平成18年3月7日予算特別委員会建設分科会
中野区議会建設分科会〔平成18年3月7日〕
建設分科会会議記録
○開催日 平成18年3月7日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時33分
○出席委員(8名)
きたごう 秀文主査
平島 好人副主査
いでい 良輔委員
市川 みのる委員
岡本 いさお委員
伊藤 岩男委員
江口 済三郎委員
池田 一雄委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
土木担当課長 尾﨑 孝
公園・道路担当課長 野村 建樹
建築担当参事 佐藤 幸一
住宅担当参事 岩井 克英
拠点まちづくり推進室長 石橋 隆
中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
○事務局職員
書記 黒田 佳代子
書記 廣地 毅
○主査署名
審査日程
○議題
第4号議案 平成18年度中野区一般会計予算(分担分)
主査
定足数に達しましたので、ただいまから建設分科会を開会いたします。
(午後1時00分)
第4号議案、平成18年度中野区一般会計予算(分担分)を議題に供します。(資料1)
審査の順序についての確認ですが、昨日に引き続き、質疑を続行いたします。本日は、昨日の残りの歳出及び歳入について質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思います。また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、6項地域まちづくり費の1目地域まちづくり費から質疑を続行いたします。294から296ページ、質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、ないようですから進行します。
次に、297から298ページ、1目経営管理費について質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、なければ進行します。
次に、299から301ページ、1目中野駅周辺整備について御質疑はございませんか。
池田委員
この警察大学校跡地については、昨日、国有財産関東地方審議会が開かれて、処分の大要が決まったと思いますが、どのようになったでしょうか。
石橋拠点まちづくり推進室長
昨日、国有財産関東地方審議会が開かれたというふうに聞いております。その中では、基本的に跡地の用途であるとかゾーニングであるとか、あるいは処分の時期であるとか、処分の方法であるとか、こういうことが諮問され、答申されたというふうに聞いております。まだ詳細な内容については私ども把握しておりませんので、詳細な内容について把握した段階で建設委員会等の場で御説明をさせていただきたいというふうに考えております。
池田委員
答申はまだ手に入っていないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
私どもインターネットで諮問答申した内容については、一応資料としては認識しております。ただ、こういった場で説明するにはやはりそれなりの絵であるとか図であるとか、あるいは関連する資料であるとか、やっぱりそういうものとあわせて御説明をする必要があるというふうに考えておりまして、今その資料について国の方に情報提供してほしいということでお願いをしているというような段階でございます。
池田委員
インターネットというのは何なんでしょうか。図面は来ていないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
インターネットの情報ですと、昨日、4件この審議会の場で諮問答申をされたということで、各4件についての諮問及び答申された内容について、情報という形で載っております。
池田委員
中野区は最大の当事者なんですけれども、まだ資料が手に入らないんですか。私は入っているんですけれど、杉並の、今同じように予算委員会が、予算議会が開かれていまして、警察大学校等移転跡地の利用計画についてという報告がされているんですよ、杉並では。図面も出ていますよ、こういうふうに。こういうのが手に入っていないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
先ほど申し上げましたように、国に対しては早急に情報提供してほしいというお願いをしておりますけれども、現段階ではインターネットで出されている情報の範囲でしか、私ども入手しておりません。ですから、そういった図とか、それからもろもろのものを入手した段階で、別途議会には御説明させていただきたいというふうに考えております。
池田委員
私の手元にあって理事者の手元にない。しかも、最大の当事者である中野区にそういう資料が来ていないというのも、ちょっと妙な話なんですけれども、じゃあお教えしますけれども、1.5ヘクタールの都市公園については無償貸付ということが、この処理区分の中に入っています。ですから、中野区が要望されていた囲町公園との交換というのは、どうも認められたようですね。今まで区はそれに自信がなかったものだから、1.5ヘクタールを中野区が買うということを本会議でも答弁していましたけれども、どうもきのうの結果で読み違いがあるといけないんですけれども、少なくとも私が見ると、土地1.5ヘクタール都市公園敷地と書いてあって、処理区分が無償貸付と書いてあって、その隣に貸付期間中と書いてあります。それから、時価売払いというところにはまだ横線が引いてありますから、これは幾らになるかわからないということで、これからの話に当然なるわけですけれども、そういうデータなんですね。区庁舎の敷地、これは警察庁の宿舎を買うのと、一部西側にはみ出して警大跡地を買うということで、区庁舎敷地は0.39ヘクタール、中学校敷地については0.28ヘクタール、いずれも時価売り払いとして中野区の所有になるということが決められております。それに伴う図面も、利用計画図も出ておりまして、警視庁は、当初の第1回目の三者協議会に出された警視庁からの書類どおり、0.37ヘクタールが野方警察署の後ろ側の駐車場と第4機動隊の宿舎分として0.37ヘクタールが割り当てられるということになっています。でも、大体こういう内容というのはおおよそ区としてはおつかみになっていたんじゃないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
さきに、先月2月16日に第2回目の協議会が開かれまして、その協議会の場では跡地の大部分の部分の用途であるとか、ゾーニングであるとか、それから公共施設の整備の方針であるとか、あるいは今後見込まれるスケジュールであるとか、そういうものが示されまして、その内容について確認をしたという状況でございますので、その範囲の情報であれば、私どもとしても2月16日の時点でつかんでいたということは言えるというふうに思っております。今委員のお話にございましたように、私どもインターネットでは情報を入手しておりますので、面積であるとか、それからその処理区分であるとか、そういうところについては現時点で抑えているというような状況でございます。
池田委員
私がたまたまこの分科会が始まる直前にこういう資料、きょう杉並の議会で午前中に発表された資料を手にとれたからよかったんですけれども、インターネットで発表されるということは、関東財務局としても正式な資料として出されたんだと思いますから、それは秘密じゃないと思うんですよ。そういうものが手に入ったときは、あしたはもう意見の取りまとめでもって具体的な審査はやらないわけですから、やっぱり今度の委員会を待つというのではなくて、6日の結果はどうなっただろうかということについて皆さん心配しているわけですから、やっぱりすぐに示していただくというのが本来じゃないでしょうか。
石橋拠点まちづくり推進室長
先ほど申し上げましたように、数字的なものであるとか、処理区分であるとか、そういうところについては当然インターネットの情報で読み取られるわけでございますけれども、先ほど委員の方から御指摘ございました、例えば囲町公園の部分について、付けかえを認めていただいたのか認めていただかないのかというところについては、このインターネット情報等では読み取れない部分がございます。そういった意味で、やはり正確な情報をちゃんと議会に御説明させていただくという中で質疑をさせていただくというのが、私どもとしては一番ベターかなというふうに考えまして、そういう情報であるとか、あるいはその中身の確認であるとか、そういうものをとった上で議会の方には、近々の議会の場において説明をさせていただきたいというふうに考えております。
池田委員
