでも必要な事項につきましては子どもの参加、参画ということを求めて事業というものは進めてきているというふうに思っております。
山口委員
具体的にどういった事業ですか。
野村子ども育成担当課長
例えば児童館の例で申し上げますと、これまでの児童館というのがかなり禁止事項も多かったと。児童館内でのおやつの飲食等についても禁止をしているというところで、昨今では児童館に遊びに来てもおやつを食べたいというような要望もふえてきていると。そういったときに、子どもたち自身がどういったルールをつくって、どこでどういう時間に食べたらいいんだろうかといったようなことについて、直接子どもたちでそのルールづくりをして確認をし、児童館の運営を改めると、そういったような取り組みをしております。
山口委員
今後10か年計画の中で児童館を統廃合していくということがあるかと思います。ほかの陳情の中にも学童クラブを児童館ではなく小学校等でやっていくということがあるかと思うんですが、その件について子どもも含めた説明会等はやったんでしょうか。
野村子ども育成担当課長
今、委員御質問のことでございますけども、先ほど来答弁させていただきましたけれど、子どもが参加する、参画するということは当然に重要な課題でございまして、私ども子ども家庭部、区も当然にそういった取り組みをしておりますが、ただ、参加というのも原則的なものではないだろうというふうに思っております。子どもの発達段階、年齢に応じた参加の仕方というのがあろうかと思っておりまして、今の御質問のような、例えば児童館の配置ですとか保育園の配置ですとか、そういったことに子どもの意見を求めるということはなじまないのかなというふうに思っております。そういったことを決めるに当たりましては、区ですとか保護者ですとか、大人が子どもの利益を最大限に尊重するといった観点からの検討が必要なものというふうに思っております。
山口委員
児童館の配置ですとか、今例を出されましたけれども、子どもたちが当事者なわけですよね、この事業の中心、主役であるわけです。その子どもたちが今後児童館でこのまま遊んでいきたいのか、それとも小学校に移動して今後そういった事業をやっていくかというのは、聞き方によっては幾らでも子どもたちは自分たちの気持ちを伝えることができるというふうに思うんですけれども、それを親が最善の利益だと判断して進めるというのは、なじまないとおっしゃいますけれども、ていよく子どもの意思を排除して事業を進めているようにしか思えないんですけれども、いかがですか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
今回、子どもと家庭を支える地域づくり方針に基づきまして新しい施設展開をさせていただくに当たりまして、子どもたちのニーズあるいは地域特性の要望を得ながら、私ども事業展開させていただくというふうに考えてございます。そういった意味では、今後、中高生についても自主的な活動、自立支援、活動支援ということで展開させていただくところで、十分にそういった子どもたちの意見も取り入れて展開していきたいというふうに考えてございます。
山口委員
ということは、小学生、中高生の子どもたちも含めて今後の施策を進めるに当たって意見交換なり説明会なり、そうした場も開いていくというふうに受け取ってよろしいでしょうか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
重要な区の施策等の判断については先ほど育成担当課長のほうから発言があったところでございますが、今後の子どもの居場所ということで事業を進めていく上では、子どもたちが来なければ、やはり育成の事業としては十分じゃないというふうに考えてございますので、そういった意味では子どもたちの参画あるいは事業の参加に伴う意見を十分に取り入れていきたいということで考えてございます。
来住委員
関連しますので、参加の仕方の問題なんですが、やはり私は子どもの権利条約の第12条にあります「自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する」と、そういう条文になっています。したがいまして、決定は行政の決定が当然そこで行われ、執行されていくと思いますが、決定段階に及ぶ意見の表明というのは、あらゆる段階でこの権利条約に基づいた表明権を確保するということがやはり大事だろうというふうに考えますが、いかがですか。
野村子ども育成担当課長
先ほどの御答弁の繰り返しでございますが、その発達段階、年齢に応じた参画の仕方ということは、私ども行政としても考えていかなければならないというふうに思っております。
来住委員
学校の統合問題、この間質疑をさせていただいてきましたし、10か年計画を執行していく、今後見直しをしていく、そういう段階に応じた区民の参加の意見をどう反映させるかという点では、この第3号の趣旨というのは大変意味のあるものを示唆されているというふうに思います。
具体的にお聞きしますが、例えば第5号に、主旨も含めてですが、以前小学校の中にあった児童館、学童クラブの事業等々がその後、児童館の事業というか、外に、館の方に移ってきた経過がありますね。それはそういう経過があって、意味があってそうされてきたと思うんですけども、その点についてはどういうことでそういうことになってきたのか。
野村子ども育成担当課長
かなり古い時代のお話かというふうに思っています。中野区におきましては、昭和47年の当時に学童クラブ、これを新しく新設する児童館に入れていくということで学校から移してきた経緯があるというふうに承知しております。
来住委員
やはり第4号にも関連するんですけども、子ども、乳幼児から大人までが集う、いわゆる世代間の交流ができる一つの地域の子どものセンターといいますか、そういう場所として学校の中から児童館の事業として外に出ていく、同時に学童クラブも一つの子どもの放課後の居場所、そして生活の場であるし、家庭的なそういうものを備えるということから、学校から児童館にと外に出てきた経緯が中野の場合には歴史を持って実施されてきたというふうに思っています。そのことについてこの間の事業をそういう形でやられてきたことについてはどのように評価されていますか。
野村子ども育成担当課長
委員おっしゃられる当時としてはそういった意義があったものというふうに思っておりますが、なお細かい説明となりますけれども、当時の学童クラブの定員といいますか利用人員と、現在の学童クラブの利用人員というのは格段の違いがございます。昭和47年当時といいますのは、1学童クラブ、多くても10人程度というところで、学校内に間借りをするような形で場所の提供を受けて学童保育事業を行っていたと。それが新しく児童館をつくった際に専用の学童クラブ室というのを設けて学外に出てきた。ただ、その後、特に昨今でございますけれども、学童クラブの利用希望児というのがかなり多くなってきておりまして、児童館の中の学童クラブというのももうほとんど手狭な状態、定員をかなり無理をしなければならない状態になってきている、そういった環境的な違いという中でどういった施策展開ができるのかというところで、キッズプラザですとかといったこの間の10か年の計画について事業を進めているところでございます。
来住委員
これは昨年ですよね、平成19年の10月に出された厚労省からの放課後児童クラブガイドラインについてというのが各都道府県に出されています。この中では、おっしゃるように定数を40から70ということで、40が定数としては望ましいというようなことで通達が出されています。やはり私自身が子育てをしているころの学童、40人というものが一つの基準になって、そこで運営されてきました。それはやはり学校の中から出て児童館の中での一つの地域の子どものセンターとしての役割、それが地域の子どもを中心にした一つの地域の輪をつくってきたというふうに思います。そういう児童館であるからこそ地域のいろんな形のいろんな人たちがかかわれる、学校の中と違う、また新しい子どもを通したつながりが広がってきた、それがやっぱり中野区の児童館事業の学童クラブを含めた事業の財産だというふうに私は考えているんですけども、その点についてはいかがですか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
当然これまでの児童館の役割、それは高く評価されるものというふうに認識してございます。ただ、昨今の状況を踏まえますと、児童館の子どもたち、すべての子どもたちが来館しているわけではございませんし、近年では子どもの児童館の来館数が非常に少なくなってきている。さらには今後、親あるいは家庭への支援をどのように取り組んでいくべきかというところの課題がございましたので、そういった意味でさまざまに今後児童館の新たな機能展開という形で事業を実施させていただくということを考えてございます。これまでの児童館については、館という役割からさらに出前事業等々、外に出ていく事業についても展開していくというふうに考えてございます。
来住委員
決して減少していないと思いますよ。いただいているのはことしの厚生の26の資料ですけども、児童館別乳幼児親子の利用状況というのが出ています。05年が合計ですけども、子どもと大人が利用した合計数が15万7,000余です。2006年が親子で16万1,000人余。ですから、数的にも私はふえていると思います。しかも、児童館の中で活動をする、そこに来て親子が行事を通して、取り組みを通して交流できる16万1,000余の方々がこういう年間を通して交流する場としては、本当にこれは貴重な区の財産だというふうに思いますけども、児童館事業、親子が、利用が減っているというのは、それはちょっと2007年度がそういうことになるという予測ですか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
今私の答弁の中で、乳幼児親子あるいはそういった大人たちの数が減ってきたということではなくて、小学生の利用自体の数が減ってきているということで御理解いただきたいなというふうに考えてございます。
来住委員
その原因はなんですか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
さまざまな要因が見受けられると思うんですが、スペース的な状況等あるいは子どもたちの遊びの環境がこの時期に変わってきているんじゃないかということは推測されますが、それについては私どもの方針の中で今後小学校あるいはU18といった18歳以下の子どもたち全体を支援していく形の展開をさせていただく、特に学校でのキッズプラザ事業については、学校と地域が連携した安全・安心な居場所として展開させていただくということで考えてございます。
来住委員
児童館、小学校の外にあるからこそ、中学生も含めた、高学年も含めた交流がその中身を改善することによって、今の児童館事業をさらに改善することによってその利用はむしろ高まると思います。学校の中での事業に持ち込めば、それはそれとしてこれまでの皆さんが行ってきた外での事業で、中高生まで考えて取り組んでいこうということであれば、むしろそこをどう充実させていくかということが本来十分でなければ、そこを十分にするということじゃないですか。
吉村地域子ども施設連携担当課長
私どももそういった意味で、学校、地域、そして行政あるいは今後中学校区で設置いたしますU18プラザを中心にそういった事業の展開に注力していくというふうに考えてございます。
やながわ委員
何点か、ちょっとわからないので、そういう現状なのかどうかお聞きしたいと思います。
陳情の第5号、理由の中に、これが本当だったら大変なことだなとか思いながら、中ほどに民営化に関する保護者への説明会において中野区の課長が説明したように、公立のクラブに比べて民間のクラブのほうが保育レベルが低いと考えられますと、これを課長が言ったとしたらどうなのかな、どういう――前後に何かあったんだろうなと思うんですが、ちょっと不適切なんじゃないかなと思うんですね。これがどうだったのかということ。
