平成18年12月04日中野区議会建設委員会(第4回定例会)
平成18年12月04日中野区議会建設委員会(第4回定例会)の会議録
平成18年12月04日建設委員会 中野区議会建設委員会〔平成18年12月4日〕

建設委員会会議記録

○開会日 平成18年12月4日

○場所  中野区議会第4委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後2時52分

○出席委員(8名)
 きたごう 秀文委員長
 平島 好人副委員長
 いでい 良輔委員
 市川 みのる委員
 岡本 いさお委員
 伊藤 岩男委員
 江口 済三郎委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 都市整備部長 石井 正行
 都市整備部経営担当参事 尾﨑 孝
 土木担当課長 遠山 幸雄
 公園・道路担当課長 野村 建樹
 建築担当参事 佐藤 幸一
 住宅担当参事 岩井 克英
 拠点まちづくり推進室長 石橋 隆
 拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
 中野駅北口周辺整備担当課長 安部 秀康
 中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一

○事務局職員
 書記 黒田 佳代子
 書記 岡田 浩二

○委員長署名

審査日程
○所管事項の報告
 1 東中野駅周辺まちづくり調査に伴うアンケート調査の実施について(都市計画担当)
 2 新井薬師前駅周辺の自転車放置規制区域の指定について(土木担当)
 3 新江古田駅周辺の自転車放置規制区域の変更について(土木担当)
 4 訴訟事件の判決について(土木担当)
 5 平成18年度地域生活移行支援事業の経過について(公園・道路担当)
 6 議会の委任に基づく専決処分について(公園・道路担当・建築担当)
 7 警察大学校等跡地等の都市計画について(警察大学校等跡地整備担当)
 8 中野駅周辺地区のまちづくりに係る開発者負担について(警察大学校等跡地整備担当)
○地方都市行政視察について
○所管事務継続調査について
○その他
(1)本町2丁目郵政宿舎跡地の利用について
(2)平和の森公園の利用について

委員長
 定足数に達しましたので、ただいまから建設委員会を開会いたします。

(午後1時00分)

 本日の審査日程についてお諮りいたします。本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なお、審査に当たりましては、午後5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
 最初に、東中野駅周辺まちづくり調査に伴うアンケート調査の実施について(資料2)の報告を求めます。
尾﨑都市整備部経営担当参事
 それでは、東中野駅周辺まちづくり調査に伴うアンケート調査の実施について御報告いたします。
 区では、東中野駅周辺における環状6号線の拡幅整備事業や今後予定される東中野駅前広場整備事業を契機といたしまして、東中野駅周辺のまちづくりに関して検討しているところでございます。今年度はその基礎資料とするため、駅周辺の現状把握、地域特性及び課題の調査をするとともに、地元の方々のまちづくりについての意向調査を実施いたします。
 調査箇所でございますが、別紙調査対象範囲図をごらんいただきたいと思います。駅周辺の商業地域や住居地域、商店街があるところなどをエリアといたしております。
 調査期間でございますが、本年の11月中旬から既に始めておりまして、12月初旬にかけてでございます。
 委託業者は、日本技術開発株式会社。
 調査内容につきましては、まずアンケート調査がございます。1点目は、調査対象区域内の住民、土地所有者、事業者に対してのアンケート調査を実施いたします。全世帯、全事業者を対象に調査票を戸別配布いたしまして、郵送による回収方法で行います。
 実施時期は11月28日から12月10日でございます。
 主な調査の内容でございます。回答者のプロフィールといたしまして、基本的事項のほか、地区内に居住、あるいは居住しながら営業かなどの分類でお聞きいたしまして、職業または営業内容、土地建物所有状況、居住・営業年数、今後とも居住または営業するお考えであるか。居住者に対しましては、買い物の場所、あるいは利用する交通手段、そういったものをお聞きします。営業されている方については地区の評価などをお聞きいたします。
 次に、地区の現状評価といたしまして、幹線道路、生活道路の歩きやすさや安全性といった基盤施設、それから緑、町並み、防災などの環境面。あるいは公共交通機関、駅の利便性、買い物の利便性などといった利便性の項目について評価をしていただきます。
 それから、地区内のプロジェクト評価といたしまして、山手通り拡幅整備、あるいは東中野駅前広場整備、そういった事業について周知度と評価についてお聞きいたしたいと思います。
 それから、まちづくりへの要望でございます。望ましいまちの方向性、あるいはまちづくりにとって必要な施設などについてお聞きいたします。
 2点目は、駅周辺で来街者に対して聞き取り調査を実施するということです。これについては既に実施しておりまして、11月14日、26日、2日間実施しております。平日と休日でございます。それぞれ350件、合わせて700件程度聞き取りをいたしております。
 主な聞き取り内容でございますが、職業とか東中野を訪れた目的とか、東中野駅周辺のイメージ、駅・駅周辺に必要な整備、施設、そういったことをお聞きしております。
 それから3点目は、地区内のまちづくり団体、商店会等に対してのヒアリング調査を実施したということでございます。これは11月8日、9日既に実施しております。これからのまちづくりの要望についてそういったことをお聞きしました。
 大きい(2)でございますけども、歩行者交通量調査、これも既に実施しております。駅周辺や商店街の歩行者交通量調査を実施いたしましたが、11月14日、26日、平日、休日ともに実施しております。調査箇所は、駅・駅周辺、駅周辺商店街15カ所をポイントとして一般の通行者、それから交通弱者と言われる障害をお持ちの方、あるいは高齢者の方、あるいは自転車、そういった通行について、方向性や時間別でカウントいたしております。
 これらの調査をもとにしまして、地区の特性及び結果を抽出し、まちづくりの方向を検討して、来年3月までに調査報告書をまとめていただくというような予定になっております。
 以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
池田委員
 これの委託の予算と契約の種類はどんなもんだったんでしょうか。
尾﨑都市整備部経営担当参事
 これの契約の予算額でございますが、900万円弱でございます。委託はプロポーザルによる契約にいたしております。16社の申し出を受けまして選考した結果、資料に記載の委託業者に決まったというものでございます。
池田委員
 それと、先ほど説明があったんですが、まちづくりへの要望ですか。マル1のね。この中での評価として、買い物の利便性というのがありましたよね。それから、ちょっと聞き落としたんですけど、ほかにどんなことが、ここに書いてある以外で出されたんでしょうか。
尾﨑都市整備部経営担当参事
 利便性のところで申し上げますと、利用する交通機関、そういったことをお聞きしております。それで、あとまちづくりの方向性としては、例えば商業を中心としたまちづくりなのか、あるいは商業や住居が混在したまちづくりなのか、そういった1つの方向性について最も望ましいものを選んでいただこうというようなアンケート調査を実施しております。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に2番、新井薬師前駅周辺の自転車放置規制区域の指定について(資料3)、3番の新江古田駅周辺の自転車放置規制区域の変更について(資料4)、これは関連いたしますので、一括して報告を求めます。
遠山土木担当課長
 それでは、2件あわせて御報告申し上げます。まず、新井薬師前駅周辺の自転車放置規制区域の指定でございます。
 新井薬師前駅周辺の適正かつ秩序ある自転車利用を図るために、駅周辺を中野区自転車放置防止条例第23条に規定する自転車放置規制区域に指定するものでございます。規制適用日は、来年1月1日からといたします。
 規制区域の範囲でございますが、裏面をごらんいただきたいと思います。北口が既にオープンをしてございますが、南口が今月12月1日から自転車駐車場がオープンしてございまして、私ども想定しております放置台数255台の民営分も含めまして、約204台の収容台数が確保できるということで今回規制区域を定めるものでございます。
 続きまして、新江古田駅周辺の自転車放置規制区域の変更についてでございます。
 地元住民の要望と自転車の放置状況を考慮いたしまして、駅周辺の適正かつ秩序ある自転車利用を図るために、同駅周辺を同防止条例第23条に規定する規制区域、この範囲を変更するものでございます。
 規制適用日は、同じく来年1月1日からといたします。
 規制区域の拡張部分ですが、裏面をごらんいただきたいと思います。この実線の部分が現在の規制区域でございますが、今回この点線部分に拡張するものでございます。これは24番、25番の道路におきまして、放置自転車が依然として多かったということで地元の要望があったということでございます。
 雑駁でございますが、以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して一括して質疑を受けたいと思います。質疑ありませんか。
岡本委員
 私が住んでいる近くがこの新井薬師前駅周辺の自転車駐輪場の件ですので、ちょっとその件で。一つは、新しく駐輪場ができたことに対する周知と、それから大変狭いとか小さい駐輪場だけに、どういう方法があるのか、看板等を立てたりするんでしょうが、十分周知していただきたいということと、それから、放置の規制の区域もわかりやすいものとしていただきたいのですが、今までここは規制がかかっていませんでしたので、その辺の周知方法はどのようにされているのか。