その付けかえのことも問題で、それはまだ定かに、室長がおっしゃるように、この表からだけでは定かに読み取ることはできないわけですけれども、やっぱり面積とか計画図については、これはやっぱり一日も早く知りたいわけですね。大学用地が4ヘクタールと言われていましたけれども、結局4.41ヘクタールにふえましたね、若干。それから、民間商業用の業務用地が2.9の0.6足すから3.5ヘクタールで、当初言われていたところの2.5ヘクタールから1ヘクタールぐらいふえると。結局、中野区分は国あてに出していた要望書よりも大分減ったと。下の囲町との境の区画道路を通すために警察庁をどかしましたけれども、その警察庁の宿舎がこのF型道路に面して非常に重要な一画をとってしまったということになるわけですね。こういう土地がどう区分されるのかというのは、やはりすごく地元の人を含めて私たち議会も一日も早く知りたい情報なわけですから、今後、あんまり情報の出し惜しみをなさらないでいただきたいということを要望します。
それで、今度の取得の方法ですけれども、中野区は一貫して開発者負担ということを言ってきた。今度の資料にも出ておりますように、資料の10に第3回までの作業部会の議事要録が出されておりますけれども、これを見ても、その点でずっと、第1回の作業部会が8月31日に--これは第1回協議会ですね--9月22日に始まって、この2月16日の第2回の協議会に至るまで、一番のやっぱりぶつかっていた点は、中野区が言う開発者負担は認められないんだという財務省の強行な態度があって、それでずっとぶつかってきたわけですね。ところが、特別会計に伴う国有地の処分についての3分の1無償貸与の条項が今年度いっぱいに手を挙げないと来年度からはだめになってしまうという、そういう、このこと自身もとても賛成のできない、今までの約束をがらっと一遍で投げ捨ててしまうという国のやり方は、大変遺憾だというふうに思うんですけれども、でも、そういうものが出てくる中で、何が何でも3月中には一定の結論を出さなければ、中野区にとって何の望みもなくなってしまうような、そういう結果が出るということで、結局、中野区は財務省の強行路線に折れて、F型道路、区画街路1号、2号の都市計画道路と、それから1.5ヘクタールの防災公園用地については中野区が負担をするということになったんじゃないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
協議会については、8月31日にスタートしたわけでございますけれども、その後、作業部会を4回、最終協議会を2月16日に開催しております。この中でいろんな議論がなされてきたわけでございますけれども、一つは、今回一つの方向性を出したというのは、そもそも協議会がスタートするときに、ことしの1月末ぐらいを目途に関係者で一つの方向性を出そうということで、そもそもスタートしたというのが一つの大きなポイントかなというふうに思っております。
それから、中身の議論としてはいろんな議論があったわけでございますけれども、道路の負担の問題だけではなくて、やはり基本的に、財務省というのはあくまでも土地を処分するという立場でございますし、中野区はどちらかというとまちづくりを進めるという立場、そこの視点の違いみたいなものがあって、なかなか議論としてかみ合わない部分があったかなというふうに思っております。そういった中で、やはり中野区としてはそういった議論が進む中で、開発者負担という原則の中でその一つの手法として、区が整備をして後から開発者から負担をいただくという方法が一番ベターではないか、一番ベストではないかということで、最終的に区が施工し、区が整備をするという、それはあくまでも開発者負担というのを前提にしての話ですけども、そういうやり方でやろうということで、関係者としての方向性が出てきたというふうに考えております。
池田委員
それは詭弁だと思うんですね。区長も本会議答弁でそうおっしゃっていましたけれども、開発者負担と応分の負担というのは、全然質的に異なる内容なんですね。区長は、あくまでも今度の応分の負担というのは開発者負担というのがあって、今室長もおっしゃいましたけれども、その中の一つの手法なんだとおっしゃっていますよね。でも、これは違うんですよ、やっぱり。開発者負担というのは、ここに第3回の作業部会の議事要録が出ていますけれども、8ページのところにですね。ここで財務省はまたさらにこういっているじゃないですか。防衛本庁跡地の赤坂九丁目地区の事例と比較しても、都市計画道路及び防災公園をすべて開発者に整備させ、区へ帰属させる案は、事業者、土地取得者に過度な負担を求めるものであり、そのような条件で跡地を売却することは困難であるというふうに、あくまでも開発者負担に反対しているわけですよ。ですから、この短い文章でありますけれども、今まで財務省が言ってきたことと重ね合わせて、財務省はやっぱり開発者負担には賛成しなかったし、今度の応分の負担は開発者負担とは財務省は考えていないわけですよ。考えているのは中野区だけであって、応分の負担は開発者負担が原則に伴う一手法であるって、そういうふうに思って、中野区はいるのかもしれない。だけど、じゃあそれを保証させる担保は何があるんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
今、委員の方から防衛庁の話もございましたけれども、防衛庁の開発の中では、基本的に開発の条件の中に開発者負担というような概念を入れまして、そういった開発条件に基づいて開発者から一定の負担を求めてきたという経過がございます。今、私どもが考えていますのは、当然開発者負担ということを求めるのであれば、それなりの考え方であるとか根拠であるとか、こういうものをつくっていかなければいけないというふうに考えています。
それから、2点目にこういった根拠なり考え方につきまして、あらかじめやはり開発者の方に周知をさせていく必要があるだろうというふうに考えております。
それから、3点目としては要綱等をつくるということを考えておりますけれども、この要綱等について、国が売却をするときに開発条件として入れ込むということが必要ではないかというふうに思っております。こういったあらかじめ根拠となるものをつくり、なおかつそれを周知し、それを条件の中に入れ込むことによって、開発者負担については確実に相手側から求められるというふうに私どもは考えております。
池田委員
それは甘いと思うんですね。ここに防衛庁の本庁の再開発計画の一連の資料がありますけれども、ここは住民も余り関心を示さなかったということもあるんでしょうけれども、ほとんど住民運動にはなっていなくて、平成11年6月に国有財産関東地方審議会は、防衛庁本庁檜町庁舎跡地の処分について関東財務局長に答申をすると。それに基づいて、平成11年8月から三者協議会が大蔵省関東財務局と--当時は大蔵省ですね--東京都、港区の三者で始められて、報告によると8回やっていますね、この三者--これは実務者の協議ですけれども、で、平成11年12月に第2回三者協議会が行われて、翌12年の4月には三者協議会のまとめが出ているんですね。これは国有財産関東地方審議会の防衛庁本庁檜町庁舎跡地の処分についての答申に沿って、大蔵省関東財務局、東京都、港区の三者で協議し、防衛庁庁舎跡地の利用方針についてをまとめると。ここで決まっているんですよ。中野区はここまできたわけですね。ところが、ここでは開発者負担のことは決まっていないわけです。中野区はそういうふうにやっていただきたいという希望は持っている。しかし、三者協議会の中では決まらなかったわけです。
その後、この檜町跡地がどうなったかというと、これは中野区と違いまして、こういう結論が三者で出てから防衛庁の移転が始まったんですよ。だから、全然順序が逆なんですね。この移転の撤去工事がずっと行われて、さら地にならないと処分できませんから、さら地になった平成13年9月17日に防衛庁本庁檜町庁舎等跡地の一般競争入札が行われるんですよ。で、この一般競争入札の中に開発条件が入るわけですね。この開発条件の中ではこう言っています。国は平成11年8月に東京都及び港区と防衛庁本庁檜町庁舎等跡地開発に関する三者協議会を発足させ、跡地の具体的な利用方針について協議を重ねてまいりました。国は三者協議会を踏まえて土地取得者が守るべき条件を以下のとおり定めましたので、土地取得者はこれを遵守してくださいということで、この開発条件の中に空地等の整備というのがあって、都市再開発法第7条の8の2第2項第2号に基づく施設、以下2号施設という--公園や道路のことですね--となる公共空地は、土地取得者が敷地内の空地として整備し、維持管理を行ってください。公共空地と歩行者専用道路(歩行者専用道路緩衝帯を含む。以下同じ)の具体的な形状を定める際には、面積の合計が約2.6ヘクタールとなるよう調整してくださいと。こういう開発条件が盛り込まれて一般競争入札が行われたんですよ。だから、中野区はこの三者協議会の中でそれをまだ認めさせていることができないでいるわけですよね。