もう1点、その下の段ですね、現在の児童館職員に対しては、その人件費のほとんどが東京都から補助されており、中野区にとって大きな負担となっていません、これはそうなのかどうか、まずこの点からお願いします。
野村子ども育成担当課長
この陳情文書の理由のところ、名前が出ておりませんので、なかなか難しいところですが、多分私のことなんだろうなと思いますので、お答えさせていただきます。私はごらんのとおり自他ともに認めますぼんくら管理職でございますので、何を言い出すかわかりませんが、ただ、こういったここに書かれているような民営化というところの説明会で、民間の質が劣るというような、自己矛盾をするような発言というのは私はした記憶がございません。
ただ、いろいろと類推いたしますと、これは民営化という民間委託に関する説明会ではなくて、新しく民間が開設をする学童クラブの説明会の場においての私の説明の内容から来ているのかなというふうに思っております。
一つは、私が申し上げたこと、細部にまで再現するわけにはまいりませんけれども、公立の施設、私どもの直営の施設というのは、園庭があるとかそういった面で、ハード面の優位性というのは確かにございますという説明をいたしました。ただ、民間の場合はそれをカバーするための室内遊びの工夫ですとか、それから近くの公園を使う、学校開放のグラウンドを使う、あるいは児童館と連携するといったところで、私ども行政のほうも民間とできる限りの支援をして行っていくので、区立の学童クラブサービスと民間の学童クラブのサービスは遜色がないということを一つ申し上げました。
それから、2点目でございますけれども、説明の2点目といたしまして、この間、障害児の受け入れについて私どもも力を入れてきている。これは行政の責任だというふうに考えていると。そこで、昨年の10月から任期つきの職員を配置するなど、区としての万全の体制も整えているので、障害をお持ちのお子さんについては、ぜひとも公立の学童クラブというのを御選択いただくというのも一つなのかなという説明をいたしました。
これに対しまして、この二つを一緒にしまして、ある参加者の方が、「課長は、民間のサービスの質が劣るというふうに今言った」というふうに御発言をされましたので、「私はそのようなことは申し上げていません」ということは、その場でも御説明をし直ししたところがございますけれども、説明の仕方が不十分だったのかなという反省点はございます。
それからもう一つ、東京都から補助されているということでございますが、こういった事実はございません。
やながわ委員
文言で文面にあらわれてくるというのは大変重いことなので、今、課長にお聞きしたところ、聞き取り方によっては、人間というのは、受けとめるほうはいろいろな感情があるから、どういうふうに理解するかというのは十人十色だから、ただ、事実とちょっと違うんだなということを確認させていただきました。また、この東京都から補助される――私も長くやっていますが、そんな話は聞いたことがないなと。これもちょっと事実と違うのかなと、こう思います。
もう1点確認させていただきたいんですが、これは陳情ですので、やっぱりきちっとしたものでなければならないなと私も思っておりますので、これが本当だったら大変なことだなと思うので、お聞かせいただきます。陳情第6号、ここに「民営化によってビデオを見せておとなしくさせておくスタイルの保育が始まるなどの変化」と、こんな新しい保育のスタイルが民営化によってできているのかどうか。
そうなると、先ほども申し上げましたように、私は公立保育園の保育士をやっていましたから、カリキュラムを書くのに大変なんですね。保育士の仕事というのはものすごくあって、子どもが午睡している間に、おたより帳からあしたの準備から、本当に保育士は駆けずり回って仕事をしているというのは、私もわかっている一人だと思うんですね。たまたま私もやっているときは、お迎えのちょっとの時間だとか、そういうときに、当時はビデオがあったかどうかあまり記憶にありませんが、テレビを見ていてもらったのかなというね。今、ビデオも大変すばらしいものがあります。ただ、これが本当に主流としての保育のスタイルになっているのかというと、ちょっと私も理解ができないので、疑問があるので、そうなっているのかどうか、お伺いします。
藤井保育園・幼稚園担当課長
ここで書かれている「ビデオを見せておとなしくさせておく」というのがどういうふうなことを言われているのか、ちょっと詳細にはわからないのですか、こちらが保育指導等をしている中で、ずっと保育の間じゅうビデオを見せていておとなしくさせているというふうなことはないというふうに認識しています。ただ、保育の工夫の一環として、例えばいろいろな指導的な資料ですとか、あるいは童話のお話ですとか、そういうものを紙芝居で見せるというかわりに、月に1回ぐらいビデオを見せているというふうな保育の工夫をされている例は承知しております。
やながわ委員
私は、それはいいことだと思うんです。私たちだってビデオを見ているわけですから、大いに私は、いいものは見せる必要があると思う。ただし、やはり日々、あるいは1週間、1カ月、1年という、多分保育のカリキュラムというのはそういうふうにつくっていると思うんです。1年、3カ月、1カ月、1週間、1日と。こういうのは民営化でもやっているんですよね。ちょっとここで確認です。
藤井保育園・幼稚園担当課長
日案、週案、月案を当然つくって、それをもとに保育をするというのが保育の基本になっていますので、区立園、民間園、民営園、どれも同じ形でやっています。
やながわ委員
民営化での保育園でのそうした保育計画というんですが、そういうのは行政としてはチェックしているんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
指定管理園と、完全に民設、民営園で少し扱いが違いますけれども、毎月の園だより等については送っていただいていますし、指定管理園については毎月の計画についても承知しています。また、先ほども言いましたけれども、保育士の巡回等も行っておりますので、保育内容について何かしら子どもにずっとテレビ、ビデオを見せっ放しで保育士は何もしていないというふうな状況はないということについては承知しています。
来住委員
確認ですけれども、民営化園、指定管理者園と区別しておっしゃいましたけれども、民営化園についての保育の計画については、区としては特にそれについて何か言うとか、把握をする必要性があるとか、そこは実際にはあるんですか、ないんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
認可保育園につきましては、保育内容も含めての検査は東京都のほうが所管していまして、行っています。その立ち入り検査のときには、区の保育指導の担当者も立ち会って確認をさせていただいています。民営化でない園も含めてそうやっていますので、当然、民営化園についてもそういうふうに把握はしていますし、さらに民営化に伴っての補助金を出している部分については、その内容等についての確認ということで、関連資料については提出して確認させていただいています。
来住委員
それが条件になっているということでよろしいということですね。
先ほど、児童館の職員についての人件費のことがありました。ここでそのことについては、所管が違うので、ちょっと私もその部分がどうなのかなということで、確認の意味で所管のところにお聞きしたんですけれども、財調の中でこの部分については入っているというふうには聞いたんですけれども、それは間違いですか。財調の中での人件費ということになりませんか。
野村子ども育成担当課長
財調制度の御質問でございますが、この関係の財調がどういう仕組みになっているかということで御説明させていただきます。
一つは標準区というのを、18歳未満の子どもが4万7,000人いると仮定した区を標準区といたします。その際に、例えば人件費についてどういう内容の人員をカウントするかというと、少子化対策ですとか児童手当関係の給付ですとか、もちろん児童館、学童保育もございますし、それから子ども家庭支援センターもございますし、子どもの医療費助成もありますし、もろもろのそういった事務を執り行う人間が、この標準区で約119名いるであろう、必要であろうという仮定のもとに計算を始めます。児童館は19館あるだろう、学童クラブは31カ所あるであろうというところで、基準財政需要額のカウントをいたします。実際にそれで出てきました単価に、中野ですと中野の18歳未満の人口、現在大体3万1,100人ぐらいだというふうに思っておりますけれども、これを掛け合わせて、これを基準財政需要額とすると。子ども関係ではなく、そういった中野の基準財政需要額を積み上げた中から基準財政収入額を差っ引いたものを財調制度として交付するというものです。
来住委員
そうすると、児童館、学童関係、お金に色がついていませんから、そういう点ではわからないんですけれども、そういう事業の中の算定には入っているということでの認識でよろしいんですか。
野村子ども育成担当課長
今申し上げましたような事務に関する人間の頭数というのも、算定をする上での基礎としてとらえているということです。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議をしたいので、休憩させていただきます。
(午後3時41分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時44分)
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。
意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。
討論はありませんか。
来住委員
第3号、第4号、第5号、第6号に対して賛成の立場での討論を行います。
理由にありますように、地域の子どもセンターとしての児童館が現在果たしている子ども、乳幼児から大人までが集い、世代間の交流のできる場として、また地域の力を発揮する場としても、児童館のあり方が大切だとしています。事業を高く評価しているし、さらなる充実を求めているものです。このことは、児童館を親子での年間利用、乳幼児の利用ですけれども、数が2006年度で16万1,000人を超えていることからも、児童館事業が職員と地域が時間をかけて築いてきた結果だと考えられます。
同時に、児童館を中心とした学童クラブ事業が児童館を地域の子どもセンターとしての位置を占めることに結びついてきたとも考えられます。ところが、中野区は児童館を削減することや学童クラブを学校内に戻すこと、また民営化しようとしていること、このことはこれまでの子育てを中心とした地域づくり、子どもの居場所づくりを崩してしまうということになりかねません。そのことへの危惧と不安と警告を発する陳情だと考えられます。
同時に、子ども施策の変更に対しては、父母、地域に計画決定以前から相談し、協議し、十分な説明と納得を基本にしてほしいというものです。同時に、その施策の中心にいる子どもたち自身の声にもしっかりと耳を傾ける、声を生かすということを求めているものであります。その点からも重要な陳情ということをかんがみ、賛成の討論といたします。
委員長
ほかに討論はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより、本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。
第3号陳情、第4号陳情、第5号陳情、第6号陳情を採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で、第3号陳情、第4号陳情、第5号陳情、第6号陳情についての審査を終了いたします。
続きまして、第7号陳情、本郷保育園についてを議題に供します。
本陳情については、陳情者から補足説明の申し出がありますので、委員会を休憩して陳情者から補足説明を受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時48分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時57分)
