平成19年06月29日中野区議会厚生委員会(第2回定例会)
平成19年06月29日中野区議会厚生委員会(第2回定例会)の会議録
平成19年06月29日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成19年6月29日〕

厚生委員会会議記録

○開催日 平成19年6月29日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後5時11分

○出席委員(8名)
 佐藤 ひろこ委員長
 小林 秀明副委員長
 山口 かおり委員
 やながわ 妙子委員
 酒井 たくや委員
 篠 国昭委員
 市川 みのる委員
 来住 和行委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当参事(男女平等担当参事) 榎本 良男
 子育て支援担当課長(子ども家庭支援センター所長) 馬神 祥子
 子ども健康担当課長 原田 美江子
 保育園・幼稚園担当課長(幼児研究センター所長、幼児教育担当課長) 藤井 康弘
 子ども育成担当課長 野村 建樹
 地域子ども施設連携担当課長 吉村 恒治
 保健福祉部長 金野 晃
 保健所長 浦山 京子
 保健福祉部経営担当参事 岩井 克英
 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 本保 善樹
 生活衛生担当課長 飯塚 太郎
 健康・高齢担当参事(地域ケア担当参事) 尾﨑 孝
 中部保健福祉センター所長 鈴木 郁也
 (中野地域包括支援センター担当課長、北部保健福祉センター所長)
 南部保健福祉センター所長 深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
 障害福祉担当課長 辻本 将紀
 障害施設担当課長 大橋 雄治
 生活援護担当課長 瀬田 敏幸
 保険医療担当課長 柿内 良之
 介護保険担当課長 今 恵理

○事務局職員
 書記 廣地 毅
 書記 荒井 勉

○委員長署名

審査日程
 1 男女共同参画基本計画(素案)について(男女平等担当)
 2 今年度春期の麻しん流行に対する中野区の緊急対策について(保健予防担当)
 3 中野区ペットとの共生を考える懇談会について(生活衛生担当)
 4 第4期中野区食品安全委員会答申について(生活衛生担当)
 5 平成19年度中野区食品衛生監視指導計画について(生活衛生担当)
 6 2006年度(平成18年度)福祉サービス苦情申立ての処理状況報告について(地域ケア担
  当)
 7 障害者福祉会館の指定管理者導入について(障害施設担当)
 8 株式会社コムスンの不正行為への中野区の対応策について(介護保険担当・障害福祉担当)
 9 平成19年度(2007年度)生活保護基準改定の概要について(生活援護担当)
10 平成18年度(2006年度)就労支援プログラムの実施について(生活援護担当)
11 要保護世帯向け長期生活支援資金制度について(生活援護担当)
12 議会の委任に基づく専決処分について(保険医療担当)
13 平成19年度(2007年度)国民健康保険料の賦課状況について(保険医療担当)
14 平成20年度からの後期高齢者医療制度の検討状況等について(保険医療担当)
15 平成20年度からの中野区国民健康保険における特定健診・特定保健指導の検討状況について
  (保険医療担当)
16 その他
 (1)障害者福祉会館の耐震補強工事等について(障害施設担当)
 (2)保育園における児童票紛失事故について(保育園・幼稚園担当)
 (3)議会の委任に基づく専決処分について(子ども育成担当)
○所管事務継続調査について
○その他


委員長
 ただいまより厚生委員会を開会いたします。

(午後1時00分)

