平成18年10月04日決算特別委員会建設分科会
中野区議会建設分科会〔平成18年10月4日〕
建設分科会会議記録
○開催日 平成18年10月4日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後2時49分
○出席委員(8名)
きたごう 秀文主査
平島 好人副主査
いでい 良輔委員
市川 みのる委員
岡本 いさお委員
伊藤 岩男委員
江口 済三郎委員
池田 一雄委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 尾﨑 孝
土木担当課長 遠山 幸雄
公園・道路担当課長 野村 建樹
建築担当参事 佐藤 幸一
住宅担当参事 岩井 克英
拠点まちづくり推進室長 石橋 隆
拠点まちづくり担当参事 秋元 順一
中野駅北口周辺整備担当課長 安部 秀康
中野駅南口周辺整備担当課長 上村 晃一
○事務局職員
書記 黒田 佳代子
書記 岡田 浩二
○主査署名
審査日程
○議題
認定第1号 平成17年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について(分担分)
主査
本日は市川委員が少しおくれるとのことでございますので、御承知おきください。
定足数に達しましたので、ただいまから建設分科会を開会いたします。
(午後1時00分)
認定第1号、平成17年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について(分担分)を議題に供します。
本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、昨日の委員会で答弁保留がありましたので、本日は最初に、答弁保留があった部分についての答弁と質疑を行い、その後、昨日の残りの歳出及び歳入について質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては午後5時を目途にそれぞれ進めてまいりたいと思います。
また、途中3時になりましたら休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、昨日答弁保留がありました部分につきまして、答弁をお願いいたします。
佐藤建築担当参事
それでは、家具転倒防止器具取り付け助成の対象世帯数でございます。
高齢者世帯でございます満65歳以上の方のみで構成されている世帯数は、約2万4,000世帯ございます。
それから、身体障害者手帳等を所有している方が約1万1,000名おられますけれども、身体障害者のみの世帯数となりますと、調査されておりませんので、件数については把握できておりません。
主査
よろしいですか。他に質疑ございませんか。
なければ、もう一点、答弁保留がございましたので、答弁をお願いいたします。
野村公園・道路担当課長
昨日の御質問で保留させていただいておりました、私道舗装のこれまでの実績、総延長という御質問でございました。これは、昭和36年から始めている事業でございますが、そこまでちょっと資料を追いかけきれませんで、約30年前の昭和48年以降の実績といたしましては、5万8,163メートル、約60キロメートルということでございます。区で確認をしております私道の総延長というのが、約120キロメートルですので、この30年間に約半分の舗装を行ったということでございます。
主査
それでは、先に進みます。
決算説明書の402ページから405ページ、1目住宅施設費から質疑を続行いたします。
質疑はありませんか。
池田委員
外部評価の219ページなんですけれど、上から二つ目のところで、潜在需要が1,900戸あるにしては、目標が80戸、達成150戸、達成率が188%というのは、行政側の都合優先であるので、潜在の住民の満足度を高めるために1,900戸を目指すべきであるというふうに指摘されています。
まず、1,900戸の潜在需要というのはどういうふうにして計算されたんですか。
岩井住宅担当参事
第2次住宅マスタープランの策定に当たりましては、高齢者の住宅事情などを勘案しました。また、区の施策展開なども踏まえまして、最終的に1,900世帯というふうにカウントしたわけでございます。
高齢者の人口であるとか、現在、例えば施設などに入居されている方がどのくらいいるのか、そのようなことから、あとは高齢者の所得分布などを勘案しまして、最終的に1,900世帯と。これは平成13年度に策定しました住宅マスタープランにおいて、そのようなカウントの方法をとったところでございます。
池田委員
国勢調査の結果で、アパートかあるいは間借りをしている一人所帯及び高齢者の二人所帯の合計は、6,097人になるんですね。これは、当時の65歳以上人口の実に11%になるわけで、私は中野の地場産業は賃貸借産業だって前から言っているんですけれど、高齢者の場合でもそういう実態が、この数字の大きさから証明されるなというふうに考えているんですが、この数字から言うと、この1,900戸というのは約3分の1ぐらいにしか見ていないんですけれども、御存じのように、高齢者になると、何らかの事情による住宅の転居、アパートからアパートへの転居というのは、かなり困難になる状況があるんですね。それと、中野では、やはり81年以前、耐震以前の建物が2万戸あって、かなりの数のアパートがそれに該当するわけです。この1,900戸という数字自体が、そういう意味で少し低いんじゃないかなという感じがするんですけれども、そういう検討なんかはされたことがありますか。
岩井住宅担当参事
この1,900戸につきましては、第2次マスタープランの策定段階でのさまざまな基礎資料に基づきましてこのようなカウントをとったところでございますけれども、例えば平成15年には、5年に1回ごとに住宅土地統計調査、さらにはまた、昨年度は新たな国勢調査なども行われているわけでございまして、そういうような新たなデータに基づきまして、今後またこのような必要数については十分把握をしていく必要があるというふうに思っております。
池田委員
それで、この区側の見直し内容というところに、このうち、区がかかわる公営住宅等の整備による増と、既存住宅の空き家への入居で500戸。それから、高齢者向け民間登録住宅の確保500戸、これは左側の指摘の方で、既に150戸達成をしたということを一歩前進ということで評価をしている項目なわけですけれども、民間登録住宅の確保の500戸というのは、ちょっとこれが妥当かどうかということを申し上げる根拠はないんですけれども、区がかかわる公営住宅の整備と、この上の方ですね、これで500戸を賄うというのはかなり大変なんじゃないかなという感じがするんですが、これについての具体的な計画上の分析なんかはされているんでしょうか。
岩井住宅担当参事
この500戸の根拠でございますけれども、現在区が管理しております区営住宅であるとか福祉住宅であるとか、高齢者福祉住宅などもございます。また、そういうものについての今後の空き戸数などを含めてカウントしているところでございます。
さらにまた、民間賃貸住宅の登録戸数ですけれども、26年度に500戸を目標としておりまして、21年度には200戸という数字を出しております。これは毎年40戸程度ずつふやしていきたいという思いでこのような計画をしましたけれども、現段階では、9月末ではそれが165戸まで伸びてきていると。ですから、この26年度の500戸につきましては、今後さらに努力をしまして、この数字については見直すということも必要であろうというふうに思っております。
池田委員
現在の区がかかわる公営住宅というのは、それぞれ何戸ずつぐらいあるんですか。
岩井住宅担当参事
区営住宅が432戸でございます。それから、高齢者福祉住宅が130戸、障害者福祉住宅が26戸でございます。
池田委員
そうすると、今のを合わせて580から90ぐらいなわけですね。これは当然、区営住宅の場合には高齢者ばかりではないわけですから、高齢者が入れる可能性というのはぐっと少なくなると思うんですよね。東京都は、型別タイプといいましたか、高齢者の一人暮らしの場合は1Kに限るという方針を出してきているわけですけれども、その型別については、区営住宅についても取り入れるお考えはあるんですか。
岩井住宅担当参事
東京都の方針というのはそういうことでございます。区としましても、都営住宅から区の移管でございますので、東京都の初期の段階で、例えば入居の段階では4人世帯、5人世帯で家族向けの住宅に入居されていた。その後、家族が独立される、さまざまな理由で単身世帯になってきている。そういう中で、単身世帯の方が家族世帯向け住宅に入っているというような状況から、住宅の中での移動であるとか、新築・建てかえに当たっては、そういう形の住宅への移動ということを基本としているというふうに聞いております。
区としても、さまざまな住宅の家族構成によって、ある意味では住宅の広さと家族の数が十分一致していないというような状況については、一定の検討の必要があろうと思っておりますけれども、ただ、現段階では、例えば区営住宅432戸でございまして、その中に単身世帯用が4戸しかございませんので、都営住宅のような形で、都内全体で26万ある規模と必ずしも同じような考え方で運営できるかどうか、これは検討する必要があるというふうに思っております。
池田委員
まあ4戸じゃどうにもしようがないと思うんですけれども、仮に、単身者用を2Kぐらいに広げるとして、大ざっぱな割合でいいんですけれども、432戸ぐらいのうち、単身者用に使えるというのは現在どのぐらいあるんですか。
岩井住宅担当参事
単身者用に使う――1部屋ということは、基本的にすべての住宅の広さが2K、2DKでございます。具体的な数値については、答弁を保留させていただきたいと思います。
池田委員