本陳情についての質疑はありませんか。
やながわ委員
地元の保育園ということもありまして、降ってわいたような災難と言ったら、まあ災難なんだろうなというぐらい、耐震の問題に二転三転し、ここが廃園になるという、先ほどの新井保育園と、こちらは計画、だけど、こちらは突然という、飛行機が墜落しちゃったというぐらいな衝撃だったと私は思います。その中でも、保護者の方々が何回も話し合ったりさまざま、私もいろいろな保護者の方々からお話を聞かされました。なるほど、なるほどと、その不安も、あるいは本当に見えないところで、ちょうど55名定員でしたっけ――60名定員なのかな――こぢんまりとした小さな保育園で、本当に使い勝手が悪そうだなという保育園なんですが、きっと保育士さんたちと子どもたちも少ないので、本当にまとまった保育園の空気を私もあそこに行って感じたところなんですが、園庭だって猫の額ぐらいなんですよね。でも、みんなこの保育園が好きだと。そう言っておられました。
ここが耐震不能と言ったら語弊があるんでしょうか。耐震不足ということで廃園になって、暫定保育園が決まり、そしてさらにそれが2年間という制約があるわけです。これもまた不安の大きな要素だと思います。場所が確定し、その予算が今回20年度に織り込まれたわけですけれども、私はこの陳情の背景には、やっぱりこうした不安を何とか取り除いてほしいと。そして、今まであった本郷保育園、ここを建てかえるにはどうなのかというと、ちょっと私は変則的な位置関係やら土地の狭さやら、どうなのかなという疑問はありますが、新しい保育園をつくってほしいとか、そういう希望があるんですね。
私はこの2年間の、わずか2年間ですから、ことしの8月ぐらいから移動して2年間、そう考えると、暫定2年後のほうが、もうこの時点では、お母さんたちの頭には、この2年後の先にもう頭がシフトしています。区としては、2年後のこの保育園の新たな考え方、どうするのかということを、もう2年なんてあっという間ですから、この20年度にあらあらの方向を示さないといけないんじゃないか。また、そうすることが不安を解消する大きな方策なのではないかと、こう思っているんですが、その方向性、あるいは計画はどのようにお考えになっているんでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
個々の具体的な計画については、まだ今の段階では固まっておりませんけれども、20年度中には今後の需要を見込んだ上で、どういうふうな整備をしていくのかということについての計画を示したいというふうに考えております。
やながわ委員
ありがたい答弁ですね。さっき陳情者の方からも言われていたとおり、南中野地域、待機児は大変多いし、どこもいっぱいだという現状はよくわかっておりますし、また、南のほうにいろいろ子ども家庭支援センターとかができますし、私はやっぱり南のほうに保育、あるいは子育ての拠点の核となる、そういう施設は大変必要だと思っておりますし、本郷保育園廃止に伴い、やはり自分が住んでいるから南と言っているわけではありませんが、そういう意味では、これをチャンスとして、暫定保育園はもう場所が決まっています。暫定保育園のすぐ近くにも保育園がありますし、バランス的に考えると、やっぱり偏りが生じるんだなというふうに思いますので、その需要だとか地域的なことだとか、あるいはこの陳情にあるように、本郷保育園の場所、またはその近くにという、何とか保育園を、どんな形にしてもつくっていただきたいという希望だと思います。
20年度にそういうあらあらの方向性を出していただけるという御答弁と認識しておいてよろしいでしょうか。重ねて聞きます。
藤井保育園・幼稚園担当課長
先ほども申しましたが、具体的にどこを何年度というふうにはなかなかいかない部分もあるかと思いますけれども、方向性については少なくとも示していく必要があるというふうに認識しておりまして、昨年出しました区有施設の耐震改修計画の具体的手法についても示していく必要があるということもありますので、それとあわせるような形で何らかの形で示していきたいと、こういうふうに考えています。
やながわ委員
うちの団も、本郷保育園の廃園、あるいは耐震不足のことから、さまざまな観点にわたって申し入れをさせていただきました。今回こういう陳情が出て、父母の方々にさまざま説明を丁寧にしていただきたいということと、それから、その中に一番の、どうしてこうなっちゃったのかということ、多分もう十分わかられてここに臨まれているから、こういう内容なんだと思いますが、その丁寧な説明の中に、この2番目の転園先については全員の希望をかなえていただきたいと。これはもう本当に必死の思いだと思いますが、これは大丈夫なんでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
2年後には、皆さん4~5歳という形になりまして、現在でも定員に余裕のある年齢になりますので、別に新園をつくらなくても希望先に転園が可能であるというふうに考えています。
やながわ委員
これも、2年後ですから、どんな状況になるかわかりませんが、やっぱり突然の災難に見舞われた本郷保育園の子ども及び保護者の人たちには、やっぱり予期せぬ出来事だったという、それは真摯に行政側は受けとめてあげてほしいと思っているんですね。ここからすべてが始まると思うんです。先ほどからいろいろ説明不足だとか、あるいは説明の機会が少ないとか、いろいろ言われておりましたけれども、私はやっぱりそういう心の部分というのは大変大事で、親御さんが本当にしようがないなと。そういう思いから、じゃあ自分たちも努力しようと、こういう中からいいものが生まれてくると思っているんです。かつて、部長が説明会に行くときに、本当にお気の毒だと思うという、やっぱりその一言で救われる部分もあるんですね。だれも喜んで行こうなんて思っていないわけです。
その中から、暫定保育園に関しても今回予算がついて、どういうふうな保育室になるのか、あるいはここはこういうふうになるとか、あるいは園庭はこの部分で――すぐ近くに公園もありますし、弥生保育園もありますから、交流事業だとかいろんなことを、こんなこともできるのかと付加価値が大きくなるように、これを考えるのが行政だと思うんですが、そんな点はいかがでしょうか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
確かに近隣園も近いというふうなこともありまして、公園についても、当然共用で使わざるを得ないというふうなことも考えられますので、近隣園とも連携をとりながら、将来、転園した場合にも問題がないような形で進めていきたいというふうに考えています。
やながわ委員
ぜひそうしたいただきたいと思っております。
この3番目、先ほど陳情者の人が行って帰ってという、両方一緒よということだったんですが、行くときは仮園舎ですから本郷保育園で、やめた先生もいらっしゃいますから、そういう若干の異動はあるにせよ、ほとんどの保育士が仮園舎に行くんですね。ちょっとそこを。
藤井保育園・幼稚園担当課長
当然、退職等もありますので、全員がということにはなりませんけれども、ほとんどの保育士が仮園舎のほうにも行って、同じような体制で保育をすることを予定しています。
そやながわ委員
その先を、さっきの陳情者の人が想定しているわけですよ。きっと3人か4人はこの園だわとか、もうお母さんたちというのは、我が子のことだから、先に先に想定していくわけですよ。その気持ちもよくわかるし、でも、先のことはわからない部分もあるんですが、「仮園舎から転園の際には」と、こうなっていますが、できれば私も、そうしてあげれば子どもにとって、あと1年、卒園するまで一人ぼっちで、あるいは三、四人そっと違う園に行くのかとか、やっぱりどうしてもネガティブに考えざるを得ないのは事実だと思うんです。この3項に関してはいかがですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
転園の際に保育士を一緒にというのは、区立園であれば、確かにそういうことは可能性としてあるのかなというふうには思いますが、区立園だけではありませんので、民間園のほうに転園される場合には一緒にというわけには、ちょっともともと難しいかなと。
あとは、転園先はどの程度で散らばるかということで、当然、ある程度グループで行かれるというふうなことが確かにあるようであれば、それに対しては十分配慮していきたいというふうに考えています。
来住委員
簡潔にしますが、この本郷の問題は、園舎の問題というよりも、いわゆる前原保育園を廃園、区立園を廃園するときに、区としては地域や議会に何と説明されましたか。簡潔にお答えください。
藤井保育園・幼稚園担当課長
前原保育園を廃止するときに、本郷保育園についてどういうふうに答えたかということですか。
来住委員
そうです。
藤井保育園・幼稚園担当課長
当時、別に本郷保育園は残すということで言っていますが、将来的にずっと本郷保育園を残すということではなくて、別の場所に建てかえるというふうな答弁をしているかと思います。
来住委員
そうなんですよね。本郷保育園はその地域、前原や本郷保育園が現にあるわけです。その地域に建てかえるということで考えているという答弁を当時もされてきました。そして、そうやって議会にも示されてきました。そのことが今起きている問題に、やっぱり待機児につながっているんだと思うんです。これはいいですか、説明不足じゃなくて約束違反なんですよ。住民や保護者に対してそうやって、廃園するときには、いや、この保育園を定員をもっとふやして充実して建てかえますから大丈夫ですという説明をされてきました。そういう点で、やっぱりきちっとそこはとらえていただきたい。
もう1点、今回の本郷の場合は、0歳、1歳、2歳を仮園舎では募集しないわけですね。前回の委員会で、保育のあり方として低年齢児も含めた保育環境というのが必要だ。結局、5歳児だけの園だとかそういうことでは園としての機能が十分でないと。したがって、一定規模の集団の保育、また異年齢児の保育ができる環境が確保される必要があるというふうにおっしゃっています。それは私もそうだと思っています。そういう点で、仮園舎の中でこれだけの待機児がいる中で、やはり必要な保育を賄っていく、受けていくということもあわせて地域に対して、建てかえると言っておきながら建てかえられなかったわけですから、そのことも含めてここで当然対処して、異年齢の保育を実施すべきだと思うんですけれども、いかがですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
12月に区有施設の耐震改修計画を決定する段階では、どこか恒常的な保育園を建てられるような場所というのは、こちらとしては見つけることができませんで、あくまでも仮設の園舎ということで、今回計画化させていただいています。仮設園舎については、2年間保育をした後は近隣に転園していただくということでの計画になっておりますので、その段階で転園が不可能な園児を受け入れるということは、やはり困難だというふうに考えています。
来住委員
今の本郷保育園の子どもたちを受け入れる、それは仮園舎で受け入れるわけですよね、受けとめるわけですね。したがって、1歳、2歳、少なくともその部分も含めて保育をしていくということが、今の待機児の状況からいって、当然それは行政として行うべき保育じゃないですかということを申し上げているんです。
藤井保育園・幼稚園担当課長
2年後の転園について、できるだけ希望をかなえてくださいという要望に対して、できるだけそういう努力をして、可能であるという見込みであるということで、先ほどお答えしました。ところが、先ほどの1歳児も含めて仮園舎で保育したらどうかということをもし受け入れますと、そのお子さんたち、毎年1歳を受け入れるようになりますと、転園時に、転園する歳には2歳児、3歳児がいらっしゃるという形になります。そうすると、2歳児、3歳児を近隣の園で対応するというのが今の段階では難しいのではないかというふうに判断しておりますので、その段階で保育園で受け入れられないというふうにお断りするわけにもいかないということがありまして、2年後に転園が可能な年齢児だけを仮設園舎では保育をさせていただきたいというふうに考えています。
