平成17年3月22日中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会
中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会〔平成17年3月22日〕
中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会会議記録
○開会日 平成17年3月22日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午前10時05分
○閉会 午後0時32分
○出席委員(14名)
市川 みのる委員長
むとう 有子副委員長
佐野 れいじ委員
伊藤 正信委員
吉原 宏委員
高倉 良生委員
かせ 次郎委員
飯島 きんいち委員
佐伯 利昭委員
佐藤 ひろこ委員
来住 和行委員
若林 ふくぞう委員
斉藤 高輝委員
池田 一雄委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区長室長 田辺 裕子
健康づくり担当課長 今 恵理
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
都市整備部長 石井 正行
政策計画担当課長 鈴木 由美子
保健福祉部長 菅野 泰一
公園緑地担当課長 斎木 正雄
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
中野駅周辺整備担当課長 豊川 士朗
防災担当課長 納谷 光和
○事務局職員
書記 松本 桂治
書記 廣地 毅
○委員長署名
審査日程
○陳情
(新規付託分)
第1号陳情 警察大学校等跡地の再開発について
第3号陳情 中野駅周辺まちづくりの促進について
第6号陳情 警察大学校等跡地利用計画について
(継続審査分)
(16)第14号陳情 警察大学校等跡地の立地を生かした防災公園について
(16)第16号陳情 中野駅北口広場の存続について
(16)第19号陳情 警察大学校等跡地の開発利用計画について
(16)第23号陳情 警察大学校等跡地の広域避難場所及び環境について
(16)第30号陳情 中野駅周辺まちづくり計画について
(16)第35号陳情 警察大学校等跡地利用について
(16)第36号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の撤回などを求めることについて
(16)第44号陳情 安全と環境重視の視点で、警察大学校等跡地の利用を進めることについて
(16)第45号陳情 警察大学校等跡地に防災公園街区整備事業等の手法で防災公園をつくることに ついて
(16)第46号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の策定と住民投票制度について(2項)
(16)第47号陳情 警察大学校等跡地の売却条件の再検討を財務省に要望することについて
(16)第56号陳情 警察大学校等跡地に、みどりの防災公園と総合グラウンド・スポーツセンター を建設することについて
(16)第60号陳情 警察大学校等跡地の区画道路1号につながる区境に面した南北の道路等につい て
○中間報告について
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、本日の中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を開会します。
(午前10時05分)
初めに、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)でございますが、この日程案を協議いたしたいので、委員会を暫時休憩にします。
(午前10時06分)
委員長
委員会を再開します。
(午前10時07分)
日程案につきましては、ただいま休憩中に協議したとおり、皆様方のお手元に配付の日程案について、それに従って進めることでよろしいですね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
なお、時間は、本日12時、正午を目途に進めたいと思います。
それでは、休憩中に審査日程案の中で協議をしたとおり、当委員会の中間報告についてがございますので、休憩をして協議をさせていただきます。
委員会を暫時休憩にします。
(午前10時08分)
委員長
委員会を再開します。
(午前10時08分)
今定例会の本会議、最終日に当委員会の中間報告を行いたいと思いますが、よろしゅうございますか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
報告内容につきましては、ただいま休憩中に協議をいただきましたとおり、正副委員長に一任をいただくということでよろしいですね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、陳情審査を行います。
先ほど休憩中に協議したとおり、新規付託分の平成17年第1号陳情、警察大学校等跡地の再開発について、第3号陳情、中野駅周辺まちづくりの促進について、第6号陳情、警察大学校等跡地利用計画について及び継続審査分の平成16年第14号、第16号、第19号、第23号、第30号、第35号、第36号、第44号、第45号、第46号の第2項、第47号、第56号、第60号の各陳情を一括して議題に供します。
