平成16年10月15日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成16年10月15日〕
厚生委員会会議記録
○開会日 平成16年10月15日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後2時42分
○出席委員(7名)
かせ 次郎委員長
北原 奉昭副委員長
酒井 たくや委員
近藤 さえ子委員
若林 ふくぞう委員
江口 済三郎委員
昆 まさ子委員
○欠席委員(1名)
やながわ 妙子委員
○出席説明員
子ども家庭部長 柳澤 一平
子ども家庭部経営担当課長 竹内 沖司
(男女平等担当課長)
子育て支援担当課長 新井 一成
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
保育サービス担当課長 榎本 良男
子ども育成担当課長 小平 基晴
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 裕幸
(保健予防担当参事、結核予防担当参事)
衛生環境担当課長 遠藤 由紀夫
(生活衛生担当課長)
健康づくり担当課長 今 恵里
中部保健福祉センター所長 瀬田 敏幸
(北部保健福祉センター所長)
南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
生活援護担当課長 浅野 昭
保険医療担当課長 奥山 功
介護保険担当課長 藤井 康弘
○事務局職員
書記 巣山 和孝
書記 杉本 兼太郎
○委員長署名
○審査日程
議案
第45号議案 平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)
第46号議案 平成16年度中野区介護保険特別会計補正予算(関係分)
第48号議案 中野区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。
(午後1時02分)
それでは、今定例会における審査日程について御協議いただきたいと思いますので、暫時委員会を休憩いたします。
(午後1時02分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時03分)
それでは、本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
本定例会では、常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会には、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査すべき案件がございます。そこで、3日間の割り振りについてでございますが、本日は議案3件の審査、そして二日目は陳情の審査3件と所管事項の報告をできるところまで行い、すべて終了すれば二日目で終了します。もし所管事項の報告が残った場合には、三日目に残った報告以下を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たりましては、3時ごろのきりのいいところで休憩を入れさせていただきます。そして5時を目途に進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
初めに、議案の審査を行います。
第45号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)についてを議題に供します。
念のために申し上げておきますけれども、補正予算は総務委員会に付託されておりますので、厚生委員会の関係分について当委員会で審査をし、意見があれば、賛成多数となった意見を総務委員会に申し送ることになっておりますので、御承知おきください。
それでは、本件について理事者からの補足説明を求めます。
菅野保健福祉部長
それでは、第45号議案、中野区一般会計補正予算の所管部分につきまして説明させていただきます。
初めに、補正予算説明書の28ページをお開きいただきたいと思います。
5款保健福祉費の6項高齢福祉費、2目介護保険施設費の補正でございます。これは弥生町三丁目に整備中の痴呆性高齢者グループホームにつきまして、当初は16、17年度の2年間にわたり整備を行い、補助も2年間行う予定でございましたけれども、国の補助基準が改正されまして16年度中に整備を終える必要があるということで、16年度中に整備を終えるということにいたしまして、補助金につきましても、16年度中に全額交付するということにいたしました。1,600万円増額いたしまして総額を4,000万円とするものでございます。また、このため17年度に予定しておりました記念碑の整備につきましても、16年度に行うことといたしまして、66万4,000円の整備費を計上いたしました。
なお、財源ですけれども、事業者への補助金は10分の10、国庫補助金、記念碑の整備につきましては一般財源となります。
続きまして、34ページをお開きいただきたいと思います。
江古田の森保健施設に係ります債務負担行為の補正でございます。内容につきまして、高齢福祉担当課長から御説明したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
冨永高齢福祉担当課長
ただいま議題に供されております第45号議案の補足資料を用意させていただきましたので、お手元の資料(資料2)に基づきまして説明させていただきます。
江古田の森保健福祉施設整備に係ります債務負担行為についてでございます。
まず最初に御報告申し上げますが、事業者の選定についてということでございます。第一次提案書を提出した9社会福祉法人につきまして、区が設置いたしました選定委員会、これは有識者で構成した7人の選定委員会でございますけれども、2段階に分けて審査を行いました。第一次審査をした結果、南東北福祉事業団、湖成会、これはジョイントチームでございますけれども、湖成会、それから社会福祉法人ノテ福祉会、それぞれ選定したわけでございます。9法人から第一次審査で3法人に絞り込んだ。ノテ福祉会につきましては、二次提案がありませんでした。理由といたしましては、施設整備後の運営継続が困難であることを理由に辞退をされた。これは国の補助金制度の見直しが1月に行われ、そしてその影響を受けたと受けとめてございます。他の二つの社会福祉法人につきましては、第二次の企画提案をいただきました。そこで、選定委員会としましては、選定基準でございますけれども、事業計画、事業運営、それから施設整備計画、安定性確保の考え方等々の審査項目を設けまして二次審査を実施いたしました。ヒアリングをし、現地調査をした結果でございます。最終的に南東北福祉事業団を選定し、区長に報告をしていただいた。選定委員会の報告を受けて、区長が優先交渉権者と定めまして、当該南東北福祉事業団と50年の事業権契約を16年6月30日に締結したということでございます。
本件の内容でございますけれども、債務負担行為(損失補償)についてということで、必要性について御説明申し上げます。
選定事業者は整備費の一部として中野区の損失補償により金融機関から無担保、長期、低利資金の調達を予定している。これは昨年10月に募集要項を公表したわけですけれども、必要があればあっせん融資をいたしますということで、必要が生じてきたということでございます。国庫補助協議書の提出に当たりましては、資金計画の裏付けとして金融機関からの融資確約証明書の提出が求められております。融資を確約いたしますという金融機関、支店長名の証明書でございますけれども、一方、区が金融機関へ対しまして損失補償確約書を提出しなければ金融機関は融資確約証明書を交付できないという商慣習がございます。そこで、融資が実行される18年度に先行いたしまして、今回、債務負担行為の議決を得る必要があるということで御審議いただいているところでございます。
議案の内容につきましては、先ほどの議案の内容等でございます。
