平成20年12月03日中野区議会建設委員会(第4回定例会)
平成20年12月03日中野区議会建設委員会(第4回定例会)の会議録
平成20年12月03日建設委員会 中野区議会建設委員会〔平成20年12月3日〕

建設委員会会議記録

○開会日 平成20年12月3日

○場所  中野区議会第4委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後4時55分

○出席委員(8名)
 北原 ともあき委員長
 のづ 恵子副委員長
 ひぐち 和正委員
 南 かつひこ委員
 伊藤 正信委員
 久保 りか委員
 むとう 有子委員
 かせ 次郎委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 都市整備部長 石井 正行
 都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
 都市計画調整担当課長 田中 正弥
 南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
 中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
 北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 萩原 清志
 土木・交通担当課長 遠山 幸雄
 公園・道路担当課長 石田 勝大
 建築担当課長 豊川 士朗
 拠点まちづくり推進室長 佐藤 幸一
 拠点まちづくり担当課長 松前 友香子
 中野駅周辺整備担当課長 秋元 順一

○事務局職員
 書記 河村 孝雄
 書記 岡田 浩二

○委員長署名

審査日程
○議案
 第91号議案 指定管理者の指定について
○陳情
 〔新規付託分〕
 第30号陳情 日本たばこ中央一丁目アパート跡地に「多機能公園」建設を求める件について
 第31号陳情 都営川島町アパートの跡地利用に関する陳情
○所管事項の報告
 1 平成20年度(2008年度)第五回中野区都市計画審議会について(都市計画担当)
 2 中野区都市計画マスタープラン素案について(都市計画調整担当)
 

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会します。

(午後1時00分)

 傍聴者が15名を超えておりますが、希望者全員の傍聴を許可することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 初めに、今定例会における委員会の審査日程について御協議いただくため、委員会を休憩します。

(午後1時00分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時01分)

 本定例会における委員会の審査日程についてお諮りします。
 本定例会では、常任委員会での日程が3日間設けられており、本委員会にはお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり、審査すべき案件があります。
 そこで、休憩中に御協議いただきましたとおり、本日は議案及び陳情の審査を行った後、所管事項の報告をできるところまで行い、2日目以降は、所管事項の報告の残り、以下終了までとしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
 なお、審査に当たっては、3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 議案の審査を行います。
 第91号議案、指定管理者の指定についてを議題に供します。
 本件について、理事者から補足説明を求めます。
登住宅担当課長
 それでは、第91号議案、指定管理者の指定に関しまして、補足の説明をいたします。
 本日お配りの資料(資料2)で御説明いたしたいと思います。
 区営住宅などの管理につきましては、平成18年9月から指定管理者制度を導入しておりまして、今年度までは東京都住宅供給公社が指定管理者となっております。既に、本年5月12日の建設委員会で、来年度、つまり21年度から23年度までの3年間の指定管理者の募集につきまして、御報告申し上げたところですけれども、その後、募集行為を行いました。今回3社から応募がございました。
 選定委員会を設置いたしまして、応募者から提出された事業計画や、あるいはヒアリングによる審査を行った結果、東京都住宅供給公社を指定管理者の候補として選定いたしました。
 対象施設といたしましては、この3番に書いてございますように、区営住宅、福祉住宅、区民住宅、それからまちづくり事業住宅の4種類の住宅でございます。
 住宅戸数は全体で773戸であります。
 指定期間は、平成21年4月1日から平成24年3月31日までであります。
 議会での議決を経た後、指定管理者とは協定を締結いたしまして、4月からの管理を開始するということになります。
委員長
 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
かせ委員
 まず、3法人からの応募があったということですが、それで、そのうちの住宅供給公社が落札したということですけれども、他の2法人というのはどこなのでしょうか。
登住宅担当課長
 ちょっと会社名については公表しておりませんので、御理解いただきたいと思います。
かせ委員
 それで、会社名はあれということですけれども、これは単純に入札価格での決定ということになりますか。
登住宅担当課長
 これは金額ではございませんで、主に管理の体制ですとか、あるいは指定管理者の入居者の応募事務ですとか、そういったことも業務の範囲になっておりますので、そうしたときのやり方とか対応、それから緊急時の対応ですとか、そういったことを含めまして、総合的に判断して、東京都住宅供給公社に決めたというところでございます。
かせ委員
 今おっしゃったんですけれども、もうちょっと詳しく教えていただければありがたいと思うんですけれども、いわゆるこの管理ですけれども、具体的には、どういった内容なのでしょうか。
登住宅担当課長
 例えば、頻繁にある事業としましては、修理ですとか修繕ですね、入居者の方から、ここが壊れたとか、あるいは調子が悪いといったところに対する対応ですとか、あるいは先ほど申し上げましたように、入居者の募集に関する事務ですとか、あるいは直接使用料の徴収というのはやっておりませんけれども、滞納者に対しましては、電話等で督促するとか、そういった業務が含まれております。
かせ委員
 それと従前から住宅供給公社ということですけれども、それとの関係なんですが、これは何か随意とか、そういうものではなくて、今までの経験なんかというのも考えられているのですか。
登住宅担当課長
 特に、これはあくまで競争ということで、3社公平な立場で、こちらは審査したということでございます。ただ、住宅供給公社につきましては、御案内のように、公営住宅を広く管理しているということでございまして、こういった運営になれているというところがございます。そういった意味で、かなり提案内容が具体的だという点がございます。
 ほかの2社につきましては、基本的にはビル管理会社でございまして、建物の管理、あるいはマンションの管理ですね、そういったことをやっているということでございますけれども、例えば入居者の募集業務ですとか、そういったことになりますと、やはり民間とのシステムがかなり違いますので、なかなか難しいところもあったのかなというふうに思います。そういったことから総合的に判断して、住宅供給公社を候補者としたというところでございます。
むとう委員
 ただいまの御説明でほぼ理解したつもりではあるんですけれども、やはり長年やっていただいているところとか、経験が豊富なところというのは、それなりの実績があり、安心感があることも重々承知しているんですけれども、そこにとらわれていると、本当に新しい会社が参入できないという事態にもなっていってしまいますので、もう少し具体的に、総合的にはここなんだろうということで、そちらが選定されたことに異議を唱えるわけではないんですけれども、もう少しわかりやすく、例えば周囲の対応、先ほど挙げられた入居募集の事務などで、他の2社はこのような感じの提案だったけれども、こちらはこうであってすぐれていたとか、もうちょっと具体的な説明をしていただけると、より私たちも理解が深まるので、もう少し丁寧な御説明をお願いいたします。
登住宅担当課長
 端的に申しますと、あとの2社でございますけれども、1社は関西のほうに本社を置いている会社でございます。もう1社は東京の会社ということで、一方、東証一部に上場している会社と、それから東証二部に上場している会社というところでございます。
 ポイントとしましては、単に書類審査だけではなくて、ヒアリングもやりました。その上で判断したということでございますけれども、やはり募集業務ですとか、そういったことの工夫なんかにつきまして、具体的な提案をしていたというところ、そういう点ございます。
 それからもう1点は、大きいよさとしましては、先ほど金額だけではないと申し上げましたけれども、金額面というのもかなり大きい要素でございます。これが3割、4割も差がありますと、やはりそれも大きい要素になります。1社につきましては、かなり金額が高かったという点がございます。そういった点で、ちょっと評価が低かったのかなというところでございます。
 それから、もう1社につきましては、住宅供給公社とそれほど大きい差はなかったというところでございますけれども、内容からしますと、やはり公営住宅の運営になれているといいますか、そういうシステムに比較的精通しているという点で、提案がより具体的であったという点で、結果的に住宅供給公社になったということでございます。
 おっしゃるとおり、長年住宅供給公社は、こういった事業をやっていますから、それなりの内容を持っておるわけですけれども、やはり新規参入というのも考えなければだめだという点もございます。そういった点で、御指摘いただいた点も踏まえて、今後対応していきたいというふうに思います。
伊藤委員
 確認で伺いたいんですけれども、指定管理者制度を導入する前は、区が直接、管理運営をしていたんでしょうか。
登住宅担当課長
 区が直接というか、区が管理していて、個々の業務に関しまして委託しているということでございます。
伊藤委員
 何年ぐらいになりましたか、指定管理者制度が導入されてから。
登住宅担当課長
 住宅につきましては、平成18年9月から指定管理者でございます。
伊藤委員
 そうすると、前の指定期間というのは、2年だったんですか。どうなんでしょうか。
登住宅担当課長
 18年9月からですから、約2年半指定管理者としてということでございます。今回からは3年間ということにいたしております。
伊藤委員
 当然、指定管理者制度にされてから、区が直接または委託した部分とは、効率的に違うんだろうと思いますけれども、その辺はどのように違いが出たか、おわかりでしたらお伺いしたいんですけれども。
登住宅担当課長
 1点目はあれですね、職員を削減したという点がございます。先ほど少し申し上げましたけれども、例えば、修理修繕等の連絡を受けて、確認してという作業、これは以前は職員がやっておりましたけれども委託したという点がございます。
 それから、もう一つは、使用料の滞納に対する督促でございますけれども、以前は職員がすべてやっていたわけですけれども、今回からは電話等での督促ですね、それにつきましては、指定管理者にやっていただいているという点でも、その辺でも職員の削減に振り向けることができたということでございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑がなければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。

