平成16年1月21日厚生委員会
中野区議会厚生委員会〔平成16年1月21日〕
厚生委員会会議記録
○開催日 平成16年1月21日
○場所 中野区議会第3委員会室
○開会 午後1時03分
○閉会 午後2時55分
○出席委員(8名)
かせ 次郎委員長
北原 奉昭副委員長
酒井 たくや委員
近藤 さえ子委員
やながわ 妙子委員
若林 ふくぞう委員
江口 済三郎委員
昆 まさ子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 裕幸
保健福祉課長 川崎 亨
生活援護課長 中澤 知子
高齢福祉課長 冨永 清
障害福祉課長 田中 政之
介護保険課長 岩井 克英
障害者福祉会館長 (保健福祉部長事務取扱)
健康推進課長 今 恵里
生活衛生課長 小谷松 弘市
保健予防課長(保健所長事務取扱)
中部保健福祉センター所長 城所 敏英
北部保健福祉センター所長 石崎 泰江
南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
鷺宮保健福祉センター所長 沼田 久美子
○事務局職員
書記 巣山 和孝
書記 鳥居 誠
○委員長署名
○審査日程
委員会参与の変更及び異動
陳情
(15)第34号陳情 成人健診の現行制度継続を求めることについて
(15)第40号陳情 区の成人健診の現行制度継続を求めることについて
所管事項の報告
1 障害者福祉事業団法人化に向けた検討状況について(保健福祉課)
2 介護予防メニュー等調査研究事業の実施について(保健福祉課)
3 江古田の森保健福祉施設整備予定地の土壌汚染状況調査の結果について(高齢福祉課)
4 東中野高齢者在宅サービスセンター等の運営事業者選定結果について(高齢福祉課・中部保健福祉センター)
5 知的障害者通所更生施設の整備について(障害福祉課)
6 食品衛生監視指導計画の公表及び意見募集について(生活衛生課)
7 その他
(1)インフルエンザの流行状況並びに学校臨時休業について
その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから厚生委員会を開会いたします。
(午後1時03分)
まず、本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、3時ごろの切りのいいところで休憩を入れまして、5時を目途に進めていきたいと思いますので、ご協力をよろしくお願いします。
それでは、議事に入る前に、昨年の12月16日付でお手元に配付の資料(資料2)のとおり、委員会参与の変更及び異動がありましたので、保健福祉部長から紹介していただきます。
菅野保健福祉部長
昨年の12月16日付で近藤透障害者福祉会館長が東京都下水道局中部管理事務所業務課長に就任いたしまして、退職いたしました。かわりに私、保健福祉部長が事務取扱となりましたので、御報告いたします。
委員長
それでは、本日、厚生委員会から転出されました前障害者福祉会館長がお見えですので、ごあいさつをしていただきたいと思います。
近藤前障害者福祉会館長
これまで障害者福祉会館の館長ということでありました近藤透でございます。昨年の12月15日に中野区を退職しまして、東京都下水道局に転出をいたしました。私が初めて中野区に参りましたのは平成13年の4月ですから、約2年9カ月お世話になりました。この間、障害者福祉会館長としまして、貴重な体験、貴重な日々を送らせていただきました。また、こういった厚生委員会の参与あるいは予算・決算特別委員会の参与としまして、中野の議会制民主主義を肌身を通じて体験させていただきまして、本当にありがとうございました。
この間通じて感ずることは、区民意識を持つ大切さというんでしょうか、私の場合は障害者福祉でしたので、障害者の方々と接して、気持ちを自分に置きかえる、これは非常に難しいですが、お一人ひとりの気持ちを大切にすることが本当に大事なんだなということを痛感いたしました。
また、議会では、陳情審査ですとか、初めての経験ばかりで、言葉の大切さというんですか、そういったものを痛感いたしました。民主主義というのは言葉によって行われますけれども、まさに言葉の力、言葉で説明し、言葉で聞いて、言葉でまた人を動かしていく、こういった言葉の大事さを痛感いたしました。まだまだ奥が深くて、これからも私の課題としてこれらに取り組んでまいりたいと思っております。
新しい転出先なんですが、東京都下水道局の中部管理事務所と申しまして、東京駅ですので、大手町にございます。都心3区、千代田、中央、港区、そして、渋谷区、4区の下水道の維持管理をする部署でございます。悪臭対策ですとか、あるいは水質規制、悪質な水を下水道に送らないように規制をするとか、料金の徴収とか、いろいろでございまして、そういった業務課長をしてございます。これまで経験させていただきました中野区の貴重な体験をぜひこれからも生かしまして、また頑張っていきたいと思っております。
最後に、中野区の地方自治がますます発展されることを祈念いたしまして、私のごあいさつといたします。ありがとうございました。
委員長
御苦労さまでした。
以上で委員会参与の変更及び異動についての紹介を終了いたします。
それでは、議事に入ります。
最初に、陳情の審査を行います。
平成15年第34号陳情と平成15年第40号陳情は、趣旨が同一でございますので、一括して議題に供します。
なお、平成15年第34号陳情につきましては、本日957名の署名が追加提出され、既に提出されている署名と合わせまして1,710名の署名が提出されたことになりますので、御承知おきください。
これより本件に対する質疑を行います。
質疑はございますか。
江口委員
前回でしたっけ、お聞きしていると思うんですけれども、どうしてもこの制度に関しては、医師会というのが非常に重要になってきますので、医師会の話ということでお聞きしたんですけれども、その後どういうふうに話が進んでいるのか、御報告があればお願いします。
今健康推進課長
基本的な部分につきましては、医師会と合意をさせていただきました。その合意の中身なんですけれども、16年度は有料化を実施せず、17年度は有料化を前提に検討を進めていくというものでございます。それにあわせて、16年度につきましては、健診単価を引き下げるという形で区財政についての御配慮をいただいております。
昆委員
本陳情に関係するということで、若干新年度予算の内示の項目にも触れるかというふうに思いますけれども、陳情審査の中でどうしてもこの辺のところを知りたいということで質疑をさせていただきます。
今、委員の質問の中で医師会との協議が決まったというお話がありました。そこの中では、16年度はこれまでどおりの制度として成人健診を進めていくと。17年度については自己負担の導入ということで話がついたというふうにお聞きしましたけれども、例えば新年度予算案、16年度の予算の内示ということになりますが、この項目の中で例えば成人健診の単価引き下げと載っておりますけれども、17年度の一部自己負担制度の導入協議を前提というふうに入っているんですが、ここのところは17年度の予算云々ということで示した予算案ではありませんよね。16年度の予算案をどういうふうに内示で示すかということで掲げている項目だというふうに思いますので、あたかも17年度は決まっているんだよという形で16年度の予算を内示で示すというのは、またこれもちょっとおかしいなというふうに私は思うんですね。その辺が一つです。
それから、もう一つは、この中で15年度契約単価に対して500円引き下げるというふうになっておりまして、受診者の数も15年度、4万5,092人から16年度、4万6,501人という形で、1,409人の増というふうに見ているんですけれども、この内容につきましては、どういうふうな検討のもとに受診者数の増を掲げているんですか。
今健康推進課長
16年度予算につきましては、内示資料でお示ししましたように、単価を切り下げるという形で医師会とも合意を得られております。
人数の問題につきましては、これまでの受診状況、受診者数の増等から予測した数字でもってお出ししております。
昆委員
前段の17年度の予算の中身まで掲げざるを得なかったというのは、区民の目から見てもちょっとおかしいと思うんですよね。その点についても一言なぜこういう書き方をしたのかということをお聞きしたいんですが。今の500円単価を引き下げるということと、また、人数を増という形で見込んだという御答弁が出されているんですけれども、確かに予算額、それから、人数というものがふえておりますけれども、ここのところでは500円引き下げるということと、人数が1,409人増というふうに見込んだこととは何か関係があるんでしょうか。
今健康推進課長
医師会の方で合意をいただきました背景といたしましては、やはり区民健診の経費そのものが非常に区財政を圧迫している一つになっているという部分がございます。そういう意味では、医師会の方でも、区財政そのものについてきちんと考えていく必要があるだろうと。しかも、これから先、健診を継続しながら、さらにその中身を充実させるということを考えたときに、今までどおりということだけでは済まないだろうという御認識の中で合意に至らせていただいたものでございます。その合意の内容そのものを予算内示にも反映させていただいているというふうに考えてございます。
そういう意味では、受診者数の予測と引き下げ額ということに関しましては、全く関係がないということではなくて、こういうふうにこれから先も伸びるであろうという状況の中で、医師会としても苦渋の決断だったというふうに私どもは思っておりますけれども、単価の引き下げということで御決意くださったというふうに考えております。
昆委員