3番目、事業費、財源内訳、償還計画、資金収支予測についてでございますけれども、総事業費は48億5,000万円でございます。内訳としまして整備費が約43億円、それから設計料が1億5,000万円、運転資金等で約3億2,000万円、運転資金と申しますのは、開設して3か月分の運転資金でございます。それからその財源内訳でございますけれども、国と都の補助金20億9,000万円から13億4,000万円という大きな幅がございます。これは国の補助金の制度の見直しがありまして、現在、補助協議をしているところでございますけれども、障害の施設、知的障害者入所更生施設や身体障害者療護施設を整備するわけですけれども、障害施設については、新しい見直しの結果、大規模修繕しか原則認めないという方針が出されてございます。しかし、真に必要のある入所施設については、その例外もあるということでございまして、東京都と協議をし、東京都も緊急3か年計画の中で、障害者の施設については、入所施設が東京は足りないんだということで、障害者の施設の補助金、総額で約3億4,000万円でございますけれども、獲得できればということでございます。もう一つ、老人保健施設については、単年度で建設しなさいという新たな方針が示されました。総合的な総合施設をつくるわけでして、16か月かかるということで、国の補助金は全く対象外になっている。しかし、東京都については1床400万円の補助制度が現にあるということでございまして、国が仮に補助を出さなくても、東京都の判断として補助金を支出していただけないか、こんなようなことでして、老健施設の総額が4億円ということでございます。したがいまして、まるまる私どもの要求する金額がいただければ、補助金が約20億円ということになります。原則というところに査定がされれば、補助金の総額は13億円ということでございまして、数字が確定するのは来年5月ということでございます。
したがいまして、上限額11億円ということが出てくるわけですけれども、医療福祉機構の借入金につきましては、約17億円の借り入れを予定してございます。社会福祉施設をつくるときには、医療福祉機構が低利で融資をあっせんするという制度がございまして、これが借り入れられるだけの額を想定しています。17億円です。
それから自己資金、南東北福祉事業団が自己資金、調達できたのが約6億5,000万円でございます。
したがいまして、総事業費から補助金、医療福祉機構の借入金、自己資金の不足額、この不足額につきまして市中金融機関から融資を受けなければ48億円が調達できないということでございまして、先ほど言いました補助金の関係がございます。したがいまして、融資の幅でございますけれども、約4億1,000万円から11億円、まるまる補助金が獲得できれば4億円程度で済む。しかし、最悪のケースの場合には11億円程度の融資が予定されるということでございまして、今回11億円の上限をもった債務負担行為をお願いするということでございます。
次に、償還計画でございますけれども、年間償還元利合計、利息と元金の年間の返済金額ですけれども、ここでは11億円ということを想定して計算してございます。1億5,000万円から2億2,000万円、融資を受けてから数年度は元金据え置きというものの商品もございますので、1億5,000万円から最大で年間で返還する金額2億2,000万円と踏んでございます。
それから資金収支予測ということでございますけれども、累計資金収支差額、これは20年間で約14億9,000万円収支差額があるということでして、収支額の使い勝手については、20年ごろ予定されている大規模修繕に回るということでございます。
次に、あっせん融資の進め方でございますけれども、現在、区内に本支店を有する金融機関19ございますけれども、19の金融機関に中野区として融資協力依頼をいたします。選定事業者は金融機関の少なくとも2機関、グループを含むというのは金融機関同士で融資団をつくるということも可能性としてはあると思っておりますけれども、2機関と融資条件について事前交渉をし、融資を受ける金融機関を南東北福祉事業団が選定をする。貸付条件につきましては、金利だとか貸付期間、20年を想定していますけれども、それから据え置き期間等々が条件になると思いますけれども、競争していただいて、一番有利なところを選定する。その選定された金融機関を根拠を明らかにして中野区に報告してくださいとしてございます。報告を受けた中野区は、添付資料及び金融機関に対するヒアリング等によりまして、複数の金融機関が提示した条件を比較分析いたしまして、最も有利な条件を提示した金融機関が選択されていることを確認して、中野区として損失保証確約書を交付するという運びでございます。
11月中旬から12月中旬にかけまして、融資確約証明書を添付した補助協議書を東京都に提出する予定でございますので、今回の債務負担行為、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
これより本件に対する質疑を行います。質疑ございますか。
昆委員
最後の方なんですけれども、11月上旬から12月中旬までというお話がありましたけれども、それは損失補償確約書を交付する時期だと受けとめてよろしいんですか。
冨永高齢福祉担当課長
その時期は、融資確約証明書、支店長名で発行する予定ですけれども、金融機関が発行する融資確約、南東北福祉事業団に融資しますという約束する証明書を東京都に提出する必要がある、東京都を通じて国へ提出する必要がある、そういうことでございます。
昆委員
それからもう1点、選定事業者が融資を受ける金融機関を自分で決めるということになりますけれども、それを決めて区に報告をするということがありますよね。これはどの時期になりますか。
冨永高齢福祉担当課長
早くて11月中旬には出さなければいけませんので、10月中にはそういった選定作業を行いたいと思っております。
近藤委員
南東北福祉事業団は、郡山の方でしたか、いろいろな事業を展開していると思うんですけれども、業績はどうなんですか。
冨永高齢福祉担当課長
南東北福祉事業団は、郡山で特別養護老人ホーム、ケアハウス、障害者施設、中野区が整備方針を持ったものと全く同じものを実際に運営してございまして、適切な運営サービスが行われている、現地調査をした結果、そういうふうに思っております。それから福島、郡山から少し北にかけた福島でございますけれども、福島市内でも老人保健施設、ゴールドメディアという老健施設をつくってございまして、その老健施設については、介護予防に力を入れた全国トレーニングということを全国に先駆けて実施しているところでございます。そこも見てまいりましたけれども、施設ではなくて、内容について立派な、今後のサービスを先取りした施設ではないかと思いまして、実績は十分にあると選定、民間事業者を選んだということでございます。
近藤委員
社会福祉法人というのは利益を追求しませんよね。それで社会福祉法人のいい社会福祉法人のよくない社会福祉法人というか、基準というか、どういう判断によって南東北福祉事業団をいいと認めたわけですか。
冨永高齢福祉担当課長
先ほど事業者選定についてというところで評価基準を申し上げましたけれども、今回の企画提案、プロポーザルでございますので、二つのプロポーザル、最終審査をいたしましたけれども、事業計画、事業運営、例えば事業運営につきましては、ホテルコスト代を幾ら利用者の皆さんに負担していただくのか、やはり差がございました。それから運営につきまして、さまざまな老健の差額ベッド代だとか、そういう利用者負担のところ、それからどういう理念で運営を行うのか、これについては、個を大事にした自立支援、それから入所施設をつくるにあっても家庭復帰を目指したもの、そういったものの理念かきちんと経営陣にあって、そして介護サービスを、直接ハンドサービスをしている職員の皆さんにも浸透している、そういった運営が安定していること。それからもう一つ大事なことは、経営安定性の確保の考え方ということで審査項目を設けましたけれども、社会福祉法人として歳入があり歳出があるわけですから、良質なサービスが行われると同時に、きちんとした介護報酬があり、その中で安定した経営が行われていると。場合によっては、社会福祉法人によってかなり収支計算書がきついもの、あるいは負債比率、資本という概念が社会福祉法人はないんですけれども、資産の中でどのぐらい負債を抱えているのか、負債比率なんかも評価基準の対象になってくる。つまり、施設整備計画が他と比較して優良である、良である、それから経営の収支計算書についても安定している、過去3年間の財務状況も調べさせていただきました。以上のような評価基準をして、南東北福祉事業団が優秀である。
それからもう一つ、PFI事業でございますので、PFI事業を実施するのに長い50年間というスパンがございますけれども、PFIについて十分に理解をしている社会福祉法人であったかどうか、これらについても評価基準のテーマでもあったということでございます。よりPFI事業を理解し、そしてモニタリングとしても十分にパートナーとしてはよろしいという南東北福祉事業団を選んだということでございます。