(午後1時14分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時15分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、質疑を終結します。
 次に、意見の開陳を行います。
 意見はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、意見の開陳を終結します。
 次に、討論を行います。
 討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、討論を終結します。
 これより本件について採決を行います。
 お諮りいたします。
 第91号議案、指定管理者の指定についてを原案どおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 以上で、第91号議案、指定管理者の指定についての審査を終了します。
 次に、第30号陳情、日本たばこ中央一丁目アパート跡地に「多機能公園」建設を求める件についてを議題に供します。
 本陳情につきましては、本日までに743名の方々から署名が寄せられていることを御報告いたします。
 本日は、陳情者から補足資料の配付と補足説明を行いたいとの申し出がありますが、いかがいたしましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時16分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後1時31分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
伊藤委員
 休憩中に、陳情者からいろいろ私もお伺いしたんですけれども、建物が3月には撤去されて、今更地にされているような話を聞きました。
 それで、地域の方々が日本たばこ産業まで出向いて、いろいろ地域の願い事を言ったそうなんですけれども、その辺の事情というのは、担当のほうではどのようにとらえていますか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 今陳情者から、また委員から御紹介ありましたけれども、昨年6月に、第2回定例会で、議員からの情報で、そういう話がJTの社宅が廃止になるようだという情報提供が、19年6月の第2回定例会で寄せられました。そのときに、私ども区としては、まず事実を確認したいというふうに申し上げました。6月に、JTたばこ産業、不動産室に確認したところ、社宅については、全国的に廃止する方針であり、中央一丁目アパートについては、平成20年3月末をもって廃止すると。
 その後は、自社活用か売却か未定であると。6月の時点ではそうでございました。売却するとすれば、入札となるが、事前に地元自治体には打診してみたいというのが、平成19年6月の情報でございました。その間、今町会の方々がその前後で不動産室を尋ねたということも、公園としての活用を要望しているということも確認いたしました。
 その後、平成19年12月20日、今、委員からの質問はJTたばこ産業への確認ということでございましたので、19年6月の時点はそういう状況でございます。その後のちょっと展開、経過を申し上げますと、同じく19年12月20日に、地元小淀東町会長から、以下役員の方、区長に面会の申し出がありまして、要望書が手渡されました。同趣旨のものでございますが、その時点で、JT本社、不動産室に確認しましたところ、3月末で閉鎖して、その後は売却をそうした手順で進めると。売却に当たっては、東京都とか、地元中野区へ取得の意思の確認を行う予定であるということで、その時期は未定でございました。その時点では、自社活用はもうしないということを、昨年12月末の時点で確認いたしました。
 年が明けまして、この町会長からの要望が出されましたので、区としても、適切な、誠実な対応をしなければいけないということで、区として意思を確認いたしまして、区としての購入が難しいということを、文書で回答いたしました。それがことし2月20日でございます。
 その後、3月14日付で、JTグループのJT不動産株式会社から、所有不動産売却の購入希望調査が届きました。この中で、購入の意思があるかないかということでございましたので、区としての考えは固めておりますので、3月25日付で希望なしで回答したということが、JTとの関係の事実経過でございます。
伊藤委員
 後ほどお伺いしようかなと思ったんですけれども、そこまで答えていただいたので、一応区ではどうですかという打診はあったと。それが3月25日だったということでの理解でよろしいのでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 3月14日付で、JTグループのJT不動産から希望調査が届きまして、区としては3月25日付で回答いたしました。
伊藤委員
 あわせてちょっとお伺いしたいんですけれども、いろいろな、これからこういうたばこ産業さんなど、ほか国家公務員の宿舎なんか、いろいろ国の方針なんかで、宿舎の削減だとか、だんだん中野区に多い空き地なんかも出てくるのではないかと思いますけれども、中野区として、これからそういう小規模、中規模、大規模な跡地という、そういう計画というのは、どのように考えているのか、お伺いいたします。
上村中部地域まちづくり担当課長
 私どもこの小淀東町会にも、区長名でなかなか難しいという理由につきまして、文書の中で申し上げましたのは、区では広域避難場所など、防災公園の整備については、規模として約1ヘクタール以上を目安に、重点施策と位置付けまして、これまで北部地域に江古田の森公園、中部地域では警察大学校跡地内に(仮称)中央防災公園、また南部地域では、東京大学附属中等教育学校敷地内に(仮称)南部防災公園と、計画的に整備を進めていくこととしておりまして、土地の購入の当たっては、区の行財政運営上、優先順位をつけて、計画的に進めなければならないということを前提で難しいという話を申し上げました。
 また、委員からございましたように、計画的にということでは、10か年計画等に基づきながら、また中長期財政フレームの中で明示しながら、土地の取得については、考えを表明しているところでございます。
 また、国家公務員宿舎跡地につきましても、利活用方針の中で、4カ所程度、利活用の可能性というのを挙げておりますけれども、こういうこともしっかりと行財政運営の見通しを考えながら、購入に当たっては、計画を明確にしながら、また行財政の優先順位等もかんがみながら、取得を判断していかなければいけないというふうに考えているところでございます。
伊藤委員
 当然、10か年計画に基づいて土地の購入を考えているという御答弁だったんですけれども、10か年計画にないところもあったわけですよね。その辺は、どのように考えているのでしょうか、お伺いします。
上村中部地域まちづくり担当課長
 後で、南部地域のお話にもなるかと思いますけれども、ここに来まして、郵政宿舎や南部本町のNTT等々の、そういうようなところの跡地も出ておりましたけれども、やはり防災上のこれまでの大きな長年の課題というようなことを克服、解消しなければいけないというような、政策的な観点などから、必要の出てきたものは、中長期の財政フレーム等の中で位置付けながら、議会等にお諮りしながら、判断させてきていただいているところでございますので、全部が10か年計画の中でと位置付けられるか難しいですけれども、今後また見直し10か年計画などでは、いろいろな展望を、またこういうものはいつ出てくるかわからないというところもございますけれども、本当に総合的な行財政運営のことをしっかり見据えながら、判断していかなきゃいけないというふうに考えております。
かせ委員
 この地域の状況をどういうふうにつかんでいくかというのをお聞きしたいわけですけれども、先ほど陳情者の方が、この地域について、まず狭い道路であるということと、旧河川敷で低いところにあって、それで何かあったときの避難経路、非常に難しい場所であるということ。それから、老人が多かったり、それから小淀ホームがあったりということで、いわゆる災害弱者といわれる人たちが多くいるというようなことを言われていましたけれども、この辺の認識についてはどうなのかをお聞きしたいと思うんですが。
上村中部地域まちづくり担当課長
 陳情者また並びに今、委員が御指摘ございましたように、この地域の特性、まちの歴史としましては、昭和初期には染物横町と呼ばれるほど、多くの枠の染物業を営む職人さんたちがいる。また、神田川の水を利用して、さまざまな、そういうような商工業者がいらっしゃったというような地域で、そういうようなまちの特性と、それから木造密集地域であり、狭隘道路が多くなっているというようなところの認識はしてございまして、また、福祉施設等もございます。そういうようなところでは、認識は一致しているところでございます。
 災害危険度につきましては、この地域は、火災危険度につきましては3というようなランク付けになっているところでございます。
かせ委員
 今言われたように、決していい環境というか、危険度3ということもあるし、何らかの手を加えなければ、まちづくりについて、そういう点から考慮しなければならない。そういうことでは、陳情者の方とは一致するのかなと思うんですが、そうした場合に、現在のたばこ産業の宿舎ですが、先ほどの議論の中でも出ていましたけれども、得がたいもの、いつ出るかわからない、そういうようなものでもある。そうしますと、この活用ということについて、基本的に1ヘクタールを超えるものを対象としているようなことを、先ほどおっしゃいましたけれども、面積の大小というよりも、この地域について、こういった土地の活用というのは、検討しなければいけないというふうに、現在出てきたものについては、やはりちゃんと検討しなければいけないというふうに思うわけですけれども、これについてはいかがでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 先ほども申し上げましたように、ことし2月20日付で、区長名で町会長あてに御回答申し上げているところでございまして、これに至る過程につきましては、経営本部会議とか、そういう区長出席のもと、さまざまな総合的な観点から、区で協議しながら、こういう意思を固めたところでございますので、御理解賜りたいと思っております。
かせ委員
 総合的に判断した結果だというふうにおっしゃっているわけですけれども、何はともあれ一番大事なことというのは、その地域の住民の皆さんの命であったり、財産であったり、そういったものを守っていく。それから、住環境を整えていくということは、もうこれは避けて通れない、非常に重要な課題だと思うんですね。そういったものをさておいて、総合的に判断して、ここを対象としないということですと、ちょっと違うんじゃないかと思うんですよ。それについて、現在陳情者の方も、私たちも初めて今お聞きしたわけですけれども、そういう状況があれば、これはやはり、もっともっと真剣に検討する必要があるし、そして、今おっしゃったように、今年度中はそういう態度をとらないというふうに言っているわけですから、これはさらに突っ込んだ議論があってもいいのではないかと思うんですけれども、こういうことについては、どうお考えですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 先ほど私申し上げました総合的というのは、土地の購入に当たっては、区の行財政運営上、優先順位をつけて計画的に進めなきゃならないというようなことで判断してございますので、さまざまな地域の特性、事情につきましては、先ほどの認識は一致しているところでございます。御理解を賜りたいと思います。
かせ委員
 財政上の問題で総合的に判断したということですよね。
上村中部地域まちづくり担当課長
 総合的と申し上げました中の要素として、一つ、行財政運営上のことも申し上げました。
かせ委員
 行財政のことももちろん、これは無視はできないことでありまして、それはもちろん議論の中で考えられること、当然ですよ。だけれども、現在置かれているこの地域の問題なんですよ。やっぱり、このまま放置しておけないような地域ではないのかなと思うわけですね。そうした場合に、少なくとも地域の皆さんのほうで、この土地を活用したとしても、完全に安全が確保されるとは言い切れないけれども、少なくとも今よりはいい環境になるわけですよ。そういった配慮というのは、土地の大小というよりも、優先的に考えるべきことではないのかなと思うんです。そういった検討も含めて、総合的な判断ですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 そのとおりでございます。
むとう委員
 1年前ですか、本町の郵政宿舎跡地の土地を購入する際のときに、私は確か予算の総括質疑で質疑させていただいたかと思うんですけれども、要するに、まとまった土地があって、やはり、こちらの中央一丁目の御事情と全く本町の郵政宿舎の跡地のときもそうだったと思うんです。地域の方が、やはり家が立て込んでいて、道路状況が悪いと。何かあったときの避難場所が必要だ。日々の公園という部分でも必要だということで、あちらの場合は、購入を決めたわけですね。
 あちらのエリアの人たちの置かれている状況と、今回陳情を出された中央一丁目の皆さんが置かれている状況、抱えている諸課題というのは同じなわけですよね。同じであるにもかかわらず、本町の郵政宿舎跡地は買うと。でも、中央一丁目は買わないということでは、やはり区民に対して説明が成立しないわけです。ですから、本町の郵政宿舎跡地を購入するときに、中野区が今後しっかり中野の中で、さまざまなそういった同じような環境課題を解決していかなければいけない状況下で、計画的に公園をふやしていくというような計画を、きちんとつくってから買わないといけないのではないかというような内容の質疑をした記憶が、私の中にあるんですね。でないと、こっちはよくて、こっちは買わないというのは、全く理不尽で、区民にとっては、同じ納税者の立場としては、納得できないことだと思います。当然のことながら、不動産ですから、広さというのも、区が考えているようなほどよい広さの土地が出てくることもあれば、区が考えているよりも小さな土地が出てくることもあって、その出てくる土地の広さというのは、毎回違ってくるかとは思います。それはしようがない。だけれども、抱えている地域の問題を解決していくということ、その抱えている地域の問題というのは、ほぼどこも住宅が立て込んでいてということ、それで近くに公園がない、道路事情が悪い、何かあったときの避難の場所がないというようなことは、どこも同じような課題であるわけですから、今回中央一丁目は買わないと、区長がもうそういう調査に対して答えを出したということですけれども、もう少しきちんと、どういう区として検討をして、その結果買わないという結論に至ったのかというのは、前に質問されたかせ委員や伊藤委員とも重なりますけれども、これまでの説明だと、とても納得できませんので、もう少し、例えば本町の郵政宿舎の跡地のことと比較した上で、広さが違うことはわかっていますけれども、回りの住民にとっての課題は同じような課題だと思いますので、何がどう違うのか、どうしてこっちは買わないのか、明確に説明を求めたいと思います。
上村中部地域まちづくり担当課長
 先ほど区長から町会長あての文書の中で、おおよその防災公園等の取得に当たっては、1ヘクタール以上をめどとして、そういう大きな三つの地域から始めておりますと。その中に当たって、理由で申し上げましたのは、面積がここは3,200ぐらいなんですけれども、3,000平米程度として、いわゆる防災公園として東京都等が補助事業で使えるところの1ヘクタールとか、そういうようなところから基準が外れるということ、これは財政運営上申し上げますと、やはり特定財源に入らないという、狭小敷地については、そういう課題がこれからずっと続く、全部一般財源で対応しなきゃいけないというようなところが一つ要素としてございました。あと片側が川に面しており、避難圏域の広がりに欠けることなどを理由として挙げているところでございます。
 あと先ほど言いました、土地の、こっちはよくてこっちは買わないのかという話もございますけれども、土地の広さというのは、やはり財政運営上非常に大事な要素で、どういう事業手法が使えて、どういう特定財源が使えて、区の持ち出し分が可能な限り少ないような選択をしなきゃいけないというようなところも考えた点でございます。
 郵政宿舎等につきましては、南部地域担当課長のほうから、補足申し上げます。
角南部地域まちづくり担当課長
 今、むとう委員のほうから御質問がありました本町二丁目の郵政宿舎跡地につきましては、老朽の木造住宅が密集する街区にもかかわらず、なかなか建てかえが進んでいかないというような状況がございました。また、地域を見ていただきますと、例えば、中野坂上の駅に大変近くて、こちらのほうは、既に再開発なども、地区計画をかけながらやっていますけれども、そういったまちづくりの流れ、それから今現在40メートルに拡幅工事を行っております山手通りの整備、それから幹線道路であります青梅街道に隣接しているなど、本町二丁目、三丁目周辺につきましては、とても地域のそういったポテンシャルというか、利用価値が高い地域であるというふうに考えてございます。そういったことで、今現在、東京都のほうでも、再開発方針の見直しが図られていますけれども、ここの地域につきましては、そういった再開発の誘導地区という位置付けを受けまして、今後、まちづくりをさらに進めていきたいという区の思いと、東京都のほうの方針が一致しておりますので、そういったところで、防災まちづくりだけではなくて、にぎわいと交流のまちづくりに資するために、区として、この郵政宿舎を取得して、ここを基点としたまちづくりを進めるということで取得したというものでございます。
むとう委員
 前段でおっしゃられた木造の住宅が密集していて、なかなか建てかえが進まないということは、この中央一丁目のあたりも同じ状況を抱えているかと思われるわけですよね。そういう点では、本町も同じ、だけれども本町のほうは東京都も区も再開発をしていきたいから利用価値があると。そういう言い方をされると、中央一丁目は利用価値がないということなんですかということですよね。
 私は、そういうことではなくて、そこで暮らしている人の命を守るとか、日々の生活水準が本当に豊かなものになるという意味において、やはりまちづくりは必要だと思いますので、大がかりなビルを建てて、大きな道路を引いて、いろいろなにぎわいがあるから、それはその利用価値が高いんだというだけではないはずですので、ここに暮らしている人たちの住んでいる環境をよくしていく、命を守っていくというあたりのことは、やはり本町であっても、中央一丁目であっても同じですから、今のような言い方をされると、多分傍聴されている方は、区は私たちはどうでもいいわけというふうに思えてしまうような発言は控えたほうがいいと思います。
 それからあえてお尋ねしたいんですけれども、1ヘクタール以上になると、さまざまな補助金が使えて、区の持ち出し分が少なくなるということはわかりますし、あらゆる補助金を活用して進めるという方針に異議はありませんし、そうしていただかなければいけないというふうにも思っています。参考までにお尋ねいたしますけれども、ここを総合的に検討されたということですから、区としては、これを中野区の自主財源で買うとすると、大体幾らになるというふうな見込みを立てたのでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 正式な積算ではございませんけれども、取り引き単価からすると20数億というふうに考えております。
むとう委員
 20数億、およそということで、土地の値段は変わりますから、それは大体ということで聞き置いておきますけれども、今の中野の財政状況からして、20数億というのは出せない金額ではないと、それはいろいろな考え方や、感性、優先順位がありますから一概には言えませんけれども、全くないお金ではないわけですから、中央一丁目の皆さんの健康面である、安全面である、それから住みよい住環境をつくっていくということにおいては、決して高過ぎる金額ではないというふうに私は思うわけです。それは受けとめ方ですから、いろいろあっていいかと思いますので、それを議論するつもりはございませんけれども、私の印象といたしましては、20億であるならば、出せない金額ではないのではないかというふうに思われました。
 それから、この地域の中央一丁目のあたりで、このエリアの中で、逆に聞きますけれども、1ヘクタールまとまった土地が出たらば、区はこのエリアに、そういった防災機能を持った公園を買うというおつもりはあるんですか。その広さの点だけが問題だとするならば、その辺はどのようにお考えでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 ちょっと想定、仮の話でございますので、中部地域には、中央部に(仮称)中央部防災公園を付設しますので、すべてそれで全部網羅しているというような言い方は、ちょっとまだ早計かと思いますので、一応そういうような計画で、区は進めてきているというところでございますので、その後の1ヘクタール云々ということにつきましては、ちょっと答弁を控えさせていただきたいと思います。
むとう委員
 このエリアは、本当に陳情者の方の御説明があったように、川があって、なかなか行きにくい。反対側は高低差があって、高い壁になっちゃっていてというあたりで、本当に住宅が密集しているエリアだというふうに私も認識しております。こういうエリアの中で、例えば1ヘクタールに満たないまでも、区として公園をつくっていこうという考え方は持ち合わせていないんですか。このエリアの公園、23区の中で中野は、公園の面積が今でもワーストワンですか、かなりワーストのところを争っている状況にあるかと思うんですけれども、計画的に公園をふやしていこうというようなスタンス、特にこのエリアの問題を解決していくために、本当に1ヘクタールにならなくたって、考えていかなければいけないのではないかと思われるわけですけれども、今回、こういった地域の方々の御意見を聞き、意向を受けて、区として、新たな考え方というものは示せるものはないんですか。
石井都市整備部長
 将来計画という意味からは、例えば中野区の全敷地面積、これに対して、それではどのくらい公園面積が必要なのかという、これが中野区で将来的に必要となる公園面積になるのかなというふうに思っています。ただ、それを実現するために、どれだけの年数と、それから財源が必要になってこようかということは、当然考えていかなくちゃならないということで、我々これまでも、特に、公園については、23区の中でも、下から2番目ということで、力を入れてきております。とはいえ、今、中野の現状は、やはり木造密集地域、防災上一番そこに必要な施策というのは、防災の観点、命を守っていくということが一番大事なのかなというふうに思っています。重点的に考えていきますと、そういう意味から、比較的大規模な、大規模といいますか、1ヘクタール程度のまとまりのある公園を確保していきたいというのが、ここのところの私どもの施策といいますか、そういう考え方で進めております。
 おっしゃるように、公園面積は、それでも足りないという状況なわけでございまして、そのことから言いますと、まだまだ公園はつくっていきたいというのは、私どもの基本的な考え方でございます。
かせ委員
 防災上のことが出てきましたので、さらにお聞きしたいと思いますけれども、前にもこの委員会で言われたんだけれども、いわゆる阪神・淡路大震災のときに、長田区の小さな公園で、火をとめたというお話があったと思うんですね。まさに、ここはそういう立地条件ではないのかなと思うこと。それと、これまでの中野のやり方というのは、もちろん規模の大きな防災公園、これはもちろん必要ですけれども、そうでない小さな公園でも数多く配置しようということで、それはその防災上の観点もあったし、それから身近なところで潤いと安らぎということで整備してきたわけですよね。だから、この考え方は、否定されていないと思うんですよね。そうしますと、防災上も重要である。だから、地域の中での潤いの場であるということは、これは今はどうなっているんですか。そこを確認したいんですけれども。
