平成19年06月28日建設委員会
中野区議会建設委員会〔平成19年6月28日〕
建設委員会会議記録
○開会日 平成19年6月28日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時01分
○出席委員(8名)
北原 ともあき委員長
のづ 恵子副委員長
ひぐち 和正委員
南 かつひこ委員
伊藤 正信委員
久保 りか委員
むとう 有子委員
かせ 次郎委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市計画担当課長(住宅担当課長) 登 弘毅
南部地域まちづくり担当課長 角 秀行
中部地域まちづくり担当課長 上村 晃一
北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長) 市川 求
土木・交通担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 安部 秀康
建築担当参事 佐藤 幸一
拠点まちづくり推進室長 谷村 秀樹
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
中野駅周辺整備担当課長 松前 友香子
○事務局職員
書記 松本 明彦
書記 杉本 兼太郎
○委員長署名
審査日程
○請願
〔新規付託分〕
第3号請願 西武新宿線駅と踏切の改善に関する請願
○所管事項の報告
1 都営鷺の宮アパート建替計画及び都市計画変更の内容について(都市計画担当・住宅担当)
2 西武新宿線野方駅南北自由通路及び駅舎整備の進捗状況について(都市計画担当)
3 丸ノ内線中野新橋駅火災対策(二方向避難通路)について(都市計画担当)
4 国家公務員宿舎跡地利活用方針について(中部地域まちづくり担当)
5 東中野駅周辺まちづくり調査委託の成果について(中部地域まちづくり担当)
6 下水道局中野一丁目地区浸水対策事業について(土木・交通担当)
7 妙正寺川北原橋付近改修工事の工事再延伸について(土木・交通担当)
8 東中野日本閣横断橋設置工事について(土木・交通担当)
9 中野区自転車利用総合計画(案)について(土木・交通担当)
10 控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起について(土木・交通担当)
11 議会の委任に基づく専決処分について(土木・交通担当)
12 改正建築基準法等の施行について(建築担当)
13 日本オーチス・エレベータ(株)製エレベーターの緊急点検結果について(建築担当)
14 区を被告とする訴訟の提起について(建築担当)
15 中野区耐震改修促進計画(素案)について(建築担当)
16 住宅の耐震化促進事業の実施状況について(建築担当)
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、3時ごろの切りのいいところで休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
保留になっております請願の審査を行います。
第3号請願、西武新宿線駅と踏切の改善に関する請願を議題に供します。
審査の進め方について御協議をいただきたいので、委員会を休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時01分)
まず、昨日の質疑の中で答弁保留がありましたので、理事者から答弁を求めます。
登都市計画担当課長
昨日の久保委員からの御質問への答弁保留でございます。
鷺ノ宮駅はバリアフリーの重点整備地区となっているが、そうすると南側のエレベーターは必要となるのではないかという趣旨の御質問だったと思います。鷺ノ宮駅につきましては、国の交通バリアフリーの基準に基づきまして、1系統のバリアフリー、これは北側でございますけれども、エレベーターが整備されているということでございます。その限りでは、国基準のバリアフリー対応はできているという位置付けになっております。
もちろん、これは国の基準でありまして、南側が不要ということではございません。
遠山土木・交通担当課長
私の方から、答弁保留の分をお答えさせていただきます。
まず、その前に、一部訂正をさせていただきます。昨日の答弁の中で、2号踏切、踏切間の土地についてでございますが、私は区有通路ではないかということをお話ししました。その後調査をいたしまして、2号踏切につきましては、北側、大体4分の1ぐらいは区が管理している部分がございますが、ほとんどが西武鉄道の鉄道用地でございます。
なお、3号踏切につきましては、踏切間の土地はすべて西武鉄道の鉄道用地ということで、区道扱いにはなってございません。
それでは、昨日答弁保留してございました道路幅と、それから踏切幅、幅員との関係でございますが、これにつきましての根拠でございますが、踏切道改良促進法の一部を改正する法律という平成13年の法律第5号の中に、交通事故の防止の観点からは、踏切道の拡幅を行う場合の拡幅後の幅員については、接続道路の幅員と同一にすることを原則とするというルールがございました。それから、同年10月1日の通達の中に、踏切道の拡幅に係る指針というものがございまして、踏切道の拡幅は接続道路の幅員を上限とする。踏切道を含む道路の拡幅計画がある場合には、その計画幅員までというような指針がございました。
それからもう1点、鷺ノ宮1号の踏切につきまして、かせ委員、それから久保委員からの御質問がございました。これにつきまして、記録を調べますと、平成11年に、御指摘の鷺ノ宮1号踏切につきましては、当時の11.1メートルから11.8メートルという形で拡幅が踏切道内の中で行われているという記録がございました。それにつきましては、西武鉄道側の鉄道用地の中で拡幅が行われたということでございます。
市川北部地域まちづくり担当課長
昨日のかせ委員からの踏切対策のことについてでございますけれども、国の方は、踏切緊急整備5カ年計画という中で、竹ノ塚付近の踏切事故をきっかけに、平成18年1月から、速効対策とか抜本対策の考えに基づいて計画を進めているところでございます。その中で、抜本対策は、踏切の除去など立体事業などの事業であり、非常に期間を要するということから、踏切内のカラー塗装や歩道の拡幅・設置、横断歩道橋などの横断施設などの整備により速効対策を並行にして行っていく。そういう中で、区内での踏切速効対策としては、野方駅自由通路整備事業を挙げているわけでございます。区内のそのほかの踏切については、カラー塗装などの対策は進んでいるところでございます。
登都市計画担当課長
答弁の訂正でございます。昨日の伊藤委員の質問に対する答弁訂正でございます。
鷺ノ宮駅通路の利用者数でございます。昨日、1日当たり南北とも1万5,000人程度とお答えいたしましたが、これは、実は乗降客数の誤りでございました。通路の利用者としましては、平成17年に調査がございます。これは、1日の人数ではございません。朝2時間、7時から9時、夕方2時間、夕方5時から7時の4時間の数字の合計でございます。それによれば、4時間という時間でございますけれども、北側が6,372人、南側が4,493人という調査でございます。北側が南よりも多いという数字となっております。大変申しわけございませんでした。
委員長
それでは、引き続き本件に対する質疑を行います。
かせ委員
1号踏切ですけれども、これは平成11年に70センチ拡幅した。それについては西武鉄道の用地だったということですね。一方、踏切の問題については、法律では道路幅を上限とするということですけれども、たしか1号踏切については、西武鉄道の用地内の改良ということでやったのではないのかなというふうに思うんです。これは、現にこういうことがやられているということであれば、この方式によってかなり改善されるのではないかというふうに思うんです。
ちなみに、きのう議論されてきた3号についてもそうですし、2号については、今のお話ですと、これは4分の3は西武鉄道の用地ということになります。西武鉄道の線路敷内ということですから、西武鉄道の努力によって改善することができるということではないんでしょうか。
遠山土木・交通担当課長
説明が足りなかったかなと思ってございます。先ほど根拠法令の御答弁の中で、通達の部分をお話し申し上げました。踏切部の拡幅につきましては接続道路の幅員を上限とするんですが、踏切道を含む道路の拡幅計画がある場合には、その計画幅員ということで、委員の御指摘の鷺ノ宮1号踏切につきましては、中杉通りは都市計画道路であって、この指針に即した考えでの拡幅であるという認識でございます。
かせ委員
といいますと、これは拡幅の線引きの中での整備ということなんですか。
遠山土木・交通担当課長
繰り返しになりますが、理解としては、その踏切道の拡幅に係る指針に沿った考えの中で拡幅が行われているので、原則に沿っているという理解でございます。
かせ委員
原則ということの説明ですけれども、その指針だけで改善を迫っていくということになると、当然それは限界が来ているわけです。現実にこれから見にいくんでしょうけれども、それで認識を一にすることはできると思うんですけれども、現在の道路幅だけに限定して物事を考えれば、全然解決の見通しが立たないんです。これから議論になりますので後々に残しておきますけれども、ぜひその辺については今後検討していただきたいというふうに思います。答弁はいいです。
久保委員
先ほどの南口のエレベーターの設置というのが、バリアフリーの整備地区ということではどのような位置付けかということで御答弁をいただきましたけれども、ということは、重点整備の中では、1方向だけがバリアフリーとしてきちっと完結していればそれで構わないと、国の言っていることは。この鷺ノ宮の駅においてはそれで確保されているということでしょうか。中野区としても、それ以上のことを駅舎の改良といったことでは望まれていないということですか。
登都市計画担当課長
あくまでそれは国の基準ということでございます。もちろん、それで十分でそれ以上必要ないということではございません。それぞれの状況で判断すべきことだろうというふうに思っております。
久保委員
駅だけのバリアフリー化ではなくて、公共施設ですとか、また福祉施設等も南口側にはございますが、そういったところに対して、すべての方が安心して歩行できる連続した空間ということを言われておりまして、それはただ単に道路の整備ということではなくて、当然駅舎の整備ということも含まれていると私は思います。ここの中でも、現状調査の中で、バリアフリー対応のできている踏切なので、その踏切を渡っていけば南口に対しても対応できるような表現も一部ありますけれども、実際のところはそういったことはかなり厳しい状況があります。
それは、もちろん踏切があるということも一つの理由ではございますけれども、その中で、今区としては、南口にエレベーターを設置をしない場合、例えば駅舎をおりて北側のエレベーターを車いすの方などが利用される場合、北側エレベーターをおりて、その後南方面に向けて踏切を渡る。その後の部分で何か補うことをなさって駅周辺バリアフリー化を進めていくのか。それとも、やはり南口のエレベーターをきちっと設置をするということもこの重点整備の中の目標に定めて検討していくのか。その辺はいかがお考えでしょうか。
登都市計画担当課長
区内の駅のバリアフリーの整備状況でございますけれども、優先順位がございますので、その優先順位を勘案しながら、鷺ノ宮駅についても進めていきたいというふうに思っております。
久保委員
優先順位ということではなくて、もちろん、それはわかります。総合的に見て、まだ1方向にもエレベーターが設置をされていないとか、エスカレーターが設置されていない駅もたくさんあるかと思いますので、そうしたところを改善してからという順番はわかりますけれども、そうではなくて、重点整備地区としてわざわざこの鷺ノ宮を選ばれているわけですから、理想とする整備の状況というのがあると思うんです。そこは、ここの中にも実現に向けてのスケジュールということがありますが、具体的にはどこに何を設置するスケジュールということもございませんし、事業スキームがあるわけでもありません。
そういう中で、最終的には南口のエレベーターを設置をすることが、現時点では確かに野方駅が終わってからとか、いろいろな順番があるかもしれませんけれども、将来的には必要と思われているのかどうか、その辺のところを伺っているんですけれども、いかがですか。
登都市計画担当課長
将来的には、あらゆるところでバリアフリーが必要だろうというふうに思っております。ただ、現時点では、現状である程度やむを得ないのかなというふうに思っております。
久保委員
例えば今回土地の問題があります。そこの空き地となっているところが、そこを西武鉄道の方が駅舎を増設をしていただいて、エレベーター設置をするということが、これが不可能になった場合は、どのような形で今後エレベーターですとかエスカレーターを設置をすることが可能なんでしょうか。
登都市計画担当課長
将来のことはちょっとわかりませんけれども、その時点時点で最善のものということで判断していくことになるだろうというふうに思っております。
久保委員
具体的には何かお考えはないんでしょうか。
登都市計画担当課長
現時点ではございません。
委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本件の取り扱いを協議するため、委員会を休憩します。
(午後1時15分)
委員長
委員会を再開します。
(午後1時19分)
お諮りします。
第3号請願、西武新宿線駅と踏切の改善に関する請願につきましては、閉会中も継続審査すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で、第3号請願の本日の審査を終了します。
次に、所管事項の報告を行います。
都営鷺の宮アパート建替計画及び都市計画変更の内容については、昨日報告を受けていますので、質疑から始めさせていただきます。
質疑はありませんか。
かせ委員
きのうやろうかなと思っていましたけれども、きょうになりましたけれども、質問させていただきます。
きのういろいろ説明されましたけれども、私は一番気がかりなのは、居住者の皆さんや住民の皆さんとの調整はどうなっているのかなということなんです。説明会は、これを見てみますと6回やられているわけですけれども、この6回の中で、今どういうことが問題なのか、かいつまんで説明していただけますか。
登都市計画担当課長
説明会、それから、これで見ますとことしの1月21日が最後となっていますけれども、これ以後も継続して近隣の方とやられていますし、また、居住者の方につきましては、東京都の方で続けて話し合いをやっているという状況がございます。
大きくは近隣の方と東京都あるいは中野区との話し合いの中では、一つは、12階建てという高さについての議論がございます。それからもう1点は、外周道路と言っていますけれども、南側と西側の6メートル道路を入れますけれども、その道路自体は問題ないんですけれども、道路の高さ、ここはすべて現在擁壁になって少し坂になっています。ここに通ずる道が階段になっているんです。南から来る道は階段になっていますので、区としましては、道路を少し高くして階段を解消して、高齢者、障害者の方にも通りやすい道、また、避難路としても通りやすい道にしたいという意向を示しているんですけれども、ここの近隣の方々は現状のままでやってほしいということでございます。
区との関係でいきますと、大きくはその2点が課題ということでございます。
かせ委員
大きく分けて2点と言いますけれども、これは、これまで池田区議がいろいろやられていたところで、お話も聞いています。今2点とおっしゃいましたけれども、12階建てということで、特にこの近隣は比較的低層の住宅で、北側に河川が走っているということで、もともと風の道ですよね。河川は風の道と昔から言われていますけれども、そこに12階建てが建つことによって起こる影響、風害であるとか、そういったものについて、実は北側の住宅の方や、それから、近隣の人たちが大変心配されているというふうに私は聞いているんですけれども、この問題についてはどうなんですか。
登都市計画担当課長
大変懸念をされているということでございました。それにつきましては、東京都の方で、かなり厳しい条件のもとでのシミュレーションというのをやっております。その結果、あまり影響はないという結論でございます。
それからまた、建物と建物の間を少し離したりですとか、あるいは植樹をして緩和できるということでございます。トータルとして見て、それほど大きい影響はないというシミュレーション結果が出ておりますので、御心配要らないのかなというふうに思っております。
かせ委員
心配はないということですけれども、程度の問題ということもあるんでしょうけれども、心配ないと僕は思えないです。風というのはどういうふうに流れるかというのは大体察しがつきますけれども、周りが高ければ、それに合わせた高さだったらそんなに影響はないんですけれども、やはり高低があったり何かすると、必ず風の集中だったり起こるわけですから、私もシミュレーションを見ていませんし、また、住民の方たちもそれで納得しているとはとても思えないんです。だから、これについては、住民が納得されているかどうかというのを確認したいんですけれども、どうですか。
登都市計画担当課長
住民の方はどこまで指すのか難しいところはございますけれども、人それぞれだろうというふうに思っております。もちろん、委員がおっしゃるように、全員が全部納得しているというふうには思っておりません。しかしながら、昨年東京都の方でシミュレーションを行いまして、住民の方にも発表して説明されているという状況がございます。そういったことを踏まえまして、一定程度の御理解は今得つつあるのかなというふうに思っております。
かせ委員
まだまだいろいろ問題があります。それで、道路を6メートルかさ上げということですけれども、この辺の地形の状況からしますと、もともとここは昔は沼地だったですよね。あるいは田んぼ、湿地帯、今の河川ができる前、南の方は台地になっているというところで、水はけが悪かったり、雨が降ると水がたまる。そこがかさ上げの道路になってきてどうなのかという心配もあるように聞いています。それでは、これについての説明はどうなっていますか。
登都市計画担当課長
これは幅員6メートルの道路を新たに新設するということでございます。区としましては、ここは広域避難場所になっておりますので、広域避難場所に通ずる道が階段でいいんだということであれば、それは別でございますけれども、やはり広域避難場所に通ずる道、南側から来る道でございますけれども、傾斜を緩くして、どなたでも通りやすい道にする必要があるというふうに思っております。その点で、この外周道路につきましては少しかさ上げをさせていただきたいということでお示しをしているという状況でございます。まだ個々のお宅にお伺いして、東京都と区の方になると思うんですけれども、どうなんですかという形での問いかけをやっておりません。今後1軒1軒御希望をお聞きしながら、その辺を対応していくことになろうかなというふうに思っております。
かせ委員
やはり問題なのは、水の周りですよね。これをどうするか。住宅の方に流れない、土木の方はいろいろ知恵があると思うんでしょうけれども、それは十分にやってもらう必要があるし、それから、一つは、6メートルでしたっけ。この外周道路をつくることによって、今はほとんど車が入ってこないけれども、そういった外部からの車の流れ込み、そういったことに対する危惧というのもあるんです。これはどうですか。
