平成17年07月27日中野区議会厚生委員会
平成17年07月27日中野区議会厚生委員会の会議録
平成17年7月27日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成17年7月27日〕

厚生委員会会議記録

○開会日 平成17年7月27日

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時03分

○閉会  午後5時25分

○出席委員(7名)
 岩永 しほ子委員長
 吉原 宏副委員長
 佐野 れいじ委員
 近藤 さえ子委員
 やながわ 妙子委員
 かせ 次郎委員
 山崎 芳夫委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 田辺 裕子
 子ども家庭部経営担当課長(男女平等担当課長) 合川 昭
 子育て支援担当課長 馬神 祥子
 子ども健康担当課長 大久保 仁恵
 保育サービス担当課長 竹内 沖司
 子ども育成担当課長 小平 基晴
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長 清水 裕幸
 保健福祉部経営担当課長(保健福祉担当課長) 寺嶋 誠一郎
 保健予防担当参事(結核予防担当参事) 深澤 啓治
 生活衛生担当課長 飯塚 太郎
 健康づくり担当課長 今 恵里
 中部保健福祉センター所長(北部保健福祉センター所長) 瀬田 敏幸
 南部保健福祉センター所長 深山 紀子
 鷺宮保健福祉センター所長 嶋﨑 江美
 高齢福祉担当課長 冨永 清
 障害福祉担当課長 田中 政之
 生活援護担当課長 浅野 昭
 保険医療担当参事 奥山 功
 介護保険担当課長 藤井 康弘

○事務局職員
 書記 永田 純一
 書記 杉本 兼太郎

○委員長署名



審査日程
○委員会参与の異動
○議題
 保健衛生及び社会福祉について
○所管事項の報告
 1 新しい中野をつくる10か年計画(素案)について(子ども家庭部・保健福祉部)
 2 平成18年度中野区立幼稚園の園児募集について(保育サービス担当)
 3 DV(配偶者等からの暴力)等被害者支援のための電話相談実施について(男女平等担当)
 4 区内の学習塾における結核集団感染の発生について(保健予防担当)
 5 食中毒の発生対応について(生活衛生担当)
 6 中野区立南中野高齢者在宅サービスセンターの民営化について(高齢福祉担当)
 7 中野区立桃二及び多田高齢者在宅サービスセンターの指定管理者候補者選定の進捗状況につい   て(高齢福祉担当)
 8 中野区知的障害者生活寮やまと荘及びやよい荘の指定管理者制度に基づく事業者募集について   (障害福祉担当)
 9 被保護者自立促進事業の実施について(生活援護担当)
 10 中野区生業資金貸付条例施行規則の一部改正について(生活援護担当)
 11 平成17年度(2005年度)国民健康保険料の賦課状況について(保険医療担当)
 12 介護保険制度改革について(介護保険担当)
○地方都市行政視察について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会します。

(午後1時03分)