石井都市整備部長
 これまでもいろいろな形で小さなスペース、ここに緑を配置して、進めてきております。ここの付近で言いますと四季の道、そういう意味ではまた四季の道でも、事業残置等についても、ポケットパーク的な位置付けをしながら、進めてきております。また、民間の緑地も重要な役割を果たしていくわけでございまして、必ずしも公共的なスペースだけに頼るということではなしに、今現在、みどりの基本計画、これの見直しをかけておりますけれども、そういった視点も大事にしながら、できるだけ中野区内に、そういった緑をふやしていきながら、今御指摘の一定の防災機能が果たせると、防火機能が果たせるというようなことも大事かなと思っております。
 一方、私どもの耐震の施策ですとか、建てかえに伴う補助の問題ですとか、そういうこともあわせて進めてきているわけでございまして、広場だけに、あるいは公園だけに、その防災機能を果たさせるということではなしに、総合的な意味から、命を守るという視点に立って、いろいろな施策を考えているというところでございます。
かせ委員
 随分後退していると思うんですよ。今おっしゃったように、民間に出すので、民間のセットバックだとか、それから宅地の中の緑化とか、これはもちろん大いにやってもらいたい課題です。それとあと防災上の問題では、民間頼みだけじゃだめですよ。できるだけ、そういう防災機能を持ったスペース、これをふやしていかないとだめなんですよ。これがいろいろ最近地震はあるけれども、それを見てくれば、すぐわかることじゃないですか。単に敷地だけの話じゃないですよ。やっぱり木の問題もそうだし、これからやっぱりいざというときの一時避難場所であったり、さまざまな役割を果たすのが、こういう住宅街での、比較的小さいけれども、ある程度まとまった土地といったことが、非常に役割を果たしているわけですよ。だから、随分後退した考え方だなと、今率直に思いました。
 そうではなくて、こういうものを、やっぱりふやしていくという観点に立たないと、大規模なあれだけじゃだめなんですよ。災害は、その地域で起こるわけですよ。それで、地域で起こった場合に、その地域で、一時的に火を防いだり、避難したり、そういった場所がないとだめでしょう。だから、こういう土地は大事だと私は思ったし、中野区政はそういう考え方に立っていると思っていたんですけれども、もう一度お願いします。
石井都市整備部長
 公共用地に緑を植えていくということは、これまでもやってきておりますし、今後もやっていきたいというふうに答弁したつもりでございますし、それを民間頼みですべてお願いしようなどということは考えておりません。ただ、これまでの施策の中で、区は区としてやるべきこと、それから民間のいわゆる区民の方々、あるいは事業者の方々にやっていただくべきことは、これまでもいろいろな計画でお示しもし、協力を求めているということでございます。
かせ委員
 そうしますと、もう一つ確認したかったのは、1ヘクタールという土地を言ったんですけれども、これは問題だと思うんですよ。それは単に、これは補助金をとれるかどうかの話であって、それで安全性とか何とかというのは、それよりももっと先に考えなきゃいけない問題ですよね。そうした場合に、じゃあこの1ヘクタールに達してはいないんだけれども、こういう問題については、今後どうするんですか。
石井都市整備部長
 基本的な考え方は、先ほど来私どもが答弁を申し上げているところでございます。まずは、特に南部の地域においては、1ヘクタール程度のある一定のまとまった規模のある防災機能を十分に果たせる、そういった場所をスペースとして確保していこうというのが方針でございます。
かせ委員
 全然私の質問に答えていらっしゃらない。先ほどから聞いているので、わかっているんですけれども、だったら、ここで、はっきり言って、1ヘクタールを超える用地を確保するというのは、この地図からは難しいのかな、相当の方たちがここから出ていくということを想定しない限りは、そんな面積はとれませんよ。といいますと、じゃあ、この地域の人たちをどうするのかということが抜けちゃうわけですよ。もう地図を見ても一目瞭然ですよ。非常に危ない。片一方、これを見たって、このところは新宿側に逃げるにしたって、橋が大分離れていますし、逃げ場がないですよ。それで、土手のほうに行けば、崖になって、道がないでしょう、そんなにね。道があっても、離れているというような状況で、本当にここは取り残されてしまうという土地ですよ。そうした場合に、1ヘクタールどうのこうのじゃなくて、この地域の人たちの安全をどう確保するかという視点がないと、まずいんじゃないの。何で1ヘクタールにこだわるんですか。
石井都市整備部長
 委員の御質問のとおりだとすれば、区内に至るところに、こういった地区というのはあるわけでございまして、当然、そういったところについての手当、じゃあどうするかということになるわけでございまして、耐震の問題、それから不燃化の問題、こういった全体的なまちづくり、こういうものが必要になってこようというふうに思っております。既に、南台等で、これまでも中野区がやってきておりますし、あるいは平和の森公園の周辺といったようなことでございます。総合的な、そういうことを考えながら、できるだけ、そういう木密の、あるいは危険であるという地域の改善を図っていくというのが、我々のスタンスだというふうに思っております。
 公園については、我々がとるべき、その施策の優先順位というのは、先ほど来申し上げてきた一定のまとまりのあるオープンスペースを確保していきたいというのが、今現在我々の持っているスタンスと、こういうことでございます。
むとう委員
 ちょっと私も聞き忘れてしまったんですけれども、先ほど陳情者の方で、補足の資料をくださいましたけれども、実は、私の住んでいるところから中央一丁目はちょっと離れていて、日常的に通りがかるエリアではないために、ここまで気づかなかったんですけれども、この写真を見て、本当に体操をする場所がないとか、町会でのこういった夏の行事ですか、そういうことをする場所、まとまったスペースが全然こんなにないエリアなんだということで、正直言って、あらまあというか、私の認識不足だったなというふうに思いました。こういう地域の中で、地域の活動もままならない状況の中で、本当に地域の人にとっては、1ヘクタールはないけれども、結構地図を見る限り、これはまとまった土地であることには違いないので、本当に防災機能まではなかなか兼ね備えることが、十分には果たせないまでも、やっぱり地域の方々にとっての地域活動ができるまとまった場として、こういう公園は必要なんじゃないかなと、こういう空間が必要なんじゃないかというふうに、改めて思ったわけですね。そういう意味では、本当に、これまで中野の中で、もっと本当に小さ過ぎるポケットパークですか、そういう言い方をしてしまうと失礼ですけれども、本当にトイレ休憩ぐらいしかとれないような、本当にわずかばかりのポケットパークというものもあるわけですけれども、0.3ヘクタール近くあれば、そのような狭さではないので、十分この地域の人たちにとっては、さまざま行事なりとか、日常的に公園機能として使えるようには足りるスペース、この中では十分いけるスペースではないかと思うので、再度やはり1ヘクタールに満たないまでも、地域要望に対して、もう少し地域の方々の立場に立った判断というものをしていただきたいなと思うんですけれども、重ね重ね0.3ヘクタールでは、区としては買う価値がないという判断は揺るぎないのでしょうか。再検討していただけないのでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 先ほども申し上げましたように、地域のそういう活動の場とか、そういうオープンスペースが少ないというところについては、認識は一致しているところでございますけれども、区としては、そういうことも加味しながら、総合的な見地から判断させていただいたということでございます。
南委員
 この地図を拝見させていただいて、神田川に隣接されている当該地区になっておるんですが、中野区のハザードマップによりますと、想定ではあると思うんですけれども、このあたり、かなり水害によって、浸水の可能性があるというふうなところに引っかかっているエリアではないかなというふうに思うんですが、かつてこのあたりは水害等、被害に遭われた箇所であるのでしょうか。そのあたりちょっと確認したいんですが。
上村中部地域まちづくり担当課長
 昔の話をすると、いつからというのはちょっと難しいですけれども、かつて、私の記憶でも、50年代、60年代前半は、小淀東通りですか、東中野駅からの道というのは、水につかる地域であったと。神田川の改修等により、最近では被害が出ていないんじゃないかという認識でございます。
南委員
 現在、神田川改修工事、調節池などによって、50ミリ対策はできているというふうには認識しておるんですが、近年におきましては、ゲリラ豪雨と言われる予測できない、突発的な、時間にして100ミリ以上降るような、いわゆる豪雨が降るという可能性も非常にあるわけでございまして、そういったときには、このあたりも、かなり被害が出るのではないかなというふうに思うんですが、そういったことを思いますと、この当該地区におきましては、防災的な公園としては、いま一つ説得力が欠けるかなというふうに思うんですが、そのあたりはどうでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 今、委員が御指摘いただいた水害の可能性という意味では、この地域は軽減されているというようなところで、ちょっと趣旨があれなんですけれども、水害の地域という観点では、ハザードマップですので、さまざまな観点から、まだ余地がありますけれども、最近の傾向としましては、水害地域ではなくなってきているかなという認識でございます。
石井都市整備部長
 現在、環七の地下調節池、これが完成した後の現在までの間については、被害は今のところないということでございます。ただ、御指摘のように、降る雨の量につきましては、100ミリを簡単に超えている現在の降雨状況、こういうことからしますと、環七の調節池自体も、これは3河川から水を入れられる状況に今あるわけでございまして、そうしますと神田川水系に、このハザードマップの想定につきましては114ミリの降雨、これで想定しておりますから、当然長時間、その状態で降りますと、この地域におきましても、水害は免れないかなというふうには考えているところでございます。
かせ委員
 今おもしろい議論になったので、参加したいと思うんですが、そういう危険があるという場合に、やっぱり大事になってくるのは、そういった水を一時的にためる、そういったものも有効に活用できるだろうと。そうしますと、公園のあり方なんですけれども、調節池を含めた公園の設計ということは、いろいろなところをやられているわけですけれども、そうしたものに備えて、それで公園を整備するということはあり得るわけですよね。こういうことは、有効性としてはどうなんですか。
石井都市整備部長
 先行事例としては、妙正寺川の鷺ノ宮アパート、ここもほぼ1ヘクタールの規模で調整池をつくっていこうと、こういうことでございます。東京都とのこれまでの中では、一定のやはり規模が必要だということを言われております。そういうことからいきますと、当該地については、多少小規模なのかなというふうには思っております。また、ここの地域を守るためということからいきますと、当然上流につくらないと効果が出ないということにもなるわけでございますし、ここをつくりますと、逆に新宿側が安全になっていくかなというふうにも思います。
 そういう調整池の整備については、東京都がどこにどれだけのボリュームの調整池をつくると、どういう影響で、どのぐらいの被害が軽減するかというようなことを、きちんと調査もかけて把握しながら、計画的に進めているというのが東京都のスタンスでございます。
かせ委員
 東京都が1ヘクタール、それも補助金の関係なのかもしれませんけれども、大小はともあれ、効果があるだろうと思います。もちろん、それはどちらかというと、下流部に水がどっと流れるのを抑制するということですから、この地域にとっては、下流部の皆さんのためにということですけれども、それはそれで全部もたれ合いといいますか、全体的にそういうふうに少しずつ緩和していくというのが、治水の根本的な考え方だと思うので、それはやむを得ないことかなと。ただ、神田川全域については、そういう効果があるなというふうに私は思いました。それでよろしいですか。
石井都市整備部長
 これは一般論としては、当然小規模であっても、水を取り込むということからすれば、効果はないはずはないというふうには思っております。
久保委員
 大変申しわけないです。この中央一丁目という地域のことがよくわからないので、ちょっと全体的なことでお伺いしたいんですが、ここのエリアというのは、センターコア再生ゾーンというようなことでなっているかと思うんですが、そうした部分から見て、地域としては、このエリアはどんな位置付けの地域なんでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 今、委員からお話ありました東京都の都市計画区域の整備開発及び保全の方針というものがございまして、その中で環六内側ですね、この中央一丁目を含む本町一丁目、中央一丁目、東中野一丁目、東中野四、五丁目あたりにつきましては、センターコア再生ゾーンに位置付けられておりまして、これは、いわゆる都市機能等を果たす位置付けになっておりますので、そういうような位置付けから、中央一丁目を含むセンターコアにつきましては、都心に近接する土地条件を踏まえて、住宅地としての土地の高度利用を進めたり、中高層住宅と良好な低層地とが秩序を持って共存する住宅地を形成する。また、一定の商業業務がきちんと張りついていくというようなまちづくりを進めていかなきゃいけないというふうに考えております。
久保委員
 ということは、全体で、先ほど言われたようなエリアはすごく広いわけですけれども、中央一丁目なら中央一丁目で、そうした再生されたコアというようなことに基づいて、今後、何かまちづくりの計画があるんですか、こちらには。
上村中部地域まちづくり担当課長
 これは、この後の報告事項にもございますけれども、都市計画マスタープラン見直しの中で、またしっかりと上位計画に、センターコアの町目については、まちづくりの方針、方向性をしっかりと出して、そして、その後、今後具体にどう進めていくのか。例えば、地区計画等を導入しながら、街区再編まちづくりとか、そういうような事業手法なども視野に入れながら、どういったまちづくりが可能なのかどうか、すぐ今ここで、ここは地区計画をかけてやっていきますというようなことは、まだ申し上げられませんけれども、しっかりと地域の方々の御意見を伺いながら、そういうまちづくりの方針、方向性を考えていきたいという位置付けで考えております。
久保委員
 すぐに地区計画云々ということではないけれども、ある程度このまちのありようそのものを見直さなければいけないような方向性はあるということですね。それはまた後でお伺いするといたしまして、ここの地域、先ほど南委員からも水害についてというのがありましたけれども、崖だというようなことがあって、この日本たばこの跡地というのは、土地的には、非常に低い位置なんでしょうか。その辺はいかがなんですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 ここの中央一丁目の比較ではやったことないんですけれども、例えば、この北のほうに行きますと、東中野駅あたりにぶつかるんですけれども、そこでの記憶ですと、大体川沿いが、例えば海抜30メートルとすると、大体それぐらいだと思うんですけれども、環六の東中野の西口あたりが45メートルぐらいになると。十四、五メートルの高低差が、この中でありますけれども、そういう意味では、この神田川に面した小淀東町会のエリアというのは、中野でも一番低い地域で、海抜31メートルだというふうに記憶してございます。
久保委員
 そういったエリアだということは、ちょっとわかりました。
 それから、こちらの陳情の文書の中に、低層木造住宅が密集し、災害に脆弱な地域というようなことを書かれておりますけれども、やはりそういった地域なんでしょうか。だとするならば、先ほどセンターコアの話もありましたけれども、それについての何か改善方法というのは、検討を今までされているんでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 同じ中央一丁目でも、地図でちょうど線が稜線というか崖線で引かれている西側は小淀西町会があるんですけれども、やはり、ここの地域の成り立ちが違うと。高低差があるということと、地域の歴史がそういう土地の分譲とか、そういうような形が違うので、少し小淀西町会のほうは、敷地が広く保たれた戸建て住宅とか、マンションが建っているという地域でございます。
 あと、火災危険度3と申し上げました。実は、誤解のないように聞いていただきたいと思うんですけれども、火災危険度が5というのが、やはり10町目程度ございます。正確にはちょっと申し上げられませんけれども、火災危険度4というのが20町目前後ございますので、そういう意味では、火災危険度3というのは、かなりの地域が中野であると、それ以外のかなり厳しい町目が30町目前後あるということも、つけ加えさせていただきたいと思います。
久保委員
 この地域が、だからといって後回しということではないんだと思うんですけれども、先ほど優先順位というような話がありまして、確かに、火災危険度が5であったりとか、本当に木密として、後ほどありますけれども、都市計画マスタープランの中にも、防災まちづくりを検討していかなければいけないエリアというところには、ここはなっていないのかなというふうには思っておりまして、その点では、ちょっと区が言われている意味での優先順位という点で低いと、そういうような認識でしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 ある意味、町目で判断するという見方と、あとやはりゾーンで判断するという見方もございますけれども、やはりもう少し、例えば今までの東京都まちづくり推進計画では、南台地域とか、上高田、野方、大和地域とか、そういう大きなところでの密集地域の指定がありまして、そういうところで指定されると、さまざまな事業手法が組みやすいとか、そういうような位置付けでございました。そういうような観点からすると、なかなかそういう事業手法が導入しにくい地域であるというようなことが、中央一丁目ではございますけれども、やはり中央一丁目の小淀東町会の付近と、それから東中野一丁目の東側も同じような課題を抱えているところでございます。東中野一丁目も、東側と西側では、商店街通り、名店街通りから大きく違うと。こういうようなところで、どんなまちづくりの方針、方向性を出していったらいいのか、どんなふうに考えたらいいのかというのを、今後検討していきたいと思っております。
久保委員
 大体、このエリアという点では、ちょっとわかってきたかなというふうに思うんですけれども、具体的に、例えば、この日本たばこの跡地を、地元自治体が買っていただけたらというような意向が、日本たばこからはあったのか。要は、そういうアプローチが、区に対して日本たばこ側からはあったのでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 先ほど、経過の中で少しお話しさせていただきましたけれども、平成19年6月の時点では、まだ自社活用か、それとも外に出すのかが決まっていないというようなところでありました。その後、もし、他に自社活用しないで、他へ売却という方針であれば、まず優先順位として、公有地の拡大に関する法律は、5,000平米以上は正式な形で、自治体に問い合わせしなければいけませんけれども、そうではないけれども、やはり優先順位として、自治体、東京都と地元中野区にはお声をかけさせていただくということでありまして、その後、特に連絡なく、3月にそういう紹介文が届いたというところでございます。
久保委員
 東京都のほうにも、やはり同じようなアプローチがあったのかと思いますが、東京都としてはどのようになされたか、おわかりになりますか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 話の経過では、JTは都にも同文書を出すというふうには聞いておりましたけれども、その結果については把握してございません。
久保委員
 場合によっては、まだ都のほうが検討中というようなこともあるとお思いですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 最近JTと、この陳情の件で、ちょっと確認いたしましたけれども、全く東京都ということは出てきていませんので、今は民間売却を想定してといいますか、またこの陳情が出ていることについて認識しているということで、東京都のことは多分ですけれども、ちょっとあれですけれども、そういうことは回答は得ていないんじゃないかなというふうに思います。
久保委員
 民間売却というようなことでございますけれども、これは民間売却になった場合、どういったものが想定されるのか。区として、例えば民間に売却をするときに、何か条件をJTに対してつけることができるのか、その辺はいかがですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 この地域の建築条件でございますけれども、所有面積が3,264平米と聞いております。それから用途地域は第一種中高層住居専用地域でございまして、建ぺい率が60、容積率が200%という建築条件の中で、例えば民間売却された場合の、これは想定ですけれども、大体高さ的に、これは建築区分として前面道路の制限の関係から、東京都建築安全条例にかかりまして、15メートルを超え、かつ延べ床面積で3,000平米を超える建物は建築できないことになってございますので、そういう中で、工夫して、どんな建物になるかという想定ですけれども、4層程度の建物ではないかなというふうに思います。
 あとは開発行為との関係で、位置指定道路が中に通っておりますので、これを配置すると、開発行為に該当いたしますが、大体そうしますと3%程度の公園空地を出す義務があるということが想定されます。
久保委員
 開発行為ということで、3%ということですね。その公園とか空地をということでございますが、この3%の空地というのは、これは地域住民の方も利用ができるような、そういった形にはできるものなんですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 一般的な例ですけれども、開発行為で出される公園を提供公園というふうに通称申し上げますけれども、管理は区が行うのが通常でございますので、提供公園でございますので、一般住民、一般地域の方に供するということは、十分そういう想定でございますので、また、例えば業者へのかかわりということであれば、こういうような経過があった土地であるというようなことは、区のほうから、そういう事業者に申し添えることはできるかなというふうに思います。
久保委員
 提供公園であると3%程度ということでございますけれども、こういった経緯があった土地であるということを、今後開発が行われる場合には、事業者に申し出ることができると。そういう場合に、ここの敷地を先ほどの提供公園ですか、そういったところに3%以上利用させてもらいたいと、そういったことも、これは地元自治体から要望ができるものなのでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
 法律条例に根拠を置くもの以外は、なかなか区のほうからそういう、これはあとはもう地元の方々のいろいろな要望とか、そういうような活動になるのではないかなというふうに思いますが、今のこの時点では、何とも申し上げられませんので、あと実際に建築確認申請が出された時点で、区としてできることについては、まだ考えていきたいというふうに思っております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。