登都市計画担当課長
一定程度大きな団地でございますし、緊急車両が通る道というのも必要だろうと思います。その点で御理解を求めているところでございますけれども、おおむねその辺の御理解は得られたのかなというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げましたように、道路の高さについては、今後まだ話し合いが必要なのかなというふうに思っております。
石井都市整備部長
若干補足をさせていただきますが、当該の鷺の宮アパート、それから、そこの南側の住宅地、その地域につきましては、大和町から白鷺に至るこの辺につきましては、整備地域、防災上の問題が多いという地域になっておりまして、したがいまして、この6メートル道路につきましても、先ほど来避難のお話を申し上げていますが、むしろ今までは入りたくても緊急車両が思うように入れない地域であったわけです。ここに一定の幅の道路を入れることによって、その緊急事態への対応、それから、日常的にも、もちろんいろいろな生活上の必要な車、これらが入っていけるような形にしていきたいという今のそういった整備地域との兼ね合い、防災上の関係もございますし、そういう意味で、区としては今までそういう状況にあったところを何とかこれを機会に整備を図っていきたいというところもございます。
かせ委員
防災上そういう道路をつくるということはけしからんということを言っているわけではないんですが、住民の方たちの合意をちゃんととってやってもらいたいというのが本意なんですけれども、まだまだ十分納得されていないというふうに聞いているものですから、あえて聞いております。
それと、きのうも調節池の話がありましたけれども、これは高さとの関係もあると思うんです。必要な住宅を確保するということで、たしか地域の方たちは、調節池について、ふたがけをして、哲学堂の住宅と同じように、その部分も含めて住宅をふやせば高い建物にする必要がないんではないかというような案を示しているというか、そういう意見もあるというふうに聞いているんです。これは検討に値するのではないかというふうに思うんですが、どのような検討をされましたでしょうか。
登都市計画担当課長
まだ東京都の方は調節池をどういうものにしていくかというものにつきましては、今後調査してやっていくということでございます。
なお、もう一方では、住宅の建てかえの促進、早期に実現しなければならない。それから、調節池についても同様でございます。いつ水害が起きるかわかりませんので、なるべく早くやりたいということがございます。もし、調節池の上に、例えば建物を建てるということになりますと、調節池をつくってからとなりますと、さらに完成がおくれてくるという状況もございます。そういったことを踏まえて、早期に建てかえと水害対策をやらなきゃだめだという観点から、あまり現実的ではないのかなというふうに思っております。
かせ委員
現実的ではないと言ってしまったらおしまいなので、可能性といいますか、現に哲学堂というのはそういう方式をとっていますよね。哲学堂は、あそこにマンションが建っていますから、あの地下は調節池になっていまして、さらに隣の運動施設の下も調節池になっています。いわゆるあの一帯が調節池の上に建った構築物ということになっています。例があるんです。だから、特に中野みたいな場所についてはそういう方式を十分に生かすべきではないかというふうに思います。これについても住民の方たちから随分意見、要望が出ているようですから、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
それと、今の住宅の方たち、実はきのうも説明がありました。40年ぐらい前に建ったというようなことを言われていましたけれども、それだけ古い住宅ですと、今住んでいる方自身が高齢化しているということになります。ここに建てるものとして、御説明ですと、どうも単身の高齢者であるとか、あるいは2人世帯、1DKとか2DKが多いというふうに聞いているんですが、それでよろしいんですか。
登都市計画担当課長
数としましては1DKとか2K、こういったところが多くなっています。ただ、それでも都が当初考えたものよりは、3DKとか2DKにつきましては区は要望したこともございまして、ふやしていただいたという経過もございます。ただ、現在の都営住宅に入っている方々の住みかえの住宅ともなりますので、そういった世帯の状況も勘案しながらつくっていかなきゃだめだということから、結果として、1DKとか2Kもかなりの数になるということでございます。
かせ委員
どのぐらいの割合でしょうか。1DK、2K、こういう小規模のものがどのぐらいの率になっていますか。
登都市計画担当課長
現在我々が聞いているのは、1DK、新しいところで大体34%、それから2Kが34%、合わせて68%ということでございます。あと2DK、3DKが合わせて32%というふうに聞いております。
かせ委員
それと、これは世帯数は出ていましたよね。もう一度確認ですが――結構です。ありました。
それで、610戸の中の実に68%が1DKあるいは2Kということで、単身あるいは2人ぐらいのそういう世帯、それから、お話があったように、高齢の方がそこに住みかえられるということだと思うんです。そうしますと、いろいろ問題が出てくると思うんです。例えばエレベーターの問題はどうなのか、それぞれの棟にたしか1基というふうに聞いたんですけれども、1基で間に合うのかどうなのか。あるいはこれだけの高齢者の方がいる場合には、介護であるとか、そういった問題についても考えなきゃいけないということで、多機能型の福祉施設などの導入なんていうことも、地域の方たちから、ここに置くべきではないかというような声も聞いているんですが、これについてはどうですか。
登都市計画担当課長
建物の中身については、細かいことはまだ聞いておりません。東京都もこれから詰めていくのかなというふうに思っております。ただ、高齢者が多いか少ないか、ちょっとわかりませんけれども、ここに限らず、中野区内どこでも高齢者の率というのは高まってきていることは間違いございません。ただ、では、ここの住宅の中に福祉施設を何が何でもつくらなきゃだめなのかというと、確かに近いところに欲しい、これは皆さんそうだろうと思いますけれども、必ずしもこの中に何が何でもつくらなければ建てかえを認めないよというのはいかがなものかというふうに思っております。地域全体で福祉施設ですとかそういったものの配置を考えていく必要があるだろうというふうに思っております。
かせ委員
610戸ということになると、少なくとも1,000を超えるような人たちがこの団地の中に住まわれるわけでしょう。しかも、団地の中ですから、今から考えるということになれば、そういう例えば多機能施設なんか、そういうものを入れるというスペースは十分今からだったら考えることができるわけですから、いずれにしても、今後必要な施設であるし、どこかにつくっていかなければならない施設だということで、可能性があることについては検討すべきだと思うんです。この辺についても東京都に要請するということは必要になってくると思うんですが、再度お願いします。
登都市計画担当課長
そういった福祉施設につきましては、東京都がつくるというよりは、地元自治体の問題でございますし、また、現在介護保険制度ということで、民間事業者、さまざまな施設等をつくっているという状況もございます。ですから、そういったものをトータルに勘案しながら、中野区内でいろいろな施設の配置なりサービス水準というものを考えていく必要があるだろうというふうに思っています。ただ、すべてここにそういったものは盛り込まれなければだめなのかというと、必ずしもそういうことではないというふうに思っております。
むとう委員
建てかえのこの説明会なんですけれども、これは当然都営住宅ですから都の方がなさるわけですけれども、この説明会にも区としては参加していらっしゃるんですか。
登都市計画担当課長
区の方も参加といいますか、傍聴はしておりました。
むとう委員
そういたしますと、区民がこのことをどう考えるかとか、どういう意見があるかということは十分把握していらっしゃるという認識でよろしいですよね。
登都市計画担当課長
そのとおりでございます。また、これはかなり大人数の説明会でございます。ただ、これ以外にも個別にこの建てかえについて考えているような会、そういったものとの会合もやっておりますし、そういった中で、かなり突っ込んだ話し合いというのは行われております。
むとう委員
それで、区も参加されているということですから、多くの区民の意見を聞き取っているわけです。傍聴されているだけだとおっしゃいましたけれども、そこで区民の意見なり要望なりを区として聞いていく中で、区もこれはと思うようなことについては東京都に対して区としての意見というのを言うとか、要望するとかというような場面もあるんですか。
登都市計画担当課長
既に本委員会にも御報告いたしましたけれども、区から要望は出しておりますし、東京都からそれに対する回答というのも得ているところでございます。現在、大体の項目につきましては、それほどの意見の相違というのはございません。現段階ではほぼ埋まってきたのかなと思っています。ただ、1点、調節池についてのふたがけにつきましては、区としてあくまで使いやすいものということで要求していきたいというふうに思っております。
むとう委員
ここだけではなくて、区内のいろいろなところで、都営住宅の建てかえというのがここ数年行われていますよね。この説明会に私は行っていませんけれども、上高田四丁目の都営住宅の建てかえの説明会であるとか、近かったので行ったりもしたこともあるんですけれども、今、また弥生町六丁目ですか、都営ですよね。あそこも建てかえにこれから着手するというように聞いているんです。あれは都営ではなかったですか。――供給公社、そうですか。
それで、つくづく思うんですけれども、この資料を見ていても、良好な住環境の住宅を確保するということで行われていくわけですけれども、もともと住んでいた人の住環境だけではなくて、その建物をつくることによっての周りの住環境がどうなのかというところがすごく気になるんです。特に民間のデベロッパーによるマンション建設とはやはり違うのではないかと思うんです。東京都がやるわけですから、そこに住む人だけが快適ならいいということではなくて、周りへの配慮というものが、都営住宅だからこそきちんとやってほしいというふうに思うわけです。
ところが、都営住宅も建築基準法さえクリアすればいいというような考え方なのか、民間のマンション建設と本当に似たりよったりで、どんどん高層化になっていって、そのことによっての周りへの配慮というものがすごく少ない。私がたまたま出ていた上高田のときもそうだったんですけれども、東京都の職員の方々なんですかというふうに耳を疑いたくなるような、民間のデベロッパーの説明を聞いているような説明会であったという印象を私は強く持っているんです。
今回これも今よりも相当高いものになっていくわけで、東京都に対して、そこさえ快適な空間を確保できればいいということではなくて、もともとある都営住宅なんだからこそ、それをつくることによって周りの住環境を保つというよりも、周りの住環境にさえ逆にいい環境を提供できることになるような建てかえであってほしいというふうに私はすごく望むんですけれども、今の都営住宅の建てかえはいたるところでそうではないように思えるような建てかえ計画が多いように思えてならないんですけれども、区としてはその辺をどのような御認識を持っていらっしゃるのかということと、中野区につくられる都営住宅ですから、本当に周りの住環境にも逆にいい影響を与えるような建てかえとなるよう、東京都の方にきちんと要望をしていってほしいというふうに思うんですけれども、区の認識をお答えください。
登都市計画担当課長
委員がおっしゃるように、都営住宅の特に大きい団地のような場合は、そこに入居されている方のみならず、周辺に対しても良好な環境を提供するような団地というのを区としても当然これは要望すべきだというふうに思っております。この住宅に関しましても、先ほど申しましたような6メートル道路を入れたりとか、あるいは水害対策としての調節池をこの土地の中に捻出していただいてつくってもらうということでございます。そういったことから、この周辺、また中野区民に対する住環境といいますか、それに対して一定の配慮はされているのかなというふうに思っております。
むとう委員
それから、調節池のところにふたをかけるということで、先ほどかせ委員の方からは、上に住宅をつくるというような御意見が出ておりましたけれども、今東京都の方は、ふたをかけて、その上をどういうふうにしようというような検討になっているんでしょうか。わかれば教えてください。
登都市計画担当課長
ふたがけというの中野区が要求していまして、東京都は特段考えておりません。ただ、どういうものにするかにつきましては、これから調査をして検討していくということでございます。例えば仮にふたがけをしないにしても、中をどうつくるのか。例えば公園にするということであれば、どのような公園にするかですとか、いろいろな検討をこれからやるということでございます。
むとう委員
区としては、ふただけかけてくださいというところまでの要望しかしていないんですか。そのふたをかけた上をどういうふうにしてほしいというところまでの要望は区はしていないんですか。
登都市計画担当課長
ですから、細かいことはこれからということでございます。ただ、1点、細かい話になっちゃうんですけれども、この図を見ていただきたいと思います。下の方で調節池の真ん中辺、弥生橋というのがございます。現在団地側からこの橋を渡って北に行けるという、そういう通路がありますけれども、調節池ができたとしても、南側から弥生橋を渡りやすいようなつくり方というのを考えていただきたいということで、これについては要望しているというところでございます。
かせ委員
一つ聞き忘れたんですけれども、エレベーターのことなんですが、住民の方からのお話を聞いたら、エレベーターはどうも1基を考えているようだったんですが、本当ですか。
登都市計画担当課長
ちょっと建物をどういうつくりにするかということは我々は細かいことは聞いておりません。ただ、今回中野区の関与としましては、これはあくまで都市計画の変更ということで関与しているということでございまして、中身のつくり方については、これは東京都と居住者との話し合いの中で決めていくのかなというふうに思っております。
かせ委員
ただ、エレベーター事故というのはここのところいろいろ起こったりしています。これが12階建てということになって、エレベーター事故が起こってとまってしまった場合にどうなるのかというのは住民にとっては非常に大きな問題です。ですから、少なくとも要望として、1基ではなくて2基、複数基を各棟に置くべきだということは区としても言うことはできるんだろうと思うんですが、どうでしょうか。
登都市計画担当課長
それは区といいますか、団地の自治会の方で東京都とどういう話し合いをしているかわかりませんので、何とも言えませんけれども、東京都の方で判断するのかなというふうに思っております。
かせ委員
それは、ちょっと違うんではないの。住民に対して責任を負うというのは地元の自治体なわけだから、少なくとも安全にかかわる問題は、移動するというのは居住としての基本的な問題ですよね。それについてどうなっているのかというのは確認して、それだったらいいんだけれども、そうでない場合にはこのように考えてほしいということは言って当然だと思うんですが、東京都の仕事だという話ではないと思うんです。
石井都市整備部長
この都営住宅につきましては、都が所管をして事業を進めていくということでございまして、当然に建物ごとの居住者の数、あるいは利用の頻度、こういったことを考えながら、事業者としてエレベーターを何基つけるか、あるいは非常の場合にどういう対応をしていくのかということも含めて、そういう計画の中でこれが進んでいるものというふうに思っておりますし、その辺のところについて、東京都、大丈夫ですかというようなことについては確認をさせていただきたいと思います。
久保委員
先ほど外周道路のことで、確かに南側の住宅の方には階段が何段かあります。そこと高さを合わせるという話がございましたけれども、ということは、すぐに南側の住宅街に隣接をした形で道路をつくるというようなことになるんでしょうか。
登都市計画担当課長
現在擁壁になっております。現在も道路ではございませんけれども、通路状のものがございまして、低くなっておりますので、擁壁になっています。ですから、擁壁に接する形で道路をつくるということになろうかと思います。
久保委員
南側がそうなりますと、住宅に対する影響というのは何か考えられることがあるんでしょうか。
石井都市整備部長
私が考えていますのは、現在南側と当該団地のレベル、結構ありまして、その境界のところに既存の道路といいますか、通路が現在あるわけでして、今のままいきますと、南側から今現在接続が階段になっております。そのところを中間程度までに上げた形で、道路と南側からのアプローチ、これが階段でなくて通常のスロープ的な形で結びつけられないかというようなことを考えながら、この整備をしていったらどうかということを東京都と打ち合わせをしているというところでございます。
久保委員
その場合は、外周道路6メートル道の中に、南側に歩道のようなものはできるんでしょうか。
石井都市整備部長
敷地から出たところ、すぐに車道という形ですと危険も伴いますので、その辺の配慮は幅員の中で工夫をしていけるのかな。つまり、すぐ車が通る車道といったような形状ではなくて、一定の緩衝区間といいますか、そういうものが必要なのかなというふうに思っております。
久保委員
それから、南側のお宅の側からいたしますと、すぐにそこに6メートルの道路ができるということで、騒音の問題ですとか、プライバシーの問題ですとか、いろいろ御心配なこともあると思うんですが、そういった解消策というのは区としては考えていらっしゃるんでしょうか。
石井都市整備部長
一定程度幅がとれるような形になれば、樹木の植栽ですとかも可能になるかなと思いますが、まだその辺の具体的なところまではいっておりませんし、また、御希望も伺いませんと、なかなか具体的なところが固まってこないかなと思っています。ただ、1点は、先ほども申し上げましたように、確かに今まで車が通らなかったところに道路ができてくるということで、お住まいの方には裏側がそういう形で公道になっていくということでは大きな変化になるのかなというふうに思っておりますし、可能な限りの配慮は必要なのかなと思っています。
久保委員
今、可能ならば植栽などもということでしたけれども、この植栽をやる場合というのは、区が植栽するんでしょうか。それとも東京都の方がこの道路とあわせて行うんでしょうか。
登都市計画担当課長
今回につきましては、整備については都の方でやるということになっております。
久保委員
南側の階段、中ほどまで上げたらということでしたけれども、南側の階段を抜けてすぐそこは私道ではないかと思うんですけれども、その辺の関係はどうなるんでしょうか。
登都市計画担当課長
ちょっと具体的にどの場所かというのは覚えていないんですけれども、たしか公道だったというふうに思います。
久保委員
そういった例えば植栽を伴ったものを何かとか、歩道を設置というようなことが、具体的には南側の住宅の方たちからは御意見や御要望は出てきていないようですけれども、その辺も十分に区の方も近隣の方たちの御要望などを聞かれました上で、何とかこの外周道路が設置されるまでに、南側の住民の方たちの不安を取り除くような形で進めていただきたいと思いますが、どうでしょう。
