平成17年5月9日中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会
中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会〔平成17年5月9日〕
中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会会議記録
○開会日 平成17年5月9日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時03分
○閉会 午後11時50分
○出席委員(12名)
むとう 有子副委員長
伊藤 正信委員
吉原 宏委員
かせ 次郎委員
飯島 きんいち委員
佐伯 利昭委員
佐藤 ひろこ委員
来住 和行委員
若林 ふくぞう委員
斉藤 高輝委員
江口 済三郎委員
池田 一雄委員
○欠席委員(2名)
市川 みのる委員長
佐野 れいじ委員
○出席説明員
区長室長 寺部 守芳
健康づくり担当課長 今 恵理
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
都市整備部長 石井 正行
政策計画担当課長 川崎 亨
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
防災担当課長 斎木 正雄
公園・道路担当課長 野村 建樹
保健福祉部長 菅野 泰一
警察大学校等跡地整備担当課長 豊川 士朗
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
○事務局職員
書記 廣地 毅
書記 黒田 佳代子
○委員長署名
審査日程
○陳情
(継続審査分)
第10号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の凍結などを求めることについて
第11号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」について
第13号陳情 警察大学校等跡地利用について
第16号陳情 警察大学校等跡地の広域避難場所等について
第17号陳情 区民参加を大切にし、警察大学校等跡地の利用計画を進めることについて
第21号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第24号陳情 警察大学校等跡地を防災緑地「原っぱ」として整備することについて
第26号陳情 警察大学校等跡地に高層ビル建設を誘致しないことについて
第27号陳情 中野駅前空地(トーキョードーム3つ分 駅北西)について
第28号陳情 子ども達のことを考えた警察大学校等跡地利用計画を求めることについて
第29号陳情 中野駅周辺まちづくりの推進について
第30号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画素案」について
第31号陳情 警察大学校等跡地の利用計画に関する慎重な審議などについて
第32号陳情 警察大学校等跡地の利用計画に住み慣れた住環境の維持を求めることについて
第33号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第34号陳情 杉並区との区界道路ほか警察大学校等跡地の利用計画について
第35号陳情 警察大学校等跡地にペットのための施設を造ることについて
第36号陳情 中野の文化伝統を生かした警察大学校等跡地利用計画について
第37号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第38号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第39号陳情 中野駅周辺まちづくり計画変更に関する情報開示を求めることについて
第40号陳情 警察大学校等跡地利用計画について
第41号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第42号陳情 警察大学校等跡地利用計画を防災公園中心にすることについて
第43号陳情 警察大学校等跡地利用計画から長年住み慣れた住環境の維持を求める陳情
第44号陳情 中野駅周辺まちづくり計画について
第45号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第46号陳情 警察大学校等跡地は防災公園にすることについて
第47号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の凍結について
第49号陳情 警察大学校等跡地に防災公園をつくることについて
第50号陳情 警大跡地の利用方法について
第51号陳情 警察大学校等跡地の防災公園の整備方法について
第52号陳情 警察大学校等跡地を杉並区に防災緑地公園として整備してもらうことについて
第53号陳情 警察大学校等跡地利用計画のすすめ方について
第54号陳情 警大跡地利用計画と中野駅周辺まちづくりについて
第55号陳情 警大跡地の貴重な樹木を残すことについて
第57号陳情 警察大学校等跡地に計画している公園について
第58号陳情 中野駅周辺まちづくり計画素案にある中野区役所本庁舎移転について
第59号陳情 警察大学校等跡地の土地利用転換について
第60号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の見直しについて
第64号陳情 警察大学校等跡地の活用について
第65号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第66号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第67号陳情 中野駅周辺まちづくり計画について
第69号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の凍結について
第71号陳情 警察大学校等跡地に「土地利用転換計画案」のとおり4ヘクタールの防災公園を造 ることについて
第72号陳情 警察大学校等跡地は防災公園にすることについて
第73号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の中の警察大学校等跡地利用計画素案のパブリック コメントについて
第74号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」の区画道路1号について
第75号陳情 警察大学校等跡地の利用方法について
第76号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第77号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の決定延期について
第78号陳情 警察大学校等跡地を防災緑地公園にすることについて
第79号陳情 警察大学校等跡地についての利用計画について
第80号陳情 杉並区との区界道路ほか警察大学校等跡地利用計画の中止について
第81号陳情 2001年の「土地利用転換計画」案の見直しを中野区民に問うことについて
第82号陳情 警察大学校等跡地利用計画について
第83号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の再検討について
第84号陳情 警察大学校等跡地利用計画を防災公園にする事について
第85号陳情 警察大学校等跡地の利用計画の策定及び決定について
第86号陳情 警大跡地計画について
第87号陳情 警察大学校等跡地を広域避難場所にすることについて
第88号陳情 警察大学校等跡地利用について
第89号陳情 補助金、交付金などを使って警察大学校等跡地を取得した時どのぐらい区の持ち出 しになるか区民に提示することについて
第90号陳情 警察大学校等跡地を中心とした都市計画公園の計画について
第91号陳情 警大跡地の民間売却計画について
第92号陳情 警大跡地の民間売却計画について
第93号陳情 警察大学校等跡地の見学会について
第95号陳情 中野駅周辺まちづくり計画素案について
第97号陳情 警察大学校等跡地の利用計画について
第98号陳情 警察大学校等跡地の利用について
第99号陳情 警察大学校等の跡地利用について
第100号陳情 警大跡地に関して区と住民の話し合いを開催することについて
第101号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画素案」について
第103号陳情 警察大学校等跡地(警察病院建設予定地は除く)を全面的に緑地として整備する ことについて
第104号陳情 警察大学校等跡地を緑豊かな防災公園にすることについて
第106号陳情 警察大学校等跡地を公園にすることについて
第107号陳情 警大等跡地の利用について
第108号陳情 警察大学校等跡地利用について
第110号陳情 地元説明会では回答に窮しまた防災専門家による検証がなされていない警大跡地 計画の全面見直しについて
第111号陳情 少子高齢化を考えた都市計画にもとづく警察大学校等跡地利用について
第112号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」素案の警察大学校等跡地の利用について(2項)
第113号陳情 警察大学校等跡地を区民のための防災公園にすることについて
第114号陳情 警察大学校等跡地の防災公園について
第115号陳情 警察大学校等跡地利用を中央防災会議報告に基いて進めることについて
第116号陳情 「中野駅周辺まちづくり計画」における「警察大学校等移転跡地エリア」のまち づくり実現のために決定される地区計画について
○所管事項の報告
1その他
(1)「中野区長と杉並区長の会談について」及び「平成16年度中野駅周辺まちづくり計画作成等支援業務委託の結果について」に対する質疑
(2)「中野駅周辺まちづくり計画素案」及び「中野駅周辺まちづくり計画案」に対する質疑
○その他
副委員長
定足数に達しましたので、中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を開会いたします。
(午後1時03分)
市川委員長欠席のため、委員会条例第9条第1項の規定により、副委員長のむとうが委員長の職務を行います。
傍聴希望者が15名を超えておりますが、希望者全員の傍聴を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
それでは、本日の審査日程について御協議いたしたいため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時04分)
副委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後1時07分)
本日の審査日程につきましては、お諮りいたしましたとおり、本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおりに審査日程がございますので、休憩中に御協議いたしましたとおり、陳情の審査を行い、その後に前回の所管事項の報告についての質疑、さらに素案と計画案についての質疑をする、その後に本日分の所管事項の報告を受けて、質疑を行うというふうにしたいと思います。
来住委員
前回の委員会でも申し上げましたけれども、当計画の案の段階に来ているわけですが、私たちは、この委員会としても、例えばきょうはまだ素案を含めて質疑が残されているという状況にありますし、そういう点からいいましても、きょうの予定は5時までということに当然なるわけですけれども、そういう中で、計画について、所管事項の報告に入っていますけれども、十分な議会としての審査という点からも、理事者の都合といいますか、予定、スケジュールというのはあると思うんですが、しかしこれだけの大きな問題ですので、十分な審査をすべきだという点からいっても、きょうの限られた時間、一応5時という目途ですので、そういう点からいくと極めて審査の時間としても不十分だということからして、きょうのまちづくり計画についての所管事項の報告はすべきではないというふうに前回も申し上げておりますので、その点を強く申し上げたいと思います。
副委員長
審議の経過を見ながら、5時を目途にというところで、改めて御協議するということでよろしいでしょうか。
飯島委員
きょうの委員会のセットは、要するに計画の報告を受ける、こういうことで設定したはずなんです。その中できちんと、これだけの日程を、どう時間配分されてやるか、それは改めて運営を諮っていただくべきではないでしょうか。
副委員長
できるところまでやるということで進めていきたいと思っているんですが。
来住委員
パブリック・コメントの意見等についても、かなりの数できょうこの場でいただいている状況です。したがって、きょう、これから目を通すという状況の中で、これについての質疑も当然されるべきだし、そういうことからいいまして、きょうの計画についての報告というのは、私たちは、かねがね前回から主張しているように、十分な審議を優先すべきだ、理事者の都合は、言い方を強くすれば議会軽視と言わざるを得ないと判断しています。
副委員長
では、委員会を休憩いたします。
(午後1時10分)
副委員長
では、委員会を開会いたします。
(午後1時18分)
なお、本日は午後5時を目途に進め、3時になりましたら15分程度の休憩を入れたいと思います。また、5時を過ぎるようであれば、改めてお諮りしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、前回に続きまして陳情の審査を行います。
陳情の審査方法について御協議したいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時18分)
副委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後1時20分)
継続審査分の第10号、第11号、第13号、第16号、第17号、第21号、第24号、第26号から第47号、第49号から第55号、第57号から第60号、第64号から第67号、第69号、第71号から第93号、第95号、第97号から第101号、第103号、第104号、第106号から第108号、第110号、第111号、第112号の2項、第113号から第116号の各陳情を一括して議題に供します。
前回、お見えになられなかった方、代理の方がなさった陳情の補足説明については、なさったということにしたいと思いますけれども、陳情者の方で、補足説明、あるいは補足の資料配付の御希望のある陳情者がいらっしゃるようでしたら、お手をお挙げください。
3人の方、わかりました。
申し出があるようですので、休憩して順次お受けすることでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
副委員長
また、陳情者への質疑はまとめて行うということでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
副委員長
その際に、委員から陳情者への質問については、陳情番号をおっしゃっていただいてから質問をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
休憩いたします。
(午後1時22分)
副委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後2時46分)
一括して議題に供した陳情ですので、一括して理事者に質疑はありますか。
かせ委員
先ほど21号陳情に関連していろいろと聞かせていただきましたけれども、学問的な視点、専門家の視点からしても、超高層ビルというのは、火災旋風などの被害、そういう現象を起こすだろうということは言われております。そういったことがありながら、火災旋風が発生するという超高層ビルの中にあって、一体全体避難場所として適しているかどうかということが非常に大きな課題になってきたわけです。今、先ほどのやりとりをお聞きしていただいて、そういう場所であって安全かどうかということについて、再度お聞きします。
斎木防災担当課長
今のところ、避難場所の不燃化というのは、外からの火に対して、それが壁になって防災に役立つという考え方でございます。先ほどお話のありました部屋の中が避難場所ということについての結果については、まだ出ていませんので、私の方からは何とも申し上げようがありません。
かせ委員
まだはっきりしていないんですね。いわゆる専門家の目から見ても、危険だという指摘はあって、それに対する安全性というものは確認されていないというのが現在の学会の常識だろうと思うんです。だから、そこのところが今確認されました。
それと、いわゆる前の01年計画では、たしかそういう周辺の大火災に対して、エネルギー、火炎を遮り、輻射熱を守るということで、さまざまな提言をされていたわけです。そこのときに言われていたのは、超高層ビルというのではなくて、いわゆる中層ビル、それも公共的な施設であれば非常にやりやすいということで、いわゆる階をそろえた、全体的に防火壁となるような建物配置ということが言われていたと思うんです。そういうことであるならば、わかるんですが、しかも早稲田通りのところには、並木道としての緑地帯、建物の内側については、森、いわゆる樹木、水辺を配するとか、そういうことが検討されていたと思うんです。このことは、再三言われているように、ただ警察大学校跡地だけでそういうものが出てきたのではなくて、それまでの防災科学の研究成果というものが反映されていたんだろうと思うんです。それを中野区の中でも実際にやってきたのが平和の森公園でありますし、先ほど陳情者から出ていたような、この近くでいえば、蚕糸の森公園でありますとか、そういったところに、この間の防災科学の成果というものが生かされてきている、そういうことからして、01年計画までは、そういった方向に沿った検討がされてきたわけです。なぜここに来てそういう計画が引っくり返されて、今度のような、先ほどもありましたけれども、火災旋風が起こるような、可能性がある、そういうまちづくりになってしまったのか。そこが避難場所ということが言われているわけですけれども、どうしてそういうことを言うようになったのか。根本的な考えに違いがあると思うんですが、その辺について説明してください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今の委員の御質問でございますが、基本的に土地利用転換計画のときから、この場所が広域避難場所、中野区役所一帯と指定をされておりまして、必要な有効避難面積を確保するということは変わっておりません。したがいまして、その辺の有効避難面積を確保するという考え方につきましては、引き続き継続をしているというものでございます。
かせ委員
非常に根本的な問題、重要な問題が議論されているんです。一つは、有効な避難面積も後で問題にしますけれども、いわゆる防災公園です。もともと01年計画というのは、4ヘクタールの防災公園、中央部に防災公園をつくるということ、そして関連して清掃工場がありました。これは2ヘクタールでした。清掃関連施設についても、極力オープンスペースを確保できるように、当初は地下型だったんですけれども、途中からは、無理だろうからということで半地下になりました。それにしても、相当程度の部分を防災公園の一部として利用できるような配置がされていました。さらに、公共施設の配置ということで、公共施設については全部、防災公園の方を向くということで、さらに大きなひとかたまりの公園を整備するという計画になっていたんです。単に公開空地どうのこうのではなくて、まず根本はそういう防災公園だということなんです。その計画が全く違ったものになってしまった、どうしてかということです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
その辺の基本的な考え方につきましては、これまで述べさせていただきましたように、中央部に1.5ヘクタールの防災公園をとりまして、接続する形で0.5ヘクタールの公開空地をとって、約2ヘクタールの防災空間を確保する。さらに、その周辺に、周辺のオープンスペースと連担しまして3から4ヘクタールぐらいのオープンスペースを確保して、それが広域避難場所の中心的なスペースとなるということで計画をしておりまして、このあたりについては、そういったことで進めていくべきであろうということで考えております。
かせ委員
残念ながら全然質問に答えていらっしゃらないんです。なぜ4ヘクタール以上あった防災公園が1.5ヘクタールになったんですか、そこのことを聞いているんです。後で公開空地については、またお聞きしますから。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも以前からお話をさせていただいておりますが、初めに4ヘクタールの防災公園ありきということではなくて、跡地の土地利用全体から考えて、法的な公園部分としては1.5ヘクタール確保しますが、さっき申しましたように、有効なオープンスペース、こういったものにつきましては、3から4ヘクタールを中央部に確保して、そのほか有効な避難空間と合わせまして、広域避難場所、中野区役所一帯として必要な避難有効空間を確保するということでございます。
かせ委員
全く答えていないです。そこのところが一番説明の必要なところでありまして、これは、多分ここにいらっしゃる方は、ほとんどがそうだと思いますし、それから近隣の杉並区についても、中央部防災公園としての4ヘクタールというものは、これは約束ができているんだ、今またほとんどの区民の皆さんは、あの計画については、今度、公園ができる、防災公園ということになると、前の4ヘクタールというものは、最低限のものとしてつくってくれるんだろうと思っているんです。まだまだこういう状況になっているということがさらされていないということもあると思うんです。ですから、ここのところについては、きちんとした説明がないと私たちは承服できません。
それで、再度お聞きしますけれども、4ヘクタールプラスそれ以上の公園、公開空地といったら、さらに広がるわけです。防災公園としての4ヘクタールというのが何で1.5ヘクタールになってしまったのか、これについて明確にお答えください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、初めに4ヘクタールの防災公園ありきということではなかったと認識をしております。土地利用転換計画案におきましても、防災公園を確保するということは、確かに記載をされておりますけれども、4ヘクタールということを冒頭に書いてあるわけではございませんで、むしろ防災機能の確保、広域避難場所の機能確保、この辺が最も重要だろうと考えられます。そういったことから、私たちとしては、土地利用を考える中で、広域避難場所、中野区役所一帯の避難有効面積を確保しつつ土地利用を図るということで計画をしてきたということでございます。
かせ委員
とんでもない答弁です。課長、この計画を持っていますか。警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案、緑豊かな環境型社会のコアづくり、平成13年、2001年6月、東京都、中野区、杉並区、こういうやつです。持っていると思うんです。
まず指摘しておきたいのは、11ページを見てください。警察大学校等移転跡地土地利用転換計画図となっております。その中に、中央部防災公園として4ヘクタール、防災公園としては3.4ヘクタール、囲町公園0.5ヘクタール、合わせて4ヘクタールと書かれています。それと清掃関連施設用地約2ヘクタール、これについては、先ほど申し上げましたように、極力オープンスペースを確保するということで検討されるということだったはずです。これを見た場合でも、防災公園ありきではないですか。これが主たるこの計画の柱なんです。
それで、10ページを見てください。ここには整備主体別導入施設及び整備の種別となっています。図表8。その中で中野区が整備主体として計画するものとして、中央部防災公園というのは一番最初に出ています。その次に来ているのが、総合スポーツセンターとか、中央中学校とか、福祉施設、清掃車庫、資源循環センターと書かれているでしょう。これから見ても、中央部防災公園が中心的な計画でしょうか。違いますか。答えてください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今、委員御指摘のところは、土地利用転換計画案についての内容だと思いますけれども、土地利用転換計画案、この土地利用に大きく影響を与えているのは、中央部、中心につくると言っていいと思いますけれども、清掃工場であったわけです。その清掃工場がなくなることによって、当然、土地利用転換計画に述べているところの土地利用計画は、変更するということをこれまでも申し上げてきた、見直しをする。そういった中で、私どもとしては、にぎわいと環境の調和するまちを目指して、どういう土地利用がいいかということで、この2年間、区民の皆様の御意見もいただきながら検討をしてきたわけです。そういった中で、清掃工場を、この転換計画案どおりつくれとおっしゃるのかどうかわかりませんけれども、そういった土地利用ということを前提として判断されるのは、いかがなものかと思うわけです。要するに、清掃工場がなくなったという中で、どういうふうにこのまちをつくっていくのかということでございまして、そういう中で、課長が申し上げましたように、1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタール、2ヘクタールの防災公園機能を持つ空間、そういったものを中心部に置いて、その周辺に、さらに3から4ヘクタールの公開空地、広域避難場所に想定する9.7ヘクタールプラス昼間人口分というオープンスペースを確保しようということでございまして、中心となるべき土地利用が大きく変わった、そういうことを御理解いただいて、この土地利用ということを理解いただきたいと考えているところでございます。
かせ委員
私の質問とは全然かけ離れた答弁をしているわけです。私が聞いているのは、なぜ4が2になったのか、それについては答えていません。それから言われたことについても、不適切だと思います。
例えば、再度、この図面を見てください。清掃工場と書いてありますか。書いていないです。清掃関連施設なんです。清掃関連施設というのは、僕もこれをやるときの区民委員会に参加していました。そのときに議論になったのは、清掃工場に対しての賛成意見もある、反対意見もある、しかし自区内処理原則ということが叫ばれたときで、中野区だけが清掃関連の施設を置かないということはできないということで、あえて清掃関連施設と書き込んだんです。この中には、私たちも、焼却型の清掃工場、あの時点で既に清掃工場は多過ぎてしまって、ごみ集めに大変なときだったんです。そういう状況であって、これから先、焼却型の清掃工場は必要ないと私たちが主張していました。先ほどの言いがかりに似たような言い方は非常に心外です。
ここに書かれているように、清掃関連施設です。東京都、23区がやらないと言ったのは、焼却型の清掃工場でしょう。清掃関連施設というのは、いろいろとあるではないですか。資源循環型、さまざまあります。資源循環型とか、こういったことについては、杉並区等々からもいろいろと言われているではないですか。中野だけが何も施設をつくらないわけにはいかない。その中で、中野区では、ここにはつくらない、区内全域で考えます、特に小・中学校の統廃合だとか、新たなそういった用地を利用しながら考えますなんてことを言っていますけれども、冗談ではないです。この問題は、それこそどこかに簡単にできる問題ではない、これも再三指摘しましたけれども、こういうことで、清掃工場がなくなったから、この施設は要りませんということは当たらないと私たちは思います。
それと、もう一度、前回もお聞きしましたけれども、中央部防災公園清掃関連施設整備方針と書いてありますけれども、9ページ、もっと先の方がいいか、いろいろと書いてあるんですけれども、ここでも最初に出ているのは中央部防災公園です。中央防災公園、基本的な考え方云々、周辺の道路ネットワークとの整合性を図り、周辺市街地からの円滑云々とか、避難地の防災機能の向上の配慮とか、区民が触れ合い、憩える、緑豊かなうるおいの空間を確保し、囲町公園と合わせて約4ヘクタールの地区公園として整備する、これはまさに多くの陳情者の方たちと要求していることです。これは約束していたんです、ここでは。そして清掃関連施設、ここでも清掃工場とは書いていないです、清掃関連施設との位置関係に配慮して、避難地空間としてのまとまりもできるだけ確保する。単に2ヘクタールは、清掃関連施設ではなくて、できるだけ公開空地を確保して、4ヘクタールプラス、さらにまとまった公園をつくっていこう。だから今、区民の皆さんから、6ヘクタールの公園をつくれというのは当たり前、こういう声が出てきて当然ではないですか。こういったことで、さらに清掃関連施設というのは2番目に来ています。それについても、先ほどから言っているように、整備方針として、資源循環センターとか、清掃車庫であるとか、云々かんぬん、清掃工場というのは書いてありますけれども、清掃工場に限ったことではないです。これとは全然違った計画になっている。どうしてかということを聞いているんです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今、委員も御指摘のとおり、清掃工場と書いてあるといみじくもおっしゃいましたけれども、清掃関連施設の大きなウェートを占める施設は清掃工場だったはずです。それについては、そうではないという御意見は、私としては、そのように理解はしておりません。
なお、先ほど申し上げましたように、土地利用転換計画をもって、私どもは、そのまま中野駅周辺のまちづくりを進めていけばいいと思っているわけではなくて、清掃工場がなくなったことによって、周辺の土地利用というものも見直しをしていくということが当然のことであろうかと思っております。
副委員長
ここで3時の休憩をとりたいと思いますので、25分まで休憩にしたいと思います。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時07分)
副委員長
では、定足数に達していますので、委員会を再開いたします。
(午後3時28分)
では、質疑を続けます。
かせ委員
途中だったものですから、引き続きお聞きしたいと思います。
先ほどの部長の答弁については、非常に不満であります。また、私の質問にも、陳情者の質問についても、的確に答えていないと思います。ただ、多分これ以上やりますと、この問題については平行線だと思いますので、私はほかの問題でお聞きしたいと思いますが、先ほどから言っておりました公開空地、いわゆる広域避難場所での公開空地の問題です。
私たちも、実は東京都とか、内閣府でありますとか、いろいろとこの間、勉強させていただきました。それで、避難場所でありますけれども、公開空地と言われても、全部を避難場所としてはできない、いろいろな制約があるわけです。例えば、これもしばしば池田委員からも質問があったんですけれども、木造密集地域に面しているところであるとか、通常、開放された道路、閉鎖される道路は別として、通っている道路、開放された道路、あるいは通常、駐車場になっているもの、建物の中、こういったものについては、広域避難場所とは認めないと私たちは東京都に行って聞いてまいりました。
そうしますと、今度の計画の中で、公開空地10ヘクタール以上ありますということを言っても、絵から見ても、とてもとても足りるという状況にはない。面積の面でもそうなんです。具体的にその辺を説明してください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、委員御指摘のことは、私たちも認識をしておりまして、単なるあいているところだけでは、有効な避難空地とは見ないということで、そういったことを検討しながらやった結果が、おおむね現在の9.7ヘクタールを上回る避難有効面積確保が可能だろうということで、検討を進めてきたところであります。
かせ委員
説得力ある説明になっていないんです。可能であろうということなんだが、では、具体的にどことどことどこについて、これだけできる、そして広域避難場所として指定し得る条件をクリアしている、そういったものがないではないですか。一番根本的な問題について説明ができていないということです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
跡地を中心とした土地利用でございますけれども、まず中央部に3から4ヘクタールのオープンスペースがあります。それから建物、建築物の敷地に関しましても、再開発促進区という制度を使いまして、建ぺい率を厳しくするかわりに容積率を増すということを想定しております。ですから、現在の指定の建ぺい率は6割ですが、これを例えば5割、4割、3割と逓減してまいります。そうすると、その分だけ有効なオープンスペースがふえるということになります。そういったことをすべて計算しますと、現状の避難有効面積を上回る面積の確保が可能であろうということで検討しているところでございます。
かせ委員
錦の御旗といいますか、印籠みたいな、そういうことで開発者負担で提供してもらう、高度利用で面積を確保するということなんですけれども、これについては関東財務局の方でも非常に危惧していました。開発者負担ということになると、条件は二つあるんです、開発者に過度の負担を押し付けて、入札の条件が非常に厳しくなるのではないかということ、それから公開空地を確保することによって非常に高度化するということになりかねない、いわゆる二つの側面があるわけです。こうしますと、まず上に伸ばすだろうということにならざるを得ない。そして、もう一つ、公開空地といっても、これは私有地です。私有地ですから、常に開放されているかどうなのか、あるいは何かあったときに、そこを使おうとした場合、そこの土地の所有者がさまざま、いろいろと条件をつけるということだって考え得るわけです。そうすると、公園であるはずが、そこに行って少し音楽でも鳴らしたら出ていってくれとか、そういったことになりかねない。そういうことで、決して自由なものになるという保障はないんです。ましてや、震災ということで、そこに避難してきた、例えばそこにテントを張るとかということをしたら、それこそ、それはできませんということになりかねない。だから、自由に使える公園としての疑問というものがあります。これについては、どのように担保するんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
公開空地に関しましては、単にあけていればいいということではございません。実際に公開空地の運用基準などがございまして、この中で常に公開することということが義務付けをされておりまして、公開空地の現地には、その場所が公開空地である旨の表示をすることも義務付けられております。そういったことから、通常の建築敷とは違いまして、常に公開の担保がされていると考えてございます。
かせ委員
実際のところは、そうなっていないんです。例えば、いろいろなところで道路をつくったり、何かします。それで公開空地になっていても、通常はフェンスで閉じられていたりとか、この辺でもそうでしょう、そこのツインタワーのところでも、いろいろと何かあったときには、すぐに係員の人がやってきます。しかし、駐車場として使ってはいけないというのに、そのビルの人たちについては、利便性で使えるというように、これは地主さんだからということなんでしょうけれども、往々にして公開にされていないという実態です。さらに広げると、新宿の方に行きますと特にそうですが、地下なんかも公開空地とされています。そういったところでは、本来、店ではないんだけれども、地下にテーブルを並べて、お店で、そこへ行ったら、何にしましょうかということで、もっぱら営業のために使われている、しかしそこが公開空地にされているというところがあっちでもこっちでもあるわけです。ですから、それは公開空地として指定しようがしまいが、結局のところ、私有地であるということで、単にお願いするという関係になるのではないですか。だから、それに従わなくても、これはやむを得ないということになってしまうんです。そういったところが、公園ですということができるかどうか、これは多くの区民の皆さんも感じているところだと思うんです。これについてはどうですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、法的に決められた公開空地、これに関しては、先ほどの委員御指摘のような、例えばフェンスを張るですとか、そういったことは一切禁じられております。繰り返しになりますが、公開空地の所有者は公開空地の表示をして、だれでも入れるという旨を明示することという決まりもあります。そういったことから、そういった制度を厳密に運用しまして、そういった公開空地を担保できると考えてございます。
かせ委員
実際とは大分違っているんです。よく調べてみてください。実際にそういったところが多々あるということで、これで公開空地だから、いつでも使えるという状況にはなっていない。それは調べていただければいいと思います。
公開空地、つまり超高層ビルの公開空地が安全かどうかということも、この間、随分議論されてきました。つまり、先ほども触れられたと思うんですけれども、いわゆる大震災のときの危険性、火災旋風があり、ビルとビルとの間から、いわゆるジェット噴射のように熱気流が入り込む、それで広いところで拡散するという状況も言われているというのが、この間、いろいろと陳情者の方たちからも、村上先生の本にも書かれていますけれども、そういう状況がある。それから超高層ビルといえども、しっかりとつくったとしても、これは経年変化ということでビル自身が老朽化します。老朽化による落下物ということは避けられない、あり得るということです。建って一、二年はいいかもしれないけれども、10年、20年たてば、ガラスだって劣化をするということになります。それから超高層ビルは火災が発生しないという建前になっています。しかし、超高層ビルが長波長地震によって大揺れを起こしたときに、やわな取り付けでは、慣性の法則で重い家具がずるずると動いてしまって、窓ガラスを破損する、割れるということになれば、火災旋風の餌食になってしまうということが言われています。また、それによる落下物も言われています。それから超高層ビル地震が火の玉になって新たにあたりに行くという問題、一度立ち上がった火炎というものは、上空に行ったら冷やされて再び戻ってきます、下に戻ってきます。下でも、上からあぶられるということが言われています。村上先生ですと、建物に沿って斜めに熱気流が上がっていきますけれども、高ければ高いほど上へ行きます。その熱気流によって、先ほども言ったように、そういうものがあると同時に、建物自身、特に最近の建物というのは、耐震性ということで、例えば強化プラスチックのガラスを使ったりとか、そういったものも使われているようです。これは一定の温度には強いんですけれども、1,500度とか1,600度ぐらいになると溶けてしまうという弱さもあります。そうしますと、上部であるはずのガラスが溶けてしまう、そういったときに新たな災害が発生するという可能性も言われている。落下物の問題、それから火災旋風の問題、こういったことが指摘されているわけです。
そういう中で、先ほども私は陳情者の方にもお聞きしましたけれども、実はこういうことが研究中なんです、中央防災会議、内閣府の方で。これが出る前に、とにかくそれを待っていたのでは実現できないから、早く決めて突っ走っていこう、これはないと思うんです。ですから、今いろいろな区民の皆さんから出されている疑問に対してしっかりと答えるということ、それから区民の皆さんと一緒になって考えるということが必要ではないかと思うんです。これについてお聞きします。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今の委員の御指摘の何項目かでございますが、例えば建物経年変化、老朽化、あるいは落下物の問題、あるいはガラスの問題、そういったものは、これは超高層ビル特有の問題というよりは、平たく言えば建物すべてに共通する問題ではないかと認識をしております。そういった問題には、当然、技術が日進月歩でありますので、そういった新しい技術などには、そのときどきで対応する必要があると考えてございます。それで、現在のところは、土地利用計画を定めている段階でございまして、具体的に高いビルの設計をしているというわけではございません。したがいまして、今後そういった新しい技術の進歩、そういったものを参考にしながら今後、具体的な設計をしていくべきであると考えてございます。
かせ委員
私が指摘をしたのは、これは超高層ビルに限らず一般的なことだと言われました。これは非常に重要な発言だと思うんです。一般的な低い建物であれば、広範囲にわたって被害が及ぶということにはならないと思います。特にそこが超高層ビルであり、その下が避難場所であるということが大問題なんです。避難場所でなければ、これはやむを得ないという面があるかもしれない。だけど、そこはいざというとき、特に避難場所というのは、差し迫る大火から身の安全を守るための避難場所でしょう、想定されているのは大火なんです。そのときに安全であるはずの超高層ビルが、実はそういう危険な問題も起こっておるし、政府の方としても検討をしているという状況です。そういう問題を抱えながら、なおかつこれまでの問題だったら、一定スペースがあれば避難場所として指定します、その指定も東京都がやります、だから、ここのところは確保できますということにはならないはずです。まず第1に人命が尊重されなければいけない、そしてその人命たるや、そこに住んでいる人たちだけではないわけです。新宿のすぐ隣ですから、1番最初に避難場所として目指すのは中野だと思うんです。ここのところは避難者で膨れ上がります。そういうところであるからこそ、安全面には、もう二重にも三重にも安全を考えるということをしないと、これは都民や区民の命を守る責任が果たせないではないですか。そういう認識がないということです。先ほどのお答えでは、そのことを強く感じました。もう一度、そこのところをおっしゃってください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも繰り返しの答弁になりますけれども、まさにそういった、今回の中野駅周辺まちづくりの大きなテーマの一つが、防災、安全ということであります。そういったことを念頭に置きながら、跡地の土地利用に関しても、これまで検討してきて、特に避難有効面積については、これまで以上に確保する計画とするということでございます。
来住委員
今回の計画が、区民の皆さんが望んでいる過密化の解消であったり、防災面、さらには緑の保全、この環境をどう生かしていくか、そういう区民の皆さんの願いとは違う、開発ありき、開発がまずあって、それがまず前提となって組み立てが行われているから、いろいろな矛盾がますます広がって拡大していると思うんです。