 昨日に引き続き、審査日程案(資料1)に添い所管事項の報告を受けます。
 男女共同参画基本計画(素案)について報告をお願いいたします。
榎本男女平等担当参事
 それでは、お手元に説明のための概略を書いた1枚の資料と、そのほかに素案本文ということで、二つあるというふうに思います。(資料2)
 まず、中身に入る前に、若干この経過について御説明をさせていただきます。
 本日御報告する男女共同参画基本計画(素案)につきましては、昨年11月、男女共同参画基本計画審議会の答申をいただきまして、昨年の12月、第4回定例会で委員会報告をさせていただいているものでございます。したがいまして、本素案はこの審議会の答申内容を踏まえた内容となってございまして、また、既に委員会報告させていただいている内容に沿っているということをお断りしておきたいというふうに思います。
 それでは、簡単に説明資料で概略について触れさせていただき、すぐに素案本文の中身に入りたいというふうに思います。
 計画の目的でございますが、この基本計画は、男女は互いの人権を尊重しつつ、責任を分かち合い、性別にかかわりなくその個性と能力を十分発揮することができる男女共同参画社会を実現するために、必要な施策を総合的に推進していきましょうというようなことを目的に策定するものでございます。
 計画期間は10年間でございます。19年度から28年度までということでございます。
 計画の素案の構成でございますが、これにつきましては、素案そのものをごらんいただいた方がよろしいかと思いますので、お手元の素案、重複しますので本文の方をお開きいただきたいというふうに思います。
 まず、表紙をめくっていただきますと目次がございます。目次をごらんのとおり、第1部、第2部の2部構成となってございます。このほか、計画案になる段階では、いろいろな根拠資料となる統計資料を後ろへつけさせていただきたいと思いますが、まだそれについては準備中でございます。
 第1部は、計画の考え方や理念、体系図、シンボルプロジェクトなどを示してございまして、第2部は五つの領域について、課題、取り組みと事業例、それから、10年後の中野の暮らしと区の姿を示してございます。
 中身に入ります。1ページをごらんください。
 ここでは、計画策定の背景を四つほど挙げてございます。1番の「これまでの経過」というところにございますように、平成12年、現基本計画が策定されました。それに沿って今まで中野区としては、男女共同参画社会というようなことの総合的な推進に努めてきたわけでございます。しかし、この計画は、12年に定めたときもそうでございましたが、5年で見直しをするというようなことになってございました。そういったことで進めてきたわけでございます。
 それから、今回改定する理由としましては、2点目にございますように、この間いろいろな社会を取り巻く状況の変化、価値観の多様化というようなこと、それから、少子・高齢化のますますの進行、あと、パートタイムとか派遣労働者の増加など雇用環境の変化、このようなことがいろいろございますので、それに合わせて、新しい時代のニーズに合わせて計画の見直しを行いたいということがございます。
 それから、次に、国の男女共同参画基本計画(第2次)というのが平成17年12月、おととしになりますが、決定をされました。こういったことで、この中では仕事と家庭・地域生活の両立支援、働き方の見直しなど、そういったことを重点項目としてございますので、またこれに沿った中野区の計画への反映というようなこともございます。
 それから、中野区の基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画、この整合性も図らなければいけないというような必要性が出てまいったわけでございます。
 2ページへ参ります。
 この中で一番下に書いてございますが、計画の推進体制につきましては、この計画を着実に推進するために3年ごとに外部委員で構成する、仮称でございますけれども、男女共同参画基本計画評価委員会といったものを設置いたしまして、計画期間における進捗状況の調査、把握、点検、評価、いわゆるPDCAサイクルということでございますが、そういったことで次の取り組みへの反映を図っていきながら、柔軟に取り組みなどについても見直しも図って、その時代のタイミングに合ったものにしていきたいと。また、適宜公表もしていきたいと、このように思ってございます。
 次に、4ページ、5ページに体系図がございます。ごらんのとおり、一番左に基本的理念として、「一人ひとりが多様な生き方を選択でき、人として大切にされる社会」と、こういったことを基本理念として目指しております。計画推進の視点でございますけども、三つほど掲げてございます。仕事と家庭・地域生活との調和、いわゆるワーク・ライフ・バランスということでございます。それから、人権を尊重する地域づくり、それから、男女平等の意識づくり、こういった視点から、次に真ん中にございますが、領域の課題ということで五つ挙げてございます。中身については後ほど触れさせていただきますが、ここでは省略させていただきます。その隣に、領域の課題の右側の方に重点成果指標ということで、この領域の成果がどのくらい上がったかというようなことを評価する際の、いろんな評価の仕方はあるわけですが、この領域ではこれを重点として評価をしていきたいと、このようなことで、その進捗状況などや取り組みの成果がわかるような形で、こういったものを設けたということでございます。それから、一番右側は主な取り組みということで、これ、すべて挙げてあるわけじゃないですが、例えばということで体系図の中に入れてございます。
 6ページに参ります。
 6ページは、先ほど冒頭に申し上げました計画のシンボルプロジェクトというようなことで、二つほど、プロジェクトW、プロジェクトJと、これも仮称ではございますが、ワーク・ライフ・バランスと、それから、女性に対する暴力防止というようなことを特に掲げて、これをこの計画全体の牽引力というような形にしていきまして、これを推進することによって全体の計画の中身、取り組みを進めていきたい。この牽引役としてこのプロジェクトを挙げているわけでございます。
 それでは、7ページに参ります。7ページからが第2部として、領域1から始まってございまして、領域5まであるということでございます。
 まず、領域1の両立支援と働く環境の整備でございます。課題1、男女が家庭生活と社会生活では対等に分かち合う関係や働き方の構築、ワーク・ライフ・バランスの考え方だとか、ワークシェアリングを社会的に広めるというようなことをここでは課題としてございます。
 9ページに参ります。
 課題の2、両立のためにはこれを支える育児や介護の環境が整っていなければならないということで、子育て・介護を安心して行える環境の整備、これを掲げてございます。
 それから、11ページに参ります。
 課題3では、雇用における男女の均等な機会と待遇改善の確保についての働きかけということでございます。ここでは何が言いたいかといいますと、いろいろな点で改善されつつあるんですが、さらに女性の就業状況の改善を進めていく必要性があるというようなことが述べられてございます。
 それから、13ページに参ります。
 領域の2でございます。多様な教育・学習機会の提供についてでございます。課題1、男女がともに協力する社会を目指した教育・学習の推進ということでは、幼いときからの教育がとても大切だというようなことがおおむね述べられているというところでございます。
 それから、15ページに参ります。
 課題2、個性や能力を発揮させる教育・学習機会の充実では、女性だから、男性だからというような概念にとらわれず、個々の能力に応じた学習機会などを提供していくべきだというようなことが述べられてございます。
 17ページに参ります。
 領域の3でございます。あらゆる分野への共同参画でございます。課題1の地域における男女共同参画の推進では、よりよい社会や地域を築いていくには、男女両性の目線あるいは感覚が大切であると。そういうようなことが生かされるような環境整備をしていこうと、このように述べております。
 18ページに参ります。
 課題2、意思決定過程への共同参画では、例えば審議会における女性の参画率、女性管理職などの割合など、さらに女性の参画を促進していく必要があると、このようなことがおおむね述べられてございます。
 それから、20ページに参ります。
 課題3でございます。男女がそれぞれ少ない分野への参画では、分野の種類によっては男女の比率に不均衡という事実がまだまだあるというようなことがございます。例えば、大学等の専攻分野においてもそうでございます。それぞれ男性が少ない分野には男性の進出、また、その逆も必要だと、そういうようなことでございます。
 22ページに参ります。
 領域の4、人権尊重の取り組みでございます。課題の1、あらゆる暴力の防止では、DV、セクハラをはじめ、あらゆる暴力のない社会を築いていこうというようなことを訴えております。
 24ページをお開きください。
 課題2、だれもが安心して暮らせる生活の確保ということでございますが、ここでは高齢者、障害者、あるいは女性や子どもが安心して暮らせる福祉の充実、あるいは、まちづくりというようなことを行っていこうと。それが結局、人権を尊重する社会を築いていくことになる。このように述べてございます。
 26ページに参ります。
 課題3、男女双方の視点に立った健康支援の充実ということでございますが、女性、男性ともに人生の各ステージにおいて健康な生活を送れるように、きちんとした必要な情報提供だとか、あるいは、男性の過労死を防ぐための企業への働きかけなど、やはりそういったことが人権尊重の社会につながる大切さというようなことに触れてございます。
 29ページに進みます。
 領域5、男女共同参画の総合的推進でございます。最後の領域でございます。
 課題の1では、男女共同参画を総合的に推進する体制の整備ということでございますが、中野区の行政部署が男女平等の視点から各施策を遂行していくこと、また、区の推進体制、そして、男女共同参画センターの役割などが述べられてございます。
 31ページに参ります。
 課題の2、ここでは区民や事業者の共同参画への環境整備ということでございますが、男女平等を進める活動団体への助成だとか、あるいは、活動の核となる人の育成だとか、また、団体や男女平等に関心のある区民が交流し協力し合うネットワークづくりなどについて述べてございます。
 非常に急ぎ足ではございましたが、この素案について、全体について御報告をさせていただきました。
 それで、ちょっと先ほどの概略用につくった説明資料、1枚のものでございますが、これに今後のスケジュールが書いてございますので、ちょっと戻っていただきたいというふうに思います。
 本日の委員会報告を終えた後は意見交換会を行います。7月から8月にかけてでございますが、日程が決まってございますので参考までに申し上げておきたいと思います。7月25日が第1回でございまして、これは夜間、夜ですので7時からということになりますが、男女共同参画センターで行います。それから、第2回目は8月1日。これは、昼間、野方地域センターで行います。このことにつきましては、7月5日号の区報及びホームページでPRをいたします。それで、この素案そのものでございますが、男女共同参画センターのほか、区役所の1階の区政資料コーナー、それから、各地域センターで見られるようになっております。この旨、区報、ホームページでお知らせしてございます。意見交換会を経まして、10月にまた委員会に御報告した上で計画案を公表いたしまして、パブリックコメントを実施いたします。そうしたさまざまな意見を集約いたしまして、計画を12月に決定というような予定でございます。
 なお、このほか男女共同参画基本計画(素案)そのものではございませんけども、仕事と家庭・社会生活の両立というようなことをテーマに、区長との対話集会が7月20日、やはりこれも参画センターの方で行われますが、参考までにそういったこともあると、予定されているということをつけ加えさせていただきまして、この基本計画(素案)についての説明を終わらせていただきたいと思います。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
山口委員
 用語でわからないところがあったので教えていただきたいんですけれども、この基本計画(素案)の中の9ページ、一般事業主行動計画というのは何を――何をというか、どういった具体的な内容があるんですか。
榎本男女平等担当参事
 これは、次世代育成支援行動計画というものは、雇用主――事業所ですね、そういったものにおいても策定をしなければいけないというようなことを担っているわけです。したがいまして、そういった事業者がふえてきて、きちっとした行動計画をつくって、そのもとに働きやすい、いわゆる育児休業がとりやすい環境にするとか、そういった企業努力がなされている、その一つの目安を、わかりにくかったかもしれませんが、その目安をこの事業者数ではかっていこう、それが一つの広がりをあらわしているのではないかと。こういったことからこの指標として掲げてございます。
山口委員
 すみません、その上のワークシェアリングを進める必要性を認める意見を持つ人の割合という実績がパーセンテージで示されているんですけれども、これは事業所対象に行った意識調査ですか。
榎本男女平等担当参事
 ワークシェアリングを進める必要性を認める意見を持つ人の割合につきましては、区政世論調査、それで調査をしている。その数字でございます。これについて、今後も一定の時期に世論調査でやりながら、意識の変革といいますか、変化といいますか、それを見ていこうと。それで、23年度目標値を、今は44.4%でございますけども、これを上げていきたいと、このように考えております。
山口委員
 この中に子育て支援策ですとか、あと、介護従事者が、やはり在宅の方は女性が多いということで、そういった基盤整備もあわせて行っていくというような取り組みの方がされていると思うんですけれども、それに対して成果指標と目標値という評価の仕方が、基盤整備がどれだけ進んでいるかですか、利用実績はどれくらいかということが全くないんですけれども、そうしたことは、ここでは資料としては挙げられないんですかね。
榎本男女平等担当参事
 ぴったりかどうかわかりませんが、そういった環境整備というようなことの一つの指標としては、この11ページの成果指標ということで、必要なときに子どもを預けることができた保護者の割合であるとか、保育サービスに対する満足度の向上であるとか、こういったことを一つの指標というようなことで掲げてございます。
山口委員
 これ全体を通して思うんですけれども、パーセンテージで示されているのが、ちょっと何を示しているのかがわかりにくい項目があるので、それはまた別途お聞きしていこうとは思うんですけれども、課題の認識については全く私も同じなんですが、例えば11ページにあるような男女の賃金格差を解消していかなければならないということで、いろんな取り組みをやると。その成果指標になっているのが、中野区における女性の労働力を上げていくということなんですけど、この中身自体が、じゃあ、事業所の中で男女間の賃金格差を解消している事業所、そういう取り組みをやっているところをどれだけふやしていくかといったようなのが、ちょっと……。中身が大切ではないかなというふうに思います。これはコメントです。
 それと、質問なんですけれども、男女共同参画センター、10年間かけて腰を据えて今からやっていくと思うんですが、体制面でもう少し具体的に決まっていることがあればお聞きしたいのと、それと、活動拠点となってくる男女共同参画センターのアンサンブルに図書資料があるかと思うんですが、これはもう数年前から新書、新しい蔵書の購入がされていないということなんですけれども、これはなぜか、お聞きしてよろしいですか。
榎本男女平等担当参事
 1点目の、なかなかわかりにくいところもあるというような御指摘もありましたが、それについては今後いろいろな御意見を伺っていく中で、意見交換会もあることでございますので、そういったことでいろいろ中身の見やすさとか、中身については改善していきたいというふうに思います。
 男女共同参画センターの役割でございますけれども、一つは、例えば企業の取り組みの働きかけ、あるいは、いろんな事業を行うことによって――事業というのは、例えば事業所の意識改革につながるような研修の場、そういった事業を行うことによって雇用改善を働きかけていくとか、そういったさまざまな事業、あるいは、男性の参画を促すようなことにつながるような、地域における父親参観の事業を企画するなど、それから、意識啓発のためのいろんな情報提供、事業というようなことがまず1点ございます。あと、先ほど人権のところでも触れましたけれども、DV、そういった配偶者からの暴力というようなことがございました場合、そういった御相談に弁護士などの専門家も置きまして、一般相談から専門相談まで含めてそういった御相談に応じて、場合によっては関係の都の女性センターの方に通報するなど、そういったことで女性を救済するというようなこと。そういったことも含めて、それからあと、民間における男女平等になっていないという事実があるというようなことについては、苦情申し出制度がございまして、その苦情申し出をお受けして、その解決をできるだけ図るというような、そういう苦情申し出の制度の窓口というようなこと。いろいろあるんですけれども、おおむねそういった三つの機能を果たしているかというふうに認識しております。
田辺子ども家庭部長
 情報図書室の御質問だと思います。今、男女平等担当参事の方からお話ししましたように、男女共同参画センター、現在、平成18年から男女共同参画センターとして運営をしているんですが、従来の女性会館での機能よりもより地域に根差したといいますか、あるいは、事業者に発信していくというような機能を拡充して実施をしております。こうした中で図書につきましても、中野区内の図書館でそうした男女平等に関するような蔵書をそこで差し加えて、地域の方々に御利用いただく方がより機能的ではないかというふうに考えておりまして、女性会館が男女共同参画センターになったというような機能の変更とともに、そうした役割を地域図書館にもこれからも働きかけていきたいというふうに考えています。
山口委員
 この発言をしましたのは、私がアンサンブルの図書の方に行って、非常にいい蔵書をそろえていらっしゃるなということにちょっと感銘を受けて、そうしたら職員さんが、ここ数年新しいのは買えないんですと言われて、それでこの男女共同参画基本計画というのが出てきて、積極的に男女共同を進めていこうという趣旨の中で、やっぱり活動拠点として大切だという思いがあるんですね。それで、やっぱり中野の一般の図書館だと、あれほどの蔵書は無理だと思うんです。やっぱり問題意識を持った、ジェンダーのことですとか、過去女性がどういった性別役割分担を担ってきたかという問題意識を持っている人間じゃないと、絶対にこういう蔵書はそろえられないなというふうな印象を持ちましたので、ぜひこの機会に見直しをしていただきたいなと思います。要望です。
篠委員
 1ページ、平成17年12月に第2次男女共同参画基本計画を決定した。改定なんですが。そして、第1次の基本計画の反省に立って、行政文書としてはあり得ないような22行のジェンダーという定義づけをしたわけなんですが、反省点として一般国民、区民にもわかるような、こういう弱点を露呈してしまったといって書き出された部分は何ですか。
榎本男女平等担当参事
 ジェンダーフリーという言葉はございますけど、そういった言葉に象徴されるように、性差を否定したり、あるいは、男らしさ、女らしさの男女の区別なく、ありていに言えば人間の中性化を目指しているかのような、そういう誤解もあったわけでございます。また、家族とか、そういったものの伝統的な文化を否定するというようなことにもつながる部分もあったわけでございます。そういったことから、そういったものは本来国民がもともと求めている男女共同参画社会とは違っているというようなこと。そういったことを踏まえて、いわゆるいろいろな面でのいき過ぎた教育であるとか、考え方であるとか、そういったことの反省点といいますか、そういったことではなくて、本来国民が求めている、広く一般社会の人々が求めている、いわゆる男性も女性も相互に助け合って社会を築いていくんだというような、そのような視点に立っているというふうに認識してございます。
篠委員
 それで、具体的にといっても手元に――これが本体なんですけど――持っていらっしゃらないと思うんですが、前回のときは、中野区も男女共同参画行動プランというのをつくったんですね。それで、もともとこの運動自体が国立市から入ってきたときには、男女混合名簿から初手が打たれたといういきさつがあるんですが、だれも別に気にもしない流れの中から力強い運動に変わっていったんですが、いき過ぎた部分としては、公の中では控えた方がよろしかろうというようなものを除いてでも、男女同室宿泊、男女混合騎馬戦、男女同室着替え、いき過ぎた性教育、トイレの色というようなものが具体例として出されちゃっているんですが、中野区の場合も男女混合騎馬戦というのはやっているんですよね。ただ、行動プランを読み切ってもそれは出てこないんですが、服装のことについては出てくる。やはり目に余るような行動は、地域の目という厳しい視点が中野区の場合は働いていますので、まだバランスがとれているんですね。ですけど、全国的には、もうこれは看過できないというところまでの5年間の蓄積の上に立っての行動計画の書きかえですので、それをちゃんと踏み込んだものでなくてはいけない。
 一番わかりやすいのは、今度も男女共同参画行動プランを書いてくれれば一番わかりやすいんですが。といいますのは、前は合川さんからでしたか、馬神さんが担当でしたか、そういうところから発信して、優しい発信では決してない、激しい発信でして、これ、全庁にわたって指令が飛ぶようになっているわけです。学校現場にも飛ぶ。もう間があくことがないほど強烈な、家庭の中にも飛ばすことができるというような代物ですので、我々はそのつもりで反省に立って行動しなきゃいけないんですが、具体的に行動プランをつくったのは、これも政府の指導なんですが、中野区次世代育成支援行動計画、これだけです。ある程度わかる。さあっと見ても、キッズプラザ云々から全部新事業として書き上げているものが、粛々と行動として動く図がよくわかるんですが、他の部分については、もう収拾がつかないところまで来ている。中野区議会あるいは中野区ではキャッチできない高校の分野の教科書に至っては、もう後戻りを許されないような内容になっていると。先生のおっしゃるとおりに答えを書かなければバツと。単位がいただけませんというところまでの激しさを持っている。その分だけ大変始末が悪いんですが、中野区だけについて見れば非常に地域の目が厳しいと。なかなか、性教育人形なんていう東京都から数十体出されたものを中野区から見つけるのは不可能に近いと思うんですよ。本当はあるのかもしれないけど。それほど厳しいんですけど、全体的には穏やかに書いてありますけど、いき過ぎた性教育に歯どめをかけるという。中野区自体もそういう形で書かざるを得ない。
 こういった大きな流れの中で、政府のこのつくったもの自体も、目標で、自民党主導なものでなかなかもって始末が悪いんですが、待機児童ゼロ作戦を推進し、待機児童50人以上の市町村を中心に平成19年度までの3年間に云々とか、中野区ではやっている行動ですよね。ですけど、いつかの機会に、できるだけたくさんの機会に私は申し上げているつもりなんですが、やながわさんが山口県光市のおっぱい都市宣言というのを調査して、その成果を説かれたことがあるんですが、やっぱりああいうところとの連動というのは、意外にも日本とヨーロッパを変える微妙な行動につながっているというんでしょうかね。例えば、新しい基本計画自体は、夜間保育や延長保育を行う施設整備の数値目標を掲げていますよね。中野区も掲げていましたか、数値目標。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 夜間保育等についても数値目標は、現在のところ中野としては挙げてはいません。
篠委員