近藤委員
そうしますと、地方である南東北福祉事業団でも、東京で経営していくことが大丈夫だと判断されたわけですね。
冨永高齢福祉担当課長
そのとおりでございます。
近藤委員
そうしますと、もし債務負担行為をしないとなったときというのは、もう江古田の森をやらないと判断するときと考えてよろしいですか。
冨永高齢福祉担当課長
4億円から11億円の資金繰りが必要だというスキームでございますので、融資が受けられなければ事業そのものが破綻をするのではないかと思っております。
昆委員
今のお話の中で、実績のある社会福祉法人ということで、これまでの経験と財政状況等を見ても大丈夫だろうとは思いますけれども、ただ、中野区内の19金融機関に協力依頼を出しているということですね。それで二つの金融機関がグループを組んで融資条件についての事前交渉をするということなんですけれども、二つの金融機関のグループを組んでも社会福祉法人の方に融資をするということは、これはまず間違いないと見てよろしいでしょうか。その辺のところはどういう判断をされているのか、伺います。
冨永高齢福祉担当課長
ちょっと言葉足らずで申しわけありません。二つの金融機関と申しますのは、単独で一つしかないときには競争の原理が働きませんから、少なくとも競争の原理を働かせるために複数、二つ以上の金融機関の競争をさせてくださいというのが一つの条件でございます。単独の銀行が融資をするということも十分にあると思いますが、その方が多いだろうと思いますが、単独の金融機関が関心を示しているところ、私どもの感触として複数出てまいりましたので、十分に融資の制度については成立すると思っています。
酒井委員
江古田の森保健福祉施設なんですけれども、PFIということで、PFIというのは区の負担がないように私はイメージがあったんですけれども、こういうふうに債務保証をするようなものなのでしょうか。それとあと事業が危ない状態になった場合は、4億1,000万円から11億円は区が負担するということになってしまうんですか。
冨永高齢福祉担当課長
PFI法には、金融財政の支援を必要ならばしなさいという文言がございまして、それを根拠にして今回支援をしたいと考えています。全国初の社会福祉法人がPFI事業でやるということでございますので、例はないと思っていますけれども、ただ利子を補給した、支援したPFI事業はあると思っております。
それから事業が破綻した場合ですけれども、損失補償というのは、事業が破綻した場合に、最大上限としては11億円を金融機関から区が請求される。請求されれば、もう補償しますと、こういうことでございますので、そういうことがないとは思ってございますけれども、損失を補償するということで債務負担行為をお願いしているところでございます。
酒井委員
あっせん融資なんですけれども、事業者選定のときに、9社会福祉法人が来られたそうなんですけれども、そのときに皆さんにはそうしたことはお伝えしていたんですか、あっせん融資がありますというのは。
冨永高齢福祉担当課長
昨年10月に募集要項を公表いたしました。そのときに、全国からさまざまな、50団体以上にわたる皆さんから関心を示されていた。募集要項の中に、必要ならば区はあっせん融資をしますということがございましたので、公平という面でいえば、事前に全部の社会福祉法人にそういう仕組みを説明しているということでございます。
近藤委員
江古田の森の経営をうまくやっていくということは、結局、利用者からお金を取って経営を成り立てるか、そうでなければ債務補償という形になるか、もういたしかゆしのところがあるんですね。そういう事業を、もちろんこれを区が全部やればお金がもっとかかるということから始まったことなんでしょうけれども、本当にしっかりしたモニタリングの仕組みをつくっていくということがもう最大の課題だと思うんですね。そこら辺は大丈夫ですね。
冨永高齢福祉担当課長
モニタリング、監視制度ということですけれども、監視制度が大変重要なことになってございます。具体的には、協議会組織を近々年内に立ち上げる予定でございますけれども、協議会組織というのは、南東北福祉事業団の幹部の方、それに中野区の幹部の人、それに客観性を持って社会福祉施設に造詣の深い人、あるいは経営感覚を持った有識者2名程度を考えていまして、6名程度の協議会組織を立ち上げる予定でございまして、そこでは経営にかかわる、根幹に触れるものを重要な議題に供して会議をするという位置付けがございますので、一方、財政状況が四半期ごとに報告を求めるというモニタリングはきちんとやってまいりたいと思っています。
近藤委員
本当にそこのところをしっかりやっていただくということが大前提ですので、よろしくお願いいたします。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、質疑を終結いたします。
次に、総務委員会に申し送る意見ということになります。第45号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)について、御意見はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、当委員会としては、第45号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)については、総務委員会に意見なしということで申し送りたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で第45号議案、平成16年度中野区一般会計補正予算(関係分)についての審査を終了いたします。
次に、第46号議案、平成16年度中野区介護保険特別会計補正予算(関係分)についてを議題に供します。
本議案も補正予算ですあり、総務委員会に付託されておりますので、厚生委員会の関係分について当委員会で審査をし、意見があれば、賛成多数となった意見を総務委員会に申し送ることになっておりますので、御承知おきください。
それでは、本件について理事者からの補足説明を求めます。
菅野保健福祉部長
それでは、介護保険特別会計の補正につきまして説明させていただきます。
これも補正予算の説明書の46ページをお開きいただきたいと思います。
4款基金積立金、1項基金積立金、1目介護給付準備基金積立金でございます。介護給付費準備基金というものは、介護保険の事業運営期間におきます財政の均衡を保つため設置しているものでございまして、15年度の歳計剰余金に相当する額を同基金条例第2条の規定によりまして今回の予算で積み立てるものでございます。
続きまして、48ページ、次のページでございますが、お開けいただきたいと思います。
5款諸支出金、1項償還金及び還付加算金、1目第1号被保険者保険料還付金等でございます。これは15年度に超過して歳入されたものを今年度返還するものでございまして、内訳につきましては、49ページにございますように、支払基金交付金、都負担金、第1号被保険者保険料還付金の三つでございます。ここに書いてある内訳のとおりでございます。
以上で補足説明を終わります。よろしく御審議をお願いいたします。
委員長
これより本件について質疑を行います。質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、質疑を終結いたします。
次に、総務委員会に申し送る意見ということになりますが、ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、当委員会といたしましては、第46号議案、平成16年度中野区介護保険特別会計補正予算(関係分)についての総務委員会に対する意見なしということで申し送りたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で第46号議案、平成16年度中野区介護保険特別会計補正予算(関係分)についての審査を終了いたします。
続きまして、第48号、中野区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例を議題に供します。
それでは、本件について理事者からの補足説明を求めます。
榎本保育サービス担当課長
それでは、お手元に資料(資料3)がございますので、それに沿いまして御説明させていただきたいと思います。
第48号議案、中野区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例でございますけれども、これは保育料の改定をいたしたいということでございます。
