平成20年10月20日建設委員会
中野区議会建設委員会〔平成20年10月20日〕
建設委員会会議記録
○開会日 平成20年10月20日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時02分
○閉会 午後4時18分
○出席委員(8名)
北原 ともあき委員長
のづ 恵子副委員長
ひぐち 和正委員
南 かつひこ委員
伊藤 正信委員
久保 りか委員
むとう 有子委員
かせ 次郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
都市計画調整担当課長 田中 正弥
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 萩原 清志
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 石田 勝大
建築担当課長 豊川 士朗
拠点まちづくり推進室長 佐藤 幸一
拠点まちづくり担当課長 松前 友香子
中野駅周辺整備担当課長 秋元 順一
○事務局職員
書記 河村 孝雄
書記 岡田 浩二
○委員長署名
審査日程
○陳情
〔継続審査分〕
第2号陳情 東中野駅前整備について
○所管事項の報告
1 議会の委任に基づく専決処分について(公園・道路担当)
2 警察大学校等跡地のまちづくりに係る覚書及び建築基本計画について(拠点まちづくり担当)
3 その他
(1) 野方駅南北自由通路新設及び駅前広場整備工事委託契約について(都市計画担当)
(2) アスベストの再分析調査について(住宅担当)
(3) 旧囲町公園の暫定的な駐車場利用について(拠点まちづくり担当)
○所管事務継続調査について
○その他
1 まちづくりニュースについて(南部地域まちづくり担当)
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会します。
(午後1時02分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。なお、審査に当たっては、3時ごろのきりのいいところで休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
休憩します。
(午後1時02分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時27分)
第2号陳情、東中野駅前整備についてを議題に供します。
本件の取り扱いを協議するために委員会を休憩します。
(午後1時27分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後1時31分)
まず、お諮りいたします。第2号陳情、東中野駅前整備についてを継続審査とするか挙手により採決を行います。
お諮りいたします。本陳情を継続審査とすることに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は継続することは否決されました。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ質疑を終結します。
次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。
かせ委員
第2号陳情についての日本共産党の立場からの意見を申し上げたいと思います。
東中野上空及び駅前整備空間に青空の広場の実現を求めるという陳情ですけれども、もともと東中野の駅前には二つの広場があったものであって、それでそのところは地域の皆さんにはとてもかけがえのないものだったというふうに私は思っています。そういう意味からは、今後あそこにふたがけをした部分について、駅の西側について、それに類するような広場を求めるというのは、住民、利用者の皆さんからすれば極めて当然かなというふうに思っています。
それで、意見といたしましては、今、JRと交渉中であるということをお聞きしているわけですけれども、この陳情者の皆さん、あるいは利用者の皆さんの声をもっともっと声を大にしてJRに交渉していただいて、より広場機能を持ったような、そういう整備ということで区に対しては努力をしていただきたいと、そのことを要望して意見とさせていただきたいと思います。
むとう委員
第2号陳情ですけれども、東中野の区民の方のお気持ちがすごく書かれている陳情文書だと私は思いました。現実的な問題として、JRがそれに応じる考えがないという中で、上空のところ及び広場の部分、区の部分で広場をつくるとなかなか困難であるという状況にあるということは理解をいたしましたけれども、やはりこういう区民の思いをしっかりJRのほうに伝えていただきたいということと。それから、せめて中野区がこれからどういう広場に空間をつくっていくのかというところの中では、こういった区民の思いを十分反映できるような設計に力を注いでいただきたいと思います。東中野は本当に広場がないんですよ。ですから、本当に皆さんが集って何かできる空間というのは、東中野のまちづくりの点においてとても重要なことだと思いますので、なかなか陳情文書の文言だけで賛同を得られない部分もあるかもしれませんけれども、思いを最大限くみ取った形で東中野の駅前の整備に当たっていただきたいということを意見として申し添えさせていただきます。
委員長
他に意見はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、意見の開陳を終結します。
次に、討論を行います。討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、討論を終結します。
それでは、本件について挙手により採決を行います。
お諮りいたします。第2号陳情、東中野駅前整備についての陳情を採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
委員長
挙手少数。よって、本件は不採択とすべきものと決しました。
以上で、第2号陳情、東中野駅前整備についての審査を終了します。
それでは、引き続き所管事項の報告に入らせていただきたいと思います。
きのうの残った分になります。所管事項の報告を受けたいと思います。
1、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。
石田公園・道路担当課長
お手元に配付させていただきました議会の委任に基づく専決処分について(資料2)でございます。
紙切れ1枚でございますが、まず事故の概要でございます。この事故の発生日時は、平成20年、2008年4月18日、午前9時ごろでございました。事故の発生場所は、中野区上鷺宮三丁目8番22号でございます。事故の発生状況でございますが、上鷺宮三丁目8番先、いわゆるさくら通りと呼ばれている道路の街路樹1本が根腐れと強風により西の隣地である相手方の所有地に倒れたわけでございます。この事故によりまして、相手方所有のフェンス及び外灯が損壊したわけでございます。
和解の要旨でございますが、相手方が被った損害41万549円につきまして賠償する義務のあることを認め、相手方の指定する方法で支払うというものでございます。
和解の成立の日時でございますが、平成20年、2008年10月3日でございます。
区の賠償責任でございますが、本件事故は区が管理している街路樹が倒壊したことにより生じた事故であり、区の賠償責任は免れないものと判断してございます。
損害賠償額でございますが、本件事故による損害額金41万549円、これは相手方が所有するフェンス及び外灯の復旧に要する費用であります。区に全責任があるということから、区の損害賠償額は損害額と同額であります。なお、損害賠償金は特別区自治体総合賠償責任保険により全額補てんされる見込みであります。
備考欄でございますが、事故が起きた後の対応について3点報告させていただきます。
1点目は、倒れた樹木の撤去でございます。これについては、速やかに事故が起きてから撤去させてもらっています。
2点目でございますが、その後、上記事故発生場所付近におきまして傾斜が確認された樹木、同じ桜でございますが、それが確認されましたので、4月23日に同じく伐採をしてございます。
3点目の樹木医によるさくら通りの街路樹の調査の実施でございますが、このさくら通り全体で28本ありまして、今御説明させていただきました1番で1本の樹木の撤去、2番でもう1本、残り26本について調査をやりました。その結果、26本中残りの9本については、やはり成育状況並びに倒壊するおそれがあるという診断をもらっていまして、これについては年度末に向けて早急に対応していきたいと思っております。残りについては、今後とも現場を巡回注視しながら、必要に応じて伐採等をしていく所存でございます。
簡単ではございますが、報告事項は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
かせ委員
41万円を損害賠償されたということですけれども、それで備考のほうが大事かなというふうに思ったんです。そのときに倒れたのが1本だけれども、斜めになってもうどうしようもないのが1本と、そのほかにも9本あったということですけれども、こういうことに至る前の街路樹の管理の問題なんですが、どういう状況になっているんでしょうか。
石田公園・道路担当課長
今、委員の御指摘の樹木の管理の状況でございますけども、このさくら通りにつきましては例えば毎月1回街路樹の目視による巡回チェックをしております。このさくら通りにつきましては、例えば平成19年で申しますと、平成19年4月13日、5月2日、6月1日、7月6日というふうにおおむね1カ月ごとの目視による巡回検査をしておったわけでございます。
それと、通常の維持管理のために枯れ枝の除去でありますとか、桜でございますので、剪定するというわけには普通まいりませんので、枯れ枝除去等、それと胴吹きといいまして、根元から不用な枝が出てくるわけでございます。そういった支障のある枯れ枝などについて剪定をしておるということでございます。それで、このさくら通りについては、そういった除去について昨年の10月20日、10月31日に今申しました胴吹きの剪定とか枯れ枝除去をしております。
この事故が起きる直前でございますが、途中省略させていただきますが、平成20年3月5日、同じく4月5日、大体1カ月の間隔でございますが、やはり巡回監視をしておったというような状況でございます。ただ、こういった生き物でございますので、私たちもある日突然倒れるということは想像はちょっと難しかったのかなということでございます。
かせ委員
月一辺目視でチェックされているという大変苦労されているというのはよくわかったんですけれども、何か私も気になっているところがありまして、街路樹ですけれども、ほっておくと根っこが盛り上がってきてしまうということで、根を切りますよね。そういう状況で歩道に対しては切って平らにすることが望まれるわけですけれども、木のほうとしては根が切られるというは本当にダメージも大きいわけですよね。だから、その辺の管理というのは非常に難しわけですけれども、そうした場合に根っこのほうについては、目視だけはなかなかわからないわけですけれども、往々にして根っこのほうは非常に弱っているんだろうと思うんです。そうした場合に通常樹木というのは根っこで支えられているわけですけれども、その根っこが切られてしまうと、支持力が下がってしまいますよね。そうした場合にどのようにバランスをとるかというと、いろいろな工夫があるんだろうと思うんですよね。いろいろ開発地域を見てきましても金具できちっとしたりとか、木で倒れないようにするとか、いろいろさまざまな方法がとられて、外見上もそんなに気にならないし、また樹木についてもある程度の支持力を持たせることができるとか、いろんな工夫がされているように思うんですが、そういった見方も必要なのかなというふうな気がするんですが、どうなんでしょうか。
石田公園・道路担当課長
植物のやはり生理的特徴で、例えばこのソメイヨシノというのは根っこが浅いんです。根っこが下まで行かなくて、いわゆる浅い根っこ、残痕性という植物の特性がありまして。あと、例えばよく御存じのケヤキとかいったものはもっと根っこが下のほうに張るわけでございます。ですから、今後こういった街路樹の選定といいましょうか、そういうことも含めて今後慎重にやっていかなきゃならないのかなという気はしております。
それと、具体的にこの場所でどのような支持力と言いましょうか、支えるのが可能かということでございましたけど、実際はさくら通りの木は我々も調べたんですが、今からもう三十四、五年ぐらい前の植栽時期でございまして、多分木を植えた時期は最初の根っこから比べると10年生とか、だからおおむね50年ぐらいたっている木だというふうに想像ですけど。よく言われるように、ソメイヨシノは樹齢が結構短いということもありまして、今後十分維持管理、場所性も含めて考えていかなきゃならない課題かなというふうに認識しているところでございます。
かせ委員
それと、目視というのはやっぱり地面よりも上のところで。よく倒木の樹木を見てみると、おっしゃるように根のところにシロアリの巣があったりとか、見た目じゃわからないものがありますよね。だから、そういうことについてもどういう転化ができるかというのは難しいかもしれませんけれども、場合によっては樹木の周りについてどういう状況になっているのか。例えば木くずみたいなものがあったりなんかすれば、それはシロアリがいるわけですから、そういうものと、それを早く点検をして、そういう害虫駆除みたいなというか根っこの治療、そういったものがされると、より樹木にとってもいいだろうし、災害防止にも役立つわけですから、そういうチェックも必要かなと思っているんですけど、その辺はどのようにやられていますか。