(午後2時34分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時38分)

 お諮りいたします。
 第30号陳情、日本たばこ中央一丁目アパート跡地に「多機能公園」建設を求める件につきましては、閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、第30号陳情、日本たばこ中央一丁目アパート跡地に「多機能公園」建設を求める件についての審査を終了します。
 次に、第31号陳情、都営川島町アパートの跡地利用に関する陳情を議題に供します。
 これより本件に関する質疑を行います。
 本日は、陳情者から補足資料の配付と補足説明を行いたいとの申し出がありますが、いかがいたしましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは委員会を休憩します。

(午後2時40分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時49分)

 これより本件に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
かせ委員
 まず、確認なんですが、今陳情者の方のお話でもありましたけれども、現在は住民の方はいらっしゃらないということですよね。それで、都営住宅が廃止されて、現在のようになっているわけですけれども、こういうことについては、区はどのように受けとめていらっしゃるというか、東京都との協議はどうなっておりますか。
登住宅担当課長
 都営住宅ということでございますけれども、これにつきましては、この都営住宅の廃止につきましては、特段都のほうから、区のほうに相談とか、そういうことはございませんでした。
かせ委員
 現在もないということですか。
登住宅担当課長
 正式な形では、現在のところもございません。
かせ委員
 そうすると、今の事態というのは、非公式でやられているということですよね。それで、基本的に、都営住宅がこのように廃止される場合には、これまでの事例ですと、自治体に話があって、その住宅をどうするかという協議がされることになっていたんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
登住宅担当課長
 ちょっとその辺はよくわかりませんけれども、例えば建てかえですとか、そういうことになれば、区のほうに照会が来まして、例えば区のほうで、建てかえに当たってはこういうことをやっていただきたいとか、こういう要望をするということをやっております。ただ、ここにつきましては、都のほうで、廃止ということでしたので、区のほうには特段の打診ということはなかったということでございます。
かせ委員
 ちなみに、先ほどの指定管理者のところでもありましたけれども、これまで区営住宅とか、どんどんふえてきましたよね。それで、これまでは東京都が都営住宅を廃止した場合に、まずは自治体にどうするかと。付託的贈与というようなことで、されることが多かったわけですけれども、そういう話がされてきたと思うんですけれども、今回に限っては、そういう話は全くなかったと。
登住宅担当課長
 今、委員が言われたのは、都営住宅の区への移管ということでしょうか。
かせ委員
 そうです。
登住宅担当課長
 それにつきましては、区のほうとしましては、例えば、もう建てかえ間近の都営住宅の移管を受けるということについては、中野区としては、移管の受け入れというのは考えておりません。
 やはり、今まで移管された住宅を見ていただければ、おわかりになるように、ほとんど基本的には建てかえが済んでから移管を受けるという形になっておりますので、もらった途端すぐ建てかえなきゃだめだという住宅については、中野区としては受け入れということは、今までも表明したことはございません。
 それからまた、建てかえのいろいろな条件というのがございます。例えば、土地で隣との関係がうまくいっていないところですとか、敷地境界がはっきりしていなくて、なかなかうまくいっていないとか、そういう条件のままで移管とかいうのは、受け入れはしないということでございます。すべて境界線もはっきりしていて、都営住宅としても建てかえたばかりで、当分の間、区として建てかえなくてもいいとか、そういう条件のものについて受け入れるということでございます。
 これにつきましては、都の方も都営住宅を廃止した後、今度は都の内部で用途というのは検討します。その段階で、区のほうには照会があるというふうに思っておるところでございます。少なくとも都営住宅の所管としては、この土地はもう要らないということでございますので、所管が財務局のほうに変わった後に、都のほかの局なり、区のほうに、利用の照会があると、こういうふうに考えております。
かせ委員
 つまり、廃止が行われて、それで一般財産としての用地、更地にして、使用、用途については、その後自治体に来ると、これが手順だということですね。
登住宅担当課長
 まだ基本的には、都の内部でまず検討して、その過程で、都の内部で、あまりここは使わないということであれば、区のほうに照会が来るというふうに考えております。
かせ委員
 わかりました。じゃあ、まだまだ、これから少しは時間があるということだろうと思います。
 それで、私も現地を少しは知っているんですけれども、あの住宅自身が、川島商店街のすぐ北側にある場所ですよね。それで、先ほどもおっしゃいましたけれども、やよいの園とか、そういう施設もあると。それで、周りは住宅街になっているわけですけれども、今現在あの住宅のところに、たしか街路灯とか、そういったものがあると思うんですけれども、これがどうなるのでしょうか。これから取り壊すというようなことがありますと、それがちょっと心配なものですから。
登住宅担当課長
 街路灯につきましては、都のほうにも少し話は聞いております。ただ、東京都の土地ですので、今年度いっぱいにつきましては、都のほうで維持していきますという話でございます。その後につきましては、都のほうでもどうするかちょっと検討したいということでございます。
かせ委員
 あの場所が建物がなくなって、これで言いますと、0.57ヘクタールですよね。あの地域で言えば、ちょっとした広さの敷地になるわけですけれども、そこがぽっかりあいてしまって、暗いということになりますと、さまざまな問題が発生しかねないというわけですから、これはきちんと街路灯とか、いわゆる安全が確保できるように、都のほうと協議していただきたいと思います。それは要望しておきます。
 それと、現在あの敷地の中には、確か道路がありましたよね。それで、あの道路はどういう扱いになるのでしょうか。
登住宅担当課長
 ちょっと訂正させていただきます。今年度いっぱいは都の所管と言いましたけれども、都のいわゆる都営住宅の担当が今年度いっぱい所管しているということで、その限りでは街路灯については維持していくというふうに話を聞いております。その後につきましては、検討したいということでございます。
 それからこの道路につきましては、位置指定道路ということでございます。
かせ委員
 位置指定道路ということですけれども、そうしますと、多分これからどういう手法になるかわかりませんけれども、あの地域の開発ということになると思うんですけれども、そうした場合に、現に使われている道路、地域の皆さんに供されている道路ということですから、これはなくすというわけにはいかないだろうし、また、なくさないということで、今までの住民の皆さんに供される道路として確保すべきだというふうに思っているんですけれども、これについてはどうお考えですか。
豊川建築担当課長
 位置指定道路というのは、ここにも建築基準法上の取り扱いの道路名称でございまして、これは法務上は、必要な要件さえそろっていれば、廃止することは可能であるということで位置付けられております。
かせ委員
 ちょっと逆なことを聞いたんですけれども、現にあの道路がなくなってしまうと、例えば、やよいの園に行くのだって、あそこの敷地内の道路を使わないと、北側の人たちは行けないわけですよ。じゃないと大回りしなきゃいけない。非常に使われている道路なわけですよ。これは地域の皆さんからすれば、何としても残してほしいと、これは当然だと思うんですよね。それをどうするのかということなんです。どう担保していくのかということなんです。
石井都市整備部長
 現在、その位置指定道路の所有者は東京都なわけでございますよね。したがいまして、その辺が、どうこれからこの土地が変わっていくのかということはあるわけでございまして、地域の方々とこの道路との関係、これらの生活上どうしても必要だという意向を私どもも伺っております。
 この位置指定道路の扱いについては、この土地が処分されるに当たっても、仮に処分されるとしても、その辺のところは、区としても、地元の意向を新たな所有者にお伝えしていかなくてはならないかなというふうには考えております。ただ、区として、あくまでもそれが法的な上からどうということではなくて、その新たな所有者の判断になるかなとは思いますけれども、区としての努力は、そういう方向でしていきたいというふうは考えております。
かせ委員
 もうここまで来れば、ぜひ頑張ってほしいということなんですけれども、やはり本当に心配されていると思いますので、頑張ってください。
伊藤委員
 陳情者の方、御苦労さまです。以前、一緒に机を並べて、政策を持して議会で活躍していた方の陳情ですから、大変やりにくいことはやりにくいんですけれども、1点だけ伺いたいと思いますけれども、この弥生町川島町アパートを中心として、確か中野を三つに分けて、皆さん方の所管は中部、北部、南部と三つあるわけですけれども、地域的にも、南部でもやはり中心的にあるところですよね、この弥生町川島町アパートというのは。そこで、南部の担当課長に聞きたいんですけれども、今後、中野区として、南部地域のまちづくり、どのように考えているか、お伺いしたいんですけれども、私の観点からいきますと、先ほど陳情者が言われたように、東大附属一帯、これが避難場所になる。それから、本町二丁目郵政宿舎、そして、NTT、五丁目の三つの大きな広場があるんですけれども、ちょうどこの弥生町三丁目というのは、三角のピラミッドで結んだときに、その中心にあるわけですよね。この弥生町三丁目のまちづくりも含めて、どのように考えているのかお伺いいたします。
角南部地域まちづくり担当課長
 御質問いただきました南部地域としましては、今お話に出ました本町二丁目にあります郵政宿舎跡地、それから本町五丁目にありますNTT社宅跡地、それから今現在交渉中ですけれども、東大附属教育学校の敷地内に、1ヘクタールの南部防災公園の整備ということで、こういった三つの大規模な用地を活用したまちづくりを展開していくこととしております。こういった中で、今、伊藤委員のほうからもありましたけれども、位置取りとしまして、こういった大規模な敷地の真ん中にあるという位置でございます。ただ、南部防災公園の整備をしているエリアというところにもかかっております。そういった弥生町三丁目、先ほど火災危険度が高いというお話がありました。そういった中では、東京大学中等教育学校周辺、こういったところの不燃化を促進していきたいということで、後ほど御報告させていただく予定になっていますけれども、来年度から、新たに不燃化促進事業を導入しながら、避難所の周辺、こういった弥生町三丁目も含めた周辺のエリアの不燃化促進をしていきたいと考えております。そういった建てかえを進めながら、段階的、面的な整備を進めていき、さらには、広域避難場所周辺の安全性を高めるというところで、今現在、東京大学附属学校のほうは、避難する予定の人口というのが9,800人というふうになってございまして、弥生町三丁目は川島通りの南北で、南の方につきましては、東大附属のほうに避難いただくんですけれども、一部、新宿のほうに遠距離避難をいただくということになっております。
 こういった状況を受けて、避難場所の安全性を高め、避難想定人口をふやせば、弥生町三丁目の方全員が近くの東大のほうに避難できるということもございます。そういった意味で、今、区のほうでは、段階的、面的整備ということで、不燃化事業を入れながら、避難場所の安全性を高め、そういった遠距離避難を解消していきたいというふうに考えてございます。
 あと、先ほど言いました南部地域におきましては、3カ所の大規模な用地を取得しております。今後、さまざまなまちづくりを進めていきますけれども、今は用地を取得し、その後、当然整備の費用がかかってくるということもございます。先ほどの陳情の審査でも、区の基本的な考えをお示ししましたが、今後、そういった南部地域のまちづくりにつきましては、今のところ新たな用地の取得は考えていないというような状況でございます。
委員長
 ちょっと休憩します。

