平成17年10月18日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成17年10月18日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成17年10月18日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後3時50分
○出席委員(8名)
岩永 しほ子委員長
吉原 宏副委員長
佐野 れいじ委員
近藤 さえ子委員
やながわ 妙子委員
かせ 次郎委員
山崎 芳夫委員
柿沼 秀光委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
子ども家庭部長 田辺 裕子
子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 合川 昭
子育て支援担当課長 馬神 祥子
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
保育サービス担当課長 竹内 沖司
子ども育成担当課長 小平 基晴
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 裕幸
保健福祉部経営担当課長(保健福祉担当課長) 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
生活衛生担当課長 飯塚 太郎
健康づくり担当課長 今 恵里
中部保健福祉センター所長(北部保健福祉センター所長) 瀬田 敏幸
南部保健福祉センター所長 深山 紀子
鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
生活援護担当課長 浅野 昭
保険医療担当参事 奥山 功
介護保険担当課長 藤井 康弘
○事務局職員
書記 永田 純一
書記 杉本 兼太郎
○委員長署名
審査日程
○所管事項の報告
1 新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)について(子ども家庭部・保健福祉部)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、厚生委員会を開会します。
(午後1時01分)
本日の審査日程についてですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおりに審査を進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、そのように進めます。
審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
所管事項の報告を受けます。
新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)についての報告を受けます。
田辺子ども家庭部長
それでは、新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)につきまして御説明をさせていただきます。(資料2)
お手元には、「新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)」という厚い冊子と、それから1枚、「(改定素案)について」というペーパーがございます。
中身に入ります前に、この改定素案につきましては、7月に素案を発表したわけでございますけれども、素案の中ではお示しできていなかった施設配置と財政の考え方を加えて、最終的な素案としてまとめましたものでございます。
このお手元にあります1枚のペーパーを見ていただきますと、今後の予定というのがございます。現在、10月中旬、今常任委員会にこの改定素案の考え方を御説明させていただきまして、改定素案の公表をホームページ等で今月下旬にいたします。それから、来月に入りまして3回、11月8日、10日、12日の3日間にわたりまして、地域の意見交換会を行う予定でございます。また、改定素案の関係団体等への説明や意見交換会を行いまして、12月の上旬に計画案として公表いたします。その後、パブリック・コメント手続に入りまして、1月中旬に計画を策定という予定でございます。
それでは、冊子の方をめくっていただきますが、主な変更点でございますが、目次をごらんいただければと思います。
第1章に計画と区政運営、それから計画と財政運営というのを加えてございます。
それから、2章、今まで実現へのステップということが載っていなかったんですけれども、それぞれの戦略にステップというものを加えてございます。
それから、3章でございますが、施策の方向ごとに、やはり実現へのステップというものを加えてございます。
それから、第4章に財政フレームを記載してございます。
それから、参考資料といたしまして、10年後の施設配置を一覧表で、146ページからですけれども、載せてございます。また、ここの施設配置に示しました個別の施設につきましては、第3章の本文とステップに記載をしております。
それから、最後でございますけれども、資料といたしまして、人口の推移と用語集というのを載せてございます。
それでは、子ども家庭部に関連する部分につきまして、私の方から御説明をさせていただきます。
16ページをお開きをいただきたいと思います。
これにつきましては、既に素案の段階で、未来への扉を開く四つの戦略の3番目といたしまして、元気いっぱい子育て戦略という形でお示しをさせていただいております。内容的にほぼ変更はございませんが、先ほど申し上げましたように、17ページに実現へのステップというのが掲げてございます。このページと、それから18ページ、それから20ページ、21ページが、この戦略のステップとなってございます。これにつきましては、3章の方に詳細に記載しておりますので、ここでは、こういう形でお示しをさせていただいたということだけ御了解をいただければと思います。
引き続きまして、65ページをおあけいただきたいと思います。
こちらが、主に子ども家庭部関連の、自立してともに成長する人づくりという部分でございます。10年後のまちの姿、現状と課題以下につきましては、変更ございません。素案の段階で3章では成果指標と目標値というのを掲げてございますが、3章で素案の段階でお示しできなかった数値については、漏れなく記載をさせていただいております。
66、67ページをお開きいただきたいと思います。
66ページの、施策の方向ということで、五つの施策がございます。その五つの柱ごとに、主な取り組みと成果指標、目標値という記載をさせていただいております。
66ページ以下の、子どもの育ちを支える地域づくりでございますが、ここでは、本文について、67ページ以降、大幅に改定をさせていただいております。素案の段階では、地域の養育力の向上ですとか、地域・学校が連携した子どもの育成の推進、地域の子育てコミュニティの拠点というような形でお示しをさせていただいておりますが、子どもの育ちを支える地域づくりというのは、きのう、山崎委員からの御質問がございましたように、地域全体で区政を挙げて取り組むべき課題というふうに考えておりまして、大きく枠組みも変えて推進をしていかなければいけないというふうに考えまして、まず、主な取り組みのところで、マル1といたしまして、地域の子育てコミュニティの拠点ということで、区内4カ所に子ども家庭支援センターの地域版というのを設けて、その4カ所の身近なところでさまざまな子育てにかかわる区民の活動でありますとか、区の施策等を組み合わせながら展開をしていきたいという構想を、まず、ここで掲げさせていただいております。
後ほどお話しいたしますように、地域の子ども家庭支援センターというのは、小学校の廃止になった学校を活用して設置をしていきたいというふうに考えておりまして、すぐには実現するものではございませんので、当面は、区内4カ所の比較的条件の整った児童館を活用いたしまして、地域子ども家庭支援センターを設置をしていきたいというふうに考えております。この地域の子育てコミュニティの拠点づくりの3行目に、そこのことが書いてございます。この地域の子ども家庭支援センターは、地域内の子ども関連施設のコントロールタワーといたしまして、子育て情報ですとか、子どもと家庭の状況を把握しながら育成活動との連携をして、地域の子育てコミュニティの中核的な拠点として機能していきたい、そういうふうに考えております。総合公共サービスセンターという形で、廃止になった学校の跡の整備ができました段階で地域子ども家庭支援センターがその中に入りまして、あわせて母子保健でありますとか、子どもの健康増進の支援、乳幼児の親子活動の場所の提供などの拡充を図っていきたいというような、段階を踏んで進めていきたいというふうに考えております。
2点目の、地域の育成活動の視点と拠点づくりということでございますが、ここは、地域の子ども家庭支援センターをコントロールタワーといたしまして、そのもとで、さまざまな子どもに関する育成活動のネットワークの再編や強化を進めるとともに、さまざまな活動のコーディネートをしていきます。あわせて人材養成というふうなこともやっていきたいというふうに考えております。
ここの核になりますのが、新たな機能を持ちます児童館でございます。児童館につきましては、そのマル2の4行目以降にありますように、現在ある児童館につきましては、その機能を分化させまして、遊び場については小学校の中に導入をしていく、あるいは小・中学校の再編にあわせて児童館も再編を進めていきたいというふうに考えておりまして、そうしたこととあわせまして、これからの児童館につきましては、音楽や演劇、創作活動など、子どものニーズや地域の特性を生かした事業を行うとともに、育成者への研修でありますとか、子育て相談といったようなことを児童館として行っていきたいというふうに考えております。あわせまして、中高生が活動できるような児童館も整備をしていきたいというふうに考えています。
68ページ、お開きいただければと思います。
児童館につきましては、遊び場機能を学校の中に導入をしていきたいというふうに考えておりまして、ここの点につきましては、これまでも御説明してきたような趣旨で、地域・学校・家庭の連携を強化するため、その拠点として学校の中に整備をしていきたいというふうに考えています。この事業の推進に当たりましては、地域の方々の御協力もいただきながら、学校との連携も進めていきたいというふうに考えております。
なお、あわせまして、学童クラブにつきましても、小学校の中に設置をしていきますとともに、民間活力を活用したクラブも用意をしていくことによりまして、サービスの向上も図っていきたいというふうに考えております。
69ページに、その実現へのステップというのが、今お話ししたようなことをどういう手順で進めていくかというのを書かせていただいております。ステップの1、2、3、4につきましては、素案の段階でもお話をさせていただいておりますように、ステップ1、2、3がおおむね2年程度、ステップ4が4年程度ということで10年間を想定しておりますが、ステップ1の、17、18年度につきましては、真ん中辺にあります、児童館における子ども支援センター機能の分担というふうに書かせていただいておりますが、子ども家庭支援センターで行っておりますさまざまな子どもの総合相談について、改めて児童館でもきちんと対応していきたいというふうに考えております。これまでの直接的な子どもの対応から、地域の方々と協力した地域全体での子育ての支援というのを児童館を中心に行っていきたいというふうに考えています。
ステップ2の段階ですけれども、小学校への遊び場機能の導入といたしまして、まず、塔山児童館の遊び場機能を塔山小学校に導入をしていきたいというふうに考えています。それから、そのほかに、小学校の統廃合によりまして、桃が丘児童館と、それから橋場児童館については、遊び場機能を桃丘小学校で展開することによりまして、その用途を見直ししていきたいというふうに考えています。
施設の転用につきましては、最後に一覧表で示しておりますので、これにつきましては後ほどお話をさせていただきます。
それと同時に、ステップ2ですけれども、二つ目の丸に、四つの地域に、仮称ですけれども、地域子ども家庭支援センターを設置していきたいというふうに思っておりますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、各地域で一つずつの児童館を活用して、そうした相談機能を拡充した、子ども家庭支援センター機能を持った児童館というのを整備していきたいと思っています。あわせまして、学童クラブの運営の検討も進めていきます。
ステップ3の段階ですけれども、塔山に引き続きまして、江古田児童館の機能を江古田小学校に導入をしていきたいというふうに考えています。また、小学校の再編が進みました仲町小学校の跡に総合公共サービスセンターを設置していきたいというふうに考えておりまして、今まで一つの児童館で行っておりました機能を、ここの中に導入をしていきたいというふうに思っています。また、学童クラブについても、民間活力を活用した運営というものも実現をさせていきたいというふうに思っております。
ステップの4の段階でございますけれども、小学校への遊び場機能の導入を、丸山小学校、野方小学校、大和児童館につきましては啓明小学校、それから上高田小学校へと導入をしていきまして、その後につきましては、施設の転用を図っていきたいというふうに思っています。ここでは、沼袋小学校と野方小学校の再編がございますので、沼袋西児童館についても転用を図っていきたいというふうに思っています。また、大和児童館を中高生が利用しやすい児童館として整備をしていきたいというふうに思っています。最後に、統廃合を進めていくことによりまして、沼袋小学校の跡と中野富士見中学校の跡に総合公共サービスセンターを設置しまして、子ども家庭支援センター機能を導入していきたいというふうに考えています。
