平成17年09月08日中野区議会中野駅周辺整備・交通対策特別委員会
平成17年09月08日中野区議会中野駅周辺整備・交通対策特別委員会の会議録
平成17年9月8日中野駅周辺整備・交通対策特別委員会 中野区議会中野駅周辺整備・交通対策特別委員会〔平成17年9月8日〕

中野駅周辺整備・交通対策特別委員会会議記録

○開会日 平成17年9月8日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時05分

○閉会  午後3時23分

○出席委員(13名)
 藤本 やすたみ委員長
 長沢 和彦副委員長
 いでい 良輔委員
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 むとう 有子委員
 かせ 次郎委員
 若林 ふくぞう委員
 飯島 きんいち委員
 佐藤 ひろこ委員
 篠 国昭委員
 柿沼 秀光委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(1名)
 市川 みのる委員

○出席説明員
 政策計画担当課長 川崎 亨
 土木担当課長 尾﨑 孝
 まちづくり総合調整担当部長 石橋 隆
 公園・道路担当課長 野村 建樹
 江古田地域センター所長 安部 秀康
 警察大学校等跡地整備担当課長 豊川 士朗
 都市整備部長 石井 正行
 中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
 都市整備部経営担当参事 服部 敏信

○事務局職員
 書記 廣地 毅
 書記 黒田 佳代子

○委員長署名


審査日程
○委員会参与の異動
○陳情
(継続審査分)
 第119号陳情 中央環状線新宿線沿線の地域環境保全に努めることについて
○要求資料の提出
 1 首都高速中央環状線新宿線整備にかかるトンネル非常用設備、換気塔の規模の検討結果等につ   いて(都市計画担当)
○所管事項の報告
 1 山手通り整備に係る意見交換会の取りまとめについて(都市計画担当)
 2 コミュニティバスの愛称募集の結果について(土木担当)
 3 南部地域への新設バス路線について(土木担当)
 4 中野二丁目地区市街地再開発事業等の現状について(中野駅南口周辺整備担当)
 5 その他
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・交通対策特別委員会を開会いたします。
 本日より、柿沼委員が当委員会の委員として出席をしておりますので、御案内申し上げます。

(午後1時05分)

 それでは、日程案(資料1)について協議いたしたいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時05分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。


(午後1時06分)