今までの財務省の状況からいって、例えば第2回の作業部会の中では、国損を生ずるようなことはだめだと。国有地の処理に当たっては、国が対外的な説明責任を負うことになるので、都市計画道路及び防災公園をすべての土地取得者に負担させることを考えているのであれば、その明確な根拠が必要となる。国としてはこのような取り扱いはできないと考えている。なお、国損を生ずる開発負担のため、安価で売却するなどのような売却はできないことは当然であるというふうに言っているわけです。
私たちもせんだって、この跡地処分に当たっている財務省の理財局の担当官とお会いしてきましたけれども、これは再三再四にわたって確認をしたんですけれども、国は、財務省は1.5ヘクタールとF型道路の中野区が負担する分について、開発者に応分の負担をさせるということは開発条件には含められませんということをはっきりと我々に言いました。それは、今までの財務省の一貫してきた主張からいって当然だろうなというふうに思うわけですね。そういう固いガードの財務省に対して、中野区がそうしてもらいたいと思ったって、これはなかなか無理な話ですよ。港区のように三者協議会の中でこの空地の処分について、あらかじめ話がまとまっているときは別です。なぜ港区が三者協議会、この檜町跡地のやつでまとまったかといいますと、ここは東京で一番高いビルが建つわけですね。今建築中ですけれども、非常に容積が、許容がすごく大きいわけですね。そういうのを区側が了承したわけです。東京都も了承したわけですよ。そういうボーナスとして、三者協議会の中でこの跡地についての公共空地については取得した開発者の分を2号施設として提供させるよということが、この開発条件の中に、そういう経過があって入れ込まれたわけですよね。
中野区の交渉の場合には、そういうことは全然ないわけですから、少なくとも中野区が今まで出してきた分については、そこのKDDの黒ビルの高さ、大体100メートルから120メートルぐらいの高層ビルができますということを去年のこの特別委員会の中でもさんざんやってきて、新都市建設公社もそういう答申を出し、中野区もそれに基づいた考え方を財務省に示しているというわけですから、言ってみれば防衛庁本庁跡地のような突出した巨大超高層ビルが、東京一高いというような、そういうところまではいっていないわけですね。したがって、財務省側は特別な条件も付いていないこの警大跡地については、そういう開発者負担、応分の負担を開発条件の中に入れ込むことについては、それはお断りするというのが本当にかたくなな態度なわけでありますから、これを突破するのは容易なことではありません。
今、室長は三つの条件を言われましたけれども、これはとても私は入れられない要綱だろうというふうに持っておりますが、どういう手を使って開発条件の中に入れ込むことができるんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
今、委員のお話を聞いていますと、財務省は確かに国損というような、高く土地を売りたいという、それが基本的な考え方なのかもしれません。ただ、この中野の駅前の開発に当たっては、当然国としても土地の処分をするわけですけども、それがただ高く売れればいいということではないわけでございまして、当然、適正価格で処分すべきだというふうに我々は考えています。
それから、我々まちづくりを進めるサイドからいけば、いろんな、例えば容積を上げたりする中で開発側にいろんなインセンティブを与える。その中でいろんな協力をしていただくというのも一つの考え方かなというふうに思っています。
それから、開発側から見ても、やはり適正な価格で、その中である程度の高度利用を図る中で、当然周辺への環境配慮も含めた中でございますけれども、いいものをつくっていくということで、やはり土地を売る財務省があり、まちづくりをする中野区があり、そして開発をする開発者がいるわけですから、当然そういった三者がうまく折り合うような形でこのプロジェクトは進めていかなければいけないというふうに考えています。ですから、今委員がおっしゃるように、財務省の論理だけでこれからこのプロジェクトを進めていくというふうには私どもは思いませんし、私どもは私どもとしての考え方、あるいは中野区トータルとしてどうあるべきかということを十分踏まえながら、今後財務省とは十分協議をしていきたいというふうに考えおります。
池田委員
それはいいんですけれども、しかし、財務省の態度というのは我々から見ても本当にかたくなで、何で国がこんなにもうけなきゃいけないのかと思うことしきりですよ。本来、防災公園をつくるのであるならば、1.5ヘクタールだって無償で国は提供していいはずですよね。だって、国民の命を守る場所なんですもの。それを無理やりに中野区に負担をさせようというような考え方というのは、本当に国として、それは一応国もいろんな経過をたどってそういう考え方にたどり着いているんでしょうけれども、前に財務省からとった資料によると、既に移転のために九百何十億円かけていると、特別会計から融資を受けてね。それを返さなきゃいけないんだ。とても900億円で売れるのかどうか、その辺はよくわかりませんけども、少なくとも業務用は、さっき言ったように3.6ですから、そんなに売れるのかなと。あとは大学で3区画3区分ですか--3区分になるのかどうかはよくわかりませんが、財務省は3区画とはっきり言っていましたから、で、大学だと。これは随意契約だと。競争入札じゃないと。それは大学は、専門学校は含まないところの学校教育法上の学校法人に限るというふうに、これもせんだって我々が聞いてきたときにははっきり担当官がおっしゃっていましたから、そういうものなんだろうというふうに思います。そうすると、それも余り高く売れないと。ですから、そういうところでは財務省も一応腹はくくっているんでしょうけども、あとは何でもうけなきゃいけないんだと、そういう気持ちはあります。
しかし、現実の問題としてこの4カ月間、デッドロックにその点で乗り上げてきたまんま開発者負担を許すかどうかということで4カ月間なってきて、そしてこういう結果になったわけですから、ここで急に財務省が態度がやわらかくなって何かうまくいくような方法というのは、私は考えられない。それは相当な、やっぱりこれからの難所が待ち構えているというふうに思うんですね。もしそういう指摘が当たっちゃうと結局応分の負担というのは、やっぱり応分の負担であって、開発者負担じゃないわけですよ。開発者負担であるならば、この開発条件の中に開発者は何%かを負担するとか、そういうことが書き込まれるようになるわけですから、この防衛庁跡地のようにね。書き込まれるようになるわけですから、それはそういう可能性というのは、やっぱり極めて薄いということを考えるならば、やっぱり開発者負担の原則は、私は崩れたと。で、応分の負担というのはあくまでも応分の負担であって、その応分の負担も財務省の固い壁を突き破って本当に取得者に、開発者に負担を求めることができるのかどうかということは今後の課題であって、それはかなりな程度難しかろうと思うんですね。
現に東京都が、この資料の中にも書いてありますけど、言っているじゃないですか。これは中野区が言うそういう主張に対して、石橋さんも元都庁の職員で、こういうことについては専門に、警大跡地については専門に都市整備課長としてやられてきたわけですから、本当にもうプロ中のプロなわけですけれども、東京都の姿勢というのも本当に、この中野区という自治体に応援をしてくれていないということを、この議事要録からも読めるんですけどね。中野区のそういう主張に対して、東京都はこんなことを言っているんですよ。開発行為に当たっての公園の整備基準は、都市計画法施行令第25条において開発区域面積の3%以上と規定されているが、地方公共団体が条例を定めた場合には、6%を超えない範囲で最低限度とすることができると。当たり前のことを当たり前にしか言っていないと。中野区さんにもうちょっと何とか色を付けられませんかというような応援の言葉は全然言わないんですよね。それで、防衛庁の跡地のことについても触れて言っているんですけど、なお、東京都においては本件のように10%を超える--本件というのはもちろん警大のことですね--10%を超える提供公園を整備した事例はないが、民間所有、管理の公共空地を2号施設として位置付け、その面積が10%を超えている例はあると。これはまさに先ほどの防衛庁本庁のことを言っているので、これはやっぱり特例的な事例だったんですね。先ほど申し上げたような環境条件があって、特例的に開発者の方も10%出しても損はないというふうにきちんと利益を計算をしてやったことでありますから、これをあたかも一般にこういうことがあり得るかのように言って、中野区さん大丈夫だよ、10%以上うまくいくかもしれないよなんて、こういう言い方をする東京都の態度というのは、私は大変問題があるなというふうに思っております。