遠山土木担当課長
 通常の場合と同様に、規制区域につきましては、その地域を示す看板等も駅周辺に掲示したいと思ってございますが、今回の特に今月からオープンしました南の部分につきましては、ちょっと奥まったところでございますので、その辺については十分周知徹底を図るよう工夫を凝らしていきたいと思ってございます。
いでい委員
 新江古田駅近辺のことについて伺いたいんですが、新江古田自転車駐車場の利用状況というのを教えてください。
遠山土木担当課長
 現在利用状況は100%でございます。
いでい委員
 利用状況が100%の中で、この規制の範囲を広げるということは、またさらに自転車の駐輪場の利用が進むんだと思うんですよ。100%になっているところに関しては、これ以上広げても、自転車の不法駐輪は減らないということではないんですか。
遠山土木担当課長
 今、いでい委員からもそのようなお話がございました。確かにそういう面も否定はできませんが、この規制区域自体の設定も想定される放置台数の7割から8割ということでスタートしてございます。これは規制をかけることによって自粛する効果も見られるということからそのようにしてございますが、今お話しのございましたその点につきましても、十分今後考えていかなければならないことかなと思います。
いでい委員
 逆に、中野坂上の自転車駐輪場は、利用状況が100%切っているわけですよ。それでもう中野坂上の周辺でこの規制区域をちょっと離れたところ、例えば山手通りの沿道なんかは、毎日毎日道路の様子が変わって、歩道が狭くなったり広くなったりするんですが、ある大きい商店の前のあたりなんかは、ちょうど区域外になっているので、そこに自転車をとめて、あたかもそのお店に行って、利用客のようにしてそこに自転車をとめて、歩いて駅まで行って仕事に行って帰ってくると。帰ったときに、またそのお店の前に寄って自分の自転車に乗って帰るというのことがみられるんですね。ですから、もしその地域の住民の方からまたそういったことがあれば、柔軟に区としても規制区域を広げてくれるだとか、またその話し合いの場を持っていただけるということは可能ですか。
遠山土木担当課長
 今、委員からのお話は、恐らく商店にかかわるなりすましということでしょうか。言葉遣いはちょっとあれですけども、買い物客を装ってそちらの方に置いていくというようなのは、私どもにもよくそういった苦情は寄せられてございます。一般的には通勤・通学、朝を対象にした規制区域という形でございますが、商店街ということではまた別途御相談を承っている例もございますので、その辺は規制区域の拡大・拡張ですね。これは今回の新江古田駅はまさにそういった範囲を超えたところでの放置自転車に対応するものでございますが、そういったアプローチと、それから商店にかかわる自転車対策についての御相談と両面から御相談を受けたいと思ってございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に4番の訴訟事件の判決について(資料5)の報告を求めます。
遠山土木担当課長
 それでは、訴訟事件の判決につきまして御報告申し上げます。
 事件名でございますが、自転車等撤去処分取消請求事件でございます。
 当事者は、原告が中野区民、被告が中野区でございました。
 訴訟の経過でございますが、これは当委員会でも御報告申し上げてございますが、平成18年6月12日に東京地方裁判所に訴えの提起がございまして、今回11月10日、請求棄却の判決が言い渡されたというものでございます。
 事案の概要でございますが、本件は、区長が原告の自転車を撤去いたしました。それを保管した上、撤去費用等として原告から5,000円を徴収したことから、原告側が、上記撤去及び保管は違法であるというようなことを主張いたしまして、被告に対しまして、不当利得返還、あるいは国家賠償として本件撤去費用等の相当額5,000円の支払いを求める事案でございました。
 請求の趣旨でございますが、被告は、原告に対し、5,000円及びこれに対する平成18年5月1日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払えというものでございました。
 6番の判決でございますが、ア 原告の請求を棄却する。イ 訴訟費用は原告の負担とするというものでございます。
 判決理由の要旨でございますが、アをごらんいただきたいと思いますが、規制区域内に放置されていた本件自転車を撤去して保管場所に保管し、本件自転車を返還する際に原告から撤去費用等として5,000円を徴収した区長の各行為は、いずれも自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律、いわゆる自転車法、それから中野区自転車等放置防止条例、それから中野区自転車等放置防止条例施行規則の規定に基づく適法なものであるということでございます。
 イ、ウ、エにつきましては省略をさせていただきますが、オをごらんいただきたいと思います。
 以上のとおり、本件自転車の撤去及び保管並びに本件撤去費用等の徴収はいずれも適法。本件撤去費用等の徴収が法律上の原因を欠くものであるということはできず、また、国家賠償法上違法であるということもできないということで、原告の請求は理由がないということで請求が棄却されたものでございます。
委員長
 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、平成18年度地域生活移行支援事業の経過について、これは口頭ですが、報告を求めます。
野村公園・道路担当課長
 それでは、御報告いたします。まだ正式に数値等が固まってございませんので、きょうのところは口頭で御報告させていただきます。
 中野区は現在、紅葉山公園のホームレス、この対策を立てるということで、取組みを進めております。当初枠として大体35名ということで想定しておりましたが、これまでに11月1日と20日の2回、ホームレスの方のアパートへの入居移行者について判定会議を開催しております。これまでのところ、入所希望者33名でございました。ただ、このうち、健康診断を行ったところ、結核に罹患しているということが判明して入院になった方を除いた32名についてアパートへの入居が妥当ということで判定会議が終了しております。
 11月1日の第一陣でございますが、計21名。この方々につきましては、今週末12月7日に契約の説明会ですとか、かぎの引き渡しですとかということを行いまして入居が開始されます。また、第二陣の11名。こちらにつきましては12月20日過ぎぐらいから同様にアパートへの入居が開始される見込みというところになってございます。さらにまだ区内のホームレスの方で数名、まだアパートへの入居意向を示されていらっしゃる方がいるということでございますので、この方々について引き続き相談等を行い、年内に判定会議を行い、1月中に入居へということで移行事業を進めてございます。
 このアパートへの入居者につきましては、持ち物を整理するように十分指導しておりますので、入居時には公園内の放置物について処理をし、そこについては一たん立入禁止等の掲示を行った後、先日補正で計上いたしました予算で公園の整備、植栽等を整えていくということで進めております。
 また、第一陣の入居に先立ちまして、11月30日から臨時の就労支援ということで、具体的に申しますと区内の公園でございますが、現在のところ、こちらのけやき通りの清掃作業、こういったことで、第一陣の中では12名が臨時就労を希望するということでございましたが、こういった清掃作業に従事しているというところでございます。
 なお、第一陣、第二陣合わせまして、年齢構成で申し上げますと、61歳以上の方が7名。それから51歳から60歳までの方が13名。50歳以下の方が12名。こういった年齢構成になっています。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
池田委員
 まだ何人か入居を希望されている方がいて、そういうところに具体的に連絡がついていないという御報告がありましたけれど、桃丘小学校の近くの公園で物々交換をしているらしいんですね、集めてきたものの。それの集積用に青いシートをかけて、相当な大きさになっているというような話を聞いたんですけれども、今の数名の中にそういうところ、そこに常駐しているのかどうかちょっと僕も知らないんですが、そういう方たちは入っていますか。
野村公園・道路担当課長
 基本的なこの事業の枠組みが紅葉山公園を中心にということでございますが、地域生活移行事業のほかに、これまでも行っておりました巡回相談といったようなところで、区内の公園のホームレスの方々、ほぼ満遍なく巡回し面談を実施しております。その中では、緊急一時保護施設等への入所希望者等も数名上がっております。また、紅葉山公園ということではございますが、この近辺にいらっしゃる方で一たん紅葉山公園に動いていただいて生活移行ということで取り上げた方もいらっしゃいます。ということで、区内のホームレスの方々、かなり減るかなというふうに思っております。それにあわせて、放置物については撤去をするということで指導してまいります。
平島委員
 私は一般質問でも申し上げさせてもらったので確認の意味でお伺いしたいんですが、入居を希望される方の身元の確認というのはいかがになったんでしょうか。
野村公園・道路担当課長
 基本的には御本人の申し立てによるというところで聞いております。ただ、この事業自体、アパートの借り上げは、契約自体はホームレスの方が直接家主の方と契約をするということではなくて、東京都が契約をして、それを家賃3,000円、自己負担分3,000円という形でホームレスの方々に住んでいただくと。ただ、そのままでは将来的な自立につながってまいりませんので、住民登録ですとか、国民健康保険等への加入ですとか、こういったことを今後も巡回相談、指導をしながら、そういった形へ持っていくということで進めております。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に6番目の議会の委任に基づく専決処分について(資料6)の報告を求めます。
佐藤建築担当参事
 それでは、専決処分につきまして御報告申し上げます。案件が2件ございますが、私からは案件1の方を御報告いたします。