 日程案につきましては、先ほど休憩中に協議しましたとおり進めることでよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そのように進行させていただきます。
 審査に当たりましては、5時を目途に進めたいと思います。また、3時を過ぎるようなときには一たん休憩をとりたいと思います。あわせて御協力をお願いいたします。
 委員会参与の異動がありましたので、報告をいただきたいと思います(資料2)。
石井都市整備部長
 去る7月16日付で参与の異動がございました。那須井さんにかわりまして、まちづくり総合調整担当部長、石橋さんでございます。
石橋まちづくり総合調整担当部長
 御紹介いただきましたまちづくり総合調整担当部長の石橋でございます。皆さんにはお世話になると思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
委員長
 御苦労さまです。
 それでは陳情審査に入りますが、第119号陳情、中央環状線新宿線沿線の地域環境保全に努めることについてを議題に供します。
 この陳情につきましては、休憩中に確認しましたとおり、審査を一たん保留し、提出のあった資料について補足説明を受け、質疑の後、再度陳情を議題に供したいと思いますので、本陳情の審査を一たん保留にいたします。
 次に、提出のあった要求資料の審査に移ります。
 資料(資料3)につきまして、理事者から補足説明を受けたいと思います。
服部都市整備部経営担当参事
 それでは、前回の委員会で資料要求をいただきましたので、説明させていただきます。
 前回の委員会では、基本的な事柄についてという御要望でございました。本日お配りしております首都高速中央環状新宿線整備にかかるトンネル非常用設備、換気塔の規模の検討結果等につきまして、これまでも大半の資料はさきの委員会でもお配りして報告してございますけれども、基本的なことでございますので、改めて全体として報告させていただきます。
 まず、1番として、道路トンネル非常用施設設置基準・同解説抜粋でございます。これは平成13年10月、社団法人日本道路協会がつくりましたものでございます。
 めくっていただきますと、3として設置計画、3-1トンネルの等級区分であります。ここでトンネルの等級を図のように区分しておりますけれども、首都高中央環状新宿線におきましては、図の下の方がトンネル延長のメートル、左の縦軸が交通量であります。したがって、中央環状新宿線におきましては、延べ10キロを越えておりまして、約11キロメートルであります。
 また、上下線の1日当たりの交通量におきましても、現状で約7万台でありますので、最上級でありますAAというところであります。
 もう1枚めくっていただきますと、等級区分別の施設設置計画であります。そこの欄にありますように、トンネル等級別の非常用施設としてAAのところを見ていただきますと、通報・警報設備、消化設備、避難誘導設備、その他の設備として、すべて丸をつけておりまして、原則として設置するというところであります。
 また、右の方のページを見ていただきますと、トンネル防災設備一覧であります。これは今般の中央環状新宿線のことを前提に抜粋したものではありますけれども、きょうお配りしております色刷りの資料の方、環境保全のためにナンバー2の裏面に載っております。これも見ていただきながらと思っております。
 これがトンネル防災設備一覧でありますけれども、私が今御紹介させていただきました環境保全のためにナンバー2の裏面の方に挙げていますように、例えば通報・警報設備のうち、非常電話につきましては、基準の抜粋では設置間隔が200メートル以下に置くとしておりますけれども、中央環状新宿線におきましては100メートル以下に間隔を狭める。つまり、それだけ多く設置するということであります。パンフレットの裏面、上から2段目の左側の方に非常電話とあります。説明文中の下の方に括弧がございます。設置間隔約100メートルと表してございます。
 もとに戻りまして、設備一覧の中の避難誘導設備の排煙設備または避難通路であります。ここの説明中では、換気施設の排気ダクトを利用し、排煙を行う。非常口設置施設を400メートル間隔とするということでありますけれども、当中央環状新宿線におきましては、350メートル間隔でございます。これもパンフレット裏面の下段の右の方に非常口となっております。設置間隔最大350メートルでございまして、これも約50メートル間隔を狭めております。そういったところで、通常AAの施設設置基準をさらに上回る形での基準としております。
 なお、これらの中央環状新宿線における設備につきましては、今申し上げました基準に基づきまして学識経験者、東京消防庁、国土交通省などの関係機関によります検討委員会を設置いたしまして細かな検討を行い、今幾つか例を御紹介いたしました形で決定したものと伺っております。それがまず1点であります。
 2点目におきましては、建築構造設計基準及び同解説抜粋であります。
 これはさきの委員会でもお配りしておりませんで、口頭で御説明したものであります。平成16年版の社団法人公共建築協会であります。
 あけていただきますと、これも抜粋ですので途中のページになりますけれども、それぞれ分類が載っております。もう1枚めくっていただきますと、表2の2、構造体の耐震性能の目標及び保有すべき性能として挙げております。
 今般、太線で示しておりますように、構造体のI類として換気塔につきましては設置するということで伺っております。そこにありますように、I類、特に構造体の耐震性能の向上を図るべき施設として挙げております。耐震性能の目標として、大地震後、構造体の補修をすることなく建築物を使用することができることを目標として、人命の安全確保に加え、十分な機能確保が図られている。また、保有すべき性能といたしましては、大地震動に対しまして無被害、あるいは軽微な損傷にとどまり、直ちに修復を必要とすることのないような耐力低下を招くことがないといったところで挙げております。
 もう1枚めくっていただきますと、表5の2でございます。今申し上げました耐震性能の分類の項のうちI類でありますので、これにおきましては、右の方に重要度係数と挙げておりますけれども、一般的にはIII類の1.0でございます。一般の建築物の標準から見れば1.50ですから5 割増の強度を保つというところで、より一層安全性が高いものを目指していると伺っております。
 3点目にまいります。中央環状新宿線換気塔規模の検討結果でございます。
 きょうお配りしておりますように、中野区内、2カ所換気塔を設置することとなっております。東中野に2本、本町の中野区側の方に1本設置する内容でございます。そこに説明がありますように、これは地域の方々にお配りしたものです。また、資料の右の方につきましては、さきの委員会で休憩させていただきまして公団職員の方からシミュレーションの結果を説明させていただいた資料の抜粋でございます。カラーコピーが薄くて見えづらいところがありますけれども、後ほど御説明申し上げます。
 戻りまして、全体を簡単に申し上げます。換気塔の大きさの縮小につきましては、従前、赤の線が入っていますように、7メートル幅の15メートルという大変大規模な排気、吸気という機能でありましたけれども、吸気につきましては、極めて高いものは要らないという判断を公団もいたしまして、そこにありますように、これは東中野のものを指しておりますけれども、大体7メートル前後の幅で、排気のみの機能として修正、見直しを行うということであります。
 また、2番の換気塔の高さにおきましては、この委員会でも御論議いただきましたし、地域の中でも一定の御論議をいただいておりますけれども、これもさきのアンケート、換気塔予定地から100メートルの方々に対するアンケート等、また、後ほど御説明させていただきますシミュレーションの結果によりまして、近隣の影響が最も少ないところを考えまして、換気塔の高さを考えたということです。
 そこで、右の方のシミュレーションのことにつきまして触れたいと思っております。表の1でありますけれども、換気塔からの排出ガスの濃度であります。これは全換気塔の平均値をあらわしております。そこに例が幾つかありますけれども、今回、最も公団の方が着目いたしました我々の方の周辺環境、あるいは人体に影響があるということで、NO2 、二酸化窒素でございます。上段の箱の中の説明をさせていただきますけれども、排気塔の出口の濃度として、脱硝装置なしが0.1ppm、脱硝装置あり、これはさきの委員会でも御論議いただきまして、中野区といたしましても低濃度脱硝装置の導入を強く求めてきた経過がありまして、結果として、新宿線に公団としては設置すると判断した内容であります。この件ではおおむね9割方濃度が薄まるといいますか、そういうところで0.01ppmと。そこにアスタリスクがありますので、1番の方を見ていただきますと、低濃度脱硝装置設備によりましてNO2 が90%、SPM、浮遊粒子状物質につきましては80%除去されるということでありますので、同じくSPMにおきましても、換気塔出口のところ、設備のないところにおきましては0.15ppm、こういった装置を設置する方向であれば0.03ppmということでございます。
 なお、次の二つ、一酸化炭素CO並びにSO2におきましては、特にCOにおきましては、今回の脱硝装置では効果が発揮できませんで、濃度の変更はありません。二酸化硫黄におきましては、アスタリスク2にありますように、低濃度脱硝装置によりまして一定程度除去が可能だということで推計をしております。約40%程度の除去が可能だというところで、0.024ppmとして挙げております。
 なお、図の2にまいりますと、これも周辺の建物の高さを想定して、また平均風速の出現率を勘案いたしまして、上段ですと平均風速が3.3メートル/秒の場合、出現頻度が年間40%といっております。また、次の項の強い風が吹くとき、平均6.0メートル/秒の場合、年間出現率が約1割、10%といっておりますけれども、シミュレーションにありますように換気塔の高さを45メートル、30メートル、15メートルと想定しております。濃いところが5分の1希釈、一番薄い線のところが20分の1希釈でございまして、10分の1希釈のところが薄くて見えませんけれども、その中間にあるということを御理解いただければと思ってございます。
 平均風速におきましては出現率が4割程度でありますけれども、換気塔の高さ45メートルにつきましては、バックグラウンドよりも低いところでありますので影響がない。また、30メートルですと一部、20分の1希釈のガスの影響がある。また、15メートルの高さですと、比較的濃度の高いものがビルのところに影響が出るという内容であります。
 次の項へ行きますと、強風時におきましても同じように御説明させていただきますと、45メートルの換気塔を想定した場合には影響がない。30メートルは上層階が一部、比較的濃度が高いガスが出てくるといいますか、ぶつかるということであります。15メートルの換気塔ですと、大半が横にありますビルの側面にぶつかるということで、こういうシミュレーションをかけまして、最も影響が少ないのが換気塔の高さが45メートルということで公団は考えております。
 なお、これにおきましても、アンケートの結果によりまして、おおむね7割弱の地域の方々がやむを得ない、あるいは45メートルでよろしいという判断をしたというところで、公団はそういう判断をしてきてございます。
 左の方のページにまた戻っていただきまして、2-3の結論でございます。
 以下、アンダーラインの部分のように、換気塔の高さ15メートルでは、周囲の建物全体への影響が大きいために採用できないと考えております。また、換気塔高30メートルでも周辺建物の高層階に一定の影響が残るため、換気塔の高さにおきましては、建物に影響が少ない45メートルとすることが望ましいということで公団は考え、地域に御説明した経過でございます。
 なお、このページの最後でございますが、バックグラウンドの濃度の算定した時期はという御質問をさきの委員会で御質問いただいてございます。これは平成10年度に環境影響の予測調査の見直しを行った際に測定し直した数字でございます。バックグラウンドつまり周辺の濃度の関係で、そこに挙げておりますような数字でございます。最後に、環境基準の方をあらわしております。
 本町の方につきましても、同じような形の御説明でありますので、省略させていただきます。
 最後ですけれども、二つのパンフレット、これも前回、初めて構成されました委員会の中でも御紹介しておりますように、中央環状新宿線全体の概要図でございます。全体で11キロメートル、中野区内は2.3キロメートルということで、合計16カ所、19本の換気塔を建ててございます。これは大変高低差がありますので、おおむね1キロメートルに1カ所の換気塔を置かざるを得ないという地形的な問題がありますので、こういうところで配置しております。
 それからもう1枚、環境の保全のためにも、先ほど申し上げた裏面の防災設備、また、あけていただきますと、先ほど来、若干御説明しておりますような換気塔の仕組みの中でさまざまな工夫、SPM除去装置並びに低濃度脱硝装置につきましての図解をしてございます。
 前回の委員会の中で、基本的な事柄について報告して欲しいという意向がありましたので、資料に基づきまして簡単に御説明させていただきました。
委員長
 以上、理事者の方から要求した資料についての説明がありましたけれども、これについて御質疑ありませんか。