では、今のかせ委員の質問に関連して1点だけ伺っておきますが、いただいた支援業務報告書の中で、既に跡地には、先ほど陳情者からも言われましたけれども、100メートルを初めとする超高層から、さらに現囲町の公園には、さらに商業ビルが建つということになるわけですが、いわゆるこういう超高層に囲まれた防災公園、いわゆる4から1.5ヘクタールになりましたけれども、さらに減らされて、出ているのは、この絵です、私たちが目にしているのは、これですから、陳情者もこのことを懸念されているわけです。こういう中に避難を中心とする防災拠点となるものが、安全だということが、これまで陳情者がいろいろな形でお聞きになっても、なかなか区の説明が理解できない、ますます心配だということでの陳情になっているわけです。どういう形でこれを区として実証されるんですか、安全性を。こういう状態の中での防災機能が、防災公園として人の命が守れるということを、何をもって証明されるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今お示しいただきました業務支援報告書の建物配置がある絵がございますが、これは一つの想定でございまして、必ずこうなるというわけではございません。いろいろな基準などがありますので、そういったものを加味したら、こういったものも可能であろうということで、仮に想定をしてみたところであります。そういったところを一つの想定として、防災公園の南側に高い建物が3棟並んでということでございますが、確かに南側には、こういった高い建物が並んでおりますけれども、防災公園の北側には、区画街路1号線、幅20メートルありますが、それが東西に公園と並行と走っておりまして、さらに北側には、これも想定ではありますけれども、統合新中学校の校庭というものがあります。さらには、区画街路を挟みまして、西側には警察病院の周辺の空地、そういったものがあります。さらには、西側には、大学を想定しています、その大学のキャンパスの周辺の空地、そういったものがあります。ですから、決して公園が高層ビルに取り囲まれたスペースということには決してならないと考えておりまして、むしろこういった広い道路に接した安全な公園であると考えているところでございます。
来住委員
全く認識がずれていますので、これ以上はお聞きしませんが、超高層の下に防災公園を持ってくる、それが安全上問題ないとおっしゃっているわけだけれども、科学的といいますか、論拠は何も示されないで、住民の皆さんにもその説明をされてきているわけです。議会としても、私も、それは区民の皆さんと同じように、全く安全性は保障されていないと思います。
そこで、同時に出てきているのが、今の跡地の環境をどう生かしたまちづくりにするのかということが、先ほども陳情者とのやりとりをさせていただきましたが、今回だけでも20数本の既存の樹木の保全を願っておられるわけです。そこで、区として、今の跡地の緑、樹木、土、もちろん水も含めてですけれども、その環境は、今の実態、現状が、中野の区民、近隣を含めて、どういう環境面での役割を果たしていると評価をされているんですか、それをお聞きしたいんです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
現在、警大等跡地になっている空間、これはもともと警察大学校及び警察学校の校舎がありまして、その間に周景物として樹木が植えられ、あるいはグラウンドなどがあるということで、これまで来ております。したがいまして、現在、建物がなくなりまして、樹木が残って空地があるという状態は、当初想定をしていた土地利用ではありませんので、今のそのままの状態について評価をしているということは、特にはしてございません。ただ、これは計画案でも述べておりますように、現在の既存の緑、あるいは樹木、そういったものはできるだけ残す形で土地利用をしたいと考えてございます。
来住委員
それでは、区長が02年、神山区長ですけれども、大蔵省の方に国有財産局長あてに既存樹木についての要望されました。これは何をもって樹木の保存の要望をされたんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは、やはり警大跡地の土地利用をするに当たりましても、既存の樹木を生かした土地利用をしたいということから、こういった要望をしたということで考えられます。
来住委員
それを生かす計画に、要望をこの時点でまずしました。この要望をされたときに、皆さんが何を残すために国に対しておっしゃったかご存じですか。それは緑に関する条例、環境基本条例を含めて、中野区の緑に関する条例を楯にして、今後、跡地の利用について既存樹木を生かしていこうということが要望の主たる区としての姿勢だったんではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
それは今も変わっておりませんで、現在も中野区の御指摘の条例がございまして、一定規模以上の建物を建築する場合、敷地の一定割合の緑を確保するということがありまして、そういった条例も使いながら、こういった樹木の保存などを行うということだと思います。
来住委員
なぜこれだけの陳情が出されてくるのか、区民の皆さんから、そういう要望が強く、今回のパブリック・コメントの中でも、環境問題ではトップです。これからも報告があると思いますが、既存樹木を残した考え方でやってほしいというのが最大の環境面での要望になっています。もちろん防災公園の問題も中心ではありますけれども。そこで、皆さんは既存樹木を残すとおっしゃるけれども、では、1.5ヘクタールという防災公園以外の部分というのは、どういう形で残す、生かしていくんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
例えば、今申しました条例を根拠にするということもございます。それから、こちらの方から要請をするということもございます。例えば、先日は自警会、警察病院に対しましては、なるべく既存の樹木を保存してくださいという要望はいたしました。そういった形で今後ともできるだけ樹木が残るような土地利用を考えております。
来住委員
民間の開発者に対して、できるだけの要望は、では、自警会、いわゆる警察大学校の病院のどの部分を残してほしいと要望されたんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
具体的にこの場所という指定はしてございませんが、できるだけ樹木の保存には配慮した計画にしてくださいということで要望してございます。
来住委員
そんなことで、ましてや、今後予定されている計画案の中の開発事業者が緑の保全をすると思っていらっしゃるとしたら、お人好しだと思うんですが、中野区緑の保護と育成に関する条例、おっしゃいました、この中で区長の責務というのがあります、位置付けとして、これはどう区長の責務として位置付けているんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、条文がありませんので、正しい文言は御勘弁いただきたいんですが、区長はそういった緑を残すように努めることということでたしか趣旨が書いてあったと思います。
来住委員
区長の役割は極めて明確に位置付けられています。ここでは「区長は緑の保護と育成に関する施策を積極的に推進しなければならない」、これが第3条です。第5条では「区長は緑の保護と育成に関する知識の普及及び緑化思想の高揚に努めるとともに緑の保護と育成に関する区民の提案及び意見を尊重し適切な措置を講じなければならない」とまで言っているんです。区民の提案及び意見を尊重し適切な措置を講ずる、これが位置付けられている、条文の中になっているんです。
5月1日の中野の区報、配られました。この中でも「育てよう、緑の心、緑の中野」というのが1面です。その中で「緑は火災の延焼防止や大気の浄化、ヒートアイランド現状の緩和などにも役立ち、私たちの暮らしに欠かせないものです」「身近な緑が暮らしを支えます」、そう区民には、区報の中で、緑を守る区民の役割ももちろんあるでしょう、しかし行政の長たる区長が、何を足場に緑を残せということを言えるのかといったら、この条例だと思うんです。そうではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今、御指摘のような条文が書いてあり、区長にその責務があるということについては、御指摘のとおりだと思います。思いますけれども、私ども、現時点において、警察病院を中止にしてまで緑を守るという責務は、区長にはないものと思っております。
来住委員
済みません、聞き取れなかったので、部長、もう一度。
那須井まちづくり総合調整担当部長
最後のところだけ言わせてもらいますけれども、今、警察病院をここに設置しようということになっているわけです。財務省もこの土地を処分しました。そういった中で、今、区長が警察病院を中止してまで、そこにある緑を保存するという責務を持っているとは考えておりません。
来住委員
そんなことは言っていませんし、それはあり得ないです。そういう答弁をされると心外です。最大限、区長が何を足場に、事業者、特に今回の場合は、開発に関係する事業者に対して求めていく手段、これは条例に基づいて区長が持っている、区が持っている手段です。ここで紹介したように、それでは、区民からの提案、意見というのが、今回の陳情、その前もそうでした、パブリック・コメントでもかなり出されているようです。そういう区民の既存樹木に対する、私は病院の問題だけを言っているのではないです、跡地全体についてお聞きしますけれども、どういう形で区長として区民の提案、意見を尊重して、きょうは計画案という段階に来ていますけれども、どのようにそのことを反映したんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
まだ御説明をしておりませんけれども、中野駅周辺まちづくり計画においては、できる限り緑を保全するという方針で計画ができているところでございます。そういった記述もありますので、後ほど御説明をさせていただきたいと思います。
来住委員
既存の緑を可能な限り保全というのは、おっしゃるとおり出てきます。可能な限り保全、先ほど警察大学校の病院に対しても、そういう要望をされたということですね。可能な限り保全をしてくださいということを、繰り返しますけれども、何を持って区長がそのことを求められるかというと、区民の皆さんからの提案や意見があるから、そのことを尊重して適切な措置を講じてくださいという、具体的な、事業主に対して、条例に基づいて、そのことが行使できるんではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今後、事業手法、例えば一例として、まだ決まっておりませんけれども、事業手法、区画整理事業、都市計画法による開発許可ということで事業を進めるとすれば、それに伴って一定の公園等をつくる義務はあるわけです。都の条例、先ほど区の条例も出ましたけれども、そういった中で緑というものを保存していくということについても、一定の義務はあるわけです。しかしながら、今ある樹木をすべてそのまま保存するということではないと考えております。我々としては、中野駅周辺まちづくり計画にも書き込んでありますとおり、緑豊かなまちづくりを進めていきたいと考えているところです。
来住委員
何回もそれは聞きました。杉並区からも再三、樹木の保存については要望されて、区に対して質問がされ、区は繰り返し同じような回答をされています。私が言いたいのは、中野区が02年6月7日に内閣府に既存樹木の保存を要望された、大方私は残っていると思うんです、特別に支障がないところは、1,200本でしたか、全体として、残されていると思います。したがって、それはその時点で緑の基本条例等を含めて、中野区が残された土地、そのことが環境にどれだけの大きな役割を果たしているか、それをどうやって生かしていくかということが、少なくとも、求めた時点、要望された時点では、区の考えの中にあったんだと思うんです。ところが、今回、皆さんが検討の過程、報告書の中でも、環境への影響に対する配慮というのは、一番最後なんです、その問題が出てくるのは。いいですか。先ほど紹介したような具体的な開発の手法、開発の仕方、その問題はもうかなり詳しくやられています。ところが、環境への影響、その配慮というのは、もう最後に付け足しで出てくるような中身になっているんです。だから、幾ら既存樹木を保存するために要望をするといっても、今の計画の段階で、どういう形で、どこをどう残すことが、中野の環境を守ることに区として責任を負えるのかということがきちんとない以上は、残せないんです。それで、残せますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、 現在は、土地利用の計画を定めようとしているわけでございます。その中で、まず樹木は、あるいは緑はできる限り残すという大きな方針を決定し、その上で具体的な、例えば土地利用の計画、建築物の計画、あるいは街区等の計画、そういったものに入るという手順になろうと考えています。したがいまして、現在まだ個々の建物の具体的な位置ですとか、形、大きさ、そういったものが決まっているわけではございませんので、現在の段階で、例えばこの木を何本残すということは、具体的に申し上げることはできませんけれども、いずれにしましても、まちづくり計画案にお示しをしていますとおり、樹木をできる限り残す、緑豊かなまちにする、これは警大跡地だけではなくて、中野駅周辺全体を緑豊かなまちにしたいということで、今回計画をつくったわけでございます。
来住委員
80年、100年の樹齢を持つ木を本当に皆さんは残しますとか、他人のそういう善意にかけておっしゃっているようです。区として1,200本を残してくださいと少なくとも02年に要望されているわけです。そこがもとになっているはずです。そういう計画を持って考えていたはずです。そのことをこの時点で、すべてが開発で来ていますから、緑が追いやられているわけです。これだけの大事な、区民の財産で国民の財産です、これは、国有地ですから。そういうことを安易に残すとかと言われても、区民の皆さんからこれだけ陳情が出ているということは、皆さんが何回も説明されたんでしょうけれども、信頼関係が全くない、保証がない、担保がないから、今のように私も繰り返し求めているわけです。どういう形で、まず聞きます、1.5ヘクタール以外の防災公園といわれる以外のところは、どういう形で残すことが可能なんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも具体的に土地利用の状況ですとか、建築物の大きさ、配置、形、それから後は外構計画、こういったものを決める段階で、具体的に事業者などと協議をしながら残せるものを決めるということになろうかと思います。
池田委員
今の続きですけれども、課長や部長の答弁は説明責任を果たしていないんです。残します、残しますと言うだけで、来住委員は、具体的にどう残すのかという計画を明らかにしろと言えば、今はその段階ではないから言えません、何も説明責任を果たしていないです。陳情者の方がよほどしっかりしています。これはユメタク(注:警大跡地に夢を託す会)がつくった、この前も見せたかな、こういう図面、これは区民の皆さんのところに一般的に行き渡っているやつです、CD-Rで出ていますから。ここでは囲町公園と新規公園1ヘクタールで1.5ヘクタールという計算なんです。1戸当たりの専有面積は、都区部で計画中の高層マンションの平均値で110平米をとっているんです。1世帯当たりの人員は2.1人で、これは平成12年の国勢調査の東京都平均値をとっているんです。その上で区長が5,000人とおっしゃいました。この委員会でも5,000人という言葉は出ています、部長の口から。5,000人を確保した場合、具体的にどういうスペースが残せるのかという計算をしているわけです。計算の根拠も、品川の再開発では計画部分の8分の1を公開空地として供出したことを勘案するということで、これはコンピュータで弾き出したんだと思うんですけれども、計画全体の緑地面積は2.5ヘクタール程度だと言っているんです。あなた方は盛んに3から4ヘクタールと言っているけれども、同じような計画で、コンピュータで弾き出すと、これが本当に今出ている支援業務報告書とよく似ているんです、計算が。なぜ似ているかというと、これは昨年の新都市開発公社の報告書の図面を参考にしているからで、あの図面と今度の支援業務報告書の図面と大して変わらないんです。だから似たようなコンピュータ結果が出てきている。これを見れば、建築物の面積だとか、階高だとか、創出人口だとか、極めて明確に数字として弾き出しています。これならば幾らか説得力があります。前提が変わるとがばっと変わってしまいますけれども、せめてこの程度のものを区民に示して、緑の面積はこのぐらい確保できます、それを避難用の空地として使うことができますと説明されるのなら、それは幾らか説明責任を果たしつつあるかと思うけれども、ただ、大丈夫です、大丈夫ですと言ったんでは、我々はもちろんのこと、区民の皆さん方だって、この陳情は、言ってみれば、ほとんどがそうではないですか、空地について、公園について述べている陳情ではないですか、確保してほしいということを。そういうことに全然、区側として、根拠もなしに大丈夫です、大丈夫ですと言っているんでは、それは答えたことにならないと思いませんか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今お示しいただいたものも一つの検討例かと思います。私たちも、例えば先日お配りをいたしましたが、新都市建設公社の委託内容、そういったもので一定の建物配置の想定などをしております。そういった中で、例えば一つの想定ですが、これぐらいあけば、今既存の緑があれば、恐らく残せるだろうという想定は、できないことはありませんけれども、いかんせん、先ほどから申し上げていますように、まだ現在、建物が必ずここに建つということが決めきれない状況であります。そういった中では、基本的な方針として、なるべく既存の樹木はできる限り残す方向で土地利用を進めたいということで、現在説明しているということでございます。
池田委員
これは緑だけの問題ではなくて、計画全体に、今の答弁もそうですし、先ほどからずっと一貫して理事者の皆さんが述べているものに通じるんですけれども、計画が極めてあいまいだということです。今の段階で、とりわけ周辺の住民の方は、どんな建物ができ、それがどんな影響を住民に与え、公園もどの程度日影になるのかということについて、数値的に何も確かめることができないということにつながります。
那須井まちづくり総合調整担当部長
計画づくりというのは、一定の流れがあるわけです。構想をつくり、その構想に基づいて全体計画ができ、それがさらに具体的になれば、土地所有者が決まるということになれば、実施設計、そういう段階、ステップを踏んでいくわけです。今の段階で、緑も含めて全体をすべて説明責任があるんだということで、ユメタクの例を出されましたけれども、一つの例として、ユメタクという立場でそういうものを出されるということはあり得るかもわかりませんけれども、私どもとしては、一定の計画、一つのフローの1段階においては、事細かな説明まで、例えば広域的な広場をきちんと出せということについては、今後出すことになります。それを出せなければ、我々はこの計画は進められないと思っておりますから、出すことになると思いますけれども、今の時点で、課長が何回も申し上げていますように、土地利用を決めている段階で、区として一定のそういった方針を、こういった議会なり区民の皆様にきちんと御説明をし、文章としても書き込んであるわけです。そういったことを信用できないということであれば、これは、私どもとしては、今後とも説明をさせていただいて、御理解をいただくしかないのかと思っております。
池田委員
ですから、今私が言ったことを部長の答弁では認めたわけです。今の段階で、周辺の住民はもちろんのこと、いろいろと要望されている区民に、あなた方は何の明確な話もできない、ただただ私どもを信じなさい、区長を初め部長、課長を信じなさい、決して悪くはしません、緑はいっぱいにしますから、そう言っているだけだということを今お認めになったわけです。一体いつ明らかになるんですか。今後の日程の関係で、これだけ陳情でそのことを心配されているんです、中野区民や杉並区民が。一体いつ明らかになるんですか。今後の日程についてきちんと述べてください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
現在、想定をしておりますスケジュールでございます。これは警大跡地に関するスケジュールでございますが、今年度中には警大跡地の再開発促進区、地区計画、これの方針の都市計画決定をしたいと考えてございます。その後、これは恐らく平成18年度に入ってからになろうかと思いますけれども、財務省で恐らく土地の入札を行いまして、土地所有者が恐らく決まるだろうという想定がございます。その後、もう少し具体的な地区整備計画というものをかけます。この段階で、建物の配置ですとか、空地、そういったものが一定明らかになりますので、その段階で、例えば今御指摘の樹木の保存、そういったことについても、ある程度明らかになるのではないかと考えてございます。
池田委員
今の話ではきちんとわかりません。今出ているのは11月9日が最終ですから、このときのスケジュールからはもう既におくれていますから、後で委員長の方でお取り計らいいただきたいんですが、改めて今後の詳細なスケジュール表を要望したいと思います。
それで、今年度中に方針の決定をされると言いましたけれども、そうすると、その前に中野区都市計画審議会に諮らなければいけないですね。それはいつですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これもまだ想定でございますが、6月、7月、そのあたりの都市計画審議会にかけまして、まず区の素案としてつくる、それを東京都に上げるという作業になろうかと思います。
池田委員
随分忙しいですね。以前の計画でも6月、7月だったんです。もう1カ月おくれているのに、6月、7月に間に合わせるというのは、すごく忙しい内容です。当初は企画提案書をつくるのに3カ月かけると支援業務報告書ではなっているではないですか。それをわずか2カ月で仕上げて、支援業務報告書の最後のスケジュール表どおりに合わせるということにしようとしているわけですね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのあたりのスケジュールにつきましても、今後調整をいたしまして、今年度中に都市計画決定ができるようにしたいと考えています。
池田委員
そうすると、今年度中に都市計画決定した段階で、一体どれぐらいの容積率なのか、したがって、それで何%の建物を建てれば、どのぐらいの高さになって、どのぐらいの影が、北側の住民、新井町の住民に伸びて、スーパーコンピュータか何かを使ってシミュレーションをやれば、どういうビル風が吹くかとか、そういうことができるようになるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
地区計画促進区の方針決定の段階では、具体的に例えば容積率何%ということはあらわれてきません。これはむしろその後の地区整備計画において確定する内容かと思います。ただし、方針を決定いたしますときに、ある程度、そういった容積率などを想定して方針を定めるということが一般的に行われております。そういった意味からは、方針の都市計画決定をする際に、ある程度の大まかな開発ボリューム、そういったものは明らかにできると考えてございます。
池田委員
大事なことは区民と議会に明らかにするということです。しかし、実際には明らかにしないんでしょう。一般的に都市計画の専門家に聞きますと、地区計画の方針を定める際には、今、課長が言ったように、おおよそもう決まっている、参入するデベロッパーもお互いに話し合いをして、8社なら8社入るということをもう事前に相談をして、そういうことの上で進めているというのが、裏では実際にやられているんですと都市計画の専門家は言っていますけれども、そのことをおっしゃったんでしょう。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
裏でどうこうというのは、決してあるとは考えていません。あくまでも、土地に関しては、現在入札で土地所有者を決めるということを想定しておりますので、財務省が入札をするということを想定しておりますので、前もって、そういったデベロッパーで決めるということは決してないと思います。
池田委員
お役人としては、そう言わざるを得ないです。そんなことは、やっていますなんて言ったら大問題になってしまいますから。
そうすると、結局わからないわけですね、地区計画の方針の段階では、そういう容積率などを想定して進めているんだというけれども、それは我々には教えてくれないわけでしょう、住民には教えてくれないわけでしょう、いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
最終的に何百%という整理したものではないかもしれませんが、これは当然、地区計画の方針を決定する際にさまざまな調査、検討などを行います。そういった調査、検討の中で、当然容積率が何百%想定ということがある程度明らかになりますので、そういったものを持って御説明はさせていただきたいと考えております。
池田委員
それがあてにならないところがあるんです。なぜかというと、当委員会で部長は100メートルクラスのビルを3本建てる。容積率については400から600%で、平均400%だと。素人考えでいくと、4から600だったら平均は500ではないかと思うんだけれども、400から600%で平均400%ですと、これは前に市川委員長もおかしいと言っていましたけれども、そういう話をしているわけです。ところが、今度の文書にそういうものは出ますか、地区計画の方針の中には出ないですね。公になる文書にも、これで行きます、これは地区計画の方針を定めていく上で、並行して進めている作業として、公表できる数値ですという形で、そういうことを明らかにできますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
明らかに、こう決まりますとお示しをすることはできないと思います。
池田委員
ですから、あなた方は、六本木の防衛庁跡地のやり方を日建があそこをやったわけです、これは後で審議すれば明らかになるでしょうけれども、財務省との協議の中でも、まだ契約も取り交わされていないときに、部長は財務省から呼ばれたから呼んだんだと言いますけれども、日建が参加をしてやってきました、去年の5月段階で。六本木の防衛庁の地区計画の方針には、容積率や何かは出ていないですね。いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
六本木の防衛庁の場合には、地区計画の方針、その内容を土地所有者の財務省が土地処分の条件にしたという事情がございます。ただ、土地処分の際の入札の応募書の中に、おおむね容積率はこれぐらいになる想定ですという表現があります。当然、その地区におきましても、地区計画の方針の検討をするときに、そういった想定をしてやったんだと思います。そういったことから、当跡地におきましても、ある程度そういった想定をしてお示しをすることは可能ではないかと考えています。
池田委員
ところが、大違いなんです。あそこは、日本一高いような、あんな建物ができるということを港区は想定していなかったんです。三者協議でもって、財務省と東京都と港区で、一方では都計審が進みながら三者協議をやるという、中野区とは大分違った進め方をしたわけですけれども、まさかあんなものすごい建物ができるとは思わなかった。しかし、建てる方は、地区計画の方針の中に高さの制限はないわけです。容積率の制限はないわけです。だから、幾ら想定の数字が出ていたとしても、ほかの建物をぐっと下げて、容積率を下げて、総体で容積率を想定の数値に合わせればいいわけですから、とんでもない日本一高いビルがあそこに出現をしたという経過があるんです。だから、地区計画の方針の中に、きちんと容積率や何かが定められれば、そういうことは防げると思うんだけれども、野放図なわけです。だから、実際にわかってくるのは、地区計画の方針が今年度の終わりに出てきて、それを東京都の都計審の中で整備方針にする、そういう過程の中で、その段階では払い下げが終わっています、地区計画の方針が出たところで、関東財務局は関東地方審議会に警察大学の跡地をかけて、そこでオーケーが出れば払い下げをするわけです。払い下げが終わって、大手のデベロッパーが何社か、1社や2社ではないでしょう、何社か参入してきて、そこで彼らが話し合って初めて容積率や高さや具体的な建物の形状なんかが出てくるんであって、もうそのときには、中野区民や周辺の住民は全くお手上げ状態です。何もできないんです、そうなってしまった。そんなことをここでもってやらせるというような、そのために再開発促進区を定める地区計画をあなた方は導入しようとしているわけだけれども、そういうやり方が法律的に可能だから。でも、それは区民を裏切ることではないですか。あなたは、法律でそう定められているからといって、区民がこれだけ、500数十件のパブコメを出し、100本以上の陳情を出し、こうやって熱心に傍聴に来られていて、緑の広大な公園を望んでいるときに、そういう法律をうまく利用して、具体的にわかるのは1年後です、そのときになったって、もう後の祭りですということを、当該の自治体としてやっていいんですか。先ほど陳情者の方から指摘があったけれども、本当に住民の命と暮らし、要望を重点に置くのか。それとも、もう中野区が儲けるとは言いませんけれども、今の都市再生の波に乗って、ここに超高層ビルをつくるという流れに乗るということを、あなた方が、担当者として、地方自治体として、やっていいんですか。そこを聞きたいです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今の御質問の前提に、港区は、防衛庁跡地のような、あれはたしか260メーターだと記憶しておりますけれども、そういったビルが建つということを知らなかったという御発言がございましたけれども、港区にも都市計画審議会はございます。そういった中で審議をした上で、東京都決定ということで、東京都に案件を送り込んでいるということで、一定のオープンスペースをとるということ、そういったことのために一定の高度利用もした、隣接には六本木ヒルズもあるわけで、当然そういった建物が建つということはわかっていたということだと思います。同じように、中野区におきましても、都市計画審議会で審議をし、こういった地区計画等を提出していくわけです。皆さんにそういった内容をお示ししながら理解をいただいた上で、そういった計画を出していきたいと考えているわけです。私ども、用途容積がきちんと決まらなければ、どんな高いものでも建つという御発言もございますけれども、決してそういうことではなくて、先ほども申し上げているように、先ほどドコモビルと同じと説明会で言ったけれども、それ以上の建物が建つようにとれるような御発言も、陳情を出された方の中にありましたけれども、そういうことではなく、我々としては、そういったドコモビル、100メーター、そういったものを中心とした建物が建つんであろう、現段階ではそういう想定をしております。それについては、周辺の日影規制、一部隣接するマンションについて、前回、前々回、日影に関する陳情も趣旨採択されました。そういったこともありまして、一定のそういった高さの建物ができるということでございまして、ここにあたかも260メーターの建物が建つかのごとくとられるような御質問でございましたけれども、決してそういうことではございません。
池田委員
余り人の質問を曲解しないでください。ねじ曲げて、あたかも私が260メートルの建物がここにできるかのように、いつ、どこで質問しました。勝手に切りかえないでください。しかし、100メートルの建物というけれども、それが本当に100メートルで納まるかどうかということはわからないということを私は質問しているわけです。あなたが100メートルの建物以上にはならないとここで約束するんだったら、それをどう担保してもらえるんですか、どう保証してもらえるんですか。今度の地区計画の方針の中に容積率を入れたっていいではないですか。中野区が建てる計画なわけでしょう。地区計画の方針の中に、この委員会で答弁しているように、400から600%の容積率を当てはめる、地区計画の検討支援業務報告書には、そういう区分けになっています。4の5ページのところに、高層住宅のところは400%の60%、大学のところは300%の60%とそれぞれの区画ごとに定めています。こういうものを入れたらどうですか。でなければ保証したことにならないです。この段階では私はそう考えていましたけれども、実際にはデベロッパーさんの御意向の方が大事なので、私どもは大変努力をいたしましたけれども、支援業務報告書の内容のようにはなりませんでした、ごめんなさい、それでいいんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画は、都市計画案をつくりまして、都市計画審議会に諮り、それから区民の皆様にも、その案を縦覧し、それから意見もいただくわけです。そうした手続を踏まえて、都市計画案がつくられていくわけであります。
副委員長
傍聴者の方、御静粛にお願いいたします。
那須井まちづくり総合調整担当部長
そういった中で、私どもは、デベロッパーの意向だけで、用途、容積が、幾らでも高い建物が建てられるということは考えておりません。区として一定の用途、容積をきちんと想定し、そういった中で、こういった建物を、規制、誘導していくのは我々の努めでございます。
池田委員
それは先ほどからのあなた方の答弁と矛盾しています。現段階では答えられません。それはどうなるかわからないからだって、さっきからずっと言っているではないですか。それに、支援業務報告書の冒頭に、なぜ再開発促進区を定める地区計画を採用するのかというと、これは事業計画の熟度に応じて段階的に都市計画決定することが可能である、だからこれを使うんだと言っているわけです。そのとき、そのときに決めていくんだ。一遍にこれを決めてしまってやるのではありません。民間のデベロッパーが入って、民間のデベロッパーが損をしないように、そういう手法を決めていくんです、だからこの計画にしたんです、これは日建がつくったやつですから、日建はそういうふうに言っているではないですか。新都市開発公社は正直に言っているではないですか。ということは、裏返して言えば、住民は、区民は、一体どんな建物ができるのかということが、実際にそれぞれの熟度に応じた段階にならないとわからないということなんではないですか。さっきから100メートルで保証すると言っているけれども、どうやって保証するのか言ってください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今の段階で、先ほど申し上げましたように、建物等については、具体的なことは答えられないというのは、一貫した私の御答弁でございます。そういった中で、日影だとか、いろいろと考えると、そういったものしか今は建てられない、我々は規制、誘導していくんだという区の考えを述べたわけでございます。
池田委員
だから、規制、誘導というならば、もう最初からきちんと数値を入れるべきでしょう。その段階にならなければ、熟度に応じて、その段階で決めていくというのでは、全然わからないではないですか。住民の皆さんは、具体的にどういう建物ができたら、どういう影ができるということを知りたいわけです。マンションの皆さんだって、100メートルのビルができたら、もう相当な影は夕方はかかります。朝や午前中、昼まではいいでしょうけれども、午後はかかっていきます。だから当然これは日影の対象になるわけですけれども、だけど、具体的にどうなるのかというのがまだわからないわけです、影になることは明らかになっていても、100メートルが建てば。公園だってそうです。まばらに建つから日影にはなりませんと何回か前に部長はおっしゃったけれども、日影規制をパソコンにかけてみたら、そんなことはないです。それはビルとビルの間に日が差す何分かの時間帯、公園が日が当たるかもしれない、でも、それは本当に狭い帯でもって、すうっと動いていくだけで、公園全体が冬や春の段階で、日当たりのいい、みんなが憩えるような場所になる、そういうものにはならないわけです。ましてや、少しでも風が吹けば、今のNTTドコモビルの周り、私はいつもあそこを行ったり来たりしていますから、もう本当に雨の日は苦労します、傘を抑えるのに、本当にすごい風です。だから、中野坂上の強風問題は今まで何度もこの議会でもって議論されているではないですか。そのためにわざわざ地下通路までつくったではないですか。そういう強風が吹き荒れるような、そして日も当たらないような、そういう公園でどうして区民が憩えるのか。その高さについても、今の段階でもわからないの一点張りでは、それは説明責任を果たしたことにならないということを申し上げているわけです。
高さの問題は、もう何度繰り返しても同じですから、3から4ヘクタールのオープンスペースを確保するというのも、具体的にわからないわけですね。ユメタクでは2.5ヘクタールしか確保できないと言っているわけです。基準、今までの実績に基づいた基準でやっているわけですから、110平米とか、8分の1の供出とか、それをデベロッパーが、では、中野区だけは多めに見て8分の1のオープンスペースの供出を2分の1にします、そんなことは起き得ないです。これは今までの財務省との交渉なんかでも、財務省が一番気にしているのは、財務省との交渉記録文書にもあるのは、デベロッパーの負担にならないように計画を立てなければいけませんと財務省は何度も何度も言っています。ですから、そういうこともあり得ない。そうすると、ユメタクのパソコンにかけて出した数値2.5ヘクタールというのは、かなり真実味を帯びるわけです。あなた方は、3から4ヘクタールというのは、もちろんのこと、1.5プラス0.5ヘクタールを入れた上での3から4ヘクタールですね。まずそこからお聞きします。
那須井まちづくり総合調整担当部長
その前に、ユメタクの資料を使われたり、日影のパソコンに入れたとか、こういう御質問ですけれども、日影を出すために、パソコンにどういう条件を入れたんでしょうか、それすらわかりません。それからユメタクがどういう前提条件で2.5ヘクタールと言っているのかも、私どもは理解ができません。
池田委員
あなたはこれを持っているでしょう。ユメタクから中野区に出されたんだから、もし持っていなかったらおかしいです、担当の部長が。そんな区民からの貴重な提案を。だから区民の意見を聞かないというんです。そこから聞きます。ユメタクのこれは見ていないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
当然いただきました。見ていますけれども、前提条件だとか、いろいろな例について、つぶさに私どもは検証したわけではございません。そういった条件、文章から見て、聞いただけです。
池田委員
ど素人の私でさえも、これをいただいて、ここに書いてあることは全部目を通しました。全部書いてあります、さっき読んだように。5,000人というのはあなた方がおっしゃったやつなんだから、それから区の配置は、新都市開発公社が去年出した報告案に基づいた配置をしているんです。だから1ヘクタールと0.5ヘクタールは離れて置いてあります。だけど、1.5ヘクタール、これ1枚ではないです、1.5ヘクタール、2.0ヘクタール、2.5ヘクタールと幾つかの数値を出して、その都度やっているわけです。配置だって、もうぴったりではないですか、今度の事業支援報告書と。どこが間違っているんですか。ろくすっぽ見ていなければ間違っているとは言えないはずですけれども、きちんと読んでいないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
ユメタクのを見せていただきました。その中身について、ここで議論するということは適切ではないと思いますけれども、要するに日影規制だとか、一切考えていない案だと私は考えております、その案は、3案ありますけれども。そういったことを前提に建物のボリューム、5,000人というのも、5,000人と想定するのであれば、もう一度、最新の情報をきちんと確認すべきであって、5,000人ということを、対話集会等で、かなり当初に、そのぐらいの人口かなということをもって5,000人の人口だとすること自体も不適切だと思っておりますので、ユメタクの分析自体、2.5ヘクタールというのは、私は先ほど来申し上げているとおり、その意味するところはわかりません。
池田委員
随分無責任なことをおっしゃいます。区民は知り得た情報でやるしかないわけです。あなた方は、では何千人の計画をつくっているんですか。そういうことをこの委員会にだって報告していないではないですか。一体区民がどうやってつかむんですか、あなた方の秘密情報を。情報というのは、明らかにして初めて情報になるんです。それを区民に内緒にしておいて、秘密の情報をあなたたちはつかんで計算しないのが悪いなんて、何て言いぐさですか、そんな区民を無視したことはないです。今は何人で想定しているんですか。
副委員長
池田委員、陳情の質疑というところに戻していただくようにお願いしたいと思います。
池田委員
陳情の中でさっきと同じことをおっしゃっているんです。
副委員長
では、関連ということでお答え願えますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほど来申し上げていますように、全体の建物の配置等が決まっていませんということを再三申し上げています。そういった中で、我々は一定のケーススタディはしていますけれども、説明責任とおっしゃいますけれども、まだ不確実なことを計画の段階で、これから地区計画の方針を決める中で、そういったものを示していく、先ほど課長が申しましたように、そういった段階を踏んでお示しをいたします、責任を持って。
池田委員
だから、当てにならないと言っているんです。一番最初に質問したのは、3から4ヘクタールのオープンスペースを供出すると言っているけれども、その中には1.5プラス0.5ヘクタールの空間が入るんですねという質問をしたら、あなたはとんでもないところに話を持っていってしまうんだけれども、それをまず答えてください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
3から4ヘクタールのまとまったオープンスペースの中に1.5ヘクタールの防災公園は含まれております。繰り返しの話になりますけれども、もう一回説明させていただきますと、まず1.5ヘクタールの公園、これは法律上の公園であります。防災公園があります。それに連続する形で0.5ヘクタールの公開空地がございます。さらに、これも一つの想定ですが、公園の南側に住宅地を想定した敷地がございます。これは約2.5ヘクタールぐらいとれるという想定でございます。それから公園の西側にも大学を想定している敷地があります。敷地の広さが約2.5ヘクタール程度あります。これが結局、再開発促進区という制度を使いますので、建ぺい率が現状の60%ではなくて、例えば50%、40%に落ちる、場合によってはもっと落ちるということがあります。ですから、そういった空地がすべて避難有効面積ではございません。ですから、その辺のことをある程度加味すると、3から4ヘクタールの間で、周辺のオープンスペースも含めてとれるのではないかという想定をしたところであります。
池田委員