69ページの下が、健やかに子どもをはぐくむ家庭づくりでございますが、これにつきましては、素案とほぼ内容は変わりございません。
71ページに、実現へのステップを掲げておりますが、これにつきましても、私が先ほどもお話ししたように、子ども家庭支援センター機能を地域展開して、総合公共サービスセンターの設置ごとにその機能を整備していくというステップで、ここの子どもの健やかにはぐくむ健康づくりでありますとか、それから家庭の養育力の向上などの推進を図っていきたいというふうに考えています。
71ページの中段以降が、特別な支援を必要とする子どもと家庭への支援の強化でございますが、これにつきましても、虐待の未然防止と適切な対応、それから発達のおくれや障害のある子どもへの支援というようなことにつきましては、素案と変わりございません。
73ページに、その実現のステップが掲げてございますが、これにつきましては、主にここでは、子ども家庭支援センター機能を充実させて、子どもの発達にかかわることや子育て支援にかかわること全体を子ども家庭支援センターの中で行っていきたいというふうに考えております。
特にステップ1の丸の五つ目、子どもにかかわる職員の早期発見・対応能力の向上でありますとか、発達障害児の個別支援対策の充実というようなことにも力を入れていきたいというふうに思っておりまして、ステップ2の段階では、発達障害児の個別支援計画の策定と、その支援を強化していきたいというふうに思っております。
以下、総合公共サービスセンターについては、もう既にお話ししたとおりでございます。
それから、73ページの、さまざまなサービスに支えられる子育て支援の推進でございますが、これも素案とほぼ内容は変わりございません。
75ページに、その実現へのステップがございますが、ここでは、保育サービスの充実というところで、ステップ1の段階で、丸の一番下でございますが、区立保育所の民営化ということで、これにつきましては、あけぼの、大和北につきましては、既に今年度実施済みでございますが、打越と西鷺宮につきましては、来年度、指定管理者制度を導入するということで準備を進めております。
それから、ステップ2の段階ですけれども、これからの保育園につきましては、老朽化に伴いまして建物の建てかえによる民営化というのを進めていきたいというふうに考えております。民設民営で保育所を整備していきたいというふうに考えております。
ステップ2の丸の二つ目でございますけれども、東中野に既に用地を確保しております、こちらの一部の敷地を使いまして、民間活力による保育所の整備をしていきたいという考えでおります。あわせまして、現在の住吉保育園と東中野保育園の機能をその中に転用していくというふうな考えでございます。
それから、ステップ2の段階ですけれども、今、さつき寮といたしまして母子生活支援施設がございますが、これを中央五丁目にあります用地に建てかえをしていきたいというふうに考えています。
それから、その二つ目の丸でございますが、引き続き区立保育所の民間活力の活用による建てかえを進めたいというふうに考えまして、新井保育園と桃が丘保育園を整備していきたいというふうに思っています。それから、先ほど申し上げた東中野保育園につきましては、認証保育所として民間に提供をして運営していただきたいというふうに考えています。
ステップ4でございますけれども、南江古田と沼袋西、野方、それぞれの保育所を建てかえ、運営をしていきたいというふうに考えています。
75ページ下が、質の高い幼児教育・保育の実施ということでございます。
76ページに、実現へのステップというのがございます。ここでは、当委員会の所管ではございませんけども、区立幼稚園の廃園を検討しておりまして、ステップ1の段階で、やよい幼稚園とみずのとう幼稚園を廃園するため、3歳児の募集停止をいたします。
ステップ2の段階では、区立幼稚園2園の廃止をいたしまして、それにあわせまして、この施設を活用いたしまして、幼保一元施設へ転用していきたいというふうに考えまして、それの準備を進めていきます。
ステップ3の段階で、廃止をする区立幼稚園を活用した民営の幼保一元施設の設置と運営ということを考えています。
あわせまして、ステップ2の段階で、子育て幼児教育センターというものを進めるということと、幼稚園と保育園の教育内容、保育内容の充実ということから、幼児教育・保育の推進プログラムといったものを策定し、推進をしていきたいというふうに考えております。
以下、77ページ以降にも子ども家庭部所管の女性会館の機能のところがございますが、素案とほぼ内容は同じでございますので、お読み取りをいただければというふうに思います。
恐縮でございますけれども、146ページをおあけいただければと思います。
こちらが、先ほど申し上げましたように、10年後の施設配置ということでございます。子ども関連施設につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。
146ページの下段でございます。子ども関連施設ということで、先ほど御説明をいたしましたように、それぞれ区立保育所を民間に運営をお願いしていきたいということで、建物を整備し、運営をしていただきたいというふうに考えています。
桃が丘保育園につきましては、桃が丘児童館と併設でございますので、再編によりまして廃止した児童館の跡に保育園をつくりたいというふうに考えています。
あわせまして、これからの保育園につきましては、地域の乳幼児親子を対象にした事業も行うというようなことも想定をしておりまして、さまざまな保育園で、これからこうした事業も展開をしていきたい。新しく整備をする保育園については、こうした機能を持っていきたいというふうに考えています。
以下、江古田保育園につきましても、江古田児童館の廃止の後に、その敷地を活用していく。野方保育園につきましては、野方児童館の廃止にあわせて整備をしていく。それから、東中野五丁目保育園と申しますのは、これは先ほど申し上げた東中野に用地を確保しているところで、住吉保育園と東中野保育園を移転していくという考えでございます。沼袋西保育園につきましては、併設する沼袋西児童館を廃止して保育園を整備します。新井保育園につきましては、現地で建てかえをしたいというふうに考えています。
それから、幼保一元施設につきましては、廃止するやよいとみずのとうを活用して、幼保一元施設を民間で運営していただきたいというふうに思っています。
それから、地域子ども家庭支援センターにつきましては、区内4カ所に整備をしていきますが、当初は児童館を活用して整備し、総合公共サービスセンターの設置にあわせて移転をしていきたいというふうに考えています。
児童館につきましては、先ほど申し上げましたような小学校への遊び場転用と、それから区立小・中学校の再編に基づく小学校の再編にあわせて順次統廃合を進めます。また、特色ある活動ですとか、それから育成者への研修、子育て相談支援を行う児童館として転用していきたいというふうに思っています。
中高生館につきましては、啓明小学校へ遊び場を設置した後、大和児童館を活用して行います。
それから、小学校に設置される子どもの遊び場につきましては、考え方をお示ししているとおりでございますが、ここにありますように、塔山、江古田、野方、丸山、啓明、上高田に整備をしていきます。あわせまして、学童クラブも整備をし、小学校の中に移転をしていきます。
母子支援施設につきましては、中央五丁目の用地に移転・開設をしていきます。
148ページでございますが、真ん中に(仮称)総合公共サービスセンターがございます。これは10か年の中では3カ所を整備していきたいというふうに思っておりまして、その場所は、仲町小学校、中野富士見中学校、沼袋小学校跡を活用して、保健福祉の施設とあわせまして、子ども家庭支援センターの機能を導入していきたいというふうに考えています。
149ページ下段に、用途がなくなって未利用となる施設一覧というのがございますが、南江古田保育園以下さつき寮までにつきましては、今後の活用を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
それから、150ページ7行目のところに福祉関連施設というのがございますが、現在、こうした取得の目的で確保している用地につきましては、たびたび申し上げておりますが、母子生活支援施設として転用していきたいというふうに考えております。
子ども家庭部関連につきましては以上でございますが、先ほど私が申し上げました区としての意見交換会3カ所のほかに、子ども家庭部といたしまして、子ども施策につきまして、10月30日から11月7日まで、区内5カ所の地域センターで意見交換会を開催させていただく予定でございます。そのほか、対象となっております施設でありますとか、関係団体とも意見交換を十分していきたいというふうに考えております。
菅野保健福祉部長
それでは、保健福祉部の関連の変更点につきまして、御説明させていただきたいと思います。
やはり2章につきましては、新たにステップを入れましたけれども、3章とダブりますので、3章の方で御説明させていただきます。
まず、3章の、ページでいきますと、93ページをお開きください。健康自己管理習慣の普及支援実現へのステップということでございますけれども、この内容につきましては、素案のときと変わってございませんが、ステップ2のところで、健康自己管理システムを開発するというところ、それからステップ3のところで、稼働するというふうなところで年次を示しているところでございます。
それから、95ページをおあけいただきますと、健康づくりを支える環境の整備実現へのステップということでございますが、この健康自己管理システムにつきまして、医療機関の連携を検討いたしまして、健康医療連携ネットワークシステムをつくっていくというふうなことを検討しているところでございます。
続きまして、97ページをおあけいただきます。健康寿命を延ばす介護予防の推進実現へのステップというところでございます。
介護予防につきましては、ステップ1のところで、介護予防事業の構築をいたします。ステップ2のところで、介護予防健診を実施すると。それから、ステップ3のところで、介護予防事業をさらに再構築し、さらに高齢者会館でございますが、高齢者会館につきましては、ステップ1のところで、高齢者会館機能の見直し及び充実をいたしまして、ステップ3のところで、高齢者会館の施設の整備に入ってまいります。
具体的に言いますと、宮園高齢者会館の移転ということをする予定でございます。それから、ステップ4のところで、本一高齢者会館、現在、プレハブでございますけども、これを移転・改築すると。それから、(仮称)鍋横高齢者会館、これにつきましては、空白地域になっておりまして、鍋横地域に高齢者会館を建設すると、このように考えております。
続きまして、ちょっと飛ばさせていただきまして--いろいろありますけれども、細かいところはちょっと飛ばさせていただきます。
105ページをお開きください。支え合いの風土を醸成実現するステップでございます。
まず、こうした支え合いの風土を醸成していくために、ステップ1で、保健福祉センターの地域共生機能の充実ということで、保健福祉センターの機能の充実を図ります。それから、地域見守り支援ネットワークにつきまして、内容の検討をいたしまして拡充する予定でございます。さらに、この一番下の丸のところにございますが、地域包括支援センター、これにつきまして、区内に8カ所つくるという予定でございます。
それから、ステップ2のところでは、2番目の丸ですけれども、関係機関、団体、住民によります地域ケアネットワークの構築ということで、地域見守り支援ネットワークなどを拡充いたしました地域ケアネットワークをつくっていきたいというふうに考えております。
それから、ステップ3の一番下をごらんいただきますと、総合公共サービスセンターの設置でございます。地域包括支援センターにつきましては、ステップ1のところで八つできますけれども、ステップ3のところでは、総合公共サービスセンターを仲町小学校跡につくります。これは先ほど子ども家庭部の方でもお話がございましたけども、子ども家庭部の機能、それから保健福祉部の機能が両方入るような施設になります。ここには保健福祉センターの機能、それから地域包括支援センターの機能、それから保健福祉のサービス提供機能というものが入っていきます。
それから、ステップ4のところでは、地域包括支援センターにつきまして、沼袋小跡地、それから中野富士見中跡地、それぞれ1カ所、これも設置するという予定でございます。
それから、続きまして、111ページをごらんください。111ページの一番下をごらんいただきますと、心の健康支援実現へのステップというのがございます。
ステップ1のところで、精神障害者の地域支援体制の整備、グループホーム等の検討、心の病についての理解促進と相談の支援というのがございます。
ステップ2のところで、精神障害者の地域支援体制の整備ということについて検討いたします。
それから、次の112ページをごらんいただきたいんですけれども、この一番上をちょっとごらんいただきたいんですが、精神障害者社会復帰センター移転、これは現在、スマイルにございます精神障害者社会復帰センターにつきまして、さまざまな問題がございまして、仲町小学校の総合公共サービスセンター内に移転するものでございます。
それから、117ページをごらんください。豊かで適正なサービス供給の促進というステップでございます。
まず、ステップ1のところですけれども、江古田の森保健福祉施設の整備、これについて整備をいたします。