予算の審議じゃありませんので、細かいことまで触れていいのかどうかということを思いながら、この陳情に関係をいたしますので、引き続き質疑をいたしますけれども、この陳情は成人健診を現行制度のまま自己負担なしで継続してほしいという内容になっておりまして、その立場は区民の立場であり、また、保険医協会に加盟している医師の方たちの賛同一覧も去年の委員会にも示されておりますが、その中では、成人健診が区民の健康を守る病気の早期発見等に非常に重要な施策であるから継続してほしいということでの陳情内容になっておりまして、そのことを思えば、単価の切り下げもやむを得ないということで、一つの団体であります医師会との話の中でそういう話が出たのかもしれませんけれども、しかし、単価の引き下げをし、さらに受診者を伸ばしていくような方策も、これからいろいろな施策の充実ということで、区自身が受診者をふやすという手だてを考えていくんだろうというふうに思いますけれども、そこのところからいえば、16年度だけというふうに区切りがつくような制度ではないんですよね。16年度だけ無料にすればいいと、これまでの制度で残せばいいという前提に区民の人たちが立っているわけじゃありませんから、医師会との協議の中ではそういう意見も出されたのかもしれませんけれども、しかし、制度そのものはこれからも中野区民の健康と命を守る、また、区では健康福祉都市宣言ということも考えていらっしゃるようですから、そういうことも含めれば、非常に重要な施策だということで、受診率を高めると同時に、財源をどうするかという問題もあわせて、区の方では今後いろいろ検討していかざるを得ない問題だというふうに思っておりますけれども、その点については、内示を示す段階ではどのような検討がされたんでしょうか。
今健康推進課長
まず健診につきましては、私どもも非常に重要な事業というふうに考えております。健診事業そのものはこれからもずっと継続していくべきものというふうに考えております。ただ、その健診事業を継続していくためにも、財政的な負担のあり方につきましては、さまざまな考え方があろうかと思いますけれども、区民の負担、区の負担等々もあわせて考えながら、今後の健診事業のよりよいあり方を探っていくということが基本になろうかというふうに思っております。
そういう意味では、単に受診者を伸ばすということではなくて、必要な方が受診できる状況をきちんと確保していくことだというふうに認識しておりますけれども、そのための努力につきましては、今後とも区としては最大限行っていきたいというふうに考えております。そうした中で、16年度につきましては、委託料の一部を引き下げるという形でもって対応させていただくことになる予定でございますけれども、17年度以降、もう一回、これから先の健康づくりの考え方、それから、区財政の状況等とあわせて、具体的なやり方について、例えば金額の問題ですとかさまざまございますけれども、そういう問題についても引き続き協議をしていくという予定でおります。
近藤委員
予算案で500円という数字が出ているんですけれども、この中がどういうふうになっているかということは、多分皆さんの話し合いの中で見えないものだと思うんですけれども、17年度には負担をしていただくということが前提になってしまっていますよね。そうすると、この見えない500円というところが、前回から私は言っているんですけれども、例えば健診のあり方を見直したりする方向の提示というのは、これから予算案の中で出てくるのかわからないんですけれども、全くそういうことが見えずに17年度は区民の皆さんに負担をしていただくという前提がちょっとおかしいと思うんですよね。健診のあり方で必要なもの、必要でないもの、どういう方向で行くという割り出しが先であって、医師会の方とも協議をしていただいて、こういう健診がこういうデータで要るから、これは必要な検査で、これは幾らかかっていて、それに対して、私たちはこれだけお金を安くできる、それが500円という値段で出てくると思うんです。そういう明示をこれからいただけるのかどうか。そういうことに基づいて議論をされていて、どういう方向で行くという形をいただいてから、それでも今の一人1万5,000円、それこそ7,000万円近くのお金が成人病の健診にかかっているということは、区の財政を圧迫していることも間違いないと思うんです。そこの両面から、どういった方向性が見えるかということをきちっと出していただいて、区が示している1,300円の負担はこういう意味で要るんだということを示して、区民の皆さんに負担が要るのですがという持っていき方が普通なのではないかと私は思うんですけれども、いかがですか。
今健康推進課長
私ども区といたしましては、この陳情審査の中でも再三申し上げているかと思うんですけれども、基本的に有料化、つまり自己負担をしていただく方向で問題を提起させていただきました。医師会に対してもその旨、最初からお示ししながら来ております。その部分がどうなったかということ、これは区の考え方を最初に出しておりますので、そことの関係で16年度は単価を引き下げるということではなくて、予算内示の説明の中にはそこら辺の区の考え方そのものも盛り込ませていただいているというふうに考えております。
ちょっと細かい数字になりますと、予算の事前審査という形になってしまいますので、細かい中身につきましては、また予算のときにきちんとお話しするということにさせていただきたいと思いますけれども、この間の陳情審査の中でも、実際に幾らかかっているとか、そこが区財政の中ではこういう形になっているんだということは御答弁させていただいているというふうに思っておりますし、そうしたことを医師会の皆さんにも投げかけて、それについて医師会として検討して受けとめてくださって、16年度は中間的な形になりますけれども、16年度の一定の結論を得たものでございます。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
他に質疑がなければ、取り扱いを協議したいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時24分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時26分)
お諮りいたします。
休憩中に確認したとおり、平成15年第34号陳情並びに平成15年第40号陳情は、本日のところ保留と決するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で平成15年第34号陳情並びに平成15年第40号陳情についての本日の審査を終了いたします。
次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
まず、障害者福祉事業団法人化に向けた検討状況についての報告を求めます。
川崎保健福祉課長
それでは、障害者福祉事業団、愛称ニコニコ事業団の法人化に向けた検討状況について御報告申し上げます。(資料3)
初めに、検討の概要でございますが、ニコニコ事業団につきましては、設立当初から法人格取得ということが課題となっていたわけですけれども、昨年の第1回区議会定例会におきましても、法人化に向けた陳情が採択されたという経緯もあります。これを受けまして、改めまして保健福祉部内に法人化の検討会を設置いたしました。近年の社会福祉法人の認可基準の緩和ですとか、支援費制度の導入、あるいはNPO法の整備など、そういった近年の大きな社会状況の変化を踏まえまして、今日の現実的な法人化の方向について検討を行ったものでございます。なお、検討に当たりましては、保健福祉部内関係各課及び障害者福祉事業団職員も加わって行っております。
検討の内容の詳細は別添の報告書をごらんいただきたいと思います。後ほど概略御説明申し上げますが、今回まとめました報告の内容につきまして、事業団に意見を求めましたところ、事業団の方といたしましても、評議委員会、理事会で協議をして、この検討結果の方向で結構ですというようなことで御意見をいただいております。
今後の予定でございますが、事業団の法人化の準備体制を整備しつつ、認可の所轄庁であります東京都と協議を進めまして、できることであれば2004年度中の法人認可申請を行いたいというふうに考えております。
それでは、添付いたしました報告書の内容について、簡単に御説明申し上げたいと思います。
1ページをお開きいただきたいと思いますが、はじめにというのと障害者福祉事業団設立経過の確認ということで、事業団がどういう趣旨でできたのかということが書いてございます。
そして、次のページを見ていただきますと、設立当時に検討された法人化の方向性ということで、当初、財団法人ではどうであるかとか、あるいは社団法人ではどうかというような検討がされております。財団法人につきましては、出資金が当時で3億円、現在では5億円ということでなかなか難しいということ、また、社団法人につきましても、会費収入を主な財源としていて経済的な基盤が弱いことでありますとか、障害者自身による総会の開催が困難であるというようなことから実現に至らなかった経過がございます。その後もそれぞれの時の動きを見据えながら検討してきたわけですけれども、法人化に至らなかったということでございます。
4ページを開いていただきますと、5番としてこの間の環境変化と支援費制度の導入ということがございます。まず、財団法人につきましては、先ほど申し上げたように、3億円という基本財産が5億円に引き上げられたというようなことがございます。一方、未整備領域でありました市民団体などの非営利活動に関する法整備が進みまして、特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法ができ、NPO法人の活動が盛んになるというような状況がございました。また、中段に書いてございますように、かつては社会福祉施設を経営しない社会福祉法人の基本財産は原則として1億円とされていたんですけれども、その後の社会福祉基礎構造改革の動きの中で、額が1,000万円に緩和されるというようなことがございました。また、当初は厳しく制限されていた公益事業ですとか収益事業、本来の社会福祉事業ではない公益を目的とした事業ですとか、社会福祉事業の本来の事業に当てるための収益事業、これらについてはかなり厳しい制限が加えられていたんですが、2002年8月にこれについても緩和をされるというような状況がございました。これによりまして、基本財産1,000万円で社会福祉法人化を図ったとしても、公益事業や収益事業もあわせて実施できる可能性が出てきたということがございます。