かせ委員
 資料をお願いしましたので、どうもありがとうございました。
 幾つかあるんですが、最後の方から質問したいと思います。いわゆるシミュレーションをとってみて、最適であるのは45メートルということと、住民の皆さんもそれで了承されているということだと思うんですけれども、ここで気がかりなのは、15階のビルというのは道路に面したビルの高さを想定しているのか、ちょっと確認させてください。
服部都市整備部経営担当参事
 私も沿道を何回も歩いておりまして、この中野区内の沿道、13階から15階程度のマンション、建物が建っております。公団も隣接建物の高さを勘案して、こういうシミュレーションをつくったと考えております。
かせ委員
 現状はそうだということなんですが、今後のまちづくりということで、例えば高くなった場合にはこういうものが障害になると。逆に、それがあるから建たないという、余り高くならない方が環境的にいいと思うんですけれども、そういう将来のまちづくりを見越してこの45メートルと、これでいけるというふうに考えているわけですか。
服部都市整備部経営担当参事
 現状が用途地域地区の沿道、これは商業地域でございます。そういったところで、商業地域の容積、用途、建ぺい率を勘案しておおむね13階から15階程度、これは当然敷地の規模とか建主の意向にもよりますけれども、現状考えてみた場合には、将来的に見ても、13階から15階程度の建物が一定の限度なのかなということで、公団もそういう意味では、仮にこういったものをつくりますと、今委員が御質問されましたように、逆な制約条件ということもあり得ますけれども、今の用途容積から見れば、ある程度飲み込める範囲ということで我々は考えております。
かせ委員
 周辺は現状のままだったら遜色なくいくのかなと思うんですが、いわゆる煙、流体ですけれども、その流体というのは、すぐお隣というよりも、かなりの範囲にわたって複雑な流れをすると。だから、沿道で45メートルですけれども、少し離れたところに高層ビルがあった場合には、お互いに影響し合うという関係、流体力学的にはあると思うんです。そうした場合に、高い建物が障害になった場合には、上に行くというよりも、それが障害になって下に巻き込む、あるいは建物に沿って流れて下にもぐり込むというようなことだってあり得るわけですよ。そうしますと、一般的に言えば高い方が拡散するということですよね。しかし、それでは環境が許さないということとか、さらなる風害であるとか、思わぬものが想定されるということでこのように落ち着いたのかなとは思うんですけれども、周辺で結構高い建物が出てきているんですよ。その辺とのシミュレーションみたいなものはされているんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 これは施行主体が首都高速道路公団でございますので、私たちの方もシミュレーションの話を何回か説明受けました関係でございます。今委員の方で、こういったシミュレーションの、単に建物が左右にあるというよりも、いろいろな建て方がございますよね。あるいはマンション、建物が連続的にあった場合、あるいは間があいて一定の空気の流れがある場合、いろいろなケースがございます。その辺につきましては、当然公団の方もさまざまな現地調査もやっておりますので、一定のデータ等持っていると思いますけれども、住民向け、あるいは私たちの方に対する説明としては、一定のモデルを想定して、このモデルの前提としてはあそこの塔、東中野地域の建物の高さ、並び方を想定してシミュレーションかけております。ですから、そういったものも含めて、図柄としては単体のビルが1棟あるだけですけれども、周辺の状況を十分勘案してシミュレーションかけたものと考えております。
かせ委員
 最近、東中野ですと100メートルを越えるビルができるとか、そういったことが、すぐお隣ではなくて、一度ここにあるように建物の上空で少し横になびくと。風が吹く場合にはなびきますよね。その後は、建物の影響線に沿ってふわふわといくわけですよ。その先に100メートルのビル、これよりもさらに大きいビルがあると、そこで変化が起こるということは必ず起こると思うんです。
 やはり、周辺のまちづくりというものを真剣に考えないと、特に高い建物を建ててしまうと、その建物があるためにその周辺、建物の多分手前側によどんだ空気がいくんだろうと想定されるんです。勘ですけれども。そういうまちづくりとの関連というのが出てくるんですよ、必ず。だから、これについてどうこうという質問をするのは酷かもしれませんけれども、ぜひ今後のまちづくりということについては、ここの道路だけではなくて、その周辺にも影響するということでいろいろ検討していただきたいと思うんです。それについての見解をお願いします。
服部都市整備部経営担当参事
 首都高速道路公団におきましても、そういったシミュレーションの結果、あるいは現にそれぞれの地域の実態もとらえておると思います。そこの中で、今委員のおっしゃったさまざまな今後の建物の建て方といいますか--ただこれ、一般的に申し上げますと、山手通りの中央分離帯に想定する換気塔、その横にこういう一定高の高さの建物ができます。さらにこの奥に、今委員が紹介された相当高い建物ができるということでありますので、これは基本的には沿道のところで商業地域になっていますので、この形がずっとスライドしてきています。ですから、奥の方に高いものができるということでは、基本的には用途地域上あり得ないと思っております。
 ただ、今委員がおっしゃっているような形で、区といたしましても地元でございますので、今後こういうシミュレーション結果を十分踏まえながら、必要な要請をすることがあれば、公団等にやっていきたいと思っております。
かせ委員
 総合的なまちづくりということで、今後多分いろいろ問題が出てくると思います。それと、心配されるのが、前回も出たと思うんですけれども、緊急時、震災であるとかトンネル内の火災発生であるとかということなんです。先ほどおっしゃいましたように、確かにセキュリティーの面では基準よりもきつ目にやられているということなんですが、大分前になりますけれども、日本坂トンネルとか、大規模な火災がありましたよね。大変な被害を受けているわけです。実際にあの中で衝突事故なり火災事故が起こったと想定した場合、シミュレーションですけれども、どういうことになるんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 これもさきの委員会で御答弁しておるところでありますが、先ほどの青い冊子の裏面にありますように水噴霧設備、先ほど説明が漏れましたけれども、基準におきましては、放水区画が約50メートル。これにおきましては約25メートルと間隔を狭めて、より密度が高い対応を考えております。さっき例示として説明を忘れましたけれども、水噴霧設備におきましても、トンネル等級区分の設備一覧の中で、原則的には放水区画を50メートル以上でというところでありますけれども、中央環状新宿線におきましては25メートルと距離を半分にして、放水設備を濃密に置くということで考えております。
 また、当然さまざまな事故、トンネル内事故を想定いたしておりまして、先ほど申し上げた換気塔の機能におきましても、火災発生時には排煙の機能もあります。また、トンネル内の関係の事故におきましても、こういう水噴霧設備を従前の倍の濃度で設置すると。いろいろなケースがありますけれども、火災発生区間におきまして、なるべく安全に利用者の方、運転手の方に避難いただけるように、風の向きもそれぞれコントロールして人命の安全を期しながら消火活動に入るといいますか、そういうことで伺っておりますし、きょう特に資料としてお配りしておりませんけれども、さきの委員会でもそういったトンネル内火災における空気の流れ、あるいは消火の仕方も報告してございます。
かせ委員
 火災になった場合には当然、中の粉塵であるとかといったものが換気塔や吸気塔、多分穴のあるところすべてから噴き出してくるんだろうと思うんです。それがどういうふうに処理されるのか。火災が発生した場合には、基本的に言えば、燃焼を抑えるためには空気を遮断するとか、いろいろ手がとられると思うんです。通常運転であると、新鮮な空気がいって爆発的に火災を大きくしてしまうということだから、多分、運転のコントロールがされると思うんです。その辺はどうなんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 前の御質問でお答えしましたけれども、さまざまな火災のケースを想定して、空気の壁といいますか、ブロックをつくって燃焼するのを抑える、あるいは運転者の安全確保ということで原則考えておると聞いております。
 また、先ほどの環境保全のためにナンバー2という資料の裏面にありますように、こういったさまざまな消火器、泡消火栓等々の設置をしておりまして、初動体制の対応としての設備を施しております。先ほどの換気塔規模の検討結果の火災発生時のシミュレーション結果にありますように、換気塔を使ってトンネル内の火災、万が一発生した場合に、円滑に排ガスをするといいますか、この図柄にも書いてありますように、換気塔の高さをそれぞれ3区分で、こういった排気ガス、あるいは火災時の燃焼ガスの排出におきましても、45メートルの高さでありますと周辺の影響が少ないということであらわしてございます。基本的には通常の運転の換気機能でございますが、1キロメートルに1カ所換気塔を設置する予定でございますので、万が一の場合、そこを中心に排ガスを排出する機能として設計していると聞いております。
かせ委員
 多分、通常運転というよりも、エネルギーというか出力をコントロールしなければいけないと思うんです。そうすると、こんなに高く上がるというよりも、周辺に相当の粉塵が蔓延するのではないかと思うんです。通常の場合ですと、空気をどんどん入れかえて中の空気をいつも新鮮にしておくということですけれども、逆に新鮮な空気が被害を大きくするということになると、部分的にブロックする、そのところについては人命を尊重するということで、安全なところに避難して、そのほかについては遮断するとか、そんなこともあると思うんです。そうした場合の運転というのは、高く上げるというよりも、そんなに出力がないものだから、やはり換気塔、吸気塔からも煙が出てくると思うんですけれども、そうした場合に、周辺への影響というのは心配ないのかなということなんです。
服部都市整備部経営担当参事
 先ほどもお答えしたんですけれども、さきの委員会でも火災発生時におけます換気の流れといいますか、それを資料でお示ししてございます。きょうはお配りしておりませんけれども。そういう中で換気塔の機能、また、空気の流れを効果的に、あるいは安全に避難できる形、消火の迅速という観点で空気の流れをコントロールしながら対応していくという方向で考えております。
 なお、委員が最後におっしゃった周辺の環境への影響、そこまで私どもも詳細な説明を受けておりませんけれども、当然ながらいろいろなケースを想定して公団としてはこういう設備をつくったものと考えております。
かせ委員
 そこのところが一番大事なところだと思うんです。だから、これによって周辺にどれだけの影響を与えるのかと。最悪の事態も含めながら、詳しい情報というのを提供するべきだというふうに思います。
 それと、構造的なことも要求しました。これについて、1.5の安全率を掛けるということでいえば、結構きっちりとした基準を設けているなというふうに思うんですけれども、これだけでは何とも言えないんですが、特に複雑な構造を持っているということで、トンネルが2層になっていて、その上に置かれているということで、ちょっと不安を感じる。これについては、9・11の事件がありましたけれども、そういう塔屋部分が何らかの影響で破壊するということになると、全体的に影響を与えるということで、こういう構造についてはとりわけ安全面というか、それを十分にしないととんでもないことになるし、45メートルといいますと、何かあった場合には周辺にも影響を与えるわけですから、これだけではちょっと、何か安心だというふうには思えないんです。もうちょっと詳しく安全について説明できますか。
服部都市整備部経営担当参事
 私の方も公団の方から説明を受けながら、あるいは資料を受けながらお答えしております。先ほども二つ目の方で御説明させてもらいました建築構造設計基準及び解説の中で、最も安全性を高めるべき施設として、I類の構造体にこの換気塔を当てはめて公団としては設計を考えております。
 繰り返しますけれども、大地震におきましても被害がないこと、もしくは軽微な損傷にとどまるということの前提で設計をして、1.5倍の安全性といいますか、従前もお答えしておりますように、国内最大級の安全性を高めた都市型トンネルということで私たちは承知しております。そういったところで安全性を高めて、万が一でも倒壊しない形の設備を施すということで承知をしております。
 また、前の御質問で火災時の安全性の関係で、私も途中で説明が終わりましたけれども、換気塔規模の検討結果の方の資料、図3にあります火災時におけるシミュレーションの結果でございます。これも当然さまざまな想定をして、万が一の場合、トンネル内の火災があった場合には、こういった換気塔の機能を使って熱が高い、熱のある排気ガスをトンネル外に出すということで考えてございます。