石田公園・道路担当課長
今の委員の御指摘のとおりでございまして、私たちは細かいところまでは、はっきり申しましてわからないところもこれありでございまして、専門の樹木医に今後調査もお願いするところも決めながら、順次安全・安心のために向けてきめ細かい対応をさせていただければなと思っておるところでございます。
かせ委員
恐縮なんですけれども、事故後の対応についてどれだけのお金がかかったかと報告がなかったものですから、教えてください。
石田公園・道路担当課長
1番の倒れた木、でかい木でございまして、4月18日、すべて同じものでございます。当然ながら木の撤去とか、これは歩道敷きでございますので、歩道の部分的に舗装が壊れているとか、そういったこと一切合財含めましておおむね70万円かかってございます。
それと、2番のそれからすぐにもう1本伐採しましたけど、これは木を地面から切るという行為で、根っこはまだやっておりません。これはちょっと今手元に資料がございませんが、多分10万単位はかかっているだろうと思っております。ちょっと今、手元に資料がありませんので。
それと、3番について樹木医の調査でございますが、これについても手元に資料がありませんが、やはり数十万円はかかっているというふうに思っています。
かせ委員
樹木医さんとの関係なんですけれども、やはり非常に重要な役割を持っていると思うんですけれども、これはどういう関係で。できれば、通常からそういうチェック、職員の方が目視されているというのがあるんですけれども、適宜樹木医さんとの相談でどうするかというのも日常的にやられていることが大事かなと思うんですけれども、これはどうなっていますでしょうか。
石田公園・道路担当課長
予算との兼ね合いがありまして、これを契機に予算をお願いして、来年度についてはやろうと思っているところでございます。
久保委員
今、ソメイヨシノは根が浅いというようなことで、70万円が倒れた樹木の撤去にかかったりとか、歩道部分のタイルがほかのところでも今かなり盛り上がっていて、歩道も歩きにくいというような状況にあるんですね。これからこの9本についても植えかえをしていただくと同時に、今、造園業者のほうが入っていろいろやっているようですけれども、その中でやはり歩道のほうのタイルを直していくということになりますと、今のお話ですと、また根を切るようなことになってしまって、今元気な木もかなり厳しい状況になってしまうということなんだと思うんです。ここの通りはさくら通りという名称がついていて、大変長い間地域の方たちにも桜の時期には親しまれていて、上鷺の中でただメーンストリートでございまして、新青梅から千川まで抜けるただ唯一の道路なものですから、非常に車ですとか交通量も一番高い道路なんですね。そういう中でこういった事故がありますと、大変地域の方たちも御心配いたしますし、また上鷺は中を車が走れるところが本当に少ないものですから、こういったことがありますと車のほうにも非常に不便をおかけするようなことになるかと思います。今は9本の木を植えかえをするというようなことで、それはソメイヨシノではないというふうに伺っておりますけれども、今後なんですが、すべてのやはりこのさくら通りの桜の木の植えかえというようなことを御検討なんでしょうか。
石田公園・道路担当課長
さくら通りの残りの木につきましても定点観測をしまして、まこと問題があるとするならば、やはり植えかえざるを得ないのかなということでございます。
久保委員
ぜひともさくら通りということで長い間親しまれておりますので、ソメイヨシノでなくてもやはり桜の木を植えかえていただきたいと思っております。タイルに関しましても今回、植えかえをするに当たりまして、できるだけ歩道の歩きやすいような形で整備を一緒に行っていただければと思っておりますので、ぜひその辺のこともあわせて伺うとともに、今後も桜の木ですべて植えかえをソメイヨシノでなくてもやっていただけるかどうか御回答いただきたいんです。
石田公園・道路担当課長
地元の方々と今度10月21日に説明会をさくら通りの桜の対応について御説明、御相談をさせていただき、どういった樹種がよろしいかどうか。私どもは、ソメイヨシノだけにこだわっているわけではありませんので、地域の方々がやはりこういう木にしてほしいねということがありましたら、その中でまた御相談をさせていただければと思っているところでございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
2番、警察大学校等跡地のまちづくりに係る覚書及び建築基本計画についての報告を求めます。
松前拠点まちづくり担当課長
警察大学校等跡地のまちづくりに係る覚書及び建築基本計画(案)について(資料3)御説明したいと思います。
まず、資料についてでございますが、A4の1枚紙とA3版で資料1というものと資料2があるかと思います。資料1につきましては、さらに資料1-1、1-2、1-3という形でホッチキスどめをさせていただいているものでございます。
それでは、早速内容のほうに入りたいと思います。まず、このA4の中身から御案内をしたいと思います。
警察大学跡地、この開発につきましては、まず開発事業者のうち中野駅前開発特定目的会社、その開発業務を受託している東京建物株式会社、そして学校法人帝京平成大学及び明治大学、この3事業者が先行して開発の事業に取り組んでいる最中でございます。今まさに行っている作業でございますが、19年4月に策定をされました中野四丁目地区地区計画というものがございます。その地区計画の中でまだ未決定事項である内容、具体に申しますと容積率、あるいは建物高さの最高限度、そういったものを定めるための提案内容を取りまとめている段階にございます。
区といたしましては、この地区計画及びまちづくりガイドライン2007というものを策定いたしました。そこで示している内容を確実に実現できるように、またさらによりよいまちづくりを目指して、中野区と事業者との間で区からの要望をもとに覚書を交換するという段階になってございます。
区といたしましては、この地区全体で遵守すべき事項につきまして開発協議会というものを立ち上げて、その会議の中で調整、協議をしてきたところでございます。土地利用の方針、空間設計の考え方、オープンスペースの整備方針、建築物の整備方針等々といった開発の基本的な内容をきちんと照合しつつ、最終的にその確認を行いましたので、その内容を報告するものでございます。ちなみに、今後は各事業者がこの建築基本計画をもとに都市計画との提案を行うという段取りになります。中野区としては、その提案された内容を再度確認いたしまして、東京都のほうに企画提案書を送付する、そういう段取りになります。それ以降は、都のほうで都市計画手続に移行すると、そういうことになってございます。
この1枚紙の1の覚書でございます。資料1をごらんください。資料1-1が帝京平成大学さん。そして、1-2が明治大学さん。そして、1-3が中野駅前開発特定目的会社、受託会社である東京建物さんと交わすこととなる覚書の内容でございます。基本的にこの覚書の内容につきましては、前回の建設委員会の中で覚書(案)という形で御報告はさせていただきました。基本的な内容は、その際に案としてお示しをした内容と基本的に変わりはございません。したがいまして、この場で細かく御案内をすることは割愛をさせていただこうと思います。後ほどお読みおきいただければと思います
ただ、1点、資料1-3の東京建物さんの覚書の内容でございますが、第8条の既存市街地への配慮という条文がございます。その中の第4項の内容でございますが、こちらの内容につきましてほかの2大学さんのほうでは、この第8条の4項は「区は、区画道路と既存区道との間で、人や自転車及び緊急車両の往来ができるよう段差をなくすものとする。」という内容になってございます。こちらは、具体的には2大学さんが接する杉並区界のことを指している内容でございます。したがいまして、この1-3の東京建物さんの敷地については、該当する内容が当たらないということで、その部分をなくす形になってございます。したがいまして、この資料1-3の8条の4項は、ほかの1-1及び資料1-2でうたっている第8条5項の内容が4項として繰り上がっているという内容になってございます。
それ以外につきましては、前回御報告をさせていただいた覚書(案)とほぼ同じ内容になってございますので、後ほどお読みおきをいただければというふうに思ってございます。
続きまして、報告事項の2番となってございます警察大学校等跡地の建築基本計画及び区の確認ということでございます。こちらは資料2をごらんいただけますでしょうか。まず、この資料2の頭の紙でございます。こちらは、黒四角で見出しを五つほど書いて整理をしてございます。
左側の一番上の黒見出しで、再開発等促進区を定める地区計画制度の段階的な運用によるまちづくりという見出しがございます。こちらは、冒頭にお話を差し上げた今この警察大学校跡地の開発がどの段階にあるのかというそういった内容を整理したものでございます。この固まりの中の下のほうに3段落ほど、四角で囲っているものがございます。
この一番上の四角の囲みですが、地区計画の決定(都決定)(平成19年4月)としております。これは、昨年春に定めた地区計画の内容でございまして、このエリアの目標、方針、再開発等促進区という地区計画を適用するということ。そして、主要な公共施設を定めたものでございます。ただ、この決定の中で先ほども申し上げたように容積率及び建物高さの最高限度というものは、まだ未決定という段階でございました。
その下の点線の四角が二つ並んでいるところがございますが、まさにこの段階が今ある段階ととらえていただきたいのですが、地区計画変更の提案というふうに記してございます。いわゆる容積率、建物高さの未決定な要素、そちらを決定するための提案作業を今行っているという段階でございます。それに係るもろもろのまちづくりに必要なルールについて、中野区が確認してきたという段階でございます。
そして、その下の3段落目の点線の四角でございますが、こういった地区計画の変更を企画提案書として都のほうに進達をいたしまして、来年の平成21年5月を予定しておりますが、東京都の都市計画審議会において決定がされると、そういう段階のことでございます。
その下の2段項目目の黒四角の見出しでございます。まちづくりガイドラインによる開発計画の誘導と記してございます。これは、中野区が定めた中野駅周辺まちづくりガイドライン2007がございます。それに基づきまして、開発計画を適切に誘導することとしてございます。このガイドラインの中におきましては、この地区の中に複数の建物ができるわけですが、個別の建築計画だけでは確認し切れない、この地区全体でないと確認し切れない事項が幾つかございます。
その内容は、この資料の右上の四角で囲っている内容でございます。区域ごとの事業者の個別計画だけでは確認できない事項といたしまして、マル1からマル3、そして米印の4項目を掲げてございます。マル1は、再開発等促進区の区域内の複数建物を一体とみなした場合の区域外への日影の影響。マル2が再開発等促進区の区域内で必要となる有効空地の確保。マル3が同地区内の開発が周辺の交差点等の道路交通に及ぼす影響。そして、最後が避難場所。区役所、サンプラザも含めてこの一帯は、中野区役所一帯ということで広域避難場所に指定されてございます。その際の避難有効面積の確保という、大きくこの4点が個別計画だけではなく、全体で検証して確認が必要な事項ということでございます。こういった全体で確認が必要な事項をきちんと遵守をされた上で全体の建築基本計画というものを固めるという段取りでございます。
その下の黒四角の見出しでございますが、警察大学校等跡地の全体建築基本計画、これは資料2-1をごらんいただけますでしょうか。こちらが全体の建築基本計画でございます。これは、この資料の右下に少し注釈を書かせていただいております。まず、この平面図上の区域1-1及び1-2、そして区域4と5、この建築プランは、基本的にこの3事業者から提案をされた建築基本計画に基づいて配置をしたものでございます。ちなみに、こちらの内容は前回御報告を差し上げた建築基本計画(案)とこの建物自体のアウトラインの線は全く同じものでございます。そして、区域2-2、東京警察病院、そして区域3-1、野方警察署、これは現状の建物を配置してございます。そして、残りの三つ目の黒ポチでございますが、区域2-1、区域3-2から3-5、こちらにつきましては区域2-1は早稲田大学さんが土地を取得されてございます。そして、区域3-4は財務省さんの土地で合同宿舎という計画がなされているわけですが、このエリアにつきましては現段階で想定される建物を地権者様の了解のもとに配置したものでございます。こういったモデルプランも配置した上でこの地区全体で先ほど申し上げました四つの事項がきちんと遵守をされているかどうかというところの確認を行ったものでございます。
もう一度この資料2のほうに戻るわけでございますが、この全体建築基本計画(案)、これをベースに先ほど申し上げた4点の順守事項、その確認結果がどうであったかということでございます。この資料2の右側に二つ目の黒四角の見出しでございますが、再開発等促進区全体での順守事項の確認結果としてございます。
