平成16年06月15日中野区議会厚生委員会(第2回定例会) 平成16年6月15日厚生委員会 中野区議会厚生委員会〔平成16年6月15日〕

厚生委員会会議記録

○開催日 平成16年6月15日(火)

○場所  中野区議会第3委員会室

○開会  午後1時38分

○閉会  午後2時01分

○出席委員(8名)
 かせ 次郎委員長
 北原 奉昭副委員長
 酒井 たくや委員
 近藤 さえ子委員
 やながわ 妙子委員
 若林 ふくぞう委員
 江口 済三郎委員
 昆 まさ子委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 子ども家庭部長 柳澤 一平
 子ども家庭部経営担当課長(子ども育成担当課長、男女平等担当課長) 竹内 沖司
 子育て支援担当課長 新井 一成
 子ども健康担当課長 大久保 仁恵
 保育サービス担当課長 榎本 良男
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健所長(保健予防担当参事、結核予防担当参事) 清水 裕幸
 保健福祉部経営担当課長(保健福祉担当課長) 寺嶋 誠一郎
 衛生環境担当課長(生活衛生担当課長) 遠藤 由紀夫
 健康づくり担当課長 今 恵里
 中部保健福祉センター所長(北部健康福祉センター所長) 瀬田 敏幸
 南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
 鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
 高齢福祉担当課長 冨永 清
 障害福祉担当課長 田中 政之
 生活援護担当課長 浅野 昭
 保険医療担当課長 奥山 功
 介護保険担当課長 藤井 康弘