そうすると、2DKあたりを、現在保有している432戸の中では単身者用に認めないと、高齢者住宅としては使えないということで――僕は2DKを単身者が使ってもいいと思っているんですけれど。というのは、高齢になってベッドを使い、車いすを使うようになると、中の改造もしなければいけないだろうし、家族が介護に来たときの対応なんかも部屋の中でできなければいけないわけで、単身者といえども一定の広さ、特に高齢者の場合は必要だというふうには思うんですけれども、もし2DKを単身者にしなければ、現在保有している区営住宅の中で高齢者向けに割り当てられる数というのは、すごく限られてきちゃうわけですよね。そうすると、現状の数字から言って、既存住宅の空き家への入居で足して500戸ということになると、この既存住宅の空き家の件数がすごくふえることになっちゃうのかなという感じがするんですけれどね、その辺はどういうふうに考えられているんですか。
岩井住宅担当参事
区がかかわる住宅という意味で、ここに書いてありますように公営住宅なども想定をしておりますけれども、今後、民間の土地利用者の方に建てていただいた――要するに、区が建設補助だけをして、民間の方に高齢者用住宅を建てていただくというようなことも10か年計画の中で計画をしているところでございます。そういうようなことも含めて、このような数値をカウントしているということでございます。
池田委員
冒頭申し上げましたように、中野区の高齢者の住居の実態から言うと、私はこの1,900戸でも足りないぐらいじゃないかなという、これはあくまでも総数からいった感じなんですけれども、ですから、この外部評価の指摘で言うように、住民の満足度を高めるために1,900戸を目指すべきであるというのは、当面の目標としては極めて適切な指摘であろうというふうに思いますので、ぜひこういう方向での具体的な計画を、今後つくられるように要望しておきたいと思います。
主査
住宅担当参事、答弁保留ですか。
岩井住宅担当参事
はい、先ほどの件でございます。
区営住宅432戸のうち、1Kが4戸、それから2DKが72戸ということでございます。そういう意味では、1Kと2DKを足した数字が76戸、残りが356戸という数字でございます。
江口委員
住宅の分野というか、考え方をお聞きしたいんですけれど、中野はなかなか住民が定住しないというのがずっと続くという、特異的な区というか、特殊的な区であります。住宅の方で専門的に担当しているところとしては、中野はどういう理由でそういうことが長年にわたって続いているのかについて、どう分析されているんですか。
岩井住宅担当参事
一方では、利便性が高いという意味での転入状況というのがあろうかと思っております。
もう一方で、転出される方につきましては、例えば転出については5歳から9歳までの方、それから30歳台の方の転出が割合と目立つというようなことから、一定の居住環境といいましょうか、子どもの成長に応じた住宅のスペースの確保、そのような環境が必ずしも十分でないということは、この定住人口というものについての一定の影響を与えているというふうに理解をしております。
江口委員
ですから、どうすればいいんですか。
岩井住宅担当参事
区としましては、これまでもファミリー住宅について、区民住宅という形で区が直接建設をしない、ただ、民間の土地所有者の方の協力を得て、区が建設費補助、家賃補助をした形で住宅を供給してきたということでございます。ただ、10か年の中では、そういうような新たな区民住宅の借り上げというのは想定しておりませんけれども、これからやはり民間の土地所有者の方に、先ほど言いましたような高齢者用の住宅を建てていただく際に、ファミリー向け住宅などについても、併設について働きかけをする中で、良質な住宅を供給していくという考え方でございます。
江口委員
私はね、基本的に間違っていると思いますよ。なぜかといいますと、やはり持ち家制度というものを奨励していかないと、「安定して住み続けられる中野」なんていう言葉をよく皆さん使うし、私たちも使っていくんですけれど、賃貸の場合にはどうしても出ざるを得ない部分が出てくるし、区民住宅だって、永久的にいられるわけじゃないじゃないですか。そういうことを考えるから、どんどん移動が激しくて、新たな人たちが来るという形があるんですね。
だから、例えば子育て支援とよく言って、子どもがいることを考えて支援するというんじゃなくて、若いときからそういう環境ができていれば、結婚されて子どもができてというふうにできるんですよ。子育て支援って、そこからやらないと支援にならないんだけれど、中野の場合そういう発想を一切しないのね。それはあくまで個人のことですからと言って切りかえて、行政でやるのは区営住宅だ、区民住宅だという、賃貸の住宅を一生懸命やっている割には、また数が足らない。区民からの要望からするとね。
だから、どうしてそういう発想の転換ができないか。私はいつもずっと言い続けていますけど、例えば住宅融資の問題にしても、例えば中野に10年住んでいたらこのぐらいの融資はしてあげますよと。20年住んでいたらこのぐらいの融資はできるんだっていうのは、なぜかというと頭金融資でいいんですよ。
それから、もう一つは、融資というのは金融機関との話し合いでやっていけばいいんだけれども、区がそういう指定の――みずほだったらみずほなんかときちんと話し合って、そういう制度をつくってあげれば、頭金さえあれば今の人たちがローンを組める可能性が強いんですね。わかりますか。そういうことをやっていけば、若い人たちがずうっと中野に住み続けていくんですよ。計画ができるんですよ、人生設計が。衣食住の中の「住」というものができてくるわけ。そういう誘導を中野はしないんです、ずっと。
昔、中古マンションの融資をやれと言ったときに、できませんと言い切ったのが中野だった。その後、時代の背景で、中古マンション融資をやった。当然のことなんだよね。なぜかというと、中古だって財産価値があるんだから。
というように、全部住宅政策がおくれているんですけれども、その理由はなんですか。
岩井住宅担当参事
住宅政策がおくれているということではなくて、いろいろな、ファミリー住宅についても国の制度などを活用して先駆的にファミリー向け住宅用として区民住宅を整備・借り上げしてきたというふうに思っております。
また、住宅政策との関連ということになるかもしれませんけれども、昨年度についてはアスベストの除去についての融資制度の創設をするとか、また、雨・水害対策の一貫としての耐震化助成を区独自でやるとか、いろいろな形での施策に取り組んできたところでございます。
ただ、委員の言う持ち家制度、または定住政策として、借り上げの区民住宅のほかに、また、私どもが昨年取り組みました新たな耐震化助成など、緊急施策としてやった事業というものが一方であるわけですけれども、今後、定住施策としてどういう形がさらに区としてできるのかについては、さらに研究していきたいというふうに思っております。
江口委員
あのね、遅過ぎますよ。持ち家政策をやらなかったら、税収の問題だって中野の場合は低いわけでしょう。それは、その都度その都度入れかわるという形で、なかなか先が見通せないというね。それから、中野の場合にはそういう形で、大体四、五年の書き換えの時期にでていくということは、賃貸の人たちが多いからそういうケースが多いんですね。持ち家のケースというのは、よほどじゃない限り、例えば転勤だとかいうことじゃない限りは、それは持ち家として残されているんですね。
そういう意味で、もう一つは、そういう形から、例えば不良債権にもなりにくい。担保という形でとったときには、その価値の分しか出しませんから、必ず回収ができるという可能性が非常に強い。そういうことを考えたときに、なぜそういう誘導型にしていかないのか。
例えば、今の若い人たちが、子どもたちが、それこそ今の住宅に、じゃあ2世帯住宅で住めるかというと、中野の場合の住宅環境としては難しいんですよ。じゃあ、親の近くに住みたいとなったら、やはり自分で購入しなきゃいけないけど、そういう中野の長期的な政策の夢があれば、私は中野の住民としてこれだけのものがあれば、例えばその年齢に達したときに、10年後になったらこれだけのものが頭金として貸してくれる制度がある。例えばこれだけの制度があるということになれば、ずっと中野に住み続けて、生活設計ができるんですよ。そういう誘導なんですよ。誘導しなきゃいけない。
後から質問しますけれどね、家賃補助なんかでもお金を使っているわけだから、事実。だから、そういう意味で、区民という財産を残すというためでは、持ち家にしない限りなかなか難しいんですね。どうしてそういう形の方向に中野区は持っていかないのか。まだまだこれからマンションだって建てかえで始まってできるでしょう。そうなれば分譲になってくるでしょう。今の区の考え方だったら、全部賃貸で、貸すやつのあっせん、賃貸、賃貸、賃貸で来ているんですね。なぜ持ち家政策――ここに目標も書かれているわけですから、もっともっと中野の場合は持ち家政策を進めていかないのか、その辺もう一度答えてくれますか。
岩井住宅担当参事
持ち家政策の中には子育て支援というような施策も当然あるわけでございます。でも、子育て支援について、国の方でも子育て世帯の居住環境というものも大きな指標の目標として今回掲げているというようなこともございますので、それも含めまして、子育て支援について、または今委員に御指摘いただいたような内容については、さらに検討していきたいというように思っております。
江口委員