新規付託分の各陳情については、書記に順次朗読をさせます。
それで、署名の追加、平成17年第6号陳情の署名が318名分提出をされています。また、平成16年第56号陳情の署名、前回の審査以降95名分が新たに追加をされ、合計804名分の署名が提出されていることをお断りしておきます。また、平成16年第14号陳情が、前回審査以降120名分が追加、合計1万4,725名分、さらに、平成16年第45号陳情、前回の審査以降261名分が追加、合計3,986名分が提出されていることもあわせてお断りをしておきます。
それでは、ただいまの追加署名分のお断りの前に申し上げましたように、順次新規付託分につきましては書記に朗読をさせます。
書記
〔陳情文書表朗読〕
委員長
本日、各陳情の陳情者の方が傍聴にいらっしゃっていると思いますが、補足説明並びに補足資料の配付の希望があらかじめ出ております。
まず、事前にお申し出があったのは次のとおりですが、補足説明の御希望が、新規付託、平成17年第1号陳情、継続分で補足説明の御希望が、平成16年第14号陳情、第23号陳情、第35号陳情、第36号陳情、第44号陳情、第47号陳情の陳情提出者の方から出ております。
また、資料の配付の御希望が、新規付託分、平成17年の1号陳情、同じく17年の6号陳情、平成16年の23号陳情、14号陳情、36号陳情、同じく第45号陳情、第47号陳情の陳情提出者の方からあらかじめお申し出が出ております。
以上のとおりのお申し出がありますが、休憩して順次お受けするということでよろしゅうございますか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を暫時休憩にします。
(午前10時21分)
委員長
委員会を再開します。
(午前11時35分)
それでは、理事者に対して質疑がありましたらどうぞ。
飯島委員
2点お伺いしたいと思います。
まず、陳情45号に関連して、この警大の跡地見学会ですけども、この考え方についてはどう思われているのか。それから、暫定開放に関するこの財務省の考え方、1度区としても当然暫定開放の申し入れをしたような経緯もあったように思いますが、現状どうなっているのか。これが一つです。
それから、もう一つ、47号陳情に関連して、主旨に「民間への一括売却という手法」という表現がありますけれども、それぞれ出てきている資料等々で見ると、行政として、自治体として確保したい用地については早急にその考え方を示しなさいよと。それから、誘致を想定している施設についてはどういう方法を考えるかと。残る分について、いわゆる競争入札というような話になっているので、一括民間売却というのがこの跡地全体にかかわることなのか、それとも中野区としても、いわゆる全部が一括売却なんて、そんなこと到底できないわけですけれども、財務省側の処分手法について区としての考え方というのはどの辺にあるんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
まず1点目の御質問の、見学会の件でございますが、陳情にあります区主催の見学会、これは開催する予定はございません。
それから、暫定開放についてですが、これは財務省の見解としては、警大跡地を暫定開放する予定はないというようなことを聞いております。
それから、2点目の一括売却ということでございますけれども、今、委員御指摘のとおり、これは、警大跡地につきましても一部区が取得いたしまして公共施設をつくるというふうな予定もございます。そういったこともありますので、すべて一括民間に売却ということではなかろうと思います。このあたりの具体的な処分方法や処分時期などにつきましては、これは財務省になりますけども、土地処分の関東地方審議会、こういったところが処分方法の答申を出します。その答申の内容を踏まえまして、具体的に時期、それから処分方法などを決定するというふうに聞いております。
飯島委員
もう時間がないですから簡単に。区主催の見学会は考えていないと。だけど、見学をしたいとか何とか、いろいろなことの申し入れがあるんじゃないですか。もちろん管理する側の問題というか、財務省がうんと言うかどうかという、この辺が一つのポイントなのかもしれませんが、こういう区主催ではなくて跡地を見たいという人たちのお願いにはどう対処されるおつもりなんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
現在、跡地は財務省が管理しております。ですから、これに入る入らない、見学するしない、こういったことは当然財務省の方で主体的に判断すべきことというふうに考えております。
それから、跡地の内部につきましては、現在中野区のホームページにおきまして跡地の内部の写真を公開しておりますので、そういった状況などをごらんいただければというふうに考えてございます。
飯島委員