そして、ステップ2で、これを開設いたします。さらに、知的障害者通所援護施設の開設、これは本町五丁目の施設でございますけれども、これにつきましても開設をいたします。
それから、3番目ですけれども、小規模多機能型居宅介護施設でございます。これにつきましては、通所型、それからショートステイ、それから居住型、こうしたものが複合的に入った小規模の多機能の施設、こういったものが今度の地域密着型サービスとして目玉事業になっております。
区といたしましても、この施設については整備していきたいということで、ステップ1で1カ所、2で、江古田の防災職員住宅を利用した施設のほか2カ所を考えておりますけれども、小規模多機能施設につきましては、ステップ3では、東中野小学校跡にまたさらに設置すると。ステップ4では、南部保健福祉センターの跡に設置するというようなことで、こういうものを区有地を含めまして整備を図っていきたいというふうに考えております。
それから、認知症グループホーム等誘導整備でありますけれども、これも地域密着型サービスの目玉になる事業でございます。これにつきましても、ここにございますように、中野区を四つの日常生活圏域に分けるというふうに考えておりますが、日常生活圏域ごとに2カ所ずつ確保していくということを検討しております。
それから、ステップ4のところでごらんいただきますと、知的障害者授産施設整備(中野福祉作業所)とあります。これは現在、中野福祉作業所が大分老朽化しております。これにつきましては、今、野方保育園と併設施設になっているんですけれども、野方保育園が野方児童館のところに移ることで、現地で中野福祉作業所を建てかえると。これも民間活力を利用して建てかえると、そのようなことを検討しております。
それから、障害者グループホームでございますけれども、これにつきましても、今後の核となる施設というふうに考えておりまして、区が支援して整備していくということで、このような形で各ステップごと2カ所ずつつくっていくというようなことを検討しております。
続きまして、148ページをごらんください。全体の施設配置でございますが、148ページの一番上、先ほどちょっと御説明いたしました宮園高齢者会館ですけれども、塔山児童館、先ほど子ども家庭部の方でお話がございましたけれども、塔山児童館機能が塔山小学校に移るということにあわせまして、その後に宮園高齢者会館を移転する予定でございます。
それから、本一高齢者会館ですけれども、現在、先ほど言いましたようにプレハブであります。本来、この施設の用地については、もう買ってある用地があるんですけれども、そちらの用地に移転・開設するということでございます。
それから、鍋横高齢者会館につきましては、本町四丁目44番地の用地及び廃止する鍋横分室の用地を活用して開設するということで、そちらのところに併設して入っていくというふうな予定でございます。
それから、総合公共サービスセンターにつきましては、ここにありますとおり、中央部、南部、北東部につきまして、それぞれ廃止する学校の跡地につくっていくということでございます。
それから、福祉関連施設ですけれども、中野福祉作業所につきましては、先ほど申し上げましたように、現用地に民間活力を活用して建てかえるという予定でございます。
精神障害者社会復帰センターにつきましては、スマイルなかのから中央部の総合公共サービスセンターに移転すると。
小規模多機能施設につきましては、学校用地を廃止した東中野小学校跡地、それから江古田防災職員住宅跡地、南部保健福祉センター跡地を活用して整備していくというふうな考えでおります。
それから、149ページですけれども、用途がなくなって未利用となる施設一覧というのがございます。保健福祉センターにつきましては、先ほど言いましたように、総合公共サービスセンターの中に移っていきますので、中部保健福祉センターにつきましては、総合公共サービスセンター中央部の設置に伴い廃止いたしまして、今後の活用について検討する。それから、北部保健福祉センターにつきましては、総合公共サービスセンターの設置に伴い廃止いたしまして、今後の活用を検討するということでございます。
それから、150ページでありますけれども、これは現在未利用となっている土地の活用ですけれども、上から二つ目の本一高齢者会館用地であります。これにつきましては、先ほど言いましたように、本来の目的であります本一高齢者会館の用地として活用するということになります。
委員長
一応説明は終わりましたということで、よろしいですね。
では、御質疑ございませんか。
かせ委員
きのういただいた資料なんですが、この中に、保育園一覧とか、学童クラブ一覧とか、小学校一覧とか、いろいろありますけれども、それを見ながらちょっとお聞きしたいんですが、例えば区立保育園ですが、これについて民間委託、民営化するとかというふうに言われておりますけれども、これについては、民営化されると、10年後には、どれだけの保育園が残るのかというのを教えてもらえますか。
竹内保育サービス担当課長
今回、数ということで言いますと、東中野と住吉、これを一つにする。東中野五丁目の用地に建てて、現在の東中野保育園と住吉保育園はそれに移行するといったところで一つ減るといったことで、あと保育園の数については変更はございません。
かせ委員
そういうことではなくて、10年後には全部民営化してしまうということなんですか。区立として幾つ残るかということです。どこが残るのかと。
竹内保育サービス担当課長
済みませんが、きょうの資料の75ページをお開きいただければと思います。そこに載せてございます東中野と住吉、これは一つになるわけですけども、そのほか新井、桃が丘、南江古田、沼袋西、野方、都合6園になりますけども、これについては、今後、民営化をしていきたいというふうに考えているところでございます。
かせ委員
そうしますと、今後10年間については、6園については民営化をするけれども、そのほかの保育園については、区立保育園として残すという理解でいいですか。
竹内保育サービス担当課長
この10か年計画では、民間の活力を活用して、園舎の改築をしながら、運営についても民間に移していくといったものとして、今、先ほど御答弁申し上げた施設について考えているところでございます。それ以外のものについては、従前どおりといったことで考えてございます。
かせ委員
では、学童クラブも統廃合にあわせて学校に行くということですけれども、学校に移る学童クラブはどこで、10年後に残るのはどこなのかというのはわかりますか。
小平子ども育成担当課長
69ページの表でよろしいでしょうか、お尋ねの点は。基本的に小学校への遊び場機能等の整備という形で、児童館の遊び場機能が小学校へ入っていく児童館が幾つかあるんですが、例えばステップ2で言えば塔山、ステップ3で言えば江古田、ステップ4で言えば丸山、野方、あとは大和児童館におきましては啓明小、上高田小に児童館機能が入っていくと同時に、学童クラブもあわせて入っていくという整備になろうかと思います。
かせ委員
そうすると、そのほか、ここに書かれていない学校についてはどういうことなのか。例えば児童館でやっていくわけですね。一方では、学校に持っていくものがあると。10年後には、そういう姿になっているわけですか。
小平子ども育成担当課長
今申し上げましたとおり、基本的に遊び場機能と一緒に小学校へ学童クラブ機能も入っていくというところは、それが基本となるわけなんですが、それ以外に、例えば69ページで示されているのは、児童館の施設の転用のお話ですので、例えば今、議論されております小・中学校の再編計画に伴う形で、幾つかの小学校が再編で数が少なくなることによって、学童クラブの方も若干影響が出てくる部分がこれに付随してあるかとは思います。
かせ委員
ちょっと理解できないんですけれども、結局今、統廃合の問題が議論されていますけれども、それについても、これから先、進捗状況はいろいろありますよね。それから、対象となる学校についても、どうするのかという見通しということについては、まだ十分でないところがあるということなわけでしょう。つまり、はっきりすればこれは変わるということですか。今の段階ではこうだけれども、これから数年先には、また別の計画になるということですか。
小平子ども育成担当課長
これは10か年計画ですので、基本的にはこれをベースに進めていく形になろうかと思います。しかしながら、146ページの方をちょっとお開きいただきたいんですが、例えばここの一番上の※に書いてありますとおり、「再編計画で中後期に予定されている学校再編については、統合進行の位置が決まっていないため反映していません。これに伴い、想定される施設の再編等については考慮していません」という文言がありますので、例えば学校の中後期の再編計画が出ることによって、これにプラスして何校か小学校への導入を進めていくですとか、そういう見直しは当然出てくるのかなというふうに思っております。
近藤委員
ちょっとかせ委員の言っていることと同じことを言いたいんですけど、端的に申しますけれど、結局、今ここに挙がっている児童館以外は学童クラブも学校に入らないんですか、学校に。全部学童クラブが入ってしまうのではなくて、今の児童館が残っている、ここに挙がっていないところは、学童クラブもこのまま児童館に残って、ここに挙がっているところだけ、大和児童館とか、学校に入るという書かれ方をしているところ以外の学童クラブや児童館機能というのはどうなっていくか、教えてください。
小平子ども育成担当課長
基本的にここのステップ4までで出ているものが、すべてでございます。これ以外のものについてはそのまま残るということです。
しかしながら、先ほど申し上げたかと思うんですが、例えば小学校の再編計画に伴って動きがあるクラブがあるというふうに申し上げたんですが、ちょっと一例を挙げさせていただきますと、今、東中野小が再編の対象になっております。この東中野小の中に東中野学童クラブというクラブがございます。これにつきましては、小学校の再編とあわせて見直すこととしておりますので、今のところ一応廃止というふうな形は考えておりません。
それ以外も若干申し上げますと、桃丘小、桃三小、仲町小の3校の再編が今のところ予定されているかと思うんですが、これに伴いまして、私どもの考えておりますのが、桃が丘学童クラブ、桃園第三学童クラブ、仲町学童クラブ、これを学校の再編予定時期、平成20年度というふうに伺っておりますが、これにあわせて学童クラブを一つにいたしまして、現在、橋場児童館がある場所に学童専用室という形で設置をしたいというふうに考えています。
それで、先ほど言った69ページの、児童館の他の施設への転用のところのステップ2の橋場児童館というのがあるんですが、これは、そういった形で児童館機能はなくして、学童専用の対応をしていくという意味でございます。
近藤委員
この計画についての説明を聞いてみると、今まで「児童館をなくさないでください」と陳情者の皆さんが言っていたのと大分違うなと。きのう、山崎委員がおっしゃったみたいに、もう議論の仕方が全然違ってくると思うんです。やっぱり新設校に児童館の遊び場機能としてきちっとしたものができるといったら、だれも反対しないと思うんですよ。それが今、自分の学校、もう手狭になっている学校に無理やり児童館が入ってきたらどうなっちゃうんだろうと、皆さんそういう思いで、児童館機能がどうなっていくんだと思って、本当に6,000の署名になるぐらいの心配なんです。やっぱりきちっとどういうふうになっていくということを示して説明してくださらないと、反対している方も、何を反対しているんだろうという、違ってきてしまうと思うんですね。それで、この桃が丘児童館を今、使っていた子どもというのは、どこで遊べばいいんですか。桃が丘児童館に行っていた人は、どこに行くことになるんですか。
小平子ども育成担当課長
先ほど3校の再編のお話をしたかと思うんですが、3校の再編の中で、先ほど橋場児童館について言えば学童専用館として活用したい、桃が丘児童館については跡地を保育園として活用したいというお話があります。それで、仲町児童館につきましては、特色ある児童館という形で、そのまま使おうというか、児童館の機能を一部見直した上で活用しようというふうに考えております。ここを一つ使うというお話があるほかに、先ほどちょっと部長の方からも説明申し上げましたとおり、新しく建てる保育園には、そうした乳幼児親子の広場事業などの機能も付加価値としてつけていくというお話もございます。こうした従来の児童館に限らない別な形での居場所を、いろんな形で用意していきたいというふうに思っております。
近藤委員
この乳幼児に関してというのは、保育園の中で遊べる機能をまた設置するみたいな、ちょっと広がりを見せていて、とてもいいと思うんです、この乳幼児への考え方というのは。問題は、小学生なんですよ。小学生が、児童館が減ることで、遊ぶところがなくなってしまうんじゃないかということをとっても危惧しているんです。そのフォローが、この桃が丘の、3校合併してしまって学校もなくなってしまうところに児童館機能もなくなってしまうというところで、遠くまで行かなくてはならないというのが出ていると思うんですよ。そういう点はいかがですか。
小平子ども育成担当課長
本来的なことを申し上げれば、小学校の中に遊び場と学童クラブ機能が入ることが望ましいわけですが、今回、再編の関係で、なかなか桃園第三小には、そうした導入が難しいということで、今回は、その3校の再編の中でそれぞれの児童館というか、桃が丘はちょっと形を変えるんですが、それぞれの機能を持たせていこうということになっております。