ですから、3ヘクタールの場合には、1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタールの公開空地をつけて、防災空間を2ヘクタールにするというのは、たびたび言っていますから、今のところはそういうおつもりなんでしょう。でも、しかしこれが地区計画の整備方針になったときには、どうなるのかというのはまだ保証されていません。1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタールが0.2ヘクタールぐらいになんでしまう可能性は出てきているし、大体1ヘクタールについては、中野区を含めた開発者が負担すると言っているわけでしょう。この数値だって本当に信用していいのかどうかというのはわからないです、中野区が防災公園として国庫補助を利用して買うわけではないわけでしょう。中野区が開発者として負担をするわけでしょう。非常にあいまいな数字だと我々は見ています。でも、今のところは信用したとして、1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタールで2ヘクタール、3から4ヘクタールといっている3ヘクタールをとった場合には、あと1ヘクタールです。下限になる可能性というのは極めて強いんです。というのは、昨年の新都市開発公社の一連の経過の中で、2月にやったZEROホールでの説明会のときにも、新都市開発公社の理事長が来て説明していましたけれども、あのとき、結局、下の数字に落ち着いてしまったわけです、実際は。だから、3から4ヘクタールと言っているけれども、4ヘクタールではなくて、3ヘクタールになる可能性が非常に強い。
そうすると、今度のまちづくり計画素案からまちづくり計画案に変わったときの防災公園とオープンスペースについての重大な変更があるんです。素案の際には、オープンスペースについては、防災公園と一帯となるという書き方をしていたわけです。こういう書き方をしているんです。「おおむね1.5ヘクタールを確保し、隣接する0.5ヘクタールの公開空地と合わせておよそ2ヘクタールの防災空間を確保する。周辺のオープンスペースなどと合わせてまとまった空間を構成する」、素案ではそうなっていたんです。ところが、計画案になると、防災公園のところが2項目に分けられて、マル2防災公園とマル3オープンスペースと二つになぜか分けられたんです。これは、聞くところによると、何かどこかから指図が入って二つに分けたんだということを私はうわさとして聞いているんですけれども、ここでは、防災公園はおよそ2ヘクタールの防災空間を確保するとあるんですが、その下のマル3、オープンスペース、「およそ2ヘクタールの防災空間と周辺のオープンスペースなどで3から4ヘクタールのオープンスペースとなる」、これが非常に微妙なんですけれども、普通に読んでいたのではとてもわかりません。私は、そういううわさを聞いたので、ああ、なるほどと理解できたぐらい微妙な書き方で、つまり、これは一帯となった3から4のオープンスペースではなくて、離れたオープンスペースですということに、計画素案から案になるときに変えられたんです。そうではないですか。一帯のものですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは、素案にしましても、案にしましても、私どもが持っているイメージとしては同じものでございます。すなわち、繰り返しになりますが、1.5ヘクタールの防災公園、それから2ヘクタールの防災空間、それを含めた周辺、全部合わせてオープンスペースが3から4ヘクタール、これは変わりございません。しかしながら、素案の方では、オープンスペースまで含めて防災公園というところに入れておりました。そうしますと、オープンスペースも含めて防災公園ではないかという誤解が生じる可能性もありますので、これは、そうではなくて、防災公園ではないのですが、オープンスペースとして広域避難場所の機能は果たしますということをより明確にするために、案におきましては、マル2防災公園、マル3オープンスペースと書き分けをしたということでございます。
池田委員
ところが、今度の支援業務報告書の中には、緑地1号、緑地2号という我々が今まで全く聞いたことがなかった緑地空間が出てきます。これは警察大学校跡地の囲町部分との隣接区域で、非常に地形が悪くて利用の仕方がない、緑地で置くしか利用の仕方がないというところを、東の方は緑地1号、西の方は緑地2号、合わせて0.8ヘクタール、四捨五入すると0.9ヘクタールになるのか、そんなもので出してきたわけです。ほかが非常にあいまいな書き方をしているのに、なぜか緑地1号と2号については、非常に具体的に指摘しているわけです。そうすると、これが0.9ヘクタールだから約1ヘクタールです。これをオープンスペースとあなた方は言っているのではないですか。そうでなければいいんですけれども、この緑地1号、2号と2ヘクタールの防災空間を合わせて3から4ヘクタールのオープンスペースと言っているのではないですか。そうでないことを祈っていますけれども。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは、そういうことではございません。今、委員御指摘の囲町の境目にある公園、緑地、これはまたここで示しています3から4ヘクタールとは別ものでございます。
池田委員
そうすると、そのことは、地区計画の方針の中にはどう書き込まれるのですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
具体的な記述については今後の検討でございますけれども、いずれにしましても、例えば公園の南側の住宅用地、あるいは西側の大学を想定しています用地、こういったところにつきましては、再開発促進区を適用して一定の空地を確保する、それには当然、既存の空地と連続したような公開空地をとるような指導がある、そういったことから、こういった3から4ヘクタールのオープンスペースの確保は可能であると考えてございます。
池田委員
それではなくて、緑地1号、2号は、オープンスペースに含めないと今答弁されたわけだから、その保証がなければ困ってしまうわけです。実は緑地1号、2号はオープンスペースでしたなんて後から区に言われたって困ってしまいますから、それをどう地区計画の方針の中で保証するんですかということを言っているんです。だって、道路なんかについては、幅とか、位置とか、地区計画の方針の中で定めるわけでしょう。そういう道路もどこを通るかわからないんですか、地区計画の方針の中で、それは定めるわけでしょう。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
地区計画の方針の場合、道路はおおむねの位置ということになります。したがいまして、詳しい位置などにつきましては、その後の地区整備計画を策定する際に詳細に決めるわけですが、いずれにしましても、地区計画の方針、再開発促進区の方針を決めるときには、こういった公共施設、すなわち道路ですとか公園、そういったもののおおむねの位置、それからおおむねの規模、そういったものを決めるということになってございます。
池田委員
ですから、地区計画の方針というのは極めてあいまいなものなんです。六本木の地区計画の方針を全部取り寄せましたけれども、本当に地区計画の方針の段階では、その後、何をやられても、もう文句のつけようがない、そういうあいまいな方針です。道路さえきちんと規定できないわけですから。ましてや緑地1号、2号なんかがどこへ飛んでいってしまうかわからないです。あなた方は、緑地1号、2号については、オープンスペースから外して計算しますというんだったら、そのことを区民にきちんと担保する、約束する、保証する手だてを立てなければ、もう今までが今までだから、経過が、信用できないんです。信用できるような行動をとってください。どういうふうにとるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのあたりの方針への書き込みについては、今後東京都などと協議をする必要があると思います。いずれにしましても、今回、計画素案ですとか計画案、そういったものでずっと一貫して述べておりますように、2ヘクタールの防災空間の周辺を合わせて3から4ヘクタールのオープンスペースをとるという大きな方針を示しておりますので、その方針に従って具体的な内容を詰めていくということで御理解をいただきたいと思います。
池田委員
さっきの計画素案から計画案に変わったときの変化のことについては、今、課長は全く理解できるような答弁をしていないんです。計画素案も計画案も、私たちは同様と考えていますとおっしゃるけれども、ここでは明らかに違うんです。一帯の周辺のオープンスペースなどと合わせてまとまった空間を構成するというんです。まとまった空間というのは離れているわけではないんです。片一方が東の端で、片一方が西の端で、これはまとまった空間とは言わないんです。1.5ヘクタールプラス0.5ヘクタールの防災的空間と合わせてまとまった空間を形成するところの3から4ヘクタールのオープンスペースなんですから、これはすぐそばになければいけないわけです。計画案ではそういう記述が完全になくなってしまったわけです。3から4ヘクタールのオープンスペースとなるというだけです。周辺という言葉を入れて、あたかもまとまった空間と同意語にしようとしているけれども、そうではないんでしょう、これは。何でここをこう変えなければいけないんですか。前のままでいいではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しの説明になりますけれども、計画素案のときには、防災公園の中に1.5ヘクタールの防災公園、0.5ヘクタールの公開空地、周辺のオープンスペース、このときには具体的な数字は出ておりませんでしたが、周辺のオープンスペースということを防災公園の項目の中にすべて入れておりました。ところが、実際、整備に当たりましては、1.5ヘクタールの防災公園と0.5ヘクタールの公開空地、これは一体的に整備をして、事実上は2ヘクタールの防災公園的な機能をするということでございます。ただ、周辺の3から4ヘクタールのオープンスペースに関しましては、オープンスペースとしては確かにありますけれども、公園と全く同じような整備というわけには必ずしもいかないと思います。そういったことから、形が違うということから、今回よりわかりやすくするために、防災公園とオープンスペースを分けて、防災公園の部分には、1.5ヘクタールの法律上の防災公園部分と0.5ヘクタールの公開空地、これは法律上、防災公園ではございませんが、公園上に整備をすることから事実上公園機能があります。そういったことを含めて、防災公園という項目の中には1.5ヘクタールの公園と0.5ヘクタールの公開空地、こういったところを記載しました。その次のマル3といたしましても、それ以外の空間、一定のまとまったオープンスペース、それにつきましては、3から4ヘクタールの合計をとるということで書き分けをしたものでございます。
池田委員
全然説明になっていません。まとまった空間と周辺のオープンスペースとでは、やはりこれはかなり違うんです。周辺というのは非常にあいまいな言葉です。国会でも問題になったではないですか、周辺というのはどこかということで、すごく広いではないですか。これも同じです。もう東の端に行ったって、西の端へ行ったって周辺なんです、跡地の中にある限り。だけど、素案のときには、まとまった空間と言っているんだから、これは明らかに違うんです。私は、どこかからそういう指示が入ったといううわさを聞いて、初めて気がついたくらいですから、そういう情報が入らなければ、気がつかないです、こんな微妙な言葉の使い分け。だから、幾らあなたがそう言ったって、まとまった2ヘクタールの防災空間とまとまったオープンスペースにしますということを、今度の計画がどうなっているのか知らないけれども、そう書き直さなければ信用できないです。というのは、なぜかというと、デベロッパーがまとまった公共空間を、オープンスペースをつくるということに、かなり困るな、そういうあれを示すのではなかろうかということをどこかがおもんばかったんではないですか。だから、こういうまとまった公共空間という形で限定されると、それはまずいとなったんではないですか。でなければ、まとまった公共空間を周辺のオープンスペースと書き直す意味合いは何もないです。前の言葉に直しませんか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
デベロッパーをおもんばかってとか、うわさによるということは、今、デベロッパーがこの土地を開発したいということで私どものところに来ておりませんので、それは少し言い過ぎではないかと思います。
それで、防災公園とオープンスペースというのをなぜ分けたか、これは課長が説明したとおりです。防災公園は防災公園として、防災を取ったとしても公園としての機能もあるわけです、防災と公園としての機能、そういったものを担うということで明確にマル2防災公園、それからもう一つ、オープンスペースというのは、それとはまた別な空間であるということから二つを分けたものであって、私ども、先ほどから申し上げていますように、広域避難場所としての機能を、警察大学校跡地、区役所一帯ですけれども、そこに持つ場合には、なるべく中心部に防災公園、公開空地をきちんととる、一部100メータークラスの建物はありますけれども、その周辺に耐火性のある建物を建てていく、こういったことで有効面積を確保しようとしいてるわけでございまして、私どもの考え方が何か意図があって二つに分けたということはございませんので、私どもは、事柄の性格上、二つに分けたということで、これは直すつもりはございません。
池田委員
明らかに言葉の使い方がこれは違います。先ほどから何度も繰り返しているから、もう言いませんけれども、まとまった空間と周辺のオープンスペースとを合わせてでは、まるっきり意味が違います。まとまったというのは一帯という意味なんですから、1.5ヘクタールのそばに0.5ヘクタールがくっつく、これはまさに一帯ですね。それとまとまった公共空間なんだから、それに極めてくっついているまとまった空間なんですから、そういうふうにあなた方は考えてやられたわけでしょう。また、部長は、あなた方がデベロッパーにおもんばかってあれしているなんてとられては困るけれども、あなた方がデベロッパーを気にしていると言ったのではないですから、きちんと速記録を調べてください、ある、どこか、天井の上の方でそういうのがあったのではないかと申し上げたわけですから、そういう影響で、こういう重大な言葉の使い方の変更があったのではないかということを申し上げているわけです。
それで、この陳情の中で、これも多くの方が疑問を呈されているのは、9.7ヘクタールと言いますけれども、新しいあなた方の計画だと高層住宅ができるわけですから、人口がふえるわけです、この地区の。そうすると、当然のことながら、昼間であれ、夜間であれ、一定の避難人口がふえるわけですから、支援業務報告書でも10ヘクタール以上と言っていますけれども、今の9.7ヘクタール以上の広域避難場所が必要になってくるわけです。それについて、陳情書でも、今までの陳情者の意見の中でも、繰り返し繰り返し言われていることは、では、それを本当に確保できるんですかということに対して、あなた方は、こうこうこうやりますから確保できますということをただの1回も言われていないんです。それは何とか確保しますというだけなんです。それも説明責任を果たしていないのではないですか。たびたびユメタクを出して申しわけないんだけれども、部長もろくに見ていないようだから、こういう計算が、一定の数値を条件として当てはめればできるわけですから、一応区としては、こういう考え方で、10ヘクタールなら10ヘクタール、大火が周りから攻めてきても、何とか生き残ることのできる空間を確保できますということを、区民に説明する、議会に説明する、そういう役割があるのではないですか。ただ、安全だ、安全だと言ったって、そんなのは子どもだって信用しないです。いかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほども申し上げましたように、そういったことがお示しできるような段階になりましたら、きちんと説明をさせてもらいたいと思います。議会できちんと私どもは、確保を申し上げていますし、計画案等についても、きちんと書き込みをしてございますので、御理解をいただきたいと思います。
池田委員
しかし、あなた方が企画提案書を中野区の都市計画審議会に出した時点から、もう議会の手を離れてしまうんです。常任委員会の建設委員会でさえも、都市計画審議会に諮られている事項について、例え建設委員会に陳情が出ても、それを都計審でやっているときには、建設委員会では審査できないんです、それは都計審でやっているからということで。法律上も都計審優先ですから。議会が都計審の方針をこういうふうに変えろと言ったって、聞いてくれないです。それとも聞いてくれるんですか。建設委員会が、区民から陳情が出て、それを採択したら、それでもって都計審の方針を変えるなんてことができますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画審議会は審議会としての役割を担っているわけです。申し上げるまでもないかもわかりませんけれども、学識経験者の方、区民の代表の方、そういった方々が参画して、中野のまちづくりのあり方を審議していただいているものと思っております。
池田委員
だから言ったではないですか。建設委員会を初めとして議会が直接タッチはできないわけです。それをあなたが、あたかも議会が都計審の入った事項について何か関与ができるようなことをおっしゃるから、実際はできないんです。都市計画審議会がそこでもって決めていくことなんです。議会はただそれを見ているわけです。住民も、縦覧といって決められたことについて、それを何日間だか、1週間だか、10日間だか期間をおいて見ることができる、それに対して意見を言うことができるというだけの話です。では、住民が意見を言ったかといって都計審の内容が変わるかといえば、全然変わらないこともないだろうけれども、今まではあんまり変わった事例というのはないわけです、相当なことでも起きなければ。昭和56年のときの都市計画道路の見直しのような、ああいうふうな熱気を帯びた住民の都市計画審議会への働きかけでもあれば、幾らか変化も出てくる可能性もあるけれども、そうでもない限り変わらないものです。だから、都市再生でもって次から次へと超高層ビルができてきているわけではないですか。三井住友ビルに換算して、この5年間で50本もできているわけではないですか。都計審というのは、やはりそういう独自の地位を持っているわけでしょう。何か議会がそれに期待していいんですか。議会として、あなたがおっしゃったように、何か働きかけられるという可能性があって、我々がいいとか、悪いとかと言えるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画審議会は、都市計画法の定めがあるわけでございまして、その法律に基づいて手続がなされるわけでございますけれども、先ほど言い忘れましたけれども、区議会から選出された議員の方も委員になっているわけです。それとまちづくりに関して議会が見ているだけだというお話がございましたけれども、私どもは、特別委員会、これは大変な御議論をいただいてまちづくり計画をつくっているわけでございまして、例えばこの議会で、これを進める際に予算の審議もあるわけです。これが進められなくなります、もしも議会として、これがノーということであれば、そういったことで議会はまちづくり計画に大変大きな役割を果たされているものと思ってございます。
池田委員
あなたは人の発言をすりかえてしまうからよくないんだけれども、私は都市計画審議会に入った情報の内容について、あなたが何か議会が関与できるようなことをおっしゃるから、それができるんですかと聞いているだけの話です。議会は、全体としては、予算の承認から、そういう権限を持っているわけですから、当然のこと、関与するわけです、今後も。しかし、この事案についてやることは不可能です。だからこそ、こういうやり方を私は改めるべきだ、地区計画の方針の中に、今あなた方が大丈夫です、大丈夫ですと言っていることについて、きっちりとオープンスペースについても入れるべきではないですか。3から4ヘクタールのオープンスペースを確保しますというのは、地区計画の方針の中に入りますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
具体的にそれが入るかどうかということに関しては、これは地区計画の方針は東京都が決定することです。これは今後の協議になると思います。いずれにしましても、先ほど来申し上げておりますように、こういったまちづくり計画という、いわば中野駅周辺のまちづくりの基本的な根幹を成すことを示している内容で、3から4ヘクタールのオープンスペースを確保しますということをお示ししているわけですので、こういったことからも、今後3から4ヘクタールというお示しした数字をもとに、さまざまな検討をしていくということになろうかと思います。それから企画提案書の中などにも、こういったところが、具体的に書き込まれると思いますので、そういったことも一部、参考にしながら御説明したいと考えてございます。
池田委員
私は知っているんだから、ごまかしてはだめです。地区計画の方針というのは、区長が定めることができるんです。ところが、今回は再開発促進区等を定める地区計画で、しかもそれが全域でしょう、あなた方がやろうとしているのは、だから東京都、都知事がつくることになってしまうんです。財務省に行っても、財務局に行っても、それから国土交通省に行っても言われるのは、それは地元の自治体さんがそういうふうに言っていただければ、我々はそれを尊重しますというのがどこでも言われるんです。したがって、あなた方が地区計画の方針の中に、本当にその気があるのなら、なければしようがないけれども、あるんだったら、3から4ヘクタールのオープンスペースを入れますということを入れ込めないはずがないわけです。その自信がないから何かあいまいな答弁をしているんではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、この場でそれは入れますということは、なかなか断定的に申し上げることはできません。ただ、繰り返し申し上げていますように、こういった大きな方針をまちづくり計画の中でお示しするわけですので、そういったことを機軸に据えながら今後さまざまな検討をしていきたいと考えてございます。
池田委員
先ほど、区長がお金がないわけではないんだ、中野区は買おうと思えば、これぐらい買えると、みずからの選挙母体だから、少し気も大きくなって、そういう話をしたのではないかと思うんだけれども、それは今までの議会の答弁とはまるっきり違うんです。今までは金がない、金がない、金がないから民間にお願いして買っていただいて、開発者として一定の負担をしていただくんだ、それを何回も聞かされていたのに、この段になって区長は、金がないからではないんだ、これは都市再生で超高層ビルをつくりたいから、その方針だからやるんです、こう言ったとメールでは伝えられているんです。とんでもない区長だと思いますけれども、そういう点でいえば、やはり今までの再開発促進区を定める地区計画を取り入れる限り、今言ったように、なかなか中野区として、3から4ヘクタールのほんの猫の額のようなオープンスペースでさえも、最初に言うことができない、それはもうそれぞれの段階の熟度に応じて、デベロッパーさんを入れて決めていただくしかないんだ、もう私たちにそういう権限はないんです、地方自治体であるけれども、もうそういう権限はきちんと持てないでいるんです、そういうふうになってしまうのは、この地区計画制度を使うからではないですか。これをもう抜本的に改めたらどうですか。今度の新都市開発公社の計画書の中でも、我々がずっと提案をしてきた防災公園街区整備方式についても、三角でできているではないですか。これは中野区としての計画を変更すればやれるんだと書いてあるではないですか。ただし、防災公園街区整備方式にする場合には、残り12ヘクタールの大部分を防災公園にしなければいけないという問題が発生するなんて、我々にとってはうれしいことですけれども、防災公園が広くなることが難点であるかのように書いてあるので、とんでもない報告書だと思いましたけれども、しかしあなた方のスキームを変えれば、考え方、計画を根本的に変えれば、防災公園街区整備方式で、ずっとお金は後払いで、杉並区が100億円の整備を5億円でやれるという見込みで、まだ金は払っていないです、平成18年度からですから、防災公園整備が始まるのは、だけど、今は現に広大な芝生として区民に提供しているわけです、4ヘクタールの膨大な公園として。ここだって同じです。防災公園街区整備方式をとって、防災公園になるのはずっと先かもしれないけれども、それまで暫定利用できるんです。今の暫定利用の方が、先ほど来住委員が指摘をしたように、1,200本、国の財産台帳に書いてあるような、樹齢100年、200年という気がわんわん生い茂っているわけでしょう。今の方がよほど安全です、防災公園として。今の方が、どれほど区民が楽しめる憩いの場所になるかわからないです。そういう方法に今、本当にこの段階で思い切って変える、そういうときが来ているのではないですか。いかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者の公平な負担で良好なまちをつくっていくということで、地区計画制度を活用することが一番望ましい、そのように考えております。
池田委員
今度の一連の都市計画だとか、なんだかんだという中で、決定的に抜けていることがあるんです。それは財政計画がどうなっているかということについては全く触れられていない。
もう1点、これは陳情者の中からもさんざん言われていますけれども、昨年の12月に発表された政府・内閣府の中央防災会議の想定が出されました。それについて、もう事態は切迫しているわけです。それについて東京都の案が出るまで待つなんていうのではなくて、都立公園が一つもない、一人当たりの公園面積は最下位から2番目、人口密度は日本最高、こういう状況の中で、東京都さんがお決めになってから、私たちはそれに基づいて考えますではなくて、独立した地方自治体なんですから、ああいう防災会議の計画が出て、この夏にも、どういう戦略をとるかということについて、国は方針を中央防災会議として打ち出すということを言っているわけです。そういう状況の中で、それをなぜ変更しないのかという問題も欠けているんです。
まずそのことからお聞きしたいと思うんですが、中央防災会議では、既に東海・東南海地震についての戦略を、これは会議としてですけれども、内閣府が発表しました。首都圏についても、そういうことを、夏までに作業を終えて、南関東直下地震に関する大綱だったか、頭の中の記憶だから正確ではないかもしれませんけれども、大綱を改定するということを、先ほどかせ委員が紹介しましたけれども、内閣府の担当者が言っているんです。そういう段階に来ているわけですから、決して遠い先の話ではないわけです。これは防災会議に任せておけばいいという話ではないんです。ここを、どう区民の命を守る防災公園にするかということでいえば、部長と課長の役割のところです。それについて、本当に不思議なことに、あらゆる報告書、同委員会で、防災課長は報告しましたけれども、あなた方が、それについて、私たちはきちんとこう考えているといったことについては、一言も報告がないんです。12月の報告されたら、首都圏中が大騒ぎになりました。我々ももちろん国へ行って説明を求めましたけれども、陳情者の皆さん方の積極的な方は、内閣府を訪れて説明を受け、文書をもらってきた方もたくさんいらっしゃいます。それほど大きな事件が起きているのに、あなた方がこういう素案でも、計画案でも、一言も触れないというのが、これは一体どういう神経をしているのか、私なんかは思ったんですけれども、いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
このお話は何回かさせていただいておりますが、そういった想定は、出れば、最新の防災上の知見、それは当然取り入れるべきだろうと考えてございます。ただ、現在の想定では、例えば避難場所に関しましては、避難圏域にお住まいの方、全員が避難したとしてという一つの想定をしております。これ以上の想定というのはないわけでございまして、ですから現状の枠組みの中での安全策を最大限にとるという中で、新たな防災上の知見、そういったものがあらわれた場合には、またそういったものを取り入れながら具体的な計画をつくっていくということになろうかと思います。
池田委員
何をおっしゃっているのか、全然私には意味がわからないんだけれども、今度の中央防災会議で出た一番のショックは、今まで出されている東京都の被害想定と比べて、火災の点においても、倒壊家屋の件数においても、もう比較にならないくらいの数値が出たということが皆さんにとって大ショックなんです。それに対してどう対応するかは、東海・東南海地震について、国はその戦略は死傷者を半減させるという大方針を出しました。この場合は建物の倒壊度を低くするということに力をどうも入れるようですけれども、中野、杉並、渋谷、世田谷あたりの大問題は火災です。火災だから、幾ら建物を、建物をしっかりさせるだけでも相当の年月がかかりますけれども、発火点も建物がしっかりすれば減るでしょうけれども、しかし全部が全部、81年建築基準法規制に合格するような建物にはならないわけです、一遍には。そうすると、どこかで火事が起きるわけです、当然のことながら。そうすると、木造である限り延焼はするというのは、これはしようがないことなんです。そういうときに命を守るためにはどうしたらいいのかということを陳情者の皆さん方は考えられて、こういう陳情になってきているわけではないですか。そういう火災対策ということについては、これは今までの東京都の想定をはるかに上回っているわけですから、跡地について、どう活用したらいいのかというのを考えたっていいではないですか、提起したっていいではないですか。それについてシミュレーションをやったっていいではないですか。そういうことが全然出てこないというのは、一体どういう神経をしているんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
中野駅周辺のまちづくりについても、当然、今までに素案、今回、これから説明させていただく計画にもきちんと書き込んでありますけれども、防災上、良好なまちの形成に努めていきたいと思っているところでございます。それで、中央防災会議での話が何度も出ましたけれども、これもたびたびお答えをさせていただいておりますけれども、私どもは、警察大学校跡地についても、防災上すぐれたまちにしていきたいということで、これを今ストップするという想定は考えておりません。むしろ中央防災会議で言っているところは、先ほども火災旋風とかというお話もありましたけれども、高層ビルがあって、高層ビルが火災旋風を起こすわけではありません。木造密集地の住宅地が周辺に形成されておりますので、こういったところも、杉並区も含めまして、そういったまちづくりに全力を尽くしていくということで、私どもはこのまちづくりを進めていきたいと考えております。
副委員長
休憩いたします。
(午後5時21分)
副委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後5時48分)
休憩中にお諮りいたしましたように、池田委員からの資料要求について、スケジュール表につきましては、次回委員会で席上配付ということにさせていただきたいと思います。
それでは、池田委員の質疑を続行したいと思います。
池田委員
財政問題なんですけれども、先ほども述べているように、中野区の財政状況が逼迫しているので、開発者に負担をしていただいて、0.5ヘクタールの公園をつくる、0.5ヘクタール分を負担してもらうということがたびたび言われていて、財政問題というのがかなり重要な状況になっているんです。ところが、それについて、陳情者の方からは、先ほども補足意見の説明であったように、かなり具体的に、では、こういうふうにすればいいではないか、ああいうふうにすればいいではないかという提案が出ているわけです。だけど、区側からは、それについて全く触れられていないんです。前回の新都市建設公社の報告書、昨年3月に出されたところの報告書にも、目次には財政計画というのはあったけれども、本体にはなかったわけです。非常に不思議に思ったわけですけれども、それは最初からないんだと皆さん方は突っぱねられるから、もうそれ以上は確かめようはなかったわけですが、しかしこういう計画を立てるときに、しかも財政問題を皆さん方がおっしゃっているときに、財政について全然何も触れないというのは合点がいかないです。それはどうしてなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
報告書の中では、そういった記述はないかもしれませんが、この委員会におきましても、そういった財政上のお話は何回か出ているかと思います。中野区にお金がある、ない、そういったお話ももちろんありますけれども、まず第一に警大跡地を中心とした地区は、中野ににぎわいをもたらしたい、しかも防災上の機能や緑の確保をしたい、そういったことから、こういった土地利用を計画しようとしているということでございます。土地利用を実現するに際しましては、中野区は比較的負担が少なく、しかも民間の力を十分に活用して、土地を使用するものがみずから負担する、そういった公共施設の整備のあり方が今後のまちづくりの新たな道筋だろうということから、このような提案をしたわけでございます。したがいまして、確かに地区計画の業務支援報告書の中には、そういった記述はございませんが、そういったことも、私たちとしては念頭に入れながら計画を検討してきたところでございます。
池田委員
普通の人の生活を考えても、例えば中野四丁目にパン屋さんを出したい、自分のところで、腕もあるから、パンを焼いて、それをお客さんに売る、新しいお店だから一定の宣伝も、折り込みチラシを入れたり、ちんどん屋を雇うというのは余りないけれども、何らかの形で宣伝も大いにやりたいとか、いろいろと計画するわけです、普通の人だって。パン焼き機、電器がまで数百万円しますけれども、必要だ、お店も借りなければいけない、これの経費は幾ら、これの経費は幾ら、売上は大体このぐらいが想定されて、最初の1年間は赤字が出るだろうけれども、それは今までためた貯金を充てて、2年目、3年目ぐらいからは収益を上げていこうとか、普通の人だってそういう計算はするものです。それを、これだけ膨大な計画、今あなた方は御存じないかもしれないけれども、私どもが国会で調べたところでは、調布に警察学校、警察大学、関連が移りました。そこでかかったお金は約980億円だそうです、今のところ。これは財務省から出してもらったんですけれども、ここを売っても、とてもそんなに追いつかない、980億円を埋められないと財務省の人は言っているんです。土地の公示価格で売らないと行っていますから、もっと安くすると言っているんですから。ここの跡地の見学会がありました。そのときに財務局の担当者が来ました。僕はその担当官に聞いたんです。これは公示価格以上に売れますか。いや、公示価格以上になりませんというんです。それはどうしてですか。だって、容積率もずっと上げて、土地の価格というのは一般的にいえば上がるんです。どうして公示価格より上がらないんですかと聞いたけれども、その回答はありませんでしたけれども、その後も財務省に何度も行って、その話は一番最後に必ず僕は出してきたんです。そうすると、高くなるという話はただの1回もなかったです。うっかり担当者が3分の1なんて言ったこともありますけれども、次の機会に3分の1というのは本当ですかと聞いたら、それは否定しましたけれども、そんな安くはなりませんよなんて言いましたけれども、だから、これは本当にデベロッパーにとっては、大きな、よだれがでるような、14ヘクタールだと思ったわけですけれども、いずれにしても、そういうお金の話というのはついて回るわけです。そういう計画を立てないで、中野区のような大きな自治体が、人口30万人を要する大きな自治体がどでかい仕事をやろうというのに、何の財政計画も立てないで、議会にも区民にも何も示さないで、開発者負担だから費用は安くなります、それで済むんですか、お聞きします。
那須井まちづくり総合調整担当部長
全体のまちづくり、50ヘクタールを検討してきたわけですけれども、これについては当然、将来的に再開発などを行う場所については、規制市街地については財政的な負担が伴うと思っておりますけれども、現在この段階で進めようとしている、1期と言っていいと思いますけれども、警察大学校跡地については、公平な負担ということで、これについては区の財政を投じないということで、その部分については、ここに財政計画として資金計画等はお示しをしてありません。適正な負担を開発者からいただくということになります。規制市街地については、今後10か年の計画などとも整合をとりながら検討をしていきたいと思っております。
池田委員
もう既に間違いがあります。中野区は開発者になるんだとあなたはおっしゃったではないですか。何で計画素案で中野区が防災公園を買うという今までの方針が消えてしまって、開発者が1ヘクタールの公園を確保するのか、その開発者には中野区も入っているのかという質問が、他の委員から質問がありました。そうしたら、あなたは中野区も開発者ですとおっしゃったではないですか。そうしたら、開発者としての中野区の負担は当然出てくるわけではないですか。何で中野区の負担がないんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、部長が申しましたが、原則的には、そういった開発者が負担をするということでありますが、今、委員御指摘のように、区が開発者となって跡地で建築物などをつくる場合には、当然それはその割合に応じた負担が生じるということでございます。そこに関しましては、例えば取得する用地ですとか、公用といいますか、それによって負担がおのずから決まるわけでございまして、現在のところでは、まだ具体的にそのあたりが決まっているわけではございませんので、現在のところでは、まだ具体的な想定はしておりませんが、いずれにしましても、将来区が跡地の中におきまして何らかの施設建設をする場合には、それに見合った一定の負担があり得るということで理解をしております。
池田委員
それも半分うそですね。だって、今まであなた方が発表されてきた中で、F型道路についても、区画街路についても、事業主体として開発者プラス区と書いてあるではないですか。それが区だけになる可能性だって高いんです。道路をつくるんだって、新都市開発公社の昨年のあれでは60億円かな、F型道路を全部区が負担するとしたら、少し安い値段設定でしたね、平米当たり70万円ぐらいの設定でしたか、記憶で申し上げているんですけれども、もしそれを区が負担することになる、道路の整備費だって今は高いですよ、公共の下水路なんかをつくらなければいけないわけでしょう。そういうものも含めたら、たしか新都市開発公社、平米当たり2万7,000円の整備費、全体で4億3,000万円、土地代については、これはF型道路だけです、64億円、合わせて約70億円の負担が、もし区だけが負担するとしたら生まれてくるんです。区と開発者と半々で折半したって35億円の負担が出てくるわけです。あなた方はおっしゃっていたではないですか。F型道路については、警察病院が平成20年3月には開院するので、それまでには間に合わせたいとおっしゃっていましたね、F型道路については。そうすると、平成20年といったら、もうわずかではないですか、あと3年です。3年の間に、もしかしたら区が全額、F型道路についての用地取得と道路整備を持つかもしれないわけでしょう。絶対にそういうことはないと言えますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
全体を持つということは絶対にないと言えることだと思っております。
池田委員
では、お金はかかるのではないですか。あなたはさっきかからないとおっしゃった。かかるではないですか。幾らかかるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者はそれぞれ負担しなければいけないと申し上げました。開発者の中に区が入るんだとすれば、それなりの負担は当然要るわけですけれども、現段階で負担を区がどの程度するとか、ここに土地を求めるとかということで意思決定をしてございません。
池田委員
中野区が開発者に入ると言ったのは公園の話だけです、今まであなた方が公表した資料によれば。今度の新都市建設公社の資料だって、計画案だって、計画素案だって、事業主体の中に入っているではないですか、区が、開発者ではないです、道路については。道路には区と開発者と書いてあるんです、負担について。何でそんなすぐわかるようなうそをつくんですか、公式の、しかも区議会という、その問題を扱っている特別委員会の場で、何でそんな軽々しくうそをつくんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
うそをついたつもりはございません。道路、F字の道路、区画道路、公園等については開発者負担を考えております。
池田委員
そうすると、計画案や計画素案にF型道路については区と開発者と書いてあったのは間違いだったんですか。開発者が全部負担するんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画道路については、何度も申し上げていますけれども、開発者負担で行いたいと思っております。開発者負担の中に区が入るという選択を仮にするとすれば、それは負担をするということでございます。公園について、区が整理して、その公園を開発者負担の対象とするようなことは考えていません。
池田委員
今の答弁は全然おかしいです。計画素案にも計画案にも、F型道路や区画街路道路については、事業者である区と開発者が負担をする可能性があるということがはっきり書き込んであるんです。もしかして開発者がノーと言ったら区がやりますというのではないんです。開発者と中野区が負担するということが書いてあるわけです。その割合は決まらないということを今まで課長は答弁しているではないですか。もしかしたら、私の方の指摘で、既に都市計画決定をしている道路について、開発者が負担したという事例は今までありません、だからF型道路については中野区が負担をするという可能性が極めて大ですという指摘をもう3回ぐらいやっています、この場で。そういう記憶ははっきりあるでしょう。事と次第によっては中野区が負担をすることになるかもしれないなんていう答弁になってしまうんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今の御質問をいただいたのは、1年以上前かと思いますけれども、私どもは資料もお示しをし、都市計画道路の負担した事例を御説明させていただいたところでございます。あくまでも、基本的には、都市計画道路、公園については、開発者負担ということを考えております。
池田委員