お手元の資料は新旧対照表ということになってございます。改正案が左側、現行が右側に書いてございます。
内容につきましては、大きくは2点ございまして、基本の保育料の改定と、ページをめくっていただきまして、3ページの下の方に別表第5条関係とございますけれども、(1)に延長保育料の徴収基準がございます。1時間までの額、これにつきましての基本の保育料とこれに伴うリンクしております1時間の延長保育料の改定の二つの点があるということで御審議をお願いするものであります。
なお、今回の改定につきましては、欄で少しわかりにくいかもしれませんが、4歳、5歳のお子さんの保育料については改定なしということでございますので、3歳未満児と3歳について改定があると御理解をお願いしたいと思います。
このことにつきましては、説明会を昨年12月、またさらに御理解を深めていただくために、ことしの8月に2回ほど区民説明会を区役所で開催いたしました。このほかホームページにも一覧表を掲載いたしまして、御意見を求めたところでございます。その結果、特に保育料改定についての特段の反対意見というのもございませんでしたので、私どもとしては、それを踏まえた上で御提案申し上げたということでございます。
参考までに申しますと、どのくらいの改定額なのかということでございますが、1ページですけれども、ゼロ円のA・B世帯は、生活保護世帯と非課税世帯ですので、これは除きますと、C1のところが100円、3歳未満について値上げがあるということでございます。3歳は同額ということで変わりません。それからずっと行きまして、大体平均的な世帯層なのかと思われるのは大体D6階層でございますけれども、こちらにつきましても、参考までに申し上げれば3歳未満が500円の改定、それから3歳の場合が100円の改定ということでございます。
それからめくっていただきまして裏側へ行きますけれども、2ページの一番下、これは前年度の所得税課税額が90万円以上の世帯ですので、後は青天井なんですけれども、この所得の階層の方については、最高額のところですが、9,800円、3歳未満児、それから3歳につきましては4,600円の値上げというようなことでございます。
それで、私どもとしては、今までの説明会での皆さんの御意見も踏まえた上で、施行は来年1月から実施をしたいと考えてございます。
以上、簡単でございますけれども、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
これより本件に関する質疑を行います。質疑ございますか。
近藤委員
ちょっと教えていただきたいんですけれども、保育料を滞納してしまう人がいる話が前にありましたよね。その人たちというのは、どの層の方が多いんですか。
榎本保育サービス担当課長
一番多いというところは、15年4月現在でいいますとD4階層の人が滞納では数が多くなっております。
近藤委員
これは振り込みなんですか、徴収は。
榎本保育サービス担当課長
原則として口座振替をお願いしてございます。今、振替をされている方は8割から9割ぐらいに及ぶと思います。
近藤委員
値上がりするということは、たとえ100円でも200円でも滞納されているという重みを、払えないでいるということも大きいと思うんですね。説明会が2回ほどあったと伺ったんですけれども、8月の説明会に偶然行ったのですけれども、一組でしたね、一組で説明会が1回あったといっても、今のお話でも、反対の声がなかったといっても、反対の声を届けることというのは、普通の人は反対なんていつも声を届けようとはしていないので、たった少ない100円、200円のお金でも大変なことではないか、そういう思いはすごくします。説明会の日を選んだのも、ちょっと問題もあったし、そしてその中でおっしゃっていたことで私がとても気になったのは、ほかの区より中野区は安かったんですよね、今まで保育料が。標準的になっていったんだという言い方をすごくされていたんです。もっとそれ以上にこれから上げる区もあるし、中野区は今やっとそこの皆さんのところに、これで追いつくというか、それでも安い方なんだという言い方をされていて、中野区に保育が安いからすごくいいなと思って引っ越してこられる方もいると思うんですよ。では、中野区のいいところってどこなんだろうと聞いたら、これは絶対に子どものためにやっているというところは、私はわからないんですけれども、何かありますか。
榎本保育サービス担当課長
私は、いろいろな民営化とか、いろいろなことで保護者の方とお話しする機会が多い方なのかと思っておりますけれども、そういう中では、中野区は保育料が安いから引っ越してきたんですけれどもというようなことは、2年ぐらい前の話になりますけれども、聞いたことはございますので、そういった意識を保護者の方の中で、全員とは思いませんけれども、一部お持ちの方もいらっしゃるのではないかとは思います。その辺については、そういう声といいますか、うわさといいますか、耳にして引っ越してこられたという方もいらっしゃると思います。
近藤委員
中野区の保育料が安いから来たという方は、私は何人も聞いたことがあって、中野区は子育てのいいポイントであったと思うんですよ。それが他区並みになっていってしまうというと、そうしますと本当に充実保育を本当に頑張られていかないと、他区並みにしていかないとならないということがすごくあると思うんですよね。それで、この間も私は申し上げたんですけれども、入れない人がいる、延長保育があるところ、産後児保育、まだ始まったばっかりですけれども、サービスがまだないところに向けても同じに値上がりはしているんですから、そこのところを本当によく見て、人でできることは人でやっていかないと、お金は本当に100円、200円の値上がりかもしれないけれども、中野の保育がいいと思って来られた方はいるんですよね。そこに対して、これからどういう意気込みか教えてください。
榎本保育サービス担当課長
私どもは、今、次世代の育成支援の地域行動計画も策定中でございます。やはり中野を、今も頑張ってはおりますけれども、さらに子育て、産み育てやすいといいますか、安心して育てていかれる、そういう区にしたいと切に願っております。そのためには、今実施しているサービスで十分かどうかということについては、やはり私どもは考えなければいけないと思っております。そのためには、財政、お金が当然要ることです。これはやはり人的サービスですので、延長を始めれば人手がかかるということにもなっていきます。ただ、サービスを充実していく、安いからだけが売り物の区というのも困りますので、お金は、適正なものはいただいて、その上できちんとしたサービスが充実している、あの区へ行けば本当に安心して子育てができるよということが言われるような区にしたいと思っております。それで、昨年、次世代の地域行動計画のニーズ調査に先立ちまして、私どももそういうところが気になりますから、補完調査を全保護者に行ったところ、保育料は多少高くなってでもサービスを実施してほしい、高くなるならサービスは要らないという方の2倍おりましたので、やはり皆さんはサービス充実を非常に望んでいらっしゃる、こういうことの裏付けもございまして、私どもとしては、それに沿ってサービスをきちんとして充実をしていきたい。それには適正な保育料というのがあると思います。在宅で子育てをされている方、そういった方々との公平性にも配慮しながら、私どもはそういった保育料がいかにあるべきかというようなことも考えながら、また子育て支援のサービスの内容、どういったものが本当は必要なんだろう、そういったものを考えながら、こういったものをやっていかなければいけないと思ってございます。
近藤委員
ぜひサービスが余り充実していない園というところに足を運ばれまして、園長と、どういうふうにこの園でサービスをしていこうかということ、やはり個別の園の特長を出して、産明けもない、ここはどんなサービスができるかという考え方にして、知恵を絞っていただいてやっていただきたいと思います。
江口委員
久しぶりの値上げだと思うんですけれども、幾つかの階層でなぜかというのを説明、簡単にできれば、お願いしたいんですけれども、例えばC2ですと値上げをしませんね、上げていないですよ、今回、ここだけは。100円上がるところとか、200円とか、500円とか、300円とかとあるでしょう、幾つかの例で、これはなぜそうなったかという説明をできますか。
榎本保育サービス担当課長