それで、今回、ステップ2、3、4の中で、小学校に導入するのはトータルで6校でございますが、これは小学校への導入可能性ですとかも含めて検討した上での数字ですので、ちょっと質問が前の方に戻ってしまうかもしれないんですが、ここへ入った子どもたちが窮屈なところで押し込められるということはなくて、放課後を快適に過ごせるような専用室ですが、クラブ室は当然ですが、そうした最低限のものを必要確保した上でのこちらのステップでございますので、その辺は御理解いただきたいというふうに思っております。
近藤委員
この地域子ども家庭支援センターという中で、子どもは遊べるんですか、小学生とかは。
小平子ども育成担当課長
地域子ども家庭支援センター、これは仮称でございますが、児童館4館を地域ごとに指定してというお話です。これは通常の児童館機能プラスアルファの機能でございますので、そこの児童館では、通常どおり、18歳未満の児童が対象となる児童館という位置付けでございます。
かせ委員
今の話ですけれども、結局これまでの児童館、児童館に併設された学童クラブということから考えれば、例えば今お話しのあった桃三小学校は、3校廃止されて全然使用できないということで、橋場の方に対応する児童館をつくるということになるんですね。そのほか、仲町児童館については、当然地域子ども家庭支援センターとして整備をして、そういう乳幼児対応であるとか、場合によっては行くということなんだけれども、でも、多くの方たちは、そこには行かないで、学校、あるいは橋場ということになるわけです。そうした場合に、使用できなかったから、たまたま橋場に行くということなんですけれども、それでは学校として、児童福祉法については、そういう校外活動の施設として整備しなければならないものというのは結構あるじゃないですか。指定されていますよね。例えば保育室というと、保健の関係であるとか、それから休息する場所であるとか、いろんなものが必要だということを言われているんじゃないですか。特に東京都では基準が設けられていると思いますけれども、その辺についてはどうなのか。
小平子ども育成担当課長
今おっしゃられたその基準というのは、きのうの議案の質疑でもあったように、児童館に関する施設の基準というふうなものがあることは理解しています。児童館には大型児童館ですとか、小型児童館ですとか、そういう児童館によって施設の基準が定められています。学童クラブについても、東京都の例えば指導員の配置数ですとか、機能の役割ですとか、そういうものが定義されているということは理解しております。
かせ委員
世田谷区を我々見にいきましたけれども、やはり一番心配であるのは、結局、学校施設であるということで、教育に支障がない限りということであるとか、空き教室をそのまま使っているということで、ぐあいが悪くなったときとか、健康管理の問題であるとか、そういった面ですよね。安全確保の面とか、私は心配だなと思ったんですけれども、そういったことについて、今までは、東京都としては、先進的にほとんどの場合が児童館併設というのが多いわけですけれども、それでクリアされていたわけです。児童館と一緒だったから、そういう安全の面であるとか、相談室であるとか、いろんな機能がその中にあるということで、良好な環境が整えられていたわけですよ。そういったことに対する問題というのは、学校に行った場合にどうなのかということなんです。
小平子ども育成担当課長
今回、ステップの中で具体的な小学校名を挙げるに当たって、私どもは、いわゆる遊び場と学童クラブについては、専用室ということで、一定の活用可能な教室がある学校を選んで、教育委員会事務局とも協議の上、定めたわけです。それなので、あとは、例えばリラックススペースですとか、安全管理の方法ですとか、実際に小学校の校長先生とかにお話を伺っております。確かにそういう懸念は現場の声としてもあがっています。それは今後、お話し合いの中で、十分理解を深めていければいいと思いますし、世田谷の例について言えば、私の方は、それについて論評する立場にはないわけですが、あれを参考に、我々のやりたいことは何なのか。例えばああした世田谷の新BOPの中で学ぶべきところはどこなのかということを、世田谷以外の分も含めて研究してきております。そうした現場で見てきた部分も含めた形で、よりよい放課後の育成環境を確保できるような施設の配置ですとか、運営方法について、今後、学校名が出たら、あとは進める中で、教育委員会、学校、地域の方、保護者の方も含めた形でお話をさせていただきたいというふうに思っております。
かせ委員
それは、これからの問題として私もとらえておきたいと思います。
それとあと、中高生館というのが非常に今まで鳴り物入りだったように思うんですけれども、この計画では大和児童館ですよね。どうして大和児童館ということになったんでしょう。そして、なぜ1カ所なのかということ。
小平子ども育成担当課長
中高生館だけに限ったわけではないんですが、児童館として今後も使用していく児童館につきましては、例えば施設の建築後の経年数ですとか、あとは地域的なバランスですとか、そういうところをトータルに見て判断しております。
中高生館というと、ちょっと語弊を招く部分があるかもしれないんですが、これについて申し上げれば、中高生館という名称は用いておりますが、中高生が利用しやすい児童館への機能拡充ということです。つまり、18歳未満のすべての児童を対象とする児童館としての位置付けは変わらないんですが、施設ですとか、あとは事業内容ですとか、実際にそういう中身を中高生向けのものにしていくという位置付けでございます。
かせ委員
私がよく知っているのは仲町児童館ですけれども、今までの児童館も土曜日、日曜日というのは、いわゆる学童のOBですか、もう高校生だったり、中学生だったり、そういった方たちが入ってきて、小さな子どもたちと卓球をやったりとか、女性だったら読み聞かせをやったりとか、まさに高校生と、それから小さな子どもたち、それから親たちが一緒になったいろんな行事をやったりとか、ふだんからそういう関係ができているんです。まさに今の児童館でも高校生というのは、来る人は来る。来ない人は来ないんでしょうけれども。ただ、それが1カ所ということでどうなのか。それで、むしろどこにでも行ける。それで、世代を超えたいろんな交流ができるということの方が、むしろいいのではないかというふうに思うんですよ。それが1点と。
それから、大和町に1カ所ということがどうなのか。やはりもっともっとあってもいいんだろうと思うし、それから中高生館ということであるならば、例えばお隣の杉並区には「ゆう杉並」という施設がありますよね。かつてはそういうことも発想したことがあったんです、中野でも。だから、むしろそういうことをやるんだったら、10か年計画の中で考えてもいいのではないかと思うんですが、いかがですか。
小平子ども育成担当課長
世代交流の点に限って言えば、当初、中高生限定という話もできるかと思うんですが、私どもは、一定の世代交流ですとか、そういう異年齢の交流というのが必要だと考えていることから、今回、児童館という位置付けは変えないで、中高生向きの機能拡充という形をとったわけです。先ほどちょっと委員の方からもおっしゃられた「ゆう杉並」も、同様の形態をとっているというふうに伺っております。
数について申し上げますと、10か年計画の中では、今回、1カ所ということですが、少なくとも複数個所は将来的にはつくっていきたいというふうに考えております。
かせ委員
148ページに精神障害者社会復帰センターというのがあるんですが、これは現在のスマイルなかの。そこから仲町小学校の跡地に移るということなんです。しかし、障害者の方たちが、あそこでいろいろ活動されているわけですけれども、特にそういった方たちからすれば、交通の利便性であるとか、それからバリアフリーの問題とか、いろいろ考えないと、実際にはそこに行けないというふうな状況だってあると思うんですよね。それで、仲町小学校は私の住んでいるところの近くですけれども、坂がありますし、道路も狭い、それから駅からは遠いと。中野からも、あるいは地下鉄からも、高齢者ですと、15分ぐらい歩かなきゃいけないというところにあります。バス停も遠いということで、適地かどうかということでは非常に疑問があるんですが、どうでしょうか。
田中障害福祉担当課長
この精神障害者社会復帰センターといいますのは、スマイルにございます。スマイルには、実は二つの施設がございまして、地域生活支援センターせせらぎというものと、社会復帰センターと、二つございます。今回のここに載っている社会復帰センターといいますのは、いわゆる作業所の部分でございます。残るのが、地域生活支援センターといって、精神障害者の方が、大勢の方が集まってきていただいて、相談をされたり、あるいは仲間づくりをしたりとか、そういったような活動をする場所でございます。そちらの方の機能につきましては、今までどおり、あそこに置きまして、作業所の部分だけを移転をするということでございます。
この考え方は、現在、スマイルにこの二つの施設が入っておりまして、この二つの施設が入っているということで大変狭いという利用者からの御意見、要望というものがございます。これを受けまして、二つ入るのはちょっと難しいということで、いわゆる地域生活支援センターが専門に使うということで充実をさせるという形で、授産の方を動かすという発想でございます。授産の方は、作業所でございますので、利用される方は決まってございます。どなたでもというわけではなくて、利用される方は特定されているわけでございまして、特定されている場合には、ある程度場所が一定していれば、そこに比較的通えるということで、いわゆる社会復帰センターの授産の方を移すと。そういうことによって全体を充実させるという発想で考えたものでございます。
かせ委員
つまり、これまで2カ所にするとかというふうな発想があったと思うんですけれども、そこのスマイルには生活支援としてのものを置くと。それで、作業所の部分については移転するということですね。そうしますと、その作業所ですけれども、いわゆる交通の便が悪くても行ける方なのか。精神障害者の方ですよね。本当に難しい面もあるんだろうと思うんです。そういうことで、交通の便とか、それがはっきりしていないと、せっかくのものでも使えないということが心配としてはあるんですけれども、そういったことについてどうなんですか。利用者の方との調整とかというのはやられているんですか。
田中障害福祉担当課長
作業所を移すということで、場所につきましては、駅から近いというのが一番ベストなわけですけども、なかなかそうはまいりませんので、そういった意味では、比較的通いやすいだろうというところで仲町ということで、総合公共サービスセンターが併設されている施設の中で、仲町小学校あたりはどうでしょうかという案でございます。確かに中野駅から歩こうとすると、それは結構遠いということになりますけども、中野通り、それから大久保通りの方にもバスが通ってございますので、そういった意味では、通えない、非常に不便な場所だというようには考えてございません。また、いわゆる精神障害者の方でございますので、身体的には、特に歩行が困難とか、そういったことはございませんので、そういった意味では、そういった御心配は余りないのではないかというふうに考えております。
かせ委員
それと、スケジュールのことなんですけれども、11月の上旬に地域意見交換会、3カ所というふうになっているんですよね。このボリュームと、かなり区政全般にかかわることからすると、いかにも3カ所ということでは不十分だというふうに思うわけです。何で3回にしたんですか。それで、例えば前の計画のときには、それこそすべての地域センターとか、あるいはいろんな団体へ行って議論をして、時間も、それから労力もかけてつくられたものですよね。わずか3カ所の施設ということについては、十分に区民の意見を聞けないというふうに思うんです。これをもう少しふやすことはできないんですか。
田辺子ども家庭部長
今回は、改定素案ということで、基本的には本文については変わりませんで、つけ加わった部分が、各ステップ時の施設の考え方ということでございます。全体では3カ所ということで意見交換会をさせていただきますが、冒頭、私が申し上げたように、各対象ごとに、子ども家庭部ですと、5回の意見交換会と、それぞれ施設ごとにも御説明の機会をつくったり、関係団体も多々ございますので、そうした団体へも御説明をしていくということで考えております。
菅野保健福祉部長
保健福祉部につきましても、関係団体等との意見交換につきましては考えておりますので、これだけではございません。
かせ委員
今回の場合は、大きくは変わっていないと言うけれども、やはり一番大きなのは施設配置なんです。この施設配置が出てきたということで、これはもう大変なことなんです。特にこういった公共の施設ということについては、地域にとっては本当に大事なもの、宝物だというふうに皆さん思っているわけですよ。その施設について、これを見ても、10月の下旬にホームページで発表して、11月の上旬から12月の上旬、1カ月でしょう。それで、わずか1カ月の中で、こういう施設配置のことを含む計画が決められてしまうということなんです。これは、一つひとつの施設についても、議論すれば、もう本当に大問題なんですよ、住民の意見を二分するような。それこそ時間をたっぷり使ってやらないと、禍根を残すと思うんです。これについて、もう一度お答えください。
田辺子ども家庭部長
個別の施設につきましては、今回、こういう形で御説明をつけ加えさせていただきましたが、配置の考え方につきましては、昨年の基本構想策定の段階から、かなりの回数、意見交換を重ねております。それぞれ個別の施設への御説明については、先ほど申し上げたように、地区に入りまして、十分御説明をしていきたいというふうに思っております。また、10か年計画の中で、それぞれステップごとに段階を踏んでございますので、割と近い時期であるとか、あるいは10年近く先の段階と、幾つかございますので、そうしたことも勘案しながら、説明は十分していきたいと思っています。
かせ委員