ぜひ検討してほしいんです。なぜかというと――後で区民住宅で言うけれども、当時、そういう話をすると、1カ月でも区民であるし、10年、20年住んでいても区民なんだと。それは平等なんだと。だからそういう制度ができないというのが、当時の役所の考え方なんですね。でも、私は違うと思うんですよね。区民は区民でも、それだけ区に対して恩恵、区に対してそれだけの努力もし、区に対してそこまで住み続けたということは、やはり区民としての評価をしてあげなきゃいけないんだから、そういうある程度の特権をつくったって別におかしくないと思うんですね。なぜかというと、それはあくまで、あげるんじゃないんだから。貸し付けるだけなんだから。そしてそれは返ってくるんだから。そういう形にしていく。補助金だとかそんなことじゃないんですよ。全部区民がしょわなきゃいけない。だけど、その誘導の一貫として、区がそういう制度を設けて、つくることによって、中野に住もうという意識はずっと高くなるんですよ。ところが何もないんですよ、中野に長く住んでいたって。何かありますか。皆さん中野に住んでいない人が多いからわかるけど、中野に住んでいたって何もメリットないですよ、恩恵は。そういうものをやはり夢としてつくっていく時代に来ているんじゃないですか、行政としては。そういう意味で、本格的に持ち家を誘導するような方法を――国が、都がある、いいですよ、案があったら持ってきてくださいよ、その制度を。それに区は乗っけてください。そういう形で、皆さん方は持ち家を買えるんですよ、中古マンションも買えるんですよ、買えれば中野に住み続けられるんですよということを、やはり大きなテーマとして、施策として取り上げてほしいんですけれども、いかがでしょうか。
岩井住宅担当参事
中野区での居住継続をさまざま支援する施策、これについては委員御指摘のような視点も当然必要だろうというように思っております。今後の居住継続については、引き続き検討していきたいと思っております。
主査
他に質疑はございませんか。
なければ、進行いたします。
404ページから407ページ、2目住宅費、1、区営住宅、2、福祉住宅・アパート、3、区民(借上げ)住宅について、質疑はございませんか。
江口委員
では、続きで済みません。この間、総括質疑でもありましたように、区民住宅の空き家が出ていて、そこの部分の家賃補助を区が一千何百万かな、ずっとしているわけですけれど、一つは、この入居条件が厳し過ぎるという、例えば2年って決めた理由はどこにあるんですか。
岩井住宅担当参事
平成6年当時の検討でございますけれども、区営住宅も区内居住2年という仕組みがございました。それとの整合性といいましょうか、一定の区民という前提のもとに2年としたわけでございます。また、当時はかなり申込者数も多くて、抽せんで選考していたという中で、対象者は一定程度限定するという意味で2年というふうな設定をしたところでございます。
江口委員
家賃の体系というのは変わっていないわけですから、例えばそういう事態が生まれつつ――まあ当時のことはいいですよ、それが何でも新しい事業というのは皆さん興味あるから乗ってくるけれども、実際に住んでみればスライド制だとかそういうのでやっぱり大変だと。最初はよかったけれどもということで引っ越さざるを得ないという場合もあるし、ほとんど入れかえが激しいといいますかね、区営住宅の住民というのはこれこそ激しいんですね。あっという間にいなくなって、あっという間に新しい人が入ってくるというケースが多いんですけれど、最初から住んでいる人なんていうのはほとんどいないというのが現状です。
そういう中で、やはりこの制度の申込入居条件というのは、もっともっと緩和して、例えばファミリーであればいいとか――なぜかというと、所得だとかそういうものを厳密に審査していたわけですから、そういうことをして、あくまで区民に対して貸してあげる住宅であるということで、即そんなのは変えて、例えば、半年であればもう区民という形でとるのか、税法上の問題を見たいのかどうかといったら、そんなの持ってくれば済むことなので、やはりそういうことを即座に切りかえて回転をよくしていくということを考えなきゃいけないと思うんですよ。やはり俗に言う住宅ですから、ファミリー所帯が入れば、どの人がどういう構成であろうが、家族ということであればよしとするのが当たり前なんじゃないでしょうか。違いますか。
岩井住宅担当参事
家族構成については、区としましては、子どものいる世帯ということを前提にこれまで進めてきております。区内各地の中では、例えば、中野区は18歳未満の子どもがいる3人以上の世帯というふうに限定をしておりますけれども、中には二人以上世帯という形で中野区よりは要件が――要件と申しましょうか、世帯人数が少ないというような状況もございますし、また、区内在住2年という、中野区だけではなくて、1年以上という区もございますし、今現在区民というようなことを前提として、区もあるわけでございます。
先ほど申し上げましたように、事業開始当初の申し込み状況と今の申し込み状況は、かなり違いがございます。さまざまな条件でかなりの違いがございます。ただ、PRについて、これまで十分であったかという一定の検討すべきこともありますので、そういうようなものを十分工夫しながら、今申し上げましたような家族構成などの部分について、引き続き検討していきたいというように思っております。
江口委員
1点だけ。滞納者というのはどのくらいいるんですか。
岩井住宅担当参事
ちょっとお時間をいただきたいと思います。
主査
答弁保留で後ほど。
岡本委員
407ページの下の段の、ちょっと私よくわからないんですが、区民住宅連絡員というのは、どんなお仕事をされて、何名おられるんでしょうか。
岩井住宅担当参事
この方は、区民住宅に入居されている方の中からお一人選んでいただいて、その方に対して、区から居住者の方へいろいろな情報提供をしている部分があります。そういうことの窓口になっていただくと。また、施設の中で、例えば、どこか修理すべき点とかいうような状況を発見した場合には区に連絡をしていただくと、そのようなことのお願いをしているところでございます。(「何名」と呼ぶ者あり)各住宅お一人ずつでございます。1世帯というか、お一人ということでございます。
岡本委員
そうしますと、管理まではいかない区の住宅のいろいろな情報を区に提供してもらうという仕事をされていると理解してよいのでしょうか。
それで、これは最初から、こういう区民住宅ができたときからこの制度があったんでしょうか。
岩井住宅担当参事
住宅の、この事業の開始当初から連絡員制度を設けております。
池田委員
高齢者・障害者アパートの管理運営なんですけれども、これを順次やめていくという計画が出されていますが、現状ではどういうふうになっているんでしょうか。
岩井住宅担当参事
高齢者アパート9棟、それから身体障害者アパート3棟、合計12棟ございます。そのうち、今年度廃止については2棟を考えております。今回の常任委員会で報告をしたいと思っておりますけれども、高齢者アパートについては、丸山一丁目にございますコーポことぶき、それから身体障害者アパートにつきましては、上鷺にございます清和荘、この2棟について廃止することにしております。
現在、入居者について、これまで例えば、施設入所された方たちがおりまして少しずつ減ってきておりまして、区が転居についての支援をした方が合計11世帯ということだったんですけれども、9月末時点ですべての方が新しい住居、新しいアパートに転居したという状況でございます。
池田委員
年齢構成は、この11所帯はどういうふうになっているんですか。
岩井住宅担当参事
70歳代から、中には90歳に近い方という方がいらっしゃいます。
池田委員
ことぶき荘とか清和荘については、ちょっと私も状況については存じ上げないんですけれども、大和町には障害者が2棟、高齢者か4棟、計6棟が集中しているわけですけれども、少なくともここの方たちの話を聞くと、90歳代半ばの年齢の人たちが半分ぐらい構成しているとか、そういうところなんかでは、前にも申し上げたことがあるかもしれませんけれども、もうここで死なせてほしいという希望が極めて強くて――区に対してはどういうふうに言っているのか知りませんけれども、ああいう人たちはお上に弱いですからね。率直な気持ちは、もうここで死なせてほしいという人が多いんですよね。そういう気持ちを持っている人たちに、強要するようなことのないようにという、そういう配慮はぜひしていただきたいと思っているんですけれども、この清和荘やことぶき荘ではそういうことはなかったですか。
岩井住宅担当参事
転居先の確保につきましては、居住者の方に具体的に区の考え方を十分説明して御納得をいただいたところでございます。さらに、転居先のエリア、当然御本人たちのいろいろな生活をする上での場所というのがあるわけでございます。医療機関であるとか、働いているとか、さまざまな要件があります。そういう面で、御本人の意向を確認をいたしまして、その意向内容に基づいて、近くの不動産屋さんなどから情報をいただいて、そのいただいた情報に基づいて、居住者と区の職員が一緒に転居先候補地を見に行って、それで入居者の御納得をいただいた上で候補地を選定したと、こういう具体的な取り組みをしたところでございます。
今後も、残り10棟ございます。今回2棟廃止しますけれども、残り10棟ございます。それを平成19年度、20年度にかけまして、順次転居先を確保しながらアパート事業を廃止するという取り組みもしていきますけれども、今御説明しましたように、入居者の意向を十分尊重して転居先の確保を図っていきたいというふうに思っております。
いでい委員
この間の総括質疑でもありましたけれども、借り上げ住宅の空き家の家賃を支払っているというのを、そこをもう1回詳しく教えてください。
岩井住宅担当参事
ファミリー住宅、区民住宅は、民間の方が建てていただいた住宅を区が一括して借り上げております。それでファミリー世帯の方に提供しているわけですけれども、ファミリー世帯が入居すれば、その入居者の負担金が区に入ってまいります。それが、空き家の状態が続きますと、入居者の負担金が入ってこないということになります。
例えば、これ一つの例で申し上げます。ファミリー向け住宅をオーナーから、例えば1戸あたり15万円で借りるということがあり――あくまで想定の数字です。で、御本人の負担額は、その人の負担能力に応じて5段階に分けております。それが例えば本人負担が10万円だったということになりますと、その方が入っていただければ、15万円で借りた住宅を10万円でお貸しすると。もちろんその差額の5万円は区が負担するわけですけれども、15万円で借りて入居者が入らなければ、10万円が入ってこないということになりますので、その10万円分も区が負担をしていると。その例えば10万円分について、あいている月数とあいている部屋数を掛け合わせると、総括質疑で答弁したような額になるということでございます。