 本日の審査日程についてお諮りをいたします。お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を進めたいと思いますけれども、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 審査に当たりましては、3時ごろの切りのいいところで休憩を入れて、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 本日は撮影についての申請が出ておりますので、許可についてお諮りをいたします。シティテレビ中野から、議会広報番組作成のために、当委員会の撮影の許可を求める申し入れがありますので、これを許可したいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、これを許可いたします。
 議事に入る前に、お手元に配付してあります資料(資料2)のとおり、7月16日付で委員会参与の異動がありましたので、紹介をお願いいたします。
田辺子ども家庭部長
 お手元に配付してあります資料のとおり、7月16日付をもちまして、子育て支援担当課長でありました新井一成が東京都第一区画整理事務所補償課長に就任のため転出をいたしました。本日、新井は公務のため出席させていただいておりませんが、長い間、お世話になりました。ありがとうございました。後任に東京都都市整備局より馬神が就任しておりますので、御紹介をさせていただきます。
馬神子育て支援担当課長
 馬神です。よろしくお願いいたします。
委員長
 新井前課長はお仕事でお見えになりませんので、よろしくお願いします。
 それでは、議事に入ります。
 保健衛生及び社会福祉についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けていきたいと思います。
 まず1番目の新しい中野をつくる10か年計画(素案)についての報告を求めます。
田辺子ども家庭部長
 私の方から、新しい中野をつくる10か年計画(素案)につきまして御報告をさせていただきます。(資料3)
 お手元には、1枚のレジュメと冊子があるかと思います。冊子の方から説明をさせていただきますが、レジュメの方にありますように、地域意見交換会が8月24日から9月7日にかけまして予定をしております。
 それでは、お手元にございます冊子の新しい中野をつくる10か年計画(素案)につきまして御説明をさせていただきます。
 この10か年計画は、本年3月に議決をいただきました新しい基本構想に掲げる理念と10年後の中野のまちを受けまして、これを実現するための基本計画として策定するものでございます。私の方からは、今回御説明をいたします10か年計画の基本的な考え方と子ども家庭部の所管分につきまして御報告をさせていただきます。
 1枚おめくりをいただきますと目次がございます。10か年計画につきましては、4章から構成をされております。1番目が計画の基本的な考え方、2章目として未来への扉をひらく4つの戦略と行政革新、3章といたしまして10年後の中野の姿とめざす方向、4章は持続可能な行財政運営のためにという構成でございます。
 1ページ目でございますが、ここでは計画の基本的な考え方ということで、従来から御説明しておりますように、基本構想をもとに10か年計画を策定していくということでございます。1ページ目の2の計画の性格と3の構成でございますが、2の計画の性格につきましては、10年後の中野のまちを実現するため、区が取り組むべき方向性につきまして、その戦略と目標を明らかにするものでございます。この計画は、これまでの行政計画のように、すべての計画事業につきまして、10年間に取り組む事業量ですとか事業経費などをあらかじめ明示しまして、固定的に進めるということではございませんで、10年後のまちの姿を実現するための中・長期的な目標と戦略を明らかにして、目標を達成するための手段である事業について、予算や人員などの経営資源を最大限活用して、最も効率的に、そして効果的に展開するための基本的な方向を示すものということでございます。計画の構成につきましては、先ほどお話をしましたような章立てと基本構想に描きます四つの領域ごとに10年後のまちの姿を実現するため、施策の方向を明示します。これが3章でございます。政策の方向につきましては、今お話ししましたように、常に達成状況を検証しながら、事業の見直し、改善を進め、10年後のまちの姿を実現していくということでございます。
 2ページ目でございます。計画期間と内容の改定につきましては、17年度、2005年度から26年度までの10年間ということで、おおむね5年後に必要な改定をしていくというものでございます。
 3ページが2章、未来への扉をひらく4つの戦略と行政革新ということで、ここに掲げてありますような戦略1から4と下にあります新しい展開を可能にする行政革新という構成で、主に3章以降で説明をしています、それぞれの領域ごとの目指す方向をエッセンスとしてまとめ、戦略としてわかりやすく展開をしていきたいと考えております。
 以上が計画の基本的な考え方でございます。
 以降、子ども家庭部の所管分につきまして御説明をさせていただきます。12ページをお開きいただきたいと思います。四つの戦略の3といたしまして、元気いっぱい子育て戦略、すくすく中野、子育てを楽しむ親と子どもたちの確かな未来ということでございます。この戦略につきましては、1から4までの柱で展開をしていきたいと考えています。ここでは、あすの中野を託す子どもたちを、地域、家庭、学校が連携しながら社会全体で育てていくという方向を四つの展開で掲げております。詳細につきましては、21ページ以降の3章の10年後の中野の姿とめざす方向の中で詳しく御説明をしたいと思いますので、お読み取りをいただきたいと思います。
 続きまして、3章の10年後の中野の姿とめざす方向ということでございますが、子ども家庭部の関連につきましては、49ページからでございます。恐縮ですが、49ページをお開きいただきたいと思います。
 ここでは、領域IIといたしまして、自立してともに成長する人づくりの1、子育て支援活動など地域活動が広がるまちということで、10年後のまちの姿のもとに、2といたしまして、現状と課題を掲げさせていただいております。50ページには、3といたしまして、現状と課題や10年後の姿をもとに、施策の方向を五つ柱ごとに設定をしております。柱は子どもの育ちを支える地域づくり、以下、質の高い幼児教育・保育の実施までの五つの柱でございます。一つ目の柱といたしまして、子どもの育ちを支える地域づくりということですが、目標とする姿につきましては、育成活動など、地域の養育力が高まったり、地域や学校と連携した子育て・子育ちのネットワークが広がっているという姿でございます。
 51ページには、これを達成します成果指標と目標値を項目として二つ掲げております。これを達成しますための主な取り組みといたしましては、マル1、地域の養育力の向上ということで、ここでは、地域にある、これまでのさまざまな子どもの育成に関する組織を再編して、地域での子どもたちの状況の把握ですとか、情報交換を行うということを進めながら、地域団体が連携、協力できるという条件整備をいたしまして、地域の養育力を高めていきたいということ、それから子育ての人材を育てていくということを考えております。
 2点目として、地域、学校が連携した子どもの育成の推進ということでございます。ここでは、地域の中で児童館が校庭などを活用しながら小学校と連携をするということ、乳幼児親子の交流や子育てに関する地域との協働事業の展開、そうしたことで地域の健全育成を進めていきたいと考えております。段落の2点目ですけれども、こうした観点から、児童館で行ってきた遊び場の展開を順次、小学校を拠点とした、地域、家庭、学校との協働による子どもの育成事業として展開をしていきたいということで、地域の大人の方たちの活動もここで推進していければと考えております。あわせまして、学童クラブについても、小学校内の設置を進め、民間の運営により保育時間の延長などサービスの拡大を図っていきたいと思っています。段落の3点目ですが、これからの児童館につきましては、地域の団体などが主体となって子どもの事業を展開していただくということとか、中高生のニーズに合わせた事業展開をするという場所も整えていきたいと考えております。
 52ページでございます。3点目といたしまして、地域の子育てコミュニティの拠点づくりということで、今後は区内4カ所に設置を考えております、仮称でございますが、地域子ども家庭支援センターを設置いたしまして、区の子ども関連施設を統括するとともに、さまざまな子育て支援団体や関係機関のネットワークの中心となって、また地域の子育てのコミュニティの中核施設、拠点としていきたいと考え、あわせて乳幼児に関するサービスなども展開をしていきたいと考えております。
 52ページの下段でございます。健やかに子どもを育む家庭づくりということで、ここでは、家庭の養育力の向上ですとか、子どもの健康の管理ということについて、目標として掲げています。
 53ページの主な取り組みでは、家庭の養育力の向上ということで、生まれてすぐからのお子さんへの対応ですとか、中高生や区民の方々へのボランティア体験などということで、心身両面から家庭の養育力の向上を進めていきたいと考えています。
 2点目といたしまして、子どもの健康増進の支援ということで、ここでは、さまざまな機会をとらえまして、子どもの事故の予防でありますとか、食育、体力向上といったような健康な生活習慣の定着の啓発ですとか、プログラムといったものを推進していきたいと考えています。
 53ページの下段になりますが、特別な支援を必要とする子どもと家庭への支援の強化ということで、ここでは、子育てに関する相談体制が充実をしたり、虐待など支援が必要な事例については、速やかに発見して対応に結び付けるようなことができる。それから発達のおくれですとか障害については、気軽に相談したり、一貫した療育体制が受けられる仕組みを整えていきたいと考えています。
 54ページに主な取り組みが掲げてございます。1点目が虐待の未然防止と適切な対応ということで、ここでは、子どもと家庭に関するあらゆる相談に地域子ども家庭支援センターを中心に応じていくということとか、虐待対策ワーカーなどを配置して、必要な家庭へ対応をしていくということです。それから段落の2点目になりますが、既に当委員会にも御報告をいたしましたような中野区要保護児童対策地域協議会というものをもう既に設置していますが、これの地域展開を図りまして、関係機関のネットワークを形成していくということ、それから先ほど申し上げましたような地域に配置します地域子ども家庭支援センターにおきまして、虐待への対策を強化していきたいということでございます。
 54ページ、一番下になりますが、発達のおくれや障害のある子どもへの支援の充実ということでは、やはり地域で展開をします子ども家庭支援センターが連絡調整の機関になりまして、それぞれの子どもに合った個別支援計画を作成したり、地域で一貫した療育の支援を行えるように進めていきたいと考えています。
 55ページ中ごろでは、さまざまなサービスで支えられる子育て支援ということで、子育てが不安なく行えるような、さまざまなサービスを展開していきたいということでございます。
 主な取り組みにつきましては、1点目として、55ページ、一番下になります、健やかな成長を支援する仕組みづくりということで、56ページには、やはり地域子ども家庭支援センターが、健診ですとか家庭訪問を通じまして、子どもたちの生まれたときからの成育状況を把握して、関係機関と連携をとって、一貫した成長の支援を進めていくということ、2点目といたしまして、多様な子育てサービスの推進、3点目といたしまして、保育園などを中心といたしました保育サービスの拡充ということでございます。
 56ページ、下の方になりますが、質の高い幼児教育、保育の実施ということで、就学前のお子さんにつきまして、通園している状況にかかわりなく、適切な教育・保育を受けられるという姿を目指そうということでございます。主な取り組みといたしましては、(仮称)子育て・幼児教育センターの設置ということで、中野区における子どもたちの置かれている現状や課題などについて調査、研究をするという、保育・教育の充実を図る体制を整備していきたいということです。2点目といたしまして、どの子も同じサービスが受けられる幼保施設ということで、こうした子育て幼児教育センターなどで調査、研究した内容について、これを反映するということもあわせまして、乳幼児のための施設については、どの子も同じように質の高いサービスが受けられるように目指していくということですとか、私立保育園における預かり保育の拡大やサービスの向上ということ、区立幼稚園におきましては、私立幼稚園の補完をするという当初の目的を果たしたことなどから、保護者が多様なニーズに対応した教育・保育の機会を選択できるよう、幼保一元施設として民営化への転換を含めて再配置をしていきたいということでございます。
 以上がII-1の説明でございます。
 続きまして、58ページにII-2として、子どもから大人まで、地域の中で自分の力をのばせるまちという領域があるわけですけれども、ここの中のだれもが等しく社会参加できるという項目のところの60ページに、主な取り組みといたしまして、男女が対等に協力し合う社会の推進ということで、ここでは、男女平等でありますとか共同参画につきまして、対等に男女が協力し合う社会の推進という取り組みを示しています。
 少し飛びますが、81ページになります。ここの項目では、地域活動を中心に、ともに支えあうまちという領域になるわけですが、ここで、仕事、家庭、地域のバランスのとれた暮らし方という中で、主な取り組みといたしまして、ワークシェアリングの普及・啓発というのがございます。ここでは、仕事の時間と生活のバランスをとりながら地域活動に参加できるよう、ワークシェアリングの普及・啓発などを行っていく方向を示してございます。
 以上、雑駁でございますが、子ども家庭部所管の主な内容につきまして御説明をさせていただきました。申しおくれましたが、これにつきましては、8月11日に発行されます区報で素案についての概要を区民の方々に周知し、その後、意見交換会等で御意見を承っていくという予定でございます。
委員長
 次に、保健福祉部の関係をお願いします。
菅野保健福祉部長
 それでは、保健福祉部門にかかわります内容につきまして説明させていただきます。
 まず16ページをごらんください。四つの戦略のうち、一つ、健康・生きがい戦略でございます。いきいき中野、生涯現役で輝く個性と支えあいという副題をつけてございます。ここでは、リードにあります中で、下から6行目でありますけれども、健康な65歳を目指して気軽に取り組める健康づくりメニューを充実し、健康的な生活習慣を確立するとともに、活動的な85歳を目指して、生活機能の維持向上に対する多様な取り組みを推進する。すべての区民が生涯を通じて健康で、たとえ疾病や障害があっても、一人ひとり能力や状況に応じた支援によって充実した生活が営める地域社会を目指すこととし、健康的で生活できる年数を10%向上させる、そういうことを目指した戦略でございます。
 展開が五つございまして、ここにありますように、健康で実りある生活を守る、支えあう人の力、まちの力、高齢者の暮らしと権利と守る、活動的な85歳を目指す、生涯現役を続けられるまちということで、五つの展開を考えているところでございまして、内容につきましては、第3章の方で主に説明させていただきます。
 そこで、3章をごらんいただきたいんですけれども、69ページをお開けください。3章の中の領域III 支えあい安心して暮らせるまちというところがございます。III-1、人々が自分の健康や暮らしを守るために努力しているまちということでございまして、これは基本構想にございます、このような自分の健康は自分で守るということから、さまざまな努力をし、それを行政が支えるという姿でございます。
 次の70ページをごらんいただきますと、施策の方向といたしまして、ここにありますように六つの施策がございます。施策の一つ目でございますが、70ページの真ん中あたり、健康自己管理習慣の普及支援でございます。自分の健康は自分で守るという意識のもとに、区民一人ひとりの健康への関心が高まり、自発的な健康の維持向上の取り組みが継続して行われています、こういうものを目指すものでございます。主な取り組みといたしまして、70ページの一番下にあります健康な生活習慣の確立支援ということでは、今後、区民健診の結果とか、そういうことをICカードにカード化いたしまして、そのデータの共有とか活用、情報提供などを行った上で、医師会との連携のもとに、区民の健康を自分で管理できるような体制をつくっていくということを考えております。
 それから2番目、71ページの真ん中にございます身体活動を通じた健康づくりということで、保健福祉分野だけではないんですけれども、身体活動を通じた健康をつくるためのネットワークと人材の確保でありますとか、場の確保とか、そんなようなことに努めてまいりたいと考えております。
 それから二つ目の施策といたしまして、71ページの真ん中にございます健康づくりを支える環境の整備でございます。一つは、地域が健康問題に取り組む仕組みが整っているということとか、医療サービスが必要なときに適切に提供される地域医療体制ができている、こういうことを目指すものでございます。
 そこで、主な取り組みでございますが、72ページ、マル1、身近な医療の充実でございまして、「かかりつけ医」機能の充実でありますとか、警察病院の開設を契機とした医療の専門医療機関と個別医療機関の連携推進、先ほど出ましたICカードを活用したネットワークシステム、休日診療の確保などを進めていこうということでございます。2番目が地域で連携して進める健康づくりの支援ということでございますけれども、地域の団体とか関係機関が連携して健康課題に取り組むといったネットワークづくりの推進でございます。専門職の派遣でありますとか知識の普及啓発、情報提供を行うなど、支援していくということをやっていきます。3番目が食環境の整備でございます。区民が適切な食事をみずからとることができるということで、健康づくり協力店とございますけれども、これらの拡大でありますとか、栄養改善、栄養士の資質の向上などを図る指導を進めてまいります。それから食育ということが今注目されておりますけれども、こういったことについて、いろいろと検討し、推進していくということを考えております。
 次に、施策の三つ目でございますが、健康寿命を延ばす介護予防の推進ということで、目標とする姿は、ここにありますような活動的な85歳を目指しまして介護予防を行っていくということでございます。
 主な取り組みといたしましては、73ページにあります介護予防健診です。こういった介護予防をどういった方に対して行うのか、チェックを行うということで、そういった自己チェックシートの活用などをいたしまして、介護予防の医学的なチェック体制をつくってまいります。それから介護予防事業でございます。体操トレーニング、筋力向上マシン・トレーニングなど、転倒予防など身体機能の維持を図るということ、それから低栄養予防、口腔機能向上、閉じこもり予防、認知症予防などの事業を進めるということでございます。高齢者健康づくり事業の推進でございます。介護予防をもう少し広い範囲で見ました健康づくり事業ということで、積極的に健康づくりに高齢者が取り組むという整備をしていくわけでございます。
 それから次、74ページでございますが、四つ目で高齢者会館の機能充実、高齢者会館につきましては、憩いの場、地域活動の場としての機能に加えまして、健康づくりや介護予防事業の身近な地域拠点としての機能を充実させます。また、地域の保健福祉団体やNPOなど民間の力を活用し、利便性を高めた運営を行っていくということで、委託等を行ってまいります。
 それから次の施策ですが、障害者の社会参加の促進ということで、障害者が地域の中で生き生きと暮らせるということで、ユニバーサルデザインの普及とか、移動交通手段の整備、障害者の区政への参画、これが進んでいるということを目指すものでございます。
 主な取り組みといたしましては、障害者の社会参加の促進支援ということで、障害者の権利を保障するための環境整備でありますとか、先ほど言いました区政運営や区政への参加につきまして、障害者の視点・発想から行われているかどうか、総合的な見直しを進めるということでございます。それからユニバーサルデザインの推進以下、他部にまたがるものが幾つかございますけれども、このように載せているところでございます。
 それから75ページの真ん中、障害者の就労機会の拡大であります。障害者の就労が拡充するということを目指すものでございます。
 主な取り組みといたしましては、75ページの一番下、障害者の雇用促進であります。
 続きまして、76ページを開けていただきますが、区内企業に対しまして、求人の発掘をするとともに、障害者と企業とのマッチングを進めていくということでございます。また、IT技術の習得とか就職に必要なスキルを身につけるための支援、起業を目指す障害者に対する支援などを行ってまいります。これは総務部の担当になりますけれども、障害者授産施設からの物品の調達なども考えてまいります。
 それから高齢者の就労・社会貢献の支援でございます。高齢者が自分の経験や能力を生かして働くとか地域活動ボランティアをするということで、いつまでも身近な地域で暮らせるということを目指してまいります。また、コミュニティビジネスとか地域通貨につきましても検討してまいります。この辺につきましては、他部の取り組みが出ておりますので、ごらんいただきたいと思いますけれども、このようなものを考えているところでございます。
 続きまして、78ページをごらんください。領域III-2でございます地域活動を中心に、ともに支えあうまちということで、基本構想では、ここに書いてあるような姿を目指しているところでございます。現状と課題のところをごらんいただきますと、ひとり暮らし高齢者がふえていたり、そういった中で、地域の中で見守る必要がある。2点目といたしまして、退職後も元気で地域に入ってくる高齢者がたくさん出てくるということから、こうした方々をいかに活用するかということが非常に重要な課題だということ。三つ目は、教育の中でボランティア精神をどう身につけさせるかという課題がございます。
 そこで、施策の方向ですけれども、二つ掲げてございます。79ページの上の方ですけれども、支えあい風土の醸成、仕事・家庭・地域のバランスのとれた暮らし方ということでございます。1点目の支えあい風土の醸成ということでありますけれども、ここにあります目標とする姿で、町会・自治会などの取り組みに加え、ボランティア、NPO、見守りネットワークなど、障害者や支援を必要とする人に対して、さまざまな担い手が互いに協力し、身近な地域で支え合う仕組みが構築されているということでございまして、主な取り組みといたしましては、79ページの下の方にございますが、マル1、地域見守りネットワークの推進であります。元気でねっとにつきましては、発足いたしまして、充実に努めておりますけれども、さらに認知症の方とか障害者の見守りとも連携させ、包括的な地域の見守りネットワークを推進していくということを検討しております。
 80ページに入らせていただきますが、マル2、地域団体を中心にした身近な支えあいの推進ということで、区民や民間団体の支援を行うということ、認知症の勉強会など、介護予防に関する自主活動への支援、保健福祉関連のNPOの立ち上げ、創業支援などでございます。3番目、地域の保健福祉活動の推進調整ということで、地域包括支援センターというものを今後つくってまいりますけれども、そこを中心に、地域のボランティア活動でありますとか、さまざまな活動、関係機関を結び付けまして、地域での保健福祉のネットワークを構築していくということでございます。以下、町会・自治会の関係、公共公益サービスの担い手の関係、地域通貨、商店街などにつきまして再掲してございます。
 81ページ、仕事・家庭・地域のバランスのとれた暮らし方につきましても、先ほど子ども家庭部からお話がございましたけれども、二つばかり出ておるところでございます。
 続きまして、82ページをお開けください。領域III 、支えあい安心して暮らせるまちの三つ目、安心した暮らしが保障されるまちでございます。10年後の姿はこのとおりですけれども、これは主に福祉、保健にかかわりますさまざまな施策の展開ということになります。介護保険の体制でありますとか、障害者の自立支援法の改正でありますとか、さまざまな問題がありまして、それに明確に対応していかなければならないということ、それから健康危機管理、鳥インフルエンザ、SARSなどの健康の安全を確保する、そういう観点からの施策の展開、それから保健福祉の基盤整備の問題、それから、いわゆる権利擁護とか生活の安定、低所得者に対する生活の安定のため、あるいは自立するための支援の仕組みなど、主に公助というところの課題がここに述べられているところでございます。
 そこで、施策の方向ですけれども、83ページのところに八つございまして、このようなことで説明していきたいと思いますけれども、1点目が権利擁護と地域ケアの連携体制の確立であります。目標とする姿でございますけれども、要介護高齢者とか障害者が住み慣れた地域で安心して暮らせるための地域ケアの仕組みが、行政・民間・団体・個人など多様な主体の連携によって構築されている。認知症や虐待などにつきまして支援ができていて、権利擁護の仕組みが用意されているという姿でございます。
 主な取り組みでありますけれども、これは84ページになります。マル1、保健福祉の地域での連携体制の確立ということで、真ん中あたりでありますけれども、区内4カ所に(仮称)総合公共サービスセンターを配置するということで、(仮称)総合公共サービスセンターが中心になりまして、そこの中に新たに地域包括支援センターを含め、地域におけるケア体制が中心になって、地域の保健福祉のネットワークをつくっていくということを検討しております。それから認知症高齢者対策の充実ということで、認知症につきまして、理解、普及、それから相談やレスパイトサービスなど、家族や支援を含めました施策の展開をしてまいる予定でございます。それから高齢者等への虐待防止ということで、高齢者、障害者等への虐待につきまして、見守りネットワークなどの仕組みを充実、緊急一時保護事業、相談機関などの充実を図ってまいります。権利擁護の推進ということで、今回、例えば高齢者の住宅改造の詐欺のようなものもございまして、いろいろと権利擁護が課題になっておりますけれども、こういう中で、日常的な金銭管理、権利等の書類保管でありますとか、そういったサポート体制を行っていくということとか、成年後見制度の利用を促進するための法人後見制度の検討でありますとか、そういうことを進めてまいります。それから高齢者が安定した地域生活を送るための支援ということで、見守りとか緊急通報システム、一時宿泊所の充実など、区として行うさまざまな介護保険以外のサービスにつきましても充実してまいります。それから通所施設等でのレスパイトケア事業支援ということで、レスパイトケア、一時的なショートステイということになりますけれども、障害者のレスパイトケア事業について今後検討し、進めていく予定でございます。
 それから心の健康支援という施策ですけれども、精神障害者のためのさまざまな施策の充実を図っていきたいと考えております。