 せんだって藤井課長にお聞きしたら、ゼロ歳児が、朝7時15分に預けて12時間というのがあると。もっとあるだろうといえばもっとあるとおっしゃるのかもしれない。それはお聞きしなかったから何とも言えないんですが、小泉さんも大声でおっしゃっていた待機児童ゼロというのも、しっかり見ていけば母乳育児とは相反するわけです。このゼロ歳児保育や延長保育をふやすだけの政策というのは、バランスが悪いという認識ではだれでもいると思うんですけど、課長もそう思いますか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 国もそうですけれども、中野区といたしましても、単に保育サービス側の拡充だけではなくて、働きながらでも子育てができる環境づくりということで、両立支援ということでの、きょうも計画の中に説明があったかと思いますけれども、各事業所の中で子育てがしやすい労働環境をつくっていただくという施策を進めております。その上で、そうはいってもゼロ歳の段階から保育が必要になるお方もいらっしゃいますので、そこについて必要なサービスについては供給する義務があるということについて、保育についても充実を図っているところでございます。
篠委員
 課長が今おっしゃったとおりでいいんですけど、要するに、ヨーロッパがかじを切ったのは、集団で長時間保育するのは児童虐待ではないかという考え方から発しているわけですね。で、集団でというのは、見る方が集団なのか、預けられた赤ちゃんたちが集団なのか、ゼロ歳児なんか1人に1人ぐらい大変なことなんだと思うんですが、一方的にゼロ歳児保育や延長保育をふやすなどという案が、この認識があれば出てくるはずがないわけですよね。はずがないという認識が足りないから、自民党をはじめ中野区も、このゼロ歳児保育というところをただただ押し進む。それにこたえられない区役所はサービスに欠けるということを言われちゃうんですが、かじを切ったのはもう27年前、1980年代にデンマークが家族責任という概念を提唱されたわけでしょう。それで、それは親を単なる労働者じゃないんだと。保育者として親を応援しなければいけないという強烈な理念に裏づけされているんです、これは。ですけど、中野区だけの力でこれを全部カバーし切るということは大変至難のわざですので、しかしながら、そこから目を離さない行動自体は続けていかなければ、絶対にこれは、大変な30年を過ごしてしまったという反省が必ず私は来るように思えてならない。両立という視点で切り込むことをだれも否定はしないです。ただ、育児に専念できる体制づくりに決して目をそらさないという視点が、この子ども家庭部では求められると思うんですが、具体的な行動計画、例えばこの次世代育成支援行動計画の中にもそういう視点での新規事業なりの取り組みはありますか。
田辺子ども家庭部長
 次世代育成支援行動計画の基本的な考え方は、まず子育ての基本は家庭だということを押さえた上で、その家庭を支える取り組み、それから、母親が育児を安心して行えるということを応援していくという考え方で、中野区では次世代育成支援行動計画を立てさせていただきました。そのために妊娠・出産期に保健師や助産師が訪問をしたり、あるいは、ホームヘルプなどの育児を支えるための手だてをつくったりというようなことで、保育園だけの施策でなくて、国では育児休業なども拡充していこうという動きもありますので、そうした社会全体の資源を使って家庭で育児をする能力をふやしていこうということで、幾つかの取り組みを新規事業として掲げています。
篠委員
 幾つかでしょう。新聞で言うと、産経新聞はどっちかというと保守丸出しという感じで受け取られるんですけど、女性の就業が出生率を下げるということに関して、丸尾直美さんは「成熟国家とは、スウェーデンのような北欧国家のように、男女の完全平等が実現していて、男性の家事・育児への参加や女性の政治への参加が多い国のことである」と言い切る。日本とかドイツとか韓国というのは、福祉国家には違いない。しかしながら、男性の意識が極端におくれた国だと。この方はこう言い切るんですが、全然視点を変えて、赤ちゃんをお持ちになったお母さんの気持ち、素直にお答えくださいといったときには、なぜか日本のお母さん、女性たちは、大部分が家庭で自分の手で子どもを育てたいと思いますとお答えするそうです。しかしながら、彼の言うやり方では、あなた方は成熟国家からは遠い存在にありますよになっちゃうんですが、私は、これは決して間違っていないと思う。反対に、これだけ赤ちゃんのことを思う日本人のDNAというのは、世界一成熟しているのではないかとすら私は思える。
 だから、そういう人たちを応援するという視点の中で、子ども家庭部には施策をぜひ展開してもらいたいんですが、男性の育児休暇取得といっても、大企業にお声がけしてもなかなか難しい。大変な難事業ですよね。やっぱりほかの国ではそんなことはないんだろうけど、日本では超少数派だと言われているんですが、私は、選挙権のないこの小さな赤ちゃんたち、そういう子育てに時間をとった、やり切ったお父さんの答えというのは、非常に自分の人間性が高まりましたという答えがそれぞれから返ってくる。だけど、ここで問われているのは、お父さんの人間性が高まることじゃなくて、子どもの人間性がはぐくまれたかどうかということが問われているんだという考えからそらしちゃいけないと、私はこう思う。そういう意味で、先ほどの母乳調査でも、私にはわからないんですが、赤ちゃんにおっぱいを吸われると母性本能がものすごい勢いで出てくるというようなお話を、山谷えり子さんなんかよくしますよね。ああいう中で、3歳までは母親の大切さ、母親のその場にいることの大切さというのはだれでもが信じていたんですが、平成10年に厚生白書で、あれは逆神話であると言い切られた後、昔の厚生省ですね、調査もしなくなっちゃっているわけです、母乳についても。それに今回切り込むんですけど、この母乳についてというような視点は、中野区の今回の子ども家庭部の視点にはどこにも読み取れないんですけど、どこかにあるんですか。
田辺子ども家庭部長
 次世代育成支援行動計画の中では、健やかな妊娠・出産・育児を支援しますという取り組みの中で、育児相談ですとか保健指導の中でそうした取り組みをしておりまして、計画の中には盛り込んでいませんけども、こうした視点はとても重要な視点だということで、保健福祉センター等での事業の中では、啓発やPRや相談に応じているという状況です。
篠委員
 それと、この大きな柱の中に、四つの柱でしたっけ、ドメスティックバイオレンスというのを、もうこれ男女共同参画基本計画の中に普通に入ってくるんですけど、これってどこもそうなんでしょうかね。
榎本男女平等担当参事
 そのとおりでございます。
篠委員
 昔は、夫が妻に暴力を振るうというのは、下賤な人間がすることだと。これは平等の何のという範疇の問題ではないんだと。要するに、品格がない。あなたは品格を鍛えられようとしていないということで、すべて今までは、ヨーロッパもそう、日本もそうですけど、要するに、人間としての器ですとか品格を磨き切るということで、日本は取り組みが違うんだと私は思うんです。この差別という問題の99%は解決するぞという確かな手ごたえを日本人はつかみ切っているはずなのに、男女平等というところから来て、今も国を挙げて、民生委員も中に入ってきている、警察も入ってきているという、要するに全然違う視点に私には思えてならない。それぞれが本気の努力をしなさいという目標設定がどなたにも必要ではありませんと言われているようで、私はもう腹が立ってしようがない。そんなものを中野区役所が掲げるこの中に挙げてくるのが、ほかの区でもそうであるから、多数決だと私1人で、あと全部となる可能性があるのであれなんですけど、男女平等の感覚でいらっしゃるんですか。
榎本男女平等担当参事
 おっしゃっている意味もよく、御趣旨もよくわかります。ただ、ここに書いてあることは、いわゆる一方的に男性が女性のことだけを指摘しているわけじゃなくて、結果としてそういうケースが多いというような、そのことをとらえた上で、どっちがどっちをというようなことではなくて、やはり暴力そのものの根源といいますか、そういったものをなくしていかなきゃいけないという視点に立ってのことでございます。
篠委員
 それで、しょせんはこの基本計画って、これ理念系で、具体的行動というか、目標設定をしているようですけど、私には結果平等を求めている以外の何物でもないように思える。常に門は開かれている。女性の理事者であっても、げたを履かせてやるからといった、それこそ人権無視の世界じゃない。やっぱりみんなの税金をいただいて切磋琢磨する中で、女性の方が優秀であれば全部理事者は女性でもいいわけで、目標を設定して何のかんのという問題でないように思えてならないんですが、これが、今見えるのが、私にはこれだけしかない。中野区次世代育成支援行動計画だけ。行動プランがないから。じゃ、教育委員会にはどういう指令が飛んでいくんですか。勝手に向こうがつくっている様子は見えないですよ、これとの連動では。――いや、これとのというんじゃない、男女共同参画基本計画。
榎本男女平等担当参事
 実際に、先ほど男女平等に関する教育のことなどもここで書かれているというようなこともお話ししました。実際はどういうふうになっているかというのは、教育委員会との関係ですが、指導要領というのがございますから、実際事業の中でどこでどのようなタイミングで、あるいは、何々教科という科目の中以外で先生方がいろんな教育といいますか、学習の機会を子どもたちに与えるというようなことにつきましては、私どもの方で何か文書を出してこうしてくださいというわけにはいかないので、学校にお任せして、限られた時間というのがありますから、その中で男女平等に関する、あるいは人権に関する教育を、機会をとらえながらやっていただいているというようなことが1点です。あと、教職員の方々には、研修の機会などをとらえまして、例えば去年ですと、担当課長がその研修の機会に出ていって、男女平等に関するようなお話をさせていただいたりというようなことでございます。
 なお、今回も教育委員会との関係の中では、全分野にいろんな男女共同参画に向けた取り組みができないかというようなことで、ほぼ全分野に依頼を出しております。それで、いろいろ挙げてきてくれたのが、例えば13ページ、この基本計画の方の話ですが、13ページに事業例として挙げられている。これは、学校教育分野の方から自主的に挙がってきたものでございますので、これは一つの事業例なんですけども、向こうから挙がってきたものでありますので、私の方からこうしてくださいということではない。ですから、今後これにつきましては連携をとりながら進めていきたい。ただ、具体的にどういうふうにというようなことについては、今後いろんな工夫が必要になってくるだろうと、このように思っております。
篠委員
 ただ、それであれば、同じ基本計画でも中野区のより日本の方がもう少し具体例がわかりやすいというか、例えば、男女混合の騎馬戦だとか、具体的にわかるのでビジュアル化できるんですけど、私が総括で質問させてもらった中に、騎馬戦も質問しましたけど、私が見る限りでは、日本じゅうでは収拾がつかないほど崩れてしまったこの性教育に対する取り組みは、中野は、私は乱れているとは思えなかったんですが、ただ、教科書の指導要領自体に、男女で体を密着させ、抱っこしたりおんぶしたりする体ほぐし運動というのがあるんですよ。こんなのはないだろうと思うけど、本当にあるんですか、これ。だから、なかなか活字にしづらいのもよくわかるんですけど、そこまでいっちゃっているんですね。だから、中野区はなくても、これはいき過ぎだからだめだよと例示せざるを得ないところまで5年の間にいっちゃっているはずだと。
 そういった中で、中野区は、一番はっきりと出しているのは次世代育成の方なんですけど、今、皆さん持っていない人の方が多いんだろうと思うんですが、ここでやっぱり休日保育だとか年末保育とか病後児保育とか、積極的な行動計画がある中で、子どもの権利教室というのがあるんですが、これ、もう既に小学生・中学生向けに子どもの権利に関する講座を児童館で開催します、全地域で開催と書いてあるんですけど、もうやっているんですか、これ。47ページ。
野村子ども育成担当課長
 今現在、全児童館で具体的にこのような権利に関する教室を実施しているという段階には至っておりません。
篠委員
 場所を変えて1個1個やらないと、きょうはこれ、基本計画、いわゆるかなり理念的なもので、これをもって皆さんに配付して意見交換して、これはかなり、もう少し具体的な、まあ、数値目標の部分もありますけど、行動計画まで見せたところでという形でないと意味をなさないように思えてならないんですけど、それはそれで人数が大変集まるような会になる自信があるんですか。
榎本男女平等担当参事
 その参加率といいますか、参加人数といいますか、そういったことについてはちょっと開いてみないとわからないところもございます。確かにこの問題というのは、人々の意識の問題、社会を変革していくということの、ある意味では大変なことでありますので、何か事業をやったら急に気がついて、あ、そうなのか、そうだったのかというようなことで、あすから行動が変わるというわけでもありませんので、なかなか難しいというふうには思います。ただ、御指摘のように、行動プランというのは今回はつくらない予定でございまして、前回は理念的なことをまとめた――委員の方はよく御存じだと思いますけど――基本計画があって、そのほかに行動プランというようなことを別冊でわざわざ、いわゆる別につくったんですね。ところがこれは、これもまた一方でありとあらゆるところに及んでいる。もうほとんど関係がなさそうなところまで全部及んでいるんですね。これの進捗状況とか進行管理をやって、じゃあ、その進捗といいますか、どのくらいそれが進んだのかというようなこともなかなかわかりづらいというようなことがありましたので、今回につきましては、まだここがわかりいいかどうかというのはいろいろ御意見をいただいて直していきたいとは思いますけれども、これは、基本計画プラス、一定の事業例や取り組みを示したのは、行動プランをあわせ持つものだというようなことでございます。ただ、この事業例につきましては、わかりにくいという御指摘があれば、もう少しわかりやすいものに御意見の中で取り入れていきたいと思います。ただ、説明会の中では、恐らく委員御指摘のように、理念的な話じゃなくて、こういう点はどうなんだというようなことで、事業だとか、そういったことで、これはもう少しこういうふうにできないのかとか、そんなお尋ねが多分あると思いますので、そういうようなことにもお答えできるような形で意見交換会というのを行いたいというふうに思ってございます。
篠委員
 もう私ばっかり同じことをやってもあれですが、ただ、この理念というのは、やはり大変奥が深いわけですよね。例えば、中野区が子どもの権利条約、94年でしたね、日本が批准した94年以降、かなり早い時期に批准していますよね。これで、じゃあ、言い出したアメリカはやっているかというと、やっていないと。どこがやらない理由なんだということについて、精査しない体質が日本人にはあると。国連発であると、無条件に何でもよかろうと。ところが、アメリカが批准しないのは、家族が、そうじゃなくても崩壊し始まっている家族、既に崩壊してしまったとも言えるような家族が致命的な崩壊を受けるという視点から、いまだに批准しないです。要するに、あれは相当おくれた国において、ごく当たり前のこういうことをやりなさいというんですけど、アメリカあるいは日本のような国に強烈に持ってきますと、「子どもは育むべし」という日本の流れと違うわけです。アメリカでも育むべしの流れだと思う。ところが、自己決定・自己責任を許しますと、酒を飲む権利だとか学校に行かない権利だとか、これは自分の責任において決定したと、こう始まることまで含んでいるというところまでアメリカ人は危惧している。日の丸・君が代・元号を拒否する権利、何でもひとり歩き、自分の責任において決定したことはという拡大解釈の流れと連動するから、これは恐ろしいんだといって、言い出したアメリカがそれをしない。
 日本は、そんな鋭い理念的な切り込みというのは、どっちかというと不得意。国連発であれば多分正しかろうというような流れの中で、余り議論もしないで批准したりするケースが結構あるんですが、中野区ではやっている。これによって中野区が、確かに大きく見られたというようには私は決して思わないんですけど、その前に日本自体がこれは批准しちゃっていますから、94年に。そうなると、やっぱり自分の責任において、迷惑かけなければよかろうと。援助交際あり。この「育むべし」の年代は、だめなものはだめだろうという流れと一つになっているわけですから、その流れの中ではなかなか意見発表会もできない。中野区は一生懸命やっていますけどね。ですけど、その人の年代に合った意見としてしっかり受けとめるということになるから、中野区議会を上回る決定として中野区民に発令されないだけのことで、めり張りがある。いずれにしろ、理念というのはそれほど恐ろしいものを持っているので、やっぱり榎本さんだけがわかっていても、区民は相当したたかにそれについて勉強している人とかでないとわかりづらい部分があるんです。ですから、政策という形でやっぱり明確に出す。区民からこれは悪いよと言われたときには引くというような、情報を開示して御意見を伺うという作業がどうしても必要だと思う。こういう説明会だけじゃなくて、そういう作業もぜひ今後進めていただきたいことを要望して、私の方は終わります。
やながわ委員
 基本計画の見直しということで、今回の理念にあるとおり、私は主流としてはワーク・ライフ・バランス、横文字だとなかなか理解しにくいんですが、これがこれからの底流になっていくんだろうなというふうに思っております。これは、男女平等というこの計画の柱にはなっているものの、私は、男女平等の考え方をとっても、これからはやっぱり働き方の見直し、あるいは、生活の見直しを考えると、これは本当に大事な視点なんだなと私自身は思っています。今回この計画をさらっと見せていただいたんですが、大変大きなテーマでありまして、中野区がどうこうというと、一生懸命いろんな企業に働きかけをしたり、あるいは、いろんなところで意見交換をしたり、いろいろしていくんだろうと思うんですが、主体的な存在としては企業なのかなと思うところもありまして、このワーク・ライフ・バランス、あるいはワークシェアリングを含めて、企業体がしっかり取り組まなきゃいけない問題なんだなというふうに考えています。しかしながら、行政が男女平等の、共同参画の推進をしていくためには、この理念をきちっと定めなければいけないと思っているんです。
 そこで私は、やっぱりこれを発信していく事業主、まあ、事業体でもある中野区役所がどう取り組むかも大きな発信の一つではないかなというふうに思っているんです。子ども家庭部、榎本参事がここでもって発信していく。ちょっと心配だなと思う節もあるんですが、本来ならば、これはもう本当に区長部局のトップが推進していかなければならないというふうに私は常々思っているんですね。そんな質問をしたことも過去にあるような気がします。もっと総務の中核に男女平等をしっかり据えて、ここからその情報を発信していくべきだと。そうすると、もっともっと伝えやすくなるし、理念の柱も区内にも行き届くんじゃないか、こんな提案もした記憶があるんです。今回このテーマ、特に内容はそういったところが主幹に置かれているようにも思えるんですが、子ども家庭部だけではなくて、どう発信していくか、どこを通して全庁的にやるのか、区報を通してもそうなんですけれども、その辺の何か今までとはちょっと違うぞという取り組み方法があるんでしょうか。
榎本男女平等担当参事
 私どもも委員御指摘のところが一番大事だなと。結局、いろんな理念はあっても、それが現実に進まなければ意味がない。難しい問題だからというわけで、そのままにしておくわけにもいかない。やるべきことはやらなきゃいけない。そうしたときに、中野区役所あるいは中野区としてどういうふうに取り組んでいくか。いわゆる推進体制が非常に大事になってくる。そのときには、この29ページにも簡単に触れてはございますけども、いわゆる推進体制としての組織のあり方、まずそういったことを、例えば誰々担当課長がただやっているとか、1分野の話だということではないというふうに思ってございます。それから、その組織のあり方をきちっと整えなきゃいけないというようなことが1点と、それから、今、男女共同参画センターのあり方といいますか、位置付けといいますか、についても、もう少し体力といいますか、筋力といいますか、今あそこでは集会室の受け付けとかいろんなことをやっているんですけども、それももちろん大事な仕事なんですけども、もっと行動するといいますか、地域へ職員が出ていかれるような、また、そういう体制あるいは能力といいますか、技術力も含めて、そういった筋金入りのといいますか、そういったようなセンターにしていかなきゃいけない。この二つを両方満たすような形で進めていかないと、結局これだけの、ここに書かれたことは事業例として一部しか書いてございませんけども、膨大なものがあるわけでありまして、それを進めていくというのは大変なことでございます。そういったことからも、その辺については、区としてもここについて全力をもって取り組みたいと。
 ただ、あと、一つの戦略として私どもが今回持ち出しましたのは、シンボルプロジェクトというようなことで、全部を一遍にやるというのはいかにも無理があるわけでございまして、やはり何がどうなったかというのも区民の方々に見えないと、区民の方々はそれで進んでいるのかいなというようなことで疑問を持たれる。そうじゃなくて、ああ、こういった点が変わったなとか、こういう取り組みをやっているなと、区の姿勢が見えるような形も非常にまた大事なことです。私、先ほどこれを牽引力、あるいは牽引役にしたいというふうに申し上げたのは、そういった意味でございまして、あえてこういうキャンペーンを大々的に張るというのは、これはもちろん私といいますか、男女共同参画センターだけでできる話ではないので、全区的なことを考えていかなきゃいけないというふうに思ってございます。
やながわ委員
 大変大事な取り組みだと思います。なかなか見えにくい。だけど私は、この30年間、1975年、ナイロビでしたっけ、そこからスタートして、すごく進んできたなという気持ちはあるんですね。だけど、まだまだ男女共同参画なんていったって聞いたこともないよという、意識も関心もないという、そういう人たちもたくさんいるわけで、これからなんだと思います。ただ、風潮的には、この間NHKで歌の歌詞をずっととらえて、1970年代、80年代、90年代、2000年と、私はじいっと、見たくて見ていたわけじゃないんだけれど、その歌詞が、昔は男性のことを女性が呼ぶと「あなた」と。「あなた」という歌もいっぱいあるなと。この2000年代に入ってきて、浜崎あゆみさんなんかは、ほとんど男性を「君」と呼んでいる。その「君」というふうに呼んでいる歌詞がもう今は主流だそうです。私、あまり歌は聞いたことないんですけど、へえ、そうなのというふうに、ふっとくぎづけられて、そんなところにももう男女平等という、そういう社会の風潮がそういうところまで来ているんだなと。
 しかし、実態は何かといったら、まだまだやっぱり女性が子育てし――従来から女の人は働きながら子育てをしてきたはずなんですね。私の母もずっと働きながら私を育てたわけですから、それは変わっていないにしても、社会の風潮がずっと変わり、あるいは仕組みも変わり、人口構成も変わり、構造が全部変わった中で、今どうしていこうかという、その中において、やっぱり行政の果たす役割って、私はそういうところをきちっと基盤をつくりつつ、旗を振っていくんだろうなと。そう思うと、本当に全庁的に取り組まなければいけない一つの理念だと思うし、今、課長が、今回シンボルプロジェクト、どこまで区民に浸透させ、あるいは、区民が意識を持つことが企業の考え方を変えていくんだと、そう思う1人でありますので、そういった点の努力と、そしてまた、職員みずから、ここにも数値が書いてありましたけど、男性の育児休暇をとるのがせいぜい10数%という、これだってちょっと危ういんじゃないかなと。今とっている人がどのくらいいるか知りませんが、とるから進んだという気持ちは全く私はないんですが、そういう考え、多様な選択ができる生き方をしていく、また、できることが男女平等なのかなというふうにかねがね思っています。