考えていたって、考えているとおり世の中は進まないんです。今までいろいろな再開発があるけれども、道路については事業主体である自治体が負担するという例が多いんです。汐留についても、言ったではないですか、5,000億円の民間投資でビルがつくられたけれども、そのほかに1,500億円、1,450億円だったかな、ぐらいの東京都の負担が道路についてはあった。そういう形で今、都市再生ということで都民税がどんどん使われているわけです。だから全く自治体負担なしの都市開発なんかないです。中野四丁目東地区の再開発だってそうではないですか。中野坂上再開発だってそうではないですか。みんな中野区が負担をしているんです。ただ、その負担は、先ほど陳情者の方がおっしゃったように、最終的には財調なんかが入ってくるから、負担は極めて軽いものになるんですけれども、その辺の事情は、私どもは当時の財政課から資料で出してもらって、確かに財調交付金は、その時期は一緒にはなりませんけれども、かなり大幅に、中野四丁目のときも、中野坂上のときにもふえているんです。ですから、財調で見ているというのはうそではないです。目黒区の財政課の職員のように、フルに状況を見ながら、他区が余り出していないときにぱっと出すとか、非常に努力をされて、財調をまるごと取ろうという努力を、目黒区の財政部長も課長も職員の皆さん方も一生懸命やっています。なるべく目黒区の負担が少なくなるようにして公園を買うという努力をやられているわけです。それは恐らく目黒区だけではないと思います。ほかの区でも、そういう努力をされていると思うんです。だけど、それは中野区の負担として、そういうものは、結果的には、字面では出てくるわけです。下手をすると道路負担でかなりなものも負担をしなければいけないということも出てくるかもしれない。そういうことについて、こういう可能性がある、ああいう可能性があるというのを、弾き出すのはあなた方の仕事ではないんですか。そういうものを議会に示さないでおいて、幾らかかるかわかりませんけれども、安くやれますということだけで出していいんですか、こんな大規模な計画を。まるっきり説得性がないです。一応これくらいの規模のお金がかかります。しかし、こういうやり方をすれば、中野区の負担はこれぐらいで済みます。したがって、これは開発者負担でやるのが一番可能性としてはいいんです、そういう説明をしなければいけないではないですか。我々は、防災街区公園整備方式についても、正式に区長に申し入れ、あなた方も真面目に検討していますと、確かに都市再生機構にも何度も行かれただろうし、都市再生機構も何度も来ているから、検討はされたと思うんです。そういうものを全部明らかにすべきではないですか。こういうやり方ではこう、こういうやり方ではこうかかる。したがって、このやり方が一番中野区の負担が少なくて済むやり方です。区の要望もかなり取り込むことができますということを発表してこそ、自治体としての方針を出したことになるのではないですか。それをまるで子どもがままごとでやるように、かかるお金は幾らだかわからないけれども、これでいいんですと、そういうことでは済まないのではないですか。これは、10月に10か年計画を出すと言っていますけれども、当然10か年計画では数値を出すんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
警大跡地に限ってお答えさせていただきますけれども、警大跡地については、現在、道路、公園などの公共施設がほとんどありません、接道を一部しておりますけれども、そういった中で、一定の再開発地区計画で、そこにインセンティブを与える。そのインセンティブを与えることによって、一部土地利用の高度利用ということがありますけれども、オープンスペースも確保する、そういった中で公園や道路を整備していこうという考え方でございまして、開発者が負担するという公平な負担の原則、ここに進出してくるものが道路や公園もつくる、今は何もないわけですから、区が税金で公園や道路をつくって、そこに何も労せずして民間企業が出てくるということは考えておりません。それはこれまでもいろいろと事例を出していただきましたけれども、例えば飯田町の区画整理事業などにおいては、区は負担をしておりません。秋葉原なども、広域的な道路以外は、区道というものについて区は負担をしておりません。それは汐留でも同じことでございます。
池田委員
汐留は事業主体が東京都だから区が負担するはずはないんです。
それで、質問には全くお答えしていただけないんだけれども、10月をめどに10か年計画を発表すると言っていますけれども、10か年ですから、当然ここの工事まで入ってしまうわけです、あなた方の計画で行くと。それが10か年計画に、財政規模が幾らになるのかというのが入らなければおかしいです。やみくもに突っ込んでしまって、いや、かからないつもりが、えらいかかってしまったということになったら、中野区はお手上げになってしまうではないですか、赤字で、借金で。10か年計画に入れるんですか、入れないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
10か年計画の中では、先ほど申し上げましたように、既成市街地、例えば二丁目の再開発だとかということになれば、そういったものは関係をしてきますので、そういった中で整理がされていくということでございます。教育委員会が出されている構想なども、きちんと計画が明確化されれば、場合によると、そういったものも10か年の中で整理をすることになると思います。
池田委員
前の方の答弁は何だか意味がわからないんですけれども、10か年というのはかなり長いスパンです。あなた方が報告をされている長期の計画の中でも、既にここでは5年というスパンの中で建設が始まると報告されています。そうすると、建設が始まるということは、道路がつくられるということです。ビルを建ててから道路をつくるということはあり得ないんです、そういうばかなことは。開発をする場合には、まず先行して道路がつくられるわけです。それから建築が始まるのは世の中の常識、逆なことがここで起きるんですか、そんなばかな話が。そういうことからいえば、もう5年というのは完全に10か年計画の範囲内ではないですか。そうしたら、10か年計画にどういうふうに数値が出てくるかということは、もう今から考えておかなければいけないことでしょう。今、何を言ったんですか、わかりません、僕には。
那須井まちづくり総合調整担当部長
まちづくり計画素案等の中では、事業手法のことを詳しく御説明しておりませんけれども、事業手法としては、土地区画整理事業とか、都市計画法の開発許可を考えております。そういったものは、地権者で集まりまして、地権者の合意に基づいて、全体の面的にまちをつくっていくわけです。ですから、道路をつくりながら建築物もできてくるということだってあり得るわけです。そういった事業手法というものを今後きちんと説明させていただければ、資金計画、何も公共施設のないところで、インセンティブによって事業が成り立つということについて御理解いただけるものと思っております。
池田委員
今まで地方自治体がいろいろとやってきた計画で、例えば東京湾横断道路も、最初は1兆5,000億円でやれるといったのが、結果的に2兆円になってしまった、あそこは。そういうたぐいの話というのはいろいろとあるではないですか。空港の整備だって、最初に想定した倍の金がかかったとか、そういうのは幾らでも開発ではあります。でも、そういう開発でさえも、最初は大体幾らかかるかというめどを発表するものです。あなた方のように、開発許可方式になるのか、区画整理方式になるのか、それもわからないから発表できません、それはおかしいです。区画整理方式でやるなら大体おおよそこのくらい、開発許可方式でやるならおおよそこのぐらい、そういう数値を当然弾き出して当たり前ではないですか。もうやみくもに10年間、突っ走るつもりですか。デベロッパーが条件がよくなくて手を出さないということになったらどうなるんですか。もう計画が狂ってしまうではないですか。中野区は、病院ができました、我々はF型道路の都市計画決定に反対でした。あれは2ヘクタールのところにできる清掃関連施設、あそこには清掃車庫もできるわけですから、2001年計画では、そのためにF型道路というのは、えらい交通量調査をやって、何千万円もかけて交通量調査をやって、あのF型道路が必要だということでつくったわけです。ところが、病院ができるというのもきちんと2001年計画には入っているんだけれども、病院のための誘導道路だとか何だとかと理由を全く変えてしまって都市計画決定を強行されたでしょう。だから、もう都市計画決定しているわけだから、病院ができれば当然あの道路をつくるわけです。でないとうそをついたことになってしまう。病院ができました、F型道路ができませんということになると、では、あのときのあなた方の理由説明はうそだということになってしまうわけです。したがって、病院が20年3月に開院するときにはF型道路もできていなければいけないということになれば、これはかなり明確な数字が出てくるはずなんです、普通でいえば。それを、これだけの警察大学、警察学校が移転しただけでも、1,000億円の金がかかっているというんだから、移転するだけで、向こうで建物を建てていますけれども、そういう規模でしょう。何百億円、あるいは何千億円という規模の大規模開発です、ここでやろうとしているのは。それについて区の負担が全く幾らかかるかわからない、やってみなければわかりませんという、そんなあいまいなことで、私たちもそういう計画を認めるわけにはいかないです。一体幾ら金がかかるかわからないんだもん。しかも、この10月に発表すると言っているところの10か年計画でさえも、その数値がどうなるかわからないような、今の答弁だったです。そうすると、10か年計画はここの開発を除いて発表するということになってしまいます。10か年計画の中で一番金額的に大きなものを占めるのは、ここの開発ではないですか。そういう重要な開発を長期計画にも載せないというのはおかしいです。区民が一体幾ら使われるかわからないような計画に賛成できると思いますか、議会が賛成できると思いますか。いかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
何度も申し上げていますように、区の負担がないように開発者負担ということでこの事業をやっていきたい。これは、2年間いろいろと検討してきましたけれども、一貫して私どもが御説明させていただいた内容でございます。ここに区は負担をする、もしも必要があれば公園に負担するということは、検討段階では書いておりましたけれども、今一定の調整をして、この後まちづくり計画を御説明させていただきますけれども、そういった中で、きちんと警察大学校跡地については区の負担がないように整備をしてまいりたいと思っているわけです。なぜそれができるかというと、何度も申し上げましたけれども、ここに地区計画制度を活用する、地区計画制度の中でも再開発促進区という制度を適用する、これは何度も御説明をさせていただいております。その中で一定の利益、ここに進出したものが利益をほとんど道路と公園に供出していただく、こういう負担の公平性、何度も申し上げますけれども、区がつくった道路で土地が高くなって財務省だけが喜ぶとか、財務省だけが利益に浴するとか、そういうことではなく、開発者負担の原則というものを用いて、この事業をやっていきたいと思っているわけで、ここで区のお金は幾らかかるんだ、幾らかかるんだと言われても、開発者として土地を買うということがあれば、それは別ですけれども、原則としては、そのような計画はありません。ただし、何度も申し上げますけれども、既成市街地については、皆さんの住んでいるところ、商売をされているところ、ここのまちづくりをするときには、当然そういった建物の移築だとか、建て直し、土地の一部買収とかが生じますから、そういったところには財政負担が伴うことは明確でございます。それについては今後10か年の中できちんと整理をしていきたいと申し上げているところでございます。
池田委員
さっきの答弁を覆してもらって困るんです。あなたは道路にかかるかもしれないと認めたではないですか。その道路は、もう5年以内に工事が始まるということも認めたではないですか。並行して進むという言葉も使われたけれども、並行だろうが、先行だろうが、もう5年以内にそういう工事が始まる、そういう日程になっているではないですか、発表された計画素案でも、計画案でも。それについて全くあれができていないというのはおかしいです。計画素案の21ページ、これは計画案でもそうですけれども、基盤整備というのは大体が自治体の負担になっているんです。だから、ここに想定主体が東京都都市計画局、これは早稲田通りだから、これは当たり前の話です、東京都が主体になるのは。その下に都市計画道路、中野区街路1号、2号、これは民間・公共と書いてあるではないですか。だから、区が負担する可能性というのは極めて高いわけです。それがどういう枠組みの場合にはこれぐらいだろう、こういう枠組みのときにはこれぐらいだろう、そういうことを、そろばんを弾くのは当たり前の話ではないですか。これだけの何千億円という開発に、全く無手勝流で、幾らかかるのかもわかりません、10か年計画にも数値は出せません、そんなことでいいんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
5年間に工事が始まるから区の財政が伴うんだろう、どこでも自治体が道路は整備するんだ、公園は整備するんだという前提ですと、私どもは答弁のしようがございません。私どもは、何度も繰り返して申し上げていますように、地区計画制度を活用して、ここに区の負担なく、この道路、公園を整備していきたい、こういうことを何度も申し上げております。これも申し上げていますけれども、仮にここに区が土地を買うのであれば、買うというのは、公園とか道路で買うという意味ではないです、開発者として、ここに学校とかをつくりたいということであれば、その分に相当する開発者の負担が生じるということで、想定主体のところには、ほとんど公共ということがないと思いますけれども、民間、公共というように将来のことも考えて書いてあるということです。
池田委員
何か今妙なことをおっしゃいましたね。統合新中学校が開発者負担なんですか。これには明確に公共と書いてあります。区立学校をつくるのではないですか。どこか、三菱建設立なんて、そんな学校をつくるわけでしょう。公共と明らかに書いてあります。学校が開発者負担だなんて話は初めて聞く話です。
那須井まちづくり総合調整担当部長
学校は当然、区が補助金の受けられる範囲で補助金を受けてつくるということになります。その土地を買うときに、公共施設のないところを買うわけですから、それに相当する負担は生じるでしょう、こう申し上げたわけです。
かせ委員
開発者負担で何でもできるかと思ったら、そうではないと思うんです。再開発等促進区を定める地区計画運用基準というのがあります。これは皆さんお持ちだと思いますが、開発者負担協議というのがあります。その中に「地区計画の区域内の2号施設及び地区施設の整備については、再開発等促進区を定める地区計画に関する企画提案段階で、区市長、関係地権者、住民、開発者、開発事業者等の間で、それぞれの施設の整備の主体、規模、時期、将来の所有、維持管理等について事前に協議を行い、原則として都市計画決定前に、その協議内容について協定等を締結し、その写しを企画提案書に添えて東京都に提出するものとする」と定められています。御承知だと思いますが、この中で開発者負担と想定しているのは、例えば2号施設、いわゆる都市計画公園ではない区域内の公園であったり、地区内の生活道路であったり、そういったものが想定されていると思うんですけれども、この中では、開発者負担の行為というのが、都市計画道路についてということが書かれていないんです。それが可能なのかどうなのか。
それから、もしもそういう整備について協議するとありますけれども、協議するためには地権者が必要です。今の段階で地権者はない、定まっていないわけでしょう。結局、地区計画の方針なりというのをつくっていくんでしょうけれども、それはそれとして、地権者が決まった段階で、これについて再開発者負担行為を飲んでくれますかとか、また負担行為が生じた場合には、どの範囲であるとか、将来の設備の運用、管理についてどうかとか、こういったものは、地権者が定まって初めて決められることなんです。この文言ではそう読み取れるんですが、違いますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画道路が開発者負担でできないのではないか、ということですけれども、これはできます。これは以前、資料もお示ししたとおりでございます。それからもう一つ、現在の地権者は財務省でございますので、財務省と協議をしなければなりません。協議をしています。我々はこのまちを理想的なまちにするために厳しい協議を財務省としているわけです。そういった中で、財務省にもこういった開発者負担というものを理解するように我々はこれまで努めてきたところでございますし、これからもぎりぎりなところでいろいろと交渉しなければいけないこともあろうかと思っています。交渉過程でいろいろな情報を外部に漏らされることは謹んでいただきたいと考えているところでございます。
かせ委員
何を言っているのかよくわからないんだけれども、できる、できると言っているけれども、地権者がノーと言えばどうしようもないことなんです、協議するんだもん。先ほど言ったこれにも、いろいろとスケジュールのモデルみたいなものが、運用基準ですから、当然あるんですが、それを見ますと、例えば将来の市街地像の明確化ということで、関係者間の合意形成というのがあるわけです。地区計画制度の検討ということでは。今のところは財務省でしかないわけですけれども、財務省ではないんです、ここで言っているのは。関係者というのは、地主なんです、いわゆるそこを取得した人、取得した人との協議が必要なんです。だから、結局は、方針をつくった後、入札手続が済んで、それで新たな地権者が生まれます。その新たな地権者との協議というのが必要になってくるはずなんです。そのときの協議というのは、まだ何もできていないわけです。そして協議ということについては、必ずこうなるという保証は全くないんです。それで、その後、初めてまちづくりの検討があるんでしょう。それで地元区長、東京都担当部長との協議、調整、そしてその後、計画内容の取りまとめで、区域内権利者の合意、公共施設関連の協議、権利者の合意というのがあるんです。そういう手続があって、基本計画の適合性云々かんぬんとか、そういうものが横並びで出てくるわけでしょう。だから、つまりは最終的にはだれが買うのかということがないと確定しないんです、再開発等促進区、だから、それがない場合には願望でしかないということではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
民間の力を活用してまちづくりをするということは、民間の買ったところを区が規制誘導をしてすべてできるわけではありません、それは御質問のとおりです。しかし、我々は、都市計画という制度を活用して、きちんと道路もつくり、公園もつくり、オープンスペースもきちんとつくり、先ほど来出ています9.7ヘクタールプラスアルファのオープンスペースもきちんと確保するという地区計画をきちんとつくって、それに基づいて民間が規制誘導していくということで、民間がここで一定の貢献をしていただかなければ、そういったものはできない。それと、もちろん今は地権者は財務省です。将来、地区計画の方針ができ、処分をしてしまえば民間になります。今想定されていますのは民間と大学ということになります。場合によっては区も入るかもわかりませんけれども、そういった方々が協力をしてまちをつくっていくんだ、道路、公園をつくっていくんだ、その手法が先ほど来申し上げている区画整理や再開発許可というものでございまして、そういった中できちんと我々はまちづくり、整備をしていきたいと考えているわけです。
かせ委員
今、部長はお認めになったわけですけれども、新たな地権者が確定しなければ、これは何とも言えない話なんです。我々も財務省の方に行っていろいろとお話を聞いてきましたけれども、その後、地区計画の整備方針については、新たな関係者、地権者との協議ということがないと、これは決まらないと言っています。ですから、今ここでいろいろと言ったとしても、新たな地権者がどういう考え方になるのかということは不確定なんです。約束できますか。必ずそれは新たな地権者は合意できますということを。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほども申し上げましたように、事細かな調整ができるとは思っていませんけれども、基本的に道路、公園、オープンスペース、これも同じ繰り返しです、そういったことについてきちんと確保するということ、それからもう一つ、例えば跡地の中は商業地域ということにならないと思いますけれども、そういったところに仮に風俗ということが入らないように、そういったことも含めてきちんと規制誘導していくわけでございます。私どもは、一定の都市計画という手法を用いて、きちんとまちづくりを行っていきたい、そういった意味で、私どもは、約束できるかということでありますけれども、そういった範囲で我々は約束ができると思っております。
かせ委員
全く説得力がないです。ますます不安になってしまうというのが今の答弁ではないでしょうか。これ以上やってもなかなかですけれども、そのほか、先ほどから問題になっている高度利用のことなんです。400%とか600%とか、いろいろと言われていますけれども、高度利用についても、最終的には地区計画の整備方針というところで、いろいろと新たな地権者との協議というものがあって、再開発等促進区ということについては、地域の貢献度であるとか、有効空地の提供であるとか、セットバックであるとか、そういったものがされると、どんどんと上積みされる仕組みになっています。むしろ、再開発等促進区というのは、これまでの建築基準法の規制を緩和して高度利用を誘導するためにつくられたものなんです。そうしますと、300%とか、400%、あるいは600%というのは、どれだけ信頼できるものかというのはわからないんです。それこそ今後の新たな地権者と都の協議ということにかかってしまうわけですから、先ほど池田委員も大きな争点になっていましたけれども、では、それを担保するものとして、建築基準法には最高限度の高度を規定するということはできます、地区計画の中で。そういったものがきっちりあれば、こういう再開発等促進区の中でも、高度規制、例えば40メートルは40メートルで規制するということで網をかけることはできるんです。だから、やる気になれば、そういうこともできる、そういうお考えはあるんでしょうか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
まちをつくっていく上で、良好なまちのために、いろいろな規制、誘導をしていきたいというのは、先ほど来申し上げていたところでございます。用途、容積については、東京都の都市計画審議会を経て東京都が決める事柄でございますから、課長もそのときまで正式な御説明はできないということを申し上げましたけれども、私どもが地区計画の方針をつくるときにも、想定される用途、容積等をきちんとお示ししていきたいと思っております。区のやっていることが信頼できないということですけれども、信頼できないということであると、我々の答弁すべてが信頼していただけないのかと思いますけれども、我々としては、こういった公式な場できちんと御答弁を申し上げているわけでございまして、計画の段階でございますから、根拠資料をつまびらかに事細かに御説明できない部分もあるのは当然だと思っているところでございます。
かせ委員
我々もいろいろなところで聞いてきているんです。都市計画決定、3ヘクタール以上の再開発だから東京都に最終決定を委ねるということになってしまうんだけれども、その段階でも、地元自治体には原案をつくるという権利があるんです。原案で、こういう条件をつけるということは、どういう手法をとろうとしてもできるんです。東京都の都市計画の審議会や再開発の部局では、何よりも地元自治体の案を大事にしたいと言っています。だから、例えば規制、誘導とよくおっしゃいますけれども、規制、誘導を言うけれども、では、具体的に区民の皆さんが心配している、そういったものにこたえるために、高度規制、例えば40メートル以上はだめだとか、例えば公開空地として何%以上は確保するとか、そういうものとか、緑地についてもこれだけ確保するとか、そういった条件を地元の原案として言うことはできるんです。そういうものがあれば、東京都でもそれを尊重すると言っているんです。だから、東京都の決定だから何も言えませんということはあり得ない。部長、都市再開発の専門家ですから御承知の上だと思うんです、その辺は。その辺のことを理解できるようにおっしゃってください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
私が申し上げているのは、正式な用途、容積は東京都の都市計画審議会を通じて東京都が決めると申し上げたのであって、区が何も意見を言えないか、それだったら、何も意見を言えないんだったら、この2年間、こういった調査、検討はしてきません。特別委員会も無意味かもわかりません、そういうことであるならば。そういうことではなくて、我々は区として一番いい良好なまちをつくるために、こういった当委員会もあるわけでございますし、私どもまちづくりの検討委員会も一昨年つくってきた、昨年度は区民検討会もやってきた、そういった報告を特別委員会にさせていただいているわけで、原案を区が策定できるということは、ごく当然なことだと思っていますし、そういう作業を今しているわけです。そういった中で、この計画案もつくっている、その一環であります。それで、都が決めるものについて、具体的な数字等は言えないというのは、やはり原案をつくるのは区であったとしても、いろいろと都市計画の要項等もお持ちのようでございますけれども、そういった要項等を照らし合わせて、都として全体を見て、計画との調整ごともしながら、そういった区の原案というのを東京都の案にしていくために、いろいろな考えを中に盛り込んでいくということをやっているわけでございまして、何でもかんでも区が書けば、それで済むという話ではございません。我々原案は、区の考え、区にとって一番いい原案をつくりたいと思っているわけです。
かせ委員
非常に重要な発言だったと思います。つまりは、いろいろと具体的な問題について東京都とはすり合わせをしている。だけれども、区民や委員会については、それについては報告できないということでしょう。こんな議会軽視、区民軽視というのはありますか。そういうことがなければ、明記されていなければ、やはり担保できないんです、良好なまちづくりというのは。売却された後の新たな地権者と都の関係で野放図な再開発に進んでしまうということになりかねないわけです。大事なことは、一番ポイントとすべき、この点については守ります、公開空地の問題とか、道路の問題とか、公園の問題であるとか、それから周辺の緑地の問題であるとか、そういったものについては、きちんと確保します、高度についても、こうですということをきっちりと書かなければ、何の担保になりますか。ここなんです、大事なことは。
那須井まちづくり総合調整担当部長
時期が来れば、そういったものをお示ししたいと先ほど来御答弁させていただいているところです。それと都とのすり合わせという御質問がございましたけれども、都と調整するのはごく当然のことだと思います。基本的に事前に都と調整するか、議会に諮って、議会の各議員の御意見を伺って都とすり合わせをするか、それはいろいろな状況に応じて私どもはやっていきたいと思っております。一定の区としての方向が出たものについては、きちんと特別にお諮りを、これまでも、させていただいております。ここにお諮りをさせていただいたもの以上に、東京都と何か決めてしまったとかということは一切ございません。
来住委員
中野区が原案をつくれるんだということで進められているわけですが、わからないのは、三者合意、いわゆる東京都、杉並区、中野区の三者合意、陳情の全体を貫いているのが、やはり4ヘクタール以上、それ以上、いろいろな違いはありますけれども、最低ということでいえば、そういう公園が転換計画案の中にあった。それをきちんと踏まえた、少なくとも防災公園というのがこの間のずっと陳情者の指摘なわけです。部長は、先ほど大学だとか、地権者だとか、中野区も一つの開発者として、道路や公園について、どうするのかということを、案をつくるわけです。既に数字が出ているのは、1.5ヘクタールプラスアルファのオープンスペースということなんですが、防災上の拠点となる転換計画案の中で4ヘクタールという位置付けがあった。この間、ずっと議論されているように、震災問題がここまで問題になっている中で、それを減らす根拠は何もない、むしろふやす根拠は幾らでも出てきている、なのになぜここだけ1.5ヘクタールということに中野区がこだわっているのか、それを変えようとしないのか、そこが一番、この間の陳情の皆さんとの関係、私たちとのやりとりの中での問題なんです。なぜ防災公園が4ヘクタール以上にならないんですか、する意思がないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
私ども、先ほど来申し上げておりますけれども、なるべく区の負担がないように、ほかの行政支出を削減してまで、このまちにということが、できればないようにということで、一方は考えておりますけれども、それは財政的なことだけではありません。私ども、清掃工場がなくなった、それによって、まちづくりをどういうふうにしていったらいいのか、中野駅のすぐ近隣であるという中で、そういったことで、土地利用をどうしていくのかということを一昨年、その前からも一部検討しておりましたけれども、一昨年、検討委員会もつくりまして検討をしてきたわけです。そういった中で、防災公園4ヘクタールというものについては、つくり方としては、何度も繰り返しになりますけれども、1.5ヘクタールの底地が公共の公園、0.5ヘクタール、民地でありますけれども、防災公園と一体的につくる公園といっていい形状になります、そういったもの、それからその周辺に連担してという言葉が書いていないではないかというお話がありましたけれども、これは連担してつくるつもりです。連担をして、その周辺に3から4ヘクタール、それは公園も含めてですけれども、そういったものをとって確保していきたい。それから全体では9.7ヘクタール、一人当たり1平米の広域避難場所として確保する。それから昼間人口がふえるという想定がございますので、そういったものについてもきちんと確保していきたいということで、先ほど区民の人命とかというお話もございましたけれども、きちんとそういったことも考えながら、一番現状にあった、区としては500億円の基金を積むというお話もあったわけですから、そういった基金は現在ないわけです。そういった中で、きちんと区民の安全も守りながら、まちをつくっていくという考えで、この計画をつくっているものでございます。
来住委員
区民の命を守る施策以上のものはないと思うんです。それが皆さんと陳情者との関係で乖離が生まれているわけです。もともと4ヘクタールあった計画は、高層マンション、高層住宅、超高層が建つ計画ではなかったわけです、転換計画の中には。それをつくることによって、新たな人口がその跡地に、5,000人なのか、4,000人なのか、ふえるわけです。その方々の安全も確保しなければならない、当然出てきます、おっしゃるように、帰宅困難者も出るわけですから。とするならば、1.5ヘクタールプラスアルファのそういうオープンスペースというような、どういう地権者、デベロッパーがわかりませんけれども、1.5ヘクタールしか基本として中心には出せませんという話が既に出ているんですか。下打ち合わせなり、地権者になろうとしているデベロッパーの中から、中心に据える防災公園は1.5ヘクタールしか確保できません、後はオープンスペースで何とかごまかすような、そういう公園、一帯とおっしゃいますけれども、そういうことでしかできませんという話までできているんですか。そうとしか思えないです。なぜ4ヘクタールを確保できないんですか。区はするといえばできるんではないですか。だって、財政だって、区長は買えないわけではないんだとおっしゃっているわけでしょう、おかしいではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
デベロッパーと話がついているかというような御質問は、私ども公平、中立に公務を執行している者に対して、非常に承服しかねる御発言だと思います。私どもは、区民にとって一番よりよいまちが、一定の財政の中で、一定の財政というのは、少なくとも警大跡地においては、先ほど来申し上げていますように、開発者負担によって整備していきたいということを考えているわけでございます。
池田委員
関連質問が出て途中になりましたけれども、やり方が今までの中野区と違うんです。少なくとも、中野区も2000年に長期計画を立てて、警察大学校跡地の開発、中野駅周辺の開発を立てたことがあるんです。私どもはそのときに反対しましたけれども、しかしそのときに一応、区は長期計画ということに銘打ってどのぐらいの財政規模になるのかということをきちんと弾き出したんです。例えば、中野駅周辺地区整備では、中野の新しい顔をつくるため、中野駅周辺地区整備構想に基づいた総合的な都市整備の推進を図る。その中には警察大学校等敷地の土地利用転換、警察大学校等敷地の土地利用転換の推進というのが10か年の事業目標に挙がっているんです。それと同時に北口広場の整備、北口に輻輳式構造の駅前広場(歩行者広場、バスターミナル、自動車駐車場、自転車駐輪場)等の整備とあるんです。また、南口市街地整備も出ていますし、警察大学校移転跡地等整備資金の設置ということで、今、部長の口から出た基金目標額500億円の基金を設置するというのも、この長期計画の中で出ていまして、これは最後にまとめられた冊子ですから、一つひとつについては、これは確かに議会で資料として求めた記憶がありますけれども、この本の中では、前期5カ年計画が443億8,600万円、後期5カ年の事業費が881億4,200万円、合計で中野駅周辺地区整備の10か年の事業費は1,325億2,800万円と弾き出しているんです。これで区民に問うているわけです。大変な金額、まちづくりはここだけではありませんから、同時に長期計画では、中野四丁目東地区整備とか、野方駅周辺地区整備とか、中野坂上地区整備とか、こういうものも出ていますから、これにも288億3,300万円かかるというのが10か年計画では出されているんです。一応そういう財政計画を立てているんです。だから、今度だって、今まで中野区やってきたやり方を踏襲すれば、当然こういう数値を出してしかるべきなんです。これはそれぞれの項目について、また一つひとつ細かな数字があるんです。でなければ、こういう合計の数字というのは出てきませんから、そういうことを皆さん方の先輩はやられてきたんです。だから、当然のことながら、こういうでかい開発ということになれば、一定のめどは議会と区民に示すというのが中野区の今までのやり方であったので、何で今回だけこれが示せないのかというのは非常に疑問なわけです。ましてや、10か年計画にも出てこないような雰囲気のある答弁でしたから、そうなると、もう中野区の財政の聖域になってしまいます、何がどうなっているかさっぱりわからない。しかし、議会も区民も従え、こういう立場を区長はとるということになるわけです。それでいいですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今、基金500億円のお話もありました。そのときに財政計画があったはずだということでございますけれども、その点については、何度も御答弁申し上げておりますので、御理解をいただきたいと思うんですけれども、当時、公園も道路も何でもかんでも区がつくるという前提で、そういった計画をつくられたとすれば、今それと同じことができるということではない、それは御理解をいただきたいと思います。そうした中で、私どもは、どういう開発手法がここに一番ふさわしいのかということで、開発者負担だということを申し上げているわけです。
池田委員
あなたもおかしなことをおっしゃる。この数値がおかしいということを聞いているんではないです、私は。この当時の中野区の理事者は、こういう長期計画でも、きちんとした数字を、どれぐらいこれがぴったり合うかどうかというのはわからないです、計画というのは。大体、前に中野区へ東京都から来られた理事者で、中野の長期計画に携わられた理事者の方は、自治体の計画というのは、3年行っても御の字で、大体2年ですと。中期計画といったって3年間で、もう3年目からはローリングが始まっていたんです、今までの中野区では。比較的、財政が3%、5%ぐらいで安定して伸びている時代でも、ローリング、ローリングを重ねていたんです。大体、自治体計画は、これは自治体だけではなくて、企業経営もそうかもしれませんけれども、そんなものだということをおっしゃっていました。ですから、これがどこまで精緻な数値になるかはわからないけれども、こういう計画を一応立てられたんです。あなたはこれよりはうんと少なくするという自信がおありなんでしょうから、だったら、どういうふうに少なくなるのかというのを区民と議会に示してください。それがなければ判断できないではないですか。私に任せろ、任せろ、建物は安全です、絶対に壊れません、ガラスも降ってきません、火災旋風も起きませんとおっしゃったって、何の根拠も示さないで、そんなことを言われたって、区民も議会も信用できないです、それは。これこれこういう、しかじかの理由があって、こうですと言わなければ、区長お得意の説明責任を果たしたことにはならないんです。そんなのは小学生に言ったって納得しないです。そういうことをきちんとやってください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
まちづくりをどういうふうに進めていくかということですけれども、やはり一定の時代の変化、社会経済の変化というものをにらみながら、時代、時代に応じて一番望ましい、もちろん将来も見据えてということになりますけれども、そういう手法を採用すべきだと考えております。
池田委員
時代が変わったからといって、財政計画がなくていいということにはならないです。2000年の長期計画のときには財政計画が必要で、今は財政計画が必要でないという理由を述べてください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者負担でやりますので、区の負担がございませんので、財政計画というようなものをこの計画書には添付してはございません。
池田委員
開発者負担ですべてやれるという根拠を示してください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者負担でやるということは、私どもは一定の検証をしていますけれども、これは財務省の土地の単価、財産にかかわることでございますので、そういったことを事細かに説明できる状況ではございません。
池田委員
だから、開発者負担でやれるかどうかということもわかっていないではないですか。大学を誘致する、今度は誘致ではなくて、何ていったか、言葉を変えたようですけれども、以前は大学を誘致すると計画素案までは言っていたけれども、計画案では変えました。大学だって、大学なのか、専門学校なのか、何なのか、まだ決まっていないではないですか。開発者は決まっていないではないですか。それでどうして開発者負担で区の負担はなくてできるなんて言えるんですか。そういう根拠を自治体の責任者として示すべきではないですか。もう何でもかんでもおれに従え、そんなことは今のこの時代に通用しないですよ。どこの企業だって、どこの自治体だって、一つの事業を起こす場合には、これについては、これこれこれだけの金がかかる、そういうふうに見積もられる、実態数字はなかなか出せなくても、自分たちとしては、こういうふうにやる、こういうふうにやるための根拠はこれこれしかじかです、開発者負担だったら、おおよそ、新都市開発公社の去年の報告書だって一応の土地単価は出ているんです、F型道路についてだって。どういう負担になるかということが想定できるわけです。あなた方がこういう想定でもって負担すれば、このぐらいで済みます。これはこの事業手法よりも、例えば防災公園街区整備事業方式、相当研究されたようですから、それと比べて、こちらの方がより安くできます、これこれしかじかの理由によって、こちらの方が安定した事業が行えます、そういうことを示さなければいけないのではないですか。ただ絵をかいて、これで行きます、これで行きますって、そんなのはだれだってできます、そんな絵をかくことだけだったら。それに伴う事業の実態を示す財政計画がなければ、それがいいのか悪いのか、わからないではないですか。中野区で生業資金の融資を受けるときだって、計画を借りる人は示すんです。大体今はこれだけの売上だけれども、区から生業資金でお金を融資してもらえれば、これこれこういう計画で、こういう売上になって、収益が上がる、その収益の中から、中野区にはこういうふうにお金をお返しします、そういう計画を示さなければ、最近は示す人もいなくなってしまって、生業資金も予算がほとんど使われていないみたいですけれども、かつてそういうふうにやっていたわけです。区だって、区民に対しては、そういうことを、どんなに、50万円であろうが、100万円であろうが、求めるわけです。こんな何百億円も何千億円もかかるかわからないような、非常に大きな規模の事業で、全くそういうものを示さない、他の事業手法との比較も示さない、それでもって、これで安全ですということがどうして言えるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
財政計画という言葉の中で、区の財政負担があるものについて、どういう財源的な見込みを持っているのかということだと、まずその理解でございましたけれども、それについては、先ほど来申し上げていますように、開発者負担ということで区の負担がないようにやりますので、そういったものは現在つけておりません。これは、区画整理事業にしろ、開発許可にしろ、特に区画整理事業の事例を申し上げますけれども、区画整理事業の事業認可というものは、東京都知事の認可権限でございますけれども、認可をするときに事業計画というものをつくります。そういった中で、事業計画の中で、資金計画というのがありまして、そういった中で交渉していくのが一般的でございます。そういった流れの中で、私どもも、その根拠等をきちんと説明していきたいと思っております。
それからもう一つ、財政計画という中で、その後の質問の中ではっきりしてきたこととして、要するにこの事業が成り立つかということでございますけれども、それの検証は、我々としては、一定のインセンティブがどのぐらいかという検討はしておりますけれども、それは、先ほども申し上げましたように、財務省としては、競争入札、随契の部分もあろうかと思いますけれども、そういったことでやっていくものであります。単価を一般的に勝手に区が想定して交渉していくという状況にないということを御理解いただきたいと思います。
池田委員
そういうことを相談するために、1年も財務省といろいろと協議をされてきたんでしょう。財務局とも協議されているではないですか。東京都とももう本当に1カ月に何回も協議をされているではないですか。そういうことをやるためにやっていたのではないんですか。今、答弁の中で、事業計画の中で財政計画を示していくというのは、どの段階ですか。詳しく言ってください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