もちろん財務省の考えなんだろうけど、財務省に直接言いに行くわけじゃない場合だってあるわけじゃないですか、皆さんは。中野区がこれだけかかわっているわけでしょう。中野区としては、そういう皆さんからの要求があったときはどうするんですか。財務省につなげるんですか。あるいは、それは財務省に言ってくださいなと、こういうふうに言っちゃうんですか。そういうことですよ、お尋ねしているのは。
豊川中野駅周辺整備担当課長
これまで何回か見学会というものを開催いたしました。これは、区民の方々、その他の方々から跡地を見たいというふうな要望がございまして、その要望を財務省の方にお伝えして、何回か中に入れていただいたというふうな経緯がございます。ただ、その後、例えば解体工事の進展ですとか跡地内部の状況の変化、そういったこともございまして、なかなかそういったことは今後難しいのではないかというふうに考えてございます。
斉藤(高)委員
新規付託分の第1号陳情について伺います。その中で、主旨の1項目に高層ビルというのがあります。この高層ビルというのに対して、何百メーターだとか、200だとかいろんな意見が出ていますし、現在ではあの警察病院、高さ50メートルと伺っております。さらに、そこの中央沿線にはNTTのドコモビルもありますし、さらに、例えば警察病院の屋上にはヘリポートができているからヘリコプターが飛んでくるわけですよね。そういう中でこの新規付託分の陳情の中とか、また、今までの16年度の中にも高層ビルという言葉が出てきますが、区としてはどのようにお考えなんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
中野区といたしましては、公式に高さ何メートル以上が高層ビルであると、あるいは、何階以上が高層ビルであるというふうなことを特に定めているわけではございません。ただ、一般的にはやはり高さが、例えば100メーター以上ですとか、そういったものを高層あるいは超高層ビルというふうなことが一般的であろうかというふうには考えてございます。
失礼いたしました。若干補足をいたします。この警大跡地の土地の状況でございますが、今、委員御指摘のとおり、例えば周辺の日影規制の状況ですとか、それから、今、委員御指摘の警察病院の屋上のヘリポートによる高さ制限、それから、さらにはNTTドコモビルの屋上近くに設置されましたアンテナから四方に飛んでおりますマイクロウエーブ等の電波の伝搬路、こういった影響もありますので、おおむねビルの高さは100メートルぐらいが限度ではなかろうかというふうに考えております。しかも、これ、杉並側に行きますと、先ほど委員御指摘のヘリポートの関係もあって、さらに低くなるというふうな状況になろうかと考えられます。
斉藤(高)委員
それから、この高層ビルの話が出ると、その周辺に一体どんな民間の建物が建つんですかとか、そういう意見が出てくるんですけども、今、現時点で課長さんとして、地元住民に今の高層ビルについての発言というものをもう一回、高さ、どこまでのことを考えているか、また、その南側にどのような建物が建つんですかという声が多くなっていますけども、その建物についても今、区の意見を述べることはできるんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
建築物の具体的な設計自体は、事業者、設計者がさまざまな建築の規制、そういったものを加味しながら設計しますので、今の段階で、例えばこういった高さのものが何棟建つだろうという一つの想定はできますが、なかなか確定することはできません。そういった中で、例えば一つの想定として、跡地であれば跡地の南側、比較的日影規制なども条件がよいということから、仮にその跡地でそういったある程度の高さのものを建てるとすれば、南側におおむね高さ100メーターぐらいのものが建つのではなかろうかというふうな一つの想定をしているということでございます。
佐藤委員
斉藤委員の御質問に続いてなんですけれども、44号陳情の3項のところですが、「跡地の利用計画を進める際に、今以上に容積率を高めることなく」と書いてあります。先ほどマイクロウエーブの関係などで100メートルが限度であるというふうなお答えでしたけれども、跡地の中での利用計画については、この容積率を高めることなく、そういう状態で進行できるのかということが1点。
あと、周辺のいわゆる老朽化も伴うマンションの再建築といいますか、そういうところでは容積率を今以上に見直してもらわないと建てられないというお声もあります。そういう関係とかで容積率を高めるのか、高めないのかというあたりの検討というのはどのように考えていらっしゃるのか、お伺いします。
豊川中野駅周辺整備担当課長
まず1点目の、容積を高めることについてでございますけれども、この跡地の土地利用に関しましては今以上の高度利用を図りながら、しかもそれによって一定のオープンスペースを確保するというふうな観点から、これは一定の高度利用が必要であるというふうに考えているところであります。
それからもう1点の、周辺の既存の、特にマンションの件でございます。これは、委員御指摘のとおりでございまして、例えば日影規制ができる以前から建てた建築物、あるいは、もっとさかのぼりまして、容積制度のできる以前から建てた建築物、そういったものに関しましては、当然これは現在の規制に当てはめますと現在の床面積が確保できない場合がございます。こういった建物を建てかえたいという場合には、当然現在の容積率などを一定の緩和をしなければ、なかなか現状の建てかえはできないかなというふうに考えられるところでございます。