次にお聞きしますけれども、今後の計画なんですけれども、これも資料14で出していただきました。だけど、このスケジュール表は余りにも簡単過ぎるんですね。17年度、3月上旬に国有財産関東地方審議会があるということと、18年度以降、財務省による土地売却、地区計画の都市計画以降というふうに、これしか書いていないわけですね。これだと一般区民が、我々が見ても何かなと思うぐらいですから、一般区民がもしこの表を渡されたとしても、ほとんど理解できないというふうに思うんですけれども、この18年度以降はどういう手順になるんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
18年度以降の話でございますけれども、先ほどの話と多少ダブる部分もあると思いますけれども、基本的にはきのう国有財産関東地方審議会がございましたので、その答申を受けて、恐らく年度内には警大跡地の国有財産の処分の大まかな方針は財務省が決めるんではないかというふうに思っております。私どもとしては、その方針を受けた形で今後、これは順調にいっての場合でございますけれども、地区計画の方針の都市計画決定をしておこうかというふうに思っております。順調にいけば、18年度中に地区計画の方針の都市計画決定をしたいというふうに考えております。財務省は、この地区計画の方針が決定した以降、できるだけ早い時期に土地の処分をしていきたいと。一遍に売るのか段階的に売っていくのか、まだその辺は財務省の中でもはっきり方針としては決まっていないみたいでございますけれども、財務省としては順次地区計画の方針が決まった後、土地の売却をしていきたいという話を聞いておりまして、地区計画の手続が順調に進めば18年度末から19年度にかけて、財務省が土地の処分をしていくのではないかというふうに推測しております。
その後の手続でございますけれども、基本的に18年度中に都市計画決定をされて、19年度に土地の取得者等が決まれば今度は基本的に土地の取得者が地区計画の方針にのっとった形で地区整備計画というもう少し具体的な、街区の中の建物の配置であるとか、あるいは公共施設の整備であるとか、あるいは公開空地とか公開緑地をどうするかとか、そういった計画である地区整備計画をつくることになっております。順調にいけば19年度に処分いたしますので、19年度以降に基本的には事業者の提案という形で地区整備計画は出てくると。当然、中野区としてはその中身が地区計画の方針に合っているかどうか、あるいは中野区のまちづくりの方針に合っているかどうか、そういうものを企画提案書を出していただいた中で調整を図った上で、19年度以降になると思いますけれども、地区整備計画の都市計画決定をしていきたいというふうに考えております。その後については、基本的には公共施設の整備であるとか、個々の街区の建築物の建築行為であるとか、そういうものが順次進んでいくというふうな状況になるかなというふうに思っております。
池田委員
それで、2004年の9月に特別委員会に出されたスケジュールが、この都市計画決定を進めていく手順をかなり詳しく書いているんですね。それから、去年の6月に建設委員会に資料として出された今後のスケジュール、これはかなり粗っぽいんですけれども、それなりに役に立つスケジュールが出されておりますが、昨年のこの建設委員会のスケジュールでいくと、大体地区計画についての調整ですね、方針についての財務省と東京都との調整とあるけれども、これは最大は財務省ですね、財務省との調整というのが大体3カ月かかると、第一四半期として。その次に、地区計画の方針に関する中野区案の諮問、答申を中野区都市計画審議会に出して、それは東京都の方に出ていくわけですけれども、それが3カ月。それから、地区計画の方針の諮問、答申が3カ月、その後、地区計画(再開発等促進区)の方針の都市計画決定が3カ月で、1年間でそこまでいくというふうな案が出されています。その後に、先ほど防衛庁本庁の事例で紹介したように、競争入札分については関する関東財務局が国有財産の処分の手続に入るというふうになろうかと思うんですが、問題は住民との関係なんですが、これはどういうふうになりますか。
石橋拠点まちづくり推進室長
今委員おっしゃいましたように、これから地区計画の案というか、たたき台をつくらなきゃいけないというふうに思っております。たたき台をベースにして、そのたたき台の段階では当然財務省との協議も必要なわけですから、財務省と協議をしながらたたき台的なものをつくって、その上で東京都との調整というものが必要かなというふうに思っております。ある程度東京都とも調整した中で、これでいけそうだという案ができた段階で、その後はやはり地元に対する説明会等をやる必要があるというふうに考えております。当然地元の御意見を聞きながら、そういう意見も入れながら地区計画の案を、案の段階からもう少し具体的なものに詰めていく必要があるというふうに考えておりますので、少なくとも中野区としての地区計画の方針、案ができた段階で--案というか素案といった方が適切かもしれませんけど--素案ができた段階で、地元の方には御説明をしていきたいというふうに考えております。
池田委員
地元の方ももちろん大事ですけれども、この警大跡地問題については全区民的な関心があって、昨年の特別委員会には実に130本もの陳情が出されて、多いときには数10人の方で夜遅くまで傍聴されると。警察大学校跡地みどりネットワークとか、あおぞらの会とか、高円寺北警大跡地を守る会とか、いろんな住民団体がつくられて、それぞれ活発な活動をされる、議会への働きかけもされるということが一方では行われているわけですから、こういう団体にもやはりきちんと説明をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
地区計画というのは性格上、どちらかというと地域レベルの計画でございますので、基本的には地権者であるとか、あるいはその周辺住民であるとか、そういう方、もちろん議会にそういう御説明をするのは最優先しなきゃいけないわけでございますけれども、そうした上で、少なくとも地権者であるとか周辺住民であるとか、そういうところについては御説明をする必要があるんではないかというふうに考えております。
池田委員
これらの住民団体は、周辺住民の方も含めてのそういう団体になっているわけですから、今室長がおっしゃったようなことも当然ダブって入っているわけですよ。でも、今の答弁を聞いていると、何かそういう団体はやらないよみたいに聞こえるんですけど、そうじゃないですよね。
石橋拠点まちづくり推進室長
少なくともこの土地利用転換計画案なりをつくったときにも、十分ある意味では住民の方と議論をしていく中で中野区周辺まちづくり計画ができ、なおかつ中野区周辺まちづくり計画に基づいて土地利用転換見直し案をつくり、それに基づいて国に要望し、きのう処分方針が出たわけでございますので、そういった意味では十分区としても今まで意見交換なり議論なりをしてきたというふうに考えております。繰り返しになりますけども、先ほど申し上げましように、地区計画案というのはあくまでも地域のレべルの都市計画でございますので、基本的には地権者であるとか、あるいはその周辺の住民の方、そういうところに主眼をおいて説明会等を行っていきたいというふうに現段階では考えております。
池田委員
そうすると、今まで重大な関心を持って議会にも長時間にわたって働きかけてこられた1万人の、署名をされた方だけでも約1万近い人たちについては、それはもう今まで説明してきたからいいとおっしゃるんですか。そんなことはないんじゃないですか。それは確かにこの計画は周辺住民に直接のかかわり合いはありますけれども、中野区全域にかかわり合いがあるというのが中野区の10か年計画やみどりの基本計画の観点じゃないんでしょうか。だって、10か年計画にもそう書いてあるじゃないですか。中野区のにぎわいの芯にされるわけでしょう。中野区の経済活性化の中心にされるっていうんでしょう。それが周辺住民だけですか、そういうことは。中野区全体の問題としてはとらえられていないんですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
10か年計画の中では、一つの大きな戦略の柱として、いわゆるまちづくりの戦略の柱として中野駅周辺のまちづくりというものが位置付けられ、なおかつそれについて議会、あるいは市民の方の意見を聞きながら10か年計画を取りまとめたという経過がございます。そういう意味では、十分その中に中野区の住民の意向は反映されているというふうに私ども考えております。