 事故の概要でございます。交通事故でございます。ことしの8月22日、午後3時10分ごろ発生いたしました。場所でございますが、練馬区中村南三丁目14番地先の交差点内でございます。
 発生状況でございますが、建築の監察の担当職員が事故現場より手前150メーター程度のところで、まず業務を終了しましてから給油所へ向かう途中でございました。庁有車で新青梅街道から北へ向かって上記の交差点を通過しようとしたところ、一時停止の規制があって、見通しの悪い東側の道路、この東側の道路から相手方の自動車が突然当該交差点に進入してきたため、ブレーキを踏んだんですが、間に合わなかったということで衝突したものでございます。
 この事故によりまして、相手方の自動車の左側のバンパー、あとボディーの破損、それから庁有車のラジエーター、右前の照灯、バンパー、フェンダー等が破損したものでございます。
 次に2点目、和解でございます。相手方が被った損害の28万2,177円、それからあと区ですが、損害の33万781円について、双方の過失割合--相手側が8割、区側が2割でございます--に従いまして、区は相手方に5万6,435円賠償する義務があるということを認めたものでございます。相手方との相殺で20万8,190円を区に支払うということで和解が成立したものでございます。
 和解成立日が10月29日でございます。
 区の賠償責任でございますが、事故は双方の安全確認が不十分だということで生じた事故であります。このような事例の場合、区に2割の過失があるということが認められます。したがいまして、相手方の損害額の2割相当額について区の賠償責任は免れないという判断でございます。
 損害の賠償額、これも和解内容と同様でございますが、区の損害の賠償額は5万6,435円であるということになります。これは和解にも書いてありますが、相殺しております。
 備考欄でございます。事故後の対応でございますが、私からは関係職員に口頭注意をしました。それから、分野内の職員にも事故防止の徹底を図ったものでございます。部長からも部内の統括管理者に事故防止の指導・啓発の徹底を周知したものでございます。
 ここに報告いたしますとともに、おわび申し上げたいと思います。
 私からは以上でございます。
野村公園・道路担当課長
 引き続きまして、裏面、報告案件2でございます。
 本件事故は、区役所のわき、けやき通りで、本年8月14日の昼過ぎ、午後0時25分でございますが、路上で駐車し、昼休みをとっていたというか、休憩をとっていたタクシーの屋根にケヤキの枯れ枝が落ちて損傷を与えたという事故でございます。
 和解の要旨でございますが、タクシーの修理費3万6,750円、これを区が相手方に支払うということで和解が成立をしております。
 成立日は11月18日でございます。
 この損害につきましては、全面的に区の管理責任があり、賠償責務があるということで全額を支払うということでございます。
 なお、この損害額につきましては、特別区自治体総合賠償責任保険から区の方へ全額補てんをされております。
 なお、事故後の対応でございますが、当初、夏場が終わりまして9月に予定しておりましたケヤキの剪定について急遽時期を早めまして、8月17日から24日にかけまして剪定作業を入れてございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
池田委員
 案件1ですけれども、「一時停止の規制があり」というのは、どっちに規制があったんでしょうか。それから、走っていた道路というのは中杉通りですか。それから3点目は、相手の性別、年齢がわかったら教えてください。
佐藤建築担当参事
 事故の発生状況のところにございます「一時停止の規制があり見通しが悪い東側の道路」ですので、東側の要するにわき道の方が一時停止があると。相手方ですね。こちらの庁有車が走っておりましたのは、新青梅街道から北に向かってということですので、中杉まで行きません。途中の区境になりますけども、練馬へ向かうところのもうちょっと東側のところで入っていく場所でございます。
 それから、相手方の年齢ですが、二十二、三歳というか若い方で、車を所有している方ではなくて、おうちの方の車に乗っていたという状況です。男性で、二十二、三歳だと思います。
平島委員
 ちょっと確認をしたいんですが、この案件1の方で、概要のところでは、給油所へ向かうところということでしたね。給油所というのは、中野区の庁有車を使う場合は一定のところですか。それとも個別に適当に使っているんですか。まず、それを確認させてください。
佐藤建築担当参事
 区の場合は指定した給油所がございまして、北側では江古田に1カ所ありますので、新青梅街道をもうちょっと先に行くんですが、たまたま今回は監察の違反現場が新青梅よりちょっと入ったところ、練馬境にあったんですね。それから、いきなりこっちへ戻らないで、そのまま練馬境の方へ行って、こうまた戻ってくる。中杉を超えて戻ろうとしたときの場所です。そういう意味では、給油所は指定されております。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に、7番の警察大学校等跡地等の都市計画について(資料7)の報告を求めます。
秋元拠点まちづくり担当参事
 警察大学校等跡地等の都市計画につきまして、お手元の資料に基づいて御説明を申し上げます。
 本件につきましては、10月13日の当委員会におきまして、区の検討案という形で御説明をさせていただいてございます。その後、東京都の方で区の検討案をもとに地区計画原案を作成いたしまして、11月15日に公告、11月16日から2週間、11月29日まで縦覧をいたしました。これが簡単な経緯でございます。この都市計画原案の公告縦覧につきましては、都市計画法第16条の規定に基づくものでございまして、この内容は主として区域内の地権者の方々を対象としたものというふうになってございます。経緯の3つ目の黒ポチでございますが、地権者等への説明会、これを11月16日に開催してございます。これは東京都と中野区が共催したというものでございます。
 地区計画原案の内容でございますが、これにつきましては、次のページから原案を添付してございますので、そちらをごらんいただきたいと思います。
 ここでは、区の検討案をさきに説明させていただいてございますので、原案の中で内容に変更のあるところを重点的に御説明をさせていただきたいというふうに思ってございます。
 まず、名称、面積は変わりはございませんで、地区計画の目標の中で、ここでは主に「まちづくりガイドラインを策定し、警察大学校等跡地の国有地を活かして」、この辺が新たに追加されてございます。その他の「中野の新しい拠点として、21世紀を先導する」等々につきましては、当初私どもで検討している内容と同じでございます。
 それから、目標の4行目の後段、「中野駅周辺の『賑わいの心』の整備・育成と連携し」、ここも新たに追加されたところでございます。そのほかの「複合市街地の形成」、それから「環境保全型の市街地を形成する」、これにつきましては同様になってございます。
 それから、区域の整備、開発及び保全に関する方針の公共施設等の整備の方針でございます。ここにつきましては、道路等の整備方針、中野区画街路1号・2号、地区外周の南北方向、東西方向に区画道路を整備するというところは同じでございます。補助74号線、これは早稲田通りでございますが、この一部を拡幅整備いたしまして周辺交通の円滑化を図る。これについては今回新たに設けられてございます。
 それから2)の公園・空地等の整備方針、これにつきましては都市計画公園1.5ヘクタール、公共空地1.5ヘクタールの整備、これは同じでございます。この項目の後段の方でございますが、積極的に緑化を推進するという公園・空地等の整備方針の中に緑化の推進を盛り込んでございます。
 それから、3)番につきましては、これは大体同じ内容になってございます。
 それから、その次の建築物等の整備の方針でございます。こちらの方では、1)番、これにつきましては、私どもの検討案とほぼ同様の内容になってございます。ただ、この中で、地区外の日影の影響、これについて「まちづくりガイドラインにもとづき」ということで、ここでもまちづくりガイドラインというものを新たに位置付けたということでございます。
 それから、2)は建物の高さについてでございます。これにつきましては、新たに設けられたものでございまして、区域5というふうになってございます。これはちょっと後ろの方に図面が4枚ばかりついてございますが、後ろから2枚目の計画図2というのをごらんいただきたいと思います。この区域5というのは、ちょうど中央に都市計画公園の記載がございます。その南側に区域5というのがございまして、この部分について、おおむね110メートル程度の高さとする。それから、周辺環境に配慮いたしまして、周辺市街地に向けて徐々に町並みの高さを低減していくと。これは全体的な高さの制限を書いてございます。それから、さらに緊急医療用ヘリポートの進入区域内にある建築物の高さ、これにつきましては進入表面の上に出ることがないように配慮するということで、これにつきましても、特に影響のございますのが、区域1の南側、先ほどの計画図2の区域1がございますが、区域1がここの高さに該当してくるということでございます。
 それでは、もとの原案に戻っていただきまして、建築物等の整備の方針の3)、これについてはそれほど内容は変わってございません。地区のシンボルとなる緑豊かな景観形成と。
 それから4)、これにつきましては新たに追加をされてございまして、「『みどりの歩行者空間』に面した部分の建築計画においては、歩行者空間の連続性及びヒューマンスケールに配慮するとともに、建築物の低層部ににぎわい創出に寄与する施設を配置するなど、中野駅を基点としたにぎわいのある歩行者空間の形成を図る」と。
