平成17年12月01日中野区議会厚生委員会(第4回定例会)
平成17年12月01日中野区議会厚生委員会(第4回定例会)の会議録
平成17年12月1日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成17年12月1日〕

厚生委員会会議記録

○開会日 平成17年12月1日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時01分

○閉会  午後4時18分

○出席委員(8名)
 岩永 しほ子委員長
 吉原 宏副委員長
 佐野 れいじ委員
 近藤 さえ子委員
 やながわ 妙子委員
 かせ 次郎委員
 山崎 芳夫委員
 柿沼 秀光委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 合川 昭
 子育て支援担当課長 馬神 祥子
 子ども健康担当課長 大久保 仁恵
 保育サービス担当課長 竹内 沖司
 子ども育成担当課長 小平 基晴
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長 清水 裕幸
 保健福祉部経営担当課長(保健福祉担当課長) 寺嶋 誠一郎
 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
 生活衛生担当課長 飯塚 太郎
 健康づくり担当課長 今 恵里
 中部保健福祉センター所長(北部保健福祉センター所長) 瀬田 敏幸
 南部保健福祉センター所長 深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
 高齢福祉担当課長 冨永 清
 障害福祉担当課長 田中 政之
 生活援護担当課長 浅野 昭
 保険医療担当参事 奥山 功
 介護保険担当課長 藤井 康弘

○事務局職員
 書記 永田 純一
 書記 杉本 兼太郎

○委員長署名



審査日程
○陳情
(新規付託分)
 第139号陳情 改正介護保険法による施設介護利用者等の居住費、食費の自己負担増について、         中野区独自の負担軽減策を検討することについて
 第140号陳情 日本版NCI(癌対策センター)設立について意見書を提出することについて
 第141号陳情 東京都の保育と子育ての「13補助事業」再構築と交付金化は行わず、現行の補         助を維持・拡充する意見書を提出することについて
(継続審査分)
 第18号陳情 高齢者の健康と生きがい増進に資する高齢者農園事業の拡充について
 第136号陳情 中野区在住の私立・国立小・中学校就学者等への情報提供について

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、厚生委員会を開会します。

(午後1時01分)

 本日の審査日程についてお諮りをいたします。
 お手元に審査日程(案)(資料1)をお配りしておりますが、その審査日程(案)のとおりに審査を進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 陳情の審査を行います。
 まず、第139号陳情、改正介護保険法による施設介護利用者等の居住費、食費の自己負担増について、中野区独自の負担軽減策を検討することについてを議題に供します。
 本件は新規ですので、書記に朗読をしてもらいます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 陳情者の方から補足資料の配付と補足説明の希望があります。よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩をして書記に配付してもらいます。
 休憩をします。

(午後1時04分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後1時17分)