 そうしたところから、今、参事が男女平等参画センター、私は、これも大幅に変えなきゃいけないと。本当に男女が集まりやすい、男女が使い勝手のいい、何か女性だけ使っているという、まだまだ男女平等参画センターという名前、アンサンブルに変えましたけど、私もそれをずっと提案していたんだけど、変わってもあまり変化はないなというのが感触なんですね。思い切って民間に委託してもいいんじゃないかというぐらい。ちょっと過激なのかなと思いますが、でも、そうした方がもっと使い勝手のいい、そして、男女平等参画センターというものが区民に理解され、そして、平等の意識に立っていろんな活動ができる拠点として、私なんかはむしろ、女性財団というのがいっぱいあるじゃないですか。お化粧品屋さんと言ったら変ですけども、資生堂にしてもカネボウにしてもエイボンにしても、あの人たち、あの財団ってすごくいい仕事してるのよね。そういうことを考えると、そういうところに委託して、本当にあれだけの拠点がありながらなかなか広まりがないというところを、やっぱり1歩踏み込んでやっていくためにも、今、参事おっしゃったように、何らかの発想の転換と1歩踏み出す取り組みって必要だと思うんですよね。それが、委託することがそうなのかというのはわかりませんが、でも、そのくらいしないとこの男女平等推進はなかなか進まないんじゃないかなというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
榎本男女平等担当参事
 確かにそのとおりだと思います。まず1点は、少し小さなことからのお答えになりますけど、男女共同参画センターって何やっているのというようなことについては、もう少しきちっと工夫をして、その取り組みの内容について、一体何をしてくれるところで、あるいは、してくれるだけじゃなくて、私たちはそこに行ったら何を一緒になって考えることが、企画することができるんだとか、そんなようなことも企画型のものに変えていかなきゃいけない。区民や地域、あるいは団体と一緒になってやっていくものにもっともっと変えていかなきゃいけないというようなことがあるかというふうに思います。
 それから、先ほど篠委員のお話の中にもちょっと関連することでありますけども、何か男性の方が、女性の参画率みたいなことばかりが強調されて、男性が逆に参加しにくいなというような雰囲気があってはならないというふうに思いますので、委員御指摘のように、やはりお互いに共同で、本当に助け合っていい地域あるいは社会をつくっていくんだと。それだったらおれにも、私にもできるなというようなものを醸成していくといいますか、雰囲気を出していかないと、どうも入りづらいなということになってしまう。それでは何にもなりませんので、そういったわかりやすさと、それから参加のしやすさ、そういったことをきちっと明確にしていかないと、いつまでもいつまでも、何かどこかが別の世界で取り組んでいるような仕事というふうになりがちでございますので、そこら辺については重々注意しながら盛り上げていきたいと、このように思っています。
やながわ委員
 2007年問題もありまして、どっと団塊の世代が入ってくるわけですよね、地域にも。この団塊の世代の人って男女平等で育てられてきている人なんですね、実を言うと。戦後の人たちですから。私は、地域にとっても行政にとっても、この力をどういうふうに活用するかというのは、さまざまなものを進めていく大きなポイントになろうかと実は思っております。総括質疑でも、そば打ちばかりでいいのかと。残間里江子さん、「それでいいのか蕎麦打ち男」だ。男の人が定年してお家へ入ってくると、大体そばを打つと。東急ハンズは今、年間最大の売り上げを伸ばしているという。10万円前後のそば打ち道具がどんどん売れているという。「それでいいのか蕎麦打ち男」と、本当によく言ったなと私は思うんですが、そういう力をどう地域に吸収していくか。これ、男女平等の推進に大きく私はかかっていると思うんですよ。そういうことも含めて、今回の理念、またプロジェクトを考えると、男性も女性もともに居心地のいい社会が、私は、すべての人にとって居心地のいい社会になるんだと。そう考えると、これは極めて大事なので、これを発信していく。子ども家庭部だけじゃありませんよと。そういう観点から、やっぱり全庁的にも、また、そこでやっていて、ああ、ちょっと苦労しているな、榎本さんという、対岸の火じゃなくて、みんながやっぱり、職員も含めてここに視点を置いていったら、すべての施策が進んでいくんだろうと思いますので、どうか今回これをできるきっかけにして、区報等、さまざまなところでPRしながら、中野区はこれに向かって取り組むぞという発信をアピールしながら取り組んでいただきたいし、また、意見交換会でもそういう意欲を示していただきたいと。これは要望しておきます。
来住委員
 認識は共通しているというふうに思っているんですけども、やはり男、女と関係なく、憲法に基づく人間として尊ぶという、そこの根幹をもとにして、よりどころにしてつくられていく計画だというふうに思うんですね。そういう点で公平性や平等性というものを当然貫かなければならないという建前と実態等をこの中にきちんと盛り込んでいくということが、さらに具体的な中身が必要だというふうに思っています。それを前提にしてなんですが、1点だけ、先ほどの関連でもあるんですけど、いわゆる体制ですよね、これを実行していく体制というものをどのようにつくっていくのかということだと思うんです。29ページで紹介がありましたけども、行政の計画、実施、評価、改善のサイクルの各段階で、できるだけ広く区民の意見を聞き、多様な意見を吸収しながら絶えずその施策の点検を行っていくということで、非常に大事な視点だと思うんですね。そうであれば、最初に紹介があったように、3年後に評価を、これは共同参画基本計画評価委員会を設置して、進捗状況の調査をするということなんですけども、しかしそれは、日常の計画に対しての進捗状況のチェックがあって、推進体制があってこそ3年後の評価が正確になってくるし、高まった、角度の高い中身になってくると思うんですよ。したがって、その体制を、調査の中を含めて、参画センター含めて、どういう体制で推進されようとしているのか、もう少し具体的にお聞きしておきたいんですけど。
榎本男女平等担当参事
 体制としてまだ具体的に、こういう組織であったらいいだろうというようなところまでイメージ化できてはいませんが、先ほどからの一連の委員からの御指摘のように、この推進体制というのは、御指摘のように29ページのところで、中野区の行政の各部署が男女平等の視点から各施策を遂行し……ということなんですが、その後、後段に、区の組織全体で男女共同参画を推進していく体制を強化していく必要があるというようなことでございます。ですので、例えば子ども家庭部なりで、もちろん一番の責任、先頭に立つのは子ども家庭部なんですけれども、庁内のそういう推進体制というのを何らかの形で、そのプロジェクトになるのか、言い方はともかく、そういったものも場合によって場面場面で組んでいかないと、課題によっては組んでいかないと進んでいかないんじゃないかな。それから、特に先ほどのシンボルプロジェクトなんかについても、例えばの話、産業振興とか、いわゆる雇用に関する問題だとかいうこともございます。ですので、うちの部だけでできるというふうには考えておりませんので、そういった部と部の結びつきといいますか、連携といいますか、そういったものを、ちょっと具体的にこういう形だというのは今まだ申し上げられないんですが、そういったことも含めて検討していかなきゃいけないということで考えてございます。
酒井委員
 すみません、私も1点だけお聞かせください。委員の皆さんの御質問を聞かせていただいておりまして、非常に難しい問題なんだなと思いました。なかなか見えない。それからまた、指標にいたしましてもなかなか難しいところがあるのかと思います。そういった中、この問題にやはり参事が、平成12年の男女共同参画基本計画、区が定めた計画がどのような効果や、それから反省点や結果、それをしっかりと検証して今後につなげていかなければならないと思うんです。それで、男性は男性のいいところがある、女性も女性のいいところがある、そしてまた、男が、女がではなく、人それぞれ皆さんがすばらしいところを持っておって、男女を問わず皆さんが生き生きと暮らせるような、そういった取り組みになっていかなければならないと思うんですね。だから、過去の経緯をしっかりと検証して新しいものにつなげていく。温故知新というんでしょうかね、そこが一番大切だと思うんです。なかなか見えない。意識改革の波紋が大きく大きく広がっていくようにしなければならないのか。そのあたりを参事の、大変厳しい仕事だと思うんですけれども、そこをちょっとお聞かせください。
榎本男女平等担当参事
 平成12年に掲げたといいますか、策定した基本計画というのは、12年ですからおおむね5年の進捗状況というようなことについて簡単にお話しさせていただきたいと思いますけれども、平成12年に、先ほど申し上げましたように男女共同参画の基本計画、理念を書いたものと、もう一つ、行動プランというものを策定したわけでございます。行動プランの中では、61の施策と97の事業を掲げました。その推進を図っていったというようなことでございます。それで、その進捗状況の評価では、これもランクづけを行いまして、Aランクはほぼ目標を達成した事業、それから、Bランクは一部達成した、それから、Cランクは目標を達成できなかったというようなことで、そういうようなことで分けて統計をとってございます。それで、その結果、達成度のAランク、いわゆるほぼ達成したという事業につきましては53%でございました。それから、Bランクが31%、Cランクが16%。したがいまして、目標に沿って計画どおり実施されたのは約5割強と。53%ですので5割強というような状況でございます。
 それで、じゃあ、一体何が変わったのかというようなことについて――ちょっとくどくなるかもしれませんが――はかると、いろんなはかり方があると思いますが、性別役割分業を否定する人の割合がどんどんふえていくということが望ましいわけですが、当初その性別役割分業の考え方をどう思うかというような人は、中野区では43%ぐらいでございましたが、18年度の調査では約63%に上がっていますので、これは社会的な状況の流れもあるかとは思いますので、何かやったから急に上がったというわけでもないかもしれませんが、変わりつつあるというところも、もちろんまだ課題を残しているわけでございますけど、変わりつつあるというふうに私どもは受けとめています。ただ、反省点という意味では、やはり少し欲張り過ぎたかなというようなことがございまして、ありとあらゆることについて結びつけようとすれば切りがないわけであります。それでもって、今回はそういう反省に立って、できるだけ絞り込む。それから、何をやろうとしているのかというようなことの、また話が戻りますけど、シンボル的な、象徴的なものが見えないと、一体どういう取り組みなんだと。全部何かよくなればいいというようなことで、じゃあ、男女共同参画が図れたんだというわけにはいかないので、そういったことのわかりやすさというようなことを、今回はその反省に立って基本計画をまとめようというふうにしているところでございます。
篠委員
 1ページで、(3)で平成17年(2005年)12月、第2次男女共同参画基本計画を決定しました。これはそのとおりなんですが、国が平成22年(2020年)とあるが、これは5年間という意味ね。2010年じゃないの、これ。多分そうでしょう。
 次のページで、3番で、本計画は、何で平成19年なの。2017年からの話というんじゃないんですか。そうじゃないの。28年までの10年間として、計画期間中云々とあるんですけど、国とずれても構わないという意味。そういうことで、どこでも同じようにやるの。それとも、中野区だけがやっているの。どっちでしょう。
榎本男女平等担当参事
 1ページ目は御指摘のとおりでございまして、2010ということで、これは間違っております。すみませんでした。
 それから、この計画の期間のお話ですが、これは中野区が――ほかの区では違う年度から10年というようなことでやっている区もございます。もう既に始まっている、2年ぐらい前に定めたというところもございます。中野区が定めたいのは19年から28年の10年間だということで、これは、ある意味では中野区独自の期間であるというふうに御理解いただきたいと思います。
篠委員
 それで、国の方は5年5年でしっかりと対応する可能性はないんですか。22年、第2次の次に第3次というのがあらわれちゃう可能性はないんですか。
榎本男女平等担当参事
 国の計画では、委員御指摘のように、いわゆるずれといいますか、そういうことでございますけれども、国の計画の22年までにというようなことにつきまして、私どもの方は28年までになっているというようなことでございますが、国の方で掲げている計画、重点事項としている、仕事と家庭・地域生活の両立支援と働き方の見直しなどというようなことでございますので、これにつきましてはこの計画でも前半で重点的に取り組んでいかなきゃいけないというふうに考えてございます。28年までにやればいいんだと。国は22年と言っているのに、28年まで長々とやるというようなことにはならないというふうに理解しております。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 以上でただいまの報告を終わらせていただきます。
 次に、今年度春期の麻しん流行に対する中野区の緊急対応について、報告を求めます。
本保保健予防担当参事
 それでは、お手元の資料(資料3)に基づきまして、今年度春期の麻しん流行に対する中野区の緊急対策について御報告をいたします。
 麻しんについては、既にテレビ、新聞等でも報道されておりますように、本年は2001年以来の流行の年となっております。特に東京都を中心とする南関東は流行の中心であり、中野区でも現時点までに、散発事例、集団事例を含め、保育園、小・中学校、高等学校等32カ所において発生が起こっております。この状況に対して緊急対策を講じましたので、ここで御報告をいたすものです。前半は緊急対策の資料の内容ですけれども、後半は今期の区内における麻しん状況の内容になっております。
 それでは、リード文をごらんいただければと思いますけれども、現在都内で麻しんの流行が拡大しており――と申しましても、一応現時点ではピークを過ぎているというふうに言われているところです。他の小・中学校もありますけれども、ちょっとこの資料をつくりましたときは、まだ小学校の集団発生は発生しておりませんでしたので、このような表現になっておりますが、後でまた御報告をいたします。中野区内の高等学校などにおいて集団感染が続発している状況を踏まえ、中野区として以下の緊急対策を実施いたします。実際にもうこれを実施しているところでございます。
 1番目、緊急対策の概要でございますけれども、(1)平成18年度の予防接種法の改正を受けまして、麻しんの蔓延防止、予防接種率向上のために、中野区では――これは独自にということですけれども――麻しんの予防接種の任意接種公費負担の取り扱いを生後90カ月まで行ってまいりました。今期、麻しん流行が拡大したところを踏まえまして、中野区内の小・中学校の児童のうち、麻しんワクチンを未接種かつ麻しんに未罹患の者に対して、麻しんワクチンの接種の公費負担を臨時的に行うものでございます。
 対象からありますけれども、中野区に住所を有する小・中学校児童で、麻しんワクチンの未接種かつ麻しん未罹患の方々が対象になります。実施時期は6月1日から7月いっぱいまでの2カ月間になります。場所としましては、区内予防接種委託医療機関、約100ございますけれども、そのような医療機関で行っております。規模ですけれども、未接種・未罹患の方、約500名ということですが、現時点では553名の方が希望されているところです。費用概算は、1件当たり約1万円ということで、500万円というふうに想定していたところでございます。広報手段としましては、公立学校については学校を通じて対象者を把握しておりますけれども、他の者については区報、ホームページ、プレス発表などを通しまして周知を行っているところでございます。
 (2)番、中野区の麻しんワクチンの接種勧奨を受けて、4月以降5月までに自費で接種をなさった方については、接種費用について公費負担を遡及して行っております。
 (3)番、麻しん単抗原ワクチンが不足している現状をかんがみ、原則としては単抗原接種に対する公費負担でございますけれども、単抗原ワクチンが接種できない方につきましては、麻しん・風しんの2種混合ワクチン接種に関しても、保護者に十分な説明、了解のもとに行った場合については公費負担の対象とするものでございます。
 それから、次からは発生の状況でございますけれども、マル1は集団発生の事例をここに掲載してございます。中野工業高校がここに書いてございますけれども、患者数約20名ということです。それから、ii)に上鷺宮小学校で発生しておりますけれども、――今御説明しておりますのは裏面の部分になります。ちょっと飛ばしまして申しわけございません。裏面の部分を御説明しております。
 裏面に入る前に、ちょっと飛ばしたところをもう一度、1ページ目をごらんいただけますでしょうか。麻しんの防止対策としましては、まずは周知・啓発情報提供ということで、マル1、講演会の開催、これは医師会が主催しております。それから、マル2の患者発生時の対応マニュアル、これは教育委員会の方でも配布をしていただいているところです。それから、保健福祉部、保健所としましては、注意喚起のチラシを4月21日以降、ここに書いてあるところに対して配布をしてございます。
 それから、ちょっと飛ばしました患者発生の状況でございますが、集団発生としましては、区内の中野工業が患者数20名ということで発生しております。これに対しては、都の教育庁の方で罹患者以外を対象にしてワクチン接種を行っておりますけれども、接種者は合計で272名になっておりまして、保健所もこの接種には協力をしているところです。学校閉鎖にもなっております。一段落つきましたところで講演会の実施を行っておりますが、講師としては国立感染症の専門家である田屋先生をお呼びしております。最終発生の患者さんが5月15日ですので、それから1カ月を経過した6月15日に終息という宣言を出しているところです。
 それから、2番目に、上鷺宮小学校が6月に入りまして集団ということで経過した結果、集団発生ということになっております。患者数は、ここでは教師1名になっておりますが、その後もう1人の方が罹患しまして2名になります。それから、生徒さんの数ですけれども、6年生3名と書いておりますが、最終的には5名になっております。それから、5年生1名ですけれども、5年生は2名という数になっております。それから、加えまして4年生が2名、3年生が1名ということで、生徒さんの発症は、ここでは4名という数になっておりますけれども、総計では10名、教師の方も含めますと12名という数に至っております。段階的に、まず5、6年の方の発症が多かったところから6月20日に学年閉鎖を行いましたけれども、その後それ以外の3、4年の発生もありましたので、6月22日から7月1日までの学校閉鎖を行ったところです。
 それらが集団発生の事例ですけれども、2番目には散発発生についての内容をここに記載しておるところです。保育園は4園でしたけれども、また1園加わりまして、現時点では5園になっております。それから、小・中学校につきましては、ちょっとこの時点では、対策会議を数回行ったところもありましたので、その件数を重複して計上しておりました。それから、集団発生のものを除いておりませんでしたので、最終的には小・中学校は14校になりますが、また昨日疑い事例が発生したということになりますので、最終的には15校になる可能性がございます。それから、高等学校7校、専門学校2校、その他1校ということはこのとおりでございます。
 このような散発事例が発生したときの対応ですけれども、ここに記述しておりますような対策会議をまず開催いたしまして、その中で患者発生時の対応マニュアル、このようなものができておりますので、基づいて発症患者さんの情報把握、2次感染者の早期発見、未接種・未罹患者へのワクチン接種勧奨などについて協議して実施をしているところでございます。対策会議のメンバーについては、ここに記述のとおりでございます。
 私の方からの御報告は以上でございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
酒井委員
 すみません、上鷺宮小学校、学年閉鎖が6月20日で5、6年生ですよね。それで、学校閉鎖が6月22日、2日後に。これ、もうちょっと早い対応だとか、保護者の方が、さまざまそういった声があったそうですので、これ、どうしてこういうふうになったのか、ちょっと教えてください。
本保保健予防担当参事
 そのようなお話は私どもも伺っているところですけれども、やはり保健所としましては、科学的な根拠に基づいて対策を進める役割を担っているかというふうに思いますけれども、最初の月曜の段階での発熱者は4名、それから、対策会議を開きました火曜日での発熱者は9名ということでした。9名の時点で5、6年の方々が発熱者の中心であるということから、その時点で学年閉鎖ということを決定したわけですけれども、その翌日に至りまして発熱者の数が18名ということで倍増いたしました。その中身、内訳をこちらの方で情報収集したところ、やはり3年、4年にも発熱者の方が拡大しているという情報を得まして、急遽翌日の対策会議の中で学校閉鎖という決定をいたしたという経過でございます。
酒井委員
 すると、当初もう学年でやっておれば拡大しなかったということなんですかね。
本保保健予防担当参事
 その辺が判断として難しいところかというふうに思います。今からさかのぼって考えますと、やはり麻しんの、非常に伝染力、感染力が強いということからしますと、この火曜日の時点での学校閉鎖という判断は確かにあり得たのかなというふうには思いますけれども、ちょっとその辺は、科学的な根拠に基づいて対策を進めているとはいうものの、我々保健所の職員としましても、このような大規模な流行に遭遇するのは初めての経験でもありまして、その辺は、ちょっとその決定がおくれたということについてはあり得る評価かなというふうに思いますけれども、これについては国立感染症の専門家の方に、全経過を終えた時点で評価をしていただきたいというふうに考えております。
酒井委員
 こういった学年閉鎖、学校閉鎖、決めるときの流れというのはどういうふうになるんですか。例えば、校長先生と保健所と学校医でやるのかだとか、ちょっとその基本的なことを教えてください。
本保保健予防担当参事
 ここに、対策会議の開催のところに書いてございますように、対策会議の出席メンバー、校長先生、校医の先生、養護の先生、クラス担任の先生、それから保健所職員、教育委員会の方々、公立学校が中心の対策会議ですので、このようなメンバーでそのような決定を行いましたけれども、他区においても事例がありましたので、そのようなものも参考にいたしました。他区においては、やはり学年閉鎖が中心で今まで経過をしておりましたので、1区、小学校レベルで学校閉鎖というところにまで踏み込んだところがありましたけれども、当面最初の決定としては学年閉鎖でよいのではないかというふうに考えたのが、火曜日の時点での決定内容になります。
酒井委員
 その前には中野工業高校で学校閉鎖になっておるわけで、そういうことも十分に想定できたところがあると思うんですね。ちょっと対応が難しかったところは否めないというふうなことはあったと思うんですが、しっかり学校医と保健所、連携をとって早急な対応をして、拡大しないような対策を今後ともよろしくお願いします。
委員長
 御要望でいいですか。
酒井委員
 はい。
委員長
 ほかに御質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上でただいまの報告は終了いたします。
 ちょうど3時になりましたので、休憩に入りますが、議題がたくさんまだ残っておりますので、休憩時間は15分とさせていただいて、3時15分から再開させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 休憩後は手帳をお持ちください。次の日程がありますのでよろしくお願いいたします。