まず、マル1ですが、こちらはこの再開発等促進区の区域内の複数建物を一体とみなした場合、いわゆる複合日影というふうに呼んできたものでございますが、区域外に生じる日影といたしまして、都条例で指定する時間以下となっているということで、きちんとこのマル1の事項に関して遵守されているということが確認できました。
また、マル2でございます。再開発等促進区の区域内を一体とした場合、いわゆる有効空地でございます。この地区全体の面積と敷地面積といたしましては、12万3,749平米ございます。この地区内に対して東京都の地区計画運用基準に基づく有効空地の最低限度、こちらは規模として5万8,500平米弱程度というふうに示されていたところでございますが、それに対しましておよそ5万9,900平米、この規模の有効空地が確保できておりまして、この項目につきましても運用基準で定められているもの以上の空地が確保できたと確認できたところでございます。
マル3でございます。こちらは、地区全体の発生集中交通量でございます。これにつきましては、国土交通省による大規模開発地区関連交通計画マニュアルというものがございますが、そのマニュアルにのっとって推計をしたものがございます。その予測をした結果、自動車、歩行者ともに開発後の交通量は、十分処理可能な範囲であるということが確認できた次第でございます。
そして、その下、米印でございます。広域避難場所として指定されているわけでございますが、東京都における避難場所安全性評価という指標に従いまして、こちらも算定をいたしました。その結果、10.98ヘクタール確保できるという計画でございまして、こちらもこの場所で必要とされる面積についてはきちんとカバーがされているかというところでございます。開発後の指定見直しに向けて、東京都と引き続き協議を行うという、そういう状況でございます。
そして、最後の黒四角の見出しでございます。公民協働のまちづくりの取り組みということですが、こちらはまちづくりガイドラインに示されるまちづくりに関するさまざまな取り組み、これについてより具体のことを区と事業者が覚書を取り交わすことによって、きちんとよりよいまちづくりを目指した担保を行っていくというところの内容を記したものでございます。
最後、資料の2-2というものがございます。こちらは、2-1が平面図でありますが、この2-2につきましては、先行するこの3事業者の立面イメージと外観のイメージパースを記してございます。また、資料の上のほうには建築概要ということで、それぞれの規模、開発面積等々を記してございます。前回の建築基本計画(案)の中でも平面とともに幾つかの側面の立面は記しているところでございます。今回は、それぞれ3事業者のそれぞれ2方向の側面をきちんと立面で記させていただいてございます。少々この線のアウトラインがちょっと見にくいところもございますが、ここで記しているそれぞれの建築物の高さ、これにつきましても前回御案内を差し上げたものと全く変わってございません。それぞれの建物の最高高さを数字で落とし込んでいるものでございます。こういった高さ、そして配置もろもろ含めて先ほど御案内したとおり地区全体で遵守すべき事項は、きちんと確保されているというところでございます。
この頭紙のA4のほうに戻らせていただきたいと思います。この裏面をごらんいただけますでしょうか。3番といたしまして、容積率に関するまちづくりガイドラインの一部改定という見出しになってございます。今回、御報告を差し上げている区と事業所で取り交わしている覚書、この内容につきましてきちんと覚書を交換することに関して事業者と区のほうで適宜協議を進めているところでございます。その協議を行う中で、この覚書の第11条の賑わいの形成という条項がございます。この条項に従いまして、中野駅前開発特定目的会社、その受託をされている東京建物さんと協議を進めているところでございますが、その協議の中において、区といたしましてその11条に定めるいわゆるにぎわいに資する事業の展開、その中身につきまして中野区といたしましては、公共目的に活用できれば、環境やその他計画要因に影響しない範囲においては、一定の容積率追加もあり得るというところを打診いたしました。
その結果、事業者としてこれを受け入れるという旨の回答がございました。この容積率の追加によって、先ほど申し上げました四つの大きな順守事項、日影や空地、あるいは風環境等については、影響がないということを区としては確認をいたしました。したがいまして、この遵守事項にはきちんと定まった上で、ある一定の容積率アップというところを想定している次第でございます。つきましては、中野駅周辺まちづくりガイドライン2007がございますが、これに関して区域4及び区域5、その計画容積率について検討範囲に関する改定を行うことと考えてございます。
最後、4でございます。今後の予定でございます。まず、10月20日、本日でございますが、覚書及び建築基本計画について御報告をさせていただいております。
そして、この内容をもって明後日の水曜日、22日になりますが、同じ内容で区民説明会を開催したいと考えてございます。
そして、10月の下旬には先ほど申し上げました中野駅周辺まちづくりガイドライン2007の一部改正を行うということを考えてございます。
そして、同じ時期、10月下旬に事業者からの企画提案書の提出を区が受理して、その内容の確認を行うところでございます。
そして、10月31日でございますが、中野区の都市計画審議会がございます。その場におきまして今回御報告を差し上げているような覚書及び建築基本計画について、そして区が企画提案書を受理したというところの報告を差し上げたいというふうに考えてございます。
そして、11月の上旬に入りまして、事業者からの企画提案書を東京都に送付する。以後、東京都は都市計画の手続を開始する。そういう段取りを想定しているところでございます。
報告事項は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
かせ委員
たくさんあったんですけれども、新鮮なところから、最後のほうからお聞きしたいと思いますけれども。今、説明がありました3番の容積率に関するガイドラインの一部改定ですけれども、ここに計画建物の床の一定面積を区が公共目的に活用できれば、環境や他の計画要因に影響しない範囲において一定の容積率の追加もあり得るんだということですけれども、ここでいう公共目的というのはどういうことでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
中野区の施策として、これは主に産業振興分野との連携が強くなろうかと思いますけれども、区内産業の活性化でありますとか、地域振興のための活動でありますとか、あるいは覚書の中でもうたってございますが、産学公連携のさまざまな活動が想定をされます。そういった事柄につきまして、ある一定のスペースをこの中で活用したいと、そういうことでございます。
かせ委員
説明を聞いても全然わからないんですけれども。地域振興であるとか産業活性化であるとかということですけれども、これはどういうことですか、具体的に言いますと。
松前拠点まちづくり担当課長
この施策につきましては、産業振興分野との連携が非常に密になってくるというふうに思ってございます。したがいまして、さらにこれ以上具体的に、じゃあ何をやるんだというところにつきましては、今後の協議になるかと思ってございますが、こうした区の政策と直結するもろもろの活動、そういったものをこの建物の中の一定のスペースを割いて、まさにこの文章の中にも公共目的というふうにしているわけですが、そういった区の施策を実現する、より補強するための活動を行う場というふうに考えてございます。
かせ委員
ほかのところで何をやっているかということを見ればはっきりすると思うんですけれども、例えば目黒あたりのサッポロのところなんかは前に行ったことがありますけれども、そこには東京都の図書館であるとか、あるいはよく言われるのが何か博物館みたいなものであるとか、あるいはいろいろ本来行政がどこかにつくれば済むものをそこに置いたことによって、それでこういう公共目的だというふうに言われることが多いように私は見受けられるんですけれども、そういうことですか。
松前拠点まちづくり担当課長
具体にこのスペースを今おっしゃったような図書館や博物館に使うのかということについては、具体については今後の協議ということでございますが、公共性の非常に強い、言ってみれば通常のテナントに床を賃貸するのとは違って、いわゆる公共の利用の目的で使うという、そういうスペースであるということでございます。
かせ委員
全然わからないです、説明を聞いても。結局よくわからない、公共的な目的だというふうに判断できれば、これは容積率にボーナスをつけるという別の言い方ですけれども、そういうことでやられるのがこの再開発等促進区そのものの本性じゃないかと私は思っているんですよね。
それで、これまで区民に説明してきたことと、このように新たに容積率の追加等々がされるということは、私は説明と違うんじゃないかと思うんですよね。当委員会についてもこれまではここに書いてありますけれども,既に2006年に東京都が決定した地区計画がありますよね。その地区計画とガイドライン2007ですけれども、それについての変更はないんだというようなことを説明していましたし、その範囲内でやるのだということを言ってきたわけですよ。ここへ来て、こういうような公共性があるものについては上乗せをするということと全然違うじゃないですか。どういうことなんですか、これは。
松前拠点まちづくり担当課長
説明の中でも申し上げましたが、このことについては区と事業者がよりよいまちづくりを目指した覚書を取り交わすこととなってございます。そして、その覚書の中にも多々項目はございますが、賑わい形成という項目がございます。それについて具体的な事業内容を事業者と区が協議する中で出てきたお話でございます。したがいまして、これまでお話ししてきました内容では、確かにその容積率アップということにつきましては、前回までと違って他要素が加わったということで、今まさにこのように御説明を差し上げて、それに伴ってガイドラインのほうも改定をさせていただく、そういうことでございます。
かせ委員
私も都市計画審議会とかを長くやっていますから、ある程度は知っているつもりなんですけれども、もともとだからこの再開発等促進区ということをやっていけば、結局は環境への配慮であるとか、まちづくりに対する貢献度であるとか、公共性への貢献度であるとか、まさにこのことですけれども、そういったことが高さや容積率にはね返るんだと、ボーナスとしてつくんだと、そういう制度だろうというふうに私たちは言ってきたわけですよ。だけれども、そうじゃないと説明してきているわけですよ。だから、区民に対する説明とも違うし、あえてこういうことを今になって。私は、これを見てやっぱり本性が出てきたなと思っているわけですよ。これは、区民に対する説明ともここでの説明とも違うんです。
それで、ここの委員会でも言ってきましたけれども、例えば地区計画ですけれども、これを順守すると言いましたよね。そのときに、これをお持ちでしょうか、区域の整備、開発及び保全に関する方針というところで、建物等の整備の方針、これで高さのことも書かれておりますし、それから容積率についても書かれております。それで、高さについては、区域5についてはおおむね110メートルということですから、これはクリアしているのかなと思いますけれども。それで、あとは容積率、こう書いてあるんですよ。区域1及び区域2についておおむね300でしょう。区域4についてはおおむね500。区域5については、おおむね400と設定しというふうに書いてありますよね。だから、これから比べてみても既にここの基準はオーバーしているんじゃないですか。これを見てみますと、この図のところに書いてありますよね。これについてどうなんですか、区域に、それぞれ。
秋元中野駅周辺整備担当課長
地区計画を定めた段階の御説明を申し上げますと、区域の整備開発及び保全に関する方針の中では、今、委員がおっしゃったような容積率の設定があるわけでございます。ただ、これはその当時にも御説明を申し上げましたが、これについては見直し相当容積率ということで御説明を申し上げてございます。この見直し相当容積率というのは、地区計画を定めた段階で、ああいった都市基盤整備を入れることによって容積率を見直すとすればこういう容積率ですよという形で定まっているものでございまして、さらに再開発等促進区の中では評価容積率、いわゆる地域貢献によって評価を割り増しする容積率というものの詳細を後日定めて、それとあわせて計画容積率を設定するのだと。今まさにそういった計画容積率の設定に向けて手続に入ろうという段階にあるわけでございます。
今、私どもの御説明申し上げたこの区域4及び区域5の容積率の件でございますが、これにつきましては委員がおっしゃったあるほかの自治体では図書館とか図書室とか、何とか室とか、そういった内容のたぐい、趣旨としては全く同じような趣旨でございまして、中野区といたしましては今私どもの課長が御説明を申し上げましたように区内の産業振興、こういったものに役立つ床として活用させていただく床を提供していただきたい、こういうような申し入れを行った末に事業者の方からそれについては協力をさせていただきますという御回答があって、この貢献に対して容積率の割り増しを今御説明申し上げた、そういった状況でございます。