 では、理事者への御質疑はございませんか。
かせ委員
 今の陳情者の方から、10月1日以降分のホテルコスト及び食費、あるいは居住費ですか。そういったものが有料化されたということで、これまでになかったような苦しみ、負担増に悩んでいるという生々しいお話があったわけですけれども、そういうことについて苦情が寄せられているんじゃないかと思うんですが、その辺についてどういうふうに考えておられるか教えてください。
藤井介護保険担当課長
 今のところ、実際の支払いについては、先ほど陳情者の方がお話になったように、まだ現実に大きな問題になっていないと思っています。10月以降に使用状況が変わったかどうかというふうなことについても、国保連から請求情報が来るのがさらに一月ずれるというふうなことがありますので、区としてはまだ把握していない状態です。窓口にいらっしゃる相談というのは当然多くあるわけですけれども、ショートステイを利用するときの自己負担減額の申請ですとか、いろいろな御相談があります。ただ、支払うことができないというふうな形で苦情とか、そういうふうな形での御相談は余り窓口の方で受けていない状態です。施設を継続的に使われていらっしゃる方につきましては、9月までに各施設ごとに説明会等もしていただいていますし、そこに対して情報提供あるいはパンフレットの提供等をしていまして、その中で必要に応じて区の職員も説明はしていますけれども、それぞれ利用されている方たちは、一応、施設側の説明にとりあえず納得されているのかなと。もし、今後何か問題があるのであれば年明けというか、来年度、住民税の課税等の関係で負担額がさらに変わるようなことがあればまたあるかもしれませんが、今は特に何もない状態です。
かせ委員
 確かに実際に支払いをするということでは、一月おくれということになりますから、現実にはまだ負担、痛みというのがわからないということだろうと思って、そういうこと、その反映だというふうに思うんです。それから、陳情者の方からこの軽減策について実際に足を踏み出している区が紹介されていましたよね。それで、実は前に私、本会議でちょっとお聞きしたことがあったと思うんですけれども、そのときはまだ二区ぐらいだったんですけれども、その後、大分ふえているというふうに私は認識しているんですが、そういうことについての情報というのはございますか。
藤井介護保険担当課長
 食費、居住費についての減額を個別にやっているかということですが、こちらの方で各区の事情を確認した状態ではそんなに多くはありません。さまざまに各区で工夫しているところはありますので、中野区がやっている生計困難者に対して、社会福祉法人ですとか事業者の利用者負担の軽減をするというふうなことを行っているところはかなり多い状態でして、そういう社会福祉法人等の減額の仕組みとは全く異なる形で実施されているのは3区程度なのかなと。ただ、それもほとんど来年3月までの経過的な措置として実施しているということです。あとは、実は中野区で実施している社会福祉法人等の減額では、社会福祉法人でない事業者についても減額しているんですけれども、そういうことはしておらず、社会福祉法人の利用減額はしているけれども、一般事業者の利用者減額はしていない区が、そういうものを補うためにこういうことをされたのかなというふうにも思えるところがありまして、それぞれ各区が抱えていらっしゃる御事情によるのではないかなというふうに考えています。
かせ委員
 ちょっと違うんじゃないかなというふうに思うんですけれども。一番問題なのは、利用される方がどれだけ負担するのか。利用者の立場に立って、極端な引き上げがあったらこれは大変な負担になるわけですけれども、そこに着目しなきゃいけないんですよ。だから、どういう減額制度があってどうのこうのと、それはそれで努力すべきですけれども、実際に利用される方がこんなに高いんじゃ利用できないということになってはいけないということで、そこに着目しなきゃいけないと思うんです。
 それで、今3区ぐらいじゃないかなというふうにおっしゃいましたけれども、私が調べたところですともっとやっていますよね。例えば、今、報告がされました千代田区もそうです。それで、千代田区については420円引き上げられるところを区が200円、それで事業者にも協力をお願いするということで220円負担してもらうと。合わせて420円ということで、これは負担は400円だったんですね、これまで。それが400円で据え置かれているんですよ。だから、全くの引き上げがないということですね。これはデイサービスですよ。それで、特養ホームについても今度の改正で厳しいかなと思うのは第3段階のところだと思うんです。ボーダーのところですよね。それで、そのところですと1万4,000円引き上げられるところを区が75%補助していると。それで、結局25%の引き上げということで、3,600円の増に押さえているというようなことですね。それで、確かに今言われたように経過的な措置ですけれども、一度踏み出すということによって、その後についてはまた考えるということですから、とりあえずはこれでやるということだと思うんですね。
 それで、さらに荒川区、これもお話がありましたけれども、これについてはデイサービスと通所リハビリテーション、通所リハですね。これは食費について25%を補助するということで、荒川区の場合ですと利用者の半分がこの該当になるそうです。これは第3段階までの人が対象です。それと、あと港区もやっていますよね。港区も通所サービス、これも事業者に調理コスト分を補助して、食費の引き上げを抑えているということ。それから、お隣の渋谷区でもやっているんですよ。それで、渋谷区についても住民税非課税ということですけれども、これについては、通所施設の食費、それからショートステイ、この滞在費も含めて25%助成すると。こういうようなことをやられているんです。だから、こういうことをやっぱりしっかりと周りの区でやっているかどうかということ、これについて注目していかないとまずいと思うんですよ。それは、御存じありませんでしたか。
藤井介護保険担当課長
 今、挙げられた4区の内容については承知しています。先ほど言いました社会福祉法人等の減額に類似した制度と言いましたのは、渋谷区の例がそれに当たります。ですから、中野区でも実施している、生計困窮者に対しての社会福祉法人等の減額制度と基本的には類似したものなのかなということで、それ以外の制度ということでは3区ということで申し上げました。
かせ委員
 社会福祉法人だとやっぱりさまざまな助成制度、これは法によって定められていますから、そういうことなんですよ。だから、そういうものではなくて、今求められているのは区独自の助成として困窮されている方たちの施設利用、これの食費、それから滞在費ですね。こういったものを助成する、保障して、今いる人たちを追い出すようなことがあってはいけませんし、それから、必要な人が利用できないということになってはいけないということなんですよ。それで、中野区にもさまざまな施設があるわけですけれども、一体中野区で、各施設がどれぐらい食費あるいは居住費ですね、これをとっているのか、徴収しているのかというのは調べてありますか。
藤井介護保険担当課長
 以前、総括質疑等でもお答えしたかと思いますけれども、デイサービスの食費について平均750円程度というふうな料金が多いというふうなことで把握しています。
かせ委員
 実はその資料が非常に大事かなと思っているんですよ。そういった資料は出せますか、当委員会に。
藤井介護保険担当課長
 前回、調査いたしましたときには、外には発表しないということで集めた資料だったものですから、ちょっと今の段階ではここに出すということはできないんですけれども、改めて外に公表することを前提に調査をして提供するということは、次回ぐらいにはできるのではないかというふうには思います。
かせ委員
 今、介護保険の施設利用者がどういう状態にあるのか。特に、ホテルコストについてどういう状況にあるのかをつかむ必要がある。我々も知る必要があるし、そうじゃないとなかなか議論できないというものなので、名前を伏せて、あるいは例えばこれまでの議論だと、500円から900円ぐらいとおっしゃいましたよね。500円から900円ぐらいということではちょっとわからない。それで、500円台が幾つで900円が幾つで、あるいは1,000円を超えるのが幾つあったとか、そういう数だったら出るわけでしょう。施設名を隠して。いかがですか。
藤井介護保険担当課長
 今すぐにはできませんけれども、作業をすれば可能です。
かせ委員
 お願いなんですが、今言われたように、ホテルコストについて各施設の名前は伏せてでもいいですけれども、どういう状況にあるのかという資料を要求していただけないでしょうか。
委員長
 では、後で相談をいたします。
近藤委員
 この生活困難者というものの措置というのは、区で出しているのは幾らぐらい出しているんですか。対象人数と金額は。
藤井介護保険担当課長
 以前の厚生委員会で都制度に準じて拡充するということでお話ししたかと思うんですけれども、先ほど渋谷区の例で言われたように、利用料の4分の1を減額するというふうなことで実施しています。