 それから5)につきましても、これも新たに記載されたものでございます。ただ、口頭では説明をした記憶がございますが、これにつきましては、指定容積率をきちっと指定したということでございます。ここでは、先ほどの区域図をごらんになっていただきますと、区域1及び区域2につきましては、おおむね300%。それから、区域4につきましては、おおむね500%。区域5につきましては、おおむね400%と設定するということでございます。地域の環境の整備、改善等に資する建築計画の内容等を適切に評価をいたしまして、容積率の最高限度を指定することにより、区域特性に応じた都市空間を形成するということで、こういった建築計画に応じて容積率の最高限度を新たに設定することができるという規定も設けているわけでございます。
 それから、再開発等促進区の項でございます。これは、面積につきましては16.8ヘクタール。これは変わりございません。
 それから、土地利用に関する基本方針、主要な公共施設の配置及び規模、これらにつきましても、私どもの検討案と内容は変わってございません。
 それから、その次のページの地区整備計画、地区施設の配置及び規模、その他の公共施設ということで、緑地広場、歩行者通路1号、2号、3号、これにつきましても変わってございません。それから、建築物等に関する事項といたしまして、建築物等の用途の制限ということで、これも区域1から区域5まで、私どもで提案した内容とほぼ同じでございます。区域1、2、3につきましては、現行の第一種中高層住居専用地域、区域4では商業地域、区域5では近隣商業地域を想定しているというものでございます。
 その次の壁面の位置の制限、これにつきましては、私ども検討案の中では詳しく説明してございませんが、本日は原案ということで、一番最後のページになるわけでございますが、計画図3をごらんいただきたいと思います。こちらの計画図3の方では、壁面の位置の制限を指定してございまして、1号から3号まで指定をしているということになってございます。
 1号壁面は、この計画図3の右側にございますように、建物の高さ10メートル未満、これが壁面後退が2メートルと。それ以上、それぞれ6メートル、8メートル、10メートルの壁面後退の指定を行う。これが1号壁面でございます。これが小さい黒ポチ、破線で記載されているということでございまして、これが早稲田通り補助74号線沿い、それから中野区画街路2号線沿いにこの指定がございます。これは主に既存の建物がございまして、これ以上の壁面の指定ができないという事実がございまして、こういった規制になっているというものでございます。
 それから、次の2号壁面でございます。2号壁面の方は、高さ10メートル未満までが後退4メートル。それからそれ以上、6メートル、8メートル、10メートルというような壁面の後退の指定になってございます。この部分でございますが、これは少し長目の破線でございまして、区画道路1号、それから区画道路2号、これが囲町との境の道路に、それからあと補助222号線、こちらの方に指定をしているというものでございます。
 それから3号壁面、これが高さ100メートル未満のところまで壁面後退8メートルというかなり大幅な壁面後退を指定しているところでございます。こちらの方は長い破線で示されてございます。これは都市計画道路でございます中区街1号、これがこの指定になっているということでございます。
 壁面の位置は大体以上でございます。
 またもとの原案に戻っていただきまして、壁面の位置の制限の次が建築物等の形態または意匠の制限ということで、こちらの方につきましても、原色を避ける、既存のまちなみの形成に配慮、周辺環境と調和、こういったものについては変えてございません。屋外広告物等、これは良好な都市景観の形成に寄与するということで、これも内容としては変えてございません。
 以上が原案の内容でございます。
 もとの説明資料の頭紙に戻っていただきたいわけでございます。今後の予定でございます。今月中旬ということで、これはもう昨日の区報で公表させていただいたわけでございますが、12月11日、来週月曜でございます。午後7時から区役所第8・9・10会議室で、この都市計画原案の内容等について御説明を申し上げるということを考えてございます。
 それから、来年1月になりますと、中旬ごろには、本日の原案が地区計画案という形になって、また東京都からこちらへ返ってくることになります。その段階で、やはり同じく区民説明会を予定してございます。都市計画法、今度は17条の規定に基づく公告縦覧、これを1月下旬から2月にかけて行う予定でございます。
 それから2月中旬以降でございますが、こちらの方は、今度地区計画の原案、こちらの方の意見照会が東京都から参りますので、その段階で答申を行うための諮問、これを中野区都市計画審議会に諮る予定でございます。それから、これと同じくいたしまして、中野区決定の都市計画分といたしまして、都市計画公園、あるいは高度地区、防火地域、こういったものの都市計画原案を、同じく中野区都市計画審議会に諮問・答申をいただく予定でございます。この地区計画につきましては、来年3月中旬に開催される東京都都市計画中央審議会に諮問・答申をいたしまして、4月上旬には決定告示に至ると、こういう内容になってございます。この時期に合わせまして、中野区の決定分の都市計画につきましても同じ日程で決定告示をしていくという予定になってございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
池田委員
 説明会を地権者に対してやられたそうですが、これは具体的にどこに呼びかけて、いつやられたんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 この呼びかけは、地区計画区域内の地権者ということでございまして、先ほどの計画図3で結構でございますが、計画図3に戻っていただきまして、この中の二点鎖線で囲まれた部分、ここの方々に説明をしたというものでございます。それから、この地権者の方への説明会は11月16日に開催をしているものでございます。
池田委員
 二点鎖線というと、今説明したのは計画図3ですよね。
秋元拠点まちづくり担当参事
 失礼しました。一点鎖線です。それで、二点鎖線のところが再開発等促進区になってございまして、実は二点鎖線と一点鎖線が複合しているというところは、二点鎖線が表示されておりますが、二点鎖線と一点鎖線の部分。一点鎖線の部分が地区計画区域内ということでございます。
池田委員
 そうすると、具体的にどういう人たちが参加したんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 主には、この区域内にございます民間のマンションにお住まいの方、こういった方々が多うございました。
池田委員
 何人参加されて、主にどんな意見が出たんでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 参加の方は30数名という記憶がございます。主な内容といたしましては、このマンションについての環境、こういったものにかかわる御質問、こういったものが多うございました。
池田委員
 環境というのは、日影とか風とかそういうことですか。それから、工事中の問題なんかはどうですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 環境ですから、日影とか風。それから、工事中の問題につきましては、これは御質問の中には含まれていなかったというふうに記憶しております。
池田委員
 それで、新たに加わったまちづくりガイドラインというのは、どういうものですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 地区計画で定められない、もう少しきめ細かなルールをつくる必要があるという観点から、地区計画の都市計画を補完するものとして、まちづくりガイドラインを定めたいということで現在検討しているところでございます。
池田委員
 具体的に言うと、例えばどういうことがあるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 都市計画で定められないということになりますと、まちづくりの基本的な考え方とか、コンセプト、それから、例えば都市計画の中では日影に配慮といったような記載のものを具体的にどういう形でというような、そういった補完する部分もあるというような内容でございます。
池田委員
 そうすると、かなり住民にとってもかかわり合いの深い、かなり基本的なルールづくりということになりますよね。何か言葉で聞くと、もっと細かなことなのかなと思いますけれども、実はもっと基本的なルールづくりがこのガイドラインで行われるというふうに聞こえるんですけど。
秋元拠点まちづくり担当参事
 補完をするということですから、例えば、アーバンデザインについてはどういうデザインになりますとか、そういったようなことは実際都市計画の中では定められませんので、そういった内容等をガイドラインの中で定めていく、そんなようなことで考えているというものでございます。
池田委員
 先ほど基本的な考え方、コンセプトということをおっしゃいましたけど、非常に大ざっぱなコンセプトについては、この地区計画の目標の中に書かれていますよね。そうすると、これ以外でガイドラインで言われる基本的な考え方とかコンセプトというのは、具体的に言うと、どういうことになるんですか、例えば。
秋元拠点まちづくり担当参事
 先ほどお話し申し上げましたのは、あくまでも地区計画の目標ということでお示しをしたものでございますが、私どもといたしましては、中野駅周辺まちづくり計画を昨年定めてございまして、この内容につきましても、一定のガイドラインへの表示、こういったものが必要であろうというふうに考えてございます。基本的な目標については、まちづくり計画の記載内容が部分的に盛り込まれる、そういったようなことを想定しているわけでございます。
池田委員
 まちづくりガイドラインについての説明が、この地区計画の目標の中に書いてあるんですよね。それは、公共と民間のパートナーシップにより地区で一体の開発整備を推進する。そのためのまちづくりガイドラインなんだというふうに、そうここには書いてあるわけですよ。そういう視点でいった場合、どういうことになるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 パートナーシップは、まさしく先ほど申し上げましたアーバンデザインというようなものにつきましては、行政だけではとてもできないわけで、民間とのパートナーシップ部分でございます。こういったものをガイドラインで位置付けていくということでございますから、この地区計画の目標についても、そういった点で整合を図っていくということを考えているわけであります。