かせ委員
その制度についても私は知っているんですよね。承知の上で聞いているんですよ。ただ、今までの説明ではそういうような、私たちのほうから見直しに対して評価容積率が上乗せされると、これはこの制度の根本問題ですから、これはわかっていますよ。だから、そういう説明は必要ないんです。だけども、そういうふうに言ってもこれは遵守されるんだと今まで説明してきた。そのことについて違うんじゃないかと言っているんですよ。そうしますと、おおむねの300から350になって、おおむねかといえばそうかもしれませんけれども、これでわかっているわけですよ。さらに、このように公共性云々ということになれば、さらに上乗せをするから協力してくださいでしょう。こういう説明の仕方は、今までの区民に対する説明と違うじゃないですか。そこのところを追及しているんですよ。
そうしますと、じゃあこれからどうなんですか、これ。これからそういう区の要求を聞けば、区の要望に基づいて例えば図書館だったか何か知らないけれど、そういったものがつくられる、そうした場合にはさらに容積率を20%、30%上乗せしますよという話になるわけでしょう。そういう説明をしてこなかったじゃないですか、今まで。どこまで上乗せするんですか。
秋元中野駅周辺整備担当課長
当初、御説明を申し上げていたガイドライン2007におきましては、あくまでも公共空地、それから区画道路、こういった都市基盤整備によって容積率を評価いたしますということで、区域4ではおおむね500から550、区域5では400から550、こういったような幅を持たせて御説明を申し上げました。それはあくまでも都市基盤施設、公共空地の2号施設、あるいは区画道路の2号施設、こういったものをもってそういった容積率の設定をしたわけでございます。今回申し上げておりますのは、それに新たに先ほど申し上げた区内産業振興に資する、そういったところの床、こういったものの提供について区が今後施策として有効だと思われることについて事業者にお願いをしたところ、そういったものについても対応させていただくという御回答があった。これは、大きな地域貢献であるということで、今回の床の割り増しについては10%ほどを想定しているわけでございまして、そういった形に見合うもの、そういったものを私どもとしてはいただくかわりにそういった容積緩和を図っていくということでございます。今まで私どもが説明していた空間整備、そういったものに合わせて用途上の具体的な床面積や床の提供、こういったものを条件に推してそういった容積の割り増しを容認していこうということで御報告を申し上げたわけでございます。
かせ委員
よくあることなんですけれども、いろいろなところで再開発をされると、結局今の不況、こういう厳しい状況の中で店舗が入らないとか、それからいろいろな予想している事務所も入ってこないというようなことがもう全国至るところであるわけです。そういうところで最近気になることは、そういった床を公共性の名のもとに自治体が買い取る、あるいは借り受けて、そこに公共施設を開設するというようなこともやられるわけですよ。まさかここでこういうやり方はしないですね。確認したいんですが。
松前拠点まちづくり担当課長
一定の面積の要請をしているわけでございますが、具体の協議は今後になりますが、恐らく中野区が一括して借り上げる、そういう形が考えられるかというふうに思ってございます。ただ、その点につきまして通常のオフィスビルとしてテナントに貸す賃料レベルではなく、公共目的で活用するということで非常に廉価な賃料で借り受けをいただき、そして区の施策を実現するためのスペースとして有効に活用していく、そういうことを考えている次第です。
かせ委員
今、本当に非常に重要な発言をされているというふうに思うんですよね。一方では、箱物行政はだめだということで地域センターなり保育園なり、そういったものをどんどん整理してきたわけです、今。一方で、再開発をして、そういうビルをつくって、そこを活用して区の施設を借り受けるなり買い取るなりしてやるということも考えているということは、全然話が違うじゃないですか。新しい再開発のところに区が施設をつくるのはいいことだけれども、今までの地域センターなり何なり、これはつぶしていくという、こんな話はありますか。
それと、サンプラはどうなっているんですか。この計画というのは、サンプラとの一体性があるわけですよね。サンプラだって、あと7年先どうなるかわからないけれども。ひょっとしたら中野区があの施設を使うかもしれないわけでしょう。中野区は、どれだけの施設を手にすることになるんですか。僕はそこのところを一番心配しているんですよ。ほかのところで開発して、店舗なり事務所が埋まらないから、結局は自治体がしりぬぐいをしなきゃいけないというのがいっぱいあるわけですよ。そんなことになってしまったら、中野区の区政はどうなってしまうんですか。そんなことは区民が許さないと思いますよ。そこのところをもう一回言ってください。
松前拠点まちづくり担当課長
先ほど委員のお言葉の中で地域センターをつぶすのかというような表現がございましたが、これはあくまでも警察大学校跡地の中でこの覚書の内容に基づいて具体の協議の中で出てきた話でございます。先ほど私もこの一定のスペースにつきましては、区が借り受けるという形で申し上げましたが、基本的には非常に廉価なところを想定しているものでございます。基本的には、実費相当分程度ということも想定がされるわけでございますが、したがいまして決して埋まらない床を区がしりぬぐいするであるとかそういった性格のものでは全くございません。
佐藤拠点まちづくり推進室長
今、借り入れという御質問に対して、借り入れの話をしましたけども、ここでいう借り入れの条件はあくまで共益費、当然光熱費等がかかりますので、共通な部分の実費、あくまでそういった経費の部分の実費を払うという形であります。通常のいう借り入れは、やっぱり賃料というほうに結びつきますが、そういうことではなくて、その床の共益費、そういったものを実費で払うと。そして、そのほかについては無償で貸与するというような条件を今考えているところでございますので、先ほどの借り入れということがちょっと違う意味合いでございます。
かせ委員
よくわからないんですけれども。といいますと、中野区が例えばそういうところに公共性のあるものをやるという場合にはそこを借りるわけでしょう。借りるの、あるいはその事業者がやるの、どっちなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
これは、事業者が直接やるというものではなく、一たん区がその一定のスペースについて非常に廉価ではございますが、借り受けるという形を想定しているものでございます。
かせ委員
これからどうなるかわかりませんけれども、やっぱりかなり問題を持っているというふうに言わざるを得ません。これから明らかになったらどんどん追及していきたいと思いますけれども、きょうはあれですから、別の問題でもお聞きしたいと思います。
この絵を見てみますと、資料の2-2ですけれども、例えば東京建物のB-1棟です。これを例にとってみると、高さが100メーターで、東側から見た絵では長細い、そして南北方向では何というか壁みたいなものがありますけれども、これはこういう建物が建つんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
資料2-2は、この平面の情報とそれを立ち上げた立面の情報ということで、このような形、高さ規模のものが建つということでございます。
かせ委員
そうしますと、警察病院でもこれより規模が小さいと思うんだけれども、相当の壁みたいに感じますよね。これがこういう感じでまさに壁でしょう、これ。そうじゃなくて、こうじゃないでしょう、こういうデザインなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
資料の2-2の立面につきましては、その形を立ち上げた場合のアウトラインということでございまして、デザインや建物の意匠といったものは、今後になっていくものでございます。
かせ委員
だから、こういう四角い建物が建つということを想定しているわけ。
松前拠点まちづくり担当課長
建物の形としては、まさにこのような形の建物ができるということでございます。
かせ委員
そうしますと、これは最悪だと思います。例えば問題になっている日影ですけれども、日影だってこれはすぐ北側なんていうのはまさに壁の後ろの公園でしょう。それから、風が一番厳しいですよね。風というのは、壁に当たると加速されますよね。100メーターの壁があって、100メーター上空というと、地上よりも十数倍強い風が吹いていますよね。そういうことになると、それがこの壁にぶつかって強風が吹きおろしてくるんじゃないですか。そういう風の面からいっても、こういう建物形状は最悪ですよ。そう思いませんか。
松前拠点まちづくり担当課長
建築物の形、高さは、まさにごらんのとおりでございます。風の影響等につきましては、先般来、覚書の内容でも触れてございますが、周辺への配慮ということで、風の環境、風影響についてもきちんと評価実験を行う、そしてその結果に基づいて適切な対応をするということをきちんと覚書の中でも担保していることでございます。
かせ委員
それとこの絵とは矛盾しているんですよ。感覚的なものなんだけれども、これはそういう建物の形状からして最悪のものです。僕はこういう建物じゃないと思っていますけれども。こんなものを建てたら物笑いですよ。本当にそうなの。
秋元中野駅周辺整備担当課長
これも技術に該当することでございますので、私のほうから恐縮でございますが、御答弁をさせていただきます。
本日お示しの資料1-3、覚書でございます。この中の第8条でございます。これは、中野駅前開発特定目的会社の業務受託者でございます東京建物株式会社と覚書を取り交わした内容の第8条でございますが、この中で乙につきましては今申し上げた東京建物株式会社でございます。こちらのほうが計画建築物の風洞実験を行い、東京都環境影響評価条例と同等の指標で風環境の評価を行い、適切のビル風対策を講じるものとするということで、きちんとした覚書を取り交わしているわけでございまして、この内容について私どもはきちんと相手に要求し、この内容を遵守していただく、そういったことで考えているものでございます。
かせ委員
そういうふうに信用されているわけですけれども、この絵ではそういうものにならないと私は思います。あと、これを見てみましても例えばA棟ですけれども、このA棟だって54メーター、すぐ隣接しているのは民間のマンションなんかがありますよね。それとの影響がかなり出てくるわけですけれども、連絡会がありますよね。連絡会では、住民の皆さんの了解を得るということになっていますけれども、そちらのほうの関係はどうなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
連絡会についても開催をしてございまして、前回の委員会で報告を差し上げました建築基本計画(案)、その内容をまちづくり連絡会においてもお示しをしてございます。そして、まさにこの地区内の既存住民の方にも同様の情報を提供しているところでございます。
かせ委員
了解は得られていますか。
松前拠点まちづくり担当課長
このような情報を提供し、また覚書の内容につきましてもあわせてきちんと情報提供しているところでございます。こういった内容について特段の反対意見をいただいているものではございません。
かせ委員
私が聞いているのは、了解は得られているのかということで、反対があったかどうかじゃなくて。そこのところです。
松前拠点まちづくり担当課長
まちづくり連絡会といたしましては、了解を得るというところの性格ではございませんで、こういった開発内容に対して情報を共有化する、意見交換をするという場でございます。したがいまして、こういった情報提供をして、そのような特段の反対意見は出ていないというところでございます。
かせ委員
前に委員会で説明を受けたときには、連絡、調整するということで言っていましたけども、調整ということはやはり了解を得ることだと思うんですよね。ただ情報を提供すればいいんじゃなくて、住民の皆さんがいろんな意見を持っている、考えを持っていると。それについて、じゃあそれをどう反映させるかということだと思うんです。それが調整機能だと思うんですが。そういうことはやられているんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
まちづくり連絡会といたしましては、繰り返しになりますが、情報を共有、意見交換の場というふうにさせていただいてございます。この連絡会は、この地区の開発事業者並びに既存の地権者様等々、非常に複数の方に御参加をいただいてございます。この連絡会の場で個々の事項について調整、了解を諮るというところは機能的に非常に難しいかなというふうに思ってございます。個別のそういった御意見等々については、また個別でそのような場を設けさせていただくというところを考えているところでございます。
かせ委員
最後のところがちょっとわからなかったんです。個別といいますと、それぞれのお宅を訪ねて調整するということですか。
松前拠点まちづくり担当課長
個別のお宅を訪問という形ではございません。事業者と既存の地権者様と例えば区役所の中である一定の面談を行っていただくとか、そういう形になっております。