 こういったところで、周辺の安全性も含めて、結果として換気塔の高さが45メートルであれば、おおむね影響がないというところで判断したものと考えております。換気塔の高さが30メートルですと、仮に強風があった場合には図の下段の真ん中のように、一部近隣建物の高層階部分に排ガスが当たるというシミュレーション結果を挙げております。こういったぐあいでございまして、通常時の運転もそうですけれども、火災発生時におきましても、十分そういったことを想定してシミュレーションをした結果、高さにつきまして判断したものと考えております。
むとう委員
 排気塔の近隣の方々の環境悪化を防ぐということは当たり前のことだと思うんですけれども、ちょっと気になるのは、この説明書を見ても、100メートルの高さまで吹き上げてそこから拡散されるから大丈夫というふうにはなっているんですけれども、拡散されて消えてなくなるわけではありませんから、どこに着地していくんでしょうか。そういうシミュレーションというのはしているんでしょうか。
 これを見ると、新たに9カ所排気塔ができますよね。そういう形で、1個1個の排気塔からはその場での除去装置もあり、薄まって大丈夫というふうになっていますけれども、薄められたものといえ、そういうものがふえていけば、どう対応すれば。足し算すれば結局汚染ということになってしまうのではないかということがすごく気がかりで、こういったアセスメントの際にも、1個1個大丈夫、薄められます、きれいな空気になりますと言っても、トータルとして沿線、沿線から離れたところの着地点、思わぬところに汚染源が出てきたりとかということもありますので、そういうトータルの汚染というものについては、何か検討されているんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 こういった換気塔周辺のシミュレーションの結果の内容でございますけれども、そこに図がありますように、上空100メートルの高さにこれを吹き上げて拡散してといいますか、拡散の希釈の濃度がございます。例えばNO2 、二酸化窒素の関係の項を見ていただきますと、脱硝設備があるところで0.01ppmであります。また、これがシミュレーションにありましたように、だんだん上空になって薄まってまいります。そうしますと、バックグラウンドよりも低い数字の空気が、おおむね塔の周辺500メートルから600メートルぐらいに拡散すると聞いております。しかも、通常のバックグラウンドの濃度よりも低い空気として拡散されるということで、全体としては大きな環境の負荷にならないという説明を受けてきてございます。表にありますように、バックグラウンドの数字よりも相当程度下回った形での希釈された空気が広がっていくものと理解しております。トータルで見れば、全体として負荷は高まるということは数字上ありますけれども、今の沿道環境を考えてみた場合に、こういう地下式のトンネル方式で沿道の環境を一定程度保全していくことが都市型の道路整備の基本だということで、区並びに東京都、国も考えております。そういう中でこういう判断をしたものと考えております。
むとう委員
 繰り返しになりますが、沿道の環境汚染を防ぐということは当たり前なことであって、沿道から離れたあたりがどうなっていくのかということがすごく気がかりなんですよ。この排気塔だけではなくて、地上でも当然普通に車がふえていくわけですし、山手通りだけではなくて、中野区じゅうでいろいろな道路があって、いろいろ汚染源があるわけですから、トータルなところでこれをつくることによって、中野区の環境はどうなるのかというところは中野区独自に何か考えられていることとか、このことで調査されたり、検討されたりということは行っていないんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 中野区の独自の検討、調査ということはやっておりませんけれども、これまでも平成2年以降、この計画ができ上がった以降、当然ながら区といたしましても沿道環境の保全という観点は大変大事な観点でありますので、国、あるいは東京都、首都高速道路公団に対しまして沿道環境の保全ということを眼目にしながら、こういう都市の道路整備におけるトンネル構造といいますか、そういったことが出てきた経過がありますので、その際、そういった規模の見直しといったものを強く求めてきております。
 なお、トータルで見れば、今、山手通り、環状6号線、1日平均約7万台走行しております。仮にこれが開通いたしますと、その大半が地下の中央環状新宿線に走行されて、上部といいますか新しい山手通り、今整備していますけれども、そこは約5万5,000台程度にとどまるという想定です。ですから、1日当たり2割程度の走行車両の減ということを見越しております。したがって、沿道としても総量としては地下部分はふえますけれども、地上部分におきましては平成19年の春以降、これは開通した後でありますけれども、トータルとしては、地上部分の環状6号線からは台数が一定程度減ってくるという認識を持っております。
柿沼委員
 久しぶりにこの委員会に出させていただいたんですが、今、いろいろ質疑等を伺っておって、私は素朴にお聞きいたします。これは計画段階から今言われているような、質疑をされたようなことは、もう科学的にも出ていると思う。関門トンネル、青函トンネル、いろいろあるわけです。火災問題その他含めて、最近では東京湾の海ほたるがある。それと、環七公害とかかつていろいろ言われている。交通量の問題について、私はもっと早く聞きたったんだけれども、たまたま今答弁が出たのでお聞きします。環八の今の通行量は環状6号線の2割程度の上です。では、今の環七の通行量、あそこは当時高いビルはなくて、2階建て、3階建てぐらいですよ。それで環七公害というふうに指定をされた。環八だって同じでしょう。ところが、東京都はどんどん大きくなっているから、高層ビルがどんどん広がっている。その影響も多少あると思う。
 私が言いたいのは、今既存の環七の交通量、環八の交通量、周辺の受ける排気ガスの影響。それから、車の排気ガスを今はえらく規制していますよ。石原都知事は徹底的にトラックなんかはがんがん規制しています。こういうふうに、すべての面で従前よりよほどよくなってきている。車にしても、トンネルの対策にしても、火災の対策にしても。それから公害問題にしても。その補償の問題まですべて万全を期している。燃料にしても、物すごくレベルが上がっているんですよ。私はそのうち電気自動車に全部なると思う。そのように、少なくとも世界の温暖化対策を含めて、京都の議定書もありますよ。日本というのはそのぐらい一生懸命、世界に先がけて環境問題をやっているわけです。
 ちょっといろいろなことを言い過ぎた面もあるんだけれども、総括的にこうですよと、事前段階から今日の現状はこうと。簡単でいいですよ。それが住民に必要なんです。必要なことはやさしく、難しいことを言ってはだめ。もっとやさしく、丁寧に答える。これが必要だと。
服部都市整備部経営担当参事
 私もさまざま丁寧にお答えしてきたつもりでございますけれども、今委員の方から出ました自動車の改善、これも前回の委員会でお答えしてございます。国が平成13年に2010年までの早い時期にアクションプログラム、低公害車1,000万台を目指しているという施策をとり、さまざまな税制の減免とか、メーカーへの指導をしてきました。前回お答えしたのは、現状既にそれに近い数字になっているといいますか--ちなみに申し上げますと、全保有台数のうちの割合ですけれども、約19.3%、968万台にのぼっております。
 したがって、国が平成13年度にアクションプログラムで掲げました2010年までの早い時期に低公害車1,000万台がほぼ達成しつつあります。そういった周辺状況もございます。
 そういう中で、こういった道路整備をしていく場合におきましても、そういったことも当然踏まえながら、より安全性が高い、あるいは周辺環境の負荷が少ない形の設備構造といいますか、先ほど申し上げました低濃度脱硝装置といった設備も施し、二重、三重の設備を施して周辺の環境の保全といったところで工夫してきたものと理解しています。その間、中野区におきましても、さまざまな形で国、東京都、公団の方には要請してきてございました。設備の見直し、あるいは新たな公害除去装置の導入要請、それが順次具体化してきつつあるということで、我々は認識してございます。そういうところで今後とも取り組んでいきながら、より走行する立場では安全に走行していただく、あるいは沿道の方々は環境を保全する形の対応を区としてもとっていきたいと思っております。
佐藤委員
 検討結果の資料というのはいつの作成、年次を教えていただけますか。
服部都市整備部経営担当参事
 平成16年の2月、3月と承知しております。
佐藤委員
 平成16年の2月、3月というのは、1年半ぐらい前の資料ということで考えていいわけですね、すべて数値も。
 45メートル、30メートル、15メートルのシミュレーションですけれども、このブルーの資料を見ますと、地上から100メートルの高さまで吹き上げると。100メートルまでいってしまいますよ、だからその下は大丈夫ですよということがここに書かれていると思うんですけれども、このシミュレーションの結果の図でいきますと、30メートルだと横にさっと流れてぶつかってしまうというのが、100メートルまで吹き上げるのに、どうして30メートルでぶつかってしまうのかというのがよくわからないんですけれども。
服部都市整備部経営担当参事
 この換気塔の規模の検討結果のシミュレーション図を見ていただきますと、説明があります。平均風速が3.3メートル/秒の場合、それから強風時、6.0メートル/秒の場合、無風状態で上空100メートルに換気塔を通してトンネル内の空気を飛ばしますので、出現率の約4割が平均風速が毎秒3メートル程度吹いているという状態でありますので、こういう形でたなびくといいますか、そういう状態でございます。したがって、無風状態ですと100メートルの上空で希釈するということですけれども、風向き、風の量、風向にもよりますが、ここで二つ挙げておりまして、頻度が高い、40%の頻度のところが平均風速3.3メートル/秒、一定程度で吹く場合、また、強風時で風速が6.0メートル/秒の場合、これは年間10%と先ほどお答えしてございます。そういう中で、個々の風のたなびきによって、周辺のビルの影響ということで45メートル、30メートル、15メートルということで紹介している内容でございます。
佐藤委員
 無風状態のときというのは、何%の出現率なんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 私も細かい数字は持っておりませんけれども、平均風速が全体の4割ぐらい、強風時が1割ぐらい、それを除きました約5割ぐらいがそれに近い状態、あるいは3.3メートル/秒を下回る状態だと思っております。細かい数字は持っておりません。
佐藤委員
 わからないんですけれども、半分以上が風のある状態が普通ではないかというか。では、100メートル吹き上げて、100メートルまで高さが大丈夫ですから大丈夫ですよというのは、言ってみれば少ない出現率、いわゆる半分以下の出現率の事例でこのパンフレットに示されている。だから、ほとんど風がある場合の、どこまで煙の高さが行くのかというあたり、本当に一番度数が多いところでパンフレットは示すべきではないかと今お話を聞いていて思ったんですけれども。大丈夫ですよというのは、一番パーセントが高いところをあらわすのが普通ではないかと思うんですが、その辺はどうなんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 この辺、シミュレーションの例示として二つ挙げております。出現の頻度が全体年間の4割程度ぐらいの平均風速として、毎秒3.3メートルの風が吹く状態を一般的として指しておりまして、その辺の状況としてこういったものを挙げております。また、繰り返しますけれども、一定の風が吹く強風時の段階におきましても、影響があるかどうかのシミュレーションとして、二つ挙げてきた経過でございます。
 したがって、どういう場合におきましても、上空にトンネル内の空気を上げまして、その結果として、一定のシミュレーションの結果、希釈するということで、全体としてはバックグラウンドよりも低い空気が周りに拡散されるということで承知しております。
佐藤委員
 換気塔の高さがどういう高さであろうとも、無風時は100メートルいくんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 理屈としては、上空100メートルに飛ばすということで聞いております。
佐藤委員
 無風時は100メートルにいく。それが100メートルですよというふうにパンフレットでは回数的には出現率が低いものが説明されていて、高さのところでは、出現頻度が多い40%の場合だと30メートルでぶつかってしまうというのは、では、普通で説明すると、風のある場合が多いわけですから、風のあるケースで多いのは高さ30メートルで横に、どんなに下からタービンを回して吹き上げようとも、30メートルで横にたなびいてしまうということで考えていいんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 換気の仕組みにつきましては、環境保全のためにナンバー2の左側のQ&Aにありますように、こういった図柄で吸気、排気をする仕組みとして考えております。下からファンによりまして上空にこうったトンネル内の空気を吹き上げていくという仕組みでございます。