佐藤委員
それから、もう1点なんですけれども、今、区役所周辺が広域避難場所ということで、さまざま陳情者の方の御意見にもあったように、さまざまな地震に対する対応策ということで、広域避難場所の強化ということが望まれていると思います。それで、現在の広域避難場所のさらなる強化ということと、それから、区として取得する、いわゆる計画する防災公園というものも、先ほど蚕糸の森公園の事例が出ましたけれども、私も蚕糸の森公園のような防災機能をきちっとそろえた防災公園にすべきだと思っております。区が考える防災公園の防災機能の強化、蚕糸の森公園のような機能を十分備えたものにしていっていただきたいと思っておりますけれども、その辺についての御検討はどうなっているのか、お伺いします。
豊川中野駅周辺整備担当課長
これは、今回まちづくり計画素案でも若干防災公園の項で書き込みをいたしましたけれども、防災公園につきましては防災上必要な設備、こういったものを整備するということで、今後具体的に検討するということで考えております。
佐藤委員
今後具体的にということですけれども、既に区として防災公園を計画するということはきちっと盛り込まれていると思います。その防災公園の面積とか、さまざまこれから議論しなくちゃいけない点はありますけれども、そこにおける防災機能、いわゆる水を確保しておくとか、そういうことについて現在どのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。
豊川中野駅周辺整備担当課長
現在想定しております具体的なものといたしましては、例えば今御指摘の防火水槽ですとか、あるいは仮設トイレ、それから、情報伝達設備、さらには防災井戸、そういった避難、防災上必要な設備について今後設置を予定するということでございます。
佐藤委員
もう1点、陳情者の御発言の中からもあった、いわゆる樹林のことです。樹林帯についてはどのようにお考えなんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
先ほど陳情者から御指摘の樹林帯の効果というものでございますが、これは防災公園を具体的に検討していく中で検討すべき事項であるというふうには考えておりますが、基本的にはこの防災公園、これは現在具体的に広さなどについてはお示しをしておりますけども、それ以上の検討は今後していくという中で、例えば今御指摘の防災樹林ですとか、その他さまざまな設備、そういったものも含めて総合的な防災上の安全性が確保できればというふうに考えてございます。
佐藤委員
その樹林帯も含めて、いわゆる防災機能が現在よりもより強化する方向での御検討をお願いいたします。要望にしておきます。
若林委員
大分長期にわたって陳情の皆さんからいろいろ意見なり、陳情なり、ちょうだいいたしました。これが、行政側がどう判断しているのかということが最大の課題なんですよ。で、一、二点、この辺はどうなっているんだということをお聞きしますから、教えてほしい。
主旨について。23号の1、それから35号の1、それから45、この辺がかなり広域避難所あるいは防災公園というようなことで強く御要望が出ているわけですよ。この委員会でずっとこの問題も論議してきたし、いろいろ御発言もちょうだいしました。今言った主旨、1について今の考え方を教えてください。
豊川中野駅周辺整備担当課長
これは、今回の素案でもお示しをしておりますが、防災公園としては区として1.5ヘクタールを確保したいというふうに考えてございます。この1.5ヘクタールの防災公園に接続いたしまして0.5ヘクタールの公開空地、これを合わせまして約2.0ヘクタールの防災空間が確保できるという想定でございます。さらに、周辺のオープンスペース、これを合わせまして3から4ヘクタールの一帯の空間、そういったものが確保できるという想定でございます。
若林委員
周辺を足すと3から4だということですが、今度新しく出る部分、発表される部分に周辺がどこだということが明記されますか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
防災公園の記述の部分に、周辺3から4ヘクタールの一帯の空間を確保するというふうなことを明確に記述したいと考えております。
来住委員
昨年来審査をしながら、また、きょう新たに三つの陳情が付託されました。この間、きょうは防災課長もいらっしゃっていますので、中越や福岡を中心とする800人を超えるけが人が出たと、死亡者も出たということ、また、中央防災会議の極めて厳しい報告も出されているというこの1年足らずの中で、本当にこの防災問題を行政としても議会としても正面からどうとらえていくのかと。どういう対策を真剣に施策として打ち出していくのかということが本当に問われてきたというふうに思います。それで、残念ながらきょうの第1号の陳情者はお帰りですのでお聞きできなかったんですが、全体の陳情の中でもこの第1号については、その理由の中でかなり今回の区の素案を踏襲されているという……
委員長
第3号でしょう。第1号じゃない。
来住委員