いでい委員
では、その空き家をどうやって解消していこうとか、そういったお考えとか何かそういうのはありますか。
岩井住宅担当参事
先ほどの御質問か答弁と重なる部分がございますけれども、入居者の資格要件ということについては、例えば区内在住2年、18歳未満の子どもがいる世帯で、世帯数は3人以上、それから所得は一定の要件の範囲と。所得につきましては、低所得者ということではなくて、一定の所得のある方――中堅所得というふうに区切っておりますけれども、この所得要件については国が定めた要件で運営しておりますので、これは引き続き、そのとおり国の仕組みのようにやっていきたいと思っておりますが、入居者資格については、区が、例えば区内在住2年以上、それから3人以上の世帯というふうにしておりますので、ここについてどうしていくかというのが一つの検討課題というように思っております。
ただ、これまでのPRについて、区は、区報であるとかホームページなどでPRしてきましたけれども、今回この入居者の募集についても指定管理者が行うことになりますので、指定管理者の広報媒体といいましょうか、ホームページの活用なども考えられます。そういうPRのさまざまな工夫をした上で、さらに今回の、これまでの応募状況ということであるのであれば、資格要件についても考えなければいけないというふうに思っております。
いでい委員
先ほど江口先生がおっしゃっていましたけれども、やはりこの中野区に定住していくといったことが大事だと思いますし、若い世代の人たちも中野で生まれて、子どもが産まれれば住環境がいいところに引っ越していこう、家賃が中野で同等ぐらいだと、間取りがもうちょっと広いところがこの近隣の区でも借りられるから、そっちに引っ越していこうという人がすごい多いんですよね。ですから、この中野区で借り上げ住宅、そんなあいているところがあるのであれば、例えば2世帯住宅に建てかえるだとか、そういった人たちに優先的に、どうせあいているんだったら家賃払ってもらうわけですし、その一定の条件みたいなものをこちらで設定して、短期で、建てかえ時についてはそこを借りられるですとか、そういった方策を考えられるかと思いますけれども、どうでしょうか。
岩井住宅担当参事
区民住宅の空き家部分をどのように解消していったらいいか、さまざまな検討する内容があろうかと思います。これについては、先ほど申し上げました募集方法の工夫をするとともに、その点についても引き続き検討していきたいというふうに思います。
いでい委員
あと別件ですけれども、このCTN視聴料等、36万6,980円というのは、これは何でしょうか。
岩井住宅担当参事
区民住宅が建っている住宅の中で、すべての地域というわけではございませんけれども、その難視聴地域の対策として、こういうCTNに加入しているという、ただ、これについては、入居者の共益費で賄っているということでございます。
先ほどの答弁保留もよろしいでしょうか。
主査
江口委員のですね。
岩井住宅担当参事
先ほどの区民住宅の答弁保留でございます。
滞納者の数ですけれども、平成17年度につきましては11世帯でございます。戸数は162でも、当然一定の空きがありますけれども、滞納している方は11世帯ということでございます。
主査
他に質疑はございませんか。
なければ、進行いたします。
408ページから411ページ、1目地域まちづくり費、1の地区整備関係人件費等、2のまちづくり事業について、質疑はございませんか。
岡本委員
この408から409のまちづくり事業ですが、執行率が50%にならないという状況なんですが、中でもちょっと低いのを調べてみましたら、409ページの下の7行目の、地区施設道路用地取得1件、118万円が執行なんですが、それに対して不用額が、411ページの不用額の中のその他の3行目のところにある1億7,780万円余という、割り返すと1%にもならないような執行率なんですが、これはどのような原因でそういうことが起こったのでしょうか。
岩井住宅担当参事
区内3地域の地区施設道路、地区計画を定めた区域で道路の新設または拡幅の計画がございます。その部分について、地権者の方から用地を購入する際の経費でございますけれども、これまで地権者の方の建てかえに合わせて用地を購入するというようなことで、相手方の建てかえ計画にかなり影響される部分がございました。ただ、積算に当たっては、いろいろなさまざまな相談を受けていますので、そういうようなことを前提に具体的な数字はカウントしましたけれども、結果的に建てかえに至らなかったというような状況などからこういう結果になってしまったということでございます。
ただ、こういうようなことでずっといますと、なかなか道路整備が進まないということがございますので、昨年から、現在もそのように取り組んでおりますけれども、地区施設道路に接している地権者の方たちが、3地域で約800世帯ぐらいいらっしゃるわけです。その方たちのところへ職員が直接出向いて、地区計画の内容であるとか、それから道路の拡幅、ある意味では防災上の観点から必要性などをそれぞれ説明し、回ったところでございます。第1回の説明はすべてこの地区施設の方に説明し、回りました。その結果、道路の売却などについての話も少しずつ出てきております。
こういう形で、今後とも積極的に地域に出て具体的な道路計画についての働きかけをする中で、この整備についても推進していきたいというように思っております。
岡本委員
執行率が0.6%とか0.7%ということから想像しますと、何かこの計画が甘いというか、こういうふうになるんじゃないかという、地についた計画ではなかったのではないかというふうに思われるんですが、そんなことはないんですか。
岩井住宅担当参事
この積算に当たりましては、区に寄せられている居住者のさまざまな意向などを含めて、我々としては積算をしたわけでございますけれども、やはりさらに区として積極的に働きかけるという部分については、若干薄かったという部分もございます。また、地域を回りますと、地区計画の内容を十分理解していないとか、または、そういうような説明を受けたのであれば、もう少し話に乗っていきましょうとかいうような方で、区民の反応というのも出てきておりますので、そういうような状況を十分我々としても受けとめながら取り組んでいきたいというように思っております。
岡本委員
そういう話し合いに立って、平成18年度はどんな状況ですか。
岩井住宅担当参事
例えば、この中にもございます、区画道路第1号というものがございます。これは、平和の森から野方のバス通りにつながる道路でございまして、一部新設のところなどがございます。その方の地権者に対して具体的な働きかけをしたわけでございます。地権者が残り二人でございますけれども、そのうちのお一人の方については、具体的に区が働きかけた結果、最終的に今年度、用地の売却についての契約と申しましょうか、合意に至ったというようなこともございます。
まだ新設道路すべての部分というわけではありませんけれども、残り2世帯のうち1世帯にそういう状況が出てまいりましたので、引き続き、先ほど言いましたような取り組みをする中で、道路整備を図っていきたいと思っております。
岡本委員
いろいろ難しい問題があろうかと思いますが、計画は計画ですから、それが執行できるようにきちんと努力していただきたいと思います。
それからもう1点、411ページの上のマスの一番最後の、損失補償金という項があって、8,000万円という大変大きな――要するに不用額になっているんですが、これはどういう内容のものなんでしょうか。
岩井住宅担当参事
先ほども御説明したところでございますけれども、新設道路の場合、例えば道路用地を購入することによって、残地では建物を壊さなければいけない。残地で改めて新築するという場合もありますし、残地に建てるんじゃなくて別のところに移転をするということもございます。そうしますと、建物の取り壊し経費はどのくらいになるのか、移転費がどのくらいになるのか、その残った土地に建物を建てる場合にどのくらいになるのか、そういうふうなことを、ある意味では我々として積算をしまして、地権者の方に提示をすると。言ってみれば、その部分だけ補償いたしますよと。その上で道路用地を区に売却してくれませんかという働きかけをするわけでございます。
昨年度は、移転補償にどのくらい経費がかかるかという、例えば土地の鑑定評価とか、さまざまなことを提示するところまでは相手との交渉の中で出てきたわけですけれども、予算上は、その方が提示をした上で売却に合意していただけるだろうと。じゃあ、合意していただいたときの補償金まで計上しておりましたけれども、それは年度末まで至りませんでした。ただ、今年度に入りまして、相手方がその額で了解といいましょうか合意していただきましたので、今年度の補償金については執行といいますか、こういう形になるということでございます。
岡本委員
平成17年度は全額未執行ということでいいんですか。
岩井住宅担当参事
この部分については全額未執行でございます。
岡本委員
総務の資料で、ちょっと委員会とかかわりがないようで、実はあるんじゃないかと思っているんですが、予算計上中、全額未執行のものの一覧という中には、これの事業というのは入らないんですか。
岩井住宅担当参事
ちょっと答弁保留をさせていただきたいと思います。
池田委員
資料13なんですけれど、不燃化事業の、方南通り地区が平成11年度で事業終了というふうになっているんですが、この事業を――原則10年ですけれども、それを延長するかどうかというのは、何をもって決めるわけですか。
岩井住宅担当参事
その地域の不燃化率がどういう形で推移しているかというのを一定の目安にしております。
池田委員
不燃化率のことで言いますと、平和の森公園周辺地区が、平成17年度までの最近5年間の不燃化率の伸びが5.0%なんですよね。中野通り以東区域の方南通り地区は、5年で6%なんですよ。だから、方南通り地区の不燃化率の伸びは平和の森公園を1%も上回るし、方南通り全域の不燃化率の66.5と比べても不燃化率が低いように思うんですけれど、これをもう少し続けてみようというふうな検討はされなかったんですか。