 先ほど委員の方から出ました強風時、毎秒6メートルの場合におきまして、こういった換気塔の排ガスの影響につきましては、このシミュレーションにありますように、換気塔が30メートルですと、隣接するビルの上層階におきましては、図にありますように比較的濃度が高い空気が触れるということで、一定の心配があるということでシミュレーションで挙げてございます。
佐藤委員
 1カ月ぐらい前に、この中央環状新宿線と環七の方の地下を見学させていただいたんですけれども、大橋換気所がありますよね。そこを見学させていただいたときに、換気塔から出てくる排ガスというのは、脱硝装置導入によりかなり低濃度になったんだと。大橋ジャンクションのあたりに行きますと、周辺環境が非常に悪化していて、普通の空気という変ですけれども、換気塔から出てくる排気ガスよりも、普通の空気の方が非常に汚染されていて、むしろ排気塔から出てくる方がきれいなんだぐらいの御説明を受けて、ちょっとびっくりした覚えがあるんです。東中野と本町では、そもそも東中野と本町の通常の濃度といいますか環境の状態というのは、ここの物質名でいきますと、どういう数値になっているんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 私の方では、きょうお手元にお配りしております東中野、本町の方の換気所、全換気所の平均値をあらわしてございまして、各換気所ごとに想定する数字は持ってきておりません。一般的に脱硝装置を設備する。そこで9割方の希釈、除去されるという前提でこの数値を挙げてございます。したがって、それぞれの地域ごとの細かいデータは当方持ってきておりません。
佐藤委員
 つまり、もとある都市部でいくと、私たちの日常生活の中で吸っている空気そのものがもうきれいではない状態なわけですよね。むしろ排気塔から出てくる方が、脱硝装置を経過してきた方がきれいなんだと言われてしまうと、現状はどうなのと。今の東中野と本町の環境状態がどうなのかと。それに対して、よくなるのか、悪くなるのか。
 先ほど柿沼委員もおっしゃいましたけれども、目標は、今の私たちの住んでいる環境よりも悪くならない、よくなるというふうにしてほしい。この陳情の目的もそうだと思うんですよ。いろいろ書いていらっしゃいますけれども、やはり環境をよくしてほしいというのが住民の方の最大の願いでしょうから、環境をよくするためにさまざまな手だて、先ほど御説明された低公害車の導入をされるとどこまで低減されるのか、脱硝装置が導入されるとどこまで低減されるのかということをさまざま検討してこられていると思うんです。では、今の東中野と本町、いわゆる中野のそのあたり一帯の環境の状態というのはどうなのかというのを教えていただければ。
服部都市整備部経営担当参事
 先ほどの検討結果の資料の中の右上段にありますように、バックグラウンドの濃度、これが沿道の平均値、いわば周辺環境の濃度でございます。先ほども補足で触れましたけれども、平成10年度に環境影響調査の予測調査の見直しを行った結果、その時点での濃度の沿道平均でございます。したがって東中野、また本町周辺、沿道につきまして、おおむねこの前後の数字になっていると認識してございます。
 また、先ほども委員の方から出ましたけれども、全体の環境の保全につきましては、当然それぞれの立場、自動車ですと、現行の25%以上の排ガスの規制が低公害車の区分でございます。それが約1,000万台近い数字になっております。さらにそういったものを進めていく。また、最近では電気とガソリン混合の車とか、将来は電気のみとか、そういったさまざまな産業の開発、あるいは我々の方でもさまざまな生活の中でのいろいろな工夫の中で、総体として環境にやさしいといいますか、環境を守っていくという姿勢が基本と考えてございます。
 したがって、この換気塔の周辺だけ、あるいはトンネルの問題だけ、道路問題だけで片がつかない。広く全般的な問題だと認識しておりますが、少なくとも現状のこういった都会に高速道路をつくるという中では、より環境にやさしい、負荷が少ない形での仕掛け、トンネル状態、そこの中では公団、東京都も随分と工夫、努力しながら進めてきたものという認識をしてございます。
佐藤委員
 バックグラウンド濃度のところで比べると、換気塔から出される濃度の方が低いのでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 表を見ていただきますと、NO2 (二酸化窒素)の項でございますが、バックグラウンド濃度平均は0.025ppmであります。一方、脱硝装置ありの場合には0.01ppmで、バックグラウンド濃度よりも下回っております。当然これは公団としても各自治体、あるいは中野区の強い要望、住民の方の要望を受けまして、より安全性の高い設備を施したと認識しております。結果として、そういった改善の努力があったということで私たちは理解しております。これは平均値でありますから、濃度の濃淡は出てまいりますけれども、こういう設備を施し、またこれを安全に円滑に運転していく中で、よりこれに近い数字、つまり二酸化窒素の含有量が少ない空気が出てくるということで努力していただきたいと思っております。
佐藤委員
 周辺環境よりも低いものが出されるという状態の中で、では、それだけの高さが必要なのかどうかというのは、無風状態であるところの説明が中心になっているので、もう一度検討された方がいいと私は思います。それは要望です。
 それから、先ほど7万台が2割減るとおっしゃいましたか。環八の地下のところでいくと、当初減るかと思ったら減らなかったということをお聞きしていたんですけれども、そういう現在の状態を比べた上で、減るという状態が本当に想定できているのかどうか。
服部都市整備部経営担当参事
 これも前回の委員会でお答えしているところの数字を先ほど申し上げました。首都高速道路公団の方の想定する平成19年4月以降、供用開始の時期におけます上下といいますか、環六並びに首都高新宿線の想定する台数でございます。先ほど申し上げましたけれども、環六だけに着目いたしますと、現行約7万台の走行でございますが、地下に中央環状新宿線ができる関係がありまして、上部、つまり新しい環状6号線に走行する台数が約5万5,000台程度ということで、2割方の減とお答えしたところでございます。
佐藤委員
 減るかどうかということも、想定は減るということでしょうけれども、新たな需要ということでそんなに減るものではないということが周辺の道路でもあるようだと聞いております。目標は、周辺環境が今よりも悪化しない。悪化しないどころか、今後もっとよくしていくんだという方向の数値だとか、具体的なデータだとかをきちんと示された上での御説明とか検討をこれからも要望しますので、よろしくお願いいたします。
服部都市整備部経営担当参事
 先ほども全体の走行台数が減るというところで、今委員の方から御説明がありましたけれども、繰り返しますが、想定する台数は中央環状新宿線が上下線で1日約8万台程度。ですから、総体はふえます。現行、環状6号線が約7万台でございます。新しく開通後におきましては5万5,000台、地下の中央環状新宿線の想定する台数が約8万台。したがって、環状6号線の台数は2割方減りますけれども、総体としてはふえてくるという認識を持っております。
委員長
 そのほか、ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。質疑がなければ、要求資料については以上で終了いたします。
 それでは、第119号陳情、中央環状線新宿線沿線の地域環境保全に努めることについてを再度議題に供します。
 本件に関して質疑はありませんか。
飯島委員
 既に過去の資料について触れられておりますけれども、古い資料ですから。
 今、担当参事のあたかもみずからつくったようなお答えの仕方は非常に難しい問題があるかと思っております。これはあくまでも公団の資料ですから、それは御注意申し上げておきます。
 この趣旨、都市計画決定からおよそ20年ぐらいですかね、そもそも話が始まって。平成2年か3年ぐらいに都市計画審議会でこのことがあったわけですから、既に15、6年たっている。当時必要であると思われていた換気塔、ずっと書いてあるけれども、要するに換気塔の話なんですよね。吸気に関しては、上空からとる必要がないから半分以下にして、容積はダウンサイズした。しかし、高さについては依然として公団は45メートルの高さを主張しているという全体的な状況があるんですね。しかも、周辺住民のアンケート調査の結果によると、45メートルの高さを確保してほしいと。なぜかというと、周辺の建物にかかるシミュレーションをやって、低い場合は建物に影響が出てきますという絵がありましたからそうなっているんですけれども、現実に脱硝装置その他が設置されることによって、それほど高い必要性があるんだろうかということが今問われている。換気の不必要ということはだれも言っていないんですね。当然、そういうことがなければ災害時にどうするんだという問題がありますから。
 ですから、そうだとすると、こういう21世紀、こんな時代になって吸気は半分以下になったんだけれども、排気の方もどうなんですかということは一度検証する必要があるのではないかと。しかも、公団も当初、皆さんがいいなら45メートルを30メートルぐらいにしてもいいですよと。つまり、高さについても下げてもいいよということで住民のアンケートをした。つまり、45メートルの高さというものについての環境影響上の問題については、45メートル以下ではならないという公団の認識も若干変わってきた可能性がある。今日依然として45メートルと言っているんですから。この辺はもう少しどうなんだと。最新の治験によってどう思うんですかということは一度考えなければならない問題だろうと思うんです。その上に立って、この陳情の主旨は、自治体として主体性を確保し、住民とともに協働して地域環境保全に努めてくださいと。これは一見当たり前のことのように思えるんですけれども、そういう意味では区側のこの問題に対する努力、あるいはかかわり方がどちらかといえば公団からいただく資料以外の何物もなくて、5万5,000台になるからといって周辺の大気汚染の状況についてのシミュレーションを自分でやってみるというような努力はどうだったんだというようなことは問われるのではないか。聞かれる人が都市計画担当参事でいいのかどうかという問題もあるんですけれども、これはかかわり方として、全体のまちづくり総体として考えていって、区としてのかかわり方が今よりももう少し踏み込んだ関係性を持つことがあるのではないかと思ったりするんですが、その辺はどうですか。
 構築物そのものについてのさまざまなデータ、その他については手持ちであるわけありません。いただいたものしかないわけですから。しかし、現実に交通量が地上から地下に入ることによって、排ガスについては逆に言えばよくなって出てくるという可能性があると。逆に言うと、バックグラウンドの汚い空気を吸って、きれいな空気を出してくる可能性だってあるわけですよ、場合によっては。周辺から吸気をしているわけですから。そういうことと、現実に地上を走行する台数が減るということで、周辺環境にどういう影響があるのかということについては考えてみる必要があるのではないか。ただ単に減るからどうですというのではなくて、減るならどうなるんだと。あるいは、信号の調整をどうするんだと。極力とまってアイドリングのないような状況を考えるとか、いろいろ出てくるではないですか。そういうことのかかわり方というか、その余地はあるのではないかと思うし、それは単に環境にかかわった公害関係の分野だけの問題ではないのではないかと思うんですが、いかがですか。
服部都市整備部経営担当参事
 当然地元の区といたしましても、平成2年以降、さまざまな形で国や都並びに首都高速道路公団に対して要請をしてきております。あるいは、必要なデータの求めをしてきております。繰り返し言いますけれども、その眼目は沿道環境の保全でございます。
 また、先ほど委員の方も触れましたけれども、この中央環状新宿線、内側でございますが、このパンフレットの方に計画の概要が載っております。平成2年8月に当初の都市計画決定をしておりまして、その後、途中で変更決定を平成11年の4月にやっています。かれこれ15年たっておりますけれども、そういう中で都市型におけます、あるいは人の交通の混雑の要望、同時に周辺環境の保全を確保しながら道路整備を図っていくという方向で改善があると思っております。
 ただ、地元の区といたしましても、そういった道路におけます安全性、安全走行、あるいは沿道住民の方の健康といいますか、それは大変大事なところでございますので、信号とか交通管理者協議というのも日常的にやってきてございます。そういう道路整備による新しい道路の動きがあった段階、それが予見できる段階におきましては、関係者、警視庁とかといったところの協議をしながら、円滑な走行、また片方では安全な歩行者の走行確保という方向でこれまでもやってきておりますし、開通後におきましても十分留意していきたいと考えております。
委員長
 そのほか御質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。
 それでは、陳情についての取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩したいと思います。

(午後2時23分)

委員長
 委員会を再開させていただきます。

(午後2時25分)

委員長
 ただいま休憩中にお諮りいたしました。全会派一致でこの陳情を保留ということにさせていただきます。
 それでは、所管事項の報告に移ります。理事者からの報告を受けたいと思います。
 まず最初に、山手通り整備に係る意見交換会の取りまとめ(資料4)について。
服部都市整備部経営担当参事
 それでは、所管事項の報告でございます。山手通り整備にかかわります意見交換会の取りまとめでございます。
 さきの委員会の経過の中でも資料ともども触れておりますけれども、改めてきょう、全体的に意見交換会にかかわりました内容について総括的に御説明させていただきます。
 まず1、趣旨でございます。東京都首都高速道路公団が進めております山手通り拡幅整備事業に関連いたしまして、関係する沿道の方々と意見交換を行い、歩道部における舗装や植栽、照明などの整備内容について意見、要望をいただきました。それをまとめたものでございます。
 なお、今後そういった御意見につきましては、具体的な設計に反映させていただき、道路管理者、交通管理者と協議を行いまして決定していきたいと考えております。
 2番が意見交換会の内容でございます。町会自治会でここに挙げてございます沿道管内の14団体に御参加いただきました。また、住区協議会、商店街等関係4団体に御参加いただいております。また、御参加を希望する沿道の住民の方にも御参加いただいております。東京都、首都高速増公団と、事務局として中野区がやらせていただきました。
 3番の意見交換会の開催の経過でございます。平成16年8月から本年4月まで、約9カ月間にわたりまして合計7回の全体会、また、幹事会、各分科会を弥生地域、東部地域、昭和・東中野地域の3地域で、御自分たちのエリアに関する歩道の舗装とか植栽について個別に御意見をいただき、まとめていただきました。その結果として、全体会で諮ったものでございます。
 なお、落合交差点付近につきましての見学会を1回やっております。
 4番の延べ参加人数としては、約188名でありました。
 6番は、次の資料にもありますように、区内全体区間の共通であります自転車通行帯を設けます。幅員が2メートル、色は歩道と色違いにして、グレー系にしております。歩道の高木はケヤキ、低木植栽はツツジ、アベリアであります。中央分離帯におきましては、高木をメタセコイア、舗装の種別におきましては、インターロッキングでなるべく暖かい色にするという内容でございます。
 あけていただきますと、見開きで右の方が検討結果のまとめであります。
 (1)弥生地区南側、渋谷区の境から本一の高齢者会館までの区間であります。植栽帯を1.45メートルといたしまして、歩行者空間の幅員の標準2.3メートルを確保するというところであります。また、図柄にありますように、中木はハナミズキとして、高木と交互に植えていく。
 なお、この部分は換気所、換気塔があります。その規模が全体に縮小しておりますので、一部縮小がないところもありますし、全体で上下線それぞれ約80センチの拡大ができるということで、換気所区間の中央分離帯を狭めて歩道を広げることが可能でございます。したがって、歩行者空間の2.3メートルプラスアルファが一部でできるということであります。
 (2)でありますけれども、中野坂上交差点区間であります。これは本一高齢者会館から十中の北側のところであります。植栽帯の幅につきましては、右左折レーンを設ける区間もありますけれども、その区間の植栽帯は1.75メートルといたします。それ以外につきましては、1.75メートル以上を確保いたしたいと考えております。
 なお、中野坂上の交差点区間のあるところは、生け垣を高木の間に植栽するといいますか、風の対応をやわらげるという機能を考えてこういう工夫をしております。
 (3)が東部地区北側であります。東中野換気所区間であります。区立氷川公園から中央線・総武線までの間であります。換気所施設の縮小によりまして、同じように換気所区間の中央分離帯の幅を狭めまして歩道を広げる内容であります。最小で27センチメートル、最大で約91センチメートルといった幅で、上下線とも広げていく形であります。
 この項の最後ですけれども、東中野駅近傍並びに北側区間であります。これは、JR中央線・総武線からパレスマンション北側のところであります。歩行者と自転車の分離は、境界部を設けます。ここはほかの地域と比べて幅員がとれます関係で境界部を設けますけれども、そこを植栽帯で分けるということであります。
 なお、駅の近傍は昭和・東中野地区の図柄の下の方であります。駅近傍につきましては、歩行者が多いことから、植栽帯を設けないで、ツリーサークル形式で整備するという方法でまとめてございます。
 7番、その他であります。暫定の駐輪場の整備であります。落合駐輪場につきましては、地元、交通管理者との再協議によりまして、車道側の方の植栽帯を利用いたしまして設置する方向でございます。約45台の収納が可能となります。
 以上が昨年の8月からこの4月にまとめました環状山手通りの主に歩道の舗装並びに植栽、照明等の関係の報告でございます。
委員長
 以上の報告に御質疑ありませんか。
かせ委員
 住民の皆さんの御意見をまとめたということなので、当然尊重しなければいけないと思いますけれども、ちょっと気がかりな点、高木としてケヤキ、中木としてハナミズキというふうに言われているんですが、また、メタセコイア、これについては全部落葉樹ですよね。落葉樹というふうに考えた場合、今、震災対策であるとかということが声高に言われているわけです。防災力、火災に対して強いということになると、常緑樹ということが言われているわけです。そういうことからすると、こういう樹木だけで整備していいのかという疑問が残るわけです。その辺の議論というか、中野区としての考え方はいかがなものでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 山手通りに関して、防災性の観点から植栽の選択はどうかという御質問だと思っております。これはそもそも40メートルの幅員がございます。災害時には緊急車両の走行するところもありますけれども、道路全体がいわば延焼遮断帯という機能を持っております。
 なお、今質問がありました中央分離帯のメタセコイアにつきましては、中野区内の沿道全体で統一してやっていこうという方向でございます。
 その他、低木の関係につきましても、区内で共通していこうといいますか、弥生地域の南側におきましては、一部中木のハナミズキ、昭和・東中野の一部もそれはそれで植え方を考えておりますけれども、全線として統一性を図りながら個別な植栽をしていこうという方向で判断しております。その際、さまざまな樹種を選ぶ場合でも、先ほども出ました落葉樹、常緑樹、また火に強いといったところ、害虫にも強いといったことを勘案しながら選定してきた経過がございます。
かせ委員
 そういうふうに検討してきたけれども、結果的にこうなっているということですか。これを見てみますと、ケヤキとかハナミズキがけしからぬということではないんだけれども、阪神・淡路とかというところへ行ってみても、やはりカシとかシイとかといった樹木が火の勢いを遮っているわけです。緑という場合に、確かに見た目では、全部同じ木で統一したら非常に景観的にはすばらしいかもしれないんですが、そうではなくて、いろいろなものが混在しているというか、自然界ではそういう状況になっているわけですけれども、その方が防災的には強いというふうに一般的に言われています。そういう考え方があるならば、それがどのように反映されているのか。この絵を見た限りでは、それが出ていないんですけれども。
服部都市整備部経営担当参事
 先ほども御答弁しておりますけれども、意見交換会の中でさまざまな樹種の説明をいたしながら、また、沿道の植栽の目的、防災性ということも含めて維持管理がしやすい、あるいは害虫に強いという幾つかの観点から判断させていただきながら選定したこと、また、沿道全体をばらばらに、中野区間はこの樹種、渋谷区はこの樹種ということではなくて、基本的に統一感を整えながら、各地区の要望をうまく整合をとりながらまとめてきたというところでございます。
委員長
 よろしいですか。ほかに御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
 それでは続きまして、コミュニティバスの愛称募集の結果について(資料5)。
尾﨑土木担当課長
 それでは、コミュニティバスの愛称募集の結果について御報告いたします。
 御案内のとおり、中野駅から上鷺宮・鷺宮地域への新設バス路線の運行に向けまして、バスの愛称募集を行いました。募集期間は6月19日から7月20日までで、応募件数は63件、複数の愛称を応募した方もおり、応募人数は49人でございました。選考は、助役及び関係部課長で会議を開き行いました。
 その結果、愛称は「なかのん」とし、区長決定いたしたところでございます。
 愛称の意味は、応募者の理由が書かれておりますけれども、「なかの」と「のんびり」、あるいはノンステップバスの「のん」を合わせたものとして応募されております。選考会議でも、幅広い年齢層の皆さんに覚えていただける呼びやすい名称であること、中野のコミュニティバスで小型バスのかわいらしいイメージを想像できることが採用の理由になりました。
 結果については、応募者全員に既に通知してございますが、一般の方には運行をお知らせする区報の中で今後お知らせする予定でございます。愛称の公表をそのときにしたいというふうに考えております。
 また、採用された愛称は、小学生から80歳の方まで5人の方がこの名称の応募をいたしております。当初はお一人の方を抽選で受賞者とする予定でございましたが、採用者全員に最優秀賞として記念品を贈呈することにいたしているところでございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。それでは、ただいまの報告は以上で終了いたします。
 続きまして、南部地域への新設バスの路線について(資料6)御報告をお願いいたします。
尾﨑土木担当課長
 南部地域への新設バス路線について御報告いたします。
 区民の皆様から要望がありました中野区南部地域の公共交通網の充実といたしまして、このほど京王バス東株式会社が中野駅南口を起点として、南台五丁目で折り返す新たなバス路線を運行することになりました。
 運行経路は、裏面の路線図にありますように、前回の委員会でも御説明申し上げておりますけれども、中野駅から大久保通り、鍋屋横町、中野新橋を経由いたしまして方南通り、中野養護学校の手前で南へ下りまして一中の横を通り、南部高齢者会館を経由いたしまして方南通りに戻り、もと来たルートを引き返すというコースでございます。
 運行時間は午前7時台から午後7時台で、おおむね1時間に1本の1日12便でございます。始発は、永福町の営業所から配車される関係から、午前7時18分の中野養護学校発がスタートになります。終発は、中野駅南口を午後7時2分発になります。運賃は200円で、定員が35名程度の小型ノンステップバスを使用する予定でございます。
 新設のバス停留所につきましては、これまでバス路線がなかった中野新橋の通りと南台五丁目などで、往路、復路とも7カ所ずつ新設になっているところでございます。
 この路線は、8月16日に路線の認可を受けておりまして、その後、私どもの方に連絡があったわけでございますけれども、9月16日(金曜日)から運行する予定と聞いております。
 なお、新路線の開設に伴いまして、現在の川島循環、1日5本程度運行されておりますが、このバスについては廃止される予定でございます。
委員長
 以上の報告に御質疑ありますか。
柿沼委員
 要望だけ。
 実は、南の交通の不便な地域に、こういう中野にふさわしい京王バスが走るようになった。「なかのん」は区の方のバスだと聞いて、いいなと思って。これは委員長が盛んに、北の交通の不便な地域に何とかしろと、この要望がやっとかなったと私は思っている。南の方はおかげさまで全然通らなかった循環バスがあってないようなものだった川島経由、今度南台に回ってくれると。養護学校のところね。
 一つ要望したいのは、8月に認可されて警察等、停留所の関係もあったでしょう。前回の委員会、隣に聞いたら7月だと。その間、なかったということで、なぜ要望するかというと、地域の人というのは、バス停が出てくると、これは一体何だと物すごい関心を持っている。これ、映画の撮影でやるのかな、なんて言っている人もいた。ところが、うちの14町会、南中野地域センター管内の14町会というのは、毎月第1木曜日が町会長会議なんです。私もその一人だから。たまたまこの話があって、尾﨑課長から事前にこうこうこうでしたと、お断りしながら、遠慮しいしい話を聞いたわけだ。さあ、これは大変なことになってしまった。あの辺の町会長はみんな知らないんだ。私も知らなかった。今年の初めだか去年の暮れにこういうことがありますよというのを聞いていたんだけれども、こういう場合は正副委員長なり、関係している委員に事前に少し話をして、資料なども事前に欲しいんだよ。9月1日に欲しかったの、我々は。それが親切な行政だろうと。開かれた行政というのは、そういうところにあると思う。