あ、ごめんなさい。そうですね。第3号ですね。ということでありますけども、ただ、陳情者の代表でしょうか、陳情者の中でも緑の問題、空地の問題、防災の問題等は発言をされていました。そういう意味では陳情全体を通してこの地域の避難場所としての、この場所の確保と機能をどう高めていくかということが、共通した陳情者、区民の皆さんの思いだろうというふうに思います。
そこで、まず最初に、広域避難場所として指定されているわけですけども、23区の中でこういう場所指定というのは、中野の場合には平和の森とかあるわけですが、何カ所指定をされているんでしょうか。
納谷防災担当課長
東京都全域の広域避難場所の数ということでございますか。
来住委員
23区。
納谷防災担当課長
23区内で多分200カ所近くあると記憶しております。
来住委員
例えば、中野の場合もほとんどその土地所有、避難場所として指定されているのは公の所有者、例えば学校法人である場合もありますけれども、多くは公の土地を所有している行政といいますか、そういうところの所有だと思うんですが、こういう形で今回、例えば素案で示されましたこの21ページを見る限り、本地区に導入を想定する施設ということで、想定主体ということでこの間もやりとりがされておりますけども、警大跡地内というのは民間ということで、住宅、商業・業務、公開空地、オープンスペース等という民間利用が特定されております。また、この5番のところでは商業・業務施設として現区庁舎付近が民間ということで想定されているわけですが、10万人近い方々が避難してくる場所、また、一定の期間そこで安全が確保されなければならない。陳情者から言われました一定の期間の生活が保障されるような、そういう仮設住宅等の問題も出てくると思うんですが、こういう公でない土地所有が指定されている場所というのは、先ほど200カ所、23区ではありますと言われましたけれども、その中でどのくらい民間の土地所有も含めた指定をされているというふうに御認識でしょうか。
納谷防災担当課長
基本的に広域避難場所のほとんどが公有地あるいは準公共的用地、つまり住宅公団とか、例えば準公共と位置付けるならばそういう用地だと思います。例えばこの中野区役所一帯の広域避難場所は、サンプラザとか一部民間の土地もございます。東京都のすべての広域避難場所の指定についても、一部民間が入っているやには記憶しておりますが、細かい数字は今手元に資料がありませんので、ちょっとお答えできかねます。
来住委員
私が知る限りほとんどの、まあ、専門家じゃないので調べたわけじゃないんですが、特定されている場所を見ますと、ほとんどが公ですし、中にはもちろん先ほど言ったように学校法人的なものもありますけども、そこは公とセットされた一つの部分として確保されているというふうに見受けられます。したがいまして、今回民間利用ということで警大跡地を想定されているわけですが、それではこの10万人が避難されるこの場所の部分として、土地全体のどのくらいを民間比率で占めるということに想定されているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
ちょっと今すぐに比率で何%というふうなことではお示しできませんが、少なくともこの素案で言っています民間利用という部分については、これは跡地の大部分というわけではなくて、跡地の一部であるという認識でございます。
来住委員
私が前段で聞いたように、広域避難場所として指定される、10万人の方が避難されてくる、そこは、例えばこの間いろいろ変更がありましたけども、国立療養所の中野の病院一帯もそういう意味では公ということで所有されて指定されているわけですね。したがって、警大跡地の全体の、3割なのか4割なのかわかりませんけども、その部分の土地所有が民間になってしまうわけですね。全体としてあなた方は安全が確保されるとおっしゃいますけども、そういう民間の所有されたものに対してどういう担保を、要するに広域避難場所として10万人の方々が避難される。共通しているのは、今の素案の範囲では心配で、これでは確保できないと、命が守れないとおっしゃっているわけですから、それにもかかわらず民間がどれだけ所有するかわからないと。それも全然定まっていないんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
民間利用の土地につきましては、これはまず一定の空地が確保されるという想定があります。その理由といたしましては、これまでのさまざまな検討の中で、例えば再開発促進区、こういった手法によりますと、これは建ぺい率を下げて、かわりに一定の高度利用をするというようなところから、一定の空地が確保されると。それに加えまして、例えば地区計画で壁面性の指定ですとか、そういったこともあわせながら、民間の敷地であっても一定の空地は確保されるというふうな認識でおります。このあたりは東京都などとも相談しながら、今後とも検討してまいりたいというふうに考えてございます。
来住委員
幾つの業者に分割をされるか、幾つの事業者がその土地を所有することになるのかわからない。しかも広域避難場所としての、10万人の方々の一定の期間の安全がそこで、生活も含めて保障されるかどうかということも非常に明確でない。そういう不安が一層この素案の中から、陳情者を初めとして区民の皆さんから出されているんだと思うんです。