まちづくりの流れというのは、まずこういった構想、計画段階というのがあります。これは法律に基づかない区の計画を、この後、説明させていただこうとしているわけですけれども、まずまちづくりには、すべてが都市計画手続を踏むわけではございませんけれども、都市計画という手続を踏みます。これは説明するまでもないと思いますけれども、そういった都市計画手続、というのは計画手続であります、都市計画決定をするという手続であります。これはあくまでも計画であります。その後、どのように事業をするかというのは、事業計画でございまして、これについて、例えば区画整理事業でいえば、都知事の認可が要るわけです。そういった手続をする。具体的にいいますと、まず、先ほど課長が申し上げましたように、この夏を目途に区の原案をつくる、それを東京都に持ち込むわけですけれども、東京都案として都市計画審議会にかける、そのときは地区計画の方針であります。方針をかけた後、計画決定がされますと、財務省は、これは財務省がですから、お間違いないようにしていただきたいんですけれども、財務省が競争入札等によりまして、この土地を処分します。そしてその土地を買った方は、地区計画のうち整備計画という都市計画の手続を買った人が行います。並行して、事業認可、実際に事業をするための事業認可の準備をします。整備計画ができたら、その後、土地区画整理事業をする、そのための準備をしていくわけです。それで整備計画ができたら、都知事に土地区画整理事業の認可申請をするわけです。事業の認可申請には、事業計画書の中に資金計画が入っているということでございます。
副委員長
質疑の途中なんですが、3時間半を経過しましたので、トイレ休憩をとらせていただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。
休憩にいたします。
(午後7時03分)
副委員長
再開いたします。
(午後7時31分)
池田委員
幾つか確認をして、次に進めたいと思います。
先ほど那須井部長は事業計画の中で示していくとおっしゃいましたが、新都市建設公社の報告書の最後に今後のスケジュール的な表が載っていますけれども、これでいうとどこで出すんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
最初に、2005年、平成17年8月のところに、最終的にスケジュールをきちんと整理したものではございませんけれども、これでいくとという御質問ですので、これでいくと、都市計画手続というのが2005年8月から12月ぐらいにあります。それで2006年に契約締結、これは競争入札で相手が決まって、その後、都市計画手続をやるわけですけれども、その下に設計だとか、工事だとかとありますけれども、工事は事業認可を取らなければできませんので、設計段階あたりに、例えば区画整理事業の認可申請の手続及び準備が入ります。ですから、こういった2007年の都市計画変更手続とありますけれども、その終わりぐらいのところ、升でいうと三つ目、第4四半期までという想定で書いてありますけれども、三つ目ぐらいのところで、事業計画、都の認可を受けるということになります。
池田委員
そうすると、今は2005年ですから、1年、2年後にならないと、議会も区民も、ここがどういう計画で進むのかわからないということになってしまう。そうしますと、中野区の長期計画には、いつ警察大学校跡地利用に関する事業計画の財政数値が出てくるんですか。
川崎政策計画担当課長
先ほど来、10か年計画の中の財政計画がどうであるかという御質問がありました。10か年計画については、基本構想等特別委員会で御報告をしていますとおり、8月に素案を発表ということで考えておりますが、素案をつくる段階までには、10か年で想定される事業量につきまして、内容を固めた上で、お示しをしていきいたと考えております。
池田委員
そうしますと、東京都に事業計画を認定するためにやるのは、2007年、平成19年の第3四半期だと。しかし、警察大学跡地についての一応の財政計画は、8月に素案が示される長期計画に出てくるということですか。
川崎政策計画担当課長
8月の段階で見積もり得る事業については、その段階で、今は警察大学校跡地ということでの御質問でございますけれども、向こう10か年で区が取り組むべき事業についてお示しをする。ただ、その段階で、お示しできるもの、できないものがございます。それにつきましては、先ほど来まちづくり総合調整担当部長の方がお答えをしているとおりでございます。
池田委員
わかりやすくお聞きしますが、ここの財政計画が100とします。そうすると、8月の素案で示されるのは、100のうち、割合としてどのぐらいが示されるんですか。
川崎政策計画担当課長
御質問の趣旨がどうもうまくとれないんですけれども、駅周辺の事業量全体ということであれば、現在想定ができません。10か年計画でお示しをします事業計画につきましては、全体の事業量というものを想定した上で計画づくりをしていきたい。具体的なお示しの仕方については、現時点では具体的にこういう形でというところまでは申し上げる段階にはございませんが、10か年計画としてお示しをする事業内容については、当然、財政的な裏付けを持った計画としていきたいというものでございます。
池田委員
要するに、今100と申し上げましたのは、仮に総事業費が、警察大学跡地利用転換計画に限ってなんですけれども、南口の再開発なんていうのも、比較的、数年ぐらいのうちに進むかもしれませんが、そういうことは一応置いて、跡地利用転換計画に関する事業量、仮に100億円とすれば、そのうち50億円なら50億円ぐらいが今度の8月の素案の中で示されるんですか、どのぐらいが示されるんですかということをお聞きしているんです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほど来何度か申し上げていますけれども、事業費については、委員も先ほど道路に60億円かかるとか、そういう事業費はもう既にお示しもしているところですけれども、財政フレームとしてどういうふうにつくるかということになりますと、先ほど来申し上げていますように、開発者負担でございますので、区が土地を買うということがなければ、私どもは基本的にゼロであろうと思っています。人件費だとか、そういう細かいところを御指摘されているのであれば別ですけれども、私どもは、基本的には、事業として区がこの中に参画しなければゼロでございます。
池田委員
大変甘い想定です。F型道路については、恐らくかなりな部分が中野区の負担になると私どもは思っていますし、そうでなければ、ここの払い下げ価格をうんと下げざるを得ないだろう。財務省では、一時、さっきも少し申し上げたけれども、3分の1みたいな数字を言ったこともありますから、開発者としては、土地の単価が下がれば、それは将来計画にかなりな安全係数を見込んでいくだろうという計画をされると思うんです。それは、国の損、自治体の損、区民の損ということに結局はつながるんです。中野区が仮に半分、F型道路についての負担しかしないで済むという状況になっても、その分、容積率を大いに緩和した地区計画、そのもとで、本来ならば単価が高いはずの中野警察大学跡地、300年も中野区民とその先祖が守ってきた土地が、もう二束三文で安く売られてしまう、そういう事態も起きかねないということが予測をされるので、そんなことは知ったことない、中野区が関係しなければいいんだとお考えになるんだったら、それはそれでわかりますけれども、我々は区民全体、国の問題ではあるけれども、ここはやはり区民の財産ですから、そういう意味でいえば、そんなことに絶対になっては困ると申し上げておきます。
それから、さっき質問の途中になってしまった中央防災会議の想定について、どんな検討をされたのかということについて、まだ確かな答弁はいただいておりませんので、これが出たことによって、もう本当に中野、杉並の区民は大騒ぎしたわけですから、区だって幾らかは感じられたでしょう、防災課ではないんです。計画の問題、手順の問題を私は聞いているわけではないんですから、防災課長ではないです、都市整備部としてどういう検討をされたのかということをお聞きします。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
中央防災会議の結果ということだけではないんですが、中野区では、従前より、いわゆる木造密集地域ということが言われておりまして、そういったことを、どうやって解消するかということで、これまでずっとまちづくりなどをしてきたわけでございます。今回、中央防災会議に関しましては、被害想定が出ただけで、先ほど委員も御指摘のように、具体的な、たしか減災対策という言い方をしていましたが、減災対策などが出るのは今後と聞いていまして、直接的にその検討をしたということはまだございませんけれども、いずれにしましても、これまで中野区が進めてきましたように、木造住宅密集地区におきましては、例えば狭隘道路の整備ですとか、住宅の不燃化、あるいは耐震補強、そういったことを中心に進めて、安全なまちをつくりたいと考えてございます。
池田委員
中野、杉並の特色として、木造住宅が密集をしている住宅街、そういう中に防災拠点をつくろう、そういう特殊性があるわけです。だから、ああいう被害想定が出て、中野の約7割、杉並も七、八割が燃えていくという状況のもとで、それは燃えないまちをつくるのが一番ですけれども、それは今の平和の森周辺のまちづくりを見てもわかるように、もう15年ぐらいたちますけれども、比較的あれはよく進んでいる方だと思います、他の自治体と比べてみても。それでも、不燃化率が一遍に100%だとか、70%だとかとは上がらないわけです。非常に長期間の時間がかかるし、それなりのお金もかかるという事業なわけです。それに対しては、国も相当な助成、補助金を組まなければいけないわけだけれども、少なくとも今、中野の警察大学跡地については、そういう計画を国は持っていないわけです。となれば、そういう大きな火災状況の中で、どうするかということについて、1.5ヘクタールと今まで言ってきたけれども、これでいいのか、どうなのかとか、そういう検討はされていなかったということですね。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも1.5ヘクタールの防災公園というのは、あくまでも広域避難場所の中心となるものでございまして、広域避難場所の機能としては、9.7ヘクタール以上の避難有効面積を確保するということで検討してきたわけでございます。
池田委員
それで、当然のことながら、あの想定によって、中野でも、中越地震でもそうですけれども、相当の人たちが避難の長期化に迫られる、そういう事態が来る可能性が極めて強いということが考えられるわけです。福岡の地震でもそうですし、東京では三宅もそうですけれども、そういうことで考えたら、今の仮設住宅なんていうのは、ほんのわずかしか中野区の地域防災計画の中では想定されていないわけですから、当然、この陳情の中にもたくさん意見で言われているように、仮設住宅ができるような広域避難場所にしなければいけないわけです。そういうことについても考慮されなかったですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
仮設住宅につきましては、中野区の地域防災計画で定めがございます。この想定においても、警大跡地に仮設住宅をつくるという想定はしてございません。
池田委員
だから言ったでしょう。今度の内閣府の被害想定というのは、とてつもない数値で出てきたわけです。だから皆さん、えらいショックを受けられたわけです。みんな、内閣府に押しかけていったんですから、説明してほしいと、個人の皆さん方が、そういう非常に大きな事件が起きているんだから、今、これから跡地をどうしようかということを検討されているわけですから、都市整備部としては、そうしたら、これはちょっとどうなのかなという検討をされてしかるべきなんではないですか。今の地域防災計画に入っていないからいいや、そんなものでいいんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
地域防災計画に関しましては、毎年、毎年、必要に応じて修正するということでございますけれども、これは繰り返しになりますが、やはり中野区の木造密集地域という特色をとらまえて、こういった広域避難場所の整備とあわせて、木造密集地域の面的な着実なまちづくり、そういったものもあわせてしているというのが現在の現状でございます。
池田委員
繰り返しになりますから、やめますけれども、結局、今度の跡地利用転換計画で、中央防災会議の結論をどう適用していったらいいのかという真摯な検討を皆さん方はされてこなかったということが言えると思います。
次に、今も出ていました杉並区の区民に対する説明が非常に不十分だということが、この陳情でも言われておりますし、そういう結果も作用しているんだと思うんですが、パブコメでもかなりの数の杉並区民からの意見が出されています。それは当然の話であって、少なくない杉並区民の皆さん方がここに逃げてこられるわけですから、当然いろいろな意見を持つのは当たり前の話だと思うんですが、そういう杉並区民の運動の影響も受けて、これはかなり押し迫ってから東京都を入れた三者の協議が行われ始めました。実は4月27日に杉並区議会で都市環境委員会が開かれまして、そこに杉並の都市計画課からさまざまな資料が出されているんです。これを見ますと、都を含めた三者協議の今後の方向というのが打ち出されていますけれども、それについてはいかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは3月から開催をしておりまして、現在の土地利用転換計画案、これは三者の共通の認識としては、見直すべきであるということで打ち合わせをしているところでございまして、基本的には、広域避難場所の機能の確保、こういったものを図るということで、現在打ち合わせをしているところでございます。
池田委員
杉並区から2001年計画も考慮した意見が出されていますが、それはどういうものですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、委員御指摘のものは、すぐには出てきませんが、杉並区としては、跡地の土地利用に関しては、防災ということを第1に考えてもらいたいということで、たしか御要望していたと思います。
池田委員
4月27日の都市環境委員会での資料では、警察大学校等移転跡地土地利用についての報告がされておりまして、今までの計画をまず述べて、こういうふうに書いてあるんです。「今後の対応等で計画の具体的内容について、中野駅周辺まちづくり計画案においては、杉並区民の生活への影響などが具体的に示されていない。これについて、早急に中野区が提示し、杉並区民に対しても公表することを引き続き求めていく」とあるんです、杉並区の都市計画の方針として。これに対してどういうふうに答えられましたか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
その件につきましては、まず中野区でこのような土地利用の基本的な方針をお示しいたしております。その後、具体的な土地利用の計画、建築計画、そういったものの段階に応じまして、具体的な影響などについて、杉並区の方に説明をするということで理解をしております。
池田委員
まともな説明をしていないんではないですか。私が知る限りでは高円寺中学で1回やったきりです。その後、きちんとやられましたか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今回の計画案につきましては、高円寺中学で1回説明をしておりますが、それ以前にも2回ばかり同じ場所で説明をしております。
池田委員
だけど、杉並区民にとっては重大な変更が計画案ではあるではないですか。街路1号、そこを221につなげるという案が、素案から計画案に移るときに示されたではないですか。そういうことについて、あなたがたの方から積極的に説明をされましたか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
その道路に関しましては、土地利用転換計画案の時代から実際に計画がされているものでございまして、今回はそれを引き継いだ形で計画をしているということでございます。
池田委員
計画素案にはなかったんです。私もここの委員会で質問しました。計画素案になくて、今度の計画案であそこをぶち抜くという案になっている、そういう案が示されているとなれば、今までは車が来なかったけれども、南北道路を通って車が来る可能性があるわけです。少なくとも、警察大学跡地の中では、20メートルの幅を持つわけですから、それがそのまま20メートル幅で来れば、相当な道路です、これは余裕のある道路です。それが221につながるんではないですか。そうしたら通過交通がふえるのは当たり前です。221に出るのは、現状ではすごく大変なわけです。ぐるっと回らなければ221へ行けないわけですから。それが跡地につくられる南北道路でもってすとんと落ちていくわけだから、これは当然、囲町の住民の皆さん方にも、高円寺北一丁目の住民の皆さん方にも、大きな影響を与えるではないですか。そのことについて、きちんと説明されないというのはどういうわけですか。これは相当注意深く見ている人でないと、この変化は気がつかないです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
いずれにしましても、その道路の必要性というのは、以前から議論されていたという認識でおります。今回は、もし仮に南北に通り抜ける道路を逆に整備しないとなると、これが他の道路にそういった交通が行くという不安もございます。何よりも、こういった一定の幅を持った道路、そういったものが地区の防災、そういった面でも非常に有用であるということからも、整備時期はまだまだ未定でございますけれども、恐らく跡地の整備より多少おくれるかもしれませんが、こういった道路も必要性を認識して、想定として入れたということでございます。
池田委員
陳情では、現状の3.5メートルの道路をそのままにしてほしいという意見が出ているくらい、あそこの区境の自動車交通については、地元の高円寺北一丁目の皆さん方は非常に関心を持たれているわけです。隣接して20メートルの道路ができても、今までの素案までの段階では、ぐるっと区役所の方へ曲がっていってしまったから、直接そのことによって、221に出るということによって、交通量がふえるということは考えられなかったわけです。だけど、今度は221につながる区画道路1号として、計画案で、21ページで図できちんと示されているわけです。これについて、やはり地元の皆さん方から余り意見が出てこないということは、それに気がついた方が少ないということのはずなんです。臭いものにはふたをしろではなくて、こういう重大な変更については、中野区から積極的に説明してしかるべきなのではないですか。杉並区にはきちんと言いましたか、こういう変更が起きていますと。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
この辺につきましては、交通ネットワークの説明をする際に、補助221号線に接続する道路を想定しておりますという説明をいたしております。
池田委員
ですから、ここで中野区が提示し、杉並区に対しても公表することを引き続き求めていくと書いてあるんです、杉並区民の生活への影響など、これが具体的に示されていないから、それを具体的に示すように、引き続き求めていくという方針を杉並区として出しているわけです。だから杉並区民にとっては大変重要な問題です。目の前を車がばんばん通るか通らないかということは、重要な問題です。今まで通っていない、今まで静かなところだった、CO2も少ないし、二酸化窒素も少なかったところ、車が通ることによって、そういうものがふえるわけでしょう、環境が悪化するわけでしょう。土地の値段が下がるわけです。そういうことからいえば、これは重大な杉並区民の生活に変化を与えることなんですから、そのことについて、こんな杉並区から申し入れをされなくても、中野区としてやるべきことではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
地区境の道路については、先ほども担当課長の方から申し上げましたように、現在3.6メートルですが、転換計画案におきましても、ここに道路が必要だということできちんと位置付けられてきたものです。案の説明をする際にも、これは陳情なども3.6メートルのままでいいという、防災上のことを御主張されながら、自分のところは3.6メートルの延焼遮断帯にもならない道路でいいという御主張もございまして、そういう質問もありました。そういった中で、地区境には道路を設ける旨、御説明をしてきたところです。
池田委員
何か、杉並区民はもう悪いみたいな言い方ですけれども、現在、静かな環境をしっかり保存して守りたいというのが住民の当然の意見なんではないですか。それが何か悪いみたいな言い方というのは、杉並区民に対して私は失礼だと思うんです。そういう区民の率直な声というのは、声で、やはりきちんと耳を傾けるべきだし、それは南北道路の区画道路1号の設計にもかかわってくるわけです。どういう道路をつくるのかという設計にかかわってくるわけです。しかも、杉並の皆さんは、たびたび陳情でも出されているように、蚕糸の森の設計段階から積極的にかかわっているわけです。地域の住民の皆さんの意見で蚕糸の森の側面の道路は、こういうふうにぐねぐね曲げているわけです、車がスピードを出せないように。そういう気配りもしているようなまちづくりをやられている杉並区民なんですから、こういう道路計画については、これがわかればかなりいろいろな意見が出てくると思います。パブリック・コメントについては、まだ目を通す時間がないので通していませんけれども、環境問題という分類があるから、もしかしたら、そういうところに書いてあるのかもしれませんけれども、これは相当な、特にあの周辺の住民の皆さん方にとっては、大きな問題だと思うんですけれども、今後、杉並区との関係でどういうふうに進めるつもりですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
御指摘の221という中央線に沿った道路は、私どもは重要な路線だと考えております。囲町のまちづくりをするに当たっても、こういった道路の整備をしながら、地域の方々が、地域の要望でもありますけれども、住み続けられるようなまちをつくっていきたいと思っているわけです。そういった中で、この先、221の先、杉並区側についての道路整備も杉並区に要望しておりますけれども、杉並区、高円寺全体のまちづくりも含めて、杉並区でこういった道路を整備するという考えは、今のところお持ちではないようでございます。私どもは、地区境に道路をきちんと整備して、防災性の向上等を図り、きちんとした道路交通ネットワークを確保したい。通過交通というお話ですけれども、区画道路というのは区画道路の役割がありますので、単に通過交通のみの道路ということにはならない。早稲田通りのように何区かにまたがっている道路は、それなりの役割を担いますけれども、そういった道路として、幅員は狭幅員でも2車線の快適な道路にしていきたいと思っております。
池田委員
区画道路1号から221に通じるところは杉並区なんです。今度の地区計画の方針には、この道路を入れ込むんですか、杉並区との協議なしに。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
道路の整備に関しましては、基本的に跡地側に拡幅をして整備をするということでございまして、杉並区側に整備をするということではありません。当然、これは具体的に整備をする際には、断面構成、その他におきましては、当然今後も杉並区とは協議をする必要があると認識をしております。
池田委員
221とつながる囲町部分の50メートルぐらいですか、ここは今、民有地ですから、ここは地区内道路ではなくて、都市計画決定道路にしなければいけないわけです、拡幅するにしたって。中野区側だけに通すということなんですか、今のは。ちょうど杉並区境です。では、杉並区の方は、もう杉並区がやらないと言っているから、中野区だけで、幅は何メートルか知りませんけれども、都市計画道路として決めたいということなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
都市計画道路として指定をしなくても、例えば地区計画をかけて、その中の地区施設、そういった位置付けで整備をする方法もあろうかと思います。その場合には中野区内の部分で整備をするということでございます。
池田委員
でも、ここは再開発事業として取り組むという方針ではなかったんですか。地区計画でやるわけですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
例えば、囲町に関しましては、地区計画の手法で段階的に整備をしたらどうでしょうかというお話をしているところでございます。
池田委員
いずれにしても、杉並区との区境の道路なわけですから、中野区で全部処理するから杉並区は関係ないというわけにはいかないのではないですか。やはり杉並区との協議が計画の段階から必要なのではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
それは今申し上げましたとおり、たとえすべて中野区内のエリアだとしても、当然杉並に接するわけですので、これは今後、断面構成、その他さまざまなことについて、そのときどきごとに杉並区と協議をする必要があるということは認識をしております。
池田委員
そのことは、今までの杉並区との話、協議の中で出されたことがありますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まだ道路計画が具体的に入っているわけではございませんので、具体的な協議というところまでは至っておりませんが、例えば整備をするとしたら、跡地側へ広げるんだろうかとか、そんな話は口頭でしたことがありますけれども、具体的にはまだ協議というところまでは至っておりません。
池田委員
事業決定してしまったら遅いので、計画段階から杉並区民も中野区民も、住民を含めて、杉並区とも話を進めるというのが、口頭でちょろちょろと言われたぐらいでは、向こうだって、うっかり聞き逃すこともあるでしょうし、これはわざわざ三者協議の場をつくったわけですから、そこで明らかにすべきではないですか。こっそりやるような仕事ではないです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
事業決定ということではありません。先ほど申しましたように、都市計画道路として特に想定をしているわけではございませんで、例えば地区計画の地区施設として指定をするという方法があります。その場合には、繰り返しになりますけれども、具体的に地区計画を定める際には、隣接する杉並の方とも当然さまざまな面で協議をする必要があると考えておりまして、決して中野区独断で決定してしまうということはないと考えています。
池田委員
杉並区からこういう申し入れをされているときに、やり方としては極めて不手際だと思いますし、こういう公の計画案に杉並区との協議なしに、杉並区境にこういう道路を通すという計画をばっと示すということは、杉並区民をばかにしているし、杉並区当局も軽んじているということになりませんか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
先ほどから道路は悪であるという論調かと思いますが、必ずしもそれだけではありません。道路の防災上の役割というものにも着目する必要があろうかと思います。そういったことを含めて総合的に道路というものの必要性を判断すべきではないかと考えています。恐らくそういった判断があって、土地利用転換計画案におきましても、この部分の道路は示されているということではなかったと考えております。
池田委員
だから、まちづくり計画素案から案に変わるときに、突如としてこれが出てきたわけですから、僕は当然、杉並区とは何かあったのかと思っていたんだけれども、今のやりとりでいくと、余りきちんとした相談を杉並区にも住民にもかけていないようですから、道路というのはすごく大事です、どんな細い道路にしたって。道路問題というのは複雑な関連ぐあいがあって、とても大変なんです。大変だということは皆さん方はよく御存じのはずなんだから、軽々しく相談もなしに、こういうところにぽこっと出すというのは問題だと思うんです。ですから、杉並区からの申し入れにあるように、特に杉並区の住民の暮らしに対する影響を勘案して、十分に協議を進めるということでやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
杉並区とは、これまでも何度も協議をしていまして、この道路についても説明をしております。先ほど答弁したとおりでございますけれども、現段階では、まだ断面構成だとか、細かいところの説明をしているという状況ではございません。ただ、私ども、はっきり杉並区に申し上げているのは、中野区については、開発者負担で道路を整備するということでございますので、一定の負担を杉並区にも負担をしていただきたい、そういった話までしているところでございます。
池田委員
それはどこのことを言っているんですか。私は今、区画道路からつながっているところの221までの道路の話をしているんですけれども、そのことを言ったんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
警察大学校の跡地のところにも、道路が同じような状況であるわけです。南につなげているというところを、開発者負担の中で、ここで道路が行きどまりでいいかどうかわかりませんので、その先も一定の負担というものがあり得るかと考えております。そういったときに杉並区も一定の負担をしていただかないと事業が全体に不公平になると思っております。
池田委員
何かよくわからないんだけれども、私は下の方の道路を問題にしているんですけれども、あなたは20メートルの区画道路1号、計画素案で出された道路を言っているんですか。はっきりしてください、場所を。
那須井まちづくり総合調整担当部長
道路は、中野区と杉並区の境に計画がされています、20メートルです。その下に区画道路1号、いわゆる地区施設の道路がありまして、それを南におろしていく、南におろしていくところの部分、囲町公園がありますけれども、公園との境のところ、委員は御指摘だと思いますけれども、全体の上の地区道路とするところからずっと含めて一連の道路でございますので、それも含めて申し上げたわけです。
池田委員
それは随分一方的ですよ。素案から案にするときに、こういう道路をつけますということを杉並区にも相談しないでいて、負担だけは杉並区もやるべきだなんて、そんな一方的な話はないでしょう。幾ら計画だって、計画の段階から相手様がいての話なんだから、これはきちんとやらなければいけないです。勝手に道路を延ばしておいて、それも杉並区も負担すべきだと思いますなんて、それは余りに一方的過ぎると思いませんか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
そういう交渉をしているということでございます。
池田委員
交渉をしているということは、そういうことを言ったということでしょう。今までの経過をきちんと踏まえてやったら、そういう交渉はできないわけです。すごい強腰です、それでは。杉並区が怒っていろいろなことを言ってくるのは当たり前の話です、そんなことを、部長、言ったら。
那須井まちづくり総合調整担当部長
中野区のエリアについては開発者負担で道路をつくります。杉並区のところを杉並区は何も負担しないで、20メートル道路からさがってくる道路全部ができるということであれば、杉並区は何も負担をせずに、ほかの開発者の負担で、福祉施設をつくろうとかというところも含めて、何もせずして接道するということで、我々は開発者負担を求めることについては、強引なことだとは思っておりません。
池田委員
この道路をつくるかどうかというところからまず相談を始めなければいけないでしょう。こっちで勝手につくりますと言っておいて、あなた方、負担しないのはおかしいなんていうのは、中野区の勝手だということになってしまいます。もしこういう道路をつくるのであるならば、地域の住民はもちろんのことですけれども、杉並区に対しても、こういう道路をつくりたいんですけれども、いかがでしょうか、そういう相談があってしかるべきではないですか。それなしに勝手に、私どもがこう計画しました、これはあなたたちにとっても防災上有益なんだから負担しても当たり前だ、こんな話を持っていったら、まるでけんか腰です。そんなふうにはならないはずです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
こういったところに道路を、転換計画があったときのように、防災上のことも含めてつくりたいという申し入れをした中で、そういうことも、当然と思いますけれども、述べたわけでございます。
池田委員
だったら、この道路を計画案の中に書くべきではなかったです。同意を得られないうちに一方的に区境の道路を書くなんていうのは、中野区だけだったらいいんです。中野区の囲町のずっとこっちの方で、例えば222を変更するということが出ているけれども、そういうことだったまだしも、完全にこれは杉並区にかかっているではないですか。そういうところを一方的に言ったら、杉並区と杉並住民の心証を悪くする一方です。だから、こういう要望だって、対応として、計画の具体的内容についてということで、こういうのが杉並の委員会で報告されるということになるんではないですか。それはいいです。
次に、東京都及び中野区との調整について、警察大学校等移転跡地土地利用連絡調整会において、警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案を基本として調整していくとあるんです。これはちょっと言葉が足りないんですけれども、01年計画のことをこれは言っているわけです。それは杉並区としても、あるいは杉並区住民の意向を受けて、4ヘクタール以上の中央部防災公園ということを期待して、これを基本にやっていくということを、これは杉並区の今後の方針ですから、調整をしていくと言っていますけれども、この件については、現状はどうなっていますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
先ほど若干触れさせていただきましたが、御指摘の連絡調整会において、防災公園を4ヘクタールとれという議論はございません。議論の中心は、もっぱら広域避難場所の有効避難面積の確保、そういったことが中心かと思います。
池田委員
だったら、何で向こうの委員会でこういう方針が、杉並区として今後の対応という形で出てくるんですか。そういう要望を持っているからではないんですか。これは今回だけではないです。いわゆる7項目の要求、あなたがファクスで送られてきて単なるメモだとおっしゃって、杉並区議会では冗談ではないというので、また正式文書でもって送ってきたという、例のいわくつきの文書ですけれども、あの中でも同じことを言っているではないですか。杉並区としては、2001年の跡地利用転換計画を大事にしているんだ、これを基本に計画を立ててほしいんだと言っているではないですか。そんなことを杉並区は全然言っていないという認識なんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
連絡調整会議、東京都、杉並区、中野区でやっておりますけれども、2001年の計画をそのまま実行するということについて杉並が主張しているわけではなくて、こういった三者の協議会の中で見直しについて打ち合わせをやっておりまして、先ほど課長も申し上げましたように、広域避難場所についてきちんと確保していくという方向で3回の会議をやったところです。
池田委員
ここでは、死守するとか、そんなことは書いていないです。基本として調整していくというんですから、これは調整の課題なわけです。杉並区としても、何が何でも4ヘクタール、1坪でも欠けてはだめだということを言っているのではないと、この文書は読めます。だから、基本として調整すると委員会での報告文書も書かれているんだと思うんです。ですから、これは、今の段階では、あと何回ぐらいやる予定なんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
4月末をもって一定の方向性は出ておりまして、今回、中野区が中野区として中野区のエリアで整備計画を定めることについては、特に避難場所の有効避難面積をおおむね確保される見込みがありますので、その件については、おおむね三者とも了解しているという認識でございます。
池田委員
計画との関係はどうなんですか、区が一生懸命やりたいと言っているところの。そうすると今後、三者調整については、もうやらないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
3回やりました調整会議の中で、中野区といたしましては、中野駅周辺まちづくり計画案を、今後案をとるということをお話ししまして、それについて異論をいただいていません。ただし、3回やるということで3回、調整会議をやったわけですけれども、何らかの文書を交換するとか、そういうことについては、今後もう一度打ち合わせをしたいということで考えております。
池田委員
それから、この陳情で非常に特徴的なことは、もう最初の第10号陳情からそうですけれども、これでは「警察大学校等跡地の利用計画は、私たち陳情者の意見を反映させ、住民合意のもとで進めてください」とあります。ところが、一昨年の新都市建設公社の調査検討委員会の発足から始まって、区民の最も切実な要望ということについては、現在の計画案に至るまで、もうほとんど反映されていないんです。基本が、さっき陳情者がおっしゃいましたように、大きな観点で見ると、ここで東京都の都市再生方針に基づいて、100メートルもの超高層ビルをどかどか建てて、にぎわいの心にして、人をたくさん呼び込むということがもう最優先になってしまって、ほかの広域避難場所ではないような超高層ビルの足元に広域避難場所を展開するというような、住民からとってみれば大変不安で危険な方向に一瀉千里で来ているわけでしょう。一体、どこが、住民の意見が反映されているのかというのが、陳情者の皆さんも理解できないわけです。だから、こういう陳情が前回も出ましたけれども、今回も10号陳情を初めとして、もうあちこちに出ているわけです。そういう点で、皆さん方は、今度のパブコメもそうですけれども、一体、区民の意見、あるいは区民の参加ということについて、どういうふうに考えているんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
区民の参加については、一昨年の今、委員御指摘の調査検討委員会でも、区民の代表の方、地域の区民の方を含めまして検討してきました。それから区民と区長の語る会、説明会などもさせていただいてきたわけです。昨年度は検討委員会の中の区民だけの会をもって検討会もやりましたし、昨年度もそれぞれの地域で説明会なども行ってきたわけです。そういったことで、私どもは全体を公園にしてくれとか、6ヘクタールを公園にしろとかということについては、中野駅のすぐそばでございますので、にぎわいの環境の調和するまちをつくっていくという観点から、そういったことを取り入れない、参加に応じていないということを言うのであれば、それは幾分観点が違うかと思います。
池田委員
その答弁も何回も何回も繰り返しているから、池田は同じ質問するからとまた他の委員から文句を言われそうなんですけれども、あなたが同じことばかり言うから、どんな言い方で聞いても、僕は第10号陳情を材料にしてお聞きしているんだけれども、答弁は同じ答弁も相も変わらずオウムみたいに繰り返されるので、何も答えていないです、今の答弁では。新都市建設公社がやったのは、住民参加は区が主体ではないですから。あれはあくまでも新都市建設公社が1,500万円で受けた事業の中で、新都市建設公社が報酬も払って、第1回から新都市建設公社の汐留だとか、六本木だとか、そういう大型再開発のまちづくり案をぼんと出してきたではないですか。それに対して、中村さんやその他の委員の皆さんからは、そういうのは間違っているという意見が出たけれども、全然無視したではないですか、それを。やはり防災公園、01年跡地利用転換計画を基本として進めるべきだという意見が出たけれども、全部それを握りつぶしてしまったではないですか。やるたびに、やるたびに、会は、スライドでもって、あっちの恵比寿がどうだとか、品川がどうだとか、西新宿がどうだとか、そういう超大型の再開発の紹介ばかりで、一番いい写真をスライドで映して、それの宣伝ばかりだったではないですか。しかも、区民は人数的には半分ぐらいいたけれども、団体代表が多くて公募と言われる区民は少なかったではないですか。しかも、それ以外のところは、東京都の役人だとか、財務省の役人だとか、そういう財務や都市計画の専門家ばかりではないですか。そういう人たちが参加していて、少し区民から異論が出ると、それに対して反論をするといったようなものが、一体どこが住民参加なんですか。自分たちが決めて、もう路線を強いたものを、もう一瀉千里で真っ直ぐ走らせる、少々の意見が出たって一切それは無視する、これは住民参加の姿がありますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
これは積極的に参加していただいた区民、検討委員会にいらっしゃったわけです、それらの方がいろいろな御発言をしております。それを議事録に一字一句とろうということで、そういったものを報告書にきちんとつけております。区民が積極的に参加していただいたことに対して、何ら区民の意見が反映されていないというのは、私どもとしては、そうではなかったのではないかと考えております。
池田委員
第10号陳情で言っているのは、先ほど私が質問した中央防災会議の被害想定、それに基づいて見直される東京都及び中野区の地域防災計画との総合性を担保するために、現在の計画を凍結してくださいという陳情の趣旨に出ているように、非常に基本的なことを陳情では提起しているわけです。それからまた大変おもしろい陳情、ペット総合ケアセンターをつくってくださいとか、料金の取れる公園をつくってくださいということで、これなんかは非常におもしろいアイデアだと思います。これは実現の可能性があります、こういうものをやれば。もしこういう馬やポニーや羊を飼うスペースだとか、空き地内に田んぼをつくって、田植え、稲刈りなども小・中学生が体験できるようにとか、せせらぎをつくって、そこには野川、または小石川後楽園内のホタルが出るような、そういう環境をつくってくれ、これは議会でもそんなような提案が出ているぐらいではないですか。こういう非常に特色のある、しかもそれをただではなくて、一定の料金を取ってやれば、中野区の税収となるではないですかと提案しているわけです。吉祥寺の公園だって、年間50万人も60万人もの人が来るわけでしょう。それに例えば1人500円ぐらいかけたって膨大な入場料金になるわけです。そういうおもしろい陳情も出されている。これはこの陳情だけではなかったです。前からそういう意見は出ているはずです。そういうことにあなた方は耳を傾けましたか。ばかばかしい、もう本当に一笑に付してきたんではないですか。そういうのは住民参加とは言えないんではないですか。少なくとも、こういう真面目に出されている提案なんですから、それについて真面目に少しは考えるという時間をとられてもいいんではないですか。そうでなくて、もう財務省や新都市建設公社や日建設計、そういうところの調整で、もう都市再生の方針に基づく、100メートルをどうするか、100メートル以上になってしまったらどうしようか。陳情者の皆さんは、何か100メートル以上の建物はできないみたいな説明を受けたというけれども、そうではないです。ここのNTTドコモビルは、中野の拠点から西北部に向けての携帯の局に発信をしているんです。だから、どこかほかのところに高い建物ができて直接届かなかったら、中継基地をつくれば、簡単に跡地は100メートル以上、今ドコモは119メートル、最上部のアンテナでありますから、それ以上の建物が立ったって全然大丈夫なわけです。それこそ一定の負担をNTTは開発者に求めて、アンテナ中継局をつくるでしょう。幾らでも手だてがあるわけです。そういうふうな状況ばかり一生懸命に検討されて、こういう区民の、本当にここを区民の憩いの場所、そしていざというときには、10万人の命が助かる防災公園にしたいという真摯な声に対して、あなた方は、本当に何度も何度も会議をやられたでしょうけれども、そういうことを本当に真面目に検討したことがありますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