(午後3時00分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時16分)

 進行状況によっては、5時前に一たん休憩して次の進行について御相談させていただくということでよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、お願いいたします。
 次の報告を求めます。中野区ペットとの共生を考える懇談会についての報告を求めます。
飯塚生活衛生担当課長
 中野区ペットとの共生を考える懇談会について御報告申し上げます。
 お手元の資料(資料4)をごらんいただきたいと思います。目的でございますが、犬・猫等のペット動物は社会生活に欠かせないものと言われておりますけれど、その一方、飼い主のマナーの悪さに起因する苦情、それから、公園等での飼い主のいない猫へのえさやりといったようなトラブルが続発しているということも事実でございます。それから、ドッグランの設置とか、災害時の避難所へのペット同行避難ということも大きな課題になっているところでございます。これらの課題の解決のために、飼育者のマナーの徹底、それから、周囲の理解、飼育しやすい環境の整備、ペット動物を飼育する人々と周囲の住民とが調和して共生できるようなまちづくりを目指すというようなことが求められていると言えます。この問題につきましてさまざまな立場から広く御論議をいただきまして、中野区としての基本ルール、そういうものをつくることに生かすということでこの懇談会を設置したわけでございます。
 委員構成でございますが、1枚めくっていただきますと別紙1というのがございます。学識経験者、関係団体等、それから公募の区民、それから行政機関というところから、こういった方々にメンバーとして入っていただいております。公募の区民につきましては、これは区報で募集をかけまして、9名の方の応募がございました。その中から選考会議を開きまして3名の方を選んだということでございます。座長は、一番上のペット問題研究者、麻布大学教授の太田光明先生でございます。
 検討課題といたしまして、まず一つは、飼い主のマナーの普及・啓発及び促進、それから、飼い主のいない猫への対応、犬の運動の場の確保等、畜犬登録と狂犬病予防接種の徹底、災害時のペット同行避難、その他のペット動物についての対応ということを検討課題としてございまして、こういうことについて何か方向を出していただこうということを考えたわけでございます。
 今後の推進スケジュールは、先ほどの別紙1の裏側を見ていただきますとスケジュールがございます。まず6月、第1回ということで、これは6月7日に第1回をやりました。7月に第2回、これが今のところ7月18日を予定してございます。9月に第3回、10月に第4回ということで、報告まとめ作業を行いまして、行動指針を1月ごろまでにまとめるというような計画でおります。その下の方にあるんですが、動物の飼養に関するアンケートというのを今やっております。これは、懇談会及び施策検討の基礎資料とするためにこういったアンケートをとっているわけでございまして、これは現在集計中でございます。2,500ほど無作為抽出で区民の方を選びまして、そのうち1,071ほどの数が返ってきております。
 以上、簡単ではございますが、報告でございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑はありませんので、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、第4期中野区食品安全委員会答申についての報告を求めます。
飯塚生活衛生担当課長
 第4期中野区食品安全委員会答申について(資料5)御報告を申し上げます。
 これは、平成17年11月7日、第4期中野区食品安全委員会というものが発足したわけでございまして、「中野区の食品安全・安心確保対策のための基本方針」に盛り込むべき考え方ということで諮問を行ったわけでございます。8回の会議を開催しまして論議を行った後に、平成19年3月23日、この検討結果を区長に答申したということでございます。
 この委員会答申の概要でございますけど、この委員会では食育の前提となる子どもの食の安全策の推進、これを中心にしまして、区民みずから食品の安全を守ることのできる体制の確立、事業者みずからつくる食品の安全確保対策の充実、それから、区民・事業者・行政の連携によるリスクコミュニケーションの推進、こういう四つのテーマを設定して検討結果としてまとめております。
 テーマ別に検討した事項というのは次のとおりでございまして、まず1としまして、子どもの食の安全策の推進に関しましては、家庭における取り組み、それから、保育園、幼稚園、学童クラブ等での取り組み、区立小・中学校での取り組み、区立施設での取り組みということについて、それぞれかなり具体的な提言をいただいております。
 それから、区民みずから食品の安全を守ることのできる体制の確立という点につきましては、表示を通して食品の安全に対する関心を高める、賢い消費者になる、食事バランスガイドの活用といったことについて提言をいただいております。
 それから、事業者みずからつくる食品の安全確保システムの充実という点につきましては、食品衛生推進活動の充実、それから、食品衛生自治指導員活動の充実と。こういったことと、新しい食品衛生管理方式等の自主管理制度の活用、事業者の食育に関する取り組みについて、こういったことについて御提言をいただいております。
 それから、区民・事業者・行政の連携によるリスクコミュニケーションの推進ですが、これにつきましては、食品の安全性、栄養などの情報提供、ホームページの双方向性の検討、消費者・事業者・行政3者で研究者を交えた啓発イベント、懇談会等の主催、消費者団体、事業者等での生産・製造・流通業の見学など体験活動の促進、それから、リスクコミュニケーションの推進に向けた中野区食品安全委員会の活用、こういったことについてそれぞれ御提言いただいてございます。
 今後の方向でございますが、委員会答申の趣旨、年度ごとに策定する食品衛生監視指導計画――この次に御報告申し上げますが――これに取り入れるとともに、中野区食品安全・安心確保対策に反映させていくと。そのようなことを考えてございます。
 なお、この冊子につきましては、5月の上旬に新たに区議会議員になられました全議員の先生方に郵送でお送りしてございます。お手元にきょうもそれぞれ配付してございますが、2冊行っているということになりますので、よろしくお願いいたします。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了させていただきます。
 次に、平成19年度中野区食品衛生監視指導計画について報告を求めます。
飯塚生活衛生担当課長
 平成19年度中野区食品衛生監視指導計画について(資料6)御報告申し上げます。
 これは、食品衛生法の規定によりまして、各自治体において毎年度国の定める指針に基づきまして指導計画を定めまして、公表するとともに当該施策について広く区民の意見を求めるということにしてございます。区は、これに基づきまして平成19年度食品衛生監視指導計画を決定しまして、公表を行ったところでございます。これは前回の委員会に途中経過を御報告申し上げまして、御意見をいただいております。
 計画の内容でございますが、まず、監視指導の要点ということで、食中毒対策、これは昨年ノロウイルスが非常に猛威を振るったことをかんがみまして、特にノロウイルス対策に力を入れたいと。それから、違反・苦情食品への対応、広域流通・輸入食品への対応、適正な食品表示、食肉の衛生を柱とする監視指導、それから、食品等事業者による自主的な衛生管理の推進、区民・事業者・行政間の情報及び意見交換の充実といったことが計画の内容になってございます。
 計画案の公表でございますが、1月28日号の区報、それから、区のホームページ、中野CATVで計画案の公表について広報を行いました。平成19年1月29日から2月16日まで意見募集を行ったわけでございます。計画案は、保健所、区政資料センター、図書館、地域センター、保健福祉センター、区のホームページで公表してございます。
 関係団体への説明、意見交換でございますが、これは消費者団体連絡会とか食品衛生推進員会議、中野区食品衛生協会に対して説明、意見交換を行いました。その結果、寄せられた意見の内容というのは5件でございまして、ノロウイルスとか講習会、ホームページ、食品衛生監視員、それから情報発信について、意見とか御要望がございました。
 計画の公表につきましては、3月26日から区のホームページに掲載するとともに、保健所、区政資料センター、図書館、地域センター、保健福祉センターで公表を行ってございます。
 計画の実施は4月1日からでございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、2006年度福祉サービス苦情申し立ての処理状況についての報告を求めます。
尾﨑健康・高齢担当参事
 2006年度(平成18年度)福祉サービス苦情申し立ての処理状況報告について(資料7)報告いたします。
 本報告は、中野区福祉サービス苦情調整委員、いわゆる福祉オンブズマンが受け付けた、区が行う福祉サービスについての苦情申し立ての処理状況報告でございます。中野区福祉サービスの適用に係る苦情の処理に関する条例に基づきまして、毎年度区長に対し報告書が提出されております。報告書は別添のこちらの方になりますので、よろしくお願いします。
 平成18年度の苦情申し立ての件数でございますが、8件でございました。処理状況の内容につきましては、是正または制度の改善を求める意見表明を行ったものはなく、改善等を検討するよう口頭または文書で申し入れたものが2件、区の対応について現状ではやむを得ないと判断し、その旨申立人に伝えたものが5件、申し立て受け付け後、申立人が申し立てを取り下げたものが1件でございました。分野別内訳では、介護保険関係が2件、生活援護関係が3件、保険医療関係が1件、障害福祉関係が1件、取り下げが1件でございます。これらのことについては、8月5日発行の区報でお知らせする予定でございます。
 それでは、報告書から改善等を検討するよう口頭または文書で申し入れられたもの2件について報告をいたします。
 報告書をごらんいただきたいと思います。1枚お開きいただいて、目次でございますが、ページは2ページになります。もう1枚開いていただきたいと思います。
 2ページ目でございますが、苦情の要旨は、介護保険における住宅改修についてでございます。申立人は、中野区に住民登録をしているが、他区に所有する家で生活をしております。歩行に支障があるため、介護保険住宅改修により手すりを早くとりつけたいと希望し、介護認定結果が出てから事後申請で構わないとの説明があったため、取りつけ工事を自費で行いました。しかし、改修が他区の住宅であったため、住宅改修費は支給できないことになりました。支給できないというならやむを得ないが、改修の希望が中野区内の家のことだったと思ったというのでは納得がいかないというものでございます。
 これに対しましてオンブズマンの審査結果としては、住宅改修費用の支給が認められないことはやむを得ないと判断する一方で、工事の実行を回避することができなかったことについて区側の責任を認め、申立人に対してのおわびと、職員の正確な知識の取得に努め、また、問い合わせと回答の確実性の確保について点検・確認し、一層の向上に努めることの申し入れがありました。区の対応といたしましては、申し入れのとおり対応するというものでございます。
 次に、4ページでございます。苦情の要旨は、介護認定調査及び職員の対応についてでございます。
 1点目は、介護認定の再調査を依頼したところ、異なる審査結果が出た。審査の仕方に問題があるのではないか。2点目は、審査結果を本人が入所している施設に通知等をしないのはおかしい。3点目は、調査票の開示について職員間で対応が異なった。また、手渡す書面を正確に確認してから渡せていない。4点目は、調査票の特記事項欄に事情を十分に確認していないことを書かれたというものでございます。
 審査結果につきましては、認定方法そのものについては区側に責められる点はない。ただし、認定調査では、民間に委託するにしても能力の確かな調査員を派遣できるよう、事業者の選定等については一層慎重を期すよう要請がありました。また、特記事項の概況調査欄については、直接要介護認定の判定の根拠となるものではございませんが、その真正性に疑問があれば記載しないのが相当であるとの考えが示されました。調査票の写しの交付につきましては、委任状があれば開示できると説明すべきところ、説明が漏れてしまったということで、このような事態が生じないよう今後対応について申し入れがありました。
 区の対応としては、調査員研修の実施、本人や家族にできる限り配慮した概況調査の書き方、区民対応に当たって説明に漏れがないよう職員に周知を図ることとしております。
 その他5件は、区の対応は現状ではやむを得ないと判断されたものでございます。後ほどお読み取りいただければと思います。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
やながわ委員
 毎年毎年福祉サービス苦情申し立ての報告を伺っているんですが、ここ5年間ぐらい、ちょっと推移を教えていただけますか。
尾﨑健康・高齢担当参事
 5年間でございますので、平成14年度から件数を申し上げます。平成14年度が19件、それから、15年度が14件、16年度が12件、17年度が8件、今回が8件ということでございます。
やながわ委員
 このオンブズマンの陣容も変遷してきましたよね。ちょっとその変遷の経過を。
尾﨑健康・高齢担当参事
 当初は4人というふうに聞いておりましたけども、現在は2名で対応しております。件数も制度発足後しばらくは20件を超えるような状況がありましたけども、現在のところは、昨年度、一昨年度とも8件ということで、2人体制になっております。
やながわ委員
 当初4人のオンブズマンの人がいろいろ苦情申し立てを対応されてきたと。件数をずっと見ると、本当に減ってきているんですよね。やっぱり年間8件で2人のオンブズマンがいてこの問題を処理しているって、費用対効果を考えると極めて悪いんじゃないかという。これ、お一人じゃだめなんですか。複数じゃないと案件の解決にならないとか、いろいろありますよね。多分弁護士さんだと思うんですけれど、やっぱり8件の――今いろいろ報告を聞いていると、本当に深刻な問題、その人にとっては大変深刻な課題だし、何とかしてほしいという問題なんだと思うけれど、ただ、この内容で、8件で2人を擁しているというのは、ちょっと検討の余地があるんではないかなと思うんですが、その辺どういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
尾﨑健康・高齢担当参事
 実は、今回の審査結果は口頭による申し入れで、是正とか制度の改正とか、そういったものはございませんでした。ただ、そういうふうにする場合については合議制というのをとっております。ですので、条例上複数の委員がいないと難しい部分がありますので、その点が1人では対応できないという、そういったことになります。ですので、最低2人必要になっています。
やながわ委員
 今回も民間の事業者の申し立て、調整が、きのう、おとといだかなんか報告がありましたね。また、そういう機関も設けられるわけであって、私いつも思うんですけれど、8件でお二人いて、1年間で8件ですよ。私たち議員は1日五、六件相談事があるということを考えると、私は、確かに区民サービス、中野にとってこのオンブズマン、大変視察なんかにもよく来られているというふうにも伺っていますが、実態にだんだん見合わなくなってきているというか、8件でしょう。年間8件て、1カ月に1件もないということですよ。1カ月に1件もないのにお二人の人を、それに対して云々ではないんだけれど、何か合議制がとれないと判断できないというのはどうなのかなという。その辺がちょっと私まだ理解できていないんですが、これ、やっぱりちょっと検討すべきだと思うんですけどね。制度をなくしちゃうというのは大変なことだと思うんですが、だんだんこうやって19件から、わずか数年でもう半分以下になっちゃっているという。これ、毎年毎年、私も厚生委員会は古いので、うーんと、いつもひっかかるところなんですけれども、ちょっと検討していただきたいなと思います。
尾﨑健康・高齢担当参事
 確かに件数はこのところ少なくなっておりますけども、苦情の申し立てがいつ出てくるかというところがあります。やはり年間ならしたような形で申し立てがあれば、お一人の仕事分でも大丈夫かなと。条例上の問題はありますけど、そういったものはありますけども、同じ時期に申し立てがありますと、それでもお二人ということもありますが、お一人ではいかがなものかというところもあります。そういったことを考えていくと、最低お二人は必要で、あとはどういうやり方をとっていくかということは少し検討させていただきたいと思います。
委員長
 ほかに質疑はありませんか。