そこで伺いますが、きょうは防災課長もいらっしゃっていますので、10万人規模を想定している広域避難場所ですけども、要するに1人当たりの面積でいいますと、少なくとも私が知る限りでは、10万人規模が避難する1人当たりの面積としては極めて不十分な、ほかの200カ所の全体を見る中で非常に--非常にじゃないですね、1人当たりの面積が一番少ないというふうに私は見ているんですが、そこは防災課長、どのように御判断なさっていますか。
納谷防災担当課長
中野区内の広域避難場所の例を挙げてお答え申し上げれば、例えば中野区役所一帯の面積と避難人口の比でございますが、私どもは1.01という数字を把握しております。この数字をもとに他の避難場所と比較しますと、例えば平和の森公園は1.25、あるいは公社広町住宅は1.79等々といろんな数字がございますが、おおむね1.0以上を満たすということが条件になっています。ただ、区内でも東大附属あるいは都立武蔵丘高校一帯では、その1.0を下回っている状況ということで、今、委員が御質問のように、この中野区役所一帯が他と比較してというお話はなかなか難しかろうと思っております。
来住委員
やはり総合的に防災を所管するわけですから、この中野区役所一帯が1.01だと。私が先ほど紹介した10万人の方々が避難する場所、抽出しただけで、例えば青山墓地一帯が2.07、さらに駒場東大公園一帯が2.57、東京農業大学一帯は3.0ですね。また、高島平三丁目地区は4.81と、中野区の区役所一帯の3倍から4倍を1人当たり確保して命を守ろうという位置付けでやられているわけですね。先ほど区の状況は、私もそれなりにわかりますけども、23区の中でどういう位置にあるのか。今問題になっている区役所一帯の状況というのは出せますか。
納谷防災担当課長
今の委員の御質問の趣旨がちょっとつかみかねますので、もう一度その要点をお願いできますか。
来住委員
議論を共通して委員会でやっていただく上で、私なりに調べた数字ですので正確じゃないかもしれません。したがいまして、10万人規模が避難する場所として指定されている場所、1.01、これは一致していますので、その他のそれに類する場所での1人当たりの面積がどうなっているのかというところが、陳情審査の過程でも非常に大事な問題ですので、それは出せますかと。
納谷防災担当課長
広域避難場所の指定につきましては、もうこの委員会で種々御議論があったところで御案内だと思います。東京都知事が指定をしております。その指定の要件の一つとして、1人1平米という基準を出しております。そういう点からいえば、現行のでございますけども、この中野区役所一帯の広域避難場所は1人1平米、1.0以上確保しているということで、その他火災からの安全性を含めて東京都が指定しているというような状況にあると思います。そういう点では、現状の中野区役所一帯については広域避難場所として有効に機能するだろうというふうに認識しております。
来住委員
ちょっとうまく通じていないようですが、陳情者の方が共通して心配なさっている一つの、避難場所としての面積の確保をおっしゃっているわけですね。ここで大丈夫かと。もちろんその対策上の、樹木の問題とかいろいろありますけども、その前提となるどれだけのものが確保されるのかという点では、いろんなところを見てこられたりしていらっしゃるわけですよ。ここの数字を東京都が指定しているほかの場所の、いわゆる10万人規模の避難場所と対比して出せますかと伺っているわけです。
納谷防災担当課長
他の10万人規模以上の広域避難場所の数字の対比は、現在ちょっと手元に資料を持ち合わせておりませんので、ちょっとお答えできかねます。
来住委員
それは、1.01が出ているわけですから、ほかの避難有効面積等々は東京都が出しているはずですから、共通して議論ができるように、1人当たり、10万人規模、9万人から11万人ぐらいでいいですよ。そういう中身を出していただかないと、私なりに調べた数字では問題が出てきますので、共通させていただきたい。出ますよね。
納谷防災担当課長
いわゆる広域避難場所の1人当たりの面積という数字であれば、これは東京都でその指定に当たってすべて数値を明らかにしておりますので、数字としては出せるものと思っております。
来住委員
ぜひ後ほど諮っていただきたいと思います。
それでは、次に、先ほどから避難場所の確保の問題とあわせて、いわゆる高層ビルの問題が幾つか出ていますのでお伺いしたいんですが、つい先日、3月6日ですね、マンションライフフォーラムが開かれました。これは、中野区が後援していると思いますけども、「超高層マンションの管理を検証する」というのがテーマで行われています。ここで非常に興味深い発言がされています。耐震総合安全機構の副理事長さん、矢野先生がここでかなり長時間問題提起をされております。といいますのは、非常に超高層と震災との関係でいろんな資料を出されているわけですけども、まず防災関係で聞きますが、東京区部の災害比較ということでこういう資料を出されているんですね。中野区は死亡率が23区で1位。一方、出火率は22位だというふうに試算されています。千代田区との対比で発言されているんですが、千代田区は死亡率は20位で、出火率が1位だそうです。ここで、なぜ死亡率が高くなるかということを説明されていまして、火災による被害ということで、火を消すことが極めて困難な地域性、中野のまちということと、避難の問題ですね。これが極めて困難だということから、この先生が死亡率1位という根拠を千代田区との比較で出されております。こういうかなり権威のある先生ですし、中野区も後援したフォーラムでこういう発言や資料を出されているんですが、これについてはどのように認識されますか。