9.7ヘクタールに昼間人口を含めた広域避難場所を確保したいと思っております。
かせ委員
まず1点、関連してお聞きしたいことがあります。今、私の質問も、区画道路1号の221に至るところなんですが、囲町の皆さんとの関係でどうなのかとお聞きしようと思っていたんですが、先ほどの部長の答弁で、この間について、開発者負担でやるんだということなんです。しかし、そもそも再開発等促進区と指定しているのは警察大学校等跡地です。囲町につきましては、その計画には入っていないわけです。今後検討するということでしょう。その検討に当たって、これからどうなるのかというのは、むしろ囲町の人たち、住民の皆さんと進めていかなければいけないはずなんです。だけれども、その話し合いがないままに、この道路を通してしまうということは、どういうことなのか、これは非常に住民無視でありますし、また再開発等促進区について、開発者負担の法則が該当するかどうかということについても極めて疑問であります。この点についていかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
御指摘の住民無視ではできないのではないかというのは、そのとおりだと思います。住民を無視してやろうということは考えておりません。それから開発者負担、例えば区画整理事業をやると、地区外でも開発者負担で道路整備等ができますので、そういったことも一つとしては考えられるということを申し上げたわけです。囲町の皆さんと、既成市街地については、いろいろと勉強会をやりながらまちづくりを進めていくということをお話ししていますので、そういった方向で囲町のまちづくりは進めていきたいと思っております。
かせ委員
極めて不確かなことなんです、それについては。大体において、人の土地について、民有地に勝手に、お隣でこういう計画をするから、これについて、あなたたち、この計画に従いなさいなんて、こんな勝手は通らないでしょう。それを通したら、これは大問題です。特に民有地、杉並の方は公園ですけれども、中野の方については、何軒も民間の戸建ての住宅があるわけでしょう。これについて勝手に線を引くというのはどういうことなんですか。了解を得ているんですか。話し合いをしているんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
これについて、整備をする、それから都市計画の手続をするというときに、地域の方に説明をしたり、できれば合意をいただくというのは、それが望ましいわけですから、そういった努力をしていく必要があろうかと思います。ただ、都市計画というのは、すべて合意しないと都市計画がかけられないというものではございません。そういった都市計画の手続上、一定の手続をして行うということもあるわけです。ですから、そういったこともあるということ、これは別にそういうことをしようとしているわけではございませんので、いろいろと理解をいただきながら道路をつくっていきたいと思っています。
かせ委員
非常に暴力的な発言だと思うんです。反対しようが何しようが都市計画決定してしまう、そういうことになれば、それこそそこに住んでいる人たちの居住権、財産権はどうなんですか。そういう乱暴なやり方をやるというわけです。だから、そんなやり方をしてはいかんです。
経過をお話ししましょうか。もともと囲町の地域については、もう既に20年ぐらい前からいろいろとありました。実は1991年に駅周辺整備区民会議ができる前に、実は50ヘクタールの中野駅周辺のまちづくり計画というのがあったんです。その中には、50ヘクタールです、あそこの公会堂通り、今は公会堂通りではないですけれども、公会堂通りから早稲田通り、それから青梅街道、あの一式を全部網をかけてしまった。これについて、もうものすごいごうごうたる非難があったんでしょう。それで縮小せざるを得なかったというのが経過でしょう。それで1991年の特別委員会があったときには縮小した中での検討が始まったんでしょう。そのときに、その当時から出ていたのが囲町公園の住民の皆さんの要求だったでしょう。そもそもあそこは線路というものはあるんだけれども、あの地域については、車が入ってこない、比較的静かで環境がいい、後ろには、警察学校だったんですけれども、そこには緑があって、いざというときには逃げられるということで安心している。そういったところに、補助221を通すという計画があったときに、これはだめだという大運動があったではないですか。それで囲町の地域については計画から外れたという経過があるわけでしょう。そこまではどうですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そういった過去の経緯も踏まえながらですが、今回、計画案でお示ししております囲町のまちづくりの整備方針につきましても、例えば警大跡地のように一括で売却をして、一定の高さのものを建てるということではなくて、あの地域の方々と十分に話し合いをしながら、先ほど言いましたが、例えば地区計画、そういった手法を使いながら段階的に整備をしていくということで考えているところでございます。したがいまして、先ほどの部長答弁の道路にしましても、これで決定したということでは決してございませんで、区としては、こういった構想を現在持っておりますが、これを今後、具体化するに当たりましては、当然、杉並区はもちろん、地域の方々と十分に協議をしながら、断面構成などを含めて検討させていただきたいということで、こういった絵柄をかいているわけでございます。
かせ委員
今だに囲町の皆さんは不信を抱いているんです。
それで、お聞きしたいんですが、実は3月18日に囲町の清掃車庫で町会の皆さんとの懇談会がありました。そのときなんですけれども、このときは本当にいろいろな角度から質問があったんですが、一番あは、やはり住民の意見については全く聞かないということで、無視されているということが非常に多かったんです。その中で、特に驚きがあったのが、囲町エリアについて調査費用がついてしまっている、勝手につけられたということであるとか、警大のことについては、高度利用が図られるなんてことが発表されたとか、こういったことから、住民に相談もなく決められるということについては、心外だということで何人もの方々から発言がありました。御記憶ですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
3月18日の勉強会は私が出席をいたしましたが、さまざまな意見がありました。もちろん、今、委員が御指摘のように、もう少し意見を聞いてくれという御意見もありました。その他、たくさんほかにも意見が出たと記憶をしております。
かせ委員
たくさん出たんです。全く不信に満ちたというか、本当に怒りが沸き起こるような説明会だと私は思っています。
まず囲町については、先ほど申し上げましたように、いろいろな経過がありながら、とにかく静かな住環境を守ってほしいという思いが非常に強いんです。このときはたたき台のナンバーツーの説明会でした。そのときには、たたき台ナンバーワンでは、囲町は既用途地域を導入すると言っていた。ところが、用途地域ではなくて、これについて高円寺境の西から東まで全部一緒でいいのかということで、西低東高という形で計画をしていますなんてことを言ったものだから相当怒っていました。こういうことが勝手に進められているということで、いろいろと陳情が出されたりしているんですけれども、一番はここの問題なんです。囲町の方たちと、その後どういう意見の調整などをしているんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
3月18日に伺いまして、これは計画素案の御説明に伺ったということです。その中で、さまざまな御意見をいただきましたけれども、これはとらえ方の違いで、怒りに満ち満ちていたとは私はとっておりません。ただ、たくさんいただいた御意見は真摯に受けとめたということでございまして、ただし、その中で1点、今、委員が御指摘のように、囲町というのは東西に長い形をしておりまして、全部これが均一な土地利用ということは、なかなか想定しづらいだろう。すなわち、駅に近い部分はそれなりの利用があるのではないか。逆に例えば西側の方については、住環境を守ったまち、そういったものがあるのではないかというお話をしました。そのことについては、そのとおりであるということもいただいた記憶があります。したがいまして、今後、まだまだ具体的な都市利用計画をお示ししているわけではありませんので、その辺を含めて今後また囲町の方々とはお話をしていきたいと考えております。
かせ委員
今言われたように、3月18日には説明会が開かれましたけれども、いっぱい問題が提起されておりました。もう一つ紹介してしまいますと、都市計画道路が計画されているけれども、車が入り込み、囲町に影響が及ぶことは心配だということであるとか、新潟地震では農地などの広い場所があった。中野にはない。警大跡地のような広い場所はこれから出ない。区として真剣に考えてほしい。この土地は昔からいろいろとあったところで、区民の思いも強い。この広場が区民のために生かされればどれだけ助かるか。私たちは区の案には賛成できない。区は決定を延ばすべきだという強い主張もありました。また、避難場所についても、想定しているのは、この地域については人口がふえると先ほどまで言っておりますけれども、そういうことについて、とにかく、ここの場所については、安全を確保する場合において非常に大事だ。近隣住民としても、そのことを非常に気にしている。命の問題だということで、延々と何人もの方から言われていたわけでしょう。そういうことが出されておきながら、3月18日、何もやっていないというのはどういうことですか。おまけに、このときには書かれていない区画道路1号というのが書き込まれている。こういうことはありますか。こんな理不尽はないと思うんです。いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
3月18日の時点におきましても、杉並区境の道路の必要性というものは、私としてはお話をしたつもりであります。また、そのときに御説明いたしましたのは、計画素案の段階、たたき台、素案ナンバーツーというものがあります。そのときと比較しまして、囲町に関しましては、住環境の確保、そういった表現を追加して、今後そういった方針でまちづくりを進めるということで御説明をいたしました。そういったことで、囲町につきましては、囲町に限らず、ほかの地区もそうでございますけれども、そのような地域の御意向なども十分に踏まえながら今後まちづくりを進めていきたいと考えております。
かせ委員
地域の人たちというのは、陳情にもありますけれども、囲町地域がそのままでいいとは思っていないと思うんです。何かしなければいけないということは思っているんだけれども、だからといって、中野区が勝手に線を引くとか、住民の意向を無視して、いつの間にか駅に近い方には高い建物を建てて、西の方については低くしようとか、そういう勝手な計画が立てられたのではたまらんということで言っているわけです。これは当然なんです。権利者ですから、土地を持っている人でしょう、そういった財産というのは最大限尊重されなければいけないわけだし、そういった人たちの将来にわたる居住権、生活権といいますか、そういったものを、まだ案ですからということで線を引くということは、やってはいけないことではないですか。そういうことがあったから、かつてはこの部分については除いていたわけではないですか。住民の皆さんと一緒になって将来のまちづくりを進めるということで、勉強することは否定するものではありませんし、今後やるべきだと思うんだけれども、かといって、本来であれば濫開発を規制しなければいけない区が、そういう住民の意向等は全く相入れないような、あるいは住民から何の発意もないような計画を引いてしまおうなんてことは、やってはいけないことではないですか。いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まちづくり計画案の囲町エリアのところを述べておりますけれども、囲町エリアは、まず土地利用の目標といたしまして、不燃化を進めながら、住環境の向上ですとか、都市基盤整備などを図ると書いております。また、これは先ほど申し上げましたが、駅至近の場所にあっては、その立地を生かした機能、そういったことを目標として掲げております。なお、まちづくりに関しましては、素案の本文中に記述をいたしましたけれども、こういった方針の内容をもとに、今後、地域の中で検討を深め、その後、土地利用計画や事業計画など具体的な計画を取りまとめると記載をしております。したがいまして、現在のところは、まだ勝手に決めたとか、そういう段階ではございませんで、区の方で、こんなまちづくりはどうでしょうかという御提案をしている段階であります。ですから今後、さまざまな御意見等があろうかと思いますが、それは当然、周辺との整合なども図りながら計画をつくっていきたいと考えてございます。
かせ委員
囲町エリアについては、まだ未定ですね。それについて、未定であるんだけれども、道路については線を入れるというのは、どういうことなんですか。どういう手法がとられているんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
先ほど言いましたが、まだ補助221号線に関しては、もう都市計画を決定されておりますが、杉並区境の南北道路につきましては、線を入れたというわけではございません。そのような道路の構想を持っている。手法等については今後、皆さん方と協議をしたいということでございます。
かせ委員
確認したいんですが、手法等については、今後ということで、さっきは地区計画とおっしゃった。整合性がないわけです。どういうことなんですか。
それと、多分これは時期が違ってくるんだろうと思うんです。再開発等促進区で上の方はやる。下の方については、どういう手法をとるかもわからないし、まだ住民との合意が全くないわけでしょう。そういった中で、一部線を引きましたということなんだけれども、そういうことであるならば、これはどういうことなんですか。単なる線引きで、実現性については全くわからない、願望として書いたということですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
現在、まちづくり計画案、あるいはまちづくり計画でお示しする線というのは、都市計画的な規制があるわけではございません。したがいまして、こういった道路を想定しているということでございまして、想定を実現するに当たりましては、例えばここの場所では地区計画という手法があるということで、そういったことは申し上げたわけでございます。これはまだ地域の方々と合意をしているわけではございませんので、そういった地区計画という手法を目線に入れながらも、十分にお話し合いをしながら今後まちづくりを進めていきたいということでございます。
かせ委員
私は、一番やってはいけないことをやっているのではないかと思うんです。今後の課題を残しながら、住民の中でも合意が得られない、そういった中で線を引くということは、やはりそれが将来の姿として定着するわけです。そうしますと、ここに住んでいる人、どうなるのか、早速不安になってくるわけです。いずれここに道路ができるんだから立ち退かなければいけないとか、よそに引っ越してしまうとか、これから建物が古くなってきた、建てかえなければいけないというときも、ここは道路を通されるかれないから、そんなことにはお金を使えないということになって、さまざまな問題が出てくるわけです。よって、こういうゾーニングというのは非常に繊細な気持ちを持ってやらなければいけないというのは、まちづくりの基本ではないですか。そういったものを知りつつ、こういうことをやるというのは非常にひどい話だと思うんです。どうですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
もし仮に地区計画で道路を整備するとした場合についてお話をいたしますけれども、基本的には、建てかえの際に、同時に道路用地部分を道路事業者が買収して整備をするということが一般的です。ただし、すぐに建てかえがないという場合には、例えば小規模な共同化ですとか、建てかえ、そういったお話を持ちかけまして、建てかえと同時に道路整備を行う、すなわち道路整備と住環境の整備があわせて図れるという手法がございます。現にこういった手法で平和の森公園周辺などについても区画街路を整備したりしております。例えば、地区計画でやった場合には、そういった手法がありますので、半ば強制収用的に土地を取り上げて道路を整備するということではなくて、あくまでもまちづくりの一環として、道路も整備しながら住環境の向上を図るということでございます。
かせ委員
課長、現地を歩いて御存じだと思うんですが、周辺のお宅というのは、戸建てではあるんですが、非常に敷地面積が狭いところです。現在4メートルぐらいです。これが16メートル、20メートル、そういう広い道になりますと、なおかつ杉並区との関係がありますから、場合によっては全部中野区でということになりますと、ここの家は建てかえできません。明らかにどこかに移ってもらわなければいけないという感じになるんです。それこそ住んでいる方たちにとっては死活問題でしょう。重要な問題なんです。そういうことについて、特に住民の皆さんの意見、要望というのは十分に生かさないと、これはやってはいけないことだと思うんです。私権制限ではないですか。いかがですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ですから、現在、法的に何ら規制がかかっているわけでもございません。私権制限でもありません。現在、建てかえをしようと思えば建築も可能です。ただし、では、将来的にあの狭い道路でいいのか、そういうことではないと思います。ですから、その際、どのような広さ、どのような場所、どのような手法で整備すればよいか。例えば、仮に移転をしなければいけないお宅が生じた場合には、その移転先をどうするか、あるいは残地が残った場合、残地の処理はどうするか、そういったことを含めて、単に道路をつくるということだけではなくて、周辺の土地の状況などを含めて、総合的に整備するということが地区計画かと思います。したがいまして、当然、今、委員御指摘のような移転対策、残地、そういったことも当然検討しながら道路整備は行っていくものだと考えております。
かせ委員
本当にシビアな問題なんです。いろいろといわくがあって、ここはそういう経過から除外したという地域でもありますし、3月18日の説明会でも、そういった意見が出されているんです。なぜ計画に入ったのか、そっとしておいてほしいという意見なんかもあるわけです。これが正直なところだと思うんです。だから、将来にわたって、囲町の住民の皆さんが勉強会をしたりして自発的にまちづくりをしていこうということがあるならば別として、そういう機運が出るまでは、この部分については書く必要がないのではないかと思うんです。むしろ、まちづくりの機運を高めるということならいいです。一生懸命に勉強会をするのもいいでしょう。しかし、今の段階で、こういうものを線引きしてしまうということについては、非常に住民の皆さんは抵抗があるわけです。だから、そのために、まちの中では、もうがちゃがちゃになっています。賛成という人もいるし、反対という人もいるし、なかなかこれまでまちの雰囲気がおかしくなったとか、いろいろと出てきてしまっているんです。原因としては中野区がつくってしまったことでしょう。まちづくりの機運というのは、高まるのを待つべきではないですか。私たちは、この部分については削除すべきだと思いますけれども、見解を伺います。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
囲町に隣接します警大跡地の新たな土地利用が現実のものとなりつつあります。そういった中で、囲町としても、それに対応する、もちろん、それだけではありませんが、一定の環境の整備、そういったものも必要かと思います。そういった中で、確かに今おっしゃったような機運を待つということもあるかもしれませんが、むしろそうではなくて、積極的に、そういったまちづくりの雰囲気の醸成を図るということが、結果的にはよいまちにつながるのではないかと考えているところです。
副委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
副委員長
他に質疑がなければ、陳情の取り扱いを協議いたしますので、委員会を休憩いたします。
(午後8時55分)
副委員長
では、委員会を開会いたします。
(午後8時57分)
では、お諮りいたします。休憩中に確認いたしましたとおり、第10号、第11号、第13号、第16号、第17号、第21号、第24号、第26号から第47号、第49号から第55号、第57号から第60号、第64号から第67号、第69号、第71号から第93号、第95号、第97号から第101号、第103号、第104号、第106号から第108号、第110号、第111号、第112号の2項、第113号から第116号の各陳情を保留とすることに賛成の方の挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
副委員長
挙手多数ということで、保留といたします。
以上で本日の陳情審査を終了いたします。
それでは、前回、所管事項の報告にありました中野区長と杉並区長の会談について、平成16年度中野駅周辺まちづくり計画作成等支援業務委託の結果についての質疑に移りたいと思います。
質疑はございますでしょうか。
池田委員
地区計画検討支援業務報告書並びに関連する参考資料が出されておりますけれども、私がここでまた長いことやると、またひともんちゃく起きるでしょうから、一番肝心なところを質問したいと思うんですが、都市計画参考図書が出ております。前回、課長からは、都市計画決定手続の様式を定めるものであって、この内容について関係機関と調整するものではないという説明があったんです。この内容を見ていきますと、ここには、まず最初に地区計画の目標ということで、にぎわいの心をつくるということを打ち出して、区域の整備、開発及び保全に関する方針、いわゆる整・開・保についての方針が書かれていて、ここでは道路のことについての指定をしています。マル2に、地区内に約0.4ヘクタールの緑地を整備するというのがありますが、これは先ほど私が質疑をした緑地1号、緑地2号のことを指していると考えてよろしいわけですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのとおりです。
池田委員
道路以外の歩行者ネットワークの整備方針というのが出ていて、警察大学の跡地に回遊性を創出する歩行者ネットワークを整備するということで、これは支援業務報告書の中にぽつぽつの絵でかいてある、いわゆる歩行者道路と見ていいんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのとおりでございます。
池田委員
それから再開発等促進区というのがあって、ここでは面積15.4ヘクタールと出ています。これについて詳しい内容が支援業務報告書の中に定められているわけですが、ここには、もう皆さん方が言っているところの地区全体の複合的な土地利用を図って、中野の新たな顔をここで形成する、我々の言葉で言えば、東京都の都市再生の大規模デベロッパーによる大規模開発をここでやるということを、土地利用に関する基本方針の中で述べています。後はゾーン的な区分けしか書いていませんけれども、そしてさらに下の表では、公園と区画道路1号、区画道路2号について、新設をするということでの規定があって、公園については約1ヘクタールというのがあります。
次に、地区整備計画についても、先ほど言った緑地1号、緑地2号を含めて出ているわけですけれども、ここで皆さん方が盛んに言うところの3から4ヘクタールの2ヘクタールの公共的空間を含めたオープンスペースを創出するということが書いていないのはどういうことなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まずお断りですが、これは一つのサンプルでございまして、これを東京都や関係方面と調整をしたものではございません。委託先が一つの例としてつくったものでございます。したがいまして、これは中野区の意思を100%反映したものでもありません。あくまでも参考として認識をしております。そういった中で、先ほど来御指摘の例えば3から4ヘクタールという文言を方針の中に入れられないかということに関しましては、今後、東京都や財務省などと協議をしなければいけないと考えています。ただ、私たちの思いといたしましては、地区計画促進区をつくる基本となります、つまり、このまちの基本的な方針を示します中野駅周辺まちづくり計画におきまして、3から4ヘクタールのオープンスペースを確保するという大きな方針を示しておりますので、これで示せば足りるのではないかということも考えております。
池田委員
後で質問をしますけれども、足りないんです、それでは、実は。計画は計画ですから、あくまでも中野区の、財務省に言わせれば願望ですから、それを保証するための手だてをきちんと中野区としてはとらなければいけないです。だって、緑地1号、2号については具体的な記載があるわけです。しかも、中野区とは関係ないんだと言ったって、そんなことは通じないです。だって、去年の新都市建設公社の報告書をそっくりあなた方は素案にしたではないですか、中身をそっくり、もう瓜二つです。今まで出されてきているたたき台にしろ、まちづくり計画素案にせよ、計画案にせよ、ほとんど日建設計がつくって、新都市建設公社がまとめたと称されている内容とそっくりではないですか、今まで、これと一体どれほどの差が今までありましたか。ですから、この段に来て、これは中野区のあれではないんだと言われたって困るんです。大体これで行くんではないですか。これと大幅に違ったものが出てくるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
これの位置付けは、先ほど課長が申し上げたとおりでございまして、私どもは、まちづくり計画というものに基づいて、参考図書を計画書にすべく、今後これをつくっていくわけです、その案ができましたら御報告させていただきたいと思います。この図書については、委託先がつくったものでございますので、私どもはこのとおりやっていきたいということで、これをお示ししたわけではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
池田委員
都市計画参考図書というのは、いわゆる地区計画の方針になるんです、これが。こういう内容で地区計画の方針になるのではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
これは地区計画の方針の様式にのっとっております。こういった形で地区計画の方針が出てきます。ただし、先ほどの3から4ヘクタールということをどう表現できるのかということについては、私どもはこれから検討をしていかなければいけないと思っております。
池田委員
それは私が指摘したからではないですか。指摘されなければ黙っていたつもりでしょう。この都市計画参考図書というのは、まさにこれが地区計画の方針なんです。こういう形でしか地区計画の方針というのは出てこないんです。ここには容積率も建ぺい率も具体的な道路の配置図もないんです。後ろに図面としては一応載っているけれども、大体こういうので行くつもりなんでしょう。
僕が言う前に、これがあれだと言われましたけれども、そうすると、参考図書を基本にして、これから企画提案書というのを出します。企画提案書というのはどういう形になるんですか。これとどう違うんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
企画提案書も、スタイルとしては、先日、委員会でお配りしました資料別冊1の地区計画検討支援業務報告書というものがあります、こういった項目を盛り込んだものが企画提案書と呼んでいるものでございます。
池田委員
企画提案書も大体これで行くわけでしょう。これを大幅に変更するということはないでしょう。今までもないです。中野区のまちづくり計画検討素案、去年の新都市建設公社の報告書にそっくりでした。だから大体今度も企画提案書というのはこの内容で行かれるわけでしょう。これと全然違うものをつくるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
これも一つのそういったものをまとめたというものでございまして、中野区としてまちづくり計画の整合を図りつつ、再度これをつくり直すつもりでございます。
池田委員
どの程度つくり直すんですか。ここに出ている地区計画の概要を初めとして、さまざまな図面と関係図書というのは非常に似ているんです。同じ図面もあります。そういう内容のものなんです。あなた方はこれに3から4ヘクタールのオープンスペースを盛り込むために今後、東京都と調整する、だから地区計画の方針書というのはすごく大事で、私は先ほど何回も質問したけれども、これに入らなければ、単なる計画なんです、あなた方が出す計画、問題は都市計画審議会できちんと3から4ヘクタールのオープンスペースを入れるという決定をしなければ、計画で幾ら提案したって、それは単なる計画なんです。一番大事なこういう基礎文書に入れるということがなければしようがないではないですか。これは必ず入れるんですね。東京都が、いや、だめだ、それは入れては困ると言われても入れますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほど来申し上げていますけれども、これは参考としてお配りしたものです。私どもとして意思を決めて、これで都市計画図書、それから企画書とするということは申し上げてございません。そういったことを御理解いただいた上で、私どもは、これからこれについて内容を十分に検討します。それから都市計画書も区の原案としてつくる、それからこれは東京都の案ということにもなります。もちろん財務省との調整も要ります。そういった中でこういった文書をつくっていく。私どもは、3から4ヘクタールと委員から御指摘がありましたけれども、9.7ヘクタールプラスアルファがきちんと書き込める方法が一番最善だと思っておりまして、そういった検討を加えていきたい、委員から3から4ヘクタールを書けと言われたら書くということではございませんで、そういったことまで、この中で検討をしているところでございます。
池田委員
僕が3から4ヘクタールと言っているんではないです。あなた方がおっしゃっているんです。それが地区計画の方針に入らなければ、実際に地区計画にならないではないですか。そういう大事な項目を入れるのは当たり前の話ではないですか。参考図書が基本となって地区計画の方針がつくられるわけですから、あと2カ月少ししかないんです、それをやる作業が。支援業務報告書をあなたは全面的に書きかえるとおっしゃったけれども、そんな時間はあるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
3から4ヘクタールということだけではなく、繰り返しになりますけれども、広域避難場所としての機能が確保できるように、どういうふうに都市計画書をつくったらいいかということで今検討しているわけです。二、三月あれば、十分に私どもの調整した内容をこの委員会にお示しできると考えております。
池田委員
全くよくそんな答弁をするものですね。今まで陳情者の皆さん方からも、たびたび要求がされ、我々もしている、9.7ヘクタール、今は10ヘクタールですけれども、広域避難場所をどうやって確保するんだ、それをきちんと根拠を示せと、あなた方は示せない、示せないとずっと言ってきたではないですか。それがあと2カ月で急に示せるようになるんですか。隠していたんではないのか、示せない、示せないといっていて、今まで数値を、何でこの段階で10ヘクタールの広域避難場所をどこにどうやって確保するということが示せる、そういう作業ができるんですか、これらの資料の中で。これ以外の資料があるんですか。CD-Rを出してください、何かあそこには変数があって、その変数を操作するといろいろと結果が違ってくるというのがあって、だから委員にはCD-Rのコピーはさせないとどこかでおっしゃったようだけれども、CD-Rを出してください、あなたたち、数値を隠さないでください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
9.7ヘクタールプラスアルファの根拠をどういうふうに示すかということについては、建物の計画がなければできませんということを先ほどから申し上げておりまして、地区計画の方針です。次に整備計画をつくるときには、そういったものをきちんと示します。今回の方針では、9.7ヘクタールプラスアルファの確保の方向性、仕方、どういうふうにしたらいいかということを今検討しているわけです。
池田委員
あなたのおっしゃっていること、何だか全然わからない。9.7ヘクタールを確保するというのは絶対使命でしょう、これは。でなければ広域避難場所にならないわけでしょう。それを今ごろ検討するんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今ごろ検討するのではなく、都市計画の図書にどういうふうに担保できるかということを検討するわけでございます。9.7ヘクタールプラスアルファについては、私どもは、一定の建物がありませんから、根拠を示せと言われても困りますけれども、一定の確保はできると考えております。
池田委員
あなた、大変重要な答弁をしているところなんです。一体どういうふうに確保すると書き込まれるんですか。わずか三、四ページの参考図書の中で。ただ数字だけを入れるということなんですか。数字を入れるということでさえも、今まで1年間も東京都とずっと協議をされてきて、そのことについても合意をされていないということですか。あとわずか2カ月少しの間でその作業を進めようというんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
どういうふうに書き込むかということについて検討をしていると申し上げているわけでございます。
池田委員
だから、どういうふうに書き込むんですか。数字で書き込むんではないんですか。これに書き込むんでしょう、参考図書に。数字で書き込むしかやり方はないではないですか。何を一体検討されるんですか。今までそのことを東京都とずっとやってきたはずではないですか。人をばかにしないでください。どういうふうな形で書き込むのか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
どういうふうに書き込むかということを検討しているんだと繰り返し申し上げているところでございます。
池田委員
おかしいですよ。今まで9.7ヘクタールは確保しますとあなたはずっとおっしゃってきたでしょう。それを今の段になって、どういうふうに書き込むのか、検討するとは一体何事ですか。あと2カ月少ししかないんです。もう9.7ヘクタール確保するというんだったら、数字でもってぽっと入れればいいではないですか。一体何を検討するんですか。どういう形で書き込むんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
検討結果については後ほど御報告いたします、検討の終了後に。
池田委員
今の答弁にも何にもなっていないです。あなたは9.7ヘクタールをこれにどう書き込みかと検討すると言っているんだから、どう検討するのか、言ってください。今、検討のやり方さえも頭にないというんだったら、随分我々をばかにしています、区民をばかにしています、さんざん9.7ヘクタールを確保して、広域避難場所としてきちんとやりますということを、あなたは何度も何度も言ってきたではないですか。そのことをこれから東京都とどうたらこうたらして入れるなんていうことだったら、そんな計画なんかあり得ないです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
9.7という数字を入れない方法でも、そういったものは確保できる、例えば基本線の指定、それから建ぺい、容積の確保、そういったことも含めて検討をしていきたいと考えております。検討をしているわけですから、検討の中身について今の時点で申し上げる状況にございません。
池田委員
今の答弁はさらに重大だ。9.7ヘクタールを入れ込むように検討したいと言っておきながら、今度は検討して入れられない場合もあると今おっしゃったんですよ、あなたは。今までの想定ががらがらと崩れてしまうわけです。今度のあなた方の計画、我々は賛成できませんけれども、しかし大計画の一番の基本にあったのは、防災公園として、そして広域避難場所としての機能を十分にこれで確保できる、10ヘクタール、9.7ヘクタール以上の場所を確保できる、それは今言えないけれども、絶対にできるんだ、そういう答弁を一体何度繰り返しましたか。それが今ごろになって、最終段階になって、一番重要な都市計画参考図書、中野の都市計画審議会に素案として出されるところの地区計画の方針、これに入らないなんてことになったら大変なことです。あなたは今入らないかもしれないとおっしゃったんです。重大答弁です。そんなのは絶対に認められないです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
9.7ヘクタールプラスアルファについては、確保しないとまちづくりは進められないと考えております。記載の方法については、検討すると申し上げているので、9.7ヘクタールと書き込むかどうかは、確保する手だてがほかの書き方であれば、そういったことを入れるということを申し上げているわけでございまして、9.7ヘクタールがどうなってしまうかわかりませんなどということをここで御答弁させていただいたわけではございません。
池田委員
だったら9.7ヘクタール、ここに書き込みますと答弁しないんですか。今までこれだけ約束してきた、あなた、確約してきたことを、これから書き込み方について検討いたしますなんて、そんな答弁はないです。はっきり書き込めなければ逃げ込めないではないですか、9.7ヘクタール、今まで言ってきたことはみんなうそですか。そんなばかげた話はないではないですか。これがここの警察大学跡地の都市計画の方針になるんです。それに9.7ヘクタールとどうして書き込めないんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
若干の補足をいたしますと、通常、広域避難場所というのは都市計画で指定をするものではありません。東京都が防災の計画の一環として民有地などを指定するものでございます。したがいまして、本来は、こういった都市計画において、広域避難場所の有効面積などを指定するということは、本来の趣旨には合わないということがございます。しかしながら、本件につきましては、先ほど部長が答弁いたしましたとおり、かなりこの地区のまちづくりにおきましては、避難場所の確保というものがかなり重大であるということから、本来は、そういった書き込みができないところではありますが、その辺もできるかどうか検討したいというところで申し上げる次第でございます。
池田委員
そんな無責任な話はないです。あなた方は東京都と今まで1年間にわたって協議をしてきて、東京都の都市整備局でも、土地利用課でも、9.7ヘクタールを確保するというのが前提条件でみんな我々に話をしています。そのことがなければ、今度の計画は全部パーです。当然、そういうものが確保できるということがこの計画できちんとしなければ、東京都だって認定のしようがないではないですか。それも本当にあっけにとられました。まさかこんな展開になるとは、僕も質問していて思わなかったですけれども、これでは中野区のまちづくり計画は全部御破算です、それが書き込めないというんだったら。今までこれだけ約束をしてきたではないですか。はっきり答弁してください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、都内に広域避難場所というのが100カ所以上たしかあると思いますが、都市計画でもって避難有効地の指定をしているというところはありません。これはむしろ都の防災計画の中で指定をしていまして、当然、これは民有地も指定するわけですので、変動がございます。そういったことから、5年に1度、東京都で見直しをしまして、避難地の面積なども変更を図っているようでございまして、こういったことから、本来は広域避難場所の指定、避難面積の指定というものが都市計画の指定というものには本来なじまないものであるということから、原則的には、こういった地区計画においても、そういった避難場所を確保するということは、通常は書き込みができないわけでございますけれども、今回は、先ほども申しましたように、この場所におきましては避難場所の確保というものが非常に重要であるということから、そういった例外的な扱いができるかどうか、現在検討しているということでございます。
池田委員
これはこれから新しくつくるんです。今、だだっ広く1,200本の樹木とともに跡地があるわけです。そこをあなたたちは細工をしようというわけでしょう。今ある民有地なんかで広域避難場所を定めるのとはわけが違うわけです。しかも、これだけ議会にも区民にも約束してきたことなんですから、これはきっちりと、この中でもって書き込まれなければ安心できないです。やってみたけれども、10ヘクタールどころか、9.7ヘクタールも確保できないなんていうのでは困るわけです。あなたたちにしたって約束を守ったことにならないではないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
課長からも補足がありましたように、都市計画の内容ではないということを御理解いただきたいと思います。我々は9.7ヘクタールプラスアルファをきちんと確保していくわけです。そういったことで、できれば、都市計画の内容ではないけれども、こういった地区計画にきちんと位置付けられないか、数字で位置付けるということを今ここで断言はできません。そういったことではなく、別な方法で位置付けられないということを検討すると申し上げたわけでございます。都市計画の内容ではございませんから、別途、一人当たり1平米を確保するということについて、何らかの方法で明確化するということは可能かと思っていますけれども、都市計画というものは、そういうものであります。