登都市計画担当課長
これから皆さんの意向を聞くということを考えておりますので、その中でいろいろ話し合いながらやっていきたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
次に、2番目、西武新宿線野方駅南北自由通路及び駅舎整備の進捗状況についての報告を求めます。
登都市計画担当課長
それでは、西武新宿線野方駅の南北自由通路と駅舎整備の進捗状況について御報告いたします。(資料2)
この事業でございますけれども、野方駅、現在改札口が南口のみということで、北口はございません。そういったことから、特に混雑時等につきましては不自由な状況というのが続いております。このため、北口をつくりまして、南北の自由通路を設けるとともに、エレベーターやエスカレーターなども設置しまして、バリアフリー化を行うということを目的としております。
これまでの経過でございます。これは地元自治体と鉄道事業者、共同で事業を行うという駅・まち一体改善事業の手法で行うということで、西武鉄道側と中野区側で合意いたしまして、国や都の了解をいただいて現在取り組んでいるというところでございます。これは、西武新宿線の例えば下井草駅ですとか、あるいは西武池袋線になりますけれども、南長崎駅などで行われているのと同じ事業手法というものでございます。
平成18年度中に、基本協定というのを西武と締結しまして、第三セクターの設立というのを予定しておりました。しかしながら、未調整の事項が残りまして、18年度内に基本協定の締結ができませんで、19年度、今年度に入ってからも継続して協議を行っているということでございます。
2枚目の資料をごらんいただきたいと思います。上が北側になっております。下の方が南側でございます。右手の方が新宿方面ということになっております。この駅の南側に、現在駅舎があるところでございますけれども、ここに小さい広場のようなものが今回自由通路をつくることによってできます。ここに西武側は店舗をつくりたいという意向がございまして、下の方の青い部分でございます。広場の中の青い部分でございます。そういう意向がございました。
これに対しまして、区の方は、この事業につきましては公費を投入するということでございますので、西武側がこれを機会に店舗を拡大し、利益の拡大を図るというのはいかがなものかという考えを区として示しております。この点の調整が現在まだ決着を見ていないということがございます。この点でさらに詰めていきたいということでございます。
なお、北口の土地の購入については、これも18年度中の予定でございましたけれども、現在も土地所有者などとの交渉に取り組んでいるという状況でございます。
今後の進め方でございますけれども、西武とは未調整の分をさらに詰めまして、一日も早く協定を締結しまして、実施に向けた取り組みを行いたいと考えております。
なお、開設は21年度中の完成というのを目指しております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
久保委員
未調整の事項が年度内に処理できなかったということは、第三セクターを設立することができなかったということなんでしょうか。
登都市計画担当課長
そのとおりでございます。基本協定を締結して第三セクターをつくるという考えでございましたので、まだその基本協定の締結まで至っていないということから、そういうことでございます。
久保委員
この未調整の事項というのは、今おっしゃったような西武が店舗を希望しているけれども、区としては利益の拡大を図ることはいかがなものかということで、その辺のところが区と西武鉄道が折り合わないということが理由なんでしょうか。それとも土地所有者と交渉中ということですから、この北側の土地の購入についてまだ難航しているということで、その辺がうまくいっていないんでしょうか、どちらですか。
登都市計画担当課長
西武鉄道とは特段北側の用地買収について云々ということではございません。あくまで中野区と西武で店舗をめぐっての話し合いが難航したということでございます。
久保委員
18年度内に第三セクター設立ですよね。第三セクターを設立するには、区の方も幾らかの出資を伴うのだと思うんですが、その辺は18年度には予算がたしかついていたと思いますが、今どのようになっているんでしょうか。
登都市計画担当課長
予算は執行できなかったということでございます。
久保委員
18年度の予算を執行できなかったということですけれども、これを19年度に、今後基本協定の締結が進みまして、第三セクターを設立ができるということになった場合は、それはどのようになりますでしょうか。
登都市計画担当課長
合意に至れば、補正予算を組んで第三セクターの設立を行いたいと思っております。
久保委員
要は、18年度の予算が執行できなかったわけですから、19年度にはその分の予算はついていないので補正を組まなければいけない。この補正額は幾らになりますでしょうか。
登都市計画担当課長
たしか18年度と同額ということになろうかと思います。300万円でございます。
久保委員
それから、未調整の事項についてなんですけれども、この駅・まち一体改善事業をほかの駅でもやっておりまして、下井草などでも店舗がたしか駅舎の中に入っているかと思います。今現在も、野方駅には、コージーコーナーですとか、幾つかの店舗が入っているかと思うんですけれども、そういった今行われていること、また、駅・まち一体改善事業で他の駅で行っていることに対して、これを西武に認めないという、それは区のどういった判断基準によるものですか。
登都市計画担当課長
この事業、多額の公費を投入するということから、これを機会に店舗拡大によって収益の拡大を図るということについては、やはり区民感情としても認められないのではないかという、そういう観点から、店舗につきましては拡大については見直していただきたいということを西武に申し上げているところでございます。
久保委員
店舗の拡大に当たるんでしょうか。店舗数ですとか面積という意味で拡大ということなのかわからないんですけれども、現時点でも野方駅にはそうした店舗が入っているわけですよね。それが今回の駅・まち一体改善事業において広場を広げることにおいてはそれは認めないというのは、その辺は個人的にはそういったことが、西武としても出資を伴ってくるわけですから、当然利益の拡大を検討するということはやむを得ないことではないかと思うんですが、その辺はいかがお考えですか。
登都市計画担当課長
西武側の主張としましては、下井草駅ですとか、あるいは南長崎駅、そういったところの例を引き合いに出しまして、これと同等の考えでやっていきたいというのがございます。ただ、中野区としましては、先ほど申し上げましたような考えですので、その点については一定の考えの乖離があるという点が残ります。ただ、西武側とは今後協議をしていきましょうということですので、今後さらにその辺について詰めていく必要があるのかなというふうに思っております。
久保委員
その辺の考えの乖離があるということですから、ぜひきちっと西武側と交渉していただいて、区の要望も伝えながら、けれども、駅・まち一体改善事業ということで、西武側も当然駅舎の改良を望んでいることは確かだと思いますので、お互いの利益はきちっと図られるようなことを考えていただきたいと思います。
それから、もしこの店舗をここに設置をしたとして、今の現状の南側の広場といいますか、オープンスペースというのは、どれぐらい拡大されるようになるんでしょうか。
登都市計画担当課長
細かい数字はちょっと資料を持ち合わせてございませんが、現在のこの図でいきますと、南側、階段とエレベーター部分、この黄色い部分を除きますと、約550平方メートルでございます。このうち西武側は店舗部分として240平方メートルを考えているということでございます。ですから、広場分につきましては、300平方メートル程度ということでございます。
久保委員
区として、例えば広場面積はこのぐらい必要なんだというようなことで、こうした今回のような主張をされているのであればわかるんですけれども、今この茶色部分の駅舎に近い部分、店舗が入っているかと思いますので、そうしたところがなくなって、現在あるオープンスペースよりも4倍ぐらいの大きさにそれでもなるのではないかなと思うんですが、区としてこれは何平方メートル以上の広場を確保しなければいけないというような、そうしたことというのは具体的には提案されているんですか。
登都市計画担当課長
区としては、すべて広場にしたいということでございます。ただ、今後の協議が必要かなというふうに思っております。
むとう委員
もう少し今の続きでお尋ねしたいんですけれども、区は多額の公金を使うことになるということですが、今数字は私はわからないので、この駅舎をつくるために区は一体幾らお金を出すんですか。そのうち西武側は幾ら出すんですか。あわせて教えてください。
登都市計画担当課長
細かい数字はちょっと手元にございませんけれども、想定では大体8億円程度は区の方が負担するのかなということでございます。ただ、大半は補助金と、それから財調の方で補てんはされるということでございますけれども、いずれにせよ、それは公費でございます。区としてはそのぐらいはかかるのかなという見込みでございます。西武側は、それよりも若干多い金額かなというふうに思っております。
むとう委員
西武の方が8億円よりも多く出すということですね。それで、今現在でも、久保委員がおっしゃったように、店舗が入っています。区が全部を広場にして、お店は1件もだめだというその理由は、8億円出しているからというだけなんですか。それとも、野方の商店街の意向であるとか、区民のただ単に――私は、野方にはほとんど行くことはありませんけれども、たまに用事があって行ったときに、駅のところでちょっとお買い物できるというのは割と利用者にとっては便利なんです。だから、そのことによって近隣の商店に大きな打撃があるとか、どうして区は、今だってあるのに1店舗もだめというふうになっているのか、そのところの理由が、ただ公金をいっぱい出すからというだけだと、利用する区民の立場に立って考えていないかなと思ったりもするんですが、もう少し御説明してください。
登都市計画担当課長
西武の方は、まだ細かく詰めた内容ではございませんけれども、店舗については、喫茶店とたしかケーキ屋さんを考えているという話でございました。洋菓子店です。ただ詰めてはいないということでございます。コーヒーショップということですから、ある程度そこで座ってコーヒーやお茶を飲むということですから、スペースは必要だということでこのぐらいを想定したという考えでございます。ただ、本当にこれだけ必要なのかどうかですとか、あるいはどのくらい収益を上げるつもりなのかとか、その辺につきましてはまだ詳しい説明を我々は受けていませんし、こういう公共的な事業で生み出された土地ですので、一私企業がそれを利用して収益の拡大を図るということでなくて、やはり公のための広場の拡大をお願いしたいということで、今西武と協議をしているという状況でございます。
むとう委員
現状、今多少広場的になっておりますけれども、それと比較してどれぐらい面積が変わっていくんですか。それから、今もたしかケーキ屋さんが入っているかと思いますが、その店舗の面積と、それから、現状の今の広場的に使えているあそこの広場の面積もあわせて教えてください。
登都市計画担当課長
現状の大きさにつきましては、ちょっと手元に資料がございませんので。ただ、たしか3倍ないし4倍は広場分につきましては広がるだろうというふうに思っております。
それから、現在の店舗でございますけれども、現在は店舗は三つございます。大体店舗面積は100平方メートルぐらいでございます。現在でいくと、階段部分になっておりますけれども、このあたりが店舗になっているところでございます。
むとう委員
すぐには頭の中で計算できないんですけれども、全部店舗はだめよというと、今の3倍ぐらいの広場が確保できて、今現在お店が100で2倍になるだけということになると、広場としては広がる。例えば西武の希望をかなえたとしても、広場機能は2倍になるんですか。そういう計算になりますか。
登都市計画担当課長
そうではございませんで、現在屋根がありますので、なかなか広場部分というのは難しいところなんですけれども、現在と比べると、この茶色い部分で三、四倍ぐらい広がるのかなというふうに思っております。この階段部分を除きますと、全体で約550平方メートルということでございます。そのうち、繰り返しますけれども、青い部分、店舗部分ということでございます。これは240平方メートルということでございます。
むとう委員
区の考え方はわかりましたけれども、利用するだけの利用者としては、例えば駅の広場というのは、人と待ち合わせをしたりということに使いますから、そのところにコーヒーショップがあるというのは別に悪いことではなくて、利用しやすい広場になり得るのではないかなというふうに一利用者としては単純にそういう感想を持つんですけれども、そのことによって野方商店街の例えば喫茶店がつぶれてしまうとか、野方商店街はそんなに喫茶店があったという印象が……。そうすると、これは区の考え方としてはわかりましたけれども、商店街としてもそういう御意向なんですか。その辺は、常に駅を利用する区民であるとか、商店の人たちとか、いろいろ皆さんで相談してこの駅舎のことは考えてきたはずですけれども、そういう中ではどういう御意見が出ているんでしょうか。
登都市計画担当課長
私は特段店舗の話については、現時点ではあまり聞いておりません。ただ、一日も早く北口を開設して、駅のバリアフリー化を実現してほしいというのは地元の意向だというふうに思います。
むとう委員
この方式は、先ほどの御説明だと、下井草とか南長崎ですか、この手法と同様だというふうに承ったんですけれども、そういたしますと、下井草は杉並区で、南長崎は豊島区ですか。同じような手法ということは、同じようにそこでも公金が出ているわけですよね。よその区ではそういうことで公金が出ていてもオーケーをしているわけですけれども、中野区が公金が出ているからだめだというところの説得力ある理由が、今のやりとりの中ではよく見えてこないんですが、もう一度改めて説明してください。
登都市計画担当課長
西武側はそういう主張をされております。ただ、中野区としましては、他の自治体はそれなりの判断でそうしたわけですし、中野区は中野区の判断でやりたいということでございます。
むとう委員
中野区の判断はよくわかりました。中野区が判断する際に、利用者であるとか近隣の方、商店、住民からは、店舗についてそこだけを抽出して話し合ったことはないということですけれども、駅舎のイメージというところで話し合いを積み重ねてきていたはずです。駅舎のイメージの中に店舗なしというような御意見だったんですか。店舗については全く議論の俎上に出てこなかったんですか。とにかく北口をつくれというだけで、店舗に関する駅舎のつくり方についてというのは何も意見が出なかったんですか。
登都市計画担当課長
少なくとも全く出なかったかどうかということは、ちょっと私もわかりませんけれども、論議の大きい内容の中には入っていないというふうに思っております。先ほど申しましたように、北口開設とバリアフリーの実現のために、一日も早くやっていただきたいということで地元の方は一致しているのかなと思っております。
むとう委員
たしか西武線の駅を中心にまちづくりの会というのがどの駅もできていたかと思うので、そういうあたりで区民の意見を聞いていらっしゃるんだろうと思うんですけれども、今こういう現状の中で、区はこういうことでこの調整がつかないでいる。でも、駅を利用するのは区というより区民であり、そこに住んでいる住民の方々であるわけですから、その辺、利用者に御意見を伺ってみるというようなことはしないまま、区はこのまま区の考えですということで、店舗はだめですというのを押し通してしまうんですか。そのことが一番の大きなネックで、未調整の事項がそれだというのであるならば、利用する区民、住民に御意見を聞くべきではないかと思うんです。区が我を張って、何でも店舗は絶対公金を使っているんだからだめだの一点張りでこのまま突き進むおつもりなんですか。
登都市計画担当課長
当然今後地元の方々の御意見もお聞きした上で、最終的に判断していく必要があるのかなというふうに思っております。
むとう委員
事業がおくれているということで、経過の(1)番のところで、補助金の申請が通ったということなんですが、事業がおくれてもこの国庫補助金については支障なく、事業がおくれることによって支障を来すようなことはなく、このお金はそのまま使えるということでよろしいんですか。
登都市計画担当課長
ですから、支障がないように、なるべく早急に解決したいと思っております。特に今年度は実施設計をやる必要がございます。ですから、それが間に合うように、なるべく早い段階で決着をつけたいと思っております。
委員長
ちょっと休憩させていただきます。
(午後2時22分)
委員長
再開いたします。
(午後2時22分)
むとう委員
ぜひこれから急ピッチで調整する中で、利用者の意見というものも十分聞いた上で、調整する際の判断材料にしていただきたいということを要望します。
それから、一番つくってほしいと言われている北口のところの計画案がありますけれども、土地の買収は思うように進んでいるのか、その状況、こういう図面のとおり北口がつくれる見通しが立っているのかどうなのか、もう少し丁寧に御説明ください。
登都市計画担当課長
もう一部は移転をした部分もございます。ただ、建物のオーナーさんと借家の方、店舗でございますけれども、ございます。そういったところの方とは、今最終的な協議をやっているところというふうに聞いております。
むとう委員
最終的な協議ということで、ほぼ見通しは立ったというふうな区の認識でしょうか。確認させてください。
登都市計画担当課長
ある程度進んできているということでございます。
南委員
今の北口の方の土地所有者との交渉の件ですけれども、オーナーさんと店舗さんがいらっしゃって、例えば店舗さんに関しては、どこか移設等のそういう見通し、区の方で対応されていらっしゃるんでしょうか。
登都市計画担当課長
申しわけございません。土地の買収につきましては、財産管理の分野の方で担当しておりますので、詳しい内容については承知しておりませんけれども、あらゆる選択肢を考えながらやっているというふうに聞いております。
南委員
今回、この計画が若干足並みがゆっくりだという大きな原因としては、西武さんと区との交渉をこれからやっていかなきゃいけないというところが一番大きいということなんですけれども、これに沿って基本協定を結んで、また第三セクターを設立するということですけれども、これが仮におくれた場合は、この南北通路、北口の改札の開設を含めて、この事業スケジュールは21年度完了となっていますけれども、これはおくれることはございませんか。
登都市計画担当課長
それを一番心配しているわけでございまして、ですから、今年度なるべく早い時期に決着をつけて、今年度中に実施設計を完了したいというふうに思っているところでございます。
かせ委員
建設委員も久々なものですから、ちょっとお聞きしたかったんですが、まず、三セクを設立するということですけれども、この三セクはだれが参加をしていて、どういう役割を持って設立されるのか、基本的なことなんですが。
登都市計画担当課長