 対象者数といたしましては、ちょっと17年度はまだ終わっていませんので、16年度の実績ということで言いますと、社会福祉法人が8法人9施設実施されていまして、一般の事業者は11事業者が実施されています。16年度は全体的に232件、105万円ほどの補助をしているという状態です。
近藤委員
 この社会福祉法人が補助をしているというのは、社会福祉法人に区が補助しているわけじゃなくて、社会福祉法人が独自に補助しているということですか。それで、それ以外の一般の11事業者というのは区が補助をしているんですか。それとも、その業者が補助しているんですか。
藤井介護保険担当課長
 いずれも、社会福祉法人も一般事業者も御利用者本人に対しての利用料を徴収するときに、4分の1少ない徴収を、昨年度までは2分の1だったんですけど、2分の1少ない徴収をすると。実際にそれでやりますと、年間を通して事業者の方の収益が下がってしまいます。余りにその負担が大きくなると、事業者としてもそういうサービスができなくなるというふうなことがありますので、その事業者からの年間の負担について区の方に申請していただいて、一定の割合について区が事業所に補助をするという形です。ですから、利用者に対しては区は間接的に補助をするような形になります。
近藤委員
 ということは、区は事業者に対してそれは何のお金だというわけではなく、補助として入るわけですか。
藤井介護保険担当課長
 あくまでも利用者に利用料の減額をした金額について請求していただいて、その分の一定割合を補助しているということです。
近藤委員
 何でこんなことを聞きましたかというと、どこからお金を出せるのかなということなんですよ。その可能性が区にあるのならば、一気に上がってしまった人たちに補助をする価値はやっぱりあると思うんです。価値があるというか、本当にもうこれが払えなくて出ていかなくてはならないなんていうことは大変なことですし、本当に区民の方がこのアップによって大変なことになってしまうというのもわかるんですよね。ただ、どこの部分のお金からこれの補助ができるのかということをやっぱり考えたときに、全体として何かを削るならできるのかとか、総体としてそこにお金があれば出せるわけですよね。それがどこから出ているのかなというところがちょっと知りたかったんですよ。ですから、この社会福祉法人の中、一般の企業の中の努力でできるならば、ほかのものよりも価値があると思うんです。食費という部分は、私はやっぱり本当にかかってしまうのはしようがないかなという部分はあるんですけれど、この滞在費とかのところで抑えてもらえないかなという交渉ができないのかとか、それこそお医者さんたちも署名をしてくださっているぐらいですから、病院を持っているなら滞在費のところで何とかできないのかという話し合いが持たれてもいいと思うので、そういった努力を、補助を出さなきゃならない、出るか出ないかというのは、まずその財源をどこに求めて、財源がもうそれでないというならば、どこかほかに努力ができるところを見つけて努力するという形で、この方たちがとにかく出ていくというようなことにならないような努力をしなくてはならないと思うんですけれど、そういった何かできる努力がありますか。
藤井介護保険担当課長
 このホテルコスト代の負担によって、出ていかないといけない状態にはないというのが区としての現在の認識ですけれども、もしそういうことが必要になった場合にということでお尋ねなんですが、現在、社会福祉法人等の利用料の負担の減額については、一般財源で負担をしています。ですから、皆さんの税金という形になります。
 ただ、先ほどの食費等の自己負担額については、実はこの10月で変わらなかった事業所もあるんです。9月までの自己負担額と10月以降の自己負担額は変わらない。それは、施設によっては施設の経営努力ということもありますし、施設によれば10月になる前から、9月以前からそもそも食事全部を一種のアウトソーシングといいますか、外から導入してそれを提供すると。その実費すべてを御負担いただいていたという事業所もあるわけです。そういう事業所にとっては、特に10月以降は御本人の御負担というのは変わらず、今までと同じサービスが提供されているというふうなこともありますので、実際に個々いろいろと経営努力も含めて考えた場合に、もし何らかの手だてが必要になったとしても、その基準づくりとかは難しいというふうに思っています。
やながわ委員
 ここは施設での居住費、あるいは自己の食費の自己負担額についての負担軽減を求める陳情なんですけれども、それでは、在宅で介護をしている方々には負担がないのかといったら、そうではありません。区は、在宅での介護、それから施設での介護、この両者の負担についてどうお考えになっていますか。
藤井介護保険担当課長
 今回、施設サービスのホテルコスト代が自己負担化されましたのも、在宅でサービスを受ける方、あるいは在宅で普通に暮らしていらっしゃる方との公平性という観点から導入されたということがありまして、特にこの介護保険を施設でサービスを受けている方だけが苦しいわけではないんだろうというには思っています。
 介護保険のサービスに限定して言いますと、先ほどから言っています社会福祉法人の減額に関しては施設サービスだけではなくて、在宅サービスの利用についても生計困窮者の方について利用料が減額できるという仕組みですので、それぞれの方の状況によって使わないといけないサービスは異なっているということを踏まえて、皆さんに公平に減額するという観点で言うと、施設とか在宅とかということに限らず、同じような形の制度の方がいいのかなと思っています。また、御負担額全体についての減額という面で言いますと、個々に減額するというよりも、高額介護サービス費という形で、実際介護サービスの給付費については減額制度がありますので、これが国レベルではさらに医療費等の自己負担等を含めた減額も検討されていると。要は個々に手だてをするよりも、総合的にその方の年間の負担をならしていくという方向性に今はあると思いますので、検討するとしても、そういう方向性で考えるべきではないかと思います。
やながわ委員
 ここでは独自の軽減策を検討してくださいと。今、課長のお話を聞くと、だから私は両方だと思うんですね。やっぱり介護という問題は本当に経験してみないとわからない。私は寝たきりの母を10年在宅で面倒を見ていますから、これがどれだけ大変なのか、精神的にも。じゃあ、経済的な負担はどうなのかというと、私は仕事をしていますから、やっぱり介護ヘルパーさんだけでは間に合わないわけですね。これはもう個人的に1日2回お願いしていると。食費なんかは自己負担ですし、訪問リハビリ、訪問診療、訪問歯科診療、介護ヘルパー、それから訪問入浴。ありとあらゆるサービスを使い、個人的なものを使い、これは在宅における介護も大変な負担だという。じゃあ、施設に入ったらいいのかという、これは個人的な考えですから、これはもう議論の余地はないんですが、ただ私は施設での介護、あるいは在宅における介護。この負担額、そういうのはやっぱり公平に。これをやるのであるならば、私は今まで在宅で介護を10年してきたわけですから、そういったところで言うと、不満とやっぱり不利はあると、こういうふうに感じている一人なんですね。じゃあ、どうしたらいいかという、やっぱり公平性を追求していかなければいけないだろうと。その辺はいろんな議論が出てくるだろうと思うけど。陳情者の方はいろいろな表を出されましたけれど、そうしたところは大変経済的にも中野区よりいいかなというふうなことも感じざるを得ませんが、中野区としてそういう独自の軽減策を考えるとしたならば、どんなことが想定されるんでしょうか。
藤井介護保険担当課長
 先ほども申しましたが、社会福祉法人等による利用料の減額制度というのは施設サービスだけではなくて、在宅の介護サービスについても適用していますので、もし考えられるとすれば、それがもし十分に機能していない、あるいは対象者を十分にカバーし切れていないということであれば、そこの要件について見直すということが場合によったら考えられるのかなと思います。現在の社会福祉法人等の減額制度で、一定の生計困窮者に対しての対応はできていると思いますので、それで対応できていない層が一体現実にどの程度、どういうふうにいらっしゃるのかということについて検討をしていく必要があるのかなというふうには思います。
委員長
 他にありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 よろしいですか。
 先ほど、かせ委員の方から施設介護利用者、通所介護利用者の食費、ホテルコストに関して、区が出せる範囲の資料をという求めがありました。委員会として求めるということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、委員会としての資料として求めますので、理事者の方ではそれの準備をお願いします。
 取り扱いの協議ということでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、休憩をいたします。