池田委員
都市計画がそういうものであっても、あなたたちは、今まで議会と区民に約束してきたことについて、きちんと新しくつくる地区計画の方針の中で明らかにすべきなんです。あなたたちの立場なんです、役割なんです。目標に書いてあるではないですか。緑豊かで地域の防災拠点等に供する良好なオープンスペースと書いてあるではないですか。ここまで言っているんだから、ここで果たすべき広さについても、きちんと触れて当たり前ではないですか。そこまで行って、初めてあなたたちの約束は果たされるのではないですか。
それで、先ほども指摘しましたけれども、容積率、建ぺい率、書いていないです。高度制限も書いていないです。このままで出すつもりですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
繰り返し申し上げていますように、整備計画の段階で書きます。ただし、一定の地区計画の方針を決めるときに用途、容積等は想定いたしますので、地区計画の検討支援業務報告書とありますけれども、これを企画書にするときに、そういったところに書けるかどうかということを検討していきたいと思っています。
池田委員
容積率だとか、高さだとか、建ぺい率とかというのは、地区計画ではないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
私は、地区計画ではないと申し上げたのではなく、そういうものを定める都市計画というのは、地区計画の中でも整備計画だと申し上げたわけです。
池田委員
ですから、結局、これは整備計画の段階で、今あなたが約束しているようなことが変化する可能性があるということです。わざわざそういう計画を選ばれたわけでしょう、変化で出てきても自分の責任にならないように、再開発促進区等を定める地区計画というのをそのために選んだわけでしょう、それぞれのブロック、六つぐらいのブロックに分けています。それぞれのところでもって、一遍にやるのではないですね、この計画は、一つずつ進めていくわけですね。一つずつ進めていく各段階で決めていくということでしょう。だから、ここで今まで約束してきたことが違ってきても、それは整備計画でそうなるんだから、やむを得ません、そのときまで部長でいるかどうかわからないけれども、そういう言い逃れができるわけですね、そういう計画ですね、これは。
那須井まちづくり総合調整担当部長
職員というのは、いろいろな意味で人事異動もいろいろとあるわけです。それは一人の人がずっと同じことをやっているわけではありません。そういった中で、言い逃れをするとか、そういったつもりで、この仕事を進めているわけではございません。今、9.7ヘクタールのプラスアルファの広域避難場所をきちんと確保していく、都市計画の図書だけでなく、きちんとこういった計画書等に書き込んでいるわけです。議会にもきちんと答弁しています。議会で答弁したことが、それは後でそんなことは違うんだろうというような答弁をしているわけではございません。地区計画というのは、都市計画で様式も決まっています。定めることも決まっています。ただし、地区計画の中で、都市計画法の法律の趣旨に合えば、さらにいろいろなことが書き込めるのではないかという検討をしているわけです。私どもは、9.7ヘクタールを無責任に放棄して、こんなのはできるかどうかわからない、後で次の段階は担当していないんだろうということで仕事をしているつもりはございません。
池田委員
あなたのおっしゃることはいつも偉いですよ。しかし、本当にそれが区民に信頼されているかどうかということは、自分の胸の内に聞かれてもなかなかわからないことでしょうけれども、やはりしっかり区民の声に耳に傾けていただきたい、そういう姿勢を持っていただきたいです。もうあなたの答弁のそういう言い方というのが、そういう信頼性を醸し出すような雰囲気になっていないんです。もう本当に自分の考えてきたことだけをおっしゃる、こちらの質問にはまともに答えない、そういう態度が、区民が、ああ、あの人の言っていることは本当だというふうにはならないです。あなたは今そんなことをおっしゃるから、私も反射的に申し上げただけですけれども、7ページに壁面後退についても出ています。大変妙な感じがするんです。壁面後退については、チャートの中で、図表に示した壁面後退を超えて建物を建ててはならないということが書いてあります。素人の立場からいうと、壁面後退なんていうのは、壁面後退を決めて容積率なんかを決めないというのは、本当に変だ、地区計画の方針というのは本当に偏っているという感想を持ちます。壁面後退みたいな極めて具体的なことを決める一方で、住民に大変影響のある高さや容積率については、この中に示さないということは、区民から見れば随分違和感があります。一体これはどうなってしまうんだろうという方針書だという印象を私は強く持ちますけれども、それで、地区計画支援業務報告書ですけれども、これが企画提案書になるとさっき部長は答弁されましたけれども、このとおりやる気はないんだとおっしゃいました。どこをこのとおりやらないつもりなんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
それをこれから検討すると申し上げておりまして、検討が終わりまして、企画方針書ができましたら、これは私どもだけでできることではありません。東京都及び地権者である財務省とも調整が要るわけでございまして、今後、これからこの内容についてはきちんと作成をしてまいりたいと考えております。
池田委員
しかし、この中には随分重要なことがたくさん書いてあるわけです。例えば、4の10では、商業地域の指定標準との関係、商業系地域600%の妥当性ということで、囲町公園あたりのところは600%にする、そういう計画になっていますけれども、こういうことというのは、直接住民に影響することではないですか。それをわずか2カ月の中で、住民に相談しないんでしょう、もうこれからは。中野区としては、地区計画支援業務報告書のこういうところについては、こういう提案をして、企画提案書としてつくり上げていきたいということなんかは、住民に説明したり、その意見を聞いたりする機会がありますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画の手続は都市計画法にのっとって行われます。都市計画の地区計画の案をつくる際には、区民の皆様、もちろん隣接する杉並区の皆さんにも御説明をしたいと考えております。それから都市計画法では公告、縦覧という手続があります。意見書を出すという手続もあります。そういったものについては、都市計画審議会に諮られることにもなります。そういったことで、区民の皆様の意見、そのほかにも、常時今までも御意見をいろいろといただいておりますけれども、今後さらに具体的なところに進んでまいります。そういった中でいろいろと御意見をいただきたいと思っております。
池田委員
そうなると、地区計画検討支援業務報告書の内容から、あなた方は2カ月半で、取捨選択するのかどうか知りませんけれども、これを参考にして企画提案書をつくる。企画提案書をつくる際には、地元住民を初めとして区民の皆さん方にきちんと説明する、こういうことを今答弁されたんですよ。それで間違いないですね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
都市計画の手続にのっとってということは、基本的に公告、縦覧するのは地区計画の図書ということになります。もちろん、それに関連して、企画書についても、それとの深い関係があるわけですから、一連のものと思っていますけれども、企画書について個々具体的に説明するということは、現在は考えておりません。
池田委員
企画支援業務報告書には、極めて重要なことがたくさん書いてあるんです。しかし、これについては、当委員会でもたった15分、前回、豊川課長が報告したのは。これは一般的には出ていないです、区民のところには。だから、これをごらんになった区民の皆さん方は少ないと思うんです。ここには本当に重要なことがたくさん書いてあるわけです。これが具体的に地区計画になって、地区計画の方針をつくる上での資料になり、次の地区計画の整備方針につながるんです、この内容が。これととんでもなく違った整備方針が出てくる可能性は少ないです。容積率や何かはどうかわからないところがあるけれども、それでも、ここで出されている容積率の600%というのは大変なものです。20%の建ぺい率でいけば30階建てができるんですから、そういう重要な数字や絵がこの中には五万と入っている。しかし、それについては、議会でもきちんとした説明もないし、ましてや住民の皆さん方に対しては、これについてきちんと報告をする、説明をする、そういう機会をあなた方はとっていないんです。地区計画の手続はそれでいいんだとさっきからそればかりおっしゃっているけれども、本当にそれでいいんですか。こういう大事なことを区民に言わなくていいんですか。これをきちんと区民の皆さんに説明したら、いろいろと質問が出てくると思います。これは具体的だから、特に周辺の住民の方々は、これを見て、いろいろと考えるところがあるはずです。そういうことをやらなくていいんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
いずれ企画書になるわけですけれども、それを反映したことが都市計画書ということになります。そういった都市計画書の説明の中で、関連の情報等、必要なものについては御説明をしていきます。この報告書そのものを説明会で説明するという考えは、今のところございません。
池田委員
それはもう都市計画審議会に出してしまった後の話ですから、議会の手も離れるし、さっきも言いましたけれども、とっとと行ってしまうではないですか。公告、縦覧なんて言ったって、非常に形式的なものです、それは。そこで公告、縦覧をやったから、何か作業が凍結されるとか、内容が大幅に変わるとか、そういうことはないわけです。それはいいとして、では、公告、縦覧のときに、あなた方は、これに基づいてつくった企画提案書について、きちんと住民に説明されますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、部長も若干答弁いたしましたが、企画提案書そのものは縦覧対象の図書とはなっておりません。ですから、これそのものを説明することはありませんが、当然、この中の情報は、都市計画図書を理解するための重要な情報がありますので、企画提案書の内容を踏まえながら御説明などをしていくということになろうかと思います。
池田委員
それで、支援業務報告書のスケジュール表にも、それから以前、あなた方が出したスケジュール表にも、計画案作成、地元合意形成というのが入っているんです。地元合意を形成するのに説明しないで、どうやって合意形成をするんですか。その後でしょう、都市計画手続に入っていくのは。まだ合意は形成されていないです。合意というのは、具体的でないと住民の皆さん方だってわからないわけだから、かなり具体的な案がここでは出ているわけだから、支援業務報告書に基づく地元住民との合意の形成にあなた方は努力しなければいけないのではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
冒頭申し上げましたが、今お示しの支援業務報告書、これはあくまても委託先がつくったものであります。したがいまして、スケジュールに関しましても、もちろん中野区と一定の相談をしておりますが、これ自身、委託先がつくったものであります。ですから、委託先としては、例えばこういった例示をして、3月まで線を引っ張って、計画案作成ですとか、地元合意形成、こういったことを書いているんだと思います。いずれにしましても、中野駅周辺まちづくり計画を作成するに当たりましては、皆さんの御理解をいただきながらつくるということには変わりがないと考えております。
池田委員
以前に出されたスケジュール表に計画素案の段階でパブリックコメントをやって、対話集会を行って、まちづくり計画をつくると出ているわけです。それ以前のスケジュール表には、支援業務報告書に載っているようなあれが出ていました。8月4日のスケジュール案でも、まちづくり計画案を公表して計画をつくるまでの間にパブリックコメントをやり、対話集会をやるというふうにもなっていて、それが今度、9月8日のやつになると、住民説明会はまちづくり計画案発表のもっと前から早められて出されるという形になっているわけです。11月9日発表のやつでもそうです。まちづくり計画案を、スケジュールとしては11月9日というやつが一番新しいんだろうから、これ以降は発表されていませんから、これで言った方が一番いいんでしょうけれども、これよりも大分現在はおくれていますけれども、まちづくり計画素案が発表された段階でパブリックコメントをやるということになっているんです。パブリックコメントの結果に基づいてまちづくり計画案を、これでいうと16年2月までにつくるという形になっているわけです。大分やり方をえらい急いだために、あなた方が発表されたスケジュールとも違ったやり方で、今全体が進んでいるわけです。支援業務報告書に出されている計画作成、地元合意形成は、どこかで見たことがあると思ったら、これは財務省との協議の中で、あなた方が中野区から出したチャートの中に載っているんです。だから、中野区は関係ないなんて言っているけれども、中野区として財務省に出した計画には、これと同じチャートが載っているんです、日にちは少し違うけれども。だから、これは当然のことながら、11月9日のスケジュールもそうですけれども、案を決めるまでにパブリックをやり、地元説明会をやりという手はずになっていたものが、どこから狂ってしまって、もう計画を打ち出すのにパブリックコメントと変わってしまっているわけです。ですから、そういうふうに計画を急いできた結果、そうなったんでしょうけれども、罪滅ぼしにきちんと支援業務報告書でもって住民に説明されたらどうですか、こういうものを私たちとしては提案したいということを説明されたらどうですか。もし、これについて住民から説明をしてほしいという要望があったときにもお断りになるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
まずスケジュール案でございますが、今の池田委員のお話ですと11月9日というお話がありましたが、そうではございません。ことしの2月16日の委員会で最新のスケジュールをお示ししております。現在はそのスケジュール案に従いまして事を運んでいるということでございます。
それから求めがあれば説明をしたいのかというお話ですが、もちろん、これを全部説明するというのは、なかなか困難でございますけれども、これは当然、私たちがつくったものではありませんので、すべてを全部説明するということはできませんけれども、この中の必要なエッセンスについては、例えば都市計画図書、これを説明する意味で引用しながら説明するということはあろうかと考えております。
池田委員
それはぜひそういう努力をしていただきたいと思うんですが、5の1、建築物等の整備方針、開発モデルによる検討というのがあるんですけれども、ここで建築物の整備方針が出るんですから、ここで、大ざっぱであれ、オープンスペース3から4ヘクタールの積算根拠というのを示すべきではないですか。建物のモデル検討をするんだから、当然オープンスペースが出てくるではないですか。9.7ヘクタールの根拠にしたって出てくるではないですか。こういうふうに言うと、それは単なる一例でありましてと言うんだけれども、単なる一例がずっと続いているんです、去年の3月から。だから、我々は単なる一例とは思えないわけです、中野区が一貫して日建設計がつくった報告書を大事にしていますから、だったら、ここでもう一歩踏み込んで、オープンスペース3から4ヘクタールの積算だとか、9.7ヘクタールの積算根拠だとか、そういうのをやったっていいんではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
例えば、先ほど若干この辺には口頭でふれさせていただきましたけれども、例えば5の5ページというところに各敷地の敷地面積が概略示してございます。これと建ぺい率の関係、それプラス例えば防災公園の面積ですとか、将来想定している統合新中学校のグラウンド、こういうものを全部足し合わせて、足し合わせたものから周辺については、既存の市街地があれば一部低減されるということは検討できようかと思います。そういった粗々の計算はしてみましても、おおむね現在の必要な避難面積以上は確保できるという想定はあります。ですから、そういう意味では、そういった計算をすることは可能かと思います。
池田委員
今初めてそう言いましたね。今までそういう具体的なことはまるっきり言わなかったです。いや、大丈夫です、大丈夫ですというだけであって、今はかなり自信を持っておっしゃっているんだから、地区計画の方針にもしっかり、10ヘクタールの広域避難場所としてのスペースを設けるというのを出したって全然おかしくないです。都市計画というのはそんなものではないなんて、そんな方便は通じないです。やはり今まで約束してきたことなんだから、しっかり約束を守ってください。
それと、公園のことについて、公園についての開発者減歩とかというのがどこかに出ていましたね。それはどういうことですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これはたびたび申し上げておりますが、例えば道路や公園は開発者負担で整備をするということでございます。これは、例えば区画整理の場合には、減歩という考え方になります。すなわち必要な土地の面積、それプラス公共施設、すなわち道路とか公園、そういった負担分の土地を取得する。ですから、そういったものを一般的には開発減歩と呼んでいるわけでございます。
池田委員
普通、減歩というと区画整理方式で減歩という言葉を使うんです。それとは違うんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ほぼ同様の概念かと思います。
池田委員
そうすると、今度の報告書の中のA4の横長のやつに、どういう開発方式が可能性が高いのかということをいろいろと、警察大学校等跡地地区の基盤整備手法についてというのがありますね。丸、バツ、二重丸、三角が載っていますけれども、ここに土地区画整理事業が二重丸という形で意見が載っていますけれども、そうすると土地区画整理方式で行くのが一番いいということを提案しているわけだけれども、区もそういう方向でやろうということですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
現在、まだ決定をしたわけではありませんが、有力な手法の一つと認識をしております。
池田委員
開発許可方式と比べてどっちが有利なんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
そのあたりは今後の検討になろうかと思います。
池田委員
だけど、開発者減歩というのは、土地区画整理事業方式と同じだと今おっしゃいましたね。二重丸がついているといったら、それが有力だとおっしゃいましたね。改めて開発許可とどうなんだと聞くと、いや、どっちだかわからない、何か変な答弁ですね。土地区画整理事業をあなた方としては有力な手法として現在のところ見られているということなんですね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
御指摘のとおりでございまして、土地区画整理事業、中でもここは地権者の数が少ないので、個人施工、共同施工の区画整理事業が最適ではないかと考えております。なお、個人施工の土地区画整理事業にかなり近い手法でまちづくりができる手法として、都市計画法の開発行為、許可を受けるわけですけれども、こういう制度もございます。そういったことで、民間、文教地区、大学などが買うという組み合わせの中で、どういった方法が一番よいのかということを今後、まちづくりの立場からも検討をしなければいけないし、それを処分する財務省も、どういった方法がいいのかということを検討していく必要もあろうかと思います。そういった中で、ここの調査報告書には、そういった今後の検討は必要なわけですけれども、報告書の中で、土地区画整理事業が二重丸、開発許可が一重丸ということになっていると考えております。
池田委員
土地区画整理事業を行う場合、私もあんまり勉強していないのではわからないんですけれども、いわゆる種地というのは必要になりますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
種地という概念は、はっきりとはわかりませんけれども、要するに減歩が非常に大きくなるような場合、多摩地区等で種地というものを事前に事業者が、事業予定者といいますか、多摩ですと市町村というところが、そういったものを買っておくということもございますけれども、警察大学校跡地については、種地を取得するということは必要なかろうと考えております。何度か答弁させていただいておりますけれども、一定の地区計画の再開発促進区という方式によりまして、インセンティブが十分にあるということで、そういったインセンティブのほとんどを道路、公園に充てさせるという方式で、この事業が可能だと思っていますので、種地は必要ないと考えております。
池田委員
種地が必要ないというのは、かなり確定的なことですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
済みません、種地という意味なんですが、今私が解釈したようなことでよろしいんでしょうか。
池田委員
私も少し勉強が足りないのでよくわからないんだけれども、汐留の開発の場合には、山手線を越した反対側の有楽町側に、あそこを買った8デベロッパーがそれぞれ土地を買ったわけです、事前に。その土地と汐留の操車場の跡とを交換するわけです。これは財務省も言っていたんです。交換するので時間がかかります、区画整理方式は。開発許可方式の方がスムーズに行きますと言っていたから、僕は汐留と同じような方式でやるんだろうと考えていたんですが、そういう意味です、種地というのは。
那須井まちづくり総合調整担当部長
済みません、申しわけないんですけれども、よくわからなくなってしまいましたけれども、汐留の例ですと、土地区画整理事業をやって、ここについては、民間の土地もありますけれども、わかりやすく操作場の跡地だけと考えて答弁させてもらいますけれども、そこについては区画整理事業で区域を決めて、そこに道路とか公園という計画を立てて、それを区画整理事業でやる。それで土地全体を処分するわけです。処分するわけですから、街区を区切っていろいろな企業に処分をしたわけです。そのほかに、種地というのはどういう意味かわかりませんけれども、保留地というのをとりました。保留地というのは、道路や公園の事業に充てるお金を生み出す土地なんです。その保留地も処分しました。保留地を処分するということであれば、種地の意味で、保留地ということであれば、保留地は本来、区画整理をやる場合、事業をやるために保留地は必要になります。
池田委員
その保留地は警察大学校等跡地内ではなくて、外になるわけですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
保留地というのは警察大学校等跡地の中に取ります。ただ、これは一般的に保留地を取るかどうかは、ここに進出してきた方が土地を買うわけですから、区画整理事業で保留地を取らなくても、皆さんがお金を出し合って道路とかをつくることもできるわけです。ですから、一概に保留地を取るということは考えられませんけれども、区画整理では一般的に事業費のために保留地は取ります。ですけれども、具体的な話となりますと、資金を持ち寄って事業をしてもいいわけです、保留地はまた処分してしまってもいいわけですから。
池田委員
先ほどのA3のやつに、公園用地の確保は公共減歩で行うこととなる、それは先ほどの説明なんですが、結局、中野区も開発者だと急に変わりましたね。今までは中野区として国の補助を受けて公園を確保するというのがずっと去年から一貫した説明だったんですけれども、突如として中野区も開発者だとなりました。そうなると、公園用地の公共減歩というのは、中野区の場合はどうなるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者負担ですから、道路、公園以外のところを宅地と区画整理では呼ぶわけですけれども、宅地を買った方、そこを利用する方がそれぞれ何十%とかという減歩を出すわけです。要するに、その土地というのは道路だか公園に充てるわけです。もしも区が宅地を買うようなことがあれば、その一部を道路、公園に充てるということになります。
池田委員
そうではなくて、中野区が開発者として公園をつくると言ったではないですか。計画案になって、そういうふうに変わったではないですか。それについて、他の委員からも質問がありましたけれども、何かよくわからない答弁でした。ここで、こういうふうに具体的に出てきたわけだから、中野区が公園を開発者として負担するというのは、この関係でいうとどういうことになるんですかということをお聞きしているんです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
中野区が開発者になるということは、中野区が、警察大学校跡地でいえば、警察大学校の跡地の一部を利用するということで、その土地を買うことによって地権者になるわけです、地権者になることによって開発者になるわけです。開発者の立場では、道路や公園の一部を負担することになるということでございます。中野区が土地を買わなければ負担することはございません。
池田委員
そうすると、公園用地について、中野区は減歩でどのぐらいを負担するおつもりなんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今のところ、中野区として、どのぐらいの土地をどう購入するかということを決めているわけではございません。買わないことも含めて、買うことも含めてという状況でございますので、公園のどのぐらいの部分を負担するかということは、現在決まっておりません。
池田委員
でも、中野区は開発者なんですから、開発者として、どういう土地を買うつもりなんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
開発者というのは、最初から決まっているわけではなくて、土地を買うことによって開発者になるわけです、地権者。それは、統合新校だとか、必要があれば買うということになります。
池田委員
あなた方は途中から変わったんです。中野区が開発者として公園を負担すると。それまでは普通の公園取得のように、国庫補助を受けて、都市計画交付金は出ないけれども、0.5ヘクタールでは、でも、普通の手法で買うと言っていたのが、急に開発者になったわけです、中野区も開発者ですからと。だったら、中野区は開発者としてどこを買うのかぐらいは一応検討をつけなければいけないわけではないですか。全然もうやみくもでただ言葉だけ遊んでいるんですか、開発者といって。しかも、公園を1ヘクタールでつくるということをもう言っているわけでしょう、地区計画の方針にも出てくるわけですから。そうしたら、中野区はどのぐらい持つつもりなんですか、減歩して、1ヘクタールのうち、どのぐらいを持つつもりなんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
少し誤解があると思うんですけれども、中野区が開発者となるということが先にあって、それで開発者として公園を負担するという答弁をしたつもりはございません。土地を買うことによって、地権者は開発者ということになるということを申し上げたわけでございます。
池田委員
ですから、結局、0.5ヘクタールを開発者に負担してもらうという点をあいまいにした方がいいから、中野区として、地方自治体として0.5ヘクタールを国庫補助を受けて購入するということよりも、1ヘクタールをごちゃまぜにしてしまって、どこがどう減歩をするのかもよくわからないようにしてしまったんではないですか。だから、中野区がそれまでの0.5ヘクタールを購入するということよりも、これが0.6ヘクタールになったり、0.7ヘクタールになったりする可能性があるということなのではないですか。違いますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
地区計画には、0.5ヘクタールの囲町を移設した公園の計画決定の変更と、そのほかに地区施設としての公園を定めます。これは地区計画の参考書にも載っているとおりです。そういったことで、そういったものをきちんと整備していくということです。御心配はその負担がどうなるかということだと思いますけれども、そういったものについては、先ほど財政計画の話がございましたけれども、区画整理事業、または開発許可でも同じようなことをいたしますけれども、事業計画書の中できちんと負担割合だとか、資金等についても含めて整理をして、都の認可を受けることになります。
池田委員
私の質問に答えていないです。結局、その辺がもうあいまいになってきたということです。そうでなければ、今までの地区計画素案のたたき台のように、あれはどこで0.5ヘクタールを中野区が買うと出てきたのか、割と初めのころに出てきました、検討素案にはなかったんだから、その後に中野区が0.5ヘクタールを買いますという形で出てきたわけです。それはある意味では強く願いを、0.5ヘクタールぐらい買おうかということになったのかもしれませんけれども、それでいいわけです。ところが、途中から、がらっと、中野区も開発者でございますから公共減歩します、公共減歩するためには、中野区が開発者として一定の土地を買わなければいけないわけでしょう。開発者の公共減歩の割合が、三菱地所が20%で中野区が40%なんて、そんなことはないはずです。大体減歩の割合というのは、そんなに違わないはずでしょう。そうしたら、そういう数字を前提として、中野区がどこを買うのか、そのぐらいのことは計算してしかるべきではないですか。きっちりした数字ではないにしても、そういうことが明らかにできないんですか。何を買うのか知りたいです。
那須井まちづくり総合調整担当部長
当初、一昨年、まちづくり調査検討委員会の開発者負担が可能であるという公園は0.5ヘクタールだったわけです。そういった報告書になっております。ごらんいただきたいと思いますけれども、そういった中で、プラス0.5ヘクタールについては、囲町公園を一緒につけたい、またはその分であるという御説明をその中でずっとしてきたわけです。そういった中で、私どもは、なるだけ大きな公園をとりたいということで、0.5ヘクタールを1.0ヘクタール、5,000平方メートルほどふやした今の案になっているわけです。そういった努力をしてきたわけです。そういった中で、必要があれば、中野区が国庫補助を受けるなり、いろいろと工夫しながら負担しても、そういったものを確保したいということでございまして、最初から0.5ヘクタールを買いたいという答弁をしたつもりはございません。そういった中で、私どもは1ヘクタールの公園、当初の開発者負担でできるといった0.5ヘクタールの倍の公園面積を確保するということで、この計画案をつくっております。それと、先ほども申し上げましたように、単に公共の土地だけではなく、民間の土地も活用し、それはきちんと都市計画法で規制をしながら公開空地を確保していくという方向でまちづくりをしていきいたということにしたわけです。
池田委員
0.5ヘクタールを中野区として買うというのは、あなた方が出した報告です。そんなことはありませんなんてよく言えますね。そういう記憶がなくなってしまったんですか。開発者負担分が0.5ヘクタールというのが最初の案ではないですか。住民の要求も強いので、それに0.5ヘクタールを中野区で、適切な国庫補助を活用して買うとあなた方が発表したんではないですか。それがごく最近の計画案だったか、計画素案だったかで、開発者で1ヘクタールは負担しますとなってしまったんです。そうすると、中野区は開発者でございますからと盛んに言いましたね。あれなんですか、1ヘクタールの公園を公共減歩する中には、中野区は入っていないんですね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
0.5ヘクタールを買うというのは、今までの調査報告書の中でも記載してございませんし、言った覚えはありません。必要に応じて、国庫補助等を導入できれば、導入して買いたいということですが、必要に応じてという必要性というものを、1ヘクタールが何とか確保できるということで、そういった必要はなくなった。また、公園は2ヘクタールでないと国庫補助は導入できませんので、そういった国庫補助という手法もないわけです。そういったことで、区の単費によるということになってしまう。そういった中で、1ヘクタールの公園を確保し、全体で1.5ヘクタール、民地も含めて2ヘクタールの公園状のものを確保していきたいということで、そういったものを決めたわけでございます。この辺を整理して御理解いただきたいんですけれども、中野区が土地を買うことによって、減歩に相当するものが必要であるということは、当然のことであろうと思います。減歩ですけれども、先ほど民間が20%で区は40%はないだろうということでございますけれども、これは換地計画というのを定めまして、従前の土地の評価、それから整備後、道路や公園をつくった整備後の土地の評価に応じて、適切にそういった減歩率は算定をされます。それについても、事業計画の後の換地計画というものによって公表されることになります。
池田委員
私の質問に簡単に答えていただきたいんですが、1ヘクタールの公園について中野区が負担をすることはないんですね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
中野区が警大跡地に土地を買う、要するに道路、公園以外です、公共施設以外で買うということになれば、1ヘクタールの中で開発者として減歩相当の分を1ヘクタールに充当するということはございます。
池田委員
だからおかしいんです。そういうことがどこで決まって、するすると入ってくるわけです。区民が疑って当然ではないですか。こういうことについて、きちんとした説明がされないまま計画になるというのは、本当に許せないです。まだわからないことがたくさんあるではないですか、報告書を見ただけでも。一番大事なこういう項目について、質疑の時間も一番少なくて、もう後はお任せみたいなやり方が住民参加ですか、これは。全然住民参加とは縁もゆかりもないんではないですか。一番大事な段階に来て、あっという間に駆け足の脱兎のごとく進めてしまうというのでは、住民には何も知らされないまま進められているということになってしまいます。そう思いませんか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
今後、都市計画の段階においても、それから事業の段階においても、一定の公的な手続がございます。そういった中で、法的に担保された説明会や意見書を提出していただくこともありますし、そのほか、私どもはいつでも皆さんの御意見を伺うということで、このまちづくりを進めていきたいと考えております。
池田委員
都市計画決定手続の中に入れられている公告、縦覧なんていうのは、住民参加ではないんです、区長が言っている住民参加とは縁もゆかりもないです、都市計画決定手続上の問題なわけですから。それも今まで都市計画が本当に雲の上でやられていたことに対して、住民からいろいろな意見が出て、やっとそれぐらいのところまで来たわけでしょう。それが最近、また後退しています。都市計画決定手続自身が期間的に非常に短縮をされているという中で、専門家ではないですから、住民は、調べたり、中身を理解するには時間がかかるわけです。しかし、今の都市計画決定手続は本当に早足でその辺を進みますから、こんなものは住民参加でも何でもないです。区長が区長に就任したときの住民参加のあり方というのが公告、縦覧ですか、そうではないでしょう。やはり住民にきちんと区が何をやるのかということを説明してやるべきです。それを公告、縦覧まで住民参加に入れて、私たちはきちんとやっておりますという言い方が、いかに跡地利用問題について住民をないがしろにして進めているかという中野区の姿勢、これが明確にこの問題でも浮き彫りにされたと私は思います。
もう10時も過ぎましたから、この辺ぐらいにしておきます。
かせ委員
先ほどから聞いておりますと、土地区画整理事業が有力だということなんですが、この中で、非常に正直に書かれている課題なんですが、権利者の一人でも反対があると事業は進まないということがあったり、競争入札により買収した場合と随意契約により買収した場合で、土地の取得時期が異なった場合、どのように事業を進めるかとか、いろいろと問題があると言われているんです。こういったことについて、私たちも財務省で聞いてきたことなんですが、いわゆる権利者というのが、土地を取得した人ですね、土地を取得した人が、新たな権利者が、いろいろと書かれていたとしても、これについて私は納得しないとか、そういうことになると御破算になる可能性があるわけです。こういうことについて、そういう指摘だと思うんですが、これについてはどうお考えですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
よく財務省でいろいろとお話を伺っているようですけれども、財務省の担当者が十分にまちづくりについて説明できる状況かということについては、私どもは疑問は持っています。そういった中で、私ども区にもまちづくりのそれぞれ専門家がおりますので、そういったときにお話を聞いていただければと思います。そういった中で、区画整理事業、正直に書いてあるということですけれども、区画整理事業の中で、権利者の全員の合意によらなければいけないというのは、個人施工は全員の合意によらなければいけません。ですから、一人でも反対すれば、この事業は進まないことになります。ただし、共同施工を目指しておりますけれども、区画整理事業の中でも、組合施工、または区施工、都施工とか、国が直接やることもありますけれども、そういった区画整理については、公共がやる区画整理については全員の同意でなくてもいいことになっております。組合施工の場合は、地権者の、簡単に言いますけれども、3分の2以上の地権者の合意がないと事業はできないことになっています。そういったことで、私どもは、地権者の合意というものは、重要な問題でありますので、処分のときから財務省にその辺はきちんと整理をしていただいて、全員が合意できるような形でこの事業を行っていきたいと考えているわけでございます。
かせ委員
ちょうど1番目の共同施工ですけれども、これは二重丸になっているわけです。二重丸になっているのは、区画整理を前提とした処分に財務省が難色を示す可能性がある、これは一人でも反対したらできないとか、新たな地権者との調整というのは非常に時間がかかるとか、段階的に土地を取得していくわけですから、買ったときの地価というのが反映されるわけです。あるいは、地域ごとの建ぺい、容積の問題であるとか、そういったことによっていろいろと違いが出てくる、そういった中で調整するのは難しいぞということなんだと思うんです。そういうことによって長期化する。財務省としては一括処分したい、もうできるだけ早くしたいというわけでしょう。そういうことになりますと、一番いいのは、一括して行政が公園取得などで処分してもらうのが一番いいのだ、これも我々に正直なところ話してくれたんですけれども、この方式というのは、実は財務省としては一番嫌だと思う手法ではないかと思っているんです。こういったことについては、多分聞かされていると思うんですが、あえてこういうことについて二重丸に書かれているのは、何なんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
先ほどあえて申し上げたんですけれども、財務省はあまりまちづくりのことを理解されていないんだろうということをあえて申し上げました。つまり、区画整理事業を行う、区画整理事業というのは、一般的には、事業計画は5年ぐらいで決めていますけれども、実際は10年だとか、20年だとか、もっと長い区画整理事業というのは都内にたくさんあるわけで、そういったイメージが区画整理にあるということで、区画整理は嫌だ、こういうことを我々によく話をします。ですから、そういうことの話を受けて、公社がこういったことを書き込んだものと思っております。これは財務省に行って、財務省さん、どういうやり方が一番いいんですか仮に聞いたとすれば、道路は区がつくってください、公園も区がつくってください、そうすれば、道路をつくれば道路に面した土地は高くなりますね、我々は高い土地を売りたいんだ、こういうことを財務省がお話しになっても、我々としては、区にとって有利な交渉をきちんと財務省としていきたいと思っているところであります。
かせ委員
区にとって有利かどうかというのは、一番に考えなければいけないのは区民の皆さんだと思うんです。区民の皆さんの立場からすれば、将来にわたって安全な広域避難場所として、あるいは日常的には緑豊かな公園、二度と手に入らない敷地について、整備してほしいというのが、区民の側から見れば一番の有利性だと思うんです。全然違うんです。よって立つところが違う。とにかく再開発で、ここに超高層のまちづくりをしよう、そのためにできるだけ高く売れるようにということであれば、これは多くの区民の皆さんとは違ったものになるだろうと思うんです。これは指摘しておきます。
それと、いろいろと言われていた、区がどの土地を買うかということについては、はっきり言わなかったんですけれども、これまでの言い方だといろいろと言っているんです。いわゆる区役所の移転の問題でしょう、区役所用地については、今の体育館、体育館だけでは足りないので、その南側の一部についても体育館の用地に入っていました、絵の中では。今は囲町公園ですけれども、これがいろいろと言われていました、囲町公園の移転の問題についても。例えば移転が可能であったとします。それは難しい問題なんです。可能であったとしても、移転した場合には、今の囲町の公園というのは財務省の国有財産になってしまうんです、それがうまく行ったとしても。そうすると中野区が買わなくてはいけないわけでしょう。それを買う場合にどうなのか。これは一括して処分したい。そうした場合、財務省が一番言っているのは、10年後の計画とか、そういった漠としたものに対して、売却ということはあり得ないということなんです。
ところで、中野区役所の問題というのは、サンプラとリンクしているわけでしょう。当初は、サンプラについては、10年間、国との約束で現状の事業を維持しますと言っていたんだけれども、その後については、当初では、その後については検討するんだ、直ちにそれをつぶすということではないというんだけれども、実際的には、10年後には、あそこが新たな開発の種地として中野区と一体となった計画を進められるということが想定されるわけです。とすると、いずれにしても、新たな区役所の建設というのは、10年後ということになるわけでしょう。財務省はそういう売却はしないと言っているんです。それが1点。