来住委員
本当に理屈が成り立っていないんです。新井保育園のときに、前回は1月にお聞きしたときには、異年齢の集団としての保育は必要なんだというふうにおっしゃっていて、したがって、0~5歳までの保育園の本来の異年齢の集団が保育としては大事なんだとおっしゃりながら、次の移転があるので、それは難しいと。だって、この主旨の1番は、「現在の保育園の場所又はその近くに保育園を存続させてください」というふうに陳情なさっているわけですから、その数については少なくとも確保するというのが行政の責任だというふうに申し上げたいわけです。
藤井保育園・幼稚園担当課長
前の委員会で異年齢児の保育ができることが重要だということでお答えしたのは、卒園までそこで保育をしてくださいという御意見があるということに対しての、卒園までですと、最後のお子さんたちは1学年になってしまうということで、そうすると異年齢の交流ですとか一定の規模というものが確保できないということで、お答えしました。
本郷保育園については、仮設園舎の2年目であっても、3歳、4歳、5歳、3学年の異年齢の交流保育、通常幼稚園でされている3、4、5歳になりますけれども、そういうふうな形で必要な保育ができるというふうに考えています。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議をさせていただきたいので、休憩いたします。
(午後4時17分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時19分)
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。
意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより、本件について採決を行います。
お諮りいたします。
第7号陳情を採択すべきものと決することに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
次に、付帯意見についてお諮りいたします。
第7号陳情の3項の審査結果に、「願意を了とし、趣旨に沿うように検討されたい。」との意見を付すことに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で第7号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第8号陳情、中野区の特定健診と後期高齢者健診等の自己負担の助成等についてを議題に供します。
本陳情については、陳情者から補足説明の申し出がありますので、委員会を休憩して陳情者からの補足説明を受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時21分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時28分)
本陳情について質疑はありませんか。
山口委員
区民にとっての費用負担の件での陳情かと思うんですけれども、これについては私たちも何度か取り上げて、現行の負担以上のものを新しく求めるのは無理があるのではないかということで、再三言ってきたところです。他区の状況を見ましても、ここの資料に挙げられている区以外でもかなりの広がりがあるというところで、認識をしております。今回、自己負担のものと、もう一つ、高齢者にとって必要な項目を中野区として独自にぜひやってほしいということが出されているんですけれども、他区の状況について、75歳以上の方の健診についてどのように把握されていますか。
柿内保険医療担当課長
75歳以上の後期高齢者の健診につきましての自己負担の関係でございますが、私どもの調べた結果でございますが、今のところ、後期高齢者のほうの健診につきまして自己負担を取ると考えているのは、私どももそうですが、練馬区さんも考えております。ただ、練馬区さんの場合につきましては、激変緩和のため当分の間中止をするということを考えているようでございます。
また、健診項目につきましては、各区ばらばらということでございますので、ただ、特定健診等に準ずる部分ということで、後期高齢者の医療制度につきましては、広域連合が基本的に主体ということで、私どもとしてはそれを受託するわけでございまして、基本的な健診項目を行うということが基本だと思ってございます。
山口委員
健診項目に関しては各区ばらばらということなんですけれども、私のほうで幾つか調べたところでは、やはり現行の水準を維持するというところが出てきている現状がございます。例えば新宿では従前の区民健診を75歳以上の方に関しても続けていくと。また、練馬のほうでも、先ほど激変緩和で区民負担に関しても一部凍結というふうにおっしゃっておりましたけれども、健診項目についても、心電図ですとか眼底検査、貧血等、やはりお年寄り、年を重ねて75歳以上になったらそれについてはやらなくていいというのはおかしいということで、その考えに基づいて、区としてそういった判断をされたというふうにお聞きしています。そのことについてはどのようにお考えですか。
柿内保険医療担当課長
これは本会議とか予算特別委員会でのお答えと同じ形になりますけれども、後期高齢者の健診につきましては、あくまでも努力義務ということで、広域連合のほうが努力義務にかかわらず行うということです。ただ、広域連合でできないということでございますので、各区市町村のほうに委託をするということになってございます。
また、健診項目につきましても、基本的に特定健診等の基本的な健診項目のほうに準ずるということを考えてございますので、私どももそれで十分ではないかということで、その項目を中心に健診項目として考えたものでございます。
山口委員
では、75歳以上の方の後期高齢者医療制度の必須項目でもう十分であるというふうに、区はお考えですか。
柿内保険医療担当課長
現行の中では、その部分である程度賄えるかと思ってございます。
山口委員
資料の中で、健康診断の受診頻度というのが出されていますけれども、やはりこれを見ても、かなり区民健診に御自分の健康状態のチェックを依拠されてきたんだなということが明らかではないかというふうに思うんですけれども、自己負担を課すことですとか、また健診項目が今回大幅に少なく、削減されるというところで、区民の健康、特に高齢者の方たちの健康にこれまでどおり責任持ってやっていけるんだということを区は言えるんでしょうか、お答えください。
柿内保険医療担当課長
健診につきましては、今までの成人健診というものは老人保健法のもとで実施してきたわけでございますが、この新しい制度につきましては、健診等につきましては保険者に義務が課せられたということでございます。ですから、例えば40歳から74歳につきましては特定健診ということで、私どもは国民健康保険の保険者として行うということでございます。そうしますと、後期高齢者につきましては、広域連合が主体ということでございますので、その主体が実際に行うということが努力義務とされてございます。
山口委員
自己負担が発生する、また健診項目が削減されるというところで、受診抑制につながるのではないかと危惧するんですが、その点いかがでしょうか。
柿内保険医療担当課長
健診の項目につきまして自己負担を取ったからとって、それが必ずしも受診抑制につながるとは考えてございません。
来住委員
先ほど練馬区の紹介がありましたが、新宿区についてはお聞きになりましたか。
柿内保険医療担当課長
新宿区につきましても、後期高齢者については自己負担はないというような考えであるというふうに聞いてございます。
来住委員
それだけじゃなくて、新宿区は新たな負担を後期高齢者に求めないだけではなくて、これまでやってきた区民健診の自己負担、これは800円だったそうですけれども、これについても無料にするという方向での予算化がされたというふうに聞いているんですけれども、そこまでお聞きになりましたか。
柿内保険医療担当課長
特定健診等に該当する部分につきましては、20年度から新宿区のほうでは自己負担をなくすというような方向であるということは聞いてございます。
来住委員
やはり区民の健康を行政としてどう維持、向上させるかという、まずは早期発見、早期治療というのが区民健診の健診事業のもとになっていると思うんですね。それがどうして75歳という一つの年齢で分けられてしまうのかというところに、御高齢の皆さんからいろいろな疑問が出ているんだということをきのうから申し上げているわけです。だから、これまで区民健診として必要だったからこそ、75歳、いわゆる区民の方々にそういう健診としてやってこられた。それは当然区として必要だったということにはかわりないわけですよね。そういう認識で健診事業としてやってこられたということですよね。
柿内保険医療担当課長
まず成人健診の部分でございますけれども、ある一定程度の必要性はあるということでございます。ただ、今回、後期高齢者医療制度がなぜ創設されたかということで、昨日もお話ししたかと思いますけれども、やはり75歳以上の後期高齢者の医療費についてはかなり増大することが見込まれるということと、医療費につきましては、現役世代と高齢者の負担を明確にするということで、世帯間の負担能力に応じて公平に負担をしていただくということで、新たに都道府県単位で保険制度を設けたということで、仕組み自体が75歳以上とそれ以下という部分で変わったということがございますので、考え方として、その部分で分けられて二つの、大きく分けるとそういう制度になったということを前提にして、この制度は運営されるものと考えてございます。
来住委員
公平にということで、非常に新宿と対照的な、むしろ負担を求めない方向で、今までの負担をやめて無料でやろうじゃないかという、そういう判断をする自治体も現に出たということが、本当に私、取材をして驚きました。
もう1点、先ほどに戻りますけれども、練馬区が先送りをして当面激変緩和ということなんですが、23区の中で有料として実施するというのはほかにありますか。
柿内保険医療担当課長
私どもが把握している限り、練馬区さんがある一定の金額を出しますけれども、それについては当面凍結するということでございますので、結果的には23区の中で自己負担を取るのは中野区だけということになるかと思ってございます。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議したいと思いますので、休憩いたします。
(午後4時37分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時38分)
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。
意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより、本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。
第8号陳情を採択するべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で、第8号陳情の審査を終了いたします。
続きまして、第9号陳情、高齢者会館入浴事業の継続を求めることについてを議題に供します。
本件につきましては、71筆の署名が添えられております。
本陳情については、陳情者から補足説明の申し出がありますので、これをお受けしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時40分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時48分)
本陳情について、質疑はありませんか。
来住委員