かせ委員
私は不十分だと思うんですよね。特に今後こういう建物が建った場合には、相当長期にわたって影響を受けるわけだし、また場合によっては今のマンションのほうだって建てかえをするかもしれないんだけれども、その場合にはそれぞれ自分たちのまちについてはこういうふうにやっていくんだという一定のルールというものをつくられるべきだと思うし、そのためには区の態度というのは来る人に説明をする、それで情報を提供するということではまずいと思います。まちづくりとかそんなものじゃないと思うので、もっと住民の皆さんにしっかりとした情報を提供するということと同時に、住民の皆さんが何を思っているのかよく考えて、それを参考にしてまちづくりを進めるべきだというふうに私は思っていますが、もう一度お願いします。
松前拠点まちづくり担当課長
情報の提供、共有、あるいは意見交換ということにつきましては、まちづくり連絡会においてもそのとおりでございますし、いわゆる地区内の地権者だけではなく、広く区民に対してもこの委員会で報告をさせていただいている内容は都度住民説明会を行い、十分にそういった情報提供、意見交換の場は区としても持っているというところでございます。
かせ委員
さっきから言っているんだけど、個別対応というふうに言ったわけですよ、あなた。じゃあ、個別対応ってどうするのということなんだよ。それについて全然答えていないですよね。説明会を開いて、来る、それで意見はありますか、聞く、これが個別対応じゃないですよ。やっぱりこういう問題、特にシビアな問題があるわけですから、それについては来ればいいという話じゃないと思いますよ。本当は行けないという人だっているかもしれないよね。そういう人たちだっていろんな意見を持っているわけだから、そこのところは大事にすべきだと思うんですよ。まちづくりは独走はだめですよ、絶対に。そこのことについての聞いていることについて答えていないんですよ。もう一度お願いします。
佐藤拠点まちづくり推進室長
面談会につきましては、特に今の具体的なお話の中で言うと、中学校の隣にスカイハイツさん、こういったところで自治会さんが数名、区役所のほうにみえまして、定例的なそういった説明、それから具体的内容について協議といいますか意見交換したいということでやられていまして、4月からほとんど毎月1回程度の割合でそういった意見交換をしております。また、まちづくり連絡会はやっているんですけども、そのほかに今個別と言いましたのはそういった自治体の理事長を含めた数名の方と定例的なそういった意見交換、そういったものもしております。そういう意味で、今、課長が個別と言いますのは、そういった意味合いで具体的にもっと聞きたいというような方につきましては、個別に対応しているということでございます。
久保委員
幾つか確認をさせていただきたいのですけれど、先ほどの容積の件なんですが、ガイドラインのほうには区域4と区域5のほうがおおむね500から550程度の設定を検討するとなっていたのが、今回560ということで、この区域4と区域5についてが10%容積率をアップしたということですか。
松前拠点まちづくり担当課長
区域4と区域5、ここについて容積率のアップを考えているところでございます。
久保委員
当然床面積なんでしょうが、延べ床面積はどれぐらいになるのでしょうか、10%は。
松前拠点まちづくり担当課長
今回、容積率の追加ということでございますが、ずっと御説明の中でも御案内したとおり日影や建物の高さや有効空地、そういった遵守事項については全く影響のない範囲ということで、区といたしましては最低限の容積単位、10%を想定するところでございます。その容積率につきましては、述べ床換算で申し上げますと、おおむね3,000平米程度が付加されるかというところでございます。
久保委員
10%で3,000平米ですよね。ここに書かれておりますけれど、覚書の第11条のところに2,000平米から3,000平米程度のスペースを活用し云々とありますけれども、要はここの部分のことでの3,000平米、覚書に出ている3,000平米というのがこの10%の容積率を追加した部分ということなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
延べ床にいたしますと、3,000平米ほどの追加ということになりますが、先ほど来申し上げているように相当な廉価でこの床を使わせていただくということでございますから、3,000平米がそのまま丸々という活用ではございません。このうちのおおむね1,000平米程度をそういった相当な廉価で区の施策実現のために有効に活用したいと、そういうことでございます。
久保委員
ということは、ここの3,000平米、10%のうちの1,000平米を区のほうの公共目的で活用したいということですよね。ここの11条のところには、そもそも2,000平米から3,000平米ということが書かれておりますけれども、これの部分また別に区としてこういったにぎわいの形成に使えるスペースがあるということなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
今回のこのお話も11条の賑わい形成という議論の中で出てきたお話でございます。したがいまして、この2,000から3,000平米というところもこういったそれに加えての1,000平米というふうな位置付けで考えているところでございます。
久保委員
では、この1,000平米も2,000から3,000のうちに入るというか、含まれているということでよろしいわけですよね。先ほど地域貢献というようなことがあって、ただ地域貢献ではあって公共目的ではあるんだけれども、内容についてはまだ決めていないようなことを言われておりましたけれども、何の目的がなくてそういう単なるにぎわいのシーンと言われていても、やはりこれは区民の方たちはなかなかイメージがわかないものだと思うんですね。まして容積率10%アップをして、3,000平米丸々を使えるわけではなくて、そのうちの1,000平米ということですので、具体的にこの活用についてこのようなことを検討しているんだということが幾つかやはり決定でなくても何か例示があればと思うんですが、その辺はいかがですか。
松前拠点まちづくり担当課長
この覚書の中では、賑わい形成ということに加えて、例えば産学公連携についての協力項目、そういったものもございます。恐らく区の施策としては、地域産業の活性化、あるいはそういった産学公連携の活動拠点というさまざまな要素が想定されます。ただ、もう少し具体のイメージを私ども庁内でさらに産業振興分野とも連携を図りながら、この内容は詰めて、適宜住民の方、ほかにも御報告をしたいというふうに思っております。
久保委員
それで、今、容積率10%アップというところで出てきたばかりの話で、どこでどういうことを展開するということは確かに今決まっていないのかもしれないんですけれども。資料の2-2で見ますと、B-1とA棟とありますよね。ここが容積率をアップしているところですので、ここの中で何かの活用をされるというようなことなのかと思うんです。内容も実際問題は商業施設等が入るとか、また住宅になるということを言われておりますけれども、具体的にはここのところでどれぐらいの住宅規模であるとか商業施設が入るかということは、これもまだ決まってはいないわけでしょうか。もし先ほどの公共スペースなんですが、A棟のほうで検討しているとか、B-1で検討しているとか、そういったことがあるのでしたら、教えてください。
松前拠点まちづくり担当課長
今回配付をいたしました資料には、その用途についての記述が抜けておりますけれども、前回御案内をした建築計画(案)の中で、区域5のB棟につきましては業務、商業というふうに記してございました。基本的には、このB棟の下層階において商業を想定している。その他については、基本的に業務機能を想定しているというところでございます。また、C棟につきましては住宅機能を考えているところでございます。そして、A棟につきましても基本的には業務、そして下層は商業機能になろうかというところを考えてございます。
そして、お話にありますように公共的な活用をする空間がどちらの棟になるのかというお話でございますが、これは今のところこのA棟ないしB棟の中で先ほど申し上げた程度のスペースを配置されるかというところになってございます。現段階で、どこにどのくらいできるというところはまだ固まってございません。
それと、もう1点なんですけれども、先ほど委員の御発言の中で11条の覚書の中に2,000から3,000平米程度という表記がございまして、今回の1,000平米はこのうちに入るということでいいかというお話でございましたが、この2,000から3,000平米とは別というふうにとらえていただきたいと思います。
久保委員
ということは、2,000から3,000平米プラス1,000平米というようなことになってきたということですよね。それと、中身についてはまだわかっていないということで。
先ほど建物のデザインがこういった形であるというようなことだったのか、私はちょっと疑問なんですけれども、これは今回出されているのはあくまで高さですとか容積ということが具体的にここで書かれてきて、計画概要の中で、いわゆる建物のマックスというか最大限の大きさがここには記されているだけなんじゃないかと思うんですが、その辺を確認させていただきたいんですが。
松前拠点まちづくり担当課長
本日お示しをしているものは、ずっと御案内の中でも申し上げている遵守事項、これをクリアした建築物の基本的な形というところで示しているものでございます。おおむねここに示している平面、あるいは高さの計画でそのまま推進をされるものというふうに見込まれてございます。ただ、デザインとかそういうものは、まさに今後の設計の中で決まっていくというところでございます。
久保委員
ということは、平面の敷地にあらわすとこういった形であって、高さとかキャパについてはこういうふうに四角く書かれているけれども、実際のところは丸とか三角というふうに極端なことはないかもしれませんが、このままの形でのビルがどんどんと建つようなわけではなくて、もう少しデザイン的にも配慮をされたようなものが考えられているということでよろしいんですよね。
松前拠点まちづくり担当課長
建物としての意匠であるとかデザイン性というものは、こちらでお示ししているのは本当に形を示しているただののっぺらぼうでございますので、意匠、デザイン、景観への配慮というものはまさに今後詰めていくというところでございます。
久保委員
それと、今回の資料2-1のほうなんですけれども、ここで区域の2-1ですとか3-2、3-4、3-5、ここは高さが書かれてありますね。私の記憶では、こういった区域2-1ですとか3-5までの高さが記されたのは初めてのような気がするんですが、その辺はいかがですか。
松前拠点まちづくり担当課長
この先行する3事業者以外の建築物について高さの入った資料をお示しするのは、今回が初めてでございます、委員会として。こちらにつきましては、御説明の中でも申し上げているこの地区全体で複合日影がきちんと遵守されているか、そういったところにこの高さが関係してまいりますので、これから開発をする事業者につきましてもこういった一定のモデルスタディした形を配置して検証したと、そういうことです。
久保委員
ここの注意書きのところにも実際の建築プランは異なるものとなるというふうになっておりますので、およその高さをここに記されたということなのかとは思いますが、一度こういうふうに高さを出しますと、これ以上高いものを建てるということは考えにくいのではないかと思うんですが、その辺はいかがなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
こちらでお示ししたのは、高さでもやはり複合日影に影響するところが非常に強いところでございます。したがいまして、これはあくまでもモデルケースではございますが、実際に後発の事業者が設計をする際においてもきちんと全体の中で複合日影がここで検証されていて、遵守をされているというところでございますから、その遵守の範囲内での実際の設計になると、そういうことでございます。
久保委員
複合日影ということで、ここの中で一番高い建物というのはB-1棟なんですけれども、これは大体この図面上でいきますと北側における日影の影の長さなんですが、どのぐらいまでいくというふうに推測を立てているのでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
複合日影を検証する際には、この2-1のプランの中で赤の2点点々の枠があろうかと思います。これは、凡例にありますように再開発等促進区の範疇をこの2点赤点線で記しているところでございますが、基本的にこの再開発土地計画地区の範囲外に対して日影を東京都で定める一定の時間以上落とさないようにというところが運用基準になってございます。したがいまして、この中で申し上げますと、今の中央中学校の東側にある既存の住宅地、これは再開発等促進区外になりますので、ここについては一定のポイント、具体に申しますとこの敷地境界から10メートルのポイントで、さらに地上から4メートルの高さと、ちょっと細かいポイントがあるんですが、そういったところにポイントを置いて、一番日の短い冬至の時間において2時間、あるいは3時間以上長い日影を落とさないようにという、そういうルールでございます。結果、そのルールはきちんと遵守をされております。