一度計画が決められると、それに沿っていってしまうわけです。だから、そのときになって考えるというんじゃなくて、やはりこういう重要な段階のときには、計画の段階から十分に区民の意見、要望というのを聞かないと、大変なことになるんですよ。これについて意見が違いますから、私は、そういうことを指摘させていただいておきます。
やながわ委員
意見の食い違いも当然ながらあるわけなんですが、先ほどの中高生館に関しても、児童館機能ということで、18歳未満のお子さんたちの居場所づくり、遊び場機能等々、私もいろいろ提案してきましたが、世代間交流も大事ですけれども、やはり中高生というと、本当に全く違う育ちが必要だと私は思うんですね。私も、ゆう杉並やら、茅野市の中高生の居場所づくりというんですか、そういうところを見てきたときに、そういう中高生独自、この時代にしかできないものというのはあるんだなということをすごく感じてまいりました。すばらしい施設だったので、中野のことを考えると、ちょっと難しいかなという。ただ、今回、10か年計画の中で、そういう特色をあらわすところとして、大和児童館に中高生を中心とした空間をつくろうと、そう考えたんだと思います。大和だけでは足りないし、線路の向こうとこっちと、最低でも1カ所ずつぐらいをこれにのせてもいいんじゃないかなと思います。まず、それが1点と。
すべてのものを用意してあげるなんていうことはできないので、やっぱり茅野市の駅前は、大規模店舗を、1階、2階、3階ぐらい借りてダンスのお部屋、もう総タイル張りで、若い子が本当に毎日踊りに、練習に来ていると。その踊りを子どもたちが先生について教えてもらいたいという自発的な要望が出てくる。その先生になった人は、何と中野の青年だったと。茅野市まで毎週1回通っているというんですね。その青年に聞いたら、「どこで練習したの」と言ったら、ゆう杉並だったと。中野の人材が、ほかの施設を借りながら、ほかの青少年健全育成のためにボランティアで頑張っているという話を聞いて不思議な気持ちになりましたけれど。そういうダンスの機能だとか、あるいは音楽関係のスタジオ。中野としてはそういう空間をつくるのは難しいだろうから、そういう特色を持った、子どもたちも魅力的なものに感じて、ああ、いいなと。私たちもこれで、そして検討委員会も、大人用に地域のおじさん、おばさんたちが考えるんじゃなくて、むしろそういう現場の、また、現職の子どもたちをどんどん取り入れて、中野の10か年の青年のまちづくりに対応できる、また、そういう参加の仕方ができるような、こういう仕組みづくりもこれに示した方がいいのではないかなというふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。
小平子ども育成担当課長
最後の方の御質問なんですが、この中高生館の開設に当たっては、何か中高生を対象にした特色ある事業ということですので、その準備段階から、ある程度、中高生の意見を反映できるような仕組み、また、できてからも、運営に彼ら、彼女たちが今どんな場を望んでいるのか、どんなことを望んでいるのかを踏まえた上で、中高生が特に活動に当たっては中心となって活動できる場として整備していきたいというふうに思っています。この点は、委員御指摘の点と同様でございます。
あとは、もう1カ所というお話でしたんですが、冒頭申し上げましたとおり、中後期の学校再編計画ですとか、なかなか不透明な状況もあります。どのタイミングで出せるかどうかというのは、ちょっとこれから検討が必要かと思うんですが、いずれにいたしましても、中高生の活動できる範囲を考えた場合は、確かに区内1カ所というのは余りにも少な過ぎると思いますので、複数個所を整備するということについては、私どもの考えは変わっておりませんので、また、それをどういうタイミング、どういう内容で出していくかについては、いましばらく検討させていただきたいというふうに思っております。
やながわ委員
特に少子化対策、あるいはこれから子どもの対応は大変重要な施策の分野だと、位置付けなければいけないので、何だ、ここかというんじゃなくて、夢を持たせるような、そういう参画ができるような説明の仕方、あるいは記述の仕方を工夫していただきたいと、そういうふうに要望しておきます。
あと、もうずっといろいろやりとりを今、聞いていまして、複雑な質問の仕方をしているのかもしれませんが、10か年の子ども施策、あるいは子ども家庭部が目指す10年後の姿をもう少し明確に。これから町に出て説明会をするわけでして、子ども家庭支援センターが4カ所だとか、あるいは児童館機能、そして学童クラブのありよう、あるいは乳幼児の対応、そしてさまざまな、新生児、出産、育児、子育て支援という、このセーフティーネットのありようをもう少し具体的に、だから、こういうことが必要なんだ。だから、こういうことがライフステージにわかるように説明しないと、これは混乱が起きるかなと。そこに施設の再編なんてかかわってくると、余計自分たちは、児童館一つでも地域にあれば、これがなくなるのかという、そういう思いだけが先行してまいります。
だけど、私はむしろ、申しわけない言い方ですが、やっぱりあれば使う。私の家のすぐ近くに、もう目と鼻の先に南台児童館があります。ここは毎日通る。そこを通らないと、家に帰れないというのが我が家ですので、それをじっと見ています、朝から夜まで。ですが、やはり私は、この児童館の機能自体が、少し硬直し始めたなというふうなことも実際感じています。
先ほどかせ委員が、世代交流をうまくやっているなんて言うけど、見たことないなと私なんかは思っているんですが。むしろ、そういうものは、どこかとまとまって、新たな乳幼児対応の、赤ちゃんを中心とした児童館対応をもう少し、もっと衛生的に、きれいで、夢のある、語り合えるという、今、若いお母さんが子育てに何が必要なのかという、そういうニーズをとらえて、まとめて考えていった方が、むしろ話していてもわかるんじゃないかと思うんですね。ですから、こういうふうな計画が出て、これがベストだとは思いませんけれど、そういった方向で少し取り組んでいただきたいし、このままだと、ちょっと難しいのかなと。わかりやすい説明方法を何か考えていらっしゃるんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
今回は、10か年計画という中で、区全体の政策をこの中にまとめたということもありまして、委員御指摘のように、なかなか私どもがこれから目指す方向が十分この段階でお示しし切れていないということは、申しわけないというふうに思っています。先ほどお話をしましたように、地域の中でもさまざまこれから御説明の機会をつくっていこうと思っております。その中では、私どもが現在こういうふうな形でまとめたのは、もう集団で施設を使って事業展開をするというふうなことでは、個別の養育がなかなか困難な御家庭やお子さんに対応し切れていかないだろうと。子ども家庭支援センターを中心に地域展開をする中で、その中で、児童館でありますとか、保育園、幼稚園などを展開させる、あるいは地域の方々にもお力をいただくというような構想で進めておりますので、そうしたことを十分御説明できるように、表現も工夫をしていきたいと思っております。
やながわ委員
あと、75ページに保育園の事業が、一時保育とか、病後児保育とか、そういうステップが載っています。これは、今、1カ所でやっているんですが、この10年の中での方向性なんかが詳しく出ていないんだけれど、それはどう考えていらっしゃるんですか。
馬神子育て支援担当課長
病後児保育でございますが、今、区の北部で1カ所だけということになっております。利用なさる方についても、病後のお子さんを連れて北部まで移動するというのもなかなか大変だという声も聞いておりますので、これについては、まだちょっと場所の方がはっきりしていないなどで、ここに書き込めていないんですけれども、できる限り南部ということで、今、場所を検討しております。できる限り早い時期に実施したいというふうに考えております。
やながわ委員
やっぱり保育サービスの充実、あるいは多様なニーズに対応していくという点で何となく少し寂しいのかなという気がします。ここにも、「リフレッシュを理由とする一時保育の実施」という、文言にすると、こういう文言になるのかなと思いますが、やはりここがポイントです。少子化等、産んでも働ける、働きながら子どもが育てられるという、その辺を厚くしていかないと、安心して子育てできないという、その辺の表現の仕方も、ちょっと工夫が要るのかなと思いますので、その辺を考慮していただきたい。これは要望しておきます。
あと、保育園の民設民営化なんですけれども、今、指定管理者制度でやっていると。この10か年計画を見ると、これからは民設民営が主流になってくるのかなと。私はこれ、大賛成なんですけれども、それに当たっても、どこの自治体も、大変保育園の民営化、あるいは指定管理者制度を導入した運営のありようというのは関心が高くなっているんです。中野区はかなり進んでいるし、いろいろ問い合わせも多いんじゃないかなと思いますが、私が心配するのは、どこにゆだねるか。事業者の選定ということで、たくさんの自治体が、一気に今ここで乗り出してきていると聞いておりますので、その辺の事業者選定について、これは大変な問題だと思うんですね。どこへ委ねたかでもって、子どもたちに反映してくるものが余りにも大きいので、その辺のチェックだとか、これからの考え方というのは、この10か年、どういうふうにその手順が流れていくのかなというのがちょっと見えないので、聞かせていただきたい。
竹内保育サービス担当課長
これまでも民営化を進めている中で、保護者の皆さんにとっても一番関心の高いところでございますし、私どもは最も大切にして取り組んできたところでございます。私どもは、基本的に事業者の実績、それから現実にその事業者が既存園で行っている保育の状況、それから経営状況、それから今後、中野区の中で保育園をゆだねるに当たっての職員の体制ですとか、そういったさまざまな項目について基準を設けて、それに実際に現場にも行って、また、事業者の皆さんからもお話も伺った上で、慎重に事業者の選定を進めてきております。手前みそになりますけれども、そういった成果として、今、民間委託、それから指定管理者として民営化をしてきた保育園は、とてもいい事業者の皆さんを選ぶことができて、成果を上げていただいているというふうに思っております。これについては、今後の事業者の選定につきましても、より一層によりよい事業者を選ぶための工夫といいますか、そういったものをさらに進めていきたいというふうに思っております。
佐野委員
まず、この表紙の方からちょっと伺いますけど、改定素案とあります。先ほど田辺部長がおっしゃったと思うんです。改定というのは、これは7月に出たことを踏まえて改定で、10か年に対する素案という意味で改定素案というこの題名があるということですよね。それで、改定というのは、何を、どう改定したのか。先ほど幾つかおっしゃいましたけども、見ればわかることなんですけど、もう一回念のため。
田辺子ども家庭部長
今、この改定素案の意味というのは、そのとおりでございます。基本的に柱立て、内容、文章表現等については、従来の素案とほとんど変わりないんですけれども、7月に素案を出させていただいたときに、施設計画については秋ごろに考え方を示しますというお話と、それから財政のフレームについても、それも施設計画も踏まえた上で出させていただくというような予告をさせていただいておりましたので、改定の意味については、つけ加わったというようなことで考えていただければいいかと思いますが、施設計画と財政フレームをきちんと示させていただいたということで御理解をいただければと思います。
佐野委員
中の表現の中で、実現へのステップというのがあります。これもたしか加わったものの一つだと先ほどおっしゃったものですから。そうですよね。それで、改定というのは、よりバージョンアップしたいし、理解をしてもらいたいという意味で改定をされるんですよね。どこの部署でもそういうことなんだと思うんですけども。この中で、私自身も何人かの委員がおっしゃったような中で、やはりこれはわかりづらい部分というのがあるのかなというふうに思うわけなんですけども。
率直な感覚を申しまして、今せっかく直していただいた中に、実現へのステップというのが新たに加わったということなんですけども、この中で、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップ、第4ステップ、2年、2年、2年、4年というふうにおっしゃいましたよね。そうすると、例えば皆さん、ずっと見てみますと、子ども家庭部も、保健福祉部も同じ表現が多いんですけども、第1ステップは検討、第2ステップが実施、それから例えば、これが75ページの子ども支援の推進のところで書いてありますね。
続いて言いますと、97ページ、これは保健福祉部の方ですけども、健康寿命を延ばすところ。97ページにいきますと、第1ステップが、今度は構築という表現なんです。構築というんですか、表現が。第2ステップは推進という表現。
もっとわからないのは111ページ、111ページにいきますと、第1ステップが、これは精神障害者の自立支援ですけども、精神障害者の地域支援体制の整備というのが第1ステップ。第2ステップが、また整備と書いてあるんです。そして、第3ステップにいきますと、充実になるんですね、これが。どういうふうに具体的に違うのかと。このステップ、せっかくわかりいい表現だと思っておやりになったんだと--改定ですから、おやりになったんでしょう。にもかかわらず、この表現だけを見ますと、非常に表現の難しさがあると思うんですけども、どこがどう違うのか。