本当に、陳情者の方のお話を伺っていまして熱くなる思いです。寄附をしてまでこの事業を残してほしいという、そういう思いが語られました。やはりそれだけこの事業が、廃止が出された以降、存続をずっと私はお願いをしてきた経過がございますが、やはり介護予防に実際は事業そのものが役に立っているんだと。ここにもありますように、高齢者福祉センター、距離が一定それぞれあるけれども、そこに出ていく、歩いていく、外に出るという、そういうことにつながっているんだということでも、本当にこの事業をどう存続させていく、そして周知してもっと親睦を図る目的が達成されるような、そういうことも含めて検討していく必要があるだろうというふうに思いますが、今年度は予算化されておりますので、継続をしていくということにはなりますけれども、きょうのこの陳情者の訴え、補足を踏まえてどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
鈴木中部保健福祉センター所長
入浴事業につきましては、20年度予算で検討中の主な取り組みの中で、20年4月から廃止ということで御提案させていただいたものでございます。それを踏まえてさまざま利用者の方々の御意見、あるいは議会での質疑等さまざまあって、それを踏まえた形で当初の予定とは少し変えまして、20年度4月から廃止ということではなくて、廃止に伴う対応が整った段階で廃止すると。そういうことで見直しをするということになったものでございます。
従来私どもが申し上げてきたとおり、高齢者会館の入浴事業については、入浴事業の利用のされ方が、入浴の場でのふれあいと交流ということではなくて、だんだんだんだん利用者が減ってきていると。そういった中で、実際、事業の目的が達成できていないと、そんなような状況がある中で、廃止の上、そこで出てくるスペースだとかあるいは人員等を含めた体制、そういった資源を健康づくり、あるいは介護予防、そういったものに振り向けていきたいと。そういった考え方を持っているところでございます。
来住委員
再度お聞きしておきますけれども、この事業を、数が減ったとおっしゃいますけれども、昨年度の決算値でいいんですけれども、延べにして11の箇所での利用人数というのは何人になっているんでしょうか。
鈴木中部保健福祉センター所長
昨年、平成18年度の高齢者会館におけます入浴事業の利用者は、総数で1万1,319名でございます。
来住委員
1万1,000を超えて利用がされているということからしても、やはりこの事業は存続するという形で検討すべきだというふうに、きょうの陳情者の思いを聞いて強くいたしました。これは私の考えということで申し上げておきます。
篠委員
おふろに入るのが目的なんですか。それとも触れ合うことが目的なんですか。区のこの事業を立ち上げた経緯ですよね。ふれあいであれば、要するに交流とかふれあいということであれば、その目的を誠実に変えて、もっと大きくしていく。裸のつき合いが目的で立ち上げた事業であったら、事業の目的自体がおふろ屋さんと同じような感じになりますでしょう。事業の目的がひとり歩きしてそれぞれが勝手な解釈をしないように、区はどのように押さえているかを教えてください。
鈴木中部保健福祉センター所長
これは入浴事業の目的と申しますよりも、高齢者会館自体の目的になりますが、地域の高齢者の交流だとか、あるいは自主活動を促進すること。そういったことを通じまして、高齢者の健康づくり、介護予防、そういったことに役立てていくようなことが高齢者会館の事業の目的になっております。したがいまして、入浴事業につきましても、大きくいえば、そういった目的を達成するための一部の事業ということで位置付けてやってきたところでございます。
篠委員
私もそういうふうに理解していたんですが、おふろ屋さんが減っていく中では、おふろ屋さんの補完というのを目的として立ち上げたかのような議論にも流れる可能性を持っているわけですよね。そのところを明確に議会の審議の中でもおっしゃっていただかないと、やれ介護だ何だと、おふろ自体であれば対応する方法というのがほかにあるのかもしれない。要するに、フォロー策が整った段階でと、そのフォローたるものが何かを議員と理事者と地域でまるっきり違う共有であってはまずいと思うんですね。だから、そこのところをあいまいな形じゃなくて、このフォロー策の中身たるものが何であるかということを明確にしていただかないと、今の程度の説明では、それぞれが勝手な解釈をするおそれがあると思うんですが、いかがですか。
鈴木中部保健福祉センター所長
委員御指摘のとおり、高齢者会館の入浴事業につきましては、おふろ屋さんのかわり、つまり高齢者の方の入浴の場の提供、そういったことを目的としているわけではございません。ただ、実態としてそういった御利用の形をされている方も、確かに一部いらっしゃるのかなというふうに思ってございます。
私どもといたしましては、廃止に伴う対応というのはどういったところかということでございますけれども、そういった方々に対する対応策といたしまして、公衆浴場やあるいは介護保険でのサービスの御利用、入浴を伴うサービスもございます。そういったことの御利用を想定してございました。ただ、それをすぐになかなかそういった形での移行というのは難しいというようなことも、いろいろ御意見としていただきましたので、時間をかけて対応について調整していきたいというふうに判断した上で、今回の措置ということになったものでございます。
篠委員
介護保険で対応は、想定しづらいんじゃないですか。おふろが目的で――目的自体が、要するに地域のふれあい、交流ということをメイン置いたわけです。ですけど、地域はそうじゃないふうにとった方もいらっしゃったわけですよね。それのかわりがないぞということだけ攻めてこられたときに、今、介護保険とおっしゃったけれども、介護保険というのはそういうものなんですか。
鈴木中部保健福祉センター所長
さまざま介護を要するような状態になっている高齢者の中で、日常生活上いろいろな形で支障が生じてくるということがあるのかなというふうに思っています。体の介護、身体的な介護だとか、そういうさまざまなニーズにこたえるような形での介護保険のサービスがさまざま用意されてございます。例えばデイサービスなどがございます。そのデイサービスの中で、入浴の機会を設けているといったこともございますので、そういった意味で、介護保険サービスを使っておふろに入ることができるというような、そういった趣旨で申し上げた次第でございます。
山口委員
事業の目的について確認させていただきたいんですけれども、陳情者の方は、親睦が図られていると。また、介護予防の目的も達しているというふうにおっしゃっているわけです。これは何ら事業の目的と矛盾しないものだと思うんですが、それでよろしいですか。
鈴木中部保健福祉センター所長
私どもが考えておりますのは、現在のおふろの利用のされ方が、実質的には一人ひとりの入浴というような形になっておりまして、そこで交流、例えばお互い背中を流し合うだとかそういったような実態ではないということで、おふろに入ること自体では交流は生まれていないのかなというふうに理解しております。
山口委員
おふろに入って交流が図られている、裸のおつき合いでということも書かれていますし、また、ここに来る過程で、今言われたような談笑したりですとか、そういう交流自体が、この事業があることで図られているというふうに陳情者はおっしゃっているわけです。
ですから、事業の目的が地域住民のお年寄りの方のふれあいであるなら何ら矛盾することはないのではないですかとお聞きしているんですが、どうでしょうか。
鈴木中部保健福祉センター所長
先ほども申しましたとおり、高齢者会館の存在の目的自体がふれあいと交流ということを大きな事業の目的にしております。そういったことで、入浴事業に限らずさまざまな形での会館での事業、それから高齢者のグループの皆さん方による自主的な活動、そういったさまざまなふれあいと交流の場というのが高齢者会館の実態でございます。
そういったところで、入浴事業に限らず他の事業等も御利用いただきながらふれあいと交流の部分については十分目的が達せられるのではないかなというふうに思っております。
山口委員
今回、松岡さんが訴えられた中で、私が感じましたのは、やはりほかにかわりがない事業なんだということを他の多くの利用者の方にかわって、なかなか声を上げられないお年寄りの方にかわってここに来て訴えられているんだと思うんです。ですから、そういう意味では、この事業の目的も果たしていますし、廃止ということを前提に考えるのではなくて、ここにもありますように実態をしっかり見て、一人ひとりの方のニーズにこたえられているという区の自負を持ってこの事業を続けていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
鈴木中部保健福祉センター所長
当初想定しておりました入浴事業の目的、こういったものが実現できていないというふうに私ども判断しております。
そういったことで、他の健康づくり、介護予防、そういった事業に入浴事業を廃止した後のスペースの部分だとか人的あるいは財政的な資源、そういったものをかけて、そちらのほうにシフトしていきたいというふうに思っているところでございます。
来住委員
部長にお聞きしたいんですけれども、基本的にはこの事業が目的、いろいろおっしゃるけれども、実態として松岡さんがお話しになったようなお話であると、私はさくら館の地域にいますけれども、利用されている皆さんの本当にそこに歩いていって、おふろに入った後にお茶を飲んだり、囲碁をさしたりという、そういうこともいろいろな使い方、高齢者会館のふれあい方というのはいろいろ多種あって選択できる、それが高齢者会館の魅力、よさだと思うんです。一つのおふろを使って、その事業が展開されることでつながりが広がっていくというふうに思うんですけれども、どうなんでしょう。
金野保健福祉部長
高齢者会館で入浴以外にいろいろな事業とか機能がありますけれども、それについてはそれぞれ何らかの形で高齢者のふれあいや交流につながっているというふうに思います。入浴でも、そのために来る方がふれあいにつながっているのではないかと言われれば、それはそういう面はあるとは思います。
しかしながら、高齢者会館の事業目的に合わせてどれが一番有効で優先してやるべきことかというようにやはり常に考えなければならないと思っておりまして、現状の入浴サービスの利用者の状況、利用人数等を見ますと、そうしたことよりは、より介護予防や健康づくりのほうに力を振り向けていくべきだというふうな考え方を持っております。
ただ、現実に、この高齢者会館の入浴が廃止されますと、直ちに、きょうのお話にもありますように、いろいろな形で入浴自体が難しくなるというふうなことが現にあるということは十分承知していますので、個々にどういうふうな解決をしたらいいかという対応を引き続き続けておりますし、また、そうしたことについて区としてどう考えるかということについてもあわせて検討するということで現在進めております。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、陳情の取り扱いについて協議をしたいので、暫時休憩いたします。
(午後5時04分)
委員長
再開いたします。
(午後5時05分)
第9号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、継続審査すべきものと決しました。
以上で第9号陳情についての本日の審査を終了いたします。
5時になりましたので、これからの審査の進め方を協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。
(午後5時05分)
委員長
再開いたします。
(午後5時19分)
第10号陳情、福祉人材の確保にむけた施策の充実を求める意見書を提出する件についてを議題に供します。
陳情者から補足資料の配付と補足説明の申し出がありますので、委員会を休憩して補足資料の配付と陳情者からの補足説明をお受けしてもよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