(午後1時44分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後1時45分)

 お諮りいたします。
 第139号の陳情を継続審査とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議ありませんので、そのように決します。
 以上で第139号陳情の審査を終了します。
 では、続きまして、第140号陳情、日本版NCI(癌対策センター)設立について意見書を提出することについてを議題に供します。
 本件も新規付託ですので、書記に朗読をしてもらいます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 この陳情に関して、陳情者から補足資料の配付と補足説明の希望があります。よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、委員会を休憩して、書記に配ってもらいます。

(午後1時48分)

委員長
 では、再開いたします。

(午後1時53分)

 では、理事者への質疑をお願いします。
かせ委員
 休憩してください。
委員長
 陳情者にお聞きしたいということですか。
かせ委員
 はい。
委員長
 よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩します。

(午後1時54分)

委員長
 再開をいたします。

(午後1時56分)

柿沼委員
 陳情者の方は、大変な勉強をしてこれだけのものを出してきたと思うんですけども、前回も私お聞きしたんですが、日本のいわゆるがん対策というか、このデータを見て、アメリカとの対比もあるんですが、前回のときの答弁では、日本のがん対策は世界一だというふうに私は理解したんですよ。したがって、相当この日本人のがんというものは多いわけですから、築地のがんセンターにしても、あるいは各大学の研究所にしても、相当進んでいるんではないかと思うんですね。そこでもう一度その辺を聞かせていただいて、陳情者の言うようなものがどうしても必要なのか。あるいは今の既存の体系の中で十分アメリカをしのぐだけの実力はありますよということなのか。その辺をちょっと明快に答弁いただければありがたいなと思うんですが。
深澤保健予防担当参事
 前回も申し上げましたけれども、日本には国立のナショナルセンターとして、1962年に国立のがんセンターが設立されました。このがんセンターにおきましてはがんの研究のみならず、がんの診療、それから研修等が行われているわけです。それからまた、民間のがんの施設としまして、1934年というかなり以前からがん研究会のがん研究所が設立され、また病院も持ち、がんの研究もなされているということでございます。それ以外にも各都道府県には一つ以上の大学病院、大学医学部がありまして、がんの研究、それから診療にいそしんでいるというようなことがございます。それ以外にも国公立病院、それからまた日赤等の病院等々でがんの診療がなされているところでございます。また、国おきましては1983年から対がん10カ年総合戦略、これは10カ年ずつで、現時点では平成16年度から始まりました第3次対がん10カ年総合戦略が行われているところでございます。この中でがん研究の推進、がん予防の推進、がん医療の向上とそれを支える社会環境の整備を三つの柱としまして、がん研究等がなされているということでございます。
 現時点では国立のがんセンターを中心としまして、全国に16施設のがん診療施設情報ネットワークシステムができ上がっております。また、全国に2次医療圏は数々ありますけれども、2次医療圏は2カ所程度を目安として、現時点では全国135施設の地域がん診療拠点病院も整備されているというような状況でございます。
柿沼委員
 今お伺いして、かなり施設あるいは研究所なども含めて相当進んでいるという答弁をいただきました。そうすると、陳情者が今出しておるこのデータは具体的にどうなんですか。その辺の判断を含めて、たしかお医者さんですから一番よくわかっていると思うので、十分現状で対応できますよと。さらに、そういう国立のがんセンター等々研究所を含めてこれからも進めていくんだと、そういうことに関して。したがって、がんの撲滅というか、究極はそこまで行けばいいんですけども、これはなかなか医療がそこまで追いつくかどうかわかりませんが、日進月歩、日本の医療の機関というのは進んでおりますので、そういう意味では期待もできるのかなというふうに私自身は考えますので、その辺も含めてもう少し御答弁いただければと思うんですが。
深澤保健予防担当参事
 現在、日本のがんによる死亡者は昨年度でも32万人の死亡ということで、死因の中でトップということでございます。これは、一番の原因としましては高齢化等を反映しているということでございまして、がんの発病者も多い中で、また死亡者も多いということがございますけれども、決してそれはがんの医療なり研究がおくれているということではございません。また、がんにつきましては予防というのも非常に大事でございます。その中でたばこ対策、それからまた、さまざまな発がん物質、食品等も含めまして、それらも国の方が鋭意対策等を講じているというようなところでございます。
 がんにつきましては現時点で、先ほど議員のおっしゃられましたように、日本のその予算がアメリカより多いか、少ないかということはおいておきまして、がん研究ないしがんの診療につきまして、決して世界の中で劣っているということではないと私の方は思っております。現状がいいということではないとは思いますけれども、今後も国の方もがん対策を強化していくというようなことはございますので、その中でがんについては対策が講じられていくものと思っております。
佐野委員
 この陳情の文書の中に「厚生労働省の組織はバラバラで効率は悪く」とあります。これは主観の相違はあろうかと思いますけども、アメリカの組織は一元化で集中していると。こういった実態について、中野区としてはそのようにとらえてるんでしょうか。
 それからもう一つは、予算がここにあるように5,000億円、これはもう予算は当然国の規模が違うわけですから、アメリカとの比較はできないと思うんですけども、そういった中でこの主観の違いが私は入っているような気がします。それで今、参事がお答えになった中には、日本の医療は絶対負けていませんよと。私もそう思っているわけですけども、技術的な問題とか、それからそういうバックアップ体制とか、いろんな総合的な判断が必要になってくると思いますけども、私は今なぜお聞きしたかというと、ばらばらで効率が悪く、一元化が集中していないという陳情者のとらえ方なんですけども、それについて私自身はそうじゃないと思いますが、それについての御感想とか御意見はいかがでしょうか。
深澤保健予防担当参事
アメリカの組織については、私も詳しくは存じ上げないのでわかりませんが、日本のがん対策につきましては厚生労働省を中心に、またその中でも、さまざまな局に分かれておりますが、それらが全体が集まりましてがん対策推進本部というのをつくっております。そういう中でその対策が進められているという状況でございまして、必ずしもそれぞれの局なり担当の課がさまざまにわたるからといって、一元化されていないということとは当たらないのかなと思っております。また、がんにつきましては、先進の化学研究の中では文部科学省も所管している分野もございます。それらも含めまして、国の方はがん対策の推進ということで、省をまたがっても連携をとっておりますので、その辺では従来はどうかわかりませんけれども、現時点では国のがん対策ということでは、かなり一元的な考えの中で進められているというふうに認識しております。
佐野委員
 今そういう御意見があったわけですけども、この中で「厚生労働省内の組織を一本化して集中し効率を上げてください」というのがあるわけですけども、この中で日本版のNCI設立関して厚生労働省に意見を出してくださいと。その背景にあるのは、厚生労働省の組織を一本化して集中して効率を上げる。こういうことによって、この設立がよりいいものになるんだということの背景があるように文章上見受けるんですけども、この場合、もし仮に中野区が意見書を出す場合に、厚生労働省に対して組織のことについて意見書として出し上げる。人事と組織はそれぞれの範疇が私はあると思うんですけれども、その行政内のですね。そういった行為が越権とか、そういう問題にはならないんでしょうか。
委員長
 ちょっと休憩してよろしいですか。
佐野委員
 はい。
委員長
 休憩します。