 そこで、86ページでありますけれども、主な取り組みですが、精神障害者の自立生活支援ということで、社会復帰訓練の機会の提供、ケアマネジメントなどの体制を整えるということでございます。それから2番目が心の健康支援ということで、ストレス、うつ、またアルコール依存症などについて理解を深め、軽度な段階で気づき対処できるよう、普及啓発を進めます。薬物乱用の撲滅ということで、薬物に対する知識普及とか相談につきまして行っていくということを考えております。
 健康不安のない暮らしの維持という施策でございます。これは主に保健所の関係になりますけれども、結核患者、あるいはSARS、ペットに関する感染症、いろいろとございますけれども、そういったことについての十分な対応ということでございます。86ページの一番下に、主な取り組みで、感染症等への予防対策の充実ということで、予防対策を充実するということ、2番目が87ページのマル2、健康危機管理対策の充実、マル3、緊急時に的確に対応できる職員づくりということでございます。
 それから次の施策、暮らしの衛生が守られるまちの推進であります。これも保健所の関係になりますけれども、食中毒でありますとか、飲み水、薬品による生活の環境の関係につきまして、十分に対応してまいるということでございます。
 主な取り組みといたしまして、ペットなどと共存する暮らしの推進ということで、犬とか猫の飼い方ということにつきまして普及啓発に努めるとか、その他、空き地の除草の管理とか、暮らしの衛生に関する支援を行います。
 それから88ページ、一番上に書いてあるところは、さっきのペットのところでございますけれども、ペットに関しますさまざまな課題があります。こういった課題につきまして今後対応してまいるという考えでございます。マル2が食品衛生に不安のない暮らしということで、食品の衛生に関しますさまざまな活動をしてまいりたいと考えております。3番目が安全で快適な医療及び環境衛生施設の実現ということでございまして、このような対応をしてまいります。
 次の施策ですけれども、安心して必要な医療が受けられる医療保険制度の運営ということで、これは国民健康保険、老人保健医療につきまして十分にやってまいるということで、二つ、88、89ページのマル1、マル2を述べてございます。
 次に、要介護認定者等の在宅生活を支える介護保険制度運営ということで、介護保険の取り組みでございます。社会変化に対応した制度整備と適正な制度運営をやってまいるということでございます。
 89ページの下の方ですけれども、豊かで適正なサービス供給の促進ということでございます。これは保健福祉の施設の基盤整備、サービス基盤を整備していくということでございまして、具体的なとりくみは90ページになります。江古田の森保健福祉施設整備、19年度の開設を目指しまして現在進めているところですけれども、このまま進めてまいりたい。それから介護保険サービスの基盤整備支援ということで、民間の中で、地域密着型サービスなど、さまざまな整備が進められてまいりますけれども、調整を図りながら計画的な整備支援を進めてまいります。それから障害者自立支援の基盤整備ということで、障害者につきましても、さまざまな基盤整備が必要ですけれども、新しい制度の施策体系にあわせました基盤整備を進めるということで、社会福祉法人などが行う事業の支援を進めてまいります。それから介護保険事業に関する指導・監視ということですけれども、これから介護保険事業に対します事業者への指導・監視というものに、区としてさらに力を入れていくという考えでございます。
 それから91ページ、次の施策ですが、生活の安定の保障と自立への取り組み支援ということで、生活援護、あるいは貸付事業でございます。主な取り組みといたしまして、生活保護につきましては、これから自立支援を促進するということで、国が提唱いたします自立支援プログラムということを推進していくわけですけれども、十分に取り組みたいと考えています。それから利用しやすい福祉資金制度への移行ということで、今さまざまな福祉資金制度がございますけれども、さらに利用しやすくなるよう改善に努めていきたいと考えております。
委員長
 報告の方を受けましたので、質疑に入りたいと思います。御質疑ございませんか。
かせ委員
 今、説明を受けたわけですけれども、今までの10か年計画の経過ですけれども、素案では、今までの私たちが認識していたところによりますと、一番のポイントとなるのは、施設計画がどうなるのかとか、もっと具体的なものであったはずだと思うんです。ところが、これを見ますと、極めて理念的、概念的なものであって、はっきり言いましてよくわからないという内容になっているんです。どうして、当初計画されたような、もっと具体的な提案になっていないのかということ、それについてお聞かせください。
田辺子ども家庭部長
 冒頭、私の方からも御説明いたしましたように、この計画につきましては、今後10年間で基本構想の目指す姿を実現していくための目標といいますか、それを掲げて、それに向かって、どういう手段で行っていくか。その手段につきましては、常に見直しをして、点検して、効果的な目標の進め方、目指す方向に向けて努力をしていくという流れになってきておりまして、これにつきましては、これまでも、区として、こうした考え方のもとに区政運営を行ってきた経過があります。ですので、従来の計画では、いろいろと個別の事業で組み立てていったわけですけれども、そういうことではなくて、目標とする姿をきちんと皆さんに御明示をした上で、展開については、その都度、単年度の予算でありますとか、中・長期的には、そうした視野を持った計画を皆さんにお示ししていくということになるかと思います。現在のところ、こうした手段で行っていきたいというのが主な取り組みで御説明をしております。ただ、施設等につきましては、今後、皆さんの御意見を聞きながら進めていくわけですけれども、財政との見合いもございますし、なかなか学校の配置の計画等もございまして、その関連もございますので、改めて施設等につきましては、考え方をお示ししていきたいと考えております。
かせ委員
 今の説明は、基本構想のときにも、そのような説明をされたと思うんです。具体的なことについては10か年計画で示されるんだ、こういう経過だと思うんです。そういう意味では納得はいかないと思います。
 それで、実は特別委員会がありまして、平成17年2月8日、基本構想調査・江古田の森整備特別委員会の質疑の内容なんですけれども、江田委員の質問の中でこんなくだりがあります。「例えば児童館がどういうふうになっているのか、それから福祉施設その他がどういうふうになっているのか、そういったことが非常に大きな関心を呼んでいるわけですが、今のそれについては明らかにされていないということで、そういったことがもっと平たく論議できるような状態をつくらなければいけない、この辺についてどう担保するのか」、長い文章の中のごく一部ですけれども、こういう内容の質問がされまして、当時の川崎計画担当課長がこのように答えています。「施設の全体の数については、現段階ではお示しできないけれども、その施設をどのような考え方で今後、再整備していくかとか、配置を考えていくとか、基本的な考え方については、これまでも議論してきた。具体的に、では、その数がどうなるかということについては、今、委員の方からもお話がありました。ことし8月までにはまとめて、10か年計画の素案の中で具体的な全体像をお示しした上で、十分に区民の皆さんの御意見を伺っていきたい」、このように答えているんです。これは2月です。こういう経過からしても、今度の発表というのは、少し違うんではないかと思うんですが、いかがですか。
田辺子ども家庭部長
 計画全体につきまして、策定の考え方というのは、所管は総務委員会になるかと思いますが、私どもで検討してきた経過につきましては、先ほどお話をさせていただいたとおりでございます。私の方で先ほど御説明した内容に一つ加えますと、目標を掲げるとともに、成果指標を用いておりまして、ここの成果指標で目標値を定めて進行管理をしていきたいと考えておりますので、手だて、主な取り組みについて、こうしたことが目標にきちんと向かっているかどうかというのは、指標で管理をしていくということで、こうした指標については、今回かなり数多くお示しをしてきているところでございます。そういう中で、施設配置につきましては、今後、皆さんの意見を聞きながら、先ほど申し上げましたように、個別の事業展開については、考え方を改めて示させていただきたいと考えています。
かせ委員
 全く違うんです。どんどんと議論されていく中で、目標も方向も変わってしまうということなんです。これまでいろいろな議論がされたわけですけれども、常に基本構想で示すとか、10か年計画で示すとか、これから区民の意見を聞いたりとか、平場に持っていかれるわけですけれども、そういった議論がされる中で、こういうことではどうしようもないと思うんです。2月のときに言われているように、今この状態で区民の皆さんに意見を述べてくれと言われても、どうしようもない、答えようがない、我々だって、これについて、どうかということについて、頭をひねってしまうわけです。方針は変わってきたということだと思うんです。どうしてこんなに方針が変わってしまうんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 なかなか私どもからは申し上げにくいので、先ほどもお話ししましたように、10か年計画の計画自体の仕立てですとか構成につきましては、区長室所管でございまして、それは総務委員会になるかと思います。全く違うということで御質問があったわけですけれども、例えば51ページの地域・学校が連携した子どもの育成の推進というところでは、これまでも、私どもといたしましては、小学校を中心に児童館で行ってきた事業の展開について、小学校をステージにして、地域の方々の活動をより推進するような方向でという御説明をしてきました。これにつきましては、私たちの御説明してきたものを、地域でさまざまな意見を聞かせていただいた上で、今回こうした形で、より詳細にといいますか、具体的な事業展開の手だて、プロセスというのをお示ししていますので、全く違うということではなくて、私どもとしては、今までお話ししていた延長線に、これを出させていただいたと認識しています。
かせ委員
 私が言いたいのは、8月の素案の中で、もっと具体的なものが出てくるんだという説明が、この委員会ではなくて、これは特別委員会の方ですけれども、あるいは総務委員会で、そういう説明がされていたわけでしょう。当委員会のことからいえば、具体的な話ということになると、注目されるのは、学童クラブがどうなるのかとか、児童館がどうなるのかとか、総合公共サービスセンターですか、少し記述がありました、4カ所ですか、こういう具体的なものがどうなるかということが今度出てくるだろうと思っていたわけです。そうならないと具体的な話にならないんです。理念的なことではどうしようもない。そもそも田中区長を初め皆さんが、なぜ基本構想を変えるかということについては、理念的であるとか、概念的であるとか、実行性の問題であるとか、財政的裏付けがあるとか、そういったものを理由にして、もうこれは見直しをするんだということを言っていたわけです。ところが、これではさらに全く理念的なものであって、途中経過であったとしても、それはもう今の段階からすれば、そういうものではなくて、もっと具体的なものが出てこないとどうしようもないでしょう。スケジュール的に見ると、これから、説明はなかったでしたか、いずれにしろ、区民の説明会であるとか、そういったことになるわけでしょう。区報に掲載されて、区民に意見を求めるということになっても、具体的なものがないと、何を区民から聞くということになるんですか。全然答えようがないです、これは。だから、私が今指摘したようなことについては、どういう検討がされているんですか。
田辺子ども家庭部長
 具体的に、ここの問題がどうこうという御質問ではないので、なかなかお答えしにくいんですけれども、この計画の仕立てにつきましては、冒頭に御説明いたしましたように、基本構想で描きます10年後の姿を目標にして、それを達成するために、どういう手順、プロセスで行くかということを計画にしています。そのために、10年後、こうなるためには、具体的には、例えば児童館と小学校の関係でいきますと、まずは児童館が校庭などを活用しながら小学校と連携していく姿、また地域の方々と事業展開をしていく姿、51ページでいえば、2段目として、児童館で行ってきた事業の小学校への転換、それにあわせて学童クラブを学校内に設置していくという手順を示しておりまして、そういう意味では、先ほどから申し上げておりますように、これまで検討してきた内容について、10年後の姿を実現するためのプロセスをお示ししていると考えております。
かせ委員
 不満です。平行線になるんだろうと思うので、その点についてはあれですけれども、我々としては、もっと施設面等々、具体的なものが出てくるだろう、そういったことで区民論議がされるんだろうと期待していたわけですけれども、そういうものでは全くないということがはっきりしました。これは基本構想を再度掲載したみたいな感じのものであって、とてもではないけれども、議論の素材になるのかという気がします。
 それから今、説明の中でもいろいろと出てきましたけれども、指標についても非常にわかりにくいというか、指標も空白になっているところもたくさんあるわけです。例えば52ページですけれども、子育てが楽しいと感じている保護者の割合ということについては、実績についても、5年後、10年後の目標値についても書かれておりません。また、55ページについても、さまざまなサービスで支えられる子育て支援の推進、これについては、必要なときに子どもを預けることができた保護者の増加ということについても、実績についても、また5年後、10年後についても書かれていない。また、57ページについてもしかりです。保育サービスに対する満足度、これについては何も書かれておりません。79ページについてもしかりです。また、84ページについてもそうですね。こういうように、今おっしゃるように、では、5年後、10年後の姿をお示しして聞くんだということについても、その指標すらないという状況でしょう。
 それからもっと問題だと思うのは、例えば73ページには、健康寿命を延ばす介護予防の推進ということについて、成果指標として、65歳から74歳までの前期高齢者の要介護・要支援認定率、実績が5.1%、4.9%、4.7%とどんどんと引き下げるということです。いわゆる認定率を引き下げるということが妥当かどうかということだってあるわけです。介護保険というのは、保険料を支払って、必要なときに認定されて必要なサービスが受けられるということにならなければいけない。認定が引き下げられるようなことを指標に持ってくるということは、問題といいますか、保険という趣旨にも反するのではないかと思います。こういう問題ある指標だってあるわけです。全くどうなってしまうんだか、評価のしようがないというか、どうなっているんですか。
合川子ども家庭部経営担当課長
 子ども家庭部の指標につきましては、現在、残念ながら、この素案に間に合いませんでしたけれども、次世代育成支援行動計画の指標とイコールのところもございまして、その点につきましては、今調査中ということで、9月には結果が出るという予定でございます。
寺嶋保健福祉部経営担当課長
 保健福祉部関連の指標の空欄につきましては、現在の材料ではなかなかないということで、来月にでも調査いたしまして、その結果を踏まえて本案までには入れ込みたいと考えております。
今健康づくり担当課長
 73ページの指標のことでございますけれども、ここで取り上げてございますのは、65歳から74歳までの前期高齢者というところで区切らさせていただいております。前期高齢者につきましては、できれば、介護保険の対象になるというよりも、これからの介護予防事業の充実等によって、要介護状態に陥らない、そのための施策をどう充実させていくのかということで考えてございまして、その一つの指標になるかと考えてございます。後期になってきますと、やはりいろいろと体の状況等、変わってきますので、あくまでもここは前期ととらえてございます。
かせ委員
 今のことですけれども、指標がまだ出ていないということについては、いまだに出ていないということが問題だと思っていただきたいということ、それから今の御答弁ですけれども、健康であり続ける、幾つになったって健康で元気で社会の中で活動するのは当たり前、だったら指標はそうでなくて、そのことを言えばいいではないですか。元気で生活できる、社会活動をしている高齢者の値がこうなっているという指標だったらわかります。だけれども、これは介護保険を受けない、そういった人が減るということは、介護保険を使わせないということに、どうしてもそういってしまうではないですか、精神的に。そんなものではないんです、制度というのは。必要があれば、どんどん受けられるというのが制度でしょう、そのためにお金を集めているんだから。だから、指標の取り方一つでどういうことを目指しているかというのが見えてしまうんです、行政の姿勢が。これは、単にこのことだけだけれども、僕は全部見ているわけではないんです。ただ、ぱっと見ただけで、こういったことが目につくということなんです。こういう指標のあり方というのは、改めるべきだと思うんだけれども、どうなんですか。
今健康づくり担当課長
 指標につきましては、どういう数字がとれるのかということで、厳密にとれるものについて指標化させていただいているということがございます。例えば、例に出されました社会活動をしている高齢者の割合というのが、どういう調査の中で、どういうふうにとれるのか、非常に難しいところがございまして、私たちは、今の段階では、具体的に持っております数字の方でお示しさせていただきたいと思っていることと、介護保険についても、必要な方を受けさせないとかということではなくて、必要とされる状態をいかに少なくしていくのかということが施策全体の方向と考えてございます。
かせ委員
 だから、やはり行政の姿勢が指標の取り方に出てくるんです。温かさ、冷たさ、本当に指標というのは大事な数字でもあるし、どういう影響を与えるかということもあるわけですから、真剣に検討しないとまずいと思います。これにこだわることではないんだけれども、ほかにあるかもしれないんだけれども、その点はきっちりと気配りしながらやっていく必要があると思うんです。だから、これについては、もう少し考えてほしいというふうに、これは要望しておきます。食い違いになってもしようがない。我々はそのように考えています。
やながわ委員
 10か年計画ですので、区民の皆さんも、また私たちも、見える範囲のスパンだと思うんです。子育て支援、これからますます重要な大きな区の施策の柱になっていくと思うし、また国全体も、地域全体も、本気でこれをやらないと、国が、未来がなくなるという大変危機感も感じられる分野でもあるわけで、今回の10か年計画の中で、じっと見たわけではないんですが、もう少しわかりやすく、まず子育てというと、妊娠、出産、育児、学齢期の育児等々、系列があるではないですか。そのライフステージに、こうなったときは、こういうことがあるんだ、こういう手だてがあるんだとか、わかりやすく、10か年の中で、今欠けている分野を、こうしていく、ああしていくという、明確に区民にわかりやすく、もう少し羅列を考えた方がいいんではないかという気がいたします。その辺はどうなんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 御指摘、もっともだと思うんですけれども、10か年計画は柱ごとにつくらせていただいておりますので、その中で記述をしてきたということがありますので、おっしゃるようなライフステージごとの施策展開というのは、これとは別な形で区民の方々にお示ししていくことは、とても大切だと思いますけれども、今の10か年計画のつくり方の中では、こうした記載でさせていただいたということで御理解いただければと思います。
やながわ委員
 それはわかりました。少し努力をして、わかりやすくやっていただければと思います。
 もう一つ、今お話ししましたように、地域で子育てをどうするか、ここにも51ページに地域の養育力の向上ということで、子育てサポーターを養成し、云々と書いてあります。地域内の子どもの施設と育成団体、連携、協力を進める、地域の養育力、一つは壁にぶつかっているのではないかと私は気がするんです。なぜかというと、地域でそういうことに参加している人たちは顔が皆同じなんです。それは地域の町会とか、育成団体だとか、PTAだとか、そういう方々が順繰り順繰りやってきた方々がなっている。その方は、違うこともやっているし、ほかのこともやっているし、いろいろなことを、ボランティアをやっていただいて、ありがたいんですが、私は、これからの子育ては、団塊の世代も含めて、新たな養育力を養成し、そして活力を掘り起こしていかなければ、子育て支援、あるいは少子社会にあって、ここは大きなポイントになるんではないかと思うんです。この辺をどう考えているのか。
 もう一つ、10か年の計画、あるいは基本構想、次世代育成も含めて、そうなんですが、中野は住宅都市とはいっても、随分と企業、商店街もあります。こうした方々に対する企業の中、あるいは企業で働いている人たちも含めて、子育て支援、あるいは少子化に対して我々もどう参画していくのか、企業へのアプローチ、この辺が少し弱いのかと感じるんですが、この辺はどう考えているんでしょうか。
小平子ども育成担当課長
 確かに委員の御指摘のとおり、子どもたちの健全育成に地域の力は不可欠であると思っています。ただ、一方で地域の声を聞いていますと、育成者の減少ですとか、メンバーの固定化、活動内容の重複、そもそも子どもの参加者が減ってきている、いろいろな課題を抱えていると私どもは思っています。そこで、今回、10か年計画の素案の作成に当たって、地域の養育力の向上ということを主な取り組みの一つとして掲げさせていただいたわけですが、地域での養育力を高めていくためには、従来の区が行ってきた側面支援というのも必要なんですが、区で一定程度の方向性なり考え方を示した上で、地域とともにつくり上げていきたいと思っております。ただ、それは従来から地域の方で活動してきた組織や人ということも、全くゼロから考えるというわけではなくて、そうした地域で育ててきた力を残しながら、それを引き出すようなやり方を地域で考えていきたいと思っておるところでございます。
合川子ども家庭部経営担当課長
 企業との関係ですけれども、私どもも、従来、そうした働きかけが非常に弱かったという認識はございます。今年度から、そういう意味では、次世代育成支援行動計画の中でも規定してございますけれども、地域との連携を保ちながら、例えばシンポジウムの開催ですとか、そういった一つひとつの手段の積み重ねによって、企業へのいろいろな形での啓発・啓蒙をしていきたいと考えてございます。18年度以降も、それらの一つひとつの積み重ね、あるいは企業に対するアンケート等も今考えてございまして、それらのアンケート等の結果を見ながら、さらにどういった形で推進をしていけばいいのかという部分も含めてまして、これから組み立てをしていきたいと考えてございます。
やながわ委員
 そういう努力は、大事なことだし、やっていただきたいと思うんですが、いずれにしましても、子育ては、これからのまちづくりになるという視点、それから今、課長はおっしゃったけれども、基本構想も、また10か年計画も出す以上、中野に住んでみたい、子育てするのなら中野だなと打てば響く中野の姿勢が、ちょっといいんじゃないと、若い人たちは敏感ですから、子どもを育てるのならどこにしようかななんて言っている人たちが多いではないですか。そういう地域の養育力の底上げとか、私も今までいろいろなことを見てきたり、地域の盆踊りなんかは子どもたちのためにやっているわけです。うちももう何カ所も出て、土日、土日は盆踊り、あっちこっち行っているんだけれども、本当に子どもが減っている。でも、参加してくる、あるいはお手伝いしている人たちのことも実は見ています。若いお父さんたちも大分出てきている。こんなことも含めまして、検討段階ではなくて、総力で、知恵を絞って、子育て支援のまちづくり、中野は10か年の計画の発表と同時に、ちょっと変わったな、このぐらいの意欲がここから出てくるような、みんな大事なことだから羅列しているというのではなくて、どこか、一つ二つは光り輝くような、やっていただきたいんですけれども、その辺はどうですか。
小平子ども育成担当課長
 現段階で具体的な対応という形では、特段お示しはしていないんですが、確かに先ほど申し上げたような課題を地域は抱えていると思っております。何か一つのきっかけで地域が大きく変わる、保護者の対応も変わる、学校の対応も変わるという状況も実際に見てきております。そうした中で、行政がある種、地域と保護者、利用者を結ぶコーディネーターということに徹して、それは地域にお任せという形ではなくて、ある程度は、かかわっていく部分は、区が主体的にかかわった上で、方向性を示してあげて、それで地域とともに基盤をつくり上げていきたいと思っております。貴重な御提言として受けとめさせていただきたいと思っております。ありがとうございました。
やながわ委員
 それから保健福祉の方で、細かいことは、また別な機会でお話ししたいとは思うんですが、89ページ、介護保険はこれから見直しがされていくんですけれども、介護予防だとか、認定を受けない元気な年寄りをということで、大きなポイントがあるわけですが、これだけ逼迫した介護保険、中野区は保険者なわけですから、保険者として、もう少し、認定の人をふやすとか減らすとかという問題よりも、仕組みです、今連絡協議会等々があるわけです。中野区は直接手を入れられないにしても、保険者として事業所の温度の差がものすごくある、片や本当によくやっているところ、片や話を聞くだけでも、ちょっとまずいんじゃないのという、こういう差があってはならないし、この辺を保険者としてどう対処していくのか、この辺が見えてこないんですが、それはどう考えていらっしゃるんでしょうか。
藤井介護保険担当課長
 保険者としてサービスの質の向上ですとか充実ということについて、どう取り組むかということなのかと思いますけれども、今回の制度改正で市区町村の保険者の機能が強化されるということがあります。一部のサービスについては、区が指定をするということですとか、事業者に対する立入検査権が付与されるということがありまして、今まで以上に各事業所の運営状況についてモニタリングを強めていく必要があると感じています。また、地域のケアマネジメント全体を底上げするということで、地域包括支援センターというものが一応予定されていまして、先ほども総合公共サービスセンター等で活用する形で、これにも記載させていただいていますけれども、地域包括支援センターをどう運営して、実際に地域のケアの充実につなげていくのかということで現在、検討している最中です。各事業所の個々の質の向上については、事業所が自主的に取り組むべきことが多いということもありまして、保険者としては、いろいろな資料の提供ですとか、機会を付与するということが中心になるかとは思いますけれども、さまざまに検討いたしまして、利用者が安心して介護サービスを受けられるような体制をつくっていきたいと考えております。
やながわ委員