休憩いたします。
(午後5時20分)
委員長
再開いたします。
(午後5時30分)
質疑はありませんか。
来住委員
この間、中野の介護施設、福祉施設ということで江古田の施設のこともたびたびいろいろ話題になってきています。やっぱり介護職員を確保するということは、いろいろな意味で、今陳情者からもありましたけれども、特に若い方々を確保していくというのはなかなか困難になっているという中で運営されている状況がこの間紹介もありました。私も直接話を伺ってきました。
そういう意味では、今後10年間で約60万人ぐらいの高齢化の中での介護職員が必要になってくるだろうというふうに言われている中ですので、やっぱり中野のそういうある施設、江古田の森をはじめとして、そういうところが本来の機能を継続的に、安定的にやっていくには、やはり職員の確保というのが安定的に行われることが本当に大事だなということを痛感しているんですけれども、民間のことも含めて、区としてもその辺のお考えはどうなのかなと思いますが、いかがでしょうか。
今介護保険担当課長
御指摘のとおり、職員の確保という課題は今介護分野においては非常に大きな課題になっております。私の手元にある資料で、これは厚生労働省から出ている資料ですけれども、その中の有効求人倍率につきましても、全職業のパートを含む常用の場合1.02というのが、介護だけに絞りますと1.74という数字が出てきておりますし、それにさらに東京都の場合には、都市部の厳しさというのが逆に出てきてまいりまして、2.82倍というような厳しい数字が並んでおります。やっぱりそうした客観的な条件の中にあるという中で、本当に職員の確保というのがそれぞれのところでもう最大の課題になっているという事実については、区としても認識しております。
市川委員
今の数字があるでしょう。2.8とか1.02とかあるでしょう。その数字の内容をちょっと説明してくれますか。
今介護保険担当課長
内容といってもあれなんですけれども、これは平成18年度の全職業で常用、これはパートを含んだ場合に1.02という数字に有効求人倍率がなっております。有効求人倍率でございます。それに対して社会福祉専門職種、これが同じ条件で常用のパートを含んだ職員というふうにしますと1.30と、それが介護関連職種だけに限りますと、同じ条件では1.74、しかも東京都の場合には、東京都だけ絞りますと2.82倍というふうになっているということでございます。これは厚生労働省の社会保障審議会の介護保険部会で出された資料でございます。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、取り扱いについて協議をさせていただきますので、休憩させていただきます。
(午後5時34分)
委員長
再開いたします。
(午後5時37分)
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結いたします。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結いたします。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について採決を行います。
お諮りいたします。第10号陳情を採択すべきものと決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で第10号陳情の審査を終了いたします。
意見書の案文については、あした提出させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、平成19年第14号陳情、飼い主のいない猫の不妊去勢手術代の助成についてを議題に供します。
追加分も含めて合計で752筆の署名が届いております。
本陳情に関しましては、所管事項報告の13番が関連しておりますので、陳情審査を一たん保留として所管事項の報告を受けます。
所管事項報告13番、中野区ペットとの共生を考える懇談会の提言についての報告を求めます。
飯塚生活衛生担当課長
それでは、中野区ペットとの共生を考える懇談会の提言につきまして御報告申し上げます。
お手元の資料(資料2)をごらんいただきたいと思います。
これは、平成19年6月7日、学識経験を有する者とかペットの関連団体及び地域団体等の代表とか公募区民、こういった人たちで構成する懇談会を立ち上げまして、平成19年12月19日までに5回の会議を開きまして、さまざまに論議を行った結果、平成20年3月6日に懇談会の座長から中野区長に対して提言を行ったものでございます。
この提言の概要でございますが、まず第1に、中野区の現状ということで4点ほど触れてあるんですが、実はここに緑色のこういうアンケート調査報告書というものがつけてあると思うんですが、懇談会を発足するに当たりまして資料というものが何もなかったわけで、これでは手がかりがないということで、せめてこういったアンケートはとってほしいということで、予算要求して調査をしたものでございます。この内容を見ますと、ペットを飼っている方というのが27%ということなんですが、ペットの概要としましては、犬が39.6%、猫が37.5%ということでございまして、犬・猫が圧倒的に多いと。あとは21%とか5%とかというような、そういった数字になってございます。
ここで推測されることというのは、比較的少数のマナーの悪い飼い主の存在がトラブル発生の主な原因らしいということでございまして、これはなぜかといいますと、マナーが良いあるいは概ね良いというのが62%というちょっと意外な結果になっているわけでして、これは飼っている人、飼っていない人区別なしにとった結果でございますけれども、悪いというのが34.5%しかなかったと。そうすると、非常にトラブルがいっぱい寄せられているんですが、これは比較的少数のマナーの悪い飼い主が原因になっているのかと、そういうことが推測されるわけでございます。
中野区の犬の登録数というのが8,095頭と、苦情も157件ほど寄せられているんですが、区内には犬を運動させる場所がないと、非常に問題になっております。それから、犬を連れて入れる公園は2カ所のみと。
それから、猫についてなんですが、猫については登録制度もありませんで、信頼のおける数字というのはなかなか出しにくいんですが、都が平成18年度に調査をして推計をしてございます。人口比で割り返しますと、中野区内の猫の数というのが推計できるわけですが、飼い猫が約2万頭、飼い主のいない猫が3,000頭と、この推計から導き出されるわけでございます。特に飼い主のいない猫をめぐるトラブルが目立ってございます。
それから、平成16年新潟県中越地震、これを契機にしまして、飼い主、それから周囲の人の安全を守る観点から、災害時、ペットを同行して避難させると、こういうことが非常に大きな問題になっておりまして、これは中野区でも課題であると、こういったことが言えるということでございます。
このペット問題というのは飼い主の問題であるということで、飼育時の基本マナーの確立というのが非常に重要であるということが提言の中に出てございます。トラブルの解決には、飼い主のマナーの向上、基本ルールの確立が不可欠であるということでございます。
それから、猫に関しては飼い主だけではないと。飼い主のいない猫にえさやりするというような方もいらっしゃるわけですが、そういう方も含めて基本ルールの確立、マナーの啓発が必要であると、こういう提言がされてございます。
それから、犬の運動場所の確保策についてということなんですが、これは提言の3ページにあるわけなんですが、犬の運動場所の確保とか犬と一緒に入れる公園の拡大ということは前から問題になっていたんですが、何がネックかといいますと、周辺の住民の方の理解がなかなか得られないということでございまして、そのために条件整備が必要であろうと。では、どういう条件整備が必要かということをさまざま議論したわけですが、条件というと、例えば最低登録をしていなければならない、予防接種を済ませていなければならないと、利用料の徴収も考えたらどうかとか、利用ルールを遵守することを誓約してもらうとか、そういったような内容を挙げまして、こういったことをきちんと解決した上で地域の方々に図っていく必要があると、そういったような内容になってございます。将来大規模な公園を整備する場合には、近隣の方と十分に協議した上で、入園について理解を求めていくと、そういう努力をしろと、そういった提言でございます。
それから、飼い主のいない猫でございます。これは、懇談会の委員全員が一致した意見として、飼い主のいない猫というのは、可能な限り減らしていくということを施策の基本に据えなければならないということでございます。このための手段ですが、やはり捕獲して不妊去勢手術ということは最低必要であろうということでございますけれども、これはこの地域で活動する、非常に良質な自主的な団体、これを支援、育成、提携ということを考えていくべきであるということをこの提言の中では述べてございます。
区は一定の要件、これを備えた10団体、これは登録するとか、あるいは協定を結ぶという方法でもって助成を行うということでございます。どういう団体がそれに当たるかといいますと、規約、会員名簿がちゃんと備えられていると、それから、活動地域が明確になっているとか、捕獲とかえさやり、やむを得ずえさやりをやるという場合もあるわけですけれども、こういったものについて地域の理解を得る努力がちゃんとできると。それから、事後清掃と適正管理がきちんと行えると、こういったことが条件になるんではないかというようなことでございます。
それから、不妊去勢手術を進めるだけでは不十分だということで、屋外の妊娠等によって望まない子猫が生まれてくると、そうすると、捨て猫を生む原因になるわけなので、飼い猫については室内飼いの奨励ですね。もちろん飼い主の義務として不妊去勢手術もしていただくわけですが、室内飼いを奨励して、それから捨て猫禁止の啓発も強化していくと、そういうことが同時に必要であろうということになってございます。後でアンケート調査の内容をごらんいただきたいんですが、この室内飼いについては、猫を飼っている人の大体65%ぐらいの人が室内飼いはやっているというふうに答えてございます。
それから、災害時におけるペットへの対応ということなんですが、これにつきましては、実はまだ地域に投げかけられたことはないということで、各地域の防災住民組織、避難所運営会議にまず問題の投げかけを行うことが必要であると。その場合には、例えば犬については登録、予防接種を済ませているとか、ペットがケージに入る、ケージとはおりのことですが、おりに入る訓練ができているとか、数日分のペットフードの用意があるとか、こういった条件をつけることが必要ではないかということでございます。
それから、過去の災害の教訓から、区内にいらっしゃるボランティアの方も同じように被災するわけでございますので、むしろ全国から集まるボランティアを効果的に活用できる体制を創出することのほうが有効ではないかと。それから、災害時における動物の治療や保護のためには、獣医師等動物専門家との協力は欠かせないというようなことが提言になってございます。あと、詳しい内容についてはお読み取りいただきたいと思います。
それから、先ほど申し上げましたように、懇談会の基礎資料としてのアンケート調査というものを平成19年6月に実施いたしました。
今後の方向でございますけれども、区議会の厚生委員会に報告した後で、全議員に対しまして、この提言とアンケート調査報告書をお送りする予定でございます。
それから、平成20年度にはこの提言を踏まえて、庁内関係各分野とも連携、要するに保健所だけではできないものもありますので、必要な施策を検討していくと、そのようになると思います。
非常に雑駁ではございますが、以上が提言の内容でございます。
委員長
以上の報告について質疑はありませんか。
小林委員
今回、このペットに関するアンケート調査、平成19年8月ということになっているんですが、実は昨年の6月から5回ほど懇談会をしたということで、こういう資料を前提でそういう調査もした後で5回ほど進めているということでよろしいんですか。