○事務局職員
 書記 巣山 和孝
 書記 杉本 兼太郎

○委員長署名


審査日程
○議 題
 第44号議案 指定管理者の指定について

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。

(午後1時38分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。
 本日はお手元に御配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 それでは、議案の審査を行います。
 第44号議案、指定管理者の指定についてを議題に供します。
 理事者から補足説明を求めます。
田中障害福祉担当課長
 それでは、補足説明をさせていただきます。
 さきの厚生委員会で御審議をいただきました「知的障害者更正施設条例の一部を改正する条例」が、本日ただいま本会議で可決されましたのを受けまして、かみさぎこぶし園の運営を来年の4月1日から、この改正条例に基づきます指定管理者制度によりまして運営をしたいと考えております。
 こぶし園の指定管理者候補事業者の選定結果につきましては、去る5月20日の当委員会におきまして報告をしているところでございますけれども、具体的な指定に当たりましては議会の議決が必要でございますので、今回改めて提案をさせていただいているものでございます。
 それでは、議案について御説明を申し上げます。
 まず、1番、この制度の対象となる施設名でございます。中野区立かみさぎこぶし園でございます。指定管理者の名称でございますけれども、東京都新宿区西新宿八丁目3番39号、社会福祉法人東京都知的障害者育成会でございます。それから、指定の期間につきましては、平成17年4月1日から平成27年3月31日までの10年間でございます。
 以上が議案の内容でございます。
 続きまして、御参考までといいますか、指定管理者の法人につきまして資料(資料2)をお配りをしているかと思います。そちらをごらんいただきたいと思います。
 今回、提案させていただいております東京都知的障害者育成会でございます。この法人につきまして、ちょっと御説明をさせていただきますけれども、事業者名は今御紹介しましたとおりでございまして、理事長は山内美代さんでございます。
 所在地は議案のとおりでございます。
 3.法人の経営理念でございます。これは応募書類からとってございますけれども、ここに書かれてございますように「知的障害者の親たちを中心に、知的障害児・者一人ひとりの人権と意思を尊重し、心身共に健やかに育成されることを目指します。そのために知的障害者が社会・文化・経済その他あらゆる文化の活動に参加される機会を得られ、自立した地域生活が送るよう、その環境・年齢・心身の状況に応じた援助をし、安定して暮らせる21世紀の地域福祉サービスの実現に努力します。」これが経営理念でございます。
 それから、4.法人の特色・沿革でございます。当法人は、1961年10月に創立されました「東京都手をつなぐ親の会」を母体といたしまして、1972年に社会福祉法人の認可を受けているものでございます。この「東京都手をつなぐ親の会」には、区市町村、養護学校、児童福祉施設、更正援護施設等にそれぞれ支部がございまして、中野区で申し上げますと、支部名でございますけれども、「中野区愛育会」「中野養護学校」「愛成学園保護者会」、この三つがその支部となっていると聞いてございます。
 最後でございますが、5.既存施設の運営実績でございます。この法人は、ここに書かれてございますように、非常に多くの施設を運営してございます。みずから運営をしている施設というものもございますけれども、それ以外にも東京都、あるいは各区、各市からも委託を受けて運営をしているという施設も多数ございます。中野区でのかかわりで申し上げますと、中野区の施設でございますやまと荘、やよい荘、この二つにつきまして委託をしているところでございます。
 また、中野区内に知的障害者のグループホーム中野しいの木寮というのがございます。定員4名でございますけれども、ここにつきましても、中野区民が入居されているということで、支援費制度の対象となって支出をしているというものでございます。
 このように、この法人につきましては、かなりの運営実績を持った法人でございまして、かみさぎこぶし園の運営につきましても安心してお任せできるというふうに判断して御提案させていただいているものでございます。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
委員長
 それでは、本件に対する質疑を行います。
 本件について質疑ございますか。
昆委員
 1点だけなんですけれども、指定の期間ということで10年間というふうに定めることになるんですけれども、この10年間というのは何に基づいてこの期間を定めるんでしょうか。それぞれ指定管理者による運営では、5年とか、そういうものがございますよね。ここが10年間というふうに定めたのは、何を根拠に定められるのでしょうか。その1点だけです。
田中障害福祉担当課長
 この期間についてでございます。5年という考え方もあろうかと思いますけれども、この施設の内容、つまり重度の障害者を対象とした施設ということで、安定した、また処遇する方にとりましても信頼関係といいますか、やはり信頼してお任せできるという意味で、利用者と処遇者との関係というものは非常に大切でございます。
 したがいまして、短期間でころころ変わるというものは基本的に好ましくないということで、できる限り長期ということで、10年ということを設定したものでございまして、これは保育園の指定管理者制度と同様の期間でございます。
やながわ委員
 かみさぎこぶし園、約2年間かけてここまで来たわけなんですけれども、知的障害、そして身体障害、重複障害の方々がここに通所してくるわけなんですが、親御さんたちからも大変不安の声やら、その声を受けて約2年間こうした時間をつくりながら今日来たわけなんですが、この東京都知的障害者育成会、この分野ではおそらく第一人者なんでしょう。大変大規模な社会福祉法人で、たくさんの施設、あるいは東京都からの事業も受託しながらやっている。今、昆委員からも、なぜ10年間にしたのかと。それは処遇する方と利用者の人たちの信頼をということでした。私文句つけることはないんですが、うちもやまと荘をやよい荘をこの東京都知的障害者育成会に委託してやってきたわけなんですけれども、若干私も経緯がありまして、いろいろな話も承ってきました。特に、今回のこのかみさぎこぶし園は、そうした重複障害をお持ちの方が利用するという、働いている人たちも関係ないんだというのではなくて、やまと荘、やよい荘だって、急に人が変わったり、その理由を聞けば、考えることもあるんですが、こぶし園においても、本当に会社との信頼関係はイコールそこで働く人との人間関係なわけですから、そういった育成会の中での職員のありようも、うちは関係がないというふうにはもう言えないと私は思うんです。その辺を今後どう区としてかかわっていくのか、あるいは注目していくのか、ちょっとお聞かせいただきたいんですが。
田中障害福祉担当課長
 ただいま委員から御発言がございましたように、非常に運営をしていく上で、信頼関係というのは当然大切なわけでございます。我々はこれを選定をするときに、そういった点ももちろん含めて、重視をして選定をしているわけでございますけれども、非常に組織的にはしっかりしている法人でございますので、施設長を初めとして、職員配置の面でも非常にすぐれた提案をいただきました。こちらといたしましても、それがきちんと実行されるということを当然期待しているわけでございますので、随時、連絡を取り合い、きちんとした運営ができるようにチェックしてまいりたいと考えております。
やながわ委員