池田委員
 このガイドラインというのは一体どこがつくるわけですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 当然これにつきましては、地区計画を補完するという観点から行政がつくるということになってまいります。
池田委員
 行政はわかるんですけれど、都ですか、区ですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 これにつきましては、具体的に事業を進めていく中野区がつくっていくということになります。
池田委員
 中野区がつくったガイドラインに拘束力というのはあるんですか。法的な拘束力はあるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 通常、ガイドラインというのは指針ということになりますので、突き詰めていくと、法的な根拠というのにはなり切れないという、そういったところも危惧されますので、この都市計画の中でガイドラインというものを位置付けているということでございます。
池田委員
 そうすると、ここで位置付けているから、中野区がつくったまちづくり、この警大等跡地のガイドラインというのは法的な拘束力を持つということなんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 法的な拘束力とまでは行かないけれども、一応この都市計画、地区計画で定めておりますので、一定の拘束力は持つものというふうに認識しているところでございます。
池田委員
 だから、地区計画に決められたものは当然拘束力を持ちますよね。でも、補完とするとさっきからおっしゃっているから、その補完することについては拘束力は、建主側が嫌だよと言ったら、それはないわけでしょう。
秋元拠点まちづくり担当参事
 まあ、そういうことのないように、この地区計画の中で位置付けたということでございます。
池田委員
 それから、「補助74号線(早稲田通り)の一部を拡幅整備し」とあるんですが、これも新たに加わったということですが、この計画図1を見ますと、2も3もそうですかね。従来の74号線の拡幅の残り部分というのは、体育館から環七までの間の南側ですよね。でも、この地図でいくと、何か北側の方も広がるみたいな、そういう実線で入っているんですけど、この一部というのは何を指しているんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 この計画線につきましては、北側は含まないわけで--含まないというか、北側はもう線は確定してございまして、現在の計画線は南側という認識を持っているものでございます。
池田委員
 それから、これは本会議でもお聞きしたんですが、1.5プラス1.5の公園と公共空地を一体的に利用可能なまとまった空間となるよう配慮するとあったんですが、この配慮という言葉は極めて緩い言葉ですよね。まとまった空間とするというんなら、これはもう計画になるわけだけれども、配慮するということになると、配慮しなくていいということもあり得るわけですよ。樹木を極力残すこととするというのと似たようなものですよね。極力といったって、本当の極力って大きく考えたがるようなそういう言葉だけれども、実は非常に小さな努力が極力ということになるわけですけど、それと同じように、この配慮というのも、配慮ゼロということだってあり得るんですけれども、これはどうやって3ヘクタールの公共空間というのは担保されるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 これは、要は都市計画公園と今回決定をいたします公共空地、これがまとまった空間として避難できるようなスペースとしていただくという考え方のもとでこういう文言になっているということでございます。一体的に整備を図っていただくというものでございます。このように私どもといたしましても、今後整備をされる方に対しては、この地区計画をもとに誘導していくということになるわけでございます。
池田委員
 この東京都案の方針が決まると財務省が国有地の処分にかかりますね。それで新たな地権者が学校やディベロッパーが決まるわけですよね。そうすると、そういう新たな地権者たちは、この計画図2で灰色の一点鎖線があって、そこが公共空地となっていますね。これが恐らく、面積は当たっていませんけれども、1.5ヘクタールという本文の公共空地に値するんだと思うんですが、必ずこれは何て言うのかな。Tを横にしたようなそういう形ですけれども、これは今まで区が示してきたものとはちょっと異なった形で具体的に示されてきているという感じはするんですが、必ずこういう形で空地を残すということを配慮という言葉で使っているんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 今の御質問は形態のお話でございますが、これは当初中野区がお示しをしていた検討案と中身は変わっておらない。ただ、その詳細についてはまだ決定をしていないということですから、若干の変更もあり得るわけでございますが、面積そのものについてはもう既に都市計画決定をしてしまうというものでございます。
池田委員
 都市計画公園は、もうこれは決定ですよね。位置も決まっていますよね。だけど、公共空地はまとまった空間となるよう配慮するというんですから、こういうTを横にしたような図面の計画図2の一点鎖線のような形になるように心がけるということなんですね。
秋元拠点まちづくり担当参事
 これは都市計画公園とそれから公共空地、これはもう既にこういう形で整備をするということで地区計画では定まっているわけですね。これが一体的に利用可能になるように配慮をするということで、もう整備することはこの都市計画で定めてしまうということで、その形状について一定の配慮をしていただくということになるわけでございます。
池田委員
 そうすると、この計画図2の一点鎖線部分は、これはこういうふうに決まったというのではなくて、こういうふうになることが望ましいという、そういう図面なんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 公共空地といたしましては、こういう形で1.5ヘクタール整備をしますということで、この公共施設の整備の方針2)ではなっているわけで、これは地区計画で決めていくというものでございます。
池田委員
 そうすると、じゃあこの図面のとおりに公共空地を整備するということですから、利用可能なまとまった空間というのは、どういうことを意味しているんですか、これは。
秋元拠点まちづくり担当参事
 例えば、この整備に当たって高い囲いができて一体的な利用が不可能になったり、あるいは、池ができたらとか、そういったようなことのないように一体的な形で整備をするよう配慮をしていただくというようなことでございまして、これはなかなか想定はつかないところでございますが、そういったところまで一応考えてこういう文言をつけているというものでございます。
池田委員
 池や塀とおっしゃったんですか。何ておっしゃったんですか。塀ですか。囲いがつかないように配慮するけれども、形としてはこういうふうな位置と形になるということは理解できました。
 それから、杉並区分がなぜこの計画に入らなかったんでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 杉並区につきましては、非常に区域も狭い。あるいは、この警大等跡地の整備のスケジュール、こういったものとの歩調が合いにくい。こういったもろもろの問題がございまして、中野区の決定といたしたわけでございます。
池田委員
 前は入っていましたよね。いつの段階で杉並が抜けたんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 私が認識している範囲では、杉並区が入っていたという絵柄も拝見したことはございません。
池田委員
 今、ちょっと書類を持ってきていないので具体的にお示しすることはできませんが、前は入っていましたよね。それで、開発者負担の問題が出てきてから、これは財務省との三者交渉の中でもあったわけですけれども、杉並区側は強行に開発者負担について反対をしていましたよね。それで、そういうこともあって杉並区側がこの計画には入らないというふうに、単に区の計画だけじゃなくて、財務省も入れた全体の東京都がやる整備計画自身にも入っていないわけですから、そういう杉並区側の強い意思があって抜けたんじゃないかなと私は推測するんですけれども、その辺はおわかりでないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 恐らく委員の御指摘は、昨年の四者協議の経過等の中のお話かと思いますが、私が知っている範囲では、そういった状況はございません。
池田委員
 それから、壁面後退が出ていますけれども、本文で具体的に高さの問題が出てくるのは区域5ですよね。ところが、これ以外の区域の壁面後退の場合も、高さ100メートル以上について触れられているんですよね。1号壁面についても、2号壁面についても、壁面の位置の制限が100メートル以上について触れられているのはなぜですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 区域5について高さの指定があるわけでございます。ここからこの高さについては、周辺市街地に向けて徐々にまちなみの高さを低減していくということでございます。これとあわせて、壁面の位置を1号壁面から3号壁面まで指定をするということでございまして、これは高さの問題も含めて、歩行者空間をどのように良好なものとしていくか、そういう観点からこういった壁面の指定を定めているということでございます。
池田委員