岩井住宅担当参事
今御質問の中で、今回の常任委員会で報告する内容でございます。平和の森公園周辺地区、平成19年度末で終了するという内容の御質問だろうというふうに思います。
この平和の森公園、52.9%でございますけれども、これは耐火建築物についての国の――補助用件といたしまして、耐火構造、耐火建築物を助成するんだという要件を申しておりますので、耐火構造という形で不燃化の数値をとらえているわけでございますけれども、準耐火部分を入れますと、もう少し数値としてはふえていくという内容でございます。
池田委員
平和の森公園は、防災公園としても当時の最新の――防災公園科学という言葉があれば、そういうものに基づいてつくられていると思うんですが、でも、周辺の不燃化というのもすごく重要なことで、周辺が不燃化されていないと火災旋風が起きる可能性も高くなってくるわけですから、これは平成19年度でどのぐらいの不燃化率になるのかわかりませんけれども、半分よりちょい増しぐらいの不燃化率というのは、何かちょっと低いんじゃないかなと。せめて方南通り地区の66.5%を上回るぐらいでないと、せっかくここまで15年間もかかって不燃化をやってきたわけですから、その努力が十分報われることになるのかどうかということがちょっと心配なんですけれどね。そういうのを具体的に検証されたことはありますか。
岩井住宅担当参事
検証ということでございますけれども、平和の森公園周辺地区は防火地域に指定をされているわけでございまして、そういうことからしますと、建てかえの更新に伴いまして、自然更新が図られるというような要素なども十分あるわけでございます。これまで他の地域でも、例えば方南通りにつきましても、一定の数値に達した段階で、今後の自然更新ということも十分意識した上で、事業終了という取り組みもしたわけでございます。そういうことから、他の地域においても同様の考え方で整備をすることも必要だろうというふうに思っております。
池田委員
たしか記憶では、この方南通り地区の事業を中止する際には、関係周辺住民の方々との協議もあったように記憶するんですが、平和の森が平成19年度で終了するというのは初めて聞いたんですけれど、そういう終了に当たっては、やはり関係住民の声をよくとる必要があると思うんですが、いかがですか。
岩井住宅担当参事
地域の方への働きかけでございますけれども、この制度について、廃止の部分についての周知ということについては、これから該当地域の方に対する個別のチラシの配付などによりまして、十分周知を図っていきたいと思います。平成19年度末となりますと、時期的な問題、これから建設計画を進めるに当たってのスケジュールなども十分考えられますので、そういうスケジュールなども十分意識した時期に、該当する区民の方への周知ということをしていきたいというように思っております。
主査
他に質疑はございませんか。
なければ、進行いたします。
410ページから413ページ、2目中野駅周辺整備費、1の中野駅周辺整備について、御質疑ございませんか。
池田委員
資料の15について伺います。
総括質疑でもやらせていただきましたけれども、この委託契約書の内訳書に黒い墨が塗ってあって、金額がわからないということに対して、答弁では、企業秘密が漏れるというような御答弁だったんですが、この数字を出すとどうして企業秘密が漏れるおそれがあるのでしょうか。
秋元拠点まちづくり担当参事
委託契約内訳書の金額につきましては、区民等からの情報公開請求に関しましても、企業情報ということで公開をしていないという状況の中で、ああいう御答弁をさせていただいたわけでございます。
池田委員
ですから、こんな簡単な数字を発表することで、企業の何の秘密がわかるというふうに考えられたんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
ここに計算されたものは、あくまでも企業が独自に算定した金額ということで、企業情報ということでの非公開ということでございます。
池田委員
この資料15には委託仕様書がついているんですね。この内訳書のA・Bに相互する発注資料が出ているわけですよ。Aだけ読んだって14行もあるんですよ。全部読むと時間がかかるから読みませんけれども。書いてある内容は極めて抽象的な内容ですよ。とても企業秘密、企業の蓄積したノウハウが、この数字を発表することによってばれるような、そういう発注の仕様書には全然なっていないですよ。極めて抽象的な内容になっていますよ。だから、産業スパイを専門とするようなプロがこの数字見たって、何のことやら全然わからないと思いますよ。三菱総研の企業の内容をこの数字によって知ることなんか不可能ですよ。と僕は考えるんですけれど、どうしてこういう発注仕様書の内容で、この数字が明らかになると、三菱総研の企業秘密がばれるんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
ここに記載されてございます仕様書は、内容としては一見、抽象的なという御指摘があるわけですが、そういったところから一定の想定というんでしょうか、そういったものがやはり危惧されるということでの非公開ということでございます。
池田委員
だから、何が危惧をされるのかということをお聞きしたいんです。企業秘密が漏れるおそれがあると危惧をしたという判断は、区がされたわけですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
今までの経験から、そういう対応をしているということでございます。
池田委員
この発注仕様書の内訳書のBに至っては、今勘定したら32行にもわたるわけですよ。このBのところが、そっくり日建の支援業務報告書をまねしたんじゃないかって言われるところなんですけれども、せんだっての答弁では、新しく将来交通の予測が加わっているというようなことをおっしゃっいましたけれども、それは加わっているんですけれども、今まで何回も何回もこの周辺の交通量調査というのはやっていて、F型道路を設計する際にも交通量調査をやっていて、むだな金使っているなというふうにいつも思うんですけれどね。そんな、2年や3年で交通量が変わるはずがないじゃないですか。どうして前の数字を使わないのかというふうに思うわけですけれども、そういう調査が入っていたとしても、このBの総額から企業の内容を、秘密に値するような内容を想定することは、私は無理だと思うんですよ。区としてそういうことを具体的に想定した根拠を教えてください。
秋元拠点まちづくり担当参事
一般的な考え方をいたしますと、今委員がおっしゃったようなことが考えられるわけでございますが、やはり想定し得ない部分といったものも我々は考慮しなければいけない。そういったことから、今まで非公開ということで対応してきたというものでございます。
池田委員
だって、この数字を出せば企業秘密が漏れるかもしれないというのは区が判断をされたのに、しかし、その判断の中に想定されないことがあるということじゃ、判断のしようがないんじゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
一応、一般的には想定できないようなものも危惧されるということは、我々はやはり考えていかなければいけないと。そういったことについても、やはり細心の注意を払っていく必要がある。そういったことから、今までそういう対応をしてきたということでございます。
池田委員
ちょっと納得できない答弁ですよね。これ、だれが考えたって、このA・Bの数字を発表したら三菱総研の秘密がばれるなんて、思いも至らぬことですよ。
この発注仕様書には、そもそも、A.社会経済面からの検討――内容で20行近くですね。B.中野四丁目地区地区計画の推進ということで32行の仕様内容がここで記載をされていて、成果品の納入時期というのが5にありますけれども、これもそれぞれ3Aと3B、A・B別々について指示をしているわけですよ。こういうふうに、発注内容は明確に分けられているものですよね。AとBというものは、関連はしているけれども別々の仕様になって、途中での区との協議内容についてもそれぞれ別個にやることになっていて、仕事としては全く別のものですよ。ですからこれは、最初からこの契約金額については公表されることが想定をされている、そういう発注内容になっているんですよ。だから、内訳書にもAとBでそれぞれ意識ということで金額が書かれているわけですから、これは当初から公表されるべきものとして想定されていると考えてもいいんじゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
委託仕様書に書かれた委託内容、これは業務そのものでございますので、それと委託契約金額の内訳の公表ということとは関連していないというものでございます。
池田委員
そんなことないですよ。これは、「委託内容は下記に示す2種類の性質のものである」って冒頭に書いているんですよ。別々のものですよと。関連はしているけれども別々のものですよということで、わざわざ発注仕様A、発注仕様Bというふうに分けて出しているわけですから、当然これについて会社側がそれぞれの価格を表示するのは当たり前の話じゃないですか。だから内訳書には二つのA・Bと分けた金額が出されているわけですよね。これを明らかにすると三菱総研の企業内容の秘密がばれるなんてことには全然、発注仕様書の仕様の仕方から見たって、ないですよ。今の答弁は全然納得できません。
秋元拠点まちづくり担当参事
仕様書の委託内容と、それから契約書のつくり方、それとは必ずしも一致する必要があるということではないわけでございますが、ただ、一般的には、この委託内容に沿って積算が行われるという状況になるわけです。
池田委員
まあ、これ幾らやっても数字を発表されるおつもりはないんでしょうから、過去のことでちょっと言いますね。