また、御質問にあるようにこの建物の中でB棟の100メートルが一番高くなるわけですが、ここの日影の線につきましても実際には既存の地区外の住宅まで影が伸びるものではございません。
委員長
ちょうど3時ちょっと過ぎましたので、休憩いたします。
(午後3時02分)
委員長
委員会を再開します。
(午後3時21分)
質疑を続行いたします。
久保委員
基本計画及び区の確認という資料の2のほうで確認をさせていただきたいのですけれども、先ほど左側の地区計画の決定のところで、地区計画変更の提案で、地区計画の変更、平成21年5月予定というふうになっておりましたけれども、これは今回示されている部分についてすべての地区計画の変更ということでよろしいんでしょうか。先ほど2-1とか3-4とかというところの高さの制限が出ていた部分については当然まだなのかなと思いますので、F字道路の南側については21年5月の予定で地区計画の変更を行うということでよろしいですか。
松前拠点まちづくり担当課長
先行して開発に取り組む区域1-1、1-2及び区域4と区域5、この3事業者について平成21年度5月の都市計画審議会にかけると、そういう予定でございます。
久保委員
それと、以前にも伺ったかもしれないのですが、ここのエリア内での一体的な整備をさまざま行うというような、これは景観上でもそういったことになっているかと思うんですが、ここの中での移動円滑化ということについてなんですが、いわゆるバリアフリー法に基づいた形でここの敷地内すべてに例えば車いすの方などが移動しやすいような形でこの区域1から区域6までのエリアですべてそういったトータルなプランということで今考えていらっしゃるのかどうか確認させてください。
松前拠点まちづくり担当課長
基本的に、この地区一体でそういった幅広い方に使いやすいユニバーサルデザインの視点を含んだ整備を想定しているところでございます。
ひぐち委員
着工が各建物を見ますと、21年度着工というふうに2-2の資料の枠の中に書いてあったと思うんですけれど、来年ということですよね。そうなりますと、かなり設計が進んでいるような感じにとらえられるだろうというふうに私は思うんですけれど、その中で先ほども一番私として気になっているのは環境、景観、それからユニバーサルデザインということで、具体的に全体的なデザインコンセプトに基づいた景観と書いてありますけど、何かそういうところで進んでいる内容というのはあるんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
ただいまの段階につきましては、この先行する3事業者につきましては今まさにお示しをしているような基本計画という段階の内容でございます。覚書の中でも記しているような景観に関する計画等につきましては、中野区が整備するこの都市計画公園及び区画街路を含めて一体の景観のあり方を議論する委員会につきましては、11月に設置の予定を考えてございます。したがいまして、全体のそういった景観的な要素、デザイン的な要素というところは、今後協議をして詰めていくと、そういう段階でございます。
ひぐち委員
それから、ユニバーサルデザインに関係あるのかもしれませんけれど、2-2のパースを見ますと門とか塀とかが書いてありませんよね。門とか塀がこの絵のとおりあるのかないのか、その辺の討議というのはされているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
基本的にこのエリアの中心部にある都市計画公園、そしてその周辺に各事業者の公共空地というものがつながるわけですけれども、こちらの空間については特に塀が設けられるとかそういったものは想定してございません。あくまでも公園と公共空地が一体となった快適な空間づくり、そういったところを目指しているところでございます。
ひぐち委員
私の希望になるかもしれないんですけれども、学校の周りを高い塀でぐるぐるっと回すようなそういう感覚のものはできるだけ避けていただければ幸いだな。また、できれば学校の敷地、あるいは東京建物の敷地をぎりぎりまで塀をつくらないような、そういう景観づくりというのは大事なのかなというふうに私自身思っているんですけれども。
あと、大体具体的なボリュームというのがもうそこそここの図面を見ますと出ているようにも思うんですけれども、風洞実験を行うというふうに書いてあるんですけど、現実にはもう風洞実験というのは何かしらの形として行っているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
これは、この地区全体で後発の事業者の分も踏まえて、モデルケース等も踏まえながら、現在まさに進めている段階でございます。
ひぐち委員
あと、覚書の項目の中に計画建物の雨水流出抑制対策というのが書いてあるんですけども、これは具体的にどういう計画なんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
これは、別表の例えば第5条の4項の中に書いておりますが、雨水升であるとかそういった施設に附帯する設備について、区としては1,000平米につき60立米という一定の基準を設けているわけですが、それを上回るところの70立米を目標にきちんと対策をできるようにと指導しているものでございます。貯留や浸透に必要な施設をきちんとこの建築物の中に設けていくと、そういうところを記しているものでございます。
ひぐち委員
雨水を例えば再利用してトイレの水とか何か防災対策に使うと、そういう意味ではないということですか。
佐藤拠点まちづくり推進室長
これにつきましては、雨水を貯留するわけでございますので、その貯留した雨水につきましては再利用、そういったことも考えております。
むとう委員
まず、この紙の裏面のところで、先ほどから問題になっている容積率に関するまちづくりガイドラインの一部改定なんですけども、そこの文章の下から4段目から、区はこの容積率の追加によってのさまざまなことが確認済みであると書いてあるんですけども、確認されたということなんですか。日影、空地、風環境等に影響がないことについても確認済みであると書いてあるんですが、どのような確認を行ったんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
本日お示しをしている2-1がこの地区の全体の建築基本計画でございます。こういった建物が建つ場合であっても、先ほど日影については少し具体のポイントでそれで問題がないということが確認をされました。また、空地につきましてもいわゆる東京都の算定の指標があるわけでございますが、それにのっとって算出をした結果、きちんと定められている以上の空地が拠出できるというところが確認されました。
また、風環境につきましては、先ほど今まさに取り組んでいる最中だということがございますが、この前段階においても風環境は実際に実験を行ったところでございます。その範囲においても風環境はきちんと対応して、しかるべきレベルにきちんと対応ができそうだというところは確認済みでございます。
むとう委員
先ほど説明がございました日影の問題なんですけども、この間さまざま新しくつくる中学校の校庭のことが区民の方からも陳情が出ていたとおり、その手前に34メートルの合同宿舎ができ、先ほどの説明だとこの赤いエリアの向こう側には影響がないということですが、まさにこの赤いエリアの中にある新しい中学校の校庭について区民の方が相当心配をしておりましたが、ここはどんな状況になるんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
今回お示しをしている2-1は、この注釈にも書いてありますとおり、まだ想定のプランでございます。実際に日影がどのように落ちるかということにつきましては、具体のこの宿舎の計画が上がってみないと、何とも申し上げられるものではございませんが、基本的にこの中学校を例えば校舎すべてが日影になってしまうとか、そのようなことはこのモデル自体でももちろんございませんし、一定のそういった配慮については、具体的な設計の計画の段階になってきちんとまた調整、確認を図ってまいりたいというふうに思っております。
むとう委員
先ほどの御説明ですと、この赤いエリアの外には影響ないということなので、赤いエリアの中だってやはりきちんと対応していかないと、特に中学校の校庭、ずっと日影になっては困るわけで、そんなことはあり得ませんので、そんなことを言っているわけではなくて、心配されている校庭がどうなのかというあたり、それからあわせて区域6の都市計画公園のところも区域5で100メートルの建物が建ったときに日の当たらない公園になったら困るということも再三区民の方が相当心配をしておりました。この辺はどういう想定になっているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
区域3-2の中学校につきましては、確かにこの再開発等促進区の区域内でございますが、やはり一定の日影のそういった配慮はきちんと設計が進む段階においてもなるべく調整を図っていくという次第でございます。ただ、この公園につきましては、冬至の時間帯であればやはり一定の日影はかかってしまうところではございます。ただ、ずっと日影が続くとか、そういうところのものではございません。
むとう委員
ずっとなんてとんでもないことなんですけれども、大体どれぐらい。やっぱり公園というのは、日のある間はずっと日がさんさんと輝いてほしいじゃないですか。それがどの程度、そちらのほうでは10%上乗せしてもう確認済みだということですから、ある程度この100メートルの建物が真四角く建ってもということでそちらは計算されているわけでしょう。だから、どれぐらいどういう状況になると想定されているんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
基本的にお示ししている建物の外郭線は変えずに、この中で複合の日影のチェックをしてきたところでございます。具体のこの公園にどのくらいの日影がどのくらいの時間の長さでかかるのかというところにつきましては、ちょっと経過がございませんので、この場では申し上げることができません。
むとう委員
要するに容積率を緩和するに当たって、区は既に影響ないことを確認済みだということであるのですから、計算されたりとかされていると思うので、ぜひ次回には資料を出してほしいというふうに思いますので、検討していただきたいと思います。要望しておきます。
それから、先ほどの御説明ですと、ここの区域5のところで100メートルの建物の隣の20メートルのところ、C棟というところが住宅ということの御説明でしたけれども、このC棟が全部住宅になるんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
C棟は、基本的にこの1棟すべてが住宅というふうに聞いております。
むとう委員
これはちょっと想像がつかないんですけれども、ここで何世帯ぐらい入るような住宅を想定しているんでしょうか。ワンルームマンションなのか。区の説明ですと、良質な区民を呼び込みたいということで税金を支払ってくれるということですので、ファミリー世帯の誘致を当初もくろんでいたかと思うんですが、実際問題これはどういう構成になっているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
C棟につきましては、住宅棟であるというふうには伺っているところですが、その具体の構成であったり、お部屋の戸数であったり規模であったりというところについては、まだ定まっていないところだというふうに聞いています。
むとう委員
住宅の中身について区はどういうお話をしているんでしょうか。やっぱりすごく懸念されるのは、大学、学生が来るということを考えれば、ワンルームマンションがごっそりできちゃうのかなとすごく心配になるわけで。そうだとすると、当初区が区民に説明していたこととは違ってきてしまいますので、その辺の中身もきちんと区のほうとしてはこれから先なのか、だけどもうここは21年度着工になっているわけですから、ある程度業者のほうではわかっていることだと思いますので、そこもきちんと確認してほしいんですけれども。全く情報はないんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
住宅の性格につきましては、先ほども申し上げたとおり現段階ではまだ定まっていないという状況でございます。
むとう委員
じゃあ、その住宅について区はどんな考えを持っているんでしょうか。どういうことを要望していくおつもりがあるんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
この土地利用につきましては、平成17年のときのまちづくり計画の中ではやはり良質なファミリー層であるとか、にぎわいの拠点という位置付けにふさわしい、そういった住宅というところを盛り込んできたところでございます。基本的な区としての考え方は、変わっているところではございません。
むとう委員
資料の2-2のところだと、建物の中にグリーンに見えるのは、あえてグリーンということは屋上緑化を意味している図なんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
この屋上の緑の部分は、まさに屋上緑化を想定しているものというふうに聞いています。