値上げの幅につきましては、これは結果としてということもありますが、私どもは、過去には中野の保育料というのは、福祉審議会の答申、それをそっくりそのままというわけではないですけれども、そういったことを踏まえた上で、前回、平成10年に改定を行ったわけですね。そのカーブの線というのがあるわけですね、階層によって、ずっと。私どもは、今回、中野区の厳しい財政状況も踏まえると、他区では厚生部長会で出した報告書のいわゆるカーブといいますか、それがあります。それとの差があるわけで、急激なカーブ、全然カーブが違うということではないんです、ほぼ同じなんですけれども、わずかな差がありながら、こういうふうにある。その差を今回、私どもとしては、少なくとも前回の福祉審議会の応能負担を基本としながら応益も一部取り入れている、この考え方を踏まえつつ、今回、他区、20区が中野区より高い金額にございますけれども、ここにほぼ合わせさせていただいた。その結果として、階層によって100円であったり500円であったり、そういうことでございます。
江口委員
これによってどのぐらいの増収ですか。
榎本保育サービス担当課長
今年度は1月ですので約700万円余、平年ベースでは2,900万円の歳入増と見込んでおります。
昆委員
まず初めに、今回の条例の改正提案の説明の中で、保護者等、関係する方々にこの間、2回、住民の説明会を開いて、その中で特段反対する意見がなかったんだと、だから保育料改定の条例の提案をしたととらえ方の御説明をされましたけれども、そこが本来の改定の理由ではないでしょう。今、質疑で出されているように、中野区はこれまで保育料をずっと低く抑えていたから、それを今回、他区の保育料に合わせた形で値上げをするんだというのが保護者に対する説明ではなかったんですか。まずその点を。
榎本保育サービス担当課長
明確にする意味で、確認の意味で説明をさせていただきますけれども、改定理由としては、先ほども少し触れましたけれども、区の財政というのは依然として厳しい状況にありまして、しかし多様な保育ニーズに対する保育サービスの拡充を図ってきているわけでございます。そのために相当なコストがかかっておりますので、コストに見合った、あるいはサービス内容に見合った適正な負担に近づける必要があるというのが1点目でございます。
それから2点目は、今回の表でもお気づきだと思いますけれども、年齢ごとの職員配置基準というのは違うわけです。ゼロ歳は手厚く、3対1だとか、1対5だとか、そういうようなことになっているわけです。ですから、そういった人的なサービスですので、人手がコストの8割、9割を占めるわけでございます。そういったことがやはり反映されていなければいけない。つまり、年齢ごとの職員配置基準が異なっていながら、保育料が同じである、例えばさっきの3歳の例なんかもそうですね。3歳は20対1、4歳は30対1の配置の基準なんですけれども、同額になっていたわけですね。これではいけない。ほかの区では、こういうところが同額になっている区はありません。こういったことは、今までは今までとして、今回はそれを見直しをさせていただいたということでございます。
三つ目ですけれども、これはもう何度も申しましたけれども、現在、23区中20区が同じ額を設定している中で、中野の保育料は23区中最も低い額となっておりまして、区の財政的な他区に大きいということがございますので、他区と同様の負担を求める必要がある、この3点が理由でございます。
昆委員
いろいろと述べられておりますけれども、保育サービスを拡充するということで、今、人件費といいますか、職員の配置の問題などを御答弁されておりますけれども、例えば保護者に対する説明会を2回もたれて、先ほど近藤委員が言われたような、8月はもう夏休みに入った直前のような日にちで決めて、中野区役所で行われた説明会に顔を出しましたら、まさに一組しか来ておりませんよね。そういう状況で説明会を2回行ったと言われるのも、私も近藤委員と同じように、これでいいのかなという思いはしております。それで、昨年の12月に説明を行ったと言われておりますが、例えば説明会の場で保護者等、関係者からいろいろな質問が出されておりますよね。それに対してどのように答えられたのか、お聞きいたします。一つは、値上げされた保育料は保育サービスに充てられるのかという質問がございますよね。これについてはどのようにお答えになっているんですか。
榎本保育サービス担当課長
説明会のあり方についても少し触れられておりましたので、明確にしておきたいと思いますけれども、15年12月には33名、16年8月には4名ということでございました。委員も御出席でございましたので、区民ということでありましたら、先ほど一組とおっしゃられていましたので、一組ということではなく、お二人ということであります。
これは、私どもの周知が足りなかったかのようなお話になるといけないので、きちんとお話ししておきたいと思うんですけれども、全保護者にお知らせ文を、保育園からノートに挟んで確実に配布をいたしました。私立保育園にも協力を求めて、ホームページにも改定表を出しているという中での結果ですので、それは区民の皆さんの選択の結果だというふうに思ってございます。これはやはり値上げということに両手を挙げて賛成する方は確かにいらっしゃらないでしょう。安い方がいいに決まっています。ただ、やはりそれはやむを得ないのかなというふうなところのあれが皆さんに浸透しているから、私の方はそういうふうに受けとめております。
それから説明会での質問に対する回答でございますけれども、値上げされた保育料は保育サービスに充てられるのか、こういうお尋ねは確かにあったんですね。保育料というのは、御存じかと思いますけれども、国や都や区から出すお金と保育料を合わせて、それが私立保育園の方に行ったり区立保育園の運営の方に使われるわけです。ですので、それが後先になるか、順序は別としても、ですから、そのまま保育のために使われているとお答えをいたしました。
昆委員
今回の値上げは区立保育園の保育料の値上げということですよね。保育料が値上げされた分、保育のサービスに充てられるのかということで住民の方、区民の方がそういうふうに質問されておりますでしょう。そうしたら、皆さん方のところでは、中野区立の保育園として、こういうサービスを拡充しますとか、こういうことをもう少し何とかしますとか、そういうお答えになったんですか。それは区立にも使われるよ、私立にも使われるよ、だから拡充に使われるんだという説明をなさったんですか。
榎本保育サービス担当課長
保育料はほかのお金に使うことはできないんです。保育料が入りまして、私どもとしては、それを合わせたお金で払っているわけですから。どういう保育サービスを充実するから改定をするんだということにつきましては、そこのところでは、例えば御質問がありましたけれども、日中の食事でアレルギー対応だとか、それから2時間で出される夕食のことだとか、いろいろなことがありました。あと日々利用の話もしましたので、安心して働けるよう、必要な人は二重保育にならないように延長保育の充実をしてほしいというお尋ねもありましたので、私どもはこれに沿って、それ以降、例えばことしの6月から、あるいは4月からも、延長保育も倍近くに実施箇所もふやしているわけです。これから10か年計画の中では、いつというのはきょうの段階では明確にできませんけれども、できるだけ早めに全園で延長保育も実施をするという方向で検討しているわけでございますので、12月の時点では、まだそこまでいっていませんでしたから、そこまでお答えは、10か年の計画とか、次世代には触れられませんでしたけれども、そういったことを含めてお答えしているわけですし、またそういう予定をしているわけです。
昆委員
御答弁はできるだけ明確にしていただきたいと思うんですけれども、そうしましたら、値上げされた、その保育料はサービスにどう充てられるのかという質問に対して、アレルギー食の改善だとか、延長保育を倍近くふやすとか、そういうふうに御説明なさったんですか。
榎本保育サービス担当課長
そのように御説明いたしました。
昆委員
そうしましたら、食事のアレルギー対策というのは、実際にどういうふうに改善するとお考えになっているのか。それから延長保育を倍近くにふやしたと言われていますけれども、当初、倍近くというのはどのぐらいふやしたんですか。
榎本保育サービス担当課長
アレルギーに対しては、例えばなぜお金が必要になるかというと、やはりお弁当を持ってきてもらえば簡単なわけですけれども、それは保護者の負担になるわけですから、そういったところにはきめ細かな調理をしたりということで、あるいは離乳食の問題も含めて、細かいお話になりますけれども、手間がかかるわけでございます。