そして今度は、117ページの、豊かで適正なサービスのところでは整備という表現を使って、第2ステップで開設という表現を使っているんです。ですから、これは確かに実施だとか、開設、推進というのはわかりますけども、その表現のばらつきがあるわけですよ、各部において。それと同時に、表現をコントロールしていないんじゃないかと私は思ったんです。やはりこれは区として出すわけですから、それぞれの所管がそういう思いを持って表現をされている。だけど、区民は区の計画として、区の冊子として、方針として見るわけですから、こういうわかりづらい表現というよりは区の統一的な表現、例えば構築と検討と整備とどう違うのか、第1ステップですよね。それぞれの所管がばらばらに使われているわけです。第2ステップへいきますと、推進と整備と開設、どう違うのか。さらには、111ページのところのように、整備、整備、充実、どう第1ステップと第2ステップの整備は違うんですかと。単純にこれは区民が見たときに思うんじゃないかなと私自身は思ったんですけれども、それについてはいかがでしょうか。統一的な見解がなされて、こういった文章表現をちゃんとチェックするコントロールタワーがあったのかどうか、それも含めてちょっとお話を聞きたい。
菅野保健福祉部長
まず、111ページにつきましては、各項の後に検討というのがございまして、ステップ1ですけども、精神障害者の地域支援体制の整備検討、それからステップ2では整備、3番目では充実なんです。そういう面でいくと、こちらとしては分けたようなつもりはあるんですけれども、ほかとの関係でいきますと、おっしゃるように統一がとれていないということについては、全く御指摘のとおりだと思います。これにつきましては、ちょっと内容の精査が不十分であったなという反省をしておりますので、この後の案に向けまして、きちんと、これは基本的には区長室が総合的に調整しておりますので、協議いたしまして、内容につきましては直していきたいというふうに考えております。
佐野委員
私も感じたので、多分、皆さんもそうお感じになったら、やっぱりそれこそ改定になると思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
それからもう一つ、今度、先ほどステップ1、ステップ2、2年、2年、2年というおっしゃり方をして、10年というスパンは、私も、財政フレームを含めて非常に難しいと思います。この急激な社会変化が行われている中で、10年の見通しを立てるというのは非常に難しい。でも、こうやって中野区としてはやりたいということをお見せになるわけですから、それはそれなりの考え方があると思いますけども、今の話の中で、2年、2年、2年という6年間かかって充実とか、推進というのが出てくるんですね、初めて。こんなにかかるものなんですか。
例えばもう一回具体的に言いますと、111ページのところを見ますと、主な取り組みで精神障害者の自立生活支援とあるわけです。この内容は、上に書いてあるマル1のところだと思うんですよ。精神障害者の方が、地域で自立した生活が可能となる支援体制を整える、こういうことが主眼目標です、これは。そういう中でやっていくと、ステップ1で、それを整備する。ステップ2、4年の中で、今度はそれをまたさらに整備する。そして、6年目に入って充実する。具体的にどういうことなのかと、みんなこれを読んだときに思うと思うんです。要するに、支援体制を整えるのに、こんなにかかるんですか。
菅野保健福祉部長
これは具体的な施策が書いていないもので、このように見えると思います。ただ、精神障害者につきましては、34万人の入院者がいる中で、この10年で7万人、地域に返していこうと、そういった国の方の考え方がございまして、この社会的入院の精神障害者の方を地域に返していくためには、相談支援機能、それから地域での住宅の確保、それから地域で昼間過ごすような場所の確保でありますとか、就労の確保、さまざまな人的な資源とか、それから施設的な確保とか、総合的なことをいろいろ検討していかないとならないということで、読みますと簡単に見えますけれども、さまざまな検討と、それからネットワーク、それから医療との連携とか、地域での支援体制とか、さまざまなことをしていかなければならないので、時間がかかるというふうに考えております。そういうような意味で、例えば何かつくる、施設を一つつくるとかいうのとはちょっと違いますので、このような広い表現になっているということで御理解いただきたいと思います。
佐野委員
今おっしゃったのは、よく聞いてみればわかるんです。要するに、これはスパンがかかる施策なんだと。それだけ大切なわけです、逆に言えば。すると、区民がこれを見たときに、これからパブリック・コメントだとか、いろんなものを予定されますよね。今、私が質問したと同じことを見るかどうかということです、この表現から。専門の分野の方は、それぞれの、いろいろ御苦労があるし、これから大変なことだってよくわかっていると思うんです。実際これは区民に訴えるためのものだと思うんです。今、部長、いみじくも「具体的な施策がないので」という表現をされたと思うんです。具体的な施策がない。それはあるけども書けないのか、あるいは書くことによって膨大な資料になってしまうからできないのか。いろんな難しさはあると思いますよ、全部の部署でしょうから。ですけども、少なくとも今、「具体的な施策がないので」という表現をされるのであれば、具体的にそれをお持ちなわけですから、できるだけ相手に訴えかけて、できるだけ理解を求める、そういう表現、そういうものを工夫する。ビジュアルにするか、どのようなものにするかわかりませんけども、そういったものをやっぱり考える。それがステップという表現に変わってきたんだと思うので。逆に、このステップの表現によって、わかりづらくなってしまう部分もあると思うので、その辺は、ぜひ一工夫は私は必要かなというふうに、この全体の表現を見たときに思ったんですけども、部長の今の御説明の中で、確かにスパンが長くて大変時間がかかるものだから、具体的な施策が示せない部分があるんですよというのはよくわかります。だけど、区民はそれで納得できるんですかというところがあると思うんです。これは区の指針、具体的な10か年計画です。基本方針とは違うわけですよ。要するに、基本計画はもう出されているわけです、区は。それに沿っての、憲法に沿っての、要するにそれぞれの法案と同じことだと思うんです。そういったものを、これを具体的におろしていく、これは文章にしなければいけないわけです。それが10か年計画なんです。計画なんですよ。だから、あくまでもそういうことを考えたときに、やはりこういった表現はもちろんお考えになった上でやられているんでしょうけども、整備、整備、充実、これは何なのということになりますので、難しさはわかりますけども、そこをもう一工夫されて、全員の意見聴取に向かわれた方がいいのではないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。
菅野保健福祉部長
おっしゃるとおりでございます。内容につきましては、工夫してまいりたいと思います。
山崎委員
時間も時間なので、余り詳しく一つひとつ突っ込んでお話しすると、時間が幾らあっても足りませんけれども、スケジュールを見ますと、町の中にこうしたものが出ていくということでありますので、私たちも少しは知っていなければならないという思いで、一、二点突っ込んだ議論をさせていただいて、また、全体の計画についての質疑をしたいと思います。
まず、児童館、学童クラブ、さまざまお話が出ております。皆さんの思いもわかりましたし、質疑をしている方々の思いや心配も、私は両方とも理解をできると。そういう意味からしますと、計画は計画として、現在のところは6校にというお話が先ほどありましたけれども。これは成功しているところと、実は余りうまくいかないところとあるみたいなんです。世田谷の成功した例が出ましたけれども、授業中にやっぱり学童クラブが動くわけですから、学校の中で、低学年の子どもたちが高学年の勉強をしている最中にうるさいというようなこともあったりして、うまく機能しなかったというような実例もあるみたいなので、その辺のところを加味して、試行というような考え方にはならないものなのかなと思うんですが、まず、その点についてお伺いします。
小平子ども育成担当課長
確かにいろんな先進地を見てまいりまして、学ぶべきところも多かったです。私どもとしても参考にさせていただいた部分はかなり多かったと思います。その学校との関係で申し上げれば、例えば安全管理の話、いわゆるここからは学校の責任、ここからは我々としては子ども家庭部の責任と、いわゆる責任の問題ですとか、あと、その高学年の授業の関係で、施設配置に当たっては、そういうところを配慮した方がいい。行き来はどうするのかとか、そういうかなり学んで取り入れようとしている部分もあるところが事実でございます。
それで、先ほどモデル校というお話だったんですが、実は今回、ステップ2のところで塔山小学校というのが挙げられているんです。これを先頭に持ってきた背景なんですが、基本的には、このステップで挙げている小学校自体が、一定の活用可能教室があるということが前提になるわけなんです。特に塔山小学校に限って申し上げれば、塔山児童館自体が専用の遊園が狭いということもあって、現在も小学校の校庭を定期的に利用させていただいたりですとか、あと、地域の育成団体の活用がかなり活発で、例えば現在、文部科学省の委託事業で地域子ども教室事業という事業があるんですが、これを塔山小学校の場を借りて、地区委員会、青少年委員、地域の方々と、あと児童館が中心となって行っているという実績もあります。ある意味では、それがモデル校になるかどうかというお話は別ですが、こうした比較的導入しやすい部分で問題点があれば問題点を出してもらって、うまくいけばうまくいった部分を後に引き継げるような形でこの順とした次第でございます。
それですので、直接は、ここの1校がモデル校の実施というふうにはならないかと思うんですが、その後、そういう考えで、ステップ2のところで塔山小学校を選んだのはそういう理由ですので、そういうところをちょっとお含みおきいただければというふうに思っております。
山崎委員
わかりました。
それから、幼保一元化は、これが私なんか個人的には推進をしていただきたいというような思いがあって、議員になってから何回か御質問させていただいた経緯があるんですが、そうはいっても、民間のレベル、実際にみずのとうだとか、あるいはやよいがこう出てきて、地域にこれが出ていくわけですね、幼保一元化という形で。私たちはわかっても--私もわからない部分はあるんですが、具体的にどうなんだと。いいところばっかり、幼稚園のいいところ、保育園のいいところが一緒になってというようなお話は聞きますけど、現実的には文部科学省と所管が違うだとか、所管が違った中で、それでは保育料というのはどういうふうになるんだとか、そういうさまざまな問題が、実態として区民の皆さんはわからない。幼保一元化という言葉だけがひとり歩きして、実態がわからないところを皆さんはどこまで御説明をできるのかなという、それからどこまで決まっているのかなというふうなことも、簡単でいいですが、お示しをいただきたいなと思いますが、いかがですか。
合川子ども家庭部経営担当課長
幼保一元化施設には、いろいろな形態もございます。保育園を中心にした幼保一元化の施設もございますし、それから片や幼稚園を中心にした幼保一元化の施設もございます。今、全国36施設でモデルという形で国の方で実施をいたしている段階でございます。私どもは、そういった中身を十二分に検討して、中野区にとってどういう形がいいのかというのを探っていきたいというふうに思っています。
今のお話で、保育料の問題ですとか、それからもっと言えば財源的にどういうふうな構成になっていくのかという部分も含めまして、まだはっきり国のそういった、今、試行をしている段階での結果というのがおりてきてございませんので、私どもといたしましては、一定の方向性は持ってございますが、そういったものを含めまして、この実現に向けて検討していきたいという段階でございます。いろいろな資料ですとか、それから材料は持ってございますが、国の動向も含めまして、さらに検討していきたいという段階でございます。
山崎委員
そういう段階だということは、私も実は存じ上げているつもりで質問したんですが、そうはいっても、実際、地域に説明に上がっていって、それで来られる方は、恐らく預けている人が来るわけですよね。どうなるんだろう。あるいは預けたいと思う人が、直近どうなるんだろうと、こう来ているわけですから、余り総論的な話をそうやってされて、逃げているわけじゃないですけど、逃げているようにとられると、せっかくのこの幼保一元化を、テストケースとして全国で36カ所しかやっていないというものを中野区で導入していくというのは、物すごく先駆的ですばらしいことだけども、失敗しないだろうかという思いがありますので、丁寧に、丁寧に探りながら、あるいは集会に来てくださった方々の御意見を聞いて、説明の仕方なんかも工夫をしていただきたいと要望しておきます。
それから、総合公共サービスセンターは、この前段となる小・中学校の統廃合が進まなかったら、間違いなくこれはできないと、こういうことでしょうか。
田辺子ども家庭部長
私が先ほど総合公共サービスセンターは子ども家庭支援センターと、それから先ほど保健福祉部の施設と両方入る施設という御説明をさせていただきました。私どもの子ども家庭支援センターのことで言いますと、おっしゃるように、小学校の統廃合の跡地を活用するということで、大分先になってしまうというようなことがありまして--できる、できないとかではなく、やらなければいけないというふうに思っているんですけれども、先になってしまうというようなことがありますので、とりあえず、区内四つの児童館、今ある児童館の施設を活用して、地域における子ども家庭支援センター事業を展開したいというふうに考えています。