この事業でございますけれども、第三セクターの設立というのは補助事業の要件になっております。具体的に言いますと、駅舎部分については第三セクターが整備するということになっております。自由通路部分につきましては、これは自治体側の負担で建設する、こういうスキームになっている事業でございます。
かせ委員
三セクなんですが、中野区と、それから西武鉄道ですか。
登都市計画担当課長
第三セクターにつきましては、中野区と西武で出資をして設立するということでございます。
かせ委員
それで、役割なんですが、当面今は工事なわけですけれども、通常三セクといいますとどういう仕事をしていくのかということがあると思うんですけれども、これは駅舎のことについて三セクがかかわるんですが、これは建設だけで終わるわけ、どうなんですか。その後、この三セクはどうなるのかということなんです。
登都市計画担当課長
三セクにつきましては、整備工事を行うと同時に、その後もずっと存続するというものでございます。
かせ委員
そうしますと、駅舎部分について、工事が終わった後も、中野区としては、一定オーナーとしての役割があるわけですか。
登都市計画担当課長
そのとおりでございます。
かせ委員
そうしますと、役割といいますと、どういう仕事だとか責任であるとかということがついて回るわけですか。どの範囲について、どういうことについて、かかわりを持っていくのか。
登都市計画担当課長
ちょっと細かいことは今手元に資料がないんですけれども、駅舎の維持管理等につきましては、当然三セクの仕事というのは継続するというふうに思います。
かせ委員
そうしますと、自由通路についてと、駅舎、どの範囲なんだかわからないんだけれども、駅舎の今後の維持管理についても、中野区が出費をしていくという関係になるんですか。
登都市計画担当課長
維持管理につきましては、出費はいたしません。
第三セクターのその後の役割につきましては、答弁保留させていただきたいと思います。
委員長
第三セクターの役割については答弁保留ということです。
答弁保留の部分につきましては、後で御答弁をお願いします。
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告は終了いたします。
次に、3番目、丸ノ内線中野新橋駅火災対策(二方向避難通路)についての報告を求めます。
登都市計画担当課長
それでは、丸ノ内線中野新橋駅火災対策について御報告いたします。(資料3)
地下鉄の火災対策基準というのがございまして、それに基づきまして、出入り口が1カ所しかないような地下鉄の駅では、現在二方向避難路の整備というのが進行しているということでございます。中野新橋駅につきましても、次の図面がございますけれども、見ていただきたいと思うんですけれども、現在出入り口が1カ所でございます。これは青い部分がホームになっております。左側が現在の出入り口でございます。1カ所しかございません。
東京メトロが、このたび、中野富士見町寄りの場所に、右側になりますけれども、非常用出口を設置することとしたということでございます。ただ、これは改札口ということではございませんで、あくまで火災などの非常用出口というものでございます。
1ページに戻りまして、2の整備概要でございますけれども、この非常用出口につきましては、民間の住宅地内に新設をされるということでございます。民間住宅の建てかえがございまして、それに合わせて、それと合築をしてつくるということでございます。ただ、出口に至る避難路につきましては、区道の下、これはピンクで塗ってありますけれども、避難路を地下に新設をして非常用出口から出られるようにするということでございます。
このピンクの道路部分でございますけれども、ここを掘削をいたしましてつくるというものでございます。ピンクの部分は全部掘削ということではございませんで、この一部を掘削するということになろうかと思います。工事は夜間工事になると聞いております。
今後のスケジュールでございますけれども、7月に事前調査をいたしまして、8月以降地元説明会を行いまして、11月ごろに着工したいという話を聞いています。完成は21年度の予定ということになっております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
ひぐち委員
もう少し詳しく教えていただきたいんですけれども、ピンク色の部分の掘削というのは、人が避難できるというかなり大きな避難通路になるんですか。あるいは火災発生時のときの消火とか排煙とか発電設備とか、そういう安全対策用のものになるんでしょうか、いかがでしょうか。
登都市計画担当課長
避難路というふうに聞いております。排煙設備につきましては、この図面にありますように、既設の換気口というのがございます。こういったところを増強して排気をやるというふうに聞いております。
ひぐち委員
このピンクの通路なんですけれども、ただ単に二方向避難であるならば、こんなに道路を掘削する必要はないんじゃないかなという気がするんです。というのは、中野富士見町方面の方だけ掘削すれば、避難の二方向としては適切ではないかと思うんですけれども、それ以上の何か目的があるんでしょうか。
登都市計画担当課長
先ほど申し上げましたように、ピンクの部分全部を掘削するということではございません。このうちの一部になろうかと思います。ただ、この縦の線の部分と横の線がございますけれども、そういったところの一部ということでございます。ただ、現段階は住宅の持ち主の方とはほぼ合意をしていますけれども、最終的に契約書の取り交わしで、本人が発表してもいいよという時点にはまだ至っていないということでございます。ですから、この図面のうちのどこの家にそれを設置するかということについては、現時点では御報告できないということでございまして、それがはっきりすれば、具体的な経路といいますか、掘削場所というのも公表できるのかなというふうに思います。
ひぐち委員
中野新橋は今エレベーターもエスカレーターも全くついておりません。ぜひ避難経路の非常口であっても、エレベーターあるいはエスカレーターとか、そういう障害者のための設備もつくってほしいと思うんですけれども、そういうお話というのは出ているんでしょうか。
登都市計画担当課長
通常は、この新宿寄りの方の出入り口でございますので、そちらの方のバリアフリーというのは今後ぜひ進めていただきたいというふうに思っているところでございます。
なお、非常口につきましては、今後どういうつくりになるかというのは、まだ詳細なところは聞いておりません。
ひぐち委員
あと工事中の危険度なんですけれども、ここは道路がすごく細い道路で、タクシー専用のガススタンドがありまして、タクシーが数珠つなぎで走っている地域なんです。すぐそばに幼稚園もありますし、それから、勤労センターみたいなものですか、それから老人ホームみたいなもの、駅も近いということで、非常に危険度を伴う工事になるかなと思いますので、夜間の工事とはおっしゃっていましたけれども、掘削工事ということでかなり穴を大きくあけてつくる工事になると思いますけれども、その辺の安全対策についてお聞かせください。お願いします。
登都市計画担当課長
申しわけございません。具体的な工事のやり方ですとか、それにつきましては、今後調査をして、東京メトロの方で地元の説明会をやるというということになろうかと思います。我々はまだその辺の細かい点については聞いておりません。
かせ委員
そうしますと、この図面でピンクのところを掘削予定をしていて、このどこかに新しい出入り口ができるということですよね。それについての見通しというのはまだはっきりしていないんですか。
登都市計画担当課長
はっきりはしております。その建てかえの方とは合意をしているということでございます。ただ、最終的に書面を交わして地域に発表するというところにはまだ至っていないということでございます。
かせ委員
私も出入り口と道路との関係というのは、安全性、バリアフリーの問題、いろいろ検討しなきゃならない問題がいっぱいありますので、どこに置かれるかというのは非常に気になったものですから、これは近々それははっきりされるんですか。
登都市計画担当課長
恐らく近々だろうというふうに思っています。8月以降には地元説明会ということでございますので、そのころまでにはそういったことはすべて発表できる段階になるだろうというふうに思っております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告は終了いたします。
次に、4番目、国家公務員宿舎跡地利活用方針についての報告を求めます。
上村中部地域まちづくり担当課長
それでは、国家公務員宿舎跡地利活用方針につきまして御報告いたします。(資料4)
お手元、A4の1枚のかがみの方の資料でございますけれども、まず背景でございますけれども、昨年6月に、国の国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議がございまして、東京23区に所在する国家公務員宿舎の移転、再配置と、跡地利用に関する報告書が出まして、廃止予定宿舎が示されました。中野区としましては、国家公務員の宿舎の廃止、移転の機会をとらえ、跡地について、区の利活用方針を策定しまして、区が取得する場合、またはしない場合のところにつきましても、必要な都市機能の集積や広域避難場所等の防災機能の向上及び地域まちづくりの観点から、地域や区全体の活力の向上と環境保全に寄与するよう利活用を図っていく、または誘導していきたいと考えてこの方針を策定したものでございます。
お手元のA4の資料の1の廃止する予定宿舎の概要でございますけれども、区内では19カ所、12敷地で、延べ敷地面積が7万8,368平方メートルとなっております。
敷地規模は、それぞれ235平方メートルから4万7,620平方メートルの敷地がございます。
廃止年度としましては、平成19年度から21年度廃止というものが13カ所、また、平成22年度以降廃止とされているのが6カ所。
住宅の規模でございますけれども、単身住宅が150戸、世帯住宅が695戸、合計845戸というものでございます。
2番目の利活用に当たっての区の基本的な考え方は、大きな趣旨としまして、国家公務員宿舎の廃止、移転の機会をとらえ、跡地については区の利活用方針に基づき、必要な都市機能の集積や広域避難場所等の防災機能の向上及び地域まちづくりの観点から、地域や区全体の活力の向上と環境保全に寄与するよう利活用を図りたいというものでございます。
3番目の個別敷地における活用策でございますけれども、これにつきましては、別添の資料「国家公務員宿舎跡地利活用方針」を見ていただきたいというふうに思います。
中、1ページでございますけれども、1ページ目には、今概略申し上げました廃止対象予定宿舎の現状を書いておりまして、表の中に、(1)敷地規模別廃止住宅(敷地単位)といたしまして、500平方メートル未満のものが2カ所、1,000平方メートル未満のものが3カ所、3,000平方メートル台のものが1カ所、4,000平方メートル台のものが3カ所、5,000平方メートル台が1カ所、6,000平方メートル台が1カ所、4万7,000平方メートル台が1カ所となってございます。
(2)の廃止予定年度別ですけれども、敷地単位としましては、平成19年度が5敷地、平成20年度が2敷地、平成21年度が1敷地、これは平成20年度の江古田宿舎の中のグループの中の敷地の中の一つでございますので、括弧表記にしております。平成22年度以降は5敷地となっております。
なお、この廃止予定宿舎とは、※で書いてございますけれども、昨年6月13日に示された試案でありまして、今後変更の可能性もあると聞いております。
2ページ目、利活用の基本的な考え方でございます。国家公務員宿舎の廃止、移転の機会をとらえ、跡地の利活用が可能なものにつきましては、都市再生の推進に資するような戦略的な活用を図る。必要な都市機能の集積や広域避難場所等の防災機能の向上、及び地区のまちづくりの観点から、一定の高度利用も想定し、地域や区全体の環境保全と区の活力の向上に寄与するよう、利用または活用するものとする。
当該敷地が、各地区または跡地の周辺環境に影響を及ぼすことが想定される立地環境にある場合や、敷地が大きい場合にあっては、都市計画で定める公園等の都市施設または地域のまちづくりの活用を図るものとします。というような形で、また公共公益施設に隣接する場合には、その機能改善とか再配置計画に適合する場合に限って活用します。
また、さらに大規模敷地でありますけれども、民間が主体的に取り組むべき跡地についても、区の土地利用方針や各地区のまちづくり方針に適合するように、都市開発諸制度等を適切に運用し、土地利用を誘導するものとします。
なお、中小規模敷地にあっては、地域のまちづくりの方向性を勘案し、敷地の細分化を防ぐとともに、世帯向けの良好な住宅の建築を促進するなど、周辺環境に配慮した適切な土地利用の誘導を図るというものでございます。
3ページ以降につきましては、個別敷地の活用策を表記しております。
なお、これにつきましては、一番後ろに資料2というのをつけております。これが有識者会議に基づく廃止宿舎の一覧となっておりますけれども、ここの左側のコード番号と書いておりますのが、これを合わせますと19カ所となっておりまして、太線で書いているところが敷地のグループとなっております。これが3ページ以降のものと一致いたします。
最初に、マル1ですけれども、新井三丁目の宿舎、東京矯正管区の法務省の宿舎でございまして、652平方メートルありまして、平成22年度以降廃止、コード番号は中野-5と資料には書いてございます。
平和の森公園の南側に位置し、野方小学校に近接しているところでございまして、この活用策としましては、地区計画もかかっているところでございますので、区画道路第2号の新設道路が計画されておりますことから、新設道路及び平和の森公園の周辺地区の地区計画事業促進に係る代替地として活用してまいりたい。
また、統合新校としての充実、この野方小学校の機能の充実というような視点から、学校の拡張用地としての活用もあわせて検討してみたいと考えております。
マル2番目の江古田三丁目の中野宿舎、江古田合同住宅でございます。ここは敷地規模が敷地全体で4万7,620平方メートル、平成19年度廃止となっております。コード番号は、中野-6から8となっていまして、地域の特性としましては、江古田の森公園と一部一体的な敷地構成となっておりまして、旧国立療養所中野病院一帯という広域避難場所にも指定されているところである。
活用策としましては、当該地区は区内でもまとまった大規模な敷地であり、必要な公共公益施設や広域避難場所スペース、避難路の確保にあわせ、貴重なみどりの拠点として整備する必要がございます。国の利活用方針に位置付けられた都市再生機構などの活用により、防災機能の確保、周辺環境への配慮、質の高い住宅の供給、まちの活性化など、まちの機能を高める方向で利活用を検討してまいります。
4ページ目に入りまして、江古田四丁目にあります江古田宿舎、弥生寮でございます。4,043平方メートル、平成20年度廃止の予定となっております。
地域特性としましては、丸山小学校の東側に近接した閑静な地域内でございます。
活用策としましては、民間での活用に当たっては、敷地の細分化を防ぎながら、周辺環境に配慮した質の高い住宅供給の誘導を図ってまいりたいと考えております。
マル4番目ですけれども、上高田一丁目、中野第二宿舎、これは235平方メートルで一番小さい規模でございまして、平成19年度廃止。
特性としましては、これは幹線道路、早稲田通りから一歩入った住宅地でございますけれども、活用策としまして、民間での活用に当たっては、敷地の細分化を防ぎながら、周辺環境に配慮した質の高い住宅の供給を図ってまいりたいと考えております。
マル5番目の上高田二丁目の中野第一宿舎、これにつきましても235平方メートル、平成19年度廃止となっておりまして、これも幹線道路から一歩入ったところでございまして、道路基盤が脆弱な地域でございます。
活用策としまして、民間での活用に当たっては、敷地の細分化を防ぎながら、周辺環境に配慮した質の高い住宅供給の誘導を図ってまいりたいと考えております。
5ページになります。マル6番目でございますけれども、上高田四丁目の上高田第2住宅、これが4,080平方メートルございまして、平成22年度以降廃止となっております。
新宿区境の落合斎場の西側に位置してございますけれども、活用策としまして、民間での活用に当たっては、敷地の細分化を防ぎながら、周辺環境に配慮した質の高い住宅供給の誘導を図ってまいりたい。
マル7番目の上高田五丁目の上高田住宅、宿舎につきましては、6,896平方メートルございます。平成22年度以降廃止予定となっております。
地域特性としまして、上高田公園の野球場の西側に位置し、道路基盤は一定整っているところでございます。また、周辺、未整備な都市計画公園がありまして、近接しております。
活用策としまして、都市計画公園の代替地、拡張用地としての活用を検討し、広域避難場所の拡充を図ってまいりたいと考えております。
マル8番目の中央二丁目の宮前住宅、4,103平方メートルでございます。平成22年度以降廃止となっておりまして、地域特性としまして、区立公園のみずき公園の南側に位置し、堀越高等学校の西側に接してございます。
活用策としまして、民間での活用に当たっては、敷地の細分化を防ぎながら、公共公益的観点からの利用及び周辺環境に配慮した質の高い住宅供給の誘導を検討してまいりたいと思っております。
6ページ目に移ります。マル9番目、中野四丁目、宿舎、中野南1から4という宿舎、これにつきまして、5,607平方メートルとなっております。平成19年度廃止予定となっております。
これは、警察大学校跡地の一角に位置しておりますので、活用策としては、警察大学校等跡地土地利用方針、関連事業の土地利用を図るということでございます。警大跡地と一体で民間への売却が予定されている地域でございます。
マル10番目、中野四丁目、宿舎、中野西宿舎、これにつきましても、同じく警察大学校跡地の一角に位置しておりまして、活用策としては同様でございます。
マル11番目の東中野一丁目、東中野寮、521平方メートル、平成20年度廃止となってございます。
環六と大久保通りの交差点から一歩入ったところでございます。
活用策としまして、民間での活用に当たっては敷地の細分化を防ぎながら、周辺環境に配慮した質の高い住宅供給の誘導を図ってまいりたいと考えております。
最後に、7ページ目のマル12番目、本町三丁目、中野宿舎、3,504平方メートルでございます。平成22年度以降廃止となってございます。
特性としましては、桃園小学校の北側に接してございます。道路基盤が脆弱で、木造家屋が密集しているところでございます。
活用策としまして、学校の拡張用地としての活用が考えられる。また、民間開発にあわせ、10か年計画等に位置付けられた高齢者支援施設用地として併設誘導を図ることも考えられます。さらに、近接する郵政宿舎跡地とともに、まちづくりの観点からの利活用を検討してまいりたいと考えております。
あとは資料1につきましては、昨年6月の有識者会議の報告書のポイントがまとまったものを添付させていただいております。
利活用方針につきましては以上でございますけれども、今後のスケジュールということでございますけれども、今後、窓口が財務省となってございますので、中野区の意思を伝えながら個別協議をしていきたいというふうに考えてございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
ものすごい量があるのでびっくりしましたけれども、それぞれのところではそれぞれの地域の要求があったり、また、それに対する今後の対応というものが求められていくというふうに思います。