むとう委員
それで、去年でしたか、この建設委員会でみんなで視察に行った大阪のなんばパークス、ああいうところを見てきた私たちとしては、この警大跡地のビルもああいうものをコンセプトに入れていく必要があるんじゃないかというふうに私は思うんですけれども、きょう示されたものだと、この100メートルの区域5のところのB-1の建物も図で見る限りしっかり四角い箱型でというところはちょっと何かがっかりというか、区のコンセプトとして緑豊かな開発というようなこともあったかと思うんですけれども、ああいった建物全体が本当に緑で覆うような考え方とか、あのことだけで結局多くの市民を呼び込んでいるんですよね。私たちもわざわざ視察に行ったぐらいで、視察の方が後を絶たないという御説明でしたので、ああいった全体開発にああいう手法を取り入れるみたいなお考えはないんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
区といたしましては、覚書の中にもございますが、基本的にこのエリア地区全体として今よりも緑を要はふやすというふうにしてございます。したがいまして、この地区といたしましては、非常に緑の総量としてはかなり豊かで快適なものになるかなというところは想定をしてございます。ただ、個別の建築物のそういった仕様についてはなかなか。そういった御要望があるということは申し伝えるところでございますが、区としてきちんと調整、コントロールできる範囲でもきちんと緑豊かな空間づくりというところを目指していきたいというところです。
むとう委員
2-2の資料で見ると、明治大学は屋上緑化ではないですか。
松前拠点まちづくり担当課長
明治大学さんにつきましては、ごらんのような形を配置しているわけでございますが、まだ具体の緑化であったりとか、そういった計画等についても恐らく今後のお話になってくるのかなというふうに思ってございます。
かせ委員
ついでなんですけれども、ここのデザインなんですが、2-2、ここのオープンスペースですが、これは石畳になっていますよね。こういう想定ですか。
松前拠点まちづくり担当課長
資料2-2の下に配置をしている外観は、あくまでもイメージパースということでございまして、これがこのとおりにできるというものではございません。
かせ委員
常々この警大跡地については、緑豊かな防災公園をという区民の意向が強いわけですけれども、そうした場合にこういうコンクリートというのは、防災公園とてしはふさわしくないのかなというふうに思っているんですよね。輻射熱をもろに受けちゃいますし。それで、できれば区民の皆さんが言っているように、これは土であるとか、それから芝生であるとか、そういったもので輻射熱を防ぐということが当然考えられるべきだと思うんですけれども、今後のことですから、いかようにでもなるわけで、区の意向が示されれば、いかがでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
このイメージパースの視点でございますが、説明が足りずに申しわけございませんでした。例えばおっしゃっている右側のCのイメージパースでございますが、これは上の平面図でございます水色で小さな三角の位置があるかと思います。これは、この視点で建物に向かってみている、このポイントからのイメージパースということでございますから、このイメージパースの石畳のように見える空間、これについては公園ではなくて、区域5の公共空地に当たるところでございます。したがって、これはイメージパースでございますので、このとおりにできるものではございませんし、このポイントは公園でもございません。
かせ委員
公共空地というのは、だから通路だろうと思うんですよ。ただ、防災上の観点からいって、やっぱりいろいろ工夫されているわけですから、例えば保水性であるとか、いろんなものがあるわけでしょう、熱に対して。そういうものを今から考えておいたほうがいいということですよ。
それと、先ほど何か立米当たり60を70にしたということですけれども、今問題になったのは時間量100ミリ規模のゲリラ豪雨といわれるもの、これからいつ襲ってくるかわからないというふうに言われているわけですよね。当然ながら、そういったものに対応するということをこれからまちづくりをする場合は考えていかなきゃならないと私は思っているんですよね。そうしますと、60が70になったから安心だというものではない。それは、むしろこれからということであるならば、何で100にしなかったのかと思っちゃう。
それとあと、この際ですからいろいろ考えなきゃいけないのは、建物に対する透水性だけじゃなくて、やっぱりオープンスペース全体に対して雨水対策をどうするかということだって考えていかなきゃいけないし、そういう視点というのは大事にしなきゃいけないと思うんですよ。これについてどうお考えでしょうか。
佐藤拠点まちづくり推進室長
先ほど敷地面積に対する60立米、70立米という言い方をしましたように、建物だけではなくて、敷地単位で計算いたします。そういう意味では、今、委員がお話になったような敷地の面積が大きくなれば、当然それの貯留する水量はふえるわけですので、そういった敷地単位で計算させていただきます。(「70」と呼ぶ者あり)一応60の2割増しでございますので、70ということを目標にしたいと思っております。
かせ委員
70ということは、2割増しだというふうにおっしゃるんだけれども、いろんな方たちが言っているんだけど、ゲリラ豪雨というのはことしだけの話じゃないというのはもう共通認識になっているわけですよね。それに対して安全なまちづくりというのは、当然考えていかなきゃいけないわけだと思うんですよ。そういう基本的なところなんですけれども、どう思っているかということなんですよね。今後は、そういうのを基準にしていくべきだというふうに私たちは思っているんですが、これからだって遅くないわけですけれども、そういう考えはないんでしょうか。
秋元中野駅周辺整備担当課長
今のまさしく委員の御指摘の部分につきましては、この覚書、例えば資料1-1でございますが、第5条第4項をごらんいただきたいと思います。第5条第4項では、こういう覚書を交わすこととしてございます。乙、これは事業者様でございますが、「計画建物の雨水流出抑制対策について具体的な対策量を設計段階で甲に示し」、これが先ほど申し上げた数値でございます。この実現に努めるとともに、あわせまして当然中水道施設、これは雨水等の中水道、雨水、雑排水、こういったものの有効利用、こういったものを図るということで、全体ではこの数値ではあらわれないよりはるかな数量の雨水、そういったものが再利用できるというふうに考えてございまして、この中で私どもは十分こういったゲリラ豪雨対策についても配慮をしていきたいというふうに思っているところでございます。
かせ委員
それと、常識的なことですけれども、防災公園ということになると、水の役割というのは非常に大きいわけですよね、緑と水ですよね。それで、公園の緑についてはいろいろ配置をされているようですけれども、では水ということについてはどうなのかということなんですが。熱に対して水というのは、蒸発熱で気化熱で低くしてくれるし、いざ熱風が来たときには水に飛び込んで体を浸すことで助かるとか、いろいろ言われているわけですけれども、これはどういうふうに考えていますか。絵は何も書いていないですけど。
秋元中野駅周辺整備担当課長
雨水等そういった環境に対する配慮ということでございます。これにつきましては、やはり先ほど申し上げた第5条1項の中では、環境負荷の低減に努めるということでございまして、この環境負荷の低減に努める中にはそういった水の再利用、それから地熱の利用、こういったあらゆるものが想定できるわけでございまして、こういった第5条の覚書の趣旨に基づいて、今後技術的な協議、設計の中に生かしていきたいというふうに思っているところでございます。
かせ委員
ついでだから聞いてしまいますけれども、そういうことで防災、単に雨水の抑制ということだけじゃなくて、防災上の観点での水の利用というのは非常に大きいわけですし。それから、実際に逃げてきたときに熱風を遮断するための水の活用というのが重要でありますし、多くやられているところはウォーターカーテンであるとか、それから噴水であるとか、いろいろ考えられていますけれども、そういったことについても今後の協議ということになるんでしょうか。
秋元中野駅周辺整備担当課長
広域避難場所に対する避難スペース、こういったものについては、現在のところ、そういった大がかりな設備を要するというふうには我々は考えてございません。ただ、前段で委員の御指摘になった飲料水等の貯水設備、こういったものにつきましては同じく覚書の別表の第10条に関する事項、こういった中で具体的な配慮事項について協力をお願いしているわけでございます。
久保委員
資料2のほうの再開発等促進区全体でのというところで伺いたいんですが、一つはマル2なんですけれども、有効空地の最低限度を超えているというふうにありますね。有効空地の最低限度というのは幾つなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
こちらは、最低限度といたしまして示されている規模としては、5万8,483平米という数字が上げられてございました。
久保委員
それで、ガイドラインの中の有効空地の計画の考え方というのがありますけれども、ここの中には区域ごとにパーセンテージが出ているんですが、こういったところに照らし合わせてみてはいかがなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
資料2でお示ししている地区一体として5万9,900平米が確保できているというところは、まさにガイドラインで示した空地の率をそれぞれの事業者の敷地の中で空地として換算し、このエリア全体の中でこれだけのボリュームが確保できるというふうに確認をしたものでございます。
久保委員
ということは、ガイドラインで示されたより以上の有効空地がここで図られるようになったということですよね。ここの中で一番厳しかったのが区域4のところですが、これは有効空地率35%以上の確保ということになっておりますね。これについても当然これ以上になっているのかということと、あと区域5でございますけれども、ここは70%以上の確保を図るというふうになっていますが、これについてもそのようになっているということでよろしいでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
区域4、区域5ともにそれぞれ指定している空地は、きちんと確保されていた結果となっております。
久保委員
確認ですけれども、高さにおきましては前回も伺いましたが、ガイドラインで示されていた110メーターよりも低い100メーターに設定をされた。今回は、高さについてはオーバーはしていないけれども、容積率に対してはこの促進区の利点を生かしてということなんでしょうか。そういった中で容積率に対しては、より使いやすいような形に今回見直しをされているのかなというふうに思います。なおかつここの中では有効空地の最低限度を超えて、さらに有効空地の確保も図られたということなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
この地区全体で確認をすべきこういった四つの大きな項目については、きちんとガイドラインに示された基準をすべてクリアした上での計画となったということでございます。
久保委員
それから、東京都における避難場所安全性評価の点なんですけれども、ここにおよそ10.98ヘクタール確保できる計画であるとなっているんです。当初、ガイドラインのほうには、避難想定人口1人当たり1平米以上ということが示されていたんですが、この10.98ヘクタールというのは、そういった基準からすると、どのようなことになっているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
この避難有効面積につきましても1人1平米を想定で、10.98ヘクタールが確保できるという結果になったものでございます。
久保委員
ということは、10.98ヘクタールということなので、人数にしてみると1平米当たりとして換算をするということですかね。
それから、ここに開発後の指定見直しに向けた協議を東京都と行っているとありますが、この指定見直しとはどういうことですか。
松前拠点まちづくり担当課長
東京都が定める広域避難場所の指定というものは、5年ごとに見直しをされる性格でございます。したがいまして、今の広域避難場所の指定といたしましては平成19年に定められたことでございます。したがいまして、その5年後ということになりますと平成24年ということになりまして、まさにこの開発がほぼ出揃うタイミングになるかと思いますが、その時点でのまた見直しに向けての協議というところでございます。
久保委員
何をどう具体的には見直されるということなんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
こちらは、東京都全体の視点から、避難計画人口であるとか避難圏域といったところでどのように指定をしていくかというところを5年ごとに見直すということでございます。
久保委員