ですので、施設が確保されないとできないというのではなくて、今ある施設を工夫しながら、職員や事業を活用しながら、できる限り、あるべき姿に近づけていくような努力をまずしていきたいと。施設のあるなしということではなく、やっていきたいというふうに思っております。保健福祉部も、保健福祉センターの施設を使ってということですので、同じような考えでおります。
ということですので、確かにいろいろ今ある施設を有効活用しようということが前提で成り立っている計画ですので、10年間でどこまでというのは御懸念があるかと思いますけれども、今お示ししている姿をなるべく早く区民の方々にサービス提供できるようなことをさまざま工夫していきたいというふうに思って、この計画に盛り込んでいます。
山崎委員
そういうことだと思いますけど、非常にタイトな計画なので、よっぽど気をつけてやっていただきたいなと。
それからもう一つ、これははっきりお答えいただきたいんですが、事業部制を導入したという目的からしますと、せっかく今回、この新しい改定案には、10年後の施設配置というものが出てきて、それについての財政フレームも、これは実はついているわけです。おおむね財務の方から出ているわけですよね。それにのっとってこうしたことをやっていくということで、できれば私は、年次的にこの財政フレームを落として、例えば幼保一元化をやる時期を落として、その財源の基金は幾らですよと。起債はこうやってしますよと。結果的にはその起債残高がこうなって、公債比率はこうなっていますよと。だから、全体としての計画はこうなんですというような説明を少しはしていただけるのかなと思ったんですが、財務ということがあるので、全く財政的なフレームとの兼ね合いでお話ができなかったのでしょうか、それともあえてなさらなかったのか。
田辺子ども家庭部長
財政のこの4章の部分につきましては、基本的に総務部の方で所管をしております。ただ、私どもは、全然裏付けなく、実現できないものを載せているということではなくて、ここに掲げております施設の再編にかかわります負担というようなことについては、基本的には、この4章の中で、きちんと積算をしているというふうに伺っています。
山崎委員
そうでなければ困るんですが、今回のこの10か年の計画、基本構想に基づいて鳴り物入りで出てきたのは、今までの計画とは違うんだと。長期計画や中期計画とは違って、財政のそうした見通しを立てて、その中で、財政の状況に合わせて10か年をちゃんとやっていくんだというところが、物すごく計画の本体として違うと、私はそんなふうに理解をしたわけです。
したがって、ここでなかなか質疑をしにくいんですが、こうした事業計画のもとには、財政の基本的な考え方と実態があって、そのようなフレームにならなかった場合は、計画を変えざるを得ないんだということが、非常に今までの計画とは違うと。皆さんの意気込みも違うんだと、こんなふうに私自身は理解をしているんですが、この辺についてはどうお考えですか。
菅野保健福祉部長
財政のフレームを示しつつ、つくっている計画でございますので、私どもといたしましても、この計画につきましては、必ずできるというような確信を持ってつくっています。細かいことは確かに総務の方になりますけれども、基金の計画的な積み立てと、それからそれを取り崩した運用を計画的にすることによって、土地でありますとか、施設整備でありますとか、そういった財源につきまして確保するとともに、適切な起債を行うことによりまして、財源の確保を図ると。
それから、私どもの施設などもごらんいただくとわかりますけれども、区はみずからつくるのではなく、土地は当然区は提供いたしますけれども、民間につくってもらって、区としてそれの一部を活用するとか、あるいは民間の運営で、区としてはそこに民間で運営していただくとか、そういったことを基本的に考えておりますので、今回の計画につきましては、必ずそういう面では、財政的に裏付けのあるものだというふうに私どもは確信しながら、この計画をつくってまいりました。
山崎委員
今、民間のお話が出ましたけれども、財政が厳しい中で、ありとあらゆる方法で、こういうふうに実現をしていこうという努力は私も認めておりますし、現実に江古田の森保健福祉施設なんていうところでできてきたわけですから、私は本当にすごい時代に議員をやっているなと思っているんです。そうはいっても、民間は採算が合わなければ出てこれない。やっぱり枠組みがあるわけですから、所管だけではなくて、私はいつも言うんだけど、容積率なんていうものも一緒に緩和をするぐらいの計画をあわせて--皆さんはその計画を持てないと思いますよ。しかし、全体の計画をなし遂げていくときには、そういうものまでしていかないと、民間の参入を当て込んでやった。しかし、民間は出てこなかったということになったら、財政フレームがせっかくできていたって、結局は一般財源をつぎ込んでやっていくということになっちゃうわけです。だから、その辺のところも少し私は御説明いただけるのかなと思ったんです。そういう説明は、事業部制のもとならできるんだろうと、今も言ったように期待をしていたんだけど、できないんでしょうか。
菅野保健福祉部長
具体的な計画の中で、さまざま工夫が必要だと思いますので、その中で、おっしゃるような区の中でのさまざまな連携のもとに、より事業が進むような工夫というのも必要だと思います。計画でございますので、計画の中では、今のところこういうことでございますけれども、具体的にこれを進めていく中では、さまざまな工夫を今後またお示しする必要もあるかというふうに考えております。
山崎委員
それだとすると、計画は計画ですから、それぞれ廃止条例も出てくるだろうし、設置条例も。それぞれの条例が実際には出てくるんだろうと思い、そのときには議決をするという作業が議会は出てくるんですが、では、そういう質疑の中では、そういう財源的なものの質疑もできるんでしょうか。
菅野保健福祉部長
計画が具体的な実施に入る段階の中では、そういった財源的なものにつきましては、当然に説明しなければならないし、そういう中で、さまざまな御論議の中で、詰問に対して、こうこうこういうわけであるというようなことについては、しっかりお答えできると思っております。
委員長
では、一度休憩をとりますか。
3時15分まで休憩します。
(午後2時59分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後3時17分)
では、引き続き10か年計画の質疑を受けます。
山崎委員
児童館と学童クラブなんですが、私はこれ、ある方からチラシをいただいたんです。どこから出ているかは申し上げませんが、「素案では、10か年で法律に基づく児童館はすべてなくします」と、こういうふうに書かれているんですが、法律に基づく児童館というのは、どんな児童館なんでしょうか。
小平子ども育成担当課長
具体的には、恐らく児童福祉法第40条に定める児童館というふうに認識しております。
山崎委員
その児童福祉法第40条とやらに該当する児童館は、中野区では幾つあるんでしょうか。それと、この計画のもとで、今後はどのような計画になっているんでしょうか。
小平子ども育成担当課長
児童館につきましては、現在、中野区で、ここに定める児童館は28館ございます。全部の児童館でございます。それで、あとは、この10か年計画で、若干、児童館の統廃合があるかと思うんですが、一つには、そのステップ2、3、4というところに名前が出ております塔山、桃が丘、橋場、これはステップ2でございます。ステップ3が、江古田。ステップ4が、野方、上高田、沼袋西。これでトータルで7館ですので、差し引き21という形になります。
山崎委員
そうすると、これは皆さん持っていない資料ですからあれですが、私がいただいたこの資料では、「素案では、10か年で法律に基づく児童館はすべてなくなります」と書いてあるのは、全く虚偽の表現だと、こういうことでしょうかね。
小平子ども育成担当課長
少なくとも私どもが今回計画をしている10か年計画の内容と整合性はございません。
山崎委員
それと、済みません。もうあと1点にしますが、全体として、所管分の説明を聞かせていただいたんですが、小さな政府ということで小泉さんも言っていますが、田中区長も、小さな役所と。「簡素で効率よい」というお言葉がよく出てくるんですが、私どもは、全体として、個別にじゃないんですが、結局、箱物行政になるんじゃないのかという怖さが実はあるんです。所管のところで、新しい施設をつくり、事業を新たに展開をしていくということが多く感じられるんですが、皆さんは--私は数を数えたわけではございませんが、少なくとも箱物行政から脱却をするという大号令からは少し逸脱をしている計画ではないのかなと、こんなふうに思っているんですが、所管の部長さんはいかが感じますでしょうか。
田辺子ども家庭部長
今回、施設の考え方ということで、表にしてお示しをさせていただきました。ただ、これにつきましては、大半が、先ほど保健福祉部長からも答えさせていただいておりますが、民間の活力を活用した設置でありますとか、運営というようなことを考えておりますし、また、今、御質問がありました小学校への児童館機能の統合というようなことでは、現在ある施設を有効に、複合的に活用していくというような考えでありますし、また、さらに言いますと、配置している職員なども、2,000人体制ということで、あわせてお示しをしておりますので、そういう意味では、箱物というのは、どう言っていいかわかりませんけども、箱の中にそれぞれ行政が税金を使って職員を配置してという考え方とは、明らかに私どもは違うというふうに考えております。
菅野保健福祉部長
箱物行政というのは、住民の方が、何か箱をつくれば、そういったものについて喜ばれるということから、そういった箱物の施設をどんどんつくっていって、いわば過剰な施設が供給されてしまい、やがては財政的に破綻していくという、そういうようなことだと思いますけれども、今回の計画では、施設をふやすということは全く考えてございません。今あるものについて見直して、見直す中で有効利用して、幾つかの施設については廃止し、廃止する中でほかの用途にできるものについてはするし、できないものについては売却等の活用をするというふうな、基本的にはそういったことで考えておりますので、これで私どもとしては施設は減るというふうに考えておりますし、今、子ども家庭部長が言いましたように、ランニングコストとかにつきましても、従前のように施設の中に職員を配置し、多額なお金がかかるというようなことはないと思っておりますので、このことによって財政的に厳しくなるということは全くないというふうに考えております。
山崎委員
それでは、最後ですが、北部保健福祉センターだとか、中部保健福祉センター、今後の活用検討と、こう書いてありますよね。だから、そうした検討の中には、今、部長がおっしゃったように、売却というものも十分入っていると、このように理解してよろしいでしょうか。
菅野保健福祉部長
そのように理解してよろしいと思います。
やながわ委員
今、子ども相談窓口の通路に子ども事故予防のパネルが展示されておりまして、休憩時間にいっぱい写真を撮ってまいりました。こういういろんな啓発事業をやりながら、子どもの事故防止に寄与していただきたいなと思います。質問の前に、まず、その御礼を申し上げておきます。
何点かお聞きしたいんですが、110ページなんですが、権利擁護と地域ケアの連携体制の確立実現へのステップ。これのステップ1で保健福祉センター地域調整機能の充実、その次に地域包括支援センターの開設と、こう書いてあるんですが、この地域包括支援センターの開設というのは、これは介護保険の改正に伴って明年から実施をされるわけなんですが、ここには、どこでどうするのという固有名詞が載っていないということ、来年からスタートするわけで、また、法改正に伴ってこういう制度が出てきたわけなんですけれども、区民の皆さんには、地域包括支援というのは何なのかと。本当にますますわからなくなるという、この辺の表示の仕方と、もうちょっと丁寧な説明の仕方があるのではないかと。来年4月ということを踏まえると、これはちょっと乱暴ではないかと思うんですが、どうでしょうか。
寺嶋保健福祉部経営担当課長
おっしゃるとおり、このたびの介護保険法の改正に伴いまして、来年度から設置するということでございます。このことにつきましては、ただいま介護保険運営協議会というところで、保険料も絡めまして協議していただいていると。間もなく結論が出るというところですので、まだ詳しくは、ここでは書きあらわさなかったところでございますが。現在考えているところは、先ほど部長から申し上げましたとおり、区内四つの生活圏域というのをつくりまして、その中で、それぞれ二つずつで合計8カ所というものを考えてございます。その辺の細かいところは、説明の過程の中で、補足して区民の方々には説明していきたいというふうに考えてございます。
やながわ委員
今度の介護保険の改正というのは、予防介護を重視したり、あるいはそういう包括支援センターもその一つですが、さまざま小規模特養型施設をこれからどんどん地域に設置していくべきだとか、それに対する国の方の予算の措置もいろいろあるわけです。ただ、私たち区民から見ると、やっと介護保険が耳なれて、そういうことなんだなと思ったものを変えるわけですね、さまざま。名前を変えようとしているわけです、保険の。それは十分私もわかるわけなんですが、それに対して区は保険者ですから、そういった意味で、誤解のないように。あるいは軽度の介護1、2の人は無限のサービスはないという、もうおどかしとも、脅迫とも聞こえる。これにきちんと対応していくのは区の責任だと思います。だから、こういう計画だとか、何か説明のときには、やはりきちっと正しい情報を提供していく区の努力も必要だと思うんです、まして10か年計画ですから。地域包括支援センターの開設と書いてあってもわからないと思うんです。あともう少し時間がございますから、もうちょっと丁寧なやり方をし、また、地域説明に行った際には、もうちょっと説明等々も親切にしていただきたい。