(午後3時06分)

委員長
 再開します。

(午後3時07分)

むとう委員
 この陳情が出てきて、その前に、区としては、こういう地域の方の御意見をもとに、防災広場ということで購入してほしいということであるわけですけれども、先ほどの、この前の陳情の議論からすると、この土地も残念ながら1ヘクタールには満たないということではあるわけですけれども、区はまだ東京都のほうが方針を明らかにしていないということもあって、都からも何も言ってきていないということですので、それに対して、区として結論は出ていないところだろうというふうには、もちろん思うわけですけれども、地域からのこういう要望があるということは御存知だったわけですから、区としては、それなりの検討というものは、この間、何かなさってきているのでしょうか。
角南部地域まちづくり担当課長
 今回、陳情をいただきまして、それが正式なことですので、区として今まで、こういった土地について、具体的な検討というのをしてございません。ただ、先ほども御答弁させていただきましたけれども、南部地域におきましては、大きな土地を3カ所購入しまして、今後、そういった整備費をかけながら、まちづくりを進めていくという考えがございます。そういった中では、南部地域につきましては、新たなまちづくり用の土地取得については、今のところ考えていないというのが方針でございます。
むとう委員
 今、まちづくり用の土地として新たなものは考えていないという、まちづくり用としてという単語が入っていたんでけれども、別にまちづくり用ということではなくて、陳情者の方は防災広場として活用してほしいということなんですが、広い意味では、防災広場というのもまちづくり用ということにはなるんですけれども、もうちょっと狭めた意味において、このエリアは、先ほど来言っているように、大きなものはどんどんと予定しているわけですけれども、だから、この土地が逆に大きな土地であったら必要ないということになるのかもしれないんですけれども、大きなところの中の真ん中の小さな土地という、小さくもないですけれども、小規模なというところでは、逆に考えられるのかなと、また逆に思ったわけです。どんと1ヘクタール以上の大きなものであれば、もう大きなものを用意するつもりだからノーだよとなるのかもしれないんだけれども、そうではなくて1ヘクタールに満たない土地であるということで、また新たな考え方というのも出てくるのかなと思ったもので、その辺の御検討はなさっていないんですか。
石田公園・道路担当課長
 公園・道路のほうから、この話をお聞きしまして、確かに私どもみどりの基本計画とか、公園緑地の配置計画等々から、確かに南部地域、公園緑地が少ないですよね。それは十分承知している中で申し上げざるを得ないんですが、先ほど来出ております3カ所の防災機能を有する公園ということで、かなりの財政支出等も含めまして、あるという前提だと思うんですが、公園の配置計画上の話を、若干検討させていただきました。
 実際、公園、用地を買うとなると、それなりの資金調達が、いわゆる事業計画上の話ですが、どういう事業でするかは別にしまして、何らかの形で国費を導入するとか、そういうことが多分大前提になろうかと思うところでございます。
 ちなみに、今のところ、これは都市計画図でございますが、大体この3カ所あるわけでございますよね。本町五丁目のNTT、それと東大の防災公園、それと本町二丁目ですか。それで、一般論でまことに申しわけないんですが、公園を、例えば国費を導入するためには、都市計画決定という行為が必要でございまして、それなりの合理的配置が当然必要でございまして、このクラスになりますと、基本的に、半径500メートルということで、合理的な配置論というのが、国交省のほうで一般論としては認知しているところでございます。
 今お話の物件については、ちょうどこのあたりにありまして、仮にこれを都市計画決定するとなると、さらにダブルの円がここに絡んでくるわけですよね。そういう面では、今先行で動いている事業といいましょうか、公園事業ということだろうという前提でお話しさせてもらうんですが、さらに、ここに都市計画として位置付けるということは、合理的配置上もちょっと難しいのかなという気はしております。
 それが1点と、前段で申しましたけれども、確かに南部地域は公園が少ないわけでございまして、私どもざっくり計算しまして、現時点で約2万7,000平米ぐらいあるんですね。ほとんどが先ほど来議論に出ております小さな公園なんですね。一部、こういうところは都市計画決定している中規模の公園ではありますが、約2万7,000平米ぐらいございます。今回、この3カ所が、仮に事業が展開していくとなると、この面積は2万8,000平米ございますので、すごく乱暴な言い方で申しわけないんですが、現時点よりも倍以上に面積がふえると。先ほど来出ております優先順位という言い方もあろうかと思いますが、そういう面では、何とか御理解いただけるのかなと。
 ちなみに2万8,000平米増加しますので、公園地率、この青梅街道から南側の土地に対する公園地率でございますが、0.94%から、これができた暁には1.91%になるという、ざくざくの試算でございますが、そういうことで今ざっくりとした検討をさせていただいたということでございます。
むとう委員
 今見せていただいたその図からすると、ちょうど大きな公園の三つの円の端っこのところにちょっとかかるのね。三つの端っこのところにかかっちゃうわけね。そういう状況にあるということはわかりました。じゃあ、それなりに区は、こういった区民の要望の声があるということを知っていて、検討は重ねてきているというふうに思ってよろしいんですか。今のお話ですと。
角南部地域まちづくり担当課長
 当然、その用地取得につきましては、さまざまなまちの課題をかんがみまして、将来どういったまちづくりに使っていけるのかとか、そういった配置なども考えながら、取得を決めているという状況でございます。
むとう委員
 さまざま検討されてということなので、およそですけれども、先ほども聞きましたけれども、もしもここの土地を購入すると、この辺というのは幾らぐらいというふうに区は踏んでいるのでしょうか。参考までに、何せ素人ですので、ざっくりで結構ですが、先ほどの陳情だと、大体20億円ぐらいということでした。例えば、ここだとざっくり、その土地の広さからいくと、先ほどの陳情の倍ありますから、そんな単純にはいかないんですが、どんな程度のことなのでしょうか。
角南部地域まちづくり担当課長
 公示価格というので参考になるかなと思うんですけれども、近隣の弥生町四丁目の住宅地というところの価格はございまして、そこが平米あたり57万5,000円という単価になりまして、それに5,700平米を掛けますと、約32億何千万円という計算になります。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 他に質疑がなければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。

(午後3時16分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後3時19分)

 お諮りいたします。
 第31号陳情、都営川島町アパートの跡地利用に関する陳情を閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。
 以上で、第31号陳情、都営川島町アパートの跡地利用に関する陳情の審査を終了します。
 それでは、委員会を休憩します。

(午後3時19分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後3時41分)