今後、これを具体化するに当たって、当然都市計画とかそういう手続が必要になりますので、その都市計画の手続の中で、先ほど申し上げました地区計画の手続が当然必要になるわけでございますが、そういった地区計画の説明については、また繰り返しになりますけれども、基本的には地権者であるとか周辺住民の方を主眼に説明をしていきたいというふうに考えております。ただ、いろんな状況、状況がございますので、そういう状況も踏まえながら私どもとしては適切に対応していきたいというふうに考えております。
池田委員
状況ということはどういう状況を想定されたのかわかりませんけれども、当然中野区がそういう周辺住民以外の方に対して説明をやらない場合でも、説明を求められるということは当然あると思うんですよ。そういう状況も、状況の中の1つとして考えているというふうに理解してよろしいですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
説明に来いと、あるいは説明しろという御要望があれば、できるだけそういうものに対応していきたいというふうに考えております。
池田委員
それで、住民説明が終わると素案が決定されると。これは中野区が出したスケジュール表ですけど、その素案ですね。素案の案が都計審に諮問されると。その後、都計審の答申があって素案決定となり、ここで初めて素案の決定になるんですね。それで括弧して案とついているんですね。で、東京都へ送付をすると。この後はずっと東京都の仕事になっちゃうんですね。もう中野区の都計審というのは途中で状況報告があって、それに対して何らかの意見が言えるという、そういう機会はあるんだろうというふうに、このスケジュールからは見られますけれども、途中原案の公告縦覧がありますが、ここにも住民説明とありますけれども、これはどういう性格の住民説明ですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
都市計画案の公告を縦覧いたしますけれども、それは恐らく、その公告縦覧したときの説明会ではないかというふうに思います。
池田委員
そうすると、この原案の公告縦覧の際にも住民に対する説明は一応なされると。そして案の作成に東京都都計審が動いていくと。当然ここでは、中野区都計審への諮問が案の決定をするときに、区へ意見照会という形で東京都都計審から行われますから、もう大きなものはだめなんでしょうけれども、小さな問題については一定の意見反映が区計審から都計審になされるというふうに考えてよろしいですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
手続的にはそういうことは考えられますけど、基本的には今回中野区で検討した案を東京都の方に都市計画決定をしてくれということで依頼するわけですから、その案について東京都から照会があって、その案では困りますというのは実態上あり得ないのかなというふうに思っております。
池田委員
それから、この四者協議会の中で、中野区は最後の最後まで区画整理か開発者行為かという言い方で、どっちとも言わないでいっているんですけれども、もう財務省にも随分、何回も行きましたけれども、財務省は最初から区画整理に反対しているんですよ。区画整理なんかあり得ないと。警大跡地に限ってなんでしょうけども。あり得ないということをはっきり言ってきましたけれども、今回の利用計画についての関東審議会の諮問でも、特にその方式については書かれていませんけれども、区画整理方式はないと見てよろしいですね。
石橋拠点まちづくり推進室長
区が提案している会社負担の原則の中には、最初からもろもろの指標を考えていたわけでございますけれども、その中には、基本的には区画整理なり開発行為というものも多くの指標の中の一つという形で考えておりました。今回四者協議会が2月16日に開かれたわけでございますけども、そこの中では、区としては会社負担という原則を前提にした中で、区が直接道路の整備なり公園の整備なりをするということで区としての方針を決めておりまして、そういう方針について関係者から理解が得られた、あるいは合意が得られたという状況でございますので、区としては、現時点では区が道路の事業なり公園事業を直接するというやり方でやっていきたいというふうに考えております。
池田委員
区画整理方式はないということになると思います。
それで、今後の処分の時期の問題なんですけれども、非常に問題なのは、中野区が区庁舎分として0.39ヘクタール買うんですよね。先ほどもちょっと申し上げましたけれども。それから中央中学校、統合中学校の用地として0.28ヘクタールを買うということになるわけですね。特に中央中の場合には前面道路が4メートル後退しますから、400平方メートル分が失われるわけですね。その分も含めて2,800平方メートルを新たに買い増しをするわけですが、この時期はいつになるんでしょうか。それから建てかえは、区庁舎については10年後ですよね。だけど、もう今から買っちゃうわけですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
取得の年次については、今後財務省の方と調整をしていきたいというふうに考えております。基本的には、今回の審議会にかかりましたので、そこで処分方針が定められましたので、少なくとも19年度までには契約をしなきゃいけないということになっております。ただ、契約が19年度であっても、取得の時期については何年間かで買っていくというやり方、あるいは単年度で買っていくというやり方、いろんなバリエーションが考えられますので、その辺のところについては今後財務省と十分協議をしていきたいというふうに考えております。
池田委員
今まで財務省は中野区に対しても、それからまた我々に対しても、特別会計の中でこれは賄っているので、1日何百万とか何千万とかという利息がついているので、いつまでたっても待ってはいられないんだと。それから、おととしになるのかな、財務省と中野区が単独に協議したことがありましたね。情報公開で7回分ぐらい出されたんですよ。その中のやりとりを見ても、中野区に対して、中野区がここを欲しいよと。その取得は10年後になるよといっても、そういうことは認められないという発言を財務省がしているんですね。だから財務省側としてはなるべく早く売りたいという態度であって、これも相当今後、取得の時期をめぐっては、私は財務省の固い壁にぶち当たらざるを得ないというふうに思っているんですね。
そうすると、10か年計画のこの警大跡地取得にかかる財政方針についても、相当変化が生まれてくると。何しろ今までは6億円しか10か年では見込んでいないわけですから、それがこの10か年の中では、まだ大体幾らになるかわかりませんけれども、仮に例えばF型道路だけとってみても64億円ですね。新都市開発公社が、警察病院が取得したときの値段から推測した1.6ヘクタールに及ぶF型道路の用地取得費は大体64億円ぐらいになるだろうと。ざっと64億円と見たとしても、3分の1はくれると。そうすると、3分の1だからあとの36億円を見なきゃいけないわけで、約40億ですか。そのうち、例えばまちづくり交付金が、幾ら来るかわからないけれども、多目に見積もって半分来ると。そうすると、あとまだ20億円残ると。総括ではたしか室長の答弁だったと思うんですけれども、都市計画交付金も考えていると。都市計画交付金もあるいは来るかもしれませんけれども、しかし、残った20億の半分も来るということは考えられないと。4分の1来るとしても15億円。つまり10か年計画当初、道路分として組んでいた6億円の約3倍が道路だけでもかかってくると。そのほか、この1.5ヘクタールの防災公園が1ヘクタールの負担になるのか、あるいは1.2ヘクタールの負担になるのか、それはわかりませんけれども、この時価は上がることはもう目に見えていますね。だってこれ、F型道路に面している部分ですから、これは鑑定すればかなりの地価がついてくるというふうに思われるわけですから、相当な支出がこの10か年の中には見込まれるということで、もう来年にも一定の予測がついたところで、10か年計画は財政見直しをしなければならなくなるんではないかというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
石橋拠点まちづくり推進室長
道路であるとか、公園であるとか、区役所予定地であるとか、学校予定地であるとか、そういうところを取得するわけでございますので、なおかつ道路、公園については区が施工するということでございますので、一時的にはかなり財政負担が膨らむんではないかというふうに思っております。