前にもお話をされたときがあるかと思いますけれども、今まで区立保育園を例えれば、私立保育園は延長保育をもうほとんどやっていますので、区立保育園が要は必要なわけですけれども、区立保育園が今まで延長保育は9か所でございましたけれども、15か所にふやしたわけでございます。
昆委員
なかなか区民の皆さん方が、保育料の値上げというふうに言われたときに、先ほど近藤委員も言っておりましたが、100円だ、300円だ、500円だというふうな金額だからというふうなお考えがあるのかもしれませんけれども、やはり今、区民の皆さん、特に子育ての親のところの問題といえば、やはり経済的な軽減をどうするかということです。それと安心して子どもを預けながら働ける、そういう社会環境をどう充実させるかということが求められているんだと思うんですよね。そこのところがきちんと自治体としての保障がなければ、なかなか少子化対策というふうに言われても、対策の方向が、皆さん方はいろいろと文章等で、こうやれば少子化に歯止めがかかるとか、いろいろなことをお出しになっておりますけれども、しかし親が求めるのは、そういう経済的な支援であったり、それから保育内容、それも認可保育園の充実ですよ、そこのところが今、中野の区民の皆さんのところでも求められている、それにどう答えていくかということが考えていかなければならない一つだと思うんですけれども、そこのところにやはり皆さん方の考えが、こういうふうに考えていますよというものを示さないで、ただ他区並みの保育料に今するんだということの御説明だけでは、なかなか納得がいかないものがあるだろうと思っておりましたので、保護者の方たちに、どういうふうな保育内容の充実をするのかということでお答えになったのかというふうにお聞きしました。
食事のアレルギー対策にしても、手間がかかるということなんですけれども、それは当然のことです。そうしたときに、職員をふやしたのか、そこのところはどうなっているんですか。
榎本保育サービス担当課長
アレルギー対策はさらにやっていかなければいけないこととしております。直ちに何かサービスを行うと人をふやす、何でもかんでもということではなくて、手間とか時間とかということもあるし、材料のこともあるわけです。どういうふうに、その場でそういう話が出たのかというお尋ねがあったので、お尋ねのとおりに答えようと思って、そのとおりに答えたんですが、正確には値上げされた保育料は保育サービスに充てられるのか、また補食について、現在、私立保育園に在園しているが、食物アレルギーのため、食事を出してもらいたいということのお尋ねがあったので、そういったものについては、アレルギーのことにも触れたわけなんです。ですから、アレルギー対策は、直ちに延長保育のように一人つけなければ絶対にアレルギー対応ができないかということではない。ただ、2時間の夕食になると、そこの部分で調理さんが残ったり、栄養士さんが指導したりということが出てくると思いますので、そこには当然、人件費がかかってくるわけですよね。そういったことの例で申し上げました。
ただ、今後のことを含めてのお話がございましたので、あれなんですけれども、今23区でほかの区と中野区と開きがあるわけですけれども、また改定をしようとしているわけです。この流れは、値上げをしたいからするんだということではなくて、次の世代に備えて、いろいろなサービス充実に備えてのことなんです。23区は新しいデータがないので申しわけないんですけれども、14年度決算でも、保育料の比率というのは、中野区は8.53%なんです。全体にかかるお金のうち8.53%だけをいただいている。ほかの区は9.8%なんです。ここで保育料が安いということになっているんだと思いますけれども、では、児童一人当たりの運営費はどのぐらいかかっているか、中野区は19万2,000円ぐらいなんです。ところが、ほかの区の23区平均は15万6,000円なんです。中野区は決してお金をかけていないわけではないんです。お金がかかっていて逆に安い、こういう状態でアンバランスのまま、ほかの区がさらにもう一段の改定をしたら、不公平感はどんどん開いてしまいます。やはりこういったことも含めて保育料のあり方というのを考えなければいけないと思っているところでございます。
昆委員
中野の保育内容を充実させていくということが明確に区民の皆さん方にわかるような形で示していくことが、今皆さん方がこれだけかかっている、中野は他区と比べてこんなに差があるんだといっても、それはお金の計算のことでしょう。確かにお金抜きでものを考えるという時代ではないと言われれば、確かにそうですよ。しかし、求められているのは、区民の皆さん方が、中野の公的保育がより区民にとって、子どもたちにとっていいものである、そういうふうな理解をされたときに、初めて保育料の値上げという問題も、それは理解されると思うんですね。だけど、今、なかなか延長保育を9か所ふやしたとおっしゃっていますけれども、中野の公立保育園を社会福祉法人だとか、民間委託だとか、民営化だとか、そういう形でずっと流れを変えてきましたから、そこのところで、より充実した保育ができるんだということの目玉に延長保育もできますよ、皆さん方がずっとおっしゃってきたではないですか。そういうこともあって延長保育はふやしましたというかもしれませんけれども、しかしいろいろな形で区民の皆さん方の保育に対する要求があるわけだから、それに応えられるようなものとしての考えがあるのかということを私は聞きたかったんですね。いいです、それは。
それともう一つは、この説明会で少子化に拍車がかかるのではないかという意見が出されておりますけれども、これに対してはどのような御答弁をされたんですか。
柳澤子ども家庭部長
少子化論で少子化に拍車がかかるんではないか、少子化の問題というのは、今盛んに議論がされていまして、一つは子育て環境、つまりお子さんを持ったお母さん方、もしくは家庭での負担の問題があります。中野区はともすると区立保育園を中心とした認可保育園の議論が盛んに行われている。しかし、今の世の中を見たときに多様な働き方、そういうものがあって、保育園だけで子育ての対応ができるかということになりますと、今はもうそういう視点だけの話ではないと思っているんです。つまり、多様な保育のサービスがある、認証もあれば無認可もある、無認可の場合は長い時間ですから、働き方によっては、その対応もしなければいけない、そういう多様な幅広い視点に立った子育てを考えないと少子化とはならないと思っているんです。もっと言いますと、家庭での男女の働き方の問題、つまり女性の社会参加に伴って、今度は男性の方が家庭を受け持つような社会のありようですとか、各企業の働いているメインの働き手に対する子どもを見るための休暇の制度の問題であるとか、そういうことを大きく眺めた中での対応をしていかなければいけない。今回の保育料の改定につきましても、そういう多様なサービスをしていかなければいけないことの裏返しにして、多額な負担を担っている区民が大勢いらっしゃいます。認証なんかは高いです。でも、そこに子どもを入れて、そして生活をされている。一方では安い区立保育園がある。公平性というんですか、そういう視点から物事を考えなければいけないと思っているんです。今後は区立保育園の保育料が云々という時代ではなくて、トータルで世の中を見て、それぞれの区民の皆様のニーズを的確に把握しなければいけない、そんなふうに考えながら、今回の保育料の改定、適正な負担はしていただきたいということで提案をしているということでございます。
昆委員
確かに認可保育園だけでの保育ではないんだ、多様なニーズがあって、認証保育等もあって、そういうところに、長時間働く親が子どもを預けて働くという時代になったという内容の御答弁でしたけれども、しかし皆さん方が子育て支援アンケート調査報告書をどういうふうに見ていらっしゃるのか、いつも思うんですが、ここのところの24ページに、主な希望サービスはということで、認可保育園が約59%ということで載っているではありませんか。これは認可保育園に子どもを預けたいという人たちでしょう。それから認証保育所等に預けている人だって、できたら認可保育園に子どもを預けたいとおっしゃっているではありませんか。ここら辺のことについてはどういうふうに受けとめていらっしゃるんですか。
柳澤子ども家庭部長