 結局、介護保険サービスを利用している人たちに、その姿勢いかんによって度合いが変わってくるわけです。だから、そこに保険者としての責務があるのではないかと私は思うわけです。今回、強化されるということならば、やはりお年寄りの人たちは少々のことは我慢してしまう、なかなか口に出して、世話になっているから、世話になっているったって、お金払っているんだからって私なんかは思ってしまうんですが、我慢する必要はないし、より高いサービス、そういうことをきちんと保険者である中野区が姿勢を示していく、事業者もそこに緊張感がなければいけませんし、これだけ介護保険の給付金を各事業所にお渡ししているわけで、本当に保険者としても、給付金が、受けている人たちが、本当にサービスをきちんと受けられているのかどうか、きちんと計画の中にも、それなりの姿勢を明確に出すべきではないか。これだと、何となく書いているというだけで、その辺も中野区としての責任を御提示すべきではないか。事業所の責任でヘルパーたちのスキルアップだとか、ケアマネもそうだし、これから介護福祉士という専門職に力が入っていくわけですので、中野のこれは質が高くなるんだ、こういう具体性を持った表現が必要なんではないかと思います。どうなんですか。
藤井介護保険担当課長
 今回の10か年の素案につきましては、介護保険の運営そのものは、89ページのところの在宅生活を支える制度運営ということなんですが、関連する部分については、下の豊かで適正なサービス供給の促進のところで、基盤整備の関係ですとか、次の90ページの下のところにあるマル4なんですが、介護保険事業に関する指導・監視等というところで、多少書かせていただいていまして、91ページにかけてのところで、事業者監視を行うことによりサービスの質を確保するという形で表現しています。実際に取り組みとしては、今年度からサービス提供責任者に対する研修も初めて行って、実際の担当者の方々も初めてそういう研修を受けたということで、大変評価していただいているんですけれども、今までなかなかそういう研修の機会がなかった方もいらっしゃるようですので、継続してそういうものを進めていきたいと思うんですが、そういう部分については、確かに表現が薄いかと思いますので、その辺はまた検討してみたいと思います。
佐野委員
 まず基本的なことをお伺いしたいんですけれども、基本構想と10か年との関係、先ほど田辺部長がお答えになっていただいたみたいですけれども、まず1ページ目を開いていただくとよくわかると思うんですけれども、3行目から、この基本構想は、真に豊かで持続可能な地域社会をつくり上げていくための基本理念と、中野のまちの将来像を示した上で、10年後に実現するまちの姿を明らかにしていますと書いてありますね。それで、下のところへ行きますと、下から2行目、新しい中野をつくる10か年計画は、基本構想の掲げる理念と10年後の中野のまちの姿を受け、これを実現するための基本計画であります、今回のは、ということですね。いずれにしても、これは基本構想と10か年計画は不可分であることをおっしゃっているんだと思うんですけれども、今、二人の委員の方から御指摘がございましたように、とすれば、より具体的に10年間で、基本計画で目指すものは何なのかという姿勢とか姿が非常にわかりづらいということがまず1点、二人の委員からも御指摘がありましたが、私はまずここの1ページ目の説明なり理論がなかなかわかりづらいし、明らかにここがこういう関係なんですということを明らかにすることによって、10年後の中野区のあるべき姿はこうなんですというものがそれぞれの部署から出てくるんだろうと思っているわけです。したがって、これから区民の皆さんにいろいろと御意見を聞く場合にも、基本構想と10か年計画との関係をもっと詳しく御説明し、したがって、中野区はこういうものを10年後に目指すんですというところからの導入を図らないと、なかなかは理解できないし、我々もこれを見ていただけでは、具体的なものが示されていないと二人の委員からも御指摘がございましたけれども、そういうイメージにとらわれてしまうんです。あくまでも基本構想は憲法だと思うんです。憲法はもう示されたわけです。その憲法に従って中野区はどういう構想を練るのかという具体的な法律論に入ってくると思うんです。そういうもののために10か年計画は10年を目指してやるんだということだと思うので、10年間のスパン、例えば1年目はこう、2年目はこう、3年目はこうという具体的なものもありませんし、10年間の中でこうやっていきたいというだけの記述にしか過ぎないわけです。したがって、表現は悪いですけれども、だらだらとか、そういうイメージが出てしまうんだと思うんです。本来、こういう10か年計画を作成するに当たっては、それぞれの民間会社は、3年とか、4年とか、5年とかとのスパンでつくって、最終的な目標を最後に持ってくるわけです。といいますのは、特に今、社会の変化が大きい、厳しい中で、10年先なんかは見られない、幻ではないかという声が非常に強いわけです。そういう中で、10年を目標とした場合、誤差なり是正をしなければならない部分というのはいっぱい出てくるはずです。そういうことを考えますと、一体、10年後に目指すものは、先はこういうものを目指したいというものがはっきりしていても、その過程の中で、何年間かに分類していく、そして修正もあり得る、こういうことをやっていかないと、安心して区民は見ていけないと思うんです。特に今の社会は急激な変化をしていますので、非常に難しい面があろうかと思うんです。10年先なんて本当に幻だと私も思っています。そういうことからすると、その辺についてはどのように検討されたんでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 なかなかお答えしにくいところではあるんですけれども、おっしゃるように、今すごく社会も地域も大きく変わっていると思っておりますが、私たちは今後、中野区をどうしていきたいかという思いも含めまして、やはり10年後の姿をきちんと区民の皆さん、今現在、私たちが想定している目指すべき姿というのをお示ししていかなければ、行政というのは、なかなか日々目指す方向がわからないということになってしまいますので、区民の方々にきちんと示す必要があるだろうと思っています。それは、抽象的であるかもしれませんけれども、こうした中野の姿を目指したという思いで、この間ずっと検討してきた経過がございます。その上で、その姿を実現していくためには、一つは目標であったり、今回新しくお示しをしました四つの戦略というのがございます。この戦略の中で、ここでは何年というスパンを設けておりませんけれども、こういう戦略で進めるという、法律というよりは手段で、ここをお示ししています。もう一つは、施策の方向の中で、具体的な取り組みを主な取り組みということでお示ししているんですけれども、先ほども、かせ委員の御質問でもお話ししましたように、10年後は、突然10年後が来るわけではなくて、一つひとつステップを踏んで進めていくべきものだ、このプロセスを主な取り組みということであらわさせていただいたということでございます。総務委員会ではないので、財政的な裏付けの調整でありますとか、施設配置につきましては、さまざまな部署との連携というのもございますので、これとは別に改めて考え方は示させていただきたいと考えております。
佐野委員
 確かに所管は総務委員会の方になるかもしれませんから、こういう全般的な話は難しいのかもしれません。ただ、難しいですということでの御答弁ではなくして、少なくとも庁議は部長は出られていると思うんです。当然、横の連携をとっていかなければいけません。総務が柱をつくるのであれば、その枝葉をつくっていくのは各部署ですから、そういう意味では、難しいというお答えではなくして、やはり一部長として、当然それらの職責を負うわけですから、しっかりとしたお答えをしていただかないと、私よりは、区民の皆さんに答えるというつもりでやっていただきたいと思います。
 それから今おっしゃっていた3ページ目の未来への扉をひらく、非常に格好いいです、見ていると、確かに扉を開かなければいけないものがいっぱいあるから、こう書かれたんでしょうけれども、私は、こんな言葉よりは、やはり具体的なものを書かなければならないのではないかと思いました。これは私の感想です。
 それからもう一つ、1ページ目のところに、もう少し充実した内容を付記していただきたいと思っております。
 それからもう一つ、田辺部長がおっしゃったような、財政的な裏付けは総務委員会でおやりになるというお話ですけれども、少なくとも財政の裏付けのない計画というものは、船でいえば荒海の中に飛び出していって沈没してしまうという例が多いわけです。したがって、総務委員会で財政的な裏付けはおやりになるんでしょうけれども、少なくとも子ども家庭部と保健福祉部の方は、それぞれこういう計画が出れば、財政の裏付けを持って出されているんですね。まずそこからお伺いします。
田辺子ども家庭部長
 財政的裏付けは、現在いろいろと調整をさせていただいておりまして、総務委員会の中でも、第4章のところで行財政の考え方を示させていただいておりますが、これを成案にしていく段階では、財政的なものもきちんとお示しをしたいと考えておりますが、今のところ、例えば三位一体の動向でありますとか、都区財調の動向でありますとか、きちんと整合をとらせていただきたいということですので、考え方としては、裏付けを持ったといいますか、整合をとった計画は、もちろんつくっていかなければいけないんですけれども、現在のところは、まだ進行中ということで御理解をいただければと思います。
佐野委員
 ここに参考資料として全体のものは出されております。これは総務委員会でおやりになるんでしょうけれども、少なくとも、全体の把握は総務委員会でやるにしても、各部が、こういう計画を出されるということは、それぞれの財政的な裏付けがあって出されて、それが10年のスパンになっていることだろうと私は理解しております。例えば民間の会社で10か年計画を出されるときには、各部署で上がってきたものは、当然、財政の裏付けがあって、全体の財務部がそれを掌握し、役員会にかけていくわけです。そうすると、今のお話ですと、これから詳細についてはおやりになるというお話ですけれども、少なくとも区民に見せるときに、こういった計画ありきだけではなくして、こういう現状が中野区の財政事情です。それに従って子ども家庭部はこういう方針を出します。これについては幾らかかってきます。こういうことでの全体の総枠はこうです。これは総務がおやりになることでしょう。そういったものを示さないと、区民自身も財政の裏付けがない計画というものは一体何なんだという声も出ると私は思います。やはり区民は、少なくとも会社でいえば社員です。社員と同時に、指針をとっている役所の人たちは、少なくとも、そういったものをしっかりと区民に示していかないと、区民の納得というのは得られないと思います。そういうことをお考えになったときに、今はやっていないというお話で、この計画表ですと11月下旬にパブリックコメントの手続をされるということですから、全体を出せるか、個々の部署を出せるか、わかりませんけれども、財政の裏付けのない計画はないわけですから、先ほどおっしゃったようにあるわけですから、それを全体像として示すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
田辺子ども家庭部長
 済みません、私が財政担当をしているわけではないので、私の責任の持てる範囲ということでお話をさせていただきますと、ここに掲げております主な取り組みにつきましては、具体的などんな事業をいつの段階でという記述ではございませんで、こうした取り組みを今後検討していきたい。それに当たっては、きちんと財政的な裏付けを持って進めていくという考え方でございます。10年間の主立った項目によります、想定されるフレームというのは、今回、参考でつけさせていただいておりますので、年度、年度のこともきちんと裏付けを持ちながら進めていく計画と理解をしております。
佐野委員
 ということは、きちんとした裏付けはあるわけですから、やはり区民の皆さんにお示しするときには、少なくとも、そういったものも付記して、全体像をつけるかどうかわかりませんけれども、そういうことも私は必要ではないかと思っています。特に財政というのは、計画以上にいろいろな変化が生じてくると思うんです。例えば子ども家庭部、あるいは保健福祉部で、こういう計画をやりたいんだと10年スパンで考えたときに、当然できない部分、三位一体もこれからあります、いろいろなことで税制のバランスが崩れます。できない部分もあろうかと思いますので、そういったときに各部がどう対応していくのか、そういった問題も非常に重要なことではないかと思いますので、ぜひそれは庁議等々でも御意見を発言していただいて、やっていっていただきたいと思っています。特に財政については、しっかりした裏付けがある以上に、皆さんにもいつかの時点でしっかりとお示しをいただきたいと思います。
近藤委員
 先ほどから皆さんがおっしゃっているように、この計画だと、基本構想を見たときと、あれ、10か年計画になったのに、まだ何も具体的なものがないというのが感想なんです。児童館のことで、また例を挙げて言いますけれども、児童館がもう学校に入るという形で入っています。この間やっていました区民と子ども家庭部の対話集会の中でも、学校に入るのはいかがなものかという意見がかなりあったと思うんです。そういうことを、皆さんは一生懸命に伝えに、対話集会にやってくるわけです。雨の日はタクシーを使って、私の意見が通るんだろうと思ってやってくるのが、これを見ますと、学校の中に入る、従来から変わらない、意見はどこに行ったのか、変わらないわけなんです。その方たちが意見を言ったことで変わらなくても、本当にいろいろな意見の方がいらっしゃるし、区が決めたことで、それは変わらないのかもしれないんですけれども、また今度、8月中旬から意見交換会を16カ所でやるという手続になっているわけです。そうすると、また区民の方は、ここで、どうしても児童館と、また同じことを繰り返して思いを伝えると思うんです。そういうスケジュールというのは、何か検討委員会をつくるとか、私は、児童館が学校の中に入るのはいかがなものかと思っている側なんですけれども、それにしても、皆さんが学校の中に入るのがいいとされるなら、子どもの育ちはどうしていったらいいんだろうかとか、そういう委員会を立ち上げてくださいと前から言っているんですけれども、話を聞くなり、そうしていかないと、10か年計画も、具体的なものは何も出てこない、区民の方も、陳情にいらっしゃっている方も、とてもエネルギーが、むだといってはおかしいですけれども、反対があって、いろいろなふうに意見が通って、いいものにしていけばいいんですけれども、それよりも前に、では、どうしていこうという形に何でならないのかと私は素朴に思うんです。絶対に入れないでくださいと思っている方もいて、それをどういうふうにしたら、こういうふうにいいんですというものが示されれば、そういうものが示された段階で検討できて、初めて、ああ、そうか、入れるという方向もあるんだという選択があると思うんです。そういうものが計画や何かに出てこないと、また、これは入れたくないという方と入れるんだということで、前も言ったんですけれども、とても時間のむだというか、賛成反対でやっていくより、子どもたちにとってどうしていったらいいんだろう、そういうところから視察を私たちはいろいろとさせていただきます。どういうふうにやっていったらいいんだろうという検討にならないと、また16カ所で、入れないでください、でも、入れる方向なんですという説明をしていったら、区民の時間もとてももったいないと思うんです。この人たちが、私は質問をほかにもしたかったんですけれども、子どもたちが地域の大人たちに見守られて、この方たちだと思うんです。そうしたら、そういう活動に専念できるような時間をつくった方がとてもいいと思うんです、反対だと言っていることに使うよりも。そういうふうに区が考えていけないかと私は思うんです。そのためのスケジュールや何かが全くこれには見えない、そういうところで、また同じように地域センターで説明をして、この素案に対してどうだということで、今、中野区がやらなければならないことに対して、とてもむだだという言い方をしたら失礼なのかもしれないんですけれども、もっとやらなければならない、子どもたちの周りにもっと人がいてほしいし、地域に帰ったら手伝う人は少ないし、そういうところに率先して行っていただけるように、いろいろな人たちを持っていける形で、行政が計画案なり検討会を開いて、新しい学校、小学校二つが統合したときに、こんな児童館があったらいいんですというものが見えれば、区民の方だって、ああ、そうか、でも、今の新井薬師児童館を見て、学校に入れるといっても無理です。あの劣悪な状態で学校に入っていく、そういうものが全く見えない、そういうふうに私は思うんですけれども、そういうふうに具体的なものがもう少し見える形で、10か年計画なり、ほかのお示しできる資料なりでもいいですから、見せていただけるということはないんですか。
小平子ども育成担当課長
 51ページのところなんですけれども、主な取り組みのマル2のところに書いてございますとおり、取り組み自体は、地域・学校が連携して子ども育成を推進していくということが一つの取り組みとして掲げてあります。ですが、小学校に、今御指摘のありました、例えば児童館の機能ですとか、遊び場を入れるということが目的ではなくて、地域の健全育成を進めていくために、機能面から、小学校を拠点に、地域と学校と家庭との連携をつくっていくということが目的と考えております。ですので、アプローチの仕方としては、学校に入るやり方もありますし、今の児童館と学校との関係の中で、学校との関係をより強固にしていく、いろいろな手法があるとは思います。それをここで主な取り組みとして書かせていただいたわけでございます。具体的に小学校に導入していく、そういう段階になれば、一度に全部という話は難しいので、段階的にという形になろうかと思いますが、その際には、地域ですとか、保護者の理解ということが当然、前提になりますので、時間をかけて検討を進めていきたいと思っております。
近藤委員
 でも、これは10か年計画で、時間をかけて同意が得られればといっても、もう決めていくんですよね。違うんですか。
小平子ども育成担当課長
 先ほど10か年計画の素案の位置付けについての御説明をさせていただいたかと思うんですが、具体的な事業の実施時期等については、今後の事業展開ですとか、これとは別な形での計画になるのか、その辺はあれですけれども、別な形でお示ししていくという形になろうかと思っております。ただ、時期の方は、引き続き検討を進めていきたいと思っています。
近藤委員
 では、学校に児童館をいつごろ入れようと考えていらっしゃるんですか。
小平子ども育成担当課長
 先ほどお話した財政との絡みもありますし、そもそも小学校の空き教室の状況ですとか、小学校の再編計画ですとか、さまざまな考慮しなければならない状況がたくさんございますので、そうしたものを総合的に勘案しながら、実施時期等については今後さらに詰めていきたいと思っております。
近藤委員
 再編計画はもう決まっていますね。そうすると、児童館の計画もきちんと立てられて、それこそおっしゃったように財政的なものもきちんと出して、もう示していかなければ、区民に意見ばかり聞いていても、区民は、いつ入るのかもわからない、財政的にどうなっていくのかもわからない、どういうふうに入るのかもわからないで、意見を聞かせてくださいとおっしゃられても、わからないと思うんです。きちんと行政が示していくことが必要だと思いますけれども。
田辺子ども家庭部長
 ここで掲げさせていただいております51ページの地域・学校が連携したという取り組みでございますけれども、この間、当委員会でも御説明をしておりますように、目指す姿としては、学校と子どもが地域で活動しております拠点と児童館とが、同じ子ども、日常生活、一日の生活で児童館と学校で余りにも分離をしていたり、連携がとれていなかったり、あるいは地域の活動が児童館を中心に、あるいは学校を中心にという形で分かれている状況を、地域の養育力を高めたり、家庭の養育力を高めていくときに、より効果的に進めるには、学校と児童館が連携している姿が望ましいのではないか、それを目指していこうと考えまして、今ここでお示ししているようなプロセスで進めていきたい。その結果として、児童館が学校の中に拠点を移していくという流れを書かせていただいております。ですので、私たちの目指す姿をここで10か年の素案としてお示しをしておりますので、具体的な施設の展開について、ここで掲げる計画ではないということで御理解をいただければと思います。施設の配置につきましては、先ほどからもお話をしておりますように、学校の再配置の計画も合わせて考えながら、財政状況も見合せながら、別の形でお示しをしたいと考えております。
近藤委員
 もう1点、51ページなんですけれども、子どもたちが地域の大人たちにという、この地域の大人たちはどなたを考えていらっしゃいますか。どういう方たちを考えていますか。
田辺子ども家庭部長
 51ページ中ごろにあります、子どもたちが地域の大人たちに見守られてというくだりでございますが、これにつきましては、日常的に今でも活動していらっしゃいます団体はいろいろとありますし、先ほどやながわ委員からも御指摘がありましたように、ある程度、今の地域の状況を考えますと、新しい方々の発掘でありますとか、これからは、リタイヤした高齢者といいますか、そうした方々も地域で見守っていただくという必要がございます。あるいは企業の中での子育てということを考えた場合には、事業主の方にも御協力をいただきたいということでは、地域は総力を挙げて子どもたちにかかわっていただきたいと考えています。
近藤委員
 別のところで、もう1点、85ページで、高齢者緊急一時宿泊事業、これは具体的に介護保険を使わないとさっきおっしゃったんですけれども、杉並なんかが介護保険を使って始めたものとは、また違うんですか。
冨永高齢福祉担当課長
 これは2年前に新規事業で立ち上げた事業でございまして、介護保険外のサービス事業でございます。特養の空きベッドを活用して1週間程度の緊急の宿泊事業を展開しているものでございます。
かせ委員
 確認させていただきます。今の質疑なんですが、施設計画については、そうすると、いつ発表されるんですか。
田辺子ども家庭部長
 施設計画という形になるかどうかわかりませんけれども、施設配置の考え方につきましては、10か年計画の案をお示しする段階では、明らかにしていきたいと考えております。
かせ委員
 そうすると、いつになりますか。
田辺子ども家庭部長
 10か年計画の本案を策定しますのは11月ですので、その時点がめどかと考えています。
かせ委員
 実は検討されているんでしょう。不思議に思うのは、一番肝心なところが発表されないで、こういうふうに出てきて議論させてしまうということに、非常に危惧というか、異様なんです。先ほどいろいろな方からも指摘がありましたけれども、こういうことについては、途中の計画であれ、この委員会の中で、関係することについては、こういう議論があるということがないと、具体的な議論はできないんです。そうしますと、案が出てくる11月までは発表されないということになってしまうと、一番肝心なところが委員会でも議論できないし、ましてや区民の中で本当に真剣な議論というのはできないんだろうと思うんです。どうですか、そのことについて。
田辺子ども家庭部長
 区が事業、施策を展開していくに当たりまして、施設というのも非常に重要な手段といいますか、ツールだと考えていますが、施設展開だけでなくて、今現在は民間の事業者もいろいろな事業展開をしていたり、あるいは施設でなくても事業がいろいろとできるということもありますので、取り組みの中で、目標を達成するために、どうした展開が必要かということを、施設も含めまして考えていく必要があるだろうと思っているところです。ですので、私たちとしては、先ほども児童館を例にとりましたけれども、児童館という施設ではなくて、目指す姿で、どういう手段、プロセスで行っていくかということについては、十分に地域の方々と議論をしていきたいと考えています。
かせ委員
 本当によくわからないし、議論されているし、なんともはやなんですけれども、ところで、先ほど聞き逃してしまったことがあったんですが、やながわ委員も言われたことなんですけれども、介護保険の問題ですけれども、例えばしばしば指摘されているのが基盤整備の不足ということなんですけれども、これによりますと、今整備すべきことということでは、江古田の森しか具体的には出ていないんです。こういうことでいいんでしょうか、これで十分に間に合うと思っていらっしゃるんでしょうか。
冨永高齢福祉担当課長
 素案の90ページをごらんいただきたいと思うんですけれども、90ページの主な取り組みのマル1、確かに江古田の森保健福祉施設整備ということで掲げてございます。2番目のマル2なんですけれども、介護保険サービスの基盤整備支援ということでございまして、18年、介護保険制度が改正、施行されますけれども、その中で、今までの施設については、面的な整備を図ろうという考え方が示されていまして、中野区もそういう考えをとってございます。その中で、24時間対応可能な訪問介護サービス等、充実を図ってまいりますとか、認知症の高齢者のグループホーム等の地域密着型サービスについて、この地域密着型サービスというのが新たに位置付けされた介護基盤整備でございまして、この中には、今申し上げました認知症のグループホームだとか、デイサービスだとか、さまざまな地域密着のサービスがございます。小規模多機能という新しい名称でございますけれども、地域に密着したというのは、中野区の生活エリアにという関係がございますけれども、そういった施設を整備してまいりたいとお示ししてございます。
かせ委員
 そういう小規模多機能というのは、我々も要求しているところですけれども、それは一つのメニューとして整備すべきことだと思うんですが、一番心配なのは、特養ホームであるとか、そういった施設が圧倒的に足りないということなんです。そういうことについては、中野区みたいな、こういう土地柄ですから、黙って見ていても整備されるものではないし、これについては相当の構え、場合によっては、中野区が相当の支援をするという形で整備するということがないと進まないようなものもあるんだろうと思うんです。だから、これはそういうことも含めての書き方ということなんですか。
冨永高齢福祉担当課長
 今のマル2のところの項目ですけれども、一番最後の文章で、圏域を越えるサービスについても、都と調整を図り計画的な整備支援を進めますという表現をとってございまして、圏域を越えるというのは、先ほど言いましたように中野区の圏域を越える広域的施設と考えてございますけれども、それらのことについては、第3期介護保険事業計画の策定の中で、いろいろと整備量について検討してまいる、今、介護保険運営協議会の中で検討しているところでございます。したがいまして、広域的施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム等ございますけれども、保険料との関係もございますので、今後、中野区がどう広域的施設に取り組むかということについては、十分に介護保険運営協議会の中で議論しながら、その中で整備支援の計画をまとめていきたいと考えてございます。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他にないようでしたらば、新しい中野をつくる10か年計画についての報告を終了したいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、終了をいたします。
 3時少し前ですが、休憩いたします。