それで、その中でマル9番なんですが、中野四丁目宿舎、警察大学校跡地の一角に位置しているということですけれども、これは囲町と隣接しているあそこの何棟かある宿舎のことですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
マル9番につきましては、位置的には、囲町の北側といいますか、囲町公園の南側と囲町町会の間にある四つのものでございます。マル10番につきましては、もう少し西側にあります中野西宿舎のことでございます。
かせ委員
これについては、売却ということで、もう既に売却手続されていますよね。27日入札ということになったんじゃないでしょうか。違ったかな。売却という手続に入っていますし、この土地については、そもそも警察大学校跡地の第九中学校の南側に位置する警察庁宿舎用地と交換されたはずじゃなかったんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
この地区、今委員からお話がございましたように、後ほど御報告申し上げる警察大学校跡地の土地の処分の一部に入って処分されているということでございます。昨年3月に、国の方から示されました土地利用方針の中では、学校、それから民間マンションの南側に、国のための宿舎用地ということで確保されている、そういう状況でございます。
かせ委員
だから、それを見ますと、警大跡地のときに説明されていたのは、あの敷地用地をこちらに移す、それを確保するということで、大事な九中の前に国の用地としてスペースをとられたわけでしょう。それで、あそこに敷地が来るという想定になっていたのに、一方、こちらの方は売却してしまう。売却するのだったら、交換する必要はなかったじゃないですか。だから、どう説明するんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
私どもが国に対して要望をしたその結果を受けて土地処分の方針が出たわけでございますが、南側の囲町と警察大学校跡地の間に区画道路、これを整備する予定でいたわけでございます。この宿舎によって、その南側の区画道路が湾曲するというような状況があって、それを直線にできるだけ近づけたいということから、今報告をした宿舎用地、これを警察大学校用地に含めて処分をしていただくということになったわけでございます。
かせ委員
この有識者会議というのは、今始まったことではなくて、もう既に大分前、1年以上前に、この国家公務員の宿舎については廃止を含めて全部再検討するんだ、見直しをするんだというふうに言われていました。当然ここの警察庁の宿舎についても、これはその中に入っていたわけです。そういうものでありながら、あたかもその土地を確保して、そのためにあれをあけてもらうというようなことでこの計画が立てられていた。言ってしまえば、これはペテンにかけられたと同じじゃないですか。もともと廃止をして売却をするということになれば、その段階で中野区が買えば一番いい九中の前を公務員の宿舎として提供する必要はなかったんです。そう思いませんか。
秋元拠点まちづくり担当参事
この国家公務員宿舎跡地利活用方針につきましては、今御報告申し上げましたように、中野南1から4、それから、中野西宿舎につきましては、活用方策として警察大学校等跡地土地利用方針、関連事業での土地利用を図るということで、これとの整合もきちっと合っている、こういうことでございます。
かせ委員
それはへ理屈です。いずれにしろ、そういう方針が出ていたんだから、それを見越しておれば、一番大事なところをああいう形でされる必要はなかった。
それともう一つ、さらに今のあそこの九中の前の正確な位置付けは国の宿舎用地です。これについてだって、この有識者会議からすれば、議論になるところではないんですか。一方でこういう宿舎を廃止をしておきながら、さらに新たな宿舎をつくるんだという、そういう方向になっているんですか。
上村中部地域まちづくり担当課長
国の方の有識者会議の報告に基づきまして、私ども区はこの方針を策定したわけですけれども、国の方からは、このマル9の宿舎、中野南1から4、それから中野西宿舎については、19年度に廃止する方針ということが試案として公表されているというところでございまして、新たな宿舎を廃止するというようなことは聞いてございませんし、今の国の方向としましては、そういうような宿舎を新たに同様なものを同じ敷地内にそういう方向に持つという考え方は国の方は持っていないと認識してございます。
委員長
休憩します。
(午後3時01分)
委員長
再開します。
(午後3時01分)
ただいまの報告に対しまして、質疑はありませんか。(「まだありますが……」と呼ぶ者あり)
では、休憩します。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
質疑を続けます。他に質疑はありませんか。
久保委員
ここの今後のスケジュールに、6月末、連絡調整会議の開催というようなことがございますけれども、国と都と区ということで、この連絡調整会議の目的ですとか、また、今後これはどのような形で発展をしていくのかということがお決まりでしたら教えてください。
上村中部地域まちづくり担当課長
連絡調整会議でございますけれども、これは、昨年の8月25日に、第1回連絡調整会議というのが開催されまして、主に有識者会議の報告を目的としたものでございますけれども、設置目的としましては、都市再生の視点を踏まえ、有効に活用できるように、国、自治体が密接な連携を図って推進をする。このときには、当面18年内を目途に利活用方策の類型化と方針の検討を行う。国としての作業ということで設置されたものでございます。自治体と国と連携を図るということでございまして、連絡調整会議、6月末というのが、実は昨日会議がございまして、議会中でございましたので、職員が代理出席をしてございます。連絡調整会議の正式メンバーは都市整備部長になってございます。
昨日の内容は、フォローアップ有識者会議報告というのが出ておりまして、これにつきましては、前回は23区内の公務員宿舎を対象としたものでございまして、それに基づいて、きょう、私どもが報告させていただいておりますけれども、昨日の報告の内容を見ますと、霞が関とか庁舎、これの有効活用とか、あと23区外の全国の宿舎の廃止宿舎一覧とか、年次、このようなものが示されたというふうに聞いておりまして、あと23区内宿舎の利活用方策についての国の提案ですね。防災公園にしたり、密集市街地をどのように整備していくのかとか、公共施設を配置する場合というような、そういう絵姿でちょっと提案が類型化されていた。また、今後、個別宿舎の廃止活用については、国側の窓口を関東財務局とするということ、こういうようなポイントが報告されたというふうに聞いてございます。
久保委員
これは、区というのは中野区というのではなくて、23区全体ということですね。これからは関東財務局と各区とのやりとりというようなことになっていくのかもしれないんですが、この国の提案を受けて、今回の国家公務員宿舎跡地利活用方針ということで中野区で定められたというふうに受けてよろしいんでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
昨年の6月に、有識者会議の報告が出ておりまして、中野区でも一定の宿舎が廃止される予定があるということでございまして、19の宿舎、12敷地、これにつきまして、昨年の9月の第2回定例会でも一定の質疑をいただきまして、区として活用しない敷地についても、一定のまちづくりからの観点からの方針を持つべきではないかというようなこともございましたし、区税収入とか、学校の児童数のこととか、そういうようなことも指摘をいただきましたので、一定のそれぞれの敷地ごとの考え方を持ったということでございます。
久保委員
今それぞれの敷地ごとの考えということでしたけれども、この考えというのは、中野区の中に点在をしている宿舎の12敷地をトータル的に中野区の中でどのように活用するかというようなことも含めて今回お出しになったのではないかなと思っているんです。その中で、個別にどのような形で今後、例えば先ほども都市計画公園ですとか住宅というようなことを言われておりましたけれども、その場所に応じて適したものを中野区としても提案を持っていくというようなふうに私としては受けとめております。
このことを第3回定例会の決算特別委員会の中でも質問させていただきました。区長の方も、これはピンチはチャンスだという考え方で前向きにまちづくりを進めていくということが大事だということで、この宿舎の再編ということによる動きが将来の中野にとって夢を持てるような持続可能なよりよい地域社会をつくっていく一つのきっかけとなるような取り組みをしていかなくてはいけないというふうに御答弁をいただいているんですけれども、今回のこの宿舎の跡地を活用して、区として本当に最大限にそれが区のまちづくりに生かされるような方針を今回示していくということでよろしいんでしょうか。
また、今後この方針ということで、利活用方針というのが出ましたけれども、さらに方針を進めて、また何か計画案というようなことも出ていく予定なんでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
今委員からのお話がありましたように、昨年の定例会で区長が申し上げております全体の考え方を持ってということで、一定の区としての区内議論を進めて、こういう形でトータルでの先ほど申し上げましたけれども、この機会をとらえて、跡地について区の利活用方針に基づいて、必要な都市機能の集積や広域な場所等の防災機能の向上、地域まちづくりの観点から、地域や区全体の活用の向上と環境保全に寄与するよう、そのような活用を図っていきたい。全体の考え方を持ったということでございまして、今後、この全体の考え方と個別の活用策に基づきまして検討を進めるとともに、取得につきましては、関東財務局との連携をとっていきたい。
また、さらに試案でございまして、例えば昨日の連絡調整会議でも、微調整といいますか、年次の変更とか、そこら辺はまたもう少し詳細に情報を今後国の方から寄せられるということでございますけれども、そういうような情報をもとに、この活用方針をさらにバージョンアップするのであれば、そのような形でとっていきたいというふうに考えております。
南委員
この中で、例えば江古田合同庁舎の方ですと、この1ページ目に書かれています。平成10年に江古田療養所跡地に建設された厚生省宿舎の一部を除いて、40年代の建築で老朽化しているということです。老朽化した建物は取り壊してということになるんでしょうけれども、建築の新しいものに関しては、それを流用するというか、活用するという考え方も入っているんでしょうか。
上村中部地域まちづくり担当課長
この江古田合同宿舎につきましては、3ページ目の活用策のところで、国の方も都市再生機構などの活用により、防災機能の確保、周辺環境へ配慮、質の高い住宅の供給、まちの活性化などというような形で、都市再生機構としての活用策というのを持っているというふうに聞いてございます。確かに南委員の御指摘のとおり、平成10年に一部建設された厚生省宿舎もございますけれども、聞いているところでは、一体となった活用というふうに聞いてございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で本報告については終了します。
先ほどの答弁保留の答弁を求めたいと思います。
登都市計画担当課長
先ほど野方駅の関連でございます。かせ委員への答弁保留でお答えいたします。
御質問は、野方駅の関連で設置する第三セクターの役割ということでございます。答弁保留とあわせて答弁の訂正でございます。第三セクターは、設計、整備、できた駅舎の保有、この三つの役割を担うことになります。駅舎をつくった後に、それを西武鉄道に貸し付けるという格好になります。貸付料を西武鉄道から受け取るという格好になります。それでもって整備費用でかかった経費等につきましての償還を当て込むということになります。これは31年間第三セクターが保有するということになります。
その期間経過後は、駅舎につきましては、鉄道事業者に譲渡をして、第三セクターを解散するということになるということでございます。
かせ委員
そうしますと、31年間保有し、貸し付けをする。では、その間のメンテナンスはどうなんですか。
登都市計画担当課長
基本的には西武鉄道に貸し付けるということでございますので、西武の方が維持管理を行うということでございます。
かせ委員
というと、その間に償還すれば、償還期間を置いて、全部回収できた段階でこれは役割を終わるという理解ですね。
登都市計画担当課長
そのとおりでございます。
委員長
それでは次に、5番目、東中野駅周辺まちづくり調査委託の成果についての報告を求めます。
上村中部地域まちづくり担当課長
それでは、東中野駅周辺まちづくり調査委託の成果につきまして御報告申し上げます。(資料5)
お手元のかがみの中に、調査目的がございます。現在、山手通り(環状六号線)の拡幅整備事業及び東中野駅前広場整備、軌道上空活用事業等を契機に、地域再生、活性化を主眼として、東中野駅周辺のまちづくりを進めるに当たりまして、地区の現状や特性、地域住民の意向等について調査を行い、進行中の公共施設整備を視野にまちづくりの課題や望ましい方向性を検討し、まちづくり計画策定の基礎資料とするものでございます。
それでは、調査結果の概要につきまして、お手元の調査報告書、概要を報告させていただきます。
1ページ目に、調査概要でございます。右上の調査範囲でございますけれども、東中野駅を中心に、東中野一丁目から五丁目のそれぞれ一部となっております。駅を囲むような地域と商店街で構成されております。用途地域境界をもとに設定してございます。
2番目の基礎調査でございますけれども、ここに記載されておりませんけれども、東京都の位置付けでございますと、山手通り内側はセンターコア再生ゾーンに位置付けられております。また、都市計画的には再開発誘導地区となっている地域でもございます。
中野区におきましては、記載のとおりでございますけれども、都市計画マスタープランでは、交流の心として、その魅力づくりが位置付けられております。
また、中野区の交通バリアフリー整備構想では、駅を挟んで南北にそれぞれ東西を結ぶ都市計画道路、オレンジの部分でございますけれども、この道路の歩道整備が特定事業として位置付けられております。
その他関連事業として、山手通りの拡幅整備、首都高速中央環状新宿線、さらに駅前広場整備、JRによる上空活用なども検討されております。また、東側では、日本閣跡地の住商複合施設建設が進行中でございます。
2ページ目をごらんください。上段の図は建物用途図でございます。建物用途は、駅近辺及び山手通り沿道は商業、赤い色でございます。業務が紫色になっておりますけれども、そういう商業、業務系が多く、商店街通りは住商併用建物になっておりまして、黄色は集合住宅となっております。
凡例の中で、文字が一部印刷がかぶっております。大変細かいところで申しわけございませんが、凡例の中で、下から3段目のピンク色の部分に字がかかっておりまして、ここは「宿泊・遊興施設」でございます。その下の段の緑が「専用住宅」でございます。細かいところで、大変申しわけございません。
それでは、建物用途の下の図は道路幅員を示したものでございます。赤色が4メートル未満の狭隘道路で、緑色が4から6メートル未満となっております。
なお、図の下に、駅の乗降客数を記載しておりますけれども、JR利用者は1日7万8,000人で、大江戸線は2万3,000人、合計しますと10万1,000人の方が東中野駅を利用してございます。
3ページ目に、意向調査でございます。意向調査は、アンケート調査とヒアリング調査を行っております。アンケート調査は、地区内の居住者、事業者、来街者を対象に、全戸1,908件に配付し、回収は334、回収率が17.5%となっております。来街者には724人の方から聞き取り調査をいたしました。結果は、表のとおりでございます。
次の4ページの方で、若干グラフで御説明申し上げます。居住者による居住地としての評価ですけれども、赤系統の色が不満をあらわし、青色系統が満足をあらわしております。不満度の強い項目は、「公園・広場・子供の遊び場等の充実」、「緑地や街路樹等、緑の多さ、豊かさ」さらに「まちなみや景色の美しさ」などの3項目で高くなっております。
一方、満足度が高いものとしましては、「公共交通機関の利用しやすさ」、「他地区へのアクセスしやすさ」、「駅の利便性」などでございます。
次に、事業者による事業地としての評価ですけれども、満足度の高いのは「公共交通機関の利便性」で、不満度が高いのは「基盤整備状況」や「集客性」を挙げております。
今後のまちづくりの方向としましては、「商業、業務、住宅等が混在したまち」を求める方が44%、続いて「低層住宅が残る閑静な「住む」まち」、「商業を中心とした賑わいのあるまち」の順になってございます。
5ページに、歩行者交通量調査を記載してございます。下の図に、歩行者断面交通量という図表がございます。この中で若干御説明申し上げますと、これは平日11月14日、また休日は11月26日で、朝7時から午後7時までの12時間の調査結果でございます。図を見ていただきますと、駅利用者は西口改札では4万1,243人、西口改札の北側の通行は3万6,462人、南側は8,253人と、北は南の4.4倍と多くなっております。東口では、南北の差はあまりありませんけれども、西口の通行者と比較しますと、東口は西口の4割程度となっております。
また、地区内歩行者で見ますと、南北にある線路沿いの都市計画道路でございますけれども、北側に比較して南側が3分の1弱、商店街通りで見ますと、西の銀座通りでは1万3,860人ですが、東側の区検通りと申しますけれども、南北それぞれ5,300人から5,400人と格差が著しくなってございます。
続いて6ページ目は、これは東中野と類似事例調査ということで、調布に近い仙川駅の事例を紹介したものでございます。
続いて7ページ以降が、まちづくりの問題点・課題となっておりまして、7ページから11ページまでは、地区の課題を明確にするために、保全すべき要素、環境を阻害している要素、不足している要素などの視点から、地区現況の評価を行ったものでございまして、10ページにまとめてございます。10ページをお開きください。
現況特性としては四つほど、交通網の充実、利便性の高い立地条件、基幹的基盤整備、大規模開発等の進行、商業・業務、住宅が適度に混在する土地利用など、4点から取り上げております。
問題点としましては、6点ほどございまして、身近な基盤施設整備の遅れ、既存商店街の活力低下、地区内の格差、東中野駅周辺を素通りする駅利用者、地区の分断、地区の顔としてふさわしくない街並みなどが挙げられます。
まちづくりの課題としましては5点ほど、大規模開発、まちづくりインパクトの活用、地区内の回遊を促すまちづくり、東中野の顔づくり、既存商店街の活性化、身近な基盤整備の推進などの視点が挙げられてございます。
12ページをおあけください。まちづくりの方向性でございますけれども、東中野駅周辺は、交通の利便性の高さと、商業・業務・居住機能の適度な混在が大きな魅力となってございます。現在進行中の各種プロジェクトは、地区の利便性の向上や商業・業務地としての魅力向上に大きく寄与します。これらのプロジェクトを好機ととらえ、必要な基盤整備や環境改善を進め、まちの空間的な魅力を高め、まちとしての機能や質を高めていきたいと考えております。