(午後2時09分)

委員長
 では、再開します。

(午後2時12分)

佐野委員
 今のことはよくわかりましたので、そういうことだと思います。
 それで、もしそういうことであれば、今後出し方についていろいろこれから吟味をしていかなきゃいけないと思うんですけども、それ以前の問題として、今、参事から、日本のがん対策については少なくとも見識として優秀であるし、そういう問題についてはクリアしてきているんじゃないかという御発言があったわけですけれども、としますと、私自身はこの問題を厚労省に言うこと自体が非常に難しいと感じた次第なんです。それと、出し方との関連性があるわけですから、今もしそういったことの、日本の国自身ががん対策についてある程度十分とまではいかないけど、そういったものがあり得るんだということであれば、私自身はこの陳情文について、ある意味では厚労省も頑張っておられるんではないかという観点から、必要じゃないんじゃないかという意見を持ったわけです。皆さんの意見はどういうふうに考えますか知りませんけども、行政として今、十分だということを踏まえたときに、果たしてこの陳情の内容はどうか。書き方はいろいろありますけども、この意見書を出すことについて、中野区としての行政としての立場、意見、それからそういったものについての危機感とか危惧感というものはお感じになるでしょうか。
深澤保健予防担当参事
 この陳情者の日本版NCI(癌対策センター)設立ということにつきましては、現時点でナショナルセンターとしてのがんセンターがあるということを踏まえまして、屋上屋を重ねるというような意味合いになるのではないかなというように思っておりますので、これを設立することが意味あることとは考えておりません。
かせ委員
 私も、国立がんセンターというのはそういう役割だろうというふうに認識はしています。ただ、この陳情の中で言われている、では、この日本のがん研究についてどうなのかということについては、陳情者の言われることに一理も二理もあるのかなという気はするんですよ。
 例えば今の日本の科学技術、いわゆる基礎研究の部分で予算がないと、なかなか自由な研究ができないということで、外国に行って研究すると。外国でいろんな賞をとったりなんかするという例があるように思うんですね。それで、医学の分野でどうなのかというのはよくわからないんですが、そういう基礎的な研究、そういったものについて十分な予算が、これはとられているかどうかということ。その辺についてはどうなんでしょうか。
深澤保健予防担当参事
 一般的な意味合いから申しますれば、医学を含めまして化学研究ということでは、やはり日本よりはアメリカの方が、予算面等も含めまして一歩進んでいるのかなというように私は思っております。ただし、今回のがんにつきましての問題ですけれども、日本のがん対策ないしがん研究がどうなのかというところで申し上げますと、予算面としては、なかなか国の予算もどこまでががん対策費、がんの本当の研究の費用なのかというのが難しいところがございますけれども、おおよそ200億円程度は研究費ということではあるように私も認識しております。その中でも、女性のがんへの挑戦ということで42億円とか肝炎対策で51億円、造血幹細胞移植ということで18億円、それから、重粒子線がん治療試験研究、これは放射線等を使ったがんの治療と。これは世界でも一番日本では進んでいる分野というように言われておりますけれども、これが52億円というようなこともございます。金額がアメリカと比べて多いか、少ないかということと、それから、実際の研究の中身の問題はすぐに相関するということではないと思います。全体的な意味合いからすれば、まだまだ日本はアメリカに勝っているというような状況ではないと思いますけれども、おくれているということではないんじゃないかなというように認識しております。
かせ委員
 予算についてはそういう認識だというふうに受け取ります。
 それとNCI、アメリカの方では研究についても物すごい、これががんかと思うような研究までしているんですよね。それで、それが集まってくると、がんの発生のメカニズムであるとか、それからがんに対するいろんな予防策であるとかという効果が出てくると。植物の研究だったり。それから、そこに出てくるというような物すごい研究をやっている。インターネットで調べたんですけれども、そういうようなやり方をされていると。非常にその研究が自由というか。やっぱり日本の仕組みとは違った研究のあり方というんですかね。そういう発想があるというふうに思うんです。
 それで、単に予算の問題ではなくて、そういう研究のあり方というかそういうものがあって、アメリカは研究しやすいというような風潮があるような気がするんですよ。そういうことになると、やはりその医学や科学技術の根本にかかわるものになるかもしれないんだけど、そういうものの考え方が、このNCIをつくるということではなくて、そういうことがあってもいいのかなという気がするんですよ。それについてはどうですか。
清水保健所長
 少なくともこの陳情の内容と、今、委員がおっしゃった内容というのは少しずれがあるようにまずは思います。いわゆる基礎研究の中、特に生物学と医学というのはオーバーラップする部分もございますけども、生命に関する研究というのは御指摘のように、さまざまな幅広い研究をされているのは、これは確かでございます。確かにそういった研究的な土壌の広さというのは私どもとしてもアメリカ、あるいは欧米系に対しては非常にうらやましく思うことも幾つかあるわけでございます。
 ただ、実学というは面からいけば、これはがんの対策を含めて医学は実学でございますから、こういった面に特化して考えれば、日本はそう遜色はない。むしろ進んでいる面も多いわけでございまして、この陳情を軸にして優劣を論ずるというのはちょっと無理があるように思いますので、そういった肌合いといいますか、風合いが違うという認識は、私どもも十分理解しているということで御理解いただければということでございます。
委員長
 他に御質疑ございませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、取り扱いの協議でよろしいですか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩をいたします。

(午後2時21分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後2時29分)

 第140号陳情を本日のところは継続審査とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ありませんので、そのように決します。
 以上で第140号陳情の審査を終了します。
 では次に、第141号陳情、東京都の保育と子育ての「13補助事業」再構築と交付金化は行わず、現行の補助を維持・拡充する意見書を提出することについてを議題に供します。
 本件も新規付託ですので、書記に朗読をしてもらいます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 陳情者の方から補足の資料の配付と、それから補足説明の希望があります。よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、委員会を休憩します。

(午後2時33分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後2時38分)