 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。
 1番、平成20年度(2008年度)第五回中野区都市計画審議会についての報告を求めます。
登都市計画担当課長
 それでは平成20年度第5回中野区都市計画審議会が開催されましたので、その御報告(資料3)を申し上げます。
 開催日は11月21日でございます。
 議事事項としましては、中野区都市計画マスタープラン素案の1件でございます。
 この都市計画審議会の素案の内容につきましては、本日、2番目の報告事項がございますので、ここでは省略させていただきます。審議会においては、この都市計画マスタープランの素案の説明と、それに関連した質疑と意見交換を行ったということでございます。なお、都市計画審議会における議論といたしましては、地域別構想の区域割ですとか、あるいは運輸政策審議会、第18号答申で提案されましたJR京葉線の延伸路線の件、それから中野区の人口の将来予測ですとか、あるいは新宿区など、隣接地域との用途地域の整合性、こういったことの議論が行われたところでございます。
 簡単ですけれども、都市計画審議会についての報告は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
 2番、中野区都市計画マスタープラン素案についての報告を求めます。
田中都市計画調整担当課長
 それでは御報告申し上げます。おもてに素案と書いてございます資料(資料4)、それから、次に、クリップどめにしてございます参考資料が三つございます。これはいずれも、先ほど報告いたしました都市計画審議会に出した資料と基本的に同じでございます。若干記述等、改めた箇所はございます。
 最初に資料1をごらんいただけますでしょうか。
 この改定都市マスの目次構成を新旧対照の形でお示ししてございます。右側が現行の都市マスでございます。左側がこの素案の構成になってございまして、序章から第1章、そして第2章全体構想、さらに地域別構想、まちづくりの推進方針、こういったところが、基本的に同じ構成でございます。
 それぞれ右から左に行く矢印で、その対照関係をお示ししてございます。間で新規とつけましたものは、今回の改定に当たって、新たに盛り込んでいく部分ということでございます。分野別のまちづくりの方針、改定のところでは3章になりますけれども、このあたりで幾つか組みかえ、あるいは順序の並びかえ等をさせていただいてございますが、今のマスタープランのそれぞれの記述の中身の項目につきましては、それぞれ矢印を示した先で述べていると、そういうものでございます。
 なお、参考資料2につきましては、これは前回の本委員会で御報告した資料と同じものでございます。都市計画審議会にも、これを報告いたしましたので、今回も重ねてではございますけれども、お示ししているというものでございます。
 参考資料3は、現況関係の関連する資料を見ていただくために整備しているものでございます。説明は省かせていただきます。
 素案のほうに、それでは移らせていただきます。
 ちょっと報告時間が限られておりますので、かいつまんでの概略の報告になることをお許しいただきたいと思います。
 最初に、序章から始まってございまして、都市計画マスタープランの位置付けと役割といったものが1ページに示してございます。
 そして、2ページと3ページを見ていただきますと、次に、この都市計画マスタープランの改定の目的を示してございます。基本的には、都市計画マスタープランを踏襲してまいりますけれども、ここに挙げた五つの事柄に対応するために必要な改定を加えていくというものを記述してございます。一つは、今のマスタープランが残した主な課題に対応していく必要があるということ。2点目には、マクロな社会経済状況の変化に対して対応していく必要があるということ。それから3点目としましては、中野区が抱えてきている今のマスタープランができた後に生じてきた新たな都市整備課題に対応していく必要があるということ。それから4点目としましては、中野区の個性を強めていくというところにつきまして、都市計画マスタープランでも記載を強めていく必要があると考えること。それから5点目としましては、上位計画でございます中野区基本構想、それから都市計画区域の整備開発及び保全の方針、これも今のマスタープランが策定された後に改定されましたので、それに対応して、整合をとっていく必要があると、こういった点でございます。
 5ページにお進みいただけますでしょうか。
 計画目標年次、これからおおむね40年ということで書いてございます。また、必要に応じて今後見直ししていくということを挙げてございます。
 第1章が中野区のまちの現状と課題といったことでございますけれども、これが10ページまで入ってございますが、ちょっと説明は省かせていただきます。
 11ページから第2章の全体構想でございます。
 最初に、1、都市整備の基本理念を挙げております。これからの中野区の都市整備は、ここに挙げた三つを理念に据えて、まちづくり、都市整備を進めていくというものでございます。
 安全・安心、持続可能性、協働といった点であります。
 都市整備の目標といたしまして、その以下のところに挙げておりますまちの姿を、実現を目指していくということでございます。
 まずは、課題のところでは触れませんでしたけれども、やはり今持っている災害に対する安全性を高めるという課題に対応した都市にしていく。あるいは、潤いのある都市を実現していく。それから中野区の特徴でもございます公共交通、特に鉄道の利便性を生かして、環境負荷の小さい都市を実現していく。区民の方々が健康に住み続けることができる都市を実現していく。それから中野区の特徴でもあります若い人たちが多様なライフスタイル、ワークスタイルを送れて、まちの中で生き生きと交流し合う、そういったまちをつくっていこうということ、それから拠点などを中心としまして、多様な都市機能、都市活動が展開する、活力とにぎわいにあふれるまちをつくっていこうということでございます。それらを通じまして、拠点のにぎわい、また一方での住宅地の静けさ、それらが調和して住みよさと働きやすさをあわせ持つ都市を実現していこうというまちの姿に向けて、整備を進めていくということでございます。
 それらをあわせました将来都市像ということで、下に三つ挙げてございます。住みやすく働きやすい魅力に満ちたまち、そして子ども、若者から高齢者まで元気あふれるまち、活力とにぎわいが持続するまちといったことでございます。
 12ページは、その考え方を絵で示したものでございます。
 また、13ページは、そういった将来のまちの姿を実現することによって、将来行われるであろう特徴的なライフスタイル、あるいは活動のスタイルを例示としてお示ししているものでございます。
 これにつきましては、いろいろと将来の姿についてわかりやすいというふうな御指摘がございましたので、前段階御報告したときの資料に比べまして、いろいろな例示をふやしているというものでございます。
 13ページの下でございますけれども、将来人口につきましては、当面、中野区においては、現在の傾向が横ばいで推移をするというふうに読んで、現状並みの人口を想定して、それに対応したプランを描いているというものでございます。
 それから、将来のまちの骨格でございます。基本的な考え方のところでも御報告した考え方に沿っております。また、今のマスタープランの考え方も、こういった構造で示しておりましたので、それを少しわかりやすく、また新たな視点を加えたような形で挙げているというものでございます。
 ここでは、区民に活力と文化を生み出すネットワークと、それからもう一つ、17ページからになりますけれども、水と緑などの潤いのネットワーク、この二つを構築して、まちの骨格構造をつくろうということでございます。
 前段のほうの活力と文化を生み出すネットワークにおきましては、まちの拠点の位置付け、また、まちの軸として、それらが連携しながら、さまざまな都市活動を集積を図り、あるいは高度利用を図り、回りの区民の生活、あるいはさまざまな活動を支えていくというものでございます。
 この絵を16ページで図示しているものでございます。
 二つ目の潤いのネットワークのところにつきましては、緑、あるいは水と緑の親水性、そういったもののネットワークと拠点を位置付けてまいろうという考え方を示しております。
 18ページに、その絵の考え方を示しているところでございます。中央部防災公園でありますとか、南部のほうの南部防災公園、あるいはNTT宿舎、郵政省宿舎の跡、そういったようなところも、この中に位置付けして、役割を担っていくというものでございます。
 19ページから、3番目の都市整備の基本方針を述べてございます。
 土地利用の基本方針から始まっているものでございます。それぞれ共通で、最初に基本的な考え方というものを述べてございます。
 そして、次の20ページにまいりまして、施策の体系というふうに述べてございます。ここで挙げております体系を、次の21ページの下の1から始まります具体的な文章で、方向づけを述べているというものでございます。この施策の体系のところに、幾つか影をつけている部分がございます。今回の資料として、ここではつけさせていただいいているものですけれども、今回の改定に当たりまして、新たに盛り込んだり、あるいは記述を冒頭で申し上げた目的等に照らして、変更したり、追加している部分を、主にグレーの影をつけているものでございます。これは以下の資料でも、同様でございます。
 土地利用のところにつきましては、それに加えまして、19ページから始まります土地利用の区分というものを示してございます。これは現行マスタープランと比べますと、今のマスタープランは用途地域とイコール、ほとんど一緒に近い区分に細分化してございましたけれども、もう少し将来の土地利用の方向性という形で、大ぐくりにしているものでございます。
 この図を示してございますのが25ページでございます。ちょっと中身の説明は、後ほど御質問があればということで、省かせていただきます。
 26ページにまいりまして、活力を生み出す都市づくりの基本方針を2番目に述べてございます。同様に、基本的な考え方といったことで、拠点等の果たす役割、あるいは新しい文化をつくっていく、あるいは新しい産業を持ちながら、土地活力、産業活力を高めていく、あるいは区民の交流等のにぎわいと活気を導いていくという考え方でございます。
 同じように影をつけているところにつきまして、新たに追加を行っているという部分でございます。広域中心拠点、あるいは交流拠点、生活拠点、あるいは都市活動の軸といったようなことと、都市文化の想像・発信といったようなところが、新たに記述を補充した部分になるものでございます。
 資料30ページが、その全体的な考え方を図示したものでございまして、次、31ページから3番目の良好な住まい、住環境づくりの基本方針を述べてございます。これにつきましては、やはり影をつけているところが、新たに盛り込んでいる部分になるわけでありますけれども、先日、住宅政策審議会から、住宅マスタープランにつきましての答申をいただきました。そこでの答申と整合性を図るような形で、本日のこの素案の中に、受けとめて盛り込んでいるものでございます。
 次に、34ページに進んでいただけますでしょうか。
 4番目に、安全・安心の土地づくりの基本方針を述べてございます。ここでは、火災、地震に対する安全確保ということと、風水害に対する安全確保、さらに、人にやさしいまちづくりを推進していくと、こういう観点を含めて盛り込んでいるものでございます。木造密集地域の災害危険度を下げていくということは、改定の目的の冒頭のところでも、実は触れておりますんですけれども、やはり今後も、中野区の都市整備にとって、非常に大きな課題でもありますし、都市マスタープランの中でも、強く方向づけを行っていく必要があるだろうというふうな形で、記述を強調させていただいているということでございます。
 34ページの施策の体系の表の中の一番上で影をつけているところでは、個別の不燃化耐震性向上、あるいは狭隘道路の整備というものを進めていくほかに、そのままでは道路も広げられない、さほど密集して、個別建てかえができないてというふうな地区につきましては、街区再編まちづくりということを、東京都の施策としても、数年前から位置付けされているところでありますけれども、建物共同建てかえ、そういったことをしながら、災害に強い市街地をつくっていくということが、非常に重要であろうということで挙げてございます。
 また、35ページの一番上のところでは、防犯という意味を込めて、安全に暮らせる、安心して暮らせると、そういったところについても触れているものでございます。
 38ページと39ページが、これらの安全・安心にかかわる方針を図示している部分でございます。
 資料は40ページに進んでいただきますと、5番目の地球環境と共生する土地づくりの基本方針でございます。環境基本計画を、先日中野区では策定いたしましたので、その中で大きく方向づけして、数値目標も設定しておりますCO2の排出量の削減、こういったところにつきましては、都市整備の面においても、その役割の一翼を果たしていこうというところでの記述を加えているものでございます。
 この表の施策の体系の中で、二つ目のところの鉄道等の公共交通を重視して、また自転車、歩行が安心して、安全に歩けるような、そういう交通体系の整備によりまして、自動車による二酸化炭素の排出量と全く大きく公共交通は違いますので、環境負荷の少ない都市、それに寄与していこうというところもふえている部分でございます。
 次、44ページがこれらの考え方を図で示しているものでございます。
 45ページになりますけれども、6番、景観都市づくりの基本方針でございます。今のマスタープランができまして、以降、都市景観法も新たにできましたし、また都市緑地法も改正されてきた。そういうことを踏まえながら、章としては、全く新しくつくり出していくという部分でございます。そういう中で、特に中野駅周辺ですとか、重要な部分、例えば山手通り周辺ですとか、そういったところの良好な、すぐれた都市景観をつくり出していこうということ等を触れているものでございます。
 ですから、施策の体系のところでも、いずれも見ていただけますように、今のマスタープランの中では触れていない新しい項目を書き上げているという部分でございます。
 47ページが、7番目、今までちょっと触れてまいりました土地利用、あるいはさまざまな活動、整備を実現していくためのインフラの整備方針でございます。公共交通、道路、あるいは公園緑地、河川等といったような事柄について挙げているものでございます。
 このページで影をつけている部分を見ていただきますと、西武新宿線の連続立体交差化、これについて今の都市計画マスタープランでは、現状にそぐわない書き方がされておりました。急行線の地下化という書き方がされておりましたので、こういうふうに改めていこうということでございます。それから、南部地域の鉄道新線整備というのは、先ほど都計審についての報告でもありました。そこの部分でございます。これについて、整備の促進ですとか、区内新駅誘致、そういったところを働きかけしていこうということを、都市マスの中でも触れていこうということでございます。
 これらの考え方につきまして、55ページのところに、これは道路の整備方針等を示している部分でございます。
 以上が全体構想第2章でございまして、次の56ページから地域別構想になります。それで、今回、地域別構想の地域別の都市整備の方針を描く区域を7地域と、この図にございますように設定を行いました。中野駅周辺、あるいは東中野駅周辺、C地域、D地域と今書いてございますけれども、駅を含めた一体的なまちづくりを推進していき、また、それを一つのゾーンとして、将来ビジョンを描くという観点で、駅を中心としたくくり方にしているというものでございます。
 北側の西武新宿線沿線につきましても、鉄道の連立化とあわせまして、沿線まちづくりを駅を核としながら進めていく必要がございますので、今の地域区分を、二、三束ねたような形で、駅がちょうど真ん中に配置されるような、そういう地域区分にさせていただいているといったようなものでございます。
 このページ以降から地域別構想が始まっていくわけでありますけれども、一番下の3行に書いてございますように、都市、区全体にかかわるような事柄につきましては、全体構想のところで触れて記載していく、地域別構想の中では、それぞれの地域固有の問題、あるいは固有の整備に対応する部分について記すということにいたしているものでございます。といいますのは、一つは、今のマスタープランは、いろいろな地域で同じような文章が、非常に繰り返し出てきている。それがまた、わかりにくさにもつながっていると、そういうこともございましたので、こんな考え方にさせていただいているということでございます。
 これらについて、個別にまた御報告する時間はちょっとないのですけれども、A地域のまちづくり方針のところで見ていただきますと、57ページになります。まず最初に、まちづくり方針図をお示ししました。次のところで、枠をつけて、この地域の整備の基本的な考え方を示してございまして、それぞれ整備事項についての基本方針を、このページでは、次のページまで含めて、七つに分けて記しているというものでございます。ちょっと中身の説明は、省かせていただきます。
 資料77ページをお開きいただけますでしょうか。
 次に、第4章、こういった整備をどんなふうに進めていくか。中野のまちをともにつくるというのが、今のマスタープランのこの章のタイトルでございましたので、それをそのまま継承して記しているものでございます。
 一つは、協働によるまちづくりを推進していくという観点で、区民、事業者、あるいは行政が、それぞれ果たすべき役割といったようなところを挙げてございますのと、それから区民の方々による主体的なまちづくりを進めていくといったようなことを挙げてございます。また、そういう中で、特に区の主導で進めるまちづくりといったところも、78ページで示してございます。
 79ページ、二つ目は、身近な地区を単位とするまちづくりということを挙げてございます。
 現行の都市計画マスタープランでは、15に分けています地域ごとに、それを単位としてまちづくりを進めるんだというふうに書いてございましたが、これではあまりにもコミュニティの単位としては、もちろんわかるわけでありますけれども、そこでさまざまな地域ルール、あるいは地域の中で事業をしていくという観点で、あまりにも単位が広過ぎて、合意形成になかなかつながってきていないというのが、これまでの経緯を見ると、見られるかと思います。もう少しもっと身近な地区の中で、合意形成をとっていくようなまちづくり活動を起こしていくと。またそれを、区のほうで支援していく、そういう方針で示しているものでございます。
 3番目は、それらのまちづくりの進め方、3章は、基本的に今のマスタープランと同じでございます。
 4章も、ほぼ同様でございますが、区の取り組みの強化といったところにつきまして触れているものでございます。
 説明はちょっと時間の都合で雑駁になりますけれども、報告は以上です。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
 以前に、現マスタープランについての検証といいますか、そういったものをきちんとお示しいただきたいということを、委員会の場で申し上げたんですが、その辺についてはいかがですか。
田中都市計画調整担当課長
 一つは、非常に大きな意味合いでは、2ページに示しております今のマスタープランの中で残されてきた主な課題というこの3点を、今のマスタープランを見、また今の中野区の現状を照らしてみたときに、これが非常に大きく残して、実現化ができていない部分だというふうにとらえました。
 それで、都市計画マスタープラン、そのほかの細かい指標的な比較につきましては、都市マスタープランでも必ずしも現行のものを記してございませんので、そういった意味での比較は出ていないのと、それから個々の記述で、この部分についてはどうかというのは、この前の区民意見交換会でも、口頭では御説明させていただいた部分もあるんですけれども、今のマスタープランの記述に対になるように、1対1で、これがどの程度検証されたかというところまでは、ちょっと資料はございますけれども、御報告するような形での整理はしていない状況でございます。
久保委員
 私は報告も含めてお願いしたつもりでおりまして、確かにこの現行のマスタープランについて、この三つが一番の課題であったという認識のもとに書かれていると、それはよく理解できると思っておりますけれども、やはりこの委員会でも、たびたび議論されてきたことですけれども、前回、マスタープランを策定するに当たりましては、地域ごとに、区民の方たちの要望を聞きながら、勉強会等も進めながらやってきたと、そういう思いが大分あったかと思うんですね。そういう点で、区民と一緒につくり上げてきたこのマスタープランが、現在どういう状況であったのか。それに基づいて、まちがどのように変化してきたのか。これは一定の検証を、きちんとしなければいけないのではないかと思います。その検証をした上で、この三つの課題というのが一番重要課題であって、今回のマスタープランの中にも反映されてきたということであるならば、それは随分理解ができるものではないかと思うんですが、その辺については、いつ発表される予定でしょうか。
田中都市計画調整担当課長
 きょう御報告できなかったことは申しわけなかったと思いますけれども、次回、そのあたりの整理をさせていただこうと思いますので、よろしくお願いします。
久保委員
 ぜひ次回お願いしたいと思います。住宅マスタープラン素案のほうには、第二次住宅マスタープランの実績と評価というようなものが参考資料のほうについておりまして、当然こういったものが、都市計画マスタープランにもあっていいのではないかと思っておりますし、当然内部資料としては策定されているのではないかと思いますので、次回にはきちんとお示しいただきたいと思います。
 その上で、ちょっと伺いたいと思っておりますけれども、先ほども都市計画審議会の中で、もしかしたら同じような質問、御意見があったのかもしれませんけれども、今回、この地域別構想というもの、この地域別というのが7地域というふうに出ておりまして、今までの素案の前の段階では、委員会の中で、私も今まで15の地域センターごとのエリアを設定してのまちづくりという、このやり方は変わるのだろうかというようなことですとか、また、南部とか中部とか北部といった、その三つの大きな地域でものを見るのかというようなことを、いろいろ伺ってまいりましたけれども、こうやって具体的にお示しになられたのは、今回が初めてではないかと思うんですね。この7地域という説明はありますが、どういった形でこの7地域というくくりをされたのか、その辺をもう少し詳細な御説明をお願いいたします。
田中都市計画調整担当課長
 大きな考え方としましては、これからの中野区の都市整備課題、あるいはその課題の同質性に着目して区域を選んだということでございます。まず最初に、一言申し上げるのは、今の15の地域センターを単位とする区分というのは、ある意味で、町会、自治会を幾つか束ねた区域でございましたので、コミュニティの単位ではあるかと思います。したがいまして、これを七つの地域にコミュニティの単位を再編するという考え方は全く持ってございません。それぞれの地域が、同じような都市整備課題をしていると。これからのいろいろな都市整備にかかわる施策を講じていく際に、同質性、あるいは行っていく施策の内容等から見て、これらの地域を一体で描くことが、適当であるという判断をしたものでございます。
 前回以前も、例えば中野駅でありますとか、東中野駅が、今のマスタープランの地域区分では、駅のところで三つに分かれていたり、あるいは二つに分かれている。その現状は、中野駅周辺のグランドデザインを今進めようとしている中で、同じ内容を三つばらばらに説明することになりますし、また一つまとめて将来像を描くことができない、これは不適切な区域、そういう意味で、都市整備の方向性を描くには、例えば中野駅周辺、東中野駅周辺につきまして、一つの区域にくくって描くことが適切であろうというふうに考えたものでございます。
 大きくそこのところについては、今の地域区分の区域割の線を変更しているところでございます。あとの部分につきましては、今の地域区分の境界線につきましては、統合するというふうな形で進めさせていただいておりますので、今の切り方を大きく改変しているというものではございません。