(午後2時55分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時12分)

 続きまして、2番目の報告、平成18年度中野区立幼稚園の園児募集についての報告を受けます。
竹内保育サービス担当課長
 平成18年度の中野区立幼稚園の園児募集について御報告をさせていただきます。(資料4)区立幼稚園は教育委員会所管の施設でございますけれども、就園等の事務については、昨年度から私どもが教育委員会の事務を補助執行しておりまして、御報告をさせていただくものでございます。
 まず1番目の入園の申込資格でございますが、今回、申込受付日を9月29日と30日と定めまして、この日に中野区に入園対象の幼児とともに在住している保護者の方でございます。
 2番目に、入園の対象となるお子さんは、2年保育が4歳児でございまして、平成13年4月2日から平成14年4月1日までに生まれた方です。3年保育が3歳児でございまして、平成14年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた方でございます。
 募集人員等でございますが、かみさぎ幼稚園、ひがしなかの幼稚園につきましては、2年保育、3年保育ともに16人ずつでございます。みずのとう幼稚園につきましては、2年保育が48人、3年保育が16人、やよい幼稚園につきましては、2年保育が80人、3年保育が16人でございます。申込受付は9月29日と30日の2日間、各幼稚園におきまして午後2時から4時までの間に行います。
 裏を見ていただければと思います。選考の方法でございますが、各幼稚園の申込者が募集人員を超えた場合には、各幼稚園で抽選を行います。抽選は10月14日、各幼稚園で午後2時半に行いたいということでございます。抽選で当選された方、また募集人員を超えずに申し込まれた皆さんにつきましては、各幼稚園で健康診断と面接をさせていただいた上で、最終的に10月31日までに入園の決定の通知をさせていただきたいと考えてございます。
 本募集の概要につきましては、9月4日の区報で区民の皆様にお知らせする予定でございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はございませんか。
かせ委員
 超えた場合には抽選だということで、選から漏れると、こういった方たちは、通常、私立に行くとかということになるのか。
竹内保育サービス担当課長
 御希望のところに入れないということになりますので、ほかの幼稚園等に申し込みをされるということになろうかと考えます。
かせ委員
 そういうことで、今まで問題になったことはないわけですね。
竹内保育サービス担当課長
 定員は決まっておりまして、公正な方法で抽選をさせていただいておりますので、そういった問題についてはございません。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、3番目、DV(配偶者等からの暴力)等被害者支援のための電話相談実施についての報告を受けます。
合川男女平等担当課長
 それでは、私の方から、DV(配偶者等からの暴力)等被害者支援のための電話相談事業につきまして、資料に沿いまして御報告をいたします。(資料5)
 平成14年4月1日に配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律が全面施行となりました。この法律は人権擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講じることが必要であるとしてございます。この趣旨を受けまして、これまで面接相談は行ってきましたけれども、これに加えまして、これまで相談できずに悩んでいたDV等の被害者を支援するために、被害者が救済を求める手がかりの一つとして、電話相談を実施することによりまして相談機能の充実を図ること目的としてございます。
 内容でございますが、女性に対する暴力についての相談に応じ、問題解決のための支援を行うということでございます。DVのほか、セクハラですとか、ストーカーなど、女性に対する暴力についての相談にも応じ、内容により関係機関へつなげていくというものでございます。対象は当然のことなから区民でございます。
 実施日は平成17年9月1日から開始をいたします。祝日、年末年始を除く月曜日から土曜日の午前9時から正午まで、原則として私どもの女性問題相談員が従事をいたしまして、女性会館の休館日、月曜日でございますけれども、これにつきましては民間業者に委託をして実施をいたす予定でございます。
 この事業のPRでございますが、8月21日号の区報に掲載するほか、ホームページ等でも広くPRを行う予定でございます。
 以上、雑駁ではございますが、DV等被害者支援のための電話相談実施についての御報告をいたしました。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
やながわ委員
 大変結構なことだと思っております。なかなか声に出しにくい内容ですので、電話というのは一番効果的なのかと思います。ただ、PRの仕方なんですけれども、ホームページと区報だけではなくて、目にとまるところ、どっちかというと引きこもらざるを得ない、消極的な生き方にならざるを得ないわけでして、言い返せるぐらいの人だったら問題にはならないわけで、そういう人たちもふっと目にとまって、気軽に電話ができるような体制も必要なのかと思うんですが、そのほかのPRはどう考えいらっしゃるんでしょうか。
合川男女平等担当課長
 委員御指摘のように、PRの方法については、いろいろとポスター、チラシ等も考えてございますが、できるだけ、そういった意味では、幅広くPRをしたいということで、いろいろな形で工夫をさせていただきたいと考えてございます。
やながわ委員
 対応する方、女性問題相談員でしたか、恐らく内容は多岐にわたって、個々のケースは全部違うと思うんですが、警察に、あるいは児童相談所だとか、さまざまな法的機関、あるいは公的機関が必要な内容になろうかと思うんですが、そういう場合のツールというのはきちんとできているんですか。
合川男女平等担当課長
 現在、私どもの女性問題相談員、2名おりまして、彼女たちですけれども、一定の資格等もございます。今まで面接相談等でDVに関する相談も多数受けてございますので、そういった知識は十分に備えていると考えてございます。
やながわ委員
 これから始まるわけで、さきの心配はあれなんですが、結構、相談員の人たちのストレスというのはものすごいらしいんです。私もよくいろいろな相談を受けると、女性の場合、共有してしまうんです、悩みを。この人たちのストレスが高じる、2人の女性問題相談員がこれから毎日ですので、午前中であろうと、毎日、かなり長時間、話は聞かなければならない、そういった女性問題相談員たちのケアも含めて、相談を受けていればいいというわけにはいかないだろうし、その辺も、こういう事業は、精神面のケア、チェックが大事だと思うので、それも含めて、そこを怠ると、相談を受けても、やはりぴんと来なかったとか、悩みの解決にならなかったとか、やっても苦情が出るようでしたら意味がございませんので、せっかくこういうチャンスをつくったわけですので、これは要望です。よろしくお願いします。
かせ委員
 私もいいことかとは思っております。それで、少し気がかりなことなんですが、相談の内容というのは、非常にプライバシーにかかわる内容なわけです。それに対してどういう配慮があるのかということが気がかりです。1点、お聞かせください。
合川男女平等担当課長
 原則的に女性問題相談員は、非常勤ということで、当然、公務員と同等の守秘義務等が課せられてございます。そういった意味では、今までも相談等をいろいろと受けてございますけれども、そういった意味でのしばり、当然あると考えてございますので、その辺、当然、私どもとしても、プライバシーの問題については十分に配慮しながら事業を進めていきたいと考えてございます。
かせ委員
 相談員2名、通常の方ですけれども、これは職員ですね。職員の場合には、十分にそういうことについては制約しているわけですから、あれなんですけれども、月曜日、休日の方、民間の方、これは非常勤か何かでやられるんですか。
合川男女平等担当課長
 業務を委託する予定でございます。当然、仕様書の中にも、守秘義務は当然課せていこうと思っていますし、電話相談に応ずる場合も、女性会館の相談のところで相談を受けるという形にしたいと思いますので、そういった意味では、いろいろな形で個人情報を守れる、そういった事業の中で事業運営を進めていきたいと考えてございます。
委員長
 他にございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 以上で本報告は終了いたします。
 続きまして、区内の学習塾における結核集団感染の発生についての報告を受けます。
深澤保健予防担当参事
 それでは、区内の学習塾における結核集団感染の発生について御報告申し上げます。(資料6)この件につきましては、これまでも委員の方々に途中経過を御報告させていただいているものでございます。
 初発患者の概要につきましては、区内にある学習塾の講師、診断は肺結核でございます。
 中野区の主な対応について申し述べます。6月11日、保護者説明会を開催し、34名の参加を得ております。これ以降、定期外検診を実施し、7月4日にほぼ終了しております。6月21日、中野区を含む関係区の保健所と東京都による合同の対策会議を開催しております。6月22日、中野区健康危機管理対策本部を設置し、第1回本部会議を開催しております。以降、7月11日まで4回の会議を開催し、現在に至っております。6月23日、東京都と中野区の合同記者会見を都庁で行っております。7月7日、関係区と都の合同対策会議、この会議の中では、結核研究所長を加えて会議を開催しております。7月9日、保護者説明会を開催しております。
 中野区保健所が実施した定期外検診についてでございます。検診内容は胸部レントゲン検査、ツベルクリン反応検査、血液検査の3種類でございます。対象者及び検診結果でございますけれども、この中で感染者と申しますのは、ツベルクリン反応検査結果、血液検査並びに接触度合いを勘案しまして感染の危険性が高いものということで、感染者を限定してございます。検診対象の193名中、経過観察、これは特別な異常がなかったということで、今後の経過観察が必要という方が71名、感染者が86名、発病者が36名ということでございます。これは7月15日現在でございまして、8月現在の時点で生徒の患者が1名ふえまして、計37名ということになっております。なお、結核発病者につきましては、検診以外で発見された4名、これは塾の生徒でございますけれども、それを合わせますと現在41名ということになります。発病者は全員、初期の結核でありまして感染性はありません。結核の感染者につきましては、発病予防のための内服が必要ということになります。
 関係区の把握状況でございます。7月15日現在、結核患者が18名、全員が系列の塾講師ということで、中野区保健所の把握した41名とは重複がございません。
 今後の対応等についてでございますけれども、検診対象者につきましては、今後2年間のフォローアップを予定しております。また、今回の事例、特異な事例と我々は考えておりますけれども、この検討を通じまして結核の定期外健康診断ガイドラインの検証等を行っていきたいと思っております。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
かせ委員
 こういう感染症が出た場合には、迅速な対応をとって対処するということが基本だと思うんですけれども、この中で、聞き漏らしたのかもしれませんけれども、まず最初に結核であるという状況が把握されたのはいつですか。
深澤保健予防担当参事
 最初に塾の責任者、今回の新井薬師塾を管轄している塾の責任者から保健所に相談があったのは4月8日でございます。その時点では、患者の状況、肺結核かどうかということもはっきりはわからない状況で、どうしたらいいかという相談がございました。そのことにつきましては、保健師の方から、住所地管轄の保健所が十分に調査をして、把握した後に、こちらの中野区保健所に連絡があるということで、落ち着くように、非常に慌てた状態だったということですので、まずは十分な調査結果のもとに対応すべき問題ですからということでお答えをしております。その後、住所地の保健所が十分な調査を行って、中野区保健所に依頼が正式に来ましたのは5月17日ということで、17日以降、具体的な動きとして保健所の方が対応してきたわけでございます。
かせ委員
 最初に相談のあったのが4月8日、これはどこの保健所でしたか。
深澤保健予防担当参事
 相談があったのは中野区保健所です。
かせ委員
 4月8日に相談があって、その後、調査がされて5月17日に中野に来て、それから具体的な話になったということですけれども、その後、大分飛ぶんですが、6月11日に説明会が開かれた、それで検診ということなんです。そうすると、4月8日から数えれば2カ月たってしまっています。5月17日にしても約1カ月ということになります。その間に、結核ということになれば、相当多数の人たちと接触をするということは当然だと思うんです。だから、こういうやり方というか、これでよかったのかどうなのか、その辺をお聞かせください。
深澤保健予防担当参事
 ここには主な対応ということで書かせていただきましたけれども、5月17日に保健所の方に正式な依頼があった時点で、保健師の方が塾の方と連絡をとりまして、接触者検診の対象者のリストアップをお願いしております。23日に実際に塾の方に訪れまして、具体的な検診の今後の予定ということを詰めております。それから対象者のリストアップに基づきまして、6月3日の時点で塾の方から各生徒さんの親御さんの方に通知を出しております。6月6日には、この検診とは別枠で、症状があるという親御さんからの連絡がありまして、保健所で対応して検診を行ったケースもございます。そのような中で、このような動きということで、5月17日以降につきましては、6月11日までの間に何も動きがないということではございません。
清水保健所長
 今の委員の御指摘の部分で申し上げないといけないのは、初発の患者は4月8日の時点では、もう命令入所ということで入院しているわけです。ですから、それ以降につきましては接触はないわけでございまして、そこの時点で感染の拡大はまず防止をされているということが一つです。それから通常、登録をされた後、2カ月ぐらいをもって接触者検診の計画をするというのが国のガイドラインでございまして、そういう意味では、淡々とガイドラインに沿ったような形で私どもは事業を執行していったということでございます。ただ、今、参事が申し上げましたように、発病が割合早期に、一、二名、その時点ではわかっていたということがございまして、そういう意味で、一番最後の行、定期外のガイドラインについての検証を、この事例を通してやっていかないといけないという課題が残っているということでございますから、必ずしも、私どもとしても、ガイドラインに沿った形で本当によかったかどうか、これは今後の検討が十分に必要であると認識をしているということでございます。
かせ委員
 これは法定伝染病ですから、法に従った処置を当然されていると思うんですけれども、打つ手は直ちにということ、前にSARSの問題でもいろいろとありましたけれども、本当に気を配っていただきたいと思います。要望です。
 それで、こういったことが起こった場合、委員会に対する対応というのはどうだったのかということなんですけれども、今回初めて委員会で、その前に連絡はありましたけれども、通常、こういったことはどういうふうにやられるべきなんでしょうか、緊急時の場合は。
菅野保健福祉部長
 こういった状況の中で、委員会との関係につきましては、私どもといたしましても、どうするかということについては検討いたしまして、基本的には議長、副議長と御相談させていただきました。そういう中で、実は都議選の直前でございまして、なかなか難しいということで、委員長、副委員長とも御相談をさせていただきましたけれども、委員会を開くというのはなかなか難しいということから、私どもといたしまして、今言いました議長、副議長、委員長、副委員長に状況の報告をさせていただきました。なお、委員の皆様方には、ファクスをもちまして、状況につきましてお知らせするということで御了承いただきまして、近々に開かれる委員会、今回ですけれども、これに報告するということで御了承をいただいたところでございます。
委員長
 他に質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、5番目、食中毒の発生対応についての報告を受けます。
飯塚生活衛生担当課長
 食中毒の発生対応について御報告申し上げます。お手元の資料(資料7)をごらんいただきたいと思います。
 まず事件の経緯でございます。原因施設、飲食店でございますが、7月6日の昼に食事をした3名のグループのうち2名、7月8日、昼に食事をした3名のグループの全員、腹痛、下痢等の食中毒の症状を起こしました。7月8日に食事をした別のグループ3名にも同様の症状のあることが後ほどわかりました。さらに7月6日のグループ3名が、ドレッシング、これは自家製造のドレッシングでございます、これを購入して自宅で使用したところ、家族6名も同様の症状を呈しているということが判明したわけでございます。なお、7月8日に飲食したグループの一部も、7月8日に当日製造のドレッシングを購入して、それぞれ自宅で家族とともに喫食しているわけなんですが、この場合には家族に症状は出てございません。調査の結果、発症者は7月6日につくり置いたドレッシングを共通に使用しているということがわかったわけでございます。中野区保健所といたしましては、7月13日になりまして、都からの連絡によりまして調査を開始したわけでございます。なぜ都からかといいますと、中野に通勤している方たちがそれぞれの地域に散らばっておりまして、そこの医療機関からそれぞれの保健所に通報がございまして、保健所から都に連絡が入って、どうも中野の飲食店が怪しいということで、調べてくれという連絡が入ったわけでございます。そこで調査をしたところ、食中毒菌の検出患者を診断した医師から食中毒の届出があったということ、7月6日製造の残品ドレッシング及び飲食店の従事者、それから患者から同様のサルモネラ菌が検出されたということがありましたので、同店に対しまして行政処分と衛生指導を行ったということでございます。
 原因施設につきましては、お手元の資料のとおりでございます。
 原因食品及び原因物質でございますが、原因食品は飲食店製造のドレッシングでございます。これは生卵を使用しているドレッシングでございまして、非常に人気の高いドレッシングであったわけでございますけれども、これが原因です。原因物質はサルモネラO9というものでございます。
 発症者は合計14名ということで、店で飲食をした8名、店で5個限定で販売しているドレッシングを買ってかえって家で食べた家族6名、計14名でございます。
 行政処分ですが、営業停止4日間ということで、7月20日から23日までということで行政処分をいたしました。これは若干説明が必要でございまして、中野区食品衛生関係行政処分取扱要項の規定によりますと、食中毒の出た場合、7日以上30日以下ということで営業停止処分ができることになっておるんですが、生卵をこの時期に使用しているということで、最低というわけにはもちろんいかないわけでございまして、過去の事例とか周辺の自治体の事例などを勘案しまして、9日間が適正であろうと判断したわけなんですが、取扱要項の中に、営業自粛している場合、自主的に休業している場合には、その期間を減算できるという規定がございまして、この店の場合、7月15日から19日まで営業を自粛しておりました。5日間、営業を自粛しておったんです。その分を減算しまして、実際には9日間なんですが、営業停止4日間ということで処分をかけたということでございます。
 衛生指導ということですが、ドレッシングを製造する際に卵を使用する場合であれば、必ず加熱殺菌処理をしろ、生卵を使ってはいけないという指導をいたしました。ドレッシングは当日製造したものを当日使用するということで、つくり置きをしてはいけないという指導をいたしました。ドレッシングは必ず冷蔵庫に保管して温度管理をすること。ドレッシングを入れる容器は熱湯消毒を行うこと。ドレッシングの販売は自粛すること。持ってかえる間に、お昼に買った場合、何時間もかばんに入れたまま時間がたってしまうと菌が繁殖するということもあるので、売ってはいけないという指導もしております。これは現在のところ、きちんと守っているということを確認してございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、6番目、中野区立南中野高齢者在宅サービスセンターの民営化について報告を受けます。
冨永高齢福祉担当課長
 それでは、南中野の民営化につきまして御報告させていただきます。(資料8)
 まず目的でございますけれども、中野区立南中野高齢者在宅サービスセンター、これは平成4年に開始しているものでございますけれども、介護保険制度がスタートした当時から中野区立介護保険サービス事業所の民営化方針を打ち出してございます。その方針に基づきまして、介護サービスのさらなる向上を図るため、今回、民間事業者の自主運営に移行するものでございます。
 これまでの検討経緯につきまして、2番目で報告させていただきます。区は、上記民営化の方針を踏まえまして、現在の委託運営事業者でございます中野区社会福祉協議会に自主運営への転換を打診してございました。社会福祉協議会からは、平成17年度末をもちまして南中野高齢者在宅サービスセンターの運営から撤退するとの検討結果が出されてございます。それを受けまして、中野区としましては、現在のデイサービスを継続していくことが必要と考えまして、民間事業者から運営事業者を公募、選定することといたしました。
 なお、募集概要につきましては、裏面のとおりでございます。裏面をごらんいただきたいと思います。今回の募集概要でございますけれども、施設につきまして、名称は南中野高齢者在宅サービスセンター、所在地は中野区弥生町五丁目でございます。運営事業といたしましては、介護保険通所介護事業、認知症だとか一般型がございますけれども、一般の高齢者を対象にした1日定員18名の希望でございます。開設日は先ほど申したとおりでございます。施設規模でございますけれども、正式名は南中野高齢者在宅サービスセンターでございますけれども、上に住宅もございまして、ふじみ苑という名称がついてございます。その1階の部分、主にデイルームとか浴室などが設備された施設でございますけれども、1階の部分すべてと2階、3階の一部でございます。2階、3階の一部というのは、小さな更衣室があったり倉庫があるものでございまして、全体を今回、デイサービス事業としてのスペースでございます。