 では、理事者への御質疑をお願いします。

かせ委員
 実はこの趣旨の陳情ですけれども、04年10月18日に出されました第43号陳情、東京都の保育に関する都加算補助の見直しの実施に反対する意見書を提出することについて、その内容とほぼ同じ内容ですよね。これは厚生委員会で全会一致で可決して、意見書が出されている。それから、今日に至るわけですけれども、そのときの議事録を読ませていただきますと、その時点では区の方としては都からの情報がないという状況だったんですね。それで今回、1月には結論を出すというようなスケジュールになっているようですけれども、どういう情報をつかんでいるのか。その辺について教えてください。
竹内保育サービス担当課長
 この(仮称)子育て推進交付金制度の創設についてでございますけども、これについては先日も私ども23区の課長会がございまして、東京都の方から、東京都として市町村に対してこれまで補助金ということで出していたものを、包括交付金という形に変えるという提案をしていますという御説明を情報提供いただいたところでございます。それで、これにつきましては区は財調等で、特に私の所管でございます認可保育所の運営費の補助の話については、ほとんどが財調で既に算定されておりますし、それから一部補助金の部分や事業もございますけども、それについては来年度一部補助金の方式を変えるという形でございますけども、金額的に増減があるというようなことは特に聞いておりませんので、区に対しては従前どおりといったことでの説明を受けている状況でございます。
かせ委員
 今のお話ですと財調で算定されているし、金額的にはこれまでの事業については同じように出るということなんですが、いわゆる補助のあり方、これが変わるわけですよね。それで、交付金ということになると、中野区としての自由裁量がふえるということになりますか。
竹内保育サービス担当課長
 今、御答弁申し上げましたとおり、この子育て推進交付金制度というのは市町村に向けたものでございまして、区に対しては従前どおりといったことでございます。
かせ委員
 そうすると市町村のものであって、23区についてはこれまでと変わらないという説明ですか。
竹内保育サービス担当課長
 まさにそういったことでございます。
かせ委員
 わかりました。しかし、市町村でそれをやるということは、おっつけですよ、23区にしてみるとそういう方向に行くというようなことにはならないんですか。
竹内保育サービス担当課長
 将来の話については全く今どうこうというのはわからない話でございます。今、来年度に向けて、市町村の従前の補助金のあり方をこういった形での交付金という制度に変えましょうという提案を東京都がされているわけですけども、来年度については区について従前どおりといったことでございます。
かせ委員
 子育て推進交付金、これは国の方の考えがあるわけでしょう、そもそも。それに基づいて東京都がこういうものを出してきて、それで市町村の方でやるという、そういう段階じゃないんですか。
竹内保育サービス担当課長
 国が、一部のものについては三位一体改革という中で税源移譲といったことをやっています。保育に要する経費の中には、そうやって税源移譲という形で移しているものもございますし、それから、次世代育成支援の行動計画に基づくものについてはソフト交付金というような形にしているものもございますけども、ここで挙げてありますものについては、あくまでも都の制度のものでございますので、区の部分については従前どおりというふうに説明を受けています。
かせ委員
 国の考え方として、次世代育成支援計画の中でこういうようなものがありましたよね。それで、その一環としてあらわれてきているというふうに思うんですよ。だから、今回は23区については別だと。これまでどおりだということですけれども、今後そういうことになるかもしれないということで、ここにある13補助事業が廃止されて交付金化されるということですよね。目的は、小さな政府というか、いわゆる支出を抑制するということだろうと思うんですよ。だから、今後は交付金化されて、総枠としてどんどん予算が少なくされるということは考えられるわけですよ。それで、そうした場合に、そこまでいかないとしても、13事業が交付金化されるということになると、中野区としてはどういう影響が出るかということについて、これは検討されていますか。
竹内保育サービス担当課長
 私が所管する部分については、少なくとも来年度については影響がないというふうに考えてございます。
かせ委員
 それと、先ほども言いましたけれども、04年10月に出された都に対する意見書ですけれども、ここでは2項目出していますよね。それで、認可保育所に対する都加算補助の水準を維持し、必要なものについては拡充することと言っています。それで、現在行われている上乗せ13事業ですか。これについてもむしろ今、認可保育所で非常に厳しい状況にあって、予算的に厳しくて、大変な苦労をしているというようなことが言われていましたよね。それで、そういったものについての水準を維持するだけじゃなくて、さらに拡充するんだということが要望されました。
 それから、2項目めとしては、すべての家庭に対する子育て支援の拡充を図るため、新たな財源措置を行うことということで、むしろ予算的にもこれまでのものじゃなくて、もっと膨らませた財源措置をとるべきだというようなことが要求されました。こういうことがあったわけですから、当然、東京都との間でいろんな議論があったんじゃないですか。ただ、向こうからこういうふうにやりますよと。今回は影響はないですよというだけじゃなくて、こういう議会から出された要望に対して、行政として東京都とどういうような交渉をしたのか。それについてはどうですか。
田辺子ども家庭部長
 今回、出されました、東京都から市町村に提案されております子育て交付金の制度ですけれども、これについては先ほど保育サービス担当課長からも申し上げておりますように、ほとんど財調措置がされていて、ありていに申し上げますと一般財源化されているということでございます。ですので、今後、市町村に対してはこうした影響はあるというふうに考えておりますけれども、私どもとしての事業につきましては、区の判断で事業を行っていくものというふうに考えています。
かせ委員
 東京都とはどういう話しをしてきたんですか。
田辺子ども家庭部長
 失礼いたしました。ですので、東京都からは参考までにこうした提案を市町村にしているということでございまして、委員から先ほど御質問がありました、去年意見書を出しました件につきましては、私どもとしましては去年と制度は変わっておりますので、こうした中で東京都としては去年の分については一定の結論が出ているものというふうに考えています。
かせ委員
 そういうことではなくて、東京都は結論を出したということなんだろうと思うんですけど、区としてどういう働きをしたのかということを聞いたんです。
竹内保育サービス担当課長
 意見書を出して、それで今回、特に区に、例えば財調の算定の基準を見直すですとか、それとか一部補助金の部分もございますけども、それについて大幅に何か額を減らしていくだとかということはございませんので、これは私どもとしては上げた意見書の趣旨については、十分しんしゃくをしていただいた対応を、東京都としてしていただいているというふうに考えてございます。
岩永委員
 この陳情者の方たちの理由の中にも、今、説明があった23区は財調という対応なので、今回の交付金化で即影響を受けることはないという。しかし、東京都全体ですね。東京都は広域事務を進めていく、東京都全体で保育を進めていくという立場に立つならば、やはりひとしくどこでも必要な保育水準が保てるような取り組みができるような、そういうやっぱり役割を果たす必要はあるのではないかというのが、陳情者の方たちの気持ちなのかなと思うわけです。だから、中野区としては今すぐに財調との関係があるから、交付金化による影響はないという状況ではあるけれども、しかし、市町村はこの交付金化によって一体どういうふうになっていくのかという心配はされているという。その心配について、それはしんしゃくできるのではないかというふうに思うんですね。その点はどうなのか。
 もう1点は、これも陳情者の方たちの理由にもあるように、やはり都下の子どもがひとしく保育と子育て支援の水準を保障するためのそういう事業であり、交付金化になってくると大きく影響してくるのではないかという、そういう心配をしている。そのことについてどういうふうに、区として同じ保育サービスを提供されておられる立場で、どういうふうにこういう気持ちをしんしゃくされるのか。そこのところをちょっと教えてください。
竹内保育サービス担当課長
 一つには、保育の実施の責任者というのは、私ども区市町村、区にあるわけでございます。それで、それぞれの区市町村が、基礎的自治体が責任を持って、それぞれの自治体の判断でそれぞれのサービスを提供していくということであろうと思いますので、ある意味、幸いにしてといいますか、区では財調という形でなっていて、一般財源化されていて、東京都が財調で算定するということで一定のレベルで23区、保育サービスの質の水準が共通ということはあるんですけども、それでも一般財源化されていることによって、各区の中でそれぞれ競い合うといいますか、責任を持った対応をしていけるといった状況があると思います。
 それで、今回の補助金を交付金化にすることについてどうこうというのは、私、申し上げる立場にないわけですけども、一つは、それぞれの自治体が責任を持った対応をしていくという意味では包括的交付金化というのは、補助金というのはこれに使ったら幾らという形で来るわけですけども、交付金化になることによって、自治体がそれぞれの濃淡をつけられるといいますか、任意の判断に基づいて財源を使っていくことができるといったところについては、自治という意味でいえばふさわしい話なのかなというふうに私としては思ってございます。都下の市の保育サービスの向上ということも、もちろん子どもたちにとって必要なことだと思いますし、私どもも管外受託、それから管外委託というようなこともやっておりますので、全体としての保育水準がアップしていくということを望むということについては、全くそのとおり、私もそう思っておりますけども、それぞれの自治体の判断ということになってくるというふうに思っています。
岩永委員
 そこの自治体に住んでいる子どもたちへの保育サービスをどう提供させ、充実させていくかというのはそこの自治体の責任。本当にそのとおりだと思うんです。私はもう課長はそのまま言い切るのかと思ったら、やっぱり都下でひとしく子どもたちの保育水準が上がるのは望ましいと最後に言っていただいたので、ほっとしました。それがなかったら、私は本当に中野区の保育サービスはどうなってしまうんだろうともう思わず言いたくなるところで、やっぱりそうだと思うんですね。同じ東京都でありながら、たまたま23区は保育については財調対応されていると。だけど、ほかの事業では財調対応にされないで、市区町村が自治体として交付金を受けているという、そういうところで進んでいるものもあると。やっぱり、それぞれの実情の中だろうと思うんですが、この財調も今厳しくなっていますね。全体でいろんな事業が、細かい事業も含めて次々と23区に来ているという状況の中では、52%ではいっぱいいっぱいでもうどうにもならない。伝え聞く話では、やっぱり57%ぐらいは最低ないと本当にやれないという。財調そのものもそういう大変厳しいという状況の中にあるので、財調で今のところ進んでいって、まだこの先それについての基本的な変更等は、都の方から言われていないからいいんだということではない。そのくらい財調そのものも厳しくなっているという、そういう状況の中では、やはり同じように、都下の子どもたちが必要な保育サービスを受けていけるということで考えると、東京都として果たす役割は、やっぱり自治体が望む形で財源対応するべきではないかと思うんですが、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
竹内保育サービス担当課長
 この子育て推進交付金について申し上げれば、区に対してのものではございませんので、当然、詳細な御説明等がないわけでして、正確なお話ができないわけですけども、ただ今回、ここにある都政新報と思いますけども、こういったものを見ても、恐らく17年度と同程度の規模を維持されていくといったようなことだと思いますので、その中で、それを補助金という方式から包括補助金にという形に変わってくるということでして、17年度のそのための財源が大幅にこれが減るということであれば、それぞれの市町村における保育行政の推進というのは大変になってくると思いますけれども、私どもが今聞いている範囲では、そういうことではないのかなと思っているところです。
岩永委員
 最後にします。包括化になった財源がどう使われていくかというのは、また陳情者の方たちが心配されているように、そこの自治体の裁量ということになってきますね。この陳情の趣旨というのは、そういう状況の中で一つ目は13項目についての再構築と交付金化ではなくて、現行の補助の維持、そして拡充をしてほしいということで、やはり包括化されていくことへの心配が出ている。二つ目は新たな財源の確保をすること。これは大きな見出しが、今回の13補助事業の見直しということとの関係で出ていますけれども、やはり今の状況ではなかなか厳しい。中野区も今度、ゼロ歳の11時間保育なんかもやるという、そういう新たなサービス展開もしていくということになると、やっぱりそういうサービスに係る財源というのは本当に必要なのではないかと思うんですが、そのあたりはどのようにお考えですか。
竹内保育サービス担当課長
 東京都がこれまでも保育に要する経費の負担を維持し、なおかつこれから新しく生まれる保育ニーズに対応するための経費について、東京都として必要な御負担をいただく、また、拡充していただくということについては、当然にお願いしたいところだというふうには思ってございます。
委員長
 他に御質疑ありませんでしょうか。取り扱いでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、委員会を休憩いたします。