飯塚生活衛生担当課長
このアンケート調査につきましては6月に実施したんですが、始まったのが6月7日だということで、第1回目には間に合わなかったわけです。これは8月とありますけれども、数字は第2回から全部出せましたので、第2回以降は、このアンケート調査報告を参考にしながら議論を進めたと、そういうことでございます。
酒井委員
6月7日から5回議論されてきて、ペットとの共生のための提言が出されたと。そういう中で、今ざっと見せていただいたんですが、やっぱりルールとマナーというのがもうかなり出てきておると思うんですね。そういう中で、区としてこういったものの啓発、それから何か取り組んでいかなければならないと思うんです。今後どういうふうに考えているのか、まずお聞かせください。
飯塚生活衛生担当課長
提言の中でもルールを固めることとか、中野区の基本ルールみたいなものをやはりはっきりするべきではないかとか、それから啓発をきちんと進めるべきではないかと、そういう提言がなされております。この懇談会の中で言われたことは、ちゃんといいパンフがないとか、それから区としてどういうことを最低守ってもらいたいのか、それが明確でないとか、そういうことがありましたので、そういった点につきましてはきちんと、非常にわかりやすいパンフをつくる、あるいはだれでも守れるような基本ルールを検討すると、そういうことを考えてございます。それから、さまざまな機会にこういったルール、それからマナーの啓発をしていくと、そのようなことも計画しているということでございます。
酒井委員
そこで、行政の役割としてこの提言の中からすばり飼い主のいない猫への不妊去勢手術に対する助成を行うというふうに出ているんですけれども、こういった中、ただ助成を行っても、行えばいいのかというとそうではないところもあると思うんです。例えば、前回お尋ねしたときは、こういった飼い主のいない猫の現状というのはそんなにつかんでいらっしゃらなかったように私は感じたんですけれども、そういったこと。それから、他区の事例、それからルールをしっかりつくっていかなければならない。それから、マナーの向上、こういったことも、提言ではこういうふうに挙がっていますが、さまざま加味してやはり進めていかなければ、結局、仏つくってじゃないですけれども、そういうふうになってしまう可能性がありますので、そういったところをどのようにお考えなのか。
飯塚生活衛生担当課長
御指摘のとおりかと思います。ただ、不妊去勢手術をするだけで効果が上がるとは、私ども思っておりません。やはり何が基本的なルールなのかとか、どういったマナーを守っていただきたいのかとか、そういったことはきちんと啓発もする必要もありますし、それから提言の中でも実は触れられているんですが、そういった地域で活動する人たちと周囲の区民との間をつなげてほしいとか、そういったことも役割としてはあるかと思います。
来住委員
飼い主のいない猫ということで、具体的に去勢手術に対する助成を行うということでは、陳情の主旨がこの提言の中では取り込まれたのかなというふうに思います。
問題はその方法といいますか、そこが幾つか提案されています。例えば、地域団体、獣医さん、専門家集団との連携、それからこれから自主的な団体等をつくっていく部分との情報連絡という、そこについては、区はということになっていますので、区が中に入って調整をしていくというそういう支援をしていくという、それがいいでしょうという、そういう提言というふうに受け取ってよろしいですか。
飯塚生活衛生担当課長
この提言の趣旨というのは、まさにそういうことだろうと思っております。まず、こういった団体に助成するという場合には、団体を募集しなければなりませんし、つくってくれという働きかけをしなければなりませんし、そういう点では、やはり区が一番初めにアクションを起こさなければいけないかなと、そのように思っております。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上でただいまの報告は終了いたします。
再度、平成19年第14号陳情を議題に供します。
本陳情についての質疑はありませんか。
小林委員
今、提言等がございましたが、実は、この陳情を上げた方から東京都の「飼い主のいない猫との共生をめざすまちガイドブック」というものをいただいて、しっかり読ませていただいたんですね。そうした中で、今回こういう提言が上げられたということで、1点ちょっと確認をさせていただきたいなというふうに思うんですね。先ほど言ったことと一緒なんですが、第2項の4番目のところなんですが、飼い主のいない猫について、飼い主の猫は、可能な限り減らしていくことを施策の基本とするということ。猫の捕獲や不妊・去勢手術を区が直接行うことは限界がある。そういう意味で、一定の要件を備えた自主団体を登録して、あるいは協定を結び助成を行うということが書いてあるんですが、これに関しては、そういう方向をしっかりとやっていくということでございますでしょうか。飼い主のいない猫の協力という体制において、中野区がこういう自主団体に対してしっかりと協定を結んで、また助成を行っていくということが書いてあるんですが、これに関してまたどう考えていらっしゃいますか。
飯塚生活衛生担当課長
提言のとおりになるかどうかはちょっとわかりませんけれども、こういう方向が私どもとしても最も実効性のある有効な方法かと思っております。
小林委員
そうすると、また平成20年度に、予算には上がっていないんですが、この区域という、これは一つ、ある地域ということがこの中に前提で入っているということ。そしてまたさまざまな、先ほど言った――細かく言いますと、不妊・去勢手術の実施に当たって個別・識別のこととか、またえさやりのルールとかそういうマナー等も含めて、このガイドブックに書かれているような、そうしたことをしっかりやっている団体に関して、今後助成が出るというような状況というのはあるんですか。
飯塚生活衛生担当課長
そういった方向でもって政策化していくということを、現在申し上げるしかないと思うんですが、予算要求もしたいというふうに思っております。その内容につきましては、現在検討中でございまして、どういうふうな形でこれを実行していくか。予算要求をするかどうかも含めて、20年度に入りまして検討していきたいと、そのように考えてございます。
小林委員
じゃあ、検討ということでいいということですね。結構です。
やながわ委員
提言は、少し期限がおくれましたが、中野区におけるペットとの共生、その提言が出されて、私も目を通させていただきました。大変区民と切り離せないペットという問題、これは当区の方策の一つに掲げられたということでは、大変すばらしいものができたなと、こう思っております。今回、陳情を、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成についてと。助成をしていただきたいという、こういう陳情が出てきたわけですけれども、今回、この提言の中にあるように、限界があると。お金だけ出せばいいというわけではないだろう。こうやって区が一定の要件を備えた猫の不妊・去勢手術を行う自主団体等を登録し合い、あるいは協定を結び助成を行う、これは提言ですからね。それで、助成対象となるのは、規約、会員名簿を備え、活動地域等を明確にした上で、捕獲やえさやりについては地域の理解を得るように努め、清掃等の適正な管理を行える団体に限る。かなり細かい諸条件が出ていて、私もこの点では本当にそうだなと思うんですね。
私がいつも言う――また誘いがあって、もうちょっと暖かくなったら行こうかなと思っているんですが、大変地域では大きな問題になっていると。その方々が、地域の町会長さんにこの間、会いに行ったと。かくかくしかじかこうなんだというお話をしたときに、かなりの理解をしていただいたと、こういう報告をいただきました。やっぱりこの団体の人たちも、そういう意味ではルールにのっとった活動をなさって、大変御苦労しているなということを感じました。同時に、この活動がまちづくりの大きな地域コミュニケーションの柱にもなるんだなということをしみじみ感じているんです。
ここで今、20年度、検討し、調査をしていきたいと、小林委員の答弁にありましたけれども、私は、やっぱりこのことが基本にならなければ、この提言が無になってしようような気がするんです。こういう自主団体をどう育て、そしてどう発展させていくか。区のかかわり、これから調査なんだろうと思うけれども、でも、ここまで言う以上あらあらの考え方があるんじゃないかなと思うんですが、その辺はどういった方向性を示されるのか、ちょっとお聞かせいただければと思うんですが。
飯塚生活衛生担当課長
政策化する場合には、この提言をもとにしまして、このとおりなるかどうかというのはわからないんですが、こういった投げかけを区民にしていくというようなことになるかと思います。その際にも、どういうような団体があるのかとか、どういうような方がいるのかとか、そういった情報もつかまなければいけないと思っております。幾つかこういったような、これに近いような活動をやっていらっしゃる方もいらっしゃいまして、もしそういった仕組みができればやってみたいと言われている方もいらっしゃいますので、そういった方をしっかりとつかんで働きかけをしていくと、そのように考えてございます。
来住委員
今おっしゃった関連ですけれども、やはり今、現に活動されているグループがあるようですので、そういうところにもよくお話を伺って、この提言にある1から4までの自主団体の役割と、それから登録のやり方だとか、そういうことについても十分そこら辺を踏まえてやっていただいたほうがいいかなというふうに思いますが、いかがですか。
飯塚生活衛生担当課長
そういった点も含めまして、検討したいと思います。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議をしたいので、休憩させていただきます。
(午後6時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後6時05分)
お諮りいたします。
平成19年第14号陳情は、閉会中も継続審査するべきものと決するに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手多数。よって、継続審査すべきものと決しました。
以上で、平成19年第14号陳情についての本日の審査を終了いたします。
続きまして、平成19年第18号陳情、住宅地上空における鳩の群翔の禁止及び防疫措置の実施についてを議題に供します。
本陳情について、質疑はありませんか。
市川委員
この陳情に基づいて、近隣の皆さんと、いわゆる原因者かな――鳩舎を持っているオーナーの側とお話をしたり、近隣の皆さん方に鳩がどういった迷惑をかけているかといったようなことのお知らせ、それからそれに対しての、どういった対応をオーナーの方がされているかといったようなお話というのは、中野区が間に入って何度となくされていることかと思うんですけれども、その様子、しばらく時間が経過していますから、その様子をちょっと聞かせていただきたいんですが。
飯塚生活衛生担当課長
この飼い主の方とは、20年1月16日にこちらのほうに伺いまして、周囲からこういった苦情があるということをお伝えしたわけです。このとき、飼い主である社長さんが病気で療養中でございまして、この方の御長男だと思いますが、専務の方とお会いしたということでございます。その際、東京都の動物愛護管理条例と動物愛護法を持参いたしまして、ここにこういった規定があるので、こういったものを守って飼ってほしいと、そういったことをお伝えいたしました。いろいろと質疑応答を交わしたわけなんですが、それにつきましても、専務の方ですが、前からそういった苦情については誠実に対応してきたつもりである。これからも誠実に対応していくと、そういったことをおっしゃっておられました。
市川委員
陳情者の方が見えているので、休憩にしてちょっとお話を聞きたいんですが、よろしいですか。
委員長