3歳児以上の子どもたちが今どこにいるのか、つまりどういうところに昼間行っているか、数を調べますと当然、幼稚園が一番多いです。その後に認可保育園も来るんですけれども、ですから、多様な子どもの生活の場というのがあるわけです。だから、認可保育園が常に1位でどうとかと、そういう議論ではなくて、もっと幅広く物事を見なければいけないだろうとお話ししたところです。
昆委員
区民の中には、いろいろな保育所が今新しくできている、それから時間も長く預けられるところがあるということでいえば、一部便利な面もあると思うんですね。もう6時に仕事を終わってとか、5時に終わってとか、延長保育にしても、7時過ぎにはもう駆け込まなければいけないとか、そういう親の気持ちからしてみたら、もう少し長く子どもを預けられる保育園があるから便利だというふうに思われるかもしれませんけれども、それでもしかしこういうアンケート調査の内容を見れば、認可保育園で自分の子どもは認可保育園に通わせたいということで挙げている人たちが59%もいるということは、保育園はやはり認可保育園というもののサービスを受けたいと思っていらっしゃるんだと思うんですね。そこら辺についてはどんなふうに考えていらっしゃいますか。
榎本保育サービス担当課長
私どもは、認可保育園の方で待機児解消、これも今回、次世代の中で対応を考えなければいけない、早い解消を考えなければいけないということで、それも目標の一つに掲げてございますので、認可保育園の方に需要がないとか、満ち足りていると思っているわけではないですし、またいつでもすぐに待たずに入れる、こういうような中野にしていかなければいけない、そういう方向では考えてございます。
昆委員
それと、やはり認可保育園を望むということは、後でまた数字を出しますけれども、子育てに係る経済負担がやはり今の若い世代の人たちにとっては非常に負担になっている、それも一つの理由になっていると思うんですよ。といいますのは、これは2003年7月に厚生労働省の少子化の現状と次世代育成支援対策についてということで、厚生労働省がこういうものを出して、中野でも次世代育成の推進計画をつくらなければならないということになっているし、それに当てたアンケートだったと思うんですよね。厚生労働省の資料を見ても、例えば女性が理想の数の子どもを持とうとしない理由というのを挙げられているんですよね。それが断トツに子育てや教育にお金がかかり過ぎるから、62.9%という数字が出ているんですよ。それからもう一方は、今後充実が必要な施策、サービス及び支援等というのがあるんですね。これも厚生労働省の方でとった資料なんですけれども、ここを見ても、子育ての経済的支援というのが多いですよ。一番多いのが子育てしながら働きやすい職場環境の整備というのが多いんですね。その次に挙げられているのが子育ての経済的支援というのが、厚生労働省の調査の中でもこういうふうに挙げられているんですよ。それを見ると、やはり子育てをしていく上で、今親が一番大変だと思っているのは、経済的な負担ということが大きな負担になっているということがうかがい知れると思うんです。それとアンケート調査の中で、私も何度も使っていますけれども、これは区でとった方ですよ、アンケート調査の中で見ても、児童手当、乳幼児医療費、保育料、教育費など子育て費用の助成が今、子育て支援策としてどのようなことが進んでいけばいいかと考えますかという問に、これが断トツに多くて83.2%ですよ。それは経済的な支援、援助というものがきちんとしてほしいということが願われているのではありませんか。そういうときに保育料の値上げが、先ほども言っておりますように、100円だとか、200円だとかというふうにおっしゃっていますけれども、しかし改定案を見ますと、ここのところでいいますと、3歳未満は確かにD15まで900円という金額の値上げということになりますよ。しかし、D16階層から1,000円です。一番多いD21が9,800円。3歳児のところを見ますと、これがD10ランクのところのから1,500円だとか、2,700円だとか、3,600円だとかという値上げになっているではありませんか。それは経済的な負担の重さをさらに重くするというふうにとらえますけれども、それについてはどのように考えていらっしゃいますか。
榎本保育サービス担当課長
教育にお金がかかるからとか、子育てにお金がかかる、そういうことが今の日本で重要な課題ということの認識は持っております。ただ、だから即保育料は一切低目にすべきだ、そういうことを区民の皆さんが求めているというわけではないと思います。もっと総合的な子育て支援、多様な方法で、さまざまなところに目配りの行くような、そういう子育て支援を望んでいる。そういうことでの充実感があれば、お金が安くてサービスもあんまりというよりは、やはりきちんとしたサービスが行われて満足度が高まれば、保育料そのものが高いとか低いとかということにはならないと思っております。
先ほど例にD何階層ということを出されましたけれども、D21というのは収入が1,500万円以上で、後は何億円あるような人だって含んでいるわけです。仮におっしゃられたD10とか16の方だって800万円とか900万円の方々です。その方々に、もちろん100円だって安い方がいいに決まっているかもしれませんけれども、決して過大な負担ということではない、今回はできるだけA、B階層に関しても、生活保護世帯や非課税世帯については前回と同様ゼロ円にしてありますし、値上げ幅も非常に抑えているわけですから、その辺は適正な範囲に私どもは入って思っております。それで、きょうこのメニューを御説明できませんけれども、細々とは、次世代の中では、中野区の目線としてはさまざまなお子さんがさまざまなサービスをいろいろなところで受けられる、そういった方向を考えているわけです。そういった意味での公平性とか、そういったものが税の使い道として生かされていかないといけないと思っております。
昆委員
私は、D21ランクの方たちのところを強調しているつもりはないんです。確かに上げ幅は一番大きいですよ、9,800円ですから。これはもう1万円近くの保育料値上げになってしまうわけですから、値上げ幅が、それは本当に痛いところだと思いますけれども、そこの階層だけではなくて、ここでいえばD10だとか、D11だとか、そういう人たちのところだって1,500円から3,600円、4,600円、ずっと上がっていくではありませんか。そこのところが、やはり一つはきついものがあるだろうと思うんですよ。それからまたD4というのがありますけれども、ここは3歳児未満でいくと400円の値上げ、それから3歳児は100円の値上げとなっています。確かにそれぐらい出せないような人たちではないだろうと思われるかもしれませんけれども、しかし今、いろいろな面で非常に経済的な負担が家計の中にどっしりと重くなってきている、保育料の問題だけではないんですよ。医療費の値上げがされたり、働く親にしてみれば、年金の保険料だって11月からは確実に引き上げられるわけですから、いろいろなそういうことが今ある中で、100円、200円はいいだろうということではなくて、そういう人たちの暮らしぶりをしっかりと見たときに、この値上げで本当にいいんだろうかと思うんですね。
例えば、D4とか、5とか、6とか、そういう階層の世帯の人たちの収入というのは、どのぐらいと見ていらっしゃるんですか。
榎本保育サービス担当課長
手元に持っているんですけれども、すぐに出てこないので、私の記憶で申しますけれども、D6の方は年収500万円ぐらいです。それを基準に考えていただければいいと思います。D5がたしか450万円、D4が380万円ぐらいだったと記憶しています。
昆委員
こちらの15年度の区政概要を眺めてみたんですが、保育園に子どもさんを通わせて働いている世代というのは、20代とか、30代とか、その年代ではないのかと思うんですね。それで、例えばここのところを見ますと、400万円の方たち、これが20代で32.07%、30代で35.95%、それから300万円台というがあるんですね。これも20代で41.87%、30代で27.10%ということで、非常に全体の中で多いパーセンテージを占めているんですね。そういう人たちのところがやはり保育料を支払いながら子どもさんを保育園に預けて働いている人たちだって多いのではないか、そういうことを思うときに、やはりこの金額の幅が小さいとか、これぐらいだなということではとらえられないほど、今経済的な問題が非常に家計を圧迫しているとういことを見ますと、なかなか大変だというふうに見ております。