03年にも同じような情報公開をしていて、このときも区は内訳書について数字を発表していないんですよ。それは、04年7月7日付の中野駅周辺まちづくり計画作成等支援業務委託というのを新都市建設公社に対して行っているんですけれども、これについては、区側から出た資料では、やはり黒塗りでつぶしているんですよね。これはマジックインキでつぶしてありますけれども。ところが、同じ契約書を新都市建設公社の方に情報公開で求めたんですよ。そしたら、そっちは全部出ているんですよ。内訳は全部出てますよ。中野駅周辺まちづくり計画作成等支援業務一式185万880円、地区計画検討支援業務一式231万円、公共施設整備事業方策と検討業務一式189万4,200円、そのほかに直接人件費、計605万5,080円、諸経費526万4,920円、委託化間接経費526万4,920円って、実に詳しく出ていますよ。でも、恐らく新都市建設公社も、この程度のことを発表したって、別に業務内容の秘密がばれるというふうには判断しなかったから、ここでは委託総括書となっていますけど、こういう内訳書を報告されたんだと思うんですね。ところが、区側は、我々の情報公開についてはこういうふうに黒塗りでお答えになるという状況ですね。これは、区があまりにも企業のことをおもんぱかっている証拠じゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
我々行政に対しては、やはり一定の守秘義務、こういったものが課せられているわけでございます。やはりその範囲を逸脱した行動はとれない、これが我々行政の考え方でございます。
池田委員
そんな一般論じゃだめなんですよ。私、具体的に04年のやつで聞いているわけですからね。区は、二つに分かれた委託の内容について金額を明らかにしていないけれども、新都市建設公社の方は、今申し上げたように非常に詳しく情報公開の求めに応じているわけですから。だからこれは、このときも同じように、今課長が答弁されたような思惑で、この黒塗りで出されたんだと思うんですけれども、それはちょっと違うんじゃないですかと。ましてや、今度の三菱総研のA・B二つに分かれた仕様書発注で、金額が出たら企業の内容がわかるなんていうのは、どう考えたってこれは全く非常識な話ですよ。わかるはずがないですよ、こんな数字で。
秋元拠点まちづくり担当参事
今、委員の御指摘は、いわゆる公社が出したものはそういった公開をしているということであろうと思うわけでございますが、公社には公社の判断があるということでございます。私どもは、地方公務員法、地方自治法といった法律の中でしか判断・行動できないということでございます。
池田委員
だからそれは、合理性のある、だれが聞いても納得のできる理由がついているんだったらいいですよ。しかし今回は、だれが見たってこれ納得できないですよ。
今、監査に住民監査請求が出されていて――監査委員会としてこれを受けるかどうかわかりませんけれども、ここではこのBの発注部分が、新都市建設公社が昨年出した支援業務報告書と非常によく似通っているという点で、これに区の税金を使ったのはけしからんということで出しているわけですから、当然のことながらそこで問題になるのは、それではじゃあこのBに一体幾らかかったのかということが当然問題になるわけですよね。
産経新聞の報道などでは、三菱総研は、うちはそっくりやってはいないとかいうふうに、内容についてコメントできないが、丸写しの事実はないというふうに記者に言っていると。区の方は、報告書の中心は、前年の報告書にはないグランドデザインの調査で、技術的な都市計画の部分で、前年の報告書と同じ表現があるのは問題ではないと主張していると言うから。こういうことからいえば、当然、Aは1,300万円のうちのかなりな金額がかかっていると。Bは少ないだろうと。というのは、本会議では、Bについては新都市建設公社がつくった支援業務報告書――これは日建が下請けでつくったわけですけれども――それを検証するとおっしゃいましたよね。検証したんだと言っているから、検証ということになると新しくつくらなくていいということになりますからね。当然のことながら、このBの部分の契約額というのはうんと低いだろうというふうに予測されるわけですよ。日建は――これも情報公開で求めまして、前の支援業務報告書については日建がたしか400万円台で新都市建設公社に納めてますからね、少なくともこれよりはるかに低い金額であるはずなんです、検証だったら。ところが、その数字を発表すると、そういう過去の一連の事実の経過からいって、まずいことが起きるというふうに、区側は恐らく考えているんじゃなかろうかと。このBの契約額が一定の価格を持っていると。50万円とかそんな金額ではなくて、かなり、400万円に近いような数字を持っていると。そうなると、本当にそっくりコピーしたのではないかと思われるようなものに対して、区は税金を払い過ぎたという結果が区民の前に明らかになってしまいますから、だからあなた方は、このA・Bの数字について議会に報告したがらない。というふうにしか、私には思えないんですよね。だって、何で数字を発表したら三菱総研の企業内容が、秘密が、ノウハウが、彼らの技術力がばれるような数字なのかということは、今課長の答弁の中では全然明らかになっていないです。そういう疑惑に対して、どうお答えになりますか。
秋元拠点まちづくり担当参事
今、委員の方から憶測とも思われる発言があったわけでございますが、私どもといたしましては、今回住民の監査請求を受けたということでございます。今委員がおっしゃったように、この監査委員会の方でこれが受理され審査されるか、まだそれは決まっていないということのようでございますが、審査がされるということになれば、当然そうした場におきしまして、私どもの主張をしっかりと行い、議会あるいは住民の方々がもし誤解を持っているとすれば、そういった場でしっかりとその誤解を解いていく、そういった立場にあるわけでございます。そういう努力をしていきたいと思ってございます。
池田委員
そうすると、こういう問題については、議会では答弁することができないと。住民が監査請求をして、監査委員会がそれを受理して理事者側に聞いたときに、初めてしっかりとしたお答えをするのであって、議会にはそういうことについてはしっかりとした答弁はできないということですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
一定の憶測等の発言、あるいは我々も、要するにそれに応じるような形での回答といったものについては、やはりなかなか難しいなというふうに思っております。そうしたことから、今私が申し上げたような場で確実にしっかりと対応していくべきであるというふうに考えたものでございます。
池田委員
私は憶測なんかに全然基づいてないですよ。最初から、なぜこの数字を発表することが三菱総研の企業秘密の内容に触れることになるのかということを長い時間かけて、何度も何度もいろいろ聞いたけれども、課長が答弁されないから、答弁されないということになると、そういう憶測も生まれますよということを言っているんで、順序が全然逆ですよ。そういう憶測をされているのはあなたの方じゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
契約内訳書のそれぞれの単価あるいは値段、こういったものについては公開をしないということでの対応をしてきたわけでございます。今回もそれに従っているということで御説明を申し上げたわけでございます。
池田委員
これはやっぱり、住民監査請求がされるほど、あまりにも――何て言うのかな、前の新都市開発公社――あれは03年でしたかね――のまちづくり報告をつくる際にも、全く丸投げをしたのではないかと思われるような発注仕様書を日建に出した事件があって、監査委員会からもそのことを指摘をされましたよね。それに続く、本当にもうばかな仕事をするなって、あれを見て思ったんですけれどもね、本当に丸写しなんですよね、あれはね。監査委員会が怒るのは当たり前の話ですけれど。そういうことがあって、また今度、3分の2ぐらいが一字一句違わないような、そういう報告書を出されているわけでしょう。だから、これに疑問を持つというのは、少しそういうことにされる区民だったら、当然のことだったと思うんですよ。我々もそういう区民の声を受けて、今の分科会の中でお聞きをしていることなわけですから、これは区が勝手に企業秘密がばれるなんて思わないで、この数字を発表したらばれますかってちゃんと三菱総研に聞いて、そういう検討ぐらいされたらいいんじゃないですか。いかがですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
総括質疑での御答弁の繰り返しになるわけでございます。今回の平成17年度の委託調査につきましては、全く新しい視点からの調査委託をさせていただいたということでございます。いわゆる経済の観点からまちづくりをとらえていく、全く新しい試みということでの調査委託、これが主であったということでございます。
これに基づいて出来上がったグランドデザイン、それから四丁目地区の機能導入、こういったものを踏まえて、平成16年度に行った都市計画については、改めて新しい調査結果に基づいて検証をするということであります。したがいまして、追加しなければいけないところは追加をする、変更しなければいけないところは変更をする、平成16年度のものをそのまま使えるものについてはそのまま運用する、そういった形での都市計画の検討を行ったということでございますので、当然、今申し上げた平成17年度の調査につきましては、経済的波及効果、機能導入、こういったものを主に調査が行われたということになるわけでございます。
池田委員
検証、検証とおっしゃいますけれども、この発注仕様書には、Bについて、支援業務報告書について検証せよという言葉は一言も書かれていないですよ。途中で仕様内容を変更されたんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
「調整」という言葉をたしか使っていたかと思うんですが、調整の中に当然そういった意味が含まれているということでございます。
池田委員