さらに、大きな環境の変化といたしましては、本年度、平成15年度から導入された支援費制度でございます。ニコニコ事業団の当初予算額で見ますと、昨年度比で2倍、総事業費の3割程度としていた身体障害者居宅介護等事業が決算レベルで見ますと、総事業費の5割まで拡大してきているという状況がございます。
次に、6番目にNPO法人としての法人化の可能性、今さまざまな形で活発な活動を展開しているNPO法人ですけれども、これも一つの選択肢として検討したんですけれども、NPO法人と行政の健全な関係性ということを考えますと、今後もニコニコ事業団に対しては区も施設の提供ですとかあるいは一定の財政支援をしていくということを考えると、NPO法人は選択肢から外れるのではないかというものでございます。
7番目に社会福祉協議会との関係ということが記述してございます。かつて社会福祉協議会と統合というのもどうだろうかということが俎上に上ったことがありますけれども、社会福祉協議会はみずから事業を展開するのではなくて、各種の社会福祉事業間の連絡調整を行うという活動を重視する方向へ転換してきておりますので、そういった意味でも、さまざまなサービスを直接提供するニコニコ事業団との統合は現時点では考えられないというものでございます。
それでは、具体的に今後どういうふうに行うのかというところでございますが、現実的なニコニコ事業団の法人化の方向性ということでございます。これにつきましては、文面で記してございますが、初めに資料の最後、裏表紙の一つ手前のページをごらんいただきたいと思います。
現在、障害者福祉事業団としては、そこにありますように、さまざまな事業を展開しております。社会福祉法で定められました第1種事業に当てはまるもの、あるいは第2種事業に当てはまるものがあります。あるいは先ほど申し上げました公益事業ですとか収益事業に当てはまる、さまざまな事業展開をしているわけですが、現在考えておりますのは、この中で既に事業開始の届け出が住んでいます盲人ガイドヘルパーと全身障害者介護人派遣事業、そして、車いすガイドヘルプ事業、この事業を行う社会福祉法人として法人認可を求めていき、段階的にその他の事業も取り込んでいこうというものでございます。
今ごらんいただいている一つ前の図解をしたページをごらんいただきたいと思います。一番左側に障害者福祉事業団ということで、現在すべての事業を行っているわけなんですが、まず当面の法人認可に当たりましては、身体障害者居宅介護等事業を行う社会福祉法人ということで設立いたします。そうしますと、残りの事業が漏れてしまいますので、一時的に団体を二つ存在させるという形で、その他の事業については任意団体として行っていくというものでございます。その後、現在任意で行っているもののうち、社会福祉事業に当てはまるものについては、それぞれ事業認可を受けていくということで整理を進めます。また、居宅介護等事業につきましても拡充を図っていくということで、おおむね3年から5年の間に、そのほかの事業につきましても社会福祉法人の事業としていくというものです。現在、通所作業訓練というような形で任意の事業として行っているものにつきましても、小規模授産というようなことで位置付けをして法人の事業に持っていくということで、最終的に社会福祉事業としてくくれないものにつきましては、公益事業、収益事業ということで行っていくことになっています。
なお、指導官庁であります東京都の方といたしましては、公益事業や収益事業につきましては、多くとも5割以下というようなことで申しておりますので、その範囲におさまるように、そのほかの社会福祉事業の充実を図っていくというものでございます。見ますと、一時期、社会福祉法人と任意団体ということで二つの団体が併存するということで、少しわかりにくい点があるかと思うんですけれども、現在のさまざまな制約を考えて、最短かつ内容のある社会福祉法人をつくるということでは、この流れが一番いいのではないかということでまとめ上げたものでございます。
なお、8ページのところに社会福祉法人化への課題、あるいは社会福祉法人化の目的というのを改めて書いてありますけれども、ニコニコ事業団のそもそもの設置目的は、障害者の就業援助ですとか就労支援あるいは障害者の自立と福祉の向上に寄与することにありますので、当面の法人としては居宅介護事業になりますけれども、あくまでも目指すところはニコニコ事業団が本来目的とする事業をすべからく展開できる法人としていくというものでございます。法人化の目的については改めて申し上げるまでもないと思いますけれども、確固たる財政基盤を確立するということ、あるいは経営の透明性を図るというさまざまな目的がございます。
次に、9ページ、法人組織への移行プログラムということで、これにつきましては、今、図をごらんいただきながら説明した内容でございます。なお、法人化のために必要となる基本財産1,000万円につきましては、ニコニコ事業団自身がこれまで法人化を目指して積み立ててきた基金の一部を充てることで足りるものというふうに考えております。冒頭申し上げましたように、この検討会報告の内容につきまして、障害者福祉事業団としてもこの方向で進みたいという意向を持っておりますので、区としては、今後も引き続き法人化に向けた支援並びにニコニコ事業団の運営支援ということで、従来にも増して支援をしていきたいというふうに考えております。
委員長
ただいまの報告に対して、質疑はございますか。
若林委員
大方の財団法人が任意団体になるというような法律が平成17年に出てくるということでありますが、これだと社会福祉法人だから、先ほど任意団体としての仕事もするんだということだから、関係ないのかもしれませんが、その辺はどう思っていますか。
川崎保健福祉課長
済みません、今、委員がおっしゃったのは、現在ある財団法人あるいは社会福祉法人がすべて任意団体になるということでしょうか。
若林委員
東京都の説明を私も受けているんですけれども、平成17年に財団法人法というのがなくなってくるという説明を受けているんですよ。すべてなくなるのかどうかわかりませんが、17年には財団法人でなくなると。東京都の監査の中で受けているわけ。だから、17年から財団法人というのが一部なくなるということを受けているから、例えばここで法人化しても、17年に法律が出てくる時点でどうなるのかなという疑念を持っている。
川崎保健福祉課長
今の委員のお話につきましては、詳細私どもも承知をしてございませんが、ニコニコ事業団につきましては、財団法人ということではなくて、財団法人というのは5億円の出資金が必要ということになりますので、社会福祉法人を目指すものでございます。
昆委員
きょういただいたのは冊子なので、全部読み込んでいないものですから、細かいところまで触れた質疑にはなりませんが、最後のところで、区の方のこれからの支援ですね。これまで以上に財政的にも、財政的はないんですか、支援を一層していきたいということが言われておりますが、法人化までは何とかたどり着くんだけれども、その後、自分たちの運営上といいますか、ここで言えば利益を追求するような仕事もできることになるわけだし、仕事の確保だとか、いろいろな面で悩みを抱えていらっしゃるという話をよく聞かれるんですね。そういう点からいって、区の方からこれまで以上の十分な援助をするという中にはどういうことを考えられているのか。詳しくわかればその辺のところをお聞きしたいなというふうに思っているんですが。
川崎保健福祉課長
今、十分な支援の中で財政的な支援というようなお言葉があったんですけれども、私どもの考えている最大の支援は、ニコニコ事業団が自主・独立の運営ができる形にできる限り近づけていくというのが一番の支援だというふうに考えておりますので、そういった意味では必ずしも区からの財政支援をふやすという意味ではございません。さらなる支援というのは、ここで法人化に向けて具体的な歩みを踏み出すわけですので、法人格取得へ向けての手続面での支援ですとか、あるいは法人認可申請をするに当たっては、地元自治体の後押しがあるかないかによっても法人化のスピードというのも変わってくるでしょうし、そういった意味での支援ですね。あと、冒頭申し上げましたように、事業団が自主・独立して運営できるように、財政基盤も含めてしっかりしたものとなるよう支援をしていきたいというものでございます。
昆委員
自主・独立した財政面での自立ということなんですけれども、そこのところが法人化に既になっているところもあれば、これから動き出して法人化の取得をしようという方々の最大の悩みといいますか、不安といいますか、そういうものがあるんですよね。ですから、自主・独立で採算が合うような事業をみずから立ち上げて、または行って財政基盤をしっかりしたものにするというときに、最初の段階というのは、自主・独立で動き出すということがなかなか困難だろうということが一つ思われるんですよね。実際にそうですよね、法人化されたところでも。その辺での支援というのは、今、区の方として、こういう報告書が出ていますけれども、考えられるものとしてあるのかないのかということをお聞きしたいんですが。
川崎保健福祉課長