 この区域5だけについて塔屋を含めて高さ110メートル以内というふうな書き方をしたというのも、ちょっと変わっている。妙だといえば妙なんですよね。ここだけ何で高さを決めたのかと。ほかだって超高層ができる区域があるわけじゃないですか。中野区体育館の跡に区役所をつくるということだって、これはわからないですよね。大体、再開発促進区の制度というのは、見直し容積率が400%だなんていったって、具体的にこれが地権者との協議の中で一体どのぐらいになるかなんていうのは、そもそもわからない制度だというふうに専門家の間では言われていますから、そう考えると、この1号壁面、2号壁面の区域についても、100メートル以上の高さも想定をされているというふうに見てしまいますけれども、そういうことはあるんじゃないんですか。100メートル以上の高さの建物にも対応できるように今から1号壁面を決めておくと。もし、100メートル以下であるならば、100メートル以上の壁面についての指定は必要ないじゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 先ほども御説明をいたしましたように、区域5で110メートル程度の高さという指定をしているわけでございまして、そこから周辺市街地に向けて徐々にまちなみの高さを低減していくということで定めているわけでございます。こういったことから、当然なだらかな放物線のもとに建物の形がおさまっていくということを想定してございまして、そういう形で私どもも誘導をしていく、そういう考えでございます。この区域5の110メートルは、これも先日のこの委員会で御説明申し上げましたが、NTTビル、これが115メートル、こういったことから、それ以下の110メートルというふうに定め、それ以外の街区につきましては、なだらかな放物線のもとに建物高さを低減していくということで、周辺の環境に配慮するということを、しかも都市計画で定めたと、こういうことでございます。
池田委員
 前の特別委員会で那須井部長が、私は100メートルの超高層を建てたいんだって、そういう答弁をしたことがありますけれど、まさに彼の言ったことが本当になっちゃったということで、当時は、えっ、100メートル、そんなものをあなたはどんどん建てるつもりかと言ったら、私の希望ですって、そういうやりとりが特別委員会ではありましたけれども、110メートルといったらそれ以上ですよね。ここには高級マンションが建つということですから、1階当たりのたっぱを3.5メートル、都営鷺宮の場合なんかはたっぱ3メートルですけれども、今度の東中野のやつなんかは3.5とっていますから、大体都内のマンションを当たってみると3.5ですよね、ワンフロア当たりね。そうすると30階建てになるわけですよ。見直し容積率がこれでは400%、区域5については出されていますけれども、もし400%でやると、建ぺい率は13%ぐらいになっちゃうんですね。もしこれは建ぺい率を20%にするとなると、600%ですか。20掛ける30でね。容積率600%になって、この見直し容積率というのは幾らでも伸びるという、そういう感じがするんですね。ここでは、地域の環境の整備、改善等に資する建築計画の内容等適切に評価すれば、この容積率については緩和できるんだという、そういう書き方ですけれども、これは具体的には何とも今の段階で言いようがあるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 今、委員が御懸念されましたように何とも言いようがないわけでございまして、開発者が決定してからどういう建築計画、開発計画が行われるか。そういったものを勘案して、こういった調整をしていくということで私どもは考えているものでございます。
委員長
 他に質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 次に8番、中野駅周辺地区のまちづくりに係る開発者負担について(資料8)の報告を求めます。
秋元拠点まちづくり担当参事
 それでは、またお手元の資料をごらんいただきたいわけでございますが、お手元の資料に基づきまして御報告申し上げます。
 中野駅周辺地区のまちづくりに係る開発者負担についてでございます。
 今回の御説明は、開発者から負担をいただくための仕組みをつくったということの御報告でございます。
 まず、基本的な考え方でございます。中野駅周辺地区における都市基盤施設の整備促進を図るために、これは開発者負担の原則で実施をいたします。
 この開発者負担につきましては、開発事業者等から任意の寄付金でございます開発協力金という形で徴収をさせていただくということで考えてございます。
 この開発協力金でございますが、これは本年4月に策定をいたしました中野区まちづくり基金条例、これを活用させていただいて、その基金に積み立てを行っていくということで考えてございます。この開発協力金の運用に当たりましては、「中野区まちづくり基金として積み立てる中野駅周辺地区都市基盤施設等整備に係る開発協力金の運用に関する要綱」、これは別添資料で添付してございますが、この要綱を制定いたして対応をするというものでございます。この要綱の概要が2番の説明になるわけでございます。
 まず、積み立てでございますが、中野駅周辺地区の都市基盤等によりまして特に著しい利益を受ける開発事業者、こういった方々から開発協力金をまちづくり基金に積み立てるというものでございます。この積み立てでございますが、これは他のまちづくり基金に係る積み立てと区別できるようにいたしまして、経理を別にいたして管理をするということを考えてございます。
 それからマル2の協定の締結でございます。開発事業者等の方々と開発協力金の額、あるいは受け入れ方法、こういったものについては協議をいたしまして、この協議した内容について、この開発を行う前にあらかじめ区長と協定を締結するというものでございます。この開発協力金の処分でございます。この積み立てられた基金でございますが、これは中野区一般会計予算に計上いたしまして、中野駅周辺地区の都市基盤施設等の整備促進のための財源といたしまして処分をしていくというものでございます。この処分の対象となる都市基盤施設等は、ここに掲げた都市計画道路、都市計画公園、駅前広場、中野駅南北東西の自由通路・自由連絡路、その他区長が必要と認めるものの財源として処分をしていく考えでございます。
 今後の予定でございますが、これは本日御説明を申し上げた後、来年4月1日に要綱施行というようなことを考えてございます。
 次のページには、今申し上げた要綱を添付してございます。第1条が要旨でございます。第2条は定義ということで、第3条に中野駅周辺の区域、これにつきましては、また区長が別に指定をすることで考えてございます。第4条から今申し上げた開発協力金の積み立て、これは特に著しい利益を受ける開発業者等からの積み立てということでございます。この管理につきましては、他のまちづくり基金と経理を別にして管理をするということでございます。
 それから、次のページでございますが、第5条で協定の締結。この第5条に基づいて開発協力金を徴収していくということになります。第6条では処分。第7条では、定めていない事項を別に定めますよというような条項を設けているというものでございます。
 次のページでございますが、開発協力金のフロー図となってございます。全体の基金といたしましてはまちづくり基金でございますが、この中に、開発協力金を寄付金という性格で入れていく。経理としては、中野駅周辺地区都市基盤整備経理ということで、ここに記載の都市基盤施設整備、こういったものの処分に充てるということで、次の一番下の枠がございますが、こちらの方の使途、これも中野駅周辺地区の都市基盤整備にこの開発協力金については使っていく、処分をしていくんだと。こういったことの流れ図になってございます。この制度については以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
池田委員
 1番のところですけれども、「開発事業者等からの」と書いてありますけど、この「等」というのはどういうことですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 この「等」というのは、民間、それから行政、こういったところも行政庁も入るといったことから、一般的に開発者というと民間を指してしまいますので、そういったものも含めますよという観点から「等」という文言をつけているものでございます。
池田委員
 地元の地権者、長くから地元で営業をされている地権者なんかはこの「等」に入るんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 開発事業者等の性格でございますが、これにつきましては、中野駅周辺の中で建築行為等、開発行為等を行っていくものをいうわけでございますが、当然、今後我々が一定のスキームを定めるものに該当するような場合につきましては、該当するケースもあり得るということになります。
池田委員
 開発行為の場合は一定の面積の決まりがあるから、かなり広いあれになるんでしょうけど、建築行為というとみんな入っちゃいますよね。建てかえなんかの際に。それを開発業者と一緒くたにするというのはちょっと問題があるんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 警大等跡地の中では、現在既存にお住まいの方で営業等をやっておられる方等もいらっしゃらないということから、まず現在の段階ではそういった相手先が懸念されるということはないわけでございます。
池田委員
 いや、これは中野駅周辺のまちづくりに関しての要綱なわけですから、警大だけじゃないですよね。これから中野駅南口も含めて、かなり広範な区域になると思うんですが、だから民間の地権者は建築行為というと入っちゃいますよ。
秋元拠点まちづくり担当参事
 現在の枠組み、制度の枠組みといたしましては、今申し上げましたように、警大等跡地、これの整備が先行するわけでございまして、その中でこの制度を立ち上げているわけでございます。今御指摘のその他の区域、警大等跡地以外の区域等につきましての適用範囲、こういったものにつきましては、今後検討していきたいというふうに考えてございまして、検討がある程度整った段階でまた改めて御報告を申し上げる、そんなことを考えております。
池田委員