それと同時に、そういう負担増が増せば増すほど少子化に拍車をかけるといいますか、そういうことだって出てきますよ。先ほどの厚生労働省の数字から見たって、子育てや教育にお金がかかり過ぎるということがもう圧倒的に多いわけですから、そういうことが関係して少子化ということも影響が出ているだろうと見るとき、中野の経済的な支援をというものと相反するような形ではないかと思うんです。
それで、決算のときの主要施策の成果を見ますと、中野は現在0.77の出生率となっていますが、10年後の到達点として0.85人に上昇するという記述がありますよね。これはどういうふうな見通しをそういう数字をお出しになっているんですか。
竹内子ども家庭部経営担当課長
あそこの目標というのは、おおむね10年後ぐらいを見通しているといったようなことでございます。私どもは、これから国を挙げて少子化対策に取り組んでいくという中で、現在の合計特殊出生率というものを少しでも上げていきたい。そのためにさまざまな、先ほど部長からもお話をさせていただきましたけれども、認可保育所ということに限らないいろいろな取り組みをして出生率をふやしていきたいということで考えたところでございます。最終的に0.85でしたか、それになるかどうかというところはあれですけれども、私どもは、今の0.77という数字を少しでも上げていきたいといった思いで設定した数字でございます。
昆委員
それからもう1点は、先ほども質疑が出されておりましたが、今回の保育料を値上げすることによって、どれだけの保育料の収入があるのかということで、先ほどどのぐらいとおっしゃったか、2,900万円という数字が出ましたね。これを施行した後、1年間、年度で見たときに2,900万円という数字になるのかということです。そこをお聞きしたいんです。
榎本保育サービス担当課長
平年度ベース、つまり17年4月からということで考えれば、17年度以降は大体2,900万円の歳入増になるとお答えいたしました。
昆委員
課長は、保育料改定に関して、8月13日に、保育料改定を行った場合の収入は1年で約3,000万円ですとお答えになっておりませんか。また、そのうち3歳児未満のD20では約200万円、D21では約900万円の増収になりますとどこかでお答えになっておりませんか。そうしますと、これを合わせて2,900万円という収入になるんですか。
榎本保育サービス担当課長
2,900万円余というのと3,000万円がどのぐらい違いがあるか、お尋ねの意図がよくわかりませんけれども、私は、そこではおおむねで3,000万円とお答えしたことは記憶していますが、内訳については、私も記憶がないので、申しわけございません。ただ、2,900万円ぴったりだと言っているわけではなくて、2,900万円余りになりますから、3,000万円に限りなく近くになるかもしれません。それは今からは申し上げられません。
昆委員
そうしましたら、2,900万円の増収があって、収入増があって、それをどういうふうにお使いになるのか、そこのところはどういうふうにお考えになっていますか。
榎本保育サービス担当課長
ですから、先ほど言いましたように、さまざまなこれからの、17年度だけのことではないですから、これからずっとのことですから、それは先ほど言いましたように、まず考えているのは、延長保育の全園実施、この園はやっているけれども、この園はやっていないということで、入所率だってかかわってきたりして、どうしても違ってきている。そうすると、不便だなとか、お子さんがこっちは入れるけれども、延長保育をやっている園とやっていない園にばらばらになってしまったりとかということだってあるわけです。ですから全園実施を目指しているわけです。例えば、今すぐということで答えを求められれば、そのようなことを目指しております。ただ、ほかにも、いろいろなさまざまなきめ細かなサービスを実施していかなければいけないと思ってございます。あと子育て相談とか、そういうようなことも、区民の方からも、今悩んでいる在宅のお母さんがいらっしゃいますから、そういったところにも気軽に相談できるような保育園づくりだとか、あるいは中の体制だとか、いろいろなことをつくっていかなければいけないと思ってございます。
昆委員
そうしましたら、受けとめ方として、2,900万円の収入増ができる、それで延長保育も今よりももっと充実させたい、そのためには、延長保育する園には、そのための人の配置などもしっかりとしていくという考え方で受けとめてよろしいのでしょうか。
榎本保育サービス担当課長
延長保育は、今までも実施する場合には人の配置をしているわけですから、それについては変わりません。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、取り扱いを協議したいと思います。委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時35分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時36分)
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありますか。
昆委員
第48号議案、中野区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例に反対する討論を行います。
今回の条例改正は、保育料及び延長保育料の額を改定するものです。その理由は、区民の勤務形態の多様化に対応し保育サービスを拡充する、さらにサービスを安定的に供給する体制を整えるための財源確保のためという説明でした。先ほどの2,900万円の歳入があると言われておりますけれども、値上げされた保育料は保育サービスに当てられるのかという質疑に対して、これまでの延長保育等の拡充をさらに進めていくという御答弁が出されております。それは当然のことで、これまでも延長保育の充実ということを区は言ってまいりましたので、それをやることが当然であって、保育料の値上げをすることにより充実させるということではないと考えます。
それからもう1点は、少子化の拍車がかかるのではないかという関係者の意見がございました。そのことについても伺いましたが、中野の現在0.77という出生率を10年後には0.85にするという区の考え方が示されておりますけれども、しかし子育て支援というときに、区民の皆さんの中で圧倒的に経済的な負担を軽減してほしい、そういう声がアンケート等の中でも寄せられております。さらに厚生労働省の少子化の現状と次世代育成支援対策での調査によりましても、女性が子どもを持とうとしない、その理由を見ても、子育てや教育にお金がかかり過ぎる、それから今後充実が必要な施策は何かということについても、子どもへの経済的支援というものが挙げられております。これは中野のアンケートとも一致すると思うんです。そういうものにきちんと応えていこうとするならば、経済的な今非常に大変な状況の中で暮らしている区民、特に子育て中の若い世代の人たちは、いろいろな面で収入が得られたとしても、年金等の保険料の改悪によって、その負担が重くなっているとき、そういうときに子育て支援という面で認可保育園を求める区民の声も多い中で、公立の保育園の保育料値上げというのは区民の声に逆行しているのではないか、そういう思いがしてなりません。
ぜひ区民の皆さん方の立場に立って、保育料の改定というものは、他区並みにすればいいという考えではなくて、区民の暮らしに寄り添ってものを考えていく、そういうことが必要ではないかという思いから、私は一部改正条例に反対の討論といたします。
委員長
他に討論はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結いたします。
これより本件について挙手により採決いたします。
お諮りいたします。
第48号議案、中野区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例を原案どおり可決すべきものと決することに賛成の方は挙手をお願いいたします。
〔賛成者挙手〕
委員長
賛成多数です。よって可決すべきものと決しました。
以上で第48号議案の審査を終了いたします。
委員会を休憩いたします。
(午後2時41分)
委員長
委員会を再開します。
(午後2時42分)
次回の委員会は10月18日、月曜日、午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
以上で本日予定した日程はすべて終了しますが、委員各位、何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
(午後2時42分)