 スタートしちゃったらなかなかあれなんですけれども、やはり議会からも、職員がころころ変わるような、あるいはここにも書いてありますように、理念だとかさまざまなそういうものがそぐわなかったり、やはりみんな対象です。給食つくるのとか、だから変わっていいとか、そういうのではなくて、本当に時間をかけ、また愛情をかけ、何倍も力も必要になってくるところですので、そういうちょっと漏れ伝わってくることもあると、そういうことも指摘しながら、決してそういうことのないように、やはり2年かけてきて親御さんとずっと話し合って、区も踏み切るわけですから、そういう意味での責任感、あるいはそういう思いをしっかり受けていただきたいと、これは個人的な要望でもありますが、その辺も区はゆめゆめ忘れないで、今後のチェックはしっかりしていただきたいと思います。
田中障害福祉担当課長
 貴重な御意見ありがとうございました。我々もそのように考えてございまして、きっちりとこれから指導等して十分な運営をしていきたいと考えてございます。
委員長
 他にございますか。
近藤委員
 まず、この育成会が2法人の中から選ばれた一番のポイントというか、重大な点というのはどういうところですか。
田中障害福祉担当課長
 2法人の応募がございまして、それぞれの比較をし、すぐれた方をとったということなわけですけれども、さまざまな項目がございまして、いろいろな意味で総合的に勘案してこちらの方がすぐれているということで、こちらを選択してまいったということでございます。
 いろいろあろうかと思いますけれども、やはり基本的には、法人といいますか、運営の体制がきちんとしていたというのが大きな原因ではないかなというふうに思っております。安ければいいということではなくて、きちんとした、一方では施設長さんなりも具体的な提案もございまして、こちらの方がより具体的で、それから経験のある方を配置をするというような御提案もございましたので、こちらの方がより安心して任せられるというふうに判断したと。これも一つの大きな要因だと考えてございます。
近藤委員
 ちょっと耳に挟んだところによると、やまと荘、やよい荘というのは、非常勤の方でちゃんとした職員がいないということも伺ったんですけれども、この育成会の人員といいますか、こぶし園においての職員の構成はどういうふうになっていますか。
田中障害福祉担当課長
 基本的には、利用者とケアワーカーの比率を3対1を基準といたしまして、プラス車いすとか、そういったような対応をするために非常勤職員を加算をするという体制でございます。
近藤委員
 現在、こぶし園は利用者との比率を2対1でやっていると思うんです。職員が12人体制ですか。それに比べると手薄くなるという心配はありませんか。
田中障害福祉担当課長
 そういった御不安も実はございました。したがいまして、保護者の方たちとさまざまな施設に見学に行きまして、こういった体制でやっているところも見ていただきまして、これで大丈夫だということで、ここの法人でも大丈夫だということで決めたものでございます。
近藤委員
 保護者の方は、こういうところでやりますと見学に連れて行かれたら、やっぱり大丈夫ですと言わざるを得ない面も、これはだめでしょうみたいに思わないと思うんです。やはり区が自信を持って、これで絶対大丈夫なんだという送り出し方をしなければ、やっぱりちょっと無責任だと思うんです。それで、この引き継ぎなんですけれども、一番大事な引き継ぎの期間ややり方等を教えていただきたいんですけれども。
田中障害福祉担当課長
 今回、この時期に提案させていただきましたのは、できるだけ早く引き継ぎを始めたいということもございました。それから、比較的長い期間とりたいということもございます。
 実は、7月に宿泊訓練がございまして、そういったところにも御参加をいただきたいということから、今回、この議会に提案をさせていただいたものでございまして、できるだけ長いスパンにわたりまして利用者を見ていただくということを考えているものでございます。
近藤委員
 職員の方が一人行って、代表格の方が引き継ぐ程度のことではとても心配です。その配置とかはわかりますか。
田中障害福祉担当課長
 まだ詳細は詰めてございませんけれども、施設長あるいは施設長候補、その方に準ずるような中心的なメンバーの方がとりあえず施設に随時来ていただくという形からスタートしたいと考えております。その後、徐々に職員を配置をし、3月には全員がそろうという体制で、徐々に体制を固めて、4月からの移行に備えたいと、そのように考えております。
近藤委員
 私、先日、このこぶし園の生活に入れていただいたというか、体験させていただいたんですけれども、利用者の方は本当にお気に入りの職員ですと、すごい笑顔でなついていたりしまして、また余りお気に入りではない職員になると、すごく怖い顔で、長年一緒にいらっしゃる方でもそういう対応が、すごく短時間でもびっくりしたんです。本当に時間をかけて、こぶし園を任される育成会の方が本当にそのときの体制、丸々入っていくような形をとってもどうかと思われるぐらい時間が必要だと思うんです。そういう点はいかがですか。
田中障害福祉担当課長
 そういったことを踏まえて7月から徐々に新しい職員の方にも現場を見ていただくということで、長期間期間をとっているものでございます。委員がおっしゃるようなことは重々承知をしておりまして、7月の宿泊訓練、そのときあたりから徐々に入っていただいてお互いなれていただくという形をとってございまして、当初は施設長を中心に徐々に職員をふやしていくという形で、来年の4月にバトンタッチをするように十分な期間をかけていくというふうに考えてございます。
近藤委員
 ぜひ、本当にたくさんの4月からの体制の方を少しでも多く入れていただけるように要望するとともに、福祉サービス事業団の今度このこぶし園から去ってしまう職員の待遇はどうなっていくんですか。わかる範囲で結構です。
寺嶋保健福祉部経営担当課長
 今は研修派遣という形になっておりますので、こちらに戻って人事異動の時期に適正な配置につくということになります。
近藤委員
 その方たちも、本当に知的障害の貴重な現場を経験された方ですので、できるだけこれから知的障害の現場で活躍できるような場を少しでも考えていただくようなこともお願いしたいと思いますし、本当にこの職員の引き継ぎが少しでもうまくいくように、万全の体制をとっていただきたいと思いますけれども、繰り返しになりますけれども、いかがですか。
田中障害福祉担当課長
 我々もそのように考えてございまして、今回、早目、早目にということで、来年の4月から移行されるわけですけれども、今の時期からこういった御提案をさせていただいているものでございます。
 なお、固有職員が現在おるわけでございますけれども、固有職員は来年からどうなるかということにつきましてでございますけれども、事業団の他の事業において雇用するというふうに事業団の理事会等で決定していると聞いております。
委員長
 他にございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思います。
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時00分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時00分)

 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結いたします。
 次に、意見の開陳を行います。
 意見はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結いたします。
 次に、討論を行います。
 討論はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結いたします。
 これより本件に対する採決を行います。
 お諮りいたします。
 第44号議案、指定管理者の指定についてを原案どおり可決すべきものと決することに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で第44号議案の審査を終了いたします。
 以上で本日予定していた日程を終了いたしますが、委員から何か発言ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
 御苦労さまでした。

(午後2時01分)