それならばなおさらのこと、やはりグランドデザインに相当の金がかかっただろうと。区がそういうふうにおっしゃるなら、そういう割合が知りたくなるわけですよね。仮に、1,300万円のうち1,200万円グランドデザインの発注仕様にかかわる報告書にかかっていたとしても、その1,200万円が妥当な金額かどうかというのは、我々素人には判断できないです。それは難しいですよ。区だって、本当にそれが1,200万円に相当するのかどうかというのは、恐らく区が判断したのではなくて、民間会社にお聞きになった。日建にお聞きになった。そういうところのあれで出しているんだと思うんですよね。極めて難しい判断だと思うんです。だけど、この調整という言葉で検証を求めたのであれば、AとBの比率は、Aに極めて重くかかっているという数字が出なければおかしいわけで、そこを私は知りたいわけで、質問をしているわけですから、ここでお答えいただけないというのは極めて残念なことであります。
それで、ついでにお聞きするんですけれども、この内容で区計審に、この12日に報告をするとおっしゃっていますけれども、今まで我々が聞いてきたのは、区長がつくった素案を中野区都市計画審議会に諮問をして、その答申を受けると。受けたものを原案として東京都地方都市計画審議会に送るということをずっと聞いていたんですけれども、いつそんなふうに変わっちゃったんですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
この再開発等促進区そのものが東京都知事決定の案件でございますので、中野区の区計審にそのことを諮問するということはあり得ませんので、そういう発言は過去にしていないということでございます。
池田委員
だけどね、その再開発促進区でいくということが決まった後に、当建設委員会で6月8日に発表されているんですよ。「警察大学校等移転跡地 今後のスケジュール 平成17年度(2005年度)第2四半期地区計画再開発等促進区の方針に関する中野区案の諮問・答申(中野区都市計画審議会)」って、明確に書いてありますよ、ここに。去年の6月8日の建設委員会の資料ですよ。再開発促進区を諮問するって書いてあるんですよ。
仮に、変更されたとしたって、変更したなんていう報告は建設委員会で1回もされていないですよ。あなた方が勝手にやられているんです。それはおかしいと思うんです。区民にも議会にも、素案として中野区計審に諮問をするということでずっと報告をされていて、報告だってわかったのは、先月の終わりごろですか、都市計画審議会のメンバーに、招集状を出したときに初めて知ったわけですよ。全然おかしいですよ、それは。
秋元拠点まちづくり担当参事
昨年出した資料の中で、再開発等促進区が中野区の都市計画審議会に諮問をするということについては、ちょっと調査をさせていただきたいわけでございますが、少なくとも再開発等促進区につきましては、東京都知事の決定案件ということでございますので、中野区計審には諮問・答申という行為はあり得ないということであります。
もし、そういったことがあるとすれば、中野区決定にかかわるもの、いわゆる再開発等促進区に合わせて都市計画の変更をしなければいけないものとして、都市計画公園の変更、あるいは高度地区の変更、防火・準防火地域の変更、こういったものが伴うわけでございまして、これにつきましては中野区決定でございますので、中野区の都市計画審議会に諮問をして答申をいただくといった場面が必要になってくると。そういう2本立ての使い分けが必要であろうというふうに思っております。
池田委員
今の答弁の後半は住民説明会のときにお聞きしましたけれども、これは調べてくださいと言ったって、これ僕がつくった資料じゃないですからね。「平成17年度(2005年)6月8日 建設委員会資料 都市整備部警察大学校等跡地整備担当」でつくったことになっているんですよ。第1四半期は、「地区計画(再開発等促進区)の方針などに関する財務省・東京都との調整」ってありますよ。それで、第2四半期が、「地区計画(再開発等促進区)の方針に関する中野区案の諮問・答申(中野区都市計画審議会)」、それから地区計画については、「(再開発等促進区)の方針の案を東京都に送付」と、こういうふうになっていますよ。だから、明らかにこの時点では、中野区計審に諮問をするという格好になっているんですよ。これは、ここで急にあらわれてきたわけじゃなくて、今までずっと発表されてきたスケジュール表にはみんなそうなっているんです。細かく書かれたスケジュール表ではね。この後何の報告もないですよ。それで突如――本当に突如ですよ、報告になりましたというのがわかったのは、議会への報告じゃなくて、区計審の、審議会のメンバーの皆さん方に、審議会がありますよという通知表の中で「報告」と書いてあったわけですよ。それで我々知ったわけですよ。あれ、いつの間にか報告になってるって。これは素案を区長が出して、諮問し、答申を受けるというあれじゃなかったかと。議会としては1回もそんな方針変更は聞いてないですよ。これおかしいですよ。この文書渡しましょうか、偽物だと思うなら。
秋元拠点まちづくり担当参事
今は、調べてくださいという話ではなくて、ちょっと調べてから答弁をさせていただくと、いわゆる答弁保留をさせてくださいということでございます。
主査
では池田委員、答弁保留ということで。
他に質疑ございませんか。
なければ、進行いたします。
412ページから413ページ、3目西武新宿線沿線まちづくり費、1の西武新宿線沿線まちづくりについての御質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、進行いたします。
最後になりますけれども、414ページから415ページ、1目経営管理費、1の都市整備部経営関係、人件費等、2の企画調整事務等についての御質疑ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
先ほどの池田委員の答弁保留はまだ出ませんね。では。
岩井住宅担当参事
先ほど、岡本委員から、地域まちづくりの関係で、8,000万円の損失補償金の未執行が、全額未執行かというお尋ねでございました。総務35の資料のつくり方の基準でございますけれども、事業メニュー単位で全額未執行の場合にこの資料に掲載するということでございますので、そういう意味でこの資料には載っていないということでございます。
主査
では、後ほど答弁保留をお願いします。
続いて、一般会計歳入につきまして、一括して審査を行います。
質疑に当たっては、歳入決算説明書補助資料のページによりましてお願いをいたします。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
質疑がなければ、以上で当分科会分担分についての質疑はすべて終了したことになりますが――答弁保留がありますね。今、用意しているんですか。ではちょっとお待ちいただけますか。
池田委員
一つ、残したのがあるんですが、いいですか。
401ページ、これは外部評価の214ページなんですけれど、上から二つ目の成果のところに、「戸別訪問を最終目標である耐震診断実施と耐震補強につなげるための取り組みが必要である」というふうに指摘があって、それに対して区の回答が、「取り組みの内容について耐震診断を実施した区民には補強計画を作成し、耐震補強の必要性や安価な施工方法、部分的な補強方法などを説明している」というふうにあるんですけれども、ここで指摘をされている耐震補強につなげるための取り組みとしては、これはこれで評価できるんですけれども、「つなげる取り組み」という点では、ちょっと弱さがあるというふうに思うんです。
確かに、上の窓口に行くと、静岡市が先鞭をつけたような「ほどほど耐震」のいろいろなパンフレットが山ほどあって、説明を求めれば職員の方もそれに応じてくれるということで、あそこに行けばそれなりの成果は得られるように思うんですけれども、そこまで積極的にしないと、そういう「ほどほど耐震」にもつながらないし、ましてや「ほどほど耐震」に対する助成制度というのはまだできていないわけですから、ここで指摘をされているような耐震補強につなげるための取り組みという意味では、弱いんじゃないかなというふうに思うんですけれど。
佐藤建築担当参事
区の考えと見直し内容に書かれているところがございますけれども、その耐震診断をまず行いまして、必ず区民の方に補強計画をつくりますので、耐震診断士がその補強計画書を示しながら、この部分の補強をすれば、先ほどお話ししました「ほどほど耐震」的なこともできますよというようなことを、図面等を使いながら具体的にお話ししております。
それで、実際それが耐震補強につながっていくわけですけれども、今、実績として75件ですか、つながってきているのも、その後、実際補強されましたかとかいう追跡調査の中で、その辺もあわせて、再度お願いというか、しているので、そういった件数等も上がってきているわけです。耐震の助成はしていませんけれど、そういう意味で、診断した後のフォローといったものも常にしておりますので、そういう意味で「補強につなげる取り組み」ということで書かせていただきました。
具体的に、補強の中で資産活用型の助成、この中でも資産活用型の助成にはやはり「ほどほど耐震」ができますので、この辺についても多少PR不足の部分がありますけれども、これから鋭意努力しながら説明をしていきたいということを考えております。
池田委員