まちづくりの目標としては、地区内の各種プロジェクトを利用したまちの魅力づくりの推進と掲げてございます。
また、基本方針は、ここにありますように六つ、歩行者が主役の歩きたくなるまちづくり、東中野の顔づくり、地区東西のにぎわいの拠点の形成、業務機能の強化、既存商店街の活性化、住みやすいまちの実現と掲げてございます。
大体概略は以上でございますけれども、この調査報告はコンサルタントと共同でつくったものでございまして、今後の予定としましては、今年度はこれらの調査結果を基礎資料としながら、地元住民や事業者などによるまちづくりの検討組織を立ち上げて、まちづくり構想案の取りまとめを行っていくものでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
むとう委員
参考までに、この調査報告書を作成するに当たりコンサルタントにお願いしたということですが、幾らの経費がかかったのか教えてください。
上村中部地域まちづくり担当課長
決算はまだこれからでございますが、契約額としましては871万5,000円でございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、6番目、下水道局中野一丁目地区浸水対策事業についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、中野一丁目地区の浸水対策事業につきまして御報告申し上げます(資料6)。これは、東京都下水道局から情報をいただきましたので、当委員会で報告するものでございます。
まず、事業の目的でございますが、都下水道局では、多発する都市型水害に対しまして、今年度から経営計画2007に基づきまして、浸水被害の軽減を図る事業を推進しているところでございます。本事業では、中野一丁目、中央二丁目付近、これは下に地図を載せてございますが、申しわけございません、凡例が対策箇所と既設幹線が同じ黒色になってしまいました。下の東西に連なる部分が桃園川幹線でございますが、工事対象はこの大久保通りの地下でございます。
本事業では、中野一丁目、中央二丁目付近の浸水被害を軽減するために、貯留管――想定される貯留量は約5,000立米と聞いてございますが――を整備するものでございます。
事業の内容といたしましては、貯留管の整備工事でございまして、まず立坑を谷戸運動公園を発進基地にして始める。それから、シールド工で内径3,000ミリのものを延長約770メートル掘るということでございます。次に取水関連工事、取水管やマンホール、ポンプ設備等を工事をしていくといったお話でございました。
事業期間は、平成19年の今年度から5年程度を予定している。実際の工事の詳細はこれからということでございました。
事業者は、下水道局の中部建設事務所でございます。
それから、周辺住民に対しましては、説明会の開催を予定しているといったところでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
この地域はいまだに大雨が降ると宮下交差点あたりというのはよく水が出るところで、待ち遠しい工事かなと思っているんですけれども、それで、谷戸運動公園が立坑になるということですが、この谷戸運動公園というのは、学校であるとか、それから、地域の方たちが非常に運動施設として利用されているところですが、それとのそごの関係というのはないんでしょうか。
安部公園・道路担当課長
この付近の谷戸運動公園の使用につきましては、今下打ち合わせの段階でございまして、正式にということではなくて、担当者同士で詰めている段階でございますけれども、全部の部分は使わないで済むだろうということで聞いてございます。その辺のところをなるべく使える部分を残すといいますか、そういうようなやり方をしていただくようにしているところでございます。
かせ委員
当然やられるだろうと思うんですけれども、大事な地域の運動施設であるということと、それから、工事に伴って、安全性の確保、特に子どもたちがあそこでいろいろスポーツをしているわけですから、ボールをけったりしていますから、安全面では非常に配慮していただかないといけないということで、ぜひよろしくお願いします。
安部公園・道路担当課長
安全面についても当然要望してございまして、例えば今のところ、スポーツ用の出入り口は別の1カ所に設けるとか、そういうようなことをして、工事場所と運動公園として使用する部分を完全に区分けするような形で下水道に言っております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、7番目、妙正寺川北原橋付近改修工事の工事再延伸についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、妙正寺川の北原橋付近の改修工事の工事再延伸につきまして御報告申し上げます。(資料7)
これにつきましては、前期の建設委員会でも御報告をしておりますが、東京都建設局の第三建設事務所が、妙正寺川激特事業の一環といたしまして、北原橋のかけかえ工事に着手しているところでございます。前期の建設委員会で御報告申し上げましたのは、この工事期間につきましては、当初平成18年1月18日から19年3月末まで、これを19年7月末までということで御報告申し上げました。
第三建設事務所のお話では、この主な変更理由の中に書いてございますが、旧北原橋の下部に埋設されている径1.5メートルの上水道管を新橋台に巻き込む施工に思いのほか時間を要しているということで、再延伸になるという情報提供がございました。
再変更工事期間につきましては、平成19年12月末まで、ことしいっぱいかかるということでございます。
下の方に、整備区間平面図がございますが、ここで黒刷りになっているところが、工事で通行どめ等で対応しているところでございます。これにつきましては、近隣の方に、看板、それからチラシ等で既にお知らせをしているということでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
むとう委員
このあたりはあまり行く機会がなくてよくわからないんですけれども、生活していらっしゃる皆さんの通行面ではかなりの支障を来しているんですか。それはうまく人の流れをつくりながらやっているんですか。
遠山土木・交通担当課長
第三建設事務所がそういった対応をしているわけでございますが、近隣の方々には、この激特事業の必要性といいますか、重要性も理解していただきながら、工事に取り組んでいる。今回につきましては、さらに当初お知らせした以上に工事期間が延びるということで、これにつきましては、さらに丁寧な周知を図ってくださいということは区の方からもお願いしているところでございます。
むとう委員
それはわかったんですけれども、実際には通行どめで通れなくて、かなり遠回りとか不便な思いをしながらの生活ということでよろしいんですか。
遠山土木・交通担当課長
一部の方にはそういった状況も生まれているのかなというふうには思いますが、特に区にそういった苦情とか、そういった要望等の問い合わせ等はございません。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
次に、8番目、東中野日本閣横断橋設置工事についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、東中野日本閣の横断歩道橋の設置工事につきまして御報告申し上げます(資料8)。私どもが占用許可を所管してございますので、その関係で当該案件につきまして御報告を申し上げます。
工事場所は、先ほど東中野駅周辺のお話にもございましたが、東中野四丁目1番から五丁目1番先他1箇所でございます。
裏面に、図面を載せてございますが、いわゆる日本閣の箇所でございますが、この横断歩道橋設置につきましては、対象物件がまずJR駅の敷地を含む1号横断橋、これにつきましては幅員2.5メートル、橋の長さが31.5メートル、地上高が4.7メートルのものでございます。
2号横断橋につきましては、これは建物間の横断橋でございますが、幅員が3.1メートル、橋の長さが13.4メートル、地上高が4.7メートルのものでございます。
ちょっと裏面をごらんいただきたいと思います。まず1号橋でございますが、恐れ入りますが、白黒で見にくいと思いますが、この下の方にあるところが、JRの敷地の部分から商業施設・賃貸住宅棟に連なる横断橋でございます。第2号橋が、この右側の商業施設・賃貸住宅棟から左側のブライダル棟がございますが、そこへ連なるところの横断橋でございます。この区道上の空間を占用するということで、私どもで占用許可を出す。それから、この横断橋設置の工事に関しまして、道路の一部を占用するということで、工事の占用許可を出すということで私どもがその部分だけかかわっているというところでございます。
それでは、表に戻っていただきたいと思います。工事期間につきましては、今年6月からと聞いてございます。期間はことしいっぱい、12月中旬までということでございます。
占用許可等の流れでございますが、まず、横断歩道橋2橋を設置するということに関しまして、昨年11月6日に警察の方から設置許可、横断橋、つまり区道上の空間を占用するという許可を昨年の11月10日に区で出してございます。そして、JRの敷地の使用に関しましてお話を承りますと、借地をして、日本閣側がそれを借用して、1号横断橋を設置するということで契約を取り交わしたということでございまして、この設置工事につきましては、本年の6月19日に警察許可が出ておりまして、この設置工事の占用工事につきましては、区といたしましては6月22日に占用許可を出している。以上の経過でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
今最後の方に伺ったことですが、このJR用地の問題については、今は借地だとおっしゃいましたね。それと日本閣が借りるというふうにお聞きしましたが、よろしいですか。
遠山土木・交通担当課長
そのとおりでございます。
かせ委員
そうしますと、この道路の扱いといいますか、これはどういうことになりますか。
遠山土木・交通担当課長
日本閣の所有する横断橋でございます。
かせ委員
つまり、私道ですか。
遠山土木・交通担当課長
私道という言葉が当たるかどうかわかりませんが、横断橋という、つまり民間の法人が持つ横断橋という形。ただし、それが区道上の空間を占用するので、当然その分に関しては区の占用許可を要するということで、区としては設置に関しての占用許可をおろしているということでございます。
かせ委員
何かよくわかりにくいんですが、つまり、横断橋については民間が借りて、それで設置をして、運用については……。
遠山土木・交通担当課長
説明が不十分だったと思います。この1号横断橋につきましては、全体の設置の要件として、どうしてもJRの敷地の一部を入手するか借りなければ、この1号横断橋が成り立たないということで、その部分についてはJRの方から借地をするということでございます。そこが定まらないと、私どもも工事許可を出せないということです。日本閣がJRから一部を借りて、1号横断橋が設置できる条件を整えたということでございます。ただし、その一部、区道上を横断橋が空間を占用するわけでございますので、その部分については区の許可が要るということです。
補足いたしますと、通常の場合は、占用する場合には占用料というのをいただくわけですが、この横断橋自体が通行の用に供するという公共性がございますので、そういった面では占用料は取らないというような形の占用許可になってございます。
かせ委員
そうしますと、これからのメンテナンスというのは日本閣にあるということね。
遠山土木・交通担当課長
そのとおりでございます。
むとう委員
教えていただきたいんですが、この歩道橋ができるということですけれども、今、駅舎から階段をおりて通常の通りの歩ける道があります。そこは何ら変更点はなしで、だから、その頭上にこういうものができるという認識でいいんでしょうか。
遠山土木・交通担当課長
そのとおりでございます。住宅棟ができますので、そこで暮らす方、人口がふえるわけです。そうすると、今委員の御指摘のように階段を下って、信号を渡ってというところだけで対応するにはいろいろと危険もあるでしょうし、そういったことから、横断橋を設置したいという日本閣の申し入れがあって、それについて公共の用に供するという観点から占用許可を出している、こういったところでございます。
むとう委員
この歩道橋をめぐっては、地元の商店の方であるとか、地域住民の方から、つくることに対する反対の意見も多数あったように記憶しているんですけれども、区が占用許可を出したわけですから、それなりに地域住民の方と区との話し合いとか、お互い折り合って、地域住民の方々の御納得を得ての占用許可だったというふうに思ってよろしいんでしょうか。
遠山土木・交通担当課長
そのとおりでございます。下の方に、占用許可等の経過の日にちが書いてございますが、横断橋占用許可の11月10日というのが、この横断橋を設置していいですよという占用許可の日にちなわけですけれども、ここに至るまでは、委員の御指摘のように、近隣の商店街等との基本的な合意といいますか、そういったものができたということの確認の上に占用許可をおろしております。
かせ委員
この工事については、区の負担というのは発生するんですか。
遠山土木・交通担当課長
これは民間が実施する形でございます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告は終了します。
次に、9番目、中野区自転車利用総合計画(案)についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、中野区自転車利用総合計画(案)につきまして御報告申し上げます。これは、前期の建設委員会の中で御報告いたしましたが、自転車協議会というのを設けまして、今回策定過程でございます中野区自転車利用総合計画に盛り込むべき基本的な方針、それから、盛り込むべき内容につきまして諮問、答申をいただいているところでございます。それに基づきまして、素案というのを策定いたしまして、本日御報告する素案に対する区民意見交換会等を実施いたしまして、この案として固め、これをパブリックコメントを実施して計画に固めていくといった流れでございます。
それでは、資料に基づきまして御報告申し上げます。(資料9)
計画素案以降の検討経過でございますが、素案として区民に公表いたしまして、区ホームページに掲載、それから、地域センター等に区民閲覧用の冊子、素案を配布してございます。
計画素案に関する区民意見交換会等を3月23日から4月26日まで開催してございます。この中では、主な意見といたしましては、現在自転車駐車場を設けてございません新中野駅周辺の自転車駐車場の設置計画についてはどうなっているんだといったような質問、意見等がございました。
それから、自転車利用者のルール、マナー、特にここに記載してございます無灯火、信号無視、歩道通行等につきまして、さまざまな意見をいただいてございます。
それから、商店街の自転車駐車場の問題、特に附置義務に関しましての意見等をいただいてございます。
それから、道路上の自転車駐車場の可能性につきましても意見をいただいてございます。
それから、自転車は環境に優しいという乗り物ということでありますが、一方では、御案内のとおり、例えば中野駅の北口駐車場のように、かなりオーバーユースのところもございまして、自転車利用もある一定程度自粛すべきではないかといったような意見等もございました。
それから、かつて自転車を登録してあった時代もあるので、責任を持つという意味で、新たな登録制度を設けた方がいいのではないか、こういった意見等をいただいてございます。
こういった意見、既に素案の中に盛り込まれているところもございましたが、そういった意見も踏まえまして、この案というものをまとめてございます。
それから、今回の大きなポイントの一つでございました鉄道事業者との協議でございますが、これは、先ほど御紹介いたしました自転車協議会から出されました答申の中にも、この自転車協議会の中でかなり鉄道事業者と各委員とのやりとりがございまして、鉄道事業者の責任、役割の果たし方につきましてかなり意見が分かれたということがございました。その中で、答申の中で、鉄道事業者ともこれからも協議を継続することということが明記されてございますので、その間につきましても鉄道事業者との協議を続けているところでございます。
計画素案から計画案への主な変更点でございますが、これにつきましては、放置自転車の時系列変化がわかりにくいというお話もありましたので、そういったものを加えたこと、それから、当初は18年度末までに策定する予定でございましたが、鉄道事業者と協議の関係がございまして、時間がちょっとずれ込んでございますが、そうした中で、最新数値、18年度版の数値、確定値ができておりますので、それを記入してございます。そういったことを含めまして、素案から計画案への策定をしているということでございます。
今後につきましては、7月5日から26日までパブリックコメント手続をとりまして、区民の意見を聴取したいと思ってございます。現在の予定では、8月初旬には計画として決定をしていきたい。計画決定後は当委員会においても報告をいたしたい、このように思ってございます。
計画(案)の中身については説明を省略させていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
次に、10番、控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
それでは、控訴事件の判決、それから同判決に対する上告の提起につきまして御報告申し上げます。(資料10)
事件名でございますが、自転車等撤去処分取消請求控訴事件でございます。中野区民が控訴人となってございまして、被控訴人は中野区でございます。
訴訟の経過でございますが、平成18年6月12日に、この中野区民から地方裁判所に訴えの提起がございました。
11月10日に、請求棄却の判決の言い渡しがございました。
12月5日、高等裁判所に控訴の提起がなされてございまして、ことしの3月22日、高等裁判所で控訴棄却の判決の言い渡しをしてございます。
この控訴人は、さらに4月10日、最高裁判所に上告の提起を行っているといったものでございます。
なお、申しおくれましたが、これは総務委員会でも報告がなされていると思いますが、所管が私どもの方ですので、当委員会でも報告をいたしております。
事件の概要でございますが、御案内のとおり、放置自転車を撤去しまして保管をいたしまして、それを返還するときに5,000円を徴収するわけですが、それに絡んだ控訴でございます。
本件は、区長が控訴人の自転車を撤去し、撤去費用等5,000円を徴収したことから、控訴人が本件自転車の撤去は違法であり、本件撤去費用等の徴収は法的根拠を欠くものであるなどと主張して、被控訴人に対して不当利得返還あるいは国家賠償として本件撤去費用等相当額5,000円等の支払いを求めた事案でございます。
控訴人は、先ほどお話しいたしましたが、第一審判決では請求棄却されたため控訴を提起いたしましたが、第二審でも控訴が棄却されたため、上告を提起したというものでございます。
まず、控訴の趣旨でございますが、原判決を取り消す。被控訴人は、控訴人に対し、5,000円及びこれに対する18年5月1日から支払い済みまでの年5分の割合による金員を支払え。訴訟費用は、第一審、第二審とも被控訴人の負担とする。仮執行の宣言等でございました。