寺嶋保健福祉部経営担当課長
おっしゃるとおり、区民の方々に納得していただくために十分に説明するというのは行政の責任でございます。したがいまして、説明会を初め、あらゆる機会をとらえて、わかりやすく説明していきたいと思います。
やながわ委員
あともう1点、先ほど山崎委員がおっしゃっていました江古田の森の保健福祉施設整備、これは中野区にとっても本当にきわめつけの施策というか、画期的なことだし、全国の自治体でも、そうおやりになっていない。ところが、せんだっての仙台の地震で、天井のパネルを落としたプールがPFI事業で行われたと聞いたときは驚きました。一体どこにそこに原因があったのかなと、多分、議員の皆さん、そう感じたと思うんです。うちもPFIでこれだけ大きな施設をつくるわけですよね、老健、特養、知的障害者の方々のさまざまな施設。これは多分、本当にでき上がったら視察が殺到するのかなというぐらい。だからこそ、特別委員会も設置をされ、かなり長きにわたって種々検討をされてきました。今回も、この計画には、110ページ、67ページの中に、江古田の森保健福祉施設の整備、こう書いてあるわけです、ステップ1。さらに、ステップ2には、江古田の森保健福祉施設の開設と。本当に大きな計画の目玉になっているのではないかなと思うんです。
そこで、何点か老婆心ながら確認をさせていただきたいことがありますので、お伺いいたします。
ここはPFIの手法で実施されるんですが、来月、入札が始まるとも伺っておりますので、国や都、あるいは中野区がどのくらいの補助金を出しているのか、ちょっとお聞かせいただきたい。
冨永高齢福祉担当課長
今、手元に資料がないので、詳しい数字を答弁することはできませんが、私の記憶の中で申し上げたいと思うんです。総事業費が約49億円というふうに、補助協議書の内容でございますけども、かかっております。それから、国及び都の補助金が20億円弱でございます。それから、区においては、補助金は一切ございません。ただ、経営支援としては、土地の無償貸与ということでございます。
やながわ委員
区の補助金等はないといっても、その土地を提供をしているわけですね。私は今までずっと厚生委員会に出ていましたから、大体あらあらの経緯はわかるんですが、これから先ほども申し上げましたように、11月に入札があると。そこからは、中野区はどういう手だて、あるいはどういう関与はできるでしょうか。
冨永高齢福祉担当課長
11月の上旬に入札日が予定されていますし、それで請負業者が決まれば、11月中旬ないし下旬に工事着工という運びでございます。
ただ、そういう建設の前においても、建設中においても、建設後、あるいは開設後においても、昨年の6月30日に契約いたしましたPFI事業権契約に基づきまして、さまざまなモニタリング、監視をするという契約を民間事業所と交わしてございます。具体的には、設計監理ということについては、もちろん施主、あるいは建設業者がやるわけですけども、中野区の関与としては、立ち入り検査というところでPFI契約の中にもきちっとうたっておりますし、工事の進捗状況についても、定期的に報告を求めると。そして、それを検証し、場合によっては、このことについてどうなんだろうかという協議を申し入れることになっております。
職員の体制としては、11月1日で営繕担当の職員、専門職に兼務発令をし、モニタリングができるような体制を整えているところでございます。建設前、建設中、建設後ということで、きちっとした監視をしていきたいというふうに考えてございます。
やながわ委員
今、課長からそういうお話を伺って安心したんですが、仙台なんかは、やっぱり手抜き工事だったという。検査に入らなかったとも聞いているんです。どうしてそういうふうにしてしまったのかという、ここが大きな穴というか、見過ごしてしまった。そして、本当にけが人まで出ちゃったわけですよね。そういう落とし穴みたいのがあるわけじゃないですか。先ほど区は補助金はと言ったら、ないけれど土地を提供している。これが最大の大きなポイントなわけですので、もう役所は手も足も出せず、そちらの経営の手腕に基づいてということで、この落とし穴みたいなものがあってはならないし、最初の計画と出した計画と本当にそれがきちっと進行しているのかどうかというものを、きちっとチェック、あるいはまた、今、専門の営繕の職員をというふうにおっしゃっていましたけど、私は、それは責任重大だと思っております。どういう手法になるかわかりませんが、この辺の監視姿勢はきちっと貫いていただきたいと思います。今、御答弁いただいたから、それをやっていただけると思いますので、そういった最初の提案と中身が違っても区はわからなかったというようなことがないように、このチェック監視機能を、また私も委員会で聞いていきたいと思っておりますので、その辺、よろしくお願いしたいと思います。
かせ委員
児童館についてなんですが、現在ある28の児童館、10年後どういうふうになっているのかということで、ちょっとお話しいただけますか。
小平子ども育成担当課長
10か年計画の間の児童館ということですが、先ほどもちょっと申し上げたかもしれないんですが、ステップ2、3、4、通しで申し上げますと、小学校へ入るものが、塔山、江古田、丸山、野方、啓明、上高田、こちらの小学校の方は、そういう児童館のいわゆる遊び場機能が導入されることによりまして、児童館の統廃合がございます。その中で、他の施設へ転用を図るものが、塔山、桃が丘、橋場、江古田、野方、上高田、沼袋西と、これが10か年全体の計画でございます。
かせ委員
そこで、ステップ2のところで、各地域1児童館を活用して、四つの地域に地域子ども家庭支援センターを設置するということなんですが、どこの児童館を当て込んでいるんでしょうか。
小平子ども育成担当課長
この4カ所の児童館につきましては、地域子ども家庭支援センター設置後、その後設置される予定でございます、仮称でございますが、総合公共サービスセンターとの関係などを考慮して選定し、計画案の段階で盛り込んでいきたいというふうに今、検討中でございます。
かせ委員
検討中ということで、まだわからないということですね。
それと、保育園なんですが、民営化ということが随分出ていますけれども、指定管理者についての考え方というのはどうなりますか。
竹内保育サービス担当課長
民営化には、今、委員から出されました指定管理者、それから全てを民間にお任せにするものがございますけども、今回、この10か年の中で、特に施設の再配置ということで、全体も区の区有施設の再配置の中で、廃止になった施設等を活用して、そこの場所に今、古くなった保育園の施設を建てかえるといったことを、単なる運営を民営にしていくだけではなくて、施設の更新、よりよい保育環境の整備ということもあわせてやっていきたいというふうに、今回は、この10か年の中では基本的に考えてございます。そういったことがふさわしい手法としては、指定管理者ということではなくて、民間に建てかえてもらい、民間に運営を移していくということでございますので、この10か年のステップ2以降については、民設民営という形での手法を採用したといったことでございます。
かせ委員
つまり、ここに書かれているのは、建てかえとか、そういったものですよね。それについては、民間活力をということで考えていると。それで、指定管理者については、だから、ここでは考えていないと。しかし、考え方はあるということですか。
竹内保育サービス担当課長
指定管理者という手法はもちろんあるわけですので、それに適した園があれば、そういったこともまた考えていく余地はあるんだろうというふうに考えております。
かせ委員
先ほどの答弁で、今ここに書かれているもの以外については、区立として残すんだという話でしたよね。というと、よくわからないんですが、区立として残る園というのは幾つなのか、どこなのかというのがよくわからないんですが。
竹内保育サービス担当課長
今、区立直営園が27園ございます。それで、18年度に2園、指定管理園にいたしますので、区立直営園としては、18年度に25園になるということになります。それから、ステップ2以降、申し上げましたとおり、そこに書いてありますように、7園を民間に移していきますので、25から7引きまして、最終的には区立直営園が18というふうに考えてございます。
近藤委員
しつこく言うと申しわけないので最後にしますけれど、児童館のことで1点、先ほど部長がランニングコストのことをおっしゃったんですけれども、職員が多ければランニングコストが高い的な発想というか。本当に児童館の職員は頑張っていて、子どもたちから職員を取り上げてしまうということは、私としては、ああ、本当に子ども施策に力を入れていくのに、これでいいのかなと思います。地域の人が見ると言っても、だれが地域の人なんだという問題があります。そして、ランニングコストという面からいえば、その児童館と子どもが大切にしている先生が--私は総括で質問しましたけど、本庁にきたとき、また、どこかに行くときに、それだけの、子どもたちから引き離してもいいだけの仕事をしていただかなければ。それは、今、児童館で働いている方ではなくても、皆さんたちもそのことをきちっと考えていただかないと、児童館にいる職員は本当に頑張って働いています、子どもと向き合って。そういうことを認識して区民集会で言っていて、今まで児童館が本当になくなってしまうみたいなことを何も言えないできて、皆さんの意見を聞いてきて、それで今、この改訂版になって、やっと塔山小学校では地区委員会が充実していてとか、そういうことを初めて聞かされて、そういう基盤のあるところがやるなら、やっぱりできるんじゃないかと、すごく理解できるんですよ。でも、自分たちのところに来たとき、だれがやるの、担い手は何なのと、みんな真っ青になっていて、あの先生たちにかわってだれができるんだろうという、本当に皆さんの同僚が頑張ってくださっているから任せられる地域だって、どうやってこの子どもたちを背負っていくんだろうと、皆さん、そこまで考えて区民集会に来ていたわけですよ。そのときは、ただ、皆さんの意見を聞きますといって上辺だけの感想を聞いていて、その問題に答えていくというやり方を今まではしていましたけれど、これだけ決まってきたんでしたら、もう皆さんがどういう児童館をつくっていく、どういうのがいいんだということを区民と一緒に考えて、いいものをつくっていただかなければと私は思うんですけれど、いかがですか。
田辺子ども家庭部長
私が先ほど山崎委員にお答えいたしましたのは、区のこの10か年計画全体の中で、施設配置の計画をどういう考え方でお示ししてきたかということで、全体的に箱物行政ではなく、人件費のことを含めて、義務的経費を削減するというようなことが私どもに課せられた命題だというふうにお答えをしました。ただ一つ、児童館を取り上げて、ランニングコストが云々というお答えではなかったということを御理解いただきたいと思います。
それから、区民意見交換会の中でも私たちはいろいろお話ししまして、私のお答えは、意見を伺うだけではなくて、私どもの考え方もお話をさせていただきました。それは条件の整った小学校から児童館の機能を導入していきたい、地域の状況に合わせた形で導入をしていきたい。それから、職員を全く廃止してしまうなんていうことは、私は一言も言っておりません。そういう意味では、小学校の中でも、きちんとした職員の対応のもとに、学校と連携をして進めていきたいというふうに考えておりますので、そうしたことも私どもの考えもお話をし、皆さんの意見も聞いて、今回、改定素案としてお示しをしたということでございます。
近藤委員
私も別に児童館だけを取り上げて、そのランニングコストのことを言われているとも思いませんし、全部職員を引き揚げてしまうとおっしゃっているとも言っているとは思わないことは同じです。ですから、やはり丁寧に説明をしてあげてくださいということなんですよ。丁寧に説明をして、一回一回、来てくださった方を大事にして、そしていいものをつくれる。本当に時間がもったいないと思うんですよ。いつもぐるぐる回って、結局ばっと出てきて、そこで、ああ、こうなのかと決まってしまうやり方では。本当にみんなが中野の子どものことを考えているんですから、いい意見を取り入れて、試作的にいいものを一つつくり上げるという勢いでやっていただかないと、利用者が多くなってしまったからプレハブを建ててやるなんていう、本当にそんなことにならないようにしていただきたいということで、要望しておきます。
委員長
他に御質疑ございませんか。
よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、一応本日のところは、10か年計画については以上で終わります。
では、続きまして……(「ちょっと休憩」と呼ぶ者あり)
では、休憩します。
(午後3時48分)
委員長
では、委員会を再開いたします。
(午後3時49分)
新しい中野をつくる10か年計画(改定素案)についての質疑は終わります。
本日のところは、ここまでにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、本日のところは、ここまでといたします。
次の委員会は、あす19日午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって報告いたします。
他に皆さんから何かございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
では、ありませんので、本日の厚生委員会を散会します。御苦労さまでした。
(午後3時50分)