そうした場合、確かに土地を買うから、そのときには開発者になります、開発者としての責任が生まれる。あるいは、道路についてもどうなるかわからないわけでしょう、実際のところは、そういったことになると全く不確かなわけです。その辺についてはどうなのか、わかりやすく説明してください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
財務省にいろいろな御意見を伺っているということで、先ほど中野区の願望だと財務省が言っているというお話がありましたけれども、財務省も随分願望を言っているのかと。私どもとしては、公園が土地区画整理事業によって動いた場合、その土地を区が買収するということを財務省と交渉するつもりはありません。これは従前の土地がそのまま移ったわけで、従前の土地とみなされるという区画整理法上の規定がございます。そういったことで買おうとは思いません。これをどうするんだ、これは我々があの公園をどうするのかと仮に聞きにいけば、公園を買ってくださいと言うのが当然だと思います。これについては、以前の特別委員会でも御答弁させていただいておりますけれども、区画整理法、あるいは開発許可という中で、公園は新たに換地先に公園が移るという制度を使っていきたいと思っております。なお、道路については、先ほど申し上げましたように、すべて開発者負担で整備をしたいと思っています。区が単費で負担するようなことは考えておりません。なお、区が開発者の一員ということになれば、それ相応の負担というものは、減歩という形でかかってくるということは、先ほど申し上げたとおりでございます。具体的な位置ということですが、公共施設という位置を明示しております。中央中学とその南側、そういったところを考えていきたいということで、現在その内容を、例えば区役所の移転は、それだけでも相当検討を要する問題ですから、そういったことをここにすべて検証した上で、書き込んだ上で計画案というものをつくる、そういう状況ではございません。
〔「本日の質疑終結の動議を出します」と呼ぶ者あり〕
副委員長
ただいま吉原委員から質疑を終結されたいとの動議が提出されました。動議は先議ですので、質疑終結の動議についてお諮りいたします。
本動議のとおり決することに賛成の方は挙手をお願いします。
〔賛成者挙手〕
副委員長
挙手多数。よって、質疑を終結されたいとの動議は可決されました。
それでは、次に移ります。
次は、これまでの素案についてと計画案についての質疑に移りたいと思います。
素案についてと計画案について、質疑はございますか。
休憩いたします。
(午後10時27分)
副委員長
再開いたします。
(午後10時47分)
では、素案と計画案についての質疑をいたしたいと思います。
質疑ございますか。
かせ委員
今まで、この問題について十分な議論がなかったものですから、この際、やらせていただきたいと思います。
素案から計画案ですけれども、まず大きな違いというのが、それぞれの2ページなんですが、2ページの書き出しです。なお、警察大学校等移転跡地の土地利用については、この計画案に基づいて、東京都、現在土地を所有している財務省、隣接する杉並区、その他関係方面との調整も行うということが加えられました。このことは、いわゆる杉並区との関係でありますとか、三者合意の計画でありますとか、そういったことに対する当委員会での審議及び杉並区等々からのさまざまな依頼があったということの反映だと思いますが、ここで調整ということですが、調整というものはどういうことを意味するのか。つまり、01年計画については三者の合意でなされたものであります。当然、我々は三者合意の変更ということで、杉並区が合意するもの、つまり隣接する杉並区との合意がある計画でなければ、警大跡地の売却に至らないのではないかと私たちは思っているんですけれども、そのことを意味するのか、お聞かせください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
中野区内におけるまちづくり計画ということになりますと、杉並区の合意がなければつくれないというものではないと考えています。ただ、当然、杉並区に影響がある部分については、杉並区の方と説明、あるいは協議というものが必要かと思います。基本的には、中野区内の計画については、中野区が責任を持ってつくると考えてございます。
かせ委員
非常に杉並区との間での見解の相違というのは、そこにあると思うんですが、それは指摘させていただきます。
それと財務省に聞いてきたことなんですが、両区にまたがる施設については、当然、調整がなければならない。先ほどから言われていますけれども、そのことについては、まさに区境道路の問題だと思うんです。中野区の中でやるからいいんだということではないんです。杉並区との調整というのは必ず必要になってくるわけです。この辺についての杉並区との関係はどうなっていますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
先ほどもお答えをいたしましたけれども、今後そういった隣接の道路などについては、杉並区と具体的に協議は必要であると考えております。
かせ委員
時間の関係もありますから、さっさと行きますけれども、9ページににぎわいの心の育成ということが言われています。ここでは、情報、ITなどの都市型産業の創出や新規創業、また既存産業の経営革新を促進し、新たな産業集積を図ることが必要であるということで言われておりまして、2番目にマル1として中野区のまちの活力の向上と書かれています。この中で記されているのは、大学等教育・研究機関が立地した場合、多くの若者が地域に常に新鮮な活力をもたらす、特にアニメ、コンテンツ、ITなどの将来的に発展の見込まれる産業直結型の分野、あるいは福祉、保健、医療といった時代のニーズにかかり、人材の交流と育成が云々と、それで新たな融合分野の産業振興にもつながる可能性があるということを言っております。それで、ここでアニメ、コンテンツ、ITなんですけれども、アニメというのはアニメーションですね。コンテンツなんですけれども、コンテンツはよくわからないので、辞書を調べてみたんです、そうしますと内容とか中身ということが1番目に書かれていました。それから2番目にケーブルテレビやパソコン通信で配信されるソフトウエアの情報の中身、パソコンなどで処理されるソフトウエアの情報の中身、こういうことが言われておりまして、いわゆるIT産業の一つかと思われるんです。違いますか。違ったら後で説明してください、よくわからないので、こういうふうに書かれておりました。
ところが、IT産業ですけれども、あるいはアニメ産業ですけれども、こういった産業というのは、実は武蔵野市であるとか、三鷹であるとか、いろいろなところで、たしか武蔵野市の宮崎駿のああいうものがありますけれども、それぞれやられているんですけれども、御承知のようち、あの産業というのは、ごく少人数でやられるものです。それと今はほとんどが、昔みたいに原稿を手書きして、それをどこかに送るということではなくて、ほとんどパソコン処理されるとか、そういう方向になっています。ですから、非常に集積産業というよりも、ごく中小、いわゆる零細のところで、そういったものがつくられるということになるんです。こういったことで中野区全体の産業の活性化に即結びつくというふうに思います。あえて、こういうことを言っているというのは、どういうことなのか、お聞かせください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは一つの例示をしているわけでございます。要するに、中野区で産業といった場合、例えば工場で何か物をつくったりとか、そういうことではなくて、いわゆる都市型産業といいましょうか、そういったものではないかと思います。その中でも、とりわけ中央線沿線におきましては、こういったアニメですとか、コンテンツ、IT、そういったものが現在、集積をしつつあるという状況もあるようでございます。そういったことを見越しまして、こういったものが必要であるということをここで述べているわけでございます。
かせ委員
つまり、こういった産業というのは、どこでも成り立つことなんです。あえて中野である必要はない。これが八王子であったり、あっちの方であっても構わないわけです。インターネットでやってしまうわけですから、中野にこれが来てくれるかどうかということも、向こう様次第なわけですから、中野のまちの活力に向上するということについては、全く不確かであると思うんです。これが第1番に書かれていることなんです。いろいろと見解があるので、多分平行線になると思いますけれども、そういうことをまず指摘をさせていただきたいということと、ほかに何か言っているのが、変な横文字が書かれていました。次のページにもこんなことが書かれています。都市型新産業の育成ということでは、先ほど言ったようなことが強調されておりますけれども、これは中野らしさということよりも、どこでもやれることであるということ、先ほど指摘させていただいたとおりであります。
それで、この中で、規制誘導施策として都市計画手法というのがまず1番に書かれておりますけれども、再開発等促進区の指定とか、土地を一定高度利用し、住宅、商業、業務の機能を導入するとか、基盤整備を効果的に整備するとか、いろいろと書かれております。いわゆる民間開発者ということで強調しているわけですけれども、実は再開発促進区ということなんですが、これは私もいろいろと調べたりしているんですが、非常にやってみないとわからないというか、参入した地権者次第でどうなるかわからないとか、そういうよくわからない制度なんです。これがこうだから、こうなるということではないんです。
そこで、お聞きをしたいんですが、先ほども聞こうと思っていたんですけれども、再開発促進区といいますと、計画の中で、区画位置については、居住系で300%で、第2種住居が400%とか、区画2では200%と400%とか、区画3では200%、400%とか、区域4では600%とかと言われています。しかし、これは見直し相当容積率ということなんですけれども、実は見直し相当容積率というのは基準であるわけです。これで決まるわけではないでしょう。つまり、実際に建物が建つ場合には、許容容積率ということで建てられるわけでしょう。許容容積率というものは、見直し相当容積率プラス評価容積率ということになるんです。評価容積率というのが非常に私はくせものだと思うんです。この問題はボーナスと一般的には言われています。まちづくりに貢献する、つまりオープンスペースを提供するとか、セットバックをして壁面後退をするとか、あるいは屋上緑化をするとか、敷地内に緑化をするとか、そういったことをしますと、かなりのボーナスがつくんです。御承知のように、これは国交省で出している基準です。その中にもいろいろと基準が書かれています。例えば、有効空地率の最低限度、50%、40%ということが盛り込まれるとか、住居系とか、工業系とか、商業系とかとありますけれども、住居系ではこうなっています。いわゆる屋上緑化や緑地、こういったものを定めると、こういう面積が加算されるわけです。高さについても、掛け9とか、掛け12とかと計算式があります。そういった評価容積率が加算されることによって、見直し相当容積率を定めながら、最終的には積み上げで天井知らずになっていく可能性があるんです。よって、先ほどから言われたように、汐留にしても、目黒の防衛庁の跡地にしても、当初想定された、いわゆる都市計画決定されるのは、内容ははっきりしないぼやっとしたものですけれども、できたときには、想定しなかった高い建物が建ってしまうというのは、実は評価容積率の扱いなんです。御承知でしょう。これについてどう規制するんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今の御質問は、委託調査報告書の内容についてお問い合わせということでしょうか。
かせ委員
再開発等促進区ということに関連です。そういうような仕掛けがあるということなんです。御承知のはずだと思うんですが、つまり、ここに書かれているのは、具体的に書いていますね、容積率、これには書いていないんだ、こちらの方に書いてあるんですね、いわゆる、そういう容積を指定したとしても、容積というのは、あくまでも見直し相当容積率であって、最終的なものについては、地区計画の整備計画が定まらないとあれなんですけれども、それについては、地主さん、新しい権利者との協議がないとできない。しかし、これについては、こういうボーナス制度があるので、実際にはできてみないとわからないというのが、再開発等促進区の仕掛けなんです。こういうものを指定したということ、これについて、今までいろいろと説明したことについて、どう整合性をとるのか。400%とか600%と言われていますけれども、その方針は全くないんです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
お答えが非常に難しいんですが、あくまでも、現在は計画案についての御質問ということでお答えをいたしますが、ここで言う再開発促進区は先ほど説明したとおりです。委員御指摘のような天井知らずということが制度上はあるかもしれません。ただ、これは都心部のように周辺に日影規制が全くないという状況の場合であります。中野におきましては、そういった状況はありません。例えば警大跡地の周辺には日影規制が存在しておりまして、それを例えばなくすという想定はありません。また、先ほどお話にありましたドコモビルからのマイクロウエーブの電波、あるいは警察病院の屋上のヘリポート、そういったさまざまな規制がありまして、例えば1,000%近くという容積率を想定することは不可能であります。そういった意味から、日影規制がうちでは一番厳しい条件となりますので、それを勘案した場合に、おおむね400%ぐらいではないかということでお示しをしたところでございます。
かせ委員
私どもは、再開発等促進区という手法をやるという自身が、非常に危険な方向というか、私たちは賛成できない方法なんですけれども、そういった方向で計画に突き進んでいる。また、こういった問題について、多くの区民の皆さんは心配をしているということだろうと思っております。これについても、私たちの見解を述べて、やっても平行線だと思いますから、指摘をしておきます。
それと、この中で言われている産学連携、仲介組織の設立による産学連携の推進、誘導ということで、多摩地域におけるTAMA-TLOなどを参考にしながら推進誘導に向けて検討をすると言われております。TAMA-TLOというのは何なのでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
正確にはTAMA-TLO株式会社という会社でございまして、多摩地区には大学が数多くありますが、大学の研究成果を活用しまして、新事業ですとか新製品、こういったものをつくり出しまして、これによって多摩地域の大学と産業を活性化することを目的にしまして、平成12年にスタートしたものでございます。その2年前には、東京都だけではなくて、東京、神奈川、多摩を結ぶ広域多摩地域といったものを設定しておりまして、その地域の産学連携ですから、産業活性化、そういったものを目指しまして、多摩産業活性化協議会、そういったものが結成をされております。そうして、その活用の一環として、平成17年より、協議会の中で、今御説明いたしましたTAMA-TLOがつくられたという経緯がございます。ですから、まとめていえば、そういった大学の研究成果を活用するための手助けになる機関ということでございます。
かせ委員
正式名称は社団法人首都圏産業活性化協会と称しますと、私の調べではそうなっております。
それで、埼玉県南西部、東京都多摩地域及び神奈川県中央部等に広がる地域は、新規成長産業群を生み出す潜在力を秘めた全国でも随一と見られる一大産業集積地域で、この地域には大手企業の有力工場とか、試験研究機関、すぐれた理工系大学が多数立地していることに加え、中小企業についても、市場把握力と技術力にすぐれた製品開発型企業と高精度かつ短納期に対応する高度な製造技術を有する基盤技術型中小企業がともに数多く存在している、このことが条件で、こういったものがつくられていると、これはインターネットで調べたものです。この視点からいきますと、中野はどうなんですか。一大産業集積地域なんですか。大企業の優良企業や試験研究機関、すぐれた理工系大学があるんですか。そしてまた中小企業についても、市場把握力と技術力にすぐれた製品開発型企業、高精度かつ短納期に対応できる高度な製造技術を持った基盤型中小企業があるんですか、これが条件なんです。どうなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これは一つの例示として御紹介をしているわけでありまして、中野区と多摩地域で全く状況が同じであると申し上げたわけでは決してございません。ただ、片や大学を立地する、片や産業を立地する、それを仲介する組織が必要であろうということで、一つの例としてTAMA-TLOを上げたということでございます。
かせ委員
TAMA-TLOというのは、多摩地域には大学がいっぱいあります、中央大学とか、我が母校の工学院もそうですけれども、いろいろとあるんですが、そういったところでの研究成果、試験設備であるとか、工場、いわゆる実験室、そういったものがあって、それが近所の中小企業の皆さん、開発指向の強い事業者の皆さんがそこへ行って実験したり何かできるという立地条件だからこそ、こういうものができたんです。
それで、今こういったものを参考にして、中野でこんなものができるんですか、中野の地場産業は何ですかということなんです。中野の地場産業というのは、むしろ製造業というのは非常に少ないわけでしょう。不動産というか、貸室業、これが第1の地場産業ですから、そういったことをここに書き込んで、あたかも大学がここに誘致されれば、こういったTAMA-TLOなどを参考にしたようなものができるというのは、全然違うんではないかと思うんです。どうお考えですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、できるということではなくて、大学が来て、産業を誘致して、そうすると、仲立ちをする機関を積極的につくるよう検討する必要があるということで述べているわけでございます。
かせ委員
私は単なる願望が書かれているとしか見えません。そのことは指摘させていただきます。
それと、次のページあたりには、建築物の不燃化とか、耐震化促進などによる市街地全体の安全性の向上を図るというのは当然のことであります。それで、東京都が指定する広域避難場所ということが書かれていたりするわけですけれども、こういった広域避難場所ということについては、東京都の決定ということで言われているわけですけれども、実は広域避難場所については、そういったものではなくて、むしろ中野区がどういうものをつくって、それに対応できるという、もっと積極的なものでなければいけないと思うんです。東京都としては、広域避難場所、今までのものを維持するようにということを言っているんだけれども、その原案を持ってくるのは中野なんです。そういうことについて、いつもいつも逃げているということについては、非常におかしいのではないかと思います。
それで、ここに書かれている3から4ヘクタールのオープンスペース、2ヘクタールの防災空間ということについては、いろいろな議論がある中で、こういうことが書かれているということで、区民の願いとしては、こういうものではなくて、一面の4ヘクタール以上の防災公園ということからすれば、非常に区民の意向とは全く距離があると思います。先ほどオープンスペースなどについて、具体的にはどうかということについては、議論されておりましたので、ここで同じような質問をしてもしようがないので、指摘させていただきたいと思います。
その下の4番については、かなりの加筆がされているんです、前回と比べて。これでは広域避難場所周辺の市街地において、不燃化まちづくりを進めるということとか、避難場所における有効避難面積は、周辺市街地の大規模火災による輻射熱を考慮して定められると書かれておりますけれども、有効避難面積ということについて、余り明らかにされていないわけです。9.7ヘクタールとかと言っているんですけれども、この問題について一貫して私も質問してきたんですが、どこをどう確保するのかということについては、非常にわかりにくい。建物については、これからなので、よくわからないということでしょう。避難場所の有効面積ということは、一番気にしているところでありまして、この辺については、再開発等促進区ということで新たな地権者が決まって、それで初めてどういう建物になるのかということが議論されるわけでしょう。そうなってくると担保が非常に少ない。これについては、きっちりとした担保策を求めたいと思うんです。有効面積についてはどのように担保するのかということを、書かれておりませんけれども、教えてください。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これも何度かお答えをしておりますが、再開発促進区というのは、避難に有効なオープンスペースを生み出しながら、しかも土地の一定の高度利用が図れるという制度だと考えております。そういったことから、今回、広域避難場所の確保の一つの手だてといたしまして、例えば再開発等促進区などを指定して、そういった確保を図るということも想定をしております。
かせ委員
新たに加えられたものとしては、14ページに荷さばきスペースの確保というのが書き加えられました。荷さばきスペースの問題については、周辺の商店街の方たちからいろいろと要望もあります。一方では、あそこに路上駐車をすることによって、あそこにある社会福祉会館、中野スマイル、芸能小劇場、ああいった施設に対して、バスを利用する人たちの障害になるとか、いろいろと議論のあるところです。この場合、ここに書かれているのは、一定規模以上の商業スペースなどにおける荷さばき駐車施設の設置促進とか、交通管理者の協議による路上荷さばきスペースの確保と書かれているんですけれども、私としては、今の中野通りからすれば、あそこの路上駐車というのは非常に問題になっているんだろうと思うんです。そうしますと、一定規模の商業施設などによる駐車施設ということが今後促進されるんだろうと思うんですが、この辺について、近隣の商店街とはどういう調整がされているんでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
これはまだ具体的に近隣の商店街と調整をしているという状況ではございません。これから、むしろ提案をするという状況でございます。ただ、いずれにしましても、今、委員御指摘のように、特に中野通り、早稲田通りの状況をごらんになればわかりますとおり、荷さばきの車の駐車、これが渋滞を巻き起こしているのは明らかであります。ですから何らかの方策は必要かと考えております。
かせ委員
この問題というのは、言うのは簡単ですけれども、なかなか進まないというのが現状だと思うんです。例えば自転車の問題ですけれども、中野駅の自転車は少なくなったとはいえ、近隣では大分あふれております。事業者との関係とか、いろいろと言われているんですけれども、なかなか進まないというのが現状で、もっぱら中野区が駐輪場整備、北口広場ですか、あれについても駐輪場としても提供せざるを得ない、そういう状況なわけです。だから、こういった問題については、もちろん解決しなければならない問題として、中野区が相当の決意を持って進めていかないと進まないだろうと思うんです。今でも交通対策とかいろいろと努力されているんですけれども、担当者から、今後どう進めるか、これは都市計画部長ですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、委員御指摘のことは、案の14ページのマル4の上の方に書いてあるわけでございます。具体的にここということは、まだお示しはできておりませんが、これは今後、具体的な整備計画の中で明らかにしていきたいと考えております。
かせ委員
この問題については、頑張っていただきたいと思いますけれども、時間もありますので、ずっと飛ばしまして、27ページ、大学、研究機関ですけれども、実際、大学の問題については、我々の調査でも、また当委員会における質疑の中でも明らかにされているのは、随意契約だろうということです。それで今後、都市計画決定するにしても、大学、研究機関ということについては、どこに、だれに、どの程度のものを、そしてどれだけの金額で売却されるのかという具体的なものが求められてくると思うんです。今こういったことが絵にかかれているということについては、相当確たるものがないと書き込めないと思うんですが、現状はどうなっておりますでしょうか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
具体的にこの大学と決めたわけではございません。しかしながら、これは前から申し上げておりますように、特に数年前、工業等制限法という法律が廃止になりまして、23区内での大学の新増設が可能になりました。そういったことも追い風になりまして、大学の立地意欲がかなり高いということから、問い合わせもかなりたくさんまいっております。そういったところを見つめながら、今後、大学についてももう少し検討していきたいと考えております。
かせ委員
そういう答弁があるんですけれども、では、具体的にどうなのかということなんです。それと今、大学等々、都心に帰ってきたといいますけれども、大学がそっくり帰ってくるということではなくて、ある研究機関が来るとか、そういう程度ですね。想定する大学というのは、校舎があって、その周辺にはキャンパスみたいな敷地があって、それが公開空地として提供されるんだという想定ですね。といいますと、一定規模以上の大学や研究機関であるというのが絵の中にはかかれてくると思うんです。そういうものが今、問い合わせはあっても、中野に来るという確たるものはあるんですか。願望では、この計画というのは進まないわけです。これについては財務省はかなり厳しく見ているようです。それが具体的であるかどうか。それも2年後、3年後というんだったらあれだけれども、5年、10年ということになれば、これは問題なんだ、ここについても言われているんですけれども、こういったことについて大丈夫なんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
繰り返しになりますが、進出意欲が高い、それから現に問い合わせがかなり来ておりまして、その中には、かなり具体性を持ったものもあるということから、一定の立地は可能ではないかと考えています。
かせ委員
これについても、こうなるという保証というものは得られません。あくまでも予想といいますか、願望といいますか、そういったことだろうと思います。
そのほかにもいろいろと書かれているんですが、これを見る限りにおいては、現実性はどうなのかということ、客観的にどうなのかと見ていきますと、とてもではないけれども、これによってまちづくりが進むんだという内容にはないと私には見えます。これについては見解です。
池田委員
緑の問題でお聞きしたいんですが、今、京都議定書がロシアが入ることによって発効し、日本も7%のCO2削減を目標にして、それぞれ計画を立てなければならないという状況です。私の所属する区民委員会が担当所管なんですけれども、結局、中野区全体の目標というのはまだ設定されていないんです。今わかっているのは、中野区役所のCO2削減については、今年度分については目標を達成したと言っているんですけれども、中野区もたくさん職員がいるところですから大企業には違いないんだけれども、中野全体からいえばわずかな存在なわけで、当然のことながら、地方自治体としては、中野区全域を見渡したところの京都議定書達成のための計画を立てなければいけない、そういう立場にあると思うんです。そういう意味で、今、警察大学跡地の果たしている京都議定書実践の上での役割というのは、結構大きいのではないかと私は思っているんです。常緑広葉樹が多い、先ほどの13号陳情ではありませんけれども、中野のスダチを初めとしてシイやカシやケヤキ、これらの木がたくさんあるわけですから、CO2削減においても鎮守の森クラスの大きな吸収力を発揮しているだろうと思うんです。現状がそうであるわけですし、また緑という言葉が相当素案にも計画案にも書かれているので、今日本社会が要求をされているところの地球環境保護という言葉だとか、あるいは地球温暖化防止だとか、あるいはヒートアイランド防止だとか、京都議定書実践とか、緑という字はたくさん書いてあるけれども、今申し上げた言葉はどこにも入ってこないんです。今見たら、計画に環境と何とかというのは、ちょこっと一番最初の方に、修正の方に、環境防災上の機能を発揮するものとなるなんてちょろっと出ているけれども、それだけです、環境とかなんとかと書いているのは。やはり京都議定書について、ここはどういう役割を果たすのか、ヒートアイランド防止をする上で、ここの緑がどういう役割を発揮しなければいけないのか、地球温暖化防止についてどうなのかということが書き込まれなければいけないのではないですか、これだけの緑、緑と言っているし、現にたくさんの緑があるわけですから、工事が始まれば、かなり伐採されるんでしょうけれども、警察病院の計画だけでも、F字道路上の木というのは、正確な数字は覚えていませんけれども、当委員会において地図が出されて、たしか数十本の国有財産台帳に載っているような木が伐採されるとなっていました。今度は100メートル超の高層ビルや50メートル、60メートルの比較的建ぺい率の高い建物がじゃかじゃかできるわけですから、既存の緑、とりわけ警察大学の正門の近くというのは、夏でも入るとひんやりするぐらい、うっそうとした森になっているわけです。そういう現状がありながら、緑、緑と字だけは豊富だけれども、しかし今、緑に要求されているところの申し上げたような目標、そういうものがここには全く書かれていないというのはどういうことなんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
今、御指摘の例えば京都議定書ですとか、具体的な数値目標、そういったことは今回盛り込んでおりませんけれども、今、委員の御発言の御趣旨は、この案の15ページから16ページに記載をしております。
副委員長
池田委員の質疑の途中なんですけれども、ここで進行について協議するために休憩にさせていただきたいと思います。
(午後11時32分)
副委員長
再開いたします。
(午後11時33分)
副委員長
質疑ございますでしょうか。
池田委員
15、16ページというのは、どっちをいうんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
案の方でございます。
池田委員
環境保全型のまちづくりというところを差すわけですか。これは警察大学跡地のことを言っているのではないのではないですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
もちろん、これは中野駅周辺全体のことを言っているわけでございまして、当然、警大跡地もこういった方針でまちづくりをするということに変わりはございません。
池田委員
ここには、私が今、質問で申し上げたような、今、全世界で取り組んでいる環境保護の立場から書かれている文章とは、とても思えないんです。京都議定書ということで明確に目標が出されているわけでしょう。数値目標は出さないまでにしても、そういう全国共通で政府が音頭をとってやっていることについて、この跡地が今果たしているわけですから、それを新たに超高層のビル群にしようとするときに、だったら積極的にやるんだったら、そういう言葉としてきちんと盛り込まなければいけないではないですか。緑、緑で済むことではないです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
地区別の計画の中にも記載がございます。29ページでございますけれども、これは警大跡地周辺地区の地区別計画の項でございますが、29ページのマル5、環境共生というところの中に、資源の循環ですとか、自然エネルギーの活用、緑の保全と創出、簡単ではございますが、そういったことで記述をしてございます。
池田委員
これは私も赤ペンをつけてきちんと読んでいます。だけど、環境共生というのは、ここではそういう立場での記述ではないです、これは、明らかに。トータルな資源循環のシステムを土地取得者の合意によって実現、これが緑の保全や京都議定書の中に関係するんですか。自然エネルギーの活用、風力、太陽光など、自然エネルギーの活用を検討するとありますけれども、これを警大跡地で仮にやるにしても、これが何か環境保護の積極的な役割をするんですか。言葉で連ねているだけのような感じです。そうだとすれば、京都議定書という言葉がここで出てこないんですか。具体的に出されているわけですか、そういうことで。国が目標とし、地方自治体がやらなければいけない方針として出されているわけではないですか。それがここで書けないということは、それほど積極的な施策としては、これらが展開できないのではないかと私は思うんです。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
中野区は、自治体として、そういった数値目標を今出していない限りは、警大跡地だけで、そういったことを書くというのもなかなか困難かと考えます。この項に関しましては、今後、当然、さらに具体的な検討が必要であると思います。ですから、もし将来、そういった数値目標、そういったものが定まるということになれば、それに対応した施策が必要かと考えてございます。
池田委員
緑を配置するとありますけれども、陳情のときに少し引用させていただいた宮脇昭先生の「ドングリの森をつくろう」という提案ですけれども、ドングリの森というのは、何しろ木がでかくなるものですから、マンションなんかに住む人たちが余り好まないだろうとデベロッパーは考えると思うんです。現に平和の森公園も、この間、蚕糸の森の設計者と一緒に見てきたんですけれども、木を切り過ぎているというんです。強剪定をし過ぎている。すかすかなわけです、木と木の空間が。もっと自由に葉っぱを生えさせなければ、これでは防災の役に十分に供さないという指摘をされていました。それから周辺に広がるのは一定のカットは必要だけれども、絶対に上を切ってはいけないと公園設計者は言っていました。だけど、平和の森は上を切ってしまっているんです。これはだめだ、こんなに強剪定をしたのではだめだという指摘をされておりましたけれども、しかしこれら常緑広葉樹というのは、ものすごくどんどんでかくなる、10年で13メートルの高さになるというわけですから、恐らくそういうものは配置をしないだろう。しかし、そういう木こそ、京都議定書の実践の上には必要な植物なわけです。したがって、そういうドングリが生まれるような森を、都市でも農村でもどんどんつくろうというのが宮脇教授の提案なわけですけれども、そういうのがここでできると思いますか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ドングリの森とか、そういったものをつくるというところまで具体的に検討をしているわけではありませんが、いずれにしましても、ここに書いてある趣旨を踏まえながら、例えば樹木については可能な限り残すですとか、当然、街路などをつくった場合には、街路樹を植えたりします。そういったこともありますので、トータルとしては、十分に環境と共生しながら、地球環境の負荷の少ないまちづくりをしたいと考えております。
池田委員
しかし、当初の4ヘクタール以上の公園というものがもし実現をされていれば、これは非常にそういう企業を選ぶことも可能になってきますし、京都議定書実践の上でも、大きな役割を果たせるような森をつくれると思うんです。しかし、1.5ヘクタールでは、そういうドングリのような非常に成長の早い、20年もたつと高さ20メートルを超すような、そこのケヤキ並木がそうですけれども、そういう森をつくるのはとても難しいだろう。だから、六本木にしても、汐留にしても、そんなでかい木はないではないですか。行かれたことがありますか。あそこをぐるぐる回られたことがあります。もう本当にやさしい木しかないです。そういうものがぽろぽろとあるだけで、確かに今ごろいけば、緑さわやかな感じはします。だけど、決して防災の役に立つとか、CO2をどんどん吸い込むとか、そういう木ではないです。先ほど13号陳情者の方が言っていましたけれども、そういうところには、欧米の高地型の木を選ぶといって、決して日本古来のシイ、カシみたいな木にはならないと言っています。だから、それが今残っている鎮守の森が非常に重要な役割を果たしているんだというのが、今東京全体に数百カ所の鎮守の森があるんだそうです。その鎮守の森を一つひとつ取り上げて、どのぐらいのCO2吸収力があるかということを調べたんです。そのことが東京新聞の特集記事に載っていましたけれども、その結果、普通の公園型の常緑樹の3倍の吸収力を持っているということがわかったということが報道されていたわけで、したがって、東京の鎮守の森を守るということは、京都議定書を達成していく上でも極めて重要なんだと、これは固有名詞は忘れましたけれども、財団法人の何とかというところで研究を進めているわけです。だから、森が実現できるならば、そういう森を実現するための一定規模の公園ができるならば、それは非常に防災上も、これは火事に強いですから、常緑広葉樹というのは、防災上も非常に有効な、そういう公園が展開できるわけです。しかし、ここに書いてある程度の自然エネルギーの活用とか、緑の保全と創出というのでは、そういう積極的な基準がないわけですから、これは普通のその辺の再開発地域の緑と同様なものなんだろうと。大体発表されている絵で、そうではないですか、支援業務報告書なんかに書かれている絵なんかも、そんなような木が多いです。そういう点では非常に不足だと思うんですが、さっきの答弁だと、ここを積極的な京都議定書の観点から緑の創出という意味合いで書きかえるというおつもりはあるわけですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
中野駅周辺まちづくり計画は、京都議定書をどう担保するかという計画書をつくったわけではございませんので、京都議定書をここに書くこと自体がどうこう、書くのはいいと思われる方もいらっしゃるかもわかりませんけれども、そういった中で、私どもは、今、課長の方からは20数ページの話をさせていただきましたけれども、まずは4ページに安全で人にやさしい、地球にやさしいまち、そういうことを書いているわけです。緑豊かな広場を整備する、こういったことをきちんと言っているわけでございます。オープンスペースについての確保、こういったことを言っているわけでございまして、私どもは、CO2の話も出ましたけれども、こういった緑だけがCO2対策ではございません。例えば東京には不十分である環状道路をつくることによって、多くの公園をつくることに匹敵するようなCO2効果があるんだという文書もございます。そういった中で、まち全体としてCO2対策を考えていく、そういう中で地球にやさしいまちをつくるということをまず4ページに掲げているわけでございます。中野駅周辺まちづくりのコンセプトでございますので、そういった方向を私どもはこういった文書の中できちんと書き込んできたつもりですし、にぎわいと環境の調和するまちという副題がございまして、環境については十分に配慮をして記載をしたつもりでございます。
池田委員
大体都市化が環境に反するんです。せっかくこれだけの緑があるところに、超高層のビルを三つも四つも建てようということでしょう。それから駐車場だってつくるわけでしょう。新しい道路もつくるわけでしょう。通過交通量もふえるわけです。車がふえれば、それだけ二酸化窒素も吐き出すではないですか。CO2も出るではないですか。人間が集まれば、夏になればエアコンだらけではないですか。田中区長は、小・中学校にエアコンをつけるのでさえも、何かそういうことでもってしぶっていましたけれども、小・中学校の比ではないです、こんな5,000人もの人口が新たに生まれる、超高級マンションをつくろうというわけでしょう。ここにお金持ちが入るような、そういうまちをつくろうというわけでしょう。それは明確な都市化なわけですから、ふえる一方ではないですか。どこが環境保全に役に立てるような、そういうまちになるんですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
環境共生という言葉、これは自然を残すということではなくて、自然と人間がいかに折り合うかということであろうと思います。したがいまして、開発がすべて環境共生に逆行するということではないと考えます。むしろ、環境共生に配慮して、自然と人間がいかに折り合えるようなまちをつくるか、そういったことが環境共生のポイントではないかと考えております。
池田委員
それと、サンモールとかブロードウェイとかの商店街への影響ということが、素案でも計画案でも配慮されていないように思うんです。回遊道路をつくるといいますけれども、どういう回遊道路ができるかもわかりませんし、かつてブロードウェイがつくられるときに、サンモール、当時は中野美観商店街といったかな、美観商店街が大反対をしたんです、流れが変わるんではないかと。しかし、流れる方向は同じ通路に即しているわけだから、幸い、ブロードウェイができることによって、美観商店街の歩行者の数というのは減らなかったわけですけれども、今度は明確にこちら側に商業、業務の複合の建物ができて、そこには超大型の店舗だって入る可能性はあるわけです。にぎわいの心をつくるわけだから、ただ住宅だけをつくるわけではないでしょう。住宅等の低層部分には、そういうものを集めようというのがねらいなわけでしょう。そのために空中回廊もつくる、バスセンターや自動車駐車場もこちらの方に寄せる、つまり交通のセンターが西の方へぐっと移動してくるわけです。当然のことながら、人は便利な方に行きます。それからおもしろそうなものがある方向に行きます。サンモールやブロードウェイへの歩行者の流れというのが変わる可能性というのが十分にあるわけですけれども、そういうことについては、計画案では配慮した様子が全く見えないんですけれども、その点はどうお考えですか。
豊川警察大学校等跡地整備担当課長
ここで言っています回遊性と申しますのは、これは単に道路を整備するということではありません。これは、回遊性を高めることによりまして、ある人は中野駅周辺のまちに滞在する時間を長くしていただくということではないかと考えております。したがいまして、そのためのいろいろなツールといたしまして、例えば店舗の整備ですとか道路の整備、そういったものがあると考えてございます。ちなみに、現在のサンモール、ブロードウェイの状況を見ていますと、確かに人通りは多いことは事実でありますが、これがほとんどは通過の交通になっております。ですから、そうではなくて、そういった人を中野駅周辺のまちにもう少し長くいていただく、それには回遊性を高めるということが必要ではないか。それによって中野駅周辺のまち全体の活気が増すということで考えております。
副委員長
質疑の途中ですけれども、本日の審議はこれで終了したいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
副委員長
次回の委員会は、開会時刻を特に繰り上げ、あす5月10日、午前0時5分から開会することを口頭をもって通告いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
(午後11時50分)