(午後3時01分)

委員長
 再開をいたします。

(午後3時01分)

 お諮りをいたします。
 第141号陳情を本日のところ継続審査とすることに御異議ありませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、そのように決します。
 以上で第141号陳情の審査を終了いたします。
 委員会を休憩します。

(午後3時02分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後3時21分)

 続きまして、第18号陳情、高齢者の健康と生きがい増進に資する高齢者農園事業の拡充についてを議題に供します。
 陳情者の方から新たな補足資料の配付と補足説明の希望があります。よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、委員会を休憩いたします。

(午後3時22分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時26分)

 理事者への御質疑をお願いします。
近藤委員
 ことしの10月12日の東京新聞なんですけれど、東京都が遊休地を持つ農家と農業への参加を希望する市民団体の情報のデータベース化をして、ボランティアが農地の賃借を仲介する事業に乗り出したという記事が出ているんですけれど、都内の農地が現在、都の面積で4%に当たる約8,400ヘクタールで、ほかに耕作放棄地が2000年の調査では500ヘクタールあって、5年前に比べて耕作放棄地が100ヘクタール以上ふえたと。先ほど陳情者の方もおっしゃっていましたけれど、「実際農業をする参加者が年々ふえていて、昨年は約2,100人で、土との触れ合いや野菜づくりへの都市住民の関心は高く、潜在的な需要もかなりあると見られている」という記事なんですけれど、ほかの新聞なんかにもやはり、団塊の世代がこれから何をやりたいと言ったら、農業というのが一番大きなパーセントで出ているのを見たことがあるんですけれど、それで今、ちょっと陳情者の方にも確認したんですけれども、今までの主旨ですと、区の開放地ということですので、やっぱりどこを確保できるかなと。きちっとしたお答えができないと困るということで、ずっと継続審査になっていたと思うんですけれども、こういった東京都も支えている事業として、今、あいていく土地、あとそういった農家の方などや、そういうところの中に区が入って連絡をとり、開放していくような事業ということは考えられませんか。
今健康づくり担当課長
 今、委員御指摘の事業そのものが、やはりこの高齢者農園の形であるというふうに思っております。この高齢者農園というのは、あくまでも民間のあいている土地を区が無償でお借りして、区民に貸し出していると、そういう事業ですので、今、委員御指摘の形は、もうそういう意味ではこの農園事業ということを通して実施しているものというふうに思っています。
 一方、区の土地に関しましては、今回10か年計画の方でもお示ししたように、今、未利用となっている土地についてもすべて、未利用といっても暫定利用はしているんですけれども、今度は暫定利用以上にきちんとした形で土地を活用していくという方向が出されておりますので、区の土地を高齢者農園として安定的に使うということは、これはかなり困難な状況になっているというふうに思っております。そういった意味では、民間の土地をさらに私どもも皆さんのお力をおかりしながら探していく。それをやっぱりこういう事業に当て込んでいくということで、今後も対応できればというふうに思っております。
近藤委員
 こういう事業が最先端として野菜づくりのセミプロ養成、来春から塾も開講などと言って力を入れ出しているんですよね。きっと団塊の世代の方はこういう農業とかをやりたいと思うんですよ。そうすると、やっぱり田舎暮らしをしたいという方のパーセントなんかも出ていて、中野区では、本当は地域活動をやっていただきたかったはずの方たちが地方に行かれてしまったりすると、もう本当にとっても残念な結果になったりする可能性もあると思うんです。そういうことも考えて、やはりこの市民農業というのはとっても意味があることだと思います。
 そして、10か年計画の後ろに出ていた上鷺宮五丁目広場でしたっけ。あそこは今、まだ検討中という形になっているんですけれど、どのような検討になっているんですか。
今健康づくり担当課長
 直接、私どもが上鷺宮五丁目広場を所管しているわけではございませんので、ちょっと検討状況についてはお答えを差し控えさせていただきます。
 それで、この広場につきましては、現在はまだ、今の時点では暫定利用ということで、畑ゾーンも含めて利用しているところでございます。その畑ゾーンの中に上鷺宮農園を御利用になさっている方たちも2グループほど申し込んで活用しているということですので、上鷺宮五丁目広場が本格的な土地の利用と活用という時点に至るまでの本当に暫定の期間になりますけれども、その期間については、今のような形で子どもたちの泥んこゾーンにしたり畑ゾーンにしたりとかという活用は、地域センターを中心に今後検討されていくものというふうに思っております。
近藤委員
 活用を検討していただいて、それとまた農家の方が耕作放棄地、そういったものを探していただたり、やはり区が積極的にこの事業にかかわっていただくということはとても大事なことだと思うので、ぜひしていただきたいんですけれど。
今健康づくり担当課長
 市民農園というお話ですけれども、私どもが所管しておりますのは高齢者農園ということで、高齢者の皆さんが自主的に土地を活用して、畑づくりを楽しむというようなことを考えてございますので、その範囲で民間の土地を活用して続けていくということになろうかと思います。そういう意味では、非常に畑仕事等にも熟練した皆さん、よく御存じの皆さんがそろっておりますので、グループの中の相互交流の中で、中身についても十分対応できるのかなというふうに思っております。
近藤委員
 そういった情報を提供していただいて、やりたい方に紹介していただくとか、やっぱり普通の区民の方はどこがどういうふうにあいている土地だというのはわからなかったりするので、東京都がデータを押さえていこうというぐらいの動きが出ているところですから、やっぱり農地をだんだん開放していこうという呼びかけなんかもいいんじゃないかなと思うんですけれど、いかがですか。
今健康づくり担当課長
 民間の土地の活用につきましては、その地主の判断されることというふうに思ってございますので、この土地があいていて、これが活用可能だというようなことが出てくれば、私どもの方で対応していくというふうに考えております。
柿沼委員
 高齢化社会の中で、我々が地域で見るのはゲートボールをよく見るんですよね。非常にはつらつとしているんですね。中にはけんかをしながらゲートボールを楽しんでいるグループもあるようでございます。確かに区有地を改めて使うということは相当困難があると思うし、定年後、田舎へ行って暮らす人も、余裕があるので退職金を持っていってそこで余生を送る。行ったり来たりする。私も日本自然村というのを実は栃木県でやっておるんですが、そこに住んだ方たち、100何十軒あるんですが、そこで農園を借りて農家に契約して、そこで農業をやっている。中にはブルドーザーまで使って本格的にやっている人もいるんですけど、温泉地だからそんなことをしなくたって、温泉を浴びてのんびり余生を送ってもいいんじゃないのと私はよく言うんですが、実はそれだけではおもしろくないんだと。陳情者のように、少なくとも介護保険の世話にならない。自助で自活でいくんだという、そういう気構えの高齢者もふえているということは事実です。
 そこで、区の行政で何が何でも全部やってくれじゃなくて、陳情者の方も含めて申し上げたいのは、そういうもし情報があれば、こういうところに土地があるよと。一つ貸してもらえんかと。区の方で少しでも協力いただければなと。こういう情報提供、これも積極的に区の方として聞けば、これは高齢者対策の一環にもなる。それから、近隣を見れば、遠いところは青梅市あたりは遠くなると思うんだけども、日帰りを兼ねてのんびりやるよと。そういう土地も可能性としてはなきにしもあらず。もっと近間にもあると思う。
 それで、私の近くでこの弥生農園というのが、たしか弥生町四丁目にあります。農園にして貸しているんですよ。あそこはもう完全に住宅街ですから、土地を処分すれば相当、何億円という財産なんだよね。それをあえて提供している。あの余裕のある立派さというのはすごいなと思っているんですが、中を見ますと盆栽やなんかが多い。非常に高齢者の方が楽しんで盆栽等をいじりながら、介護保険の世話にはならんぞと。そういうものに対する意識改革というか推進というか、いわゆる自助あるいは共助なのかな。10か年計画の報告が後でまたあるでしょうけど、そういうものにやっぱり関連しているわけですよ。したがって、そういうとらえ方というのかな。必要性というか、区としての端的な対応姿勢というのも見えているんですが、ひとつ端的に明快にお聞かせください。
今健康づくり担当課長
 この高齢者農園の活用、そのことに関しましては中野区の中で、中野区民の高齢者の皆さんが相互に交流し合いながら、地域とも結びつきながら活動していくと。そこら辺に意味があると思いますので、やはり中野区のこの住宅地の中ですけれども、その中でもあいている土地を活用しながら、日常的に園芸に親しむものというふうに考えてございます。したがいまして、遠隔地の御提案等もございましたけれども、やはりこの事業の性格からしますと、中野区の地主の皆さんの御協力を得ながら、その中で活用できる土地があれば、高齢者の皆さんに提供していくという形で取り組んでまいりたいと思います。それに関しましては、区の方が税金がどうのというお話をしながらかき集めるというような、そういう性格のものではないと思いますので、区民の皆さんの情報提供を受けながら、その情報がありました場合には区の方が間に入って、整備等も含めてとり行っていくというような形で、それを今までもやってきたことですけれども、これからもそんな形をとらせていただければというふうに思っております。
委員長
 他に御質疑ございませんか。取り扱いでよろしいですか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩をいたします。

(午後3時40分)

委員長
 では、再開をいたします。

(午後3時42分)

 お諮りをいたします。
 第18号陳情は、本日のところ継続審査とするということに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議ありませんので、そのように決します。
 では、続きまして、第136号陳情、中野区在住の私立・国立小・中学校就学者等への情報提供についてを議題に供します。なお、本陳情につきまして、本日現在59筆の署名が提出されておりますので、御承知おきください。
 陳情者の方から補足説明があるということです。よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩をいたします。

(午後3時43分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後3時43分)

 本件に対する御質疑をお願いします。
かせ委員
 たしか以前の質疑の中で、情報提供についてですが、いわゆる私学の一番最初、入学時の情報というのはあるけれども、それ以降はどうなるかは確認できない。それから、またその資料については目的外使用ということで、それを使っての情報提供というのはできないというふうに言われたと思うんですね。ただし、希望者については、いわゆるそのメールみたいなもの、どういう方法かは別として、そういうものについては情報提供できるんだと。登録制というようなふうに記憶しているんですが、間違いありませんか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 これにつきましては、何回も御答弁を申し上げてございますけれども、子育て支援情報につきましては、それを積極的に情報提供していくということについては、非常に重要な課題だというふうに認識してございます。ただ、委員御指摘のとおり、一定のいわゆる中野区立の小・中学校以外の人に限定をしてという部分につきましては、なかなか個人情報等の問題で難しい。ですから、広くあまねく、いわゆる一般的に子育て情報をお流しする。その部分について積極的に考えていきたいということで、一つの手段として、例えばパソコンですとか、それから携帯電話等へのメールマガジンの発行、これは当然お申し込みをいただいて、その方に情報発信するという形ですので、そういった部分につきましては、今、検討しているというふうにお答え申し上げました。
やながわ委員
 休憩にしていただけますか。
委員長
 よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 じゃあ、休憩にします。

(午後3時46分)

委員長
 じゃあ、再開いたします。

(午後3時59分)