 次に、事業者の選定の手順でございますけれども、第1次審査といたしましては、書類審査をいたしまして、第2次審査としてヒアリング、面接を行いまして、必要に応じて事業者の視察、調査を行いまして、10月の選定委員会で決定する運びでございます。
 次に、3番目といたしまして応募の資格ですけれども、中野区内または中野区に隣接する5区、渋谷、新宿、杉並、豊島、練馬でございますけれども、そのエリアに介護保険事業所を有しているか、法人の主な事務所を有している社会福祉法人といたしました。対象法人は35法人ございました。
 4番目、施設貸与期間でございますけれども、中野区公有財産規則第32条に基づきまして、運営開始から5年間といたします。契約の更新につきましては、運営状況を勘案して判断していきたいと思っています。
 運営開始時期でございますけれども、民営化の時期でございます。18年4月1日を予定してございます。
 それでは、おもてのページに戻っていただきまして、3番目のスケジュールでございますが、来月上旬、事業者募集説明会並びに利用者家族説明会を開催する予定でございます。8月下旬になりますと、応募になる社会福祉法人の企画書提出締め切りを8月下旬に予定してございます。その後、9月、10月にかけまして事業者を選定、決定したいと考えています。12月になりましたら、第4回定例会期中に、中野区立高齢者デイサービス施設条例の一部改正案を御審議していただきたいと思ってございます。18年1月、利用者家族説明会を開きながら、主に事業引き継ぎ、業務引き継ぎのことについて御説明し、理解をしていただきながら、3カ月間、現場に入っていただきまして、4月1日、新たな選定事業者による運営開始をさせていただくということでございます。
 以上、報告させていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はございませんか。
近藤委員
 中野区社会福祉協議会が自主運営を出したときに撤退するといった理由は、どういったことなんでしょうか。
冨永高齢福祉担当課長
 独立採算制で、自主運営でサービス事業の展開ができないかという協議をさせていただきまして、利用率だとか人件費などを弾きながら一般のシミュレーションをしていただきました。しかしながら自主運営、介護報酬と利用者の1割負担という歳入の枠の中では、自主運営は無理であるという結果が出されました。社会福祉協議会としては、施設運営をするという事業から一定の役割を果たしていただきましたけれども、地域福祉の推進という考え方を社会福祉協議会がとりたいということで、主に二つの理由から撤退させていただきたいということでございました。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、中野区立桃二及び多田高齢者在宅サービスセンターの指定管理者候補者選定の進捗状況についての報告を受けます。
冨永高齢福祉担当課長
 それでは、議題に供されました桃二、多田の指定管理者候補者選定の進捗状況につきまして御報告をさせていただきます。(資料9)
 まず1番目でございますが、指定管理者候補者募集及び応募状況でございます。応募につきまして、中野区ホームページと公告、6月30日から7月13日の間に公告いたしました。指定管理者候補者募集要項を公表してございます。概要につきましては、後ほど御説明したいと思います。中野区報には、応募説明会のお知らせを掲載するとともに、応募資格を満たす中野区内の介護保険事業者、23事業者がございますけれども、それへの応募説明会の御案内を送付いたしました。募集概要につきましては、裏面のとおりでございまして、後ほど御説明したいと思います。
 2番目、応募状況でございますけれども、応募の結果、15法人が説明会に参加していただきました。つまり23の事業者に中野区は募集するんですと説明した結果、15の法人が説明会に参加していただいた。そのうち応募のあったのは、社会福祉法人1法人、医療法人2法人、特定非営利活動法人、NPOでございますけれども、4法人でございました。内訳としましては、桃二が3法人、多田が6法人でございます。
 事業者選定の手順でございますけれども、応募法人が募集要項に基づきまして提出した書類につきまして審査を行うとともに、応募法人へのヒアリング・視察等を行う予定でおります。9月下旬に選定委員会を開催いたしまして候補者を決定したいと考えています。その後、第4回定例会で指定管理者の指定を御審議していただく予定でございます。
 経過及びスケジュールでございますけれども、17年6月中旬に高齢者在宅サービスセンターの利用者及び家族の方、あるいは運営委員会というのが設置されておりますので、運営委員会の説明会を実施いたしました。総数で参加者は27名でございました。計7回、平日、土曜日の午前、午後、あるいは夜間に実施してございます。6月30日、指定管理者の候補者の募集説明会を開きました。7月11日から、応募申請期間といたしまして3日間をとりまして、先ほど言いました9法人が応募に応じてくれたということでございます。8月12日、来月の12日ですけれども、企画書等の提出締め切り日がございます。9月の下旬に選定委員会を開催いたしまして、指定管理者候補者の決定をさせていただきたいと思っています。12月、指定管理者の指定の議案を第4回定例議会に提出する予定でございまして、指定管理者の指定ということで御審議していただくことで、よろしくお願いしたいと思います。18年1月でございますけれども、利用者家族説明会、指定管理者への引き継ぎ、4月には指定管理者での新たな運営を開始したいと考えてございます。
 それでは、裏面をごらんになっていただきたいと思います。
 まず今回の指定管理者候補者募集につきましての概要でございますけれども、1番、趣旨といたしましては、中野区では、学校の余裕教室を活用し、区の委託事業として行っている高齢者在宅サービスセンターにつきまして平成18年度から指定管理者制度を導入する。民間事業者の経営能力や創意工夫を生かした事業運営を図ることを目的といたしまして、指定管理者の候補者を募集いたします。なお、募集及び選定は、応募者から提案いただく企画競争、いわゆるプロポーザル方式といたします。
 施設概要につきましては、2カ所ございまして、桃二高齢者在宅サービスセンター、桃園第二小学校内にございます。運営事業ですけれども、介護保険通所介護事業の一般型、1日定員20名でございます。開設日は平成13年2月1日に開設いたしました。施設規模といたしましては、約230平米の規模でございます。入浴施設はないというサービス内容になってございます。二つ目の施設名、今回、同時に指定管理者制度を選考してまいりますが、多田高齢者在宅サービスセンターでございます。これは南台三丁目にございまして、多田小学校内にございます。運営事業につきましては、先ほどの桃二と同じでございまして、介護保険通所介護事業、一般型、1日定員20名、開設日は13年2月1日、施設規模につきまして、ほぼ桃二と同じ施設面積にしまして、多田小学校の1階の部分223平米でございます。
 指定管理者の指定の期間でございますけれども、平成18年4月1日から向こう5年間、23年3月31日までということにさせていただいています。
 応募の資格でございますけれども、中野区内に介護保険事業所を持つもの、2番目としては中野区内に主な事務所を有するもの、いずれか該当するもので、次の3の法人要件に該当するものでございまして、3法人を限定してございます。まず社会福祉法人、2番目として医療法人、3番目は特定非営利活動法人でございます。平成13年に開設したときに、社会福祉施設等の施設整備費補助金をいただいて施設整備をしたわけですけれども、国の補助条件の中で、運営事業者は社会福祉法人、NPO、医療法人までということでございまして、今回の選定に際しましても同様の法人要件としたものでございます。
 以上、報告をさせていただきました。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、中野区知的障害者生活寮やまと荘及びやよい荘の指定管理者制度に基づく事業者募集についての報告を受けます。
田中障害福祉担当課長
 知的障害者生活寮につきましては、平成18年4月1日から地方自治法の規定に基づきまして指定管理者制度に移行するということにつきまして、先般の当委員会で御報告をしてございますけれども、このたび事業者を募集することといたしましたので、御報告申し上げます。(資料10)
 資料をごらんいただきたいと思います。1番の対象施設は大和町三丁目にございます。やよい荘は、中野区弥生町二丁目にございます。この二つの生活寮でございます。
 2の応募の資格でございますけれども、要件が二つございます。まず1点目は、島しょを除く都内におきまして、いずれかの施設を3年以上運営しているものということでございまして、知的障害者更生施設、知的障害者授産施設、知的障害者グループホーム、この三つの施設を3年以上、いずれかを運営しているというものでございます。なお、イの授産施設のうち小規模の授産施設、知的障害者グループホームにつきましては、二つ以上の施設を運営しているという条件をしてございます。それからもう一方の条件でございますけれども、社会福祉法人、またはNPO法人であることという条件でございます。
 3番目が募集のスケジュールでございます。利用者、保護者への説明会でございますが、これはもう既にやまと荘、やよい荘とも実施済みでございます。8月8日に事業者の募集説明会を開催する予定でございまして、以後、募集を受け付けまして、10月中旬に指定管理者候補者の選定をしたいと考えてございます。
 裏をごらんいただきたいと思います。その後、第4回定例会で議会に指定議案を提出する予定でございます。それから、この制度に基づきます運営開始が来年4月1日でございます。
 4番、指定管理者候補者の選定方法でございますけれども、プロポーザル方式によりまして、応募事業者から計画書、書類の提出、あるいはヒアリングを行います。保健福祉部内におきまして選定委員会を設けまして、審査をし、選定をしたいと考えてございます。なお、審査項目につきましては、ここに掲げている項目について審査をしたいと考えてございます。
 指定の期間でございますが、平成18年4月1日から平成21年3月31日までの3年間でございます。
 最後に、指定管理者への事業引き継ぎでございます。公募の上で選定をしてまいりますので、世話人等、かわる可能性もございます。そういった場合には、事業実施の前の3月に現場におきまして引き継ぎを行うというふうに考えてございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
かせ委員
 指定管理者について、問題ではないんですけれども、施設を管理している世話人についてなんですが、指定管理者制度になると、当然、世話人というのは、指定管理事業者の職員になるのか、何なのかということになると思うんですけれども、その辺の身分の問題については、どういうことになっていますでしょうか。
田中障害福祉担当課長
 我々は事業者を選定するわけですけれども、それはあくまでも事業者でございまして、世話人はその事業者が雇う形になります。したがいまして、どういう方が世話人になるのかということにつきましては、直接我々がコメントする立場にはないわけでございますけれども、ただ、こういったサービスについて、世話人のサービスの水準といいますか、そういったものが非常に重要だという認識をしてございますので、その点も、組織体制といいますか、職員の配置体制というものも審査の項目に入ってございますので、そういったところも中心にしながら選定をしていきたいと考えてございます。また、先ほど御説明申し上げましたように、かわるようなことがあれば、引き継ぎを3月中に現場で行って、支障のないようにしていきたいと考えてございます。
かせ委員
 実は、利用者の方から私どものところにも相談があったんですけれども、日常的に、今言われたような、世話人の役割というのは非常に大事でありまして、世話人がずっと長い間、そこにかかわりを持ってほしい、しょっちゅうかわられたのでは、精神上、非常に不安定になって、運営自身、非常に支障を来すだろうと、利用者の方からのそういった不安でして、そのことがきちんと保障されるという形であるならばいいんだがということなんです。今の御答弁ですと、そういうことは十分に配慮されていると認識できるんですか、よろしいんですか、それで。
田中障害福祉担当課長
 世話人につきましては、どこかの法人が採用するという形になると思っております。そうしますと、世話人が何年勤められるかということについて、世話人の方の事情というものもあるかもわかりませんし、私の方で、必ず3年間とか、5年間とか、必ず勤めますというお話は当然できないわけでございますけれども、ただ、先ほど申し上げましたように、世話人の重要性というのを十分に認識してございますので、その辺について、こういったことのないように、それなりの配置を要件とするといいますか、お願いをする、審査の中で確かめていくということになろうかと思ってございます。
近藤委員
 利用者と保護者の方への説明会は終わったんですね。内容というか、どんな感じだったかを教えてください。
田中障害福祉担当課長
 やまと荘、やよい荘、二つの生活寮につきまして、7月18日と20日に終わりました。参加者につきましては、やよい荘、利用者、4人入っていらっしゃるんですけれども、やよい荘は4人のうちの2人が参加され、保護者が2人参加されました。4人という形になります。やまと荘につきましては、4人の定員で、4人全員が出席をされまして、またそのほかに保護者が2人出席をされました。こちらが説明をいたしまして、移行することにつきましては、特に異論はございませんでしたけれども、ただ、世話人がかわられるのではないかという不安は出されまして、今受けているサービスが落ちないような形にしてほしいといった要望はいただいてございます。
委員長
 他にございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、9番目、被保護者自立促進事業の実施についての報告を受けます。
浅野生活援護担当課長
 それでは、被保護者自立促進事業の実施について御報告いたします。(資料11)
 この事業につきましては、ことしの予算の説明の際に、都の見舞金が廃止となって自立促進事業になるという説明を保健福祉部長の方からしてございますが、その時点で具体的な内容がまだ決まっておりませんでした。今回、決まりましたので、御報告させていただく次第でございます。
 この事業につきましては、これまで見舞金ということで、東京都の方から、被保護世帯の人数に応じまして、夏と冬、それぞれ見舞金という形で支給してございましたが、東京都の方から、より被保護世帯の自立の努力を直接支えていきたいということで、内容を変えさせてほしいという話がございまして、それに伴いまして、このような自立促進事業という形で内容を変えたものでございます。東京都の方が提案してきましたのが、昨年12月の段階に提案がございました。この段階では、もう各区市ともほぼ来年度の予算を固めていた状態でございましたので、具体的にどう変えていくかということにつきましては、年が改まってから都と区市で検討委員会を設けまして、どのような内容がこの事業にふさわしいものか、東京都が提案してきている事業に区や市がどのようにかかわっていくか等々、いろいろと協議を重ねてまいりました。3月に大まかなラインができまして、さらに都の方から区市で独自に事業を行いたい場合には、それを検討してよいという指示がございましたので、それについては、各区市とも検討を重ねてまいりまして、まとまった内容を都の方に協議ということで出しまして、問題がなければ区の独自事業として認めるという経緯がございました。そのためになかなか内容が固まらなかったという次第でございます。
 事業概要につきましては、後ほど御説明いたしますが、まず施行時期につきましては、中野については来月8月1日より事業を施行する。区によっては、もう既に始めているところもございます。中野は8月1日からです。
 予算措置でございますが、3,218万7,000円、実はこれは、先ほど申しましたように12月の時点で都の方から話がございましたので、それまでの支給されていた見舞金をベースにして予算として計上したものでございます。今回の自立促進事業につきましては、東京都の方の補助金、10分の10の補助金でございますが、補助金の計算の仕方といたしましては、1世帯6,500円で平成16年4月の保護世帯数を掛けたもの、プラス電算処理等を行う区市もございますので、システム改修費で200万円、事務費については別途ということで、補助金の計算の式になってございます。そうしますと、実際はそれで計算しますと2,700万円弱なんでございますが、東京都の方では、それを超えた場合でも、超えた分は東京都の方で出すと今年度は言ってございます。
 被保護者への周知方法ですが、これにつきましては、都と区市の方で話し合いを行いまして、本来、都が10分の10で行っている事業なので、通知文そのものについては東京都が作成してほしいということで、区市ともども東京都に要望いたしまして、見舞金の廃止及び自立促進事業の創設のお知らせというのは、東京都が作成したものを各区市で配りやすい形で被保護者の方にお知らせしてございます。中野区の被保護者の自立促進事業についての実施のお知らせは、先週の7月21日に全被保護世帯に郵送で送ってございます。それから、きょうは民生委員総会が午後にございますので、そこへきょうは担当職員が伺いまして、概要について説明させていただいている次第です。
 では、裏面をごらんください。今回の自立促進事業の支給要件ということで、非常に種類が多岐にわたっております。まず表の一番左をごらんください。支給対象事業というのが就労支援以下、四つございます。これは東京都が当初こういう内容でやらせてもらいたいということで提案してきたものでございます。白塗りの部分につきましては、東京都がこういう事業を具体的に提案してきたものでございます。例えば就労支援であれば、被服等、被保護者の方が就職活動を行う場合に、面接の際にスーツ等を持っていない方がいた場合にスーツ代を支給できる等々ございます。社会活動参加費ということで、主に被保護者の方がボランティア活動とかシルバー人材センターでいろいろな活動を行う場合の受講料や年会費を支援する。次の地域生活移行支援の中の住宅契約関係費というところに、火災保険料、連帯保証料というのがございますが、これは対象者をある程度、限定しておりまして、長期に入院とか施設に入所していた方が退院後初めてアパートを借りる場合に、火災保険料、連帯保証費というものは、生活保護の法内での住宅扶助では支給対象になってございませんので、そういったものを支給しようというものでございます。一番下に健康増進支援ということで、健康増進費、これは介護予防教室等へ参加する場合の費用ということでございます。
 後は、その間の網掛けになっている部分がございますが、これは中野区の特別事業ということで、中野区がこの事業を行いたいというものでございます。ただし、区市の検討の段階で一定のモデル事業というものを決めまして、それをベースにして各区市の実情に応じて特別事業を組んだものでございます。それから一つだけ全く中野区独自で都の方に事業を行いたいということで協議を依頼して通ったものもございます。まず地域生活移行支援が中野区の場合は中心なんですが、高齢者等の生活環境改善事業、これは実は高齢者の方でアパートの部屋の片づけができなくて、非常に部屋の中を散らかし放題にして、例えば悪臭ですとか、そういったもので近隣に迷惑を及ぼしている方というのは実際にいらっしゃるんですが、そういった方への居宅の清掃、あるいはヘルパー等の派遣を行おうとするものです。もう一つは生活支援事業、ここでもヘルパー等派遣、生活支援サービス年会費というものがございますが、多方途多施策が生活保護の場合は優先されておりますが、そういったサービスで受けられない被保護者の方で、こういった条件を満たす方について、こういった支援をしていこうとするものです。もう一つ、各種自助グループ参加の交通費というのがありますが、これは中野区が今回独自に東京都の方に申し出て、認めていただいたものですが、各種自助グループといいますのは、例えばアルコール依存症の方の自助グループとか、そういった病気の方の自助グループがございますが、生活保護の中で認められているのは、今言いましたようにアルコール依存症の方の自助グループ等なんですが、例えばアダルトチルドレンの方の自助グループですとか、摂食障害の方の自助グループというのもございます。こういったものについては、今のところ生活保護の生活移送費の中では認めておりませんので、そういったところへ参加する方については、交通費を認めていこうというものでございます。次に住宅契約支援事業、これは先ほどの住宅契約関係費と内容は非常に似ておるんですが、対象者は生活保護を開始して最初の居宅契約等を行う場合に、こういった支援をしていこうというものでございます。最後に債務整理援助事業、これは実は破産宣告等の手続を行う必要のある方が結構おりますので、そういった手続の場合、裁判所等に予納金を納めなければなりません。そういった予納金等を納める場合に、そういった支援をしていこうというものでございます。
 単価につきましては、東京都の方でモデル的に示したものを各区市の実情に応じて決めてよいということでございまして、内容によっては、東京都が示したものと同額のもの、あるいは中野区の方で、例えばボランティア講座受講料であれば、区内の参加費等の平均等をとって決めたものでございます。回数につきましても、東京都の方で基準的なものがございますが、これは各区市のもので決めていいということで、このような内容になったものでございます。
 これで大まかな金額ということで試算はしてみたんですが、大体当初の補助金は3,000万円ぐらいになるのではないかと思っておるんですが、何分8月からの開始ということですので、実際に1年間やっているわけではありませんので、若干、当初の見込みよりは少なくなるかもしれないということでございます。今のところ、被保護者の方からは、若干問い合わせ等は来ておりますが、事業そのものにつきましては、東京都が事業の廃止と開始というお知らせを、東京都が受付の窓口になっておりますので、東京都に直接いろいろな問い合わせが来ておりますが、今のところ大きな問題になっているものはないと聞いてございます。