 そうすると、この要綱の第3条に、中野駅周辺地区の区域は区長が別に指定するというのは、そういうことからなんですか。まず最初に警大等跡地を指定して、また広がってきたら、また改めて指定し直すという、そういうことで区長が別に指定するという条項をつくったんでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 御指摘の点も含めて、今後改めて、こういったものについては全体のスキームを検討し御報告を申し上げるという考えでございます。
池田委員
 こういう重大な問題は、その都度地区を修正していくというのはまずいと思うんですよ。大体どの区域がそういう開発者負担をしなければいけない区域なのかということがあらかじめ定められていないと、行政の継続性にも影響してくるんじゃないですか。広がったらどんどん広げていきますよというんじゃとんでもないよというふうに、もし民間のずっと長年地元で商売をやられているような、そういう小規模な人たちも建築行為ということで入っちゃったりするんだとすれば、すごく問題が出てくると思いますけれども。
秋元拠点まちづくり担当参事
 これは冒頭にも申し上げましたが、今回の御報告は、開発者から負担をいただくための仕組みの大枠を定めたということでの御報告でございます。今委員の御懸念でございます対象区域、あるいは適用範囲、こういったものにつきましては、現在検討を進めてございまして、明確になった段階で改めて御報告をしていくと、そういう考えでございます。
池田委員
 それで、特に著しい利益を受ける開発事業者等というんですが、この特に著しい利益というのはどういうことを言うんでしょうか。先ほど報告になった壁面後退をした場合には、特に著しい利益ということになるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 警察大学校等跡地の区域の中では、都市計画公園、あるいは都市計画道路を区が先行して整備をする。そのために利益を受ける開発事業者ということがこの著しい利益ということで考えているものでございます。また、その他の区域につきましては今後検討し、逐次御報告を申し上げたいというふうに思っております。
池田委員
 今、まちで言われていることは、区が都市計画道路をつくってあげるわけですよね。26億円も出して用地を取得してつくってあげるわけですよね。それで、地価が非常に上がるだろうと。今は中野区が計算した場合でも平米52万円で10か年計画の区画街路道路の購入についてのときなんかは計算していますし、もっと前で言えば、日建は平米40万円で1.6ヘクタール、1万6,000平米になる都市計画道路の計算をやっていますよね。それが一挙にはね上がるだろうと。倍ぐらいじゃきかないだろうというふうに言われていますけれども、それはやはり開発事業者が利益を受けたことということになるわけですね。
秋元拠点まちづくり担当参事
 開発事業者はこれから土地を購入するという立場の人間でございますので、そのことで直接利益を被るかどうかは、ちょっと私もこの場では申し上げにくいわけでございますが、土地の単価につきましては、いろいろな動きがあると。そういったことから、なかなか我々も軽々に外に出すことができない。こういったことから国の動き、こういったものをもう少し見きわめながら、土地の単価、こういったものを把握をして公表していきたい。このように考えているわけでございまして、現段階では何とも申し上げられないということでございます。
池田委員
 多分そうだと思うんですよ。土地の価格については、今後どういう経過をとっていくかということを今から推定するのはかなり難しいとは思うんですが、開発業者が土地を取得してからははね上がるということは十分予測できるわけであって、財務省は土地を少しでも高く売りたいという、そういう強い意向を従来から一貫して持っていますから、しかし、それは買う方は買う方で安く買いたいという意向がありますから、今区が計算している根拠の平米52万円より高く買ったとしても、高くなると思うんですけれども、でもそれは、開発業者の方からいえば、そういう適切な価格で購入したので特別の利益は受けていないというような、そういうことを多分言うだろうなというふうに思うんですよ。そうすると、この著しい利益というのは一体何で著しい利益ということを規定するのかなというのが非常に疑問なんですけどね。著しい利益かどうかということは、中野区が勝手に決めることはできないわけですね。土地の価額の問題にしても。必ず相手との関係で、私どもも著しい利益を受けました、ありがとうございましたということがなければ、著しい利益ということは成立しないわけですから、とてもこれを規定するのは難しいというふうに思うんですね。私は幾ら大規模な事業者といえども、面積が広いだけに相当な資本を投下しなければ土地は取得できないわけですから、それ以上に中野区に対して開発者負担と称して、簡単に土地を取得した段階で一定の負担をしようという人はなかなか多分いないだろうというふうに思いますと、一層特別な利益を得るということについて区が何を考えているのかなというのがさっぱりわからないんですよ。こういう要綱を設けたからには、一定の将来構想をお持ちだと思うんですよね。一体このまちづくり開発者負担基金構想でどれぐらいの規模の基金があるだろうと、警大等跡地で。今、当面、先ほど参事の答弁では警大等跡地のことしか考えていないとおっしゃいましたから、警大等跡地のことでどのぐらいの基金がため込めるのかというふうにお考えなんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 これも今申し上げましたように、地価に直接反映をしてくるということから、なかなか算出できないということでございます。これもできるだけ早い段階で国・都の情報を得ながら、皆様方に御報告できる機会を早く設けたいというようなことで考えております。
池田委員
 開発事業者の立場からいえば、先ほどの都の案でも1.5ヘクタールの公共空間は一体的になるように配慮をして提供する。その土地の面積や配置もこの案で決められているわけですから、普通の何もないようなところをばんと買うのとは相当違って、規制がかけられているというふうな状況ですよね。そんな難しい土地を買うのに我々は何の利益も受けていないよというふうに考えるのが普通じゃないかなと思うわけですよね。ここからこういう都市計画をかけられた上で一体どういう特別な利益を開発事業者は受ける可能性があるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 今申し上げましたように、警大等跡地につきましては、先行的に都市計画施設を区がつくっていくということから、当然そこに参入してくる開発事業者等につきましてはそれだけのメリットがあるということでございます。先ほども申し上げましたが、全体の事業費等、今検討を進めている最中でございますが、地価等の問題があってなかなか公表できる段階にないということでございます。公表できる段階が来ましたら、議会にもお示しをしていきたいというふうに考えております。
池田委員
 財務省は、この国有地の処分をする際には事業者の言いなりになって売るわけじゃないんですよね。1日に何百万円の利息を払って調布の跡地の施設をつくってきているので、一銭でも高く売りたいということを、我々財務局にも随分行ってそういう話を聞いてきましたけれども、高く売りたいということを言っているわけです。当然土地の鑑定をするわけですよ。それで、その土地の鑑定をする際には、都市計画道路ができているということは、当然その鑑定の基本的な要件に入るわけですね。だから、平米52万円という警察病院に売った、慈恵会に売った土地の価格よりもはね上がることは、これは目に見えているわけですよね。そういう価格で買った開発事業者は、それで一体何の利益を我々は受けているんだと。我々は適正な価格で財務省から土地を譲っていただいたんだという主張をするのは当然なわけですよ。だから、土地の売買で開発事業者が法外な利益をもらったということを相手に納得させるというのは、相当難しいことなんじゃないんですか。それともその辺に大いに区としては自信を持っていらっしゃるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 国、あるいは開発事業者等の方々には区で考えている開発協力金の仕組み、こういったものにつきましては、できるだけ早い時期に周知をさせていただいて御協力をお願いするということは当然考えているわけでございます。そういった中で、確かに難しいという御指摘もあろうかと思いますが、私どもはできるだけ早くこの仕組みを周知いたしまして、開発事業者等、あるいは国の協力、こういったものも仰いでいく、こんなことで考えているものでございます。
池田委員
 余計な条件をつければ土地の価格が下がってしまうというのが財務省の心配なわけですよね。これはもうたびたびそういうことを言っていますから、四者協議の中でも言われているわけで、だから中野区がいつまでも開発者負担にこだわっていたので、あれだけずるずると延びちゃって、担当者も大変な苦労をされたわけですよ。結局それは認められずに処分行為になるわけで、そういう経過からいっても、警大等跡地に限っていえば、中野区の要綱は、私は恐らく効果は出せないだろうと。処分の中で法的に開発者負担というのが決められていれば別ですけれども、財務省はそれをしないということを明確に言っていますし、恐らく来年の処分の際にもそういう規制はつかないだろうというふうに思うので、これはあくまでも中野区の要望というのかな。開発事業者に対するお願いというのかな。そういうものでしかないというふうに私は受けとめています。したがって、要綱はつくったけれども、一体これで数百万円の負担金が得られるのか、数千万円なのか、数億円なのか、数十億円なのか全く検討がつかないという、そういう状況なんじゃないでしょうか。いかがですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