納谷防災担当課長
確かに今、委員が御指摘のように、現在の東京都が出しています南関東、首都直下の地震の被害想定を見ますと、中野区は23区で死亡率が1位。その原因は、やはり木造密集住宅による倒壊・火災が主な原因だろうと。大変厳しい状況にあるというふうに認識しております。
来住委員
中野全体の認識はそうだと思います。あわせて超高層についていろいろ発言をされ、資料も出されているんですが、超高層マンションはまだ地震に対して本当の試練を経験していないというふうにおっしゃっているんですね。ですから、安全だというふうに一般に言われるんだけども、しかし、まだ本当の意味での超高層の安全性は、大きなそういうものに遭遇していないということからおっしゃっているんだろうというふうに思うんです。
それで、さらにその資料の中で、超高層の揺れの問題を出されています。ここでは超高層は、たしか20階以上を超高層という表現もされておりますけども、これはマンションに関するフォーラムですのでこういうふうな資料で説明されています。15階建てマンションの場合、1階の部分は震度6弱でも、2階から11階は震度6強になる。そして、12階から15階は震度7になるという数字で説明をされています。さらに、50%を超えるところで、これは2から11階までの震度6強の部屋では、家具の転倒等、被害が大きく発生するというふうな指摘と、今回は資料にないんですけども、阪神のときにも20階以上のマンションでは、けが人の8割がその部屋に生活している方だったということも、家具転倒とあわせて極めて高い数値として紹介もあります。あわせて、出火の原因は電気などの関係が非常に大きいということで、家具が転倒し散乱することによって出火するということも説明をされています。
そこで伺いますけども、超高層、100メートルというふうにおっしゃいました。100メートルクラスが何棟建つのかわかりませんが、そういう30階以上、日本閣が31階と30階ですから110メートルというふうに言われていますので、その規模になるんだろうと思います。そういう超高層のマンションが被害を受けたときに、ここでもあるんですけども、エレベーター等がとまってしまう。生活自身が極めて困難になる。したがって、その方自身が避難生活を余儀なくされるということもあるわけですね。こちらに伺ったらいいのかな。どのくらいを想定されているんですか。今後民間で建てられる中高層のマンション、それから、事業・商業施設等々がこの中に建てていかれるわけですけども、おおよそ何人ぐらいを想定されているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
これは、現在警大跡地につきましては土地利用計画をあくまで検討している段階でございますので、建物の具体的な検討などはまだこれからというところでございます。したがいまして、現在そういった具体的な想定などはまだしておらないという状況でございます。
来住委員
やはり言われているような面積で、本当に防災公園としての核として機能するのかどうかということが心配されているわけですね。ましてやいろんな地震の経験の中から、帰宅困難者を含めた想定をした全体的な防災計画というのが新たに求められているというふうに思います。あわせて、やはり学校の、先ほど陳情者が言われましたけども、防火壁になり得るのかと。学校を誘致するとおっしゃっていますけども。それから、超高層の中にある防災公園とおっしゃっている規模のもので本当に安全が保障されるのかどうか。そういうものを検証する必要があると思うんですよ。先ほど先生の方から言われた、まだ超高層がそういう検証を、実際に被害に遭ったものがなかなかないと。しかし、いろんな形で予測はできるというふうに、いろんな形で数字を出していらっしゃるんですけども、そういう検証そのものは考えないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
区として建物の検証ということを直接やるという考えはございません。国または都なり、一定の基準に基づいて区は対応していきたいと思っています。しかしながら、最新の技術的知見については常に関心を持ちながら対応していきたいと思っております。
来住委員
区民に責任を持つ行政が、どこかの国や何かが出してくるのを待って、それを当てにするということじゃなくて、やっぱりこれだけの区民の声がある中ですから、やはりみずから検証していくという立場に、命を守るという立場からやるべきですよ。
ちょっと時間の関係もございますので、緑の問題で1点、時間よろしいですか。
委員長
いや、約束の時間は過ぎていますけども、あとは来住委員の良識に任せます。
来住委員
最後にします。いろいろありますけども。