 そういう意味で、大変ありがたいんだけれども、町会長会議にこの資料が出ていたら120%評価が上がる。そういうことで、今後ともいろいろあると思う。山手通りの問題も含めて、事前に必要なものはどんどん地域に流す。これが開かれた区政。それから、町会も区と対等ぐらいの位置付けに認められつつある。そうしなければいけない。これは阪神・淡路の問題その他、地震を含めて必要になってきている。そういう意味で、理事者の皆さんにひとつよろしくお願いを申し上げながら、正副委員長にもよろしく御配慮を賜りたいと思います。
 以上、要望です。
委員長
 要望ですけれども、お答えを。
尾﨑土木担当課長
 御要望はそのとおりかと思います。私どもは4月、5月に南中野、弥生、鍋横地域にこの情報をお流ししてあります。今回決定された路線が、そのときにお話しした路線と変わりませんでした。ただ、未定だったのが新設バス停の位置といつ運行するかというところでございます。バス会社の運行がいつになるかという情報が早目、早目に得られませんでした。それとともに、新設のバス停の工事が8月下旬からということで、大変差し迫った状態で情報が来たというところがあります。
 それともう一つは、このバス路線についてのお知らせも多少おくれかげんになるというところがございました。ですので、議会への報告、あるいは地域への報告が多少後手後手になったかなということはありますが、難しいところは、地域にお話ししてその後議会ということも非常に問題が生じるかもしれませんし、そういったところを踏まえながら私どもは対応してまいりたいと思いました。早速明日、南台地域に行きまして、個々にお話をさせていただこうと思っております。
委員長
 そのほかありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、所管事項の報告の3番目は終わりまして4番目、中野二丁目地区市街地再開発事業等の現状について(資料7)。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 それでは、中野二丁目地区市街地再開発事業等の現状について報告させていただきます。
 お手元の資料をご覧いただきたいと思います。前回、6月13日の特別委員会におきまして、口頭で中野二丁目地区市街地再開発事業等の現状について御報告申し上げましたところ、まちづくりの検討区域がわかるものをという御趣旨でしたので、用意させていただきました。
 お手元の資料の地図の検討対象区域図、点線で囲った、薄く色がかかっているエリアでありまして、広さは2ヘクタール弱となっております。現在、この地域では再開発事業への気運が高まっており、東京都住宅供給公社などのメンバーにより協議会が設置され、再開発事業の推進に向け検討を進めているところでございます。
 なお、この区域、協議会の構成メンバーはまだ固定したものではございません。昨年9月にそれまでの勉強会から中野二丁目再開発協議会と名称を変えまして、月1回ペースで意見交換、協議を行ってきております。区は、この協議会にまちづくりの支援等を行うという立場で出席しております。今後、この協議会は準備組合の設立や計画の具体化に向け、協議を進めていくものと考えております。
 簡単ですが、以上で報告とさせていただきます。
委員長
 以上の報告、何か御質疑ありますか。
若林委員
 この協議会を立ち上げるときに、どの範囲で、この点線内の範囲でやったんですか。その辺をちょっと聞きたい。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 このエリアは、平成7年度に作成しました中野二丁目地区市街地整備計画案がベースとなっておりまして、都住宅供給公社、隣接する社宅などを所有する建設会社及び区の三者で協議を重ねてまいりました。このエリアを中心にしつつ、計画案で想定しました千光前通りから大久保通りを貫く南北道路に当たる郵便局東側の民有地、そして歩行者空間の必要性などの観点から、駅前の東側ビル所有者などに参加いただいているところでございます。
 昨年9月の協議会の時点の前は、都住宅供給公社と建設会社と中野区の三者で勉強会という形式をしておりまして、9月の時点で参加を呼びかけて参加いただいているということでございます。
若林委員
 そうすると、昔から二丁目の開発をやるための集会というのも幾つもやっているわけですけれども、それとは全然関係ないんだということで協議会が発足したということですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 平成7年度の計画では、幾つかの二丁目の点線以外のゾーン、ファミリーロードと中野通りに囲まれた五差路までのエリアとか、ゾーン別にAからFGIとか、ブロックの名称をつけて、それぞれまちづくり案ということで計画案を策定したところでございますけれども、それ以降、なかなか実現への勉強会等の進捗もいかなくなり、公社住宅、ここは当時はFGブロックというふうに言っておりましたけれども、そこのところの意見交換を継続的に行ってきたというところでございまして、公社と地権者等の機運が高まってきているというところで、勉強会から再開発の協議会という任意団体ではございますけれども、進んでいるというところでございます。
 なお、商店街等のブロックにつきましても、今後ある意味で平成7年度の計画以降、まちづくりの進展等々が進んでいないというところがございますので、これを機に一緒に、それぞれこのエリア等のことも含めて報告し合いながら、また意見交換を始めていきたいと思ってございます。
若林委員
 これは公社が入っているわけだけれども、この公社の建てかえとかという部分というのは、幾らか芽が出てきたんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 平成15年5月に東京都住宅供給公社の方で公社の再編整備計画というものが示されまして、この公社住宅、昭和26、7年に建ったものでございますので、早期に建てかえをすべきであるという方針が示されてございまして、市街地再開発事業を目指す事業の方に一緒になって準備を進めているというところでございます。
若林委員
 この公社というのは古い公社で、早くやりたい、早くやりたいという話ではあったけれども、肝心の公社に所属している、入っているところにはそういうことは全然ないんだよ。公社自身、代表自身がそういうことを全然了解していない。それが、中野区は公社の建てかえをやるんだということを考えているんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 中野区が公社の建てかえをやるわけではなくて、公社の方ではこういう問題意識で、建てかえをしなければいけないという問題意識がございます。現時点では市街地再開発整備事業という法定再開発事業の手法を使って供給公社としてはやっていきたいという意志を持ってございます。
 この計画につきまして、供給公社の方で住宅内で正式に説明しているかというと、説明はしていないというふうに認識してございます。私どもの方では、もちろんこの説明をするのは、事業の進捗状況に合わせて公社自身が説明するべきだというふうに考えておりますが、5月に中野駅周辺まちづくり計画を策定いたしました。その中に、中野二丁目南側地区、そして中野二丁目、そして機運が高まっている地域については、手法として市街地再開発事業が望ましいのではないかというふうに記述してございますので、その旨をお話ししなければいけないということで、それだけではありませんけれども、中野駅まちづくり計画がなかなか南の方の方に、どちらかというと北側、警察大学校跡地の方の方々にはかなり浸透しているんですけれども、南側の記述があるにもかかわらず、なかなか南側の方に知られていなかったということもありまして、6月7日に桃園地域センターで夜に説明会をやりました。42名の方に出席していただきましたけれども、その中で10名前後の公社住宅の役員の方、また居住者が見えておりまして、質問もございました。
 そういうこともありまして、正式ではありませんけれども、市街地再開発事業等で公社の建てかえをやっていきたいということは伝わっているのかなというふうに認識してございます。
若林委員
 南が機運が沸いていないなんてとんでもないんだよ、もう20年も前からやっているんだから。課長は北はすごいけれども、南はないなんて言っているけれども、南は20年も前からやっているの。何回やったかわからないぐらいやっているの。課長の認識不足だけだよ。
飯島委員
 今、若林委員も御質問されて、関係があることでもあるんですが、中野二丁目地区市街地再開発事業等となっているんですけれども、二丁目市街地再開発事業でいいですよ。この検討対象区域図に示されている検討対象区域というのは、どういうレベルの話なんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 先ほども御説明申し上げた分もあるかもしれませんけれども、一応この市街地再開発事業という話に勉強会に参加してもいいということで参加していただいておりまして、一定の事業モデルをともにつくっていこうという意志がある方が参加されております。
 また、このエリアは地権者等もまだ固定はしてございませんので、準備組合をつくっての固定とは言えません。それぞれ地区計画、都市計画の手続の中で、周辺の方々にもこの計画を説明する中で、エリアの設定ができていくものというふうに考えております。
飯島委員
 つまり、現在これは中野区のサイドでというか、中野区のどこでなのかよくわかりませんけれども、中野区で考えている市街地再開発事業をやる当面のエリア、この辺でやろうかなというところであって、別にここが確定されてオフィシャルなものになるか、オーソライズされたものになるかわかりませんが、地域が決まらないと再開発できないんだけど。今のこれは、中野区が考えているおおむねこの辺かなと。もし一緒にやりたいようで手が挙がる人がいたりすると、その対象区域はまだこれから、いいですよと。簡単に言えば、この指とまれと言ってとまった人が3人いて、これから4人、5人になったらエリアが変わってくるという一応の線引きの段階なんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 今、委員からお話があった部分、おおむねの趣旨はそういうことでございます。あと、こういう中からある意味で地区計画等をいろいろ、周辺まちづくりも考えていかなければいけませんので、絶対この固定したエリアでやりたいということではなく、周辺等もお声をかける中でエリアが変わってくるかもしれませんし、そういう形で事業モデルの検討もしていかなければいけないですし、私どもとしては、等という意味もありますけれども、やはりこの商店街ブロック、五差路付近等々のまちづくりもあわせて考えていかなければいけないというふうに考えてございます。
飯島委員
 どこの段階の話になっているかということなんです。つまり、市街地再開発事業をやるという意向をお持ちになってエリア設定する、網かけするわけじゃないですか。それはかくかくしかじかの市街化地再開発をしようと思うから、この範囲を行政の方としては考えているんですよという必然性とまではいかないですけれども、概念性があって網がかかるわけですよ。そう簡単に参加する人がふえるからエリアが変わるとか何とかというふうに、余りにも柔軟なものであってもちょっと難しい話がある。行政の考える市街地再開発事業の範囲というのは、それなりに理屈の通るものでないと厳しいものがあると思うんです。そうでなければ、単純に公社の住宅建てかえでいいわけだから。
 そうではなくて、それを機にこの際やろうとするには、それなりの都市計画、まちづくり上の観点があって、それにはこれだけ再開発によってまちの機能が高まるとか、安全性とか快適性とか、そういうもろもろの要素を向上させるためにやるわけだから。エリア設定をおのずから、どうでもいいわけではないわけです。もちろんどうでもいいとおっしゃっているわけではなくて、計画に多少の柔軟性があるということで、それはそれで評価される部分もあるのかもしれませんけれども、逆に言うと、市街地再開発事業という性格からすると、そう膨らんでしまうと、最初からそこは目線に入れた上で、そういう人たちを行政のサイドが入れ込むというか、巻き込んでいってまちづくりをしていくんだという対象を最初から想定していないと。やる気がないところはいいですよみたいな話ではないはずなので、そこはぜひ。これは確定しているところ、今考えている一応の範囲だというなら範囲として物をお考えいただきたいなというのが1点。これはお願いです。