 理事者への御質疑はありませんか。
かせ委員
 今、陳情者に確認しましたけれども、いわゆる登録制による情報提供ですが、どこが担当するのかと。できれば子ども家庭部で担当するのが一番いいのかなと思うんですけれども、そういうようなことは考えられますか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 子育て支援に関する情報提供につきましては、子ども家庭部が担当するということでございます。ただ、先ほど言いましたように、どういう情報をどういう形で流していくのかにつきましては、やはり一定の考え方に沿って情報提供せざるを得ないというふうに思いますので、何から何までの情報を流していくというような形にはならないだろうと思っています。
 それから、例えばツールとして携帯電話というふうにしますと、200字から250字の中でどういう情報を流していくのかですとかを考えなければいけない、やっぱりそういった問題もあるかなというふうに思ってございますので、それらも含めて今、検討しているということでございます。情報の流し方、それから選択の仕方、そういったことも含めて、今、子ども家庭部の中で検討しているということです。
かせ委員
 私も、何が何でも全部情報を流すということは現実的に不可能だろうし、またやっても意味がないだろうというふうに思います。それで、やはり知りたいのは、子どもたちの健康の問題であるとか安全の問題であるとか、いわゆる基本的に子育てや健康について大事なこと、基本的なこと、そういったことは知らせるべきでありますし、そういうものに限定されるのかなと思うんです。そういうことであるならば十分に可能ですし、今、若いお父さん、お母さんたちなら大体パソコンをやっていますよね。若い人たちというのは、今、一家に1台はパソコンがある時代でしょう。そういう時代ですので、やっぱりそういう新しいメディア、それを使うというのも十分可能だと思うし、そういう意味で、ぜひこういった陳情に答えていただきたいというふうに要望しておきます。
近藤委員
 子ども家庭教育学級とか、ああいうのが山ほど来ちゃったら大変なことになるし、本当に情報、うちなどは本当にもう紙が多くて、悲しくなるほど紙が多くて、いろんなところからもらってきてしまって、一つの子育て何とかというのなんて父がもらってきて私がもらってきて、子どもが2人もらってきて、ヘルパーさんが「これあったわよ」なんてもらってきて、児童館に行ったらまたどうぞなんてくれたりして、うちに同じ紙が10枚ぐらい来るという状態です。(「それはむだだよ」と呼ぶ者あり)本当にむだで学校に返すこともありますし、施策をいろいろ知ってもらいたいなんてことを、ちょっと地味ですけど努力しているんですけれど、やっぱりこの情報を流しますよとここで判断してしまっても、その情報が行った先は、私たちはそんな情報は要らないという人だっていると思うんです。ですから、本当に情報を流すということはとっても難しいと思うんです。例えば地区委員会とかそういうものではなくて、ここから発信している区の大切なもの、子どもにとても大切な資料で行っていないということはないですよね。大切という言い方も、ほかのが大切じゃないみたいでおかしいんですけど、例えばいろんな、予防接種みたいなものはもちろん行くんですけれど、それ以外に子どものことで必ず参加をした方がいいものとか、そういったものはないですね。
合川子ども家庭部経営担当課長
 先ほど言いましたように、情報を流すというのは、要するに必要な情報を的確に効率的によく流していくということが大前提だというふうに思います。ですから、必要でない情報を流すということは当然あり得ないと思いますし、その辺の選択ということは非常に大事な部分だと思っていますので、私ども子ども家庭部として子育て支援に関する情報を流す場合も、どういう情報をどういうツールで流すかということを全体的に考えて、情報発信していくということは大前提だというふうに思っていますので、そういった意味での部分も含めて、私どもとして中身を検討していきたいというふうに思っています。
 それから、この間もちょっとお話をさせていただきましたが、子育て支援ハンドブック「おひるね」、これについても増ページをいたしました。必要な情報をできるだけいろんなツールで流していくということは今までも十分努力してきましたし、これからについてもこういったものを媒体として、いろいろな形でやっていきたいというふうに思ってございます。
近藤委員
 そうしますと、児童館などにはあるので、うちはいつも子どもが持ってきたりするんですけれど、それ以外に地域センターみたいなところにそういう書類を、前よりも積極的に置いたりすることというのはできますか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 ですから、必要な情報をできるだけ的確に、必要と思われる人たちに提供するという、そういうことについてはこれからも努力していきたいというふうに思っています。
佐野委員
 今、いろいろ論議されていますけども、私は情報というのはやはり価値観の違い、その人が大切だと思う情報はその人にとっては大切なんですよ。ある人はそんなに大切じゃないと思う場合があるわけですよ。したがって、私はやっぱり最低限、役所として、行政として、全般的に区民に知らせなければならないというものがあると思います。例えば納税の義務だとか、それから今言った子育てのこととかそういうもの。あるいは役所はこういう組織になりました。それからまた、こういう、現状に役所はありますとか、そういうものは知らせなきゃいけない。それは平等に、例えば行政として広聴広報担当を通して区報なりで情報を流しているはずですよね。今の論理からいきますと、要するに公立と私立の違いによって情報格差是正が出ているじゃないかということをおっしゃっているわけです。子育てについての情報格差是正がつかめないじゃないかというのは、私はある意味では論理としては、マンションだからマンション情報が得られる、一戸建てだから一戸建ての情報を得られるということじゃなくして、やはりそれぞれの価値観の違いによって得ているわけだから、それを追求していってもそれ以上のものは出ないというふうに思うわけです。したがって、区として今ベストな情報を区民に提供しているかどうか、そこの一点に私はかかると思うんです、その方法、手段も含めて。その辺についてはどのようにお考えですか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 まさしくそのとおりだというふうに思っています。それで、先ほど言いましたように、どういう情報を的確に必要な情報として流していくのかということに関して、私どもとしても鋭意努力をしていますし、それから今、例えばパソコンでいえばホームページが一つのツールだというふうに思っていますけども、ホームページをどういう形で、要するに必要な情報までたどり着くかという、そうした全体的ないわゆる子育て情報の発信をどうしていくのかという部分も含めて、今私どもとしては情報発信のツールとしてそれでいいのかどうかも含めて中身を精査し、必要な情報として的確に流していくというような、そんな検討も今、実は一緒にしているということでございます。
佐野委員
 もう一つ言わせていただければ、もっと大切なのは、区民がそういう情報を欲しい、情報をくださいということを言わなくなることこそ恐ろしいことはないんですよ。どうでもいいやと。区のやっていることは。私たちは全然区からの情報は関係ないんですよというふうな分離をする。そういうことにならないように、少なくとも区は情報の提供を、最低限平等に流せる方法を考える。そして受ける区民も平等なサービスということを考えたときに、自分から情報をとりに行く。待つだけじゃだめだと思うんですよ。防犯にしても、それから消防にしてもすべてそうですよ。待ちの行政があってはならないと思うんですよ。したがって、行政もそこに留意しながら、待ちの行政は生まれたらその行政は最低の行政になっていくと思います。したがって、待ちの行政じゃなくて、自分たちから区民がとりに行くぐらいの意気込みで、どうなっているのと言われるぐらいの行政でなければ私はならないと思いますけど、その辺についてはどうでしょうか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 そういった意味では先ほど言いました区報、それからホームページ、これらが最大のツールというふうに思ってございます。それを使ってどういうふうにすれば的確に必要な情報をお流しができるかということも含めて、やっぱりこれは私ども子ども家庭部というだけではなしに、区全体としてどういうふうにそれを情報発信していくのかというものも含めて検討せざるを得ないと思っています。そういった意味では、そういった情報をちゃんと的確に流しているという状態というふうに考えてございますので、さらにそういった努力をこれからもしていかなければいけないというふうに思ってございます。
委員長
 他にありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 取り扱いに入ってよろしいですか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、休憩をいたします。

(午後4時09分)

委員長
 では、再開をいたします。

(午後4時13分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結いたします。
 意見の開陳はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 討論はありませんか。
かせ委員
 第136号陳情についてですが、公立と私立で情報提供が違っていると。それで、その情報について私立の小・中学校に行っている父母、子どもたちに対してもひとしく情報を提供してほしいというのは極めて当然な要求であります。そしてまた、このことについて行政としてもそういう情報提供をしていくんだという意思も確認されていましたし、それは当然やっていくんだということであります。
 ただ、問題だとされていた窓口の問題ですけれども、この窓口というのは、あえて私立小・中学校に行っている人たちの専用の窓口である必要はないわけです。ですから、子ども家庭部が私立の小・中学校に対しても、情報提供を発信する窓口として機能するということは十分可能でありますし、そういった方向でこの趣旨を生かすべきだというふうに思います。
委員長
 ほかに討論はありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、討論を終結いたします。
 では、挙手により採決を行います。
 お諮りをします。
 第136号陳情、中野区在住の私立・国立小・中学校就学者等への情報提供についてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決することになります。
 以上で第136号陳情の審査を終了いたします。
 ここで休憩をさせてください。

(午後4時16分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後4時17分)

 本日のところはここまでということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、本日のところはここまでということにいたします。
 次回の委員会ですが、あす12月2日午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
 以上で本日の日程を終了しますが、何かありますか。ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で本日の厚生委員会を散会いたします。御苦労さまでした。

(午後4時18分)