〔「ありません」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、障害者福祉会館の指定管理者導入についての報告を求めます。
大橋障害施設担当課長
 障害者福祉会館の指定管理者の導入について(資料8)御報告いたします。
 まず、目的でございますが、障害者福祉会館の運営につきまして、民間事業者の柔軟性、また、創造性を活用した新しい障害者福祉の展開のために、平成21年度から指定管理者制度を適用いたします。
 2番目に、指定管理者の業務内容でございますが、まず初めに、障害者福祉会館の施設管理、2番目に、障害者福祉会館で行っております以下の事業についてです。まず、障害者相談、送迎バスの運行、日中活動支援――これは自立訓練、地域活動支援センターですが、これは重度障害の方々の対象の事業です。そして、生活介護――これは3階で行われてきました生活実習事業ですが、成人障害者の、知的障害者の方々の対象の事業です。そして、入浴サービスです。3番目が、新しい障害者福祉の展開につながる区の指定事業及び応募事業者からの提案事業、ここが今回指定事業者を導入するに当たっての区としての大きな考え方ですが、まず、今までやってきました事業のほかに、区の方で新しいサービスの事業を指定していきたいと。また、もう一つ、もちろん応募事業者からの新しい提案事業を受けていきたいと、そのようなところです。4番目が、利用時間の拡大など、サービスの向上を実施するということと、専門職及び人員体制を確保するということでございます。
 3番目が、実施予定時期といたしましては、21年の4月1日からです。
 4番目に、実施に向けた取り組みといたしましては、指定管理者の業務内容及び指定管理者導入に伴うサービス向上、また、その円滑な移行等について、これからもちろん障害者福祉会館の利用者の方をはじめ、家族会等も含めまして、関係機関との意見交換を実施して進めていきたいと考えております。
 5番目といたしましては、スケジュールですが、本日のこの区議会での報告、それ以降は、先ほど申しましたように、利用者の方々はじめ関係団体の方等との意見交換会を進めてまいります。そして、20年に入りまして、4月から9月の間にかけましては、事業者選定委員会を内部に設置いたしまして、受託法人の募集、そして、法人選考と決定、内定をいたしまして、指定管理者についての区議会への提案、そして、その後に利用者家族会、また、住民等への説明会を行うという予定を組んでおります。そして、10月には指定管理者の事業者との協定を締結すると。そして、21年の1月から3月にかけましては、やはり円滑な引き継ぎのために、実際事業所の職員にも入ってもらったりして委託の引き継ぎ、研修を実施するというスケジュールを考えております。
 そして、その他といたしましては、指定管理者の募集につきまして、障害者施設を運営する法人を対象とした企画提案方式をもって行いたいと考えております。ですから、これから利用者や関係団体の方々の意見をいただきながら、新しい障害者のサービスの展開のために進めてまいりたいと、そのように考えております。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
来住委員
 時間もあれですから簡潔に聞きたいんですが、指定管理者そのものへの移行というのは、私たちは保育園等々についても行政の責任を放棄するものではないかという立場でいろいろ言ってきました。それを前提にしてなんですけども、その他のところでお聞きしようと思ったんですが、いわゆる指定管理者になっての、この所管のところでの、ちょっと聞いている中身なんですけども、例えば打越保育園が指定管理者になって、ピジョンになりました。私たちは、その職員が安定して保育に継続的にできるのかというようなことも言ってきましたけども、この間、年度途中で多くの職員がかわられたということを伺って、指定管理者のあり方という点でどうなのかというふうに実は思っているんですけども、その点について、打越に限ってで結構ですけども、情報としてあればお答えいただけますか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 打越保育園の昨年度の職員の異動状況という点で言いますと、確かにほかの園に比べますと退職者が多かったというふうに考えています。ただ、保育園の保育というのは、クラスの担任で1人いなくなるとだれもしなくなるということではなくて、チームで保育をしているという状況があります。また、複数の人が、12時間の保育体制になりますので、その中で1人の人間が初めから終わりまで保育するということは当然ありませんので、その上でも時間的にもいろんな人が携わるという形での保育になります。その中で、多くの人が携わる中で適切な保育をされているということで、先日も保護者会でいろいろとお話を聞いたんですけども、保育の内容自体については特段不満はないし、いい保育をしていただいていると思っていると。ただ、保育士の方たちがたくさんやめられたということで、ちょっと不安を抱いているというふうな声はちょうだいしています。それに対して一応会社の方からも、新年度について保育の人員についても強化をした、研修体制についても強化をしたということで、より安定的に保育ができる体制をつくっているということでの説明があったという状態です。
来住委員
 特に子どもに関係する保育園、今回は福祉、障害者関係ということになるわけですね。打越の場合も、聞くところによると8人から9人の方が年度途中でかわられたというふうに――正確かどうかわかりませんけども――保護者の方から聞いているんですね。そういう最も人とのかかわりで大事な、いわゆる職員の体制というものがそういう形で変わってしまう。考えられないですね。公立、行政がやる施策ではとても考えられない。そういうことが民間に、指定管理者になることによって起こり得るということが、今回打越では実態として起きているというふうに考えています。今回障害者福祉会館ということになるんですけども、ここではまさに人とのかかわりで事業が極めて大きいという施設なわけですね。そういう点で、どういう事業者が応募してくるのかというのはわかりませんが、そういう本来区がやるべき、負うべき仕事の部分、いわゆる障害者や子どもたちとの部分については、やはり区が本来負うべきものだというふうに私たちは思っているわけです。その辺については今後、スケジュールも出されていますけども、どのような検討をされて指定管理者でいいんだという結論に達して、こういうスケジュールでいこうとされているのか、ちょっと基本的なところですけども、お聞きしておきたいんですけど。
大橋障害施設担当課長
 現在、民間の法人等でもかなりこういう障害者関係の事業というのは行われておりまして、例えば生活介護事業等、また、自立訓練、地域活動支援センター事業等は民間の中でも行われております。また、そういう意味では、旧法の事業ですけれども、知的障害者更生施設とか授産施設も、区内の中でふらっとなかのとかでも行われておりますし、先ほど申しました生活介護等につきましては江古田の森の方でも行われております。ですから、民間が十分今そういう事業を実施しておりますので、そういう中ですぐれた事業を展開する、そしてまた、新しい事業提案をしていただく、そういう障害者関係の法人の方を選んでいきたいと、そのように考えております。
来住委員
 例えば、かみさぎこぶし園であるとか、特定の一つの事業を委託する、民間にゆだねるということはあると思うんですね。しかし、福祉会館のような総合的な障害者にかかわる事業、きのう事業概要で紹介がありましたけども、かなり多岐にわたる事業ですよね。今回、きょう報告いただいた中身では、2番のところでその内容、委託する中身が示されていますけども、きのうの報告でいただいた、例えば在宅の障害児を対象とする事業であるとか、日常生活に使用する貸し出し関係であるとか、各種講演会であるとか、そういうところ、今やっている事業すべて、福祉会館の運営そのもの全体を委託するということではなくて、その中身についてはそうでないものも残るということですか。
大橋障害施設担当課長
 今、会館が行っております事業全部が指定管理者にということではございません。例えば、先ほどもお話のありましたかみさぎこぶし園の指定管理者の事業、また、やまと荘とやよい荘でやっております、これもやはり指定管理者による緊急一時保護や生活寮、そういう事業につきましては区の方で引き続き実施するということを考えております。
来住委員
 かなり活動の、運営の中身が幅広く、まさに障害者の全体を抱えるような事業をやられていますよね。したがって、ちょっと中身として、この部分は指定管理に、そうでないこの部分については区が引き続きやっていくというようなところが、ちょっと名称で私も理解しにくいところがあるんですけども、もう少しその中身を、ちょっともう時間もあれですから、ぜひ、次回でいいんですけども、わかるようにしていただけるとありがたいなと思うのが1点です。
 それから、そういうことで委託を指定管理者にしていくんだということなんですけども、例えばボランティアの力もかなり今は、職員の皆さんが呼びかけて、例えば宿泊の事業などもやられているものについては、私も議員になる前に宿泊に参加したことがありますけども、そういうボランティアの方々が区の職員の活動を、要するに呼びかけによって構成されて参加されている大事な力ですよね。そういうものが今は生かされているというふうに思うんですけども、今後そういう民間の企業――企業といいますか、管理者がやっていくということになると、そこはなかなかそうはいかないんじゃないかということも懸念をしますけども、その辺についてはどういう見通しを持っておられるんですか。
大橋障害施設担当課長
 今の2番目の御質問についてですけれども、例えばかみさぎこぶし園、これは指定管理者で事業を実施しております。その中でも宿泊事業等も実施しておりまして、そういうときにはかみさぎこぶし園としてボランティア等を募ったり、また、日常活動についてもボランティア等を募って、活動については充実をさせていただいております。ですから、今回この障害者福祉会館の指定管理者につきましても、そのような手法をとっていただけるように進めてまいりたいと考えております。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、株式会社コムスンの不正行為への中野区の対応について報告を求めます。
今介護保険担当課長
 この件につきまして御報告させていただきます。(資料9)
 まず、大きな1点目として、厚生労働省による事実確認と対応でございます。厚労省の方からコムスンの不正行為に関して次のような内容の通知がございました。まず、経過といたしましては、全国的な監査で、5都県8介護サービス事業所において不正な手段による指定申請を行ったことが、19年6月5日に確認されたということでございます。その中でも、青森県及び兵庫県内の指定訪問介護事業所の不正な手段による指定申請は、介護保険法の新規指定及び更新の欠格事由である「不正又は著しく不当な行為」に該当するというふうに判断されました。あわせて、障害福祉サービス事業においても、青森県、それから、都内のサービス事業所で、不正の手段により指定を受けたという指定取消処分相当の事実が確認されてございます。これについても、取消処分の手続中に廃止届を提出し、取消処分が行われるまでに至っていないが、このことは「障害福祉サービスに関し不正又は著しく不当な行為をした者」に該当するというふうにこちらの方も判断されてございます。
 こうした事実のもとに、コムスンに対して厚生労働省の方が次のような指導を行ってございます。まず、介護サービス事業につきましては、平成23年12月7日まで、コムスンのすべての介護サービス事業所で新規指定及び更新をしてはならないとされました。ただし、現在ある既存の事業所では、指定更新時期が到来するまでの間はこれまでどおりのサービスを継続すること、それから、計画的にサービスの円滑な移行を図るように、7月末までに事業移行計画を作成すること、それから、裏側の方に行きますけれども、あわせて、その計画に基づいて進捗状況を3カ月ごとに報告して、必要に応じ行政の指導を受けること、それから、サービス利用者に必要な説明を行い、理解を得ながら事業者の引き継ぎを行うこと、従業員の雇用確保についても適切な配慮を行うことということをコムスンに対して指示してございます。また、障害福祉サービス事業所でも、23年8月30日までは新規の指定をしてはならないとされておりまして、また、コムスンが他の事業所について、こちらの場合には直ちに指定を取り消されなくてはならないわけではなく、今後個別の事業所ごとに監査を行い、事実確認を行った上で個別に判断するというふうにされてございます。
 あわせて、利用者への対応ということで厚労省からの指示で出ておりますのは、一つは、介護サービス利用者については、各事業所の指定更新期日まではこれまでどおりのサービスが受けられること、サービスに支障が生じないように計画的にサービスの円滑な移行を図ること、必要なサービスが途切れることのないように行政が責任を持って対応すること等を記したチラシを個別に配布すること、それから、十分な相談対応を行うこととされてございます。それから、障害福祉サービス利用者に対しても、同社の事業所が引き続きサービスを提供することができること、それから、同社の障害福祉サービス事業者が廃止を行う場合は、他の事業所の紹介を行うこと等について丁寧な説明を行い、利用者の安心を確保するように努めるとしております。
 これらのことが国から通知された主な内容でございます。
 それに対しまして、大きな2点目として中野区の対応でございますけれども、まず1点目、区内の事業所の状況でございます。これにつきましては、現在中野本町ケアセンターというところが機能してございます。ここにつきましては、介護サービス事業として居宅介護支援事業、それから、訪問介護事業、予防訪問介護事業を行ってございます。このセンターにつきましては、今年度が更新対象になりますので、一応今年度いっぱい、20年3月31日までは現行どおり営業することが基本という形になりますが、それ以降の更新は不可ということになります。それから、障害福祉サービス事業として、同じく本町ケアセンターで実施しておりますが、この中身が居宅介護と重度訪問介護でございます。こちらの方に関しては、18年10月1日に指定しておりますので、24年の9月30日まで有効というふうになっております。それから、もう1カ所、中野ケアセンターというのが野方にございますけれども、こちらの方につきましては、6月30日に廃止して本町ケアセンターに統合するということが前に届け出られていたところでございます。
 それから、サービスの利用件数でございますが、19年の3月分の利用実績をお手元の資料に記してございますので、これをお読み取りください。
 今後の対応でございますけれども、コムスン自体がいつどういう形でどのように移管されるのかということが、今の時点では不明です。したがいまして、そういう動向を見ながら全体的に判断していく必要があるというふうに考えてございますけれども、当面コムスンの作成する事業計画が7月末までには出てくるということになってございますので、事業についてサービスの低下を招かないように責任を持って継続していくこと、それから、移管する場合には、利用者に十分説明をしながら円滑に進めることということを基本にしながら、指導を充実実施していきたいというふうに思っています。当面の対応といたしましては、区民にできるだけ丁寧な説明を行うように指導をしながら、行政としてもできる限り説明、それから、相談等を充実させてまいりたいというふうに思っています。それにあわせて、介護サービスの利用者には相談の窓口等を記載したチラシを作成して配布したところでございます。それから、居宅介護支援事業所管理者に対しての集団指導を、この間、6月13日から18日までの間に実施しております。これは、各回約20名程度の少人数で、法令等の確認、それから、チェックシートの活用等を行いまして、法令遵守を徹底させながらよりよいサービスに向けた指導ということで、ちょうど今の時期に合わせて実施したものでございます。それから、今後訪問介護事業所の管理者とかサービス提供責任者に対しても順次実施していくということで予定してございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
山口委員
 本会議でも区長の方から適切な対応をしていくということで、今後ぜひ対応をお願いしたいんですが、地域の住民の方から、ことしに入ってコムスンを利用されていた方なんですけれども、もともと中野の駅前のケアセンターを利用されていて、そこが統廃合でなくなって、仕方ないから新井の方に移られて、そこもまた統廃合されて、今は本町の方を使われているらしいんですけど、結局こうやって次々、そのたびに契約更新をする。そのたびにヘルパーさんが変更になったりとか、結局利用者の方の負担になってしまっているということについて、こうした事態があったことは、区の方には声は届いていますでしょうか。
今介護保険担当課長
 コムスンの事業所、これは施設の数で申し上げますと、つい最近までは5カ所ございました。そのうち1カ所が3月末日、それから、2カ所が5月末日に閉鎖と――閉鎖というか統合という形になってございます。これに関しましては、6月にこのコムスンの件が問題になる以前から全体的に統合の方向で、これは中野だけではなくてほかのところでも統合の方向で進めていたということで、そのように受けとめてございましたが、そういうことで、その中で御利用の皆さんについては移らなければならないというような状況が発生したものというふうに思っています。ただ、今回もまだ中野ケアセンターが本町ケアセンターの方に統合されるという問題がございますので、それに関しましては、やっぱり統合に当たってどれだけ丁寧な説明がされているのか、本当にケアマネさんの引き継ぎだとか、そんなところにも配慮したような対応をコムスンに求めていきたいというふうに思っております。
山口委員
 区としては、指定はできないですけれども、サービスの基盤を整備していくというところではやはり責任を負っていると思いますので、保険者としてぜひこうした事業所の動向、赤字になったら次々撤退していく事業所であったことは介護保険制度発足時からわかっていたことですし、こうした事業所の実態、動向と、あと利用者の声にぜひ耳を傾けながら今後もサービスの基盤整備を行っていっていただきたいと思います。
来住委員
 今回、民間事業者に対するあっせん・調停の条例ができたということで、積極的な意味を持つと思うんですが、やはり今回、こういうコムスンのような大きな事件になって、初めて区としてコムスンの利用者の把握をするというような状況だったのではないかなと思うんですね。ですから、介護保険の事業者として民間の事業所を利用している区民の皆さんの利用状況というのを、随時やっぱり把握しておくということは、何かがあるからじゃなくて、やはり今後民間のあっせん・調停などの、そういうものが当然出てくるわけですから、区としてその実態を、事業者として持っていると、把握しておくということは、一層これから非常に大事な部分ではないかというふうに思うんですけども、それらについてはどのようにお考えですか。
今介護保険担当課長
 把握というのをどこまでの把握という必要があるのかということはございますけれども、区民の皆さんがどこを御利用になっているのかということについては、区の方では何らかの形でわかるような仕組みは持ってございます。
来住委員
 コムスンのこの事件が発覚して、その以前からコムスンの利用者の人数、事業所の、例えば3カ所のそこについて、区民の方が何人利用されているということは把握をされていたということでいいんですか。
今介護保険担当課長
 どなたがどのようにということではなくて、利用状況としてこの事業所はどのぐらいの人数の方が利用しているということは、こちらの方でも把握できる仕組みは持ってございます。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、平成19年度生活保護基準改定の概要についての報告を求めます。
瀬田生活援護担当課長
 お手元の資料(資料10)に基づきまして御説明させていただきます。
 平成19年度の生活保護基準改定の概要でございます。この保護基準につきましては、国の方で一般国民の消費水準等の均衡を図るべく、毎年設定しているものでございます。19年度におきましては、国民の消費動向ですとか社会経済情勢を総合的に勘案いたしまして、基本的には生活扶助基準は据え置くことにしてございます。
 ただ、今回見直しの一部改定がございまして、この表の中でポイントが二つございます。一つが、母子加算の見直しでございます。そこの表の左から2番目と3番目にAとBと、母子3人世帯、それぞれお子さんの年齢がちょっと違う形のモデルケースが入ってございます。この中の生活扶助基準、それぞれ8,360円の金額になりますが、減額という形でそれぞれ入ってございまして、ここの部分が母子加算の削減になってございます。これが1点でございます。一応この背景といたしましては、これまでも国の方で専門委員会等の答申を受けまして、一般的な母子世帯における生活水準との均衡を図る上で、なお母子加算については公平性の確保等を勘案いたしまして、順次段階的に縮減を図ってきているところでございます。この中で、ごらんになっているところのBのところのモデル世帯につきましては、17年度から母子加算を毎年削減してきてございまして、今年度をもちまして母子加算は、このケースの場合にはゼロ円という形になります。それから、A世帯の、比較的お子さんの小さい母子家庭につきましては、今年度から向こう3年間かけて段階的に母子加算を縮小していくということで見直しが図られております。
 それから、ポイントの2点目でございますが、欄外の方にちょっと書いてございます。こういったこととあわせまして、母子家庭の中で特に就労ですとか職業訓練の支援をするという観点から、新たに今年度からひとり親世帯の就労促進費を新設いたしました。ひとり親世帯で就労している場合には、月額1万円または5,000円。これは、就労収入が3万以上の場合には月額1万円、就労収入3万円未満の場合には5,000円という形で新たに給付を始めるものでございます。さらに、職業訓練等にも参加している場合には、月額5,000円が適用される形になります。
 なお、最後の注書きでございますが、これまでの母子加算の計上とひとり親就労支援費の、両者の支給事由に該当するような方が想定されます。こういったA・Bケース以外にも、お子さんが15歳、それから16歳以上ということで、またがって家族構成されているような場合には、金額の高い方の適用ということで、本年度につきましては母子加算である1万5,510円ということで、こちらが高い金額でございますので、そちらの適用になる形になります。
 これによりまして、中野区における母子世帯でございますが、約230世帯ございまして、年間で――試算でございますが――2,000万円ほどの保護費の減額になります。それから、ひとり親世帯の就労申請に伴う、ここの部分の適用については、今のところ15世帯ということで160万余の新たな支給見込みがございます。
 といったことを踏まえまして、全体として保護基準改定のあらましということで今回御報告をさせていただきます。
 なお、母子世帯の減額とは別に、母子世帯の方々のこれからの就労自立ということに向けて、この後御報告させていただきます就労支援プログラム等によりまして、金銭面以外の部分でのさまざまな社会参加や生活支援の手だてをさまざまに今とりながら進めているところでございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了させていただきます。
 次に、平成18年度就労支援プログラムの実施についての報告を求めます。
瀬田生活援護担当課長
 それでは、平成18年度、昨年度でございますが、就労支援プログラムの実施状況について御報告させていただきます。(資料11)
 まず、実施の目的・経過でございます。このプログラムにつきましては、平成17年度からスタートしてございまして、特に昨年度から就労支援員という非常勤の職員を1名配置いたしまして、ハローワーク(新宿公共職業安定所)との連携を強化しまして、重点的に取り組んだプログラムの事業でございます。具体的には、被保護者への処遇を就労支援の観点から見直しまして、安定した日常生活を再構築していただきまして、地域社会への参加や就労への再挑戦、再チャレンジということで支援を進めたものでございます。
 2番の就労支援対象者の選定でございます。昨年の6月から8月にかけまして、16歳から59歳の全被保護者1,610名の方を対象に、こちらの事務所内で調査をかけました。その中で、(2)でございますが、それぞれのメニューに応じまして類型をとりまして、マル1からマル3までの類型、それ以外の非該当という形で、病気などで就労阻害要因があるといったような、御病気の状況でなかなか、稼働年齢ではあっても働けない状況の方が1,330名いらっしゃいました。マル1といたしまして、ハローワーク連携メニューで79名、就労指導の推進支援メニューで181名、就労意欲形成メニューで20名ということで、この部分だけで280名、約2割弱の方々をこういったメニューに沿った就労支援を進めてまいりました。
 3番でございます。18年度の最終的な結果といたしまして、ここでは年度当初の成果指標として、(1)就労支援プログラムに結びつけた当初の目標、55世帯を掲げましたところ、最終実績といたしまして79世帯という形で成果を出しました。この中で、ハローワーク連携メニューの中で具体的な就職に結びついた方が34名に及びまして、全体の4割強を就職までつなげたということでございます。(2)の就労による自立世帯数そのものも、目標61世帯につきまして73世帯ということで、それぞれ達成を見てございます。
 就労支援による効果として二つ掲げてございます。1点目としましては、被保護者への就労意欲の喚起ですとか、日常の支援の機会を通じて、今回の就労への支援そのもののみならず、日常的な、あるいは社会的な生活自立に役立つきっかけとか機会にもつながりまして、今年度もさらにこれにつきましては進めているところでございます。2番目の財政効果――財政効果と書きましたけれども、これはあくまでも、誤解のないようにあれなんですが、保護費の減額という、結果として就労収入の増分ということで、全体の中で収入認定が入ってきてございますので、約615万1,000円余の金額につきまして保護費の減ということで、影響額ということでつながったものでございます。
 以上、概略について御報告させていただきます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、要保護世帯向け長期生活支援資金制度についての報告を求めます。
瀬田生活援護担当課長
 それでは、要保護世帯向け長期生活支援資金制度について(資料12)御報告申し上げます。
 まず、目的と入ってございますが、ちょっと背景だけ若干、ここの文章にはないんですが、実はこの制度に向けては国が今回整えたものでございますが、この間、生活保護制度のあり方に関する国の専門委員会、あるいは、全国知事会、全国市長会の方でもさまざまな議論がございまして、つまり、生活保護の被保護者に対しまして何も援助がなかった扶養義務者の方が、被保護者がお亡くなりになったときの、家屋や土地を所有されていた状態で死亡したときに、相続という形で資産が相続財産ということでそういった手続がなされるということに対して、社会的公平の観点から国民の理解が得られないと。したがって、資産活用について徹底すべきである旨の指摘がございました。そんなような背景の中で、今般、長年住みなれた住居に住み続けながらも、なおその不動産、資産を活用しながら、こういった資金をもとに生活を送っていただくということで、新たに今回この制度を、現在の生活福祉資金制度の一類型といたしまして、東京都の社会福祉協議会の方で進めている制度の中に加えて発足したものでございます。
 ということで、まず目的でございますが、今申し上げましたように、自宅等を所有いたします要保護状態――この要保護状態というのは、そこに注意書きがございます。この制度を利用しなければ生活保護の需給を要すると、保護の実施機関、私どもでございますが、福祉事務所として認めた状態にあることを要保護状態と申します。こういった65歳以上の高齢者世帯の方々に対しまして、自宅等を担保に生活資金の貸し付けを行うことで、世帯の自立を支援し、保護の適正化を図ることを目的にしてございます。
 2番目に、実施主体は東京都の社会福祉協議会が進めるものでございます。
 3番目に、貸付対象・貸付方法、主なものでございますが、対象不動産は評価額500万円以上、これはマンション等の集合住宅を含むということで基本になってございます。それから、借入申込者が単独で所有権名義をしているという前提でございます。それ以外の兄弟等の共有名義の場合には該当にならないということ。それから、3番目に住宅ローンなどの担保になっていない。その他、貸付限度額、貸し付けの基本月額、貸付期間、返済期日等について、ごらんのとおりのルールで進めるものでございます。
 4番目の、相談から貸付金の交付までの流れでございますが、実施主体が東京都の社協ということもありまして、まず相談の、インテイクの部分につきましては、生活援護の私どもの、区役所2階の相談担当でお受けをいたしますとともに、中野区の社会福祉協議会の窓口でも相談の段階でお受けいたします。その後、借入申し込み、それから、不動産評価、審査、契約、登記につきましては、それぞれ借入申し込みは中野区の社協、それから、不動産評価等につきましては、その後の交付金貸し付けまでを東京都の社協が進める段取りで、各機関連携を持ってこの制度を進める予定でございます。
 5番目の貸付原資でございますが、セーフティネットの支援対策事業補助ということで、国の方が4分の3、東京都が4分の1の財源を充当する予定で、これは都社協の方へ補助が出る予定でございます。
 6番目の、現行被保護世帯の本貸付制度への移行予定ということで、現在生活保護を受けている方々の中で、今回の年齢等、今まで申し上げた条件に該当する方々が実は既存の保護者の方でいらっしゃいます。今のところ、調査しておりましたところ、13世帯の方がこれに該当すると見込まれております。この方々につきましては、今後2年間かけましてこの制度に移行させていただく計画を持ってございます。そこで、19、20年度の2年間で13世帯をこの制度に移行させていただくということになります。
 7番目、運用の開始時期でございますが、ことしの7月からの運用開始。具体的には、先ほど確認しまして7月1日からということでスタートをしたいと思っております。
 最後になりましたが、利用案内でございます。実はこの制度は、区報、ホームページ等への案内はもとよりなんですが、かなり貸し付けの制限等が入ってございますので、利用いただける方がかなり限定的になりますので、当面は各相談窓口、あるいは、制度案内用のチラシ等で対応していく予定でございます。それから、銀のしおりを現在改訂版をつくっていまして、銀のしおりにはこの制度の御案内先等を含めまして御案内をすることで現在進めてございます。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。
山口委員
 すみません、現在受けていらっしゃる方が2年間で移行とおっしゃっていたんですけれども、結局、死亡した際に自分の不動産を取り上げられちゃうというか、国の処分になるんですかね。ということで、嫌だとおっしゃった場合は、それまで受けていた生活保護は受けられなくなるんですかね。
瀬田生活援護担当課長
 今回の国の制度要綱の規定の細かいところを見ますと、基本的にはこの制度にのっとって、本人の希望の有無にかかわらずこの要件に該当すれば原則的には移行していただく形になります。ただ、この制度の中に、例えば不動産の、推定相続人と言っているんですが、相続が見込まれる方についても、基本的には財産の処分の、いろいろと利害のかかわる部分もありますので、同意書ですとか、そういったものをいただく前提での運用を考えております。今お尋ねの部分につきましては、仮に嫌だと言った場合の部分ですが、生活保護上の扱いといたしましては、該当する方については一応保護の停止という形での扱いを想定しております。それで、実際にこの貸付限度の期間が、例えば2年とか3年ということである程度の期間がもし来たときの段階で、なお要保護状態ということであれば、その先につきましては、場合によっては保護の再開ということも見込まれる。これは個別のケース、ケースによって十分審査をし、内容によって精査をさせていただく形で、当事者の方に十分な御理解と十分な支援を進める中で進めていきたいと考えております。
委員長
 ほかに質疑はございませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。
柿内保険医療担当課長
 それでは、議会の委任に基づく専決処分について、資料(資料13)に基づきまして御報告いたします。
 本件につきましては総務委員会が所管でございますが、関係した職員が保険医療事業の担当分野の職員でございますので、こちらの方でも御報告するものでございます。
 事件の概要でございますけども、事件の発生日時、平成19年3月7日午前9時55分ごろでございます。事故発生場所でございますけれども、中野区野方六丁目でございます。事故の発生状況でございますが、区の職員が運転する車両が一方通行路から新青梅街道に右折して東中野方面へ向かおうとしたところ、新青梅街道を杉並方面へ直進してきた相手方の車に接触したものでございます。この事故によりまして相手方の車は左側後部ドア付近を破損したものでございます。
 和解の要旨でございますけれども、相手方がこうむりました損害32万9,540円について賠償する義務があることを認め、相手方に支払うものでございます。
 和解の成立の日でございますが、本年の4月11日です。
 4番目、区の賠償責任でございますけれども、本件事故は、区の職員の安全確認が不十分であったことにより生じた事故でございまして、区の賠償責任は免れないものと判断するものでございます。
 損害賠償額でございますけれども、本件事故による相手方の損害額は、修理費32万9,540円であり、区の賠償額は損害額と同額であるということでございます。なお、損害賠償金につきましては、保険会社から相手方に支払われたものでございます。
 事故後の対応でございますが、所属長から関係職員に対する口頭による注意を行うとともに、所属長から保険医療分野の職員に事故防止の徹底ということで、課長会などを通じて注意を促したものでございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、平成19年度国民健康保険料の賦課状況についての報告を求めます。
柿内保険医療担当課長
 それでは、平成19年度(2007年度)国民健康保険料の賦課状況につきまして、お手元の資料(資料14)をもとに御説明させていただきます。
 1番目、平成19年度保険料調定額(6月20日現在)でございますけども、この日に発送してございます。
 現年賦課分でございますけれども、表に従って御説明いたします。保険料現年分の賦課総額でございますけれども、基礎分と介護分ということで、111億400万円、対前年度比1億4,100万円、1.3%の増となってございます。マル1でございますけれども、基礎分の賦課額は103億1,600万円、対前年比1億4,800万円、1.5%の増となってございます。その主な伸びは、均等割額を3万3,300円から3万5,100円に引き上げたことによるものであると考えられます。マル2でございますけれども、介護分の賦課額は7億8,700万円で、対前年比700万円、0.9%減となっており、ほぼ横ばいでございます。3番目でございますけれども、保険料の所得割賦課世帯は約260世帯増加いたしまして4万6,260世帯になってございます。これもほぼ横ばいでございます。
 2番目、滞納繰越額でございますけれども、保険料の滞納繰越額は30億200万円、対前年比1億5,200万円、5.3%の増となってございます。
 (3)でございますけれども、現年賦課分と滞納繰越分を合わせた調定額の総額は141億600万円、対前年比2億9,300万円、2.1%の増となってございます。
 なお、先ほども申し上げましたけども、国民健康保険料の当初納入通知につきましては、6月20日の水曜日に発送したものでございます。
 大きな2番目でございますけれども、世帯数及び被保険者数の状況でございます。これは、5月末現在でございますけれども、世帯数が、19年度8万5,491世帯ということで、昨年に比べますと192世帯減ということでございます。また、被保険者数につきましても、19年度12万5,359ということで、昨年に比べて1,520人減ってございます。そのうち介護保険の2号の人数でございますけども、再掲でございますけれども、19年度が3万5,318人ということで、18年度に比べまして794人の減となってございます。
 以上、雑駁ではございますが、報告を終わります。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
来住委員
 6月20日に納入通知書を発送されていますけども、問い合わせ等々については何か来ているんでしょうか。
柿内保険医療担当課長
 この件につきましては、同時期に滞納処分の呼び出し催告もございましたので、かなり問い合わせはございます。それで、当初の賦課につきましては、主に資格賦課係というところに電話が来まして、それがふさがっている場合につきましてはほかのところに回りますので、すべての苦情というか問い合わせについては統計がございませんけれども、ちなみに6月22日、先週の金曜日から今週の26日の火曜日までの5日間にどれぐらいの問い合わせ等が来たかということで、問い合わせについてはちょっと件数は数えてございませんけども、苦情と思われるものにつきましては172件ございます。そのうち、やはり今回保険料が高くなったというものが75件ほど。今まで減額だったのにことしは減額になっていないという、今年度割引の非対象者ということで48件ほどございまして、合わせて123件ということで、172件のうち70%程度が今回の関係。住民税につきましては75人ということになってございます。
委員長
 質疑はほかにありませんか。――よろしいですか。
 質疑がありませんので、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、平成20年度からの後期高齢者医療制度の検討状況等について報告を求めます。
柿内保険医療担当課長
 それでは、引き続きまして、平成20年度からの後期高齢者医療制度の検討状況等について、資料(資料15)に基づきまして御説明させていただきます。
 平成19年3月に保険者として設立されました東京都後期高齢者医療広域連合と連携して、原則といたしまして75歳以上の後期高齢者を対象とする後期高齢者医療制度の平成20年度からの導入に向けまして、区として準備を進めているものでございます。
 1点目でございますけれども、東京都後期高齢者医療広域連合長の選挙の結果ということで、就任日が平成19年の6月14日でございまして、当選人は江戸川区長の多田正見氏でございます。
 2点目でございますけれども、東京都後期高齢者医療広域連合議会議員選挙の実施ということで、本議会につきましては市川議長が候補者になってございますけれども、告示・届け出期間ということで、本年の3月から6月ということです。候補者の通知につきましては6月15日、選挙につきましては6月18日から6月29日ということでございますけれども、今のところ選挙は、人数がちょうど達しているということで行わない予定でございますが、当選人の決定ということで7月2日を予定してございます。
 3番目でございますけれども、平成19年度後期高齢者医療制度の主な導入準備スケジュール、これはあくまでも現時点の案でございますけれども、4月以降、後期高齢者医療広域連合システム開発ということで、これにつきましては広域連合の方でシステムを開発している部分でございます。下の方の後期高齢者医療管理システムの開発、これは区の側でその受け入れ部分についてのシステムを開発しているところで、鋭意作業を進めてございます。また、6月以降、健診・保健指導の事業のあり方の検討ですとか、関係機関との協議を行っているわけでございます。7月に入りまして、広域連合は先ほどありましたように議会がございますので、臨時会を開きまして、専決条例等の報告等がございます。また、あわせまして7月、既に今回通知書を発送した中に「みんなの国保ガイド」という冊子を入れてございますけど、その中にも若干触れてございますけれども、区報、ホームページ、チラシ等により制度の周知を図っていきたいと思ってございます。11月でございますけれども、広域連合の定例会、これは平成19年の定例会でございますけども、保険料条例の案ですとか、広域計画の案を出して議決をいただく予定でございます。年が明けまして平成20年の1月でございますけども、これは平成20年の第1回の定例会でございますけども、広域連合議会の定例会ということで、平成20年度の広域連合の当初予算等を審議、議決等いただき、それを受けまして私どもの方でも保険料等の条例について制定するものでございます。
 以上、雑駁ではございますけれども、検討状況について御報告いたします。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 次に、平成20年度からの中野区国民健康保険における特定健診・特定保健指導の検討状況についての報告を求めます。
柿内保険医療担当課長
 それでは、平成20年度からの中野区国民健康保険における特定健診・特定保健指導の検討状況について(資料16)御報告いたします。
 40歳から74歳までの国民健康保険の被保険者につきまして、平成20年度から保険者に健診や保健指導の実施が義務付けられたことに伴いまして、区として準備を進めるものでございます。
 1点目でございますけど、主な検討体制ということで、部内に特定健診・特定保健指導事業検討会というのを設置いたしまして、鋭意検討してございます。メンバーでございますけれども、部の経営分野、健康・高齢分野、地域ケア分野、中部・北部・南部・鷺宮保健福祉センター、介護保険分野、保険医療分野ということで検討してございます。なお、この下に実務者レベルのワーキングというのを設置いたしまして、区の区民健診とか、それらの分析等をやってございます。
 2番目でございますけども、検討中の内容ということで、これにつきましては後ほど説明いたしますけれども、特定健診等の実施計画というのを策定することになってございまして、その中で健診項目というのがありますけれども、健診項目の中で、一つ目が必須項目ということで、血圧測定、血液検査、検尿等がございます。それ以外に詳細な健診の項目ということで、心電図の検査とか眼底検査という選択の科目がございますので、それを対象とするかどうかということなどを検討してございます。
 2番目の委託方法でございますけれども、マル1でございますけれども、特定健診・特定保健指導は、規模や専門性の観点から外部委託を想定してございます。マル2でございますけれども、特定健診は区民健診と同様の方法ということを想定してございます。特定保健指導につきましては、どのような形でやるかというのを現在検討中でございます。
 (3)番でございますが、データ分析ということで、現在区民健診のデータ等を分析しておりまして、健康課題等を把握することをやってございます。
 (4)番目でございますけど、目標値ということでございますけども、特定健診等実施計画におきましては、平成20年度から5年間の年度ごとの実施目標等を設定することになってございます。ちなみに、国が示しました参酌標準でございますけど、健診につきましては、24年度で65%の実施率を目指すということになってございます。また、保健指導につきましては、市町村国保でございますけれども、45%の実施率を想定してございます。あと、メタボリックシンドロームにつきましては、年度ごとの目標はございませんけども、予備軍とかなった方について10%の減ということを想定してございます。ということで参酌標準が示されてございます。
 3番目でございますけれども、平成19年度特定健診・特定保健指導の主な導入準備スケジュール(案)ということでございますけれども、4月から既に特定健診・特定保健指導システムについての開発ということで、これにつきましては国保連とか国保中央会の方に委託をしているものでございます。また、5月からということでございますけど、先ほど1番目で御報告いたしました検討会等で、データ分析ですとか特定健診・特定保健指導事業の実施率等の検討をやってございます。8月から特定健診・特定保健指導事業委託先の検討・協議、また、10月には特定健診等実施計画の案を策定いたしまして、11月までにその目標値ということで都への報告と調整を行うということでございます。年が明けまして1月でございますけども、保険料の料率等の関係がございますので、条例等につきまして国民健康保険運営協議会に諮問、答申をいただくと。保険料率を設定するということで、年度内を目指してございますけども、1月にできれば特定健診等実施計画を策定したいと思ってございます。2月に、こちらの議会でございますけども、国民健康保険条例の改正等を行おうと思ってございます。また、こちらには書いてございませんけども、随時ホームページ、広報、チラシ等で周知ということで行うことを想定してございます。
委員長
 以上の報告について質疑はありませんか。
市川委員
 これ、わからないんですよね。この間もちょっと尋ねられて答えられなかったので伺うんだけども、特定健診と区民健診との兼ね合いというのは今後どうなっていくんですかね。
柿内保険医療担当課長
 こちらにございますように、国民健康保険というか、保険者に課せられました特定健診・特定保健指導というのは、40歳から74歳まででございますので、今、中野区でやってございます35歳からの区民健診の部分につきましては、35歳から39歳はこの対象にはならないということでございますので、それについては関係部署の方で検討をしているということを聞いてございます。
市川委員
 そういうふうに来ると、40歳から74歳は区民健診はなくなっちゃうの。
尾﨑健康・高齢担当参事
 今回、医療保険者による特定健診が平成20年度からスタートするということで、今御報告したところなんですが、これまでやっている区民健診、これは35歳から成人健診などを行っております。年齢要件が重なっているわけではございません。また、検査項目につきましても、やはり違いが生じてきます。そういったこともありますので、これまでの健診の実績、それから、健康づくりという視点からも、これは重要なことでございますので、健診内容をどうするかということを今後早急にすべて検討していきたいというふうに思っております。
市川委員
 ということは、検討中の内容として健診項目がありますよね。この中に必須項目として血圧の測定とか血液検査とか検尿等と入っていますよね。こういうような必須項目とか、マル2の方の項目、こういった内容の検討を今しているんだけれども、今後ここに表示されているような健診項目以外の項目が加わってくる要素というのはあるんですか。
尾﨑健康・高齢担当参事
 保険者が実施する特定健診、それについては、必須項目、選択項目、いろいろありますけども、示されておりますので、それに基づいて実施していくだろうという想定のもとで、一方で区民健診が行ってきた健診項目がございます。そういった中でどういうことが必要になるのかということがありますので、来年度の実施に向けまして、その検査項目も含めまして実施内容の精査をするための検討を早急にするということでございます。
市川委員
 委託方法とありますよね。外部委託を想定しているんですけども、この外部委託というのは、その委託先はどういうところ。
柿内保険医療担当課長
 こちらの資料にございますけども、資料の検討中の内容の(2)のマル2でございますけど、区民健診を現在医師会に委託してございますので、想定としては特定健診につきましては、区民健診をやっている医師会の方を想定してございます。
市川委員
 中野区医師会との検討というのは、今どういった状況にあるんですか。
柿内保険医療担当課長
 今、鋭意情報交換している状態でございます。
市川委員
 鋭意というのはどのぐらいですか、月に。何遍とかあるじゃない、週に何遍とか。
柿内保険医療担当課長
 すみません、2回ほど理事の方と、関係者ということでお話をしてございます。
市川委員
 今後、医師会を交えてあり方懇談会みたいなものを設置する予定はありますか。
柿内保険医療担当課長
 あり方懇談会という形式をとるかどうかはあれですけども、今後も引き続き医師会とは協議を進めていきたいと思ってございます。
市川委員
 協議を進めていって、その結論はいつ出す予定ですか。
柿内保険医療担当課長
 これは、委託料とかの関係がございますので、なるべく早目に結論を出したいということでございますけども、予算に間に合わせるというか、そういう状況で検討していきたい。なるべく早目に結論は出したいと思ってございます。ただ、委託先をどうするかという問題がございますので、早急に決めるということはなかなか難しいかとは思ってございます。
市川委員
 委託先は医師会でしょう。
柿内保険医療担当課長
 委託先につきましては、特定健診の、健診につきましては医師会等を想定しているわけでございますけれども、特定保健指導については検討中ということでございますので、両方合わせて検討しなきゃならないということでありますので、すぐに結論が出るかといえばちょっと難しいかなと思ってございます。
市川委員
 予算との絡みがあるからというんだけど、そうしたら10月か11月ごろには結論を出さなきゃだめなの。
柿内保険医療担当課長
 先ほどの3番のところにございますけど、10月には特定健診と実施計画案の中で大体の方向性が定まるということで考えてございますので、それを目途にということで考えてございます。
市川委員
 ということは、10月だから、今もう7月になるじゃない。8、9、3カ月しかない。その間夏休みがあるじゃない。それで医師会と何遍やりますか。
柿内保険医療担当課長
 何遍ということはちょっと申し上げられませんけども、広域等に向けて鋭意回数を重ねていきたいと思ってございます。
市川委員
 医師会館が新しくなったからフルに活用して、情報交換を密にして、医師会の先生方からは特定健診事業については大きな期待を寄せられていますから、健診項目を拡大して進めていきたいといったような御希望の向きも聞いていますので、鋭意努力をされてください。これは要望にしておきます。
山口委員
 皆さんもおっしゃっているんですけれど、やっぱりこれまで受けられた方が受けられなくなるといったようなことがないようにしていただきたいというのが原則なんですけれども、75歳以上の方はどうなっているんでしょうか。
柿内保険医療担当課長
 75歳以上の方につきましては、先ほどこの報告の一つ前にございましたけども、後期高齢者医療制度ということで新しい制度に移ります。そして、75歳以上の後期高齢者の医療制度につきましては、健診については努力義務ということになってございますが、今のところ後期高齢者広域連合の方といたしましてはまだ定まったわけではございませんけども、一定程度健診はやりたいという方向性は持っておりますけども、最終的な結論は出ていないという状況でございます。
委員長
 ほかに質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 その他報告はありませんか。2人から出ていますが、どちらが先ですか。
大橋障害施設担当課長
 障害者福祉会館の耐震補強工事に伴う口頭報告でございますが、その点につきましては、昨日の区有施設の耐震診断結果の対応策の中で御質問に対してお答えさせていただきました。障害者福祉会館につきましては、耐震補強工事のほかに、今年度中にエレベーターのリニューアル工事も予定されておりまして、その点の対応等も口頭報告させていただきます。
 工期期間といたしましては、20年の2月中旬から3月中旬が予定されております。この間の通所者及び障害者福祉会館の利用者の対応については、迷惑のかからないように地域センター側ともいろいろ協議・調整をいたしまして対応を図ってまいりたいと、そのように考えております。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。