 雑駁ですが、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
かせ委員
 被保護者の自立を促進するということ自身、異論があるわけではないんですけれども、これまで被保護者に出ていた夏冬の見舞金が支給されなくなるということとどういう関係があるのかということで、首をひねってしまうんです。これは全く別な話ではないかと思うんです。見舞金をなくして自立支援事業をやるんだという理解でいいんですか。
浅野生活援護担当課長
 東京都の方が12月に見舞金を廃止して自立促進事業に切りかえたいといったときの説明は、補助金を有効に使うためには、一律的な給付ではなくて、必要な方に必要なものを渡していくというものに切りかえたいということで提案がございました。委員の御指摘のように見舞金を全く新たにこの事業に切りかえるという理解でよろしいということでございます。
かせ委員
 一方では切り捨てて、その分は他のものに振り分けるという理解、そういうふうに受け取れてしまうんですけれども、自立促進といいますけれども、生活保護の方で、実際に具体的に見えてくるわけですから、自立促進に当たるものという方もいるし、またそうではなくて、病気であったり、もう自分で自立できないという方だって相当いるわけです、高齢だったりとか。そういった方たちを全部ひとからげにして、こういうことでやってしまうということに変だと思うんです。だから、高齢であり、また病気持ちであり、そういった世帯について、夏冬の見舞金というのは、それはそれなりに大事なほっとできるものだと思うんです。これをカットしてしまって自立支援の方に回すということ自身、これでいいのかという気はするんです。中野区でどうこうということには至らないわけですけれども、そういう危惧があります。
 それと、自立支援ということが先行して、今後の生活保護受給について、まずは自立支援をやりなさい、その努力がない限りは生活保護というのは受給できませんとか、あるいは今まで生活保護を受給していたんだけれども、こういった制度ができたんだから、こういう方向に行きなさいとか、そういう振り分けのために使われないかという懸念もあるんですが、いかがですか。
浅野生活援護担当課長
 自立という言い方が、今までは自立といいますと生活保護から生活保護を受けないで生活していけるような状態を指すという理解だったと思うんですが、今、自立という概念は、東京都は非常に広く解しておりまして、もちろん生活保護を受けない状態、例えば仕事を始めて御自分で収入を得るというのも自立ですし、お年寄りの場合には、そういったものは実際問題不可能ですから、むしろ地域社会の中で、地域の方々と協働してというんでしょうか、地域の方等の御理解をしていくのも一つの自立の方法と、東京都は非常に自立というものを広く解してございます。ですから、今回、例えば居宅清掃という項目につきましては、私ども担当している者が行きましても、こういった制度ができることによって、近隣迷惑な行為を行った場合には、地域の方から、どこか別の場所に移ってくださいという要望の方が非常に強く寄せられるんですが、こういった制度を利用することによって、保護を受けている方が、その場所で、ある程度、近隣の方々に御迷惑をおかけしないで生活していくことも可能だということで、広い意味でとらえた自立ということでは、一定の効果があるのではないかと考えております。
かせ委員
 使い方というか、解釈の仕方によっては、相当生活保護受給を排除する、そういうものにもつながりかねない問題があるんだろうと思われるんです。ですから、その辺については、実情をしっかりつかみながら、現実的な対応というのが求められていると思いますが、そういう配慮というのは当然されると思うんですが、いかがですか。
浅野生活援護担当課長
 今回の自立促進事業の中で、生活保護からの経済的自立という部分で対象となるのは、就労支援の部分でございまして、ほかにつきましては、生活保護を受けたまま、いろいろな社会活動、地域活動に参加していくことを支援していくという意味でございますので、生活保護の受給を抑制するという方向には、これをやったからといって、つながるかとは、私の方では、そういうふうに思ってございません。今回のこの事業につきましては、御本人からの申請という形をとることになってございますので、なかなか事業の中身というものを理解していただくのも大変だと思います。ですので、これは各担当者の方から、対象となるであろう方に対しては、非常に詳しく説明をするようにということで、各職員向けのマニュアル等もつくりまして、それに基づいて利用を積極的に進めていくという形で周知を図っていきたいと考えております。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終わります。
 続きまして、10番目、中野区生業資金貸付条例施行規則の一部改正についての報告を受けます。
浅野生活援護担当課長
 それでは、中野区生業資金貸付条例施行規則の一部を改正する規則について御報告いたします。(資料12)
 生業資金につきましては、平成12年度から貸付実績がございませんで、今までも、厚生委員会、あるいは予算特別委員会、決算特別委員会等で、さまざまな委員の皆様から御指摘を受けてきた次第でございます。昨年度も決算特別委員会等でも御指摘を受けまして、検討していくということで検討をさせていただきまして、今回こういう形に改めさせていただくということで御報告するものでございます。
 今回の規則の改正のポイントは、まず第2条の貸付を受けることのできる方の要件を2点改めたものでございます。一つは、これまでは区内に1年以上引き続き居住しているということを貸付を受けられる方の条件にしてございましたが、これを区内に3カ月以上に短縮いたしました。
 もう一つ、第5号になります、1年以上同一事業を営んでいる世帯主で、ほかに扶養している者が1名以上いること、ただし区長が特に認めたときは、この限りではないというものを、他に扶養している者が1名以上いる、扶養者がいるという条件を今回は取りまして、区内の事業所において1年以上、第2号、第2号というのは貸付にかかわる事業によって生計を立てている方、を営んでいるという条件に改めたものでございます。
 後は細かい文言につきまして、法規担当と協議いたしまして、整理させていただいたものでございます。
 規則自体は、公布の日から施行するということで、7月14日に起案が通ってございますので、7月14日からの施行でございます。
 区民の方へのPRでございますが、7月の区報、情報の広場号には間に合いませんでしたので、8月の情報の広場にまず掲載いたします。区のホームページの方にも、こういう生業資金等の貸付が掲載してございますので、ホームページについては直ちに改定をする。また、あわせてさまざまな申込用紙とかチラシ等についても、改めて周知していく予定でございます。
 簡単ですが、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
かせ委員
 このことについては、私どもも何回となく要望してきたところで、歓迎するものなんですが、それにしましても、生業資金というのは、毎年、毎年、利用が落ちているということで、PRの方法について、もう少し、区報であるとか、そういったものではなくて、商業団体であったり、いろいろな団体があるわけです。そういったところにパンフレットを置くとか、現実的に利用が高まるような、そういった努力があればいいと思っているんですけれども、その辺は何かございますか。
浅野生活援護担当課長
 今、委員の御指摘にあったような点につきましては、十分に検討させていただきたいと思っております。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告を終了いたします。
 続きまして、11番目、平成17年度(2005年度)国民健康保険料の賦課状況についての報告を受けます。
奥山保険医療担当参事
 それでは、平成17年度(2005年度)国民健康保険料の賦課状況につきまして、お手元の資料(資料13)に基づきまして御報告いたします。
 17年度の保険料調定額でございますが、資料の表にございますような状況になってございます。まず現年賦課分でございます。これは現年分の賦課総額、基礎分プラス介護分でございますが、105億8,087万円、対前年比で4億586万円、4%の増となってございます。このうち基礎分の賦課額につきましては、97億7,877万円、対前年比3億2,629万円、3.5%の増となってございます。主な伸びは、均等割額を3万200円から3万2,100円に引き上げたことによるものでございます。次に介護分の賦課額につきましては、8億209万円、対前年比7,957万円、11%の増となってございます。主な伸びにつきましては、均等割額を1万800円から1万2,000円に、所得割額の料率を100分の33から100分の39に引き上げたことによるものでございます。次に滞納繰越分でございますが、28億7,700万円、対前年比2億764万円、7.8%の増となってございます。現年分と滞納繰越分を合わせました調定額総額は134億5,787万円、対前年比6億1,351万円、4.8%の増となってございます。
 下の方に5月末現在の世帯数及び被保険者数の状況を掲げてございます。世帯数につきましては、これは5月末現在で両年度を比べてございますが、16年度に比べまして373世帯ふえてございます。ただ、一方で被保険者数につきましては318人減少してございます。
 概略は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑ございませんか。
かせ委員
 この数字だけを見ると、かわる点では、えらい引き上げられたということなんですけれども、階層別ですけれども、どのぐらいの引き上げになるかというのは、きょうは間に合わないでしょうけれども、出ますね。
奥山保険医療担当参事
 所得階層別という御質問だと思いますが、今現在は、まだそこまでの分析、データにつきましては、算出してございません。全体の世帯あたりの平均額で申しますと、昨年度が12万3,391円、1世帯当たりの保険料でございましたが、今年度の当初賦課の状況におきましては、12万3,480円という世帯当たりになってございます。ただ、世帯数につきましては、若干減っているということも影響しているものでございます。
かせ委員
 具体的なものはわからないんですけれども、世帯数ですると逆に減るということは、人口の変化であるとか、構成人数の問題とか、いろいろとあって、一概には比較できないんでしょうけれども、後でこれは多分資料が出てくると思うので、そのときに分析したいと思いますけれども、いずれにいたしましても、相当の引き上げに、特定の世帯というか、それを特定して考えた場合、大変な引き上げになるだろうと思うんです。こういったことが今後の国保財政であるとか、中野の医療の方向にどういう影響が出てくるかということは、非常に心配しています。資料がないのでは何とも言えないんですが、できたら、そういったものについても、今後は適宜、資料提供していただきたい。要望しておきます。
奥山保険医療担当参事
 ちょっと勘違いしたことを申し上げてしまいました。世帯数はふえております。被保険者数が減っておるということで、1世帯当たりの構成人数が減少傾向にあるということでございます。
かせ委員
 いずれにしろ、後でしっかりした資料をお願いします。
山崎委員
 滞納繰越分なんだけれども、かなりの額になっている、28億7,700万円、これは一般会計から入っているんですね。
奥山保険医療担当参事
 滞納繰越分といいますのは、いわゆる収納率、16年度の数字で申し上げますと85%ほどなんでございますが、それの徴収できなかった分、これについての滞納額の繰り越しという形で、次年度に滞納額として繰り越される。これについても徴収努力をしなければいけないという数字でございます。ただ、これが滞納繰越分について徴収できなかった場合、不納欠損の処理をいたします。その分については、一般会計の財源で充当されるという形に最終的にはなります。
山崎委員
 ものすごい額ですね、そういう結果になると。したがって、総括なんかでもいろいろと問題になっているんだけれども、この問題が国保だけの問題ではなくて、中野区の一般会計全体に占める割合もふえてきて、由々しき問題だと私たち自民党は思っているんです。しかし、こういう不景気の中で、現実は現実として難しいと思っているんですが、滞納をさせない努力は、さまざまに皆さんがやっていらっしゃるのは、私たちも十分に承知をしていますし、過年度分がなかなか納められないということで、現年中にということで催促なんかに皆さんは行かれて努力なさっている、お休みのところ、本当に頭が下がると思っていますが、そうはいっても、一向に減らないということで、電話催促の制度がたしか入ったんだけれども、私は、効果からすると、コンピュータで納めていない人を調べて電話をしたって、電話催促の仕組みをつくりました、努力をしましたという言いわけにはなるだろうけれども、現実として決算で振り返って収納率が上がってきたということにはならないだろうと見ているんですが、収納率アップのために、もう少し具体的に、人海作戦もそうでしょう、コンピュータを使ったのもそうでしょうけれども、もう少し何か考えていらっしゃるんでしょうか。
奥山保険医療担当参事
 保険料の収納率向上については、大きくいいますと自主納付をなるべく高めていただく、これは納めやすい環境をつくるということで、コンビニ収納とか、そういった工夫をこれまでもやってきております。これからの課題としては、公共料金なんかと抱き合わせで徴収させていただくとか、そんなことも、これからの課題として考えられると思ってございます。また、一方で、どうしても自主納付をしていただけない、幾ら働きかけても、そういった方についての徴収については、非常にここのところ低下している大きな原因でございます。それについては、先ほど電話催告の話が出ましたけれども、催告は、訪問、電話、とにかく直接に接触する機会をふやさないことには、なかなかお支払いいただけないという実態がございます。できるだけ機会をふやすということ、それとあわせて悪質な滞納者、お金を持っていながら支払っていただけないという方がいらっしゃいます。そういう方については、財産の差し押さえとか、そういった強行手段も、必要に応じた対応をとらせていただかなければいけないんではないかと考えてございまして、そういったことについても、今年度は重点的な取り組みとして始めたところでございます。
山崎委員
 その辺が聞きたかったんだけれども、実は、悪質なケースと今おっしゃったけれども、悪質な場合、どうしても払えない場合は仕方がないにしても、持っていても払わないというケースが、私は、かなり、推測するけれども、あると思うんです。なぜなら、保険料ではなくて、税も払わないという人がたくさんいて、税については、東京都なんかを見ると、ロールスロイスを差し押さえしてインターネットで売ったなんていうのがテレビなんかで報道されていて、見せしめというとおかしいけれども、そんな大切な国民の義務は逃げとおせないという意味では、画期的だと思っているんですが、保険の未納者についても、今おっしゃったけれども、実態に中野区で今まで差し押さえした事例というのはあるんでしょうか。電話の債権なんかで押さえて、また払ったら返してあげるみたいなことはあったんだろうとは思いますけれども、実際に冷蔵庫だ、テレビだ、差し押さえを赤紙でやったということはあるんでしょうか。
奥山保険医療担当参事
 差し押さえにつきましては、できるだけ換価しやすい、物ですと、なかなか換価する手続等がございますので、そういった点で、私どもでは、これまでは預貯金、また国税還付金、換価できる生命保険ということでございますが、そういったものを実際に差し押さえしてございます。毎年数十件やっておるわけでございますが、今年度については、それらをさらに預貯金等について、もう少し調査を広げてやるということで取り組んでいるところでございます。
山崎委員
 預貯金というのは、非常に法的な部分があって、あなたたちが頑張っても、実際には実態が調べにくいという側面があるんだろうと思っているんです。現年分と滞納繰越分とを合わせて134億円という膨大な額になっていってしまうわけです、結果として。皆さんがおっしゃっているような努力をしても、なかなかならない、預貯金なんか、生命保険を押さえたりするのは、よほどの情報がないと難しい。実際にもそれも押さえられないとなったら、現物で押さえていったり、あるいは私はもう少し、きちんと払っていただくという意思を中野区は持っているんですということをアピールするために、区報に載せてしまう、高額所得者を載せたことはある。今は個人情報で載せられないのかな、だからフルネームでは載せられないにしても、社会の制度として許さないんだという強い思いを持たないとだめだと思う。そのためには、一つは時効があると思う。時効は3年になるのか、税なんかと違う保険という部分にかかってくるから、恐らく短いんだろうと思うんです。税金なんかは5年ぐらいになるのか、よくわかりませんが、もし違っていたら教えてほしいんだけれども、その辺を区の条例で5年は追いかけますということの意思を表したらどうかという思いがあるんですが、時効について、法的な問題で、条例という部分では、法的には難しいということになってしまうんだろうけれども、それにかわるようないい方法はないのか。
奥山保険医療担当参事
 時効につきましては、法定ですので、条例をつくっても法が優先されます。ただし、自動的に2年を経過すれば時効になるというものではございません。我々が滞納処分にかければ、その間は時効が停止されますので、ずっと追いかけられるという仕組みがございます。これは国税徴収法に基づいてやるわけでございますが、そういった手続で、実際に2年以上経過しているものについても、滞納処分をかけているケースはございます。
山崎委員
 悪質な人の名前を区報に載せるというのはどうなのか。
奥山保険医療担当参事
 悪質ということで支払っていただけないという面では、悪質ということになるわけでございますが、区報で公開するとか、ペナルティについては、個人情報の保護の観点から実際にはできないということでございますので、そういったペナルティの仕組みが法令等で整備されないと、なかなかそういった手段はとれないということでございます。
山崎委員
 法令等でそうした制約があるだろうと僕もそう思っていましたけれども、区報なんかでは難しくても、1年間で滞納繰越分が30億円弱にもなって、それが最終的には一般会計から入ってくるという仕組みになっています。一般会計がこのぐらいの額で、それがどのぐらいの割合を占めていて、もっと言わせていただければ、健康保険料も払っている、税金もきちんと払っている、介護保険も払っているという人たちが払わない人たちの分も税金で納めているわけです。おかしな話なんだ。保険料を税で支えている、きちんとした人たちがいるわけね。そういう額が28億円にも上ると、健康保険制度そのものが危ないのではないかと危惧しているんです。収納率85%、責任収納率が92%ぐらいだったか、そんなに払わないと保険の制度ではなくなってしまう、ある意味では、払わないでいると、一般会計から出てきて、税金を投入して保険を何とかしているということになると、とても仕組みとしておかしな仕組みになってしまうという思いでいるんです。そういうことを区報にしっかり、払わないでいると、例えば国民健康保険が存続しません、なければ、どういうことになるかということまで含めて、きちんと区民の皆さんに周知徹底したらどうか。ほとんどの人が、区民の人は知らないですよ。自分の税金が払わない人たちの保険料に回されているなんてことを知らない。その辺は本当に徹底的にやったらいかがですか。決意のほどはいかがですか。
奥山保険医療担当参事
 委員の御指摘の点はごもっともだと私も考えております。従前、区報等では、そういった国保運営の財政状況等については、ほとんどPRしてございませんでした。そういったことで、16年度から紙面を割いていただきまして、国民健康保険事業の特別会計の決算状況についても一定の掲載をしてございます。委員の御指摘のとおり、これからもさらに現実を訴えるような記事、そういった一般の財源を充てているという状況について、区民の皆さんに御認識いただいて、きちんと保険料を払っていただけるような状態にしていきたいと考えてございます。
かせ委員
 今、山崎委員から、悪質滞納とか、高額であって払えるのに払わない人がいる、これはとんでもないことだと私たちも思っていますけれども、そうではなくて、ぱっと見たんですけれども、今度の問題は、基礎部分で1,900円でしょう、介護保険の方で均等割で1,200円、所得割で100分の6引き上げられるということですから、これだけ単純に考えても、3,500円とか、あるいは5,000円とかというぐらいで、後で教えてもらえればいいんですけれども、引き上げられるわけです。この数字を見ますと、16年度、17年度を見ましても、高額所得者というのは、保険料の高い低いは余り関係ないわけですから、払えない人たちがどんどんと出ているのではないかと読めるわけです。そうしますと、それこそ国民皆保険というか、必要なときに保険が使えないとか、一緒に介護保険についても徴収されるわけですから、介護保険も利用できない、そういう根本が崩れてしまう可能性がある、そういうことまで心配されるような今度の引き上げだと思うんです。こういうことについて、区としてどういう考え方を持っているのか。特に立場の弱い人たちに対して、どういう配慮をするのかということが非常に問われてくるんだろうと思うんです。ここで詳細にわたって議論はできないと思いますけれども、そういうことについて、例えば保険料の減額免除であるとか、医療の問題、保険料が払えなかった場合、医療が受けられるような仕組みは当然ありますけれども、そういったものに対して、どうしていくのか、ケアというものが非常に大事になってくるんだろうと思うんです、今後。それについてどう考えていますか。
奥山保険医療担当参事
 保険料の計算でございますが、均等割についてはお一人幾らということですか、そのほかに所得割がございます。ですから、所得に応じたスライド制の保険料になっているということでございます。そういった意味で、低所得の方はどうか、負担増ではないかという御趣旨かと思いますが、低所得者の方々については減額措置がございます。5割、7割の減額措置がございますので、そこで実際には3割分、5割をお支払いいただければ済むということですから、均等割額の7割、5割減額でございますので、そういった負担のない範囲で保険料をお支払いいただいていると考えてございます。
かせ委員