 北のほうにつきましては、先ほど言いましたように、西武新宿線の連立事業化が本決まりになりましたので、中野区としても、その事業とあわせて沿線まちづくりを推進していかなくてはいけないということで、勉強会等を始めているところでございます。その際、やはり駅を核としてこの地域をどうしていくかということは、非常に重要だろうと思いますので、この西武新宿線沿線につきましても、今の区分のラインが駅のそばで二つに分かれていたりしたものですから、区域を統合する形にしたということでございます。
 ちょっと改めて申しますと、駅を中心にまちづくりを進めていくのは、先ほど何度か申し上げていますように、公共交通、特に鉄道の利便性の高い中野の特色を生かして、駅を核としたまちづくり、そういったものを考えていこという施策、方針もございます。そういったようなことで、環境負荷の低減にもつなげていこうということとも関連いたしますけれども、そういうふうにしているということでございます。
 AとB、南部のところにつきましては、いずれも防災性で課題を持っている市街地でございますけれども、鍋横地域とそれから中野新橋、そういったまちの風情、歴史を持っている地域を二つに一緒にすることによって、そういったたたずまい、あるいは歴史を生かしたようなまちづくりを進めていこうというふうなことで、同じ防災性の課題のある市街地でありますけれども、Aの地域と二つに分けたということでございます。Aは、この地域だけが今の15地域の区分と全く一緒でございます。Bは、二つを統合した形になってございます。考え方は以上のような形で、設定させていただきました。
久保委員
 ということは、これは町丁別になっているんだと思うんですけれども、簡単に分けてしまうと、通常幹線道路ですとか、鉄道ですとか、河川ですとか、そういった形で分けるというのが一つのやり方なのかなと思うんですね。先ほど、都市整備の課題でくくったというようなことを言われていたことと、15の地域センターといったことは、コミュニティを中心とした形のまちづくりであったので、そういった考え方とは違うと言われていたんですけれども、でも、今言われていたところからしますと、町丁別でくくっているところなんかを考えますと、これはやっぱりコミュニティの課題に即した分け方であったのかなと。その辺のところの河川とか、幹線道路とか鉄道の、そういう区分ではない、そこら辺のところの明快な整合性といいますか、それはどのようにお考えですか。
田中都市計画調整担当課長
 都市整備上の課題に対応していくというときに、都市計画ではよく地形地物という言葉を使います。幹線道路であったり、非常に大きな河川であったり、そういった明らかに物的に分かれているところで描くというのは一つの基本でございます。そういった議論、検討も、ちょっと内部でしたんですけれども、特にF地域を見ていただきますと、環七で切ると、そういう考え方も案の段階では検討したんですけれども、やはり野方駅の影響、かかわりというのが、環七の東側についても、全く及んでこないわけではないと。この両地域について、特に、駅周辺のことを中心にとらえたわけですけれども、これを二つに分けるということを避けて、一体にしようという考え方をとりました。
 そういう意味では、ほかのところをどうするかといったときに、一応、今の地域センターの区分を尊重したというよりも、今の地域センターの区分は、町会、自治会の範囲で塗る線を引いておりますので、今の町会、自治会を分割するような形のところは、極力避けようと。DとCのところは、若干そういう分割しているところが出てきているんですけれども、ほかのところにつきましては、幹線道路等で分けるのではなく設定したということでございます。
 もう一つは、C地域で、例えば青梅街道で切りますと、中野坂上の拠点として位置付けていきたいところにつきましても、青梅街道の北と南で地域を分けるのかどうか、そういう議論もあるわけであります。CとDの境界線、微妙に青梅街道をDのほうは上にいっていますし、並行しながらCのほうは南にいっていると。これについても道路ですぱっと切るという考え方はあったわけでありますけれども、幹線道路沿いを一体的な、幹線道路沿道地区という土地利用区分もお示ししておりますけれども、それを一体でとらえるということと、中野坂上という拠点を育てる中心的な部分については、一つのエリアにおさめて将来を描きたい、そんな考え方で、ここでは幹線道路で引くということを避けたという経緯でございます。
久保委員
 今、私もFというのは、こういう分け方というのは、正直言って今まで想像していなかったものがございます。今、課長の説明でなるほどなと思いましたけれども、この幹線道路も含めて、幹線道路沿いのまちづくりというところにも、きちんとした何か考え方を持っていくという点では、こういうことになるのかなと、そうなってくると、逆に言いますと、幹線道路ですとか、鉄道ですとか、河川ですとか、そういった沿道の一体的なまちづくりというのが、より今後中野区において、重要な課題を示している、そういうふうにも考えられるのではないかと思いますが、その辺についてはいかがですか。
田中都市計画調整担当課長
 中野区にとって非常に重要だと考えております。例えば、山手通りですけれども、整備がほぼ広幅員になって、道路の中については、非常に形態的にも、景観的にもグレードの高い通りになっていくと思うわけです。歩行者空間も含めまして、そういったときには、まさに両側のまちがどう変わっていくかと。あるいは、その道路に対応するような、非常に付加価値の高い土地利用、高度利用も、あるいはさまざまな機能も、立地を誘導していきたいわけでありますし、そういう点で山手通りを一つ代表的なものとして挙げられると思いますし、それから中野通りにつきましては、JRから南のほうのところにつきましての拡幅整備を、この都市計画マスタープランでは、早期に進めたいと。非常に重要な路線だというふうに考えてございますので、やはりここにつきましても、中野の背骨になっている通りですね。
 また、特にJRから北側につきましては、中野のシンボル道路、シンボルロード、そんなような形にも実態としてなっているかと思います。それで、南側も含めて、中野の背骨である中野通り、そしてまたその沿道についての整備というものを誘導していきたい、そんなふうに思ってございます。
久保委員
 今のこういったエリアについては、大体理解ができるものであるかなというふうに思います。
 それで、都市整備上の課題というのが、9ページに幾つかありますね。現況特性と課題というようなことでありまして、先ほども二つの陳情がありましたけれども、それも大規模跡地というのには、規模としては小さなものではあったかもしれませんけれども、今後もそういったことが検討されるのではないかなと思うんです。ここの中には、今都営住宅のことでございますとか、公社住宅についてというのがないんですけれども、先ほどの川島の都営住宅の廃止というのがありました。今後、都営住宅というのは建てかえをするか、もしくは建てかえしないで、そのまま廃止になってしまう計画のところがほかにもあるのではないかと思いますけれども、その辺についてはどういう考え方を持っていらっしゃいますか。
田中都市計画調整担当課長
 後ろのほうには、国家公務員宿舎等跡も同様でございますけれども、その土地利用転換等に当たって、その位置の特性、あるいは周辺状況、周辺との環境の調和、あるいはまたまちづくりにどう活用できるか。そういったことを踏まえて、周辺と調和した有効利用をしていく必要があると、そんなような方向づけを挙げてございます。もう少し具体的な都営住宅ということの跡地ということを想定した文言がないとすれば、今後補充をしていきたいと思っております。ちょっと具体的な場所をお示ししたほうがいいでしょうか、記述の中で。
久保委員
 私は都市計画マスタープランというのが、どこまで詳細なものを描くのかという考え方なのかなと思うんですね。具体的なところを入れてしまう、より具体的な計画になる、果たしてそれが都市計画マスタープランの今後の中野区として、そういう発想を持っていくべきなのか。そうではなくて、個別の計画を、それぞれこれをベースにして持っていくのか、逆に言ったら、その辺はどのように区としてはお考えになっているのかを伺いたいと思います。
田中都市計画調整担当課長
 そういった跡地利用、あるいは新しく生じてくるであろう空地に対する利用の考え方を、イからロからハから、すべて今列挙することは不可能ですね。そういったような土地、ある程度見えているものは例示としてお示しさせていただきながら、こういった性格のこういう土地については、先ほど申し上げたような土地利用を適切に誘導していく必要があると。そういうふうな方向づけをしていくことが、今後、今全く想定されていなくて、新たな土地利用転換などが生じてきた場合にも対応できるかと思いますので、そんなスタンスの記述にしていきたいと思っております。
久保委員
 たくさん皆さんもいろいろ質問したいであろうと思いますので、短めにあれしますけれども、今まで私はこの委員会の中でも、何回かまちづくり条例のことを質問しましたが、この10か年計画の中でとまってしまっている。このまちづくり条例についても、今後都市計画マスタープランの中に、その考え方を示していくというようなお話になっていたかと思うんですが、その辺についてはいかがですか。
田中都市計画調整担当課長
 報告の中で、4章の推進方策のところでも触れさせていただきました。より身近な地区でのまちづくりを、区民発意で、あるいは区民から区に提案していただいて、またそれを区が受ける形で進めていきたいと思っていますけれども、そういった仕組み、システム、あるいは手続、あるいはどんな支援をさせていただくか。そういったようなことについて、検討していくというふうに書いてございますので、それをまちづくり条例というふうにするのか、まちづくり推進条例とするのか、あるいは仮称という形で載せるのかどうかは別としまして、今、冒頭で申し上げたような事柄について、導入していくと。それについては方向づけをしたいと思っています。
 なお、本会議でも区長が答えましたように、実際にまちづくり条例の制定に向けて、内容について今検討中ということでございますので、それは実現を図っていくと。その条例の名前を例示的に仮称でも示すかどうかは別としても、都市計画マスタープランには盛り込む予定でございます。
久保委員
 わかりました。あと西武新宿線についてでございますけれども、この点もまだ地下化になるのか、高架化になるのか、今後、野方-井荻間が採択されるのかということがまだ不明確でございまして、これがきちんと明らかにならないと、実際のところ、まちづくりというのは、どういう形になってくるのかということを示すことができないかと思うんですが、その辺については、都市計画マスタープランの今の現状ではわかりますが、今後、それがより計画的に見えてきた場合、その辺は都市計画マスタープランとしては、記述を改めていくということでよろしいのでしょうか。
田中都市計画調整担当課長
 野方より以東のことで言いますと、地下化になるか高架化になるかによりまして、受けてくる幹線道路の体系ですとか、そういったようなことはもちろん変わってくるわけでありますけれども、駅前広場等をつくっていく必要がございますので、そういったつくるという意思は、都市計画マスタープランにつけますけれども、どこの場所につくるか、道路はどんなふうに引いてくるかというのは、都市計画マスタープランの中では、絵として具体的に示すことはいたしません。そういうことを進めていくということを、強く方向づけたいと思っています。
 また、連立の事業が具体的にどうなるかが見えてこないと、まちづくりが動かないのではなくて、連立の事業が動き出そうとしているときには、もうまちづくりも一緒に事業化ができるように、あらかじめそういった取り組みをしていくことが非常に重要だと思っていますので、都市計画マスタープランには、連立と合わせて駅前広場、あるいは駅アクセス道路、あるいは駅前の土地もないわけですから、高度利用を図りながら、駅前広場を生み出していくという必要もございますので、それをぜひ推進するんだと、そういうことを書いてまいります。
 したがいまして、いろいろな形態になっても、基本的に対応できる方向づけとして描けるのではないかと思っています。
かせ委員
 時間も押していますので、気になるところだけ絞って聞きますけれども、まず、2ページですが、ここには先ほどの課題の問題、それから社会状況の変化への対応の問題、それから新たな都市計画の対応の問題ということで、いろいろ書かれております。
 今、私は本当に気になっていくのが、2番目の社会状況の中で、地球温暖化への対応ということで、非常に気になっているところです。地球温暖化の原因というのが、都市のあり方がかなり影響していると言われているとおりであすけれども、今の中野区の進め方が、3番目の新たな都市課題への対応というようなところで書かれておりますように、中野駅周辺まちづくりであるとか、ここに象徴されるように、土地の高度利用で高い建物を建てていくとか、そういったことが書かれているわけですけれども、実は、こういうようなまちづくりが、地球温暖化にはどのように影響するかと、非常に危惧されるところなんです。そういったことへの対応、それから今東京都などでも議論されておりますけれども、私もまた質問の中でも言っておりますけれども、緑の問題であるとか、風の作用であるとか、特に海風の問題ですね。風の道であるとか、そういったことが言われているわけですけれども、その辺について、どういう取り組みをされるのかということで、ちょっと具体性がよく見えてこない。まず、その辺からお聞きしたいと思います。
田中都市計画調整担当課長
 まず、一つ目のお話でありますけれども、何も手をつけずに、確かに建設行為というのはエネルギー消費をします。それで環境に対する負荷も生じます。何も手をつけずにいると、それは確かに、その時点で見るとエネルギーを発生しない、負荷を発生しないということになるかと思いますけれども、このいろいろな課題、申し上げましたように、中野のまちの安全性を高めるというのが、まず第一の課題だと思っておりますけれども、そのためには建てかえ促進共同化、そういったことで、狭い道路を広げたり、あるいはオープンスペースを確保したり、そういったことは、また別の観点で必要だと思います。そういうトータルな環境コスト、あるいは環境に対する負荷を待避するようなところまでのノウハウ、今の時点で私どもは持っておりませんけれども、そういう意味で、都市整備に向けて、必要なところはしますし、また可能な限り、環境負荷の低減を図っていくということでございます。そんな考え方を持っております。
 それから風の道につきましては、確かにここで記述をしてございません。中野の中に、果たしてどういうルートで、風の道を確保することが、本当にいわゆる風の道としての効果を発揮するのか、そのあたりについては、確証が持てない。どこの方向でいくことがふさわしいのかどうか、まだ書き切れないというふうに思っている。そういう結果で、具体的に盛り込みをしていないということでございます。
かせ委員
 一般的に狭隘道路の整備であるとか、不燃化促進であるとか、こういったことはどんどんやっていかなきゃいけない課題だというふうに思っています。それと、ちょっと違うとらえ方をしなきゃいけないのが、いわゆる拠点再開発と言われているような一極集中型の大規模開発、これについては、このまま進めていいのかという議論があるわけですから、それについては、慎重にすべきだというふうに思っております。
 それと、風の道の問題ですけれども、これは一般的に言われることは、河川のありようであるとか、それから道路ですよね、道路もただ風を通せばいいというのではなくて、さわやかな、制御されたというか、突風ではない、静かな風が流れるような道路の構造であるとか、街路樹の問題であるとか、河川の並木であるとか、いろいろなところで考えられる。そういうものを、どういうふうに生かしていくかということが考えられなければいけないんだろうと思うんですね。
 前回のマスタープランでは、その辺のところの記述があって、河川の親水化であるとか、河川に面したオープンスペースの確保であるとか、いろいろ書かれているわけです。ですから、これについても、オープンスペース、大小ではなくて、そういったものを大事にしていくという視点が、今後は大切でありまして、そういったものが連続することによって、風の道も確保できるというふうに思っているんですよね。だから、そういう考え方が必要だし、そういうものを書き込む必要があるのではないかなというふうに私は思っています。どうでしょうか。
田中都市計画調整担当課長
 まず、11ページの真ん中あたり、中野区のまちの姿で、区内全域高度利用、あるいは高い建物、そういうことをするわけではなく、にぎわいを持たせる部分と、それから安心して暮らせる部分を調和させていくということが基本スタンスでございます。
 そして2ページの1の(2)に挙げてございますように、あるいは3ページの5番に挙げておりますように、中野の将来の都市の継続的な維持、発展をしていくために、やはり活力というものを、もっと生み出す必要がある。それは特定の中心的な拠点として育成する場所、あるいは幹線道路への都市機能の軸として育成する場所が、その受け皿になるべき部分だと思います。そういうところを諮って、今13万人の区民で、職業をお持ちの方がいらして、一方で、区内で仕事をされている方が11万人いらっしゃるんですね。ということは、働き手はどちらかというと外へ出ていくわけでありますけれども、中野の場所、あるいは交通利便性、そういったことを考えたときに、これはもう少し中に来ていただける、そういった可能性が非常に高いところだと思いますので、もう少し外から働きにくる、あるいは若い区民の方も、いろいろなライフスタイル、ワークスタイルと書きましたけれども、区内で他区、都心区に比べますと、テナント料等も安い中で、新しいビジネスを構築していただき、また生活を支える機能もある、この中野を支えるような活動をしていただく。あるいは創業していただく、また遊びも含めて、外からビジネスで来られるということも含めて、外から訪れる方もふやしていく、そういったような形によって、中野の地域の産業も含めて活力を図る。あるいはまちの活気も見出していく、そういったことが、今後の都市の維持、さまざまつくってきたものの維持、あるいはいろいろな施策に要する費用を賄うという意味でも、非常に重要であると思います。すなわち都市の継続性を確保する意味で、言い換えれば、都市としてのサスティナビリティを確保する上で非常に重要ではないかというふうに思ってございます。
 風の道の御指摘につきましては、御意見としてお伺いさせていただこうと思います。
かせ委員
 私は拠点整備ということを否定するつもりではないんですが、ただ、そこのところに莫大な資金を投入して、そしてまた巨大ビルをつくるということが環境負荷の問題、それから商店街への影響ということで、これ以上大規模にさせることについて問題ありというふうに指摘しているとおりです。答弁は結構です。
 それで、その次に、都市計画に関する法制度の改正への対応というようなことが書かれておりまして、ここにある都市計画提案制度の創設、それから景観法とバリアフリー法と書かれているわけです。この中で、今景観というのが非常に重視されてきていると。景観に対する関心も高いし、景観というのは権利、それからまちとしての財産というような考え方が広く一般化しているわけですけれども、そういう景観を確保するために、どのようにこれを制度化していくかというのが、一つのかぎなんですよね。例えば、新宿区などでは、景観条例をつくって、それから景観審議会というようなものを立ち上げて、景観にかかわることについての区民とか、議員も参加して審議できると。それで、相当の規制力を持って活動していると思うんですけれども、これはそういう方向に中野区もいくんだろうなというふうに思っているんですが、記述はないんですが、どうお考えでしょうか。
田中都市計画調整担当課長
 景観につきましては、45ページのところに挙げておりまして、あと推進方策のところで、そういったものを実現する仕組みを整理すると、そういったようなところで思っております。御指摘いただいたような方向は、一つの方向だろうと思います。ただし、その条例化というふうに書くのかどうかというところにつきましては、まさに素案のたたき台を出して、御意見をいただきながらというふうに思っている部分でございます。
 それで、実はどこまで区が踏み込んでいくのかというのは、例えば、景観形成団体というのが新しい制度の中でできましたけれども、そうしますと非常にそれに伴う事務、今神田川景観基本軸は、東京都が届け出を受けて指定ということになるかと思いますけれども、もろもろ発生する事務量に対応できるかというふうな問題もあるかと思います。ただ、この中で挙げておりますのは、景観地区の指定というのを、ちょっと言葉で挙げさせていただこうかと思いますけれども、そういったときに、これは景観条例はなくても決定はできますけれども、あと歴史風情を活用した景観づくりということを挙げています。例えばですけれども、新井薬師の周辺に、もう少しそれなりの界隈を持って、人が歩けるような形になっていると、中野駅周辺ですとか、あるいは新井薬師前駅のところからも、非常に快適に歩ける、あるいは地域の方も、それを誇りとして暮らしていくことができると、そういうような景観づくりというのをイメージしているわけでありますけれども、こういったところ、あるいは中野駅周辺、あるいは山手通り沿いの幹線道路の沿道、そういったところを景観的に重要な地区と位置付けて、どんな具体的な景観をつくっていくかという形になりますと、標準的には、景観基本計画をつくるという流れがございます。そのときに、それをさらに条例で担保性を持たせるという方法があります。ですから、選択肢の一つだと思っております。
かせ委員
 私は景観を担保する仕組みとして、住民参加の仕組みとして、そういうものをつくるのがいいのかなというふうに思っています。これから検討ということですから、要望になりますけれども、ぜひ住民が自分たちのまちについて、意見が言えるということで、景観条例ですね、それから審議会とか、そういった方向を、ぜひとも実現するようにお願いしておきます。
むとう委員
 前回の建設委員会の中での改定に対する専門協力員の方々の勉強のまとめであるとか、その前には区民意見交換会での区民の皆様から各地域センターで行われたところの意見でありますとか、出されていたかと思うんですけれども、きょうこれをぱっと見せられて、全然読み切れませんので、そういった専門協力員の方、それから区民との意見交換会の場で出された意見が、例えば具体的に、どこにどういうふうに生かされているのかとか、今短時間で読み取る時間がありませんので、解説していただけたらありがたいのですが。
田中都市計画調整担当課長
 一応はいただいた意見を踏まえながら書いてきたつもりでございます。これまで御報告しているように、非常に膨大な数がございまして、それを逐一これについてはどうこうとお答えはちょっと今できかねるので、御理解いただきたいと思うんですけれども。
石井都市整備部長
 私の記憶でいきますと、例えば11ページ、全体構想の中で、要するににぎわいと静けさという、相反するといいますか、こういう部分がございますけれども、これなんかにつきましては、確か鷺宮地域センターで、こんな御意見をいただいたかなと。これは区民の方ですか、土地についての用途上の問題なんかも合わせて、当然にぎわいばかりじゃなくて、きちんとその辺のめり張りをつけたまちづくりが必要ではないかといったような声がありました。あとちょっとトータルで、チェックをしてみる必要がございます。
むとう委員
 やっぱりせっかく前からこだわっていることは、区民の意見交換会であるとか、なかなか参加者が少なくなってくるのは、自分の意見がどういうふうに反映されたのかなという成果が読み取れないと、やっぱりなかなかということになっちゃいますし、今回、特に専門協力員の方、別枠で意見をいただいているわけですから、そういうところが生かされていってほしいなというふうに思うわけです。これはこのままお願いでもあるんですけれども、席上配付されて、わあっと項目だけ言われても、本当に読み切れないので、こういったものが早くできているんだとするならば、少し前にいただければ、目を通してここに座れればありがたいので、もしこういうものが早くできているんだったらば、そういうことも今後……。