 それで、課長も今いみじくもおっしゃったんだけれども、僕はこの計画範囲の絵で果たしていいのかと思うんです。さっきも言ったように、公社住宅とその後にある民間の建設会社の住宅を建て直すことでここは終わる話ではない。
 なぜかというと、大久保通りという道路に接していて、あるいは中野駅の前の千光前通りというところに接していて、文字どおり中野駅周辺まちづくりにかかわるエリアの大きな要素になっているところとそれぞれ接しているし、みずからもまた駅周辺のまちづくりにかかわっている部分なわけでしょう。そうすると、そういうところとの関係性も考慮に入れると、もう少し広がりを持って物を考えていく。市街地再開発事業の範囲はここなんだけれども、当然その隣との中野駅との関係はどうするんだと。あるいは大久保通りとの絡みはどうするんだと。それから、中野郵便局の横に走っているファミリーロードにぶつかる道路計画はどうなるんだとか、縦のラインの道路はどうなるんだとかという大きな問題にかかわってくることになるだろうと思うので、もう少し対象区域図であると同時に、中野二丁目地区市街地再開発事業の考え方、その周辺との関係性をきちんとお持ちにならないとうまくないだろうなと。ぜひそういうことで取り組みを進めた方がいいのではないかと思うんですが、どうですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 1点目のエリア設定ですけれども、今、市街地再開発事業を想定するとしたらという一定の考え方で考えているエリアでございます。
 2点目の周辺との関係でございますけれども、これは中野駅周辺まちづくり計画の中でもいろいろ記述しているとおり、このエリア以外の中野二丁目のエリア、そして五差路付近、三丁目の一部も含めまして、ある意味でこの市街地再開発事業がリーディングプロジェクトになるかもしれませんが、その後のストーリー性というか段階的な整備、また、これが起爆剤となって活気とにぎわいをどうもたらしていくのかというのを、例えば丸井さんを中心とするようなブロックとかファミリーロード商店街、ファミリーロードそのものをどうするか、共同化、協調化が進むかどうかというようなところ、また、五差路につきましても、東京都の第三次整備計画の中に入ってございますので、その計画との整合性の中で共同建てかえ、いわゆる高度利用ができるのではないかということ。
 また、中野駅との関係が非常に密接でございますので、駅周辺のまちづくり計画をつくるときにもJR等々との協議も重ねてまいりましたけれども、回遊性の確保等々の検討もあわせてしていかなければいけない。その中での市街地再開発事業というような位置付け、そういう見方も検討してまいりたいと思っております。
飯島委員
 これで最後にしますけれども、ぜひもう少し大きな広がりの中でここを位置付ける。それから、線を引くなら線を引くで、きちんとしたそこに伴う周辺地域との関連性も明らかにして、ここでこういう事業をするというふうにお考えになっていかないといけないだろうと。
 もう一つは、それぞれ事業主体がいて、実際にやるのは公社であったり何だりということもありますから、それはそれで、それぞれの責任をきちんと果たしていただきながら、単に絵にかいたもちにならないような進め方が必要だし、建築年次を考えると、この公社住宅は安全性の上から言ったら一番最初にやらなければならない、旧耐震基準も満たしているかどうかわからないという建物です。幸い建っている場所がいいか悪いか、非常に岩盤的にはいい場所なのかもしれませんけれども、そういうことも考えなければならない。そういう働きかけは協議会を持つだけではなくて、それぞれの主体にきちんと区が一定の考えを持って、ぜひ働きかけをしていただきたいと思っています。これはお答え結構です。
 それでもう一つ、だれが見てもおかしな絵がかいてあるわけなので。これはなぜかというと、大久保通りと中野通りがぶつかるところがあって、都市計画線というのが丁字路にしか入っていないんです。だけど、大久保通りというのはここでとまってしまうわけではなくて、実はこの先にもずっと、環七の方に向かって進んでいくわけです。しかも、先行整備するエリアが丁字路のこの部分だけしかないという、こういう東京都の道路整備の計画になっているじゃないですか。こういうことの一種矛盾とまでは言わないけれども、地域的に考えればおかしな話になっているわけなんで、こういうこともぜひ取り込むような視線が必要だと思うし、東京都の道路課の方が言っていましたけれども、これ、ううんとうなっていました。
 どっちにしても、この仕事が周辺にもう一つ、物の見方を変えていく、あるいはまちづくりに、この辺に線が入ってしまっているからということだけでこうなっていたものを、もう少し先に進めるものとして、南側では若林委員は20年来とおっしゃっていましたけれども、こういうことが現実に動いてこないと、実際には声も上がってこないわけなので。ぜひそういうところを見て、この二丁目地区市街地再開発事業等というならば、この等の部分も明らかに示しながら、等の中にこういうことが入っているんでしょう、きっと。だとすれば、そういうことも示しながら、あるいはこういう絵をかいてきたということは、そういうことも含めてなのかもしれませんから、そういう点もはっきりさせて、ぜひ取り組み方を進めていただきたい。公社がみずから住んでいるたな子の人にちゃんとお話をするようなことについて、中野区としてもこれを進めていく以上、ぜひそれはやっていただきたいと強くいうべきではないかと思うんですけれども、その点どうですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 先ほど五差路の丁字路部分のお話がございましたけれども、委員御指摘の御意見を踏まえて、必要に応じて東京都とも調整を図っていきたいと思っております。
 また、公社につきましてもお伝え、サポートしてまいりたいと思っております。
かせ委員
 今、協議会が発足して月1回程度でやられているということですけれども、もう一度確認しますが、その中で、今協議に参加しているのをもう一度おっしゃっていただけますか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 まず公社住宅、それからその南に区営南駐輪場の一部所有者である建設会社、それから、駅前のビルの所有者……全部権利者を明確にしているわけではありませんので。
 というのは、一部共有名義でおりますので、その方々には代表で出ていただいております。駅前のビルの所有者の方々、こちらは三、四人です。あと、大久保通り、郵便局の東側に接するところの民地所有者の方が3名ぐらい、合計10人前後の構成となっております。きっちりと固めてやっているわけでもございません。
委員長
 3時を少し過ぎたんですが、どうしましょうか。続行してよろしいですか。それとも休憩しますか。
 では、質疑を続行させていただきたいと思います。
かせ委員
 もう一つ確認したいんですが、全体が約2ヘクタール弱というふうにおっしゃいましたけれども、この持ち分については、概略どんな感じになっていますか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 公社が約1万平方メートル、建設会社が4,650平方メートルぐらいでしょうか。あと、区が駐輪場の一部800平方メートルとまちづくり公社、教育委員会所有の南部教育相談室になっておりますけれども、これを合わせると1,127平方メートルとなっておりまして、民地、道路関係で合計1.9ヘクタールというふうに今読んでおります。
かせ委員
 そうしますと、大方は公社、建設会社が4分の1ぐらいですか。その次に区の所有、あとは民間ということですけれども、先だって、手法としては第二種再開発であるとおっしゃいましたが、それは間違いありませんか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 法定の市街地再開発事業を想定しております。
かせ委員
 そうしますと、いわゆる全面改修型ということですよね。再開発会社なり何なりというものを立ち上げる。それが一たん全部買い取るということでしょう。そこを確認します。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 正式に組合が発足しまして、構成組合員による権利変換方式でございます。
かせ委員
 権利変換方式というのは、第一種ではないですか。)第一種ですね。そうしますと、再開発組合をつくってそれで施行するということになりますけれども、そうすると、権利変換で土地の所有分、それが非常に大きな影響を与えてくることになりますね。そうなってきますと、中野区の地主としての比率というのは非常に高いというふうに思われます。中野区のかかわりというのが非常に大きな開発であるということを確認します。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 私ども区、先ほど申し上げました1.9ヘクタールをエリアとした場合には6%前後かなというふうに考えておりますので、公社さんとか建設会社さんの持ち分から比べれば、さほどないと認識しております。
かせ委員
 区は自分の土地でなくても、この場合ですと2ヘクタール以下ですから、中野区が都市計画決定することになると思うんです。そうした都市計画決定者としての権限といいますか、指導力というのは十分あるわけですよ。さらに加えて、地主としての権利もあるということだと思うんですが、そういうことでよろしいんですね。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 この事業への区のかかわり方というのは、まだ明確に立場を表明していくことではございませんので、協議会にも入らず、支援、サポートする立場で参加しております。区の立場はそういうふうな形で、所有分を何か、権限を発言してとかという立場はございません。
かせ委員
 いわゆる様子待ちということなんですかね。先ほどからいろいろ議論になっている公社の問題ですけれども、我々も気になって公社に問い合わせたり、いろいろしてきたんですが、半年ぐらい前まではそんなに積極的ではなかった気がします。自分たちとしては、そういう建てかえということはあるけれども、そのことについてみずからやるというような意思がないとか。そういうことからして、住民の皆さんにも私も直接聞いたんですが、まだそういう説明がないということなんです。
 ですから、この問題についてはそういうことでありますから、やるなとは言いません。公社の方たちとの関係、これはしっかりしなければいけないということと、これを見た場合に、やはり周辺との関係というのが出てきますよね。すぐお隣というのはマンションがあったりとか、堀江高齢者福祉センターとか、ずっと南の方へ行きますと、ちょっと高低のあるところで閑静な住宅街を形成しているということです。非常にまちづくりの観点からして、総合的な判断というのが求められるという地域でもあります。ほかの委員の方もおっしゃっていましたけれども、そういう近隣との関係、この関係を十分にしてやっていただきたいというふうに、これは要望ですが、そのように思います。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
 近隣住民につきましては今後も協議会、その段階、段階で地域に必要な情報提供や意見交換を行っていきたいと思っております。
委員長
 そのほかありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 現状ということで、まだ具体的にということではありませんので、今後また御報告があろうかと思います。
 以上で所管事項の報告を終了させていただきますが、そのほか、理事者の方で報告はございますか。なければ、所管事項の報告を終了いたします。
 続きまして、次の委員会の運営についてお諮りいたしますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時22分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時23分)

 休憩中に御協議いただきましたように、次回は10月20日(木曜日)午前10時より第一委員会室の方で開会することにしまして、それまでの間に緊急の案件があった場合は招集をするということに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。
 以上で、本日予定した日程はすべて終了しましたが、委員各位、理事者から発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の中野駅周辺整備・交通対策特別委員会を散会いたします。御苦労さまです。

(午後3時23分)