民間の任意団体が法人格を取得したときに一番大変なのは、法人としての新たな事務がかなりふえるということで、その点が大変だというような声はよくお聞きするところでございます。そういった点についても、外部の専門家の意見なども聞きながら支援をしていきたいと。あと、具体的に財政面につきましては、この間も任意団体である中で、区としても財政的な支援、毎年かなりの額の支援をしてきております。それにつきましても、自立を視野に入れて今後とも支援をしていきたいというものでございます。
委員長
ほかにございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告については終了いたします。
引き続きまして、介護予防メニュー等調査研究事業の実施についての報告を求めます。
川崎保健福祉課長
それでは、介護予防メニュー等調査研究事業の実施について御報告申し上げます。(資料4)
事業名といたしましては、効果ある介護予防メニュー及び関係機関連携のあり方等調査研究事業というものでございます。
事業目的といたしましては、今後も増加をする高齢者の介護予防需要に質量ともに応えうる介護予防体制の構築を図ることを目的とするというものでございまして、具体的には日常的に利用ができる介護予防のための社会資源の開拓と、これらを活用した介護予防メニュー等の開発のための調査研究というものでございます。介護予防のための社会資源、具体的にいいますと、後に出てきます民間のスポーツ施設ですとか民間で経営する福祉サービス、そういったものの活用ということでございます。
次に、効果的な介護予防プランのための在宅介護支援センターとケアマネジャー、社会資源となる多様な施設、機関及び団体との間の連携のあり方について調査研究をするというものでございます。事業内容といたしましては、研究事業の目的、趣旨に賛同して、区と共同して取り組む事業者及び関係機関からの推薦委員を交えた検討会を設置いたしまして、本年度末を目途に調査研究を行い、今後の施策展開のための提言を得るというものでございます。
なお、具体的な検討素材とするために、次に3点掲げてありますモデル介護予防事業を実施するというものでございます。一つは、民間フィットネス施設における体操プログラム、例えば自転車チューブを使っての運動ですとか、今さまざま介護予防の体操メニューが開発されていますので、そういったものを使った高齢者の筋力トレーニング、また、運動指導士を他のモデル事業へ派遣する事業というようなことを一つ考えております。
二つ目は、高齢者福祉センター、高齢者在宅サービスセンターに筋力向上トレーニングマシンというものを置きまして、それを利用した筋力トレーニング事業を行いたいというものでございます。
3番目がNPO法人が町会の所有施設を利用しながら行う痴呆予防のミニデイ事業ということで、必ずしも行政の所管する施設だけではなくて、民間の施設も活用しながら介護予防の取り組みが進むようにということで、これも一つモデル事業ということで組み立てております。
検討会でございますが、先ほど言いましたように、この事業に賛同される各事業所の皆さんということで、2枚目に介護予防メニューの検討会の委員名簿がございます。中野区医師会、歯科医師会、それぞれ介護予防については熱心な取り組みをされています。ここの団体から委員を寄せていただきました。松が丘の在宅介護支援センターと南部の在宅介護支援センターからも委員を出していただきます。また、民間アスレチッククラブであります東京アスレチッククラブからも委員を出していただきます。また、生活協同組合東京マイコープでございますが、これは後ほど御報告申し上げます東中野のデイサービスセンターの事業者ということでございます。最後に東京都の老人総合研究所に昨年4月、介護予防緊急対策室というものが立ち上がったんですが、そちらの室長である大渕委員にも御参加いただいております。そのほか保健福祉部内関係課長が名を連ねております。以上のメンバーで検討会ということで進めたいということでございます。
開催日程でございますが、既に1月15日に第1回の会合を開いておりますが、年度内にそこにありますような日程で会議開催をしたいというふうに考えております。
本調査研究事業費の支出予定額ですが、696万円でございます。なお、これにつきましては、当初予算の段階では事業化をしていなかったものですけれども、後ろにあります介護費用適正化特別対策給付金の活用でこの事業を展開できるということになりましたので、既定予算の工夫の中でこの額を捻出し、その使途に対しては国から10分の10、10割補助を見込んでいるものでございます。年度押し迫っての展開ということですけれども、短い期間ではありますが、内容の濃い検討を進めまして、提言をまとめたいというふうに思っております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
やながわ委員
前回の本会議で私も介護予防メニューのこういう計画をつくることを提案したんですけれども、そういう延長線のものなのかななんて思っているんですが、今回の「研究事業の目的、趣旨に賛同して、区と共同して取り組む事業者及び関係機関からの推薦委員を交えた検討会を設置し」と書いてあるんですけれども、ただ、介護予防って、それこそ物すごいメニューがあるわけで、中野区としては1、2、3と柱をつくったんだと思うんですけれども、根拠といってはあれなんですが、どうしてこういうふうに決めたのお聞きします。
川崎保健福祉課長
まず前段ですけれども、この間、議会でもさまざま御提案をいただいております介護予防について、もう少し体系立ったものをつくるべきだという御意見がこれまでございまして、それを受けて、区の方としても来年度に向けてということで考えていたところなんですが、先ほど申し上げましたように、国の方の補助金が活用できるということで、急遽取り組むこととなったものでございます。
そして、2点目のメニューをこの三つに絞ったのはなぜかということでございますが、確かに介護予防のメニューというのはさまざま開発されてきています。その中で主だった、これまでに効果がある程度確認されているものということで、この3点について絞ったものでございますが、決してこの3点で今後中野区は行くということではございませんで、あくまでもモデル事業として具体的に進めると。一方で、そのほか今現在開発されつつあるものも含めまして、情報収集をした上で検討していきたいというふうに思っております。そういう意味では、先ほど御紹介をした東京都老人総合研究所の介護予防緊急対策室長も参加していただきましたので、そういった点についてはかなり情報収集ができるものというふうに考えております。
やながわ委員
私も介護予防の視察で九州、奈良、さまざまなところを見てきたんですが、幅広く取り組んでいかなければいけないなというふうには思っています。また、今まで地域センター部所管だった高齢者会館が今回こちらの方に来ますよね。それも位置付けとしては、こうした介護予防に取り組むという、場所がないとできないわけで、今後介護メニューを研究されるに当たって、高齢者会館とどういうつながりを持っていくのか、ちょっとお聞かせいただけますか。
川崎保健福祉課長
今、御紹介ありました高齢者会館、来年度は健康づくりの拠点ということで、介護予防についても力を入れていきたいというふうに考えております。具体的にそこで展開する事業の一つに先ほど申し上げたモデル事業、例えばチューブを使ったトレーニングということになると、ただ、そこに運動する場所さえあればいいわけですから、例えば高齢者会館に運動指導士が行きまして指導して行うといようなことも考えられるのではないかと。区が抱えるスタッフとしては限りがありますけれども、民間のスポーツ施設の指導員の皆さんの力を借りるというようなことも新たな展開として考えているところでございます。
やながわ委員
そういうためにそうしたのかなと思うんですが、地域に密着して、15地域で介護予防を中心とした高齢者会館でのこれから新たな事業展開があるんだと思うんですが、地域にもたくさんノウハウを持った人がいるわけです。私も地域を歩いているときに、音楽療法をやっている、あるいはやりたいという、今、国家資格ではありませんけれども、音楽の先生を高校でやっていたとか、リタイヤしたので何かお役に立てることはないでしょうかと、こんな言葉を聞かされるし、ふっと見ると、中にはすごいグランドピアノがありまして、あとは地域の高齢者の方々に協力して頑張りたいんだという御意見を聞かされたり、はたまた、ピアノの先生やフルートの先生がたくさんいらっしゃって、御意見を伺うと、そういう場があれば、あるいは機会があればやりたいと、こういう声をたくさん聞いていて、私が住んでいる南台のエリアで10の指が足りないぐらい、こういう人たちが実はいるという。区がやるとなると限界があるでしょうし、むしろそうした方々の活躍の場、あるいは検討会ができるわけですから、そうした方々にどう乗っていただくかということを区としても考えていかなければいけないんじゃないかなと思うんですが。もちろん御存じだと思いますけれども、その点どんな検討をされているのか、この機会にちょっとお聞きしておきます。
川崎保健福祉課長
確かに介護予防というと、高齢者ができる限り要介護状態に陥らずに健康で生き生きとした生活が送られるように支援をすることということで、そうしますと、本当に幅広い分野だというふうに考えております。青年期からの健康づくりも含めてということになるかと思うんですけれども、そういった意味では、今回の検討事業の中で挙げているモデル事業というのは、ごくごく一部だというふうに思っています。今お話がありました音楽療法などについても、この間提案をしていただきまして、実際に現場を見に行っている職員もおりますので、そういったことも含めて検討していきたいと。ただ、限られた期間ですので、この間の第1回の会合の中では、一つはモデル事業に絞っていく、実際に介護が必要となる対象の方、あるいは寸前の方というようなことで、介護予防メニューの効果が具体的に見えるところについて重点に今回は検討していこうと。もっとも介護予防という言葉も、先ほど申し上げたような定義からすると、果たして適切であるかどうかという議論もありますので、そういったことも含めて、ある程度重点化しますけれども、幅広く、今後区がどういう方向で検討すべきなのかを明らかにしていきたいというふうに思っています。