この資産活用型の助成って、今までほとんど実績ないじゃないですか。ゼロ件だったですよね。今の「ほどほど耐震」にも使えるようにすると、それを宣伝していただけるという点は、大いにやっていただきたいなというふうに思うんですけれども、やはりせっかく静岡市を学ばれたわけですから、私たちも静岡市を一昨年視察してきて、かの横浜市まで職員の方が見に来ているということで、静岡市の「ほどほど耐震」に対する助成制度――限度額は100万円ですから、横浜市は300万円をその後500万円にたしか上げたんじゃないかと思うんですけれども、実際に耐震補強をされる件数というのは、静岡市の方が全然多いわけですよね。やっぱり高齢者の方がお持ちになっている古い住宅が危ない、しかし、そんなに何百万円もかけて耐震の度数が1以上になるような、そういう補強はとてもじゃないけれどもやれないといった、そういう住民の点を見事についた助成制度を静岡市は開発をされたと。だから、500万円もの助成金をつけている横浜市でさえも、一体何でそんなに件数が多いんだろうかということで見に行かれて、中野区の皆さん方も、そういう静岡市を学ばれに行かれた。そこは他の自治体の状況をよく見ておられるなというふうに思うんですけれども、そこまでやられているわけですから、確かに賃貸マンションの耐震診断も重要で、これも進めていただくことは大事なことなんですけれども、やはりいつ地震がくるかわからないという状況の中で、81年改正以前の木造建物が2万戸もあるという当中野区の現状にかんがみれば、ぜひ、一挙に耐震補強が数字としても上がっていくであろう「ほどほど耐震」に対する助成制度というのを、本当にまずできる50万円とか100万円とかというところからでも始めていただきたいなということを――要望にしておきます。
主査
先ほどの……。
秋元拠点まちづくり担当参事
昨年6月の資料ということでございましたね。そうしますと、昨年5月に中野駅周辺まちづくり計画が定まったという段階にございます。したがいまして、確かな都市計画というものがまだ決まっていない段階での資料要求であったろうというふうに思うわけであります。
当時、都市計画にどういった手法を使ってやるか、定まっていない中での今後のスケジュールといったものの提出を求められたということで、そういうような細かい手続きではなくて、今後のスケジュールとしてはこういったことが考えられるという、かなりアバウトなスケジュールをお出ししたということでございます。
もし、単なる地区計画だけでいく場合には、中野区決定になりますので、その場合には中野区の都市計画審議会に諮問といったことも必要になってくる。その中では、まだ確定されていない状況の中でお出ししたスケジュールということでございます。
たしか、そのスケジュールでいきますと、もうことしの7月ごろには凍結なんていう話が載っているスケジュールだと思うわけでございますが、いわゆるそういう、何も決まっていない段階でのスケジュールの御提出を求められたときのものということで御認識をいただければありがたいと思います。
池田委員
昨年の5月8日の特別委員会の深夜の陳情審査で、一応区の報告を特別委員会としても承認をするという形になったんですよ。これはその1カ月後の建設委員会での資料なわけですよね。あの5月のまちづくり計画書においても、新都市建設公社から出された業務報告書に附属する文書において、どういう都市計画方式が有利かという中で、我々が提案したところの防災街区公園整備方式も含めて、この再開発促進区制度でいくという点が、有力な方法としてもう出されていたんですよ。だから、ここにわざわざ括弧して、再開発等促進区と明記されているんですよ。これが、再開発等促進区あるいは等とか、再開発等促進区あるいは当時これについて有力だったのは、区画整理方式ですよ。「区画整理方式など」なんて書いてあれば、まだ今おっしゃったような説明がつくかなと思うんですけれども、ここには明確に、当時この再開発等促進区で進めていくという、一番有力な方式を採用するとした形での今後のスケジュールが出ているんですよ。再開発等促進区等なんてどこにも書いていないですよ。再開発等促進区の素案を区長がつくって出すんだという形でのスケジュールになっているんです。
今、スケジュールがおくれたとおっしゃいますけれども、これ、なぜおくれたかなんて、明確じゃないですか。中野区が財務省に対して、できるはずのない開発者負担方式を、本当に粘って粘って粘り抜いて、財務省はそんなことはできないということをずっとやってきたために、どんどん延びてきちゃったわけじゃないですか。それでことしの2月までもつれ込んじゃったわけじゃないですか。それは何といっても、あなた方がやれない、方式としては考えられないような、財務省も明確に拒否している開発者負担方式を粘ったから延びたんですよ。これは、そういう意味で言えば中野区の責任ですよ。だから、スケジュールが延びたことは、これの説明の何の役にも立っていません。ここでは明確に再開発等促進区について、こういうスケジュールだということが出されているわけですよ。
大体、こういうことを建設委員会で報告をしておきながら、もし僕が中野区計審の委員の皆さんに対する招集状を目にしなかったら、今だって知らなかったですよ。報告で済ませるなんていうことは。議会に報告がないんですから。だから、東京都の調整を今まで2者協議でずっとやられてきましたよね。3者協議をやるというのが、実際上は2者協議で、国が入らなかったわけですけれども、そういう中で、家庭でそれがそういう方向で進める可能性が強くなったというのであるならば、もっと早い時期に議会に報告すべきですよ。ここで指摘をしなかったら、12日にもう区計審が開かれちゃうわけでしょう。議会はやり方が変わったことを全く知らないままということになっちゃうわけですよ、僕がここで指摘しなかったら。それはあまりにも、やはり議会を無視したことになるんじゃないですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
中野駅周辺まちづくり計画においても、当時、「地区計画(再開発等促進区)を決定し」というようなことは書いてあるわけでございまして、当時の資料の中に誤解を招くような記載、こういったものがあったとすれば、これは謝らなければいけないと。今後、そういった誤解を与えるような、招くような資料づくりは、十分慎んでいきたいというふうに思ってございます。
このたび、スケジュールにつきましては、12日の中野区都市計画審議会に御報告をさせていただいて、その後、議会の方への御報告をさせていただくと。そういった日程で考えているものでございます。
池田委員
後手後手はまずいですよね。全部やってしまってから議会に報告するなんていうやり方はまずいですよ。しかもこの資料は、決して誤解を与えるものじゃなくて、当時の――秋元さんじゃなかったですよね、この当時はね。だけれども、当時はこう考えていたはずですよ、石橋室長も含めて。こういうやり方でいくんだというふうに考えていたから、ここにこういうスケジュールを発表したので、我々にわざわざ誤解を与えようと思ってこういう資料をつくったんじゃないはずですよ。だから、方針を変更したわけですよ、当然これは東京都との調整の中で。だから、それについては議会にはきちっと報告をすべきだし、なぜそうなるのかということについて、やはり理由を述べなければいけないと思うんですよ。それを、建設委員会が開かれるのは12日の区計審が終わった後ですから、終わってから説明されたってそれはちょっと困るし、それほどまでにこの問題で議会は軽視されていいのかという気が私はするんですけれど、いかがですか。
秋元拠点まちづくり担当参事
都市計画にかかわる事項につきましては、中野区では中野区都市計画審議会、こちらの方へ御報告・審議をしていただくという手続きで、そういったものを経て議会の皆さんに御報告をさせていただくといったことで考えてきているわけでございまして、その流れに沿ったものというふうに思っているわけでございます。
池田委員
ちっとも反省をしていただけないんですけれどもね。何か、誤解を与えた資料って、これは当時の理事者を責めるような言葉にも聞こえるんですけれども、私はそういうことじゃないと思います。警察大学校等跡地の動きというのはこれから本格的になるわけですし、一つひとつの問題をとってみても、都市計画決定されたから何でもできるんだということじゃありませんからね。地域住民を含めて、区民は今後の成り行きについて厳しく見ているわけですから、その代表たる議会を、こういうふうにないがしろにするようなやり方は、もうこれを限りにやめていただきたいということを要望しておきます。
秋元拠点まちづくり担当参事
平成17年6月8日の資料でございますが、第3四半期地区計画再開発等促進区の方針の諮問答申、これはあくまでも東京都の都市計画地方審議会への諮問答申ということで書かれているものでございます。おわびして訂正を申し上げます。
池田委員
またわからないんだけどな。私が問題にしたのは、第3四半期じゃなくて第2四半期なんですよ。第2四半期に、中野区都市計画審議会とはっきり書いてあるわけですよ。そこでもって諮問・答申を受ければ、当然再開発等促進区を定めるのは東京都知事ですから、東京都地方都市計画審議会でかかって、ここで承認を受けるのは当たり前の話であって、この第3四半期のスケジュールのことについて、私、今まで一言も言っていないですよ。
秋元拠点まちづくり担当参事
これに「中野区案の諮問・答申」という書き方になってございますが、これにつきましては、手続きとしては諮問という手続きではないということになります。
主査
質疑がなければ、以上で当分科会分担分についての質疑はすべて終了したことになりますが、全体を通して質疑漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、以上で、認定第1号の当分科会分担分の質疑をすべて終結したいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
主査
御異議ありませんので、認定第1号の分担分につきまして、すべての質疑を終結いたします。
次に、意見についてですが、意見がある場合は会派名を明記し、明日10月5日正午までに文書で事務局へ提出するようお願いいたします。
次回の建設分科会は、明日10月5日午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日予定していた日程はすべて終了しますが、委員から何か発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
主査
なければ、以上で本日の建設分科会を散会いたします。
(午後2時49分)