ということですと、先ほど24年度に完成ですとか、23年度には完成予定というようなものが出ているのかなと思いますので、その辺のことでいくと、ほぼここの地区のいろんなものが完成を見たということで、そのときにちょうどこの5年後に当たるということなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
改定のタイミングといたしましては、19年度に定められたものの5年後ということで、平成24年ごろにまた見直しがされるものというふうにとらえております。
久保委員
ということは、24年度になりますと、要はこの建物がすべてできた上でここに住んでいる方、人口なんかも大変変わってきているのかなと思うので、そのちょうど過渡期にあるのが24年ぐらいなのではないかなというふうに思うんですね。その辺において、特にいわゆる避難所としてのあり方ですとかその指定について、これは過渡期にある中で特に問題はないわけでしょうか。これも5年ごとにこういった見直しが行われているということであって、特にこの開発に当たっては問題はないというふうにとらえてよろしいんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
次回の見直し時期の平成24年度というところが想定されるわけですが、その時点における開発、人口の想定をもとに、今それで問題がないように協議をしているということでございます。
久保委員
それから、先ほども外観イメージパースのことを言われていましたけれども、この外観イメージパースはどこで用意されたものなんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
このイメージパースにつきましては、これもおのおのの事業者から出されたイメージパースでございます。
久保委員
おのおのの事業者ということになりますと、BとCは東京建物ということなんですかね。Aは別のところということになるんですか。
松前拠点まちづくり担当課長
これも御説明が足りずに申しわけございません。Aは明治大学さん、区域1-1から出されたものでございますが、こちらは視点としては杉並の側から東に向かってちょうどこの2大学の間のところを想定したものでございます。
また、Bのイメージパースにつきましては、区域1-2の帝京平成さんのほうから提供された図でございまして、これはこの上のポイントで示されているように、ちょうど都市計画公園の西の端からこの2大学の間を臨むようなそういうポイントからのパースになっております。
そして、Cについては、先ほど申し上げたとおり区域5のB棟を眺める公共空地から見た視点ということでございます。
久保委員
このイメージパースの提案されているところが全部AもBもCも違うということですよね。それで、やっぱり一貫性を持ったデザインということで、これはずっと言われているわけですから、その辺の調整も行っていくべきではないかなと思うんです。単なるイメージパースですからと言われても、視覚的に訴えてくるものというのは非常に大きいわけですし、イメージパースというのをもとにどのような建物がここにできるのかとか、どんなような形で緑の植樹がされるのかとか、そういったことを皆さん想像されていくわけです。
AとBに関しましては、同じところを西側から見たのと東側から見たのということになりますけれど、全然これは予想が違いますよね。ということになると、明治大学さんと帝京平成大学さんの間ではここの外観において全く違うイメージを描いているのかなということになってしまうと思うんですね。その辺のところは、やはり同じような景観をきちっと景観について共有をするというか、共通の認識を図っていただくことが重要ではないかなと思うんですが、その点についてはいかがお考えですか。
松前拠点まちづくり担当課長
きょうお示しをしている段階では、それぞれの事業者から出てきたものを配置しておりますので、やはりパーサーの手が違うので、違うイメージのものになってございます。ただ、今後は景観につきましても景観検討委員会というものを立ち上げて、それこそこの地区が一体として調和のとれた景観を目指していくということでございますので、公園や公共空地から臨む景観のイメージ、そういったものはきちんと統一のとれたそういったもので今後お示ししていく際もそのようなこの地区全体が一体的なものを感じとれるような、そんなものとしてお示しをしたいというふうに思ってございます。
久保委員
Cのところなんですけど、パースの中で非常に気になっていて、私はこのB-2というのがとっても気になっているんですけれども、Cのところで書かれているのはデッキか何かなのかなと思うんですが、このB-2というのはどんな建物になっているんでしょうか。
松前拠点まちづくり担当課長
B-2棟というのは、B-1棟とつながる形で空地の中に出てきている比較的小さな建物というふうなプランになってございます。機能といたしましては、通常時はにぎわい施設ということで、恐らく店舗等が入るのかなというふうな想定が今されてございます。ただ、ここの建物の位置付けは、民間の展開する防災時においては何かそういった備蓄等の機能もあわせ持ったそんなものを想定しているというふうに聞いてございます。現段階で想定される施設としては、Cのイメージパースにあるように建物としては二層レベル、そしてこの大きなB-1棟とつながるというようなところを想定して、このような現段階のイメージパースになっているというところでございます。
久保委員
これは公園に面しているので、多分何か飲食関係とかそういった店舗なのかもしれませんね。備蓄ということもここにはそういった機能もということですね。外観的な部分でもここで書かれているのだと、先ほどから単なるイメージパースで、このようなものができるかどうかわからないというようなことですけれども、ガラス張りのような形で、何かギャラリーですとか、何かちょっとオープンな形のものなのかなというふうに思ったりもしたので、逆に言ったらにぎわいの部分を考えて、この公園に面した形でそうしたギャラリーであるとかホールであるとか、そういった機能も少し含めたものにしていただけたらいいのではないかなと思うんですが、その辺についてはいかがですか。
松前拠点まちづくり担当課長
B-2棟があるポイントであるとか、あるいはこの軸はちょうどこの2大学の間も含めてこういった一つの歩行動線の軸になるポイントだというふうに区としても認識をしているところでございます。したがいまして、こういったB-2棟のような建物につきましてもそういった位置付けにふさわしい――店舗というところも想定されるわけでございますが、今、委員がおっしゃったような機能も含めて、こういったこの場所にふさわしい機能というところを今後また事業者とも協議をしていきたいというふうに思います。
佐藤拠点まちづくり推進室長
訂正させていただきたい点が1点ありますので、発言させてもらいます。実は、久保委員から御質問がありました公共利用の床面積1,000平米、これが覚書にあります1,000が3,000平米となり、内数として入るんですねということをわざわざ松前課長がいや、そうではありません、外数でというふうに再度訂正させていただいたんですが、事務でもう一度確認しましたら、やはり内数、久保委員が最初にお話しされましたように、ということでございますので、それを訂正させていただきます。
久保委員
先ほど一瞬私も2,000から3,000も確保をして、なおかつ今回この1,000ということで、容積率3,000のうち1,000をまたプラスアルファだったのかなというふうに思ったんですが、そうではないということですよね。何でそんな答弁に間違いがあったかなと思うんですけれども、やはりきょう御説明をいただいているところというのは、今までの覚書にあるところなのかどうかということと、先ほど皆さんも大変この容積率について変わったということについて、いろんな御意見が出ていたわけです。多分それはきょうのポイントだったのではないかなと思うんですが、その点についてちょっと答弁が違ってしまうというのは、非常にちょっと甘いんじゃないかなと思うんです。やっぱり私は特に容積率が今回上がったことに対しては、それはこのガイドラインの中でもここについては変更があるものということが書かれておりますし、当然あり得ることだと思いますので、その点については特には思っているところではないんですが、やはりそういったことが本当に誤解を招くまた一つの原因になっていってしまうかと思いますので、十分に気をつけていただきたいと思います。
佐藤拠点まちづくり推進室長
これの容積につきましては、覚書を交換する中で出てきた話という経過も話させていただきましたけども、その中で区のほうとしましては1,000から3,000平米の中で公共の目的に1,000平米を提供いただけないかという打診をしたわけでございます。そういう経過の中で、大変申しわけございませんでしたけれども、内数というのは流れの中でそういう形で決めたものでございますので、わざわざ訂正させていただいたというのは非常に申しわけなかったと思います。今後気をつけていきますので、よろしくお願いします。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で本報告については終了します。
それでは、次に3、その他。
登都市計画担当課長
私のほうから口頭で2件ほど御報告いたします。
まず、1点目でございます。総務委員会の所管になりますけども、第79号議案、野方駅南北自由通路新設及び駅前広場整備工事委託契約でございます。御案内のとおり本件の予算につきましては、9月の補正予算で御審議いただいたものですけども、それを踏まえましてこのたびこの整備工事の請負契約に関する仮契約が西武鉄道と締結されました。契約金額ですけども、9億724万3,000円でございます。工期は、平成22年12月31日となっております。本契約案件が議決されますと、本契約が締結されることになります。そうしますと、来年の1月ごろには着工の運びとなる予定でございます。完成は、再来年の秋ごろという見込みでございます。すべて完了するのは、再来年の年末ということですけども、およそは秋ごろという見込みでございます。
それから、もう1件の口頭報告でございます。これは、アスベストの再分析調査の件でございます。
本年の6月に建設委員会で御報告いたしましたけども、区有施設のアスベストの再分析調査を行うという件でございます。その際、都市整備部所管ですと、区営住宅8団地18棟でございますけども、それが対象となっておりまして、再分析の調査を行いました。調査の結果、いずれの団地からもアスベストは検出されませんでした。
松前拠点まちづくり担当課長
口頭で情報提供させていただきたいと思います。
警大跡地の区域4、旧囲町公園でございますが、現在その敷地の一部を東京建物さんのほうで暫定的な駐車場利用として活用が始まってございます。利用開始といたしましては、先週金曜日、10月17日に時間貸し駐車場として活用が始まったところでございます。
委員長
質疑はありませんか。
かせ委員
駐車場ですけれども、これはいつまで駐車場として使われますか。
松前拠点まちづくり担当課長
届け出が出されておりますけれども、その届け出によりますと平成21年8月終了予定というふうな届け出が出されているところでございます。
かせ委員
それで、暫定利用のことですけれども、何か原因については聞いていますか。
松前拠点まちづくり担当課長
民間の敷地でございますので、民間の利用について何か理由というところを区が都度確認するところではないというふうに思ってございます。
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事項の継続調査についてお諮りいたします。お手元に配付の事項(資料4)を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
次に、その他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
角南部地域まちづくり担当課長
先日決算特別委員会の建設分科会でお話のありましたまちづくりニュースについて本日用意いたしましたので、もしよろしければお配りしたいと思いますが、いかがでしょうか。
委員長
よろしいですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
角南部地域まちづくり担当課長
それでは、よろしくお願いします。今後、ニュースの発行など、情報提供につきましては、適宜適切に行っていきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
委員長
それでは、書記さん、まちづくりニュースをお配りしていただきたいと思います。
〔資料配付〕
委員長
休憩します。
(午後4時13分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時15分)
それでは、次回日程について御協議いただくため、委員会を暫時休憩します。
(午後4時15分)
委員長
それでは、委員会を再開します。
(午後4時18分)
休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は11月14日(金曜日)午後1時から当委員会室で開会したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で、本日予定していた日程はすべて終了しましたので、本日の建設委員会を散会します。
(午後4時18分)