昆委員
予算といいますか、費用の方なんですけれども、10分の10を国庫補助金を財源として実施するということで、696万円という金額がついているんですが、あり方等調査研究事業をするということで、例えば後ろについております検討委員会で名前が挙がっている人たちがこれからいろいろな角度で検討を進めていくんだろうというふうに思いますけれども、それだけの費用なんですか。696万円という費用は、どういう内容でついているんでしょうか。
川崎保健福祉課長
この中身につきましては、モデル事業に使用します筋力トレーニングマシンの購入経費ですとか、あるいは指導者の報酬ですとか、そういったものを含めた額となっております。
昆委員
これは今年度中ということですから、事業は3月末までということですよね。それまでにマシンを買ったり、いろいろなものをそろえて、ここに挙がっております、例えば町会所有の施設を利用して行う痴呆予防ミニデイ事業だとか、そういうのも含めてこの金額でそろえるということになるんですか。
川崎保健福祉課長
そうでございます。ただ、筋力向上トレーニングマシンにつきましては、在宅サービスセンターの方に設置する予定でございます。
昆委員
そうしますと、在宅サービスセンターでマシンとかそういうものをそろえるということなんですが、幾つかの場所を決めて、そこでモデル事業としてやるということになりますよね。それはそれとしてわかるんですが、もう一つ、町会所有の施設の利用ということなんですけれども、これはどこをどういうふうに使うとお考えなんですか。NPO法人が使うということになるんですけれども、そこのところまではまだ検討していないのでしょうか。
川崎保健福祉課長
南中野地域の町会の会館を利用して活動している法人がございますので、そこでということで今考えております。
昆委員
そうしますと、既にそういう人たちとの調整はついていると考えてよろしいんでしょうか。といいますのは、町会所有の施設というのは、町会の財産ということになりますから、そこのところでいろいろな事業をやるということで、相当いろいろな意見もあって、なかなか大変なのじゃないかなというふうに思ったりもしたんですが、既にもうそれは調整がついているというふうに受けとめてよろしいんですね。それが一つです。
それから、民間の活用ということで、スポーツ施設等の専門の方たちがこの事業立ち上げのために検討会に入るということなんですけれども、これは民間のスポーツジムをやっているところなんだろうというふうに思うんですが、中野区内にそういうところって余りありませんよね。一つの会社経営でやっているところがモデル事業を立ち上げるのにいろいろな知恵を出してくださるというふうに考えてよろしいんですか。
川崎保健福祉課長
まず前段のそれぞれ御協力いただくところにつきましては、事前に調整をさせていただいています。
後段のスポーツ施設ですけれども、区内に数はふえてきているんですけれども、今回の事業の趣旨をお話しして、また、施設条件ですとかいろいろ考慮しました結果、東京アスレチッククラブの方に御協力をいただくということになったものでございます。
昆委員
それから、もう一つは、高齢者の人たちがいろいろな予防ということで利用するんでしょうけれども、利用者側の負担だとか、そういうものはどういうふうにお考えなんでしょうか。
川崎保健福祉課長
今回はあくまでもモデル事業ということでございますので、そこに参加していただく高齢者の皆さんにつきましては、協力をしていただくという位置付けで、費用負担は考えておりません。
昆委員
そうしますと、今年度のうちにそういうものをつくっていくということなんですが、来年度引き続き利用者側が負担をしなくてもいいような事業として進めていけるのかどうか、その辺はどのように考えていますか。
川崎保健福祉課長
新年度以降どうなるかというのは、まだ現時点では申し上げられませんけれども、費用負担につきましては、その事業内容によりましては、利用者に御負担いただくようなこともあるだろうというふうに考えています。現に区内でいろいろ活動されている方も、それぞれ必要な経費につきましては自己負担ということで行っていることもありますので、それにつきましては、今後検討していきたいというふうに考えております。
昆委員
国の補助金が財源だから区の一般の財源を使うことなく立ち上げることができるんだということで、モデル事業として進めていくんですけれども、中野の介護予防をどうするかという一環で定着したいというふうに思っていらっしゃいますよね。定着したいというふうに考えたときに、この事業を継続していくためにはどういうふうな形で進めていくのかというのは、これからの検討になるんですか。
川崎保健福祉課長
まさにそのとおりでございます。メニューの開発、そのために費用がどのぐらいかかるのか、あるいは自治体として実施した場合に国や都の補助の活用がどのようにできるのか、そういったことも含めて今後検討していくということになります。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、江古田の森保健福祉施設整備予定地の土壌汚染状況調査の結果についての報告を求めます。
冨永高齢福祉課長
それでは、土壌汚染状況調査の結果につきまして、御報告いたします。(資料5)
実はきょう午前中、江古田の森の整備特別委員会がございまして、そこでも同様の内容の報告をいたしてございます。
資料によりまして御報告させていただきます。
調査地ですけれども、江古田の森保健福祉施設整備予定地、1万平米でございます。調査をした実施時期、昨年の11月から12月にかけて行いました。
調査の実施理由でございますけれども、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例第177条第2項の規定によりまして、土地の改変時における改変者の義務として土地の汚染状況調査を行い、東京都に報告するため、実施したものでございます。
調査項目及び調査方法でございますけれども、10月の厚生委員会でも報告した内容の調査方法で実施いたしました。重金属類と揮発性化合物ということでございますが、別紙1を参照していただきたいと思います。第1種有害物質につきましては、10種類の分析項目を持ちまして、土壌ガス調査をいたしました。第2種有害物質につきましては、9種類の化合物を調査いたしました。溶出量調査と含有量調査でございます。第3種として位置付けられましたものが2種類ございましたけれども、溶出量調査ということでございます。これは環境大臣が指定した項目でございます。
調査方法でございますけれども、環境大臣が指定いたしました指定調査機関に委託して実施したものでございます。契約した結果、委託先は株式会社開発設計コンサルタント、中野区に所在があります研究調査機関に委託いたしました。
調査結果でございますけれども、調査の結果、すべての項目において基準値を超える濃度は確認されなかったということでございまして、6番目でございますけれども、この調査報告書を東京都へ報告いたしました。都民の健康と安全を確保する環境に関する条例第177条第2項に基づきまして、上記調査結果の報告書を東京都に提出いたしました。本件土地にかかわる汚染は認められないとのことで報告書が受理されてございます。したがいまして、本施設整備予定地におけます土壌汚染調査は本調査をもって完了いたしました。
以上、報告させていただきます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、東中野高齢者在宅サービスセンター等の運営事業者選定結果についての報告を求めます。
冨永高齢福祉課長
東中野高齢者在宅サービスセンター等の運営事業者選定結果でございます。等と書いてございますのは在宅介護支援センターも含まれておりますので、高齢者福祉課、中部保健福祉センターということで所管を書かせていただきました。まとめて高齢者福祉課の方から御報告申し上げます。(資料6)
1、選定を行った事業でございますけれども、東中野高齢者在宅サービスセンター、これはいわゆる通所介護事業でございます。2として東中野在宅介護支援センター、この二つの事業でございました。
選定内容ですけれども、(1)としまして公募いたしました。東京23区内で通所介護事業、これは高齢者在宅サービスセンターのことでございますけれども、通所介護事業及び在宅介護支援センターまたは居宅介護支援事業の運営実績のある事業者をリストアップした結果、190法人あったわけですけれども、そのような方々に対しまして説明会をして公募をしていますということで呼びかけいたしました。
(2)として、応募状況でございますけれども、実際に企画提案をしていただいた団体が9法人でございます。内訳としましては、社会福祉法人2、株式会社5、生活協同組合1、NPOが1ということでございました。
(3)としまして、選定方法でございますけれども、区職員で構成する選定会議にて企画書、これは第1次審査及び第2次審査としてヒアリングによる審査において選定いたしました。その選定結果でございます。生活協同組合東京マイコープさんを選定いたしました。所在地は東京都新宿区北山伏町一丁目11番地にございます。運営実績としましては、通所介護事業所を品川区、江東区、多摩市等で実績がございまして、訪問介護事業所等も5カ所、事業実績を持っているところでございます。
選定事業者による運営開始時期でございますけれども、平成16年4月1日ということでございます。