 今、特に低所得者なんですけれども、低所得者に対する配慮というのはされてきているけれども、今心配になってきているのは、そのボーダーのところが、むしろ心配になってきているのではないかと思うんです。だから、その辺については、まだ制度的にはないわけですけれども、それに対する配慮をどうするのか、検討しないと、それこそ払えない人たちがどんどんと出てくるんだろうと思います。
 それと、医療や介護の問題についても、ボーダー、あるいはそれよりも少し上の方たちに対する配慮、こういったものが今後の検討課題になってくると思うんですけれども、その辺、どうですか。
奥山保険医療担当参事
 国民健康保険制度では、先ほど申し上げた5割、7割というのは、23区が1割ずつ上乗せしまして、実際には4割、6割減額なわけでございますが、そのほかに2割減額という制度がございます。これは均等割、所得割の賦課割合に応じて、50対50に近づいた場合には、2割減額、均等割の負担が少し高めた場合には、2割減額も適用できるという仕組みがございますので、そういったことでバランスがとれるような保険料の減額の仕組みができていると考えてございます。
山崎委員
 そこまで出たから、私は聞くのをやめようと思っていたんだけれども、滞納繰越分、均等割と所得割、どっちの額が多くて、どっちの人数がどうなのかと調べられるか。僕は試算したことがある、1回、均等割ではなくて、所得に応じて払っているということは、所得があったということだから、ある程度、貧しい人が払えない、払えないというけれども、そうではなくて、ある程度の所得があったんです。確かに前年度で来るから、しかしある程度の高額な所得があって、それにあわせて税金を払って、健康保険料が来るわけです。その人たちの方が滞納率が高いんだと僕は計算したことがあるんだけれども、今はわかりますか、その辺は。
奥山保険医療担当参事
 申しわけございません。今、手元に数字の資料を持ってございませんので、お答えできません。
佐野委員
 23区の保険料の未収金の平均も、あわせて資料としてとっていただけませんか。今、やはり山崎委員がおっしゃったように、中野区にとって財政の逼迫している中で大きな問題の一つだと私は思っています。ここの部では関係ありませんけれども、区民税の滞納も235億円あるわけです、繰り越し分が、合わせると500億円からの繰り越しが、もちろん御努力をされていることはわかりますけれども、900億円の予算の中で500億円は未収金だ、こんなばかな世の中があっていいのか、善人が一生懸命に払っているものが、真面目なものが損をするというシステムができてしまったら、全く世の中は不合理になってしまうと思うんです。そういう意味で、23区の平均、御努力の中でも、23区もそれぞれ取れないことはわかっているんです。だけども、それぞれ区は努力をされています。多分、中野区の平均収納率がどのくらいかは、私もわかりませんけれども、23区を出してみれば平均が出てきます。少なくとも、区民税、都民税については、区民税については、中野区は低いんです、23区よりも、私は調べました。大変申しわけないんですけれども、23区の平均もあわせて資料としてお取り寄せをいただきたいんですけれども、お願いいたします。それは後で委員長に諮っていただけると思いますけれども。
委員長
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 今、二つの資料について資料要求がありましたが、次回の委員会に提出してもらうということでよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、理事者の方で、次回の委員会に出していただくように準備をお願いします。
 他になければ、以上で本報告を終わりたいと思いますが、よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、終了いたします。
 次に、介護保険制度の改革についての報告を受けます。
藤井介護保険担当課長
 それでは、介護保険制度改革について御報告させていただきます。(資料14)
 これは、2月8日に国会に提出されて、6月22日に参議院で可決・成立されたものです。法律の公布は6月29日に公布されています。
 介護保険制度の改正案の概要につきましては、一度、3月の厚生委員会の方で、介護保険運営協議会への諮問の話とあわせて簡単に概要について御紹介しておりますけれども、今回、成立した内容について、特に区民の方に影響のある部分について御報告して、区の取り組みについて御報告したいと思います。
 17年10月施行内容からという形で書いていますが、改正案の一部は、痴呆という言葉を認知症に変えるものにつきましては、公布日当日に施行という形になっています。区民への影響のあるものいうことでは、17年10月施行分からということで、2点、施設の居住費・食費の見直しと高額介護サービスの見直しが10月から施行される予定です。施設の居住費・食費の見直しにつきましては、今まで介護報酬の中で給付していました居住費・食費、いわゆるホテルコスト代と言われているものについて、介護報酬の枠外にする、その分が自己負担になるという形になります。ただ、低所得者に対しては、負担軽減を図るという観点から、新たに特定入所者介護サービス費という補足的給付が創設されています。
 高額介護サービス費の見直しにつきましては、低所得者対策ということで、年金収入がおおむね基礎年金額、年間80万円以下の方については、新第2段階という形で月額上限が引き下げられるという形になっています。これが現在、住民税、世帯非課税の方の場合、2.5万円、2万5,000円なんですが、これが月額1万5,000円になるという形です。あわせて、高額介護サービス費の申請手続についても簡素化されまして、今まで毎回、1カ月分ずつ申請をしていただく必要があったんですが、保険者判断によって、申請については1回にして、領収書の添付についても省略することが可能になります。これにつきましては、現在、検討していまして、中野区としては10月利用分から対象にするような形で検討しています。
 18年4月施行内容につきましては、6点、地域包括支援センターを設置することが1点、2点目が要支援者の認定が新たに変わりまして、要支援1、要支援2という形になります。要支援者に対しては新予防給付を実施する。3番目につきましては、地域支援事業が創設されまして、今まで介護保険では、要介護、要支援の認定を受けた人に対してだけ給付を行っていたわけですけれども、そういう要支援、要介護の対象外の方に対しても、地域支援事業という形で虚弱高齢者に対して介護予防を行うということで認定されています。
 次のページになりますが、地域密着型サービスが創設される。先ほど10か年の方でも少し出ていましたが、地域密着型サービスというものが、地域の身近なところで、小規模な居住系サービス等が市町村の権限として事業が可能になります。内容としては、小規模多機能居宅介護、認知症高齢者グループホーム、認知症高齢者専用デイサービス、夜間対応型訪問介護、小規模介護老人福祉施設、小規模介護専用型特定施設というものが地域密着型サービスとして予定されています。
 あと5番目として、第1号保険料の見直しという点で、これまた低所得者に対して、現在の住民税非課税者の第2段階の方のうち、年金収入がおおむね基礎年金以下の方について、新第2段階として保険料負担を軽減する。
 6番目として、その他、市町村の保険者機能、先ほど少し話が出ましたけれども、幾つか市町村について保険者機能が強化されています。
 18年10月の施行としましては、特別徴収、介護保険料、第1号保険料の徴収につきまして、現在もほぼ8割弱の方が特別徴収の対象になっていますけれども、特別徴収の対象となる年金につきまして、現在は課税の年金、退職年金だけなんですが、これを遺族年金とか障害年金の住民税が課税されない年金からも特別徴収が可能になります。また、特別徴収の対象者の把握が現在は年に1回ということで、何らかの都合で特別徴収から外れますと、1年半ほどは普通徴収でお願いしていたんですけれども、これは複数回、年に6回、そういう仕組みになりますので、普通徴収の期間が短くて済むという形になります。
 以上、3点の各施行内容について、区といたしまして、区民に対しての制度改正の周知とどういう対応をするのかということなんですが、周知につきましては、一般広報による周知と個別の対象者への周知ということで、二つ大くくりに分けています。一般広報による周知につきましては、8月から毎月、介護保険制度改正についての記事を区報に掲載する予定でいます。また、10月以降、民生委員の方ですとか、あるいは一般区民の方に対して、地域センターを会場として説明会を開催する予定でいます。その他、実際にいろいろな形で処遇に関連しているケアマネジャーの方ですとか、介護サービス事業者の方に対して、制度の改正についての説明会を随時行いまして、周知を図っていきたい。また、事業者の方については、事業参入などの予定についても、適宜情報収集を得ていきたいと考えています。個別に対象となる方につきましては、8月以降、施設入所者の方に対して、ホテルコスト代等についての説明とあわせて新たな補足的給付についての申請手続についてお知らせする予定です。また、在宅で通所サービスを利用される方ですとか、ショートステイを利用される方、あるいは高額介護サービス費の対象になる方については、ケアマネジャーを通じてお知らせをして、制度改正を加味したケアプランをつくっていただくという予定でいます。また、施設ですとか、ケアマネジャーを通じて、高額介護サービス費についての周知を図るのとあわせて、実際に10月の利用分について、確定した内容がわかります12月以降に、受給勧奨の通知を各対象者の方にお送りいたしまして、申請、1回についての簡素化を図っていきたいと考えております。
 次に、17年度のホテルコスト代については、周知と実際にいろいろと低所得者対策については実施していくわけですけれども、18年度、新予防給付等、制度の改正について検討しないといけないことがいろいろとあります。これについての区の取り組みについてなんですが、残念ながら、今の段階では、運営費や基準などで明らかになっていないことがありまして、18年度からの地域包括支援センターの運営、その他、さまざまな取り組みにつきましては、まだ確定した形でのことをお示しすることはできないんですけれども、介護保険の運営協議会等で十分に審議していって、18年度からの運営に滞りのないような形で準備していきたいと考えています。
 地域支援事業につきましては、特に財政的な問題が大きくありますので、国の方の地域支援事業のメニューの提示を確認いたしまして、実際に介護保険の給付の対象として、できる範囲ということを確認して、事業の準備を進めていきたいと考えています。
 また、3番目ですが、要支援の認定に関しては、ことしの秋口から全国的にモデル事業を実施するというふうに国が予定していますので、モデル事業について、調査ですとか審査会の対応、あるいは意見書の作成について十分に情報提供して、必要な研修等も行って実施していきたいと考えております。
 また、地域密着型サービスの誘導につきましては、必要量等については、介護保険運営協議会で事業計画を策定していく中で、中野区として必要な事業量、供給量というものを策定いたします。その上で中野区に誘導の必要な事業については、市町村整備交付金の活用などを行いまして事業誘導を行っていきたい。あわせて、保険者の機能強化という形で事業者指定が行われますので、これについても必要な事業所の指定を確認してやっていきたいと考えています。
 保険料の設定については、介護保険については3年に1回、3年の総需要量を見て、3年の総需要量に対して保険料を設定するという仕組みになっていますので、介護保険運営協議会で第3期事業計画を策定しまして、その中で保険料段階や料率も含めて設定していきたいと考えています。
 その他、まだまだ国の示す基準等で不足しているところがありますので、必要なものについて情報収集しながら、また必要であれば、国や都の方に要望をしていきながら体制を整えていきたいと考えています。
 なお、18年4月、あるいは17年10月からの制度運営に向けまして、介護保険の保険者システムの改修について必要になっています。これについては17年度中に改修を予定しておりまして、9月には補正予算等の御審議もお願いするようになるかと思っています。
委員長
 ただいまの報告に対する御質疑はございませんでしょうか。
かせ委員
 いろいろとお聞きしたいことはあるんですけれども、時間も時間ですし、これからも相当議論される場所があるだろうと思っておりますので、絞り込んで、まず10月からホテルコスト等、施設等の居住費、食費の見直しということが行われるわけですけれども、これについては、国民からの相当の批判、反対意見がある中で、通ってしまったわけですけれども、その中で、参議院の中で負担軽減の措置を設けるということについて議論がされているんですけれども、これについて御存じですか。
藤井介護保険担当課長
 自己負担について、高額になるということについての御議論でしょうか。
かせ委員
 もう少し詳しく言いますと、例えば施設入所の際の居住費を全額自己負担させるというのがホテルコストですけれども、このことについて個室利用者の一部に負担軽減の経過措置を設けるということがされたわけです。例えば、10月実施のホテルコストについて、幾つかあるんですが、ユニット型個室であるとか、ユニット型準個室、従来型個室とか、従来型多床室、四つありますけれども、これについて、それぞれに減額される。従来型の場合ですと4万円引き下げられるということです。感染症とか認知症、治療や施設の必要から利用されるという場合には、これは引き下げられるとか、そういったものが国会の終盤でがらがらと決められているんです。そういった情報については御存じですか。
藤井介護保険担当課長
 恐らく今言われていますのは、介護報酬の設定につきまして、自己負担にする分については、一律、介護報酬から外す、外したものについては本人の自己負担ですという形になった部分で、その部屋が個室なのか、多床室なのかによって、当然、本人の居住費が違う、居住の部分について、本来は各施設が設定した居住費を払うわけですけれども、払う居住費の基準額を国の方でガイドラインとして示すという予定になっています。その中で、居住費として、個室であれば、本来、個室の居住費を払うわけですけれども、何らかの個室に入らないといけないケースがある、その場合、個室の費用ではなくて、多床室の費用でいいということで、今回も法改正後、介護報酬の見直しについて議論されています。そのことをおっしゃっているのかと思いますけれども、現在、まだ案ですけれども、どういう場合にそれができるかというのは、医療的なケアが必要ということを医師が判断して個室に入れた場合ですとか、周囲の方の迷惑になる、多床室だとほかの方が迷惑だということで、医師が判断をして個室に入れている場合、そういう場合に個室の費用を取らずに、多床室の費用を払ってもらえればいいという形で決めようとしているようです。
かせ委員
 そういうものも含めて配慮されております。
 そのほかに相部屋等について、水光熱費の負担、こういったことについても軽減するとか、さまざまに言われて、そのほかにも具体的なものが書かれていますけれども、こういったことについて、そういう議論があるということで、きょうの報告の中には含まれていませんでした。そういうことについて、さらに情報を収集して徹底していただく、特にこれまで室料とか食事とかは払われていなかった。それが払われることによって、一気に何万円も膨れ上がってしまうわけですから、本当にあちこちで混乱が起こると思うんです。そういうことについて十分に最新情報でお知らせをしていただきたい、これは要望しておきます。
 そのほかにもあるんですが、地域包括支援センターについても、どういうふうにやっていくのか、非常に難しい問題があるだろうと思うんです。特にこれらの問題については、詳しいことについては、100何十本ですか、もっといくんですか、政省令がつくられるということでしょう。それにあわせていかなければいけないという問題、それから指定介護予防サービス事業者であるとか、指定介護予防支援事業者であるとか、これらについては、非常に厳しい制約といいますか、条件が非常に厳しいといいますか、例えば予防介護支援事業者については、3人の医療分野とか福祉分野であるとか、さまざまな専門分野、こういった方たちがいなければいけないとか、そういうものがあると思うんです。こういうことについて、どういうふうにクリアしているのかということで、いろいろと聞いてみたいものはあるんですが、後でまたお聞きしますけれども、その分については、どうですか、どういうふうにクリアしていくのか。
藤井介護保険担当課長
 各事業所も情報が欲しいということで、いろいろとお問い合わせがありますけれども、こちらとしても、今ある情報でお答えしたり、あるいは説明会という形で実施している状態です。事業所のいろいろな基準が10月から11月ごろに、仮の案というか、そういうものが出てくるのではないかと言われていまして、最終的には、介護報酬とあわせて2月ごろにならないと決定されないということがあります。ただ、それだけだと、実際に18年4月からの事業運営を考えますと、間に合わなくなってしまうと困るということがありますので、こちらとしても、国の審議状況を情報収集しながら事業所の方に情報提供して、事業誘導が可能になるようにしていきいたと考えています。
かせ委員
 これも要望に近いことになるんですけれども、最終的に地域の介護の責任を負うというのは、この法律でも、役所の責任というのは、最終責任はその辺にあるんだろうというのが大事なポイントかと思うんです。そうしますと、ますます参入する事業者については厳しい条件が加えられてきているということで、もちろん行政のチェック機能というのも強化されるという面もありますけれども、最終的に行政として事業者になってやるということもあり得るんだろうと思うんです。そういったことについても、検討するときが来るんだろうと思うし……(「ないよ」と呼ぶ者あり)そうなんです。だって、地域包括支援センターについては、法律では委託することができる条項なんです。だから、本来の趣旨は行政が責任を負うべきなんです。だから、その辺のことについてもしっかり見極めを立てるということ、責任は行政にあるということは常に持っていかないと、とんでもないことになってしまうと思うんです。その辺の姿勢についてはどうですか。
藤井介護保険担当課長
 今御指摘のものは、1ページ目の地域包括支援センターのことかと思いますけれども、これが即民間でのいろいろなサービス提供、あるいはケアマネジメントを否定しているのかというと、そうではないと考えています。確かに介護予防のマネジメントにつきましては、地域包括支援センターが包括的、継続的に行うんだということで、介護予防のマネジメントについては、民間の事業所が直接処理をするということはできないような形になっていますけれども、介護保険のメインは、やはり18年4月以降も介護給付の部分になりますので、介護予防は確かに大きな問題ですし、今後の将来的な給付の抑制ということを考えますと、介護予防をしっかりしていかないといけないんですけれども、介護予防をしようがない程度が進んでしまった方に対しては、しっかりと介護給付が必要になる。介護給付を行うケアマネジメントの部分については、今後も民間の居宅介護支援事業所が中心になってケアプランをつくり続けるようになります。その中で、実際にサービス提供するのも、民間のさまざまなサービス事業者だと思いますし、介護予防につきましても、介護予防のマネジメントは、確かに地域包括支援センターがつくりますけれども、実際の介護予防サービスの部分については、民間のさまざまなサービス事業者が提供できるとなっていまして、地域支援事業が区が委託事業で実施する部分につきましても、確かに区は直営で介護予防事業をする部分もあるかとは思いますけれども、将来的には、民間の介護予防サービス事業所を使って委託で介護予防サービスをしていくということを検討していく必要があると考えています。ですから、地域包括支援センターの整備によって、すべて民間のサービスだとか、民間のケアマネジメントを否定しているということではない、逆に民間のさまざまなサービス提供があったからこそ、これだけ介護保険が発展してきたということもありますので、むしろ民間のサービス事業者の質の向上を区としては担っていかないといけないと考えています。
委員長
 他に御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本報告は終了をいたします。
 以上で予定していた報告事項は終了するんですが、その他で何か報告はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ないようですので、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 それでは、地方都市の行政視察についてのお諮りをいたしたいので、委員会を休憩いたします。

(午後5時19分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後5時22分)

 地方都市行政視察につきましては、視察先とテーマなんですが、第1案の大阪府枚方市、次世代育成支援事業について、京都府長岡京市、地域健康福祉の取り組みについてとし、日程は11月1日、2日としたいと思いますが、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議ありませんので、そのように決定をさせていただきます。
 次に、その他ですが、各委員の皆さん、理事者の皆さんから何かございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、委員会を休憩いたしまして、次回のことを御相談させていただきます。

(午後5時22分)

委員長
 では、委員会を再開いたします。

(午後5時25分)

 次回の委員会は、9月9日午後1時から、当委員会室において開会をいたします。開会をした後、直ちに休憩をとりまして、世田谷区立東大原小学校の視察を行い、その後、再開することといたしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、御異議がありませんので、そのように決したいと思います。
 以上で本日予定をいたしました日程はすべて終了いたしますが、何か各委員の皆さんなどから。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 では、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。御苦労さまでした。

(午後5時25分)