緑の問題は、これは杉並区からも既存の樹木については言われていますし、陳情者の中にもたびたび出されていますが、具体的に残すということは杉並にも返事をされているようですけども、どこの部分をどう残すのか、数字的な検討なり根拠はどう持っていらっしゃるんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
具体的にこの木を残す残さないというところまでは検討しておりません。これは今後、まず区としては今回素案でお示しいたしましたとおり、既存の樹木については残せる部分は残すと。それから、新たに木を植える。そういったことを通じまして全体として緑豊かなまちにすると。そういうふうな基本方針を持っているわけでございます。今後そういった方針を踏まえながら対応していきたいというふうに考えてございます。
来住委員
緑の必要性は皆さんも口でおっしゃるんだけども、実際にどう既存の緑を残しふやしていくかという点では、区の体制上も、今回新しい組織が発表になりましたが、これまでみどりと環境担当参事がいました。そして、公園緑地課長というのも置いていました。それ自身も今回なくして公園道路課長という名称にされて、緑の部分というのが中心の部分から落とされていると思うんですけども、本当に残していくということであれば、具体的な数字を示して跡地の樹木の存続ということを十分検討すべきだと思います。示すべきだと思います、事前に。いかがですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
たびたび同様のことを申し上げますけども、現在はこの警大跡地土地利用の検討をしている段階でございまして、具体的な建築計画、もっと言えば外構計画など、まだまだお示しできる段階ではございません。そういった意味では、現在この素案でもお示ししたように緑豊かなまちにしたいと。そのためには既存の樹木で残せるものは残す、それから、それ以外にも新たに木を植えるものは植える、そういったことはしたいというふうに考えているところでございます。
委員長
委員会を暫時休憩にします。
(午後0時20分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時21分)
ただいま休憩中に確認したとおり、来住委員から要求のありました資料を委員会として要求することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決します。
なお、ただいま来住委員から本件の審査に関連して、この資料要求に基づいて説明者の出席要求が必要になるんですね。再び防災担当課長に出席を求めたいということでよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、ただいま休憩をせずに開会中に一応確認をいたしましたが、他の委員さんはよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、確認したとおり、次回3月30日の当委員会に防災担当課長の出席を求めたいと思います。そのように決定しておきますのでよろしくお願いいたします。出席説明員の要求につきましては、所定の手続をとらせていただきます。
委員会を休憩にします。
(午後0時23分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時28分)
本日議題に供しました陳情、新規付託分が第1号陳情、第3号陳情、第6号陳情、継続審査分が平成16年の第14号、第16号、第19号、第23号、第30号、第35号、第36号、第44号、第45号、第46号の2項、第47号、第56号、第60号、以上計16件につきましては継続審査とすべきものに決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、継続審査とするに決します。
それでは、次に所管事項の報告を求めるところですが、これも時間が、きょうはもう来ておりますので、所管事項の報告につきましては、余り時間もございませんので、次回30日に受けるということでよろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、そのようにさせていただきます。
委員会を暫時休憩にします。
(午後0時29分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時29分)
その他--委員会を休憩します。
(午後0時30分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時30分)
それでは、その他、各委員から御発言ございますか。
池田委員
最後の陳情の扱いについて、委員長のおっしゃったことが余りよく飲み込めないんですが、正副委員長に一任されても困ると。後ほど委員の皆さんと御相談したいというのは、そのまま、まともに受けとめておいてよろしいんですね。
委員長
委員会を休憩にします。
(午後0時30分)
委員長
委員会を再開します。
(午後0時31分)
それでは、次回の委員会は3月30日、午後1時より、第2委員会室で開会することを口頭をもって報告いたします。
以上をもって本日の中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を散会します。
(午後0時32分)