最後に、今後のスケジュールでございますけれども、今月、運営引き継ぎを開始してございまして、東京マイコープさんとしましては、開設準備室ということで、専従の担当職員を置いてございます。来月、利用者への説明等、事前にこういった社会福祉協議会から運営事業者を探して民営化を図るというような話をしてございまして、御了解をいただいておりますし、2月の利用者への説明というのは、実際に東京マイコープさんの御紹介を兼ねながら、実際の運営についての説明をするということでございます。2月の中旬以降を予定してございます。
3月では、関連条例等の整備ということで、中野区立高齢者デイサービス施設条例の一部改正ということで御審議申し上げる予定でございます。同月、施設転貸契約を締結いたしまして、4月1日、選定事業者による運営開始ということでございます。
以上、東中野高齢者在宅サービスセンターの運営事業者が決まったことについて報告させていただきました。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑ございますか。
江口委員
9法人の中では中野にあった法人というのはなかったんですか。
冨永高齢福祉課長
ございました。
江口委員
選定結果をこういう委員会で報告しろなんていう、そんなむちゃなことはできないんですけれども、答えられる範囲で、基本的に中野区の業者だとかに優先的なものを考えろというのは毎回議会で出てくるわけですね。もちろんこういう法人なんかも対象に入っているんじゃないのかなと。区内の仕事は区内で事業をやっている人たちにやってもらうのが一番理想だと。ただ、特殊なものとか、中野区にないという場合はしようがないということなんだけれども、最近この法人だけじゃなくても、いとも簡単に他区の人たちが仕事をやっているケースが非常に多いのね。それは職員の中にそういう発想がないから、そういうのは条件から外して、あくまで自分たちが考えたところで選んでいくという、それは一つの考え方かもしれないんだけれども、例えば運営実績のある事業者として呼んでおいて、公募内容を通達して応募が9法人、その中に中野区内のものが選ばれなかったのは非常に残念なんだけれども、答えられる範囲で、例えばそこのところには任せるだけの力量がなかったとか、そういうことで例えば新宿の生活協同組合に決めたとなっているのか、その辺、お答えできる範囲で結構ですから、区内のという意識はどこにあったのかも含めてお答えいただければと思います。
冨永高齢福祉課長
審査項目といたしましては、四つ持って選定させていただいたわけでございます。一番目は法人の参入意欲、熱意、2番目は、今までの事業実績、3番目としまして、参入事業における事業内容、サービスの提供方法、職員体制及び地域とのかかわり等でございます。4番目として法人の経営状況、団体の経営状況、この四つの視点、評価基準から選定したわけでございます。介護保険のサービスそのものが良質なサービスの形成、いい意味での競争、市場原理、さまざまな考え方から介護保険がスタートし、4年目になっているわけですけれども、一方、議会の要望、御意見等を念頭に置きながら、中野区内の事業者の優先という考え方、そういった意味では、当然私ども選定する際に考えなければならない時期が来るのではないかなというふうに思っておりますけれども、区民にとって介護保険そのものが広域なサービスといいましょうか、都内どこでも受けられるような仕組みが前提としてあるわけですけれども、しかし、近いところがいいということです。優先の原則といいましょうか、そういったことを確立するには、少し時間がかかるのではないかなという認識は持ってございます。
今回選んだのは、調理室が実際にあって、その調理室を使う、それから、サービスの内容について、選考の基準で一番ウエートが重いわけですけれども、定数の拡大だとか、祝日に営業ができるのかどうか、入浴回数の問題、それから、機能訓練についてどう考えているのか、さまざまなサービスの質について問いたわけでございますけれども、選ばれたところが一番質が高く、運営もしっかりしているという判断をさせていただいたということで、9法人については、これはいかがなものか、平均点ということではどうだろうかという業者もないわけではなかったわけですけれども、競い合いの中で生活協同組合東京マイコープさんを選ばせていただいたということでございます。
今後の課題としては、そういった認識も持ってございます。もう少し良質なサービスの形成の中での判断をしていく必要があるんだろうというふうに思っています。
江口委員
確かにサービス内容を最優先しなければいけないことはわかっているんです。これは法人だけじゃなくて、通常の中野で言う契約事業なんかも、技術とかそういうことを優先するということもよくわかって質問しているんですけれども、それだけのものを持っていて、同格のサービス内容というときに、区内の法人格がある程度優先的なものの基準に上がって、広げていくことによって、その事業者も拡大できていくということと、それから、規模ができてくるんですね。ところが、中野区の行政の考え方でおもしろいのは、実績がないとやらせないというのが結構あるんです。ところが、やらない限り、実績ってつかないんですね。実績がないから仕事をさせないというのが中野区の行政の大体一般的な考え方。ところが、私たちは育成というのも言っているわけです。そこの規模の中でこれだったら育てることができるだろうという判断、それは専門家の皆さん方ができるはずであるわけで、そういう意味で言っているので、今後とも区内の企業を育てていくという中からも、中野に協力をしていくことによって、自分たちの区の仕事ができてくるという一体化を打ち出さない限り、事業所はみんな去っていきますよ。中野で仕事をやる必要ないと、ほかの区の仕事を手伝っていこうとなってしまう可能性が出てくる。
できるだけ身近なところに大きな施設を持つのがやりいいんですよ、こういう介護の関係とか、福祉産業的なものは。それはなぜかといったら、人の配置がしやすいという。例えば中野区と江戸川区に持っていたら、なかなか交流ができないけれども、身近にあれば人の配置等もしやすいという問題もあるので、その辺はもう決まっていることなので、ぜひ今後の配慮でそういうものを打ち出した中で育てていくということも大事だと思うし、また、区民のためにサービスを提供してほしいということを打ち出してもらいたいので、これは要望しておきます。ぜひ考えてもらいたいです。必ず見ると、入ってくるのは他区ばかりですよ。どうして中野区は頭にないのかなと気になってしようがないんだけれども、ぜひその辺はお願いしたい。要望です。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、知的障害者通所更生施設の整備についての報告を求めます。
田中障害福祉課長
それでは、報告させていただきます。
知的障害者通所更生施設の整備につきましては、昨年の第3回定例会におきまして、整備の方向あるいはその時点での取り組み状況につきまして、口頭で御報告してございますけれども、今般、昨年の7月から行ってまいりました地元での説明、調整が終了いたしまして、整備をすることといたしましたので、改めて御報告させていただきます。(資料7)
資料をごらんいただきたいと思います。まず1番の目的でございますけれども、ここに書かれているとおり、知的障害者の地域生活を支援し、増加する養護学校卒業生などの日中の活動の場を確保することにより、障害者の社会参加を促進するというものでございます。
なお、この施設につきましては、中野区行財政5か年計画あるいは中野区保健福祉総合推進計画において計画されている事業ということでございます。
それから、2番の内容でございます。1番、施設の種別でございます。知的障害者通所更生施設、知的障害者福祉法に定める施設でございます。ただし、公募によります事業者が他の知的障害者通所援護施設を併設するという提案があった場合で妥当な場合につきましては、その施設の整備を対象としたいと考えてございます。この考え方につきましては、整備の目的の範囲におきまして、こういったものを併設することによって、利用者の選択の幅を広げていくことになるということもございます。したがいまして、民間事業者として、その知識、経験、ノウハウを生かして効率的、効果的な運営あるいは経営ができるということであれば、自主性あるいは創意工夫を尊重したいというふうに考えてございます。
それから、定員でございますが、30人を想定してございますが、提案によっては40人まで可というふうにしたいと考えてございます。
整備予定地でございます。本町五丁目40番、区有地、通称ことぶき橋広場と呼ばれている土地でございまして、900平米ほどございます。
それから、整備の手法でございますけれども、民設民営でございます。公募により社会福祉法人から提案を受けまして、審査を行いまして選定したいと考えてございます。
4番の整備の時期でございますけれども、2005年度(平成17年度)着工し、2006年度(平成18年度)に開設したいと考えてございます。
5番の地元調整でございます。昨年の7月以降、南の地域につくりたいという方針を固めまして、鍋横の地域協議会でありますとか、地元の町会、それから、近隣の方々を対象に説明、意見交換会、それから、施設の見学も含めまして、鋭意調整を重ねてまいりました。今般、12月の上旬でございますけれども、こういったことがすべて終了し、建設することについて御了解をいただきましたので、区として正式につくるということを決定したという次第でございます。
6番目の区の支援でございます。これは通称ことぶき橋広場、900平米でございますけれども、無償貸与をしたいというふうに考えてございます。それから、財政的な支援でございますけれども、重度障害者、重複障害者への対応を求めるということで、施設基準、支援費基準に含まれない設備等につきまして、所要の財政支援を行い、施設運営を充実させるというふうに考えてございます。