ただ、先ほども委員の方からもお話がございましたように、道路、公園については3分の1は無償貸付だという、これからなおかつ、そういった整備に当たっては国のまちづくり交付金、これを目いっぱいいただく、4割ぐらいいただけますけれども、まちづくり交付金をいただくとか、あるいは財調のお金をいただくとか、都市計画交付金をいただくとか、そういった中で区以外のいろんな財源をその中に充当するということで対応していくことによって、当然会社からの負担金もあるわけでございますけれども、そういうことで対応していけば十分財源的には対応できるんではないかというふうに考えております。
池田委員。
区の見通しとしてはそういう希望的な観測をされているんでしょうけれども、現在持っている10か年の財政プランとは大幅に異なる、6億円という数字ですから大幅に異なる、したがってその見直しはどこかでされなければいけないんでしょうねと、それも近々に、5年後とか10年後とかとそんな先の話じゃなくて、1年とか2年とかという間でされなければいけないんじゃないかというふうに思うんですが、その点はいかがですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
10か年の財政フレームについてどうするかということについては、区長室、それから総務部分野も含めてどうするか、今後庁内で調整していきたいというふうに考えております。
市川委員
南口の周辺整備なんですけども、中野二丁目の住宅供給公社と、それからノイビル、それから中野区も地権者に入るのかな、あそこの南口の再開発事業ですが、準備組合が立ち上がったやに伺っていますけども、中野区は準備組合の中に一員として加わっていますか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
10月に準備組合が立ち上がりましたけども、地権者で協議を進めておりますけども、中野区はまちづくりの支援をするという立場で、準備組合には加入してございません。
市川委員
中野区がリードしながら二丁目の再開発事業を進めていくんだというふうな当初の説明があったんですが、そのリードというのは、準備組合の組合員として加入しないでリードをしていくと、それはオブザーバーというような形になってしまうんですか。それはどういう意味なんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
準備組合はまず任意の団体でございますので、毎回区は出席させていただいております。そして、まちづくりに関するさまざまな情報提供、御相談方しておりますけども、住宅供給公社さん、それから建設会社さん、中野区も自転車駐輪場の一部を持っておりますけども、周辺地権者等々、皆さんの合意で進むということを第一義的に詰めなきゃいけないということでございまして、今の準備組合には区は地権者という立場では加わらず参加させていただいております。
市川委員
あそこに設計コンサルタント会社でRIAという会社が入っていますね。あれ当初、滑り出しから入っているんですけども、事業契約を結んだのはいつですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
RIAは勉強会に、ある意味で契約といいますか、何年かずっと、準備組合以前の協議会の段階から参加しておりましたけども、準備組合を立ち上げるという時点、夏ごろだったと思いますけども、手続を経まして、準備組合のコンサルタントの業務にかかわっていくということで、正式な契約関係ということについては確認しておりませんけども、準備組合として正式なコンサルタント業務を委託していくということは、準備組合の中で確認してございます。
市川委員
中野区が準備組合の中に正式に加わっていないと、あやふやになってしまうんですよ。いつから事業契約を結んだだとか、協議会方式で当初立ち上げた時期に、じゃあなぜRIAがあそこに加わってきたんですかと、それを尋ねられたら、今答えられませんでしょう。中野区は先々地権者の一員としてあそこの再開発事業をリードしていきますよと、こういうふうに言っているんだよね。こういう議会の場で。会議録に残っていますよ。そういう発言に基づいたかかわり方というものをもう少し真剣に考えていただきたいなと思うんです。総括質疑で、いでい議員が質問で取り上げましたけども、警大跡地の一番南側に面した地区計画道路、囲町町会から提出された陳情、区議会で全会一致で採択された。それに基づいて中野区が動いた。そうしたら、東西の道路が、あの建設省の宿舎の位置を変更するまでに至ったという経緯がありましたね。その経緯がありましたが、その経緯について、いでい議員はお尋ねし、答弁がありました。その後、もう1点いでい議員は尋ねているんですね。あの地区計画道路が東西に真っすぐ走ることによって、囲町というまちが道路に接道するまちになるんですね。そうすると、囲町のまちづくりインセンティブが高まるんだということになるわけなんです。囲町町会はそれを目指して町会上げてあの陳情を区議会に提出したわけです。それが議会で全会一致をもって採択をされて、それに基づいて区が動いて、その熱意でもって国の側が、長年警察庁はあの位置で警察庁の宿舎を建てかえますと言い張っていたものが動いたじゃないですか。今、池田委員がお示しになっていた、杉並区からいただいた図面を横からこうやってのぞき見していますと、警察庁の宿舎の位置が北側に動いているんですよ。F字道路の北側に国、警察庁と書いてある。動きましたね。
さあ、もう一つ。今この問題を私は言っているんじゃないんです。もう1回戻るようですが、いでい議員はあのときに尋ねました。囲町地区のまちづくりを今後どのように考えていますかということを尋ねているんですね。それをもう1度答弁をいただきたいと思います。
石橋拠点まちづくり推進室長
以前議会でも御答弁させていただきましたけれども、来年度、きょう御提案させていただいておりますけれども、囲町地区の調査をやっていきたいと思っています。過去かなり調査をやっておりますけれども、そういうものを十分生かしながら来年度につきましては、予算を認めていただいた上での話でございますけれども、まちづくり構想的なものをつくっていきたいというふうに考えております。特に囲町地区は長細い地形になっておりまして、かなり地域の状況も西側と東側では違ってきているかなというふうに思っています。ですから私ども、今度ある程度の現況を把握した中でそういう現況を踏まえまして、あの囲町地区についてまちづくりの大きな方針みたいなものを来年度の調査の中で打ち出していきたいというふうに思っております。そういうものを持ちながら、今度地元の方にできるだけ早くまちづくり構想的なものを提示して、そういうものに対していろいろな意見を言っていただきながらまちづくりの具体化を図っていきたいというふうに考えております。
何にしても、囲町地区につきましては、本来であれば警大跡地の開発と一体的に進めるべき地区だというふうに思っておりますけれども、今までの取り組み等の関係もございまして、多少時間差は出てきておりますけれども、できるだけ警大のまちづくりにおくれないような形で、囲町のまちづくりについても早期に進めていきたいというふうに考えております。
市川委員
積極的に取り組んでいくのはもちろん当然よろしいし、また私たちも後押しをしていきたいと思っているんですが、囲町町会については、かねてより警大の跡地に清掃工場をつくるんだといった話が、この清掃工場の話もたしか区議会で全会一致で採択された陳情に基づいて、警大の跡地に清掃工場の誘致が始まったわけですね。その誘致運動が始まった当初、もう十数年前から、中野区行政に対しての不信感というものを囲町というまちは持っているんですね。これは現に持っています。
この間、いでい議員の総括質疑の答弁にありましたように、囲町町会ではかつてまちづくり勉強会など立ち上げてはいるんですね。立ち上げてはいるんですが、中野区が例えば講師を派遣したりコンサルタントを派遣したりすることを、大変敬遠しがちな向きがあるんですね。やはり、自分たちのまちは自分たちで考えていきたいという気持ちというんですか、意欲のあらわれだとも思うんですね。これは行政に対する不信だとも思うんですね。それはその当時から引きずっているものがあるのかなとも思うんです。そういったようなことで、囲町町会に対して、囲町というエリア、まちに対して、この警察大学校の跡地、それからあなたたちの提出した陳情が採択されたことによって道路が東西に真っすぐ通るようになった、まちが接道するんだといったことによって、そのまちづくりの機運というものをどのようにして高めていこうかといったリードを、やはり中野区が積極的にとっていかないと、あそこのまちづくりというのはつぶれてしまう。それから、いいよ、ほっといてよと、私たちのことは私たちでというままで終わってしまうということになりがちだと思うんですね。そのタイミングのつかまえ方というものは、大変難しいものがあると思うんです。