〔「だめだよ、そんなの。委員会側からだもの」と呼ぶ者あり〕

むとう委員
 そうですね。だから、どこで言っていいかわからないですが。

〔「委員会で初めてやるんだから。勝手にできないよな」と呼ぶ者あり〕

むとう委員
 ですから、そういうことの配慮というのは、どこかの場面で……。

〔「委員会で配付して、初めて討論だろう」と呼ぶ者あり〕

むとう委員
 いえ、これまであったかと思うんです。

〔「ありますよ」と呼ぶ者あり〕

むとう委員
 ええ。こういうまとまったものができたときには、やっぱりその場での席上配付ではなかなか読み取れないので、事前にいただけるようにということで、今期はどうだったか、そういうことは、これまでもずっと言ってきて、できていたことだったかと思うので、今後、そういうことが可能であれば、ぎりぎりまでできないということもあるかもしれませんし、どこの部分で意見を言っていいかわからないんですが、委員会として、そういうことも検討していただけたらありがたいかなということで……。
委員長
 委員会規則というのがありますので、その中で判断してやっていますので、今のお話があったということは承っておきますけれども、それしかないという……。

〔「委員会条例ってあるの」と呼ぶ者あり〕

委員長
 いやいや、じゃあ、休憩しましょうか。

(午後4時45分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後4時50分)

久保委員
 住宅マスタープランのほうには、こういった形で、今後の予定ですとか、上についてきているんですけれども、今回、都市計画マスタープランのほうにはないんですが、これはどういったことになりますでしょうか。
田中都市計画調整担当課長
 今ちょっと口頭で今後の予定について報告させていただきます。先週まで第2回意見交換会を進めてまいりました約3週間から4週間ぐらいにわたってですね。それで、既にいただいた御意見も踏まえて、今回意見交換会でいただいた意見も踏まえて、今、本日の資料には、それすべてが反映された状態にはなっておりませんので、そういったことも踏まえまして、12月中旬ぐらいまでに、いわゆる素案という形で、とりまとめをしたいと思っております。都計審の資料なり、本日の建設委員会の資料は、それはそれで公表になりますけれども、中野区として素案がまとまりましたという形で、12月中旬ぐらいに、ホームページと、区役所の1階、あるいは地域センターにファイルをするような形で閲覧していただこうと思っています。
 その上で、1月に第3回意見交換会を開催させていただきます。これはちょっと私の記憶では、12月から1月ぐらいに3回目の意見交換会というのを御説明したことがあるかと思うんですけれども、具体的な日程調整は、その中の1月で、7会場で開催したいと思っています。それで、素案を見ていただいて、しばらく時間を見ていただいた上で意見をいただきますので、素案についての具体的な意見をいただこうと思っています。そこでまた意見をいただいたもので、素案を再検討して、3月ぐらいまでに区の案を設定しまして、パブリックコメントを3月に実施したいと思ってございます。
 それで、これも前に申し上げたかと思いますけれども、年度明けて4月ぐらいには改定の都市計画マスタープランを定めたいと思ってございます。そんな予定を考えております。
委員長
 これからの審査の進め方について御協議いただくために、委員会を休憩します。

(午後4時54分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後4時54分)

 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
 それでは、間もなく5時になろうとしておりますけれども、本日の審査はここまでとし、残りは明日、4日に審査を行うことに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議なければ、以上で本日の審査を終了します。
 次回の委員会は、明日、12月4日(木曜日)、午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告します。
 以上で、本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の建設委員会を散会します。

(午後4時55分)