それから、裏になります。7番の今後の予定でございます。この報告が済み次第、できるだけ速やかに事業者決定の手続に入りたいと考えてございまして、3月には事業者を設定したい。その後、設計あるいは地域説明等を行っていただきまして、7月の国庫補助協議に具体的な計画書を出していくということにしたいと思っております。平成17年(2005年)に工事を着工いたしまして、平成18年(2006年)に開設をすると、あらあらですけれども、こういう予定で進めたいと考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
昆委員
この話は、先ほど報告で言われていましたけれども、この委員会に報告され、また、地元の人たちからもいろいろ聞いておりました。地元の皆さんのところでこういう形で調整がついたということは非常にうれしいことで、これまで中心になってきていた方の努力に本当に敬意を表したいなというふうに思います。
実際に立ち上げになってくるわけですけれども、裏面に今後の予定ということで、16年7月、国庫補助協議開始というふうにあります。国の方では三位一体の改革ということで、都道府県含めて、自治体に影響する財政がどうなるのかということで、それによって東京都の補助等も若干違ってくるかのように伺っているんですね。例えば都の方では、新しい年度でこの施設にかかわるのかどうかわかりませんけれども、心身障害者(児)通所訓練等の事業ということで、影響額が非常に大きな額で示されたりなんかしているんですけれども、この時期に国に対して国庫補助の協議を開始というふうにあるんですが、今の時点で新しい施設の整備をするときの国庫補助の考え方などは、既にいろいろな情報として得られているんでしょうか。出るのか出ないのかということです、早く言えば。そういうことの情報は得られているんでしょうか。
田中障害福祉課長
国庫補助の協議の開始が7月ごろということで御報告申し上げましたけれども、現時点におきまして、国の国庫補助に関する考え方が変わったとかいうことは聞いてございません。国の考え方は、いわゆる入所施設から通所施設に重視して在宅で生活できるという方針をとってございますので、そういった意味では国の考え方に沿う施設だというふうに考えてございます。また、東京都につきましては、施設整備緊急3カ年プランというのをやっておりまして、平成15年度から3カ年の計画でこういった施設を緊急的に整備していくということで、特別に東京都も事業者負担の半分を補助するという制度を設けていまして、誘導策を展開しているところでございます。
したがいまして、現時点におきましては、こういった我々の方について特に問題にはならないかなというふうには考えてございます。
昆委員
そうしますと、着工が17年度ということになりますから、まだ先というふうに思いますけれども、国の補助だとか東京都の補助をしっかり受けられると、それでこの施設が整備されていくというふうに考えてよろしいですか。
田中障害福祉課長
現時点ではそのように考えて計画を進めたいと思っております。
委員長
他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
続きまして、食品衛生監視指導計画の公表及び意見募集についての報告を求めます。
小谷松生活衛生課長
それでは、食品衛生監視指導計画の公表及び意見募集につきまして、御報告させていただきます。(資料8)
お手元の資料でございますが、まず1番目、概要ということでございますけれども、食の安全性に対する国民の不安や不信の高まりを受け、昨年5月30日に食品衛生法が改正されてございます。この中で、各自治体は国の定める指針に基づきまして、食品衛生監視指導計画を定め、これを公開するとともに、その当該施策について広く区民の意見を求めるということが規定されてございます。これを受けまして、今回計画案を定め、区民の方々に公表を予定しているところでございます。
それでは、その計画案でございますが、指針を踏まえ、食中毒や法違反等の発生状況や食品衛生を取り巻く当区の状況を勘案し、本計画を作成してございます。主な重点対策といたしましては、以下のとおりでございまして、中野区としては下記に掲げます3点を特に中心的な課題として食品監視に当たってまいりたいと考えてございます。
まず1点目でございますけれども、重点的かつ効率的な監視指導ということでございます。従来の業種別の監視指導に加え、食品群ごとの食品供給行程(フードチェーン)に着目した監視を行う。また、食中毒等のリスクを分析し、より重点的かつ効率的な立入検査を実施するとしてございます。これにつきまして、添付してございますもう一つの資料に基づきまして、ちょっと御説明させていただきたいと思います。
お手元に配付してございます添付資料でございますが、これはこれから公表を行うに当たりまして、区民の方々に配付を予定しております形のものでございます。表書きを1枚めくっていただきますと、平成16年度中野区食品衛生監視指導計画(案)と、これが本計画でございます。
1ページの下の方、主な監視指導事業ということで、食品衛生法を初め各法律、条例の遵守の徹底、製造行程及び調理の各段階における一般的衛生管理の徹底、これらの食品群ごとに食品供給行程を通じた衛生管理の徹底を図るとしてございます。具体的には食中毒対策以下、次の2ページ以降ございますが、違反・苦情食品対策、広域流通食品対策、輸入食品対策、適正な食品表示への対策及び食肉の衛生対策等実施することとしてございます。
それから、8ページの方にちょっと飛びますが、ごらんいただきたいと思います。食品群ごとの食品供給行程(フードチェーン)を通じた衛生管理ということでございますが、それぞれ食品群ごとに行程に分けまして、重点的な監視ポイントをこういった形で列挙いたしまして、より効率的、重点的な監視指導を行うとしたものでございます。食品群としては、食肉等々あるいは乳及び乳製品、食鳥、卵、水産食品、野菜、果実等々に分けまして、さらにそれらの食品群につきまして、生産から製造過程及び販売に至るまで、各段階ごとに重点的な監視ポイントをこのように決めまして、より効率的な監視指導を行うということにしているものでございます。
それから、もう一度3ページにお戻りいただきたいと思います。3ページの一番下、5の立入検査及び収去検査というところをごらんいただきたいと思いますが、3ページから4ページにかけまして、年間で立入検査予定あるいは収去検査等につきまして、具体的な数値目標を掲げまして、こういった形で年間計画を着実に実施していくこととしてございます。また、このほかに食中毒が多発する夏期であるとか、あるいは年末年始等の食品流通量が増加する時期につきましては、特別な監視体制をとりまして、監視指導に当たってまいりたいと思ってございます。そのほか違反及び不良食品等を発見した場合の対応であるとか、行政処分等につきましても、この計画の中で区民の方々に明らかにしてまいりたいというふうに思ってございます。
ここで、またちょっと飛んで、9ページをごらんいただきたいと思います。横組みになっている表でございますが、これが現在考えてございます来年度の年間計画でございます。一斉監視指導及び収去検査等、さらにまた、事業者の方に対します衛生教育と講習会などの年間計画をこのように定め、これに従って計画的な監視指導を実施してまいりたいというふうに考えているところでございます。
それでは、もとのペーパーの方にまたお戻りいただきたいと思います。
2番目としましては、リスクコミュニケーションの重視ということを考えてございます。消費者・事業者・行政間の情報提供や意見交換の促進を図り、区民の立場に立った食品安全確保のための施策を実施してまいりたいと思ってございます。特に中野区のような生活都市と申しますか、そういったところにおきましては、単に監視指導を強化いたしまして、食品の安全の確保を図るだけではなくて、さらに一歩踏み込みまして、消費者の方が安心して食生活、事業者の方々との信頼関係を築いていくということも大変重要なことであろうというふうに思ってございます。そういった意味で、我々行政の方からも積極的な情報提供を行うとともに、消費者、事業者の方が交流あるいは意見交換を行うような機会を創造してまいりたいというふうに思ってございます。
それから、3番目が自主衛生管理の推進でございます。食品衛生推進員や食品衛生協会自治指導員活動による自主管理の支援を図るとともに、各種講習会等を通じて人材の育成、資質の向上に努めるとしてございます。我々行政の方だけが一人笛を吹くというようなことではなくて、日常の食品の衛生管理に当たっては、事業者の方々の自主管理が何よりも重要となってまいります。自主管理向上のために、私ども行政の方も支援をしてまいりたいと、これを重要な柱の一つとして取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
それから、3番目の公表及び意見の募集でございます。食品衛生法第64条の規定及び中野区パブリックコメント手続実施要綱に準じ、計画案を公表し、あわせて意見を募集することとしてございます。期間といたしましては、1月30日から2月20日まで、公表の方法といたしましては、2月1日号の区報に掲載いたしまして、また、この計画案につきましては、区のホームページに全文を掲載予定してございます。そのほかCTNを通しまして、この期間、スポットを流してまいりたいというふうに思っています。また、そのほか、保健所、保健福祉センター、地域センター、区政資料センターにおきまして、この計画案を公開いたしまして、区民の方々に配布いたしたいと思ってございます。