先ほど来お話のありました、地区計画の話なんですけれども、これもやはり、待てど暮らせど、まちから地区計画という提案はまずは上がってこないと通常は思います。私どもの考える限りでは。ですから、囲町のまちに対して、このまま、まちを放置しておくというのも一つの方法であろうとは思いますけれども、地区計画という手法を使って、このまちの将来のあるべき姿を示していくというような提案を、ある一定の誘導というのか、そういうものを行政の側からしてあげるべきだとこの際思うんですが、どのようにお考えですか。
石橋拠点まちづくり推進室長
大変難しい御質問で、どうお答えしたらいいかちょっと迷っているんですが、やはりまちづくりを進めるに当たって、その地域が何を臨んでいるのかということをちゃんと把握する必要があるというふうに思っています。今、市川委員のお話にございましたように、囲町については、区とのかかわり合いでいきますと過去にいろんな経過があるということでございますので、やはりその辺の今までのかかわり方、そういうものを十分踏まえなきゃいけないかなというふうに思っています。
地区計画というやり方も一つのまちづくりの手法としてはあるわけで、当然そういうものを念頭に置いて地元に入っていかなきゃいけないわけでございますけれども、今のお話をお聞きいたしますと、まずはある程度、余り区としてこうだというのではなくて、ぼんやりした方向性みたいなもの、なおかつある程度幅広い選択肢みたいなものも入れた案みたいなものをまずお示しをして、そのお示ししたものについていろんな意見を聞いていくというやり方が、現段階でお話を聞く範囲ではいいかなというふうに思っています。そういったことで、ある方向だけちゃんと決めてしまうというのではなくて、ある方向は出したものの、その中でいろんな複数案みたいなもの、区としての構想的な、ある意味ではぼんやりしたものになるかもしれませんけど、そういうものをつくってお示しする中で、いろんな意見を聞く中で、ある程度具体的な方向性を出すというようなやり方で進めていければなというふうに考えております。
今後また皆さん方の意見を十分聞きながら、どういう形で進めていくかということについては、はっきりした方向性を出していきたいというふうに考えております。
市川委員
あの街区、囲町、中野四丁目の街区の中に、各戸のポストの中に不動産情報のビラが入るんですよ。売買御希望のおたくはございますかというビラが入るんです。これもう現に入っています。警大の跡地の国有財産の処分の方針が関東財務局のホームページで発表されましたよね。やはりその業界の筋の皆さんはそれを待っているわけです。こうなったぞということによって、周辺の、囲町だけに限らず、高円寺北一丁目もそうかもしれないし、早稲田通り沿線の野方一丁目、二丁目方向もそうかもしれないしということになります。そういったものに惑わされがちな、さまざまなものがまちの中に入り込んできます。そういったものを惑わされずに、ある一定の方向にきちっと皆さんが向くようなリードの仕方というのは大事だと思いますし、今後、ちょうど囲町のエリアというのは、中野駅の西口の改札が実現しますと、駅前の一等地になります。警察大学校の跡地の間をつなぐ大変重要な拠点になると思うんですね。その地域の、例えば容積の緩和などを図る場合、都市計画決定をする場合、前回の都計審で用途地域地区の見直しがあった際に、やはり地区計画に基づいて用途地域地区の見直しをしましたよね。服部さん、そういうようなお答えを何遍もされましたよね。だから、例えば中野坂上の問題なんかを用途地域地区の見直しをしてほしいという要望があったにもかかわらず、あそこには手をつけられませんでしたよね。それはなぜかといったら、地区計画の網がかかっていないからなんですよね。というようなことでああなったわけです。
だけれども、先ほども申しましたように、地区計画は待てど暮らせど住民の側からの発意でとはいっても、それはきれいごと、表面上のことであって、なかなかそういうような意思を住民側から示すに至るというのは非常に難しい、困難なことがあると思うんですね。ですから、こういう機会ですから、例えば地区計画の勉強会をしましょうよとか、これからのまちはどうあるべきだなんていうことの前に、地区計画というものの勉強をしましょうよとかいう提案は大切なことだと思うんですね。そういったたぐいのことを今の時点ではどうお考えか、最後に1点だけ尋ねておきたいというふうに思います。
石橋拠点まちづくり推進室長
地元へのアプローチの仕方あるいは物の進め方というのは、いろんなやり方があるというふうに思っております。今、市川委員から御提案があった、何か一つの、地区計画なら地区計画というものを題材にしながら、それをこのまちに入れたらどうなるかというような勉強の仕方も一つの非常にいいやり方としてあるかなというふうに考えておりますので、きょういただいた御提案等を十分に参考にさせていただきながら、今後囲町のまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。
市川委員
ちょっともう1点だけ。警察大学校等跡地の地区計画の方針を都市計画決定するわけですね。その警大跡地の地区計画というものはいかなるものかの勉強会をしましょうよというのも一つの方法だと思いますので、これは要望として上げておきますので、よろしくお願いします。
主査
他に質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ進行します。
302ページ、2目、西武新宿線沿線まちづくり費について、御質疑ございませんか。
池田委員
この立体交差化の問題ですが、これは前にもちょっと当委員会でお聞きしましたけれども、今、東京都がこの西武線との立体交差化について出しているのは、一昨年ぐらいでしたか、11月ごろ出たあの案が最終案ですよね。今、中野区が目指している浅いところでの地下化案は、いまだに東京都としては認めていないですよね。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
今御質問のありました西武新宿線沿線の連続立体交差化事業の構造に係る部分のお話でございました。確かに平成15年に中野通りを中心とする東京都の4案というのは示されまして、その中では構造等の提案がございました。今中野区で連立事業という想定で進めておりますまちづくり案でございますけれども、まだ地下とか高架とか、そういうようなことにつきましては、都と正式に協議を進めているわけではございません。今のところは未定でございます。
池田委員
それで、この鉄道との立体交差化事業も東京都は、構造問題はともかくとして、新井薬師から沼袋でしたっけ、沼袋から鷺宮と2期に分けて、それぞれ10年ごとのスパンで見ているようですね。これと今中野区がやられているまちづくりの案との調整とか、そういうのはどこでどういうふうにされるんですか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
今、委員お尋ねでございますのは、東京都が示されました平成16年6月の踏切対策基本方針の中で連立事業を検討すべき区間として20区間指定してございます。その中の一つの区間は中井-野方間、もう一つは野方-井荻間の2区間でございますけれども、これにつきましても事業スパンを示しているわけではございません。10年ぐらいにはどことか、そういうようなスパンのスケジュール等は特に示しているものはございませんので、そこにつきまして、この20区間のうちの二つの区間ですね。中野区は全域を指定していただいておりますので、いわゆる連立事業にはまちづくり効果というのが期待されるところでございますので、それを目指してまちづくり案の策定に向けての勉強会等をしていくところでございます。
池田委員
わかりました。特にこの事業の期間の提示はされていないんだということはわかりました。
それで、これが今後どういうふうに進むのかということで、例えば区長は対話集会の中で10年、20年かかるということを言っていますし、それから特別委員会の中でも、たしか理事者の答弁で何とかに何年、何とかに何年で、最低でも10年だという答弁を聞いた記憶があるんですけれども、そういうまだ長い時間がかかりますよね、大事業ですからかかると思うんですが、それは今後区民に示していくところでどんなふうに具体化されるというのか、そういうことを認識できるようになるんでしょうか。
上村中野駅南口周辺整備担当課長
今地元に5駅に4つの勉強会がございまして、さまざま連立事業にそのものの採択要件とか、事業の標準的なスケジュールとか、そういうようなことを勉強する機会がございまして、そういう中で地元住民の皆さんといろんな意見交換をさせていただいているところであります。また、区民との対話集会等でも、いろんな交通量の実態調査の報告とか、そういうようなことを示しながらいろいろと関心を持っていただいているところでございます。