〔「ありません」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了させていただきます。
 他に報告はありませんか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 保育園で起こりました事故を1件御報告させていただきたいと思います。
 一般質問でもちょっと出ましたけれども、白鷺保育園で、子どもの入園時からの発達状況等について記載した、保護者に入園時に連絡先・勤務先等についても書いていただきました、こういう児童票というのがあるんですけども、こういう児童票が2歳児クラス18名のうち6名分が紛失したということです。これについて、現在もまだ調査はしているんですけども、見つからないということで、先週、紛失が発見された後1週間園内で捜して見つからない状態の段階で、保護者の方にはおわびのお手紙を全員に差し上げました。それとあわせまして、6人の方については個別に園長が説明をして御理解いただいているという状態です。また、今週月曜日には分野の方からも調査に行きまして、園の調査状況について確認をして、また、こういう個人情報が含まれるものについての管理運営の体制について、ヒアリングも含めまして状況を確認いたしました。ちょっとその中で管理運営について多少甘いところがあるということもわかりまして、直ちにその是正を指示すると同時に、ほかの園についても同じようなことが起きないようにということで、全園に対して管理運営の状況について調査を現在しております。あわせまして、もともとの管理運営のルールを徹底するようにということの指示をしております。それらの状況を踏まえまして、昨日夜には保護者会で状況の説明をいたしております。今後も引き続きまして調査の状況等、判明しましたらまた御報告したいというふうに考えています。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。
来住委員
 そういう大事な中身の個人情報ということで、通常外に職場から持ち出すことはないものではないかなと思うんですけども、それが1点と、個人情報という中身、要するに、子どもの成長にかかわる入園時からなのか、生まれたときから記載をして、親も含めて出してきたものをずっと系統的につづっていくというものであるのか。それから、あわせて児童票の中身ですね、どこまでの個人情報が記載されて残されているのか、その2点をまず。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 まず、児童票について、保育士が持ち帰って記載するということは、基本的にはしないようにということで徹底しているところです。
 児童票の中身につきましては、表紙のところに入園時に保護者の方に書いていただいています、勤務先等について張りつけた形でございます。それ以外には、子どもの発達状況について、入園までの状況について、やはり保護者に書いていただいたものをつけていると。その後、入園後の状況について、発達年齢によって頻度は違うんですが、ゼロ歳、1歳の場合ですと、月に1回は発達状況を記入して、その発達状況について追えるようにしている。年齢が上がりますと、一月で大きく変わるということはありませんので、二月に1度、3カ月に1度というふうにちょっと期間は延びるんですが、いずれにしてもゼロ歳から5歳、卒園までの状況について、お子さん一人ひとりについて状況がわかるような形で記載をしているものです。
来住委員
 一般質問を聞いていまして、対応された対応の仕方、要するに、児童票という中身がどこまで個人情報として記載されていたのかという、やはり最初からその中身の説明を6人の方にきちっとする必要が本来あったのではないか。そこのところでの行き違いといいますか、そういうのが起きたのかなというふうな印象なんですけども、どこまでをその6人の方については、どういうものが紛失したということを報告されたんですか。説明をされたんですか。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 6人の方につきましては、個別に園長自身が説明をいたしまして、内容について詳しく、どういうものか現物を見たいという方については、この児童票自体をお見せしていますので、必要な情報については把握されていると思います。ただ、紛失をしていないほかの方については、特にこういう児童票をお見せするというふうなこともなく、一般的に、ちょっと児童票という言葉では何のことかわからないということがありますので、入園時からの子どもの発達について記載した文書を紛失したということでの謝罪のお手紙をお送りしました。ただ、昨日の説明会のときには、この内容自体についても回覧をして、内容について確認をしていただいています。
来住委員
 起きてはならないことで、正確な対応をして不安を取り除いていただく努力をしていただいているというふうに思います。外部からのことも考えられるのかなと、今の報告を聞いていると。中で紛失したというよりも、外からの侵入によってその部分だけがなくなったということもあり得るのかなと。そういうことはないんですね。あくまでも中での何らかの処理で起きたものというようなことで、今やられているということでよろしいんですね。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 実は、昨日の説明会の中でも、外部からの侵入等があるのではないかというふうなことで、本来区は被害届というか、盗難届等を出して犯罪調査すべきじゃないかというふうな御意見もいただいています。ただ、園の中での調査で、こちらの方で確認をした状況について言いますと、紛失が発見されたのが実はかなり後というか、その直前に確実に部数があったという確認をしたのが、実は3月の時点ということで、6月14日までの間、完全に確認をした時点がないという問題がありました。ただ、その3月から6月までの間に不法侵入等があった形跡は一切ないと。当然電子錠等もしていますし、夜間警備等もしている状況の中で、他からの侵入は考えられない。また、一般の人がわかるような状態で保管するということはしていませんし、かぎのかかるところにちゃんと通常は入れていると。ただ、この児童票、先ほども言いましたけれども、月に1度は記載をするというのが基本のものですので、常時保育の合間合間に保育士が記載をするというふうなことであります。そのために通常保管しているところから持ち出して記載をするというふうなことで、その過程の中でどこかに紛れてしまったのかなということが一番可能性が高いということで、今後さらに調査した段階で新たなことがわかればまた別なんですけども、現時点ではそういう犯罪性、事件性はないのではないかというふうに考えています。昨日も保護者の方たちにお願いしたんですけれども、これは当然私どもとしては責任を持ってさらに調査を徹底したいと思っていますけれども、この児童票が紛失したことで担当する職員たちの不安をあおるといいますか、動揺するようなことがありますと、結局は保育自体にも影響を及ぼしてしまうという問題があります。私どもは、この紛失の報告を受けました後もずっとこの児童票をいかに確認するか、この被害の拡大がないように管理体制を徹底するということと同時に、通常の保育の体制にできるだけ影響のないようにということで、そちらの方がまず守られるようにということで注意をしながら対応しているところです。
やながわ委員
 これに関連してなんですが、せんだっての報告もお子さんの指を切断、どの程度の切断だかちょっとあれなんですが、あの報告書を見たときも5時50分と書いてあったんですね。5時50分というのは延長保育の時間ですね。今、課長の御説明を聞いていて、3カ月間出し入れをしていなかった。でも、毎月書くんだからおかしい話だなと。3カ月間さぼっていたなと、こう思ったりもするんですが、いずれにしても、それは公立の保育園でしょう。そうですね。ちょっと確認。
藤井保育園・幼稚園担当課長
 先日の事故についても、今回の紛失についても、公立の保育園で起きたものです。また、3カ月本当に見ていなかったかどうか、実はわからないところがありまして、ただ、ちょうど4月の年度の入れかえで子どもの担任も変わり、いろんな文書の入れかえもちょうどある時期ということがありまして、実は園長自身もこの児童票のチェックはしているんですね。3月までの状況について担任が提出したものについて、実は4、5月に園長の方は確認をして確認印も押している。ただ、そのときに部数の確認をしていなかったということで、その時点で紛失していたかどうかというのは後になって追えない状態になっているということです。管理運営についても、当然持ち出しその他について声かけをして確認をするという二重チェックをしての運用をしているんですけども、いずれも貸出簿のような形での記録をつけていなかったということが追えない原因としてありまして、いつ時点まであったのかが結局みんな記憶によってしまっているんですね。正確な二重チェックによる、記録による追跡が今できない状態になっているということが最大の問題だと。管理運営上は、何かあったときにもすぐに記録が追えて対処できるという状態をつくる必要があるということで、全員に対して指示をしているところです。
やながわ委員
 基本的なことなんですよね。そんなの当たり前じゃないという。これ、一般企業だったら、本当、大変なことになっちゃう。またこれ、民間あるいは委託先の保育園だったら大変なことですよ、これ。大騒ぎになって、そこはやめさせろとか、もう職員がやめたとか、かわったとかいう問題じゃないわけですよ。公立保育園というのは公務員だよ。やっぱりここにすきがあると私は思っています。5時50分といい、ああ、もうすぐ終わりだなと、もう頭はほかのことを考えている。また、こういうことも幾ら3月、4月の異動時期だとはいえ、こんなの基本なのよ。これをできないなんていう、とんでもないことだと。私は、職員が――外から入ったとか何とか、意識が保育に影響する、とんでもないと。そんなのプロ意識じゃないし、やって当たり前のこと。基礎の基礎、基本の基本よ。それで、意識が低下だとか、あおられる、とんでもないと私は思います。それはやって当然のことで、その上に立ってどう保育を充実させていくか、これはもう本当に厳しく徹底していただきたいなと。あってはならない事故が起きています、公立保育園で。これは表に出ないかもしれないけれど、本当にそういう意味でそういう危機管理意識をしっかり、園長以下職員も持ってやっていただきたいと。議会からそういう要望があったと伝えていただきたいと思います。
市川委員
 ちょっと議長、休憩してください。
委員長
 休憩にいたします。