この控訴審につきましては、主文で、先ほど来御紹介しておりますように、本件控訴を棄却するというものでございます。控訴費用は、控訴人の負担とするということです。
判決理由の要旨につきましては省略させていただきますが、自転車安全利用促進法という法律がございますが、その中では、利用者に撤去費用等を負担させるということが明記されてございますが、中野区の条例等が、利用者のみに限定せず所有者もあわせて規定していることから、利用者のみに限定して、利用者ではない所有者に負担させることを禁止した趣旨の規定と解することはできないから云々といったような、判決の判断の要旨が書かれているところでございます。後でお読み取りいただければと思います。
これを受けまして、7番でございますが、上告をいたしてございます。上告の趣旨は、原判決を取り消す。被上告人は、上告人に対し5,000円及びこれに対する18年5月1日から支払い済みまでの年5分の割合による金員を支払え。上告費用は被上告人の負担とするということを最高裁判所に上告しているということでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
この判決理由のところを見ますと、例えば盗難された自転車であって自分の関知するところではない、だからということだろうと思うんですが、例えば盗難だということがはっきりすれば、これはどういう扱いになるんですか。
遠山土木・交通担当課長
ただいま委員の御質問にありました、一部御説明を省略した部分に当たりますが、そこについて補足をいたしますと、私ども、規則を改正してございまして、従前は盗難と客観的に考えられるものにつきましては、撤去費用といいますか、返還料を徴収しないということになってございました。その場合の証明として、撤去時間より以前に警察の方に届けるという定めのみあったわけですが、私どもは5月1日にさかのぼりまして、客観的に同等と理解できるものについては同様の扱いをしますというふうに規則を改正してございます。
ここで言っているのは、途中で変えるのは問題だということですが、ここに趣旨にも書いてございますが、対象者に対してさらに負担をかけるものについては、遡及して適用するというのは、これは法の趣旨に反するわけですが、そういったものでないのはさかのぼってもよろしいということを述べていると同時に、この方につきましては、盗難に遭ったんだということは別に主張していないわけなんです。ですから、規則の決め方についても多少クレームをつけているんですが、この当該者とは特にそのことに関してはバッティングはしていないということでございます。
かせ委員
実は、我が家でも、自転車が通りからすぐ見えるところに置いていますので、しばしばなくなるんですけれども、そういう場合はよくあるんだろうと思うんです。ただ、毎日毎日乗っていないと、気がつかないんです。だから、うちの場合には5,000円払いましたけれども、そういう場合はきちっと救済といいますか、盗難を受けたのに、またお金というのは、そういう仕組みがあるということなので安心しましたけれども、その辺についてはぜひ周知徹底をして、こういう場合には大丈夫だよとか、その辺はやっていただけるかなと思うんです。
遠山土木・交通担当課長
なかなかお答えするところが難しいところもあるのですが、基本的には盗難にあったということを証明していただく。一番わかりやすいのが、警察に届け出る。向こうも記録をとりますので、その後に撤去すれば、これは一目でございます。その時間が前後いたしますと、いろいろと御事情を聞いて、それならばこういった客観的な、もちろん私どもは家族の証言とかというのは適用した例はございませんが、今まで適用した例で一例申し上げますと、例えば杉並の区民の方でございましたが、阿佐ヶ谷の駅前の駐輪場に契約をしている。それは既に契約しているというのは確認しております。それが鷺ノ宮駅の規制区域に放置されていたので撤去した。
お聞きしますと、日常的に阿佐ヶ谷の駅前の駐輪場を使っていたんだけれども、たまたま御旅行か何かで、ところが、警察の方には盗難の届け出が前後したわけです。それについては客観的に鷺ノ宮駅に置くことは考えにくい。しかも、年間といいますか、既に何カ月か契約をしておりますので、そういったところで客観的に盗難に遭ったのかなといったような事例がございます。そういった客観的に盗難と同視できるような場合には、こちらについても対応はさせていただくといったところでございます。
むとう委員
今のことに関連してなんですけれども、私も実は経験していて、ですから、うちの家族には、自転車がなくなったら、探すよりも、まず警察に盗難届を出しなさいと言っているんですけれども、普通は探すんです。あれ、ここに置いたのに、ないとか、探すんです。例えばスーパーの敷地にお買い物でとめていないかとか、勘違いかしらと探すんです。探していたら、タイミングが悪いとアウトなんです。だから、探すよりも先に警察へ行きなさいとうちは家族で徹底しているんですけれども、でも、多くの方は、痛い目に遭わないとそのことを知らないんです。
だから、本当に盗難に遭ったら、盗難届が先に出ていれば5,000円払わなくてもいいということはまだまだ知られていないです。だから、区は、それを知らせちゃうと、意図的に自転車を放置して撤去されたのに盗難に遭ったと言う人がふえちゃうんじゃないかというふうに思って、そのことをPRしていないんじゃないかと思うんですけれども、それはきちんと周知しないと、特に小さい子なんかは、親に怒られちゃうと思うから必死で探すんです。親に、ないと言って、親にばれて、それで慌てて盗難届を出したときには、もう実はどこかに置いておかれて撤去されていて、5,000円の撤去費用が発生するということもよくあるんです。
自転車はちゃんとかぎをしたかしないかとか、管理する方の責任ももちろんあるんですけれども、その辺はきちんと徹底して、所有者の責任ももちろんいっぱいありますので、所有するからにはちゃんと自分で管理保管しなさいということを徹底しつつも、実は悪い人もいっぱいいて、かぎを締めていても、傘で簡単にあけられるんです。持っていかれちゃって、とんでもないところに放置されてということもあるので、そのことはきちんとPRをしてほしいと思います。痛しかゆしのところもあるかと思いますけれども、痛い目に遭って初めて学ぶことなんですが、痛い目に遭ってからでは遅いので、その辺のPRはしっかりと周知徹底を図っていただきたいということを要望します。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、11番目、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。
遠山土木・交通担当課長
議会の委任に基づく専決処分について御報告をいたします。(資料11)
大変申しわけないと反省しているところの案件でございます。事故の概要でございますが、本年2月28日、午後2時10分ごろに、場所が本町一丁目でございました。区の職員が運転する車両が山手通りに進もうとしたところ、進行方向を間違えたということで一たん車両を後退させようとしたところ、後ろにスクーターがおりまして、スクーターに接触したという事故でございます。この事故により、スクーターは前部タイヤカバーを破損してございます。
和解の要旨でございますが、相手方がこうむった損害15万7,800円につきまして賠償する義務のあることを認め、相手方に支払ったというものでございます。
和解の成立の日は、3月27日でございました。
区の賠償責任でございますが、本件事故は区の職員の後方確認が不十分であったことにより生じた事故でございまして、区の賠償責任は免れないものと判断してございます。
損害賠償額につきましては、本件事故による相手方の損害額は、タイヤカバーの修理費、代車費、その他15万7,800円でございまして、区の損害賠償額は損害額と同額でございます。
なお、損害賠償金は保険会社から相手方に支払われてございます。
なお、この事故後の対応につきまして、私の方から関係職員に口頭による注意をしたほか、私ども各チームのリーダー会というのがございまして、そこに事件の全容と今後の注意につきまして徹底を図ったということ、それから、各チームの朝礼等のミーティング等におきまして、私どもは仕事柄車を使う機会が多うございますので、事故防止の徹底を図ることを職員全員に周知をしているというところでございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、12番、改正建築基準法等の施行についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
それでは、改正建築基準法等の施行について御報告いたします。(資料12)
構造計算書の偽装事件を受けまして、昨年6月21日に建築基準法が改正されました。施行ということで今回報告するものでございます。
改正点でございます。1番にあります。この安全性の確保、これを図るという面から改正されました。1点目が、建築確認、検査の厳格化です。2点目が、民間の指定確認検査機関に対する指揮監督の強化。3点目が、建築士等に対する罰則強化が主なものでございます。
2の概要でございます。
まず(1)番の建築確認・検査の厳格化でございますが、一定の高さ以上の建築物、下にアスタリスクがありますけれども、木造で言いますと高さ13メートルを超える、または軒の高さが9メートルを超えるものです。それから、鉄筋コンクリート造でしたら、高さが20メートルを超えるもの、鉄骨造でしたら、地階を除く階数が4以上。これが対象になるわけでございますが、これにつきまして、指定構造計算適合性判定機関、これは都知事が指定するわけでございます。そこで構造計算の審査を義務付けるようになります。これの手数料は、確認申請の審査料と別に取ります。この手数料条例は既に1定で承認いただいているものでございます。
この判定機関は現在東京都から報告をいただいていますのは11社ございます。
それから、(2)点目が、民間の指定確認検査機関の業務の適正化ということでございまして、指定するところは国と東京都なのでございますが、その指定要件強化、それから、特定行政庁によります指導監督強化、この特定行政庁による指導監督強化といいますのは、これは我々区もありまして、立ち入り等を場合によってはできるということでございます。
それから、(3)点目の図書保存の義務付けでございます。今まで法的には特に何年間という図書の保存の義務付けはございませんでした。これが、今度15年間ということが法的に義務付けになりました。
ちなみに、今までは中野区としては5年間の保存でやっておりましたので、大幅に延びますので、書類の保管等がちょっと大変になろうかと思います。15年間保管して、場合によっては疑問なものはここでまた再度チェックできるという意味で、15年間保存を義務付けられたというものでございます。
(4)点目が、建築士等の業務の適正化及び罰則強化でございます。これは、具体的にはここに載せていませんけれども、罰則の大幅な強化ということで、名義貸し、それから違反行為の指示の禁止、違反者に対する処分の強化、そういったものがございます。主に東京都がこの辺につきましては指導しているものでございます。
それから(5)点目が、建築士、建築士の事務所、それから、民間指定確認検査機関の情報開示ということで、処分を受けました建築士の氏名、それから建築事務所の名称の公表、こういったものをしてまいります。既にこれにつきまして、こちらに連絡がありますので、今後公表等がされるものと思います。
それから、民間指定確認検査機関の業務実績とか財務状況、監督処分の状況の情報開示の徹底ということで、これも、これからされていくと思われます。
それから(6)点目が、住宅の売り主等の瑕疵担保責任です。この履行に関する情報開示ということで、宅建業者が取引するわけですけれども、契約するときに保険加入の有無、そういったものをちゃんと相手方に説明をするということが義務付けられました。
(1)から(3)に報告したものが6月20日から施行です。その他まだ明らかにされていませんけれども、20年から21年にかけて順次施行予定になってまいります。以上が施行の報告でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
かせ委員
安全の問題では、いろいろなところでいろいろな事件が起こっておりますけれども、そのときにやはり必要になってくるのは、この(3)番にある図書、これのあるかないかが非常に大事になってきますけれども、これまでの5年が15年になったというのは、それはそれでこのようになると思うんですが、ただ、こういうものの保存については、それぞれの行政機関で独自にさらに長く持つとか保管するということは可能なわけですよね。どうですか。
佐藤建築担当参事
今までも5年で中野区はやっておりましたけれども、これは法律的に5年という義務付けがなかったわけです。ですから、特定行政庁によっては3年ということもありましたし、民間の指定確認検査機関も3年というところもありました。それではまずいだろうということで、法律で15年と決めましたので、当面は中野も15年を現在のところは守っていこうと思っていますが、それはできないかと言われると、それは検討することはできますけれども、今のところ、中野はこの法定期間の15年というふうに考えております。
かせ委員
実は、なぜこんなことをお聞きしたかというと、年金の問題で、過去の記録が全部なくなってしまって、たくさんの人たちが突き合わせもできないという状況があるわけでしょう。そのときに、当時厚生省はコンピュータに移したから保存する必要はないよということを通知をしたんだけれども、それを実施したのはごくわずかで、ほとんどのところでは残しましたよね。そういったところは救われるんだけれども、だから、法律だからといって残さないということよりも、残っていた方が住民の立場には非常にいい。
この建物ですけれども、例えば鉄筋コンクリートなら40年とかという期間があるわけですよね。そういう長い期間その建物としては存在するという立場に立って設計しているわけだから、15年で書類がなくなってしまうということになると、これは困ってしまうのではないかなと。だから、法律はそうなんだけれども、行政としては独自判断でそれは残しておくということはやはり必要かなというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。
佐藤建築担当参事
ここに法的に義務付けられた設計図書の保存でございますが、これは正本でございます。したがいまして、副本は当然建築主さんが同じものをお持ちなわけです。よくマンションの管理組合さんはそういった副本をお持ちになっていますので、そういったチェックがそれで可能ですので、今耐震偽装の事件が起きたときもそういった昔のものを持ってきていただいてチェックということがありましたので、基本的には副本というか、つくられた方が長い間ずっとお持ちになるというのは基本だと思います。これはあくまでも行政の方の正本ということですので、万が一ですけれども、なくなったときにフォローする意味で15年間保存してあった方がいいだろうという立場でこの15年と決められたと思いますので、基本的には建築主さんが永年保存といいますか、当然建物がなくなるまで持っていただくのが基本ではないかと思います。
かせ委員
基本的には建築主さんが保管すべきだということなんだけれども、実際には建物を転売したり何かすると、いつの間にかなくなってしまうというケースが多いんではないかという感覚を持っているんです。そういった場合には、やはりどこかにストックをする。そして、その場合には、正本という形よりも、例えば今コンピュータの時代ですから、それは情報というものはどこかにストックできる。技術的には可能だろうと思うし、将来的にはそういう方向に行かないとまずいのかなと思っているんです。だから、法律を超えて資料を保存するということは決して違法な行為ではないわけですから、そういったことについても検討していただければなと思うんです。
佐藤建築担当参事
例えば15年、鉄筋とか鉄骨で建ちますと、経年変化といいますか、当然劣化してまいります。そういう意味で、中野区でもマンションはすべて耐震診断を無料でやっております。限度額は750万円とありますけれども、それは当然コアを抜いて、実際材料を試験をするんです。圧縮試験とかやりまして、どのぐらい劣化しているかというチェックをするわけです。耐震の計算偽装から始まった問題ですから、それのほかに、一方では15年もたってくると劣化してくるということで、そっちの方の診断という形で、もし不安な方は、それだけ年数がたてばしていただいた方が、そこで構造計算が偽装しているかということよりは、耐震診断を受けられてチェックされた方がより効果的というか、実際の面では合うのではないかと思いますので、確かに理想を言えばずっとあった方がいいでしょうけれども、先ほど言いましたように、正本の保管ですので、現段階では15年が妥当ではないかなと考えています。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了します。
次に、13番、日本オーチス・エレベータ(株)製エレベーターの緊急点検結果についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
日本オーチス・エレベータ製のエレベーターの緊急点検結果でございます(資料13)。ことしの4月4日に、六本木ヒルズ森タワーで実際エレベーターの機械室内で火災が発生しました。原因を調べたところ、断絶しましたメインのロープの一部が滑車の保護カバーと接触して火花が散りまして、同カバー上部に堆積しました鉄粉に引火したということであります。
4月26日に、国の方から東京都の方に、定期点検をしてほしいという通知が来ました。東京都からは、すぐ5月1日ですが、区の方にその通知文が送付されてまいりました。
一応対象になります区内の件数が129基ございました。括弧でありますが、1万平米を超えるものは東京都の扱いになりますので除きました。それから、国と都の所有した建物、これも除いております。
これにつきまして、日本オーチス・エレベータ(株)から緊急点検の報告を受けたのが5月21日でございまして、結果的にはふぐあいの台数はなかったということで、これは東京都の方に内容を確認した上で報告しております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、14、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
それでは、区を被告とします訴訟提起について御報告いたします。(資料14)
事件名でございますが、道路の指定処分不存在の確認を求めるという請求事件でございます。
当事者でございますが、原告は区民の方でございまして、被告が区長でございます。
訴訟の経過でございますが、ことしの2月22日に、東京地方裁判所に訴えが提起されました。つい先日でございますが、6月13日に、第1回の口頭弁論で区としては応訴するという答弁をしたところでございます。
4点目の請求の趣旨でございます。原告が主張されます土地、これにつきましては、建築基準法の42条2項の規定に基づきます被告の指定処分が存在しないんだということを確認したいというものでございます。
当然訴訟費用は被告の負担を求めております。