この見通しですけども、この20区間のうち、事業主体が都道府県になるのかというところもありますけれども、予備調査みたいな動きがこの20区間の絞り込みの中で、ある一定の時期で動く時期があるというふうに期待しているところでございまして、区としましては住民の皆さんとそういうような情報を共有しながら、一体となった沿線まちづくりと連続立体交差事業を詰めていきたいというふうに思ってございます。
主査
他に質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
それでは、続いて一般会計歳入につきまして一括して審査を行います。
質疑に当たっては、歳入決算説明書補助資料のページによりましてお願いいたします。
質疑はありませんか。
池田委員
1ページのガスとか電力に関しての、いわゆる電柱・電話道路占用料なんですが、これに一定の動きがあったとかあるとかと聞くんですけれども。
尾﨑土木担当課長
道路占用料につきましては、23区統一の占用料ということで規定をしてまいっております。基本は固定資産税評価額が改定された際に23区でいろいろ協議をいたしまして、その翌年度から新しい道路占用料になるような設定をし、それぞれの区で条例改正を行っております。
前回、平成16年4月1日の改正で現行の占用料になっておりますけれども、その改定をするに当たって、23区の協議の中で、独自に道路占用料を設定したいという要望を出された区がございました。その際は、23区統一で次回の、つまりこれから改定する部分について協議をしていくというような話になっておりました。ところが、今回港区、それから千代田区が独自に道路占用料を改定するということで、それぞれの議会に改正案を提案しているというような動きになっております。これについて2区から事情を聞いておりますけれども、なかなか自分たちの主張していたことが、23区の協議の中では実現は難しいというのと、もともと中心区は道路価格、固定資産税評価額が非常に高い、特に千代田区は高い状況がございます。そういったところで、その道路価格を反映するような方途がなかなか今の状態では見当たらないというようなことがございまして、その2区だけが独自で改定に入ってしまったというような状況になっています。今後ほかの21区とともに、こういった状況に対応するためにどうしていくかということで検討するということになっております。
いでい委員
3ページの建築確認のところについてお伺いしたいんですが、あわせて390件程度申請がされていますが、建築確認から建築設備確認、中間検査、完了検査とあるんですが、民間の確認機関ができてから中野区に持ち込まれる建築確認の届け出、この推移というか、そういったものはどのように減少しているのでしょうか。
佐藤建築担当参事
最近の傾向としましては、始まった当時、5年前になりますが、制度自体のときはゼロでした。5年前に約1割という形で、これが急激にこの5年間の中でふえてまいりまして、最近の傾向ではもう7割が民間に行っていて、区の方への確認が約3割ということで、昨年起きました耐震偽装問題が出まして、一応そういった意味では、一度民間でとった確認とか検査を予定していたものなんですけども、これを区でやっていただけないかということで確認をとり直すとか、確認は民間でとったけども、検査はしていただけないかというような申し出が結構ふえてまいりましたので、予想ですが、来年はほぼこの7、3の割合が横ばいか、若干とまって、役所への申請とか検査件数が若干ふえるんじゃないかというような予想はしております。
いでい委員
それでは、その民間の確認検査機関の方へ7割が流れていった理由というのはどのようにお考えですか。
佐藤建築担当参事
確認申請の手数料は民間の方が高いです。ただ、審査期間が短くなっております。といいますのは、民間の場合は仮契約といいまして、ある程度書類を事前に預かれる仕組みがございまして、役所は受け付けてから審査に入るんですが、民間の確認の場合は事前に仮契約の段階でいただいておいて、ほぼこれがいけそうといいますか、確認できそうだというところで正式な契約をして、例えば、極端にいえば木造が1週間ぐらいでおりてしまうとか、非木造でも3週間以内でおりてしまうとかと、法的な期間があるんですけれども、そういった中でおりますので、結構そういった審査期間の短縮が一番の大きな問題としてはあるんではないかと思っています。
いでい委員
それでは、区でもその審査期間を短くしようという努力というか、そういった取り組みはありますか。
佐藤建築担当参事
皮肉な言い方になりますが、今件数的には減っているという関係がございますので、そういう中では一つの審査にかかれる人数からいいますと、その時間が限られますので、前よりは審査期間を短くできるという状況にあります。ただ、昨年起きました耐震偽装問題がありまして、そっちの方への関係で民間の指導とか、それから構造についてのチェックがより慎重にというようなことがありまして、若干短くなっていたところが、また最近それがそれ以上短くできないという状況もあります。急激にまた職員を増員するわけでもございませんので、できるだけそういった意味では短くできるような形で努力している状況でございます。
主査
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
他に質疑がなければ、以上で当分科会分担分についての質疑はすべて終了したことになりますが、全体を通して質疑漏れはありませんか。
江口委員
ちょっと聞くチャンスがなくてごめんなさい。坂上の通路がありますよね。これ私も当時は覚えていたんですけど、どういう経過からあそこへ通路をつくったのか、もう一度説明願いたいんですけど。
野村公園・道路担当課長
その経過というところを、ちょっと私確認をさせていただいてお答えをしたいと思うんですが、一応条例を定めまして中野区が管理するということで、東京都の方から使用許可をとりまして通路をつくっております。これは、多分ですが、人通りを地上を通さずに行き来ができるということの具現性ということをすれば、バリアフリーのようなものになるんでございますが、地下通路を移動できるような設備を整えたというようなところで、これに当たりましては、開発に当たっての地元との調整の中で出てきたものだというふうに思います。正確なことはちょっと確認の時間を下さい。
江口委員
私もちょっと正確さがなくなっちゃったものですから、確認をしておきたかったんですけど、地元の人の流れ、それからバリアフリーという、もう一つ、私の記憶だとあそこはビル風害ということもあって、どうしても通路が必要だというふうには思っていたんですけど、はっきり数字で500万近く出ている。本来だったら、ビル風害ということになれば東京都が本格的にお金を出すのが私は筋じゃないかと思っているんです、最近は。なぜかというと、バリアフリーといっても、車いすが移動できるといっても側道にリフトをつけるだけで、最初から入って、一たん低くなってまた段差という、そういう設計ですから、簡単に車いすの方たちは通行はできない。係の人を呼んでやらなきゃいけない。気軽に使える場所ではない。それだったら、本来はその段差にあわせた形でそれこそ動く歩道ですか、そういうものをつければ本当のバリアフリーになるわけですけども、まずそこに車いすの方が使って動いているという、利用している姿は、毎日通っているわけじゃないけど、私もあんまり見たことはないし、ほとんど使われていないのが現状のようです。そういう意味でお聞きしているので、これ、もう1度、何のためにつくったかというと、私たちはビル風害対策というのが前面にあったような気がするんですけど、今の話でいくとそれは二番せんじで、ビルとビルとの通過だというと、今度管理組合との関係も出てきますよね。そういう点でちょっとお聞きしたんですけど。もしこの予算じゃなくてもまた常任委員会で聞きますので、今じゃなくてよければちょっと調べておいてください。
主査
以上で第4号議案、平成18年度中野区一般会計予算分担分の質疑をすべて終結したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、第4号議案、平成18年度中野区一般会計予算分担分につきまして、すべての質疑を終結いたします。
次に意見についてですが、意見がある場合は会派名を明記し、明日3月8日正午までに文書で事務局へ提出するようお願いいたします。
以上で本日予定していた日程はすべて終了いたしますが、委員から何か発言はございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
次回の建設分科会は明日、3月8日、水曜日、午後1時から当委員会室において開会しますことを口頭をもって通告いたします。 以上で、本日の建設分科会を散会いたします。御苦労さまでした。
(午後2時33分)