(午後4時56分)

委員長
 再開いたします。

(午後4時57分)

 ほかに質疑はありませんか。
 質疑がなければ、ただいまの報告については終了いたします。
 次に、その他で報告ございませんか。
野村子ども育成担当課長
 おしかりをいただいたところで、もう1件口頭で追加の御報告させていただきます。
 議会の委任に基づきます専決処分の関係でございます。この事案でございますが、当初小学校の中で起きた事故ということの訴えの提起でございましたので、その際の委員会報告につきましては、当委員会では御報告申し上げてございませんでした。関係しているところ、総務委員会と文教委員会で御報告をさせていただいたものでございます。
 具体的事案でございます。本会議資料としては既に配付させていただいておりますが、原告が区立小学校の児童でございます。被告が中野区と、それから、同級生というんでしょうかね、の両親があわせて被告になったものでございます。訴えの提起が、平成18年の8月15日でございました。この係争中に、実は学童クラブでの事故についても話が出、和解の内容としてそのことについても触れられることとなりましたので、改めて御報告させていただきます。
 事故の内容でございますが、平成17年9月15日に区立の小学校内で、原告となった小学校の児童が同級生に押されて中庭の池に落ちて前歯を欠損したという事故でございます。その後でございますが、今度は学童クラブで原告となった児童が滑り台を逆登りしているときに、一緒に遊んでいた児童に背中を押されて倒れて、欠損して治療した歯をまた傷めてしまったという、この2回続いた事故につきまして、中野区並びに当初の小学校での事故のときの同級生の親、両被告が連帯して損害賠償金を支払えというのが訴えの趣旨でございました。
 和解でございます。和解のまず日付でございます。本年の3月27日に和解が成立してございます。和解の内容でございますが、中野区は和解金40万円を支払うということ。それから、あわせて当初の小学校の同級生の両親が和解金10万円を支払うと。この両和解金の支払いによりまして、本件事故について、学校内の事故、それから、学童クラブ内の事故について、将来的に一切の請求を行わないということで和解が成立しております。
 学童クラブにつきましては、その後、館長等を含めて関係職員に対して、クラブ内、児童館内での事故の再発防止について、口頭で指導をしているところでございます。
委員長
 ただいまの報告について質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、ただいまの報告は終了いたします。
 ほかに所管事項の報告はございませんか。
 なければ、所管事項の報告はすべてこれで終了させていただきます。
 5時になりましたけども、あともう少しですのでよろしくお願いいたします。
 次に、当委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。
 お手元の資料(資料17)のとおり、閉会中も継続審査することに御異議はありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議はありませんので、そのように決定いたします。
 次に、審査日程、その他に入ります。
 協議したいことがありますので、委員会を休憩いたします。

(午後5時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時11分)

 休憩中に確認したとおり、次回の委員会は8月2日午後1時から第3委員会室において開会いたします。次々回の委員会は、9月12日午前10時から視察、そして、その後報告をいただくことに御異議はありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 以上で本日の厚生委員会を散会いたします。

(午後5時11分)