 この開発者負担の考え方につきましては、前も御答弁申し上げたかと思いますが、横浜等での開発者負担のスキーム、こういったものを視野に入れて検討を重ねてきたという状況がございます。横浜での制度、こういった中では、ほぼ想定しただけの額、こういったものを徴収できたというようなことも把握してございまして、そういった中では、私ども中野区でも考えているスキーム、こういった内容で十分対応できるのではないかということを考えてございます。また、国の方といたしましても、私どもができるだけ早くこのスキームを国に御報告することによって、中野区の制度について土地処分の段階で同様の周知をしていただけるというようなことも伺ってございますので、そういった中できちっとした対応ができていくのではないかというふうに我々は思っているところでございます。
池田委員
 横浜の場合は、開発行為が始まる前から地権者との協議が成立していたわけですから、こことは全然違うわけですね。こっちは後出しですからね。最初からそういうことを示して協議の条項に入っていてやるならばともかく、後から出しても、それは認められないよと相手が言えば、もうそれだけの話になっちゃうと思うんですね。この間、建設委員会では山形市の駅前の再開発と区画整理の事業を見てきましたけれども、あそこも減歩率が50%なんですよね。何でこんなにすごい減歩ができたんですかと聞いたら、もう地価がはね上がることが4倍ぐらいになることがわかっていたからだという、そういう担当者の説明があったように、そういう事業者にとってメリットがはっきりしていれば、それはそういう協力も事前の協定の中でしっかり結べるんでしょうけれども、私は要綱の制度というのはかなり希望的なものであって、大きな効果を発揮することは、少なくとも警大等跡地の関係ではないんじゃないかなというふうに思うんですね。いずれにしても、三菱総研がつくられた報告書にも駅周辺の区域というのは示されていて、恐らくそういう方向でこの区域というのは最終的に紅葉山公園の方まで含められてつくられていますから、そういう地域に伸びるんだとは思いますから、建築行為をしたということで、地元の中小の規模の地権者の皆さん方に負担になるようなことは、やっぱりこれは十分配慮された方がいいのではないかなという要望を申し上げまして、終わります。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
 その他ございますか。
 そのほか理事者から何か御報告はございませんでしょうか。
 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次に、地方都市行政視察について、お手元に配付の調査報告書(案)(資料9)のとおり議長に報告したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように報告をさせていただきます。
 
 以上で地方都市行政視察について終了いたします。
 引き続き所管事務継続調査(資料10)について、お諮りいたします。
 お手元に配付の事項を調査事項とし、これを閉会中も継続審査すべきものと決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 次に、議題のその他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。
江口委員
 すみません、1点、ちょっと。何回かこの委員会でも質問をさせていただいて、本町二丁目の郵政官舎の跡地の問題、すべて建物が壊されて、ほぼ更地になりました。多分売却をしてくるでしょうけど、この間の報告ですと、最初に売却する場合は、地元の自治体というふうに御報告は受けているんですけども、この件に関して、今区はどういうふうに考え方を進めているのか、その点ちょっとお答えください。
野村公園・道路担当課長
 郵政住宅跡地でございますが、当該地域を見ますと、本町二丁目、三丁目におきまして、オープンスペースを構成しているものとしては、この郵政公社住宅跡地、それから桃園小学校ですとか、東京工芸大学キャンパスですとか、あと二、三大きな私有地ですね。邸宅というんでしょうか。そういったところの敷地、こういったものがあろうかと思われます。この土地が国家公務員共済組合の方へ戻されて、そのまま売却開発ということになりますと、今後この地域におけるオープンスペースというものをどうしていくのかといったことが我々の中では課題かなというふうには承知しております。このことだけということではございませんが、他に一連の国家公務員宿舎の跡地といいますか、今後の国有地のあり方というのも問題は同じくしているかなというふうに思っておりまして、こういったものについて地域の緑ですとか、オープンスペース、あるいは優良な住宅ですとかといった、まちづくりでどうしていくのかということを庁内的にちょっと各部各分野連携して検討が必要であるというふうに思っております。
江口委員
 基本的なまちづくりの構造的な形でいって、大規模なというところになるかどうかわからないんです。あの面積はですね。ただ、JRを南北に分けていくと、北の方は大規模的な敷地、団地も入ったり、七つぐらいあるはずなんですね。それで警察大学校の跡地を入れると八つ。そうすると、南の方へ行くと紅葉山公園から始まって中野車庫ですね。それと、まだあれしていないでしょうけど、海洋研究所、東大附属、この三つしかないんですよ。だから、そういうことの将来的な考え方からいってなかなか出る土地ではない。といって、今の財政的な問題も考えなきゃいけないにしても、将来区民の財産として押さえておかなきゃいけないのかどうかという、本当にこれは考えをここできちっと決めておきませんと、南の方にじゃあ国家公務員の宿舎があるかといったらないんですよね。ただ、中野通りの本町五丁目のNTTの社宅が、これが今立ち退きで大体2月か3月に全員が出るということで、あそこも多分撤去。ただ、あそこは民有地と聞いているのでそう簡単にはいかないだろうということも含めると、なかなか出る場所じゃないんで、その辺全体的な総合的なまちづくりの構造的なものを含めて、南と北と分けたときの考え方として、やっぱり押さえるものは押さえておかなきゃならないというふうに私は思っているんですけど、その点はいかがでしょうか。
野村公園・道路担当課長
 おっしゃられるところは、私どもも同様に考えております。ただ、それらの土地を確保するための特定財源ですとか、そういったものも総合的に判断せざるを得ないだろうというふうには思っておりますが、基本的には緑をどう確保する。あるいは防災上の位置付けをどうする。そういったところを総合的に検討を加えていく必要があると。それで至急そういった取り組みをしていかなければならないというふうに思っております。
岡本委員
 平和の森公園の整備とか今後の使い方等について2点ほど伺いたいと思います。まとめて質問します。
 かつて水辺の公園になっておったのは、多分東京都の工事が始まったころからかちょっと記憶ははっきりしていませんが、今水辺になっていないと思うんです。いずれその工事が終わった段階で水辺の公園へ戻そうという話は漏れ伝わっているんですが、そういう計画であれば、いつごろそういう水辺の公園にまた戻せるのかというのが一つ。
 それから二つ目は、哲学堂公園には小さな売店があって、家族連れで行った際にはジュースとか軽い食べ物が購入できるようになっているんです。売店があるんですが、平和の森公園もおかげさまで、今は冬場になりましたから、そう多くはないんですが、結構子どもさん連れの家族連れが本当に楽しみにして、身近にあるのでという私たちの地域ではそういう方が多いんです。その際に、ちょっとジュースを飲んだり、おにぎりでも買いたいというと、コンビニへ行ったり、あるいはライフに行ったりという、かなり距離があるので、もし公園内にそういうちょっとした売店等があれば非常に使いやすいというか、便利に利用させていただけるんじゃないかという声が結構あるんですが、そういう場合、何か難しい問題があるのかどうかわかりませんが、そんな声があるということについてどのように担当の方ではお考えになっているかをお聞かせ願います。
野村公園・道路担当課長
 まず、平和の森公園の水流れの関係でございますが、東京都の下水道処理の関係の施設、この整備が今のところストップをしていて、先に進む見込みというのがついていないという状態でございます。かなり大規模に地下を堀り進んで、そこでストップしているという状態で、今現時点でいつぐらいに工事が終了し、区に公園使用のために移管されるかというのが見通しが立っていないという状況にございます。
 もう1点、哲学堂に売店があってということでございます。初めて私ども平和の森の中にそういった売店をという御要望を、今までちょっと直接伺ったことがなかったんですが、そういった公園御利用者の声というものがあれば、今後そのあり方について検討することはやぶさかではございません。
岡本委員
 東京都の工事がストップしているということではありますが、もともとそういう水の流れというんですか。水辺の公園として整備されたものですから、改めて東京都の方にそういう希望がある旨を要望を出していただいて、できるだけ早い時期に、本当にすばらしい公園整備ができているにもかかわらず、そういう水辺にできていないというのはちょっと中途半端なので、その点は改めて東京都の方に要望していただきたいと思います。
委員長
 他にございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会日程について御協議いただくため、委員会を休憩いたします。

(午後2時50分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時51分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、次回の委員会は、年が明けまして、1月18日(木曜日)午前10時ということで御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 以上で、本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございませんでしょうか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の建設委員会を散会いたします。御苦労さまでした。

(午後2時52分)