5点目の主張する趣旨でございます。あくまで相手方の主張でございます。(1)点目が、本件地を含む一帯に基準法の42条2項道路、これが指定基準日が昭和25年11月23日でございますけれども、1人の土地所有者が所有していた。いまだ分譲もされていない土地であったんだということで、このような土地が一般通行の用に供している道路として強制的に供されることは想定していなかったということでございます。
これを受けまして、(2)番目にありますように、基準時、昭和25年当時、2項道路指定の基準を適用しても要件は満たしていなかったんだということで、要件は何だといいますと、3点ございます。ここにありますように、一般の通行の用に供していた。それから2点目が、家が建ち並んでいたんだと。3点目が、幅員が1.8メートル以上あるんだと。これが主な指定の要件なんです。それを満たしていないじゃないかということでございます。
(3)点目は、2項道路に該当しないということは昭和51年の原告らに対する建築確認等で確定しているじゃないかということであります。これは、建築申請を原告がされましたときには、道路というような記入がなかったことを言っております。
原告は、本件地に隣接する土地の所有者である。お隣なんですが、ちょうど角地になるんですけれども、それが道路になることによって、道路部分を取られますので損害をこうむるということで、訴えの利益はあるんだというような主張でございます。
これにつきましては、今後7月に、また2回目の弁論等を指定されていますので、反論といいますか、それが具体的に進んでいくものと思われます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告については終了いたします。
次に、15番ですけれども、15番に入る前に、一たん休憩いたします。
(午後4時37分)
委員長
再開いたします。
(午後4時38分)
15番、中野区耐震改修促進計画(素案)についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
中野の耐震改修の促進計画(素案)について御説明いたします。
本文につきましては別冊で用意されております。概要について資料を用意させてもらいましたので、概要に沿って説明してまいります。(資料15)
まず、耐震改修促進計画の目指す方向でございます。(1)点目の計画の目的と位置付けでございます。これは建築物の耐震改修の促進に関する法律、これを省略して耐震改修促進法と言っていますけれども、それに基づいて策定するものでございます。住宅・建築物の耐震性の向上を図ることによりまして、震災から区民の生命と財産を守るとともに、災害に強い安全なまちを実現するということを目的としております。
策定に際しましては、ことしの3月に、東京都がこの耐震改修促進計画をつくりました。これを踏まえたものになります。それから、新しい中野をつくる10か年計画、中野区の地域防災計画、この整合を図ってまいります。
(2)点目の対象区域と対象建築物でございます。区域は区内全域でございます。
対象建築物は、新耐震基準、施行されました昭和56年6月1日、その導入以前の住宅・建築物でございます。主に大きく住宅、それから民間の特定建築物、それから防災上重要な区有建築物、三つに大きく分けて計画しております。
計画期間と検証年次でございますが、平成19年度から27年度までが期間でございまして、定期的に検証するということでございます。おおむね3年ごとの検証を考えております。
2番目の耐震診断及び耐震改修の実施に関する目標でございます。(1)点目の想定する地震の規模と被害の状況でございます。これは、東京湾北部地震で、発生が冬の朝5時を想定しています。これは中野区で一番被害が大きいということで、この時間帯を設定しております。
その次の被害状況でございますが、これは東京都の防災会議で発表した数字でございまして、死者数が47、建物全壊が約1,800棟というふうになっております。
耐震化の現状と目標でございますが、住宅につきましては、現状、耐震化率75%ですが、これを90%にします。
民間の特定建築物、これは現状が耐震化率84%のものを90%にします。
防災上重要な区有建築物、これにつきましては、現状の耐震化率が66%のものを100%とします。
裏面の方を見ていただきたいと思います。具体的な促進を図るための施策でございます。
まず(1)点目の基本的な取り組み方針ということでございまして、住宅と建築物の耐震化というのは自助・共助・公助の原則を踏まえまして、所有者によって行うことが基本であります。
区としましては、その所有者が主体的に耐震化に取り組むことができるような技術的支援、それから公共的な観点から必要な場合には財政的な支援を行っていこうということが基本的な方針でございます。
具体的な施策を(2)点目に書いておりまして、まず住宅でございます。施策によって耐震化を図るという戸数が約3,000戸でございます。これはいきなり3,000戸なので、ここだけ本文を使わせていただきます。10ページをお開きいただいた方がわかりいいと思いますので、本文の図柄を見ていただきたいと思います。
ここに住宅があります。現在住宅は16万1,200戸ございます。これで耐震性が不十分なものが4万900戸になるわけです。ですから、これが75%でございます。これを90にするにはどうするかということで下の方にあるわけでございます。左の方に飛び出した部分がありますが、建てかえで戸数としてはふえてしまうわけでございます。その分がちょっと飛び出しますので分母がちょっと違ってまいります。16万9,800というふうにふえますので、それによってさらにその9割を満たさないと耐震化率は9割になりません。
ということで、右の方に老朽化による建てかえとありますが、これは既に56年以前ですので、大体平均30年ぐらいたっている建物が多いものですので、自然更新といいますか、建てかえで2万1,000ぐらい、年間2,100ぐらいは建てかえていかれるだろうと。そのほかに今度助成によって進めなきゃいけないというのがこの3,000というこの数字を乗せていただきました。それでも未耐震はまだ1万6,900残りますけれども、これにつきましては促進、それから家具転倒防止の普及によって安全を確保していただきたいんですけれども、1万6,900は残ってしまいますが、3,000という数字の根拠はここでございます。施策によってやっていく内訳でございます。
またもとに戻っていただきまして、では、どういうことでやるんだということで、3,000をどうしていくんだということで、木造住宅、それから非木造の共同住宅、これは無料でやっています。ただ、共同住宅の場合は、非木造の場合は750万円という限度がありますが、ほとんど56年以前のものは中野区内には5棟しかありません。1万平米を超えるものは5棟しかありません。750万円というのは何だというのは、大体1万平米でも750万円でやれますので、ほとんど無料に近いということで、ほとんど住宅系は無料で耐震診断を進めていきますというのが一つ。
それから、建てかえ助成、これは木密地域が非常に多いわけでございまして、区内で約4割ぐらいがそういう地域でございますので、そういったところには建てかえ助成、限度額は80万円で実施したい。
それから、地域まちづくり、現在南台、弥生町、平和の森とかをやっていますし、さらに今後東大の附属中学校周辺、これも不燃化促進事業を平成21年からやっていきますけれども、そういった取り組みによって建てかえを促進していく。
それから、補強の設計費の助成、5万円でございますが、設計費助成を今年度から導入しています。これで補強していただきますと、所得税の特別控除とか、固定資産税の減免、こういったものも国としての制度がありますので、こういった形で改修していただいた方にはそういったものが出ます。
それから、資産活用の木造住宅耐震改修工事等融資利息等資金貸付事業、これは議会でも質問がありまして、実績がないものですからどうするんだということで見直しをしていきます。今住宅金融支援機構を通じて融資しているんですけれども、区の貸し付けにしようじゃないかと、それから、60歳という年齢制限もとっていこうじゃないかとか、そういったような見直しをして何とかこれも使っていただくような形にしたいと思っています。
それから、木造の共同住宅の耐震改修工事費の補償型助成、それから、家具転倒防止器具取付助成、こういったもので住宅については耐震化を図っていきたい。
2点目が、民間の特定建築物の耐震化です。これは、約10棟を耐震化を図ることによってこれも9割になります。これは、民間にあります防災上重要な建物ということで、例えば私立の学校、それから病院、それから特養ホームとか、そういった民間のものについて指導していくということで、これにつきましては強く要請するとありますが、場合によっては指導、助言にとどまらないで、公表したりとか、勧告したりとか、場合によっては命令もということで、これはまだいきなりできませんので、検討ということになります。
3点目の防災上重要な建物の耐震化の中で、区有施設、これは88棟が耐震化しませんと100%になりません。ということで、耐震改修の計画を早期に作成ということで、財産管理分野に聞きましたら、8月ぐらいに案が出せるのではないかと言っていましたが、そういったものを計画をつくりまして、耐震改修を進めていくということになります。
4点目が、道路閉塞のところで、道路沿道建物の耐震化、こういったものも図っていこうということで、まだ今東京都が今年度モデル地域、3路線やりましたけれども、そういうのを見ながら、中野区でも20年度に検討して、早ければ21年度ぐらいからこれも導入していきたいということで、これについて520戸ぐらいは耐震化を図っていきたいという考えでございます。
耐震化の促進を図るための施策の中で、今登録しております診断士、施工業者の活用ということで、協議会を設けまして、来週ぐらいから第1回目の会議があるんですが、活用ということで話し合いをしていこうということになっています。
それから、褒賞制度ということで、診断改修の件数をふやしていただいたといいますか、やっていただいた方には褒賞も考えたいと思っています。
それから、町会、自治会の連携、あと、普及啓発のPR、それから、先ほどちょっと言いました税制の普及、それから、安い改修工法、こういったものも紹介していきたいと思っています。
それから、4点目が普及啓発ということで、ハザードマップ、水害の方はあるんですけれども、地震のハザードマップ、これもちょっと見にくいんですけれども、今のところ東京都のものを使っていまして、東京都が11月ぐらいにまた見直しを図るということなので、もうちょっと見やすいものでつくり直しも考えております。
相談体制ということで、当然問い合わせについて相談、それからパンフレットを作成して、情報提供を図る、こういった情報提供の仕方です。
それから、関連施策ということで、地震時に建物本体だけではなくて落下物関係、ブロック塀もあります。それから、エレベーターの閉じ込め防止、こういったものがありますので、こういったものを推進していきたいと考えております。
以上が概要でございますが、8月下旬にこの素案について意見交換会を予定しております。平日と休日の2回行いまして、9月ぐらいにこの計画案にしていきまして、再度議会で報告させてもらいたいと思っております。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告は終了いたします。
次に、16番、住宅の耐震化促進事業の実施状況についての報告を求めます。
佐藤建築担当参事
それでは、住宅の耐震化促進事業をやっておりますが、実施状況を報告します。(資料16)
平成16年からやっておりますので、3年分があります。累計でございます。5月31日、直近の集計でございます。
まず、木造ですけれども、簡易診断が1,197件でございまして、戸数が内訳でございます。1,748戸です。診断した結果、1以上というのは非常に少なくて、未満、1,075もありますので、大体9割ぐらいは診断した結果悪いという結果が出ています。
一般診断が、悪い場合は当然進むんですが、624件、括弧の中にあるのが、有料といいますのは、56年以降のものでも心配なものは有料でもいいからやってほしいという方がおりましたので、22件やりました。紹介してやったということです。
補強工事、これは129件補強していただいています。うち4件は建てかえの方がおられた。
家具転倒防止金物ですけれども、これも160件が対象のものでございます。対象外というのは、65歳という年齢制限とか、障害者という条件をつけていますので、そうでない方、一般の方で有料でいいからつけてほしいということが13件ありました。
それから、非木造の共同住宅、マンション系です。これも2件診断しておりまして、戸数的には96戸、1件やると、マンションで結構戸数がありますので、戸数はふえている。
あと相談が2,369件ございました。
あと参考にございますが、先ほど言いましたように、自然更新ではないですけれども、建てかえがありますので、3年間で木造で3,703、非木造で3,102ということで、毎年それぞれ1,000戸ぐらいは建てかえが進んでいるということで、参考に載せさせていただきました。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
むとう委員
建てかえの件数が参考までに載っておりますけれども、この中には、耐震診断の結果危険ですよというふうになった人たちがどれぐらい含まれているのかわかりますか。
佐藤建築担当参事
これは、そういう意味で、診断した方の表になっていますので、補強工事の所に書いてある(4)が、残念ながら建てかえた件数です。診断で悪いという、例えば1,075のうち、4だけが……。だから、ほとんど補強。どんなに頑張っても26年たっているんです、昭和56年ですので、今から数えますと。だから、既に診断しなくても、もう古いから建てかえようということで、どんどんこっちの方にいっていますので、診断して、やはり補強しようと思ったんだけれども、建てかえちゃおうという方はここで4件です。
むとう委員
今の数字を見ても、常々思うことは、耐震補強の工事をしていただかない限り、安全なまちづくりは進まないわけです。それで、中野区は診断は無料でするけれども、補強工事については自助ですということで一切助成金などは出さないわけですけれども、このままこうやって放置していていいのかなと常々疑問に思うんです。確かにそのおうちの問題なんだけれども、そのおうちが本当に崩れてしまったらば、火災など発生してしまったらば、隣近所に波及していくわけですから、自助だけで済ませていいとは私は絶対思えないんですけれども、区長さんは強硬に自助だと言って助成金制度をつくらないわけです。これは要望ですけれども、こういう数字が物語るように、自助だけでは一向に進まないという実態があるわけですから、何とか補強するための助成金制度を考えていただくということをこの場をかりて要望したいと思います。ぜひお願いします。
佐藤建築担当参事
議会答弁でもお話ししましたように、中野区が補強が一番進んでいます。実は、ほかの区の資料もありましたので調べてみました。補強が進んでいるところはどこだというと、やはり診断が無料のところです。中野、それから無料でやっているのは世田谷、それから、無料に近いのが足立です。世田谷は去年38、うちは58ですが、足立が24。基本は、まず診断しないと、ほかはやりませんから、診断さえも少ないんです。だから、当然先にいきっこないんですけれども、しかも、我々は診断は簡易だけではなくて、補強、設計まで全部で20万円ぐらいかかるんですけれども、無料ですので、それでやっていただくというところに力を入れていますので、そこまでが区の支援といいますか、あとは自助という考え方は区長が答弁していますけれども、そういう考えで今おります。
かせ委員
今のむとうさんと同じ考えを持っていますけれども、それで、ちょっと角度を変えますけれども、この資料の中には、1以上か1未満ということなんですよね。それで、今、1には至らないけれども、ぺしゃんとつぶれないというところが非常にいろいろなところで注目されています。その辺のとらえ方というのはされていないんでしょうか。
佐藤建築担当参事
耐震改修の実施が進まない原因はそこにもあります。1以上にしないと補助金は出ないんです。それで、どうしても国とか東京都が出ませんので、当然区も制度としては1以上でないと金は出さないという仕組みになっていますのでなかなか進まない。ほどほど耐震について補助金は出ませんので、なかなかそれも進まない。ただ、中野はそういう意味では、特にこだわりがないといいますか、主に昨年度補強工事を行った58件の中では、ほとんどの方は1以上にしてもらっていまして、例の減免等の申請がどんどん来ますので、あるんですけれども、そういう意味ではそこには規制をかけないといいますか、ほどほどでもやっていただきたいなと。
診断で何が何でも1にしなきゃいけないかと、そうでもないと思うんです。例えば寝室とか、そういった自分の危ない場所を補強をいただくとかという考えもいいと思うんです。ないしは危なかった方はできるだけその部屋には倒れるような家具を置かないようにするとか、いろいろ工夫が出てくると思うんです。だから、まず診断で、危ない、では、どうしようかのきっかけにまずしていただいて、何が何でも補強と強くするのではなくて、場合によっては、お金がない方は家具をどけるとか、また、家具の転倒防止器具をつけるとか、そういうふうに進んでもらえば、今の段階ではありがたいかなという考えがあります。
かせ委員
僕もこれがかぎだというふうにそう思っているんです。ただ、ほどほど耐震ということについての資料がないものだから、それについてもちゃんと資料を持って、それで、こういう手もあるんだということで、とにかく今のこの現状を何とかしないとまずい。これは共通認識だと思うんですけれども、その辺で調査についてももうちょっと気を入れていただけるといいのかなと思うんですが、どうでしょう。
佐藤建築担当参事
先ほどちょっと御報告の中で言いましたけれども、耐震診断士さんと施工者さんとの会合ということで立ち上げます。来週早速立ち上げますけれども、その中で説明の仕方ですよね。先ほどのように補強計画、設計まで全部無料でやっているわけですから、そのときに具体的にわかっているわけですから、どうするよと今の話をもうちょっと突っ込んだような指導の仕方をする。それから、実績を上げていただいた方には褒賞も考えるというか、とにかく進むような形を何とか考えたいということで立ち上げますので、協議会の中で、診断士さん、施工者さんと一緒に話し合って、何とか進むような形にしていきたいと考えております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告については終了します。
5時になりました。ちょっと休憩させていただきます。
(午後4時59分)
委員長
委員会を再開します。
(午後5時01分)
本日の審査はここまでとし、残りは明日、29日に審査を行うことに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の審査を終了いたします。
次回委員会は、6月29日、明日金曜日、午後1時から、当委員会室において開会することを口頭をもって通告をいたします。
以上で、本日予定していた日程はすべて終了いたしますが、委員から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本日の建設委員会を散会します。
(午後5時01分)