意見の提出につきましては、郵送、ファクス、電子メール等で受け付けの体制をとりたいと思っております。また、このほか、関係団体ということで、中野区内には二つの食品事業者の団体がございます。中野及び中野北食品衛生協会でございますが、これらの団体に対しましても、2月の上旬に各団体への説明及び意見交換なども予定しているところでございます。そのほか消費者団体の方々に対しましても、同じく2月の上旬に2回ほど機会を設けていただきまして、説明、意見交換の場を設ける予定にしてございます。そのほか区の方で委嘱してございます食品衛生推進員の方々とも意見交換の場を持ちたいと考えているところでございます。
このようにして意見の公募を行いまして、その結果につきましては、寄せられた意見を考慮して計画案を決定し、寄せられた御意見と区の考え方とともに3月下旬にホームページにおきまして公表を予定しているところでございます。
以上、簡単でございますが、食品衛生監視指導計画の公表及び意見募集につきまして、御報告させていただきました。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
昆委員
詳しい仕組みがわからないので、ちょっとお聞きしたいんですけれども、報告の2枚目に別紙マル1というのがありまして、図柄が書いてありますけれども、例えば、今、狂牛病だとか、鳥のインフルエンザだとか、それから、卵についても、半年間保存していた卵を出荷しただとか、いろいろな問題で食生活をめぐって、正しい知識と情報というのが身近なところになくて、例えばテレビ番組だとか、インターネットだとかそういうもので調べたりということになっているんですけれども、例えば中野区内のお店で、お店といっても、個々のお店じゃなくて、スーパーだとか大きな食品店での牛肉等の問題でいえば、検査体制をとって、立入検査をしたという報道などもありますけれども、立入検査ができるというのは、中野区の保健衛生の担当のところというよりも、むしろ東京都、国という立場の方たちが立入検査をする立場にあるんですか。ちょっとその辺がわからないものですからお聞きしたいんですけれども。例えば中野区内で立入検査をされた結果、内容はどうだったか、結果はどうだったかというものを公表するという形に今なっているのかどうかということも、ちょっとわからないものですからお聞きするんですけれども、そういうものは計画の公表等についてどういうふうに織り込まれるのかなということを考えているので、その点について教えていただきたいと思います。
小谷松生活衛生課長
先ほどの説明の中で申し上げたかなと思いますけれども、年間の立入検査予定といったようなことを申し上げましたけれども、例えばお肉屋さんだけではなくて、魚屋さん等々も含めて、いろいろなところに衛生的な管理がしっかりとされているかどうか立入調査をやるというのは、中野区保健所としての権限に基づいて行うわけでございます。区としての単独の計画もございますし、あるいはほかの自治体、特に東京都等と連携いたしまして、実施を行うという場合もございます。その中で衛生管理がしっかりしていないということであれば、指導等を行うわけでございますし、また、重大な法違反等に結びつくような場合については、その部分、指摘をした上で、しかるべく行政指導等を行う、あるいは非常に悪質な場合については行政処分といったこともございます。それらについては、区長権限で行うということになるわけでございます。
また、これが非常に広域的な形で他に波及するといったようなことが懸念される場合につきましては、東京都を通して、その情報につきましては全国に配信する。同じような形で全国の自治体からも日々のようにいろいろな情報が寄せられてございます。
例えばよくあるケースでございますけれども、食品の提示で遺伝子組みかえ食品なんだけれども、その表示がうっかり忘れられていた、アレルギー食品なのにその表示が欠落していたといったようなものになりますと、直ちにその情報が全国に渡りまして、私どもの方でも卸売先等の情報が直ちに入ってまいりますので、現場に向かいまして確認を行い、事業者の方々に自主回収、そういった指導などを行っていると。そういったようなことを日々行ってございまして、常にほかの自治体、あるいは国と連携をとりながら、食の安全等については一体となって対応しているというところがございます。また、区は区として、単独に計画に基づいての監視指導というのはきちんと行っているところでございます。
昆委員
それから、もう1点、それに関連するんですけれども、例えばアメリカ産の牛肉等についてのああいう報道の中で、牛肉の売り上げが落ち込んだとかいろいろなことがあって、今、国内産ということでラベルがついていまして、しかし、消費者の方々にしてみたら、どこから来た肉なのか、国内産なのか、外国産なのかということがあいまいになっていて不安だという方もいらっしゃるんです。早く言えば、ラベルだけ違うんじゃないのかなと言う方もいらっしゃるんですけれども、そういうことも含めて中野の保健所としてきちっと調査されているというふうに受けとめてよろしいんでしょうか。
小谷松生活衛生課長
食品の表示につきましても、衛生管理と同様、私どもの監視の対象でございます。きちんと計画を定めて、表示が適正に行われているかどうか、それについては監視を行ってございますし、また、情報等が入ってまいりまして、先ほどもちょっと触れましたが、表示に不適正なところがあるといった情報があれば、直ちにそこに向かいまして、適切な指導を行うということは常にやっておるところでございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、その他報告事項はありますか。
菅野保健予防課長
今週初めにインフルエンザ様疾患で学級閉鎖が行われてございます。それを踏まえまして、中野区におけるインフルエンザの流行状況について、もしよろしければ御報告申し上げたいと思います。それから、資料を急遽つくりましたので、その配付についても御許可いただければと思っております。
委員長
ただいま保健予防課長からの申し出がございましたけれども、資料を配付していただいて報告を求めたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、資料の配付をお願いします。
〔資料配付〕
菅野保健予防課長
資料に基づきまして御説明申し上げたいと思います。(資料9)
2点ございます。一つ目は、学校臨時休業、これが1月19日、今週の月曜日に教育委員会から仲町小学校で学級閉鎖が行われた旨、保健所に連絡がございました。仲町小学校の臨時休業がこの冬初めてでございましたので、私ども調査に入ったわけでございます。
状況でございますが、まず仲町小学校の状況は、6年生の1組ということで、在籍数34名のうち、欠席者を含めた患者数が20名ということで、半数を超えたということでございました。月曜でもございましたし、たしか4日間の学級閉鎖をされてございます。症状は、高熱の発熱とせき、鼻水、いわゆるインフルエンザ様の症状でございました。1学年1クラスということで、結果的には学年閉鎖ということでございます。その直後、同じ日の本当にすれすれのところで、今度は啓明小学校の6年1組及び2組、それから、塔山小学校の4年1組においても同様にインフルエンザ様の疾患で学年閉鎖が実施されたと。これも1クラスあるいは2クラスのみの学年ということで、結果的には学年閉鎖になったということでございます。それで、今、適切な対応をとってございます。
二つ目としまして、その下のインフルエンザの流行状況でございますが、表を見ていただくとおわかりいただけるかと思いますが、1年を週でもって区切って、2003年から2004年になるところが横軸の時間軸になってございます。したがいまして、51週から52週が書いてございませんが、その次が1週目ということで、1月の最初の週が1週目ということになります。黒丸が今期でございます。三角が2年前の2001年から2002年にかけての同時期でございます。それから、菱形が昨年ということでございます。昨年は割合流行した時期でございました。ここで黒丸を見ていただくとわかるんですが、これは定点の患者数の報告でございます。中野区では小児科が6、内科が1ということで、定点の7医療機関から毎週ごとに御報告をいただいているわけですが、1定点当たりの報告数が第3週目で黒丸が10人、これは流行の兆しを示唆するような注意信号と御理解いただければいいんですが、これを超えまして、たしか12.4人という数値が出てございます。昨年と一昨年に比較しますと、その中間ということで、そう強い流行状況の兆しはないわけですが、一昨年よりかはちょっと多いということで、今後予断を許さない状況があるやに感じているところでございます。
今後、注意深くインフルエンザの流行については、対応状況を含めて、適切に取り組んでまいりたいということでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告についての質疑は終了いたします。
その他、所管事項の報告、ございますか。
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、その他に入りますが、各委員、理事者から何か発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回委員会について協議したいので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時54分)
委員長
再開いたします。
(午後2時55分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から連絡したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日の予定していた日程はすべて終了いたしますが、委員から何か発言ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。
(午後2時55分)