それでは、委員会を暫時休憩いたします。
(午後6時09分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後6時12分)
ほかに質疑はございませんか。
小林委員
今、お会いしてきたということで話がありましたけれども、実際ここの陳情のところで具体的にふんの苦情について、今言ったようにそれぞれその状況に応じて対応をしているということですね。
もう1点、もっと大事な部分の中で、感染症の予防ということが今回一番不安だということで、陳情者の方も言われていますが、それに関してはどういう対応をしているか聞いていますでしょうか。
飯塚生活衛生担当課長
その場でお伺いしたところによりますと、感染症については1年に一度、予防接種を行っているということでございます。それと別に、定期的に飲み水の中に抗生物質を入れて与えていると。これはレース鳩協会という協会の指示でその指導をやっているということなんですが、レース鳩ですから、感染症になってしまうとレースにも出られないということになるので、そういったことはしっかりやっているということでございました。
小林委員
主旨的には陳情者の御意見の内容が実現――向こうも対応ができているんじゃないかなというふうには思うんですが、今後それが継続的に進められるかどうかというのはいかがでしょうか。
飯塚生活衛生担当課長
ただいま申し上げましたように、その場でのお話では、レース鳩というのは感染症については非常に厳格に管理しなければいけないんだと。とにかく病気になってしまったらレースにも出られないということなので、これからもずっとこれを厳重に管理していくと、そういうことでございました。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、休憩させていただきます。
(午後6時14分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後6時18分)
お諮りいたします。
平成19年第18号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で、平成19年第18号陳情について、本日の審査を終了いたします。
続きまして、平成19年第23号陳情、医師・看護師などを大幅に増員するための意見書を提出することについてを議題に供します。
本陳情について、質疑はありませんか。
来住委員
消防庁が3月11日に発表した実態調査というのが新聞で報道されました。かなり救急搬送が実態としては厳しい。特に都市部を中心にして全国で3以上断られたということで、2万4,000件を超えたという報告が載りました。特に東京については、特にといいますか、都市部の中で、東京の重症患者の10回以上搬送を断られたというのが614件あった。妊産婦、小児等々の数字が今回調査をされたというふうに出ていますけれども、これは御存じですか。
飯塚生活衛生担当課長
保健所では診療所の関係は把握してございますけれども、そういった情報は特にこちらのほうに入ってきてはございません。
来住委員
消防庁の大きな調査の報道ですので、ぜひ全国的な傾向、東京の傾向、実態ですので、ぜひ関心を持っていただくといいなというふうに思います。この例としては、50回受け入れ先が決まらなかったという、4時間13分も搬送先が決まらずに待ったというケースもあったという、重症等々の紹介もあります。やはりここに陳情にありますような状況が今の医療の中で、いわゆる患者との関係、地域との関係ではそういう状況が、本当に今、全国的にも言われている。命にかかわる時代が生まれているというふうに言われていると思いますけれども、中野の状況ということでは、その点だけというふうにおっしゃいますけれども、全国的なそういう事態についてはどのように認識されていますか。
飯塚生活衛生担当課長
私が申し上げましたのは、正式な情報として受けていないということでございまして、そういったことについては、当然私ども関心を持っておりますし、それぞれ情報も周知してございます。
区については、こういったことについて決して無関心ということではございません。全国市長会というのがございますけれども、全国市長会でも医師等の確保対策に関する緊急要望というのを6月にやっております。医師の絶対的な不足を解消するためにとか、地域医療において国民だれもがいつでもどこでも医療機関にかかり必要な医療を受けられるとか、そういったような要望を国に対してしております。
それから、全国市長会の理事・評議員合同会議というところで平成19年11月15日に決議されたものでございますけれども、医療制度改革及び医師確保対策の推進に関する決議というようなことも行っておりまして、医師等の確保対策とか、療養病床の再編ですとか、それから健診・保健指導に係る財政措置と、そういったようなものを進めてほしいということを決議してございます。
山口委員
前回の質疑の中で、中野区の中の病院の職員体制、看護師ですとか医師の方の実態をあまり把握されていなかったように思うんですけれども、やはり配置基準があるけれども実態はどうなっているかわからないといったような答弁があったかと思うんですが、やはり救急医療も含めて医療機関と区はかなり連携してやっていく事業があるという現実がございますので、そういう意味ではそういった現場の実情も一定把握されていることが必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
飯塚生活衛生担当課長
保健所でございますけれども、これは病床数19以下の診療所というのが対象でございまして、そういった現場については、当然、監視指導を行っておりますので、そういった一時利用についての実態は把握しているということでございます。
山口委員
前回のやりとりは、看護師の夜勤を月8日以内に規制するなどというこの主旨の中にあった中野の実態はどのようになっているかということに関して、ちょっとそこまではというようなお話だったかと思うんですけれども、現実この近くの病院でも、やはり看護師さん3人で50人ぐらいの方を診ているですとか、若い看護師さんが過密労働でミスをするのが怖くてどうしても離職率が高いですとか、そういったことを考えますと、中野区の医師・看護師に関してどういった労働実態があるのかということは一定把握されていたほうがよいかと思いますが、どうでしょうか。
飯塚生活衛生担当課長
区の保健所というのは、一時利用については、先ほど申し上げましたように監視指導等を通じまして実態を把握しているわけでございますが、二次医療というのが東京都の権限ということになっておりまして、特に病院も、これは東京都の権限ということでございまして、そういった問題というのは主に病院を中心にして起こっているのかと思います。そういった点では、都のほうは把握しているかと思います。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いについて協議したいので、休憩させていただきます。
(午後6時25分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後6時33分)
平成19年第23号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で、平成19年第23号陳情について、本日の審査を終了いたします。
御意見を承って、正副委員長のほうで対応させていただきたいと思います。
続きまして、平成19年第26号陳情、妊婦健診助成制度の拡充を求めることについてを議題に供します。
本陳情に関しましては、所管事項の報告の3番が関連しておりますので、陳情審査を一たん保留として所管事項の報告を受けます。
所管事項の3番、妊婦健康診査の公費助成の拡充についての報告を求めます。
原田子ども健康担当課長
妊婦健康診査の公費助成の拡充について御報告いたします。(資料3)
19年度については、全妊婦を対象に、妊娠前後2回分の受診票をお渡しして、あと加えまして健診助成金として3回分までの現金の償還払いを実施しております。さらに、超音波健診については35歳以上の方に1回分を渡しております。これを20年4月1日からは受診票を14回といたします。それから、超音波受診票を満35歳以上から全妊婦へ拡充いたします。さらに、14回分のうち里帰り――この受診票は都内でしか使えませんので、里帰りなどにより他の道府県で使えなかった場合には償還払いをするようにいたします。
1が拡充の内容ということで、(1)が14回までの拡充と超音波。(2)が里帰りにより使えなかった場合の助成ということで書いてございます。
対象でございます。20年4月1日以降に健康診査を受診する可能性のある妊婦さんということで、3の交付方法でございますが、20年4月1日以降は、母子手帳を受け取られる方に、そのときに同時に受診票14枚と超音波の受診票1枚をお渡しいたします。3月31日までに母子手帳を受け取られた方は、既に2枚受け取っていらっしゃいますので、経過週数に応じた追加の受診票を20年4月1日以降に郵送いたします。このうち35歳未満の方には超音波受診票を同封する予定でございます。
委員長
ただいまの報告について、質疑はありませんか。
やながわ委員
大変すばらしい、かねてより提案をし続けました一人としてありがたいなと感謝しています。
また、この話題が大変素早く若い人たちに伝わりまして、もう一人頑張ろうかなという声も聞こえてきまして、ぜひお願いしたいというぐらい、やはり大変お金がかかる妊婦健診。さらに、中野は3月31日以前の人たちに対する対応もしていただいているということで、大変感謝をされております。これを聞いてどうしようかなと、躊躇されている人たちもいるので、この妊婦健診のPRというんですが、予算も通りましたので、ぜひ子育て支援の大きな目玉でもありますので、PRの方法ね。母子手帳というのは妊娠したということがわかって母子手帳をいただきに行くわけで、これからと考えている人もいるんでね。そうした方々にちょっと後押しする意味で、PRの方法をどう考えていらっしゃるのか、ここにちょっと書いていないので、検討されているのかどうかお聞かせください。
原田子ども健康担当課長
これにつきましては、区報、ホームページでの広報を考えておりますけれども、加えまして、窓口等にポスターを掲示すると、そういったこともやっていきたいというふうに考えております。
やながわ委員
目につくところは大事なのでやっていただきたいし、これから妊娠をするという人たちなので、比較的子どもがいると、行政に目を、関心を持ち出すんでしょうけれども、そうじゃないとなかなか関心も保てないので、そういったちょっと一ひねりをしないと、せっかくこうしたいい事業が制度化になったわけですので、丁寧なやり方でPRをしていただきたいなと。これは要望しておきます。
委員長
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で報告は終了いたします。
再度、平成19年第26号陳情を議題に供します。
この陳情には追加も含めて合計で1,305筆の署名が添えられております。
本陳情について質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、陳情の取り扱いを協議したいので、暫時休憩させていただきます。
(午後6時40分)
委員長
再開いたします。
(午後6時43分)
お諮りいたします。平成19年第26号陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決します。
以上で第26号陳情についての本日の審査を終了いたします。
以上ですべての陳情審査を終了いたします。本日の日程を終了しますが、各委員、理事者から何か御発言はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
次回の委員会は3月14日午後1時から、当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
(午後6時44分)